らき☆すたの女の子でエロパロ54at EROPARO
らき☆すたの女の子でエロパロ54 - 暇つぶし2ch83:名無しさん@ピンキー
08/11/10 11:04:56 cJsGARNn
>>81
GJです。
てかもしかして長渕剛ファンですか?

84:11-685
08/11/10 22:15:37 APR+ah8o
GJです↑↑
先程昔書いた自分の作品を聞いて久々に書いてみるかと書き上げました。
ただ、久々なだけあって稚拙ですがよろしければお読みくださいm(__)m
5分後ぐらいから投下します。
 
元気印の涙
 
みさお×かがみ
6レス使用予定
エロ無し

85:名無しさん@ピンキー
08/11/10 22:44:49 L/3TtzAE
>>73
面白かったw
また書いてくれww

86:元気印の涙1/6
08/11/10 22:58:31 APR+ah8o
 
いつもと同じ
 
何事もない日になるはずだった今日
 
夕暮れの差し込む教室で
 
私は
 
たった今
 
………みさおに告白された
 
 
 
 
「よーひぃらぎぃ、今日暇か?」
 
帰り支度をしていると日下部が声をかけてきた。
 
「んー?残念だけど、これから委員会があるのよ」
「それって遅いのか?」
「結構掛かるかもね、なに?まさか待ってるなんて言わないわよね」
 
冗談で言ってみたけどあろうことか日下部は待ってると言い出した。
 
「終わったら教室来てくれよなっ、ひーらぎ!」
「はぁ、わかった。ちゃんと行くから待ってなさいよ」
 
日下部は「おうっ!」と元気な声で返事をして委員会へ向かう私を見送った。
 
 ― ― ― ― ―
 
委員会が終わったのはあれから1時間後が過ぎていた。
そろそろ外が暗くなり始めて、もしかしたら帰ってしまったかもしれないと考えながら教室へ向かった。
教室の前まで来た時、中から人の動く気配が無い事に気付いた。やっぱり帰ってしまったかと思いつつ確認のために声をかけた。
 
「くさかべー?」
 
扉の隙間から覗くと、
 
―いた
 
机をベットにして横になっていた。
その姿があまりにも無防備だっため、ふと悪戯をしてやろうと考えた。
出来るだけ足音を立てないように日下部の近くまで近寄り、顔を覗き込んだ。
少しの間、日下部の寝顔を堪能した後、どんな悪戯をしてやろうかと思考を働かす。
 
定番といえば顔にらくがきだけど、学校でそんなことをするのは流石に可哀相だ。
となると、どこかをこしょぐってやろう。やっぱりわき腹だな。前に私のわき腹をつままれた恨みを込めて。
 
そうと決まったら後の行動は早く自分の腕を日下部のわき腹に持って行き指を……
 
ぷにっ
 

87:名無しさん@ピンキー
08/11/10 23:37:59 T+uTseFD
おや?
規制?
なんかトラブルなようですね……

88:元気印の涙2/6
08/11/10 23:50:09 APR+ah8o
「ひゃわっ!」バン!
「うひゃ!」ガタンッ!
「いてっ」

わき腹をつまんだ瞬間、まず日下部が奇声と共に机を叩き出した。それにビックリした私は後に仰け反り、椅子ごと床に倒れた。

「な、なんだ、なんだっ!?……なんだぁひいらぎじゃねーか」
「ッ……今のは私も悪かったけどアンタもなんでこんな所で寝てるかなぁ」

体勢を直しつつ日下部に聞いた。

「いやー思ってより遅くて暇で暇でつい寝ちまった。て言うかひいらぎは私に何したんだ?」
「わきこちょしてやったのよ。そしたらアンタ変な声出すもんだからビックリして私が後ろに倒れちゃったのよ」
「うわーだっせーのー」
「うっさい、大体アンタだって無防備過ぎるのよ、少しは気をつけなさいよ」

日下部はさっきまで寝ていた机に座り、私は倒した椅子に座って本題に入ろうとした。

「…で、何の用なの?こんな遅くまで待つなんてよっぽど重大そうだけど?」
「あ、あぁ、別にそんなじゃねーよ。ひいらぎに聞きたいことがあったからさ」
「ふーん。で?何聞きたいの?」
「………」
「?……」
「………」

もじもじしたまま何も喋らなくなった。しかも時間が経つごとに明らかに日下部の頬が赤くなってきているのがわかる。よっぽど恥ずかしいことなのだろうか。

「どうしたのよアンタらしくない。言いたいことがあるなら言っちゃいなさい」
「…おう」

日下部の目が据わってる。ちょっと怖い…

「あのな、ひいらぎ、は…好きな奴とか…いる、のか?」

―は?

「どうしたのよ、アンタからこんな話し出すなんて」
「どうなんだひいらぎ!」

まさか日下部がこんな話をするとは思わなかったからビックリしていたが、本人は真剣らしい。

「まぁ、いないわよ……ん?誰かに頼まれたの?」
「いや……うん、そうなんだ」
「どっちだよ!全く、アンタに頼むなんてその子も馬鹿よね」
「だ、だよな!あはは…」

何か変だ。多分他にもあるんだろうな。

「……他にもあるんでしょ?」
「……え?」
「峰岸ほどじゃないけどアンタとは中・高と一緒だったんだからそれ位わかるわよ」
「そっか……うん……あのな、いきなりこんなこと言ってビックリするかもしんねーけどな、アタシ…」

「ひいらぎが……好きだ」

89:名無しさん@ピンキー
08/11/10 23:51:36 rmtZsEps
>>86
1行目を空白にしてませんか?
書きこみが消えてしまうことがありますよ。

90:11-685
08/11/10 23:55:05 APR+ah8o
え~っとこの作品は私の友人がパソコンから投下するはずだったのですが、今カキコミが出来ないらしいので代わりに携帯から投下しています。
なので投下が遅くなってしまいました(>_<)
続きは明日書かせていただきます。

91:名無しさん@ピンキー
08/11/11 00:07:44 uXEckd7m
なんという焦らしwww
まぁ楽しみに待ってるよ


92:名無しさん@ピンキー
08/11/11 00:11:58 inLvnx9B
>>90
見当違いなこといってすみません。
続きを楽しみにさせて頂きますよ。


93:名無しさん@ピンキー
08/11/11 00:16:45 8QuU5U13
代理投稿とか無茶なことはせずに、避難所に投稿か、専用アップローダにtxtでうpしたほうがベターかと
(避難所とアップローダは>>1のwikiから行ける)

無理にこのスレに投稿しなくても、上記の方法なら保管庫にちゃんと保管されるから

94:54-78
08/11/11 00:21:10 QsbTE60Y
昨日唐突に投下した54-78です。
続き(1話だけですが)が出来たので投下しに来ました。

>>82
ちゃんと書けてるか不安ですが、
その辺りの事情を1話で書いてますので
よろしければ読んでみて下さい。
>>83
ファンって程でも無いですが、"昭和"と"Jeep"
が大好きなんですw>>90
楽しみにしてます!みさお大好きなので。

それでは、他になければ5分後に投下します。

95:11-685
08/11/11 00:30:25 BIlaJhC2
>>93
アドバイスどもです(^^)
明日友人に言ってみます。

96:54-78
08/11/11 00:32:19 QsbTE60Y
ほい、それでは投下前の注意書きをば。
・8レスほど使用します。
・かがみ×つかさ(エロ分はそんなに濃くありません)
・多少、オリジナル設定もあります。
・携帯からの投稿です。
(読みにくければご指摘よろしくお願いします)
・昨日投下した0話から読んでもらえると
より楽しめるかもしれません。
・ちょっと一人語りが多いので苦手な方はスルーして下さい。

それでは、
あなたのかがみ 第1話 「つかさ、早起きの理由」
どうぞ!

97:"つかさ、早起きの理由" 1/8
08/11/11 00:34:30 QsbTE60Y
子供の喧嘩----を、この前、学校からの帰り道で偶然目撃した。
 内容はそれこそ無いようなものだった。
 単なるすれ違い。
 だけどその子達はそう自分にさえ言い聞かせる事も出来ないまま、
互いの気持ちを荒々しく声に出し、蹴りを入れ、叩き合っていた。

 思わず声をかけてしまいそうになった。
 名前も知らない子達の喧嘩を止めそうになった。
 ----止めなさい、と。
 それが実際に声にならなかったのは勇気がなかったからなのか、
それともそんな善人ぶった真似をしようとする自分が嫌だったのが、
それは今になってはもう分からない。
 ただ、何度も何度も振り返った。
 すれ違い様に、遠くなっていく小さな背中を----
 見えなくなるまで何度も何度も……振り返った。

 "子供の喧嘩"と言う言葉は、おおよそにして大抵、大人同士の醜い
争いに向けて言われるものだと、私は思っている。
 お互いが、そして誰もが人の話を聞かず、そして真実を言わず、
 都合の良い罵り合いをしている様を"子供の喧嘩"と言ってしまったら
"子供に失礼だ"とも、思うけれど。

 だから。
 だから、私は弁護士になろうとしている。
 都合の良い言葉を並べて正直な人を罵る、そんな奴を真っ二つに
してやりたいと、思っている。
 誰もが浮かべるうすら寒い笑顔の下の本性を、映すようになった、
映してしまうようになってしまった7歳のあの日から、ずっと。
 あの時も、振り返りながら、そんな事を思っていた。

 矛盾。しながら。

98:"つかさ、早起きの理由" 2/8
08/11/11 00:37:22 QsbTE60Y
7歳の、最後の七五三の夜に目覚めたこの力は、次の日の朝から
もう早速、私を支配するようになっていた。
 朝。
 食卓に並んだ家族の顔を眺めると、とても、とても愛しくて堪らなくなった。
「おはよう」
 と、笑う父さんと母さん。
「おはよー」
 と、ご飯を食べているいのり姉さんとまつり姉さん。
「うみゅう」
 と、まだ半分夢の中を旅しているつかさ。
 そのどれもが愛しい。いや、愛されている事を、私が映していたのだ。

 素晴らしい力だと思った。
 こんな力があれば、どれだけ毎日楽しいだろう、そう信じた。

 だけど、それは私の思い違いだった。

 小学1年生。
 そんな頃に他人の好き嫌いはあるものか、とそう思いたいけど
実際はそうじゃなかった。
 むしろ、小学1年生だからこそもっと感覚で----生理的な部分のみで
自分以外の誰かを判断するそんな残酷さがあった。

 その日から仲の良かった隣の席の女の子と話さなくなった。
 ----あの子が私と話したくない、という気持ちを、
私は映してしまったから。
 その日から私は担任の先生も嫌いになった。
 ----先生が私を嫌う気持ちを、私は映してしまったから。

 そんな風にして、閉ざして、素直さを失った私が学校で
全く話さなくなるには10日もかからなかった。

99:"つかさ、早起きの理由" 3/8
08/11/11 00:39:39 QsbTE60Y
でも、つかさは。
 つかさだけはそうじゃなかった。
 いつも私に引っ付いて、甘えて、泣き虫で、ドジで----
 だけど私を愛してくれていた。
 どんな時も、四六時中私を愛してくれていた。
 その想いも、私の心は映した。
 わたしもつかさを今まで以上に愛してしまっていた。

 それがただの"家族愛"ではない事に気付くまで、9年もかかったけれど。
 その時からつかさは、私にとって一番特別な存在になった。


 本題。
 つかさが珍しく早起きした11月のある日曜日の朝。
「いや、もう、ほんとにたまたまで」
 と、頬をかいていたつかさと私は、朝ごはんの為に食卓に降りた。

「おはよう、かがみ……つかさ?」
「おはよう。そうよね、そりゃお母さんもそんな顔になるよね」
 漫画みたいに頭から"?"が出ている。当然のリアクションだ。
 いつもなら私一人だもの。
「つかさはちょっと早起きするだけで珍しいもんね、
のび太がとる65点みたいに。」
「む~。ひどいよお姉ちゃん。それになんで私、さっきからのび太君なの?」
「それは……」
 ----日曜日の神様が言うからよ。とは、言わなかったが。
 案外的を得た表現だと思う。"のび太がとる65点"ってのは。

100:"つかさ、早起きの理由" 4/8
08/11/11 00:42:20 QsbTE60Y
「あっ、そう言えばお姉ちゃん。今日はお昼からこなちゃんが来るんだよ」
「あぁ、昨日言ってたわね。ま、あいつの事だから昼って言っても
夕方に近い時間になりそうだけど」
「あは、また朝までネトゲがー! って?」
「そうそう、野球中継がーアニメがーって今日も来たら言うわよ、あいつ。
昨日遅くまでやってたもんねー、日本シリーズ」
「お姉ちゃん……私たち……」
「ん? どしたの?」
 そんなに見つめて……何か良いことでもあったの?
「……ずいぶん染まっちゃったね」
 おかずの塩鮭をほぐす手が止まった。
 ----誰に? とは聞けなかった。


 朝食が済んで部屋に戻ると、早速、参考書を開ける。
 受験前の11月。
 センター試験までいよいよ2ヶ月を切ろうとしている今の時期に、
 本当はこなたと遊んでる暇なんて無いのかもしれない。
 もっともっとやらなければ、叶わないのかもしれない。

 だけど、人の心をそっくりそのまま映す"鏡"を持ってしまった
私にとって、純粋に好きだと言えるこなたやみゆき、そしてつかさの存在は
 何事にも代えがたい大切な人たちなのも、本当なのだ。
 みんなのお陰で、落ち着いて勉強できるのよ----
 なんて、言い訳もしたくなるほどに。
 それに"遊びたい"と想われたら、私も"遊びたい"と想ってしまう。
 "好きだ"と想われたら、好きになってしまう----
 そんな私の"鏡"が、理性を押し退けて
厄介な事態を引き起こしたこともあったけれど----
 それはまた別のお話。
 それにまたもうすぐ厄介な----いや、違うな。厄介だなんて思ってない。
 むしろ嬉しい。
 そんな出来事がもうすぐドアの向こうで……

101:"つかさ、早起きの理由" 5/8
08/11/11 00:44:42 QsbTE60Y
「お姉ちゃーん?」
 ほらね。
 声色の、雰囲気の、違い。
 それはドアの向こうからした声だったけど、私にも分かっていた"違い"。
「入るよぉ?」
 確信していた。その恐る恐る、ドアノブが回る感じ。
 あなたが、何を望んで、ここに来たのか。
「ねぇ……"かがみ"おねぇちゃん……」
 日曜の朝に早起きした理由----それは土曜日の夜に"何も"無かったから。
 早起きしたんじゃなくて、眠れなかっただけなのね。

「おいで……つかさ」
 最初から、全部知ってたよ。
「意地悪だった? 気付かないふりなんて」
「ううん……平気、だったよ」
 ベッドにもたれ掛かった私を、右手の指を絡めて押し倒す。
 優しく。
 左手は私の頭の後ろを抑えながら。
「どうして嘘つくの?」
「だって、いやらしい子だって……思われたくないもん」

 力を。
 私の力を知っていてつかさが嘘をついたのは、きっと本当に
そう思ってくれているからだろう。
 私の身体が全部、ベッドに横たわると力一杯に抱きしめられた。
 左耳に息がかかる。
 吐息。
 甘くて、このまま心臓まで一つになってしまうような感覚。
 ----あぁ、ごめんね。我慢させちゃって。
 私は伸ばしていた右足を曲げ、つかさの足の付け根の方へ擦り合わせた。

102:"つかさ、早起きの理由" 6/8
08/11/11 00:46:37 QsbTE60Y
「ふぅっ……ん……」
 熱い。
 どんどん広がるように熱が伝わってくる。つかさの体温と、吐息になって。
「お姉ちゃ……んっ。キス……キスしよう?」
「良いよ……キスして? つかさ……」
「……んふぅっ、お姉ちゃん……だめぇ。足止めてぇ……っ!
キスできないからぁ……あぅんっ……」
「……止めて、いいの?」
「んんっ……お姉ちゃんのいじわるぅ……はぁっ!」
 白いワンピースの奥の熱をまさぐるように足を擦り合わせて、
耳元でわざと息がかかるように言う。
 耳が弱いと知っているから。
 もっとしてほしいと映しているから。
「はぅ……っん! ダメだよぉ……いっちゃうよぉ……あぁっ!」
「いって……いって良いよ、つかさ」
 血が燃える。
 頭の奥まで熱に侵されていく……
 もっと。
 もっと震えて、もっと気持ち良くなっていいんだよ。つかさ……
 熱をちょうだい。もっと奥まで、深くまで、私が届くように。
 擦り合わせるスピードを上げていく。
「だめぇっ……! いく、いっちゃうよぉ……!」
 ほら、いっちゃえっ!
「あぁっ! ふあぁぁぁっ……!」

103:"つかさ、早起きの理由" 7/8
08/11/11 00:48:42 QsbTE60Y
午前10時30分。
 つかさはまだ私の上で余韻に浸っている。
 日曜日の朝っぱらからこうして私は勉強をほっぽりだして
つかさともつれ合った。
 受験生失格? なのかもしれない。

「そう言えばお母さんたちは?」
「うぅ……うんとね……お母さんとお父さんは神社で……
いのりお姉ちゃんとまつりお姉ちゃんは出掛けたみたい……」
「あぁ、そうなんだ」
 色っぽい声で報告どうもありがとう。
「ねぇ……お姉ちゃん」
「どうしたの?」
「いつから分かってたの?」
 いつからって……そりゃ、
「つかさが朝、この部屋に来た時からよ」
「やっぱりなぁ……今日は気付いてないかもって、ちょっと思ったのに」
「それは無いわね」
「え~! ひどいよぉ……」
「だって……」
 ----7歳の七五三の夜から、ずっと。
「だって?」
 ----高校1年の冬も、高校2年の夏も。
「つかさがもし来なくても……」
 ----そして今も。
「……私から行ってたもの」
 ----あなたの想いを、私は映してきた。
「ふにゃ? どうゆうこと?」
 好きよ、つかさ。
「そういうことよっ!」
「えぇ~。わかんないよぉ……」

104:"つかさ、早起きの理由" 8/8
08/11/11 00:51:44 QsbTE60Y
ベッドに向かい合って座り、"わかんない"と"そういうこと"を
それぞれ8回ずつ繰り返した----午前10時40分。
「ねぇ、つかさ」
「ん? どうしたの、お姉ちゃん?」
「こなたが来るまでまだ時間あるわね」
「えっ……と、うん……そうだね」
「キス、しよっか」
「……キスだけ?」
「……ぜんぶ、したい」
「……うん。しよう? "かがみ"おねぇちゃん……」

 今度は私から、畳み掛けるようにつかさを押し倒す----
 頭の中で、お昼までに何回出来るかしら……
 なんて計算しながら。
 そして外国のドラマのように勢い良く倒れ込むと、
 机の上の参考書が白旗を挙げるように、ぱたぱた揺れている----

 "青春"と言う言葉が頭をかすめた。

105:54-78
08/11/11 00:55:40 QsbTE60Y
あなたのかがみ 第1話 "つかさ、早起きの理由"
以上です。
時間がかかってごめんなさい。

とりあえず1話書けてよかったですが、難しい…
何分携帯からなので読みづらかったり
他何かあればご指摘よろしくお願いします。
とにかく続き書けるよう頑張ります。

それでは、ありがとうございました。

106:名無しさん@ピンキー
08/11/11 01:15:56 5WfIX/b8
>>64
こんだけ合体すればもうちびっこじゃない

107:名無しさん@ピンキー
08/11/11 02:30:01 19EultsV
みなさんGJ~
ここで、SS執筆に役立つ?本誌最新情報。

・こなたはみさきちと同じ大学、同じ学部(あまりレベルは高くない学校らしい)
・あやのも比較的近いロケーションにある大学
・その際のかがみの反応から、こなたとかがみの大学は(残念ながら)違う模様orz。ロケーション等は不明

108:名無しさん@ピンキー
08/11/11 02:43:17 32UncUkx
らきすたの時間経過で、ももいろシスターズ思い出す俺は異端ですか?

109:名無しさん@ピンキー
08/11/11 03:20:47 bfC7dSwo
「まあ、私の勉強ペースを考えたら、みさきちと一緒ってのが一番順当だよねー(≡ω≡.)」
「うぐぅ・・・その発言、なんとなく屈辱的に聞こえるのはなんでだZE・・・」
「うおっ!これはぁ!マイナーとよばれたカプの1つ、
 こな×みさの実現ッスかあ!クウウウウウウウ!!!!
 …って、なんかものすごく冷たいオーラが後ろから・・・
 こ、これはこれはかがみ先輩・・・ど、ドシタノデスカそんなにお怒りになられて・・・
 まあまあ落ち着いて話し合アッーーーーーーーーー!!」

110:名無しさん@ピンキー
08/11/11 04:13:48 inLvnx9B
>>105
ぐっじょぶ!
かがみとつかさが溶け合うように絡んでいますね。
思ったよりシリアスで、ぴんと張り詰めたような空気を感じました。
文章も丁寧に作りこまれていて、個人的にはかなり好きですよ。
続きをとても楽しみにしております。

111:名無しさん@ピンキー
08/11/11 06:54:01 Tc7Wjbb0
>>105
GJ!
双子が体を重ねる描写が丁寧で、シリアス風な本題のSSなのに
萌えてしまいました。
続き期待です

>>107
つかさは専門学校か大学かはまだ不明のままかな?

112:名無しさん@ピンキー
08/11/11 09:50:23 CcUX56Yg
>>111
確かコミック何巻か忘れたけど、
料理を学ぶために専門学校に行くとか書いてた気がします

113:名無しさん@ピンキー
08/11/11 09:55:00 ZQOdvYep
こなたとみさきちの大学、今月号のコンプを見る限り
モデル校公開フラグへし折っちゃってるなぁ

114:名無しさん@ピンキー
08/11/11 09:59:31 mMIqvBIU
>>105
GJ!素晴らしい!
惜しみ無い賞賛をあなたに送りたい

ちょっとシリアスな雰囲気と二人の密な関係がすごく上手に表現できてるね
過去描写も丁寧だし、今までつかさとどんな経緯があったのかつい想像してしまったよ

それにエロ濃くないって言うが露骨なのよりよほどエロいぞ
眠れないほど恒常化してるなんて…かがみ頑張りすぎだww

115:11-685
08/11/11 10:22:15 BIlaJhC2
昨日の続きを書かせていただきます。

116:元気印の涙3/6
08/11/11 12:35:48 BIlaJhC2

私は頭を抱えた。
今なんて言った?

「ゴメン日下部、もう一回お願い」
「な、何度も言わせんなよぉ......だから...ひぃらぎが......好き、だっ!」

顔赤らめて少し上目使いで告白してきた。
やばっ、私が男ならイチコロだったかもしれない。

「だって私たち女同士だし、」
「分かってるけどアタシッ」
「それに普段アンタの事ほったらかしなのに......なんで?」
「……」

私と日下部の間に気まずい空気が流れた気がした。

「...アタシだって知らないよ」

まるで開き直るかのように

「でもな!」

気持ちをぶつけるように

「アタシはいつの間にかひいらぎが!」

でも、言葉に出来なかった感情が

「好きなんだよっ!」

涙になってしまったのかもしれない

「ううぅ~、ひいらぎなんて嫌いだ」
「どっちだよ、おい」

日下部が私にもたれ掛かって来た。女の力で支えるには少し重い位だった。

「あーもーしょうがないなー」

泣き出した日下部を抱きしめて背中をさする私。
日下部も私に抱きついてきた。

と、思った次の瞬間

「んっ…」
「……んんっ!?」バンッ
「ぎゃっ!」

ビックリして思わず日下部を突き飛ばしてしまった。

「な、な、なななな何すんのよ!」
「何ってチューしたんだよ」
「じゃなくって、なんでキ…キスとかするわけ?」
「…ひいらぎが好きだから」

―実に直球かつ簡素な答えをどうもありがとう。



117:元気印の涙4/6
08/11/11 15:03:34 BIlaJhC2

ヤバイ、声に艶がある。下手したら襲われる。
逃げようと右足を一歩踏み出した時にはもう

「つーかまーえたー」

捕まってしまった。

「ちょっと、しっかりしなさいよ。ねぇってばっ!」

引き離そうとするも、とんでもない力で締め付けてやがる。

「んん~~」

またキスしようとしてきたので思わず、叩いてしまった。

パンッ!

「……」

左手がヒリヒリする。

「…ゴメン、でも落ち着いた?」
「……あぁ、そうだな。落ち着いたよ」

酷く落ち込み、日下部の右頬は私の叩いた後で赤くなっているだけだった。

「…アタシって最低だよな、いくら好きだからって無理矢理したら嫌われるに決まってのにな」

日下部も目には今にも溢れ出しそうなほど涙がたまっていて、いつもの元気を一片も感じられなかった。

「あ……」
「じゃ、じゃあなひいらぎ!また明日な」

逃げるように帰ろうとする日下部を止める術はないかと頭を動かした。

「待ちなさいよ!」
「なんだよっ」
「アンタ、私にあんなコトしときながらただ謝っただけで許してもらおうと思ってるわけ?」
「ッ!……」
「……行動で示して欲しいわね」
「……なに、すればいいんだ?」

今のは日下部はとても普段のアイツからは想像も付かないほどしおらしかった。

そして、可愛かった。

こうも可愛いと冗談で言ったこの言葉も本気でしてもらおうという加虐心が芽生えてしまった。

「そうね……その机でねているだけでいいわ」
「え?それだけでいいのか?」
「えぇ、アンタはそれだけやればいいから」
「わかったよ……」

日下部は私の言葉に従って縦に二つ並んだ机に横になった。従ったはいいが何をされるか気が気ではない日下部の顔は不安でいっぱいだった。

「な、なにする気だ?」
「怖かったら目つぶってていいわよ」
「怖いから遠慮する」


118:元気印の涙5/6
08/11/11 15:17:21 BIlaJhC2

じと目で遠慮した日下部。で、私はというと自分の両手を日下部のわき腹に持ってきた。

「さっきは出来なかったからね、もう一度やらせてもらうわよ」
「な、何のことだよ」
「えいっ!」
「ちょ!おまぁ、なに、あっはははっ、やめろっ、あははっ」
「止めろと言われて止める馬鹿じゃないわよ私は」

2分ぐらいわきこちょをしていたら、日下部が笑い死しかけていた。

「はっ…はっ…はっ……あー…」
「…大丈夫?」

流石にやりすぎたか?

「…はっ、このくらい……いくら、でも、平気だっ!」
「強がるじゃないの、ほら」

日下部の乱れた服をポンポンと払い、直しに掛かる。暴れ回ったせいでシワシワになっていまった。

「…へへっ、なんだかんだ言って、やっぱひいらぎは優しいな…」「ちょっ、へ、変なこと言わないでよ…」

さっきは好きと言われたのに、たったこれだけで照れるなんて、どうしたのかしら私。

「ほ、ほらもういいでしょ」

回復しかけた日下部に手を差し出す。その手を取ると立ち上がる日下部。

「……」

パッ、パッ、

「……」

自分で乱れている服を直している間、私達は何も口を開かず、無言だった。

「…帰ろうか」
「…そだな」

私達は自分のカバンを持ち、教室を後にした。

119:元気印の涙6/6
08/11/11 15:29:10 BIlaJhC2

誰もいない、長い学校の廊下を私と日下部と二人で歩いている。

「……」
「……」

そんな時も私達は無言だった。いつもうるさい日下部も流石に堪えているらしい。
でもこの空気に、私は耐えられなかった。
だから無理矢理話を切り出した。

「…アンタはさ」
「ん?」
「バカっぽくて、うるさくて、同じ女を好きになってるヤツだけど」
「みゅう…」
「でも……でも!私は…アンタのこと好きだよ」
「えっ…」
「あっー!待って、友達としてだからね、いい?」
「あ、あぁ…」
「でも、たまになら峰岸だけじゃなく、私に甘えてもいいんだからね」

日下部の目と口は大きく開いて、いかにも嬉しそうな顔をしていた。

と、いよいよ校門前。つまり、ここでお別れになってしまう。

「じゃあね」
「あぁ…」

また落ち込んでる。

―そうだ、最後にビックリさせてやろう。

「また明日ね……みさおっ!」

出来るだけ最後の笑顔でみさおにさよならをした。

「…お、おう、じゃーなかがみっ!」

大きく手を振り、満面の笑みでみさおも私にさよならをした。


――終わり――

120:11-685
08/11/11 15:34:03 BIlaJhC2

お読み頂いてありがとうございました。
最初エロ有でいくつもりだったのにみさおを叩いたところから軌道がズレてこんな風になりました。
無事に着陸出来るか心配でしたが、でもこれでよかったかな?と、思っています。

だそうです(^^)
代理投稿も楽ではないですね~(苦笑)
というか、微妙にミスってしまった…OTL

121:54-78
08/11/11 16:20:35 QsbTE60Y
>>120
GJ!みさおの純情っぷりが良いですね。
前後不覚に陥った恋って感じがしてとても好きです。

それにしても、いやはや…拙作「あなたのかがみ」
に温かい感想を頂けてとても嬉しいです。
柊姉妹の愛って激情よりも、それこそ家族愛の深化系
のようなものだと思っていて…それが巧く表現
出来ていたら幸いなのですが。
本当に皆さん、ありがとうございます。
と、言うわけで早くも第2話が完成しました。
差し支えなければ、5分後より投下し始めます。

122:54-78
08/11/11 16:30:57 QsbTE60Y
それでは投下前に注意書きをば。
・6レスほど使用します。
・かがみ&つかさを核に構成しています。
(今回エロはありません)
・コメディ&パロディ満載です。
(前回のシリアスが嘘のようです)
・多少、オリジナル設定もあります。
・コメディが行き過ぎてキャラが壊れてるかも…
なので苦手な方はスルーして下さい。

それでは、
あなたのかがみ 第2話 "深読み狂詩曲"
投下します!

123:"深読み狂詩曲" 1/6
08/11/11 16:33:39 QsbTE60Y
昔、それも小学生の頃にたまたま聴いたラジオ----確か声優さんの。
 そのラジオで"おっぱいがいっぱい"と言うなんともまぁ
親が聞いたら血の涙を流しそうな歌が流れていた。
 その頃はその"おっぱいがいっぱい"と歌う女性の声に
つかさと二人して
 "二つしかないよねぇ?"
なんて首をかしげていただけだったが、
 そんな私たちにも月日が流れ、知識と羞恥が比例して積み重なるうちに、
花も恥じらう高校3年生になって、
 "なんて恥ずかしい歌なんだ!"
 と、私はほぼ10年越しの驚愕を手に入れていた。

 だけどたぶん10歳くらいだったであろう当時の、それこそなんでもない
こんなエピソードを、どうして18歳にもなった今、思い出したのか。
 ----要らん知識と羞恥まで持ってしまったから今、だからである。

 百合。
 きれいな白い花だった。
 だけどある日、耳年増でヲタクで猫口でロリで、やっぱりロリな
友達----うん。友達に教えられてからはもう白い花ではなくなってしまった。
 "女性同士の性愛"
 そんな意味を持つと知った高校2年生の夏。
 私とつかさはそろって咳込んで、顔を赤らめていた。
 まさにストロベリー・パニック。
 恥ずかしいだけじゃなく、私とつかさの頭の中には
正しく一面百合畑で、ストロベリー・パニックな思い出が山ほどあったのだ。
 親に知られたら、おそらく泣かれるであろう程の。

「お母さん、あたしね、新曲を出すの」
「へぇ、良かったじゃない。なんて歌なの?」
「----おっぱいがいっぱい」
 よりも、親を泣かせる----血の涙を流させる自信が私たちには、あった。
 だからそれ以来、"百合"と聞くとなんだか後ろめたいから、
とっさに白くて綺麗な菊の花を思い浮かべることにしている。
 ----ん? 菊って……
 ……。
 ……"雛"菊を思い浮かべることにしている。

124:"深読み狂詩曲" 2/6
08/11/11 16:37:46 QsbTE60Y
「おい、喧嘩売ってんのか」
 そんな直球でいけない私----柊かがみのツッコミ、
いやもう指摘だな----から今日のお話は始まる。

 さて、そんな私に喧嘩を売った、とされ、
今もちゃぶ台はさんで向かい側に小さな身体でちょこんと座り、
いつもの猫口でニマニマしている泉こなたはヲタクである。

 それこそ、さっきの"おっぱいがいっぱい"が
〇ヴァでア〇カをやってた人が歌っていた事を教えてくれたのも彼女だし、
その上、嬉しそうに小学6年の冬、大阪の山のてっぺんにある遊園地まで
その人が出てるカウントダウンイベントを見に行った、とまで
付け足すほどのヲタク、と言うか勇者なのである。

 普通行かないよ? コミケ終わりで大阪、しかも電車とケーブルカーを
乗り継がなきゃいけないような遊園地なんて。

 そんなわけで勇者、ヲタク、ロリと、アキバ系総合商社の名を
欲しいままにしている彼女----こなたにどうして私がキレているのか。

「だって、最近流行ってるんだよ、百合」
「だからって、お尻に百合がプリントされたパンツを渡す奴がどこにいるのよ」
「……菊の方が良かった?」
「よくないわよ、って言うか何その踏み絵。
これで恥ずかしくなったらあなたは変態! ってか?」
「パンツじゃないから恥ずかしくないもん!」
「恥ずかしいわ。パンツじゃなくても恥ずかしいわ。
って言うかあんまり時間軸が混乱するネタを入れるな。
それが流行る頃にはもう私達大学生になってんだから。2007年秋、ね、今は」
「変なメタネタは嫌われるよ、かがみん」
「……! あんたのせいでしょうがぁぁぁー!」

 ……さて。珍しくつかさが早起きして、いや正しくは違うのだけど----
 結局あれから昼過ぎまでいちゃいちゃ、しちゃったしね……。
 ともかく。
 日曜日の午後3時30分。
 11月の温い太陽が差し込む私の部屋にこなたは遊びに来ていた。
 ちなみに部屋に来てから"ネトゲがー"を4回、
"日本シリーズ延長によるアニメの時間変更への恨み節"を、たっぷり1時間、
 "西武日本一おめでとう"をおざなりに一回。
 おい、だからって声優の中村悠〇を"おかわり君"って呼ぶのは辞めろ。
 ちょっと巧いし。
 それになんかいろいろ……ハマりすぎてるから。
 と、見事に予想通りな行動をとってくれたこなたさん。

125:"深読み狂詩曲" 3/6
08/11/11 16:41:36 QsbTE60Y
そんなこなたさんは、
「ちょっと渡したいものがあるんだ~。むふふ」
 などと、わざわざ家を出る前に電話まで、
(しかも情事の余韻真っ只中だった私たちを叱るような見事なタイミング)
で、かけてきて言うもんだから。
 私は----これは何かあるんじゃないか。
 なんてやっぱりちょっと期待していたのだ。
 誕生日でも無いのに、何をくれるんだろう----と。
 ……今思えば、ちょっとでも期待していた私がバカだった。

 よりにもよって、渡されたものは百合がプリントされたパンツ……
 しかも2枚、つかさの分まで。
 ……もうなんかいろいろ通り越したわ。こんなもんを渡す為に
わざわざ家まで来たこなたにありがとうと言いたくなるくらいに。

「もうね……負けたわ、こなた。あんたのその発想には負けた」
「むふふ。1日かかったんだよー? それが一番伝わりやすいかな、って」
「確かにね、あんたのそのバイタリティは良く伝わったわ」
「そうかなー? いやぁ、なんかオラ照れるぞ」
「そのモノマネは止めぃ! マジでシャレにならんから!」
「おのーれ」
 つかさどうした。
 ……モノマネか!? モノマネで勝負したかったのか!?
「……ところで、ひららぎさん?」
「……私は春休みに吸血鬼に襲われた覚えは無いけど?」
「……じゃあ、藤林さん?」
「何その人生。双子で髪の色が一緒でちょっと
キャラかぶってるくらいしか共通点無いじゃない」
「それだけあれば充分だよかがみん……」
「あーもう! さっきから要領得ないわね! どうしたのよ、一体」
「私も百合だよ、かがみん」
「はい?」

 疑問符。
 納得。
 相反する二つが私の中を巡った。
 ----あぁ、だからあんた今日スカートだったのね。
 巡らせた頭に新しい情報。
 刺激。に、近いもの。
 急に立ち上がって背を向けたこなたが、私に、
そしてとっくに話についていけなくなって、
スタンバイモードに移行していたつかさに向かって、
背を向けたまま、短めのスカートをひらり、仰いで見せた。

126:"深読み狂詩曲" 4/6
08/11/11 16:45:54 QsbTE60Y
「かがみとつかさ、二人と……私も同じになりたい」

 そう言ってスカートの隙間に見えた百合の花----あぁ、きれいな白い花。

「二人が大好きだよ、かがみ、つかさ。」
 そんな事を言う為に。
 目の前の少女は私たちに晒して見せた。軽やかな指でつむじ風を起こして。

 "私たちと、同じになりたい"と、言った。

 あなたは此方、泉こなた。
 爽やかで、可憐で、いつもそばにいる、そばにいてくれる小さな花びら。

 "私たちだけの、花になりたい"と、言った。

 あぁ、これは読めなかった。
 私の力は、こなたが私を"女としてみている"気持ちしか
映していなかった。
 まさか、つかさまでまとめて手に入れたいと思っていたなんて……
 そうなると私の力が完全には及ばないのも説明つくわね。
 私の力は、"私にだけ向けられた"想いしか映せない。
 こなたは、"私たち二人"を一つの愛で、愛していた----
"一つ一つの愛"ではなく、"一つの愛"で。

 一見、屁理屈のような事をして、壁をひょいといとも容易く
乗り越えてきた少女、それがこなた。
 常に斜め上。
 私が。
 "鏡"を持ってしまった私が、好きだ、と言える数少ない友人のひとり。
 そんな彼女が私たちを好……
「だからね、かがみとつかさもこれを履けば私と百合姉妹だよ!」
「……はい?」
 人の心の声を邪魔してまで何言ってやがるんですか、この人は。
「だーかーら、二人もこの百合パンツを履けば、私と百合姉妹だよ!って事」
「いや、大好きだよって、同じになりたいーって……」
「そりゃ二人は友達だから大好きだよ? だからこうして百合パンツを……」
「いやっ! その、そうじゃなくて……さっきのは告白……だったんじゃ……」
「こ、告白!? そんなまさか。かがみとつかさの事情知ってる
私がなんで二人に告白するの? ……あっ、もしやかがみん……」
 その時、直感が告げる。
 この展開はまずい。と。

127:"深読み狂詩曲" 5/6
08/11/11 16:49:03 QsbTE60Y
「私が百合パンツ見せて大好きだよって言ったから、勘違いしてたんじゃ……」
 読まれてる、読まれてる。
 なんだその読心術。って言うか止めろその猫口!
「むふふ……そうかそうかぁ~。ごめんねかがみ~ん。
だけどそんな展開、いくらなんでもラノベ読みすぎだよぉ?
深読みしちゃったんだねぇ。思春期なんだねぇ。
いやぁ、かわいそかわいそ、なのですよ~。にぱー☆」
 馬鹿にされている。
 頭を撫でられてる。
 短い手を一生懸命伸ばしている。
 優しいタッチだなぁ、おい。
「あんたねぇ……!」
「ん~? 何かなぁ? ついつい深読みしちゃう思春期真っ只中のかがみん?」
「……こんの……」
「18歳にもなって思春期真っ只中のかがみん萌え」
「……こんの……こんの……バカあぁぁぁー!」

 ----今日分かったこと。
 私が10年以上振り回されてきたこの力は、実は、そんなに
すごい力ではないんじゃないか、という事。
 そして、泉こなたはヲタクであると同時に"バカ!"であるという事。
 そして最後に、知識と羞恥は、本当に比例するのだという事----

 夜が近づいて、こなたが帰ると部屋には私とつかさ、
そして菊と百合がそれぞれ2枚ずつ、
プリントされた4枚のパンツだけが取り残された。
「楽しかったね、お姉ちゃん」
「ん……まぁ、そうね」
 楽しかった。とは死んでも言ってやらないけれど。
「こなちゃんは本当にすごい子だね」
「ちょっと、うるさいけどねー」
 そうだね。なんて絶対に言わないけれど。
「まぁでも、あんた達が居れば絶対に退屈はしないわね」
 これが精一杯。
「ふふっ、お姉ちゃんらしいね」
「……どー言う意味よ」
「んーそのままだよ? 深読みしないで良いよ、お姉ちゃん?」
「あっ、あんたまで……!」

128:"深読み狂詩曲" 6/6
08/11/11 16:52:23 QsbTE60Y
18歳。
 知識と羞恥を積み重ねて、ちょっと背伸びして、
ようやく今を、よちよち歩き出来るくらい。
 素直になれないから、ずっと追いかけてあげる。
 あなたが私を愛してくれる限り。
「待ちなさい! つかさぁ!」
 大人。
 それはきっと、この菊と百合のパンツを----何もかも知った上で
「可愛い」
 と、言えるような人なのかもしれないわね。つかさ……。

「ねぇ、お母さん。見て見てー。今日こなちゃんがくれたんだよー」
「あら白いパンツ……でもなんでま……きゃっ! そんな……菊なんて……
お尻に菊なんて……二人はまだ見ちゃいけません!」

 ----今日、分かったこと。

「ねぇ、お姉ちゃん」
「ん? どうしたの?」
「大人になるのって、難しいんだね……」
「……永遠の17歳、だもんね……」

 うちのお母さんは、花も恥じらう変態だったって事。

 おいおい……。

129:54-78
08/11/11 17:00:12 QsbTE60Y
あなたのかがみ 第2話 "深読み狂詩曲"
以上です。
相変わらず投下に時間がかかってしまい
申し訳ありません。

前回が割とシリアスだったので今回は最大限
コメディに徹して書きましたが、いかがだったでしょうか?
それとパロディも多かったのですが、文体で一部で、
このスレのコメディ職人、7-896氏のオマージュも
入っていたりします。7-896氏、ありがとうございました。

それでは、続きが書けるように頑張ります。
ありがとうございました。

130:名無しさん@ピンキー
08/11/11 21:56:42 mMIqvBIU
>>120GJ
みさおってはっちゃけた明るさがあるから恋愛ぽく書くのは結構ムズいね
でも締め方はいかにもみさおとかがみって感じだった
実に綺麗に落ち着いててGJ

>>129もGJ
続き早いなwでも前回のなんとなくシリアスな雰囲気がどっかへぶっとんで行ってしまった
せめてこなたはまともな人で居て欲しかったかも・・・
これではかがみが節操無しに見えてしまうw


131:名無しさん@ピンキー
08/11/11 22:52:28 cWuXjpEG
>>120
代理投下おつでした。
投下を頼めるくらい仲の良い友達を持った作者さんがちょっと羨ましいかも。

そして、作者氏ぐっじょぶ!
みさきちの物凄いあまえんぼのところが見れて良かったです。
かがみに強引なことをして、自己嫌悪に陥ったりする描写にぐっと来ましたよ。
次回作がありましたら、楽しみに待っています。


>>129
ぐっじょぶ!
第1話目とは異なってコメディタッチですね。
百合ぱんつw に慌てまくるかがみんがとても可愛らしかったです。
次はどんな展開になるのでしょうか。興味津々で待機しております。

132:名無しさん@ピンキー
08/11/11 23:37:15 vawXAn/T
>>107
こ、こなかがは、もうお終いなのか・・・ ? orz

133:名無しさん@ピンキー
08/11/12 00:28:07 ZP0y1rGd
>>132
その為に2次というものがry

134:名無しさん@ピンキー
08/11/12 00:39:19 IhN+GuDi
世の中には単行本派という人がいましてね……

こういうところを覗いている以上、ネタバレは回避不能だと薄々わかっていたつもりだったけど
自分の認識が甘かったようだ
7巻出るまでこのスレを覗くのは控えるよ

135:名無しさん@ピンキー
08/11/12 04:07:49 opuebTzT
全員進学先がバラバラで、かがみかつかさのどちらかが一人暮らしでもしていようものなら
ほぼ全カップリングが壊滅じゃないか・・・
こなみさとみなゆたしか期待できないらきすたになってしまったらどうしよう
いっその事原作は黒歴史にしてしまうべきか・・・

136:名無しさん@ピンキー
08/11/12 06:03:54 smw7LxmW
まったりほのぼの漫画なんだから、独り暮らしでぼっちとか彼氏できて
中古だとか、そういう変な心配する必要なんてどこにも無いの

みんなもっと普通に楽しもう

137:名無しさん@ピンキー
08/11/12 07:21:20 oVHg2XSf
>>135

どうして「いつもいっしょ」じゃないとダメだと考えるのか理解できん

138:名無しさん@ピンキー
08/11/12 08:06:10 LAGucaUE
間もなくかがみは、こなたがいないとダメだと気づくさ

139:名無しさん@ピンキー
08/11/12 12:47:14 lvy8btUx
現実じゃ進学先の違う友人は疎遠になりがちだけど、
多少ご都合主義でも関係は維持されると思う。
そこは、先生を信じていいと思う。
実際、一生懸命予防線張ってたし(初詣の願い事の話とか)

140:名無しさん@ピンキー
08/11/12 13:22:31 w7V/RthD
萌える

141:名無しさん@ピンキー
08/11/12 21:11:05 EZY0wO03
>>138
その展開いいな
もうそれに賭けるしかないよなあ・・・

毎月コンプとコンプエース読むのに緊張しそうだ
バラバラでこなたとかがみの間に疎遠感が漂い始めたら、辛くて原作読めなくなってしまう・・・

142:名無しさん@ピンキー
08/11/12 21:26:46 XWLIRrQR
原作の展開に対する愚痴はしかるべきスレでやってほしいと思う。

143:名無しさん@ピンキー
08/11/12 21:32:58 7o5WWF0S
かぶりがなければ

空気を読まずに3分後に投下させていただきやす


144:三毛また
08/11/12 21:36:30 7o5WWF0S
それではでは


前スレの3-283氏の「あ、百合」を読んでてぃんときて、前スレの埋めネタに掲示板形式のを書こう
としてたら長くなった上に埋めに間に合わなかったというgdgd

長すぎたので3編構成。
中編は明日、
後編は明後日までに仕上げて投下したいとか思います


タイトル:実はゆたかの趣味のインターネットがかなりディープだったら:前編

エロ:無し(ただし次からだんだんエロくなるので注意)
注意事項:ゆたみなorみなゆた
     掲示板形式と通常文章の混合
     既出ネタだったらごめんなさいorz

消費レス:9レス
     掲示板形式の部分がかさばってるので、中身はあんまり長くないです。


145:~ディープだったら:前編9/1
08/11/12 21:38:49 7o5WWF0S
 陵桜学園、ある階の端から四番目に位置している一年D組は今日も賑やかでした。
「OH!ミナミのパパさんママさんはイマいないのデスか」
「…うん、二人だけで旅行に行ってる」
「広いホームに美少女が一人…気をつけナイとダメダメですよミナミ。襲ってクレって言ってるよ
 ーなシチュです!」
「だいじょうぶ。チェリーもいるし」
「あんなアホ犬なんかじゃワタシの情熱はcan't stopネ!」
「チェリーはあほじゃないよ…」
 パティが金髪をふりふりしながら遠慮の無い大きさの声と胸を披露すると、遠慮がちな大きさの
声と胸でみなみが応えます。
「っていうかパティが襲うんかい。だめだよパティ。今日は私と小早川さんが泊まるんだから」
「な、ナンダッテ――(AA略」
 二人の様子を見ていたひよりが口を開くと、パティは不自然に険しい顔になって棒読みのセリフ
を叫びました。
「ホントですかユタカ!」
「そうだよ。パティちゃんも一緒に行く?」
「ジーザス!参加したいのはヤマヤマなのですが、こーゆー日にかぎってアルバイトがぎっしりつ
 まってるトハ………ムネンのキワミ!!」
 ゆたかの誘いに乗れない自分を呪いつつ、パティは自分の分も楽しんでくることを伝えます。彼
女なりの表現によって。
「ワタシもキャッキャッウフフよいデハないかよいデハないか上のマウスではそうイッてても下のマウスは
 ドーかなフヒヒとかしたいデス!」
「ちょっ、パティそんなことしないから」
「チガうんですかヒヨリ?コナタに借りたゲームではお泊まりと言えばイベント必至デスよ」
「実際はそんなことしないから!……たぶん」
「ヒヨリの同人誌にもあるノニ」
「フィクションッ!!」
「ザンネンです……じゃあ、もしナニかあったらショーサイに教えてください」
 残念がりながらも言いたい事を終えたパティが落ち着くと、詰め寄られていたひよりはほっと小
さな胸を撫で下ろします。
「まったく。パティは欲望に忠実すぎ」
「でも、ちょっと羨ましいなぁ」
 ゆたかは、まだ悔しそうにしているパティを見ながら少し寂しそうに笑っていました。
「自分に正直なのってすごいよ。私はパティちゃんみたいにはできないもん」
「パティみたいなのもどうかと思うけど……小早川さんは引っ込み思案なところあるからね」
「うん……直せたら良いんだけどな…」
 寂しげな笑顔は、発する声にも影を落とします。
 その曇りを敏感に感じ取ったのは、やはり彼女でした。
「…たまに、行動にルールを課したらどう、かな」
 みなみが口を開くと、俯き気味だったゆたかの顔がスッと上がります。
「ルール?」
「そう。それも自分でじゃなくて他人が決めたのだったら、ゆたかの性格からして破れないと思う」
「そっか。ルールか~」
 ゆたかはなるほどと頷くと、何か思いついたのかそれからしばらく考え込んでしまいました。
 そしてその様子をみなみは静かな表情で、しかし一瞬たりとも逸らさずに眺めていました。




146:~ディープだったら:前編2/9
08/11/12 21:39:44 7o5WWF0S


【貧乳】女友達からのお泊まりのお誘い【絶壁】

1:1:2008/11/7(金) 14:30:15.23 ID:eIEnroRi

なんか友達のナイチチ女の家族が旅行いっちゃって、
一人だとアレだから俺ともう一人の女友達が泊まりに行くことになったんだけど。

これってフラグ立ってる?
イベントまでのルート、安価で教えれ


注意)
『安価』(アンカ)とは指定した数字のレスに書かれていたことを実行するという遊びです。



2:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 14:31:15.18 ID:koT8tfB9
リア充乙


3:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 14:31:36.51 ID:HGY5gy7L
それなんてエロ毛?


4:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 14:32:58.51 ID:GTFnu688
よかったな>>1
ただその女はお前以外にも同じセリフを言ってるけどな。
モニターの中から。


5:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 14:34:48.58 ID:4582Oka3
マジレスするとその女との関係しだいだろ。


6:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 14:35:08.45 ID:jieomapp
つか別の女もいるってことは何フラグだよ。
3P?
ねーよwwwwww


7:1:2008/11/7(金) 14:36:09.23 ID:eIEnroRi
高校入ってからの仲だからまだ一年経ってないけど、
休み時間にトイレ行く時は一緒に行く程度の仲ではある。



147:~ディープだったら:前編3/9
08/11/12 21:40:35 7o5WWF0S
8:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 14:36:39.46 ID:oi4892wF
ちょwwwwww>>1女かよwwwww
wwwwwww乙wwwwwww


12:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 14:37:19.12 ID:1KJanw53
フラグって百合フラグwwwwwww


16:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 14:38:58.12 ID:yAMayUri
百合と聞いてマリみてスレから俺がやってきましたよ


17:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 14:39:25.55 ID:OKknud87
いや待て慌てるな。
一緒にトイレに行ってるからって1が女とは限らないぞ


19:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 14:39:55.59 ID:87KNbuee
>>17
男女だったら友達どころじゃねーだろwwwww


20:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 14:40:30.37 ID:WVret8hu
1も含めた人物像を要求する


23:1:2008/11/7(金) 14:43:58.23 ID:eIEnroRi
一応スペック
俺、高校一年
140センチくらい
ただのちび。
小乳

泊まりにいくもう一人の女友達、同い年で同じクラス
150センチくらい
メガネ標準装備
小乳

ナイチチ女、同い年で同じクラス
160センチくらい
スレンダー。背高い。なんでもできる万能。
ただ胸だけが無い。
一言で言うと、背の高い長門。
声なんか長門そのもの。

なんかみんなおっぱい小さくて鬱になってきたorz



148:~ディープだったら:前編4/9
08/11/12 21:41:12 7o5WWF0S
24:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 14:44:08.47 ID:ho442wlM
長門ktkr


27:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 14:44:28.35 ID:AhOgeOta
貧乳はステータスだ!
希少価値だ!


33:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 14:44:39.46 ID:oi4892wF
長門www
俺の嫁なんでいんのwwwwwwww


40:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 14:45:51.12 ID:MkBTR54D
いやいや俺の嫁だから


45:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 14:47:09.51 ID:GTFnu688
残念だがそれは長門似の店員だ。

長門は俺の嫁。


49:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 14:48:37.11 ID:36978GTm
お前ら長門長門うるせぇwwwwwwwwwwwwwww

俺の隣で寝てる長門が起きちまうだろうが


56:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 14:48:59.44 ID:BT2atE35
1ってキョンなんじゃね?


60:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 14:49:28.58 ID:4582Oka3
>>56
女だからハルヒかミクルじゃね?


62:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 14:49:38.12 ID:ho442wlM
むしろキョン子




149:~ディープだったら:前編5/9
08/11/12 21:42:09 7o5WWF0S


 むね♪
 むね♪
 むね♪
 ぺぺぺったん♪

 学校の授業が終わってから、みなみの家に行く前に一度泉家に帰ってきていたゆたかの携帯電話
が短いフレーズを一度だけ奏でました。
「あ、みなみちゃんだ…」
 パソコンに向けていた目線を電話に落して開くと、そう呟くゆたか。みなみからのメールが届い
た音でした。
 その内容はいつにも増して簡潔に纏められていて、余計な雑談の含まれていない用件だけを記し
たシンプルなものです。
 しかし、ほんの数秒で読み終えるはずのそれにゆたかは一分余りを費やすと、再びパソコンに向
かい直ってキーボードの上に指を走らせました。





70:1:2008/11/7(金) 14:51:51.47 ID:eIEnroRi
長門にくいつきすぎw
その長門(大)(胸的な意味ではなく身長的な意味で)からメール北

「●●さん(メガネのほうの友達の名前)が用事で夜ころにならないと来れなくなったみたい。
 △△(俺の名前)はどうする?」

なんて返信しようか。
安価>>80



150:~ディープだったら:前編6/9
08/11/12 21:42:54 7o5WWF0S
72:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 14:52:08.12 ID:87N?lko2
アンカktkr


75:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 14:52:47.11 ID:ok/wwep3
1と長門(大)の百合フラグが着々と進行してるようにしか見えないw


79:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 14:53:58.45 ID:jieomapp
やっと二人きりになれるね


80:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 14:54:00.45 ID:South/AA
今すぐ行くね……早く、会いたいから……


81:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 14:54:15.07 ID:KoLMH24D
ホイホイ招いちまっていいのかい?
俺はノンケだって(ry


91:1:2008/11/7(金) 14:55:15.47 ID:eIEnroRi
百合セリフしかないのは気のせいかwww
俺べつにガチュリーじゃないんだけどorz

>>80
送った


93:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 14:54:28.58 ID:4582Oka3
gjwww


99:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 14:54:59.44 ID:BT2atE35
81じゃなくてよかったなw
80も百合臭するけど。
むしろガチっぽいwwww


104:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 14:56:35.24 ID:36kelo1a
1よ今さら何を言ってるんだ。
イベントまでのルート教えてほしいんだろ?
百合イベントしかねーよw



151:~ディープだったら:前編7/9
08/11/12 21:43:44 7o5WWF0S
115:1:2008/11/7(金) 14:58:45.27 ID:eIEnroRi
メール返ってきた。

長門(大)「夕ご飯カレーにしようと思うんだけど、△△が入れたいのあったら持ってきていいよ」

スルーされたww


118:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 14:55:15.07 ID:KoLMH24D
長門(大)冷静だなw


123:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 14:55:59.46 ID:oi4892wF
さすが俺の嫁


125:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 14:56:19.51 ID:GTFnu688
つか長門(大)の呼び方が定着してる件wwwww


130:1:2008/11/7(金) 14:57:55.07 ID:eIEnroRi
カレーの具に何持っていこうか。

アンカ>>140
複数回答おk


135:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 14:58:49.51 ID:bytUJ1OK
コーヒーとか隠し味に入れるよな


139:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 14:59:59.01 ID:PLES2A22
醤油
ソース


140:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 15:00:05.15 ID:South/AA
ベジーテ
バナナ
目薬



152:~ディープだったら:前編8/9
08/11/12 21:44:26 7o5WWF0S
143:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 15:01:59.01 ID:VGTDY?mm
>>140
ちょッw
目薬ww


145:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 15:02:09.44 ID:BT2atE35
>>1に何食わせる気だよw


147:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 15:03:42.12 ID:87N?lko2
つか
80=140
ID:South/AA
テラスナイパーww


164:1:2008/11/7(金) 15:07:55.07 ID:eIEnroRi
目薬イミワカンネww

ベジーテ、ググってみたらお酒か~。
目薬は持ってるからいいけど、酒は買えないかもorz


168:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 15:08:48.58 ID:4582Oka3
ベジーテは野菜ジュースっぽい酒だな。
アルコール入ってるけどほとんど感じない。ビール並みに度数あるが。

決して戦闘民族の王子なんかじゃないぞ。


172:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 15:09:52.28 ID:4Okkan24
スーパーとかじゃなくて個人商店ならたぶん高校生でも買える。
親のおつかいとか言っとけ。


188:1:2008/11/7(金) 15:12:45.47 ID:eIEnroRi
>>172サンクス

今から買い物行って長門(大)の家行ってくる。
ケータイになるからあんま書けなくなるかも


195:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 15:13:15.01 ID:PLES2A22
おk


198:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 15:13:48.35 ID:AhOgeOta
1がんがれ
ちょーがんがれ(性的な意味で)




153:~ディープだったら:前編9/9
08/11/12 21:45:10 7o5WWF0S


 ゆたかはパソコンの電源を落とすと、がっくりと肩を落としました。
「早まっちゃったのかな~………みなみちゃんに変に思われてないかな……」
 苦虫を噛み潰したような表情が顔に浮かびます。
 見知らぬ隣人達のすすめで少し前に送ったメールについて、二十分ほど経ってから強い後悔に襲
われていました。
 どうせ実際にやらなくてもばれはしない。
 それっぽく進行しておけば問題ない。
 接続していた掲示板は、それらを承知の上で楽しむ人々が集まっている場所なのだから。
 もちろんそんなことは分かっていますが、それでもゆたかは親友のみなみに、遠距離恋愛中の恋
人のようなメールを送ってしまいました。
 それは元々ゆたかが純粋で嘘をつきにくい子であるということ。
 そして目に見えないからこそ、不思議な連帯感と高揚感を生む掲示板の魔力のせいです。
 普段なら絶対に躊躇ってしまうことも、高揚している十分二十分の間は勢いに任せて出来てしま
うものなのです。
「フラグとかは冗談だったのに……まさかそっち方向に話が進んじゃうなんて」
 あ~ぁ、と洩らしながら両の眼を瞑って天井を見上げるように首をもたげると、誰にともなく呟
きます。
「イベントって、友情を深める友情イベントっていうのもあるんじゃなかったっけ………お姉ちゃ 

 んがゲームしてるのを覗いてただけだからそんなに知らないけど…」
 天井を見上げたまま、座っている車輪付きのイスをカラコロと動かすゆたか。
 従姉のこなたが、女の子同士で恋人になるゲームをプレイしていた時のことを思い出していまし
た。
 ゆたかは、泉家に居候しているだけあって百合というものがどういうものかは理解しています。
インターネットから得られる知識もあって、標準的なレベルよりはむしろ深いと言ってもいいかも
しれません。
 それでも自分自身が同性に性的な好意を持つかどうかなど真剣に考えたことは無かったので、そ
れゆえに同性愛への確固たる信念はありませんでした。
 一番の親友への好意が友情以外のものである可能性を、考えたことすらなかったのです。
「ぅぅん~………しょうがないっか」
 ひとしきりぼやき終えると、よしっと決意の声をあげていそいそとお出かけの準備を整えました。
 普段のカバンに比べると大きめのバッグを肩に掛けて出発しようとすると、ちょうど出かけると
ころだったこなたと一緒になりました。
「お、ゆーちゃん大荷物…そっか、みなみちゃん家に泊まるんだっけ」
「うん、おねーちゃんはアルバイト?」
「そだよ~。今日の私は勤労少女なのだよ」
 こなたはふぃ~っと息を吐いて額の汗を拭うジェスチャーをすると、一転してゆたかを探るよう
に目を細めます。
「ところでゆーちゃん。今夜はご飯どーするんだい?」
「みなみちゃん家でカレー作るんだ」
「にゃるほどにゃるほど…ふむふむ」
 ゆたかの答えを聞くと、によによとにやけるこなた。
「な、なぁに、おねえちゃん?」
「うんにゃ、なんでもないよー。友達が集まって作るカレーっていいよねーって思っただけだよ」
「お姉ちゃんも行く?」
「いやいや、お邪魔虫は大人しくパティと一緒にバイトに勤しむことにするよ。じゃね~」
 こなたはぷらぷらと手を振ると、意地の悪そうな笑みを浮かべたまま颯爽と去って行きました。








>中編へつづく

154:三毛また
08/11/12 21:46:22 7o5WWF0S
以上です

名前欄に文字数制限あるの初めて知りましたorz
IDがあるのは仕様です。
埋めネタのつもりだったのでわりと勢い重視です

ではノ


155:名無しさん@ピンキー
08/11/12 22:09:58 kvy683Oc
>>154
うわ、何このバカ会話wwwwwマジGJwwwwww

長門発言直後の祭りっぷりにコーラ吹いたwwwというか従姉、さり気に名言混ぜんなww応援すんなwww
それと、何気に一人だけ的確に安価取ってるのは気のせいか?

156:54-78
08/11/12 22:11:13 efdYHjsZ
>>154
すげぇGJです!
それにしてもゆたかちゃんディープ過ぎませんかw
あんな笑顔の下で安価遊びだなんて…ゆたか、恐ろしい子!
ともかく乙です~中、後編も期待してます。

さ、俺も頑張ろう。

157:名無しさん@ピンキー
08/11/12 22:17:34 u/iv1LK3
>>154
流れを変える一発GJ!!

安価とってるのはあいつかなとかIDで一人思つくけど自重して言わないでおくw
明日にも期待する!


158:名無しさん@ピンキー
08/11/12 22:54:14 f+yxrua/
>>154
ゆたかー!書いたの絶対みなみだから!

理由:
South/AAから、
South=南の英語での綴り
AA=胸のサイズ(多分ナイチチの表現)

159:名無しさん@ピンキー
08/11/12 23:23:52 kvy683Oc
>>158
>>157みたく自重しろよ。

160:52-426(仮)
08/11/13 00:12:12 T3GB0wN3
どうも。
かぶらなければ、投下させていただきます。

・エロ無し
・動物もの
・桜藤祭のネタバレ要素あり(岩崎みなみミニシナリオ)
・オリキャラ有り
・7レス使います

5分後に投下します。

161:陵桜学園桜藤祭岩崎みなみミニシナリオ~チェリー視点~1/7
08/11/13 00:18:09 T3GB0wN3
では、投下させていただきます。

※チェリー視点、つまり、今回のSSは動物の視点です。
 人間との会話を区別するために、人間の会話は「」、動物の会話は『』で区別しています。
 尚、今回のSSはPS2専用ソフト『らき☆すた 陵桜学園桜藤祭』の
 岩崎みなみミニシナリオをベースに作成しています。
 そのため、ネタバレ要素が含まれているので、できればプレイ後に読むことを
 オススメします。

家に帰ってきたみなみちゃんは、いつもの私服に着替えず、
音楽をかけながら、コーヒーを飲んでいた。
目が虚ろで、何かに後悔しているように見える。
わたしは、シッポを振りながらみなみちゃんと遊ぼうとしたけど、
ただ、黙っていつものオヤツを差し出して、トボトボとリビングに入っていった。
チェリー『なにかあったのかな……?』
わたしは、もらったオヤツを半分食べていつもの場所に埋めにいこうとした。
大好きなオヤツを誰にも食べられないところに大切にしまう。
それがわたしの楽しみだった。
けれど、みなみちゃんの元気のない表情を見ると、いつものオヤツ埋めも、あまり
楽しくない。
チェリー『本当に……、どうしたんだろう……』
わたしは、寂しさのあまりに大声で鳴いてしまおうかと思ったその時、
いつのまにか庭に、友達のペルシャ猫―フレデリックさん―が遊びに来ていた。
フレディ『よっ、また来たぜ。今日もお前のご主人さまは、いい音楽を聴いてるな。
     QUEENのNews Of The Worldに収録しているAll Deadか』
チェリー『あ、フレデリックさん。こんにちは』
フレディ『おいおい、何回も言ってるだろ?フレディでいいって。
     それよりどうしたんだ?しけたツラしやがって』
チェリー『実は……』
わたしは、帰ってきたみなみちゃんのことをフレディさんに話した。
フレディ『……なるほど、帰ってきたら、ご主人さまの元気が無いってか』
チェリー『みなみちゃんって、中学のころ友達がいなかったから、
     いつも寂しそうだったんだ。それで、高校生になってからは、小早川さんという
     友達が出来て、ご主人さまも明るくなったんだけど……。
     あんなに落ち込んでるご主人様、初めて見るよ。
     中学生の頃でも、あんなに寂しそうにしてるのなんて見た事ないのに……
それに、聞いてる音楽もちょっと暗い音楽っぽいし……』
フレディ『ふむ……、もしかしたら、その小早川というヤツとケンカしちまったんじゃねぇのか?』
チェリー『分かるの?』
フレディ『俺は百万回生きた猫だからな……。何回も死んで、何回も生まれ変わったんだ。
     んで、今まで色んなご主人さまの元で暮らしてきて、
     色々な人間を見てきた。なんとなく分かるんだよ。それに、暗い音楽を聴くのは
     悪いことじゃない。今の心境に反映している音楽を聴くことによって、心が安らぐんだ。
     今のお前のご主人さまにピッタリの音楽だ。ただし、暗い音楽を聴いてばかりでは
     だめだ。徐々に明るい音楽を聴いていくことにより、心を安定にさせる。
     これを、音楽療法と言うんだ』
チェリー『へぇー、フレディさんって凄いなぁ。物知りで』

162:陵桜学園桜藤祭岩崎みなみミニシナリオ~チェリー視点~2/7
08/11/13 00:18:58 T3GB0wN3
フレディ『いやなに。ただゴロゴロして適当に生きてきただけさ……
     しかしまぁ、ケンカできるってことは、いいことだな』
チェリー『えぇ?そうなの?みなみちゃん、あんなに落ち込んでるのに?』
フレディ『どうでもいい相手だったら、あんなに落ち込まねぇだろ?
     真剣に考えるほどの相手を持てたのであれば、お前のご主人さまは幸せモンだ。
     俺なんざ、そこらじゅうをただブラブラうろついているだけだから、
     本当の友達っつぅのはいねぇんだ。俺が死んでも、本気で泣いてくれるやつなんか
     いやしないさ。「自分が死ぬとき、本気で泣いてくれる人が身近にいるヤツは、幸せ者だ」。
     どっかで聞いた、言葉だ。俺は、そんなのいねぇから、不幸せな猫だぜ』
チェリー『わたしだったら……大声で泣く、かな……。フレディさん、いい猫なんだもん……』
フレディ『……ありがとう。俺は幸せな猫だ』
フレディさんは、照れくさそうに顔を洗った。
チェリー『でも、本当にみなみちゃん、どうしよう……』
フレディ『ほっとけよ。人間のケンカに俺たちが入るべきじゃない。
     さっきも言ったろう?真剣に考えるほどの相手だったら、互いが仲直りするために、
     何らかの行動を起こして自然に解決するさ。それに、ケンカはしたほうがいいんだぜ?
互いの本音をぶつけあい対極してしまうが、本当の友人だったら、いつかは
仲直りし、その際互いの心を深く知り合い、友情が深まるってんだ』
チェリー『う~ん、でも、不安だよぉ……
     なんだか、みなみちゃんがずっとあのままになるんじゃないかって……』
フレディ『ふむ……確かに、お前のご主人さまは、消極的だからな……
     だが、さすがにAll Dead(全て終わってしまった)ということにはならんだろう』
チェリー『でもぉ……』
その時、わたしはよく知っている匂いに気がついた。
フレディ『どうした?』
チェリー『この匂いは……小早川さん!?』
わたしは、玄関のところにこっそり行きました。
フレディさんも一緒に付いて来ました。
ゆたか「………………」
フレディ『ほう、あの子が小早川さんか。ふくよかな優しさが漂っている、魅力的な女性だ』
チェリー『小早川さ……!』
フレディ『おい待て待て!呼ぶんじゃない!』
チェリー『どうして?小早川さん、家に来てくれたんだよ?』
フレディ『さっきも言っただろ?大抵は人間が解決する問題だって。それに俺の経験上、
     お前がここで呼んだりしたら、逆に小早川は、逃げると思うぜ。見ろよ。あの表情。
     悩んでる顔してるだろ?今この状態で呼びかけてみろ。
     きっと彼女はびっくりして逃げ帰ってしまうぜ』
わたしは、フレディさんの言うとおり黙って見てることにしました。
小早川さんは、全く動こうともせず、チャイムを押そうかどうか迷っている。
押そうとして決心したように顔を上げるけど、なかなか押そうとしません。
チェリー『大丈夫かな……』
フレディ『やれやれ、これじゃぁ、キリがねぇな……
     だが今は、様子を見るほうが得策だな』
チェリー『小早川さん……』
小早川さんは、散々悩んだ末に落ち込んで、トボトボと帰路につきました。

163:陵桜学園桜藤祭岩崎みなみミニシナリオ~チェリー視点~3/7
08/11/13 00:20:04 T3GB0wN3
チェリー『あぁ……!』
フレディ『帰っちまったな……やれやれ』
わたしは再度、みなみちゃんの様子を見に行きました。
フレディ『どうだい?』
チェリー『様子は変わってないよ。ただコーヒー飲んでるだけ』
フレディ『あとは音楽がAll DeadからGet Down,Make Loveに変わってるぐらいか……
     お、なんか立ち上がったぞ』
みなみちゃんは立ち上がると、ここからは見えなくなりました。
すると、玄関のドアが開いて、相変わらず制服姿のままで、ウンチ袋と、サンポひもを持った
みなみちゃんが出てきた。
みなみ「チェリー、散歩いこ……」
チェリー『あ、散歩だ。フレディさん、どうする?』
フレディ『暇だから、俺も付き合うぜ。乗りかかった船ということもあるしな』
こうして、私とみなみちゃんは散歩することにしました。


みなみ「………………」
みなみちゃんは、家から出てもまだボォっとしてる。
みなみ「どうしよう……」
チェリー『みなみちゃん!前見ないと危ないよ!』
みなみ「あ……ごめん……散歩中だったね」
それから、またみなみちゃんはフラフラ歩きました。
みなみ「………………」
チェリー『ほらみなみちゃん!気をつけないと、石につまずいて転んじゃうよ!』
みなみ「……ごめん」
少しは注意力が働いたのか、みなみちゃんは今度は真っ直ぐ前を見て歩いている。
みなみ「そうか……今のように謝れれば……」
やっぱり、みなみちゃんは小早川さんとケンカしたことをひきずっている。
また、みなみちゃんはボケっとしだした。
フレディ『ダメだこりゃ……。完全に放心状態だな』
チェリー『そうだね』
フレディ『お前さん、これからどうするんだ?』
チェリー『……やっぱり、わたしはみなみちゃんと小早川さんを仲直りにさせるきっかけに
     なりたいよ』
フレディ『ふむ、それじゃぁ、どうするんだ?』
みなみ「どうして、あんな風になってしまったんだろう……」
チェリー『小早川さんを、みなみちゃんのところに連れていく』
みなみ「一人で帰るの……久しぶりだったな……」
フレディ『シンプルな作戦だ。だが、成功する自信はあるのか?』
みなみ「………………」
チェリー『分からないけど……でも、みなみちゃんと小早川さんは、本当に仲がいいから、
     きっと分かりあえるし、それに……』
みなみ「仲直り……ちゃんとしないと……」
チェリー『これ以上、苦しむみなみちゃんを見たくないよ!』
みなみ「ああ……ごめん」

164:陵桜学園桜藤祭岩崎みなみミニシナリオ~チェリー視点~4/7
08/11/13 00:21:05 T3GB0wN3
フレディ『……分かったよ。お前の思い通りにやりな。
     ただし、後悔はすんなよ?』
みなみ「………………」
フレディ『だが、問題は、お前さんが小早川を見つけ、ご主人さまのところに連れていけるかだが、
     今の調子だったら、多分無理だな。逃げ出そうとしたら、ひっぱられるのがオチだ』
みなみ「私が悪かった……のかな……?」
チェリー『うん。そうだよね……。どうやって、逃げ出そうかな……』
みなみ「考え方の……違い?」
それからは互いに黙りあい、しばらく歩きつづけた。
すると突然、フレディさんが足を止めた。
チェリー『どうしたの?』
フレディ『いいニュースだ。向こうから車がやってくる』
チェリー『えぇ!?だとしたら、みなみちゃんに気をつけるように言わないと……』
フレディ『待った!利用してやるんだ。ご主人さまは驚いてリードを緩めるかもしれない。
     お前はそこを狙って、一気に逃げるんだ』
チェリー『な、なるほど……。でも、危なくない?』
フレディ『なに、運が悪けりゃ、死ぬだけさ』
チェリー『………………』
フレディさんのことをちょっと疑いながらも、わたしは車が来てることを黙っておくことにしました。
みなみ「やっぱり……ちゃんと謝ろう。……でも、そのきっかけが……」
フレディ『ご主人さまよ。今からあんたの愛犬がきっかけになってくれるぜ』
車が突然飛び出してきて、思わずみなみちゃんは驚いてしまいました。
みなみ「………………!」
フレディ『よし!今だ!』
わたしは、緩くなったみなみちゃんの手を振りほどき、一気に小早川さんの匂いのする方向に
走った。
みなみ「あ、チェリー……待って……!」
フレディ『待てと言われて待つヤツなんていないぜ。ご主人さまよ。待っててな。
     もう少しでケリがつくぜ』

わたしは、何も考えずに走った。ただ、小早川さんの匂いのする方向へと走った。
途中から匂いの途切れた部分もあり、捜すのが大変だったが、
何十分も走り回っているうちに、やっと小早川さんを見つけた。
ゆたか「あれ?もしかして、チェリーちゃん?」
チェリー『や、やっと見つけた……小早川さん……』
わたしは、小早川さんがヒモを持ってくれるように、その場に座りました。
ゆたか「どうしたのこんなところで一人で。みなみちゃんが心配しちゃうよ?」
小早川さんは、わたしの散歩ヒモを持ちました。
チェリー『さ、早くみなみちゃんのところに行こう!』
ゆたか「わわわ、ちょっと待ってよぉ!」
わたしは、全力でひっぱりながら、みなみちゃんのところに戻りました。

みなみ「……いない……。私は……何をしているんだろう。ゆたかとケンカをして、
チェリーにも……あんなに仲良くしていたのに……」
フレディ『おいおいまだかよ……。このままじゃ、ご主人さま帰っちまうぞ……』

165:陵桜学園桜藤祭岩崎みなみミニシナリオ~チェリー視点~5/7
08/11/13 00:22:09 T3GB0wN3
みなみ「……とにかく、家に帰ってチェリーのことを伝えないと……」
チェリー『いた!みなみちゃーん!!』
ゆたか「あわわっ、チェリーちゃん!ひっぱらないでーっ!」
みなみ「ゆたか!?……どうして、ここに?」
ゆたか「あ……えっと、その……この子が一人だけで迷ってたから」
みなみ「……連れてきてくれたの?」
フレディ『むしろあいつが連れてきたようなもんだがな……』
ゆたか「うん。はい、リード。離しちゃダメだよ?」
みなみ「………………」
ゆたか「それじゃあ……ね」
みなみ「あ……」
フレディ『おいおい、そのまま帰るのか……?』
みなみ「……待って!」
突然、みなみちゃんが小早川さんの手をつかんだ。
ゆたか「わっ、な、何?」
みなみ「あの……ゆたか……」
ゆたか「う……うん……」
みなみ「………………」
チェリー『みなみちゃん、がんばって』
わたしは、二人の顔を交互に見つめた。
みなみ「あ……ゆたか、顔、赤いけど……大丈夫?」
ゆたか「……あ、ほんとだ。少し、熱が出ちゃったみたい」
みなみ「え……ど、どうしたの……?」
ゆたか「チェリーちゃんみたいな大きな犬を引っ張ったのは初めてだったから、
    たくさん振り回されちゃって……それで、ちょっと疲れちゃったのかも」
フレディ『おまえなぁ……もうちょっと加減というものを知らんのか……?』
チェリー『だ、だって……みなみちゃんが早く帰っちゃったらいけないかなと思って……』
みなみ「……ごめん」
ゆたか「大丈夫。気にしないで」
みなみ「でも、熱が……そうだ、うちで休んでいって」
ゆたか「……いいよ、迷惑になっちゃうし」
みなみ「そんな事ない……友達、だから」
ゆたか「……え?」
フレディ『ふぅ、やっと言えたか。あとちょっとだぜ』
みなみ「友達、だから……迷惑なんかじゃない」
ゆたか「……本当……に?」
みなみ「うん……休むぐらいいつでも―」
ゆたか「そうじゃなくて……まだ友達って、言ってくれるの?」
みなみ「え……?」
ゆたか「あんな風にケンカしちゃって……私、嫌われたんじゃないかって……
    それで、謝ろうと思ってここまで来たんだけど、チャイムを
    押す勇気が出なくって……」
みなみ「ゆたか……」
ゆたか「それで仕方なく帰ろうとしたら、チェリーちゃんが来て、それで……それで……」
チェリー『小早川さん……』

166:陵桜学園桜藤祭岩崎みなみミニシナリオ~チェリー視点~6/7
08/11/13 00:23:06 T3GB0wN3
小早川さんの体が、震えている……。
やっぱり、小早川さんも、後悔していたんだな……。
みなみ「嫌うはずなんてない」
ゆたか「え……」
みなみ「私こそ……どうやって謝ろうか
    ずっと考えていて……でも……嫌われたんじゃないかと思うと
    ……切り出す勇気が出なかった……」
ゆたか「私がみなみちゃんを嫌うなんてそんな事、絶対に無いよっ!」
みなみ「それでも……怖かった。そんな事で……謝るのを先延ばしにして……」
ゆたか「みなみちゃん……」
みなみ「……学校ではごめん」
ゆたか「私も……ごめんね……」
みなみ「……まだ、友達でいてくれる?」
ゆたか「私こそ、お願いしたいぐらいだよ」
みなみ「……じゃあ、仲直り」
ゆたか「……うんっ!」
フレディ『やれやれ、やっと一件落着ってか』
チェリー『よかったね、みなみちゃん、小早川さん―』
みなみ「明日からも……よろしく」
ゆたか「……私、みなみちゃんが親友で良かった」
みなみ「私こそ、ゆたかと親友になれて……できれば、ずっと親友でいて欲しい」
ゆたか「……うんっ。私たち、ずっと親友だよっ!」
チェリー『わたしもわたしも!』
ゆたか「あはは、もちろんチェリーちゃんも親友だよっ」
みなみ「……うん。チェリーも親友」
みなみちゃんを見ると、目から一筋の涙が流れてるのが見えた。
ゆたか「みなみちゃん、どうしたの?目、痛いの?」
みなみ「……夕日がまぶしかっただけ。それより……早く家に入ろう?」
ゆたか「うん、ありがとう。それじゃあおじゃましまーす」

チェリー『よかったよ~。ちゃんと仲直りできて』
わたしは、みなみちゃんの家に無事帰り、庭でフレディさんとくつろいだ。
フレディ『ま、本当に仲が良かったからな。あの二人は。案外ほっといても解決したんじゃないか?
別にいいけどさ』
チェリー『あ、そうだ。たしかみなみちゃんからもらったオヤツを埋めるの忘れてた。
     ……ここらへんに埋めちゃおー』
フレディ『おまえなぁ……前々から言おうとしたんだが、そうやって食いモン埋める癖、
     やめねぇか?』
チェリー『えぇ、面白いよ?誰にも盗られることなんてないし』
フレディ『逆に言えば、お前も取れねぇじゃねぇか。過去の経験上、昔埋めたエサとか
     覚えてるのか?』
チェリー『う……別にいいじゃん!』
わたしは、穴を掘ってそこにオヤツを隠した。
フレディ『やれやれ……』
チェリー『あ、そうだ』

167:陵桜学園桜藤祭岩崎みなみミニシナリオ~チェリー視点~7/7
08/11/13 00:23:51 T3GB0wN3
フレディ『なんだ?』
チェリー『フレディさんも、親友だよ♪』
フレディ『………………』
フレディさんは、顔を洗った。
その後、わたしの額にパンチを放った。
フレディ『……ばーか』
チェリー『ふえぇ!?』
フレディさんは、堀の上に登った。
フレディ『さて、そろそろ俺は帰るわ。腹も減ったしな』
チェリー『うん。バイバイ』
フレディ『また暇になったら、遊びにくるぜ。あとご主人さまには
     次はクリムゾン・キングの宮殿に収録してある21世紀のスキッツォイド・マンを
     かけてくれって、伝えておいてくれ』
チェリー『うん。分かったよ』
フレディ『よろしくな。またな』
そう言って、フレディさんは、堀の下に下りていった。

168:52-426(仮)
08/11/13 00:24:55 T3GB0wN3
以上です。
フレディさんの名前の由来は、QUEENのヴォーカルの
フレディ・マーキュリーからです。そういやもうすぐ命日だな。

次回は、ハードボイルド(ひよりの妄想だが)ならき☆すたを書こうと思います。
まだまだ未熟で、皆さんに多々のご迷惑をおかけしておりますが、よろしくお願いします。

169:名無しさん@ピンキー
08/11/13 06:32:11 vKW/VH9y
なんというクーデレ・・・フレディさん可愛いよフレディさん

170:54-78
08/11/13 14:36:56 8RH1l5Ox
>>168
GJです!フレディだけなんか洋画に出てきそうな
イメージですねw小山力也さんで脳内再生してましたw
非常に乙です。

さて…私も3話が出来ました!
差し支えなければ5分後より、投下致します。

171:54-78
08/11/13 14:44:55 8RH1l5Ox
ほい、それでは投下前の注意書きをば。
・7レスほど使用します。
・かがみ×つかさです。
・携帯からの投下なので読みにくいかもしれません。
(もし何かあればご指摘よろしくお願いします)
・ちょっとだけシリアスです。
・相変わらず一人語りも多いです。
・以上を踏まえて、苦手な方はスルーよろしくです。

それでは、
あなたのかがみ 第3話 "ハッピーマンデーの祝福"
投下致します!

172:"ハッピーマンデーの祝福" 1/7
08/11/13 14:47:22 8RH1l5Ox
サザエさんが始まると、日曜日の終わりを感じる。
 ちびまる子ちゃん、でも可。

 そんなイメージ操作は古今東西、日常のそこかしこに溢れてるんだな、と
私----柊かがみは晩ごはん前に部屋でポッキーをかじりながら考えていた。
 だからって"ツインテール=ツンデレ"はどうかと思うわよ、こなた。

「お姉ちゃーん、ご飯出来たよー」
 だって私ツンデレなんかじゃないし。
「お姉ちゃーん?」
 鏡に映したまんま、応えてあげるのなんて恥ずかしいだけだもん……
「んーどったの、つかさ」
「あっ、まつりお姉ちゃん。あのね、かがみお姉ちゃんに
ご飯出来たよーって呼んでるんだけどなかなか返事がなくて」
 ツインテールだって、好きでやってるだけだし……
「どうせまた考え事でもしてんでしょ。おーいツンデレー、飯だぞー」
 あぁもうそんな時間か。ほんと日曜は夕方過ぎると早いわねー。
 って。
「だっ、誰がツンデレなのよ!」
「……ほらね?」
 ほらね、って……やっぱり髪型……変えようかな……

「そう言えばお姉ちゃん、こなちゃんにもらったあれ、どうしたの?」
「どーしたもこーしたも、明後日まとめて返すわよっ。あんなの
履いてたら、それこそお嫁にいけなくなるわ」
「……お嫁に?」
「そーよっ」
 いつも通りの晩御飯を食べ、夜も少しずつ深まればそれこそ、
今日突如としてこなたが巻き起こした"百合パンツ騒動"など
無かったかのように残りの日曜日は過ぎようとしていた。
 私とつかさは、食後の団欒もそこそこに、来るべき期末テスト、
そして大学受験に向けての勉強を部屋でしている真っ最中だった。
 まったく……こなたの奴も勉強大丈夫なのかしら?
 受験まで一夜漬け----なんて言わないでよ……と思いつつも、もうひとつの
心配の種----つかさの方を見やると、案の定、その手は止まっていた。

「つかさー、手が止まってるわよー。って、聞いてるの? つか……」
 ----思わず息を飲んだ。
「お姉ちゃん」
 真っ直ぐ、そして少し潤んだ瞳で、つかさは、私をじっと見ていた。
「な、何よ、急に。どうかした?」
「お姉ちゃんは……いつか、結婚したい。って思ってる?」
 ただの----聞き流して良いような会話のひとつでは無いと、すぐに判った。
 つかさの目は真っ直ぐ私を見ていたし、何より----鏡が映した
つかさの心は今すぐに零れ落ちそうなほど私への愛で一杯だったからだ。

173:"ハッピーマンデーの祝福" 2/7
08/11/13 14:51:50 8RH1l5Ox
「そ、そんなの……判らないわよ。今はそんな事考えられないし、
未来だってどうなるかなんて解らないじゃない。
つかさにだって良い人がさ、ほら……いつか現れるかもしれないし」
 違う。
 こんな事、言いたいんじゃない。
「それにさ、つかさ"お嫁さんになりたい"って言ってたじゃない。
その夢だっていつか叶う日が来るかもしれないのよー、なんて」
 だから、違う!
 こんな事、つかさは言ってほしいんじゃない。
「お姉ちゃんの……お嫁さんに……?」
「そ、それは無理よ! 私も女だし、姉妹だし……結婚なんて……
出来るわけが……無いじゃない……」
 なんで、こんな事言ってるの……? でも、出来ないのは本当だし……
「そんな……そんなの関係無いよ……」
 関係なく無いわよ……それは決まりだもの……
「仕方ないわよ……私たちは姉妹で、女同士なんだから……だってこれは法律で……」
 そうよ……仕方な……い。
「そんなの関係無いよ! 法律がどうとか、そんなんじゃないよ!」
 「ちょっ! ちょっとつかさ!」
 自分のちぐはぐさに呆然としながら----やってしまった。と、思ったその時には、
もう既にドアが勢い良く閉まったその余韻だけがこの部屋を支配していた。

「つかさ……」
 つかさはきっと、私と結婚出来るか出来ないか、そんな事を
私に聞きたがってたわけじゃない。
 私は最初から気付いていた。
 最初から、だ。
 "何を"言えば良かったのか。
 何を言えば……つかさは喜んでくれたのか。
 だけどさっき実際に口から出たのは、やれ"法律"だの、
"姉妹だから"だの----体裁を取り繕ったような言葉ばかり。
 たった二人。
 つかさと私のたった二人しかいなかった部屋で私は----
世間体なんかを気にしていたんだ……

 "鏡"は映していたのに。
 つかさの想いを。
 私も----そう思っていたのに。
 "そんなの関係ないよ"
 そう言えば、つかさは喜んでくれたのに。
 大好きなつかさを、喜ばせてあげることが出来たのに。

 常識から外れて、誰かに非難されて傷つくのを恐れて、
そして今……代わりにつかさを傷つけた。
 つかさの精一杯の勇気を、私は踏み潰したんだ……
 こんなんじゃ……こんな私じゃ、どんな力があったって意味無いじゃない!

174:"ハッピーマンデーの祝福" 3/7
08/11/13 14:54:24 8RH1l5Ox
「何やってんのよ……私……」
 ベッドにもたれ掛かるようにして項垂れると、部屋中がとても静かだった。
 その静かすぎる空気の中で、涙も音も無く零れていく。
 行き場の無い涙。
 同じような涙を----いや、もっと苦しい涙を、つかさもきっと流している。

 ……。

 いつまで……。
 いつまで独りよがりやってんのよ! 柊かがみ!
 私は服のすそでごしごし顔をふいた。
 乾きそうな涙も、ずり落ちてきそうな鼻水も、全部ふいた。
 きっと、きっとひどい顔になってるだろうな。

 でも……そんなの関係無い。
 行かなきゃ、今すぐに。

「つかさ……いる? 入るわよ?」
 はやる気持ちで、ノックもしないでドアを開けた。
 部屋の中は真っ暗で、ただ窓から月明かりだけがゆらゆら、差し込んでいた。
 その月明かりも届かないベッドの上で----つかさは、
毛布にくるまりながら、うずくまるように、丸くなっていた。
 一歩。
 一歩。
 近づくほどに声にならない声を出しながら----
熱をまとった涙が落ちる音が聞こえてきた。

「つかさ」
 壁の方を向いて----月明かりから背を向けていたつかさの肩に
私は左手を差し伸べた。
 月明かりに照らされた左手が段々と
暗闇に飲み込まれていくように、恐る、恐る----!

「……お姉ちゃん……っ」
 暗闇に差し込まれていく左手が、後少しでつかさを捕まえようと
していた時に、その声は響いた。
 一瞬驚いて、静止してしまった左手は行き場を失い、指が宙を泳いだ。
「……つかさ……?」
「お姉ちゃん……!」
 つかさはくるまった毛布から飛び出して振り返り、私に飛び込んできた。
 ここまで来てまだ躊躇った根性無しの左手ごと、私は----
つかさに抱きしめられた。

175:"ハッピーマンデーの祝福" 4/7
08/11/13 14:56:08 8RH1l5Ox
「つっ……つかさぁ……」
「お姉ちゃん……っ! 私ね、すごく怖かった……部屋を飛び出してから、
お姉ちゃんが私のそばからいなくなっちゃったらどうしよう……って
考えたら怖くて……怖くて仕方なかったよぉ……!」
「つかさぁ……っ! ごめんね……っ、ごめんね……私……
自分が傷つきたくなくて……代わりに……代わりにつかさを傷つけた……!
お母さんやお父さんになんて言えば良いんだろう……とか、
誰かに私達の事聞かれた時なんて答えれば良いんだろう……!
とか……っ! 知ってたのに……私はつかさが言ってほしかった事
知ってたのにぃ! 自分の事しか考えてなかった……!
ごめん……っ! ごめん! つかさぁ……!」
「お姉ちゃん……私も……ごめんなさい……
お姉ちゃんを……かがみお姉ちゃんを困らせてごめんなさい……!
ごめんなさい……!」
「つかさ……すき……だいすき……わたしっ……! つかさがいれば……
つかさがいればもう他になにもいらないから……っ
ずっと……ずっと一緒にいて……つかさぁ……っ!」
「私も……私もお姉ちゃんがいれば……それでいい……
お嫁さんになんかなれなくても良い……誰に何を言われても良い……!
お姉ちゃんがだいすきでいられるのが……一番……しあわせだから」

 行き場の無かった----根性無しだった左手も、
いつの間にかつかさを抱きしめていた。
 両手で抱きしめても全然足りないくらいにつかさが愛しかったから。
 私たちはそれから----お互いの涙が止まっても。
 月明かりと影が重なりあうように、
小さなベッドの上で何も言わず抱きしめあっていた……。

「ねぇ……つかさ」
「ん……ずっ……どうしたの、お姉ちゃん」
「キス……しても良い?」
「うん……でも今日は……私からするね? "かがみ"お姉ちゃん……」
「えっ? ふぅ……っん」
 つかさの。
 少し汗をかいた手のひらが私の頬を包む。
 ----無理矢理拭いた、涙の痕を撫でるように両手で。

176:"ハッピーマンデーの祝福" 5/7
08/11/13 14:57:55 8RH1l5Ox
「んむ……ちゅっ……ねぇっ……つかさぁ……」
「んちゅっ……あむ……なぁに? お姉ちゃん」
「……しよう? もう我慢できないよぉ……んむぅ……」
「……あした……学校だよ……?」
「今日は……あさ……朝まで……ずっと……したい……」
「お姉ちゃん……ふふ。良いよっ。朝までずーっとしよう。
ふふっ、素直なお姉ちゃん、可愛いねっ……ちゅっ」
「ひゃぁっ……! 耳はダメ……っ! だって……だって……つかさの事が……
好きで、好きで……もうどうしたらいいか分からないんだもん……」
 そう、顔から湯気が出そうになりながらも言うと、つかさは
頬と頬をスリスリさせていたその動きを止め、またじっと私の目を見つめる。
 ----今度は笑顔が半分の優しい瞳で。

「お姉ちゃん……私も……お姉ちゃんがだいすき。
だから……きて?」
 にこりと笑って、耳元で----わざと吐息混じりの声で
そんな事言われたら……もう、止まりようがなかった。

「……? お姉ちゃ……あんっ! やぁ……っ」
「ねぇ……つかさ。今日は……寝かせないんだからねっ!」
 ベッドの上で向き合っていた姿勢から、強引に----両手で
つかさを抱えながら押し倒し、"ぼふっ"と音を立てて跳ねた隙に
右手でブラのホックを外して、左手でつかさの右頬を撫でながら口付けた。
「ほら、つかさ。ばんざーい」
「えっ、うん。ばんざー……いっ!? お姉ちゃん、早いよぉ……」
「良いじゃない。裸の方が温かいもの」
 もう待ってなんかいられない私は、
つかさのワンピースを無理矢理下からたくし上げる。
 するとそこには"ぷはっ"と息を吐くつかさが、ホックが外れて
少し浮き上がったブラを恥ずかしそうに押さえている。
 ……可愛い。
「ん~っ……お姉ちゃぁん……私一人ははずかしいよぉ……」
「大丈夫」
 ----私もすぐに、一緒になってあげるから。
 急いで服を脱ぐ----良かった。Tシャツにジーンズで。
 そうしてバタバタが落ち着き、再び静寂に包まれる頃には
ベッドの上で、生まれたままの姿になったわたしとつかさだけが在った。

「いくよ。つかさ」
「うん……きて。お姉ちゃん……」

177:"ハッピーマンデーの祝福" 6/7
08/11/13 14:59:00 8RH1l5Ox
「んっ……んむぅ……ふあぁ……」
「ふうっ……ん……つかさ……」
 深くキスをしながら両手で胸の先をねぶるようにつまむ。
「もっと……いたく、して?」
「……こうっ?」
「ああっ! ひゃあぁぁっ!」
 言う通りに先をつねると、つかさは身体を震わせて達した。
絡み合った足の付け根からもぴちゃぴちゃ、水音が上がる。
「何、もういっちゃったの? 乳首つねられていっちゃうなんて……
つかさ、ほんと変態ね」
「ふあぁ……おねぇちゃん……もっとぉ……もっといじめてぇ……
ほらぁ……こっちもぉ……」
 吐息混じりの声に、背骨に何か駆け上がるような感覚が走る。
 つかさはずるい。
 そんな声を聞いて、応えないわけにいかないじゃない。
 ----そしてつかさは両手で少しぷっくりした秘所を
"ぐにっ"と音がしそうなくらいに拡げ、
「ここぉ……じゅぼじゅぼしてぇ……」
 と、更に私をぞくぞくさせてくる。
「もう……どうなっても知らないわよっ!」
 午後11時30分。
 朝は遥か、遠い。

「はぁっ! はぁっ! つかさぁ……ふぁうっ……!」
 覆い被さった毛布の中。
「んあっ! おねぇちゃん! いく……んっ!」
 息苦しい闇、熱に侵された身体。
「ああっ……私……私もぉ……いくぅ……っ!」
 擦れ合う熱に、汗まみれで抱き合う身体に、吐き出す息に----
 心が溶けていく。力も、何も届かない二人だけの心になっていく……
「おねぇちゃぁん……おねぇちゃぁん……! だめぇ……ふあぁっ……!」
 ずっと……こうしていたい。
「つかさぁ……っ……つかさぁ……っ! はあぁぁっ……!」
 もっと………つながっていたい。
「ふあぁぁっ……!」

178:"ハッピーマンデーの祝福" 7/7
08/11/13 15:01:05 8RH1l5Ox
気を失ってたのか、そうじゃないのか。
 とにかく私は、今目の前にある確かなものにすがり付くように
つかさを抱きしめていた。
 夢うつつで、ぼんやり、つかさの、私と同じ色の髪を撫でている。
 部屋に落ちる影が、少しずつ薄く白んでいくのを感じながら。
「窓の向こうで、鳥が鳴いてるわね……つかさ」
「うん……そうだね……」
「ほんとに……ほんとに朝までしちゃったね」
「うん……そう……だね……」
「ねぇ……つかさ……」
「ん……?」
「だいすきだよ」
「……うん……だいすき……お姉ちゃんが……だいすき」
 そこまで言って、つかさは事切れたように眠りに落ちた。
 私は小さくありがとうを言って、おでこにひとつキスをする。

 ねぇ……つかさ。
 最後に良いこと教えてあげる。
 今日は、祝日なんだよ。
 だから……だから、今日はこのままでゆっくりおやすみ。
 ずっと、ここにいるからね……。

 そして私は、勤労感謝の日に、感謝しながら----
汗まみれの毛布を引き下ろして、羽毛布団に、抱き合ったまま、包まれた。
 足の先が、少し冷たいけれど。
 なんとなくどうでもよくなって----夢うつつに、まぶたを落とした。

 夢の中でも、つかさに逢えるような、そんな気がして……。

179:54-78
08/11/13 15:06:27 8RH1l5Ox
あなたのかがみ 第3話 "ハッピーマンデーの祝福"
以上です。

甘々な二人を書きたくて試行錯誤しましたが、
エロ&泣きを3点リーダ多用で表現するしか出来ない
自分の底の浅さに泣きそうですorz
なので、今回はいつも以上に読みにくいかもしれません…
本当に、書くのって難しいですね…
また何かあれば、ご指摘、ご助言頂ければ幸いです。

それでは、続きも頑張ります。
ありがとうございました。

180:フレディさん
08/11/13 15:07:53 axKyc6dm
>>179
リアルタイムで読んできた。
お疲れさまと言っておこうか。
新作早いな。その仕事ぶりには尊敬するぜ。
それにしても、文章能力のレベルが高いな……
俺のご主人さまもこれくらいはやってほしいもんだぜ……。
これからもがんばってくれ。応援してるぜ。

181:名無しさん@ピンキー
08/11/13 19:03:17 /uiVSAS2
>>179乙そしてGJ
なんか久々に直球どエロで爛れた展開におっきおっきしたw

しかし・・・愛が深ければ深いほどシリアスになるタイプだなこの二人は・・・
他のカップルとかだと同じガチでもあんまり深刻なイメージにならないんだけどねぇ

実際には二人とも付かず離れずでいつまでも仲良くずっと一緒にいるだけで満足してそうだけど
もし片方がガチに目覚めてしまったらこのお話よりもさらに深い泥沼になりそうだ

182:名無しさん@ピンキー
08/11/13 21:27:32 idO315MT
かぶりがなければ
3分後に投下させていただきやす

183:三毛また
08/11/13 21:31:32 idO315MT
それではでは


タイトル:実はゆたかの趣味のインターネットがかなりディープだったら:中編


三編構成の中編
前編>>144-155
後編は明日までに仕上げて投下したいとか思います


エロ:微エロ(ただし次はもっとエロくなるので注意)
注意事項:ゆたみなorみなゆた
     掲示板形式と通常文章の混合
     
消費レス:8レス
     掲示板形式の部分がかさばってるので、実際の中身はあんまり長くないです。


テーマ:だってここはエロパロスレだもの


184:~ディープだったら中編1/8
08/11/13 21:32:41 idO315MT
 アルバイトに向かうこなたと別れたゆたかは、八百屋や酒屋などによって買い物をすませながら
岩崎家へと足を進めました。
 結局いくつもの個人商店を巡ってしまいゆたかが都内にあるみなみの家に着いたのは、みなみに
すぐ行くとメールをしてから一時間以上が経ってからです。通常かかる時間を差し引いても、三十
分はロスしていました。
 空に輝く太陽はほんのりと赤らみ始め、世界を橙に染めていきます。
 インターホンを押していたって普通の呼び出し音を送ると、ほどなくして抑揚の薄い声が返って
くるのでした。
「いらっしゃい、ゆたか……少し遅かったね」
「おじゃましま~す」
 みなみが開いた扉をくぐりながら、ゆたかは肩からぶら下げたバッグの中に手を差し込んでまさ
ぐります。
「ごめんねみなみちゃん。もっと早く来たかったんだけど、お買い物してたら時間かかっちゃって」
 ゆたかが購入してきたのは、バナナ一房とベジーテという野菜ジュースから出来たお酒を三缶で
す。
 この二つには、それぞれゆたかの時間を余計に浪費させる理由がありました。
 世間では最近バナナダイエットというものが流行しているらしく、そのせいでいくつもの店舗で
バナナが品切れになっていて、ダイエットに使うわけでもないゆたかまでバナナ発見に手間取って
しまったのです。
 そしてベジーテは、お酒でありながら缶の装丁が野菜の画ばかりでまるでお酒らしくなく、ただ
でさえ買い慣れていない少女がスムーズに探し出すのは困難な作業でした。
「バナナをすって入れたら良い甘味が増えると思って…」
 彼女はバッグの中からバナナを取り出して見せようとしますが、へたが引っ掛かっているのかな
かなか出てきてくれません。
 そうこうしているうちに、通路の奥からみなみの愛犬チェリーがのそのそとやってきました。
 犬の気配に気付かずに、やっと取り出せたバナナをエヘヘと笑顔を浮かべながら抱えて見せるゆ
たか。
 そこにチェリーは、来客の匂いを確かめるように鼻をひくつかせながら近づいてきます。
 そして、そのまま突っ込みました。
 それは、突起とくぼみの融合。
 凸と凹があったからはめ込んだだけとでもいわんばかりに、流れるように淀みなく。
 丸みを帯びた三角の鼻が、ゆたかの脚の付け根と下腹部に囲まれた三角地帯にすぽっと収まりま
した。さながらパズルのピースをはめ込むように。
 チェリーは減速することなく突撃すると、あまつさえぐいぐいとスカートの上から押しつけまし
た。

185:~ディープだったら中編2/8
08/11/13 21:33:20 idO315MT
「ほらこのバナナすっごく大き……ひゃぅッ!!」
 びくっと体を震わせて、バッグごと荷物を落としてしまうゆたか。
 するとその拍子にいくつか中身が飛び出てしまいました。
 みなみがチェリーをたしなめつつ、こぼれた品々を拾い上げていきます。
「ありがとうみなみちゃ……」
 みなみがその中の一つを手に取った瞬間、ゆたかは声を詰まらせました。
 それは野菜の画が特徴的な缶。
 ベジーテです。
「あ、っと…それは、えっと」
 お酒を持ってきたことについて何と言えば良いのか。ゆたかの頭の中が最大最速で回転して答え
を求めます。
 お酒で煮るとお肉が柔らかくなるから。
 お酒を入れるとカレーにコクがでるから。
 そんなどこかで聞いたことがあるような無いような、嘘か真かわからない、けれどなんとなくソ
レっぽい理由候補がいくつか思い浮かびます。
 ただ、ゆたかがそれらを口にする必要はありませんでした。
「野菜ジュース……栄養豊富なカレーになりそう」
「そ、そう、野菜カレー!ビタミンいっぱいなカレーにしようね!」
 ベジーテは野菜の画ばかりの缶。
 パッと見では野菜ジュースだと思ってしまっても、何らおかしくはありません。堂々と「お酒」
と書いてはあるのですが、缶を手に取った角度によってはそれが見えないこともあり得ます。その
場合、わざわざアルコール飲料であることを言わなければ、野菜ジュースだと認識されるのはむし
ろ自然だったのです。
 カレーに野菜を入れるのは普通なのだから、野菜ジュースなら何の問題もありません。
 おそらくみなみも勘違いしたのだろうと、ゆたかは小さな胸をなで下ろしました。
 一方みなみの方は、ベジーテにはあまり注意を向けてませんでしたが、いっしょに落ちていた目
薬には少し目を取られていました。
 成分表の一覧辺りに視線を泳がせると、そっと微かに頷きます。
 その様子はほんの少しゆたかの目に奇異に映ったものの、みなみに部屋へと向かうことを促され
るとすぐに記憶から消え去ってしまいました。




186:~ディープだったら中編3/8
08/11/13 21:34:00 idO315MT


541:1:2008/11/7(金) 16:53:19.11 ID:wAlk/mOE
長門(大)邸に潜入成功。

ダンボールが無いのでトイレにて通信中。


543:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 16:53:29.01 ID:VGTDY?mm
スネークwww


549:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 16:53:45.07 ID:KoLMH24D
招かれといて潜入もくそもねーよw


552:1:2008/11/7(金) 16:54:05.31 ID:wAlk/mOE
今カレー作ってるとこでちょっと抜けてきた。
ベジーテはカレーに入れればいいのかな?
目薬もどーすればいいのかわかんないからアンカでよろ

>>570


561:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 16:54:09.01 ID:PLES2A22
便所でカレーの話とかよくできるな…

目薬は目に挿す以外にどうすんだ?


567:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 16:54:38.45 ID:jieomapp
ベジーテは酒だろ?
酒は呑め。
むしろ呑ませろ。




569:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 16:54:45.15 ID:miNorIcV
目薬をベジーテに入れて飲ませる


570:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 16:54:47.35 ID:Cv//a-yA
↑+↓


571:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 16:54:48.55 ID:uSA168jk
口移しで飲まセロ



187:~ディープだったら中編4/8
08/11/13 21:34:38 idO315MT


575:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 16:54:59.44 ID:BT2atE35
ちょww


578:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 16:55:12.28 ID:4Okkan24
おにちくwwwwwwww


598:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 16:55:42.12 ID:87N?lko2
目薬をベジーテに入れて、
それを1が口に含んで、
長門(大)に口移しで飲ませる。

こういうことか。
そういや酒に目薬混ぜると化学反応して速効で酔いつぶれるとか聞いたことあるな。
>>570がgjすぎる


607:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 16:55:58.37 ID:lkwep6aw
>>569-571
GJ!!!
すげええええええ


612:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 16:56:07.12 ID:rzebdo36
>>569-571
神ぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!!


623:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 16:56:25.24 ID:36kelo1a
>>569-571
てめーら感動したじゃねえか!ww


>>1よ、わかってるだろうな?

188:~ディープだったら中編5/8
08/11/13 21:35:12 idO315MT


650:1:2008/11/7(金) 16:57:05.31 ID:wAlk/mOE
これは569と571を合わせてってことか…
予想GUYすぎる……

ちょっと気持ちの整理がつくまで待って……


659:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 16:57:19.44 ID:BT2atE35
冷静になればなるほどできなくなるだろ!

今いきなさいww


662:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 16:57:29.01 ID:PLES2A22
それでも1なら…
1ならきっとやってくれる…


670:1:2008/11/7(金) 16:57:45.49 ID:wAlk/mOE
うー
ぇー
おl-

あーもー行ってくる!!!


687:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 16:57:49.45 ID:VGTDY?mm
行ったー!!!!




189:~ディープだったら中編6/8
08/11/13 21:35:48 idO315MT


「ゆたか……田村さんが、原稿が終わってこっちに来れるの7時ころになりそうだって」
 夕食のカレーを作りはじめていた最中に、いったんトイレにいっていたゆたかがキッチンに戻る
と、携帯電話を見つめながらみなみが話しかけてきました。
「………」
「………?ゆたか?」
「…え?な、なにみなみちゃん」
「田村さんはあと二時間くらいかかるみたいって」
「あ、うん。急に他のサークルの人からイラストの依頼が来たんだっけ。すごいよね~」
 ゆたかの頭には、みなみの言葉はほとんど入っていませんでした。
 音として耳には届くものの、脳には重要なこととして認識されず、反射的に適当な言葉が絞り出
されている状態。
 彼女の頭の中は今、一つのことでいっぱいになっていて他の事を考える余裕など無かったのです。
「み、みなみちゃん。コップ借りてもいい?」
「…いいけど、喉渇いた?」
「えっと、あ、あの野菜ジュース味見しておこうと思って」
 会話をしているだけで、意図せずに上昇していくゆたかの顔面温度。みなみの顔をまともに見る
こともできず、ゆたかはうつむいた状態でコップを受け取りました。
 そのままくるりと反転すると、みなみに背を向けて見えない位置でベジーテの缶を一つ開けます。
 パキッ。
 こぽこぽこぽ。
 数日なのか数か月なのか。封をされて眠っていたそのアルコール飲料は、解放された喜びを表現
するようにほのかな甘い香りを振りまきました。
 ちょうど現在の陽の光のような、濁った橙色をしたその液体は、お酒であることを知っているゆ
たかの目にもジュースのようにしか見えません。
 実姉がビールや日本酒など大酒飲みが好む類の物ばかりを嗜んでいたので、ゆたかにとってお酒
と言えばアルコール臭がきつく苦い物という認識でした。そのため、目の前のベジーテは少女の軽
い固定概念を砕く効果のある一品だったのですが、残念ながらゆたかの意識は別のことに向いてい
ます。
 目薬を持った手が、ベジーテを注いだコップの上でぷるぷると震えていました。

 ぴちょん。
 ぴっぴっ。
 ぴしゅー。

 最初の数滴は慎重に垂らしていたのに力の加減を間違えたのか、本来の用途通りに目に挿してい
たら目から溢れてひどくもったいないことになりそうな量が、橙の中に溶けていきます。



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