【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合35at EROPARO
【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合35 - 暇つぶし2ch2:名無しさん@ピンキー
08/10/16 01:42:46 cjiJhvH4
>>1
スレ立て乙

3:wiki”管理”人
08/10/16 03:50:21 C6G/7M99
くっ、見守ってたのに
前スレラストでお知らせしそびれた……。

1乙!超乙!……しつつ業務連絡です。

まとめwikiのアドレスが11月1日から
URLリンク(zerokan.xxxwwwxxx.com)に変更されます。

以降は現在のドメイン名ではアクセス出来なくなるそうです。

4:名無しさん@ピンキー
08/10/16 06:42:06 HF2zFxGr

記念パピコ

5:名無しさん@ピンキー
08/10/16 13:31:11 km2jGhjq
>>1は天使

6:名無しさん@ピンキー
08/10/16 13:59:16 +pjBXrRa
警官「じゃあ>>1さんね、こっちで少し乙しようね」

7:名無しさん@ピンキー
08/10/17 00:45:27 85Xm57vI
>>1いいねぇ…>>1枚脱いでみようか

8:名無しさん@ピンキー
08/10/18 22:08:18 HEIEeOYp
>>1乙レモンちゃん恥ずかしいって言ってごらん

9:名無しさん@ピンキー
08/10/18 22:48:35 xlwGhKe3
そろそろボルボ氏のアン様分が足りなくなってきた
もしくはボルボ氏のシリアス物

10:名無しさん@ピンキー
08/10/19 00:14:33 QgjROJyy
wktkするのは仕方ないと思うが
そういう発言は職人の負担になるから止めておいたほうがいいぞ。
紳士はおとなしく正座で全裸待機だ




あ、くつしたとネクタイと股間リボンは忘れずにな

11:名無しさん@ピンキー
08/10/19 00:45:30 cBk+FcvT
↑良い事を言っているのにも関わらず最後の2行で台無しだな

12:名無しさん@ピンキー
08/10/19 00:54:49 6QoUw6Cd
?紳士の基本だろ??

13:名無しさん@ピンキー
08/10/19 01:15:02 KaFr2HT0
まったくだ

14:名無しさん@ピンキー
08/10/19 03:16:36 6QoUw6Cd
基本というか正装だな

15:名無しさん@ピンキー
08/10/19 04:07:58 zAFyRGf9
あぁ性装だ

16:名無しさん@ピンキー
08/10/19 13:06:08 /hU3h/+0
全裸でオルガンを弾くのはOKですか?

17:名無しさん@ピンキー
08/10/19 18:19:06 zRZ7zTcp
21本も指があるから一人連弾も可能だな

18:名無しさん@ピンキー
08/10/19 20:03:32 sAXteBcy
ムスコに唾をつけて潮風の方向を読むのはアリですか?

19:名無しさん@ピンキー
08/10/19 20:07:02 maQlxRbm
剥けてれば唾つけなくてもよくね?

20:名無しさん@ピンキー
08/10/19 20:13:55 xXRTo1Oa
>>19
>>18のは、ほら・・・さ?

21:名無しさん@ピンキー
08/10/19 21:19:05 W5uMibvi
真性ほ……いや、まあね、察するというのは人生に必要なスキルだよね

22:名無しさん@ピンキー
08/10/20 21:04:54 awwNveAa
>異世界物の定番現実世界にみんなやってくる展開はまだですか?
現代日本でおどおどするルイズ、
貴族とかが通用しないことにきょどるルイズ
文明のレベルの違いに自分たちの稚拙さを知りショックなルイズ
サイト頼もしい

あと現代日本のなんかの食べ物にはまるルイズ(駄菓子系かな)

23:名無しさん@ピンキー
08/10/20 21:17:44 CZd2IOWJ

不    狭い部屋                 懐かしいハルケギニア
法          守秘義務    一人だけ桃色髪    住民票不可
滞    読めない文字         風呂もトイレも狭い…        排気ガス   
在            昼間は学校に行ってるサイト  乗り物酔い  魔法禁止 
 外にでると目立つ                   意思疎通の壁      夜も眠れない
        病院にすらいけない        ガイジン     騒音
       休日も一人          友達と遊びにいくサイト   将来の不安   日本社会
 近所からの嫌な噂       慣れないブラジャー         欝  馬がいない       
               日本の法律          /ルイズ\        
不味い食事    はなし相手がサイトだけ    ./ ─    ─ \        部屋に篭りきり
           無言               /  <○>  <○>  \  
上手く持てない箸   文明の違い       |    (__人__)    |   皆、平民  
楽しめない娯楽   言葉が通じない     \    ` ⌒´    /五月蝿い姑  
      見知らぬ土地              /              \        秘密保持

24:名無しさん@ピンキー
08/10/20 21:19:02 Tdt6jaiw
>>23
これ見るたびにサイトよく順応できたわと思うw

25:名無しさん@ピンキー
08/10/20 22:28:50 0Gzkvwz2
>これ見るたびにサイトよく順応できたわと思うw
ハルケギニアに行くことを想像すると、絶望感を覚える。
20世紀以降の先進国出身の人間が当然だと思ってるものが何にも無い。

ルイズが日本へ来るのと違って、入国管理局に捕まる心配が無いことだけが救いか。
彼女を連れてきたら、少数民族の少女(知られていない言語を話してる!)を
不法入国させたことになるんかね。

26:名無しさん@ピンキー
08/10/20 22:35:04 sAX0k4fA
逆に先進国の知識を持ってるのだからいろいろと活用して
カネ儲けできそうだけどな

それに平民出身の貴族ということで平民には人気があるだろうし
なんだかんだで魔法学院の貴族たちにはウケがいいし

事業起こせば成功しそうな要因はあると思うぞ

27:名無しさん@ピンキー
08/10/20 22:39:37 Tdt6jaiw
>>26
それらは順応した結果でしょ?
順応できなければそんな発想の前に>>23の逆パターンみたいな事になると思うw

28:名無しさん@ピンキー
08/10/20 22:41:38 cxXy81RQ
>>26
「そんな面倒な事するより、魔法使いに金払って頼んだ方が早いじゃん」

29:名無しさん@ピンキー
08/10/20 22:45:57 +zcdoGyM
三権分立の概念をアンさまに説くサイト

30:名無しさん@ピンキー
08/10/20 23:08:37 tJ7XXU9+
いや政治とかシステム的なことはある程度わかるかもしれんが

技術がないだろ?パソコンを使えるからって作れるわけじゃない…

31:名無しさん@ピンキー
08/10/20 23:22:10 Tdt6jaiw
>>29
司法と立法までは分かるけど残りの一つを憲法か漢方で悩むんですね、わかります

32:名無しさん@ピンキー
08/10/20 23:43:45 AFUUoVJV
ローマ帝国末期のローマにタイムスリップしちゃう学者が主人公のSFがあったな

たまたま歴史学者だからラテン語が話せたのは幸いだったけど
「こんなことなら百科事典持ち歩いとくんだった」
と嘆くことしきり

でもなんやかんやで
ローマ帝国が崩壊して蛮族が台頭し文明が衰退するのを防ごうと主人公が尽力する話だった

ライオン・スプレイグ・ディ・キャンプの『闇よ落ちるなかれ』
スゲー面白いSFなんだが残念ながら絶版

33:名無しさん@ピンキー
08/10/20 23:57:05 volqFTgA
>>32
㌧クス、面白そうなんで図書館でとりよせて読むわ。

なんかズッコケ三人組の話のなかで、江戸時代にタイムスリップした三人組が
未来から来たってことを信じさせようと力説し、必死でテレビとかの文明の利器の話をして、聞いていた平賀源内に
「…で、それどんな仕組みなの? 作り方は? え、知らないの? あんたらがいたという世界のものなのに?」
と淡々とツッコまれて、答えられず絶句するって話があったなあ。

34:名無しさん@ピンキー
08/10/20 23:59:10 Tdt6jaiw
>>33
ズッコケ懐かしすぎて泣いた。

35:名無しさん@ピンキー
08/10/21 00:12:56 Oz3lJ7Xu
>>31
観察処分者自重しろw

36:名無しさん@ピンキー
08/10/21 00:19:52 rArtr5Wv
>>31
なんでだろう、非常にサイトらしく感じるぞw

>>26
近代的な知識を活かすには、いくつかの障害をクリアする必要がある。
科学技術は各地の召喚物とコルベール、社会制度はアン様とマザリーニや
ジョゼフに頑張ってもらうとして、ネックになるのは市場規模かな。

近代技術の多くは機械化による大量生産が肝だ。
なので、大量生産品を売り捌く市場が無ければ発達できない。
ハルケギニアは小規模(3000万人くらいだっけ?)ながらもメイジ
主導の経済システムでかなり安定してるようなので、新市場を
開拓しなくちゃならん。

東方はサハラの劣化コピーでハルケギニアより技術が発達してるっ
ぽいから、うかつに手を出すとこちらが新市場として食われかね
ないんだよなぁ。
西方の新大陸発見に賭けるか。

37:名無しさん@ピンキー
08/10/21 00:23:17 edp4JeE/
蒸気機関を作ってもサイトがそれを活かす製品の構造を説明できないだろうと思う。
電気を作れるかどうかでサイトの運命が変わりそうだ。

38:名無しさん@ピンキー
08/10/21 00:25:15 kO3HNFhs
昔の軍板での流れに似てきたなぁ・・・・

39:名無しさん@ピンキー
08/10/21 02:26:41 VVgDiREk
先生と協力して電マをつくるサイト(当然アレな使い方をするため)

40:名無しさん@ピンキー
08/10/21 04:13:18 xnz/P4Y1
>>39
>先生と協力して電マをつくるサイト(当然アレな使い方をするため)
それは素晴らしいのでがんばってほしいと思います

41:名無しさん@ピンキー
08/10/21 09:54:08 iosPmmjb
ハルケギニアに鉄道が開通したら一大革命だな。

42:名無しさん@ピンキー
08/10/21 10:03:45 safC2nko
どう考えても風石で船浮かせたほうが早そうだけどな

43:名無しさん@ピンキー
08/10/21 12:47:10 DNBpe+lB
石炭自体はあるのよね
風石の埋蔵量がなくなってエネルギー問題が浮上したら新資源としてメイジたちが研究する、かも

コルベール先生はさらにガソリンまで精製しちゃってるが…

44:名無しさん@ピンキー
08/10/21 13:20:01 ailTKq/m
むかしの鉄道馬車みたいのを竜が引っぱる「竜鉄道」ができると思う

メイジと平民の格差を格差のままにしておくために、産業革命は起こしちゃならんのだよ

45:名無しさん@ピンキー
08/10/21 14:09:12 edp4JeE/
>>44
それはあるだろうねw
魔法があるからこその貴族なのに平民が魔法に近い技術を手に入れたら
もうどうにもとまらない

46:名無しさん@ピンキー
08/10/21 15:24:24 XYig0d+/
竜で引くのにわざわざレール敷く意味ないし
それにコルベールが蒸気機関実用化してるからそれはなくね?

47:名無しさん@ピンキー
08/10/21 15:36:28 TdFDlzt2
あれは実用化レベルなのか
譲って実用化としても(あるいは実用化にこぎつけたとしても)
鉄道の実用化までは北海道新幹線の路線くらい長い

48:名無しさん@ピンキー
08/10/21 16:56:05 f2NNgCS9
熱源火石だから意味無いじゃん

49:名無しさん@ピンキー
08/10/21 18:16:04 xnz/P4Y1
異世界物の定番現実世界にみんなやってくる展開なSSないですか?(・ω・`)

50:名無しさん@ピンキー
08/10/21 18:25:36 tFoIQTb7
205氏の「平賀さんちにいらっしゃい」みたいなやつ?

51:名無しさん@ピンキー
08/10/21 18:38:33 t61Kwzgq
せんたいさんの未来ものにもあったよな>現実世界もの

ときに、暇にあかせてせの人のSS全部読み返してみたんだが

ハルケギニアが見事にダメ人間のすくつで軽く吹いた

52:名無しさん@ピンキー
08/10/22 00:59:41 T3C9asQX
>>23 の境遇でもルイズなら…
・言葉の壁:根が真面目なので一生懸命勉強して日本語マスターしそう
・目立つピンクの髪の毛:染めてごまかす
・文明の違い:外出時は片時たりとてサイトのそばを離れられないのは仕方がないが、
         仲良く連れ立ってショッピングモールをうろうろしそう(金がないので見るだけ)

最大のネックは『五月蝿い姑』:一年以上大事な息子を行方不明にした犯人なので、許してもらえるまで
                   マジ地獄。胃に穴があいてやつれていく事請け合い。
                   才人の寝床に当たり前のように潜り込んで寝る姿で、『嫁認定』貰えるまで戦い。

ハルケギニアと日本を行ったり来たり、お互いの両親をどうやって説得しようか頭を抱える才人とルイズ。

才人の貯金はハルケギニアのお金が圧倒的に多いから、ルイズの実家の領地の隅っこで、
離れ作ってスイートホーム暮らし。でも、時々日本に才人の両親のご機嫌取りに行く必要あり。

53:名無しさん@ピンキー
08/10/22 01:18:07 EMqAe3Ov
原作からしてサイトの母ちゃんはそんなしつこい性格して無いと思う

54:名無しさん@ピンキー
08/10/22 01:20:19 z6qV8z3L
むしろラノベのノリだとこんな可愛い子連れてきてってなると思うw
> 病院にすらいけない
これを見て聖お兄さんのブッダ思い出したw

55:名無しさん@ピンキー
08/10/22 01:23:21 Ei9CDiHG
でもさ、適当な第三世界あたりの国なら貴金属で戸籍とか取れそうだよね

56:名無しさん@ピンキー
08/10/22 01:40:55 Te6EA0wU
金があれば日本でも取れるだろ
犯罪組織とのコネも居るだろうけど
東欧の崩壊時のドサクサでとか適当な理由をつければ人種的な問題も大丈夫だろうな

57:名無しさん@ピンキー
08/10/22 02:03:30 UbsHPt2H
ハルケの貨幣はそのまま使えないが、金貨や銀貨ならインゴットにすればいいんでない?

58:名無しさん@ピンキー
08/10/22 02:07:27 Ei9CDiHG
日本なら貨幣経済がしっかりしすぎてるから、貴金属や宝石じゃ安く買い叩かれそうだなって思って
紙幣より貴金属類の方が喜ばれそうな外国でビザでも取得して日本に堂々と入ってこればいいんじゃないかなって

59:名無しさん@ピンキー
08/10/22 02:13:00 z6qV8z3L
日本の方が貴金属有難がると思った俺は変なのかな?
だって貴金属といってもアクセサリとか加工品なんでしょ?

60:名無しさん@ピンキー
08/10/22 05:18:18 N5zuc1Jq
日本だと貴金属の換金って大変なんじゃない?
基本的に刻印が入ってないと某政治家の金塊の件みたいにインゴットでも出所を勘繰られるだろうから
指輪とかの方が良さそうだけど、鑑定書無しであまり高価な品だとこれまた勘繰られそう
日帰りクエストでも貰った金貨を友人のコネで古物商に買い取ってもらったけど、「あまり深くは聞かないけど~」
という感じで怪しまれていたからなあ
ヤクザにコネがあって地下経済で回すならそれなりかも、というか、いっそ虚無がこっちでも使えるなら記憶操作で
犯罪組織を乗っ取って地下経済を支配する方がいいかもw

61:名無しさん@ピンキー
08/10/22 12:53:43 3WxNAdaS
貴金属を闇ルートで換金して偽の戸籍を買ったってより、どっかの外国で正式に戸籍を取得してどうどうと日本へやってくるって方が
この作品らしいと思わないかい?

62:名無しさん@ピンキー
08/10/22 16:22:22 z6qV8z3L
貴族なんだから闇ルートなんて使わないわ!正々堂々と!

63:名無しさん@ピンキー
08/10/22 16:58:20 3WxNAdaS
>>62
身分証明書も持ってない外国人が持ってきた出所不明な貴金属を誰が買ってくれるんだよww

64:名無しさん@ピンキー
08/10/22 17:08:18 EMqAe3Ov
イリュージョンでなんとか

65:名無しさん@ピンキー
08/10/22 19:08:06 gN4KYP/A
それでいいなら手っ取り早く犯罪に手を染めて稼げばいいんじゃね?

66:名無しさん@ピンキー
08/10/22 20:14:14 9bMcZREF
>65
「なんで私がこんなのを頭に巻かないといけないのよ?」
「・・・新鮮」
「なんだか悪い事してるみたいでドキドキしますね」

3人娘がこんなことを吐いている電波を受信した

67:名無しさん@ピンキー
08/10/22 21:50:50 z6qV8z3L
みーつめるキャッツ(ry

サイト「胸のサイズ違い過ぎwwwww」







主要人物の死亡によりゼロの使い魔打ち切り

68:名無しさん@ピンキー
08/10/22 22:25:24 3PqCkAp4
ボーイミーツ貧乳

69:名無しさん@ピンキー
08/10/22 23:44:44 Sh665FVk
うちの地方ではすももの事を「すいみつ」って呼ぶんだ

70:名無しさん@ピンキー
08/10/23 00:20:58 xvGOS3g/
エロ文にもときどき尻の表現として登場する水蜜桃ですね、わかります

71:名無しさん@ピンキー
08/10/23 00:26:59 5+7PnPa4
銀様がいると聞いて飛んできました

72:名無しさん@ピンキー
08/10/23 00:45:52 65nB7U8D
>>71
帰れ蛍光灯

73:名無しさん@ピンキー
08/10/23 11:32:43 DxwVM5Xb
ちなみに誰も突っ込んでくれないから自分で言うけど、水銀灯と蛍光灯は別物だよ

74:名無しさん@ピンキー
08/10/23 11:35:15 xvGOS3g/
まさにいらぬツッコミ

75:名無しさん@ピンキー
08/10/23 12:01:09 Y5Yjm9qK
ここを見るぐらいの変態紳士はその程度の事は理解してる

76:名無しさん@ピンキー
08/10/23 12:34:03 DxwVM5Xb
これは恥ずかしい

77:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM
08/10/23 20:44:05 Jp5+PYXz
どーも。
PS2ゼロ魔の新作の特典ディスクは病気じゃないかと思うせんたいさんです。
さて、今回はひさびさ投票ものです。
ちゃんとwikiに投票所作るからそっちに投票してね。

78:くじびきアンバランス! ◆mQKcT9WQPM
08/10/23 20:44:42 Jp5+PYXz
トリスタニアの王城に、この秋獲れたばかりの作物を満載した荷馬車がやってくる。
各地から王に献上する作物を運んできたのである。
そして王都の通りは、浮かれた人々や、それを当てにした屋台で賑わっていた。
ただし、その屋台には一件も食べ物を扱う店はない。安っぽいアクセサリーの店や、旅人を当てにした衣装の店、などなど。
これから、王城に納められた作物を調理して、城下に集まった人々に振舞われるからだ。
もちろん、城下の人全てに行き渡るほどの作物が納められるわけではない。
足りない分は、貴族たちからの献上品で賄われる。
もちろん、トリステインの全ての貴族に、その上納の義務はある。
収入の大小でその量は決まってくるのだが。

「いやまって何この額!」

その日、初めてその事を知った才人は仰け反った。
アニエスから受け取った上納金の額を見て、ひっくり返りそうになる。
才人の貴族年金ちょうど一か月分がその書簡に書いてあった。

「…王命であるぞ。っていうかお前今月の貴族年金はどうした」

アニエスは目の前で天を仰ぐ才人に、そう突っ込んだ。
ちなみに才人の現在の全財産は銀貨三枚。少し豪華なランチを食べたらオシマイである。
今月分の貴族年金を受け取ってから、まだ一週間しか経っていないが、才人はスッカラカンであった。
それは何故か。

「…い、いや今月ちょっと出費がかさんで」

まず、貴族年金を受け取りに王都に来た際、アンと一緒に流行の劇を見に行った。
そしてその後、王都で一泊。王宮でだと色々アレなので、二人して場末の宿で一夜を明かした。
その二日後、水精霊騎士団の任務で王立美術館の美術品搬入の警護の任があった。
その任務が終わった後、少し豪華なディナーを食べた。アンリエッタが女王の姿のままで会食を希望したからである。
お陰で個室を借りなければならなかったし、給仕に払った口止めも結構な額になってしまった。
もちろんその後王都で一泊。王宮近くの御用宿を使ったため、かなりの金額がその一夜に消えた。

…アルェ?なんか無駄遣いの原因全部ヒメサマのような?

しかし、才人とて仮にもトリステインの騎士である。
民に奉仕するため、この上納は外せない。

「仕方ない。一応陛下にお伺いを立ててみるが。
 それなりの対価を要求されるのを覚悟しておけ」

言ってアニエスは王宮へ入っていく。
そして暫く待たされた後、才人は執務室へ通されたのだった。

祭りは滞りなく進む。
街の喧騒を他所に、王城は各地からやってきた諸侯貴族たちで賑わっていた。
もちろん、その中には貴族の子女であるトリステイン魔法学院の生徒も多数居る。
そして、当然の事ながら、才人に着いてきた例の四人も王宮にいた。
才人の馬に乗せてもらって、上機嫌で王都に着いたはいいが、今現在才人が居なくて不機嫌至極のルイズ。
ジェシカに祭りの準備の手伝いを要請され、先日から王都に居て、準備が終わったからそのまま才人とのお祭りデートを目論んでいたシエスタ。
一応王族待遇で招待状が来たので、とりあえず顔だけは出して、その後才人としっぽり夜のトリスタニアで大人のデートを計画していたタバサ。
アンリエッタの従姉妹なのでもちろん招待状が届き、折角だから才人にエスコートを頼もうと思っていたが見事に肩透かしを食ったティファニア。
四人は別々の場所から、王宮の中央中庭に向かっていた。
そこは、大きな張り出したテラスがあり、そこから王が眼下の庭に声を落とす、そう言う場所だった。
四人がそこへ向かっていたのは、そこで行事が執り行われるから。

…ひょっとすると、サイト(さん)がそこにいるかも。

全員が全く同じを事を考え、中央中庭に向かう。

79:くじびきアンバランス! ◆mQKcT9WQPM
08/10/23 20:45:36 Jp5+PYXz
そして。

「あ!」
「あら」
「…!?」
「え?」

全員が、広場で鉢合わせする。

…何こいつら?なんかすごく気合い入った格好じゃないの…!

シエスタは、いつものメイド服ではなく、胸元の大きく開いた黒のイブニングドレス。
胸元には紅い薔薇をあしらった刺繍が施されていて、彼女の見事な白い谷間を強調している。大きくふわりと開いたスカートにも、各所に薔薇の刺繍が。もちろん、こういう日のために設えた一張羅である。
タバサは薄いブルーの、飾り気の少ないイブニングドレス。
ただし背中が大きく開いていて、後ろから見ると金刺繍で縁取られた大きなリボンの上は、まるで裸のように見えるのだが、今その背中は彼女のかぶった長髪のウィッグで隠されている。その背中で誘惑するべき対象はこの世にたった一人だからだ。
ティファニアは明るいオレンジ色の、トリスタニアでは珍しいスーツドレス。お金のないティファニアが、染料を使って学院の制服を染め、作ったのである。
しかしシンプルなデザインながらも、スーツが丸くたわむほど大きな彼女の胸が、同じ色のタイトミニから伸びる健康的な脚が、そのスーツを凶器に変えていた。
もちろんルイズも、白を基調とした、桜色のレースを各所にあしらった、豪奢なドレスに身を包んでいる。
しかしこのドレスは大して金をかけていない。彼女はあえて外にはこだわらなかった。この後、才人に見せる下着にこそ気合を入れたのである。その一部、高級なシルクで作られた、白と黒のチェック地の薄手のタイツが、短めのスカートから覗いている。

…偶然にしちゃできすぎですねえ…。

才人を呼び出したのは勿論王室。
そしてその才人は祭りの会場にいない。
四人はほぼ同時に、ある可能性にぶち当たる。

…あの淫乱女王が、サイトを拉致した…。

ルイズとタバサが同時に、女王が姿を現すであろう中庭のバルコニーに、殺気の篭った視線を飛ばす。
シエスタはうーん、と唸りながら思案をしだす。どうやって他の四人を出し抜くか、考えているのだ。
一方ティファニアはといえば。

…『私も一緒に』ってお願いしたらサイト、まぜてくれるかなあ…?

既に3P前提であった。
そんな四人の思案を他所に、中庭にファンファーレが響く。
主賓の、女王の入場を告げる音である。

『女王陛下の、おなりー!』

会場のほぼ全員が、拍手で女王を出迎える。
ただ、虚無の担い手と雪風の魔法使いだけが、女王を射殺しそうな視線で見つめていた。
そして。
その視線と、女王の視線がぶつかり合う。
壇上の女王は、四人の姿を確認すると、ふ、と頬を歪めて見せた。
何か企んでいる顔だ。
タバサは、すぐにピンときた。
あらかじめドレスに仕込んでおいた予備の杖を外から見えないように握り締め、『ディテクト・マジック』を唱える。

女王の身体は、魔力の反応で光り輝いていた。

つまり今壇上にいる女王は、魔法のかかった何者かである可能性が極めて高い。

「…どうしたのチビっこ」

タバサの眉が吊りあがった事に気付いたルイズが、タバサに尋ねる。

80:くじびきアンバランス! ◆mQKcT9WQPM
08/10/23 20:46:36 Jp5+PYXz
タバサは怒りを押し殺し、言った。

「…あの女王はニセモノ。本物は…サイトと、どこかにいる…」

言って、ぎり、と奥歯を噛み締める。
ルイズははっとして、会場に集まった賓客に言葉を投げかける女王を見上げた。

「…やってくれんじゃないの、わたあめのクセしてっ…!」

そして、こちらも同じくドレスの隙間に隠しておいた、いつでも才人にお仕置きするための予備の杖を取り出す。

「狙い撃つわよ…!」

まるで銃のように杖を構え、充填された虚無を女王の眉間に合せると。

「やめたほうがいいですわよ、ルイズ」

しかしその腕を細い白い手が掴む。
そう言ってルイズの腕を掴んで下ろさせたのは。

「わたあめっ!?」
「…淫乱女王…?」
「あら腹黒女王様」
「女王陛下…?」

四人それぞれの呼び名に、軽く頬をひくつかせる、黒髪の女性は。
アンリエッタの変装した街娘、『アン』だった。
しかしいつものパンツルックではなく、飾り気のない、質素なベージュのドレスに身を包んでいる。
だがその質素さがかえって、肌理の細かい肌や流れる艶のある髪、高貴な仕草を引き立てていた。王に飾りはいらないのである。

「…あれはスキルニルです。ここにいる私こそが本物ですよ」

笑顔でそう言ってのける『アン』。
その頬はかなりひくついていたが。

「…また何を企んでるのよ」

ルイズは何の遠慮会釈もなく、変装した女王にガンを飛ばす。
アンはそんなルイズの視線を軽く流すと、バルコニーの自分の分身に視線をやる。

「…まあ、少しお待ちなさい。すぐに分かります」

四人は、とりあえずそんな女王の言葉に従い、バルコニーのアンリエッタを見つめる。
四人それぞれの思惑を胸に。

…ことと次第によっちゃ遠慮なく吹っ飛ばすぞこのロイヤルビッチ。
…私のサイトに何かしてたら細切れにする。
…三人でやりあってるうちにサイトさんと逃げようっと。
…サイト、五人まとめてとかできるかなあ?頑張ればできるんじゃ…?

五人の醸し出す異様な空気に、周囲の賓客はもちろん一定の距離を置いていた。
そして、バルコニーの女王は賓客たちに宣言した。

『本日はお忙しい中、わざわざ収穫祭にご参加ありがとうございます。
 貴族の皆様に納めていただいたお陰で、今年の収穫祭も無事執り行う事ができました。
 そのお礼と言ってはなんですが、王室よりご来場の皆様に、お土産をご用意させていただきました』

81:くじびきアンバランス! ◆mQKcT9WQPM
08/10/23 20:47:33 Jp5+PYXz
トリステイン王家に上納された金額は、王都中の人々に行き渡るほどの作物を用意して、なお余りあった。
しかしアンリエッタ女王は、その余りを国庫に入れることをよしとしなかった。
余った分は、せめて上納の義務を果たした貴族たちに還元したい…とマザリーニに申し出たのだ。
だが、貴族の手土産になるほどのものを、この会場にいる者全員分用意するには足りなかった。

『ですが、ここにお集まりいただいた方全員にお土産をお渡しする事はできません。
 そこで、ここにクジを用意しました』

言って壇上の女王は、大きな箱を取り出した。
その天上には、大きな丸い穴が。

『この中に、ここにいる皆様の分の、クジが入っています。
 そこには、等級が書いてあり、中にははずれもありますが…』

そこまで言って、女王はぱちん、と指を鳴らす。
すると、中庭の一角に置いてあった、布を被せられ、山を象ったオブジェの布が取り払われる。
その下には、大小さまざまの箱が置かれていた。その側面には、『二等』から『十等』までの等級が書いてある。
もちろん、等級の高いものほど、価値のあるものが入っている。

『このように、等級をつけてお土産を用意しました。
 三等以上のものの中には、トリステイン王家由来の品もあります。
 ちなみにもう使用は出来ませんが、四等はあの『破壊の杖』です』

ちなみに廃棄処分にされそうになっていたものを、マザリーニの機転で王家が接収していたものである。
会場の賓客が騒ぎ出す。
モノによっては、ひと財産できそうなものも入っているようだ。
しかし、気になることが一つだけあった。
ティファニアが、首をかしげて素朴に言った。

「あのー?一等はなんなんでしょう…?」

その言葉に、にやり、と笑う『アン』。
そのアンを、バルコニーの女王が見つめて、そして。

『では、一等のお土産はこちらです』

がらがら、とバルコニーの上に、アニエスに牽かれて大きな台車がやってくる。
その上に乗っていたのは。

「あ!」
「え」
「…そういう、こと…?」
「え?あれ?お土産?」

「そう…。『お土産』はサイト様ですわ」

『一等は『トリステインの盾』を一週間貸し出します。
 アルビオンの七万を止めた英雄です。庭の草むしりからドラゴン退治まで、何でもこなしますわ』

いやむしろそれはずれだろう、という賓客たちの心の突っ込みを他所に、バルコニー上の女王は続ける。

『本当は私もこのようなこと、したくはないのです。
 でも、サイト様は上納金を納められなかった…ならば、この扱いも致し方ないことかと』

白い礼服に身を包んだ才人は、デルフリンガーを背負い、左手に鉄の篭手を嵌め、武装していたが。
逃げださないよう首輪を嵌められ、つながれた鎖の先をアニエスが握っている。

82:くじびきアンバランス! ◆mQKcT9WQPM
08/10/23 20:48:15 Jp5+PYXz
「…いやまあいいけどさ。しょうがないけどさ。だからってこの扱いはあんまりじゃね?」
「あきらめろサイト。女王陛下のご命令だ」

才人の呟きに、アニエスが冷静に突っ込みを入れる。
そして、女王の手から『レビテーション』の魔法によって、中庭に箱が下ろされる。

『では、一人ひとつずつクジを引いていってくださいな。当った方はお土産をお忘れなく』

女王の言葉に箱の前に並ぶ貴族たちを見て、ルイズは言った。

「ちょっと!他の誰かに当ったらどうすんのよ!」
「そうなったら、私とサイト様のご縁がそこまでだった、というだけ」

そいて、『アン』はシエスタに、一枚の書簡を手渡す。

「この書簡は王家の招待状です。これを持っていれば平民でもあのクジを引くことが出来ます」

そして、『アン』は同じような書簡を手に、貴族たちの後に続く。
もちろん、クジを引くために。

「対等な勝負です。
 サイト様を、手に入れるための」

その言葉に、四人はアンリエッタに続く。
五人それぞれの思惑を胸に、才人を手に入れるため。

…一週間程度で私とサイトの絆に割り込んでこれるとは思えないけど、一応ね。
…一週間程度で私とサイトの繋がりを越えられるとでも?片腹痛い…。
…一週間あったら、全力でサイトさんをメロメロにできますよね♪
…一週間…サイトが私のモノ…一週間も甘えられたら、わ、私死んじゃうかも!
…一週間で…サイト様を、王の器にしてみせます。できなかったら、既成事実コースで。

そして、当人の意思は完全に無視され。
運命の神の手に、才人の身体は委ねられたのである。

83:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM
08/10/23 20:52:26 Jp5+PYXz
今回選んでいただくのは『誰が才人を引き当てたか』です。

さて、投票所はココ↓
URLリンク(zerokan.digital-ark.com)

締め切りは明日まで。
注意事項をよく読んで、投票してね!
んじゃまたノシ

84:名無しさん@ピンキー
08/10/23 21:18:30 5D9QM/PY
シエスタ・ルイズ・タバサがサイトを狙うのは分かるが

ティファニアはそういうキャラじゃないだろ

85:名無しさん@ピンキー
08/10/23 21:24:53 0GaSeTav
>>83
テファが色々と手遅れになってるww

>>84
とりあえず、保管庫行って来い

86:名無しさん@ピンキー
08/10/23 21:32:02 m5xa0sZp
この投票って一人一回まで?

87:名無しさん@ピンキー
08/10/23 21:34:22 0GaSeTav
特に決まってないけど、紳士として行動しろ

88:名無しさん@ピンキー
08/10/23 21:37:07 m5xa0sZp
>>87
了解、節度をもって行動することをここに誓う。
お星様にでもお祈りしとくよ、雨だけど。

89:名無しさん@ピンキー
08/10/23 22:01:39 5+7PnPa4
>>84
お前ここははじm(ry

90:名無しさん@ピンキー
08/10/23 22:08:41 5D9QM/PY
ん、このスレじゃティファのキャラ改変されてるの?
それは失礼した

91:名無しさん@ピンキー
08/10/23 22:10:50 0GaSeTav
>>90
そんなの職人次第だろ

92:名無しさん@ピンキー
08/10/23 22:13:55 5+7PnPa4
んなこといったら殆んどのキャラ改変されてんだろw
こんなにセックス求めてくるキャラ出たか?

93:名無しさん@ピンキー
08/10/23 22:15:51 5D9QM/PY
>>92
>こんなにセックス求めてくるキャラ出たか?
これはエロパロ板だから当然

サイトにさほど興味の無いティファが、なんで唐突にベタボレになってんのかな、って疑問に思っただけなんだよ

ハーレム願望はあって当然だけど、なんか説得力無いなー、って

94:名無しさん@ピンキー
08/10/23 22:19:11 KPUw164k
>>83
アン様の伸びが異常wwwwwwwww

95:名無しさん@ピンキー
08/10/23 22:19:56 0GaSeTav
>>93
だから、続き物なんだってば
なんだ?構って欲しいのか?友達居ないのか?

96:88
08/10/23 22:21:10 m5xa0sZp
お星様に願わなくても願いが叶おうとしている…

97:名無しさん@ピンキー
08/10/23 22:26:50 5+7PnPa4
なんだ構ってちゃんか。こいつは失礼

98:名無しさん@ピンキー
08/10/23 22:30:26 5D9QM/PY
>>95
>なんだ?構って欲しいのか?友達居ないのか?

>>97
>なんだ構ってちゃんか。こいつは失礼

人格攻撃に逃げるか
まあいいや、どうでも

99:名無しさん@ピンキー
08/10/23 22:32:38 Tlb1ludI
そんなことより前スレ埋めようぜ

100:名無しさん@ピンキー
08/10/23 22:33:51 Y5Yjm9qK
>>98
作品叩きたいなら保管庫行け
気にいらないなら黙ってスルーしろ
納得いかないなら自分で書け
お前のレスは不愉快だ

101:名無しさん@ピンキー
08/10/23 22:38:09 5D9QM/PY
>>100
>作品叩きたいなら保管庫行け
黙るかマンセーかどっちかにしろ、ってこと?
そういうローカルルールがあるんなら従うに吝かではないけど、あるの?

102:名無しさん@ピンキー
08/10/23 22:38:59 E0DL1+nW
>>98
"そう言うキャラじゃない"というような批判は、表現が曖昧すぎて荒れる元になるので、
まず貴方の中のテファが、どういうキャラなのかをSSの形で表現して欲しい。

まあ、ティファニアの略称がティファとか言ってる時点でキャラ掴む以前の問題なのは想像は付くが

103:名無しさん@ピンキー
08/10/23 22:40:44 5+7PnPa4
荒らしなのかアホなのか未だに判断付きかねる

104:名無しさん@ピンキー
08/10/23 22:41:02 Tlb1ludI
>>100
>>102
紳士たるもの華麗に全裸でスルーしろ

105:名無しさん@ピンキー
08/10/23 22:41:18 KPUw164k
そんあことよりも投票所でアン様に入れてくれ

アンさま分が足りないんだ

106:名無しさん@ピンキー
08/10/23 22:43:17 Y5Yjm9qK
>>97が正しかったようだ
消えるわスレ汚しすまねえな

107:名無しさん@ピンキー
08/10/23 22:45:15 Tlb1ludI
>>105
だいじょうぶ。
へんたいさんのことだから、いつもどおりに全員分書いてくれるさ

108:名無しさん@ピンキー
08/10/23 22:45:30 m5xa0sZp
>>105
同志よ、俺も先ほど一票投じてきたぞ!

ところで、同志ってこの字であってる?

109:名無しさん@ピンキー
08/10/23 22:46:20 5D9QM/PY
>>102
>"そう言うキャラじゃない"というような批判は、表現が曖昧すぎて荒れる元になるので、
なるほど、これは分かった

>まず貴方の中のテファが、どういうキャラなのかをSSの形で表現して欲しい。
論理が飛躍しすぎじゃなイカ?
なんで「まずSSで表現してほしい」ってなるの?

110:名無しさん@ピンキー
08/10/23 22:46:34 Vu6rfwL7
過去ログもテンプレも読まない奴はスルーで

111:名無しさん@ピンキー
08/10/23 22:49:40 5+7PnPa4
>>110
わかりました、コルベール先生

112:名無しさん@ピンキー
08/10/23 22:52:07 imwuxq0F
>>109
みんなのレス読んでれば大体理解できるとは思うけど、もうちょっと分かりやすく具体的に書いておくね。

・上で投下されているSSは「せんたいさん」というこのスレの常連職人さんの作品で、氏の前の作品からの続き物です。
・要するにテファが才人にベタ惚れなのにも理由があるわけで、その辺は氏の過去作を読むと分かると思います。
・なので、これだけ読んで「唐突じゃね?」というのは多分筋違いであると思われます。

以上。荒らしさんでなけりゃこれで理解してもらえると思うけどどうかな。

113:名無しさん@ピンキー
08/10/23 22:53:24 Tlb1ludI
>>112
紳士なら全裸で(ry

114:名無しさん@ピンキー
08/10/23 22:56:04 5D9QM/PY
>>112
よく分かりました
他のウンコどもと違って、分かりやすく且つ紳士的な対応、ありがとうございます

115:名無しさん@ピンキー
08/10/23 23:00:00 E0DL1+nW
ウンコなら全裸待機

116:名無しさん@ピンキー
08/10/23 23:00:10 e2d8qTmF
これはもうダメかもしらんね

117:名無しさん@ピンキー
08/10/23 23:10:16 Tlb1ludI
いいから、お前らも前スレ埋めるの協力しろよ
寂しいじゃないか

118:名無しさん@ピンキー
08/10/23 23:11:57 e2d8qTmF
>>117
もう480k越えてるんだからほっとけば落ちるよ

119:名無しさん@ピンキー
08/10/23 23:21:02 w89mFJGa
一票入れてきたぜ。ここは既成事実コースだろ

120:名無しさん@ピンキー
08/10/23 23:22:42 Tlb1ludI
やっぱりみんなアン様に餓えてたんだなぁww

121:名無しさん@ピンキー
08/10/23 23:31:09 Vu6rfwL7
じゃあ国王コースか

122:名無しさん@ピンキー
08/10/23 23:36:50 KPUw164k
だってボルボ氏のアン様来ないしなw

123:名無しさん@ピンキー
08/10/23 23:54:46 FvMiPOAm
タイトルから言って姫様だろjk

124:名無しさん@ピンキー
08/10/24 00:28:07 8LUuRdkm
同志が多すぎてワロタ

125:名無しさん@ピンキー
08/10/24 00:29:18 gsUegS3x
空気になりつつあるメイドといきたいがやっぱりアン様がいいな
浮気性でごめんよごめんよ。お仕置きなら受けるから

126:名無しさん@ピンキー
08/10/24 00:31:43 sBoQ8L7B
そういやアニエスは?
アニエスには権利なのk?
駄目ならアン様+アニエスで
アニエス攻めサイト受けでw

127:名無しさん@ピンキー
08/10/24 00:32:54 DWqagPHx
>>126
まだ間に合う!投票して来るんだ!!

128:名無しさん@ピンキー
08/10/24 00:46:02 1MvttnCk
このロリコンどもめ

129:名無しさん@ピンキー
08/10/24 01:16:34 dybMyCrT
最近タバサ分が足りないとは思わないかね?

130:名無しさん@ピンキー
08/10/24 01:27:10 WOZsXVIv
誰のSSをせんたいさんが書くことを話題にするよりも
まずはへんたいさんの労うべきだな
というわけでへんたいさん GJ!

131:名無しさん@ピンキー
08/10/24 01:32:57 mlHh9U8w
真面目に議論してた読み手や職人さんを「夏だなぁ」の一言で一蹴した人を良くそこまで
持ち上げられるな。これまでずっとスルーしてたし話題に出す事も避けてきたけど
もうさすがにこの流れは気持ち悪くてたまらんわ・・・

132:名無しさん@ピンキー
08/10/24 01:38:09 3vHI5ntz
>>131
そうですか、ではさようなら。
SS自体は保管庫でも読めるのでここに来ないほうが精神衛生上良いでしょう。

133:名無しさん@ピンキー
08/10/24 01:38:16 DWqagPHx
気持ちはわかるがそこは黙って見ない振りするのが紳士ってもんだ

134:名無しさん@ピンキー
08/10/24 01:39:01 5eKuko8A
>>131
もう終わったことを愚痴愚痴言とは大人気ない。


135:名無しさん@ピンキー
08/10/24 01:42:52 mlHh9U8w
>>133>>134
あの時、あの問題を俺なりに真面目に考えてたもんだから
あの夏だなぁ発言はショックでさ。他の職人さん達の作品が読みたいから
我慢してスレを見てたけど、何だかちょっとたまらなくなってしまいました。
ごめん。もうやめます。

136:名無しさん@ピンキー
08/10/24 01:42:53 DWqagPHx
だ…大人気!!

137:名無しさん@ピンキー
08/10/24 01:46:21 OGD6JcOg
たかがエロSSくらいで真面目に考えるなよ・・・
その力を仕事にでも向けろ

大体ハァハァできれば後はどうでもいいじゃねーか

138:名無しさん@ピンキー
08/10/24 01:54:46 3vHI5ntz
色んな考えを持つ人がいるようなところで俺はこう思ってる。
でもそう思ってないお前ら気持ち悪いみたいな発言することの愚かさをまず“真面目に”考えるべきだろう。

139:名無しさん@ピンキー
08/10/24 02:01:40 DWqagPHx
>>138
それもまた「考え」だろ
それなのに雑談掲示板や誤爆スレじゃなく此処で言っちゃう時点でお前もたいして変わらん。


そんなことより人望と胸の大きさの関係性について語ろうぜ

140:名無しさん@ピンキー
08/10/24 02:14:18 J7qw5h65
続きは保管庫の議論スレとかでやってくれ
この手のレス自体がスレの空気を悪くして職人が投下し難くしてると何故気がつかんのだ?

141:名無しさん@ピンキー
08/10/24 02:17:44 DWqagPHx
俺的には、人望と乳房は言葉の響きは似ているものの、タバサのようなバストに恵まれていない人間でも人望に恵まれている例もあることから
実は関係ないんじゃないかと結論付ける他無いんだが

142:名無しさん@ピンキー
08/10/24 02:19:17 3vHI5ntz
>>139-140
そうだね、スマンかった。
あとルイズが人間的に成長してそれなり人望も得たのに
胸が成長してないってことは正の相関関係はないと思うな。

143:名無しさん@ピンキー
08/10/24 03:06:19 +NnJW+6L
へんたいさんいつもGJ!!!!!

144:名無しさん@ピンキー
08/10/24 05:51:06 26fpJ75y
胸と人望の関係? HAHAHA ルイズとタバサはお子様体型だからいいn(エアハンマー+エクスプロージョン


145:名無しさん@ピンキー
08/10/24 07:06:54 T+nPPLiT
よくよく考えたらサイトよりアン様のほうがクジの景品向きじゃね?
つうかヒロイン全員拉致って景品にして貴族の慰みも(ry

146:名無しさん@ピンキー
08/10/24 07:37:10 wUYvpuPf
ヒロイン全員拉致って、全裸に剥いて地下オークションに出したいね
誰が一番高値をつけるかな?HAHAHA!

147:名無しさん@ピンキー
08/10/24 15:00:40 /MFGyhhI
>>145-146
君たち、その妄想をぜひSSに

148:ぎふと ◆wp2/NZ6lZg
08/10/24 17:35:20 p7pkDBs8
毎度遅ればせながら、サイトxルイズ+メイドの続きです。
……あと3年も書けば、すらすら書けるようになりますかね?
では早速。

149:ぎふと ◆wp2/NZ6lZg
08/10/24 17:36:43 p7pkDBs8

 才人が、風呂から戻ってみると……。
 ルイズは、書き物机を前にして、寝息をたてていた。
 腕を前に投げ出して、頬を机にくっつけて、すやすやと気持ちよさげに眠っている。
「……ルイズ、風呂いいのか?」
 揺さぶり起こそうと手を伸ばしかけた、その時。
 才人は机の上に、革表紙の本のようなものを見つけた。
 それはルイズの日記帳だった。
 なるほど、風呂に入っている間、ルイズはこれを書いていたんだな。
 才人は納得して頷く。
 きっと書いているうちに、昼間の疲れが出てしまったのだろう。
 そうとわかると、無理に起こすのも忍びなくなって、才人は手近な椅子を引っ張り寄せると、しばらくルイズ鑑賞を楽しむことに決めた。
「こうして眠っているところは、ほんと可愛いんだよな……」
 机に片ひじをつきながら、うっとりとルイズの寝顔を見つめる。
 人形のように整った顔立ち。柔らかでいい香りのする桃色の髪。
 その髪の合間からのぞく透き通るような首筋。どれもが才人の描く理想そのままだ。
 そんなルイズを眺めていると……、懐かしい過去の記憶が思い出された。
 ギーシュと初めて揉めた時の記憶だ。
 大怪我の末に、才人が長い眠りから目を覚ましてみると、今とそっくり同じ姿で眠るルイズがいた。
 その神がかったような愛らしさと、そして思いがけなく知ったルイズの献身的な優しさに、当時の才人はぐっとほだされたのだった。
 もしかして、と才人は疑問に思った。
 その頃から、もうルイズに惚れてたのかな?
 どうなんだろう? 首をひねったが、よくわからない。
 とっくに出会い頭の一目惚れだったような気もするし、ずっと先のことのような気もする。
 結局……、悩むのを諦めた。
 だいたいが、才人は深く考えるのが得意ではない。
 ただ一つわかるのは、目の前にいる少女を、何がなんでも守ってやりたいということだ。
 好きかどうかなんて、実のところは口にするほどわかっちゃいない。
 だけど……、守りたいという気持ちならば、自信がある。
 理屈じゃない。守りたい。ただそれだけだ。
 
 
 いつしか才人の中に温かい気持ちが生まれて、それが大きくなった。
 才人はそっとルイズの頬に手を伸ばし、指で触れた。
 すると、ルイズはいやいやをするように、頭を振る。
 淡く色づいた、桜色のほっぺ。
 キスを待っているかのような、半開きの唇。
 なんだか赤ん坊みたいだな……、と才人は苦笑し、そして思った。
 赤ん坊はミルクの香りがすると言うけれど、じゃあルイズの場合はなんだろう?
 しばし考えて……、はたと思いついた。
「いちごみるく?」
 あの甘酸っぱくて、とろりコクのある、淡桃色のキャンディ。
 それだ! と才人は心の中で叫んだ。
 少し酸っぱいけど、よく味わえば飛び抜けて甘い。うん、まるでルイズだ!
 その時。とんでもない考えが才人の頭にすべりこんだ。
 待てよ、舐めたら本当に“いちごみるく”の味がするんじゃないか?
 あの甘酸っぱい味がするんじゃないか?
 いや、常識的に考えれば、人間がキャンディの味なんてするわけがない。
 つまり……、『味』というより『味わい』だ。
 そっと口に含むだけで、甘くとろける小粒のキャンディ。ほんのり紅い苺色。
 酸味がだんだんと甘みに変わって、ほろりと蕩けてカタチが崩れて……。
 ああやっぱり“いちごみるく”味だ! 間違いない。


150:我が家はメイドお断り ◆wp2/NZ6lZg
08/10/24 17:37:51 p7pkDBs8

 今すぐそれを確かめなくてはと、衝動に駆られて、ガタン! 才人は立ち上がった。
 息を弾ませながら、背後からルイズに忍び寄る。
 抱きしめるように両腕をルイズの体に回すと、もどかしげに下へと探りをいれていった。
 ルイズの手触りは、とても柔らかで温かい。まるで生まれたての雛のよう。
 髪から漂う香りはストロベリーではなく、甘ったるいフローラル。
 着ているメイド服の丈はとても短いので、才人はしごく簡単に、するりとルイズの足の合間に手をすべりこませることに成功した。
 触れた場所の温かく湿った感触に、ゴクリ唾を飲む。いよいよ最後の砦の一枚布を突破しようと、才人が指を動かしたその時。
 ルイズの寝息がぴたりと止まった。
 ハっと反射的に後ろに飛びすさり、才人は胸の高さに両手を上げた。
 
 
「や、やあ。おはよう、ルイズ」
「おはようじゃないわよ……。何してるのよ」
 目をこすりながら、ルイズは聞いた。
「いやナニというか。ちょっとした勢いっていうか。……ほらつまりね、俺も健全な男ですから、ね?」
「へ?」
 いかにもな微妙な言い回しに、察したルイズの頬がみるみる染まる。
「だだ、だったら起こせばいいのに……。なにも寝込みを襲うことないじゃない」
「だってさお前、そういう気分じゃなさそうだったし。何だか難しい考えごとでもしてるような顔してたしさ」
 んー、とルイズは腕を組み、首を傾げた。
「……少しね、頭を冷やしたかったのよ」
「ガリアのことか?」
 尋ねると、ルイズは深く頷いた。
 才人はルイズの正面に座りながら、参ったなという顔をした。
「そりゃさ、悪いとは思ってるよ。お前に相談もせずに断ったりして」
「わかってるんじゃない」
「だけどな、今度のガリア行きは、別に俺が行く必要はなかったんだよ。現地まではオストラント号だし、コルベール先生やキュルケ、タバサにテファだっているんだから」
「でも、姫さまは、あんたが必要だって言ってたわ」
「念には念をってやつだろ。それより」
 才人は声に力をこめた。
「危険なのは、むしろお前の方だぜ。姫さまが留守の間、どうしたって国内の治安は手薄になる。その隙をついて、またお前を狙う人間が現れるかもしれないんだ」
 才人の意見はもっともだった。
 たび重なる戦闘のせいで、『虚無』の存在は、多くの人間の知るところとなってしまった。
 そんな強大な力が、何事もなく放っておかれるはずもない。私利私欲のために力を欲する人間は、この世にごまんといるのである。
 才人は悔しそうに拳を握りしめ、そして力強く断言した。
「けどなルイズ。俺がいる限り、お前に手を出させたりはしない。絶対に守る。安心しろ」
 こんな時の才人は、とても頼もしく見えて、ルイズは舞い上がる心地を覚えた。
 どうしようもなく胸が高鳴って、顔が熱くなる。
 でも、そんな態度を見せるのは照れくさいので、ことさらに素っ気ない口調で、
「だ、だったら、なんでガリアに行くことにしたのよ。それじゃ私を守れないじゃない」
「行けっつったのはお前だろ?」
「知るもんですか。私が言ったからって、はいはいってすぐ聞いちゃうわけ?」
「姫さまが言ってただろ。ガリアに行けば、エルフ族の偉い人と直接話せるかもしれないんだよ。地球に帰る方法が、ヒントだけでも、わかるかもしれない」
 それから才人は、ルイズの両肩に手をおくと、目をまっすぐに見つめながら、
「なあ、ルイズ。俺たちもさ、いつまでも“ごっこ”って訳にはいかないだろ? 世間体だってあるし、それにお前の家族だって……、なんだかんだで最後は許してくれたけど、やっぱりお前のことを心配してると思う」
 ルイズは目を大きく見開いた。
「だからさ、一日でも早く地球に帰る方法を見つけて、ちゃんとお前を俺の両親に会わせて、けじめをつけておきたいんだよ」
「……うん」
「もちろんお前のことも心配だよ。だから俺が留守の間は、ヴァリエールの実家にでも行ってろ。あのカリンとかいう恐い母ちゃんがついてれば安心だし、それに親孝行にだってなるしな。な、そうしろ」
「……うん」
 

151:我が家はメイドお断り ◆wp2/NZ6lZg
08/10/24 17:38:58 p7pkDBs8
 
 才人の言葉を聞きながら、段々とルイズは頷くしかできなくなってしまった。
 ルイズが思っている以上に、才人はルイズの考えを理解してくれているらしい。ルイズの気持ちを尊重しながら、物事を考えてくれているらしい。それがわかったからだ。
 一方でルイズは思った。
 そんな才人に、自分は釣りあうだけのものを返せているだろうか……、と。
 自分がどれだけ、才人のことを大切に思っているか……。
 そのことを、ルイズはまだはっきりと、才人に言葉で伝えてはいない。
 今回のガリア行きだって本音では、才人に行って欲しくはないのだ。
 ようやく苦労して二人きりになれたのに。
 それなのに一ヶ月も離ればなれなんて、とても耐えられそうにない。
 ましてや、あの二人が一緒とあっては。
 アンリエッタ。そしてシエスタ。
 過去に才人と、一方ならぬ経緯のあった二人である。
 それだけじゃない。タバサやティファニアも同行するという。
 才人を信じていないわけじゃない。でも……。
 ああ、そうじゃない。ルイズは必死に首を振った。
 違う。ヤキモチを妬きたいわけじゃない。
 いかに自分が才人を好きか、まずそれを伝えなければ……。
 ルイズはそのことを、ギーシュ達が帰った後で、ずっと考え続けていたのだった。
 告げるとしたら、今というタイミングをおいて他にない。
 
 
「……ルイズ?」
 黙りこんだルイズを、才人が心配そうに見た。
 ルイズは勇気を振り絞って、口を開いた。
「あ、あのね、サイト」
「ん、どした」
 ルイズは言いづらそうに、もごもごと言葉を紡いだ。
「あのね、サイト。私ね、ほ、本当はその……」
 ようやくそこまで言って、ルイズは急に言葉を飲みこんだ。
 気づいたからだ。
 “本当はサイトにそばにいてもらいたい。”
 もしそう言ってしまえば、
 今度こそ才人はガリア行きを止めてしまうかもしれない。
 しかしそれは、自分の求める結果とは違う。
 どうしていいかわからず、ルイズは唇を噛んで下を向いてしまった。
「なんだよ。言いたいことがあるなら言えよ。明後日にはいなくなっちゃうんだぞ?」
 けれども、ルイズは続く言葉を見つけられず、黙りこくるばかり。
 しばらくの沈黙の後で、才人はゆっくりと俯いているルイズの頬に手を伸ばすと、そのまま顔を近づけてきた。唇が重なる。
 同時に、ルイズの中に才人の“記憶”が流れ込んでくる……。
 最近は才人も注意を払っているのか、ルイズが怒りを感じるような場面は、ほとんどなくなっていた。
 今流れこんで来ているのは、今日の夕方、ルイズが才人を出迎えたシーンだ。
 妄想の中の才人は、メイド姿のルイズに対して、実際にあったことよりも、さらに先を求めてくる。
 え、え、え、ちょっと! やだみんな見てるじゃない!
 才人から本物のキスを受けながら、一方で、頭の中で繰り広げられているイメージに、ルイズの体がかっと熱くなった。ぷるぷると震える。
 や、ちょっと、そんなコト、やめ、無理、イヤって、言ってる、のにっ! やだぁ!
 びくびくんと跳ねて、ルイズは才人を突き飛ばし、その唇から逃れた。
 ぜえぜえと真っ赤な顔で息を荒げている、そんなルイズを見ながら、
「ってお前、今度は何見たんだよ」
 才人は呆れたように言う。するとルイズは真っ赤な顔でう~と唸り、ぽかぽかと才人の胸を殴り始める。


152:我が家はメイドお断り ◆wp2/NZ6lZg
08/10/24 17:39:59 p7pkDBs8

 ああああんたが悪いのよ! あんたがあんなあんな……。
 それから、ルイズはハっと気がついた。
 そうだ、その手があったじゃない!
 自分が、才人の記憶を見せてもらったのと同様に、自分の記憶を才人に見せればいい。
 実に簡単なことだ。
 それなら言葉よりずっと、正確に自分の気持ちを伝えることができる。
 そうだ、そうしよう!
 
 
「サイト、これガリアに持っていって!」
 ルイズは机の上からあるものを取り上げて、それを才人の胸にぐっと押しつけた。
 才人は驚きの声をあげた。
「ってこれ、お前の日記帳じゃねえか!」
「どうせ向こうにいる間、暇なんでしょ。時間つぶしぐらいにはなるわ」
 そこには、ルイズが才人と過ごした日々の中で、何をどんなふうに感じたのか、そのことが赤裸々に書き綴られている。
 その内容は……、どちらかと言えば、才人に対する愚痴がほとんどだ。
 アンリエッタやシエスタ、他の女の子たち関係のモロモロも含まれている。
 それでも、ルイズの本心が書かれていることには違いなかった。
「なあ、本当にこれ、俺が読んでかまわないのか?」
 目の前で、才人が日記帳の表紙をめくろうとしたので、ルイズは悲鳴を上げた。
「まままだダメ! 出発してからにして!」
 もし目の前で読まれでもしたら堪らない。決心が揺らぎかねない。
「わかったわかった。じゃあ向こうで大事に読ませてもらうからさ。あれだな。帰ってきたら、きっと俺、ものすごいルイズ通になってるな」
 才人は嬉しそうな声で、ルイズの頭をぐりぐりやると、日記帳を机の上に戻して、
「さてと。じゃあ続きしようぜ」
「続き?」
「そそ、続き。……はい、立って。起立~」
「え?」
 わけもわからず、ルイズは立ち上がった。
「そのまま回れ右して、……はい、礼っ!」
「え? え? え?」
 ルイズは才人に言われるがままに、才人に背中を向け、そして椅子に向かってぺこりとお辞儀をする。
「なによこれ、いったい何の真似よ」
「じゃ。いい子だから。ここに手をついて下さいね~」
 才人は鼻歌でも歌うようにそう言って、ルイズの両手をぺたりと椅子につかせた。
 それから、背中で蝶々結びになっているエプロンドレスのリボンをするり解いて、それでルイズの両手首を縛りあげる。
 さらに余ったリボンの端っこを、手際よく椅子の脚にくくりつけた。
「なな、何よこれっ!」
 ここに至って、ルイズはようやく自分の置かれた状況を理解した。
 客観的視点からみるに、どうやら自分は腰を上に突き出したひどく恥ずかしい格好をしていて……、
 ずるり。
 才人の手によってメイド服の裾が、一気に胸の辺りまでめくれ上げられた。
 露わになった腰から胸にかけての素肌を、空気がひんやりと撫で上げる。
「やぁあああああああああ!」
 ルイズは叫び声を上げて、椅子を抱きかかえるように、しゃがみ込んでしまった。
「ばか、ばかばかばかっ! いきなりなんて格好させるのよぅ!」
 涙声でルイズは訴える。
 しかし才人はけろりとしたものだ。
「こらメイド。ご主人様にその口の利き方はないでしょ」
 なぜならこれはプレイの一種。
 決して恋人をイジめているわけではないのだからして。


153:我が家はメイドお断り ◆wp2/NZ6lZg
08/10/24 17:40:58 p7pkDBs8

「さ、立って。ご主人様にちゃんとご奉仕しなさい」
「いやっ、いやったら絶対にいや!」
「い~や~じゃないの。ほら、立って。はい、いい子いい子」
「ううううう゛~~~」
 腰に手を添えてを持ち上げようとするが、ルイズは頑なに抵抗する。
 仕方なく才人は、ルイズに言い聞かせた。
「なあ、ルイズ。ガリアに出発したらさ、俺、毎晩ひとりぼっちでさみし~くなるんだぞ。今ぐらい好きなコトさせてもらっても、バチはあたらないと思うんだよな」
「で、でもっ」
「毎晩、お前のこと思い出すからさ。あのメイド姿、可愛かったな~って。な?」
 優しく頭を撫でてやりながらそう言うと、
「ばかぁ、もうサイトなんて嫌いなんだから……」
 ルイズは頬をふくらませながら、ぐすぐすと力なく、すねたように呟く。
「お風呂ぉ……、明かりぃ……」
「風呂はあと。明かりこのまま」
 しれっと言った後で、それから才人は、あ、と思いついた。
「そうだ。お前の日記さ。ずいぶん詳しく書いてるみたいだけど」
「それがどうかしたの?」
「やっぱり……、こういうのも書いちゃってるわけ?」
「こういうの?」
「うん。こんなの。『今日はメイドの曜日です。私もメイドの日は大好きです。だってメイド姿の私ってばすっごく可愛いんだもの♪ サイトもご主人様役をはりきってくれました。いつもより激しく愛してくれたので私も大満足、キャっ! また来週もこんなだといいな。まる』」
「なななな、なわけないでしょ! バカ~~~~~~!」
「や、やっぱり?」
 才人は、いやあ残念だ、とかなんとか言いながら、真っ赤な顔でわめき叫ぶルイズを抱きしめて、あやすように優しく揺すった。すっかり手馴れた扱いである。
 ついでに耳だの首筋だのに舌を遊ばせていると……、風船がしぼむように、みるみるルイズの声が小さくなって、そして、
「……あんまり、恥ずかしいのはやめてね?」
 とか言いながら、おずおずと自分から膝立ちを始めた。
 恥ずかしそうに突き出された白い二つのふくらみ。それを僅かに覆う薄い布きれ。
「あ、あんまり見ちゃ……、やだ」
 テンションが急上昇を始める。
「こら台詞。今日はメイドじゃなかったっけ」
「……あ、あんまり見ないで下さいまし。ご主人様、どうかお情けを……」
 照れと屈辱で、ルイズの声と体がぴりぴりと震える。
 刹那、才人の体を熱いものが走り抜けた。もう待ったなし!お預けも無理!
「めめめメイドさん最高! いちごみるく最高! ルイズ最高!」
 イきます! その布に指をかけて、一気に引きおろそうとした。
「あ、サイト……だめ」
 覚悟を決めてルイズが目をつむる。その時、ノックの音とともに、誰かが入ってきた。
「お飲み物をお持ちいたしましたぁ」
 すたすたと歩み寄りながら、その人物は明るい声で言った。
 
+ + + 


154:ぎふと ◆wp2/NZ6lZg
08/10/24 17:42:12 p7pkDBs8
ふう…。シエスタ(偽)滑り込みセーフ。危なかった。
次回が最終話となります。真シエスタも登場します
エロが薄い分せめて良い結末にしたい……。ぼちぼちと頑張ります。

#文字密度。少しでも改善されてると良いんですが…

155:名無しさん@ピンキー
08/10/24 17:51:35 WOZsXVIv
>>141
どこぞの女性漫画家がエッセイで書いていたんだけど
思春期を悩み多く過ごしたりする人は、胸が小さいとか言ってたな
その人の母親は胸がでかく性格は楽天家でいい加減
漫画化本人はどうでもいいことで悩む性格で胸は小さいらしい
これを作中の人物当てはめると
ルイズ 魔法が使えず捻くれ悩みまくりの上に、
陰口と悪口を言われたと思われ 
まあ親にはと姉には大切にされてたらしいが本人は気が付かず
タバサ 父親を殺され、母は廃人、命がけの任務で苦労しまくり
モンモン 家が貴族としては貧乏なので苦労してるみたいだが
テファ 妾の子とはいえ、両親に愛されたらしい
キュルケ 親は我侭邦題を許容しているから愛されてるっぽい
なんか作中人物の精神衛生上の環境の良さ=胸の大きさが
そのまま現れてるっぽいなwww

156:名無しさん@ピンキー
08/10/24 17:53:22 WOZsXVIv
>>154
おお、続きGJ!です

157:名無しさん@ピンキー
08/10/24 18:01:36 YfI3KkvQ
相変わらずのチャイチャっぷりでした!!GJ!!

158:名無しさん@ピンキー
08/10/24 20:45:02 p7pkDBs8
流れてるので念のため。
>>83の投票は今日〆だそうですよ。

159:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM
08/10/25 00:07:16 gJbOP1S/
ノックの後返事がなかったら一度ドアの外から声を掛けるのが礼儀じゃぜwww


そんでもって、投票終了しました。結果↓
URLリンク(zerokan.digital-ark.com)
アン様つええな。やっぱみんなのひめさまだ。

そんなわけでロイヤルビッチで一本書いてきますノシ

160:名無しさん@ピンキー
08/10/25 00:41:08 dVVt7oSi
やっぱりみんなアン様分が足りなかったんだなw

161:名無しさん@ピンキー
08/10/25 01:11:12 zY6ZauxT
全裸だと夜は肌寒いぜ…ネクタイでも締めてしのぐとするか

162:名無しさん@ピンキー
08/10/25 02:03:47 0AT6bj5S
靴下も忘れるな

163:名無しさん@ピンキー
08/10/25 02:04:23 jIUhVxeo
秋だなぁ

164:名無しさん@ピンキー
08/10/25 03:26:36 vIW7lRbv
>>161
こいつを貸してやるよ


つシルクハット

165:名無しさん@ピンキー
08/10/25 07:16:05 vQ6jJSzk
これも貸そうか?

つ白手袋


166:名無しさん@ピンキー
08/10/25 08:27:39 +EsS0N1/
イザベラやタバサになら張り切って仕えたいが、
わたあめだと素直に命令聞きたくない不思議


167:名無しさん@ピンキー
08/10/25 08:38:23 6w89DtKB
俺はアン様の言うことしか聞きたくないね

168:名無しさん@ピンキー
08/10/25 10:05:31 Za9pIiLB
なんでだろうなロイヤルビッチだとなぜかものすごく世間的にも+のイメージな感じに聞こえる

169:名無しさん@ピンキー
08/10/25 12:32:52 QpidzsjU
>>166
逆だ。
わたあめには「素直に命令聞かせる」だろう。

170:名無しさん@ピンキー
08/10/25 14:17:50 +EsS0N1/
>>169
そ れ だ !
どうも傾国の姫ってイメージになってやらしい

171:名無しさん@ピンキー
08/10/25 18:47:49 Za9pIiLB
首輪つけて犬座りさせた状態で目の前にご飯(チキンとかフライドポテトのような物)をちらつかせて
口だけで食べてごらんって言って必死に頭を突き出して食べようとしてる目の前でそのご飯を食べてやりたい


172:名無しさん@ピンキー
08/10/25 18:50:48 FS+ZvLQG
流石にキモくなってきた

173:名無しさん@ピンキー
08/10/25 18:56:41 EFfcn6bR
いいや、まだまだいくぜ!

174:名無しさん@ピンキー
08/10/25 19:27:57 6w89DtKB
じゃあとりあえず縛ってひざまずかせたあと
希望者つのれるだけつのって、アン様の周囲を取り巻かせて
白濁シャワーの中で泣き出すまでぶっかけさせ続けたい

175:名無しさん@ピンキー
08/10/25 19:29:39 EFfcn6bR
その後、大型犬に犯させたい

176:名無しさん@ピンキー
08/10/25 21:02:29 10vH2C4e
普通に姫様との濃密に交わりたいわ
ボルボ氏のアン様のように

177:名無しさん@ピンキー
08/10/25 21:10:03 1RSOZRtZ
一瞬、「ボルボ氏と濃密に交わりたい」に見えた(;´Д`)

178:名無しさん@ピンキー
08/10/25 23:39:40 AagFatWb
ボルボ氏は二十代後半の巨乳美女キャリアウーマンだよ?
女だてらに競争社会の最前線で戦いつつも、多くの部下を抱える責任の
重さと仕事に対するプレッシャーから、夜遅くマンションに帰り着く頃には
心身ともにくたくたの彼女。
シャワーを浴びたのち、濡れた前髪を撫で付けながらバスローブ姿でPCを
起ち上げた彼女は、どこか境遇の似たアンリエッタと自分とを重ね合わせ、
おのが筆致の赴くまま激しく艶やかに乱れさせることで、熟れた肢体の
内側に抑圧された自己を解放しているのです。

179:名無しさん@ピンキー
08/10/26 09:32:45 AZh2k+xm
>178
方向性は同じさ、『ただ、幸せに生きていた少女』『力の限り生きてきた、キャリアウーマン』
それが、ぶち壊されて、人生を・人としての生を・崩されるんだ、ツボだよホント。
もっと増えないかなぁ、鬼畜モノ(アン様の)。

180:名無しさん@ピンキー
08/10/26 12:24:30 GaIXv7Th
アン様にかぎらず鬼畜モノはもっと読みたい

181:名無しさん@ピンキー
08/10/26 12:43:41 zEDO+zzQ
いや、鬼畜物じゃなくて
ラブエロ超濃厚セクロスがいいだろ

ローション代わりに蜂蜜使うわ、じっくりゆっくり突くこと1時間以上
その後は密着セクロスでフィニッシュ

こんなアン様物が読みたい

えぇ、こういうセクロスがしたいんですorz

182:名無しさん@ピンキー
08/10/26 12:47:40 FuOYG/T1
アン様とポリネシアンセックスしたい

183:名無しさん@ピンキー
08/10/26 14:06:32 Bo2252vA
ポリネシア人のセックスってそんなに凄いの?

184:名無しさん@ピンキー
08/10/26 14:59:08 Qgkcpvwk
ハルケギニアのエッチはシンプルなのかもね。

剥く → 入れる → 出す → 引き抜く → おしまい

みたいに。 

185:名無しさん@ピンキー
08/10/26 15:35:03 mecjVFAi
凄い量の単発だ
どっかでヲチされてんのか?

186:名無しさん@ピンキー
08/10/26 17:01:16 e8fPi0Js
遅ればせながら、アン様おめでとう! さすがロイヤルビッチ様は強いなぁ
どの書き手さんのアン様も、それぞれに味わいがあっていい
ぜひ濃厚なのをお願いします。(>>184じゃ10行で終わってしまうよ)



…あと投票祭りムードの邪魔をして悪かったです(←KY認定!
外泊前のドタバタで投下したんだけど、バチがあたったのか酷い風邪で帰ってきてしまったよ…orz

187:名無しさん@ピンキー
08/10/26 17:27:30 0raAE6Fx
キリスト教でしたっけ、生殖以外の目的での性行為を否定しているのは。
ハルケギニアは中世っぽいから快楽を得る手段としての性行為はそれほど発達していない―あからさまに言えばプレイの幅が狭いとか。

……現代日本の思春期のオタク少年平賀才人、その妄想力を持ってハルケギニアに革命を起こせるか。

188:名無しさん@ピンキー
08/10/26 17:52:43 GaIXv7Th
マジレスするとゼロ魔のモデルとなった17世紀は近世。
浣腸器をつかった浣腸プレイ・アナルセックスはじめ変態行為はそれなりに発展しており、図も残されてる。
ただし19世紀になってさえ、変態行為で逮捕されたサドなどの例もあり、大っぴらにやるとまずかった。

189:名無しさん@ピンキー
08/10/26 17:57:58 FuOYG/T1
ポリネシアンセックスとは
URLリンク(ja.wikipedia.org)

190:名無しさん@ピンキー
08/10/26 18:00:48 RevDEp+R
>>187
初めて訪れた娼館での行為が>>184だったのでカルチャーショックを受ける才人とか?
で、性行為に快楽を求めることを広める運動を始め、少子化に悩むトリステインに貢献する、と

191:名無しさん@ピンキー
08/10/26 18:04:05 Lhqp7zIG
>>189
すごいな前戯に4日以上かけるのか今度試してみよう

192:名無しさん@ピンキー
08/10/27 01:07:44 Lnt3PFY6
>>189
じゃあ俺も試してみるかアン様に

193:名無しさん@ピンキー
08/10/27 01:52:13 1+FnyRC+
アン様の♀おち○ちんなら四日間弄り回せる自信が有る

194:名無しさん@ピンキー
08/10/27 01:57:01 QAAqysAR
俺も姫様のお乳なら1週間舐めまわせる自信がある

195:名無しさん@ピンキー
08/10/27 02:27:40 QUC7oDam
弄る(一週間) → 入れる(1分) → 出す(1秒) → 引き抜く(10秒) → おしまい

196:名無しさん@ピンキー
08/10/27 02:30:54 8afcckFq
>>195
変態の鬼乙

197:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM
08/10/27 03:46:02 vXfFl3K2
はい、それじゃあアン様投下いきますよ。
でも終わってないのね。
ていうか7日間ぶん書く予定なので全キャラは無理だってばさ!

というわけで一日目いきます。途中で終わってるけど堪忍な!

198:ぼくらの7日間戦争~一日目 ◆mQKcT9WQPM
08/10/27 03:46:51 vXfFl3K2
「ええと…確かに、王宮からの紹介状ですね。
 ミス…」
「シュトリ。アン・シュトリですわ」

受付の騎士に招待状を手渡し、アンリエッタの変装した街娘『アン』はにっこりと笑う。
もちろん、名乗ったその名は偽名。秘密を暴き、望みの異性を愛し合わせることのできる力を持った伝承の中の精霊の名前。
名乗る名前などどうでもよかったが、どうしても才人との一週間を手に入れたいアンリエッタは、その名にあやかることにしたのだった。
騎士は招待状の入った書簡を開き、招待状の押印を確認する。そこには確かに、アンリエッタ女王のサインと、王家の押印がされていた。

「はい、確かに。では、箱の中から一つ、クジを引いてください」

言って騎士は箱を指す。
箱はだいたい大人の男が両の腕で抱えられる程度。その天辺に、大人の頭がすっぽり入りそうな丸い穴が開いている。ここから腕を差し入れ、クジを引くのである。
ちなみに、アンリエッタに先行してタバサとルイズがクジを引いた。

「何よ、『解体・始祖の祈祷書』って!!今更使い方解説してんじゃないわよっ!」

ルイズの引き当てたのは三等の景品。王家に伝わる、始祖の祈祷書の取扱説明書のようなもの。
つい先日、王家の書庫で五代前の王が街娘に宛てたこっぱずかしい詩が満載の恋文がページに挟まれた状態で、切り取られた百科事典のページの間に挟まれているのが発見された。
歴史学的にはものすごく貴重で、なおかつ虚無の担い手にとってはなくてはならない本のはずだが、ルイズにとっては便所紙にもならない虫食いの紙の束である。
そしてタバサはといえば。

「…。………。」

無言で、中庭の隅に四等の景品である『破壊の杖』を埋めている。
そんなライバルたちを尻目に、アンは優雅にクジの箱に手を差し入れる。
そして。

あった…!

そう。それこそは彼女が確実に才人を手に入れるために仕込んだ罠。
才人のクジに仕込んだ、砂鉄まじりのインク。
それが、彼女の嵌めた磁力を持った指輪に、吸い寄せられ、白魚のような指に張り付いた。
もし、先にこれを引かれたら。
そんな懸念もないではなかった。
しかし、もしこの数のクジの中から、才人を引き当てる運が彼女たちにあったのなら、諦めてもいい、そう思っていた。
だがそうはならなかった。
彼女達は、負けたのだ。
王との戦いに。
そして、遠慮して彼女より先にクジをひかなかった二人は、そもそも戦いにすらなっていない。

いかな手段を用いても、勝利を手にするのが王の道。悪く思わないで下さいね、シエスタさん。ティファニア。

心の中だけで二人に謝り、アンはクジを穴から取り出す。

「これでお願いしますわ」

三角に折られ、中身の見えないクジを、アンは騎士に手渡す。
騎士はそれを開け、そして、中身を告げる。

「一等です!おめでとうございます!」

騎士の声に、周囲から同情半分の拍手があがる。

199:ぼくらの7日間戦争~一日目 ◆mQKcT9WQPM
08/10/27 03:48:09 vXfFl3K2
そして、件の四人は。

「ちょ、待ちなさいよ!なんでそんな都合よく!」
「…やられた…!」
「こ、こんなことなら遠慮なんかするんじゃなかったぁ…!」
「…あとで混ぜてもらお…」

ルイズはアンに掴みかかろうとして事情を承知して中庭で警護に当っていたアニエスに取り押さえられ、タバサは勝負だから仕方ない、と諦め、シエスタは次の策を練り始め、ティファニアは才人へのおねだりの台詞を考え始めた。
四人四色の反応が交錯する中、アンはまるで本意でない、と言わんばかの表情でクジを眺める。
そして、中庭から引きずり出されたルイズを除いた、その表情をいぶかしむ三人の前で、言ってのけた。

「私、ただの街娘ですから。シュヴァリエをお借りするなんてできませんわ。
 つきましては、この景品は王家に返上したく思います」

言って、目の前に立つ係りの騎士にクジを突き返す。
その言葉に最初に合点がいったのはタバサ。

「…し、しまった…!」

気づいた時には遅かった。
バルコニーの女王は、階下よりのその報を聞くと、少し考える素振りを見せた後、宣言する。

「では、シュヴァリエ・サイトには、一週間私の傍仕えを命じます。
 これから一週間、公私共に仕えて頂きます。よろしいですね、シュヴァリエ・サイト」

その発言に、周囲の貴族たちからやっぱりか、という声が上がる。
当然と言えば当然なのだが、貴族たちの中で才人とアンリエッタのただならぬ関係を知らぬ者はほとんどいない。
事あるごとに才人の所属する水精霊騎士団には王家がらみの任務が任されたし、さらにその後、才人に直接労をねぎらうアンリエッタの姿を、たくさんの貴族が目撃している。
七万の大軍を止めた若き英雄に、若い女王が熱を上げるのも当然だろう、そう思っている者が大半だった。
そして、この女王の言葉で、二人の関係はさらに進展することになった。
今までは噂や憶測に過ぎなかった女王と英雄の関係は、この発言で白日の下に晒されたのだ。
いかに上納の代わりの役とはいえ、平民出の一介の貴族に、女王の近衛をたった一週間とはいえ任せるなどありえない。
それをアンリエッタ女王はさらりと命じた。
つまり、彼女は公式の場で『シュヴァリエ・サイトは女王と公私を共にするに値する男性』と発言したに他ならない。
今までは一介の騎士だった才人が、これにより『女王の番となる英雄』となったのである。


そして。
才人はその夜から、アンリエッタの公私を守る近衛として、王城に寝泊りする事になったのである。

200:ぼくらの7日間戦争~一日目 ◆mQKcT9WQPM
08/10/27 03:49:26 vXfFl3K2
最初の日。
王城に泊まった最初の夜は何もなく過ぎた。
てっきり喜び勇んで寝室に夜這いをかけてくるだろうと予想された女王はしかし、結局やってこなかった。
才人は、あてがわれた女王の部屋の隣の小さな部屋でメイドの運んできた朝食を平らげ、言われたとおり正装として渡された白い礼服に着替え、仕事の説明をするといっていたアニエスを待つ。
待つ退屈さに才人が大あくびをした瞬間。
ノックもせずにアニエスが入ってきた。

「…なんだその緊張感のない顔は」
「…ノックくらいしてくださいよ…」

才人の突っ込みにしかし、アニエスは呆れたように言う。

「何を暢気に言っている。一週間だけとはいえ、お前は今日から女王の近衛だ。
 公私ともに女王に仕える身、気を抜く事など赦されぬと思え」

言ってアニエスは扉の陰から台車に乗った一着の甲冑を部屋に入れる。
その甲冑は薄い鉄板でできており、腹部から胸だけを覆うデザイン。
それに、肩当と、同じ材質であろう篭手が左手のぶんだけ、付く。
白を基調として、各所に金の縁取りがある。
白い礼服の才人がこれを着れば、立派な近衛騎士のできあがりというわけだ。
同じ台車の上には、同じような色遣いの、赤い鞘に収められた細身の片手剣が置かれていた。

「これを着て、着いて来い。早速仕事だ」

才人は言われるがまま、甲冑を着こんで、剣を腰に提げ、アニエスに続く。
王宮の廊下を進んでいくと、すぐに謁見の間についた。
朝早い謁見の間は、掃除をする下働き以外は姿はない。
そしてアニエスは言った。

「まずは、謁見の間に異常がないかチェックしろ。傍仕えの大事な任務の一つだ」

常に権謀術数の中にいる王のために、夜の間に、謁見の間に何か仕掛けられていないか、チェックする必要がある。
才人は言われるまま、謁見の間を隅から隅へ見て回る。
そう広くはない謁見の間なので、意外とすぐにチェックは終わる。
その間に、下働きたちの掃除も終わり、謁見の間に残ったのはアニエスと才人だけ。

「終わりましたー」
「異常はなかったようだな。女王陛下がここに見える前に必ずこれはやっておけ。
 明日からは一人で起きて、ちゃんとやるんだぞ」

まるで弟に対するような口調でアニエスは言う。
そしてそれを見計らったかのように、女王とマザリーニが謁見の間に現れる。

「おはようございます、シュヴァリエ。今日から一週間、よろしくお願いします」
「おはようございます。ひ…じゃない女王陛下。こちらこそヨロシクお願いします」

思わずクセで『ひめさま』と言いそうになり、慌てて言い換える才人。
そんな才人を、まるで婿を品定めする花嫁の父親のような視線で、マザリーニも挨拶をする。

「今日から一週間、陛下の近衛を頼むぞ、シュヴァリエ」
「まかせてください。…でも何すりゃいいんですか?」

当然だが、才人はこれから何をすればいいのかを知らない。
マザリーニは言った。

「女王陛下の脇に控え、万が一の際には陛下を守る盾となるのだ。
 具体的に言うとだな、謁見が終わるまで、玉座の横で立って女王陛下を守るのだ」

つまり、謁見の間のボディガード。
何事もなければただ立っているだけの仕事、ということだ。

201:ぼくらの7日間戦争~一日目 ◆mQKcT9WQPM
08/10/27 03:50:43 vXfFl3K2
なんだ楽な仕事じゃん、と才人はタカをくくっていたが。
アニエスの言葉に、近衛がいかに大変か思い知らされる。

「ちなみに今日は謁見が夕方までひっきりなしだ。
 謁見の間は昼も喰えないし休憩もできんからな。覚悟しておけ」

それを聞いた才人の甲冑が、少し重くなった、気がした。

そして、何事もなく一日が過ぎる。

「疲れた~~!」

最後の謁見の貴族が帰った後、才人はほっと胸を撫で下ろす。
そんな才人に、アンリエッタが労いの声をかける。

「お疲れ様でした、シュヴァリエ。
 これで今日の公務はお終いです。よかったら私の部屋で一緒にお食事でもいかがです?」

マザリーニもそれを聞いていたが、とりあえず何も言わない。不干渉を決め込んでいる。
アンリエッタのその言葉を聞いた途端、才人の腹がぎゅう~っ、と鳴った。
才人は節操のない自分の腹の虫に、女王に頭を下げた。

「あはは。…すいません」
「うふふ。私もお腹がペコペコ。
 マザリーニ郷、二人分の食事を私の部屋へお願いします」

マザリーニは「畏まりました」とそれを受けつけ、謁見の間を出て行く。これから厨房に向かい、その旨を伝えるのだ。
当然、アンリエッタも才人も昼食は抜きである。
二人は女王の部屋で、少し早めのディナーをとることにした。



まあ、上納の義務の代わりだってえならこのしんどいのも仕方ないよな。
なんて考えながら、俺たちは女王陛下の部屋につく。
つったって何回も出入りしているアンの部屋なんだけども。
でも、この部屋はぶっちゃけトリステイン魔法学院の女子寮より質素だ。
簡素な木の丸テーブルが中央にあって、頑丈な木の椅子が二脚、その周りに対面になるように置いてある。
部屋の奥には衣装部屋。女王陛下の服は全部ここに入っている。
そして、他の家具といえば大きめの棚が一つと、鏡台が一つ、大きなベッドが一つ。
本棚やら箪笥やら大きなランプやらのある学院の寮とはえらい違いだ。
なんでも前の戦争で国民が被った損を、王家の私財を投げ打って賄ったらしい。
そのせいでトリステイン王家は下手な貴族よりも金がないらしい。
まあそれでも王様だから、お金を稼ぐなんてことはしなくてもいいんだろうけど。
アンは王冠を脱いで大切そうに鏡台に置いて、机にかける。
その机の上には、ずいぶんと質素な晩御飯。
パンに、野菜のシチューに、薄い肉を焼いたステーキ。申し訳程度のデザートに、剥いた林檎。
…下手すりゃ学院の食堂のランチのが豪華だぞこりゃ。

「さ、サイト様も掛けて」

アンはそう言って俺を促す。
俺は、食事の邪魔になるので、今まで纏っていた甲冑を脱ぐ。

202:ぼくらの7日間戦争~一日目 ◆mQKcT9WQPM
08/10/27 03:51:20 vXfFl3K2
すると。

むわ。

うわなんだコレ。
汗で蒸れてめっちゃ臭う!
俺は、鎧の下で汗を掻いていたことをすっかり忘れていた。
しっかし我ながらくっせー!
俺がそうして自分の汗のにおいに辟易していると。

「どうました?お食事が冷めてしまいますわ」

なんて言うので仕方なく、俺は席に着く。
…でもやっぱ気になるなあ。

「…あのさ、臭わない?」

恐る恐る俺はアンに尋ねる。
アンはこくん、と首を傾げて応える。

「?シチューのいい香りがしますけど?」

…よかった。そんなに臭ってるわけじゃないんだな。
俺はほっと胸を撫で下ろし、食事にありつくことにした。
そして、食事は二人で今日の事を話している内に終わる。

「ごちそうさまでした」

スプーンを置いて、食器を纏めるアン。
女王なのにそんなことすんの?なんて尋ねたら、

「食事を自室で頂いたときは、食器を纏めてドアの前に出すんです。
 そうしておけば、下働きの人も手早く食器を片付けられるでしょう?」

そうか。
下働きの人たちが、こうした晩御飯の食器を下げに来るのは、まだ日の昇らない早朝。
もし今のうちにそうしなければ、寝ているアンが起きて部屋を出るまで、女王の部屋に限っては、その仕事ができない。
なるほどなあ。こんな細かいことまで気を遣ってんのか。いい女王様じゃんか。
なんて俺が感心していると。
いつの間にか俺の隣に来ていたアンが、鼻をすんすん言わせている。
…ま しゃ か 。

「汗臭いですわね、確かに♪」

やっぱ臭ってたかー!
…ん?ちょっとまて?今語尾に音符マークついてなかったか?

「サイト様。ちょっとこっちへ来てくださいな」

言ってアンは俺の手を引く。どうやらベッドに連れて行くつもりらしい。
…やっぱそーか。そーくるか。
まあアンだしロイヤルビッチだししょうがないかあ、などと俺が思っていると。

「はい、脱いで脱いで。ばんざーい」

俺をベッドに腰掛けさせたアンが、目の前でばんざいしてみせる。
よーするに脱がせるから俺にばんざいしろと。

203:ぼくらの7日間戦争~一日目 ◆mQKcT9WQPM
08/10/27 03:52:33 vXfFl3K2
「いや自分で脱げますから」
「はい、ばんざーい、ばんざーいですよ」

反論したけど、アンは俺がいう事を聞くまで諦める気はないらしく、目の前でぽよんぽよん胸を揺らしながらばんざいの動作を続ける。
…正直このぽよんぽよん揺れるのをもうちょっと見てたい気もしたが。

「…ばんざーい」

俺は諦めて両手を上げる。
すると、アンは手馴れた手つきで礼服の前を開け、するりと上着を脱がせてしまう。
もちろん、下に来ていた綿の下着も脱がせてしまう。
俺は上半身すっぽんぽんにされた。
そして、俺が腕を下ろそうとすると。

「はい、そのままばんざいしててくださいねー」

…?なんじゃ?
アンの言うまま、俺は両手を上げたままにする。
すると。
アンは意外な行動に出た。

204:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM
08/10/27 03:53:18 vXfFl3K2
はい、今日は以上。
一日目エロパートは後日なんじゃぜ。
んじゃねゆノシ

205:名無しさん@ピンキー
08/10/27 03:56:13 ZhhY9JUe
と言いつつすでに全員分書く気まんまんのへんたいさんGJです

姫様ずるいなぁ

206:名無しさん@ピンキー
08/10/27 03:56:20 lp9M2Qzd
>>204
お休みなさいませ

続きを楽しみにしております

207:名無しさん@ピンキー
08/10/27 05:38:10 ciDMbkok
>204
投下乙です!

アン様ズルいwww
エロパートも期待しております!

実際に書くのは1位のアン様と次点のタバサかな?
7日分×人数分はせんたいさんでもキツそうだ…


208:名無しさん@ピンキー
08/10/27 10:13:03 8x/8VFSh
これが噂のレイニー止めって奴か…!
俺の股間は雨降り直前だぜ

209:名無しさん@ピンキー
08/10/27 18:09:18 oJ97xe8e
王との戦いっつーかカイジに出てくる帝愛の会長じみたロイヤルビッチの策略が見事
続きも期待してまーす

210:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM
08/10/27 19:29:59 1tyzbzcA
ついにノートPC買っちまったぜ!
しかし100円でノートが買えるとか時代は変わったのう…。
あ、ちなみに自分の買ったのは9980円のだから!

まあ近況はともかく投下いきます

211:ぼくらの七日間戦争~一日目 ◆mQKcT9WQPM
08/10/27 19:31:46 1tyzbzcA
ぺろ。

「うわひゃっ?」

才人の一番汗で汚れた場所…脇の下を、アンリエッタは舌で舐めたのだ。
少しの塩気と…濃縮された男の味。
才人の汗を味わい、アンリエッタの芯がじん、と疼く。
頬を赤らめ、唇に指を沿え、才人の味を反芻する女王に、才人は突っ込む。

「な、なにやってんすか!」

もちろん、汗を舐めたのである。
まるで恥らう乙女のように上半身を両腕で抱えて捻る才人に、アンリエッタの嗜虐心がうずく。

「駄目ですよサイト様。汗掻いてるんだから、吹かなきゃ♪」

淫靡な笑顔でそう言って、アンリエッタは才人の肌に顔を寄せていく。

「いやちょいまち!ていうか舌で舐めるなって!タオルドコー!?」

ベッドの奥へ後ずさり、逃げる才人。ベッドに這い上がり、才人に覆いかぶさりながら追うアンリエッタ。
いつもとは逆の立場になりつつあることに、才人は本能的に軽い恐怖を覚えていたのである。
命令してこういうことをさせるのならまったく問題ないが、無理やりされるのはどうにも弱い才人だった。

「タオルなぞありませぬ。しいて言うなら、今は私の舌がタオルです」
「何ぞそれ!そんなタオル聞いたことないって!つうかくすぐったいんだってば!」

あくまで抵抗の姿勢を見せる才人に、アンリエッタはむっとする。

「シュヴァリエ。私は公私共に仕えなさいと言った筈。あなたは否定しませんでしたわよね?」
「い、いや確かにそうだけども!」
「なら、この一週間はあなたは私の忠実な下僕ですわ。ですから抵抗は、き・ん・し♪」
「いやまってその理屈おかし…むぐっ」

なおも抵抗を続ける生意気な騎士の唇を、女王は自らのひとさし指と中指で塞ぐ。
そしてそのまま指で才人の口を封じて、言った。

「ちょっとお黙りなさい。それと、噛んだりしたら、承知しませんわよ」

口の中に白魚のような指を突っ込まれ、そのまま頭をベッドに押し付けられる。
才人は、抵抗を諦めることにした。
両腕を開き、裸の上半身をアンリエッタに晒す。
その胸板に、アンリエッタは今度こそ遠慮なく、舌を這わせる。
しかし気化しやすい汗は、先の騒ぎの間に大半が乾いていた。
だが、本来の目的は汗ではない。
才人の肌を、才人の味を、才人の匂いを愉しむ。
それこそが、アンリエッタの目的。
才人が普段自分の乳房にしているように、アンリエッタはぴちゃぴちゃと乳首を中心に舐めまわす。

「んぐ!…んっ!」

指でくぐもった才人の声が漏れる。
その嗜虐心をそそる声と、舌に広がる才人の肌の味が、より一層アンリエッタの芯を刺激する。

「ん…うふ。サイト様のあじ、おいし…」

淫らに微笑みながら、才人を味わう女王。
舌を這わせながら、才人の口の中でアンリエッタの指が蠢く。


212:ぼくらの七日間戦争~一日目 ◆mQKcT9WQPM
08/10/27 19:32:39 1tyzbzcA
…くっそ、なんか悔しいぞ…!

舌での刺激もなかなか心地よいものがあったが、なんだか負けている気がして才人は内心歯軋りする。
なにせ、いつもは自分が主人で、目の前で痴態を晒すこの娘は哀れなメス奴隷なのだ。
なんとかして逆襲できないものか、と思案する。
すぐに、才人は思いつく。
口内でもぞもぞと蠢く白百合の花弁に例えられる指。
そこへ、才人は舌を絡ませる。

「ひゃんっ!?」

その瞬間、胸板を舐めていたアンリエッタの動きが止まる。
効果アリと悟った才人は、口の中に差し込まれたままの指を、べろべろと舐めまわす。
口内から指を出すだけでいいのだが、才人を黙らせるために口の中から出すわけにはいかない。
しかし、この刺激は疼く自分の芯を蕩けさせてしまう。
隙間のある口内を必死に逃げ回るが、才人の舌は容易くアンリエッタの指に絡みつく。

「ふぁ、だめ、なめないでぇ…っ!」

指先で感じる感覚は鋭く確実に、アンリエッタの芯を融かしていく。
指を嬲られるだけで、アンリエッタは才人の胸板で溶けていく。
しかし。
負けるわけにはいかなかった。
せめて、才人と対等にならなくては。
王と奴隷では、意味がないのだ。
アンリエッタは気丈に目的を思い出し、負けるものかと才人の肌に舌を這わせる。
ぴちゃぴちゃと互いに舌を使う音が室内にこだまする。
このままでは埒が明かない。
才人はアンリエッタの腕を両手でつかみ、指先に微妙な力を込め、優しく撫で回しはじめた。
アンリエッタは余った指で、才人のわき腹を優しく、時に爪で軽くひっかきながら、撫で回す。
互いに最も感じる部分を刺激せず、やわやわと高めあっていく。
才人の胸板はアンリエッタが零した涎でべとべとになり、アンリエッタの指は才人の唾液でふやけていた。
そして、中天を照らしていた双つの月が傾きはじめた時。
二人はほとんど同時に、互いの舌を相手から離す。

「はぁ、はぁ、はぁ…」
「ん、ふぅ、ふぁ…」

唇の周りを涎でべとべとにし、獣の目になった二人は、見詰め合った。
しかし。
アンリエッタは、すぐに目的を思い出し、必死に自分の獣を押し殺す。

「な、なあ。姫様、俺もう…」

肩を掴もうとする才人の手を、アンリエッタは払った。

「だめです」
「え」

アンリエッタの急変した態度に、きょとんとする才人。
アンリエッタはそんな才人に淫靡な笑顔を向けると、言った。

「先に私を満足させなさい…」

言って、スカートをたくし上げ、すらりとした脚をM字に開く。
白いニーハイソックスがガーターベルトで吊られ、その奥の純潔を象徴する白いレースのショーツは、女王の蜜でぐっしょりと濡れていた。

213:ぼくらの七日間戦争~一日目 ◆mQKcT9WQPM
08/10/27 19:34:07 1tyzbzcA
才人はこくん、と頷いた。

「合点承知だ女王さまーっ!」

そう吼えて極上の芳香を放つアンリエッタの下半身にむしゃぶりつく。
邪魔な薄い白い布を横に引き伸ばし、露になった桜色の裂け目に舌を差し込む。
上の口以上に涎を零していたその穴は、易々と才人の侵入を許した。
才人は舌を奥まで差込み、アンリエッタ中に溜まった女王の愛液を掻き出すと。
そのまま、舌で女陰を嘗め回し、肛門のほうまで舐めまわす。

「ふぁ、そ、そう、いいっ…!」

天井を見上げ、荒い息をつきながら、快楽に震えるアンリエッタ。
嘗め回されるたびにその細い肢体がふるふると震え、声に切なさが増していく。
そして、才人は舐めるだけでは飽き足らず。
雌の裂け目の頂点で勃起し始めた、アンリエッタの核に指をかける。

「あっ…!?」

その鋭い感覚にアンリエッタの身体がびくん!と震える。
そして、これから襲い来る衝撃に、背筋を丸まらせ、身体を強張らせ、備える。
抵抗は、しない。自分が望んだことだから。
そして。
才人の指が、ちゅるん、と女王の皮を剥きあげた。

「─────ひぃ!」

身体を強張らせ備えていたが、その強すぎる刺激に、容赦なく背筋が反り返った。
女王の反応に気をよくした才人は、そのまま舌で、剥き出しの女王を優しく嘗め回し、時には唇で吸い上げる。
唾液でべとべとの舌が絡むたび、涎交じりの吐息で撫でられるたび、唾液と愛液の混合物と一緒に吸い上げられるたび、女王の背筋はびくんびくんと玩具の様に跳ね回る。
だが、気丈に耐えようとする彼女の矜持が、絶頂の手前で女王を踏みとどまらせていた。
しかし。
才人が舌と同時に指を女陰に突っ込んだ瞬間。
アンリエッタの視界ははじけた。

「───────ふぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

びくんびくんと膣道が痙攣し、背筋が踊る。
股間から盛大に潮を吹き、アンリエッタは達してしまう。
まるでブリッジのように背筋が反り返り、しかしその緊張はすぐに解け、ベッドの上に亜麻色の髪とともに広がる
はぁはぁと荒い息をつき、ベッドに広がる女王に、才人は覆いかぶさる。

「どう?満足した?」

アンリエッタの顔にかかるその息は荒く、発情した獣の匂いがした。
確かに、アンリエッタは一度絶頂した。
ここまでは筋書き通り。
アンリエッタは気丈に緩んだ腰の筋肉をぎゅ、と締めなおし、起き上がる。
アンリエッタが起き上がったせいで、才人はベッドから追い出される。
そして普段とは違う女王の様子に呆ける騎士に言ってのけた。

「お勤めご苦労様でした、シュヴァリエ」
「うん、だからさ。続き。ね、続き!」

214:ぼくらの七日間戦争~一日目 ◆mQKcT9WQPM
08/10/27 19:34:42 1tyzbzcA
今にもズボンを脱いで襲い掛かってきそうな才人の鼻先に、アンリエッタは先ほどまで嬲られていた指を突きつける。

「本日のお勤めはここまでです。お部屋にお帰りなさい」
「へ?」

思わず呆けてしまう才人に、アンリエッタは散らかった才人の上着を手早くまとめ、手渡すと。
そのまま才人をぐいぐいと部屋の外へ押し出してしまう。

「え、あの?ヒメサマ?」
「お勤め、ご苦労でしたっ!」

後ろ髪を引かれながらも、なんとかアンリエッタは自室から恋人を追い出すことに成功する。
…これでいい。これで。
はぁ、とドアにもたれかかりながらため息をつくアンリエッタの耳に、ドア越しに才人の嘆きが聞こえてきた。

『そ、そりゃないよヒメサマ~…。このままじゃ俺納まりがつかねえって~…』

才人の哀れな声にしかし、アンリエッタは気丈に耐え、自室の鍵を、音を立ててかけてしまった。
こうなってしまっては、才人は部屋に帰る他ない。
去っていく気配を感じながら、アンリエッタはほう、とため息をついた。

これでいい。続きは、明日…。

夜空に煌々と輝く双つの月を眺めながら、アンリエッタは明日の夜に思いを馳せるのだった。

-つづく

215:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM
08/10/27 19:36:45 1tyzbzcA
一日目は生殺しで終わりました!
さあ、アンリエッタはいったいなにを企んでいるのか!
チャンネルはそのまま!(ぁ

んじゃ風呂いってねゆノシ

216:名無しさん@ピンキー
08/10/27 19:39:18 8x/8VFSh
リアルタイムGJ

217:名無しさん@ピンキー
08/10/27 19:44:03 vfrz+SaQ
へんたいさんは常にノートPCを持ち歩き24時間作品を書き続ける事に決めたようですGJ!!
Sなアン様もなかなかいいね

218:名無しさん@ピンキー
08/10/27 21:20:46 eiA5rn9b
>>215
GJです!
こういうアンリエッタもいいですね!

住民はいつもへんたいさんにおあずけされてるから、キニシナイ w

219:名無しさん@ピンキー
08/10/27 23:06:21 cPOoXScP
①裸になる

②おあずけをくらう

③寒い

④とりあえず妹を見る

⑤いく  ←今ここ

⑥妹に見つかる

220:名無しさん@ピンキー
08/10/27 23:22:52 SM8zOAnT
せんたいさんGJ!です 

221:名無しさん@ピンキー
08/10/27 23:30:08 idUviWat
そっそうか!
4人分7日間書けないから、3日後くらいからひとりづつ参加していくのか!
そんで最後はルイズのしばきで終了。

んでBパートはその逆バージョン 最後に残るのは・・・
こんな妄想が脳内ランニング

せんたいさん 続きをお待ちしてます。

222:名無しさん@ピンキー
08/10/28 21:52:26 itjOH1lN
せんたいさん投下乙です。

そして、アンリエッタはコマンド「焦らす」を覚えたw
こうして焦らし焦らされを積み重ねることでよりエロティックに乱れるアン様エロス。

223:名無しさん@ピンキー
08/10/28 22:28:39 djC9G5AR
悶々とするサイトをアニエスが慰めてしまって
姫様失敗の巻

になったら主題から外れちゃうわなw

224:名無しさん@ピンキー
08/10/29 02:44:00 1A/58tri
へんたいさんとこのお姉ちゃんモードアニエスさんならあってもいいなw

225:名無しさん@ピンキー
08/10/30 02:10:23 sUTmmiLS
虚無の魔法 8レス

シエスタとヴィットーリオ

話し逸れますが、加速 といい リコード といい テファのといい……ルイズが可哀想です。

226:1/8
08/10/30 02:10:56 sUTmmiLS
 部屋の片隅にそっと置いてある自分用の物入れの中から、何度か読み返した手紙をもう一度取り出した。
 サイトが字を読み書きできるようになって、一番喜んでいるのはシエスタかもしれない。

 以前は学院で留守番をしている間、行く先がはっきりしていても噂程度しかサイトの安否を計る方法はなかった。
 
 今は手紙が出せる。

 郵便の制度がしっかりしていない為、金銭的な負担は大きかったが、逆にそれを知ったサイトは返信用の封筒を同封すると真面目に返事を出してくれた。

 戦時中の国からの郵便のため検閲された跡は有ったが、その字は確かにサイトの字で丁寧に現状が綴られていた。

 ―戦争が終わったので、まもなく戻れそうだ。

 その一言を、何度も読み返した。
 サイトが強いのは知っている。
 それでも彼の参加した戦争が終わった事に安堵した。

 手紙の費用の心配や、学院の様子を尋ねる文章にシエスタは返信を書きかけるが、今出しても行き違ってしまう可能性が高い。

(早く、会いたいなぁ……)

 皺にならないように注意しながら、サイトの手紙を柔らかく抱きしめると胸の奥がほんのりと暖かくなる。

(…………会いたい……なぁ……)

 ミス・ヴァリエールはずるい。
 にじんできた涙を手の甲でぐしぐしと擦りながら、シエスタはいつもの通り気をそらし始めた。すっとサイトのことを考えているのは辛過ぎるから。

 少し落ち着いてから、手紙の続きに目を通す。

 女王陛下や、教皇聖下に頼み事をされていて忙しい。
 まるで雲の上の話をされているようで、実感は沸かないけれど誇らしさと寂しさがシエスタの胸を締め付ける。

 わたしの好きな人はこんなに凄い人なんですよ。
 ……そう、皆に言って回りたい。

 でも……
 そんな人に、わたしは愛してもらえるのかしら?




 一人置き去りにされた部屋で、ひっそり泣くのが彼女の日課。



227:2/8
08/10/30 02:11:34 sUTmmiLS
 それでも気を取り直した彼女は、いつもの通りに部屋の掃除を始める。
 部屋の主は居なくとも、使っていない家具であろうとも、手入れに手を抜く事など、彼女が教えられた知識の中に有りはしない。

 無心に掃除をすることで、ようやく彼女は立ち直る。
 どんなに辛い現実も、単純作業に没頭すればその間だけは見ずに済んだ。

 
 ―コンコン


 いつもならば、彼女の一日はそうして過ぎるが、その日の作業は珍しく中断された。

「申し訳ありません、ただいまこの部屋の方達は留守にしております」

 慌てつつも、来客に向かって粗相のない様に……

「あぁ、知っているよ」

 見たことは有る人物だった。
 ジュリオ。
 確かそんな名前だったはず。サイトさんが死んだと思われていた時に学院にミス・ヴァリエールを訪ねていらした方だわ。
 その程度の認識だったが……

 シエスタが疑問に思う間に、ジュリオは彼女に話しかけた。

「ちょっとした特技が有ってね、ガンダールヴより先行したんだけれどね」

 何度か小耳に挟んでいたので、ガンダールヴがサイトの事だと理解したシエスタは大人しくジュリオの話しの続きを聞いた。

「学院長に用事があるのだけれど、彼を少し預かって貰いたくてね。
 できれば人目にさらしたくないので、彼女の部屋につれてきたのさ」

 ここは確実に誰も居ないと思ったのでね。
 
 理由は分かったものの、ミス・ヴァリエールが居ない部屋に、勝手に入れるわけにはいかない。
 シエスタはその場で断ろうとしたが、断りの文句を口にするより早くジュリオの背後に居た人影が室内に滑り込んだ。

「ちょっ……待ってください、困ります、こんな勝手にっ!」
「問題があるのなら、貴女が見張っていて下さい。ハルケギニアで最も気高い方ですから心配は要りませんよ」

 頭からすっぽりと聖衣を被った見るからに怪しい人物が、部屋の中央でぐるりと周りを見回して……

「や、やめて下さい。女性の部屋なんですよ」

 身体を張って怪しい人物の視線から、ルイズの部屋を隠す。
 ここまで不躾にされると、大人しくしておく訳にもいかない。

「わが子らの部屋に入る事に、何も問題は有りませんよ」
「っ! ミスタ・ヴァリエールのお顔なら一度拝見したことがありますっ! 嘘をつかないで下さいっ!」

 怪しい人物の思いのほか整った顔に驚きながらも、シエスタは叫んだ。

228:3/8
08/10/30 02:12:06 sUTmmiLS
 ヴィットーリオ
 どこかで聞いたとこがあるような名前を名乗った青年は、それ以上暴れることもなく大人しく部屋の隅でじっとしていたが……

「……………………」

 部屋の隅で、延々何かを唱え続けていた。

(こ、怖いよぉ……サイトさぁん……)

 すぐにもジュリオを追いかけるか、せめて人を呼びたかったが、主のいないこの部屋に不審人物一人を残すのは気が引けた。

 そんなわけで、見知らぬ男と二人きりで部屋に残された彼女は緊張しつつも、ヴィットーリオを監視していた。
 手の届くところに置かれた箒は、せめてもの護身道具。
 手に馴染んでいる為、安心感は有ったが武器とするにはいささか軽すぎた。

 それでも何も無いよりはましだと、しっかりと箒を握り締めながら、何か良からぬことをたくらんでいそうな青年を見据えた。



 ―シエスタの危惧は正しい。



 ヴィットーリオの狙いは単純にこの部屋から何かを持ち出す事だった。
 ルイズやサイトたちが戻る前に、ヴィンダールヴとしての能力を使い二人揃って学院に侵入したのはそんな理由だった。

 何か。

 文字通り何でも良かったのだが、人が居た為にジュリオが利かせた機転の結果、ヴィットーリオはここで足止めされていた。

 今頃ジュリオは学院の各所で、様々な物を入手している予定だったが……

(……人がいるとは計算外でしたが……丁度良い……)

 ここは最も重要な拠点で、出来れば今後も継続的に利用できる手札が必要だった。

 ……無機質な目でメイドを見ながら、ヴィットーリオは呪文を唱える。
 目に付く部屋のものに、次々と呪文を掛けてゆき……
 
 ……そして……

(ミツケタ……)

 ヴィットーリオは顔を上げ、メイドに笑いかけた。

「これを……見てもらえますか?」

 静かに呪文が響き渡る。

229:4/8
08/10/30 02:12:40 sUTmmiLS

 ―魔法の存在に竦むシエスタの後ろで、静かにドアが開き……
 シエスタが部屋に入ってきた。


(え? え? な、なに?)


 手に抱えた大量の洗濯物は、サイトが毎日訓練に使用していた動きやすい服。
 サイトのために出来ることが有るのが嬉しくて仕方がない、見ているだけでそんな思いが伝わって来るほどに部屋に入ってきたシエスタは上機嫌だった。


(わ、わたし? どうして? 何がおきているの?)


 一つ一つを丁寧にたたみ、サイトとルイズの洗濯物を仕舞ってゆく。
 ルイズの可愛らしい下着や衣装を片付ける時は、自分の服を見て小さく溜息を吐いたりしたけれど、軽く頭を振り妬心を押さえ込むとサイトの服を仕舞う。
 サイトはいつも無造作に一番前から次に着る服を使うため、実際のコーディネイトは実質シエスタ任せだった。

「……これ……と……これ……かしら?」

 その服をサイトが着るところを想像しながら、彼の為に思う存分時間と費やす、彼女の至福の時間。
 貴族としての位を貰ってから、サイトの服は学院のお抱え業者からも購入できるようになっていて、仕立ての良い服を幾らでも仕入れることが出来た。
 ……軍馬に年金をつぎ込んだサイトは、本来新しい服を着ることが出来るのは来年からのはずだったが……

「やっぱり、この間のお洋服……無理してでも買うべきだったかしら?」

 貴族育ちのルイズや、異世界の服の相場の知識がないサイトに黙ったまま、サイトの生活必需品はシエスタの蓄えを切り崩すことで得られていた。

 サイト付きのメイドとして、給金は前より多く貰っているが、支出のほうが遥かに多い。
 それでも、好きな人が自分の選んだ服を着てくれる歓びはお金では代え難かった。

「ん……これでいいかな?」

 あまり似た取り合わせが続かないように注意しながら、全ての服を並べ替える。
 毎日並べ替えても意味はないのだけれど、楽しいのだから仕方なかった。

「……何か言ってくれるかしら……」

 そんな風に思ってしまう自分を、シエスタは慌てて戒めた。

「別に、感謝して欲しくてやってるわけじゃないもの……サイトさんが、綺麗な格好してると、わたしも嬉しいし……」

 少し悔しかった。
 毎日、サイトの為にシエスタは努力している。
 もしサイトがその気になっても良いように、自分の服だって毎日綺麗にしているし、身体だって……

 それでも……サイトが見ているのは、同じ部屋にいる素直に成れない貴族の女の子。


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