09/02/18 12:26:48 X1ApO2Aw
保守ネタ)耕→冴・耕助視点・エロなし
1
コンコン
「はい?」
ガラッ
部屋の主―耕助の応答後、すぐに襖は開けられ、遠慮なく相手は入ってきた。
「耕ちゃん明日って空いてる?」
長い黒髪に前髪をヘアバンドで上げ、おでこを出した目鼻立ちのはっきりした少女―冴子が顔を覗かせる。
時刻は寝るにはまだ早い二十時をまわった所。
明日は祝日で学校も休みだというのに、もう寝るつもりなのか。ピンクのストライプ柄のパジャマを着ていた。
「入ってくるなり何だよ‥姉ちゃん」
「明日、遥と映画の約束してたんだけどね?家の用事であの子行けなくなっちゃったのよ~」
心底残念そうな表情を浮かべ話す冴子。余程楽しみにしていたのだろう。
姉の言いたい事をすぐ察した耕助は
「‥なるほど。それで僕に付き合えってわけね?」
と答えた。
それに対し冴子は満足そうに
「正~解!それと買い物の荷物持ちもね」
と子供の様な笑顔を浮かべる。この姉の笑顔に彼は弱かった。