☆魔法少女リリカルなのは総合エロ小説_第88話☆at EROPARO
☆魔法少女リリカルなのは総合エロ小説_第88話☆ - 暇つぶし2ch200:名無しさん@ピンキー
08/11/09 00:10:50 +L01v5JM
投下大丈夫ですか?

201:名無しさん@ピンキー
08/11/09 00:15:35 5JwViHXA
おこk

202:名無しさん@ピンキー
08/11/09 00:15:52 cB+fdnAy
無問題

203:野狗
08/11/09 00:17:21 +L01v5JM
魔法少女リリカルなのはIrregularS 第四話です。(全十三話予定)

捏造まみれです。要注意
SSX前提の設定があります。
あぼんはコテで

レス数16


204:野狗
08/11/09 00:17:59 +L01v5JM
      1

 遊撃隊フォワードメンバーは、エリオの騎竜フリードを警戒している。
 何故かというと、噛まれるからだ。怪我をするほどではないけれど、とっても痛い。
 ちなみに今のところ、隊内で噛まれているトップはダントツでウェンディである。二番手にはノーヴェが続いている。
 ルーテシアはまだ噛まれたことがない。

「それじゃあ意味がないのよねぇ……」

 どこかでキャロが、溜息をついた。


 エリオがルーテシアを隊長補佐に指名したときには、周囲に色々と言われた。その一年前にキャロと結婚していなければ、もっと言われただろうと本人は思っている。
 しかし、結婚しているからこそ色々言われたのだとは全く気付いていない。実際の所はそうなのだけれど。
 そこから派生したのが、今ではルーテシア本人まで自称している「隊長の現地妻」である。
 それを最初に言い始めたのは誰だかわからない。ちなみにエリオ自身ははやてを疑っている。
 少なくとも、キャロの耳に入ったのは称号ができてからかなり早い時期だったらしい。そこでキャロは、騎竜としてエリオに従うことにしたフリードに言い聞かせた。

「もしエリオが浮気したら、その相手を噛んでいいよ。むしろ噛みなさい。たっぷりと。丹念に。がじがじと。むしゃむしゃと。痛く痛く」

 当初は、やたらスキンシップをするウェンディがほぼ毎日噛まれていた。
 あれは浮気じゃないッス、とのウェンディの根気強い説得をフリードは理解した。そして次に噛まれたのはノーヴェ。
 あれは格闘訓練。とノーヴェは説明する。スバルも一緒に説明したのでフリードは落ち着いた。
 それなのに本命であるはずのルーテシアは、まだ一度も噛まれていない。これについては、隊員たちも不満を隠そうとしない。
 噛まれていない理由としては、
 一、ガリューが怖い説。
 二、ルーテシアが上手く隠している説。
 三、エリオが噛むなと命令している説。
 四、白天王が怖い説。
 五、ルーテシアがとっても怖い説。
 の五つが今のところ有力である。ちなみに、浮気をしていないとは誰も思っていないらしい。

「いいから一度噛まれてください。隊長補佐」

 そして全員の嘆願を、ルーテシアは無視し続けている。



魔法少女リリカルなのはIrregularS
第四話
「悔い改めよナンバーズ」

205:野狗
08/11/09 00:18:39 +L01v5JM
     2

 客が待っていると言われ、キャロは自然保護局の出張事務所に顔を出す。
 その客を見た瞬間、なんでこんなところに? とキャロの疑問。

「どうしたの? エリオ。休暇だっけ?」
「あ、キャロ。いや、偶然近くに部隊を展開させることになってね。空いた時間に顔を見に来たわけさ」

 出会ったときに比べるとかなり精悍になった夫の雰囲気。
 勝利の数だけ誇らしく、敗北の数だけ逞しくなった姿。それでも、自分に向けている微笑みは全く変わっていない。

「やっぱり、単身赴任は寂しいよ」
「ルーちゃんやスバルさんたちがいても?」
「チンクたちもいる。でも肝心のキャロがいない」

 うふふ、と嬉しげに笑いながらキャロは尋ねる。

「お昼ごはんは済ませたの?」
「いや、まだだよ。隊の方には外で済ませると言ってきた」
「じゃあ、一緒に食べようか」
「ああ」
「その前に」

 キャロはなにやらごそごそと、何かの作業をしている。

「どうしたんだ?」
「ちょっと、喚んでみたの」

 羽ばたきの音。振り向いたエリオに見えたのは、事務所の前に着地する巨大な鳥。

「この地方に生息している巨大鳥でね。名前はサルトゥール。フリードに劣らない戦闘力だよ」
「どうして、こんなのを?」
「乗せてもらうのよ」
「なるほど。ああ、済まない。フリードは本部にいるんだが、僕が乗るわけにはいかないんだろう?」
「フリードがいないことは何となくわかってたよ」

 キャロはケリュケイオンを掲げる。

「それで一つ質問。貴方、誰?」

 エリオは笑った。

「エリオ・モンディアルだけど、どうしたの? キャロ」
「うん。別に、名前はどうでもいいんだ。貴方が私の夫のエリオでないことはすぐにわかるから」
「だけど、エリオなんだよ」

 エリオの笑みは消えない。しかし、何かがその奥で蠢いている。今のエリオはそれを隠そうともしていない。
 キャロはデバイスを動かさず、しかし視線が揺れる。

「まさか?」
「いやいや、最初のエリオは死んでるよ、それは間違いない」

 エリオはさらに笑った。

「だって僕は、三番目だからねぇ」

 衝撃とともに室内を烈風が襲う。
 一瞬目を背け、次にキャロが見たものは……。首を撥ねられた巨鳥と、禍々しい紅に染まった槍を構えるエリオの姿。

「僕のデバイスだよ。名付けてストラーダ・ローヴェン」

206:野狗
08/11/09 00:19:21 +L01v5JM
           3

 チンクはちらりとルーテシアを見た。この状況でも、一瞬の隙をついた転送魔法で逃げることはできる。未知の場所への転送は不可能だが、
ヘリの置いてある場所は当然わかっているので転送可能だ。
 ところが、そのタイミングを待っていたかのようにルーテシアが言う。

「今、インゼクトたちが教えてくれた。ヘリが破壊された」

 これでは、転送先がない。ヘリを最初に調達した位置、管理局の駐屯他は遠すぎる。転送でこの人数を運ぼうとすれば、発動まで時間がかかりすぎる。
 しかし驚くべきはそこではない。今の情報の別の意味にチンクは気付いた。
 ヘリの破壊は今。つまり、上の三人とは別働隊がいるのだ。
 その三人は、一同を見下ろしていた。
 その三人が見た目だけの存在だとは誰も思っていない。仮に本物の八割の力だとしても、こちらに勝ち目はないだろう。

(ディエチは砲撃準備。ガリューは合図でディエチを担いで洞窟へ戻って)

 ルーテシアが密かに念話で指示を始めた。

(合図でオットーはレイストームで土塊を巻き上げ。チンクはデトネイターで地面を打つ。それを煙幕代わりに、総員洞窟まで撤退)

 逃げの体勢だった。不本意だが、この状況では仕方がない。
 さらに言えば、洞窟の中では閉じこめられたも同然だろう。おそらく入ってきた側からは、ヘリを破壊した別働隊がやってくるのだ。
 チンクはそれを問うた。

(構わない。考えがある)

 ルーテシアがそう答えたので、その策に素直に乗ることにしたチンクはオットーと自分の位置を確かめる。

「状況開始!」

 合図と同時にインゼクトの大群が洞窟から姿を現した。
 なのはたちを取り囲み、攻撃するでもなくまとわりついている。
 その隙に洞窟へと走る一同。殿のガリューが抱えているディエチはすでにイノーメスカノンを起動させていた。

「ディエチ、広域砲撃。対魔法ジャミングを」
「バレットイメージ、アンチマギリンクチャフ」
 

207:名無しさん@ピンキー
08/11/09 00:19:43 ITvEEOs+
come

208:野狗
08/11/09 00:19:54 +L01v5JM
        4

 AMCはAMFに効果は劣るが、その分広範囲で、なにより発生器が必要ない。
 ディエチの実弾砲撃と同時に、全員が洞窟内へ。寸前、チンクとオットーがそれぞれ地面を砕く勢いでレイストームとランブルデトネイターを起動。
 相手の魔法砲撃を多少なりとも制限し、しかも地下に逃げる。ジャミング圏外からの精密砲撃が通るだけの有視界もない。これでもなお追ってくるつもりならば、
むこうも地上に降りるしかない。

「急いで奥に!」

 走る一同。なのはの砲撃なら、岩盤の一枚や二枚あっさりと抜いてしまう。立ち止まっていてはいい的だ。
 戦いに持ち込むのなら、接近戦しかない。チャフ散布下なら、ガリューが魔法を制限されたフェイトを止められるかもしれない。残るはやてとなのは相手では、
接近戦なら活路はある。

「ガリュー、後方を監視。ディエチ、前方を観測」

 ガリューの感覚は追跡者を捉えず、ディエチはヘリのあった側から上ってくる反応を発見する。

「タイプは?」

 ディエチは溜息のように息を吐いて、答える。

「……戦闘機人。ノーヴェと同じタイプのようです。数は10」
「ナカジマ特佐の資料と繋がったな」

 チンクの呟きに、オットーがうなずく。

「やっぱり、量産していたね」

 密閉された環境での戦いには、ノーヴェが最も適しているだろう。投入する戦力としては間違っていない。

「ノーヴェ十人か」
「間違いなく、強化されているよ。ノーヴェの出力じゃない、これは」

 ディエチの観測が続いていた。

「あと、量産された疑いがあるのはセッテとあたし。飛行タイプも砲撃タイプも洞窟の中に入ってくると思えない。外で待ってるかもしれない」
「構わない。オットー。プリズナーボックスで全員を囲んで」

 ルーテシアが全員を集めて中央に立つ。そして、召喚印を描く。

「地雷王!」

 無茶だ。とチンクは叫びかけて、プリズナーボックスの存在に気付いて口を閉じる。
 確かに有効だ。洞窟内の敵は全てつぶされるだろう。しかし、本来檻として使われる力場をシールド代わりにするとは。
 轟音。崩れていく内壁。
 このまま埋もれてしまっても、プリズナーボックスの中なら心配はない。もう一度ルーテシアが地雷王を呼べばいいのだ。
 そしてこの状態なら、なのはの砲撃でもそう簡単に抜くことはできない。
 チンクたちは、落盤の響きに安心すら覚えていた。


209:野狗
08/11/09 00:20:29 +L01v5JM
           5

「そうだな。僕自身もエリオローヴェンかもしれないな。では、ローヴェンと呼んでもらおうか」

 偽エリオ……ローヴェンは言う。

「動くと刺すよ。さすがに殺しはしないが、腕、いや、足一つくらいは失っても仕方ない。その程度の覚悟はあると思ってくれ。しかし、腐っても妻だ。
できれば五体満足で連れ帰りたい」

 ローヴェンはさらにそう言うと、ストラーダを構えたままキャロに近づく。

「忘れないで欲しいんだけど。私の夫は貴方じゃないわよ」
「ミッドチルダにいるのが君の夫だと?」
「そう」
「アレが君の夫。それを忘れているのは、僕だけじゃないと思うよ」

 ストラーダの先端が、キャロの胸元を乱暴についた。

「例えば、ルーテシア・アルピーノとか」

 ローヴェンをにらみつけるキャロ。

「もしかすると、ミッドチルダの僕も君の夫であることを忘れているかもしれない。そうだな……三日に一度くらいは」

 ストラーダの先端が赤く鋭く光る。

「君も忘れたらどうだ? ミッドチルダにいる不義理者のことなど」
「三流以下のゴシップ紙でももっとマシな記事を書くと思うけど。正直に言いなさいよ」

 キャロはケリュケイオンに意識を集中する。

「人質を取らなければ、僕は本物には勝てません。って」

 同時に魔法弾がローヴェンを襲う。しかし、ローヴェンは微動だにせず、ただストラーダを左右に振るだけでキャロの魔法弾を相殺してしまう。

「人質は必要ない。僕はまともにやり合っても、あの偽善者には勝てるよ」
「私を人質にするくせに?」
「ああ、誤解があるね」

 ローヴェンは肩をすくめた。

「君を連れ去る理由は一つしかない……飽きたんだよ、戦闘機人と元レリックウェポンには」

 ニヤリ、と嫌な笑い。

「たまには普通の女が抱きたくなる。例えば、親に捨てられた召喚師とか」
「ふざけ……」

 言い終える前に、キャロの身体が宙に浮いた。いや、浮かされた。
 衝撃がキャロの下肢を折り曲げるように叩き、身体が横回転して地面に叩きつけられる。
 

210:野狗
08/11/09 00:21:02 +L01v5JM
           6

「……一つ言っておく」

 ストラーダの先端が、キャロの襟を引っかけ、持ち上げる。襟を引かれ、首が絞められたようになったキャロは咳き込みながら相手を睨んだ。
 ……折れた?
 ストラーダで横殴りにへし折られたのだ、とキャロは両足の激痛とともに理解する。

「別に、ダルマでもいいんだよ、僕は」

 両手足を落としてでも連れて行く。それは脅しではなかった。ただの事実の宣言にすぎない。

「そう」

 だから、キャロはそう答えた。
 こちらも事実の確認。仮にそうなったとしても、気持ちは変わらない。と。

「それでこそ、いい女だ」

 ローヴェンはより愉快そうに笑う。

「でも、ヴォルテールは呼ばない方がいい。そりゃあ、ヴォルテール相手だと、僕だって負けるかもしれない」

 だけど、とローヴェンはニッコリ微笑んだ。

「ヴォルテールでは、守れないよ」

 その言葉を合図としたかのような轟音。そして聞こえよがしの命令。

「クローラーズは周囲の包囲。ガンナーズは威嚇射撃を続行。ライナーズ、ナンバー4と5はキャロの上司見つけて捕獲、ここまで連れてこい」

 さらに、ローヴェンは続ける。

「君にわかりやすく言ってやろうか。クローラーズはノーヴェ、ガンナーズはディエチ、ライナーズはセッテの、それぞれ強化改良型量産戦闘機人だ」

 ヴォルテールは多数を短期間で沈黙させられるのか、とローヴェンは問う。否の答えを待つまでもない、簡単にわかることだった。
 キャロは、ヴォルテール召喚によってローヴェンを倒せるかもしれない。しかし、多数の戦闘機人に襲撃されている人々を全て救うことはできない。
 すぐにライナーズが二人を捕らえ、連れてきた。

「……ごめんなさい」

 キャロの言葉に、ミラとタントは首を振る。

「謝ることはない。こんな連中…」
「人の女に軽々しく話しかけるなよ。田舎者は礼儀を知らないな」

 ストラーダがタントの喉を突いた。咳き込み、血を吐くタントの姿にミラは叫ぶ。

「命は取らないよ。キャロ次第だけどね」
「キャロ……」
「ごめんなさいっ! タントさん! ミラさん!」
「そういうことだから」

 キャロは力無くうなずいた。違う方向へ曲がった足のためか、おびただしい汗をかいている。

「後から捜査に来る連中に伝えろ」

 嘲りを隠そうともせず、ローヴェンは言う。

「キャロ・モンディアルの身柄は、ルーテシア・アルピーノと交換だとな」 

211:野狗
08/11/09 00:21:37 +L01v5JM
             7

 落盤の響きは止まない。いや、明らかにそれは別のものだった。
 落盤とは違う、別の破壊音。

「間違いありません。この音はイノーメスカノンによる砲撃の着弾音です」

 やはり、ディエチをベースとした量産タイプもいるのだ。
 しばらく、全員が着弾音に耳を済ませていた。

「向こうも、AMCを撃ち込んでいるようです」

 ルーテシアの転送魔法封じだろう。
 行く場所もないと言うのに念入りなことだ、とチンクは呟く。

「ガリュー、チンク、気付いた?」

 ルーテシアの問いに二人はうなずく。
 着弾音から考える限り、こちらの位置は特定されていない。地下洞窟全体に対して撃ち込んでいる様子なのだ。しかし、洞窟にはまだ息のあるノーヴェタイプ
だっているはずなのだ。
 チンクが忌々しげに言う。

「奴ら、味方へのの誤射は気にしていないようだな」
「目的は私たちのあぶりだし。少し、我慢して」
「我慢はできる。しかし、その後はどうするのだ? 諦めて下がっていくような相手とは思えないが」

 ガリューが力強く唸る。

「そう。ガリューの言うとおり。エリオは私たちを見捨てたりしない」

 チンクがガリューを見上げた。

「ガリューと補佐の言うこともわかるが。助けに来るとすればスバルだろう。救助はお手の物だからな」

 本物相手ならまだしも、コピー相手なら本隊と合流すれば勝てる。誰もそれを否定しない。

「でも、エリオが来るから」
「いや、スバルだ」

 ディエチとオットーは二人のやりとりを呆れた目で見ている。ガリューもチンクもルーテシアも、互いのお気に入りを贔屓しているようにしか二人には見えないのだから。

「あたしは、ジュニアだと思うけど」
「……僕は、ディード」

 そして互いを呆れて見る二人。

「どうしてそこでディードなの?」
「ディエチはジュニアを過大評価している…」
「オットーこそ、ディードに頼りすぎているよ」
「ディードは頼るに値する。少なくとも、ジュニアよりは」
「ドクターのいい部分を受け継いでいるよ、ジュニアは」
「何やってるんだ、お前たち」

212:野狗
08/11/09 00:22:11 +L01v5JM
                   8

 気がつくと、二人の言い争いを面白そうにルーテシアとガリューが、困ったようにチンクが見物していた。

「なんでもない」

 五人は警戒を解かずに、それぞれの方法で周囲に気を配ることにした。連絡がないのを不審に思った本隊が捜索に来るとすれば、ここに来るのはただ一人。

「はーい」

 案の定、それほどの時間を待たずに声が聞こえる。
 プリズナーボックスの向こう、地面から見えるのは指が一本。もちろん、セインのものだ。
 一部解除した場所から入るセイン。

「あいつら、やたらめったら撃ち込んでるよ。こっちの位置はバレてないみたいだけど。物量に物言わせて、不格好な戦い方だね」
「そっちの作戦は?」
「そのことで確認したいんだけど。こっちが見つけたのはノーヴェタイプとディエチタイプ。セッテタイプはいないみたい。何で空に逃げなかったの?」

 五人は顔を見合わせた。

「私たちの確認した戦力はまだある。高町なのは、フェイト・テスタロッサ・スクライア、はやて・ナカジマのコピーだ」
「げっ。管理局三大魔女!? 嘘でしょ?」
「嘘じゃない。そもそも、ディエチやノーヴェの劣化コピーだけなら、こんな所に逃げ込んでない」
「あー。どっちにしてもジュニアの言う通りか」

 頭をかいて腕を組み、セインは座り込んだ。

「ディエチとチンク姉、私に掴まって。隊長の所に行くから」
「待て、私たちだけか」
「沈むだけなら何とかなるけど、結構長い距離を潜ったまま戻ることになるから。全員一度には無理だよ」
「AMCを何とかすれば、転送魔法でヘリのあった位置までは戻れる」

 ルーテシアの指摘に、わかってると言うように手を振るセイン。

「そのふりをするつもり」
「ふり?」

 チンクが聞き返すと、セインが首を捻った。

「うん。AMCの無効化を狙う振りをするって。そうすれば、向こうは転送可能地域の制圧に現れるだろうから、それを叩く。そういう作戦」

213:野狗
08/11/09 00:22:45 +L01v5JM
                9

「部隊が地下に逃げたということは、敵側に空戦能力の高い者がいるはずです。さもなければわざわざ地下には逃げないでしょう。
地上戦ならまず引けを取らないメンバーのはずですよ。で、こっちはAMCを無効化すると見せかけます。多分それには抵抗してきません。
向こうはルーテシアさんの転送魔法の目的地、ヘリのあった地点を確保に来るでしょう。そこを叩いてください」

 ジュニアの言葉に、エリオはうなずく。

「確保に来ない場合は、そのままAMCを無効化すればいいわけだな」
「そういうことです」
「というわけだ。セイン、伝えてくれよ。魔法、科学含めて連絡が取れないんだ。秘密のラボには絶好の場所だよ」

 時々、このような場所がある。第97管理外世界では「富士の樹海」「バミューダトライアングル」と言われるような場所だ。

「了解」

 しばらく待つと、ディエチとチンクを連れたセインが戻ってくる。

「あと二往復だね」

 ガリューは大きいので一度に一人がせいぜいだ。ルーテシアとオットーは同時に運べる。しかし、プリズナーボックスで地下の場所を確保していることを考えれば、
当然最後に運ぶのがオットーということになる。

「急いでください。セイン姉様」

 それがディードにはやや不満だった。

「わかってるって。オットーのことはお姉ちゃんに任せな」

 再び潜っていくセインと入れ替わるようにジュニアが姿を見せた。

「ディエチ、これを使って」
「それは?」
「AM中和弾頭。AMCを無効化する溶液を散布するようになってるんだ」
「戦いが続けば、これでは無効化できないAMシリーズが生まれるのでしょうね」
「そのときは、さらにそれを無効化するものを作るよ」
「キリがない」
「あるよ」
「ジュニア?」
「デバイスやスペックのコピーは作れるけれど、心のコピーは作れない。だったら、心で勝てばいいさ。心だけは絶対に真似できないんだ」

 ジュニアは自分自身を指さす。

「クローンで人格はコピーできない。僕とフェイトさん、隊長がそれを証明している。複製でも同じだと思うよ」


214:野狗
08/11/09 00:23:36 +L01v5JM
            10

 エリオが手を叩いて全員の注目を集める。

「フェイトさんたちのコピーは予想外だったが、なんとかするしかないな。次にセインが戻ってきたら作戦開始だ」
「エリオ」

 スバルが眉をひそめていた。

「気になるんだけどね」

 三人のコピーが姿を消していること。スバルが言いたいことはエリオにもすぐわかった。

「人格を持つ者の完全コピーは作れない。それは俺とフェイトさん……それにノーヴェだってその証明だ」

 ノーヴェはクイントではない。

「何かを企んでいる。それはわかる。だけど……」

 エリオはストラーダを握りしめる。

「劣化コピーのなのはさんになら、貴方は勝てるでしょう?」
「本物に劣るフェイトさんになら、エリオは勝てるよね」
「まがい物のはやてさんなら、あとは楽勝ですよ」

 スバルは力強くうなずいた。



「バレットイメージ、AMニュートライザー」

 ISによる観測。ディエチは空を見た。
 セッテタイプが動く。こちらに気付いた。いや、気付かせたのだ。

「総員展開」

 エリオの号令で、まずウェンディが飛んだ。ライディングボードに乗り、別のライディングボードを後ろに従わせている。

「ISエリアルレイブ」

 ウェンディの瞳が輝き、二台目のライディングボードの先端が開く。

「行くッスよ、ドーターズ!」

 内部から現れた十一台の小型ガジェットが散開する。
 ウェンディのISの深化。それは、複数の飛行物体を同時に操ること。
 一台一台が、あたかも別の者に操られているように独自に作戦行動を取るのだ。本人も含めて十二台。
 ドーターズに混ざるようにして飛んでいるのはガリューとディードだ。

「対空砲は気にしなくていいッス。こっちには、地対地砲撃の名手がいるッスからね。砲撃戦は任せて、ぱちもんセッテに集中ッス!」

 ガリューが唸り、ディードがうなずいた。
 今、地下に残っているのはルーテシアとオットー。その二人を守ろうとする限り、ガリューとディードに敗北はない。


215:野狗
08/11/09 00:24:19 +L01v5JM
                  11


「竜魂召喚!」

 竜騎士エリオの、ただ一つだけ使える召喚術。吼えるフリードの姿が、騎乗に相応しい白銀の竜へと変化する。

「行くぞ、フリード!」

 竜騎士が地を蹴った。 



 威嚇弾を撃ち終えるとディエチは横へ飛んだ。さっきまでいた位置に砲撃が集中するのがわかる。空へ上がっただけではなく、地上にも残っているとようやく
気付いたのだろう。
 ……遅いよ。
 ディエチが感じているのは敵に対する優越感と、過去の自分に対する少しの悲しみ。
 ナンバーズと呼ばれていた頃の自分は、今のコピー連中ほどに愚かだったのだろうか。だとすれば、鎧袖一触で高町なのはに敗れたことにも納得がいくというものだ。
 コピー連中は数を頼みに撃ち込むだけで、砲撃から自分たちの位置が割り出されることにも無頓着なようだった。だったら、この場で徹底的に教育してやればいい。

「バレットイメージ、ノーマルカノン」

 予測した砲撃位置へ一撃。さらに移動して、二発。
 後の二発は、相手が取るであろう回避パターンを予測して、その位置に撃ち込んでいる。当たらずとも近くに着弾していれば、向こうは回避にも神経を
とがらせることになる。

「バレットイメージ、マルチプルカノン」

 弾頭を多弾頭に変え、またも移動して砲撃。一撃一撃の威力は低いが、逃げ道なしの砲撃のプレッシャーの嫌らしさは自分でもよくわかるつもりだ。
 案の定、砲撃が止んだ。その隙にディエチはさらに移動する。

「イノーメスカノン、サイレンスモード」

 狙撃仕様に変形するデバイス。
 両目の視界内に狙撃用のスコープが現れる。そこから、体勢を立て直そうとしている量産型たちが見えた。

「……無様だ」

 経験値の不足を、ディエチは嘆いた。
 やはり、データの継承と蓄積が全てではないのだ。たしかにそれを使えば訓練の効率は高くなる。しかし、完全ではない。
 そのとき、何かが囁いた。
 おかしい。スコープ先にいるのは確かに戦闘機人だ。しかし、何かがおかしいのだ。
 妙な違和感がある。
 まるで、その部分だけ何枚もの絵を重ねたように。空間が膨らんでいるように見える。

216:野狗
08/11/09 00:24:59 +L01v5JM
             12

 易しすぎる。スバルはウィングロードを疾走しながら、その違和感を考えていた。
 弱すぎるのだ。
 セッテの量産型。ノーヴェの量産型。確かに弱くはない。これらが量産されれば管理局にとっては脅威だろう。しかし、元のノーヴェ立ちと比べると明らかに弱いのだ。
 これがコピーの弱さだというのなら、確かになのはたちのコピーも大したことはないのかもしれない。
 しかし、それでもスバルの感じた嫌な予感は消えなかった。

「なんなんだよ、こいつら」

 ウィングロードと併走するエアライナー。ノーヴェがスバルに語りかける。

「なんだよ、こいつらの弱さ。確かに数はうっとうしいけど、これじゃあ、あたしたちじゃなくてもそれなりの部隊で何とかなるぞ」
「スバル! ノーヴェ! 固まるな、散れ!」

 エリオが叫んだ。

「エリオ、見つけた! 座標送るッスよ!」

 ウェンディのドーターズからの直接通信を受けるエリオ。

「スバル! フォロー頼む!」

 SONIC MOVE

 フリードを巻き込んだ高速力場をエリオは形成する。
 そして、座標に向けて急上昇。
 後を追うスバル。戦闘機人モードを解放し、通常以上の速度でウィングロードを駆けている。
 二人の視線が真上を向いたとき、黄金の雷が天より一直線にエリオを襲う。

「さすがに!」

 正面から落ちてきたフェイトのデバイスを受け止めるエリオ。

「バルディッシュまではコピーせずか!」
「何言ってるの、エリオ? 私と戦うの? エリオが?」
「親子げんかをしたことがないんでね! 替わりに殴られてもらおうかっ!」

 その横を駆け抜けるスバル。

「任せたよ、隊長!」
「当然っ!」

217:野狗
08/11/09 00:25:32 +L01v5JM
              13

 ザンバーをはらいのけ、穂先を常にフェイトに向けながら、エリオは叫ぶ。
 スバルは目標に向かい走る。
 黒の六枚翼の魔道士へと。

 DIABOLIC EMISSION 

「……遠き地にて、闇に…」
「させるかーっ!」

 はやての詠唱を断ち切る拳。
 呪文の詠唱の時間を稼ぐ。それが三人が退いた理由、とエリオは判断し、三人の姿を探していたのだ。
 そして、フェイトとはやての姿を見つけたことになる。
 振動拳
 スバルに容赦はない。相手はコピーとはいえ、あの、はやて・ナカジマである。
 だからこそ、スバルは己が持つ最大の打撃を初撃とした。
 しかし……

「え?」

 スバルの拳は、あっさりとはやての身体を貫いた。
 おびただしい量の血しぶき。瞬く間に赤く染まるスバルの身体。
 そして同時に、ストラーダもフェイトの身体を貫いていた。

「何故……?」

 防御力皆無。バリアジャケットはフェイク。防御魔力は一切使われていない。
 それが、それぞれスバルとエリオの手に残った感触だった。
 非殺傷設定とはいえ純粋な物理的打撃となるスバルの拳、エリオのストラーダを、単なる衣服と身体が受けきれるはずもなかったのだ。

「な……んで……?」

 その瞬間、血まみれの敵が二人をそれぞれに抱きしめた。

「……相変わらず…スバルは…抜けてるな」
「エリオ……まだまだ…甘いね」
「はやてちゃん、フェイトちゃん、ありがとうね。それから、ライナーズ、ガンナーズ、クローラーズも」

 なのはの声。

「……みんなの力、たくさん集束できるね」

 STARLIGHT BREAKER

 全ては、この集束のために。


218:野狗
08/11/09 00:26:09 +L01v5JM
         14

 ルーテシアとオットーを最後に救出したセインが見たのは、すでに開始されてる戦闘だった。それはいい。わかっていたことだ。
 しかし、次の瞬間セインはわが目を疑った。自分たちに向かってきたノーヴェタイプに向かい直った瞬間、それは分裂したのだ。
 ISディープダイバー
 不完全なディープダイバー。
 使用者が潜行できる対象はただ一つ。同じISを発動させた者だけ。
 ディープダイバーを発動させた者は、互いに重なることができる。一人に見えたのが一気に数人に、場合によっては十数人に増えるのだ。
 一気に十数倍に増えた敵戦力。圧倒的な数が突如立ちはだかった。セインは、改めて自分のISの特殊性を思い知った。だから、絶対に敵にこの能力を与えてはならない。
 自分のクローンをあれだけ犠牲にしたとおぼしき勢力が手にしたのは、この不完全なディープダイバーなのだ。これ以上のものを与える必要などない。

「オットー。セインを守って」

 ルーテシアは即座に理解していた。敵が欲しているのはセインの能力である、と。
 ISレイストーム
 発生した力場がノーヴェタイプをはじき飛ばす。しかし、数が違いすぎた。数人がセインを取り囲む。鞭のようなものがセインの手に巻かれた。
 セインは即座に悟った。鞭には、ディープダイバー無効物質が混合されている。この鞭で捕らえられては脱出はできない。
 TODES DOLCH
 ルーテシアの召喚する黒のダガーがノーヴェタイプを貫いた。
 展開するエアライナー。ノーヴェタイプの標的がセイン一人から二人に変わる。そして、空からセッテタイプが。
 一対一の勝負ならコピーは敵ではない。しかし、圧倒的な数の差がある。
 セッテタイプが鞭をノーヴェタイプから受け取った。

「オットー、私はいいから、セインを追って」

 言ったルーテシアが、ノーヴェタイプの蹴りを受けきれずにシールドごと飛ばされる。
 オットーの視界を覆うようにエアライナーが乱舞した。

「邪魔だよ」

 レイストームを全開に、オットーは空への道を開く。しかし、飛びかけた足首を誰かが掴んだ。そのまま引きずり降ろされると、目の前にブーメランブレードが
迫っていた。
 しゃがみ込むことで辛うじてよけるが、逆にそれは、ノーヴェタイプの攻撃圏内に入り込んだということである。
 無数の蹴りが、オットーを襲った。


219:野狗
08/11/09 00:26:42 +L01v5JM
         15

 状況をチンクは見た。
 地上には蹴散らしたはずのコピー部隊が無数に増殖している。二つの核を囲んだ塊が見えるが、その核はディエチ、ルーテシアとオットーだろう。
 頭上には、今まさに最強の砲撃を放とうとするコピーなのは。
 セインを連れ去ろうとしているセッテタイプたち。
 そして自分たちもまた、増殖した無数のセッテタイプに囲まれている。
 圧倒的な敗北。

「まだッスよ、チンク姉」
「あたしたちは、まだ戦える!」

 ウェンディとノーヴェがチンクの横に並んでいた。

「……ああ、そうだな」

 チンクは、前方斜め上、白い魔道師をにらみつける。
 コピーなのははその視線を真っ向から受け止め、笑う。

「自分たちの馬鹿さ加減、悔い改めるといいの。ナンバーズ」

 デバイスが、ひときわ輝いた。


220:野狗
08/11/09 00:27:19 +L01v5JM
      16

  次回予告

ウェンディ「難しいことは考えないッス。楽しかったらそれでいいッスよ」
セイン「今の生活、楽しいんだ?」
ウ「楽しいッスよ、みんなでいられて嬉しいッス」
セ「うん。お姉ちゃんもそう思う。だけど、時には何かを犠牲にしなくちゃならない」
ウ「……そんな人を一人でも減らすために」
セ「え? ウェンディ、なんか言った?」
ウ「え? 別に、なんでもないッスよ」

セ「次回、魔法少女リリカルなのはIrregularS第五話『セインの覚悟 ウェンディの意地』 僕たちは進む IRREGULARS ASSEMBLE!」


221:野狗
08/11/09 00:27:57 +L01v5JM
以上、お粗末様でした

222:名無しさん@ピンキー
08/11/09 00:59:35 uX+kHsgS
GJ!!です。
量産型とフェイトとはやては捨て駒、本命は皆が恐れる悪魔の砲撃w
良い様に、策にはまりましたね、キャロも拉致されましたし。
もう一人のエリオも出てきましたし。次回が楽しみです。

223:名無しさん@ピンキー
08/11/09 01:11:08 YWU0ZQ9u
またエリオのクローンね、はいはい

224:名無しさん@ピンキー
08/11/09 02:24:44 h4CsoZjn
>>221
GJ。
戦ってる、という雰囲気がバシバシきます。偽エリオ恐いよ。
スバルが来るの!エリオが来るの!の掛け合いは、凄く単純に「いいなぁ」と思いました。何がいいなぁと思ったのかもちょっと詳しく説明できないぐらいいいなぁと思いました。
あと不完全なディープダイバー面白いわ、これ。


なのはの二次話作る時、敵や事件を考えたらレプリカとかクローンとかが絡んでしまうのは仕方がない事。
仕方がないと言わずに脳汁ひねるけども難しいよね。

225:名無しさん@ピンキー
08/11/09 07:00:38 NfU68GHC
>>199
GJ!
ドライかわいいよドライ
でも嫉妬が最高に達した時の力は最高に危なそう
精神世界に永遠に閉じ込めたりと、そんなイメージが

>>221
ローヴェン怖!
キャロを誘拐した本当の目的はルーテシアを手に入れること?
それはただ惚れているのか、深いわけがあるのか
エリオには現地妻のルーテシアを奪われぬよう絶対に勝ってほしい
GJ!


226:名無しさん@ピンキー
08/11/09 09:15:00 yfpaBljE
>>221
Gj!
フリードがルー子噛まない理由は間違いなく3だな
エリオが第2妻が傷つかないようにちゃんと配慮しているのだよ
とそれはさておきコピー軍団どいつも恐ろしい
エリオコピーはもちろん本人より容赦なさそうな、なのはコピーも…


227:名無しさん@ピンキー
08/11/09 20:15:50 uXWeXb3X
そろそろエリオも、司書長や黒んぼ提督みたいに禁止キャラにされるんですかね…?

228:名無しさん@ピンキー
08/11/09 20:20:45 CuSSEUMX
>>227
んな事言ったらその内誰も使えなくなるからナイナイ。
そもそもユーノもクロノも別に禁止になった訳でもなし。

229:名無しさん@ピンキー
08/11/09 21:40:01 5JwViHXA
>>221GJ
ルー子が噛まれないのは
6.ルーテシアにお肉で買収されてる
を推すぜ!

230:名無しさん@ピンキー
08/11/09 21:43:30 q6mxAQmf
エリオは投下の間隔が短い人がメインで書いているから多いんだよな。
一方のクロノは短編で義妹の後ろを元気に掘っている。
ユーノは・・・・・・・今度書こう。

231:名無しさん@ピンキー
08/11/09 21:51:16 ciDaRRO+
書きたい人が書きたいモノを書けばよいのだ。
つか、やっぱり時系列が3期、3期の後って作品が多いからな。
出番減るのも、語弊を恐れずに言えば当然っちゃ当然の流れかもしれぬ。<クロノとかユーノとか

232:名無しさん@ピンキー
08/11/09 22:01:15 +n1p4fgn
ユーノものはなんか覚えてんだよな、フェイト嫁にして故郷帰ったのとか

233:名無しさん@ピンキー
08/11/09 22:03:36 rmOMMDIj
職人が書きたいモノ書くのが1番なんだけど……
それを阻害してるのは、ごく1部の読者なんだよな。

234:名無しさん@ピンキー
08/11/10 00:19:02 ArStiWog
1本話出来たんだけど魔法少女の足が臭いっていうのは
果たしてそのキャラ好きな人に許されるんだろうか

235:名無しさん@ピンキー
08/11/10 00:19:48 yl/wUEOB
俺は興奮する

236:名無しさん@ピンキー
08/11/10 00:23:51 dEMiM7v2
興奮はせんが何となく面白そうな予感。興味あるよ

237:名無しさん@ピンキー
08/11/10 00:27:40 T1kuMZ+S
内容による。
ただし興味はある。
予想した通りなら興奮する。

238:名無しさん@ピンキー
08/11/10 00:29:58 2/O5nXUR
悩む時間があるなら投下するのがエロパロ紳士の慣わし。

239:名無しさん@ピンキー
08/11/10 00:32:48 xc2viGbs
ルビか振れたら、って思われる職人さんは居ますか?
時々執筆中に漢字変換すると、違う表現で書いた筈のものが同じなってて困ったりすることがあります。
「いらった」と「まさぐった」が同じ『弄った』に変換されたりなどです。
後ろに( )で読み仮名を振ったりすると、とても格好悪い感じになりますので。


240:名無しさん@ピンキー
08/11/10 00:34:10 y8auL73s
ひらがなで書けば良いじゃない

241:名無しさん@ピンキー
08/11/10 00:40:34 eTjBBrl9
>>234
全裸だと今の季節は寒いんだ。 早く頼む。

>>239
分かる! それはよく分かる!
筆が遅いことで有名な職人ですが、それは正直なところありますね。
別なところで小説サイトを運営してるんですけど、そっちでタグ使ってルビが振れても
こっちではルビが振れなくて言葉遊びとか出来ないので残念に思うことはあります。
まあ、絶対にルビを振りたい! というなら他の場所でやるしか方法はないんですけど。

242:名無しさん@ピンキー
08/11/10 00:40:56 GcQqxdh8
ワードを起動して
『書式』のタブを選択
更にそこの一覧から『拡張書式』
するとさらに細かいリストが出てくる中に『ルビ』がある。

どうしても、>>240の方法でイヤなら試すといい

243:名無しさん@ピンキー
08/11/10 00:41:58 JZ/Sn5ab
 エ ク ス カ リ バ ー
約束された勝利の剣

こんな感じで

244:63スレ390
08/11/10 00:45:11 /NaxjtEo
7ヶ月前にフェイトの靴下ニー書いたものです。
1本投下させてください。

・非エロ
・足の臭いスバルなんてスバルじゃない
・フェイトが非処女

なんで嫌な方は飛ばして下さい

245:仲良くしましょ?
08/11/10 00:48:15 /NaxjtEo
少年と、向かい合うように座る少女の姿がある。少年の気遣わし気な視線に気付いているのかどうか、俯いた少女の表情は窺えない。

「・・・ほ、本当にいいの?」
重苦しい雰囲気のなか、少年が口を開いた。
「・・・うん」
俯いたまま答える少女。その細い肩を見るにつけ、彼女のことを思い、胸が痛む。

「いいのかな。こんなことしても」
「いいの。これは私が望んだことだもの」
「でも・・・君に辛い思いをして欲しくないんだ」
なおも食い下がる少年に、少女は初めて笑顔をみせた。ふわりとした、少し困ったような・・・。天使の微笑み。
少年の心にまたチクリと痛みが走る。

「・・・大丈夫。だから、しよう?エリオくん」
「キャロ・・・・」
「エリオくん・・・・」
ばたばたばたばたばたばたばたばたばた!!!!
「ちょっと待てえええええええ!!」


けたたましい音を響かせて部屋の扉が開かれる。正面に、仁王立ちになっている女性の姿。
顔を真っ赤にしているのは、走ってきたせいばかりではないであろう。

「あ・・・なたたち・・・・・・!!」
「あ、フェイトさん」×2
「『あ、フェイトさん』×2 じゃないッッ! ふ、二人ともッ、何考えているの!!」
「丁度良かっですフェイトさん」
今にもエリオに掴みかからんばかりに沸騰寸前のフェイトにはお構い無しに、キャロは屈託の無い様子で歩み寄る。
「え、な、何?」
一瞬怒りを忘れたフェイトに、キャロは笑顔で問いかけた。

「フェイトさんは、シタことあるんですか?」

246:仲良くしましょ?
08/11/10 01:00:39 /NaxjtEo
ーシタコトアルンデスカー?

落雷の直撃を受けたように硬直するフェイト。目は見開かれ顔面蒼白、握った拳はぶるぶると震えている。
「あ、ありますか?なのはさんや部隊長と」
あくまで呑気(に聞こえる)声を発するエリオに視線を移してにらみ据えるフェイト。
何故はやてとしたことがあると思うのだ、この子供は。

「教えてください、フェイトさん」
だが、答えを促すように覗き込んでくるキャロの視線ともろにぶつかって、フェイトはゆっくりと拳を開いた。
「わたし・・・私は・・・」
「はい!」
「私は・・・の部屋で・・・さんと・・・だった・・」
「はい?」
「・・・避妊は絶対するんだよぉぉぉッッッ!!」
心なしか語尾の震える言葉を残して、だだだだっと足音を響かせて走り去っていくフェイト。呆然と見送るエリオとキャロ。


「・・・おい、逃げたんじゃねーのか、あいつ」
実は居たヴィータ。
「フェイトちゃんは本当に気付いてなかったと思うよ?」
実は居たなのは。
「フェイトさん、本っっっ当に二人しか目に入ってなかったね」
実は居たスバル。
「こんだけの人間無視してハナシ進められるのもある意味スゴイわね」
実は・・・というか居たティアナ。

というか、エリオのベットには現在新人4人とスターズ隊長、副隊長が座っている状態なのだ。

「フェ、フェイトさん、どうしちゃったんでしょうか・・・?」

置いてけぼりを喰ったエリオとキャロが、おろおろと尋ねた。

「まぁ何想像したのかは、大体見当はつくけどね」
「早とちりしすぎだろ、アイツ」
苦笑を浮かべるなのはとやれやれ、と呆れた様子のヴィータ。

「何を想像したんですかティアさん?」
「キャロは知らなくていいことよ」
「何を考えたんですかスバルさん?」
「エリオもまだ知らなくていいから!」

フェイトの考えてる事を教えるとなると、一気に保健体育の時間に変わってしまう。
今日はその為に集まったのではないのだ。

247:仲良くしましょ?
08/11/10 01:01:36 /NaxjtEo
「・・・すみません、わたしの我侭のせいで・・・」
キャロのか細い声に、ティアナとスバルはギクリと振り返った。
身長差のせいで上目遣いのキャロの目はどこまでも澄み、スターズ隊員を見つめている。

「ホントにごめんなさい・・・お忙しいなか無理云ってしまって・・・」
全員に向かってうなだれるエリオ。スバルはそんなエリオの頭を軽く撫でてやる。
「気にしなくていーんだよ。私達はチームなんだからね」
「そうそう。私とヴィータちゃんは気にしなくていいよ」

なのはとスバルからの赦しを得た事に安心し、今度はティアナの方に向き直る。
じっとティアナを見つめるキャロとエリオ。4つの純粋な瞳に見つめられ、思わずティアナは後ずさる。

「・・・早くしちゃうわよ!忙しいんだからね!ほら、エリオ早く脱ぎなさい、その靴!!!
脱いだらキャロに渡す、キャロの靴は私に渡して」
「ほ・・・本当に臭いと思いますけどいいんでしょうか」
「スバル以上に臭い匂いのする靴はないって保証したげるからから安心しなさい。」

(スバル、あんたのは渡すんじゃないわよ。エリオとキャロは気を使う子なんだから、
あんたの会でも絶対に全然臭くないですよっていうからね!)
(そこまで言われると傷つくよ、ティア・・・)

「あはは、若い子って何思いつくかわからないねえヴィータちゃん・・・私も参戦しようかな?・・っと」

(流石悪魔、普段履かないパンプス渡してスバルの悶絶姿を楽しんでやがる・・・!)

248:仲良くしましょ?
08/11/10 01:11:11 /NaxjtEo
―全てのの発端は、ある日の訓練後のことである。

「こんのぉ馬鹿スバル!!あれだけ靴袋作って石鹸入れとくかファ○リーズ振っとけっていったでしょ!!
ストレッチの時から既にもうあんたの靴から悪臭がこみ上げてんのよ!!自分の足が臭いって云う自覚をしなさい自覚を!!!」

「いひゃいいひゃいごうぇんえてぃあ~ひょうひせんはくきひいへほうとおほったたんはよー」

そんな二人から少し離れて座りながらクールダウンを行うキャロとエリオ。話には参加していない。
生活で靴の臭いを気にしたことが無かったこともあるが、まだお互いそれほど仲良くないからでもある。

「・・・キャロ、僕の靴、臭かったらごめん」
「え?ぜ、全然臭わないよエリオくんの・・・・してみたいな」
「・・・靴を交換して嗅ぎ合うことを?」

妹分のその言葉をどう受け取るべきか少しぱかり悩んでしまう、苦労性な10歳児エリオ・モンディアル。

「うん。だってお互いの靴の匂いを嗅げるなんて本当に仲良くないと出来ないことじゃない。
何でも言い合える仲じゃないと、無理だと思うの」
「ま、まあそうだろうね」
毎日毎日の特訓で汚れた練習着やジャケットは洗濯することが出来る、体も風呂さえ入れば汚れを洗い落とせる。
しかし靴は、毎日の訓練で使うものであり、ずっと履いていてやっと体になじむという特性上、なかなか洗浄するのは難しい。

「・・・みんなで靴の臭いを嗅ぎ合って臭いです、とか、言いあえるくらい仲良くなりたいな」

・・・こうして、「もっと親交を深めていこうよ~今日はエリオの部屋でね~(スバル命名・不評)」は、キャロの願ったとおり開催され、
スバルの悪臭に耐え切れず、暴言が飛び出したり、靴を投げ合ったり一緒に靴を洗うことをするくらいには、メンバーの距離は縮まった。

249:名無しさん@ピンキー
08/11/10 01:17:57 EiuFMB/c
足臭いとかむしろご褒美です支援

250:仲良くしましょ?
08/11/10 01:22:52 /NaxjtEo
さて、一方勘違いから飛び出していったフェイトはと云うと。

「・・・ エリオにキャロを任せるなんて・・でも年齢は関係ないし・・・・イヤでもキャロに痛い思いをさせるのは・・・
だけど好きあっているんだろうし・・・でもまだ10歳は・・・こういう時どうしたらいいと思いますかお父さん」

ベッドの縁に腰掛けて、両腕に抱いた、なんだかよくわからないヌイグルミに向かってブツブツと呟いていた。
本人はバルディッシュに語りかけているつもりなのかも知れないが、ひょっとして恋人のつもりなのかもしれず、
とにかくその双眸はどこまでも虚ろであり、

「・・・9歳でも20歳のモノは入るし・・・エリオのパオーンくらいなら・・・」

「ねえねえザッフィー、フェイトママから変なオーラでてるよー?」
「しっ、見るなヴィヴィオ。あちらの方で眠るぞ」

その日からの2、3日、仕事中以外は非常に鬱陶しい存在であった。

251:63スレ390
08/11/10 01:27:33 /NaxjtEo
投下終了です。

靴下の続きが文章が思い通りに行かず、時間だけが過ぎていきました。
なのはさんの性格が悪魔なのは仕様。

スバルの足がせっかく匂うのに興奮できる様な話でなくて本当にすみません。

252:名無しさん@ピンキー
08/11/10 01:28:57 2/O5nXUR
投下乙。
馬鹿な子達だなおいwww

しかし投下間隔が長すぎるぞ。
書きながら投下だったりしたら止めたほうが良いぜ。

253:名無しさん@ピンキー
08/11/10 01:29:56 olkFP/jg
なるほど、このフェイトの相手は恭也か

254:名無しさん@ピンキー
08/11/10 02:04:26 KAyxHXU/
>>252
これくらいの投下間隔なら大して問題ないよ
どうせ投下なかったら書き込みないか下らない雑談なんだし

255:名無しさん@ピンキー
08/11/10 02:49:47 2yA+SeHP
吹いたwwww

これはヒドイ!
(特に某保護者が)

256:名無しさん@ピンキー
08/11/10 06:25:42 WwZFUsRL
フェイト…
つくづく日常生活ではダメなヤツだなwwww
鬱陶しい存在wwww

257:名無しさん@ピンキー
08/11/10 07:40:28 i5zVQBqi
>>251
忍ちゃんにバレた時に色々と吸いつくされて、その結果雫ちゃんができたんですね、わかります。>恭ちゃん
でももしフェイトの相手が恭也だったら、とらハ2の耕ちゃん以上のダメ人間と化してるな。
ハッ、もしかして同時期にすずかやアリサも毒牙にかかったのd(ry

258:名無しさん@ピンキー
08/11/10 16:22:22 JZ/Sn5ab
セッテやオットーがノーヴェたちより若いナンバーなのってどうしてか説明されてるっけ?

259:名無しさん@ピンキー
08/11/10 16:33:02 yM2RzYlf
>>258
ナンバー=完成順ではなく開発を開始した順、でおkだったはず

260:名無しさん@ピンキー
08/11/10 16:41:30 JZ/Sn5ab
>>259
有難う、参考にする

261:名無しさん@ピンキー
08/11/10 20:58:02 RhLAJyXk
>>199
Gj!
これはドライのヤンデレフラグONか
独占欲強くてユニゾンできると嫌な予感しかしない
でもそこがまたいい
夢の中とかで暗示をかけ続けるとか…

>>221
Gj!
エリオなのはコピーはもう完全に命の大切さとかわかってないな
それだから冷酷にあそこまで行動できるのかと思う
エリオには妻二人頑張って守って欲しいもんだ


262:名無しさん@ピンキー
08/11/10 22:22:02 LN4M3ZIt
流れぶった切って申し訳ないが、Wikiを編集できる方がいたら
編集して欲しいんですが誰かできる方いますか?

263:名無しさん@ピンキー
08/11/10 22:37:29 b6G8fVwJ
最近来た人かな?修正なら、保管庫を手伝っているひとたちが今
リアルタイムで見ていなかったとしても、書きこんでおけば対応してくれるよ

264:69スレ264
08/11/10 22:37:45 cCiFL5Hy
>>262
訂正ですか?

265:名無しさん@ピンキー
08/11/10 23:03:02 XK9a0gJy
>>221
GJです
フェイトクローンとはやてクローンは自軍の勝利のために命を捨てるか
なのはクローンはそのために仲間を殺すのか…エリオクローンはルーテシアのために行動を?
4人とも何も考えてないのか、それとも何を考えて行動しているのか気になるところです。

266:名無しさん@ピンキー
08/11/10 23:56:26 XK9a0gJy
>>250
GJです
フェイトさんアフォスw
でもその勘違いっぷりが彼女の魅力なんだ
てかエリキャロ達も何やってんだと。

267:アルカディア ◆vyCuygcBYc
08/11/11 00:27:42 wmdfEWxq
悪ノリして妄想電波だった筈のものを執筆してしまったのですが、投下しても良いですか?

268:名無しさん@ピンキー
08/11/11 00:29:46 O2zgmriP
まったく構いませんどうぞ!!!

269:名無しさん@ピンキー
08/11/11 00:30:01 Bzv6I2HL
阻む者など誰もいない。
どうかしてくださいませ。

270:アルカディア ◆vyCuygcBYc
08/11/11 00:42:22 wmdfEWxq
「どっちが大人」

注・以前受信した電波小ネタだったのですが、
ておあー氏、B・A氏の両氏が形にして下さったもの読んでいる内に自分も書いてみたくなったので、衝動的に書いてしまいました。
87スレに両氏の素晴らしい作品が御座いますので、未読の方は是非一度読まれてみては如何でしょうか?

(リイン×アギト)+エリオ の和姦エロ、ちょっぴり変態チックかも知れません。

ておあー氏、B・A氏両氏に無限の感謝と共にこのSSを捧げます。


271:どっちが大人!? 1 ◆vyCuygcBYc
08/11/11 00:44:02 wmdfEWxq
「アギト、おはようですぅ」

 とある早朝。
 眠い眼を擦りながら、ふよふよと六課の隊舎を漂っていたアギトは、背後からそんな挨拶を聞いた。

「なんだ、バッテンチビか。おはよーさん……え?」

 振り向いた背後には、そこに在るべき自分と同じ30㎝サイズの少女の姿が無かった。
 そこに居たのは、機動六課の制服をサイズぴったりに着こなし、地に足をつけた等身大のリインフォースⅡ空曹長だ。
 目を点にして、ぱくぱくと口を動かすアギトに、リインは胸を張って告げた。

「ふふ~ん。これからはやてちゃんのお使いで、ちょっと海鳴にまで行ってくるですぅ!
 これで、もうバッテンチビなんて言わせないですよう!」
「けっ、ちょっと変身魔法使ってるだけだろ! あたしにその程度が出来ないと思ってんのかよ!
 ――変・身・!」

 アギトの体が光に包まれ、たちまち彼女も等身大の姿へと変化した。

「へへ~ん、あたしの方がちょっぴり背が高いぜ!
 変身魔法程度で大威張りなんで、やっぱりお前はガキんちょだな、バッテンチビ!」
「そんなことないでぅ! リインはもう立派な大人ですぅ!」

 そんな、いつもと同じ喧々諤々をやっていると、背後から「うわっ」という驚愕の声が響いた。

「ア、アギトさん、なんて格好してるんですか――」

 ビキニ水着を連想させるアギトの格好は、等身大となった今、扇情的な小悪魔の衣装だ。
 顔を真っ赤にして目を背けながら、ちらちらと横目でその姿を伺っているのは。
 朝立ちを鎮めようとこっそりと男子便所へと向かおうとしていた、エリオ・モンディアル少年(10)だ。

「どうだ、バッテンチビ。あたしの方が大人の魅力に溢れてるってことだろ、これは?」
「ち、違いますぅ! アギトはただHな格好をしてるだけるだけですぅ!
 リインは知ってるですよ! 本当の大人は、こんなことが出来る人のことを言うですぅ!」

 リインは控えめな少年の股間の隆起に手を伸ばし、無遠慮に鷲掴みにした。
 エリオが大きく背筋を仰け反らせる。

「ほ~ら、エリオもおちんちんをこんなに大きくしちゃってるです。リインの魅力の力ですよ~」
「おい、馬鹿チビ、元から勃ってるもんをただ掴んだだけじゃねーか! 
 それにそれ……エリオ、痛がってねーか……?」
「ぅぅぅ、リインさん、痛い、痛いですよぅ、お願いですから放して下さいぃぃ――」

 涙目のエリオの股間をリインが手放すと、握り撫された花のようにしおしおと萎えてしまった。
 アギトは、普段の彼女からは想像もつかない程優しげに、エリオを抱きしめその頭を撫でた。

「よしよし、エリオ。乱暴されて痛かっただろう。すぐに痛くないようにしてやるからな」

 そう言って、エリオのパジャマを静かに下ろし、健康そうな白いブリーフに手を掛ける。
 そして、手荒く握られたエリオ自身にそっと手を添え、壊れ物を扱うように丁寧に口に含んだ。

「アギトさん何を――」
「昔からな、痛いところは舐めてやるのが一番なんだよ」

 母犬が子犬の傷口を舐めるように、慈愛を篭めてアギトはエリオの陰茎を口の中で転がした。
 アギトが自分の前に跪き、自分の秘所をしゃぶるっている光景は、あまりに倒錯的過ぎてエリオは身震いした。
 扇情的なアギトの姿と、股間の蕩けそうに熱い感触に、幼さを残すエリオの性器が再び固さを取り戻す。
 アギトは涎の糸を垂らしながらエリオのペニスから口を放すと、リインに流し目を送り、ふふんと鼻で嗤った。
 屈辱で、リインの顔が真っ赤になる。
 彼女はアギトを肩で押しのけ、エリオの前に立った。

272:どっちが大人!? 2 ◆vyCuygcBYc
08/11/11 00:46:11 wmdfEWxq
「アギト、交代ですぅ!!」
「お、……おぉ!?」
「エリオ、痛くしちゃってごめんなさいですぅ。リイン、つい手に力が入っちゃったですう。
 お詫びに、エリオのここをキレイキレイして上げるですぅ!」

 リインはポケットから濡れティッシュを取り出し、アギトの唾液で濡れぼそったエリオのペニスを丁寧に包み込んだ。
 そのまま、まだ包皮の被った亀頭を露出させ、丁寧にしごくように拭き始めた。

「う、あぁぁぁ――」

 エリオが未知の感覚に声を体を捩って声を上げる。
 
「はい、キレイキレイしましょうね~~☆」

 アルコール分を含んだ濡れティッシュの冷んやりとした感触に、エリオは身悶えする。
 アギトの奉仕で既に限界まで高められていた性感が、堤を崩すように決壊した。

「駄目ですよリインさん、僕、もう、もうっ……――つっ」

 恥ずかしさに涙目になりながら、押し殺した声を上げながらエリオは射精した。
 エリオの熱い白濁が、すぐ側に近づけていたリインの顔に降り注ぐ。
 リインは快楽の余韻に腰を痙攣させるエリオを見つめ、白濁液で汚れた顔に勝ち誇った笑顔を浮かべた。

「どーですかアギト! しゃせーしちゃたということは、男の子が一番気持ち良くなったということですぅ。
 つまり、これはリインの方がセクシーな大人の女だということですぅ!」
「馬鹿言ってんじゃねえ! あたしが全部お膳立てしてやったところを、お前が最後の旨いとこだけかっさらったんだろーが!
 エリオをイかせたのは全部あたしの魅力、デザートのイチゴをつまみ食いした位でいい気になるんじゃねえ!」

 二人は、隊舎の廊下で下半身を丸出しにしたままのエリオを放置したまま喧々諤々と言い争いを続けている。 
 エリオは誰か人が来ないかと気が気ではない。

「むぅぅ! リインもう怒ったですよ! こうなったらどっちが大人の女か勝負です!
 リイン一人でもエリオをメロメロに出来ることを教えて上げるです!」 
「いいぜ、バッテンチビ、その勝負受けて立ってやる! おい、エリオ、お前の部屋に案内しろよ。決着はベッドの上だ」
「は、はいい」

 エリオは怒涛の展開について行けず、ただ真っ赤な顔をぶんぶんと縦に振った。
 そして三人はスズメの鳴く爽やかな早朝、ドロドロの乱交へと突入した。

「さぁエリオ、リインお姉さんが気持ちよくしてあげますですからね~」

 問答無用で裸にひん剥いてベッドに転がしたエリオの側で、リインは嫣然と微笑む。
 彼女は機動六課の制服を脱ぎ捨て、全裸になって這うようにしてエリオにしな垂れかかった。
 
「ふふ、可愛い。照れちゃってるですね、エリオは。好きなだけ見ていいですよう」

 エリオは生唾を飲む。全裸になったリインの体は――ぺったんこだった。
 以前海鳴に行ったときに温泉で見たスバルやティアナ、ましてはなのはやフェイトには到底及ぶべくも無い幼児体型。
 辛うじて、キャロと同じ程度だろうか? 
 ぺったんこだったが……美しかった。
 なだらかな胸、ぺったりしたお腹からつるつるの下腹部にかけての緩やかな曲線。
 肉の薄い肌に幽かに浮き出た肋骨と、天使の翼のような肩甲骨が艶めかしい。
 エリオより背の高い大人の女性にあるような威圧感が彼女にはなく、どうしようも無く少年の興奮を誘った。

(ふん、一気に全部脱いじまう所がそもそも甘めぇんだよ。靴下ぐらい残しときゃいいのに)
 
 などとアギトは考えていたりする。
 リインは茹で上がったようなエリオの顔を抱きしめると、そのまま騎乗位の姿勢に跨った。
 初めて見る少女の全裸と、柔肌の感触に再びエリオは痛い程勃起している。

273:どっちが大人!? 3 ◆vyCuygcBYc
08/11/11 00:48:37 wmdfEWxq
「ぜ~んぶ任せて下さいですよぅ~ いっぱい気持ちよくさせてあげますですからね~♪」

 リインは、エリオ自身を握り締め、前戯も無しにいきなり己の内に導こうとした。
 だが、固く閉じた未発達なリインの割れ目には、エリオの控えめなペニスをしても大きすぎた。
 入れようとする度、つるり、つるり、と滑って横に逸れてしまう。

「あれ? あれれ? ……ちょっと待ってて下さいですよ、すぐ気持ちよくさせてあげますですからね」

 何度も繰り返すが、エリオのペニスは一向にリインの中に収まる気配が無い。
 幾度もエリオのペニスを秘所へと擦りつけていく内に、焦りでリインの鼓動は早まり、首筋を汗が伝う。
 アギトが横でニヤニヤと観戦しているのを見て、羞恥で顔が赤くなる。いや、彼女の顔が赤いのは羞恥と焦燥だけでは無かった。
 リインの秘所に擦り合わされるエリオのペニスの先端は、自身の先走りとは異なる粘液でぬめりを帯び始めていた。

「んっ、んふっ、何で? ……何で入ってくれないですかぁっ!? んんんんんっ――」

 涙目で、必死にエリオの上で腰を動かすリインの姿は、まるで深く交わっているようだった。
 アギトが頭を掻く。

「ったく、見てられやしねぇな」

 悪戦苦闘するリインを、アギトは突如背後から羽交い絞めにした。
 
「ふぁ……? な、何するですかアギト!? 今はリインの番ですよ!」
「ふん、このままじゃ何時まで経ってもあたしの番が回ってきそうに無いからな。特別に手伝ってやるよ」
「お手伝いなんていらないです! リインは独りでも立派に――ふああああっ!」

 アギトが指先で未発達なリインの乳首を、抓るようにして揉んだ。
 もう片方の腕を絡みつかせるようにして、リインの秘所に添えて、その上端の小さな陰核を転がす。
 長く紅い舌で項の生え際をゆっくり舐め上げ、耳の後ろに吸い付いた。

「あ、あ、あ、、あ、―――――」
「いいだろ? 人の親切は素直に受け取るもんだぜ」
「は、はひぃ――」

 リインの全身を隈なく愛撫しながら、耳に息を吹き込むようにそっと囁く。
 その様は、文字通りの悪魔の囁きだ。
 二人の少女が白い肉体を絡ませ合う淫靡な光景に、エリオは唾を飲む。
 アギトは暗闇で足元を探るように指を弄らせる。その指の動きに呼応するように、リインの肉体が跳ねる。
 リインの秘所に差し込んでいた指を僅かに動かしたとき、リインの喘ぐ声が一オクターブ上がり、短く痙攣するように腰が跳ねた。
 アギトの口元が三日月のように吊り上る。

「あ、――あぎと、ダメ、そこはダメですぅ――」
「お前、判り易い過ぎだぜバッテンチビ。大人の女ってのはよ、もっと悠然としてるもんじゃねえのかよぅ!」
「ふあああああああああぁぁあぁっ」

 リインは腰を上げ、爪先立ちになってアギトの愛撫に耐えた。
 アギトの腕は、肘までもリインの愛液でべとついている。

「仕方がねえ奴だなあ、まったく。ほら、もう十分過ぎるくらい頃合いだろうよ」

 アギトが中指と人差し指で、器用にリインの秘所を開いた。
 ぱっくりと開いたリインの秘所はほころび始めた花のようだった。控え目なだった割れ目はその蕾を開き、しとどに潤った薄紅色を覗かせている。
 リインはゆっくりと腰を下ろす。リインの秘部は、あれ程困難だったのが嘘のようにあっさりとエリオ自身を飲み込んだ。
 びくりとエリオの背筋が震える。だが、リインの反応はそれ以上に顕著だった。

「あ、あああっ、しんじゃう……しんじゃいますぅ~~!!」

274:どっちが大人!? 4 ◆vyCuygcBYc
08/11/11 00:50:42 wmdfEWxq
 だらしなく涎を垂らし、髪を振り乱し身を捩りながら、少女はよがり狂っていた。
 アギトの愛撫は尚も続いている。リインは理性の許容量を超えた快楽に、本能的な恐怖を感じて逃げようとするが、アギトは決して離さない。
 絶え間なく乳首を、首筋を弄い、接合部分から顔を出した赤く腫れた陰核を転がし続けた。 
 次第にリインの目が虚ろになり、天を仰ぐように舌を出して喘ぎ始めた。

「――気持ちいいか? バッテンチビ」
「は、はひ、きもちいひれす……」
「イきたいか?」
「はひ、いかへてくらさいれす……」

 全身をびくびくと痙攣させながら、リインは胡乱な表情で答えた。
 アギトは破顔する。

「おらっ、ならイけよ! 盛大にイきやがれっ!」
「ふあぁああぁっ! はひ、イきますぅ! イっちゃいますですぅぅぅぅっ!」

 身を乗り出すようにして、激しくリインは達した。
 ゆっくりとエリオとの結合部が糸を引いて離れる。エリオは未だ達していないにも関わらず、その男根は白い粘液でべっとりと汚れていた。
 リインは息を荒げながら絶頂の余韻に酔いしれ、ベッドに横になった。
 エリオの性器は未だ剛直を保ったままだ。
 性欲は臨界まで高まってしまっているのに、それをぶつけるべき相手は自分だけ満足してベッドに転がってしまった。
 不公平感と、射精できない居心地の悪さでエリオの下腹の奥がとぐろを巻くように疼く。

「あの、僕、僕……」
「解ってるって、エリオ。あたしは、我慢できずに一人でイっちまったあっちのチビとは違うぜ?
 たっぷり楽しませてやるから覚悟しとけ」

 赤い舌で、ちろりと唇を舐め上げる。その頬は上気し、心なしか呼吸も早まっているようだ。
 アギトは四つん這いの姿勢で器用に身に纏った服を脱ぎながら、エリオを再びベッドへと押し倒す。
 リインを弄いながら己も興奮したのか、彼女の秘所からは透明な蜜が内股を伝って垂れ落ちていた。
 
「ほら、触りたいか――好きなように触っていいんだぞ」

 黒いブラをずらしながら上目遣いで見つめるアギトの視線は蠱惑的で、その魔性に引き寄せるられるようにエリオは手を伸ばす。
 恐る恐るブラをずらして触れた肌は滑らかで、それでいてぷにぷにと指が沈む心地よい柔らかさがあった。
 指先をずらすと、隆起した乳首に指に引っかかる。つるりと平坦な幼い胸板だが、リインより僅かに膨らみを帯びている。
 エリオは熱病に憑かれたようにアギトの体を弄った。
 その指は、徐々に胸から下腹部へと滑り落ちていく。
 おずおずと、少年にとって最も秘された部分へと指を伸ばす。
 リインの一方的な行為は快楽こそあったが、体勢的にその部分をはっきりと見ることが出来なかったのだ。
 ――口を開いたアギトのそこは、粘液でてらてらと光り、食虫花のような妖しさでエリオを誘っていた。
 エリオは、抗し難い磁力に引かれてその洞に指を挿し入れる。
 ……熱を帯びた吐息と共にアギトの腰が跳ねた。抜き取ったエリオの指は、熱い蜜でべったりと濡れていた。
 射精に到れず、押さえつけられた情動が鎌首を擡げる。

「さあ――来いよ」
 
 アギトは四つん這いになって、エリオに向けて腰を突き出した。獣の姿勢。
 白い背筋に黒い翼と尻尾を生やしたその裸身は、正に悪魔の誘惑そのものだった。
 エリオは夢中でその腰を掴み、その秘所に己の分身を突きこもうとして――動きを止めた。
 否、動きを止められていた。

「……アギト、リインにあんなイジワルして、ただで済むと思わないで下さいですよ~」

 エリオとアギトを、リインがバインドで縛って固定していた。
 アギトは四つん這いで腰を突き出した姿勢のまま、エリオは今正に挿入せんとした姿勢のままである。
 エリオのペニスの先端は、アギトの裡に入るか入らないかの位置で止められている。

275:どっちが大人!? 5 ◆vyCuygcBYc
08/11/11 00:52:36 wmdfEWxq
「おいこらバッテンチビ、何しやがる、放しやがれ!!」
「んふふ~、いい子にしてれば二人とも気持ちよくしてあげるですよ~」

 リインは邪気の無い笑顔でにっこりと微笑む。
 そうして、リインは先ほど自分がされた通りにアギトをねぶり始めた。
 耳元を食み、胸を弄り、陰核を弾く。

「やめろっ、んっ、やっ、あああぅぅ――やめろよぉ――」

 制止の声から勢いが失せ、次第に嬌声へと変わっていく。

「まだまだですぅ。こんなものじゃ済ましませんですよ~」

 リインはアギトの尻尾を握って、上へと引っ張り上げた。獣のような四つん這いのアギトは、必然として腰を高く上げることになる。
 その臀部からは、秘所も、尻穴も丸見えの状態だった。

「放せっ、放せようっ~~~~~~」
「お尻の穴まで丸出しだなんで、恥ずかしいですねアギトは。お仕置きしてあげますです」
「――あぅぅぅっ」

 リインは白魚のような指をアギトの後ろの穴に差し入れた。そのままくにくにと、芋虫が這うような緩慢な動きで中を弄り回す。
 アギトは顔を真っ赤にして、羞恥と快楽に耐えた。こんな仕打ちを受けて嬌声を漏らすなんて、彼女のプライドが許さない。

「気持ちイイですか? アギト」

 ふっ、と耳に息を吹き込みながらリインが囁く。

「――っ! ――っ!」

 アギトは必死になって首を振り、それを否定した。

「ふうん、まだ足りませんかぁ。ここは洪水みたいになってるのに、アギトは天邪鬼さんですぅ」

 リインは指を二本に増やし、激しく中を掻き混ぜた。

「うわぁあぁ、あふうぅ――」

 アギトは必死で体を捩じらせて快楽に抗おうとするが、全身を縛るバインドがそれを許さない。
 遂には、涙目にリインに懇願した。

「やめろよっ――頼むから、止めてくれよっ、これ以上されたら――」
「リインも鬼じゃありません。そこまで言うなら止めて上げますです」

 拍子抜けする程あっさりと、リインはアギトを愛撫する指を止めた。
 エリオと繋がるか繋がらないか、という距離で、バインドに縛られたまま放置される。

「あ――」

 アギトは青ざめた。昂ぶった性感が、疼いて仕方ない。エリオの肉棒が欲しくて堪らない。
 勿論、そんなことを口に出すわけにも行かず、挿入するわけでも無い浅い性器の接触に歯噛みする。 
 ……もう少し深く繋がれないものかと、もぞりと腰を動かすも、挿入の深度は変わらない。
 しかし、表面を撫でるような接触は、確実にアギトの性感を昂ぶらせる。
 もぞり、もぞりと、もの欲しげに腰を動かすが、エリオの一物は一向に中に入って来てはくれない。

「うううううぅうぅぅぅぅっ――」

 アギトは涙目でリインを睨みつけるが、リインはそれを涼しい顔で受け流す。
 そうこうしている間に、アギトの情欲は烈火の如く燃え上がっていく。
 欲しい。今すぐにぶち込んで、滅茶苦茶に掻き混ぜて欲しい。そうでもしないと、気が狂ってしまいそうだった。

276:どっちが大人!? 6 ◆vyCuygcBYc
08/11/11 00:54:04 wmdfEWxq
 リインが不敵な笑みを浮かべる。

「あれあれ? 大丈夫ですかアギト? お顔が真っ赤になってますですよ?
 まさか、エリオのおちんちんが欲しくて堪らないんですか? 
 アギトは大人の女なんですから、男の子のおちんちんを欲しがるなんて、有り得ないですよね?
 でも、もしそうなっても、リインは優しいからアギトを責めたりしないです。誰しも、失敗はあるですから。
 『おちんちんが欲しくて我慢できない、エッチな子供のわたしのおまんこに、どうかおちんちんを入れて下さい』
 って言えば、許してあげるですよ?」
「~~~~~~~~~っ!!!」

 羞恥と屈辱で顔が真っ赤になる。だが、このままお預けを食らえば、頭がおかしくなりそうだ。
 アギトは逡巡し―――唇を噛み、もう一度リインを睨んでから、地を向いてぼそぼそと呟いた。

「……おちんち…が欲しくて……できない、…っちな…供のあたしの……んこに――」
「声が小さくて聞こえないですぅ」
「――下さい! チンポが欲しくて我慢出来ない、Hなあたしのおまんこに、どうかチンポをぶち込んで下さい!!」
「……良く出来ましたですぅ」

 リインは華のような笑顔を浮かべて、バインドを一部だけ自由にした。
 エリオのペニスが一気に秘所へと突き立てられる。
 おあずけを食らっていたのはアギトだけではない、散々焦らされたのは、エリオも同じだった。

「っ、アギトさんっっっ!!!」
「っはああああああぁぁっ!!!」

 獣のように激しく交わる二人をリインは愛でるように見つめた。

「ああ、んぁっ、くぅうぅぅ、深いっっ――」
「う、ああ、で、出る……うああぁ、あっ……」
 
 交わらずとも、二人の性感は既に限界まで高められた。射精と絶頂は迅速だった。

「イク、あたし、イッちゃ――ふああぁぁああぁぁっ!」

 ベッドの上で重なり合うように倒れた二人は――二人ではない、ベッドの上に倒れたのはエリオ一人。
 アギトの姿が無い。

「あれ、アギトどこに行っちゃったですか?」
「――ここだよ」

 リインが振り向いたのと、元のサイズに戻ったアギトがリインを縛り返したのは同時だった。
 アギトは、穏やかな笑みをその顔に浮かべている。無論、その胸中では巨大な憤怒が渦を巻いているのは言うまでも無い。
 
「当然、今度はお前の番だよな? バッテンチビ」
「今はアギトの方がおチビさんですぅ!」
「そんな減らず口を叩いてられるのも今のうちだぜ。さっきの借りはたっぷりとさせてもらう。覚悟しとけ」

 アギトはリインを大股開きの姿勢に固定すると、その花弁に己の腕を突き入れた。
 互いのサイズが同じでは決して成し得なかった筈のフィストファック。
 無論、腕はペニスより遥かに精密で細緻な動きが可能だ。これだけサイズ差があるなら尚更である。
 先ほどリインの急所は確認済みである。片腕を膣内で激しく踊らせながら、もう片腕で陰核を弄る。
 小さな手が自分の中を動き回る感触は、リインにとって全く未知の快楽だった。

277:どっちが大人!? 7 ◆vyCuygcBYc
08/11/11 00:56:21 wmdfEWxq
「ううあああ……ああぁああ、ダメですぅ、ダメですぅ――」

 白目を剥いて腰を痙攣させるリインの挙措に、快楽以外のものが混じった。
 ぶるりと腰が震えた。

「タイム、タイムですぅ――気持ち良過ぎて、おしっこもれちゃうですぅ……」

 アギトの口が三日月のように吊り上る。

「いいこと思いついた、エリオ、バッテンチビをこうして抱き上げろ」

 拒否することを許さない厳しい口調の命令に、エリオはリインを抱き上げた。
 その姿勢は、母親が子供におしっこをさせる際のそれだった。
 リインの顔は羞恥に真っ赤になり、足をばたつかせるも、バインドは外れない。

「漏らしちゃっていいぜ。あたしは大人だからな、子供が小便もらした位じゃ怒らないからよ」
「いやですぅ! リインはお漏らししたりしないですぅ!」
「こーしちまえば問答無用だ。ほら、漏らしちまえよ」

 アギトは腰を震わせて尿意に耐えているリインの尿道を激しく攻め立てた。

「ああっ、ダメダメダメですぅぅぅうぅ~~~~」

 ちょろちょろと、黄金色の液体が放物線を描いて流れ出した。

「し~~~~~、しッしッ~~~~。しぃ~~~~~」

 おしっこポーズのまま失禁するリインを、アギトはにやにやと眺める。
 リインは子供のようにぐすぐすと泣き出してしまった。

「ひどいですぅ! ひどいですぅ!!」

 その姿も、するすると元の原寸大に戻っていく。
 エリオはリインの痴態に背徳的なエロスを感じ、再びその剛直をいきり立たせていた。
 リインは涙ぐみながら、その小さな姿に対比すれば大柱程もあるエリオのペニスに抱きついた。

「こうなったら、絶対にリインの方が大人だって証明してやるですぅ!」
「ああっ、小便漏らしながらまだそんな事言いやがるか!」

 アギトも、反対側からエリオのペニスに抱きついた。
 そのまま、二人で競うようにエリオのペニスに腰を擦りつけ始めた。

278:どっちが大人!? 8 ◆vyCuygcBYc
08/11/11 00:57:15 wmdfEWxq
「ほらっ、早くイけよ、リイン」
「アギトこそ、早くイくですぅ」

 見れば見るだに、倒錯的な光景だった。方や妖精のようなリインと方や小悪魔のようなアギト。
 二人とも、ファンタジーの世界を思わせる姿形をしているにも関わらず、現実的過ぎる肉欲の具現であるペニスに抱きついて悶えている。
 エリオは、小さな少女二人にペニスに抱きつかれ、擦り上げられるという奇妙な快楽に背筋を引き攣らせて耐えた。

「もっと、もっとですぅ」
「おまえこそ、もっとだ、リイン――」

 競うようにして腰を擦り付けていた二人は、何時しかエリオのペニス越しに指を絡ませ、同じリズムで腰を動かしている。
 二人の嬌声の奏でる音色と、腰を動かすリズム。重なり合い、響きあい、エリオの性感を高めていく。

「くっ、もう、うわぁあぁぁあぁ――」
「あたしもイく――」
「リインもイっちゃいますぅ――」
「「「―――――くふぅ、ああぁぁあっぁあぁぁっ!!!」」」

 三人は同時に達し、エリオの白い精液が二人の融合騎の頭から雨のように降り注いだ。
 今度こそ本当に、全ての体力を使い果たし、三人はベッドに倒れ込んだ。

「……なあ、勝負は――?」
「……今日のところは、引き分けにしといてあげるですぅ」
「……そうだな、今日の所は引き分けにしといてやるか?」

 エリオはふと気に掛かることがあって、リインに尋ねてみた。

「あの、リインさん、そう言えば、今日は海鳴に行く用事があるんじゃ――」
「ああああああああぁぁぁぁぁぁっ!!!!!」

 リインは跳ねるようにして飛び上がった。

「大大大遅刻ですぅ!!! それに、この魔力じゃもう大きくなれないですぅ!
 ふえぇぇぇぇぇぇん、これじゃあ、はやてちゃんに怒られちゃうですぅ!!」

 アギトはやれやれと首を竦める。

「だからお前はガキなんだよ、バッテンチビ」
「ふえぇぇぇぇぇぇん―――」

 リインの泣き声は機動六課の隊舎中に響き渡った。
 機動六課の朝は、始まったばかりである。


 第一回リインvsアギト「どっちが大人?」勝負対戦成績
      
    リイン ●―◎ アギト

279:アルカディア ◆vyCuygcBYc
08/11/11 01:03:26 wmdfEWxq
書いてて何度か、自分のエロのセンスの無さに絶望しました。
やっぱりエロは15禁くらいに留めとくのがいいかな、と思ったりしてます。
とか何とか言っても、興が乗れば又書くかもしれません。

あ、アギト達が原寸に戻った時に中田氏したエリオのがどうなったのか? とか、
難しいことは考えてはダメです、きっと。ファンタジーの住人ですから。

最後に、ておあー氏とB・A氏にもう一度感謝を。

280:名無しさん@ピンキー
08/11/11 01:05:38 O2zgmriP
十二分にエロいわ、嘘吐きwww
アルカディア氏GJ!
そして、エリオ……イキロw
相変わらずのエリオ虐めにときめきました! GGGJです!

281:名無しさん@ピンキー
08/11/11 01:14:22 FYCaScZs
新ジャンル『へたれエリオ』ですね? わかります!

何はともあれ、アルカディア氏GJっす!

282:B・A
08/11/11 01:55:06 HNXFC+bH
>>279
ちびモードで素股ですと。
その手があったか。
何はともあれGJ。エリオ、本当にいじめられるのが似合うな。


そして、こちらもエロの投下を行いますが、もう大丈夫?

283:B・A
08/11/11 02:05:28 HNXFC+bH
誰もいないようなので投下します。


注意事項
・クロノ×なのは
・エロです
・時間軸は二期の後、なのはが10歳の時
・なのはがちょっぴりおバカです
・タイトルは「バカンスですか、そうなんです」

284:名無しさん@ピンキー
08/11/11 02:05:50 GZNti3w6
よいかと

285:バカンスですか、そうなんです①
08/11/11 02:06:34 HNXFC+bH
打ちつける波の音と遠くから聞こえるカモメの鳴き声をバックに、クロノは盛大なため息を吐いた。
眼前に広がるのはどこまでも続く青い海。周りに島らしきものはなく、さっきから船影らしきものも見えない。
無論、背後の島に自分達以外の人間がいないことはさっき空から確認している。
正真正銘、ここは無人島なのだ。
これがバカンスならばどれだけ良かっただろう。だが、残念なことにバカンスはお空の彼方ならぬ海の底へと沈んでいった。
恋人と2人っきりで南国旅行に出かけたのだが、あろうことか乗っていたセスナが墜落したのである。
そして、気がついたら自分と彼女だけがこの島に流れ着いていたのだ。パイロットの行方はわからないが、無事なことを祈るより他はない。

「携帯電話は海水で壊れているし、現在地がわからないから念話も使えない。まいったな」

陸まで空を飛んで行こうかとも考えたが、現在地がわからなければ今度は空の上で遭難した挙句に魔力切れを起こして海に落ちる可能性が高い。
そうなると、後はここで救助が来るのを待つしかなかった。それに、考えようによってはこれはチャンスでもある。
日頃、仕事でデートの時間も取れずに寂しい思いをさせているだけに、気がねなく2人だけの時間を満喫できるのは貴重な機会だ。
そう思って、クロノが顔を上げると、夏の陽光と青空を背景に眩しい肢体を惜しげもなく晒している高町なのはの姿があった。

「クロノくーん」

遭難直後こそ落ち込んでいたが、女は強と言うべきなのか、クロノよりも一足早く立ち直った彼女は既にこのバカンスを楽しむ気でいた。
海水と砂で汚れた服の代わりに新調したばかりの水着に着替え、お日さまのような笑顔で手を振っている。

「なのは、あんまりはしゃぐと転ぶぞ」

「大丈夫、わたしだってもう立派な魔導師なんだ・・・・にゃぁっ!?」

言っているそばから、なのはの姿が視界から消える。
どうやら、一段深くなっている場所に足を踏み込んでしまったようだ。
なのはは体力はともかく、運動神経はお世辞にも良いとは言えない。ドッジボールではいつも真っ先に狙われると言っていたこともある。

「大丈夫かい、なのは?」

「にゃはは・・・・こ、転んじゃった・・・・・」

「ほら、手」

「ありがとう・・・・・ううぅ、海水が目に入っちゃった」

「注意力散漫だ。空戦魔導師は360度、視界を常に把握しておかないと・・・うわぁっ!」

歩きながらお説教を始めようとした途端、クロノは海底の石に足を滑らせて尻餅をつく。
それを見たなのはは、堪らず口元を手で隠して前屈みになる。塞いだ口からは、小さな笑い声が聞こえていた。
それはクロノにも伝播し、やがて2人の大きな笑い声が奏でられる。

「はは・・・あははは・・・・・・・」

「はははは・・・・クロノくん、おかしい・・・・・」

「ああ、まったく情けない」

髪をかき上げて立ち上がろうとすると、なのはがそっと手を差し出してきた。
クロノはありがたくその手を取り、立ち上った反動でなのはの体を抱き締める。


286:バカンスですか、そうなんです②
08/11/11 02:07:15 HNXFC+bH
「ひゃっ!? ク、クロノくん?」

「良いだろ、誰も見ていないんだ・・・・・2人っきりだよ、なのは」

「うん、2人っきりだね」

どちらからというでなく、唇を重ねる。
こうして、2人のバカンスは始まった。





クタクタになるまで海を満喫し、砂浜の上で疲れた体を横たえていると空腹を知らせる音が盛大に奏でられた。
2人にとって幸いだったのは日が暮れる前に食料を調達しなければならないことに気づけたことと、
クロノがサバイバルに関してかなり詳しい知識を持っていたことだった。さすがに生態系が違うので、
地球の野草などはあまり詳しくなかったが、即席の釣り具や罠を駆使して魚を採ることはできた。
その間、なのはは飛行魔法をフル活用して木の上になっている果物などを採取し、適当な枯れ木を集めて焚き火の準備をする。
ディバインシューターの応用で火種は確保できたので、火を起こすことはそれほど難しくはなかった。
こうして、首尾よく食料を確保できた頃にはすっかり日も暮れており、2人はああでもないこうでもないと知恵を絞り合って
夕食の準備を進め、何とか食事にありつくことができた。

「けど凄いね、あんなにたくさんお魚釣っちゃうなんて」

「リーゼ達に扱かれていた頃は、もっと悲惨な場所でサバイバルさせられたからね。
デバイスなしで昆虫しかいない森で一週間過ごせとか、恐竜型の動物しかいない世界に放り出されたりとか、
惑星の95%が水没している世界に隠した宝石を探してこいとか」

「は、ははは・・・・・それはまた、何とも・・・・・・・」

「慣れているさ、こういう生活には」

「そっか・・・・・わたしも、慣れるかな?」

「なのは?」

打って変わってトーンの下がったなのはの言葉に、クロノは訝しむ。
先ほどまでの陽気さが嘘のようだ。こっちが圧倒されるくらい明るく振る舞っていたのが、今は見る影もない。
覗きこんだ表情はこの世の終わりのように虚ろで、不安に彩られている。

「このまま、助けが来なくてずっと2人だけ・・・・・なのかな?」

「なのは、そういうのは考えても仕方がないよ。信じて待つしかない」

「けど、ずっと海岸で遊んでいたけど、船も飛行機も通らなかったよ。それがどういう意味なのか、わたしにだってわかるよ」

船や飛行機の姿がないということは、正規の航路から外れていることを意味する。
狼煙を上げようと海岸にSOSの文字を描こうと、それを見つけてくれる者がいなければ用を成さない。
そして、このまま助けが来なければ、ずっとここで暮さねばならなくなる。
やがては悲しみに暮れていた家族も彼女のことを死んだものと思い、記憶の中の悲しい出来事の1つとして忘れていく。
なのはには、それが堪らなく辛かったのだ。


287:バカンスですか、そうなんです③
08/11/11 02:08:08 HNXFC+bH
「ねえ、クロノくん。もしも助けが来なかったら、ずっとここで暮らすんだよね」

「なのは」

「ずっと一緒に・・・・ここで結婚して、家族を作って・・・・・みんなで暮らすんだね」

「な、なのは?」

「クロノくん、その・・・・ちょっと早いかもしれないけど、なのはのこと貰ってくれますか?」

いつの間にか、クロノは尻餅をついてなのはに押し倒されているかのような態勢になっていた。

「わたし、いっぱい赤ちゃん産むから。クロノくんとわたしの子ども、いっぱい作って家族になろう」

「なのは、ま・・・・待って・・・・・・」

「嫌なの?」

今にも股間に手が伸びそうになったところで、なのはは寂しそうに顔を俯かせる。
それを見たクロノは、自分がなのはのことを見誤っていたことに気づいた。
いつだって気丈に前を向き、事件に立ち向かう勇敢な少女。だが、そんな仮面の裏に繊細で傷つきやすい少女の素顔が隠れている。
彼女だってずっと不安を押し殺し、心配かけまいとしていたのだ。ただ、ここにきてそれが少し崩れてしまっただけだ。

「わかったよ」

「クロノくん?」

「ずるいよ、君は。そんな顔されると、断れないじゃないか」

「じゃあ・・・・・」

「こんな僕で良いのなら、お嫁に来てくれるかい、なのは」

「はい、喜んで」

パッと笑顔を零し、なのははクロノにキスをする。
10歳とは思えない濃厚で情熱的なキス。焚き火の音や虫の鳴き声よりも遙かに強く、はっきりと聞き取ることができる。
クロノにとって彼女は麻薬だ。彼女と一緒にいると冷静な思考だとか倫理感だとかは吹き飛んでしまい、
ただ純粋な欲望だけが鎌首を上げてくる。
もっと悦ばせたい、もっと感じさせたい。
アルコールでも飲んだかのように顔を赤くしながら、クロノは徐々に舌をなのはのうなじまで移動させ、その白い頂きを甘噛みする。
小さく悶えるような震えとくぐもった嬌声が嗜虐心を掻き立て、クロノは何度もうなじに唇を吸いつかせながら、
空いている手でなのはの秘部を弄った。小振りなお尻は緊張のためかふるふると震えており、悪戯心から指先で突くと時々、
ビクッと跳ねる様に持ち上がる。

「はぁ・・・はぁ・・ああ・・・・・クロノくん・・・クロノくんのも・・・・・」

熱っぽい声を漏らしながら、なのはは細くしなやかな指をクロノの股間へと伸ばす。
既に何度も体を重ねているだけに、どう弄れば彼が悦んでくれるのかを彼女は熟知している。
あっという間に臨戦態勢を整えた肉棒は水着の中でテントのように盛り上がっており、先走り液が染みを作り始めている。

「ね、ねえ・・・・・もう、良いかな?」

「うん? どうかな?」

うなじから唇を離し、クロノはゆっくりとなのはの下腹部へと降りていく。
そして、おもむろに股間の食い込みをずらすと、愛液の滲む秘唇へとしゃぶりついた。

288:バカンスですか、そうなんです④
08/11/11 02:09:10 HNXFC+bH
「ひゃぁっ!? ク、クロノくん・・・・そんなところ、汚いよ・・・・・」

「なのはに汚いところはないよ」

「け、けどぉ・・・あ・あ・ぁあ・・・だ、だめぇ・・・・クロノくん、エッチぃよぉ・・・・・」

「エッチなことしているに決まっているだろ」

ジュクジュクと濡れそぼった肉ビラをかき分け、舌先を肉壺の奥へ奥へと侵入させていく。
熱を持った媚肉はまるで別の生き物のようにうねっており、包皮を捲って露になった豆を舌先で突けば電気が走ったかのように
ビクビクとなのはの体が震える。その反応を楽しみながら、クロノは尻の谷間を割って小さな菊の窄まりに指を這わす。

「ひゃっ!?」

「うん?」

「クロノくん・・・・・そっちでするの?」

「弄るだけ。なのはも好きだろ?」

「うぅ・・・・やあ・・・・あ・あ・・・・」

「うぅん?」

焦らすように指を押し込んでいくと、なのはの声が段々と震えていく。
避妊のためにアナルセックスばかりしてきたせいか、なのはの肛門はすっかり性感帯として開発されていた。
腸液で滑る直腸は女陰とは比べものにならない強さで押し入る指を深々と咥え込み、尚も貪欲に飲み込もうとしてくる。
最初こそ戸惑っていたなのはも、あっという間に頬を綻ばせてだらしなく涎を垂らすようになっていた。

「ク、クロノくん・・・・だめぇ・・・そっちは・・・・だめなの・・・頭の中、変になっちゃうの・・・・・・」

「変って、どう変なんだい?」

「頭の中が、真っ白になって・・・・・もう何にも考えられなくなるの・・・・・気持ち良いのに凄く切なくて・・・・ああ、ああぁぁ・・あ・・・」

「ほら、ここが良いの?」

「う、ううん・あ・あ・・・・・ひゃぁあ・・あ・あ・・・・・・」

まともに言葉を紡ぐこともできず、なのはは声にならない嬌声を上げて悶える。
ゆっくりと指を引き抜くと、付着した腸液がテカテカと月明かりを反射していた。クロノはそれを愛おしげに舌で舐め取ると、
先走り液の滴る肉棒を取り出し、その先端を涎と愛液で濡れそぼった秘唇へと宛がった。

「あはあぁ・・・・き、きて・・・・クロノくんので、いっぱいお腹の中掻き回してぇ・・・・・・・」

「やれやれ、エッチだね、なのはは」

「うん、なのははエッチな女の子で、クロノくんのお嫁さんなの」

舌っ足らずな言葉で甘えながら、なのはは両手を広げてクロノの挿入を迎え入れた。
グイッと肉壺を押し広げられた瞬間、なのはの腰がガクンと跳ね上がる。クロノはそれを両手で押さえつけ、
なのはの動きに合わせる様にゆっくりと腰を動かしていく。だが、それも長くは続かなかった。
誰もいない無人島で、焚き火が爆ぜる音と昆虫の鳴き声を背景に体を交わらせる。
野外で性行為を行うという背徳感と、誰にも見られていないという開放感が2人の劣情を一気に燃え上がらせたのだ。


289:バカンスですか、そうなんです⑤
08/11/11 02:10:02 HNXFC+bH
「クロノくん、クロノくん・・・いいのぉ・・・・・気持ちい所ズコズコされるの、いいのぉ」

「くぅあ・・あ・・・なのは・・・凄い締め付け・・・ああぁ・・・・・」

「腰、止まんない・・あ・あぁぁ・・・・・」

強引に起き上がったなのはが、クロノの体を押し倒して騎乗位の態勢になる。
妖艶な腰の振りはとても10歳とは思えず、玉袋に詰まった子種を全て絞り尽くそうとしているかのように肉棒を締め上げる。
突き上げられる態勢になったことで肉棒はさっきよりも深く根元まで突き刺さり、さっきよりも強い一体感になのはの
快感のボルテージもグングンと昇り詰めていく。

「ああぁ・・・・お、奥までくるぅ・・・・クロノくんのおチ○チン、奥まできてるよぉ・・・・・」

「なのは・・あ・あ・・・こ、こっちも・・・・・」

「あああん・・・・お、お尻はだめぇ・・・・頭おかしくなるかぁ・・あ・あ・・ひゃ・・・へあ・・ううあぁ・・・」

4本の指で肛門を押し広げられ、なのはの切羽詰った嬌声が漏れる。
前と後ろを同時に責められる感覚に、限界を迎えつつあった快楽中枢が更なる脳内麻薬を分泌して頭の中を桃色に染め上げていく。
端から見ていると腰が抜けてしまうのではないのかと心配してしまうほどの激しい腰振りに、
クロノの右足がつった様な痛みを覚える。射精の前兆だ。

「なのは・・・射精すよ、なのはの子宮に中出しするよ」

「き、きてぇ・・・・・いっぱい射精して・・・・・クロノくんの赤ちゃん、妊娠させてぇ・・・・・」

「なのは、射精るよ・・・ああ・・で、射精るぅ・・・・・・・ぐうぁぁぁぁっ!!」

「あは・あ・・き、ちゃあぁぁぁぁぁ・・・あ・・・精液・・・赤ちゃんの素がぁ・・・・お腹に・・あ・あぁぁぁぁぁっ!!」

どくどくと子宮内に精液を注がれ、絶頂を迎えたなのはが四肢を痙攣させながら恋人の逞しい胸板へと頭を預ける。
下腹部に感じる熱は生命の鼓動だ。今、自分の中に注がれた子種は長い時間をかけて成長し、新しい命となって生まれてくる。
自分とクロノの子ども。
この島を賑わせることになる、第一子だ。

「クロノくん・・・・・・」

行為の余韻に浸りながら、なのはは自分の柔らかい髪を撫でていたクロノの顔を見上げる。

「わたし、いっぱい赤ちゃん産むね」

決意のこもった瞳を垣間見て、クロノは静かに頷いた。
一生この島で生活することになっても良いじゃないか。
ここには、こんなにも愛おしい彼女がいるのだから。

「うん、たくさん作ろう・・・・僕達の子ども」

「頑張ろうね、クロノくん」





翌日。
南国の太陽が南朝に差し掛かろうとしているお昼時、真っ白な砂浜の上で交わる2つの影があった。

290:バカンスですか、そうなんです⑥
08/11/11 02:11:42 HNXFC+bH
「あっぁ・・あ・あ・・・ク、クロノくん・・・いっちゃう・・・いっちゃうよぉ・・・・」

「ううあぁぁ・・・射精よ、また中出しするよ!」

「ううあああ・・・射精てるぅ・・・・クロノくんの精液、お腹の中いっぱいだよぉ・・・・」

「赤ちゃん作るんだろ、いっぱい中出ししなきゃ妊娠できないよ」

「うん、妊娠する・・・・5人でも10人でも産むから、なのはを妊娠させてぇ・・・あ・あ・・・・ああんん!!」

真っ昼間から何の気兼ねもなくセックスができる現状に、2人はすっかり順応していた。
朝食もそこそこに始めて既に5回は射精しているというのに、思春期真っ只中のクロノの肉棒は萎える気配がまるでない。
黒ずんだ勃起を挿入したまま、抜かずに新たな突き入れを開始する。なのはもなのはでクロノに抱かれる度に快楽の渦に揉まれ、
終わりの見えない絶頂の頂を駆け上がっている。
そして、そんな2人を遙か上空から見下ろす2つの影があった。

「・・・・・・・・・・・・」

「・・・・・・・降りる?」

「降りれると思う?」

フェイトの問いに、感情のこもらない声でユーノは答える。
2人が消息を絶ったと知ってすぐ、ユーノは持ち前の補助魔法を駆使して2人の居場所を見つけ出し、
フェイトと共にはるばる救助にやって来たのだが、獣のようにまぐわう2人を前にして降りるに降りられない状況なのだ。
というか、このまま放置していても2人は幸せに無人島ライフを過ごしていくのではないのだろうか。

「僕達、何で必死に2人を探していたんだろうね?」

「そうだね」

「どうしようか。また始まったよ」

「これで7回目。クロノもなのはも凄い体力だね」

海鳴では上へ下への大騒ぎだというのに、恥ずかしげもなく肉悦に耽る2人を見ていると騒いでいたのが馬鹿らしく思えてくる。

「ねえ、ユーノ。次の日曜日って空いている?」

「特に用事はないよ」

「映画にでも行かない?」

「良いね、前から見たいと思っていたのがあるんだ」

感情のこもらない棒読みのまま、2人は約束を交わす。
そんなこんなで、ここに新たなカップルが誕生した。
ちなみに、救出後の検査でなのはの妊娠は未遂で終わったことが確認された。


                                                           おわり

291:B・A
08/11/11 02:12:12 HNXFC+bH
以上です。
あんまりなタイトルは5秒で思いつきました。

292:名無しさん@ピンキー
08/11/11 02:17:04 TavDg5Li
>>291
なにこのバカップルGJ!
普段マジメな人ほど性的快楽に弱いって言うよねー(棒
この二人を反面教師に、ユーノとフェイトは清く正しい男女交際を重ねることになる……のかはB・A氏のみぞ知るw

293:名無しさん@ピンキー
08/11/11 02:37:38 ed+39R4a
>>291
(´゚ω゚):;*.':;ブッ
余りにも甘ったるさに砂糖を思いっきり吐き出してしまったwwww
このバカップル、いろいろ終ってる!!
同日に出来上がった新カップルにも幸あらんことを……

しかしなのは10歳というのは久しぶりに見る!
さっそく実用させていただきましたε=(゚∀゚*)ムハー

294:名無しさん@ピンキー
08/11/11 10:26:53 pd/gm6t+
二人ともGJです。
ところでアギトの「変身」の台詞で、某特撮シリーズが思い浮かんじゃうのは俺だけ?

295:名無しさん@ピンキー
08/11/11 12:49:01 qQl9MhXM
>>279
エリオ…頑張って生きるんだ
きっとこの後負けて悔しがるリインが再戦を申し込むのですね
そして第2回で敗北した方が(ry
GJ!!

296:名無しさん@ピンキー
08/11/11 20:48:45 TgRPRe6o
>>291バカップルGJ!!なんというかおもちゃ箱引っ張り出してきたくなったわw
それにしても・・・やっぱり後ろを狙うかエロノ!だがそれがいい!

297:名無しさん@ピンキー
08/11/11 21:03:36 zmr5H0C0
尻か!尻なのか!

298:名無しさん@ピンキー
08/11/11 21:47:18 WeAhW3LF
>>279
GJ!!
他のお二方同様非常にハアハアさせていただきました。
アギトとリインのSっぷりが堪りません。
機動六課の朝は始まったばかり、もちろん夜にも続くことを示唆しているのでしょう。
エリオは…まあ別世界のエリオがキャロルー相手にSっぷりを発揮して一夫多妻制を成し遂げてくれるはず!

>>291
GJ!!
もうここまで行ってしまえばなのはが妊娠しない方がおかしいです。
クロノはちゃんと責任とって嫁にするんだ!
確実に救助しなければ10人くらい子供を作りそうですこの二人。

299:名無しさん@ピンキー
08/11/11 23:46:45 EAyZmjcC
六課解散後って、みんないったいどこら辺で寝泊まりしてるか分かってる人いるのかな?
例えば、なのヴィとか少なくとも魔法学校に通える場所に住んでる、ぐらいしか分かってないよね?

300:名無しさん@ピンキー
08/11/11 23:57:30 uPlwBbO3
>>299
地名を聞いてるなら公式で出てないことに関してはなんとも言えん

301:名無しさん@ピンキー
08/11/12 00:05:19 aAhuCd+w
>>299
あえて言うなら、スバルはクラナガンで親元を離れていて、
エリキャロは61管理世界で暮らしているってくらいか。

SSXから俺がわかる範囲はこんだけ。

302:名無しさん@ピンキー
08/11/12 01:08:29 z91MMq2V
>>299
あそこって全寮制じゃなかったっけ?
無限書庫まで気軽行き来できる距離みたいだが

303:名無しさん@ピンキー
08/11/12 01:32:50 aAhuCd+w
>>302
クラナガンから快速レールウェイで1時間でいけるミッションスクールらしい。
それ以上はわからん。
ちなみにミッションスクールというのはキリスト教関連の組織が設立した学校法人のことだが、
あの世界では多分、聖王教会関連の学校がミッションスクールなんだろうな。


304:299
08/11/12 01:35:24 5MexaYMD
きっちりしてないようなので、好きにいじれるのだと都合よく解釈しときますね
どうも有難う

305:名無しさん@ピンキー
08/11/12 01:38:02 r/Xqjc6u
>>301
ん、特救隊って首都の南部港湾地区に有るんだっけか
てっきり自分はミッド全体の南の方かと思ってた

306:ザ・シガー
08/11/12 19:21:08 XsCezwUf
>>71
>>72
ウホ! 良い感想♪
嬉しいこと言ってくれるじゃないの、それじゃあとことん喜ばせてやらないとな。

という訳で、25分まで見直ししたら投下するぜ。
レジアス×なのはの「ある中将と教導官の日々」の最新話だ!!

307:名無しさん@ピンキー
08/11/12 19:26:03 rgeVcrWI
おおおおおっ!!!!
待ってやすぜ!

308:ある中将と教導官の日々
08/11/12 19:26:41 XsCezwUf
ある中将と教導官の日々7


レジアスへの淡い恋心を自覚して、なのはの心に一つの波紋が生じた。
19年の人生の中で初めて異性に恋を抱き、そして彼の心は亡き妻に縛られていると知り、恋というものに未成熟な心に激しい恋慕と深い嫉妬が同時に生まれる。
そしてなのはは思う、“彼が欲しい”と。
少女は性質の異なる二つの炎を胸に燃やしながら、携帯端末で相部屋の親友にメールを入れた。
内容は“今夜は外で食事をする事”そして……


“今夜は帰らないかもしれない”という事を。





夜の帳が下り、暗黒が覆い始めた街には空に星が、地には街灯が明かりを灯し始める。
太陽が消えた夜の世界で二人の男女が歩いていた。
一人は長く艶やかな栗色の髪をサイドポニーに結った女性、機動六課スターズ隊長高町なのは。
そしてもう一人は恰幅の良い大柄な男、地上本部所属の中将、レジアス・ゲイズ。
二人は寄り添い、レジアスがなのはを支えるように歩いていた。
なのはの歩きはフラフラの千鳥足で、とてもじゃないが一人で歩くのは困難だった。
二人の近くに寄れば、朱に染まった頬とその吐息に混じるアルコール臭で彼女が酔っ払っている事がすぐに分かるだろう。


「大丈夫かね?」
「ええ……ぜんぜんだいじょうぶですぅ」
「足がフラフラだが?」
「だからへいきですって……」


どこが平気なのか、レジアスはもう一度問おうと思ったが、どうせ徒労に終わると思ったので止めた。
どうも彼女の様子は一緒に夕日を眺めた時からおかしかった。
なんと言えば良いのか、自分に向けられる視線に絡み付くような熱が込められている気がする。
公園で夕日を眺めた後、二人はそのまま夕食を共にしたのだが、なのはは飲めもしない酒ばかり注文しては次々にグラスを空にしていった。
たっぷりとアルコールを摂取した少女はすっかり酔っ払い、足元もおぼつかない状態に陥る。
そして今、こうしてレジアスの肩を借りてなんとか家路についている途中だった。
正直な話、少女の柔らかな肢体の感触と甘い香りに彼の中の色々なモノが暴走しそうだったが、それは鉄壁の理性が必至に制御している。
しかし、まるでレジアスの葛藤を知っているかのようになのはは時折蠢いては自分の身体を彼に摺り寄せた。
その度に中年中将の心の中では脳内アインヘリアルが極大砲撃を連発していた。
だがレジアスの努力も虚しく、状況は彼をさらなる窮地へと追い込む。
ポツンと音を立て、彼の頬に冷たい水の雫が落ちた。


「これは……雨か」


冷えた夜の大気が呼んだのか、いつのまにか曇天となった空がまるで嫌がらせのように冷たい水滴を人々に与える。
レジアスは降り注ぐ雨に顔をしかめながら周囲を見渡す。
今の時節は夜になるとかなり冷え込む、傘も差さずにいれば風邪を引くのは眼に見えて明らかだった。
どこか雨宿りできる場所を求めて彼は当たり一帯に目をやるが、そこに映るのはどれもホテルばかり。
正直、酔いの回った若い娘を連れ込めるような場所ではない。
だが悩んでいる時間がないのもまた事実。
レジアスは、さながら若い頃に大規模な暴動を鎮圧する任務に当たった時のような焦りに駆られていた。
しかし、その時少女の口からとんでもない一言が飛び出す。


「レジアス中将……」

309:ある中将と教導官の日々
08/11/12 19:27:56 XsCezwUf
「ん? なんだね?」
「……ホテル入りましょ」
「ナ、ナニを言っているんだっ!?」


正に驚天動地、レジアスは顔を真っ赤にしてアタフタと大慌てする。
辣腕中将の普段は決して見せない姿はそれなりに笑える光景ではあったが、本人からすれば堪ったものではない。
だが彼のそんな様など露知らず、なのははどこか憂いを帯びた切なげな瞳で彼に哀願した。


「だって寒くて……ダメですか?」


涙目&上目遣いの少女の哀願、これを断ったら男で無い、否! 漢(おとこ)ではない!!
そしてレジアス・ゲイズは男の中の漢である、これに応えぬ道理はない。
彼ができるのは、ただ彼女の要求に従ってホテルのロビーに足を進める事だけだった。





訪れたホテルの部屋は値段の安いビジネスホテルにしてはそれなりに良い部屋だった。
間取りも広く、床もベッドも実に綺麗に掃除が行き届いている。
従業員の質が伺える手入れに感心しつつ、レジアスはひとまずベッドに足を進めて今まで肩を貸してたなのはを横にした。
屈強な体躯を誇るレジアスからすれば軽いとは言えど、長時間人一人の体重を支え続けた老体は少しばかり悲鳴を上げていた。
なのはを寝かせた隣りのベッドに腰掛けた彼は軽く肩を回して一日の疲労を感じる。
そして、とりあえず上着を脱いでひと段落しようと……


「っと、いかん! ナニをやっているんだ私は!」


……はしなかった。

正直言って今の状況はヤバ過ぎる、危険度1000パーセントだ。
中年の政府高官が階級が下のうら若き乙女をホテルに連れ込む、客観的な見地で考えれば超ド級のセクシャルハラスメントである。
もし週刊誌にでも嗅ぎつけられたらそれだけで身の破滅は免れない、社会的な地位を全て失うは必定。
今まで積み上げてきたミッド地上の秩序の守護者と言うイメージは崩壊し、ただのエロオヤジへと成り果てるだろう。
それだけはなんとしても避けねばならない事態だった。
地上の平和の共に誓い合った親友の為に、自分を信じてくれる部下やミッド地上の市民の為に、そしてなにより最強最悪に嫉妬深い実の娘やあの世の妻の為に。
故に彼の取る行動は一つ。
今すぐ部屋を出てフロントへ行き、部屋の料金を先に支払い、何事もなかったように家に帰り、娘にお休みのキスをしてベッドに飛び込む事。
その過程を数秒で超高速シュミレーションして反芻すると、レジアスは即座に行動を開始した。
一度脱いだ上着を羽織り、ドアに向かって足を進める。

だがそんな彼の進路を阻む緊急事態が発生。
上着の袖を何者かが掴み、彼の進行を阻止したのだ。
レジアスはまるで悪魔に捕まった人間の如く焦りと恐怖駆られた表情で振り向く。
そしてそこには、サイドポニーに結われた茶色の髪を揺らす美少女教導官の姿があった。
アルコールの為か、それともレジアスと密閉した空間に二人きりという状況への興奮の為か、なのはの頬は鮮やかな朱色に染まっている。
瞳はトロンと潤んで切なそうに物欲しそうに、とても処女とは思えぬほどの蟲惑的な魅了を持って彼を見つめていた。
ボタンを肌蹴た胸元から覗く胸の谷間と相まって、今のなのはは破壊力の塊、男と言う生命体を狂わす魔毒に他ならない。
レジアスは反射的になのはから視線を反らした。とてもじゃないが、今のなのはの瞳を見つめて理性を保つ自信がなかった。
だが彼のそんな葛藤など露知らず、なのははその瑞々しい桃色の唇を蠢かし妖しく言葉を紡ぎだす。


「……どうして行っちゃうんですか?」

310:ある中将と教導官の日々
08/11/12 19:28:56 XsCezwUf
「い、いや……そのだな……あ、あ、明日も仕事があるし……流石にこんな状況で男女が二人きりというのは……なんだ、その、問題がだな」


汗だくでしどろもどろになりながら必至に弁明するレジアス。
その姿はとても公衆の面前で演説する時の威厳や気迫など欠片もなかった。
おそらく、彼がここまで狼狽する様を見た人間など数えるほどしかおるまい。
普段は厳格で知られる彼の意外な一面に、艶めいたなのはの雰囲気が少しだけ和らいだかに見えた。
だがそれも一瞬、少女の顔はすぐに淫蕩さを含んだ妖女へと変わる。


「その……私、今日はもうここで過ごしたいんです……酔いも酷いし……でも一人は心細くて……」


思わず庇護欲をそそるような弱弱しい表情と言葉、そしてその中に溶け込んだ妖しさは形容し難い引力を誇っていた。
昼間は可憐で天真爛漫だった少女が見せる媚態にレジアスは思わず息を飲む。
昼と夜で違う顔を見せる、それはまるで太陽と月に彩られる空のようだった。
そして、艶やかに濡れた少女の唇は続く言葉を紡ぎだした。


「……今夜は……今夜一晩は私と一緒にいてください……」


レジアスの服の袖を掴みながら、なのはは上目遣いに彼の瞳を覗き込み哀願する。
潤んだ少女の瞳がもたらすその魔性めいた力に男は頷くことしかできなかった。





ホテルのバスルームに入れば何も纏っていない肌にゾクリと肌寒さが走った。
季節は既に上着無しでは外に出れないような時分であるだけにしょうがない事ではある。
少女はシャワーのコックを捻り、熱い湯を己が裸身へと注いだ。
かなり温度設定を高く設定しているのかバスルームには濛々と湯気が立ち込める。
湯の熱に白く澄んだ少女の肌は徐々に桃色に変わっていった。
体内に摂取したアルコールのせいか、いつもよりも紅潮している彼女の肌はどこか艶めいていて、とても処女とは思えぬ色香を放っていた。
酒の残り香と熱湯の温度、この二つだけではなく恋しい思い人と二人だけで過ごす事への興奮がさらなる燃料となって、少女……高町なのはの身体は芯から熱く滾っていく。
だが、燃え滾るような身体とは正反対に彼女の心は氷のように冷たくなっていた。
それは全て、自分自身を軽蔑する自虐の心が故に。


「わたし……さいていだな……」


シャワーを浴びながら、水滴が床を叩く音に溶けるような小さな声でなのはは呟いた。
今日の……いや、今の自分がしている行為に少女は自身を軽蔑する。
酒の力を借りて彼を誘惑し、挙句の果てはホテルに連れ込んで一晩共に過ごすように強要。
責任感の強くて優しい彼が、今の自分の頼みを断れないと分かっていてここへ誘った。
酔いのせいにしてはいるが、半分は計算ずくの行動である。
それは、とても普段の自分からは想像もできない良識を逸脱した行いだ。


「どうして……わたし……どうしてこんなことしてるんだろ……」


なのはは湯気に曇るバスルームの中、自虐と自問を繰り返す。
レジアスへの恋心を自覚してから、彼女の心はおかしくなった。
狂おしい愛しさが胸を甘く焼き、彼の口から出た亡妻の存在が嫉妬と憎悪を煽る。
産まれてこの方恋の一つも知らなかった乙女には制御不可能なあまりに強すぎる二つの感情。
彼女の心は混乱の極みだった。
今すぐ彼に想いを伝えたい、卑しい想いを募らせる自分が恥ずかしくて顔を見るのが辛い、亡き妻の事など忘れて自分だけ見て欲しい。


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