【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合35at EROPARO
【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合35 - 暇つぶし2ch161:名無しさん@ピンキー
08/10/25 01:11:12 zY6ZauxT
全裸だと夜は肌寒いぜ…ネクタイでも締めてしのぐとするか

162:名無しさん@ピンキー
08/10/25 02:03:47 0AT6bj5S
靴下も忘れるな

163:名無しさん@ピンキー
08/10/25 02:04:23 jIUhVxeo
秋だなぁ

164:名無しさん@ピンキー
08/10/25 03:26:36 vIW7lRbv
>>161
こいつを貸してやるよ


つシルクハット

165:名無しさん@ピンキー
08/10/25 07:16:05 vQ6jJSzk
これも貸そうか?

つ白手袋


166:名無しさん@ピンキー
08/10/25 08:27:39 +EsS0N1/
イザベラやタバサになら張り切って仕えたいが、
わたあめだと素直に命令聞きたくない不思議


167:名無しさん@ピンキー
08/10/25 08:38:23 6w89DtKB
俺はアン様の言うことしか聞きたくないね

168:名無しさん@ピンキー
08/10/25 10:05:31 Za9pIiLB
なんでだろうなロイヤルビッチだとなぜかものすごく世間的にも+のイメージな感じに聞こえる

169:名無しさん@ピンキー
08/10/25 12:32:52 QpidzsjU
>>166
逆だ。
わたあめには「素直に命令聞かせる」だろう。

170:名無しさん@ピンキー
08/10/25 14:17:50 +EsS0N1/
>>169
そ れ だ !
どうも傾国の姫ってイメージになってやらしい

171:名無しさん@ピンキー
08/10/25 18:47:49 Za9pIiLB
首輪つけて犬座りさせた状態で目の前にご飯(チキンとかフライドポテトのような物)をちらつかせて
口だけで食べてごらんって言って必死に頭を突き出して食べようとしてる目の前でそのご飯を食べてやりたい


172:名無しさん@ピンキー
08/10/25 18:50:48 FS+ZvLQG
流石にキモくなってきた

173:名無しさん@ピンキー
08/10/25 18:56:41 EFfcn6bR
いいや、まだまだいくぜ!

174:名無しさん@ピンキー
08/10/25 19:27:57 6w89DtKB
じゃあとりあえず縛ってひざまずかせたあと
希望者つのれるだけつのって、アン様の周囲を取り巻かせて
白濁シャワーの中で泣き出すまでぶっかけさせ続けたい

175:名無しさん@ピンキー
08/10/25 19:29:39 EFfcn6bR
その後、大型犬に犯させたい

176:名無しさん@ピンキー
08/10/25 21:02:29 10vH2C4e
普通に姫様との濃密に交わりたいわ
ボルボ氏のアン様のように

177:名無しさん@ピンキー
08/10/25 21:10:03 1RSOZRtZ
一瞬、「ボルボ氏と濃密に交わりたい」に見えた(;´Д`)

178:名無しさん@ピンキー
08/10/25 23:39:40 AagFatWb
ボルボ氏は二十代後半の巨乳美女キャリアウーマンだよ?
女だてらに競争社会の最前線で戦いつつも、多くの部下を抱える責任の
重さと仕事に対するプレッシャーから、夜遅くマンションに帰り着く頃には
心身ともにくたくたの彼女。
シャワーを浴びたのち、濡れた前髪を撫で付けながらバスローブ姿でPCを
起ち上げた彼女は、どこか境遇の似たアンリエッタと自分とを重ね合わせ、
おのが筆致の赴くまま激しく艶やかに乱れさせることで、熟れた肢体の
内側に抑圧された自己を解放しているのです。

179:名無しさん@ピンキー
08/10/26 09:32:45 AZh2k+xm
>178
方向性は同じさ、『ただ、幸せに生きていた少女』『力の限り生きてきた、キャリアウーマン』
それが、ぶち壊されて、人生を・人としての生を・崩されるんだ、ツボだよホント。
もっと増えないかなぁ、鬼畜モノ(アン様の)。

180:名無しさん@ピンキー
08/10/26 12:24:30 GaIXv7Th
アン様にかぎらず鬼畜モノはもっと読みたい

181:名無しさん@ピンキー
08/10/26 12:43:41 zEDO+zzQ
いや、鬼畜物じゃなくて
ラブエロ超濃厚セクロスがいいだろ

ローション代わりに蜂蜜使うわ、じっくりゆっくり突くこと1時間以上
その後は密着セクロスでフィニッシュ

こんなアン様物が読みたい

えぇ、こういうセクロスがしたいんですorz

182:名無しさん@ピンキー
08/10/26 12:47:40 FuOYG/T1
アン様とポリネシアンセックスしたい

183:名無しさん@ピンキー
08/10/26 14:06:32 Bo2252vA
ポリネシア人のセックスってそんなに凄いの?

184:名無しさん@ピンキー
08/10/26 14:59:08 Qgkcpvwk
ハルケギニアのエッチはシンプルなのかもね。

剥く → 入れる → 出す → 引き抜く → おしまい

みたいに。 

185:名無しさん@ピンキー
08/10/26 15:35:03 mecjVFAi
凄い量の単発だ
どっかでヲチされてんのか?

186:名無しさん@ピンキー
08/10/26 17:01:16 e8fPi0Js
遅ればせながら、アン様おめでとう! さすがロイヤルビッチ様は強いなぁ
どの書き手さんのアン様も、それぞれに味わいがあっていい
ぜひ濃厚なのをお願いします。(>>184じゃ10行で終わってしまうよ)



…あと投票祭りムードの邪魔をして悪かったです(←KY認定!
外泊前のドタバタで投下したんだけど、バチがあたったのか酷い風邪で帰ってきてしまったよ…orz

187:名無しさん@ピンキー
08/10/26 17:27:30 0raAE6Fx
キリスト教でしたっけ、生殖以外の目的での性行為を否定しているのは。
ハルケギニアは中世っぽいから快楽を得る手段としての性行為はそれほど発達していない―あからさまに言えばプレイの幅が狭いとか。

……現代日本の思春期のオタク少年平賀才人、その妄想力を持ってハルケギニアに革命を起こせるか。

188:名無しさん@ピンキー
08/10/26 17:52:43 GaIXv7Th
マジレスするとゼロ魔のモデルとなった17世紀は近世。
浣腸器をつかった浣腸プレイ・アナルセックスはじめ変態行為はそれなりに発展しており、図も残されてる。
ただし19世紀になってさえ、変態行為で逮捕されたサドなどの例もあり、大っぴらにやるとまずかった。

189:名無しさん@ピンキー
08/10/26 17:57:58 FuOYG/T1
ポリネシアンセックスとは
URLリンク(ja.wikipedia.org)

190:名無しさん@ピンキー
08/10/26 18:00:48 RevDEp+R
>>187
初めて訪れた娼館での行為が>>184だったのでカルチャーショックを受ける才人とか?
で、性行為に快楽を求めることを広める運動を始め、少子化に悩むトリステインに貢献する、と

191:名無しさん@ピンキー
08/10/26 18:04:05 Lhqp7zIG
>>189
すごいな前戯に4日以上かけるのか今度試してみよう

192:名無しさん@ピンキー
08/10/27 01:07:44 Lnt3PFY6
>>189
じゃあ俺も試してみるかアン様に

193:名無しさん@ピンキー
08/10/27 01:52:13 1+FnyRC+
アン様の♀おち○ちんなら四日間弄り回せる自信が有る

194:名無しさん@ピンキー
08/10/27 01:57:01 QAAqysAR
俺も姫様のお乳なら1週間舐めまわせる自信がある

195:名無しさん@ピンキー
08/10/27 02:27:40 QUC7oDam
弄る(一週間) → 入れる(1分) → 出す(1秒) → 引き抜く(10秒) → おしまい

196:名無しさん@ピンキー
08/10/27 02:30:54 8afcckFq
>>195
変態の鬼乙

197:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM
08/10/27 03:46:02 vXfFl3K2
はい、それじゃあアン様投下いきますよ。
でも終わってないのね。
ていうか7日間ぶん書く予定なので全キャラは無理だってばさ!

というわけで一日目いきます。途中で終わってるけど堪忍な!

198:ぼくらの7日間戦争~一日目 ◆mQKcT9WQPM
08/10/27 03:46:51 vXfFl3K2
「ええと…確かに、王宮からの紹介状ですね。
 ミス…」
「シュトリ。アン・シュトリですわ」

受付の騎士に招待状を手渡し、アンリエッタの変装した街娘『アン』はにっこりと笑う。
もちろん、名乗ったその名は偽名。秘密を暴き、望みの異性を愛し合わせることのできる力を持った伝承の中の精霊の名前。
名乗る名前などどうでもよかったが、どうしても才人との一週間を手に入れたいアンリエッタは、その名にあやかることにしたのだった。
騎士は招待状の入った書簡を開き、招待状の押印を確認する。そこには確かに、アンリエッタ女王のサインと、王家の押印がされていた。

「はい、確かに。では、箱の中から一つ、クジを引いてください」

言って騎士は箱を指す。
箱はだいたい大人の男が両の腕で抱えられる程度。その天辺に、大人の頭がすっぽり入りそうな丸い穴が開いている。ここから腕を差し入れ、クジを引くのである。
ちなみに、アンリエッタに先行してタバサとルイズがクジを引いた。

「何よ、『解体・始祖の祈祷書』って!!今更使い方解説してんじゃないわよっ!」

ルイズの引き当てたのは三等の景品。王家に伝わる、始祖の祈祷書の取扱説明書のようなもの。
つい先日、王家の書庫で五代前の王が街娘に宛てたこっぱずかしい詩が満載の恋文がページに挟まれた状態で、切り取られた百科事典のページの間に挟まれているのが発見された。
歴史学的にはものすごく貴重で、なおかつ虚無の担い手にとってはなくてはならない本のはずだが、ルイズにとっては便所紙にもならない虫食いの紙の束である。
そしてタバサはといえば。

「…。………。」

無言で、中庭の隅に四等の景品である『破壊の杖』を埋めている。
そんなライバルたちを尻目に、アンは優雅にクジの箱に手を差し入れる。
そして。

あった…!

そう。それこそは彼女が確実に才人を手に入れるために仕込んだ罠。
才人のクジに仕込んだ、砂鉄まじりのインク。
それが、彼女の嵌めた磁力を持った指輪に、吸い寄せられ、白魚のような指に張り付いた。
もし、先にこれを引かれたら。
そんな懸念もないではなかった。
しかし、もしこの数のクジの中から、才人を引き当てる運が彼女たちにあったのなら、諦めてもいい、そう思っていた。
だがそうはならなかった。
彼女達は、負けたのだ。
王との戦いに。
そして、遠慮して彼女より先にクジをひかなかった二人は、そもそも戦いにすらなっていない。

いかな手段を用いても、勝利を手にするのが王の道。悪く思わないで下さいね、シエスタさん。ティファニア。

心の中だけで二人に謝り、アンはクジを穴から取り出す。

「これでお願いしますわ」

三角に折られ、中身の見えないクジを、アンは騎士に手渡す。
騎士はそれを開け、そして、中身を告げる。

「一等です!おめでとうございます!」

騎士の声に、周囲から同情半分の拍手があがる。

199:ぼくらの7日間戦争~一日目 ◆mQKcT9WQPM
08/10/27 03:48:09 vXfFl3K2
そして、件の四人は。

「ちょ、待ちなさいよ!なんでそんな都合よく!」
「…やられた…!」
「こ、こんなことなら遠慮なんかするんじゃなかったぁ…!」
「…あとで混ぜてもらお…」

ルイズはアンに掴みかかろうとして事情を承知して中庭で警護に当っていたアニエスに取り押さえられ、タバサは勝負だから仕方ない、と諦め、シエスタは次の策を練り始め、ティファニアは才人へのおねだりの台詞を考え始めた。
四人四色の反応が交錯する中、アンはまるで本意でない、と言わんばかの表情でクジを眺める。
そして、中庭から引きずり出されたルイズを除いた、その表情をいぶかしむ三人の前で、言ってのけた。

「私、ただの街娘ですから。シュヴァリエをお借りするなんてできませんわ。
 つきましては、この景品は王家に返上したく思います」

言って、目の前に立つ係りの騎士にクジを突き返す。
その言葉に最初に合点がいったのはタバサ。

「…し、しまった…!」

気づいた時には遅かった。
バルコニーの女王は、階下よりのその報を聞くと、少し考える素振りを見せた後、宣言する。

「では、シュヴァリエ・サイトには、一週間私の傍仕えを命じます。
 これから一週間、公私共に仕えて頂きます。よろしいですね、シュヴァリエ・サイト」

その発言に、周囲の貴族たちからやっぱりか、という声が上がる。
当然と言えば当然なのだが、貴族たちの中で才人とアンリエッタのただならぬ関係を知らぬ者はほとんどいない。
事あるごとに才人の所属する水精霊騎士団には王家がらみの任務が任されたし、さらにその後、才人に直接労をねぎらうアンリエッタの姿を、たくさんの貴族が目撃している。
七万の大軍を止めた若き英雄に、若い女王が熱を上げるのも当然だろう、そう思っている者が大半だった。
そして、この女王の言葉で、二人の関係はさらに進展することになった。
今までは噂や憶測に過ぎなかった女王と英雄の関係は、この発言で白日の下に晒されたのだ。
いかに上納の代わりの役とはいえ、平民出の一介の貴族に、女王の近衛をたった一週間とはいえ任せるなどありえない。
それをアンリエッタ女王はさらりと命じた。
つまり、彼女は公式の場で『シュヴァリエ・サイトは女王と公私を共にするに値する男性』と発言したに他ならない。
今までは一介の騎士だった才人が、これにより『女王の番となる英雄』となったのである。


そして。
才人はその夜から、アンリエッタの公私を守る近衛として、王城に寝泊りする事になったのである。

200:ぼくらの7日間戦争~一日目 ◆mQKcT9WQPM
08/10/27 03:49:26 vXfFl3K2
最初の日。
王城に泊まった最初の夜は何もなく過ぎた。
てっきり喜び勇んで寝室に夜這いをかけてくるだろうと予想された女王はしかし、結局やってこなかった。
才人は、あてがわれた女王の部屋の隣の小さな部屋でメイドの運んできた朝食を平らげ、言われたとおり正装として渡された白い礼服に着替え、仕事の説明をするといっていたアニエスを待つ。
待つ退屈さに才人が大あくびをした瞬間。
ノックもせずにアニエスが入ってきた。

「…なんだその緊張感のない顔は」
「…ノックくらいしてくださいよ…」

才人の突っ込みにしかし、アニエスは呆れたように言う。

「何を暢気に言っている。一週間だけとはいえ、お前は今日から女王の近衛だ。
 公私ともに女王に仕える身、気を抜く事など赦されぬと思え」

言ってアニエスは扉の陰から台車に乗った一着の甲冑を部屋に入れる。
その甲冑は薄い鉄板でできており、腹部から胸だけを覆うデザイン。
それに、肩当と、同じ材質であろう篭手が左手のぶんだけ、付く。
白を基調として、各所に金の縁取りがある。
白い礼服の才人がこれを着れば、立派な近衛騎士のできあがりというわけだ。
同じ台車の上には、同じような色遣いの、赤い鞘に収められた細身の片手剣が置かれていた。

「これを着て、着いて来い。早速仕事だ」

才人は言われるがまま、甲冑を着こんで、剣を腰に提げ、アニエスに続く。
王宮の廊下を進んでいくと、すぐに謁見の間についた。
朝早い謁見の間は、掃除をする下働き以外は姿はない。
そしてアニエスは言った。

「まずは、謁見の間に異常がないかチェックしろ。傍仕えの大事な任務の一つだ」

常に権謀術数の中にいる王のために、夜の間に、謁見の間に何か仕掛けられていないか、チェックする必要がある。
才人は言われるまま、謁見の間を隅から隅へ見て回る。
そう広くはない謁見の間なので、意外とすぐにチェックは終わる。
その間に、下働きたちの掃除も終わり、謁見の間に残ったのはアニエスと才人だけ。

「終わりましたー」
「異常はなかったようだな。女王陛下がここに見える前に必ずこれはやっておけ。
 明日からは一人で起きて、ちゃんとやるんだぞ」

まるで弟に対するような口調でアニエスは言う。
そしてそれを見計らったかのように、女王とマザリーニが謁見の間に現れる。

「おはようございます、シュヴァリエ。今日から一週間、よろしくお願いします」
「おはようございます。ひ…じゃない女王陛下。こちらこそヨロシクお願いします」

思わずクセで『ひめさま』と言いそうになり、慌てて言い換える才人。
そんな才人を、まるで婿を品定めする花嫁の父親のような視線で、マザリーニも挨拶をする。

「今日から一週間、陛下の近衛を頼むぞ、シュヴァリエ」
「まかせてください。…でも何すりゃいいんですか?」

当然だが、才人はこれから何をすればいいのかを知らない。
マザリーニは言った。

「女王陛下の脇に控え、万が一の際には陛下を守る盾となるのだ。
 具体的に言うとだな、謁見が終わるまで、玉座の横で立って女王陛下を守るのだ」

つまり、謁見の間のボディガード。
何事もなければただ立っているだけの仕事、ということだ。

201:ぼくらの7日間戦争~一日目 ◆mQKcT9WQPM
08/10/27 03:50:43 vXfFl3K2
なんだ楽な仕事じゃん、と才人はタカをくくっていたが。
アニエスの言葉に、近衛がいかに大変か思い知らされる。

「ちなみに今日は謁見が夕方までひっきりなしだ。
 謁見の間は昼も喰えないし休憩もできんからな。覚悟しておけ」

それを聞いた才人の甲冑が、少し重くなった、気がした。

そして、何事もなく一日が過ぎる。

「疲れた~~!」

最後の謁見の貴族が帰った後、才人はほっと胸を撫で下ろす。
そんな才人に、アンリエッタが労いの声をかける。

「お疲れ様でした、シュヴァリエ。
 これで今日の公務はお終いです。よかったら私の部屋で一緒にお食事でもいかがです?」

マザリーニもそれを聞いていたが、とりあえず何も言わない。不干渉を決め込んでいる。
アンリエッタのその言葉を聞いた途端、才人の腹がぎゅう~っ、と鳴った。
才人は節操のない自分の腹の虫に、女王に頭を下げた。

「あはは。…すいません」
「うふふ。私もお腹がペコペコ。
 マザリーニ郷、二人分の食事を私の部屋へお願いします」

マザリーニは「畏まりました」とそれを受けつけ、謁見の間を出て行く。これから厨房に向かい、その旨を伝えるのだ。
当然、アンリエッタも才人も昼食は抜きである。
二人は女王の部屋で、少し早めのディナーをとることにした。



まあ、上納の義務の代わりだってえならこのしんどいのも仕方ないよな。
なんて考えながら、俺たちは女王陛下の部屋につく。
つったって何回も出入りしているアンの部屋なんだけども。
でも、この部屋はぶっちゃけトリステイン魔法学院の女子寮より質素だ。
簡素な木の丸テーブルが中央にあって、頑丈な木の椅子が二脚、その周りに対面になるように置いてある。
部屋の奥には衣装部屋。女王陛下の服は全部ここに入っている。
そして、他の家具といえば大きめの棚が一つと、鏡台が一つ、大きなベッドが一つ。
本棚やら箪笥やら大きなランプやらのある学院の寮とはえらい違いだ。
なんでも前の戦争で国民が被った損を、王家の私財を投げ打って賄ったらしい。
そのせいでトリステイン王家は下手な貴族よりも金がないらしい。
まあそれでも王様だから、お金を稼ぐなんてことはしなくてもいいんだろうけど。
アンは王冠を脱いで大切そうに鏡台に置いて、机にかける。
その机の上には、ずいぶんと質素な晩御飯。
パンに、野菜のシチューに、薄い肉を焼いたステーキ。申し訳程度のデザートに、剥いた林檎。
…下手すりゃ学院の食堂のランチのが豪華だぞこりゃ。

「さ、サイト様も掛けて」

アンはそう言って俺を促す。
俺は、食事の邪魔になるので、今まで纏っていた甲冑を脱ぐ。

202:ぼくらの7日間戦争~一日目 ◆mQKcT9WQPM
08/10/27 03:51:20 vXfFl3K2
すると。

むわ。

うわなんだコレ。
汗で蒸れてめっちゃ臭う!
俺は、鎧の下で汗を掻いていたことをすっかり忘れていた。
しっかし我ながらくっせー!
俺がそうして自分の汗のにおいに辟易していると。

「どうました?お食事が冷めてしまいますわ」

なんて言うので仕方なく、俺は席に着く。
…でもやっぱ気になるなあ。

「…あのさ、臭わない?」

恐る恐る俺はアンに尋ねる。
アンはこくん、と首を傾げて応える。

「?シチューのいい香りがしますけど?」

…よかった。そんなに臭ってるわけじゃないんだな。
俺はほっと胸を撫で下ろし、食事にありつくことにした。
そして、食事は二人で今日の事を話している内に終わる。

「ごちそうさまでした」

スプーンを置いて、食器を纏めるアン。
女王なのにそんなことすんの?なんて尋ねたら、

「食事を自室で頂いたときは、食器を纏めてドアの前に出すんです。
 そうしておけば、下働きの人も手早く食器を片付けられるでしょう?」

そうか。
下働きの人たちが、こうした晩御飯の食器を下げに来るのは、まだ日の昇らない早朝。
もし今のうちにそうしなければ、寝ているアンが起きて部屋を出るまで、女王の部屋に限っては、その仕事ができない。
なるほどなあ。こんな細かいことまで気を遣ってんのか。いい女王様じゃんか。
なんて俺が感心していると。
いつの間にか俺の隣に来ていたアンが、鼻をすんすん言わせている。
…ま しゃ か 。

「汗臭いですわね、確かに♪」

やっぱ臭ってたかー!
…ん?ちょっとまて?今語尾に音符マークついてなかったか?

「サイト様。ちょっとこっちへ来てくださいな」

言ってアンは俺の手を引く。どうやらベッドに連れて行くつもりらしい。
…やっぱそーか。そーくるか。
まあアンだしロイヤルビッチだししょうがないかあ、などと俺が思っていると。

「はい、脱いで脱いで。ばんざーい」

俺をベッドに腰掛けさせたアンが、目の前でばんざいしてみせる。
よーするに脱がせるから俺にばんざいしろと。

203:ぼくらの7日間戦争~一日目 ◆mQKcT9WQPM
08/10/27 03:52:33 vXfFl3K2
「いや自分で脱げますから」
「はい、ばんざーい、ばんざーいですよ」

反論したけど、アンは俺がいう事を聞くまで諦める気はないらしく、目の前でぽよんぽよん胸を揺らしながらばんざいの動作を続ける。
…正直このぽよんぽよん揺れるのをもうちょっと見てたい気もしたが。

「…ばんざーい」

俺は諦めて両手を上げる。
すると、アンは手馴れた手つきで礼服の前を開け、するりと上着を脱がせてしまう。
もちろん、下に来ていた綿の下着も脱がせてしまう。
俺は上半身すっぽんぽんにされた。
そして、俺が腕を下ろそうとすると。

「はい、そのままばんざいしててくださいねー」

…?なんじゃ?
アンの言うまま、俺は両手を上げたままにする。
すると。
アンは意外な行動に出た。

204:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM
08/10/27 03:53:18 vXfFl3K2
はい、今日は以上。
一日目エロパートは後日なんじゃぜ。
んじゃねゆノシ

205:名無しさん@ピンキー
08/10/27 03:56:13 ZhhY9JUe
と言いつつすでに全員分書く気まんまんのへんたいさんGJです

姫様ずるいなぁ

206:名無しさん@ピンキー
08/10/27 03:56:20 lp9M2Qzd
>>204
お休みなさいませ

続きを楽しみにしております

207:名無しさん@ピンキー
08/10/27 05:38:10 ciDMbkok
>204
投下乙です!

アン様ズルいwww
エロパートも期待しております!

実際に書くのは1位のアン様と次点のタバサかな?
7日分×人数分はせんたいさんでもキツそうだ…


208:名無しさん@ピンキー
08/10/27 10:13:03 8x/8VFSh
これが噂のレイニー止めって奴か…!
俺の股間は雨降り直前だぜ

209:名無しさん@ピンキー
08/10/27 18:09:18 oJ97xe8e
王との戦いっつーかカイジに出てくる帝愛の会長じみたロイヤルビッチの策略が見事
続きも期待してまーす

210:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM
08/10/27 19:29:59 1tyzbzcA
ついにノートPC買っちまったぜ!
しかし100円でノートが買えるとか時代は変わったのう…。
あ、ちなみに自分の買ったのは9980円のだから!

まあ近況はともかく投下いきます

211:ぼくらの七日間戦争~一日目 ◆mQKcT9WQPM
08/10/27 19:31:46 1tyzbzcA
ぺろ。

「うわひゃっ?」

才人の一番汗で汚れた場所…脇の下を、アンリエッタは舌で舐めたのだ。
少しの塩気と…濃縮された男の味。
才人の汗を味わい、アンリエッタの芯がじん、と疼く。
頬を赤らめ、唇に指を沿え、才人の味を反芻する女王に、才人は突っ込む。

「な、なにやってんすか!」

もちろん、汗を舐めたのである。
まるで恥らう乙女のように上半身を両腕で抱えて捻る才人に、アンリエッタの嗜虐心がうずく。

「駄目ですよサイト様。汗掻いてるんだから、吹かなきゃ♪」

淫靡な笑顔でそう言って、アンリエッタは才人の肌に顔を寄せていく。

「いやちょいまち!ていうか舌で舐めるなって!タオルドコー!?」

ベッドの奥へ後ずさり、逃げる才人。ベッドに這い上がり、才人に覆いかぶさりながら追うアンリエッタ。
いつもとは逆の立場になりつつあることに、才人は本能的に軽い恐怖を覚えていたのである。
命令してこういうことをさせるのならまったく問題ないが、無理やりされるのはどうにも弱い才人だった。

「タオルなぞありませぬ。しいて言うなら、今は私の舌がタオルです」
「何ぞそれ!そんなタオル聞いたことないって!つうかくすぐったいんだってば!」

あくまで抵抗の姿勢を見せる才人に、アンリエッタはむっとする。

「シュヴァリエ。私は公私共に仕えなさいと言った筈。あなたは否定しませんでしたわよね?」
「い、いや確かにそうだけども!」
「なら、この一週間はあなたは私の忠実な下僕ですわ。ですから抵抗は、き・ん・し♪」
「いやまってその理屈おかし…むぐっ」

なおも抵抗を続ける生意気な騎士の唇を、女王は自らのひとさし指と中指で塞ぐ。
そしてそのまま指で才人の口を封じて、言った。

「ちょっとお黙りなさい。それと、噛んだりしたら、承知しませんわよ」

口の中に白魚のような指を突っ込まれ、そのまま頭をベッドに押し付けられる。
才人は、抵抗を諦めることにした。
両腕を開き、裸の上半身をアンリエッタに晒す。
その胸板に、アンリエッタは今度こそ遠慮なく、舌を這わせる。
しかし気化しやすい汗は、先の騒ぎの間に大半が乾いていた。
だが、本来の目的は汗ではない。
才人の肌を、才人の味を、才人の匂いを愉しむ。
それこそが、アンリエッタの目的。
才人が普段自分の乳房にしているように、アンリエッタはぴちゃぴちゃと乳首を中心に舐めまわす。

「んぐ!…んっ!」

指でくぐもった才人の声が漏れる。
その嗜虐心をそそる声と、舌に広がる才人の肌の味が、より一層アンリエッタの芯を刺激する。

「ん…うふ。サイト様のあじ、おいし…」

淫らに微笑みながら、才人を味わう女王。
舌を這わせながら、才人の口の中でアンリエッタの指が蠢く。


212:ぼくらの七日間戦争~一日目 ◆mQKcT9WQPM
08/10/27 19:32:39 1tyzbzcA
…くっそ、なんか悔しいぞ…!

舌での刺激もなかなか心地よいものがあったが、なんだか負けている気がして才人は内心歯軋りする。
なにせ、いつもは自分が主人で、目の前で痴態を晒すこの娘は哀れなメス奴隷なのだ。
なんとかして逆襲できないものか、と思案する。
すぐに、才人は思いつく。
口内でもぞもぞと蠢く白百合の花弁に例えられる指。
そこへ、才人は舌を絡ませる。

「ひゃんっ!?」

その瞬間、胸板を舐めていたアンリエッタの動きが止まる。
効果アリと悟った才人は、口の中に差し込まれたままの指を、べろべろと舐めまわす。
口内から指を出すだけでいいのだが、才人を黙らせるために口の中から出すわけにはいかない。
しかし、この刺激は疼く自分の芯を蕩けさせてしまう。
隙間のある口内を必死に逃げ回るが、才人の舌は容易くアンリエッタの指に絡みつく。

「ふぁ、だめ、なめないでぇ…っ!」

指先で感じる感覚は鋭く確実に、アンリエッタの芯を融かしていく。
指を嬲られるだけで、アンリエッタは才人の胸板で溶けていく。
しかし。
負けるわけにはいかなかった。
せめて、才人と対等にならなくては。
王と奴隷では、意味がないのだ。
アンリエッタは気丈に目的を思い出し、負けるものかと才人の肌に舌を這わせる。
ぴちゃぴちゃと互いに舌を使う音が室内にこだまする。
このままでは埒が明かない。
才人はアンリエッタの腕を両手でつかみ、指先に微妙な力を込め、優しく撫で回しはじめた。
アンリエッタは余った指で、才人のわき腹を優しく、時に爪で軽くひっかきながら、撫で回す。
互いに最も感じる部分を刺激せず、やわやわと高めあっていく。
才人の胸板はアンリエッタが零した涎でべとべとになり、アンリエッタの指は才人の唾液でふやけていた。
そして、中天を照らしていた双つの月が傾きはじめた時。
二人はほとんど同時に、互いの舌を相手から離す。

「はぁ、はぁ、はぁ…」
「ん、ふぅ、ふぁ…」

唇の周りを涎でべとべとにし、獣の目になった二人は、見詰め合った。
しかし。
アンリエッタは、すぐに目的を思い出し、必死に自分の獣を押し殺す。

「な、なあ。姫様、俺もう…」

肩を掴もうとする才人の手を、アンリエッタは払った。

「だめです」
「え」

アンリエッタの急変した態度に、きょとんとする才人。
アンリエッタはそんな才人に淫靡な笑顔を向けると、言った。

「先に私を満足させなさい…」

言って、スカートをたくし上げ、すらりとした脚をM字に開く。
白いニーハイソックスがガーターベルトで吊られ、その奥の純潔を象徴する白いレースのショーツは、女王の蜜でぐっしょりと濡れていた。

213:ぼくらの七日間戦争~一日目 ◆mQKcT9WQPM
08/10/27 19:34:07 1tyzbzcA
才人はこくん、と頷いた。

「合点承知だ女王さまーっ!」

そう吼えて極上の芳香を放つアンリエッタの下半身にむしゃぶりつく。
邪魔な薄い白い布を横に引き伸ばし、露になった桜色の裂け目に舌を差し込む。
上の口以上に涎を零していたその穴は、易々と才人の侵入を許した。
才人は舌を奥まで差込み、アンリエッタ中に溜まった女王の愛液を掻き出すと。
そのまま、舌で女陰を嘗め回し、肛門のほうまで舐めまわす。

「ふぁ、そ、そう、いいっ…!」

天井を見上げ、荒い息をつきながら、快楽に震えるアンリエッタ。
嘗め回されるたびにその細い肢体がふるふると震え、声に切なさが増していく。
そして、才人は舐めるだけでは飽き足らず。
雌の裂け目の頂点で勃起し始めた、アンリエッタの核に指をかける。

「あっ…!?」

その鋭い感覚にアンリエッタの身体がびくん!と震える。
そして、これから襲い来る衝撃に、背筋を丸まらせ、身体を強張らせ、備える。
抵抗は、しない。自分が望んだことだから。
そして。
才人の指が、ちゅるん、と女王の皮を剥きあげた。

「─────ひぃ!」

身体を強張らせ備えていたが、その強すぎる刺激に、容赦なく背筋が反り返った。
女王の反応に気をよくした才人は、そのまま舌で、剥き出しの女王を優しく嘗め回し、時には唇で吸い上げる。
唾液でべとべとの舌が絡むたび、涎交じりの吐息で撫でられるたび、唾液と愛液の混合物と一緒に吸い上げられるたび、女王の背筋はびくんびくんと玩具の様に跳ね回る。
だが、気丈に耐えようとする彼女の矜持が、絶頂の手前で女王を踏みとどまらせていた。
しかし。
才人が舌と同時に指を女陰に突っ込んだ瞬間。
アンリエッタの視界ははじけた。

「───────ふぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

びくんびくんと膣道が痙攣し、背筋が踊る。
股間から盛大に潮を吹き、アンリエッタは達してしまう。
まるでブリッジのように背筋が反り返り、しかしその緊張はすぐに解け、ベッドの上に亜麻色の髪とともに広がる
はぁはぁと荒い息をつき、ベッドに広がる女王に、才人は覆いかぶさる。

「どう?満足した?」

アンリエッタの顔にかかるその息は荒く、発情した獣の匂いがした。
確かに、アンリエッタは一度絶頂した。
ここまでは筋書き通り。
アンリエッタは気丈に緩んだ腰の筋肉をぎゅ、と締めなおし、起き上がる。
アンリエッタが起き上がったせいで、才人はベッドから追い出される。
そして普段とは違う女王の様子に呆ける騎士に言ってのけた。

「お勤めご苦労様でした、シュヴァリエ」
「うん、だからさ。続き。ね、続き!」

214:ぼくらの七日間戦争~一日目 ◆mQKcT9WQPM
08/10/27 19:34:42 1tyzbzcA
今にもズボンを脱いで襲い掛かってきそうな才人の鼻先に、アンリエッタは先ほどまで嬲られていた指を突きつける。

「本日のお勤めはここまでです。お部屋にお帰りなさい」
「へ?」

思わず呆けてしまう才人に、アンリエッタは散らかった才人の上着を手早くまとめ、手渡すと。
そのまま才人をぐいぐいと部屋の外へ押し出してしまう。

「え、あの?ヒメサマ?」
「お勤め、ご苦労でしたっ!」

後ろ髪を引かれながらも、なんとかアンリエッタは自室から恋人を追い出すことに成功する。
…これでいい。これで。
はぁ、とドアにもたれかかりながらため息をつくアンリエッタの耳に、ドア越しに才人の嘆きが聞こえてきた。

『そ、そりゃないよヒメサマ~…。このままじゃ俺納まりがつかねえって~…』

才人の哀れな声にしかし、アンリエッタは気丈に耐え、自室の鍵を、音を立ててかけてしまった。
こうなってしまっては、才人は部屋に帰る他ない。
去っていく気配を感じながら、アンリエッタはほう、とため息をついた。

これでいい。続きは、明日…。

夜空に煌々と輝く双つの月を眺めながら、アンリエッタは明日の夜に思いを馳せるのだった。

-つづく

215:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM
08/10/27 19:36:45 1tyzbzcA
一日目は生殺しで終わりました!
さあ、アンリエッタはいったいなにを企んでいるのか!
チャンネルはそのまま!(ぁ

んじゃ風呂いってねゆノシ

216:名無しさん@ピンキー
08/10/27 19:39:18 8x/8VFSh
リアルタイムGJ

217:名無しさん@ピンキー
08/10/27 19:44:03 vfrz+SaQ
へんたいさんは常にノートPCを持ち歩き24時間作品を書き続ける事に決めたようですGJ!!
Sなアン様もなかなかいいね

218:名無しさん@ピンキー
08/10/27 21:20:46 eiA5rn9b
>>215
GJです!
こういうアンリエッタもいいですね!

住民はいつもへんたいさんにおあずけされてるから、キニシナイ w

219:名無しさん@ピンキー
08/10/27 23:06:21 cPOoXScP
①裸になる

②おあずけをくらう

③寒い

④とりあえず妹を見る

⑤いく  ←今ここ

⑥妹に見つかる

220:名無しさん@ピンキー
08/10/27 23:22:52 SM8zOAnT
せんたいさんGJ!です 

221:名無しさん@ピンキー
08/10/27 23:30:08 idUviWat
そっそうか!
4人分7日間書けないから、3日後くらいからひとりづつ参加していくのか!
そんで最後はルイズのしばきで終了。

んでBパートはその逆バージョン 最後に残るのは・・・
こんな妄想が脳内ランニング

せんたいさん 続きをお待ちしてます。

222:名無しさん@ピンキー
08/10/28 21:52:26 itjOH1lN
せんたいさん投下乙です。

そして、アンリエッタはコマンド「焦らす」を覚えたw
こうして焦らし焦らされを積み重ねることでよりエロティックに乱れるアン様エロス。

223:名無しさん@ピンキー
08/10/28 22:28:39 djC9G5AR
悶々とするサイトをアニエスが慰めてしまって
姫様失敗の巻

になったら主題から外れちゃうわなw

224:名無しさん@ピンキー
08/10/29 02:44:00 1A/58tri
へんたいさんとこのお姉ちゃんモードアニエスさんならあってもいいなw

225:名無しさん@ピンキー
08/10/30 02:10:23 sUTmmiLS
虚無の魔法 8レス

シエスタとヴィットーリオ

話し逸れますが、加速 といい リコード といい テファのといい……ルイズが可哀想です。

226:1/8
08/10/30 02:10:56 sUTmmiLS
 部屋の片隅にそっと置いてある自分用の物入れの中から、何度か読み返した手紙をもう一度取り出した。
 サイトが字を読み書きできるようになって、一番喜んでいるのはシエスタかもしれない。

 以前は学院で留守番をしている間、行く先がはっきりしていても噂程度しかサイトの安否を計る方法はなかった。
 
 今は手紙が出せる。

 郵便の制度がしっかりしていない為、金銭的な負担は大きかったが、逆にそれを知ったサイトは返信用の封筒を同封すると真面目に返事を出してくれた。

 戦時中の国からの郵便のため検閲された跡は有ったが、その字は確かにサイトの字で丁寧に現状が綴られていた。

 ―戦争が終わったので、まもなく戻れそうだ。

 その一言を、何度も読み返した。
 サイトが強いのは知っている。
 それでも彼の参加した戦争が終わった事に安堵した。

 手紙の費用の心配や、学院の様子を尋ねる文章にシエスタは返信を書きかけるが、今出しても行き違ってしまう可能性が高い。

(早く、会いたいなぁ……)

 皺にならないように注意しながら、サイトの手紙を柔らかく抱きしめると胸の奥がほんのりと暖かくなる。

(…………会いたい……なぁ……)

 ミス・ヴァリエールはずるい。
 にじんできた涙を手の甲でぐしぐしと擦りながら、シエスタはいつもの通り気をそらし始めた。すっとサイトのことを考えているのは辛過ぎるから。

 少し落ち着いてから、手紙の続きに目を通す。

 女王陛下や、教皇聖下に頼み事をされていて忙しい。
 まるで雲の上の話をされているようで、実感は沸かないけれど誇らしさと寂しさがシエスタの胸を締め付ける。

 わたしの好きな人はこんなに凄い人なんですよ。
 ……そう、皆に言って回りたい。

 でも……
 そんな人に、わたしは愛してもらえるのかしら?




 一人置き去りにされた部屋で、ひっそり泣くのが彼女の日課。



227:2/8
08/10/30 02:11:34 sUTmmiLS
 それでも気を取り直した彼女は、いつもの通りに部屋の掃除を始める。
 部屋の主は居なくとも、使っていない家具であろうとも、手入れに手を抜く事など、彼女が教えられた知識の中に有りはしない。

 無心に掃除をすることで、ようやく彼女は立ち直る。
 どんなに辛い現実も、単純作業に没頭すればその間だけは見ずに済んだ。

 
 ―コンコン


 いつもならば、彼女の一日はそうして過ぎるが、その日の作業は珍しく中断された。

「申し訳ありません、ただいまこの部屋の方達は留守にしております」

 慌てつつも、来客に向かって粗相のない様に……

「あぁ、知っているよ」

 見たことは有る人物だった。
 ジュリオ。
 確かそんな名前だったはず。サイトさんが死んだと思われていた時に学院にミス・ヴァリエールを訪ねていらした方だわ。
 その程度の認識だったが……

 シエスタが疑問に思う間に、ジュリオは彼女に話しかけた。

「ちょっとした特技が有ってね、ガンダールヴより先行したんだけれどね」

 何度か小耳に挟んでいたので、ガンダールヴがサイトの事だと理解したシエスタは大人しくジュリオの話しの続きを聞いた。

「学院長に用事があるのだけれど、彼を少し預かって貰いたくてね。
 できれば人目にさらしたくないので、彼女の部屋につれてきたのさ」

 ここは確実に誰も居ないと思ったのでね。
 
 理由は分かったものの、ミス・ヴァリエールが居ない部屋に、勝手に入れるわけにはいかない。
 シエスタはその場で断ろうとしたが、断りの文句を口にするより早くジュリオの背後に居た人影が室内に滑り込んだ。

「ちょっ……待ってください、困ります、こんな勝手にっ!」
「問題があるのなら、貴女が見張っていて下さい。ハルケギニアで最も気高い方ですから心配は要りませんよ」

 頭からすっぽりと聖衣を被った見るからに怪しい人物が、部屋の中央でぐるりと周りを見回して……

「や、やめて下さい。女性の部屋なんですよ」

 身体を張って怪しい人物の視線から、ルイズの部屋を隠す。
 ここまで不躾にされると、大人しくしておく訳にもいかない。

「わが子らの部屋に入る事に、何も問題は有りませんよ」
「っ! ミスタ・ヴァリエールのお顔なら一度拝見したことがありますっ! 嘘をつかないで下さいっ!」

 怪しい人物の思いのほか整った顔に驚きながらも、シエスタは叫んだ。

228:3/8
08/10/30 02:12:06 sUTmmiLS
 ヴィットーリオ
 どこかで聞いたとこがあるような名前を名乗った青年は、それ以上暴れることもなく大人しく部屋の隅でじっとしていたが……

「……………………」

 部屋の隅で、延々何かを唱え続けていた。

(こ、怖いよぉ……サイトさぁん……)

 すぐにもジュリオを追いかけるか、せめて人を呼びたかったが、主のいないこの部屋に不審人物一人を残すのは気が引けた。

 そんなわけで、見知らぬ男と二人きりで部屋に残された彼女は緊張しつつも、ヴィットーリオを監視していた。
 手の届くところに置かれた箒は、せめてもの護身道具。
 手に馴染んでいる為、安心感は有ったが武器とするにはいささか軽すぎた。

 それでも何も無いよりはましだと、しっかりと箒を握り締めながら、何か良からぬことをたくらんでいそうな青年を見据えた。



 ―シエスタの危惧は正しい。



 ヴィットーリオの狙いは単純にこの部屋から何かを持ち出す事だった。
 ルイズやサイトたちが戻る前に、ヴィンダールヴとしての能力を使い二人揃って学院に侵入したのはそんな理由だった。

 何か。

 文字通り何でも良かったのだが、人が居た為にジュリオが利かせた機転の結果、ヴィットーリオはここで足止めされていた。

 今頃ジュリオは学院の各所で、様々な物を入手している予定だったが……

(……人がいるとは計算外でしたが……丁度良い……)

 ここは最も重要な拠点で、出来れば今後も継続的に利用できる手札が必要だった。

 ……無機質な目でメイドを見ながら、ヴィットーリオは呪文を唱える。
 目に付く部屋のものに、次々と呪文を掛けてゆき……
 
 ……そして……

(ミツケタ……)

 ヴィットーリオは顔を上げ、メイドに笑いかけた。

「これを……見てもらえますか?」

 静かに呪文が響き渡る。

229:4/8
08/10/30 02:12:40 sUTmmiLS

 ―魔法の存在に竦むシエスタの後ろで、静かにドアが開き……
 シエスタが部屋に入ってきた。


(え? え? な、なに?)


 手に抱えた大量の洗濯物は、サイトが毎日訓練に使用していた動きやすい服。
 サイトのために出来ることが有るのが嬉しくて仕方がない、見ているだけでそんな思いが伝わって来るほどに部屋に入ってきたシエスタは上機嫌だった。


(わ、わたし? どうして? 何がおきているの?)


 一つ一つを丁寧にたたみ、サイトとルイズの洗濯物を仕舞ってゆく。
 ルイズの可愛らしい下着や衣装を片付ける時は、自分の服を見て小さく溜息を吐いたりしたけれど、軽く頭を振り妬心を押さえ込むとサイトの服を仕舞う。
 サイトはいつも無造作に一番前から次に着る服を使うため、実際のコーディネイトは実質シエスタ任せだった。

「……これ……と……これ……かしら?」

 その服をサイトが着るところを想像しながら、彼の為に思う存分時間と費やす、彼女の至福の時間。
 貴族としての位を貰ってから、サイトの服は学院のお抱え業者からも購入できるようになっていて、仕立ての良い服を幾らでも仕入れることが出来た。
 ……軍馬に年金をつぎ込んだサイトは、本来新しい服を着ることが出来るのは来年からのはずだったが……

「やっぱり、この間のお洋服……無理してでも買うべきだったかしら?」

 貴族育ちのルイズや、異世界の服の相場の知識がないサイトに黙ったまま、サイトの生活必需品はシエスタの蓄えを切り崩すことで得られていた。

 サイト付きのメイドとして、給金は前より多く貰っているが、支出のほうが遥かに多い。
 それでも、好きな人が自分の選んだ服を着てくれる歓びはお金では代え難かった。

「ん……これでいいかな?」

 あまり似た取り合わせが続かないように注意しながら、全ての服を並べ替える。
 毎日並べ替えても意味はないのだけれど、楽しいのだから仕方なかった。

「……何か言ってくれるかしら……」

 そんな風に思ってしまう自分を、シエスタは慌てて戒めた。

「別に、感謝して欲しくてやってるわけじゃないもの……サイトさんが、綺麗な格好してると、わたしも嬉しいし……」

 少し悔しかった。
 毎日、サイトの為にシエスタは努力している。
 もしサイトがその気になっても良いように、自分の服だって毎日綺麗にしているし、身体だって……

 それでも……サイトが見ているのは、同じ部屋にいる素直に成れない貴族の女の子。

230:5/8
08/10/30 02:13:27 sUTmmiLS
 ―様子を見ることしか出来なくなっているシエスタは、この後に起こることを思い出し、必死に叫んでいた。

(だ、だめっ、だめだからっ……見られてっ、見られてるっ……)

 どれだけ叫んでも、彼女の声は彼女自身に届かない。
 狂乱し自分の姿に掴みかかろうと、過ぎ去った過去に触れることは何者にも出来ない。


 ―サイトの服の中から、シエスタは一着選んで持ち出した。
 それは、彼と始めて会った時の服。

 替えを作ってあげたかったけれど、編み方が解らなくて挫折してしまった不思議な感触の洋服。

 そうっと抱きしめてから、恐る恐ると部屋の入り口を見る。
 この時間に誰も入ってくることはないと分かっていても、今からするコトを考えると緊張が止まらない。

 サイトの服をルイズの使っている鏡台の横につるすと、その胸元にすりすりと頬擦りをする。
 ベットサイドは柔らかかったし、テーブルの縁は丸くて使い難かった。
 サイトの服に密着したまま、シエスタのふとももが鏡台のふちに掛けられて、冷たい木の感触がひざからゆっくりと進む。
 熱い吐息を吐きながら、じわじわと目的の場所にたどり着く。


 この部屋に来る前も、相部屋の友達が居たシエスタは自分を慰めるのに、幾つも問題を抱えていた。
 時間を掛けすぎるわけにもいかなかったし、着衣が乱れるような真似をすれば、戻ってきた友達に言い訳も出来なくなる。

 シエスタの自慰はいつも着衣のまま行われていた。


 片足を鏡台の上に乗せた、はしたない格好のまま床に着けたままの足の力を緩める。
 体重が一箇所に集中する。
 柔らかい肉に、硬く無機質な感触が押し当てられる。

 腰がじりじりと動かされ、馴染んだポイントを探す。
 ドロワーズの分厚い感触をもどかしく思いながら、シエスタはいつもの位置を見つけ出す。

 シエスタは下着一枚挟んで、鏡台の角をぴったりとスリットの上に重ねると、たたまれたままの左足と、伸ばされ床に着けられた右足でバランスを取ると、ゆっくり上体を揺らす。

 体重が集中しているポイントが不規則に乱れ、快感がシエスタの理性を溶かしていく。
 時折腰にひねりが加えられ、蜜を零し始めた入り口を斜めに横切るようにこすり付けていると、時折漏れてしまう声をサイトの服で封じ込める。
 そうして、乱れた呼吸を繰り返すだけで……

(サイトさぁんっ……いっぃよぉ……)

 胸の奥一杯に愛する人の匂いが満ちると、下腹部で燻っていた炎が激しく燃え上がった。

231:6/8
08/10/30 02:13:59 sUTmmiLS
 シエスタの体がゆくっりと傾き、鏡台の上にぺたりと片手が付けられる。
 僅かな前傾だったが、シエスタの目的はそれで遂げられた。

 ドロワーズの中で硬くなり始めた肉芽が強く押し付けられ、しなやかな肉体と硬質な木材の間でくにくにとその形を変える。
 這い上がる快感に流されたシエスタは、そのまま無心に腰を動かし始める。

 ルイズの鏡台が、ぎしぎしとリズミカルに軋み始めても、シエスタの衝動は止まらない。
 胸元にサイトの服を押し付けたまま、熱と柔らかさを増していく秘所が堪えられない位まで快感を高めてゆく。

 サイトの服を見つめながら、薄く目を瞑ればシエスタはサイトの上で人とは思えないほど硬くなった部分に責められていた。

「サイトさ……ん……そんなに……つよくしっ……ちゃ…………だめで……す……」

 妄想のサイトはシエスタの言葉に笑うと、しっかりと肩を掴んでシエスタの動きを止めさせた。
 快感に慣らされたシエスタの身体は、その供給が途絶える事に数秒も耐えることが出来ない。

「ひぁ…………ふ……ぁ……だ、だめ……やめないで……」

 思わず漏れた声の大きさに、シエスタは慌てるが理性の制止を振り切りシエスタの身体は貪欲に快楽を貪った。

 シエスタの頭の中のサイトは腰に手を回すと、そのまま肉棒を押し付ける。
 
 その想像に押されるように、シエスタの腰はぐるりと円を描くように動き始める。
 サイトの肉棒の上で、シエスタのクリトリスが執拗に責められる。
 
 もしサイト本人が見ていたら、その場で襲い掛からずにはいられないほどに淫靡にグラインドを始めた腰はシエスタに痺れる様な快感を送る、シエスタは崩れ落ちるまで快感に浸り、やがてぐったりと力尽きた。。


 ほんの数分、そうやって一息ついたシエスタは上気したままの顔でじっとサイトの洋服の袖を見ていたが、やがてスカートを緩めると震える手でコルセットを外す。

(い、今誰か来たら、言い訳できない……)

 からからに渇いた喉が、自分がどれほど恥ずかしいことをしているのかを教えてくれる。

 メイド服をめくり上げ、お腹の所からサイトの服の袖を差し込むと、そのまま胸に押し付ける。
 火照っていた身体に、新しい刺激が加えられ何もかも忘れて声を上げてしまいそうにある。

(だ、だめっ……みられちゃう、サイトさんに見られちゃうよ……)

 頭の奥が燃えるように熱く、心臓が煩いほどに高鳴る。
 尽きない欲望への予感と、快感への好奇心。
 なにより今だ熱の冷めない肉体が、シエスタの行動を決定した。
 
 サイトに触られている。そう妄想しながら、シエスタの指がふくよかな胸に食い込むと、さっきまでとは比較にならない快感が荒れ狂う。

232:7/8
08/10/30 02:14:31 sUTmmiLS
 ―くすくすという笑い声が聞こえ、シエスタは真っ赤になってヴィットーリオを睨みつける。
 魔法による虚像だと、こんな事は嘘だと、そう叫びたかった。

 しかし、彼女の記憶は言っている。
 これは、真実。
 本当にあった出来事。

 目の前で床の上に転がり、持ち上げるように胸をこねているのは間違いなく過去の自分。
 捲れ上がったスカートも、いつもはその影で日焼けから逃れている素肌も、淫らな痴態はすべて自分の記憶の通り。

「まるで犬ですね」

 優しげな声が、容赦ない裁断を下す。

 サイトの服の上を這わせていた指先を、シエスタは水音を立てながら唇の中に吸い込んだ。
 唾液を塗した指先が、真っ直ぐにドロワーズの中を目指す。
 湿らせた指先が熱い感触に飲み込まれていき、シエスタの背筋を何かが這い上がる。
 潤み始めた瞳がサイトの姿を求めて彷徨い、幻と共にサイトの服を抱きしめる。

 服と共に圧迫された胸も、浅く出入りを繰り返す秘所も、何時まで経ってもシエスタの渇きを癒すことが出来ない。

 それが出来るのは一人だけで…………そんな望みはずっと叶わなくて。

「切な……い……よぅ……サイトさぁ……ん……」

 媚と色を含んだ自分の声に、黙ってシエスタは俯く。
 サイト以外に見られたくないのに、ヴィットーリオは目を逸らそうともしていない。


「っく……サイトさん……ね……」

 噛んだ唇に血の味が滲んだ。
 ずっとサイトの側に居て、ミス・ヴァリエールと親しくなって、そうして忘れてしまっていた事実。

 メイジは―貴族は、平民の事なんてモノ程度にしか考えていない。
 優しいライバルにそんな素振りは無いけれど、きっと殆どの貴族はこの男の様に……

「ガンダールヴが……」

 ヴィットーリオの囁きに、シエスタの身が竦む。
 背後の自分は、甘やかな声でサイトの名前を呼び続けている。

「コレを知っても、彼はまだ貴女を側に置くでしょうか?」

 溢れたの恐怖。
 零れたのは悲鳴。

「コレは何度でも繰り返し見れるのですよ……ガンダールヴの帰還が楽しみです」

 一瞬だけ途切れる魔法。
 次に目に映った光景は、それから三日後の『ひとりあそび』繰り返される自分の痴態。 その次は一月前の、その次はその一週間前の、幾らでも用意されている光景。

 そしてその度に嘲られ、馬鹿にされ、サイトに焦がれる透明な想いを土足で踏み荒らされていく。

233:8/8
08/10/30 02:15:03 sUTmmiLS
「も、もう……許して……許してください……」

 自慰行為を覗かれるだけでも恥ずかしいと言うのに、ヴィーットリオはシエスタが泣き出すまでその手を緩めなかった。


「貴族は……始祖の信徒はこのような真似いたしませんよ」
「ガンダールヴも今は貴族でしたよね?」

 些細な棘が、胸の奥にずっと残る。

「この様な行為に耽る貴女は、彼に相応しいのですか?」
「聖女のこの様な様を見たことは有りますか?
 平民というのはこれだから度し難いですね」

 サイトに相応しくないといわれるのが、彼女には何より辛かった。
 実際は頻繁に行っているわけでなくとも、魔法の力で立て続けに見せられると自分がずっとこんな行為のためにこの部屋に居るのだと、
 サイトの為などという言葉は、気持ちよくなるための言い訳に過ぎないと、

 繰り返し語られるヴィットーリオの言葉で誘導されていく。


 そして……ソレが、どんなに罪深く、そんな自分がサイトの側に釣り合わないのか講釈を受けた後でヴィーットリオは尋ねた。


『ガンダールヴに見せて差し上げてかまいませんか?』

 と


 ―何でもするから、それだけは許してください。

 
 
 その言葉が、彼女の地獄の始まりだった。

234:名無しさん@ピンキー
08/10/30 02:17:10 sUTmmiLS
教皇様凄いです、盗聴盗撮し放題です。

……恐喝で陵辱書いてたけど、ゼロの使い魔使ってる意味が無くなって全文書き直したり……
無理矢理って、キャラに寄らないから難しいんですね……


つづきは連休中か、連休明けにでも投下予定です。

235:名無しさん@ピンキー
08/10/30 09:40:25 +wUlBR5g
>>234
結構です

236:名無しさん@ピンキー
08/10/30 11:11:32 Uf16+Cyu
>「貴族は……始祖の信徒はこのような真似いたしませんよ」
>「ガンダールヴも今は貴族でしたよね?」
>「この様な行為に耽る貴女は、彼に相応しいのですか?」

始祖の信徒の長が盗聴盗撮脅迫やってるのはふさわしい行為なんですかwww
GJ! 陵辱スキーなので期待

237:softbank218140014038.bbtec.net
08/10/30 11:37:48 Dl0Fxbll
>>234
怖い!!怖すぎる!!
俺の家に来られたら死んじまうwww
今までの虚無の呪文に比べると微妙な気がしたけど、こりゃきついなww
虚無はちょっとえげつない呪文が多いなw
まぁ、それはそうとGJ!!

238:名無しさん@ピンキー
08/10/30 14:45:52 jPxeRV5m
>>234
お断りしまーす

239:名無しさん@ピンキー
08/10/30 19:46:07 0hmC/KzS
>>234
今後の展開を予測してみた
サイト シエスタの痴態を見て大興奮
シエスタの恥ずかしい行為をサイト本人が目の前でやってみせるよう
頼み込む シエスタサイトに見られて大興奮 
これ以降ひとりあそびをサイトにみてもらうのが定番になる 
という頭の悪い展開にはなるわけないな
なにわともあれGJ!です

240:名無しさん@ピンキー
08/10/30 20:00:12 GHq4aZle
ウンコ書こうが大絶賛するのに、鬱、陵辱で(ry

まあきっとPSPなんだろうな

241:名無しさん@ピンキー
08/10/30 20:14:18 JMm8G+4t
スカとかは頭にそういう注意書きある場合が多いしなー。
陵辱でも鬱じゃない場合(救いがある場合)はあるけどそうじゃないし
まぁそっち系は受け入れられない事をある程度念頭に置く必要があると思う。

242:名無しさん@ピンキー
08/10/30 20:52:35 JIDAoEZb
まだそんなにひでー事されてねーじゃんって思ったのはエロゲ脳のたまものなのか・・・・
続きに期待しとく

243:名無しさん@ピンキー
08/10/30 22:06:29 pEcyFx6L
>>234
なんと言うか微妙すぎる・・・

244:名無しさん@ピンキー
08/10/30 22:29:27 VQtE/LmB
>>234
ギーシュ物を書いた人かな
面白く読んだけれども注意書きはあった方がいいかもしれない。GJ!

245:バレット
08/10/31 00:34:05 3XXrX61s
ハロウィンネタ書き上げたから投下いっきまーす。もう30日じゃないけどな!
・・・・・・大丈夫、まだ本場の方は日付変わってない筈!

246:12:とりっくおあとりーと?
08/10/31 00:34:48 3XXrX61s
とんとん、と少女は扉を軽く叩いてから、その音が誰かに聞かれてやしないかと柄に無くこそこそと見回す。
すぐに扉は開けられた。顔を覗かせたのは小柄なメガネの少女。
導かれるまま中に入る。背後で扉がすぐさま閉じられる。
部屋の中には他にも金髪の少女と妙齢の緑色の髪の女性が2人。


部屋に最後にやってきた少女は我が子の様に抱き締めていた小包を3人が囲んでいたテーブルにそっと置くと、厳かに口を開いた。


「・・・実家に頼んどいた物がやっと届いたよ」

その瞬間、少女達の間に何とも言えない空気が流れる。恥ずかしさと期待と興奮、といった所か。

そんな気配を敏感に感じ取ったのか、青い長髪の少女の頭に乗っていた『何か』が蠢いた。
無色透明、水そっくりな液体だがしかしその密度と濃さは段違いだ。大体、単なる水が染み込んだり零れたりしないままふよふよSD人形形態のまま形状を保ったりしない。

この液体生物の名前はその名もポヨ。ポ○ョでは無い。ポヨである。
魚の子でもないし赤くないし、それに性別だって分からない。

水の秘薬その他諸々の魔法的効能を持った薬品が多数混ざり合った結果、偶然生まれたこのスライムとでも言うべき疑似生命体は今ではイザベラの使い魔という扱いだ。
少々フライング気味だが、彼女の地位を考慮して特例で許可された結果である。
だって一応生きてるし、人畜無害だし―誕生時のイヤンでウフンな出来事はともかくとして―何よりイザベラに懐いている。
定位置は彼女の頭の上で、ポヨを乗せてると髪がぱさつく事無く油でも塗ったような美しい光沢が保たれるというお年頃の女生徒達からは人気が出そうな効能も持っているとか。
しかしサイトが傍にやってくるとすぐに隠れてしまう。最初の遭遇がトラウマになっているようだ。結構知性は高いのかもしれない。


それはともかく。


ガサガサと彼女達は袋の中身を取り出す。
そして数秒後


「「「「う、うわぁ・・・・・・//////」」」」


揃って赤面。


247:12:とりっくおあとりーと?
08/10/31 00:35:44 3XXrX61s
「ほ、本当にやるんだね?これ着て」

出てきたそれの1つを広げながらマチルダが少し躊躇いがちに聞いた。
1番年食って『ドゴンッ!』ウボァー!!
・・・・・・年長の彼女だがしかし、男性経験が最も浅いのも彼女である。
ここに居る彼女達全員、1人の男しか知らないのだが。

「当たり前じゃないか。せっかくわざわざ実家の方にまで頼んで仕立てて貰ったんだよ」
「それにこの衣装を使うのに最も最適なのは明日だけ。それを過ぎれば次は1年後になる」
「う、ううう、で、でもねぇ」

何というか、これを着てしまったら最後女として色々終わってしまいそうというか。

「きっと大丈夫よマチルダ姉さん、お兄様だって姉さんに着て貰えればきっと喜ぶから!」

妹分の言葉には弱いお姉ちゃんであるマチルダはその一言で腹を括った。

――あーもう、どっちにしたってアイツにはもう色々と恥ずかしいとこ見られたり見せちゃったりしてるんだからこれぐらい!!

「分かった、分かったよ!私も着るよ!着てやろうじゃないか!」


額を突き合わせてヒソヒソと密談を交わす少女達以外に明日起こる事を知る者は・・・・・・口を持たないポヨだけである。





「もう秋も終わりかぁ」

草原の遥か彼方の地平線に沈みゆく紅の夕日を眺めながら、サイトは感慨深く呟いた。
ただ今学院中の廊下や食堂の灯り用の燭台は、お化け風に中身と皮の一部をくり抜かれたカボチャのランタンにとって代わっている。

今日はパンプキン・デイ。
かつて始祖ブリミルと4人の使い魔がカボチャを使ってお化けと魔物のフリをして人々を助けた、なんて言い伝えから生まれた記念日だ。
まあ数千年経った今となっては伝わってるのはそんな概要ぐらいで、実際にはあちこちで化け物の仮装をしてカボチャ料理を食べてお祝いする日みたいな感じで定着している。
魔法使いの原点で信奉の対象でもあるブリミル由縁と言う事で、平民以外にも貴族達の間でもそういった催しをやるのが定例だ。
他に特筆すべき事があるとしたら、パンプキン・デイは秋と冬の境目にあるので、その日以降ハルケギニアの暦上では冬の季節に入るといった辺りか。

あ、あともう1つ。
子供達はカボチャのお化けや怪物に仮装してお菓子を貰って回るのが微笑ましくもその日の定番な光景である。
だが吸血鬼など一部の怪物の場合、ハルケギニアでは実在してる上にとんでもなく恐れられてるので、代わりに動物の仮装などもする人間は多い。
でも『お菓子くれなきゃ悪戯するぞー』なんてフレーズ、ハルケギニアでも定番だとは知らなかった。

「そーれなんてハロウィン、てなもんだよなあ。まー楽しいんだからいいんだけど」

まあ向こうじゃ名前と概要ぐらいしか知らなかったけど。
そういやジョゼフが調子に乗って『イリュージョン』まで使ってすっげーリアルなお化けとか作ったら、シャルロットが怯え過ぎてお漏らししちゃったんだよなぁ。
でもってシャルロットのお母さんに笑顔でフルボッコにされて余計シャルロットが怖がって――

いい歳した大人がバカやってたなぁ、とちょっと遠い目。
今でも目に浮かぶ。あの『無駄無駄無駄無駄!!』との叫びと共に放たれたラッシュで地面に足が触れる事無く強制滞空させられて紅く染まるあの髭を。
シャルロットのお母さん、実は石仮面被った事でもあるんデスカー?なんて思わず口走ったのは良い思い出だ。
・・・・・・そういえばあの人、にっこり微笑んだだけで答えてくれなかった気が――



248:12:とりっくおあとりーと?
08/10/31 00:36:18 3XXrX61s
「いやうん、これ以上触れちゃいけない事もあるよなうん!」

賢明である。


夕食を取りに食堂へ向かうと、壁際には大量の、そして中央部には直径10メイルはありそうな超特大カボチャのランタンがセッティングされていた。
魔法薬でも使って特別栽培された品種だろうか?

「うわぁ・・・」

ガリアに居た時も似たようなのは見た事あるけどやっぱり感嘆の息が漏れる。
でも落ちてきたらヤダなあと思いつつ指定席に向かった。
ちなみにこのカボチャの装飾、明日になれば全て撤去されてる筈だ。片付ける人達は一苦労程度で済むかどうか、甚だ疑問に思う。

今日ばかりは何人もの生徒が制服では無く、思い思いの仮装服姿に変身している。
しかし実際に魔物の類が実在しているハルケギニアだけに普通とは一味違う。ユニコーンの鬣とかドラゴンの鱗とか、実際のそういった生物のを使った衣装ばかりだ。
そういう訳で仮装を楽しむというより、仮想に使う衣装の質や装飾の豪華さを張り合う為に仮装してるような輩がちらほらと――

でも似合ってるかどうかはまた別問題だ。
特にマリコルヌ。そりゃアレか。オークのコスプレのつもりか。

そんな中、サイトはお目当ての蒼い頭2つに金髪を見つけて声をかけようとしたが、

「あれ?」
「何だい、微妙に期待外れだったみたいな声出して」

まさしくその通りです。
イザベラ、シャルロット、そしてティファニアはいつも通りの制服姿だった。
いやま、3人共いつもの制服姿でも十分眼福なんだけどね?

「いやさ、イザベラもシャルロットもガリアに居た時は楽しそうに毎年仮装とかしてたから今年もそうかな~って思ってたんだけど」
「たまにはこんな時もあるさ・・・・・・あんなの、アンタ以外に見せる訳にいかないよ(ボソリ)」
「な?何か言ったか?」
「い、いーや別に!」
「お兄ちゃん、これ食べて」

右隣のイザベラが何故か顔をほんのり染めてそっぽを向くと、左隣のシャルロットが皿を突き出した。
乗っかっているのは今日のメインのパンプキンパイ。うまそうだ。

「おう、サンキュ」

躊躇い無く受け取ってぱくつ――
こうとしたのだが・・・・・・何故か3方向から注目浴びてるのに気付いて手を止めた。

「え、えーっと、どうかしたのか?そんな見つめられると食い辛いんだけど」
「う、ううん何でもないのお兄様!」

あわあわだった。あからさまに怪しかった。でも可愛かった。萌ゑ。
あーもう、顔と一緒に先っぽまで真っ赤になってぴょこぴょこしてる耳をはみはみしてやりてー!

そんな益体も無い事考えてる間にさっきの視線の意味も忘れて、自然とフォークに突き刺したパイを口一杯に頬張っていた。

「(ちゃんと仕込んであるね?)」
「(ばっちり。無味無臭でほんの1滴だけで効果がある)」

――その時、両隣の席で小さく口の端が釣り上がった事に、サイトは気付かなかった・・・・・・・・



249:12:とりっくおあとりーと?
08/10/31 00:37:06 3XXrX61s
目が覚めるとベッドの上で拘束されていた。

「これ、なんてデジャヴ!?」

3回目だよこのネタ。いい加減使い回し止めようぜ。
いやいや今考えるべきは作者への文句じゃなくて。

「ここ、俺の部屋、だよなぁ・・・・・・?」

見覚えのあり過ぎる室内。というか意識を失う最後の瞬間に見た風景とそっくりだし。

えーっと、飯食い終わった後部屋に戻る途中いきなりすっげー眠くなってきて、何とか自分の部屋に辿り着いたんだけどもう我慢できずにぶっ倒れて・・・

騎士団相手に丸3日間山岳演習したんでもあるまいし、そこまで疲れてた覚えは全く無い。眠気に襲われた時周りに人は居なかったのも確かだ。
なら可能性としては睡眠薬でも飲まされたのか。でもそれは何時だ?
――――まさか。

「あの食事ん時か?」

思い出すのは3人が注目していたパンプキンパイ。アレにでも仕込まれてたのだろうか?
でも何でそんな事?と悩んでいると、くぐもった声が聞こえてきたから首を無理矢理捻ってそっちの方を向く。
扉の向こうで、えらく聞き慣れた声が4つ。

『目ぇ覚ましたみたいだよ。ほら、早く入りなよ。誰かに見られたらどうすんだい?』
『う、うるさいねぇ!やっぱり恥ずかしいじゃないのさ!』
『彼以外に見られる方がよほど恥ずかしい。早く』
『マチルダ姉さん、私も一緒だから、勇気出して、ね?』
『うううううあーもう、行くよ!』

扉が開いた。

「ぶはっ!!!!!?」

そして噴いた。

勢い良く部屋に飛び込んできたのはいつもの恋人達、でもその恰好はいつもの恰好と違っていて。

パタン

「な、なんじゃそりゃあああああぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!?!?!?!」

さり気なく律儀に最後に床を滑る様に入ってきたポヨが扉を閉めていなければ、サイトの絶叫は寮中に轟いていただろう。



250:12:とりっくおあとりーと?
08/10/31 00:38:09 3XXrX61s
まずイザベラ。
頭には何故か髪と同じ色の蒼色の三角の獣耳。
身に纏っているのはビキニっぽい下着だけだが上も下ふさふさした蒼い毛に覆われていて、何故か後ろのお尻の辺りでは艶めかしい光沢のサラサラフンワリとした尻尾がどういう原理か揺れている。

次にシャルロット。
真っ白な細長い耳をぴょっこり生やし、お尻の所にはもこもこした小さな尻尾。
着てるのはレオタードかと思ったらよくよく見てみると水着だった。スク水だった。しかもなぜか白だった。胸元にはひらがなで『しゃるろっと』。誰が書いた一体。似合ってるけど。

そしてティファニア。
金色の獣耳がこれまたパタパタ、お尻の所にも同じ色の、でもイザベラのよりスラッと細身の尻尾がフリフリ。
下の方は色以外イザベラと変わりないが、上の方は胸を下から持ち上げて支えるタイプだが余りの質量に圧倒されて完全に支え切れていない。先端のぽっちが毛皮の間でチラチラ見え隠れするのがベリーグッド。

最後にマチルダ。
丸っこい茶色の獣耳に、尻尾は短く太くもふもふもふとした感じ。
イザベラ同様彼女も着痩せする性質で、深い谷間を形成してる2つの膨らみを恥ずかしげに押さえるその手は何故か毛皮の手袋。

イザベラが狐でシャルロットが兎、ティファニアが犬でマチルダが・・・・・・熊?

彼女達はせーのと息を吸い込んでから、少なからず朱色に染め上げた顔で、


『お菓子くれなきゃ悪戯するよ(する・します)!』


もちろん両手を縛られてるサイトがお菓子をあげれる筈も無く。
へ?へ?とサイトは暫くの間呆気に取られてはいたが、一度状況を理解すると即座に悟った。

は、嵌められた!というか、ハメられちゃう俺!?

その通り。
という訳で、お菓子を貰えなかった彼女達は顔が赤いままニヤリと―ティファニアは性格故ごめんなさいお兄様と漏らしていたものの―

悪戯決行。

「こーん♪」
「きゅーん♪」
「わんわん♪」
「く・・・くまー///」
「いや、最後の違(ry」



251:12:とりっくおあとりーと?
08/10/31 00:38:38 3XXrX61s
「わ、ちょ、お前ら、ちょい、そきょはー!!」

ぺろぺろ

ぺろぺろ

あっという間にすっぽんぽんにされたサイトの身体に動物の仮装をした恋人達に群がられて、裏返った嬌声を上げた。
動物なだけにそれっぽく振る舞ってるのか、イザベラは顔や首元、シャルロットは脇や胸、ティファニアは脇腹や股間、マチルダに至っては足の裏や指を舐め立ててきているのだ。
全身を同時に這いまわる生暖かい体温にぬるりとそして僅かにザラリとした舌の感触がくすぐったくも気持ちいい。

「うわ、うわわ、マチルダ、そんな所まで」
「はむっぅ・・・ちょっと、しょっぱいねぇ・・・」

丁寧に丹念に足の指の1本1本をしゃぶる感触に腰が浮く。
そしたら今やサイトの愚息を銜えこんでいたティファニアの喉の奥にこつんと当たる感触。

「わふ、わふぅん」

ティファニアの肢体がサイトの身体に乗る。69な態勢でサイトの方に向けられたティファニアの下は既にじっとり濡れて太股もテラテラ煌めくほど滴っている。
フンワリプンニャリした感触に包まれた気配に、ああ今胸に挟まれてんなと悟って、すぐに限界に襲われた。

びゅくっ びゅびゅっ!

「はっふあぁ・・・」
「ずるい――私も」

噴火した白い溶岩の大半はティファニアとシャルロットに舐め取られた。
目の前でフリフリ揺れる金色の毛皮に白い水着。そしてお尻から生えた尻尾。

・・・・・あれ?

よくよく見てみたら、尻尾は文字通りお尻から生えていた。
毛皮と水着のお尻の部分の布地が三角にくり抜かれていて、そこから覗く尻の谷間から尻尾が覗いているのだ。
更によくよく見てみると、尻尾の根元は丸い真珠の玉らしきものが繋がっていて―――

ああ、なるほど。魔法で生やしてるんじゃなくてお尻に埋め込んでる訳か。

・・・・・

・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・



252:12:とりっくおあとりーと?
08/10/31 00:39:11 3XXrX61s
ぐいっ

ずるるるるるっ!

「ひっ――きああぁぁぁぁんっ!?」

ティファニアの尻尾を銜えて(シャルロットの尻尾は短いので首を伸ばしても届かなかった)思いっきり頭と首全体を使って引っ張ってやると、
谷底の窄まりから次々連結した真珠が出てきた。
玉が1つ抜ける度に腸内と入口を擦り立てられる感触を瞬間的に連続で味わったティファニアは大きく震えてから、へなへなと倒れこむ。

「あー、テファだけずるいよ?ほら私にもして頂戴よ」
「ふむっ!?」

いきなり視界が塞がると同時に口と鼻も塞がれた。
文字通り目前に青い尻尾。イザベラにお尻を乗せられてるらしい。口に当たる布地も毛皮も十分以上に湿っている。
いや、というか息が!息が!

―――身動き取れない時に濡れてる布を顔に被せてはいけない。これ常識。

「~~~!?~~~~!!!!」
「んきゅぅ、こすっちゃらめぇ!」

そっちは顔乗っちゃらめぇぇぇぇぇぇ!!

堪らずご丁寧に『錬金』で鋼鉄化されてるロープで固定された腕以外の全身全てを使ってもがく。もがく。
腹上死ならぬ股下死。そんなの勘弁死ぬのも勘弁。

「ってチョイ待ち、もしかして息出来てないんじゃないのかい!?」
「え?」
「~~~~~・・・・・・!!?・・・・・・・!・・・・・・」
「うわ、うわわわわわっ!?ご、ゴメンよサイト!」
「ぷはっ!!あー死ぬかと思った」

慌ててイザベラがどいて開放する。
冗談抜きで本気で咳き込むサイト。その様子にすぐさまマチルダはサイトの両手も自由にすると、ようやく身動きが取れる様になったサイトは4人から背を向けてゼイゼイ喘いだ。
視界がチカチカする。死ぬ時は絶対窒息死だけはゴメンだとサイトは固く誓った。

「ご、ゴメンよ!本当にゴメンよサイト!」

イザベラ、涙目。
・・・・・・・・うん、やっぱり可愛い。

「もちろん、許すに決まってるだろ」
「サイトぉ・・・・・・」
「でも――今度はこっちが悪戯する番だーっ!!」
「きゃーっ♪」
「・・・私も。ウサギは寂しいと死んじゃう」
「わ、私も忘れないでおくれよ?」
「おにいさまぁ・・・私も、もっとおねがいしますぅ・・・・・・」
「どんとこいやー!!」




そんな訳で結局、お菓子の代わりに別の物をたっぷりもらいましたとさ。



253:バレット
08/10/31 00:41:23 3XXrX61s
投下終了。

・・・・・・ゴメン。最近スランプでこんな中途半端なのしか書けましぇんですはい。
やる気の無い作者でホントごめんなさい。



・・・続きかけるのならどなたでもどうぞ(コラ)

254:名無しさん@ピンキー
08/10/31 00:48:58 iUHRGB6T
>>234
GJ!!
あとは投下前に一言注意書きが欲しかった

255:名無しさん@ピンキー
08/10/31 00:56:01 aQr8Tbqa
GJ
可愛い女の子のいたずらなら、ばっちこーい
ポヨって聞くと黄色い丸猫思い出すんだ

256:名無しさん@ピンキー
08/10/31 03:42:11 sORQz7lL
>>233
> ―何でもするから、それだけは許してください。
「サイトさんなら大興奮ですから、是非見せてあげて下さい」だろシエスタ的に考えて

257:名無しさん@ピンキー
08/10/31 07:20:21 GEgythLD
>>253
ハロウィンは10/31なんだぜ!と誕生日の俺が言ってみるテスト

258:名無しさん@ピンキー
08/10/31 07:29:37 GEgythLD
書き忘れた!バレットさんGJ!

259:名無しさん@ピンキー
08/10/31 09:43:01 xUtWiQwE
マチルダはどうみてもタヌキですw

260:名無しさん@ピンキー
08/10/31 17:13:39 GvnXUNyt
バレット氏 投下乙!

261:名無しさん@ピンキー
08/10/31 19:40:52 aQBRWwc7
>>253
GJ!!

262:名無しさん@ピンキー
08/11/01 00:12:49 VkOwBcMJ
> 3 :wiki”管理”人:2008/10/16(木) 03:50:21 ID:C6G/7M99
> くっ、見守ってたのに
> 前スレラストでお知らせしそびれた……。
>
> 1乙!超乙!……しつつ業務連絡です。
>
> まとめwikiのアドレスが11月1日から
> URLリンク(zerokan.xxxwwwxxx.com)に変更されます。
>
> 以降は現在のドメイン名ではアクセス出来なくなるそうです。

管理人様乙です!

263:名無しさん@ピンキー
08/11/01 00:54:59 UIIbpvGe
まとめwiki繋がらね~.


264:名無しさん@ピンキー
08/11/01 01:11:07 x1XJVRYF
>>263
繋がるじゃん

265:名無しさん@ピンキー
08/11/01 09:32:01 RZZ/k+fT
>>262-264
周知プレイ乙

266:名無しさん@ピンキー
08/11/02 07:24:02 OsrEY2Li
あらら

267:名無しさん@ピンキー
08/11/03 18:21:56 zGa79DMJ
レモンちゃん

268:名無しさん@ピンキー
08/11/03 19:40:51 RbD/Czuj
連休というのにすっかりさびれてるね

269:名無しさん@ピンキー
08/11/03 19:48:11 6ewB3bxO
連休という事を今日知った

270:名無しさん@ピンキー
08/11/03 19:50:06 6NCTwuFg
連休だからこそ過疎ってるんだろ
みんな旅行や外出とかでいそがしんいだよw

271:名無しさん@ピンキー
08/11/03 20:47:54 2fDbDIeS
三連終わったら出張だ…ああ嫌だ嫌だ(>'A`)>
いつもここのSSですっきりさせてもらってる。職人さんありがとう

272:名無しさん@ピンキー
08/11/03 21:05:22 TNLmeTRi
連休最後の奇跡とかおきないかな~

273:名無しさん@ピンキー
08/11/03 21:07:42 mjt1quZq
>>272
奇跡は起きるものじゃない起こすものだ

274:名無しさん@ピンキー
08/11/03 21:14:32 TNLmeTRi
なるほど。
よし、がんばって小ネタぐらいは・・・

275:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM
08/11/05 01:06:28 4wDs6N+L
さてと、遅くなったけど「ぼくらの七日間戦争~二日目」いきます

276:ぼくらの七日間戦争~二日目 ◆mQKcT9WQPM
08/11/05 01:08:08 4wDs6N+L
王宮に来て三日目の朝。
才人は先日教わったとおりに、早朝から起き出して謁見の間の見回りをする。
本日も異常はなし。

「…はぁ」

しかし漏れる溜息。
仕事が辛いのではない。
欲求不満なのである。
昨夜、アンリエッタに奉仕したあと、出せずに終わってしまったからだ。
もちろんその後軽く自家発電したのだが…正直物足りない。
そんなわけで才人は朝っぱらから性欲を持て余していた。
具体的には、目の前のホットパンツのおねえさんの太股に欲情してしまうくらい。

「早いなサイト」

朝の仕事を終えた才人の前に、アニエスがいた。

「…ええまあ。ちょっと早く目が覚めちゃって」

謁見の間には、まだ小間使いたちは来ていない。
朝の掃除の前に、才人は謁見の間のチェックをしていたのだ。
もちろん悶々としていたせいで眠りが浅かったせいなのだが。
そして、アニエスは自分の太股に注がれる才人の熱い視線に気付いていた。
いつもなら、その辺の物陰で『お姉さんにまかせとけ』とばかりに才人の性欲処理をするところなのだが。
アニエスは、女王から言い含められていた。

『この一週間、サイト様に手を出してはいけません。もし手出ししたら…分かっていますね?』

…まあ、弟を虐められないぶんはどこぞのハゲ頭を虐げて晴らすとするか…。

アニエスは才人の視線に気付かない振りをして、彼に告げた。

「だが今日は謁見の間は使わないんだぞ?忘れたのか?」
「い」

なんだ見回り無駄なのかよ、とがっくりうなだれる才人。
アニエスは、当然の疑問を口にした。

「お前、陛下から今日の予定は聞いてないのか?」
「え?今日の朝教えてくれるんじゃ」

昨日はあのあと、自家発電してさっさと寝てしまった才人である。もちろんそんなことは知らない。
アニエスもマザリーニも、女王の部屋で才人が今日の予定を聞いているものだと思っていたのだが。
アニエスはあの女王、また何か企んでるな、と思ったが。
目の前で困っている才人を放っては置けず、今日の女王の予定を教える。

「今日は陛下はガンディーニ子爵の建てた時計塔の落成式に賓客として呼ばれている。
 お前の今日の任務はその護衛だよ」
「え?そんな塔王都にあったっけ?」

才人の疑問の通り、そんな時計塔など、トリスタニアのどこにもない。
つまりは。

「ガンディーニ子爵の領地はトリスタニアから馬車で三時間の場所にある。
 そこの、ブリュッセンという街に建てられたんだ。
 もちろん、陛下の馬車でそこまで行く。
 式典は昼から、終わり次第王都に引き返す。明日も陛下には公務があるからな」

277:ぼくらの七日間戦争~二日目 ◆mQKcT9WQPM
08/11/05 01:08:54 4wDs6N+L
その子爵領まで行き、式典に参加してくるのだ。

「はあ…でも俺準備とかしてないっすよ」
「その服と鎧があれば十分だろう。だがもうすぐ出発の時間じゃないのか?」

日はすでに昇りきっている。昼前までにその子爵領に着こうと思うのなら、そろそろ出発しなくてはならないだろう。
才人が慌てて駆け出そうとすると、謁見の間の入り口に、見慣れた女性が現れた。

「あら。こんな所にいらしゃったのですか」

そこにいたのは、この謁見の間にある王座に座ることを唯一赦された女性。
アンリエッタ女王であった。
アンリエッタはお付の者やマザリーニ郷を入り口に置いたまま、すたすたと才人の傍まで歩み寄ると、すまなさそうに言った。

「ごめんなさいね、シュヴァリエ・サイト。昨夜、本日の予定をお伝えするのを忘れていました。
 仔細は追ってお話いたしますので、着いてきてくださいな。
 ささ、馬車の用意ができていますので、急いで」

才人の手をきゅっと握り、まるで恋人を急かすようにその手を引く。実際恋人なのだが。
才人はあわあわ言いながら、女王のされるがままになる。
そんな二人を、アニエスがあきれたような顔で見送った。

才人はあれよあれよという間に馬車に積み込まれ、ガンディーニ子爵領へと向かっていた。
目の前で、女王に並んだマザリーニが今日の女王の予定を語る。
まず、子爵領に到着したら用意された御用宿へ。そこで式典用のドレスに着替え、式典に参加。
その後子爵と会食後、再び着替えて王都に戻る。
それが一日の予定だった。
才人の役割は、お付の騎士たちとともに御用宿の検分、式典中の女王の警護。

「あれ?でも先行しないと御用宿の検分はできないんじゃ」

才人の言葉どおり、女王に同行していては御用宿の検分はできない。
実際お付の騎士たちは先行してガンディーニ領に向かっており、既に御用宿の検分を始めている。

「シュヴァリエ・サイトには、最後の確認をお願いします。
 トリステイン女王の御用宿検分の最終確認ですよ。しっかりお願いしますね」

にっこり笑ってそう言うアンリエッタ。
その笑顔には、何か確信めいたものが混じっていた。
才人は女王の吐いた言葉をよ~く考えてみる。
『トリステイン女王の御用宿検分の最終確認』…つまり。
『女王の寝所の最終検分を任せるに値する人物』。
そんな人間は、トリステイン広しといえども、マザリーニ卿を含めて数人しかいない。

…やばい、なんかどんどん深みに嵌ってないか俺…?

なんだか自分の与り知らぬところでどんどん自分の評価が変わっていっていることに軽い恐怖を覚える才人だった。
そんな才人の気持ちを知ってか知らずか、女王は目の前でニコニコ笑っている。
そして、馬車はまるで坂を転がり落ちる石のように、盆地の底にあるブリュッセンを目指す。

278:ぼくらの七日間戦争~二日目 ◆mQKcT9WQPM
08/11/05 01:09:46 4wDs6N+L
当然のことだが。
最終検分はあっという間に終わった。
騎士たちが認めたチェックリストに一通り目を通し、女王の使う予定の部屋を自分の目で検分する。
それすらチェックリストの確認作業にすぎない。
あとは、無事準備が整ったことをアンリエッタに伝えればいいのだが。

コンコン。

扉が突然ノックされた。
来客か?それとも…。
才人は一応警戒をしながら扉に声をかける。

「どなたですか?」
『私です。アンリエッタです』

本来この部屋を使うべき賓客が、ドアの外で才人に呼びかけていた。
才人は慌ててドアを開ける。
そこには、満面の笑顔のアンリエッタがいた。

「お部屋のチェックは終わりました?シュヴァリエ」
「ええ、まあ」

呼びに行く約束だった女王が自分から来たことに軽く驚き、才人は言葉を続ける。

「終わったら呼びに行くって言ってたのに。どうしたんです?」

才人の言葉に、アンリエッタは少し困ったように眉根を寄せる。

「実は、式典用のドレスが二着用意されてたんです。
 …それで、どっちを着ていくべきか、悩みまして。
 自分では決められなくて、サイト様に選んでもらおうかと」

言って、それまで小脇に抱えていた小さな革表紙の冊子を広げる。
そこには、二着のドレスの見本の肖像が描かれていた。
片方は、薄いブルーを基調とした、シンプルなイブニング・ドレス。腰の右側でひらめく大きな黄色いリボンがアクセントになっている。
ただスカート丈が短く、膝から下が露になるデザイン。その上から長いオーバースカートが被さり、脚が見えるのは正面からのみとなっている。
もう一つは、濃い紫を基調として、各所に黒いレースのあしらわれた豪奢なイブニング・ドレス。
ふわりと開いたAラインのスカートは、たっぷりのギャザーと縁にあしらわれた黒いレースで装飾されている。
こちらはスカートはごく普通のドレスだったが、上は胸を半分だけしか覆わないデザイン。
才人は二点を見比べ、そして、それを着たアンリエッタを想像する。

…姫様の生脚…うん、悪かないな。でも…。

正直言って、アンリエッタの下半身が他の男の前に晒されるのはいい気がしない。

…あの尻とふとももは俺のもんじゃい!

ぐっと拳を握り締め、才人は決断した。

「紫の方がいいと思いますよ。
 そっちの方が陛下に似合ってる」

その言葉を聴いたアンリエッタは、にっこりと微笑むと。

「ありがとうございます、サイト様。ではこちらにいたしますね」

言って、部屋を出て行った。
その後しばらくして、才人を迎えに来たのはマザリーニ卿だった。

279:ぼくらの七日間戦争~二日目 ◆mQKcT9WQPM
08/11/05 01:10:47 4wDs6N+L
時計塔を見上げるガンディーニ子爵の屋敷の中庭で、その式典は執り行われた。
時計塔を作った平民の職人や、貴族の設計技師たちが和気藹々と料理に舌鼓を打ち、招待された賓客たちはガンディーニ子爵の時計塔自慢に耳を傾ける。
会場がそうやって盛り上がっていると、突然、鋭いファンファーレが鳴った。
この式典に招待された、最も位の高い賓客が会場に到着したのだ。

「トリステイン国王、アンリエッタ・ド・トリステイン陛下、おなりになりました!」

女王の来訪を告げる小間使いの声が、会場に響き渡る。
一瞬で会場は静まり返り、自慢話をしていたガンディーニ子爵は慌てて会場の入り口へ向かう。
中庭に通じる開かれた大扉から、紫のドレスに身を包んだ女王が姿を現す。
いつの間にか、会場の入り口から会場に設えられた最奥の舞台まで、貴族たちが並んで列を作る。
その周囲を平民たちが取り巻く。貴族たちが防壁となり、女王を守っているのだ。
女王はその様子を眺めると、す、と右手を差し出した。
すると、アンリエッタの右斜め後ろに控えていた才人の小脇を、マザリーニがつつく。
小声で才人は何事かとマザリーニに尋ねる。

「え、なんすか?」
「馬鹿者、舞台まで陛下をエスコートするんだ。
 近衛騎士の役割だぞ」
「い?」

こんな衆人環視の中、女王の手を引いて舞台まで行けというのだ。
緊張しないわけがない。
さらに、マザリーニの言葉が才人に追い討ちをかける。

「…姫様を、よろしく頼む」

その声は、まるで娘を嫁にやる父親のように震えていた。

…いやまってちょっと待ってーーーーーーーー!?

ついに、マザリーニのお墨付きまで出た。
しかも、この状況。
辺境諸侯の居並ぶ中、女王の手を引いて歩くのだ。
つまり、これは宣伝活動だったのだ。

『ここに、女王の婚約者がいますよ』

と、貴族たちに吹聴するための。
汗をだらだらと垂らし、妙なプレッシャーにつぶされそうになる才人。
その重圧の主な原因は、頭の芯に響き続ける、『市ね、この駄犬!』というどこかの誰かの甲高い声だった。
しかし。
もう、ここまで来たら後戻りはできない。
ていうか後戻りしたらかなりひどい事になりそうな…。
才人は観念し、女王の手をとる。

「大丈夫、舞台まで一緒に歩いてくださればよいのです。
 心配しないで、サイト様」

小声でそうささやくアンリエッタだったが。
思わず才人は反論しそうになってしまった。

謀ったな!姫様!

才人はその手をとり、貴族たちのなす列の中を歩いていく。
女王の歩にあわせ、ゆっくりと進むその姿を、貴族たちが嘗め回すように見つめる。
ひそひそ声が、才人の耳にも届いた。

280:ぼくらの七日間戦争~二日目 ◆mQKcT9WQPM
08/11/05 01:11:35 4wDs6N+L
…あれが、トリステインの盾。単騎で七万を止めた英雄か。
…功績、若さ、ともに女王にふさわしいが、あの貧相な顔はどうにかならんのか。
…まあ風格はおいおい付いていくだろう。女王陛下とマザリーニ卿が教育してくださるに違いない。

…いやまって何その肯定的な意見ッ!?

むしろ非難されたほうが気が楽だったが、居並ぶ諸侯のすべてが、女王の選んだ騎士を肯定しているようだった。
もう、完全に女王の術中だった。
舞台に着いた女王は、己が騎士にねぎらいの言葉をかけ、舞台に上がる。
そして、式典の祝辞を述べ始めるのだが…。
才人に、その言葉は届いていなかった。

…オワタ。俺の人生オワタ…。

この噂を聞きつけ、必ず自分の下へやってくるであろう虚無の魔王に恐怖していたのである。
そして、式典はつつがなく終わり。
二人は、昼食を採るべく、用意された部屋に向かったのだった。


「…ひめさま。どーゆーつもりなんすか」
「はい?何がですか?」

円卓に並べられた、豪華な昼食を前に、才人は女王に問うた。

「公の場であんなことして!俺にも立場ってもんがあるんすよ!」

その立場とはぶっちゃけ『ルイズの使い魔』なのだが。
女王はにっこりと笑って言葉を返した。

「その立場、できる限り高い場所にまで持っていかなくてはなりませんから。
 いつまでも『平民出の英雄』では困るのです」

主に私がですけれどもね、と心の中だけで注釈を入れ、女王は優雅にスープを飲む。
才人は頬張ったパンを紅茶で流し込み、言った。

「いやそんなの俺望んでないですって!」

才人の言葉に、少しむっとするアンリエッタ。

…このひとわー。いい加減往生際の悪いー。

仕方がないので、決定的な言葉を吐いてやることにする。

「私が望みました。それではいけませんか?
 女王が番としてあなたを選びました。それではいけませんか?
 それとも。サイト様は、私が嫌いですか」

アンリエッタは一瞬で真剣な顔になり、才人をじっと見詰める。
その視線を受けきれず、才人は思わずアンリエッタから視線を逸らす。
その意味するところは。

「…ルイズですか」
「い」
「…それともシエスタさん?」
「え、あの、その」
「…ガリアの姫君かしら?」
「い、いやちょっとまって」
「…ティファニア、なんですか?」
「いやだからー!」

281:ぼくらの七日間戦争~二日目 ◆mQKcT9WQPM
08/11/05 01:12:31 4wDs6N+L
アンリエッタは才人の手癖の悪さを知っている。
というよりも、周囲の状況の方がまるで神の悪戯のように才人に転がって行っているのだ。
そう、まるで流砂の渦のように。
だから。
アンリエッタは決めていた。
彼には、『王』になってもらおうと。

「…あなたが誰に心を移していようと私は構いません。
 私は女王として、貴方を手に入れるために、如何なる手段も講じる覚悟です。
 でも、私の事が嫌いなら…その時は…言ってくださいね…」

言って、はらりと涙を流す。
もちろん演技である。
才人はそんなことは露知らず、慌ててフォローする。

「い、いや嫌いじゃないですって!
 …で、でもまだ俺心の整理がついてないっていうか」

そう言って狼狽する才人に、アンリエッタは席を立ち、彼の横へ跪く。
そして、才人の太股に両肘を乗せ、見上げた。

「側室としていくらでも娶ればいいんですよ。
 私は構いませんわ。だって、サイト様のものになれるんですもの」

言って顔を赤らめ、身体を才人に押し付ける。
紫色のドレスから半分はみ出た豊満な胸が才人の太股でぶにゅ、と潰れた。
そして。
その刺激に節操なく反応する、才人の息子。
目の前で膨らみ始めたズボンの前に、アンリエッタはくすりと笑う。

「あら。心の整理がついてないわりに、ここは元気なんですのね」
「…いや心の整理関係ないでしょーよ」

呆れたようにそう言った才人に、アンリエッタは意外な方向から反撃した。

「昨日は結局お預けでしたものね?
 …で、昨日は結局あの後どうされたのですか?」
「へ?」

昨夜、アンリエッタにお預けを喰らった後、才人はあてがわれた部屋で自家発電をしたのであるが。
もちろんそんな事、言えるわけはない。

「な、なにをいきなり」

慌てて誤魔化すが、アンリエッタはお見通しだった。

「…ご自分でなされたのですね?」
「ぶ!」

当然の帰結であった。
しかし才人は必死に否定する。

「し、してませんて!」
「嘘。サイト様がそんなに自制の効く人なら、学院にあれだけ恋人がいるはずありませんわ。
 それにアニエスに迫られても反応するでしょ。このせっそーなし」

言ってアンリエッタは限界まで張り詰めた才人の山頂をぴん、と指で弾く。

282:ぼくらの七日間戦争~二日目 ◆mQKcT9WQPM
08/11/05 01:13:21 4wDs6N+L
「うを!」
「正直におっしゃい。昨日ご自分でなされたでしょ?
 正直になれば、イイコトしてあげます♪」

もう完全にエロスイッチの入ったアンリエッタは、王冠を机に置き、愛しげに才人の前を撫で回し始めた。
そんなアンリエッタの『イイコト』に、才人の期待が高まる。
そして、昨日お預けを食ったこともあって、彼は折れた。

「…しましたよ。しましたとも」

その答えに、アンリエッタは淫靡ににやり、と嗤う。
そして、再び問いかける。

「誰で、ですか?」
「へ?」
「誰の事を想いながらなされたのです?私?それとも…」
「ひめさまに決まってます」

言って才人は、攻めて来るアンリエッタに対し、反撃に出た。
その言葉と同時にアンリエッタの顎をつまみ、唇を奪う。
びっくりしたように目を見開いたアンリエッタだったが、すぐに頬を弛緩させ、才人の口付けを受け入れた。
少しすると二人は唇を離し、見詰め合う。
そして、先に口を開いたのはアンリエッタだった。

「それじゃあ、イイコト…してあげますわ。
 立って、ズボンを脱いでくださいな」

アンリエッタの言葉通り、才人は立ち上がり、ズボンを脱ぐ。
完全に屹立した才人が、そそり立つ。
アンリエッタは、才人の目の前で、右腕を高く上げる。
すると、綺麗な白い腋が、露になる。
アンリエッタはそこを、ぐい、と才人の裏筋に押し当てた。

「ちょ、ひめさまなにやってはるんですかっ?」
「うふ。こういうのもいいでしょ?」

うろたえる才人に構わず、アンリエッタはそのまま、腋で才人を挟みこむ。
そのまま肩をきゅっとすくめて、上半身を前後に揺すり始める。
こりゅこりゅと、才人の雄を責めるアンリエッタの腋が、奇妙な音を立てる。
力を込めて締め付けられるアンリエッタの腋は、まるできつめの膣のようだった。
息を荒げ始めた才人に、足元からアンリエッタは語りかける。

「キモチイイですか?サイト様…?」
「いや確かにキモチイイけどもっ…!」

確かにアンリエッタの言うとおり、腋で擦られるのは気持ちのいいものだった。
しかし、本来そこは性器ではない。そんな場所で擦られる感覚に、才人は背徳的なものを感じていた。

…っていうか腋コキってゆーのかコレ!

思い当たったときには、既に息子は臨界突破寸前だった。
膨らんできた才人を感じ、アンリエッタは才人を一旦解放し、そして。
ぱく、と口に咥えた。

「ひ、ひめさま、出るっ、出るっ!」

才人の切羽詰った声とともに、アンリエッタの口の中で、才人が吼えた。

283:ぼくらの七日間戦争~二日目 ◆mQKcT9WQPM
08/11/05 01:14:03 4wDs6N+L
どぷぷぷ…!

アンリエッタの舌の上で、喉の奥で、才人の精液が跳ね回る。
アンリエッタはそれを、少しずつ味わって飲み干していく。
そして、勢いをなくし始めた才人の、尿道に残った精液すらも、ちうちうと愛おしげに吸い上げる。
ぷは、と淫乱な女王は吸い尽くした才人を口から解放する。
そして、足元から才人を見上げ、尋ねた。

「どうでした?私の腋のお味は」
「いや、サイコーでした…。つうかこんなのドコで覚えてくるんすか」

才人の疑問符に、アンリエッタはくすりと笑う。

「乙女の秘密です♪
 さて、それでは…」

アンリエッタの言葉に、才人はいよいよ本番か、と再び己を滾らせたが。
アンリエッタは口の周りに残った精液と唾液の飛沫を拭き取ると、言った。

「間もなく、トリスタニアに帰る時間ですわ。
 ささ、サイト様、ズボンを履いて」

い、と才人の顔が歪んだ。
いかに一発抜いてもらったとはいえ、このままでは不完全燃焼だ。
というよりも、昨日のお返しにひめさまをヒイヒイ言わしたい才人であった。

「い、いやまってちょっと待って?
 昨日に引き続き今日も途中で強制終了っすか?そんなのアリ?」

不満げにそう訴える才人に、アンリエッタはにっこり笑って。
才人の鼻先に、指を突きつけた。

「がっつくんじゃありません。
 王都に帰ったら、飽きるほど女王の身体を堪能させてあげますから♪
 だから、今はお・あ・ず・け♪」

言って、くるりと才人に背を向けるアンリエッタ。
実際、今日中に王都に着こうと思ったら、そろそろここを出ないと間に合わない。
才人はそれを悟って、大人しくズボンを履いた。
そして、アンリエッタに抗議する。

「じゃ、帰ったら続き、絶対っすからね?」

いつもなら自分がおねだりする立場なのに、今日はサイト様がおねだり…。

奇妙な高揚感に、アンリエッタは身体の芯が疼くのを感じた。

そして、二人は再び王都に戻ったのだが。
結局その夜、女王はさっさと寝てしまい、才人の欲求は果たされぬまま一日は終わってしまうのだった。
それもまた、女王の計略のうちであることを、才人はまだ知らない。

*続く*

284:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM
08/11/05 01:15:18 4wDs6N+L
二日目終わり。さてどんどん深みに嵌っていく才人の運命やいかに。
そいじゃあねゆ。ノシ

285:名無しさん@ピンキー
08/11/05 01:20:00 f6oaxckN
一番槍ぃぃぃぃぃぐぅぅぅじょぉぉぉぶぅぅ!
いやー姫様に投票してよかったw

286:名無しさん@ピンキー
08/11/05 01:31:53 +4nTd1/b
>>284
GJ!!

おあずけは計画的に w
いあ、こういうおあずけなら歓迎ですよせんたいさん!

287:名無しさん@ピンキー
08/11/05 03:13:17 gAa/5jEY
>>284
アンリエッタ策士wwww

続きを全裸でカバディしながら待つぜ

288:名無しさん@ピンキー
08/11/05 09:21:12 zz7A7+fh
朝立ちが収まったと思ったら復活してきた

今日は暖かそうだから全裸でも耐えられそうだ

289:名無しさん@ピンキー
08/11/05 10:54:49 INey1gs7
>>288
っ輪ゴム

290:名無しさん@ピンキー
08/11/05 12:52:55 4dCA5ym/
っていうかタイムリーなタイトルだな


セブーンデイズウォー タタカウヨー

291:名無しさん@ピンキー
08/11/05 13:55:26 n/2vNxVt
GJ!

292:名無しさん@ピンキー
08/11/05 18:55:16 WyIvIgaM
せんたいさん GJ!

293:名無しさん@ピンキー
08/11/05 22:09:43 zeHN1YeP
催淫と健忘効果のある薬で、本人忘れてるのに種付けが終わってて認知を求められるSSを考えてたけど
上手く纏まらなかったil||li _| ̄|○ il||li

294:名無しさん@ピンキー
08/11/05 23:00:15 c4Eyy2XD
ヒロインのほうがその薬を飲んじゃってて、サイトと結ばれた夢を見たと思って赤面してたら、
日が経つうちだんだんお腹が大きくなってきて、お腹かかえて困ってたら
蒼白になったサイトに「責任とりますッ」って土下座されて目を白黒させる
という話が思い浮かんだ。

295:名無しさん@ピンキー
08/11/06 21:14:20 Raao+izH
X00ー42シリーズを書いている者です。
34-669の方「名無し」ではもったいないとは、書き手として嬉しく思います。
実は、此処の存在を知ったのが今日なものでして…つまり初心者なのです。
一月近くも遅くなった事をお詫びいたします。
最初ゼロの使い魔第3期のアニメの評価をしているサイトを探している内に、SSと書いてある
のが気になって、保管庫に辿り着いたんです。読んでいる内に私も書いてみようと思ったしだいで
ただ方法が分からなくて、直接投稿に書き込む事にしたんです。
つまりX00-42シリーズは、私の初投稿物なのです。
以前過去ログ・リンクからこちらを開けた時、白背景の文字列になって「地雷」を踏んだと
勘違いしてずっと開けていなかったためなんですが…
その原因がDATと書いて有る方をクリックしたためと今日気が付きました…遅
それ故マナーとかルール等基本的な事は殆ど知らない者なので、こちらに書き込みしていいものか
迷っています。雑談掲示板等かなり荒れていたもので…
X00-42を編集で開けて貰えば分かりますが、何も知らないまま継ぎ足し更新したため
お叱りを受けてしまいました。なので勝手に新規でページを作って現在に至っているのです。
話は変わりますが、他の職人さん達は、ワードとかの他のソフトで書いたものをコピーペして
書き込んでいるんでしょうか?私は、ページを作った後直接書き込んでいるので…
出来ればお教え願いたいのですが。



296:名無しさん@ピンキー
08/11/06 21:23:05 wjb3h44F
>>284
GJです。
>>295
ワードで書いてからコピペしています。

297:名無しさん@ピンキー
08/11/06 21:30:13 Raao+izH
>>296
早速の返答有難う御座います。
今度私もやってみます。以前誤ってキャンセルをクリックして約2時間書いたものが
消えてしまったことが有ったので。

298:名無しさん@ピンキー
08/11/06 21:31:15 HCgKO7d+
後はメ欄にsageかな

299:名無しさん@ピンキー
08/11/06 22:43:06 KvuXRErK
あと雑談見たならわかると思うが自治厨と荒らしはスルーな

300:名無しさん@ピンキー
08/11/06 22:45:30 IOppnSd1
あと、基本全裸で

301:名無しさん@ピンキー
08/11/06 22:55:25 wjb3h44F
>>300
レディーだったらどうすんだよ

302:名無しさん@ピンキー
08/11/06 23:01:11 IOppnSd1
>>301
貝殻2枚まで許可

303:名無しさん@ピンキー
08/11/06 23:01:29 HCgKO7d+
>>301
別に問題なくね?

304:名無しさん@ピンキー
08/11/06 23:03:15 U/9Kbgjj
基本全裸? レディー? ……『デビルマンレディー』か。

305:名無しさん@ピンキー
08/11/06 23:07:57 txu22CCc
ネクタイ忘れるなよ

306:名無しさん@ピンキー
08/11/06 23:08:06 I7Kqyg69
>>301
変態紳士道に男女の区別なし。

307:名無しさん@ピンキー
08/11/06 23:12:26 HCgKO7d+
紳士とは性別を超えたものなのさ

308:名無しさん@ピンキー
08/11/07 00:10:29 v53ZlAVK
エロスという神は元々一つだったらしい

309:名無しさん@ピンキー
08/11/07 00:23:35 rYydttaa
私の武器はviエディタ

310:名無しさん@ピンキー
08/11/07 04:26:15 JH1gLHbL
>>302
そこはせめて3枚・・・っ

311:名無しさん@ピンキー
08/11/07 06:04:06 I5iZPOpo
X00-42シリーズを書いている者です。
一つ質問が有ります。
今度こちらに投稿しようと思うのですが、保管庫に投稿したX00-42シリーズは、
コピペしてこちらに書き込んだ方が良いでしょうか?

1.保管庫に有るならその必要は無い。
2.保管庫に行かないから書き込んでほしい。

以上です。

312:名無しさん@ピンキー
08/11/07 07:45:51 T4Zhi/78

わざわざこっちにあげなくても大丈夫

313:名無しさん@ピンキー
08/11/07 22:15:51 JqzWnj8Y
>>311
保管庫でバッチリ読んでまっせ!
過去作品はコピぺする必要は無いと思うので、「1」。
学院のおまけキャラがパワーアップしすぎてるのが気になりますが、
更新早いし好きな作品ですよ~。

314:X42
08/11/08 00:52:29 AnAV4woF
X00-42シリーズを投稿している者です。
>>312>>313返答有難う御座います。
これからシリーズのつづきを投下します。
名前は、X42でいかせて貰います。

315:X42
08/11/08 01:03:23 AnAV4woF
オークション当日 王宮中庭

 この日、トリステイン王家主催のオークションにハルケギニア各地から有力者や豪商、魔法アイテム屋など多数参加した。
 主だった有力者は、ゲルマニアからは、皇帝アルブレヒト三世、フォン・ツェルプストー家他。
 トリステインからは、ラ・ヴァリエール公爵家、バーガンディー伯爵家他。
 クルデンホルフ大公。
 ガリアからは、財務大臣(ジョゼフ王の名代)他。
 ロマリアからは、教皇聖エイジス三十二世ヴィットーリオ・セレヴァレ他有力寺院。
 無論彼らには、近衛騎士団やら花壇騎士団、聖堂騎士団、空中装甲騎士団、親衛隊などが護衛に就いている。

 中でも注目されたのが、何といっても現教皇の参加であろう。
 本来、このような俗事に参加する筈が無いからだ。

「聖下、ご連絡頂ければお迎えに上がりましたものを。それにしてもこの様な俗事に聖下自ら参加されるとは、思いもよりませんでしたわ」


316:X42
08/11/08 01:05:46 AnAV4woF
「お気遣いご無用に願います。これは私の我儘で来たのです。表向き宗教庁に入用品の買い付けですが、
オークションなる物に参加したいだけなのですよ。何しろ教皇ともなると、何か一つ行動しようとすると、
司教やら神官達が色々煩いもので、その憂さ晴らしをしに来ただけなのですよ。アンリエッタ殿もお分かり頂けると存じますが」
(真の目的は、聖戦の資金援助。もう一つ、聖戦の切り札の作成のためですがね)

「えぇ、分かりますわ。それでは聖下、オークションをお楽しみくださいませ」
「ご理解感謝致します」

こうしてオークションの幕は、切って落とされた。
 普通物量が多い場合は、高値にはなりにくい筈だが、レッサードラゴンの各部位という非常に入手困難な、それ故偽物も多いのだが、今回はトリステイン王家100%保証の本物のため、オークションは過熱していた。
 無論、教皇とジョゼフの陰謀も加わっているためだが…


317:X42
08/11/08 01:07:20 AnAV4woF
殆どの品が、通常のほぼ倍の値段で落札されていった。
 オークションに出品されたレッサードラゴンは、倒された119頭からアカデミーの研究用に2頭差し引いた117頭だった。
 他にドラゴンアーマー用に鱗は、全て取り除かれていた。

 結果1頭当たり約180万エキューで落札されていった。
 総売上金額は、約2億1,060万エキューとなった。
 
 これにより才人の報奨金は、185.4万エキューとなり、
 水精霊騎士隊は、一人当たり4,500エキューとなった。
 銃士隊が一人当たり1,800エキュー、レイナール、ルイズ、ティファニアは、特別報奨金として1万エキュー、モンモランシーが5,000エキュー、タバサ3,000エキュー、他の魔法学院生500エキュー、戦死者一人当たり1,000エキューが支払われることとなった。
 支出合計は、約283万エキューとなり差し引き約2億777万エキューが国庫に入る事となった。
 これはトリステインの国家予算の1年4カ月分以上もの大金であった。


318:X42
08/11/08 01:08:08 AnAV4woF
そして才人とアンリエッタ女王の婚約と4人の側室の発表があった。
 大きな歓声が上がり、表向きの祝福がなされた。
 無論あちらこちらで、ひそひそ声の嫌味が発せられていた。

オークションが恙無く終了し来客が帰り始めた時、布を取り払っていきなりヨルムンガントが3体現れた。ギーシュが以前才人の像を作った時使った「周りの景色に合わせて模様を変える魔法の布」を掛けて中庭の隅に潜んでいたのだった。
人々は、悲鳴を上げ逃げ惑った。

「さあて、どうやって遊んであげようかね。ジョゼフ様の命令が無ければ虚無の担い手とガンダールヴを倒してやるんだがね」
 オークション終了まで待機の命を受けたミョズニトニルンであった。

「こけにされた分、死なない程度に痛めつけてやるとするか」
 恐ろしげな笑顔で呟いた。


319:X42
08/11/08 01:09:02 AnAV4woF
あれは、アルビオンで見た騎士人形じゃねえか」
「姫様、早くお逃げ下さい。最悪この辺り一帯廃墟になってしまいます」
「いいえ。皆が逃げのびるまで此処を動く訳にはまいりません」

「ルイズ、ラグナ・ブレイド!」
「サイト、精神力あまり溜まっていないの」
「嘘!ここんとこ、お前が怒る様な事続いたじゃねぇか」
「相棒、娘っ子はあまり怒っていないんだよ」
「へ?」
「つまりだな、自分も一緒に納得してやっていたからなんだよ。もしのけものにでもされていれば、ラグナ・ブレイド2,3発分の精神力が溜まったんじゃねえか?」

「サイト、私なら精神力満タンだから神衣(ゴッド・クロス)唱えられるよ」
「テファ、俺はいいから皆に掛けてくれねぇか」
「えっ…うん、分かった。けどサイト死なないでね」
「ああ、じゃ頼んだぞ」

「ルイズ、唱えられるとこまででいい、後は俺が何とかする」
「分かったわ。でも無茶しないでよね」
「相手が相手だからな。保証はできねぇ」

「止めても無駄…ですわよね」
「ああ」
「では、約束して下さいまし。私を再び悲しみに濡らさぬと」
「約束する」

「貴方は、私達の太陽。絶対死んではいけない」
「ああ、死なない」

「ちゃんと戻ってきてください」
「戻ってくるよ」



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