☆魔法少女リリカルなのは総合エロ小説_第89話☆at EROPARO
☆魔法少女リリカルなのは総合エロ小説_第89話☆ - 暇つぶし2ch100:名無しさん@ピンキー
08/11/22 12:10:07 B+N4A2Py
 

101:名無しさん@ピンキー
08/11/22 12:11:18 B+N4A2Py
>>94

123 :名無しさんなのね~:2008/11/21(金) 23:26:16
なのはエロパロスレに沸いた7の1っていうのがイタい。
管理局アンチして、ユーノだけは違うみたいな作品書いてるけど、
当然のことながら、作品に対して碌に感想ついてない。
ユーノ厨って、こんなんばっかりなのか?

102:83スレ260
08/11/22 13:06:20 U0nK+zXP
すずか×アリサのエロって需要ある?

103:名無しさん@ピンキー
08/11/22 13:20:26 y0KJpodS
需要のあるなしなど関係ない、自分の書きたいモノを書く、それが職人ってもんだぜ。

あと、少なくとも俺にはあるとだけ言っておく。

104:83スレ260
08/11/22 13:21:04 U0nK+zXP
とりあえず投下しますね

すずか×アリサ エロ
中学時代
基本的におバカ?です

105:お嬢様の秘密 1/4
08/11/22 13:22:10 U0nK+zXP
「おじゃましま~す」
「は~い。今お菓子とか用意してくるね」
挨拶も程ほどに勝って知ったるすずかの部屋に足を踏み込むアリサとニコニコ顔のすずか。
二人は小学校時代からの友人であり、なのはたちを加えた仲良し五人組で行動するのがお約束となっていた。
しかし、なのは・フェイト・はやての三人が本格的に局入りしてからは任務の都合からかアリサとすずかの二人だけになることが多くなった。
これはそんなある日、月村すずかとアリサ・バニングスの秘密の話。

「負けた~!!」
「あはは、また勝っちゃった」
万歳のポーズをしてゲームのコントローラーを放り出すアリサと。隣でニコニコ微笑んでいるすずか。
すずかは姉である忍の影響もあってか対戦型ゲームは意外に得意だったりする。負けず嫌いのアリサが挑戦し、すずかがそれに応える。
これが二人の間ではお決まりのパターンとなっていた。

「ごめんねアリサちゃん、ちょっと用事があるから下に降りてるね。すぐに戻るからのんびりしててね」
「うん、分かったわ」

そういってすずかが部屋を後にすると急にシンと静まり返り、アリサは外界から遮断されたような錯覚に陥る。
本来の使用人数に対して部屋が広すぎるのが原因だが、それでも寂しさよりも暖かさを感じるのは主の人柄故だろう。
「だるー」
アリサがだれきった表情で室内を見渡していると、ようやくすずかが戻ってきた。

「おまたせ、アリサちゃん」
「おそーい、いつまで待たせるきよ」
アリサはすずかの姿を確認してすぐに復活した。そしてすずかの手元に目を向けると何やら見慣れないものが握られていた。
「ねえ、それ何…?」
アリサは目の前の物体を指差し問う。視線の先では蛇や土中の生き物を連想させるそれがウゾウゾと妖しくうごめいていた。

「これ?リリカル棒MK-Ⅱっていう楽しいおもちゃだよ。お姉ちゃんに作ってもらったんだ」
おっとりした笑顔のまま白状するすずか。アリサとて子どもではない。形状と動きからして”それ”が何であるかは知っているので使う事態は避けたい。

「それをどうする気?」
「もちろん使うんだよ」
「いつ?誰が?」
「今、私とアリサちゃんが」

106:名無しさん@ピンキー
08/11/22 13:22:44 y2jOTdrH
>>101
なのはエロパロスレに沸いた>>101っていうのがイタい。
7の1氏アンチをコピペして自分だけは普通のアンチとは違うみたいな書き込みしてるけど、
当然のことながら、批判するのにも他人の言葉を借りなきゃいけない程自分の頭が悪い事に気づいてない。
エロパロのアンチって、こんなんばっかりなのか?

107:お嬢様の秘密 1/4
08/11/22 13:23:07 U0nK+zXP
ザザザッ…!!
「あんた何考えてるのよ!」
アリサは音を立てて後ずさるが壁にぶつかり追い詰められてしまう。
そこにすずかが覆いかぶさるように迫ってくる。すずかの表情はいつもの深窓の令嬢たるそれではなく、情熱に浮かされた不安定なものものである。

「いつかアリサちゃんとこうしたいって思ってたんだ…」
「そういうのは大好きな人にとっておきなさいよ!!」
「大丈夫、私はアリサちゃんのこと大好きだよ…それともアリサちゃんは私のこと嫌い?」
「そりゃ好きだけど、そういう意味じゃなくて…」

アリサの抵抗も空しく、すずかが唇を重ねてくる。小鳥のような啄ばむキスを何回かした後に舌を口内へ侵入させた。
「ん…んちゅ…はあはあ、アリサちゃん…」
すずかはそのまま舌を這いまわしアリサの口を味わっていく。舌や唾液、果ては歯列まで、その全てを確かめんばかりに行為を進める。
静寂に包まれた室内に二人の舌が絡み合う音と唾液の交わる水音だけが切り取られた世界の全てと言わんばかりに響き渡った。
唾液を交換する内にアリサもスイッチが入ったのか自ら舌を絡ませて求めるようになっていた。

「あっ……」
しかし無情にもすずかは一旦密着しきった身体を離した。

「すずかぁ……」アリサはすずかに唇を離されて切なげな声を上げる。だが言葉以上に潤んだ瞳と朱に染まった頬が正直に物語っていた。
「少し我慢してねアリサちゃん、そしたらもっと愛してあげるからね」
そういうとすずかは自分の服を脱ぎだし、アリサの服も脱がせにかかった。

「す、すずか…」
「ア。アリサちゃん…」
ベッドの上で生まれたままの姿で向かい合う二人。これから始めようとする行為のせいか二人の身体はぎこちなさに包まれていた。
「なんであんたまで緊張しているのよ!!」
「だって私も初めてなんだもん…」
やりとりこそいつも通りだが,纏っている空気はかなり異なるものになっている。

「ん、んん…」
「ん……」
本日二度目のディープキスを交わす。今回はさっきと違い、アリサも最初から積極的に動いていく。こぶになった糸のように舌が絡まりあい、飽和した唾液が二人の口元から
だらしなく垂れていく。二人が舌を出し合うと銀色のアーチが出来上がった。存分の互いの味を堪能したことを確認すると、共にベッドに倒れこむ。
二人分の体重を受けてベッドがギシリと音を立てて歪んだ。


108:お嬢様の秘密 3/4
08/11/22 13:23:45 U0nK+zXP
「アリサちゃんの身体、綺麗…」すずかが思わず感嘆の声を漏らす。ここ数年で急激に成長した胸部から細身の腰、そして大事な場所に至るまで、アリサの肢体は太陽の加護を受けたように輝いていた。
「ちょっと、あんまジロジロみないでよ」
アリサはすずかの視線を追いかけ、咄嗟に腕でそこを隠す。均整の取れた身体にそのポーズは西洋に絵画を思わせる美しさを内包していた。

「恥ずかしがらなくていいんだよ…」すずかはそういうとアリサの鎖骨に優しく口付けをした。
「ふわ…ああ…!!」
すずかが唇を押し付け、チロチロと舌で舐める度、アリサは嬌声を上げる。
「ふふ…アリサちゃん可愛い」
すずかは優しく微笑むとアリサの全身にキスの雨を降らせていった。
鎖骨、胸、、腹と順々に降りていくと、遂にアリサの大事な所に辿り着いた。
「すごいよ、アリサちゃん…」すずかはアリサの髪色と同じ金色の薄い茂みを掻き分けて割れ目を押し広げる。

「いやあ……」
アリサは自身の痴態とそれを見られた恥ずかしさから駄々っ子のようにイヤイヤをする。
「大丈夫だよ、すぐに気持ちよくなるから」
すずかは宥めるように言うとアリサの膣に指侵入させた。

「あれ…?」
すずかは指で中を弄りながら首を傾げる。手探りでアリサのポイントを見つけようとしたが、初めてのことなので上手くいかないようだ。
「あ…ちょっと…やめ…!!」
しかしその不慣れな動きがアリサの快感を揺さぶり、そのまま絶頂へと駆け上がっていった。
「はっ…ふあああ……!!」
アリサは声にならない叫びを上げる。力を入れて絶頂に耐えようとするが、すずかの攻撃が止むことはなかった。

「アリサちゃんのここ、さっきからキュウキュウ泣いてるよ」
アリサのそこはくわえ込んだすずかの指を離すまいときつく収縮している。すずかが指を引き抜くと栓が外れたように止め処なく蜜があふれ出していた。


109:お嬢様の秘密 4/4
08/11/22 13:24:31 U0nK+zXP
「すずか、焦らさないで早くしなさいよ…」
アリサが口調こそいつも通りに命令するが、そこに彼女本来の迫力は微塵も感じられなかった。
「ふふ…ちょっと待っててね」
そう妖しく微笑むとすずかは自らの秘部にバイブ〈リリカル棒MKⅡ〉を挿入する。それを馴染ませるともう片方をアリサの秘部へ導いていった。

「あっ…」
くちゅ、という水音とアリサの吐息が混ざり合う。
「大丈夫、アリサちゃん?」
「ええ、思ったより痛くないのね」
すずかの気遣いに落ち着いて答えていく。迎えた痛みが予想より小さかったのか表情も硬さがなくなっている。

「よかった、じゃあ動くね」
そう言うとすずかは弓をひきしぼるように下半身をゆっくり戻し、同じくらいゆっくり挿し込んでいった。
「アリサちゃん気持ちいい?」
「いいよ、すずか…もっと強くして…」
初めての異物の侵入を許したアリサのそこは押し返すようにバイブを締め付けてきた。しかしいくら締め付けてもすずかのモノはあくまで擬似。
感覚までは共有出来なかった。その分を取り戻さんばかりに二人は密着していく。共に抱き合い、一緒に絶頂へと向かって行った。

「アリサちゃん、私…」
「あたしももう限界よ…」
口と口、胸と胸、そしてそれぞれの大事な所をぶつけ合い感覚を共有していく。そして二人に電撃が駆け抜けると快楽に抱かれて眠りに落ちていった。


「この、この、すずかのバカーー!!」
事を終え、意識を目を覚ましたアリサが真っ先にしたことは顔を赤くしながら手当たり次第に物を投げることだった。
アリサは生まれたままの格好で、その度に二つの丘がゆれているがそれを指摘して地雷原に突っ込むほどすずかは無謀ではなかった。

「アリサちゃん、落ち着いて」
すずかがまあまあと宥めるが、一向に効果はない。しかし当のすずかは既に服装を整えている辺り抜け目ないというかなんというか…
「落ち着けったってあんた、あんな…」
アリサは先ほどまでの痴態を思い出したのか再び、温度計のように全身を赤くしていく。

「またしようね、アリサちゃん」
「うるさい、うるさい、うるさあーい!!誰が二度とするもんかー!!」
平和な月村邸にアリサの怒号だけが木霊した。


110:お嬢様の秘密 あとがき
08/11/22 13:25:12 U0nK+zXP
あとがき

すずかって案外攻めもいけるよね、とか考えてたら一気に電波が降りて書き上げてしまった。後悔はしていない。
ノリノリで攻めるすずかと攻められなれてない故になすがままにされるアリサを書けて大満足です。
当初の予定では忍やノエルも参戦させるつもりでしたが、収拾がつかなくなりそうなので止めときました。

111:名無しさん@ピンキー
08/11/22 13:38:00 y2jOTdrH
>>110GJ
下らない内容で割り込みしちゃって本当にすみません
半年ROMってます

112:名無しさん@ピンキー
08/11/22 13:43:27 y0KJpodS
投下乙、アリすずGJ。

良いね良いね~、お嬢様の淫らな戯れ良いねぇ~♪

113:名無しさん@ピンキー
08/11/22 13:54:49 yiXU1kNb
>>106
ageてる時点で物凄く分かりやすいスルー対象なのになんで触っちゃうかねこの子は……

114:7の1
08/11/22 17:29:38 CssG+9cx
お嬢様の秘密様、GJです。
すずか×アリサ バーニングアリサ大炎上は面白かったです。
こういう話が書けないだけに、楽しく読まさせていただきました。


115:名無しさん@ピンキー
08/11/22 17:43:20 OX5+BlQv
職人さんの勝手ではあるんだが、
感想のみの時はコテはずした方がいいと思うんだぜ

116:ザ・シガー
08/11/22 17:50:41 y0KJpodS
さぁて、最近寒いし暖房代わりに投下でもするか。

っつう事で18:00くらいに投下するぜよ。
またもやメガネが活躍するエロSS、今回はグリフィス×スバルだ。

「そんなありえないカプ信じられない!」って人は頑張ってスルーしようね?
「スバルのエロが見たくてしょうがねえ!」って人は楽しんでね?

あと、今回はメガネがあんまり黒くないから、その辺をどうか踏まえたうえでお願いします。

117:部隊長補佐と彼の子犬
08/11/22 18:02:49 y0KJpodS
部隊長補佐と彼の子犬


 麗らかな朝日が照り、小鳥のさえずりが小気味良い音色を奏でる、そんな爽やかな朝。
 少女は気だるい倦怠感を伴いながらも眼を覚ました。


「んぅぅ~……もう朝か」


 かけていたシーツから身体を出して少女はうんと伸びをした。
 背筋を伸ばせば、とても15歳とは思えないほどに豊かに実った胸の二つの果実が揺れ、日ごろの運動で養われたしなやかな腰のラインが艶めかしいくびれを見せる。
 朝日に透ける短く切りそろえられた青く美しい髪、そして幼いあどけなさを残す美貌と相まって、一糸纏わぬ少女の裸体は形容し難い艶やかさを誇っていた。

 少女の名はスバル・ナカジマ、機動六課スターズ所属の若きストライカーである。
 普段なら相部屋であるティアナと迎える朝だが、今日彼女が眼を覚ましたのはいつもの機動六課の隊舎ではない。
 ここは六課隊舎とそれほど離れていない住宅街のマンション、とある青年士官の部屋である。
 スバルはまだ眠気の残る目蓋を少し擦ると、隣りでまだ寝息を立てていた男に視線を移した。
 ベッドの上でシーツに包まっているのは機動六課の若き部隊長補佐、グリフィス・ロウラン。
 昨晩交わした情交の疲労が残っているのか、青年は未だ眠りの世界を漂っていた。
 しばらくグリフィスを収めたシーツの膨らみを眺めていたら、ふと“寝顔が見たい”という衝動に駆られて、スバルは彼の包まっていたシーツを少しめくる。
 すると、そこには穏やかに寝息を立てる恋人の姿があった。


「なんだかいつもと印象違うなぁ……」


 穏やかに眠るグリフィスの顔に手を伸ばし、髪と頬を優しく撫でながらスバルはそう漏らした。
 ある日好きだと言われて、それを受諾して、二人が恋人になって一ヶ月と少し。
 共に夜を過ごし、朝を迎えるのはこれが初めてではないが、こうして自分が先に眼を覚ますのは初めての事だった。
 機動六課で見せる理知的で怜悧な顔、二人でいる時に見せる優しく包み込むような笑顔、そしてベッドを共にする時に見せる少しいぢわるな顔、グリフィス・ロウランは様々な顔を持つ。
 だが、今彼が見せている顔はそのどれとも違うものだった。
 穏やかな眠りにつくその表情は無防備であどけなく、どこか母性本能をくすぐる可愛らしさがあった。


「やっぱりメガネがないからかな? いつもより可愛いなぁ♪」


 グリフィスはいつもメガネを外さず、一緒に入浴する機会もあまりなかったスバルには彼の素顔が新鮮で、思わず彼の頬や鼻を指で弄る。
 中性的なグリフィスの顔はとても男性とは思えない肌をしており、スベスベとしてとても触り心地が良かった。
 まるで興味のあるオモチャを前にした子犬のように、スバルは夢中になってその感触を堪能する。
 しかし、寝ている時にそんな事をされれば、無論人は寝ていられない訳で。


「んぅ……ん?」

「あ、起きた?」

「なにしてるのかなスバル……」

「えっと~、朝のスキンシップ?」

「……」


 少し小首を傾げながらそんな事を言うスバルに、グリフィスは明らかに呆れたような顔をした。


「まったく、君という子は……朝からイタズラするのは止めてくれないか?」

118:部隊長補佐と彼の子犬
08/11/22 18:05:24 y0KJpodS
 
「ダメ?」

「ダメ」

「ぶぅ~」


 いじけたように頬を膨らませるスバルの姿は、彼女の幼げな美貌と相まってとても愛らしいものだったが、グリフィスは冷静に一蹴する。
 そして、眼を細めながら枕元に手を伸ばした。
 だが、非常に弱いグリフィスの視力は即座に目標を捕捉する事ができない。しばらくの間、彼は手探りで探すが、寝起きの状態ではそれが叶わなかった。


「スバル、悪いけどメガネ取ってくれないかな?」

「うん、良いよ」


 スバルはそう答えると、枕元にあった彼のメガネケースに手を伸ばした。
 黒い革張りのそれを開ければ、角ばった形の見慣れたメガネが姿を現す。
 そして彼に手に渡そうとした刹那、スバルの胸にちょっとしたイタズラ心が生まれた。
 少女の口元にはニンマリとした笑みが浮かぶ。


「はい、メガネ」

「ああ、ありが……と?」


 グリフィスがスバルの手の上のメガネに手を伸ばした刹那、途端に少女の手が遠のいた。
 あと少しで指が触れるというところで、丁度拳一つ分後方へと移動する。
 もちろん、これは人為的に発生した現象であることは言うまでも無い。
 グリフィスは少し恨めしそうな視線をスバルに向けた。


「スバル……」

「えへへ~、たまにはグリフィスさんの困った顔も見たいから♪」


 スバルは少し舌を出してイタズラっぽい笑みを見せると、そのまま一歩グリフィスと距離を置いた。
 そしてその豊満な胸の前でブラブラと手にしたメガネを揺らした。


「ほらほら、こっちだよ~♪」

「このっ」


 イタズラ好きの子犬が見せる挑発に、グリフィスはおぼろげな視界を頼りに手を伸ばした。
 だがスバルは彼の手が迫る寸前にひらりと回避して逃れる。
 早朝のベッドの上で、しばしの間恋人同士の他愛ない鬼ごっこが繰り広げられた。


「はい残念~♪」


 いくら男と言っても、視力がかなり悪いグリフィスが頑張ったところで近接格闘戦に秀でたベルカ式の使い手であるスバルに追いつける訳が無い。
 少女は追いすがる青年の手を余裕で避ける。

119:部隊長補佐と彼の子犬
08/11/22 18:06:44 y0KJpodS
 しかし、これが思わぬアクシデントを生み出した。


「っと、うわっ!」


 視界の利かない青年は、少女翻弄に体勢を崩して倒れてしまう。
 シーツに絡まったグリフィスの身体が、音を立ててベッドの脇に転がり落ちた。
 目の前で起こった突然の事故に、スバルは慌てふためいて彼に駆け寄る。


「だ、大丈夫、きゃっ!?」


 だがその心配は単なる杞憂だった。
 駆け寄ったスバルの腕に倒れたグリフィス伸ばした指が絡みつき、彼女をそのままベッドから引き摺り下ろす。
 床の上に落ちた自分の方に少女を引き寄せると、彼は見事な体捌きで組み伏せて押し倒した。
 突然の事に驚いて眼を丸くしているスバルを、グリフィスは勝ち誇ったような優越の視線で見下ろす。
 先ほどまで少し困り気味だった瞳は今や嗜虐の黒さに満ち溢れていた。


「ズ、ズルイ~! 騙したの!?」

「ふふ……力任せに戦うだけが戦略じゃないよスバル」


 そう、全てはグリフィスの策略だった。
 わざと自分からベッドの下に落ち、自分を案じて近寄るであろうスバルをさながら巣にかかった獲物を襲う蜘蛛のように絡めとる。
 彼女の純心で疑う事を知らない性格を熟知しているからこその作戦だった。
 無力にも罠にかかった獲物に青年は妖しいまでの微笑みを浴びせる。
 彼のその表情、そして眼差しにスバルは背筋を寒気にも似た感覚が駆け上るのを感じた。
 普段はメガネのレンズ越しに見ている彼の瞳、それが裸眼で視線を浴びせるだけで身動きができなくなる。
 あまりにも強すぎる視線の力、眼力とでも呼ぶべき魔の眼光だった。
 彼に見つめられる中、スバルはまるで巨大な肉食獣を前に丸裸で突き出されたような錯覚すら感じた。
 この魔性の瞳で縛られれば、スバルに抵抗する力なんて欠片も無くなる。
 それを察したのか、グリフィスは目の前の少女に向けていた瞳をそっと細めると静かに顔を寄せた。


「んぅぅ……ちゅぷっ……んむぅっ!」


 唇が重なるや否や、グリフィスは即座に舌を捻じ込むとスバルのそれに絡みつかせて舐り始めた。
 一方的で攻撃的な愛撫、だが少女の快楽のツボを抑えた的確極まりない責めが開始される。
 いきなり口付けを奪われて驚き、抵抗しようとするスバルだがそれは叶わない。
 先ほどの魔眼の力で四肢に力が入らず、ただされるがままにグリフィスに弄ばれる。
 そして、雌を貪る彼の魔の手が口付けだけで終わる筈も無く、次いで妖しく蠢く指がスバルの柔肌で踊った。
 たっぷりと実った乳房と引き締まった下腹部を、こそばゆいながらも快感をそそる絶妙な愛撫でなぞられる。
 性感帯という性感帯を知り、柔肌の感じる箇所を熟知した素晴らしい前戯の手管に少女の下腹部は昨晩の情交を思い出したかのように疼きだした。
 子宮が熱を帯び、蜜壷からは止め処なく愛蜜が溢れ出し始める。
 そして、長いような短いような時間、唇を淫らな口付けに嬲られたスバルは身体が肉欲に蕩けた頃ようやく解放された。


「っぷはぁ……」


 二人の間に、つうと一本の透明な唾液の糸が橋をかけた。
 与えられた快楽に思考を蕩かせたスバルはボーっとその銀糸を見つめる。
 その様は彼女の普段の爛漫とした屈託のない姿からは想像もできないほど淫らで、妖しいほどに美しかった。
 スバルのその艶姿に思わず口元に優越とした笑みを浮かべると、グリフィスはいつのまにか奪い返したメガネをかけつつ彼女の瑞々しい太股に手を伸ばした。
 むっちりとした素晴らしい肉付きの白い太股を左右に開けば、少しの汚れもない秘所が姿を晒す。

120:部隊長補佐と彼の子犬
08/11/22 18:08:28 y0KJpodS
 粘着質な果汁、雄を受け入れ誘う為の蜜を垂れ流しているそこは、まるで“早く犯して欲しい”と言っているようにヒクヒクと淫らに蠢いていた。
 そして無論、既に臨戦体勢を整えていたグリフィスの股間の魔根は早速目の前の獲物を貫かんと狙いを定めている。


「さて、それじゃあ悪戯が好きな子犬には……しっかりオシオキしておかないとね、スバル」

「ふぇ?……ちょ、ちょっと待って、ひゃはぁぁんっ!!」


 スバルが言葉を言い切るより早くグリフィスは腰を沈めた。
 硬く大きくエラの張った肉の槍が少女の体内に抉りこまれ、肉壁の粘膜を擦り上げて快楽と言う名の暴力を刻み込む。
 何度も何度も彼に貫かれ、犯され続けたスバルの身体は既にその快楽の暴虐を悦ぶ事しかできない。
 硬くいきり立った肉棒が愛液で溢れる淫穴を掻き乱し、開発された性感帯を的確に刺激しながら力強く律動を繰り返す。
 その度に少女のしなやかで美しい肢体が面白いくらいに跳ねて踊った。
 口からは、さながら楽器の如く快楽に合わせて甘い嬌声が木霊する。
 ミルクを溶かし込んだかのように白い肌が汗に濡れ、淡い桜色の唇から心地良い雌の音色が鳴り響く。
 今のスバルはどこまでも淫らで、そして美しかった。
 昨晩散々味わったにも関わらずグリフィスはすっかりと嗜虐のスイッチをオンにして目の前の媚肉を貪る。


「ま、まってぇ……ふにゃぁっ!……いきなり……はうぅんっ! はげし、すぎるよぉ……」


 頭の中を蕩かせ、理性と嗜好を甘く染め上げる快楽の暴力にスバルは喘ぎながら哀願した。
 全身を駆け抜ける恍惚の電流に瞳からポロポロと涙を流して縋るように上目遣いでグリフィスを見つめる様は、実に彼の嗜虐心をそそる素晴らしい姿だった。
 隠しきれぬ本心からの暗黒の笑みを僅かに口元に滲ませてグリフィスは笑う。


「待つ? ダメだよスバル、そうしたら“オシオキ”にならないだろ?」


 まるで死刑を宣告するかのように、一切の異議申し立てを聞く耳を持たないような口ぶりでそう言うと彼はさらなる責めを開始した。
 スバルの耳たぶに唇をやったかと思えば舌を這わせて吸い付くと、そのまま彼女の柔肌を舐め上げながら首筋を降下する。
 少女の敏感な性感帯を刺激しつつ、下へ下へと移動した彼の口はそのまま大きく実った乳房の果実へと到達。
 そして迷う事無くその先端の鮮やかな桃色の突起へとむしゃぶりついた。
 無論、膣を抉る肉棒の律動は少しだって緩めていない。
 下半身はまるでそれが一個の快楽装置のように動いては、身体で記憶した少女の性感帯を擦りあげて徹底的に快楽を刻み込む。
 秘所から生まれる快感の濁流に胸の先端に走る甘やかな電流が合わさって、スバルの脳に蕩けるような陶酔が生まれた。


「ひゃぁっ! だめぇぇ……むね……はにゃっ!……さきっぽかんだらぁ……らめぇ」


 逞しい肉根で膣を貫かれ、敏感な胸を弄られたスバルはだらしなく蕩けきったいやらしい顔で口元を唾液を濡らしながら哀願する。
 だが少女の顔にそして声には決して完全なる拒絶はない。
 まあそれも当たり前だ。
 何度も何度も、それこそ数えるのが馬鹿馬鹿しくなるような睦み合いの果てに彼女の身体は既に快楽と言う魔毒の味を覚えてしまっている。
 抵抗など所詮表面上のポーズに過ぎず、心の奥底と快感に従順な身体は隷属と支配を求めて淫蕩に溶けていた。
 だから少女の顔には縋るような哀願の中に、“もっともっと”と、さらなる辱めを求める顔が混じっている。
 それは普段のスバルからは想像もできない淫靡な様、発情した雌犬のような色に狂った姿だった。

121:部隊長補佐と彼の子犬
08/11/22 18:09:40 y0KJpodS
 グリフィスは自身の手で深い快楽の奈落に堕ち果てた少女の姿に胸中でほくそ笑みながら、口の中に含んだ乳首をカリっと甘咬みした。


「ひあぁうぅっ!!」

『“ダメ”? そう言う割りに、身体は随分と素直に喜んでるじゃないか』


 姦通の手を徐々に強めながら、青年は念話で声をかけながら少女の心を辱めるように心に囁いた。
 それは甘く脳髄を蕩かすような魔の言葉だった。


『胸弄る度にスバルの中、僕のをキュウキュウ美味しそうに締め付けてるよ? 本当はもっと苛めて欲しいんでしょ? 君は本当にいやらしいなぁ』

「ち、ちがうもん!……んぅぅっ……わたしそんなエッチじゃ……ふぁぁっ!」


 淫らな女と言われ、スバルは必死に否定しようとしたがそれは叶わない。
 理性的な言葉を重ねようとしても、それらは全て圧倒的な快楽に塗り潰されてかき消される。
 口中の乳頭を甘噛みするのと同時に、グリフィスはさらにもう片方の乳房を鷲掴むと荒々しく揉みしだき始めた。
 快感の波が神経を疾駆し、健康的でしなやかな美少女の肢体が面白いくらいに跳ねる。
 出る所は出ているのに他の全ては素晴らしく引き締まったスバルの身体が、快楽と言う名の指揮の元に淫靡に舞う様はどこまでも官能的。
 自分の与える快感に従順に応える子犬はグリフィスの心をどす黒い悦びで染め上げた。
 自然と彼の行う責めの手にも力が入る。
 手持ち無沙汰だった青年の腕が、鮮やかにくびれたスバルの腰に絡みついたかと思えば、そのまま彼女を一気に持ち上げた。


「ふぇっ!?」


 スバルは突然の事に可愛い声を上げて疑問符を浮かばせる。
 グリフィスは腰に絡ませた腕を以って、性的な結合はそのままにスバルの身体を抱き起こして体勢を変位させた。
 二人の体位は互いに対面から抱き合うような交合の形、対面座位に変わる。
 そして体位が変わるや否や、グリフィスの指は早速次の責めへと移行。
 肉棒に思うがままに蹂躙される蜜壷の後方、本来は排泄に使われる不浄の淫穴に妖しく指が接近する。
 グリフィスの指はその先で触れた菊門を、最初はゆっくりと輪郭をなぞった。
 そっと優しく、それこそ羽毛が触れるようなタッチで外周を解す。


「んぅぅ……ふぁぁ……」


 肛門への緩やかな愛撫がもたらすむず痒いような刺激にスバルはくぐもった声で喘ぐ。
 身体を重ねる交合が唐突に甘く優しくなり、スバルは思わず“このまま終わるのか”とさえ考えた。

 だがその思考は一瞬で破壊される。

 次の瞬間、今まで優しく菊門を撫でていた指はそれまでの愛撫が嘘のように強引にそして暴力的に侵入を行った。
 深く肛門へと入り込んだ指は、内部の腸壁を抉るように引っ掻いて暴虐の限りを尽くす。
 加えて膣を犯す肉棒までもが激しい腰の動きと共に荒々しい交合を再開したとあっては、スバルに与えられる快楽は天上知らずに跳ね上がるより他は無い。


「ひぃいいああぁっ!! らめぇっ! うしろぉ……あひゃぁっ!……うしろはらめぇぇ……」


 今までも十分に乱れていたスバルだが、肛門への侵入が開始されてからはさらに加速度的に淫らな色が彼女を蝕んだ。
 襲い来る快楽によって既に呂律は上手く回らず、身体はグリフィスの行う陵辱に従って震える。
 腰がズンと少女を突き上げられて濡れた肉同士がぶつかり合う淫らな音が耳を打ち、肛門を指が嬲り乳頭を舌が転がす度にスバルの悦楽はどんどん高まっていく。

122:部隊長補佐と彼の子犬
08/11/22 18:10:55 y0KJpodS
 そろそろ肉欲の宴を燃え滾らせようとしているのか、肉棒が膣の内壁腹側の性感帯であるコリコリとした感触の一点Gスポットを的確に擦りあげた。


「いぅうああぁっ! らめぇ……んぅっ! もう……イくぅ……」


 もう限界だった、これ以上は耐えられない。
 乳房・肛門・膣、様々な箇所を嬲り辱められ、巨大な絶頂の頂が近づきつつあった。
 目の前にチカチカと白い閃光が見える錯覚、声も思考も神経の一本一本までもが甘く蕩けるような快楽の暴虐。
 腰の突き上げが互いの肉と肉を激しく擦り合わせ、狂おしいまでの悦楽を高める。
 そして最高の力を込めた一突きが放たれた刹那、全てが決壊した。


「ひぎぃいああああぁっ!!……ああぁぁああっ……」


 悲鳴と思える程の嬌声、少女の喉から甘い叫びが木霊する。
 瑞々しくしなやかな四肢が絶頂の反動に震えあがり、全身が痙攣したかのように強張った。
 同時に収縮した膣肉の締め付けに、グリフィスも欲望を吐き出す。
 まるで白いマグマ、性欲の灼熱がスバルの体内へと吐き出されて秘所の粘膜を白く染め上げる。
 否、白く染まるのは体内だけではなかった。
 絶頂する身体に粘り気を持つ熱い精を撃ち放たれ、脳髄の思考すらも白く染まりきる。


「しゅごぉ……あちゅいのが……おなか、やいてるぅ……」


 圧倒的な絶頂の余韻の中、体内を焼き尽くすような精の熱に、スバルはただ快楽に蕩けきった甘い声を漏らした。





 寝覚めに激しい睦み合いを終えたスバルとグリフィスの二人は、さっそく行為でかいた汗を流すべくシャワーを浴びに浴室へと向かった。
 そして、二人は一緒にシャワーの熱い水滴に打たれているのだが、スバルは不機嫌そうに頬を膨らませていた。


「……」

「スバル? その……そろそろ機嫌直してくれないかな?」

「待って、って言ったのに……全然待ってくれないし……グリフィスさんのエッチ」


 先ほどの朝一番の情交で散々に責められた事が不満だったのか、スバルは少し頬を膨らませて不機嫌さをアピールし、恨めしそうな目で彼を見つめた。
 だがいくらそんな目をしたところで、子犬のような美少女の仕草は愛くるしいとしか言い様がない。
 それにスバル自身、本気で怒っているのではないので自然と漂う雰囲気も情愛が滲み出たものだった。
 グリフィスはそんな風に拗ねる彼女に苦笑しつつ、そっと腕を絡めて抱き寄せると優しく頬に口付けを落とした。
 唐突なキスを受け、スバルは嬉しそうにされど恥ずかしそうに顔を真っ赤に染める。


「ほら、機嫌直して? ね?」

「もう……そうやってすぐ誤魔化すんだから……」


 言葉を続けながら、少女はそっと彼の首に腕を絡めて引き寄せる。

123:部隊長補佐と彼の子犬
08/11/22 18:11:46 y0KJpodS
 そしてそれが当たり前の事であるかのように、二人の唇は優しく重なり合った。
 触れ合う唇と唇、それは舌を絡める事もない戯れの穏やかな愛撫。
 しばしの間、時を忘れてキスで繋がると、スバルはおもむろに顔をそっと離した。


「キス一回じゃダメだよ、もっとたくさんたくさんしてくれないと許してあげないんだから」


 子犬のように可愛らしい少女は少し舌を出して、悪戯っぽい笑みを浮かべながら彼にそう言った。
 彼女のその要求に、グリフィスもまた口元に笑みを浮かべて囁くように言葉を返す。


「ああ……それじゃあ、たくさんしてあげないとね」


 彼の唇から零れた残響はどこか甘い響きを孕んでいた。
 そして言葉が浴室の壁を反射した時、二人は再び口付けで結ばれる。
 蕩けるような朝の睦み合いは、まだしばらく終わりそうにもなかった。


 終幕。

124:ザ・シガー
08/11/22 18:18:45 y0KJpodS
はい投下終了。

ナカジマワンコの姉を書いたのならば妹も書かねばならない、なんかそう思ったので書いたぜ。
姉のギンガは調教し尽くして淫らな雌犬奴隷になるのが似合うけど、妹のスバルはひたすら可愛がって愛でる子犬、って感じが俺のイメージなのですよ。
どちらにしても美味しくいただける、ナカジマ姉妹の高性能っぷりには書いてる俺自身もびっくりさ!


あと、グリフィスが黒ずんでないのはメガネをあまりかけてなかったからだね、きっと。

125:名無しさん@ピンキー
08/11/22 18:25:45 U0nK+zXP
ザ・シガー様
GJ。子犬のようにじゃれるスバルに萌えさせていただきました。
飼い主?に従順なあたりも犬っぽくて最高です。

そしてグリフィスは今回珍しく綺麗なのかと思ったらやっぱり黒いw
何はともあれGJでした


126:名無しさん@ピンキー
08/11/22 19:56:43 kV0RG/n5
>>92
GJ!
これはキャロにとっての試練かもしれないとオモタ
エリオは妻を助けた上で全てを守ると決意した
ルーテシアはどんな手段であっても自分だけができる方法でエリオを助けると決めた
一方キャロは自らの醜い思いを出してしまった
もし試練を乗り越えられなければ愛する夫を奪わる。
恐らくそんな感じの
次回にも期待!

127:名無しさん@ピンキー
08/11/22 23:31:42 K9Q9RLH/
>>124
眼鏡があんまり黒くない……偽者だっ!
冗談はさておきGJです。姉とはまた違った甘い可愛がりにニヤニヤしてました
さて、次は誰が眼鏡の毒牙にかかることやら


128:名無しさん@ピンキー
08/11/23 00:24:21 vGqGXAh5
>>125
ひたすらGJ!!
エロカワイイよスバルw
なんか偽者っぽいが、そこがまたグリフィスの魅力さぁ!!


そしてスバルが居ないことをいいことに
ティアナはヴァイスの所に居るに違いないッッ!!11!

129: ◆hZy29OoBJw
08/11/23 01:43:51 ag+gZj72
1年くらいROMったんだ。
もう、投下しても…… いいよね……
でもまずエロなしの短編から。

登場する人:なのはさんと、彼女をよ~く知る男2人

130:名無しさん@ピンキー
08/11/23 01:45:40 Lv0QNYcx
>>125
このスバルは萌え死ねる。
もう、尻尾をパタパタ振っている姿が目に浮かぶ。
GJです。


>>128
なるほど、そしてエリオはキャロとルーテシアに取り合いされているのか。
その片隅では、

ケリュケイオン「ストラーダにあなたみたいな年増は不釣り合いです」
アスクレピオス「お子様はこれだから。女は傷ついた男を包み込む包容力が大事なのよ」
ケリュケイオン「私の方が付き合いは長いから、彼のことは隅々まで承知しています、おばさま」
アスクレピオス「ベルカ式の私の方が彼との相性はいいのよ、お譲ちゃん」

とデバイス同士が火花を散らしているとw

131:着替え 1/5
08/11/23 01:46:22 ag+gZj72
「まったく…… なぜ僕が君なんかの愚痴に付き合わなきゃならないんだ?」
ぼくだってきみなんかと食事とは、あんまり本意じゃないけど。
どういうわけかぼくの周囲は女の子ばかりでね…… 話の性質上きみしかいないんだよ。
「まあ、僕は日頃君にだいぶ無理難題をぶつけているからな。たまにはいいさ」
一応自覚はあったんだね。何よりだ。
「だが、君が愚痴とは珍しい…… よっぽどおもしろい話なんだろうな」
それは知らないが、まあ聞いてくれ。この前野暮用でなのはの居室に行ったんだが、彼女は出てこない。
仕方なく、鍵が開いていたから入っていったんだけど……
「ちょっと待て」
どうかした? 何か変かな?
「……いや、いい。続きを」
そうしたら、まあその、タイミングの悪いことに、彼女は着替え中だったわけだよ。
「おいおい、何だよそのタイミング。このラッキースケベ。淫獣」
そこまで言わなくてもいいじゃないか。
「で、どこまで見た?」
双曲線ってのは、まったくもって不思議な図形だよね…… 
えっへん、そんなことはいいんだ。問題はその後だよ。
当然、ぼくは動揺した。彼女に咎められると思った。非難を浴びると思った。
……でも実際にはこうだった。

132:着替え 2/5
08/11/23 01:47:49 ag+gZj72
『あ、ユーノ君。頼んでたもの持ってきてくれた?』
『……うん』
『じゃ、そこに置いてもらっていいよ。じゃあね』
『……わかった。じゃあね……』

133:着替え 3/5
08/11/23 01:48:58 ag+gZj72
こんな具合さ。どう思うよクロノ。
「……なんも言えね」
実際ぼくもリアクションに困ったんだが。
「普通は、『キャー、ユーノ君のエッチ! バカ! 淫獣!』とか言って、
 アクセルシューターの1つや2つ飛んできてもおかしくないようなものだが」
それも恐ろしいけど…… 今回はあとからじわじわ来たね。
結局のところ…… あなたは飼い猫の前で着替えるとき、羞恥心をおぼえますか? ってことだよね…?
「飼いフェレットか……」
それ以上ぼくに打撃を与えないでくれ。
「いいじゃないか。これからもお咎めなしに見放題。役得だな」
待てよ。これでもぼくは真剣なんだ…… ふざけないでもらえるかな?
「……わかったよ」
で、ぼくはどうしたらいいんだ……
その点を、貴官にうかがおうと思ったわけです、提督閣下。
「閣下はよせ。気持ち悪いんだよ」
いえいえ、妻帯者かつ子持ちでいらっしゃる。
わたくしめのようなチェリーからすれば神や聖王様にも等しく……
「待て。淫獣などと言ったのは悪かった。謝るからそんな卑屈な言い種はよしてくれ」
……ふう。一応ぼくは自分が男の子だというつもりなんですけど。
「要は、彼女が実際のところ、そう思っているのか、知りたいわけだろ?」
まあ、そういうことかな。
「それならいい方法がある」

134:着替え 4/5
08/11/23 01:50:39 ag+gZj72
それでぼくは、友人の言ったようにしたわけだ。
なのはが無限書庫に、ぼくが貸したものを返しに来る。
そのときに……
「ユーノ君いる~? 入るよー」
ほら来た。
「このまえ借りたもの返しに来たよ…… と……」
彼女の動きが止まった。当然だろう。
このときぼくは『着替え中』だったのだから。

友人の彼が言うには……
『君も彼女の前で脱いでみろ』
何を言っているんだ?
ぼくは、エース・オブ・管理局員にわいせつ罪の現行犯で逮捕してもらうつもりはないんだが。
『まあ聞け。君のときと同じく、着替え中を演出するんだよ。
 彼女が乙女であるのなら、
 彼女が君を男の子と思っているのなら、
 何らかのリアクションがなされることだろう』
なるほど。この際、なのはが「乙女」であることに疑いは挟まないことにしよう……

135:着替え 5/5
08/11/23 01:52:01 ag+gZj72
そういうわけで、ぼくは彼女の反応に注目。
「びっくりした~」
これは…… いけるか…?
「なんだユーノ君か~」
……『なんだ』って、なんだ。
「女の子が着替えてるのかと思って、焦っちゃった」
おーい、ぼくは男の子ですよー。
「よかったー、ユーノ君で」
何がよかったんだろう…… 全然わからないや♪
「これ返すよ。置いとくね。じゃあね」
……じゃあね。

そういうわけだよ提督閣下。
「……本日はスクライア大先生に、小官から一杯おごらせてください」
一杯で足りるかな…… 今日のフェレットの胃袋は、見た目より大きいかもしれないからね。

136: ◆hZy29OoBJw
08/11/23 01:54:40 ag+gZj72
おしまい。
ユーノ君は気の置けない家族でヨカッタネ的なお話でした(嘘)
スレの流れが競合したかな?スマン

137:名無しさん@ピンキー
08/11/23 03:21:01 FjoG3wZ0
GJです!
個人的にはかなり本編よりな気がする。

138:名無しさん@ピンキー
08/11/23 03:39:19 gizjg6l+
なのはの行動は本編の際限度が高いのだが、ユーノの独白の口調に違和感を覚える。

なにはともあれ、ご苦労様

139:名無しさん@ピンキー
08/11/23 03:45:18 5w3BT93H
GJっす!
もうユーノはなのはを押し倒すしかないんじゃないか、これ?

140:名無しさん@ピンキー
08/11/23 04:11:17 Cb99MXFk
ユーノかわいそうだけどこの関係はこれはこれで萌えるな

141:名無しさん@ピンキー
08/11/23 04:28:42 cP31HZV2
GJ!!
何だかんだ言っても付き合いのいいユーノとクロノの腐れ縁っぷりが良かったです
こういう相談に乗ってくれる友人はやっぱイイものですね

142:名無しさん@ピンキー
08/11/23 05:12:11 +9qs6ZwA
GJ
ありがとうの一言もないなのはには違和感あるが、天然ってこんな感じだっけ?
クロノとユーノの付き合いのよさはガチ

143:名無しさん@ピンキー
08/11/23 06:53:14 y7iJFL1J
本編もこんな感じだし、なかなかいんじゃね?

ユ「(着替え中)わっ誰だ!」
ク「き、君か!は、早く服を着たまえ!」

144:名無しさん@ピンキー
08/11/23 08:13:15 muS5XFQp
>>136GJ
いい雰囲気だwww

145:名無しさん@ピンキー
08/11/23 08:28:25 Ja/5Pwjo
不覚にもラッキースケベで吹いたwなんだよそれ
て思ったら同じ人ネタか。懐かしい。

ほのぼのとしていてこういうのも良いっすね。

146:名無しさん@ピンキー
08/11/23 08:33:08 o/+3AUNF
ユーノが女の子でクロノにばれた話がまた読みたくなってきた

147:名無しさん@ピンキー
08/11/23 10:40:49 epIuMKVK
読みたきゃ勝手に読めばいいじゃないか

148:名無しさん@ピンキー
08/11/23 13:27:08 0B9DYwfO
>>91
遅レスですがGJ!
まさかのルー子裏ボスか
でもエリオは何としてでも戦って勝つことを決めた
その時彼女はどうするのか
てかエリオとルー子がくっつけば(ルー子が裏ボスの場合)満面解決になるような。つかむしろくっついてまえ

>>110
GJ!
リリカル棒MKⅡにワロタ
うるさい言ってるにもかかわらず、このあともアリサは求め続けてしまうのが容易に想像できる

149:名無しさん@ピンキー
08/11/23 13:47:18 77MzrTrQ
キタコレ
URLリンク(usokomaker.com)

150:名無しさん@ピンキー
08/11/23 14:16:39 UqnV+T3n
高町なのは→クロノ・ハラオウン
フェイト・テスタロッサ→クロノ・ハラオウン

で切なくなり、

フェイト・T・ハラオウン→クロノ・ハラオウン
八神はやて→クロノ・ハラオウン

で盛大にフイタ

151:名無しさん@ピンキー
08/11/23 14:28:11 FjoG3wZ0
なのは→ユーノでやったら、ちょっと感心した。

152:名無しさん@ピンキー
08/11/23 14:31:48 t9hyUx84
ノーヴェ → チンク  が最強過ぎた

153:名無しさん@ピンキー
08/11/23 14:42:44 3GOhudrK
またスレと関係無い話題を……オットー→ディードとディード→オットーの微妙な差に吹いた

154:名無しさん@ピンキー
08/11/23 14:44:22 6YI/g6pt
そういう話題で盛り上がるのはやめれ

155:名無しさん@ピンキー
08/11/23 14:56:22 QoXz3YHI
高町なのは→ユーノ・スクライア どんまい


156:名無しさん@ピンキー
08/11/23 15:04:51 DAgmuSJL
ヴィヴィオ→ユーノで和んだ

157:名無しさん@ピンキー
08/11/23 15:08:27 FUo8YVyn
なにこの流れ
いい加減にしとけよ

158:名無しさん@ピンキー
08/11/23 18:30:31 FjoG3wZ0
ヴァレンタインよりもクリスマスだろ。
ネタ的に考えて。
俺はたぶん、卒論の追い込みだが。ミッドの人たちは仕事だろう。

159:名無しさん@ピンキー
08/11/23 19:23:12 7x2He+Hr
なのは→ユーノでやったら、ちょっと感心した。

160:名無しさん@ピンキー
08/11/23 19:44:10 cP31HZV2
釣れますか~?ちょっと、あからさま過ぎですよぉ。

161:名無しさん@ピンキー
08/11/23 20:15:39 Mpwd57JH
釣られてるぞ

162:名無しさん@ピンキー
08/11/23 20:35:16 cP31HZV2
うん、知ってる

163:名無しさん@ピンキー
08/11/23 20:53:16 g3zS8/La
知ってるならなんで反応するの?

164:名無しさん@ピンキー
08/11/23 20:59:59 ZgaTTfhx
>>158
そもそもクリスマスの概念がないだろうな
二次創作で気にする必要はないが

165:名無しさん@ピンキー
08/11/23 21:36:01 /s/Ndyq8
そういえばバレンタインの時もそんなレスあったな

166:ザ・シガー
08/11/23 22:10:43 YFa21XOj
さて、せっかくの日曜に投下ないのも寂しいのでコツコツ書き溜めてたSSでも投下しましょう。

ラグナとオリキャラがメインの非エロ・ギャグのSS投下します。
まあ、言うまでもないかも知れませんが、ラグナのキャラ崩壊やメタネタが多いですのでご注意を。

167:病んでる少女 マッドネス・ラグナ
08/11/23 22:12:10 YFa21XOj
病んでる少女 マッドネス・ラグナ 「嗚呼、愛しのお兄ちゃん」


 ラグナ・グランセニック、武装局員兼ヘリパイロットの兄を持ち、ミッド市街の学校に通うごくごく普通の12歳女の子。
 品行方正・成績優秀、多くの生徒に羨望と恋慕を抱かれる美少女である。
 まあ……少なくとも彼女の事を良く知るごく一部の友人はそんな事欠片も思ってはいないが。
 むしろラグナの友人は彼女の事を最悪のイカレ少女として認識していた。
 その理由は彼女が寝起きする学校の寮での朝の風景から見ていただければよく分かるだろう。

 私立ナイスボート学園の学生寮、その中の一室にラグナ・グランセニックと彼女と相室であるメアリー・スゥの部屋はある。
 そして時間帯は早朝、まだ多くの生徒は眠りの世界に浸っている中、甲高い女の嬌声が響き渡った。


「ああぁんっ! お兄ちゃん……ダメよぉ……はぁん♪ そんなぁ、ラグナ壊れちゃうぅ……ムニャムニャ」


 どこの淫乱痴女かと思うような淫蕩かつあられもないセリフを寝言で連呼するところからラグナの朝は始まる。
 もしもあと少しだけ壁が薄かったならば彼女のぶちきれっぷりが全校生徒に知れ渡っているのだろうが、幸か不幸かそれはなんとか免れていた。
 一体どんな淫らで破廉恥な夢を見ているのか、ラグナは著しく寝巻きを着崩れさせながら身体をくねらせて甘えた声で鳴き叫ぶ。


「はひゃ~っ!……お兄ちゃぁん……もっとぉ……もっとしてぇ、ラグナの○○○にお兄ちゃんのぶっとい○○○もっとぶちこんでぇ♪ ムニャムニャ……」


 蕩けるような甘い声でアヘ声を喚き散らすラグナ、もし男が聞けばそれだけで僅かに股間を滾らせてしまいそうな淫靡な声であるが、残念な事にここにいるのは同級生の女の子である。
 ラグナと相室の丸いメガネと三つ編みが年頃の少女らしさをかもし出している少女、メアリーはこめかみに血管を浮き上がらせながら目の前のベッドで毎度の痴態を演じている親友を見下ろしていた。
 同じ部屋になってから既に一年以上、メアリーはそれこそ毎朝ラグナのこの嬌声で叩き起こされているのだ。
 最初はとまどい、徐々にいらつき、今では毎朝激怒している。
 とりあえずメアリーは毎朝使っている愛用の角材を手に腕を振り上げた。
 その角材は先端が既にラグナの血で真っ赤に染まっていり、彼女をどれだけ長い間ぶん殴ってきたかよく分かる程だ。
 正直に言って、とても年頃の少女が行う行為ではないがメアリーは一ミリの躊躇もなく腕を振り下ろした。


「いい加減にせんかい、このブラコン変態がぁっ!!!」

「へぶぅああっ!!」


 振り下ろされた角材がラグナの額にめり込み、美少女の美しい肌から夥しい鮮血を迸らせた。
 可愛らしい女子学生が朝っぱらから行うにはあまりにスプラッターでバイオレンスな一幕、だがこれが彼女達の日常である。


「いったぁ~い……ヒドいよぉメアリー……こんなに殴られたら頭がバカになっちゃうぅ」


 流血する額を抑えながら、ラグナは涙目になって親友に恨めしげな視線を投げかけた。

168:病んでる少女 マッドネス・ラグナ
08/11/23 22:14:00 YFa21XOj
 しかしメアリーはこの程度で目の前の痴女が死ぬなどとは毛ほども思ってはいない。


「バカ言わないでちょうだい、あんたがこれ以上ヤバくなる訳ないでしょ」

「ううぅ……親友がいぢめる~」

「はいはい、分かったからもう起きなさい」


 っとまあ、ちょっと病んでる美少女ラグナ・グランセニックの朝はいつもこうして始まるのだった。





 まあ、今日の学校でのラグナもいつも通りだった。
 いつも通り、授業中に『お兄ちゃん、ハァハァ』とふしだらな妄想に耽り。
 いつも通り、休み時間にトイレに篭って『お兄ちゃんらめえ~!』と叫びながらいけない一人遊びを興じ。
 いつも通り、昼食のおかずにヴァイスの写真を眺めて『お兄ちゃんの……凄くしょっぱくて苦くて美味しいよぉ♪』と言いながら危険極まる想像と共に昼食を咀嚼した。
 ちなみに、彼女の近くにいたメアリーはこれまたいつも通りにひきつった笑みを浮かべていたのは言うまでもない。
 そして放課後を迎えた二人は、とある場所に足を運んでいた。


「ああ、生のお兄ちゃん、ハァハァ」


 ヤバいくらい息を荒くしたラグナの視線の先にはヘリを整備する彼女の兄、ヴァイス・グランセニックの姿。
 そう、ここは言わずもがな機動六課の隊舎である。


「ちょっとラグナ! 流石に管理局に施設に勝手に侵入するのは不味いわよ!」


 もちろんだが、危険極まりなく病んでるラグナの抑止剤として友人のメアリーが一緒なのは言うまでもない。
 茂みに隠れながらヴァイスを盗撮しまくっている友人に、彼女はさっそく突っ込みを入れる。
 だが当のラグナはそんな言葉など聞く耳持たず、『ハァハァ、お兄ちゃん、可愛いよお兄ちゃん』などとほざきながら完全にトリップして兄の姿に魅入り、唾液といけない汁を垂れ流していた。


「人の話を聞かんかいこの変態がぁ!!」

「ほべぇあっ!」


 変態性全開のラグナにまたもや炸裂する血塗れ角材の一撃、美少女の頭から噴水の如く血が溢れた。


「いったぁい……なにするのよぉ~」

「あんたがヤバイ事してるから突っ込んでるのよ」

「別にヤバくなんかないよ? ただの兄妹愛だよ?」

「十分ヤバいわよ、頼むから管理局の施設に盗聴器と盗撮用高性能小型カメラを設置するのは止めなさい。ばれたらテロリスト扱いで逮捕されるわよ?」


 下手をすれば一緒に来た自分まで逮捕されかねない、メアリーは肝を冷やしながら友人を必死に説得した。

169:病んでる少女 マッドネス・ラグナ
08/11/23 22:15:48 YFa21XOj
 だがその程度でこの変態が黙る訳もない。


「何言ってるの! 逮捕が恐くてお兄ちゃんは愛せないわ!」


なんて言うかもう……メアリーは本気でこのイカレ女を一片殺した方が良いんじゃないかと思った。
そして丁度そんな時だった、ラグナの表情が豹変したのは。


「んなっ! ア、アレはぁっ!!」

「へ、なに? 今度はお兄ちゃんが脱いだか?」

「違う! アレ見て!!」


 視線を向けた先には、なにやら一人の少女と会話しているヴァイスの姿。
 それは茶髪の短めの髪をした、どこか子犬のような印象を受ける愛らしい少女だった。
 少女はなにやらヴァイスと楽しそうに談笑している、そして無論だがラグナはそれをまるで悪鬼の如し形相で見ていた。


「アルトの野郎~! 私のお兄ちゃんに馴れ馴れしくしやがって~!!」

「へ? アルト? あの人知ってる人なの?」

「アルト・クラエッタ! 階級は二等陸士で通信士兼ヘリパイロット! 私のお兄ちゃんに昔から同じ部隊でくっ付いてるクソ虫じゃあ!!」


 まるで極道の怨霊が乗り移ったかの如く怒り狂いながら叫ぶラグナ。
 そのあまりの迫力に突っ込むこともできず、メアリーはただ度肝を抜かれた。
 とりあえずメアリーは彼女がこれ以上ぶちきれないように宥めるしかなかった。


「ま、まあ落ち着きなさいよ」

「ぐぬぬぅ……ちきしょう、あの女ぁ……帰ったらさっそく呪ってやるぅ」


 ヴァイスとアルトの会話が終わるまで、ラグナは終始不吉な事を呻いていた。
 二人の会話は本当に他愛ない雑談だったのか、すぐに終わってアルトはその場を後にする。
 ようやく平和な盗撮タイム(?)に戻るかと思われたが、そうは問屋が卸さなかった。
 またしてもヴァイスの下に少女が現れたのだ。
 それはオレンジ色の髪をツインテールにした、ちょっと気の強そうな美少女だった。


「あれはティアナぁ! あんのメス猫め……お兄ちゃんに馴れ馴れしくしやがってぇ」

「ちょ……今度は誰?」

「あのクソメス猫はティアナ・ランスター! スターズ分隊所属のセンターガード! 将来の夢は執務官志望!!」

「……随分詳しいわね」

「敵を知り己を知れば百戦危うからず! お兄ちゃんの周囲にいる害虫共の事は毛穴の数まで熟知してるわ!!」

「……ああ……そうですか」


 なんかもう、メアリーは突っ込む気力がなくなりつつあった。

170:病んでる少女 マッドネス・ラグナ
08/11/23 22:17:23 YFa21XOj
 目の前のイカレ女のぶち切れっぷりは想像の斜め上を第一宇宙速度で突き抜けまくっている。
 常識的思考と理性を持つ自分ではあまりに抑え難い狂気であった。
 仲睦まじそうに談笑するヴァイスとティアナの姿に、ラグナは血が出るほど唇を噛み締め手を握り締めて睨みつけていた。


「ぢぎじょう~!! 殺す! 絶対に殺すぅううう!!」

「ちょ! 落ち着きなさいって」

「離して! この手で殴り殺してやるんだから!!」

「本気で殺しそうで恐いわよ! マジ止めなさい!!」


 とりあえず、メアリーは飛び掛りそうな勢いのラグナを羽交い絞めにして必死に押さえつけた。
 危うくラグナの拘束が解けてティアナに飛び掛りそうになったが、寸でのところで二人の会話が終わり、彼女はその場を後にした。
 殺人未遂及び殺人事件が未然に防げた事に、メアリーはホッと胸を撫で下ろす。
 だがしかし、神は無情にも運命を弄び新たなる火種を投下した。
 ヴァイスの前に今度は、鮮やかな緋色の髪をポニーテールにした凄まじいプロポーションの爆乳美女が現れる。


「あれはシグナムぅ!! またしてもお兄ちゃんをそのウシ乳で誘惑するかぁ!!」

「ちょ! また!? 少しは休ませてよ!! ってかまた新キャラなの!?」


 ラグナは兄に近づく美女に、メアリーは自分に過酷な運命を課す神に呪いの言葉を吐いた。


「で、今度は誰なの? ってか凄い美人なんだけど、あと胸凄いわね」

「あんのデカパイ魔人はシグナム! ライトニング分隊副隊長、階級は二等空尉! 八年前からお兄ちゃんをあのだらしなく垂れたウシ乳で誘惑しているいやらしい雌よ!!」

「ああ、そうなんだ……ってか、あんたの兄ちゃんの周りは恵まれてるわね、ギャルゲの主人公みたいだわ」


 メアリーは、名前を“岡崎”かなんかに変えた方が良いんじゃないかとも言おうとしたが止めておいた。
 それにしてもシグナムと言う女性は美人だった。
 燃え盛る炎のように鮮やかな緋色の髪、比較的高めの身長とその美しさを強調するかのような爆発的なプロポーション、そして切れ長の瞳に麗しい美貌。
 とてもじゃないが、12歳かそこらの自分たちのチンチクリンボディでは勝てる要素が微塵も見当たらない。
 というか、そもそも実の妹でその上オツムが狂いまくってるラグナでは相手にされる訳がないにも程がある。

171:病んでる少女 マッドネス・ラグナ
08/11/23 22:18:54 YFa21XOj
 だがしかし、クレイジーシスターラグナにそんな理屈が通じる訳もないだろう。
 兄狂い少女の双眸は大好きなお兄ちゃんを惑わす(ラグナ主観)ウシ乳魔人の姿に怒りのレベルが最高潮へと達する。


「もう許さないわ……あの乳女……殺す」


 そう言うやラグナはスカートの中に手を突っ込み、中に仕舞い込まれていた長大な鉈を取り出した。
 それはもはや刀剣と呼んで差し支えない刃渡りを有し、身幅・厚みもたっぷりとした豪壮なる業物。
 刃は妖しいまでの輝く青白き刃紋が覗いて職人の腕を思わせる。
 ラグナはそんな物騒な代物を構えてシグナムに殺気をこれでもかと込めた視線を注いでいた。


「ちょ! そんなもんどこに仕舞ってたの!? ってかナニする気なのぉ!?」

「ウシ乳を屠り去る」

「危ないよ! 止めなさいよ!」

「安心して、これでも私はベルカ無双コガン流大目録術許しの腕前……ふふ、あんな乳風情に負けはしないわ」


 ラグナは明らかに正気を失った曖昧な目をしてそう言うと、鉈を担ぐような形で構えた。
 コガン流必勝の構え、どうやら殺す気マンマンのようだった。


「違うわよ! そういう問題じゃなくて、こんな場所でんなモン振り回したらどうなるか分かってんの!?」

「妹道は兄狂いなり、ただお兄ちゃんに近づく雌に近づき鉈を振り下ろすばかりなり」

「狂うな!」


 もう言葉でいくら言ってもこの女は止まらない、そう導き出したメアリーはついに友人を止めるために己が得物に手をかけた。
 血濡れの角材を脇に構えて臨戦態勢を整える。


「どうやら……言葉でいくら言ったところで止まる気はなさそうね」

「そんなモノで止まるほどお兄ちゃんへの愛は安くないのよ」

「ならあたしのヒテンミツルギ流で物理的に止めてあげるわ」


 片方は大好きなお兄ちゃんの為に、片方は友人を殺人の現行犯で逮捕させない為に、二人の乙女は互いに譲れぬ戦いの道を選んだ。
 ラグナとメアリー、互いに護身術として剣術の流派を極めた二人の実力は伯仲している、まともにぶつかり合えばどちらが勝ってもおかしくはない。
 周囲に漂う気迫はまるで触れなば切れんとばかりに鋭く、そして鉛のように重くなる。
 だがしかし、ここに一つ両者の戦闘力を明らかに隔絶する点が存在した。
 それは二人の手にした得物。
 メアリーが手にしているのは角材なのに対し、ラグナが手にしたのは豪壮・長大で鋭い刃を持つ鉈である。
 いくら硬く良質な樫で出来ているとは言えど所詮は木、業物として鍛えられたラグナの鉈“七蝶念仏”が相手では不利極まりないのは説明するまでもない。
 だがしかし、メアリーには策があった。
 目の前の兄狂いを一太刀で倒し伏せる最大の秘策が……

 メアリーはふと、ラグナに向けていた視線を横に逸らす。
 戦いの場に合って相手を視界から外すとは何とした事か? 狂人のラグナからしても明らかに異常な行動である。
 自然とラグナの眉が疑問に歪む。

172:病んでる少女 マッドネス・ラグナ
08/11/23 22:20:04 YFa21XOj
 そして次の瞬間、メアリーはあらぬ方向を見つめながらある言葉を呟いた。


「あっ! ヴァイスさんだ」

「え!? お兄ちゃん!?」


 兄の名を呼ばれ、ラグナは音速もかくやと言わんばかりの速度で顔をそちらに向けた。
 だがそこに兄の姿はもちろんなく、代わりにメガネをかけた男性局員の姿があるだけだった。


「アレ?」


 そう呟いた時にはもう遅い。
 次の瞬間、全力で疾駆し距離を詰めたメアリーの角材から渾身の一撃が放たれる。
 大上段に振り上げられた角材が空気を切り裂きながら、ラグナの頭部へと超高速で下ろされた。


「リュウツイ閃!!!」

「ぽぐぅああっ!!」


 メアリーの口から澄んだ声で技の名前が叫ばれ、ラグナの口からは酷い断末魔の叫びが漏れる。
 衝撃に頭蓋が悲鳴を上げ、脳髄をたっぷりと揺らされたラグナはそこで意識を失って倒れ伏した。
 そして、友を打ち倒した少女は一つ呟きを漏らす。


「ああ……今日もまたつまらぬモノを殴ってしまったわ」


 変態で兄狂いの友をまた今日も打ち倒し、ただ虚しさの中でメアリーは虚空を見つめる。
 そして一息つくと、メアリーは物騒な得物をとりあえずラグナのスカートの中に詰め込み彼女を引きずって学生寮へと歩いて行った。

 回りの視線と肌を撫でる風が、妙に冷たいと感じた。


 終幕。

173:ザ・シガー
08/11/23 22:26:07 YFa21XOj
投下終了。

シグルイネタ多くてすいません。
まあ分からなくても通じると思うので、思い切って入れてしまいました。

しかし、ラグナにせよティアナにせよシグナムにせよ、ヴァイス関係のネタは自分よく書くなぁ。
あと書いてないのはアルトだけか。

174:名無しさん@ピンキー
08/11/23 22:58:38 t9hyUx84
GJ!
ラグナ怖可愛いよラグナ。 

ところで、
>>彼女と相室であるメアリー・スゥ

名前を聞いただけで何か、胸をさし貫かれるような思いがするのは何故ですか?
え? 身に覚え?

175:名無しさん@ピンキー
08/11/23 23:16:45 3+PAks0B
なんといってもアルトへの愛が足りないっ!(まて)

ナイスでしたー。
やばい、ラグナ壊れてるよ、ラグナ。
将来ティアナとラグナのダブル鉈シリーズが襲い掛かりそうで怖いよ。
とりあえず鬼畜眼鏡をしっかり出している辺りに貴方のこだわりが見えるw

ヴァイス、よくよく考えるとギャルゲー主人公立ち位置だよなぁ。
暗い過去持ちで、トラウマありで、美少女な妹に、長年の付き添いドジっ子系後輩に、凛々しい巨乳上官に、ツンデレ才能豊かな同僚って、どこのギャルゲー?
鮮血ENDにならないことを祈りつつ、次回も楽しみにしてますw


176:名無しさん@ピンキー
08/11/23 23:31:03 IazjL21f
GJ!
このヴァイスは「岡崎」じゃなくて「伊藤」に改名すべきだと思う。

177:名無しさん@ピンキー
08/11/23 23:50:24 UqnV+T3n
クロノ、ヴァイス→エロゲ型
ユーノ、エリオ→エロ漫画型

だねえ。

178:名無しさん@ピンキー
08/11/24 00:31:33 y5kJr6ZS
だってクロノはモノホンのエロゲしゅっしn

179:名無しさん@ピンキー
08/11/24 01:17:01 zDlsgoey
>>174
一時期、彼女が大いに関係するようなSSがこのスレでも大量発生しましたからねぇw<メアリー・スー

それはともかくGJ! ラグナ…ムチャシヤガッテ(AAry
何が一体君をそこまで狂わせたんだ…兄への愛? いいえ妄執ですw

180:名無しさん@ピンキー
08/11/24 02:49:55 /NQquffY
>>173
妹道は兄狂いなり!
良いものを見せていただきました!!

>メアリー・スゥ
その名を聞いて脳髄を締め上げるような苦しみが走った!
黒歴史であるッッ!!

181:名無しさん@ピンキー
08/11/24 04:05:15 kwK9Yjm5
>>173
GJ!
シグルイネタもそうだけど、一歩ネタのよそ見に吹いたw

182:名無しさん@ピンキー
08/11/24 17:04:29 EYRSJN/M
>>176
ヒント:中の人

183:名無しさん@ピンキー
08/11/24 18:44:50 HWRGS/7o
>>182
ルート次第じゃヴァイスが記憶喪失になるじゃないかw
しかも手術をした後は・・・・・・。

184:名無しさん@ピンキー
08/11/24 18:58:18 /Owxi7wp
>>183
シグナムルートだろうな、それ。

185:名無しさん@ピンキー
08/11/24 19:01:45 6SOiEBqw
あなたたち! ここは人生の話題はするところではないわよ!

186:名無しさん@ピンキー
08/11/24 20:01:26 X5V9AFHC
>>136
おもしろかった

187:名無しさん@ピンキー
08/11/24 20:39:20 KDrCIbaF
>>184
シグナムは智代じゃなくて杏だとおもってる。

188:B・A
08/11/24 20:46:39 HWRGS/7o
ヴァイスはなのはに「嫌いにならないでくれぇ」と。
ってゲーム未プレイだから実際にこのシーンあったのかは知らないけれど。

では、書きあがったんで投下いきます。


注意事項
・非エロでバトルです
・時間軸はJS事件から3年後
・JS事件でもしもスカ側が勝利していたら
・捏造満載
・一部のキャラクターは死亡しています
・一部のキャラクターはスカ側に寝返っています
・色んなキャラが悲惨な目にあっています、鬱要素あり
・物騒な単語(「殺す」とか「復讐」とか)いっぱい出てきます
・クアットロが外道です
・SSXネタもあります、未聴の人は気をつけて
・主人公その1:エリオ
     その2:スバル
・タイトルは「UNDERDOGS」  訳:負け犬

189:UNDERDOGS 第七話①
08/11/24 20:48:13 HWRGS/7o
保護されたオーリス・ゲイズを見て、少しやつれたな、とクロノは思った。直接の面識はなかったが、映像などで彼女の美貌は何度か拝見している。
しかし、今の彼女は実年齢よりも10年は年を取っているように見える。理知的な瞳は自責と後悔の色で染まり、肌も土気色だ。
薄いブラウンの髪にも白髪がいくつか混じっていた。

「随分と、ご苦労なされたようですね」

「提督の方こそ、少ない戦力でよくぞここまで・・・・・・」

「仲間に恵まれただけです。あなたの方こそ、地上の戦力をお一人でまとめられたではありませんか」

「父の名を使わせてもらいましたから。ですが、折角集まった同志達も今は散り散りになってしまいました」

オーリスは父であるレジアスの思想に影響されながらも、客観的な視点を失わない聡明な人物だった。
JS事件が管理局の敗北で終結し、父親の派閥の人間が局内で台等し始めた時も、彼女だけは強行政策を是とせず、
異議を唱えていたのである。確かに故レジアスは平和を求めて悪事に手を染めていた。そうしなければならない事情は確かにあった。
だが、それは誰の命も失われない平和な社会を作りたかったからであり、自ら争いを起こすためではない。
ましてや、人体実験や素材となる魔導師の栽培など愚の骨頂であると。亡きレジアス中将の忘れ形見である彼女の言葉は、
暴走を始めたレジアス派閥に取って最後の良心であり、それを危険視した強硬派は彼女の謀殺を企てたため、
オーリスは地下に潜ることを余儀なくされた。そして、信頼のおける仲間と共に打倒管理局のための戦力を集めていたのである。
クロノ達と違って積極的な行動こそ起こしていなかったが、別世界の反抗勢力も取り込んだことでその規模は管理局と十分渡り合えるほどに
なっており、何れは頃合いを見て一大反攻作戦を決行するつもりであったらしい。
だが、彼女達の組織は一夜にして瓦解してしまった。

「放して頂けますか、いったいあなたの身に何があったのか?」

クロノの言葉に、オーリスは辛そうに顔を俯かせる。
多くの仲間を失ったのだ、それも無理はない。だが、今の自分達に彼女の精神状態を気遣う余裕はない。
こちらの掴んだ情報が確かならば、管理局は最悪の兵器を手に入れたことになるのだ。
辛いかもしれないが、話してもらわねばならない。

「ゲイズ補佐官、あれを再建したというのは、本当なんですか?」

「・・・・・・・はい」

喉の奥から絞り出すような声で、オーリスは答える。

「私達は、山岳部で反攻作戦のための切り札を建造していました。入念な偽装を施し、資材の搬入や人の出入りにも気をつけていたつもりでした。
けど、襲撃は起きてしまった。あの夜のことは決して忘れません。月明かりのない夜の暗闇にそびえ立つ白い威容。
あの巨体を前にして、私達は成す術もなく敗退しました」

仮想ディスプレイが開き、そこに紅蓮の炎の中で暴れ回る威容が映し出される。
それは巨大な虫であった。力強い両腕はひと振りで多数の空戦魔導師を薙ぎ払い、放たれる魔力砲は大地を赤く染めていく。
発せられている咆哮は大気を震わせ、果敢にも撃ち込まれる砲撃は強固な外骨格の前に虚しく散っていくだけだった。
更にその周囲には、5体の巨大な甲虫が飛翔し、電撃でレジスタンス達を焼き払っている。
白天王と地雷王。
どちらも、ルーテシア・アルピーノという召喚師の少女が使役する召喚蟲だ。

「突然のことでした。どうやってあそこを突き止めたのかは知りませんが、管理局・・・・・いえ、スカリエッティはピンポイントで
私達の基地に襲撃を仕掛けてきました。無論、こちらにも相応の戦力はありましたが、あの巨大な虫が相手では敵いません。
前線は呆気なく突破され、追い詰められた我々は基地の最奥に籠城する以外に抵抗の手段はありませんでした。
固く閉ざされた扉は物理と魔法の双方によって守られているので、数人を転送魔法で逃がす時間は稼げます。
ですが、残る大多数の者達を逃がすことはできず、その場に残さねばなりません。私は誰を逃がすべきか、
そして誰を残すのか。それを決断せねばなりませんでした。その時です、あの戦闘機人からの通信が入ったのは」

オーリスの表情に怒りの色が浮かび上がってくる。
あの耳に突き刺さるような声は忘れたくても忘れられない。可憐な出で立ち、鈴を転がしたかのような美しい声、
すれ違った異性が思わず振り向いてしまうような美貌。だが、その見かけに騙されてはいけない。
もしもこの世に悪魔が存在するのだとしたら、それは紛れもなく彼女のことを指す。

190:UNDERDOGS 第七話②
08/11/24 20:49:30 HWRGS/7o
『レジスタンスのみなさーん、無駄な抵抗は止めて、出てきてくれませんか?』

『つれないですねぇ。なら、一番偉い人を引き渡してくれたら、他の人達は見逃してあげても良いですよ』

『わあ、情熱的。でもよく考えてくださいね。ここで彼女を逃がしても、あなた達は逃げられない。
1人の命で大勢を救うか、1人のために大勢が死ぬか。どっちが賢明は判断でしょうねぇ?』

『そうそう、どうしてこの場所がばれたかわかります? 実は、あなた達の中にスパイがいるからです。
信じられない? うぅん、仲間を信じる強い思い、感激しちゃう。けど、仲間だからって敵にならないとは限らないんじゃありませんこと? 
あなた達だって元は管理局の局員。言わば、同胞に武器を向けているんですよ。前は仲良く並んで戦っていたのに、
今は戦場でデバイスを向け合う敵同士。あなた達が一番わかっているでしょう、絶対的な絆なんてものはこの世にないって。
親しい隣人が、大切な家族が、愛を語り合う恋人が、それが敵にならないなんて、誰が言い切れますか? 
ましてや、あなた達はテロリスト。裁かれる側の人間。自分の命の安全と幾ばくかのお金のためにすぐ隣りにいる仲間を
裏切らないなんて、誰が言い切れます? さあ、誰が裏切り者でしょう? あなた、それともあなたかしら? 
私が一言撃てと言えば、その手のデバイスが火を吹くかもしれませんよ。あなたが、或いはあなたの背後の人が、
生ある未来を奪わないなんて、誰もわかりはしません。さあ・・・・・・撃ちなさい』

その瞬間、室内は地獄へと変貌した。
クアットロの一言と共に放たれた一発の銃弾。その乾いた銃声が引き金となり、パニックを起こした者が周囲を攻撃し始めたのだ。
射撃魔法が数人の体を撃ち抜き、実弾の雨が壁や天井に穴を空ける。滅茶苦茶に振り回されたアームドデバイスが無関係な者達を巻き込んで赤い血で染まり、
それらを鎮めるために動いた者達も戦うことを余儀なくされる。たった一発の銃声がドミノ倒しのような連鎖反応を起こし、地獄絵図を描く。
そんな中、オーリスは必至で錯乱する部下達を止めようと呼びかけていた。
彼女は見ていたのだ。実弾デバイスの引き金を引いた男。彼の姿が虚空に消えていく瞬間を。
裏切り者など最初からいなかったのだ。クアットロはこちらが投降しないことを最初から見抜いており、
幻影を使って同士討ちをさせるという悪辣な趣向でテロリストを殲滅しようとしたのだ。
自らの話術で疑心暗鬼を煽り、緊張を張り詰めさせる。そして、タイミングを見計らって潜ませていた幻影に
騒ぎを起こさせれば、後はダムが決壊するようにパニックが起きる。
存在しない裏切り者を恐れて暴れる同志達は、指導者であるオーリスの言葉にも耳を貸そうとしなかった。
そして、流れ弾から彼女を守るために、冷静さを保っていた者達がオーリスを安全な場所まで転送させたのだ。

「私には、混乱する彼らを止めることはできませんでした。私の言葉は彼らに届かず、
共に父の理想を成そうと誓いあった者達が死んでいくのを、ただ黙ってみていることしかできなかった」

「あなたのせいではない。誰だって、死の恐怖を感じれば平静でいられなくなる。
それに今は、奴らに鹵獲されたアレをどうするか、対応策を練らなければ」

クロノはディスプレイを弄り、別の映像を映し出す。
それは、山岳部に据え置かれた巨大な砲塔を大勢のスタッフが整備している姿を捉えたものだった。
オーリスを保護した後に派遣した偵察部隊が収録してきた映像だ。

「最初に見た時は、まさかとは思いましたが・・・・・・・・」

「はい、アインヘリアル。反攻作戦の切り札とするべく、我々が密かに再建・改良したものです」

それは、かつてオーリスの父であるレジアス・ゲイズが地上防衛のための手段として建造した魔導兵器であった。
JS事件の際にスカリエッティの戦闘機人の手で破壊されてしまったため、一度として使われることはなかったが、
オーリスはそれは局から持ち出した資料を基に独自の改良を施し、反攻作戦の切り札として再建していたのだ。

191:UNDERDOGS 第七話③
08/11/24 20:50:06 HWRGS/7o
「よくぞこんなものを・・・・・・・・」

「スカリエッティの技術提供によって技術開発で不利益を被った民間企業、強硬派に反対する穏健派、それらの出資によって新型アインヘリアルの
開発は行われました。詳しいスペックは私も把握していませんが、もしも開発コンセプト通りの性能を発揮するのだとしたら、
地上から衛星軌道上のゆりかごを狙撃することも難しくありません。詳しい資料は、こちらに」

そう言って、オーリスは懐から1枚のディスクを取り出す。それは、脱出の際に新型アインヘリアルを開発した技術者達から託された
アインヘリアルの設計図であった。

「これが完成したら、管理局はミッドチルダ全土を狙い撃てるようになるという訳か」

スカリエッティが強大な兵器であるゆりかごを自らの安全のための抑止力として利用していたからこそ、
無事に今日まで抵抗運動を続けることができたのだ。だが、もしもアインヘリアルが完成したなら、
管理局はゆりかごに匹敵する戦略兵器を手に入れることができる。スカリエッティと違って彼らは容赦しないだろう。
目障りなテロリストを、アインヘリアルの砲撃で一網打尽にしようとするはずだ。
何としてでも、開発が完了する前に破壊せねばならない。
その時、諜報活動のために地上に降りていたヴェロッサから、クロノ宛てに通信が入った。

『クロノ君、実はクラウディアに乗船させたい者がいるんだ。けがをしていて、すぐに治療しないと危ない』

「信用できるんだろうな? こっちの動向を探るためのスパイという可能性は?」

『身元ははっきりしている。セイン曰わく、姑息な手段は死んでもしない漢だそうだ。いや、雄というべきか・・・・・』

「雄?」

『何れにせよ、スカリエッティ側に何か動きがあったようだ。ザフィーラなら通訳も可能だろうから、敵の内情を知るためにも彼には恩を売っておきたい』

そう言って、ヴェロッサは後ろでセインに担がれている人物を映し出す。それは、四肢から血を流し、文字通り虫の息となった人型の虫であった。





意識を取り戻した彼女は、自分の手足が拘束されているのを見て、敵に捕まっていることをすぐに理解した。
拘束を解けないか試しにもがいてみたが、手足はピクリとも動かなかった。どうやら対機人用の拘束ベルトのようだが、
単純な腕力ならばナンバーズでも随一である自分の力でも破れないとは、相当の代物だ。今の状況を知る手がかりはないかと記憶を読み返したが、
フェイト・T・ハラオウンが振り下ろした魔力刃を受け止められずに吹き飛ばされたところで記憶は途切れていた。
どうやら、その時に機能不全を起こしてしまったようだ。いったいあれからどのくらいの時が過ぎ去ったのか、
ドクターや姉妹達は無事なのか、何一つわからない。
彼女が途方に暮れていると、扉が開いて何者かが部屋に入ってきた。

「すみません、手伝わせちゃって」

「いいえ、みなさんが頑張っていらっしゃるのに、私だけ遊んでいる訳にはいきません」

「お客様なのですから、ごゆるりとしてくだされば良いのに・・・・・あ、その箱はそっちの棚にお願いします」

覚えのある人物の声に、ハッ頭を上げる。忘れもしない妹の姿がそこにあった。

「オットー、ディード・・・・・・」

「セッテ?」

「セッテ、目を覚ましたの?」

「ああ・・・・2人とも、ここは? それにその格好・・・・・・」

2人の格好を見て、セッテは眉をひそめる。彼女達が着ているのはナンバーズの戦闘服ではなく、管理局が支給している陸士隊の制服であった。
ただし、オットーは男性局員用の制服を身に纏っている。そしてどちらの制服からも階級証は外されていた。

192:UNDERDOGS 第七話④
08/11/24 20:50:39 HWRGS/7o
「あの、そろそろフリードに餌を上げる時間ですから、私は失礼しますね」

「はい。お手伝いありがとうございます、イクス」

朗らかに笑いながら立ち去る少女に、ディードは薄く微笑みながら手を振った。
セッテとオットー、ディードの3人は兵器としてより効率よく運用するために、感情を抑制されている。
だが、ディードの表情にはほんの僅かではあるが、その抑制されているはずの感情の色があった。
傍らに立つオットーも、目覚めたばかりの自分のことを心配そうに見つめている。
己の記憶にない2人の姿に、セッテは強い違和感を覚えた。

「体、何ともない? マリエル技師官の腕は確かだけど、君は3年間も眠っていたんだ。生身の部分に不調とかはある?」

「問題ない。それより、ドクターは? ゆりかごはどうなった?」

何年眠っていたのかは然したる問題ではなかった。自分は機械、ただ使役されるだけの道具だ。
いつどこで朽ち果てることになろうと、『後悔』するなどという感情の発露は起きない。
それよりも、造物主であるスカリエッティがどうなったのかの方が重要だ。健在なのなら合流して指示を仰がねばならないし、
逮捕されているのなら助け出さねばならない。死亡していた場合のことはあまり考えたくなかった。

「ここはラボではないな。聖王のゆりかごか?」

「違う。ここは次元航行艦クラウディアの整備室で、ゆりかごじゃない。セッテ、落ち着いてよく聞いてほしい。
僕達は、ドクターを裏切ったんだ」

「・・・!?」

2人の口から語られた空白の3年間の出来事に、セッテは無言で顔をしかめた。
ゆりかごと聖王の権威を使って管理局と聖王教会を沈黙させ、誰にも手出しをさせない環境を作り上げる。
それはトーレから聞かされていたドクターの目的が実現したことを意味していた。
それによって質量兵器や非人道的な研究が横行するようになり、管理局が未知の技術やロストロギアを求めて侵略戦争をしていることは
セッテにとってどうでも良かったが、2人とセインがドクターを裏切り、レジスタンス活動に身を投じているということが不思議でならなかった。
ナンバーズはジェイル・スカリエッティの手で生み出され、彼に忠実に従う兵隊だ。
円滑な作戦行動の遂行のために人間らしい思考は持たされているが、その本質は戦車や戦艦と同じく兵器でしかない。
オットー達の造反は、彼女のアイデンティティを揺さぶるには十分な出来事であった。

「正気なのか? 戦闘機人が主君を裏切るなど・・・・・・」

「戦闘機人だって人間だ。確かに僕達は、戦うために生み出されたのかもしれない。
けれど、その力をどう使うかは僕達自身の意思で決められるはずなんだ。」

「ドクターのところにはそれがない。あの人にとって私達は1個の作品。
優秀な能力は伸ばしてくれるし、成果にはそれ相応の称賛を与えてくれる。
そして、役目が終わればスクラップとして破棄されるだけ」

「それがどうした? 戦闘機人ならば当然のことではないか」

「そうなのかもしれない。けど、僕はディードにそんな目にはあって欲しくないって思った」

「私も、オットーには生きていて欲しい。だから、2人でここにいるの。2人で生きていける世界を作るために」

「理解不能だ。お前達の戯言に、私まで付き合わせるな」

「セッテ!」

らしくもなく声を荒げながら、オットーはセッテに詰め寄る。
その表情は、泣いているようにも怒っているようにも見えた。

193:UNDERDOGS 第七話⑤
08/11/24 20:51:18 HWRGS/7o
「君を保護したのは、レジスタンスのエリオ・モンディアルだ。3年前に、母親を傷つけた君を彼は許しているんだよ。
彼が助け出さなければ、君はラボの崩落に巻き込まれて死んでいたんだ」

「私は敗北した、負けた戦闘機人に存在価値はない」

「君にだって、譲れない思いは・・・・・守りたいものはあるはずだ。兵器だから、道具だからって考えるのを止めちゃいけない。
自分が何をしたいのか、どう生きたいのか、自分の頭で考えるんだ」

「放っておいてくれ。私にはそんなものはない」

聞く耳は持たないとばかりに、セッテは2人から顔を背ける。
これ以上は何を言われても答える気はなかった。

「・・・・・・・・・」

「オットー」

「・・・・・・・また来る」

扉が開く音が聞こえ、2人の足音が遠ざかっていく。
あんなに感情を爆発させたオットーを見たのは初めてだった。
それほど付き合いが長い訳ではないが、自分の記憶にある彼女はいつも無表情で抑揚のない喋り方をする少女だった。
なのに、今では感情を表現する術を身につけ、目には涙すら浮かべるようになっていた。
わからない。
どうしてあの時、彼女は泣いていたのだろう。
いったい、何に対して泣いていたのだろう。
考えても、答えは見つからなかった。

(馬鹿な。私は機械だ、思考など無駄だ・・・・・無駄なんだ)

考えることを止め、セッテは静かに瞼を閉じた。
自分は戦闘機人、戦うための兵器だ。だから疑問を持つことなど無意味なのだ。
命令がないのなら、何もせずに眠っていれば良い。
それでも、フッと思ってしまうことがある。
もしもトーレならば、いったいどのように答えていたのだろうかと。





オットーの胸中は複雑だった。
セッテにああは言ったものの、彼女自身の中にはまだ造物主であるスカリエッティへの忠誠が僅かばかりに残っていたからだ。
あんな男でも生みの親だ。どれだけ悪行を積み重ねていて、どんなに救いようのない狂人であったとしても、
ひょっとしたら分かり合えるのではないのかという思いがまだ燻っている。
だが、スカリエッティへの絶望がそれは無駄なことだと告げていた。
自分達だって、最初からレジスタンスに協力しようと思っていた訳ではない。寧ろ、隙があれば逃げ出してゆりかごと
合流するつもりだった。しかし、偶然にも彼らが暴いたスカリエッティの悪事を目にした時、造物主への怒りと絶望が湧き上げてきたのだ。
彼はナンバーズという戦士を造り上げるために、多くの失敗作を生み出していた。
天才といえど万能ではない。特にナンバーズの場合はISが発現するか否かは完全にランダムなのだ。
望むべき能力を見い出せなかった失敗作達は破棄され、襤褸雑巾のように捨てられていくしかない。
その果てに、自分達がいるのだ。
それを知った時、2人が最初に想像したのは失敗作の烙印を押されて処分される自らの半身の姿だった。
それは凄く嫌な気持ちだった。
自分が能力不足で処分されるのには耐えられる。だが、かけがえのない半身を蔑ろにされることは、
どうあっても許容できなかった。
自分達は常に2人で一緒でなければならない。その絆が断ち切られることなど、絶対にあってはならないのだ。
それが、2人が造物主に弓を引こうと思った理由だった。


194:UNDERDOGS 第七話⑥
08/11/24 20:51:54 HWRGS/7o
「今は、目覚めたことを喜びましょう」

「うん・・・・・けど、何とか説得しないと・・・・・・」

ディードに支えられながら、オットーはセッテが目覚めたことをマリエルに伝えようと彼女のもとに向かう。
艦内が何だか騒がしかった。武装局員達がデバイスを手に走り回っていて、何かが暴れているようない音が聞こえる。
音の出所は、転送ルームのようだ。
このまま行けばその前を通り過ぎることになるので、2人は何となくそちらに足を向けてみることにした。
そこには、見知った人型を押さえつけているセインの姿があった。

「落ち着いて、ここは大丈夫、安全なところだから・・・・・・」

「・・・!!」

暴れているのはガリューだ。彼がやったのか、壁際には数人の武装局員が倒れている。
外傷は見られないが、かなり手酷く投げ飛ばされたようだ。完全に白目を剥いている。

「セイン姉様、これは・・・・・・」

「あ、ああ、2人とも、良いところに・・・・わぁぁっ!? ほら、オットーとディードだよ、知っているでしょ」

「・・・・!!!」

「かなり気が立っているね」

片手を振るようにしてオットーはISを発動。プリズナーボックスを応用したバインドでガリューを拘束し、身動きを封じる。
何だかわからないが、今の彼には近づかない方が無難かもしれない。多分、手足のケガのせいでかなり過敏になっているのだ。
人間と同等の知能があるといっても彼はあくまで虫だ。虫に野生というものがあるのかは知らないが、
手負いならば当然、警戒心も強くなる。

「すみません、どいてください・・・・どいて・・・・・」

「ああ、エリオ様」

ディードが一歩譲ると、人混みをかき分けてエリオが飛び出してきた。

「ガリュー!?」

「・・!」

エリオの存在を認め、ガリューは拘束された状態のまま起き上がろうとする。
負傷で手足に力が入らない状態なのにもがこうとする様は、見ていて何だか痛ましい。

「オットーさん、バインドを解いて!」

「え、でも・・・・・」

「良いから!」

「・・・・・了解」

念のため、プリズナーボックスをいつでも展開できるようにしてからガリューの拘束を解く。
床の上に投げ出されたガリューを起こそうと、エリオは彼のもとに駆け寄った。
だが、ガリューは差し伸べられたエリオの手を振り払うと、ジッと彼の眼を見つめながら両手を床の上に着いた。

195:UNDERDOGS 第七話⑦
08/11/24 20:52:27 HWRGS/7o
「ガリュー・・・・・その姿はいったい・・・・ルーに何かあったの?」

「・・・・・・」

エリオの問いにガリューは答えず、たった1つの動作で自らの思いを彼に伝えようとした。
彼は、自らの頭を床の上に下ろしたのだ。
手足を貫かれ、出血で衰えていく力を総動員し、自らの無念を吐露したのだ。
ガリューをよく知るエリオにとって、その衝撃はとても言葉では言い表せなかった。
彼は忠義の騎士だ。主の命に従い、主のために死ぬ。愚直なまでの武人としての生き様に、エリオは尊敬の念すら抱いていた。
その彼が、大勢の敵の前で満身創痍の体を引きずり、頭を垂れている。
伝わってくるのは無念と後悔だった。
再戦の約束を交わし、決着がつくまで敵であり続けることを願った相手に頭を下げる。
誇り高いガリューからすれば、それは屈辱以外の何ものでもないだろう。召喚蟲としてのプライドと、騎士の誇りを侮辱する行為だ。
しかし、エリオは彼から伝わってくる強い覚悟を違うことなく受け止めていた。
ルーテシアの身に何かがあり、彼自身にはどうすることもできない事態に陥ったのだ。それだけは、言葉を交わさなくともわかる。
そして、敵に情けを請わねばならないガリューの屈辱と鋼の覚悟を。
血だらけの体で頭を下げるその姿は、有無を言わせぬ美しさすらあった。

「わかった」

静かにエリオは立ち上がる。そして、そっとガリューに手を差し伸べた。

「一緒に、ルーを救い出そう」

「・・・!」

ガリューの伸ばした手が、エリオの手と重なり合う。
立場は違えど、1人の少女を守りたいという意思は同じ。
故にこの協定は必然のことであった。





地上から転送されてきた宅配物を小脇に抱えながら、チンクはヴァイスの部屋へと向かっていた。
宅配のヴァイス・グランセニック宛てになっており、品物名には貴金属と書かれている。
どうやら、ヴァイスが通信販売で購入したもののようだ。常に自室に閉じこもっていて、
外出した際も任務以外では別行動など取らない彼がこんなものを買っていたとは知らなかった。
だが、宛先を衛星軌道上のゆりかごにしてしまっては宅配業者が困惑するということを彼は気づかなかったのだろうか。
機密保持と安全のためにゆりかごにアクセスできる人間は限られているので、わざわざ地上本部に届けられた荷物を
こちらから出向いて受け取りに行かねばならなかったため、配達予定日を3日も過ぎてしまっている。

「欲しいものがあるなら、言ってくれれば取り寄せたものを。何が入っているんだ、これ?」

ボヤキながら、チンクはヴァイスの部屋に足を踏み入れる。少しばかり機嫌が悪いので、断りはなしだ。

「ヴァイス・・・お兄ちゃん、荷物が届いていたよ」

「あ、あああ・・・・・わ、悪いな!」

部屋の隅っこでボーっとしていたヴァイスが、大慌てでチンクから荷物を奪うと、周りを気にするように視線を巡らせる。

「お兄ちゃん、欲しいものがあったら私に言ってと言っておいたのに」

「あ、ああ・・・・けど、これだけは自分の力でな・・・・買いたくて」

そう言って、ヴァイスは包装を破いて中から小箱を取り出した。
手触りが柔らかそうな青い箱だった。写真で見たことのある、婚約指輪を保存しておくものに似ている。

196:UNDERDOGS 第七話⑧
08/11/24 20:53:35 HWRGS/7o
(え・・・・・)

一瞬、チンクの脳裏にウェディングドレス姿の自分がタキシードを身に纏ったヴァイスと、ヴァージンロードを歩いている姿が想像される。
だが、自分達は仮にも兄妹であるということを思い出し、その変な想像を振り払った。

「ラグナ?」

「な、何でもない」

「そうか。具合が悪かったら言えよ」

「だ、大丈夫。それより、その箱・・・・・・・」

「あ、ああ。これはな・・・・・・」

ゆっくりと、箱の蓋が外される。
中にあったのは、双三角錐の宝石のイヤリングであった。向こう側が透けて見えるくらいの透明度で、色は血のように赤いワインレッドだ。
何となくレリックを連想してしまうのは、色が同じだからだろう。だが、同じ色のはずなのにどこか違うようにも見える。
この宝石には、レリックの持つ妖しい輝きは感じられない。どちらかと言うと、見ていて安心感を覚える。

「3日過ぎちまったけど、誕生日プレゼントだ」

「誕生日?」

「忘れたのか? お前の誕生日だよ。ほら、付けてやるよ」

チンクが反論するよりも早く、ヴァイスは彼女の小さな体を引き寄せて両耳にイヤリングを付けていく。
耳が千切れるかもしれないという恐怖から、チンクは動くことができなかった。

「ちょいと大人過ぎるかとも思ったけど、お前だっていつまでも子どもじゃないしな。
こういうのもたまには付けてお洒落しないと」

「あ、ありがとう・・・・・・・・」

そっと耳元に手をやると、イヤリングの宝石が微かに揺れる。
その重みが、何だかとても胸を締めつけた。

「本当は、外に買いに行きたかったんだが、まだちょっと1人じゃ怖くてな。
誕生日プレゼントを通販で買うなんて、何だか情けなかったが」

「そ、そんなこと・・・ないよ。うれ・・・しい・・・かな」

「そうか? 何だか照れるな。そういや、何歳になったんだっけ? 9歳・・・あれ、13歳か・・・・・まて、
そういや今年は何年だっけ・・・・・・俺は18歳・・・ちが・・24・・・でもなくて・・・・・あ、あああ・あ・・・・」

「お兄ちゃん!」

「ラグナ・・・俺・・・俺は・・・・・ああぁぁっ!!」

「大丈夫、何も怖がることはないから。私はここにいる、ヴァイスお兄ちゃんの側にいる。ね、だから安心して」

混乱し始めたヴァイスの体を抱き締め、チンクは彼を落ち着かせようと耳元で囁く。
ヴァイスは目の前の妹の存在を求めて腕を伸ばし、まるで赤子のように嗚咽しながら身を縮こまらせる。
その姿は、まるで救いを求めて許しを乞う罪人のようであった。

197:UNDERDOGS 第七話⑨
08/11/24 20:59:40 HWRGS/7o
「俺は・・・・俺は悪くない。俺のせいじゃない俺のせいじゃない俺のせいじゃない俺のせいじゃない・・・・・・」

「大丈夫、お兄ちゃんは何も悪くない。何にも悪いことはしていない」

最近はめっきり減ったフラッシュバックが起きたのだ。彼と出会った直後は、それこそ毎晩のように蘇った記憶の断片に苦しみ、
錯乱しながらチンクのことを求めてきた。破綻寸前の彼の精神をギリギリの境界で保たせているのは、
妹のラグナを演じているチンクなのだ。彼女の存在が、彼の危うい精神の均衡を保っている。
だが、それもいつまで続くかはわからない。
ヴァイスは外の世界に目を向け始めている。自分で記憶の中の妹に誕生日プレゼントを買うとしたのがその表れだ。
やがては嫌でも失ってしまった記憶を取り戻すだろう。そして、自分の前からいなくなるのだ。
それが何だか、寂しく思えてならなかった。

(お兄ちゃん、か・・・・・・・)

ヴァイスを落ち着かせて部屋を後にしたチンクは、1人自問する。
彼が話をしているのは幻想の妹であり、彼が見ているのは夢の中の妹だ。
だが、彼の望む妹像を演じている内に、チンクの中でヴァイス・グランセニックという存在はどんどん大きくなっていった。
自分は戦うために生み出された戦闘機人。しかし、このまま彼のもとでラグナ・グランセニックとして生きる道もまたあるのではないだろうか。
そんな馬鹿な妄想すらするようになった。

「あれ、チンク姉。どうしたのそれ?」

「あ、ノーヴェか」

訓練室帰りのノーヴェに呼び止められ、チンクは我に返る。

「あいつのところに言ってきたんだよね。それ、貰ったの?」

「え、あ・・・・ああ・・・・付けたままだったか」

ヴァイスから貰った誕生日プレゼント。
本来ならば、彼の本当の妹に渡されるべきそれを、まだ付けたままだった。
罪悪感から、チンクは取り外そうと手を伸ばす。だが、ノーヴェの次の言葉で思い直してしまう。

「似合っているね、それ」

理由はわからないが、その言葉がとても嬉しかった。
もう少しだけ、その喜びに浸っていたい。
罪悪感は消えなかったが、ほんの少しだけ気持ちは軽くなった。





ガリューがクラウディアに保護されてから半日後、クロノは新型アインヘリアルへの襲撃作戦を立て、
部下達を招集した。今回はあの巨大な召喚蟲をも相手にしなければならないかもしれない。
きっと、今まで以上に過酷な戦いになるだろう。実動部隊の面々が誰1人として欠けることなく
帰還してくれることを、クロノは願わずにはいられなかった。

「・・・・以上が、オーリス女史が話してくれた経緯だ。この新型アインヘリアルは軌道上のゆりかごを
狙撃するために改良が施されており、然るべき場所から撃てば地上の約7割を射程に収めることもできる。
これを放置していては、今後の我々の活動に支障が出る恐れもある。よって、明朝0400時を以て奇襲をしかけ、破壊する」

仮想ディスプレイに、地形図と偵察部隊が収録した現地の映像が映し出される。
咆哮を上げて暴れ回る白天王の姿に、それを見ていたエリオは少しだけ胸が痛くなった。

198:UNDERDOGS 第七話⑩
08/11/24 21:02:41 HWRGS/7o
「予想される敵の戦力は戦闘機人とガジェット、召喚師の少女が1名。山岳部故に戦車は見られないが、代わりに5体の飛行型召喚蟲と
1体の大型召喚蟲が出てくる恐れがある。それに、新型のガジェットらしきものも確認されている」

新たに映し出されたのは、飛行型のガジェットⅡ型によく似た兵器だった。
だが、似ているのは形だけで大きさは倍以上ある。搭載されている火器もⅡ型のものより大型のようだ。
恐らく、空中での高速戦闘を主眼において開発された新型の質量兵器であるとユーノが補足してくれた。
実戦のデータを取るために試作機が配備されているのだろう。

「似たようなコンセプトの兵器が第97管理外世界にあるから、こいつのことは以後、『戦闘機』と呼ぶことにする。
見たところの無人機のようだけど、人が乗っていない分速力はガジェットの比じゃない。十分に注意してくれ」

「以上のことから、今回は空と陸の二面作戦を展開する。なお、アインヘリアルの付近には強力なAMFと対転送魔法の
ジャミングが仕掛けられているので、離れた場所から進軍するしかない。陽動となる空はシグナムとアギト、ディード、オットー、
エリオとフリード、そして・・・・・ガリューだ」

ガリューの名前が出たところで、どよめきのようなものが生まれる。
仮にも敵だった者を重要な作戦の戦列に加えるのだ、動揺が起こるのも無理はない。
だが、誰も異論を挟もうとはしなかった。この場にいるメンバーの大半は、一度は管理局と争い合った者達ばかりだからだ。
それに、エリオが如何にルーテシアのことを助け出したいと思っているかを知らぬ者は誰もいない。
その彼が信頼しているのならば、自分達もガリューを信じよう。ほとんどの者は、そんな風に考えていた。

「地上の本隊はギャレットとザフィーラ、スバル、カルタス。ギャレットとザフィーラは部隊を率いて進軍し、
アインヘリアルを破壊する。外部の装甲は厚いが、機関部を狙えば破壊できるはずだ。更に管制としてリインとティアナをつける。
2人には後方から空と陸の連携を補佐し、各武装隊やクラウディアとの連絡や敵戦力の分析を行ってもらう。ここまでで何か質問は?」

「アインヘリアルの破壊が任務なのですか? 制圧ではなく?」

「その通りだ、ギャレット。確かにあれは強力な兵器だが、それを我々が手に入れたら管理局も本腰を入れて攻撃してくるだろう。
スペック上は軌道上のゆりかごすら狙撃できるんだ、最悪の場合はスカリエッティが動く。彼だって、自分に振りかかる火の粉は
払おうとするはずだ」

ゆりかごに頭を押さえられている以上、あんな目立つ代物は格好の的だ。
ばらしてから別の場所で一から組み立てる時間も予算も自分達にはない。

「ですが、それは今も変わりません。作戦行動中にゆりかごから砲撃されることは?」

「そのためにシャマルには別行動を取ってもらっている・・・・・・ユーノ」

クロノに促され、ユーノは仮想ディスプレイにゆりかごの資料らしきものを映し出す。
離反の際に彼が無限書庫から持ち出してきたもののようだ。

「ゆりかごの次元間跳躍攻撃は確かに厄介だけど、あれは2つの月の魔力を使わなければならないほど消耗が激しい。
しかも、一度使ってしまえば10分間のチャージタイムが必要になり、その間はあらゆる攻撃に対してゆりかごは無防備になってしまう」

「そこで、シャマルには我々が動く情報を各地の反抗勢力に流してもらう手筈になっている。
彼らもゆりかごは快く思っていないはずだから、我々の動きに合わせて動くはずだ。
そうなればゆりかごも彼らを警戒して動けなくなる。僕らを狙えば彼らが、
彼らを狙えば僕らがそれぞれの目的を達成できる。危険な賭けだが、やるしかない」

思惑どおりに事が運ばなければ、空の彼方から砲撃されて跡形もなく消し飛んでしまう。
だが、誰一人として逃げ出そうとする者はいない。
管理局と袂を分かつと決めた時から、彼らの心は一つであった。


199:UNDERDOGS 第七話⑪
08/11/24 21:03:40 HWRGS/7o
「では、2400時に現地付近の基地へ諸君らを転送する。それまでは、第一警戒態勢のまま待機。以上、解散」





会議室を後にしたエリオが医務室で治療中のガリューを訪ねようとしていると、背後からスバルが駆け寄って来た。
真剣なその表情に、エリオはまた彼女が復讐云々について話そうとしているのかと思い、身構えてしまう。

「エリオ、戦う前に教えて欲しいことがあるんだ」

「何ですか?」

「エリオは、まだ救いたいの、あの召喚師の女の子のことを?」

「当り前です。放っておけないんです、ルーのことは」

「それは、キャロがそう望んだから? フェイトさんがそうしろって背中を押してくれたから?」

それは再会した時に投げかけられたのと同じ質問だった。
どうしてルーテシアを救おうとするのかと聞かれ、自分はキャロがそう願っていたからだと答えた。
そう、自分は3年前からずっと、キャロの思いに囚われてきた。
分かり合えぬまま、無念の内に死んでいったキャロ。
友達になりたいと思っていた少女に殺されたキャロ。
とても大切で、大好きだったキャロ。
彼女の思いを引き継ぎ、エリオは戦ってきた。
けれど、今は違う。
いつまでも過去に囚われたままではいけない。それこそ、キャロは望んでいない。
だから自分は前に進みたいのだ。ルーテシアを助け出し、過去の自分に決着をつける。
これは、そのための戦いなのだ。

「僕が助けたいから助けるんです。誰かに言われたからじゃない、僕自身の意思です。
僕は、ルーテシアをスカリエッティの呪縛から解き放つ。あの娘は頑張るって約束してくれたんです。
新しい自分に変われるように、前を向くって。だから、それを阻もうとする人を僕は許せない」

「そう・・・・・なら、助けよう」

ポンと、スバルの手がエリオの肩の上に置かれる。
意外な反応に、エリオはポカンと彼女の顔を見上げる。
そこにあったのは、3年前に機動六課で何度も見ていた子犬のような笑顔であった。
だが、その笑顔にはどこか陰りがあった。
そういえば、スバルはスカリエッティに操られたギンガを救い出すことができなかった。
きっと、ルーテシアを亡き姉と重ねているのだろう。だから、エリオの願いを認めてくれたのだ。

200:UNDERDOGS 第七話⑫
08/11/24 21:04:17 HWRGS/7o
「ちゃんと聞いたよ、エリオの本心」

「スバルさん・・・・・・・」

「私は地上だから協力はできないかもしれないけど、応援している。頑張ろう、お互いに」

「は・・・はい!」

力強いエリオの頷きに、スバルもまた腕を上げて応える。
スバルのためにも、絶対にルーテシアを救い出さなければならない。
それが自分の新たな一歩になると信じて、エリオは誓いを新たにするのだった。





その一部始終を影から見守っていたイクスは、嬉しそうに微笑んでいた。

「自分を解き放ったのですね、エリオ」

本心を押し殺し、強い思いで心を塗り固めてしまっていては前を向くことができない。
かつての自分もそうだった。自分がいなくなることが世界のためであると信じ、
戦うことを避けてきた。そんな暗闇から自分を救ってくれたのがスバルだ。
彼女の言葉が、身を挺した行動が、自分に生きたいという欲求を蘇らせてくれた。

「うっ・・・ううぅ・・・」

不意に訪れた眠気を振り払い、イクスは壁に手を着きながら2人に背を向けて歩いていく。
最近、眠気が訪れる感覚がどんどん短くなっていっている。目覚めた時に起きた機能不全が原因だ。
きっと、遠からず自分は目覚めることのない眠りにつくことになるだろう。

「まだです・・・・・・この世界の行く末を・・・・・・スバルが安息できる日を見届けるまでは
・・・・・・・・まだ、眠る訳には・・・・・・・・」

拳を握って爪先で手の平を抉り、薄れていく意識を覚醒させる。
僅かに残っている痛覚が、今はとてもありがたかった。


                                                    to be continued

201:B・A
08/11/24 21:04:56 HWRGS/7o
以上です。
このヴァイスを書いていると自分が鬱になってくるから困る。
次回からかなりのキャラを動かさなきゃいけないで大変だ。
一話で収まれば良いけど。


202:名無しさん@ピンキー
08/11/24 22:10:57 jbUuGaui
とうとう決戦の時か
ルーを救おうと決心してくれたのは嬉しいけど肝心の本人が…
揺れ動くナンバーズの心も気になる
誰が仲間になってくれて、誰が最期まで敵として戦うのかも見物
GJ!!

203:名無しさん@ピンキー
08/11/24 22:26:50 3FccBUSe
GJ!!

クアットロの外道っぷり、ガリューの武士蟲魂、セッテの復活、見所が多い中でも取り分け印象深かったのは壊れたヴァイス。
二度の狙撃ミスで完全に平静を失った姿が痛ましい反面、彼の身を案ずるチンクとの触れ合いが和みました。
出来れば二人はそこのまま穏やかに生きて欲しいとすら思ったりするが……それはありえないか。


しかしチンク、いくらなんでもウェディング姿を妄想するのは早すぎるぞwww

204:名無しさん@ピンキー
08/11/24 22:29:06 oD1Cb7X+
GJ!!
ヴァイスもすさまじく壊れてしまってるな
元に戻る可能性といえばチンクが一歩を踏み出すかにかかってる

ルーテシアは更に酷い
エリオが一歩を踏み出すと決めたけど、それでも元に戻る可能性は低い
それどころか説得した自分が簡単に殺されてしまう状態
二人とも何とかして助かって欲しい!

205:名無しさん@ピンキー
08/11/24 22:50:57 8mw4JxWi
ヴァイスの壊れがひどいなぁ。
自壊という形で瓦解するか、その前に朽ち果てるのかもはや二択な予感w
でも、そんな彼が大好きだ! チンク×ヴァイスって斬新過ぎるww

いいぞ、もっとやれ!

次も楽しみにしてますー。



206:名無しさん@ピンキー
08/11/24 23:09:48 sBEDAlmb
GJです。
ヴァイスとチンクの行方もさることながら、
本物のラグナが今どうしているのか、
具体的には、クア姉のおぞましい魔の手によって取り返しの付かないことになっていないか心配です。

207:名無しさん@ピンキー
08/11/25 00:17:00 Jc/pkxCq
GJ!
しかし今回目覚めたセッテもスカから離反するんだろか
一人くらい自身の意思でスカの元にとどまって葛藤しながらもエリオ側との決戦に挑むとかないんだろかとなさそうな妄想をしてしまう……

208:名無しさん@ピンキー
08/11/25 01:05:39 cgtk2bfH
>205
そう斬新でもない、外見と隻眼がラグナを彷彿とさせるところからって感じでネタだけは言ってる人はいた
実際に見るのは初めてだがね

209:名無しさん@ピンキー
08/11/25 01:06:17 2Qedww5v
突然だが、オットーって、「胸がある描写」以外に「女」と断定できるエピソードあったっけ?

210:名無しさん@ピンキー
08/11/25 01:16:25 0cM5tpzH
Gj!!
色々な運命が転がりだして、次回がすごく待ち通しくなってきました。
ルーテシアの騎士時代からファンな俺にはルーもセッテも仲間になってくれれば幸せですが、二人とも平行世界よりも条件が厳しすぎる…
ガリューが仲間になってエリスバが和解したのは嬉しいですが、不安要素も盛り沢山
とりあえず眼鏡くたばれは絶対に変わらない事実


211:名無しさん@ピンキー
08/11/25 07:25:10 dp5K6lO2
>>209
原案で女と明記されてると言うくらい

212:名無しさん@ピンキー
08/11/25 08:27:24 x/3u4iPS
>>211
本編でスカが「12人の娘たち」とか言ってる所とかは?
その後に、「全員を止めない限り私は蘇る~」とか何とか言ってた気が。

他には
>自分のことを「僕」と呼んだり、胸の薄い体型やズボンを着用していることなどから
>性別がわかり難いが、れっきとした女性。エピローグでは、よく見ると胸がある
>ように描写されている事がわかる。クアットロの助言(?)によって姉妹達にも
>本当の性別は隠していた(StrikerS漫画版Episode-12)

とかもあるし

213:名無しさん@ピンキー
08/11/25 10:25:56 8qaa8jYM
オットー実は男の子!、オニンニンの中にはスカ博士の種が。
逆ナンorイタヅラされてやっちゃった相手からどんどんスカ博士が生まれる。

なんてバカな妄想は俺だけで十分だ。

214:名無しさん@ピンキー
08/11/25 12:44:02 k+g/0H+7
>>213
ス○ーシーズ2みたいw

215:名無しさん@ピンキー
08/11/25 13:38:32 sHdpRLHV
>>212
まあ、「12人の娘」に関しては、オットーを♂と仮定した場合
除→オットー
含→ギンガ(孕まされてる)
って予想もあったけどね


216:名無しさん@ピンキー
08/11/25 13:42:49 eA2xDUds
逆に男の子一人でもちょっとドクターを疑うかも知れないwww

217:名無しさん@ピンキー
08/11/25 14:09:31 cgtk2bfH
>>215
ギンガ含みで除かれるならドゥーエじゃね?
長期間スカのところに戻ってないみたいだしクローンの植え込みはされてないと思われる
まぁどちらにせよ、タイプゼロはスカの技術が関わってはいるけど製作に直接スカが関わったわけじゃないから、12人の娘には含まれないと思われる

218:名無しさん@ピンキー
08/11/25 18:27:59 EWMbW1YS
>>216
ドクター×オットー(♂)と申したか

219:名無しさん@ピンキー
08/11/25 18:42:14 mUKI7JAI
>>215
この書き込みを見た瞬間に
ガジェットに拘束されたギン姉が延々と精液流し込まれる図が浮かんだ。
しかもスカ自身は動きたくないからって、機械に精液生成させて極太の注射器みたいなポンプで腹が膨れるまで…









頭冷やしてくる…

220:名無しさん@ピンキー
08/11/25 18:56:58 atUZBYsp
オッケー把握した。
オットーは女の子。しかし、チンコの有無は確認されていない。

つまり、「ふたなり」は有りだな。よし。

221:名無しさん@ピンキー
08/11/25 19:20:44 +7xCpish
というかオットーの性別なんて公式で出てないならもうどうしようも無いだろ
男でも女でもふたなりでも各自の好きな設定でいいじゃないの


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