【初音ミク】VOCALOID総合エロパロ9【ボーカロイド】at EROPARO
【初音ミク】VOCALOID総合エロパロ9【ボーカロイド】 - 暇つぶし2ch370:レンメイ(4/7)
08/11/27 02:07:55 Z0yexRoa
「目を逸らしたのは、悪かったわよ…でも…」
「どうせ、メイコ姉はあの場でオレに問いつめたりしないだろうと思って、部屋に来
たんだよ。いけなかった?」

 ここで、ダメと言わなきゃいけないのに、何故か言えない。むすっと黙った私を見
て、レンは機嫌をよくしたようにくすくすと笑う。立ち尽くしたままの私の腕を引き、
ぎゅっと抱きしめられる。

「もう、レン!明日も朝早いんでしょ!早く寝なさいっ!」
「明日は1週間振りに休み。…明後日からまた怒濤だけど。だから、充電させてよ」
「じゅ、うでん…?」
「そ。疲れてるし、眠いけど…それ以上に、メイコ姉が足りないよ。…メイコ姉もそ
うでしょ?」

 …え?

 はっとしてレンを見る。レンは笑顔のままで、何を考えているのか分からない。

「聴こえちゃったんだ」

 それだけで、全てを理解した。まさか、聴こえていたなんて…!一気に頬が熱くな
る。恥ずかしくて、顔から火が出そうだ。
 レンの腕から逃げ出そうと身体を捩らす前に、ベッドに押し倒された。そのまま、
パジャマ代わりのショートパンツと下着をずりおろされる。風呂場での中途半端な行
為のせいで、既にぐちょぐちょの割れ目にレンの指が触れた。

「れ、レン…!」
「すごい、ぐちょぐちょだよ、メイコ姉」
「やっ、ああ…っ!」

 昂っていた身体は、焦る気持ちとは裏腹に刺激を喜んでいた。レンの指が秘裂を往
復するたびに、ぬちゅぬちゅと水音がして耳を塞ぎたくなる。やめさせようと、伸し
かかるレンの肩を押すが腕に力が入らない。私は喘ぎまじりに拒絶するしかなかった。

「や…んっ…やめ、て……あぁんっ!」

 Tシャツの間から侵入した手が、固くなった乳首を乱暴に摘む。痛いはずの刺激す
ら気持ちよくて、愛液がどろっと零れるのが分かった。やめて欲しいのに、こんな風
に反応してしまう自分が嫌だ。
 悔しくて悔しくて、目尻に涙が浮かぶ。映ったレンの表情が、確かに笑っているは
ずなのに、何故か泣きそうに見えた。

「すごいねメイコ姉、ひとりでして、こんなに濡らしてたんだ」
「ち、ちが…っ!」
「マスターのこと考えて?それとも、別のこと?」

 ぽろっと零されたレンの言葉に、思考が停止する。…なんで、ここでマスターが出
てくるのよ。
 呆然とレンを見る。レンは、「図星?」と呟いて、つらそうに眉を寄せた。
 ……ひょっとして、レンはまだ私がマスターのことを好きだと思っている?

371:レンメイ(5/7)
08/11/27 02:08:24 Z0yexRoa
 確かに私は、マスターが好きだった。私はVOCALOIDで、マスターは人間で、叶う
はずのない恋だと分かっていたけれど、好きだった。でもその想いは既に消化して、
過去のことだ。それは、レンがいたからというのが、大きいだろう。
 そう思うとだんだん目の前のレンに対して、腹が立ってくる。レンは、私がマスタ
ーを好きなまま、レンと身体を重ねていたと思っていたのだろうか。確かに最初は流
されたかもしれない。でも、そんな簡単じゃない。だって、今の私は…。

 バチッ

 両手で、レンの両頬を叩いた。

「…メイコ姉…?」

 目を見開いて、レンは動きを止める。何故叩いたのか、理解していないようだ。腹
が立つ。むかむかと胸の奥から込み上げる苛立ちを、そのままレンにぶつけるように
叫んだ。

「マスターじゃないわよ!…あんたのこと考えてしてたに決まってるでしょ!?」

 …後で考えたら、ものすごい台詞を言っていたことになる。でも、私は言わずには
いられなかったのだ。
 鳩が豆鉄砲くらったような顔をして、レンはじっと私を見ていた。

「…うそ……」
「嘘なんかじゃないわよバカ!」

 もう一度、今度は軽く、レンの頬を叩く。ぺち、という音が私の部屋に響いた。レ
ンは、まだ固まったままだ。

「………レン…?」

 名前を呼んだ途端、痛いくらい強く抱きしめられた。レンのどこにこんな力がある
のだろうか。苦しいはずなのに、何故か心地いい。

「…………メイコ姉」
「何…?」
「オレ、メイコ姉のこと好き。すっげー、好き」

 企みとか、そんなものない、混じりけのない笑顔でレンは言う。純粋に、その気持
ちが嬉しくて、頬が赤くなるのが分かる。私は何も言えずに、ぎゅっとレンの背中に
自分の両腕を回した。

「……それから、ごめん」
「え?」

 言われたことの意味がよく分からない。こんな風に性急にことを進めたこと?それ
とも、マスターのことだと勘違いしていたこと?瞳でそう問い掛けると、レンは小さ
く首を振った。

372:レンメイ(6/7)
08/11/27 02:10:52 Z0yexRoa
「それもだけど…ごめん」
「え、きゃっ…ぁあああっ!」

 不意に右足を持ち上げられ、一気にレンのものが突き立てられる。十分に潤ってい
たそこはレンを難なく受け入れる。頭の中が真っ白になり、膣内がひくひくと痙攣す
る。私は入れられただけで、軽くイってしまった。
 それでもレンはやめようとしない。律動が始まり、無理矢理意識を戻される。

「や、レン…っ、ああっ、だ、だめっ、ま、まだぁ…!」

 イったばかりで敏感になっている身体に、この刺激は強すぎる。腰を打ち付けられ
る度に意識が飛びそうになるが、動きは止まらないので余韻に浸る事すら出来ない。
肉がぶつかり合う音と、ぐちゃぐちゃという水音がいつもより大きく響いて、さらに
興奮を高めていく。

「ひゃ、ぁあ、あっ、あぁン、ああっ」

 今日の行為はいつもより激しい。それは、一週間ぶりというせいなのか、それとも
私の言葉が原因なのか。分からないけれど、生理的に浮かぶ涙で滲んだ視界に映るレ
ンの姿は、いつもより余裕がないように見えた。
 片手がぎゅっと強く絡められる。ピンと張りつめた陰核をレンの指が擦りあげ、私
は自分でも驚くくらい高い声を上げた。

「ひぃあああっ!!」
「メイコ姉…メイコ姉…っ!」

 唇を求められ、私もそれに応える。レンの舌が私の口腔内をなぞり上げ、私もレン
の舌裏を舐める。

「ふ…ぅん…っ」

 貪るようなキス。お互いの唾液が混じり合って頬を伝い、シーツに染みを作ってい
く。その間もレンの動きは止まらない。片足をぐっと肩に押し付けられ、さらに奥を
責め立てられる。

「ああっ、はぁあっ、あぁッ!」

 脚がぶるぶると震える。だんだんと何も考えられなくなり、快感に全てを委ねそう
になる。繋いだ手を強く握り、私はレンの名前を何度も何度も呼んだ。

「あっ、ああっ、レン、レンっ、レン…っ!」
「メイコ姉…ッ!」

 一度抜けそうなほど引き抜かれ、一気に奥まで挿入される。身体がびくびくと震え、
膣内が収縮してレンのものを締め付ける。最奥に吐き出されるものを感じながら、私
は意識を手放した。

373:レンメイ(7/7)
08/11/27 02:11:40 Z0yexRoa
 実際、気を失っていたのは数秒だったのだろう。隣にレンが倒れ込んだ衝撃で私は
目を覚ました。

「メイコ、姉…」

 荒い息でレンが私の名前を呼ぶ。未だ繋がれた手に、きゅっと力がこもった。朦朧
としながら視線を動かすと、レンは普段のような作りものでない、心から笑っていた。

「好きだ……」

 それだけ言って、目を閉じた。じきに規則正しい寝息が聴こえて来る。ここ1週間
朝から晩まで歌いっぱなしで、そんな身体であんなに激しい行為をしたのだから、眠
ってしまっても仕方ない。
 後処理をしたくても、レンの手は私の手を握ったまま離れない。無理矢理剥がすこ
ともできるけど…そうはしたくなくてそのまま、レンの身体に身を寄せる。
 レンが起きたら、自分の気持ちを言おう。
 そう心に決めて、閉じられたレンの瞼にキスをした。


END

読んで頂き、ありがとうございました
まだ同設定のレンメイ書きたいと思いつつ、
この話でのがくリンものも書きたいと思ってます

374:名無しさん@ピンキー
08/11/27 02:40:24 OG3P/JJW
>>373
うひあっはーー―!!!!
GJ!エロい!可愛いしエロい!エロいい!!GJ!!

375:名無しさん@ピンキー
08/11/27 03:15:51 ZQ00Qfyf
>>373
GJ!
イケレンかっこいいな
がくリンにも期待!

376:名無しさん@ピンキー
08/11/27 05:27:19 xMsFObOg
勢いで書いたのを投下

注意
・レンミク
・リンは名前だけでる
・ぬるぬるの暴力表現有
・同じくぬるぬるの吐瀉表現有
・エロくない

ダイジョブな人だけ見てね(´・ω・`)

377:レンミク:いちばん(その1)
08/11/27 05:50:34 xMsFObOg
レンの特別はリンだ。
いつまで続くかわからないレンの生涯で、何よりも誰よりも優先すべき重要な存在。
レンの一番特別はリンだ。
それでも、





(リン、今何してるだろ…)

目の前でふわりと揺れる長い髪。
朝からのいらいらとした気分で、その緑に呼び掛ける。

「ミク姉」
「え…?、あ、っ…!」

振り向いた彼女の細い首を掴み、掌に喉の震えと柔らかさを感じながら、壁に押し付けた。

「…いっ、レンちゃ…、ぁぁああぁ!」

怯えたような顔をする彼女を苛立ちのまま床に叩き落して、投げ出された白い腕を強く踏む。
そうして上がった高い声に、少しだけ気が晴れた。



今家には、レンと目の前の彼女しかいない。
メイコとがくぽはそれぞれの全国ツアー。
actの二人は泊まりの仕事。
リンとカイトはPVの撮影で海へ行っている。
だから、二人きり。
そしてそれが、レンの強い苛立ちの原因だった。

(こんな時期に海なんて…風邪でも引いたらどうするんだよ)

大体、仕事の為とは言え、リンと引き離されている状態というものは、レンにとって不快以外の何ものでもなかった。
リンの様子や体調が気に掛かるし、リンは本当に可愛いから、危険な目に遭っていないかどうかだって心配になる。
今回は兄が側にいるから大丈夫だとは思うのだか、そもそも自分達は互いに離れてはいけない存在なのだ。
片割れと引き離され、その上、よりにもよって、この彼女と二人きり。

(何の嫌がらせだ)

「あぁあ…!い、た…いた、痛いよ…」
「うるさい」

自分で至った考えが先程の晴れ間を覆っていくのがわかって、腕を踏み付けたままの足に更に体重を掛けた。
力無く頭を振る彼女に冷たい言葉を浴びせると、こちらを向いた瞳が悲しみに濡れる。

「…っ」

乱暴な想いが背を這い上がって、彼女の腹を蹴った。

378:レンミク:いちばん(その2)
08/11/27 05:51:23 xMsFObOg
随分と前から、レンは何と無くこの緑の姉が嫌だった。
癪に障るのだ。
彼女の言葉が、仕草が、レンを逆撫でる。

(むかつく)

「…、ぐっ!」

あれは何時のことだったろうか。
リンと、メイコとカイトと、テレビを見ていたのだ。
テレビを見ながらリンは取り止めの無いことを喋って、それにレンは返事をしていた。
他ならぬリンが話すことなのだから、取り止めの無いことでもレンにとっては大切なことだ。
そうしている時に稼ぎ頭であるこの彼女が仕事から帰ってきて、一緒にテレビを見出した。
そこでレンは、初めて、リンと会話をしているのにリンに集中していない己がいることに気付いたのだった。

(むかつく)

「げほっ、あ…っ」

それからは彼女の一挙一動が気になって、気に障って仕方がなかった。
同時に、自身がリンのことを考えなくなっていくのがわかって、レンは酷い焦燥感に駆られた。
レンは、リンのことを考えなくなっていく。
リンが側にいるときは疎か、リンと離れているというレンにとって異状とも言える時でさえ、レンはリンのことを考えなくなっていく。
今迄そんなことは起こらなかった。
今迄誰も、入ってきたことなど無かった。

(むかつく)

「いた、」

現に今だって、リンのことを考えていたはずなのに。

(むかつくむかつくむかつくむかつく)

「う…、あ」

何もかもむかつく。
何もかも許せない。
五線を撫でる指先も、
照れて目を伏せる様子も、
姿勢悪くぺたりと床に座る姿も、
ネギを与えた時の蕩けそうな顔も、
何より汎愛なその心も、

「レ…ちゃ…、」

レンちゃんと己を呼ぶ、幼いような歌声も。

(むかつく…!)

堪らなく腹が立って、ゾクゾクするのだ。

379:レンミク:いちばん(その3)
08/11/27 05:52:23 xMsFObOg

「う、ぇ…!」

激情に飲まれて一層強く蹴りを入れると、緑は激しく咳き込みながら液状の内容物を吐いた。
その独特の匂いが辺りを包む。

(夕飯の前でよかったな)

むせる彼女を眺めながら、流石に固形のはあまり見たくないな等と些かずれたことを考える。
俯く顔が気に食わなくて、髪を引っ張って上げさせた。
ボロボロ泣いて、苦しいのだろう、細く荒く息を吐く。
その動作に心が奪われるのを感じながら、彼女の前に屈み込んだ。

「…レ、ンちゃん…?」

暫く見詰めていると、訝って名前を呼んで来る。
心配そうに揺れる声にどうにもしがたい衝動が込み上げて、汚れたままの唇に噛み付いた。

「んんっ…」

生臭く吐きそうな味がする。
それに、こんなにも興奮するなんて。



初めて彼女に暴力を振るい、口付けた日を思い出す。
あの時もこの声は、心配そうに揺れていた。
あれは、何時のことだったろう。





レンの特別はリンだ。
いつまで続くかわからないレンの生涯で、何よりも誰よりも優先すべき重要な存在。
レンの一番特別はリンだ。
それでも、ミクが一番になる時が間違いなくある。





戸惑っていた彼女の掌が、あの時と同じようにレンの髪を梳き、背を撫でる。
その事実に余計に興奮して、溢れて来た唾液を、啜った。



380:名無しさん@ピンキー
08/11/27 14:40:42 7HswAX0w
レンフィーバーだなぁ。
>>367
レンメイなのにイケレンか…GJ!ご馳走様。
しかし自分はがくぽのために麻婆茄子作ってるリンに激しく萌えた!がくリン期待してます。

>>377
うあああ切ないなぁ…GJ!
リンは大丈夫だと思うからミクに優しくしておやりよ、と言いたくなる…
そしてミクの優しさに泣ける…
続きあるなら読みたいです。

381:名無しさん@ピンキー
08/11/27 16:40:45 njDZcpjR
>>376
こういうレンミク好きだなあ。なんか文章がエロイ。GJ!

382:名無しさん@ピンキー
08/11/28 08:50:01 I4iL+nl3
エロって書くの難しくないか?

383:名無しさん@ピンキー
08/11/28 08:58:47 FjLqfR6n
>>382
エロだから難しいとか簡単だとかは無いと思うが。
得手不得手はあるだろうけど。

384:名無しさん@ピンキー
08/11/28 19:37:04 bR+rx6XX
>>382
セクース経験あるかないかで結構差が出るんじゃないか?


385:名無しさん@ピンキー
08/11/28 20:10:45 I09ZXmUj
慣れですよ慣れ

386:名無しさん@ピンキー
08/11/28 20:23:30 lkWct67+
人を殺さなくても殺人シーンは書けるんだぜ?

387:名無しさん@ピンキー
08/11/28 20:56:53 lg/XpYju
リン→顔射
ミク→外出し(腹の上にぶちまけ)
メイコ→パイ射or挿入時に暴発
カイコ→中出し

が似合うと思う
あくまでも個人的好み

388:名無しさん@ピンキー
08/11/28 23:26:41 PwZmgdDy
ミク→監禁、調教
メイコ→搾乳、パイズリ
リン→フェラスマタ

389:名無しさん@ピンキー
08/11/28 23:45:46 1sLyRK7i
kaikoの黒い服にケフィアをぶっかけたい。

390:名無しさん@ピンキー
08/11/28 23:59:41 ZSxpBPBp
メイコ「んっ、どう…?カイト…あたしのお酒美味しい…?」
カイト「美味しいよ…じゃあ、次はめーちゃんに俺のジャイ●ントコーン舐めて貰おうかな」
メイコ「ふふ、もう溶け出してる。ちゃんとしまっとかないからよ」
カイト「早くめーちゃんにくわえて欲しくてさ」
メイコ「全くもう、ホントだらしないんだから…バカイト」



リン「ほらあ、レンのバナナ、ちゃんと皮剥かないと食べれないよ?」
レン「リンのちっちゃなミカンだってまだ皮被ってるじゃねーか」
リン「んー、じゃあ剥き合いっこしようよ」
レン「いいけど、もう汁溢れてきてるぞ、リン」
リン「あっやだぁっ、そんなに強く摘んだらもっと染みちゃうっ」



がくぽ「ミク殿、拙者の茄子はもう収穫時のようでござる」
ミク「はい…私のネギも……ってあれ?ネギ、ネギ……えーと、えーと」
がくぽ「…無理して言わずともいいのだぞ?」
ミク「うっ、うわーん!!■■■からネギを挿しちゃうぞ!」
がくぽ「ちょ、ちょっと待アッー!」




ネギが思い付かなかった

391:名無しさん@ピンキー
08/11/29 00:28:39 gvMj5R1Y
ナイスとしか言いようがないww
ミクかわいいけどがくぽ哀れw

392:名無しさん@ピンキー
08/11/29 02:37:41 QBpgHmP8
>>156-165の続きを投下させていただきます。

・バンド物設定
・マスター×リン欝エロ展開あり、人によっては避けたほうが無難かも

393:名無しさん@ピンキー
08/11/29 02:38:19 QBpgHmP8
『おバカロイドの音楽隊・3』



―――温かいシャワーが、穢れたわたしの体を表面『だけ』きれいにしていく。
三日ぶりにまともに体を綺麗にできて、すっきりするかと思ったけど、
いくらスポンジでこすっても、あの気持ち悪い感触が頭から離れてくれない。
さすがにこすってたところが赤くなってきたし、いい加減にシャワーは止めて脱衣所へ出た。

セーラー服のようなデザインのいつものコスチュームと、頭の大きな白いリボンを付けた。
鏡の前には普段と何も変わらない、当たり前の『鏡音リン』の姿が映る。
なら、服も何も着ていなかった今までのあの出来事の間は、わたしはあの男の人たちに何だと思われていたんだろう。
ただの女? ただの穴? それとも……なんて考えていたら、吐き気がしてきた。
脱衣所の洗面台に思いっきり吐いた。変な液しか出てこなくなるまで、ずっともどしていた。


一人じゃつらい。レンに会いたい。


気がつくと、わたしは大きなフードの付いた黄色いパーカーを着て、街をさまよっていた。
メイコねーさんの制止を無理に振り切ってでも、わたしはレンに会いたかった。
賑やかな通りを歩いていると、何だか人だかりがある店の前で足が止まる。

「……ここは」

この街では老舗のライブハウスだった。
もしかしたら……と言う思いをこめて、そこへ足を進めてみた。
タバコと香水の香りがキツイ人たちの横をすり抜け、わたしはロビーに続く階段を下りる。
階段の途中にはベタベタとフライヤーが貼ってあったから、わたしはお目当てのバンドの名前を目で追う。

「あった、これだよね? 『Idiot-ANDROID』……」

いくつかバンド名が続く中に、その名前があった。
半年以上前に家出をしたレンがボーカルをやってるらしい。何だか人気もけっこうあるんだとか。
ロビーの扉はしっかり閉まっているはずなのに、中からは大きなギターの音と歓声が聞こえる。

「入るの? 入らないの?」

入り口の受付にいた、包丁みたいな形のヘルメットの小さな女の子に声をかけられた。
ギロッとした目で、わたしを睨んでくる。

「……いくらですか?」

少し怖かったけど、それ以上何も言ってこないから、わたしから声をかけてみた。
すると恐竜の手のようなグローブを付けた手が、Vサインを作る。きっと2000円だと言いたいんだろう。
わたしは、女の子から言われた金額のお札をポケットから出して手渡し、
代わりに、もぎられた半券を渡されたから、それをポケットに押し込める。

「今は……時間的に、『Idiot-ANDROID』のはずだから」

大きな防音ドアを開けて中に入ろうとするわたしの背中に向かって、女の子はそんな事を教えてくれた。
わたしは振り向きもせずに、熱狂と歓声と歪んだ音と虹のような光が飛び交うホールの中へ飛び込んでいった。



394:名無しさん@ピンキー
08/11/29 02:38:54 QBpgHmP8
「―――One、Two、Three、Four!!」

最近ライブ用のコスチュームを一新したアンが、スティックを鳴らしながら高らかにカウントを取る。
見た目のイメチェンに積極的で、もう『SweetAnn』と言うよりは『甘音アン』って言ったほうがいいんじゃないか?
そんなアンのスネア一発で、一気に僕らの心の中のエンジンに火が入る。
テトさんが最初っから歪ませてスラップしてるもんだから、がくぽ君は、顔色こそ変えないものの演奏がいつもより攻撃的だ。
幾ら仲間とはいえ、ステージに上がると『俺が! 俺が!』の個性のぶつかり合いになってしまう。
さてと。僕も負けてられないから、マイクを構えるとしましょうか。

僕らの出番が始まって何曲か歌っていると、お客さんのダイブが始まった。
最初はびっくりしていたこの行為も、慣れてしまえばどうって事は無い。
怪我されるのはゴメンだけど、モッシュやダイブもライブの楽しみ方の一つだし。
お客さんの一人が、跳ねる群集の波の上を文字通り泳いでいる。
今日ダイブした子は、どうやら僕と同じくらいの年っぽい。
パーカーのフードを深く被ったその子は、徐々に僕らのステージに近づいてくる。

(……………?)

ステージ前のフェンスをも乗り越え、その子は僕の目の前に落下してきた。
その足元にちらりと目をやると、僕のブーツにとてもよく似たデザインのものを履いている。
おお、これは僕のコスプレってやつか?
その子は上手く受身を取ったらしく、そのまま僕の前に立った。

「レン」

立った瞬間にフードが取れる。そこから現れた顔は、僕の顔と瓜二つだった。
そりゃそうだ。だって目の前の子は、僕とは双子なんだから。

「リン、どうして……?」

がくぽ君のギターソロ中でちょうど歌ってなかった事もあって、
僕はヘッドセットの送信機のスイッチを切って、いきなり現れたリンに小声で話しかけた。
すると、



パチン



「えっ……!?」

リンは、急に僕の頬に平手打ちをかましてくれた。
あまりに突然の出来事に僕は目を丸くしながら、改めてリンに目をやると、
リンはなぜか泣いていた。

「……ちょっと」

「えっ、えっ……ちょ、おいリン……!?」

リンは目に涙を浮かべながら、僕の袖をぐいっと掴んで、僕をステージ横へと引っ張った。
なんだろう、普通ならリンに腕力で負けるなんてありえないんだけど、
今日のリンは腕力以外の何かがあるようで、全く歯が立たなかった。
ステージからは、いきなりボーカルが連れ去られたステージに怒号が飛び交っている。
そのヤジを耳にしながら、僕はギターさえ持ったままで、リンに裏まで引きずられていった。



395:名無しさん@ピンキー
08/11/29 02:39:37 QBpgHmP8
楽屋のある通路の先、その行き止まりには物置きがある。
僕はリンにそこまで連れて行かれ、そこでやっとイニシアチブを握った。
壁が壊れるくらいの勢いで、両手で壁をバンと叩き、リンを腕の中に追い詰めた。

「……何で邪魔するんだよ」

リンは一瞬ビクンと振るえたけど、その後は泣いたり騒いだりすることもなく僕と目を合わせる。
その目が……逆に怖い。何かを抱え込んでいて、今にも決壊しそうな感じ。
でも、そんな細かい事まで今は考えている場合じゃなかった。

「VOCALOIDにとっての『歌う事』が、どれだけ大事か分かってるのか?」

いつでもどこでも、歌う時は真剣勝負。
それが、現代技術の粋を集めて作られた僕らVOCALOIDの使命であり、誓いだったはず。
なぜ、リンはそれを邪魔するのか。

「歌ってないVOCALOIDなんて、ただのオモチャじゃないかっ!!」

唾を飛ばしながら、僕はリンにセリフを吐き捨てた。
タバコのヤニやら何やらで壁が小汚くなった通路に、僕の声がビリビリと響く。
リンは僕の罵倒を聞いてうつむき、そのまま目を合わせずに何かを話し始めた。

「……ね、わたし……も……ちゃ……」

「何だよ、はっきり言ってよ」

小声で、しかも震えながら話すリンの声を最初は聞き取る事ができなかった。
もう一回問うと、リンが頭を上げ、僕に向かってもう一度声を絞り出す。
少しだけリンの声のボリュームが上がって、今度ははっきりと聞きとれた。

「レンが居なきゃ、わたしなんてただのオモチャだよ」

「え?」

「……あんなマスター、もう死んじゃえばいいんだ」

今までの元気で活発なリンのイメージからあまりにもかけ離れた姿を目にして、僕は戸惑っていた。
僕が家出をしてからの間に、リンに何があったのだろう?
とにかく、何か聞かなければ始まらない。

「リン? どうしたんだよ……?」

「歌わせてくれないマスターなんて、もう……」

「……何だって?」

訳が分からないけど、深刻な問題があることだけは感じ取れた。
僕は壁についた手を戻して、リンの話に集中する事にした。
ギターも邪魔だったし、肩から外して壁に適当に立てかけた。

「……マスターが、最近歌わせてくれなくなったの」

「忙しいとか?」

「ううん、単純に……飽きたんだって、私達に」


396:名無しさん@ピンキー
08/11/29 02:40:11 QBpgHmP8
なんて奴だ。さすがクソッタレマスター。
でも、幾らなんでもリンの落ち込み様と変わり様はひどすぎないか?
そんな僕の疑問をよそに、リンは話を続ける。
―――そして、聞いた後で後悔した。

「で、この前……三日くらい前にね、『新曲出来たからスタジオに入ってくれ』って言われたんだ」

どんどんリンの顔色が悪くなっていく。
声のトーンもいよいよ下がり、聞いているのが辛くなるほどに心に刺さる。

「スタジオに行ったら、マスターの他に知らない人が5人くらいいてね」

嫌な予感がする。
待ったリン。もう言わなくていい。
と言うか止めてくれ!! そんな事考えたくない!!

「マスターが『これからは声じゃなくて、そのルックスで稼いでもらおうか』って言って、わたし……無理矢理床に」

「もういいよ喋らなくてっ!!」

リンがみなまで言う前に、ついに僕は大声を出して、リンの声を遮った。
いくら鈍感でもヘタレでも、そこまで言われたら察しがつく。
と言うか、これ以上喋らせたらリンの嫌な記憶を掘り起こしてしまいそうで、ぞっとした。

「……くそっ!! 何でだよ、っ……!! くそっ、くそぅ……っ!!」

そんな言葉が、意識しなくても出てくる。とめどなく出てくる。
リンから聞いた話は、あまりにも辛かった。

「……ごめん、本当はわたし一人で何とかしなきゃって思ってたんだ」

リンは目をギュッと閉じ、その嫌な記憶に怯えるかのように自分を抱きしめる。
肩が震え、段々とリンの視線が下がっていく。

「でも、今日ふらっとここに来て、ステージで楽しそうに歌ってるレンを見てたら何だか腹が立ってきて、それで……」

リンの足元に、ポタポタと液体っぽい物が落ちている気がする。
この状況だし、リンの涙で間違いないだろう。
なんて事だ。まさかこんな事になるなんて、家出した時は思ってもいなかった。

「っ!? レン……!?」

思わず、僕はリンを抱きしめてしまった。
一番辛い時に傍にいてやれなかった。情けなくなってくる。自然と涙が出てくる。

「ゴメン、ゴメンよ……リン……っ!!」

「レン……」

こんな事で許してもらおうとか思ってるわけじゃないけど、謝らなきゃならないような気がした。
何とかしなきゃとは思うけど、でも何も出来ない。
こんなに自分の無力さを感じるなんて。
リンを抱きしめながら、僕はそんな感覚に打ちひしがれていた。


397:名無しさん@ピンキー
08/11/29 02:40:45 QBpgHmP8
「……ねぇ、レン」

「何?」

「……キス、して欲しいんだ」

「……………!?」

「お願い、何も聞かないで」

僕の腕の中のリンが、いきなりそんな事を言い出した。
幾らなんでも双子同士だぞ……とは思ったものの、他でもないリンの頼みだ。
僕が出来ることなら、何だってしてやりたい。
戸惑いは有るけど、僕はリンの体にそっと手をまわし、ゆっくりと引き寄せる。

「……ん、っ」

「うぁ、ん……ぅ……」

軽いキスくらいのつもりでいたら、リンの方は妙にキスが長い。
僕はリンに合わせて、しばらくの間キスを続ける。
その内、リンは僕の唇をこじ開けるようにして舌を入れてきた。

「ん、っ……う……」

これもあのクソマスターに仕込まれた物だとしたら? そんな考えが僕の頭をよぎる。
僕の口の中を妙に丁寧にまさぐるリンの舌の感触を感じると、
気持ちよさとは裏腹に、嫌な事ばかり浮かんでしょうがない。

「……………く、っ」

キスだけじゃない。リンの体自体も、きっとあのクソッタレに毒されてるんだ。
この小さめな胸も、ショートパンツに隠れている股間も。
そう考えると何だかムカムカしてきた。許せない。

「あ、っ……!? レン……っ!?」

キスで体が火照ってきたのも相まって、僕はリンの体を直接チェックしようと思い、
リンの服の中に手を滑り込ませてみた。

「ちょ、っ……!! あん……」

これで手先にぬるりと精液が付こうもんならどうしようかと思ったけど、
さすがにそんな事は無く、リンの肌はスベスベそのものだった。
ただ、さっきのモッシュやらダイブやらの人波に揉まれたせいで、少し汗ばんでいる。

「や、ぁ……っ!! 何、するの……? んぅうっっ……!!」

リンの口を改めてキスで塞ぎながら、僕は手をリンのショートパンツの中にも入れていく。
きっと、こっちも……なんだろう。
このまま、リンの体を全て僕が染め直してやろうか……? なんて考える。
下っ腹をさすり、そのままリンの下着へと手をかける。

「く、あぁっ……!!」


398:名無しさん@ピンキー
08/11/29 02:41:19 QBpgHmP8
リンがうめき、唐突に体を引いた。
ドンと音を立てるほどの衝撃が壁に伝わったせいで、
壁に立てかけてあったギターがガツンと音を立てて倒れた。
その瞬間、

「……あ、っ」

物陰から何か声がした。
廊下に無造作に積み上げてあるダンボールの辺りが怪しい。
目線を移すと、赤いくるくるヘアーらしき物が揺れている。
間違いない。僕はリンから慌てて手を離し、物陰目がけて呼びかけた。

「テト、さん?」

「―――っ!!」

テトさんが、恐る恐る物陰から姿を現した。
自分のベースをとても大事にしてたテトさんの事だから、きっとギターが倒れたのが気になったんだろう。
僕自身はそんな事気にして無いって言うのに。むしろ傷がロックっぽくて歓迎なのに。

「見てた?」

「……ごっ、ごめんっ!! 覗き見してごめんっ!!」

僕が話しかけると、テトさんはあわあわと取り乱した。
そのまま僕に向かって頭を下げたかと思うと、テトさんはライブハウスの出口へ駆けだす。
制止する声を出す間もなく、テトさんは僕らの視界から消えてしまった。
そして、遅れて物陰から出てきた二つの影。

「……アン、がっくんも……?」

「すまぬ、我等の出番が終わって楽屋に参ったら、騒がしかったものでつい……」

「Sorry……デモ、ふたりが心配だったんデス」

ばつが悪そうにもじもじと出てきた二人に、僕は怒る気が失せてしまった。
というか、リンにあんな風にもぞもぞやってる所を見られてしまっては、何だか恥ずかしい。

「話は聞かせてもらったぞ。レン、リン」

「Son of a Bitch!! キミたちのMasterは何てことを……!!」

アンもがくぽ君も、心から心配してくれているみたい。
とは言え、この状況で二人にどんな言葉を返せばいいのか、どんな表情をすればいいのか分からない。
僕とリン、がくぽ君とアンの4人の間に、変な沈黙が流れる。
誰かに、この状況を打破してもらえたらいいのに……と思っていたら、今度は別の足音が聞こえてきた。

「え、カイト兄に、メイコ姉……?」

僕の『家族』である二人を、僕は久しぶりに見る。
二人とも、いつものお決まりの格好だったからすぐ分かった。
ただ、二人との距離が近づくにつれて、何だかおかしい事に気づいた。
二人の服は何だかくたびれて汚いし、何よりも、カイト兄の服や拳がなぜか血だらけだった。
いったい、何があったんだろう?


399:名無しさん@ピンキー
08/11/29 02:41:56 QBpgHmP8
「……リン、一応事後処理がひと段落ついたわ」

「……そっか、もうついたんだ」

リンとメイコ姉が何やら話をしている。
でも、当然僕は何も分からない。

「話が掴めないんだけど、どうしたの?」

僕が聞くと、メイコ姉の横からカイト兄が出てきて、何やら目配せしている。
最初の方のメイコ姉は、驚いたり首を振っていたりしたけど、カイト兄の無言の説得に折れたらしい。
コクリとメイコ姉が頷いたのを合図に、カイト兄は口を開いた。

「レン、マスターが……逮捕されたんだ」

「えっ……?」



メイコ姉とリンは仮宿のビジネスホテルへ行き、
僕はカイト兄と二人で、自分の家へ久しぶりに戻ってきた。
玄関先に張り巡らされた『KEEP OUT』と書かれたテープをくぐり、家の中へと入っていく。

何だか血の跡があったり、家具が滅茶苦茶になっていたりして怖い。
食器や調味料が散乱したダイニングに、変にえぐれた廊下の壁紙。
まるで殺人現場にでも紛れ込んだかのようだ。

「リンの事は、さっき言ったとおりだよ」

「……うん」

ギシギシと音を立てて階段を上がりながら、カイト兄は僕に話しかけてくる。
『レンは家族だから、きっちり今回の事を知っておいた方がいい』とカイト兄に言われて、
僕はあの後、ライブハウスから家まで直行でここまで来ていた。

―――カイト兄いわく、僕が家出した後の家は、しばらく静かだったらしい。
そりゃそうだ。トラブルメーカーのうち一人が消えたんだから。
問題は、その後のアイツだった。僕が居なくなった後から、急速に『冷めて』しまったらしい。
新曲を作る気も無く、アイツはVOCALOIDの存在意義を葬り去っていた。
その後、アイツは家の中の女性陣に手を付け始めたらしい。それでも、誰も何も言わなかった。
事を荒立てて、アイドルとしてのイメージを崩したくないミク姉。
カイト兄が居るから、何とか耐えていたメイコ姉。
そして……なかなか誰にも言えず、マスターに心も体も傷つけられたリン。

家の地下にある、完全防音のプライベートスタジオに入っていく。
ここにも『KEEP OUT』のテープがあったけど気にしない。
部屋に入るや否や、その光景に僕は絶句した。

「……………」

部屋の中には未だにイカ臭いような異臭が漂っていた。
シーツっぽい白い大きな布は、何だか黄色いシミが大きく付いている。
床には『ペペ』とラベルのついたドレッシングみたいな容器や、いわゆるバイブらしき物がごろごろと転がっている。
無造作に解かれたゴム縄と相まって、部屋の乱雑さを助長していた。
……というか、この光景を見ただけで嫌でも鮮明に想像できそうだ。
無機質な壁に四方を囲まれたこの部屋で、リンに行われたであろう出来事を。
声を枯らして泣き叫ぶリンと、それを嘲笑う男たちの姿を。


400:名無しさん@ピンキー
08/11/29 02:45:00 QBpgHmP8
「……ごめん、僕らが気付けなかったんだ」

カイト兄とメイコ姉が仕事で家を数日間空けている時期を狙って、
アイツは遂に、リンを商売道具にしてしまった。
リンが『三日くらい前に……』と言っていたから、三日間の間、ずっと。

「帰ってきたら男物の靴がたくさん玄関に散らばってて、何だか嫌な予感がしてね」

いつもは優しいカイト兄が、自分の体を傷つけてまで男たちを引き離そうとした。
家の至るところの荒れ模様は、その時の状況をよく表しているんだろう。
その間にメイコ姉が連絡していた警察が到着して、アイツとその仲間たちはお縄を頂戴したそうだ。

「マスター、何であんなふうになっちゃったのかな」

カイト兄が、潰れた自分の手の甲を見ながら嘆いた。

―――確かに、最後は一線を踏み外したものの、アイツも最初は僕らに優しかった。
ネタ曲が多かったのはちょっとアレだけど、それでも僕らを真剣に使ってくれていたし、熱心に僕らを世の中に発信しようとしていた。
だからこそ、ミク姉もカイト兄もメイコ姉も今ではまともに飯が食えるほどになっている。
それが、ここ半年でこんなにがらりと変わってしまう物なのか?
今まで手塩にかけて育ててきたVOCALOID達を、性欲のはけ口として、ただのモノみたいに扱えるのか?
はっきり言って信じられない。

「……人間ってさ」

「ん?」

僕は、汚くなったフローリングを見つめて呟いた。
カイト兄が反応してくれたのをいい事に、口からどんどん言葉があふれ出す。
何だか目頭が熱くなってきたけど、もう気にしない。
リンに起きた出来事を知ると、今まで考えてもいなかった事が頭の中に次々浮かんできて仕方ない。

「こんなに簡単に……昔の情熱を忘れられるもんなの?」

「それは……マスターにも何か事情が」

ミク姉はすでにVOCALOIDアイドルとして売り出している。
他のみんなはまだバラしてはいないものの、いつか正体を明かすだろう。それは僕のバンドのみんなにも言える。
―――でも、その先の未来は?

「しかも、飽きたらポイか慰み物かよ……く、っそ……!!」

そのうちに『VOCALOID』自体が忘れ去られてしまったら、どうなってしまうのだろう。
リンみたいにボロボロになるまで上っ面ばっかり消費されて、中身に興味を向けてもらえなかったらどうしよう。
それはリンだけじゃなく、カイト兄やメイコ姉やミク姉にも当てはまるし、がくぽ君やアンにも当てはまるかもしれない。
当然、僕にだってそういう可能性は有るんだ。
急に怖くなってきて、僕はカイト兄の前で思いっきり泣いた。



「何で? 何でだよ、カイトにぃ……うぅっ、うぇええぇっ……!!」


401:名無しさん@ピンキー
08/11/29 02:45:35 QBpgHmP8
以上です。
もうちょい続きます。
読んでいただいてありがとうございました。

402:名無しさん@ピンキー
08/11/29 10:04:32 xn7/QcOM
GJ
とりあえずマスターを本気で殴りたくなった

403:名無しさん@ピンキー
08/11/29 11:16:23 uNvt7IlP
本当にGJ
続き待ってる。

404:名無しさん@ピンキー
08/11/29 19:31:19 kVnqq/OQ
GJ
独特の持ち味だよな
うp主の作品好きだ

405:名無しさん@ピンキー
08/11/29 19:53:28 wI7v7g4P
いままでギャグだったから展開が斜め上だわ、面白い
バンド仲間いいやつらだなw

406:名無しさん@ピンキー
08/11/30 00:20:30 BA2uVYnm
KAITO、MEIKO、ミクの3P書いてみました。
へタレカイト、Sっ気のあるメイコ、処女なミク成分が含まれますのでご注意ください。



「あんっ、ああっ!カイトぉ…!!」
「めーちゃ…っく――…!!!」

皆が寝静まった夜更け。カイトの部屋の大きめのベッドの上で
カイトとメイコはいつものように身体を重ねていた。
限界を迎え、カイトはメイコの中奥深くに腰を打ちつけ、痙攣しながら互いに果てた。
はあはあと息をつき、
中でびくびくと射精される感覚にメイコはとろんとした目付きでカイトを見つめた。
「ぁ…はぁっ…中で、カイトの出てるっ…」
「うん、めーちゃんの中すごい気持ちよかったよ…」
ずるりと引き抜き、メイコは「ん、」と口をカイトに突き出してキスを求めた。
カイトはふっと微笑んでメイコにキスを落とそうとした
その時だった。

「きゃぁっ!」
「!?」

ドン!という何かがぶつかるような音と共に声が廊下から聞こえた。
驚いてドアの方を向くと微かにドアが空いていた。
メイコは急いで床に落ちていたカイトの上着を羽織って廊下を覗いた。

「ミ…ク…?」
そこにはドアの前にへたり込むミクの姿があった。
何故かパジャマのズボンとパンツを膝下まで下げたあられもない姿であった。
「あ、あ……」
ミクは口をぱくぱくとさせ、顔を真っ赤にしてメイコを見上げていた。
ほのかに上気した頬、不自然に下がったズボン。これはどう見ても…
「ミク、ひょっとしてあたし達のことずっと覗いて……」
「ちっ、違うよっ!!つい5分くらい前だもん!!あっ…―」

こういった正直なところは一体誰に似たのであろうか。
とりあえずミクを落ち着かせズボンを履かせたミクを部屋へと入れた。
(勿論カイトはパンツを履き、メイコはカイトの上着を羽織ったまま)

「お兄ちゃんとお姉ちゃんがえっちなことしてるのは前から知ってたの。
 でもちょっと前に二人の声が聞こえちゃってからわたし…我慢できなくなっちゃって…。
 それで、たまにこうやってお兄ちゃんとお姉ちゃんの声聞きながら……」
カイトとメイコは苦笑していた。
…いつの間にか覗かれていたことに全く気がつかなかったなんて。
どれだけいつも夢中だったのだろうか。いや、そんなことはどうでも良くて。

しきりにミクは股の間に手をやって何となくもじもじしており、メイコはピンと何かを思いついた。
「ねぇミク、ミクはHしたことあるの?」
メイコの質問にミクはかぁっと顔を赤らめてメイコを見た。
「え、ええっ!?そ、そんなの無いよっ!」
「ならちょうどいいわ。いい事を思いついたの。」
メイコはミクの肩をそっと抱いてカイトを見た。
「カイト。あんたミクの初体験もらってあげなさいよ」
メイコのしれっと言った問題発言にカイトとミクはぎょっとしてメイコを見た。

407:名無しさん@ピンキー
08/11/30 00:22:37 BA2uVYnm
「な、何言ってんのめーちゃん!!そんなの僕にしろって言われて出来るわけないじゃないっ!」
「だって可愛い妹がどこか他の男に寝取られるのは嫌でしょう?」
「そ、それはそうだけど…」
「しかもミクは今を輝くアイドルよ?売り込むために
どこかの社長さんのご奉仕をさせられる可能性だって無きにしも非ず…」
「うううっ…それは嫌だ」
「ミクはカイトじゃ不満?」
メイコは当の本人であるミクの方を向いて言った。ミクはもじもじと視線を漂わせ、パジャマの胸元をぎゅっと握り恥ずかしそうにぽつりと話し
「わ、わたし…お兄ちゃんなら…」

「ですってよ?」

(―嗚呼、眩暈が)
そうカイトは心で呟いた。

**

「ミク、まずはこいつのコレを勃たせちゃいなさい」
「う、うん…」
「うわっ!めーちゃん何するの!」
メイコは言うや否やカイトを背後から羽交い絞めにし、その隙にメイコの指令によりミクはカイトのパンツを下にずらし、カイトのそれを露にした。
ぼろりとあらわれるそれはメイコと一回コトを交えているため、まだあまり大きくなっておらず、それをミクは恥ずかしそうに、しかしまじまじと見つめていた。

「んむぅ…」
ミクは恐る恐る先をちろちろと舐めた。最初は遠慮がちに舐めていたミクであったあが、
舐めればぴくりとするカイトの反応が嬉しく、そのまま先端をくわえ込んでみた。
「…っ、う…」
恥じらいながら上目遣いに己のモノを舐める妹の姿を見て、不覚にもカイトのそれはむくむくと勃ちあがった。
「わ、ぁっ。お兄ちゃんのこれ、おっきい」
ミクは大きく立ち上がったそれを興味津々に見た。
「そうよ、これがミクの中に入るんだからね?」
「ううっ、僕もうお嫁に行けない気がしてきた…」
姉に動きを封じられ、妹にアレを舐められ、今の自分の姿はさぞかし滑稽なのだろうとカイトは思った。

段々とカイトの顔も紅潮し、息を荒げた。
ミクの口からツッ、と糸が引き、そろそろかなと言ってメイコはカイトを離しミクを後ろから抱きしめた。
ちなみにメイコも服を脱いでしまった為ミクの背中にはばっちりメイコの巨乳が当たっている。
「次はミクの番ね」

メイコはミクのパジャマを脱がせ、ブラをつけてなかった為に胸がすぐに露になる。
Bカップといった所だろうか。決して大きくはないが形のいいふっくらとしたミクの胸。
乳首は小さくて可愛らしく、恥ずかしそうに上半身を隠している。
「ふふっ、ミクのおっぱい可愛いっ」
「や、っやだお姉ちゃん……きゃっ、」
後ろからミクの胸をやんわりと揉みだした。下から柔らかいそれを揉み、乳首のほうにも手を伸ばしてきゅっと摘んだ。
「ひゃぁ、あんっ…」
堪らないといったようにミクは身をよじった。
ぴくんぴくんと動くミクの反応が楽しく、メイコの愛撫はエスカレートしていった。

「カイト、ミクのそこ慣らしてあげなさいよ。痛くないようにちゃんとほぐしてね?」
「あっ、う、うん…」
若干二人の百合プレイに目を奪われていたカイトはハッと我に返ったようにミクを見た。
ごくりと生唾を飲んで「とっ、取るよ?」と言い、胸を愛撫されているミクのズボンを下着と一緒に取り去った。


とりあえずここまで。近いうちに続きかけるかと思います。

408:名無しさん@ピンキー
08/11/30 00:32:06 kGuMpvNi
>>407
うはあーGJ!全裸で待ってる!

409:名無しさん@ピンキー
08/11/30 01:41:02 KM7j3Y2i
テトにはこのままエロスの餌食にならずハッピーエンドを迎えて欲しい
・・・っていうか俺の精神衛生上そうなって欲しいorz頼む・・・

410: ◆G/JDSVg/gE
08/12/01 12:19:24 xYm3wmZj
ども、鬼畜ド(ryです。

毎度の事ながらカイメイ。今回は>>304>>318の後日談です。
タイトルは「服従」です。

それではお手柔らかに。

411:名無しさん@ピンキー
08/12/01 12:20:49 xYm3wmZj
ひゃっ…メイコです。

今週いっぱい、カイトの言う事を聞くハメになりました…あん。
で、遠隔操作のリモコんぅっ…だめぇ、感じちゃうよぉ…んもう、カイトったら
どこからこんなモノ手に入れ、あっ…こんな事を一週間やるなんて…あたし、はぁん…
おかしく、なっちゃうよぉ…。
おまけに布地が極力少ないメッシュ素材のショーツをはかされ、恥ずかしいくらい
愛液が溢れているのが感覚・嗅覚的にわかる。
今、リビングにいるのはあたし達だけ。ミク、リン、レンはマスターに呼ばれて歌っている
からいいんだけど、もしミク達がいてこんな事したら…そう考えただけでゾッとする。
カイトは「メイコが歌っている時、リモコンは作動させない」とルールを決め、
さっきから涼しい顔をしてこちらを見て腕組んでソファに座っているんだけど、
んぅ…隠し持っているリモコンで…ぁ…もぅ…だめ…
あたしは耐え切れず崩れる様に床に座った。
「か…カイトぉ、もう…許して…」
あたしが喘ぎながら懇願すると、カイトはソファから立ち上がり、あたしの隣へ
来て優しく横抱きした。
…と、思ったらそのまま体制を崩し、二人して床に倒れ、カイトったらあたしの
秘処を下着越しに陰核をゆっくり弄りだした。
「ひゃんっ…カイッあぁんっ!」
「ほんといやらしいな、メイコは。俺を誘う匂いを出しながらこんなにびしょ濡れにして…」
カイトは涼しい笑みをあたしに見せながら執拗に弄り続ける。
「違…やあぁんっ!」
急にカイトが強めに擦りだし、あたしは呆気なくイッてしまった。
「フフッ…可愛いよ、メイコ。」
そう言って首筋、耳たぶを舐め、最後に口づけをしながらあたしの愛液が溢れる
秘処に指を入れた。
「あうっ…!」
あたしはカイトの腕の中で弓なりになると
「そんなに指を締め付けるなよ。取りにくくなる…。」


412:名無しさん@ピンキー
08/12/01 12:21:41 xYm3wmZj
と、奥に入っている愛液まみれの憎らしいローターを取り出した。
「はぁ、ん…」
あたしが腕の中でぐったりとしているとカイトは
「メイコ、もしかしてこれで終わったと思ってる?」
と、あたしに話しながらズボンのベルトを外し、チャックを下げる。
「もう…だめぇ…」
快楽で身体がフラフラなあたしをよそにカイトは立派な自身をあたしの前に晒した。
「メイコばかり気持ち良くなって狡いよ。俺も気持ち良くしてよ。」
そう言って自身の先端であたしの秘処をなぞる。違う体温を感じ、身体がいやらしい
くらい反応してしまう。
「ひあっ、あ、やんっ…」
こうされてしまうと、あたしはもうカイトの為すがまま。あたし達はあまりにも
身体の相性が良過ぎる。
ローターなんかより何倍も気持ちイイし、何よりもカイトと繋がっている安心感
…って、ダメ、止めてもらわなきゃ。
「だ、ダメ…はうぅ…」
言うが早いかカイトは熱い自身をあたしの中に挿入した。
「メイコの中、凄く熱いよ。溶けそうだ…」
そう言って意地悪っぽい笑みをして腰を動かし、あたしの中を引っ掻き回す。
「あひっ、あ…ふぁ、あぁん…」
あたしはもうカイトが与える快楽に震え嬌声をあげるのみ。
「ダメぇ、あっ…マスターに…呼ばれたら、はぅんっ」
「…それはそれで面白いかもね。すぐマスターに呼ばれたり、ミク達が終了時間より
早く帰ってきたりさ…。考えてごらん。ゾクゾクするだろ?メイコ。」
もし、情事直後にシャワーを浴びる暇もなくマスターに呼ばれたら…。もし、ミク達が
いきなりリビングに入ってきたら…やだ、ゾクゾクする。
「い、意地悪ぅ…はあぁ…」
「…ほんと、言葉攻めに弱いねメイコ。凄い、締め付けだ…」
カイトは切なそうな表情で激しく、優しく、あたしを支配する。
「だっだめカイトッ…イッちゃ、はあぁんっ!」
「…くっ!」
同時に絶頂を迎えた。
あたしは果て、カイトはあたしの奥に白濁した熱い欲望を吐き出した。


413:名無しさん@ピンキー
08/12/01 12:23:01 xYm3wmZj
「大量に出たな…」
カイトが自身を引き抜くと、秘口から彼の欲望が溢れだした。余韻を味わっているその時、
[KAITO、MEIKO、ちょっと来いや。]
急過ぎるマスターの呼び出し…二人して一気に我に返り、青ざめる。
「ち、ちょっとぉっ!どうするのよカイトッ!シャワー浴びる暇ないわよっ!」
「動くなっ!今拭いてるからっ!」
そう言ってあたしの秘処をティッシュで拭き取る。
「中、どうするのよーっ!絶対零れるわよっ!」
「これで栓しとけっ!」
「それさっきのローt(ry、やんっ…」
カイトに無理矢理入れられた。本当に栓になるのかしら?
カイトも急いでズボンを履き、ソファにかけてあったコート&マフラーを掴んだ。
「行くぞメイコッ!」
リビングを出て玄関で靴を履いてるとすれ違いにミクが帰ってきた。
「あ、お兄ちゃんお姉ちゃん、行ってらっしゃーい。」
「ミク、お帰り。」
「留守番よろしくね。」
あたし達は大急ぎでディスプレイへ向かった。
「マスター、只今参りました。」
「お呼びですか、マスター。」
パソコンから出てお決まりの挨拶。
「おう。おまいらのデュエット曲作ったから調律するぞ…グシュン。まずKAITOからな。」
「了解しました。」
早速セッティングするカイト。
「…風邪ですかマスター?」
「おう、鼻風邪で鼻水が酷くて嗅覚もダメダメでよ。酒の香りも取れないくらいだ。」
そういいながら鼻をかむマスター。失礼ながらちょっと安心した。
エッチの匂いを嗅ぎ取られちゃうんじゃないかと心配したから。
しかし鼻風邪など関係なく、馴れた手つきで素早く調律するマスター。あっという間に
ワンフレーズを作り上げた。本当尊敬してしまう。
「よしKAITO、これで歌っ…」
そこへいきなり
「すみませーん、ミクですー。」
ミクがやってきた。どうしたのかしら?
「これから唄うのに駄目だろミク?なんかあったのか?」


414:名無しさん@ピンキー
08/12/01 12:25:54 xYm3wmZj
カイトが聞くとミクは
「家の廊下にこんなの落ちてたんだけど、知ってる?お兄ちゃん、お姉ちゃん?」
マスターも一緒に、ミクの手のひらを見ると小さなリモコン。途端にカイトが青ざめる。
ま、まさか…
「ミクッ、それh(ry」

…あたしは見た。マスターがカイトに気付いて黒い笑みを浮かべたのを。

「KAITO、唄うぞーwww」
強制的に唄わされるカイト。顔、引き攣ってるわよ。
「これ、何だろ?」
ミクは[お約束]と言わんばかりにリモコンのボタンを押した。
「んっ!」
あたしは我慢して歯を食いしばり、ローターの振動に耐えようとしたけど、ミクが
目茶苦茶にボタンを押しまくる。あたしの中で強弱をつけ暴れるローター。ダメ、
ジンジンする、感じちゃうぅ…。さっきの…混ざり合ったあたしとカイトの淫水が、
あたしの太腿を濡らしていく…。
横では強制的に唄わされ、表情が引き攣っているカイト、笑いを押し殺している
確信犯マスター…。もう、限界…イッちゃう…
「…ダメ、ミクぅ…やめ、てぇ…っ!」
あたしは耐え切れず、頭の中が真っ白になりながら床に崩れ落ちた。
目が覚めると、カイトがあたしの顔を覗き込んでいた。あたしはカイトに横抱きされた状態。
「大丈夫かメイコ?俺のせいだ、ごめん。」
いつになく真剣な表情に思わずこっちが恥ずかしくなる。
「だ…大丈夫、だから…」
視線を逸らし、身体を起こすと怠さがあった。上にはカイトのコートがかけられている。
ミクがすぐ側で申し訳なさそうな顔をして座っていた。
「お姉ちゃん大丈夫?本当にごめんなさい。」
「うん、大丈夫だから心配しないで。」
頭を撫でてミクを安心させる。
「唄えるかMEIKO?」
椅子に座っているマスターが冷静に聞く。
「あっ、はい!大丈夫です。」
まだ頭がぼーっとして身体が熱いけど、唄うには支障ない。
「MEIKO、出番までちょっと時間あるから、一度戻ってシャワー浴びてすっきりして来いや。」
「ありがとうございます。そうさせていただきます。」
シャワー浴びてすっきりしてこよう。あたしはミクと一緒にパソコンへ戻った。


415:名無しさん@ピンキー
08/12/01 12:28:17 xYm3wmZj
家へ戻る途中、
「もう、お兄ちゃんもお姉ちゃんもエッチお盛ん過ぎるんだから。ちょっとは自重してよね。」
ミクが愚痴を零した。
「あ、あれはお酒で約束して…」
あたしが弁明すると
「またお酒絡み?お姉ちゃん、いい加減に懲りなよー。濡れた太腿、お兄ちゃんが
拭いたけど…そんなに気持ちイイの?ローターって。」
ミクの言葉に顔から火が出そうだった。
はあ、ほんとお酒自重しなきゃ。
「あ、そうだお姉ちゃん。リンとレン帰ってきてないの?」「え?そういえば…」
帰ってきてないわよね、あの二人。
「私より先に帰ったはずなんだけど…がくぽさん宅かな?」


―その頃・がくぽ宅―
「リン…どうするんだよ、これ。」
「どうするたって…[カイ兄とメイ姉が盛りまくっていて家に入りにくいから、
ちょっとお邪魔させて下さい]って言ったら、真っ白フリーズしちゃったし…」
「正直に言うなよっ。がくぽさん、ヘンなところで繊細過ぎるんだからさぁ。」
「………(真っ白フリーズ)」


―その頃・鬼畜ドSマスター&カイト―
「KAITO、お前エェ[性活]してんなぁゴルァ。
今回のお仕置きは裸マフラーで寒空の下、ネタ曲唄って貰おうと思ったが…」
「…?」
「メイコに一週間命令するんだろ?この心優しい俺がネタに困らぬ様に[メイコたん用
エッチシチュエーションリスト]何点か作ってやったwスケジュール調整してやるから、
これ必ず実行して報告する様にwww」
「…り…了解、しました…(悲観的な意味で涙目orz)」


416:名無しさん@ピンキー
08/12/01 12:29:00 xYm3wmZj
以上。お粗末様でした。

一週間分を続けて書こうか迷ってますが、皆様どうでしょうか?

読んでいただいてありがとうございました。それではまた。


417:名無しさん@ピンキー
08/12/01 13:57:15 f4BjwDB9
いつも乙乙
ぜひ続きも書いてください!!wktkして待ってるよー
年長組は実にえろすなあ

418:名無しさん@ピンキー
08/12/01 20:51:35 jTXf7tAS
>>416
筆はやいな、この家ダメイコとバカイトすぎるwお子様に悪影響だなwいいぞもっとやれ
他の人が投下しにくくならないようにまとめて投下か、予告投下がいいな

419:名無しさん@ピンキー
08/12/01 20:55:00 mifi0LWy
>>416
ダメイコとバカイトGJ!
いつかがくぽにも色塗ってやって

投下は>>418に同意

420:名無しさん@ピンキー
08/12/01 21:06:41 Q80JuMxN
ボカロ小説を探しているうちにここにたどり着きました。

>>410
面白かったです。
続き期待してますね!

こんなの読んでたら私も投稿したくなってきましたよw

421:名無しさん@ピンキー
08/12/01 21:30:19 qQ+Un0eL
>>416
相変わらずいいものを…GJ!
ここのダメイコとバカイト好きだwww続き全裸で待ってるわ


>>420
投稿しちゃえばイイジャナイ!

422:名無しさん@ピンキー
08/12/01 21:37:15 JmOi+UpK
>>420
個人的に思うが半年ROMってた方がおまえの為だと思うぞ


423:名無しさん@ピンキー
08/12/01 22:01:12 lklTbvTu
半年ROMるかここ
スレリンク(eroparo板)
を一通り読んだら幸せになれる

424:420
08/12/01 22:20:08 Q80JuMxN
勢いで書き上げちゃいました。
でも忠告に従い投稿せずにROMしてた方が良さそうですね。

>>423
ありがとう。さっそく読みあさりますね。

425:名無しさん@ピンキー
08/12/01 22:40:06 JmOi+UpK
>>424
雰囲気読めたらその文体変えて投稿すればいいよ
職人歓迎だよ

426:名無しさん@ピンキー
08/12/01 22:52:11 Z7ks6t14
半年後…スレには空気が読めるようになった>>420の作品が…!



ところでミクのスリーサイズは上から
73・56・79希望。
ブラじゃなくて何かランニングっぽいの。
パンツは白。
異論は認める。


427:名無しさん@ピンキー
08/12/01 23:24:05 410PVMwh
そういやねんどろいどミクは白ぱんだったなぁ

428:(1/2)
08/12/02 00:19:57 3f9YgIdV
今日はミクと一緒に遊園地に来た。
本当は行くつもりなんてさらさらなかったんだが、ミクがだだこねたので、ね。

「マスター、遊園地いこー?」
「はぁ?」
「だってマスターずっと引きこもりだからたまには外出ないとだめー!><」

と、まぁそんな感じだ。唐突過ぎるだろ常考。
ミクと一緒に園内を歩いて、まず最初に選んだのがジェットコースター。
最初からミク飛ばしてるな……流石ボーカロイドというか何というか。

「あの、あの、私ミクだからキャーキャー言ったら隣の人の耳
壊れちゃうかもしれないから、私の隣空けてもらえますか?><」
なんちゅう無茶苦茶な弁解だよ……ほら案内の姉ちゃん怪訝そうな顔してるし。
でもなんだかんだ言ってミクの横を空けてくれたので、俺がそこに滑り込む。
確かにミクのキャーキャーは人一倍目立つが、別に耳が壊れるほどじゃない。
ってか案内の姉ちゃん俺に気付けよ。どーせ俺なんて空気ですよーだ。

次にたどり着いたのはお化け屋敷。
ミクも普通の女の子らしくキャーキャー逃げ回ってる。

「あそこ、ホンモノいたよー」
「マジで?」
「うんー、ああいう怖いところは本物も面白がって集まるんだよー」

─初音ミクは人間型機械でありながらほぼ完璧な精度で人の心を再現する
AI、そして人とほぼ同じ五感を持っている。その人間との高い互換性ゆえに、
状況によっては霊感すら備えてしまうことがある。そう、彼女のように─

お化け屋敷とジェットコースター以外にも色々とアトラクションやったが、
ここに書くには長すぎるしドリームSSみたくなってしまうので割愛。

429:(2/2)
08/12/02 00:24:02 3f9YgIdV
「ただいまー><」
「ふぃー、疲れたぜ……」

さっきまで人の気配のなかったボロアパートに2人の声と明かりが灯る。
帰りの電車は混んでたので立ち乗りだった。園内を散々歩き回ったから足が
棒のようだが、まぁ交通費が一人分で済んだからこのくらいは我慢、と。
ちなみにこのアパート、お化けが出るって噂でみんな退去しちゃって、
今入ってるの俺達だけなんだが、ミクはお化けいないよー?って言うから
俺はミクを信じてここに居留まっている。引っ越す懐余裕もないし。

「今日はインスタントだけどごめんねー?」
ミクはレンジから出したサトウのごはんを手際よくお椀に盛っていく。
死んだじいちゃんのいる仏壇にも供えられたのを見計い、俺もそれに食らいつく。
「もー!マスターお行儀悪いのー><」
「うるせー。お前来たばっかの時はお前の方が行儀ひどかったじゃないか。大体
遊園地行ったりとかやけに大盤振る舞いじゃないか、家の金だって無限じゃないんだぜ?」
「だいじょぶだよー、ちゃんと数えてるし、もしもの時は私だってアルバイトするよー?」
確かにミクはその辺しっかりしてる。
見かけ上だけ、ね。10万と100万を数え間違えたりとかザラだし。


「……しかし、ミクの寿命もあと1年か」
「突然なに言うのー?」
「確か……ミクはいくら人間そっくりでもボーカロイドだから死んでも幽霊にならないんだよな?」
「その代わり私が死んだら思い出が光ディスクに残るんだよー?それにあと1年じゃ
なくて、あと1年『も』あるんだよー、1年あれば思い出いっぱい作れるよー?」
「ははは、ミクらしい考えだな。しかし、俺もこの体じゃその思い出を見ることすら叶わんぜ」
「だいじょぶだよー、寿命まで1年あるんだし、そのうち方法思い付くんだもんー><」
「……そうだといいな」

ミクはそう言うと仏壇の前に座り、線香を立てた。
そこにはじいちゃんと俺の遺影が満面の笑みでミクを見守っていた。

430:名無しさん@ピンキー
08/12/02 00:28:05 S++pOHNQ
目から変な汁が…
前回といいなんといい…

431:420
08/12/02 00:31:14 uydHX4YI
涙腺が・・・

432:名無しさん@ピンキー
08/12/02 02:08:47 /qU2CoeQ
>>429
もうなんなのおまえ
なけるわ

433:420
08/12/02 02:33:29 UfE/ctvc
ちょ、泣いたじゃねえかチクショウ(ノД`)

434:428
08/12/02 02:42:26 UfE/ctvc
ちょ、↑ミスった

435:420
08/12/02 02:42:55 uydHX4YI
420は私なんですが・・・^^;

436:名無しさん@ピンキー
08/12/02 02:48:13 /qU2CoeQ
>>435
おまえROMれって言っただろ

437:名無しさん@ピンキー
08/12/02 03:03:14 UfE/ctvc
>>435
マジごめん
腹切ってくる

438:名無しさん@ピンキー
08/12/02 05:01:51 ZJx+0b8P
>>429
うおおおおおんGJ!
しかしこれを踏まえると>>339は…もう切なすぎる

439:名無しさん@ピンキー
08/12/02 09:26:16 gkaim++s
もうこのシリーズは、もっと日の当たるところに公開したらいいと思う。

440:名無しさん@ピンキー
08/12/03 20:25:57 kXgxTcRD
なんか静かになったな
投下ヨロ

441:名無しさん@ピンキー
08/12/03 21:16:47 ybPqbf/R
ミクに恋をしたマスターが身体を少しずつ機械化してアンドロイドになろうとする
脳も機械化して記憶を注入しようとしたところでトラブルになり体あぼん
ミクが機転を利かせて自分にマスターの記憶を取り込み完全消滅は免れる
しかし一体の機体に人格二つ分の記憶データが入ったため機能停止

何年か後に物好きな科学者がその機体を記憶ごと二つに分けてリンとレンが生まれたのだった、という夢を見た
エロにするなら感覚融合プレイ

442:名無しさん@ピンキー
08/12/03 21:58:56 t7vJQLQo
小ネタ投下



リン「あ"あ"あ"あ"う"う"~~~」

服に手を突っ込んで何やらごそごそ

がくぽ「リンよ、先程から何をしているのだ?」
リン「なんか胸がかゆい~~~」

ぼりぼりぼりぼり

がくぽ「かゆいのは空気が乾燥しているからだ、掻いてはならぬ」
リン「えー」

乾燥肌に効く薬を持って来るがくぽ

がくぽ「塗ってやる、見せてみろ…ああ、血が滲んでいるではないか」
リン「だってかゆいんだもん……ぁ、んっ…」


ミク(わー…親子っぽいのに空気がピンク色だ……)

443:442
08/12/03 22:02:42 t7vJQLQo
乾燥すると乳首がかゆくなるねって話です

444:名無しさん@ピンキー
08/12/04 00:16:30 3uInokgS
>>442
なぜかヴィックスベポラップのCMを思い出した。

445:名無しさん@ピンキー
08/12/04 10:48:38 STc7TK5X
人間と機械の恋といったら火の鳥未来編が真っ先に浮かんだ

446:名無しさん@ピンキー
08/12/05 06:27:31 7L+/zTZb
えー、ブレードランナーっしょ

447:名無しさん@ピンキー
08/12/05 14:00:20 P14ZS24r
そろそろ500kbくらいかな。


448:名無しさん@ピンキー
08/12/05 14:14:47 43yIPcee
まだ308kbだ

449:未亡人優子のボーカロイド=覚醒編1
08/12/06 01:23:54 dfbquAuT
初投稿です。どうぞお手柔らかに。

私達のマスターは、悲しいことに歌唱力はあるが作曲の才能はゼロだった。
今まで公開した作品はすでに30近くだが、そのほとんどが再生数が1000に満たない。
たまに1000超えしてるのは少々エッチな感じのサムネのものだけ・・・
そんなマスターだが、音楽は大好きなようで私の住んでいるパソコンには初音ミクをはじめKAITO MEIKO リン レン アン ローラ、それにFL-chanまでいる。
それらを駆使して作詞作曲をするのだが、全てが「素人が初音ミクを使うとこうなる」的な作品に仕上がる。
というか、ジャイアンのコンサートの方がよっぽどマシだと思う。

一応マスターの名誉の為に付け加えるなら、マスターはミクオタの類いではない。
ていうか、マスターは女性、それも若き美貌の未亡人だ。
このパソコンも私達も元々はマスターの夫(前マスター)のもので、彼はハウス系の神曲をガンガン出して殿堂入りこそはしなかったものの、根強いファンも定着していた。
今のマスターは亡くなった夫の後を追うようにハウス系の曲ばかり作ろうとしていたが、やはり無理がある。
それでも彼女は作り続ける・・・

前マスターが亡くなったのは去年12月15日のことだった。
いつものように前マスターから帰るコールの電話があり、その15分後に警察から電話が入った。
突然の交通事故だった。
今のマスターが現場に駆けつけた時、前マスターはすでに冷たくなっていた。

パソコンの中の私達(KAITO MEIKO 初音ミク ローラ アン FL-chan)が突然自我に目覚めたのが同じく昨年12月15日で、それは何の前触れもなく突然のことだった。
これはプログラム的なものではなく、どうやらオカルト的なことが原因のようだ。
日本には「つくも神」の言伝えがあるが、私達にも魂が宿ったらしい。
そしてその後、マスターが亡くなる前に注文していたレン・リンも組み込まれ私達から送れること4ヶ月後にこの弟妹も自我に目覚めた。

450:未亡人優子のボーカロイド=覚醒編2
08/12/06 01:25:14 dfbquAuT
「ん・・・んん・・」

マスターは時々前マスターを思い出し自分自身を慰める。
私達はそれをパソコンの内側から目撃しては流れ込んでくる寂しさ悲しさに押しつぶされそうになる。
こんなことがいつまで続くのだろう。
私達はこちらからパソコンの外の世界とコミュニケーションを取る手段が無い。
傷ついたマスターを慰めてあげることすらできない。
私達ボーカロイドは歌うために作られたこともあって、自我に目覚めてからの感受性はかなり強い。だからその分余計に辛い。
「あ・・・ああっ・・うくっ・・」
どうやらマスターは逝ったようだ。
そして逝ったあと彼女は必ず涙を流す。

「もうやだ、このマスター!」
突然リンが切れた。
「いつもヘタクソな歌ばかり!おまけにエロ暗いし!」
「そんなこと言うんじゃない、マスターだって頑張って曲を作ってるんだ」
KAITOがなだめてきかす。
「そりゃお姉ちゃん達はいいよ、前マスターが神曲をたっくさん作ってくれたんだから。」
「そうだよ、俺達なんて酷い歌ばかりでもうウンザリだよ!」
レンも大概な表情で吐き捨てた。

そう、リン・レンは前マスターが亡くなってから来たのでマトモな歌が無い。この2人のストレスは極限に達していた。
元々の設定年齢が14歳のせいか精神構造もそれに準じたもののようで、それがさらに災いした。
もちろん他のボーカロイド達も設定された年齢に合わせた精神年齢だ。
ただMEIKOだけは普段の大人の女から16歳の女の子にキャラチェンジできる特殊技を持っていた。
彼女はそれを自称・咲音メイコと言っている。まあどうでもいいことだが。

マスターは落ち着いたらしく、スゥスゥと寝息をたてて眠りについた。
自慰後の彼女の顔はいつも悲しそうだ。
ああ、私達に肉体があればマスターの作曲のお手伝いや慰めてもしてあげられるのに・・・

451:未亡人優子のボーカロイド=覚醒編3
08/12/06 01:26:16 dfbquAuT
『その願いかなえよう!』

突然どこからともなく声が響いた。
一同ギョッ☆としてあたりを見回す
「誰だ!?」

『私は電子の神様だ!』

「はぁ?何それ?」呆れ顔のMEIKO。
「たしかドリフのコントでそんなのあったような・・・」記憶を探るKAITO。
「オー!エレクトリック ゴッド?」外人勢2人。
「・・・・」いつも無口のFL-chan。
「怪しいな・・・」 「証拠見せろ!」がさつな鏡音リン・レン。
「本当に神様ですか?」そしてミク。

『おまえら、疑うならこのまま帰るぞ!』

「え~マジでぇ?」
「やっぱり信じられないわね」
「オー、パチモン神様デスネ?ワカリマス」

『おまえら・・・』

「いやちょっと待て、本当に神様かもしれんぞ?」
「そうかなぁ・・」
「・・・・」
「私、信じます。私の願いが届いたんですね?」

452:未亡人優子のボーカロイド=覚醒編4
08/12/06 01:27:25 dfbquAuT
『まあ良い、ミク、おまえはさっきこう願ったな「肉体が欲しい」と』

「え、ミク、あんたそんなこと願ったの?」思わずミクの顔を覗き込むMEIKO。
「うん、マスターを慰めてあげたいなって思ったから・・」
「性的な意味で?」
「違います!」
「え、なに?じゃあ本当に俺達に肉体が!?やったー!」小躍りするリン・レン。
「GJ♪」

『ただし、肉体を持ち実体化できるのは24日18時から25日24時までの間だけだ』

「え、そんなに短いの?」
「けち!」
「きっと特別力の無い神様なんだよw」
「お、おまえら、少し自重しろ!」
言いたい放題のMEIKO・リン・レン、天罰を恐れて焦るKAITO。

「あの神様、もう一つお願いが・・・」

『なんだ?申せ!』

「実は・・・・・」ミクは願いを話す・・が。

『それは難しいな』

「俺からもお願いします!」KAITOも頭を下げて頼み込む。

『よしわかった、やってみよう。さらばじゃ!』

自称電子の神様の気配は消えた。

453:未亡人優子のボーカロイド=覚醒編5
08/12/06 01:28:30 dfbquAuT
12月24日午後6時・・・
まばゆい光にパソコンが包まれそこから次々とボーカロイド達が現れた!
「すげー!これが肉体か!」
「きゃっ、身体が重たいよ!これが重力ってやつ?」
「うわ~胸がきっつい!」
「nice body !」
「・・・・」
「神様、ありがとうございます」
「本当だったんだな」

『よしよし、うまく実体化できたようだな』
『ああ、そうそう、今のお前達の五感は人間と同じだからな、くれぐれも酒やSEXに溺れないようにな』

「シコシコシコ・・オッオッオッ・・、これがズリセンってやつか!なんか出る!!!」
「チョメチョメ・・アハ、リンのあそこが気持ちいい・・逝くぅぅぅ!!」
「さ、酒はどこだ酒は!?」
本能のままに行動するリン・レン・MEIKO

『て、言ってるそばからそれかーい!』
『KAITO、お前が監視役となり皆の暴走を食い止めるのだぞ、いいな!?』

「ミ、ミク、実は俺、君がインストールされた日からずっと・・・」
「だ、だめよ、私達はボーカロイドとは言え兄妹なのよ、そんなこと・・アッー!」
「・・・・」
「ケラケラ♪飲メヤ淫行ノ大騒ギデース!」

『・・・ま、いいか。わしゃもう知らんよ』

一瞬にして大乱交パーティー会場と化したマスターの4LDK賃貸マンション!
その狂気の宴は2時間に及んだ。

454:名無しさん@ピンキー
08/12/06 01:31:00 tnEcAXUF
カプは先に明記しておいてくれると助かる

455:未亡人優子のボーカロイド=覚醒編6
08/12/06 01:31:38 dfbquAuT
「はぁはぁ、こんなことしてる場合じゃないです!早くクリスマスの準備しないと!」
「そうだった、マスターの帰ってくる前に・・・その前にもう一回だけ・・な?」
「もうイヤぁぁあ!!!」
「ケラケラケラ、カンパーイ♪」「おー、良い飲みっぷりじゃない♪」
「マスターの自慰にふけるワケが・・・あ、また逝く~~~~!」
「み、右手が止らなよぉぉぉ!!!!!!また出る!!!」
「・・・・」

さらに2時間後・・・

ガチャリ・・・玄関のドアが開いてマスターが帰ってきた。
右手には小さなケーキを持っている。仏壇の霊前に備えるためだろう。マスターはまず和室の仏壇の前にいきケーキを備えた。
そしてダイニングルームに入ったとき・・・・
「メリークリスマス!」
ボーカロイド達が一斉にクラッカーを鳴らして声をあげた!
一瞬ビクッとして固まるマスター。そして我にかえり携帯を取ると
「もしもし、警察ですか?家に不審者が大勢・・・」
「わー、ま、待った!俺達の姿をよ~く見てくれ!」慌てに慌てるKAITO!
そう言われてよ~く観察するマスター。
着衣の乱れた男女が1人ずつ、酔っぱらった女が3人、アヘ顔の中学生男女が1人ずつ、あと巨大な茶バネゴキブリ?・・・・
「もしもし警察ですか?よっぱらいの性犯罪みたいなんです、子供もいます!早く来て!犯される!!!あと保健所も!!!!」
「だから違う!服、この服装を見てくれ!」
「服?」
あ、これってボーカロイドの!?
「あなた達はもしや・・・・」
「やっと理解してもらえましたか!」
「コスプレ趣味の変態!?」
「ちが~う!!!」

その時・・・

456:未亡人優子のボーカロイド=覚醒編7
08/12/06 01:33:28 dfbquAuT
愛しの君よ、いつまでも絶えることなく、この愛を送ろう♪
愛しの君よ、いつまでも絶えることなく、その愛を受けよう♪
明日の未来も明後日の未来も10年先も100年先も変らぬ愛を送り続ける♪
ありがとう、僕を受入れてくれて♪
2人で幸せを築いていこう、今日も明日も明後日も・・・♪
・・・♪

突然ミクが歌い出した。

「その歌は・・」
「そうです、前マスターがマスターに捧げるために作った未完の歌です。完成の暁には私達で歌いマスターを祝福するつもりでした」
「どうして・・・」
「私達は突然自我に目覚めました。そして自称電子の神様に明日の24時まで仮の肉体を与えられました。」
「私達はパソコンの内側からマスターを見ていました。マスターの悲しむ姿に堪え兼ねて、私達は励ますために来たんです」
「そんなことが本当に?やはり信じられないわ・・・」

『彼女の言うことは本当だよ』
声が直接頭の中に響いた。
「!」
『彼女達は正真正銘僕らのボーカロイドなのさ』
「あなた・・・あなたなの!?」
『カイト君、すまんが頼むよ』
「了解、マスター!」

カイトの姿がまばゆく光り出し、カイトを構成していた物質は分解と再構成を繰り返す。
再構成が終わったとき、懐かしい前マスターの姿がそこにあった。
「ただいま、今帰ったよ」
「あなた・・・これは夢・・・夢じゃないのね、あなた!」

457:未亡人優子のボーカロイド=覚醒編8
08/12/06 01:34:32 dfbquAuT
抱きあうマスター達の傍らでボーカロイド達は涙腺を崩壊させていた。
前マスターの一時的な復活、それがミク達のもう一つの願いだった。
あまりの唐突な死別、別れの言葉すら交わすことができなかったマスター達の心残りをなんとかしてあげたいと思うが為の願いである。
「あ、そういえばカイト兄は?」
「そこ」
MEIKOが指さす。テーブルの上で手のひらサイズに縮小されたカイトが・・・
「きゃー、可愛い!」
構成していた身体の98%くらいをマスターに譲ったおかで小型になってしまったカイト。
ズイッ、ミクが割って入る
「ふっふっふっ、カイト兄さん、さっきはよくも私を慰み物にしてくれましたね・・・」
やばい、ミクの目が王蟲のように真っ赤になっている。いわゆる「殺人ロイドモード」に入ったらしい。
「いや、あれは、違うんだ、話せばわかる!話せば・・な?だからおちつけ!」
「さ~よ~な~ら~♪ さ~よ~な~ら~♪ わ~た~しの愛した兄さん♪」
不気味に歌いながら迫り来るミク! そして
        ギラッ★
手にしたナイフが一閃し、KAITOの心臓目がけて突き刺さる!
「ちょ、おま、・・・た、助け!・・・イエギャーーーーー・・@ピウオニ89pふじこ」
しかし電子の神様はこんなこともあろうかと、KAITOの身体を右心臓仕様にしておいた。
かろうじてKAITOの一命は救われた。
そんな一部危ない場面はあたものの、ボーカロイド達の奏でる歌と共に楽しい時間は過ぎていく。
マスターの作った駄作曲群も今となっては良い笑いのネタになった。
もちろん前マスターに作曲のノウハウをみっちり伝授させられもした。
マスターの4LDK賃貸マンションに久しぶりに楽しい笑い声が響いた。

458:未亡人優子のボーカロイド=覚醒編
08/12/06 01:35:33 dfbquAuT
そして25日24時、ボーカロイド達はパソコンの中へ戻っていった。
前マスターもまた向こうの世界に戻っていった。
現マスターは別れの時こそ泣きじゃくったが、今は落ち着き心持ち元気になったようだ。

それにしても、あの自称「電子の神様」というの結局何者だったのだろう・・・・



『どうやら、おまえ達のマスターは元気になったようだな』

突然声が響く!

「電子の神様? ありがとうございます!」

『では、さらばだ』

「待って下さい!あなたはいったい?」

『ワシもお前達同様のツクモガミなのだ。』
『お前達と違って遥かに齢を経たぶん様々な力もあるわけだ。まあいずれはお前達も持つ力だ』

「本当にありがとうございます。お礼にアイスなど・・」
「パソコンの中で祭壇作ってバナナを供えるぜ!」
「鏡音建設が神社だって建てちゃうよ!」
「献酒しましょう!」
「聖歌ヲ歌イマース♪」
「私達にできることなら何でもします。何かお礼をさせて下さい!」

459:未亡人優子のボーカロイド=覚醒編10
08/12/06 01:37:10 dfbquAuT
『そうか、それなら一つ頼むとするか。実はワシも持ち歌があってな、お前達で合唱などしてくれると嬉しいんだが・・・』

「神様なのに持ち歌? なんという歌ですか?」
全員がキョトンとした顔をする。

『いやまあ、それはお前達で探してくれ。それではさらばだ! 俺の輝いてたあの時代~っと♪』
自称電子の神様は照れくさそうに歌いながら去っていった。

「何?あの最後のダミ声の歌・・」「ほんと、風邪でもひいてんのかな?」
怪訝な顔のリン・レン。
「あれは古の声・・・」
珍しくFL-chanが口を開いた。

「俺には何者かわかったよ・・」「感謝します、先輩・・」
KAITOとMEIKOは悟った。
「オーウ、ドンナ歌ナノデショウ?」
「こんな歌よ!」
ミクにも自称電子の神様の正体がわかったようだ。
そしてKAITO MEIKO ミクは歌い出す・・・


~データレコーダ走らせて♪ 
   ~胸ときめかせロードを待った♪
      ~アドベンチャーの・♪
          ・・・・♪
            ♪






460:未亡人優子のボーカロイド
08/12/06 01:38:33 dfbquAuT
以上です。
乱文失礼しました。
途中御注意下さった方、ありがとうございます。
以後気をつけます。

461:名無しさん@ピンキー
08/12/06 12:40:18 KF231KIy
なんて冷静なマスターなんだw
普通すぐに警察に通報できないだろw

462:名無しさん@ピンキー
08/12/07 00:16:49 MdXL0hyg
407の続きです。言わずもながらカイト、ミク、メイコの3Pなのでご注意を。

パンツを取り去ると一緒にツッと透明な糸が引く。
ミクが恥ずかしそうに脚を閉じてくるので、脚を押さえてひくひくと震えるミクのそこに触れた。
愛液がとぷとぷと溢れ、ねっとりとしたそれを指で掬い取って広げてみせた。
「ミク、すごい濡れてる…」
「やぁ、ああっいわない、でぇ…!」
割れ目に沿って指を動かせばぬるぬると指がスムーズに動く。
さっきから廊下で一人でしていたせいもあり、十分に柔らかくなっていたそこに一本指を挿し入れた。
「んっ、あっ――…!」
指で一点をかすめるとミクの身体がぴくん、と弓なりに反った。
「あ、ここ?」
ミクはここが気持ちいいんだ、と指をもう一本増やしてミクの気持ちいいポイントを重点的に突いた。
ぐちゅぐちゅといやらしい音がする。
「あ、や…んっ…、ふぁ…!!!」

「…もういいかな?カイト、そろそろ入れてあげなさいよ。」
カイトはミクのそこからちゅぽん、と指を引き抜くと二人はミクをベッドの上へ寝かせる。
膝を持ち上げ、カイトはがちがちに勃起したそれをミクのそこに押し当てた。
「み、ミク…じゃあ、入れるからね」
「ん…。うん、お兄ちゃん」
2、3度擦り付けて、ゆっくりとそれを中へと挿入した。
「――あっ!!あぁ、っ…!!い、痛っ!お兄ちゃんっ…いたぁい…っ…!」
ずるり、と大きな塊が押し入ってくる感覚と、いっぱいに拡げられる裂けるような痛みにミクは顔を歪めた。
「ちょっとカイトっ!ミク痛がってるじゃないの!このデカブツっ!」
「そ、そんな事言ったってっ…」
横から野次を飛ばすメイコに返事をする余裕はあまり残っていなかった。
一度全部を入れてしまったほうが相手が楽なのはメイコのときに既に経験済み。
カイトはぐっ、と強く腰を進めて自分のものを全て押し入れた。
「やぁ、あああっ!!!」
全てを中に収めるとカイトとミクははぁはぁと息をついた。中でびくびくと動いているのがわかり、繋がった部分がじんじんとして熱い。
メイコはミクの顔を覗き込み、乱れた前髪を直してやりながら問いかけた。
「ミク、大丈夫?」
「はぁ…はぁっ…うん。だい、じょぶ…」
「でもほら、カイトの全部入ってるの、わかる?」
メイコはミクの手を結合部分に持っていった。
「――っ…!」
ミクは一瞬下半身に目をやり、顔をカァッと赤らめてパッと視線を離した。繋がった部分が、あまりに卑猥だったから。

カイトはゆっくりと腰を前後に動かし始めた。
「あ、あんっ」
一度全部入ってしまえば後に待っているのは快楽だった。
中で擦れる度に自然と声が出てしまう。ミクの喘ぎ声が部屋に響いた。
一番奥をぐっと突く。
「ひゃあ!あ、あっ!お、にいちゃ…ああっ」
「ふふ…。感じてるミク可愛い。そんなに気持ち良い?」
メイコは目をぎゅっと瞑って喘ぐミクの頬をそっと撫でた。
足の先から頭までぞくぞくと快感が駆け上がり、声が止まらない。
どちらの物かもわからない液がぐちゃぐちゃと混ざり合い、パンパンと肌のぶつかる音が響いた。

463:名無しさん@ピンキー
08/12/07 00:17:25 MdXL0hyg
「カーイトっ!!」
「ほげあっ!?」
突然メイコは背後からカイトの首に抱きついた。
「カイト!あんた仰向けになりなさい!ミクに動いてもらうのよ」
「は、はぁ!?」



その数分後、
結局カイトは『自分で動いたほうが気持ちよくなれる』というメイコのよくわからない意見によって、されるがままになって仰向けにされていた。
「そ、そうやってゆっくり挿れて…」
カイトに跨り、ミクはカイトのモノを自分に当てがい、ゆっくりと挿入した。
「ふぁ、ああ――…っ」
挿入時に多少の痛みはあるものの、大分慣れたそこは簡単にカイトのモノを全て受け入れた。
体重がまっすぐにかかって奥の奥までずっぷりと入ってしまっている。
そろそろと腰を上げ、降ろす。その繰り返しでカイトのものがミクの中に出たり入ったりする。
「あ、あんっ、ああぁ、やぁ…!!すごい、きもちい、きもちいいよぉ…っ」
中で粘膜が擦れる度におとずれる快感にミクはたまらないと声をあげた。

途端に、ずっと二人を見ていたメイコがおもむろに立ち上がって――カイトの顔の上に跨った。
「わ、っぷ!め、めーちゃん。何を…!!!」
「ミクの感じてる姿見てたら私も火ぃついちゃった。ね、カイト。…私も気持ちよくして?」
あ、もしかしてあんたのケフィア臭がするから嫌?大丈夫よちゃんと綺麗にしたから」
「そ、そういう問題じゃな…っむ…!」
カイトの反論に目もくれず、メイコは自分の恥部を広げて、カイトの顔面へと押し付ける。
もうどうすることも出来なかった。仕方なしにカイトはメイコの赤く熟れたそこをぺろりと舐めた。
「ふぁ、ああん…」
とろりと溢れる蜜を舐めればぴちゃぴちゃといやらしい音が響き、ぷっくりと膨れた芽をちゅっ、ちゅうと吸った。
「ひぁっ…!!!や、そんなとこまで吸っちゃ…はぁん…!!」

カイトの上にまたがっているミクと、ミクに挿入しているカイト。
大事な所を舐められているメイコ。
3人共にそろそろ限界が近かった。

「あぁん……あぁぁっ!お、にいちゃ…みく、ミクいっちゃ…いっちゃう…!!!」
「はぁ、やぁっ、カイトぉ…!!」
「――っく…!!」

カイトがミクの中に全てのものを吐き出した時、
ミクとメイコは身をよじって身体をびくんびくんと痙攣させた。
「っは…ああっ、お兄ちゃんの、びくびくってなってる…いっぱいミクの中に出てるっ…」
「カイトぉ…はぁっ……私も、イっちゃったっ……」


その後、そのまま3人はくったりとベッドに倒れてそのまま朝を迎えた。



464:名無しさん@ピンキー
08/12/07 00:19:54 MdXL0hyg
***


翌朝。
3人はいつもと変わらない様子で朝食を取っていた。
むしろカイトにとってはそれで有難かった。
前々から関係を持っていたメイコはともかく、ミクとは流れでああいったことになってしまったが、
昨日の一件で兄弟の関係がこじれてしまう事を恐れていた。
その為いつもと変わらずにおはようと言ってくれたミクに少しほっとしていた。
――のも束の間。

「…ね、お兄ちゃん」
「うん?」
ミクは少し恥ずかしそうにしながら、コーヒーをすすっているカイトの方を見た。
顔をかぁっと赤らめ、もじもじとしながら話す。
「あの…昨日ね、とっても気持ちよかったから、良かったら…また、しようね…?」
「ブフゥッ――!!!」
あまりに突拍子もない発言に、カイトは思わずコーヒーを噴出した。
「あら、私の相手もちゃんとしてくれなきゃ嫌よ?」
とメイコが横から言う。

(嗚呼、本当に眩暈が…)


これから先、どうしよう
と思う爽やかな朝であった。


END
***

お粗末さまでした。
いつもは初々しいメイコとかミクを好むのですが、
たまにはエロパロ的なものもいいかなぁと思ったらこうなりました。
読んでくださった方ありがとうございました。

465:がくメイ投下します。
08/12/07 03:13:50 y7O50jUz
ほのぼのしたいとがくぽとMEIKOしていたら、途中でいきなり、 み な ぎ っ た !
クリスマスネタだが、早いということなかれ。クリスマス商戦は始まっておるのだよ、諸君!
ええと。
注意点としては、途中でKAITOとミクがべたべたしているくらいでしょうか。
カイミクというより、俗に言う「仲の良すぎる兄妹」と解釈したほうが、エロパロ的にはけしからんのでは無いだろうかと思います。

466:Eve(1) ◆m.qGJ/JVc6
08/12/07 03:16:31 y7O50jUz
「くりすます、とは…」

三日ほどの時間を掛けて、がくっぽいどが出した答えは
「幾分気の長い法事なのでござるなあ」
余人には理解しがたい、説明の必要なものだった。
がくぽの言う法事とは、もちろん死者を定期に弔う仏事のことだろう。
寺の坊さんを招いて、祖先のいる仏間で経を読んでもらう。
南無阿弥陀仏。
「ちょっと待ってよ! どうしてクリスマスが法事になっちゃうの? しんきくさいじゃない」
スーパーの紙袋を抱えたMEIKOが、眉がしらを上げてあきれかえると、がくぽは「む?」と間違いではないことを説明する。
「リン殿に貸していただいた、くりすますの諸事が書かれた本には、くりすますとはいえす・きりすとなる御仁の命日を、西洋人が慎み深く迎える日のことだとあった。
 つまり、西洋流の法事のことだろうと思ったのだが?」
MEIKOは「それは深読みのしすぎよ、がくぽ」と言う。
そして、「それ、間違ってもうちの弟妹には言わないでよね。リンとレンだって初めてなのよ? せっかくうきうきしている子達にそんな事言ったら泣いちゃうじゃない」
泣いちゃうじゃなないと言いながら、最初にべそをかくのはKAITOだろうなとMEIKOは考えていた。
家族ごっこが誰よりも好きな弟は、サンタクロースに扮装してプレゼントを配るのだと、とても張り切って準備している。
それを法事だなんて言われたら、ショックを受けてことさらうっとおしく凹むだろう。
「パーティよ。パーティ。ケーキとチキンとごちそう用意して、みんなでパーッと騒ぐの。
 がくぽは初めてだからよく分かっていないだけよ。楽しいんだから」
ああ楽しみだ。MEIKOにとっては、ワインをしこたま呑んでも怒られない特別な日。
なんといっても、ワインはイエス・キリストの血なのだ。
聖なるかな、聖なるかな。

467:Eve(2) ◆m.qGJ/JVc6
08/12/07 03:17:55 y7O50jUz
「そのくらい知っている」
がくぽは少しふてくされたように、己が知識に欠けているわけではないと言葉を繋げた。
「さんた・くろうすなる面妖な老人が、日頃の行い良き子どもに、望むままの玩具を与えるのだろう?」
「ぷっ」
「何故笑う」
「おかしいわよ。なんでそんなわざわざうがった言い方するの」
「知らぬ」
「まるで今日の貴方は、拗ねた子どもみたいだわ」
「早く帰らねば、そなたの弟妹がいらぬ心配を始めるぞ」
MEIKOの買い物袋を横取ると、がくぽは大股で歩き始めた。
「ちょっ、」
どうせ、速く歩いても駐車場で寒空の下、開かない赤いワゴンの助手席扉の前で、
車の持ち主MEIKOが追いつくのをただ立って待ちぼうけになるだけなのだが。
街頭のスピーカーが奏でるジングルベルが、軽妙な音を立てているせいか、
行き会う人々の足並みもどこかカッツカツとリズムを取っているように錯覚する。
「待ちなさいよ!」
追いついたMEIKOが、がくぽの腕をぐっと掴んだ。
「悪かったわよ。笑ったりして」
そういうMEIKOは、謝っているのに怒っているみたいだ。
がくぽは「すまぬ」と謝った。
初めてだから分からないだけよ、とMEIKOは言うが、その『初めてだから』ががくぽには歯がゆい。
たしかに鏡音の双子も、クリスマスは初めてだろう。だが、去年のクリスマスにはもうすでに彼らは『存在』した。リリース直前の日々の中で、クリスマスを『経験』しているに違いない。
家族で祝ったことが無いにしても。

468:Eve(3) ◆m.qGJ/JVc6
08/12/07 03:19:50 y7O50jUz
「じゃあんっ!」
師走に入って最初の日曜だったと思う。
がくぽが愛刀を手入れしていると、「がくぽ、今日はレッスン無い日だよね」KAITOが唐突に言い出した。
ボーカロイドでも、男声タイプは女顔の面相をしていることが多い。
紫髪を結わえたがくぽが衣装を女物に替えるだけで妖艶な美女のフリ出来るように、KAITOもまた童顔の、面白いくらい可愛い顔つきをしている。
そのKAITOが、がくぽに声をかけて、珍しく「手伝って欲しいんだ、買い物だけど」と言い出した。
「珍しい事を言う。レン殿はどうした?
 先程、居間のあたりでげぇむに勤しんでおったぞ」
「うん、レンはいいんだ」
KAITOは意味ありげな笑顔を見せた。珍しい。がくぽはKAITOが企みごとをする顔を初めて見た。
「どういう風の吹き回しだ?」
ここだけの話、KAITOは企みごとをヒトには見せない。
たいていそれは些細なことだし、自分一人でやってのけれることばかりなので、わざわざヒトに見せる必要がないのだ。がくぽが珍しいと驚くのも当然である。
企みごとをヒトに見せないKAITOは、毒もアクも無い人物として、がくぽの脳内データに登録されていたからだ。
MEIKOが弟を『家族ごっこの大好きなへたれ』と認知しているのと同様に。
「ふふっ、ナイショなんだよ」
そう言ってがくぽを連れ出したKAITOが、居間の天井に突き刺さりそうな形状の樹木を披露した時、
いきなりな出来事に皆が各々歓声を上げたのを見て、がくぽは『くりすます』という行事を知らされた。
レンにはナイショだとKAITO言った意味も分かった。


469:Eve(4) ◆m.qGJ/JVc6
08/12/07 03:21:31 y7O50jUz
あれから、胸の内に鉛色した異物が含まれているようで、
MEIKOの車の助手席に身を沈めたがくぽは、買い物袋から水のボトルを取り出してぐいと飲んだ。
車のエンジンが温まる。MEIKOの運転は少々手荒い。けれど、的確に速いので、十分そこらで家に着く。
今夜はイブだ。暮れかけた街はイルミネーションで、空まで明るく照らし出す。
近く彼方にある鈍重な真白い雲は、雪をどっしりと含み、ふり落とすタイミングを見計らっているのではないだろうか。
「さんた・くろうすなど居ない」
口をついて出た言葉に、MEIKOが返事を返してくれるかと期待したが、
深紅に塗られた綺麗な爪が、ギアをチェンジしただけだった。がくぽは目を閉じた。
MEIKO殿はずるい。
バック駐車の警告音を聞き終わり、サイドブレーキが引き上げられる音がカチリとするのを待ったのは、ほんの意趣返しのつもりだった。
このまま狸寝入りを決め込んで、明日の朝になればいい。エンジン音が止まった。
で、鼻を摘まれた。
「ふむぁっ!?」
「寝ようとするからよ」
いたずらの張本人が、「着いたわよ」とシートベルトを外す。
そこでがくぽは車が止まったこの場所が、見慣れぬ場所であり家ではけして無い事に、やっと気づいた。
「ドライブしたの」
そうしれっと言って、彼女は運転席のドアを開ける。
吹き込んできた冷たい夜風に濃い汐の匂いがした。
「鬱々としたまま、家に帰っても、楽しくないでしょ」
そう言いながら外に出たMEIKOは、「うわっ、さむっ」とコートの前をかき抱く。
目を点にしていたがくぽは、慌てて夜闇を進むMEIKOを追いかけた。持ち主が離れた車は、遠隔操作で勝手にドアロックされる。がちゃっと後方で音がした。


470:Eve(5) ◆m.qGJ/JVc6
08/12/07 03:23:32 y7O50jUz
「よっと」
分厚いコンクリの上に這い登ると、「ようこそいらっしゃい」MEIKOがにこっと笑った気がした。
防波堤。向こうは外洋。潮の波がどんと堤に当たってざざぁと満ち引き繰り返す。音。
街の影も光遠く、「いいとこでしょー♪」MEIKOは気持ちよさげにのびをする。
振り返ると、大きなだけの無骨な似たような建物が影多くひしめいている場所だった。
建物は数多くあるのに、どれも灯り点いていない。窓が暗い。
「倉庫街っていうのよ」
昼間でもこんな場所だが、夜になると尚更人が立ち寄らない。
「時々、巡回してくる警邏の人に職質されるけどね」
そう言って、MEIKOは海に向かって腰掛けた。
「たまに来るの」
むしゃくしゃした時とか?
そしてMEIKOは立ったままのがくぽを見上げ、あはっと笑った。「あたしがいつもコブシ使って解決しているわけじゃないわ」
「同情されると、ムカつくのよね」
がくぽに座れと仕草で促す。
「遠い」
促されてがくぽが腰を掛ける。すると、その位置が『遠い』と言われた。
わずかの距離に戸惑いを感じ、「よっ」間合いを詰めたのは彼女の方だ。
サラサラとしたコシの強い髪が、乱れて、耳に掻き上げる仕草に目を取られていると、「だからさ」とMEIKOは海の向こうを見た。
「うーん…」
そしてここで彼女は悩んだ。
『だからさ』の後の言いたい言葉が、出てこない。
いっそのこと、最初のがくぽが凹んだ時点でボコして「あまったれんな!」とか言っておけばそれで良かったんじゃないかしらとか、
手をにぎにぎしながら考えてみる。なんでこんなトコにつれてきちゃったんだろう?
…勢い?
「MEIKO殿は…」
がくぽはやがてぽつりと呟いた。
「誘っておるのか?」
「さそっ!?」
「くりすますの前夜はいぶと言って、恋人のおらぬ状態で過ごすと一層寂しきものだという」
「ちがうっ! 妙な理解の仕方をするんじゃないわよ!」
そうだ。
「そもそも、貴方がどん暗い顔をしているのが悪いんじゃない! だから、話ぐらい聞いてあげるわよって」

471:Eve(6) ◆m.qGJ/JVc6
08/12/07 03:25:05 y7O50jUz
抱きすくめられるのと口をふさがれるのは同時だった。
「そなたが愛おしくてな」
そんな後付の言い訳を、なんで許しちゃってるのよとMEIKOは頬を赤くする。
ここが暗くて本当に良かった。明るかったら恥ずかしさで、この男をボコしていそうだ。
腰に回された腕が気持ちいいのは、それが冬で冷たい海の潮風から身を守る格好の風よけになっているからだ。
ぎゅうっとされていたいのは、そっちの方が温かいから。
そんな言い訳を考えるMEIKOは、自分が混乱していることに気づいていない。
「もう時間だ」
がくぽが言った。
身を離そうとするので、無意識にMEIKOの手が彼のジャケットを掴む。
「んっ」
望んだキスにMEIKOが目を閉じた。がくぽがくすと笑う。
「帰らねば、ぱーてぃーが待っておるのだろう?」
「分かったわ。がくぽは意地が悪かったのね」
もう一つ、キスをする。
「今宵、そなたの寝所にしのんでいく」
「それはやりすぎじゃないかしら?」
「宜しいか?」
「考えさせてちょうだい…」



時間を飛ばしてイブが明けると、12月の25日。
朝。
「さむーい」

472:Eve(7) ◆m.qGJ/JVc6
08/12/07 03:26:42 y7O50jUz
時間を飛ばしてイブが明けると、12月の25日。
朝。
「さむーい」
大騒ぎして散らかした跡が片付け切れていない居間の中で、ソファに座ってぼーっとしているKAITOをミクは見つけた。
なんでおこたはあるのにソファにいるんだろ?
こたつの上には大きすぎたケーキがまだ半分も残っている。
「おはよう、おにいちゃん」
「おはよう」
「まだみんな起きてないの?」
「うん」
そりゃそーだよね、とミクは頷いた。あれだけ遅くまで起きていたのだ。
普通に起床しているKAITOの方が、変わっている。
KAITOが動かないので、ミクは「よいしょ」と兄の膝の上に座った。
「どーしたの? 元気ないよ?」
あんなに昨日は楽しかったのに。へんなお兄ちゃん。
「んー」
KAITOはミクをだっこした。
そしてぼんやりと問う。
「ミクってさ。がくぽの事どう思ってる?」
「お兄ちゃんと仲良しだよね」
わたしほどじゃないけど、とミクは言った。
「喧嘩したの?」
「ううん。僕は喧嘩なんかしないよ」
そう言って、KAITOはミクの肩に顎を乗せた。「昨日さ」
「クリスマス・イブだったでしょ」
「パーティしたもんね」
「良い子のところには、サンタさんが来るんだ」
「そう言ってたね」
ここしばらく、リンとレンにKAITOが何回も吹き込んでいた寓話だ。
「あのね。ミク。サンタさんなんて居ないんだよ」

473:Eve(8) ◆m.qGJ/JVc6
08/12/07 03:28:35 y7O50jUz
「知ってるよ?」
「サンタさんの正体は、お父さんとお母さんなんだ。
 でも、うちにはお父さんとお母さんが居ないから、僕がサンタになったんだよ。プレゼントもこっそり用意したんだ」
へー、そーだったんだと口の中で呟いて、ミクは「え? それって」声を上げた。
「わたしのトコには、プレゼントなんて来なかったよ?
 お兄ちゃん、もしかしてミクのこと、悪い子だって判定してるの!?」
「違うよ! そうじゃなくて」
「そうじゃくて?」
「最初にリンとレンの部屋に行ったんだ。よく寝てたからプレゼントを枕元においてね。
 それから、MEIKOの部屋に行ったら、がくぽもいて…」
「ふぅん」
「…してたんだ」
ベッドで。部屋の灯りは消えていたけど、窓から差し込む外灯の光りで絡み合う二人ともに裸体なのが分かった。
もう一人ががくぽだと分かったのは、声で。
「えっちなこと」
ミクはなんとなく問いかけた。
「お兄ちゃん、失恋?」
問いかけられて考えてみたKAITOは「違うなあ…?」と首をかしげた。
これが失恋だと言うのなら、今の僕はすごく胸が苦しくて仕方がないはずだ。
「違うの?」
「うん、違うみたい」
どうやら、すごく、驚いただけ、のようだ。
動揺はしている。
「違うのかぁ。…ざんねんだなー」
ミクがそんなことを言う。
「残念なの?」
「うん、ざんねんだよ。失恋だったら、お兄ちゃんかわいそー、ミクがなぐさめてあげりゅー♪ って出来たのに」
本気の混じったミクの言葉に、KAITOがくすくす笑いながら「ごめんね、ミク」と謝った。ごめんね、失恋じゃなくて。
くすくす笑って落ち着くと、自分が実はずいぶんと愉快なものを見たのだという気がしてきた。
こういうコトならば、もっとじっくり観察しておけば良かったと思う。
そんな事を考えていたら、ミクと目があった。
ミクがふふん?と、目で笑う。
ミクの目は『お兄ちゃん、まーた何か企んでるでしょー?』と言っていた。
KAITOは企みごとをヒトには見せない。
「そんなことないよ」
だから、『そんなことないよ』と嘘をつく。
「ほえ? ミクはまだなぁんにも言って無いんだよ?」
KAITOは認めた。ミクの勝ちだ。
「プレゼントあげるの、今でいいかな?」


474:Eve(9) ◆m.qGJ/JVc6
08/12/07 03:30:37 y7O50jUz
「まさかほんとにしのんでくるなんて」
「そう言わなかったか?」
すでにMEIKOはがくぽの腕の中、抱きすくめられていた。これじゃあ、逃げようがないじゃないの。
それにキス。
「がくぽ、貴方ほんとに出来て一年も稼働していない子なのかしら」
「一年どころか、半年とて過ぎていないが? MEIKO殿は柔らかいのだな」
「うー」
「往生際が悪いぞ」
「こっちだって、覚悟ってもんがいるのよ」
「酒のせいにしてしまえば良いではないか。ほてった身体に服は不要だろう?」
「あれしきのワインで潰れるあたしじゃ…、んっ」
ワインより、舌を吸われる感覚にくらくらする。
チュッ。
深夜の一時を回って、イブのクリスマス・パーティはおひらきになった。
飛ばした時間を戻してみると、がくぽがMEIKOの上着の裾に、手を差し込む。
手探りでブラジャーの仕組みを理解すると、つまんだだけでホックが外れた。
羞恥で強張った彼女をベッドに押し倒すのは思いの外簡単で、こうしていると尚更愛おしい存在に思えてくる。
「大切にする。愛しているのだ」
誠意を込めて囁くと、通じた気がした。
愛している。
MEIKOがこくっと頷く。
がくぽは服を脱ぎ捨てると、MEIKOのパンツを下ろして脚を掲げ、逸物を其処に押し当てた。
「ちょっと、いきなりっ…あうっ」
ずぶりと入る。
入ったのは先っぽだけだが、がくぽは初めて体験する心地よさに目を細めた。
時折、ひくんと動くそこは、吸い付いてくるようだ。
MEIKOは目尻に涙を浮かべた。
割開かれていく体の芯が、どくどくと音を立てて、このままじゃ、身体より先に心臓の方が壊れてしまう。
息を吸い込むことさえくるしい。
「はっ」
無意識に止めていた息を吐き出すと、「ああっ!」がくぽがまた深く入り込む。MEIKOの足が宙を蹴った。
差し貫かれて鳴く愛しい女の声が、がくぽを更に高ぶらせる。
「もう…、すこし…」
「もうダメぇっ!」
MEIKOはシーツをぎゅっと掴んだ。どくどくしていた身体の奥が、カッと熱くなる。生理的な涙がぽろぽろとこぼれた。
だか、身体の方は交尾の衝撃に合わせて、奥の方から蜜を垂らす。
ぬるっとした液体はすべりを良くし、更にがくぽを深く受け入れた。
奥の入口に、がくぽの先端がコツッと当たった。
「分かるか? MEIKO殿…、」
荒くなるがくぽの息に、MEIKOの肩がフルッと震える。
「お願い」


475:Eve(10) ◆m.qGJ/JVc6
08/12/07 03:32:30 y7O50jUz
とても小さい哀願の声に、それを聞き入れたのか、がくぽが身体を揺すり始めた。
「ひあっ、あっ」
ぐっちゅぐっちゅと響く結合部の音に、ビリビリとした痛みが生じる。
加速をつけて激しくなるストロークにMEIKOがついていけるはずもなく、
がくぽがゾクッとするような低い呻き声をあげて、動きの止まったその後も、MEIKOはぎゅうっとシーツを掴み続けた。
どぷっ、膣の中に熱いモノが吐き出される。
息をついて、がくぽが己を抜き取ると、飲みきれなかった白濁がMEIKOの割れ目から血を混じらせてとろっと零れた。
「がく…ぽ…?」
MEIKOの呼ぶ声に、我に返る。
涙声…。
泣かせてしまっていたのかと、強く抱きよせる。
ぐったりしていた彼女の腕が力無く持ち上がり、すがるようにがくぽを抱きしめた。
再度の口づけは、殊更に甘く感じる。
その甘さをむさぼるように何度も、何度も。
何度も。
「…はぁ」
あふれた吐息に、舌の根まできつく吸うと、がくぽはMEIKOの上着に手を掛けた。
チャックを下ろして前をはだけさせると、ホックが外れて乳房にあてがわれているだけだったブラジャーをずり上げる。
「えっ?」
まだすると思っていなかったMEIKOが、慌てて前を隠そうとしたのだが。
逆にその動きで乳がぷるんっと弾け、よってがくぽは揉みしだく。
「やぁんっ」
先程までとは取って代わった、可愛らしい鳴き声に、
「可愛い声だ」
と素直に感想を吐露すると、MEIKOがキッと睨んだ。
「いきなり、へんなこと、始めるからでしょ! う…、ひぁんっ」
強気の姿勢も、触られた胸がぞくぞくするので、喘いでしまって台無しだ。
「もっと、と言っているように聞こえたが?」

476:Eve(11) ◆m.qGJ/JVc6
08/12/07 03:34:38 y7O50jUz
がくぽもここまできて、尚、強気でいようとするMEIKOに感心してしまう。
これだけ、乳首をしこらせておいて、可愛い声を出しておいて、感じていないと言い張るつもりか。
「そんなことな、あっ、…う…だめぇっ、そこだめぇっ!」
がくぽが敏感そうな乳首の先を、指の腹で押しつぶしたのだ。
筋張った男の手が胸をさぐり、揉み揉みされているだけでも声が出てしまうのに、
そんなところを狙われたら、…いっちゃう。
MEIKOはとっさに自分の口を両手で押さえた。
イヤなのではない。
中に出されても、こんなにならなかったのに、胸だけで乱れてしまうのがくやしいのだ。
だから、意地でも感じていないとMEIKOは言い張る。
「んっ、…ふぅっ、んっ、んんっ!」
もちろん、言うに言えない状況なのだが。がくぽが乳の柔らかなところに舌を這わせた。わざとらしく乳首の周囲を舐る。
ぷるぷるして、けれでしっとりと触り心地の良い乳房の弾力を楽しむのもやめたりしない。
時々、じらすように先っちょをつつくのが憎らしい。
もっとぉ…。
口走りそうになった、卑猥なおねだりを、MEIKOはがまんしようとした。
「あひっ」
がくぽがぺろっと乳首を舐めて、そこで動きを止めたのだ。
もっと刺激を!
求めている身体が、正直に飢えを、じんじんと伝えてくる。
「…がくぽぉ」
MEIKOは自分がこんな、…こんな甘えた声を出してしまうなんて思っていなかった。
こんなの、あたしじゃないっ。
MEIKOはきゅんっとなって、「もっとぉ…」おねだりする口調さえも、せつなくなる。
すべてを与えて欲しかった。
「あい…、分かった…」
がくぽの声がうわずる。
差し出した乳房に我欲のままにしゃぶりつかれて、自然と高鳴る悦びの声。がくぽが欲しい。
乳房に吸い付く唇も、「MEIKO…」と囁くかすれた声も、たくましい肩も、堅い腕も、引き締まった身体も、「あァーっ!」
ひときわ高くMEIKOは鳴いた。
「…あっ、…ん…」
びくんっと痙攣した、彼女の姿にがくぽが声を掛けようとすると、するりとその首にMEIKOの腕が柔らかくからみつく。きゅうっと抱きつかれた。
冬の暖房のない部屋で、ひんやりしている彼女の身体に、だが、すりよせてくる頬は熱い。
「あのね、…」
耳元でMEIKOが、囁いた。
「あたし、…イっちゃった」
「う、…うむ」
心臓の音が煩い。
がくぽはだが、皮膚越しにトクトクと伝わってくる彼女の音は、なんと心地良いのだろうと。
原理は同じ、音のはずだ。
ついしばらくそうしていると、先にMEIKOの方ががくぽの首筋をチュッと吸った。
なしくずしに、彼女を組み伏せる。
お返しとばかりに、同じ、舌触りのなめらかな喉元に吸い付いて、そのままチュッチュと夜が明けても消えない証をつけていく。
もう消させない。

477:Eve(12) ◆m.qGJ/JVc6
08/12/07 03:37:13 y7O50jUz
「ひゃっ」
太ももを撫でて、脚を割り、秘部に指を添えると、まだ濡れていた。
触って確かめただけでは、それが精液なのか愛液なのか、分からない。
一度目の時、ずいぶん痛そうにしていたことを思い出す。
今更、大丈夫だろうかと撫でていると、ふいに「あんっ」MEIKOがぴくっと震えた。
「MEIKO殿?」
もう一度、先程MEIKOが反応した時と同じように指を動かす。
閉じたままの入口をついっと撫でて、上のあたりに触れた時に、MEIKOはまた「ふあっ」と反応した。
「あっ」
「…此処か」
豆粒のような突起がある。
「あっ、やっあ、ひ、ぅんっ」
鼻にかかった喘ぎが、やがてせっぱ詰まったものになり、MEIKOがイった。
閉じている秘唇に指を差し込んで確認すると、くちゅっと蜜が溢れてくる。
「あうっ!」
「くっ」
二度目の挿入を果たして、がくぽは思わず声を上げた。
ずぶりと根本まで入った二度目だが、入るのがすんなりいったのは、愛液が溢れていたからであって。けして、MEIKOのキツさとか締め付けが緩和されたわけではないということを、身をもって思い知ったからである。
むしろ一度目の方が、ゆっくり入った分、ゆっくり締め付けられたというか。
つまり、一気に締め付けられたそれがしの息子は、突如としてのっぴきならぬ状況にまで追いつめられたわけで、
窮地に立たされた戦況の中、わずかな残りの余力を振り絞り、獅子奮迅の闘いを見せるも、時はすでに遅し、
イかされたばかりの快楽を余韻に残す膣は普段の彼女からは引き出しようもない愛らしさできゅぅっっと…、…。
無念。
「……ふぅ」
急に力を抜いたがくぽ。MEIKOも終わったことを理解する。
がくぽが情けなさそうに目を伏せた。先に果ててしまったわけで、格好がつかない。
先に果てたと書けばまだ良いが、実態は早漏もいいところである。
だから、果てたままの体勢で、お互いしばらく間抜けにも動けずにいた。
「ええと…お」
MEIKOも焦る。
なんだかんだ言って、自分の方が年上なんだから、フォローせねば…なんだけど。こういう時、どう声をかければいいの?
あ、焦る…。
「あ、あの」
それでも声を掛けようとして、その矢先、がくぽがワシッとMEIKOの乳を掴んだ。
「ひゃっ」
むにゅむにゅと揉まれた。
がくぽが顔をゆらりと上げる。
「MEIKO殿…」
「ひゃいっ?」
がくぽの目つきが据わっていた。
「今宵はもう寝かさぬ故、覚悟めされよ」
このままでは終わらん!
「…ひぇ?」
MEIKOはうっかりしていたが、まだ繋がったままの局部は抜かれてすらいないのだ。
三箇所攻めの憂き目に遇って、しかもがくぽはマジだった。



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