コードギアス 反逆のルルーシュ エロstage11at EROPARO
コードギアス 反逆のルルーシュ エロstage11 - 暇つぶし2ch889:小ネタです。エロなしです。
08/10/22 05:35:49 ebTIhfap
なんとなくありえないイフの話を考えてみる。

「兄さんは僕だけの兄さんだ!」
「何を言っているのです! お兄様は私だけのお兄様です!!」

亜麻色の髪と藤色の瞳を持つ良く似た二人の少年少女がにらみ合う。
激戦を潜り抜けたロロ・ランペルージと、光を取り戻したナナリー・ヴィ・ブリタニア。
火花を散らす二人は、眉根を寄せて悩ましげにしているルルーシュに同時に振り返る。

「兄さん!」
「お兄様!!」

「「どっち!!」」

不倶戴天すぎる兄ラブな二人に詰め寄られ、愛されすぎる兄が頭を回転させる。

(選ぶとすれば当然ナナリーだ。だがそれではヤンデレと化したロロが凶刃を振るう!
 それに以前は嫌っていたロロも、今では弟として頑張ったことを評価してもいる……)

ぐるぐると迷っていると、ぷるぷる震えながら待っていた二人は、業を煮やして声を荒らげる。

「ひどいよ兄さんっ! 兄さんなんてもう知らないからっ!」
「ひどいですわお兄様っ! お兄様なんてもう知りませんっ!!」

ダッシュと車椅子の4速で駆け出すロロとナナリー。
「あ、おい、待て! ロロ、ナナリー! ……ええい、くそっ!」
長い手を伸ばしたルルーシュは、遣る瀬無いため息をつきながら頭を掻いた。


「まったく、兄さんときたら優柔不断なんだからっ!」
「まったくです! お兄様は以前から……」

色とりどりの花が咲く湖畔で、体育座りするロロと車椅子のナナリーが愚痴を言う。
ルルーシュへの文句をお互いに言い合っていた二人は、やがてハッとした。
知らない間に仲良く話していたことに気付いてしまったのだ。
不倶戴天の敵を相手に和んでしまったことに、忸怩たる思いを抱いてそっぽを向く。

「兄さんは僕だけの兄さんなんだっ」
「お兄様は私だけのお兄様ですっ!」

ぷいっとそっぽを向く二人。静かになった花畑と湖に優しく風がそよぐ。
表面上では反発する二人だが、心の奥では相手を認めつつあった。
相手のルルーシュへの一途な思いが、本物だとわかることができたから。それに―
髪の色も、瞳の色も、年の頃も、二人はとても良く似ていた。まるで性別が逆転した自分自身のように。

たとえばルルーシュの次に生まれたのが双子だとしたら、こんな感じだったのかも知れない。
いつしかロロもナナリーも、そんなありえないIFを考えてしまうようになっていた。

そっぽを向き続けるのも首が疲れてしまうので、少しずつ顔の位置を戻していく。
ロロもナナリーも、相手の顔を直接見ることが出来ずに、湖に視線を落とした。
そして、湖越しに視線が合ってしまう。

相手に少しだけ気を許している表情を見られた二人は、パッと同時に俯いた。
少しの恥ずかしさと、多くの屈辱のようなもやもやとした感情がもやもやと渦巻いてしまう。

「うう……、に、兄さんは、僕だけのものだんだからね」
「わ、私だって負けませんっ、お兄様は私だけのお兄様です」

なぜだか頬を赤くして、再びそっぽを向く二人。
一人取り残されたルルーシュはどうしたものかと空を見上げていた。おしまい。


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