夏目友人帳でエロパロat EROPARO
夏目友人帳でエロパロ - 暇つぶし2ch533:名無しさん@ピンキー
09/08/23 01:26:19 9p+I7zXH
夏目って熟女好きだったのか・・・

534:名無しさん@ピンキー
09/08/23 06:35:11 tStW3H1A
日本人男子はかなりの高確率でマザコンだから
母親もしくは母親がわりの女性が理想のタイプというのは
夏目でなくともありうる

535:名無しさん@ピンキー
09/08/23 16:16:49 7ApaX6vA
ロリコンやショタコンの気は無さそうだよな。

536:名無しさん@ピンキー
09/08/23 20:46:41 BzFyoaR+
>>534
日本人男子はマザコンじゃねーよwアホかw

537:名無しさん@ピンキー
09/08/24 02:47:12 /igIxnOF
マザコンで有名なのはイタリアだぜ、マンマには色んな意味で絶対に頭が上がらない
日本はシスコンやロリコンだな

538:名無しさん@ピンキー
09/08/24 20:10:21 wMuXQWPu
>>536-537
女性の社会進出が進んでない国
 ↓
結婚した女性は家事に専念
 ↓
家庭において母親の影響が強くなる
 ↓
マザコン国の出来上がり

だからかつての日本はマザコン天国
今は徐々に変わりつつあるだろうけど

539:名無しさん@ピンキー
09/08/24 20:34:34 mfdenISj
何を定義付けしたいのかしらんが
大抵の男は母親うぜーってのが実際だろ
老後のこととか考えたらマジ萎えるし

540:名無しさん@ピンキー
09/08/24 20:38:37 +0DncU14
そんな事はどうでも良いから、夏目×塔子さんのエロSSを書くんだ。

541:名無しさん@ピンキー
09/08/24 20:47:53 TQkmODI8
>>539
母親うぜーというのも結局母親の影響下からのがれられない自立できない男の証

何が言いたいかと言うとつまり、夏目が塔子さんと結ばれればいいなってことだ


>>540
それ超期待

542:名無しさん@ピンキー
09/08/25 01:39:41 a67gSvF8
西村「なぁ夏目、お前ってどんな女の子が好みなんだよ?」
夏目「うーん…そうだな…とりあえず優しくて…料理が上手くて可愛らしい…」
西村「ふんふん」
夏目「年上の女性かな…」
西村「へぇ~夏目は年上好きだったんだな!」
北本「夏目、わかってて言ってんのか?それ…」

こんな感じかな


543:名無しさん@ピンキー
09/08/26 18:24:13 8c/jNvFr
シゲルさんに隠れて罪悪感を感じながらの姦通もいいけど子種がないor勃たないという事情でシゲルさん公認子作りも捨て難い

544:名無しさん@ピンキー
09/08/29 17:27:49 QdiyAs9u
このスレに熟女好きが多いのはよく分かった。

545:名無しさん@ピンキー
09/08/29 18:11:27 I0pVEFp8
熟女が嫌いな男の子なんていません!

546:名無しさん@ピンキー
09/08/29 19:59:29 TO2SdaMf
     |┃三          /::::::::ハ、\、::::::::\\::::::::::::',
     |┃            i:::::::イ  `> ー─--ミ::::::::::::|
     |┃            {::::::::|    ::\:::/::::  \:::リ-}
 ガラッ. |┃            ',::r、:|  <●>  <●>  !> イ
     |┃  ノ//        |:、`{  `> .::  、      __ノ
     |┃三          |::∧ヘ  /、__r)\   |:::::|
     |┃            |::::::`~', 〈 ,_ィェァ 〉  l::::::》
     |┃            |:::::::::::::'、  `=='´  ,,イ::ノノ从
     |┃三         ノ从、:::::::::`i、,, ... ..,,/ |::::://:从

547:名無しさん@ピンキー
09/08/29 21:44:50 QdiyAs9u
┃|  三
┃|     三
┃|  三
┃|    三
┃|  三
┃|
┃| ピシャッ!
┃|  ∧∧
┃|  (;  ) 三
┃|⊂    \

548:名無しさん@ピンキー
09/08/29 23:32:36 NqL3ul+L
>>547
先生が珍しく用心棒らしいことを!

549:名無しさん@ピンキー
09/08/29 23:41:26 bmtQT0Dh
                            |
                             |
       {    !      _,, -ェェュ、   |
ィ彡三ミヽ  `ヽ     ,ィハミミミミミミミミミヽ、|
彡'⌒ヾミヽ   `ー  /ililハilミilミliliミliliミliliミ| >>547
     ヾ、        /iiiiイ!ヾヾミ、ミニ=ー-ミ|
  _    `ー―' i!ハ:.:.\\_::::::::::::::/:.| 何すんじゃゴラァ
彡三ミミヽ        i! ヽ:.:.:.:冫': : :::/,,∠|
彡'   ヾ、    _ノ i!::: ̄二ー:: : ::::ソ ・ ,| 勝手に閉めんじゃねーよ
      `ー '    {ヘラ' ・_>シ;テツ"''''"|
 ,ィ彡三ニミヽ  __ノ ヽヘ`" 彡' 〈     | 先にテメーを喰うぞ
彡'      ` ̄       `\   ー-=ェっ |
      _  __ ノ  {ミ;ヽ、   ⌒   | 
   ,ィ彡'   ̄        ヾミミミミト-- '  |
ミ三彡'        /⌒ / ̄ ̄ | : ::::::::::|
       ィニニ=- '     / i   `ー-(二つ
     ,ィ彡'         { ミi      (二⊃
   //        /  l ミii       ト、二)
 彡'       __,ノ   | ミソ     :..`ト-'
        /          | ミ{     :.:.:..:|
            ノ / ヾ\i、   :.:.:.:.:|
      ィニ=-- '"  /  ヾヾiiヽ、 :.:.:.:.::::|
    /     /  `/ ̄ ̄7ハヾヾ : .:.:.|
   ノ     _/   /   /  |:. :.:.:.:.:.:.:|

550:名無しさん@ピンキー
09/08/29 23:46:15 caRAXhgt
可愛い熟女は好きです。
だから人が好きです。

551:名無しさん@そうだ選挙に行こう
09/08/30 16:02:08 +ezEoZCP
可愛い熟女は好きです。
だから人妻が好きです。

552:名無しさん@ピンキー
09/08/31 03:33:14 mVtRJbX/
気があいますね

553:名無しさん@ピンキー
09/08/31 14:36:15 foqGDr0h
仲良くしましょう

554:名無しさん@ピンキー
09/09/01 17:55:57 BqmIt7RG
帰りたい場所が出来ました

555:名無しさん@ピンキー
09/09/11 19:59:04 7jP6xFQ/
委員長のエロSS求む。

556:名無しさん@ピンキー
09/09/12 09:03:57 yqm+Jv2S
>>555
ゴーゴーゴーげっとおめ

いいんちょ×時雨の逆レイプが読みたいです

557:名無しさん@ピンキー
09/09/13 01:17:36 PhlSTap/
タキが夏目くんをおかずにオナニーするSSが(ry

558:名無しさん@ピンキー
09/09/20 22:49:37 LZRRvOyK


559:名無しさん@ピンキー
09/09/24 13:44:15 YUAxS0Lz
あげ

560:名無しさん@ピンキー
09/09/26 23:23:24 EO7A1f1H
600

561:名無しさん@ピンキー
09/10/03 11:36:08 RHCfhcTW
>>560
560げっとおめ、であります

夏目殿はわたくしの超絶妙技にイチコロ、であります

562:名無しさん@ピンキー
09/10/07 20:09:06 MWPpLBMh
夏目ってやさしいから逆レイプがにあうなぁ・・・

563:名無しさん@ピンキー
09/10/12 13:26:59 pEDvZfyO
枯れてるなぁ。

564:名無しさん@ピンキー
09/10/15 12:48:50 sdSnPnMT
ヒノエ×レイコとか
斑×レイコが見てみたい

565:名無しさん@ピンキー
09/10/17 21:02:14 nsRrucdl
カイって実は女のコって言うのはあり?
助けられた片翼の烏も

566:名無しさん@ピンキー
09/10/20 22:55:51 v1VQWs4F
アリかナシでいうとアリだね
ちっちゃい男の子だっていいじゃない

567:名無しさん@ピンキー
09/10/24 22:58:17 Jg7kg+Tz


568:名無しさん@ピンキー
09/11/02 03:47:55 xsN7RXHU
保守

569:名無しさん@ピンキー
09/11/07 21:20:40 WVX9oBPO
しゅっ

570:名無しさん@ピンキー
09/11/12 05:02:12 2AjAdLnQ
このスレ的に妖怪の擬人化はどうなんだろう・・・

斑(渋いおじさまVer.)×レイコさんとか・・。
単に自分がレイコさんを見たいだけなんだが。

571:名無しさん@ピンキー
09/11/12 08:05:51 LLAcB3/4
民子と子狐のロリショタ…

572:名無しさん@ピンキー
09/11/13 20:55:25 G87WxE3e
最近SSないな・・・・

573:名無しさん@ピンキー
09/11/14 00:59:46 g6Ru80R4
でもココを見てる人はそれなりに居るとおもうんだ、良SSもあったし
第一期のアニメ再放送でファンになった俺は、いまでも投下を期待して待っているよ

ところでアニメ第3期とか、第2期の再放送ってないのかな?

574:名無しさん@ピンキー
09/11/15 22:27:29 8d9mYamS
あるといいんだが

575:名無しさん@ピンキー
09/11/16 23:06:54 OZjcmxz5
                      ___        |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
              _.. ‐'  ̄   _  `丶、   |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
           / . -- 、    ´   `丶--―|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
        __∠_/              \:.:,.!;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
    ャ= 二:.:.:.:.:., ′ __                 ヾ|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
     '.     `ソ  /´    .ヘ//ヘ    ヽ   |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
     ヽ   /  /     ,′    \ \ :.   !;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
      \ノィ  {     |       ヘ  ヽ!   !;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
       7V       /|-       _ ゝ 、l   |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
       l.:i } /    ハ!       ´ {ヘ::ィl   l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
      /.:i ノノ:i   / /} ゞ、        ゞ-'| }:.|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
      /.:/  .:.:i  /イ/{ヘ::ハ      :::::l イ:.:l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
       l,ィ'´ .:.:.i   {   ゞzり           |:.:.|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
       リ! i .:.:.:   :.、  ::::::           ,イ:.:.:l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
      | .:i .:.:.:.:..、 :. .:.丶        `` / j:/l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
      | ハ:.:.:.:.:.:ヽ .:.、.:.ノ:`: : .、ー― ´  /´: : l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
      ´  ヽ:.i :.:.:.:ゞ''´\ : : : : \     /: : : : |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
            } .:/ . : . : . \: : : : : \ /: : : : : l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
           ノ.イ . : . : . : . : . \: . : . : .ソ: : : : : /|;;;;;;__;;;;;;;;;
             l: . : 丶 : . : . : . \ . : /: . : . : /: レ'´∠ 、;;
           l: . : . : \ヽ. : . : . ヽ/: . : . : /, ′´ ‐ };;;
           |. : . : . : . :ヾ . : . : ./ : . : . :〃    ´,,;;';;;;;
          ノ . : . : . : . : .i . : . / . : . //     /;;;;;;;;;;;
       . -‐ ´. : . : . : . : . : .|: : :/:_. :-ァ ''´   ,ィ'´;;;;;;;;;;;;;;;;;
     /: . : . : . : . : . : . : . :__.ゞ‐ ´ /    . '|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
    {: . : . : . : . : . : . : . : ´''´ . : . /    /: : :l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;

576:名無しさん@ピンキー
09/11/17 23:50:51 3hnrCpPp
>>575 なんか違う

577:名無しさん@ピンキー
09/11/19 04:24:12 45ZLWipU
>>575
しかし和む

578:名無しさん@ピンキー
09/11/20 23:10:59 UFJTQBQD
狐も可愛いが他にも可愛い妖がたくさんいるよな


579:名無しさん@ピンキー
09/11/21 19:31:54 kpByQ8pG
燕とか?

580:名無しさん@ピンキー
09/11/21 19:40:55 yVP6ujZI
あげ

581:名無しさん@ピンキー
09/11/21 20:19:27 jwzh6f04
題《月夜の燕》
夏目x燕
簡略化したHあり
TV第1期の第6話《水底の燕》の終了した後の話です
環境設定とか人物イメージが多少変わります


            ,  -─_‐- ._
           /'⌒⌒「: : : `丶. \
          // : : : :∧ : : : : : \::.
.        /,ノ : : :/ :/ ヽ\ : : ヽ: .ヘ}
.         イ : : { jノ" ̄ ̄\\ヽ:}}_,ゝ
        从 : {ノ  ( ' ヽ__ノ__ )ノ,ハ/
        ノ{ \从   __j」」Llヽ_彳:イ
         ヽ: : ハ-‐'″r─ァ  ゙゙ イ :八
          )八: :`ト .._, イ从ハ(
           ノ人/:ハ乂//}::\
         (( ⊂|`Y::ヘ::::ヽ///:::/::::Y´}つ  ))
           |::::::::/|::l>彡'::::::ト、::::::::|
           L_,ノ く「:::::::::::::::| ヽ_,ノ
               |:{:::ー-z::::|
               |::}:::::::::::::::|
               |::{ ::::::::::::::|
               └r-n-r‐┘
 この後9レスお借りしますね

582:一        
09/11/21 20:22:14 jwzh6f04
《月夜の燕》

―冬の足音が聞こえる秋の夜。  でも…ここは暖かい―


 ここは夏目の自宅、二階にある彼の部屋
今現在、この部屋には夏目しかいない。
 その室内は夜も深まったとはいえ、街の音や虫達の鳴く声が響き渡り
階下からは、誰かがゴソゴソと動く物音もする。

 彼は布団に入り、うつ伏せになって本を眺めていた。
 その大学受験の問題集には、夏目貴志との持ち主の名前が書かれてあり
彼の筆跡による真新しい書き込みが有る、今現在も使用中なのだろう。

 その部屋に小柄な娘が静かに入る
彼女の名は燕、夏目に軽い会釈をしながら言う。
「夏目さま……お待たせいたしました」
「ん…早かったね、燕」

 彼女は入り口の鍵を閉めると、何かのお札を壁に貼り付けた
すると、お札が少し輝く
室外の音が完全に消え失せた…どうやらお札による無音系の結界のようだ
この部屋の音も外に漏れはしないだろう。

 夏目の枕元に彼女が歩み寄る。
その燕の姿は、素肌に白いバスタオルだけ
桜色に染まった肌からは、ほんのりと湯気が立ち昇っていた




583:二        
09/11/21 20:28:36 jwzh6f04
 
 彼女は《水底の燕》
以前に夏目に取り憑いたことのある妖(あやかし)で燕と呼ばれてる。
 夏目によって恩人に会いたいという願いが叶えられ
その後,、ダム底に水没した、故郷のふたば村に帰って眠りについた。

 しかしその後、新たな願いを胸にして夏目の元に再び現れた
そのときの話は大変長いので、次回にしよう
―次回があれば…だが。

 まぁ簡単に、この夜に至るまでを説明すると
・彼女は水底の故郷で、夏目を好きになってる事を自覚する
・ある方法で彼に近づき、時間はかかったが夏目にも好きになってもらった
・いつしか二人は恋に落ち、恋愛が成就して結ばれた
・周囲の反対や幾多の困難も乗り越えて、晴れて共に暮らすことになった

 つまり、燕の新たな願いは ―ひとつ叶ってた。



584:三        
09/11/21 20:31:06 jwzh6f04
 
 彼女は恥らいに消え入りそうな声で尋ねる

「……夏目さま。 今宵は…部屋の灯りを消してもいいですか?」
「ああ、今日はいいよ」
 彼が頷くと、彼女はホッとしたような顔を浮かべ
灯りを消してから、きちんと正座した
室内はよく磨かれた窓ガラス越しの、穏やかな月の光に照らされている。

 彼女は素肌からタオル外す、その身には何もつけてない
そして畳に三つ指をつきながら、夏目に対して丁寧に頭を下げた
「夏目さま。 よろしくお願い致します」
「おいで…燕」

 彼女は、少し恥じらいながら掛け布団をめくると
全裸だった夏目の横に、その身をヒラリと滑り込ませた。
 彼はすぐに彼女の方へ横向きになり
目の前の女らしく細い腰へ腕をまわし、自分の胸の中に引き込む。
 彼女は夏目の胸へ、嬉しそうに鼻を擦りつけながら笑う。

585:四        
09/11/21 20:34:45 jwzh6f04
「ふふ。 夏目さまの、匂いがする」
「そうか? おれには匂わないんだが」
「ええ、わかるんです。 とっても…安心できる匂いなんですよ」
 彼女は子供のように夏目に抱きついた
そんな甘える燕の身体を、彼は優しく抱かえしてからささやく。
「温かい身体だな」
「うふふ…お風呂上がりですからね」

「…いや、そうでなくても……困ったヤツだ」
「 きゃっ! 」
 彼女の身体が、しなやかに跳ねる
その背中に回った夏目の手が、小さめのお尻をつねっていた。
「ふふっ、痛かったか?」

「もぅ、夏目さまったら……困ったヤツめ」
「ははは、おまえが悪いんだぞ。 おれの気持ちは、わかってるくせに」
「ええ、わかってますよ。 な・つ・め・さ・ま 」 クスクス
 彼女は笑いながら、夏目の首に両腕をかけて顔を引き寄せると
その可憐な唇を彼の唇に重ね合わせた。
「…ん……」 チュ
 表面が触れるだけの口付け、しかし長く。
 唇が離れる頃には、二人は強く抱きしめあっていた。


586:五        
09/11/21 20:37:23 jwzh6f04
 
 月の光がうっすらと裸の二人を照らす
燕の柔らかそうな身体の上に、夏目の身体が重なっている。
 彼らは口付けを交わしたあと
互いの肉体を様々な方法で、何度も何度も確かめあっていた。

 あるとき、燕の瞳から大粒の涙がこぼれ落ちる
それに気づいた夏目の身体の揺れが、ピタリと止まった。
「燕? 大丈夫か、燕」
「えっ?」
「泣いてるじゃないか、燕。 どこか痛いのか?」
「いいえ。 …少しばかり息が苦しいですけど、大丈夫ですよ」

「…無理、するなよ」
「うふっ 夏目さまは、お優しい。 …でも、そんなのではありませんよ」
「だったら、何故?」
 彼はごく自然に、燕の頬を伝う涙を拭いながら問う。
 彼女は彼の差し伸べた手に、嬉しそうに両手を添える
そして息を整えられなくて上下する、胸の苦しさに耐えながら訳を答えた。


587:六        
09/11/21 20:41:00 jwzh6f04
「……私は、夏目さまに抱か…れているのが
…嬉しくて、嬉しくて…でも嬉し過ぎて
そして…私は……悲しくなっ…てしまいました。
 ……水底での日々が…蘇るのです
あの暗くて…冷たくなっ…てしまった村の……」

― フッ と部屋が暗くなる。 月が雲に隠れた

「 イヤッ 戻りたくないっ! 」
「燕っ、落ち着け! おまえはもう自由だ、皆も助けてくれるだろ?」

「……は…い、夏目さま
 …ふたば…の妖達も……
 夏目さまの…友人様にも……
 どんな…にお礼をしても…
 私は……私は、頭が…上がりません」

「…うん、おれも皆に感謝してるよ」
「私はもう、夏目さまと離れたくない。 …うっ」
「ああ、離すもんか」
「夏目さま、…うぅっ……夏目さまぁあああ」

 彼は泣きじゃくる燕を、強く抱きしめると
乱れてしまった髪を優しく撫でながら、何かを考えていた。


588:七        
09/11/21 20:43:18 jwzh6f04
 やがて何かの案が閃いたのか、彼はポンと軽く燕の頭を叩いた
そして、いまだ涙が止まらない燕の耳元に、優しくささやく。
「そんなに泣くな、燕」

「…ですが……」
「大丈夫だよ、おれと一つになっているじゃないか。 身も心も…なっ」

「…夏目さま……」
「それに…さ。 おまえ、中でも感じてるだろ?」
「 え? 」






「 ………おれの……ちんちん… 」

――二人の時が、止る



589:名無しさん@ピンキー
09/11/21 20:49:19 576d141D
支援?

590:八        
09/11/21 20:49:38 jwzh6f04
 本当の意味では、時は止まってはいないのだが
部屋が静寂に包まれ、動くもののない状態
それはまるで、時が刻むのを止めたかのようだ。

 ふと、部屋が明るくなった。 月が顔を出したのだ
優しげな月の光が、裸で抱きしめあう男女の姿を照らす。

――二人の時が、動く


「 ……夏目さまの えっち…… 」
 彼女は乙女のように、頬を紅く染めていた。
「ああ…おまえと逢ってから、おれは変わった
 ……特に夜は…な?」
 彼は、笑顔で片目を瞑って言った

 燕は夏目のおどけた素振りに、クスクスと笑いながら瞳を閉じる。
「ええ…私も変わりました
 ……夏目さまの、おちんちんの扱いだって覚えたんですよ…ね?」
 彼女は、夏目の下で身体をブルっと震わせた。
 その瞬間、夏目の顔色が変わった。
「うっ…燕。 出ちゃうよ」
「はい、どうぞ。 何度でも構いませんよ」
「よし、ヒーヒー泣かせてやる」
「はい。 泣かせてください…」 …クスン……

「……ばか、泣くのが早いぞ」
「ええ、私は馬鹿で結構です
 でも夏目さまは、夏目さまは……馬鹿のふり…ですよね?」
「 う… 」
「答えは必要ないですよ。 夏目さま……、あ  」
 彼女の言葉が途中で止まった
夏目の指が、燕の唇を押さえている”言わなくていい”と。


591:九        
09/11/21 20:53:27 jwzh6f04
 彼女は黙って夏目の身体に、愛しげな仕草で抱きつく
彼も燕の身体を、同じように全身で強く抱きしめる

その途端、”ブルブルッ”と二人は全身を震わせる。

―彼が叫び ―彼女も叫んだ

「 燕っ 」ウッ 「 夏目さまっ 」 アァッ




 やがて部屋が暗くなっていった、月が夜空に沈みかけている
月の光が絡み合う二人から消えていき、闇が忍び込んでくる。
 夏目の瞼は片方しか開いていなかった、眠そうだ
燕の瞳は閉じられていて、安らかな寝息をたてている。

 彼は掛け布団を引き寄せ、燕の身体に掛けてから
その頬に優しい口付けをして、そっと耳にささやく。


「 ―おやすみ燕、良い夢を― 」



592:名無しさん@ピンキー
09/11/21 21:00:19 jwzh6f04
《月夜の燕》終了

注意書きに大事な事を忘れていました

Q。あの印象的だった目隠し布のようなもの、がこの時どうなっているのか?
A。自分は決めていますが、それは各人の自由な想像にお任せします

だってあれが無いと燕らしくないけど、素顔にもしてやりたい
だからどちらでもおkです。 それでは

593:名無しさん@ピンキー
09/11/21 21:04:33 576d141D
>>592 GJ!!

>人物イメージが多少変わります
と書いてありますが、そんなことはありません。燕のかわいさがよくでて
いたと思います。後、燕のAAがよかった。

594:名無しさん@ピンキー
09/11/22 18:48:37 6rLfMEWR
燕とか?って俺コメントしてよかった!GJ!!

595:名無しさん@ピンキー
09/11/22 21:32:49 s2gzxcYt
燕かわいいよ燕

596:名無しさん@ピンキー
09/11/23 05:56:55 SVcl9JWs
にゃんこ先生の出番は・・・

597:名無しさん@ピンキー
09/11/23 20:44:57 3LbisztJ
にゃんこ先生の出番ってあったとして誰とヤるんだ?

598:名無しさん@ピンキー
09/11/23 21:34:12 H4fPR0dW
ニャンコ先生は、渋い中年男からレイコ似女子高生まで
自在に化けられるんだから
ありとあらゆる組み合わせが可能だろう
いっそ豚猫や真の姿(白狐?)のままで獣姦もヨシ

599:名無しさん@ピンキー
09/11/23 23:44:14 UFfQ2T2J
にゃんこ先生とか夏目きゅんが子狐たゅんとエロエロしてもおk

600:名無しさん@ピンキー
09/11/24 06:45:46 qije6462
>>599 それは801板なんじゃ

601:名無しさん@ピンキー
09/11/24 07:44:27 hxygqitw
JKニャンコと夏目or子狐の組み合わせなら
ここでもおKだろうがな

602:名無しさん@ピンキー
09/11/24 19:07:56 1/CH1wUn
題《朝日の燕》
夏目x燕+ニャンコ先生
簡略化したHあり
=わざと台詞をTV版の言い回しで改変しながら使用しています
 声フェチなんですよハイ。 声を脳内再生したかっただけなんだからねっ!
 ちなみに燕の普段の声はシスター・プリンセ○のまりえでも可
 怒った声は武装錬○の津村トキコでも可

この話は《月夜の燕》の続きです。読んでない方はお先にこちらをどうぞ>>581-591
            /   /         ,イ                  ',
          //   /       / /__| !              ;
         / /   ,'       ///_  |ヘ.            l   |
           ,'   {  /   / / '´・ )  ! \ヾ         |   |
            {    八 {  〃     /  、   ヽ        |    {
           | }   从小{     (   ノ _ノ  } ト、  l     l   ト
           jノ    ハ{   ノ   ̄ ̄ヽ   ノ'  ヽ }     }  从
         /イ/  /  ヽ    ノ ノ ノ   )     } /    从 ハ{
            ノ | ノ__              /     ノイ/   ハ| / 
            ノ}  从 ̄⌒ー -‐r‐-- ..__      ノ  人{  ′
             j/   ハ.             ̄ \/ /   /
            /}/} j ∧    ャ‐-   .._    _//}/     /
                / 八 从ヽ    ` ‐-‐ ´   ーァ'      ハ{
                ,ィノイ j  \        , ィ从 ノ ,ィ / }/
            r‐/ { ヽノ   ヽ ..   <   /r イ{ / |/ /
           /::{    \\            / /ヽ八{
         /.:::::ヽ    \\      ,小 | |:::.\
        /.:::::::::::::::.\     \\    / { | !::::::::..\
        /.:::::::::::::::::::::::::. \     \\   {  | | |:::::::::::::::.\
 この後9レスお借りしますね

603:一        
09/11/24 19:19:16 1/CH1wUn
《朝日の燕》

 彼女は夢を見ていた
妖である彼女に、燕という名前をつけた”あの方”の夢を。

 その”あの方”とは、夏目貴志という少年であった。




604:二        
09/11/24 19:22:08 1/CH1wUn
―夢の中―

( ……どこ…どこ…あの方はどこ? 私は、いつ夏目さまに逢えるのだろう…… )

 この夢は冷たさに身体が凍えていく暗いイメージでした。

 眠れない
兄弟達と同じ故郷で眠ろうとしてるのに。
 心が暗い
願いはかなってる、もう思い残すことは無いはず
あの人…恩人の谷尾崎さんと出会い、話もできたはずなのに。
 体が冷たい
夏目さまの傍は温かかった
あの方…との短くとも、温かく優しい暮らしが懐かしい。

 私はふたばのダム底で、夏目さまに逢いたいと願い続けました
夏目さまと共に谷尾崎さんを探し求めた頃の、つかの間の暮らしを再び…と。
 でもそれは全然、叶わない悲しい願いなのでした。

 私は……悲しくて、悲しくて、悲しくて
そして私は”ダムなど消えてしまえ”…と呪ってしまいました。
 呪うだけの長い刻
いつしか始まった水底の揺れる感覚
時折響く、地震のような大地の音
そして人間たちの悲鳴が、水底まで聞こえる。

 そんなイメージが延々と続いていたのですが…
突然、その夢は新しい夢にかき消されました。


605:三        
09/11/24 19:23:52 1/CH1wUn
 新たな夢は、温かいぬくもりに身体が包まれていく明るいイメージ。

 胸が 乳房が お腹が
心地良く、温かくなっていく感覚。
 両脚が勝手に、恥ずかしいほど開きます
けれど太ももの内側や股間まで、温かくなっていきました。

 痛い
私の身体が熱いものに貫かれ、裂けていく。 …でも、この熱さは怖くない。
 苦しい
私のお中の奥で、熱いものが暴れる。 …でも、この熱さは嬉しい。
 死にそう
私は殺されるの? …あっ以前、こんな死に方をした気がします。
 聞こえる
私を呼ぶ優しい声。 …神さまが私を呼んでいるみたい、天国に来たのかな?
 意識が戻る
私は夢の世界から、現実へと。

 夢の中からまぶたを開くと、私の前には
赤い朝日に照らされた、あの方…そう、夏目さまの顔がありました。


606:四        
09/11/24 19:24:57 1/CH1wUn
「つばめ……つばめ……燕。 起きろ燕」
「 …ん?  あっ、夏目さま
 …えぇと……おはようございます。
 私は…夢を見ました
 …暗いのと……明るい夢ですよ 」

 寝起きの私は もうろう状態でしたが、ちゃんと話したつもりです。
 半分夢の中の私は 少し身体が重い気もしますが、それは心地いい重さです。
 見慣れた天井が 朝焼けに照らされて、ぼんやりと見えました。
(ああ…ここは夏目さまのお家。 水底では無いんだ……よかった)


607:五        
09/11/24 19:27:34 1/CH1wUn
 
「燕。 俺は今、おまえを犯している」
「 えっ? 」

「全部入ってるだろ、ほらっ?」
「 やっ …恥ずかしいぃ 」
 私は夏目さまにアソコを見せつけられたんですよ。
 自分達のとはいえ、濡れた女の股間に殿方の力強いモノが埋まる
男女が淫らに交わる光景を。

「ははは。 黙って出そうかとも思ったが、それじゃ強姦みたいで悪いな…って」
「そんなの全然、気に……  イっ…、くぅぅ、あぁん」
「 気に? 」
 私は真面目にもっと良い言葉を考えてたのに
夏目さまは私の胸を、形が変わる程に掴み
腰を乱暴で破廉恥に動かし、私の頭を痺れさせる。
 私の恥ずかしい声を期待して、夏目さまはイジメてくるんですよ…もぅ。

「このっ ……生意気な人間めっ、えぃ」
「 うっ、締まる 」
「 気に…入りました?」
「こいつぅ ……生意気だぞっ小娘がっ、やっ」
 ……私は夏目さまの、たった一突きで……夢のように飛んでしまいました
雄々しく私の名を叫ぶあの方に、全身でしがみ付きながら。

「 あんっ! 夏目さまぁああっ! 」ビクッ、ビクビクッ
「 くぅっ! 燕ぇええっ! 」ドピュッ、ドピュドピュッ

 そして私は、殿方の熱い精をお腹に感じ
女の喜びにブルブルと震えながら、意識が途切れていきました。
 私は温かく優しい胸のなかで、甘い眠りに落ちたのです。

 ……でも起きたばかりだったのに、夏目さまったら…もぅ。



608:六        
09/11/24 19:31:17 1/CH1wUn
―目覚め―
 
 彼等はしばらく、夢の余韻を互いに抱きしめあって楽しんでいた。
穏やかな朝焼けが終わる頃、夏目の腹が”ぐぅう”と鳴く。

「……夏目さま。 そろそろ、朝食に致しましょうか?」
「そうだな、頼むよ。 塔子さんが居ないのは久しぶりだからな」
「そうですね。 お母さまも、お父さまも お泊りなんて珍しい」
 彼女は布団に座ったまま衣服をつけ、身なりを整えた
そして立ち上がる……しかし彼女の膝が ”カクッ”と折れて布団にへたり込んだ。

「燕? どうした」
「……膝がガクガクします。 腰が…抜けてしまって……」
「ははは。 あれだけヤッたんだから、当然さ」
 夏目は笑いながら燕と手をつなぎ、その華奢な体を引き起こす。
「 あ… 」
「どういたしまして、お穣さま」
 そんな夏目に彼女は微笑んだあと
甘えた声で、弱みにつけこむようかのように言った。
「あの…。 台所まで…ですが……」
「 ん? 」

「夏目さま、手をつないだままでもいいですか?」
「 ああ 」
「うふふっ。 やっぱり夏目さま…ですね」
 彼女は子供のように夏目に手を引かれ、ゆっくりと階段を下りる
夏目は転ばないようにと、燕に寄り添ってそっと歩いた。

 部屋を出たときから、外の早起き鳥のさえずりが聞こえる
やはりお札の効力は、部屋の中だけだったようだ。

609:七        
09/11/24 19:32:19 1/CH1wUn
 そのとき玄関の外から、ニャンコ先生の声が
「お~い、夏目ぇ。 起こしにきてやったぞ~~ぉ」
 ”ガラガラ”と玄関が開く
突然、ニャンコ先生は二人に出会った。

「 …なにやっとるんだ、お前達。 ガキか? 」

 夏目が不機嫌そうになり言った
「 うるさい… 」



610:八        
09/11/24 19:35:48 1/CH1wUn
 
 彼らは茶の間に移っていた。
 夏目とニャンコ先生は、燕のとりあえず入れたお茶を飲んでいる
彼女は夏目に対して丁寧に頭を下げながら、楽しそうに夏目に尋ねる。

「夏目さま。 お食事は何を作りましょうか?」
 ”食事”という言葉に、ニャンコ先生の目がキラリと光った
燕に向かって叫ぶ。
「ステーキ! 七つじ屋の饅頭も付けてくれ」

「…おまえには聞いてない。 古だぬきは黙ってろッ」
 突然な燕の低い声、ドスも効いてる

「んっ!? 私のどこが古狸なのだー!
 愛人ふぜいのくせに、ふてぶてしいぞ。 コラー!」
「なぁ~にを言う、このズン胴がっ!
 朝からステーキだと? センスを疑うわァー!」
「和服の下にパンツを履く、お前に言われたか無いッ!」
「それは夏目さまの趣味ですっ! このタヌキだるま、饅頭はこの前出したろーがッ!」

 二人はポコポコと殴り合って、じゃれ合うようなケンカを始めた。

 夏目はケンカを止めもせず、「ふあぁ」と軽いアクビをするだけ
どうやらこの二人のケンカは、いつもの事のようだった。



611:九        
09/11/24 19:45:13 1/CH1wUn
 
 そして朝からにぎやかな家に、食事の時間がきた。

 朝日を浴びた食卓には、燕の手料理が並ぶ
 温かな御飯
 熱い湯気のたつ味噌汁
 切られたばかりの漬物
そして主食の皿には、豆腐がステーキのように焼かれてあった。

 ニャンコ先生は最初の皿が置かれると、すぐ食べだしていた。
 夏目のほうは燕の仕度が終わるのを、静かに待っていた。
彼女が座ると夏目もハシを手に取る。
「燕、いただくよ」
「はい、夏目さま。 私もお食事、いただきます」
 夏目のハシが動き始めるのを見届けてから、彼女もハシを取る
微笑みの浮かぶ顔を下に向けてから瞳を閉じた。
 そしてこの暮らしを始めてからの食前の言葉を、密かに唱えた。


(幾多の天地の神の恵みを感謝します。 そして一番大切な夏目さま……ありがとう)



612:名無しさん@ピンキー
09/11/24 19:46:13 g/fXIxi7
柚姉~!!

613:名無しさん@ピンキー
09/11/24 19:46:38 1/CH1wUn
《月夜の燕》終了です
ニャンコ先生はちょっとしか出せなかったなぁ、残念



614:名無しさん@ピンキー
09/11/25 01:43:47 0XDfe+iq
GJ!
燕かわいいよ燕


615:名無しさん@ピンキー
09/11/25 17:35:35 cdGLvbSy
長年連れ添った仲の良い老夫婦がいて
「片方が先に死んだら、さみしくないように壁に埋めよう」
と言い交わしていた。

しばらくして、婆さんが先に死んだ。
爺さんは悲しみ、約束通り婆さんの死骸を壁に埋めた。
すると、ことある事に壁の中から「夏目さま、夏目さま…」と婆さんの声がする

爺さんはその声に「燕、おれはここにいるよ」と答えていたが。
ある日、どうしても用事で出なくてはいけなくなったので
町の若い男に、留守番を頼んだ。
男が留守番をしていると、壁の中から婆さんの声がする

「夏目さま、夏目さま…」
男は答えた。
「はいはい、オレはここにいるよ」
最初のうちは答えていた。
けれどしかし、婆さんの声は、なんどもなんども呼んでくる。
「どこ? …あの方は、どこ? ……夏目さまは、どこ? 」
やがて、男は耐えきれなくなって叫んだ。
「うっせえ! 夏目はいねーよ!」
すると、壁の中から鬼の形相をした老婆が現れ、「夏目さまはどこだあ!」と叫んだ


616:名無しさん@ピンキー
09/11/25 17:36:26 cdGLvbSy
すると突然、まばゆいばかりのスポットライトが飛び出したばあさんを映し出す

「A-NO-HI-TOは」「どこ!」

ステージにばあさんの声が響く
詰め掛けたオーディエンスは、ばあさんの久々のステージに期待で爆発しそうだ
今晩も伝説のリリックが聴ける。ストリート生まれヒップホップ育ち。本物のラップが聴けるのだ
キャップを斜めに被りオーバーサイズのTシャツをきた夏目が
ターンテーブルをいじりながら目で燕に合図する
重たいサウンドがスピーカーから響く。ショウの始まりだ

「 ここでTOUJO! わたしがONRYO! 鬼のGYOUSO! ツバメSANJYO! 
 違法なMAISO! 夏目TOUSOU! 壁から鬼が呼ぶGENCHO!
 (♪ドゥン ドゥンドゥンドゥン キュワキャキャキャッキャキュワキャ!♪)
 年金減少! 医療費上昇! ボケてて大変! 食事の時間!
 冷たい世間を生き抜き! パークゴルフで息抜き!
 どこだJI-I-SA-N老人MONDAI! そんな毎日リアルなSONZAI!
 SAY HO!(HO!) SAY HO HO HO!」

夏目のプレイも好調だ。オーディエンスの熱狂はこわいくらいだ。
まだ、私達の時代は始まったばかりだ
そんなメッセージが燕の口から飛び出していく。

本物のヒップホップが、ここにあるのだ。

617:名無しさん@ピンキー
09/11/25 17:39:36 cdGLvbSy
おしまい

(コピペ改変だお)

618:名無しさん@ピンキー
09/11/25 20:04:37 OazV4Cp6
なんて言ったらいいか分からない・・・・・

619:名無しさん@ピンキー
09/11/25 20:12:38 J89hGnLd
>>618
シンジ「笑えばいいと思うよ」

620:名無しさん@ピンキー
09/11/25 20:20:09 DB3Y/iGw
言葉に…

621:名無しさん@ピンキー
09/11/25 21:27:27 ud3N43EP
♪こと~ば~に~ならな~い♪

622:名無しさん@ピンキー
09/11/26 03:26:59 NweF08VQ
      ._、。,..,
    .,*淼※※'。
    j,.゚i'|_l」」|_i}゚
    'ヘ(l| ^ -゚ノ゙ 
    (つ ./ ̄ ̄/
 ̄ ̄ ̄\/   /


      ._、。,..,
    .,*淼※※'。
    j,.゚i'|_l」」|_i}
    'ヘ(l| ゚ o゚ノ゙ 
    (つ ./ ̄ ̄/
 ̄ ̄ ̄\/   /


      ._、。,..,
    .,*淼※※'。
    j,.゚i'|_l」」|_i}゚
    'ヘ(l| ゚ ペノ゙ 
    (つ ./ ̄ ̄/
 ̄ ̄ ̄\/   /


623:名無しさん@ピンキー
09/11/27 23:57:29 pHg3j0XJ
どうした、筆が進まないの?
それとも感想とかが不満?

624:名無しさん@ピンキー
09/11/28 04:17:58 GT7/Hs1a
原作分補充しようとしてDVDとか単行本とか見ると
目から汁が出ちゃってティンコがなえちゃうんだよね……



625:名無しさん@ピンキー
09/11/28 07:47:40 Qe7MTkCE
題《子狐となつめの風呂》 ―はじめての訪問編―

夏目x子狐+塔子さん +ちょい役さん
実際のエロは無し、だけど言い回しが妖しい

夏目の母親の、塔子さんファンには問題がある話かも
時期は、TV第1期が終了した前後の話です。
各人の服装とかは読んだ人の心のなかの想像でお願いします、ハイ。

 話の関係上、子狐は今、言葉の表現が特殊に変わってます。
 例えば『 なつめ~ 』のように
 「」が『』に変化してますし、話す前後に空白が『△一つづ△』入ります
そして、ほとんど会話だけなのに、はじめての訪問編だけで完結するかもしれません。
だってこのあと俺、忙しいし、コレでの皆さんの反応が怖いんだもん。
誤字脱字、内容の考察とかが甘いと思うから、かなり後でもいいから教えてね♪
.                ,. -‐yー‐- 、 __
              〈⌒シ′ィyィ⌒ 、 \ヽ
             》′/ /  | i     }┴ー-、
           ,′〃リ  l l !  '  {ァ'゙⌒'ソ
             {  ルく´ `ヒ 从  i  |  /
              li イkリ   ^kV!   '' ムィ′
              l ll     `~ l /  ノ.リ
.           八 リi:、 丶  ノ〃_ イ川
           )从〈^^^f幺ッヘ^゙〉ィ从 ハラハラ
           彡く: ;ハ,  ルイ ィ'´.:.:\
 このあとボク、8レス借りるよ……ごめんなさぁ~ぃ

626:一        《子狐となつめの風呂 》
09/11/28 07:56:04 Qe7MTkCE
―はじめての訪問編―

 
ガラリ
玄関の扉が開いた

『 なつめぇ~、遊びにきたよー 』
「おぅ、来たか」

 子狐が、夜に夏目の家へやって来た
人間の姿だ。 真っ赤な顔して、妙に恥ずかしがっている
その顔は出迎えた夏目でなく、奥から来た塔子さんの方に向いた。

『 こ、こんばんわっ。 これ、おみやげの栗だよ 』
「あら、ありがとう。 可愛らしいコね。 今晩わ、お名前はなんていうの?」
「と、塔子さん。 いきなり聞くのは、失礼だよ」
「まぁ御免なさい。 貴志くんから聞いているわ、今晩はゆっくりしていってね」
『 うん、ありがとう 』
 子狐の笑顔がまぶしい
夏目も塔子さんも微笑んでいる。

 夏目の掌が、子狐の肩に軽くトンっと置かれた
「ふふっ。 塔子さんの許しも聞いたし、もぅ安心したろ、子ぎつn(ry
 (……まずい、子狐なんて呼んだら…塔子さんに変に思われる!)」

「子義xx…さん? このコは。 それで お名前は、なんて言うのかしら?」
「そ、そうだよ子義常、(……ええと…)た、たゅん って言うんだよ」
「?子義常たゅん? 難しい発音ね」

( マズイ! つい、スレ友達が言ってたアダ名が出たっ! )
「あ、ああ。 ……帰国子女だからね…ハーフだったかな?
 そ、それより今晩からの週末は、滋さんと旅行だろ?」

627:二        
09/11/28 08:01:56 Qe7MTkCE
「あら、いけない。 お父さんが駅で待ってるわ
 ええと……たゅんさん? 貴志くんとお留守番、お願いね」
『 はい。 たゅんはなつめとしっかり、留守を守るっ 』

「クスクス まぁ、良いコね。 じゃ、たゅんさん宜しくお願いするわ」
『 うん。 たゅん、ガンバル 』
「あらあら。 もう今晩はお風呂入って寝るだけなんでしょ?」クスクス

『 そうだよ。 ボク、なつめの背中を洗ってあげるんだ。 えへっ 』
「ふふっ、それは大変ね。 たゅんさんも貴志くんに洗ってもらうのよ」

『 えっ? ボクも……いいの? 』
「当然だろ、子供なんだからな」
 茶目っ気にウィンクする夏目、喜ぶ子狐とじゃれ合う。

 塔子さんは、ちょっと二人を眺め比べてから鼻をクンクンとさせた
やがて合点がいったかのように手を打つと、真面目な顔で夏目へ話しかける。
「でもね貴志くん。 たゅんさんの肌を傷つけちゃだめよ。
 こんなにも肌のキレイな女の子は、滅多に居ないんですからね」フフッ

「へっ? ……なぜ、女の子だって言って無いのに判かった…んですか?」
「いい香りがするもの、年頃の娘さん
……ううん若い女のコの香りかしら? うふふ」

「塔子さんって…鼻がいいんだ」
「あら、女性は香りに敏感なのよ。 で…ね……、貴志くん耳を貸しなさい」
「イテテ。耳、引っ張らないで」

 そして二人は、ヒソヒソ話を始める為に奥の台所へ引き篭った。
 子狐は夏目の手招きで、茶の間の座布団にちょこんと座って待っている

628:三        
09/11/28 08:11:20 Qe7MTkCE
―ここで一旦、今朝に話が移る―


 夏目はとある週末の学校が始まる前に
予告も無く現れた、人間姿の子狐に相談を受けていた。

「どうしたんだい? 朝早く、こんな校舎の裏まで来て」
『 あのね、夏目、うっ・・・また・だよぉ 』
「おいっ! 大丈夫か?」

『 なつめぇ・・・あそこが変な感じするんだよぅ・・・ 』
「どこが?」

『 おちんちん 』
「”ぶっ!” ………で?」
『 おちんちんが・・・凹んじゃったよぉ~ 』
「”ゴフッゴフッ” 凄い…冗談だな……」
『 なつめぇ~ う、うそじゃないよぉ~。 わぁ~ん! 』グスン

 ……そしてイロイロと(エロエロとでは無い)確認すると、子狐は女の子に。

原因と対策は
・妖力が子狐に、何故か大きく集まってた
・子狐の妖力が許容量を超えて氾濫し、女のコにしてしまったのだろう
  と、ニヤンコ先生がシブシブ鑑定してくれた。
・夏目は授業前なので、大事件だけども相談を後にしたい。
・子狐も急ぎでは無いので、今日の夜の方が良い。 また夜中に来ると言う。
・その段取りはニヤンコ先生が考えて手配して、夏目も子狐も指示にただ従った。

 かくして子狐は女の子になって、夜の夏目の家にやって来たのである。

629:四        
09/11/28 08:17:40 Qe7MTkCE
―以前に戻る、ヒソヒソ話をしてる二人へと―


 ちょっとお互いが理解しにくい、無意味なやりとりがあった後に
塔子さんがズバっと言った。

「子供とはいえ、女のコは綺麗にしないと可哀そうなの。 わかった、貴志くん?」
「なんでそうなるんだよっ、おれはもう大人の男なんだぞっ!」

そしてしばらく言い合ったあと、急に塔子さんの声が不安そうになった。

「このコ、土の匂いもするの。 お風呂にあんまり入ってないと思うのだけど?」
「あ、ああ……よく地べたに座ってた。 み、水浴びはしてるはずだよっ」
「あらっ、インドの娘さんかしら。 お外でヨガの修行してるとか?」
「全然違うが……外にはよく出てるようだよ」

”グッ” 塔子さんの息が一瞬止まる、頭を左右に振って少し困惑した
彼女は、乾きそうな唇をゆっくりと動かした。

「…………もしかして………ノーパンでお外なの?」
”ゴフッ”

「……まさか…全裸で?」
”ゴフッゴフッ!”

「まぁっ!なんて活発なコなの、びっくりっ! もぅ、心臓が止まりそうよ」

「で、でもね塔子さん、こいつはイイヤツなんだよ」
「ええ、貴志くんが付き合ってる娘さんですもの、当然です!」
「ああぁ…おれは子供とは、つき合ってなんか……」
「だったら、こんな幼いのに向こうから何度も逢いに来た、とかは有るの?」

「……はい…、有ります」
「 よーく、わかりました。 少女の恋に歳の差なんてありません!」キリッ
( うあぁぁ、塔子さんが鬼の形相だぁ! )

630:五        
09/11/28 08:19:42 Qe7MTkCE
 そして二人は、子狐の待つ茶の間に現れた
スクっと立ち上がる子狐。
 座りもせず3人での立ち話
だがそれは夏目の悲鳴から始まった。

「イテテ。耳を引っ張らないで、おれもぅ逃げないから」
「貴志くんっ!」
「ハイッ」

「このコ…たゅんさんの身体を、ぜ~~~んぶ、洗ってあげなさい」
「イテテ。 わかったよ塔子さん、全部洗うよ」
 夏目は、やっと耳を離してもらった。

『 ぜんぶって…いいの? なつめ 』
「ああ、おまえが…望むならな」
『 やったぁ! ボク嬉しい 』
「うふふ…可愛いコね。 子義常さんの事、お母さん気に入ったわ」

『 えへぇ~~ 』
 子狐の満面の笑顔
塔子さんもニコニコだ。

631:六        
09/11/28 08:29:15 Qe7MTkCE
 
『♪だったらねっねっ♪子義常さんちの、たゅんちゃん♪ …聞いてくれる?」
『 はい、もちろんですっ 』


「……えっとね、おしっこ出すところも貴志くんに、キレイキレイしてもらうんですよ」
『 えっ? 』

”ブッ!”
「塔子さん。 な、なんの冗談、言ってんだよっ!」

 しかし塔子さんは、夏目を無視して子狐に優しく説明する
「あのね、女の子は そこを好きな人に洗ってもらうと嬉しいのよ…解った?」
『 うん、わかった! 』

「デタラメだろ!?」
「あら、わかってないのね。
 女の子は柔らかくて見えないワレメの中は、自分では怖くて触れないのよ」
「だからって…おれが、そんなトコっ!」

「……じゃあ、たゅんさんは他に好きな人でもいるのかしら?
 女性器は土とか異物が入ったりすると、病気になっちゃう弱いトコなの。
 女の赤ちゃんだとウンチを始末するときに、ワレメに向かって拭いたら困るのよ?
 でも、女の大事な所を任せるのは、お医者でもイヤ。
 大きくなったら親兄弟だと逆に無理。 ソコだけは秘密なのよっ!」ハァハァ

 肩を上下に揺すって夏目に熱弁を振るった塔子さん
意味より勢いで語ったようだ。
 今もまるで何かが取り憑いてるかのように、激しく息をしている。

 ふと子狐は、夏目にすがりついた
ズボンの端を小さな手で摘んで、ふにふにと揺らす。
 そして上目づかいに夏目を見つめると、少し涙ぐみながら言った。

『 ぅぅ、なつめぇ…ボクが好きなのは、…ぐすん…なつめ…だけ、なんだよぉ~~ 』 グスン

632:七        
09/11/28 08:35:50 Qe7MTkCE
 
「あーーー、わかった。 降参する。
 ワレメだろうが、なんだろうが おれが全部洗ってあげるよ。 ハァ……」

『 わーい♪ わーい♪ ぜんぶ、ぜんぶぅ~♪ 』
 泣いた子供が、すぐ笑った
嬉しそうに踊るように、子狐は座布団の周りをピョンピョンと跳ねる

「ところで塔子さん…何で今日はそんなに… え、エロいの?」

「だ、だってぇ~、今晩はお父さんと二人きりでチョメチョメできるのよ
 旅館は室内風呂付だから何回でも出来るわ
 もちろん私も滋さんと、お風呂で全部洗いあうの。 きゃっ♪」

「塔子さん…大丈夫?」
「ええ、大丈夫ですよ。 滋さんはお泊りだと張り切ってくれますからねっ」

「いや…時間が」
「あーーー! たいへん、たいへん。 急ぐがなくっちゃ、滋さ~ん♪」

ガシッ
 塔子さんは旅行道具カバンを掴み玄関に急ぐと、靴を慌てて履いた。
パタパタパタ
 転びそうなほど走っていった。

633:八        
09/11/28 08:51:53 Qe7MTkCE

『 …いっちゃったね 』
「ああ、行ったよ。 ……ヨシ、おまえの身体が心配だ。 風呂に入るか?」
『 うんっ 』

「でも……塔子さんも凄い判断力だよな」 ウンウン
『 どこが…なの? 』

「ある意味では間違っていないんだ。
 おまえの腹の中に、悪い土でも詰まっている とか
 悪い妖怪が病気の元を塗りこんだ とか、が病気の原因かもな」

『 えぇぇ……ボクボク、びょうきなのぉ~? 』
「そうかどうか判らないが、徹底的に調べてやるよ」

『 なつめぇ~おねがいだよ、ボク…ううん、たゅんを助けてよぅ 』
 クリクリした純粋な眼の視線が、夏目に熱く注がれる
これを断れる人はまずいないだろう、そんな妖しい魅力をもった瞳だった。

「ああ、ともかく身体を清めるのは、塔子さんも言ってたように賛成さ
 なっ、たゅん?」
『 うんっ。 ボクも、さんせーする 』

「例え、たゅんが普通の状態でも……奥の奥まで…清潔にしてあげるよ」 フフフ

『 うんっ、ボク、まかせるっ 』 ヤッタァ-


―何かが変?
 夏目まで発言が、無意識に流されて変わっていくような感覚

 夜はこれからだ。
 フクロウの不気味な声が、ボォゥ ボォゥ と聞こえてくる程、闇が深い夜。
 この不思議な熱気に包まれた夏目の家に、何かが起こる…のか?



はじめての訪問編、完―

634:名無しさん@ピンキー
09/11/28 08:54:08 Qe7MTkCE
End すみません、ちょいエロって書いたほうが良かった

それではよろしく

635:名無しさん@ピンキー
09/11/28 17:56:33 Vdrmhony
乙。読み易いのか読み難いのか分からない不思議なSSだった……

636:名無しさん@ピンキー
09/11/30 15:04:19 VyBvNCuC
>>634 乙
この後どう展開するかしらんがロリだからなぁ
皆もスルーなのか反応なさそうだし、この後子狐を大人にするとかどう?

637:名無しさん@ピンキー
09/12/01 22:06:16 m5jF2fpz
アサギのコト、つかれる夏目の夜

アサギ(CV:能登麻○子)、アカガネ、夏目が登場
エロ有り あえて夏目以外での解説は無し

638:アサギのコト、つかれる夏目の夜
09/12/01 22:08:13 m5jF2fpz
 
 僕の名前は夏目貴志・・・妖怪が見えるのは皆に秘密だ。
 妖にうかつに関わるとろくな事にならない
ましてや身体を貸すなんて・・・

 今回は真夜中に来た来訪者に、僕がつかれた話をするよ。

 とある週末の深夜に、僕は自分の部屋で寝る準備を終え寝巻きになった。
 灯りを消そうとしたときに、ドンドンと二階の窓を叩く音が聞こえる。
 僕は呟いた。
(ふぅ・・・そこを叩けるのは妖だけなんだよ、名前を返せとかかな?
 今晩はニヤンコ先生も居ないし、対応が面倒なんだが
 まぁ、塔子さん達も居ないから、争いになっても問題ないけど・・・)

639:名無しさん@ピンキー
09/12/01 22:13:20 m5jF2fpz
「オイっ夏目っ、俺だ、蛇の目だ! 入れてくれ、急ぎの頼みがあるっ!」
「おまえ・・・傷だらけじゃないか。 ともかく入れ」

ガラガラッ ストン
「こんな夜中にすまん、だが許せ。 アサギが消えてしまう、危篤だっ!」
「なにっ!」
「朝日が登るまで持ち堪えられそうに無い。 今晩が峠だ」
「そうか・・・で、おれに出来ることは?」
「ああ、おまえにしか期待できん。 お前の身体を貸してくれっ!」
「うっ・・・ 又、おれにアサギを憑かせる気か?」 フゥッ
「ああ、まだ間に合う。 夏目っ、頼む。 礼はする」
ドゲザッ

「礼なんかいいよ。 それより急ぐんだろ? こいよ」
「オイ・・・本当に良いのか?」
「おまえは友達だろ? 信用するよ」
「うっ、ううう・・・オレは感激したっ! 決めた! やはり、お前になら仕えるぞぉっ!」
「大げさな・・・」
「いや、それはアサギも望んでいるんだ。 二人一緒で、仕えるどぉぉぉおっ!」
「アサギ共々、だって?」
「おお! これから困ったら ”来い、蛇の目”と叫べ、すぐ来てやる」

フゥ~
「いらないよ、ニヤンコ先生も居るしな」
「そうか、んん? 今の俺が、お前を襲ったとしたら先生はどこから来るんだ?」
「・・・確かに、今夜は居ないけど・・・」
「なにも呼ばなければお前の邪魔などせん」 キリッ
「まぁいいや。 それより取り憑いて、なにするのかな?」

ギクギク
「そ、それはアサギに聞いてくれ」
「あ、ああ・・・、アサギは、おまえのヒョウタンの中に居るんだったな」
「おぅ、フタを空けるぞ。 30秒の間で質問してくれ、終わったら憑かせる」
「なんだよその時間制限。 ・・・ふぅ、フタをあけたら時間が無いってことか」

640:名無しさん@ピンキー
09/12/01 22:17:44 m5jF2fpz
 スポン
「―夏目様、アサギです。 お久しぶりで御座います。
 私はまた逢えてとても嬉しいのですよ、うふふ。
 今宵は真夜中に訪問してしまって申し訳ありません。
 断られても当然の願いなのに、快諾していただいて言葉も御座いません」

「時間が無い、礼など言わないでいい。
 それより憑いて何をするんだ?
 おまえの琴なら大事に仕舞ってあるが?」
「まぁ、やはり有りましたか。 なんとお礼を申せば良いのか・・・うふふ♪」
「いやに元気だな」
「あら? だって今宵のことを考えると・・・ キャッ♪ 夏目様のえっち」クスッ
「なんのことだ?」
「だって・・・、意地悪ですね夏目様。 もぅ、ぷんぷんしますよ」 クスクス

タメイキ
「ふぅ、アサギ・・・時間が無いんだろ?」
「まぁ、ついうっかり。
 うふふ・・・夏目様、取り憑いてもいいですか?」
「ああ、いいよ」

クスクス
「・・・夏目様は、お優しい。 そんなだから、憑け入られるんですよ?」
「おまえが言うな。 って・・・なんだ、それは?」
「ふふっ、お友達の言った大切な言葉です。 私も言いたかっ・た・・の・・・」
スゥ~

「おい、待てアサギ消えるなっ!
 おまえの答えを聞いてない、取り憑いて何をするっ!」
「すぐ解りますよ・・・夏目様、ありがとう、ありがとう、ありが・・・」
フッ

641:名無しさん@ピンキー
09/12/01 22:20:42 m5jF2fpz
 
「―夏目殿、儀式の時間だっ」
サラサラサラ

「うわ、待ってくれ蛇の目! ヒョウタンの、アサギの砂を掛けるなっ!
 おれはまだ答えを聞いてないんだぁーーー・・・ 」
パタリ

「ふぅ・・・眠ったか。
 おっ アサギは上手いこと同化していくぞ、流石は2回目だ。
 むっ 髪が青くなった、やはりアサギの髪だと艶が違うなぁ。
 ほぅ やはり今回は、身体つきも全部変わるのか。
 むぅ 吐息まで女らしくなるとは・・・見事なもんだ。
 ん? 眼が開く。 おぃ、アサギぃ!」
         
「―はい、アカガネ。 私はここですよ・・・うふふ」
パサリ パサリ

「いきなり寝巻きを脱ぐなよ、アサギ」
「まぁ、ヒドイ。 今宵は時間が無いので、あえて恥じらいを封印したのに」クスン
「コラ、泣き出すな。 ・・・スマン、お前を悲しませたか」
ヌギヌギ

「あら? あなたも裸になりましたね・・・うふふ、素敵で逞しい身体」
「おまえは綺麗だアサギ、元が夏目とは思えん。 まるで・・・天女のようだ」
「うふふ・・・嬉しい。 もっともっと言って欲しいくらいですよ」

「ああ、何度でも言ってやる。 おまえは今でも天女だ
 その艶やかな青い髪、
 なめらかで魅力的な素肌、
 素晴らしい形の胸、
 無駄なく引き締まった腰、
 すらりとした脚、
 そして男を誘う女の股間は、無毛の丘を妖しく割って・・・
 うぁあぁぁ、たまらんっ!」ハァハァ

「うふふ、アカガネ。 貴方のお宝も天井へ飛び出しそうな勢いですよ」 クスッ
「お前はよく笑うな、俺はその笑顔だけでも満足しそうに嬉しいぞ」
「あら? 私の身体は欲しくないのですか?」 クスクス
「ば、馬鹿言うなっ! お前の全てが欲しいに決まってる!」

642:名無しさん@ピンキー
09/12/01 22:30:09 m5jF2fpz
 
「 叶うなら、もう一度だけでも 肌に触れられたいと思った
 ずっと、ずっと壬生神様の為にだけ 肌を磨いてきた
 でも・・・もし、もう一度、昔の身体に戻ることが叶うなら
 優しくて大切な友人の手、貴方の手に 肌を許したいと思ってた
 アカガネ―抱いてくれますか?」

「ぁぁぁアサギぃ、もちろんだぁ!」
「まぁ嬉しい、うふふ。 でも、こんな日が来るなんて・・・夢のよう」
「これは夢では無いっ・・・が、どうだ?」
ムギュッ

「いっ、痛い! 掴むと胸が痛いわ、そんなに強く掴まないで」

パッ
「あっ、スマンスマン。 ・・・怒ったか?」
「お待ちなさいアカガネ、私から離れてはなりません」
「えっ? 手を離すのでは」
「いいえ、アカガネ。 貴方ならば私の胸から手を離さずとも良いのです」
「アサギ、お前・・・」
モニュ

「あん♪ そ、そのぐらいの強さで揉まれるのが、嬉しい・・・うふっ」
「おおぉ・・・ほ、ほか。 他も触らしてくれっ!」
「はい、どうぞ。 私も貴方の背中に触りたい・・・わかりますか?」 クスッ
「ん? 出来るか? ・・・なるほどっ!」
ガバッ

「く、苦しい・・・でも、抱きしめられるって素敵ですね。 うふふ」
「ああ、俺もだ。 お前を抱きしめるのは最高だ」 クイックイッ
「ああん、乳首が擦れてぇ・・・。 くすっ、貴方の身体は全部熱いのですね」
「お前だって熱いぞ。 今宵のみとはいえ、これほど病が回復するとは・・・」
「まぁ、困った人ですね。 あれ程、準備したのですから当然ですよ、もぅ」 プィッ
「そうだな。 アヤツらの秘薬は、お前の柔肌をも蘇らせてるぞ、ほれ」
モミモミ

643:名無しさん@ピンキー
09/12/01 22:34:30 m5jF2fpz
「やぁん、お尻ぃ♪
 ・・・ですが、恩も忘れてはなりませんよ、ねっ?」
「むろんだ。 特に夏目殿には、俺の命を掛けても仕える所存だ」 キリッ
「うふふ、期待しますね。 私も夏目様の御要望に何でも応えるつもりですよ」 クスッ
ナデナデ

「くぅ、お前に撫でられると、俺の尻如きがチンコのように・・・」 プルプル
「うふふ、震えを抑えましょうか。 さぁアカガネ、抱きしめますよ」 キュッ
「おぅ。 お前と抱きあうのは夢だった・・・」 ギュッ
「ええ、私も。 夏目様に琴は弾かせてもらいましたが、体の方は夢かと」
「まぁな、俺もだ。 さらに病を治す、この方法は信じらんのだが・・・」
「うふふ。 もぅ、決めたことですよ」 クスッ
「うむ、腹を決めた。 あとは夏目殿の精気を頂こう」
ギュッ

「ええ、私も覚悟しています・・・アカガネ、心の準備が出来ました」
「そうか、では横になるとしよう」
「その前に灯りを消しますね」
カチッ

「良く消し方を知っているなぁ?」
「うふふ、お友達に教えて頂きました。 でも凄く暗くなるんですね」 クスッ
ストン

「まぁいいだろぅ。 どうせ互いに病で眼が見にくいんだからな」
「ええ、ですから見たもの、感じた事。 今宵は言葉にしてくださいね」 クスクス
「ああ、そのつもりだ。 今後も黙るつもりは無い」
ドサッ

「うふふ、お持ちしてました。 夏目様のお布団って柔らかいでしょ?」
「おぅ、それに良く乾いてる。 干す者の手入れが良いのだな、どれ」
ふわっ

「まぁ、掛け布団が羽のようです。 普通のお布団なのに重くありませんね」 ウフッ
「ふふ、俺は重いかもしれんそぉぉぉ」
ガバッ

644:名無しさん@ピンキー
09/12/01 22:43:24 m5jF2fpz
「うっ! 重い・・・のね、貴方は。 でも当然です、だって・・・」
「当然とは?」
「重いは思い、なのですよ。 貴方の思いは十分に知ってますから」 ウフフ

ウゥム
「・・・お前は賢い。 無学な俺では太刀打ちできんなぁ」
「いいえ、貴方は太刀打が上手なのですよ」 クスクス
「こら。 言葉で遊ぶな」
「うふふ、次は貴方の立派な太刀で、私のお腹を裂いてくださいね♪」 クスッ
「こいつぅ、もう許さんぞぉ。 成敗してくれるわ」 フフッ
ニュルニュル

「あぅっ。 ソコは擦るだけで・・・全身が痺れ・・・る・・・」
「ぬるぬるぅぅ。 割れ目は底までヌルヌルかぁ~!」
グィッ

「あっ熱い! 貴方のお宝が入り口にっ、くっ! ・・・まだ、痛いの」
「な、ならば指で」
にゅる

「ああぁ・・・奥は優しくして・・ください・ね。 ぽっ♪」
「あさぎぃ、お前のココは指でこんな気持ちいいのかぁっ」 ガバッ
「きゃぁぁ! ―あん♪」

ドサリ
「もぅ我慢できん。 いくぞ、アサギ!」 ハァハァ
「うふふ、貴方はせっかちなんですね。 嫌いになりますよ?」 フフフ
「あさぎぃ~嫌わないでくれ。 こんな素晴らしい女、離せるもんか」
「嘘・です・よ、うふふ♪ 私も貴方から離れたくないのですから」 クスッ
「よしっ、参るぞっ!」
ギュギュー

「くっ、苦しい。 苦しいけど・・・なにか、泣けるほど 嬉しい」 クスン
「あさぎぃぃぃ、アサギぃぃぃ!」 グイグイ
「さっ、裂けるっ。 身体が裂けてしまうっ。 アカガネ、強く抱いて!」
「もちろんだぁぁぁ!」
「ふあぁっ! あんっ。 ・・・くっ、くぅうぅっ! ひっ!」

ヒィ――ッ!

645:名無しさん@ピンキー
09/12/01 22:46:23 m5jF2fpz

 遠くで、歓声が聞こえた
 聞いたことも無いような、美しい歓声
 それでも、その声は僕の喉から空気を揺らして

 まるで―誰かと恋に堕ちたかのように、アサギは僕から離れていった・・・


 翌朝、僕は眼を覚ます
全身が汗ビッショリで、布団もかなり濡れていた。
枕元では蛇の目が、全裸の僕を食い入るように見つめていた
 流石に朝立ちした俺の傘を握っていたのには参ったが
彼は『俺は傘持ちだから役目を果たしてるだけだ』と、真っ赤な顔をして言った。

 僕は彼に抗議をしたが身体がだるかったし、儀式の一部らしいので我慢したよ。
 そして傘を握ったまま、しどろもどろに昨晩のことを話してくれたが
その辻褄の合わない内容に合点がいかなかった。
 いかないと言えば
彼は自分もアサギも逝ったと言うが、二人とも死んでないんだろ? 変なヤツ。

 やっと彼が僕の傘から手を離したので、急いで起きたが
腰がガクッと抜けてしまって立てなかった。
 彼にガシッと抱き起こしてもらい、下着から全部の服を着せられた
だが女の子じゃあるまいし、丁寧に扱われるのは・・・良かったよ、何故か。

646:名無しさん@ピンキー
09/12/01 22:48:46 m5jF2fpz

 彼等を街外れまで見送りに行ったが、全身がギシギシと痛い。
 尻の穴が中までヒリヒリして歩きにくい、下痢でもしたみたいだ
僕は、がに股でそーっと歩く。

 その時、彼が猫撫声で『夏目殿、手を繋いでもいいですか?』と
僕は黙って蛇の目と手を繋ぐと、彼は妙に赤くなって照れていた。

 僕は凄く疲れてた
まぁ全身で彼等に精気を与えたらしいので、しかたが無い。
 身体がふらつくので別れ道まで、僕はずっと彼と手を繋いで歩いた。
 途中で現れたニヤンコ先生にガキ呼ばわりされたが
おれは、何故か手を離したくないくて『うるさい』と追い払った。

 ・・・なんでだろ? おれの中に、まだアサギの意識が残っているのか?
 蛇の目が好ましく思える・・・まぁこんなのも悪くないよな、うん。

647:名無しさん@ピンキー
09/12/01 22:51:53 m5jF2fpz
 
「世話になったな、夏目」
「蛇の目さん、これからどうするんだ?」
「アサギを連れて里で待機する」
「そうか・・・」
(―待機? ああ、おれが呼んだら来るって言ってたな)

 僕は蛇の目の腰のひょうたんを撫でた
この中のアサギの病は峠を越えて、回復に向かってるらしい。
 彼はしんみりとしながら呟く
「深く気持ちよく眠っただけだよ」

 そして別れの時が来た
僕は歩いて去って行く彼と アサギのひょうたんに、手を振りながら声を掛ける
「 またな、アサギ。 またな、蛇の目さん」

「 ああ・・・ またな~夏目。 またお前の股な~~♪ 」


おわり

648:名無しさん@ピンキー
09/12/02 01:34:07 jilEQf0h
>>647
GJ!アサギ可愛いよアサギ

649:名無しさん@ピンキー
09/12/02 07:46:10 zRlrwBEw
>アサギ(CV:能登麻○子)
この前置きがあるだけで興奮度が段違いになる不思議

650:名無しさん@ピンキー
09/12/03 20:42:58 HS8NMt/C
その点夏目の声は自分の声で再生してるよ

651:名無しさん@ピンキー
09/12/04 19:16:08 mJ38FnuX
夏目可愛いぞ夏目

652:名無しさん@ピンキー
09/12/06 19:11:38 POK4qBlz
そげぶ

653:名無しさん@ピンキー
09/12/07 08:57:08 UNR3B2wi
谷尾崎×燕にフィーバーフィーバー

654:名無しさん@ピンキー
09/12/07 08:58:57 UNR3B2wi
ごめん、あげた…orz

655:名無しさん@ピンキー
09/12/07 16:24:13 x5SgIT68
>>653
それってお祭りの夜の事だろうけどHするの? どこまで?
俺の妄想は、誰かの返事があったら公表するんで誰か答えてちょ

656:名無しさん@ピンキー
09/12/07 19:21:03 UNR3B2wi
653だけど
Hあったら甘くて切なくていいな、オジサン×小娘かなり萌えだ

たった一度きりあの夜しか人間になれない時点でもうたまらなく美しくて儚い、それでいて寒色系の浴衣姿が似合う可憐だけど笑顔が可愛い女の子が迷子だなんて…オジサンほっとかないだろなーとか妄想

最近、燕萌えに陥ったから職人さんのありがたい可愛い夏燕の小説で毎日萌補充してる一市民より
今更ながら本気GJ!!ありがたいです

655さんの意見も是非とも聞きたい



657:名無しさん@ピンキー
09/12/07 19:32:56 UNR3B2wi
あ、燕萌えを語りすぎてどこまでやるか書き忘れた…orz

Hは最後までがいいかな
谷尾崎に静かなところで休もうかって手を引かれて暗い茂みの中で、オジサン我慢できないやって感じで半ば強引に浴衣剥ぎ取られてとか

けど、ピュアに燕が別れ際にキスするだけでも可愛いくていいよね
燕、浴衣姿マジで可愛いすぎる
一晩だけのシンデレラだよほんと


658:名無しさん@ピンキー
09/12/07 20:13:06 x5SgIT68
>>656-657
いいですなぁ、どうせ過疎ってるしSSにも反応が少ない状態なんでしっかり答えましょ
>寒色系の浴衣姿が似合う可憐だけど笑顔が可愛い女の子
よく見てるなぁ、夏目アイだといつもの着物にドテラを羽織った感じのヤボったい姿だったんで気がつかなかったよ
谷尾崎さん写真だと燕にピッタリ似合う青い浴衣だった。 ビックリ。

>オジサン我慢できない
そこだよなぁ、谷尾崎さんは初対面の夏目に燕の写真を見せる程、気さくで良い人っぽい
・そんな人がXXXしたがるのか? ・そもそも妻子は居るのか?
・燕は谷尾崎さんに何をどう説明して話したのか? ・谷尾崎さんはどこまで燕を理解したか?

エロ話を作るなら
・夏目友人帳としては、エロパロとはいえ良い役に強姦はまず無いし需要が少なさそう
・悪役なら暴行があるが、襲われたヒロインが助けを呼ぶと夏目が現れる可能性が高そう

>一晩だけのシンデレラ
やだーい、僕の(自分は夏目のつもりで)嫁にするんだぁ
毎日ニコニコする燕と暮らしたいんだよぉぉぉぉ。
その為に長々と理由も考えたんだし、シンデレラ燕は末永く幸せに暮らすべきだっ! ふぅ~

659:名無しさん@ピンキー
09/12/07 22:37:38 UNR3B2wi
おお!あなた様はもしや夏燕職人さん!ほんとGJでした!!

夏目、シンデレラの晴れ姿を生で見れなくて残念だぁ…作者さん最後は女の子としての喜びを燕に与えてくれて素敵だ
普段着、だいぶ重いですからね

>オジサン我慢できない
ここやっぱ無理矢理すぎですよねorz
自分が我慢と自重できてないの間違いでした。失礼しました…


・そんな人がXXXしたがるのか?
→XXXまではいかなくとも、純粋に可愛い女の子だなくらいは思ったんじゃないすかね

・そもそも妻子は居るのか?
→迷子の女の子を連れ添う余裕と気遣いのある方ですし、自分は妻子いるかと思います
ひとり参加ではなさげですよね

・燕は谷尾崎さんに何をどう説明して話したのか?
→迷子になってしまったから一緒にいてもいいか
浴衣を大切な人から頂いたお話しを幸せそうに
引っ越してしまうので最後の参加だから、記念に一緒にお写真していいか
連れ添いの方見つけました、ありがとう。
燕たんの必殺スマイルダッシュ

・谷尾崎さんはどこまで燕を理解したか?

→健気で可愛いだけど、何だか儚い不思議な女の子



強姦無理でしたw
燕は積極的な女の子だからどっちかというと燕から何かアクションしそうですよね。別れ際に握手くらいは絶対してそう
写真も若干、照れながら寄り添ってるよな…俯き加減が可愛いすぎる


とにかく夏目ー!シンデレラを大切にするんだぞ!
夏目とお祭りに行く燕もまたいいですな

660:名無しさん@ピンキー
09/12/07 22:51:06 x5SgIT68
>>659
そこまで妄想できるなら燕の話を自分で書いてもいいんじゃね?
ある意味、自分の理想が叶うよ
エロパロはどう書いても、原作に設定が似ただけのパラレルワールドなんだから 好きに書いて良いよ。

俺のほうは、実は谷尾崎燕となって幸せに暮らす話が有った。 が、ボツにしたよ
それはもう夏目友人帳じゃなったからさ

661:名無しさん@ピンキー
09/12/07 23:55:32 UNR3B2wi
そうですね、職人さんに甘えず自分で萌えを形にしてみますぜ!
勇気をありがとうございます
完成次第、投下しますのでしばしばお待ち頂ければ幸です

おぉ、職人さんの谷燕!てっきり夏燕一途かと
ボツがとても残念です…不謹慎ながらすげー読みたいと思いました
歳の差カポー萌
燕の笑顔に割烹着萌

662:名無しさん@ピンキー
09/12/08 23:35:56 4THtQzSw
期待はしないが作品を待ってる俺が保守

663:名無しさん@ピンキー
09/12/09 17:39:18 Kp/psKzV
燕作品なら何でもカモーン

664:名無しさん@ピンキー
09/12/09 21:50:37 ZecdyIUL
だがそろそろ夏タキも読みたいw

665:名無しさん@ピンキー
09/12/10 22:16:11 iBwxMLkE
拙者、柊ファンでござる

666:名無しさん@ピンキー
09/12/11 23:17:46 QvH76WmZ
こんにちは。あたしはカウガール。
AAとして成り上がるため、スレを巡る旅をしています。
    __
  ヽ|__|ノ    モォ
  ||‘‐‘||レ   _)_, ―‐ 、
  /(Y (ヽ_ /・ ヽ     ̄ヽ
  ∠_ゝ  ` ^ヽ ノ.::::::__( ノヽ
   _/ヽ      /ヽ ̄ ̄/ヽ
友人帳の第三期が待てないので、みなさんのSSを希望しますよ

667:名無しさん@ピンキー
09/12/12 22:22:10 U9FhEWdp
そろそろ投下が来るころ

668:名無しさん@ピンキー
09/12/14 19:33:31 edA+LtBB
保守あげ

669:名無しさん@ピンキー
09/12/14 21:23:07 /ZwS304k
第三期あるの?

670:名無しさん@ピンキー
09/12/15 21:42:06 xtQzHcHZ
時は江戸時代で夏目先祖が忍者で手裏剣に妖の名前が・・・w
若い頃妖怪に食われた腕は義手とかね。

671:名無しさん@ピンキー
09/12/15 22:58:53 00MaBuHr
その先祖が床に落ちていた、燕のヒナを巣に戻したとか

672:名無しさん@ピンキー
09/12/16 20:50:42 y89qrgc4
ジゴロな先祖は妖のせんびきを養殖していた、千匹



のはずだったが、999回はタダの恋だったとさ

673:名無しさん@ピンキー
09/12/18 20:59:18 ko8ckmgj
こいこい

674:名無しさん@ピンキー
09/12/19 20:05:44 TIXPoRMD
うむ、明日にでも頑張るよ

675:名無しさん@ピンキー
09/12/20 18:16:52 8iDzfA94
《日なたの燕》
燕(CV:柚木 りょ○香)、夏目が登場
ちょいエロ有り

676:名無しさん@ピンキー
09/12/20 18:20:50 8iDzfA94
《日なたの燕》

 ここは二階にある夏目の部屋
良く晴れてはいるが、冬が迫っていて窓の外は寒そうだ。

 燕が窓の傍に立つと、カーテンをあまり音を立てずに全開にした
窓辺にポカポカとした陽射しが注ぐ
彼女によってよく磨かれた窓ガラスのおかげだろう。

「夏目さま、良いお天気ですよ。 空がとても高く見えます」 ウフッ
 彼女は今、全身をセーラー服に包んでいた
とある委員長から譲り受けた中学時代の服だが、燕には寸法が合っている。

「ん? おまえは、空が高いと嬉しいのか?」
 夏目は食後の満腹感で、コタツに潜りゴロリと横になっていた
ニヤンコ先生は、どこかへ出かけて居ないようだ。

「ええ。 私の仲間達が忙しくも喜び飛び回る姿は、私にも嬉しいのです」
 彼女はスカートの裾を無邪気にひるがえし、クルリと振り返った。
 夏目からはスカートの中がヒラリと見える
制服の下の生足と、中学生のような白い下着に、彼は少々動揺したようだ。

「か、彼等は忙しいのかい?」
「はい、夕方から雨がきます。 親鳥たちはエサ集めに大変そうですよ」 クスクス
 彼女は子供のように笑いながら
みずからはコタツに入ることなく、横たわる夏目の頭元に座った。

677:名無しさん@ピンキー
09/12/20 18:22:44 8iDzfA94
「夏目さま、ミカンはいかがですか?」
「ああ、たのむよ」
 彼女はミカンの皮を、丁寧に白い筋まで取り除いてから
セッセと夏目の口元に運ぶ。
 彼は大きく口を開け、ミカンを燕の小さな指からほお張る
そして軽い感謝の言葉を囁いてから、彼女の腰に手を伸ばした。

「まぁ・・・夏目さまったら、もぅ」 クスッ
 燕の甘えた声
 彼はセーラー服の隙間に手を入れて、燕の肌をなにげなく撫でる
その細い腰回りや、柔らかな尻肉の手触りを楽しみながら呟く。
「おまえの肌は、冷たくて気持ち良いな」

 彼女は照れながらも、夏目に寄り添ったまま可愛ゆく無言で俯く
そして肌を触られるがままで、彼に対するいじらしい世話を続ける。

678:名無しさん@ピンキー
09/12/20 18:30:03 8iDzfA94
 彼はそんな燕のスカートを大きく捲ると
その下腹部を包む白い布に掌を進入させた
そして柔らかそうな女性の丘を、彼は直接さわさわと撫でる。

「あん・・・夏目さまぁ。 明るいのに恥ずかしい・・・です」
 その燕の表情は実に穏やか
まるで新妻が夫に甘えるかのような、幸せそうな雰囲気さえ漂わせて。

「燕は優しいな。 そんなだから付け込まれるんだぞ」
「はい、どうぞ。 私のアソコに付根まで押し込んで良いですよ」
「おまえ・・・エロいな」
「うふふ♪ お代官さまの、お仕込みで」
「そんな冗談まで勉強したのか?」
「はい。 夏目さまの興味が有りそうなことは自分も知りたいので、つい」

「ははっ、困ったヤッだ」
「うふふ、困ったやつめ」
 二人は笑いながら同時に抱きしめ合った
彼等の肌が、お日様の元に隠すとこなく照らされていく。

 そして日なたの燕は、身も心も 芯まで温かく包まれていった―




679:名無しさん@ピンキー
09/12/20 18:35:08 8iDzfA94
この話は《朝日の燕》の続きです
読んでない方はお先にこちらをどうぞ 月夜の燕>>581 朝日の燕>>602

 

680:名無しさん@ピンキー
09/12/21 09:40:42 +VJ02UlY
燕かわいいよ燕

681:名無しさん@ピンキー
09/12/22 23:51:20 Zjzxs31t
初めて来ました
夏タキ書いたんですが、需要ありますか?
長いです、7レス以上になるかと
エロありです

682:名無しさん@ピンキー
09/12/23 00:02:32 kf9YihGI
頭だけ投下しておきます。需要あったら続きます

―その壱―


「綺麗だなあ…」思わず口にした言葉にタキがため息混じりに答える。
「ほんとうに…」

二人(と一匹)は冬の海沿いを走るローカル線に揺られていた。雪こそ降っていないが、冷えた空気が足元に忍んでくる。
車窓は見渡す限り海で、澄んだ空気を透して陽光を反射し光る様がとても美しく、夏目もタキも飽きずに眺めている。

タキの祖父の遺した書物にどうやら夏目の祖母、レイコに関する(と思われる)記述があり、その場所へと向かう道中なのだ。

「…一匹とは何だ!この私を愛玩動物扱いするとは!」
ッゴン。
「心を読むな。あと公共の場で騒ぐのはマナー違反だぞ、ニャンコ先生」
「やっぱり可愛い~っ!我慢出来ない~っ!」
夏目に殴られたニャンコ先生は、タキに抱きしめられつつミカンなどもらっている。
アナウンスと僅かな乗客が終点に到着する事を知らせていた。
「…降りようか」

降りた駅のホームも人影は少なく、どことなく寂れた風の港町だった。
「さて、何から調べればいいんだろうな…」
「とりあえず宿に向かいましょう。海沿いの道を通って行くと祖父が書いていた場所も通る様なの」
ニャンコ先生を抱いたままのタキに促され、弱い陽射しに光る海の方へと向かうとコートの首筋をさらうように冷たい風がふいてくる。
「やっぱり家の方より寒いなあ…」
「移動時間もかなりかかったものね。…何だか誰もいないみたいよ、寒いからかしら」
歩きながら話を聞けそうな相手(タキは人、夏目は妖)を探しているのだが一向に誰とも出会わないのは何故だろう。小一時間も歩くと二人とも寒さで気分も重くなってきた。

「…っつ!」首筋に何かが刺さったようなちくりとした痛みが走る。
「どうしたの?夏目君」
痛みはすぐに消え、手で触れても皮膚には何の異常もないようだった。
「いや、なんでもない。それよりタキ、冷えてきたし今日の所はもう宿に行かないか?遠くまで付き合って貰ったのに風邪をひかせる訳にはいかないよ」
「そんな事構わないけれど…確かに寒いわね。明日は晴れるようだし、改めてにしましょうか」
「今日の宿は食事は美味いんだろうな!獲れたてピチピチの刺身か?」
途端に張り切るニャンコ先生の言葉に笑いながら、こぢんまりとした宿の門をくぐる。


683:名無しさん@ピンキー
09/12/23 00:03:58 kf9YihGI
―その弐―

「ようこそいらっしゃいました。時期外れでして賑わってはございませんが、お部屋と食事、温泉はゆったりとお楽しみいただけるようになっております。どうぞごゆっくり」
仲居さんに案内された部屋は広く、やはり窓から海が見渡せるようになっていた。部屋の中は暖かい。

洗面所の鏡で首筋を確認したが何ともなかった。
「…気のせいか。ところでタキ。聞きたいんだけれど」
「何かしら?」
「どうして君の荷物もここにあるんだ?」
「だって同じ部屋だもの」「…まさか一部屋しか予約しなかった、とか…」
「私達まだ高校生よ?バイトもしていないのに一人一部屋なんて贅沢出来ないわ」
夏目の顔がさーっと青くなる。「宿の人に言ってもう一部屋用意してもらってくる!」
「夏目君ダメよ!私余分のお金なんて用意してないもの!」
それは夏目も同じだ、同じだが。
「…タキは同じ部屋で構わないのか?…その…」
「ふん、お前の様なモヤシを警戒する女などいるものか」
「モヤシとは何だ!モヤシとは!ニャンコ先生の分の刺身はないからな!」
「何だとっ!モヤシのくせに私の美味いものを奪う気かっ!」
タキがクスクス笑いだし、「…はっ!」我にかえった夏目はパンチを繰り出してくる先生のでかい頭を押さえつつ、もう一度聞いた。
「その…タキは本当におれと同じ部屋でいいのか?男と一緒じゃ気をつかうだろう?」
「猫ちゃんも一緒だし、その方が楽しいと思うわ」笑顔で言う。「男の子と同じ部屋なんて初めてだから緊張するけれど、夏目君なら平気よ」
タキがいいと言うのに、これ以上反論する言葉も宿代も持ち合わせてはいない夏目だった。
「なら…悪いけど一緒の部屋に泊まらせてもらうよ。ニャンコ先生いびきかくなよ」ささやかな仕返しをする。

露天風呂を堪能(先生と一緒に入りたいと言うタキをなんとか説得)した後は、海の幸たっぷりの夕食(夏目と先生で刺身他の取り合いバトルが勃発するもタキが刺身を分けてくれ和解、酒を寄こせと騒ぐニャンコ先生をなだめ)、グッタリした二人は早めに寝ることにした。

『(…布団がくっついている!)』夏目もタキも何となく赤面してしまう。
「せ、先生の寝相が悪いから間空けるよ」
「何だとっ!高貴な私のねぞっ」先生の口をふさぎ夏目は布団を入り口近くまで寄せる。気恥ずかしさでうつむいたままの二人は「…おやすみなさい」「…おやすみ」言葉少なに布団に入った。


684:名無しさん@ピンキー
09/12/23 00:05:27 kf9YihGI
―その参―

夜半、タキはふと目を覚ました。
「(何かしら…体が重い…?)」頬にさらりと何かが触れる。闇に慣れてきた目を凝らすと、息がかかる程間近に夏目の顔があった。「(夏目君!?…何この状況?)」
障子越しに差す月明かりが夏目の整った顔をぼんやりと照らし、瞳が銀色にきらめく。思わず見惚れていると、ふいに夏目の唇が首筋に触れた。そのまま胸元の方へ舌でなぞられる。浴衣の襟がはだけられようとする―
「きゃあああっ!」
タキは思いっきり夏目の顔面を殴ってしまった。拳が痛い。
「うう…痛ってぇ…何だ…?ニャンコ先生か…?」
顔を押さえたままの夏目が身を起こす。指の隙間からのぞく瞳はいつもの色だった。
「夏目君、ごっ、ごめん!つい条件反射でっ…」
「え?今オレを殴ったのはタキ?」
やっと夏目は現在の状況に気づいた。
すなわち、夜中に女性の布団しかも腰の上に馬乗り→女性の浴衣の胸元がはだけている→殴られた→「(オレはタキに何をしようとしたんだああああ!)ごめん!」とびすさるようにタキの布団から離れたところに、
「モヤシのくせに一人前に夜這いでもかけようとして失敗したのか」
ニャンコ先生から含み笑いの突っ込みが入る。
『よばっ…!』
「(そ、そんな、夏目君がまさか…)」
先程の唇の感触が甦り、タキは自分が赤くなるのがわかった。
「そんなわけないだろっ!」
そっと伺うと、タキの色白の頬が紅潮しているのが月明かりの下でも見てとれた。その俯き加減の顔も胸元を押さえる手も綺麗で、夏目はしばし見つめてしまう。

「ん?夏目、お前何をつけている?それ、そのわき腹の辺りだ」
「え?」とりあえず電気を点け、タキには背を向け浴衣の前を広げて見てみると…あった。わき腹というか腰というか足の付け根近くというか、墨で書いたような黒々とした文字が見える。
「なんだ?「精」?」
「何かあるの?」タキも心配した声をかけてくる。
「ああ、腰の辺りに何だか字が書いてある」
「それって…私の時みたい…まさか」
『妖?』
「…いつだ?…」


突然、部屋の中に風が渦巻いた。
「うわっ…!」「きゃ…!」
琴の音が聞こえる。
「私めの仕業でございます、よもやその呪がお読みになれるとは」


685:名無しさん@ピンキー
09/12/23 10:20:12 kf9YihGI
―その四―


風がおさまった部屋の隅に座っていたのは、艶々と銀色の髪をなびかせた女だった。
「むう、妖か…?どこから入った?」
「そのお声は斑様ですね…。お初にお目にかかります、明石と申します。海辺からずっとそちらの方についてきておりました」
「海辺から…?あの時か!」
首筋の痛みを思い出す。
「おい先生…用心棒はどうなっているんだ…?」
「邪気が感じられなかったのだ、私だって暇を持て余しているわけではないっ」
「まあまあ、夏目君も猫ちゃんも、まずは何が目的なのか教えてもらいましょう」
タキが言う。そのままでは彼女に明石は見えないので、部屋に広げた紙の上に陣を描いたのだ。
「夏目!?もしやあなた様は夏目レイコ様ですか?ああそのお顔は確かに夏目様の…私めはなんと恐れ多い方に呪を!知らぬとはいえ大変失礼致しました!」
「いや、待ってくれ明石、夏目レイコは祖母なんだ。それはまた説明するから、まずはこの字が何なのか教えてくれないか?」
「ああ、そうでございますね…」

「それは私めの呪でございます。人の男に吹き込み、精気を吸って放たれる事で新しい力を得るモノです」「これは消せないのか?」「一度吹き込んだ呪は、放つ以外に私にも消す術はないのです」
「その、放つっていうのは具体的にどうするんだ?」「人の女と契っていただきます」
「契る?」
「馬鹿め、そんなことも知らんのか。情を交わすのだ」
「…もっと分からないんだが」
「性交だ、性交。お前は本当に無知だな」
『せ、せいっ…!』
夏目もタキも思わず声をあげてしまった。
「人の女の中に放たれることで呪は新しい力を持って生まれます。普段であれば夏場のもっと人が多い時期に当たるはずなのですが、今年は何故か今頃に…仕方なく海辺で人の男女が通りかかるのを待っていたところ、強い妖気にひかれまして、それが夏目様だったという訳です」
「…明石、他に方法はないのか?」
「ございません。ですが、夏目様。そちらの方もいらっしゃいますし容易いことと思われますが」
明石の目線の先にはタキがいる。夏目は彼女を見ることすら出来ない。
「いや…彼女は…試しに聞くけれど、このままにしておくとどうなるんだ?」
「呪は早く新しい力を得たいが為に、宿主を意識を奪って手当たり次第に女を襲いましょう」
「…なるほど。さっきの夜這いはこれが原因か。夏目、疑いが晴れて良かったな」
『(なんだってー!)』二人にずーんっと逃げ場のない状況がのしかかった。
呪を消すには女性と契らなければならない、このままでは手当たり次第女性を襲う―


686:名無しさん@ピンキー
09/12/23 10:25:12 kf9YihGI
―その伍―

「ニャンコ先生!何か他に方法を知らないか?!」
「知るものか。タキに頼めばいいだろうが」
「…っ!そんな事頼めるわけがないだろうっ!」
祖母の事が知りたくて遠くまで付き合って貰ったうえに、呪いを解きたいから身を任せてくれなどと勝手な言い分だ。
それに、タキだって普通の女の子で、最初はちゃんとしかるべき手順を踏んで好きな人と、と思うのが当然だろう。
「(おれは一体どうすれば…)そうだ!ヒノエ!ヒノエなら何か分かるかもしれない」
顔面蒼白で焦りまくる夏目の手を誰かが握った。
「夏目君、私に手伝わせて頂戴」
タキの顔が間近にある。頬はまだ赤いが、そのまっすぐな眼差しで夏目は自分が落ち着くのがわかった。
「タキ…でもそれは…それはできない」
「こんな遠くまで付き合わせて、しかも傷物にしましたじゃ、タキのご両親にも藤原さん達にも申し訳が立たない。おれ一人で何とかするから、タキは帰るんだ」
「いいえ、私にやらせて。夏目君は私を呪いから救ってくれた。あの時、誰も巻き込みたくなくて人から遠ざかっていた私から、離れずに一緒にいてくれたわ」
「もし呪いが解けていなかったとしても、それだけでもう救われていたの。だから、今度は私の番よ。だから手伝わせて、お願い」
「…でも…それでも」
「夏目君」
頬を染め、瞳はまっすぐに夏目を見つめたまま。

―頷くことしか、出来なかった。

「それでは私はどこかで待たせていただきます。ささやかですが酒宴でもいかがですか?斑様」
「ほう、酒があるのか。美味いつまみも用意しろ」

妖同士で盛り上がっている二人を、夏目は部屋の外へ連れ出す。
「先生、明石、頼みがあるんだ」
「頼みだと?私は高いぞ」「いや、あの…どうすればいいのか…その…教えて欲しいというか…」
「モヤシはやっぱりモヤシだな。契り方もわからんのか」先生はニヤリと笑う。心なしか下品に見えるのは気のせいだろうか。
「…いや、もういっそのこと、妖の姿で助言してくれないか!そうすればタキには見えがっ…痛ってぇぇ!」
「高貴な私に覗きをしろというのかアホウ!ふざけるな!自分で考えろ!行くぞ明石!」
あごに頭突きをくらってしゃがみ込んでいる夏目に、明石がそっと囁いていく。
「ご心配なく、夏目様。私の呪は百戦錬磨でございますよ。する事は自然とお分かりいただけるでしょう」
暗がりに艶やかな笑みを残して、明石はニャンコ先生の後を追っていってしまった。
「…するしか、ないな」
立ち上がった夏目は、部屋の襖を静かに開けた。

687:名無しさん@ピンキー
09/12/23 10:27:27 kf9YihGI
―その禄―

電気が消され、部屋はまた窓からの月光だけで蒼白く照らされている。

「…タキ」
「ここにいるわ」
窓際の布団の上に、きちんと正座した輪郭が見てとれた。
ゆっくりと近づき、少し離れた畳の上に座ると、タキが口を開いた。
「…さっき、言わなかったことがあるの」
「…うん」
「こんな状況で伝えるのはとても不本意なんだけれど。それに、卑怯なことに思えて。でもやっぱり言わせてね、答えはいらないから」
「…うん」
「私、夏目君が好き。友人としてではなくて、とても大切なの。一緒に貴方が見る世界を見たいの」

夏目は声が出なかった。瞬きすら出来なかった。

「…誤解はしないでね。取り引きをしようとは思わないから。ただ伝えておきたかっただけなの」
微かに、タキの笑顔が見えた。
「…タキ、おれ」
今なら伝えてもいいのだろうか。
いや―伝えたい。
「おれも…同じ様に想っていたんだ、タキ。…でもおれなんかが誰かを愛せるのか、これが真実(ほんとう)なのかもわからなかった」
「相手に迷惑をかけるだけだ、そんな感情を持つこと自体がおこがましいような気がしたんだ」
「それに…伝え方も言葉も知らなかった、伝えていいのかすらも」
顔を上げるとタキのあのまっすぐな瞳が夏目を見ていた。
すう、と息をする。

「…ありがとう、やっとわかった。好きだよ、タキ。傍にいてほしい。君の存在を感じていたい」
やっと伝えられた。想いを伝えたい相手に、まっすぐに。

―涙がこぼれる。二人の瞳から。

二人は静かに近づき、タキの右手が夏目の左手に、夏目の右手がタキの左手に重なり、そっと唇を合わせた。
始めは静かに、徐々に貪欲にお互いの唇を求める。舌が柔らかく絡み合い、息が弾んでくるのがわかった。
夏目は唇を離し、タキの頬にそっと右手で触れ顔を上げさせると、首筋に舌を這わせる。
「ふ…」タキの唇から声が漏れ、肌が上気しているのが感じられた。そのまま舌と左手で浴衣の胸元を開くと、白く滑らかな隆起が露になる。
胸の大きさなど夏目にはわかるはずもないが、両手で包むようにして弾力と手触りを確かめた。白い中に淡い紅色の部分に触れると、既に固く敏感になっているようだ。
「はっ…あ…」夏目の指先の動きに反応して、タキの体が震える。
もう片方は口に含み舌で転がすように味わう。
「…んっ…ふぁっ…あっ」しばらく我慢していた様子だったが、こらえきれずに声をあげ始めると一層感度が上がりタキは身をよじらせる。


688:名無しさん@ピンキー
09/12/23 10:29:13 kf9YihGI
―その七―

「んっ…な…なつめくんっ…」
快感と恥ずかしさが入り混じっているのだろう、タキの頬が紅潮していく。

夏目はタキの首と腰に腕をまわし布団に押し倒した。露な胸が月明かりに仄白く光る。
邪魔な帯をゆっくりと解き、浴衣を全て脱がせ、恥ずかしがるタキを見つめる。
「タキ、とても綺麗だよ」「夏目君…」
「貴志でいいよ、透」
「…たかっ…あっ」
みなまで言わせず、腰骨から内股に舌を這わせつつ下着を下ろして足を開かせる。夏目は自分の手際よさが信じられなかったが、
「(…これが百戦錬磨か)」心の中で苦笑する。

「やっ…」
タキの抵抗は微かだった。淡い陰影に縁取られた部分は、既にしっとりと濡れている。そっと指で開き、舌でなぞった。
「ああんっ」
ぞくぞくするような良い声だ。
そのまま優しく、時に転がすように、吸い付くようにとじっくりと舌で愛撫すると蜜が溢れだしてくる。
「んっ…やっ…」
「あっ…あん」
「はあっ…んっ」
タキはこらえることも忘れて声をあげ身を震わせる。その反応で夏目は自身がよりたかぶっていくのを感じていた。

「透…君が欲しいよ…いいかい?」
「うんっ…貴志君っ…」
こんな時でも夏目は優しい、快感にのまれながらもタキはそう思う。

ぐっと衝撃があった。
「…んんっ!」
思わぬ痛みに声をあげると「透、大丈夫?」
案じる瞳が見つめていた。月光を映して煌めく。
「(貴志君、綺麗…)…ゆっくりなら、大丈夫…」
微笑んで頷くと、夏目は静かに動き始める。
しばらくは痛みをこらえている様子だったタキも、中が馴染んできたのか、夏目の動きに合わせて息を弾ませ声をあげる。
「あんっ!あんっ!はっ!あんっ」
繋がった部分は溢れ出るものでたっぷりと濡れて、はしたない音をたてている。「貴志く…あっ…私っ…もうっ…はあんっ」
タキが夏目の背に腕を絡め抱きついきて耳元で喘ぐ。その息遣いと柔らかな胸が密着した感触で、夏目ももう限界だった。

「透っ」
「貴志君っ」
お互いに叫ぶと、果てた。

二人は月明かりの中抱き合うように寄り添っているが、気恥ずかしさで目は合わせられない。
「透…ありがとう。君が好きだよ、愛してる」
臆面もなく言うのが夏目らしいが、タキも負けてはいない。
「貴志君!文字!消えてるわ!良かった…」

こういう時でも女性の方が現実的だな、と夏目は息をはく。

これから二人で歩んで行くのだろうか―
おれは透の存在とこの想いを抱き締めて、優しい人達に伝えられるだろうか―

「大丈夫よ」

いつか―そう遠くない未来に。
きっと。

689:名無しさん@ピンキー
09/12/23 10:30:01 kf9YihGI
投下しちゃいました
目障りだったらすみません…

690:名無しさん@ピンキー
09/12/23 18:51:40 Sfbrgyoo
いやいやGJなんだぜ。
でも、sageような。

691:名無しさん@ピンキー
09/12/23 20:45:06 PdyjbcWM
>>689 GJ!
友人帳のふいんきを壊さずに話を進めてあって良かったお

この作品の言いたいポイントはここか?
>「男の子と同じ部屋なんて初めてだから緊張するけれど、夏目君なら平気よ」
タキ可愛いよタキぃぃ!

んだから ここの会話なり、仕草をもっと厚くして欲しかったっス

692:名無しさん@ピンキー
09/12/23 20:46:35 PdyjbcWM
>でも、sageような
スマン ><;

693:名無しさん@ピンキー
09/12/23 23:12:15 kf9YihGI
>>690
レスありがとうございます、嬉しいです
sage忘れてました、スミマセン

>>691
その部分の描写、余計な気がして(その禄の告白シーンの印象が強くなるかと思って)推敲段階で削ってました。
お気に召さないかもしれませんが、推敲前投下してみますね

694:名無しさん@ピンキー
09/12/23 23:14:04 kf9YihGI
―その弐―(推敲前・タキ描写多いです)
最後、タキがちょっと「あかく~」の国府化してます


「ようこそいらっしゃいました。時期外れでして賑わってはございませんが、お部屋と食事、温泉はゆったりとお楽しみいただけるようになっております。どうぞごゆっくり」
仲居さんに案内された部屋は広く、やはり窓から海が見渡せるようになっていた。部屋の中は暖かい。

先生はさっそく座卓の上の茶菓子に手を伸ばし、タキにお茶を入れてもらっている。
「夏目君!大変!」
タキが突然声をあげた。
「どうした!?」
「テレビがあるわ!100円入れないと動かないタイプよ!見なくちゃ!」
「…そ、そうか…」
宿に到着してから、タキの様子が何となく変だ。そわそわと先生に話しかけているかと思えば、ふと俯いて黙る。
「(ずっと、人と話さない様にしていたんだよな…旅行でも寂しかったのかもしれないな)」
夏目もはしゃぎたくなる気持ちはよく理解出来る。

テレビをつけようとしているタキを見ながら、洗面所の鏡で首筋を確認したが何ともなかった。
「…気のせいか。ところでタキ。聞きたいんだけれど」
「何かしら?」
「どうして君の荷物もここにあるんだ?」
タキが答えるまで少し間があった。見ると僅かに頬が赤い。
「…だって同じ部屋だもの」
「…まさか一部屋しか予約しなかった、とか…」
「私達まだ高校生よ?バイトもしていないのに一人一部屋なんて贅沢出来ないわ」
夏目の顔がさーっと青くなる。「宿の人に言ってもう一部屋用意してもらってくる!」
「夏目君ダメよ!私余分のお金なんて用意してないもの!」
それは夏目も同じだ、同じだが。
「…タキは同じ部屋で構わないのか?…その…」
「ふん、お前の様なモヤシを警戒する女などいるものか」
「モヤシとは何だ!モヤシとは!ニャンコ先生の分の刺身はないからな!」
「何だとっ!モヤシのくせに私の美味いものを奪う気かっ!」
タキがクスクス笑いだし、「…はっ!」我にかえった夏目はパンチを繰り出してくる先生のでかい頭を押さえつつ、もう一度聞いた。
「その…タキは本当におれと同じ部屋でいいのか?男と一緒じゃ気をつかうだろう?」
どことなく硬かった表情がほぐれ、ふわりとした笑顔になる。
「猫ちゃんも一緒だし、その方が楽しいと思うわ」
また僅かに頬を染め、微かな上目遣いで続ける。
午後の陽射しにタキの柔らかな輪郭が淡く溶け、その儚い美しさから夏目は目がそらせない。

「男の子と同じ部屋なんて初めてだから緊張するけれど、夏目君なら平気よ」
また微笑んで、でもはにかむように言う。

タキがいいと言うのに、これ以上反論する言葉も宿代も持ち合わせてはいない夏目だった。
「なら…悪いけど一緒の部屋に泊まらせてもらうよ。ニャンコ先生いびきかくなよ」ささやかな仕返しをする。

露天風呂を堪能(先生と一緒に入りたいと言うタキをなんとか説得)した後は、海の幸たっぷりの夕食(夏目と先生で刺身他の取り合いバトルが勃発するもタキが刺身を分けてくれ和解、酒を寄こせと騒ぐニャンコ先生をなだめ)、グッタリした二人は早めに寝ることにした。

『(…布団がくっついている!)』夏目もタキも何となく赤面してしまう。
「せ、先生の寝相が悪いから間空けるよ」
「え、ええ…」
「何だとっ!高貴な私のねぞっ」先生の口をふさぎ夏目は布団を入り口近くまで寄せる。気恥ずかしさでうつむいたままの二人は「…おやすみなさい」「…おやすみ」言葉少なに布団に入った。
『(…眠れるだろうか…)』夏目もタキも、心臓が耳元にあるかのように感じていた。

「(…今すぐそこに夏目君が…私…ああだめよ、余計眠れなくなるじゃない!考えちゃだめ。それに猫ちゃんだっているし…)」
「(ああ!つるふか猫ちゃんを抱いて眠りたいっ!)」
「(夏目君…もう眠ったかしら…はっ!寝返りをうてば夏目君の寝顔がすぐそこに?!)」
夏目はいつの間にか寝入った様で、微かな寝息が聞こえる。
「(…私ひとりで緊張し過ぎよ、眠らなくちゃ)」
タキもそっと眼を閉じた。

695:691
09/12/24 00:52:50 zgjyyu0U
>>694 GJ!
やはり女の子の描写が増えるというのはイイッす
確かに作者さんの思うとうり、文章を削ったり入れたりする判断は難しいですお

さて、仲良くなったことだしセカンドインパクトも期待してるっスよ

696:名無しさん@ピンキー
09/12/24 14:15:14 xVQU5fvj
夏タキ投下した者です

続きというかおまけというかも投下しておきます
エロなしです、ごめんなさい。1レスです


エロは時間かかるんで、書けたらまた来ます
失礼しました~

697:名無しさん@ピンキー
09/12/24 14:22:17 xVQU5fvj
―その八―(おまけ)


淡く射し込む朝日で、夏目は目が覚めた。隣にはタキがまだ眠っている。
「(…あったかい)」
人の温もりとはこういうものなのか―静かに微笑み、タキの柔らかな髪をそっと撫でた。

「やっと起きたか。ふん、なんだその弛んだ顔は」
「まあまあ斑様、夏目様もお疲れでございましょう」
妖二人が枕元にいた。
「…いっ、何時からそこにっ!」
慌てて起き上がると、布団がずれたせいかタキも目覚める。
「…夏目君?…おはよう…っきゃあ!」
座るニャンコ先生と明石を見つけ、タキの顔が見る間に朱に染まる。
思わずタキを後ろに庇い、夏目は言った。
「…人の寝顔を黙って眺めてるなんて、ニャンコのくせに悪趣味だぞ」
精一杯の照れ隠しだ。
「なっ…!高貴な私にむかって悪趣味とはなんだ悪趣味とは!それにニャンコではないといつも言っておるだろうが!」
怒る先生と明石を追い出し、夏目とタキは身支度を整える。何となく気恥ずかしくて、まだお互い目が合わせられない。
タキを気遣って、夏目は障子の向こうに移動した。
「…ふぅ。」
微かにため息をつく。どんな顔をして話したらいいのか全然わからない。
何気なく外を眺めて、着替えの手が止まった。


「(…やっぱり夏目君て優しい)」
移動した夏目を目で追って、タキは思う。
昨夜の事が蘇り、タキは着替えつつも自分の体に目がいってしまう。
「(ここを夏目君の唇が…)」
「(手があんなに優しく…)」
「(あ…ここは…は、恥ずかしいっ)」
真っ赤になりながら着替えを終えると、障子の向こうで待っていてくれた夏目が声をかけてくる。
「タキ、こっちに」
熱い頬をぺちぺちと叩きながら近づくと、
「…海が、綺麗なんだ。すごく」
タキは息をのむ。澄んだ冬の大気を透して陽の光は海に降り注ぎ、小さな波の表面が揺れて輝く。きらきら、きらきらと。
「…きれいね、とても。とても」
この景色を自分に見せようと呼んでくれたことがただ嬉しかった。
「…タキ、ありがとう」
夏目が呟き、ふと指先が触れ合う。
夏目の顔が少し赤く見えるのは朝日のせいだけではないだろう。
自然に笑みがこぼれてくる。なんだか、すごくすごく嬉しい。
「どういたしまして」
顔を見合わせ、クスクスと笑いあう。


698:名無しさん@ピンキー
09/12/24 14:26:37 xVQU5fvj
と思いきや2レスでした…ごめんなさい

―その九(おまけ続き)―


「夏目、飯が来たぞ!私の分もちゃんとあるんだろうな!」

騒がしく入って来た先生をなだめ、朝食をとる。
夏目から一夜干し、タキから卵焼きをせしめた(口止め料?)先生は、満足げに日向ぼっこなどして、タキに撫でられている。

隅に座していた明石がすう、と夏目の傍に寄ると、
「夏目様、この度は本当にありがとうございました。無事、呪も新しい力を得る事ができました」
深々と頭を下げた。
「つきましては、私めの名前、友人帳に差し上げたいと存じます」
「いや、いらないよ。お前を従えるつもりは無いし、どちらかと言えば名前を全て返してしまいたいくらいだし」
夏目はさらりと答える。妖を物の様に使いたくはない。祖母もそんなつもりで友人帳を作ったのではないのだから。
「…何か御礼をしたかったのですが」
「…ならこれからは、お前の呪で誰かが幸せになるような使い方をしてくれないか」
望まぬことで涙する人がいないように。
「…かしこまりました。夏目様は本当にお優しい。では私めはそろそろ失礼いたします。帰路、お気をつけてくださいませ」
艶々と笑った明石は、微かな琴の音とともに消えた。
「お土産でも買って、帰ろうか」
荷物をまとめ、宿の人達に見送られながらまた海沿いの道を駅へと辿る。
風は少しあるが、きらきらと輝く海を背に。

僅かに後ろを歩くタキは、両手いっぱいに紙袋やら何やら下げている。
「(お土産、色々選んでたしな)」その姿が可愛らしくて思い出し笑いをしてしまう。
「(こういう時はきっと男が荷物を持つんだろうな…言ってみようか)」
意を決して声をかける。
「…タキ、少し持とうか」
その声で海を見ていたタキは夏目を見、花が咲く様に笑った。
「ありがとう。でも大丈夫。夏目君もお土産、たくさんあるもの」
夏目の両手もタキと同じ状態だ。
「(…本当は夏目君と手を繋いでみたかったんだけれど)」
きっと夏目は照れながらも手を出してくれるだろう。
でもそれをからかう相手がいる時に言うことで、優しい夏目を困らせるのは嫌で、言えなかった。
だから代わりにタキは言った。
「…また、またいつか来られるといいなあ」
もちろん、一緒に。
夏目は少し驚いた顔をした後、タキを見て笑った。
「そうだね、また一緒に」タキも驚いた顔になり、そして二人で笑った。
先生は欠伸をしている。


今度は暖かい春の日に来よう。
お土産は一つだけにして、手を繋いで君と歩こう。
並んで。

どこまでも。


699:名無しさん@ピンキー
09/12/24 21:08:32 x5wnV+C7
gj!
タキかわいいよタキ

700:名無しさん@ピンキー
09/12/25 12:38:22 VWastiAS
>>696-698 GJ!
タキは人気ものだから書くのは難しいだろうけど、次作をまったりと待ってますね

701:名無しさん@ピンキー
09/12/25 15:16:18 7I7uu4Dc
>>699
ありがとうございます!

>>700
ありがとうございます!クリスマスなんで頑張って書きました。

5レスあります。
最後ちょいエロで止めてますが、続きエロで書いた方が需要あるでしょうか?

とりあえず暇がなくなってしまったので途中ですが投下していきます
年明けには続き持ってきます!ごめんなさい

702:名無しさん@ピンキー
09/12/25 15:17:24 7I7uu4Dc
夏タキ クリスマスバージョンです

―その壱―

「…なんて言ったらいいんだ?」
夏目は通学途中、いや昨夜から困惑し続けていた。

昨日は久しぶりに早く帰った滋さんと塔子さん、夏目とニャンコ先生の4人で食卓を囲んだ。
「明日はクリスマスねえ」
少女のようにウキウキとした塔子が言う。
「ああ、そうだな。ケーキは買ってこようか?それとも作るのか?」
「(クリスマスを誰かと祝えるなんて、初めてだなあ…)」
夏目も塔子のウキウキが移ったような気分になる。
「私ね、とても良い考えがあるの。ふふ、滋さんも貴志君も驚くと思うわ」
「うん?」
「はい」
一息ついて塔子が発した言葉に、夏目は凍り付いた。
「うふふ、貴志君のね、彼女さんも呼ぶの!私張り切ってごちそう作るから♪もちろんケーキも手作りよ!」
「…ほう。貴志、彼女がいるとは初耳だぞ」
滋の目がキラーンと光る。「いや、あの、何かの勘違いじゃないですかっ?」
焦る夏目に塔子が追い打ちをかける。
「貴志君、この間お友達と一泊旅行にいったでしょ?北本君と西村君とだって言っていたけど、駅でさよならしてたの、女の子だったの!」
「お買い物の時にちょっと駅の近くのお店に行ったら偶然!おしとやかそうでとっても可愛らしいお嬢さんだったわ♪」
「(見られていたのかっ…しかも塔子さんにっ!)」
夏目は食卓に突っ伏したい気持ちになった。
「貴志、彼女なのか?相手のご両親はちゃんと知っているのか?名前は何ていうんだ?」
見られていてはさすがに誤魔化しようがない。
「…多軌 透さんっていいます。彼女というか、何というか…」
「きちんと付き合うつもりがあるのなら、多軌さんのご両親に了解をとってご招待しなさい」
叱られるのを覚悟していたが、続く滋の言葉が夏目は素直に嬉しかった。
「隠したい気持ちもわかるが、ちゃんと紹介してほしいんだ、貴志」
「ここは君の家で私達は家族で、君が好きになった相手には、私達も会いたいよ」
「そうよ、貴志君。遠慮なく連れて来て頂戴」
優しい人達。あたたかな笑顔。
「…はい。明日、聞いてみます」

そう言ったはいいが、
「…なんて言おう…ニャンコ先生!なんて言えばいいんだ!?」
「知るかアホウが」
混乱する夏目をジロリと一瞥し、先生は眠ってしまう。
「タキのクラスに行って呼び出す…とか?…おれには無理だ…」
「うう…とりあえず寝る…」
明け方まで悩んだ挙げ句、何一つ思いつかなかった自分が、夏目は情けない。
「…学校に行って、後はどうにかするしかないか…」
グッタリと疲れている夏目とは正反対に、旗でも降りそうな勢いの塔子さんに送り出され、学校へ向かう。「今日は終業式だったな…」
ふう、と吐く息が白い。
「(藤原さんの所に来たのも冬だったな…)」
タキはどんな顔をするだろう。もう家族や他の誰かとの予定があるかもしれない。
でも、もし来てくれたなら滋も塔子も心から喜んでくれるだろう。
優しいあの人達に少し恩返しが出来るような気がした。
「(…よし!)」
気合いを入れた瞬間、
「…夏目君、おはよう」
「うわっ!」



703:名無しさん@ピンキー
09/12/25 15:18:17 7I7uu4Dc
―その弐―

タキがいた。夏目の心臓がバクバク鳴っている。
「(び…びっくりした…)」
「どうしたの?そんなに驚いて。通学路で会うなんて珍しいわね」
「あ、ああ…ちょっと考え事をしていて」
タキの手が頬に触れる。ふわり、と良い香りがして夏目はふと酔ったような気分になった。
「隈が出来てるわ。何かあったの?」
心配そうな不安気な顔。
「…タキは、今日、終業式の後に何か予定があるかい?」すらすらと出てくる言葉に夏目は驚いていた。

「特に何もないけれど」
「(やっぱり何かあったのかしら…寝不足みたいだし。妖関係?)」
タキは、まさか夏目の自宅に招待されるなどと思ってもいない為、答えた後に考え込んでいた。
「…良かったら今夜家で一緒に食事しないか?藤原さん達に紹介したいんだ」
夏目の言葉に耳を疑う。
「…ええーーーっ!」
「この間の旅行、改札前で別れる所を塔子さんに目撃されてた様なんだ。彼女なら連れて来いって」
タキは自分が耳まで赤くなるのがわかった。心臓が跳ね上がる。
「(か、彼女?!夏目君そう言った!?…どうしよう、駄目、恥ずかしくて声がでなくなりそうっ)」
「…タキが嫌なら無理にではないから」
夏目の声がほんの少し寂しそうになり、タキは彼を抱きしめた衝動にかられる。
「(私、嬉しいんだ。夏目君が好きでたまらないんだ)」
「ありがとう、とても光栄よ。ぜひご一緒させて頂戴」
一番の笑顔で言えたと思う、顔が赤いのはきっと気づかれたけれど。

一度帰宅してから待ち合わせることになった。
「おーい夏目ー全部終わったぞー」
西村、北本に起こされて一緒に学校を出る。
「お前、今日もずっと寝てたなあ。記録更新だぞ」
「何か悩んでるなら言えよ?お前水臭いんだからな」
夏目は微笑む。
「…ああ、ちゃんと言うよ。今日は単に寝不足なんだ」
「ならいいけどさ。よし、冬休みは遊ぶぞーっ!カラオケも行くし忘年会も新年会もあるからなっ」
「ちゃんと来るんだぞ夏目」
「わかったわかった」
苦笑しつつも、夏目は嬉しい。
「(妖が見える事も、タキの事も…いつか、全部話すから)」
優しい友人達に心の中で言って、手を振り別れる。それぞれの帰る場所に。

家では塔子が目を輝かせて待っていた。
「どう?どうだった?貴志君」
「えーと…夕方待ち合わせて連れて来ます。『喜んで』と伝えてください、と」
「良かった♪これから腕によりをかけてごちそう作らなくちゃっ♪貴志君も楽しみにしててね」
「猫ちゃんのごちそうもあるのよ、ふふ」
とてとてと寄ってきたニャンコ先生を抱き上げて、夏目は部屋に入る。
「もしかして塔子さん、朝からずっとあんな感じだったのか?」
「お前の『彼女』が来ると言ってな、鼻歌なぞ歌いながらだ。まあ私は美味いものが喰えれば構わんが。」「…それにしてもタキが『彼女』とは、事実を知ったら滋も塔子もさぞ驚くだろうな」
「…下品だぞ、先生」
ニヤニヤ笑う先生に夏目は仕返しをする。
「下品とはなんだ!私を誰だと思って…」
怒りまくる先生を放っておき、夏目は着替えを済ませて家を出た。待ち合わせはすぐ近くの公園にしてある。
夕暮れが近い街はオレンジ色に染まり、どことなく慌ただしい。いつもは見かける子ども達も、ごちそう目当てに既に帰宅したのだろうか。
「…クリスマスか…楽しみだな」




次ページ
最新レス表示
レスジャンプ
類似スレ一覧
スレッドの検索
話題のニュース
おまかせリスト
オプション
しおりを挟む
スレッドに書込
スレッドの一覧
暇つぶし2ch