【お焚き上げ】投げSS供養スレ【墓場】at EROPARO
【お焚き上げ】投げSS供養スレ【墓場】 - 暇つぶし2ch400:名無しさん@ピンキー
10/09/23 02:10:07 4RlQbflR
単発で投下してレスを貰ったもんで、調子こいて続き書こうとしたらやっぱり
挫折したんだぜ。落とし所が分からなくなった……。



あれから三年が経ちました。
外の世界を知るために、坊ちゃまは寄宿学校に入られていました。
とは言え、領主としての勤めを果たすべく、月に一度戻って来られます。

わたしは引き続き、坊ちゃまの六歳違いの妹、ミス・パティの教師として屋敷に残りました。

坊ちゃまが戻って来られると、必ずわたしを求めました。
会う度に大人びていく坊ちゃまに、わたしは思いがけずときめき、またそんな自分にうろたえます。
まさか、そこまで本気になってしまうとは自分でも思っていなかったのです。

身体の成長と共に、坊ちゃまは巧みになっていきました。
甘い睦言、指の動き、腰使い、事後の蕩ける口づけ……。


思い出すだけでかっと身体が熱くなります。
蜜がトロリと熔けだし、花芯に溜まりを作ります。襞の間に指を埋めると、全身に甘い痺れが響き渡ります。
もっと刺激が欲しくなり、わたしはとても人前に晒せない姿で自慰に耽ります。
寝椅子の背に片足を掛け、もう片方は床へ。
ゆったりとくつろいだ状態で、最も過敏な部分をあらわにします。
冷えた外気に晒されて、身震いがします。縮み上がる感覚の、その―なんと快いこと!


「んっ……」
坊ちゃまはよく、おいたをなさいます。
特に、この花芽を好んで弄ぶのです。
「あ……、あっ、いけません、坊ちゃま」
―貴女は昔から嘘つきだ、ミス・テイラー。
「嘘なんて……」
―こうされるのが大好きでしょう?
「大好きだなんて、そんな……あ、ぅんっ!」
―素直になったらどうですか?いやらしいミス・テイラー……。
「は、あっ……や、は、はぁっ」


401:名無しさん@ピンキー
10/09/23 02:10:51 4RlQbflR
―僕みたいな子供にいじくられて、よがりまくるなんて、それでよく教師が勤まりましたね。
「だって……それは、坊ちゃまが……あ、あ!や、ぁんっ!」
―淫乱なんですね、ミス・テイラー。
「っ……ち、違います、そんな、……つもりは……っ」
―それとも、変態なんですか?色狂い?何がいいでしょうね?
「あ……っ、坊ちゃま、そんなこと、おっしゃらないで……」
―淫乱呼ばわりされて興奮するなんてやっぱり変態ですね、ミス・テイラー。
ほら、ご自分の目で確かめるといい。蜜を垂れ流して独り遊びに耽る教師の姿を。
「いつの間に……こんなに……わたしは……」
―貴女は学も才もある、そのくせこの上ない淫らな、最低の家庭教師だ。
「は、あっ、ゆ、許して……お許し下さい……坊ちゃま、お願いっ、あっ、し…ます、わたし、もうっ、堪え、きれないっ……!」
―何を?
「焦らさないで、お願い」
―僕が誰だかご存知ですか?貴女の主人ですよ。
「も、申し訳ございません、サー……旦那様。ですが……っぁああっ!は、あっ、やっ」
―ものを頼む態度ではありませんね。
「……だ、めぇっ、はっ、も、もう、いかせてぇっ……!」

その時。
「……ミス・テイラー……?」
ノックの音には気付きませんでした。
いらえも待たずにわたしの私室に入ってきたのは。
「……坊ちゃま」

「相変わらずですね、ミス」
わたしは何事もなかったように身支度いたしました。
しかし顔は火照り、目は潤み、膝はがくがくと震えて今にも座り込んでしまいそうでした。
「お帰りでしたんですね」
今すぐにも抱かれたい衝動を覆い隠し、わたしは平淡に喋りました。
「ええ、一時間ほど前に」
「使用人はお出迎えに上がらなければなりませんのに。失礼をいたしました」
「今日は急に戻りましたのでね。ですが、すぐ学校に帰ります」
きっとその時、わたしの表情が変わったのだと思います。
自分では気付きませんでしたが、坊ちゃまの反応で分かりました。
「どうしました、ミス・テイラー」
「……いえ。
座を暖める間もないとは、ミス・パティもがっかりされるでしょう」
ごまかすために妹君の名を引き合いに出すと、ぱっと顔が綻びました。
坊ちゃまは妹君をたいそう大事にされているのです。
「パティか。彼女は元気ですか?」
「ええ、勉強も真面目になさいますし、日に日にお綺麗になられて」
「成程、先生のおかげですね。パティをよろしく頼みます」
「もちろんでございます、坊ちゃま」
坊ちゃまは苦笑なさいました。その笑顔の裏で、何を考えていらっしゃるのか。
「気が変わりました。先生」
「はい、何でしょう」
「女中のアニーをここへ」
「……アニーを、でございますか」
「ええ、先生なら色々、教えて下さるでしょう」
「何……を」
「今なさっていたようなこと、ですよ。お得意でしょう」
その言葉は、少なからずわたしを傷付けました。
いくらわたしが自慰に耽ったからといって、共犯者である坊ちゃまにそれを言われるとは思いませんでした。
「どうしました。早く」
「……畏まりました、サー」
わたしは深く頭を垂れると、逃げるように部屋を飛び出しました。


402:名無しさん@ピンキー
10/09/23 02:11:18 4RlQbflR
以上です。

403:名無しさん@ピンキー
10/09/23 22:50:06 uHChXEpG
ナイス投げ!

404:淫魔の代償
10/09/29 22:21:57 /zn+SqEE
オカ学11話美風に篭絡される阿部先生にインスパイアされて勢い任せで書いちゃったけどさ
もうね、オカ学どころか処女も悪魔も淫乱も絶対違うし
そういう訳で炊き上げさせて

淫魔の代償

わたし、好きな人が出来たんです。
担任の長野先生が産休でお休みの間、日本史を担当する事になった阿部先生。
ちょっと気弱で、頼りなさげて、でも教鞭をとる先生の熱心な表情に、ドキッとして……。
だけど、わたし、見た目は地味だし、勉強の成績は下から数えた方が早いし、運動音痴だし。
どうしたら阿部先生にいい印象で覚えてもらえるかな。
そんな風に悩んでいる時に、学校の友達が言っていたんです。
「淫魔の力でチャームアップしたら彼氏とラブラブになった」
って。
早速、そういう関係の本を探してきて、部屋に魔法陣を書いて淫魔さんにお願いしました。
「どうか阿部先生と……」
『その願い、叶えよう』
突然耳元で、甘い、けだるい不思議な声がして、わたしの身体に変化があらわれました。
それまでAカップしかなかったおっぱいが、ぐんと大きくなったんです。
「はわわわわわ!?」
ウエストも、制服のスカートががばがばになるくらいキュンと締まって、お尻も、かっこよくなって。
三面鏡に映るわたし、まるで別人みたい。唇もふっくら色っぽい。
男の人に、どう映るかな。
なんとなく、制服のボタンを開けて、鏡におっぱいを押し付けました。
あ……。
乳首、硬い……冷たい鏡のつるんとした感触、キモチイイ。
こんなの初めて……。
鏡のなかのわたしも、うっとりと泣きそうな顔。
これも淫魔の力?
それとも女の子って、皆こんな顔をするの……?
唇半開きのまま、三面鏡に縋り付いて、鏡のなかのわたしに沢山、おっぱいを擦り付けました。

405:淫魔の代償
10/09/29 22:22:38 /zn+SqEE
阿部先生は歴史資料室で、調べ物をしていました。
資料室に入ってきたわたしに気が付くと、「どうした、茅原」と手を止めて笑いかけてきました。
屈託のない笑顔。
ああ……、好き。
阿部先生、好きです。
わたしを、抱いて。
椅子に座ってデスクに向かう阿部先生の膝に跨がっていました。
え……?
「先生ぇ……大好きです」
阿部先生の頬を両手で挟んで、舌を絡ませ、唾液を啜って、そんな激しいキスをしていました。
「茅原っ?」
わたしを突き飛ばして、袖口で唇を拭う、明らかに警戒した表情の阿部先生。
悲しい。
そんな貌しないで、阿部先生。
わたし、嫌な事するつもりじゃ。
その瞬間、わたしは馬鹿な事をしたんだ、そう感じました。
阿部先生、別にわたしの事嫌いじゃなかったんだ。
赴任したてで、まだ顔と名前が一致しない生徒が沢山いる、そう言ってた。
茅原、そう呼んでくれた。
先生にとってはただの一生徒だけど、それでもわたしの事ちゃんと見てくれていたんだ。
だけど、わたしがその垣根を踏み越えたんだ。
ごめんなさい、そう言おうとしたんです。
「阿部先生『ごめんね』」
唇から零れた言葉は違うニュアンスでした。
脚の間にひざまづいて、阿部先生の股間に顔を近づけていました、
わたしは笑っていました。
歯と舌で器用にジッパーを下ろしていました。
まだキスもしたことないのに、阿部先生を口に含みました。
「『先生のチンポ、おいしい』」
舌先で下から舐めあげて、先端をちろちろ舐め回しました。
「『先生、初めてでしょう?』」
それから、両手で優しく包み込んで、扱きました。
「『わたし、チンポの味で童貞かどうかわかるんですよ?』」
なんで?
何を言ってるのわたし。
嫌、わたし阿部先生に嫌われたくない。
やめて。
お願い止まって。


406:淫魔の代償
10/09/29 22:23:28 /zn+SqEE
うろたえるわたしの耳元にあの甘いけだるい声がしました。
『お前の望んだ事だろう』
違う。わたしが望んだのは、阿部先生に望まれて、阿部先生のリードで。
『男はまんざらでもないようだぞ?』
わたしの意思ではない何かが顔をあげました。
阿部先生の、熱に浮されたようなとろんとした目。
「『気持ちいいですか?阿部先生』」
いやらしく媚びたわたしの声。
「茅原……もっとしてくれ」
阿部先生の手がわたしの頭を押さえ付けました。
『「んぷ……」』
いや、こんな……阿部先生はこんな事する人じゃない。
『「先生の……こんなに大きくなって』」
『もっと悦ばせてやろうではないか』
わたしの指が大事な場所に潜り込みました。
クチッ、ヌチュ、恥ずかしくなるような音。
いやっ!こんな音立てないで!
阿部先生に聞かせないで!
なのに、濡れた指を抜き取って、阿部先生の目の前に差し出すもう一人のわたし。
「『ほら、わたしもこんなに』」
遠い目をした阿部先生が、差し出されたわたしの指にしゃぶりつきました。
「『嬉しい……』」
わたしの身体が椅子に座ったままの阿部先生に向かい合わせになって跨がりました。
『阿部先生、ここも吸ってください』
阿部先生は、しな垂れかかるわたしの背に腕をまわすと、乳房にむしゃぶりついて、乳首を吸い始めました。
阿部先生が、男の人が、違う、わたしの身体、怖い。
「『いっぱいいっぱい……気持ち良くして』」
乳首吸われて感じてるわたしの身体……気持ち悪い。お腹ジンジンしてる。
「『先生、イク、イクぅ……っ』」
嬌声をあげるわたし。
阿部先生に更におっぱいを押し付けて、腰を擦り付けてる。
「茅原、オレもイキそうだっ……」
「『一緒に……一緒にイキたいいっ』」
わたしの手が阿部先生を扱いてる。
阿部先生が苦しそうなうめき声をあげてる。
掌……ヌルヌルして温かい……。
わたしの中で何かが弾けて、頭が痺れる……わたしの中の淫魔、声にならない悲鳴をあげて悦んでる……。
……もうやめてぇ……。


407:淫魔の代償
10/09/29 22:25:16 /zn+SqEE
「茅原……」
阿部先生の後悔した顔。
泣きたいんです。
泣いて謝りたいんです。
なのにわたしは笑ってるんです。
「『先生ぇ、一つになろう』」
わたしがそう囁いて、まだ荒い息を吐く阿部先生を再び咥えました。
頬の内側全体で包んで、下から上に吸い上げるだけで先生が張り詰めました。
「茅原、もうやめるんだ……っオレは先生でお前は」
「『わたし達、先生と生徒である前に男と女ですよ?』」
ガタン、わたしから逃れようと椅子から崩れ落ちる阿部先生。
そんな阿部先生に跨がって、パンツを横にずらして、先端に宛がうわたし。
「『受け取って下さい、わたしの初めて』」
チュク。
密着する大事な場所。
ああ、阿部先生が当たってる……。
夢にまで見た、阿部先生との……でもこんなの違う。やめて。
この先わたし阿部先生とどんな顔して接すればいいの……。
「やめるんだ茅原……!」
阿部先生も、わたしも拒絶してるのに、身体が勝手にゆっくり腰を沈めて。
入ってくる。
わたしの初めてが、失われていく。
わかってください、阿部先生。わたし、こんないやらしい子じゃないんです。
ただ、少しだけ、先生と距離を縮めたかっただけなんです。
声を上げて泣きたいのに、わたし、悦んでる。
先っぽ咥えて悦んでる。
「『うう、阿部先生……っ、わたしのアソコ、気持ちいいですかぁ……?』」
少しだけ挿った阿部先生がビクビク震えてる。
固く目を閉じてうめき声をあげてる。
「『ああ、阿部先生のピクピクしてる……これだけで感じちゃう』」
阿部先生の掌がわたしの腰を掴みました。
「もうダメだ」
気弱な、それでも否定する意志の篭った声。
うん、こんなのダメだもの。お願い、わたしを解放してください。
ようやく終わる、そう安堵した瞬間。
グッ、と圧力が加わり、わたしは奥まで力強く引き裂かれました。
「『はうぅっ……ん』」
グン、グンと何度も小突かれるわたしの中の大事な場所。
白い光が何度も弾けて、何も考えられないっ……!
「『あっはぁ……阿部先生……っイク……っ』」
「すまない、茅原許してくれ!」
わたしを何度も高みに押し上げる阿部先生は、泣いていました。



それからわたし達は、汗だくになった身体を舐めあい、互いの淫汁まみれの性器を味わい、
とてもさっき初めてを捧げあった者とは思えない卑猥な交接を繰り返しました。
淫魔に憑かれた者と交わった者は、同じ様に性の虜になるのだそうです。
わたしはこの先阿部先生に捨てられないよう更に過激なセックスに応えなければなりません。
わたしは阿部先生をこんなにしてしまった責任を一生懸けて償うのです。
淫魔に憑かれたままのこの身体で。

ごめんなさい、阿部先生。





408:名無しさん@ピンキー
10/10/01 16:39:19 AZe8alC1
ナイス投げ!

409:コック×航海士
10/10/19 07:48:44 Y6kdQvFo
「ん、」

 何度も何度も角度を変えて口付けながら、ナミさんの体を抱きかかえてテーブルの上に座らせる。
唇を離して、少しだけおれを見下ろす高さになったナミさんを見つめると、呼吸を乱しておれを睨みつけた。

「…いいの?」
「何が?」
「テーブル。いつもはルフィ達にテーブルの上に乗るなって怒るのに」
「いいんだ、人が座るってならマナーに反するけど、今テーブルの上に乗ってるものはおれが今から食べるものだから」
「食べるものって…」

言いかけてナミさんが口を噤む。
今テーブルの上に乗ってるのはナミさんだけだからだ。

「キスだけって言うのはウソだったのね」
「心外だなァナミさん。どっかの長っ鼻じゃねェんだし、おれがウソ付くと思う?」
「……思う」

ナミさんが、おれの表情を伺いながら答える。
その頬がほんのり赤く染まっているのがすげェ可愛い。

「へへ、期待に添えようか?」
「ばか」

410:コック×航海士
10/10/19 07:49:51 Y6kdQvFo
悪態をつくナミさんの髪を耳に掛けると、ナミさんの表情が緊張する。
何度夜を重ねても、こういう一挙一動に素直な反応を示してくれる。

「キスしていい?」
「聞かないでよ…」

暫くじっと見つめ合う。
ナミさんの頬に手を添えて顔を寄せると、ナミさんがゆっくりと目を瞑った。
頬を染めて、ちょっと唇を突き出しながら、緊張した表情で。
ナミさんは気付かねェんだろうなァ、その表情がそそるんだって。

唇を寄せて、歯列をなぞる。
隙間から舌をねじ込ませて、驚いて戸惑うナミさんの舌を絡めとって吸い上げた。

「ン…ッ」

静かなキッチンに唾液の絡み合う音が響く。

ナミさんの背中に手をまわして、胸元の覗く黒いニットの中に手を滑り込ませる。

「!」

慌てるナミさんを余所に、おれは手早く下着のホックを外した。

「サンジ君!キスだけって…」
「ナミさんがあまりにおれとのキスに夢中で、息苦しそうだから」
「っ…手、冷たい…」
「さっきまで水仕事してたからね」

口だけはおれを非難するけど、体は素直だ。
背中を撫でながら手を抜くと、ナミさんがしがみつくようにおれの肩に手を置いた。

411:コック×航海士
10/10/19 07:51:14 Y6kdQvFo

下着ごとニットを託しあげれば、ぷるんと揺れてナミさんの胸が露わになる。
ツンと主張する先端を指先で押し潰し、ナミさんの表情を伺う。

「…ナミさん、どうしたのココ。寒いからたっちゃった?」
「ぁ、や…やめて」

おれの肩に乗せた手に力が入るのが分かる。

「そうか、ごめん。キスだけだったよね」

指を離すと、ナミさんがホッと体の力を抜く。
それを見計らって今度は胸の先端に唇を寄せた。
ナミさんの体が再び緊張する。

「ちょ…ッと!」

ナミさんの視線を受けながら、見せつけるように舌を出してペロッと舐め上げる。

舌先でなぞるように周りを舐めまわし、ちゅっと吸いつく。

「んん…!」

ぎゅっと目を瞑って刺激に耐えるナミさんの表情がすげェ煽情的で、本当は冗談で始めたつもりの行為なのに、夢中になっちまう。

412:コック×航海士
10/10/19 07:52:30 Y6kdQvFo

「っ…サンジ君!言ってる事と違…」
「キスしかしてないもん」

言い訳がましくそう言いながら、さっきからスカートが際どい所まで捲れちまってるナミさんの脚に手を置く。

「あっ…!」

ナミさんの手が慌てておれの腕を掴むけど、時すでに遅し。

「…へへ、上下水色かァ」
「見ないでよっ…!」
「もう見ちゃった。可愛いね」

ニッコリ笑ってみせるけど、ナミさんは頬を赤くさせてプィと顔を背けた。

膝を更に押し広げ、今度は白くて柔らかいナミさんの太ももに唇を落とす。

「ツッ…!」

強めに吸い上げて真っ赤な痕を残した。

「やだっ…そんな所に、」

白い肌に映える赤色に満足して、下着の上から隆起を舌でなぞる。
敏感な突起を探り当てると、舌を尖らせてグリグリと押し潰した。

「ンァ…!」

ナミさんが身を捩り、下着は決しておれの唾液だけで無いものでじっとりと染みが生まれ出す。

413:コック×航海士
10/10/19 07:55:17 Y6kdQvFo


「…ナミさん、何か染みが出来ちゃったよ」
「待っ…ぁ、あ…」
「脱いじゃうおうか。気持ち悪いでしょ」
「脱がない…っ」
「ウソだろ?こんなになってるのに」

今やぺったりと張り付いちまってる下着のクロッチを横にずらす。

「あ…っ!」

急に外の冷たい空気に晒されてか、それとも羞恥に煽られてか、ナミさんの体が震えた。

「ほらね、ナミさん。こんなビショビショだぜ?」
「はァ…見ないで」
「…素直じゃねェなァ」

潤いを得ていやらしく艶めく秘部に息を吹きかける。

「…ぁ…ッ」
「…こっちのお口の方が素直かもね」
「な、に…言って…」
「だって…」

ナミさんの震える内腿を更に左右へ広げながら、ナミさんを見上げる。
ソコと同じくらいウルウルしてるナミさんの瞳と出合うと、ナミさんの視線を引きずりながら視線を戻した。

「…触って欲しいって言ってる」
「――ッ!」

慌てて閉じようとする脚を阻止して、素直な下のお口に向けて話し掛ける。

「どうして欲しいの?ナミさん」
「…ぁ…」
「グチョグチョに掻き回して欲しい?」
「ん、く…ばかァ…」
「あーでもおれ、聞いた所でキスしか許されて無ェんだった」
「…サンジ、君…?」

賢いナミさんには分かったんだろう、おれの考える事が。
肩に置かれたナミさんの手がおれの体を引き離そうとする。
でも、ここは強引に。

「んぁ…ッ!」

ナミさんの潤う秘部に吸い付いた。
逃げようとする腰を押さえて、グチュ…クチュと、音を響かせて舌を伸ばす。

「ふ、ぁ…あ…」

ナミさんが俺の髪を掴んで脚を閉じる。
太腿に挟まれて耳が塞がり、ナミさんの甘い声がどこか遠くに感じる。

舌で拭っても拭っても溢れてくるナミさんの愛液を、その上の小さな突起に塗りつける。
堪えられずナミさんの脚が暴れるのを押さえ込みながら舌を絡ませる。



―――――――(´人`)ナムナム

414:名無しさん@ピンキー
10/10/22 05:08:32 Pb24D7UN
ナイス投げ!

415:名無しさん@ピンキー
10/11/02 02:10:21 PUGYSAx2
ナイス投げです

416:名無しさん@ピンキー
10/11/02 18:43:46 nJgoKGoS
ここって続きが書けなくなった書きかけのSS投下のみ?
連載作品の放棄宣言だけって受け付けてくれる?

417:名無しさん@ピンキー
10/11/02 19:08:32 cSFdDI5O
それ当該スレでやったほうが親切じゃ…

418:名無しさん@ピンキー
10/11/06 22:41:28 SCfylMgZ
該当スレでやらなければ無意味な気がする

419:名無しさん@ピンキー
10/11/15 21:45:38 nUAum0ve
>>416
>>1
>スレでの投げ宣言は憚られる職人様は是非ご利用ください

つまりそういうことだ、投げ宣言もいける

420:名無しさん@ピンキー
10/11/22 17:39:03 ZOmB3mVT
時期的に書いていたけど収拾がつかなくなったので投げ。
エロ会話




それぞれのXデー

「はぁ~何なのよォ…マジでクリスマス・イヴとかに女3人でとかありえないぜ~」
ぐで~と炬燵で寝転ぶカナ。
「意外です、香奈がイヴの日に一人でいるなど…何年ぶりですかね?」
みかんを食べながら武ちゃんが言った。
「人聞き悪いわね、私が男と遊びまくってる尻軽女みたいぢゃない!!」
「あー…え~っと、そういうワケじゃないけど…カナの場合、そんな感じがするんだよね」
とこれは私の発言。
「タツ、それフォローになってないから」
炬燵からむくりと起きあがってカナは蜜柑を取ってまた寝転んだ。
「あはは、ごめんごめん。」
「もういいわよ…あぐあぐ…あーあ、『神谷、付き合ってくれ』って言ってくる男は多いけど、
はぐはぐ……ん…」
蜜柑を寝転びながら口に放り込み、問いかけてくるカナ。
だから…そういう態度が、彼氏を幻滅させるんだって。
せっかく、家事全般はそつなくこなし、身だしなみも綺麗なのに……食べ終わった後、
テレビみながら親父ギャグを飛ばし、爪楊枝でシーハーシーハーされたら……
「何故か7日と保たないのよね~……私は普通に振る舞ってるのに。
何でだろ?だから未だに処女だしー、ねぇタツもお武もそうでしょ?」
「う…うん」
ごめんなさい、カナ、私は違います。非処女です。
「ええ、そうですが。そもそもその発言に原因がある事を私は追及したいですね」
「だって、猫被って付き合ってるとかマジだるいし。自然体で振る舞わないと
意味ないじゃん。全てをさらけ出して好きっていってくれないと」
その言い方が生々しいんだって、カナ。
「それはそうですが……カナは私生活の乱れもありませんし、やはり原因は発言でしょう。
バイトしているカナと普段のカナは180度違いますからね」
実際、そうだ。カナはマ○クでバイトしているのだが、その姿はまさに
コマーシャルのイメージガールそのもの。
容姿も手伝ってカナのシフトの間だけ男性客が2倍になるらしい。
「まぁまぁ…そういえばカナと私は家から離れて大学通ってるけど
武ちゃんはいいの?イヴの夜、家族揃って…とか」
そう武ちゃんだけは家から大学に通っているのだ。
「はい。我が家はキリストの教えを受けていませんので、サンタクロースの存在は
幼い頃から否定されていますから、問題ありません。弟や妹達も今頃は実家で
祖父様や祖母様と一緒に太平洋戦線の戦略ゲームをして過ごしているはずです」
「…は、はあ…さいですか…」
さすが武ちゃん一家…実家が職業軍人の家系だけある。
おじさんはのほほんとして、プロ級の料理上手なのに対して、おばさんはキリリとした
格好いい女性だもんなぁ……いや、料理もおいしいいけど

以上です

421:名無しさん@ピンキー
10/12/12 05:16:12 GxW2ghuL
プロローグだけ書いたけど、どこのスレに落としたかったか忘れたので投げ。


「お願い、優ちゃん!セックスして欲しいの!せーえき待ってたんだからね!せーえき!」

ただいま、と玄関を開けた俺を出迎えたのは、お帰りなさいという言葉ではなく、矢継ぎ早にまくし立てられる淫語だった。
「今日はお昼からずっとオナニーしてたの。ほら、見て。太ももまでぬるぬるでしょ。
今日は優ちゃんが喜ぶかなと思って、ずっと前の穴にバイブ入れっぱなしで、お尻の穴の訓練してたから両方ともいつでもファック出来るんだから。だからせーえき頂戴なのぉ!セックスぅ!」
すり寄られる胸元に火照った柔らかい乳肉の感触がある。
軽く羽織っただけの薄っぺらいロングコートの下に白くほっそりとした肢体。
その二本の足の間には、ピンク色のバイブレーターを固定するベルトがくぐもったモーター音を響かせている。
スイッチが最強に振り切られているのか、ずいぶんと音がうるさい。
「おい、楓、ここは玄関先だっての。バカ。ご近所に聞かれたらどうするんだ」
「ん?なんのこと?」
「モーター音!お出迎えの時はバイブの強さは控えめに。約束だっただろ」
「あっ」
「あっ、じゃないっての。バカ。約束を破った子にはおしおきだからな」
おしおきと聞いて、楓は嬉しそうに体を震わせた。きっとエロい想像をしたのだろう。
「おしおきー」とニヤニヤしながら居間へ向かう楓を尻目に、俺はこうなるつもりじゃなかったんだがなぁとひとりごちる。
楓にエロいことを教えこんだのはたしかに俺なのだけど、なぜこんなエロ廃人になったのだか……。

俺は目を閉じると、楓と出会った頃の思い出に思いを馳せた。
そう、俺と楓が初めて会ったのは3年前の夏だった―

422:名無しさん@ピンキー
10/12/15 01:14:51 sZOBXg0T
納得いかないけど消せずにフォルダに残ってたので焚き上げ


柔らかな陽の光が差し込む午後の城内の書庫。
細く美しい指がページを捲り、ライトブラウンの瞳は羅列された文字を追う。
本の中に散りばめられた知識を余すことなく吸収するため、ベルは椅子に座り、読書に没頭していた。
書庫の扉が開き、靴音が聞こえても、彼女は分厚い本に夢中で目線以外は微動だにしない。
書棚に並ぶ無数の本たちに囲まれ、独りで黙々と書物を読みふける姿に、
王子は後ろからそっとその肩に手を乗せ、優しく話しかけた。
「そんなに本ばかり読んでいては、疲れてしまう」
「大丈夫よ。興味深い本ならいくら読んでも疲れないわ」
振り向きもせず、素っ気無い返事に、かつては野獣の姿にされていた王子は皮肉をこぼす。
「今度はベルが魔法にかけられてしまったのかい? 本から離れられない魔法を」
「あら、いやだわ。まさか本に妬いてるの?」
やっと本を閉じて膝の上に落とし、椅子の背もたれに身体を預けたまま視線を王子に向けたベルは、愛しさとユーモアを込めて返した。
「妬きたくもなるよ、ベル。俺には目もくれないでこんなに本にばかり夢中になっていれば……
 今すぐにでも君を俺のものにしたいのに、俺はどうしたらいい?」
包み隠さずその心の内を明かすと、王子は手を伸ばし、白く露わになった肌の滑らかな感触を確かめるようにベルを抱きしめた。
肩を大きく開けたライトイエローのドレス。かつて野獣であった王子がベルにプレゼントしたものだ。
ベルの甘い香りに誘われ、王子はそのこめかみに軽くキスをして、細長い首元にも唇を押し当てる。
「あ……まだ……明るいのに…」
「構わない……ベル、愛してる……もう何日も君を本に奪われて、どうにかなってしまいそうだ……」
甘い囁き。熱く、深くなってゆく王子の息遣いに身体を求められていることを悟ると、ベルはフッと力を抜き、男に身を委ねた。
ゆっくりとジッパーの下がる音だけが、書庫に響く。
優雅なドレスは乱れ、ずり下げられると、ストラップの無いブラの上に置かれた手が円を描くように動き出した。
同時に耳をやんわりと噛まれ、ベルは思わず声を漏らした。
「ん…っ、あ……、あ…っ!」
甘い声は男の欲望に更に火をつけ、理性を奪う。次々と耳元と首筋にキスを降らせ、その昂りを伝えると、
ベルもまた、官能に心を奪われ身体をしならせて応える。
背後から男の熱を感じたまま、我慢できないと言わんばかりに自ら背中のホックを外して―

423:名無しさん@ピンキー
10/12/15 01:15:47 sZOBXg0T
開放された双丘が重そうに揺れると、野獣の掌はそれを受け止め、淡色の小さな実は指に摘まれる。
「……あっ…!」
途端に先端が硬くなり、可憐な声は高くなってゆく。静かなはずの書庫に似つかわない光景がそこにあった。
装飾された椅子に腰掛けていた知的なる美女は、今やドレスを乱れさせ、腰まで白い肌を露わにして王子との官能に耽っている。
後ろからその乳房を揉みしだく男は、そのままベルをそっと立たせると自分の方に振り向かせ、今度はベルの両肩に手を置き、本棚に押し当てる。
無数の背表紙の立ち並ぶ棚から、紙とインクの香りがした。
「ベル……愛してる…愛してる……」
パニエが下げられるガサガサという音と、愛を囁く声が混じる。
ベルの足元で原型を失ったドレスはその四肢を隠す役割をすでに失い、美しい曲線は野獣の理性を完全に奪い取った。
女の臀部に押し付けられる男のそれは、ベルとひとつに繋がるのを待ち焦がれるかのようにそそり立ち、硬度を増してゆく。
「あなた……もう、こんなに……」
細くしなやかな手で頬を優しく撫でられ、王子は目を細めて愛する者を見つめると、その可憐な唇に自らの唇を押し当てた。
女の唇が僅かに開かれる。幾度となく唇を重ね、軽く吸い合いってはまた押し当て舌を舌で探る。
「ん……ん……っ! んぁ……っ! くぅ……ふぅ……ん…」
塞がれた唇から、快楽に甘んじて声が漏れてくるのは、野獣がその手をベルの乳房に伸ばしたからだ。
優しく、ゆっくりと揉みしだき、手のひらで乳肉を持ち上げると、指先は弱くその先端の赤い実を捏ねり、
きゅっと抓るように愛撫すると白く細い肩はピクン、ピクンと小さく跳ね上がる。
王子の手はショーツの中にまで伸び、柔らかな茂みをかき分けると真っ先に淫芯へと向かう。
締まった腰から下の、秘部を覆う上質な布の中で絶えず指先を動かされてると、
それに反応してベルはビクッと身体を弾ませ、腰が逃げるように蠢く。
王子はすかさず膝をベルの足の間に挟みこんで逃げ場を奪い、更に指を動かした。
「いやっ……あぁ……はぁ、はぁ…ん」
ショーツの中は既にしっとりとしており、蜜壷に指を沈ませればたっぷりと濃い蜜が指に絡みつく。
それを掬い上げ、ぷっくりと赤く腫れた核に塗り込めば、ベルはビクビクと身体を震わせ、腰がさらに蠢く。
「気持ちいいんだね……?ここが。ほら、こんなに溢れさせて……」
低い王子の声が耳元で囁かれ、それはまるで媚薬のようにベルの快楽を引き出し、蜜壷をさらに疼かせる。
羞恥に震えながらもベルは頷き、言葉の通り、充血した肉襞はひくひくと蠢きながら蜜を次々に押し出してゆく。
「綺麗だよ、ベル。ベル身体の事は俺が全部知ってる……もっと感じて……愛してる…」
書棚に押し付けられた美しい裸体は甘い囁きを一身に受けながら、今度はテーブルの上へと寝かされ、
王子の手によって引き下げられたショーツのクロッチ部分からは蜜壷との間に長く光る糸を伸ばし、雌の臭いを開放させた。
膝から下はテーブルから下げられ、野獣は愛する者の秘部をじっくりと眺めようと腰を落とす。
ピンクに色づく肉襞、愛液に濡れ光る膣口、小さくぷっくりとふくらんだ淫芯。
全てにねぶるような視線と熱い息を感じ、太腿を焦らすように撫でられると、女は羞恥と快楽にゾクゾクとうち震える。
「触ってもいないのにここをひくひくさせて…

くちゅくちゅと淫らな音を立てて淫芯を集中的に撫でてゆく。
切なく眉をひそませ、ベルの視線は並ぶ背表紙を見つめるも、快楽に身を蝕まれ文字を読み取る事さえままならなくなっていた。
「はあっ…はあっ…んっ……ああ……っ、あなた…あなた、もう……」
絶頂に追い立てられそうになったその時、野獣はそれを悟ってか、腰を掴むと既にいきり立つペニスの先端を秘部に押し当てた。
「何が欲しい?」
愛を囁く甘い口調とは異なる残酷な声でベルに尋ねる。
ぬめった愛液と先走りの液が混ざり合う。焦らすように腰を動かし、秘裂にあてがったペニスを強めに押し当てては引き、
ベルから愛欲を示すの言葉を待つ。
「あ……あっ…、あなたの……」
「俺の?」
恥じらいと快楽を待ち望む欲が葛藤する刹那、ベルは恐る恐る、後ろ手に野獣の怒張に触れた。
「これが……」
「どうして欲しい?」
淫らな言葉を避けても畳み込むように野獣が尋ねる。
「……どうして欲しい?」



ここまで

424:名無しさん@ピンキー
11/01/04 14:45:20 H8dhWYqr

「痛てっ!」

蛇口をひねろうとして思わず叫んでしまい、舌打ちする。
見れば、右の二の腕には拳大の痣ができていた。
俺は仕方なく左手で蛇口をひねった。

……やりにくい。


なんとか仕事をやりくりして取った休暇。
彼女と温泉に行ったはいいが、結局疲労にやられたらしい。
立ちくらみで倒れかけた彼女を支えようとして、岩場にしこたま腕をぶつけた。
しかし手を出さなければ、奈緒の頭は今頃血だらけだっただろう。
だから悔いはないが、かなり痛い。
今日の風呂は面倒だ。
緩慢な動きでタオルを手に取ったとき、浴室がノックされた。
そして返事を待たずに戸が開いた。
「あ、やっぱりっ!」
先に風呂を使った奈緒が、浴衣姿でずかずか入り込んできた。
「こら、勝手に入るな!ていうか返事する前に開けるな!」
人の抗議を無視して、奈緒は俺の右側に屈み込んだ。
「……痛そう」
「大したことない」
「嘘。さっき悲鳴あげてたくせに」
聞こえてたのか。
「……ごめんね……」
「いーんだよ」
ごまかそうとタオルを持ち上げるが、動きのぎこちなさは明らかだった。
「そうだ。私、洗ってあげるよ」


425:名無しさん@ピンキー
11/01/04 14:46:08 H8dhWYqr
「……え!?」
言うが早いか、袖を捲りはじめた。
「ちょ、ちょっと待ったっ」
「何で?」
奈緒は裾をパレオのようにたくし上げて結び、浴槽に入り込んできた。
ていうか。
太もも派としてはこの、絶妙な見え具合が、その。
「いやいやいや、待て待て待て」
「先に頭洗うねー」
太ももに目を奪われている間に、奈緒は自前のシャンプーを取り出して泡立てはじめた。
実際助かるのは確かだし、俺は結局奈緒のするに任せた。
「気持ちいい……」
「でしょ?人に頭洗ってもらうと気持ちいいんだよね」
と、ツボまで押されて完全にリラックス状態だったのが、洗い流してもらったところで大変な事態になった。
「あ、やだ。濡れちゃった」
奈緒の浴衣の前が濡れて、胸やら脚やらに張り付いてしまっている。
え、なにこれ。
やばくね?
「まあちょっとぐらいいっか。じゃ、身体洗うよ」

タオルにボディソープを泡立てると、前から屈み込んで肩から背中にかけて洗いはじめた。
それは軽く抱き着くような体勢な訳で、しかもあの浴衣が張り付いた胸が目の前をちらついている訳で。
奈緒が腕を動かす度に衿元がぱたぱた開くし。
「やっぱり下までは届かないや。ちょっと待ってね」風呂上がりの奈緒はブラジャーを付けていない。
柔らかそうな曲線が見え隠れする。
触りたい。
むしゃぶりつきたいのを懸命に堪える。
「あんま強くするなよ、俺繊細だから」
「あ、そうだね」
軽口を叩いてみるが、実はもう、その、……やばい。
奈緒が気付くのも時間の問題だ。
「あ」
気付いた。ですよねー。
「……」
「いや、その、奈緒が」
「……ばか」


投下しようと思ってたスレが書いてる途中で消滅してしまったのでお焚き上げー

426:名無しさん@ピンキー
11/01/13 08:56:21 1lkm1P0T
書いてたけど御本尊様が暴走して話が全く違う流れになった+続き書けなくなったので短いけど投げ



踏み締められた大地は固く、岩盤のようだった。
元から荒涼とした地が続く平原だったが、兵と、馬と、こぼされたそれらの血によって、土は一層命を育む力を失っているように見えた。

─まるでノイグラードの悪政を象徴しているようだ…。

黒くくすんだ荒野を眺めながらノクスはそう思った。
視線の先、小高い丘の上には幾千もの甲冑を纏った兵士達の姿が見える。
掲げられた旗には聖国ノイグラードの紋章が入り、乾いた風にはためいていた。
微動だにせず、まるで人形のようにこちらを睥睨している集団は、神話に聞く冥界から気まぐれに呼び出された死者のようだった。
ただ主が命じるままに動く。
それは今のノイグラードと同じではないか。

─何が希望の女王だ。

貧困や差別から目を背け、自分の存在さえ無き事にしようとした。
その存在にどう希望を見出だせばよいのだろう。
今この時も飢えで苦しむ民がいる。
なのに、同時に満ち足りた環境でのうのうと暮らしている奴もいる。
そいつらはこの女王を崇拝し、犠牲となって虐げられている者がいようとは思ってすらいないのだ。
自らの目がトリスアギオニドに塞がれているとも知らずに。


「君は…ルーキス!?」

「……ノクス…」

あぁ、と溜息のような声が唇から零れた。

427:名無しさん@ピンキー
11/01/14 01:50:43 /MqZQjkg
>>353
専用スレに投下できないSS 2
スレリンク(eroparo板)
スレが移行したよ。

428:名無しさん@ピンキー
11/01/22 23:39:39 2zt7MOde
「よう、花梨」
俺は出来るだけ何でもないかのように声をかけ、ドアをノックした。
「……!武や……武志くん!」
花梨の驚く声が上がり、意外にもすぐにドアの鍵がガチャリと開いた。
部屋から出てきた幼なじみは、しばらく見ない間になかなかの美人になっていたが、
同時に暗い影を背負っていた。
長い前髪に半分隠れた顔は、一瞬だけ笑みを見せたが、すぐ元の無表情に戻った。
「うちの、お母さんが頼んだ、のよね……。いいよ、武志くん、勉強あるんだし……」
そう言って、花梨はうつむいて引っ込もうとする。
「いや俺が来たかったから来たんだよ! 勉強なんかしてねーし」
「だ、ダメよ……せっかく、緑高なんだから……ね?」
花梨は首を小さく振った。随分気を遣って喋ってるみたいだな。俺はふう、と息を吐いた。
「お前と一緒に行けない緑高なんかつまんねーよ! 俺も落ちれば良かったし!」
「そ、そんなこと言うな……、言っちゃ、ダメだよ…………でも」
花梨は言葉を詰まらせた。そして、
「で、でも……武やんとおんなじとこ、行ってたらさ! きっと、楽しかっただろ……な……っ。ぐすっ……」
ひくひくと肩を震わせて泣き出した。
「ああもう変わってねーな!」
俺はパジャマ姿の背をさすりながら一緒に部屋へ入っていった。

緑高に落ちてしまった花梨は、滑り止めとして受けていた梅高へ通うことになり……不登校になった。
家族に不登校の理由も話さず部屋に篭り切ってしまったので、幼なじみの俺が話し相手として呼ばれたわけである。
「ひぐ……っ、ごめ、武……くん」
花梨は俺の用意したティッシュで思いっきり鼻をかんだ。
「あの、わた、わたひ、実は……ね……えっと……。……」
「うん」
「ちょっと、その……ね……」
「言葉遣い戻せよ、その方が喋りやすいだろ」
「!いいの……?」
「ああ。女言葉のお前は気持ち悪い」
「な……!ひでーよ武やん!」
ぽかっと頭を殴られた。
「痛くねーな」
「うう……」
がくっと肩を落とす花梨。
「で、話してみ」
促すと、花梨は小さくうなずいてぼそぼそ喋りだした。
「ん……。オレ、さ……なんか、イジメられちゃってん、だよねー……」
へへっと笑い、おどけて見せたがその姿は弱々しかった。
「なぁ武やん……どーして女が『オレ』っつったらいけねーのかな……」
「……まさかお前それが原因でイジメに?」
男みたいな女ならともかく、おとなしい花梨が男言葉を使うのは奇妙に思われたのかもしれない。
「最初は、そうだったかな……隠してたのに、つい、ポロッとな」
「……すまん」
「え?」
「元々その喋り、俺のが移ったんだよな」
「いや! 武やんは悪くない、オレが真似したんだから!」

429:名無しさん@ピンキー
11/01/22 23:40:24 2zt7MOde
幼い頃の花梨は、どこへ行くにも俺にくっついて来た。そしてなんでも俺の真似をし、男らしい遊びを好んだ。
俺はそれが弟分のように思えて、俺の真似を止めたり、女の子と遊ぶように勧めたりすることはしなかった。
だが、そのせいで……。

「本当に武やんのせいじゃないって! 多分、オレが鈍臭いせいで……」
俺の顔を覗き込むように見つめてくる。吸い込まれそうな大きな瞳だ。
美人ってのは嫉妬でイジメに遭うこともあるそうだな。
思わず目をそらすと、花梨の大きく開いたパジャマの胸元が映った。白い肌が谷間の深さを強調している。
「あ、あのさ武やん!」
花梨の言葉にはっとして視線を戻す。
「一つ、頼みがあるんだ……」
花梨の表情は真剣そのものだった。
「なんだ? 俺に出来ることならなんでも……」
「武やん、オレを抱いてくれ!」
「……っ!お前……。どういうつもりだ……」
さすがに驚いて聞き返す。
「一回だけでいい! 忘れていいから……!」
花梨は俺の手を取ってすがりつく。肘が、柔らかいものに触れた。
「武やんといると、オレ、安心するんだ……! ホントはずっと傍に、いたいけど、……
それは、無理だから、せめて……さ」
「……」
「おっぱいだってでかくなったし、ほら、据え膳食わぬは男の恥って言うだろ!」
声がだんだん震えてきている。
「ダメ、かな……出来るだけ、女っぽく、するからさ……」
「しなくていい」
俺は花梨の背中に腕を回し、開いた口に強引に舌を突っ込んだ。
「んんっ……!?ふ……んむ……」
花梨は戸惑っていたようだが、すぐに夢中で舌を絡め返してきた。
「んくっ……んん……」
唇を離すと、名残惜しげに細い糸がひかれた。
「あ、ありがと……して、くれるのか?」
「ああ、だが条件がある」
「……学校行けって、言うのか?……」
「違う。俺と付き合え」
花梨は大きく目を見開いてゆっくりと頷くのだった。



以上。放置してるうちにボクっ娘オレっ娘スレがなくなってたので

430:名無しさん@ピンキー
11/01/30 13:42:46 qAwyerlG
エロまで書いてボーイッシュにでも投げればよかったのに

431:名無しさん@ピンキー
11/01/30 22:23:46 KmaHzmCj
初めて全編一人称で書いてうまくいかなかったのと、投下予定の二次スレには
ニーズが無さそうなので焚く(全6レス)


元々、彼のことは好きでも嫌いでもなかった。
ちょっと面倒くさい男だなーって、思ってた。それだけ。
彼は会長とか自分の仕事とかにあれこれ不満とかがあったみたいだけど。でも別に
そんなのあたしに関係ないし。どうでもいいし。
あたしの仕事に面倒を持ち込まない限りは知ったことじゃない。
だから今日も彼に、あたしがまた休暇を取る間に会長のお世話をするようにって、
会長からの指示を伝えたら、さっさと帰るつもりだった。
こんなの本当なら、彼の携帯に電話一本すれば済む話なのに。会長が「本人に直接
伝えろ」とかわけわかんないこと言うから。
もー、面倒くさーいって。思いながら。わざわざ彼がいるこんな山の中にまで来た。
そしたらこの始末。もー。本当にいい加減にしてほしい。

いま、彼はあたしの体を車のボンネットに押し倒しながら。
すっごい鼻息荒くして。こっち睨んでる。

わざわざ追っかけてきてこんなことして。バカじゃないの。あー、ほんと鬱陶しい。
ま、あれよね。これは要するに。八つ当たりってやつよね。
彼には彼なりに世の中に対する不満とかがあって。会長とか仕事のこととかいつまで
たっても世界を守る、とかいうお子ちゃまじみた夢が叶わないことに対する鬱憤とか。
あたしに会長の面倒を見ろって言われたことで、ついにそれが爆発しちゃったのよね。
そしてその爆発をたまたま近くにいたあたしのからだにぶつけようとしてる。
あのね、そういうの。すっごく迷惑なんだけど。

「こんなこと会長が知ったら黙ってませんよ。私が報告します」
私は彼に両方の手首を掴まれて身動きできないまま、でもあえて事務的にクールに、
そう言ってやった。
こういうタイプの男にはジタバタ抵抗するより、冷めた視線を送ってあげるのがコツ。
自分がやってることがいかにみっともないか、その頭に叩き込んであげるのがコツ。
変にプライドばっか高い男ってそういうのが有効、のはず。
でも彼はあたしの体を離さない。あれ?おかしいな。
うわぁ。彼、すごい顔。これ、あれだわ。何だっけ。「自暴自棄」の顔だわ。やけくそ。
やだ。ヤバい。のんきなこと言ってる場合じゃないわ。
このままじゃあたし。本当に彼にやられちゃうじゃない!
って思ったら何かすっごく腹が立ってきた。
彼の不満とかあたしに何の関係もないし。そういうどうでもいいことで八つ当たりなんて
される筋合いないし。あたしこれから休暇だし。どう考えてもこれって超過勤務だし。
あたしの身体がどうしても欲しい、どうしても抱きたいって言うんならまぁちょっとくらい
考えてあげなくもないけど、あんた別にそうじゃないでしょ。ただの八つ当たりでしょ。
だからムっときて、あたしは彼に冷たく言ってやった。
「あなたには世界を守るなんて、無理」

言っちゃいけない一言ってあるのよね。
あたしだってこうして無理矢理からだを奪われようとしてるんだから、そりゃ好きなことの
一つや二つ言わせていただく権利はあると思うんだけど。
でも言葉って難しい。使いどころとタイミングを間違うと大変なことになる。
で、要するに今、その大変なことになった。彼、キレた。キレて空に向かって吠えた。
そんでまたすっごい力であたしの服を破るみたいに毟り取り始めた。
あの一言が命取り。
あーあ、失敗したなぁ。
あたし、やられちゃうんだわ。

432:名無しさん@ピンキー
11/01/30 22:24:26 KmaHzmCj
「俺は……俺は……!!」
あー、何か言ってるわ。ちょっとやめてよ。耳元で喚かないでよ。息が熱いってば。
彼はあたしの身体を押さえながら服を捲り上げてブラを引きちぎるみたいに毟り取った。
なんてことしてくれんのよもう!それ高かったのに!
どんなにあたしがジタバタ暴れても彼はどこか器用な感じで下もパンツもするするって
脱がした。やだもう。そのパンツだって最近買ったばっかで結構お気に入りなのに。
ぜいぜいと荒く息を吐きながら彼はあたしを睨んでる。そんな顔したって彼の顔は元々
ちょっとかわいいからあんまり迫力ない。でも目は血走ってる。あぁもうやだ。
あたしは彼の胸を両手で思いっきり押し返そうとした。彼は唸りながらあたしの身体を
もう一度ボンネットに押しつけようとして。
ふと、あたしの胸を見た。
そして何だか急に、すごくびっくりしたような顔、した。
彼は見てる。あたしの、ぷるぷる震えてる胸、見てる。
ふざけないでよ。あたしのおっぱい、あんたが剥いたんじゃない。何よその顔は。

しばらくあたしの胸と顔を交互に見比べて。彼は口をぱくぱくさせた。
やれやれ。ようやく我に返った?自分が何をしようとしてたか気付いた?まったく。
判ったんならもうやめなさいよ。今ならまだ間に合うから。
あーあ、って思いながらあたしは体を起こそうとした。そしたら彼が呟いた。
「俺は……」
あれ?なに。なにその顔。なんで急にそんな。
なんでそんな「切ない」みたいな顔してのよ。何よいまさら。やめてよ。
彼は体を離した。ちょっとうつむいて、また顔を上げた。そしたらびっくり。
彼の目から、涙がすーって感じで。流れ落ちた。
あたしは驚いた。驚いて固まった。びっくり。彼が泣くなんて。
うーん。そういう泣き方はちょっと。わんわん泣かれたら気持ち悪いけど、そういう、
何となく切ない泣き方はちょっと。あぁん、もう。
あ、だめ。だめだめだめ。やめてやめて。あたし別に同情なんかしないんだからね。
「俺は……」
泣きながら彼はあたしの頬にそっと手を添えた。あぁ、ねぇ、ちょっと、ねぇ。
あ。やだ。あれ?ねぇ。うわ。もしかして。ちょっとちょっとちょっと。あ。あ、あ!何で?
彼。
キス、してきた。

意外だったことが3つ。
彼のキスは無理矢理な感じじゃなくて、甘くて優しかったこと。
だからあたし、何故か抵抗しなかった。固まっちゃってた、ってのもあるけど。
2つめは彼、キス。けっこう上手だった。へー、って感じ。融通の利かない堅物男だって
思ってたけど、意外と遊んでた?やることはやってんのね。
そして3つめ。あたしは彼のキスでなんて言うか。うーん。
何か溶けちゃった。とろけた。体がふわんってなった。
なんだか判らないけどキスされながら「ん……」みたいな。甘い声だしちゃった。

でもやっぱり。あたしは別に彼のことは好きでも嫌いでもない。
彼が欲しいとも思わないし、触られるのもイヤってほど嫌いでもない。
だからあたしは空を見てた。青くて高い空。ぷかぷか浮かんでる雲。
彼に首筋にキスをされたり、胸を揉まれたり、彼の指が遠慮がちに乳首をそっと優しく
撫でたりし始めるのを感じながら。
そう言えばあたし、こんな明るい時間からお外でこんなことされるの、初めてだなー。
なんて思いながら。ずっと空を見てた。

433:名無しさん@ピンキー
11/01/30 22:25:02 KmaHzmCj
何で自分が抵抗しないのか、自分でもよく判んないけど。
なんか今さらジタバタするのもそれはそれで面倒くさいって感じだし。どうせこういう男って
何をしたって止めらんないんだし。
こうなったのは会長の責任だし。あたしに彼のところに行けって言ったのは会長なんだから
これはあくまでも業務中の出来事です。お仕事です。そうは見えなくてもお仕事。
だから彼にやられちゃう時間の分はきっちり申請して超過勤務時間手当は貰うし。
それに何より。彼、触り方とか優しかったし。痛いこととかしなかったし。
うんまぁ、ちょっと。気持ち、良かったし。

彼があたしの胸に唇と舌でいろんなことしはじめた時、ちょっとだけ彼を見た。
うーん。これは。うーん。何だかんだ言っても、やっぱり。
自分のおっぱいに男の子が吸いついてる姿って。やっぱりこう何か、「来る」わよね。
ちゅうちゅうちゅぱちゅぱ、右と左を慌しく行ったり来たりとか、何か必死な感じで。
まぁ、かわいいって。言ってあげてもいい。
でも好きな人とだったらもっと良かったのになー。
なんて思いながら。ずっと、空を見てた。
でもさすがに彼があたしの脚を「がっ」って開いた時は。やっぱり恥ずかしくなった。
だってこんな。青空の下で。あたしのあそこをお日様の光が照らしてる、なんて
そう滅多にあることじゃない。
あぁ。こんな明るいとこじゃ。あそこ。はっきりくっきり見えちゃってるんだろうな。
うわぁ。彼、見てる。あたしのそこ見てる。すっごい目で見てる。うわぁ。
なんかこういうシチュエーションって。うわぁ。来るなぁ。来る。来るってばもう。
ちょっとやめてよ。さっき胸、いっぱいいろんなことされちゃったからもう。すっごいことに
なっちゃってるんだから。
ねぇ、もしかして濡れてるから、そこ、お日様の光できらきらしてたりする?
って思ったら。うわぁ。もうなんかもうなんか。あぁ。

「やだぁ」
って、あたし言った。そしたら彼はまたあたしの顔とあそこを交互に見て。
なんか決心したように、そこに顔を近づけてきた。
うわぁ。彼、舐めるんだ。舐めたいんだ。わぁ。わぁわぁ。わぁ。

「ねぇ、はっきりさせときたいんですけど!!」
あたしは、顔を近づけてきてそこに何かあまり誉められたことじゃない事をしようとしてる
彼に向かって、慌てて声をかけた。
「私は世の中じゃありませんから!」
彼はあたしの開いた脚の間に跪いて、何か「わけがわからない」みたいな顔してる。
「そういう不満とか八つ当たりとかされるの迷惑だし。私に関係ないし。それにさっきも
言ったけど私は休暇なんだから、本当はこんなことに付き合う必要なん……あっ!!」
彼、触った。あたしのあそこにいきなり、触った。
「やぁっ!!」
あたしは触られてびくんってなって。思わず後ろにガクってなって。
フロントガラスに頭がゴツンってなった。痛いわよもう。
もう!まだ話の途中なのに、もう!
そして彼。あたしが体を起こそうとする前に、彼。
舐め始めた。
あたしはまた、ガラスに頭、ゴンってなった。

434:名無しさん@ピンキー
11/01/30 22:25:47 KmaHzmCj
コン、コンゴンコン、ゴン、ゴンッ!!
「や。やぁだ。ねぇ、もう。ねぇ、ってば……あぁんっ!!」
あたしが舐められて体をよじるたび、頭ゴンゴンってなる。
彼は舐めてる。見えないけど舐めてる。それはもうすっごい勢いで舐めてる。
でも乱暴じゃない。優しい、すっごく。うわぁ。すごい。うわぁ。
どうよこれ。どうなのよ実際。こんないいお天気のお外で。車のボンネットの上に寝かされて
思いっきり脚を開かれてあそこペロペロされて、そんであんあんとか言わされちゃってる
女ってどうなのよもう。考えらんない。信じらんない。
でも。あぁでも。気持ちいい。
これ、来る。こういうの知らなかったけどすっごい来る。
それに彼、上手だし。何か優しくて「真摯」って感じで。あれ?紳士?真摯?どっちだっけ。
あぁもうわかんない。とにかくすごい。こんなのすごい。だってほら彼、あそこだけじゃなく
脚とか、膝の裏とか。そんなとこまで撫でたり舐めたり。
あぁ、脚。あたしの脚。ちょっと自信あんのよ。だからそこ、そんなふうに触られると。もう。

彼の舌が戻ってきた。脚からあそこに。うわぁ。始めた。集中攻撃はじめた。あそこ。あれ。
あぁもうやだってば。そんなふうにちゅうちゅう吸わないでって。下から上にれろれろん、なんて
舐めるのもだめだってば。そういうの弱いし。そこ弱いし。一番いいとこ。気持ちいいとこ。
もう何なのその舌。何でそんなに器用でやらしいの。あぁもう。もう、気持ちよすぎるってば。
やだ。来る。けっこう来てる。あれ?あぁ。どうしよ。ねぇ、ちょっと。あぁ。ヤバいかも。
あたしったらいくかも。こんなお外でこんなことされていくかも。
「ね。ねぇ。ねぇ……っ!そんなの、もう。い、や……です。ねぇっ!やだってば!」
とか言いながら。あたしもうほんと気持ちよくて。車の上でからだ、ジタバタ。
体、震える。彼の舌にうりうりされるたんびに、ぴくんぴくんがびくんびくんになる。
来た。あぁ来た来たきたきた。すごいの、来た。来てる。あぁ、来る。来る。
あぁ、あたしいくんだ。彼にこんな。お外でこんなことされていくんだ。うわぁ。うわぁ。
「ひゃっ、ねぇっ!ねぇってば、ねぇっ!あぁもう、もう!やだ、だめあたし、あっ。あぁっ!」
その時、彼があたしの胸に両手を伸ばしてきて、何か、何かのスイッチみたいに。
両方の乳首を、「きゅっ!」て同時につまんだ。
それがとどめ。だめ押し。なんかほんとにスイッチ入った。来た。もうほんとすごいの来た。
あたしお日様の下で思いっきり脚を開かれながら。すごい勢いで舐められながら。
いかされた。
「んぁっ!!」
って叫んで。また「ゴンッ!」って大きな音して頭がガラスにぶつかったけど。
あたしそん時はもうそれどころじゃなかった。気持ちよくって。ぜんぜん痛くなかった。
いっちゃったから。
あぁ。もう。いかされちゃった。彼に。あぁもう……あぁ……ふわぁ。

あたしがお空を見ながら、まだぼーっとしてるうちに。
何かカチャカチャって音が聞こえてきた。たぶん彼、脱いでる。ズボン脱いでる。わぁ。
やっぱりするんだ。そうよね。そりゃするわよね。うん、でも。でもでも。
「ねぇ、ねぇ、あの、ねぇ、ちょっと!」
あたしは体を起こした。そして彼を見て。見て。そんで。
うわぁって、なった。
だって彼のそこ。アレ。もうほんともう。すっごいことになってる。
「あぁ……あ、あの」
あたしゴクって唾のんじゃったけど、でも言わなきゃね。ちゃんと言いたいこと言わなきゃ。
「さっきの話の続きですけど、わたしぃ、ほんと、こういうの嫌ですから。あの、あのちょっと、
待ってよ、ねぇ。だからこういう八つ当たりみたいのは!って、ちょっとぉ!待ってって!
そんな脚、広げないでって!痛いやだちょっと痛いってば。あ、あっあっそんな!ねぇ!」

435:名無しさん@ピンキー
11/01/30 22:26:34 KmaHzmCj
ずん、って来た。
もう、いきなり。待ってって言ってるのに!いきなり。
ずんって来てぐいって来てまたずーん!って来た。
さっきさんざん舐められていかされてとろっとろにされてたとこに、そんな。おっきくて固いの。
もう。あぁもう!もう!
「あぁんっ!!」
って叫んだあたしの声が山の中に響いて。あぁこんな大きな声で、あたし。なんてこと。
そしたら始まった。彼、動き始めた。
ずん。
ずん、ずんずん。ずんずんずんずんずずずずガガガガガッ!って感じで。
ちょっと……待って。いきなり激しすぎ!ちょっと、ちょっと!
早い。早い早い。彼の腰の動き早い。すごく早い。で、彼、すっごい目でつながってるとこ
まるで親の仇みたいに睨みつけながら、鼻息荒くしてる。
そんな目で出たり入ったりしてるとこ見てるくせに、でも彼はあたしの足首を掴んで
脚をガバッて思いっきり開いたり、閉じたり、角度を変えたりしてる。いい感じのとこ探してる。
ねぇ、ちょっとぉ。
あんた楽しんでんでしょ、ほんとは。ちょっとは楽しんでんでしょ?
もう、あたしのからだおもちゃみたいにしてぇ。もう!

彼にけっこう長い間ずんずんどこどこされてるうちに、正直、あたしも楽しんでた。
だって気持ちいいし。彼が奥までずんってするのもいいし、中を引っ掻きまわすみたいに
ぐりぐりされるのも、良かった。すごく。「ひぁっ、ひぁぅっ!」とか、叫んじゃうくらい。
それに彼、あたしが気持ちよくって悶えて車の上から落ちそうになってもちゃんと掴まえて
くれてたし。意外とそういうとこきちんとしてるし。だから安心して楽しんじゃった。
「あ、ふぁっ。ん……んっ、んっ、んんっ!!やっ、やぁっ!ああんっ!!」
なんて思いっきり声、出しちゃってた。ずっと。

そしたら彼があたしの両脚をがって抱きかかえるみたいにして、もっと早く動き始めた。
ぐいぐい来る。あ、これ。ラストスパートだ。あぁ。彼、いくんだ。いく気だ。これは判る。
だめ。だめだめだめ。それはだめ。いくら何でもだめ。言わなきゃ、あぁ言わなきゃ。
「ねぇ……っ!!」
あたしは何とか声を出せた。彼、動き止めない。うわぁ気持ちいい。でも言わなきゃ。
「な、中は……なかはだめ、ですっ!!」
そう言ったら彼はあたしのふくらはぎの隙間から顔を覗かせて、コクンって。小さく頷いた。
伝わったのかな。ちゃんと確認したいけど。彼、どこに出す気なんだろう。
服は汚さないでよ。車もね。それから中はだめって言ったけど口ならいいとか、そういう
ことじゃないんだからね。飲んであげるほどの仲じゃないしあたしたち。
って思ってる間にも。うわぁ。また早くなる。彼どんどん早くなる。すごすぎ。これすごすぎ。
やばいかも。あたしまたいくかも。って言うかいく。これはいく。いっちゃう。
彼は知らないはずだけど、あたし。こうやって足をつま先までピンって伸ばされてると、
割といきやすい。だから今、足の先っぽがお空に向いてるこの状態だと。かなり。かなり。
あぁ。すごい。すごすぎるってば。それにそこ、すごくいやらしい音してるってば。
彼のあそこの付け根があたしのお尻にパンパンっとか当たる音して。何か水っぽい音が
混ざってて。あたしのあそこがそんな音、こんなお空の下で。彼にやられて。そんな。
あぁ、あぁ。もう。
もうだめだ。もうだめだ気持ちよくてだめだ。青いお空が真っ白に見えてきてもうだめだ。
来てる来てる来てるさっきのよりもっとすごいのが来てる来る来る気持ちいいの来る。
ねぇ。ねぇねぇねぇ。あたし。ねぇ。ねぇ、ねぇ!あたし、いく。いくの?いく。ねぇっ!!
「んんっ……はっ!!……んはぁっ!!も、だめ……。い……くっ!!」

436:名無しさん@ピンキー
11/01/30 22:27:29 KmaHzmCj
ゴンッ!!
どっか遠くの方ですっごい音がした。何の音か判る気がするけど今はそれどころじゃない。
「………んっ、あぁぁぁっ!!」
ってまた叫び声が聞こえたけどそれもたぶんあたし。
ズキューンッ!ってもうあそこから頭のてっぺんまで何かが凄い勢いで通り過ぎていった。
ガクガク震えながらもうわけわかんなくなってた時、なんかお腹の上に熱いのが来た。
あ、いったんだ。彼も。出したんだ。
彼。そこに出したんだ……おなかの上。良かった。中じゃなくて……。
って、ぼんやり思って目を開けたら。あたしの足のつま先が見えた。
青い空に向かって、ぴんって伸びたあたしのつま先の上に。
白い雲がのんびりぷかぷか、浮かんで流れていった。

あたしがまたぼーっとしながらボンネットの上で横になってる間に。
彼は自分だけさっさと服を着て、どっかから出してきたウェットティッシュで。あたしのあそこと
お腹の上に彼がこぼしたの、きれいに、丹念に拭いた。
ねぇ。終わったんなら。ちょっとくらい頭をなでなでしたりとか優しくキスとか、ないの?
って思ったけど、別にあたし達、恋人同士とかじゃないし。
そういうの、余計かもね。
だからあたしも体を起こしてゆっくり服を着た。終わっちゃうと、こんなのどかな景色の中で
おっぱいとか出してる姿って、ほんとバカみたい。
身支度を整えながら彼を睨んだら、彼はもうすっかりあたしのことはどうでもいい、みたいな
顔して、バイクにもたれながらまた暗ーい表情で空を見上げてた。
失礼しちゃうわよほんと。あたしのからだ、たっぷり楽しんだくせに。
あぁ、もう。でもいい。もうどうでもいい。もうこんなつまんないことでモメたくないし。

「とにかく!用件はきちんと伝えましたから!」
車に乗る前にあたしは彼に言った。でも彼は全然こっちを見もしない。
あー、もういいや。もう知らない。終わり終わり。さぁ休暇休暇。
って、でもまぁ。
お仕事の終わりって考えたらさっきの彼のとは確かに余計だったけど。
休暇の始まりって考えたら、けっこう幸先のいいスタートかもね。
だってさっきの。彼との。割と。
うんまぁ。気持ち、良かったし。

あたしは振り返りもせずに車を走らせた。彼もあたしを見てないって判ってるから、おあいこ。
さて、楽しまなきゃ。せっかくの休暇なんだから。さっきのよりも、もっとね。
でもとりあえずお腹すいちゃったから。
なんか食べに行こうっと。


以上終わり なむなむ

437:名無しさん@ピンキー
11/02/01 15:43:24 b5FC6+Qa
面白かったよー


438:名無しさん@ピンキー
11/02/02 22:48:18 hi+/tdqb
ナイス投げ
違ってたらゴメソ
5103×里中君?

439:名無しさん@ピンキー
11/02/04 00:22:32 KWm9+Fgu
そうです

440:名無しさん@ピンキー
11/02/05 21:47:43 u2b5RUOo
人外二次、薬漬けで他者の夫を寝取ろうとする話にしたかったはずだのに迷走したのでお焚き上げ
---

快晴の陽が疎らに射す、鬱蒼と茂った森林地帯。妻の好きな野草と木の実を咥え、木々の隙間を縫って、棲み処である湖へと帰路を辿っていく。
普段は空を飛ぶのだが、今日は天高くに乱暴な空気が身を裂こうと渦巻いており、俺はそれを避けるように低空を滑っていた。
木々の枝や葉っぱは、ばさ、ばさりと風に煽られ、大きな声で騒いでいる。この風が止むのは何時になるであろうか。

日が落ちて昇った頃には、何処ぞの誰かが暴れる空気の原因を報告してくれることだろう。
そんなことを思う俺自身、護り神だとか他称される割には他力本願な気もして、あまりいい気にはなれないのだが、俺よりも詳細に空気の声を聞き取れる方はなかなか多いという実情。
それに加えて、耳周りから生える俺の小さな翼は意外と強風に弱く、痛めてしまうと治るまで活動範囲が随分と狭まるため、そういった事は任せてしまいたいと思う。
せめて胴体から翼を生やす鳥さん方のようであれば、乱暴な風を聞きながらも、力任せにねじ伏せられるのだが、俺の翼ではそれができないのだし。
妻も同様なので種族的な問題なのだと言い聞かせているが、他の方々から空気の声を聞くしかない点は未だに後ろめたい心持ちがある。こんな俺が護り神だとか言われてて、果たしてそれでいいのだろうか、と。

そんな陰鬱とした思考を振り払いたく思い、ふと周囲の、茂みや木陰などに居る方々に意識を向ける。
この森に住む方々の、その視線は皆揃って俺の細長い身体を突いている。普段の俺は上空を飛ぶばかりなので、森の中を滑空する俺の姿が珍しいのかもしれない。
良くない前兆であると思われているのだろうか。中には俺の姿を見留めるなり、辺りに注意を払い始める方だって少なくはない。
俺自身、特に理由もなければそうすることも無いとはいえ、行動理念としては深く考えずただ安全な場所を通っているだけなのだし、そうやって森に棲む方々を不安にさせるのは、なんだか申し訳がない。
どうか気にしないで欲しいと思い、通り道のすぐそばに佇んでいる方々には、口から野草と木の実を咥え下げたそのままで笑顔を振り撒いてみせるものの。皆が笑い返してくれる訳ではないのが、また心苦しい。
湖でおとなしくしておけばよかった、と、吐きようのない溜め息が身体から零れていくのを感じる。
この野草と木の実は齧ってると落ち着くから、と妻が絶賛していたし俺も結構なお気に入りなのだが、態々こんな空模様に、独りで抓みに来るべきではなかっただろうか。
最も、空腹耐えかねて捕食を狙う、体じゅうの鱗が逆立つかのような冷たい視線までは差し向けられていないし、何事も起こりはしないだろう、と、そう自分に言い聞かせて。
木漏れ日の隙間をくぐりながら進み続けていると、ふと正面上方、木々の枝から一方の姿が顔を出してきた。
「ハクリューさん、ハクリューさん! こんにちは!」
草に擬態できそうな緑色の胴体と、首周りからは二本の蔦のようなものを伸ばした、手足なく細長い身体の方。
俺と姿が似ていなくもないが、俺よりは幾分か身体が太く、獲物を絞めることに長けた身体であることは一目で分かる。
彼女は地を這い木々を伝う全く別の種族であり、それと同時に、元来この森には棲んでいなかった、たった一匹の種族であり、多くの方々が避けて周りにあった視線も立ち消えとなるぐらいの強力な捕食者。
しかし俺達を狙うことはないし、俺の棲み処である湖の近くでは他の方とも争ったりしない、と約束しており、俺にとっては特に警戒するような方でもない。
「今日は御機嫌麗しく御座いますか? それともどうかなさいましたか? ジャローダさん」
俺は移動する身体を止め、長い尻尾を前に出すと、咥えていた野草と木の実をくるりと掴んで口を開けて、そうしてから言葉を放つ。
続け様には上方、木々の枝から伸びる彼女に向けて、やや上目に視線を返すと、彼女は快活そうな声とは裏腹に、顎を上げて俺を威圧しようと下目遣いに視線をくれていた。
いつものことか。
心なしか鋭く悪意を映したかのようにも見えるが、その口周りなどは緩まっているし本当に威圧しているわけでは、ないのだろう。
顎を上げて相手を下目に見留めるのは彼女の癖なのだというし、もしかすると彼女の種族は皆こうなのかもしれない。他に見たことがないので判断しようがないが。
「ええと、ハクリューさんこそ、どうなさったのですか? こんな所にいるなんて」

441:名無しさん@ピンキー
11/02/05 21:48:12 u2b5RUOo
彼女はその本質に似合わず、不安がっているのだろうか。そんな彼女をただ安堵させたい思いで、変わらず笑顔を見せた。
彼女は、がさりがさりと、上方、木の枝をへし折りながら、背の低い草が生えるばかりの地面に降りてくると、改めて俺のほうに、顎をあげてから視線を向ける。首に付いている透き通った球が、その勢いにつられて二三、揺れた。
「はは、今日の空は、私の身では飛べないんですよ」
空に空気の棘がうねっていることは、言わずとも彼女だって理解していることだろう。俺が苦々しくも笑ってみせると、彼女の白く綺麗な喉元も、くつくつと小刻みに震える。
「それは残念ですね」
「はい、いつもの帰路が辿れないのは、とても残念ですね」
地に胴体を這わせる彼女と、宙に浮かぶ俺とで、苦々しい思いを含み笑いとして共有する。
ばさりと、上空に舞い木々を揺らす強い風さえなければ、穏やかな一場面なのだろうかな。
「奥さん……奥さんも飛べそうにない空でしょうか?」
「そうですねえ、私達の翼は鳥さん方ほど立派じゃありませんし、無理に飛んだとしても難行と言えそうです」
翼を傷めることも厭わないのなら、あるいは気合で飛べるかもしれないが、ボロボロになる後のことを考えるとやはり空を飛んでいくことはできない。
彼女と何気なく話しながらも、そのことを俺自身の中でも再確認すると、音もない溜め息を心の中に吐いてしまいたくなる。
いつもと違う光景を眺められる、と前向きに考えるしかないだろうか、はぁあ。リューちゃんまでの帰路が遠い。
―強い風に裂かれ、慌ただしく波打つ水面を後目に、喉元の水晶に祈り、やがてその顔を持て上ぐと、黒くも透き通った折角の瞳を、降らせた冷雨に濁らせ始める。
いや、リューちゃんはそこまで心弱くない、と、身動ぎせず振り払うものの、頭の中に浮かんだその姿を見てしまうと気が気ではなくなる。

「"それ"は奥さんに?」
一間開くと目前の彼女が俺の胴体へ、尻尾の先へと視線をずらしていき、続け様にはそう言葉を向けてきた。
その視線の先には、さっき俺が口から離し尻尾に持ち替えた、瑞々しい木の実と野草がある。
「はい、妻が小さな頃から好きな物なんですよ。私も好きですけどね」
どちらも味が薄く、身体によく馴染んで食べやすい物だが、ジャローダさんの口には物足りなく感じるかな、など考えながら。言葉の後には尻尾ごとそれを後方に下げる。
「まあ! 今日は大切な事でもありまして? それとも、ついにお腹にお子さんが? ああ、御芽出度う御座います!」
「いやいや、ただの私の気まぐれですよ。まだ子宝には恵まれておりません」
子宝は、欲しいね、と少し前から妻、リューちゃんと話し始めていたけど、何時になるだろう。前回まぐわった時はいい感じではなかったかな、と思ったものの、果たして授かることはできたものか。
「あら、そうなのですか? 日がいくつか落ちる前に、湖で絡み合ってるところをお見かけ致しましたのに……あれも駄目だったのですね」
そんな思考を読み取られたのだろうか、彼女は覗き込むかのように、俺の顔にその顔を寄せながら、その嫌らしい言葉を一つ一つ仕向けてくれる。
誰かしらに見られていた、ということ自体は別にいいのだが、その様子を声にされると途端に気恥ずかしくなり、目前の彼女から視線を逸らしたくなる。
顔が熱篭る感覚。下目に見つめ続ける彼女の眼光が、にやりと笑った気がして、更にそれを煽っていく。
「まだ判断するには早いですけど……それより、お恥ずかしい所を見られていたのでしょうかね」
日二つ前か、もしくは更に日二つ前のことだろうかな。それなりに楽しんでいたが、日四つ前のほうは執拗に追い回しすぎて軽く機嫌を損ねたりもしたか。
嗚呼、その事まで見られていたのだろうか、と。そう思うと項垂れるしかなかった。
「あらあら……ハクリューさん、そんなことで恥ずかしがってたら駄目ですよ? 貴方がもっと奥さんをいじめてあげなきゃ!」
「うーん、いじめたくはありませんが……有難う御座います、一考してみましょう」
今は見せる顔もなく、笑みを繕いながらも退去したい思いが溢れてくるばかり。いつまで経っても慣れやしない。
「では私は、そろそろ戻りますね。妻も心配しているかも知れませんので……」
「あ、はい、ごめんなさい、呼び止めてしまって……」
目を強く瞑り、一旦表情を潰してからそう言うと、彼女は承知の意を返してくれた。
なんだかんだ言っても彼女も不安だったのだろう。少しぐらい気が楽になってくれていることを、聞きはせずただ願うばかり。
彼女のすぐ横をすうっと通り、また木々や木漏れ日をすり抜ける帰路に挑もうと気構える。
「……もう少し、待って頂けませんか?」

442:名無しさん@ピンキー
11/02/05 21:48:52 u2b5RUOo
その瞬間、彼女から再び声がかけられる。同時に、ばさり、ばさりと木々を叩く風が、ぴたりと止まった気がした。
「はい?」
何か大事なことを言い損ねたり。取り分け、忘れていたことを思い出そうとでもしているのだろうか。俺はそのまま、彼女の言葉に身を止められた。
視界に映る緑に妻の姿を見ながらも、次の言葉を聞き取ろうと後方に向けて首ごと顔を振り返らせると、そこにいるはずだったジャローダさんは、その身体を投げて飛びかかってきていた。
目前にあり、触り悪く、押し退かせられる。
「んえ?」

刹那、止まっていた風が、ばああ、と、何も無かったように吹き荒れ木々を揺らし、森の中まで突き抜けた。
視界ががくりと揺れ、低空を浮かんでいた俺の身体が、土の地面に落としつけられる。俺の身体より二周りかそれ以上に太い彼女の身体は、俺を押さえるには十分すぎるだけの重量があった。
随分と乱暴だな、と不服に思いながらも、いや十分加減してくれたほうなのかも知れない、と、直ぐに別の考えに至る。
「何でしょうか、重いですよ」
捕食者として生きているのが彼女の常なのだし、絞める素振りもなければ、きっとそうなのだろう、と。良心的な解釈だと自分自身で分かっていながら、他に考えられることもない。
「やっぱりもう少し……どうかわたくしのお相手をして下さりませんか?」
空のほうを向くように倒れた俺の、その目前に、陽を背負った彼女の顔が暗い影に浮かぶ。鋭い眼差しは俺を突き刺し続けるものの、いつもとは違い顎を引いて、上目に見つめられているように映る。
腑に落ちない所もありながら、無下にぶつかることもない。日常にはあまり無い雰囲気を身に纏って、一体何のつもりであろうか。

「大丈夫ですよ、私なんかで宜しければ。しかしどうなさ……」
了承の後に続けようとした尋ね言葉は、口が塞がれると共にかき消された。ただ驚き、尻尾の先で掴んでいた木の実と野草を取り落とす。
「う、んう」
本当は跳ね除けてしまいたいのだが、彼女の身体は重く力強く。首をずらし、彼女の顔を頬に当たる形にして、塞がれた口を開けられるようにするので精一杯だった。
「やめて下さい、そんな、困ります……」
俺の口を塞いだそれは、他でも無く彼女の口だった。
ほんの僅かな間だったのに、大胆にも唾液と、それ以外にも何か別のものを一緒に流し込んできていたらしく、言葉を放つたびに慣れない甘み、辛みが口じゅうに広がり始めていく。
「少しぐらい、いいじゃないですか、減るものでもないですし。それに」
そんな彼女は悪びれる様子など微塵もなく、ただ細く濡れた舌で俺の頬を舐め始める。
「貴方の奥さん、不倫しているのですよ?」

空に漂っている暴風が、より一層強く吹き、ざざあ、と、大きな音と共に木々の頭を切り裂いていく。
俺はどう返事を返せばいいのか分からず、一時の間、戸惑うしかなかった。彼女はこんな俺を見て、不敵な笑みでも浮かべているのだろうか。
噂に聞いたことはあったし、そうなのだろうかな、と。心外ながら確証に近づき複雑な気分。
だが少しばかり冷静になれば、リューちゃんが不倫していたからといって俺やリューちゃん自信が取り分けて変わるという訳でもない、と、すぐに気付く。
「そうらしいですね、少し前に、風の噂で耳に入っております」
「あら……少しは驚いてくれると思いましたのに」
俺より魅力のある方はいくらでもいるし、最近だって、あるお方に憧れただとか言っていたのだから、お近づきになった延長線、程度でそう珍しいことでもないのかもしれない。
妻を持っていかれたからと言って―いや、妻を返してくれないのなら流石に腹立たしく、気が滅入るが。その友好関係は大事にしてやりたいものだ、と結論付ける。
「ご期待に沿えず申し訳ありません。そして、それがどうなさったのですか?」
ジャローダさんの身体が圧し掛かっている現状だと、減らず口だと思われても仕方ないかもしれないが。純粋に、不倫だのと口にして、何が言いたいのか察しが付かず。改まって尋ねるしかなかった。
「嫌じゃないですか? 他の雄に現抜かされてて」
「嫌だなんて……少しぐらいはありますけど、それこそ私の妻ですしね」
浮気性、と言うとやや聞こえが悪くなるが、様々な方に魅力を見出せる、それこそ森の護り神のような奴で。寧ろ、そんなリューちゃんの夫だということは誇ってもいいぐらいだ。
「妻にとって私は、ただ気兼ねなく会話の出来る相手なだけ、でありたい。あまり束縛したくはないのです」
しかし、かっこつけた言葉を放ってみても、こう押さえ込まれていてはまるで形無し。くく、と声を殺しながらも苦笑いするしかないか。

443:名無しさん@ピンキー
11/02/05 21:49:27 u2b5RUOo
「一途なのですね、ハクリューさんは……」
「そんな、私なんかに勿体無いお言葉です」
一間開き、俺の苦笑いを聞いてから彼女は、褒め言葉を俺に短くよこし。やがてその顔を俺の目前まで上げて、真っ直ぐに視線を合わせると、くふふ、と静かに微笑む。
暗い影の中に、悪魔が乗り移ったかのような、妖艶な笑み。
「でも奥さんがそれなら、貴方がわたくしと不倫しても、別に咎められやしませんね?」
「はい……?」
俺の体じゅうに生える鱗が、まるで逆立っていくかのような感覚が駆けていく。しかしそれが何なのかを理解する前、一抹の不安が奥底より沸くよりも前に、彼女が動き始め、地面についている俺の胴体を浮かせて彼女自身の胴体を巻き始めていた。
ぎりり、と鱗同士が擦れ、軋むほどに力強く締め付けてくる。

「大丈夫ですよ、わたくし達の間に子は成りませんから……ねえ?」
まさか、力ずくにでも関係を持ってやろうだとか、そんなつもりなのだろうか。この場はすぐにでも逃げたほうがいいかもしれない、と、焦燥感が出てくるなり、俺の肌を、鱗を貫く。
例えどんなに頑張ったとしても、俺、というかハクリューとジャローダさんとでは子は生まれないだろう。本能がそう告げているし、まぐわう理由なんてない。
仮にできたとしても、リューちゃん以外の方を愛でるかのようなことは、するつもりもない。しかしこの、目前に迫る彼女は、それら全てを承知の上で俺を押さえている。
「どうにか私を解放しては頂けないのでしょうか……?」
「少し付き合ってくださるだけでいいのですよ? んふ」
顔の強張る感覚が実に久しい。誰であっても傷付けたくはないのだが、身に危険を覚える以上は、好き勝手にさせるわけにもいかないし、と。
そう思っている間にも、彼女は巻き付けている太い胴体を持ち上げ、それごと俺をすぐ傍の木に叩きつけて。続け様にはするり、するりと地面から草を延ばさせ、俺の身体をその木に結びつける。
「全く、痛いですよ……」
このままだと身体が持たない。そう思うが早いか、俺は息を大きく吸い、身体じゅうに力を込めて結ぶ草を千切ると、口下に冷気を構える。
すぐ目の先にある彼女の、その瞳が一瞬曇る。
殺めまではしない、冷気を強い息吹に乗せて、彼女の身体を凍えさせればいいのだ、と。そう思っていたはずなのに。

「んん……んん……!!」
「ん、んぅ……」
次の瞬間には、構えていた冷気が、傷つけるはずだった彼女と、俺の口の間で溶かされていた。離れようと考えたのが遅すぎたのかもしれない、気づいた時には、すっかり彼女の為すがままになってしまっていた。
再び飛び込み、視界の下方へと消えた彼女は、ちゅう、と、力任せに俺の口元を紡ぐと、舌で俺の口内を繕い、弄び始める。
細い舌で俺の口の中をかき回し、漂う唾液をすり替えて。離れようと首を仰け反らせても、今度ばかりはその口も執拗に追ってきて離れることがない。
その舌を噛み千切ってやろうとすれば、まだ逃れられるのかもしれないが、加減を間違えれば殺めてしまいかねないことを実行する勇気は、俺にはない。
俺自身の、他の方に対する甘さを身に染みて認識させられる。
ただ無難に突き放そうと、懸命に身をうねらせても、絡み締め付けてくる彼女の隙間から、ぱた、ぱたりと土の地面を軽く叩くばかり。
言葉にならない声、視界がぐりぐりと回る、天が落ち地が昇り、鼻先では呼吸を整える。
風の木々を叩く音ばかりは変わることなく辺りを漂うものの、この周りに棲まう方達は皆、俺を押さえるこの方に恐れをなし、気配を消している。
俺とジャローダさん以外には誰もいない。
暗く深い水底に沈んだ心持ち。諦めがついたのかと理解すると、段々と平静を取り戻していく。

「身体を委ねて下さるだけの、準備ができたんですね?」
抵抗をやめ、身体から力を抜いておとなしくすると、彼女はようやく口元を離してくれる。
「恐らくはそうでしょう……不服ですけどね」
間近より黒く、企むかのように微笑む視線が、俺をより疲弊させる。声とする気さえ殺がれ、思考に巡る言葉も空虚に裂かれて消えていくばかり。
「じきに、その気になって頂けますよ」
口内に残った言葉の残骸を、静かな吐息とするが早いか、彼女はそう言葉を続け。胴体絡んだそのまま、首を上方に擡げ、天を仰ぎ、白い喉を真っ直ぐに伸ばした。
まさか、と、俺は見上げるようにその口元へと視線を移し、既に目前へと迫っていた"それ"を確認するが早いか、咄嗟に瞼を強く瞑った。
「う……」

444:名無しさん@ピンキー
11/02/05 21:50:14 u2b5RUOo
頭から、静かに身を垂れ落ちていく、温くも熱い、ぴりぴりと強い痺れを伴う液。恐らくは身体の奥底からひねり出したであろう消化液。
細かな鱗が、その液と共に爛れてしまいそうなぐらいに熱篭り、酸味の強いそれを嫌う。鱗の隙間から奥にまで滲みて、瞬く間に身体じゅうを刺し始めていた。
「外から膜を覆わせるだけでも、全然体調悪くなっていただけますよね? 貴方の身体は取り分け代謝がよいですし……」
「実に加虐的ですね」
機嫌のままに、嫌味ったらしく悪態をついた俺は、護り神とはさぞかけ離れた姿であろう。言葉を紡ぎながらも、そんな点が気に障り、思考が一つに纏まらない。
「あら、そんな丁重に……お褒めに授かり光栄ですわ」
彼女は、強引に押し込んできた事については白を切るつもりか、くく、と一層怪しく微笑み、言葉を続ける。
褒め言葉なんて微塵もかけていないのに、と、俺は呆れを通り越し、言葉なく彼女を見上げ続けることしかできない。
「貴方に差し上げましたのは催淫草でしてよ? 雌雄両性に効く物です。ふふ」
「催淫草ですか」
どんなに甚振られても、支配されるつもりまでは無い。適当に相手をしてあげればじきに開放してくれるさ。
そう信じながら、言葉短く、ごくりと喉を鳴らして従順なそぶりを見せてみる。
「あ、でも貴方に効くかどうかは、分かりませんね!」
笑みを絶やすことなく見つめるその瞳は、心なし棘を失い、柔らかく解れたようにも思える。寂しさを紛らわしたかったのだろうか。
彼女は草を口に含む素振りなんて全く見せていなかったのに、その口から草を移されたことは即ち、俺と出会う前から頬張っていたことになる。
何故そのような物を口にしていたのか、想像するに易い。
―森の中にただ一匹、味方もなく獲物を捕らえ続ける中、群れの営みなど、孤独感を助長する光景も多く見てきて。
今日、ただ項垂れながら静かに森を進む中、空虚でもいいから同士を夢見たくなって、草をばくりと平らげ。
『ハクリューさん! ハクリューさん! こんにちは!』
偶然通りかかった、細長い身体の護り神を、慰み者にしようと考えて、嬉々としながら声をかけた。
―だなんて妄想はさすがに、正否より先に、考えるそのこと自体が気の引ける話だ、と。俺は止め処なく連なる思考を振り払う。
「はあ……」
いくら疎ましく思っても、彼女がその身を離してくれるわけでなし。それならせめて、悪い気にはさせないよう務めるべきだろうか、と、何だか心苦しくも、そう思考を転換させる。

全身を爛れさせようとする酸味の強い液体には心一つも向けることなく、喉奥から湧く、咽上がるかのような熱気を懸命に飲み込み続けた。
俺の身体は、彼女の望むがままにねじ曲がり、押さえつけられ。抵抗の変わりとして、俺からも微かに身を押し付ける。
地上に生きる者特有の身体は、俺にとって温かく。びりりと痺れて感覚薄い今でさえ、その熱を感じられて心地良い。
「ね、あんな奥さんよりわたくしの方がいいと……思いません?」
「どう……でしょうね」
しかし、ただそれだけならいいのに、このジャローダさんが求めるのはもっと異質な物。
「残念ですよね、わたくし達が仮に愛し合っても子を授かれないなんて……」
気を抜けばそのまま捕らえ、永遠に食らってしまいそうな、ヤドリギのような視線が、閉じるでもなく開いた薄目から、俺をぐるりぐるりと取り巻く。
「残念だ、と、本当にそう思いますか?」
「ええ、とっても……」
目前には固定された、逆光の影さえ退けるほどに血色よい、緑と白の顔。
天には雲薄く、強風に紛れ、いつの間にか振り落ちて来始めた霧雨が、彼女の頬に露を浮かばせ煌めく。綺麗。
「そうですか」
相槌ばかりは変わらずも、一瞬そう思った後には、喉奥からの鼓動がどくどくと強く流れ、身を跳ねさせる。
流し込まれた草が、もう俺に浸食し始めているのだろうか。
ジャローダさんは慈しむ対象として収まってくれるかどうか―この感情を、共有できたらさぞ楽しいことだろう。
―恋……浮気? 不倫?

「ど……した……? だいじょ……、はく……ちゃん?」
ふと、ぼんやりと輪郭を持たない声が聞こえた、気がした。遠くか、近くかは分からなかった。
何かがおかしい。
辺りに強く風が吹き、さらさらと細やかな飛沫が、俺と、俺の目前に塞がる生き物に降り掛かってきている。
身体が爛れるように熱いのは、吐きつけられた酸が鱗表面を擦るだけでなく、煽られた感情そのまま、内側からも襲い掛かってくるからだ。
つんざくような感覚は何だ。心身渇くような心持ちは何だ。
身体のどこかが裂けている? そう思考した瞬間に心臓の鼓動を意識してみると、存外何も聞き取れやしない。

445:名無しさん@ピンキー
11/02/05 21:50:59 u2b5RUOo
―どういうことだ?
気が付いた時には、身体がこれでもかというぐらいに熱気を帯びていた。
目前に覆い被さり続ける生き物の左右から、降り掛かってくるその霧雨は、強風を支援として、さながら針のように突き刺さってくる。
刺された場所から、ボロボロと鱗が剥がれ落ち、肉が溶け滴って、骨をガンガンと叩く。崩壊し始めた身体には、余りあるほどの激痛。
「ジャローダさん……」
無意識に放てる声も、身体のどこから出ているのかさえ分からない。背に控えている冷たく濡れた土の地面が、やがて身に馴染み始める。
土に返るとはこういうことか。身体の何処で物事を考えているのかも分からず、ただ底知れぬ不安。
―俺の生きた証は、どこかにあるのか? 子はいない。子が欲しい。目前にて俺を押さえ付けているのは可憐な雌。彼女が欲しい。
「怯えないで下さい、わたくしは貴方の傍にいます」
変わらず遠くに聞こえる、ただ俺を助けようとするかのような声。俺が大切に思っていた生き物の声なのだろうか。
「あ、あ……あ……」
そうではなかった気がする、子は成らないなんてこと、再三に亘って確認したはずだ。
―そうだよ、俺が大切にしていた生き物とは、最初から子なんて成らなかった。
それは誰だ? ジャローダさん? 俺の大切にしていた生き物はジャローダさんだっただろうか? 分からない。
直前に口にしていたその名前以外、何もかもが爛れ落ちたかのように思い出せない。ただ、その名前の主が、幸いにも目と鼻の先にいる、そのことだけは理解できた。
愛おしく、慈しむべき相手? きっとそうだ。
目前にあるその生き物を骨身で押すと、その身体は力に沿って温かく、柔らかく窪む。そのまま力を込めると、さああ、と骨の擦れ合う音が頭に響く。
ホシイ。
ツチニカエルマエニ。

霧雨含む空気が、がたがたと戦慄の鼓動を作る。からから、と連なる骨格の擦れ合う音と共に、俺の軽い身体が宙に浮く。
俺を押さえていたはずの、重たいはずの生き物の、その長い胴にぐるりと巻きついて持ち上げると、くるりと身を翻して、俺の鱗と肉に塗れているであろう地面に叩きつける。
いたい。
そんな声が聞こえた気がした。
肉付いた顔で作り笑いしながら、透き通りながらも虚ろな瞳で俺を捉えて。それはさながら、俺を心配するかのようでもあった。

それまで冷ややかな霧雨に触れず、辛うじて残っていた背中も、その針に刺されると、鱗も肉も一緒くたになって、ぼろりぼろり落とされていく。
残るのはただ、何処から感じ取っているのかさえ分からぬ、ふわりと浮かれた触感と、焼ける程度では済まない熱さ。
傍目には化け物として映っているのだろうか。目前にいるこの彼女にも、そう映っているのだろうか。
そんなのは嫌だな、と思いに留めながら、俺はただ、軽い身を彼女の胴体に、ぴたりとくっつけた。

悲鳴のような、感覚短い震えが、漂う霧雨を通じて骨身に滲みる。目前に倒した彼女の、雌としての嬌声だろうか。
心持ちが整っているのかは露知らず、俺はただその鼓動に誘われるがままに、胴体を擦り付け始めた。
既に崩れ落ち、燃え盛るように熱い身体が、もう一度崩れてしまいそうなぐらいの斬撃。彼女の細やかな鱗が、まるで鋭利に俺の身を刻む。彼女に敵意はなくとも、身体ばかりは嫌がるものだろうか。
軽くなった俺の身は、地面より出でる蔦に支えられ、辛うじて形を留めている。俺はまだ生きている。この熱を忘れたくない。
「や、やだ、ハクリューさん、急ですね……ハクリューさぁん」
空気伝いに、彼女の声が鼓動と成りて俺の身を震わせる。
「やっと、その気になっていただ」
続けられる彼女の鼓動を、俺は穴の開いた口で塞ぎ、虚の舌をその中にただ押し込む。
身体じゅうが火として燃えているかのように熱いのに、それでも尚温かく感じる彼女の体温。ひとときの安堵。
しかしそうしている間にも身が崩れ続け、ごおお、と強い風が吹き当たると、隙間だらけの身体から、透き通った球や、心臓までが転げ落ちる。
土に返る―もう一刻さえ猶予していられない。その前に今一度彼女を俺の物にする―。

446:名無しさん@ピンキー
11/02/05 21:51:40 u2b5RUOo
彼女はどんな表情をしているか。両目を懸命に瞑っているようにも見て取れるが、ぼんやりと霞んで詳細には伺い知れない。
血肉の殆ど残らない俺の身体に擦られるだけでも、さぞ痛いことであろうが、俺にはそんなことに構うだけの余裕さえない。
俺はどうなってもいい、ただその前に、慈しんでいたであろう彼女の温もりがもっと欲しい。そんな思いで、ぐい、ぐい、と棘のある身をよじり、その身体との距離を詰めていく。
そうして、ぐっと、めり込むような優しい感覚の後には、つん、と何か、腹のあった場所より下に、心地のいい触感を覚えた。とうに落ちて無き物となっていたはずの、性器の感覚が、都合良く残留しているのだろうか。
さああ、と重量感無くも冷ややかな雨風に少しずつ熱を引き剥がされていく空の御機嫌。折角の温もりが、消えていく。もっと温かくしたい。
なんて、複雑に考えるまでもなく、勢いのままに性器の感覚を彼女の下腹部へと突き刺して、再び軽い身をよじらせる。
「ん……ん……」
彼女は身をうねらせ微弱に抵抗するものの、体格差で簡単に退けられるであろう俺を弾こうとはせず、ただ体温を共有してくれる。
心地が良い、何も無くなったはずの身体から湧き出てくる安堵感。快楽。
「はく……ちゃん、やめ……」
遠く、風に裂かれて霞む声。近く、風に憑依し身に纏わる声。何もかもがうつしよに轟く渇望。後生聞き取れない、生き物の言葉達。
最後に思い残すこと無きよう、空っぽの身体に感情一つ一つを刻み付けていく。
シアワセ?
ワカラナイ。
目前に迫っているそれは、存外、深い感慨もなく受け入れられた気がする。

「んふ、やぁだ……有難う」
どちらともなく塞がれていた口を離すと、彼女は視線を顔ごと、俺の後方、曇り始めているであろう天へと逸らしたように見えた。
柄にもなく照れ、それを滅しよう視線を泳がせる仕草は可愛げのあるもの。できた事なら、もっと前のうちに見たかったものだ。
「でも、折角いい気分なのに、お客さんが……」

霧雨を吹き飛ばさんと、冷ややかな風が降り掛かってきた。それはひゅうう、と優しく、それでいて体温を奪うには十分すぎるほどに、骨身へと刺してくる。
お客様?
下方より伸びるジャローダさんの視線を追い、首を持て上げても、曇り始めた空にぼんやりと影が映る程度。
何者かは解せずも、化け物となったこの身を土に返しに来たのだろうか、と。感覚ない頭に、そうとだけ思考が巡るのだった―


---
以上お焚き上げとなりました。ご冥福をお祈りします

447:名無しさん@ピンキー
11/02/15 01:35:37 x6i5dpW2
今手元にある作品が仕上げるのに時間が掛かりそうなので、
これを投げてすっきりしておきます。
乙一のGOTHからです。もう何年も前の作品ですが、
ネタバレしてるので、嫌な方はスルーでお願いします。

448:名無しさん@ピンキー
11/02/15 01:38:47 x6i5dpW2
「森野、僕が」
「他の人にあんな顔しないで!」
 悪かった、と続ける前に森野の声が滑り込む。彼女ははっと息を呑むと、羞恥に顔を赤くした。
僕に言うつもりではなかったのだろうその言葉に、ちりちりと体の中から灼けつくような熱を感じた。
ぐっと唇を噛み締めたまま俯いている森野の頬に手をかけて、僕は彼女のくちびるをさらった。
「―さんのことかい」
僕が言うと、悔しげな表情のままこくりと頭を縦に振る。
 否応なしに、ため息をひとつ。
「そんなことか」
「ええ、そうよ、あなたにとってはそんなことでしょうね」
 いつになく鋭い眼差しでこちらを睨みつける森野が、しかし、僕は不快ではなかった。
「どうだって良いことだ。知っているだろう、森野夕。本当の僕を知っているのは君だけだ」
 ―そして、本当の君を知るのも僕だけだ。胸中で付け加えた。
 今にも泣きそうな顔をして、森野は僕をじっと見つめた。
「……ええ、そうね、ごめんなさい。私どうかしていたみたい」
 不意に、俯く森野を見て、彼女のその整った顔を歪ませてやりたい、得体の知れない欲求がじわりと忍び込んでくる。
僕は頭を殴りつけられたような衝撃を受けた。僕の中の最も冷静な部分は、そうして動揺している僕を嘲っている。
何を、良い子ぶっているんだと、それがお前の本質じゃないか。

幼い頃よくした遊びを思い出す。
捕まえてきた蝶を壁にピンで磔にして、一枚いちまい羽をもぐ。それでも蝶はパタパタと羽ばたこうとしていた。
僕はそれをいつも真剣に見ていた。
蝶がやがて力を失い、もはや存在しない羽を動かすことを止めるまで。
ぱたりと動きを止めた蝶。
命はどこへ消えるんだろうか。何匹の蝶を殺しても僕には結局分からなかった。今でも、たぶん、分かっていないんだろう。

首にあてがった手に力を込める。五指のすべてに力を込めれば、ぽきりと手折れそうなほど、森野の首は白く細い。
太陽を拒絶したように白い肌は、酸素の欠乏からだんだんと朱に染まっていく。
このまま、この手を離さずにいたらどうなるだろうか。
僕はうっとりとそう考える。
物音ひとつ立たない行為はどこか儀式めいていた。か細く漏れる声は森野の窮乏を僕に訴え、色素のない真白い指が僕の指に弱々しく重ねられている。
それなのに、その瞳だけは薄く開かれ、慈愛に満ちたといっていい様相を僕に示している。

森野の首にかけた手の力をゆっくりと抜き、彼女の体をきつく抱いた。僕は分からなくなっていた。なぜ彼女はこんなにも満ち足りた瞳で僕を見るのか。
森野の死を僕は待ち望んでいるか、それとも恐れているかさえ。彼女の最期を見たかった、それだけは確かだった筈だ。



449:名無しさん@ピンキー
11/02/15 01:41:27 x6i5dpW2
「神山くん」
 祈りを捧げているみたいだ。森野の瞳はそれくらい深い色を湛えていた。
彼女の色づいた唇が僕の名をもう一度形作る。吸い寄せられるように僕は森野に、舌を絡めてキスをした。

「ん、ふ、あ」

 艶めいた彼女の吐息さえ、飲み込んでしまいたかった。
 すべて飲み込んでしまえば、この底の知れない飢餓、そして不安から僕は解放されるだろうから。

 傷跡の残る君の手首だけが僕の望みだったのに、欲望ばかり膨らんでしまった。君の髪、瞳、声、頭の先から足の先まですべてが欲しいと僕は思う。
 おかしくなったのは君のせいだ。口の端を上げてそんな自分を嘲笑う。
「森野、森野」
 彼女を呼ぶ僕の声に応えるように、彼女も僕の名を呼んだ。
 華奢な肩を掴んで、森野を見下ろす。そのまま顔を近づけて、舌を口内に潜り込ませれば、蛇のように森野の舌は蠢いた。
「ん、ん、んー!」
 かぶりを振って、逃れる森野に構わず僕はさらに奥へと舌を伸ばしていった。隠された秘密を暴くように、彼女がただ僕だけを見つめるように、呪いめいた思いを込めて。
ようやく唇を離した頃には、彼女の顔は赤く染まっている。透明な糸は森野の鎖骨にぱたりと落ちた。
「……い、やだって、言ったのに」
「……僕にはそう見えなかったから」
 森野は困ったように眉根を寄せて、僕を見上げた。
「もう、いいわ」
 きて、とやっと聞きとれる位の声で言うと、森野はすぐに視線を背ける。
 うん、と応えた僕は自身の先端を秘所に埋め込んで、入口で軽く擦り合わせた。
 先から滲み出た液体と森野の中から溢れ出る蜜を融け合わせるように、ゆっくりと体を動かす。
ほんの少し触れた途端に森野の腰も僅かに揺れた。白い手が同じく白いシーツを掴む。行為の後に、森野の手にはいつも爪痕が残っている。
「森野、僕の首に腕を回して」
 笑いながら言ったけれども、僕には森野の怯えが手に取るように良く解った。
 森野は、快楽を恐れているのだ。あさましい自分を、僕に見られることを恐れている。
「君のの全部を僕に見せて」
理性も全部手放して、僕だけを見る君が見たい。与えられる快感に、言葉に酔って、おかしくなってしまえばいい。僕はもう、とっくに壊れている、そうしたのは君だ、森野夕。
 伸ばされた腕は躊躇うように僕へと向かう。頬に細い指が触れる。触れられた場所から、甘い痺れが走り、僕の脳を揺らした。
 白い指に促されたように一息で奥に突き入れる。森野の中はきつく僕を締めつけた。
「や、や、だめ、だめ!」
ひと際高く放たれる悲鳴。断続的に震える体。森野は救いを求めるように僕の頭を胸に抱えた。続く彼女の体の震えは更に近くで伝わった。
「ねえ、森野。入れただけでいったのかい?」
 追い縋る腕を離して、僕は努めて冷静な声を発し、森野の顔を覗き込む。おそらく、口元には酷薄な笑みが浮かんでいることだろう。いっそ笑い出したいくらいだ。
森野は小さく首を縦に振る。今は平素の人形の様な面差しはなく、瞳は潤み、頬は赤く染まり、緩く体を揺すぶられる快感に必死で耐えている。
「あ、あ、あぁぁぁ!」
 高く響く嬌声を抑えようと、彼女は口に手をやった。彼女の望みが叶う前に、僕はその手をベッドに縫い止める。深く口づけを交わし、耳元に顔を近付けて囁いた。
「君の声が聞きたいんだ。僕にきちんと聞かせてくれ」
 言うと同時に森野の体の最奥を目指して、突き上げを速めていった。白い肢体を見下ろして僕は何度も森野と彼女を呼んだ。
 名前を呼ぶ度に彼女は僕を締め付ける。足を腰に絡められて僕らは更に密着した。繋げられた場所から生まれる水音、器から零れ落ちる体液。
もはや意味のある言葉は彼女の開いた唇から出ていない。嬌声は甘美な刺激となり、脳に快感を直接叩きつけられたかのようだ。蠕動する内部に煽られて、奥へと自身を捩じ込んだ。
それは隠されていた獣性が露わになる瞬間だ。僕らが知能を有する生き物だという事実さえ忘れさせる、本能のままの叫び声。放たれたのは人形のようなこの女から。
脳を真っ白に灼き尽す快感に呻き声が自然と漏れた。森野の体の最奥で僕は長く吐精を続けた。

 交じり合った体液は、もうどちらのものか分からない程どろどろに融け合っている。漏れ出る吐息が顔に掛かった。
射精した直後だというのに、いまだ森野の内部に留まる僕のものは硬さを保ったままだった。彼女という存在そのものに劣情していた。再び奥を突き上げる。欲望は果てる気がしなかった。

「もう、駄目! も、もうやめて、神山君。おかしくなっちゃう」
「狂えよ」
堕ちて来い、僕と同じ場所に来い。


450:怪盗×夏蜜柑1
11/02/18 21:50:34 +597GoQx
ジャンルスレでこのカプ読みたい的な米あったんで、意気揚々と
バレンタインネタを書いたのはいいけど、時期は過ぎまくってるし
キャラ壊し酷杉。よくよく考えたら需要無いな・・・と思ったので
こちらに投げ。



2月14日。その日は誰もが色めき立つバレンタインデー。
もちろん、写真館の中も例外ではなく、夏海が懸命にチョコを作っていた。
パットに並べられた、綺麗に彩られたチョコレート。
甘いチョコに込めるのは、愛情とほんの少しの………


『SpicyChocorate & Sweet Sweet SEX』


その日、夏海は朝から落ち着きがなかった。時計を見て、窓から外を覗き込み、玄関から外の様子を眺める。士とユウスケがそんな夏海の

様子を見て、士は呆れユウスケはなんとか落ち着かせようとしていた。
それは、自室にいてもそうで、何度も窓を開けて外を見ていた。
海東の姿を確認するために。

大樹さん、最近顔を出しませんけど、今日は来ますよね……?
チョコレート、凄く上手く出来たから、早く渡したいんです。

夏海はまた、時計とドアを交互に見た。
「そんなにそわそわして、誰を待っているのかな?」
「大樹さん!」
昼を過ぎた頃だろうか、夏海が一番声が聞こえ、部屋のドアが開いた。
「やあ、夏海」
笑顔で言う海東に、笑顔で返し歩み寄る夏海。
「お帰りなさい、大樹さん」
この家の人間じゃないのに夏海はいつも『お帰り』と迎えてくれる。
「ただいま、夏海」
それが凄く嬉しい。海東は、細い肩を抱いて軽くキスをした。

451:怪盗×夏蜜柑2
11/02/18 21:56:21 +597GoQx
「え?チョコレート?」
「はい。バレンタインデーですから」
ソファーに座り、夏海が入れてくれた珈琲を飲んでいた時、彼の隣に座り、そう言って少し恥ずかしげにリボンのついた箱を差し出す夏海

。海東はそれを受け取り、極上の笑顔を見せた。
「有難う、夏海。嬉しいな……開けても良い……?」
「はい、どうぞ」
「なんか……開けるの勿体ないな……」
なんて言いながら綺麗に包装されたそれを丁寧に開ける。
色んな形のチョコレートが、綺麗にトッピングされて並んでいた。
「これ、手作りかい?」
「はい」
「凄いね、美味しそう」
いただきます。と、一粒摘んで食べたのは、甘くて蕩けそうな生チョコ。
「どうですか……?」
「うん、美味しい。もしかして、色んな種類の作った?」
「はい」
「本当に凄いね」
また違うチョコを口に運ぶ。そのチョコはさっきのとは違い、ビターで少しスパイシー。
「これは、ブラックペッパー入り?」
「はい」
海東の問いに笑顔を見せる。
「へぇ……凄く美味しいよ」
「よかった。大樹さんがだーい好きだった士くんから貰ってた胡椒入り、ですよ」
「なつみ………」
笑顔のままなのに、棘のある言葉に海東は苦笑した。
「あのさ……士のことはもう……」
「大樹さん、士くんから胡椒貰ってた時、すっ……………ごく!嬉しそうでした」
「いや……それは……士に」
「騙された……なんて、嘘。士くんから貰ったのが嬉しかったんですよね、あれ」
「参ったな……ホントに、勘弁してくれないかな……」
ひょんなことから、以前、士に対して人には言えない想いを抱いていたことを知られてしまった。それからと言うもの、今だにこんな風に

嫌がらせ(?)を受けている。
「大樹さんはぁー、去年まではチョコあげる立場だったんですよねー……」
にっこりと、満面の笑顔を見せる夏海。
「違うから……」
「えっ?士くんから欲しかったんですか?」
「いや……そうじゃないんだけど……」
そんな言葉に頭を抱え込む。

あぁ~~~……なんでこんな話ししなきゃなんないんだぁ!
……いや、でも!!



452:怪盗×夏蜜柑4
11/02/18 22:00:38 +597GoQx
「……でもさ、いつも『気色悪い、死ね』って、突っ返されてたんだよ、僕」
「そうですか。やっぱり、士くんにあげてたんですね。いーつーも」
そんな答えに夏海は余計に口を尖らせた。
しまった、薮蛇だった。と、頭を掻いてもすでに手遅れ。

だけど、そんな可愛いヤキモチが、本当は嬉しかったりする。
ちゃんと、想われてるんだ……って実感できる。
とは言え、機嫌が悪いのはどうにかしないと………

「ね……もう士の事はいいだろ?夏海だけが好きだよ。僕のお宝なんだから」
毛先だけ巻いてある長い髪を撫でて、顔の輪郭を撫でる。しかし。
「そう言えば、私の機嫌がなおると思ったら大間違いです!」
「痛てっ!!」
ぷう、と、頬を膨らました夏海におもいっきり手を抓られてしまった。少し赤くなった手の甲を撫で摩る。
「夏海、僕の事、嫌いになったのかい……?」
海東の言葉にツーンとそっぽを向く夏海。
「本当に好きだよ?なーつーみー!」
ヤキモチだとわかっていても、帰ってきて早々こんなに邪険にされるとちょっと悲しくなる。
そんな不安げな表情をする海東をチラリと見て、夏海はくすくす笑った。
「……嫌いなら、チョコなんかあげません。義理チョコだって、誰にもあげてないんですから……」
「夏海………?」
「ごめんなさい。意地悪しちゃいました」
呆気に取られている海東に、ぺろっと舌を出して悪戯っぽく笑う夏海。安堵して微笑んだ海東は、細い身体を引き寄せて、背中から強く抱
きしめた。
「ああ、もう。びっくりしたよ……」
「でも、少し妬けちゃったのは本当です」
「ん……」
抱きしめたまま苦笑する。
「それに大樹さん、なかなか帰ってきてくれないから……意地悪したくなります」
「ごめんね、夏海。寂しかった?」
こくんと頷き海東の腕をぎゅっと握り締める夏海。そんな姿が可愛いと思った反面、いつも待たせている夏海に申し訳なくなった。
「本当にごめんね。それと、チョコ有難う。凄く嬉しかったよ」
「はい……」
「ね。チョコ、僕にしかあげてないって、本当?」
「本当ですよ」
「本当、凄く嬉しいよ………」
夏海の髪に頬を寄せるとほのかに甘い香りが鼻を擽る。
夏海から発せられる匂い、それが海東の情を大きく揺さ振った。

帰ってきていきなりだなんて、エッチな男だと思われるかもしれないけど。いいよね、久しぶりに逢ったんだから。


453:怪盗×夏蜜柑4
11/02/18 22:05:36 +597GoQx
「あのさ……チョコ、凄く美味しかったけど……こっちの方がもっと美味しそうなんだよね……」
つぅー……っと、豊かな胸のラインを指でなぞる。
「ぁあんっ……!!」
そして耳元にキスをすると、ぴくん、と身体が震え唇から漏れる甘い声。
海東に幾度となく愛される悦びを教えられた身体は、彼に触れられただけで、いとも簡単に火が着いてしまう。
「凄く美味しそう……食べても……良い……?」
情に濡れた熱い声で囁かれると、より一層身体が熱くなる。
恋人から抱かれるのを断る理由なんか何一つない。

それに、意地悪しすぎちゃったから……

夏海は、コクンと頷いた。



「あっ……んっ……はぁ……ん………」
真っ白なシーツの上。一糸纏わずに横たわる夏海の白くしなやかな肌の上を、男の細い指と唇が滑る。甘い香りを放つ肌に唇を落とし強く
吸い付くと、赤い花が咲いた。
「夏海の身体、凄く甘いね……」
「あっ……んっ……!」
柔らかい胸を大きな手でやんわりと揉み、乳首を口に含む。それに吸い付き舌で転がすと、次第にピンと硬くなっていくのがわかる。
濡れた音を立てて唇を離すと、ぷるぷると揺れるピンク色の小さな果実。それは唾液で濡れて、とてつもなく淫靡に映った。
「甘いし……凄く熟れてる……本当に『夏メロン』だね……」
「その……呼び方……や……です」
「じゃ……『夏みかん』……?」
「それも………やです………」
「うん、僕も………」
コツン……と額を重ね、苦笑する。よりによって、士と同じ呼び方なんて。
絶っ……対に嫌だ!
「ちゃんと、名前………呼んで……?」
「ああ……」
夏海。と、呼ぶと嬉しそうに微笑むのが物凄く可愛い。
綺麗な髪を撫でて啄むようなキスを繰り返し、ふとサイドテーブルに視線を運んだ。そこには、夏海がくれたチョコレートの箱が置いてあ
る。何かを思った海東は、その箱を手に取った。
「ね、夏海。知ってるかい……?」
「………えっ………?」
「チョコってさ……媚薬なんだよ……?」
目を細めて微笑んで、チョコを一粒つまみ、「食べたら駄目だよ?」と、夏海にくわえさせた。
「だから……これで、夏海を蕩けさせてあげる」
チョコごと唇を吸い、溶かして甘い唇を舐めあげる。
すると、夏海の唇からくぐもった吐息が漏れた。
「んっ……ふっ……」
海東の温もりで、チョコが溶けて夏海の口の中に広がると、次第に頭がぽぉっとしてくる。それなのに、溶けたチョコを押し込まれて、そ
してまた、舌に絡み付いたチョコを舐め取られて……
まるで、自分も一緒に食べられているような感覚に陥ってしまい、いつも以上に感じているのが自分でもわかった。
「どう……ドキドキしてきた……?」
唇を離す時に、つたう糸まで琥珀色。
夏海は、はぁ……と、熱い息を吐き、コクンと頷いた。


454:怪盗×夏蜜柑5
11/02/18 22:08:08 +597GoQx
唇を離す時に、つたう糸まで琥珀色。
夏海は、はぁ……と、熱い息を吐き、コクンと頷いた。
初めて味わう、チョコレート味の甘いキス。甘い香りに包まれて、なんだか脳まで蕩けてしまいそう。
「だい……き……さ………もう……わたし………」
潤んだ瞳で切なく訴える夏海。
海東は下半身までその指を滑らせて、重なった花びらを指で開く。まだ、直接的な刺激を与えていないのに、夏海のそこはもうすでに蜜が
溢れ、しとどに濡れていた。
「凄いね……もう、濡れてる……」
ぐっしょり濡れたそこに指を滑らせた後、ゆっくりとナカに挿れるとビクンと揺れる細い身体。変わらず狭いそこは、海東の指を離すまい
と強く吸い付いてきた。
「僕の指、離さないよ……欲しい……?夏海」
その指を蠢かせてナカを刺激する。
「あぁんっ……ほしい……の……指じゃ…やなの……だいきさん……」
それじゃ足らないと、海東を求める夏海。
初めて肌を重ねた頃は、まだ全然慣れなくて、恥じらい、何も言えずにされるがままだったのに。
まるで男を知らなかった夏海を自分がここまでさせたのだ。
綺麗な、真っさらな夏海を自分の色に染めさせる。かなり古臭い表現だが、これ以上の悦びはない。

夏海は、僕だけの大事なお宝。
だから、なんでも君の望み通りにしてあげたい。

でも。

今日は、まだ駄目だよ夏海。

海東はその指を抜いて、纏わり付いた蜜を舐めあげた。
「まだ、だーめ」
「やらぁ……いじわるしないで………」
涙目でふるふると首を振り、愛願する様子すら愛らしく感じる。海東は、乱れた髪を撫でて、甘さの残る唇にキスをした。
「いじわるじゃないよ。今日はもっと夏海を悦くさせたいから……代わりに、コレ……挿れてあげる」
かりっ……と半分にして、口移しで食べさせながら、後半分は夏海の中心に添える。
それは、黒胡椒入りのとはまた違う、トリュフチョコレート。
「あっ……やっ……そんなの……だめ……きゃんっ……!」
指をクッ……と押し込めば、うねったそこは、抵抗なくチョコを受け入れてしまう。
「だ……いきさ……」
それとは対照的に、首を振る夏海。
「大丈夫だよ……夏海のナカ、凄く熱いから……全部溶けて来るよ……」
「やっ……そんなぁっ………」
自分のナカにチョコを入れられるなんて凄く恥ずかしい。だけど、それが余計に夏海の情を駆り立てていた。ますます身体が淫らに熱くな
ってきている。
「ほら、溶けてきた……」
とろり……と溢れでてくる琥珀色の蜜。海東はそれを指で掬い、夏海の唇に塗り付ける。
そして、舐め上げ、吸い付き、唇と蜜を充分味わった。
「どう?夏海味のチョコレート……美味しい?」
「わかん……な……い………」
「そう……?僕はすごく甘くて美味しいよ」
夏海の足を自分の肩にかけて、濡れた花びらに口付け甘い蜜を啜りたてる。厭らしい音を立てて舐め回し、ナカにも舌を指し入れた。


455:怪盗×夏蜜柑6
11/02/18 22:13:05 +597GoQx
「やっぱり……凄く甘い」
その上にある、一番敏感な小さい肉粒にも吸い付くと、細い身体は大きく背を反らす。
「きゃあっ!!あっ!!やん!!そこっ!!らめぇ!!」
より高くなる夏海の声を聞きながら、粒を舌で刺激する。そんな強い刺激に反応し、新たに溢れ出てくる蜜も舐め上げる。顔を上げると彼
の唇は蜜塗れになっていた。
「ヤバい……僕も……酔いそ……」
自分の唇についた蜜を舐め取り、綺麗な細い足の間に身体を割り入れる。そして、透明の汁で濡れた自分のそれを夏海にヒタリと添えた。
「挿れるよ……?」
言うなり、ぐちゅりと音を立てて硬いそれを挿入する。途端、夏海は悲鳴のような声を上げてくたりとした。
海東を包む肉壁は、奥へ奥へと誘うように強くうねっている。
「もしかして……イっちゃった……?」
尋ねると、耳まで真っ赤にして頷く夏海。
「らってぇ……だいきさんが……あんなこと……するからぁ……」
「可愛い……凄く、可愛いよ……夏海」
快楽の涙で潤んだ瞳で批難してくる夏海が物凄く愛しい。両手で頬を包みキスをして、ゆっくりと腰を動かした。
「あんっ……!!」
果てたばかりで敏感になっているナカを刺激されて、大きく背中がしなる。
「きゃ……ひぁっ……はぁん!!」
あまりに刺激が強すぎて、小さな悲鳴が上がる。
でも、止めたくない。止めて欲しくない。
「だぃ……き……さぁん……」
蕩けそうな表情で、自分の名前を呼ぶ夏海を愛おしく感じながら腰を押し付ける。
奥を突かれるたび夏海は、離れたくないとばかりにぎゅうぎゅうに締め付けた。
「あ、すごっ………も……イきそ………」
「わ……わたし……も……」
海東と一緒に、夏海も再び達しそうになっていた。海東は、とどめとばかりに更に激しく突き立てる。
「なっ……つ……み……っ!」
「あ、あんっ……!!あああっ!!」
高い嬌声が聞こえると同時に、奥まで突き立てるとそのまま動きを止めた。

どくっ……どくんっ……

夏海のナカで精を全部吐き出して、はあぁ……と、熱い息を吐く。
だけど、まだ全然足りない。もっと夏海が欲しい。
証拠に、夏海のナカで果てたのに、海東のそれはいまだ硬度を保ったままだった。
「まだ………いい……?」
「はい……」
このまま続けても良いのだけれど、海東は腰を引いてズルリと抜いた。一緒に溢れ出す白い欲。
「あんっ!!やあん……やめないで……もっとぉ……」
「違うよ、やめないから」
切ない声を出し、いやいやする夏海に宥めるようにキスをして、その身体を起こす。
今度は自分が寝そべり、夏海を腰の辺りで跨がせた。
「ほら……今度は夏海が挿れてごらん」
「はぃ…………」
いつもなら自分からなんて恥ずかしいと戸惑うのに、気持ちが高ぶっているからか、海東の言葉に素直に従う夏海。
逞しいそれを手に取り、自分の入口に添えてゆっくりと腰を落とした。
「あっ……んぁあっ……」
太いそれが夏海のナカを支配していく。白濁と愛液が潤滑油になり、難無く根本まで受け入れる事ができた。
はぁ……と、悩ましい吐息を漏らし海東を見つめる夏海。
「だいきさぁん…………これで………いぃ……ですか……?」
「うん。よく出来たね」
と、海東が優しく頭を撫でると、嬉しそうに微笑んだ。
「良いコには、御褒美」
そう言うと海東は、細い腰に手を添えて、下からズンズン突き上げた。
「きゃ……!ふぁっ……あっ……あんっ……」
突き上げと同じリズムで細い身体が跳ねて淫らに喘ぐ。その甘い声を聞きながら、夏海の痴態と膣内を堪能した。
「凄っ……いい眺め……」
上から眺めるのと下から見上げるのでは、また全然趣が違う。



次ページ
最新レス表示
レスジャンプ
類似スレ一覧
スレッドの検索
話題のニュース
おまかせリスト
オプション
しおりを挟む
スレッドに書込
スレッドの一覧
暇つぶし2ch