【友達≦】幼馴染み萌えスレ16章【<恋人】at EROPARO
【友達≦】幼馴染み萌えスレ16章【<恋人】 - 暇つぶし2ch150: ◆9fxcNmN64c
08/10/03 00:16:12 1U0XXtmB
「ごめん、なんだかんだで俺って格好悪いよな」
「ふふふっ、恭平に格好良さなんて求めてないよ」
ごめん、嘘付いた。こんな恭平は堪らなく格好いいよ。
「なんだよ…、悪かったな」
ちょっとふて腐れる恭平、好き、大好き。

「そのさ…俺たち、今までも、これからも一緒だよな、無理に急ぐこともないと思うんだ」
「…うん」
「俺は和歌子を大切にする、お前の隣は俺の場所だと思ってる」
「うん」
「その…和歌子、これからもよろしく」

真っ赤になった恭平が手を差し伸べてくる。
その手を両手で握り返して、私はうなずく。
「はい、恭平、こちらこそよろしくお願いします」

「っ!は、はいだなんて、使い慣れない言葉で返事するなよ」
照れて後ろ向いた恭平の背中に、思いっきり抱きつく。
「ふふっ、恭平ありがとうね、大好き!」
「わわっ和歌子、生で胸が当たってるって」
「当ててるんだも~ん」

恭平を好きでいて良かった。恭平が好いていてくれて良かった。
幼なじみから恋人へと一歩踏み出した関係を噛み締めながら、夕焼けの最後の残滓が
消え去りつつある部屋の中で、私と恭平は裸のままじゃれ合っていた。


151: ◆9fxcNmN64c
08/10/03 00:16:53 1U0XXtmB
以上です。

最後まで読んでくれた方、ごめんなさい、ごめんなさい。
恭平君の驚異の自制心のお陰で膜、破けませんでした。
この話は一応これで終わり、なはずです。

いつも行ってるのが過疎スレなんで、こんなにGJ&続き待ってるレスが
貰えるなんて…と感激しています。
正直、続きは考えていなかったんで、登場人物の人格崩壊してないか心配
です。

駄文にお付き合いありがとうございました。

152:名無しさん@ピンキー
08/10/03 00:20:21 fEUdIkhW
リアルタイムGJ!

なんともいえない甘々さがよかったです
登場人物の人格とか気にならないくらい美味しく頂きました

153:名無しさん@ピンキー
08/10/03 00:21:45 EEiAFg65
>>151
GJ!!

154:名無しさん@ピンキー
08/10/03 00:25:43 l9MM8cQ0
GJ以外にどんな言葉が似合うだろうか…
こういう空気いいなぁ

155: ◆9fxcNmN64c
08/10/03 00:44:12 1U0XXtmB
GJレス、はえーw
重ね重ねありがとうございました。

また何かひらめいたら投稿しようと思います。
それではその時まで。ノシ

156:名無しさん@ピンキー
08/10/03 01:06:11 C7yGS0kE
なんというかな・・・。恭平の芯の強さみたいなのがここでも
伝わってくるな・・・。なんか大事にしたいからていったってこの場面
ふつうは我慢できないだろう。
そして恭平になにかしてあげたいという和歌子の気持ち。
長い年月をかけて想いを培ってきた二人の絆を感じる
最後だがGJ!

157:名無しさん@ピンキー
08/10/05 07:45:10 lJKRLcyw
うp主に唯一にして最後の指令を与える!





膜を破れ!w
何はともあれGJ!

158:名無しさん@ピンキー
08/10/07 23:55:43 EIPSHrQm
ho

159:名無しさん@ピンキー
08/10/07 23:56:47 SlLZq2k2
猫がいる……

160:名無しさん@ピンキー
08/10/10 16:55:19 55e83tUK


161:名無しさん@ピンキー
08/10/10 17:43:45 phlR9umi


162:名無しさん@ピンキー
08/10/10 19:31:40 4HnBn1Wi


163:名無しさん@ピンキー
08/10/10 19:53:04 CgGhdAZs


164:名無しさん@ピンキー
08/10/10 20:38:38 aEjrXtXo


165:名無しさん@ピンキー
08/10/10 21:03:49 sHvX4na2


166:名無しさん@ピンキー
08/10/10 21:11:45 KfHdAXSK


167:名無しさん@ピンキー
08/10/10 21:47:46 LYVOMDRZ
で…

168:名無しさん@ピンキー
08/10/10 22:40:15 paxN671K


169:小ネタ・星空の下で
08/10/10 22:52:54 phlR9umi
「はぁ~、綺麗な星空ね~」
「はぁ~…どうすんのさ、このあと」
「いいじゃない、ほら星が綺麗よ」
「夜勝手に外出てまでして見るものか……?おばさんも心配してるだろうよ」
「あ、さっきメールいれといたから大丈夫」
「いや後で大目玉確定だから!!わかってんのか!?」
「そしたら私は博貴に連れ出されたって言うわ」
「・・・よくそんな事が言えたな。窓から侵入して俺を拉致したのは理沙だ」
「うっさいわね。誰のためにこの丘に来たと思ってるの?」
「あ?」
「あんたの為にシチュを用意してんのよ。」
「なんだ?どういう意味だ?」
「意外と博貴はロマンチストだしね。私しか知らないと思うけど」
「・・・・」
「なら星空の下なんて最高の舞台じゃない?だから来たの」
「・・・どういう意味だ」
「伊達に15年一緒じゃないわ。あんたの思ってることは丸見えよ」
「・・・・」
「まったくヘタレもいい加減にしなさいよ。男はがっつりいかないと」
「・・・なんか面目丸潰れなんだが」
「全部あんたのせいじゃない。まだ言わないなら、私から・・ふむぅ!?」

「・・・ちっ。格好よく言う筈だったのに。グダグダ過ぎだな」
「やっぱロマンチストね・・・今のファーストキスなのよ?」
「こっちもだ馬鹿・・・・なあ?」
「・・・・ん?」
「俺さ、理沙が好きだ。」
「・・・うん、ずっと待ってた。私も博貴が好き」
「そっか。じゃ帰るぞ」
「ねぇ、博貴はおじさんに何発なぐられるかなぁ?」
「なんでそういうこと言うかなぁ!?帰りたくない・・・」

「じゃあ・・・・朝帰りにしよっか?」

170:名無しさん@ピンキー
08/10/10 23:11:55 phlR9umi
ふぅ……終了
投下二回目とは緊張したぜ

171:名無しさん@ピンキー
08/10/10 23:49:32 phlR9umi
とは→×
とはいえ→〇

172:名無しさん@ピンキー
08/10/11 00:08:01 vLaX568s
対応スピードすげえ!
GJです

主人公尻に敷かれるんだろうなww

173:名無しさん@ピンキー
08/10/11 00:10:09 E4teYwve
あまあま~GJ!


174:名無しさん@ピンキー
08/10/11 07:17:16 wROOqKNH
GJ

人いねぇな・・・・

175:名無しさん@ピンキー
08/10/11 22:48:00 9wn9UwyY
ROMしてる人は結構いそうだけど

理沙みたいな幼馴染を待っていた GJ


176:名無しさん@ピンキー
08/10/13 23:20:06 FZj7lzGb


177:名無しさん@ピンキー
08/10/13 23:33:11 2doYUmt2


178:名無しさん@ピンキー
08/10/13 23:40:42 pjql6QeA


179:名無しさん@ピンキー
08/10/14 00:01:06 LLsRdIjs


180:名無しさん@ピンキー
08/10/14 00:07:08 2oHng1kS


181:名無しさん@ピンキー
08/10/14 00:41:24 qcFl8hWZ
☆ゅ

182:名無しさん@ピンキー
08/10/14 17:53:58 vjunCs2H
発音の仕方教えてくれ

183:名無しさん@ピンキー
08/10/14 18:14:28 rz0ATz3G
口を「ま」の形にして「ゆ」と言えばいいかと

184:名無しさん@ピンキー
08/10/14 18:16:11 rz0ATz3G
よく考えてみたら>>181は単に「ほしゅ」って言ってるだけかも試練

185:名無しさん@ピンキー
08/10/14 22:53:24 81the5iu
な、なんだってー!
とまぁどうでもいい話しだなぁおい

186:名無しさん@ピンキー
08/10/15 00:07:12 AcnKvXFA
えーと、その、スマン
「ほし」に「ゅ」でちょっとしたダジャレなわけで………
まさかレスがつくとは思わんかったわ

187:名無しさん@ピンキー
08/10/15 23:08:01 fU2hz+Gm
>>186 
感動した!一番槍GJ!

188: ◆Epsd0/LvVM
08/10/16 01:01:48 1ROeoEQI
こちらのスレには初めての投下です。
長めでエロ率少なめ。一応、近未来ものの体裁をとっております。
苦手な方は、タイトルの アリス か ◆Epsd0/LvVM でNG指定をお願いします。

189:アリス  ◆Epsd0/LvVM
08/10/16 01:03:56 1ROeoEQI
 世の中に天才という人がいるとすれば、彼の事だろうといつも思う。
 貧富の差が激しい現代において、裕福な家庭に生まれついた私の、幼馴染。
 政財界の大物とその家族が集まるパーティーの片隅ですら、いつも彼は異彩を放っていた。
 作り笑いを知らず、丁寧な言葉遣いも、振舞うべき所作も知らず、いつも彼はひとりだった。
 庭にうずくまる彼に興味を持ったのは、同じ年頃の子供が他にいなかったからか、うわべだけはにこやかでも、心の奥では『女優の子』と私を蔑む
大人達から逃れるきっかけを作りたかったのか。今はもう覚えていない。
「何を見てるの?」
 彼は私に振り返ったが、特に何の感慨も抱かなかったようで、すぐに視線を地面に戻す。
 その態度は著しく私のプライドを傷つけた。
 女優だった母から見目の良さ、父からは良く回る頭脳を受け継いだ私は、いかに振舞えば自分の魅力を増すことができるか、それを周囲から学び、
自然と身に着けてきた。
 愛らしい笑い方。いちばん綺麗に見える立ち姿。上品で優雅に見える歩き方。
 そこに居るだけで人目を引く魅力を私は持っている。…それが10歳にも満たない子供である私の自信だった。
 だから声をかけても公然と無視する彼のことが癪に触ったと同時に、私以外の何に興味を持っているか、とても気になった。
「何を見てるか聞いてるのよ!」
 語気を荒げて聞きなおすと、彼は面倒くさそうに顔を上げ、澄んだ深緑の瞳を私に向けた。
「蟻。」
「…蟻?」
 思わず聞きなおした私に、彼はうんざりした顔でそう、と答えると、また地面の上に目を戻した。
 ドレスの裾を汚さないように私は彼の隣に屈みこみ、一緒に蟻を眺める。すぐ近くで私の顔を覗き込んで、彼は一瞬とても驚いた顔をして見せた。
「…蟻がどうしたのよ。」
「不思議じゃない?言葉も持たないちっぽけなこいつらが、ちゃんとコミュニュケーションを取って、一つの巣の構成員として生きてる。」
 少年はわたしの問いにそう答えながら、茶菓子のビスケットを砕き、かけらを地面の上にこぼした。
 一匹の蟻がそれに気づく。数匹の蟻が寄ってきたと思ったら、みるみるうちにたくさんの蟻がやってきて、我先にとかけらを巣に運び始める。
「自分だけ腹いっぱいになりたいなら、ここで食えばいいだろ。でもこいつらはそうしない。…こいつらは、自分が蟻社会の構成員だってことを
知ってるのかな。一ミリも無いちっぽけな脳みそで、何を考えてると思う?。こいつらに誰かが好きとか嫌いとかいう感情があると思う?…
心があると思う?」
 彼の言葉は同世代のものにしては難しくて理屈っぽく、それでも私の興味を揺さぶった。
 生き生きと蟻の心を語る彼は、私の周りにいたどんな人間とも違っていて、新鮮だった。
「おいでアリス。おばあさまがいらした。ご挨拶をなさい。」
 父の低い声が私を呼ぶ。私はもう少し彼と話がしたかったが、父には逆らえない。
 老いてなお社交界に影響力を持つ、気難しい祖母の興味を引くため、父は私をこの場に連れてきたのだ。可愛い孫という武器として。
「…じゃあね。」
 後ろ髪を引かれる思いで、私は彼に手を振ると、彼に背を向けた。
 父は私を「私のアリス」といとおしげに抱き上げ、額にキスを落とす。それすらも、仲睦まじい父娘に見せるための演出であると、私は漠然と
気づいていた。それでも私は父が好きだった。
 ふと振り返ると、彼は立ち上がり、私をじっと見つめていた。
「アリス…」
 遠ざかる唇のかたちがそう動いたのを覚えている。

190:アリス  ◆Epsd0/LvVM
08/10/16 01:05:55 1ROeoEQI
 彼との出会いは、私が人生を踏み外した一歩目だと、今は自覚している。
 次の日、私ははじめて昆虫図鑑というものを見た。気味の悪い蟲がリアルに描写されている本、いままではそんな認識しかなかった。
 ただの蟻という名だと思っていた昆虫に、様々な種類があることを知った。私が昨日、庭で少年と見た蟻を一生懸命探したが、特徴を覚えていなかった
ためすぐには見つけられない。生息地域や色などから、おそらくこれだろうと絞り込めたときは不思議と嬉しかった。
 その図鑑は詳しくなかったので、次は蟻の生態を書いてある本を探した。父の趣味である、紙に活字を印刷したレトロな…今思えばとても高額な…
図書室は、ネット書庫と比べると物を調べて探すには手間がかかることを、私は知らなかった。とにかくどの本も重いうえ、子供の背では一番下の段より
上には手が届かないから、いちいち脚立を移動しなくてはならない。人目を盗んで忍び込んだので、誰かに探してもらう事も出来ない。
 夕方、図書室の扉が開いている事に気づいた使用人が中を覗くと、やっと見つけた子供向け学習書の「アリのせいかつ」のページを枕に、私は満足げに
眠っていたという。
 おしゃれとダンスとおしゃべり以外の世界を知った私は、その日から吸い込まれるように勉学に取り付かれた。
「きょうだいの中でいちばん綺麗な顔のお前が、もったいない。」
 頭の切れる女は可愛げが無くなると、祖母は残念がったが、父は私の好きにさせてくれた。
 ただ、自分の容姿を磨く事は怠らず、いつでも父の手持ちの駒で居る事は忘れなかった。亡くなった母の代わりを勤められるように。
 あの少年はわたしの遠縁にあたるらしく、その後もたびたび出会い、その度に簡単な会話を交わした。
 話すたび、彼が文句無く天才と呼ばれる部類に属する人間であり、自分がどれだけ努力しても並ぶ事すらできないと思い知らされた。
 そしてある時期から彼はぷっつりと姿を見かけなくなり、私は忙しい毎日の中で、彼のことを少しずつ忘れていった。
 そんな彼と再会したのはアカデミーのゼミだった。
 よれよれの服に黒縁眼鏡をかけた彼がまさかあの少年だとは、最初気づかなかった。
「…アリス?」
 そう呼ばれてすら分からないくらい、あの賢くて気難しい幼馴染は、ただの冴えない変人に成長していた。
「なんで私のミドルネームを知ってるの?」
 きょとんとする私に、しどろもどろに彼は、
「えーっと、あのアリス…だよな?」
と聞き返す。
 そうしてるうちに教授が授業を始め、私は彼から興味を失った。
 ずいぶん後になってから、家族以外で私をアリスと呼ぶ同世代の男性はひとりしかいないと、ようやく思い出した。

191:アリス  ◆Epsd0/LvVM
08/10/16 01:08:11 1ROeoEQI
 彼…ハービーはアカデミーでも既に変人呼ばわりされていて、そういうところは子供の頃からちっとも変わってないことに苦笑いさせられた。
 成績は文句無くトップクラスで、飛び級で入学し、私と同じ歳でありながらもう3年も先輩だということ。
 変人が高じて家を勘当され、いまは奨学金で暮らす苦学生で、専攻は有機人体工学であること。
 人付き合いが極端に悪く、おそらく友人と呼べるような人間はいないだろうということ。
 取り巻きの男子学生たちは、少し私が興味を示しただけで、ほいほいと情報を提供してくれた。
 私がはじめて劣等感を持った少年とこうして再会するのは、不思議な偶然であると同時に、軽い失望を味あわされた。
 …このまま出会うことなく、子供の頃の憧れの姿のままいてくれればよかったのに。
 ふけが落ちてきそうなぼさぼさの頭と、猫背の背中を見てため息をついた。その癖、やっぱり私より成績は優秀なのだから、たちが悪い。
 それでもゼミが同じになれば何度も顔を合わせるし、幼馴染のよしみで言葉も交わす。
 自然と、彼も私をアリスと呼ばなくなり、他の皆と同じように、カレン、とファーストネームで呼ぶようになった。
 印象的だったのは、ある日、カフェでお茶をしていた時だった。
 そのカフェは、レジ係にアンドロイドを使っていた。
 こんな街中で、仕事に従事するアンドロイドを見かけるのはとても珍しい。彼女ら…アンドロイドの大半は女性型である…は人目につかない場所で
ひっそり働いている事が多かった。
 一緒に食事をしたときは私のおごりだという暗黙の了解があったから、私はレシートをアンドロイドに手渡した。
 無機質な喋りと表情の無い顔が気味悪かった。ましてや彼女らはその素体として死んだ人間を使う。人間の脳に勝る演算速度と記録能力を持つ
コンピューターは、未だ開発されていなかったし、生きた人間を改造する事は倫理の観点から、国際法で禁止されているからだ。
 動く屍。人間のかたちをしたロボット。一般的なアンドロイドの認識とはそんなものだ。
「アンドロイドを店員に使ってるようじゃ、あのカフェはすぐ潰れるわ。」
 私がそう言うと、彼はどこか憤慨しているようだった。
「性能の無駄遣いだ。」
「そうね。もっと高機能が生かせる場所で働かせればいいわ。…できれば人目のつかないような。」
 釣り銭を渡される際、冷ややかな手に触れられそうになったことを思い出して、私は身震いする。
「そうじゃない。人間をベースに作ってるんだ。性能はそのままに表情も声も、もっと感情豊かに引き出せるはずだよ。」
 僕なら…
 彼はそう呟いた。
「僕なら、生きたアンドロイドを作れる。」
「貴方らしいわね。」
 私は笑った。蟻に心があるかと悩んでいた頃から、やはりちっとも成長していない。

192:アリス  ◆Epsd0/LvVM
08/10/16 01:09:01 1ROeoEQI
 突然、父に呼び出されたのは、それからしばらくしてからのことだった。
 最近はあまり家に顔を出していない。それを指摘され、アカデミーを退学しろと言われるかとびくびくしていたが、父の用件はそうではなかった。
 そしてアカデミーに戻ると即、私はアンドロイドの居るあのカフェに、彼を呼び出した。
「…話って?」
 私は、ある高名な博士の名を挙げて、この人を知っているか、と尋ねた。
「アンドロイド研究の第一人者だ。昔、雑用のアルバイトで彼のファクトリーに入ったこともある。それがなに?」
 常識だと言わんばかりに、彼は鼻を鳴らす。知っているなら話は早い。
「父の持っている会社のひとつが、博士にアンドロイド製作を依頼したのよ。仕事は受付嬢。早くて正確な対応と…あとはまぁ、話題性作りね。」
 私は説明しながら、レジの方をちらりと見た。相変わらず無表情にお金を受け取る店員。
 この話を父から聞いたとき、計画が頓挫して良かったじゃない、と心の中で思った。アンドロイドに接客業など、はじめから失敗する事が約束されて
いるようなものだ。
「受付って…博士の得意ジャンルは軍事系アンドロイドじゃないか…それで?」
 呆れたように、彼は話を促す。
「契約を済ませて、アンドロイド育成の準備ができた頃、博士が急病で倒れたらしいのよ。」
 えーっ!!…と立ち上がって彼が叫ぶので、店内の視線は私たちに釘付けになった。私はそそくさと彼を座らせ直す。
「続けて良いかしら……話題性作りとしては博士じゃないと困るというので、この計画は立ち消えになったんだけど、未完成の素体アンドロイドが宙に
浮いた形で残ってしまったのよ。契約は済んでいたから、うちの会社のものになるんだけど、博士のファクトリーはそれどころの騒ぎじゃない。それで…」
「話が見えてきたぞ…」
 彼はわくわくと、身を乗り出した。「そのアンドロイドを育成できる人材を探してるって訳だ!」
 予想通りの反応だった。
 ―僕なら、生きたアンドロイドを作れる―
 扱いに困った父が私に、アカデミーには知り合いの専門家がいないか?と相談して来た時、私には彼の顔しか浮かばなかった。
 無名の、しかも実務経験も皆無な彼の名を挙げたとき、父はとても驚いたが、それでも私に任せると言った。可愛い末っ子の気まぐれを聞いてやろうと
いう親心かもしれないし、彼の実家に恩を売る機会だと思ったのかもしれない。
 父の思惑は量れなかったが、それでも、生きたアンドロイドというものが存在するなら、私も見てみたい。
「やる!やらせてくれ!!こんなチャンス二度とない!!」
 彼は私の手を、なんの遠慮もなくがっちりと握った。

193:アリス  ◆Epsd0/LvVM
08/10/16 01:10:43 1ROeoEQI
「…言われた通りの機材は揃えたわ。最低限の設備にはなるけど…」
 薄暗い地下室の明かりをつける。こつこつと、二人分の固い足音が響いた。
「一応、ファクトリーと同等のことは、ここでできそうよ。」
 契約が反故になった時に、違約金としてかなりの金額が戻ってきたらしく、父はそれを全額私に預け、必要経費として使うことを許した。
「…ただ、人を雇う余裕はないわ。だから貴方一人で育てるの。期日は一年。できる?」
 それなりにまとまった金額だったが、アカデミーの敷地に近い地下室の家賃と中古の機材の購入費で、それの大半は消える。
「充分さ。」
 彼はそれぞれの設備を念入りに確認しながら、頷いた。
「一応、見習い院生兼バイトとして、あちこちのファクトリーで働いて、必要な知識は盗んだ。制御の為のおおむねのプログラムは自分で組めるさ。
…ところで」
 彼はきょろきょろと辺りを見回した。
「肝心の素体は?」
「…こっちよ。」
 私は奥のカーテンを開ける。
 ちいさなカプセルの中に、氷漬けになって封じ込められている、2歳か3歳くらいの幼女。
 あまりにもいたましくて、わたしは目をそらす。
 これから、こんな小さな子供の遺体をいじりまわして、無償で働くロボットにしようというのだ。
「脳へCPUを埋め込む外科手術は終わってる。有機金属製パーツの交換も済んでいる。あとは蘇生作業をすれば、すぐに育成に入れるそうよ。」
 頷くと、彼はカプセルの中の少女をじっと見つめた。私を含めた誰にも見せた事のないような、いたわるような、やわらかい眼差しで。
「…死因は、わかる?」
「カルテが一緒に届いていたから、見れば分かると思うわ。でも、そんなことが必要なの?」
 アンドロイドの素体となる以上、病気や内臓の損傷…特に脳に…が無いかどうか、厳重な検査が成されているはずだ。
「そりゃそうさ。これから生き返らせてあげるんだ。どんなに怖くて、痛くて、辛くて、寂しい思いをしたか、少なくとも僕は分かってあげないと…」
 そう言いながら、カルテをぱらぱらとめくる。
「施設の出身…冬の川に落ちたことによるショック死…か。身寄りが無くて遺体の引き取り手がいなかったんだな。」
 かわいそうに、と彼はつぶやいた。
「…寒かっただろうに。こんな冷たいところに入れてごめんよ。すぐにあっためてあげるからな。」
 見知らぬ子供の遺体に話しかける姿は優しげであり、また、頭のおかしな人間にも見えた。

194:アリス  ◆Epsd0/LvVM
08/10/16 01:11:59 1ROeoEQI
 蘇生作業が一段落し、私と彼は疲れ果てていた。
 一人でやれると彼は言ったが、実際にこういう速度と正確さを要求される作業は、一人の手では負えないため、結局私が手伝わねばならなくなる。
貧乏くじを引いたとは思ったが、なにかを作り上げる工程というのは、思ったよりも充実感があった。
 今は、少女の弱いが安定した心拍が、モニターに波打つように表示されている。
「悪いね。飲み込みが早くて助かるよ。さすがは才色兼備のカレン様。」
 彼はくたびれた顔で、それでも満足そうに笑う。
 長椅子にどさりと腰を下ろして、差し出されたインスタントコーヒーに口をつけた。甘くて安っぽいけれど、不思議と美味しい。
「ところでさ、名前、何がいいと思う?」
 少女の眠るカプセルにもたれて顔を覗きこみ、彼は私に尋ねる。
「名前?」
 わたしはきょとんとして聞き返した。
「形式番号の事?」
「そうじゃない。名前は名前さ。」
 何を言っている、と彼は口を尖らせた。
 アンドロイドには識別するための形式番号と固体番号が登録されるが、名前など無いか、もしくは所有者が買い取ってから、気まぐれに呼び名をつける
程度だ。
「コミュニケーションの基本は名前だ。」
 腰に手を当てて胸をそらし、彼は言い切る。
「コミュニケーション?」
 そう聞き返して私もカプセルを見る。…育成の最終段階近くまでこの中で眠っているこの子と、いったい何の情報交換をしようというのか。
「そう、そこが僕の理論の肝さ。」
 彼は眼鏡の奥の緑の瞳ををきらきらさせながら説明する。
「通常、アンドロイドの育成期間中はバイタルチェックが基本で、知識や言語は、プログラムされた内容を睡眠学習と言う形で、脳に直接送り込む。
でもさ、せっかく高速処理できる優秀な頭脳を持ってるんだから、プログラムは倍速でも理解できるはずなんだ…だから、残ったその半分の時間を使って、
対話形式で情緒や感情を…心を、教えるんだ。」
「…心を…対話で…。」
「そう。一対一で言葉を交わす。人間の子供だって、密室で授業のVTRだけ見させ続けて育てたら、ろくに感情表現できない子になっちゃうさ。
アンドロイドの脳は人間と同じ。だったら、ちゃんと言葉を通じて教えていけば、人間と同じように、きめ細かい感情が芽生えるはずだよ。」
 彼の理論は長ったらしいが、いちいち頷けるものだった。
「暗がりで計算だけしてればいいなんて可哀想じゃないか。表情や言葉で緻密なコミュニケーションが取れるアンドロイドがいれば、人と関わる仕事が
もっとたくさんできる。」
「それで、まず名前…か。なるほどね。」
 女の子の名前など選び放題だと思ったが、いざ今ここで名づけろといわれると、確かに良い名が思いつかない。
 彼は腕組みしたまま、うんうんとしばらく唸った。そしてふと顔を上げ、私の顔をじっと見つめる。
「………アリス。」
「え?」
 久しぶりにミドルネームの方で呼ばれて、私は少し驚く。
「なに?」
「そうじゃない。…アリス。あの子の名前はアリスにしよう!」
「…ちょっと待ってよ。紛らわしいじゃない。」
 私は慌てて彼を引き止めた。アンドロイドが私と同じ名前なんて、と思う気持ちもあった。
「いいじゃないか。君はカレン、この子はアリス。紛らわしいことなんて無い。」
 私と少女を交互に指差しながら、早口でまくしたてる。そして、カプセルに取り付けたマイクのスイッチを入れると、彼は大きく息を吸った。
「…君の名前は、アリス。こんにちは、アリス。」
 管理用のモニターの脳波を表すラインが、ぴくんと反応した。
「…反応した!…アリス、聞こえてるね?僕はハービー。僕の名前はハービーだ。これからよろしく!」
 それが彼の長い模索の第一歩だった。

195:アリス  ◆Epsd0/LvVM
08/10/16 01:15:46 1ROeoEQI
「差し入れよ、ハービー。」
 ノックをしても返事がないので、いつものように合鍵で扉を開けて、地下へ続く暗い階段を降りた。
 もともとガレージの地下に作られたこの部屋は、お世辞にも快適ではない。打ちっぱなしの壁はそっけないし、床もところどころひびが入っている。
 天井が高いので圧迫感はなかったが、さほど広くない部屋に必要な機材が詰め込まれているのでとにかく狭い。
 しかも最近になって、デスクと椅子、ベッドまで持ち込んだので、もう歩く隙間を確保するのが精一杯だった。
 彼は住んでいたアパートを引き払って、こちらに住み込むことを決めたらしい。
「こっちにいるのがほとんどで、寝るためだけに帰るのは、時間も家賃ももったいない。」
 それが彼の主張だった。父の決めた一年という育成期限を過ぎたらどうするのかと思ったけど、その時はその時なりに身の振り方を考えるのだろうと
思って、口は出さなかった。
 幸い水道と電気は通っているし、シャワーとトイレもある。生活するぶんには困らないだろう。
「ハービー?」
 姿が見えないのできょろきょろとあたりを見回すと、長椅子にぐてりと横たわって仮眠を取る彼を見つける。仮眠というよりは、疲れてそのまま
眠ってしまったのだろう。
 一応白衣らしきものは着ていたが皺だらけで、顔には無精髭まで生えてきて、みっともなくて見ていられない。
 …二十過ぎたらただの人、ってほんとね。
 あーあ、と私はため息をついた。あの庭での彼との出会いは、もしかして私の初恋だったのかもしれない。夢が夢のまま終わってくれれば良かったのに、
現実の時の流れというのはなんと残酷なのだろうか。
 目を覚ます気配のない彼に見切りをつけて帰ろうと、持ってきたサンドイッチをデスクの上に置いた時、モニターの横の青いランプがちかちかと点滅した。
『カレン?』
 画面に文字が流れる。
 …あら、起きたのね。
 私は、彼がつけっぱなしにしていたヘッドセットを奪い、マイクを通して話しかけた。
「おはよう、アリス。…と、言ってももう昼ね。」
『じゃあ こんにちは カレン』
「そうそう。良い子ね。」
 私の声に反応して、画面に文字が流れ飛ぶ。
 脳波から表現したい言葉を読み取って文字に変換するシステムを、彼はアリスとの会話のために開発した。これだけでも特許が申請できそうなほど
画期的な発明である。ただ、彼はこのシステムでは満足しておらず、最終的には文字でなく音で、アリスの声を再生するシステムを作るつもりだと
言っている。
 必要最低限の時間はアカデミーに出向き、残りの時間をアリスとの対話と新システムの開発に費やす。放っておくと食べる事も眠る事も忘れるから、
私はこうやって、何度も様子を見に来なくてはならなかった。
 一月ほどしか経っていないというのに、アリスはずいぶん大きくなっていた。
 1年後には成人前後まで成長させるのだから当たり前なのだけど、アンドロイドの育成というものを初めて見る私には新鮮だった。
 雑談でも何でも、話せば話すだけ彼女の心も成長する。そう言われて、私も暇があるときはこうやって相手をしていた。

196:アリス  ◆Epsd0/LvVM
08/10/16 01:16:37 1ROeoEQI
『ハービー 寝ちゃった さっきまで アリスとお話 してたのに』
「疲れてるのよ。寝かしてあげなさい。」
『はい』
 文字上のつたない表現であるが、今の外見である5~6歳の幼児にふさわしい物言いにくすりと笑う。
 アリスはカプセルの中で、薄く目を開けて、透明な樹脂硝子の蓋越しに私を見た。
『カレン きれい。』
 その文字を見て、私は思わず赤くなった。美人だと言われることも慣れているし、そのための努力も欠かしてはいない。ただ、無垢なアリスの言葉には
嘘もお世辞も下心もない。それが解っているから嬉しいし気恥ずかしい。
「ありがとう。嬉しいわ。」
 喜びを言葉で伝える。アリスと話すときはできるだけ素直に。私はそれを心がけた。この対話は感情表現の学習なのだから、ひねくれた態度を取れば
彼女は戸惑ってしまう。
 育成カプセルの溶液の中で、アリスはにっこり笑った。…これがアンドロイドかと思うほど、可愛らしい素直な笑顔に驚かされる。これが彼の言う、
生きたアンドロイドというものなのか。
『きょう ハービーは アリスの おとうさまだって 教えてくれたの カレンは アリスの なに?』
 …お父様、ね。まぁ確かに、育ての父といえばそうなんだろうけど。
 私は長椅子でいびきをかく彼を振り返って肩をすくめた。父親の威厳なんて微塵もない。
「うーん。どうなんだろう?」
 迷う私に、アリスは不思議そうな顔をする。
『カレンは アリスの おかあさま? お勉強したよ おとうさんと おかあさんがいて こどもが うまれます って』
「…お母様は、ちょっと、勘弁…」
 私は苦笑いした。
「お友達じゃ、駄目かな?」
『いいよ カレンと アリスは おともだち』
 カプセルの中で、アリスは素直に頷いた。
 私は少し複雑な思いになる。
 アンドロイドに人権は無い。いくらこの場で友達ごっこをしてみせても、彼女がこのカプセルから出たときに、彼女と私は人間と物という、
越えようのない壁に隔たれる。
 それはアリスを大きく失望させる事になるのではないか。この少女が純粋であればあるほど、暗い気持ちになる。
 幸い、そんな細かい表情の変化までは、硝子越しには読み取る事ができないようだった。
『アリスと カレンは おともだち アリスの はじめての おともだち』
 アリスは無邪気に喜ぶ。
 私は彼女とどういう距離で付き合えば良いのか分からなかった。
 ハービーはアリスの父親として彼女を溺愛し、育て、導いている。しかし私はあくまでスポンサーとして彼女の育成を管理する義務があるというだけで、
成長した彼女を物として使役するのも、また私のような人間である。
『カレンは ハービーの なに?』
 物思いにふけっている時に投げかけられた突然の質問に、私は意表をつかれる。
「…お友達よ。」
 そう答える他にない。
 友達付き合いも悪くなり、足しげくこの地下室に通う私を見て、アカデミーの友人達が、私が彼と同棲していると噂しているのは知っている。
 しかし現実は彼はアリスに夢中で、私のことはそもそも、女として見ているかどうかすら怪しい。
 そのことは私のプライドを少し傷つけたが、アリスを見ていると仕方が無いとも思える。手をかけ心を砕けば砕くほど、この子は輝く。
この吸い込まれるような魅力には、私も敵わない。
『カレンと ハービーも おともだち?』
「そうね。オトモダチ。」
「…なんだ、来てたのか。」
 呻きながら、ハービーが起き上がった。
「食事、持ってきたわよ。どうせ食べてないんでしょ。」
 私は背を向けたままデスクの上の袋を指差した。
「いつも済まんね。」
 彼はぼりぼりと頭を掻きながら袋をさばくと、中身のサンドイッチにかじりつく。
「…さて、私は帰るわね。さようなら、アリス。」
『さようなら カレン』
「オトモダチ、ね~。」
 サンドイッチをくわえたまま、彼は複雑な顔をして私を見送った。


197: ◆Epsd0/LvVM
08/10/16 01:19:16 1ROeoEQI
長くなるため一度切ります。
非現実ものの需要はあまり無さそうなのが少し心配です。
スレ違いの場合はご指摘をお願いします。

198:名無しさん@ピンキー
08/10/16 01:49:53 O5ZELsxE
>>197
最後まで投下してくれんと評価もできんなぁ。
別にスレ違いではないと思うから投下してしまえ

199:名無しさん@ピンキー
08/10/16 04:41:34 hoNr76Oe
>>197

続きwktk!

200:名無しさん@ピンキー
08/10/16 07:14:43 D6qMtCyG
近未来ものハリウッド映画風でなかなかいいぞ。
続きを待つ。

201:名無しさん@ピンキー
08/10/16 10:41:42 sXweaCnP
読み物系の需要もあるぞ。

202:名無しさん@ピンキー
08/10/16 11:00:36 uhIWvNYI
ここからどーなるか、とても期待

203:名無しさん@ピンキー
08/10/16 12:27:30 Rm9hic9U
面白いぜ!wktkしながら続きを待ってる。


しかし一つ突っ込ませてくれ。女型なんだからアンドロイドじゃなくてガイノイドなんじゃないか?
いや、人間の肉体をベースに使用しているなら寧ろサイボーグなんじゃないか?

204:名無しさん@ピンキー
08/10/16 15:17:06 V3gnZp3Z
ここであえて>>187に突っ込んでみる

205:名無しさん@ピンキー
08/10/16 17:07:39 QarCikVS
>>203
ガイノイドとかマイナーすぎるだろ……

206:名無しさん@ピンキー
08/10/16 17:26:18 WLjUy/xm
イノセンス見てればわかるけどな

207:名無しさん@ピンキー
08/10/16 18:12:19 Rm9hic9U
イノセンスは見た事ないが、「アンドロイド」って言葉自体が男性型を指すんだぜ。

208:名無しさん@ピンキー
08/10/16 18:20:17 +tL/932e
別に名称をアンドロイドにするかガイノイドにするかで作品の面白さが変わるわけじゃないからどうでもいいです

209:名無しさん@ピンキー
08/10/16 19:37:53 Easa+Jh7
>>207
> イノセンスは見た事ないが、「アンドロイド」って言葉自体が男性型を指すんだぜ。

狭い意味ではそうなるけど、一般的には Android で性別関係なく人造人間を意味するよ
英語圏のSF作品でも、わざわざ女性と男性で分けて呼んでるもののほうが少ない

210:名無しさん@ピンキー
08/10/16 20:52:37 WxJOc01b
wktk

211: ◆Epsd0/LvVM
08/10/16 22:57:31 1ROeoEQI
後半投下いたします。
最後の方にわずかに暴力表現が入ります。(メインの3人とは無関係のキャラクターです)

>203
謹んで突っ込まれます。アッー!!

書き始めた当初は、サイボーグに代わる言葉が無いか探しました。
サイボーグはどうしても「一部を機械化した生きた人間」のイメージがあったので。
一般的に認知されてない言葉や造語を使うと、私の場合説明が長くなり
無駄に2レスほど使ってしまうので、冗長になるのを避けたかったのもあります。

調べてる最中にアンドロイドは厳密には男性型、という記述も見かけて迷いましたが
R・デコやレスキューのマール様なんかも、女性型だけどアンドロイドだよな~
とか思って、最終的にアンドロイドをそのまま使いました。

他の用語もかなり適当なんですが、
特に説明しなくても、なんとなくこういうものかなー?と脳内補完をお願いします。

212: ◆eoluWvU73w
08/10/16 23:07:35 1ROeoEQI
 それから半年、アリスはつつがなく成長した。
 言語の学習が進むにつれ、あのたどたどしい言葉遣いは消え、なめらかな言葉で表現できるようになった。
 背も髪も伸び、顔からはあどけなさが消えていく。大人用の育成カプセルに引っ越す頃には両胸もふくらみ、女性らしいたおやかなシルエットに
なってきた。
 彼女が育つにつれ、私の足はあの地下室から少しずつ遠ざかっていった。
 学費を抑えるため留年だけは避けたい彼は、アカデミーには真面目に出てきたので、一応死んでいない事は確認できたし、食事も私が届けないなら
学食で済ませているようだった。
「アリスが会いたがってるぞ。」
 彼に言われたら仕方なく訪ねる、そういう日々を重ねていった。
 ここに来るのは嫌いではない。でもなんとなく、彼とアリスの間に入るのが気まずく感じるられるようになってきた。
 彼に呼び出され、今日、会いに来たのも一週間ぶりだ。
 アリスはまだ眠っていた。人間にすれば十四~五歳くらいの外見だろうか。すらりと伸びた白い手足。花嫁人形のように整った目鼻立ち。
 …この綺麗な少女と、彼は毎日何を話しているんだろうか。そんな事を考える。
 アリスという名の人形は、理想通り健やかに育っている。それなのにどうして私は、こんなにいら立つのだろうか。
「…カレン、話がある。」
「なに?改まって。」
 いつになく真面目なハービーの表情に、私も少し固くなる。
「頼みがあるんだ…」
「…なによ?」
 彼は落ち着かない様子で咳払いをしたり貧乏ゆすりをしたりして、こちらがいらいらし始めた頃、やっと本題を切り出した。
「アリスに、男女のセックスを見せたいんだ。君のそのモデルになってもらいたい。」
「………なんですって!?」
 驚きのあまり、長椅子から転げ落ちそうになる。
「正気?あなた、何を言ってるか分かってるの!?」
 呆れて物も言えないとはこの事だ。私をからかう趣味の悪い冗談かと思ったが、彼の真剣なまなざしはその可能性を否定する。
「…この間から、性教育を始めたんだ。そうしたら、よく理解できない、できればどういうものか見てみたい、って…」
「なんで、そんなこと…まだ早すぎるんじゃないの?」
 まだ中身は純真な子供だとばかり思っていた。いや、純粋な子供だからこそ「見てみたい」などと言えるのだろうけど。
「…僕の手を離れて社会に出たら、何があるか分からない。無用に傷つかないように、正しい知識は必要なんだ。」
 ひどく苦しそうに、うめくように彼は言う。
 言いたいことは分かる。アンドロイドと言っても半分は生身だ。下半身が機械化してなければ男性を受け入れることはできる。
 所有者の中には、ダッチワイフか何かと勘違いしている人もいるし、街に出たアンドロイドが、人間対して抵抗できないのをいいことに
暗がりで暴行されるという事件もある。
 普通の人間ならば、生活していくうえでなんとなく、そういう情報を手に入れていくものだろうが、大人になるまでファクトリーの中で過ごす
アンドロイドには、能動的に与えてやらねば必要な知識を覚える事はできないだろう。ましてや彼女の成長は早い。

213: ◆eoluWvU73w
08/10/16 23:09:50 1ROeoEQI
 …言いたいことは、分かる…けど…
「…OKすると思う?…なんで、私が…」
 わなわなと声が震える。彼は渋面を作ってみせた。
「こんな事、他に頼める奴がいるか?」
 …いないでしょうね。女の子と喋ってるところなんて見たこと無いもの。…アリス以外は。
「…相手…って…やっぱり…」
「僕。」
 眼鏡の奥の目は大真面目だから手に負えない。
「………帰るわ。」
「待ってくれよ!本当に困ってるんだ!!君なら経験もそれなりに豊富だろ?」
「勝手に決め付けるんじゃないわよ!!」
 すがりつく彼を必死に押しのけ、ヒステリックに叫ぶ。
「恋愛映画の濡れ場とか、無修正ポルノとか見せれば良いじゃないの!!」
「映画は作り物だし、無修正とかそんなもん可愛いアリスに見せられるかっ!!」
「じゃあ、ひとりわびしく自家発電するとこでも見せときなさいっ!」
「もう見せたっっ!!」
 ……………本当に…見せたの…?
 怒鳴りあいがぴたりと止まった。
 さすがに赤面してそっぽを向く彼を睥睨しながら、頭の良い馬鹿って本当にいるのね、と妙に感心してしまった。
「…僕は、アリスに愛を教えたいんだ。」
 くるりと背を向けて、彼はぼそぼそと呟く。
「高尚ね。頼んでる内容は露出プレイの割には。」
「だって、愛しあう男女の究極の姿だろ。」
「愛しあう、ねぇ…。」
 くだらない、と私は吐き捨てた。
「貴方も私も、所詮は演技じゃないの。嘘を教えることには変わりはないわ。」
「…僕は…っ!」
『カレン?』
 澄んだ声が部屋に響いた。
 鈴を転がすような、久しぶりに聞くアリスの声。
 カプセルの中は生命維持のための溶液で満たされているので、本当に声は出せない。けれど脳波を言葉に変換する装置は改良されて、
彼女の声帯から推測される高さの合成音で表現できるようになっていた。こちらの声も、わざわざマイクをつけなくとも、高感度の集音マイクで
拾われて、彼女の脳に送り届けられる。
 このシステムのおかげで、私たちは彼女と自由に、ごく自然に会話することができた。
『お久しぶりです、カレン。ずっとずっとお会いしたかったです。』
 言葉遣いは変わったけれど、純真なところはそのままね、と思った。
「…愛、か。」
「…カレン?」
 いぶかしげな彼からは顔をそむけたまま、私は小さな声で告げる。
「いいわ。協力する。」
「…本当…か…」
 ぽかんと口を開けたままの彼は、とんでもなく間抜け面だった。
 あなたの為じゃないわ。私はあなたの言う『愛』を覚えたアリスを見てみたいの。

214: ◆eoluWvU73w
08/10/16 23:12:43 1ROeoEQI
 汗を流すというよりは儀式のまえの禊のようだと、シャワーを浴びながら思った。
 がちがちに緊張した身体にタオルを巻きつけて部屋に戻ると、先にシャワーを済ませたハービーが、ベッドの上に寝転がって待っていた。
 …こんなこと…
 見慣れた部屋がどこか非現実的で、まるで再現された映像を遠い場所から眺めているような気分になる。
 照明はもう落としてあったので、カプセルの中のアリスの姿は見えないけれど、私たちの姿を息を潜めて見守っている気配を背中に感じた。
 カプセルにはカメラがしつらえてあって、映した映像を直接、彼女の脳に送り込む仕組みになっている。
「…はじめるよ、アリス。」
 彼の声はおそろしく静かだった。
『はい。』
 アリスは神妙に答える。
「…気が散るかもしれないから、静かに見ていてね。」
 優しい声で言い聞かせると、彼はわたしの背後に回った。
「タオル取って、裸の姿を見せてあげて。」
 私は言われた通り、カメラに向かってタオルを取る。すぐ後ろで、彼の喉がごくりと鳴るのがわかった。
「男の体はこの前、見せたよね。…これが、女の人の身体。カレンは特別に綺麗なんだよ。」
 普段の物言いからは信じられないような、歯の浮くような言葉遣いに驚く。
 女優だった母譲りの、豊かなバストとくびれた腰。いままでそれを維持していて良かったと思った。
 両腕が私の肩越しに伸ばされ、髪をかきあげ、頬を撫でる。
「…だいたい、最初はキスから。」
 肩を抱かれ、唇が重なった。
 思ったよりずっと上手だった。舌が歯列をすっと舐め、私の舌を絡めとる。
 シャワーを浴びる前、経験はあるのか?と尋ねたら、予想外にも『ある』と返事が返ってきた。
 家を出る前、兄達に無理やり連れられて色町を何度か訪ねたのだと、不承不承告白した。
 あの家の男どもの行きつけならば、相当高級な娼館だろう。このキスも、その先の出来事も、そこで手ほどきを受けたのだろうか、とぼんやり思った。
 長いくちづけのあと、彼と目が合う。眼鏡の奥にずっと隠されていた緑の瞳は、あの不思議な少年の頃と変わらない。
 彼は背中から私を抱きしめたまま、ベッドの上に腰掛ける。自然と、私はその彼の膝の上に抱えられる形になった。
 痩せてはいるが、薄く筋肉のついた締まった身体をしているのが意外だった。アリスの育成を始める前は、食費にも困って日払いの肉体労働に
勤しんでいたと言っていたのを思い出す。
 私の身体の正面をアリスの方に向けたまま、彼は私の胸を両手で揉みしだく。
 びく、と私の体が跳ねた。
「…こうすると、女の人は気持ち良くなれるらしいんだ。」
 優しく、しつこく、彼の手は私の全身を撫でさする。動悸が速まり、身体が熱を帯びる。
「…女の人が気持ちよくなってくれると、男も、うれしい。」
 彼の言葉が耳をくすぐるたびに、背筋がぞくぞくとする。…愛しあう男と女という演技に、私も溺れてしまったのだろうか。
 うなじを舐められ、全身の力が抜ける。私は彼にもたれかり肩に頭を預けた。
 繊細な長い指先がすうっとわき腹をなぞって、私の脚のあいだに降りてくる。
「…ここが…」
 彼の指が私の秘所を撫でて、軽く開く。そこはもう、さっきまでの愛撫で熱くうずいている。
「…女性器。ここに男性器が入るんだけど、なにもしないでそのまま挿れると、痛いから…」
 彼が自分の指を舐めるのが分かった。唾液でぬめった指が、私の『女性器』の入り口をなぞり、ゆっくりと侵入する。
 アリスに見られている。そう思うと羞恥で頬がかあっと熱くなる。倒錯した理解しがたいこの状況に、頭がくらんだ。
 指は遠慮がちにじわじわ私の中に潜り込む。訳も無く声が出そうになるのを、必死に抑える。
「…アリス…」
 熱っぽい彼の呼び声に答えようとして、今のは私の名ではなかった、と思い出した。
 どうして彼は、あの子にアリスと名づけたのだろう。
 ―君はカレン、この子はアリス―
 本当に親しい人だけが呼んだ、もうひとつの私の名。私の憧れだった幼馴染の少年は、もう私のことをアリスとは呼んでくれない。

215: ◆eoluWvU73w
08/10/16 23:20:37 1ROeoEQI
 根元まで沈んだ指が軽く引かれ、抜ける寸前に止まり、また入ってくる。
「女の人が気持ち良くなると、ここが濡れてくる。そうすると、男性を受け入れやすくなる。」
 くちくちと粘ついた音をたてて、前後にうごめく指の動きに、私の中に言い様のない感覚が生まれる。
「…声…聞かせたげて。」
 私の耳に口をつけて、彼が囁く。
 恥ずかしくて噛んでいた唇を、薄く開く。
「…ぁ…ぁ…」
 そこから漏れるのはとんでもなく甘い、わたしの声。
 うずくような感覚に耐え切れず腰を動かすと、さっきから背中に当たっている固いものがすれる。
「………っぅ…」
 彼は、何かに耐えるように歯を食いしばっていた。彼がうめくたびに指は激しさを増し、それにつれて腰が動くと、また彼がうめく。
 私の上半身が軽く捻られ、片方の乳房に彼がむしゃぶりついた。
「ああ…っ!」
 先端を舌で転がされ、きつく吸われる。痺れるような快楽が私の中を駆け抜ける。指は膣内を責め、もう片方の手は敏感な突起を探して捕らえる。
 すすり泣くような私の声が、次第に高くなる。
 …もう…駄…目…
 そして訪れた強い衝動に飲まれ、突き抜ける快感と痙攣に全身が支配される。わななきながら彼の名を呼ぶと、彼は背中からきつく私を抱きしめた。

 力が抜けて、あおむけにベッドに倒れこんだ私に、彼が覆いかぶさる。その眼差しは痛いほど真剣だった。
「…繋がる…よ…アリス…」
 かすれた彼の声に応えるように、私は目を閉じた。
 両膝が大きく広げられ、指とは違う熱い異物があてがわれ、私は震えた。そして襲ってくる裂かれるような痛みに抑えきれず、短い悲鳴を上げる。
 ハービーがはっとして私の顔を見た。
「…痛い…わよ…下手くそ……」
 目尻に涙を浮かべながら、アリスに聞こえないくらい小さな声で悪態をついてみせた。
「…ご、ごめん…」
 こちらがおかしくなるくらい、おろおろしている。
 …想定外?そうでしょうね。ずいぶん尻の軽い女に見えてたみたいですものね。
「…演技。」
 痛みに眉をしかめながら、私は促す。
「…愛してる…演技…しなさいよ…」
 彼は一瞬なんともいえない顔をしてみせて、それからきつく握った私の手に、震えるてのひらを重ねて、優しくキスをした。
「…愛してる。」
 そうね、陳腐だけどとても素敵よ。
 苦痛で固まっていた体の力が、ふっと抜ける。私の中でじっとしていた彼のものが、どくんと脈動したように感じた。
「…好きだっ!」
 不意に彼は、けだもののように私に襲い掛かった。好きだ、好きだ、好きだ…何度も何度も繰り返しながら、私の中に熱い激情をぶつける。
 それは演技。そう、私たちのアリスのためのお芝居。
 私が彼の名を呼ぶのも、すがりついて泣くのも、甘えるようにキスをせがむのも、全て演技。
 まるで本当の恋人同士のように抱き合って、私たちは睦みあう。
 痛みは耐えがたく私をさいなむ。でも、苦痛とは違う熱いなにかが、身体の奥から沸き上がってくるのを感じた。それは身を委ねるには少し怖くて、
でも逃げられず、じわじわと私を取り込む。
「抱きしめて…」
 得体の知れない感覚に追い詰められてそう懇願すると、彼は苦しそうに息を吐きながら、力の限り私を抱きしめる。きつくて息ができない苦しさに
もがきながら、彼の与える熱に焼かれ、頭の中が真っ白になる。
 不意に、彼がくっと唸って、繋がりを勢いよく引き抜いた。苦痛と快楽の混ざったような衝撃が、背筋を走る。
 その衝撃に跳ねたお腹の上に、熱いものが浴びせれれる。それが何なのか、最初はわからなかった。

216: ◆eoluWvU73w
08/10/16 23:21:34 1ROeoEQI
 彼ははぁはぁと荒い息を吐きながら、私に倒れかかった。その頭を受け止めて腕を絡める。
『…終わりました、か?』
 遠慮がちなアリスの声に、呆然としていたハービーは、はっと顔を上げた。余韻に浸っていた私の頭の中も、すっと醒める。
「…うん、射精…するととても気持ち良いんだ、男は。…本当は中で出したいんだけど…避妊の都合で…」
「…その避妊の認識、間違ってるから。あとでちゃんと正しい内容を教えておいて。」
 汚れた私の下半身を拭く彼の手をやんわりと払い、髪をかき上げながら起き上がる。
 生殖能力が極端に落ちた現代の人間同士では、自然妊娠はあまり起こらないし、そもそもアンドロイドの彼女に避妊知識は必要ないとは思うけど、
嘘を教えるのは良くない。
「シャワー使うわよ。そのまま帰るから。」
「…もう、帰るのか?」
 ガウン代わりに彼の白衣を羽織る私に、彼はがっかりしたように言う。
「疲れたもの。こんな散らかった部屋に泊まりたくなんかないわ。」
 後ろ手でひらひらと別れの挨拶をして、扉のノブに手をかける。これ以上演技を続けるのは、もう、限界。
「…ありがとう、カレン。」
 ごめん、って言われるかと思った。
「どういたしまして。」
『カレン…』
 後を追うようなアリスの声を締め出すように、私は扉を閉めた。
 どうしてあんな依頼を受けてしまったのか、どうしてこんなに、泣きたいようなみじめな気持ちになるのか、よく分からなかった。

217: ◆9eY09I5bQg
08/10/16 23:22:57 1ROeoEQI
 それから私はずっと、彼らの元には行かなかった。
 今期で博士課程を修了するハービーは、もうほとんどアカデミーには来ないので、偶然顔を合わせることも無い。
 アリスはどうなっただろうか、様子を見に行かねば、とは思うのだが、どうしても足があの地下室に向かってくれない。もしも彼と会ったら
何を話したら良いのか、どう接したらいいのかわからない。
 そんな折、一通のメールが届いた。差出人はハービーの名。一瞬ためらった後中身を見た私は、その足であの地下室に向かっていた。
「カレン様!」
 研究室につながるふたつめの扉を開けると、ひとり室内で佇んでいた少女が、飛び跳ねるように立ち上がった。
 いや、少女と言うべきではないかもしれない。もう立派な大人の女性だ。
「…アリス。」
 ゆるやかに波うつプラチナブロンドに装われた優しげな顔。小柄のほっそりした身体。
 驚くべきはその表情で、少し恥らって、それでも嬉しそうに微笑む様は、今まで見たどんなアンドロイドでも作る事のできなかった、
綺麗で自然な笑顔だった。
 身のこなしも固いところやぎくしゃくした動きは一切なく、アンドロイド特有の身体の線の出るぴったりしたスーツを着ていない今では、
ごく普通の…いや、普通というには綺麗すきるが…人間と寸分変わりは無かった。
「…ついに、歩き始めたのね。」
 これまでの出来事が思い出されて、感慨が押し寄せる。
 人間で言えば成人程度まで育成促進すると、その後はカプセルから出し最終調整に入る。外に出て歩けるようになれば、完成までもう一息という
ところまで来ているということだ。
「つい、一昨日のことです。」
 アリスは静かに頷いた。
「少し前から、次にカレン様がいらしたら外に出てみよう、というお話でした。…でも、育成スケジュールの関係で、どうしてもこれ以上は待てない、
と…」
 申し訳なさそうに頭を下げる彼女に、慌てて手を振る。
「いいのよ。ずっと来なかった私が悪いんだから。」
 本音を言えば、初めて外に出す時くらいは呼んで欲しかったと思った。でも、私がここに来られなかった様に、彼も私を呼ぶことができなかったの
かもしれない。
 二人は私を待っていてくれた、それだけで充分だった。
「あのメールは、あなたがくれたのね。」
『カレン様、貴女に会ってお話したいことがあります。』
 ハービーの名義で届いた、短いメール。しかし彼からのものでないことは、すぐ判った。
「はい、博士のアドレスを拝借いたしました。…どうしてももう一度、カレン様とお話したいことがあったのです。」
 …博士、か。
 私に様をつけて呼び、彼を博士と呼ぶ。アンドロイドとして人間にどう接すべきか、彼女はよく理解していた。それを安心すると同時に、
どうしようもなく寂しくなる。
「ここに居る間はまだ、今まで通り、カレンで良いわよ。」
「…カレン。」
 少し嬉しそうに私の名を呼び、私の手を取ると、アリスは柔らかな髪を揺らし、長椅子に招いた。私が腰掛けると彼女はその隣に座る。
「あの日…貴女とお父様の愛し合う姿を拝見して…」
 私は顔を見られたくなくて、目をそらす。
「…わたくしは、愛というものが分からなくなりました。」
 アリスは胸の前で祈るように自分の手を握る。
「あの後、貴女はここへ姿を見せなくなるし、お父様も…。あの瞬間、お二人はあんなに幸せそうだったのに。」
 …幸せ?
 彼女にはそう見えたのだろうか。そうだとしたら、彼と私のお芝居はよくできていたのだろう。…ただ、芝居を切り上げて本音に戻るのが、
少し早すぎたのかもしれない。もう少しちゃんと演じきれていたら、彼女は愛情に対する疑問を抱かなかっただろう。
 …つまり、アリスに愛を教えるというあの計画は、失敗したのだ。

218: ◆cJ1N2qA0/Y
08/10/16 23:24:04 1ROeoEQI
「どうしてこうなったのか、わたくしは答えを求めて、データーの海をさまよいました。様々なテキストを読みました。心理学の論文、エッセイ、
小説、恋愛に関するありとあらゆる文章…それらはわたくしに、答えらしきものをいくつか提示してくれましたが、本当の答えと思えるものを
見つけることはできませんでした。」
 アリスは私の手を握り、まっすぐに見つめる。
「カレン、教えてください。貴女はお父様を…ハービー=クランを愛していますか?」
 私はアリスには嘘はつけない。そのまっすぐな心を愛するが故に。
 長い長い沈黙の後、私はひとことだけ、答えた。
 その答えを聞いたアリスは頷くと、私に抱きついて、少しだけ涙を流した。
「…ありがとう、カレン。わたくしは、大事な事をひとつ理解しました。」
 可愛いアリス。私たちの大事なお人形。もうすぐ、お別れね。
「………カレン!」
 その時、研究室の扉が開き、私の姿を認めたハービーが、驚いたように私の名を呼ぶと駆け込んできた。
「わたくしが、連絡したんです。どうしてもお会いしたくなって。」
 アリスが顔を上げて、彼に微笑みかける。
「…そう…か…。」
 少しほっとしたように彼は、座っているアリスの両肩に手を置いた。
「…見ての通り、育成は最終段階だ。幸いアリスは安定していて、今のところどこにも問題は無い。…君のお父上に引き合わせる準備をしてくれ。」
「分かったわ。」
 何を話して良いか分からなかっただけに、事務的な会話はかえって気楽だった。
「…お父様。」
 アリスは甘えるように彼の肩に頬を寄せると、企むように…そんな微妙な表情もできるのかと驚いた…私にちらりと目線を送った。
「いま、カレンとお話していたんです。カレンは…」
「ちょっと待ちなさいアリス!」
 私は慌てて二人の間に割って入った。自然と私はハービーと密着した体勢になる。
「カレンは、愛が理解できなかったわたくしのために、もう一度、愛しあう姿を見せてくれるそうですよ。」
 …そんなこと言ってない!!
 焦る私に、彼はぽかんと口を開け、まじまじと見た。
「…いいのか?」
 いいのか…って…
 その間抜け面を見ていると、ふつふつと怒りが湧いてくる。こっちはあんなに思い詰めたというのに、貴方はずいぶんとお気楽じゃないの?
 少しだけ虐めてみたい気持ちになった。
「…3回回ってワン!と言ったら、相手をしないでもないわよ。」
 それを聞いて、彼はむっつりと黙った。
「できないの?アリスのためよ?」
 私が腕を組んでせせら笑う。できるはずがない。頭の良いことを幼い頃から自覚してる彼は、私同様、実はとてもプライドが高い。犬の真似なんて
死んでも御免だと思っているはずだ。
 彼は勢い良く長椅子の足を蹴り飛ばして八つ当たりし……そして床に手をついて、よたよたと不恰好に3回、回った。
「…わん。」
 実に不快そうな顔で、それでも言われたとおりに、鳴き声もつける。
 ……そこまで…する…?
 言い出した私のほうがあっけにとられてしまう。そこまでしてまでアリスに尽くしたいのだろうか、この人は。
 私は、這いつくばった彼の額に、ヒールのつま先を軽くあてると、アリスに振り返った。
「見た、アリス?あなたもアンドロイドである以上、主からのこういう理不尽な命令にも従わないといけないことを、良く覚えておきなさい?」
 当のアリスは敬愛する父親の情けない姿に、肩を震わせていた。
「…はじめて…理解できました…」
 そして頬を紅潮させて、恥らう。
「貴女は…『女王様』…だったんですね…カレン…」
「「違う!」」
 私たちの声は仲良く重なった。
 まったく、しばらく来ない間に何を学習したのやら。
 …そして「言われたとおりにした」と主張するハービーに押し切られるかたちで、私は二度目のお芝居を演じることとなる。

219: ◆Epsd0/LvVM
08/10/16 23:27:33 1ROeoEQI
「…これは。」
 常に冷静な父が言葉を失う。その視線の先には、丁寧に挨拶を済ませたアリスの笑顔があった。
 私はあれからつきっきりで、アリスに立ち振る舞いを教え込んだ。
 立ち姿、座る姿、歩き方、笑い方、お辞儀の仕方…顎の角度から指先一つに至るまで徹底的に、最も美しく見える角度と仕草を覚えさせる。
 女優だった母から教えてもらったこと、バレエで学んだこと、礼法の教育で覚えたこと。その全てを彼女に伝えた。
 アリスはじつに優秀な生徒で、教えれば教えるほど、人間のような彼女の魅力がさらに鮮やかに引き立つ。
 成長段階を見守っていた私たちですら、完成したアリスの自然な表情や仕草に驚いたのだ。心のあるアンドロイドを初めて見たのならば、
それはとても衝撃的だろう。
 ごくあたりまえの人間らしさ。その最も基本的なことを再現するのが、技術的にどれだけ難しいか、アンドロイドを一度でも見た事があるなら
誰でも解る。
「…素晴らしい。これ程のものとは。」
 父は感嘆して、そしてハービーに向き直ると満足げに笑った。
「クラン家の三男坊か、見違えたぞ。…良くやってくれた。」
「クランの名はおおっぴらには名乗れませんよ。もう、親父には勘当されたので。」
 彼は照れたように、父とがっちり握手を交わした。
 見違えたのは私も同じだった。床屋で髪を切り、きちんとスーツを着て眼鏡をはずすと、良家の子息に見事に様変わりしてみせた。
美形とは程遠いが、とてもアカデミー一番の変人には見えない。
「カレン嬢の協力がなければ、僕にここまでのことは出来ませんでした。…彼女には、心から感謝しています。」
 今度は私が照れる番だった。父は赤くなった私を見て、昔のように優しく笑って頭を撫でた。
「…そうだな。お前が一番の功労者だな。…私のアリス。」
 それを聞いたアリスが、えっ?と口を押さえる。
「そうね、あなたは知らなかったわね。私の名前は、カレン=アリス=クロフォード。あなたとお揃いね。」
 そしてくるりと振り向いて、アリスの手を握った。
「お別れね、アリス。…どうかその笑顔で、たくさんの人を幸せにして。」
「…カレン…様…。」
 寂しそうな表情すらも本当に綺麗で、私はこの子に関わって幸せになれた最初の一人だと思った。
 ハービーも顔をくしゃくしゃにして、私たちを見守っていた。
 そのとき、父がこほん、と咳払いをした。
「アリス。」
 私とアリスが同時に振り返る。
「感動的なシーンを邪魔して悪いがね。少し私の話を聞いてもらえないだろうか。」

220:名無しさん@ピンキー
08/10/16 23:32:54 od0vBZ/5
しえん

221: ◆Epsd0/LvVM
08/10/16 23:32:58 1ROeoEQI
 父の提案は予想外のものだった。
 アリスの主人に私を指名して、今後の彼女のプロデュースを全て任せると言うのだ。できるだけ派手に。父はそれだけしか注文しなかった。
 そしてハービーには、彼のファクトリーのスポンサーになることを約束した。一度、実家に挨拶に行くのを条件に。
「一番頭の良い子を手放したと、クランの奴はがっかりしてたぞ。」
 父は上機嫌で語った。
 そして毎日がめまぐるしく過ぎる。
 『アリス』…この後、急速に普及することとなる感情表現型アンドロイドの誕生は、世界をにぎわせた。
 愛を知るロボット。マスコミは彼女をこう称えた。
 受付を勤めるアリスをひとめ見たいと、会社のロビーには見学希望者があふれ、業務に支障が出たため、週末には各種イベントや
系列テーマパークなどにも積極的に出向き、彼女は休む間もない程だった。そしてどこでも、とびきりの笑顔を振りまいた。
 アリスと彼、そして私の元には毎日取材が殺到し、眠る間もないほどだった。何で私まで…、と思わないでもなかったが、彼は当たり前だと
言わんばかりだった。
「名門クロフォード家の令嬢でアカデミーでも成績優秀。お母さんは有名な映画俳優。…さらにその美貌だ。話題性は抜群じゃないか。」
 君の前では僕なんか、逆立ちしても敵わないよ…と、じゅうぶん嫌味とも受け取れる言葉を、のちに50年に一度の天才と称される彼に言われた。
 鈍感な彼は気づかなかったが、世間では私と彼の仲も取り沙汰された。
 私のセカンドネームが『アリス』であることから、恋人である私を彼女のモデルにしたのだろう、とゴシップ記者は楽しそうに邪推してくる。
 もともとアカデミー内でも良からぬ噂が立ったくらいだから、こうなるだろうことは薄々予測していた。
 父に注意されるかと思ったが、この件に関して父は沈黙を守った。…そもそも、勘の良い父が、私と彼の関係を見抜いていないはずはない。
 個人の才能をこよなく愛する父だ。おそらく、クラン家の天才少年に自分の娘をくれてやり、一族に取り込もうと画策している。だからこそ彼に、
実家との関係修復を要求して、彼自身の価値を上げさせたのだろう。
 ただ、父の思惑はおそらく成就しないだろう。だって彼は一緒の時でも常にアリスを見ていて、私のことなんて目に入ってもいない。

 (何度目かの)アリスの歓迎パーティーが終わって、会社側に彼女を引き渡し、私たちはようやく取材陣から解放された。
 彼女はこれから社内で暮らし、メンテナンスやイベントなど外出が必要な時だけ、オーナーである私が付き添うかたちになる。
 ハービーももうすぐアカデミーを去り、父の出資で郊外に新しいファクトリーを構える。私はまだ博士課程の途中だから、私たちの生活は
これからは、ばらばらになる。
 地下の小さな研究室も今月中に引き払うことが決まっていた。その引越しの仕度のため、彼と私は久しぶりにあの部屋も訪れた。
 狭く散らかったその部屋にはもうアリスはいない。それは思った以上に寂しいことだった。
 いたるところに、三人での思い出が残っている。交わした言葉、笑顔、それに…
 ハービーも同じことを思ったのだろうか。扉を開けてしばらく薄暗い部屋をぼうっと眺めていたが、何かを振り払うように首を振ると、
着替えもそこそこにベッドの上に寝転がった。
「…疲れたから、片付けは明日で良いか?」
「いいわよ。どうせ業者が来るのは週末だしね。」
 そう言いながら、私も長椅子にもたれる。
 二人とも、相当酔っていた。「アルコールは貴重な脳細胞を腐らせる」と普段は一滴も酒を飲まない彼だが、パーティーでは立場上飲まないわけに
いかないし、私は私で、下戸な彼の負担を減らすため、積極的に杯を受けねばならなかった。
 ネクタイも眼鏡も外し、ワイシャツの前をはだけた彼は、久しぶりにだらしない変人に戻っていた。
 静かなこの部屋で、私たちはそれぞれ思い出に浸る。
「…少し、独り言を言っても、いいか?」
 彼がつぶやいた。酔っ払いの愚痴を聞いてやろうと私が頷くと、彼は仰向けに横たわったまま、目を閉じて腕を額の上に乗せ、表情を隠す。

222: ◆Epsd0/LvVM
08/10/16 23:34:38 1ROeoEQI
 ―昔、僕が子供の頃、屋敷には何人かの雑用係のアンドロイドが居た。
 今思えば、早めに外に出して育成コストを減らすためなんだろう…皆、子供の姿をしていて、こちらの言う事は一応理解するものの、
ろくに会話は成り立たなかった。ただ言いつけのままに動くロボットとして、人目のつかないところで黙って働いていた。
 僕は当時から変わり者で家族と馴染めず、早々に離れに追いやられていた。
 そこでは数少ない使用人と共に、一人のアンドロイドが働いていた。早朝から深夜まで黙々と働き続ける女の子…僕はその子を蟻のようだと思った。
離れという巣の、僕という王様に仕える働き蟻。
 蟻の行列を見て、虫にも心はあるのだろうかという疑問を抱いていた僕は、ある日、実験をはじめたんだ。
 朝昼晩、そのアンドロイドに声をかける。
 最初はおはよう、とかこんにちは、とか簡単な挨拶。それに慣れてきたら、今日は暑いねとか、明日は雨かな、とか簡単な会話。
 最初はろくに返事も出来なかった彼女が、僕を見ると立ち止まるようになった。まるで話しかけられるのを待っているかのように。
 そうなったら次は褒めてみる。働き者だねとか、君が掃除してくれるから部屋がいつも綺麗だよとか。…褒めれば伸びるという、
犬のしつけか何かの本を参考にしたんだと思う。本心からそう思ってたかは覚えてない。
 最初は黙って聞いていた彼女は、戸惑いながらも「ありがとうございます」と言うようになった。
 僕は、自分の実験の成果が出るのが嬉しくてたまらなかった。…彼女が好きだったのかと言われれば、嫌いではなかった。でも…
一人の人間として扱っていたかと言えば、そうじゃない。…ただの実験動物…そういう言い方が、一番近かったと思う。
 そしてその日、事件は起こった。
 寒い夜だった。一番上の兄が珍しく離れにやって来た。兄貴は僕をよく殴ったし、その日は特に悪酔いしてる風だったから、
僕は顔を合わせるのを嫌って早々に部屋に引っ込んだ。
 しばらくして静かになったから、僕はトイレに行くために廊下に出た。応接室の前を通るとき、何かの物音に気づいて、少し開いている
扉の隙間から中を見た。
 ……………。
 あの子が、犯されていた。
 小汚い豚のように呻く兄貴の下で、声も上げずにただ揺さぶられるだけの細い身体。びりびりに破かれた服と、奇妙に折れ曲がった足。
虚ろなあの子の、目。
 当時子供だった僕にはそれが何だか解らず、それでも見てはならないことを見てしまったことは直感的に気づいて、息を潜めて部屋に帰った。
 …ただ、その光景は目の奥に焼きついてずっと消えなかった。
 そして、あの子は壊れた。
 …壊れたとしか言い様がない。脚の間から血を流したまま、焦点の合わない目でふらふらと徘徊するあの子を、次の朝、中庭で見つけた。
 僕が何を言っても、もう何も反応しなかった。ごめん、助けられなくてごめんって、何度謝っても。
 その日のうちにあの子は廃棄された。犯人は兄貴だってすぐ知れ渡ったけど、親父はちょっと注意した程度で済ませてしまった。
不用意にメイドに手を出されるよりは、ずっとマシだということだろう。
 当の兄貴は「いくつもヤッたけど、壊れたのはあれが初めてだ。あれは不良品だ」って憤慨してた。
 うちの所有するアンドロイドだ。何をしても兄貴は悪くない。…悪いのは、僕だ。
 あの子は心のかけらが芽生えはじめていた。だからこそ理不尽な暴力にその心が耐えられなかった。
 僕の好奇心を満たすためだけの実験は、ひとりのアンドロイドに心を生み出して、そして壊したんだ―

223: ◆Epsd0/LvVM
08/10/16 23:35:46 1ROeoEQI
「…ならば何故、アリスを作ったの?」
 心を持ったアンドロイドの脆さを知る貴方が、何故。
「…僕は、あの子達が…全てのアンドロイドが心を持ちうると世間に証明したかった。そして…」
 伸ばしていた片手をぐっと握り締める。
「僕はあの子達に、全てのアンドロイドが人権を得るきっかけを与えたい。それが、あの子に対する僕の贖罪だ。」
 私は言葉を失った。あまりに非現実的な彼の夢に。
 最下層の劣悪な環境で働かせるために生み出される、複雑な作業もこなせる高性能なロボット。そんなアンドロイド達に人権を与えれば、
私たちの日常生活は根本から崩れる。
「無理よ。常識では考えられない。」
「…すぐには無理だ。でも、この世界はアリスを好意的に受け入れた。この騒ぎで、すぐに他のファクトリーも感情表現のできるアンドロイドの
開発を始める。…十年や二十年では無理だろう。五十年…それとも百年か…この世に心を持ったアンドロイドが増えて、それを愛する人が現れれば、
世論は動き始めるはずだ。僕たちと同じ心を持つあの子達を守ろうと。アンドロイドと人間が思いやりを持って手を携えれる世界に変わろうと…ただ…」
 彼の声がひどくゆがむ。
「…それまでに生み出される、心持つアンドロイド達は…ただの踏み台だ。その恩恵を享受することは…ない。」
 脳に負荷がかかるアンドロイドの寿命は十二~三年というのが一般的で、十年を過ぎると買い替え時期というのが常識だった。アリスと同型の
育成方法は、より強い負荷を強いるため、その寿命はもっと短い、というのが彼の見解だった。
「…アリスも…これから僕が作り出す娘達も…心など無ければ良かったと思うだろうか…僕を…。」
 それは今にも消え入りそうな声だった。
「…僕を…恨むだろうか…。」
 私も彼もひどく酔っていて、そのうえ私は、彼に同情しているのだと思う。
 この自信家の変人が、無防備に見せた弱い姿に。
 …可哀想な人。人形だけを深く愛して、そして絶望している孤独な人。
 彼の首に優しく腕を絡めると、背中を向けて顔を見られまいとそらされてしまう。その耳にそっと囁く。
「全てのアンドロイドが貴方を恨んだとしても……私は…私だけは、貴方の気持ちを知っているわ。」
「………アリス。」
「…なに?」
 自分でも驚くほど優しく返事をすると、彼は私の胸に顔をうずめ、震える腕できつく抱きしめてきた。
「…今だけ…甘えさせて…くれ……。」
 どうしたのよ、と私は笑ってキスで答える。彼はほっとしたように息を吐いて…次の瞬間、私を押し倒した。
 …私も貴方も、酔ってるのよ。だからしょうがないわよ…ね。
 あの時と違う、驚くほど荒々しい、飢えているかのような彼の愛撫を受け止めながら、思う。
 あの子は私に、貴方を愛しているか聞いた。
 貴方も聞かれたんでしょ?「カレンをを愛していますか」って。貴方は、何て答えたの?
 貴方はアンドロイドというただの人形を、たぶん死ぬまで愛し続ける。そこには他の人間の入る余地など無い。
 あの子は愛を理解したと言った。でも、愛って何?偉そうな顔をしていても、本当は、私にもよく解らない。
 ただ…アリスは貴方を…たぶん…愛しています。

224:名無しさん@ピンキー
08/10/16 23:38:50 od0vBZ/5
しえん?

225: ◆Epsd0/LvVM
08/10/16 23:38:58 1ROeoEQI
以上です。

トリの途中にタイトルを入れようとして失敗し、途中何箇所かトリが変わってしまいました。
ご迷惑をおかけして申し訳ありません。

◆eoluWvU73w  ◆9eY09I5bQg ◆cJ1N2qA0/Y も間違いなく私です。

226:名無しさん@ピンキー
08/10/16 23:58:46 lbV0uipt
GJです。
この手の話は好物です。
聞きかじりの知識でちんぷんかんぷんな受け答えをするアリスとかも見てみたかったです。

227:名無しさん@ピンキー
08/10/16 23:59:50 V3gnZp3Z
一番槍GJ!
なかなか、重々しい話でしたな
いろいろと考えさせられました

228:名無しさん@ピンキー
08/10/17 00:00:37 V3gnZp3Z
くそ・・・
更新したから一番槍取ったと思ったのに・・・

229:名無しさん@ピンキー
08/10/17 00:27:18 V2aQcDl5
この手のものは珍しいけど、非常に良かった。

GJ

230:名無しさん@ピンキー
08/10/17 00:41:55 knVwBPFh
誰がいい話書けと…GJ!!

231:名無しさん@ピンキー
08/10/17 01:33:15 G/8EfWpY
惜しみないGJを>>225に贈ろう

ハービー視点の話も読みたくなる逸品でありました

232:名無しさん@ピンキー
08/10/17 19:15:18 qtt8p829
個人的には、ちょっとすっきりしないフィニッシュだったけど……ああ、こういうのもいいなぁ!
GJ!

233:名無しさん@ピンキー
08/10/17 22:45:45 e0tIj8fn
となりのお姉さん系ってこっちでいいでしょうか?

234: ◆9fxcNmN64c
08/10/17 23:14:42 C6Iv1DHV
>>233
幼馴染みであったら、なんだって、誰だっておk
楽しみにワクテカしてます。

235:名無しさん@ピンキー
08/10/17 23:15:54 C6Iv1DHV
げ、すまん、トリップ消し忘れ。
消えます。

236:名無しさん@ピンキー
08/10/17 23:31:04 V2aQcDl5
wktk
でもsageてね

237:名無しさん@ピンキー
08/10/17 23:33:17 B0K8QwQ/
いい話だ

238:名無しさん@ピンキー
08/10/18 00:24:44 a0CJGbRI
ラストシーン、一瞬「?」って思ったんだけど
アリスは貴女をたぶん…っていうのは、アリス=カレンなんだよね?

ハービーの真意がわからんのが、逆に面白いというか

239:名無しさん@ピンキー
08/10/18 00:35:43 QTMUXE8v
>>238
ダブルミーニングじゃないかなと思う

240:名無しさん@ピンキー
08/10/18 01:40:19 47wgagFH
>>225
GJ!
サイバネティクス系はいいねえ

241:名無しさん@ピンキー
08/10/20 15:27:46 1IYYkepV
今期はいい幼馴染がいてうれしいな

242:名無しさん@ピンキー
08/10/20 19:19:24 E8BzJOr3
>>241
kwsk

243:名無しさん@ピンキー
08/10/21 20:55:15 t/1Mgzkc
>>242
かんなぎ
ケメコ


244:sage
08/10/22 00:15:06 4LRwNsyK
ハービー視点みたい

245:名無しさん@ピンキー
08/10/22 00:50:15 0XJHnZSF
しばらく投下が止みそうな今こそ
BOI(ベストオブ今まで意識なんてしたことなかったのに、あれ?なんで胸が……だめっ!あいつなんかに私、認めないんだから!な瞬間)
を選考すべきだと思うんだ

246:名無しさん@ピンキー
08/10/23 00:10:32 Xqr18NmY
>>245乗った。


部活をしていてゴールを決めた瞬間の幼なじみ(男)の笑顔を見て


247:名無しさん@ピンキー
08/10/23 00:49:42 M3/gSR4F
>>245
転んで足を挫いた幼馴染み女をおんぶして帰る幼馴染み男に対して

しかしBOIだとツン幼馴染みしか参加資格が無いじゃないか!
隣のお姉さん的包容力のある幼馴染みとか、近所の妹的な甘甘幼馴染みに対する
需要はどうするんだw

248:名無しさん@ピンキー
08/10/23 00:58:43 pkkrwF6k
お姉さん的なら「弟みたいに思っていたのに、いつの間にか逞しくなったのね。」みたいにすれば
大丈夫な気がしないでもない。

249:名無しさん@ピンキー
08/10/23 01:01:34 dQF7M3gM
まあ、「ベスト・オブ・今までの好意→恋愛感情に変わった瞬間」とかでもいいんじゃない?

前者なら弟的な幼なじみがふと見せた男らしさ。
後者なら♀同級生と歩く幼なじみを見て
「○○くんは△△だけの大事な人なのに…」


とかさ。

250:名無しさん@ピンキー
08/10/23 02:22:38 +XVV0Uxs
年下の癖にぜんぜん甘えてこなかったアイツがふと見せた弱気な本音、なんかどうだろう。

251:名無しさん@ピンキー
08/10/23 06:42:56 AM/IBSa4
いつの間にか出来ていた体格差なんてどうだろうか。
異性なんだなぁと気づいてしまって急にドキドキしたり。
男→女:ふざけて抱きつかれて、うわ柔らか!とか。
女→男:手をつかまれて、あれ?こんなにおっきかった?とか。

みたいなさ…。
異性だと気づいて、じゃあ自分の気持ちって…となるわけ。

252:名無しさん@ピンキー
08/10/23 12:59:04 uy4UjymY
>あれ?こんなにおっきかった?
全然別のことを考えた俺は不純すぎるorz

253:名無しさん@ピンキー
08/10/23 13:26:43 l5xU+eFT
それが漢ってもんさ

254:名無しさん@ピンキー
08/10/23 18:37:42 AM/IBSa4
「ね、ちょっとでいいから触らせて?」
 そう言うやいなや幼なじみ様の手はベッドで寛いでいた俺のそれに触れた。
「く……ちょ、やめっ?」
 いきなりのことに、情けなくも声が裏返る。
 そんなこちらの静止なんて完全無視でさらに気ままにすべり、中の筋の動きさえも知ろうと念入りに這う、指の感触。
「いいじゃない、減るもんじゃないんだから」
「そう……いう、問題じゃなくて」
 まじまじと観察するためだろう、寄せたれた顏からかかる吐息と束ね損ねた遅れ毛がくすぐったい。
「後学のために知っておきたいのよ。自分のを触るのは不可能なんだから、協力してよ!」
 細い指は少し冷えていて、それがいやになるほど感覚を刺激する。
 息をするのも辛い気がするなか、俺が絞りだした意見は一刀両断。
「へぇ、こんな感じなんだぁ……なんかカワイイ。あっ! 動いた!!」
 詰めていた息を吐き出すと、歓声があがった。
 痛くはないが、勝手に動くから次が予想できなくてされるがままだ。
「……勘弁してくれよ……」
「なに? 未来の白衣の天使のためなのよ?」
「白衣の天使は相手の了承もなく人体の急所にアタックしねー」

255:名無しさん@ピンキー
08/10/23 18:40:10 AM/IBSa4
 我慢できなくて、無理矢理柔らかい拘束から逃れる。
 危ないところだった……。
「あっ、ケチ……でもあんなにおっきいんだね……はじめて触ったからドキドキしちゃった」
「触りたいならちゃんと言えっての、こっちだって心の準備っつーもんが……」
「ちっちゃいこと言わないでよ! それはそんなにおっきいのに」
 不満げに頬を膨らませて再度手を伸ばしてくるのを払う。
「これと性格に関係性はありませんー」
「ほんっと、女々しいな!」
「おまえはちったぁ恥じらいを持てよ!」
 膨らんだままの頬を両側から潰すと唸り声が返ってきた。
 さらに噛みつかれそうになったから慌てて手を離す。野生動物が白衣の天使とか、ねぇよ!
「まぁ、いいや。大体わかったから。しっかし、何で女の子にはないんだろ……喉仏」




こうですか。
携帯からだから字数が少ないし、改行とか変で申し訳ない。


256:名無しさん@ピンキー
08/10/23 18:42:42 4AfbDyvB
続かないの!?続くの!?
wktk

257:名無しさん@ピンキー
08/10/23 19:44:21 xq4pNxZM
いいなぁこういうの、喉仏前提だったとしても萌えられるぜ。

258:名無しさん@ピンキー
08/10/23 23:04:30 jEvouG1K
>>255
おまwwww
散々萌えさせといてのど仏かよwwwww

259:名無しさん@ピンキー
08/10/25 13:38:26 c/z9i7rX
「おまえのって見た目より柔らかいのな」
 この前の仕返しとばかりに俺は後ろから手を差し入れると、野生動物的幼なじみ様のそれに触れた。
「やっ……、やめなさいよ!」
「やめなーい」
 両手が塞がっている上に俺の両腕にはさまれて身動きできないことをいいことに、思う存分感触を楽しむことにする。
 あまり外気にさらされていないからか、どことなくしっとりしていて、指によく馴染んだ。
「ん、ふ……くすぐったい」
 けれど脂肪だからだろう接している背中より冷たくて、まるで別の生き物をなぜているみたいだ。
 薄く生える産毛までわかる。
 指の腹を使っては丁寧に、短く切っておいた爪の先では念入りに輪郭を何度も渡る。
「だから、う……くすぐったいってば!」
「ふぅん?」
「人より優位にたってるからって偉そうにしちゃっ―あっ」
 上の方にあるコリコリとしているところを人差し指がひっかけると、身体がわずかに跳ねた。
 触れているところはルームウェアから覗く首筋よりも白いことは見なくても知っている。
「だって我慢できないし」
 もう二週間もしてない。
「そんなしょっちゅうしなくても」

260:名無しさん@ピンキー
08/10/25 13:40:20 c/z9i7rX
 微妙な凹凸に合わせて指に力を加えると、鼻にかかった音が漏れる。
 じらすみたいに優しくもみほぐす。
 背中から伝わる声の振動と鼓膜に伝わる声の振動が心地いい。
 右手は柔らかな感触を楽しんで、左手は指の隙間から逃げようとする突起をこねた。
「ホントはして欲しいんだろ」
「そんなこと……ないし」
 弱い反論は意味がない。その証拠に参考書を開いて、ペンを握っていた小さな手は力なくなげだされているから。
 見えないだけで表情だってきっと。見えないのもときにはいいな、自由にできる。
「さきっぽだけだから」
「さきっぽって……」
「ちょっとだけだから」
「……ちょっと?」
「許してくれるならいっぱい」
 あっさり覆すとふきだされた。
 それを合図に小さな身体を持ち上げて膝へ乗せる。
 顔を覗き込むと呆れたと言うようにため息を吐かれた。
「ヘンタイ」
「ヘンタイでーす」
 いそいそと準備をはじめる俺にさらに言いつのってくる。
「まったく何が楽しいんだか……耳たぶいじるの」
「耳掃除は男のロマン」
 愛用の耳かきでポーズを決めた。
「……普通逆じゃない?」




正直すまんかった。二時間の移動って暇すぎ。

261:名無しさん@ピンキー
08/10/25 13:52:11 BeW1Sxm0
GJ

まさか二回目も見抜けないとは・・・・orz

262:名無しさん@ピンキー
08/10/25 23:54:50 R1ZIW4K2



酔ってる勢いで書くw♀視点



その日もいつもと変わらない一日だった。
私はいつものように相手の話を聞いている。
そう、私は今告白をされている。
相手は軽い感じのいわゆるイケメン?だった。
軽そうな髪を茶髪に染めワックスで軽く立てている。
ピアスの穴も開いており、口元にあるほくろがセクシーさもかもし出していた。


「まぁ色々御託並べたけどさ、つまりは付き合ってくんね?」

なんと軽い感じの告白なのだろう。
告白の仕方からして彼はこういうことに慣れている感じがあり、
そして断られると思っていないのだろう。
彼の告白は自信に満ちていた。
そんな彼に対する私の一言が

「ごめんなさい。」

の一言だった。

「そう!じゃ……ごめんなさい?」

「うん。ごめん。付き合えない。」

私がそういうと彼は驚いたように目を見開いている。
断られると思っていなかったのだろう。
だが断ると同時に彼の態度は一変した。


263:名無しさん@ピンキー
08/10/26 00:06:19 YrAFvepW


「はぁ!?…もう一回考えろよ?俺が付き合ってやるって言ってんだぜ?」

なんという上から目線なのだろう。
彼が告白すればすべての女が付き合ってくれるとでも思っているのだろうか?

「なんど言ってもごめんしか言えない。だって君に興味ないもん」

私は即答した。

「…ふざけんなよ」

そういったかと思うと私は後ろの壁に追い詰められ、
彼は壁に両手をついた。

逃げられなくなった…

「お前さ、調子に乗るんじゃねぇよ?」

「いや、調子に乗っているのは貴方様ではないでしょうか?」

「っ!!てめぇ!!!」

私がそう発すると彼はどうやら切れたらしく私を地面に押し倒した。
正しいことを言ったつもりなのに…

「別にいいさ。どうせ一回ヤったら捨てるつもりだったんだし…
今この場で犯してやるよ」

そう言った彼の目は血走っていた。

264:名無しさん@ピンキー
08/10/26 00:19:11 YrAFvepW


犯される!?…こんな所で大事にしてきた処女を失わなきゃいけないのかな・・・

そう思っていた時

「てめぇ!!芹(せり)になにしてんだよ!!」

そう怒声が聞こえたかと思うと私の上に乗っていた彼は吹き飛ばされていた。

「大丈夫か?芹…」

「…政治(まさはる)」

幼なじみの政治がいた。
吹き飛ばされた彼は教師に連れて行かれている。
政治が呼んだのだろうか?
そんなことを考えていると政治に抱きしめられた。

「ごめんな?芹が連れていかれた後他の女子からあいつの話聞いてさ」

あれ?おかしいな?

「あいつ…散々女を…その…食ってる、らしくってさ」

政治てこんなに大きかったっけ?

「ヤらせない女は無理やりにでもヤるって…」

温かい…。さっきのあいつに押し倒されたときはあんなに嫌だったのに…

「いざって時の為に教師呼びに行っててさ。」

政治だと不思議と…嫌じゃない。







265:名無しさん@ピンキー
08/10/26 00:27:26 YrAFvepW


「遅れて、その……ごめん」

「…なんで政治が謝るの?」

「いや、あいつに押し倒されたじゃん。」

「そうだけど…」

なんで政治が謝るのだろうか?
むしろ政治には感謝しているのに…

「…そろそろ離してはいただけないでしょうか?」

「っ!あぁ、悪い。」

そう言って政治はわたしを抱きしめていた腕を解いた。
不思議と名残惜しかった。

「あいつになにかされなかった?」

「…別に」

「本当に?」

「…本当だよ。」

「なんで態度がそっけないんだよ」

「別に…」

なんでだろう。不思議と顔が熱い。
心臓はバクバクと音を立てている。
政治の顔が見れない。

「じゃあ早く家に帰ろうぜ」

そう言われ、おとなしくついていく。
彼はしきりに心配そうに見てくるが…
今はこの顔の火照りと心臓のバクバクを抑えるので精一杯だった。

【完】

266:名無しさん@ピンキー
08/10/26 00:28:47 YrAFvepW


以上です。本当に勢いで書いてしまったw
タイトルはココロの不思議とでも名付けるかw

267:名無しさん@ピンキー
08/10/26 00:34:49 YrAFvepW


追記


ふとしたきっかけで気付くってこんな感じ?

268:名無しさん@ピンキー
08/10/26 03:19:29 sZBxJjEb
GJ!
よし、誰か ID:YrAFvepW をもう一度酔わせて続きを書かせるんだ!!

269:名無しさん@ピンキー
08/10/26 04:35:49 N+OY3hJ/
足の不安定な車に乗っけてオフロードで酔わせるんですねわかります

270:名無しさん@ピンキー
08/10/26 23:27:41 xvL8+cab
なんとなく思ったんだけど最近投下していただいてる作品って
別に幼馴染みじゃなくても成り立つ設定だよね
逆に考えると「この話の主人公の男女は絶対に幼馴染みじゃないと駄目」っていう設定の方が少ないのかしら

271:名無しさん@ピンキー
08/10/26 23:39:11 oBrS7lAO
やっぱ「小さい頃の約束」とか「数年振りの再会」みたいなシチュとかかなぁ。まあベタだけどさ。


272:名無しさん@ピンキー
08/10/26 23:46:31 /JSjobbV
幼馴染とそれ以外では同じ話でも微妙に受け取るニュアンスが違う気がする。
その微妙な差を求めてここにいる俺みたいなやつもいるからいいんじゃね?

273:名無しさん@ピンキー
08/10/27 01:37:34 ml4M8YoW
ID:YrAFvepW
のものだが…
続編を製作中なのだが…
>>270-272の話を考慮して制作してみるわ

274:名無しさん@ピンキー
08/10/27 03:02:59 uR5RjLmY
約束って要素が無くても距離感で表わせられる幼なじみってのもあるからな
剣鞘なんかは環境の閉塞感もあって実にすばらしかった

275:名無しさん@ピンキー
08/10/28 09:14:16 QJ8mWLxE
施川ユウキの4コマ「12月生まれの少年」に出てくる小学生、柊と葵みたいな性格の二人が高校生になった頃のエロ話が読みたいな。

柊(男) 内向的な性格・妄想癖あり
葵(女) 馬鹿で豪快な性格・でも優しい

276:名無しさん@ピンキー
08/10/29 18:29:29 DdLQEJLu
「これでも食べて元気だせば?」
 私はそういいながら、ほかほかと湯気をあげる親子丼をテーブルに置いた。
 目の前には無駄にでかい身体をこれでもかって縮めたお隣さん。
「今度こそ、今度こそ俺の運命の人だと思ったんだ……」
「それ今年だけでも三度目なんだけど」
「言うなああああ!」
 叫びながらご飯を掻き込むなんて器用なことをしているこいつは、振られるたびに私の親子丼を食べたがる。
 毎回最後の一粒が無くなるまで愚痴やら泣き言やらを聞いてあげるのが通例になってだいぶたった。


「―ふー。ごちそうさま。やっぱりお前のが一番旨いな」
 当たり前でしょ。そう応えそうになって、うつ向きながら綺麗になったどんぶりを手にした。
 ご飯の炊き加減もダシの甘さも、卵の半熟の割合も玉ねぎの細さまで好みぴったりなんだから。
「……何回作ったと思ってるのさ」
 親子丼以外の好みだって、それこそ女の趣味まで嫌ってぐらい知ってるし。
「きっつー。でもありがとな」
「これで最後にしてよね」
 何で私が覚えてるか気付きもしない鈍感には難しいだろうけど。
「早く気づけよバカ」
「何か言った?」
「……何にも」




お腹すいた。

277:名無しさん@ピンキー
08/10/29 20:37:12 AnOJI8V+
ご馳走様でした。

278:名無しさん@ピンキー
08/10/29 20:47:13 FCLUoBLY
>>276
お陰様でお腹いっぱいになったぜ
ありがとう

279:名無しさん@ピンキー
08/10/29 20:50:09 F+7RQcED
ちょっと隣ん家行って親子丼作ってもらってくるわ

280:名無しさん@ピンキー
08/10/29 20:56:15 1g10LWhT
突撃!隣の晩御飯

281:名無しさん@ピンキー
08/10/29 21:20:53 1BSCPuZs
>>279
親子丼は親子丼でもおまいさんが隣ん家の親子を(性的な意味で)
食っちまう親子丼ですねわかりやすいです

282:名無しさん@ピンキー
08/10/29 21:32:12 9YUSgKqf
おとなりさんがマッチョのお兄さんの場合はどうしたらいいですか?

283:名無しさん@ピンキー
08/10/29 22:18:51 AtxbuaQA
>>282
そのマッチョのお兄さんは幼なじみですか?

幼なじみでなければスレ違いです

284:名無しさん@ピンキー
08/10/30 07:26:15 9QeUXlg0
こういう創作話も良いんだが、ソウ君みたいな実話の方がニヤニヤするのはなんでだろう?

285:名無しさん@ピンキー
08/10/30 11:49:36 gHgudVND
俺も幼馴染が欲しかったよ…

286:名無しさん@ピンキー
08/10/30 16:34:54 gL3V3WJQ
それはこのスレ全住人が抱く叶わぬ夢だ

287:名無しさん@ピンキー
08/10/30 18:47:10 x2ofEHN9
俺、なんで私立の男子校なんかに行ったんだ
地元の公立中学に行ってれば……

288:名無しさん@ピンキー
08/10/30 20:12:08 ocKCxA7s
このまえ幼馴染(♀)の結婚式に行ってきた俺がきましたよ

ところでリアル幼馴染いる人に聞いてみたいんだけど、
幼馴染って恋愛対象としてみることできる?
第三者的な目で幼馴染の恋愛ものを見るのは好きなんだけど
リアルだと幼馴染はどこまでいっても幼馴染なんだよね

289:名無しさん@ピンキー
08/10/30 20:14:07 l2ELGr9S
>>288
暴力的だから無理だな。
パシリに使われるし

290:名無しさん@ピンキー
08/10/30 20:42:31 tR/GEaDN
このスレに居座って何度目の話題だろう
もう反応するのも疲れ果てたよ

291:名無しさん@ピンキー
08/10/30 21:48:49 pqvuWDEh
>>288
多分昔好きだった
と言っても兄妹愛みたいな感じだったが

292:名無しさん@ピンキー
08/10/31 00:01:22 JGeMLFjR
高校生まで、玄関で挨拶すればスルーで部屋まで上がりこめた
4畳半にベッドと机しかないような部屋でキャッキャウフフしてたけど押し倒されたりしなかった
向こうが大学生になったら彼女できたから遠慮しろ言われて関係終了
そのタイミングでそいつの友達から告白されて結婚して今に至る

幼馴染はどこまで行っても幼馴染
こっちは結構好きだったと思うんだけど、なんていうか
今でもこのスレに入り浸ってるのでわかるように
『雰囲気』が好きだったような気がする。
私だけがあんたを理解してるのよ、みたいな

本人には未練はないけど、あの空気は今でも好きだ

293:名無しさん@ピンキー
08/10/31 00:16:15 6GKCMAe1
>>289なんだがそんな幼なじみをぎゃふんと言わせたい件

294:名無しさん@ピンキー
08/10/31 00:17:37 aMLuRkGQ
>>292に漢を垣間見た

295:名無しさん@ピンキー
08/10/31 02:58:49 6GKCMAe1
>>294よ。よく読め。まぁ分かってるかもだが>>292は女性だ。婦女子だ。まぁ婦が腐かも知れんが

296:名無しさん@ピンキー
08/10/31 04:47:57 dtplZSPF
アー

297:名無しさん@ピンキー
08/10/31 10:44:14 /d/QVDIH
>>293
vipかパー速にスレ建ててくれ着いてくから
似たようなのいっぱいあるけどw

298:名無しさん@ピンキー
08/10/31 14:23:32 6GKCMAe1
>>297分かった。
vipにたててくる

299:名無しさん@ピンキー
08/10/31 20:00:15 Av6EJvUc
>>292
雰囲気ってのわかるなぁ
オレの場合はむしろ男の幼馴染と遊んでるときの雰囲気っつか距離感好きだわ
幼馴染じゃなかったら友達にすらなってなかったと思うほど性格違うけど
そいつといるときはほんと楽

>>298
がんがれ
あと誘導よろ

300:名無しさん@ピンキー
08/10/31 20:43:22 cyx9qMab
>>298
いや、その手のスレはパー速に立てた方が…

301:名無しさん@ピンキー
08/10/31 21:38:32 NIu7mps0
リアル幼馴染かあ。
異性の幼馴染がいるが、親愛はあっても恋愛にはならないな。
そいつが恋人作っても、結婚しても何とも思わないだろう。
ただ、その相手が、自分が幼馴染に対して使っている愛称を使ったら嫌だな。
その名前で呼んでいいのは自分だけみたいな。

302:名無しさん@ピンキー
08/10/31 22:09:51 aZLIlKSQ
>>298
幼馴染をぎゃふんと言わせるイベントが相手の幼馴染にとって
>>245の提唱するBOIでいうところの

今まで意識なんてしたことなかったのに、あれ?なんで胸が……だめっ!あいつなんかに私、認めないんだから!な瞬間

になるわけですねわかります

303:名無しさん@ピンキー
08/10/31 22:21:37 LLPtWoqK
いろいろ失敗すると委員会入りか

304:名無しさん@ピンキー
08/11/01 00:22:34 Jgt8/aMN
リアルの幼なじみか
隣に住んでてベランダも隣あってて隙間も空いてなかったから
手すりを乗り越えて起こしあったりしてたなぁ
あの頃は何とも思ってなかったが、いざ幼なじみ属性に目覚めると
すげー自己嫌悪だったなw

>>303
住人が揃いも揃ってツンデレなことで有名なスレですね

305:名無しさん@ピンキー
08/11/01 19:01:53 37nk1+Z7
幼馴染の彼氏を見たとき
「おいおい、あんなのと付き合っているのかよ」
あれは果たして心配しての言葉だったのかただの嫉妬だったのか

306:名無しさん@ピンキー
08/11/01 19:08:37 8gvq0GUt
お前ら皆死ねばいいのに

307:名無しさん@ピンキー
08/11/01 23:17:51 n+Q6+6yY
>>298
いつのまにか落ちてたようだが続きはやらんの?

308:298
08/11/03 01:34:32 sEOWPXde

>>307やろうにも規制食らって書けなかったんだw

309:名無しさん@ピンキー
08/11/03 01:57:39 wnLnFtJy
俺の嫁さんは幼なじみ
四つ年上だけど

ところで二次元の幼なじみの話しようぜ!

310:名無しさん@ピンキー
08/11/03 02:11:36 sEpyKOV3
>>298
んじゃ報告だけならここでもいいじゃない?
幼馴染ものだからw
続きやるならパー速でも

311:名無しさん@ピンキー
08/11/03 02:21:52 fOTpF3Vx
誰かSS頼む

312:298
08/11/03 21:58:39 sEOWPXde
>>310 じゃぁパー速にでも立てようかな・・・
とりあえずこの前の報告だけでも聞きたい人いる?

313:名無しさん@ピンキー
08/11/03 22:12:19 lTAIhqNz
さすがに実体験報告はスレ違いどころか板違いなんで、別の場所で頼む
誘導くらいはいいかもしれんけど

314:名無しさん@ピンキー
08/11/03 23:25:45 dyWSEKHp
記憶違いだったら申し訳無いんだけど
一、二年ぐらい前のこのスレって
ちゃんとSSスレとして面白かったよね?

315:298
08/11/03 23:38:38 sEOWPXde

一つだけ質問させてくれ。パー速ってどこ?

316:名無しさん@ピンキー
08/11/03 23:43:58 ZXbzbE46
>>315
ググろう?

317:298
08/11/03 23:46:01 sEOWPXde

>>316パー速VIPってでてきた。
…どこだろう?


318:298
08/11/03 23:49:44 sEOWPXde

ニュー速VIP+でいいのかな?

319:名無しさん@ピンキー
08/11/03 23:55:40 SBkOZlxQ
>>317
なぜあってるのに違うところに行くんだw

320:298
08/11/04 00:03:45 sEOWPXde

たぶんここでいいんだよね?URLリンク(ex14.vip2ch.com)
立ててきたb

321:名無しさん@ピンキー
08/11/04 00:21:25 mZpuS6Nn
>>314
vipとか出来て、そのへんごっちゃになったからな。
純粋に2chのオリジナルSS系スレは落ち目でしょ。
二次創作系はまだまだ勢いある所いっぱいあるけど。

322:名無しさん@ピンキー
08/11/04 00:25:29 FSDeDQVL
このスレは割りと波が激しいほうだとは思うが、
最近は連日のようにSSが投下されて大賑わいというのも
少なくなってきたような気はするな。

膨らませた妄想をSSに自動筆記してくれるソフトはできないものか

323:名無しさん@ピンキー
08/11/04 00:45:15 HggNT9ue
>>322
すぐにHDDいっぱいになりそうだなw
まてよ、それをネタにSSを、、

324:小ネタ・忘れて欲しい事柄
08/11/04 17:32:12 EUYMZsA0
幼なじみ。
おそらく、一部の人間にとっては甘美な響きなのだろう。
実際、こちらの境遇を羨ましがる奴もいるのも事実だ。
しかし、実際に幼なじみのいる俺から言わせれば、彼らの言うことは妄言に近い。
そもそも幼なじみというのは幼い頃から相手をよく知っているということであり、
それはすなわち自分が知られたくない幼少の恥ずかしい事柄も承知しているということだ。
そう、例えば、
「隆文は犬は苦手なんだ。小さい頃に近所の犬にさんざん追い掛け回されていたからね」
「って思ってるそばからそういう話をしてんじゃねぇバカ飛鳥ぁっ!」
クラスメイトと昼食をとっている最中、犬と猫のどちらが好きかという話になったとき、
当然のように答えた女に対して俺は思わず声を荒げた。

「む、人をバカ呼ばわりはいただけないな隆文。私が何をしたと言うんだ」
「人の黒歴史をペラペラ喋る奴はバカ以外の何でもないわ!」
「いいじゃないか別に。一向に答えようとしない隆文が悪い」
……ダメだ、こいつには何を言っても聞きそうにない。
やり場のない怒りを視線に込めて飛鳥を凝視する。当の本人は素知らぬといった風なのがまた癪に障るが。
「……えーと、じゃあ間宮くんは猫のほうが好きなの?」
俺と飛鳥の間に漂う剣呑な雰囲気を察したか、一人が話題を振ってきた。
「いや、猫も「猫もあんまり好きじゃないはずだよ。
  何せ抱き上げた瞬間に思い切り引っ掛かれたりしてたからな」だから勝手に答えるなバカ!」
またもや先手を取られ、しかも恥ずかしい思い出を付随させてくる飛鳥。
友人たちのニヤニヤした顔つきがすごくきつい。くそ、こんなの俺のキャラじゃない。
何だかいたたまれなくなって、昼飯を掻っ込む。空になった弁当箱を閉じて立ち上がり、
「隆文、どこへ」
「トイレだよ!」
飛鳥の言葉に乱暴に答えて、さっさとその場を離れることにした。
何で俺がこんな恥ずかしい目にあわねばならんのだ、チクショウ。


「それにしても栗栖さん、間宮くんのことよく知ってるよねー」
「確かに。さすが幼なじみってところか?」
「それにしても詳しいと思うぜ。まるで間近で見ていたような」
「それだけ仲がよかったんでしょ。うらやましいなぁ」
隆文がいなくなって、クラスメイトからそんな言葉が漏れる。
何だかそうした言葉がむず痒くて、ついつい表情がほころんでしまう。
「まぁ、幼い頃から一緒に遊んだりしてたからね。それに……」
それに。
さっき話したことは、私にとっても大事な思い出なのだ。
私が近所の犬に吠えられたとき、彼は私を庇うように立ち向かってくれた。
私が木の上の子猫を見つけたとき、彼は木に登ってその子を助けてくれた。
私はいつも彼に助けられている。
その事がちょっと情けなくて、でもやっぱり嬉しくて。
他愛ない話をしているだけなのに、ちょっと頬が熱を持った気がした。

325:名無しさん@ピンキー
08/11/04 18:10:59 i9hKy4OA
>>324を読んでたらいつの間にか口元がにやけてた
何を言ってるか(ry

GJ、そして続編も頼む

326:名無しさん@ピンキー
08/11/04 22:20:14 evy0BKgy
>>324
説教始めんのかと思ったら小ネタだったww
GJイイヨイイヨ~


マジ幼馴染み欲しい('A`)

327:小ネタ・秘密にして欲しい事柄
08/11/05 21:05:56 sR9ORFEi
……幼なじみという関係が自身の黒歴史を暴露する可能性があることは、
前回の話から十分わかってもらえたと思う。
だがそれは、裏を返せばこちらが相手の弱味を握っているということでもあり、
同じことを相手にしてやることだってできるわけである。
そう、例えば、
「飛鳥は山はあんまり好きじゃないんだ。小さい頃一回迷って帰ってこれなくなったからな」
「ちょっと隆文、何をいきなり言いだすんだ!」
クラスメイトと昼食をとってる最中、山と海のどちらが好きかという話になったとき、
前回の意趣返しとして俺は先に答えたのだった。

「どうしたんだよ、そんなに慌てて。俺が何かしたか?」
「ひ、人の恥ずかしい過去を掘り返す真似は止めてくれ」
「いいじゃねーか別に。一向に話に交ざらない飛鳥が悪い」
……ふふ、前回とは立場が逆になったな。
飛鳥は冷静な、しかし厳しい目付きで睨んでくる。
ま、俺は全然気にならないけどな。勝者の余裕さ。
「……えーと、だったら栗栖さんは海のほうが好きなのかな?」
俺と飛鳥の間に漂う険悪な雰囲気を気にしたのか、一人が話題を振ってきた。
「いや、海も「海もあんまり好きじゃないだろうな
  小学生のときに溺れかけて以来、行こうとしやがらねーし」だからそういう話は止めてくれないか?」
もう一度先に答え、ついでに恥ずかしい思い出も付け加えてやる。
友人達の意外そうな表情の前では、さすがの飛鳥も精神的にきつかろう。
さぁ、大いに恥ずかしがれ!お前も俺と同じ気持ちになりやがれぇ!
「……まぁ、でも。隆文には感謝してるよ」
「……え?」
静かに箸を置いた飛鳥に、しんみりと礼を言われた。
その瞬間、何となく負けが確定したことを認識してしまう。チクショウ。

「それにしても間宮くんって、栗栖さんには昔から優しいのねー」
「確かに。幼なじみの絆は固いってか?」
「それにしてもずいぶん気にかけてるじゃん。よっぽど気になるんだな」
「それだけ栗栖さんのことが好きなんでしょうね、色々な意味でね」
机に突っ伏す隆文を横目に、クラスメイトが口々に感想をこぼす。
そうした言葉が何だか嬉しくて、やっぱり表情がほころんでしまう。
「まぁ、私は大事にされてると思うよ、本当に」
本当に、そう。
ここで話したことは、私にとっては大事な思い出なのだ。
私が山で迷ったとき、彼は傷だらけになりながらも私を見つけてくれた。
私が海で溺れたとき、彼は浮き輪を手に泳いできてくれた。
私はいつも彼に助けられている。
そのことがちょっと申し訳なくて、でもやっぱり嬉しくて。
大事な記憶を話したせいか、何だか顔が赤くなった気がした。

328:名無しさん@ピンキー
08/11/05 22:07:07 csqE0MC3
ちょww続編がきてるwww
幼馴染み成分が高くていいわ

329:名無しさん@ピンキー
08/11/05 22:16:39 szKzwZCN
これは良い続編www
GJ!!

330:名無しさん@ピンキー
08/11/06 20:01:10 k4ExLWSA

gjすぎるwwww最高じゃなぇかw

331:名無しさん@ピンキー
08/11/07 06:10:40 8rfvpcTF
これはいい胸キュン(*´д`*)

隆文クンは自分で負け確定とかほざいてるけど俺らから見たら勝ち組すぐる

332:名無しさん@ピンキー
08/11/08 03:15:39 qRkk2a/o
某スレの主である俺は勝ち組なのか?

333:名無しさん@ピンキー
08/11/08 14:45:10 GEw6FYtJ
某スレつっても俺の中で該当するのが幾つかあるんだが・・・
どの某スレかkwsk

334:名無しさん@ピンキー
08/11/08 15:33:28 qRkk2a/o
ヒント ぎゃふん

335:名無しさん@ピンキー
08/11/08 15:43:34 RZH5mKZa
ヒント
リアル ぎゃふん

336:名無しさん@ピンキー
08/11/08 19:24:33 Lpicbp63
余所にスレたてたんなら
このスレでの自己主張も大概にしていただけませんか

337:名無しさん@ピンキー
08/11/08 20:51:12 IbJ2Xlnj
確かにこないだからすごくうざいです><
流れの間はまだ我慢できたが…スレ違いなんだからもうやめてくれ

338:名無しさん@ピンキー
08/11/09 07:46:03 J2QPXSG0
空気を読むって凄い大事だよね
自己主張が激しいのは酷くウザいよね

339:名無しさん@ピンキー
08/11/09 12:04:04 bd5Grns2
元々誘導されたんじゃなくて隔離させられたんだって理解できてないのが可哀相だ

340:名無しさん@ピンキー
08/11/09 12:07:49 hP/WsUXn
発想の転換だよナルホド君
「体験談を語る」んじゃなくて「体験談をもとにSSを書け」ばいいんだよ!

341:名無しさん@ピンキー
08/11/09 12:08:35 y0IJNnEP
幼馴染みが自己主張してくるならいい

342:名無しさん@ピンキー
08/11/09 13:09:47 bkmr3WRh
幼馴染みの胸が自己(ry

343:名無しさん@ピンキー
08/11/09 15:16:44 4npufVOU
主張のつつましい胸もそれはそれで(ry

344:名無しさん@ピンキー
08/11/10 09:11:08 3yZoLCmj
俺の息子が自己(ry

345:名無しさん@ピンキー
08/11/10 13:17:55 KC/PG5A5
それはつつましかったり包まれていたりすると悲(ry

346:小ネタ。超サディスティックな幼馴染み
08/11/10 15:45:41 I8gh+dPQ
 おそらく朝。目が覚めてからも視界は暗い。アイマスクで視力を奪われ、ギャグを噛まされ、耳に被せられたヘッドホンからは大音量で女の喘ぎ声が流れ続けてる。
 身体も大の字に伸ばされたまま動けず、手足をベッドの脚へと手錠で繋がれていた。
 こんな事をする奴は一人。俺の幼馴染みで同じ高校二年。ヘッドホンから流れてる喘ぎ声の主、先月付き合い始めた、真道 硝子(しんどう がらす)。
 その証拠に、唯一自由な触覚を徹底的に責めて来ている。
 舌で俺の胸からヘソまでを舐めながら、人肌に温められたローションたっぷりのオナホールでペニスを扱く。
 にゅこにゅこと卑猥な水音を立て、爆発寸前の尿道から精液を搾り取ろうとしてる。
 ぎゅっぽ、ぎゅっぽ、ぎゅちゅぎゅちゅ、ぎゅっちゅ! ぎゅっちゅ! ぎゅっちゅ! ぎゅっちゅ!
 肉厚なヒダを絡み付かせ、カリを引っ掛けるように上下に擦り、俺の乳首を指で弾く。
 途端に全身が震え、オナホールの中へと精液を中出しした。
 硝子は射精した後も暫く手コキをヤメない。痙攣する俺を見て楽しんでるんだ。だって……硝子は超が付く程のSだから。

 「気持ち良かった頼光(よりみつ)?」
ヘッドホンとアイマスクが外され、怪しく微笑む幼馴染みの顔が映る。
 そして俺を跨ぎ、胸の上に腰を下ろす。右手にはオナホールを持ったまま。
 「ゴメン……私ね、頼光の困ってる顔を見るのが好きなの。頼光を困らせれば困らせるほど興奮するのよ……だから、ねっ」
 俺の眼前で跨いだ姿は変わらず、左手で自らのスカートを捲くりあげる。
 すると見える筈の下着は見えず、無毛の肌と幼い縦スジが見えた。
 「今日は、さ……頼光の精子で……ふふっ、妊娠しちゃおうかと思うの♪」
 硝子は楽しげに中指と人差し指でヴァギナを広げ、その上に中出ししたばかりのオナホールを添える。
 俺は必死に首を横へと振り続けるだけ。

 「んん~? 不満そうな顔ね、そんなに嫌なの?」
 コクリ。頷く。

 「そんなに妊娠させたくないの?」
 頷く。

 「そんなに自分が出した精子を着床させたくないの?」
 もう一度。

 「へぇ~、そう……頼光ってば、オナホールには中出しできるのに、私には膣内シャセイできないって言うのね?」
 首を横に振る。って言うか、俺は硝子とセックスした事さえ無い。童貞のままだ。いつも口までで終わり。
 「ムカツクわね……ムカツクから、頼光をパパにしてやるわっ!」
 硝子はオナホールの挿入口を下に向けると、ギュッと強く握って絞り、精液とローションの混ざった白液を、ヴァギナの中へと流し込んで行く。
 「はぁぁっ……着床させられちゃってるよぉっ、わたし処女のまま妊婦さんにされちゃうよぉっ♪」
 流し込んだ後は指を挿れてぐちゅぐちゅと掻き混ぜ、俺の精液を奥へと押し入れている。
 俺は涙を流して泣き、幼馴染みは全身を震わせて喜んだ。



そんな幼馴染みが私は欲しい  みつを


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