08/10/17 21:06:10 /rdGbk3c
自分は多少、男性恐怖症なのではないかとニーナは思う。
全ての男性が苦手な訳ではない。
シュナイゼル殿下や研究所の男性スタッフとは、自分なりにきちんと向き合えていると胸を張って言える。
苦手なのは、同学年の男子全般や、仕事以外で係わる男性達。
(私…、)
誰もいない静かな休憩室。ニーナは椅子に掛けテーブルの上に突っ伏していた。
(…これから先、男の人と付き合ったりできるのかな)
長い溜め息をついて顔を上げる。傍らに置いていた眼鏡を手繰り寄せたが、今はまだ掛ける気にならなかった。
いつもくせっ毛をお下げにしていた学生時代。地味でチビで痩せっぽっちで、大嫌いな自分の外見。
髪をアップにしてミニスカートに身を包む現在の自分は、学生の頃に比べて幾らか垢抜けたと思っていた。
でも、本当は何にも変わっていないのかもしれない。結局自分はどこまで行っても根暗な眼鏡女。
モテる訳ない。
(第一男の人となんて…、私にはユーフェミア様が全てなのに)
ニーナは苦笑したくなった。
ヒステリックで嫉妬ばかりで、唯一の女友達のミレイとも上手く付き合えなくて、さらに自分はレズビアン。
男から見ても女から見ても、自分は近付きたくない類いの人間だろう。