08/10/14 04:35:08 mRb5NcVT
で、目が覚めて寝れんので仕上げて投下
しばらく本気自粛するんでご容赦
ありがち展開の遥×衛風味+α
直エロ・挿絵無し
ラブコメどこいった!
※嘔吐注意
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ズキズキと痛む頭を抱えて遥は身を起こした。
古い本特有の黴臭い匂いに、そこが衛の研究室だと気付く。
状況が把握出来ず必死に昨夜の記憶を辿る。
確か、昨日は業務上の過失を酷く咎められて―確かに遥のミスには違いないのだが―
その口振りに腹が立ったのでやけ酒を煽って、泥酔した体で帰るのが面倒になり、
家に一報を入れた後衛の研究室に転がり込んで―
その後の記憶がはっきりしない。
「やっと目が覚めましたか?」
「なんだ……衛か」
「なんだは無いでしょうなんだは」
あれだけ迷惑をかけておいて―不機嫌な表情を浮かべながら遥の横に座る。
心なしか顔色が優れない。
「こちらはあなたのせいで一睡もできなかったんですから」
生欠伸をかみ殺しながら手にしたカップを差し出した。
インスタントですけど―と渡されたカップを受け取る。
香ばしい香りと程よい苦みと酸味―普段なら心地よいそれが荒れた胃を直撃する。
餌付き始めた遥の手から慌ててカップを取り上げる。
バケツに気の済むまで中身をぶちまけさせてから落ち着くまで背をさすった。
「今のあなたには、こちらの方がよさそうですね」
差し出されたのは二日酔いの薬とミネラルウォーターのペットボトル。
「そのままじゃ仕事になら無いでしょう?もう少し抜けるまで横になってなさい」
上からの物言いは勘に触るがぶーたれながらも口先で礼をいって受け取る。
こんなものを常備している訳がないから遥が寝ている間に買ってきてくれたのだろう。
改めて机に向かう背中に心の中でだけ感謝を述べながら小瓶の口を切った。
独特の風味のそれを極力味わわないように一気に呷ると、流し込むように水を口にする。
半分程飲み干して横になると、既に温くなっていたが濡れタオルが落ちているのに気付く。
被された毛布は衛が仮眠用に置いておいたものだろう。
寝床を奪われて一睡も出来なかったのか―流石に胸が痛い。