任天堂の男キャラはせくすぃーだ part12at EROPARO
任天堂の男キャラはせくすぃーだ part12 - 暇つぶし2ch750:ども
10/10/14 00:08:26 mClLY/BL
それ以上は特に、なにもなかった。

「まいどあり。またおいで」
男の顔は相変わらず半分髪で隠れ、
表情は読めないままだった。

シーカーは内心ほっとしながら
ルピーを手に、さっそく向かいの店に入った。

「いらっしゃい」

迎えたのは、あの色つきめがねの親父だ。
不審そうに首をかしげながら言う。

「見慣れない顔だな…」

シーカーは耳を疑った。
つい昨晩、ここで服を買ったじゃないか、
とのどまで出かかった言葉を押さえて答える。

「カーニバルを見に来たんだ。
途中で追剥にあって、身ひとつなんだよ」
親父は大きくうなずいて、細々したものを揃えて寄越した。
「城壁の外は物騒だ。気をつけるんだな」





751:名無しさん@ピンキー
10/10/14 00:19:52 mClLY/BL
「どうも変だ」
納得がいかないことばかり、とシーカーは思う。

窩主買の親父とは、前に一度会っているはずだ。
昨日の今日、忘れてしまうにははやすぎる。
客商売ならなおさらだ。

「それとも、わざと…」

人面月といい、低くなった櫓といい、
親父のことといいこの街は、
わけのわからないことばかりだった。

考えながら路地の外れまで来た時、
視線の端を横切っていったものがあった。

緑色の帽子。

シーカーははっとした。
「あれは、まさか!」

ぱたぱたと小さな足音が、
曲がり角の向こうで響く。
見慣れた小さな影。

「!」

すぐに後を追った。

大人の姿で、女盗賊たちの砦に捕まっていたはずの勇者が
なぜ今こんなところに。
そんなことを考えている暇はない。
それでなくともこの街には、謎が多すぎるのだから。



752:名無しさん@ピンキー
10/10/15 00:31:42 4p/chYtp
細い路地を曲がるとその先はもう広場だ。
が、そこに出る前にふっと、足音が消えた。

一本道だから見失うはずはないと、
シーカーは思っていた。
それに追跡は慣れた仕事。
一族のものなら、物心ついたころからもう、
言いつけられる基本中の基本なのだ。

だが、

「いない」

がらんとした広場には、
人っ子ひとりいない。いや、
デクの木の子どもがひとり、
花プロペラを使って
月に向かって飛んでいくところだった。

いつもは沈着なシーカーだったが、
さすがにうろたえた。

「こんなところを、乳母殿に見つかったら」
任務の失敗は自分ばかりか、仲間の命も脅かすと、
こっぴどくしかられるところだ。
さすがに、ここではこれ以上悪いことはおこりそうもないが、
つながったと思った元の世界との絆が、
またぷつんと切れた気がした。



753:名無しさん@ピンキー
10/10/15 00:53:08 4p/chYtp
呆然としたシーカーは、またひとつ過ちを犯した。
隙ができて、あたりに注意を払わなかった。
後ろから人影が迫ってくることにさえ、
気づかなかったのだ。

代償は、腰のあたりにやってきた。
なにかにどん、と突き飛ばされたシーカーは、
前のめりにつんのめったところを、
顔面からレンガの地面に激突するのを
受身で避けて体をひねり、
腰のあたりに絡みついている奴を
振り払おうとした。

小さなそいつは、
シーカーの細い腰に必死で、
しがみついている。

一瞬のうちに、
衝撃を和らげる体勢を整えたシーカーは、
倒れこみながらそいつを、
両手で押さえ込んだ。

「子ども?!」

横受けで抱え込んでしまったのは、
5歳くらいのおかっぱ頭の子ども。
その子は
瞬間たじろいだシーカーの腹を思い切り蹴って飛び上がり、
相手が地面にのびたところで、
今度はどすん!と、
身体に馬乗りになった。

「つかまえたぞ!この泥棒め!
ボクのお面を返せ!!」


754:名無しさん@ピンキー
10/10/16 00:17:05 dQQzZxD/
子どもは馬乗りになったまま、シーカーの胸倉をつかんだ。
「脱げ!」
「なんだ、いきなり」
会う者、会う者ことごとくに、
脱げといわれっぱなしのシーカーだった。

「脱げ!それはボクの服だ。
母がぼくのために作ってくれた服だ」

シーカーは驚いて子どもの顔を見た。
くりくりと大きな目をして、
目鼻立ちも整ったかわいらしい子だ。
だが、
こめかみや口元が、ひきつっている。
相当癇が強いらしい。


「落ち着けよ。それにこの服は
マニ屋で買った」
「うそだ。ボクはずっとあの店で見張っていたが、
お前は最初からその服を着ていて、
小物を買っただけだ。

ボクからお面を奪った、
あいつの仲間だろう!!」
「うそなんか言ってない、それにこの服は大人用だ。
君はまだ、子どもじゃないか!」

相手はぐっと、言葉に詰まったようだった。

755:名無しさん@ピンキー
10/10/22 00:35:10 /0Zo3mVP
ほしゅ

756:名無しさん@ピンキー
10/10/25 23:35:17 TpIYsaLS
tes

757:名無しさん@ピンキー
10/10/25 23:52:31 TpIYsaLS
その隙に、シーカーは半身を起こした。
子どもは転がり落ちて、でんぐり返しになった。
「すまない!だ、大丈夫か」
差し出した手を子どもがつかんだ。びっくりする程力が強い。

「逃がすものか!
あいつの居場所を知ってるんだろう。
ボクのお面を盗んだ、あのスリの…」

子どもはまだ何か言っていたが、
あとは聞き取れなかった。
また、あのゆがみが起こったのだ。

「うわ…」
目が回り、気持ちが悪くなる。
シーカーは目をつぶった。腕をつかんでいた小さな手が、離れていく。
奈落の底に落ちていくような、いやな気分だった。


758:名無しさん@ピンキー
10/10/26 00:28:44 vQIURf1W
気がつくとまたあの、時計塔の前にいた。
今度は夕暮れ、鐘が街中に響いている。
所持品を調べると、マニ屋で買ったはずの小物も、
おろしたルピーもすべて、無くなっていた。

「また時間が戻っている」

何度も、何度も同じ時間を永遠に繰り返すのか。
シーカーは思わずぞっとした。
「いや、少しずつだが前に進んでいる」
前回は朝だった。今はもう夕方。
まもなくマニ屋も開く時刻だ。
あそこから始めるしかない―その前に
「先立つものはルピーだ」

相当げんなりしていたが、行くしかない。

さすがに、疲れていた。
どこかで休みたかった。
寝床を提供してくれるのなら、あの無愛想な女将の宿屋でも、
銀行屋のところでもいい。

自分でもあきれるほど、投げやりになっているシーカーだった。

759:名無しさん@ピンキー
10/10/27 10:27:28 FCrUm64Y
シークたん、うちに泊まって~
炬燵でアンアンしよう!

760:名無しさん@ピンキー
10/10/27 23:43:41 lsygSdOl
電気炬燵でアンアンするとケツを火傷する。

761:名無しさん@ピンキー
10/10/28 21:09:36 X6LRZaGC
いいなぁ炬燵。粋たなぁ。
急に寒くなったことだし、アンアン言わずとも、
裸で抱き合ってるだけでも。

762:名無しさん@ピンキー
10/10/30 21:18:35 LN6lJ7mZ
火傷ならオ□ナイン塗らなくちゃね
ほらじっとしてて
あ、手がすべった・・・・

763:名無しさん@ピンキー
10/10/30 21:45:17 0p3Mvnr5
オロナインは痔にも効く。
滑りがいいから…いやなんでもない。

764:書庫管
10/10/31 20:59:21 PpcblYYy
infoseekが今日で終わりということで移転しました。
URLリンク(www22.atpages.jp)

更新できてなくて、すいません。
今後も宜しくお願いします。

765:名無しさん@ピンキー
10/10/31 21:16:54 wobNT2QD
「何度目だ、西の路地」
シーカーはまたあの、階段状の小道にやってきた。
まずは気の重いことから、やら泣ければならない。

路地を上ってくると、突き当たりに人影が見えた。
少女がふたり、なにか考えているふうだったり、
そうかと思えば身体を動かしたり、はねてみたり。

「なんだろう」
少女たちの動きが気になったシーカーは、
銀行屋の前で足を止めて、彼女たちの仕掛け人形みたいな動きを
ぼんやり眺めていた。

「お兄さん、用があるのなら早く入っておいで」
中から声がした。あの銀行屋だ。

「毎度、また来たね」
シーカーはそれを聞き逃さなかった。
「ぼくのことを、覚えている?」
「いいや」銀行屋は頭を左右に振る。

「あんたの顔を見るのは初めてだ。だが、あんたの身体の印は、
ここに来るのが三度目、ってことになっているんでね」
「君はそれを気にしないのか?」
「どうして気にする必要がある?俺にとって大切なのは、
金額の変化だけだよ」

銀行屋は前のように怪しい手つきで、手続きを終えた。






766:名無しさん@ピンキー
10/10/31 21:19:29 wobNT2QD
>>764
うわぁ…書庫管氏。
管理お世話っす。

767:名無しさん@ピンキー
10/11/03 21:35:04 e1rDqx2N
路地から音楽が聞こえてきた。
くねくねして、粘りつくような、奇妙な旋律だが、
一度聞いたら忘れられないメロディーだ。

「やっと新しいステップを見つけたようだな」銀行屋が呟く。
「新しい?」
「ああ、旅芸人の女たちだ。新しい出し物の練習だとさ。
ずっとそこで頑張っていた。
カーニバルが開かれるかどうかもわからないのに、
ご苦労なことだ。月が落ちたらどうするんだろうな」
「月が落ちれば、君も困るだろうに。まるで他人事みたいだね」
「他人事だ」銀行屋はきっと、にやりと笑っていただろう。
「カーニバルが中止になろうと、月が落ちようと、
俺には関係ない。ここにいれば大丈夫」
銀行屋は自信たっぷりだ。

「どうしてそう言える?」
「時間がどう動こうと、ルピーの記録は影響されていない。
ここはどうやら、周囲とは違った場所らしい」
「…」
「だから、俺と一緒に来ないか?ここにいれば、
何も怖いことなんかないぜ」
銀行屋はまた、口説きにかかった。

周囲とは違った場所。確かにそうかもしれない、と
シーカーは思った。
それに、この街で暮らす以上、
銀行の世話にならないわけにはいかない。

試しにたずねてみた。

「ところで、緑色の帽子と服を着た、男の子を見かけたことがある?」
銀行屋は何の感情も交えずに、すぐに答えた。
「知らないな…知っていたとしてもこっちは商売だ。
守秘義務、ってものがある…気になるならここにいて、
自分の目で確かめてみることだ」

銀行屋は、前髪を下ろした顔を近づけてシーカーを凝視した。
シーカーは答えた。

「ありがとう。また来るよ」

768:名無しさん@ピンキー
10/11/09 04:48:50 92+OaDYz
ダレモイナイ 保守っとこう。

769:名無しさん@ピンキー
10/11/10 07:57:38 NIe80JIx
最近こないどんべ氏のかわりにどんべの太ももに萌えておこう

770:名無しさん@ピンキー
10/11/12 19:44:21 rtZqc4Rh
では1ヶ月ぶりにここで青い着物、青い脚絆と足袋、絶対領域、
そして青褌なエロかわいいどんべに萌えようかハアハア。

771:名無しさん@ピンキー
10/11/13 10:37:37 Amuld4nJ
タヌキ耳&しっぽ、ハチのコスプレ、ウサ耳。
ヒゲ生えたいい年したピザ男なのに、これらが似合うマリオは魔性の男。

772:名無しさん@ピンキー
10/11/13 16:18:06 1TXGLhmH
>770
おかえり
ピットやどんべやリンクなどのミニスカ男子(元含む)たまんねぇ

773:名無しさん@ピンキー
10/11/13 22:24:18 JZ+3RooC
時オカの子リンが宝箱覗き込む後姿とかwww

774:名無しさん@ピンキー
10/11/16 02:09:17 ccx60POp
宝箱に気を取られているとき 後ろから襲われたリンクたん

大人になったとき 足で開けるようになりましたとさ

775:767の続き
10/11/17 22:44:49 YS/+nECg
銀行屋を出ると、ちょうど踊り子の娘たちが
通りかかるところだった。
若い娘の汗と、脂粉の香りが漂ってくる。

「でもお師匠さんの踊りは最高だね」
女の一人が興奮したように話し出す。
「あんなステップ、思いつかないよね」
もう一人も、汗をふきふき同意した。
「あんなに、小さいのにね」
「そう、まだ子どもに見えるのにね」
「でも、大人になればきっと、オトコマエになるよ。
金髪のかわいらしいボウヤだからね」
「そうそう、緑色の服がよく、似合ってたよね」

「えっ?!」シーカーは二人を呼び止めた。
「すみません、その…お師匠さんというのは、
緑色の帽子をかぶって、剣と楯を背にした、
少年のことでしょうか」

女の一人が振り返り、
ちょっと頬を赤らめて答える。
「あら、よく知っているわね。そうよ。
あんな子どもなのに、見上げたものだわ。
おかげであたしたちの出し物も、大成功間違いなしよ。
あんたも、ぜひ観にきてよ」
「そうそう、ミルクバーってところで、
魚族の歌姫の前座でやるからさ」

「で、その少年は今どこに?」
シーカーは女たちの話など聞いていない。

「えっと、そうねぇ。そういえばどこに行ったかしら」
「ほら、あそこの門から出ていったんじゃない?」
「そうそう、こんな夜に平原に出るのは、まずいんじゃない、て
思ったんだけど」

776:名無しさん@ピンキー
10/11/17 23:14:56 YS/+nECg
シーカーは城門に走った。
女たちが何か言っていたが、聞こえていなかった。

門を抜けようとしたところで、衛兵に止められた。
「いかんいかん、こんな時間にいったい
どこへ行こうというのだ。外は魔物でいっぱいだ」
「今ここを、子どもが通ったでしょう?ぼくは…」
「彼は子どもではない。立派な勇者だ。剣も楯も装備している。
君はどうだ。丸腰じゃないか!」

確かにそうだ。前にマニ屋で揃えた装備は、
すっかり失われてしまっている。
「それに彼を追いかけようとしても無駄だよ。
馬に乗って駆けていってしまった。人間の足で
追いつくのは無理だ」

普通だったら、無理ではない、とシーカーは唇をかむ。
しかしこの世界は、まるで様子が違う。
どこまでいつもの力が出せるか、
自信を失いかけているシーカーだった。

「こんなことでは、とても任務なんて
勤まらない…」と、ため息をつきながら
空を仰ぐ。

そこにはやはりあの、恐ろしげな顔をした月が、
今にも地上に転げ落ちんばかりに迫っている。
「あの月のせいだろうか」
いつもの調子がでない。どこか変だ。
第一自分がどこにいるのかも、ここが正常な世界なのか、
そうでないのかもわからない。

勇者に会えるのか、どうなのかさえ。

「早く家にお帰り」衛兵が声をかける。
「ボクは旅の者だ、この街に家はない」
「では夜が明けたらすぐに、この街を立ち去るんだ。
家に戻って大切な人と、残された時間を
過ごすがいい」
「残された時間?」
衛兵も空を仰ぐ。
「ごらん、あと少しで地上に衝突する」
「この街を離れれば、助かるというのか」
衛兵は肩をすくめた。

「どうせだめでも、最期の時くらいは、
誰か大切な人と過ごしたほうが、いいだろう?」
「ボクはその、緑色の少年を探しに来た」
「じゃあ、あきらめたまえ。もう、どこへ向かったかわからない。
それに私は、君を通すわけにはいかないんだ」

シーカーは衛兵の説得に、素直に引き下がるしかなかった。



777:名無しさん@ピンキー
10/11/23 02:45:38 xjb0h2CG
マニ屋に入ったシーカは、さっと店内を一瞥した。
入口から見ると向かいあたり。天井に近いところに、暗がりがある。
「あそこか」きっとあそこから、こっちを見張っているに違いない。
ふと脇を見ると、若者の顔をしたお面が売られている。その顔に見覚えがあった。
「これはあの時の」
婦人から預かったお面だ。時間が戻った時に、無くしてしまった。
シーカは小柄と一緒に、それを求めた。
店主はじろりとシーカを見た。シーカは視線を、天井近くの暗がりに向けたままだった。
「裏だ」。オヤジが背中を掻きながらぼそりと言う。「洗濯場がある。そこへ行け」
シーカは軽くうなずいて、店を出た。

778:名無しさん@ピンキー
10/11/27 19:45:43 cv5nF0bA
今週もどんべ氏はお休みか。

779:名無しさん@ピンキー
10/11/30 22:52:19 uZVdVIt0
シーカーは店をでて路地を抜け、
裏へとまわった。
オレンジ色の明かりに照らされてた水場があり、
小さな郵便受けが立っていた。

水場の向こう側にあるドアが開き、
小さな人影が出てくる。
紫色のおかっぱ頭の子ども。
薄暗くて顔はよく見えなかったが、
街灯の明かりの中に入ったその子は、
きつねのお面をつけていた。

「お前は何者だ」お面の下からくぐもった声がする。
「ぼくは…君のお母さんから、
君を探すように頼まれた。でも、
そのことをお母さんが覚えているかどうかは、
わからない」
「この街のものではないな」
シーカーは首を横に振る。
「ここがどこなのか、どうしてここにいるのかも
わからない。わからないことだらけだ、ただ、
緑色の服を着た子どもを探している。
ボクは彼と同じ世界から来た」

子どもはきつねのお面を、ゆっくりとはずした。
その下から、大きな目と、すっきりと鼻筋の通った
端正な顔が現れる。

「その子なら、知っている。
ぼくも頼みごとをした…
ぼくの名はカーフェイ。婚礼を前に、
子どもの姿に変えられた惨めな男さ」

780:名無しさん@ピンキー
10/12/04 23:07:59 sDLpJ5kU
「それで君はここで、何をしているの」
カーフェイは後ろにそびえる建物を見やった。
「こんな格好では、どこにもいけない。
だが、ぼくはぼくの大切なものを奪った奴を見つけ、
取り返さなきゃいけないんだ」

そしてシーカーに向き直った。
「正直に言って君が、奴の、スリの仲間だと思っていた。
その服もてっきり、奪ったものだと」

だから違う時系列では、ボクに殴りかかってきたわけか、
と、シーカーは思う。
―だが、ボクの存在はこの世界には、
受け入れられていないようだ。
なぜだかわからないが、すべてがリセットされて、
初めからやり直さなけりゃ、ならなくなる―

781:途中送信しちまった
10/12/04 23:36:16 sDLpJ5kU
「とにかく、大切なものを取り戻すために、
あの店に二階から客を見張っている。

盗品をさばくには、普通の店ではだめだ。
あの店だったら…」
やっぱりあの親父は、窩主買いか、と、
シーカーは思う。

「知り合いなのか?」
「…父の、知り合いなんだ。理由を話したら
そこを使えばいい、って言ってくれた」
「お母さんに連絡はしないのか?」
「それも、頼んだ。緑色の服を着た少年に」
「! じゃあ、彼に会ったのか?
どこへ行けば、どうすれば会える?
今どこにいるんだ」
シーカーは柄にもなく気色ばんだ。

「その店には、いつかはやって来ると思う。
銀行で金を下ろしたり、雑貨屋で買い物をしなっきゃ、
この街では暮らしていけないから…」

カーフェイは少し考えていた。

「君もあの部屋で待つかい?
狭い部屋だが、君一人ぐらいなら大丈夫だ」

渡りに舟だ、とシーカーは思う。
少しの間だけでも、身体を休めることもできそうだ。
「もし、そうしてもらえたらありがたいよ」
「遠慮なんてしなくていいよ。
ぼくも、もう一ヶ月もろくに話す相手もいなくて、
少し気がめいってたところなんだ。それに、
銀行屋には、気をつけたほうがいい」

カーフェイは周囲を見回し、口元に片手をそえて、
もう片方の手でおいでおいでをした。
シーカーが身体をかがめて耳元でささやいた。

「銀行屋には気をつけろ。
あいつは男女かまわず、声をかけてくる。
ついこの間、旅芸人の姉妹に声をかけて、
まるきり無視されたところだ」
「ありがとう、気をつける」

遅すぎる忠告だ、とシーカーは心の中で
苦笑いした。

782:名無しさん@ピンキー
10/12/11 00:49:10 XyDvpGHI
時計が時を刻む音が暗闇に響く。
寝台の上からは、子どもの穏やかな寝息も聞こえる。

シーカーは久しぶりに、手足を伸ばして横になっていた。
床の上に敷かれた薄い夜具の上であっても、
これまでに比べると上等だった。

またいつあの、ゆり戻しがくるかと思うと、
疲れているのに頭は冴えてなかなか寝付かれなかった。
だが、定期的に歯車がかむカチッ、カチッという音を聞いているうちに、
次第に眠気の闇にとらわれてしまった。


シーカーは夢を見た。
夢の中でシーカーは、誰かの隣に立っていた。
それは男で、自分が知っている男のようだが、顔ははっきりとわからない。
その見知らぬ男とシーカーは、時計台の上で空を見上げていた。

空にあるのは、恐ろしげな顔などない見慣れた月だ。
月に向かって思わず手を伸ばすと、隣の男がその手をとって言う。

「戻ってきたんだ」

何かを言おうとした時、
腹部に激しい衝撃を感じて目が覚め、夢はそこで途切れてしまった。


783:名無しさん@ピンキー
10/12/17 20:44:38 cwaXs/dV
テスト

784:名無しさん@ピンキー
10/12/18 23:28:05 VOacCQX6
「ぐっ!!」
目を開くと鼻先に、青紫色の髪の毛が見えた。
どうやら子どもが…いや、子どもの姿に変えられた青年が、
眠り込んでベッドから転がり落ちたようだった。

人の上に乗っかかったままその子は、
相変わらずすやすやと寝息をたてている。
「おい…きみ」
シーカーは耳元でささやいたが、
なにやら小さくつぶやいて寝返りを打ったものの、
いっこうに目覚めそうにない。

「ちょっと…苦しいんだけど」
そっと身体をずらそうとすると、
相手はまた大きく寝返りを打って、
首筋にかじりついてきた。

785:名無しさん@ピンキー
10/12/24 23:16:44 his8bHaO
メリークリスマス!

スペインに「スーパーマリオブラザーズ通り」が誕生
URLリンク(www.cnn.co.jp)

「とある国のとある町で………」
URLリンク(www22.atpages.jp)
この世界が、実現するのかな。
これ書いた人は今でもここにいるのかな。
マスターソードを持たない身でも、おいら達も
もう随分遠くまで来たもんだ。

786:名無しさん@ピンキー
10/12/31 02:00:37 aZl386eA
日本じゃまだあまり聞かないね。サブカル系架空の人物にちなんだ公共物。
やっとこ鬼太郎空港が出来たところだ。
アニメからゲームへの移動はさらに、時間がかかるだろう。
それも任天堂系より、「イナズマイレブン・スタジアム」とかのほうが、
先になる可能性が高いと思う。

787:名無しさん@ピンキー
11/01/01 02:45:35 TOtX3NPW
いやいや「ポケモンスタジアム」「マリオスタジアム」は案外



なさそうだが

788:名無しさん@ピンキー
11/01/01 07:01:52 rCHl15uj
スーパーマリオ・スタジアムはすでにどこかに…

て、あれはテレビ番組か

789:名無しさん@ピンキー
11/01/01 18:25:36 fcuGdLh2
あけおめー。
今年、もうすぐ3DSが発売されて時オカりんきゅでオトナになったりコドモになったりできるんだと思うと
今からwkrkが止まらないぜ。フフ……w

790:名無しさん@ピンキー
11/01/06 22:46:29 Xg9JwM2y
あけおめ~。

3DSの体験会は来週か。
久しぶりに幕張、行ってみるかな。

791:名無しさん@ピンキー
11/01/12 23:37:18 KAKyTPi9
行ってきた。
オカリナの子りんきゅんが、剣ベルトしてた。

792:名無しさん@ピンキー
11/01/16 12:53:29 bHvagt07
子りんきゅんのパンツは確認できなかったか・・・
まあ、スカートの下が空洞ってことはないよね


793:名無しさん@ピンキー
11/01/22 12:43:15 KcUOP+Bj
空洞でもいい…そこに頭をつっこめるから。

794:名無しさん@ピンキー
11/01/30 01:04:05 w5jkGBTV
それなんてスカルファッ… いやなんでもない

795:名無しさん@ピンキー
11/02/01 21:36:39 r9aBgcL6
Wiiのスカイウォードより3DSの時岡リメイクの方が楽しみ。
ぴっちぴっちの白タイツをひさびさに拝める。
なにしろこのスレの原点だから。

796:名無しさん@ピンキー
11/02/08 00:05:41 bk1cveJa
で、予約はできたのかな。3DS

797:名無しさん@ピンキー
11/02/08 23:50:39 D2VnNYjN
地元で入庫日未定だけど予約受け付けてたところがあったから頼んでおいたよ
まあ、春までには入るだろ^^

798:名無しさん@ピンキー
11/02/14 01:26:01 hp5UCzc/
ハッピーバレンタイン!
早く3D勇者に会いたいな・・・

799:名無しさん@ピンキー
11/02/15 00:05:53 VS899VJb
ハッピーバレンタイン。
リンクはチョコたくさんもらったかな。

800:名無しさん@ピンキー
11/02/15 00:06:33 VS899VJb
おう、書き込みできた。
教えてくれた人、さんきゅ。

801:名無しさん@ピンキー
11/02/18 01:09:05 UigrGIh8
スマブラクッキー♪
URLリンク(headlines.yahoo.co.jp)

802:名無しさん@ピンキー
11/02/21 21:30:08.49 nGiJcGAr
>>801
えへへへへ…
誰から喰ってやろうか。


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