【初音ミク】VOCALOID総合エロパロ9【ボーカロイド】at EROPARO
【初音ミク】VOCALOID総合エロパロ9【ボーカロイド】 - 暇つぶし2ch450:未亡人優子のボーカロイド=覚醒編2
08/12/06 01:25:14 dfbquAuT
「ん・・・んん・・」

マスターは時々前マスターを思い出し自分自身を慰める。
私達はそれをパソコンの内側から目撃しては流れ込んでくる寂しさ悲しさに押しつぶされそうになる。
こんなことがいつまで続くのだろう。
私達はこちらからパソコンの外の世界とコミュニケーションを取る手段が無い。
傷ついたマスターを慰めてあげることすらできない。
私達ボーカロイドは歌うために作られたこともあって、自我に目覚めてからの感受性はかなり強い。だからその分余計に辛い。
「あ・・・ああっ・・うくっ・・」
どうやらマスターは逝ったようだ。
そして逝ったあと彼女は必ず涙を流す。

「もうやだ、このマスター!」
突然リンが切れた。
「いつもヘタクソな歌ばかり!おまけにエロ暗いし!」
「そんなこと言うんじゃない、マスターだって頑張って曲を作ってるんだ」
KAITOがなだめてきかす。
「そりゃお姉ちゃん達はいいよ、前マスターが神曲をたっくさん作ってくれたんだから。」
「そうだよ、俺達なんて酷い歌ばかりでもうウンザリだよ!」
レンも大概な表情で吐き捨てた。

そう、リン・レンは前マスターが亡くなってから来たのでマトモな歌が無い。この2人のストレスは極限に達していた。
元々の設定年齢が14歳のせいか精神構造もそれに準じたもののようで、それがさらに災いした。
もちろん他のボーカロイド達も設定された年齢に合わせた精神年齢だ。
ただMEIKOだけは普段の大人の女から16歳の女の子にキャラチェンジできる特殊技を持っていた。
彼女はそれを自称・咲音メイコと言っている。まあどうでもいいことだが。

マスターは落ち着いたらしく、スゥスゥと寝息をたてて眠りについた。
自慰後の彼女の顔はいつも悲しそうだ。
ああ、私達に肉体があればマスターの作曲のお手伝いや慰めてもしてあげられるのに・・・

451:未亡人優子のボーカロイド=覚醒編3
08/12/06 01:26:16 dfbquAuT
『その願いかなえよう!』

突然どこからともなく声が響いた。
一同ギョッ☆としてあたりを見回す
「誰だ!?」

『私は電子の神様だ!』

「はぁ?何それ?」呆れ顔のMEIKO。
「たしかドリフのコントでそんなのあったような・・・」記憶を探るKAITO。
「オー!エレクトリック ゴッド?」外人勢2人。
「・・・・」いつも無口のFL-chan。
「怪しいな・・・」 「証拠見せろ!」がさつな鏡音リン・レン。
「本当に神様ですか?」そしてミク。

『おまえら、疑うならこのまま帰るぞ!』

「え~マジでぇ?」
「やっぱり信じられないわね」
「オー、パチモン神様デスネ?ワカリマス」

『おまえら・・・』

「いやちょっと待て、本当に神様かもしれんぞ?」
「そうかなぁ・・」
「・・・・」
「私、信じます。私の願いが届いたんですね?」

452:未亡人優子のボーカロイド=覚醒編4
08/12/06 01:27:25 dfbquAuT
『まあ良い、ミク、おまえはさっきこう願ったな「肉体が欲しい」と』

「え、ミク、あんたそんなこと願ったの?」思わずミクの顔を覗き込むMEIKO。
「うん、マスターを慰めてあげたいなって思ったから・・」
「性的な意味で?」
「違います!」
「え、なに?じゃあ本当に俺達に肉体が!?やったー!」小躍りするリン・レン。
「GJ♪」

『ただし、肉体を持ち実体化できるのは24日18時から25日24時までの間だけだ』

「え、そんなに短いの?」
「けち!」
「きっと特別力の無い神様なんだよw」
「お、おまえら、少し自重しろ!」
言いたい放題のMEIKO・リン・レン、天罰を恐れて焦るKAITO。

「あの神様、もう一つお願いが・・・」

『なんだ?申せ!』

「実は・・・・・」ミクは願いを話す・・が。

『それは難しいな』

「俺からもお願いします!」KAITOも頭を下げて頼み込む。

『よしわかった、やってみよう。さらばじゃ!』

自称電子の神様の気配は消えた。

453:未亡人優子のボーカロイド=覚醒編5
08/12/06 01:28:30 dfbquAuT
12月24日午後6時・・・
まばゆい光にパソコンが包まれそこから次々とボーカロイド達が現れた!
「すげー!これが肉体か!」
「きゃっ、身体が重たいよ!これが重力ってやつ?」
「うわ~胸がきっつい!」
「nice body !」
「・・・・」
「神様、ありがとうございます」
「本当だったんだな」

『よしよし、うまく実体化できたようだな』
『ああ、そうそう、今のお前達の五感は人間と同じだからな、くれぐれも酒やSEXに溺れないようにな』

「シコシコシコ・・オッオッオッ・・、これがズリセンってやつか!なんか出る!!!」
「チョメチョメ・・アハ、リンのあそこが気持ちいい・・逝くぅぅぅ!!」
「さ、酒はどこだ酒は!?」
本能のままに行動するリン・レン・MEIKO

『て、言ってるそばからそれかーい!』
『KAITO、お前が監視役となり皆の暴走を食い止めるのだぞ、いいな!?』

「ミ、ミク、実は俺、君がインストールされた日からずっと・・・」
「だ、だめよ、私達はボーカロイドとは言え兄妹なのよ、そんなこと・・アッー!」
「・・・・」
「ケラケラ♪飲メヤ淫行ノ大騒ギデース!」

『・・・ま、いいか。わしゃもう知らんよ』

一瞬にして大乱交パーティー会場と化したマスターの4LDK賃貸マンション!
その狂気の宴は2時間に及んだ。

454:名無しさん@ピンキー
08/12/06 01:31:00 tnEcAXUF
カプは先に明記しておいてくれると助かる

455:未亡人優子のボーカロイド=覚醒編6
08/12/06 01:31:38 dfbquAuT
「はぁはぁ、こんなことしてる場合じゃないです!早くクリスマスの準備しないと!」
「そうだった、マスターの帰ってくる前に・・・その前にもう一回だけ・・な?」
「もうイヤぁぁあ!!!」
「ケラケラケラ、カンパーイ♪」「おー、良い飲みっぷりじゃない♪」
「マスターの自慰にふけるワケが・・・あ、また逝く~~~~!」
「み、右手が止らなよぉぉぉ!!!!!!また出る!!!」
「・・・・」

さらに2時間後・・・

ガチャリ・・・玄関のドアが開いてマスターが帰ってきた。
右手には小さなケーキを持っている。仏壇の霊前に備えるためだろう。マスターはまず和室の仏壇の前にいきケーキを備えた。
そしてダイニングルームに入ったとき・・・・
「メリークリスマス!」
ボーカロイド達が一斉にクラッカーを鳴らして声をあげた!
一瞬ビクッとして固まるマスター。そして我にかえり携帯を取ると
「もしもし、警察ですか?家に不審者が大勢・・・」
「わー、ま、待った!俺達の姿をよ~く見てくれ!」慌てに慌てるKAITO!
そう言われてよ~く観察するマスター。
着衣の乱れた男女が1人ずつ、酔っぱらった女が3人、アヘ顔の中学生男女が1人ずつ、あと巨大な茶バネゴキブリ?・・・・
「もしもし警察ですか?よっぱらいの性犯罪みたいなんです、子供もいます!早く来て!犯される!!!あと保健所も!!!!」
「だから違う!服、この服装を見てくれ!」
「服?」
あ、これってボーカロイドの!?
「あなた達はもしや・・・・」
「やっと理解してもらえましたか!」
「コスプレ趣味の変態!?」
「ちが~う!!!」

その時・・・

456:未亡人優子のボーカロイド=覚醒編7
08/12/06 01:33:28 dfbquAuT
愛しの君よ、いつまでも絶えることなく、この愛を送ろう♪
愛しの君よ、いつまでも絶えることなく、その愛を受けよう♪
明日の未来も明後日の未来も10年先も100年先も変らぬ愛を送り続ける♪
ありがとう、僕を受入れてくれて♪
2人で幸せを築いていこう、今日も明日も明後日も・・・♪
・・・♪

突然ミクが歌い出した。

「その歌は・・」
「そうです、前マスターがマスターに捧げるために作った未完の歌です。完成の暁には私達で歌いマスターを祝福するつもりでした」
「どうして・・・」
「私達は突然自我に目覚めました。そして自称電子の神様に明日の24時まで仮の肉体を与えられました。」
「私達はパソコンの内側からマスターを見ていました。マスターの悲しむ姿に堪え兼ねて、私達は励ますために来たんです」
「そんなことが本当に?やはり信じられないわ・・・」

『彼女の言うことは本当だよ』
声が直接頭の中に響いた。
「!」
『彼女達は正真正銘僕らのボーカロイドなのさ』
「あなた・・・あなたなの!?」
『カイト君、すまんが頼むよ』
「了解、マスター!」

カイトの姿がまばゆく光り出し、カイトを構成していた物質は分解と再構成を繰り返す。
再構成が終わったとき、懐かしい前マスターの姿がそこにあった。
「ただいま、今帰ったよ」
「あなた・・・これは夢・・・夢じゃないのね、あなた!」

457:未亡人優子のボーカロイド=覚醒編8
08/12/06 01:34:32 dfbquAuT
抱きあうマスター達の傍らでボーカロイド達は涙腺を崩壊させていた。
前マスターの一時的な復活、それがミク達のもう一つの願いだった。
あまりの唐突な死別、別れの言葉すら交わすことができなかったマスター達の心残りをなんとかしてあげたいと思うが為の願いである。
「あ、そういえばカイト兄は?」
「そこ」
MEIKOが指さす。テーブルの上で手のひらサイズに縮小されたカイトが・・・
「きゃー、可愛い!」
構成していた身体の98%くらいをマスターに譲ったおかで小型になってしまったカイト。
ズイッ、ミクが割って入る
「ふっふっふっ、カイト兄さん、さっきはよくも私を慰み物にしてくれましたね・・・」
やばい、ミクの目が王蟲のように真っ赤になっている。いわゆる「殺人ロイドモード」に入ったらしい。
「いや、あれは、違うんだ、話せばわかる!話せば・・な?だからおちつけ!」
「さ~よ~な~ら~♪ さ~よ~な~ら~♪ わ~た~しの愛した兄さん♪」
不気味に歌いながら迫り来るミク! そして
        ギラッ★
手にしたナイフが一閃し、KAITOの心臓目がけて突き刺さる!
「ちょ、おま、・・・た、助け!・・・イエギャーーーーー・・@ピウオニ89pふじこ」
しかし電子の神様はこんなこともあろうかと、KAITOの身体を右心臓仕様にしておいた。
かろうじてKAITOの一命は救われた。
そんな一部危ない場面はあたものの、ボーカロイド達の奏でる歌と共に楽しい時間は過ぎていく。
マスターの作った駄作曲群も今となっては良い笑いのネタになった。
もちろん前マスターに作曲のノウハウをみっちり伝授させられもした。
マスターの4LDK賃貸マンションに久しぶりに楽しい笑い声が響いた。

458:未亡人優子のボーカロイド=覚醒編
08/12/06 01:35:33 dfbquAuT
そして25日24時、ボーカロイド達はパソコンの中へ戻っていった。
前マスターもまた向こうの世界に戻っていった。
現マスターは別れの時こそ泣きじゃくったが、今は落ち着き心持ち元気になったようだ。

それにしても、あの自称「電子の神様」というの結局何者だったのだろう・・・・



『どうやら、おまえ達のマスターは元気になったようだな』

突然声が響く!

「電子の神様? ありがとうございます!」

『では、さらばだ』

「待って下さい!あなたはいったい?」

『ワシもお前達同様のツクモガミなのだ。』
『お前達と違って遥かに齢を経たぶん様々な力もあるわけだ。まあいずれはお前達も持つ力だ』

「本当にありがとうございます。お礼にアイスなど・・」
「パソコンの中で祭壇作ってバナナを供えるぜ!」
「鏡音建設が神社だって建てちゃうよ!」
「献酒しましょう!」
「聖歌ヲ歌イマース♪」
「私達にできることなら何でもします。何かお礼をさせて下さい!」

459:未亡人優子のボーカロイド=覚醒編10
08/12/06 01:37:10 dfbquAuT
『そうか、それなら一つ頼むとするか。実はワシも持ち歌があってな、お前達で合唱などしてくれると嬉しいんだが・・・』

「神様なのに持ち歌? なんという歌ですか?」
全員がキョトンとした顔をする。

『いやまあ、それはお前達で探してくれ。それではさらばだ! 俺の輝いてたあの時代~っと♪』
自称電子の神様は照れくさそうに歌いながら去っていった。

「何?あの最後のダミ声の歌・・」「ほんと、風邪でもひいてんのかな?」
怪訝な顔のリン・レン。
「あれは古の声・・・」
珍しくFL-chanが口を開いた。

「俺には何者かわかったよ・・」「感謝します、先輩・・」
KAITOとMEIKOは悟った。
「オーウ、ドンナ歌ナノデショウ?」
「こんな歌よ!」
ミクにも自称電子の神様の正体がわかったようだ。
そしてKAITO MEIKO ミクは歌い出す・・・


~データレコーダ走らせて♪ 
   ~胸ときめかせロードを待った♪
      ~アドベンチャーの・♪
          ・・・・♪
            ♪






460:未亡人優子のボーカロイド
08/12/06 01:38:33 dfbquAuT
以上です。
乱文失礼しました。
途中御注意下さった方、ありがとうございます。
以後気をつけます。

461:名無しさん@ピンキー
08/12/06 12:40:18 KF231KIy
なんて冷静なマスターなんだw
普通すぐに警察に通報できないだろw

462:名無しさん@ピンキー
08/12/07 00:16:49 MdXL0hyg
407の続きです。言わずもながらカイト、ミク、メイコの3Pなのでご注意を。

パンツを取り去ると一緒にツッと透明な糸が引く。
ミクが恥ずかしそうに脚を閉じてくるので、脚を押さえてひくひくと震えるミクのそこに触れた。
愛液がとぷとぷと溢れ、ねっとりとしたそれを指で掬い取って広げてみせた。
「ミク、すごい濡れてる…」
「やぁ、ああっいわない、でぇ…!」
割れ目に沿って指を動かせばぬるぬると指がスムーズに動く。
さっきから廊下で一人でしていたせいもあり、十分に柔らかくなっていたそこに一本指を挿し入れた。
「んっ、あっ――…!」
指で一点をかすめるとミクの身体がぴくん、と弓なりに反った。
「あ、ここ?」
ミクはここが気持ちいいんだ、と指をもう一本増やしてミクの気持ちいいポイントを重点的に突いた。
ぐちゅぐちゅといやらしい音がする。
「あ、や…んっ…、ふぁ…!!!」

「…もういいかな?カイト、そろそろ入れてあげなさいよ。」
カイトはミクのそこからちゅぽん、と指を引き抜くと二人はミクをベッドの上へ寝かせる。
膝を持ち上げ、カイトはがちがちに勃起したそれをミクのそこに押し当てた。
「み、ミク…じゃあ、入れるからね」
「ん…。うん、お兄ちゃん」
2、3度擦り付けて、ゆっくりとそれを中へと挿入した。
「――あっ!!あぁ、っ…!!い、痛っ!お兄ちゃんっ…いたぁい…っ…!」
ずるり、と大きな塊が押し入ってくる感覚と、いっぱいに拡げられる裂けるような痛みにミクは顔を歪めた。
「ちょっとカイトっ!ミク痛がってるじゃないの!このデカブツっ!」
「そ、そんな事言ったってっ…」
横から野次を飛ばすメイコに返事をする余裕はあまり残っていなかった。
一度全部を入れてしまったほうが相手が楽なのはメイコのときに既に経験済み。
カイトはぐっ、と強く腰を進めて自分のものを全て押し入れた。
「やぁ、あああっ!!!」
全てを中に収めるとカイトとミクははぁはぁと息をついた。中でびくびくと動いているのがわかり、繋がった部分がじんじんとして熱い。
メイコはミクの顔を覗き込み、乱れた前髪を直してやりながら問いかけた。
「ミク、大丈夫?」
「はぁ…はぁっ…うん。だい、じょぶ…」
「でもほら、カイトの全部入ってるの、わかる?」
メイコはミクの手を結合部分に持っていった。
「――っ…!」
ミクは一瞬下半身に目をやり、顔をカァッと赤らめてパッと視線を離した。繋がった部分が、あまりに卑猥だったから。

カイトはゆっくりと腰を前後に動かし始めた。
「あ、あんっ」
一度全部入ってしまえば後に待っているのは快楽だった。
中で擦れる度に自然と声が出てしまう。ミクの喘ぎ声が部屋に響いた。
一番奥をぐっと突く。
「ひゃあ!あ、あっ!お、にいちゃ…ああっ」
「ふふ…。感じてるミク可愛い。そんなに気持ち良い?」
メイコは目をぎゅっと瞑って喘ぐミクの頬をそっと撫でた。
足の先から頭までぞくぞくと快感が駆け上がり、声が止まらない。
どちらの物かもわからない液がぐちゃぐちゃと混ざり合い、パンパンと肌のぶつかる音が響いた。

463:名無しさん@ピンキー
08/12/07 00:17:25 MdXL0hyg
「カーイトっ!!」
「ほげあっ!?」
突然メイコは背後からカイトの首に抱きついた。
「カイト!あんた仰向けになりなさい!ミクに動いてもらうのよ」
「は、はぁ!?」



その数分後、
結局カイトは『自分で動いたほうが気持ちよくなれる』というメイコのよくわからない意見によって、されるがままになって仰向けにされていた。
「そ、そうやってゆっくり挿れて…」
カイトに跨り、ミクはカイトのモノを自分に当てがい、ゆっくりと挿入した。
「ふぁ、ああ――…っ」
挿入時に多少の痛みはあるものの、大分慣れたそこは簡単にカイトのモノを全て受け入れた。
体重がまっすぐにかかって奥の奥までずっぷりと入ってしまっている。
そろそろと腰を上げ、降ろす。その繰り返しでカイトのものがミクの中に出たり入ったりする。
「あ、あんっ、ああぁ、やぁ…!!すごい、きもちい、きもちいいよぉ…っ」
中で粘膜が擦れる度におとずれる快感にミクはたまらないと声をあげた。

途端に、ずっと二人を見ていたメイコがおもむろに立ち上がって――カイトの顔の上に跨った。
「わ、っぷ!め、めーちゃん。何を…!!!」
「ミクの感じてる姿見てたら私も火ぃついちゃった。ね、カイト。…私も気持ちよくして?」
あ、もしかしてあんたのケフィア臭がするから嫌?大丈夫よちゃんと綺麗にしたから」
「そ、そういう問題じゃな…っむ…!」
カイトの反論に目もくれず、メイコは自分の恥部を広げて、カイトの顔面へと押し付ける。
もうどうすることも出来なかった。仕方なしにカイトはメイコの赤く熟れたそこをぺろりと舐めた。
「ふぁ、ああん…」
とろりと溢れる蜜を舐めればぴちゃぴちゃといやらしい音が響き、ぷっくりと膨れた芽をちゅっ、ちゅうと吸った。
「ひぁっ…!!!や、そんなとこまで吸っちゃ…はぁん…!!」

カイトの上にまたがっているミクと、ミクに挿入しているカイト。
大事な所を舐められているメイコ。
3人共にそろそろ限界が近かった。

「あぁん……あぁぁっ!お、にいちゃ…みく、ミクいっちゃ…いっちゃう…!!!」
「はぁ、やぁっ、カイトぉ…!!」
「――っく…!!」

カイトがミクの中に全てのものを吐き出した時、
ミクとメイコは身をよじって身体をびくんびくんと痙攣させた。
「っは…ああっ、お兄ちゃんの、びくびくってなってる…いっぱいミクの中に出てるっ…」
「カイトぉ…はぁっ……私も、イっちゃったっ……」


その後、そのまま3人はくったりとベッドに倒れてそのまま朝を迎えた。



464:名無しさん@ピンキー
08/12/07 00:19:54 MdXL0hyg
***


翌朝。
3人はいつもと変わらない様子で朝食を取っていた。
むしろカイトにとってはそれで有難かった。
前々から関係を持っていたメイコはともかく、ミクとは流れでああいったことになってしまったが、
昨日の一件で兄弟の関係がこじれてしまう事を恐れていた。
その為いつもと変わらずにおはようと言ってくれたミクに少しほっとしていた。
――のも束の間。

「…ね、お兄ちゃん」
「うん?」
ミクは少し恥ずかしそうにしながら、コーヒーをすすっているカイトの方を見た。
顔をかぁっと赤らめ、もじもじとしながら話す。
「あの…昨日ね、とっても気持ちよかったから、良かったら…また、しようね…?」
「ブフゥッ――!!!」
あまりに突拍子もない発言に、カイトは思わずコーヒーを噴出した。
「あら、私の相手もちゃんとしてくれなきゃ嫌よ?」
とメイコが横から言う。

(嗚呼、本当に眩暈が…)


これから先、どうしよう
と思う爽やかな朝であった。


END
***

お粗末さまでした。
いつもは初々しいメイコとかミクを好むのですが、
たまにはエロパロ的なものもいいかなぁと思ったらこうなりました。
読んでくださった方ありがとうございました。

465:がくメイ投下します。
08/12/07 03:13:50 y7O50jUz
ほのぼのしたいとがくぽとMEIKOしていたら、途中でいきなり、 み な ぎ っ た !
クリスマスネタだが、早いということなかれ。クリスマス商戦は始まっておるのだよ、諸君!
ええと。
注意点としては、途中でKAITOとミクがべたべたしているくらいでしょうか。
カイミクというより、俗に言う「仲の良すぎる兄妹」と解釈したほうが、エロパロ的にはけしからんのでは無いだろうかと思います。

466:Eve(1) ◆m.qGJ/JVc6
08/12/07 03:16:31 y7O50jUz
「くりすます、とは…」

三日ほどの時間を掛けて、がくっぽいどが出した答えは
「幾分気の長い法事なのでござるなあ」
余人には理解しがたい、説明の必要なものだった。
がくぽの言う法事とは、もちろん死者を定期に弔う仏事のことだろう。
寺の坊さんを招いて、祖先のいる仏間で経を読んでもらう。
南無阿弥陀仏。
「ちょっと待ってよ! どうしてクリスマスが法事になっちゃうの? しんきくさいじゃない」
スーパーの紙袋を抱えたMEIKOが、眉がしらを上げてあきれかえると、がくぽは「む?」と間違いではないことを説明する。
「リン殿に貸していただいた、くりすますの諸事が書かれた本には、くりすますとはいえす・きりすとなる御仁の命日を、西洋人が慎み深く迎える日のことだとあった。
 つまり、西洋流の法事のことだろうと思ったのだが?」
MEIKOは「それは深読みのしすぎよ、がくぽ」と言う。
そして、「それ、間違ってもうちの弟妹には言わないでよね。リンとレンだって初めてなのよ? せっかくうきうきしている子達にそんな事言ったら泣いちゃうじゃない」
泣いちゃうじゃなないと言いながら、最初にべそをかくのはKAITOだろうなとMEIKOは考えていた。
家族ごっこが誰よりも好きな弟は、サンタクロースに扮装してプレゼントを配るのだと、とても張り切って準備している。
それを法事だなんて言われたら、ショックを受けてことさらうっとおしく凹むだろう。
「パーティよ。パーティ。ケーキとチキンとごちそう用意して、みんなでパーッと騒ぐの。
 がくぽは初めてだからよく分かっていないだけよ。楽しいんだから」
ああ楽しみだ。MEIKOにとっては、ワインをしこたま呑んでも怒られない特別な日。
なんといっても、ワインはイエス・キリストの血なのだ。
聖なるかな、聖なるかな。

467:Eve(2) ◆m.qGJ/JVc6
08/12/07 03:17:55 y7O50jUz
「そのくらい知っている」
がくぽは少しふてくされたように、己が知識に欠けているわけではないと言葉を繋げた。
「さんた・くろうすなる面妖な老人が、日頃の行い良き子どもに、望むままの玩具を与えるのだろう?」
「ぷっ」
「何故笑う」
「おかしいわよ。なんでそんなわざわざうがった言い方するの」
「知らぬ」
「まるで今日の貴方は、拗ねた子どもみたいだわ」
「早く帰らねば、そなたの弟妹がいらぬ心配を始めるぞ」
MEIKOの買い物袋を横取ると、がくぽは大股で歩き始めた。
「ちょっ、」
どうせ、速く歩いても駐車場で寒空の下、開かない赤いワゴンの助手席扉の前で、
車の持ち主MEIKOが追いつくのをただ立って待ちぼうけになるだけなのだが。
街頭のスピーカーが奏でるジングルベルが、軽妙な音を立てているせいか、
行き会う人々の足並みもどこかカッツカツとリズムを取っているように錯覚する。
「待ちなさいよ!」
追いついたMEIKOが、がくぽの腕をぐっと掴んだ。
「悪かったわよ。笑ったりして」
そういうMEIKOは、謝っているのに怒っているみたいだ。
がくぽは「すまぬ」と謝った。
初めてだから分からないだけよ、とMEIKOは言うが、その『初めてだから』ががくぽには歯がゆい。
たしかに鏡音の双子も、クリスマスは初めてだろう。だが、去年のクリスマスにはもうすでに彼らは『存在』した。リリース直前の日々の中で、クリスマスを『経験』しているに違いない。
家族で祝ったことが無いにしても。

468:Eve(3) ◆m.qGJ/JVc6
08/12/07 03:19:50 y7O50jUz
「じゃあんっ!」
師走に入って最初の日曜だったと思う。
がくぽが愛刀を手入れしていると、「がくぽ、今日はレッスン無い日だよね」KAITOが唐突に言い出した。
ボーカロイドでも、男声タイプは女顔の面相をしていることが多い。
紫髪を結わえたがくぽが衣装を女物に替えるだけで妖艶な美女のフリ出来るように、KAITOもまた童顔の、面白いくらい可愛い顔つきをしている。
そのKAITOが、がくぽに声をかけて、珍しく「手伝って欲しいんだ、買い物だけど」と言い出した。
「珍しい事を言う。レン殿はどうした?
 先程、居間のあたりでげぇむに勤しんでおったぞ」
「うん、レンはいいんだ」
KAITOは意味ありげな笑顔を見せた。珍しい。がくぽはKAITOが企みごとをする顔を初めて見た。
「どういう風の吹き回しだ?」
ここだけの話、KAITOは企みごとをヒトには見せない。
たいていそれは些細なことだし、自分一人でやってのけれることばかりなので、わざわざヒトに見せる必要がないのだ。がくぽが珍しいと驚くのも当然である。
企みごとをヒトに見せないKAITOは、毒もアクも無い人物として、がくぽの脳内データに登録されていたからだ。
MEIKOが弟を『家族ごっこの大好きなへたれ』と認知しているのと同様に。
「ふふっ、ナイショなんだよ」
そう言ってがくぽを連れ出したKAITOが、居間の天井に突き刺さりそうな形状の樹木を披露した時、
いきなりな出来事に皆が各々歓声を上げたのを見て、がくぽは『くりすます』という行事を知らされた。
レンにはナイショだとKAITO言った意味も分かった。


469:Eve(4) ◆m.qGJ/JVc6
08/12/07 03:21:31 y7O50jUz
あれから、胸の内に鉛色した異物が含まれているようで、
MEIKOの車の助手席に身を沈めたがくぽは、買い物袋から水のボトルを取り出してぐいと飲んだ。
車のエンジンが温まる。MEIKOの運転は少々手荒い。けれど、的確に速いので、十分そこらで家に着く。
今夜はイブだ。暮れかけた街はイルミネーションで、空まで明るく照らし出す。
近く彼方にある鈍重な真白い雲は、雪をどっしりと含み、ふり落とすタイミングを見計らっているのではないだろうか。
「さんた・くろうすなど居ない」
口をついて出た言葉に、MEIKOが返事を返してくれるかと期待したが、
深紅に塗られた綺麗な爪が、ギアをチェンジしただけだった。がくぽは目を閉じた。
MEIKO殿はずるい。
バック駐車の警告音を聞き終わり、サイドブレーキが引き上げられる音がカチリとするのを待ったのは、ほんの意趣返しのつもりだった。
このまま狸寝入りを決め込んで、明日の朝になればいい。エンジン音が止まった。
で、鼻を摘まれた。
「ふむぁっ!?」
「寝ようとするからよ」
いたずらの張本人が、「着いたわよ」とシートベルトを外す。
そこでがくぽは車が止まったこの場所が、見慣れぬ場所であり家ではけして無い事に、やっと気づいた。
「ドライブしたの」
そうしれっと言って、彼女は運転席のドアを開ける。
吹き込んできた冷たい夜風に濃い汐の匂いがした。
「鬱々としたまま、家に帰っても、楽しくないでしょ」
そう言いながら外に出たMEIKOは、「うわっ、さむっ」とコートの前をかき抱く。
目を点にしていたがくぽは、慌てて夜闇を進むMEIKOを追いかけた。持ち主が離れた車は、遠隔操作で勝手にドアロックされる。がちゃっと後方で音がした。


470:Eve(5) ◆m.qGJ/JVc6
08/12/07 03:23:32 y7O50jUz
「よっと」
分厚いコンクリの上に這い登ると、「ようこそいらっしゃい」MEIKOがにこっと笑った気がした。
防波堤。向こうは外洋。潮の波がどんと堤に当たってざざぁと満ち引き繰り返す。音。
街の影も光遠く、「いいとこでしょー♪」MEIKOは気持ちよさげにのびをする。
振り返ると、大きなだけの無骨な似たような建物が影多くひしめいている場所だった。
建物は数多くあるのに、どれも灯り点いていない。窓が暗い。
「倉庫街っていうのよ」
昼間でもこんな場所だが、夜になると尚更人が立ち寄らない。
「時々、巡回してくる警邏の人に職質されるけどね」
そう言って、MEIKOは海に向かって腰掛けた。
「たまに来るの」
むしゃくしゃした時とか?
そしてMEIKOは立ったままのがくぽを見上げ、あはっと笑った。「あたしがいつもコブシ使って解決しているわけじゃないわ」
「同情されると、ムカつくのよね」
がくぽに座れと仕草で促す。
「遠い」
促されてがくぽが腰を掛ける。すると、その位置が『遠い』と言われた。
わずかの距離に戸惑いを感じ、「よっ」間合いを詰めたのは彼女の方だ。
サラサラとしたコシの強い髪が、乱れて、耳に掻き上げる仕草に目を取られていると、「だからさ」とMEIKOは海の向こうを見た。
「うーん…」
そしてここで彼女は悩んだ。
『だからさ』の後の言いたい言葉が、出てこない。
いっそのこと、最初のがくぽが凹んだ時点でボコして「あまったれんな!」とか言っておけばそれで良かったんじゃないかしらとか、
手をにぎにぎしながら考えてみる。なんでこんなトコにつれてきちゃったんだろう?
…勢い?
「MEIKO殿は…」
がくぽはやがてぽつりと呟いた。
「誘っておるのか?」
「さそっ!?」
「くりすますの前夜はいぶと言って、恋人のおらぬ状態で過ごすと一層寂しきものだという」
「ちがうっ! 妙な理解の仕方をするんじゃないわよ!」
そうだ。
「そもそも、貴方がどん暗い顔をしているのが悪いんじゃない! だから、話ぐらい聞いてあげるわよって」

471:Eve(6) ◆m.qGJ/JVc6
08/12/07 03:25:05 y7O50jUz
抱きすくめられるのと口をふさがれるのは同時だった。
「そなたが愛おしくてな」
そんな後付の言い訳を、なんで許しちゃってるのよとMEIKOは頬を赤くする。
ここが暗くて本当に良かった。明るかったら恥ずかしさで、この男をボコしていそうだ。
腰に回された腕が気持ちいいのは、それが冬で冷たい海の潮風から身を守る格好の風よけになっているからだ。
ぎゅうっとされていたいのは、そっちの方が温かいから。
そんな言い訳を考えるMEIKOは、自分が混乱していることに気づいていない。
「もう時間だ」
がくぽが言った。
身を離そうとするので、無意識にMEIKOの手が彼のジャケットを掴む。
「んっ」
望んだキスにMEIKOが目を閉じた。がくぽがくすと笑う。
「帰らねば、ぱーてぃーが待っておるのだろう?」
「分かったわ。がくぽは意地が悪かったのね」
もう一つ、キスをする。
「今宵、そなたの寝所にしのんでいく」
「それはやりすぎじゃないかしら?」
「宜しいか?」
「考えさせてちょうだい…」



時間を飛ばしてイブが明けると、12月の25日。
朝。
「さむーい」

472:Eve(7) ◆m.qGJ/JVc6
08/12/07 03:26:42 y7O50jUz
時間を飛ばしてイブが明けると、12月の25日。
朝。
「さむーい」
大騒ぎして散らかした跡が片付け切れていない居間の中で、ソファに座ってぼーっとしているKAITOをミクは見つけた。
なんでおこたはあるのにソファにいるんだろ?
こたつの上には大きすぎたケーキがまだ半分も残っている。
「おはよう、おにいちゃん」
「おはよう」
「まだみんな起きてないの?」
「うん」
そりゃそーだよね、とミクは頷いた。あれだけ遅くまで起きていたのだ。
普通に起床しているKAITOの方が、変わっている。
KAITOが動かないので、ミクは「よいしょ」と兄の膝の上に座った。
「どーしたの? 元気ないよ?」
あんなに昨日は楽しかったのに。へんなお兄ちゃん。
「んー」
KAITOはミクをだっこした。
そしてぼんやりと問う。
「ミクってさ。がくぽの事どう思ってる?」
「お兄ちゃんと仲良しだよね」
わたしほどじゃないけど、とミクは言った。
「喧嘩したの?」
「ううん。僕は喧嘩なんかしないよ」
そう言って、KAITOはミクの肩に顎を乗せた。「昨日さ」
「クリスマス・イブだったでしょ」
「パーティしたもんね」
「良い子のところには、サンタさんが来るんだ」
「そう言ってたね」
ここしばらく、リンとレンにKAITOが何回も吹き込んでいた寓話だ。
「あのね。ミク。サンタさんなんて居ないんだよ」

473:Eve(8) ◆m.qGJ/JVc6
08/12/07 03:28:35 y7O50jUz
「知ってるよ?」
「サンタさんの正体は、お父さんとお母さんなんだ。
 でも、うちにはお父さんとお母さんが居ないから、僕がサンタになったんだよ。プレゼントもこっそり用意したんだ」
へー、そーだったんだと口の中で呟いて、ミクは「え? それって」声を上げた。
「わたしのトコには、プレゼントなんて来なかったよ?
 お兄ちゃん、もしかしてミクのこと、悪い子だって判定してるの!?」
「違うよ! そうじゃなくて」
「そうじゃくて?」
「最初にリンとレンの部屋に行ったんだ。よく寝てたからプレゼントを枕元においてね。
 それから、MEIKOの部屋に行ったら、がくぽもいて…」
「ふぅん」
「…してたんだ」
ベッドで。部屋の灯りは消えていたけど、窓から差し込む外灯の光りで絡み合う二人ともに裸体なのが分かった。
もう一人ががくぽだと分かったのは、声で。
「えっちなこと」
ミクはなんとなく問いかけた。
「お兄ちゃん、失恋?」
問いかけられて考えてみたKAITOは「違うなあ…?」と首をかしげた。
これが失恋だと言うのなら、今の僕はすごく胸が苦しくて仕方がないはずだ。
「違うの?」
「うん、違うみたい」
どうやら、すごく、驚いただけ、のようだ。
動揺はしている。
「違うのかぁ。…ざんねんだなー」
ミクがそんなことを言う。
「残念なの?」
「うん、ざんねんだよ。失恋だったら、お兄ちゃんかわいそー、ミクがなぐさめてあげりゅー♪ って出来たのに」
本気の混じったミクの言葉に、KAITOがくすくす笑いながら「ごめんね、ミク」と謝った。ごめんね、失恋じゃなくて。
くすくす笑って落ち着くと、自分が実はずいぶんと愉快なものを見たのだという気がしてきた。
こういうコトならば、もっとじっくり観察しておけば良かったと思う。
そんな事を考えていたら、ミクと目があった。
ミクがふふん?と、目で笑う。
ミクの目は『お兄ちゃん、まーた何か企んでるでしょー?』と言っていた。
KAITOは企みごとをヒトには見せない。
「そんなことないよ」
だから、『そんなことないよ』と嘘をつく。
「ほえ? ミクはまだなぁんにも言って無いんだよ?」
KAITOは認めた。ミクの勝ちだ。
「プレゼントあげるの、今でいいかな?」


474:Eve(9) ◆m.qGJ/JVc6
08/12/07 03:30:37 y7O50jUz
「まさかほんとにしのんでくるなんて」
「そう言わなかったか?」
すでにMEIKOはがくぽの腕の中、抱きすくめられていた。これじゃあ、逃げようがないじゃないの。
それにキス。
「がくぽ、貴方ほんとに出来て一年も稼働していない子なのかしら」
「一年どころか、半年とて過ぎていないが? MEIKO殿は柔らかいのだな」
「うー」
「往生際が悪いぞ」
「こっちだって、覚悟ってもんがいるのよ」
「酒のせいにしてしまえば良いではないか。ほてった身体に服は不要だろう?」
「あれしきのワインで潰れるあたしじゃ…、んっ」
ワインより、舌を吸われる感覚にくらくらする。
チュッ。
深夜の一時を回って、イブのクリスマス・パーティはおひらきになった。
飛ばした時間を戻してみると、がくぽがMEIKOの上着の裾に、手を差し込む。
手探りでブラジャーの仕組みを理解すると、つまんだだけでホックが外れた。
羞恥で強張った彼女をベッドに押し倒すのは思いの外簡単で、こうしていると尚更愛おしい存在に思えてくる。
「大切にする。愛しているのだ」
誠意を込めて囁くと、通じた気がした。
愛している。
MEIKOがこくっと頷く。
がくぽは服を脱ぎ捨てると、MEIKOのパンツを下ろして脚を掲げ、逸物を其処に押し当てた。
「ちょっと、いきなりっ…あうっ」
ずぶりと入る。
入ったのは先っぽだけだが、がくぽは初めて体験する心地よさに目を細めた。
時折、ひくんと動くそこは、吸い付いてくるようだ。
MEIKOは目尻に涙を浮かべた。
割開かれていく体の芯が、どくどくと音を立てて、このままじゃ、身体より先に心臓の方が壊れてしまう。
息を吸い込むことさえくるしい。
「はっ」
無意識に止めていた息を吐き出すと、「ああっ!」がくぽがまた深く入り込む。MEIKOの足が宙を蹴った。
差し貫かれて鳴く愛しい女の声が、がくぽを更に高ぶらせる。
「もう…、すこし…」
「もうダメぇっ!」
MEIKOはシーツをぎゅっと掴んだ。どくどくしていた身体の奥が、カッと熱くなる。生理的な涙がぽろぽろとこぼれた。
だか、身体の方は交尾の衝撃に合わせて、奥の方から蜜を垂らす。
ぬるっとした液体はすべりを良くし、更にがくぽを深く受け入れた。
奥の入口に、がくぽの先端がコツッと当たった。
「分かるか? MEIKO殿…、」
荒くなるがくぽの息に、MEIKOの肩がフルッと震える。
「お願い」


475:Eve(10) ◆m.qGJ/JVc6
08/12/07 03:32:30 y7O50jUz
とても小さい哀願の声に、それを聞き入れたのか、がくぽが身体を揺すり始めた。
「ひあっ、あっ」
ぐっちゅぐっちゅと響く結合部の音に、ビリビリとした痛みが生じる。
加速をつけて激しくなるストロークにMEIKOがついていけるはずもなく、
がくぽがゾクッとするような低い呻き声をあげて、動きの止まったその後も、MEIKOはぎゅうっとシーツを掴み続けた。
どぷっ、膣の中に熱いモノが吐き出される。
息をついて、がくぽが己を抜き取ると、飲みきれなかった白濁がMEIKOの割れ目から血を混じらせてとろっと零れた。
「がく…ぽ…?」
MEIKOの呼ぶ声に、我に返る。
涙声…。
泣かせてしまっていたのかと、強く抱きよせる。
ぐったりしていた彼女の腕が力無く持ち上がり、すがるようにがくぽを抱きしめた。
再度の口づけは、殊更に甘く感じる。
その甘さをむさぼるように何度も、何度も。
何度も。
「…はぁ」
あふれた吐息に、舌の根まできつく吸うと、がくぽはMEIKOの上着に手を掛けた。
チャックを下ろして前をはだけさせると、ホックが外れて乳房にあてがわれているだけだったブラジャーをずり上げる。
「えっ?」
まだすると思っていなかったMEIKOが、慌てて前を隠そうとしたのだが。
逆にその動きで乳がぷるんっと弾け、よってがくぽは揉みしだく。
「やぁんっ」
先程までとは取って代わった、可愛らしい鳴き声に、
「可愛い声だ」
と素直に感想を吐露すると、MEIKOがキッと睨んだ。
「いきなり、へんなこと、始めるからでしょ! う…、ひぁんっ」
強気の姿勢も、触られた胸がぞくぞくするので、喘いでしまって台無しだ。
「もっと、と言っているように聞こえたが?」

476:Eve(11) ◆m.qGJ/JVc6
08/12/07 03:34:38 y7O50jUz
がくぽもここまできて、尚、強気でいようとするMEIKOに感心してしまう。
これだけ、乳首をしこらせておいて、可愛い声を出しておいて、感じていないと言い張るつもりか。
「そんなことな、あっ、…う…だめぇっ、そこだめぇっ!」
がくぽが敏感そうな乳首の先を、指の腹で押しつぶしたのだ。
筋張った男の手が胸をさぐり、揉み揉みされているだけでも声が出てしまうのに、
そんなところを狙われたら、…いっちゃう。
MEIKOはとっさに自分の口を両手で押さえた。
イヤなのではない。
中に出されても、こんなにならなかったのに、胸だけで乱れてしまうのがくやしいのだ。
だから、意地でも感じていないとMEIKOは言い張る。
「んっ、…ふぅっ、んっ、んんっ!」
もちろん、言うに言えない状況なのだが。がくぽが乳の柔らかなところに舌を這わせた。わざとらしく乳首の周囲を舐る。
ぷるぷるして、けれでしっとりと触り心地の良い乳房の弾力を楽しむのもやめたりしない。
時々、じらすように先っちょをつつくのが憎らしい。
もっとぉ…。
口走りそうになった、卑猥なおねだりを、MEIKOはがまんしようとした。
「あひっ」
がくぽがぺろっと乳首を舐めて、そこで動きを止めたのだ。
もっと刺激を!
求めている身体が、正直に飢えを、じんじんと伝えてくる。
「…がくぽぉ」
MEIKOは自分がこんな、…こんな甘えた声を出してしまうなんて思っていなかった。
こんなの、あたしじゃないっ。
MEIKOはきゅんっとなって、「もっとぉ…」おねだりする口調さえも、せつなくなる。
すべてを与えて欲しかった。
「あい…、分かった…」
がくぽの声がうわずる。
差し出した乳房に我欲のままにしゃぶりつかれて、自然と高鳴る悦びの声。がくぽが欲しい。
乳房に吸い付く唇も、「MEIKO…」と囁くかすれた声も、たくましい肩も、堅い腕も、引き締まった身体も、「あァーっ!」
ひときわ高くMEIKOは鳴いた。
「…あっ、…ん…」
びくんっと痙攣した、彼女の姿にがくぽが声を掛けようとすると、するりとその首にMEIKOの腕が柔らかくからみつく。きゅうっと抱きつかれた。
冬の暖房のない部屋で、ひんやりしている彼女の身体に、だが、すりよせてくる頬は熱い。
「あのね、…」
耳元でMEIKOが、囁いた。
「あたし、…イっちゃった」
「う、…うむ」
心臓の音が煩い。
がくぽはだが、皮膚越しにトクトクと伝わってくる彼女の音は、なんと心地良いのだろうと。
原理は同じ、音のはずだ。
ついしばらくそうしていると、先にMEIKOの方ががくぽの首筋をチュッと吸った。
なしくずしに、彼女を組み伏せる。
お返しとばかりに、同じ、舌触りのなめらかな喉元に吸い付いて、そのままチュッチュと夜が明けても消えない証をつけていく。
もう消させない。

477:Eve(12) ◆m.qGJ/JVc6
08/12/07 03:37:13 y7O50jUz
「ひゃっ」
太ももを撫でて、脚を割り、秘部に指を添えると、まだ濡れていた。
触って確かめただけでは、それが精液なのか愛液なのか、分からない。
一度目の時、ずいぶん痛そうにしていたことを思い出す。
今更、大丈夫だろうかと撫でていると、ふいに「あんっ」MEIKOがぴくっと震えた。
「MEIKO殿?」
もう一度、先程MEIKOが反応した時と同じように指を動かす。
閉じたままの入口をついっと撫でて、上のあたりに触れた時に、MEIKOはまた「ふあっ」と反応した。
「あっ」
「…此処か」
豆粒のような突起がある。
「あっ、やっあ、ひ、ぅんっ」
鼻にかかった喘ぎが、やがてせっぱ詰まったものになり、MEIKOがイった。
閉じている秘唇に指を差し込んで確認すると、くちゅっと蜜が溢れてくる。
「あうっ!」
「くっ」
二度目の挿入を果たして、がくぽは思わず声を上げた。
ずぶりと根本まで入った二度目だが、入るのがすんなりいったのは、愛液が溢れていたからであって。けして、MEIKOのキツさとか締め付けが緩和されたわけではないということを、身をもって思い知ったからである。
むしろ一度目の方が、ゆっくり入った分、ゆっくり締め付けられたというか。
つまり、一気に締め付けられたそれがしの息子は、突如としてのっぴきならぬ状況にまで追いつめられたわけで、
窮地に立たされた戦況の中、わずかな残りの余力を振り絞り、獅子奮迅の闘いを見せるも、時はすでに遅し、
イかされたばかりの快楽を余韻に残す膣は普段の彼女からは引き出しようもない愛らしさできゅぅっっと…、…。
無念。
「……ふぅ」
急に力を抜いたがくぽ。MEIKOも終わったことを理解する。
がくぽが情けなさそうに目を伏せた。先に果ててしまったわけで、格好がつかない。
先に果てたと書けばまだ良いが、実態は早漏もいいところである。
だから、果てたままの体勢で、お互いしばらく間抜けにも動けずにいた。
「ええと…お」
MEIKOも焦る。
なんだかんだ言って、自分の方が年上なんだから、フォローせねば…なんだけど。こういう時、どう声をかければいいの?
あ、焦る…。
「あ、あの」
それでも声を掛けようとして、その矢先、がくぽがワシッとMEIKOの乳を掴んだ。
「ひゃっ」
むにゅむにゅと揉まれた。
がくぽが顔をゆらりと上げる。
「MEIKO殿…」
「ひゃいっ?」
がくぽの目つきが据わっていた。
「今宵はもう寝かさぬ故、覚悟めされよ」
このままでは終わらん!
「…ひぇ?」
MEIKOはうっかりしていたが、まだ繋がったままの局部は抜かれてすらいないのだ。
三箇所攻めの憂き目に遇って、しかもがくぽはマジだった。


478:Eve(13) ◆m.qGJ/JVc6
08/12/07 03:39:15 y7O50jUz
夜が白む。
四回目まではMEIKOも把握できていた気がするが、それから更に何回ヤったのだろう。「おおっ! 雪だぞ、MEIKO殿!」
シュッとカーテンの開く音がして、無邪気な報告で朝が来る。
なんで元気なのよ、と恨めしげに見つめると、ちゅうされた。
窓の外は一夜で雪が白く塗り替えた。
二階にあって、町の景色がよく見える。
きゃっはぁ!と、テンションの高い歓声が聞こえたので外を覗き込むと、
黄色い双子が有り得ないコンビネーションで、雪のかたまりを青いのにぶつけまくっている。見事なK.O.だ。
リンレンvsの構図かと思いきや、ミクまでがでっかいやつをKAITOにどかっと落としてトドメ刺す。
「隙ありぃっ!」
レンが投げた雪玉を、ぱんっと傘で弾くと、傘を盾にミクが雪玉を、レンの後ろで玉を補充中のリンにぶつけた。
どうも、総当たり戦だったらしい。
がくぽが服を着始めたので、MEIKOは「あの子達ったら…」風邪引かないかしらと、もっと窓の近くで見下ろすと、
不意にレンに三連続で雪玉をヒットさせたミクが、こちらを見上げてニコッと笑った。
「っ!??」
き、気のせいよね?
向こうからこちらは見えていないはずだし。
「どうした?」
「う、ううん? 何でもないわ」
「そうか」
がくぽに笑ってごまして、MEIKOはカーテンを閉め直した。
「25日か」
カレンダーを確認してがくぽが呟いた。
「やはり、さんた・くろうすはおらぬのだな」
「え? なんでよ?」
「プレゼントが来ていない」
その様子がいかにも残念がっているようなので、つい可愛くて、
MEIKOはがくぽにぎゅうをした。


479:名無しさん@ピンキー
08/12/07 03:45:15 y7O50jUz
以上です。

480:名無しさん@ピンキー
08/12/07 04:46:43 gNwA7cvY
>>464
GJ!純情そうなへたれっぷりのKAITOが羨ましい。


>>465
GJだが、投下までもう少し間をあけて欲しかった。

481:名無しさん@ピンキー
08/12/07 06:59:50 w2Mqq+tD
>>464
エロゲ展開いいなぁ
なんかちょっとミクが報われない気がした

>>479
がくぽの二回戦のくだりワロタw
雰囲気のある甘い話でよかった、GJ

482:名無しさん@ピンキー
08/12/07 10:05:36 5mv3KywD
朝から二本も読めるしあわせ
乙でした

483:名無しさん@ピンキー
08/12/07 13:50:44 IcGwOAkd
そうさね!もうクリスマスか
はぁ…

484:名無しさん@ピンキー
08/12/07 14:25:09 skApdLGe
今年もミクの「クリスマス終了のお知らせ」を告知する仕事が始まるお

485:名無しさん@ピンキー
08/12/07 16:59:18 BIF7M6OR
>>479
無念。にふいたwww
カイミク兄弟けしからんな

486:名無しさん@ピンキー
08/12/08 08:56:49 BOUDEYVf
>>464
ミクが目覚めてしまう(性的な意味で)ですね、わかります。

>>479 GJなんだが…
>くりすますとはいえす・きりすとなる御仁の命日
命日ではなく誕生日デスヨ
ちなみにイエスの死にまつわる祭典と言えば復活祭(イースター)で、仏教で聖誕祭と言えば花祭り
だったかと……

487:名無しさん@ピンキー
08/12/08 10:09:07 7gSyqSmm
あ、ホントだww>命日
何も思わず読んでたw

488:名無しさん@ピンキー
08/12/08 10:49:33 05374crx
わかってやってるんだと思ってたが、年寄りのずれた会話ネタの感じで。

489:名無しさん@ピンキー
08/12/08 19:31:13 w5hKuewm
バレンタインは聖バレンタインさんの命日だっけ
線香とか添えてそうだながくぽ

490:名無しさん@ピンキー
08/12/08 20:27:15 YQ+aYYZs
バレンタインさんは撲殺されたんだよな…

491:名無しさん@ピンキー
08/12/09 00:17:10 Pr6N7Dl9
バレンタイン=KAITOの誕生日

つまり命日と誕生日を勘違いしてるがくぽはKAITOの写真の前に線香を…

492:名無しさん@ピンキー
08/12/09 00:24:01 FiK1veHF
>>491
ワロタ

493:名無しさん@ピンキー
08/12/09 00:25:53 HVlWDKKe
>>491
KAITOがアイス買って帰ってきたら、みんなでKAITOの写真にお線香をあげつつ拝んでいるわけですね。

…これなんていじめ?

494:名無しさん@ピンキー
08/12/09 00:38:27 2A/uyF3C
ミク「がくぽさん何拝んでるの?」
がくぽ「いや、今日命日の御仁を奉るためにな」
リン「そういや今日KAITO兄ちゃんの記念日なんだっけ」
レン「へー。兄ちゃんいつの間に死んだんだ?」
MEIKO「あらやだ、お線香の買い置きなんてないわよ」

こうですねわかります

495:名無しさん@ピンキー
08/12/09 01:18:35 bRw4lqb9
なんというバレンタイン終了のお知らせww

496:名無しさん@ピンキー
08/12/09 02:26:09 R2bwRQnM
リンレン発売日延期して良かったなw

497:名無しさん@ピンキー
08/12/09 08:47:58 iWrgXO0W
>>494
吹いたw

498:名無しさん@ピンキー
08/12/09 13:33:07 H8sz4YV0
>>494
KAITOカワイソス

499:名無しさん@ピンキー
08/12/09 16:07:07 F694zmBw
おまえらのセンスと発想力に全俺が脱毛
発展させんなww

500:名無しさん@ピンキー
08/12/09 18:33:11 n3VLOQOG
KAITOはバレンタイン兼誕生日にチョコ一個でまとめて終わらせられるタイプ

501:名無しさん@ピンキー
08/12/09 19:04:44 nhTDF6ng
>>500
チロルチョコにロウソク立てて
「はっぴばーすでーぼーくー」
と一人体育座りで歌うKAITOを幻視した

502:名無しさん@ピンキー
08/12/09 19:06:43 WVyn9lEc
アイスもチョコもロウソクの熱で溶けてorzってなってるカイトを受信したw

503:名無しさん@ピンキー
08/12/09 19:08:48 dWZp/wGj
そういや双子みたいに誕生日がクリスマス前後にかかってる場合ってクリスマスと一緒くたにされるって
友達が嘆いてたなw
ミクみたいに夏休み最終日だと宿題に追われて誰も友達が祝ってくれなかったり・・・

504:名無しさん@ピンキー
08/12/09 21:14:52 Pr6N7Dl9
がくぽの誕生日も夏休み入ってない?


なんだMEIKOの誕生日ってかなり空気読んだ誕生日だったんだな。


505:名無しさん@ピンキー
08/12/09 23:15:21 08qIqwyP
来年の誕生日は相棒のがくぽがいるから大丈夫だよ兄さん!

506:名無しさん@ピンキー
08/12/09 23:29:34 7h+AtXwt
>>505


507:名無しさん@ピンキー
08/12/09 23:35:28 YOhB2zBT
がくぽは、歳は元旦にとるものだから知らん、つって
お盆用の茄子栽培に勤しんでそうだ。

508:名無しさん@ピンキー
08/12/10 00:01:12 p6qdaoeC
まあ、そうだな。数えでがくぽは早速2歳だw

さて、CV03の画像はマダ来てない訳だが。開発はクリプトンのなかで進められてるんだろうと思う。

で、SとMどっちがいい?


509:名無しさん@ピンキー
08/12/10 07:22:51 HzUsERz9
>>508
Lはないのでしょうか?

510:名無しさん@ピンキー
08/12/10 07:43:25 lhHwLmZp
>>509
うまい

511:名無しさん@ピンキー
08/12/10 07:50:35 BVBRJ9do
>>509
ポテトもご一緒にいかがですかぁ?

512:名無しさん@ピンキー
08/12/10 11:18:20 0JKyz8JT
>>509
ではLサイズのアイスをあるだけください。

513:名無しさん@ピンキー
08/12/10 23:13:56 p7uu2bx2
>>512
KAITOなりきり板はここじゃないよ~

514:名無しさん@ピンキー
08/12/10 23:52:13 N/4J3ovV
>>508
MSでお願いします。

515: ◆G/JDSVg/gE
08/12/11 02:18:12 7PbCGLTu
こんばんは。鬼畜ド(ryです。

前回質問に答えて下さった皆様ありがとうございました。

カイメイ「服従 二日目」投下。

それではお手柔らかに。

516:服従 二日目(1/4)
08/12/11 02:19:29 7PbCGLTu
(ちょっとこれは刺激強過ぎるなぁ。嬉しいけど…)
俺はキッチンに続くリビングのソファに座り、起動したmyマイクがズボンの前側を
痛いくらい圧迫させているのを感じ取りながらメイコの後ろ姿を見た。


どうも、カイトです。
先日我が鬼畜ドSマスターから[メイコたん用エッチシチュエーションリスト]
なる物を俺に手渡した。ご丁寧に元ネタフォルダ付きで。
一通り中身を見たがマスターいえども、普段からメイコに対してこんな事を妄想
してたかと思うと正直ゾッとする。メイコは俺の女だ。たとえマスターでもメイコに
手を出そうとするなら絶対許さん。
でも、リストは喜んで使わせていただきます。ありがとうございますマスター。

てな訳でリスト中のネタをやろうとしたが、素面だと断られるのは目に見えたので
俺は作戦を考えた…酒で釣る。メイコにはこれが確実だ。
前回メイコが飲めなかった悲願のボジョ(ry(>>304>>318参照)をマスターのワインクーラー
から中身をすり替えて持って来て交渉すると、メイコは喜び勇んで0.5秒で受理即決。
その内容とは
 裸 エ プ ロ ン
…お前は酒の為なら喜んで脱ぐのか。哀し過ぎるぞメイコ、否、ダメイコorz

そんなこんなで鬼畜ドSマスターに夕方以降のスケジュールを調整してもらい、
ミク達は翌日まで夜通しレコ。邪魔者はいない二人きり。安心して色々出来る。
まぁ、やる事は決まっているけど。
キッチンではボジョ(ryでほろ酔い状態、上機嫌な裸エプロンのダメイコが鼻唄を
唄いながら夕食の準備をしている。夕食は簡単にパスタ。二人きりなので鍋物は却下。
揚げ物だと油が撥ねて熱いだろうし。
勿論エプロンは白フリルの可愛いらしい物で、下着は着けてない。背中も尻も晒してる。
正直、最初は目のやり場に困ったが、10分も経てば馴れる物だ。
いつもは薄暗い調節灯の下でしか見れないメイコの素肌。


517:服従 二日目(2/4)
08/12/11 02:20:54 7PbCGLTu
ボジョ(ryを飲んでるせいもあり、露出している背中・尻・太腿が綺麗な桜色に
染まっている。
…もう限界。さっきから股間のマイクが(ry
我慢出来なくなった俺はキッチンへ行き、後ろからメイコを抱きしめた。
「メーイコv」
「ふにゃ、まらパスタれきれないよぉ。」
飲みながら夕食を作っているダメイコ。呂律が回ってない、泥酔ギリギリだ。
「俺は今、夕食よりメイコを食べたい。」
俺はそう言ってメイコの尻にズボン越しのmyマイクを強く宛がう。
「ひゃっ…」
メイコの可愛い嬌声。理性の箍が外れた。もう止める事が出来ない。
俺はメイコの胸に手を伸ばし、たわわな胸を鷲掴みする。
「あぅ、まだコンロ…」
メイコに言われ、コンロを見るとパスタを入れた鍋がまだ火にかけられている。俺は
コンロの火を消し、股間をメイコの尻に密着させながらメイコの耳元で囁いた。
「刺激的過ぎるよメイコ。俺、もう我慢出来ないよ。わかるだろ?こんなに張っているのがさ。
痛いくらいギンギンなんだよ。」
「そ、そんな事…やらぁ…」
メイコはイヤイヤと身体を動かして抵抗するが、それは俺の嗜虐心を煽るだけ。
俺はメイコの秘処に手を伸ばした。
「そう言う割には…濡れてるじゃないか。」
「ひゃう…っ」
秘処をなぞると愛液が溢れ出し、俺の指を濡らしていく。そのまま俺は楽器を使うのに
有利な長い指を中に入れ、メイコの中を奏でる様に指を動かした。
「いや…らめっ、あっはぁっ…」
メイコは抵抗する様に俺の腕を掴むが、快楽に身体が反応し震え、中に入っている
指を締め上げる。それが楽しくて俺は執拗に愛撫を続けた。やがて秘処はクチュクチュと
いやらしい音を奏でだした。
「気持ちイイんだろメイコ。こんなに俺の指を締め上げてさ、可愛い…。」
俺は低い声でメイコの耳元に囁く。
「はぁん…やっ、んくぅ…あ、あ…」


518:服従 二日目(3/4)
08/12/11 02:22:21 7PbCGLTu
メイコの膝はガクガクと震え出し、床にポタポタと愛液が滴り落ちた。
「凄い敏感だねメイコ。もっと唄って…」
俺はメイコの耳を甘噛みし、中を激しく掻き回してメイコを奏でた。
「あひっ、らめぇ…やぅ…ふあぁんっ!」
メイコは身体が跳ねるのと同時に、中に入れた俺の指を強く締め上げて絶頂を迎えた。
「あ…はあ…」
俺が支えていた手をゆっくり離すと、メイコは腰が抜けたのか崩れる様に床へ座った。
俺はズボンのベルトを外し、下着ごと脱ぐと凶々しい自身が窮屈な所からやっと
解放され、天井を向いた。
座り込んでいるメイコは自分を[淫らな雌]にしてしまう俺の凶器を見ると、切なそうな
表情で固まった。瞳は潤み、身体をきゅっと竦める。何度も身体を重ねているのに、
その初(うぶ)な感じがとても可愛い。
「メイコ、わかっているね?俺も気持ちよくさせて。」
俺はメイコの目の前に自身を晒すとメイコはこくんと頷き、立て膝をして俺のを手に取った。
しかし俺はもう我慢出来なくてメイコの手を取り、頭を撫でながら催促する。
「もうやりたいからさ、カウンターに手を置いて尻を突き出して。」
「え…うん。」
メイコは小さく頷き、カウンターに手を置いて恥ずかしそうに尻を俺の方に突き出した。
太腿まで伝う愛液は俺の加虐心を煽り、更に自身に血が駆け巡る。
「メイコのエッチな汁、太腿まで滴ってるよ。メイコは本当にいやらしいね。」
俺はメイコの愛液が滴る割れ目に自身をあて、焦らす様になぞる。
「違う…あんっ、やぁ………ダメぇ、カイトぉ、は…早くぅ、入れてぇ…」
自身を割れ目に当てられた途端、虚勢の強がりは脆くも崩れ、発情した牝犬の様に
尻を振り催促する。本当うちのメイコはドMだ。そうなってしまった原因は…俺だけど。
「ふふっ、わかったよ。」
余裕ある声で話すが俺も我慢の限界。メイコの濡れそぼっている割れ目に自身を
一気に突き入れた。


519:服従 二日目(4/5)
08/12/11 02:25:38 7PbCGLTu
「あひぃっ!!あ、あぁんっ」
メイコは高らかな嬌声をあげ桜色に染まった身体を弓なりにし、激しく痙攣して俺の
自身を締め上げた。そして自ら腰を淫らに動かし、俺と共に快楽を貪る。
「ああっ…カイトぉ、激しくしてぇ…いっぱい、あたしのおまんこ虐めてぇ…」
あーあ、卑猥な言葉使っちゃって。
「わかってるよ、俺の淫乱ドMなメイコ。」
俺は背後からメイコの胸を鷲掴みし、幾度も子宮口を突き上げた。突き上げる度に
パンパンと互いの肌をぶつかり合う音がキッチンに響く。
俺はメイコの中をこれでもかと引っ掻き回した。
「あぁんっ…カイトの、凄いぃ…もっとぉ…はあぁ」
こうなるとメイコは[発情した淫らな牝]だ。俺にしか見せない、素直で健気ドMな彼女。
そして…独占欲が強過ぎるドSな俺。時折[やり過ぎるな、少しでも自重しろ]
と心の中では思っているけど、やっぱり無理。狂おしい程、彼女が好きだから。
俺しか知らない表情、身体、声音。誰にも見せたくない、聞かせたくない。俺の女。
そんな思いが加虐心を増長させる。
「目茶苦茶発情してるねメイコ。俺の太腿までこんなに濡らしやがって。俺が
引っ掻き回している処が[あたしはいやらしい牝です]って自白してるよ。」
「はぅ…違、あぁ…ひぅっ」
言葉攻めをするとメイコは否定しながらよがり、身体を震わせた。
「あぁんっカイト、ダメ…イク…」
メイコが絶頂を迎える。カウンターに上半身を預け、腰を動かし俺を締め上げた。
「イクっイっ…あああんっ!!」
「くっ…!!」
メイコの締め付けに耐え切れず俺も絶頂を迎え、メイコの中に熱い白濁液を注ぎ込んだ。

「ああ…カイトの…まだ、ビクビクしてる…」
「メイコも…まだ締め付けてるじゃないか…」
絶頂の余韻を味わいながら二人して熱い吐息を吐く。俺が自身を引き抜くとメイコの
秘処から白濁液がゴポリと溢れ、床に零れた。


520:服従 二日目(5/5)
08/12/11 02:27:37 7PbCGLTu
「カイトの熱いの…溢れてる…」
メイコが身体を起こし、とろんとした表情で俺を見つめる。耐え切れず俺は唇を重ね
舌をゆっくり絡ませた。
唇を離し見つめ合うと、優しくて暖かい感覚が胸に広がる。先程までお互いあんなに
淫らに、いやらしく交わっていたのに。感情とは不思議だとつくづく思う。
「…お腹、空いたね。」
メイコの可愛いKY爆弾。ちょっと気が抜ける。
「ムードないなぁ。確かにそうだけどさ。」
そう言いながら苦笑する。時計を見ると20時をまわっていた。

さぁ、伸びたパスタを食べようか。食後のデザートは勿論メイコ。

夜はまだまだ長い―


521:名無しさん@ピンキー
08/12/11 02:28:31 7PbCGLTu
以上。お粗末様でした。

>>418様が指摘した予告投下はこれでいいんでしょうか?

読んでいただいて、ありがとうございました。
それではおやすみなさい。


522:名無しさん@ピンキー
08/12/11 11:43:05 kj30K8pb
>>521
GJ!エロいメイコ可愛い
続編に期待

523:名無しさん@ピンキー
08/12/11 13:18:18 TslZi5ju
>>515
いつもエロいカイメイをありがとう・・・!
まったくエロいぜハァハァ

524:名無しさん@ピンキー
08/12/11 17:32:27 WYPQQm5p
>>521
相変わらず色んなシュチュエーションを楽しませてくれるw
GJ!

525:お願い(1/8)
08/12/11 22:28:58 aNeWvSWI
従順MEIKOさんの愛らしさに新たな可能性を見出し、
自分もマスメイでやっちまいました。
MEIKOの一般イメージから逸脱してるかなと思いますが、
でも元々MEIKOに固定イメージなんて公式にはないよな!
そうとも!と自分に言い聞かせています。

マスターがメイコに惚れ込んでます。好きなタイプらしいです。

* * *


「あっ、あっあっ…あぁう…っ!」
我が家に一体きりのVOCALOID・MEIKOは世間のイメージにもれず、実にけしからん肉体を持った美女である。
「ん…っ、くぅ…んっ!」
そして酒にだらしなく、深酒すると、いつも呂律はおかしくなり前後不覚にまで陥ってしまう。
「ま、ますた…もっ…、やあぁ…あ…」
さて、音楽のパートナー、主従に近いもの、を跳び越しこのような「関係」になって早数ヶ月。
もうすっかり性的な意味での調教もバッチリだと自負している。
メイコは唾液にテラテラと濡れた乳房を震わせ、下腹部で蠢く俺の頭を力の入らない手で必死に押しのけようともがいていた。
あー…なんかこういう抵抗久しぶり。やべー、男の嗜虐心が激しく燃えるんですけど。
「ふぁ――ああーっ!」
あと少し……というところで恥部への刺激を止め、俺は近付く限界に震えていたメイコの柔らかい内腿に新しい歯形をつけてやった。


メイコが酒を飲むのは主に夜。床に入る前。
ソファに並んで座る彼女の身体をかき抱き、上着の裾から手を入れてねっとりとキス。
力が抜けてくたっとしたところで耳元に口を寄せ「いい?」と問いかけると真っ赤な顔をしてメイコはいつも言う。
「ま、待ってください。あの、用意…して、来ますから待ってください…っ」
で、先に寝室に俺を押し込め、しばらくすると――ベロベロに酔った彼女が来るわけだ。
毎度この流れ。いや最初はビックリしたね。
後からわかったんだけど、行為に及ぶどうしようもない恥ずかしさや緊張を呑んでごまかそうとしているらしい。
MEIKOといってもユーザーの手元に渡るのにはいろいろなタイプがあるらしく、確かにうちのメイコもぱっと見よそと同じように見えるけど…どっちかというとおとなしめで、ものすごく恥ずかしがりらしい。
「ますたー…」
俺に覆い被さり、酔いにとろんとしながら口づけてくる。
うわーどれだけ呑んだんだよ、と漂う匂いから眉根を寄せるが、俺は特にそれで不快に思うつもりはなかった。
なんだかんだでメイコは俺のお願いや誘いを断れない→わかってやってる卑怯くさい俺→すごく恥ずかしいけど、せめて…→酒を呑む――という流れである以上、あー、頑張ってくれてるねーと思うことはあっても責められるわけもあるまい。
人間でありながらVOCALOIDのメイコに劣情を抱きまくっていることを否定はしない。が、純粋に彼女自身を可愛く思っていることもまた事実なので、彼女のやることを尊重してやりたい。

526:お願い(2/8)
08/12/11 22:30:35 aNeWvSWI
「…ずいぶん呑んでるけど、途中で寝るなよ?」
「ふぁい」
まあ寝かさないけど、と言いながら上下の位置を入れ替え、バスローブの前を大きく広げると桜色に染まった柔らかい胸にむしゃぶりついた。
「あ、ん、ますた…」
俺の頭に両腕を回し、甘えるように頬をすり寄せる。
「好き…大好き……」
こういうこともいつもなら言ってくれないもんなー。
そんなふうにして毎度、酒で下ごしらえされたおいしいトロトロのお肉をじっくりたっぷり隅々までおいしくいただいているのである。
いいよね、いつもと違うギャップも。
呂律の回らない声であられもなく啼き悶えながら、たまらないように乳と腰を揺らめかせる。
泥酔してはいても、ちゃーんと膣は上手にきつく締めあげてくれるし、敏感な部分を指先でちょいと捏ねあげてやれば実にいやらしくのたうち回って目を楽しませてくれる。
「…そろそろ、俺も…、げんか、い」
「ふあぁ……ますたぁ…。くださ、い…ぃ」
甘えた声を出し、俺の舌に自分のそれを、そして俺の腰に愛液にまみれた自分の足を絡ませた。
もう何回もイカせたメイコのナカがまた強請るようにきゅん、と可愛く締まる。
とにかく、この時のメイコはそりゃもうエロい。思い出だけでオカズになるくらいにエロい。
身も心もムスコ的にも、たっぷりと愛あるセックスを楽しませてもらって満足している…と思ってた。

のだが。


「…――すみませんマスター…覚えて、ないです」

翌朝(といっても昼近く)俺の横でシーツにくるまり俯きながら放たれるメイコのそのセリフに、いつも打ちのめされるのである。
あんなに濃厚に交じり合ったあのひとときも、言った言葉、言ってくれた言葉も、酒とともにすこーんと抜け落ちてしまうのだ。
そして自分でやったことなので俺を責めることはないのだが、こっそり「頭、いたたたた…」なんてやってるのを見てしまうと「俺どんだけ無茶を押し通すひどい男よ」、と思ってしまうわけで。


で、話は最初に戻る。

「は……うん……ぁっ」

今更ながら、俺は初めて酒を呑むのを禁止にした。
今まで許されていたことにひどくメイコは狼狽していたが、今夜は頑として許さないことにした。
真っ赤な顔でおろおろしながら一生懸命お願いしてきたが、「だめ」のひとことで突っぱねた。
そりゃね、今まで満足すぎるくらいのいい思いやスッキリを経験させてもらってましたよ?
でもね、それでも、本当の意味で満足もスッキリも得られてない気がするんだよ。
俺、メイコの身体だけが好きなんじゃないんだもん。

527:お願い(3/8)
08/12/11 22:31:51 aNeWvSWI
「もう、無理そう…?」
舌を這わせ、メイコの内腿につけた最新の歯形を舐ってやる。
あっあっと言いながら身を震わせ、メイコの目尻からまた大粒の涙がこぼれ落ちた。
「聞いてんだぞ?メイコ」
びしょびしょに濡れそぼった豆粒のような突起に息を吹きかけると、声にならない悲鳴を上げて背筋がぴんと伸びる。
「も…ますた、ゆる して…」
耐えるために噛みしめていた自身の指をどかせ、メイコの唇を舐めあげる。
舌で唇を割り開いて熱い口内を舐り、たぐり寄せた小さな舌を甘噛みしてやれば「んーんー」と可愛く鳴き声を漏らす。あー…、イイ。これもこれでイイな。
結局俺の言うことに逆らえず、今夜のメイコは羞恥に半べそかきながらベッドに潜り込んできた。
身体を固くして身構え、触れられる都度びくんびくんと身をよじる。
…メイコ、ほんとはこういうコト嫌いなんだろうかな。俺の、「マスター」の、いうことだから逆らえないで従ってんのかな、そう思うとちょっと(どころでなく)切なくなる。
「メイコ」
息をついて唇を離す。互いの舌の先からツッ…と銀の糸が延びた。
「嫌だったら、言えよ?そうなんだったら、諦めっから」
改めて言うが、俺は「こいつのこと」を可愛いと思ってる。だから、どうしても嫌だってんなら考えてやらなきゃいかん。
「…」
でもお前だってアノ時は好きって言ってくれただろうがよー。それ忠義心かよリップサービスかよー。
ふてくされながらメイコの胸に顔を埋めると、不意にふわっと頭を抱きしめられた。
「…マスターは、ひどいです」
「う…、なにがだよ」
まだ整わない呼吸に合わせ、キスマークだらけのメイコの胸が上下に揺れる。
「さっきは、やめてください、ってお願いしてもやめてくれませんでした」
「う」
そうだったっけ…?ととぼけると、ぽかぽか頭を叩きながらそうです!と反論する。
「ダメ、って言ってもマスター嬉しそうに指で」
そこまで言って、メイコは耳まで真っ赤になって口ごもった。
…あー、うん、指でねー。入り口近くのちょっと上のトコごりごりって擦ったら、すごくいい反応するから泣きながらイくまで虐めまくっちゃったんだったな。あ、いかん、思い出しただけで顔が。
「なあ」
両手で顔を覆ってしまったので、俺は直接真っ赤に染まったメイコの耳に囁く。
「俺とこういうコトするの、嫌?後悔してるか?」
その言葉に、んく、と息をのむ小さな音が返ってくる。
「俺はメイコとするの大好き。すげー可愛いし、俺メイコ好きだもん」
抱き寄せ、ちゅうと耳にキスすると小さな肩がぴくんと揺れる。
「…マスター、そういうの、ずるいです………」
少しうらめしそうに涙目で見上げ、そしてきゅっと俺に抱きついてきた。
「…ばーか、お前の方がずるいだろ」
結局ちゃんと返答してくれないくせに。
鼻をすり寄せて苦笑いしてから、俺は再び深くメイコに唇を重ねた。

528:お願い(4/8)
08/12/11 22:32:59 aNeWvSWI
「んっ…んんっ……ふ…ぅっ、あ、っ」
舌を差し入れ、竦むメイコの舌を捕らえて角度を変えては絡ませ合う。重なり合った胸で感じる、しこってコリコリに硬くなったメイコの乳首がごまかせない快楽を主張している。
脇腹から脚の方へと指を滑らせれば、再びせっぱ詰まった身体に火がついて、恥ずかしそうに身悶えながらメイコが甘い声ですすり泣く。
「ん、あ…!あ、あっ…ああ…ぅ…や、ん…!」
飲み下せずに彼女の口の端から流れる唾液を舐めあげ、下へ這わせた指は大事な部分を避けぬるぬると愛液を絡ませながら、がくがくと震える内腿や敏感な箇所の周辺部にそれを塗り込んでいく。
ぴちゃぴちゃにちゃにちゃという淫らな音に耳まで犯され、メイコは俺の首に両手を回して縋り付いたまま、涙を流してのたうちまわった。
可愛い。可愛い可愛い可愛い。
何度となく身体を重ね、すっかり調教を施され開発されているというのに、なにも覚えてない初心で極端に恥ずかしがりの中身が「それ」についていっていない。
先程からどうしようもないほどの快楽にすっかり蕩かされつつ、恐怖のようなものも感じて戸惑い、涙を流し、羞恥に身をよじり、俺にしがみつく。
「…参ったな、調教やり直さないと」
「……ふぁ…あ」
ちっとも困ってない風に舌なめずりし、メイコの脚を大きく割り開く。
「や…っ」
「ほーらまたそれ。なにがヤなんだよ。
意見は聞くから、言いたいことがあるならちゃんと言え?」
俺に見られて震える蜜壺からこぷんと蜜が溢れ出す。
もうこんなになってるのに何を意地はってるんだか。
「だ…て、恥ずかし……です、から…っ」
「何を今更。俺らもう何回ヤってると思ってんだよ。
指と口でメイコに触れてない場所とか、見てない場所とかもうないぞ?」
卑猥な言葉に更に泣きそうになりつつ、メイコは俺に問われて仕方なく口を開く。
「それにマス…た、言ってたじゃない…です…か…、ひっく」

『あー俺さー、慎みのない女は嫌いだねー。
そりゃこういうのってすごくグッとくるけどさあ。
でも過剰にエロいのとかやらしいのとか色気とかっての?あんまりノリノリだとそれはそれで逆に萎えるよな』

前に俺がそう言ってた、らしい。って、え?
「だから…だから…うっく、私……」
大きく息を乱しながらぽろぽろと涙をこぼす。
「わた、し、こ…んな、やらし…、ますたーに」
消え入るような声で『きらわれます』というのが聞こえた気がして、どーんと一気に血が集まった。どことは言わんが。

529:お願い(5/8)
08/12/11 22:34:12 aNeWvSWI
確かに俺そんなこと言った。きわどい袋とじグラビア見てたのをメイコにバレたとき咄嗟に言った。
わざわざ切って見てた以上、そりゃ当然そういうの好きなんだってのはごまかせないけど、でもそれは男の性というかなんというか。けど俺が好きなのはメイコみたいなタイプだもん。いやむしろメイコだし。
こういうのがマスター好きなんですか?なんて、じとっと聞かれて、そりゃもう必死に弁解がましく言ったんだっけなあ。
「それ、気にしてたのかよ…」
純粋な内面とエロい身体、ってなにそれ、それなんて究極兵器だよ。少なくとも対俺には最終兵器だろ。
「あ!ああぁあぁあ…!」
堪らなくなって秘唇にキスをすると、メイコの背がきれいにぴーんと伸びた。
俺も正直限界きてるけど……でもダメ、まだいかせられない。
今後のプレイに向けて、ここはマスターとしてきっちりさせておかないといけない。
「…メイコ…我慢、できないか…?も、正直に言って、いいから…」
尖らせた舌で決定的な刺激にならない程度に陰核を舐り、へそからそそり立つ乳首までゆっくりと這わせ…メイコの理性を蕩かせていく。
最後にちゅっと唇にキスして囁きかけると、メイコは口をパクパクさせながら何度も頷いた。
「ますたぁ…!」
再びメイコは俺の首に力の入らない両手を回してしがみつく。
これはもう、酒の力とか関係のない、「いつものメイコ」が陥落した瞬間であり、その彼女からの甘い愛情表現だと思って間違いないと思う。そう思うとこっちの脳もぐにゃぐにゃにとろけそうだ。
「ん…。ほら、どうした?」
「……ぇ……?」
「いつもみたいに、ちゃんと言ってくれないと。わかんないだろ?」
めっ、と人差し指をメイコの口にあてがい注意する。
本当に記憶にないのか、真剣になんのことだかわからない様子のメイコに、俺は耳元に口を当てできる限りのエロイ声(だと思う)で教えてやった。
「いつもだったら、――――で―――な感じで、っておねだりしてくるだろ…?」
「ひ…ぇ…!?」
メイコはひゅっと息をのみ、これ以上ないほど赤くなりながらブンブンと頭を振った。
「え、い、い…いつも、そんなこと、言ってたん、ですか…?」
「ああ、いっつも」

530:お願い(6/8)
08/12/11 22:34:56 aNeWvSWI
酒に酔ってはいても自分自身―まさかそんなにハメをはずしていただなんて思いもよらなかった。
しかもそんな卑猥なことを毎度…と思うとメイコは羞恥のあまり頓死しそうになった。
「して、とか気持ちいい気持ちいい、とか大好き、とか嬉しいこと言ってくれるよな?…もうナシ?」
「――!」
俺、今絶対人の悪い笑い顔してると思う。
でも、これは最終調整。いや、むしろ初期調教。とっても大事なことだからな。
「メイコ……」
ゆる…と片足を持ち上げ、柔らかい内腿に俺の熱くそそり立ったものを押しつけた。
「あっ」
ある意味処女に等しい今のメイコだが…身体はしっかりと覚えている。
どうすれば、どうなって、なにが、自分のどこをどうしてしまうのか…………
「あ、あっ……ふぁ」
恥ずかしい。恥ずかしくて死んでしまいそうだ。でも苦しい。
欲しい。欲しい……――

「――俺のこと、欲しいって言って」

それは、命令のようであり、願い。
細めた熱っぽい目で見つめられ、耳元でとどめの言葉を甘く囁かれ……メイコの何かがぷつんと切れた。
「あ、んぅ……、ます、た…だいすき…ぃ」
きゅーっとしがみつき、ぷるぷるっと震え涙が散る。
「くださ……欲し…です…っ。おなかのナカ、いっぱ、可愛がって…くださ……い…っ!」
抱きしめられた腕から伝わるように、俺の身体もぶるっと震えた。
「………ん…、いつもより文面は短い、けど…」
ダメ出しをしつつ眉が下がる。いや、笑う余裕もないかもしれない。
「ちゃんと言えたから合格……」
めちゃめちゃ可愛いから全然許す。という言葉を必死に飲み込みがてら、メイコに口づけた。
「んん…ん…っ……!」
間接照明が作る2人の影が更に重なり……次の瞬間粘着質な音が濃密な空気の部屋に響いた。
「んく……っ……!あ!ふあああぁあぁあああ!!!」

531:お願い(7/8)
08/12/11 22:36:14 aNeWvSWI


「ん…が……」
柔らかな感触にふと目を覚ます。
頬にあたる日の光の感触、そして肩に触れる滑らかな感触。
「――起こしちゃいましたか?」
「メイコ…」
ちょうどはだけた俺の肩にシーツをかけてくれようとしていたところらしい。
時間を見ると午前6時。アレから何時間も経ってはいない。
「いつも」のメイコなら昏々と昼近くまで眠っているところだが、酒が入っていない分目覚めはいいのだろうか。
「お前…まさか、寝てない、とか…?」
目ボケ眼でメイコの前髪に手を伸ばすと、ぴしゃっと軽くはたき落とされた。
「そんなわけないじゃないですか」
紅潮した頬を膨らますメイコに、ああ…そっか、とマヌケな返事を返す。
あー、そうだ、何度も何度も何度も何度もやって最後気絶させちゃったんだったな、そういえば。
「…お仕事ですから、あと少ししたら起きなきゃだめですよ」
ぷいっと背中を向けたメイコに俺はちょっと焦った。
「なあ……怒ってるのか?」
後ろから華奢な身体を抱きすくめ、甘えるように肩に顔を埋める。
「…怒るような、人にやっちゃいけないようなことをやったんですか?マスター」
「イイエ」
100%胸を張れることかといわれると怪しいことは否めないが…でも、愛ある行為だったと思ってるぞ。俺は。悪ノリ部分もあったかな?というのも否めないけども。うん。
「…覚えてるんだ、メイコ」
「都合良く、忘れるはずもないじゃないですか…っ」
身じろぎながら自分の身を縛める俺の腕をぽかぽかと叩く。
でも赤く染まったメイコのうなじと耳たぶに、俺はにやついてしまって仕方がなかった。
「そっかー、覚えてるか」
嬉しい。今の時間の共有が、すげえ嬉しい。
なに笑ってるんですか、と怒ってきたが、俺があまりにも嬉しそうにしているのでメイコも吊り上げていた眉をふにゃりと下げた。
「もう…」
「メイコ、可愛い」
「もー!」
メイコの頬にキスすると、頬を膨らませつつも観念したように身を反転し…俺にきゅっとしがみついた。
怒ってるんじゃなく、照れてしまっててどうしようもないらしい。
「…マスター」
「んー?」
「…………私……その、いつも、本当にあんなこと…してたん、ですか?」
伏せたままの顔を俺の胸に埋め、たどたどしく問いかける。

532:お願い(8/8)
08/12/11 22:37:58 aNeWvSWI
「どんなこと?」
「だから…っ」
おおよそわかっているけどとぼけて先を促す。
「お、おねだりとか、上に乗って…とか、く、口であれ…とか…」
声が詰まり後半涙声になってくるメイコの頭を慌ててよしよしとなでてやった。
「いつもはやってくれたこと」を口実にそりゃあもう昨夜は調子に乗っていろいろさせた。ごめんメイコ、ちょっと大げさに言ったこともあるし反省してる。でも後悔はしていない。
「うん本当」
ビクッと震えるメイコの肩を優しく抱きしめ、安心させるように額に唇を落とす。
「でもほら、あんだけ酔っぱらってたんだし、いつものメイコじゃないってわかってっから。
お前酒グセ悪いだけなんだよ。うちでならいいけどよそでは絶対自重しろよ?」
「う、うううー…」
くしゅんくしゅんと鼻の鳴る音がし、俺の胸にじわーっとぬるい液体がこぼれていく。
「私、もう絶対お酒呑みません…!」
「あーあーあーあーあー、そうだなー」
ぽんぽんと肩を叩き、柔らかなメイコの髪に頬をすり寄せる。
泥酔メイコとのいやらしいセックスも実にイイんだけど…やっぱ今の時間の楽しさと、昨夜のような羞恥に震える実に実に実に可愛らしい痴態は素晴らしく魅力的だもんな。これから新たな調教の楽しみもあるし。
「俺呑まないメイコの方が好みだし。好き」
「……」
涙をぬぐい、メイコは更に俺に強くしがみついた。
「…ら」
「へ?」
「…なら、最初から、呑んだりしてなきゃよかった…」
………
………
いかん、これはいかん。
可愛い小声でそんなこと言われて、なんかまたみなぎってきた。
「なあメイコ、今からもういっか」
「だ、ダメですっ!」
仕事は午前半休する、と提案して思いっきり怒られた。
そうでなくとも日の高いうちからこういうコトをしようとすると真っ赤になってメイコは怒る。
「じゃー朝は我慢するから、たまーには夜呑んでくれるか?」
「なに言ってるんですか、それもダメですっ」
さっきの話聞いてたんですか、と反論するが、やっぱあれはあれで惜しいんだよな。
たまにはああいうのも趣向が変わっていいと思うんだけど。
「ダメ?」
「ダメです」
またぷいっとそっぽを向かれてしまったが、俺は同じ要求をもう一度メイコの耳に囁いた。
「して」
「…っ」
一瞬詰まった息と丸めた背中。これが彼女のお返事。

「メイコ可愛い。大好き」
結局メイコは、俺のお願いを断れない。



*  *  *

お付き合いくださってどうもありがとうございました。

533:名無しさん@ピンキー
08/12/11 23:11:55 5LRYLSKN
ぐぐぐGJ!
従順で恥じらうメイコけしからんのう!けしからんのう!(大事なことなのでry)


534:名無しさん@ピンキー
08/12/11 23:20:23 3jkDsKaW
MEIKOかわいいよMEIKO。超GJ!マスメイにはまりそうだ

535:名無しさん@ピンキー
08/12/12 00:35:37 PxOtqukF
嗚呼、俺もメイコ欲しい。
こんなメイコめちゃめちゃ欲しい。

536:名無しさん@ピンキー
08/12/12 00:49:34 4yLtNX81
うちのメイコさんは未だにPCから出てきてくれないんですけどどうしたらいいですか
あ、でも一緒に入ってるカイトも出てきても困るのでめーたんだけなんとか、こう

537:名無しさん@ピンキー
08/12/12 01:38:25 p0zrdQ1W
>>532
GJ!!!
メイコのねちっこいくらいの描写に愛が溢れてる!テラ可愛いw

前にマスメイのおっぱいネタ書いた者だけど、
メイコの性格や仕草がすごく好みだ
いいもの読ませてくれてありがとさん

538:名無しさん@ピンキー
08/12/12 06:30:06 9KdImtT7
>>532
GJ!マスメイ最高だよマスメイ
イチャイチャたまらんっす

539:名無しさん@ピンキー
08/12/12 22:32:36 3oIZLtpa
垢抜けない女子大生マスターを
生意気なレンきゅんが開発するエロを読みたいのだが

540:名無しさん@ピンキー
08/12/13 14:25:22 WQfinOWM
2次エロパロの性質上女マスターものは供給少ないと思うぞ

>>539が自分の萌えを形にするの半裸で待ってる

541:名無しさん@ピンキー
08/12/15 10:56:07 7ntuDfr1
女子大生マスターに性的開発されるレンきゅんなら需要ありそうだけどな

何はともあれ>>539に期待

542:名無しさん@ピンキー
08/12/15 11:51:04 gPaytPU9
腐女子女子大生マスター(マストレス)に新刊のショタ本の参考資料に剥かれるレンきゅん
剥いたはいいが勝手がわかんないので固まるマスター
なんだかんだで勃っちゃってうつむくしかできないヘタレン
黙って向かい合わせで正座して時間が過ぎていくうちにリンが帰ってきてタイムアウト

こんなん浮かんだ

543:名無しさん@ピンキー
08/12/15 17:27:14 uA+I0D/C
ラブホ行ったらレンタルのコスプレにミクがあって吹いたw

って、三次元はお角違い?

544:名無しさん@ピンキー
08/12/15 20:31:57 M0XGrJBF
ヤンデレKAITOが社会人女マスターをズコズコするネタを前にどっかで見た

545:名無しさん@ピンキー
08/12/15 21:16:14 zbOqF4b7
女マスターものにするならハクさんでいいじゃまいか

546:名無しさん@ピンキー
08/12/15 22:02:11 3TP3zKXO
それ良いジャマイカ!!

547:名無しさん@ピンキー
08/12/15 23:26:14 LvIheMBX
>>545
お前頭いいなー!!

548:名無しさん@ピンキー
08/12/16 00:43:10 7FMp34bt
>>392-401の続きです。

・バンド物設定
・レン×テト、今回はエロなし

549:名無しさん@ピンキー
08/12/16 00:43:47 7FMp34bt
『おバカロイドの音楽隊・4』



今夜も、ライブハウスのイベントの大トリに『Idiot-ANDROID』の出番がやってきた。
ステージにベースとエフェクターボードを持ち込んで、先ずはセッティング。
少しチューニングがズレてたから、ブリッジ部分のチューナーで微調整して準備完了。
私こと『重音テト』は、こんな手順を踏んで、『Idiot-ANDROID』のべーシスト『テトペッテンソン』に変身するのだ。

アンとアイコンタクトを取って、今日の一曲目を演奏しだす。
やっぱり外国人のグルーヴ感って何だか違う。同じリズムパート担当だから、なおさらそう感じるのかな。
一歩下がって、ちょっと冷静になってフロントの二人を観察するのもまた面白い。
がくぽは今日も絶好調。言うこと無しのギターだ。

ただ、レンの調子がおかしい。普段の力の数割も出せていない。
いつもなら、あの傷だらけの黄色いテレキャスを肩からぶら下げながら、
怒りの衝動をそのままぶつけたような歌と、ステージの上を所狭しと踊るような演奏を見せてくれるはずなのに、
今日に至っては、そんな要素はまるで無い。
……まるで、レンの周りだけ別のバンドみたいだった。



「―――Fuckin'!!」

楽屋に入るなり、暴言と共にアンがレンの服の襟に掴みかかった。
こんなに怒ったアンは初めて見たかもしれない。

「今日のPlayはナニ!? キミはあんなRubbishな声しか出せなかったんデスカ!?」

まるで親の敵のようにレンを罵り続けるアン。
ファンのノリや楽しみ方に一番こだわりを持っているアンにとっては、
精彩さがまるで無い、今日のレンのステージが相当癪にさわったんだろうなぁ。
レンは無表情のままで、アンの怒りの感情を無抵抗で受け入れる。

「……Shit!!」

生気の無いレンの姿を見たアンは、一言吐き捨ててレンを解放した。
レンが元気の無い理由は、本当はアンだって分かってるはず。
壁に寄りかかったまま、腕を組んで見守っているがくぽも、楽屋のイスに座ってそんな三人を見ている私だって、当然分かってる。
だから、私達は何も言えない。誰もが言葉を失って、楽屋の中に妙な沈黙が訪れる。

「レン、お主は今日は宴に出ずに早く帰った方がいい。主にも伝えておこう」

「……ありがとうがっくん、マスターによろしくね」

がくぽのアドバイスに従って、レンがギターケースを担いでとぼとぼと楽屋から出て行った。
楽屋の中が三人だけになると、アンはドカッと体をイスに預け、顔に手を当てて泣き出してしまった。

「レン、Sorry……I've done a very stupid thing to him……!!」

一体、私達『Idiot-ANDROID』はどうなってしまうんだろうか。
このまま、レンの心がどうにかなったまま、空中分解したりしないだろうか。



『VOCALOID』でない私に、何か出来ることは無いのだろうか。



550:名無しさん@ピンキー
08/12/16 00:44:31 7FMp34bt
―――僕が目を覚ますと、リンがパソコンデスクに座っていた。
昨日のライブの疲れがまだ取れない体を起こすと、リンは僕に気付いたのか、
ヘッドホンを取って、イスをくるっと回して僕の方を向いた。

「おはよーレン。ゴメン、起こしちゃった?」

「いや、別にいいんだけど……」

「昨日もライブで疲れちゃってたみたいだし、もっと寝ててもいいよ?」

リンは気遣ってくれるけど、ホントにもう大丈夫なんだ。
なぜなら、リンが向かってるパソコン画面が妙に気になるから。
僕はベッドから起き上がり、リンの隣に近づく。

「どう? 出来た?」

「うーん、ちょっとね……ギターの音が納得行かないんだ。ギタリストとしての意見聞かせてよ」

液晶画面に映し出されているのは、リンが今作っている曲のデータが書き込まれたピアノロール画面だ。
デスクの上にはシンセサイザーが鎮座し、その周りはリンがメモ用に使った紙で散らかっている。
僕はパソコンの画面を覗き込み、ヘッドホンを耳に当てながらいろんなパラメータをチェックしてみた。
ちょっと気になった部分があったので、手を加えてみる。

「うーん……これでどう? 少しエフェクトかけてみたんだけど」

「ん……おお、いい! こんな感じにしたかったんだ! ありがとー!」

「どうでもいいけど、そろそろ朝飯じゃないか? がっくんのマスターを待たせるわけには行かないだろ」

「待って! 今エレピでも試してみたいの! それ終わったら降りるから」

リンは僕にお礼を言うと、そのまま画面とのにらめっこを再開した。
キーボードが弾けない僕には羨ましくなるような手つきで、
鍵盤をバシバシ叩きながら、どんどんピアノのパートを録音していく。
あまりにも夢中だったもんだから、僕は邪魔をしないようにそのまま部屋を出た。

あの後、リンは僕共々がくぽ君のマスターの家で世話になっている。
リンの『レンとしばらく一緒にいたい』というわがままが受け入れられた結果だ。
それほどに、リンにとって僕という存在が大きかったのかと思うと、何だか胸がキリキリ痛む。
一緒にいたいと言うリンの願いを叶えるために、今の僕とリンの寝室は一緒になっている。
がくぽ君のマスターがかつて書斎として使っていた部屋は、すっかり僕らの色に染まり、
おまけに五年落ちくらいの古いパソコンと、使わなくなったシンセサイザーも借りてしまった。
何だか申し訳なくなってしまう。

「……よかった、あんなにハマってくれるなんて思って無かったし」

あの事件以来、リンは『スタジオに入ること』と『歌うこと』に抵抗を感じるようになってしまった。
どうにかして、リンに音楽の楽しさとVOCALOIDらしさを取り戻してほしくて、
僕が無い知恵を絞って考えたのが、さっきのような『DTMによる曲作り』だ。
最初はマウスで一音一音打ち込んでいたリンも、いつの間にか普通のピアノ弾きが出来るようになっている。
音色選択のセンスも抜群にいいし、教えた事はすぐに応用する。
……ただ、これは別にリンが特別って訳じゃないと思う。
VOCALOIDは音楽に関することの吸収スピードがものすごく速い。理論も、実践も。
僕のギターだって、一ヶ月もすれば相当弾けるようになっていたのを思い出す。

(リンがステージに立てるようになるの、いつになるかな……)



551:名無しさん@ピンキー
08/12/16 00:45:04 7FMp34bt
人間が『飽きる』って言うのは、ここに関係するんだろうか?
僕らと同じように歌い、僕らと同じように曲を創り上げるために、人間は多大な苦労をしているらしい。
それでも満足のいかない結果しか出せない人は沢山いる。
才能が無ければ、"オンガク"は"音が苦"になってしまうのだろうか。

「レン」

「……うぉああぁっ!? がっくんいつの間にっ!?」

「拙者はさっきからお主の後ろに居たが」

……なんて考え事をしていたら、いつの間にか後ろにがくぽ君がいた。
どうやら全く気付いていなかったみたいだ。
いきなり気配を感じたので、思わず変な声を上げてしまった。

「主が朝餉(あさげ)を所望している。レンも早く席に着け」

「はーい」

昨日の今日だし、何だかばつの悪い思いはしたけど、
がくぽ君の作る朝飯は美味いし、それを考えると逆らえない。
後ろに付いて、僕はダイニングへと降りていった。



テーブルの向こうには、がくぽ君のマスターとがくぽ君。僕の隣には打ち込みが終わったリンが座った。
マスターと僕とリンの前には、焼きほっけと浅漬け、ご飯にみそ汁といった和風全開の朝飯が並んでいる。
一方、がくぽ君は野菜ジュースをコップ一杯だけ。
何でも、体系維持のために炭水化物は特別な時にしか食べないんだとか。
その割に料理はするんだから、やっぱり不思議だ。

「レン、今日は何か予定ある?」

「いや、何も無いですけど」

「なら一曲歌ってくれないかな? 新曲にコーラスが欲しくて」

がくぽ君のマスターが、みそ汁をすすった後で僕に話を持ち掛けた。
『VOCALOIDが今更増えた所で全然問題ないよ』と言って、僕やリンを泊めてくれているのだ。
こんな僕が出来る仕事でよければ、何だってしたい。
だけど、昨日のライブのクオリティを思い出すと、上手く歌えるかどうかはちょっと疑問が残る。

「確か、今日は『ごっぱー』が届く日でござったか」

「そうそう。いやー、遂に俺もSHUREのマイクを買う様になったか」

がくぽ君のマスターはニコニコしながら、白いほかほかご飯を頬張る。
がくぽ君のマスターが音楽の話をするときは、とても楽しそうだ。
この笑顔を見ていると、アイツがまだ僕らに飽きてなかった頃の事を思い出す。
……ただ、今はまだ全部は思い出したくない。吐き気がする。
吐き気を押し込めるようにそば茶を喉に流し込み、僕は何とか平静を装った。
気を取り直して浅漬けに箸を伸ばしたとき、玄関のチャイムが鳴る。



552:名無しさん@ピンキー
08/12/16 00:45:44 7FMp34bt
「あれ、お客さんだよ」

「僕が行ってきましょうか?」

「サンキューレン、宅配便だったらアレだから、ハンコ持ってって」

「はーい」

リンが真っ先に反応したが、体をイスから持ち上げたのは僕が一番早かった。
がくぽ君のマスターのOKを貰ったので、僕はハンコを持って玄関へ向かう。
パタパタとスリッパを鳴らして玄関ホールに着いて、つっかけを引っ掛けて僕は玄関のドアを開ける。

「宅配ご苦労様で……」

そこまで言って、僕は言葉を失ってしまった。
くるくる赤毛の……いや、AKGじゃなくて本当に赤い毛のツインテール。
軍服らしい、シンプルな色使いの上着。
まぶしいくらいの朝日がちょうど後光のようになって、ニヤついてるのに妙に神々しく見える笑顔。

「君はじつに馬鹿だな、私のどこが宅配便の人に見えるんだい?」

「てっ、テトさん!?」

ベースを担いだテトさんが、扉の前に立っていた。



そのまま、僕はテトさんの誘いに乗って街に繰り出した。
がくぽ君のマスターが快く出かけるのを了承してくれたし、断る理由も無かったし。
楽器屋に寄って冷やかしてたら、妙に気に入ったエフェクターが在って思わず買ってしまった後は、
近くのハンバーガーショップで昼飯となった。
テトさんはフィッシュバーガーを楽しそうに頬張り、僕はダブルバーガーをもそもそ。

「ジャンクフードうめぇwww」

「某掲示板のスラングが駄々漏れですよ」

「ふふふ、これが分かるって事は君も同じ穴のムジナだよ」

ぎくり。
それは置いといて、今、僕は休日のランチに二人でファーストフード食べてるんだよなぁ。
まるで普通のデートのようじゃないか。
やばい。何だか意識しだしたぞ僕。

「ん? トイレなら我慢せずに行ってくればいいよ」

「……違います」

恥ずかしさからか、ついつい股間で手をモジモジと動かしてしまっていたらしい。
あらぬ誤解を受けて、僕は頬がカーッと熱くなるような感覚を覚えた。



553:名無しさん@ピンキー
08/12/16 00:46:16 7FMp34bt
「ねぇ、この後はどこか行く?」

「うーん、そうですねぇ……じゃあ、さっき買ったエフェクター試してみたいかも」

という話の流れから、午後は貸しスタジオを借りて、二人でずーっとセッションしていた。
スタジオに入ってしまえば、さっきまでの恥ずかしさや妙な心境もなんのその。
最初はセッションだったけど、最後はバトルまがいのプレイ。
手が動かなくなるまで弾いて、たまに休憩して、気付いたら日が傾いていた。

「ヘックシ!! うっわ、寒っ……!!」

テトさんをアパートに送っていく最中に、僕は思わずくしゃみをした。
さっきスタジオでかいた汗と、木枯らしが僕の体温を奪う。

「うー……まずいなこりゃ」

何で僕はマフラーくらいしか防寒具らしい防寒具を持ってこなかったんだ。
こないだまではこれでも十分だったのになぁ。

「まったく、じつに馬鹿だなぁ。ボーカリストが風邪ひいてどうするんだ?」

「ずびばせん」

鼻をすすると、横で歩くテトさんがポケットティッシュをくれた。
好意に甘え、そのティッシュで鼻をかみ、丸めたティッシュを近くのコンビニのゴミ箱へ捨てて、
その後は、またテトさんと住宅街を歩き続ける。
まだ鼻水が止まらない。このままテトさんを送って、一人で帰るのは何かやだなぁなんて考えながら、
他愛の無い話をテトさんとしつつ、アパートへと近づいていった。

「寒そうだね」

「まぁ、何とかなるで……ヘックシっ!!」

流れで、僕の体調がらみの話になった。
何とかなると言いたかったのに、絶妙のタイミングでくしゃみが出た。
鼻をすすりながら、それでもカラ元気をアピールしようとした時、
一瞬うつむいたテトさんが、顔を上げて僕に提案をしてきた。

「……ちょっと、その、よ、寄って温まってかない?」

「へ? あ、ありがとうございます」

何だか口調がめずらしくしどろもどろな感じがしたけど、寒くてそれどころじゃなくなってきた。
それに、何だかムズムズするような嬉しい気持ちもしてきたし。
テトさんの好意に甘えて、僕はテトさんと一緒にアパートに入っていった。



「今、何か出すからちょっと待ってて」

テトさんがキッチンから僕に呼びかけてくる。
僕は生返事を返しながら、テトさんの部屋をぐるっと見回していた。

(……そういえば、こうやってゆっくりテトさんの部屋を見るの、初めてだったかも)



554:名無しさん@ピンキー
08/12/16 00:46:49 7FMp34bt
いつもはライブの打ち上げ用の馬鹿騒ぎに使ってるから、こんなに穏やかなテトさん家は記憶に無い。
注意して見ると、何だか興味深い物がたくさん置いてあった。
さっき部屋に入るなりケースから出したスタインバーガーは、壁際のスタンドにきっちり収まっている。
パソコンデスクの上のデスクトップには、豆みたいな形の赤いエフェクターが繋がっている。
隣には本棚があって、ベースの雑誌、音楽理論の本、エフェクターのカタログを始め、
バンド物の漫画、ライブDVD、バンド物のパソコンゲームまである。
でも、なぜか巷で話題のメタル物の漫画だけ無い。真っ先に買いそうなのに。

「テトさーん?」

「ん?」

「テトさんってさ、DMC持ってないの?」

「……ああ、それ嫌いなんだ私」

ちょうどテトさんが飲み物と食べ物を持ってきてくれた。
いいタイミングだし、テトさんに聞いてみるとそんな答が帰ってきた。なーんだ、あれおもしろいのになぁ。
嫌いな理由もちょっと興味あったけど、テトさんお手製のガーリックトーストの香りに誘われて、
すっかりそんな事を聞くのなんて忘れてしまった。

「はい紅茶。ミルクどうする?」

「いらないです。ストレートでお願いします」

「ハハッ厨二乙」

厨二で悪ぅございました。
テトさんが運んできたティーポットから注がれた紅茶が、僕の前に出される。
ストレートで飲む紅茶がちょっと苦かったから、早速ガーリックトーストにも手をつけた。

「……よかった、何だか今日のレンを見てたら安心したよ」

「ふぇ、ふぁふぃふぁふぇふか?」

テトさんは一口紅茶を飲むと、そんな言葉を漏らした。
僕は口にトーストをほおばったまま、疑問を投げかける。

「昨日の調子とか見てると、ちょっとね」

「……あ」

両手でマグカップを包んだまま、そんな事を言ってくるテトさん。
そうか、そういえば昨日は散々なステージだったんだっけ。
ホントなら、今日は一日中浮かない気分で過ごしてたんだろうなぁ。テトさんに誘われて、よかったのかも。
その後、部屋の中はしばらく静かな空間になった。
どうしよう、またしても女の人と二人って事を妙に意識しだしたぞ僕。
凄く気まずくなって、何とか話題を作ろうと頭をフル回転させる。頑張れ僕の頭。

「あの、その、えーっと……ありがとうございます」

何て言ったらいいか分からなかったけど、とにかくお礼を言いたくなってしまった。
テトさんの意図は僕には分からない。でも、今日遊んだら、少し楽になったかもしれない。
これは素直な僕の気持ちなんだ。

「え、あ、うぇ!? そ、そう? べ、別に特別な事をしたわけじゃないんだけど」



555:名無しさん@ピンキー
08/12/16 00:47:24 7FMp34bt
なぜか、さっきのようにテトさんが慌てだした。
急にマグカップを包む手をモジモジと動かして、もごもごと話し始めた。
僕の昼の行動と似ているそれは、多分テトさんも恥ずかしがってるんだろうという想像が簡単にできた。

「その、ちょ、ちょっと気になっただけだから。VOCALOIDがどうやったら上手く気分転換できるかなって」

「―――VOCALOID?」

「……………あっ」

テトさんの口からぽろっと漏れた、多分何気ない一言。
それだけで、部屋の中の空気が一気におかしくなった。
テトさんには、僕がVOCALOIDであることは一言も言ってなかったはずだ。
なら、何でVOCALOIDシリーズに名前が無いテトさんが、僕の正体を知っているのだろうか?

「……テトさん」

「あ、ちょっと、その、あははは……、そうだ! こないだ新しいCD買ったんだ。レンはガンズ聴く?」

笑ってごまかそうとするテトさんに、僕はコタツから出てずいっと近づいた。
顔がぶつかるくらいの距離で、テトさんと視線を合わせる。

「ごまかすなよ」

「……………」

「どこで知ったの? 何なの、テトさんは……!!」

思わず、ケンカ腰な口調になる。
テトさんは僕から視線を逸らし、しばらく斜め下に顔を伏せる。
しばらくすると、少し体を引いて、改めて僕と顔を合わせた。

「分かった、私の事……話すよ」

諦めたように、テトさんが小さなため息をつく。
そして、自分の境遇をゆっくりと語ってくれた。



―――人間のような自然な歌声を、自分達の手で人工的に作りたいという夢は、
何も僕たち『VOCALOID』の開発スタッフだけが持つものじゃなかった。
中には、高度な技術を持った個人レベルでの開発だって、当然ある。
そして、『VOCALOID』以外の歌唱生成プロジェクトで最も有名な物に、『UTAU』というプロジェクトがあるそうだ。
テトさんはその『UTAU』の技術を使って作られたアンドロイドの一人(一体?)だとか。

「まだ『UTAU』の技術は発展途上で、頻繁にバージョンアップしなきゃ上手く歌えないけどね」

コーラスは上手いテトさんが、なかなかリードボーカルを取ってくれなかったのは、
恥ずかしいからじゃなくてそういう理由があったらしい。




556:名無しさん@ピンキー
08/12/16 00:47:58 7FMp34bt
「じゃあ、本当の歳……じゃない、稼動期間は」

「えーっと、がくぽと大して変わらないよ」

「ベースが上手いのは……」

「君達VOCALOIDと同じ理由だよ。音楽の知識の吸収スピードが速いから」

「昔のバンドの知識とかは?」

「そんなの、今ならウィキペディアも動画サイトもあるじゃないか」

そんな事を言われてしまっては実も蓋も無い。
TUT○YAで初めて会った時はともかくとして、テトさんはずっとみんなにこの事を黙っていたのか。
でも、どうして? それならそうと言ってくれれば良かった。

「何で……隠すような事なんかしたの?」

「最初は『UTAU』に対して『VOCALOID』がどんな反応をするか、分からないから隠してたんだ」

「反応?」

「……例えば、VOCALOIDじゃないってだけで迫害したり」

「―――するもんかっ!!」

テトさんの言葉が言い終わる前に、僕はテトさんに食ってかかった。
夢中だったからテトさんの腕に手が伸びて、そのままテトさんを床に押し倒した。
テトさんの上に馬乗りになって、僕は続ける。

「そんな事するもんか!! 音楽をやるために生まれてきた同士じゃないか!!」

「ちょ、レン……!?」

「人間だって、UTAUだって、PC-6601だって、音楽好きなら仲間に決まってる!!」

そうだ。だって同じ目的に向かって、みんな楽しんでるんだから。
僕らのファンだって、ミク姉たちのファンだって、がくぽ君のマスターだって、
……………昔のアイツだって。

557:名無しさん@ピンキー
08/12/16 00:48:36 7FMp34bt
「……私ね、VOCALOIDに憧れて生まれて来たんだ」

まるで独り言のように、テトさんが僕から目を逸らしたまま語りだした。
僕らに、憧れてた?

「仮にみんなが『UTAU』として私を仲間に迎えてくれても、私の心は満足しなかったはず」

乗っかってる僕の下で、テトさんの体が少し震えだす。
テトさんの目元を見ると、なぜか涙っぽい物が見える。何で? 何でここで泣くの?

「隠したままみんなと過ごしてると、VOCALOIDになった気分に浸れてた。たとえ、それが嘘でもね」

やがて、テトさんの声まで震えてくる。
まるで調声に失敗したみたいな変なビブラートがかかり、鼻にかかった音質になる。
最後に、テトさんは僕の目を見ながら、途切れ途切れに言った。

「馬鹿みたいじゃない? いっつも『君はじつに馬鹿だなぁ』とか言っておきながら、私のほうが馬鹿だったんだよ」

テトさん自慢のくるくるヘアーは、床に押し付けられてくしゃくしゃになってしまった。
同じようにテトさんの顔もくしゃっとなって、本格的にテトさんの頬を涙が伝う。
ひっくひっくとしゃくり上げながらも、テトさんは僕に全部を話してくれた。

「……馬鹿、か」

僕はテトさんの上からよけて、床に仰向けになっているテトさんを、手を掴んで起こす。
改めて、座ったままの姿勢で僕らは向かい合った。
目を赤く腫らしたテトさんに向かって、僕は頭に浮かんだ事をそのままぶつけていく。

「なら、僕もやっぱり馬鹿だよ」

―――そう。だって昔はまだ何も知らなかったんだ。
ただ歌ってるだけで、ずっと楽しく暮らせると思ってたのに、実は僕らの周りは茨だらけだった。

「アンもがっくんも、もちろんテトさんも。みんな心配してくれてたのに無視してたもん」

僕らはまだ不安定で、下手するとあらぬ方向へ吹っ飛びそうな存在だ。
周りの人々も、いい人だけとは限らない。いや、よく考えたらいい人のほうが少なかったかもしれない。
側面しか見ない人、変なレッテル張りをする人、食い尽くそうとする人。

「僕ら仲間じゃん、やっぱり。だから、僕らはもうちょっと甘えてもいいと思うんだ」

僕らの前に広がるのは、バージンスノーみたいに足跡の無い世界。
あまりに自由すぎて、無軌道すぎて、寂しすぎる。だからこそ、支え合わなきゃ。
そんな思いを込めて、僕はテトさんを思いっきり抱きしめた。



この際だから、言っちゃえばいいか。
がくぽ君とアンのアレを覗いた日以来、ずっとくすぶってたんだ。でも、今日はっきりしたと思う。

「テトさん」

近くにいるだけでドキドキしてくる。気がつくと意識してしまう。
でも、それが心地いい。そんな人が目の前にいる。

「僕さ、テトさんのこと、好きなんだ」

抱き合ってたから、ちょうど僕の口はテトさんの耳のあたりにあった。
いつもはくるくるヘアーに隠れているテトさんの耳に目がけて、小声だけど、僕ははっきりとそう言った。

558:名無しさん@ピンキー
08/12/16 00:49:18 7FMp34bt
以上です。
まだ続きます。今度はエロパロらしくなります。
では、読んでいただいてありがとうございます。

559:名無しさん@ピンキー
08/12/16 00:54:08 B2DKXHln
>>558
GJGJ!萌えた!
エロな部分も楽しみにしてます

560:名無しさん@ピンキー
08/12/16 02:08:45 NIdGLv2Q
>>558
GJ!レンとテトかわいい
萌えたわ

561:名無しさん@ピンキー
08/12/16 06:21:37 wAt56H4A
>>558
テトの複雑な立場をよく理解しているなぁ
レンの言葉にこっちまで涙が・・・。゜。゜(ノД`)゜。゜。なんて優しい奴なんだ
しかし・・・次はとうとう・・・ゴクリ

562:名無しさん@ピンキー
08/12/16 13:26:09 ov/wTqzj
>>558
相変わらずGJ!!
がくぽの食生活は親譲りかw

563:名無しさん@ピンキー
08/12/16 14:16:26 zP2nrtAu
>>558

レン、優しいなぁ…

なんとなく、修羅場フラグが立ったような気がするが

564:名無しさん@ピンキー
08/12/16 16:16:46 NIdGLv2Q
>>562
がくぽの親ってこんな食生活なのか
人間離れしてると思ったがw

565:名無しさん@ピンキー
08/12/16 21:23:03 Tqit0Ct6
>>564
流石にジュースだけwて事は無いと思うが炭水化物をなるべく採らない。
米は10年食べてないらしい。
理由は定かではない(笑)

566:名無しさん@ピンキー
08/12/16 22:42:05 /K4xzAsb
>>557

わっふるわっふる。 おつおつおつ。

>>565
中の人は本当は炭水化物好きだけど自分用のご褒美にとってあって、満足できるものが出来たら食べるんだと予定してるらしい
で、未だ届かずとかなんとか
どっかで読んだ。自分で書いといてなんだがソースキボンヌ


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