08/09/19 12:13:55 IkdKbtdP
ふとクリフが周囲の匂いを確かめる。
そして、顔を青くする。
『クリスの匂い……それと、パパとママを殺した奴等の匂いが一緒に……』
『なんだって!?』
『く……どっちだ!?』
『あっち!!』
すぐさまザフィーラはクリフを抱えて跳ぶ。
その後をアルフが追従する。
クリフのナビで二人は森の中へと進んで行った。
『いたっ!』
そこにはクリスを縛り、檻の中へ閉じ込めている集団がいた。
ザフィーラはクリフを木の影に隠し、集団の中の一人に向かって跳んだ。
『ておあぁぁぁぁぁぁぁっ!!!』
『な、なんだ…ぐふぉ!!』
首に蹴りを叩き付けられ気を失う男。
周りの男達が一斉にデバイスを構える。
しかし、また一人倒れた。
『あんたたち、何やってんだい!!』
『ちっ……こいつ』
『させん!!』
アルフに飛び掛かった男をザフィーラが殴り飛ばす。
ザフィーラが相手をしている間にアルフは檻を壊し、クリスを救出する。
クリスをクリフの元へ逃がして二人は男達と対峙する。
『連絡は?』
『いれておいた……後は時間を稼ぐっ!!』
そして、二人の戦闘が始まる。
『こいつっ!がはっ』
『ぐあっ!!』
『女だからってなめるんじゃないよ!!』
『ちいっ!!ぐおっ!』
『ておあぁぁぁぁぁぁぁっ!!』
『こ、こいつ…』
男達の一人が懐から違うデバイスを取り出す。
そしてそれをザフィーラへ叩き付けた。
『ぐおぉぉ!!』
『ザフィーラ!?…っ!あぁぁぁぁぁぁぁっ!!』
立て続けに二人に襲いかかる鞭型デバイス。
それは高電圧のかかった獣用の調教鞭である。
叩かれる度に高電圧で体を蝕まれる。
二人はなす術がなかった。
『パパ……ママ……』
それを影から見つめるクリフとクリス。
その光景は二人の両親が殺された時と同じものであった。
クリフは拳を握り締める。