09/05/02 21:23:37 xSPZIHdw
被験者には平均的な人が望まれる
藤井智美には不幸な事に6年生女子の平均値に近かったのだ
数日前に泰子が資料の連絡先に電話してみると
高学年になるほど被験者になる事を望まないのでその場で被験者採用の旨を伝えられた
トントン
「失礼します」
ドアをノックして藤井智美が保健室に入って来た
「保健の先生が来るように言ってると、担任の先生から言われたんですが・・・」
「待ってましたよ。藤井さんですね?」
「はい」
「それではこちらに来て下さい」
と自分の座ってる横に置かれた椅子を案内して
智美が座ったところで、手元の資料見るフリしながら
「え~と、6年1組の藤井智美さんね?」
「はい、そうです」
「前に身体測定をやったでしょ。それで藤井さんには帝都病院に行ってもらう事になったから」
「えっ、何か病気なんですか?」
不安がってる智美に対して
「フフフ、違うわよ。藤井さんが6年生女子の平均という事で代表になっただけよ」
笑いながら極めて明るく答えながら
「だから、どこか悪いと云う訳ではないわよ」
と続けた
「あの、何をするんですか?」
智美が当然の疑問を投げかけてくる
「6年生の代表として病院で資料作るからその撮影協力だと思うわ」
適当に濁しながら話した
封筒から資料を取り出し
「はい、それじゃここに名前書いてね」
資料の内容を見せずに名前を書かせると
「それじゃ親指ここに付けて、ここに押してね」
朱肉に親指を付けさせ資料の方に拇印をさせた
泰子は名前の書かれた資料を今一度確認すると、それを封筒に戻して糊付けした
そして
「それじゃ、これを向こうに着いたら係りの人に渡してね」
場所・時間を記した紙と一緒に智美に渡した。
その後、智美の両親に連絡を取り代表だとか国で使われる資料だとかすごい事だと伝えて言い包めてた