【友達≦】幼馴染み萌えスレ16章【<恋人】at EROPARO
【友達≦】幼馴染み萌えスレ16章【<恋人】 - 暇つぶし2ch200:名無しさん@ピンキー
08/10/16 07:14:43 D6qMtCyG
近未来ものハリウッド映画風でなかなかいいぞ。
続きを待つ。

201:名無しさん@ピンキー
08/10/16 10:41:42 sXweaCnP
読み物系の需要もあるぞ。

202:名無しさん@ピンキー
08/10/16 11:00:36 uhIWvNYI
ここからどーなるか、とても期待

203:名無しさん@ピンキー
08/10/16 12:27:30 Rm9hic9U
面白いぜ!wktkしながら続きを待ってる。


しかし一つ突っ込ませてくれ。女型なんだからアンドロイドじゃなくてガイノイドなんじゃないか?
いや、人間の肉体をベースに使用しているなら寧ろサイボーグなんじゃないか?

204:名無しさん@ピンキー
08/10/16 15:17:06 V3gnZp3Z
ここであえて>>187に突っ込んでみる

205:名無しさん@ピンキー
08/10/16 17:07:39 QarCikVS
>>203
ガイノイドとかマイナーすぎるだろ……

206:名無しさん@ピンキー
08/10/16 17:26:18 WLjUy/xm
イノセンス見てればわかるけどな

207:名無しさん@ピンキー
08/10/16 18:12:19 Rm9hic9U
イノセンスは見た事ないが、「アンドロイド」って言葉自体が男性型を指すんだぜ。

208:名無しさん@ピンキー
08/10/16 18:20:17 +tL/932e
別に名称をアンドロイドにするかガイノイドにするかで作品の面白さが変わるわけじゃないからどうでもいいです

209:名無しさん@ピンキー
08/10/16 19:37:53 Easa+Jh7
>>207
> イノセンスは見た事ないが、「アンドロイド」って言葉自体が男性型を指すんだぜ。

狭い意味ではそうなるけど、一般的には Android で性別関係なく人造人間を意味するよ
英語圏のSF作品でも、わざわざ女性と男性で分けて呼んでるもののほうが少ない

210:名無しさん@ピンキー
08/10/16 20:52:37 WxJOc01b
wktk

211: ◆Epsd0/LvVM
08/10/16 22:57:31 1ROeoEQI
後半投下いたします。
最後の方にわずかに暴力表現が入ります。(メインの3人とは無関係のキャラクターです)

>203
謹んで突っ込まれます。アッー!!

書き始めた当初は、サイボーグに代わる言葉が無いか探しました。
サイボーグはどうしても「一部を機械化した生きた人間」のイメージがあったので。
一般的に認知されてない言葉や造語を使うと、私の場合説明が長くなり
無駄に2レスほど使ってしまうので、冗長になるのを避けたかったのもあります。

調べてる最中にアンドロイドは厳密には男性型、という記述も見かけて迷いましたが
R・デコやレスキューのマール様なんかも、女性型だけどアンドロイドだよな~
とか思って、最終的にアンドロイドをそのまま使いました。

他の用語もかなり適当なんですが、
特に説明しなくても、なんとなくこういうものかなー?と脳内補完をお願いします。

212: ◆eoluWvU73w
08/10/16 23:07:35 1ROeoEQI
 それから半年、アリスはつつがなく成長した。
 言語の学習が進むにつれ、あのたどたどしい言葉遣いは消え、なめらかな言葉で表現できるようになった。
 背も髪も伸び、顔からはあどけなさが消えていく。大人用の育成カプセルに引っ越す頃には両胸もふくらみ、女性らしいたおやかなシルエットに
なってきた。
 彼女が育つにつれ、私の足はあの地下室から少しずつ遠ざかっていった。
 学費を抑えるため留年だけは避けたい彼は、アカデミーには真面目に出てきたので、一応死んでいない事は確認できたし、食事も私が届けないなら
学食で済ませているようだった。
「アリスが会いたがってるぞ。」
 彼に言われたら仕方なく訪ねる、そういう日々を重ねていった。
 ここに来るのは嫌いではない。でもなんとなく、彼とアリスの間に入るのが気まずく感じるられるようになってきた。
 彼に呼び出され、今日、会いに来たのも一週間ぶりだ。
 アリスはまだ眠っていた。人間にすれば十四~五歳くらいの外見だろうか。すらりと伸びた白い手足。花嫁人形のように整った目鼻立ち。
 …この綺麗な少女と、彼は毎日何を話しているんだろうか。そんな事を考える。
 アリスという名の人形は、理想通り健やかに育っている。それなのにどうして私は、こんなにいら立つのだろうか。
「…カレン、話がある。」
「なに?改まって。」
 いつになく真面目なハービーの表情に、私も少し固くなる。
「頼みがあるんだ…」
「…なによ?」
 彼は落ち着かない様子で咳払いをしたり貧乏ゆすりをしたりして、こちらがいらいらし始めた頃、やっと本題を切り出した。
「アリスに、男女のセックスを見せたいんだ。君のそのモデルになってもらいたい。」
「………なんですって!?」
 驚きのあまり、長椅子から転げ落ちそうになる。
「正気?あなた、何を言ってるか分かってるの!?」
 呆れて物も言えないとはこの事だ。私をからかう趣味の悪い冗談かと思ったが、彼の真剣なまなざしはその可能性を否定する。
「…この間から、性教育を始めたんだ。そうしたら、よく理解できない、できればどういうものか見てみたい、って…」
「なんで、そんなこと…まだ早すぎるんじゃないの?」
 まだ中身は純真な子供だとばかり思っていた。いや、純粋な子供だからこそ「見てみたい」などと言えるのだろうけど。
「…僕の手を離れて社会に出たら、何があるか分からない。無用に傷つかないように、正しい知識は必要なんだ。」
 ひどく苦しそうに、うめくように彼は言う。
 言いたいことは分かる。アンドロイドと言っても半分は生身だ。下半身が機械化してなければ男性を受け入れることはできる。
 所有者の中には、ダッチワイフか何かと勘違いしている人もいるし、街に出たアンドロイドが、人間対して抵抗できないのをいいことに
暗がりで暴行されるという事件もある。
 普通の人間ならば、生活していくうえでなんとなく、そういう情報を手に入れていくものだろうが、大人になるまでファクトリーの中で過ごす
アンドロイドには、能動的に与えてやらねば必要な知識を覚える事はできないだろう。ましてや彼女の成長は早い。

213: ◆eoluWvU73w
08/10/16 23:09:50 1ROeoEQI
 …言いたいことは、分かる…けど…
「…OKすると思う?…なんで、私が…」
 わなわなと声が震える。彼は渋面を作ってみせた。
「こんな事、他に頼める奴がいるか?」
 …いないでしょうね。女の子と喋ってるところなんて見たこと無いもの。…アリス以外は。
「…相手…って…やっぱり…」
「僕。」
 眼鏡の奥の目は大真面目だから手に負えない。
「………帰るわ。」
「待ってくれよ!本当に困ってるんだ!!君なら経験もそれなりに豊富だろ?」
「勝手に決め付けるんじゃないわよ!!」
 すがりつく彼を必死に押しのけ、ヒステリックに叫ぶ。
「恋愛映画の濡れ場とか、無修正ポルノとか見せれば良いじゃないの!!」
「映画は作り物だし、無修正とかそんなもん可愛いアリスに見せられるかっ!!」
「じゃあ、ひとりわびしく自家発電するとこでも見せときなさいっ!」
「もう見せたっっ!!」
 ……………本当に…見せたの…?
 怒鳴りあいがぴたりと止まった。
 さすがに赤面してそっぽを向く彼を睥睨しながら、頭の良い馬鹿って本当にいるのね、と妙に感心してしまった。
「…僕は、アリスに愛を教えたいんだ。」
 くるりと背を向けて、彼はぼそぼそと呟く。
「高尚ね。頼んでる内容は露出プレイの割には。」
「だって、愛しあう男女の究極の姿だろ。」
「愛しあう、ねぇ…。」
 くだらない、と私は吐き捨てた。
「貴方も私も、所詮は演技じゃないの。嘘を教えることには変わりはないわ。」
「…僕は…っ!」
『カレン?』
 澄んだ声が部屋に響いた。
 鈴を転がすような、久しぶりに聞くアリスの声。
 カプセルの中は生命維持のための溶液で満たされているので、本当に声は出せない。けれど脳波を言葉に変換する装置は改良されて、
彼女の声帯から推測される高さの合成音で表現できるようになっていた。こちらの声も、わざわざマイクをつけなくとも、高感度の集音マイクで
拾われて、彼女の脳に送り届けられる。
 このシステムのおかげで、私たちは彼女と自由に、ごく自然に会話することができた。
『お久しぶりです、カレン。ずっとずっとお会いしたかったです。』
 言葉遣いは変わったけれど、純真なところはそのままね、と思った。
「…愛、か。」
「…カレン?」
 いぶかしげな彼からは顔をそむけたまま、私は小さな声で告げる。
「いいわ。協力する。」
「…本当…か…」
 ぽかんと口を開けたままの彼は、とんでもなく間抜け面だった。
 あなたの為じゃないわ。私はあなたの言う『愛』を覚えたアリスを見てみたいの。

214: ◆eoluWvU73w
08/10/16 23:12:43 1ROeoEQI
 汗を流すというよりは儀式のまえの禊のようだと、シャワーを浴びながら思った。
 がちがちに緊張した身体にタオルを巻きつけて部屋に戻ると、先にシャワーを済ませたハービーが、ベッドの上に寝転がって待っていた。
 …こんなこと…
 見慣れた部屋がどこか非現実的で、まるで再現された映像を遠い場所から眺めているような気分になる。
 照明はもう落としてあったので、カプセルの中のアリスの姿は見えないけれど、私たちの姿を息を潜めて見守っている気配を背中に感じた。
 カプセルにはカメラがしつらえてあって、映した映像を直接、彼女の脳に送り込む仕組みになっている。
「…はじめるよ、アリス。」
 彼の声はおそろしく静かだった。
『はい。』
 アリスは神妙に答える。
「…気が散るかもしれないから、静かに見ていてね。」
 優しい声で言い聞かせると、彼はわたしの背後に回った。
「タオル取って、裸の姿を見せてあげて。」
 私は言われた通り、カメラに向かってタオルを取る。すぐ後ろで、彼の喉がごくりと鳴るのがわかった。
「男の体はこの前、見せたよね。…これが、女の人の身体。カレンは特別に綺麗なんだよ。」
 普段の物言いからは信じられないような、歯の浮くような言葉遣いに驚く。
 女優だった母譲りの、豊かなバストとくびれた腰。いままでそれを維持していて良かったと思った。
 両腕が私の肩越しに伸ばされ、髪をかきあげ、頬を撫でる。
「…だいたい、最初はキスから。」
 肩を抱かれ、唇が重なった。
 思ったよりずっと上手だった。舌が歯列をすっと舐め、私の舌を絡めとる。
 シャワーを浴びる前、経験はあるのか?と尋ねたら、予想外にも『ある』と返事が返ってきた。
 家を出る前、兄達に無理やり連れられて色町を何度か訪ねたのだと、不承不承告白した。
 あの家の男どもの行きつけならば、相当高級な娼館だろう。このキスも、その先の出来事も、そこで手ほどきを受けたのだろうか、とぼんやり思った。
 長いくちづけのあと、彼と目が合う。眼鏡の奥にずっと隠されていた緑の瞳は、あの不思議な少年の頃と変わらない。
 彼は背中から私を抱きしめたまま、ベッドの上に腰掛ける。自然と、私はその彼の膝の上に抱えられる形になった。
 痩せてはいるが、薄く筋肉のついた締まった身体をしているのが意外だった。アリスの育成を始める前は、食費にも困って日払いの肉体労働に
勤しんでいたと言っていたのを思い出す。
 私の身体の正面をアリスの方に向けたまま、彼は私の胸を両手で揉みしだく。
 びく、と私の体が跳ねた。
「…こうすると、女の人は気持ち良くなれるらしいんだ。」
 優しく、しつこく、彼の手は私の全身を撫でさする。動悸が速まり、身体が熱を帯びる。
「…女の人が気持ちよくなってくれると、男も、うれしい。」
 彼の言葉が耳をくすぐるたびに、背筋がぞくぞくとする。…愛しあう男と女という演技に、私も溺れてしまったのだろうか。
 うなじを舐められ、全身の力が抜ける。私は彼にもたれかり肩に頭を預けた。
 繊細な長い指先がすうっとわき腹をなぞって、私の脚のあいだに降りてくる。
「…ここが…」
 彼の指が私の秘所を撫でて、軽く開く。そこはもう、さっきまでの愛撫で熱くうずいている。
「…女性器。ここに男性器が入るんだけど、なにもしないでそのまま挿れると、痛いから…」
 彼が自分の指を舐めるのが分かった。唾液でぬめった指が、私の『女性器』の入り口をなぞり、ゆっくりと侵入する。
 アリスに見られている。そう思うと羞恥で頬がかあっと熱くなる。倒錯した理解しがたいこの状況に、頭がくらんだ。
 指は遠慮がちにじわじわ私の中に潜り込む。訳も無く声が出そうになるのを、必死に抑える。
「…アリス…」
 熱っぽい彼の呼び声に答えようとして、今のは私の名ではなかった、と思い出した。
 どうして彼は、あの子にアリスと名づけたのだろう。
 ―君はカレン、この子はアリス―
 本当に親しい人だけが呼んだ、もうひとつの私の名。私の憧れだった幼馴染の少年は、もう私のことをアリスとは呼んでくれない。

215: ◆eoluWvU73w
08/10/16 23:20:37 1ROeoEQI
 根元まで沈んだ指が軽く引かれ、抜ける寸前に止まり、また入ってくる。
「女の人が気持ち良くなると、ここが濡れてくる。そうすると、男性を受け入れやすくなる。」
 くちくちと粘ついた音をたてて、前後にうごめく指の動きに、私の中に言い様のない感覚が生まれる。
「…声…聞かせたげて。」
 私の耳に口をつけて、彼が囁く。
 恥ずかしくて噛んでいた唇を、薄く開く。
「…ぁ…ぁ…」
 そこから漏れるのはとんでもなく甘い、わたしの声。
 うずくような感覚に耐え切れず腰を動かすと、さっきから背中に当たっている固いものがすれる。
「………っぅ…」
 彼は、何かに耐えるように歯を食いしばっていた。彼がうめくたびに指は激しさを増し、それにつれて腰が動くと、また彼がうめく。
 私の上半身が軽く捻られ、片方の乳房に彼がむしゃぶりついた。
「ああ…っ!」
 先端を舌で転がされ、きつく吸われる。痺れるような快楽が私の中を駆け抜ける。指は膣内を責め、もう片方の手は敏感な突起を探して捕らえる。
 すすり泣くような私の声が、次第に高くなる。
 …もう…駄…目…
 そして訪れた強い衝動に飲まれ、突き抜ける快感と痙攣に全身が支配される。わななきながら彼の名を呼ぶと、彼は背中からきつく私を抱きしめた。

 力が抜けて、あおむけにベッドに倒れこんだ私に、彼が覆いかぶさる。その眼差しは痛いほど真剣だった。
「…繋がる…よ…アリス…」
 かすれた彼の声に応えるように、私は目を閉じた。
 両膝が大きく広げられ、指とは違う熱い異物があてがわれ、私は震えた。そして襲ってくる裂かれるような痛みに抑えきれず、短い悲鳴を上げる。
 ハービーがはっとして私の顔を見た。
「…痛い…わよ…下手くそ……」
 目尻に涙を浮かべながら、アリスに聞こえないくらい小さな声で悪態をついてみせた。
「…ご、ごめん…」
 こちらがおかしくなるくらい、おろおろしている。
 …想定外?そうでしょうね。ずいぶん尻の軽い女に見えてたみたいですものね。
「…演技。」
 痛みに眉をしかめながら、私は促す。
「…愛してる…演技…しなさいよ…」
 彼は一瞬なんともいえない顔をしてみせて、それからきつく握った私の手に、震えるてのひらを重ねて、優しくキスをした。
「…愛してる。」
 そうね、陳腐だけどとても素敵よ。
 苦痛で固まっていた体の力が、ふっと抜ける。私の中でじっとしていた彼のものが、どくんと脈動したように感じた。
「…好きだっ!」
 不意に彼は、けだもののように私に襲い掛かった。好きだ、好きだ、好きだ…何度も何度も繰り返しながら、私の中に熱い激情をぶつける。
 それは演技。そう、私たちのアリスのためのお芝居。
 私が彼の名を呼ぶのも、すがりついて泣くのも、甘えるようにキスをせがむのも、全て演技。
 まるで本当の恋人同士のように抱き合って、私たちは睦みあう。
 痛みは耐えがたく私をさいなむ。でも、苦痛とは違う熱いなにかが、身体の奥から沸き上がってくるのを感じた。それは身を委ねるには少し怖くて、
でも逃げられず、じわじわと私を取り込む。
「抱きしめて…」
 得体の知れない感覚に追い詰められてそう懇願すると、彼は苦しそうに息を吐きながら、力の限り私を抱きしめる。きつくて息ができない苦しさに
もがきながら、彼の与える熱に焼かれ、頭の中が真っ白になる。
 不意に、彼がくっと唸って、繋がりを勢いよく引き抜いた。苦痛と快楽の混ざったような衝撃が、背筋を走る。
 その衝撃に跳ねたお腹の上に、熱いものが浴びせれれる。それが何なのか、最初はわからなかった。

216: ◆eoluWvU73w
08/10/16 23:21:34 1ROeoEQI
 彼ははぁはぁと荒い息を吐きながら、私に倒れかかった。その頭を受け止めて腕を絡める。
『…終わりました、か?』
 遠慮がちなアリスの声に、呆然としていたハービーは、はっと顔を上げた。余韻に浸っていた私の頭の中も、すっと醒める。
「…うん、射精…するととても気持ち良いんだ、男は。…本当は中で出したいんだけど…避妊の都合で…」
「…その避妊の認識、間違ってるから。あとでちゃんと正しい内容を教えておいて。」
 汚れた私の下半身を拭く彼の手をやんわりと払い、髪をかき上げながら起き上がる。
 生殖能力が極端に落ちた現代の人間同士では、自然妊娠はあまり起こらないし、そもそもアンドロイドの彼女に避妊知識は必要ないとは思うけど、
嘘を教えるのは良くない。
「シャワー使うわよ。そのまま帰るから。」
「…もう、帰るのか?」
 ガウン代わりに彼の白衣を羽織る私に、彼はがっかりしたように言う。
「疲れたもの。こんな散らかった部屋に泊まりたくなんかないわ。」
 後ろ手でひらひらと別れの挨拶をして、扉のノブに手をかける。これ以上演技を続けるのは、もう、限界。
「…ありがとう、カレン。」
 ごめん、って言われるかと思った。
「どういたしまして。」
『カレン…』
 後を追うようなアリスの声を締め出すように、私は扉を閉めた。
 どうしてあんな依頼を受けてしまったのか、どうしてこんなに、泣きたいようなみじめな気持ちになるのか、よく分からなかった。

217: ◆9eY09I5bQg
08/10/16 23:22:57 1ROeoEQI
 それから私はずっと、彼らの元には行かなかった。
 今期で博士課程を修了するハービーは、もうほとんどアカデミーには来ないので、偶然顔を合わせることも無い。
 アリスはどうなっただろうか、様子を見に行かねば、とは思うのだが、どうしても足があの地下室に向かってくれない。もしも彼と会ったら
何を話したら良いのか、どう接したらいいのかわからない。
 そんな折、一通のメールが届いた。差出人はハービーの名。一瞬ためらった後中身を見た私は、その足であの地下室に向かっていた。
「カレン様!」
 研究室につながるふたつめの扉を開けると、ひとり室内で佇んでいた少女が、飛び跳ねるように立ち上がった。
 いや、少女と言うべきではないかもしれない。もう立派な大人の女性だ。
「…アリス。」
 ゆるやかに波うつプラチナブロンドに装われた優しげな顔。小柄のほっそりした身体。
 驚くべきはその表情で、少し恥らって、それでも嬉しそうに微笑む様は、今まで見たどんなアンドロイドでも作る事のできなかった、
綺麗で自然な笑顔だった。
 身のこなしも固いところやぎくしゃくした動きは一切なく、アンドロイド特有の身体の線の出るぴったりしたスーツを着ていない今では、
ごく普通の…いや、普通というには綺麗すきるが…人間と寸分変わりは無かった。
「…ついに、歩き始めたのね。」
 これまでの出来事が思い出されて、感慨が押し寄せる。
 人間で言えば成人程度まで育成促進すると、その後はカプセルから出し最終調整に入る。外に出て歩けるようになれば、完成までもう一息という
ところまで来ているということだ。
「つい、一昨日のことです。」
 アリスは静かに頷いた。
「少し前から、次にカレン様がいらしたら外に出てみよう、というお話でした。…でも、育成スケジュールの関係で、どうしてもこれ以上は待てない、
と…」
 申し訳なさそうに頭を下げる彼女に、慌てて手を振る。
「いいのよ。ずっと来なかった私が悪いんだから。」
 本音を言えば、初めて外に出す時くらいは呼んで欲しかったと思った。でも、私がここに来られなかった様に、彼も私を呼ぶことができなかったの
かもしれない。
 二人は私を待っていてくれた、それだけで充分だった。
「あのメールは、あなたがくれたのね。」
『カレン様、貴女に会ってお話したいことがあります。』
 ハービーの名義で届いた、短いメール。しかし彼からのものでないことは、すぐ判った。
「はい、博士のアドレスを拝借いたしました。…どうしてももう一度、カレン様とお話したいことがあったのです。」
 …博士、か。
 私に様をつけて呼び、彼を博士と呼ぶ。アンドロイドとして人間にどう接すべきか、彼女はよく理解していた。それを安心すると同時に、
どうしようもなく寂しくなる。
「ここに居る間はまだ、今まで通り、カレンで良いわよ。」
「…カレン。」
 少し嬉しそうに私の名を呼び、私の手を取ると、アリスは柔らかな髪を揺らし、長椅子に招いた。私が腰掛けると彼女はその隣に座る。
「あの日…貴女とお父様の愛し合う姿を拝見して…」
 私は顔を見られたくなくて、目をそらす。
「…わたくしは、愛というものが分からなくなりました。」
 アリスは胸の前で祈るように自分の手を握る。
「あの後、貴女はここへ姿を見せなくなるし、お父様も…。あの瞬間、お二人はあんなに幸せそうだったのに。」
 …幸せ?
 彼女にはそう見えたのだろうか。そうだとしたら、彼と私のお芝居はよくできていたのだろう。…ただ、芝居を切り上げて本音に戻るのが、
少し早すぎたのかもしれない。もう少しちゃんと演じきれていたら、彼女は愛情に対する疑問を抱かなかっただろう。
 …つまり、アリスに愛を教えるというあの計画は、失敗したのだ。

218: ◆cJ1N2qA0/Y
08/10/16 23:24:04 1ROeoEQI
「どうしてこうなったのか、わたくしは答えを求めて、データーの海をさまよいました。様々なテキストを読みました。心理学の論文、エッセイ、
小説、恋愛に関するありとあらゆる文章…それらはわたくしに、答えらしきものをいくつか提示してくれましたが、本当の答えと思えるものを
見つけることはできませんでした。」
 アリスは私の手を握り、まっすぐに見つめる。
「カレン、教えてください。貴女はお父様を…ハービー=クランを愛していますか?」
 私はアリスには嘘はつけない。そのまっすぐな心を愛するが故に。
 長い長い沈黙の後、私はひとことだけ、答えた。
 その答えを聞いたアリスは頷くと、私に抱きついて、少しだけ涙を流した。
「…ありがとう、カレン。わたくしは、大事な事をひとつ理解しました。」
 可愛いアリス。私たちの大事なお人形。もうすぐ、お別れね。
「………カレン!」
 その時、研究室の扉が開き、私の姿を認めたハービーが、驚いたように私の名を呼ぶと駆け込んできた。
「わたくしが、連絡したんです。どうしてもお会いしたくなって。」
 アリスが顔を上げて、彼に微笑みかける。
「…そう…か…。」
 少しほっとしたように彼は、座っているアリスの両肩に手を置いた。
「…見ての通り、育成は最終段階だ。幸いアリスは安定していて、今のところどこにも問題は無い。…君のお父上に引き合わせる準備をしてくれ。」
「分かったわ。」
 何を話して良いか分からなかっただけに、事務的な会話はかえって気楽だった。
「…お父様。」
 アリスは甘えるように彼の肩に頬を寄せると、企むように…そんな微妙な表情もできるのかと驚いた…私にちらりと目線を送った。
「いま、カレンとお話していたんです。カレンは…」
「ちょっと待ちなさいアリス!」
 私は慌てて二人の間に割って入った。自然と私はハービーと密着した体勢になる。
「カレンは、愛が理解できなかったわたくしのために、もう一度、愛しあう姿を見せてくれるそうですよ。」
 …そんなこと言ってない!!
 焦る私に、彼はぽかんと口を開け、まじまじと見た。
「…いいのか?」
 いいのか…って…
 その間抜け面を見ていると、ふつふつと怒りが湧いてくる。こっちはあんなに思い詰めたというのに、貴方はずいぶんとお気楽じゃないの?
 少しだけ虐めてみたい気持ちになった。
「…3回回ってワン!と言ったら、相手をしないでもないわよ。」
 それを聞いて、彼はむっつりと黙った。
「できないの?アリスのためよ?」
 私が腕を組んでせせら笑う。できるはずがない。頭の良いことを幼い頃から自覚してる彼は、私同様、実はとてもプライドが高い。犬の真似なんて
死んでも御免だと思っているはずだ。
 彼は勢い良く長椅子の足を蹴り飛ばして八つ当たりし……そして床に手をついて、よたよたと不恰好に3回、回った。
「…わん。」
 実に不快そうな顔で、それでも言われたとおりに、鳴き声もつける。
 ……そこまで…する…?
 言い出した私のほうがあっけにとられてしまう。そこまでしてまでアリスに尽くしたいのだろうか、この人は。
 私は、這いつくばった彼の額に、ヒールのつま先を軽くあてると、アリスに振り返った。
「見た、アリス?あなたもアンドロイドである以上、主からのこういう理不尽な命令にも従わないといけないことを、良く覚えておきなさい?」
 当のアリスは敬愛する父親の情けない姿に、肩を震わせていた。
「…はじめて…理解できました…」
 そして頬を紅潮させて、恥らう。
「貴女は…『女王様』…だったんですね…カレン…」
「「違う!」」
 私たちの声は仲良く重なった。
 まったく、しばらく来ない間に何を学習したのやら。
 …そして「言われたとおりにした」と主張するハービーに押し切られるかたちで、私は二度目のお芝居を演じることとなる。

219: ◆Epsd0/LvVM
08/10/16 23:27:33 1ROeoEQI
「…これは。」
 常に冷静な父が言葉を失う。その視線の先には、丁寧に挨拶を済ませたアリスの笑顔があった。
 私はあれからつきっきりで、アリスに立ち振る舞いを教え込んだ。
 立ち姿、座る姿、歩き方、笑い方、お辞儀の仕方…顎の角度から指先一つに至るまで徹底的に、最も美しく見える角度と仕草を覚えさせる。
 女優だった母から教えてもらったこと、バレエで学んだこと、礼法の教育で覚えたこと。その全てを彼女に伝えた。
 アリスはじつに優秀な生徒で、教えれば教えるほど、人間のような彼女の魅力がさらに鮮やかに引き立つ。
 成長段階を見守っていた私たちですら、完成したアリスの自然な表情や仕草に驚いたのだ。心のあるアンドロイドを初めて見たのならば、
それはとても衝撃的だろう。
 ごくあたりまえの人間らしさ。その最も基本的なことを再現するのが、技術的にどれだけ難しいか、アンドロイドを一度でも見た事があるなら
誰でも解る。
「…素晴らしい。これ程のものとは。」
 父は感嘆して、そしてハービーに向き直ると満足げに笑った。
「クラン家の三男坊か、見違えたぞ。…良くやってくれた。」
「クランの名はおおっぴらには名乗れませんよ。もう、親父には勘当されたので。」
 彼は照れたように、父とがっちり握手を交わした。
 見違えたのは私も同じだった。床屋で髪を切り、きちんとスーツを着て眼鏡をはずすと、良家の子息に見事に様変わりしてみせた。
美形とは程遠いが、とてもアカデミー一番の変人には見えない。
「カレン嬢の協力がなければ、僕にここまでのことは出来ませんでした。…彼女には、心から感謝しています。」
 今度は私が照れる番だった。父は赤くなった私を見て、昔のように優しく笑って頭を撫でた。
「…そうだな。お前が一番の功労者だな。…私のアリス。」
 それを聞いたアリスが、えっ?と口を押さえる。
「そうね、あなたは知らなかったわね。私の名前は、カレン=アリス=クロフォード。あなたとお揃いね。」
 そしてくるりと振り向いて、アリスの手を握った。
「お別れね、アリス。…どうかその笑顔で、たくさんの人を幸せにして。」
「…カレン…様…。」
 寂しそうな表情すらも本当に綺麗で、私はこの子に関わって幸せになれた最初の一人だと思った。
 ハービーも顔をくしゃくしゃにして、私たちを見守っていた。
 そのとき、父がこほん、と咳払いをした。
「アリス。」
 私とアリスが同時に振り返る。
「感動的なシーンを邪魔して悪いがね。少し私の話を聞いてもらえないだろうか。」

220:名無しさん@ピンキー
08/10/16 23:32:54 od0vBZ/5
しえん

221: ◆Epsd0/LvVM
08/10/16 23:32:58 1ROeoEQI
 父の提案は予想外のものだった。
 アリスの主人に私を指名して、今後の彼女のプロデュースを全て任せると言うのだ。できるだけ派手に。父はそれだけしか注文しなかった。
 そしてハービーには、彼のファクトリーのスポンサーになることを約束した。一度、実家に挨拶に行くのを条件に。
「一番頭の良い子を手放したと、クランの奴はがっかりしてたぞ。」
 父は上機嫌で語った。
 そして毎日がめまぐるしく過ぎる。
 『アリス』…この後、急速に普及することとなる感情表現型アンドロイドの誕生は、世界をにぎわせた。
 愛を知るロボット。マスコミは彼女をこう称えた。
 受付を勤めるアリスをひとめ見たいと、会社のロビーには見学希望者があふれ、業務に支障が出たため、週末には各種イベントや
系列テーマパークなどにも積極的に出向き、彼女は休む間もない程だった。そしてどこでも、とびきりの笑顔を振りまいた。
 アリスと彼、そして私の元には毎日取材が殺到し、眠る間もないほどだった。何で私まで…、と思わないでもなかったが、彼は当たり前だと
言わんばかりだった。
「名門クロフォード家の令嬢でアカデミーでも成績優秀。お母さんは有名な映画俳優。…さらにその美貌だ。話題性は抜群じゃないか。」
 君の前では僕なんか、逆立ちしても敵わないよ…と、じゅうぶん嫌味とも受け取れる言葉を、のちに50年に一度の天才と称される彼に言われた。
 鈍感な彼は気づかなかったが、世間では私と彼の仲も取り沙汰された。
 私のセカンドネームが『アリス』であることから、恋人である私を彼女のモデルにしたのだろう、とゴシップ記者は楽しそうに邪推してくる。
 もともとアカデミー内でも良からぬ噂が立ったくらいだから、こうなるだろうことは薄々予測していた。
 父に注意されるかと思ったが、この件に関して父は沈黙を守った。…そもそも、勘の良い父が、私と彼の関係を見抜いていないはずはない。
 個人の才能をこよなく愛する父だ。おそらく、クラン家の天才少年に自分の娘をくれてやり、一族に取り込もうと画策している。だからこそ彼に、
実家との関係修復を要求して、彼自身の価値を上げさせたのだろう。
 ただ、父の思惑はおそらく成就しないだろう。だって彼は一緒の時でも常にアリスを見ていて、私のことなんて目に入ってもいない。

 (何度目かの)アリスの歓迎パーティーが終わって、会社側に彼女を引き渡し、私たちはようやく取材陣から解放された。
 彼女はこれから社内で暮らし、メンテナンスやイベントなど外出が必要な時だけ、オーナーである私が付き添うかたちになる。
 ハービーももうすぐアカデミーを去り、父の出資で郊外に新しいファクトリーを構える。私はまだ博士課程の途中だから、私たちの生活は
これからは、ばらばらになる。
 地下の小さな研究室も今月中に引き払うことが決まっていた。その引越しの仕度のため、彼と私は久しぶりにあの部屋も訪れた。
 狭く散らかったその部屋にはもうアリスはいない。それは思った以上に寂しいことだった。
 いたるところに、三人での思い出が残っている。交わした言葉、笑顔、それに…
 ハービーも同じことを思ったのだろうか。扉を開けてしばらく薄暗い部屋をぼうっと眺めていたが、何かを振り払うように首を振ると、
着替えもそこそこにベッドの上に寝転がった。
「…疲れたから、片付けは明日で良いか?」
「いいわよ。どうせ業者が来るのは週末だしね。」
 そう言いながら、私も長椅子にもたれる。
 二人とも、相当酔っていた。「アルコールは貴重な脳細胞を腐らせる」と普段は一滴も酒を飲まない彼だが、パーティーでは立場上飲まないわけに
いかないし、私は私で、下戸な彼の負担を減らすため、積極的に杯を受けねばならなかった。
 ネクタイも眼鏡も外し、ワイシャツの前をはだけた彼は、久しぶりにだらしない変人に戻っていた。
 静かなこの部屋で、私たちはそれぞれ思い出に浸る。
「…少し、独り言を言っても、いいか?」
 彼がつぶやいた。酔っ払いの愚痴を聞いてやろうと私が頷くと、彼は仰向けに横たわったまま、目を閉じて腕を額の上に乗せ、表情を隠す。

222: ◆Epsd0/LvVM
08/10/16 23:34:38 1ROeoEQI
 ―昔、僕が子供の頃、屋敷には何人かの雑用係のアンドロイドが居た。
 今思えば、早めに外に出して育成コストを減らすためなんだろう…皆、子供の姿をしていて、こちらの言う事は一応理解するものの、
ろくに会話は成り立たなかった。ただ言いつけのままに動くロボットとして、人目のつかないところで黙って働いていた。
 僕は当時から変わり者で家族と馴染めず、早々に離れに追いやられていた。
 そこでは数少ない使用人と共に、一人のアンドロイドが働いていた。早朝から深夜まで黙々と働き続ける女の子…僕はその子を蟻のようだと思った。
離れという巣の、僕という王様に仕える働き蟻。
 蟻の行列を見て、虫にも心はあるのだろうかという疑問を抱いていた僕は、ある日、実験をはじめたんだ。
 朝昼晩、そのアンドロイドに声をかける。
 最初はおはよう、とかこんにちは、とか簡単な挨拶。それに慣れてきたら、今日は暑いねとか、明日は雨かな、とか簡単な会話。
 最初はろくに返事も出来なかった彼女が、僕を見ると立ち止まるようになった。まるで話しかけられるのを待っているかのように。
 そうなったら次は褒めてみる。働き者だねとか、君が掃除してくれるから部屋がいつも綺麗だよとか。…褒めれば伸びるという、
犬のしつけか何かの本を参考にしたんだと思う。本心からそう思ってたかは覚えてない。
 最初は黙って聞いていた彼女は、戸惑いながらも「ありがとうございます」と言うようになった。
 僕は、自分の実験の成果が出るのが嬉しくてたまらなかった。…彼女が好きだったのかと言われれば、嫌いではなかった。でも…
一人の人間として扱っていたかと言えば、そうじゃない。…ただの実験動物…そういう言い方が、一番近かったと思う。
 そしてその日、事件は起こった。
 寒い夜だった。一番上の兄が珍しく離れにやって来た。兄貴は僕をよく殴ったし、その日は特に悪酔いしてる風だったから、
僕は顔を合わせるのを嫌って早々に部屋に引っ込んだ。
 しばらくして静かになったから、僕はトイレに行くために廊下に出た。応接室の前を通るとき、何かの物音に気づいて、少し開いている
扉の隙間から中を見た。
 ……………。
 あの子が、犯されていた。
 小汚い豚のように呻く兄貴の下で、声も上げずにただ揺さぶられるだけの細い身体。びりびりに破かれた服と、奇妙に折れ曲がった足。
虚ろなあの子の、目。
 当時子供だった僕にはそれが何だか解らず、それでも見てはならないことを見てしまったことは直感的に気づいて、息を潜めて部屋に帰った。
 …ただ、その光景は目の奥に焼きついてずっと消えなかった。
 そして、あの子は壊れた。
 …壊れたとしか言い様がない。脚の間から血を流したまま、焦点の合わない目でふらふらと徘徊するあの子を、次の朝、中庭で見つけた。
 僕が何を言っても、もう何も反応しなかった。ごめん、助けられなくてごめんって、何度謝っても。
 その日のうちにあの子は廃棄された。犯人は兄貴だってすぐ知れ渡ったけど、親父はちょっと注意した程度で済ませてしまった。
不用意にメイドに手を出されるよりは、ずっとマシだということだろう。
 当の兄貴は「いくつもヤッたけど、壊れたのはあれが初めてだ。あれは不良品だ」って憤慨してた。
 うちの所有するアンドロイドだ。何をしても兄貴は悪くない。…悪いのは、僕だ。
 あの子は心のかけらが芽生えはじめていた。だからこそ理不尽な暴力にその心が耐えられなかった。
 僕の好奇心を満たすためだけの実験は、ひとりのアンドロイドに心を生み出して、そして壊したんだ―

223: ◆Epsd0/LvVM
08/10/16 23:35:46 1ROeoEQI
「…ならば何故、アリスを作ったの?」
 心を持ったアンドロイドの脆さを知る貴方が、何故。
「…僕は、あの子達が…全てのアンドロイドが心を持ちうると世間に証明したかった。そして…」
 伸ばしていた片手をぐっと握り締める。
「僕はあの子達に、全てのアンドロイドが人権を得るきっかけを与えたい。それが、あの子に対する僕の贖罪だ。」
 私は言葉を失った。あまりに非現実的な彼の夢に。
 最下層の劣悪な環境で働かせるために生み出される、複雑な作業もこなせる高性能なロボット。そんなアンドロイド達に人権を与えれば、
私たちの日常生活は根本から崩れる。
「無理よ。常識では考えられない。」
「…すぐには無理だ。でも、この世界はアリスを好意的に受け入れた。この騒ぎで、すぐに他のファクトリーも感情表現のできるアンドロイドの
開発を始める。…十年や二十年では無理だろう。五十年…それとも百年か…この世に心を持ったアンドロイドが増えて、それを愛する人が現れれば、
世論は動き始めるはずだ。僕たちと同じ心を持つあの子達を守ろうと。アンドロイドと人間が思いやりを持って手を携えれる世界に変わろうと…ただ…」
 彼の声がひどくゆがむ。
「…それまでに生み出される、心持つアンドロイド達は…ただの踏み台だ。その恩恵を享受することは…ない。」
 脳に負荷がかかるアンドロイドの寿命は十二~三年というのが一般的で、十年を過ぎると買い替え時期というのが常識だった。アリスと同型の
育成方法は、より強い負荷を強いるため、その寿命はもっと短い、というのが彼の見解だった。
「…アリスも…これから僕が作り出す娘達も…心など無ければ良かったと思うだろうか…僕を…。」
 それは今にも消え入りそうな声だった。
「…僕を…恨むだろうか…。」
 私も彼もひどく酔っていて、そのうえ私は、彼に同情しているのだと思う。
 この自信家の変人が、無防備に見せた弱い姿に。
 …可哀想な人。人形だけを深く愛して、そして絶望している孤独な人。
 彼の首に優しく腕を絡めると、背中を向けて顔を見られまいとそらされてしまう。その耳にそっと囁く。
「全てのアンドロイドが貴方を恨んだとしても……私は…私だけは、貴方の気持ちを知っているわ。」
「………アリス。」
「…なに?」
 自分でも驚くほど優しく返事をすると、彼は私の胸に顔をうずめ、震える腕できつく抱きしめてきた。
「…今だけ…甘えさせて…くれ……。」
 どうしたのよ、と私は笑ってキスで答える。彼はほっとしたように息を吐いて…次の瞬間、私を押し倒した。
 …私も貴方も、酔ってるのよ。だからしょうがないわよ…ね。
 あの時と違う、驚くほど荒々しい、飢えているかのような彼の愛撫を受け止めながら、思う。
 あの子は私に、貴方を愛しているか聞いた。
 貴方も聞かれたんでしょ?「カレンをを愛していますか」って。貴方は、何て答えたの?
 貴方はアンドロイドというただの人形を、たぶん死ぬまで愛し続ける。そこには他の人間の入る余地など無い。
 あの子は愛を理解したと言った。でも、愛って何?偉そうな顔をしていても、本当は、私にもよく解らない。
 ただ…アリスは貴方を…たぶん…愛しています。

224:名無しさん@ピンキー
08/10/16 23:38:50 od0vBZ/5
しえん?

225: ◆Epsd0/LvVM
08/10/16 23:38:58 1ROeoEQI
以上です。

トリの途中にタイトルを入れようとして失敗し、途中何箇所かトリが変わってしまいました。
ご迷惑をおかけして申し訳ありません。

◆eoluWvU73w  ◆9eY09I5bQg ◆cJ1N2qA0/Y も間違いなく私です。

226:名無しさん@ピンキー
08/10/16 23:58:46 lbV0uipt
GJです。
この手の話は好物です。
聞きかじりの知識でちんぷんかんぷんな受け答えをするアリスとかも見てみたかったです。

227:名無しさん@ピンキー
08/10/16 23:59:50 V3gnZp3Z
一番槍GJ!
なかなか、重々しい話でしたな
いろいろと考えさせられました

228:名無しさん@ピンキー
08/10/17 00:00:37 V3gnZp3Z
くそ・・・
更新したから一番槍取ったと思ったのに・・・

229:名無しさん@ピンキー
08/10/17 00:27:18 V2aQcDl5
この手のものは珍しいけど、非常に良かった。

GJ

230:名無しさん@ピンキー
08/10/17 00:41:55 knVwBPFh
誰がいい話書けと…GJ!!

231:名無しさん@ピンキー
08/10/17 01:33:15 G/8EfWpY
惜しみないGJを>>225に贈ろう

ハービー視点の話も読みたくなる逸品でありました

232:名無しさん@ピンキー
08/10/17 19:15:18 qtt8p829
個人的には、ちょっとすっきりしないフィニッシュだったけど……ああ、こういうのもいいなぁ!
GJ!

233:名無しさん@ピンキー
08/10/17 22:45:45 e0tIj8fn
となりのお姉さん系ってこっちでいいでしょうか?

234: ◆9fxcNmN64c
08/10/17 23:14:42 C6Iv1DHV
>>233
幼馴染みであったら、なんだって、誰だっておk
楽しみにワクテカしてます。

235:名無しさん@ピンキー
08/10/17 23:15:54 C6Iv1DHV
げ、すまん、トリップ消し忘れ。
消えます。

236:名無しさん@ピンキー
08/10/17 23:31:04 V2aQcDl5
wktk
でもsageてね

237:名無しさん@ピンキー
08/10/17 23:33:17 B0K8QwQ/
いい話だ

238:名無しさん@ピンキー
08/10/18 00:24:44 a0CJGbRI
ラストシーン、一瞬「?」って思ったんだけど
アリスは貴女をたぶん…っていうのは、アリス=カレンなんだよね?

ハービーの真意がわからんのが、逆に面白いというか

239:名無しさん@ピンキー
08/10/18 00:35:43 QTMUXE8v
>>238
ダブルミーニングじゃないかなと思う

240:名無しさん@ピンキー
08/10/18 01:40:19 47wgagFH
>>225
GJ!
サイバネティクス系はいいねえ

241:名無しさん@ピンキー
08/10/20 15:27:46 1IYYkepV
今期はいい幼馴染がいてうれしいな

242:名無しさん@ピンキー
08/10/20 19:19:24 E8BzJOr3
>>241
kwsk

243:名無しさん@ピンキー
08/10/21 20:55:15 t/1Mgzkc
>>242
かんなぎ
ケメコ


244:sage
08/10/22 00:15:06 4LRwNsyK
ハービー視点みたい

245:名無しさん@ピンキー
08/10/22 00:50:15 0XJHnZSF
しばらく投下が止みそうな今こそ
BOI(ベストオブ今まで意識なんてしたことなかったのに、あれ?なんで胸が……だめっ!あいつなんかに私、認めないんだから!な瞬間)
を選考すべきだと思うんだ

246:名無しさん@ピンキー
08/10/23 00:10:32 Xqr18NmY
>>245乗った。


部活をしていてゴールを決めた瞬間の幼なじみ(男)の笑顔を見て


247:名無しさん@ピンキー
08/10/23 00:49:42 M3/gSR4F
>>245
転んで足を挫いた幼馴染み女をおんぶして帰る幼馴染み男に対して

しかしBOIだとツン幼馴染みしか参加資格が無いじゃないか!
隣のお姉さん的包容力のある幼馴染みとか、近所の妹的な甘甘幼馴染みに対する
需要はどうするんだw

248:名無しさん@ピンキー
08/10/23 00:58:43 pkkrwF6k
お姉さん的なら「弟みたいに思っていたのに、いつの間にか逞しくなったのね。」みたいにすれば
大丈夫な気がしないでもない。

249:名無しさん@ピンキー
08/10/23 01:01:34 dQF7M3gM
まあ、「ベスト・オブ・今までの好意→恋愛感情に変わった瞬間」とかでもいいんじゃない?

前者なら弟的な幼なじみがふと見せた男らしさ。
後者なら♀同級生と歩く幼なじみを見て
「○○くんは△△だけの大事な人なのに…」


とかさ。

250:名無しさん@ピンキー
08/10/23 02:22:38 +XVV0Uxs
年下の癖にぜんぜん甘えてこなかったアイツがふと見せた弱気な本音、なんかどうだろう。

251:名無しさん@ピンキー
08/10/23 06:42:56 AM/IBSa4
いつの間にか出来ていた体格差なんてどうだろうか。
異性なんだなぁと気づいてしまって急にドキドキしたり。
男→女:ふざけて抱きつかれて、うわ柔らか!とか。
女→男:手をつかまれて、あれ?こんなにおっきかった?とか。

みたいなさ…。
異性だと気づいて、じゃあ自分の気持ちって…となるわけ。

252:名無しさん@ピンキー
08/10/23 12:59:04 uy4UjymY
>あれ?こんなにおっきかった?
全然別のことを考えた俺は不純すぎるorz

253:名無しさん@ピンキー
08/10/23 13:26:43 l5xU+eFT
それが漢ってもんさ

254:名無しさん@ピンキー
08/10/23 18:37:42 AM/IBSa4
「ね、ちょっとでいいから触らせて?」
 そう言うやいなや幼なじみ様の手はベッドで寛いでいた俺のそれに触れた。
「く……ちょ、やめっ?」
 いきなりのことに、情けなくも声が裏返る。
 そんなこちらの静止なんて完全無視でさらに気ままにすべり、中の筋の動きさえも知ろうと念入りに這う、指の感触。
「いいじゃない、減るもんじゃないんだから」
「そう……いう、問題じゃなくて」
 まじまじと観察するためだろう、寄せたれた顏からかかる吐息と束ね損ねた遅れ毛がくすぐったい。
「後学のために知っておきたいのよ。自分のを触るのは不可能なんだから、協力してよ!」
 細い指は少し冷えていて、それがいやになるほど感覚を刺激する。
 息をするのも辛い気がするなか、俺が絞りだした意見は一刀両断。
「へぇ、こんな感じなんだぁ……なんかカワイイ。あっ! 動いた!!」
 詰めていた息を吐き出すと、歓声があがった。
 痛くはないが、勝手に動くから次が予想できなくてされるがままだ。
「……勘弁してくれよ……」
「なに? 未来の白衣の天使のためなのよ?」
「白衣の天使は相手の了承もなく人体の急所にアタックしねー」

255:名無しさん@ピンキー
08/10/23 18:40:10 AM/IBSa4
 我慢できなくて、無理矢理柔らかい拘束から逃れる。
 危ないところだった……。
「あっ、ケチ……でもあんなにおっきいんだね……はじめて触ったからドキドキしちゃった」
「触りたいならちゃんと言えっての、こっちだって心の準備っつーもんが……」
「ちっちゃいこと言わないでよ! それはそんなにおっきいのに」
 不満げに頬を膨らませて再度手を伸ばしてくるのを払う。
「これと性格に関係性はありませんー」
「ほんっと、女々しいな!」
「おまえはちったぁ恥じらいを持てよ!」
 膨らんだままの頬を両側から潰すと唸り声が返ってきた。
 さらに噛みつかれそうになったから慌てて手を離す。野生動物が白衣の天使とか、ねぇよ!
「まぁ、いいや。大体わかったから。しっかし、何で女の子にはないんだろ……喉仏」




こうですか。
携帯からだから字数が少ないし、改行とか変で申し訳ない。


256:名無しさん@ピンキー
08/10/23 18:42:42 4AfbDyvB
続かないの!?続くの!?
wktk

257:名無しさん@ピンキー
08/10/23 19:44:21 xq4pNxZM
いいなぁこういうの、喉仏前提だったとしても萌えられるぜ。

258:名無しさん@ピンキー
08/10/23 23:04:30 jEvouG1K
>>255
おまwwww
散々萌えさせといてのど仏かよwwwww

259:名無しさん@ピンキー
08/10/25 13:38:26 c/z9i7rX
「おまえのって見た目より柔らかいのな」
 この前の仕返しとばかりに俺は後ろから手を差し入れると、野生動物的幼なじみ様のそれに触れた。
「やっ……、やめなさいよ!」
「やめなーい」
 両手が塞がっている上に俺の両腕にはさまれて身動きできないことをいいことに、思う存分感触を楽しむことにする。
 あまり外気にさらされていないからか、どことなくしっとりしていて、指によく馴染んだ。
「ん、ふ……くすぐったい」
 けれど脂肪だからだろう接している背中より冷たくて、まるで別の生き物をなぜているみたいだ。
 薄く生える産毛までわかる。
 指の腹を使っては丁寧に、短く切っておいた爪の先では念入りに輪郭を何度も渡る。
「だから、う……くすぐったいってば!」
「ふぅん?」
「人より優位にたってるからって偉そうにしちゃっ―あっ」
 上の方にあるコリコリとしているところを人差し指がひっかけると、身体がわずかに跳ねた。
 触れているところはルームウェアから覗く首筋よりも白いことは見なくても知っている。
「だって我慢できないし」
 もう二週間もしてない。
「そんなしょっちゅうしなくても」

260:名無しさん@ピンキー
08/10/25 13:40:20 c/z9i7rX
 微妙な凹凸に合わせて指に力を加えると、鼻にかかった音が漏れる。
 じらすみたいに優しくもみほぐす。
 背中から伝わる声の振動と鼓膜に伝わる声の振動が心地いい。
 右手は柔らかな感触を楽しんで、左手は指の隙間から逃げようとする突起をこねた。
「ホントはして欲しいんだろ」
「そんなこと……ないし」
 弱い反論は意味がない。その証拠に参考書を開いて、ペンを握っていた小さな手は力なくなげだされているから。
 見えないだけで表情だってきっと。見えないのもときにはいいな、自由にできる。
「さきっぽだけだから」
「さきっぽって……」
「ちょっとだけだから」
「……ちょっと?」
「許してくれるならいっぱい」
 あっさり覆すとふきだされた。
 それを合図に小さな身体を持ち上げて膝へ乗せる。
 顔を覗き込むと呆れたと言うようにため息を吐かれた。
「ヘンタイ」
「ヘンタイでーす」
 いそいそと準備をはじめる俺にさらに言いつのってくる。
「まったく何が楽しいんだか……耳たぶいじるの」
「耳掃除は男のロマン」
 愛用の耳かきでポーズを決めた。
「……普通逆じゃない?」




正直すまんかった。二時間の移動って暇すぎ。

261:名無しさん@ピンキー
08/10/25 13:52:11 BeW1Sxm0
GJ

まさか二回目も見抜けないとは・・・・orz

262:名無しさん@ピンキー
08/10/25 23:54:50 R1ZIW4K2



酔ってる勢いで書くw♀視点



その日もいつもと変わらない一日だった。
私はいつものように相手の話を聞いている。
そう、私は今告白をされている。
相手は軽い感じのいわゆるイケメン?だった。
軽そうな髪を茶髪に染めワックスで軽く立てている。
ピアスの穴も開いており、口元にあるほくろがセクシーさもかもし出していた。


「まぁ色々御託並べたけどさ、つまりは付き合ってくんね?」

なんと軽い感じの告白なのだろう。
告白の仕方からして彼はこういうことに慣れている感じがあり、
そして断られると思っていないのだろう。
彼の告白は自信に満ちていた。
そんな彼に対する私の一言が

「ごめんなさい。」

の一言だった。

「そう!じゃ……ごめんなさい?」

「うん。ごめん。付き合えない。」

私がそういうと彼は驚いたように目を見開いている。
断られると思っていなかったのだろう。
だが断ると同時に彼の態度は一変した。


263:名無しさん@ピンキー
08/10/26 00:06:19 YrAFvepW


「はぁ!?…もう一回考えろよ?俺が付き合ってやるって言ってんだぜ?」

なんという上から目線なのだろう。
彼が告白すればすべての女が付き合ってくれるとでも思っているのだろうか?

「なんど言ってもごめんしか言えない。だって君に興味ないもん」

私は即答した。

「…ふざけんなよ」

そういったかと思うと私は後ろの壁に追い詰められ、
彼は壁に両手をついた。

逃げられなくなった…

「お前さ、調子に乗るんじゃねぇよ?」

「いや、調子に乗っているのは貴方様ではないでしょうか?」

「っ!!てめぇ!!!」

私がそう発すると彼はどうやら切れたらしく私を地面に押し倒した。
正しいことを言ったつもりなのに…

「別にいいさ。どうせ一回ヤったら捨てるつもりだったんだし…
今この場で犯してやるよ」

そう言った彼の目は血走っていた。

264:名無しさん@ピンキー
08/10/26 00:19:11 YrAFvepW


犯される!?…こんな所で大事にしてきた処女を失わなきゃいけないのかな・・・

そう思っていた時

「てめぇ!!芹(せり)になにしてんだよ!!」

そう怒声が聞こえたかと思うと私の上に乗っていた彼は吹き飛ばされていた。

「大丈夫か?芹…」

「…政治(まさはる)」

幼なじみの政治がいた。
吹き飛ばされた彼は教師に連れて行かれている。
政治が呼んだのだろうか?
そんなことを考えていると政治に抱きしめられた。

「ごめんな?芹が連れていかれた後他の女子からあいつの話聞いてさ」

あれ?おかしいな?

「あいつ…散々女を…その…食ってる、らしくってさ」

政治てこんなに大きかったっけ?

「ヤらせない女は無理やりにでもヤるって…」

温かい…。さっきのあいつに押し倒されたときはあんなに嫌だったのに…

「いざって時の為に教師呼びに行っててさ。」

政治だと不思議と…嫌じゃない。







265:名無しさん@ピンキー
08/10/26 00:27:26 YrAFvepW


「遅れて、その……ごめん」

「…なんで政治が謝るの?」

「いや、あいつに押し倒されたじゃん。」

「そうだけど…」

なんで政治が謝るのだろうか?
むしろ政治には感謝しているのに…

「…そろそろ離してはいただけないでしょうか?」

「っ!あぁ、悪い。」

そう言って政治はわたしを抱きしめていた腕を解いた。
不思議と名残惜しかった。

「あいつになにかされなかった?」

「…別に」

「本当に?」

「…本当だよ。」

「なんで態度がそっけないんだよ」

「別に…」

なんでだろう。不思議と顔が熱い。
心臓はバクバクと音を立てている。
政治の顔が見れない。

「じゃあ早く家に帰ろうぜ」

そう言われ、おとなしくついていく。
彼はしきりに心配そうに見てくるが…
今はこの顔の火照りと心臓のバクバクを抑えるので精一杯だった。

【完】

266:名無しさん@ピンキー
08/10/26 00:28:47 YrAFvepW


以上です。本当に勢いで書いてしまったw
タイトルはココロの不思議とでも名付けるかw

267:名無しさん@ピンキー
08/10/26 00:34:49 YrAFvepW


追記


ふとしたきっかけで気付くってこんな感じ?

268:名無しさん@ピンキー
08/10/26 03:19:29 sZBxJjEb
GJ!
よし、誰か ID:YrAFvepW をもう一度酔わせて続きを書かせるんだ!!

269:名無しさん@ピンキー
08/10/26 04:35:49 N+OY3hJ/
足の不安定な車に乗っけてオフロードで酔わせるんですねわかります

270:名無しさん@ピンキー
08/10/26 23:27:41 xvL8+cab
なんとなく思ったんだけど最近投下していただいてる作品って
別に幼馴染みじゃなくても成り立つ設定だよね
逆に考えると「この話の主人公の男女は絶対に幼馴染みじゃないと駄目」っていう設定の方が少ないのかしら

271:名無しさん@ピンキー
08/10/26 23:39:11 oBrS7lAO
やっぱ「小さい頃の約束」とか「数年振りの再会」みたいなシチュとかかなぁ。まあベタだけどさ。


272:名無しさん@ピンキー
08/10/26 23:46:31 /JSjobbV
幼馴染とそれ以外では同じ話でも微妙に受け取るニュアンスが違う気がする。
その微妙な差を求めてここにいる俺みたいなやつもいるからいいんじゃね?

273:名無しさん@ピンキー
08/10/27 01:37:34 ml4M8YoW
ID:YrAFvepW
のものだが…
続編を製作中なのだが…
>>270-272の話を考慮して制作してみるわ

274:名無しさん@ピンキー
08/10/27 03:02:59 uR5RjLmY
約束って要素が無くても距離感で表わせられる幼なじみってのもあるからな
剣鞘なんかは環境の閉塞感もあって実にすばらしかった

275:名無しさん@ピンキー
08/10/28 09:14:16 QJ8mWLxE
施川ユウキの4コマ「12月生まれの少年」に出てくる小学生、柊と葵みたいな性格の二人が高校生になった頃のエロ話が読みたいな。

柊(男) 内向的な性格・妄想癖あり
葵(女) 馬鹿で豪快な性格・でも優しい

276:名無しさん@ピンキー
08/10/29 18:29:29 DdLQEJLu
「これでも食べて元気だせば?」
 私はそういいながら、ほかほかと湯気をあげる親子丼をテーブルに置いた。
 目の前には無駄にでかい身体をこれでもかって縮めたお隣さん。
「今度こそ、今度こそ俺の運命の人だと思ったんだ……」
「それ今年だけでも三度目なんだけど」
「言うなああああ!」
 叫びながらご飯を掻き込むなんて器用なことをしているこいつは、振られるたびに私の親子丼を食べたがる。
 毎回最後の一粒が無くなるまで愚痴やら泣き言やらを聞いてあげるのが通例になってだいぶたった。


「―ふー。ごちそうさま。やっぱりお前のが一番旨いな」
 当たり前でしょ。そう応えそうになって、うつ向きながら綺麗になったどんぶりを手にした。
 ご飯の炊き加減もダシの甘さも、卵の半熟の割合も玉ねぎの細さまで好みぴったりなんだから。
「……何回作ったと思ってるのさ」
 親子丼以外の好みだって、それこそ女の趣味まで嫌ってぐらい知ってるし。
「きっつー。でもありがとな」
「これで最後にしてよね」
 何で私が覚えてるか気付きもしない鈍感には難しいだろうけど。
「早く気づけよバカ」
「何か言った?」
「……何にも」




お腹すいた。

277:名無しさん@ピンキー
08/10/29 20:37:12 AnOJI8V+
ご馳走様でした。

278:名無しさん@ピンキー
08/10/29 20:47:13 FCLUoBLY
>>276
お陰様でお腹いっぱいになったぜ
ありがとう

279:名無しさん@ピンキー
08/10/29 20:50:09 F+7RQcED
ちょっと隣ん家行って親子丼作ってもらってくるわ

280:名無しさん@ピンキー
08/10/29 20:56:15 1g10LWhT
突撃!隣の晩御飯

281:名無しさん@ピンキー
08/10/29 21:20:53 1BSCPuZs
>>279
親子丼は親子丼でもおまいさんが隣ん家の親子を(性的な意味で)
食っちまう親子丼ですねわかりやすいです

282:名無しさん@ピンキー
08/10/29 21:32:12 9YUSgKqf
おとなりさんがマッチョのお兄さんの場合はどうしたらいいですか?

283:名無しさん@ピンキー
08/10/29 22:18:51 AtxbuaQA
>>282
そのマッチョのお兄さんは幼なじみですか?

幼なじみでなければスレ違いです

284:名無しさん@ピンキー
08/10/30 07:26:15 9QeUXlg0
こういう創作話も良いんだが、ソウ君みたいな実話の方がニヤニヤするのはなんでだろう?

285:名無しさん@ピンキー
08/10/30 11:49:36 gHgudVND
俺も幼馴染が欲しかったよ…

286:名無しさん@ピンキー
08/10/30 16:34:54 gL3V3WJQ
それはこのスレ全住人が抱く叶わぬ夢だ

287:名無しさん@ピンキー
08/10/30 18:47:10 x2ofEHN9
俺、なんで私立の男子校なんかに行ったんだ
地元の公立中学に行ってれば……

288:名無しさん@ピンキー
08/10/30 20:12:08 ocKCxA7s
このまえ幼馴染(♀)の結婚式に行ってきた俺がきましたよ

ところでリアル幼馴染いる人に聞いてみたいんだけど、
幼馴染って恋愛対象としてみることできる?
第三者的な目で幼馴染の恋愛ものを見るのは好きなんだけど
リアルだと幼馴染はどこまでいっても幼馴染なんだよね

289:名無しさん@ピンキー
08/10/30 20:14:07 l2ELGr9S
>>288
暴力的だから無理だな。
パシリに使われるし

290:名無しさん@ピンキー
08/10/30 20:42:31 tR/GEaDN
このスレに居座って何度目の話題だろう
もう反応するのも疲れ果てたよ

291:名無しさん@ピンキー
08/10/30 21:48:49 pqvuWDEh
>>288
多分昔好きだった
と言っても兄妹愛みたいな感じだったが

292:名無しさん@ピンキー
08/10/31 00:01:22 JGeMLFjR
高校生まで、玄関で挨拶すればスルーで部屋まで上がりこめた
4畳半にベッドと机しかないような部屋でキャッキャウフフしてたけど押し倒されたりしなかった
向こうが大学生になったら彼女できたから遠慮しろ言われて関係終了
そのタイミングでそいつの友達から告白されて結婚して今に至る

幼馴染はどこまで行っても幼馴染
こっちは結構好きだったと思うんだけど、なんていうか
今でもこのスレに入り浸ってるのでわかるように
『雰囲気』が好きだったような気がする。
私だけがあんたを理解してるのよ、みたいな

本人には未練はないけど、あの空気は今でも好きだ

293:名無しさん@ピンキー
08/10/31 00:16:15 6GKCMAe1
>>289なんだがそんな幼なじみをぎゃふんと言わせたい件

294:名無しさん@ピンキー
08/10/31 00:17:37 aMLuRkGQ
>>292に漢を垣間見た

295:名無しさん@ピンキー
08/10/31 02:58:49 6GKCMAe1
>>294よ。よく読め。まぁ分かってるかもだが>>292は女性だ。婦女子だ。まぁ婦が腐かも知れんが

296:名無しさん@ピンキー
08/10/31 04:47:57 dtplZSPF
アー

297:名無しさん@ピンキー
08/10/31 10:44:14 /d/QVDIH
>>293
vipかパー速にスレ建ててくれ着いてくから
似たようなのいっぱいあるけどw

298:名無しさん@ピンキー
08/10/31 14:23:32 6GKCMAe1
>>297分かった。
vipにたててくる

299:名無しさん@ピンキー
08/10/31 20:00:15 Av6EJvUc
>>292
雰囲気ってのわかるなぁ
オレの場合はむしろ男の幼馴染と遊んでるときの雰囲気っつか距離感好きだわ
幼馴染じゃなかったら友達にすらなってなかったと思うほど性格違うけど
そいつといるときはほんと楽

>>298
がんがれ
あと誘導よろ

300:名無しさん@ピンキー
08/10/31 20:43:22 cyx9qMab
>>298
いや、その手のスレはパー速に立てた方が…

301:名無しさん@ピンキー
08/10/31 21:38:32 NIu7mps0
リアル幼馴染かあ。
異性の幼馴染がいるが、親愛はあっても恋愛にはならないな。
そいつが恋人作っても、結婚しても何とも思わないだろう。
ただ、その相手が、自分が幼馴染に対して使っている愛称を使ったら嫌だな。
その名前で呼んでいいのは自分だけみたいな。

302:名無しさん@ピンキー
08/10/31 22:09:51 aZLIlKSQ
>>298
幼馴染をぎゃふんと言わせるイベントが相手の幼馴染にとって
>>245の提唱するBOIでいうところの

今まで意識なんてしたことなかったのに、あれ?なんで胸が……だめっ!あいつなんかに私、認めないんだから!な瞬間

になるわけですねわかります

303:名無しさん@ピンキー
08/10/31 22:21:37 LLPtWoqK
いろいろ失敗すると委員会入りか

304:名無しさん@ピンキー
08/11/01 00:22:34 Jgt8/aMN
リアルの幼なじみか
隣に住んでてベランダも隣あってて隙間も空いてなかったから
手すりを乗り越えて起こしあったりしてたなぁ
あの頃は何とも思ってなかったが、いざ幼なじみ属性に目覚めると
すげー自己嫌悪だったなw

>>303
住人が揃いも揃ってツンデレなことで有名なスレですね

305:名無しさん@ピンキー
08/11/01 19:01:53 37nk1+Z7
幼馴染の彼氏を見たとき
「おいおい、あんなのと付き合っているのかよ」
あれは果たして心配しての言葉だったのかただの嫉妬だったのか

306:名無しさん@ピンキー
08/11/01 19:08:37 8gvq0GUt
お前ら皆死ねばいいのに

307:名無しさん@ピンキー
08/11/01 23:17:51 n+Q6+6yY
>>298
いつのまにか落ちてたようだが続きはやらんの?

308:298
08/11/03 01:34:32 sEOWPXde

>>307やろうにも規制食らって書けなかったんだw

309:名無しさん@ピンキー
08/11/03 01:57:39 wnLnFtJy
俺の嫁さんは幼なじみ
四つ年上だけど

ところで二次元の幼なじみの話しようぜ!

310:名無しさん@ピンキー
08/11/03 02:11:36 sEpyKOV3
>>298
んじゃ報告だけならここでもいいじゃない?
幼馴染ものだからw
続きやるならパー速でも

311:名無しさん@ピンキー
08/11/03 02:21:52 fOTpF3Vx
誰かSS頼む

312:298
08/11/03 21:58:39 sEOWPXde
>>310 じゃぁパー速にでも立てようかな・・・
とりあえずこの前の報告だけでも聞きたい人いる?

313:名無しさん@ピンキー
08/11/03 22:12:19 lTAIhqNz
さすがに実体験報告はスレ違いどころか板違いなんで、別の場所で頼む
誘導くらいはいいかもしれんけど

314:名無しさん@ピンキー
08/11/03 23:25:45 dyWSEKHp
記憶違いだったら申し訳無いんだけど
一、二年ぐらい前のこのスレって
ちゃんとSSスレとして面白かったよね?

315:298
08/11/03 23:38:38 sEOWPXde

一つだけ質問させてくれ。パー速ってどこ?

316:名無しさん@ピンキー
08/11/03 23:43:58 ZXbzbE46
>>315
ググろう?

317:298
08/11/03 23:46:01 sEOWPXde

>>316パー速VIPってでてきた。
…どこだろう?


318:298
08/11/03 23:49:44 sEOWPXde

ニュー速VIP+でいいのかな?

319:名無しさん@ピンキー
08/11/03 23:55:40 SBkOZlxQ
>>317
なぜあってるのに違うところに行くんだw

320:298
08/11/04 00:03:45 sEOWPXde

たぶんここでいいんだよね?URLリンク(ex14.vip2ch.com)
立ててきたb

321:名無しさん@ピンキー
08/11/04 00:21:25 mZpuS6Nn
>>314
vipとか出来て、そのへんごっちゃになったからな。
純粋に2chのオリジナルSS系スレは落ち目でしょ。
二次創作系はまだまだ勢いある所いっぱいあるけど。

322:名無しさん@ピンキー
08/11/04 00:25:29 FSDeDQVL
このスレは割りと波が激しいほうだとは思うが、
最近は連日のようにSSが投下されて大賑わいというのも
少なくなってきたような気はするな。

膨らませた妄想をSSに自動筆記してくれるソフトはできないものか

323:名無しさん@ピンキー
08/11/04 00:45:15 HggNT9ue
>>322
すぐにHDDいっぱいになりそうだなw
まてよ、それをネタにSSを、、

324:小ネタ・忘れて欲しい事柄
08/11/04 17:32:12 EUYMZsA0
幼なじみ。
おそらく、一部の人間にとっては甘美な響きなのだろう。
実際、こちらの境遇を羨ましがる奴もいるのも事実だ。
しかし、実際に幼なじみのいる俺から言わせれば、彼らの言うことは妄言に近い。
そもそも幼なじみというのは幼い頃から相手をよく知っているということであり、
それはすなわち自分が知られたくない幼少の恥ずかしい事柄も承知しているということだ。
そう、例えば、
「隆文は犬は苦手なんだ。小さい頃に近所の犬にさんざん追い掛け回されていたからね」
「って思ってるそばからそういう話をしてんじゃねぇバカ飛鳥ぁっ!」
クラスメイトと昼食をとっている最中、犬と猫のどちらが好きかという話になったとき、
当然のように答えた女に対して俺は思わず声を荒げた。

「む、人をバカ呼ばわりはいただけないな隆文。私が何をしたと言うんだ」
「人の黒歴史をペラペラ喋る奴はバカ以外の何でもないわ!」
「いいじゃないか別に。一向に答えようとしない隆文が悪い」
……ダメだ、こいつには何を言っても聞きそうにない。
やり場のない怒りを視線に込めて飛鳥を凝視する。当の本人は素知らぬといった風なのがまた癪に障るが。
「……えーと、じゃあ間宮くんは猫のほうが好きなの?」
俺と飛鳥の間に漂う剣呑な雰囲気を察したか、一人が話題を振ってきた。
「いや、猫も「猫もあんまり好きじゃないはずだよ。
  何せ抱き上げた瞬間に思い切り引っ掛かれたりしてたからな」だから勝手に答えるなバカ!」
またもや先手を取られ、しかも恥ずかしい思い出を付随させてくる飛鳥。
友人たちのニヤニヤした顔つきがすごくきつい。くそ、こんなの俺のキャラじゃない。
何だかいたたまれなくなって、昼飯を掻っ込む。空になった弁当箱を閉じて立ち上がり、
「隆文、どこへ」
「トイレだよ!」
飛鳥の言葉に乱暴に答えて、さっさとその場を離れることにした。
何で俺がこんな恥ずかしい目にあわねばならんのだ、チクショウ。


「それにしても栗栖さん、間宮くんのことよく知ってるよねー」
「確かに。さすが幼なじみってところか?」
「それにしても詳しいと思うぜ。まるで間近で見ていたような」
「それだけ仲がよかったんでしょ。うらやましいなぁ」
隆文がいなくなって、クラスメイトからそんな言葉が漏れる。
何だかそうした言葉がむず痒くて、ついつい表情がほころんでしまう。
「まぁ、幼い頃から一緒に遊んだりしてたからね。それに……」
それに。
さっき話したことは、私にとっても大事な思い出なのだ。
私が近所の犬に吠えられたとき、彼は私を庇うように立ち向かってくれた。
私が木の上の子猫を見つけたとき、彼は木に登ってその子を助けてくれた。
私はいつも彼に助けられている。
その事がちょっと情けなくて、でもやっぱり嬉しくて。
他愛ない話をしているだけなのに、ちょっと頬が熱を持った気がした。

325:名無しさん@ピンキー
08/11/04 18:10:59 i9hKy4OA
>>324を読んでたらいつの間にか口元がにやけてた
何を言ってるか(ry

GJ、そして続編も頼む

326:名無しさん@ピンキー
08/11/04 22:20:14 evy0BKgy
>>324
説教始めんのかと思ったら小ネタだったww
GJイイヨイイヨ~


マジ幼馴染み欲しい('A`)

327:小ネタ・秘密にして欲しい事柄
08/11/05 21:05:56 sR9ORFEi
……幼なじみという関係が自身の黒歴史を暴露する可能性があることは、
前回の話から十分わかってもらえたと思う。
だがそれは、裏を返せばこちらが相手の弱味を握っているということでもあり、
同じことを相手にしてやることだってできるわけである。
そう、例えば、
「飛鳥は山はあんまり好きじゃないんだ。小さい頃一回迷って帰ってこれなくなったからな」
「ちょっと隆文、何をいきなり言いだすんだ!」
クラスメイトと昼食をとってる最中、山と海のどちらが好きかという話になったとき、
前回の意趣返しとして俺は先に答えたのだった。

「どうしたんだよ、そんなに慌てて。俺が何かしたか?」
「ひ、人の恥ずかしい過去を掘り返す真似は止めてくれ」
「いいじゃねーか別に。一向に話に交ざらない飛鳥が悪い」
……ふふ、前回とは立場が逆になったな。
飛鳥は冷静な、しかし厳しい目付きで睨んでくる。
ま、俺は全然気にならないけどな。勝者の余裕さ。
「……えーと、だったら栗栖さんは海のほうが好きなのかな?」
俺と飛鳥の間に漂う険悪な雰囲気を気にしたのか、一人が話題を振ってきた。
「いや、海も「海もあんまり好きじゃないだろうな
  小学生のときに溺れかけて以来、行こうとしやがらねーし」だからそういう話は止めてくれないか?」
もう一度先に答え、ついでに恥ずかしい思い出も付け加えてやる。
友人達の意外そうな表情の前では、さすがの飛鳥も精神的にきつかろう。
さぁ、大いに恥ずかしがれ!お前も俺と同じ気持ちになりやがれぇ!
「……まぁ、でも。隆文には感謝してるよ」
「……え?」
静かに箸を置いた飛鳥に、しんみりと礼を言われた。
その瞬間、何となく負けが確定したことを認識してしまう。チクショウ。

「それにしても間宮くんって、栗栖さんには昔から優しいのねー」
「確かに。幼なじみの絆は固いってか?」
「それにしてもずいぶん気にかけてるじゃん。よっぽど気になるんだな」
「それだけ栗栖さんのことが好きなんでしょうね、色々な意味でね」
机に突っ伏す隆文を横目に、クラスメイトが口々に感想をこぼす。
そうした言葉が何だか嬉しくて、やっぱり表情がほころんでしまう。
「まぁ、私は大事にされてると思うよ、本当に」
本当に、そう。
ここで話したことは、私にとっては大事な思い出なのだ。
私が山で迷ったとき、彼は傷だらけになりながらも私を見つけてくれた。
私が海で溺れたとき、彼は浮き輪を手に泳いできてくれた。
私はいつも彼に助けられている。
そのことがちょっと申し訳なくて、でもやっぱり嬉しくて。
大事な記憶を話したせいか、何だか顔が赤くなった気がした。

328:名無しさん@ピンキー
08/11/05 22:07:07 csqE0MC3
ちょww続編がきてるwww
幼馴染み成分が高くていいわ

329:名無しさん@ピンキー
08/11/05 22:16:39 szKzwZCN
これは良い続編www
GJ!!

330:名無しさん@ピンキー
08/11/06 20:01:10 k4ExLWSA

gjすぎるwwww最高じゃなぇかw

331:名無しさん@ピンキー
08/11/07 06:10:40 8rfvpcTF
これはいい胸キュン(*´д`*)

隆文クンは自分で負け確定とかほざいてるけど俺らから見たら勝ち組すぐる

332:名無しさん@ピンキー
08/11/08 03:15:39 qRkk2a/o
某スレの主である俺は勝ち組なのか?

333:名無しさん@ピンキー
08/11/08 14:45:10 GEw6FYtJ
某スレつっても俺の中で該当するのが幾つかあるんだが・・・
どの某スレかkwsk

334:名無しさん@ピンキー
08/11/08 15:33:28 qRkk2a/o
ヒント ぎゃふん

335:名無しさん@ピンキー
08/11/08 15:43:34 RZH5mKZa
ヒント
リアル ぎゃふん

336:名無しさん@ピンキー
08/11/08 19:24:33 Lpicbp63
余所にスレたてたんなら
このスレでの自己主張も大概にしていただけませんか

337:名無しさん@ピンキー
08/11/08 20:51:12 IbJ2Xlnj
確かにこないだからすごくうざいです><
流れの間はまだ我慢できたが…スレ違いなんだからもうやめてくれ

338:名無しさん@ピンキー
08/11/09 07:46:03 J2QPXSG0
空気を読むって凄い大事だよね
自己主張が激しいのは酷くウザいよね

339:名無しさん@ピンキー
08/11/09 12:04:04 bd5Grns2
元々誘導されたんじゃなくて隔離させられたんだって理解できてないのが可哀相だ

340:名無しさん@ピンキー
08/11/09 12:07:49 hP/WsUXn
発想の転換だよナルホド君
「体験談を語る」んじゃなくて「体験談をもとにSSを書け」ばいいんだよ!

341:名無しさん@ピンキー
08/11/09 12:08:35 y0IJNnEP
幼馴染みが自己主張してくるならいい

342:名無しさん@ピンキー
08/11/09 13:09:47 bkmr3WRh
幼馴染みの胸が自己(ry

343:名無しさん@ピンキー
08/11/09 15:16:44 4npufVOU
主張のつつましい胸もそれはそれで(ry

344:名無しさん@ピンキー
08/11/10 09:11:08 3yZoLCmj
俺の息子が自己(ry

345:名無しさん@ピンキー
08/11/10 13:17:55 KC/PG5A5
それはつつましかったり包まれていたりすると悲(ry

346:小ネタ。超サディスティックな幼馴染み
08/11/10 15:45:41 I8gh+dPQ
 おそらく朝。目が覚めてからも視界は暗い。アイマスクで視力を奪われ、ギャグを噛まされ、耳に被せられたヘッドホンからは大音量で女の喘ぎ声が流れ続けてる。
 身体も大の字に伸ばされたまま動けず、手足をベッドの脚へと手錠で繋がれていた。
 こんな事をする奴は一人。俺の幼馴染みで同じ高校二年。ヘッドホンから流れてる喘ぎ声の主、先月付き合い始めた、真道 硝子(しんどう がらす)。
 その証拠に、唯一自由な触覚を徹底的に責めて来ている。
 舌で俺の胸からヘソまでを舐めながら、人肌に温められたローションたっぷりのオナホールでペニスを扱く。
 にゅこにゅこと卑猥な水音を立て、爆発寸前の尿道から精液を搾り取ろうとしてる。
 ぎゅっぽ、ぎゅっぽ、ぎゅちゅぎゅちゅ、ぎゅっちゅ! ぎゅっちゅ! ぎゅっちゅ! ぎゅっちゅ!
 肉厚なヒダを絡み付かせ、カリを引っ掛けるように上下に擦り、俺の乳首を指で弾く。
 途端に全身が震え、オナホールの中へと精液を中出しした。
 硝子は射精した後も暫く手コキをヤメない。痙攣する俺を見て楽しんでるんだ。だって……硝子は超が付く程のSだから。

 「気持ち良かった頼光(よりみつ)?」
ヘッドホンとアイマスクが外され、怪しく微笑む幼馴染みの顔が映る。
 そして俺を跨ぎ、胸の上に腰を下ろす。右手にはオナホールを持ったまま。
 「ゴメン……私ね、頼光の困ってる顔を見るのが好きなの。頼光を困らせれば困らせるほど興奮するのよ……だから、ねっ」
 俺の眼前で跨いだ姿は変わらず、左手で自らのスカートを捲くりあげる。
 すると見える筈の下着は見えず、無毛の肌と幼い縦スジが見えた。
 「今日は、さ……頼光の精子で……ふふっ、妊娠しちゃおうかと思うの♪」
 硝子は楽しげに中指と人差し指でヴァギナを広げ、その上に中出ししたばかりのオナホールを添える。
 俺は必死に首を横へと振り続けるだけ。

 「んん~? 不満そうな顔ね、そんなに嫌なの?」
 コクリ。頷く。

 「そんなに妊娠させたくないの?」
 頷く。

 「そんなに自分が出した精子を着床させたくないの?」
 もう一度。

 「へぇ~、そう……頼光ってば、オナホールには中出しできるのに、私には膣内シャセイできないって言うのね?」
 首を横に振る。って言うか、俺は硝子とセックスした事さえ無い。童貞のままだ。いつも口までで終わり。
 「ムカツクわね……ムカツクから、頼光をパパにしてやるわっ!」
 硝子はオナホールの挿入口を下に向けると、ギュッと強く握って絞り、精液とローションの混ざった白液を、ヴァギナの中へと流し込んで行く。
 「はぁぁっ……着床させられちゃってるよぉっ、わたし処女のまま妊婦さんにされちゃうよぉっ♪」
 流し込んだ後は指を挿れてぐちゅぐちゅと掻き混ぜ、俺の精液を奥へと押し入れている。
 俺は涙を流して泣き、幼馴染みは全身を震わせて喜んだ。



そんな幼馴染みが私は欲しい  みつを

347:名無しさん@ピンキー
08/11/10 16:08:41 BvEcIlhY
>>346
GJ
まさかあなたの作品が馴染みスレで読めると思わなかったよ


348:名無しさん@ピンキー
08/11/10 16:20:15 d6PPtPKS
>>346
GJなんだけど出来れば名前変えて欲しかったよ

349:名無しさん@ピンキー
08/11/11 02:15:35 tVwrCf7J
GJ!!
キモウトSSの続きも近々投下予定って受け取って良いんですか?

350:決して届かない手を
08/11/12 04:32:04 mcR0WQLL

もう五年前の話になるだろうか?俺はずっと後悔していることがある。
それはもう手を伸ばしても決して届かない。
なぜ?何で?ナゼ?ナンデ?そんな自問自答を何度繰り返したことだろう。
しかし、何度叫び、悲鳴を上げようと一度輝きを失ったものは取り戻せない。
何故なら最愛の彼女は________

それはいつもと変わらぬ景色、自分の部屋から見えるピンク色のカーテンを見つめる。
そこのカーテンの裏側に俺が恋している少女、香澄がいる。香澄とはいわゆる幼なじみってヤツだろうか?
そんな彼女と俺は、恋愛している。もうこれから一生忘れることはないだろう。
一週間の俺の情けない告白に頬を赤く染め、言葉ではなく唇で返してきたあの表情を。
そして____

「香澄?」
「・・・」
「どうした?さっきから無言で」

香澄はデート中ずっとうつむいていた。不謹慎かもしれないが生理とかだろうと思って別段きにしないでいたが、
流石におかしいと思い、帰りの道のりで声をかけた。
そして彼女は一言だけ、本当に一言だけ

「・・・お母さんに、今日は帰らないって言ってある」

と言った。おれは驚きとうれしさ半分で答えた。

「・・・いいんだな?」
「・・・・・・うん」

そして俺と彼女は一つになった。夜景や海などの見えない安いラブホテルだったが、
俺と香澄は、一緒にいるだけで幸せだったんだ。
その帰り道、幸せ絶頂の俺たちに不幸が襲った。俺たちは自宅へと帰宅すべく
電車を待っていた時だった。
ふいに香澄の身体が宙に浮かんだ。それは時が止まっているようにも見えた。
そして香澄の身体はゆっくりと線路へと向かってゆく。
その数十メートル先には、ライトを照らし、猛然と向かってくる電車の姿があった。
俺は手を伸ばす、香澄に届くように。助けられるように、しかし___

「あきrっ」

それが彼女の声を聞いた最後だった。
俺が横を見ると若い少年が狂ったように笑い、叫びながら駅員に取り押さえられている。
後に聞いた話では誰でもよかったらしい。ただ幸せそうに寄り添う俺たちの幸せを壊したくなったそうだ。
何か?それはおれたちのせいなのか?おれが香澄と付き合ったりしなければ香澄は殺されなかったのか?
どうせおまえは誰であろうがやっていただろう?最初から殺すつもりでここへきたのだろう?
もはや相手には怒りも感じなかった。香澄を失い、香澄の親にも罵倒され、
俺に残ったのは脳裏に焼きつく香澄の恐怖に怯えた顔だけだった___

こうしていても今でも鮮明に思い出す。あの時、香澄を家に帰していれば助かったのだろうか?
そもそも俺が香澄と付き合ったりしたからあんなことになったんじゃないか?
自問自答をしても彼女は帰ってこない。
もうどんなに手を伸ばしても、彼女のほうは手を伸ばすことすらできないのだから。
俺は五年たった今でも、その決して届かない手を、伸ばし続ける。

後味悪くてスマン。なんかふと書きたくなった。
某スレ主より


351:決して届かない手を
08/11/12 04:38:13 mcR0WQLL
すまん。なんか少年がニュースとかでやってる無差別殺人に対して何かを伝えたくなった。
ほんと唐突に思った。その理不尽で殺された人、そしてその周りの人間の悲しみのことも考えてほしい。
そう思って作りました。後悔はしてない。

352:名無しさん@ピンキー
08/11/12 08:08:35 6T8N4g/a
>>350
十分伝わったと思う。
ありがとう

353:名無しさん@ピンキー
08/11/12 08:23:12 re5xqTsz
>>351
なんで自己主張したがるの?馬鹿なの?死ぬの?

354:名無しさん@ピンキー
08/11/12 11:08:14 nmjrirpL
>>351
うざ

355:名無しさん@ピンキー
08/11/12 14:07:43 jTWDJBml
別に良いだろ後書きのコメントくらいwww
書き手だってSS生産マシンじゃないんだから

356:名無しさん@ピンキー
08/11/12 20:00:18 DJ46l3EX
某スレ主て
お願いだから向こうとこっちで区別つけてくれないか
向こうに全く興味無い人間もいるんよ

357:名無しさん@ピンキー
08/11/12 21:17:01 avOpCbfX
>>351
主張したい事はわかる
けど書く場所を考えて欲しい

358:名無しさん@ピンキー
08/11/12 21:25:55 LAqX/nun
>>355
後書き云々の話てか書き手そのものが問題
はっきり言ってかなりうざい

359:名無しさん@ピンキー
08/11/12 21:35:32 bcK6S1TC
今日俺の爺さんが小学校の幼馴染みと再婚したよ
ほのぼのまったりとしたいい式でした

360:名無しさん@ピンキー
08/11/12 21:46:22 2CntkXhU
>>359
じいさんうらやましいなあ
俺も幼なじみが欲しかったよ

361:名無しさん@ピンキー
08/11/12 21:51:39 tB5BfeX2
一瞬爺さんと自分の幼馴染が結婚したのかと思ったじゃないか。

362:名無しさん@ピンキー
08/11/12 22:09:32 8dUufQPG
何たるNTR。そして爺さんオメ(*^◇^)/゚・:*【祝】*:・゚\(^◇^*)

363:名無しさん@ピンキー
08/11/12 23:09:24 DJ46l3EX
>>361
実際、幼馴染みとの年の差ってどこまで許せるかなぁ、と
一人で思いを張り巡らせていたら
もの凄く虚しく

364:名無しさん@ピンキー
08/11/13 03:00:44 K+nU+6Pe
>>359
爺さんが小学生の幼馴染と再婚したと読んでしまった俺はどの病院へ行くべきだろうか?

365:名無しさん@ピンキー
08/11/13 07:34:29 ZMbE3sRV
あれ、俺がいる

366: ◆oL/gQPdy0M
08/11/13 15:14:41 heBj8b8D
>>363
当人達が幸せなら、何歳でもいけるさ。

367:名無しさん@ピンキー
08/11/13 17:20:14 QTxw1Sx9
そろそろあげるか

368: ◆uC4PiS7dQ6
08/11/14 00:46:00 UgkNvefK
次から投下。
エロ無しです。NGは酉で。

369:『寝取られ彼氏』前編 ◆uC4PiS7dQ6
08/11/14 00:48:38 UgkNvefK
1
 俺の幼馴染みは変わってる。

 容姿は良いんだ。170を越える身長にサラサラと流れる長い黒髪。切れ長で天然のレッドアイズにグラマラスで白くしなやかな柔肌。
 スポーツ万能で成績優秀で家事の一切を熟し、性格もクールドライでポーカーフェイス。
 たいていの事は「そう……」の一言で流し片付ける。
 俺が言うのもなんだが、かなりカッコイイ。実際モテるしな……女からも告白されてるし。
 しかも女なのに『村雨(むらさめ)』って変な名前なんだぜ? いまどきありえねぇって! そんでモテるんだぜ!? 世の中不公平だっ!! まっ、名前だけなら俺の小太刀(こだち)も負けてないが。
 そんな幼馴染みは、数多くの告白を受けてるのに、未だ彼氏を作らない。俺なんて十回くらい告白したけど、一回も首を縦に振ってくれなかった……
 俺だけは幼馴染みの『秘密』を知ってるのに、他の奴よりも有利な筈なのに、毎回「ゴメンねコタ……」って台詞で却下される。
 つまり、俺が一番、可能性無いわけだ。笑えねぇ。

 家も隣同士で、3歳の頃から17になるまで思い続けて来たけど、さすがに限界だよ。十四年間、口説いても振り向いてくれない人を、これ以上は追い掛けれない。
 俺だって彼女作って、イチャイチャしてHしたいんだ。どれだけ素敵な人でも、手を出せないのは辛過ぎるよ……だから今夜、幼馴染みに言わないと。
 もう、部屋には来ないでくれって。
 もう、二人きりになるのはヤメようって。
 言わないと……

 「よしっ、いっちょ気合い入れますか!」
 覚悟を決めれば後は楽。みんな帰宅した教室の中、突っ伏していた机から顔を上げる。
 今日は高二の終業式。今日の夜もベランダ越しに幼馴染みは来るだろう。窓をノックもせず、了承も得ずに、俺の部屋に入り込んで来るだろう。
 その時に、言うんだ。付き合ってくれる人ができたと嘘を付いて、だからもう部屋に来るなと、関係を終わらせる。


370:『寝取られ彼氏』前編 ◆uC4PiS7dQ6
08/11/14 00:50:15 UgkNvefK
2
 夜も九時を過ぎた。今日は家に一人だけ。二階の自室でベッドに座り、ぼんやりとテレビニュースを眺めてた。
 「給付金かぁ……何に使うかなー」
 そして何気なく呟くと、

 「漫画でも買えば良い。そしたら私が読みに来るよ」
 すぐ後ろから聞き慣れた声。
 鍵の壊れている窓は開けられ、部屋に上半身を差し込みながら村雨が答えていた。
 漫画……か。俺の部屋壁は、四面のうち一面が本棚で、漫画本は2000冊以上存在する。子供の頃からの小遣いも、バイト代も、その殆どを漫画を買う為に注ぎ込んだ。
 俺自身はそんなに漫画を読まなくとも、新しい漫画を買えば村雨が読みに来るから。
 それが嬉しくて、馬鹿みたいに漫画を買い集めた。だけどそれも終わり。二束三文でも、全て売り払う。できた金は、これから現れる恋人に使うんだ。
 「いんや貯めとくよ……それと、新しい漫画は買ってないぞ?」
 俺は前を向いたまま。正面のテレビを見詰めたまま。平静を装ったまま。小さく、小さく、深呼吸。
 「んっ? ああ、今日はそうじゃないんだ。ほらっ、前に『シタ』日から三日だろっ? そろそろ貯まって来たかと思って」
 声と足音が近付き、テレビを遮って前に立つ。
 ブレザー制服の幼馴染みを見上げれば、白い頬を僅かに赤くして俺の顔を見下ろしていた。
 正確には顔じゃない。『耳』だ。村雨の秘密……それは、重度の耳フェチだと言う事。
 耳掃除と称して俺の耳を舐め、しゃぶり、唾液を流し込み、耳垢と一緒に啜(すす)る。俺の耳に関する時だけ、クールな仮面は剥がれ、卑猥なセリフを連発する淫女になる。
 初めて綿棒で耳掃除して貰う時、息を荒くしながら「コタのイヤーバージン奪っちゃうから……」と囁かれたのにはビックリした。それぐらい耳が好きなんだ。
 だから困る。恍惚の表情で一心不乱に耳を舐められて、その間中抱き締められたら、絶対に勃起する! 手を出したくなる!
 村雨も性的に興奮して太腿を擦り合わせてるし……生殺し過ぎるだろ!?
 いつもいつも嫌なんだよ! 耳を舐められた夜に、一人で村雨の名前を呼びながらオナニーするのは!!


371:『寝取られ彼氏』前編 ◆uC4PiS7dQ6
08/11/14 00:51:59 UgkNvefK
3
 数秒も無言で居ると、我慢できなくなったムラサメは俺の左隣に腰を下ろし、そのまま肩へと寄り掛かって来た。
 「なんだコタぁ……こんなにぐちゅぐちゅの垢なんか溜めて、私を誘ってるのかぁ?」
 そのまま嬉しそうに、アゴのラインまで長い舌を垂らして口を広げ、俺の耳を一口でしゃぶろうとしている。

 ここまでだ。さよならムラサメ。

 村雨の肩を掴んで引き離し、驚いてる顔へ振り向いて見据え、呼吸を一つ、二つ、三つ。言葉を紡ぐ。
 「聞いてよ村雨。俺、さ……今日、彼女できたんだ。だからもう、俺の部屋に来るな。耳掃除も彼女にして貰うからしなくていい」
 俺は落ち着いた顔をしてられてるか?
 声は変わらず普段通りに出せているか?
 その結果は、瞳を大きくし、唇を震わせてるムラサメを見れば解る。
 「あっ、秘密は絶対にバラさないから安心して。村雨も早く彼氏見付けて、いっぱい耳掃除してやれよな!」
 ポンと村雨の肩を叩いてそう切り上げ、トイレで泣こうとベッドから腰を上げようとして、
 「私と付き合えコタ……」
 上げれない。
 両の二の腕は、爪が食い込む程の力で掴まれ握られていた。聞き間違いでなければ告白まで添えられている。
 「付き合ってる子とは別れて……昨日までは私が一番だったんだろ? 良かったなコタ! 十年以上も告白してた相手と交際できるんだぞっ♪♪」
 口調は軽く、笑っているのに、目だけが笑ってない。掴んでる腕も執拗に握り締めたままだし。
 そんな状況で言われても、怪しくは有るけど嬉しくはない。余計に疑問は増大。
 「だから、なっ? 私の身体を好きに触っていいから……恋人同士だもんな! 恋人同士だから、耳……良いよな?」
 村雨は甘い台詞を吐きながら、再び俺に寄り掛かって来る。


372:『寝取られ彼氏』前編 ◆uC4PiS7dQ6
08/11/14 00:53:26 UgkNvefK
4
 しかしまぁ、最悪だよ。ちょっぴり期待はしてたけど、するんじゃなかった。村雨は自らの身体を差し出してまで、俺のパーツ……俺の耳を手放したくないだけ。
 「ううん、付き合え無いよムラサメ。これからの彼氏の為に、身体は大事にして」
 今でも好きで焦がれてる想い人を完全に拒絶した。だって悲しいよ……好かれても無いのに。
 村雨も今度は堪えたのか、瞳だけではなく、全身を硬直させてる。口だけがパクパクと動いてる状態。
 「ふっ……あははははははははっ! はぁあっ……駄目だっ!! ダメだダメだダメだダメだ駄目だっ!! コタは私のモノだ! 別れて私と付き合ってよ……そしたら、せっ、セックスとか、しても良いんだぞ?」
 顔を何度も左右に振り、耳まで赤く蒸気させて催促する。
 本気だってわかるけど、
 本気だってわかるから、
 好きだって言って貰えないのは悲しい。
 まぁ言わないよ。だって、俺の耳が好きなだけなんだもんな?
 それならこっちにも考えが有る。
 「俺は、別れるつもり無いよ。ムラサメには一ヶ月に一度ぐらい耳掃除させてあげるから……それで良いだろ?」
 身体は、心から好きだって言える奴ができたらソイツに差し出せよ。
 耳だけの為に、好きでもない男の側に居るな。好きになった男の耳を好きになれ。
 それまでは妥協して、耳だけを貸してやるから……

 「私とセックス、したくないのか?」
 「彼女以外の人とはしたくない」

 心にも無い言葉で拒絶し、村雨は下を向いて肩を震わせる。ただ掴まれ続けてる俺の腕だけが痛みに軋んでいた。
 この痛みは、村雨を悲しませた罰。
 「そっ、かぁ……そんなに彼女が良いのかコタ? 昨日まで私をオナペットにしてたクセにっ!
 ふふっ……コタの私を呼ぶ声、私の部屋まで聞こえていたんだぞ? あんな愛しそうに呼ばれたら……んふっ、声だけで妊娠してしまいそうだよ♪」
 村雨は瞳を三日月に細め、俺の身体を抱きしめて耳元に口を寄せる。


373:『寝取られ彼氏』前編 ◆uC4PiS7dQ6
08/11/14 00:55:04 UgkNvefK
5
 ……はっ? 村雨は今、何て言ったのか。俺のオナニーしてる声が聞こえると言わなかったか? いや、だってそれはオカシイ! もう七年だぞ!? その間、ずっと黙ってたって言うのかよ!?
 グルグルと考えが巡り、体動は影縫われる。
 「他の男子と話ししててもわかるだろ? 学年で一番のオカズにされてるのは私だ。みんなこの身体を見て想像してるんだぞ?
 この胸を揉み、もっとオチンチンで突いてって喘がせて、当たり前にチツナイ射精するんだ……コタが私と付き合わなきゃ、いずれ誰かとこうなるんだぞ? そんなの嫌だよなコタ?
 私の……わた、ひっ、ふんんっ、だめっ、我慢できな……んちゅ、ちゅぎゅちぎゅちぎゅ♪」
 突然。台詞は打ち切られて終わり、右耳に水っ気たっぷりの温かさが触れた。
 へりの軟骨部分を唇で挟んでコリコリと音立て、粘着質な唾液を徐々にコーティングして絡める。
 「ふぁぁっ!? ヤメッ……離れ、ろ、ムラサメ!!」
 村雨が施した長年の口淫と愛撫により、俺の耳は完全な性感帯へと姿を変えていた。ゾクゾクと駆け抜ける快楽はダイレクトで足の付け根に伝わり、たった数秒でズボンを押し上げてしまう。
 ハグから逃げようとしても、さっきまで掴まれていた腕は痛むばかりでちっとも動いてくれない。ははっ、あーあ、こりゃ痣になってるなぁ……
 「んぢゅ♪ ぢゅるぢゅる、んん、ちゅぱっ、おいひいよコタぁっ……いっぱいエッチするからぁっ、コタの赤ちゃんいっぱい産むからぁっ……わたひのモノになってよぉっ」
 一旦口を離して更に抱き寄せ、俺の顔を柔らかくふくよかな胸にぎゅうっと押し当てる。腕を頭の後ろに回し、息苦しくなるぐらいに力強く。
 「なっ? コタ、なっ? 別れろよ、なっ? あした一緒に謝ってあげるから、それでいいよな?」
 こんな現状、昨日までだったら押し倒してたかもしれない。今だって、腕が動けば村雨を押し倒したい。
 でもできないから、色々と考えて、脳内で村雨の言葉を反芻させる。
 そして気付く。あれっ、もしかしてプロポーズ紛いの事を言われなかったか? と。子供を作るとかなんとか。
 それって、俺を好きだって自惚れても良いよな? おおっ、もしかして……もしかしてもしかするのか!? きちんと、話しを聞かないと。

 僅かな光明を感じ、
 「苦しいんだよムラサメ、早く離れ……」
 息苦しいから一度離してくれ。腕が動かないんだと続けようとした瞬間……

 「いやだっ!!」
 急速に首への圧迫が増し、あっと言う間も無く視界がホワイトアウトして消えた。
 心地良い気絶の中で聞こえたのは、
 「悪いけど、彼女からコタを寝取るから……」
 そんな村雨の笑い声。


374:名無しさん@ピンキー
08/11/14 00:57:01 UgkNvefK
後はエロ→オチ。
次の後編で終わります。

375:名無しさん@ピンキー
08/11/14 01:17:15 Ew73Edxm
また全裸で明日を迎えるのか…

376:名無しさん@ピンキー
08/11/14 01:26:02 CSwK/BDr
期待して待ってる。
しかし、村雨がらきすたのみなみで再生されるのは
俺だけでいい。

377:名無しさん@ピンキー
08/11/14 07:03:16 V8EBdm63
>>375
おまいは服を着るのか?

常にSSをお待ち申し上げる身としては全裸待機あるのみ

378:名無しさん@ピンキー
08/11/14 08:31:35 7dD+C8V+
学校に登校して教室でテント張ってるのは俺だけか?SS超期待して待ってる。それまでヤらない

379:名無しさん@ピンキー
08/11/14 08:55:29 umVv2kot
GJ!
なんだが、寝取られものじゃないのにタイトルに「寝取られ」と書くと、それだけで飛ばす人も多かろうと

380:名無しさん@ピンキー
08/11/14 15:51:30 RrOIrVFI
寝取られどころかラブラブじゃねーかwww

コタが逸物とバイブで村雨の前と後ろを攻めまくる小太刀二刀流マダー?

381:名無しさん@ピンキー
08/11/14 20:12:33 A1p2ljYf
ヤンオサもなかなかいいですねふふふふ

382:TYの部屋
08/11/14 23:59:50 1CuQ4dwB
寝とられ彼氏、のオードブルにでもw



それはいつもと変わらない日曜日だった。
俺は自分の部屋でいつものようにPCをいじり、幼なじみのゆうはそれをベッドの上から見てくる。
しかし、この日はゆうの様子がいつもと違った。

ゆう「ねぇ~隆~」
隆「んだよ。おれは今忙しいの」
ゆう「むぅ~少しはかまってよ」
隆「いまさら二人で何すんだよ」

そう言って俺は抱きついてくるゆうを引き離す。いつもこの繰り返しだ。
ゆうは男ってもんがわかってない。俺だからいいもののほかの男だったらヤられてんぞこら。
しかし、次のゆうの発言で俺は上記の言葉を撤回する羽目になる。

ゆう「…H……しよ?」
隆「ぶううううううううううううううううううううう」

ゆうの発言で俺は口に含んでいたココアを盛大に噴き出した。

隆「おまっ!いきなり何言ってんだよ!」
ゆう「だって…他にすることないんでしょ?だったら…しよ?」
隆「おっおまえは…」

ゆうは初めてではないのだろうか?俺はゆうが誰かと付き合ったなんて聞いたことはない。
しかし、こうして気軽に誘ってくる辺り、初めてではないのだろう。

ゆう「隆、初めてなんでしょ?」
隆「…」
ゆう「私が童貞もらってあげる♪」
隆「うわっ!」

ゆうはそう言うと俺の身体を椅子の上からベッドの上へと押し倒した。
俺はエロゲの主人公みたいに理性を…保っていられなかった。
俺は逆にゆうを押し倒し、気がつくと唇を重ねていた。

隆「…」
ゆう「ん・・・」

俺の部屋にはくちゅくちゅといういやらしい水音が響く。
俺は童貞ながらAVなどを思い浮かべ、胸に手を伸ばした。
ゆうの胸は控えめだが…硬い?しばらく触っているとゆうが唇を離し

ゆう「…待って、自分で脱がせて?」
隆「…分かった」

そして俺はもう残り少ない理性というライフを行使し、ゆうが服を脱ぐのを待った…。



383:TYの部屋
08/11/15 00:01:01 1CuQ4dwB
ゆう「…いいよ」

その言葉で後ろに振り向くと生まれたままの姿で俯いているゆうがいた。

隆「きれいだ…」

気がつくと俺は自然とその言葉を出していた。
そしてまたしても唇を重ね、ゆっくりとベッドに倒れこみ、胸をもむ。
さっきとは違い、かなり柔らかい。
そして一通り揉み終えると俺はゆうの大事なところを見る・・・するとすでにそこは湿っていた。

ゆう「恥ずかしい…」

ゆうはそういうが俺は初めて見る女性器に夢中だった。
そして散々指でいじくりまわしていたが…

ゆう「そろそろ…いいよ?」

その言葉で完全に理性が崩壊した気がした…。

俺は正常位でゆっくりと俺の分身をゆうの大事な部分にあてがう。

隆「…いいんだよな?」
ゆう「…うん」

そして俺はいざ入れようと…

隆「あれ?入らない…」

俺がそうして四苦八苦しているとゆうの手が伸びてきて「ここだよ…」と場所を指定した。
俺はその場所にゆっくりと差し込む…。無論ゴムをつける余裕などなかった。



384:名無しさん@ピンキー
08/11/15 00:01:29 GKDs2fB3
>>382
自分のスレでやってください

385:TYの部屋
08/11/15 00:01:43 1CuQ4dwB
ゆう「っ……」
隆「ぅぁ…」

初めて入った女性の中はとても暖かかった。うねうね動いて今すぐにでもいきそうだ。

隆「ゆう・・・入ったよ」
ゆう「っ…うん…」

ゆうがやたら痛そうにしているので俺は下腹部を見た。するとそこからは血が滴っている。

隆「お前…初めてだったのか?」
ゆう「…えへへ、ばれちゃった…」
隆「初めてなのに何で…?」
ゆう「そんなの…好きだからに決まってるでしょ?」

そう言って痛みに耐える彼女の姿を見て俺はゆうを可愛いと思った。

隆「動いて…いいか?」
ゆう「うん…」

そして俺は動く。ゆうが痛がらないように、ゆっくりと。
だがゆっくりやっても痛いらしい。しかし、俺は腰を止めることができない。
ゆっくりとしたストロークを繰り返していく。
やがて俺には限界が訪れた。

隆「やばい…いきそう…」
ゆう「……んっ!」

なぜかゆうは俺がいきそうと言った途端に足に力を込め、抜けないようにしていた。
俺は今更ながらゴムをつけていないことに気づき、必死で抜こうとする。

隆「おいっ!やばいって!」
ゆう「…お願いっ!中に…隆とできた証が欲しいのっ!」
隆「まずいtt…ぅ…」

まずいとは知りながらも俺は我慢できず、ゆうの中に欲望を解き放った…。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

隆「はぁ~…お前なんで初めてなのに誘ったんだよ…」
ゆう「馬鹿。好きだからに決まってるでしょ?」
隆「しかも最後のなんだよ…出来たらどうすんだよ…」
ゆう「むぅ…もう社会人なんだしいいじゃん♪責任…とってくれないの?」
隆「…まぁ…いいけどよ」
ゆう「♪隆大好きっ!」
隆「ちょwお前くっつくな!もう一回したくなるだろ!」
ゆう「…する?」
隆「………します」

そして数ヶ月後。二人の間には新しい生命が宿り、今では二人は幸せに暮らしているという…。~FIN~





386:名無しさん@ピンキー
08/11/15 00:15:51 QHfbsAG6
>>377
服は着てても心は全裸だ

387:名無しさん@ピンキー
08/11/15 01:54:36 jUd7jmmx
>>382
お前が今まで読んできた小説には
括弧の前に名前が付いていたのか
と問いたい

388:名無しさん@ピンキー
08/11/15 11:17:27 xZw9CUzA
誰だあのスレから転載したのは

389:名無しさん@ピンキー
08/11/15 23:32:07 xtR45DuL
>>387
生まれた時からネットが充実した環境の中で育ったのなら
あり得るかもしれん

最近、余所にスレ立てた彼とか>>378とかを見てると、自分が勘違いしてるのか不安になってくるんだけど
BBSPINKって年齢制限無くなったの?

390:名無しさん@ピンキー
08/11/15 23:43:49 WQ7njDne
いつのまにやら18歳に引き下げられた。

391:名無しさん@ピンキー
08/11/15 23:45:44 K8w2UybW
>>389
21禁から18禁になりました。

392:名無しさん@ピンキー
08/11/15 23:54:25 kC8fla3z
「もう、あんたはまだ17歳なんだからこんなエロサイトみちゃ駄目でしょ!」

393:名無しさん@ピンキー
08/11/16 01:07:40 avnKBLrS
>>389
前からうっかり年齢漏らして叩かれるバカはいたじゃないか

394:『寝取られ彼氏』中編 ◆uC4PiS7dQ6
08/11/16 22:40:49 EUbkB0Qp
1

 ―ガタンゴトン、ガタンゴトン。


 ああ、身体が熱い。息も荒い。きっと夢の中。夢の中で俺が居るのは、一歩も動けないぐらいに詰まってる満員電車。
 勃起したペニスをズボンから出し、前に立つ女性のお尻にグリグリと先端を押し付けてる。
 ブレザーを托し上げ、ブラを抜き取って下に落とし、両手を使っても余る程に大きな胸を、入り口のドアガラスに密着させる。
 電車の外からは、潰れたふくらみと、コリコリに固くなった乳首と、羞恥で赤くなった顔が丸見えの筈だ。
 ペニスにスカートを掛けて隠し、痴漢行為により濡れて張り付いてる下着を、クロッチ部分に人差し指を引っ掛けて横にズラす。
 「ひあっ!? おっ、お願い、しま、す……私、これから……ひくっ、学校、なんですぅっ……」
 女はイヤイヤと長い髪を力無く左右に振り、涙目で俺にだけ聞こえる様に訴えるが、そんな被虐の表情をされても、余計に性欲を煽るだけ。絶対に止めたりしない。
 だから女の耳元に顔を近付け、できるだけ甘い声で、
 「駄目、だな……中出しだ。俺のザーメンを腹に溜めたまま学校に行けよ」
 膣内射精宣告をしてやった。
 弾力有る尻肉を両手でガッチリと掴み、ヴァギナにペニスを擦り付けてヌルヌルの愛液を全体に纏わせる。
 「ヤメ、てっ……ぐすっ、ください。手で……うくっ、いっしょうけんめい……しますっ、からぁ」
 あっ? 今更なに言ってんだコノ女は? 俺好みの顔とスタイルしやがって。
 「駄目だ。中出しだ」
 鈴口と挿入口をキスさせる。それだけで女の淫孔は水音を立てて吸い付き、物足りないと、言葉とは逆にディープが良いと催促して来る始末。とんだ淫乱だ。

 「はっ、うっ……ひぐっ、ううっ……せめて、中出しだけはヤメ……」
 「駄目だ。中出しだ」

 いつまでも縋(すが)る女に、もう助からないと教えるべく、台詞を遮ってゆっくりと腰を打ち込む。
 ぢゅぷっ、ぢゅぷちゅぶぢゅぷぢゅぷぢゅぷ……
 「んああっ!? そん、なっ……ふあぁぁぁぁぁぁぁっ!!?」
 ついに漏れた××の悲鳴。身体を弓形に反らせ、口横からヨダレを垂らす。
 もうどうだっていい! バレたって構わない! だけど絶対に中出しだっ!!
 「ふぅっ、ふぅっ、ふぅぅっ!!」
 どうせこれは夢なんだから……
 だってこんなに気持ち良いのに、どんなふうに気持ち良いのかが解らない。セックスの経験がないから、せっかく×雨とシテるのに感触が伝わらないんだ。
 俺の好きな顔で泣き、俺の好きな身体を震わせ、俺の好きな声で喘がせてるのに、村×とセックスしてるのに、こんなのってないよ!
 って事は、気持ち良くてイキそうなのも、結局は夢精って事か? ちっく、しょう……
 「ちっくしょぉぉぉぉぉぉっ!!!」
 快楽の波がペニスの中心から噴き上がる感覚。ああ、夢精したなー。
 「コタっ、コタっ! コタぁっ!! もぅ、イっキゅぅぅぅぅぅぅぅっ!!!」
 そんな村雨の絶頂と同時に、ぼんやりと意識が覚醒し始め、パンツ洗わなきゃなーって考えが浮かんだ。


395:『寝取られ彼氏』中編 ◆uC4PiS7dQ6
08/11/16 22:42:15 EUbkB0Qp
2
 目に映るのは見馴れた天井。俺の部屋だ。
 そして今度は間違い無く、身体が熱い……と言うよりも気持ち良い。
 確かめるために、その気持ち良い所に視線を流す。ヘソの位置よりやや下、男性シンボルの有る場所。
 「んむぅぅぅぅぅぅぅっ!!?」
 慌てて俺は声を出す。『ガムテープで口が塞がれ』てて、何て言ってるか理解できないだろうが、それでも構わない。
 だってヤメさせないと。こんな信じられない光景は終わらせないと。

 「ちゅぴゅっ……んっ? たった今、私の手でシコシコピュッピュして小太刀君が目を覚ましましたぁっ♪」
 右手に付着してるザーメンを舐め取りながら、俺が仰向けに横たわるベッドに、村雨が寄り掛かってる。
 左手にはハンディカムのデジタルビデオカメラ。レンズ越しに俺のペニスから顔へと往復させて、口元を吊り上げて妖しく笑う。
 レンズ下に有る『撮影中』の赤いランプが点いてるし、村雨が何をしてるのかは一目瞭然。
 「んんぅぅっ!! んむぅぅぅぅっ!!!」
 止めようにも、身体は全く動かない。ズボンとトランクスを剥がされて下だけ裸にされ、膝上と腹部と胸部の三ヵ所を、ベッドごとビニールテープでグルグルに巻かれていた。
 なんなんだよ……なにがしたいんだよ村雨は!? 手でされたんだなってのはわかるけど、どうして今になってこんな事を?
 「なんだコタぁ、ムラサメは何をする気なんだって顔してるぞ?」
 村雨はカメラで撮影を続けながら、その場で立ち上がってスカートをパサリと床に落とす。
 「んんっ!?」
 そうしたら見えてくる。大事なトコロが隠れて無い、下着の役割を果たしてるのかさえ不安になる、布地が極端に少ない黒色のローレグパンツ。
 「コタも、机に仕舞ってるアダルトDVDを見たなら知ってるだろ? 今からするのは、ハメ撮り……と言うやつだよ」
 ハメ……頭がオカシクなったのは俺か村雨か。
 同じ言語で会話してるよな? 変なフィルターを通してないよな?
 ならハメ撮りってアレだろ? 男と女の接合部を撮影しながらセックスする……ん? 去年ネットで買って、机の引き出し奥に仕舞ってたの見付かってたのかよ……ああ死にてぇ。
 「いいよなコタ……これから先、コタとしかエッチしないから、コタのチンポしか挿れないからぁっ……なっ? コタのどーてい、私にちょーだい?」
 自己嫌悪してる間に、村雨は俺の身体を跨いでベッドの上に立つ。
 そしていつの間にか消えていた撮影ランプを、未だガチガチに勃起する俺のペニスに照準を合わせ、再び点灯させた。
 「見てるか彼女さん? 今から小太刀君は、交際一日目に浮気するぞ? いや、違うな……小太刀は貴女を弄(もてあそ)んでいたんだ。だから交際じゃない、ノーカン。
 小太刀も、初めて付き合うなら気心知れた人が良いと言ってたからな。それにコタはもの凄く鬼畜な奴なんだ。私なんていつもハメ回されて……ハメ殺される寸前まで犯されてるよ。
 もちろん避妊なんかさせて貰えない。生理だからと断っても、生理なんて毎日……はぁっ、ナカ出ししてれば来なくなるって、押し倒されるんだ。
 ふぅっ、ふぅぅっ……じゃあ、今日も、コタの……ふっ! チンポを、私のあっ……アソコにぃっ、ハメハメしてもらいましゅ♪」



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