夏目友人帳でエロパロat EROPARO
夏目友人帳でエロパロ - 暇つぶし2ch226:勝 改蔵 ◆T850zCZG3A
09/01/25 17:45:11 rIz2QaVW
夏目線の急な下り勾配上で転動したタキと読んだ。
速度は90km/hを超えており、そう簡単には止まらない。
このままでは繭沢駅にある分岐点に衝突して脱線する!
誰か、タキを止めてくれーっ!!

タキが転動した原因は、タキを留置した際に、ウテシが手歯止めを
付け忘れていたため、機関車でかけておいた自動空気ブレーキの
圧縮空気が減少したことが故に、ブレーキの制輪子が緩んで、
それで暴走したと考えられる。留置する際には手歯止めは欠かせない。

※鉄道車両は下り勾配にて暴走したら、まず止まらない。怖いぞ。
EF63電気機関車にて碓氷峠を下っている最中に、速度が大幅に
超過してしまい、ウテシがブレーキ操作をするが、ブレーキが効かず、
最終手段である非常電制を使用したが、それでも止まれず、70km/hに
迫る速度で分岐点に衝突して脱線した事故もある。

※非常電制は電動機に過大な電流を流して制動させる最後のブレーキ。
もちろんこれを使用した場合には電動機は物理的に破壊される。

ただでさえ摩擦の少ないレール上では下り勾配ではそれだけ
すーっとすべっていってしまうと言われる。

227:名無しさん@ピンキー
09/01/25 22:41:01 D8BkVIw2
「むむ?変なものが住み着いているな」
「先生…」
「まあ気にするな夏目。一々構っていたら身が持たんぞ」
「なんで俺には見えてしまうんだろうな」
「ふん、今更何を言っておる」
「せ、先生…!!」
「だから気にするなと言うのがわからんのか!!」
「いや、違うんだ…あれ見てくれ」
「ん~?にょにょ!?」

さあ二人が見たのは?

1:藤原夫妻が仲良く手を繋いで歩いている
2:笹田がタキに夏目との関係を聞いている
3:ヒノエが夏目の部屋でオナニー
4:名取が柊と青姦
5:的場が七瀬と(ry


228:名無しさん@ピンキー
09/01/25 22:52:54 DZbC4WJk
>>227
6:JKニャンコ官能DVD発売のお知らせ
7:紅峰が「斑様がつれないから…」と言って主様と不倫
8:子狐が「身体検査だ」と言われて悪い妖怪に苛められている

229:名無しさん@ピンキー
09/01/26 05:26:06 TftPV5Uf
JKニャンコセンセイって夏目礼子そのものだよね

230:名無しさん@ピンキー
09/01/26 13:29:38 1P648Buq
JKニャンコ先生の外見については、アニメスレの方でもいろんな説が出てたけど
やはりエロパロ的には
「斑が肉体の隅々まで見た女の中で一番印象に残っていた者の体を模している」
というふうに妄想してみたいところ。

231:名無しさん@ピンキー
09/01/26 16:18:09 cbQNMmFG
礼子の相手って誰?

232:名無しさん@ピンキー
09/01/26 16:54:56 1z6JfDno
>>231
原作ではまだふれられてない
個人的には斑希望

233:名無しさん@ピンキー
09/01/28 00:37:00 MhO946Hu
玉ちゃん可愛かったね。

234:名無しさん@ピンキー
09/01/28 00:45:06 VgZsrvdL
録画したのをまだ見てない俺涙目
代わりに大きくなった玉ちゃんが人間の姿で夏目の元に恩返しに来る話を妄想してる。


235:名無しさん@ピンキー
09/01/28 03:54:21 p7lDTBD9
アニメは夏目と塔子さんが新婚みたいでなんかいい

一緒にニャンコの心配したり
御揃いの雪兎作ったり
頬を撫でられて照れる→「お土産買ってきます」
作ってみたの→美味しいですよ→もう一個→それは…失敗しちゃって…→本当に美味しいです→二人向き合って笑顔

失敗作を隠してた所とか塔子さんが可愛くなっていってます

236:名無しさん@ピンキー
09/01/28 04:52:32 NLawRaRs
原作でもそこは泣けるところです

237:名無しさん@ピンキー
09/01/28 18:08:12 NIWVLBfl
JKニャンコと人妻塔子さんと両手に花状態で同居中の夏目が
3PやりまくるSSはまだですか?

238:名無しさん@ピンキー
09/01/28 23:17:24 MhO946Hu
>>234
期待して待ってる。

239:名無しさん@ピンキー
09/01/30 06:42:08 YQ+4qVyB
夏目に性欲があるかと聞かれたらないだろうしな。
エロパロには向かない作品かも知れん。

240:名無しさん@ピンキー
09/01/30 07:26:15 FJMGxdEI
お前あの年頃の男の子が性欲ないわけないべ


241:名無しさん@ピンキー
09/01/30 08:23:04 J1Hd4P0p
性欲無いわきゃないが
友人すら作れなかった童貞確実少年がいきなり
しぶる女を華麗に口説いてセックルは困難だ罠

そこで妖力のある人間がセックルでお祓いしなきゃならない事態とか
JKニャンコ先生やヒノエの方で迫る
または彼女等がタキやいいんちょとのはじめてに協力する
(普通人には妖怪が見えないという設定が役立つ)
という夏目ならではの設定を上手く生かしてだね…

242:名無しさん@ピンキー
09/01/30 08:26:01 EpoE/RZT
真っ先に夏目が妖に性的な意味で喰われると

243:名無しさん@ピンキー
09/01/30 21:27:28 lcYKOjj5
夏目が何かにとり憑かれれば襲う夏目もできるんだけどなー。
精神も完全にのっとられて性格変わってもいいし、体だけ支配されてひたすら謝りながらレイプとかでもいい。

244:名無しさん@ピンキー
09/01/30 21:38:53 4J/y0/sq
夏目が何かにとりつかれネタなら
夏目本人が女妖怪にとりつかれて逆レイプを
思い浮かべてしまうからなぁw
謝りながら襲うのも捨てがたいけど

あるいはとりつかれて美女に襲いかかったと思ったら
「ざんねん、それは私のおいなりさんだ」と
美女に化けてたチョビが正体あらわし
思わず萎えたショックで憑き物が落ちるギャグオチでも

245:名無しさん@ピンキー
09/01/30 22:56:12 e0O7BMvp
塔子さんに筆下ろししてもらう夏目がみたい

246:名無しさん@ピンキー
09/01/30 23:04:41 jK1Fum1X
そう言えば塔子さんは人妻でもあるんだな(当たり前だけど)
エロいな

247:名無しさん@ピンキー
09/01/31 00:23:24 6tjo2++3
やさぐれてた頃の夏目が、そんな夏目を好きになった女の子に酷いことばっかしてしまうとか
夏目は愛情や、女の子を本当は信じたいけど、信じれなくて、酷いことばっかりして女の子の愛情を試そうとする哀れな子って感じで

248:名無しさん@ピンキー
09/01/31 00:23:41 bDm/EqU8
「これは淫魔の妖だね」

この妖は、力の強い者から精を吸い取って
生きているらしく、たまたま近くで
陣を書いていた多軌の力に惹かれて
取り憑いたらしい。
多軌に取り憑いた妖の正体を見た
名取は、そう夏目に説明した。

この妖を祓うには、力の強い者の
精を与えなくてはならないらしく

「僕か夏目のどちらかが精を与えたら
妖は多軌さんから離れると思うよ」

と、名取は夏目に説明する。

「あ…あの精を与えるって…」
「言葉通りの意味だよ。簡単に言うと
セックスをするって事かな」

名取の発言に唖然とする夏目。
精を与えるという意味がセックス
という意味であれば当然である。

「名を返すとかではダメなんですか?」
「この妖は名を奪われている
わけではないよ。純粋に力を
手に入れないと生きていけないようだ」

友人帳に奪われた名を返す為に
多軌に取り憑いているのではないかという
夏目の願いも無残に砕かれてしまい、
呆然と布団に横になっている多軌を見つめていた。

「もしやりたくないなら僕が
しようか?妖を祓うのが僕の仕事だからね」

躊躇う夏目を気遣い、名取が声を掛ける。

「そ…それは」

名取の申し出に素直に頷けない。
当然である。多軌はまだ処女のはず
それを妖の為に好きでもない男との
セックスを強要するなど夏目には
耐えられない。


249:名無しさん@ピンキー
09/01/31 00:27:39 bDm/EqU8
「夏目君…私の事なら気にしないで」

いつ目を覚ましたのか、妖に
取り憑かれた衝撃で気を失っていた
多軌が夏目を見つめていた。
心なしか、瞳が熱っぽく潤み
頬も朱に染まってきている。

「初めまして。僕は名取周一
君の事は夏目から聞いているよ」
「あ…初めまして。多軌透です」

名取に気づいた多軌は、起き上がろうと
したが身体に力が入らず、
息を荒げて布団に突っ伏してしまう。

「無理しなくていいよ。
起きているのも辛いだろうしね」

多軌の容態を察した名取は
起き上がろうとする多軌を制して
もう一度横にさせる。

「本題に入るけど、僕と夏目の話しは
大体聞いていたよね。妖から君を
解放するには、僕か夏目とセックス
するしかない。辛いだろうけれど
解ってくれるかな?」

名取の気遣う声色に、多軌はそっと頷いた。

「多軌いいのか?こんな事の為に…
好きでもない男と、せ…セックスするなんて」

多軌を見る事ができず夏目は
目を逸らせながら話し掛ける。

「夏目君、私なら大丈夫だから
そんな顔しないで…」

自分以上に辛そうな夏目に多軌は
胸がいっぱいになっていた。

「それに私…夏目君となら…」

そこまで言い掛けて多軌は我に返り
口を両手で押さえる。



250:名無しさん@ピンキー
09/01/31 00:30:12 bDm/EqU8
その言葉に夏目は顔を上げて
彼女の顔を見る。
今度は多軌が顔を真っ赤にし
夏目から目を逸らせ口をつぐんでしまう。

「多軌…今の…」
「やれやれご馳走様…」

夏目が言い切る前に、真っ赤な顔をした
二人がモジモジしているのに察した
名取が肩を竦めて二人を見る。

「じゃあ、後はまかせたよ夏目
僕も他に仕事があるから」

そう言って名取はサッサとその場を
後にするのだった。



部屋に残された二人が、これを機に
お互いの気持ちを相手に伝え
何のかんのとにゃんにゃんしちゃうとか…。

皆の話しでこんな電波を受信した。
エロくなくてごめんなさい。

てか名取の一人称「僕」で良かったですか?
間違えてたらすみません

251:名無しさん@ピンキー
09/01/31 00:35:30 bDm/EqU8
それ以前に設定滅茶苦茶ですみません
名取には友人帳の事言ってないですよねOLZ

252:名無しさん@ピンキー
09/01/31 13:41:51 GRMJsGGX
そうだな、実にけしからん。罰として続きを早く書くのだ。
そうすれば今回は不問としよう。

253:名無しさん@ピンキー
09/01/31 22:49:21 dxFuOiDO
>>251
GJ

さぁ続きを書く作業に戻るんだ

254:名無しさん@ピンキー
09/02/02 00:23:23 hGFqB/Ts
名取の一人称は 「私」だね
「おれ」とも言ってるが最初の頃だけっぽいな

で、続きはまだですか

255:名無しさん@ピンキー
09/02/03 23:18:03 PVAvoPv7
笹田「まずいわ。来週やつが登場する。こうなったら…
   “G-13型トラクターについて商談を求む”っと」

256:名無しさん@ピンキー
09/02/04 00:51:53 o7euE8mB
夏目×多軌の続きです
遅くなってしまいすみません。エロ無しです。



名取が部屋から出ていってしばらく
二人は真っ赤になりながら無言で俯いていた。
しかし、そうしている間にも
多軌は身体の疼きを抑えられなくなり
息はどんどん乱れ、行き場を失った
淫魔の熱は目の前の男の精を欲しているのが
多軌の体を通じて伝わってくる。

「夏目君…私、夏目君の事…」

発端は淫魔に取り憑かれた事が原因だが、
自分自身が夏目を好きだからこそだと
伝えたい多軌は勇気を振り絞って声を発する。

「妖から話しを聞いていて、
ずっと貴方と話がしたかった
遠くからいつも見てた…知ってる?
夏目君、近寄りがたいんだけど
格好良いって、女子に人気があるんだよ」
「多軌…」

多軌の言葉に夏目は顔を上げ、
彼女を見つめた。夏目の瞳を
見ながら多軌は言葉を続ける。

「実際に貴方と話をするようになって
近寄りがたいんじゃなくて皆に迷惑を
掛けない為にわざと
そうしてるんだって知った…
本当は優しくて温かい人だって知った…
たくさんの夏目君を知っていく内に…私…」

全てを言いきらない内に多軌は
夏目に抱きしめられていた。

「ありがとう多軌…ここに来て良かった
塔子さん夫妻や田沼達に出会えて良かった
何よりも君に出会えて良かった…
多軌…好きだ」

夏目の言葉に多軌は目に涙を溜めながら

「私も…好きです…」

そう囁くと、二人は目を閉じて
唇を重ねていくのだった。


すみません…エロにならなかった…
この二人だと純愛になってしまう…
本当にすみませんorz

257:名無しさん@ピンキー
09/02/04 03:48:57 NpWPrX1V
GJといわざるをえない!

258:名無しさん@ピンキー
09/02/04 10:53:17 HbHppEUY
いいねいいねGJ

259:名無しさん@ピンキー
09/02/04 23:15:57 fOGIWPa0
純愛からエロにいけばいいのさ!

260:名無しさん@ピンキー
09/02/05 00:10:00 x9bC8nZl
投下します夏目×タマ(大人ver.です)


ある日夏目が帰宅すると玄関の前に着物に身を包んだ女性の姿があった。
頭からは見覚えのある二本の角…まさかと思い夏目は口を開く。
「タマ…!?」
その声に驚き一瞬体を震わせ、女性は声の主を振り返った。
「やっぱりタマじゃないか。大きくなったな」
突然の来訪に驚くと同時に夏目は久しぶりの再会を素直に喜んだ。
「あーう、あー」
タマは何かを伝えようとするが言葉にはならない。
だが夏目同様にタマも再会を喜んでいるようだった。
「むむ!?こいつタマか?」
「ああ、家の前にいたんだ」
部屋に上がり先生とも再会を果たす。
さすがの先生もあまりの成長ぶりに驚きを隠せない。
別れた時はぬいぐるみ程度の大きさだったのに、今では夏目と大差ない。
顔立ちもすっかり大人になり美しかった。
「しかしなんで急に来たんだろう…?」
「案外お前を喰いにきたのかもしれんぞ」
「また先生の尻尾でもかじりに来たのかもな」
「なにー!!このもやし男がー」
「そう言う先生はブタ猫じゃないか」
例のごとく喧嘩…いや遊んでいる二人の様子を見ながらタマは笑っていた。
「夏目、今夜は飲み会があるのだ。お前がついていてやれ」
「えっ?せっかくタマが来てくれたのに?」
「もう面倒見は必要ないだろ。酒の方が大事なのだ」
そう言い残すと先生は窓から出ていってしまった。
「あのクソニャンコ…。ごめんなタマ」
「うー、あーあ」
そんな夏目を気にすることなくタマは笑顔だった。
その笑顔に思わず夏目もドキリとさせられる。
外見は大人の女性なのに言葉は喋れず、仕草もどこかあどけない。
「なんだかんだでまだ産まれてからそう経ってないんだもんな。当たり前か」
タマの頭を撫でながら夏目は呟いた。さらさらとした髪の感触が心地よい。
夜になっても先生は帰ってこなかった。このままだと朝方まで帰らないだろう。
待つことを断念し夏目は先に寝ることに。布団は一枚しかないため夏目は床で寝ることにした。
「あーぅあー」
「どうしたんだ?」
タマが袖を引っ張り布団を指さす。
「一緒に寝て欲しいのか?」
「うー」
笑みを浮かべながらタマは頷いた。
やっぱり寂しいのか…一人で生きてきて親の愛も知らず。夏目は一人考える。
誘われるままに布団にもぐると、日頃の疲れのせいか夏目はすぐに寝てしまった。
そんな夏目をタマは慈愛に満ちた表情で眺めていた。


261:名無しさん@ピンキー
09/02/05 00:11:32 x9bC8nZl

真夜中、体にかかる重みを感じ夏目は目を覚ました。
「ん…うわ!?タマ??」
眼と鼻の先に均整のとれたタマの美しい顔。
吐息が鼻先をかすめ夏目は焦りを覚える。
「タマ?どうし…んんんむ!?」
突然に唇を塞がれ、それ以上の言葉は出せなかった。
深い口付けに夏目はただされるがままとなる。
口を割られ舌が侵入してきたかと思うと激しく口内を動き回っていく。
ようやくタマが口を離すとつばきが糸を引き月に照らされ銀色に光った。
「タマ…一体?」
今までのにこやかな表情ではなく艶めいた表情に夏目は見とれてしまった。
「な……つ…め、な…つ…め」
何かを伝えようと必死に言葉にしようとするタマ。
それは初めて口にした言葉だった。
再び、今度は軽く口を重ねると夏目の服に手をかける。
さっきのキスとタマの淫靡な姿に夏目の男根は硬く天を差していた。
「タ…マ、うぁ」
それを優しく握り上下させると言いようのない刺激が下半身を遅う。
そんな夏目の様子を優しく見ていたタマの顔が一物に近づいた。
「んむ、じゅる…むむん」
夏目の制止を聞くまでもなく怒張を口一杯に頬張り舌と唇で愛撫する。
くびれを唇で挟み亀頭だけを口に収めると、先端を舌先でちろちろと舐める。
徐々に漏れ出る先走りタマは喜びを覚えた。
男根を口から引き抜くと今度は自分の衣服に出をかける。
夏目はその様子をただじっと見つめていた。
「タマ…綺麗だ…」
服の上からでは分からないタマの女としての成長の証。
陶器のように透き通った白い肌が、整った乳房が、髪の同じ色の脚の間のささやかな茂りが夏目を魅力する。
「な…つめ」
直接体を重ね唇を合わせると今度はどちらともなく舌を絡めあった。
そしていよいよ、タマが夏目を跨ぎ先よりも一回り程大きくなった怒張を自身の秘裂にあてがった。
「う、あ、あん」
既に十分すぎるくらいに潤っていた姫割れはすんなりと夏目を受け入れる。
妖に処女膜というものはなく、ストンと腰を下まで降ろした。
「んあ…あぅ、あっ」
奥深くまで繋がりった二人を大きな快楽が襲う。
さらなる快楽を得ようと、夏目に気持ちよくなってもらおうと、タマは腰を動かし出した。
「ん、ん、あんっ、あぁ」
腰を前後上下に動かす度に淫らな水音が静かな室内に響く。
お互いの荒い吐息もはっきりと耳に届いてきた。


262:名無しさん@ピンキー
09/02/05 00:14:03 x9bC8nZl

秘泉から際限無く湧き出る愛液は滑りを良くした。
夏目の胸に手を置き夢中になって腰を振るタマ。
その姿は見ているだけで達しそうなほど妖艶だ。実際に繋がっている夏目はそれの比にならない。
「タ、マ…もう…」
膣内で怒張が震えるのを感じ再度唇を重ねる。
「んああぁー…んあ、あ」
上下共に繋がった状態で夏目が射精すると、それを受けてタマも達した。
しばし二人は抱き合い余韻を味わう。快楽による喜びはもちろん心も満足していた。
「タマ…気持ちよかったよ。ありがとう」
頭を撫でながら夏目が囁く。
「な、つめ…あり、が、と」
その言葉を受けてタマも精一杯言葉を紡ぐ。
それは夏目への感謝の気持ち。
たとえ少ない時間でも自分に愛を分けてくれた夏目への恩返し。
見つめ合い気恥ずかしさの中で笑みを浮かべると、二人はそのまま眠りについた。
次の日、夏目が起きるとタマの姿はなかった。
再び大空を飛んでいったのだろうか。
「ありがとう…タマ。俺も君に愛をもらったよ。いつでも帰っておいで、ここは君の産まれた家だから」
着替えながら、どこかでタマが飛翔しているであろう空を見上げて夏目は呟いた。
「うぉ~い、帰ったぞ、ヒック、なつめぇ~」
しばらくすると顔を赤く染めた先生が帰ってきた。
「あれ?タマはおらんのか?んん?クンクン、この臭い…」
部屋に入った途端に独特の臭いに気が付いた先生が鼻を鳴らす。
「夏目、お前」
「いや、違うんだ先生」
首を横に振り慌てて取り繕おうする夏目。
「お前が思春期なのは分かっとるが、私がいない隙を狙って一人でするとはなんだ?バレないように上手くやれ。
同居人にもっと気を使わせるな。この馬鹿。だからタマも出ていってしまったんだろう?」
何やら勘違いをしている先生に安堵するが、このままでも良くない。
「違うって言ってるだろ!」
「隠さんでいい。誰を想像していた?やはりタキか?紅峰か?よもや塔子やヒノエではないだろうな?」
「いい加減にしろ~!このアホニャンコ!!」
夏目のパンチが見事に命中して先生の頭にひよこが回る。
「ぐほッ!!高貴な妖である私に何をする」
「猥談に花を咲かせる妖のどこが高貴だ」
「言ったな、夏目…」
獲物を狙う如く先生の眼がキラリと光った。
またいつものように二人のやり取りが行われる。
いつもと同じことが出来る暮らし。
でもそんな当たり前の事が夏目にとって初めて味わう幸せの事だった。

おしまい

263:名無しさん@ピンキー
09/02/05 00:15:39 x9bC8nZl
今更言うのもはばかられますがスレ冒頭で夏目×オリを書かせて貰った者です…
>>234を見て電波を受信。勝手に使って申し訳ないです。
濃厚エロまっしぐらも書いてみたいけど俺にはこういうのしか無理。許して


264:名無しさん@ピンキー
09/02/05 00:34:29 F2m6w7Oq
エロなのにちょっぴち切ないのは何故
タマちゃんかわいいよタマちゃん

>>263
GJ!!またいい仕事を見せてもらいました

265:名無しさん@ピンキー
09/02/05 04:19:29 HUyNKCXJ
GJ
タマちゃんかわいいよタマちゃん
美女に変身して恩返しネタは日本の心ですねw

266:名無しさん@ピンキー
09/02/05 06:03:22 FcC5Z2pD
GJ
タマちゃんかわいかったなぁ…

267:名無しさん@ピンキー
09/02/05 09:24:31 noE2zk3C
そしてまた夏目の所に卵を産みにやってくるエンドレス

268:名無しさん@ピンキー
09/02/05 09:46:22 E4qBnwMs
営巣地として定着ですかw
そして夏目は毎回恩返しで良い思いができるわけですね、わかります

269:名無しさん@ピンキー
09/02/07 16:00:47 fo1pvAHJ
くそっ乗り遅れた!!
>>263
とってもGJ。
で、タキと夏目の嬉し恥ずかしドキドキ初Hはまだかね?

270:名無しさん@ピンキー
09/02/07 16:33:28 vebxRbcF
JKニャンコ先生と夏目の話希望
ありがち逆レイプでも、ほのぼのでもどっちでも

271:名無しさん@ピンキー
09/02/07 17:29:40 kQI/wcao
>>269
今書いてる 待たれよ

272:名無しさん@ピンキー
09/02/08 15:22:59 +IfPU/zP
ふぅ…全裸待機は寒いぜ
不躾かもしれんが>>271さんは>>263さんと同じ人?

273:名無しさん@ピンキー
09/02/10 18:08:43 L4uyRFof
録画したアニメを見たが、やはりタキはかわいいな、うむ
塔子さんと委員長にも萌えたw

274:名無しさん@ピンキー
09/02/10 23:51:15 R9hiS+Q+
アニメ見るまで考えたことなかったが、
呪いをかけた妖怪×タキもアリなんだよな・・・
喰ってやるの意味をそっちにとれば・・・

275:名無しさん@ピンキー
09/02/11 03:26:28 TsDUq58P
夏目も食われちゃうのかw

276:名無しさん@ピンキー
09/02/11 07:57:48 LiO9frtx
>>275
ニャンコ先生が女子高生姿になって夏目を食えばおK

277:名無しさん@ピンキー
09/02/11 18:14:11 p6V0Exz3
多軌回観て夏目って自覚なく寝取りしててワロタwww

最初は廃校舎の妖に会いたがっていた
委員長が知らない内に夏目に気がある雰囲気
友人が惚れてる多軌と気づかない内に仲良く
藤原家では塔子さんと仲良く(NTRじゃないけど)

夏目でギャルゲー作ってほすい…
夏目になって女の子達とイチャイチャしたいです

278:名無しさん@ピンキー
09/02/11 18:47:31 mCdpysUl
塔子さんを使って夏目を可愛がりたおしてやりたい
その度にあの困ったような照れた顔を堪能したい

279:名無しさん@ピンキー
09/02/11 20:42:16 Yy4PQA2e
タキってもっとおとなしい感じの女の子かと思ってた。

280:名無しさん@ピンキー
09/02/11 20:50:50 8wcufXaG
おしゃべりが好きな普通の女の子だからね。アニメは声が自分のイメージ通りでよかったよ
それにしても妖に祟られてあまり喋らないようにするのって大変だろうな

281:名無しさん@ピンキー
09/02/12 04:43:00 0bzLOu8C
多軌は割とアクティヴだよね
行動派というか
アニメでは夏目の天然タラシっぷりに萌えたぜ……

282:名無しさん@ピンキー
09/02/12 04:46:22 29qqMg+Z
しっかり者だけど少し変わってるんだっけ?>ファンブック
西村の誤解には吹いたがあれ回収するつもりあるのかな、どうなんだ
アニメで見ると夏目のタラシぶりが上がっている気がするw

283:せっかくバレンタインだし
09/02/14 00:18:15 qL8C92MM
「夏目くん!!」
学校の帰り道、夏目は家の近くまで来たところで多軌に呼びかけられた。
走って追いかけてきたらしく息を切らしている
「タキ…どうしたんだ?そんなに慌てて」
「はい夏目くん、これ」
不審に思う夏目に構わず多軌は鞄から包みを取り出した。
「今日バレンタインでしょ。学校で渡してもよかったんだけど…ちょっと恥ずかしくて」
目を逸らしながらほんのりと顔を赤く染めながら話す多軌を見て、夏目も少し恥ずかしさを感じた。
バレンタインなどまるで縁のない暮らし。もちろん初めての経験だ。
「あの…これ、私が作ったから…期待するほど美味しくないかもしれないけど…」
「大丈夫だよ、ありがとうタキ。貰えるだけで嬉しいよ」
夏目が笑みを浮かべながら包みを受け取ると多軌も笑い返した。

「ただいまー」
「おかえり貴志くん。あら?どうしたのそれ?」
多軌と別れ家に帰った夏目が持っている包みを見ての一言。
「い、いやこれは…」
焦る夏目を見て塔子は目を輝かせながら喜んでいた。
「よかったわ、貴志くんもちゃんと青春してるのね。そんな貴志くんに渡すのもあれだけど…」
一旦奥へと戻った塔子は多軌と同様に包みを持って現れた。
「はい、バレンタイン。こんなおばさんから貰っても嬉しくないだろうけど、よかったら食べてね」
「そんなことないですよ。本当にいいんですか?ありがとうございます」
思わぬ事態に夏目は驚いたが素直に喜んだ。

「おや?帰ったね夏目」
自室に戻ると迎えたのはニャンコ先生ではなくヒノエだった。
「ん?お前はなかなかの色男みたいだねぇ」
夏目が持つ二つの包みを見ながらヒノエはキセルをふかした。
「私も持ってきたんだけど…いらないかい?」
ヒノエは箱についた紐を指にかけクルクル回している。
「貰ってもいいのか?」
「本当はレイコに渡したいんだけどねぇ。その代わりだよ。お返しは高くつくからね」
ヒノエはふっと笑ったかと思うと部屋を出て行った。
一人になった夏目は三つの包みを机に並べる。身なりはどれも違うけれど温かいものを感じた。
「ありがとう」
誰に言うわけでもなく小さく呟いた。

「そういえば、先生の分は誰も用意してなかったな…」


この後先生に貰ったチョコを食べられるシーンが頭に浮かんだけど長くなりそうだしエロくもないからパス。
漫画準拠で笹田は抜かした。アニメ準拠だと夏目は4つも貰えるのか…うらやましい


284:名無しさん@ピンキー
09/02/14 08:09:18 7W6mUQra
>>283
JKニャンコ先生はどうした
あとミスズからカエル型チョコを笑顔で渡されたら萌え死んでいたGJ

285:名無しさん@ピンキー
09/02/15 02:10:05 DxqDIoIa
先生はおそらく強奪に近い感じで食い尽くすだろうな。


286:名無しさん@ピンキー
09/02/16 07:17:01 37uf9D8z
URLリンク(moepic2.moe-ren.net)

こーいうのが見たいw
これにタキも加われば最高なんだが。

287:名無しさん@ピンキー
09/02/16 08:17:29 WvsBbEhj
>>286
ニャンコのパンチラぎりぎりぎりショットが良いv
いいなぁ、こんな感じでエロ無いかなぁ

288:名無しさん@ピンキー
09/02/17 23:38:45 erWkn4s9
特徴的な絵なんだが、他にどんな絵かいてる人だっけ?

289:勝 改蔵 ◆T850zCZG3A
09/02/18 07:24:51 Vkr/nfif
>>286
早くレイコにギアスをかけろ。

私は事前に夏目に「いざとなったらレイコにギアスを発動せよ」という
命令のギアスをかけておいたからな。

※勝 改蔵はギアス能力者同士にギアスをかけることも可能。
※ギアスを使うには、相手の目を合わせる必要がある。

290:名無しさん@ピンキー
09/02/19 21:04:45 JlonUjPs
JKニャンコと夏目で書こうとしたら、どうやってセクロスまで持っていくかでつまった…
あのオヤジニャンコが頭をよぎると書けなくなる

291:名無しさん@ピンキー
09/02/19 22:03:04 gjtI6M1a
>>290
そこはなんとしても克服して書いてくれ~っ
読みてeeeeeeeeeeeeeeeeeeeee
書いてくれるまで全裸正座待機して待ってる

292:名無しさん@ピンキー
09/02/20 05:43:01 GdttG34e
>>290
酒を飲ませるんだ。
もしくはおまいが飲め。

293:名無しさん@ピンキー
09/02/21 00:35:18 Nzr1l2Xj
夏目にJKニャンコ先生がじゃれているのを笹田、もしくは多喜が目撃して・・・

風邪を引いた夏目にプリントを届けにきた笹田・・・


とか、ぱっと思いつくシチュはたくさんあるな。

294:名無しさん@ピンキー
09/02/21 11:29:46 oyjka6/9
早く俺をタッキタキにしてください><

295:勝 改蔵 ◆T850zCZG3A
09/02/21 16:54:22 wiKbOE/g
その前に弥 海砂にミッサミサにされる(www。

296:290だが
09/02/21 22:03:07 YSCF7duk
それはある日のことだった。
例のごとく夜中に飲みに出かけたニャンコ先生が夏目の部屋へと帰ってくる。
しかしこの日は少し違った。
「夏目殿~」
窓の外から声が聞こえてきて夏目が外を覗くといつもの中級妖怪たちが手を振っていた。
「まったく…こんな時間に何の用だ?って誰だそれ!?」
よくよく見ると中級妖怪の背には女が背負われていた。
どことなく見覚えのある制服。
「斑様が酔い潰れてしまってようで…急に変化したかと思ったら眠り込んでしまったのです」
中級妖怪からニャンコ先生を受け取り夏目は部屋に戻った。
夏目は仕方なく自分の布団に寝かしつけた。
「まったく…なんて迷惑な用心棒だ」
ため息をつきながらちらっと布団で寝るその人を見やる。
よくよく見るとあのブサ猫が変化したとは思えないほど美しい。
息をする度に程よく膨らんだ胸が上下している。
はっと、夏目は我に返った。
いくら変化していて美しいとはいえ相手はあのブサ猫。変な考えを起こすべきではないのだ。
「…ん、夏目?私は?」
夏目が慌てて目をそらすとニャンコ先生が意識を回復した。
普段のオヤジ声ではなく清らかで凛とした、どこか勝ち気な声だ。
「飲み過ぎで倒れたらしいぞ、先生。起きたんなら早くどいてくれ。早く寝たいんだ―うわっ!?」
愚痴をこぼす夏目に彼女はいきなり襲いかかった。
押し倒される形で夏目は軽く頭を打つ。
どかそうにも手足を強い力で抑えられ動かすことはできない。
「離れろ先生、何してるんだ!!早く元に戻れ」
「ふん、堅いことを言うな。今日の私は実に気分がよくてな。特別に相手をしてやる」
「相手って何の―」
なおも騒ぐ夏目の口を彼女は自らの口で塞いだ。
深い深い接吻。夏目にとっては初めての経験。
しかし初めてのそれは甘いものではなく半ば犯されているに近い。
舌を差し込まれ口内を激しく侵略され、唾液を流し込まれる。
まだ酒気が残っていたらしく唾液を飲まされた夏目も心なしか酔ってきているようだ。
「ほう…なかなか立派そうだな。どれ」
唇を離した彼女は夏目のズボンを脱がしていく。もはや夏目には抵抗する気はなくっていた。
外気に晒される下腹部。
自己主張を始めた隠茎が彼女の眼前に突きつけられる。
「なかなか大きいな。体はひょろひょろのくせに」
隠茎に優しく息を吹きかけるとそれは所在なく震えさらに体積を増していった。


297:名無しさん@ピンキー
09/02/21 22:03:25 5/3Lm15x
大食いで酒乱で音痴の加齢臭のブタ猫

298:290だが
09/02/21 22:05:24 YSCF7duk
彼女は口角を上げ悪戯っぽく笑うと隠茎に右手を伸ばした。
細く白い指が周囲に絡みつき優しく包み込む。
根元からゆっくりと上に扱くと先端からは先走りの液がにじみ出た。
「ん…やはりお前のは上手いな。美味だ、美味」
にじみ出たそれを空いた手ですくい口に含んで一言。どうやら妖力の強い者の体液は美味しいらしい。
気を良くした彼女はさらに扱いている右手の速度をあげていく。
その間左手は先走りを潤滑油の代わりにし亀頭を攻め立てた。
時折緩急をつけ、親指と人差し指で作った輪で雁首を重点的に刺激する。
言い表せないほどの快楽に夏目は声も出ず、ただ翻弄されるだけだった。
もはや意識は残っていない。ただ与えられる刺激に腰を浮かせるだけ。
その夏目の様子を楽しそうに眺めた彼女はいよいよ射精に導こうと手の動きを活発にした。
「う…、あ…」
短く声をあげたかと思うと夏目の隠茎が一際大きく膨らみ吐精した。
彼女は白濁液を器用に両手で受け止めたが、想像以上の量だったようだ。
溢れ出た白濁液が夏目の下腹部を汚すが彼女は気にすることもなく、両手に溜まったそれを口に含んだ。
喉の潤いを満たすように、味わうよう飲み干した。
「うむ、これは上手いな」
手にこびりついた精液を音を立てながら舐めとると彼女は満足し一人呟いた。
「さて…この後どうしたものか―ん?」
ふと夏目に目を向けると酔いのせいか眠り込んでしまっていた。
「ふん、今日はここまでか」
少しだけ不満そうに言うと彼女は煙と共にいつもの猫の姿へと戻った。
そして布団に潜り込むと夏目同様にすぐに眠りへとついた。

翌朝。
「うわっ…なんだ俺、どうしたんだ!?」
ニャンコ先生よりも早く起きた夏目は自分の状況に驚きの声をあげた。
「夢精か?それなら何でズボンまで脱げてるんだ…?」
自らの精液を処理しながら夏目は思案する。
「何か夢を見たような…思い出せないな。まさか先生?」
はっと気づいて今なお布団で丸くなっているニャンコ先生を夏目は見やった。
「いや、そんなはずないな。やっぱり気のせいか」
夏目が下に降りていくとニャンコ先生は目を覚まし呟いた。
「酒もほどほどにせんとな。…夏目の精液は美味かったがな」


酒を飲ませてみたがやっぱり本番は無理だった。これを期に誰かが書いてくれることを願うよ。

299:名無しさん@ピンキー
09/02/21 23:10:42 5/3Lm15x
ゴメン。更新しないで書き込んだら、割っちゃった。

300:名無しさん@ピンキー
09/02/22 01:15:27 9oZ7Dzmf
>>298
なるほどそうきたか!>酒

いい仕事見せてもらいました。GJ!


301:名無しさん@ピンキー
09/02/22 06:44:18 uYqLkUZw
GJ!
やはり夏目の童貞奪うのはニャンコ先生だろう
萌えました
最後は豚猫に戻るのもいい
シリーズものになるよう期待してます!!

302:名無しさん@ピンキー
09/02/22 11:23:50 c/CbDsZC

GJGJGJGJ!!!!

ニャンコ先生エロカワイイよニャンコ先生

シリーズ化期待
次は本番だ!

303:名無しさん@ピンキー
09/02/23 07:12:06 RrKtvoUi
ニャン夏って人気あるんだ…
やっぱ腐女子アニメだね・・・

304:名無しさん@ピンキー
09/02/23 09:07:03 ibs36SVf
>> ID:YSCF7duk
GJ!
本番無くてもニャンコ先生がらしくて本当に良かたよ~
妖にとって、妖力のある人間は美味いのなら、精液もごちそうなんだろうな
JKニャンコが味しめて今後も夏目を襲ってくれることを望むw


>>303
人気キャラ同士(人気投票一位二位)の組み合わせで
反響が良かったら腐女子アニメって
303は、どんだけ腐女子に萌えてるのかとw

マスゴミは腐女子をミーハー女ぐらいの意味で使ってたりするから
そういう広い意味で言や、少女漫画原作のアニメは
みんな腐女子アニメだけどなー

豚猫ニャンコ先生は男女を問わず萌え対象だろうし

豚猫かわいいよ豚猫…

305:名無しさん@ピンキー
09/02/23 11:22:38 ewDIw5XW
JKニャンコは中身というか本体がアレだからなw
キャラとしては萌え対象かもしれないけど、
エロ方面で絡むには普通の女子より腐要素が格段に高いと思うよ。

306:名無しさん@ピンキー
09/02/23 11:35:03 AVHEhevI
>>305
それ言い始めたら性別不明のタマちゃんだって似たようなもんだろう
同人の女体化ならともかく原作に出てくる性別あいまいキャラが腐要素に見えて
突っ込みたくなるような野暮は、このスレには来ないのが筋

中身はアレでふと思ったが、斑を慕う紅峰は
中身が斑様ならJKニャンコとのレズでも良いんだろうか?w

307:名無しさん@ピンキー
09/02/23 12:14:22 l33Ws31v
ニャンコ人気だな

それこそ人気投票一位のヒロイン(爆)に
腐女子が嫉妬して文句つけてるとか?w

世界が嫉妬する豚ニャンコ


ともあれ、夏目とニャンコは同居してるんだから
この先も色々おいしいことできそうで期待大だが
元♂であるニャンコの設定を生かしてレズもイイね

308:名無しさん@ピンキー
09/02/23 13:01:32 ewDIw5XW
>>306
いっそ性別が曖昧な方がどっちにも転べていい!と思ってみたりする。

つーかアニメ化からこっちセリフ部分が音声で再生されて困るww
JKニャンコなのに、うっかり巨顔ニャンコで再生してとんでもないことに…orz

309:名無しさん@ピンキー
09/02/23 13:21:42 AVHEhevI
いっそ斑ボイスでJKニャンコとかw

いやそういうパターン(男声の美少女)にもマニアなファンはいると言うから、JKニャンコの可能性は広い

斑は女に化けて人間をおびき寄せ、文字通り食い殺した事もあるだろうから
過去話ならカニバリ鬼畜系もおKだな

310:名無しさん@ピンキー
09/02/23 15:34:07 RrKtvoUi
ニャンコ先生声もろおっさんだし
中身男だと思うとどうしてもホモにしか見えない。きつねの子も男の子だよね?
原作だとニャンコ先生は性別不明なの?
「腐女子アニメ」は確かに余計な発言だったと思うので謝ります。ごめんなさい。

311:名無しさん@ピンキー
09/02/23 16:01:25 4e6swKQj
>>310
まぁまぁ気にせずに
ニャンコ先生は元はオスだけど女装じゃなく完全に女の子に変身できるから
らんま1/2の女らんまみたいな感じかな?
女らんまは自分で「俺は男だ」と再三主張していたけど
パロ的には女の子キャラ扱いで801扱いではなかったかと
(むしろ女らんまエロを801ということにしたら大顰蹙)
まぁエロパロ的には自分が萌えられればそれで良いと思うので
設定上の性別にこだわらず、楽しんだもの勝ち
萌えられなきゃ静かにスルーで良いかと


312:名無しさん@ピンキー
09/02/23 16:03:30 4e6swKQj
ごめん
メール欄からになってるのに気づかず上げてしまいましたorz

313:名無しさん@ピンキー
09/02/23 16:54:14 rIduLmGn
そういや三毛猫の雄は遺伝的に正常な雄ではないんだよな
正常な雄の遺伝子もってると三毛の毛色にならないから

ちゅうことで和み画像として、世にも珍しい男の子の三毛猫
URLリンク(marsa-smith.jugem.jp)

あと、子狐は「こんな可愛い子が男の子のはずないじゃないか」
という変態紳士用のキャラだと思うw

314:名無しさん@ピンキー
09/02/23 17:05:02 AVHEhevI
>>313
志村~志村~
それを言うなら
「こんな可愛い子が女の子のはずないじゃないか」だw

まぁ妖怪はあまり性別にこだわらんと言うし


315:名無しさん@ピンキー
09/02/23 17:56:13 RrKtvoUi
>>311
「少数派は黙ってろ」ってことですね。わかりました。
ありがとうございました。

316:名無しさん@ピンキー
09/02/23 18:46:22 j6VyxReI
>>315
いちいちそういう嫌味ったらしい事は書かなくていいと思う
このスレだけでなく、どこでも自分の嗜好と合わないものはスルー推奨されてるよ
嫌なら見ないのが一番だから

317:名無しさん@ピンキー
09/02/23 19:43:41 AVHEhevI
つーか複数カプ扱うスレでの基本マナーだわな>嫌なら黙ってスルー

それはそうと、もうすぐ豚猫ニャンコ先生のぬいぐるみが発売されるそうだけど
スカートひるがえしたJKニャンコのフィギュアも出てくれないかなあ?
とうぜんスカートの中身ものぞける作りでw

318:名無しさん@ピンキー
09/02/23 23:44:33 dcG0ZX6K
>豚猫ニャンコ先生は男女を問わず萌え対象だろうし
タキだけです。

>スカートひるがえしたJKニャンコのフィギュアも出てくれないかなあ?
>とうぜんスカートの中身ものぞける作りでw
これはもう、素直にレイコさんでいいだろ。常考。


おまいらホントニャンコ先生好きだな。

319:名無しさん@ピンキー
09/02/24 00:18:57 US68wjrD
もちろんニャンコ先生はアイドルですから

あとJKパンチラフィギュアは、豚猫のぬいぐるみとセットで買って
ギャップ萌えを楽しむためにも、レイコではなくJKニャンコでなければなのですよw

320:名無しさん@ピンキー
09/02/24 00:22:46 dEdYsBnj
なんか今まで過疎気味だったのに盛り上がってるなw
まあ何はともあれ自分は可愛い娘が好きだ

つまり何が言いたいかというとタキと柊でハーレムを作るのは俺だ

321:名無しさん@ピンキー
09/02/24 00:44:45 FEfNtWi5
>>320
一人じめイクナイ


まあ、JKニャンコのような「かわいいのに完璧な女ではない」という萌え属性は
理解できる人とそうでない人と好き嫌い別れるからなぁ
賛否で話題長引くのも無理は無いとオモ

オデコや三つ編みやメガネのダサ属性、貧乳やロリのような未成熟属性
かわいいのにティンコついてる、ふたなりやショタ属性
かわいいのに眉毛太かったりショートカットだったり大柄だったり
声が男だったり(笑)なボーイッシュ属性
そしてJKニャンコや乱馬みたいに、かわいいのに元は男属性

どっちかっつうとマニアな男性向け寄りの萌えかな?
(それに萌えてるのが男性だけという意味でなく、男性向け作品派生の
萌えという意味で)
女乱馬も、萌えてエロ描いてる人は男性作家が多かった気ガス


なにはともあれ、もうすぐ放送だ

322:名無しさん@ピンキー
09/02/24 02:13:27 yC2+nPlV
あれ?これって萌えものじゃなくて単に感動ものの作品じゃなかったっけ?

323:名無しさん@ピンキー
09/02/24 02:34:16 7sJKNFIM
感動モノでもかまわず食っちまう男なんだぜ

324:名無しさん@ピンキー
09/02/24 03:05:33 /8pgpCsz
>>315が、タキか委員長を手篭めにする擬人化ニャンコ先生のSSを書けば
万事解決、天下泰平。

325:名無しさん@ピンキー
09/02/24 03:22:58 US68wjrD
>>324
天才あらわる!
マジでそれは読みたいぞ!
315、SSひっさげてただちに帰還せよ


しかし今回の人魚は
めんこくかつ良い騎乗位でしたなぁ

326:名無しさん@ピンキー
09/02/24 03:49:46 05QaB0lq
ちょっと思い付いたのだが…

色々あって学校の裏辺りで妖と濡れ場

笹田に覗かれる

笹田は妖怪が見えないから夏目は一人で…

笹田言い寄る

後妄想頼む…笹田じゃなくて塔子さんでもいいかも

327:名無しさん@ピンキー
09/02/24 04:19:41 VlccksuB
>>326
それイイ
気付かぬ間に見えない女妖も交えた3Pに突入してしまえ

女妖が今回の人魚かJKニャンコだったら
覗いてる相手に気付いて、わざと姿を消し
夏目の一人H状態を見せつけ覗き相手を引き込もうとする
といったイタズラやりそう

328:名無しさん@ピンキー
09/02/24 19:02:19 simforLO
誰か緋色の椅子の

ドリィ→セツ
陛下→セツ
ルカ→セツ
クレア→セツ

を書く勇者はいないか

329:名無しさん@ピンキー
09/02/26 00:45:00 8/ffLXNy
>>328
なぜ
ドリィ→クレア
を入れなかったんだ

他の緑川作品だと、「あかく」の辛島の声ネタで
えっちな方向に持っていけないかと考えたことはあるが
清らかな交際しか妄想できなかった

330:名無しさん@ピンキー
09/02/28 00:55:48 IrHGbCF7
「なんだ夏目、あの娘を録に満足させる事も出来ないのか
仕方ない。わしがお前の体に乗り移り、女の悦ばし方を教えてやろう」

「な~に心配には及ばん。レイコなどわしのテクニックで何度となく
ヒーヒー言わせておったのだからな」

「ましてや『加○鷹の再臨ね』と言わせた程だぞ」


夏目×多軌エロが書きたいのだが、なかなか書けないので、
夏目に憑依して色々体で教えるニャンコ先生を妄想した。



331:名無しさん@ピンキー
09/02/28 05:26:34 kfKml3nw
笹田VS多軌

が見たいな。
夏目をめぐって三角関係になるとか。

332:名無しさん@ピンキー
09/02/28 06:38:31 CNPt0Nsu
>>331
対立してキャットファイトまでもつれこむも
いつしかレズプレイに…というやつですね
わかります

キャットファイト状態の時は圧倒していた側
(いいんちょより運動神経よさそうなのでタキの方?)が
寝技対決になったら、立場逆転して責められたりすると
さらに面白いかもしれない

333:名無しさん@ピンキー
09/02/28 13:40:05 uZq3rXUn
330の夏目(先生入り)×多軌に期待

334:名無しさん@ピンキー
09/03/01 03:10:35 1XFbUrrw
>>243さまの案をいただいて今夏タキを書いてるんだがエロ書くのはじめてだし長くなりそうだし微妙だ…でも頑張る。

宣言しなきゃ書き終わらなさそうだから書き込んでみた、すまん。

335:名無しさん@ピンキー
09/03/01 08:07:01 wlEr3Et+
自分は先生入り夏目×タキ(先生交えての3P?)とキャットファイトものに挑戦中
同じく宣言しとかないと書けそうにないので便乗してカキコ

336:名無しさん@ピンキー
09/03/02 02:43:57 BBUE9gDN
おまえらには期待している

337:勝 改蔵 ◆T850zCZG3A
09/03/02 06:44:16 MAfc0RIb
タキって、おしっこを入れたタンク車で突放かな?
夏目線は電化されていないため、貨物列車の機関車は
DD52ディーゼル機関車の重連で牽引する。

キハE120系気動車は30パーミル程度の勾配なら平気で
ガーッと50キロの速度で一気に登り切ってしまう。
しかし、ディーゼル機関車が牽引している列車ではまず無理だ。
このため、ディーゼル機関車では重連で牽引する。

338:勝 改蔵 ◆T850zCZG3A
09/03/02 06:47:46 MAfc0RIb
登り勾配上で貨車を突放したら怖すぎます。
鉄道は下り坂の方が一番危険と言われます。
何故なら、下り勾配では止まろうにもそう簡単には
止まれませんから。

ですから、夏目線で夏目駅で気動車が流転したら、
最悪の場合、カーブで転がって脱線という悲惨な事故となります。
このため、夏目駅で留置する場合には手歯止めは欠かせません。

339:名無しさん@ピンキー
09/03/02 07:21:45 0pQGovDm
糞コテ氏ね

340:名無しさん@ピンキー
09/03/02 13:15:12 E6xa9IPs
かわいそうな子を優しくスルーしてあげる心のゆとりを持とう

341:名無しさん@ピンキー
09/03/06 09:36:44 j4tKSh2a
>>334-335
頑張ってくれ
楽しみにしてる!

342:名無しさん@ピンキー
09/03/06 14:55:43 qIDPvZXf
>>334-335
タキが斑状態なニャンコ先生にヘブン状態にされる妄想をしながら待ってます!

343:名無しさん@ピンキー
09/03/07 12:29:49 kmlkgkw1
夏目がニャンコ先生状態になって、それを気づいてないタキが1日預かるとかそんな感じで
もちろん、お風呂にはいっしょに入るし、いっしょに寝ますが何か?

344:名無しさん@ピンキー
09/03/07 13:35:48 D9wr/JI8
その間、あまっちゃってる本物のニャンコ先生は
おんにゃのこになってタキとレズなんですね
わかります

345:名無しさん@ピンキー
09/03/07 22:57:19 pPivElTj
>>343
うっかり先生と中身が入れ替わるでどうだろうか
で、はりきって夏目に成りすまし豪遊する先生と
黒ニャンコのごとくしゃべれない封じをされた中身夏目のニャンコ先生に会ってタキ大フィーバーw

夏目は先生探しに行かなきゃと思いつつもタキに抱きしめられたりお風呂入ったり一緒に眠ったりと
なんだかほのぼのしちゃってあがらえなくて一緒に寝ちゃって
目が覚めるとタキの腕の中で眠る元に戻った自分、とかw

346:名無しさん@ピンキー
09/03/07 23:37:01 NJvAxF7j
いいなそれ。
俺は普通に夏目がネコになるってのを思いついた。
この作品だとほのぼのかしんみりの話が合うよな

347:名無しさん@ピンキー
09/03/08 01:21:12 nWi8j53/
夏目の中にニャンコ入るネタに手つけてる者だけど
ごめん、自分のはほのぼのにはなりそうにないなぁ
抜けない原作破壊殺伐ネタになりそうってか
思いのほか難しくて挫折しそうだ
ま、ニャンコを見て自分を奮い立たせてがんがる
(ほのぼのの書ける人は別口でがんばってー)

348:勝 改蔵 ◆T850zCZG3A
09/03/08 07:32:18 zZ1gv2z6
次は何のテストをやるんだね?

勝 改蔵
「次は水中でのテストをするので、近くの思川に行こうと思います。」

夏目 貴志
「くっ!?冗談じゃないぜ。水中でおぼれかかったら、私が
人間であることがばれてしまう。それにしてものどがからからだ・・・。
あっ!?窓にUFO型の妖怪が!?」

地丹
「か、改蔵、見てはいけないものを見てしまったようだ・・・。」

勝 改蔵
「夏目さん!よくもえらいことをしてくれたな!開発ロボット001号はどうした?」

349:名無しさん@ピンキー
09/03/08 11:25:54 vxIa7TZJ
>>347
どんな作品になろうと構わん。
投下待ってるぞ

350:桃と青空 1
09/03/08 15:26:20 NzwmvZcV
夏目×多軌 投下します。
夏目の葛藤に気付かされた多軌が、体当たりでその解消に努める話。
薄味だけど一応エロあり。
非エロ部分が長いので、飛ばしたい方は9からどうぞ。

--------------------

「ごめんください。お見舞いに伺いました」
 玄関の戸がからりと開いた音と、続いて聞こえてきた優しげな少女の声に、藤原塔子は急いで立ち

上がる。
 出てみると思ったとおり、汗まみれの顔をつやつやと火照らせた少女が、ひんやり薄暗い玄関に立

っていた。
 彼女は塔子の顔を見ると、それまで自分の頬を片手でひらひらと扇いでいたのを慌てて止め、手を

目一杯突き出して袋に入った桃を差し出す。
「あの、これどうぞ! とっても甘いんです!」
 まるで真夏の青空のように溌剌とした少女の仕草に、塔子はつい破顔する。
「まあ、ありがとう。おいしそうね。でもこんなに気を使わないで。だって多軌さんの顔を見るだけでも、

貴志君は少し元気になるの」
「そうなんですか?」
 パッと顔を輝かせて少女は身を乗り出す。
「ええ。だからどうぞ何も持たずに来てちょうだい……あら、よく冷えてるわねえ。すぐ剥いて持って行

くから、一緒にあがっていって、ね」
「いえ、そんな。私はけっこうです」
「そう? 残念だわ。一緒に食べる人がいると、貴志君も少し食欲が出るみたいなんだけど……」
「あの!」
 喜んだり恐縮したりをころころ繰り返していた少女は息を止め、こくりと喉を鳴らした。
「えと。じゃ、あの……いただきます。すみません」
 小さな声で、でもとても嬉しそうに言うと靴を脱ぎ、玄関をあがった。そのままいそいそと階段に進む。
が、二、三歩進んだところで慌てて戻り、丁寧に靴を揃え直した。そして今度ははっきりと小走りに

なって階段を駆け上がっていった。
 やがて戸を開けて閉める音がした。
 ねだるような猫の声も賑やかに聞こえた。

351:桃と青空 2
09/03/08 15:32:39 NzwmvZcV

 話は日曜日に遡る。
 その日、多軌はいつものように割れ鏡の妖事件の際に描いた陣を消して歩いていた。
 もう随分前の事件だが、まだ後始末が終わっていなかった。なにしろあの時は必死で、できるだけ
多 く、と所構わず描いて歩いたのだ。場所をはっきり覚えていないこともある。それでも妖にとっても
人にとっても迷惑なものを、放置は出来ない。記憶を頼りに訪ねては一つ一つ消す地道な作業を、多
軌は根気よく続けていた。
 しかしその日多軌が消しかけた陣の中に見たものは、彼女にとってどうにも見過ごせないものだっ
た。
『夏目君、あのね、ワンちゃんが……とびきりカワイイふっかふかの、ちっちゃいワンちゃんの妖が!』
 目をウルウルさせた多軌がその妖について報告に来たとき、夏目は内心苦笑しながらその話を聞
いた。多軌はかわいいものに目が無い。特にふかふかと手触りの良い生き物が大好きなのだ。そう
いうかわいいものについて語るとき、普段は年齢の割に落ち着いて大人びて見える多軌が、途端に
年齢マイナス十歳くらいに見えるから面白い。
 まるで童女のように目をきらきらと光らせ、身振り手振りを交えての報告が続く。
「こう、耳がピンと立っていて、尻尾がくるくるっとしているの。色は一匹は茶色と黒のぶち。一匹は白
と黒。一匹は全部茶色。一匹は白と茶……」
「ちょっと待て、一体何匹いたんだ」
 それまで多軌を敬遠して箪笥の上に逃げていたニャンコ先生が、突然飛び降りて尋ねた。
「五匹よ」
「ごひき!」
 夏目は驚いた。集団でいる妖というものはそう多くは無い。二匹とか三匹ならまだしも、五匹とは珍
しい。
「で、その犬どもが何かしたのか」
 顔を顰めたニャンコ先生の問いに、今度は多軌が少し驚いたようだった。
「え? いいえ、別に……あ、でも」
 小首を傾げ考え考え話す。
「した、というわけではないのだけれど。でもちょっとその辺りの妖たちには嫌がられているように思え
たわ。犬たちの後から追いかけてきた妖が、忌々しそうにぶつぶつ言っていたのが聞こえたの」
「ぶつぶつ?」
「ええ。なんでもその犬達は、だいぶ前にとても強い妖怪の子分になったらしいの。そのことをカサに
着て、悪戯が過ぎることがあるみたい。たいした力も無いくせに、虎の威を借る狐と同じ、なんて言わ
れていたから」
「やはりな」
「やはり、って。ニャンコ先生、心当たりがあるのか?」
「ああ。五匹の犬と聞いてピンと来た。夏目、そのワン公どもを子分にしたのは妖ではない。レイコだ」
「え」
「やつらは元々そう力のある妖怪ではなかった。その上ちょっと阿呆でな、あっちで毟られこっちで騙
され、ろくな目に会っては来なかった。が、レイコのやつが面白がって少々の間面倒を見てやったも
ので、すっかり懐いた犬どもは自ら友人帳に載せてくれ、と言い出したらしい」
「なんてことを。自分の命を握られるっていうのに」
「まあ、レイコの子分だと名乗れば、こいつに手を出すのはまずいかな、と一瞬相手も考える。そこで
逃げるなりなんなり出来るなら、小物にとっては利は少なくない……が、主が死んだとも知らずに悪
乗りしているのは愚かだな。そのうち痛い目に会うぞ」
 夏目は顔を顰めると立ち上がった。
「多軌。悪いけど、その犬の妖のいたところに案内してくれないか」
「え? 今から?」
「うん。早い方が良い。何かあってからじゃ遅いんだ」
「わかったわ」

352:桃と青空 3
09/03/08 15:34:41 NzwmvZcV

 『レイコ』とか『ユウジンチョウ』という言葉は夏目とニャンコ先生の会話にはしばしば登場するものだ。
『レイコ』とは夏目の祖母で、『ユウジンチョウ』はその祖母の遺品らしいのだが、詳しいことは多軌
は知らない。その話題を夏目はあまり好まない様子なので、それ以上のことを強いて尋ねることもし
なかった。
 ほどなくして訪れた場所で、夏目は何かに聞き耳を立てるような真剣な眼差しになった。唇を噛み
締めじっと佇む。横顔が厳しい。いつ誰に対しても穏やかな態度を取る夏目だが、時折別人かと思う
ほどその表情は激しくなる。この前そんな彼を見たのはいつだったかしら、などとぼんやり思う。
 風の音と木の葉、草の葉のざわめき。それ以外、多軌には何も聞こえない時間が過ぎていく。ニャ
ンコ先生は蝶を追ったりバッタを食べたり、至ってのん気に構えているものの、一緒になってはしゃぐ
のも不謹慎な気がする。
 そうしてどれくらいたった頃か、夏目は顔を上げるとニャンコ先生を呼び、小声で指図した。
「先生。あの用水路の向こう。大きな榎が見えるだろう? こいつらの話によれば、あの榎の下藪に
巣があるらしい。そこまでオレが行っても良いけど、たぶん出てこないか逃げられるかするだろう。済
まないけど、ここまで追って来てくれ」
「なに? 私に牧羊犬の真似をしろというのか!」
「いや、牧羊犬だなんて。そんな賢くないだろう、先生は……なんだ、出来ないのか。なら出来ないっ
て素直に言えば良いのに」
「ふざけるな! 犬畜生ごときに遅れを取る私ではないは」
 唸るなりパッと姿が消えて、多軌は目を丸くした。
 いや、消えたのではなく常人の目には見えない姿に変化したのだ。それは理解している。こいつら、
と言ったのが、このあたりにいるであろう妖の声を聞いたものだということも、理解している。理解し
ているがやはり驚く。
 と。
「多軌。済まない。先生に何か美味いものをやりたいんだ。ここからなら七辻屋が近い。あそこの薄皮
饅頭を五個ばかり買ってきてくれないか」
「七辻屋の薄皮饅頭、五個ね。了解」
 それが自分を遠ざける口実なのだとは気がついたが、抗わずに立ち去った。
 見られたくないんだ、とはっきり言えば自分が傷つく、と配慮してのことだとわかっている。誰かの
困難には躊躇無く手を差し伸べ、共に悩み考えてくれる癖に、自分のこととなると途端に他人を遠ざ
けて、関わらないでくれ、と線を引く。そういう人だ。夏目貴志という少年は。
 その不器用な心遣いが、寂しくないといえば嘘になる。が、頑なな気持ちを敢えて抉じ開けてやろ
うと思えるほど、自分は彼を知っているわけでもない。知りたいという気持ちはあっても、そうすること
で傷つけてしまったらと思うと、やはり躊躇う。その点は彼と同じだ。気持ちがわかる――
 そう思って素直に従った。

353:桃と青空 4
09/03/08 15:36:45 NzwmvZcV

 だが、戻ってきてみると大変なことが起きていた。
「どこへ行っていた」
 険しい顔のニャンコ先生が、前肢の傷をべろべろと舐めながらじろりと睨む。その傍らでは……
「夏目君!」
 夏目は固く目を瞑って倒れ伏し、声をかけても揺すってもぴくりとも動かなかった。見回すと酷い有
様だ。頬と腕には大きな噛み傷。服には無数の犬の足跡。靴も酷く噛まれたらしく穴が開いている。
「何があったの? まさか妖怪に殺さ……」
「阿呆。生きておるわ。ただ、あいつら思った以上に強くなっていてな。嫌がるのを押さえつけてなん
とか名は返したが、一度に五匹はさすがに無理があった。こいつは力を使い果たしてこの様だし、私
もすぐには動けん」
「私一人では運べないし……そうだ、藤原さんを呼んで来るわ。二人なら何とかできると思うから」
「それしかなかろうな」
「……待て」
 立ち上がった多軌の足を掴んだのは、倒れたままの夏目だった。
「気がついた? 良かった。待ってて。今、藤原さんを呼んでくるから……」
「違う。だめだ。塔子さんは――だめだ。絶対」
 う、と呻き立ち上がる。支えようとする多軌の手は取らない。
「大丈夫だ……少し、眩暈がしただけだから……ゆっくり歩けば、このくらい……」
 だが五歩も歩かぬうちに、躓いて転ぶ。立ち上がろうと必死にもがくが、手も足も思うようにはなら
ないらしい。
 多軌は成す術も無くおろおろと、傍らに立つことしかできずにいる。
「はあ……まったく、阿呆でかなわんな」
 大きく溜息をついたニャンコ先生だったが、ふと視線を落とし、多軌が落とした包みを見つけた。
「これは?」
「薄皮饅頭よ。夏目君がニャンコ先生にあげたいって言うから、ついさっき買って来たの」
「そんなものがあるなら早く言わぬか」
 べろりと舌なめずりをした先生は包みを開けるとたちまち五個を平らげる。そして、これなら家までな
んとか、と呟くと、多軌に夏目の身体を少しだけ支えてくれと言った。
「帰るぞ、夏目」
 言われたとおりにした多軌は、ふっとニャンコ先生の姿が消えると同時に、自分の膝が軽くなったこ
とに気がついた。夏目の身体は宙に浮き、そのままするすると滑るように移動する。
「後は私が良いようにしておく。心配はいらん。帰れ」
 一陣の風とともにそんな声が聞こえたが、そのときにはもう、夏目の姿は遠くなっていた。

354:桃と青空 5
09/03/08 15:38:49 NzwmvZcV

 翌日から、多軌の藤原家通いが始まった。今日で五日。一日も休まず通うのを、藤原夫妻は大層
歓迎してくれた。だが。
「気にしなくて良いのに」
 部屋に入ると夏目は布団の中で困ったように顔を歪めた。
 昨日辺りから漸く少し持ち直してきたが、まだ目の下には隈が濃く、顔色も青白くて生気が無い。
それなのに塔子が桃を運んでくると起き上がり、恐縮して受け取っている。
 その様を眺めながら、多軌はここ数日で急に自覚するようになってきたある感情を噛み締め直す。
「でも……そういうわけにはいかないわ。いつもいつも、巻き込んでしまってばかりだし」
 多軌はそう答えると、思い出したようにポケットから茹で卵を取り出し殻を剥く。はい、と差し出すと、
ニャンコ先生はむしゃむしゃと貪り食いながら言い出す。
「そうそう。今回も元はといえばお前が持ち込んだ話だ。まさか、妖が絡んだら何でも夏目に持ち込め
ば良いと思……ぐえっ!」
「先生は黙っていてくれ」
 細い腕のどこにそんな力があるのか。横たわったまま拳一つで先生を黙らせた夏目は、慣れた様
子で自分の机の前に座った多軌に向かって言い募る。
「多軌。本当に良いんだ。今回のことは俺が悪いんだ。俺が深く考えず行動したからこうなっただけで、
多軌はただ、かわいい妖を見つけたから教えに来てくれただけじゃないか。何も悪くない。気にするな」
「……ありがとう。でも、夏目君のクラス、とても進みが早いもの。誰か手伝った方が良いでしょ?」
 多軌は帰る素振りを見せない。そのまま夏目のノートを幾冊か選び出すと、持ってきた自分のノート
からその日に進んだ単元分を丁寧に書き写し始める。
 クラスが違うと進み方ももちろん違うのだが、毎日二組がどこまで進んだか聞きに来るぜ、と昨日見
舞いに来てくれた西村と北本が、意味深な顔で言っていた。違うんだ、と否定しても訳知り顔の微笑
で返された。
 まずい、と思った。
 多軌は友人だ。数少ない『見える』ことを知る、そしてそれを奇異の目で見ない、かけがえのない友
人なのだ。恋人、などと誤解されては困る。大変に困る。自分が困るのではない。多軌が困る。
 入学当初、無口で付き合いが悪い子だ、と敬遠されていたらしい多軌。いくらかわいいからってあ
の態度は無いでしょう、とあからさまに嫌う女子もいたそうだ。その原因になった祟りから漸く開放さ
れ、本来の明るくてお喋り好きの優しい女の子にやっと戻れた。仲良しもたくさん増え、女の子同志
連れ立って歩く姿を見かけるたびに、こちらまで嬉しい気持ちになった。
 それなのに今更、自分のような薄気味の悪い人間が恋人だ、などと噂が立っては、多軌にとって良
かろうはずが無い。
 夏目は努めて元気な声を出す。
「大丈夫。治ったら田沼から借りるよ」
「田沼君は一組じゃない」
「西村だって貸してくれるし」
「それでも……あ、桃、残してる。だめよ、食べないと」
 振り返った多軌は先ほど塔子が運んできたきり、ほとんど手付かずのままにされている桃の皿を見
つけた。
 枕元に座り、手に取る。
「はい、あーん」
「え」
「食べさせてあげる」
「ちょ……やめてくれ。自分で食べられる」
 夏目は情けない顔で起き上がると半ば涙目で桃を食べた。
 つるんとしていて冷たくて甘い。たぶん、美味いな、といって笑うところだ。でも何か、喉に引っかか
る気がして上手く飲み込めない。おいしい、と素直に言えない。
 もそもそと桃を齧る自分をじっと見守る多軌の視線に、まっすぐ目を合わせることはとうとう出来なか
った。
 そんな自分を眺めるもう一つの視線が部屋の隅からあることにも、気付くことはなかった。

355:桃と青空 6
09/03/08 15:40:56 NzwmvZcV

「タキ」
 桃を食べる、たったそれだけの動作でも疲れたらしい夏目はすぐに横になり、そのままとろとろと眠
りに入った。
 静かになった部屋でせっせとノートの写しを続ける多軌に、突然声をかけたのはニャンコ先生だった。
「お前、夢を覗いてみないか」
「夢?」
「そうだ。こいつの」
 顎をしゃくった先には目を閉じて横たわる夏目がいる。
「こいつの今見ている夢がどんなものか、ちょっと覗いてみないか。面白いぞ」
「ふふ。そんなことけしかけたってバレたら、先生、また怒られるわよ」
 微笑んで、冗談に受け流そうとした。
 が、先生は、黒々とした丸い瞳で多軌の目の中を覗きこむ。じりっとにじり寄る姿に、多軌は気圧さ
れ少し仰け反る。
「かまわん」
「せんせ…い……?」
「怒られようとかまわんよ。それがこいつのためになるなら」
 先生の声が、耳に水が入ったときのようなぼやけたものになった。
 と、思ったときには多軌は暗くてぶよぶよとした空間に一人、立っていた。
(何? 何が起きたの? 先生?)
 うろたえて仕切りと見回すが、何も見えず聞こえない。肌に当たる空気がゼリーのように淀んで、質
感があるのに重さの無い、なんとも言えない空間だ。
(先生! 気持ち悪いわ。出して。お願い、ここから出して!)
 叫んだ声はそのまま暗闇ゼリーの中に融けていく。これは大変、ともう一度叫ぼうとしたそのときだ
った。
 奇妙なものが見えて、聞こえた。
『嘘つき』
『嘘つきは泥棒の始まりなんだぜー』
『せんせー、夏目君がまた、変な嘘つきます』
『夏目君、何でそういう気味悪い嘘をつくの!』
『お友達を恐がらせるの、そんなに楽しい?』
 小学生と思しき子どもたちと大人の影。そして彼らの作る輪の中に、一人佇む少年。
(あれ……夏目君?)
 色素の薄い髪と血色の悪い顔、特徴的な瞳、痛々しいほど細い手足。間違いない。確かに夏目の
幼い頃の姿と思われる。
 彼は唇を噛み締め拳を握り、自分を責める人々の真ん中に立っている。罵る言葉と謂れの無い中
傷と、異端のものを見る侮蔑の視線を絶え間なく浴びながら。その虚ろな面に浮かぶのは、諦めな
のか、悲しみなのか。
 と、今度は反対側で声がした。
『頭おかしいんじゃない』
『どうしたの?』
『夏目がさ、一つ目の黒い服着た子どもがいるって言うんだ』
『天井に張り付いてこっち見てるって』
『ぷっ。馬鹿みたい。なんでそんな、すぐばれる嘘つくのかね』
『転校ばっかしてるって言うから、手っ取り早く人の気を惹きたいんでしょ』
『あー、いるいる、そういうタイプ。ありえないこと言えば誰か注目してくれる、みたいな』
『うざいよね。そういうのって』
 今度は中学生くらいの少年少女。小学生たちよりもさらに酷い、人の心を抉るような言葉が飛び交
っている。
 その中にあってやはり夏目は、唇を噛んでただ俯いていた。もう視線も見えない。長くなった前髪に
隠し誰にも表情を読ませなくなった彼は、ともすれば人形に見えてしまうほど、感情のない姿を晒し、
そこにただいる。
(これはなに? 夏目君の記憶? こんな……こんな酷いこと、ずっと言われてきたの?)
 駆け出して飛び込んで、彼を心無い人々から遠ざけなくては。
 そう思った多軌だったが、周りの空気はやけに重いままだ。身動きが取れず焦りばかり募る。

356:桃と青空 7
09/03/08 15:43:01 NzwmvZcV

 ところが、そんな多軌の今度は真下で、もう一つの情景が展開し始める。
『そうそう、五組の多軌さん、二組の夏目君と付き合ってるんだって?』
 ぎょっとして下を覗く。暗すぎて顔も姿も定かではないが、制服だけは間違いなく自分たちの通う高
校のものだとわかる。
『へえ。多軌さんてあの、かわいいけどちょっと付き合い悪い子?』
『付き合い悪いって言うか、お高くとまってるって言うか、ね』
『うん。話しかけてもろくに返事もしないし。ていうか、自分から話かけること、あるの?』
『たまにあるけど絶対名前で呼ばないんだよね、他人のこと。ねえ、とか、あなた、とか言うだけで』
『感じワル……そのくせ夏目君にはニコニコするんだ。へえ』
『するする。夏目君もまんざらでもないんじゃない。いつも一人で何にも無いところに向かってぶつぶ
つ言っているくせに、多軌さんに話しかけられたときだけはすごい笑顔で応えていたし』
『まー、良いんじゃない。変人同志、どうぞご勝手にってことで』
 あはは、と嫌味たっぷりな声が尾を引いて消えていく。普段にこやかに接してくれている友人の誰
かなのだろう。その誰かが、影ではあんなことを……
 ショックというより、胸の中を薄ら寒い風が吹き抜けていくような空しさを感じた。ずるずると、闇の中
で座り込む。
 誰も、本当のことなど知りはしない。
 彼に『見える』風景も、自分が『見てしまった』もののことも。それがために命を狙われる恐ろしさも、
だからこそ他人を巻き込むまいと必死になる気持ちも――
 ああ、と多軌は唇を噛んだ。
 だからだ。何も知らない人たちから、無責任に向けられる悪意。その凶暴さを、自分は知らなかった。
けれど彼は知っていたのだ。踏みにじられ、苦しめられ続けた彼だからこそ気付けた。そして彼は、
その凶暴な渦に自分を……
「巻き込みたくなかったのね」
 思わず口に出たその言葉と同時に、目が覚めた。
 はっと身を起こすと、自分はまだ夏目の部屋にいた。彼の机の前に座り、ノートを広げたままうつ伏
して寝ていたらしい。ああ、いけない、と慌てて姿勢を正す。と、傍らのものに気がついた。
「ニャンコ先生……」
 今の夢は、本当なの? と尋ねようとした多軌だったが、猫の表情を見て黙る。
「さあな。夢などというものは他愛も無いものだからな。どこまでが本当でどこからが妄想だか、そん
なことはわからんよ。誰にも。だがな」
 ニャンコ先生はひらりと机に飛び乗ると、顔を多軌にぐいと近づけた。
「こいつはいつも、起きて欲しくないことばかりを夢に見ている。普通は起きて欲しいことを見るもんだ
ろう。そのあたり、救いようの無い阿呆だとは思うが、なんとかできるものならしてやりたいのさ」
「それって、どういう意味?」
「わからんか。お前がうろちょろしていると、夏目のやつ、気が休まらんのだ。自分ひとり疎まれるなら
慣れている。だがお前がセットで巻き込まれたらどうしようかと、気にしてもしようの無い心配ばかり
で……」
 心配ばかりでどうなのか……続いたはずの先生の言葉を多軌は聞いていなかった。
 話半ばで狂ったようにばたばたとノートを閉じまとめると、後ろも見ずに飛び出して行ったのだ。
 と、と、と…と階段を足早に降りていく足音が消えてしばらくすると、夏目がゆっくりと寝返りを打った。
「なんだ。起きておったのか」
 机から飛び降りたニャンコ先生は、よっこらしょと今度は夏目の顔を覗き込もうとした。だが。
「いや、寝ていた」
 夏目は薄い夏布団に深く潜り込みながら言った。
「多軌の足音で目が覚めたんだ。良かった。帰ったんだな。良かった」
 最後の、良かった、は鼻声だった。聞いたニャンコ先生の動作が止まった。少しの間があった。ほん
の数秒、誰も不思議とも思わないほどの短い間。
 だがすぐに先生は、とことこと窓辺に行った。ガラス戸を開け、身を乗り出す。
「どこ行くんだ、先生」
「ん? 飲み会だ。八つ原で宴会があるんだ。行って来る」
 ひょい、と出て行った窓を閉めるものはいない。夕方の風が舞い込み、多軌が一冊だけ閉じ忘れて
いったノートをぱらりと捲る。
 西日が襖を朱に染めて、まもなく沈もうとしていた。

357:桃と青空 8
09/03/08 15:45:29 NzwmvZcV

 翌日も残暑の厳しい日だった。
 昼食の後、少し体調が良いように思った夏目は床に入らず机に向かい、好きな本を開いてみること
にした。なんとかふらふらせずに一時間ほど活字を追える。これなら月曜からは登校できるな、と思っ
たところに遠慮がちに声が掛かった。
「貴志君、ちょっと良い?」
 するりと戸を開けて入ってきた塔子は、余所行きのブラウスにスカートといういでたちだ。
「どうしました?」
「あのね。町会長さんのお母様がついさっき亡くなったって連絡が来たの。今夜がお通夜で滋さんも
行くと思うのだけれど、喪服が少し傷んでいて。仕立屋さんに聞いたら、すぐ持ってきてもらえば間に
合わせますって言ってくれたから、ちょっと行ってきます」
「そうですか。ああ……俺が行けたら良かったですね」
 暑い中を出掛ける塔子の苦労を思って言った。が。
「ふふ。そうね、一緒に行って成人式にはお世話になりますってご挨拶するのも良かったかしら。でも
今日はまだ、そんな身体じゃ無理でしょう。本当はお留守番頼むのも気の毒だけれど」
「大丈夫です。もう本当に良くなりましたから」
「無理しちゃダメよ? 貴志君、夏は特に弱いんだから……あ、そうそう。昨日いただいた桃。シロッ
プに漬けて冷やしてあるから、多軌さんが見えたら一緒に食べて」
「いや、あの、タキは……じゃない、多軌さんは今日は来ないんじゃないかと……」
「あら、そう? じゃ、貴志君、二人分食べてしまっていいわよ。私や滋さんの分は別にしてあるから、
気にしないで」
 二人分はとても食えません、とは言えない夏目は、ありがとうございます、と言って笑った。
 ほどなく塔子の日傘が遠ざかる。夏目は二階の窓から空を眺めながら、冷たい桃を少しずつ喉に送
る。と、先生が隣にちょこんと座った。
「夏目。大儀そうだな。その桃、食ってやろうか」
「あ? なんだ、先生も食べるのか。ニャンコの癖に」
「ニャンコではないと言っておろうが! つべこべ言わず寄越せ!」
「あーはいはい。じゃあ待ってろ。もうひとつあるから持ってくる……でもそれなら昨日言えば良かった
のに。俺、すごい苦労したんだぞ」
「ふん。お前が女にあーんをされる貴重な機会をみすみす潰すような真似ができるか」
「……むしろ潰して欲しい、そんな恥ずかしい機会は」
「だからだ。お前が恥ずかしいことほど私は楽しいからな」
「黙れ、豚猫」
 などとにこやかに喧嘩しながら階下に降りる。台所に行き、冷蔵庫を開けた。
 そのときだった。
「ごめんください」
 玄関の戸がからりと開き、よく通る少女の声が響いた。
 夏目は慌てて冷蔵庫を閉めた。尻尾を思い切り挟まれた先生がギャッと啼いたが、まったく聞こえ
ていない様子で夏目は玄関へ走っていった。

358:桃と青空 9
09/03/08 15:48:21 NzwmvZcV

「起きられたのね。良かった。少し顔色も良いみたい」
「ああ……ありがとう」
 多軌は夏目の回復を我が事のように喜んだが、疲れるといけないわ、と敷いたままの布団に戻る
ように言った。学校での出来事もいつものようにあれこれと語り出す。
 だが、そんな多軌とは対照的に、夏目の態度は落ち着きがなかった。
「あのさ……多軌。その……もう良いからさ」
「何が?」
「ノート。もう月曜からは行くよ。学校。だから本当にもういい」
「違うの」
「え?」
「今日はノートを写しに来たんじゃないの。夏目君に、言いたいことがあったから来たの」
「言いたいこと……」
 多軌の口調の底に何かを感じ取り、夏目の顔に怯えが浮かんだ。だが多軌は止めない。どこか思
い詰めた顔で口を開いた。
「夏目君。ずるいわ」
 夏目の呼吸が一瞬止まる。
「ずるいわ。前、私に言ったわよね。巻き込むとかそういうの、俺相手には悩まなくていいって。なの
に夏目君は悩むのね」
「いや、多軌。それは……だって、俺は……」
「自分は誰かを巻き込むのを嫌がるのに、誰かに巻き込まれるのはかまわないなんて、ずるい」
 夏目は怪訝な目で見返す。何を言い出すのだ、多軌は。理解できない。戸惑いと不安が面を過ぎ
る。その顔に多軌は寄る。目の中を、心を覗きこむ。
「いつもいつも……どうしてそんなに自分の事を虐めるの? やめてよ、そんなの。もうやめて。もう虐
めないで。私の――」
 強い瞳が戸惑い揺れる眼差しを捕らえた。
「私の好きな人を、もうこれ以上、傷つけないで」

 揺れていた視線が定まった。見返してくる表情には、こんなとき普通なら浮かぶであろう、はにかみ
や嬉しさは見られない。ただ渡された言葉の真意を量りかね、疑い、恐れる色があるだけ。
「ごめんね。驚かせて。でも知って欲しいの、どうしても。だから……」
 肩に手をかけ、引き寄せる。まるで木の人形を抱き寄せるように軽くて感情の無い身体に、多軌の
胸が痛くなる。その痛みを噛み締めながら、目を閉じて息を止め、己が唇を彼のそれにそっと重ねた。
 温みを感じて呼吸をすると、仄かに甘い、良い匂いがした。少しだけ舌を差し出し、味わうように舐
める。と、夏目は驚いたのか、びくりと震えて身体を離そうとした。
「だめ」
 離すまいと腕に力を込める。
「だめよ。逃げないで」
 身体を抱き込んだのとは違う手を、頭の後ろに添える。髪に指を通すと、汗の湿りで固まった感触
があった。多軌は繰り返し指で梳く。何度も繰り返すと徐々に乾いて軽く、サラサラと通りやすくなる。
さらに多軌は夏目の額に、瞼に、頬に、点々と口づけを残して行く。啄ばむように軽やかに。恐がる子
どもを宥めるように、何度も。何度も。
 やがて強張っていた夏目の肩から少しずつ少しずつ、力が抜けはじめた。多軌の身体を押し返そう
としていた手も、次第に力を失い弱くなる。掌が離れ、指先も離れ、ついにはするりと滑って床に落ち
た。
 すると多軌は夏目を抱いたまま、自ら布団の上に倒れこんだ。
 胸を合わせ足を絡めて、全身で寄り添うように夏目に触れる。指先が頬から唇に、口づけの後をな
ぞるように下りていく。そのまま喉元から鎖骨の窪みに滑らせると、そこにも口づけようと胸元に顔を
埋めた。
 髪が乱れ、耳朶が覗く。羞恥に火照った色は、この行為が多軌にとって気軽なものではないことを
教えていた。

359:桃と青空 10
09/03/08 15:50:51 NzwmvZcV

 夏目はそれをぼんやりと見ていた。
 多軌の手が、自分のパジャマの前をはだけてもぐりこんでくるのも、ただ眺めた。なぜこんなことを、
と問いたいが、あまりにも真剣な多軌にそれを問うのはかわいそうな気がした。やがて手は薄く浮い
た肋骨を辿り、背に伸びて上から下に。輪郭を覚えようとするかのように往復する。
 夏目は目を閉じた。
 こんな風に誰かに触れてもらえたのは何時だっただろう、と思った。
 いつもいつも遠巻きにされ、線を引かれ、自分を抱き締めるのは自分だけの暮らしに慣れ切って、
そして此処に辿りついた。優しい人、暖かな場所。夢のような時間を与えられるようになって、最近時
々思うことがある。
 近づく誰かを遠ざけるのは、巻き込んで傷つけるのが怖かったから。そう思って振り返りもしなかっ
たけれど、でも、本当にそうだったのか。逆ではなかったか、真実は。
 傷つく人を見ることに自分自身が耐えられない、いたたまれないから――
 それが本当の理由だったのではないか。
 ああ、多軌は、それに気がついたのか。だからこうやって、離れて伝える言葉ではなく、触れてはじ
めて感じることの出来る、身体の温みで教えようと……
 そう思った瞬間声が出た。

「あたたかい」

 多軌は手を止め、夏目を見上げた。
「タキって、暖かいんだな。知らなかった」
 瞳が柔らかに光り、笑みの形に細められた。けれど目尻には少しだけ、涙が滲んでいる。拭かなく
ちゃ、と多軌は指を伸ばす。が、その指は、届く前に夏目の唇で止められた。
「夏目君?」
「ありがとう。でももう、いいよ。タキ。わかったから、もう」
 そんなに思い詰めなるな……と、囁かれた気がしたが良くわからなかった。
 抱き締められ口づけを返されて、自分のだか彼のだかわからない鼓動がうるさくて、何も聞こえな
かったのだ。
 息があがり苦しくなる。苦しいよ、と言いたいのにそれもできない。だからただ、縋りついて頬を寄せ
る。掬い上げるように唇を重ねられ、夢中で舌を絡める。
 細い指に髪を梳かれる。さらさらと呆気なく、何の抵抗もなく解けて行く。身体も同じ。額の生え際、
頬と瞼、耳朶に頤。唇が押し当てられるたび、力は抜け息だけが弾む。それだけではない。
「あ……」
 気付かれた。恥ずかしさに顔が上げられない。
 乳房の先端が固くなり、薄い下着とシャツ越しにもわかるようになってしまっている。どうしようか、と
夏目が止まる。多軌は自分の髪を梳いていた彼の手を取った。真っ赤に頬を染め、それでも導く。触
れて欲しいその場所に。
(ここの方が、もっと暖かいのよ?)
 とても口に出せない誘い言葉を心の中で囁いた。
 すると夏目はおずおずと、導かれた場所を撫で始めた。指先で膨らみの稜線を辿り、先端をくるりと
撫で、また下りていく。たどたどしく不器用な触れ方なのに、おかしなくらい身体は反応する。ぴくっと
震えるたびに彼も一緒にびくりとするのが、おかしいけれど嬉しくて。浮かれたような気分のままに、
多軌は自分でシャツのボタンを外してしまった。するりと袖を抜き、ブラのホックも外して、肩紐に指を
かけ滑り落とそうと力を込めた。
 と、夏目の手が突然重ねられた。
 なにかしら、と顔を上げると唇を奪われた。それまでとは違う、深く、強く、追い上げるようなキスだ。
 肩紐は夏目の手が外した。

360:桃と青空 11
09/03/08 16:00:31 NzwmvZcV

 露わになった乳房を、今度は指先ではなく掌が愛撫する。きゅっと絞るように掴まれては開放され、
尖ったところは揉み解すように捏ねられて。やがて身体中の血が沸くような感覚に酔って来る。心通
じた喜びと、もうひとつ秘密を共有できる嬉しさに、全身が小刻みに震えて止まらない。
 夏目の手はそんな多軌の身体をくまなく触れていく。しなやかな背中、すべすべとした腹、お尻から
足へかけてのきれいな曲線、すらりと締まった足首から慎ましやかな足指まで。言葉ではなく触れる
皮膚から、心を伝えようとするかのように。
 気付けば多軌の衣服は、一つも身に残っていなかった。
 肩で息をする夏目の下で、素肌を晒し身体を開き、同じくらい荒い呼吸をただ繰り返す。言葉なんて
何も出てこない。恥ずかしさに腕で目隠しをして顔の半ばも隠してしまう。
 もう、あと触れられていないところはひとつだけ。待たされて、焦らされて、熱を持って疼くそこは、酷
く敏感になっている。触られたら気がおかしくなるのではないか。いや、もうすでにおかしいのかもし
れない。彼の手が欲しくてたまらなくて、涙が零れるなんて……
「大丈夫か? 辛かったら、言ってくれよ?」
 いつもと変わらない優しい声とともに、何か冷たいものがなかに挿し込まれた。
 ひっ、と息がとまり、身が仰け反る。
「タキ?」
 気遣う声がもどかしい。大丈夫なのに。ただ、感じてしまって耐えられないだけなのに。
「平気」
 カラカラになった喉でやっとそれだけ言うと、腕を伸ばして首筋に絡めた。触れたい、もっと。強く、深
く。そう伝わるように抱き縋る。

361:桃と青空 12
09/03/08 16:02:40 NzwmvZcV

 夏目はもう何も言わず、濡れてひくつく内部を探りはじめた。
 他人の素肌に触れるのも記憶に無いほどなのに、指を入れるなんて当然初めてだ。傷つけるのが
恐くて、どうして良いかわからない。けれど多軌はもっと怖いはずだ。せめて負担が少しでも和らぐよ
うに、できることはしてやりたい。
 恐る恐る辿ると先は結構深い。真っ直ぐではなく少し曲がっている。内壁は凸凹していて、時折不
規則にくにゅっと蠢いては指を咬むように締め付ける。そのたびに生温かくぬるつく体液が掌を濡らし、
滴り落ちる。湿った音が微かに響く。
「あっ……!」
 突然多軌が声を上げた。一番深い辺りのこりっとしたところに触れた途端だ。びっくりして窺うと、と
ても不思議な表情をしていた。瞳の焦点が合っていない呆けたような蕩けた顔。恍惚と半開きになっ
た口元から覗いた舌が、ちろ、と唇を舐める。すごくかわいい。そしてどこか官能的だ。
 もっとそんな顔をさせたくなり、夏目はもう一度同じ場所を探る。多軌は再び声を上げる。同時に身
体が魚のように跳ねる。浅い息がせつなげで苦しそうだ。けれどわかる。これは、この声は苦痛では
なく快楽を、押さえ切れなくて上げる声。もう一度。またもう一度。何度も同じことを繰り返す。そのた
びに、多軌は艶かしく身を捩じらせ声を上げる。気付けばいつのまにか外れた腕は、所在無げにシー
ツの上に放り出されていた。それでもその唇は、切れ切れに自分の名を呼び続ける。もっと近くに、と
呼んでいる――
 夏目は静かに身体から指を抜くと、とっくに勃ちあがっていた自分のもの掴んで宛がった。深呼吸し
て息を止め、空いている手で放り出された手を握った。そのまま腰を進める。やたらときつい感触の
後、ぬるっと入り込んだ感覚があった。と同時に、多軌が胸の下で小さく呻いた。
「タキ、辛いか?」
 尋ねてもぎゅっと手を握り返され、首を振られた。
 ぐっと押し付けるともう一度。今度は歯を食いしばり、眉間に皺まで寄せて。それでも多軌は握る手
を離さない。まるで、どんなことがあっても二度とこの手は離さない、と宣言するかのように。怖いの
は傷つくことでは無くて、この手を離してしまうこと―そんな多軌の心が繋がった身体から、熱と
ともに伝わる。
 心蕩かすその熱は、次第に夏目を駆り立てる。自分の身体が欲するままに、少しずつ動き出す。押
し込むたびに多軌は呻き、抜くたびに身を捩る。かわいそうだと思ったが、もう止めなかった。尋ねな
かった。代わりに何度も彼女の名を呼び、呼び返される自分の名を聞いた。それだけで、たくさんのこ
とを問いかけて、ひたむきな答えを貰っている気がした。
 果てしなく長く感じたその時間は、本当はあっという間だったのだろう。
 多軌の中に果てたとき、一番奥まで届かせたのは身体なのか、心なのか。
 夏目自身にもわからなかった。
 けれど、なかなか整わない息のまま微かに笑った多軌の目尻に、涙の痕を見つけたとき、届いた
のはきっと心だ、と思った。
 多軌はそのまま目を閉じた。
 無邪気な少女の面影を取り戻したその唇に、夏目はもう一度だけ口づけた。

362:桃と青空 13
09/03/08 16:04:47 NzwmvZcV

 無心に眠る夏目を眺める。少し反省しながら眺める。
 病後の彼に負担はかけまいと思ったが、緊張のせいかへとへとに疲れてしまい、ことが終わったと
きには全く動けなくなっていた。代わりに夏目が最低限の後始末をしてくれたのだが、彼の体力もそ
れまでだったらしく、直後に文字通り死んだように寝入ってしまった。
 でも規則正しい呼吸は安らかだ。それを眺められることは幸せだ。
 ゆっくりと起伏する胸に目をやる。そこについさっきまで齧りついて、あられもない声を上げていたこ
とを思い出す。カッと顔に血が上る。身体の奥がキリリと疼く。甘くてせつない、なんともいえない余韻
がこみ上げる。
 振り払うように首を振った。
 そっと布団を抜け出す。寝ている彼を起こさぬよう、少しずつ、少しずつ。途端にウッと唇を噛んだ。
身体のあちこちが軋むように痛くて辛い。けれど初めから覚悟していたこと、泣言は言いたくない。
 と。
「そんなに気をつけなくても大丈夫だ」
 不意にニャンコ先生の声がした。
「こいつにしては珍しいほど深く眠っている。今は夢すら見ていない。起こす気遣いはまず無かろうよ」
 先生は、夏目を挟んで自分と反対側に座っていた。今来たのか。それとももっと前からいたのか。
見られていたなら恥ずかしい。けれどそれを訊くのはさらに恥ずかしい。多軌は頬を染め、黙々と身
支度する。そんな多軌に先生は言う。
「だが解せんな。お前、昨日は一度逃げたくせに、なぜこんなことを」
 多軌は手を止め、射抜くような視線に対峙する。
「無理だったの」
「無理?」
「ええ。一度想って……好きになってしまったら、もう元になんて戻れない。無理なのよ」
 先生の目がほんの少し、誰にも分からないほど少しだけ、見開かれる。
「昨日、先生に言われてすぐ思ったの。夏目君の負担になんかなりたくない。離れなくちゃ、忘れなきゃ、
って。でもね、それじゃ夏目君はまた一人になるのかしら。また一人だけ、悩んで苦しんで傷つくの
かしら。そんなの、夏目君は良くても私には無理。耐えられないって気がついて」
 想いはいつの間にか心に根を張り、揺ぎ無いものになっていた。彼一人を寂しいところにおいておく
などとても耐えられない、それほどに。それなのに目先の心苦しさから自分はひとり、逃れようとした……
「確かに私は非力よ、先生。それどころか傍にいれば夏目君を巻き込んだり、あれこれ気を揉ませる
ことしかできない。でもそれでも傍にいたいって願うのは、いけないことじゃないと思って……夏目君
にも、そう思って欲しかったの」
 先生は半眼になり、不機嫌そうに鼻を鳴らした。
「ふん。勝手な。少しは殊勝になったのかと思ったが、とんでもなかったようだ」
「ふふ、ごめんなさい。でも……」
 多軌はそっと夏目を振り返る。先生も振り返る。
「少なくとも夏目君が、起きて欲しくないことを夢に見るのは、止められたでしょ?」
「そんなもの、一時さ。すぐ元に戻る」
「だったらまた来るわ。何度でも。そして伝えるから。巻き込んで欲しい人が、一人はここに確実にい
るんだって」
「鬱陶しい。まったく、これだからガキは好かんのだ」
 多軌は先生の悪態に晴れやかに笑うと、痛みを庇うようなぎこちない足取りで、ゆっくり部屋を出て
行った。
 あとには熟睡する夏目と、退屈な先生が残る。
「ナツメ、桃。早く寄越さんか。こら」
 呟いてみるがぴくりともしない。
 飲みに行くにもまだ日は高い。夕暮れにならなければ八つ原も、誰もいないただの荒れ野だ。
「やれやれ、どいつもこいつも――」
 もう一度呟かれた先生の声は、けれど憂いではなく喜びを含んでいた。
 それが自分でもわかるのか、先生は照れくさそうな顔で前肢を舐めるとごしごしと顔を洗い、そのま
ま布団の隅で丸くなった。
 まもなく二つの寝息が重なる。
 夏が穏やかに、過ぎて往く。




363:350
09/03/08 16:06:55 NzwmvZcV
1の整形に失敗してしまったorz
読みにくくてごめんなさい。

364:名無しさん@ピンキー
09/03/08 17:13:41 QIOIRPJD
いやいや、GJでした!

365:名無しさん@ピンキー
09/03/09 00:06:26 rJlNF+k0
GJ!
切なくてエロくて萌えた!

366:名無しさん@ピンキー
09/03/09 15:48:34 eOx9srPa
タキ来たー
読み終わったらなんか凄い心が満足した。
GJ!!

367:名無しさん@ピンキー
09/03/09 20:43:19 AxD5wAMy
神がいらっしゃった!
心理描写がこまやかでGJです!

368:名無しさん@ピンキー
09/03/09 22:10:55 jIfdv3iF
>>363
いい仕事見せてもらいました
GJ

369:名無しさん@ピンキー
09/03/10 03:02:45 apDTN6+J
今日の放送、実況スレでレイコさんがシゲルさんの筆下ろし言われててワラタ
確かに両親のいない時に部屋に来る展開はそうとしか思えない
最後の思い出に寝てるうちにシゲルさん犯っちゃったんだなレイコさん

あと夏目に撫でられて快感~なニャンコ先生もほんと可愛いかった
さりげに腰あげてるのが芸細かかったけど(交尾を誘うポーズかw)
夏目のあの撫で撫でが「女の子に変身してHの相手してほしい」という
お誘い合図なんじゃないかと勝手に妄想

370:名無しさん@ピンキー
09/03/11 20:55:07 At6S9VD5
多軌さん×夏目は良いですな。
保守

371:勝 改蔵 ◆T850zCZG3A
09/03/12 06:05:03 L9sRmgIC
タキを4両、夏目の後ろに連結をしてやった。
夏目はタキの重さでへそを曲げて動かなくなったのは言うまでもない。
救援のディーゼル機関車の坪内 地丹を呼んで地丹に引っ張ってもらったが・・・。

372:勝 改蔵 ◆T850zCZG3A
09/03/12 06:07:39 L9sRmgIC
機関車は、客車や貨車を一度に何両も引っ張ったり
後押ししたりするので、強い力が出せるように作られています。

373:名無しさん@ピンキー
09/03/12 07:07:22 2JZehlet
夏目×JKニャンコは最高だなあで保守

374:名無しさん@ピンキー
09/03/15 13:59:14 jYIWSFKt
神が降臨するのを期待で保守

375:名無しさん@ピンキー
09/03/15 20:21:17 EozfwwUZ
あの少女の陣の件で、夏目殿に一目惚れした、であります。
あやかしと人間、しかも男と男、様々な障害がありますが、
もはや我慢の限界、であります。
今宵、夏目殿の部屋へ夜這いをかける、であります。

そしてちょびヒゲは夏目の部屋へ向かった・・・。
窓から、夏目の部屋の様子を伺う、ちょびヒゲ。
うほっ、夏目殿は熟睡してる、であります。
早速部屋に侵入する、であります。

夏目の顔を覗き込むちょびヒゲ。
寝巻きがはだけて色っぽいでありますな~、夏目殿。
さて、早速・・・。

着物を脱ぎ始めるちょびヒゲ
猛るちょびヒゲ。
顔はでかくとも、あそこは人並み、これなら夏目殿の苦痛も
半減、であります。
むしろ、私の技で苦痛を快楽にかえる、であります。

そして夏目に覆いかぶさるちょびヒゲであった。

続く

376:名無しさん@ピンキー
09/03/15 23:08:39 jYIWSFKt
>>375
ちょwwまさかのヒゲ夏キタ━━(゚∀゚)━━!!!!

377:名無しさん@ピンキー
09/03/15 23:21:53 JGtiZ0g0
この組み合わせは新しいw

378:名無しさん@ピンキー
09/03/15 23:29:09 p+HcTMK/
意外なカップリングですね!
続き楽しみです。

379:名無しさん@ピンキー
09/03/16 00:33:37 fztipjce
勘弁してくれ。正気か?

380:名無しさん@ピンキー
09/03/16 00:47:45 F+IQpCGk
801板いけよ腐が

381:名無しさん@ピンキー
09/03/16 01:34:42 BXIbhuFW
せめて注意書きがあればなぁ

382:名無しさん@ピンキー
09/03/16 09:27:25 bRfrZEFR
>>379-381
いや…どう考えてもネタとそれに悪のりしているだけだろ…

383:名無しさん@ピンキー
09/03/17 00:08:14 oqEhGbNV
エロパロ板で腐ネタなんて荒らし以外の何者でもねえよ

384:名無しさん@ピンキー
09/03/17 00:20:48 pxVhg/Yf
俺、1行目読んだだけで、これは801展開だな、と思って速攻回避したが。

385:名無しさん@ピンキー
09/03/17 01:25:24 Si8RKW/T
もっと心にゆとりを持とうぜ

386:名無しさん@ピンキー
09/03/17 07:23:20 Eg6Wiios
それは男もいいもんだぜ?

ってことか?

387:名無しさん@ピンキー
09/03/17 11:59:37 qO2MiRfX
>>362
亀だが超GJ

388:名無しさん@ピンキー
09/03/17 12:50:42 WyCc8UW9
レイコが霊となってニャンコ先生の元に遊びに来て自分の孫の事を
酒の肴に語り合うssの電波を受信した。

389:名無しさん@ピンキー
09/03/17 15:10:43 e/lRBn1V
笹田かわいいよ笹田

390:名無しさん@ピンキー
09/03/17 20:28:52 9GEm2o2K
それはある日の出来事・・・。

「夏目~!!!」
この声は・・・?
夏目が振り返るとそこには慌てふためくJKニャンコ先生が。
「なんだニャンコ先生か。また女に化けて何してるんだ?って、
この部屋で化けるなよ!塔子さんに見られでもしたら・・・っ!」
「戻れないんだっ!」
JKニャンコが答える。
「はぁ?」
「だから戻れないんだよっ!」
どうやら、女に化けたニャンコ先生が元の姿に戻れなくなったらしい。
その時はまだ、それほど深くは考えなかった。
けど、すぐに気づいた。
この部屋に女子高生(中身はニャンコ先生だけど)がいるってこと、
塔子さんに見られでもしたら・・・。
と、その時、「貴志く~ん」と塔子さんの声が。
階段を上ってくる足音も・・・。
「やばい、隠れろっ、ニャンコ先生!」
「隠れるったってっぇ、」
塔子さんが近付いて来るっ!
「誰かきてるの~?」
すぐそばまで来てるっ!
押入れに押し込もうとする夏目だが、
その時、ついにふすまが開いた。
それは塔子の目にはどう映っただろう。
そこにはJKニャンコを押し倒すカタチの貴志くんが・・・。

「貴志くんっ!?」

続く・・・。

391:名無しさん@ピンキー
09/03/17 21:17:37 QcrGPX2i
おおおっ
王道ラブコメ展開の夏目×ニャンコがっ
GJ!!!!!!!
続き楽しみにしてます!

392:名無しさん@ピンキー
09/03/17 23:34:19 loP3HfeZ
アニメ見て柊×夏目もイイと思った
「脱げ」萌えた
だが最大の問題は夏目パンチだなw

393:名無しさん@ピンキー
09/03/17 23:39:01 bf7+Y/Nh
>>392
だが仮面の下で涙目になってる柊を想像すると思わずGJ!って言ってしまう

394:名無しさん@ピンキー
09/03/18 04:13:41 LmNlebjx
>>390
CJ
この後も、あくまで猫で♂としてニャンコ先生に接する夏目を見て
(気が向くと全身撫で撫でしたりとか)
そのあまりのフレンドリーさに周囲が誤解しまくりでも面白いな

>>392
逆に夏目パンチした詫びに言うこと聞けというパターンで

395:名無しさん@ピンキー
09/03/19 21:23:24 uEkT2f82
「夏目…脱げ」

いきなりの柊の発言に夏目は面食らった。

「な…何を言うんだ、いきなり脱げなんて!」

顔を真っ赤にしながら夏目が抗議の声を揚げる。

「私の顔を殴った詫びを身体で償ってもらおう」

そう言いながら、構わず柊は夏目のズボンに手を掛ける。

「ちょ…あの時の事は謝ったじゃないか!」

夏目はズボンを脱がされないように、必死で抵抗していた。

「あれはかなり痛かったぞ…
だからお前にも同じ痛みを与えてやろう
大丈夫だ痛いのは最初だけで、すぐに気持ち良くなる」

そい言いながら、柊は夏目の股間に顔を近付けるのだった。


今回の話を観て、即興で書いてみました。
なんか間抜けな話になってしまいました…orz


396:名無しさん@ピンキー
09/03/19 23:40:09 aKSFkoNk
>>395
GJ、柊って何気に男子風呂で夏目覗くし、「脱げ」って言うし、
結構過激だよなw

397:勝 改蔵 ◆T850zCZG3A
09/03/20 09:48:48 ikhHHRuE
勝 改蔵が命じる!
貴様は直ちにズボンを降ろすのだ!

改蔵は夏目にギアスを発動。

夏目は「イエス・ユア・ハイネス!」と敬礼をした後、
そのままズボンを脱いでしまった。

398:名無しさん@ピンキー
09/03/20 15:12:18 waiArIp8
>>363
亀ですがGJです!乙です!
この2人大好きだ。読めて良かった有難う。

399:名無しさん@ピンキー
09/03/21 01:34:07 CwSBguBC
>>363
エロもさることながら、話が最高でした!
翌日、学校で再会したときの二人を想像するだけで丼飯5杯は軽いです!


400:名無しさん@ピンキー
09/03/21 04:53:20 5JjRN5r8
>>390
王道とわかっててもこういうのはいいすね
同じパターンで他の女性キャラに誤解される話も読んでみたいす
つーか、JKニャンコ先生、夏目の学校に転校してこないかなw

401:名無しさん@ピンキー
09/03/21 14:05:54 vVuW2qwk
本スレでニャンコ先生がリードで繋がれて散歩させられてる事が話題になってたけど
ニャンコ先生は本来ペットじゃなく
それどころか人間に対して上から目線の高等な妖のはずだったんだと考えるとSMプレイのようでエロい
あの状態でJKニャンコになった姿を見てみたいと思ったが、もしそうなったら夏目逮捕だなw

402:名無しさん@ピンキー
09/03/21 20:51:46 9EJWaktT
ペットのように弄ばれることに喜びを見出してしまったニャンコ先生

403:名無しさん@ピンキー
09/03/21 22:48:53 Rj9cceYv
田沼や民子に撫でられただけで、ふにゃあとなるしな
弄ばれるうち、すっかり感じやすい肉体になってしまったのだろう

404:名無しさん@ピンキー
09/03/22 02:22:22 KSrwYIQ6
エロいようで実はエロくはないという罠

405:名無しさん@ピンキー
09/03/22 07:08:58 XzcXByqz
>>404
なんの
一般人はそう思う二次元キャラをひたすら愛し
あまつさえそれで抜いてこそヲタクぞ

406:名無しさん@ピンキー
09/03/22 22:51:14 TcuPnyI7
ところでニャンコ先生は雄ってはっきりした設定あったっけ?
もしなかったら
「私は雄だと言った覚えはないぞ」
ネタが使えるんだが、、、

407:名無しさん@ピンキー
09/03/22 23:09:04 XzcXByqz
>>406
紅峰に慕われていることと
「♀なのか?」と聞かれて
「女の姿の方が人を騙しやすい」と答えていることと
アニメで声がカカシ先生の中の人だということなどから
♂と思わせてはいるけれど
はっきり「私は♂だ」とも言ってなかったと思うので
このスレ的には♀でした設定やっちゃってかまわないかと

408:名無しさん@ピンキー
09/03/23 18:41:08 r3awod+d
ええい
レイコさんはまだかっ

409:名無しさん@ピンキー
09/03/23 22:28:44 8yrTMTvj
レイコさんじゃなくてすまないが投下しますよ

410:柊×夏目
09/03/23 22:29:29 8yrTMTvj
それは突然の訪問だった。
「夏目、いるか?」
見慣れた面に聞き慣れた声。窓の外には柊が立っていた。
「どうした柊?まさか名取さんに何かあったんじゃ―」
慌てふためく夏目を柊は片手で制した。
「主様の心配はいらない。今日はただ……」
「ただ?」
「遊びに来ただけだ」
本気で言ったのか、冗談のつもりなのか、面のそいで表情が伺えないため分からなかった。
茶を煎れ机の前に座り向かい合う。
「………」
「………」
しばしの沈黙。
遊びに来たと言う割には柊は行動を起こそうとしない。ニャンコ先生でもいればと思うが生憎留守中だった。
困り果てた夏目はため息をついて口を開いた。
「本当は何しに来たんだ?名取さんと喧嘩でもしたのか?」
それでもまだ無言だった柊だがしばらく経つと顔を窓の外へ向けた。
「主様は私をどう思っているのだろうか…?」
急な発言に夏目は目を細めた。
「大切に思っているんじゃないか?」
「大切、か…」
その声はどことなく寂しげだった。
「この前妖退治に出かけた時のことだ。主様に私は何もさせてもらえなかった。君には危険だ、と」
恐らく名取にとって柊は他の妖と違い特別な存在なのだろう。
幼き頃の思い出、そして夏目と迎えたあの事件。自らが傷つけてしまった柊を大切に扱わなければと思っている。
「私はただ主様をお守りしたい。役に立ちたいだけだ」
役に立ちたいという言葉に夏目は反応した。
力があるなら誰かを助けたい。それは夏目自身も思っていること。
「柊、おれもよく思うよ。誰かの力になりたいって。でもどうすればいいのかまだ分からない」
妖が見える人間という特殊な立場にいる自分に出来ることは何か?
人を助ける、妖を助ける、様々なやり方があるが夏目は悩んでいた。
「おれはこれから見つけようと思う。自分に一番適していることは何なのか。
だから柊も時間をかけて見つければいいんじゃないか?」
夏目の言葉を静かに聞き終えると柊は鼻を鳴らした。
「まさか人間の小僧に説教されるとはな」
「いや、別にそういうつもりじゃ―」
「礼を言う、ありがとう」
軽やかな口調に夏目は笑みを浮かべた。

その夜。
今日は泊めさせてもらうと言い出した柊は夏目が寝る頃には座って壁にもたれかかっていた。
寝ているのか、起きているのか面の上からでは区別がつかない。
「先に寝るからな」
そう言い残し夏目は眠りにつこうとした。


411:柊×夏目
09/03/23 22:30:49 8yrTMTvj
「駄目だ、寝るな」
「うわっ!?どうした」
すると突然に柊が夏目の布団を引き剥がす。
いきなりの出来事に目を丸くしながら柊を見ると自分の服を脱がせようとしていた。
「夏目、脱げ」
「や、やめろっ、柊!!」
大声を出すがハッとして慌てて口を閉じる。誰かを起こすわけにはいかないのだ。
下着に手をかけようとした所で夏目が柊の頭を押さえつけると思いの外大人しく動きを止めた。
「また殴ってくるかと思ったが今日は冷静だな」
「今はそんなことはどうでもいいだろ…いきなり何するんだ?」
しばし無言で見つめ合っていた二人だったが、柊が面を外したことで沈黙は破れた。
面の下に隠された美しい顔に思わず夏目は息を飲む。はっきり見るのは今日が初めてだ。
「最近人肌が恋しくてな。久しぶりにしてみたくなったのだ」
「それなら名取さんに…何でおれなんだ?」
「主様は私にとってそういう対象ではない。それは主様も同じだ」
二人を繋ぐのはあくまでも主従関係。
夏目と柊は似たもの通しなのかもしれない。お互いに人と接するのは得意な方ではない。
そして不器用なのにも関わらず常に必死な夏目の姿、何よりも彼の優しさに柊は惹かれていた。
「今日だけで構わない、頼む」
夏目に向けられたその真剣な眼差しは心を動かした。
「……わかった。ただおれは初めてだからな。リードしてくれ」
「………」
「ん?どうした?」
「女子に率先させるつもりか?」
この答えに夏目は言葉を失った。
今まで彼女はおろか女の子とまともに接したことはない。この場合はどうしたらいいのか知る由もないのだ。
柊の美しい顔を見返すので精一杯というところか。明らかにうろたえる夏目を見て柊は苦笑した。
「仕方ない。私に任せろ」
近づいていき唇を奪うと中に舌を差し込む。戸惑っていた夏目も恐々と舌を動かし絡め始めた。
だが初めての夏目は翻弄される一方だった。いや、夏目に限らずに男なら皆翻弄されたかもしれない。
それほどまでに柊の舌や唇は魅惑的だった。
一度唇を離すと自らの和服に手をかける。中から現れた白い肌は美しく夏目は思わず生唾を飲み込んだ。

「何だ?世辞の一つも言えないのか」
言いたいのは山々だがそれどころではないのだ。
小さいわけではないが大きすぎない美乳、ほっそりとくびれた腰、すらりとした手足。文字通り絶世の美女がそこにいた。
女性の裸体を見るのも初めての夏目には刺激が強すぎる。


412:柊×夏目
09/03/23 22:32:14 8yrTMTvj
「綺麗だよ…柊」
やっとの思いで発した言葉は少し遅かったらしく、夏目の衣服を脱がしにかかる柊には聞こえていなかった。
天を指す肉茎を見てどことなく嬉しそうに目を細めると一気に口にくわえた。
口内に溜めた唾液を全体にまぶし舌と唇を使って巧みに攻め立てる。
竿を甘噛みしたかと思うと裏筋に舌を這わせ音を立てて吸う。
片手は肉棒に沿え空いた手で自らの秘所に這わすと豊かな水音が部屋に響いた。それは柊も感じている確かな証拠。
指で作った輪で竿を扱きながら先端をくわえた頭を激しく上下に振ると夏目の限界は早々に訪れた。
しかし口内で膨れる亀頭を感じると素早く口から離してしまった。
「慌てるな。今から男になるのだろ?」
膝立ちになり夏目を跨ぎながら見下ろすと目の前で秘唇を開く。銀色の糸がいやらしく引き太ももを伝って流れた。
そのまま夏目を見つめながら秘所を肉棒に近づける。そのまま腰を下ろすと二人に強烈な快楽が襲った。
久しぶりと言うだけあり柊の中はとても狭いが潤滑液のお陰で動けないということはなかった。
むしろ締めるような膣の動きは夏目の肉棒を柊にはっきり認識させ、夏目に強い刺激を与えた。
腰を上下させる度に柊からは甘い吐息が漏れ、併せて愛蜜も溢れだし夏目の下腹部を濡らす。
いよいよ先程の口淫により達しそうになっていた夏目に限界が訪れた。童貞としてはよく耐えたほうか。
短い呻きと共に柊の最奥へと精を放つと一歩遅れて柊も達する。
夏目の胸に倒れ込むと柔らかな双球が二人の体に挟まれ形を変えた。
「ありがとう…」
誰かが聞いているわけでもないが、耳元で夏目にだけ聞かせるようにそっと呟く。
夏目は何と言えばいいのか分からず頭に手を置いて髪を梳いた。

翌朝、夏目が起きた時には柊は既に和服に身を包み面も装着していた。
「眠れたか?」
「ああ、大丈夫だ。柊は?」
さりげない気遣いに柊は心を打たれる。面をつけていて正解だったと一人納得した。
「すまないな。私の望みを聞いてもらって。夏目が童貞だとは知らなかった」
「当たり前だろ…まさか柊が相手とは考えてもなかったけどな」
「すまない……」
「いや、おれは嬉しかったよ。柊でよかったくらいだ」
頭を掻きながら夏目はためらいがちに答えた。言った後に照れくささを覚え顔を赤くした。
礼を言われるのは予想外だった柊は思わず固まってしまった。


413:柊×夏目
09/03/23 22:34:49 8yrTMTvj
やはり自分は夏目に惹かれている。彼の纏う空気に、優しさに、そして自分と似た一面に。
「邪魔したな」
これ以上夏目といるとおかしくなりそうだと考ええた柊は短く言うと窓に手をかけた。
「あの…柊、その…また来てくれないか?」
未だに頬を朱に染めた夏目はとっさに声をあげる。相手に惹かれていたのは柊だけではなかったらしい。
「妖ではなく人間の女子に手を出したらどうだ?好色な男め」
「柊がいいんだ。柊じゃないと駄目なんだ」
相変わらず夏目は恥ずかしいことを平気で言う。自覚がないのが憎い。
「気が向いたら来させてもらう」
夏目を振り向くことなく言い残すと柊は出ていった。
ニャンコ先生のいない部屋にはまた夏目一人だけが残された。
「おれはいつでも待ってるよ。君は…大切に思える人だから」
雲一つない青空を見上げながら夏目は呟いた。
妖も人間も関係ない。ここに来てから自分が大切に思える存在に出会うことが出来た。
主従関係や変なしがらみもなくただ心から大切と思えること、それが重要なのだ。
それを知りつつある夏目は優しく微笑んでいた。


おわり



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