夏目友人帳でエロパロat EROPARO
夏目友人帳でエロパロ - 暇つぶし2ch865:名無しさん@ピンキー
10/02/15 15:12:32 jdq8ZR3U
―その参―

「…ふう、まいたかな」
屋上のフェンス際に座って夏目はやっと息をつく。
今日の笹田はいつもにもまして追及が激しかった。
お陰で休み時間の度に校内を逃げ回る羽目になり、放課後やっとここで落ち着けた次第だ。
─笹田が諦めて帰るまで時間を潰すか。
制服のポケットに入れておいた、タキのチョコを取り出して一つ口に放り込む。
「(あ…美味い)」
綺麗に丸く形作られたそれは小さな箱に行儀良く並んでいる。
「一生懸命作ったんだろうな…」
自分を想って作ってくれたのかと思うと嬉しくて、ちょっとにやけてしまう。
「夏目君」
「わあっ」
突然声をかけられ振り向くとタキがいた。夏目は胸を撫で下ろす。
「…笹田かと思った」
タキは自然に隣に腰を下ろす。ふわ、と甘い匂いがしたのは手作りしたチョコの残り香か。
「追いかけられてたね」
「さすがに参った」
「教えてあげないの?」
「…笹田には悪いけれど」
彼女なりの訳があって知りたいのだとわかっていても、軽々しく話す気にはまだなれない。
「笹田さんも、見てみたいのかなあ」
「笹田も?」
「私も、見たかったもの。…あの時」
あの時─夏目とタキが出会った河原も、こんな夕暮れ。
タキは抱えた膝に顎をのせて反対側のフェンス越しに空を見る。
ゆったりと近づく日暮れに空の下がほんのりと朱に変わりつつあった。
「…今は?」
「今は…やっぱり、見てみたいかな。ごめんなさい、夏目君にこんなこと言って」
望まずとも見える妖の為に辛い思いをしてきた夏目に簡単に言っていいことではない。
こうしてタキがただ眺めているだけの空にも、夏目は何かの姿を見ているかもしれないのだ。
「いや、気にしなくていい。どうして…見たいんだ?」
「夏目君と、同じものが見たいからかな。怖いだけじゃないってわかったらから」
「そうか……有り難う」
思ってもみない言葉にタキは目をぱちぱちさせる。
「妖もおれの友人だから、タキがそう言ってくれると嬉しいよ」
向こうの空みたいに頬を染めて照れたように夏目が微笑う。
「いつか、笹田にも聞けるかな」
「そうね」
二人で水色と朱色が段々と混じっていくのを眺めながら、あんな風にゆっくりとでいいから、人とわかりあえたらいいなと夏目は思う。


866:名無しさん@ピンキー
10/02/15 15:13:53 jdq8ZR3U
―その四―

「あ、チョコ食べてくれたんだ」
夏目が膝に乗せていた箱をタキが見つける。
「ああ、美味しいよ」
「良かった。夏目君にいちばん食べて貰いたくて頑張ったから」
「…そうなのか」
花のようなタキの笑顔とその照れた様子に夏目は驚き、そして顔を背ける。
西村達に少し嫉妬しそうだった自分が恥ずかしい。
それに気づいたタキが夏目を覗き込む。肩からさらさらと髪が流れる微かな音が聞こえて、艶やかな髪の幾すじかが光る絹糸に見える。
「夏目君?」
「…実は、独り占めしたかったと思ってた」
前髪の間から見える少し不満げな顔。
「ふふ。夏目君、子どもみたいで可愛い」
笑うタキに夏目は拗ねたみたいな表情になる。
「…可愛いって男に言うことか?」
「夏目君らしくなくて、嬉しいかも」
ふふ、と笑ってタキは箱からチョコを一粒摘み出した。手の震えを押さえるのがやっとなくらい見せかけの余裕。
─私、いつの間にこんなこと出来るようになったんだろう。
「はい、あーん」
「なっ…タキ…おれで遊ぶな」
「あーんして?」
首をかしげて見つめるタキの可愛らしさに夏目は勝てず、口を開けた。
「あーん」
さっきより美味しい。
「もう一つ食べる?」
夏目はこくりと頷く。
「(ふふ、本当に子どもみたい。こんな夏目君、私しか見たことないかな)」
ちょっと口を開いたまま待っている夏目は、鳥の雛の様に無防備だ。
「あーん」
夏目はいきなりぱく、っとタキの指まで口に含む。反射で引こうとした手首を掴み、指先を舐めあげる。
「(や…これ…っ)な、夏目君のエッチ!」
「いいよ、別に」
一瞬口を離し、そう答えて夏目はまた続きに戻る。
爪の周り、皮膚との境目、間接。舌をまとわりつかせ、丁寧に舐める。
「はっ…夏目、君……やめて」
「(あ…気持ち、いい…)」
タキの頬は上気し、息が弾み始める。夏目が掴んだ手もふるふると震えていた。
一気に引き寄せ唇を奪う。
「んっ」
軽く開いていたそれをこじ開け舌を差し入れる。歯の裏側、隙間まで舌を這わせてゆっくりとキスをした。
片腕で抱いているタキの体が熱い。華奢な手首、手を回した細い腰、柔らかな胸。
「…今日は、チョコなし」
唇だけを離し囁く。


867:名無しさん@ピンキー
10/02/15 15:14:55 jdq8ZR3U
―その伍―

「夏目君……ずるい。心臓破裂するかと思ったよ」
タキの上目遣いの額にさらさらと栗色の髪が流れて、今度はシャンプーだろうか─漂う微かな匂いが色っぽい。
桜色に紅潮した肌と微かに震える睫毛の下の瞳が淡い夕日に彩られるさまに、夏目は目を奪われる。
「じゃあ…続き、ここでする?」
掴んだままの手首をフェンスに押し付けぴったりと体を寄せた。
曇り空でもう日は落ち始めているのに、その弱い陽光すらもはじいて夏目の瞳は煌めく。
先ほどまでの拗ねた表情とは違って、うっすらと口元に微笑みをたたえて。
「(……そんな目で見られたら)」
覗き込んだタキの大きな目が潤んでいる。
「……寒いから、また今度にしようか」
夏目もタキも無意識に止めていた息を吸った。
「(どきどきしてる……もう少し押されたら頷いてた)」
「夏目君が、こんなにエッチだと思わなかった」
「おれも思わなかった。…タキにだけだよ」
タキをしっかりと抱きしめ、肩に顔を預けた夏目がぽつりと漏らす。
「タキが…あんまり可愛いから。もし、離れたらと思うのが……少し怖い」
「そうね…私も同じ」
信じて。夏目に言ったタキでさえそうなのだから、自分から離れていく人達をずっと見てきた夏目ならば尚更だろう。
見えているものすら、存在しないと否定されてきたその不安は計り知れない。
「…幸せだからかな」
「きっとそうね」
いつか、二人とも不安でなくなる時が来るといい。お互いの手を離さずにいれば、それも遠くないような気がした。
「手を繋いでもいいか?」
「うん」
夏目はタキの手をぎゅっと握り、握り返されるその手の暖かさをかみしめる。


868:名無しさん@ピンキー
10/02/15 15:15:55 jdq8ZR3U
―その禄―

「…タキ」
手を繋いで階段を降りていた足を止め、夏目が意を決したように口を開く。
「なあに?」
「その…来年もあげるのか?西村達に」
「…夏目君がいやならあげないわ」
「いやじゃないんだ。西村達が喜ぶのはおれも嬉しいから」
でも。それは遠慮がちに紡がれる言葉。
「…一番に欲しい」
「…夏目君は、そう言うような気がしてた」
繋いでいた手をタキがそっと解き、右手の小指が差し出される。
白く細く、夏目にとっては何よりあたたかなその指。
「来年の約束」
「…約束」
「ええ、その次も」
小指どうしを絡め、指切りをする。
小さな約束、でもそれは何よりも確かな約束。


見えるものが違ったとしても
同じ未来を見て、
隣を歩いていこう。

来年も、その先もと。


869:名無しさん@ピンキー
10/02/15 15:19:16 jdq8ZR3U
終わりです。甘くないな…
委員長出してみましたが誰とフラグを立てればいいかわかりませんでした、ごめんなさい

ではまたノシ


870:名無しさん@ピンキー
10/02/16 12:30:12 VybrxXbM
>>869
GJ!
それにしてもらっぶらぶな二人だw

871:名無しさん@ピンキー
10/02/16 13:40:33 Wy8E4Mp6
GJ!
委員長かぁ・・・

夏目との3角関係が妥当なんだが、周りが許すかどうかですぉ

872:名無しさん@ピンキー
10/02/17 23:25:08 C1TP6FyT
あまあま

873:名無しさん@ピンキー
10/02/18 23:59:45 CF+iuh+1
                      .   ──  、
                   , r ´           ヽ
                  /                \
                 /                   丶
                 {                     `ヽ
                ヽ                      ヽ
               _ - '^ ̄ ゙ ‐  、                l
             ,ィ'´           ` 、              l
              ̄ ̄l ̄i `メ、        ヽ _         ノ
                l : :l/\ ` ‐- 、 _ __≧==-、_/
                lハ: l \ ヽ 、_, -<|: : : : : : : ̄`: ‐‐{
                , ヘ:ゞ─ゝ   ∠二 l : :/: : : : : : : : : l
      l`ヽ  __ _ ィ  l ハ/    ハN/ ノ:/イ:/! : : : : : : : :l
      l  Y: : ::::::::::::/   、  _ _,  | ̄\::/ l:l : !: : : : : ::l
      l  l: : : :::::::;イl    \ l    l l     ̄l: :イ : : : : : : ト、
      〉   ` ┴‐1!l i  ' ,   \ヽ.__ノ /     l/ / : :ハ : : l 丶
      /<`ヽ   ,イ⌒> ' u   〈>┬,イ‐‐ 、    /イ /  l :ハ:ハ
     :   ヽj    レ'iT!|i   u   li/     ヽ.   l/  l/ リ、
     l ニ   、.    ニ二   _ノ         \         ヽ
  (6゚ヽ‐l   (__人__ノ     _∠二二ニ ─  __         ヽ
   \   >、      _ - ‐'´               ヽ       ヽ
    \   `' -tュ=/                    l        ヽ
      〉-f二ソ<__                   /          ヽ
      / /          ̄ ̄  ̄                       ヘ

874:名無しさん@ピンキー
10/02/19 08:50:20 IaJEQH12
庭に桜を植えると家人に色狂いが出ると言うらしい
続・夏目友人帳DVD5巻、藤原家の庭に桜が…!
誰が色狂いに該当するのか真面目に考えてしまったw

875:名無しさん@ピンキー
10/02/19 22:52:39 OT9BFemB
意表をついて夏目レイコ

876:名無しさん@ピンキー
10/02/20 13:22:55 B7j5IvlQ
乗り遅れたけど
委員長は転校先で時雨様と再会して逆レイプってなのが読みたいです

877:名無しさん@ピンキー
10/02/21 21:21:35 dQJCY8vB
久しぶりに来たらこんなに栄えてるw
夏タキハイイネ

878:名無しさん@ピンキー
10/02/21 21:38:24 gyN3Vi3y
専ブラの調子が悪くて新着が表示されなかったので
いつのまにか新作どっさり増えてて嬉しい
職人さん乙です
ニャンコ(レイコ)とあとヒノエのせつなさに萌えた

879:名無しさん@ピンキー
10/02/21 23:17:15 Kguo1nJe
gj
ご馳走様でした

880:名無しさん@ピンキー
10/02/22 01:07:29 Bh56oH93
読んでいただいて感謝です!

まだ他の職人さんはいらしていないようなので
斑×レイコ エロあり投下します

881:名無しさん@ピンキー
10/02/22 01:09:36 Bh56oH93
『遠い約束』

―その壱―

─お願いね、斑──

「また泣いているのか、夏目」
閉じた瞳は密な睫毛に隠され、涙はその隙間にぽつりと現れる。それは見る間につうと頬に流れては次々に零れ落ちていく。
「夏目。…おい、夏目」
短い手で肩を揺すると、目覚めた夏目がぼんやりと先生を見つめる。
「(レイコと同じ顔なのにこいつはどうしてこうも…)」

──ねえ、そこの妖さん、勝負しましょう。ふふ、決まってるじゃない、暇潰し──

どうしてこうも弱く儚げに見えるのかといつも思う。
「ああ、先生…」
「また泣きおって。冷たいだろうが」
「夢を見て……ごめん」
髪で顔を隠す様に俯く。
先生はふう、と息をはいた。
ふわ、と花の香りが深夜の部屋を満たす。
「まったくお前は世話のやける奴だな」
「…先生?」
「依代の姿ではお前に届かんからな、特別だ」
後で礼をしろよ、そう言って先生は人を模した腕で夏目を抱きしめてやる。
「…何でレイコさんなんだ?」
「そうか、中年が良かったか」
「いや、そうじゃなくて…以前もレイコさんだったから」
夏目の無垢な疑問に先生が答えてやる気になったのはどうしてだろうか。

「少し、昔話に付き合え夏目」
「話?」
「レイコの話さ」


882:名無しさん@ピンキー
10/02/22 01:11:04 Bh56oH93
―その弐―

春だったな。森の奥に蓮華草が一面に咲く野原があって─ちょうど川沿いの道によく似た場所だ─私はそこでいつも昼寝をしておった。
「ねえ、斑にお願いがあるんだけれど」
鈴のような声に似合わず、ぶっきらぼうな調子で話しかけてきたのはレイコ。
その頃はすでに挑まれた勝負を断っていたから、まあお互いに気が向けば暇潰しに付き合ってやる様な間柄だった。
「勝負ならせんぞ」
「つれないわねえ、あなたは」
面白そうに笑うレイコは蓮華など霞む程美しかった。妖は美しいものを好むから、恐れられつつも慕われていたのさ。まあ、それだけが理由ではないだろうが。
「人の相手は面倒なんだ」
「へえ、じゃあこのお願いも面倒かしら。私を抱いて?」
見ればレイコは普段通りの薄笑いを浮かべて、その余りにもさっぱりとした物言いに私は呆れたよ。
「…何の冗談だ」
「大真面目よ」
「もっと質が悪い」
「いいの?駄目なの?今決めて頂戴」
「お前な…人が妖に抱いてくれと頼むのは喰ってくれと言うと同じだぞ」
「構わないわ。私は斑が良いの。嫌いな人より好きな妖の方がずっといいじゃない」
人も妖も嫌うレイコが理由もなく口にする事とも思えなくてな、私は試しに聞いてみた。
「……何があった」
「何も。いつもと同じよ。お腹が空いたら食べてもいいわ」
「本気か」
「もちろん」
にこにこと屈託なくレイコは笑って、後ろ手に隠していた物をばっと放り上げた。
ちぎられた蓮華の花がレイコと私にはらはらと散りかかって夢のようだったよ。
「ふふ、お礼よ。あなた花が似合うわ、斑」
「くだらん。何の得にもならんな」
私はそう言って昼寝を続けようとしたが、レイコは諦めない。
「そうね、なら抱いてくれたら約束してあげる」
「約束だと?」
「ええ、何を約束するかは斑が決めていいわ。どう?悪くない取引でしょう?」
レイコが私の鼻先を撫でると、ちぎった花の香とレイコの匂いが何とも言えぬ甘さになって白い指先から漂ってきた。
「…友人帳でも、構わないわよ」
今にして思えばくだらんことかもしれん。ただな、あの時のレイコは、本当のレイコを深く沈めていつも通りの「ふり」をしている様に見えて─そこから掬い上げてやりたくなったのさ。私の独りよがりと言えばそれまでだがな。
「友人帳はいらん。……約束とやらに興味が湧いた」
「じゃあ、お願い聞いてくれるのね」


883:名無しさん@ピンキー
10/02/22 01:12:32 Bh56oH93
―その参―

「…どんな男がいい」
私の問いにレイコはああそうか、と合点のいった顔をする。
「斑のままじゃ駄目なのか。…なんでもいいわよ」
「お前は本当に…」
ため息が出たよ。娘にとっての初めての男だぞ、それをあいつは「なんでもいい」だ。
見た目が良いのに越したことはないだろうと、結果、顔はレイコで体は昔に見たどこだかの跡取り息子を模して化けた。
思えば─お前そっくりなのが出来たな。
「なあに、それ。私と同じ顔じゃない」
興味深げにレイコは私の顔を覗き込む姿が珍しく隙だらけだった。だからそのまま抱きすくめたら、レイコの白い頬は見たこともないくらい朱に染まってな。
「可愛いところもあるじゃないか」
「なによ、斑のくせに」
強がっても体は微かに震えていて、それが何故か─そうだな、わかっていたよ。私はレイコがいとおしかったんだ。


「ここからは艶っぽい話になるが、聞くか?」
「ああ。…レイコさんの話だから」
真摯に答える夏目をちらりと見やり先生はまた過去を語る。


服を脱がしてやりたかったが生憎どこをどうするかわからなくてな、手間取っていたら立ち上がったレイコは自分で脱ぎ始めた。
これがまたらしくて、何の躊躇いもなく一気に全裸さ。
草の緑と蓮華の紅とレイコの透き通った白い裸体と、その凄まじい様な情景は今でもはっきりと浮かぶよ。
「少しは恥じらえ」
苦笑する私にレイコはさらりと返す。
「どうせ脱ぐのに勿体ぶってても仕方ないわ」
「情緒のない奴だ」
「あら、斑は人を食べる時にいちいち情緒とやらを気にするの?」
「…一糸纏わぬ姿で憎まれ口とは気の強い」
小憎らしいレイコを私は草の上に押し倒し、唇をふさいでやった。
そのあたたかさと甘美な匂い─強い妖力のせいかもしれんが─に頭の芯が麻痺する思いだった。


884:名無しさん@ピンキー
10/02/22 01:13:47 Bh56oH93
―その四―

舌を絡めてやると物怖じすることなく返してくるのがまたレイコらしくてな。
とろりとしたその唾液は美味で、私は貪るように吸ったよ。
息苦しさで離れるとレイコも息を弾ませていた。ほんのりと薄紅色に上気した肌が美しかった。
「気持ち、いいのね」
「そうか」
次は白く滑らかな乳房を吸った。
「あんっ」
軽く舌先でつつくだけでもレイコは声をあげてな、人の娘とは随分感度が良いものだと思った。

お前もそう思うだろう?─どうした、顔が赤いぞ。

左の指先で右の乳房の先端を摘み、円を描く様に撫でる。口に含んだもう片方は唇と舌で挟んでゆっくりと転がすと、すべての動きに反応してレイコの体が震えた。
「あ…あっ…」
普段の勝ち気な声からは想像がつかない切なげな喘ぎと、目をつぶり陶器に似た頤を逸らして快感に悶える姿はなんとも艶めかしかった。
あれを妖艶と言うんだろうな。
左手はそのまま愛撫を続けて、右手でつるつると滑らかな手触りのレイコの片足を持ち上げ、爪先からゆっくりと舌で舐めていった。
きめ細かな肌に陽の光が反射するのがやけに蠱惑的でな。
「な…にするの…斑」
「いくらお前でも準備が必要だろう」
両足を押し広げ、『人』も触れたことのないであろう秘所を露にすると、レイコが軽く首を振りいやいやをした。さらさらとした髪が草と蓮華の上に乱れ散る。
「嫌なら止めるか?」
「……いいえ、続けて」
腕は頭の横に投げ出し、顔は私から背けたままでレイコは答えた。
柔らかい茂みに舌を沿わせ、襞の間にそっと差し入れる。
「ひあっ」
レイコが悲鳴を上げた。
しっとりと濡れ始めていたそこは柔らかく、レイコの百合の花の様な甘い匂いが一層強く満ちていた。
舌をゆっくり上下に動かしとろりと濃い蜜を舐めとると、またじわりと溢れ出してくる。
たっぷりと濡れた襞の隙間まで丁寧に舌を這わせ、小さな突起を唇の先で含んで突くように転がした。
「は…っあ……」
悲鳴は徐々に喘ぎに変わって、私の舌の動きに合わせてレイコの体もそこもひくひくと震える。
「あっ…はあっ…んっ…」
舌を奥まで差し込むとちゅぷ、と音を立てて更に粘度を増した液体が流れ、レイコの喘ぎは絶え間なく続いた。


885:名無しさん@ピンキー
10/02/22 01:16:33 Bh56oH93
―その伍―

「そろそろ、良いな」
濡れた唇を舐め私が言うと、レイコは一瞬体を硬くする。しっかりと抱いてやると薄らと汗ばんだ肌と肌が合わさり、柔らかな乳房は吸いつくようだった。
「恐いか」
抱いたまま、乱れてなお艶やかな髪を撫でてやる。
「…斑だから平気」
「随分と嬉しいことを言ってくれる」
快感に肩で息をしつつも気丈なさまが可愛らしくてな、軽く口づけた。
既に固くなっていた自身を支え、ゆっくりとレイコの中に挿入る。時間をかけて解しておいたせいか、思ったより抵抗はないが、レイコは痛みをこらえ美麗な顔を歪ませる。
「辛いな、少しの辛抱だ」
声も出せずに微かに頷くのが今にも消えてしまいそうに儚げで、知らず知らず抱く腕に力がこもったよ。
ゆっくりと、少しずつ動くとレイコの中も馴染み始め、苦しげな表情が緩んできた。鮮やかな紅唇からは吐息が漏れる。
「は…っ……あっ」
「可愛いな、レイコ。人にしておくのは勿体ない」
お前は本当に美しい、そう囁く私を潤んだ瞳で見つめてくる。長い睫毛を雨露の様な涙が飾って、淡い色の瞳が空の蒼を映してな、それはそれは綺麗だった。
動きを早めるとレイコの吐息は甘やかな喘ぎに変わった。
「あんっ…んっ…」
抜けるように白い肌が内側から桜色に染まっていくのをずっと眺めていたかったが、初めての娘にそれも酷だろう。
「レイコ、終いだ」
「は……斑っ…斑…」
くずおれそうになる華奢な体を支え、私はレイコの中で果てた。

そのまま眠ったレイコは日暮れの頃に目を覚まして、妖の姿に戻っていた私の鼻先を撫でた。
「女の子を裸のままにしておいて、先に戻るなんてずるいわ」
「喰われなかったのを感謝しろ」
寒いだろうと包んでやっていた優しい私に向かってその言い草だ、本当にあいつはひどい娘だろう。
頬を染めてくすくすと満足そうに笑って服を着終えると、レイコは私の顔に両手を添えて囁いた。
「約束、忘れないでね」
夕陽をたたえて煌めく瞳で私をじっと見つめ、花開くように微笑むと身を翻し手を振って走っていった。
「じゃあ、またね斑」
「…本当に勝手な奴だ」
私は後ろ姿を見送りながら思ったよ。
レイコがぱたりと来なくなるまで、それから何度逢っただろうな。
レイコがあんな様子だったのは後にも先にも一度きりだった。何があったのかは今でもわからんよ。



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