戦隊シリーズ総合カップルスレ 8at EROPARO
戦隊シリーズ総合カップルスレ 8 - 暇つぶし2ch5:5-1
08/10/08 01:48:49 1+oavPHl

ガイアーク反応ではなかったのかもしれない。
事実、ボンパーはなんの反応も示さずだったからだ。

 日課のロードワーク中、邪悪な者の存在を感じ取り、大翔は振り返った。
過去にガイアークの愚かな蛮機獣に後をつけられたことがあり、もしやまたかと思ったのだ。
「ただのバカならほうっておくが」
しつこいバカは始末が悪い。
このまま見逃したとして、標的が美羽になることを想定し、大翔は眉をひそめた。
足を止め、背後に迫る邪悪な気配に語りかけた。
「何の用だ」
 現れた姿は黒いコートを身につけた女だった。
彼女はフードをとると、妖艶に口元をつりあげた。
ゾクリと寒いものが大翔の背をはしる。
纏う衣こそ違えど、顔立ちその姿はケガレシアであったからだ。
しかし、ケガレシアではないと直感で悟った。
それではこの女は?
「わたしをどうして捨てたの?」
冷たい水が話しているようだった。
そして、蛮機獣ではありえない花のような香りが漂ってきた。
女は大翔のほうに手を伸ばした。
大翔は拳を固め腰を落として身構える。
変身するべくウィングトリガーを握る手から力が抜けたのはその時だ。
「わたしが何をしたの」
その言葉はいくつもの女の声が重なって大翔の耳に届いた。
「わたしたちが何をしたというの」
間合いを取り女に鋭い視線を送るしかできない。
息苦しさとは違う、甘い痺れに絡めとられるように大翔の自由は奪われていく。
女は大翔に歩み寄ってくる。
美しい人の形をしているが、白すぎる肌は柔らかみも温かみもない。
「あんなにかわいがってくれたのに」
「わたしたちはすてられた」
「わたしたちはみむきもされなくなった」
「いつもいっしょだったのに」
「どうして」
大翔は耳を押さえようとした。
押さえたところで意味がないのはわかっていたが、そうしないではいられなかった。
敏感すぎる大翔の意識の中に、いくつもの「声」が入ってくる。
これに拳では対抗できなかった。
腕が上がらず耳もふさげず、声が絶えず響く。
頭が割れるように痛んだ。
とうとう大翔はアスファルトに膝をついた。
唇をかみしめ、息を止めて言葉の洪水と全身を貫く甘い痺れに耐えた。
女はそんな大翔を見下ろしながら妖艶にゆったりと微笑む。


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