08/10/09 00:39:50 Yr1XYGac
いつものように失ったものに手を延ばし続ける悪夢、浅いまどろみの中から、意識がゆっくりと浮かび上がる。
閉め切られたカーテンによって昇る日は減光される。夜にもたらされた肌寒さは背中にまだ重力が張り付くように留まっている。
自分の体温は、昔から他の人間よりも少し低い。
かつてはそれをただ一人愛し、守ろうとした妹の手に触れることで補っていた。
自分を母の様に抱きとめたまま眠る咲世子の剥き出しの胸から顔を離し、目を開く。
乱れたシーツと所々に染みついた精液が、昨夜の行為の名残を感じさせた。