暇つぶし2chat EROPARO
- 暇つぶし2ch50:名無しさん@ピンキー
08/09/17 00:30:05 3/kqlUpF
キャロ「ルーテシアさんは何者かの協力でアリバイを作っているのです」
エリオ「な、何者かって誰なの?」
キャロ「何者かは何者かです!」


こんな推理じゃないよね?

51:名無しさん@ピンキー
08/09/17 01:11:00 1DizAUJe
推理が始まった瞬間にエリオが「この事件を33分持たせる」と言っ・・・・・忘れてくれ。

52:名無しさん@ピンキー
08/09/17 01:31:29 GKwpC7Y+
エリオ主役でノベルゲーを作ろうとした事があるが
Nscrのマニュアルを見た瞬間、挫折しかけた・・・

>>474の最終回後
改心したルー子やキャロたちクラスメイトとともに修学旅行に行くも
空港で火災が発生し、皆と逸れ巻き込まれてしまうエリオ。
一人現場から脱出しようとするなか、燃え盛る火の中、
迷子となった妹を探す一人の姉と出会い共に行動することとなる。
遂には妹と再会するも、襲い掛かる猛火の前に死を覚悟するエリオたちだが・・・なんて、電波が来た

どうやってエリオ達が生き延びたかって、エリオがいないことに気がついたルーとキャロが
慌てて召喚獣を呼んで火災現場ごと吹き飛ばしたんだろ
本編?でスバルとギン姉がいないからつい・・・



53:名無しさん@ピンキー
08/09/17 02:30:54 kcrEiJcj
犯人はクアットロだった!とかか?

54:名無しさん@ピンキー
08/09/17 03:06:18 1DizAUJe
ドゥーエが変装・・・・・だめだ、エリオとの接点が思いつかん。

55:名無しさん@ピンキー
08/09/17 07:16:55 UpePmYtL
あくあそしうあいうc

56:名無しさん@ピンキー
08/09/17 11:52:26 rBB3M+MY
エリオ「僕は変態じゃないよ!仮に変態だとしても変態という名の紳士だよ!」

推理というとこれが最初に出てきて困る。

57: ◆Ev9yni6HFA
08/09/17 12:19:15 lxl2QJR1
新しく出来た二次創作スレで1話から書き直そうと思います。
なので、司書の方には申し訳ありませんが、保管庫にある「尊ぶべき愚者」の削除をお願いします。


58:名無しさん@ピンキー
08/09/17 12:29:10 MEbnP/Jd
>>484
もしそのノベルゲーム作成してくれたら、一万でも買う

このエリキャロルーのラブ米も実際にギャルゲで発売すれは面白そう
バッドエンドはキャロルーともヤンデレ化してアッーッ!

59:名無しさん@ピンキー
08/09/17 13:14:13 1DizAUJe
>>490
エイミィ「おーす。潜った修羅場は数知れず、それでも簡単な選択肢の間違いで即BADENDへまっさかさまなエロオ・揉んでヤルを救済する
      へんてこヒントコーナー、エイミィ道場。私が師範のエイミィ・リミエッタである(え、苗字が違う? いいの、ここでの私は永遠の16歳)。
ヴィヴィオ「その弟子一号、本編はおろか、SSですら接点がないはずなのに、現役の小学生だからという理不尽極まりない理由から無理やりブルマを
       履かされた平凡な小学3年生(時々聖王)、高町ヴィヴィオであります」

バッドエンドといえばね。やっぱり。

60:名無しさん@ピンキー
08/09/17 13:48:42 3eO+114D
リヴォさんとこのエイミー道場思い出したw
あっちじゃリインIIだけど


61:名無しさん@ピンキー
08/09/17 14:11:03 QaXp0r2N
>>491
元ネタのタイガーと違ってエイミィは
「ねえクロノ君、お嫁にもらってくれるー?」
「いいよー、オッケー」
のお姉ちゃん三秒ルートを実現しちゃったなw

62:名無しさん@ピンキー
08/09/17 16:30:47 0eQwSKJa
◆三笠フーズ 汚染米事件 ~食べた人は全員肝臓ガンで死にます

・「アフラトキシン」は地上最強の天然発ガン物質
・発症までに10~20年かかるが、極微量でも摂取すれば、
 肝臓ガンになる可能性は100%
・調理では分解されず食品中に残る
・西日本で肝臓ガン死亡率が高く偏っており、原因不明とされていたが・・・
 (資料)国立がんセンター
 URLリンク(ganjoho.ncc.go.jp)

医師板からのコピペ 

40 :逃亡者:2008/09/13(土) 01:26:17 ID:23fUP1Pf0
 2年前から大阪で勤務しているが、以前の勤務地と比較して大阪は本当に
肝臓癌の患者が多いと感じた。消化器内科からTAE(肝動脈塞栓)の依頼
が次から次へとくる。
 で、ずっと疑問に感じていたことがある。大阪では患者の殆どが男性なの
だ。おまけにウイルスフリーもちらほらいる。それでHCV・HBV以外にも肝臓
癌の原因はきっとあるに違いないと、大阪に来てからずっと思っていた。
 今回この事件を知って二度驚いた。ひとつは不謹慎だけど、「あー、やっ
ぱり」っていう驚き。実際には因果関係を証明するのは無理でしょう。でも
治療している私の実感としてはピッタリだったてことなんですよね。そうい
う驚き。
 もうひとつは、自分も肝臓癌になる可能性があるっていう驚き。というよ
り、恐怖だろうか。肝臓癌の治療すればするほど思うのだが、本当に治らな
い。今では絶対に治らないという確信さえ持っている。最期が悲惨なだけに
考えてもみなかったことだ。
 肝臓癌になるかどうかは別にしても、今はこんな情けない国に生まれてき
たことが悔まれて仕方がない。

三笠フーズ(大阪)、浅井(愛知)→ノノガキ(三重)、太田産業(愛知)
島田化学工業(新潟★) ←new!!\(^o^)/

63:名無しさん@ピンキー
08/09/17 17:15:31 m4ccMHXo
>>494
どうでもいいけど食べた人の中には交通事故で死ぬ人も結構いると思うんだ

64:名無しさん@ピンキー
08/09/17 17:22:43 38G8jHPi
>>489
ちょ! マジすか!?

65:名無しさん@ピンキー
08/09/17 17:43:40 QaXp0r2N
>>495
つーか100%ってのはアフラトキシンを大量に摂取させられたラットの死亡率だよ
微量摂取した人間の発癌率データなんてどこにもない
まあそれでも最悪レベルの発癌性なのは確かなんで責任者は全員打ち首獄門にしたいがな

66:名無しさん@ピンキー
08/09/17 17:49:09 JfLNwUxD
だがしかしこのスレで話す事じゃないぜ

召喚少女リリカルキャロを読んだ瞬間から俺の中に『私立ナンバーズ学園』という
言葉が生まれて頭から離れないんだがどうしたものか


67:名無しさん@ピンキー
08/09/17 17:57:14 0P+hVUmY
機動六課が汚染米によって機能停止
さぁ今こそ皆を救う時立ち上がれ魔法女医シャマルさん

こんな電波届きました

68:名無しさん@ピンキー
08/09/17 17:59:29 yhdLossj
ヴィータ「おかわり」

69:名無しさん@ピンキー
08/09/17 18:03:23 m4ccMHXo
>>497
だって
食べた人は全員肝臓ガンで死にます
って書いてあるから

70:名無しさん@ピンキー
08/09/17 18:06:32 E08U0Osm
いちいちスレに関係ないコピペに反応すんなよ……

71:名無しさん@ピンキー
08/09/17 18:16:26 JG/Pe5A0
↓からは年増キャラの良さを語るよ♪

72:名無しさん@ピンキー
08/09/17 18:23:20 38G8jHPi
レティ提督エロいよ~、人妻子持ちメガネ熟女がいやらしくない訳がない!

73:名無しさん@ピンキー
08/09/17 18:23:27 GA1fkRIy
なのはさんってさ、見れば見るほど美しく見えるんだよなぁ……心からそう思うよ

74:名無しさん@ピンキー
08/09/17 18:25:05 JfLNwUxD
>>505
7秒差で命拾いしたな

75:名無しさん@ピンキー
08/09/17 18:26:10 QaXp0r2N
>>504
充分若作りだけど
それでも熟女って感じはするからな
親友と違ってw

76: ◆K17zrcUAbw
08/09/17 18:31:12 SSgCc8A0
遊戯王を見終わったんで、『召喚少女リリカルキャロ』最終話『想いよ届け、小さな騎士』書き終えました。
取り敢えず事件の推理とエピローグになります。


最初にオイラが言います。
『 全 て 計 画 通 り 』

77: ◆K17zrcUAbw
08/09/17 18:32:31 SSgCc8A0
『犯人が……私…?』
犯人だというキャロの主張に会議室にいた人全ての目線がルーテシアに向く。
あまりに突然の出来事にルーテシアも驚きを隠せない。
『どうして……私が…?』
『あなたはエリオ君の許嫁…エリオ君を愛していた……そして、私がエリオ君と仲がよさそうなのが許せなかった……』
そう言ってキャロが鍵の束を取り出した。
それは職員室に置いてある各教室の鍵であった。
キャロはそれを見せながらさらに話を続ける。
『……これは最近知った事ですが…ルーちゃんは私と同じで召喚のスキルを持っている……召喚した虫に鍵を盗ませ、薬品の入れ替えをさせれば彼女が犯行を行う事は可能です!!』
その一言に一同がざわめく。
ルーテシアは首を振って否定する。
『私じゃない……やってない…』
『ルー……酷いよ…自分の為にキャロや僕を…』
『なんて娘だ……』
『怖い子だ…』
しかしエリオや他の先生が次々とルーテシアを非難する。
『嫉妬したからって殺害まで考えるなんて……』
『挙げ句キャロを呼び出してまで殺そうとするなんて……』
『早く捕まえないか!!』
次々とルーテシアに浴びせられる罵声。
それはどんどん大きくなっていく。
しかしルーテシアの一言で会議室は静まり返った。
『……どうして知ってるの?』
一同がルーテシアを見つめる。
表情を変えずにただ一点を見つめるルーテシア。
そしてキャロは口を開いた。
『どうして……こんなことを…信じたくなかったのに………』
キャロは涙を流している。
そして顔を上げ、ルーテシアと同じ場所を見る。
そこには、一人の女性が立っていた。
『どうして私が呼び出された事をあなたが知っているんですか……』
赤き瞳、金色の髪。
『答えてくださいっ、フェイト先生!!』
キャロの担任、フェイト・T・ハラウオン。
口に出た言葉、キャロが呼び出された事実。
それはキャロがクロノに頼んだ事だった。
『私が突き落とされたのを知っているのはここにいる私達と犯人だけです……ですからこの事を誰にも言わないでください………犯人は絶対に口を滑らせます』
キャロはフェイトにもう一度聞く。
『どうして…あなたが…』
『み、見掛けたのよ……キャロが街でバスに乗るのを!』


78: ◆K17zrcUAbw
08/09/17 18:34:03 SSgCc8A0
フェイトから弁明の言葉が出る。
しかしキャロはさらにフェイトを問詰める。
『私だけを見掛けたんですか?』
『え…そ、それはそうよ!!だって呼び出されたのはキャロだけ…』
『残念だが、フェイト先生………バスには私も乗った』
さらに弁明するフェイトの言葉をクロノが遮る。
そう、クロノはキャロの後をつけていた為気付かれないようにあのバスに一緒に乗り込んだのだ。
もしフェイトがキャロを見掛けていたのなら後をつけていたクロノも目撃しているはず。
しかしフェイトはキャロしか見ていないと言った。
フェイトの言葉は嘘だった。
フェイトは直立不動のまま震えている。
『思えば私の勘違いからこの事件は誰にも不可能なものと思い込んでいました…けど、ある部分の勘違いを正すと………フェイト先生にしかこの犯行は不可能なんです』
そう言ってキャロは足下から箱を取り出す。
中から体操服の袋、教科書とノート、学院の鍵(ゼスト所有)、すり替えられた薬品、そして三通の手紙を取り出す。
キャロはそれを順番に見せる。
『まずはこれです』
そう言って体操服の袋を持ち上げる。
『事の発端はこの体操服が盗まれた事から始まりました。これは二時限目前に発覚……次に教科書とノートが破られていた事件……これは二時限目の間に起こった…』
そう言って教科書とノートを持ち上げる。
ここまでは普通の嫌がらせに過ぎない。
しかし事件はここからエスカレートしていく。
次にキャロは一通目の手紙を取り出す。
『そして、その日の放課後にエリオ君の名で私は体育倉庫へ呼ばれて閉じ込められました……これが一日目の出来事です』
ここでキャロは一息置いた。
『犯人はこれで私が塞ぎ込んでくれればいいと思っていました……けれど、私はエリオ君のおかげで立ち直った。だから犯人はその日の内に次の犯行を仕掛けた』
そこでキャロはスカリエッティを見る。
スカリエッティはその日の事を説明してみせる。
『私は翌日に行う予定の実験の準備は放課後すぐにすませる事にしている……私の準備した薬品に細工するなら翌日までに充分な時間がある』
そして鍵と薬品の瓶を持ち上げた。
キャロは再びフェイトに向き直る。


79: ◆K17zrcUAbw
08/09/17 18:35:32 SSgCc8A0
しかしフェイトは反論する。
『けどそれはさっきキャロが言った方法でルーテシアにだって可能なはず!!』
『いえ、無理です……この犯行はあなたにしか出来なかった』
キャロはスカリエッティから鍵と薬品の瓶を受けとるとそれをフェイトにみせた。
『爆発事件……その犯人を示すのはこれとは違う三つ目の証拠』
『三つ目の証拠!?』
そう言ってキャロは再び箱に手を入れる。
取り出したのは数十枚の紙の束。
それを見たクロノが呟いた。
『自由選択科目の希望書か……』
『そうです……ルーちゃんがこれを知る事は出来ない…私が科学を受ける事を知っていたフェイト先生にしか犯行は不可能なんです』
キャロの言葉にフェイトの表情が曇っていく。
そして話は二日目から三日目の事件に移る。
『あの爆発事件で一つだけ誤算が起きたんです…それはエリオ君が私とルーちゃんをかばって怪我をした事……これにあなたは激昂した。けど、その日はシャマル先生が私の側にいたから犯行を諦めた……』
そしてキャロはクロノを見た。
クロノは申し訳なさそうに話を切り出す。
『しかし……私がフェイトにキャロの帰宅警護を依頼した事で事態は変わった』
キャロはそこで三枚目の手紙を取り出した。
『それによってフェイト先生は私が部屋に帰る時間を把握していた……だから私を呼び出す為の計画を練った』
事の推移はこうだ。
まず件の手紙を用意し、紙飛行機をつくる。
それを持ってフェイトはキャロの部屋に向かった。
管理人のレジアスに事情を説明し、着替えをとる名目でキャロの部屋に侵入。
あらかじめ窓をあけ、隙間に紙飛行機を挟んだ後何食わぬ顔で着替えを持ってキャロを迎えに行った。
そして約束の時間に黒いローブを着てキャロを殺害しようとした。
『これもあなたにしか出来ない犯行です……』
『……甘いわ』
キャロに追い詰められたかのように見えたフェイトだったが、逆にキャロに問い掛ける。
『キャロはこの事件が私一人によるものだと言ってるの?』
『はい』
『なら、最初の体操服はどう説明するの?あなたの鞄に入っていた体操服をどうやって盗んだの?私は授業をしていたのよ?』


80: ◆K17zrcUAbw
08/09/17 18:37:41 SSgCc8A0
あの日体操服は朝からキャロの机にかけられた鞄の中、誰も触っていない。
なのになぜ、体操服は消えたのか。
フェイトはその疑問をキャロにぶつけた。
『そう、あの日誰も体操服を盗む事は出来なかった』
『なら、私にも…』
『あの日、私は体操服を忘れていたんです』
フェイトの肩がはねる。
キャロは体操服の袋を持ち上げる。
『私、めったに忘れ物はしないんです。そして、それを知っていたクラスメイトの言葉で私は体操服を《盗まれた》と思い込んでいました…けど、本当は体操服は忘れていたんです。そしてフェイト先生はある方法で体操服を手に入れた…』
その時、一匹の竜が会議室に舞い込んだ。
キャロの召喚竜フリードリヒだ。
キャロはフリードリヒを撫でながら話を続ける。
『フリードは私が忘れ物をすると必ずそれを届けてくれる癖があるんです』
そう、あの日もフリードリヒは体操服を咥えて学院を訪れていた。
そしてそれをいつものように『担任』のフェイトに渡して帰って行ったのだ。
『こうしてあなたは体操服を手に入れた…これで全ての犯行はあなたにしか出来ない事になる……』
全ての推理を聞かされ、一同の目はフェイトに向けられる。
しかしフェイトそれでもなお表情を崩さない。
まだ、完全に追い詰めてられていなかった。
『確かに……それなら私にしか出来ない。けど、それは机上の空論…確固たる証拠がないのに私を犯人と呼ぶ事が出来るの?キャロ』
未だに出てこない証拠にフェイトはキャロを問詰める。
キャロにチェックをかけた、はずだった。
しかしキャロは再び箱に手を入れ、透明な袋を取り出した。
『これが証拠です』
その中に入っていたのは金色の長い髪が数本。
まさしくフェイトのものであった。
『フリードのもう一つの癖……他人にすり寄ること………あなたが体操服を受け取った時にあなたの髪が付着していたのをさっき見つけたんです……盲点でした』
『ちなみに部屋からフェイト先生の髪と思わしきものも見つかったようだ』
『………そう、この竜が』
チェックメイト、フェイトは証拠まで押しつけられてフッと笑う。
『どうして……あなたが』
『プロジェクトFって知ってる?』
フェイトは唐突に切り出す。
そしてそれにエリオが反応した。


81: ◆K17zrcUAbw
08/09/17 18:39:02 SSgCc8A0
『私はね……昔モンディアルグループによって生み出されたプロジェクトFの人造生命体…』
『え!?』
突如として出て来るモンディアルグループの名。
それに一同は驚く。
そう、フェイトはモンディアルグループの人造生命体を作るためのプロジェクトで生み出された人造生命体であった。
その後フェイト自身は養子に出され、毎日を過ごしていた。
とてつもない枷を背負いながら。
『私は優しくされたわ…みんな愛してくれた。でもそれは嘘、仮初の愛』
フェイトは自分が人造生命体である事に負い目を感じていた。
そしてそれは次第に人間に対する恨みに変わっていった。
『そんな時に…エリオの存在を知った。エリオも私と同じ…作り物』
『やめてくださいっ!!』
エリオが叫んだ。
しかし、フェイトはお構いなしに続ける。
『私は生まれながらにして誰にも愛されてはいなかった……でもエリオなら…同じプロジェクトFの人造生命体であるエリオなら…私を愛してくれるはず………だからあなたが疎ましかった』
そう言ってキャロを睨み付ける。
キャロは微動だにせずフェイトの目を見つめる。
『あなただけじゃない……ルーテシア、あなたもいずれ始末する予定だったのよ……』
そう言ってフェイトは懐から金色の三角形の何かを取り出した。
『予定は狂ったけど……あなた達を殺してエリオを手に入れる事に変わりはないわ……バルディッシュ』
瞬間、フェイトの手には黒い杖のような物が握られていた。
しかしすぐに剣のような形に変形し、金色の刃を展開する。
フェイトはキャロに向き直る。
『あなたがいたから私の計画は失敗した……まずはキャロ…あなたから』
そしてフェイトは跳んだ。
キャロに向かって一直線に飛び込む。
しかし、刃はキャロに届く事は無かった。
『ストラーダ!!』
自身の槍型デバイス、ストラーダの加速で間に割って入るエリオ。
フェイトのバルディッシュはエリオのストラーダとの鍔競り合いになる。
『どうして……エリオ…私はあなたの』
『あなたは間違っている!!こんなことをしても僕はあなたのモノにはならないっ!!』
その一言にフェイトは僅かに動揺した。
その隙を見逃さずエリオはストラーダを打ち込む。
『かっ……!!』


82: ◆K17zrcUAbw
08/09/17 18:40:37 SSgCc8A0
脇腹に強烈な一撃を受けたフェイトが吹き飛ばされる。
この騒動で会議室にいた一同が次々に逃げ出していく。
『クロノ教頭、ルーを!』
『わかっている!!』
クロノが駆け出し、ルーテシアを保護する。
しかし、フェイトはすぐに体勢を立て直しルーテシアに狙いを定める。
『逃がさない!!プラズマランサー!!』
複数の魔力弾を形成し射出。
高速で撃ち出されたプラズマランサーにクロノは反応出来なかった。
しかし、プラズマランサーは届かない。
『クロノ、早く!!』
『ユーノか、すまない!!』
ユーノが咄嗟に結界を張りユーノとルーテシアを守る。
クロノはルーテシアを抱えて会議室の外へ駆けて行く。
それを見つめながらフェイトは呟いた。
『どうして……どうしてみんな邪魔するの?』
ゆっくりとエリオに歩み寄るフェイト。
エリオはキャロをかばいながらストラーダを構える。
フェイトの目には涙が浮かぶ。
『私は愛されたいだけなのに……同じ人造生命体のエリオなら私の気持ち、わかるよね…?』
『わかりません…』
『…っ!!』
エリオはフェイトを睨み付ける。
『例え愛されていなくても僕はあなたのように他人を恨んだりはしない!!この学院のみんなが…僕を僕として認めてくれているからっ!!』
エリオが飛び掛かる。
バルディッシュで受けるがエリオの力は先程の比ではない。
『あなたは愛されていないなんて言ってるけど……違う!!みんなあなたを慕っている!!人造生命体のフェイト・T・ハラウオンではない、この学院のフェイト先生を!!』
『けどっ、私達は人造生命体である事にかわりない!!』
激しい鍔競り合いに部屋中が軋む。
キャロは事の成り行きを見守るしか無かった。
『なんで人造生命体である事に拘るんですか!?それでもあなたはあなただ!!』
『うるさいっ!!』
『うわっ!!』
フェイトがエリオを弾き跳ばす。
フェイトはそのまま一直線にキャロに向かう。
『キャロ、あなたがいなければエリオは!!』
『先生!!』
『やめろぉぉぉぉぉぉぉっ!!!』
そして、刃は止まった。
ストラーダの加速で間に割って入ったエリオの腹を貫いて。
床が赤く染まって行く。


83: ◆K17zrcUAbw
08/09/17 18:41:51 SSgCc8A0
『く……うぅ』
『エリオ君!!』
『どうして…どうして』
形成された魔力刃が消え、フェイトはバルディッシュを離す。
バルディッシュが血溜まりの床に落ちる。
エリオは膝をついたがフェイトを見上げる。
『僕は…確かにプロジェクトFによって作られた人造生命体…親の言う事を聞いて生きていくだけの存在だった……でも、違う…』
エリオは薄れ行く意識の中言い放った。
『キャロに出会って…僕は変わった……僕は初めて親に逆らった……許嫁であるルーよりキャロの事を好きになっていた…』
どんどん溢れ出る血が床を染め上げる。
しかし、エリオは言葉を止めない。
『僕は……僕だから…だから決めた……僕は…僕はキャロを守る騎士だ!!……ごほっ、げほっ』
口から血を吐くエリオ。
しかしフェイトもキャロもルーテシアも、誰もが動けなかった。
遮ってはいけない。
この言葉だけは遮ってはいけない。
エリオは倒れながらフェイトに言い放った。
『だから…あなたは……あなただ……みんなに慕われる…この学院の………フェイト先生…だか…ら』
『エリオ君ーッ!!!』
『シャマル先生!!』
『はいっ!!』
すぐさまシャマルが応急治療に入る。
出血量が多く命も危うい。
放心状態のフェイトは取り押さえられ、キャロも保護された。
応急治療を終えたあとすぐさまユーノが転移魔法で病院へとエリオを連れて行った。
ショックを受けて放心状態のキャロにルーテシアが声を掛ける。
『行こう』
『え……?』
『エリオは死なない。それにキャロがいないと悲しんじゃう』
『ルーちゃん……』
恐らくルーテシアも相当なショックを受けているはず。
しかしそれでもルーテシアは気丈に振る舞う。
キャロは涙を拭って立ち上がる。
そしてルーテシアと二人で病院へと向かう。

3時間ほどたっただろうか。
手術室から担当の医師が出てきてエリオの両親とキャロ、ルーテシアに結果を告げる。
『取り敢えず一命は取り留めました。しかし出血量が多かった事もあり今日が峠でしょう』
『エリオ君……』
病室に運ばれたエリオを見てキャロは祈った。
初めて会ったあの日からずっとエリオの事を想ってきた。


84: ◆K17zrcUAbw
08/09/17 18:43:43 SSgCc8A0
朝早くから自主訓練をするエリオが眩しかった。
最初の事件の時に手を取って真剣なまなざしを向けてくれた。
爆発事件の時、自分の事も厭わずにかばってくれた。
そして、向けられた刃。
それを身を挺してかばってくれた。
しかし自分がエリオにしてあげられるのは祈る事だけ。
ただただ、エリオの目覚めを祈る事だけ。
そして、祈りは奇跡を起こす。
いつの間にか朝になっていたようだ。
カーテンの隙間から朝日が差し込む。
『ん……』
眠ってしまったキャロは朝日に照らされ目を覚ます。
はっと我に返りエリオを見る。
目は閉じている。
『エリオ君……エリオ君………』
キャロはベッドに顔を埋める。
まだ目を覚まさないエリオ。
もしかするとこのまま死んでしまうかもしれない。
キャロは泣いた。
『嫌だよ……エリオ君…』
朝日に照らされたエリオの顔が輝く。
そして、目を開けた。
『キャ……ロ………?』
『エリオ君………エリオ君!?』
『僕は……』
キャロはすぐさま医師を呼び付けた。
駆け付けた医師がエリオの容態を確認する。
『意識はしっかりしているね……回復魔法を併用した治療にシフトすれば一週間で退院出来ますよ』
『よかった……』
エリオの両親やルーテシアも涙を流して喜ぶ。
エリオはキャロに礼を言った。
『ありがとうキャロ……キャロの声が聞こえたんだ…』
『エリオ君……』
キャロの祈りはエリオに届いていた。
竜の巫女の力か、はたまた本当の奇跡なのか。
エリオは沈み行く意識の中でキャロの声を聞いていた。
そして、何者かに引き上げられるように意識を取り戻した。
『父さん……母さん…ルー……ごめんなさい…僕は』
『いいんだ……』
『それがエリオの選んだ道なのよ……』
全ての気持ちを打ち明けたエリオに両親は笑顔で答えた。
しかしルーテシアは押し黙っている。
キャロは申し訳なさそうに顔を伏せる。
元々ルーテシアはエリオの許嫁なのだ。
それを後からキャロに奪われたとなれば当然怒っているだろう。
しかしルーテシアの反応は違った。
『やっと正直になったね……』
『え?』
『私、本当は諦めてた』
諦めてた。
まさかの台詞に一同が驚愕する。


85: ◆K17zrcUAbw
08/09/17 18:45:16 SSgCc8A0
『だって…私といるときのエリオは楽しそうじゃなかった。でもキャロと出会ってからエリオは変わった』
許嫁として幼い頃からエリオを知っているルーテシアはエリオの僅かな変化に気付いていた。
そう、エリオは本当の意味での恋をしたのだ。
親同士で取り決められたモノではなく、自分の意思で。
それに気付いてルーテシアは少しずつ身を引いていった。
ルーテシアもエリオの事が好きである。
しかし、エリオはキャロを選んだ。
それをルーテシアは静かに受け入れたのだ。
『だからエリオの本当のお姫様はキャロ……あなたよ』
『ルーちゃん……』
『私はあなたを恨んだりしない。むしろ感謝してる。エリオが人間らしくなったのはキャロのおかげ……だからエリオを愛してあげて』
『うん!!』
この事件をきっかけに二人は学院全体の公認カップルとなった。
毎朝、トレーニングするエリオとそれをサポートするキャロ。
ルーテシアに料理を教えてもらい、腕も上達した。
違うクラスだが勉強は互いにしっかりと、しかし時には手を取り合い成績はトップクラス。
お昼はルーテシアを交えて三人で仲良く。
授業が終わればキャロはアルバイト、エリオは再びトレーニング。
そしてキャロのアルバイトが終わる頃にエリオが来店、気を利かせた店主が二人だけの貸し切りにするなどもあり雰囲気はラブラブ。
そしてまた一日が終わる。
そんな学院ライフが数年間続いた。
そして、エリオとキャロ…学院最後の日。
互いに18歳を過ぎて卒業式を終えた後だった。
二人はいつもの裏庭で最後の談笑をしている。
『でもよかった…二人とも管理局に入局が決まって』
『うん……ルーちゃんも会社を継ぐって』
『僕はまだ父さんに会社を任せて管理局で修行するからね……』
二人は管理局への就職が決まっていた。
配属はまだわからないが、二人一緒に過ごす事に変わりはない。
そしてエリオはポケットから小さな箱を取り出した。
『それでね、キャロ……これ』
『……指輪?』
『あれからかなりたって…それで僕は幸せになれた……だから今度は僕がキャロを幸せにする番だ…』
『エリオ君……』
『この先何があるかはわからない……けど、僕はずっとキャロの側にいたい……いいかな?』
『………うんっ!!』

最終話、『想いよ届け、小さな騎士』
終結!

86: ◆K17zrcUAbw
08/09/17 18:46:38 SSgCc8A0
取り敢えずこれで『召喚少女リリカルキャロ』は終了です。
かなりやっつけなストーリーでしたが最後まで見ていただき感謝です。
足りない話を補完した後日談なんかはまた機会があれば書きたいと思います。
ちなみにオイラバッドエンドなんて書けないよ。
多分皆さんの予想の斜め上を言ってるので、
『 計 画 通 り 』

ちなみにガリューなんかを使えば犯行はルーテシアにも可能ですが、最初の体操服と教科書の時点ではルーテシアはキャロの存在を知らなかった、と言っておきます。
うん、最初はルーテシアが犯人の予定でしたが捻りを加えたらフェイトそんになりますた。
一応フェイトそんにも救いを予定してますが……書けるかどうか。

またいい電波を拾ったらその時はまた見てやってください。
それではありがとうございました。
(´・ω・)なお、この後作者は自爆する。

87:名無しさん@ピンキー
08/09/17 20:16:15 GKwpC7Y+
投下乙!
きっとガリューさんはルーの執事なんだろうな・・・

88:名無しさん@ピンキー
08/09/17 20:22:16 JDhZXYkD
>>500 そんな! 声まで変わって!

89:名無しさん@ピンキー
08/09/17 20:38:46 9umsqQnQ
>>520
姿もどこかのサッカー選手に変わるってか?w

90:名無しさん@ピンキー
08/09/17 20:40:52 0P+hVUmY
>>520-521
Jリーグカレーだっけ?懐かしすぎるwww

91:名無しさん@ピンキー
08/09/17 21:00:31 MEbnP/Jd
>>518
GJ!
おめでとうキャロ!
キャロがエリオとくっついたって、すごい久しぶりな気がする。
個人的にはエリオがキャロルーと公認で付きあうハーレムエンドでも良かったと思
う~ん、後日談も見てみたいもんです。


92:名無しさん@ピンキー
08/09/17 21:29:33 Ykl8DTNS
>>518
確かに予想を裏切る展開でした。
でもこれはこれで予想よりもいいかも。
キャロよりもヤンデレルーに萌えてしまった俺っていったい…
後日談も見てみたいが、あえてここはもう一つのルーエンディングの方を希望したいです!
浮気したら、即ドスッ になってしまいますが。



93:名無しさん@ピンキー
08/09/17 21:43:06 JG/Pe5A0
いい話やった…GJ!
なんとなくジャンプの打ち切り漫画的な展開の様に思えたけど。
もうタイトルが「名探偵キャロ」でもいい気がしてきたw

>>405
あんたすげーな!!! 俺すっかり騙されてたぜ!!!

94:名無しさん@ピンキー
08/09/17 23:00:38 nvW9gFRx
>>518
地味に犯人予測できてた俺は勝ち組。
ともかくGJ! エリキャロハッピーEND久々に見たぜ!

さぁ、次回作の執筆に取りかかるんだ。

95:名無しさん@ピンキー
08/09/17 23:23:06 yhdLossj
([` | ´] > GJな>>518のリンカーコアをヘルアンドヘヴンしにきました

96:名無しさん@ピンキー
08/09/18 00:32:47 pM6PpxEY
「お別れだ、チンク」
「ま、待ってくれゼスト。いったいどうしたと言うんだ」
「何も聞かず、なかったことにしてほしいと言っている。わがままなことだとはわかっている。しかし……、お前の身体は……」
「そうだな。私はこの身体だ。すまない。お前には、新しい女ができたのだな」
「すまん」
「しかたない。私はこの身体なんだから。相手はさぞ魅力的なのだろうな……ウーノなのか?」
「違う」
「では、トーレか」
「違う」
「まさか…………クアットロ!? あれは駄目だ、財産を奪われて毒殺されるぞ」
「……お前はクアットロをなんだと思っているんだ、どちらにしろ違う」
「それじゃあ、いったい誰なんだっ! 他のナンバーズはまだ稼働していない。ドゥーエはここにはいない。はっ、まさか…………」
「ああ、その通りだ」
「ドクターとそういう関係だったのか!!!」
「違うわぁー!!!!」
「そ、そうか。邪推して済まなかった。だがいったい誰なんだ」
「ルー……げふんげふん」
「……え?」
「気にするな」
「……一つ聞かせてくれ。私の身体が幼いのが問題ではなくて、もしかして、成長しすぎているのか?」
「ルーたんはいい…………」
「遠い目をするなーーーーーーーーーーっ!!」


97:野狗 ◆gaqfQ/QUaU
08/09/18 00:34:14 pM6PpxEY

「別れた理由」

なんとなく突然思いついた。反省はしていない。
(つか、これはSSになるのか?w)

98:名無しさん@ピンキー
08/09/18 00:44:45 UznrDp2X
>>518
GJ!!
犯人予測できた人ってすげーな。まず無理だろ…
自爆しないで後日談かルーエンドかフェイトそんエンドかハーレムエンドをお願いしまつ。
エリキャロのいちゃいちゃ分をもっと補充したいし、ルーやフェイトそんに救いも欲しい。。
作者様の元気が続けば是非!

99:名無しさん@ピンキー
08/09/18 01:04:07 urZ99/ED
>>528
これは、数年後にヴィヴィオがピンチなのでは(見た目だけなら最年少。年齢だけならナンバーズ後発組)。
とりあえずゼストよ、ちょっと頭冷やそうか。

100:名無しさん@ピンキー
08/09/18 01:08:32 5JnBNB7h
お馬鹿ゼストは無かったな

101:名無しさん@ピンキー
08/09/18 01:16:28 OQ56DBYk
ルー共々壊れてるのが1本だけあったような

102:名無しさん@ピンキー
08/09/18 02:25:45 wCijM5cV
>>528
そういえば、シグナムが相手の時と比べて、ヴィータが相手のときは随分気合いが入ってた気がw

103:名無しさん@ピンキー
08/09/18 02:32:47 4EH3dR0c
ゼスト=ハードロリータ説浮上www

まあ、そもそもルーテシアやアギトを連れまわしてんだから当たり前か。

104:名無しさん@ピンキー
08/09/18 02:33:57 CiS082yA
チソク相手に負けたのもまさか…

105:名無しさん@ピンキー
08/09/18 03:26:37 X03e+XCJ
レジアスと親友だったのも幼オーリス狙いだったからとかw

106:名無しさん@ピンキー
08/09/18 05:10:31 urZ99/ED
幼女だった頃のスバルとギンガも狙われていたのかw

107:名無しさん@ピンキー
08/09/18 06:11:42 yOi0enuS
ああ…ゼストが壊れていく…

108:名無しさん@ピンキー
08/09/18 06:19:30 5fy5UADz
うん、この流れ嫌いじゃないぞw

109:名無しさん@ピンキー
08/09/18 08:26:05 wjv1EhF2
>>528
無粋なツッコミをいれるなら時系列的におかしいが、まあいいか。

110:名無しさん@ピンキー
08/09/18 12:34:26 CwQladnl
>>518
これは予想外すぎるというかびっくりでした。
エリオがギャルゲの主人公っぽく、かっこ良さがあり良かったです。そしてキャロの珍しい活躍。
最期に勝つのはやはり純粋な愛ですね。
GJ!

111:名無しさん@ピンキー
08/09/18 12:42:41 zJPyX12r
今更だが>>489ってホントに本人か?
◆Ev9yni6HFA氏はトリ抜かれたって書き込み別スレで見たが……
保管庫はしばらく削除しない方がいいかもね

112:名無しさん@ピンキー
08/09/18 12:52:20 SbxGvvsG
だから皆、静観してるんだろうさ。
昔、640氏が投下直後だったか、トリップを抜かれてしまったときは、
ID変わらないうちに、トリップ変更宣言だしたから事なきをえたが。
この場合、SS投下がないとやはり本物かどうかこっちも判断できないもの

113: ◆K17zrcUAbw
08/09/18 20:05:50 DdcbNwuc
>>535のおかげで後日談その1『ルーテシアの心』完成。


かなりのキャラ崩壊に注意

114: ◆K17zrcUAbw
08/09/18 20:07:20 DdcbNwuc
ミッドチルダ高等魔術学院での事件から数ヶ月。
『はぁ……』
ルーテシアは大きな溜め息をついた。
エリオとキャロが付き合いだしてからというもの、交流が無いわけではないが二人との距離が少しだけ離れていったのを感じずにはいられない。
あんなことを言った手前、今さら、
『エリオは私のもの……だからあなたを殺すわ、キャロ』
なんてセリフなんて吐けるわけが無い。
確かにルーテシアのイメージにはピッタリだがそんなことを言う為に友情を捨てるなんて出来ない。
それこそ『ないすぼーと』になってしまう。
煎餅をかじりながら再び溜め息を吐く。
『それでも元許嫁の私の前で遠慮なくラブラブするのはやめて欲しいわ』
『取り敢えず詰め所に来て勝手に煎餅かじって言うセリフではないな』
『いたんだ』
『お前がいる方が問題だ』
ここはミッドチルダ高等魔術学院の守衛であるゼストが住んでいる詰め所である。
壁には槍やらロープやらの対犯罪者用の装備がぶら下がっている。
ゼストはそう言いつつルーテシアに茶を差し出す。
『とか言いながらお茶をだしてくれるあなたが好き』
『からかうな』
炬燵に足を突っ込んで煎餅を取る。
この広い学院にいる守衛は4人。
それぞれが東西南北に一棟ずつ設置された詰め所に住んでいる。
南側に位置するゼストの詰め所にここ最近ルーテシアは入り浸っていた。
煎餅をパリパリとかじりつつルーテシアは新聞を見る。
『どこぞの中年かお前は』
『いいの、学校じゃミステリアスなお嬢様だから』
それにしてもこのルーテシア、おっさんである。
ゼストは時計を見て立ち上がった。
『そろそろか』
『何が?』
コンコン、とドアがノックされる。
ゼストはドアを開けてある人物を迎え入れる。
銀色の髪をなびかせ、右目に包帯を巻いた少女がゼストに抱き付く。
『待て、チンク…客がいる』
『……え?』
『………こんにちは』
チンクと呼ばれた少女はルーテシアを見てしばらく固まる。
そしてゼストを睨んだ。
『誰?』
『…………はぁ』
二人の少女に板挟みにされ、ゼストは頭を抱える。
炬燵の正面にゼスト、両サイドに二人が座る形になった。
『取り敢えず炬燵の中で暴れるのはやめろ』
『『ごめんなさい』』


115: ◆K17zrcUAbw
08/09/18 20:08:08 DdcbNwuc
しばらく沈黙が続いたが、唐突にチンクが切り出した。
『お前は誰だ』
『私はルーテシア・アルピーノ……アルピーノカンパニーの 社 長 令 嬢 ……あなたは?』
『私はチンク……ここの生徒で 押 し か け 妻 をやっている』
『…負けたわ』
『何に負けたんだ何に』
どうやらこのチンクという少女、月に数回ゼストの詰め所にやって来ては妻のように炊事洗濯掃除をしているようだ。
その腕はルーテシアに勝るとも劣らない。
しかし悲しいかなこのゼスト、家事が完璧である。
おかげでチンクのすることは余り無い。
『押しかけ妻と言うよりは遊びに来るのに近いな』
『うっ、うるさいっ!!……それよりお前はなんでここにいる?』
チンクの問いにルーテシアは少し考え込む。
『………今日は激しかった』
『ゼストォ~~!!』
『何もしていない!!』
ルーテシアの一言(もちろん嘘)にチンクはゼストに泣き付く。
ゼストは慌てて釈明、ルーテシアは冷ややかな目で二人を見つめる。
『こんなおっさんのどこがいいの?』
ルーテシアはさらに刺のある一言を言い放つ。
『おっさんとはなんだ!!渋くて素敵ではないか!!ま……まだ、キスとかはした事無いけど……いつでもしてくれていいのだが』
どさくさに紛れて爆弾発言をするチンク。
ルーテシアは冷ややか目をゼストに向ける。
ゼストは溜め息を吐く。
『なにを言っているんだ……』
するとチンクはゼストにつかみ掛かる。
『わ、私は本気なんだぞ!!いつ求められてもいいように財布に避妊具だって…』
『それは普通男の方が用意するものじゃ…』
『では、ゼストの財布に…』
『入れるなっ!!』
もはや話の論点がわからなくなって来たのでルーテシアは退散する事にした。
このままでは済し崩しにR指定になってしまう。
そんな場面に居会わせるのは気まずい。
パタンと扉を閉じる。
すると二人の声が聞こえて来た。
『ゼスト………』
『取り返しが付かなくなっても知らんぞ』
『お前になら…私は……あっ』
取り敢えずその場を離れる事にした。
特にする事も無いルーテシアは校舎に入っていった。
廊下を歩いていると、突然叫び声が聞こえた。
『違うって言ってるだろ!!』


116: ◆K17zrcUAbw
08/09/18 20:09:46 DdcbNwuc
この声、ユーノ先生だろう。
誰かと言い争いをしているようだ。
声の聞こえた教室をコッソリとのぞいてみる。
そこにはユーノにつかみ掛かるなのはの姿があった。
『ユーノ君の嘘つきっ!!私じゃなくてアルフ先生を選ぶなんて……』
『だからそれは彼女が…』
なにやら浮気についての痴話げんかのようだ。
ユーノは必死に弁明しようとしているが、興奮したなのはは聞く耳持たず。
レイジングハートまで持ち出す始末だ。
『お願いだから話を聞いて!!』
『ユーノ君のばかっ!!あんなにデレデレして……どうせ私なんかより…』
『なのは!』
するとユーノはなのはの腕を掴む。
『離して!!』
『どうして君はいつも僕の話を聞いてくれないんだ!?』
真剣なまなざしで見つめられ涙を流すなのは。
それをユーノはじっと見つめる。
『昨日はアルフ先生に飲みに誘われたんだ』
『やっぱり……私なんかより……』
意地を張るなのはの目の前に小さな箱を出してみせるユーノ。
その中には小さな指輪が入っていた。
ユーノはそれをなのはの左手の薬指に付けてやる。
『これ……』
『もちろん断ったさ……これを買いに行きたかったからね…』
それは結婚指輪。
なのははレイジングハートを落とす。
カラン、と渇いた音が教室に響いた。
『もし僕のことが嫌いなら、今すぐ指輪を捨ててくれても構わない……』
『ユーノ君……ずるいよ…』
『なのは……』
(見せつけてくれるわ……)
ルーテシアはその場を後にする。
見つかると頭を冷やされてしまいそうだからだ。
そして、二人の声が漏れて来た。
『だめ…ユーノ君……ここじゃ』
『いや、僕がなのはを愛している事をわからせないと』
『あ……見つかっちゃうよ……』
(もう見つかってる……)
そのまま屋上へと脱出する。
冬空に冷めた風が舞う。
その冷たさがルーテシアの心に染みた。
『彼氏……欲しいな…』
たった一つの切実な願いだった。
日の暮れた空がルーテシアの心を写しているようだった。
しかし寒くなって来たので帰る事にした。
身も心も冷えきったルーテシアに春は来るのか。
それはルーテシアしか知らない。

117: ◆K17zrcUAbw
08/09/18 20:12:41 DdcbNwuc
ご め ん な さ い
取り敢えずゼスト=ロリコンにしか見えなかったのでこうなりました。



118:名無しさん@ピンキー
08/09/18 20:24:15 zb+ny5PG
チンクとなのはさんに萌えたw

119:名無しさん@ピンキー
08/09/18 20:30:52 CiS082yA
あれG?
これ途中が抜けてませんJ?
ゼストとチンクのR指定がないですよ?

120:名無しさん@ピンキー
08/09/18 20:31:58 fHEwxeT3
ガリューさんがこちらを恨めしそうな顔で見てましたが、無害です。
この学校、絶対に教育に善くないだろw
数年後、元気に通学するヴィヴィオの姿があるわけですね、わかります。


121:名無しさん@ピンキー
08/09/18 21:41:10 tCfsirFY
>>549
GJ!
そしてゼスト=ロリコンがますますガチにw
あれ~おかしいな…どうしちゃったのかな…
ゼストさんって、昔は人妻部隊の隊長だったのに…

122:名無しさん@ピンキー
08/09/18 21:53:44 FcJpDw/j
ひとづまには飽きたのさ……

123:名無しさん@ピンキー
08/09/18 21:54:34 Q97/uY6X
本当アギトを誰か救済してあげて

124:名無しさん@ピンキー
08/09/18 21:58:53 n8MLjtJK
アギトか……

アギト×リイン
シグナム×アギト
ゼスト×アギト
研究所員×アギト (鬼畜系)

のどれがいいんだろ

125:名無しさん@ピンキー
08/09/18 22:07:16 2I1Jr2RI
>>556
G3-X装着者の氷川さんで

126:名無しさん@ピンキー
08/09/18 22:07:40 rmYlR/H9
アギト×リイン×シグナムで

127:名無しさん@ピンキー
08/09/18 22:10:53 CwQladnl
とりあえずエリオがルーちゃんとの二股で全部解決だと思う
Gj!

128:名無しさん@ピンキー
08/09/18 22:16:51 fHEwxeT3
ゼストさんは幼子に惹かれてその部隊に入ったに違いないw

シグナム×アギト×エリオ
リイン×ユーノ×アギト
何故だろうか、アギトって受けのイメージが強いな
きっと責めに回れるのはエリオくらいだろうか?

129:名無しさん@ピンキー
08/09/18 22:19:03 Q97/uY6X
>>556
オーソドックスに下二つのどちらかで

130:名無しさん@ピンキー
08/09/18 22:22:14 CiS082yA
アギト、オリジナルのキャラクターを作れば無茶苦茶広く話作れるのにな

131:名無しさん@ピンキー
08/09/18 22:35:11 urZ99/ED
>>553
きっと、スカに改造されて目覚めてしまったのさ。
あるいは、人妻もロリも両方OKなのか・・・・・・・両方満たしているエイミィが危ないw

132:名無しさん@ピンキー
08/09/18 22:36:31 Dp+gx+YI
スカリエッティの趣味はスカなんだろうか

133:名無しさん@ピンキー
08/09/18 22:37:56 znrh2PD8
>>563
ヴィータやアルフも人妻になれば条件満たすな

134:名無しさん@ピンキー
08/09/18 23:08:30 urZ99/ED
>>565
あ、そういう意味じゃなくて、エイミィ(人妻)とリエラ(幼女)がいるという意味だったんだが。
だが、確かに永遠の幼女と体型自由自在なその2人なら一粒で二度おいしいって感じだ。

135:名無しさん@ピンキー
08/09/18 23:14:27 fHEwxeT3
いかんザッフィーに向かって「お父さん、お嬢さん僕にをください」ってマジメな顔でいうゼストが見えたw
知らないひとから見れば、ザッフィーお父さんだよな?
まちがいなくこのゼストはシグナムさんに斬られるなw

136:名無しさん@ピンキー
08/09/18 23:32:06 n8MLjtJK
ドゥーエがロリだったら殺されてなかったのだろうか。
保護してたりして。

137:名無しさん@ピンキー
08/09/19 00:00:08 urZ99/ED
>>567
ゼスト「お父さん、お嬢さんを僕にください」
ザフィ「・・・・騎士ゼスト、今なんと仰られました?」
ゼスト「お嬢さんを僕に・・・・・・」
ザフィ「違う、その前に」
ゼスト「・・・・・・お父さん?」
ザフィ「もう一度」
ゼスト「お父さん」
ザフィ「声を大にして、愛をこめて」
ゼスト「お父さん!」
ザフィ「ワーンス、モアっ!」
ゼスト「おと・・・・」
ヴィー「轟・天・爆・砕!」


八神家のペットの地位から脱した瞬間の一コマ

138:名無しさん@ピンキー
08/09/19 00:13:06 Udfkv+Xt
なにこの流れ

139:名無しさん@ピンキー
08/09/19 00:13:46 7TY5MEDG
みんなゼストが好きなんだ


本当に好きなのか、これはww

140:名無しさん@ピンキー
08/09/19 00:18:27 xOUElnzW
>>568
いかん、ロリコンのゼストに保護されライアーズ・マスクを解いて、
逃げようにも逃げれない幼児体型のドゥーエを想像してしまった
解いたら解いたで危機が待っているも、解かなければやはり危機(貞淑的な)が待ち受けているのですね、わかります。
きっと、レジアスを問いただそうとするも、目の前に幼女いて何もかも吹き飛んだんだなw


141:名無しさん@ピンキー
08/09/19 05:51:44 JVIWkVhb
ライアーズ・マスクって体型まで自在な変身能力じゃなかったような気が……

142:名無しさん@ピンキー
08/09/19 08:37:01 5MYsKfq7
>>549
ゼストさんあんたw
そしてここからルーテシアによるエリオ寝とりの展開となることを希望

143: ◆K17zrcUAbw
08/09/19 12:09:22 IkdKbtdP
あのね、ザフィーラが父さんだのアルフが人妻だの怪しい電波飛ばしたのは誰だい?
おかげで筆が止まらないんだけど。
そろそろ指が痛くなってきた……

『ザフィーラパパとアルフママ』
どうぞ

144: ◆K17zrcUAbw
08/09/19 12:10:17 IkdKbtdP
『アルフ、ちょっといい?』
自宅で煎餅をかじって雑誌を見ていたアルフに突然フェイトが声を掛けた。
『珍しいね、こっちに戻って来るなんて』
『うん、ちょっとアルフに頼みたい事が……』
『?』
パリン、と渇いた音が響いた。
所変わって時空管理局機動六課。
フェイトに連れられてやって来たアルフは驚愕した。
誰も仕事をしていない。
というか出来る状況では無い。
その中心に原因があった。
『うあぁぁぁぁぁぁぁぁん!!』
『びぇぇぇぇぇぇぇっ!!』
二人の子供が大声で泣いている。
男の子の方は赤黒い髪に茶色の耳と尻尾、女の子の方は白い髪に青い耳と尻尾。
人狼、ワーウルフと呼ばれる種族の子供であった。
アルフは溜め息をついた。
『だいたい言いたい事はわかったよ……』
『ごめんね…』
てへっ、と舌を出して謝るフェイト。
取り敢えずアルフは泣きわめく子供の元に行ってみる。
そして一言言った。
『ザフィーラ……なにやってんの?』
『………見なかった事にしてくれ』
そこには泣きわめく兄妹にいいように遊ばれているザフィーラがいた。
『これでもマシになった方だ………』
ザフィーラが駆け付けるまでは暴れまわり、手が付けられない状態であった。
アルフは兄妹に歩み寄る。
『どうしたの?パパとママは?』
『うっ……ぅ……いないの』
アルフの姿に安心したのか女の子の方がしゃくり上げながら答える。
次第に男の子の方も落ち着き、事情を話し出す。
『う……パパもママも死んじゃった……それで町の方まで来たらここに連れてこられて…』
『そっか……さびしかったんだね』
『うん………』
どうやら両親は死んでしまったようだ。
要するにこのワーウルフの双子はみなしごで、クラナガンに迷い込んだところを管理局が保護。
ザフィーラがいるからと機動六課に送りつけて来た。
アルフは二人を撫でながら話を聞いていく。
『二人とも名前は?』
『僕はクリフ……こっちが妹のクリス』
『クリフとクリスだね……辛い事聞くけどパパとママはどうして死んだんだい?』
『う……いきなり知らない人達がやってきて僕達を連れ去ろうとしたんだ……パパとママは僕達を逃がして…その時に』


145: ◆K17zrcUAbw
08/09/19 12:11:14 IkdKbtdP
『なるほどな……』
ザフィーラが唸る。
どうやら何らかの理由でクリフとクリスが狙われていたところを両親が逃がし、その際両親は殺されたという。
ザフィーラははやてに念話を送る。
(主……そういう事が)
(わかった……こっちでも調べてみるわ……二人の事、頼むな)
はやてに事件の事を任せてザフィーラは二人を見る。
しかし、二人はアルフに懐いている。
『……この様子ならアルフだけでも』
『待った』
静かに立ち去ろうとしたザフィーラを三人が掴む。
クリフとクリスは涙目で、アルフは不敵な笑みでザフィーラを見る。
『パパァ……』
『行かないでぇ……』
『と、いうわけで……よろしくね、パパ♪』
『…………ぐっ』
ザフィーラパパ、ここに誕生。
『では母親はどうする』
『そりゃもちろん』
アルフママ、同時に誕生。
ザフィーラは溜め息をついた。
アルフは二人と手を繋いで立ち上がる。
『それじゃ、遊びに行こうか?ここじゃみんなの邪魔になるし』
『『はーい』』
それにしてもこのアルフ、ノリノリである。
ザフィーラは頭を抱えた。
ミッドチルダでは存在が認識されているとはいえ、ワーウルフと言うのは珍しい存在である。
さらに管理局員として有名な機動六課の一人、盾の守護獣ザフィーラがいるとなれば自然に注目が集まる。
『んー、見られてるねぇ』
『仕方ないだろう…ワーウルフとは珍しいものだからな』
二人を連れてアルフと並んで歩くザフィーラ。
あちこちからひそひそと声が聞こえる。
『あれ、ザフィーラさんじゃ?』
『あら、奥さんとお子さんかしら』
『隅におけないわね~』
『人気だね、ザフィーラ』
『…………ぐっ』
話題の中心であるザフィーラに視線が集まる。
どうやら親子と勘違いされているようだ。
さりげなくザフィーラは話題を変える。
『ところで、どこへ向かう気だ?』
『んー?まずはこの子らの服をかわなきゃね』
二人はかなり薄汚れた格好をしていた。
どうやらかなり大変な目にあったらしい。
アルフは子供服を扱う店に向かう。
そして、店に入るなりクリスを連れて奥へと消えていった。
取り残されるザフィーラとクリフ。
ザフィーラはクリフの手をひいてやる。


146: ◆K17zrcUAbw
08/09/19 12:12:04 IkdKbtdP
『来い、俺が見繕ってやる』
『うん!』
ザフィーラもクリフを連れて奥へと消える。
それからは大騒ぎだった。
『ちょっとザフィーラ、それじゃ地味すぎるよ!!』
『何を言うか。これくらいでなければ目立つだろうに』
『その子にはこっちのが似合う!!』
『むぅっ!!だがクリスにはこれでなければ』
『なっ!!』
あれやこれやの応酬戦、結局選んだ服10着程を買い込んで終了。
二人も新しい服に浮かれる。
ザフィーラは少し疲れた表情を見せていたが、アルフはお構いなしに歩き出す。
『お腹も空いたし、ご飯食べよっか』
『『はーい!』』
『………元気だな』
ちなみに荷物持ちはザフィーラ。
四人はファミリーレストランに入って、席に案内される。
『さて、どうする?』
『『『肉っ!!』』』
ザフィーラの問いに三人が元気よく答える。
ザフィーラは店員を呼び付けて注文を伝える。
『特製巨大ステーキを四人分頼む』
『かしこまりました』
しばらくすると、雑誌程はあろうかという大きさの肉が三枚積まれた皿が四つ運ばれて来た。
クリフとクリスはじゅー、と音をたてる巨大な肉の塊によだれを垂らす。
『ほらほら、よだれよだれ』
『ごめんなさい』
『……食べてもいいの?』
クリフが申し訳なさそうにザフィーラに聞く。
ザフィーラはふっとほほ笑みながら答える。
『お前達の肉だ』
『………いただきますっ!!』
『いただきますー!!』
『熱いから気をつけなよ』
熱々の肉を頬張る二人を見ながらザフィーラとアルフもステーキを口にする。
初めて食べるらしいステーキの味に二人は笑顔になる。
『おいしい!!』
『そうか、よかったな』
四人はあっと言う間にステーキを完食し終え、幸せそうな顔をする。
それはさながら本当の親子の様に見えた。
代金を支払い店を出る。
そのまま四人は街中を歩き続けた。
高いビル、行き交う車、どれもがクリフとクリスには目新しかった。
そうこうしているうちに日も傾いて来た。
『そろそろ帰ろっか?』
『あぁ……む?クリスは?』
『え?いつの間に……』
ふと気がつくと側にいたはずのクリスの姿は無い。
周りを見渡すがどこにも姿は見えない。


147: ◆K17zrcUAbw
08/09/19 12:13:55 IkdKbtdP
ふとクリフが周囲の匂いを確かめる。
そして、顔を青くする。
『クリスの匂い……それと、パパとママを殺した奴等の匂いが一緒に……』
『なんだって!?』
『く……どっちだ!?』
『あっち!!』
すぐさまザフィーラはクリフを抱えて跳ぶ。
その後をアルフが追従する。
クリフのナビで二人は森の中へと進んで行った。
『いたっ!』
そこにはクリスを縛り、檻の中へ閉じ込めている集団がいた。
ザフィーラはクリフを木の影に隠し、集団の中の一人に向かって跳んだ。
『ておあぁぁぁぁぁぁぁっ!!!』
『な、なんだ…ぐふぉ!!』
首に蹴りを叩き付けられ気を失う男。
周りの男達が一斉にデバイスを構える。
しかし、また一人倒れた。
『あんたたち、何やってんだい!!』
『ちっ……こいつ』
『させん!!』
アルフに飛び掛かった男をザフィーラが殴り飛ばす。
ザフィーラが相手をしている間にアルフは檻を壊し、クリスを救出する。
クリスをクリフの元へ逃がして二人は男達と対峙する。
『連絡は?』
『いれておいた……後は時間を稼ぐっ!!』
そして、二人の戦闘が始まる。
『こいつっ!がはっ』
『ぐあっ!!』
『女だからってなめるんじゃないよ!!』
『ちいっ!!ぐおっ!』
『ておあぁぁぁぁぁぁぁっ!!』
『こ、こいつ…』
男達の一人が懐から違うデバイスを取り出す。
そしてそれをザフィーラへ叩き付けた。
『ぐおぉぉ!!』
『ザフィーラ!?…っ!あぁぁぁぁぁぁぁっ!!』
立て続けに二人に襲いかかる鞭型デバイス。
それは高電圧のかかった獣用の調教鞭である。
叩かれる度に高電圧で体を蝕まれる。
二人はなす術がなかった。
『パパ……ママ……』
それを影から見つめるクリフとクリス。
その光景は二人の両親が殺された時と同じものであった。
クリフは拳を握り締める。
r> そんな事を言いながら現れたのは、妻のエイミィ。コーヒーを入れてきてくれたのだ。礼を言いながら
受け取り、淹れたてのコーヒーの香りを嗅ぐ。それにしても、未だに『クロノ君』呼ばわりは
どうかと思う。まあ、別に構わないが……

「うん。良いんじゃないか? 言われて見れば最近は、魔力は使わないしね」

すると、そう言って、アルフまで同意するので、少し考えてみた。
使い魔の長所は、最初に作った目的によって様々だが、短所は魔力消費の大きい事だ。
使い魔が優秀になればなるほど、消費は大きい。
ちなみにアルフは優秀な使い魔だが、現状で消費に見合った役に立ってるかと聞かれれば、はっきり
言ってNOだ。彼女の能力は高い。戦闘能力はAランクだ。
だが、やってる事は子供の面倒を見ることと家事手伝い。世の中を舐めてるのかと問いたくなる。
Aランク相当の使い魔に家事をやらせているハラオウン家は異常である。
しかしだ。彼女を現場に連れて行けば役に立つかと聞かれたら、これもNOになる。

ここが問題なのだ。能力の高い使い魔は、存在するだけで主の足を引っ張ってしまう。

たしかに、PT事件で、僕たちが手こずった原因の一端に、彼女の存在がある。彼女のジャミング能力は
逃亡には非常に有益で、追いかける側は面倒この上ない。だが、今のフェイトは追われる立場ではなく
追う立場。アルフの能力は、あまり役に立たない。
それに、フェイトが未熟だった頃はフォローも出来た。



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