【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合35at EROPARO【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合35 - 暇つぶし2ch■コピペモード□スレを通常表示□オプションモード□このスレッドのURL■項目テキスト200:ぼくらの7日間戦争~一日目 ◆mQKcT9WQPM 08/10/27 03:49:26 vXfFl3K2 最初の日。 王城に泊まった最初の夜は何もなく過ぎた。 てっきり喜び勇んで寝室に夜這いをかけてくるだろうと予想された女王はしかし、結局やってこなかった。 才人は、あてがわれた女王の部屋の隣の小さな部屋でメイドの運んできた朝食を平らげ、言われたとおり正装として渡された白い礼服に着替え、仕事の説明をするといっていたアニエスを待つ。 待つ退屈さに才人が大あくびをした瞬間。 ノックもせずにアニエスが入ってきた。 「…なんだその緊張感のない顔は」 「…ノックくらいしてくださいよ…」 才人の突っ込みにしかし、アニエスは呆れたように言う。 「何を暢気に言っている。一週間だけとはいえ、お前は今日から女王の近衛だ。 公私ともに女王に仕える身、気を抜く事など赦されぬと思え」 言ってアニエスは扉の陰から台車に乗った一着の甲冑を部屋に入れる。 その甲冑は薄い鉄板でできており、腹部から胸だけを覆うデザイン。 それに、肩当と、同じ材質であろう篭手が左手のぶんだけ、付く。 白を基調として、各所に金の縁取りがある。 白い礼服の才人がこれを着れば、立派な近衛騎士のできあがりというわけだ。 同じ台車の上には、同じような色遣いの、赤い鞘に収められた細身の片手剣が置かれていた。 「これを着て、着いて来い。早速仕事だ」 才人は言われるがまま、甲冑を着こんで、剣を腰に提げ、アニエスに続く。 王宮の廊下を進んでいくと、すぐに謁見の間についた。 朝早い謁見の間は、掃除をする下働き以外は姿はない。 そしてアニエスは言った。 「まずは、謁見の間に異常がないかチェックしろ。傍仕えの大事な任務の一つだ」 常に権謀術数の中にいる王のために、夜の間に、謁見の間に何か仕掛けられていないか、チェックする必要がある。 才人は言われるまま、謁見の間を隅から隅へ見て回る。 そう広くはない謁見の間なので、意外とすぐにチェックは終わる。 その間に、下働きたちの掃除も終わり、謁見の間に残ったのはアニエスと才人だけ。 「終わりましたー」 「異常はなかったようだな。女王陛下がここに見える前に必ずこれはやっておけ。 明日からは一人で起きて、ちゃんとやるんだぞ」 まるで弟に対するような口調でアニエスは言う。 そしてそれを見計らったかのように、女王とマザリーニが謁見の間に現れる。 「おはようございます、シュヴァリエ。今日から一週間、よろしくお願いします」 「おはようございます。ひ…じゃない女王陛下。こちらこそヨロシクお願いします」 思わずクセで『ひめさま』と言いそうになり、慌てて言い換える才人。 そんな才人を、まるで婿を品定めする花嫁の父親のような視線で、マザリーニも挨拶をする。 「今日から一週間、陛下の近衛を頼むぞ、シュヴァリエ」 「まかせてください。…でも何すりゃいいんですか?」 当然だが、才人はこれから何をすればいいのかを知らない。 マザリーニは言った。 「女王陛下の脇に控え、万が一の際には陛下を守る盾となるのだ。 具体的に言うとだな、謁見が終わるまで、玉座の横で立って女王陛下を守るのだ」 つまり、謁見の間のボディガード。 何事もなければただ立っているだけの仕事、ということだ。 次ページ最新レス表示レスジャンプ類似スレ一覧スレッドの検索話題のニュースおまかせリストオプションしおりを挟むスレッドに書込スレッドの一覧暇つぶし2ch