パワポケでエロパロ7at EROPARO
パワポケでエロパロ7 - 暇つぶし2ch50:名無しさん@ピンキー
08/11/02 14:38:59 RSCh45+8
どうして日本じゃハロウィンが流行らないんだろうか

51:名無しさん@ピンキー
08/11/02 15:09:17 kyleaOG2
ハロウィンはキリスト教カトリック教会の万聖節の前夜祭だからかな。
日本みたいな無宗教国家ではどうでもいいんじゃない?

52:名無しさん@ピンキー
08/11/02 15:13:33 fL//Q5kv
時期が中途半端だってのも一つの要因って聞いたような
クリスマスみたいに休みでもないしな

53:名無しさん@ピンキー
08/11/02 15:16:42 bWMACjbk
ジャック・オ・ランタンを作ろうとすると
『食べ物を粗末にするな』
と農民が怒ったからだ

大ウソ

54:名無しさん@ピンキー
08/11/02 16:39:43 3C678cOW
海外では「子供のための祭り」的な位置づけになってるからじゃない?
こどもの日や七五三を大々的にやらないのと同じ理由

55:名無しさん@ピンキー
08/11/02 16:56:41 jPPSvBlW
服部君の事件のせいでなんとなく悪いイメージがあるな>ハロウィン

56:名無しさん@ピンキー
08/11/02 17:21:55 m+9sl9vF
売り物に無機質感がないから

57:名無しさん@ピンキー
08/11/02 18:30:12 bWMACjbk
日本でお化けの仮装というと妖怪だらけになってしまって
百鬼夜行になりリアルで怖いから

それにどんな妖怪に扮しても大体水木先生の作品に………

水木………どうしてんだろ?

58:名無しさん@ピンキー
08/11/02 19:25:52 MDjbqTO2
かまわん、GJだ。

59:名無しさん@ピンキー
08/11/02 21:05:30 ciahTMoW
盛りあがってきた。

60:名無しさん@ピンキー
08/11/02 23:32:38 ciahTMoW
うむ やはり盛り上がってきた

61:名無しさん@ピンキー
08/11/03 01:45:29 l+aA+Rk2
ああ、盛り上がってきたな

62:名無しさん@ピンキー
08/11/03 01:56:17 ljVjl7k7
白木恵理は28なのに何故あんなにロリ可愛いんだ…

63:名無しさん@ピンキー
08/11/03 02:23:59 JpnDuyZE
当初のキャラ原案では28だったけどグラッフィッカーがかわいく描きすぎてしまい、
テキストもそれにつられる形となった、って感じじゃなかろうか
ミーナさんと同じ理由で

64:名無しさん@ピンキー
08/11/03 02:32:07 ue276vdr
カズは酒に強いのだろうか

65:名無しさん@ピンキー
08/11/03 09:02:17 VsALozoy
それは……わかんねぇ。
その人の想像に任せるしか

66:名無しさん@ピンキー
08/11/03 09:22:18 5RuEUDka
>>62-63
28じゃない、27だ!28はタマコな

67:名無しさん@ピンキー
08/11/03 11:11:17 qhJx6Znm
パワポケで一番好きな彼女は武美と真央です

68:名無しさん@ピンキー
08/11/03 11:18:37 GLJ68hqY
僕はようこ先生とリンちゃん!

69:名無しさん@ピンキー
08/11/03 11:54:40 bHmOrqmf
タマちゃんと武美と詩乃

70:名無しさん@ピンキー
08/11/03 12:29:44 G77NrYtV
上とことごとく好みが外れる俺は異端ですか。そうですか。

71:名無しさん@ピンキー
08/11/03 16:07:15 IzTDPBwG
武美と真央・・・

72:名無しさん@ピンキー
08/11/03 16:40:48 G77NrYtV
瑠璃花が最高
異論は認めない。

73:名無しさん@ピンキー
08/11/03 18:03:06 DaipMJLL
9主×貴子を書きます。
幽霊エンドの方なので暗い感じです。

74:名無しさん@ピンキー
08/11/03 18:03:55 DaipMJLL
「ああ、お父さんが心配してるからはやく帰らなきゃ」
学校と部活を終えて、自分は今下校している。
もう日は落ちて、夜の光が街を照らす。
「信号が赤だわ…。でも…わたっちゃえっ!」
交差点を信号が赤でも誰も来てないと思ってわたってた。
強いブレーキの音が聞こえたのはその時…。
「え……!?」
振り向くと、ブレーキを止められない車が…自分に向かって…。
「きゃああああああああっ!」

『幸せなロスタイム』

「あ…う……」
真っ暗で目の前が見えなかった。
体が強く打たれて全身に引き裂かれてしまう痛み…。
とても苦しくて…痛い…。
(私…どうなって……っ!)
失われてた視界が徐々に歪みながらも開いていった。
そして自分は気づいてしまった。
体は横たわっていて、全身から激しい血が流れていて…。
上には必死に自分を揺さぶる人の姿が…。
(私…、車に轢かれたんだ…)
そう気づいた途端、痛みが消えていくと同時に視界もまた暗くなる。
抗おうとしてもまったく抗えない不思議な眠りに…。
(私…死んでしまうの…。嫌…死にたくない…生きたい…生きたい…!)

「貴子ちゃん!貴子ちゃんっ!」
名前を呼ばれたのはそんな時…。
がばっと目を開けると…。
「ここは…?」
そう、ずっとここで眠っている自分の寝台。そのすぐ隣には…。
「小波さん…」

75:名無しさん@ピンキー
08/11/03 18:05:04 DaipMJLL
半年前からこの街にやってきて、自分と出会い、
そして父の手伝いをしてくれるようになった彼。
今は自分と父と同じ家で暮らすようになっている。
「貴子ちゃんの悲鳴が聞こえたから、貴子ちゃんの所にきたんだけど…どうしたの?」
「小波さん…うっ!」
「貴子ちゃん?」
胸に何か強い想いが沸き彼に抱きついていた。
「うっ!うう…っ!」
溜め込んでいた想いを吐き出して自分は泣いていた…。
「落ち着いて、貴子ちゃん。何があったんだい?」
彼は自分を落ち着かせようと優しい口調で言葉をかけてくれる。
そのおかげで自分も泣いているのがちょっと治まって口を開く。
「夢を見たの…」
「夢…何の?」
「あたしが、車に轢かれた時の夢…」
「……!」
思い出したのは2週間前のこと。
彼と初めて出会ったとき、お腹を空かせた彼に街で買ったコロッケをあげた時、
その思い出話と学校でした将来の夢のこと。
その時、彼が自分と会う前にその場所で車に轢かれそうになったと言った時。
レールに添えられている花を見て吐き気を感じた。
それから周囲の目は変わった。
時々自分に気づかない人間が出始めたのだ。そう、父も自分が見えなくなってしまっている。
そして気づいてしまった。あの時車に轢かれて自分は死んだと…。
今ここにいるのは影にすぎないということを……。

76:名無しさん@ピンキー
08/11/03 18:06:02 DaipMJLL
「ねえ小波さん。あたし、まだここにいるよね?」
このまま自分が消えてしまうのが怖い。
何も感じなくなって突然いなくなってしまうのが怖い。
だから聞かずにはいられなかった。
彼は落ち着きながら、それでも強い口調で言う。
「当たり前だ!貴子ちゃんはちゃんとここにいる俺の側にいる!」
「でも…お父さんはもう気づいていないのよね…」
「……!」
彼でさえ聞こえた自分の悲鳴でも父はやってはこない。
もう父は自分の姿も声も聞こえていないのだ、それがより冷たく自分の胸に響く。
「もう私のロスタイムも…終わりに…」
「言うな!」
怒っているような強い声で言われて驚いた。
今、目の前にいるのは強い意志を込めた彼だ…。
「俺が側にいるといっただろう?だから心配するな、貴子…」
「あ……」
呼び捨てで呼ばれたのはこれで二度目だった。
それでも何故か嬉しいような気分だった。惹かれていた。
もう死んでいるはずの胸がどくんどくんと音が高まる…かあっと熱くなる。
「じゃあ俺は戻るから…」
「待ってっ!」
立ち去ろうとする彼を呼び止めた。
「お願い、私の側にいて…。私を放さないで…」
このまま立ち去ったら自分は本当に消えてしまうかもしれない。
怖い…、だから彼に側にいてほしい…そう願った。
「お願い……」
後ろから抱き着いてくる自分に、彼は言った。
「…わかった。側にいるよ…」

77:名無しさん@ピンキー
08/11/03 18:06:48 DaipMJLL
父が気づいていたら逆鱗が彼を襲っているだろう。
何せ自分は今、一人用の寝台で彼と共に眠っているのだから。
一人用なだけでなく、彼の体も自分よりずっと大きいため、
寝台はせまくてあまり動けない。
それでも自分は何か安心したような感じになる。
彼が側にいる。自分を守ってくれている。それに彼は暖かい。
側にいるだけで不思議な温もりが自分を包んでくれていた。
「小波さん…暖かい…」
「……ああ…」
だが、自分は少しだけ感じていた。彼の様子がおかしいことを。
彼は寒くはなさそうなのに、何か震えているようだった。
「どうしたの?小波さん…」
「貴子ちゃん…話しかけないでくれないか?」
「どうして…?」
どうして、その理由はすぐに行動でわかってしまった。
「えっ……!んっ!!」
彼はこちらに振り向いたと思った途端、いきなり顔を自分の顔に押し付けたからだ。
すぐに唇を押し付けられる。
「んっ!んんんんんっ!」
(く、苦しい…!)
呼吸ができなくなって、体中でもがいてしまう。
しかし力は彼の方が当然強くてなにもできはしない。
ただ唇を押さえつけられただけだったが、彼は唇から舌を口の中に出してくる。
「あ、あうっ!」
舌を舌で当てられながら自分は彼のなすまま。
そう思った後、彼の動きが弱くなってそのまま解放された。
「はあっ!はあっ!」
荒い呼吸をしながら、自分は彼を見る。
すると彼は暗い表情をしながら、
「ごめん、貴子ちゃん…」
それで気づいた、自分は学生とは言っても、女性で彼は男性。
一緒の寝台で眠っていたらこんなことになるのもおかしくはなかったのだ。
「貴子ちゃん、俺は床で寝るよ、だったら貴子ちゃんに…」
「待って、このままでいて…!」
彼はきょとんとした表情をした後、
「その言葉の意味…わかっているの?」
「いいわ…ううん、そうして…」
強引なキスだったけど悪い感じはしなかった。むしろ心地よい感じだった。
本当はきっと自分の中の残された時間に気づいていたから。
だから感じたかったのかもしれなかった、この初めて味わう心地よさを。

78:名無しさん@ピンキー
08/11/03 18:07:56 DaipMJLL
「貴子…いくぞ」
「うん…んっ!」
心の準備はできていたからもう一度のキスは驚きも苦しさもなかった。
彼の唇から感じる温もりは心地よく、しびれてしまう感触に襲われる。
「ひゃっ!」
彼の手の平が自分の鎖骨に触れた途端、感じたことのない感触を感じた。
それに思わず声をあげて体を捩じらせてしまう。
「ごめん…また驚いた?」
「大丈夫よ…このまま続けて…」
色んな所を旅回ってきた分、こういうこともあったから手馴れているのだろう。
それに比べて自分は学校で学んだぼやけた知識くらいしかない。
すべてが初めてでその感覚に溺れていた…。
服越しから鎖骨から首筋に、手をつかみながら腕へとすべるように彼の手の平が自分の体を撫でる。
その旅にやわらかいようなくすぐったいような感覚が自分を襲う。
「もう、大丈夫か?」
「ええ…」
「じゃあ…」
彼が自分の体を左腕で支えながら右腕で自分の寝着を掴んだ。
胸から響く音がどくん、どくん、とさらに大きく早く動く。
「いいな?」
最後に彼が尋ねてきたのを見て緊張が続く中こくりと頷いた。
彼の右腕はすべるようにそのまま自分の寝着を手に掛けた。

79:名無しさん@ピンキー
08/11/03 18:08:53 DaipMJLL
自分でもまだ子供だなって思っていた。
生まれたままの姿になった自分の体を彼はじっと見つめている。
それが自分の瞳に写ると、今の状況に今更頬を赤らめてしまう。
「私、やっぱりまだ子供でしょ?」
「ああ、でも…綺麗だな…」
なんてベタすぎる言葉を返してくれる。それでも嬉しかった。
どくん、どくん、どくんと胸の響きがより高まる。
「貴子、準備はいいな」
「うん……ひゃうっ!」
頷いたと同時に彼は自分の小さなふくらみの頂点に口を含ませた。
途端に、痛みと同時に吸い寄せられるような感触。
「きゃううっ!」
口はふくらみで吸い寄せながら左手で腰のあたりを撫でられる。
すべるような感覚から声をあげてしまう。
そして右手は…。
「あああっ!!」
膝から腿をそして腿から上るようにすべらせながらそこに触れる。
甘い感触が全身に伝わり今まで以上に声をあげてしまう。
その場所を撫でる中、何か水が飛ぶような音が聞こえる。
「きゃんっ!」
水が弾けるような音と共に自分も声をどんどんあげてしまう。
自分がどこかに行ってしまいそうな感触、その心地よさに…。
次第に溺れていく…。
「お願い……」

80:名無しさん@ピンキー
08/11/03 18:09:41 DaipMJLL
彼も自らの服を手に掛けていって生まれたままの姿になった。
その逞しい体に自分は見惚れてしまっていた。
がっしりした腕を始めとした暖かく優しい体。
彼は自分を覆いかさぶるように抱きしめて寝台にまっすぐになった。
「力を抜いて…」
そう言った後に、自分のその場所に熱い彼のそれが押し当てられる。
そのままゆっくりと自分の中に入っていく。
同時に体の中から熱い想いと一緒に引き裂かれていくような痛みが走る。
あまりの痛みに自分は苦しい顔を見せてしまいながら歯を噛み締める。
「貴子、大丈夫か?」
「だ、だいじょうぶ…」
わかっている、まだ痛みは続くことを、そしてもっと酷い痛みが来る事を。
「なあ、このまま痛いのが続くよりかは一瞬だけの方がいいかな?」
「え?……ええ……」
彼の問いに苦しみながらも、答えた、そして。
「絶対に力を抜いて…いくぞ」
そのまま勢いよく貫かれた。
「っ!!!…か…はっ…」
体の下から凄く熱く大きなものが自分の体を引き裂いた。
しばらく声も出なかった。言葉では話せない激しい痛み。
はっきりした、強い衝撃が体の中から襲ってくる。
(く、苦しい…いた…い…)
「貴子…貴子…動くぞ…」
その声さえぼんやりとして聞こえない。痛みしか感じられない。
それでもだんだん感じ始めた。彼が腰を動かし始めていることを。
ふと見ると、彼と繋がった所から赤い血が勢いよく流れ始めている。
そこまでの痛い思いを自分は味わっていた…でも…。
「ぐ…くう…ふ…ああ…ああっ!」
不思議と痛みは少しずつ薄れていく、それと同時に今まで以上にくすぐったい、
しびれるような感覚が中から伝わる。
自分の中にある彼の熱い思い。それがゆっくりと呻く。
「ううあっ!ああっ!…小波…さん…」
気がつけば自分から腰を動かしていた。この感触を自分から求めていた…。
「貴子…もう…」
「お願い…放さないで…そのままでいて…お願いっ!」
もっと彼を感じていたい。彼の熱をそのまま受け入れたい。
もう長くない、だからこそ、この甘い想いに溺れてしまいたい…!
そして自分の中に彼の想いは流れていった。
それは自分の中を熱く焼き、それと同時に甘い想いを存分に感じる。
「小波…さん…あああああんっ!!」
彼の名前を呼びながら自分は天に昇るような気分を味わっていた。


しばらくして落ち着いた後、自分は彼と一緒の寝台で寄り添っていた。
まだあの感触をわすれられず頬を赤らめている自分に彼は聞いた。
「貴子…今は幸せか?」
「うんっ!このままで幸せでいれたらいいなあ…。
あたしと、お父さんと、小波さんと三人で!」


81:名無しさん@ピンキー
08/11/03 18:10:35 DaipMJLL
「ずいぶん寒くなって来たね」
12月20日。あの場所で彼は呟いた。
「そうねそろそろクリスマスよね」
「そうだな、商店街もにぎやかになってきたしな」
二人でクリスマスのことを仲良く話していた。
この感じがなんとなく楽しい。
「プレゼント、渡さなくちゃいけないわね」
「あ、ごめん。俺はまだ用意してない…ってそんなことより?!」
彼が自分を見て、目を擦る仕草をした後、驚きながら呟いた。
「…俺の目がおかしいのかな…?
貴子…なんだかずいぶんと…薄くなってるようだけど…」
言われて自分の体を見る。
そう、自分の体がどんどん薄くなっている…。そして自分は自覚した。
「そろそろ神様のくれたロスタイムも終わりに近づいてきたみたい…」
その言葉に彼ははっとしたような顔をして。
「…!そんな…どうして…!」
そんな彼に自分は用意してた小包を渡した。
「これ…少し早いけどクリスマスプレゼント…受け取って」
「ああ…でも…」
それを受け取りながら彼は戸惑っていた。
「今までありがとね…楽しかったわ」
「おい!行くんじゃないっ!」

82:名無しさん@ピンキー
08/11/03 18:11:23 DaipMJLL
「コロッケ美味しかった?」
初めてあげて自分が料理して作ったコロッケ…。
「ああ!」
すぐに返した。父と彼のために心を込めたコロッケだった。
答えがなんなのかはわかっていた。それでも…聞いたから…。
「ごめんね、慌て者で、お父さんをよろしくね」
そんな自分に彼は必死の表情で言う。
「待て、あきらめるな!君と別れたくない!」
彼の本音だろう。そう、自分の本音もそうだ。
彼と別れたくない、そうわかっているはずなのに…。
「あたしだって…でも…もう無理みたいなの」
「待ってくれ、君に言わなきゃいけないことがあるんだ!」
必死に止めようとする彼。だからこそ惹かれたんだ。
好きになってしまったんだ…。
「小波さん?」
「なんだ?」
彼の名前を言うと彼は尋ねた。
そして言った、今までのお礼とお別れの言葉を…。
「楽しい思い出をありがとう…。
短い間でもあなたと過ごせたんだもの。神様に感謝しないとね」
「おい!…おい!行くなよ!行くなよ!おい…!」
自分の体がどんどん消えていく…。
(あたしは本当に消えるんだ…でも…不思議と怖くない…。
ありがとう…小波さん…ロスタイムは…幸せだったよ……)
視界が消えていき、耳も聞こえなくなっていくなか、彼の最期の言葉が聞こえる。

「……神様、残酷だぞ…」

そのまま自分の視界は完全に消えていった……それでも自分は微笑んでいた…。

83:名無しさん@ピンキー
08/11/03 18:14:03 DaipMJLL
これで終わりです。
幽霊彼女はグッドエンドが昇天だからうまくいっても悲しい気分が残る。
次は智美か友子を書こうと思います。

84:名無しさん@ピンキー
08/11/03 18:19:24 H8V863i7
リアルタイムで頂きました。ごちそうさまでした

85:名無しさん@ピンキー
08/11/03 19:29:49 VsALozoy
貴子GJです!
幽霊だから仕方ないんだろうけど……あれがBESTなんだって認めたくない。

86:名無しさん@ピンキー
08/11/03 21:49:24 2xpHqcEa
GJでした。
・・・・・・泣くしかないじゃないか・・・。

87:名無しさん@ピンキー
08/11/04 05:27:36 /7f6fANd
>>48
わずかな時間を見つけて書いてくれる作家に感謝汁。

88:名無しさん@ピンキー
08/11/04 09:49:53 lwineJOs
>>87

89:名無しさん@ピンキー
08/11/04 17:26:42 AELuNv5Z
>>87

90:名無しさん@ピンキー
08/11/04 19:27:19 dyeQnVPg
90

 

91:名無しさん@ピンキー
08/11/05 00:16:43 g3ZQ5mu4
あぁ・・・るりか、るりか、るりかぁ・・・・・・・・・

92:名無しさん@ピンキー
08/11/05 14:05:37 xtNnS92f
瑠璃花はまだあるからいいじゃないか
わん子なんて一つも…

93:名無しさん@ピンキー
08/11/05 17:36:00 8DMg1v90
真央真央真央

94:名無しさん@ピンキー
08/11/05 17:46:48 FjhNDfPY
唯と素股したい。もちろんパンツ越しで

95:名無しさん@ピンキー
08/11/05 21:00:52 /cFkl817
河島×若い時のセツ、葉月×婚約した恋人、石中×小野など
マイナーなものって見たいと思う?
ネタは考えられなくもないけど…。

96:名無しさん@ピンキー
08/11/05 21:02:11 eiKIr9NX
愚問なり

97:名無しさん@ピンキー
08/11/06 05:26:11 6jQFxb3G
石中は毒男であるべき。クリスマスのイベント的に考えて。

小野さんは本田とくっつけばいいよ。

98:名無しさん@ピンキー
08/11/06 08:09:40 CW6eUk5d
自分的には小野さんも9主とくっついてほしいけどなぁ

99:名無しさん@ピンキー
08/11/06 08:26:26 G+0mlN+6
わん子×真央…………
いや、何でもない

100:名無しさん@ピンキー
08/11/06 10:00:04 /uLGCeUd
ヘルガと小杉(9裏)はどうだろうか?

101:名無しさん@ピンキー
08/11/06 11:38:17 BWRIHZxO
小野さんを寝取る8主

102:名無しさん@ピンキー
08/11/06 12:07:00 G+0mlN+6
4裏やってたら初パラサイトイベント体験したので
パラサイトアキミ×4裏主の逆レイプ&寄生されてめでたしめでたしエンドの絵が浮かんだ。
誰かこの絵を文章or画像化してくれないかなぁー。

103:名無しさん@ピンキー
08/11/06 13:47:27 WrxXGA7B
試合に負けて消されたと思ったら、何故か異世界に飛ばされるわ、
仕方無しにその世界で前に歩いていったら仲間が死ぬわ、
そんでもって死んだはずの仲間が生きてた、と思ってたら襲われるって
どこまで不幸なんだ4主。

だが、それがいい
あとアサシンで襲われる展開もあったよね、
本当に殺しにかかってくるから困る。
しかも倒すと死んじゃうからさらに困る。

104:名無しさん@ピンキー
08/11/06 20:16:56 Z8n8mphp
真央真央真央 
・・すまん7主×真央大好きなんだ

105:名無しさん@ピンキー
08/11/06 20:42:44 xlnQOsrh
きもちわかる

106:名無しさん@ピンキー
08/11/06 20:43:10 7RkY/R6F
謝る前にsageろ

107:名無しさん@ピンキー
08/11/06 20:45:43 HGKawkOW
>>102
いいじゃないか…

108:名無しさん@ピンキー
08/11/06 21:09:05 rG//yUpM
>>104
どちらかと言うと 9裏主×ブラックの設定がいいのだが・・・

109:名無しさん@ピンキー
08/11/06 21:22:11 xZ/8HSrM
過度なクレクレは書き手をげんなりさせるぞ

110:名無しさん@ピンキー
08/11/06 22:35:11 /uLGCeUd
>>108
スレチ
他当たれ

111:名無しさん@ピンキー
08/11/06 23:53:15 4RDA5eud
>>108
スレチではねーよw

112:名無しさん@ピンキー
08/11/07 01:23:54 iOmr5PIO
ホモネタ無しじゃなかったか?

まぁありならありでいいが、書く勇者はいるかね?

113:名無しさん@ピンキー
08/11/07 01:24:53 Dj1CjrPF
>>112
黒打ブラックじゃないぞ…9裏のブラック(真央)だ

114:名無しさん@ピンキー
08/11/07 02:18:08 DC7mUw3F
かなり前に9裏を書いたものだが、前作の続編を書いてもよいのだろうか?ネタが浮かんできたんだが・・・。

115:名無しさん@ピンキー
08/11/07 03:23:41 yPOKcOie
いかでか否と答ふべき。とく書き給へ

116:名無しさん@ピンキー
08/11/07 10:01:01 iOmr5PIO
>>113
すまん。ブラッドに見えたんだ。
ちょっと眼科医ってくる。

117:名無しさん@ピンキー
08/11/07 10:31:28 0Ul5QblO
チアコスのなっちゃんを視姦したい

118:名無しさん@ピンキー
08/11/07 17:53:57 Le9tiAkD
>>114
なんだ?土下座すれば書いてくれるのか?
ならいくらでもするぜ むしろさせて下さい

119:名無しさん@ピンキー
08/11/07 21:30:04 V0WcAmNR
大帝国に負けた6主が、
彼女に別れの言葉と再会の約束を誓って島送りにされた後、
幸せ島から帰ってきて彼女と再会するというネタはあるけど、
肝心の彼女を誰にするか迷う…。

120:名無しさん@ピンキー
08/11/07 22:03:41 3CBXtoHr
感動できそうなやつを自分も書こうと思った事はあるんだが……
そういう話って、それなりに文章力ないとうまく書けなんだよな

121:名無しさん@ピンキー
08/11/07 22:20:08 OhvZk5XQ
>>119
書くとしたら、基本的に誰でもいいと思うけど、
個人的にはシナリオの流れから瞳さんか彩さんがいいかなぁと思う。
鈴音さんはやっぱりあのシナリオが一番美しいしね。

122:名無しさん@ピンキー
08/11/08 21:30:46 jIdd8VJv
>>119
俺は彩がいいな
個人的意見でスマソ

123:名無しさん@ピンキー
08/11/08 22:45:44 wm2kPlgv
詩乃が良いという俺は少数派?

124:名無しさん@ピンキー
08/11/08 23:08:03 QRl3o81c
>>123
ここにいるぞ!

125:名無しさん@ピンキー
08/11/09 01:22:16 J4I97tO+
仕事中のなっちゃんと子作りしたい

126:名無しさん@ピンキー
08/11/09 01:31:39 4eXlOwv5
パワポケ10ねたで、アホな勢いで突っ走るネタならあるんだが……
OKが出るならすぐかき始めますが、いかがかな?

127:名無しさん@ピンキー
08/11/09 01:32:35 RsGMUf+u
モチOK

128:名無しさん@ピンキー
08/11/09 11:56:28 6RmmAu8g
さぁ、早く作業に取り掛かるんだ!

129:名無しさん@ピンキー
08/11/09 18:22:30 /Zf61e3C
促すなよ。

職人さんに任せとけ。

130:名無しさん@ピンキー
08/11/09 19:02:23 6RmmAu8g
………いや、エロパロスレでよく言うことぢゃん
別に促してるわけじゃなく激しくwktkしてるってことだよ
もうちっと勉強しろ


131:名無しさん@ピンキー
08/11/09 19:25:56 /Zf61e3C
あっそう

132:名無しさん@ピンキー
08/11/09 19:38:43 RsGMUf+u
これは・・・

133:名無しさん@ピンキー
08/11/09 20:39:22 hqwn7kzP
(;^ω^)

134:名無しさん@ピンキー
08/11/09 22:05:27 q13GpXgH
どっちが良い悪いって言いたくないけど・・・

これは・・・

135:名無しさん@ピンキー
08/11/09 23:17:13 /Zf61e3C
いちいち構う必要ないじゃん。
この程度でムキになる奴はピンク板来ちゃ駄目だろ。

136:名無しさん@ピンキー
08/11/10 00:42:14 ipTFfcpt
ちよちゃんを書きたくなった。
でもパワポケ11発売したら書きたくなくなりそうだ。

137:名無しさん@ピンキー
08/11/10 01:04:08 l9VGK4qk
なら今書くんだ!今すぐに!

138:名無しさん@ピンキー
08/11/10 01:46:32 gh+qYX87
今GOサインの出たパワポケ10のSS書き進めてるところなんだが。
このスレ的には、SSの中のギャグにAA使うのはありなのか楠?

139:名無しさん@ピンキー
08/11/10 02:27:22 M6cb2g0/
>>135
おまえのことだよ…

140:名無しさん@ピンキー
08/11/10 09:58:16 bSswMXvs
>>138
俺的には大丈夫。
ただ、あまりにも多い場合はウザいと思われかねないので注意。

141:名無しさん@ピンキー
08/11/10 17:49:03 l9VGK4qk
彩さん、鈴音、詩乃と6の流れが強いけど……
カズ物を投下してもいいだろうか

142:名無しさん@ピンキー
08/11/10 17:55:07 z+TNRqvY
>>141
断る理由なんて~ないのさ~

143:名無しさん@ピンキー
08/11/10 18:49:38 rOM7J1z4
真央ものちょっと考えてみたんだが・・・

144:名無しさん@ピンキー
08/11/10 19:05:28 l9VGK4qk
了解。8時くらいに投下します

145:名無しさん@ピンキー
08/11/10 19:13:03 IcxWb9JQ
>>144
wktk

>>143
お前は半年ロムってろ

146:名無しさん@ピンキー
08/11/10 20:05:59 rOM7J1z4
待ってる

147:名無しさん@ピンキー
08/11/10 20:26:55 rOM7J1z4
マダー?

148:うどん人
08/11/10 20:34:55 l9VGK4qk
>>147
すいません。今からカズ物を投下します。
一応カズBEST後から数年後という設定です。

149:名無しさん@ピンキー
08/11/10 20:35:57 l9VGK4qk
 日本のどこかの、どこかの町の、どこかのデパート。何の変哲もない普通のお店。
 客層は老若男女様々で、店内はいつもと同じような賑わいを見せており、
あちらこちらから客引きの声やらたわいない会話やらが聞こえてくる。
 そんなありきたりなデパートの、とある洋服店の、とある一角。
 そこに少し他人の目を引く一組のカップルの姿があった。
「うーん……これ可愛いんやけどやっぱりサイズがなぁ……」
「オーダーメイドすればいいじゃないか」
「そりゃ出来るんやろうけど……高いで?」
 だが、他人の視線などほとんど気にせず、二人だけの世界でいる彼ら。
 まぁ注目されるのも当然の話である。
女性は全長190はあるであろう長身であるし、
一方、男性はプロで活躍する野球選手である。
 ただし、ユニホームと帽子を着ていない彼は一般人としか思われてないが。
「……やっぱりうちは男もんでええわ。その方が楽やし安上がりやろ?」
「ダメだ。それは許さない」
 女性の提案をピシャリと跳ね退ける男。
女性が少し驚いた顔をした。
「え~~! 何でや、そっちの方が馴れとるのに……」
「男物買うならここに来た意味がないだろ。それに………」
「それに?」
「…………目の前で女性に自分よりでかい男物を買われる俺の気持ちを考えてくれ………」
「よし、買おう。決定や!」
「止めてくれ、いやマジで」
 そんなふうに、仲良く喋りながら店内を渡り歩いていく。
 だがここで不思議な点が一つ。
 二人共ずいぶんと長い間店内にいるはずなのだが、その手に購入物が一つもない。
 ようするに、ただ単にそこら中を歩き回っているだけである。
「………なぁ、別の所に行かん?」
「ん~………………嫌だ。俺は女服姿のお前が見たい」
「そう言われてもなぁ………」
 女性が手に取っていた服を改めて眺め始めた。
 この二人の場合、買い物とは『物を買う』事が目的ではない。
『二人で買い物に来た』
その事実が重要なのだ。
 思い出に残るような事であれば、それでいい。
 ――こんな事、つい数ヶ月前まで夢のまた夢だったのだから。
「………んじゃ、やっぱりこれやな」
「なぁカズ、これだけでいいのか? 別にもう一、二着買っても……」
「その時は、また来たらええやろ?」
「……………そうだな」
 今日初めての購入物を手を取る小波。互いの手を取る事も忘れない。
「じゃ、お支払いの方はよろしく頼むで? プロ野球選手の小波くん?」
「いや、ここでそんな事言うなよ」
 カズの発言にツッコミを入れながら、小波とカズは店員の元へと歩き出した。

『もしも和那が帰ってきたら』

150:名無しさん@ピンキー
08/11/10 20:37:55 l9VGK4qk
「できるんは一週間後かぁ」
「まぁそんなもんだろ」
 お金も払い終わり、別の所へ。
 客引きの声を尻目に、二人は店内を歩き回っていた。

 一見幸せそうに見えるカズであるが、決してそうであった訳ではない。
むしろ小波と離れてからは、幸せとは真逆の方向にターボがかかった。
 命懸けの戦いの日々。
いつ終わるかなど誰も分からず、身体が休まる暇など全くない。
 何度も襲われ、何度も死にそうな目に合い、
その度に身体は血に塗れて、傷跡は増えた。
 生活面も酷くなった。
 衣食住すらまともではない。
 外を気軽に出歩くなんてとんでもない話で、楽しく買い物だなんて夢のまた夢だった。


 数年後――平気で人間を殺せるようになった頃――ようやく戦争は集結し、カズ達の戦いは終わった。
 もう誰かに襲われる心配なんてない。やっと掴むことができた自由。
 ――小波に会いに行きたい。
その時、カズは心の底からそう思った。

 ……………だが、
 今やプロ野球選手として輝かしく活躍する小波。
 対する自分は超能力者で、何より人殺し。
 ――会う事なんて、出来るはずがないじゃないか。
 嘆き、苦しみ、悲しみ、自暴自棄になる日々が続いた。

 そんなカズを救ったのは、他でもなく黒猫と浜野だった。
 小波が住む球団の独身寮に忍び込み、場所を記したメモを置いてその場を離脱。
 その後カズをメモと同じ場所呼び出し、自分達は退路を塞ぐ。
 後押しはここまで。後は全て小波に任せればいい。
 その結果――勿論すんなりとはいかず、カズが逃げ出し、小波が追いかけ、
それでも逃げ、それでも追いかけ………と一悶着も二悶着もあったのだが、
最終的には何とかハッピーエンドを迎える事になった。
 どこかの黒い王子様によく似た話。
 愛の力は偉大である。

151:名無しさん@ピンキー
08/11/10 20:38:57 l9VGK4qk
「で、今からどうするん?」
「う~ん……だいたい全部見終わったしなぁ……」
 話は戻り、デパートの店内。
 店内散策も終わり、二人は自販機近くのテーブルに腰かけて今からの行動について話し合っていた。
 元々目的も何もなかった二人。ぐるっと店内を周って見たらやる事が何も無くなった訳で。
「家に帰るには………」
「まだまだ早いやろ」
 カズのおっしゃる通り。
時計はまだ3時過ぎを指している。
「……カズは他に行きたい所はないのか?」
「行きたい所なぁ……」
 指を顎に当てて考え始めた。
長身に似合わないその子供っぽさ。そのギャップがまたたまらない。
「あ、そや!」
 明るい声が耳に響く。どうやら何か思い付いたらしい。
首を振り、慌てて我に返り、尋ねる。
「何かあったのか?」
「うん。一つ絶対に行きたい所があってな」
「なら、今から行くか」
「うーん……でもな……」
「ん?」
 珍しく、カズが口を濁す。
迷いがあるのだろうか、どうやら少し悩んでいるらしい。
 ほんの数秒後、再びカズが口を開いた。
「一緒に来たら、多分後悔するで?」
 苦笑しながらの言葉。その顔には哀れみの表情さえ見える。
「……そんなにまずい所なのか?」
「うーん……小波にはそうやと思う」
「……俺には?」
 今後は小波が頭を傾げる番になる。
 自分にはまずい場所とは、いったい何処だろうか。
 アレ関係の病院、もしくは昔の仲間の所だろうか。ひょっとしたら戦場かもしれない。
 頭に浮かぶのは、危険な所ばかりだった。
「………いや、絶対俺も行く」
 いつもよりも気迫の篭った声。
「え? やけど……」
「いいから!」
「…………やめといた方がえぇと思うけどなぁ……」
 一人で行かせてなるものか。
 そう心に誓いつつ、小波はカズと歩き出した。
 だがこのあと直ぐに、小波はこの決心を後悔する事になる。

152:名無しさん@ピンキー
08/11/10 20:40:18 l9VGK4qk
 目的地到着後――

「………来なきゃよかった……」
 先程の決心はどこへやら。小波の頭の中は後悔の念でいっぱいだった。
 カズの言葉が頭の中で何度も繰り返えされる。
 素直に言うこと聞けよと、あの時の自分に言ってやりたい。
「………タイムマシンってないのかな」
 遂には現実逃避を始める始末。今は何よりあの青色猫型ロボットが欲しかった。
 別に此処がおかしな場所と言う訳ではない。どこにでもある、至って普通の場所である。
 だが、この状況はマズイ。
 自分はここにいてはいけない。
「小波? どうしたん?」
 どこか楽しそうな声が耳に届いた。
 顔を横に向けると、面白そうに笑っているカズの姿。
どうやらこうなる事を予想していたらしい。
「いや………素直にカズの言う通りにすればよかったな、って」
「な? 一緒に来たこと後悔したやろ?」
「まぁ………そうだけど………」
 確かにその通り。今は後悔している。
 だが、その前に言いたい事が一つ。
「………初めに言ってくれればいいだろ」
 そうしてくれていれば、こんな苦しみを味わうことなんてなかっただろうに。
 若干の恨みを込めてカズを見つめながら、小波は言葉を繋げた。
「行く所は下着専門店なんだ、って…………」

 ランジェリーショップ。それも女性用専門店。
 当然店内には小波以外に男性はおらず、明らかに浮いた存在になっていた。
 非常にいたたまれない。突き刺さる冷たい視線がものすごく痛い。
「と言うか、何で下着屋なんだ?」
 居心地の悪さを紛らわすように小波が喋り出した。
下着を選びながらカズが返事を返す。
「いや、ウチの下着全部ボロボロになってな」
「あぁ、なるほど……」
「今着けとるやつですら穴だらけや」
「………大丈夫なのか? それ」
「多分な……………………なぁ小波?」
「ん?」
 カズが小波の方に振り返る。
その手には、青いシンプルながらも可愛いらしい下着が握られていた。
「これ、ウチに似合うと思う?」
「う~ん……そうだな…」
 頭の中で想像はしてみるのだけど。
 やはり
「………実際に見てみないとよく分からないな」
 いくら想像力豊かでも、現実には勝つことは出来ない。
 と、小波がそう言うと、カズは
「なら、こっち来てや」
「お、おい?」
 小波の手を引いて、店の隅の方へと歩き出した。
 少し歩いた後、少し開けた場所に着き、その足が止まる。
「はい、到着!」
「………おいカズ………ここって……」
 確認の意味を込めて、表情を確認する。
「見ての通り、試着室♪」
 にこやかな笑顔。どうやら間違いないらしい。

153:名無しさん@ピンキー
08/11/10 20:42:34 l9VGK4qk
「………ここで何をする気なんだ?」
「何って………試着しかないやろ」
 それがどうしたの、みたいな感じでカズが答える。
「いや、だから何で!」
「だって、見んと分からんのやろ?」
「た、確かにそう言ったけど………」
「じゃあ、ちょっと待っとってな~」
 小波の抵抗も虚しく、その中の一つにカズが入って行った。
 試着室の前で一人取り残される小波。
知らない人が見たら、変質者一歩手前である。
「………なぁカズ」
「どしたん?」
 ガサゴソ
「………まだか?」
「ん~、もうちょっと………」
 シュルシュル
「………視線が辛いんだけど」
「我慢や、我慢」
 パチ! ……パサ
「………俺、危ない人みたいなんだけど」
「大丈夫。気にしたらいかん」
 シュル パチッ!
「いや、無理だってそれ」
「何事も努力やで?……………………よっしゃ、着れた!」
「あぁ、そうか………」
 やった終わったと、ため息をついたのもつかの間。
 グイ!
「うおわっ!?」
 急に後ろに引っ張られ、素っ頓狂な声を上げる。
腰を何かに捕まれ、足が地面から離れる。
 開いた扉を通り過ぎ、個室の中へ。
背中に柔らかい感触を感じたと同時に、目の前の扉が閉められた。
 まぁ、犯人は一人しかいない訳で。
「カ、カズ!?」
「ほら、大きな声出したらいかんって」
 人差し指を口に当てて、『静かに』のジェスチャーポーズ。
 状況を認識したのか、慌てて小波も口に手を当てた。
「………何やってるんだよ」
 あくまでも小声で。
「ほら、感想貰おう思って」
 カズも小声で返事を返す。
 そして小波が見やすいように、小波の身体を自分の前へと離した。
「どう? 似合う?」
 言葉に従い、カズの姿を確認する。カズは先程の青い下着で身を包み、クルっと一回転して見せる。
 想像以上である。
 似合っているなんてレベルではない。美しい、と言た方が正しいだろうか。
 元々がスレンダーな体型だけに、スラッとしている身体の曲線美。
 もしカズがモデルなら、即売れっ子間違い無しだろう。
「………あぁ、ものすごく似合ってる」
 心からの感想。嘘偽りなど全くない。
 ただし、小波の視線は明後日の方向を向いているが。
 確かに美しい、美しいのだが………凝視するには刺激が強すぎた。
「………こっち見て言うてや」
 それが気に入らないのだろうか。カズが一歩前に歩き、小波との距離をほぼ0にする。
 狭い試着室、逃げ場など全くない。
「あぁホント凄く似合ってる。いや、もう綺麗としか言いようがないって」
「ありがと。でもな、ウチの方を見て言うてほしいな」
 それが出来たら苦労しない。こんな所で欲情したら大変な事になる。
 はっきり言って、小波の脳内リミッターは限界ギリギリだった。

154:名無しさん@ピンキー
08/11/10 20:44:38 l9VGK4qk
「ほら、小波」
「うおおっ!」
 だが、容赦ないカズの追撃。
強く抱きしめられ、いやがおうでもその姿が目に入る。
 ………いや、それだけではない。
「カ、カズ………?」
「何?」
「胸……当たってるんだけど……」
「………当てとるんや」
 耳元で呟かれる。小波の精神に100のダメージ。
 エマージェンシー!エマージェンシー!
「いや、お前当ててるって……何で!」
「ん? 誘惑♪」
「――!!!」
 ミシリ………!
 その瞬間、砕けるような、潰れるような、壊れるような、そんな音がした。
「カズ…………?」
「ん? どないした…………ん……」
 小波の表情を見て、言葉に詰まる。
 やり過ぎた。そう思った時にはもはや手遅れ。
 目の前には一匹の獣が召喚されていた。
「覚悟は、いいな……?」
「え? あ、いや……ちょっと待って……」
 そう発言するも、小波が止まる気配は全くない。
 そして気が付く。逃げ道がないのは自分もいっしょなのだ。
「だが断る!」
「きゃあ! ちょっ…………んんっ!」
 強引に唇を奪われた。
 顔を押し付けるような激しいキス。
 荒い鼻息が顔に当たり、どれだけ興奮しているのかを教えてくれる。
「ん! ふぅ…………んんっ!」
 キスの激しさは一気に増し、舌が口の中に入ってきた。
 舌と舌が絡み合い、唾液が、粘液が、搦め捕られていく。
 ――しかしだ。
 例え自業自得な結果だとしても、これではちょっとあんまりだ。
「ちょ、ちょっと待って!」
 肩を掴んで、小波の身体を引き離す。
 元々力の強いカズ。引っぺがすのにそう苦労はしなかった。
「……どうしたんだ?」
 性欲に支配された目。
そうしたのは自分なのだけど。
「あ、あのな? やるのはええんやけど、もう少しちゃんとした所でせん?」
「……ちゃんとした所って?」
「そやな………ラブホとか……?」
「………この状態の俺に街を歩け、と?」
「………それは無理やな」
 小波が指差す先――股間は完全に膨れ上がっていた。
「えーと………ほんならー……」
 店の外に出るのはマズイが、ここではもっとヤバイ。
なら、せめてもの妥協案を。
「ここのトイレ………とかは?」
「よし」
 小波は即承諾し、着替えた後二人はトイレへと移動した。

155:名無しさん@ピンキー
08/11/10 20:48:07 l9VGK4qk
 扉を開ける。
人が入っていない事を確認し、中に入って鍵を閉める。
 店の中のトイレは、個室のこれ一つしかない。
 少し緊張したようにカズが呟く。
「今まで何回もやったけど………まさか外でやる事になるなんて………」
「いや、言い出したの自分だし」
「む…………」
 確かにその通り。
原因も言い出しっぺも自分なのだが。
「………でも、小波が我慢すれば全て解決やったん違う?」
「う…………」
 それも間違いない事実。
小波の後頭部を一筋の脂汗が流れ落ちた。
「ま、まぁいいじゃないか細かい事は」
 慌てて話を打ち切り、カズを便座に座らせる。
頬に手を沿え、自分もカズの顔が正面にくるようにしゃがみ込んだ。
 ………まだ納得はしていないけれど
「………たまにはこんなスリルもええかな」
 どちらとなく近づき、二人は再びキスを開始した。
「んっ………あ……ふむ……」
 先程とは違う優しいキス。強引にではなく、お互いの存在を確かめ合うような感じ。
 立ち上がる小波。唇が上から落ちてくるような形になった。
「う………んっ……ふ……」
 二人の混じりあった唾液が入ってくる。
舌で掻き回され、口の中いっぱいに広がる。
 入りきらなかったそれが、カズの頬を垂れていき、床に落ちた。
「………やっぱりカズってコレに弱いよな」
「…………え?」
 ボーっとしていたのか、若干カズの反応が遅れる。
本人は気づいていないのだが、小波いわく、キス中のカズの表情は蕩けきっているのだとか。
「まぁ今はそんな事言ってる暇はないけ………ど!」
「きゃあ!」
 脇を持って、一旦カズを立ち上がらせる。
 変わりに自分が便座に座り、膝の上にカズを対面するように座らせた。
「えっと…………これには何の意味があるん?」
 疑問の声を上げるカズ。
小波の顔が怪しくゆがむ。
「ん? こうするためだ」
「!! んんっ!」
 服の上から胸をわしづかみにする。
 乳肪が形を変え、可愛らしい悲鳴が上がった。
「それにカズも俺にしがみつけるし」
「んっ! ふぁ………あっ」
 今度は円を描くように揉んでいく。
「このまま入れる事も出来るしな」
「あぅ………ふ…うぁっ!」
 話しながらも手は休める事はない。喘ぎ声もだんだん大きくなってきた。

156:名無しさん@ピンキー
08/11/10 20:51:01 l9VGK4qk
 さて次は服を――と服を掴んだところで、カズの制止がかかる。
「ちょ、ちょっと待って! ここで脱ぐんは恥ずかしいって」
 顔を真っ赤にして小波の腕を掴む。力がこもっているのか、動かない。
「……何回も見てるんだから、今更恥ずかしがることじゃないと思うけど」
「もし他の人に見られたらどうするんや!」
 強い声で反論される。
 鍵は閉まってるから、人に見られる心配はないと思うのだが――。
 まぁ、それはともかく。
「………とにかく、服を脱がさなきゃいいんだな?」
「え? ……まぁそうやけど……」
「よし、分かった」
 それならばと、小波はカズの服の中に頭を突っ込んだ。
「えっ!? ちょ、ちょっと小波!?」
 カズが頭を押して押し出そうとするが、無視。
 お腹をなぞりながら胸へと上がっていく。
「ふ………はっ! い、いかん、くすぐったい」
 お腹を舐めるとはまた新鮮な体験で。胸とはまた違った味がする。
 肋骨の間を通り、更にその上へ。
「やっ! は………い、いかんて……!」
 舌がついに胸に付近まで到達した。手を服の中に侵入させブラを外す。
 大きくもなく小さくもない、ちょうどいい大きさの乳肪が揺れる。
 ちなみに服は胸まで捲り上がって、もはや半脱ぎ状態になっていたりする。
「あっ! はっ………んんっ!」
 乳首を吸われ、カズの身体がビクリと震える。
 赤ん坊が母親の乳を吸うように、小波がカズの乳を吸っていた。
「はぅ! そ、そんなに吸っても出えへんて……っ!」
「ふん? ほうは?」
「し、喋ったらいかん!」
 声に合わせて舌がチロチロと乳首を擦る。
 吸われるだけではない。時々くる甘噛みが心地よい痛みも与えてくる。
 カズには少しMっ気があるのかもしれない。
「………なぁ、カズ」
「はぁ……あ………ん?」
 ぷっくりと立った乳首から一旦口を離して、小波。
 服から頭を抜き、呟く。
「この下着ってさ、今日新しいの買ったら捨てるのか?」
「………そのつもりやけど?」
 カズがそう言うと
「…………そうか」
 小波の目が怪しく光ったような気がした。
………いや、気のせいなんかではない。
 小波の目がギラリと光った。
「それがどうかした………?」
 ビリビリッ!という音がトイレに響き、カズの言葉が途中で止まる。
 音がした方向に顔を向ける。
 小波がショーツを破いていた。しかもちょうど割れ目がくる所の部分だけ。

157:名無しさん@ピンキー
08/11/10 20:52:23 l9VGK4qk
「あ、あんたは何しとるんや!」
「いや、こういうの一回やってみたくてさ」
 悪気なさそうに小波が言う。
 多分男のロマンと言うやつなのだろうが、女のカズには理解出来ない話。
 正直、変態としか思えなかった。
「ウチにとっては恥ずかしいだけやん……」
「いや、これってカズにもいい事があるんだぞ?」
「………何が?」
 今日何度目かの疑問を上げる。
 この破れた下着、恥ずかしくなるような事はあっても、嬉しくなるような事があるとは思えなかった。
「それはな………」
 得意そうに小波が言う。
その手がカズの下半身へと伸びていき、
「こうだからだ」
「んんっ!?」
 先程開けたショーツの穴から、指をカズの穴へと突っ込んだ。
「服を脱がないから、人に見られる心配はないし」
「あっ! は………あぁっ!」
「それにこのまま入れられるしな」
「ふあ………後半……自分の利点、やん……」
「細かい事は気にしない」
「んん゙ん゙っ!!」
 お仕置き、とばかりに指を奥まで侵入させる。
 難無く根本まで入り込み、熱い肉厚が指を締め付けてきた。
「………やっぱりカズって敏感だよな」
「は……ぁ……そう、なん?」
「うん、絶対そうだって」
 小波の言葉通り。
 実際カズの秘部は既にグショグショで、愛液が小波の腕にまで垂れてくる程だった。
「これだけ感じてくれてると、俺も嬉しいよ」
「ひうっ! や…あ、あかん!」
「♪~~」
 言葉を無視して攻め続ける。
中で指を動かすと、奥から奥から愛液が溢れてくる。
 指を濡らし、下着を濡らし、吸いきれなかった愛液がカズの太股を濡らす。
 股間から垂れたソレが、音を立てて水面に落ちた。

158:名無しさん@ピンキー
08/11/10 20:53:16 l9VGK4qk
「………そろそろいいかな?」
 指を一度抜き、どのくらい濡れているかを確かめる。
だが、調べる必要などほとんどない話。
指は十二分に濡れていて、中はそれ以上にビショビショだ。
「カズ? いくぞ?」
 ズボンを脱ぎ、臨戦態勢の息子を取り出しながら小波が言う。
 慌ててカズがストップをかけた。
「ちょ、ちょっと待って!」
「………今度はどうしたんだ」
 今日はよく止められるなぁ、と小波。
今更止めようとか言われたら堪ったものじゃない。
「ウチ………入れられたら多分声我慢出来へん」
「………確かにそうだよな」
 今までの経験からしたら多分………というか絶対無理だろう。
 トイレとはいえ店の中だ。大きな声を出すのはマズイ。
「じゃあカズ、はい」
「ん?」
 小波が自分の指を差し出した。
カズの顔の前でプラプラと揺らす。
「指、くわえて?」
「………うん」
「もう少し奥まで」
「ふぉう?」
 言われる通りに指にしゃぶりつく。食べた経験はないが、自分の愛液の味がした。
「じゃ、入れるぞ?」
「ふぇ!?」
 いきなりの宣言。心の準備が出来ていない。
 制止をかけようとカズが声を出す前に、小波がカズを貫いた。
「ふぅゔゔーー!?」
 一気に貫かれ、快楽がカズを襲う。
多少空気が抜けて小さくなったが、それでも大きめの声が個室に響いた。
「カズ、声が大きいって」
「ふっ! ん゙っ! ん゙ん゙ん゙!!」
 ピストン運動を続けながら小波が呟く。
 座位という体勢のため、小波が腰を動かすとその全てがカズ襲い掛かる。
 その分小波にも刺激が襲い掛かってくるのだが。
「あ゙っ! あは、ん……こわっ、れる……!」
 深くまで何度も貫かれ、意識が朦朧とする。
何度も飛びそうになるが、その度次の刺激で呼び戻される。
 長身なカズにはこの体勢は少しキツイ。
「………少し辛そうだな」
 それを感じとったのか、小波は
「うぁ……………ふぇ?」
 先程まで続けていた腰の運動を止め、一旦息子を抜いた。
「……………どしたん?」
 怪訝な声を上げるカズ。
――なんだか物足りない。
 さっきのアレが名残惜しい程に。
「いや、カズが辛いそうだったからな」
「………まぁ、そうやけど……」
 確かに、確かにさっきのは少しキツいかったのだが…………生殺しはもっとキツい。
 期待を込めた目で見つめると、小波は直ぐソレに答えた。

159:名無しさん@ピンキー
08/11/10 20:54:06 l9VGK4qk
「カズ、お尻をこっちに向けて」
「……………こ、こう?」
 恥ずかしい。それが第一印象だった。
 壁に手を当てて、小波にお尻を突き出す自分。
これではお尻の穴まで小波に丸見えである。
「おぉー、お尻の穴までよく見える」
「言わんといてぇ………」
 悲鳴に近い声を上げる。
顔は真っ赤で、今にも燃え上がりそうだった。
 息子を入口付近に近づけながら、小波が口を開く。
「カズ、いくぞ?」
「…………うん」
 承認の合図。
小波はカズの中に再び生殖器を挿入した。
「ゔあっ!?」
 再び襲う快楽。小波の息子が中で暴れ回り、自分の奥まで貫き始める。
 さっきのも深いが、これもかなり深い。
「うぁっ! あ、あ……あぁ゙っ!」
「うわ…………これ……俺もキツいな……」
 立ちバック。こんな場所だからこそ出来る体位。
 かなりの刺激が小波を襲い、締め付けられる快楽にその顔が歪む。
 ただし、カズが感じている刺激は小波の比ではない。
「あ゙っ! はっ、あ゙………ん゙ん゙っ!」
 壁の方を向いているため小波は見る事が出来ないが、カズの顔は乱れ狂っていた。
 涙とよだれを垂らし、穿いたままの下着からは愛液が滴り落ち、床に水溜まりを作っている。
「ぐっ………カズ、いくぞ!」
「ゔぁ! あ、かん………あ゙っ!!」
 両者に限界が近いてくる。
暴発寸前のマグナム、震えるアワビ。
 これがラスト!とばかりに、小波は強く深く打ち込んだ。
「あ、あ……ぁああ゙あ゙!!」
「ぐ………あ………あぁ……」
 決壊したダム。注ぎ込まれる欲望。
入り切らなかったそれが、お尻を伝って下に落ちた。
 全身を包む緊張が解れ、力が抜ける。
「…………………ぁ」
「うわっ! ……と」
 崩れ落ちるカズ、抱き抱えて支える小波。
 まぁ、立ったままあれだけ激しくイったのだから仕方ないだろう。
 そのまま優しく移動させ、カズを便座へと座らせた。
「………………んん……」
 しばらくしてカズの意識が戻ってくる。
「………大丈夫か?」
「………うん」
 声をかけても普通に返事が返ってくる。ここは問題無しだ。
 ………ただ気掛かりなのは……
「………かなり声大きかったけど……大丈夫か?」
 小波の頭を一筋の汗が流れ落ちる。つい口を塞ぐのを忘れてしまっていた。
「………小波……気にするんはそこだけとちゃうで?」
「…………へ?」
 そして問題はそれだけではないらしい。
 小波の表情を確認した後、カズが口を開く。
「………ウチ……帰るまではこの下着でおらないかんやん……」
「あ゙……」
 言葉に詰まる小波。
 精液塗れで穴の開いた下着。精子が垂れてくるのは目に見えている。
「………どうしよう」
 小波の顔が、あの猫型ロボットのように真っ青に染まった。

160:名無しさん@ピンキー
08/11/10 20:55:10 l9VGK4qk
「………今日は疲れたな」
「………ほとんど自分の所為やろ」
 時間と場所は移って、夕方の街の中。
 二人は我が家へと帰っている真っ最中だった。
「………もうウチは外でやるん絶対嫌やけんな」
「はい、ごめんなさい……」
 しょぼくれ、素直に謝る小波。結構尻に敷かれるタイプなのかもしれない。

 結果から言うと、外の人は声には気が付いていなかった。
だが、男女二人が女性用トイレから出てくるところをバッチリ見られたうえ、
購入した下着を店の中で穿いているところまで見られたら、
トイレで何をしていたか言っているようなもんである。
 これは一生忘れられない思い出になるだろう。

 因みに家というのは、小波が郊外に買ったマンションの一室の事。
独身寮に入っていた小波なのだが、
カズとの再会を期にマンションを購入し、二人暮らしをすることに決めた。
 そこに、それは幸いと浜野が乗り込んできたため、今では奇妙な3人暮らしが続いている。
 更に因みに、今日は浜野は家でお留守番。黒猫は自分の彼氏の所で元気にやっているとかいないとか。
 実は彼氏とは、小波の先輩プロ野球選手にあたるのだが、それは誰も知らない。

161:名無しさん@ピンキー
08/11/10 20:56:06 l9VGK4qk
「まぁ、とにかく帰ろうって」
 話は戻って街中の二人。
立場が辛いのだろう。居心地の悪さをごまかすように小波が喋る。
 だがカズは、返事を返さず少し冷たく当たる。
 もう少しくらい反省してもらいたい。
「なぁカズ――」
「………………」
「ごめんなさい。許してください」
「………………」
「カズ様! どうかこの通り!」
「………………」
「カズ………」
「――小波?」
「? 何ですか?」
 突然、カズが小波の言葉を遮った。
 何故か小波が敬語だったが、それはほっといて。
「何で『カズ』なん?」
「……………………は?」
 小波の表情が一変した。
言ってる意味が分からない、そんな表情。
「何でって………カズはカズだろ」
「うん。まぁそうやけど……」
 確かにその通り。間違ってはいない。
 だけど
「ウチは和那って言うんやで?」
 告白。
 少しだけ遅かったような気もするが。
「………………え?」
 小波の動きが止まる。
それでもなんとか情報を整理し、質問する。
「いや、えっと………………マジで?」
「マジで」
「え? じゃあ………何で今まで?」
「いや………つい忘れとって……」
「……………………」
 再び小波の中で時が止まった。
 そんな大切な事普通忘れるか? て言うかお前自己紹介の時何て言ったんだよ。
 呆れて物が言えなかった。
「やから、これからは和那って呼んでほしいんやけど?」
 停止中の小波を尻目に和那は話を続ける。
どうやら少し機嫌も戻ったらしい。
 慌てて頭を働かせる小波。思考回路が動き出す。
「………呼んだら、今日の事は許してくれるか?」
「………まぁ、それでええで?」
 満面の笑み。どうやらかなり嬉しいらしい。
「…………はぁ」
 一度深呼吸して息を調える。
息を大きく吸って、和那の顔を見つめる。
 身長の関係で少し見上げる形になるが――。
「………帰るか、和那」
「うん♪」
 この先にも楽しい事は沢山あるだろう。
 二人は手を握って再び歩き出した。

162:うどん人
08/11/10 20:58:38 l9VGK4qk
以上です。カズの性格が違うとか、誤字脱字すいません。
カズもタマちゃんもこんな風に幸せになってほしいもんです

163:名無しさん@ピンキー
08/11/10 21:02:11 om+a4HGn
キタ―ヽ(゚∀゚)ノ―!!
GJ超GJ和那かわいいよ和那

164:名無しさん@ピンキー
08/11/10 21:02:22 rOM7J1z4
GJすごくイイ!

165:名無しさん@ピンキー
08/11/10 21:08:35 z+TNRqvY
エロ同人並のクオリティや・・・
いや、それ以上か

何はともあれカズかわいいよ!GJっす!

166:名無しさん@ピンキー
08/11/10 21:16:36 QOJxWy2V
GJ!GJ!!
素晴らしい作品をありがとう!
カズ好きだー!











ああ、それと……
>>143及び>>146-147
もうROMれとかのレベルじゃなく、テメーは今すぐ消えろ。そして二度とその汚い足でこのスレに踏み入るんじゃねぇ。ここはテメーが来ていい場所じゃない
もう一度言う。消えろクソ野郎

167:名無しさん@ピンキー
08/11/10 21:46:24 SJtsGDSU
仲良くしようぜ

>>149GJ

168:名無しさん@ピンキー
08/11/10 21:49:23 z+TNRqvY
スルーできない香具師も同じとはよく言ったもので

169:名無しさん@ピンキー
08/11/10 21:59:40 gh+qYX87
次の作品を投下するまでのタイムラグは、どのくらいが理想的かな?


170:名無しさん@ピンキー
08/11/10 22:04:01 SJtsGDSU
前の作品から10レス分くらい離れてたら投下してもいいんじゃない?
くっつきすぎてたら同じ作者のものだと思われかねんから

171:名無しさん@ピンキー
08/11/10 22:05:31 l9VGK4qk
別にどのくらいでもいいと思うけど
1、2日は開けた方がいいんじゃない?

172:名無しさん@ピンキー
08/11/10 22:08:27 +Qj5tVVn
時間で置くか、>>170の言ったみたいに>>180あたりか まぁそれは書き手に任せるしかないだろ

173:名無しさん@ピンキー
08/11/10 22:20:36 Mpj97MN/
時間で考えるとしても3時間くらいでいいんじゃね
1、2日開けろとか言われると季節ネタや小ネタが書きづらくなる

174:名無しさん@ピンキー
08/11/10 23:34:54 gh+qYX87
『せっくすもんすたぁ』


 ―その騒ぎの始まりを定義するならば、それは一人の少女の素っ頓狂な発言なのだろう。
 自治会室の片隅で、和那、朱里、紫杏の三人で昼食をつついていた時に、その言葉は放たれた。

「和那。お前は、十坂(とおさか)とどこまでいってるんだ?」
「―っ!?」

 和那の動きがぴたりと止まる。
 それはDVDの動画を無理やり一時停止させたかのような不自然な硬直であり、口元に運ぼうとしていた卵焼きが、箸から零れ落ちて床に落ちてしまった。
 どうやら、紫杏の口から放たれた言葉は、人類最強の超能力者を凍りつかせるには十分すぎたらしい。

 和那はたっぷり10秒ほどか余った後、

「な、なにをいうてやがりまんねんがなあんさん? う、うちはべつにあんなんとはえんもゆかりもすきまようかいもあらへんねんでっていう……」

 顔を耳まで真っ赤にして、手にした箸を口の中に入れた。

「……変やな。この卵焼き、味がせえへん」
「卵焼きなら床に落ちているぞ」
「え?」
「ぴたっと止まったときにぽろっとな。
 ……気付かなかったのか」

(あら珍しい)

 滅多に見られない己が相棒の動揺しきった姿に、浜野朱里は若干の愉快さが胸からこみ上げてくるのを感じたが、それを表に出す事はなかった。
 表情も言葉も発せぬまま、食事を続ける朱里……『何のフォローもいれず、傍観者に徹した』とも言う。

 正直、彼女自身も紫杏の発した質問の答えには興味があったのだ。
 彼女が今日、この場で食事をとるという、非常にらしくない行動をとった事にも、納得がいった。

 彼女たちが今つついているのは、学食で出される日替わり定食。
 本来ならば学食内でのみ食べられるそれを、自治会質の持ち出して食べられるのは、彼女たちの立場があっての事だ。



175:名無しさん@ピンキー
08/11/10 23:35:28 gh+qYX87
 自治会長とその側近二人。学園側からは絶対の信頼を、学生側からは絶対的な畏怖を抱かれている彼女にとって、食事の持ち出し事態は至極簡単な事。

 簡単なのだが……紫杏は本来、このような権力の使い方を非常に嫌う傾向がある。
 他人以上に自分に厳しく、『厳格』を人型に固めたような紫杏が、私利私欲での権力の使用など認めるはずが無い。
 その彼女が自治会長室で食事をしようと言い出した時は、何があったのかと思ったが……

 何のことはない。人目のない場所で、和那に『あの写真』の事を告げる為だったのだろう。

「……べ、別にやましい事はしてへんよ!」

 当初に比べて大分落ち着きを取り戻した和那は、しどろもどろに弁解を並べ立てた。

「本当か?」
「ホンマホンマ! そ、そりゃあ……手ぐらいは繋いだ事はあるけど……」

 言葉の後半で紅くなってもじもじする和那。彼女のそんな姿は、一瞬その長身を忘れそうになるほどに愛らしいものだったが……紫杏の彼女を見る目はただひたすらに悲しげだった。

 紫杏は知っている。
 和那がとても純真で初心な少女である事も。和那と野球部の十坂が、二人でこっそり逢引している事も。和那が十坂に対して並々ならぬ想いを抱いている事も。
 本人は否定しているが、目の前にいる人間の表情を読む余裕すらなくしている今の彼女を見れば、彼女が十坂をどう思っているかなど一目瞭然だ。
 だからこそ……今から見せる『写真』が、彼女にどれ程の傷を残すのかが理解出来てしまうのだ。
 このまま、話を女の子通しのじゃれあいで済ませてしまおう。そして、この写真の事は忘れてしまう。
 一番安易で卑怯な選択肢ではあったが、それこそが和那にとっては一番幸せな選択となるだろう。

 ―それでも、紫杏はこの写真を彼女に見せなければならない。
 それは彼女が望んで背負った義務であり、自治会長としての責任なのだ。このような重要な問題を、側近の一人である彼女を蚊帳の外に置いたまま処理できるはずも無いのだから。
 どうせ傷つけるなら、自分の意思で、自分の手で行う。



176:名無しさん@ピンキー
08/11/10 23:36:03 gh+qYX87
「……」

 紅くなってモジモジし続ける和那の前に、紫杏は制服の胸ポケットから、一枚の封筒を取り出し、和那に突きつけた。

「……紫杏?」
「…………」

 ようやく紫杏の瞳に宿る感情に気付いた和那の目の前で、封筒の封が開かれて、中の写真が日の光を浴びる。
 紫杏は手にしたそれを、和那の目の前において……和那から目を、反らした。
 逸らさずに入られなかったのだ。

「……っ!!!?」

 和那の息を呑む気配が、武術など一切やっていない紫杏にもアリアリと理解できた。



 それもその筈だ。
 その写真に写っていたのは……和那が思いを寄せる十坂が、屋外で金髪の外人女性と性行為をしている、決定的瞬間なのだから。
 相手の女性の表情は快楽に蕩けきっており、成人男子が見ようものなら股間を直撃しそうな淫らなものだった。


「これは、自治会宛に匿名で送られてきたものだ。朱里に頼んで調べてもらったが、合成写真である可能性は限りなく低いそうだ」
「…………」

 無言で震える和那の表情は、見えない。

「この写真を見たほかの連中は、十坂が強姦事件を起こしたと言っていたが……私は十坂の性格を知っている。
 私自身、現物を見ても、あの野球馬鹿がそんな事をするとは思えない。
 恐らくこれは、双方合意の上での行為だろう」

 紫杏の知る十坂修という男は、確かにスケベな野獣だが……それ以上に、純粋極まる野球馬鹿であり、意外な事に女性に優しいフェミニストだ。
 正直な話をすると、あの男に思いを寄せる女性は和那だけではないのだ。
 天月五十鈴、高科奈桜、芳棚さら、春田蘭、三橋妙子……簡単に調べただけでもこれだけの人間が、彼を好いている節がある。
 各言う紫杏自身、心惹かれる部分があるが実情だ。かなりのスケコマシといえるだろう。
 女性に対してスケベな下心を持つ事はあっても、その尊厳を汚すような卑怯な真似はしない。第一、強姦されているにしては相手の女性は抵抗した様子すらないではないか。

 この写真は、若い性欲を抑えきれなくなった恋人同士の様子を、盗撮したものだ。
 それは認めよう。
 十坂は、卑怯者ではない。犯罪者ではない。品性下劣でもなければ、下種野郎でもないだろう。

「問題なのは、この行為そのものだ」

 ―そうだとしても、だ。
 十坂修という男が、大江和那という少女を裏切った事には変わりないのだ。

「親切高校の一員である人間が、屋外で破廉恥な行為に走ったという事実は、自治会として感化することは出来ない」

 自分が十坂に感じている感情は、かなり不合理で理不尽なのだろうな……己の中の怒りと憎しみに対し、紫杏は冷静かつ客観的にそう判断する。
 十坂修という男は誰に対しても優しい。紫杏にも、朱里にも、先ほど上げていった女子達にも……そして和那にも。
 十坂修という男はその仲の誰一人として『手を出してはいない』。その理由が、この金髪の女性に操を立てていたのだとしたら?
 彼と和那が付き合っているというのも、一緒に過ごす時間が比較的長いから感じた錯覚に過ぎない。


177:名無しさん@ピンキー
08/11/10 23:36:34 gh+qYX87

 十坂修の本命は、この金髪の外人女性。何者かは知らない(朱里は見覚えがある気がすると首をかしげていたが)。
 周りの女性に優しくしていたのは、彼自身の性格ゆえ。単純に仲良くしていただけなのだろう。学園の女性達に手を出さなかったのは、十坂の彼女に対する誠実さゆえなのだろう。
 勝手に両想いだと誤解して、それが事実と違えば怒り狂う。唾棄すべきエゴイズムと言うべきなのだ。

 それが分かっていても、紫杏は十坂に対する怒りや憎しみを抑えることができない。
 周りの人間は、紫杏の事を完璧な人間だというが、とんでもない。
 一皮剥けば、感情に振り回されているただの小娘なのだ。彼女は。

 己の想いを裏切られた和那は、どのような気持ちでいるのだろうか。
 表情は相変わらず見えないが、肩が震えている事から、平静でいないのは確かだ。

「―今日の放課後にでも、この件に関して十坂に査問を開く。
 その時には、カズ。お前も同席してもらう」
「……」
「カズ、気持ちは分かるけど……」

 返事をしない己の相方に痺れを切らせた朱里が、声をかけたところで。

「この……」

 和那の口から、ようやく言葉が紡ぎ出された。

 その声を構成していたのは、あまりに純粋すぎる殺意。
 一般的に『ヤンデレ』と呼ばれる人種が発しそうな悪寒さえ感じさせるその言葉は……



178:名無しさん@ピンキー
08/11/10 23:37:35 gh+qYX87
「……この……牝豚ぁ……っ!」





 1ヽ| │| / ,/.-' /         丶 ,, -.  丶_         や
'、 /ゞノ ! !/'"゙' " - _...r''   ,.ィ;, /イvスヽ    ゙゙三 -、;-....,
〈゙ !_   ⊥  .r‐;"´_   ..r / ̄ ,__フ´  ,..t`;  .‐ `ー、\    っ
: t1 丶   !. ' l'' /´ 、 /l´   ,..r'''''´ - _t| `  丶亠< 、 `
ヘハ..,, ニー 、} 」'´ rlf゙′  /' ノ‐ ̄ ̄ヌニ! _,, !|i!'´    ,.r 1 ゛  て
弋|  _丶 1, !l、lリ   _ / ....,    ;.! t   ||| ー‐‐'′ 」 ュ'
/土'゙゙゙‐ーll\ ,゙ヘ  /」 ( ◎)  ,ノワ ||  |l.j ____,/''´   |::.   く
..`ヾゞハ-ヾnt l_ ゙Y''' : l;__............r;ニノ ┌   ffー...... -丶--nノ 
│ │ 《φゞ.. `丁弋 ニ `-- 、  'ヘ:  /ソ   -‐‐'''' / _. 、  れl
│  |ゝ..丿l'ノl‐ !'_  r { ;ー-―-t;"   /丿  ´ ー ノ'ニ..-"
  │,,,..ハ| 1` !  '「 `l 1    ゙1  | ィ_____,..y____  / た
    |! - 「│ |    ,.j-..,,   丶.._ |.j    ,/ l'′  `"j
{    t、  l │  / ___,/ `''ャ、 ヽ| !゛ ''ヾ{   ゙ー..,,   l   喃,
│    "゙ー、j  `1_l´ ,/ノ′  l′ > 、||\  │    ゙''t、ノl
丶      丶----ャ'' ヘ,r゛    _ '  /tl.  ヽ 丶.      │
 `ー 、      `ゝ;l!っ--'" ,,,..ここニニ」lll)! 、 `ー  ` .    l´|、
    `ー、    1|t l !エエ..工エ!-‐--||/゙fl \      \_,l'′゙ 、
      ゙l    ノl│∥ _,,..-----―-r'`'1 ゙ーヘ ││ / 、  l
       !   l!´│r~~ゝ.  丶     `‐「  ノ | l゙ゞ \ ヘ
       |,..-'"     ゙│ ! ヘ_  丶 ,,, | ] _/''´ . ,/ tj丶
      l'ン"        ゝ !........ゝ、..,,_ ├'"''゙゙ -__,..llゞ  ./゙「
      ! !                 ´     ヘ、`''‐‐'"´

 注・和那。

 ―紫杏達が想定していたのとは、全く逆のベクトルにむかって吐き出された。




『は……?』

 思わず素っ頓狂な声を上げる二人の前で、瞳のハイライトを消し去った和那は、殺気を撒き散らしながらぶつぶつとつぶやいた。

「淑女協定あんたから言い出した事とちがうんか……いきなり抜け駆けして青姦とは舐め腐った真似しよってからに……」

 べきりっ!

 和那の手の中で、プラスチック製の箸がへし折れ……否、粉砕されて床に散らばる。

(え? 敵は十坂君じゃないの?
 殺すのは、女なの人の方なの??
 カズ、この女の人知ってるの???)

 思わず巣に戻った口調で持って、心の中でつぶやく紫杏。朱里も自分の相棒のあんまりな変貌に、凍り付いてしまっている。


179:名無しさん@ピンキー
08/11/10 23:38:21 gh+qYX87
「OK。分かったわ。
 ワレがそういうつもりなら、その喧嘩買ったる……この時間なら地下室におるやろうしな」

 ゆらりと。
 まるで幽鬼のように立ち上がった和那は、掃除用具入れの前まで歩いていき、そこから一本のモップを取りだして……

 びゅんっびゅんっびゅんっびゅんっびゅんっびゅんっ!!

 槍をしごくように高速で振り回した。

「か、カズ!? 地下室って一体……」
「ちょ、ちょっと……落ち着きなさいカズ!」
「血の海に沈めたるわおんどれぇぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」

 親友二人の言葉など何処吹く風。
 物騒な台詞を置き土産にして、和那は疾風の如く保健室を飛び出した。



 到底人間ではありえない速度で駆け出して言った和那を、紫杏と朱里は唖然として見送った。
 あまりに予想外な和那の反応と、人知を超えたその速度は聡明な二人の脳細胞を持ってしても、処理が追いつかなかったのである。

「……ハッ! か、カズ! ちょっと待て!」

 朱里より先に我を取り戻した二人は、慌てて和那の後を追おうと部屋を飛び出すが……廊下を見回しても探し人の姿は見当たらない。

「も、もう走り去ったのか……何という速度だ!」
「た、多分こっちよ紫杏! 地下室って言ってたから―」

 あまりの速度に驚愕する紫杏の手を掴んだのは、朱里だった。そのまま、紫杏を先導するように、彼女がついてこれる速度で走り出す。

「朱里! 地下室というのは……」
「紫杏の想像通りよ。この学園には色々と裏があるの」

 紫杏の疑問に答えながら、朱里は廊下を駆け抜けた。
 目指しているのは、一番近くにある地下室の入り口だったのだが……入り口のある場所が見えたところで、朱里の表情がこわばった。

 視線の先にある隠し通路が、開けっ放しになっていたのだ。辺りに誰もいなかったからよかったものの、これでは機密も何もあったものじゃない。
 目撃されていようが、いなかろうが、これでこの隠し通路はもう使えない。すぐにでも取り壊さなければならないだろう。

「あの子……! 一体何を考えてるの!?」

 それほどまでに我を忘れているという事か。
 余りにもうかつすぎる相方の行動に、朱里は舌打ちをして隠し通路に飛び込み、脇にあった端末を操作する。ようやくしまった入り口を尻目に、二人は階段を駆け下りていった。



180:名無しさん@ピンキー
08/11/10 23:38:56 gh+qYX87

 そして。
 駆け下りた階段の先で、二人が見たものは……!

「死ねや牝豚ァァァァァァァァァッ!」
「くたばりなさい! この電信柱ッ!!!!」

 ガ ギ ィ ン ッ ! ! ! !

 殺気をむき出しにして争う、二人の女の姿があった。

 争っていたのは、和那と……全裸の金髪美女。二人は金髪美女のその顔に見覚えがあった。最も、紫杏と朱里では記憶の形に大分違いがあったが。

(彼女は……写真の!?)
(あいつ……ルッカ!?)

 紫杏にとって、その女性は写真の被写体。朱里にとってその女性は己が上司。

 そう。
 和那と勝ちバトルを繰り広げる美女の正体は、写真に写っていた金髪美女であり、ジャッジメントの女幹部にして第四世代アンドロイド、ルッカだったのだ。
 ここに来てようやく、朱里はあの写真の女性がルッカと同一人物である事に気がついたが、それに連鎖して別の疑問を抱いた。

 何故、自分はあの写真の女性がルッカだとわからなかったのか……そういう疑問が脳裏を駆け巡る。

「自分から言い出したこと自分から破るたぁ、いい度胸しとるやん!」
「小娘が……! 世の中はだまされる方が悪いのよ!」

 和那が喉笛にモップをつきこめば、ルッカが手にしたものでそれをはじき、ルッカが手にしたもので首の骨を叩き折ろうとすれば、和那は槍をまわして受けてたつ。
 それらのやり取りが、鍛えられた人間の目でも追いつけないほどの速度で行われる。随所随所には超能力やアンドロイドの内臓兵装を使ったけん制が混ぜ込まれた、非常に高度で洗練された、『殺し合い』のやり取りだった。

 あまりに殺伐としたやり取りに、紫杏と朱里は体をこわばらせて……

「第一! アナルSEXもSMもして頂いた事の無い小娘が正妻面するんじゃないわよ!」
「ウチはアンタみたいな阿婆擦れと違うわド阿呆! いきなりそんなアブノーマルな事するか!」

 こわばらせて……

「それを差し引いたとしても……貴方、生でしてもらった事ないでしょう?
 私はあるわ! 何回も何回も暑い迸りを膣内に……!」
「……それって、妊娠してもどーでもいいっていう、肉便器扱いなんのと違うん?
 デート一回もしとらんやん」
「んなっ!?」

 こわば……

「生がいいとか何とか抜かして。そういうアンタはキスしてもらった事あらへんやろ」
「んぎっ!?」
「うちは一杯ちゅっちゅしてもらったもーん。コンドームも付けてもらったもーん。初めての場所もこんな地下室やのーて、デートの後のラブホテルやったもーん」
「……ムキーーーーーーーーッ!!!! この小娘ぇぇぇぇぇぇぇっ!!!!」



181:名無しさん@ピンキー
08/11/10 23:39:38 gh+qYX87

 …………いや、まあ。なんというか。
 戦いのやり取りは高次元なのに、交わされる会話の内容は低次元というか人として軸がずれているというか。
 紫杏は耳まで真っ赤に染まり、朱里は目を見開いて呆然として、目の前の人外バトルを傍観していた。
 というか。
 今まで描写してなかったが、ルッカが手にして振り回している獲物の正体は、なんとピンク色のバイブレーターだったりする。

 バイブレーターVSモップの殺し合い。
 戦闘のハイレベルさと比例して、ただひたすらにシュールな光景だった。

「あ、朱里……」
「……何、紫杏」
「こ、これはつまり、どういう事なんだ?」
「……会話だけ聞くと、女同士の男の取り合い、三角関係のもつれね」
「それにしては随分とおかしくないか?」

 紫杏の疑問も最もだ。
 こういう痴話げんかの場合、普通は男の方にも多少の非難がいくが……先ほどから彼女たちの会話を聞く限り、吐き出されるのはお互いに対するスラングだけで、十坂に関する罵り言葉は一切出てこない。
 そもそも……彼女は写真を見た時、協定がどうとか言ってなかったか?

「それについては、俺が答えるよ」

 全く状況を見通すことが出来ず、歯噛みをする紫杏に横合いから声がかけられた。

「……!?」
「答えるから……」

 それは、聞き覚えのある声。
 二人の戦いの争点であり、そもそもの元凶である十坂修の声である。
 呆然としていたところにかけられた声に驚き、バッと身構えながら振り向いた彼女たちの視線の先に、彼はいた。
 その彼の姿を見て、二人は更に脱力することとなる。

「助けてお願い……」

 ―三角木馬、大小さまざまなバイブレーター、ポンプ、浣腸、クスコ、グリセリン溶液の1ダースパック、ローションの箱、媚薬、しあわせ草、その他諸々。

 いかがわしさ爆発の器具の山の下敷きにされ、十坂修は情けない声を上げていた。



182:名無しさん@ピンキー
08/11/10 23:40:27 npESOp/C
乙タイム、つーか乙の流れが終了するまでは待った方がいいんじゃね?
今は何か流れが強制終了しちゃった感があるけどそんな事にはかまわず俺は乙る。

>>162
GJ!マジGJ!
テンション上がってキタ━━━(゚∀゚)━━━!!!!
本気出す気が沸いてキタ─wwヘ√レvv~(゚∀゚)─wwヘ√レvv~─ !!
和那最高だわマジで

183:名無しさん@ピンキー
08/11/10 23:40:53 gh+qYX87


「ふぅ……助かったぁ……ありがとう二人とも」

 朱里と紫杏。二人の手で猥褻物の山から救助された十坂は、笑顔を浮かべた。
 御礼をされた紫杏の顔が赤いのは、猥褻物の山の影響か、はたまた……

「そ、そんなことはどうでもいい!
 これは一体、どういう事態なんだ!」

 自分の中に芽生えた感情を否定する為、大声を張り上げる紫杏。彼女の視線の先では、卑猥なスラングを口にしながらエキサイトし続ける、和那とルッカの二人の姿があった。

「う……いや、まあ、なんというか……二人とも、カズの能力については知ってるか?」
「愚問ね」
「重力操作だったな」
「それなら話が早いや」

 さらりと答える二人に、十坂はホット一息ついて……

「実は俺も和那みたいに超能力があったらしくてさ……」
「……?」

 続いて吐き出された言葉に朱里は眉を潜めた。
 この学園で超能力云々……それも、和なの能力と結び付けて語るという事は、ジャッジメントが人工的に目覚めさせた能力なのだろう。
 しかし、朱里はそのような話聞いたことがなかった。もし、十坂が超能力に目覚めたのだとしたら、まず間違いなく自分に監視の任務が与えられるはずなのだから。

 そんな朱里の反応をよそに、紫杏は首肯して、

「……ひょっとして、一種の媚薬体質なのか? 君は」
「近いけど惜しい」

 この状況が十坂の超能力のせいならば……一番可能性が高いであろう答えに、十坂は首を横に振った。
 ならば一体どんな能力なのか。首をかしげる紫杏達に提示された答えは、ものすごい斜め上を滑空していくものだった。

「俺の能力は、SEXに強い事……ルッカは、『セックスモンスター』って言ってたけどな」
『はあ!?』

 二人は本日何度目になるか分からない驚愕の声を上げて、顔を見合わせた。一瞬、十坂が可笑しくなったのかと思った程だ。
 セックスモンスター。
 そんな能力、伝説としても聞いたことすらない。



184:名無しさん@ピンキー
08/11/10 23:41:55 gh+qYX87

「な、な、な、な……なんなんだっ!? そのいかがわしさ爆発の超能力わっ!」
「具体的には、相手を強制的に絶頂させたり、精液の量が増大したり、射精のタイミングを自由自在に出来たり、精液に媚薬成分が含まれたり、依存症があったり……」
「誰がそんな具体的な説明をしろと言ったかぁぁぁぁぁっ!?」

 これ以上ないほどに真っ赤になった紫杏が、八つ当たり気味の怒声を飛ばす。予想の範囲を逸脱しまくった事態を前に、完全なパニック状態だ。
 今の彼女に全うな質疑応答は不可能だろう。そう考えた朱里は、紫杏の肩に手を置いて口を開いた。

「大体、それじゃあこの状況の説明になってないわよ」
「……浜野は、俺の能力についてどう思う」
「体験してないから分からないし、体験したいとも思わないけど」

 ちらりと、和那と闘争を続けるルッカに視線を走らせ、朱里は己の意見を述べた。

「ルッカのあれが、貴方の能力によるものなのなら……この上なく諜報向きの能力ね。
 相手が女なら、情報搾り出し放題よ」
「だろうな
 ルッカも最初そう考えたらしくてさ。
 俺をジャッジメントの諜報員にしようとしたんだけど」
「ど?」
「その方法が色仕掛けだったんだよ」
「……OK。把握した」

 赤い顔のままながらパニック状態が大分治まったらしく、紫杏は怒鳴りたてることなく自分の言葉を紡いでいく。

「つまりこういう事だな。
 お前は色仕掛けをしてきた彼女を、逆にその能力で虜にしてしまったと」
「いやあ……あの時は自分の能力も知らなかったし、思わず暴走しちゃって……虜って言うよりは、俺の精液の中毒みたいになったみたいで」
「精液依存症のようなものか」
「いや。正に中毒。
 ……一ヶ月ぐらい放っておいたら、ショック症状で死に掛けたらしいし」
「カズは契約が云々といっていたが、その内容は?」
「最低でも週一回、この地下室でルッカの相手をすること……まぁ、殆ど毎日だけど」

 ぱちりぱちりと、紫杏の脳裏でパズルのピースが理論の虫食いを埋めていく。
 ショックで死に掛ける程の中毒を、あの女が起こしているとすれば……数々の矛盾が解消できるのだ。

 契約云々は、中毒症状の治療の事。
 カズがそれを認めていたのは、ルッカの人命救助のため。
 怒り狂う対象がルッカなのも、契約を破ったのがルッカの側だったから。

 ……そういう事情があるのなら、この一件について十坂を攻めるのは酷というものだろう。
 ルッカが彼の精液中毒になったのはある意味自業自得だし、女を抱き放題に出来る能力を持っているにもかかわらず、悪用を一切しない十坂の誠実さは、正直尊敬に値する。

「けど、そういう理由なら……あなたの精液を瓶か何かにつめて渡せばいいだけの話なんじゃない?
 別に、あの女とSEXする必要は無いと思うけど」
「……この能力、俺自身にも副作用があってね」


185:名無しさん@ピンキー
08/11/10 23:42:30 gh+qYX87

 ポツリと呟いた十坂の目は、酷く疲れていた。

「一つが性欲の異常増大。
 ……正直、一日も射精しなかったら暴走しちゃうから」
「暴走?」
「……我を忘れて動く人間全てに襲い掛かっちゃうんだよ。しかも、そうなると男女関係なし。
 暴走してる間の記憶は無いんだけどさ……前に一度暴走した時は、ルッカさんの取り巻きの黒服達全員の括約筋、破壊しちゃったらしいし」
『うわぁ』

 生々しすぎる話に、二人はドンビキだった。
 余談だが、桧垣先生もこの時一緒に襲われて、只今入院中である。

「もし学園内で暴走したら、それこそ取り返しがつかないだろ?」

 じぃぃぃぃぃっ

 次に、十坂はおもむろに、ズボンのジッパーを下ろし……

「ところで、俺のペニスを見てくれ。こいつをどう思う?」
『!!!!?!!?!!?!!!!』

 いきなり自分の陰部を露出し、クソミソな台詞をのたまう十坂に、二人は固まった。
 わいせつ物陳列罪だとか、変態だとか……普通、こういった行動を見せ付けられた際にするであろう思考は、ある一つの事実の前に欠き消えた。

「す、すごく……大きいです……!」
(ご、500mlペットボトルっ!?)

 紫杏が思わずつぶやき、朱里が衝撃で凍りつくほどに、十坂のナニはでかかった。カリは鋭く浮き出す血管は太い、凶悪な息子である。

「一つがこのペニスの肥大化。一つが無類のタフネス……こんなので毎日SEXしたら、カズが壊れる」
「壊れるって言うか、入るの!? これ!」

 ジャッジメントのアンドロイドとして、色々悲惨な目にあってきた朱里である。その『悲惨』の中には、役員による性的暴行もあり、その道では結構経験値があるのだが……その彼女をもってしても、ビックリの剛直だった。
 そりゃあ、黒服の括約筋も壊れるわ。



186:名無しさん@ピンキー
08/11/10 23:43:12 gh+qYX87

「……とまぁ、この状況はそういうわけなんだ」
「ふむ……」
「前に外で押し倒されてやっちゃった事があるから、その時の事がカズの耳に入ったんじゃないかな」

『…………』

 沈黙する二人。耳に入ったところが、現場をフォーカスされた写真をモロに見てしまったわけだが、そこはまあ言う必要は無いだろう。

 兎に角、ここに至るまでの事情は大体分かった。そういう事情ならば、責任を取らせるとかは酷というものだろう。
 そうなれば話は簡単だ。
 自治会で会議を開き、『もう一度調べなおしたら、この写真は合成写真だった』と断言すれば、全ては丸く収まってくれる。

 問題なのは、写真を送りつけてきた人間の目的だが……

「大体! あないな写真自分で送りつけてどーこーしようなんてどんだけ陰険っやっちゅーねん!」
「陰険!? 理知的といって欲しいわね!」
「退学させて独占するつもりやったんやろ! 正直に言うてみいこの卑怯者!」

(OK。問題なし)

 どーやらルッカ本人が写真を撮って、それを自治会に送りつけたらしい。

「どうでもいいが、なんで君はそんなものの中に埋まっていたんだ?」
「そもそも、なんでこんなところにいたのよ」
「……カズが乱入してきたのを敵襲と勘違いしたルッカに投げ飛ばされたんだよ。
 本人は避難させるつもりだったみたいだけど……ここにいたのは、さっきまで問題の性処理をしてもらってて、今終わったところだったんだ」

 言われてみれば、全裸で戦うルッカの股間は濡れそぼっており、床には白濁した体液が散らばっている……問題なのは、その量だろう。
 十坂の言ったとおり、尋常ではない量の精液だ。軽く見ても1.5Lのペットボトル一本分はある……今までその存在に気が付かなかったのが、不思議すぎるほどの量だ。



187:名無しさん@ピンキー
08/11/10 23:43:58 gh+qYX87
 その原因の一端に気付き、紫杏は眉を潜め、朱里は問題の液体に向かってしゃがみこむ。
 放たれる匂いが、精液のそれではない。まるで、ジュースのような甘い香りが鼻腔を刺激していた。

「……随分と甘ったるい匂いだな」
「それも俺の能力らしいよ。精液の味は自由自在みたいだな。
 ……甘いのと普通のしかやった事がないからわからないけど、」
「……ジュースにこっそり混ぜられたら、気付かないな。これは」
「あ、間違っても触ろうとするなよ浜野」
「不味いの?」
「ああ。皮膚に触れただけで媚薬効果が発揮されるらしくてな」
「ふーん」
(あ、危ない危ない……)

 興味本位で掬い上げる直前だった朱里は、冷や汗を流しながら己の幸運に感謝した。
 もし、十坂の言葉を聞くのが後一歩遅れていたら……
 ちらりと、朱里は未だに闘争を続けている二人に視線を向けた。

「むきーっ! この電信柱! 色気無し! 槍マニアー!」
「淫乱! アバズレ! 変態ぃぃぃぃぃっ!!」

 いや、もう闘争というよりも、子供の喧嘩だった。
 双方相手を口汚く罵りながら、ポカポカと相手の頭を叩き合う二人。足元には粉々に砕けたバイブとモップが転がっていて、激戦の後をうかがわせる。
 和那は兎も角として、ルッカは……平時のキリリとした面影など全く無い、情けないもので。

(ああは……なりたくないわね)

 浜野朱里は、本心からしみじみとそう思い……地面に手を置いた。

 置いてしまった。

 べ ち ゃ っ 

 粘着質で湿った音が室内に響き渡った瞬間、その場にいた人間は全員動きを止めた。
 朱里も、紫杏も、十坂も、二人仲良く喧嘩しな状態の和那とルッカでさえ、動きを止めて音源を見た。

 精液の水溜りに突き入れられた、朱里の掌を。

「あ゛」
『あ』
『あ゛ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!』

 現状を認識した一同の悲鳴が、狭い地下室に響き渡る。
 これが。
 後に朱里が『人生最悪最強の性体験』とのたまう事になる事件の、始まりだった。


188:名無しさん@ピンキー
08/11/10 23:47:12 gh+qYX87
以上です。時間が大分経過したので、投下開始してみました。
予告どおり、アホな勢いで突っ走ってみました。正直、和那に『~もーん』のくだりを言わせたかっただけなんだ。後悔はしていない。
……今読み返してみたら、何故か投下予告をすっかり忘れていた事に気が付きました。
もうしわけありません。


>>149
GOD JOB!!!!
パワポケエロパロスレに、俺は神を見た!

189:名無しさん@ピンキー
08/11/10 23:52:44 npESOp/C
ごめん更新せずに書き込んだら力一杯割りこんどった(><)
いやぁ本当に申し訳ない。

そしてワロタw
こういうのもいいもんだな。GJGJGJ

190:名無しさん@ピンキー
08/11/11 00:14:07 oLUMAaAy
GJ!笑わせてもらいました。
しかしパワポケならこういうのもありそうで怖い

191:名無しさん@ピンキー
08/11/11 00:17:24 Kb8S2h8t
10主が超能力に目覚めるてのは俺も考えたことあるけど

192:名無しさん@ピンキー
08/11/11 00:18:32 Kb8S2h8t
間違って途中で送信してしまった…

10主が超能力に目覚めるってのは俺も考えたことあるけど
これはひどい(いい意味でwwww
GJ

193:名無しさん@ピンキー
08/11/11 01:30:46 XdiNhVZA
1,2しかやったことがなくて
1の主人公が出るらしい3とアドバンスの1+2を探すも
とんと見付からない自分が通りますよ

武田とゆきちゃんでどうだろうと思ったらゆきちゃんは佐藤となのかー

194:名無しさん@ピンキー
08/11/11 05:07:28 Kv7W2j6L
これは見事なタイミングのAAだ
GJ!!

195:名無しさん@ピンキー
08/11/11 12:26:21 oLUMAaAy
しかし主人公が特殊能力持ちというのはエロパロ的にも夢が広がるな。
姿を消して覗くとか、分身して3Pとか

196:名無しさん@ピンキー
08/11/11 22:26:59 fCj0hKAc
粘り男とかヘッドスライディングですね
わかります

197:名無しさん@ピンキー
08/11/11 22:49:44 WopzCo0G
神速(ピストン)と絶倫も忘れるな

198:名無しさん@ピンキー
08/11/11 22:57:07 Q78raWkz
待てお前ら!
パワプロ名物弾道アップを忘れているぞw

199:名無しさん@ピンキー
08/11/11 23:08:28 yEP2a+SB
緊縛=SM
呪縛はなんになるんだろうか

200:名無しさん@ピンキー
08/11/11 23:16:49 z90DbqDv
それは普通の特殊能力じゃねーかww

201:名無しさん@ピンキー
08/11/11 23:55:52 MErxZAfT
低め○もよろしくだぜ。

202:名無しさん@ピンキー
08/11/12 00:05:30 ICv1w+nF
ハイボールヒッター=熟女狙い
ローボールヒッター=ロリ
アベレージヒッター=見境なし


パワーヒッター=夢見がちな童貞

203:名無しさん@ピンキー
08/11/12 00:09:42 DTkUfOiZ
>>202
アベレージヒッター=ハーレム野郎
パワーヒッター=一人の女の子を徹底的に調ky(ry


204:名無しさん@ピンキー
08/11/12 00:32:41 tn8rvgJt
孕ませ○

205:名無しさん@ピンキー
08/11/12 00:41:11 Bgmtfd3H
チャンス○=雰囲気(タイミング)を逃さない
持続=持続時間が上がる。
内野安打○=中出しOK
回復○=すぐに再び起き上がる
鉄腕=ゴットフィンガー。神のテクニック。

一発病=早漏

206:名無しさん@ピンキー
08/11/12 00:54:59 DTkUfOiZ
いや、一発病は……間違って孕ませる、だろう。

207:名無しさん@ピンキー
08/11/12 01:10:58 z91MMq2V
ピンチ○=修羅場をセックスで乗り切る
センス○=どんなプレイにもすぐ対応

208:水道局
08/11/12 02:29:54 nCOmEIKV
打球反応○:タマ感度抜群…何でもないです。
一番好きな4より天本さんです。乗り遅れた感がありますが…
トゥルーエンドSS。場面はエピローグからです。

209:平穏な日々
08/11/12 02:32:16 nCOmEIKV
「むしろ、感謝するべきなのかも……」
真っ直ぐ彼女の目を見て、そう答えた。

この3年間、多くの不思議な事が起きた。
けれど、島の人達や、日の出高校の仲間たちと過ごした日々。
真紅の優勝旗を掲げてこの島に帰ってきたこと。
そして、支えてくれた彼女との記憶は決して偽物なんかじゃない。
「だから、後悔はしてないよ」
もう一度、同じ言葉を伝える。

呪いは終わった。
だが、まだ全てが終わりじゃない。
自分達の未来はこれからだ―その想いは、届かなかった。
「……本当のこと、お知りになりたい?」
「え?」
彼女の哀しみの壁に阻まれて。

岬を悲壮な秋風が通り過ぎた。

『平穏な日々』

「……本当のこと、お知りになりたい?」
「え?」
突然のことに、理解できなかった。

そして、彼女は、真実を語り始める。
時が、静かに刻まれる。
「私、祖母は嫌いです。
 祖父は平凡で真面目なだけの人でしたが、祖母を大事にしていました。なのに、祖母は若い頃の失われたロマンスのことばかり……。
 祖母は河島さんを忘れられず、その彼が愛していた野球部に勝って欲しかった……だから私は、野球部に勝って欲しくなかった……」
張りつめた空気の中を、言葉の残響が漂う。

何だ。
これから彼女は、何を言おうとしているんだ―
動揺するこちらを突き放す様に、冷たい表情のまま彼女は言葉を続ける。

210:平穏な日々
08/11/12 02:33:36 nCOmEIKV
「あんなにタイミングよく部室が火事になったり、食べ物が痛んでいたりするものですか……」
言葉を放つ彼女の目に映る色は、闇。
その色は、こちらを凍てつかせ、一切の活動を許さない。
「部室の件はあなたを追い詰め、甲子園を目指させる為の祖母の仕業。あとは、―私です」
「………」
本当に消えそうな声で、彼女は呟いた。

彼女の口から聞かされた真実。

告白は、終わらない。
「なのに、なのに!おばあ様は、勝手に命をすり減らして勝手に死んでしまいました……」
彼女が滅多に表に出さなかった、―いや、出せなかった感情が吐き出される。
「嫌いです、あんな人なんか!!
 だから、急いで医者を呼べばまだ助かったかもしれないのに、
 幸せな夢を見ながらあの人が逝くのをただ見守ることしか、わ、私には……っ!」
全ての責任を思う彼女を止めなければならない。
そう思うも、体が動いてはくれない。

「あなたから告白された時も……っ!」
彼女が少し顔を上げ、その頬を涙が伝わる。

「本当に嬉しくて……。でも私は、あなたの邪魔をしていて……っ!
 だけど嬉しくて……っ!何も知らない、純粋で綺麗なあなたからそう言われて……。
 でも私は、汚れていて、歪んでいて……そんな資格なんて無くて!!」

言葉を連ね、目の前で泣き叫ぶ声は、仮面を被った優等生のものではなく、一人の、少女の声。

「それでも、抑えきれなくて……あなたといることが、本当に楽しくて……」
話しを終え、こちらを見つめる瞳からは、涙が溢れている。

「…………」
ふぅ、とひとつ息を吐く。
自分でも驚くほどに冷静に、話を聞いていた。
思うことはたくさんあるし、言いたい事もある。

211:平穏な日々
08/11/12 02:36:23 nCOmEIKV
けれど、聞き逃せなかった―彼女の建前に隠された、本当の気持ちを。
「天本さんは……結局おばあちゃんのことが好きだったんだよ。
 本当は、全部おばあちゃんの為に……」
「!」
「幸せな夢を邪魔しちゃいけない……そうだろう?」
「……っ!で、でも……私は、私はあなたをっ……!あなたを騙していたんですよ!!
 それなのに、どうしてあなたは怒らないんですか……?
 あなたには、その資格があります……私を憎んで、構わない……」
涙で覆われた瞳が、こちらに向けられた。
「……私、最低、でしょう……?」

これまで、彼女はその細い体に、どれ程の辛さや哀しみを溜め込んできたのだろうか。
両親のこと、祖母のこと……彼女は、心が壊れかかっている。
そんな世界から、彼女を救い出す為に出来ることは。
――正直に、自分の気持ちを伝えること。
「俺と付き合ってくれたことは、偽り?」
「いいえ、本当の気持ちです……でも」
「全部呪いのせいだよ。それに、言っただろう?後悔はしていないって。
 だから、君が哀しむ必要はないし、そうして欲しくない。
 ―優しい人だから」

そうだ。
真実がどうであれ、彼女を好きでいる気持ちは変わらない。
傍で笑ってくれて、支えてくれて、強くて、でも弱くて……そんな彼女だから。
彼女を憎む想いも、理由もない。

手を取り、彼女の小さな体を抱きしめた。
「……っ」
「一緒に、進んでいこう」
「……私はっ……迷惑ばかりかけて……っ」
泣きじゃくる少女の熱い息を感じる。
心の中にある何かを、彼女は止められずにいる。

「ずっと、辛くて……あなたが居てくれて……好きになって……離れたくなくて……っ」

彼女の本当の気持ち。
やっと届いてくれた。
「これからは、一人になんてしない」
「ごめんなさい……ごめんなさい……っ」

彼女はそれからずっとずっと泣いていた。
泣きやまなくていい。
今まで溜め込んできたものが、吐き出せるのだから。
気の済むまで、泣かせてあげようと。
彼女を抱きしめながら、そう思った。

212:平穏な日々
08/11/12 02:37:35 nCOmEIKV
…………

「散らかっていてすみません……」
「いや、大丈夫だよ」
部屋には、整理の途中だろうか、多くの品が置かれている。
そして、ほのかに漂う線香の香り。

暫く泣いて、落ち着いた後、俺たちは彼女の家に居る。
彼女を放って一人になんてしない。そう約束したから。

「ええと、今お茶を出しますね」
そう言って彼女は奥へと向かう。

仏壇には彼女の祖父と、祖母の遺影が並べられていた。
埃もなく、普段から手入れを欠かさないのだろう。
前に座り、手を合せ目を閉じる。

「……引っ越すつもりでした」
戻ってきた彼女が隣に腰を下ろす。
お茶を受け取り、ありがとう、と礼を言ってから言葉の続きを聞く。

「引っ越して、本土に行って……父のことは、ご存じですか?」
静かに頷く。本土の何処かに居るという、彼女の父親。
「いつか一人になったら、復讐に……と。ずっとそう思ってました。
 でも、その必要も無いですね……あなたがいますから」

彼女の哀しみが全て消えたわけじゃない。
痛みのない世界なんてないし、これからも哀しみがあるかもしれない。
でも、二人ならきっと乗り越えていける。

「これから、さ」
「はい……」

お互いに見つめ合う。
そして、二つの影は近づいて―ひとつになった。

213:平穏な日々
08/11/12 02:38:31 nCOmEIKV
…………

部屋を優しく照らす月明かりの下、彼女と抱き合う。
片手でそっと頬に触れると、びくっと体を振るわせる。
しかし、彼女は抵抗しないで真っ直ぐこちらの瞳を見つめてくる。

「上手くできるか分からないけど……」
「い、いえ……ふ、不束者ですが宜しくお願いします……」
初々しいやり取りを交わしながら、もう片方の手で彼女の手を握り締め、少しずつ顔を近づける。
鼻が触れそうなほどの距離になると彼女が目を閉じ、俺も目を閉じた。

「ん……」
最初はただ触れ合う程度の、優しいキス。
二度目は少し積極的に軽く口を開いてキスをする。
三度目はもう歯止めがきかなかった。
想いを全て注ぎ込むように、必死に求めるように、キスをする。
「あ……んん……ん」
舌で軽くノックをすると、控え目に受け入れてくれる。
最初は驚いていた彼女も、こちら行為に応えるように舌を絡めてくる。
「はぁ……ん、んん……ん」

顔を離して彼女のを見つめる。
彼女の顔は赤く、瞳は熱く潤んで焦点が合っていない。
少し呼吸を整えた後、再び口付けを交わして行為に没頭する。

「んん……」
甘い口付けを交わしながら、彼女の胸に手を添える。
「あ……」
彼女をそっと布団に横たわせ、セーターを脱がす。
そして壊れものを扱うように、優しくシャツのボタンを外していく。

彼女はこちらの行為をただじっと見ている。
やがて、シャツがはだけ、清楚な下着に包まれた控え目なふくらみが顔を出した。
彼女の顔が真っ赤になる。
額にキスをして、下着をそっと取り除く。
「あ……」
ふくらみの真ん中に、小さな突起が現れる。
綺麗な白い肌と淡いピンク色の乳首が構成するエロティックさに、思わず魅入ってしまう。

「………」
「そ、そんなに見つめないでください……恥ずかしくて……。
 それに、そ、その……小さいですから……」
語尾が小さくなっていき、聞き取りづらい。
「綺麗だよ」
「そ、そんなこと……ああっ!」

撫でるように柔らかな胸に手を這わせる。
全体を、円を描くように撫で回し、上向いた突起に舌を這わす。
「そ、それは……は、あぁっ!!」
弾くように乳首を転がすと、彼女が身を捩る。
そして、乳首を吸い上げる。
「ああぁあ……っ!」

214:平穏な日々
08/11/12 02:39:24 nCOmEIKV
普段の彼女からは想像出来ない嬌声が上がる。
そんな声を聞けることに優越感を覚え、胸への愛撫を続けていく。
「はぁ、ああぁ……ん、はぁ……っ!!」

そして、空いている片方の手を、体のラインに沿って下に撫でていく。
「んん……はぁあ……っ」
そして、少し湿った場所へと行き着いた。
「脱がすよ……」
「んん……は、はぃ……」

彼女の服を全て脱がし、お互いに生まれたままの姿となる。
月明かりに照らされる彼女の体は、何よりも美しい。
顔は赤く上気し、躰は熱を帯びている。
優しく、彼女の秘所に触れる。
「そ、そこは……ああぁっ!!」
そこは充分に湿っていた。
そっと、谷間に合わせて指を這わす。
「は、はぁあっ、んん、あぁっ!!」
少しだけ指を入れ、中をかき混ぜる。
「そ、それは、ん、ダメ、です……はぁぁ!!」
クチュクチュと音を立てるそれは、彼女にとってかなりの羞恥らしい。
乱れている彼女が愛おしく、胸と継続して愛撫していく。
「あぁぁ、っはぁ、んんぁあ……っ、ああぁぁ!!」
躰が少し跳ね、彼女の手がこちらを強く握った。

「落ち着いた?」
「は、はい……」
絶頂を迎え、ぐったりしてしまった彼女を抱く。
少し調子に乗りすぎたかもしれない――彼女は体力があるほうでは無いのに……。
軽く自己嫌悪に陥っているこちらに対し、優しい笑みを浮かべてくれる。
「私は、大丈夫ですから……。それに、そ、その、あなたも……」
抱きしめる格好により、彼女のお腹に、はち切れそうになった肉棒が触れている。
彼女を大切に思うからこそ、抑えきれなくなっているのも事実。

「本当に大丈夫ですから……そろそろ……」
「……分かった」
体を起こし、自分の息子を彼女の潤った秘所に添える。
「で、出来るだけ、優しくお願いします……」
「うん……」
彼女に優しく口づけし、腰を前に押し出す。
「ん…………っ!!」
「っ、キツい……」
破瓜の痛みに、彼女の顔が歪む。

中はとても狭く、こちらを拒んでいる。
強い締め付けに、気を抜けない。
「んん……わ、私は大丈夫ですから……そのまま……っ」
狭い中を、奥まで進んでいく。
そして、最奥まで到達した。

その時、初めて彼女が涙を流していることに気付いた。
「!!ご、ごめん、俺、また自分だけ……」
「いえ……違うんです……やっと、ひとつになれて、あなたと一緒になれて、嬉しくて……」
瞳に涙を溜めながら、そう言葉を紡ぐ。

215:平穏な日々
08/11/12 02:40:25 nCOmEIKV
「俺もだよ……」
彼女が愛おしい。
繋がったままキスをして、見つめ合う。
「落ち着きましたから、動いて下さい……」
「でも……」
「平気です……それに、そうして欲しい……」
「分かった……」
そっと腰を動かし始める。
少しでも彼女の痛みを和らげる為に、ゆっくりと、手を握って。
「んん……はっ、ああぁ、ん……」
「くっ……」
徐々に解れてきたのだろうか、滑りも幾らか良くなり、体の硬さも多少和らいでいる。
「つ、く……」
「はぁあ、ああぁっ!ん、……あぁあ、んん、はぁ……っ!」
彼女の中は温かく、締め付けは強いが、とても心地良い。
限界も、そう遠くはなかった。
「くっ、天本さん、そろそろ……」
「んっ、はぁぁっ……な、名前を……」
「……え?」
「んん、名前で……呼んで、くれませんか……母の……いえ、お母さんの付けてくれた……」

彼女は以前、自分は変な名前だ、と言っていた。

でも、それは嘘で。
本当は、誰かに、愛する人に呼んで欲しくて。

「――怜泉」
「はい……」

彼女の頬を再び涙が伝わる。
それは、哀しみではなく、喜びから。

それを合図にスパートをかける。
もうお互いに余裕が無くなっていた。
「はぁっ、んん……はぁ、あぁっ!」
「もう……っ」
「は、はい……っ、このまま、一緒に……」
最大の快楽の波が押し寄せる。
「怜泉……っ!!」
「あぁぁあぁっ――!!」
同時に果て、彼女の中に全てを吐き出す。
彼女を抱きしめ、
心地良い疲労感と温かさが体を包み込んだ。


「怜泉……」
「はい……」
布団の中、幸せそうな笑顔の彼女と、口づけを交わす。
「ちょっと、無理させちゃったかな……」
「いいえ、幸せです……こんなに幸せでいいのか、ってくらい……」
そんな愛しい人を抱き寄せる。
彼女の顔に浮かぶのは、澄み切った笑み。
これが彼女の、本当の笑顔。
一生守っていこう―そう心に誓う。

「怜泉……」
「ん……」
もう一度、優しいキス。
お互いの心が通じ合った、そんな幸せを感じて。
彼女の温もりを腕に感じながら、眠りに就いた。

216:平穏な日々
08/11/12 02:45:43 nCOmEIKV
………………………
 ……………
 ……

「………ん」
淡い色のカーテンの向こう、眩しい光が室内を照らす。

「………」
コチコチと静かに刻む時計の音。

俺は確か――

「………夢か」

懐かしい夢。
あれは、彼女と初めてわかり合えた日の出来事。
あの時は本当に幸せだった。

今はと言うと。

「ん………」
「おはよう、怜泉」
隣で目を覚ました、愛する人。
彼女の目に一番に映るのは――

「おはようございます……あなた」

見ているこちらが幸せになれる、そんな笑顔で。
彼女に優しくキスをして、抱きしめる。
そんな俺を、彼女は温もりで包み込んでくれる。

217:平穏な日々
08/11/12 02:46:27 nCOmEIKV
「どうか、しましたか?」
笑顔で、彼女はそう問う。
「夢を、あの日の夢を見た……怜泉と向き合えた、あの日」
「そうですか……」
そう言って彼女は言葉を切り、頭を撫でてくれる。
その時間は穏やかで、不安定だった心を満たしてくれる。

「どっちが赤ちゃんか、分かりませんね」
クスクスと笑い、彼女は傍のベビーベットへと視線を向ける。

そこには、俺と彼女の子供。
すやすやと穏やかな表情を浮かべながら眠っている。
そんな姿にに、思わずお互いの顔に笑みが浮かぶ。

あの後、高校を卒業して、俺たちはこの島で結婚式を挙げた。
そして、今もこの島で暮らしている。

野球選手になるという夢は、叶わなかった。
プロへの誘いはあったが、彼女を守ると決めたから。
彼女にそう伝えたとき、悲しそうな表情を浮かべたが、
『あなたが決めたなら……後悔はしないのでしょう』そう言ってくれた。

野球選手にはなれなかったけど、今は最高に幸せな日々を送っている。
この夢はきっとこの子が叶えてくれる―というのは親バカだろうか?

「怜泉」
隣にいる彼女と向き合う。
「はい」
「これからも宜しくな」
「―はい」
そして、満面の笑み。

そうだ。
この笑顔を守るんだ。
そして、二人で――いや、三人で支え合って生きていこう。

岬から数年後。
幸せそうな三人を、優しい光が照らしていた。

218:水道局
08/11/12 02:49:30 nCOmEIKV
以上です。大変クサい…
完全なる自己満足SSですが、少しでも評価していただければ幸いです。
誤字・脱字があったらすみません。

219:名無しさん@ピンキー
08/11/12 03:43:26 mJMQKFMz
神ぃぃぃ――っ!
神が降臨なされたぁぁぁっ!

220:名無しさん@ピンキー
08/11/12 07:55:42 KTzp/n72
GJ――!!!
天本さん可愛いよ天本さん。
しかしまさか主人公が野球選手にならないとわ……

221:名無しさん@ピンキー
08/11/12 10:01:23 WkixFDlQ
ふ~


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