ハヤテのごとく!のエロパロ 24冊目at EROPARO
ハヤテのごとく!のエロパロ 24冊目 - 暇つぶし2ch265:名無しさん@ピンキー
08/09/25 00:27:03 6JyhlZh7
煽ってるやつの半数はまともなやつが便乗(そうだとおもいたい)

まあおれが神作品書いてやんよ!









ついこのスレみてるとこんなことしたくなる。

266:名無しさん@ピンキー
08/09/25 03:53:23 Xh+B40Ri
じゃあ俺も神作品書く

267:名無しさん@ピンキー
08/09/25 04:12:30 joSbs3DI
うんこ

268:名無しさん@ピンキー
08/09/25 08:20:04 6L3WHp39
>>229>>265
ID:ScF/2p3o「ご愁傷」以外の煽りフレーズ知らないの?


269:名無しさん@ピンキー
08/09/26 14:44:00 mIZYyou8
何通報してんだよ^^:
そんなことする暇あるならさっさとスレ消せよ。

270:名無しさん@ピンキー
08/09/26 17:19:49 uD/NwJ46
久々に投下しようと思ったらアクセス規制中…

271:名無しさん@ピンキー
08/09/26 18:01:33 z2igkxIQ
もう何ヵ月もまともなSSが投下されてない…
この状態はもう過疎と言うしかないな

272:名無しさん@ピンキー
08/09/26 22:46:26 owR91f/E
みんな荒らし、厨房を盛大にスルーしまくってるだけで
ROMってる奴は多いだろう。
猿の鳴き声は耳障りだから目立ってるんだよ

273:名無しさん@ピンキー
08/09/26 23:54:42 z2igkxIQ
>>272
それはオマエの想像だろ?
なんか統計でもとったのかよ?

274:名無しさん@ピンキー
08/09/26 23:59:36 Pb1JavKo
ROM専がいて何か不味いことでもあるのか

275:名無しさん@ピンキー
08/09/27 00:04:47 Mv56BOJu
猿猿言ってる奴は何時になったら自分がスルーもろくに出来ない猿だって気付くんだ?

276:名無しさん@ピンキー
08/09/27 01:04:39 3Z5z0isI
書けもしないやつしかいないのに 
こんなスレがある必要性が感じられんのだがねえ。

277:名無しさん@ピンキー
08/09/27 01:13:26 YwtOz73v
>>272

厨房なら最初からたくさん居たじゃん。

278:名無しさん@ピンキー
08/09/27 19:10:03 ZGki+AvM
いま思えばROCOは卑怯者だよな。
神扱いされてた時だけSSホイホイ投下して、叩かれだしたら尻尾まいて逃げるんだからなw
いい気なもんだよw

279:名無しさん@ピンキー
08/09/27 19:12:47 HaaLdIKC
ないわw

280:名無しさん@ピンキー
08/09/27 19:13:40 JdyPUrFG
>>278
いつもの人乙

281:名無しさん@ピンキー
08/09/27 20:17:54 3Z5z0isI
糞スレさっさと潰してください><
お願いします、それだけが僕の願いです。

282:名無しさん@ピンキー
08/09/27 21:10:25 jAiqEsT8
>>273
2chで統計(笑)とかw
まー荒らしで全員追い出したと思い込んでる低能ちゃんにはキツい現実だったかもな
たかがネット上の掲示板で馬鹿騒ぎしていい気になってる幸せ者にこれ以上言っちゃかわいそうか

283:名無しさん@ピンキー
08/09/27 23:07:51 6grRJ0dQ
もう>>278は必死過ぎてかわいそう






かわいそう

284:名無しさん@ピンキー
08/09/27 23:15:55 5T58UZZF
2月頃のROCO氏粘着からか?このスレがおかしくなったのは

285:名無しさん@ピンキー
08/09/28 03:27:25 0DDFkaeW
>>284
原因は色々あるぞ。

・衰退厨(笑)
・ROCO氏粘着厨
・自演職人
・盗作コピペ厨
・職人叩き
・ネガキャン厨
・ゆとり
>>282のような、荒らしに構う低能カス(笑)

などなど…

286:名無しさん@ピンキー
08/09/28 04:33:34 PLsdbdiB
ゆとりは前からたくさん居たじゃん。


287:名無しさん@ピンキー
08/09/28 07:59:14 72WflcFe
職人殺すにゃ刃物はいらぬ、粘着一人いればいい、ってか

288:名無しさん@ピンキー
08/09/28 08:15:00 PLsdbdiB
寒い例えだなおい

289:名無しさん@ピンキー
08/09/28 12:00:58 9jSNLmAO
>>278
ROCOならしゅごキャラスレにいたぞ
単に1期放送が終わってマイブームが移っただけだろ

290:名無しさん@ピンキー
08/09/28 13:08:42 qJe5+RcY
>>285
前々から思っていたのだが、

スレ衰退の原因の一つ=「自演職人」

って言う意見が多いようだが、どうしてそうなるのか分からん。
もしかして、ここの住人はいつも疚しく思いながら自演してるんだけど、
「そんな悪いこと(自演)を職人たる者がするとは許せん」とか、
「職人だったらもっと上手く自演しろよ」ってことなのか?

291:名無しさん@ピンキー
08/09/28 13:16:46 PLsdbdiB
>>289

ROCO氏は初期から居ただろ

292:名無しさん@ピンキー
08/09/28 13:27:35 0DDFkaeW
>>290
明らかに、ある職人の自演がバレた後から荒れ始めたから衰退の理由に挙げてるんだが何か?

あと俺個人としては、職人の自演は気持ち悪いから嫌ってる。
自分の書いたSSに対して自分で称賛のレスするような必死な奴のSSなんざ気持ち悪くて読みたくない。
それに加えて、例の自演職人の場合は、言い訳もウザったかったな

293:名無しさん@ピンキー
08/09/28 14:25:43 EMHN42Bl
相変わらず素晴らしいスレですね

294:名無しさん@ピンキー
08/09/28 18:20:17 71uY8vSF
自演職人なんていたっけ?
とりあえず職人を叩いて来させないようにしておきたいだけかな?

295:名無しさん@ピンキー
08/09/28 18:34:21 0DDFkaeW
>>294
は?アンタ新参か?それとも自演職人本人?

とりあえず過去ログ読んでこい。

296:名無しさん@ピンキー
08/09/28 18:49:07 67U4MpII
アーたんかわいいよ、アーたん。

297:名無しさん@ピンキー
08/09/28 20:07:22 jEZKxKL7
SS書かれるまでスレ荒らします><
さっさと誰か書けや( -`(ェ)´-)y─┛~~

298:名無しさん@ピンキー
08/09/28 23:50:19 uTTMmnQW
真性のクレクレ乞食厨が集う超底辺民度なゴミスレはここですか?

VIPから来ますた。今後お世話になりますw

299:名無しさん@ピンキー
08/09/29 23:53:47 CSE0vDUG
こんな無駄レス消費してても無駄無駄。おまいら雑談するぞ。
過去に投下されたSSで好きなの挙げよ。
保管庫での作者名と作品名、カップリングとシチュエーション(誰と誰がどこそこで○○してるやつ)、
ついでに好きな理由を簡潔に。
作品は1個で無くとも可。勝手に俺的な順位付けてもいい。

SS師の参考になるかもしれんし、こだわりのあるSS読み手とやらの評論を聞かせてみ?

300:ROCO ◆VpKHzOu04Y
08/09/30 00:28:33 jNVts9RR
アクセス規制解除されたかな…
先週というか先々週ネタで投下します、鬼畜風なハヤテ×ナギ&泉SSです。

色々と書いてましたが自己判断の没を繰り返してました;

301:ROCO ◆VpKHzOu04Y
08/09/30 00:29:27 jNVts9RR
うう…迂闊だったな、まさかあんなに大胆に見せ付けていたなんて…
あいつに教えてもらわなければどうなっていたやらだ。
つい先程の事だった、校庭にてベンチに座ってハヤテを待ってたのだが、
どうもすっかりゲームに夢中になっていたらしい、
それでうっかり外だというのも忘れて、あんなだらしない格好をしていたとは、
しかもだ…他に誰か見られてしまうなんて不覚過ぎるぞ!
まぁ…それが同性相手なのが救いだったな、
もしもハヤテ以外の男に、この私の下着を見られる事になってたら…
「お嬢様…駄目ですよ、パンツを見せ付けていたらしいじゃないですか」
「ち、違うぞハヤテ!あれは…ついゲームに集中してて…」
「でもパンツは見えてたのでしょ?」
「うっ…」
まるでタイミングを計ったように、ハヤテは先の事で責めてくる、
ち…違うぞ!私はそんな卑しい女では無いのだぞ、
ハヤテ以外にそんな真似をするわけ無いだろうが。
でも…確かに失態はおかしてしまったのだよな。
だから罪悪感は流石に感じていたのだが、
もしかしたらそれを感づかれていたのかもしれん、
ここぞとばかりにハヤテに…責められるのだ。
「世の中は危険ですよ、無防備なとこを見せてたら何をされるやら」
「何をって…」
「こういう事ですよ」
「えっ!うわぁぁっ!?」

ちょっと待て!ハ…ハヤテの手が制服のスカートの中に入ってくる、
待て待て!ちょっと待て…ここは外だぞ?
しかもまだ昼間だ…ここは学校の敷地内なのだから、
今は人通りも少ないし付近に誰も居なくても、いつ誰が来るか分からないし…
そうだ私は学園敷地内に設けられたベンチに座っている、
そこでハヤテにお仕置きとばかりに、不埒な悪戯をされようとしていたのだ。
「やめろハヤテ…こんな場所で、それこそ見られてしまうではないか…んっ!」
「大丈夫ですよ、お嬢様があまり派手に悶えなければ気付かれませんよ」
「それができれば…んっ!あっ!!だから待てって…んあっ!」
うぅ…過敏に刺激を感じてしまい悶えてしまう、
入ってきたハヤテの手が…パンツの上を触っているのだ、
股間の上を指腹で擦り付けて…んんっ!
「んあっ!そこは…駄目だ、そこは…」
「そこというのは…この小さなお豆の部分ですかね…ここですか?」
「!?うわっ!!あ…だからそこは…」
ハヤテの馬鹿…駄目だというのに、逆にそこを突いて弄るなんて…
ここは女にとって一番過敏な箇所なのだぞ、その…クリトリスという箇所は。
なのにパンツの生地の上からとは言え、そんなにグリグリと弄られては…んんっ!
「お嬢様のパンツが濡れてきましたよ…チャプチャプって聞こえません?」
「!?嘘…あっ!ちょ…あっ!?」
ハヤテにそう耳打ちされると、確かに聞こえてくるのに気付く…嘘だろ、
意識をすれば、こんなに大きく聞こえてるではないか、
チャプックチュッてやらしく響いて聞こえる…
これはバレる…本当に直ぐ側を誰かに通られたら、確実に聞こえてしまうぞ…
まともに考えれば実際はきっとそうでもないのだろうが、
今は本当にそんな風にやらしく聞こえる気がするのだ。

302:ROCO ◆VpKHzOu04Y
08/09/30 00:30:02 jNVts9RR
「やめ…あっ!本当にバレる…他の連中にまで私の…やらしい音が…」
「確かに声もエッチな響きになってますし、顔も赤くなってますが…まだ余裕ありますよ」
な、何が余裕あるというのだ、まったく…
しかしハヤテが序の口と思ってるのは本当だった、何故なら…
「!待て…何を…あぁぁぁっ!!んぐっ…」
「お嬢様、我慢してください…気付かれますよ」
ここから先があるからなのだ!
現状がまだ序章のようなものだと、私は後で知る事になる。
うぅ…わかっているのに、しかし…そんな事を言われても、これは…
激しく衝撃を受ける感覚に必死に耐え抜く私だが、
ここでハヤテはとんでもない追い討ちをする。
さっきまではパンツの上からなぞるように弄ってた、しかし…今度はパンツの中に、
その手を忍び込ませてきたのだ、そして…触れてくる、今度は直に!
「お嬢様のここ…熱くなってますね」
「やめろハヤテ…これは流石に…んんんっ!!」
「おや、でもお嬢様のこっっちの口は、どうやら離したくないようですが?」
「なっ!んっ…あぁっ」
ハヤテの指が…入り込んでくる、私のアソコへ…深く深く来る!
触れるどころか侵入まで許すとは、んんっ!
しかし離さないとはどういう事だ?それではまるでここが…ハヤテのを…
「吸い付くように締め付けてきて、絡んできてますね」
「なっ!?あ…」
「十分に濡れて滑りがいいのに…んっ、こう咥えられては指先が火傷しちゃいますよ」
わぁぁぁ!!恥ずかしく卑しい説明台詞を囁くな!!
それは私の身体が変態だと聞こえるではないか…あっ!
まるで私の身体が勝手に…本能的な欲求で、欲して離さないように聞こえる…
「こうして恥辱に悶え耐えるお嬢様も可愛いですよ」
「ハヤテの馬鹿…んんっ!あぁ…」
駄目だ…なんだか頭の中がぼんやりしてきたぞ、
どうも思考力が低下しているようだ…んっ、本当にバレてないか?
思い出したように不安に思う…こんなになって周りに、
外を出歩く連中に私の事を、見られてないかと…
なんとか周囲を見渡すが…もはや視界は霞んでた、
まずいな…まともに状況がわからなくなってる。
状況がわからないと…んっ、本当に誰かの視線を感じるような気もしてきたぞ、
辺りから私を見てる気が…あぁぁっ!増えていく…視線の数が!
「大丈夫ですよ、僕の感じる気配では…まだ誰も気付かれてませんから」
「ほ、本当か?」
「ええ、でも…これ以上に激しく反応されるとどうだか…」
「えっ!きゃっ!あぁぁ…そこは!?」
こ…これは二本くらいか、私の中に入り込んでいる指は…
だがそれとは別に動き弄り責めてくる指先もあったのだ、
それは…あっ!中に入り込まずに、入り口を探索するように動いてた親指、
それが当たって弄ってる…そのなんというか、おしっこが出るとこを!
んんん~~っ!!そこを弄られると電流が駆け巡るような衝撃を感じる!
「尿道口も過敏なんですね、ますますお嬢様の愛液が溢れてきてますよ」
「だから辱めるなって…んっ…あっ!」
マズイ…んっ!そんなに執拗に弄られ続け、エッチな気持ちにさせるから…
気持ち良さが止まらなくなって…んっ!あ…あぁ?
ちょっと待て…マズイ、一番マズイ…それは駄目だぁぁ!!
「お嬢様、イキそうですか?う~ん、もうかなり誤魔化せない顔になってますね…」
「ハヤテ…あっ!らめぇ…だ、これ以上されたら…あぁ」
「僕が壁になってますよ、だから…どうぞイってください」
違う…そうじゃない、イクのはイキそうだが…
何とか理由を説明したかったが、もうそんな余裕は無かった、
もう頭が真っ白になっていく…こんな場所で…あぁぁ!!!

303:ROCO ◆VpKHzOu04Y
08/09/30 00:30:37 jNVts9RR
「イク…イってしまう!ハヤテぇぇ!!!あぁぁぁぁ──っ!!!」
そして私はイった…と同時に、股間から溜まっていた熱いのが放出する!
それはまるで潮吹きみたいに…勢いよく噴出したのだ!

プシャァァァァァ……

「え?あ…お嬢様?」
やってしまった…ハヤテの目の前だというのに、漏らしてしまった…
唖然としたハヤテの表情…その目には私の痴態が映りこんでいる!
見られてる…おしっこの穴から出てるのをハヤテに…
「えっと…お漏らしですか」
「うぅぅ…馬鹿馬鹿!!だからそんな場所を弄るなと言ったのに!!」
涙目になってポカポカと私はハヤテの胸板を叩く、
しかしハヤテはクスッと微笑み、笑顔のまま優しく囁くのだ…
「でも可愛らしいですよ、エッチな顔して気持ち良さそうでしたし」
うぅ…主を辱めるとは何という奴だ…まったく、
こんな絶頂感に放心したままの頭では、
この程度くらいの文句を言うくらいがやっとだった。
それどころか…んっ、ここまで辱められたというのに、
イった筈なのに…んっ、下が寂しい…熱いし、
まさか求めているのか?ハヤテのを…こんな場所で…
「どうしましたか?まだ物足りない…そんな表情してますよ?」
「それは…んっ、それは…その…」
駄目だ駄目だ!このままでは…私はよりやらしくなってしまう、
エッチな事を望んでしまう…ハヤテにしてほしく…
私は変態ではない、淫乱ではないのだ!なのに…なのに…
我慢が…できない…
「そうだハヤテ…我慢できないのだ」
「何を…どうしてほしいのですか?」
「う…あの、その…ハヤテので…してくれないか?そのハヤテのお…」
理性の壁が脆くも崩れたせいだろうか、恥ずかしいのを我慢し、
ついにその心からの要求を口にする、あと一言を言い放つだけで…その時!

「大丈夫ハヤ太くん?何だかナギちゃん凄い声だしていたみたいだけど…えっ」
「あっ…」
「…なっ!」
突然に現れた人物に、すっかり卑しくなって漂わせていた一帯の空気は一変するのだった!
な…なにぃ!!何処から現れた!?
いや…わかってる、ここは外などだから、こんなアクシデントは当然ありえると!
「瀬川…さん?」
「いいんちょだと!?」
「あ、あはは…えっと…お邪魔だったのかな?あれ?」
ふとそのお邪魔者…私のクラスの委員長であり、ヒナが治める生徒会メンバーだったな、
さらにクラスメイトでもある瀬川泉の視線が下に移る、なんだ?
何だか言い難そうな表情をしてるが…んっ?待てよ…あっ!
「ナギちゃん…それもしかして、おしっこ…」
「うわぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
私の座るベンチを濡らす黄色い水溜りを指差し、そう指摘された時…
その場を私は一目散に現場を走り去っていた。

:::::::::::


304:ROCO ◆VpKHzOu04Y
08/09/30 00:31:10 jNVts9RR
あのね外を歩いてると、ナギちゃんの声が何処となく聞こえてきたの、
それでハヤ太君と二人で居るのを見かけたから声をかけたのだけども、
するとあれれ…?えっと…ナギちゃん逃げちゃった?
それでぽつーんと残される泉ちゃんでした、けれどもさっきの状況って…
もしかしてナギちゃんとハヤ太くん…やっちゃってた?
「あの…かなりお邪魔だったのかな?」
「あはは…その、こうなっても仕方ない状況だったかもしれませんが…」
残された者同士で目を合わせると、ポッと顔が熱くなるのを感じました。
やだ…さっきの光景見ちゃってたから、どうしても意識しちゃうよ~!!
目の前の水溜りも気になるけれど、あの時のナギちゃんの顔…アノ表情だったよね?
上気してボーっとして潤ませた眼で…感じてる目だった。
「瀬川さん?どうしましたか、ボーっとしてたみたいですが…」
「ふぇ!そ、そうかな…あはは」
やだやだ!意識しちゃってドックンドックンって心臓が鳴り出してる、
ますますハヤ太君とまともに目を合わせれなくなっちゃうし…
すると肩に彼の手が乗ったの…
「瀬川さん…もしかして…」
「えっ?あっ…」
ちょっ…あれ?ハヤ太君、こんなに近くに立ってたっけ?
それに手が…スカートの中に入ってきてなんて…あれ?
「って…ハヤ太君!んっ…いきなり何をしてるのぉ!あ…やっ…」
「あれ?今日はスパッツは穿いてないのですね」
「う、うん…やんっ!」
ふぇぇぇ~~!!!いきなりの事で気が動転しちゃってる私だよ~、
だって…ハヤ太くんは、大胆にもムニッて私の恥ずかしいとこを触ってきたのだもん、
んっ…あっ…ほら敏感なアソコの上を意地悪するみたいに弄ってくるよ~。
そんなに弄られたら、私の股…おかしくなっちゃうのに…んっ…あぁ!!
「何だかもう、グッショリ濡れてきましたよ、ほら…」
やんっ、ほら…びっしょり濡れてきてるよ、
ハヤ太君の指先に感じて…エッチな蜜が溢れ出してきちゃう!
熱くなって疼いてるし、はぁ…頭もボーッとなっちゃうし。
でも…濡れたのは、触れる前からかもしれない…意識した時から濡れてきてたかも。
「もしかして瀬川さんも…お漏らしですか?」
「ち、違うもん…ナギちゃんみたいにおしっこだなんて…」
…って、しないって言えるのかな?
何となく想像しちゃった、このままハヤ太くんのされるがままになってたら、
私までナギちゃんたいにオシッコしちゃうかもって…
そう考えると…んっ!あれ?何だかドキドキが大きくなってる?
それにもっと頭がボーっとしてきちゃいそうだし。
「はぁ…あんっ、ハヤ太くん…んんっ駄目ぇ…」
「本当にそうですか?」
「あぅぅ…」
「…我慢せずに好きな時にイっていいですからね」
やだ…そんな事を耳元で囁かれたら、頭の中が麻痺しちゃうよ、
クリクリ弄って苛めてるくせに…やらしい優しさを見せちゃ…
んんっ…どうしよう、感度が高まってるみたい、もっと感じちゃっていく、
このままじゃイキそう…かも、だけど…こんなやらしさに夢中になってくると、
別の所も疼くようになってたのでした。
「はぁ…んっ…ねぇ、口が寂しいよハヤ太君…」
「え?口ですか?」
「うん…だから…」

その直後…少し移動しました、さっきの人の目につきやすい場所から、
茂った木々で身を隠せそうな場所に…そこでね。
「はぁ…んっ、んぐっ…」
「うっ…よっぽど寂しかったのですね、こんなに…んっ…激しく…うあっ」
「んんっ…はぁ、だってハヤ太君のおちんちん…んっ、好きだから…んっ」

305:ROCO ◆VpKHzOu04Y
08/09/30 00:31:43 jNVts9RR
大胆にも咥えちゃってたの、股間で大きくなっていたハヤ太君の…おちんちんを。
これってフェラって言うんだっけ、一応は周りから身を隠してるとはいえ、
大空の下で何てエッチな事をしてるんだろう…
「はぁ…んっ、どう…気持ちいい?」
「いいですよ、瀬川さん…んっ!凄く…上手いですよね」
「だって…あ…んんっ」
ひそかにアイスで練習してたなんて、言っちゃ恥ずかしいよね?
ハヤ太君のを想像して…なんて言えないもん。
んんっ、やがてハヤ太君のおちんちんが、私の唾液まみれになってくる、
ヌメヌメしてきて…エッチに濡れ輝いてるし、
んっ…舌に感じる感触と味覚も凄いかも…もっと興奮してきちゃった。
「はぁ…あっ…ハヤ太君」
「瀬川さん…んっ…そろそろ出そうかも」
「…いいよ、口に出しても」
喉の奥にまで挿し込むように、そのすっかり固くなってるハヤ太君のを飲み込む、
すると…喉の奥を焼かれそうな、そんな熱さが噴出してきたの。
「んぐぅぅぅ!!!」
「うぅっ!あぁぁぁぁっ!!!」

ビュクゥッドブゥゥゥ!!!

あ…あぁ…流れ込んでくる、ハヤ太君の…精子、
この口にいっぱいに、粘々した精液が溜まってきたのでした。
「んくっ…んんっ…はぁ…」
ゴックン…そして全部出された後に、その溜まったのを飲み込むと…
食道を通って胃の中に入るまで…ううん、そのお腹の中に溜まってる感じも、
私はうっとりと感じていました…ちょっと咽るけれど、でも…満足かな?
「はぁ…瀬川さん…」
「ハヤ太君…」
ううん、やっぱり満足…じゃないかも、だって…次はここが凄く疼くんだもん、
さっきハヤ太君に弄られてた場所…アソコが。
そういえばおまんこって言った方が男の子って喜ぶのかな?
「お願い…入れて…」
「瀬川さん…いいんですね」
「うん…」
コクッと頷いて、そして自分の手でそこを開いて、
きっとすっかりトロトロになって充血し真っ赤になってると思う、
この大事な場所を開きました、いいよハヤ太くん…泉のおまんこに入れても!
「ううん、入れて…ハヤ太くんのおちんちんを!」
「はい、では…」
そしてゆっくり近づいてくるの、さっき出したのに一向に萎えなくて、
大きくしたままのおちんちんを…泉の中に…

「ちょっと待てぇぇ!!!」
「えっ!!?」
「ふぇ?」

:::::::::::


306:ROCO ◆VpKHzOu04Y
08/09/30 00:32:21 jNVts9RR
あ、危なかった…まったく私が少し居なくなった間に、何をしようとしてたのだ!
戻ってきたときに、ハヤテの姿がおらず、
少し探してると…近くで何か物音がするのに気付いたのだ、
だから思わず覗いて見たのだが、まさかこうなっているとは!
「ええい!ハヤテ…これはどういう事なのだ?」
「お、お嬢様!こ、これは…」
「ち、違うのナギちゃん!これはその…えっと…あのぉ~」
この盛りのついたバカ犬~~~っと私の中の中が叫んでいるぞ、
世界が世界なら伝説の力で爆発呪文を唱えてるとこだ。
「ハヤテは…私のモノだぞ!だから…それも私のモノだ!」
「お嬢様…わっ!」
そして私は飛び出し駆け寄り、ハヤテの胸板に飛びついていた、
と同時にズボンの中から既に出されている、
この他の女に勝手に使わされそうになったのを握り、
そこに軽くキスをするのだ…
「んっ…だから入れるなら、私のに入れろ…いいな!」
「は、はい…」

勢い余ってそんな事を言ってしまった事は、流石に後で恥ずかしくなって後悔した、
何故なら…その為に、野外…しかも見物者が居るの前で、
さっき邪魔された続きを行う事になったのだから。
「お嬢様…もう準備万全だったのですね」
「違う…こ、これは…あっ!」
入ってくる…こんなにすんなり入るのはやはり先ので濡れていたからなのと、
びっしょり濡らし汚れたパンツを既に脱いでいたからだ。
「どうだハヤテ…私の膣内は」
「はい、んっ…とってもきつくて締まります」
「凄い…ナギちゃんの小さなアソコがハヤ太君のを!?」
う、五月蝿い…見てるなら黙って見てくれ!
恥ずかしい様子を実況しないでくれぇ!!んっ…
私はついにハヤテのをお腹の内部で感じていた…
みっしり埋まった中で、ハヤテのおちんちんは存在を強く感じさせている、
しかもだ…それが動くと中身を引きずり出され、
もしくは押し潰されるかのような錯覚を感じるくらいの、
とても激しい衝撃を感じてしまってたのだ。
だけど…悪くは無い…だって同時に感じている、
この身体に等価交換と言えるのか、苦しみ以上の快楽を感じてるのだ!
「はぁ…あぁ…んん~~~っ!!」
「お嬢様…うっ…平気ですか?」
「大丈夫だから…あっ…もっと」
果たしてこれは平気の部類に入るのか難しいかもしれんが、
とにかくハヤテのがお腹の奥に当たると何度も目の前が白くなって、
意識が瞬間的に途切れそうになる…
だけども逆に更なる世界を見たいと望む欲求が、心の奥で確かにあるのだ、
もう壊れてもいいから…これ以上の快感があるならと。
これは…女の本能というものなのか?卑しい私の本能の囁き…
「では…本気を出しますね」
「!?まだ本気じゃないというのか!」
「えぇ、では…覚悟してくださいね」
「んっ…あぁぁっ!!」

307:ROCO ◆VpKHzOu04Y
08/09/30 00:34:17 jNVts9RR
は、激しい…ハヤテはひょいっと私の身体を持ち上げる、
すると私自身の体重が込められ、より深く交わってしまっていく!
もっと奥に…赤ちゃんのできる場所にまで押し込められてしまいそうだ、
当然に快楽も桁外れだった…もう狂ってしまいそうだぞ!
「ナギちゃん…本当に凄いよ」
「ふぇ?にゃっ!あぁ…」
「こんなにエッチな涎が出てきて…んっ、大きなの咥えて…んんっ」
「あぁぁぁぁぁ!!!」
そこに新たな衝撃が加わった!ハヤテと一つに…そうだ結合してる箇所から、
新しい刺激が流れこんでくる…んんっ!!
「いいんちょう…な、何を…あっ!」
「だって見てるだけなんて辛いよ…んっ、あっ…」
「だからって私の…うぅっ!!」
舌先で弄られてる、挿入して拡がった私のアソコを、
ペロペロと…細かく繊細に…やめろ、こんなにされては…
「イってしまう…イク…イっちゃうぅ!!」
「どうぞお嬢さま…僕も…もうっ!!」

ドクドクゥゥゥゥゥゥ!!ビュクゥゥ…

そして…お腹の一番奥、きっと密着してる場所にまるで爆発が起きたような、
そんな熱い弾ける感覚が襲ってくる!!
きっと射精だ…それを確信した時、私の頭は別の意味でも弾ける…
膣に射精された衝撃がきっかけに、また絶頂したのだ!
あぁ…何もかもが真っ白に塗りつぶされていく、そして何も考えれなくなって、
まるで快楽の海底に意識が堕ちていくようだった…そう何処までも。
「あふ…あ…んっ」
そして私の意識も途切れた。


「で…これはどういう状況だハヤテ」
「えっと…これはその、あの後の流れでつい…」
「やぁん…ハヤ太君…んっ」
どれくらい私は失神してたのだろうか、
気が付くと木陰の下で休まされていたわけだが、
目覚めて直ぐに見たのは、ハヤテがいいんちょうと交わってる光景だったのだ。
深々とハヤテのおちんちんが、他の女の中に納まってるのが見えてるぞ!

308:ROCO ◆VpKHzOu04Y
08/09/30 00:35:03 jNVts9RR
「だからハヤテは私のだと言ってるだろう!」
「にゃぁぁ~!!だって…あっ…ナギちゃんの間近で見てたら、もう我慢できないってば」
うぅ…それは分かるが、まったく私がこうして文句言ってるのに、
こいつらは互いに腰を動かし、互いの性器同士を繋がりあっていた。
そしてついには…
「うっ…もう駄目だ!うぅっ!!」
「ひゃっ!あ…頂戴、また…射精してぇぇ!!」
「……まただと?」

ドブゥッ!!ドクドクゥゥゥゥゥ…

「あっ…熱い…いっぱいだぁ…あんっ」
どうやら膣内に射精したらしい、イってしまい身体を痙攣させるいいんちょう、
そしてだ…その繋がった所からは入りきらなくなって逆流し、
泡だって溢れてきてる分もあった…こんなに出しおって。
「はぁ…あっ、ハヤ太君のでお腹がいっぱいだよ…あ…んんっ」
射精が済むと、ハヤテのおちんちんはようやく抜かれる…すると、
ゴボッと大量の白濁の粘液が更に溢れ出してくるのだ!
「って、おい…何回出されたのだ?一回ではこうはならんだろ!」
「ほぇ…えっと、一回…二回…三回…」
「…ハヤテェェェ!!!!」
「すみませんお嬢さまぁぁぁ!!!」
まったく…私に一回で、他の女に数回だと?ゆ…許せん!
なんだか何か怒るべき箇所が少し違う気もするのだが、
とにかく許せんから私はまだヨロヨロで回復しきってないのに、
ハヤテに襲い掛かるのだ!同じくらい…
いや、それ以上してもらわねば、許してやらないからな!
「よっしー私も!」
「うわぁぁぁ~泉さんまでぇぇ!!!」
そんなわけでまだ野外での淫行は続いていく…


「……野外でほぼ裸の女性が股間丸出しの男を襲ってる、こんなスキは流石に無いな無い」
潜んでいた茂みの近くで、一人の女生徒が真っ赤な顔で呆然と立っていたが…
またトンでもないスキを目撃されてる事に、
まだ私は気付いていなかった…。


【おわり】

309:名無しさん@ピンキー
08/09/30 00:41:01 a3jl8Huc
ろこ氏はもしやイーアク?
なにはともあれ乙

しかし、ろこ氏って某サイトの名書き手と文体や雰囲気がそっくりなんだよな……偶然だろうな。

310:名無しさん@ピンキー
08/09/30 02:09:07 4gWuHCLH
アク禁だったのか
久し振りに読めて楽しませてもらいました

311:名無しさん@ピンキー
08/09/30 04:28:40 JVRY+QwO
ろこ氏久々GJです!
一人称えちぃ、楽しませて貰いました。
見境のないハヤテがちょっと気になりましたが…。
また次回も期待してます。

312:名無しさん@ピンキー
08/09/30 11:00:30 bUJ2ilXU
ROCOさんGJ
いいんちょさんエロいよ


覗いてた子もやっちゃってください。

313:名無しさん@ピンキー
08/09/30 16:53:19 g5AWaM1b
キタ Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒(。A。)!!!

始めは(*´Д`)ハアハア、終わりは笑えて
非常に良かったです。GJ!
ただ、マリアさんは「ハヤテ君」と呼んでいますね。

314:名無しさん@ピンキー
08/09/30 16:53:56 g5AWaM1b

                ∩
                ( ⌒)      ∩_ _グッジョブ !!
               /,. ノ      i .,,E)
              ./ /"      / /"
   _n グッジョブ!!  ./ /_、_    / ノ'
  ( l    _、 _   / / ,_ノ` )/ /_、 _    グッジョブ!!
   \ \ ( <_,` )(      /( ,_ノ` )      n
     ヽ___ ̄ ̄ ノ ヽ     |  ̄     \    ( E)
       /    /   \   ヽフ    / ヽ ヽ_//


オチも笑えてとってもNice(・∀・)!!

315:名無しさん@ピンキー
08/09/30 16:55:42 g5AWaM1b
アクセス規制って、どこでどんなあこぎなことしてやがったんだよ神職人

316:名無しさん@ピンキー
08/09/30 18:30:03 kdhfgAR2
>>315
はいはい、いつもの人いつもの人
毎度毎度お疲れさまですwww

317:名無しさん@ピンキー
08/09/30 19:01:19 g5AWaM1b
>>316ツッコミ乙だが
おいおい、神職人様へのGJを忘れてるぜベイベー

318:名無しさん@ピンキー
08/09/30 19:11:41 kdhfgAR2
>>317
おおう、うっかりしてた。ツッコミthx!

とゆーわけで、ROCO氏GJでした。何度中田氏してんだこいつらwww
3Pエロいよ3Pw

319:名無しさん@ピンキー
08/09/30 20:50:44 M1CCPwHj
ROCO氏GJ!!

320:名無しさん@ピンキー
08/09/30 22:47:48 8StGHRtz
>>308 GJ!!長らく投下が無いと思っていたら、アク禁くらっていたのか。
もしかして、今のスレの雰囲気に絶望して出ていったと思ってしまいました。よかったです。

次の投下では覗いていた人にお仕置きをする話ですね?わかります。がんばってください。

321:名無しさん@ピンキー
08/10/01 02:56:03 g7UCTLP1
ROCO氏GJ!

出来れば鬼畜わたるで伊澄咲夜を苛めるやつお願いしたいです。

322:名無しさん@ピンキー
08/10/01 06:48:17 vjt3JRmP
ROCO氏乙です!


323:名無しさん@ピンキー
08/10/01 22:13:41 OQFV9Joh
うひょーこりゃたまらん
GJ!

324:名無しさん@ピンキー
08/10/02 22:07:18 4kDDJtkD
正直、抜いた

325:名無しさん@ピンキー
08/10/02 22:16:53 FkFnbmez
gjgjgjgjgjgj

326:名無しさん@ピンキー
08/10/03 16:44:54 TTJ4x6Jo
1、数>量
2、量>数
3、数=量
どれだ?

327:名無しさん@ピンキー
08/10/03 16:48:17 W6W62Y8N
答えは>>326=あほ

328:名無しさん@ピンキー
08/10/03 19:03:14 w+CPYygD
保管庫に雪路のエロSSってあったっけ?

329:名無しさん@ピンキー
08/10/03 19:08:53 6bPS1eC/
聞く前に見に行こう。


まあ、結論いうと結構あるぜ?

330:名無しさん@ピンキー
08/10/04 01:04:36 4UP6cru8
雪路でエロネタなんてよく思いつくよな

331:名無しさん@ピンキー
08/10/04 03:29:29 M7e4Tz/m
雪路かわいいよ雪路

332:名無しさん@ピンキー
08/10/04 07:48:26 U7KXlvD/
【新装】犯したい二次元キャラ【開店】
スレリンク(eroparo板)

333:名無しさん@ピンキー
08/10/04 22:50:46 TyCSVpcD
雪路とガンプラの駄目大人2人は結構萌えるぞ

334:名無しさん@ピンキー
08/10/05 10:51:37 yaVOdVC0
ヒナギクちゃんは可愛い過ぎる

335:名無しさん@ピンキー
08/10/05 13:09:28 knIT6JhN
>>334
「ヒナギク」でも「ヒナギクさん」でも「ヒナさん」でも「ヒナちゃん」でも無く
あえてヒナギクちゃんと呼ぶなんて、相当の使い手だな

336:名無しさん@ピンキー
08/10/06 03:34:57 csFTR1r2
>>334
「ヒナギク」でも「ヒナギクさん」でも「ヒナさん」でも「ヒナちゃん」でも無く
あえてヒナギクちゃんと呼ぶなんて、相当の使い手だな

337:名無しさん@ピンキー
08/10/06 04:22:51 tke36ZWx
>>334
「ヒナギク」でも「ヒナギクさん」でも「ヒナさん」でも「ヒナちゃん」でも無く
あえてヒナギクちゃんと呼ぶなんて、相当の使い手だな

338:名無しさん@ピンキー
08/10/06 11:56:21 oir6tkD4
ヒナギクって胸少しでも膨らんでんの?

339:名無しさん@ピンキー
08/10/06 12:03:46 ++bY92d1
んなわきゃない

340: ◆40vIxa9ses
08/10/06 12:52:44 eBQv/UGU
「ニャオン、ニャオン!」

三千院家の広大な屋敷内。深いワイン色の高級な絨毯が敷き詰められた廊下の真ん中で、
ほんの数ヶ月前に屋敷に来たばかりの小さな黒猫・シラヌイが、まだ細くて頼りない四肢を懸命に踏ん張りながら、
先端に行くに従って急激に細くなっている幼猫独特の尻尾をピンと立て、
一声毎に両の口角を斜め上に目一杯引っぱり上げては、腹を大きく波打たせるようにして大きな声で鳴いている。

「ん?シラヌイか」

何時もとは全く違うその鳴き声に気付いて様子を見に来たハヤテの姿を見付けると、シラヌイは尚更激しく鳴いた。

「ニャオン!ニャオン!!」
「どうした?何処か痛い所でもあるのか?」

その只ならぬ鳴き方が心配なハヤテはすぐにシラヌイへと近付いたが、その小さな猫は、どうした訳か、
ハヤテが自分に近付いた分だけ廊下の先へと歩くと、その場でハヤテを振り返って、又、鳴き始める。

「ニャオン!」
「ごめんごめん、急いで近付いたら怖かったか?」
「ニャオン!ニャオン!!」

ハヤテの言葉に、更に激しく鳴いて返事をするシラヌイ。猫のことは良く分からないハヤテだが、
この小さな猫が何かの危機を感じてそれを必死にこちらへ訴えていることは明らかだった。
ならば、急がねばならない。
優しいハヤテは、逸る気持ちを抑えて今度はゆっくりとシラヌイに接近を試みる。

「ニャオン!ニャオン!!」

やはり結果は同じで、その一生懸命な小さな仔猫は身体全体を使って激しく鳴きながら、
ハヤテが接近した距離だけ廊下の奥へと進み、そしてそこで立ち止まって振り返ると又鳴き始めた。
これは、ひょっとすると…?

「僕を何処かへ連れて行こうっていうのか?」

ハヤテの言葉が通じたとは思われないが、しかしシラヌイは、その場所でクルリと回れ右をすると、
時々急かすようにハヤテを振り返りながら小走りに廊下を進んでいく。

「ニャオン!」

半開きの居間のドアの前でシラヌイは一旦立ち止まり、やはりちょっと振り返ってハヤテの接近を確認してから、
そのまま中へと入っていく。
そして、その後に従ってハヤテも部屋へ入った。

「居間?此処がどうしたんだ…?」

341: ◆40vIxa9ses
08/10/06 12:53:40 eBQv/UGU
シラヌイは部屋の中をそのまま進み続けて、入り口と反対側の壁にある窓の下でハヤテの方を振り向くと、
その場で両手両足をキチンと揃えて腰を降ろし、更に尻尾をその尻の片側へときちんと仕舞った。

「?」

シラヌイを追っていたハヤテの視線が、その上の窓へと移動する。
窓は大きく開け放たれていて、そのお陰で部屋の中には秋の昼下がりのほんのりと暖かい爽やかな空気が満ちており、
ソファーの上では、発売になったばかりの少年誌を胸元に抱いたままのナギが穏やかな寝息を立てていた。
だが、『秋の陽は釣瓶落とし』の諺の通り、
窓外から差し込む陽の光の色には、足早に訪れる秋の夕暮れ独特の黄金色の色味が既に混じりつつある。
この分では、もう30分もしないうちに気温はぐっと下がり始めるに違いない…

なるほど!

ドアのところに立ったままのハヤテは、
窓の下にチョコンと行儀良く座っているシラヌイに心からの笑顔と軽いウインクを贈った。
そして、ナギを起こさぬように注意しながらソファーを大きく迂回して窓に近付くと、それを静かに閉め、
更にレースのカーテンをそっと引いてから、戸棚から取り出した大判の膝掛けでそっとナギの身体を包み、
歩んできた時と同様の注意深い足取りで部屋を出てゆく。そんなハヤテの後を、シラヌイが静々と追った。
ロックの音にも気を遣ってドアノブを回したまま慎重にドアを閉め終えると、
ハヤテは、とても優しい手つきでシラヌイを抱き上げて、そのクリクリと大きい綺麗な金茶色の瞳を覗き込みながら尋ねた。

「お前は偉いなぁ!
あのまま窓が開けっ放しだと、お嬢さまがお風邪をお召しになってしまうから、それを教えてくれたんだろ?」
「ミャ~」
「そうか!シラヌイはいい子だね」

ハヤテの胸元に抱かれて喉元をスリスリと撫でられているシラヌイは、
「そうだよ!」とは言わぬばかりの、さっきまでとは全く違う可愛らしい鳴き声で返事をすると、
大きな目をキューッと瞑って幸せそうにその喉をゴロゴロと鳴らし始める。

「よし!お嬢さまのお役に立った賢いお前に、御褒美をやろう!」

ハヤテはそのままシラヌイを抱っこして、マリアが夕食の準備を始めているであろう厨房へと足を向けた。

342: ◆40vIxa9ses
08/10/06 12:55:58 eBQv/UGU
厨房の扉をノックする音に、マリアが振り返る。

「はい。どなたですか?」
「僕と、シラヌイです」

この返事に、さすがのマリアも戸惑った。
この時間帯の厨房がどれ位多忙かについて、また、
これからまさに調理が開始されようという厨房に動物を持ち込むことが禁忌である事について、
ハヤテが知らないはずなど無かったからだ。
だが、そうであるからこそ逆に、何か尋常でない事態がハヤテとシラヌイを襲ったという可能性もある。
とにかく早くハヤテの顔を見たほうが良いだろう。

「はい…」
「マリアさん!シラヌイってとっても賢いんですよ!!」
「は…、はあ…」

ドアを開けた自分に「忙しいところ、すみません」の前置きも無くとても嬉しそうな笑顔で話し出すハヤテの様子に、
マリアは一安心したものの、ハヤテがわざわざこの時間帯に仔猫を抱いて訪れたその理由は分からなかった。

「シラヌイが何時もと違う声で何回も鳴くんで、僕、行ってみたんですよ。そしたら…」

厨房のドアから半身を出したままの状態のマリアに、ハヤテは興奮しながら先ほどの一部始終を話して聴かせた。

「まあ…、そんなことが…!」

ハヤテと同様、シラヌイの主人想いの活躍に感じ入ったマリアが、
ハヤテの腕の中で丸くなっているシラヌイに優しく声をかける。

「偉かったわね!シラヌイ」
「でしょ!で、僕、シラヌイに御褒美をやりたいと思うんです」
「そうですね。何がいいかしら?」
「ミルクがいいですよ」
「ああ!それはいいですね」

343: ◆40vIxa9ses
08/10/06 12:56:41 eBQv/UGU
マリアはハヤテを厨房へ招き入れると、食器棚の一番下の扉を開けて質素な白い磁器の茶碗を取り出し、
ハヤテの足元に丁寧に置く。
だが、これは見た目が質素なだけで、帝と親交のある人間国宝の陶芸家が、
「お孫さんが飼っている猫の食事用の茶碗に」と好意で焼いてくれたものだった。

その茶碗にマリアが注ぎ分けてくれた三千院家の専用農場直送のミルクを、
シラヌイは、見ている人間も思わず喉が鳴りそうになるほど本当にとても美味しそうに飲み干した。

「ミャ~ン!」

マリアの顔を見上げながら「ご馳走様でした!」言っているに違いない可愛らしい声で一鳴きしたシラヌイは、
又も喉をゴロゴロ鳴らしながら、ハヤテの足元にじゃれ付き始めた。

「良かったな、シラヌイ!あ!マリアさん。お忙しいところ、いきなりすみませんでした。
僕はシラヌイを連れて居間に行きます」
「はい。これくらいのときは遊び盛りですから、しっかり遊んでやってくださいね」
「良ーし、シラヌイ!何して遊ぼうか?」
「ニャ~ン!」
「良いわねぇ、シラヌイ。ハヤテ君に遊んでもらえて。私なんか…」
「えー!マリアさん、何ですかそれ!」
「うふふ、半分冗談ですよ」
「“半分”って…」
「ウフフフ」
「あはは…」

厨房の中から漏れてくるこんな楽しげな笑い声交じりの会話に耳をそばだてている者がいた。
シラヌイが来るまでナギの寵愛を独占し続けていた巨大な白い猫。そう、タマである。

344: ◆40vIxa9ses
08/10/06 12:57:52 eBQv/UGU
夕食の後、皆が三々五々再び居間に集合する。
ここに集まる者皆それぞれが、いろいろな理由から一人で居る事を嫌ったし、
また、それぞれその程度や意味の差こそあれ、お互い同士お互いのことが好きなのだ。
もちろんその中には、今日のヒーローであるシラヌイと、
シラヌイが屋敷に来た当初にはこの小さな猫が怯えるからという理由でナギの生活圏への接近を全面的に禁じられ、
最近やっとそれが「寝室への進入の禁止」のみに緩和されたタマも含まれていた。

「お嬢さま!とても良いお話があるのですが、させていただいても宜しいでしょうか?」
「ん~、何だ~?任○堂がついにホログラム式の記憶システムでも採用したのか~?」

ナギは、ついさっき届いたばかりの通販で買った同人誌から目を離そうともせずハヤテに生返事をする。
それを見たマリアが、わざと刺激的な単語を選んで聞こえよがしにハヤテに話しかけた。

「私たち二人とも、とっても幸せな気持ちになったんですよね~、ハヤテ君!」
「なっ!『二人とも、とっても幸せ』って、お前たち、一体何をしたのだ!?」

ほんのさっきまであんなに夢中で読んでいた同人誌を放り投げて詰め寄るナギに、
ハヤテは「待ってました」とばかりに話し始めた。

「お嬢さまは、夕食の直前まで、お休みになっていらっしゃいましたよね」
「うむ」
「では、お休みになる前、窓はお閉めになられましたか?」
「…?ああ…、そういえば…。あれ!?私が起きたときには、レースのカーテンまで閉まっていたような…」
「はい!実はこのシラヌイが…」

ハヤテは、ソファーのナギが座っているところのちょうど反対側にちょこんと座っているシラヌイをそっと抱き上げて、
それを優しくナギに渡しながら、昼間のシラヌイの活躍を詳細にナギに説明した。

「おお!そんなことがあったのか!!私が育てた猫は、タマといいシラヌイといい、みんな立派になるなぁ!
そうだろ?ハヤテ!」
「はい!きっとお嬢さまの育て方が良いからに違いありません!!」
「あらあら、二人とも…」
「にゃ~ん!」
「まあ!シラヌイまで!」

マリアは苦笑いするけれど、二人と一匹は素直に己の思うところを披瀝しあっているだけなのであった。
その場にいる殆どの者が、正確には、タマただ一匹を除けば、いろいろな意味で“幸せ”であった。

345: ◆40vIxa9ses
08/10/06 12:59:00 eBQv/UGU
異変は、その晩に起きた。
東京都区部の大気は、突如としてその状態を著しく不安定にした挙げ句、都心各所に激しい落雷と豪雨をもたらし、
その影響は三千院家にも及んだ。
敷地内への数度の落雷のうちの大きな一回が、母屋たる本館を直撃したのである。
それによって正・副・予備のすべての電源系統が機能を停止し、
余りの衝撃にさすがのディーゼル式の自家発電機もシステムがダウンしてしまい、その結果、
予備の予備ともいえる蓄電池で賄われている本館の照明は、
各部屋の天井に一箇所だけの嫌にギラギラと目を刺激する非常用の白熱灯のみとなった。
この事態に、暗い所も雷も大の苦手とするナギは、ベッドの上で自分の胸元に押し付けるようにシラヌイを庇いながら、
自らはマリアの胸元に必死に縋り付くのが精一杯だった。

「お嬢さまッ!マリアさんッ!」

ナギの寝室の分厚いドアを通してもハヤテの必死の呼び声ははっきりと聞こえる。
声の出ないナギは、マリアの胸元に顔を埋めたまま、
微かにコクコクと頷いてハヤテの入室を許可する意向をマリアに伝える。

「どうぞ。入ってください」

マリアの良く通る声に促されて寝室に入ったハヤテは、
LED式懐中電灯の青白い光で闇を切り裂きながら、頼りなく震える主人の元にその名の通り疾風の様に駆けつけ、
ナギたちが蹲るベッドのすぐ傍に片膝をついて控えた。

「お嬢さま、僕が来たからには何も心配はいりません。僕が、この命に代えても、お嬢さまを必ずお守りいたしますから!」
「うん…、うん…」

非常灯の明かりでもそうとはっきりと分かるほど白々と血の気が失せ切った顔をようやくマリアの胸元から離したナギは、
ハヤテの心からの励ましを受けて、何とか首を縦に数回振ることが出来た。

「あれ…?」
「どうなさいましたか?お身体に、何かおかしいところでも…」
「シラヌイ…」
「シラヌイ、ですか?」
「シラヌイが、いない…」

「ほら」と言うようにハヤテに見せるナギのその両腕は、
確かに何か小さいものを護るように抱いていた形のまま固まっていたし、
マリアは、そのナギの言葉を肯定しながら心配げにベッドの周りに視線を走らせている。

「確かにシラヌイはナギに抱っこされていたはずなんですが…。
雷に驚いて、何処かに逃げ込んだのかも知れませんね」

ナギを一刻も早く安心させるためには、シラヌイの安否の確認が先か、
それとも、母屋の電源系統の復旧を試みるべきか、あるいは非常用の発電機を手動で起動させに行けばいいのか、
懸命に思案を巡らせるハヤテの上着の裾の後ろの方を、ぎゅっと握る者がある。それはナギでも、勿論マリアでもない。

「!?」

346: ◆40vIxa9ses
08/10/06 12:59:41 eBQv/UGU
さすがのハヤテも、ちょうど自分の真後ろに当たるその方向を確認するのに、かなりの覚悟を決めなければならなかった。
秋口に現れる幽霊など、そんなもの今まで一度も聞いたことも逢ったこともなかったけれども…

「ドンドン大きな音、怖い…。ピカピカ光るの、眩しくて嫌…」

確認しなければならないその位置から、少し震えている声変わり前の男の子の声がポツリポツリと聞こえてくる。
ハヤテが初めて聞く声だった。
ベッドの上を見れば、マリアも、そしてナギも、さっきまでの恐怖を失念したかのようにその目をパッチリと見開いて、
その声がした方向、つまりハヤテの背中の向こう側をじっと見詰めている。
最早それはハヤテの単なる思い込みや、非常時がもたらした感覚の異常などではなかった。
そうであるならば、真相の解明には一刻の猶予もならない。

「誰だッ!」

ハヤテは、上着の裾をピシッと引いてそれを掴んでいる者の手を放させ、
間髪いれずにそのままその場でクルリと身体を翻してナギとマリアを背中で庇うと、
目眩ましを兼ねて、その者の顔を真正面からライトで照らし出した。

「ああっ!」

その人物は如何にも頼りなげな力の入らぬ悲鳴を上げて両目を掌で懸命に覆いながらその場に丸く蹲ったが、
その青白い光円の中に浮かび上がったその人物の全体を見て、今度はハヤテたちが気の抜けた声を上げてしまった。

「え…?」
「あら…」
「うむ…」

床の上には、LEDライトの光に半身を濡らしながら、男の子らしい子供がただ一人、小さく震えながら蹲っていた。

347: ◆40vIxa9ses
08/10/06 13:00:28 eBQv/UGU
その時、電源が回復したらしく照明が何時もどおりに点灯し始め、
急に従来の明るさを取り戻した室内にハヤテたちがキュッと痛む瞳を瞬かせていると、
内線電話で修理技師から停電状態が長期化したことの侘びと電源の完全回復の報告が入った。

「で、君は、誰?」

まだ床に蹲り続けているその子に、困惑を隠せぬ口調でハヤテが声をかける。
『三千院家は、間抜けな暗殺者に狙われやすい』というのがハヤテの一般的な感想だったが、
この時間にやってきたプロの暗殺者ならば夜間用の装備を当然持っているはずだし、何より、激しい落雷の閃光や轟音、
不意の停電、そして照明の回復による視力の一時的喪失という好条件をことごとく逸するなどということは考えられない。
つまり、この子がナギに対する刺客でないことは明らかだった。
ならば一体、誰なのか?

「シラヌイ…」
「え…?」

蹲ったままのその子の答えに、ハヤテたちの目が点になる。

「ぼく、シラヌイ…」

微かに震えが残る声でそう名乗りながらゆっくりと身を起こしたその子の顔を見て、
ハヤテたちは思わず軽い悲鳴を上げるほどに驚いた。

「ええッ!」
「なっ!?」
「お…、お嬢さま…?」

348: ◆40vIxa9ses
08/10/06 13:01:25 eBQv/UGU
寝室のシャーベット・オレンジの絨毯の上では、
下が半ズボン仕様の仕立ての良い黒の子供用スーツをきちんと着込んだ男の子が、
両掌を床につき、正座している膝から下を両外側へ投げ出して尻をペタリと床につけた状態でへたり込みながら、
不安げな面持ちでハヤテたちを上目遣いに見上げていたが、
今回のような場合に『他人の空似』という言葉を使うのが適当かどうかは措くとしても、
今ならば『ペットは飼い主に似る』という俗信を素直に信じられるほど、その顔はナギとそっくりそのまま瓜二つ。
髪型も、ナギのツインテールに纏めたそれからテール部分を取り去っただけ、という激似振りだった。

「シラヌイ…、なのか…?」
「…うん。ぼく、シラヌイ…」

まだその指先でマリアの寝巻きの胸元をしっかりと握りながらも自分の方へグイっと身を乗り出して尋ねるナギに、
その子は、コクンと大きく頷きながらもう一度、誰あろうそのナギ本人から付けて貰った自らの名を名乗った。

「さっきは大きな声を出してごめんよ。よし、じゃあ、立ってご覧」

ハヤテは、シラヌイと名乗るその子に立ち上がるようにと優しく促し、そっと差し伸べた手で丁寧にその動作を助けると、
持ってきた椅子をちょうどナギの正面になるところに据えて、その子を座らせる。

「さあ、ここへお座り」
「はい」

近くでよく見れば、容姿こそナギとそっくりだが年齢はほんの少々ながら明らかに若いようであり、
その胸元では白いワイシャツと黒い絹地のネクタイが、足元では黒い靴下と白いエナメルの靴が上品な対比を見せ、
また、黒髪が余りに艶やかなのでそれ程目立たないものの、前髪の真ん中の部分には一筋の銀のメッシュが入っていた。

「…」

素直に椅子に座り、ナギからの視線をまっすぐ正面から受け止めてはいるものの、
不安げな表情のまま一向に口を開く気配を見せないその子に、
マリアの胸元を離れたナギがベッドの上をゆっくりとにじり寄っていく。

「私が誰だか分かるか?」
「なぎおじょうさま」

ベッドの縁から身を乗り出して真剣な表情で問うナギに、その子ははっきりと答えた。

「そうだ」
「じゃあ、これは?」
「まりあさん」
「なら、こっちは?」
「はやてくん」

349: ◆40vIxa9ses
08/10/06 13:02:04 eBQv/UGU
その子は、ナギが次々に指差す館の住人の名を正確に答えていく。
内心で感心するナギだったが、次に少し高度な質問をしてみることにした。

「この屋敷にはもっと人が住んでいるし、お前のほかにペットもいる。その名前を、知っているだけでよいから答えてみろ」
「くらうすさん。しつじちょうさん。たま。えすぴー…さん?…のひとたち?」

可愛く小首を傾げながらの自信なさげなその子の答えの、
その初歩的な勘違いに思わず表情を緩めたナギがそれを優しく訂正した。

「あははは。『クラウス』は正解。で、クラウスの仕事の名前が『執事長』なのだ。まあ、呼ぶときはどちらでも構わん。
それから、タマはお前の先輩なのだから、『タマさん』か『タマ先輩』と呼んだ方がいいな。
SPは沢山いるし、私も名前では呼んでいないから、ただ『SP』とか『SPさん』でいいよ」
「はい!」

ナギの打ち解けた態度に、その子は一瞬にして太陽のような笑顔になってサラサラの前髪を揺らしながら大きく頷いた。
なるほど、ナギの普段からの「私は動物を育てるのが上手いのだ」という自慢は決して伊達ではなかった。

「うむ!こいつは間違いなくシラヌイだ!!
いつ猫の姿に戻るのかは分からんが、それまでも、それからも、私たちと一緒にこの屋敷で暮らすのだぞ!」
「はい!」

さっきまでの半死半生、気息奄々の有様はどこへやら、
ナギはベッドの上に膝立ちになって両腰に手の甲を当てて肘先をグイと張ると、苦笑いを堪えて見上げるハヤテとマリア、
そして、蕩けるような笑顔で見上げるシラヌイを得意げに睥睨しながらそう高らかに宣言し、
シラヌイもそれに負けないくらい元気に返事をした。
この宣言は、『どうしてシラヌイが人間の姿になってしまったのか』の謎解きにはもちろん全く何の役にも立たなかったが、
しかし、人間姿のシラヌイがナギの傍近くで自由に暮らすお墨付きとしては十分な効力を有していた。
だがやはり、変身の原因が分からない以上、いろいろな意味で安心するわけにはいかなかったので、
その晩シラヌイは、ナギの寝室にハヤテが急遽設えた簡易ベッドで寝たのだった。

350: ◆40vIxa9ses
08/10/06 13:04:16 eBQv/UGU
次の朝一番に、三千院家の医療班とSPの責任者が共にナギの元に呼びつけられた。

「おいSP!それ、シラヌイだから。私がいない間に間違って取り押さえたり、屋敷から追い出したりするなよ」
「は…、はあ…。しらぬい様…、ですか…?」
「おはようございます!ぼく、シラヌイです!」
「は、はい…。おはようございます…」
「医療班!私が帰るまでに、シラヌイの身体の構造と機能を調べておけ。人間と同じ生活が出来るかどうかを知りたい!」
「はい…」
「では、私は今から登校する。いくぞ、ハヤテ」

傲然とそう言い置いて何時通りの不機嫌顔で玄関を出るナギに従うハヤテは、
医療班とSPの責任者からの「これは一体何事?」という困惑を隠せぬ視線にただ苦笑いを返すほか無かった。
医療班の責任者は、何処からどう見ても人間の姿をした人語を話す男の子のその身体について、
「人間と同じかどうか調べろ」と言われた瞬間から、どの様に答えればナギの機嫌を損ぜずに済むかを考え始めたが、
しかし一方、三千院家全体の安全を預かるSPとしては、
今から登校するついでの玄関先で、マリアの傍に控えている可愛らしい少年を「シラヌイだから」と紹介されて、
それをそのまま「はいそうですか」と無条件に受け入れるわけにはいかなかった。

「マリアさま…。これは、どういうことなのですか?」
「昨日の晩、お屋敷に雷が落ちましたよね…?」
「はい…」

目の前でそれを体験したこの自分にもそのカラクリが分からないのだから仕方ない。
マリアは、昨晩の落雷の折のナギの寝室での出来事を、二人にそのまま話した。

「う~~~~むむむむ…」

そのまま話してしまったことをマリアが後悔するほどに責任者たちは激しく懊悩し、
何度も何度もマリアとシラヌイの顔を交互に見比べていたが、しかしマリアがわざわざこんな馬鹿げた嘘をつく訳は無いし、
何よりも、明らかに白いトラでしかありえないタマを『大きな猫だ』と言い張るナギの決断とあれば、最早是非も無かった。


351: ◆40vIxa9ses
08/10/06 13:04:58 eBQv/UGU
「つまり…、あなたが、ナギお嬢さまがお育てになっていらっしゃった仔猫のシラヌイさん…、なんですよね…?」

哀れなSPの責任者は、目の前にある理不尽極まりない現実を可能な限り円滑に受け入れたいとの悲願を込めて、
その大きな身体を小さく丸め、困惑し切った何とも情けない表情でシラヌイの顔を覗き込む。

「はい!よろしくおねがいします!」
「こ、こちらこそ」
「宜しくお願いします…」

だが、先ほどからのシラヌイの屈託無い笑顔と気持ちの良い元気な挨拶に、責任者たちも漸く愁眉を開いた。
タマと同じナギのペットながら、あっちは危険な虎、こっちは人語が通じる上に飼い主よりも余程素直そうだ。
ナギの傍近くに仕える者同士、上手くやっていくのも、そう困難なことではないだろう。

「はい、了解しました。部下たちにもシラヌイさんのことを周知して、不都合が無いようにいたしますので」
「宜しくお願いしますね」
「では、シラヌイさんの身体検査はこの後9時頃から行いたいと思います。マリアさま、お付き添いをお願いできますか?」
「分かりました」
「じゃあまたね、えすぴーさん、いりょーはんさん!」
「うん、またね」
「はい、また後ほど」

マリアたちの前から辞去する責任者たちがシラヌイに微笑みかけながら手を振ると、
シラヌイもニッコリと笑って、白くて細い指先をピンと伸ばした可愛らしい手を胸の前で何度も何度も小刻みに振り返した。

352: ◆40vIxa9ses
08/10/06 13:07:20 eBQv/UGU
「ヒナギク、驚くなよ」
「何よナギ。また、『何とかゲームを昨日一晩でクリアーした』とかってこと?お屋敷は、停電、関係なかったの?」
「ふん!さすがはヒナギク。『昨日の晩』に気付くとは勘が良いな。だが違うぞ!」
「はいはい、で、何なのよ。私、今から桂先生のところに行かないといけないんだけど…」
「お前が拾ってハヤテに託した、あのシラヌイがな…」
「『しらぬい』?ああ!あの仔猫の名前ね!!」
「うむ。私が付けた」

朝の忙しい教室で、
なにやら得意顔で話しかけてくるナギの言葉を半分聞き流しながら鞄から机に教科書などを移し変えていたヒナギクは、
自分が拾ったあの仔猫のことが話題だと分かるや、表情をぱあっと綻ばせてクルリとナギの方を振り向いた。

「で、そのシラヌイちゃんがどうしたの!?」
「桂先生のところへ行かなくてもいいのか?」
「ああん!意地悪しないで教えなさいよ!」
「昨日の夜の雷でな、人間になった」
「は…?」

『家に落雷を受けた衝撃で、飼っている猫が人間の姿になった』という奇怪極まる異変など、
普通ならば他人には直隠しにしておきたいところであるはずなのだが、どういう心算かそれを自慢げに語り、
その内容に絶句するヒナギクに対して如何にも得意げにふんぞり返るナギに代わって、
ハヤテが昨日の晩の一部始終を説明した。

「ほんとなの…?」
「はい…」
「それって、化け猫…」
「ちがぁーう!!」

ナギは瞬間湯沸かし機並みの迅速さで頭の天辺からプンスカと湯気を立てながら、キッとヒナギクを睨み付ける。
『大きな猫』であるところのタマについて、周囲の者から事ある毎に『虎だ虎だ』と指摘され続けてきたナギは、
自分の“飼い猫”への悪口に対しては、つい反射的に激しく反応してしまうのであった。

353: ◆40vIxa9ses
08/10/06 13:08:05 eBQv/UGU
「なになに?」
「何やら朝から騒がしいな」
「どしたの?」

ナギとハヤテとヒナギクが寄り集まって笑ったり怒ったりしているのを、
美希、理沙、泉の生徒会三人娘が放っておくはずはない。彼女たちに取り囲まれたハヤテは、仕方なく、
どうせ無効と分かってはいるものの、「他の人には余りお話にならないでください」の前置きとともに、
ヒナギクにしたのと同じ説明を彼女たちにも行った。

「会いたいなー!」
「うむ。なかなかに興味深い話だ」
「今日、行ってもいいかなぁ!」
「うむ!是非来るといいぞ!旨い紅茶もあるからな」

あ~あ、というハヤテの困り顔を知らぬげに、もちろんナギは大得意で三人娘を招待することを決めてしまうが、
この騒ぎの中、マナーモードとバイブレーターを設定しているハヤテの携帯がブルルルッと一回だけ振動した。

「(メールですか?)」

ここで携帯を確認しては騒ぎがこちらに飛び火する恐れがあるし、
発信者がメールを選択したということは、それほど緊急の用件ではないだろう。
だが、今この時間の通信であるからには、次の休み時間には忘れずに確認すべきだろう。

354: ◆40vIxa9ses
08/10/06 13:08:50 eBQv/UGU
休み時間にこっそりと確認したメールの発信者は、伊澄だった。
機械音痴の伊澄が急いで必死に打ったので変換も改行も滅茶苦茶だったが、その内容は、
昨日の晩の落雷の最中に三千院家の方から一瞬だけ凄まじい妖気がしたが異常はないか、という問い合わせと、
一応屋敷に行って確かめたいので、それまでは気を付けて生活して欲しい、というものだった。

「(伊澄さんも、それですか…)」

もう手遅れ気味なのは明らかなのだが、しかし、伊澄が霊的な力を持っていることを知っているハヤテは、
昨日の落雷でシラヌイが人間の姿になったこと、そして伊澄の来訪を待つ旨の丁寧な返信をし、
更に、伊澄の来訪が円滑に行われるように一計を案じた。

「お嬢さま」
「ん?」
「シラヌイがお屋敷に来た時、伊澄さんはシラヌイに好かれようとして、凄い努力をなさったんでしたよね?」
「あ…?ああ!そうだったな!ありゃあ傑作だった!!サクに騙されて、普段着つけない洋服なんぞを着させられて…」
「ええ。ですので、シラヌイの変化について、一応、伊澄さんにもお声をおかけしたほうが良いと思うのですが?」
「なるほど、それもそうだな。じゃあ今日、あの三バカ連中が帰ったころを見計らって、呼んでやるか」
「それが宜しいと思います」

作戦成功である。

355: ◆40vIxa9ses
08/10/06 13:09:44 eBQv/UGU
「さあ、シラヌイ。入れ」

ナギの合図に居間の入り口がゆっくりと開き、そこに、マリアに手を引かれてシラヌイが現れた。

「キャーーーーーッッッ!!!!」
「こりゃあ驚きの可愛さだなぁ!!」
「ああ~~~~…。上目遣いに、半ズボン、生足…、もう、反則だよう…」

三人娘の悲鳴に近い黄色い声が三千院家全体に木霊する。

「これが…、あの、シラヌイなの…?何ていうか、ナギにそっくりね…」

拾った直後の3時間おきにミルクを飲ませねばならなかった時の印象しか持っていなかったヒナギクは、
その余りの変わりように只々目を見開いて息を呑むばかりである。

「ぼく、シラヌイです!ひなぎくさん!ぼくをひろってくれてありがとうございました!
さんにんのみなさんとははじめてあいます。よろしくおねがいします!」

マリアと繋いでいた手をそっと放し、それを身体の横にきちんと付けてから腰をしっかり折り曲げ、
丁寧に挨拶するシラヌイは、たちまち三人娘に取り囲まれた。

「瀬川泉だよ。ささ、こっちに来て!」
「朝風理沙だ。早く中へ入って!」
「私は花菱美希。おいでおいで!!」

三人娘に手をとられ、背中を押されて居間の真ん中に連れてこられたシラヌイは、
そのまま彼女たちに頭や喉元を撫でられながら質問責めにされる。
「ヒナに拾われたときの状況は?」「どうして人間になったの?」「人間になって、どんな気分?」
「人間の言葉がどれくらい分かるの?」「人間になっても鰹節やマタタビが好きか?」などなど…
シラヌイはどんな質問も嫌がらず、そして、意味の分からない言葉は可愛らしく小首を傾げながら一つ一つ聞き返すので、
その様子を面白がる理沙などは調子に乗って「『ショタコン』って分かるか」などと尋ねて、ヒナギクに注意されてしまった。
またシラヌイは、ヒナギクに拾ってくれた礼を改めて丁重に述べたので、それを聞いていた人間たちは皆感動したし、
その時一緒に世話をしてくれた西沢渉にも会って礼を言いたがったので、ヒナギクもそんな律儀なシラヌイを気に入った。
そんな大騒ぎの最中、内線電話で医療班からシラヌイの検査の結果が報告された。

「ほう、なるほど…。では、全て問題無いというわけか。うむ、ご苦労だった」

何事?と一瞬静まる一座に、カチャリと受話器を置いたナギが振り返りながら嬉しそうに告げる。

「シラヌイの身体の構造は、我々人間と全く同じだそうだ!」

「?」と不思議そうに小首を傾げるのは当のシラヌイ一人だけで、
あとの者は、「へえー!」とか「すごーい!」とか口々に歓声を上げながらシラヌイの頭を撫で、身体を擦った。

356: ◆40vIxa9ses
08/10/06 13:10:21 eBQv/UGU
「見れば見るほどナギちゃんに似てるね」
「こんなに可愛い生き物をナギだけが独り占めとはズルいなぁ」
「学校に連れてきたら、きっと女子が群がるぞ」
「でも、シラヌイを、っていうか人間の姿をしているものを無闇に校内に入れるわけには…」
「何ッ!!!」

大興奮の三人娘の前では、さすがのヒナギクもその正論を苦笑いと共に引っ込めるほか無かったけれど、
しかし、校内への部外者の立ち入り規制は生徒を始め学校全体の安全に関わることであったので、
今度機会を見つけてシラヌイを校門の所に連れてくるという無難な選択肢で一同はどうにか妥協した。

「ひなぎくさん、みきさん、いずみさん、りささん!またきてね!」

マリアが淹れてくれた美味しい紅茶を嗜みながらの美少年との歓談という
年頃の少女には堪えられない楽しい時間は瞬く間に過ぎ、
4人はシラヌイに門のところまで丁寧に送ってもらい大喜びで帰っていった。
『ペットの人気はその主人の人気』とナギの鼻も高々である。

357: ◆40vIxa9ses
08/10/06 13:11:21 eBQv/UGU
かしましい嵐が過ぎ去ったところでナギは伊澄を呼ぶようにハヤテに指示を出すが、
ついでだから咲夜も呼ぶようにと付け加えた。
そして、伊澄たちが到着するまでの間、シラヌイも加えた4人で紅茶を飲みなおして一息入れることになった。

「シラヌイも紅茶を飲めるのよね?」

紅茶を入れる一連の動作を珍しそうに顔全体で追うシラヌイとそれを優しく見守るナギに、マリヤが優しく問いかける。
ここでナギは、指先の仕草でハヤテに砂糖壺を持って来させると、それをスプーンでほんの少しだけ掌に取り分けて、
シラヌイの顔の前にそっと差し出した。

「シラヌイ、これを少し舐めてみろ」
「はい!」

その手をシラヌイは可愛らしく両手でちょこんと押さえると、ほんの少し出した舌先でチロリと砂糖の粒を少しだけ舐め取り、
そのままそれを口の中に引っ込めてムグムグと味わう。
次の瞬間、シラヌイは一旦パチッと見開いた目を更に2、3回パチクリさせた後、少々複雑な表情になった。

「どうだ?」
「あ…、ん~、…、えーと、おいしい…。おいしいけど、おくちのなかが…、おいしすぎるかんじ…」
「だろ?これは『砂糖』という食べ物だが、そのまま舐めてはいかんし、少しずつ使うのがいいのだ。分かるな?」
「はい!」

ナギは手際よく半嗜好品との付き合い方をシラヌイに教えていく。
そして、この遣り取りを微笑ましく見守っていたマリアがシラヌイに尋ねた。

「じゃあ、シラヌイも紅茶を飲みますか?」
「はい!」
「お砂糖は、少な目にしましょうね」
「はい!」

マリアが自分用の紅茶を淹れてくれるその澱みない動作を、シラヌイは小首を傾げながら一心に凝視した。

358: ◆40vIxa9ses
08/10/06 13:12:06 eBQv/UGU
「では、どうぞ」
「ありがとうございます!」

マリアに勧められ、金の縁取りのある優雅なデザインのカップを両手で可愛く持って口元に運んだシラヌイが、
次の瞬間、ギュッと眉間に深い皺を寄せる。

「あちちッ!…ちょっと…、あついかも…」
「ああ、ごめんなさい!シラヌイは猫舌…、いえ、猫ですものね」
「うん!でも、だいじょうぶです。まりあさん、やさしい!」
「まあ!シラヌイったら…」

ポッと頬を赤らめるマリアをじろりと睨み、ナギが大人気なくシラヌイを詰る。

「こら、シラヌイ!はじめて褒めた相手がマリアとは!!全く!シラヌイは!全く!!」

何を叱られたのか分からずキョトンとするシラヌイに、ナギの負けず嫌いが既に骨身に染みているハヤテが助け舟を出す。

「シラヌイ。ナギお嬢さまは可愛いかい?」
「はい!とってもかわいい!」
「じゃあ、綺麗かい?」
「とってもきれい!」

ハヤテの見え透いた誘導尋問に、ナギは尚更へそを曲げる。

「そんなお前、ハヤテに言われたことを只オウム返しに…」
「ううん!ちがうの!おじょうさまは、とってもあったかくて、やさしくて、
ほんとにきれいで、かわいくて、それから、いいにおいだよ!」
「そ…、そうなのか…?」
「うん!おじょうさまは、いつもぼくをだっこして、みるくをのませてくれてたでしょ?
そのときいつだって、おじょうさまは、あったかくてやさしくて、きれいでかわいくて、いいにおいだなっておもってたもん!」
「そっか…」
「うん!なぎおじょうさま、だいすき!!」

猫姿の時と同じクリクリとした金茶色の瞳をキラキラと輝かせながらこの自分への想いを一生懸命伝えるシラヌイの姿に、
上げた拳のやり場を捜すどころか萌えの返り討ちに遭ってしまったナギは、きゅう…と真っ赤になって下を向いてしまった。
誰も何も言わない、いや、言えない甘ったるい沈黙の中、
紅茶の冷める頃合を見計らっていたシラヌイは再び両掌でカップを包むように持つとそれをンクンクと一気に飲み干し、
それを見守っていた一同に「あまくて、おいしい!!」と太陽のような笑顔を見せる。

リーンゴーン!リーンゴーン!

この微妙な沈黙を破ったのは、伊澄たちの到着を告げる玄関のチャイムだった。

359: ◆40vIxa9ses
08/10/06 13:12:50 eBQv/UGU
ナギを除き玄関まで二人を迎えに出た三千院家の面々の中に見知らぬ男の子の姿を発見した伊澄たちは、
スタスタと早足でその前に歩み寄る。

「あなたが、シラヌイ?」
「はい!おひさしぶしです、いすみさん!はじめてあったとき、ふーっておこったりして、ごめんなさい」

独り言のような伊澄の問いかけを積極的に引き取ったシラヌイが、初対面での無礼を詫びた。

「へ~!けったいなこともあるもんやなぁ…。それにしても、ナギそっくりやないか」
「ぼく、シラヌイです!はじめまして!」

先ほど電話口でハヤテから簡単に受けた説明の真偽を確かめるべく、
悪意はないが明らかに無遠慮といえる視線をじろじろと注ぐ咲夜に対しても、シラヌイは快活に挨拶する。

「いいのよ。ハヤテ様特製のマタタビのスプレーで仲良くなれたんですから。でも、咲夜には騙されましたけど…」
「あはははは…。で、自分がシラヌイか!あんじょうしたるさかい、宣しゅう頼むわ!」
「はい!」

伊澄の来訪の目的を知るハヤテの目から見ても、今のところ伊澄とシラヌイは互いを警戒することもなく、
咲夜も、きちんと挨拶が出来るシラヌイを気に入ったようだった。

マリアに促されて居間に移動する最中から、
シラヌイを中心にして先ほどの白皇生徒会4人組の時と同じような会話が交わされていた。
変身のきっかけ、猫状態と人間状態の相違、その凄まじいばかりの美少年振りについて、などなど…

360: ◆40vIxa9ses
08/10/06 13:13:30 eBQv/UGU
「あの、わたし、お手洗いに…」
「ああ」
「迷子に成りなや!」

話が一段落したところで、伊澄がトイレに立った。

「カップを換えましょう」
「うむ」

伊澄が出て行ったドアが閉まり切ったのを確かめてから注意深く少し間を置くと、
ハヤテはさりげなくテーブルの上の古いカップを集めてトレイに乗せ、わざとゆっくりとした足取りで部屋を出る。

「伊澄さん!」
「ハヤテさま」

案の定、廊下の途中で伊澄はハヤテを待っていた。

「何か妖怪の気配みたいなものを感じますか?」
「いえ、今のところは、何も」
「そうですか…」
「昨日の夜中は、奇怪なことは何も起きなかったのですね?」
「はい、特に変わったことはありませんでした」
「本当に不思議なんですが、あのシラヌイからも何も感じないのです。でも…」
「?」
「妖怪の中には、完全に自分の気配を消せるものがいますから、今晩はお屋敷に泊めていただいて、様子を見ます」
「では後ほど、お嬢さまのお部屋にベッドを用意させていただきます」
「いえ、私が近くにいては警戒されてしまいますから。何時ものゲストルームで大丈夫です」
「はい。承知しました」

ここで下手に時間を取っては咲夜たちに怪しまれかねない。二人は互いに全く素知らぬ風に、その場を後にした。

361: ◆40vIxa9ses
08/10/06 13:14:16 eBQv/UGU
新しい仲間であるシラヌイを囲んでの楽しいおしゃべりと美味しい食事、
そしてその後のハヤテとマリアを交えての暖かな団欒が過ぎ、夜と呼ぶべき時刻がやってきた。

「で、これからどうするのだ?泊まっていくか?」
「せやな、世話んなろか」
「私も、泊めていただくことにいたします」

「はい、わかりました」とにこやかに話を引き取ったマリアが、早速、伊澄たちの入浴と寝巻きの手配に行ったその横で、
二人は携帯でそれぞれの屋敷に、明朝、三千院の屋敷から直接自分たちの学校へ登校するための段取りを付け始める。
やがて戻ってきたマリアが入浴と就寝の準備が整ったことを告げると、咲夜がヒョイとシラヌイの前にしゃがみ込んだ。

「なあ、シラヌイ。サク姉ちゃんと、風呂、入ろか?」
「うん!」

咲夜は、嬉しそうに大きく頷くシラヌイから目を離して身体を少しだけナギの方へと捻り、
ゆっくりと首を半分だけナギの方へ向け、その上に更に肩越しに横目でナギにジトーッとした視線を送る。

「なあ、ナギ」
「何だ?」
「自分とシラヌイ、同じような顔しとっても、素直さが全然違うなあ!
よう『ペットは飼い主に似る』ゆうけど、似たんが顔だけでホンマに良かったなあ、シラヌイ!」
「?」

咲夜の問い掛けの内容の怪しさを敏感に感じ取ったシラヌイは「はい」という返事を控えて小首を傾げるだけに止めたが、
もちろんナギはプンスカと腹を立てる。

「余計なお世話だ!早く風呂に入れぇ!!」
「私も一緒に入ります」
「お!伊澄さんも一緒かいな!おい、シラヌイ!」
「はい!」
「『両手に花』ゆうんはこうゆう状況のこっちゃ!良う覚えとき!」
「はい!」

苦虫を噛み潰したような膨れっ面で「何処が『両手に花』なのだ…」と呟くナギと苦笑いを懸命に堪えるハヤテたちを居間に残し、
大喜びのシラヌイは、伊澄と咲夜に手を引かれて大浴場へと向かった。

362: ◆40vIxa9ses
08/10/06 13:15:46 eBQv/UGU
「風呂に入る時はな、まず、『掛け湯』をするんや」
「『かけゆ』?」
「せや。湯船に入る前に身体に湯を掛けて、大体の汚れを落とすことや」
「かけゆ!」

シラヌイは浴槽の縁に手を突くと手桶一杯に湯を汲み、咲夜の真似をして二度、三度と上手に掛け湯をする。

「うまいうまい!」
「上手だわ」

初めてにしてはなかなか器用に掛け湯をするシラヌイを、咲夜も伊澄もニコニコしながら褒めてやる。

「で、この時、前の方も洗うんや」

咲夜は、自分の股間に湯を流しかけながら秘所を軽く先指で弄る様子を全く屈託なくシラヌイに見せる。

「はい!」

シラヌイも、咲夜に言われたとおり、湯を少しずつ掛けながらまだ無毛の股間を指でモソモソと探るように洗い流した。

「シラヌイは、いつもお風呂はナギと入っているの?」

髪をタオルで纏めて一足先に湯に浸かっていた伊澄が、咲夜に連れられて湯船に腰を降ろしたばかりのシラヌイに尋ねる。

「うん。なぎおじょうさまと、まりあさんと」

363: ◆40vIxa9ses
08/10/06 13:16:25 eBQv/UGU
マリアの名前が出たことに興味を惹かれた咲夜が、シラヌイの純粋さを利用して、ちょっとした悪戯を思い付く。

「ほなシラヌイ。ナギのオッパイと、マリアさんのオッパイ。どっちが大きい?」
「『おっぱい』?」
「これや、これ!」

小首を傾げるシラヌイに、それまで首まで湯に浸かっていた咲夜はザッと軽く飛沫を立てながら湯の上に上半身を出すと、
年齢の割には形良く張り出している自分の両の乳房をシラヌイに向けてグイッと突き出した。

「うん。まりあさんがおおきい」
「あははは!やっぱ、そっか!!あははははは!後でナギに言うたろ!!」
「つまらない事を尋ねるもんじゃないわ」

ゲラゲラと浴場一杯に響き渡るほど大笑する咲夜を伊澄が嗜めた。
シラヌイがその素直さ故に叱られるようなことがあっては、その精神的な成長に悪影響が及ぶだろう。

「何でや?シラヌイは見たまんまの事、答えてんねんで」
「だからよ。『シラヌイがこう言った』ってナギに言って、それでナギがシラヌイを叱ったら、
『ほんとのことを言ったのに、どうして叱られたんだろう』って、シラヌイは混乱してしまう…」
「わかった、わかった。伊澄サンはホンマ、頭固いなぁ~」

伊澄の正論にやり込められた咲夜は「あ~あ」とつまらなそうに溜め息をつきながら、ぶくぶくと口元まで湯に浸かり直した。

364: ◆40vIxa9ses
08/10/06 13:17:41 eBQv/UGU
「次は、身体の洗い方や」
「私たちが洗うのを良く見て、真似して洗って御覧なさい」
「はい!」
「ところで…」
「何や?」
「咲夜は、髪は何時洗うの?」
「せやな…」

なるほど、咲夜やシラヌイとは違って、ストレートのロングヘアの伊澄は髪の手入れが一苦労なのだ。

「よっしゃ!ほんなら、まずシラヌイの髪を洗うて、次に、三人で身体を洗う。
そんで、ウチが手伝うてお前さんの髪を洗うて、最後にウチが髪を洗うゆうんはどうや?」
「そうして貰うと、とても助かるわ」

話が纏まり、先ず、洗い場の椅子に座らせたシラヌイの髪を咲夜が丁寧に洗う。
そして次に伊澄と咲夜がシラヌイを挟む形で三人で身体を洗うが、
なんだかんだと言いながらシラヌイのいろんな所に触りたがる咲夜を伊澄が叱りながら、大騒ぎの後に何とか終了。
最後に伊澄と咲夜の洗髪だが、咲夜は伊澄の長い髪をとても器用に扱ったので、思わず伊澄はそれを褒めた。

「咲夜、とっても上手だわ」
「そか?ま、ウチはこう見えても手先は器用な方やからな。でも、ナギのあの髪を上手に洗うマリアさんには負けるで」
「そういうことこそシラヌイに訊いてみればいいわ。
ねえ、シラヌイ。マリアさんと咲夜と、長い髪を洗うのはどちらが上手かしら?」
「…」

シラヌイは確かに二人の方を向いてはいるものの、
その口からは何時まで待っても打てば響くような何時もの快活な「はい!」の返事が聞こえてこない。

「どないしてん?シラヌイ」
「どうしたの?」

そんな呼び掛けにも、まだこちらを一心に無言で凝視しているシラヌイの視線の先を辿った二人は、
悲鳴を上げながら一瞬のうちに首から上を真っ赤に染め上げた。

「いやあああ!!」
「お、お前!どこ見とんねん!!」

365: ◆40vIxa9ses
08/10/06 13:18:49 eBQv/UGU
そう、湯船に浸かっているシラヌイの熱い視線は、
椅子に座っていることでその目とちょうど良い高さになってしまっていた伊澄の秘所に注がれていたのである。
もちろん伊澄は初めからシラヌイのほうを向いて髪を洗ってもらっていたわけではなかった。
さっき、「ねえ、シラヌイ」と呼びかけた時、無意識にシラヌイの方に両膝先を向けてしまったのだった。

「落ち着け!落ち着くんやッ!!」
「でも…、でも…、見られてしまいましたぁ~」
「大丈夫や!見たゆうても目ぇがこっちに向とっただけかも知れんし、湯気だってかかっとる。
それに、万一見えとってもシラヌイにはまだ何が何やら良う分からんはずや」

だが…

「なぎおじょうさまと、ちがう…」

咲夜の希望的観測は、シラヌイの呟きによってあっさりと崩壊してしまった。

「やっぱり…、よく見られてしまいましたぁ~」
「泣きなや!相手は子供や!それも正体、猫やで!!」
「でも…、でも…」

三千院家に泊まってシラヌイを監視するという当初の計画は何処へやら、伊澄はえっくえっくと涙声で喉を詰まらせ始める。

「よ、よっしゃッ!ウチに任せぇ!!」

濯いでいる途中の伊澄の髪を放り出し、
咲夜は、必死に硬く閉じている伊澄の太股の付け根の辺りをじっと見詰め続けるシラヌイと伊澄の間に割って入ると、
身軽にヒョイと腰を降ろして両膝の先をほんの少しだけ開き、その奥の部分を指差した。

「シラヌイ~。サク姉ちゃんのここ、良~う見てみい~」
「うん」

返事と共にシラヌイの視線が自分の股間に移動したのを確かめた咲夜は、その両太股を力士が蹲踞する様にグッと開き、更にそのまま両膝の先を洗い場の床に着けて、まだ誰にもそのようにして見せ付けたことのない秘所をシラヌイに晒した。

「サク姉ちゃんのここと、伊澄姉ちゃんのアソコ、同じか~?」
「ううん。ちがう…」

この捨て身の作戦で、問題を『アソコを見た・見られた』から『アソコの形は皆違う』に擦り替えるきっかけを作った咲夜は、
咲夜のその場所がナギや伊澄のそれとどの様に違うのかについて更に一生懸命観察を続けるシラヌイに、畳み掛けた。

「ここの形ゆうんは、み~んな違うもんなんや。分かったか?」
「うん」
「でもな、『違う』ゆうんを気にする人も居るさかい、女の人のここを余んまりジーッと見たらアカンし、
もし何かの拍子に見えてしもても、『あ!見えた!』言うて騒いだり、『形が違う』言うたりしたらイカン。良えな?」
「はい!」

366: ◆40vIxa9ses
08/10/06 13:19:32 eBQv/UGU
いろいろな例を挙げてそれを『アカン』『イカン』と否定することを繰り返すことで、
女性の例の部分に言及することの禁忌を何とかシラヌイに刷り込むことに成功した咲夜は、
一応ながらもホッと胸を撫で下ろした。

「(ウチのアソコの初お目見え…、相手がシラヌイとは、全く予想外やったなぁ…。
せやけど、シラヌイかて『これが女のオ○コや!』思うて見とったわけやなし。それに、何ちゅうてもシラヌイは猫や…)」

だが、正体が猫である子供相手の緊急避難の行為とはいえ、
れっきとした異性の興味津々の眼差しに自らの秘所を自らの意思で開き晒したという事実が、
年頃の少女である咲夜の心と身体に何の痕跡も残さないと思うのは明らかに“お気楽”に過ぎた。
この行為が、咲夜の心身の中心の奥深くに小さいけれども決して消えない怪しく揺らめく“種火”を点したことを、
咲夜自身、まだ全く気付いてはいなかった。

「ま、これで一件落着や。後はウチらが動揺せんようにしとったら良え」
「そ、そうね…」

髪を濯いでもらう伊澄と、濯いでいる咲夜の二人はそっと頷き合う。
咲夜が横目でチラリと窺ったシラヌイは、別に臍を曲げたり拗ねたりしている風でもなく、
広大な湯船の真ん中にある築山の周りを、そこに生えている植物を珍しげに点検しながら、ゆっくりと回っていた。

367:名無しさん@ピンキー
08/10/06 13:22:03 eBQv/UGU
今回は以上です。

368:名無しさん@ピンキー
08/10/06 15:40:30 S0+QKAZt
>>367
絡み無し長文レスならその旨、前書きが欲しかったかな。
とりあえず続きを期待してます。

369:名無しさん@ピンキー
08/10/06 16:23:41 dn0FbObC
>>367
乙、基本的に>>368と同論

370:名無しさん@ピンキー
08/10/06 19:17:43 tke36ZWx


371:名無しさん@ピンキー
08/10/06 22:15:45 HlLPAwUZ
乙やねん

372:名無しさん@ピンキー
08/10/07 06:50:14 jSio/e4o
? が頭の中で延々と繰り返されている

373:名無しさん@ピンキー
08/10/07 17:15:48 iGxgbJy1
ROCOに対してはウザいくらいに「GJ!!」と誉めるくせに、他の書き手に対しては「乙。」で済ませるんだなwww

その明らかな差別化やめろよ。

ROCOに気遣ってんのが見え見えなんだが。

374:名無しさん@ピンキー
08/10/07 17:49:35 q6AMpsaA
エロパロスレで、エロ無しで未完
しかも微妙にオリキャラテイストの入ったSSに対するレスとしては
「乙」で正解だと思うけどな

375:名無しさん@ピンキー
08/10/07 18:00:43 9dy6jfrp
>374
同意

376:名無しさん@ピンキー
08/10/07 19:01:02 Rvf1SmF/
>>373
今回もお勤めご苦労様ですwww

377:名無しさん@ピンキー
08/10/07 19:05:19 WmtLyPQx
つかみんな単純に困惑してるよな

378:名無しさん@ピンキー
08/10/07 19:10:26 8AHyjEKR
>>374の考えもどうかと思うがね
これも本来はいつもの荒らしが職人にランクづけしようとして言い出したことだし
興味ないSSはスルーすりゃいいんだし、いちいち褒める言葉に落差を作る意味がわからない
あとエロパロ板のローカルルールとしては別にエロなしでも問題ない

379:名無しさん@ピンキー
08/10/07 19:27:05 q6AMpsaA
職人に対するランク付けではなく、SSに対するランク付けとしては以下のイメージ

GJ:良くやった!
乙:投下おつかれ
スルー:興味ねーし、別にどうでもいい
叩き:もう二度と書くな


380:名無しさん@ピンキー
08/10/07 19:35:07 9dy6jfrp
俺もだいたいそんな感じ

381:名無しさん@ピンキー
08/10/07 19:49:30 BuGCKQfg
好きでもない作品をわざわざ叩くのなんて荒らしくらいだろ

382:名無しさん@ピンキー
08/10/07 20:55:53 Xwn5g65R
他の人の投下中に同キャラの猟奇ネタで割り込んだヤツには叩きレスつけた
ワタシスだったか

383:名無しさん@ピンキー
08/10/07 21:02:12 KbunOkRT
>>373
ま た お ま え か

384:名無しさん@ピンキー
08/10/07 21:07:41 8AHyjEKR
>>379
それ全くニュアンスが変わってないから
こんな馬鹿の物差しで判断されるランクとやらに何の意味があるのか
いても無駄に荒れる原因を作るだけだからもう書き込まなくていいよ

385:名無しさん@ピンキー
08/10/07 21:20:39 q6AMpsaA
339 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2008/10/07(火) 20:51:41 ID:yLEzlrrS
自分の中では

乙一文字の解釈

・ご苦労(書いた事だけは褒めてやる)
・まぁよくやったよ(面白いかは別にして)
・OK(じゃ次の人)
・お疲れ(とりあえず反応だけはしておくか)

こんなとこかな悪意は無いにしても中の下ぐらいの反応

386:名無しさん@ピンキー
08/10/08 04:10:51 +yQ6ImCz
起承転結の承くらいの段階ではまだなんともいえないわ。
>>367氏、文章力はかなりあるみたいだからここからエロや萌え等々に繋げてくれるのに期待wktk

まあ最近ここの住人(自分含む)、単純にエロに飢えてるのは間違いない。

387:名無しさん@ピンキー
08/10/08 05:17:57 yhBe9v6A
>>373
お前をアク禁にしてやるw

388:名無しさん@ピンキー
08/10/08 07:34:38 fRJ6Xvf2
>>367
GJ

389:名無しさん@ピンキー
08/10/08 08:52:02 zVo9BE+s
>>379
の意見と同論


390:名無しさん@ピンキー
08/10/08 23:21:07 FcMBUdhL
>>367
GJ

391:名無しさん@ピンキー
08/10/08 23:32:01 vw+tm/Rv
>>388
>>390
わざとらしいGJはやめとけ
見てて痛々しい

392:名無しさん@ピンキー
08/10/09 00:13:02 4poPHDic
>>391
そんなあなたにBJ


393:名無しさん@ピンキー
08/10/09 00:51:23 ZA178l3o
とりあえず世辞でもいいからGJしようや


























こういうと釣られるお前ら大好きだお( = ∀ =)y─┛~~

394:名無しさん@ピンキー
08/10/09 03:14:34 HbDz50Fc
今週ハム脳内妄想
ヒナギクを旅行に誘う→何泊か一緒→二人きり→同じ部屋→同じベッド?

「ちょ、歩!なにしてんの!」
「ん?なにって、ヒナさんが可愛いからつい…ね……」
「ちょ……ぁん!!」

395:名無しさん@ピンキー
08/10/09 03:28:05 TaYa9Dbw
「というのは嘘でヒナさんがハヤテ君より私の方が好きになるようにしてあげますよ」
「ひゃあああ!」

というハヤテ独り占め計画

396:名無しさん@ピンキー
08/10/09 03:42:36 bNTaqFRN
そういう調教は愛歌さんがする方がいいな

397: ◆40vIxa9ses
08/10/09 12:08:56 z82FnpDe
>>366の続きです ・長くてHがありません

398: ◆40vIxa9ses
08/10/09 12:11:33 z82FnpDe
「これが『グー』、これが『パー』、そしてこれが『チョキ』よ」
「うん!」
「それでね、この『チョキ』は『パー』より強くって…」

髪を濯ぎ終えた伊澄が湯船の中でシラヌイにジャンケンを教える声を背中で聞きながら、今度は咲夜が髪を洗う。

「(ま、今んとこ、上手くいってるみたいやな…)」

だがここで、咲夜は自分の身体の中にムズムズと蠢く不思議な感覚に気が付いた。
覚えたてのジャンケンで伊澄に勝ったり負けたりする度にシラヌイが揚げる楽しげな歓声に、
自分の身体の何処かがビンビンと敏感に反応している。

「(何や…、このけったいな感じは…?)」

咲夜は髪を洗う手を休めることなく、
シャンプーで目を開けられない状況では得られない視覚以外の感覚を総動員して、
敏感に反応している身体の部分を慎重に探っていく。

「(…!!)」

耳に届くシラヌイの声にジンジンと切なく応えているのは、他でもない、
張りのある白い両太股と柔らかな巻き毛に覆われた恥丘によって一旦堰き止められた泡交じりの温かい湯が、
その僅かな隙間から再び少しずつ擽るようにさらさらと流れ下っていく先…
そう、咲夜の秘所だった。

「(そんな…、嘘やろ…!?)」

湯船の中の二人に気付かれぬように細心の注意を払いながら、そこの様子を確認しようと咲夜は素早く指先を伸ばす。

「…ッ!」

既に咲夜が思っている以上に敏感になっていたそこに指先が触れた瞬間、カクンと腰が揺れ、危うく声が漏れかける。
慌てて引っ込めたその指先には、そこの表面をヌルヌルと覆っている、
シャワーからの湯の流れとは違う生暖かさを持った粘液の感触がありありと残っていた。

「(何でウチのここ…、こないなってんのやろ…)」

その原因の詮索にいくら精神を集中しようと試みたところで、一旦意識してしまった秘所の熱い疼きは、
心臓が一鼓動する毎に咲夜の身体全体へと波紋を描くようにドクンドクンと脈打ちながら確実に広がっていく。

「(あ!さっき、股開いてシラヌイにここんとこ見せた…。あれかい!?)」

そう気が付いた瞬間、身体全体にゆるゆると広がっていた妖しく生温い感覚が一気に激しい欲情の滾りとなって爆発し、
敢えてそれをこの目で確認しなくても、例のあの穴から厭らしく粘る液体がじんわりと溢れ始めたのがはっきりと分かった。

399: ◆40vIxa9ses
08/10/09 12:12:24 z82FnpDe
「(ちょ、ちょっと待たんかい!この、ク×レオ○コが!
そんな良う分からんもんダラダラ垂らしよっても、全ッ然おもろないで!!直ぐ止めや!!)」

“持ち主”である咲夜が心の中でいくら叱り付けても、また、太股の付け根にいくら力を入れてギュッと閉じようとも、
熱く火照る秘所の中心に息衝くその穴は、全く言うことを聞く気配もないままに生暖かい滑りを緩々と吐き出し続ける。

「(そんな…、アカンて…)」

全然制御できないもう一人の自分を持て余し途方に暮れる咲夜は、
湯船の二人に気付かれぬようにと苦心しながら僅かに開いた太股の合わせ目にシャワーヘッドを差し入れて、
トクトクと絶え間なく溢れ出るその妖しい粘液を必死になってただひたすらに洗い流していたが、
そういている内に、今度は、そのシャワーヘッドの角度と位置が、
敏感になっているクリトリスの丁度真正面に当たっているということに気付いてしまった。

「(ウチ、一体何しとんねん!!)」

それを意識した途端、シャワーヘッドを小刻みに動かして更なる快感を追求しようとしている自分自身に慌てた咲夜は、
熱く脈打つことで自らの存在を誇示し続ける秘所から何とか意識を逸らし、心身を緊張と興奮から開放しようと、
下腹部に激しく渦巻くその艶めかしい氣の塊を吐き出すように、三回、四回、と腹式で深呼吸するが、
もちろん、そんな簡単な事で鎮めることが出来るほど、一旦火が付いてしまった女の欲望というものは軽くも弱くもなかった。

「(もう、アカン…!)」

髪を洗う振りをしながらこれ以上秘所にシャワーを浴びせ続ければ、更なる快感の泥沼に沈んでゆくしかないだろう。
咲夜は、「ふぅ」と熱っぽい溜め息を小さく一つつくと、
出来る限りの速さで濯ぎ終えた髪にトリートメントを馴染ませるのもそこそこに、
ヌルつく秘所をなるべく刺激せぬように注意しながらシャワーで手早く濯ぎたて、
快感を堪えていたために詰まり気味だった喉を軽い咳払いで開けると、平静を装いながらさりげなく湯船の二人に声をかけた。

「待たせてしもて、堪忍な。ほな、もうそろそろ上がろか!」
「そうね。じゃあシラヌイ、上がりましょ」
「うん!」

二人の返事を背中に聞きかせ、咲夜は見るともなしに正面の鏡に目をやった。
そこには、肌を艶っぽい桜色に染め上げ、ピンと張った乳房の先端を赤くぷっくりと厭らしく尖らせて、
誘うようなトロンとした眼差しをこちらに向けている自分自身の姿があった。

400: ◆40vIxa9ses
08/10/09 12:13:29 z82FnpDe
「髪の毛、良う拭かんとな」
「はい!」
「よ~し、覚悟せえよ!ゴシゴシゴシゴシ~!!」
「わ~!!」

脱衣所では、伊澄と咲夜が白い大判のバスタオルを身体に巻き、
咲夜は慣れた手つきでシラヌイの身体を拭き、伊澄は、髪を乾かすのを咲夜が手伝いに来てくれるのを待っている。
そのバスタオルはふわふわに仕上げられていたから、
合わせ目を胸元で二重にすれば、ツンと威張るように起った乳首を隠すのに申し分なかった。

「腕、ちょい上げぇ」
「はい」

咲夜の動作は澱み無かったけれど、それは、屋敷で男の子兄弟の世話をし慣れていたことによる半ば自動的なもので、
ムズムズと妖しく蠢く股間を持て余す咲夜は、目の前で自分の指示の通りに動くシラヌイのまだ幼い白い肢体、中でも、
その股間からピョコンと可愛らしく突き出ている本人もまだ小水の放出以外の使い方を知る由もないであろう男の象徴に、
なるべく視線を留めぬようにと必死になっていた。

「後ろ、向きぃ」
「はい」

もちろん咲夜にはショタコンの傾向など全く無かったが、しかし、
自分の動揺する心の内を映してどうしても少し乱暴になりがちなバスタオルの動かし方に時折バランスを崩すシラヌイの、
その華奢な肢体をそっと支えてやる度に掌に感じる少年の肌の暖かさや柔らかさに、
咲夜は何とも言い得ない衝動と苛立ちを覚えた。

401: ◆40vIxa9ses
08/10/09 12:14:10 z82FnpDe
「(ウチ、これからどないしたら良えねん…)」

心と身体を蝕むこの妖しい昂ぶりを、咲夜は、今だけは何とか…、と懸命に制御しようと試みるが、
それは徒労でしかなかった。

「よし!これで良え。湯冷めせんように気ぃ付けや!!」
「はい!」

シラヌイの小さな背中をポン!と叩いた咲夜の心と身体に、
クルリと振り返って元気よく返事をするシラヌイの蕩けそうな笑顔がじんわりと染み渡っていく。

「(ウチに、どないせえっちゅうねん…)」

本当に、どうすればいいのか分からなかった。
だが、その鍵をシラヌイが握っているということだけは確かだった。

「今日は出血大サービスや!特別にサク姉ちゃんが、服、着せたる!」
「わーい!」

裸のまま大喜びで抱き付いてきたシラヌイを、咲夜は半分反射的に、そして半分はそう意識しながらギュッと抱き締める。
バスタオル越しにシラヌイの幼い身体の抱き心地を確かめた咲夜は、
その瞬間、下半身の血が秘所へ向かってサァッと音を立てて集り、子宮がブワッと熱く腫れ膨れたのを感じた。

「(ああ…。ウチ、もうアカン…)」

どうしようもなかった。
咲夜は、自分自身の心と身体の手綱を全部放すかどうかの瀬戸際まで追い詰められてしまった。

「良かったわね。シラヌイ」

咲夜の心身の内奥に渦巻く女の赤裸々な真実に全く気付かぬまま声をかけた伊澄の方を振り返りながら、
そんなことがこの世にあることさえまだ知らないシラヌイは、
とても嬉しそうにニッコリと微笑みながら「うん!」と元気良く返事をした。

402: ◆40vIxa9ses
08/10/09 12:15:06 z82FnpDe
「サク姉ちゃんは伊澄姉ちゃんの髪乾かしてから行くさかい、それまでナギの所に居れ。良えな?」
「はい!」

脱衣所からシラヌイを送り出した咲夜は、すぐに伊澄の髪を乾かしにかかる。
心はシラヌイへと逸るけれど、しかし今は伊澄の髪を、その次には自分の髪をきちんと乾かさねばならない。

「(良えか、咲夜。違う事を考えるんや…。違う事、違う事…)」

身近な料理や学校から果ては世界経済まで、咲夜の脳裏に、脈絡のないスライドショーが展開されていく。
その効果ゆえか、或いはさっきシラヌイをドサクサ紛れに抱き締めたことで一応ながらも当面の欲求が満たされたのか、
咲夜の身体はまるで小休止するように少しだけ落ち着きを取り戻した。

「(お!違う事考えるんは、効果ありやな。よっしゃ!この調子で違う事を考え続ければ…)」

だが、これには思わぬ副作用があった。
咲夜は、伊澄の美しい黒髪を巧みな指使いで小分けにしては、
ドライヤーの温度や風量を小まめに調節しながらそれを丁寧に乾かしていくが、
その間も常に違う事を考え続けていたために、
その指先は確かに慎重で優しかったものの、その動き方は明らかにぎこちなくなってしまっていたのだった。
やがて伊澄は、この異変に気が付いた。

「咲夜」
「…」
「あの…、咲夜」
「…、へ?あ…!?ああ!何や?」
「どうかしたの?」
「あ…、あははは…。何でも…、何でもあれへんよ~。何で~もなぁ~…」

403: ◆40vIxa9ses
08/10/09 12:15:44 z82FnpDe
「(どんくさいコイツに気づかれるやなんて…、でも、身体が落ち着いてきとるんは確かやし…)」

一瞬思案に暮れた咲夜だが、すぐに「ああ、なるほど!」と納得した。
そう、考えるべき『違う事』はシラヌイやそのシラヌイに強く惹き付けられている自分自身のこと以外であれば何でもいいのだ。
なら今は『伊澄の髪を乾かす』ことを考えればよい。

「なら、いいのだけれど…」
「それよりお前さん、ホンマに髪長いなぁ。ここまで伸ばすんも大変やろけど、毎日の手入れも難儀なんやろな」

だが、淫らな欲望の炎がほんの少し治まりかけたのに気を良くして、話題を転換しようとしたこの世間話が良くなかった。
長い髪を大切にする女性が一番大変に思っているのが洗髪であり、
その『洗髪』というキーワードから“さっき起こったあの出来事”までは瞬間的な連想の範囲内だった。
咲夜の身体の奥底で、大人しくなりかけていた欲望の炎が再び勢い良く揺らめき始める。

「(つまり、このややこしいモヤモヤとは、ガチで勝負せんならんゆうことやな…)」

諦めと苛立ち半々に「ふぅ…」と大きく溜め息をつく咲夜へ、伊澄が再び心配そうに問いかけた。

「さっきから、どうしたの?」
「あ…、いや…、別に、どうもせぇへんよ…」
「何だか元気がないわよ。少し疲れているんじゃない?
「せやろか…?」
「ええ。シラヌイはとても素直だけど、子供の世話をすると自分でも知らないうちに案外疲れているものよ」
「ああ、そうかも分からんな…」

これから自分はどうすればいいのか全く見当もつかない咲夜は、
また、ついさっきまでの心ここにあらずという状態に戻って伊澄の髪を黙々と乾かし続けた。

404: ◆40vIxa9ses
08/10/09 12:16:47 z82FnpDe
「咲夜の髪、乾かすのを手伝いましょうか?」
「ウチは大丈夫や。それより早うシラヌイのところへ行ったって」

伊澄を一足先にナギたちがいるであろう居間へ送り出すと、
咲夜は、憚る相手のいなくなった脱衣所で「ふぅ」と大きな溜め息をつきながら洗面台の前に座りなおした。

「(シラヌイみたいなんが趣味やったとは、ウチ自身、全く気付きへんかったなぁ…)」

再びスイッチを入れたドライヤーのファンの回転が上がり切ったところを見計らって、
咲夜は、その穏やかな温風を手櫛で隙間を開けた髪に満遍なく通していく。

「(それにしてもウチは、シラヌイの何処を気に入ってんやろ…?顔かいな?)」

これには思わず自分でも噴き出してしまった。

「ぷぷっ!ちゃうちゃう!ナギみたいな顔が好みやなんて、そんなことある訳ないやないか!!」

405: ◆40vIxa9ses
08/10/09 12:17:26 z82FnpDe
咲夜は、大きな声での独り言に苦笑いを漏らすと、ドライヤーを操る手は休めぬままに尚も思案を巡らせる。

「(ほんなら、体つきか?それとも年恰好?もしそやったら、ウチにはショタコンの要素大有りゆうことやな!
こりゃオモロイわ!)」

何が面白いのかは自分でも良くは分からなかったけれど、
『ナギのような顔』と『年下』というキーワードに何か妙に引っかかるものを感じた咲夜は、
それを心の中で何回か反復していたが…

「(あちゃ~…。小さい頃、ナギのこと妹みたいに面倒見とった、あれか…)」

今でもそうだが、姉御肌で何事にも器用な咲夜は、
小さい頃にはナギの姉代わりを自負していろいろ細々と世話を焼いたし、
今とは全く違ってまだとても素直だった幼いナギは、そんな咲夜を「サク姉ちゃん」と呼んではとても頼りにしていた。
そして、咲夜にとって今のシラヌイは、その顔立ちといい、素直さといい、幼かった頃のナギのイメージそのままなのだった。
つまり、シラヌイに対する自分のこの激しい気持ちの源は、庇護欲求なのかも知れなかった。

「(何じゃそりゃ!)」

謎などというものは、解けてしまえば案外とつまらないものである。
だが、その結論に心が納得しても、
しかし身体はそんな理屈抜きで相変わらずシラヌイを強く求め続けているということに咲夜は気が付いた。

「よっしゃ、乾いた…」

ドライヤーを洗面台にコトリと置き、椅子からすっくと立ち上がった咲夜は、
胸元にたくし込んだバスタオルの端を外してそこを持つと、その身体から一気にバスタオルを全て引き剥がした。

「へっ!」

正面の鏡に向かって大人びた艶かしい肢体を惜しげもなく晒した咲夜は、
先端をコリコリと赤く凝らせている形の良い乳房をグイッと一回突き出し、その後、鏡を睨み付けるようにしながら、
少しだけ開いた両足のその合わせ目の中をバスタオルで丁寧に拭き上げると、それを大まかに畳み、
伊澄が使い終わったバスタオルをヒョイと持ち上げてその下へとそれを置き、そして、その上に伊澄のそれをそっと重ねた。

406: ◆40vIxa9ses
08/10/09 12:18:13 z82FnpDe
「まるでナギの独演会やないか。少しは皆に静かに映画見せたったらどないや!」

咲夜が居間に戻ってみると、居間の巨大な液晶テレビでは、
デジタル放送の映画専門チャンネルで放映当時一世を風靡したTVアニメの劇場版が放送されていたが、
その場面が切り替わる度にナギが自分の所感を交えながらカルトな知識を早口で矢継ぎ早に披露するので、
ハヤテもマリアもゲンナリし、シラヌイはただ小首を傾げ、
メディア表現に於いてナギと共通のものを持っている-マジカル☆デストロイを理解できる-伊澄だけが、
「うん、うん」とそれに一心に耳を傾けているという、とても悲惨な状況が展開されていた。

「今頃来て何を言う!この映像世界の魅力の全てを堪能するには、私の詳細かつ専門的な見地からの解説が不可欠なのだ!!」

ソファーの丁度空いていたシラヌイの横にストン!と腰を降ろした咲夜は、両掌を上へ向けて肩を竦め、
ご高説の続きをナギにリクエストした。

「へいへい。ほな、続きを承りましょか!なあ、シラヌイ!」
「うん!」

咲夜がさりげなくシラヌイの細い肩に腕を回してそっと抱き寄せると、
シラヌイはとても嬉しそうな返事と共にその身体をペタリと咲夜にくっ付けてくる。
その小さな身体から伝わってくる心地良い体重のかかり具合と温もりに、
そうして抱いているシラヌイの肩先から二の腕にかけてを優しく掌で包むように何度も何度も撫でてやりながら、
咲夜はようやく悟った。
シラヌイを求めるこの激しい気持ちを鎮めることが出来ないのなら、
それを一気に燃やし尽くす外にそれから逃れる道は無いのだ、ということを…

「ふむ、聴いて驚け!そう、ここ!!このシーンのこの台詞の元ネタはな…」

一本ピンと立てた人差し指をさも意味ありげに左右に振り立てながら大得意で滔々とまくし立てるナギを、
小脇に抱いているシラヌイへの熱い想いを尚一層深く強く自覚しながら、咲夜は静かに見守り続けた。

407: ◆40vIxa9ses
08/10/09 12:19:22 z82FnpDe
「で、このシーンをきっかけとして、ストーリーは後半へと一気に…」

「ふわあ~~~…」

画面の中のストーリーが丁度佳境に差し掛かった時、咲夜の胸元に凭れるようにしながら映画を見ていたシラヌイが、
無声映画の弁士のようなナギの立て板に水の場面解説を遮るように、顔の全てが裏返りそうな大きなあくびを一つした。

「くぉら~!シラヌイ~っ!!」

たちまちナギは、シラヌイを睨み付けながら半分本気でプンスカと怒り出す。

「本当なら一人でじっくりしっかり観たいところを、余りアニメに詳しくないお前たちでも楽しめるようにと、
私がこうして一生懸命に解説してやっているというのに、その一番良い所であくびとは、不心得も甚だしいでは…」
「そない言うても、シラヌイは今日はナギの友達やらウチらやら、ぎょうさん人に会うてんで。
それでこの時間までテレビ見せられたら、あくびの一つも出て当然やろ。なあ、シラヌイ!」
「…、あの…」

咲夜に同意を求められても、しかし、自分の主人はあくまでもナギだという事を良く心得ているシラヌイは、
ナギと咲夜、そしてハヤテとマリアの顔を暫く見比べていたが、やがて困惑したようにしょんぼりと下を向いてしまった。

408: ◆40vIxa9ses
08/10/09 12:20:05 z82FnpDe
「うむむむ…」

咲夜の正論とシラヌイの消沈した様子にナギが勢いを挫かれたことを見て取り、
咲夜は、居間にいる一同に対して自分にとって最重要な提案を如何にもさりげなく行なう。

「ウチがシラヌイを寝かし付けるさかい、ナギたちは映画の続きを見とったら良え。
なあ、シラヌイ。サク姉ちゃんと一緒に寝るか?」
「うん!」

蕩けそうな笑顔で見上げるシラヌイからの当然ともいえる返事に満足した咲夜は、
「サク姉ちゃんと一緒や!なぁ~」などと言いながら、
その艶やかな黒髪を滑らかなその感触を楽しむように何度も何度も愛しげに撫でてやる。

「シラヌイと一緒で宜しいのですか?」
「うん、構めへんよ。ここのゲストルームのベッド、クイーンサイズやし。さ、行こか。シラヌイ」
「はい!」

咲夜の真の意図を全く知らないハヤテからの問い掛けに半分だけ正直に応えると、ナギからの非難がましい視線と、
ハヤテとマリアからの羨ましげな視線をそれぞれ背中に受けながら、咲夜はシラヌイを連れて居間を出て行った。

「シラヌイの奴、私よりも咲夜が良いとは…。全く、シラヌイは、全く…!」

主人公が操るロボットが画面狭しと大立ち回りを繰り広げている大型の液晶モニタースクリーンを背にして、
ナギは腰の両側に手の甲を当てて仁王立ちになり、まだ閉まりきらない居間のドアを睨み付けながら苦々しげに毒づいた。

「(伊澄さん…?)」

小さな主人のそんな大人気ない姿を苦笑いを堪えながら見遣っていたハヤテは、ソファーに座っている伊澄が、
背後に控えているマリアに気付かれないように気遣いながら自分に対して一生懸命に目配せしていることに気が付いた。
シラヌイと共にドアを出て行く咲夜を伊澄は止めなかったが、やはりシラヌイのことが気になるのだろうか?

「まあいい!シラヌイがいないのだから、今日は久しぶりにタマを寝室に呼んでやろう。ハヤテ、後でタマを連れて来てくれ」

「かしこまりました」とナギに頭を下げながら、ハヤテは、できるだけ早く伊澄と二人だけで会う方法をいろいろと考え始めた。
だが、咲夜たちがいなくなり、居間にいるのが自分を含めて四人という状況では、それはとても難しいことだった。

409:名無しさん@ピンキー
08/10/09 12:21:49 z82FnpDe
今回は以上です。
次回は咲夜とシラヌイをイチャイチャさせようと思います。

410:名無しさん@ピンキー
08/10/09 12:43:54 qq6+ycoL
>>395
その計画をヒナギクの方から西沢さんに仕掛けて、
結局ヒナギクが西沢さんにはまるのが読みたい。


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