09/07/02 22:57:39 Vc7jZHEW
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駅前まで送ると言ったモノの、道すがら夕子と祐一の二人は話しかけるきっかけをまた失っていた。
ユニがいなくなり、二人きりだと思うとどうにも意識してしまう…
(しゃーない、僕も男だしな…)
夕子がプレッシャーに負け「ここまででいいよ」と言いかけた所で、祐一がカバンから赤と緑の包装紙で不器用に包まれた箱を出した。
「メリークリスマス、それと、誕生日はまとめて、プレゼント」
「え?いいの?」おずおず、とバツが悪そうに受け取る。
「あたし、何も持ってきてないよ?」
「それはいつもの事だろ?タコのプレゼントは料理と眼福ってコトで…それに、受け取って貰わないと僕は要らないんだそれ、開けてみ?」
ガサガサと包装紙を取ると、中から出てきたのは…何やら黒いチップのセットとPC用のパーツ、そしてソフトウェアだ。
「?なあに?これ?」
「必要最低限のロボット作成キット、一言で言うなら、Cクラスロボット…AIユニットだよ、コミュなりPCなりホームセキュリティなり、好きなのにインストールすればアラ不思議、たちまちタコのメイドが出来あがり」
「えっ!?本当にっ!?」
「嘘言ってどうする、さすがにPクラスまではちょっとね、それでも構築次第で結構なモノになる筈だよ」
「うっわぁ…ありがとう!」
夕子は顔を真っ赤に染めて涙ぐんだ、先程までとは違う、喜びでだ。
「どーしよ!何に入れればいい?あ、名前何にしよっかな~?」
「じゃ、設定とか終わったらまた遊びにきなよ、ユニに会わせに…さ」
「うん!ありがと!じゃーねー♪」
ブンブンと手を振りながら駅改札へ消えてゆく夕子。
「まったくゲンキンだなぁ…」
僕も同じか…と苦笑すると、コミュに着信が来た…ユニからだ。
「どしたの?ユニ?」
「そろそろ戻ってこないと、バイト遅刻するですよ~」
「あ!やっば!」
コミュを閉じ、寒空の下を一気に駆け出した。
~閑話~
「で?どう?ユーコ、「明け方二人きり」作戦はうまく行った?進展しそう?」
「ううう…麻里ちゃんのばかあぁあぁぁぁぁ…(タタタタタ…FO)」
「…何で??」
~休題~
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§2:END