08/10/28 00:35:20 ua2XNL1D
ばたばたばたと足音が聞こえ、壊れんばかりの勢いで再び扉が開かれる。
お願いだからそう何度も家を壊してくれるなと思いながら凰火が目をやると、蝶つがいがひとつぶらぶらしていた。
はぁ、とため息を吐きながら元凶の方に目をやる。
「凶華、もう少し静かに…」
ばさッ、っと凰火の元に数枚の紙が投げつけられた。
「貴様はこれでも使うがいい!他の物を使ったらその右手、二度と使えなくしてやる!」
覚えとけ!とザコ敵キャラの決め台詞としか思えない言葉を吐いて、またばたばたと凶華は消えて行った。
凰火の手元に落ちた紙といえば。
「……これ、使ったら変態みたいじゃないですか」
凶華のコスプレ写真だった。ナース、巫女、女子高生、スクール水着、小学生?
いつ撮ったのか全くもって謎に包まれた謎の写真が数枚。
「はぁ……」
大きくため息をつき、写真をちらりと見る。手を伸ばし、引っ込め。手を伸ばし…数回繰り返してからどうやら一枚
選び出し、……その後はまぁ、そういう訳だ。
後日、気を利かせた千花が凰火の部屋に掃除に入り、写真を発見したりして。
「あらあら凰火さんも、意外とマニアックなことするのねぇ」
にやにやしながら妻にコスプレさせるのが父親の趣味、と間違った情報をインプットして帰っていた。