コードギアス 反逆のルルーシュ エロstage11at EROPARO
コードギアス 反逆のルルーシュ エロstage11 - 暇つぶし2ch650:名無しさん@ピンキー
08/10/14 01:15:24 YtVi057f
なあ>>603よ。おまえさんが終わるのを待ってる職人さんがいたらどうすんだ?
終わりとか何とか言ったらどうなんだ。

651:名無しさん@ピンキー
08/10/14 01:17:52 HY+YbsER
なんか事情があって投下できんとかの可能性もあるかもしれんから
皆で噛み付くことはないと思うんだが

652:名無しさん@ピンキー
08/10/14 01:22:36 FUQcyc7h
規制かな?でもここって結構そういうとこゆるいよね?

653:名無しさん@ピンキー
08/10/14 01:22:38 h9HWxAic
空気悪いね
みんな疑心暗鬼におちいってるような気がする
しばらくここに行けない時期があって、いきなりこうなってるから驚いた
前スレでなんかあったの?
8スレ目ぐらいは普通だったと思うんだけどさ

654:名無しさん@ピンキー
08/10/14 01:24:19 HuU8+//W
このスレを最初から見たら分かる

655:名無しさん@ピンキー
08/10/14 01:28:16 FUQcyc7h
>>653
8スレ目の終わりぐらいから荒れ始めた。
あと今気付いたんだけど9と10ってdat落ちしちゃってるのな。保管は大丈夫だろうか?

656:名無しさん@ピンキー
08/10/14 03:11:53 OpXh2ppm
分割投稿はID抽出って手もあるけど時間帯によって変わったりするから、
出来れば名前欄にカップリングとナンバリング入れてもらえると助かるな。
「○○×× 1/6」みたいに。

657:名無しさん@ピンキー
08/10/14 03:28:56 +mlFqhfl
>>643
俺は続き読みたいですよ、スザカレも鬼畜エロも新鮮で期待です。
次に投下してくれる時は、なるべく話数をまとめて、話の番号振って(>>656みたいに)
もしも続く場合は【ここまで】と、投下終了をわかりやすく宣言してくれれば良いだけだと思いますよ。


658:名無しさん@ピンキー
08/10/14 07:59:49 2WINCBJK
新しい職人さんが増えたんだよね?投下の仕方、最近のだと嵐もあって参考にならないか…

練習用殴り書きスレッド4
スレリンク(eroparo板)
とか覗いてみるといいよ。書き手スレも。
ここの投下の続き気になるんだよね。

659:名無しさん@ピンキー
08/10/14 08:14:13 SPPCsks1
このスレの最大の欠点は最低限のテンプレもないことだ。

660:名無しさん@ピンキー
08/10/14 08:44:24 5GeRG03q
VIPから遊びに来てやった

661:名無しさん@ピンキー
08/10/14 08:45:46 2WINCBJK
今まではこれで十分だったんですー!

662:名無しさん@ピンキー
08/10/14 11:08:17 TBm22NC2
こんな時にいうのも何だが一度話し合うべきでは?
火に油だったらごめんだけど某SSスレは結構議論してたしそれなりにいい方向にはなってたよ

663:名無しさん@ピンキー
08/10/14 12:48:14 ZYThesIz
ナナリーマンセーする奴ばっかりだから投下しにくいんじゃね
近親相姦目に入れたくないから俺はNGワードにしてるが

664:名無しさん@ピンキー
08/10/14 14:47:46 Tmip/rci
責任転嫁するな
この惨状でさらに投下減らすつもりか

665:名無しさん@ピンキー
08/10/14 15:50:45 KM33IHG8
>>662
なにを話し合うの? テンプレ?
正直、連投荒らしに関しては荒らし報告くらいしかやりようがないし、単発でひっかきまわすのに
対してはテンプレにすでにある通りスルーすればいいだけのことだろ?

どんなカップリングでも大歓迎
ってのは入れてもいいかもね?w

666:名無しさん@ピンキー
08/10/14 17:08:08 Owgt+B+B
>>663
近親相姦以外や漫画版ネタとかは投下しても大丈夫だろうか?
ロスカラネタは荒れる元&やった事ないから投下自体無理だけど

667:名無しさん@ピンキー
08/10/14 17:28:13 HuU8+//W
別になんだって投下していいと思うよ。それこそ近親相姦ものでも
これ大丈夫かな?ってときは注意書きをおけば、だめな人は回避できるし
あとはルールさえ守って投下すれば問題ない

668:名無しさん@ピンキー
08/10/14 17:32:08 Owgt+B+B
百合ネタとかやってみたいとは思うんだけど、これもどうだろう?
保管庫見てるとエロあり、無しでも作品あったけど

669:名無しさん@ピンキー
08/10/14 17:51:17 KOmiCY3W
誘い受けヤメレ
投下したいものを投下すればいい。
カップリングや属性の注意書きさえ忘れなければ何投下してもオッケー。
後NGワード設定な。
タイトルならそれでいいが思いつかなければ何がしかNGワードを名前欄に書き込んでくれ。

670:名無しさん@ピンキー
08/10/14 18:29:52 bdEEkRbF
ロスカラだけは駄目、絶対。

671:名無しさん@ピンキー
08/10/14 18:35:09 Owgt+B+B
>>669
誘い受けする気は無かったのだが、気分を害したようで済まない
何か書いてみようかな…とは思うんだが、ネタになりそうな材料を集めてるみたいな感じで

色々ありがとう

672:名無しさん@ピンキー
08/10/14 21:32:50 x/kUb+vR
なんでも美味しくいただくぜ!

673:名無しさん@ピンキー
08/10/14 21:51:05 sOBHlcia
誰かスレの9と10持ってない?結構まずいかも。

674:名無しさん@ピンキー
08/10/14 21:55:11 0gRV5LDb
ひろえばいいかと思ったらDAT落ちかよ?!!

675:名無しさん@ピンキー
08/10/14 22:16:03 Owgt+B+B
>>673
保管庫の方ですか?
宜しければ今からでも準備しましょうか?

荒らしの書き込みも載ってしまいますが

676:名無しさん@ピンキー
08/10/14 22:21:03 Owgt+B+B
9スレ目と10スレ目の過去ログです
URLリンク(tnpt.net)

677:名無しさん@ピンキー
08/10/14 22:43:33 O2yW8AEL
10スレ目は投下されたのが一作品だけで、後はキチガイコピペ荒ししかいないから
その一作品さえあれば他の部分はいらないかもね。


678:名無しさん@ピンキー
08/10/14 22:56:05 DEXwRHeM
ルルーシュ×ナナリーとか糞きもい

679:名無しさん@ピンキー
08/10/14 23:04:40 PcvhbU6M
こんばんは。いつぞやQL兄妹やネリ受投下させてもらった者です。その節はレス有難うございました。
今更ですがラウンズものを思いついたのでルキアーノ×ノネットを投下。
今回は導入編なのでエロ控え目です。
NGワードは『吸血鬼と女傑』でお願いします。7レスほどの予定。

680:吸血鬼と女傑 1/7
08/10/14 23:05:40 PcvhbU6M

悪党、殺し屋、鬼畜、外道、快楽殺人者――極めつけは『ブリタニアの吸血鬼』。
ルキアーノ・ブラッドリーの悪い噂といえば数知れず。日々戦場を渡り歩き、虐殺まがいの戦闘を繰り返しては国内外にその悪名を轟かせる男である。

そして今、ノネットの脳内でこの男に対する新たな見解が上書きされた。
こいつはとんでもない節操無しだ、と。



「………………」

ノネットは柄にも無く動揺していた。
ナイトオブナイン、皇帝陛下直属の騎士という名誉ある任を授かってからはや数年。
高位ゆえの重責に長年晒されてきたおかげで、滅多な事では動揺しない、したとしてもそれをおくびにも出さない程肝が据わった彼女にとって、
こういった場面に遭遇するという驚きはじつに想定外だったのである。

「これは………御機嫌よう、エニアグラム卿」

ルキアーノがにやり、と皮肉っぽく笑って挨拶をする。もっともこの男の素直な笑顔など見た事も無いが。

ここは昼日中でも常に薄暗い、古びれた軍用倉庫。
既に使われなくなった旧式の兵器などが格納されているせいか、訪れる人もまばらで、全体的に埃っぽく汚れている場所である。

しかしノネットにとって、そんな事は百も承知だった。
問題なのは場所ではなく、何故、ここで、この男が、こんな事をやらかしているかという事だ。

「御機嫌ようじゃない!ルキアーノ、お前ここが何処だか分かっているのか?」
「何か問題でも?」
「問題ありまくりだ!ここは倉庫だぞ!」

開き直るルキアーノに対し、知ったうえで斯様な行為を致すとは、この男め…と、ノネットはある種の目眩を覚えそうになった。
自分は懐が深い方である、と自負しているが、こんな常識外れの行動を許容する程の人間ではない。

「倉庫だぞ、それも軍用倉庫!ベッドとは違うんだ!こんな場所で、………セックスなんかするんじゃないっ!」


681:吸血鬼と女傑 2/7
08/10/14 23:06:20 PcvhbU6M
思わず怒鳴りつけてしまったあと、はっとなって我に返る。
しまった、と思った時には既に遅く、ルキアーノの陰に蹲るように座っていた少女は怯えてしくしくと泣き出してしまっていた。

「ああ………泣くな、お前を叱っているわけじゃないんだ。大方この男に連れ込まれたんだろう?」
「人聞きの悪い事を………」
「私はお前を叱っているんだぞ、ルキアーノ。あといつまでそんな恰好でいるつもりだ、さっさと服を着ろ」

ぴしゃりと叱られてルキアーノがおやおや、と首を竦める。
半裸のルキアーノを脇に押し退けると、ノネットは震える少女の傍にしゃがみ込んだ。
まだ未発達の裸体に痛々しい程残る情事の痕、それに残滓を、自前のハンカチで手早く拭ってやる。

これはやる、と言ってそのハンカチと、床に散らばった少女のものと思しき服をかき集め纏めて渡す。
ようやく泣き止んだその少女は鼻を啜りながらそれを受け取り、有難うございます、とだけ言って急いで服を身に着け始めた。

「あ、あの………それじゃ私、お先に失礼します。ブラッドリー卿、エニアグラム卿」
「ああ…気を付けてな」

この微妙な雰囲気に居た堪れなくなったのか、服を着終えると、二人にお辞儀をしてその少女はぱたぱたと駆けていってしまった。
少女の姿が出口から消えるのを見送ると、ノネットはくるりとルキアーノの方を振り向く。
見ると、たった今までセックスしていた相手が逃げるように去っていったのを気にも留めず、彼は呑気に白いスーツの皺を伸ばしていた。

「………おい。さっきの彼女、お前の部下だろう。どうして何も言ってやらないんだ」
「興が冷めたのでね。…ご心配なく、もうあれと寝る気はない」
「お前………部下を何だと思ってるんだ?」

「部下を何だと…?ハハッ、それを私に聞くとはね!
 ナイトオブテン直属、グラウサム・ヴァルキリエ隊………あれが私のお手付きだっていうのは周知の事実だろうに」

現にノネットも知らないわけではなかった。
生え抜きのエリートであるとは言え、若い美女ばかりで構成されるルキアーノの親衛隊。
何故美女でなくてはならないのか、という周囲の詮索に対しルキアーノはそれを隠そうともしなかった。彼女らは皆、ルキアーノの愛人なのだ。


682:吸血鬼と女傑 3/7
08/10/14 23:06:59 PcvhbU6M
「私が部下をどう使おうと、私の勝手と思うんだがねェ…」
「それは………そうだ。でも、そうじゃなくて、私が言いたいのは少しは場所をわきまえろっていう事だ!」

ルキアーノの鼻先に指を突き付け、至近距離まで詰め寄り睨み付けるノネット。
その挑発的な視線が癇に障ったのか、先程までニヤニヤしていたルキアーノの両眼がスッと細められた。
彼の歪んだ唇から、鋭く尖った八重歯が覗く。吸血鬼の如く。

「へえぇ………しかし、今回の件についてはエニアグラム卿にも非があるんでは?」

う、とノネットが答えにつまる。

確かにルキアーノの言う通りだった。そもそもルキアーノだって誰かに気付かせようと思ってこんな場所で事に及んだわけではなく、
セックスする上での用心にここの扉にきちんと鍵をかけていたのである。
そうやって注意を払っていたにも関わらず、不運にも外にまで漏れ出た少女の嬌声が偶々通りかかったノネットの耳に入り、
中で誰かが苦しんでいると早合点したノネットがドアを蹴破り現場に遭遇した、というわけだった。

「ドアを開ける前に、一応声をかけただろ!それで答えなかったお前が悪い」
「私は彼女に答えろ、と命じたんだが………まあ、ああも喘いでいては無理な注文だったかもしれないなぁ」
「………だから、どうしてそういう事ばかりさせるんだ」
「堂々巡りだな、エニアグラム卿。貴方の知った事ではない」

「ッ!」

ぎりぎりの距離まで顔を近付け睨みあっていたせいか、一瞬ノネットの反応が鈍った。
あっと思った時にはもう遅く、唇にぬるり、とした生暖かい感触。

「なっ………お、お前、何をっ!」

後ろに飛び退いて唇をごしごしと擦るノネット。
ルキアーノの方はまたお決まりの笑みを浮かべながらべろりと長い舌を出した。
見ると舌の表面に、ノネットのワインレッドのルージュが滲んでいる。

「なァに、落とし前をつけて貰いたいだけさ、エニアグラム卿。こちとら中途半端に勃ったままで気持ち悪くっていけない」

そう言われて思わず彼の下半身に視線を落とす。言った通り、白いスラックスを下から固くなったものが押し上げていた。


683:吸血鬼と女傑 4/7
08/10/14 23:07:32 PcvhbU6M
「わ…私に抱かれろっていうのか?」
「いかにも」
「ふざけるな!」

微妙に語尾が上擦ってしまい、言ってから気付いたノネットはしまった、と思った。
どうも自分は先程から動揺しっぱなしのようだ。らしくもない。
落ち着け落ち着け、と心の中で唱えながらこっそり深呼吸をする。気のせいかもしれないが、何だか頬が熱い。

ルキアーノもそれに気付いたのか気付いていないのか、相変わらず唇を歪めて笑いながらやれやれと両手を広げた。

「そいつは残念………まァいいさ。また適当な部下を引っ張ってきて抜いてもらおうか」
「………………」
「でも機嫌の悪い時に抱くと、碌な事が無いんだよなぁ………子供相手に勢い余って、やりすぎる事もままあるしなぁ………」
「………………………」
「ま………私の部下なんだから、何をしようが私の勝手………」

「~~~分かった!!邪魔をしたのは悪かった!!」

居た堪れなくなってノネットは叫んだ。
自分に非があると認めたくはなかったが、そのせいで怒ったルキアーノに八つ当たりされる娘がいるかもしれないと思うと認めざるを得ない。
こいつは自分への当てつけになら、部下の一人や二人を虐待するぐらい十分にあり得る。

ルキアーノも彼女の性格はよくよく承知していたので、思った通りの答えが返ってきて内心ほくそ笑んだ。

(なんとまあ、見上げた自己犠牲精神だな!………こういう奴に限って早死にすると決まってるだろうに、馬鹿な女)

しかし、こういう自分と最も相容れないタイプの女こそ、組み敷いた時の興奮は堪らない。
その興奮を今からゾクゾクと感じながら、ノネットの頭のてっぺんからつま先まで全身を舐め回すように眺めるルキアーノ。
視姦まがいのルキアーノの視線にノネットはフンと鼻を鳴らすと、身を翻し出口に向って歩き出した。

途中床に投げ出されたルキアーノのマントを拾い、その下品なモノを隠しておけ、と言って彼に投げつける。

「そんなに盛るな。ちゃんと落とし前はつけてやる」
「嬉しいねェ…それじゃ、大人しく私に抱かれるので?」
「………大人しく、とは限らんぞ。それとこんな場所でするのはごめんだ、場所を変えろ」


684:吸血鬼と女傑 5/7
08/10/14 23:08:05 PcvhbU6M



軍内にあるルキアーノの自室に通される。
他のラウンズ達の部屋と同じ造りとはいえ、このルキアーノの部屋はどこか無機質で全くと言っていいほど生活臭が感じられなかった。
専用に誂えられた豪奢な調度品の間に、所狭しとガラスケースが並べられているせいかもしれない。
見ると中身はどれも、丹念に手入れされた武器ばかりだった。

(悪趣味なヤツ………)

部屋を一通り見回して、ノネットは眉を顰める。もっともな感想だ。
そんな彼女を尻目にルキアーノはケースの間を縫うように歩き、奥の扉をガチャリと開けた。

「どうぞ」
「………ベッドルームは意外と普通だな」
「主寝室はね。いつも使ってる、副寝室には玩具なんかもたくさんあるんだが………どちらがお好みで?」
「こっちでいい」

ルキアーノの答えを待たず寝室にずかずかと入ると、ノネットはベッドにどさりと腰を下ろす。
ふかふか気持ちいいキングサイズのベッド。
白いシーツにはしっかりと糊がきいている。確かにあまり使われていないようだった。

「さあ、…好きにしろ」
「ククッ………随分しおらしいんだな、エニアグラム卿。戦場では勇ましい貴方も、ベッドの上では中々しとやかな女になると見える」

ルキアーノもベッドに腰を下ろすと、ぐぐ、とノネットと触れ合うほどに顔を近付けた。
先程もやったように長い舌を出し、ぬるりとノネットの唇をなぞる。
舌につくルージュの僅かな苦味。

しかし、そのわざとらしい挑発にも、今度はノネットは顔色を変えなかった。
ルキアーノが満足するまでやらせた後、彼の舌が離れてから、唾液でぬるぬるになった唇を自分でちろりと舐める。

「………違うよ。最初ぐらいは、お前にイニシアチブを持たせてやろうと思ってな?
 なあに、私だってタダで抱かれるわけじゃない。後からじっくり楽しませて貰うよ、ふふ」

そう言ってノネットは口元に不敵な笑みを浮かべ、おもむろに服を脱ぎ始めた。
ルキアーノの眉がピクリ、と動く。

(後から………?馬鹿が、そんな時間は永遠に来ないんだよ。年増風情が、この私を満足させれると思ってるのか?
 まァいいさ。とりあえずここはこいつの腰が立たなくなるまで犯してから、またヴァルキリエ隊を呼びつけてやればいい)


685:吸血鬼と女傑 6/7
08/10/14 23:08:37 PcvhbU6M
ブーツとラウンズの白いスーツ、それから黒地に金の縁取りのシャツを脱ぎ捨て、ノネットが均整のとれた身体を晒す。
豊かな胸、贅肉も無くすっきりとくびれた腰と、その下に滑らかな曲線を描く形の良い尻。
それにカモシカのようにすらりと伸びた脚を優雅に組み、ベッドに腰掛けたまま早くしろ、と無言でルキアーノを誘った。

「さて………それじゃ、お楽しみといきますかね」

ルキアーノも服を脱ぎ捨て、いきり立った己の欲望を露わにする。
ノネットの肩をトン、と押すと特に抵抗する事もなく彼女はベッドに押し倒された。だが男に組み敷かれても表情一つ変えず、
相変わらず口元に不敵な笑みを浮かべたまま、その青い瞳でルキアーノをじっと見上げてくる。

(………むかつく目だ)

真っ直ぐな瞳で射抜くように見つめられると、ルキアーノは理由もなくイライラした。
早くこの強い女を、自分の手でめちゃくちゃにしてやりたい。

しかし、まずは先程から痛いほど勃起している肉棒、これをとっとと抜いてしまわねばならなかった。
小生意気な事をほざく口に突っ込んでやろうかとも思ったが、ルキアーノの視線がノネットの胸元、柔らかな二つの乳房の方に移る。

少し考えてからノネットの胴体、鳩尾のあたりにぐいと跨ると、その豊満な乳房を掴み肉棒を両側から挟み込んだ。

「く………」

肋骨にルキアーノの体重がかかり苦しいのか、少しばかりノネットが声を上げる。
僅かに漏れ出た苦悶の声に気をよくしながら、ルキアーノがゆっくりと腰を前後に動かし始めた。
白く滑らかな乳肉で肉棒を包み、全体が満遍なく擦れ合うように腰を揺らす。

(こいつは………思ったより具合がいい)

時折掴んだ指に力を込めると、乳房はむにゅ、と面白いように形を変えた。
そのまま両の乳をゆっくりと揉みしだいて、自身にも伝わる微弱な刺激を楽しむルキアーノ。
彼の指の間から覗く乳首はとうにツン、と尖り始めていたが、ルキアーノは気付かない振りをしていた。

「、っと………そろそろ出るな。顔にかけるぞ?」
「なっ、待て!」
「待てないねェ………っ!」

そう言った途端、本当にルキアーノはそのまま射精した。
精を吐き出しながらびくんびくんと脈打つ肉棒を、ぎゅう、と乳房で挟みそれごと捏ね回す。

「っつ………………ルキアー、ノッ………!」

目の前でびゅるる、と飛び散る白濁に流石のノネットも思わず目を瞑る。
二股の眉、閉じられた瞼、柔らかい頬、そして半開きになった唇、と端正な顔立ちに卑猥な化粧が施されていくのを、肌触りと臭いで感じた。


686:吸血鬼と女傑 7/7
08/10/14 23:09:14 PcvhbU6M
亀頭をぐりぐりと乳肉に押し付け、白濁に塗れた先端を丹念に肌に擦り付けた後ようやくルキアーノが乳房を離した。
瞼に纏わりつく精を手で拭おうと躍起になっているノネットを尻目に、彼女に馬乗りになったまま一人で射精後の充足感に身を震わせる。

「よくお似合いだな、エニアグラム卿。普段の婆くさい化粧よりも、今のがよっぽど若く見えるぞ」
「………………下卑た口を………、私はまだ若いんだ」

ごしごしと擦ると余計に白濁が顔にこびりつき、それを見たルキアーノが愉快そうに声を立てて笑った。
これ以上やっても無駄だと判断したのか、精液を拭い取るのを諦めるとノネットはハアと溜息を吐いた。ルキアーノの挑発も軽くかわし、
むっつりした顔のまま未だ自分に跨る彼をじろりと睨みつける。

「………それよりお前重いんだよ。いい加減どいてくれないか?」

(………………!この女………………)

自分の乳を勝手に慰み物にされ、あまつさえお綺麗な顔を精液まみれにされたというのに、相変わらずのノネットの態度がまたカチン、とルキアーノの癇に障る。
が、そこはそれ、今は出したばかりで気分もいいし、一応ここは自分が譲ってやろうと引き下がる事にした。

ノネットの上から離れて大人しくベッドに腰を下ろす。ノネットも肘をついて上体をのろのろと起こしたが、頬を伝い落ちた精液が重力に従い
自分の胸にぽたぽたと垂れていくのを見て思わず顔を顰めた。

「…こんなに好き勝手出して………堪え性の無いヤツだな、お前は」
「ハハッ………思ったよりも貴方の身体が良かったんでね。
 うちの若いのはどいつもこいつも貧乳ばかりときたが、なかなかどうして大きいのも………挟んだ時の感触が………」
「~~~もういい!みなまで言うな!」

嬉々としてルキアーノが自分の胸がどんな具合だったのか、などと語るのを聞いておれず途中で思わず遮るノネット。
一方叱咤されたルキアーノといえば相変わらずのニヤニヤ笑いを浮かべおや、と大げさに肩を竦める。一向に反省している様子が無い。
それどころか一旦は引いた手をまたひょいと伸ばしてノネットの双房を掴むと、そのまま乳房を持ち上げるようにして胸を両側にぐい、と押し広げた。

「ここが赤くなってるぞ、エニアグラム卿。舐めてやろうか?」
「な、馬鹿ッ!勝手に触るんじゃない!」

男の自慰に使われた胸の内側、特に豊かな双房の谷間が擦れて赤くなっている。びくんと身体を震わせたノネットは反射的にその手をぴしゃりと叩いたが
そこはルキアーノも一応男、少々はたかれた程度では手を離さず逆にむにゅり、と力を込めた。

「………っ、ん………」

肉棒を扱いていた時からとうに固くなっていた乳首を手の平で円を描く様に押し潰し、乳房を揉みしだきながらちら、とノネットの顔を伺う。
彼女は男にねぶられすっかりルージュの剥がれた桃色の唇を噛み締め、気丈に声を押し殺してはいたが、
紅潮した頬と潤んだ瞳が男に触れられて身体が悦んでいる事を何よりも物語っていた。

中途半端に開いたノネットの脚の間に、不意にルキアーノがするりと自分の脚を滑り込ませる。
そのまま膝頭を彼女の無防備な股間にぐ、と押し当てると、思ったとおり僅かに湿った感触を肌が捉えた。

「や!………ルキアーノっ、やめ………ッ!」



「――さ、次は貴方もちゃあんと悦ばせてやろう、エニアグラム卿」


687:名無しさん@ピンキー
08/10/14 23:10:16 PcvhbU6M
今回はここまでです。中途半端なとこですいません・・・
続きはまた後日。なるべく早いうちに投下できるよう頑張ります。

688:名無しさん@ピンキー
08/10/15 00:08:05 QdysszsM
>>687
乙GJ!特に会話文に魅力を感じた
ノネットさんの余裕っぷりが後半にどう生かされるのか期待

689:名無しさん@ピンキー
08/10/15 00:15:26 wmOCMWFW
>>687
2人の掛け合いが特にいい感じ。乙でした!

これでエロ少なめとは…。次回を全力でwktkしてます。

690:名無しさん@ピンキー
08/10/15 00:19:47 W+Po34xl
>>687
うおおおおGJ!考えたことないカプだったがすげぇ萌えたw

691:名無しさん@ピンキー
08/10/15 01:02:41 071uPRzh
>>687
続きめちゃめちゃ気になる!!てかこのカプいいな…
なんか新境地な気分だwGJでした!

ところで保管庫が見れないんだが…


692:名無しさん@ピンキー
08/10/15 01:14:34 Bgx1/onW
新参者が出しゃばるようで申し訳ないけど疑問が一つあるから質問したい何で漫画はよくてゲームとは袂を分かつような状態になったんだ?保管庫幾つかあったし何か問題が起こったの?
ぶっちゃけノネットだって本編ではしゃべらないし存在消されたみたいなもんだからゲームしてないと誰?レベルだしね
カレンは〇〇とじゃないととかC.Cは~みたいな人がうるさいの?
それとも単にみんなが嫌いなだけ?
空気悪くしたならスマン

693:名無しさん@ピンキー
08/10/15 01:20:27 Bgx1/onW
勿論>>692はウザいならスルーしてくれてもいいよ
ただ気になったから質問しただけだし

694:名無しさん@ピンキー
08/10/15 02:10:47 6wBtjJRo
スルーしてくれてもいいよ、ってか
イチイチ書かんでも空気読んでスルーするからOK

695:名無しさん@ピンキー
08/10/15 02:12:13 6wBtjJRo
>>687
GJ!
キャラがスゲェそれっぽい感じが良い、萌えた

696:名無しさん@ピンキー
08/10/15 02:14:58 lzMx9tcg
>>692
気に入らないカプをスルー出来ない子がいるんですよ世の中には
ゲームネタに限った話じゃないけど

697:名無しさん@ピンキー
08/10/15 02:32:42 6YUVoE2H
>>687
乙!
テンさんのSっぷりとノネットさんの大人な余裕がそれっぽくていいな…GJGJ!
続き楽しみにしてるよ

698:名無しさん@ピンキー
08/10/15 06:44:22 RqW0OqT+
>>687
テンさん!ノネットさん!これは新しいGJ
続きwktk!!

699:名無しさん@ピンキー
08/10/15 08:28:30 COTRfgKw


700:名無しさん@ピンキー
08/10/15 09:33:07 nybKUduj
>>696
気に食わないなら読まずにスルーしとけば良いのにな


701:名無しさん@ピンキー
08/10/15 18:45:39 aZDwB0Yg
なにここ?キチガイの巣窟?

702:名無しさん@ピンキー
08/10/15 18:57:42 SU0/kKxg
うっとうしい駄レスをスルーしただけでなぜ基地外扱いされなきゃならんのだ。

703:名無しさん@ピンキー
08/10/15 19:37:31 5v4BG9GC
駄レスって新しいな

704:名無しさん@ピンキー
08/10/15 21:25:36 jviVJIre
誰も702を指したわけじゃないのにな。お馬鹿さんですか?

705:名無しさん@ピンキー
08/10/15 21:35:48 iXt4qck7
ルルシャリやジノアニャが好きな人っているのかな?
もしいたら1ヶ月内には書く

706:名無しさん@ピンキー
08/10/15 21:37:36 iXt4qck7
すまん
sage忘れてた

707:名無しさん@ピンキー
08/10/15 22:06:24 yXV1Crii
書きたきゃ好きに書けばいい
わざわざ聞いて反応を待つな

708:名無しさん@ピンキー
08/10/15 22:18:04 2b1udavz
>>705
そんなこと言ってるとルルアニャ純愛書けとか無茶言っちゃうぞ><

709:名無しさん@ピンキー
08/10/15 22:46:54 fvAiJu2T
ジノアニャ読みたいな
地味にこの二人の掛け合い好きなんだがここじゃあんま見ないし

710:名無しさん@ピンキー
08/10/15 23:11:18 iXt4qck7
>>707
それもそうだな
勝手に書くことにする

711:名無しさん@ピンキー
08/10/16 00:20:31 Wv3jAlcX
誘いうけするやつはカス。お前のことだよ710

712:名無しさん@ピンキー
08/10/16 00:46:25 AgHUbOzM
書かねえ書き手はただのウザだ

713:名無しさん@ピンキー
08/10/16 00:56:07 pSUYNQQk
1時からジノアニャ+ジェレで、微エロっぽいもの投稿する
5・6回連続投稿するのでよろしく


714:名無しさん@ピンキー
08/10/16 01:00:04 pSUYNQQk
「ふぅ…」

首にかけたタオルで汗を拭いた
オレンジの収穫時期は夏。日差しは暑い

「アーニャ、大丈夫か?」

「ジェレミア…」

背後から籠を抱えて現れたのはジェレミア
私の記憶を取り戻してくれた人だ

「多分、大丈夫…」

「それならいいが…無理はするなよ」

「分かってる…」

今私はジェレミアのオレンジ菜園を手伝っている
日に日に成長していくオレンジたちを記録するのは意外と楽しかった

「今年もよく実ったな」

「当たり前…。私とジェレミアで育てたから」

私が言うとジェレミアは少しだけ目を細めて、そうだなと言った


―皇帝ルルーシュが死んでからもう2年ほどが経つ
昔共に過ごした人たちはいない
たまに友人としてナナリーが訪ねて来るが、すぐに帰ってしまうので、実質ジェレミアと二人だけだ

「そうだ、アーニャ」

「何?」

「収穫したオレンジを出荷しに行こうと思う。そのついでに色々と回るつもりだが…。一緒に来るか?」

私は首を横に振った
ジェレミアは、分かったとだけ言って詮索はしなかった



715:名無しさん@ピンキー
08/10/16 01:01:33 pSUYNQQk
翌日、たくさんのオレンジを持って、ジェレミアは出掛けて行った
別について行っても構わないのだが、なんとなくそんな気分になれなかった

「(ついて行っても…誰もいない……)」

たとえ本国へ行ったとしても、ラウンズのみんなには会えない
ナナリーも忙しくて話をする時間はないだろう
それに…スザクとジノがいない
昔は何もなくても一緒だったのに、今は一人だ
スザクは死んだ
ジノは旅に出て音沙汰なし
不意に目頭が熱くなった
じっとしているのが嫌で、外に飛び出す
オレンジの鮮やかな色が目にしみた





オレンジ菜園の高台で、一人泣いていた
どれくらいの時間が経っただろうか
もうすでに陽は高いところまで上っていた
顔を上げてゆっくり立ち上がった
泣いていたせいか視界がはっきりしない

「(スザクと…ジノに…会いたい)」

また3人で他愛もない話をしたい
それが実現不可能なことでもそう思ってしまう

「オレンジの世話、しないと…」

気を紛らわせるために、別のことを考える
一度小屋へ戻って脚立を取り出した
高いところはいつもジェレミアが手入れしているが、今彼はいない
それに何故かいつもと違うことがしたい気分だった



716:名無しさん@ピンキー
08/10/16 01:02:35 pSUYNQQk
脚立に乗って、オレンジの手入れを始めた
色鮮やかな実と、その周りのいらない枝を切り落としていく
少し高い位置にいらない枝があったので、それも切ろうとちょっとだけ背伸びした

《グラッ》

バランスを崩し、背中から地面へ落下していく

「(落ちる…っ)」

そのとき私の頭に浮かんだのは何故かジノの顔で
受け身のことも考えず、ただ重力に習って落ちていった

「(痛く…ない?)」

いつまで経っても訪れない痛みに、きつく閉じた瞳を開いた

「大丈夫か?アーニャ」

目を開ければそこには金髪青眼の青年がいて、私の体を抱き抱えていた

「ジ……ノ…?」

「よ!久しぶりだな、アーニャ」

明るい口調と笑顔は紛れもなく昔の彼そのもので、私は安心してまた涙を目に浮かべた

「ど、どうしたアーニャ!?」

ジノが慌てている
でも、私の涙はなかなか止まらない
しばらくすると、ジノが私の背中をさすってくれた
私はジノの胸で泣き続け、いつの間にか眠りへ落ちていった…

717:名無しさん@ピンキー
08/10/16 01:05:25 pSUYNQQk
目が覚めると、私は小屋のベッドで寝ていた

「(さっきのは、夢?)」

《ガチャ》

「お、起きたかアーニャ」

扉を開け、ジノが部屋に入ってきた

「(夢じゃ…ない)」

「いやー、びっくりしたぜ。アーニャいきなり泣き出すんだもんな」

部屋にあった椅子をベッドの横に持ってきてどかっと座った
よく見れば昔より体格もがっしりしてて肌も陽にやけている

「ジノ、何でここに…?」

「ん、ああ。こないだ本国に帰ったんだけどさ。久しぶりにナナリーに会って、懐かしいなー…って思ってたらアーニャがどうしてるが気になってさ。ナナリーも最近会ってないって言ってたから会いに来たんだ」

昔と変わらない笑顔でジノは言う

「あ、もしかして迷惑だったか?」

「そんなこと、ない」

ジノが来てくれて、すごく嬉しい
言葉には出来ないけど…

「そう言えば…ジェレミア卿は?」

「今は出掛けてる…。しばらく帰ってこない」

「そっか」

そう言ってまたジノは笑う
つられて私も少しだけ頬を緩めた

「お、やっと笑ったな」

「え…?」




718:名無しさん@ピンキー
08/10/16 01:06:50 pSUYNQQk
「アーニャ、さっき泣いていただろ?だからやっと違う表情になったなって思って」

「(そっか…私、笑って…)」

ジェレミアとオレンジの世話をするのは楽しい
でも…笑う機会なんかはあまりなかった

「なぁアーニャ。さっき何で泣いてたんだ?」

言葉に詰まった
どう答えればいいのだろう

「勝手かもしれないが、私はアーニャのこと、今でも大切な仲間だと思ってる。だから…聞かせて欲しい」

真剣な目でこっちを見るジノ
今言ったことはきっと本心だ

「ジノに、ずっと会いたかったから…。すごく嬉しくて…涙が出てきたの」

そう言うと、急にジノに抱きしめられた

「ジノ?」

「アーニャぁ…」

抱きしめられているため顔は見えないけど、どうやら赤くなっているみたいだ

「自惚れてもいいか…?」

「え?」

ジノの言っていることの意味がよく分からない

「どういうこと?」

「…私もアーニャに会いたかったってことだよ」

抱きしめられる力が弱まった
ジノと顔を合わせる

「そうだ。お腹すいただろ?私が何か作って来るよ!」

ジノは立ち上がり、扉へ向かおうとした
私はとっさにジノの手をつかむ



719:名無しさん@ピンキー
08/10/16 01:11:14 pSUYNQQk
「行かないで…っ」

「アーニャ?」

「一人にしないで……」

じっとジノの青い瞳を見つめる
しばらくして、ジノはまた椅子に座った

「あのさ、アーニャ」

「何…?」

「こんなふうに頼られると、期待するんだけど…」

「期待?」

ジノは小さく頷いた

「どういう意味…」

「だからぁ……こういうこと!」

ぐいっ、と手を引かれジノの胸に引き寄せられる
それから額に柔らかな感触がした
ジノを見上げる
ジノの顔は真っ赤だった

「こんなふうに、アーニャが私を好きなんじゃないかと期待しちゃうんだよ!」

「ジノは…私のこと、好き、なの?」

コクン
さっきより大きく頷いた
私はジノの肩に手をついて、頬にキスをした

「アー…ニャ?」

「私も…ジノが好き…」

ぎゅうっ
強く抱きしめられた

「ジノ…苦しい」

「好きだ、アーニャ」
「うん…」

嬉しいけど、恥ずかしい
頬に手を当てられ、キスを交わした
最初は触れるだけのキス、だんだんと深くなっていくそれは私の神経を麻痺させていく

「ん、アーニャ…」

ジノの手が服へ伸びる
いつの間にか私はベッドに押し倒されていた

720:名無しさん@ピンキー
08/10/16 01:18:53 pSUYNQQk

「待ってジノ…」


「駄目、か?」

「ううん…ジノなら、いい。でも…」

「でもなんだ?」

ジノの首に手を回し、耳元へ顔を近づけて呟いた
『もう、一人にしないで』

「もちろん」

ジノはそう言って笑い、私ともう一度深い口付けを交わした





END


オマケ

「アーニャ、帰ったぞ」

「「おかえりなさい」」

「な、何故ここに貴方が……むっ!?」

ジェレミアはアーニャの首元についた赤い跡を見つけた

「貴様アーニャに何をしたぁー!!!」

「何って…ナニ」

「そこに直れ!叩き切ってやる!」

「あはははははは…」

オマケEND


ジェレミアはアーニャの父親的存在だといい

721:名無しさん@ピンキー
08/10/16 01:25:49 lN7EukEy
勇気は認める

722:名無しさん@ピンキー
08/10/16 02:13:51 Wv3jAlcX
GJって言えない…何だよこれ…

723:名無しさん@ピンキー
08/10/16 02:40:47 zA5xPlD7
結構面白かった。ラストが笑えるわw
乙です。

724:名無しさん@ピンキー
08/10/16 04:15:19 4cXWqWsX
>>705
ルルシャリ書いて!!!

725:名無しさん@ピンキー
08/10/16 07:00:34 VGeD7Ob/
ルルシャリ(笑)厨黙れ

726:名無しさん@ピンキー
08/10/16 08:16:01 /Xrf9okb
ルルシャリとか騒いでるやつ消えてくれ

727:名無しさん@ピンキー
08/10/16 08:35:42 NQlMYCp6
ルルシャリは別にいいけどルルナナはいらない
投下後の流れもきもいし

728:名無しさん@ピンキー
08/10/16 08:49:30 pjiZ8nd7
だから気に入らなければスルーしなって

729:名無しさん@ピンキー
08/10/16 09:41:00 DNPLpOsc
カノンは男扱いでいいんだよな?

730:名無しさん@ピンキー
08/10/16 11:16:24 virDyJTU
見た目は男
頭脳は女

731:名無しさん@ピンキー
08/10/16 13:06:12 5XQihzPL
その名は

732:名無しさん@ピンキー
08/10/16 13:58:27 qdbJLhAR
カノン×ニーナ
カノン×アーニャ
ネリ×カノン



美味しいな意外と

733:名無しさん@ピンキー
08/10/16 14:06:54 IiBzNPAl
カレン×ニーナ
カレン×アーニャ
ネリ×カレン



美味しいな実に

734:名無しさん@ピンキー
08/10/16 15:03:06 dh2yTwKs
カノン×扇
カノン×南
扇×南



美味しいな実に

735:名無しさん@ピンキー
08/10/16 16:58:17 1rqVbXwm
>>733-734
それぞれ該当スレがあるからおとなしくそっちに帰りなさい

736:名無しさん@ピンキー
08/10/16 17:37:07 pux5iftn
ルルーシュがウーたんの前でギネ様調教か
カリーヌがナナリーからスザクさんを寝取る展開plz

737:名無しさん@ピンキー
08/10/16 17:37:42 +GvRmOnc
>>732
俺的にはカノン×ニーナを見てみたい気が…
ギアス狩りで嵌った

738:名無しさん@ピンキー
08/10/16 18:11:39 W1i065SC
百合もBLもきめぇ

739:名無しさん@ピンキー
08/10/16 20:54:41 V3gnZp3Z
最近我儘ばかり書き込まれてるのは全部荒らしの自演と思いたい。
20歳以上のくせに自己中な人間がそんなにいるとは思いたくないな…
ホモ以外は、百合でも何でも注意書き付きなら構わないんじゃなかったか?
気に入らなければスルー。
とりあえずテンさんノネットさんに期待

740:名無しさん@ピンキー
08/10/16 20:56:49 1rqVbXwm
百合もBLも相応なスレがあるわけだけど?

まあ、どうでもいいんだけどね

741:名無しさん@ピンキー
08/10/16 21:38:02 4fZDksh9
百合はまあいいとしてBLはさすがに・・

742:名無しさん@ピンキー
08/10/16 21:42:42 0j//ztIg
相応なスレがあるんだったらそっち行った方が良いと思うけど
というかカプの好みの問題とはまた違うし

まあ、どうでも良いんですけど


743:名無しさん@ピンキー
08/10/16 23:53:37 Oor/mJdZ
>>713
ジノはアーニャには俺だと思ったが。
後、「○/○」とトリップあると良かったな
テンプレとか強制ではないが。

744:名無しさん@ピンキー
08/10/17 02:38:23 QRUM56+F
奴隷CC魔女CCでハーレム書くって言ってた人まだー?ずっと待ってるお

745:名無しさん@ピンキー
08/10/17 08:03:04 rY29bda8
ならば百合スキーな自分はカノン場合カノン×ニーナで気分だけ百合を楽しめばいいんだな

746:名無しさん@ピンキー
08/10/17 09:05:40 60OPxZN6
>>745
頭おかしいんじゃないの?

747:名無しさん@ピンキー
08/10/17 12:25:28 FwuOg8a1
>>745
おまおれ
雰囲気百合だけど実質ノマなわけだが、カノンさんはアーニャニーナあたりは美味しく頂いちゃってそうだな
つかあいつはパンダとスザク以外のキャラと殆ど絡まないからエロパロしつらい件

748:名無しさん@ピンキー
08/10/17 16:11:15 OBmylwYG
投下します。ルルーシュ×C.C.です。
前々スレ>>471の続きということにしてます

749:名無しさん@ピンキー
08/10/17 16:12:18 OBmylwYG
 風の撫ぜようが心地よい昼下がりに馬車のゆっくり定まった進みよう。覆いかぶさる青空がその晴れやかさ
とは裏腹に、束の間の帳を装ってくれていると感じるほどC.C.は睡魔を引き出されてしまっている。
「ルルーシュ……何か話せ。眠ってしまいそうだ……」
 大事なチーズくんを、頬と積みに積まれた藁のサンドウィッチにしてとことこと前を歩く馬を眺める。そこから
視線をどれだけ下げてもルルーシュの姿は見えない。何の反応も返ってこず聞こえていないのかともぼんやり思ったが、
耳を賑わすものなど通る道、風景には一切見当たらないし、何よりルルーシュから無視しているような空気を感じた。
お互いに目視できない位置取りであるのをいいことに、応じずともかまわないだろうとでも考えているに違いない。
「おいこら。ルルーシュ」
 大量の藁に埋もれて定かでない縁を手さぐりで確認する。そこから顔を半分だけ出すつもりで邪魔な藁を
ルルーシュの麦わら頭にばさばさと降らせた。天でも司っているような気分で、C.C.はほくそ笑む。
「C.C.……! 眠いのなら勝手に寝ればいいだろうっ」
 暑苦しそうなタオルを首から剥ぎ取ると、こちらを睨んできた。予想通りの反応ではある。だからこそ
躊躇いもなくC.C.はさらに手でつかめるだけの藁を惜しげもなく放りだした。
「ああ眠い眠い、眠いぞルルーシュ」
 ばさばさばさ。雨とは違うが降られる先で騒いでしまう人間が居るのは同じである。初めこそ抗議しようとルルーシュは
何事かわめいていたもののやがて、いわゆる枯れ草のような感触の口に入るのを嫌がり、今は身振りだけで抵抗の意を表している。
心から鬱陶しそうな目がC.C.の面白がるそれと交わる。
「私も降りるか」
 ルルーシュに疎ましそうな態度をとられると何故か余計に近くに行きたくなる。それは果てない旅路を行く以前
からそうだった。ただの戯れにすぎなくても、それは変わらない。ルルーシュの反応も。……たまにあきれるほど
融通のきかないときもあるのだが。
 もしも本当に拒まれ、遠ざけられるようなことがあれば……、いや、それでも傍にいくのだろうな。
「……このっ!」
 ようやく開放されたルルーシュが呼吸を整えるのもそこそこに毒づいていた。C.C.は、それをいつものように
聞き流す。日の方向を見るに、まだまだ天頂から二歩三歩地に歩み寄っただけの太陽から姿を隠し、浅い影場に
なっているルルーシュの隣に腰掛けた。長い脚をぷらぷらと揺らせば日向に届きそうだった。
「ここは狭いな」
「……ちっ。そう思うのならわざわざ来る必要はないだろう……。それとも、代わってくれるのか?」
 ちっとも期待していない表情で持っていたひもをこちらに寄越す。
「それを私が請け負ったとしてお前はどうするつもりだ?」
「もちろん上で休ませてもらうつもりだが?」
 C.C.がふ、と意味ありげに微笑する。素直に受け取らせるつもりはない、とでもいうかのように妙な迫力を出していた。
「ルルーシュ」
「……ふん。わかっているさ」
「そうだろうな。私とお前の格好を見比べて、そんなこと言えるはずがないものな」
 ルルーシュとC.C.の今の装いはまるきり正反対だった。そしてそれはルルーシュの姿が旅に出る以前とはまったくの
逆だといっても同じことだった。粗末な布に身を包み、狙いすましたかのように農作業を生業としているような人物に
成っている。一方のC.C.は、赤と白の相まった派手な色調を可愛らしいフリルとリボン、それと少ない黒のおさえるスカートで
それらしく着こなし、長い緑髪は後ろでひとまとめに編んで、いかにもお嬢様といったいでたちだった。
 そんなちぐはぐな二人が一緒に行動していては人の目につくことなど至極の理であり、何があろうと『一人旅をしている少女を
途中まで乗せていく御者』という形を崩さないようにというのがルルーシュとC.C.にとって必要なことだった。そのため、C.C.が
馬を操り、ルルーシュが荷台に居るなどあってはならない矛盾なのである。
それを理解していながらもやはり憮然として前に向き直ったルルーシュは、本来そのために身につけているはずの麦わら帽子で顔
を隠そうともせず、仏頂面を露にC.C.へと不機嫌を訴えていた。

750:ルルーシュ×C.C.:旅
08/10/17 16:13:36 OBmylwYG
「適材適所、だな」
 意地悪く笑って言う。
「……何かその言い方は気にくわないな」
「いや、私は外面だけを見て言ってるだけだ。適材適所という言葉は確かに内面的なものを指して適材というがな。
なにもお前の心までもがこの状況にぴったり当てはまるといってるわけじゃないぞ? ふふ……それを言ってしまえば、
まるでお前が私の奴隷のようじゃあないか? なぁ、ルルーシュ?」
「……」
 ルルーシュが怒りを通り越して、呆れたような目で睨んでくる。
「なんだ? 何か文句でもあるのか? ……ふむ、そうだな。ただ気分がいいとだけ言っておくか」
「……おろすぞ、この魔女」
「おりるものか、この魔王」
 お互いに視線をぶつけ合う。折れたのはルルーシュのほうだった。
「ふ……楽しい女だな、お前は」
「なんだ、嫌味か?」
「本心だ。それと、褒め言葉でもあるな」
 ふとした拍子にでもC.C.の頭を撫でてきそうな笑みを湛えたルルーシュを横目で眺めながら、こっそりため息を
つく。ルルーシュの穏やかな笑顔は、何がしかの暗い感情からいっときでも解き放たれて生まれたもの。今でこそ
誰も見当たらない田園風景の中にその顔を晒しているが、多くの場合タオルと帽子の影に埋めているのだ。ルルーシュ
自身が創世の鐘を鳴らしたはずの平和な世界に、不自然なほど目を向けないでいれば、その世界のために自分の命すら
厭わなかったような男がとびきり狭い視界の中で瞳に何を映しているかということは容易に想像ができた。
 ルルーシュと贖罪とを切って切り離せず結びつける楔に僅かでも潤いを与えたいと思う。二人だけの旅を続けるうち、
それは空を流れる雲がその形を変えゆくように自然と芽生えてきたものだった。
「……いい、天気だな」
 C.C.が独り言のように呟く。
「わざわざ言わずとも、このところずっと晴れ続きだろう」
 何かあるのか? と何気ないルルーシュの顔。
「平和なんだなと思っただけさ」
 それはルルーシュとC.C.を含めた世界のこと。
 見知らぬ田園風景がやけに心に馴染み、果ては明鏡止水のごとくになり行く。しかしそれでも、拭いきれぬ不安が
ごくごく広い心の波間で見え隠れする。ルルーシュは楔の反抗者を傍におくことを自らよしとするのだろうか、という不安が。
 罪を贖うことを、もしかすれば人々の前のその姿を晒し悪意に身を染められることとまで考えかねないような男が、
いったいどうして贖罪と似ても似つかないような平和な日々に身をおくことを己に許すことができようか。いつか、
一人でどこかへ消えてしまうのではないだろうか―。
 ふ、と眉をつり下げて自嘲する。
 ただはっきりと言ってしまえばいいだけなのに、と。どこにも行かず傍にいてほしい、いや、どこにだって必ず
ついていくということを告げてしまえば。―しかしできない。
 それすら所詮一方通行だ。ルルーシュからの確かな一言が欲しいと思うのは愛ゆえだろうか。ここにきてジェレミアの
迷いの無さが羨ましいと感じる。やはり愛と忠義は違うのか。ジェレミアなら今のルルーシュをどのような目で見るのか、
と考えながら表情を伺う。
 しかしルルーシュはC.C.が考えていたような顔でなく、頬を柔らかく緩めてさえ言った。
「……ああ、そうだな」
「……」
 正直、驚いた。馬の闊歩する音に時を刻んでいくしかない、この平穏然とした今を、ルルーシュ自らが肯定してくれるとは思ってもいなかったからだ。
 不老不死という枷。C.C.はもちろんその辛さを知っている。死を求めてやまない日々が、コードの刻印された身体にどれほどの
苦痛を与えるのかということを。だからこそ、知らず行われていたルルーシュのコード継承に涙したのだ。
 しかし、ルルーシュにとってその実感はまだほとんどないといっていい。唯一目覚めたときだけが身をもって不死を理解したとき
だった。ゆえに、未だ人生の延長であるという認識に違いないのだ。いや、人生そのものだといっても違和感はないはずだった。

751:ルルーシュ×C.C.:旅
08/10/17 16:14:25 OBmylwYG
 C.C.は、どれほどから自分の人生というものが経験の積み重ねと感じるようになってしまったのかを考える。
ルルーシュと共にいることを決めてからが再スタートだ。少し思い起こしてみても、人生の空白期間は判然と
しない。そしてそれ以前、曲がりなりにもまだ生きて『いく』ことができていた時間はさらにおぼろげだ。しかし、短くはなかった。
 ルルーシュも、不老不死という鎖がだんだんと鮮明に見えてくるまでには時間がかかるだろう。当然その間は
不老不死が罰だとは思いもしない。そうなればルルーシュは贖いを果たそうと思う、けれどルルーシュの立場を
考えてみれば到底それは叶わないことだった。なにせ世界にその存在を知られてはいけないのだから。現在の
状況に肯定も否定もできない、苦しい矛盾と葛藤がルルーシュの中を渦巻いていたはずだった。それが突然傾いた―。
「……おい、C.C.」
 その声でふっと引き戻される。記憶のなかでC.C.は、ちょうど自分と向かい合っていたルルーシュが何か言って
いたのを、必死に口の動きから理解しようとしていたところだった。ようやくと喜んだ先、実はそれは頼みもせず
C.C.を現実へと連れ戻す船頭たる声だったわけで、とどのつまり釈然としないもやもやとしたものだけが残る物思
いの結果になったのだった。
「……ああ、どうした、ルルーシュ」
 返答もぶっきらぼうなものになる。
「どうしたとは俺の台詞だ。ぼうっとして、何を考えている?」
「何も」
 大腿に頬杖をつき、ゆらゆらと揺れる馬の尻尾を眺める。
「……ふん、眠いと言っていたな」
 眠気などとっくに飛んでしまっている。
 C.C.はルルーシュの顔を斜め下から見やった。
「……いや、」
「なんだ?」
「お前のことを考えていた」
 そこで姿勢を元に戻した。背もたれには少し窮屈な荷台の側面に、こつんと後頭部を当てる。考えることを
少しだけ放棄して、開き直ったような笑みのうち目尻と口角だけを、何も言わずC.C.に向く反応だけを示した
ルルーシュに見せていた。
 瞳を移動させるのにしたがって、ルルーシュのほうに首を傾ける。
「眠そうに見えるか?」
 ルルーシュお得意のしかめっ面が至近距離にあった。
 馬の歩みが僅かに揺れて、それまで規則正しかったものを乱す。
「……ああ、見えるな」
 すぐさま元に戻った。
「なに?」
「だから……そうだな。肩を貸してやらないこともない」
 横柄な物言いと態度での申し出。一瞬ぽかんとしてしまうが、白々しさの見え隠れするルルーシュの涼しげ
な顔が妙に面白く、吹き出しそうになった。全部とは言わないが、不安が霧散したような気がする。少なくとも、
そうして寄り添うことを許される今は、何も不安がることはないのだった。心が軽くなった分、笑みも光度を増した。
「ふふん。それじゃあ借りてやろう」
 そう返したC.C.は身体の向きを九十度正面から左に回して、温かみのある背もたれを得た。ちょうどうなじの
部分にルルーシュの肩が当たり、空を掻いていた脚も楽になった。総じて、落ち着いた。
 簡単だな、と自分でも思う。
 それはそうか。ルルーシュと共にいることが何にも代えがたい一番の願いなのだから。
 その願いが届かなくなる場合があるのでは、と心配してしまうのは当然かもしれないが、そうやって行く末
知れぬ未来へ不安を抱くとは、現状に満足して心に余裕があるからに他ならない。そして余裕があるとは満足
しているということ。願いは果たされているといっていい。
 そうであるなら、ただこの瞬間をかみ締めておけばいいだけだった。

752:ルルーシュ×C.C.:旅
08/10/17 16:15:01 OBmylwYG
 何度か崩れ落ちそうになった。そのたびルルーシュが支えなおしてくれた。微妙な力の入れようと抜きようが
ことごとく覚醒を促すこととなっていたが、寝入っては起き、起きかけては寝入るという繰り返しが不思議と快く、
気にならなかった。
 日は長く、まだ色を濃くすることはない。それでも傾いた分だけ影は遠ざかっていく。ルルーシュの被せてくれ
た麦わら帽子で顔の火照りは防げても、身体のほうはどうしようもなかった。
「暑い……」
 自然と不満が漏れる。
「少し、休むか……」
 ルルーシュの声を聞いて身体を起こそうとしたそのとき、目の前に魅力的な景色をとらえた。短い橋が馬二頭分
ほど先にあり、左右にひょろっと伸びる川を見つけたのだ。
「ルルーシュ、水浴びがしたい」
 嬉々として声を弾ませたC.C.は、早々に衣服を緩め始めていた。それほど汗もかいておらず、昨日に清め忘れた
わけでもない。川を認めてから無性に水を浴びたくて仕方なくなったのだ。
「……お前っ、こんなところでできるわけがないだろうっ」
「どうしてだ? 人などいない」
 民家もないから気にしないでいいはずだ。
「見当たらないだけだ。万が一、ということもある」
 あきらめろとでも言いたげに、ルルーシュが緩めた襟元を正面を向いたまま勝手に正した。
「人がいないから、私に帽子を貸したんじゃないのか?」
 そう言って被っていた麦わら帽子をぞんざいに返す。知らず知らずのうちに口調がきつくなり始めていた。
ルルーシュとの旅路で大好物のピザすら我慢できるようになっていたはずのC.C.が、このタイミングにおいての
水浴びに関しては譲れないものがあるようだった。
 駄々をこねるC.C.。にわかに活気付いた乗り手たちとは裏腹に、馬車は動きを止めてしまった。
「おいルルーシュ」
 渋りながらも折れはしないルルーシュの、今度は外堀から埋めてかかる。
 もう山の麓だ。いくら日が長いとはいってもあと数時間。山を越えるには到底足りない。このあたりで一晩
を過ごすしかないのではないか。そんな風なことを述べていった結果。
「わかったよ、わかった。ただ、もう少し上流でだ」
 ここは開けすぎている、と小川に沿って馬車でも上へと通っていけそうな道を探した。
 C.C.は満足そうに何度もうなずいていた。

753:ルルーシュ×C.C.:旅
08/10/17 16:15:42 OBmylwYG
 C.C.がさらに喜んだことには小川の先に泉があったということだった。その恩恵を十分受けているだろう大木
から伸びる枝に丁寧に衣服をつるした。泉は広いうえに浅く、一番深いと思われるところでも、底が透き通って見え
た。相変わらず日差しを遮るものはなく容赦ない光が降り注いでいたが、むしろここではそれを歓迎できたから不思議だった。
 揺らめいて煌めく水面を足先からそっと弾いていく。
 大小さまざまな石たちが積みあがった艶のある壁面を流れ落ちてくる真水。幾道かに分かたれては、水柱の太さを
異にしているが、たどり着く場所は同じである。その中でも天然のシャワーだと呼ぶにもっとも相応しい水流の下を
選び、身体に浴び始める。
「ふー……」
 人心地つき、心からのため息が漏れた。少し冷たいと感じてはいたが、降りてくる日光がほどよく溶け込み木漏れ日
の中にいるような安心感を得ることができる。C.C.の緑髪は水の流れに身をおく植物そのもののように溶け込んでいた。
 やがて、止め処なく洗われ続ける感覚が良質の布でも纏っているかのように変じていく。果ては泉と一体になり自分
がこの景観の一員に加わったような安らぎにしばらく心を任せてから、ルルーシュを呼ぶ。
「お前も浴びてはどうだ」
「……遠慮しておく」
 ルルーシュは大きく浮き出た木の根に腰を下ろし、そっぽを向いていた。片手では張り付いた前髪を払いつつもう
一方では胸を隠し、陽気な笑みを湛えてC.C.はルルーシュの元に歩み寄った。
「なにを遠慮することがある」
 手持ち無沙汰な様子でマッチを遊ばせているルルーシュの手元を見る。すぐそばにはいつの間に集めたのか、手ごろ
な大きさの木の枝が数重に積まれていた。
 瞼から垂れる雫に目を瞬かせていたC.C.が何かに気づいて、にやりと笑う。
「ふふん、なんだ、そういうことか」
「……なにがだ」
「とぼけなくていい。自然な反応だろうからな」
 くつくつと笑い声を漏らす。
「いいから、早く服を着ろ」
「お前のそれに気づかなければそうするつもりだったさ。だが気が変わった」
 ルルーシュを連れていこうとする。何事か喚き抵抗するのをまったく無視して、さらにはルルーシュがバランスを
崩して着衣のまま滑り落ちるのにも気を留めず、無理やりに手を引いた。盛大な水しぶきがあがりルルーシュの顔を濡らす。
「―ごほっ、げほっ……! C.C.っ!」
 底にしりもちをつき、胸まで浸かったルルーシュに笑いかけながら、C.C.も身を屈める。
「嬉しいぞ、ルルーシュ。私の裸を見て硬くしたのか?」
 ルルーシュの目を自分の瞳に固定させ、水中では股間を撫でさする。軽めだったからか、瞳から見てとれる快感の量
は少なかった。掌に沿うルルーシュの陰茎が硬さと大きさを増していく。見上げる顔ににんまりとした笑みが広がっている。
湧き上がる興奮が、どうしてやろうかという画策と混じりあってどうしようもなくなってくる。
 ルルーシュが舌打ちをする。
「他に理由がないだろう」
「お前はそういう雰囲気にならないと、反応しないものと思っていたからな」
 ぎこちなく目を切るルルーシュがかわいく感じる。
「そうか、最初から期待していたんだな? 私はまったく水浴びだけが目的のつもりだったんだがな。ふふ、そうかそうか」
 手首をめいっぱい使って複雑さと速度を手の動きに加えていく。猛る性器が気持ちよさを声高に主張しているという
のに、それをこらえようと咽喉を震わしているのが堪らなかった。
「っ……この痴女めっ……!」
「くくっ、そんな言葉は逆効果だぞ? ルルーシュ?」

754:ルルーシュ×C.C.:旅
08/10/17 16:16:45 OBmylwYG
 顎を上向けて、強圧的に言う。そのまま唇をふさぎにかかった。普段からの減らず口を言葉でなく熱い粘膜で
溶かそうとする。そのために、ルルーシュ自らが求めて動かし始めた舌を慈しむ一方で律することも忘れず、好
きなようにさせなかった。
「ん……んむ……はぁ」
 いったん唇を離す。ルルーシュの渋面が若干和らいでいることに、魔女的な算段が無駄ではなかったことを知り、
微笑した。とろけ始めの瞳に非難の色が混じっており、なおよかった。その感情は丸ごとC.C.の胸に向けられたようで、
感じさせるよりも責め立てる意味合いの強い愛撫が乳房全体を行き来する。
「ふっ、ぅんっ……いいぞ、ルルーシュ……っ」
 いつもなら、屹立を抑えきれない乳首にルルーシュの舌はこのうえない刺激となるはずだった。しかし享受
する快楽の一部が脳の普段とは違うところをノックしている。快楽にその身を喰われるだけだった場所ではなく、
喰いかえしてやるというひどく強気で高慢な場所だ。
 C.C.のまなざしに黒い熱が宿っている。
「ルルーシュ、服を脱げ。邪魔だろう、お前にとっても私にとっても」
「……ああ」
 たっぷり水を吸い込んだ衣服はとても剥ぎ取りにくそうでルルーシュは苦労していた。
「もたもたしていると、せっかくの熱が冷めるぞ?」
 と言いながらも、組んだ両腕にのった乳房の先は硬いままだった。
 加虐的な薄ら笑いを浮かべて、ルルーシュの背中を見つめる。
「C.C.、なにを考えている?」
「ふふふ……なんだろうな?」
 旅に出る前まで、たとえC.C.が裸同然の姿でいてもルルーシュは何の反応も示さなかった。しかし何度も
交わってしまうことでC.C.の裸を意識せざるを得なくなったのかもしれない。健全といえば健全すぎる反応だが、
ルルーシュからの欲情は初めてで喜ばしく、また優越感に浸れるものだった。だからなおさら心が躍っていたのだった。
 ようやく脱ぎきったところを後ろから抱きしめる。
 C.C.が太もものあたりまで水に浸かっているのに対してルルーシュは膝までであるがゆえに、C.C.は少しだけ
踵を浮かせて首筋に口づけをした。ほとんど同時に勃起したペニスを握る。ルルーシュがびくりと反応した。首
筋を這わせる舌からも逃げるように、顔を傾げる。
「かわいいな、ルルーシュ」
 と、耳元でからかうようにささやいた。
「だ、黙れっ……くっ」
「ふふ……素直じゃないな。お前の息子のほうがよっぽど利口じゃないか」
 掌で強く脈うつペニスを見て、可笑しそうに言う。水に濡れて冷たかったはずの手がもう熱をもって感じられ
る。たおやかな指先で竿の根元をくすぐり、蓄えられている精液を先端へと誘っていく。中指と薬指の腹で挟んだ
裏筋は、悲鳴でもあげそうなほどにうち震えていた。
「……滑りが足りないな」
 それでなくとも卑猥な形に凹凸のある性器だ。澄み切った水ではたとえ濡らしたとしても摩擦力が大きく、一定
以上の速さで擦り続けるには何か粘りが必要だった。このままでは、ルルーシュには過酷な焦らし行為となってしまう。
「……」
 ルルーシュの均整のとれた顔が苦痛とも快楽ともとれる風に歪んでいるのを見ると、そうして限界まで焦らし
続けるのもいいかもしれないと思ってしまった。しかしまぁそれはかわいそうか、と考えなおし掌を唾液で濡らした。
 しごくスピードを上げつつ、ルルーシュの乳頭を弄るのも忘れない。
 そうしているとすぐに変化が表れた。
「先走り汁が出てきたな。もっと激しくしてほしいのか?」
「…っ…このっ……調子に、のるな……!」
 そうは言いつつも抵抗らしい抵抗などできていないのが現実だ。ルルーシュだって理解しているだろうに、頑と
して悦楽に溺れていることを認めようとしなかった。プライドの高い男だ。
「まぁそう言うな。いつもと趣が違ってもいいだろう。場所も場所だしな」
 尿道から垂れた先走り汁を亀頭に満遍なく広げる。さらに、傘の張った裏側に五本の指をひっかけて掌にも馴染ま
せる。魅惑的な笑みを一連の行為に向ける傍らで、鼓膜が拾ったルルーシュの声ならぬ声も堪能していた。
「そらっ、これでお望み通りだろう」

755:ルルーシュ×C.C.:旅
08/10/17 16:17:43 OBmylwYG
 尺骨を下腹に打ち付けるような荒っぽさで、右手で作った穴にルルーシュのものを取り込む。腰がびくつくのを
巻きつけた左腕でどうにか制して、C.C.もルルーシュほどではないにせよ息を乱しながら、そのときを導いていく。
「くっ! も、もう、射精る……!」
 ルルーシュが言うようにそれまでと比較にならないほどに脈動し始めていた。暴れ狂い、手に余りそうになるの
をC.C.はしかし、ぎゅっと尿道ごと握ってしまう。当然、射精は始まらなかった。何が起こったのかわからず呆然
としている様子のルルーシュに、ふふんと笑いかけた。
「……はぁっ、お前っ……!」
「なんだ、まだ理性があるのか。ここまで焦らされたら本能を剥き出しに襲ってきてもよさそうなんだがな……」
 まだ忍耐を見せるルルーシュに軽い驚きを覚え、ほんのちょっとだけ拍子抜けもしてしまったC.C.だった。ただ、
焦点を失いかけ瞳も濁っているのを見抜くのはたやすく、本能が理性との境界を壊すのも近そうだ、と次の行為に
移ることにした。
「意地悪をしたわけじゃない。泉を汚すわけにはいかないからな……」
 と余裕ぶって言うC.C.こそ愛液の垂れ流し状態だったわけだが、そんな素振りは微塵も見せずに流れるような
動作でルルーシュの前に回りこむと、跪いた。眼前に今にも暴発しそうなルルーシュのものがあって、視線をあげ
れば飢えた獣のような息を吐き出しているルルーシュがいる。
「私の口に射精せ。飲んでやる」
 あむ、と限界まで張った亀頭をくわえ込む。なんとなく予期していたとおり、頭を押さえつけられた。それでも
無理やり腰を振ることをしないのはやはりルルーシュが優しいからだろう。
 多少のど奥に当たるのは気にしないで頬張る。飲み込むことのできない唾液が次々とあふれ出てくる。それはルルーシュの
竿をひとしきりまぶした後、首から胸へと流れていった。先端に頬をつつかれるたび、面が生々しい熱に犯されていき、ぼーっ
としてくる。それに追随するかのように、精液を搾り出そうとする手と口の動きもヒートアップする。
「し、C.C.っ!」
「っ!」
 臨界を迎えて初めてルルーシュの両手に力がこもった。C.C.の寸止めが効いたのか、勢い抜群な射精が長く続く。
おさまりきらず口の端から零れたものは手で掬っていた。口内に溜まった分を少しずつ流し込もうとした頃、
ルルーシュが唾液と精液にまみれたそれを引き抜いた。その際、まだ出し切れていなかった分がぴゅっと顔にかかり、
C.C.は思わず目を瞑った。
「はっ、はっ、はぁっ……だ、大丈夫か……?」
 こくりとなんでもなさそうに頷く。それからかすかに膨らんだ頬の内をもごもごと探る。視線を上下左右に巡ら
せている間は、C.C.が裸でなければただ小難しいことでも考えているだけのように映ったことだろう。
「っはぁっ……美味くはないな……」
 一滴も零さず飲み込み終えたC.C.の第一声だった。
「……当たり前だ。美味しいなどといったら頭がおかしいのではないかと疑うぞ……」
「……」
 悪くはないと思ってしまった場合は大丈夫なのだろうか、とC.C.はこっそり自問した。
「まあ、とにかく」
 立ち上がるC.C.。腿に意識して力を入れたのは、今の行為で身体の芯がいっそうの熱を帯びて空気に触れるのでさえ
も鋭敏に感じるようになっていたからだった。
「何がだ」
「一発抜いて、少しは落ち着いただろう?」
 茶化すように放った一言は皮肉たっぷりの笑いと共にルルーシュのあそこに向けられる。ばつが悪そうに顔を
背けてはいるものの反り返ったペニスはまったく精気にあふれていた。
「くくっ……まぁそれは見たとおりだな。気分が落ち着いて、だ。ルルーシュ、どうだったんだ?」
「……どう、とは何がだ?」
「いつもより興奮してたように見えたぞ」
「……馬鹿を言うな。あんなのは、俺じゃない」
 案の定ルルーシュは強情だった。こみ上げる笑いを抑えて、わかった、わかったと問い詰めるのもそこでやめ
ておく。ルルーシュの名誉のためにも、と。ただこれに味をしめてあのようなプレイばかり求めることだけはして
くれるなよ、と心の中で釘を刺しておいた。
 C.C.はルルーシュに背を向ける。
「主導権を渡すぞ、ルルーシュ。挿れてくれ」

756:ルルーシュ×C.C.:旅
08/10/17 16:18:32 OBmylwYG
 きちんと引き締まっている中にも豊かな膨らみと弾力性を感じさせる丸いお尻を突き出すことで、直立では
隠れた状態だった陰部をC.C.自ら晒した。上半身を捩ってルルーシュが軽く固まっているのを見ると、急に舞
い戻ってきた熱に浮かされたかのように、僅かの羞恥を感じこの先どうしようかと一瞬迷ったが、結局その奥
までを開いて見せることにした。
「ん……」
 太ももとお尻の境に作られるラインを片手だけで乱し、蜜がたっぷりと塗りこめられた深奥へと続く、ただ
ひとつの魅力的な入り口をさらけ出す。C.C.は、自らのそうした仕草に高ぶり汗かく笑みには熱い吐息を被せて
いる。その余裕ぶりとは裏腹に、小さな膣口はおずおずとした様子で収縮を繰り返していた。
 ルルーシュの手が腰に添えられ、ぴくりと背筋が跳ねた。
「んぅっ……! …あ……は……?」
 入ってきたのはルルーシュの指だった。求めたとおりの挿入がきたと思ったC.C.は咄嗟に込めた力を肩から抜いた。
「挿れてほしいといったのは、指のこと、じゃない……っ」
 弱々しげな嬌声が言葉の端々で自己主張している。
 もどかしさから切なそうに歪む顔が鏡のような水面に映ったのを見て、二、三度ぱしゃりと水を掻いた。
それきり行き場のなかった両手は、抱え込むような格好でC.C.のお腹に回されたルルーシュの腕に添えられる。
「ふん、要求をしておいてなにが主導権を渡す、だ」
「……っ……はぁ…わ、私が責めるのは……、気に入らなかったか……?」
「……責められたまま、というのが癪なだけだ」
 ルルーシュらしいなと素直に納得しかけたところに、ひとつの快感がうねりをあげて背中を駆ける。弱い
ところもそうでないところも自在に探りあてる二本の指。きゅっと締め付けて指との接触をさらに強固なも
のにすると、ここぞとばかりにルルーシュは手の動きを早めた。
「ぃぁ……あっ…くぅっ」
 はじめは前傾していたC.C.も襲いくる刺激にしたがって、ルルーシュの胸板に沿うように、やがては寄りかかる
ような形で姿勢を正され密着度を高めていった。そうして互いの顔の距離が近くなると、当たり前のように唇を
求め合う。ルルーシュがところどころ寄り道しながらも濡れ髪を掻き分けてくるのをC.C.は少しだけ待った。
 唇をむさぼられ、中心をかき回され、胸はもみしだかれ、気がつけばC.C.の身体はルルーシュに全て掌握され
ているようだった。自然と陶酔を増していく華奢な肢体を優しい陽光が美しく際立たせている。瞼の裏に瞬
き始めた火花のようなものは、水面に反射する光のせいではないと、C.C.ははっきり感じ取っていた。
 唇を離し、呼吸にわずかばかりの余裕をつくる。
「も、もう……い、イキ、たい―」
 ひょっとしたら焦らされるのではないかとの懸念から懇願するような口調になっていた。C.C.と比べ
かすかな息の乱れしかないルルーシュ。案の定というべきか、その言葉に何の反応も見せてくれず、再び
唇を寄せられた。「んん~っ」と心底悔しそうな、また苦しそうな表情で仕方なく重ね合わせるも、伝
わる熱情はいっそうの切なさをC.C.に呼び起こし、どうしようもなく蕩けていきそうな瞳にすぐにでも転
げ落ちていきそうな涙の雫をいくつも浮かべさせた。
 あろうことか弱まる指責めに、反抗する気力すら快感を得ようとする強い欲求に埋もれてしまう。ひどく
長くゆっくりと感じる酷薄な愛撫はいつその仮面を脱ぎ棄ててくれるのか。期待といえず哀願といって正し
いような感情をこめて、やけくそ気味にルルーシュの唇を覆い返す。
 果たしてその効果があったのか、目を閉じきっていた向こうでルルーシュが微笑しているような気配も感
じられたが、ようやくC.C.を絶頂までいざなってやろうという目的が指の動きに見え始めた。これまでの経
験から特に弱点だとルルーシュに知られてしまったところを重点的に、そしてわずかの間隔も空けずに擦られていた。
「くっ……うぅ……んぁ……はっ、ああっ!」
 まさしくこのときを待ち焦がれたC.C.は、現状続けられている愛撫におあずけの間だけ膣奥に留められて
いた快感を混ぜてその身に受け止めた。すると情けないほどすぐに限界を超えてしまい、悲鳴とともにこの
日初めてのアクメを迎えたのだった。

757:ルルーシュ×C.C.:旅
08/10/17 16:19:19 OBmylwYG
 ひとつ激しい息を吐き、全身が脱力した。ただでさえ細い両脚がかくかくとイキ狂い、今にも折れそうであった。
ルルーシュが後ろから抱きかかかえ、支えてくれている分だけ辛うじて直立の状態を保っていられた。ありがたい
とも助かったとも思わない。なぜならルルーシュが、背後でこの上ない満悦にほくそ笑んでいたからだ。
「……っ」
 ひどい男だと罵ってやりたかったが、どうにもまだ声が戻っていなかった。妥協してC.C.よりも前に踏み出され
ていた右脚を小突いてやったが、まったく意に介していなかった。立場が逆だったときを考えれば今のルルーシュの
気持ちは十二分に理解できるのだがそれゆえに如何ともしがたく、心地よい余韻にも少しだけ悔しさが残ってしまった。
「ふ…。ずいぶん派手にイッたな、C.C.?」
「う、うるさいっ。もう済んだだろう、離せっ」
「何を言ってる? まだ終わりなはずがないだろう」
 魔王という肩書きに相応しい、魔性の笑みがあった。魔女と称する自分を鑑みると、ルルーシュに対してそのような
印象を持ちえたことは喜んでよかったはずだが、この状況下では素直に喜色満面というわけにはいかず複雑な心境だった。
「あ…ど、どうするんだ、ルルーシュ……」
 C.C.の足腰が自力で立つことを苦にしなくなったのを見計らったように、ルルーシュが軽くその背中を押す。C.C.が
不安げな様子で促されるまま二歩足を進めた先は泉の縁に近かった。目の前に、お腹のあたりを天辺とする岩が鎮座し
ていた。手ごろなサイズ、という言葉を思いついた瞬間、気がかりが現実のものになるだろうことを予感した。
「な……っ! い、今イッたばかりなんだぞ……っ」
 そそり立った雄雄しいそれを、二人が情事の場として選んだまさしく泉のように、愛液にあふれる膣にあてがった。
そして、両手を岩につけという。C.C.は驚きに何かを発することもできず、ただルルーシュの『男』たる表情だけを見つめていた。
 達して間もないときは結合部分の敏感さは計り知れない。一度の絶頂で使い切ってしまったはずのものを、またうち
から引き出すことになり、余計に体力と精神力を使う。狂ってしまうのではないか―。
「C.C.」
 声色厳しく、名を呼ぶだけで強制されてしまう。ふるふると岩に添えた両手が汗ににじんでいる。諦めたような面持ちに
力なく浮かべた笑みが引きつっている。どんな刺激に見舞われるのかと戦々恐々としていた。そしてルルーシュは一気に―。
「―っ!」
 根元までうずめてしまった。ざらつく岩肌に滴り落ちる大粒の涙。粗い表面とは対照的にさらさらとしたC..C.の両手を
少しでも傷つけないようにと落ちたかのようだった。身体がうちから暴れまわろうとするのを必死で抑えようとする。その
加減がはんぱでなくルルーシュのものを強く強く締め付けてしまう。すると挿入を果たし中でさらに興奮を覚えたペニス
が膨らむのにも鋭く反応し、張り詰めていた糸はあっさりとはじけてしまった。
「……あ……はっ……っ!」
 本来息が続いていたなら金切り声になっていただろう。忙しなく活動している呼吸器がC.C.の体内における空気の足りなさ
を物語っている。しかしそれほど苦悶しているにかかわらず、C.C.の美しい顔の造形は妖艶な笑みをかたどっていった。綺麗
な緑髪の中、いつも雪のように白くしとやかだった肌は、今は真っ赤に染まりそれはC.C.が快楽の虜となった瞬間だった。
「は…あっ、あは…、は、も、もっと……ルル、シュ……!」
 先の行為の終結によりもう出し切ってしまったのでは、と思うほど太ももに大量に伝いきった愛液にも関係なく、
まだまだ奥から漏れ出ようとしている。意識が飛ぶ前のC.C.の悪い予感は当たり、挿入寸前まではやめてくれと願っていた
それも今ではたまらなく欲しく感じている証拠だった。いまやC.C.のうつろな瞳は、自身のへその奥で激しく息づくルルーシュの
ペニスのみに向けられていた。「動くぞ」というルルーシュの声にかくかくと頷き、半狂乱の宴が始まった。

758:ルルーシュ×C.C.:旅
08/10/17 16:20:14 OBmylwYG
 引き抜かれるときは歯をぎりぎりと食いしばり、突かれるときには甲高い声を二酸化炭素とともに吐き出す。
いっときそれを繰り返していたら、ルルーシュの指が口に入ってきた。口内を弄ぶ。噛み締めたいのに、
ルルーシュの指を傷つけてしまいかねないと察したC.C.は、半分口をあけたまま涎を垂れ流しにしていた。
「ふぁ、あっ、はっ、ひぅ……っぅん!」
「相変わらずの淫乱ぶりだなっ……。ゆるみきった顔をしてるくせに、締め付けは強烈だっ」
「ひぁっ、あ…ひ、うなっあぁ」
 ほとんど無意識に応える。
「人間なら人間らしく喋ってみろ。獣同然だぞっ」
 声高に発しながら、瑞々しいお尻にルルーシュが打ち付けるたび水音が木霊する。結合部、泉、と大小の違いは
あれど、ふたつともが綺麗に組み合わさり、緑の立ち込める癒しの空間に高く響いていた。
 ルルーシュが余裕のない声を漏らす。腰を止め、崩れ落ちるC.C.を支えた。C.C.の中にかすかな理性が戻ってきた。
 息も絶え絶えに、終わったのかと安堵しかけたC.C.の瞳にまったくそんな様子でないルルーシュのものが映った。
「も…も、いい、だろ……」
 無駄なことだとは分かっていた。それを言う間にもちゃくちゃくとルルーシュの手は動いている。
「柔らかいな」
「ばか、を言うな……っ」
 後背位の姿勢からお互いが向かい合う形に移行した。それからC.C.の右脚がルルーシュの肩に乗せられる。
ルルーシュは猫背気味になって多少は配慮しているように見えたが、百八十度近く股を開かれればC.C.に
とってきつい体勢であるのは当然だった。おまけに片足だけでは立つことがおぼつかない。倒れまいと左腕を
ルルーシュの首に巻きつけた。
「た、ただでさえ……立位はきついんだぞ……っ」
「だがこれならさらに奥まで届くぞ?」
 言いながら、亀頭をぬぷり、と入れ込んでいく。
 だからだ! とC.C.は反論したかったが、無駄だった。
「や、やめ……ルル…―っ」
 頭の中がはじけて真っ白になった。
「……もう、何度目だ?」
 不適な笑み。かすれる意識でその顔を殴ってしまいたいという欲求を生み出す。
 しかし、だらりと垂れた右腕がむなしく揺れたままだった。心と身体が一致しない。
「そろそろ俺も、イカせてもらうぞ―」
 それまでよりもなお激しいピストン運動。ぐちゅぐちゅと卑猥な音は広い空間に拡散される。その中では、二人
は矮小な存在だった。しかし二人にとっては死力を尽くすような愛のやりとりだった。
 何度子宮をノックされたか知らない。擦っているのか擦られているのかもよくわからなかった。C.C.はもう
ルルーシュにまかせっきりになってしまい完全に受動的といえたが、ルルーシュもまた普段まったく見せない顔で
嵐のような息を吐いている。ただ気持ちいいばかりではなく、気持ちよくもさせていた。それが嬉しくも感じていた。
 そしてやがて起こるであろう精液の奔流に思いを馳せ―。
「くっ、C.C.!」
「ルルーシュ―」

759:ルルーシュ×C.C.:旅
08/10/17 16:20:51 OBmylwYG
 夜はすっかり更けていた。覚醒し始めのぼんやりとした頭でもそれははっきりとわかった。たくさんの星が
またたいているのを見つけて、ようやく目が覚めたと確信することができた。ふらついた足取りで荷馬車から
危なっかしく降り立ったC.C.は、焚き火の匂いのするルルーシュの元へと静かに歩み寄った。その身体には毛布を纏っている。
「起きたのか」
「ああ」
 野宿をするとき、C.C.だけはいつも荷馬車で睡眠をとっている。藁に紛れて寝るのだ。今日は情事に疲れ明るいうちからその身を
横たえていたため、現段階で胃に何も入っておらず空腹に目を覚ましたのだった。ルルーシュの隣に腰掛ける。ちょうどいい丸太を見つけたものだな、とC.C.は思った。
 いつ捕ったのか知れないが、ルルーシュが細切れの枝に突き刺したまま置いていたらしい魚を数匹火にかけた。
 焼けるのを待つ間、差し出されたオレンジを、喉の渇きもあってすぐに平らげた。
「その、悪かったな」と、珍しく抑揚のはっきりした声でルルーシュが呟く。
「何がだ」
「正直、やりすぎた」
「……普段抑えてるから、たまに爆発するとこうなるんだ」
 はだけた毛布の下であかあかと残る情事の名残に視線を這わせる。下着の中も、見るには及ばずきっと同じようになっていることが容易に推測できた。
「悪かった」
「今日は珍しく興奮していたな? このロケーションが気にいったのか?」
 いつもの調子で皮肉たっぷりに言う。変態という単語まで用意していたが、ルルーシュが今日に限って突っかかってこなさそうな雰囲気だったために飲み込んだ。
「そうじゃない。…その……だな、感謝、しているんだ。C.C.、お前には、救われている」
 揺らめく炎を見据えながら、ぎこちなく言う。
「……感謝? ずいぶん殊勝なことを言うじゃないか」
 それも脈絡もなしに。しかしC.C.は浮き立つ気分を感じていた。心晴れやかになり、燃えるようだった性行為の疲れは発した言葉から感じられないほどだった。寸前までのけだるげな声色とはまったくの別人だ。
「ああ、もう言わないかもしれないな……」
 永い旅を考えればまさか、と思うがルルーシュの性格を考えるとありうることかもしれない。
「ならば、何もかも言っておけ。今のうちにな」
 一度ルルーシュと目が合った。
「乗せられている気もするが……まぁそうだな……悪くない、か」
「私の心にだけ留めといてやろう」
 そこでぱちぱちと火花の爆ぜる音だけに耳を傾けた。この少しの間が、次にルルーシュが語る言葉の重さを物語っているように思えた。
「ずっと、共にあってほしいと思ったんだな。救われているからこそ」
 まるで他人を分析しているかのように言うのをC.C.は黙って聞く。
「離れがたくさせたかったのかもな。今日の、暴走……といっていいあれは」
「幼稚だな」
 ルルーシュは何も言わず、口元を掌で隠している。そのポーズがひどく白々しく感じ、C.C.は顔を綻ばせる。
「ずっと共にあってほしい、とはお前の願いか? ルルーシュ」
 無言だったが肯定ととる。迷いなく。迷う必要さえない、そんな気配を感じたのだ。C.C.は続ける。
「安心しろ。ギアスがなくとも、たとえギアスがあったとして私には効果などなくとも、その願いだけはきいてやれるよ」
 そしてC.C.の愛されたいという願いはルルーシュが叶えてくれている。
 というより一言愛していると言ってくれればそれでよかった気もする。けれどその一言よりも嬉しかった気もする。どちらがよかったのかは分からないが、
この結果に満足している。ルルーシュが自分を必要としてくれるなら、どこかに消えてしまうということはきっとない。先立つ不安より今を噛み締めればいい
という答えに、最高の結果がついてきた。
 C.C.は毛布に顔をうずめ、目を閉じ、ルルーシュの言葉をひとり反芻した―。


終わり


「それにな、ルルーシュ」

「私のここは、もうお前のものを覚えてしまっているんだ。離れられるはずがない」
「……下ネタは、嫌いだ」
「なに? 人がせっかく励ましてやったというのにっ」
「そんな下品な励ましかたがあるか!」
「さんざん蹂躙していただろうが! 何がいまさら下ネタは嫌い、だ!」
「だ、黙れっ。いいからもう上で寝とけ!」
「はん、なんだそれは? お前の上に乗れということか?」
「ばっ、ち、違うっ! 都合よく意味を履き違えるな!」
「もう遅い」
「んんっ―!?」
 第二ラウンド、開始。

760:名無しさん@ピンキー
08/10/17 16:21:57 OBmylwYG
以上です。

761:名無しさん@ピンキー
08/10/17 17:37:58 2/aDn5pD
>>760うわGJGJGJニヤニヤが止まらないよう

762:名無しさん@ピンキー
08/10/17 18:49:27 QRUM56+F
>>760
ルルCキタ━(゚∀゚)━!!
乙乙乙乙エロス

763:名無しさん@ピンキー
08/10/17 19:05:19 bYP9VcTm
>>759
GJ!
久しぶりにエロに強気なルルーシュを見たようなw


764:名無しさん@ピンキー
08/10/17 19:06:45 ABH3bPnI
だれかCC愛されギアスで乱交とか書いてくれ

765:名無しさん@ピンキー
08/10/17 19:11:03 /rdGbk3c
>>760
GJ!
濃厚なルルCCごちそうさまです。

766:名無しさん@ピンキー
08/10/17 19:53:22 zjTPqUXr
やはり>>760は優秀だ。卓越している。冠絶する人材だ。

767:名無しさん@ピンキー
08/10/17 21:05:20 /rdGbk3c
カノンとニーナ投下。エロ無しほのぼの。
NGはタイトルの「カノンニーナ」で。

768:カノンニーナ1/7
08/10/17 21:06:10 /rdGbk3c
自分は多少、男性恐怖症なのではないかとニーナは思う。
全ての男性が苦手な訳ではない。
シュナイゼル殿下や研究所の男性スタッフとは、自分なりにきちんと向き合えていると胸を張って言える。
苦手なのは、同学年の男子全般や、仕事以外で係わる男性達。
(私…、)
誰もいない静かな休憩室。ニーナは椅子に掛けテーブルの上に突っ伏していた。
(…これから先、男の人と付き合ったりできるのかな)
長い溜め息をついて顔を上げる。傍らに置いていた眼鏡を手繰り寄せたが、今はまだ掛ける気にならなかった。
いつもくせっ毛をお下げにしていた学生時代。地味でチビで痩せっぽっちで、大嫌いな自分の外見。
髪をアップにしてミニスカートに身を包む現在の自分は、学生の頃に比べて幾らか垢抜けたと思っていた。
でも、本当は何にも変わっていないのかもしれない。結局自分はどこまで行っても根暗な眼鏡女。
モテる訳ない。
(第一男の人となんて…、私にはユーフェミア様が全てなのに)
ニーナは苦笑したくなった。
ヒステリックで嫉妬ばかりで、唯一の女友達のミレイとも上手く付き合えなくて、さらに自分はレズビアン。
男から見ても女から見ても、自分は近付きたくない類いの人間だろう。

769:カノンニーナ2/7
08/10/17 21:07:28 /rdGbk3c
「何暗い顔してるの?」
不意に聞こえた声に、ニーナは「ひゃっ!」と悲鳴を上げて身をこわばらせた。
そちらに振り向けば、二つのティーカップを手にした長身の男性が立って居た。
いや、男性とカテゴライズしていいのかニーナには良く分からないが…。
「カノンさん、いつの間に」
「やぁね。普通に入口から入って来たわよ」
カノンは綺麗な顔でクスクスと笑い、持ったカップを一つニーナに差し出した。
「あ、ありがとうございます」
自分は周囲の気配をまるで感じない程に自己嫌悪に没頭していたのかと、ニーナは頬を赤らめる。
受け取ったカップは温かく、紅茶の香りが立ち上る。
ニーナはしばらく言葉を継げず、両手でカップを抱えていた。澄んだ紅い色と芳香が、自分の尖った心をゆっくりとほぐしてくれる。
カノンがニーナに淹れてくれるお茶は、いつも丁寧でとても美味しい。
ニーナは肩の力を抜き紅茶を一口飲む。カップをテーブルに置き眼鏡を手に取った。
眼鏡を掛けながら横目で見れば、カノンは壁に背をもたれ長い足を組んでいた。
格好良いけど、どこのモデルだと言いたくなる気取ったポーズが何だか可笑しい。ニーナは思わず微笑んだ。

770:カノンニーナ3/7
08/10/17 21:08:30 /rdGbk3c
カノンはニーナの視線と笑みに気付くと「何よ失礼ね」と悪戯っぽく笑い返す。
「ごめんなさい。何だか絵になり過ぎてて…。カノンさんて、何をしてても絵になりますね」
「お世辞?でも嬉しいわ」
「お世辞じゃないです」
ニーナは本心からそう言った。
自分が外見にコンプレックスがあるせいで、顔もスタイルも良いカノンを余計に羨ましく思う。
髪はサラサラで瞳は透明感のあるブルーで、鼻も高いし体もスラッとしてて…。
それでも嫉妬深い自分が負の感情を向けずに済むのは、カノンの特殊な人格と、カノンの生まれ持つ性別のせいだろうか。
自嘲気味に目を伏せるニーナの隣に、カノンは静かに腰を下ろした。その拍子に上品なフレグランスがふわんと漂って来て、ニーナは微かに緊張する。
カノンは少し行儀悪くテーブルに肘を付き、ニーナに顔を向けた。
「ニーナだって絵になるわ。自信を持って振る舞えば完璧よ」
「無いですよ。自信なんて」
ニーナは目の前に並ぶ二つのティーカップを見つめる。自分の横顔に注ぐ視線が恥ずかしいが、不快ではない。
「貴方、可愛いわ」
「可愛くないです」
「そうやって否定ばっかり」
「可愛くないからです」

771:カノンニーナ4/7
08/10/17 21:09:45 /rdGbk3c
あまりに頑な返答にカノンは吹き出す。
「そういう所が可愛いのよ」
ニーナはちょっと恨めしそうにカノンを見上げた。
「子供っぽい…ガキ臭い、所ですか?」
「そうね。貴方ってかなり手が掛るわね。すぐ泣くし、いきなり暴れ出すし。大きな赤ん坊みたい」
ニーナはズバリと言われたショックで硬直した。自分から振ったくせに、悲しさと悔しさで混乱して真っ赤になる。
カノンは続けた。
「私はお節介なほうでしょ。だからかしら、私にとって貴方のそういう所、何よりも可愛い」
「…あんまり、嬉しくない」
「あら、私にとってこの世界中の女の子の中で、誰よりも一番貴方が魅力的なのに」
ニーナには、カノンその言葉の意味を理解して飲み込むため長い時間が必要だった。
目を瞬かせたり首を捻ったり、電池が切れかけの玩具みたいにしばし怪しげな動きを繰り返し、ようやく「嘘」と呟く。
「本当」
カノンは背筋を伸ばして柔らかく笑った。
「顔だって可愛いと思うわよ。目も大きいし肌も綺麗。ドレスを着た時だってお人形みたいですごく似合ってた」
そのドレスの時、無様に泣き喚いて大暴れしたのだけれど。
「変な顔の犬を見て、ブサカワイイってもて囃しているみたい」

772:カノンニーナ5/7
08/10/17 21:10:53 /rdGbk3c
「違うわよ」
「だって私、根暗チビブスガリベンだもの」
「ちょっと、そんな学名みたいに変な風に言わないでよ」
笑うカノンと、赤くなっていいのか怒っていいのか分からないニーナ。
「じゃあ私はデカオカマホモセクシャルかしらね。多分周りからはそう認知されてるでしょ」
「カノンさんの事、そんな風に言う人!」
バンとテーブルを叩き付けて立ち上がるニーナにカノンはギョッと身構える。
ニーナは両目を飛び出しそうに見開いて激昂していた。
「許せない!私が!私が制裁を!」
「やだ、ニーナ。物の喩えよ。大丈夫よ」
「えっ…言われてない?」
「内心は思われているでしょうけど、口に出す人なんて居ないわ。私は殿下の副官ですもの」
「あ…」
力無く椅子に腰を落とすニーナに、いきなり沸点に達した怒りが引くのと引き換えに、羞恥が沸き起こる。
「私…また暴れた…」
カノンは椅子を寄せ、うなだれるニーナの肩をそっと抱いたた。
「でも、私は嬉しかった」
ニーナは無言でカノンの広い胸に頭を預ける。がっしりと厚みのある胸板なのに、どうしてこんなに優しくて甘い香りなのだろう。
「ありがとうニーナ。大好きよ」

773:カノンニーナ6/7
08/10/17 21:11:59 /rdGbk3c
そう低く囁くのは男性の声帯だが、ニーナの胸に響くのは男性でも女性でもない、カノンという人の声。
ニーナは目を閉じた。少しだけ、素直な気持ちを口にしてみようと思う。
「私も、この地上で一番、カノンさんが大好き」
あえて、男の人の中で、という言葉を避けた。地上と限定して言ったのは、天国に居るユーフェミアがニーナの中では一番の存在だからだ。
だが、カノンを大好きという気持ちは真実。
カノンもそれを分かっていて、「嬉しいわ」とニーナの細い肩を抱く手に力を込めた。
シュナイゼルという存在に己れの魂も生命も捧げているカノンと、ユーフェミアを神聖化してひたすらに想い続けるニーナ。
各々が絶対の存在を持つ二人は平行線で、この先何処まで行っても想いの対象は変わらないのだろう。
二人の間に通うのは、決して全身全霊を注ぐような恋愛感情ではない。それでも今、ニーナは理解したのだ。
友情か家族愛か、姉妹のような愛情かは判らないが、自分はカノンを愛し、愛されている。

774:カノンニーナ7/7
08/10/17 21:12:57 /rdGbk3c
戦争が終わって落ち着いたら、ミレイに会って謝ろう。
シャーリーのお墓参りをちゃんとして、嫉妬をしてた事や、明るい性格に憧れていた事を告げよう。
それから、今度は自分が二人分の紅茶を淹れてみようと思う。
ちっぽけで痩せた自分のままだけど、せめて顔を上げてカノンの隣に立って居たいと、ニーナは思った。




775:名無しさん@ピンキー
08/10/17 21:13:53 /rdGbk3c
以上です

776:名無しさん@ピンキー
08/10/17 21:37:45 Z3WvNEGt
公私ともにGJGJGJGJ!
おねーちゃんと妹イイヨー!
また投下お願いします!!

777:名無しさん@ピンキー
08/10/17 21:49:54 LFWyoiuS
ちょっ、たまにきたらなにこの豊作ぶり!両職人、ご馳走様です~


778:名無しさん@ピンキー
08/10/17 22:05:57 1CzC7DyC
凄く良かった!
こういうのいいね

779:名無しさん@ピンキー
08/10/18 00:32:20 QrRiCA8+
文章はいいけど誤字が多いですね。推敲をすればもっとよくなると思いますよ。

780:名無しさん@ピンキー
08/10/18 00:39:13 2ExX6GNv
>>714
>>748
GJ
最近投下多くて嬉しいな

781:名無しさん@ピンキー
08/10/18 00:52:51 MSEdU+/1
俺さ、前から気になってたんだ……。

ルルーシュ
リリーシャ



…………似てね?

782:名無しさん@ピンキー
08/10/18 01:04:46 X9ujnKwP
>>781
リリーシャに影武者させようという案があったくらいだから、意図的だろ。

783:名無しさん@ピンキー
08/10/18 03:24:25 D7AGJXFK
うわあ、このカノニナすげえいいな。エロなしがらしくて良かった。
この二人姉と妹みたいだしな。読めてよかったよ!

784:名無しさん@ピンキー
08/10/18 04:21:02 v5uuVn0l
>>643
続きよみたいよー

785:名無しさん@ピンキー
08/10/18 08:04:31 I0BmNlew
またか

786:名無しさん@ピンキー
08/10/18 12:47:32 bGlphYuO
>>768
GJ過ぎる!

787:名無しさん@ピンキー
08/10/18 12:49:08 bGlphYuO
>>748
凄く…萌えますた

788:名無しさん@ピンキー
08/10/18 17:56:32 J58AkbiA
お二方GJ!

>>782
正直ルル子はネタだからいいのであって
本編で恒常的にルルーシュに似た女がいたらなんだかなぁって感じになる

789:名無しさん@ピンキー
08/10/18 18:34:15 Iyz3NZgs
ちがう。そうじゃない

790:名無しさん@ピンキー
08/10/18 18:35:38 cdOw0GY2
>>788
顔だからなあ
初期だから今出てきたらきっとセーラーネプチューンだと思っている
ジェレミアカラー的に

791:名無しさん@ピンキー
08/10/18 18:47:26 qOdB729V
ハア?

792:名無しさん@ピンキー
08/10/18 20:08:55 tbtBm5GR
ルルーシュ女…

確かにマリアンヌがレギュラーで動いて喋り捲ってたらなんかアレだったろうな

793:名無しさん@ピンキー
08/10/18 20:10:25 X9ujnKwP
影武者設定だったら、ほとんどの時間男装でルルーシュのふりしてるわけだから、リリーシャ自体の
動きはほとんどなかったと思うけどね。
ナナリーやロロとの絡みが変わってくるか。

794:名無しさん@ピンキー
08/10/18 20:16:53 r4AsMsq4
投下します。ルルーシュ×C.C.です。
エロは薄め、空白の1ヶ月です。

795:契約
08/10/18 20:21:49 r4AsMsq4
『これは契約。力をあげる代わりに、私の願いをひとつだけ叶えてもらう』
…それが始まり。
閉ざした窓が開き、運命の歯車が廻り始めた。
自分と彼の物語が重なりあい、同じ方向に糸を紡錘いでいく。
がんじがらめの鎖で縛られた自分の運命に、巻き込むかたちで。
動き始めた物語は、二度と閉じることはない。
どこまでも、どこまでも果てしなく続いていく…。
…自分はこれを望んでいたはずだった。
利用し、代替わりを果たす為の生け贄として
彼を…ルルーシュを選んだはずだったのに。
いつしか、そうはさせたくないと思う自分がいた。
それならば、別の誰かを探す為に、彼のそばを離れるべきだったのに
ずるずるとそばに居続けたのは…もう自分はすでに
ルルーシュにどうしようもなく惹かれてしまっていたからなのだろう。
その甘さが、間違った選択が、今回の事態を招いてしまった。
悔やんでも、悔やんでも過去には戻れない。
それでも…つい考えてしまう。
あの時、自分が契約を持ちかけなければ…。


「……何を考えている?」
暗闇の中、ベッドに横になっていた自分のすぐ隣から低い男の声がした。
現実に引き戻され、C.C.は視線のみ隣で同じく横たわっている黒髪の青年に向けた。
「…起きていたのか、ルルーシュ」
眠れなかったのは、どうやら二人とも同じだったらしい。
外は暗く、まだ真夜中だというのに、睡魔は一向に襲ってはこない。
「お前が、眠れないようだったからな」
そう言って、ルルーシュはC.C.の長い緑の髪の先端をそっと掴んだ。
記憶を取り戻してから、ルルーシュはなぜかC.C.に気軽に触れるようになった。
以前は同じベッドで寝ていても、必要最低限しか触ることはなかったのに。
記憶を封印している間に何かあったのかもしれないが、それはC.C.にはわからない。
それとも…過去を知られ、契約内容も知られ、
もはや隠し事も何もなくなってしまったことが影響しているのか…。
…いずれにせよ、男女の睦み事にはほど遠い
子供の遊びに近い類いのスキンシップではあるが。
「ルルーシュ」
C.C.は身体ごと、ルルーシュのほうを向いた。
「本当にやるのか、あの計画を」
「他に方法があるのか?ゼロレクイエムは今となっては最善の策だ」
ルルーシュの決意は固い。それでも言わずにはいられなかった。
「私がお前の『コード』を引き受けてやる。
お前の中に眠るシャルルのコードを。わざわざ覚醒させる必要は…」
「C.C.」
厳しい声で遮られ、C.C.は口を閉ざした。
「これは俺が決めたことだ。あいつを殺せばどうなるか、わかってやったことだ」
…そう、あの時ルルーシュは、故意にシャルルのコードを奪った。
怒りが、シャルルへの殺意が、不老不死への躊躇いより勝った。
そして今はその結果を静かに受け入れている。
ましてや不老不死を利用してゼロレクイエムを計画するくらい冷静に。
「優しい世界」を創るという自らの願いと
彼自身の贖罪を果たす為に計画を中止するつもりはないのだろう。
ルルーシュはもう覚悟を決めている。
ならば、受け入れたくないのはおそらく自分のほうなのだ…。
「今ならまだ間に合う。皇帝になってしまえばお前は世界中に顔を知られてしまう。
コード発動後100年は人前には出れない。隠れて暮らすしかない」
「わかっている」
必死で説得する自分が滑稽に思えてくる。
ルルーシュは…きっと考えを変えない。
それでも…。


796:契約②
08/10/18 20:27:30 r4AsMsq4
ふいにルルーシュが覆い被さってきた。
「何を泣いている」
「…え?」
言われて初めて、C.C.は自分が涙を流していることに気付いた。
「俺の為に泣いているのか?」
ルルーシュは、そっと指でC.C.の涙を拭った。
真剣な眼差しがC.C.を捕らえた。
目を逸らすことも、閉じることもできずに
C.C.もルルーシュを見つめ返した。
「…私は」
言葉にはならなかった。何を言おうとしたのか、何が言いたかったのか、
C.C.自身にもわからなかった。
…沈黙は続く。ふいにこの空気に耐えられなくなった。
「…重い、どいてくれ」
目を逸らし、上に被さるルルーシュを押し退けようとしたが、反対にその手を掴まれた。
「逃げるな」
強い力でルルーシュはC.C.の両手をベッドに縫いとめる。
「何を…」
少し焦りを感じ、真意を問い質そうと
ルルーシュの顔を見たC.C.の唇に、彼の唇が重なってきた。
「…んッ!」
熱い吐息を直に感じ、C.C.は一瞬何が起きたのかを理解することができなかった。



797:契約③
08/10/18 20:30:27 r4AsMsq4
「ル……ルルーシュッ!」
唇を奪われているのだと気付いた時、焦りに全身が震えた。
「よせっ!何を」
制止する声など意に介さず、ルルーシュは口内に舌を侵入させてくる。
逃げるC.C.の舌を追い掛け、絡めとられる。
右手はいつの間にかゆっくりとC.C.の衣服を脱がしにかかっていた。
ルルーシュが何をしようとしているのか
さすがに理解したC.C.は混乱した。
(なぜ…なぜ…今さら私を抱く?)
今まで一緒に暮らしていて、こんなことは一度たりともなかった。
ルルーシュは基本的に淡白で、
たとえ自分が半裸に近い格好でいても興味を持つことはなかったのだ。
それゆえ安心していた。彼にとって自分は対象外なのだと。
まさか今まで無害を演じていたというのだろうか?
いきなり見せつけられたルルーシュの『男』の一面にC.C.は愕然とした。
「…冗談だろう?」
声は弱々しく、震えていた。しかしルルーシュは静かに頭を振る。

「いや…今度こそ俺のものになってもらう…C.C.」


「…あっ…ンッ…やぁ…」
ルルーシュの指は器用にC.C.の内部を的確に責めてくる。
女性経験はないと坊や扱いしていた自分をC.C.は悔いた。
膨大な情報だけは、常に頭の中にあったのだろう。
喘ぐ反応から弱い部分を見つけられ、そこを重点的に責められる。
何度も…何度も…。
微かに残っていた余裕もたちまち消え、
C.C.はただされるがまま、不本意な喘ぎ声をあげさせられていた。
そんな様子を見て、ルルーシュはふっと微笑んだ。
「思ったより簡単に手に入りそうだな」
―かあッと全身が熱くなるのを感じた。
C.C.はルルーシュを睨み付けた。
「―このっ!調子に乗るなっ!」
しかし身体はもはやルルーシュに支配されてしまっている。
抵抗さえも満足にできない現状で、それでも屈服したくないC.C.の意地があった。
「事実だろう?口先だけの頭でっかちはお前のほうだったか」
揶揄する響きに本気で怒りと羞恥心を覚える。
ルルーシュは余裕を崩さない。
「…お前…―あッ!わ…たしをっ―んッ…愚弄っ…する…のかっ?」
息も絶え絶えに、やっと非難を口にする。
意地が悪い、魔性の微笑みをルルーシュは浮かべた。
「いや、可愛いなと思っただけだ」
しれっと言われた言葉にC.C.は今度こそ絶句した。
一瞬、全身から力が抜けたのを見逃さず
ルルーシュは自身を侵入させてきた。
「――ッ!!!」


798:契約④
08/10/18 20:34:15 r4AsMsq4
新たな刺激と快感がC.C.を襲う。
息をするのも苦しくなり、思わずC.C.の腰が異物から逃げようと引ける。
それを許さずルルーシュはC.C.の腰を捕らえ引き寄せた。
そのまま遠慮なく動き出す。
もはや逃げ場のない快感に追い詰められC.C.は絶叫した。
男に抱かれ、感じさせられ喘ぎ声をあげることしかできない。
ただの「女」であることをルルーシュに否応なしに自覚させられる。
「甘いな、お前の鳴く声は」
ルルーシュが何か言ってるような気がしたが
もはや耳を傾ける余裕はC.C.にはなかった。
声が枯れるほど鳴くうちにルルーシュのほうも
限界が近づいたらしい。
吐息が荒々しく獣の本性が剥き出しになる。
「―イクぞっ、C.C.!」
「―ッ!!!」
欲望の源がC.C.の中に注ぎこまれる。
沸騰しそうな熱情を感じながら、
C.C.の意識は薄れていった…。

799:契約⑤
08/10/18 20:35:55 r4AsMsq4
…眠る少女の身体を、ルルーシュはそっと抱き寄せた。
先程の情事のせいで意識を手放した彼女は、
未だ深い眠りから覚める気配はない。
(…C.C.)
氷の人形に美しい相貌には涙の後が張り付いていた。
なぜ、抱いたのか。ルルーシュは考える。
正直に言うと、ルルーシュにもよくわかっていなかった。
ただ、このところ物思いに耽ることの多い彼女を見ていると
どうしようもなく不安がよぎったのだ。
C.C.が…自分を置いてどこかに行ってしまうのではないかと。
ナナリーも学園も黒の騎士団も、もう自分の手の中にない。
幸せは風と共に去ってしまった。
スザクとは目的を同じくする同士。
今となってはそれ以上でもそれ以下でもない。
しかしC.C.は…。
たったひとつ、ルルーシュの手に残されたものがあるとするなら、それはC.C.だった。
契約はもはや意味をなさない。
それでも、彼女を手放す気はルルーシュにはない。
(あのとき、俺の呼び掛けに、お前は応えてくれたんじゃないのか…?)
笑わせてやると言った。本当の願いを知っていると叫んだ。
すべては、C.C.を失いたくないと気付いてしまったゆえの行動だった。
(どこにも行くな)
眠る少女にルルーシュは心の中で語りかける。
(俺のそばにいろ)
それでも明日がほしいルルーシュに、彼女の存在は必要不可欠なのだ。
(笑ってくれ)
幸せは、本当にささやかな幸せは身近にこそあるものだから。
(俺を愛してくれ)
眠る少女は、まだ起きない。ルルーシュは少女の髪にそっと触れた。
(なあ…こっちを向いてくれ)
終わり

800:名無しさん@ピンキー
08/10/18 20:41:38 r4AsMsq4
以上です。

801:名無しさん@ピンキー
08/10/18 20:47:16 8AoaoTj8
>>800
GJ。ラストがルルーシュのC.C.への思いを見事に表現している感じでニヤニヤしてしまったぜw
やっぱりこのコンビは喧嘩しながらも共に歩んでいくって未来を生きていって欲しいな

802:名無しさん@ピンキー
08/10/18 20:47:21 MZQBxAnU
>>800
GJ!
ルルCはいいね

803:名無しさん@ピンキー
08/10/18 21:47:20 dcWo16eK
>>800
おおお…GJ
心情描写良いね
ルルC好きだ

804:名無しさん@ピンキー
08/10/19 00:47:30 hrqgfcn1
>>799
GJ!
最後に本編の台詞を上手く使ってあってオオッとなったw
ルルC増えてきて嬉しい限り。

805:名無しさん@ピンキー
08/10/19 04:25:50 Gb4na64B
>>795
ルルCGJ!
storiesの歌詞とかうまく取り込んでるな

806:名無しさん@ピンキー
08/10/19 09:32:28 Z71BbiTa
>>800
GJ
久しぶりに来てみたらなかなかいい雰囲気になってるな

807:名無しさん@ピンキー
08/10/19 19:48:02 yV2KVogF
>>793
というか、ジェレミアとの絡みだろう
まぁスレチだから止めるが。

808:名無しさん@ピンキー
08/10/19 19:50:55 yV2KVogF
>>800
うぉぉぉ、萌えた、GJ!
ここ来てルルCC良いなぁ…と思うようになった

809:名無しさん@ピンキー
08/10/20 02:43:13 79hhvd4j
ジェレミアアーニャ投下
ほぼ健全でラブコメ風小ネタ。
NGはタイトルの「ジェレミアアーニャ」でお願いします

810:ジェレミアアーニャ1/5
08/10/20 02:45:19 79hhvd4j
―私は貴方にとって、何?
アーニャのその問いに、ジェレミアは一瞬言葉に詰まった。
答えようにも、ジェレミア自身、自分と彼女の関係をはっきりと言い表す事が出来ない。
二人を結ぶ縁は確かにある。
だが、あの唐突な出会いからまだ日も浅い。今はまだ互いを知りながら関係を築いている途中なのだろう。
ジェレミアはそれを率直にアーニャに伝えた。
アーニャはいつもの無表情で頷くと、じゃあ、と一つ提案をしたのだ。
―私、貴方のお嫁さんになってみる。

その日から、ジェレミア・ゴットバルトは妻帯者になってしまった。


「朝、起きて」
枕の上のジェレミアの右頬を細い人差し指がプニッと突いた。
「む…ふぁあ…。おはよう」
ジェレミアは眠たい右目をこじあける。
戦後に体をかなり人体に近付くよう改造してもらったせいで、今の自分には睡眠も必要だ。
それでも、ベッドの上に身を起こし伸びをすれば、人工皮膚の下からギュウィーンだのジーッジーッだのと機械音が微かに漏れる。
次いで左目を起動させる。瞬時に視界画面に幾つものウインドウが開き、動作は正常のようだ。
小さな妻に目をやれば、彼女はいつものオーバーオール姿で部屋のカーテンと窓を開けている。

811:ジェレミアアーニャ2/5
08/10/20 02:46:34 79hhvd4j
部屋に流れ込む朝の空気とのどかな鳥の声、そしてフレッシュな柑橘類の香り。ジェレミアの生体部分に残る眠気も覚めるようだ。
アーニャは「奥さんとは旦那さんの前でいつも綺麗でいるもの」だと定義し、毎朝洗顔や着替えを済ませてから夫を起こす。
なんでも、髪を頭上で結わうオレンジのバンダナも「私はジェレミアの奥さんです」とアピールするために選んだらしい。
あ、と気付いてジェレミアは自分の髪を触る。何だか捻ねくれたりハネ上がったりとワイルドな状態だ。
「爆発してる…」とアーニャは小さく呟いた。
「寝癖が付きやすい髪質なのだ。アーニャもそうだろう」
あたふたとベッドから降り洗面台に向かうジェレミアの後を、アーニャが雛鳥の様にチョコチョコ付いて行く。
「私も毎朝爆発…」
「君は髪も長いし毛量が多いからな」
「モサモサになる…」
「モサモサなのか?」
「モッサモッサ…」
「ほう」
それは興味深い。ジェレミアは濡れた顔をタオルで拭く。改造されてから不精髭が生えないので朝のケアは随分楽だ。
鏡に並んで映るアーニャは、バンダナの両端を引っ張って形を直している。
両腕を上げると服の脇から下着が見えてしまうのだが、その下着もオレンジ。

812:ジェレミアアーニャ3/5
08/10/20 02:48:24 79hhvd4j
徹底して夫の色に染まる奥さんである。
アーニャまで洗面台に来る必要はないのだが、今朝はくっついていたい気分なのだろう。
そう思うと自然と口元が綻び、ジェレミアは悟られぬよう顔をタオルで覆った。
目敏くそれを見抜き、アーニャがジェレミアの横腹をツンツンしてくる。
「こら、突つくな」
「今笑った」
イチャイチャしたやり取りは甘い新婚生活そのもの。
平和だ。そして幸せだとジェレミアは思う。
当初は夫婦という形態を取るに当たり不安しかなかったが、意外や意外。大正解だ。
二人でイチャイチャしながらリビングに行けば、テーブルの上にはカントリー風のチェックのクロスにアーニャの用意した朝食が並んでいる。
釜戸で焼いたパンに手作りのマーマレード。オレンジジュース。オレンジ入りサラダ。オレンジの煮付けのチキン。そして丸ごとのオレンジ。
何だか食材が偏っている気がするが気にしない。
そもそもジェレミアは食品から栄養補給する必要はないし、アーニャもオレンジの過剰摂取で肌が黄色くなったりはしていない。
「いただきます」
「いただきます」
席に着き、二人仲良く食べ始めた。


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