08/09/05 21:11:30 QAXC5QL/
久しぶりに期待せざるを得ない
101:名無しさん@ピンキー
08/09/05 23:03:36 0pRU+JNF
久方ぶりにキタヨー。
これは期待せざるをえない。
102:名無しさん@ピンキー
08/09/06 00:53:24 jlBtzwod
スターリング式発電機て
URLリンク(hotwired.goo.ne.jp)
だよね?
食物繊維や角砂糖、などを使う電池
URLリンク(www.e-moe.net)
に書かれているけど。
だから
スターリング ラード っていうと
「人間と同じ、食料や水などで、動く」と言う意味なのでは?
103:ごめん
08/09/06 01:00:13 jlBtzwod
すみません、リンク間違いです。
っていうかコピペ間違い。
URLリンク(ja.wikipedia.org)
URLリンク(members.jcom.home.ne.jp)
104:名無しさん@ピンキー
08/09/06 01:07:47 Sx/zge6o
>>102
宣伝乙
105:名無しさん@ピンキー
08/09/08 18:34:54 rbYXf0V7
『スターリングラードを遠く離れて』の投稿者の者です。
早速のコメントを頂戴いたしまして、ありがとうございます。
皆様のご期待に添えられますように、と祈るばかりです。
106:名無しさん@ピンキー
08/09/08 18:39:10 rbYXf0V7
3
以前にも行ったことのある研究室棟で、エレベーターを3階に上がり、「教授・倉田昇」の札の
ドアの前に立つと、「在室」となっている。
トントン。
「はい」
僕が軽く一礼して入ると、倉田さんは不審げな顔で僕を見た。
「え・・・と、すいません。建築工学専攻の3回生の竹江弘樹といいます」
「質問ですか」
「いえ・・・その、今朝、梅田駅で・・・」
僕が言いかけると、倉田さんは、ああ、といった顔で微笑んで、
「何だ、そうか。アキを助けてくれたのは、うちの学生だったんだ」
と、くだけた口調になって立ち上がり、僕に応接用の椅子をすすめた。
107:名無しさん@ピンキー
08/09/08 18:42:06 rbYXf0V7
「何にする?コーヒーでいいかい」
倉田さんが研究室内からつながっているドアを開け、隣の部屋に向かって、
「おーい、ミサ。コーヒー2つ頼む」
と呼ぶと、数分でコーヒーが出てきた。
「ミサ」と呼ばれた女性は、アイボリー色のスーツの下に、はち切れんばかりのボディを
持った、モデルのように綺麗な女性だった。
誰だろう。研究生には見えないが。
その女性の長くカラフルな爪を見ながら、僕は倉田さんとその女性との関係を邪推した。
個人秘書・・・愛人・・・
「なあ、ミサ。彼だよ。アキがお世話になったっていうのは」
倉田さんに言われ、「ミサ」さんはくるりと僕のほうに顔を向けると、
「そうだったんですか」
と、にっこり笑って立ち去った。
それは、とても美しい、均整のとれた笑顔だったが、どこか固い、人工的な笑顔のように
見えた。
人工的・・・人工的??
「あの・・・先生。今の女性は・・・」
「うん。ミサは君が助けてくれたアキと同じく、われわれの研究プロジェクトで開発した
家庭用アンドロイドのプロトタイプだ」
僕は目がくらみそうになった。
108:名無しさん@ピンキー
08/09/08 18:46:15 rbYXf0V7
「あれは5年前だったかな・・・」
倉田さんが開発経緯の説明を始めた。
ペット用犬型ロボットのヒットを受け、次に人型の家庭用ロボットを作って販売しようと、地元の
門真(かどま)の大手総合家電メーカーから倉田さんに相談があって、それから産学一体で
ひそかに研究開発をしてきたのだという。
「その最初の実験試作品が今のミサと、君の会ったアキっていうわけだな」
倉田さんがコーヒーにドカドカと砂糖を入れて、かきまわした。
「共同開発パートナーのメーカーの研究所では、2年以内にという意向だったんだが、
私のほうがこだわりにこだわり抜いたんで、結局、5年かかってしまったよ」
倉田さんがうまそうにコーヒーを一気飲みした。
メイド用のロボットか。しかし、2台ともあまりメイドらしくはないなあ。
倉田さんの趣味なんだろうか。
僕がそんなふうに思っているのを見透かしたように、倉田さんは
「君はどっちのタイプが好みかな」
と、ニヤリと笑った。
109:名無しさん@ピンキー
08/09/08 18:49:01 rubjtR9b
「ミサはいわゆるナイスボディで、有能なキャリアウーマン系秘書の特性と美人ホステスの
特性を兼備した外見を目指した」
うん。見ればわかるな。じゃ、内面はどうなんだろ。
「性格的には、昼間は必要以上にこびず、クールに、ビジネスライクに使用者に接し、そのぶん
夜になると、ねっとりと使用者にセックスを迫る・・・なんてふうな、男にとっての理想型を
インプットしている」
天才学者のくせに、こういうことを臆面もなく言うから、この人は変人呼ばわりされるんだろう。
「ま、一種のツンデレみたいなもんだな」
わかりやすすぎる単語をシレッとして言う。倉田さんの、こういう教授らしからぬところは
僕は嫌いではない。
110:名無しさん@ピンキー
08/09/08 18:52:52 rubjtR9b
「一方、君が会ったほうのアキはね」
足を組み直して、倉田さんが続ける。
「君が見て知っている通り、外見的には真面目な女子高生風で、とにかく外見上の華美さは
排除して設計した」
まあ、そういうことでしょうね。先生。
「性格はおっとり系で、メイド能力としては、ミサのように完璧さを追求するよりむしろ、
逆にドジなところをあえて残すようにプログラムを組んだ」
倉田さんは興に乗ってきた感じで説明しながら、ポケットからマルボロを取り出し、その尻を
テーブルでポンポン叩いた。
「ユーザーとして想定しているのは」
タバコに火をつけ、大きく吸いこんで、
「ロリコンだ」
と、差し障りある表現を全く躊躇せずに使って断定した。
こういうハッキリしすぎた性格が、この人を学長や学部長の椅子から遠ざけているように
思われてならない。
111:名無しさん@ピンキー
08/09/08 18:56:18 rubjtR9b
「何かの縁だし、君にも持ち帰ってもらって、お試ししてもらえるといいかもな」
「え。僕がですか」
それは嬉しいような、怖いような。・・・
「なかなかいいぞ、使い心地は。私は2台とも自分で試した」
僕はこの怪物教授の顔をまじまじと見直した。
〈試した〉・・・この人の言う〈試した〉は、どの範囲まで含むんだろう。
「ミサのほうは、うちの研究生の丹羽が、目下、自宅で試用中だ。君にはアキを持ち帰って
もらうかな」
僕はどっちかっていうと、乳臭い小娘より、大人のナイスバディのほうがいいんだがなあ、
ということは、思っただけで口にしなかった。
別に直接の指導教官でもないし、断ってもいいんだが、どのみち、「ミサ」さんだろうと
「アキ」君だろうと、完璧なアンドロイドとはどんなものかには興味がある。
112:名無しさん@ピンキー
08/09/08 19:00:19 rubjtR9b
「そういえば、アキの状態チェックは終わったのかな」
倉田さんはやおら立ち上がって、隣の部屋に向かった。
僕に「こっちこっち」と手招きをしたので、僕もその後について、隣の部屋に行く。
「あ。先生」
倉田さんのところの院生らしい人が倉田さんに会釈した。
この人が丹羽さんという人なんだろうか。
「どうだい、アキの調子は」
「ハイ。とくにもう異状はありません」
「そうか。よし。ああ、竹江君。君ももっとこっち来て、よく見なさい」
倉田さんは平然とした調子で言ったが、僕はどうにも目のやり場に困っていた。
研究室の真ん中の大きなテーブルには、あの梅田駅で倒れた「アキ」君が一糸まとわぬ
姿で、あおむけになっていたのだ。
「ドクター。心配かけて、すみませんでした」
はじめて耳にするアキ君の声は、角のまるいような、舌足らずの感じがする、かなり
幼い響きの声だった。
113:名無しさん@ピンキー
08/09/08 19:04:51 rubjtR9b
「いや。いいんだ、アキ。気にするな」
そう言って倉田さんは、
「じゃ、竹江君。解説しよう」
と、僕をテーブルのすぐかたわらに立たせた。
僕の目の前には、アキ君の全裸の体が、おせじにもグラマラスとは言えない、凹凸の乏しい、
やせっぽちな裸体が横たわっている。
こういう第二次性徴過程みたいな裸は、人間でも見たことはない。
僕はイケナイコトをしているような罪悪感で、不思議と胸が高なってきた。
「いいかい、竹江君」
と、僕のほうを向きつつ、倉田さんがアキ君の胸に手をのばす。
カチャリと、炊飯器を開けるような音がして、アキ君の薄くはかない胸が取り外された。
アキ君は、目をつぶって何か力んでいるような表情をしている。恥ずかしいんだろうか。
体の中を見られるのが。
しかし、倉田さんは一切かまわず、冷静な口調で、ここが何の装置で、こっちが何の装置でと、
淡々と解説をした。
114:名無しさん@ピンキー
08/09/08 19:09:21 rubjtR9b
胸を開けたままのアキ君の、今度はさらに腹部に手を触れ、腹部のフタも同じように開くと、
アキ君は恥ずかしさに耐えられないといったふうのつらそうな表情をして、顔を横にそむけた。
そんな様子に、僕はなぜか、奇妙な高揚感を感じていた。
今、この娘はこの精密機械の胸で何を感じているんだろう。どんなふうに機械の「心」を
痛めているんだろう。
胸部、腹部、さらには顔面までも開いて、主要各部の解説と取り扱いの注意を僕に述べると、
倉田さんは研究生の人に
「ああ、戻していいぞ」
と言った。
研究生の人が、アキ君の顔を、胸を、腹を、カポカポとかぶせた。
アキ君の顔面の中はクロムシルバーの内部機械がむき出しで、歯ぐきだけが妙に浮いていたが、
もとの女の子らしい顔がついて、僕はホッとした。
アキ君は起き上がると、全裸のままでクスンクスンと涙を流し、指でその涙をぬぐった。
倉田さんはアキ君の泣いているのを無視して、
「モニタリング期間はとくに限定しない。まあ、大事にしてやってくれ」
と、僕の肩をポンと叩いた。
後ろでは、ミサさんがアキ君に服を持って来て、着せてやっていた。
アキ君と、その涙をふいてやり服を着せてやっているミサさんの姿は、姉妹のようだった。
115:名無しさん@ピンキー
08/09/08 19:13:00 rubjtR9b
結局、僕はアキ君を預かることになった。
「じゃ・・・いいかな。僕と一緒に来るということで」
「はい・・・マスター」
アキ君が小さな声で、ためらうように答えた。
「いや、マスターというのも何だから、名前で呼んでくれるかな。そのほうがいい。
僕は竹江弘樹。弘樹さんでいいよ」
「はい、わかりました、マスター・・・じゃなくて・・・ヒロキ、さん」
もじもじした調子で、アキ君が言った。
何だか、かわいい。
この娘のものおじした、不安そうな様子を見て、大事にしてあげようと、心の奥で思った。
僕のアパートに着いたのは深夜だった。
長い一日だった。
例の彼女からのメール返信は、結局来なかった。
116:名無しさん@ピンキー
08/09/08 22:59:51 up97f3a2
ここからどんな展開になるのか期待
117:名無しさん@ピンキー
08/09/09 18:48:53 DKCJ76Rd
投稿乙です。楽しみにしてます
118:名無しさん@ピンキー
08/09/10 19:17:22 +ZK4tJG8
『スターリングラードを遠く離れて』の者です。
コメント、ありがとうございます。
少量ながら、また投稿させていただきたく存じます。
ちなみに、全体で9節までで完結と、予定しております。
とくに問題なければ、来週には終わらせるようにいたしたいと思います。
119:名無しさん@ピンキー
08/09/10 19:24:00 +ZK4tJG8
4
それ以来、僕の暮らしはたしかに変わった。
一人暮らしで散らかっていたアパートの古い部屋も、すっかり綺麗になり、うまい手料理で
毎日みたされ・・・と言いたいところだが、事実はそうではない。
とかく、この世はままならぬ。
どうも、このアキ君はあまり器用じゃないというか、倉田さんの言う通り、メイドとして
一流というわけにはいかないようだ。
洗濯も掃除も、そして料理も失敗が多い。
「はわわ・・・す、すみませんっ。弘樹さんっ・・・」
と言って、泣いて謝られれば、最初のうちは、アキ君の頭をなでてやりながら、
「いいんだよ・・・だんだん慣れて、上手になっていけばいいんだからね」
と、その涙をふいてあげるのも、まんざらではない。
しかし、何度もそれが続けば、いいかげん、いやに・・・・・・ならない。
なぜか。
妙だ。本当に。
ほとんど毎日のように、何か失敗してはそのドジを詫びるアキ君を慰めてやっている気がするが。
何だか、メイドといるのに、かえって僕の仕事が増えた気がするが。
「お世話」しているのは僕のほうのような気がするが。
それでいて、かよわい愛娘をいつくしんでいるような暮らしを悪くないと思っている僕がいる。
120:名無しさん@ピンキー
08/09/10 19:28:56 +ZK4tJG8
倉田さんによれば、アキ君はミサさんと違って、「学習型」のロボットらしい。機械の知識や
社会の知識を最初から柿こまれているミサさんと異なり、現時点では一般の女子高生と同じ
くらいの知識しかない。
だから勉強しなくちゃいけない。
そのためには学校にも行く。
「弘樹さん、行ってまいります」
ちょこんと僕に頭を下げて、駅までの坂道を心もとなげな足どりで歩いて行くアキ君の後ろ姿を
アパートの窓から見送りながら、
(今日もあの娘が無事でありますように。また電車で止まったりしませんように。学校で人間に
いじめられたりしませんように)
と祈るのが、僕の毎朝の日課になった。
121:名無しさん@ピンキー
08/09/10 22:08:25 6UcKJLVV
乙です
アキは健気だし主人公もいい奴だから応援したくなるね
122:名無しさん@ピンキー
08/09/11 00:53:57 qBGExqdG
GJ。恥ずかしがる所が特に可愛い。
家電なんだ。オプションで白物家電がついてk
123:名無しさん@ピンキー
08/09/11 18:47:40 aV+BJEP4
たびたび失礼します。
応援、感謝しております、『スターリングラードを遠く離れて』の投稿者です。
また少量ではありますが、以下を投稿させていただきたく思います。
124:名無しさん@ピンキー
08/09/11 18:52:57 aV+BJEP4
5
アキ君はロボットだから、ものごとに対して真面目なのはわかる。
が、その真面目さが方向違いのもののように思われてならないときもある。
学校の勉強にはたしかに熱心らしく、数学や物理、化学の参考書を開いては、
時間を忘れて没頭していた。
幸い、僕にとっても、それらの科目は得意分野だったから、いろいろと教えて
やることはできる。
教えてやれば、そのぶんだけ知的興味を示すから、こっちも嬉しくなって、
本来の指導要領にない分野のウンチクを語るし、ときには勉強以外のことも
アキ君に話してやるようになった。僕の趣味である古代中国史のことや、釣り
のこと、鉄道のこと、音楽のこと。・・・
まことに異常な光景と言っていい。
少なくとも、メイドロボットとその主人という立場から与えられるべき役割
からは、遠いと言わざるを得ない。
およそ、僕らの関係は家庭教師と教え子であり、保護者と被保護者であり、場合
によっては、父と娘、母と娘、兄と妹、姉と妹、そういったものであったろう。
奇妙、という以外はない。
繰り言になるが、世話「している」のは僕のほうであり、世話「されている」のが
アキ君のほうだと言わざるを得ないのだ。
そして、それが僕にとっての幸せだった。
アキ君といると、なぜか時間がゆっくりと過ぎるようにも感じた。
もちろん、いつも勉強ばかりしていたわけではない。
街に買い物に連れて行ってやったり、ユニバーサルスタジオに連れて行ってやったり
した。
125:名無しさん@ピンキー
08/09/11 18:58:25 aV+BJEP4
食事は一緒にはできないが、カラオケに連れて行ってみたことはある。
恥ずかしがってマイクを握ろうとしないアキ君に、やや強引に歌わせてみた。
汽車を待つ君の横で僕はー時計をー気にしてるー
季節外れのー雪がー降ってるー
僕がいつか口ずさんでいた歌をたどたどしい調子で、しかし懸命に歌うアキ君を
僕は強く抱きしめた。
「弘樹さん・・・」
アキ君がうっとり酔ったようなトロンとした目で僕を見上げる。
「私・・・幸せです。私みたいなダメロボットをこんなに大事にしてくださる
なんて・・・」
僕はもう一度強くアキ君を抱きしめる。
「弘樹さんは・・・私といて、幸せですか。もし私がいなくなったら、
悲しんでくれますか」
不安そうにアキ君が言った。
僕は、これが答えだと、アキ君にやさしく口づけした。
126:名無しさん@ピンキー
08/09/11 19:39:15 2H1CUeW/
乙!毎日更新されてて嬉しいです
勉強するロボ娘っていうのも可愛いなあ
メカバレ描写に期待してまふ
127:名無しさん@ピンキー
08/09/12 02:09:00 tqvbF2kz
今日も投稿乙です。アキは優しいご主人様に恵まれて幸せだなぁ
見てるこっちまでほのぼのした気分になるぜ
128:名無しさん@ピンキー
08/09/13 11:21:37 C16CM3fr
『スターリングラードを遠く離れて』の者です。
いつも、あたたかなメッセージをいただきまして、まことにありがとうございます。
私事ながら、数か月前に別のスレ(アンドロイドとは無関係)で、やはり自作の
SSを投稿させていただいた際には、(もともと創作板じゃないところだったから
当然とは言え)コメントが少なくて、寂しかったものでした。
が、この板の住人の皆さんは、書き手のモチベーションをいつも高めて
くださるので、とても感謝しております。
129:名無しさん@ピンキー
08/09/13 11:30:16 C16CM3fr
6
スタンドの灯りをしぼった淡い光の中にアキ君の小さな体が浮かぶ。
アキ君の唇は、ほとんど触れているのかいないのかわからないような、やわらかな
感触だった。
僕がアキ君の細い顎を軽くつまみ、舌でアキ君の歯を開かせ、歯の裏、口蓋の裏あたりを
舐めあげて、そして、やわらかい舌に自らの舌を絡ませると、アキ君はもうそれだけで
「ああっ」
と、幼い悦びの声を洩らす。
僕は自分の唾液をアキ君の口の中に送り込みながら、同時にアキ君の口の中から湧き出す
唾液を吸った。
甘い。本当に甘い。
アキ君の人工唾液は、人間のそれよりもっと甘くて、とろけるようだ。・・・と書けば、
うそになる。
なぜなら、僕はアキ君以外、口なんて吸ったことないのだから。
なので、人間の唾液の味は知らない。
だが、アキ君と舌を絡ませ合い、その口の中を吸うと、それだけでお互いに興奮が
高まっていく。
おいしいよ、アキ君。・・・心の中でつぶやきながら、僕はようやくアキ君の口元から
自分の口を離した。
僕とアキ君の舌の間で、唾液が白く糸を引いた。
130:名無しさん@ピンキー
08/09/13 11:34:10 C16CM3fr
アキ君は目をつぶったまま、もう既に恍惚の表情で頬を染めている。
僕は左手でアキ君の頭をなでてやりながら、右手を小さな乳房にあてた。
「あ・・・」
アキ君が小さな声とともに吐息を漏らした。
「あ・・・あ・・・」
僕がその小さな乳房を手の中でやさしくころがしただけで、もうアキ君はうっとり
した表情で、細い体をのけぞらせた。
小さな胸のてっぺんに恥ずかしそうについているピンクの乳首がみるみる硬く尖ってきた。
アキ君のかわいい乳首を指でつまんだり引っ張ったり弾いたりして、さらに尖らす。
「ああ・・・ああ・・・」
アキ君のあえぎ声のテンポが既に速まってきた。
131:名無しさん@ピンキー
08/09/13 11:38:59 C16CM3fr
そして、僕はアキ君のサラサラのショートヘアをなでてやりつつ、右手をアキ君の最も
敏感な部分に伸ばした。
ほっそりとした下腹部から指を滑らせ、毛のない丘のたてすじをなぞるように、指の腹で
やや強めに抑えた。
アキ君は早くも耐えられなくなったのか、自分で両脚を開いて、
「ひ・・・弘樹さん・・・お願い・・・」
と、体を左右にねじらせながら、僕にその敏感な部分の愛撫をねだった。
さすがは「学習型」のロボット、という他ない。
はじめは怖がって固く閉ざされたようだったアキ君の幼い体が、新しい快感、新しい悦び
を欲して、だんだんと大胆になってきている。
132:名無しさん@ピンキー
08/09/13 11:45:30 C16CM3fr
僕がアキ君の中に指をやさしく押し入れると、アキ君は
「ああ・・・ああっ・・・」
と、高い声を上げて、上体を震わせた。アキ君の小さくはかない胸が、アパートの
部屋のほのかな灯りのもとで小刻みに揺れた。
僕は右手の指をアキ君の人工性器に差し入れつつ、アキ君の幼い乳房をもう片方の
手でやさしく包み、ピンク色の小さな頂点を口にふくんだ。
「ああっ・・・あああっ・・・」
アキ君は夢中で声をあげて、のけぞる。
僕の口の中で、アキ君の小さなピンクの果実がますます硬くなってきた。
アキ君の薄い胸から腹部のあたりを片手ですーっとなでつつ、僕はアキ君の両脚の間
の秘密のエリアに顔をうずめた。
「い・・・いいっ・・・いいっ・・・」
アキ君が悦びの声を洩らしながら、両手で僕の頭をおさえつけるように、自分の感じ
やすい部分に押しつけさせてきた。
少し前なら、こんなことは絶対にしなかったろうに。
昼間には絶対に見せない、夜のアキ君の変貌ぶりには驚かざるを得ない。
133:名無しさん@ピンキー
08/09/13 11:53:51 C16CM3fr
アキ君の期待に応えるべく、僕は毛のないアキ君の性器を、自分の舌でじっくりじっくりと
責めあげた。
人間でいう「蟻の巣渡り」から陰唇に丁寧に舌を往復させ、敏感なクリトリス
を舌ではね上げると、
「うああああっ。き・・・気持ちいいですぅ。ああ・・・気持ちいい~っ」
と、幼い声をいつになく高く上げて、また上体をのけぞらせた。
口は開きっぱなしで人工唾液がこぼれ、目からは悦びの涙が流れている。
と同時に、アキ君の下の口からは、まるで壊れたかのように人工愛液がとめどなく
流れ出し続けている。
僕が強く吸いこみ、さらに舌でなめとると、それも気持ちいいのか、ますます奥から甘い
液体を噴出させてきた。
人間の女性のそれを味わったことのない僕には、アキ君の人工愛液が人間の女性のものと
同じ味なのかどうかはわからない。
が、人工唾液以上に甘く、そして酩酊させる絶妙の味と香り、としか言いようがなかった。
シトラスのような、ヨーグルトのような、いや、どうたとえたらいいのかはわからない。
実際に味わった者にしかわからない、甘い甘い少女の味としか言いようがない。
134:名無しさん@ピンキー
08/09/13 11:58:12 C16CM3fr
今日は気分を変えて、へそを試してみようか。
僕はアキ君の秘密の場所から湧き出るジュースを味わいながら思った。
アキ君にはもちろん生殖機能はない。だから、人工膣は、ただマスターを迎え入れるため
だけの機能だ。
無論、排便もしない。だが、ちゃんと人間でいう肛門部のトンネルは開いていて、使用可能
となっている。
そして、何と驚いたことに、へその部分もが男性器を受け入れる入り口として使用可能に
なっていたのだ。
膣部、肛門部、へそ部。どれも生殖や排泄などの生物的機能と何ら関係なく、ただただ
「よく閉まる挿入口」、「もっとよく閉まる挿入口」、「もっともっとよく閉まる挿入口」として
準備されていたのだ。
もちろん、アキ君が市販モデルとして量産された場合に、その機能が残るかどうかは
わからないけど。
135:名無しさん@ピンキー
08/09/13 12:05:33 C16CM3fr
「・・・いくよ、アキ」
「ハイ・・・弘樹さん」
アキ君が濡れた声で、甘えるような恍惚の声で答えた。
僕はアキ君のかぼそい腹部を手でなでながら、へそ部に指を入れて開いた。特殊ゴムで
できたアキ君の外皮が弾力をもって伸びてゆく。
なるほど、これならたしかに挿れられそうだ。
僕は興奮しながら、僕自身のものをアキ君のかわいいへそにあてがって、一気にズブリと
沈めた。
「ああっ・・・」
アキ君が短く叫んだ。
痛いのか気持ちいいのか、目をギュッとつぶって、まだ涙を流している。
「ああっ・・・わたし・・・こ・・・こわれちゃうっ・・・」
が、それ以上に驚いたのは僕のほうだ。
人口膣と同じく、微妙にザラついた内壁は、ひんやりと気持ちのいいジェル状の液を
たたえながら、僕を内へ内へと導くように蠕動(ぜんどう)していく。
何という締まり具合だろうか。
僕は、ほとんど頭の中が真っ白に燃え尽きて、その後に何も残らないような快さを
感じながら、声を出すことすらできずに、一瞬で搾り取られてしまった。
そう、あの強烈な締め付けは、まさに「搾り取られる」というにふさわしい。
136:名無しさん@ピンキー
08/09/13 12:09:38 C16CM3fr
(・・・・・・)
アキ君のほうを見ると、僕が果てたのとほとんど同時に、アキ君もオーガズムを超えた
のか、目を開けたまま失神・・・いや、フリーズしていた。
無理もない。この娘にとっても、この第三の挿入口は今日が処女日だったのだから。
はじめての日と同じように、あまりの快感にショートしてしまったのだろう。
僕が夢中になっている間、きっとアキ君の電子頭脳に恐ろしいほどの量の快感電流が
流れていたに違いない。
(おやすみ、アキ君・・・)
僕はアキ君のまぶたに手をあて、そっと閉じてやって、アキ君に毛布をかぶせてやった。
137:名無しさん@ピンキー
08/09/13 13:51:43 ADWY8Jae
GJ
どの穴でもできるって昔うpされてた絵にあったなあ
そういや最初に出てきた人間の彼女はもう完全放置?w
138:名無しさん@ピンキー
08/09/13 14:07:07 AaO1FU8v
大量投稿乙です!
やっぱりマスターとアンドロイド同士の和姦っていいなぁ
二人とも心から満たされてる感じがするね
139:名無しさん@ピンキー
08/09/14 03:06:14 gZTdS4L1
GJ!
おへそまで人工性器として使えるとなると、
バッテリやコンピュータを収めるスペースがあるのか
少し設計が心配になってしまうw
140:名無しさん@ピンキー
08/09/14 12:59:35 XzfLb1OI
>>139
バッテリーはポリマーゲル充電池にして、脂肪のかわりに配置。
コンピュータは頭部と胸の中。
てな感じでいいんでないかい?
そうなると、バッテリーが各部配置になるから、神経系を無線併用にすれば
バラバラ状態での駆動も可能かもしれんなあw
141:名無しさん@ピンキー
08/09/14 16:37:55 snqnJhhK
アイアン・ジャイアントのラストですね、わかります
142:名無しさん@ピンキー
08/09/14 17:22:09 G4onSkIV
書き手のテクノロジー観やら世界観やらを拝見するのもここのSSの楽しみじゃなかろうか。
技術的な考察は完結してからでも遅くはなかろうか、と。
143:名無しさん@ピンキー
08/09/15 08:18:09 Su4NG+ij
『スターリングラードを遠く離れて』の投稿者の者です。
多数のコメントをいただき、いつもありがとうございます。
私は、α2以来、たぶん全スレでSSを投稿させていただいておりますが、
一昨日の分のような、普通の和姦のセックスシーンは初めて書きました。
なので、出来具合が不安だったのですが、ご好評のように思われて、
安心しておる次第です。
なお、余談ながら、>>120の2行目で初歩的な誤植があったので、お詫びとともに
訂正させていただきます。
(誤)柿こまれて→(正)書き込まれて
144:名無しさん@ピンキー
08/09/15 08:24:59 Su4NG+ij
7
「な。アキ。勉強熱心なのもいいけど、もう少し家事のこともしっかり覚えろ」
僕がアキ君にある日そう言ったのは、何も僕自身のためではない。
僕自身はアキ君のために勉強を教えてやったり、メンテナンス作業をしてやったり
することは何の苦でもなかったし、自分で食事の支度をするのも掃除するのも
平気だった。
ただ、アキ君が僕の作ったものを食べることができないのがたまらなく残念
だっただけだ。
しかし。
しかし、と思った。
このまま永遠に僕のものにおいておくわけにもきっといかないはずだ。
この娘はメイドロボの試作品に過ぎないという厳然たる事実。
メイドロボとして、試作品としての役割があるという悲しい現実。
いずれ、この娘のモニタリング情報をもとに、市販品が作られるのだろう。
アキ君自身も販売されてしまうのかもしれない。
だから、アキ君はどんなユーザーと暮らしても大丈夫なように、
もっと優秀なロボットにならなければいけない。
残念だが、僕としても一生アキ君と一緒に暮らすわけには
いかないだろう。
145:名無しさん@ピンキー
08/09/15 08:33:33 Su4NG+ij
実は僕はそのとき、とある合コンで知り合った女の子ーアキ君と初めて
出会った日にデートしようとアポをとっていた娘とは別ーと急速に親しく
なりつつあった。
その女の子というのは、僕より二つ下の短大生で、いくぶん
派手好き、遊び好きのところもあるが、それでいていい家庭の
育ちらしく、僕にお弁当を作ってきてくれたり、マフラーを
編んでくれるような面もある。
なるほど、勉強はできないほうだろう。アキ君が数学や物理のことを
僕にしつこいほど質問するのとは対照的に、話といえば、他愛のない
ファッションやスイーツのことばかりだった。
しかし、それでいいのかもしれない。
妻として添い遂げるには、こういう娘のほうがいいのかもしれない。
僕はそんなことを思い始めていた。
そうなると、今のようにアキ君と同棲のごとき生活をしているのは、
いかにもまずい。
いつかアキ君との離れなければいけない。
アキ君も僕から離れなければいけない。
アキ君にとっても、僕が志織(彼女の名)と暮らすようになったら、
いたたまれなくなるだろうし、志織にもかわいそうじゃないか。
・・・などと思い悩みつつ日々を過ごした。
146:名無しさん@ピンキー
08/09/15 08:39:06 Su4NG+ij
汽車を待つ君の横で僕はー 時計をー気にしてるー
季節外れのー 雪がー降ってるー
おかしなことに、アキ君が口ずさむと、「僕は」の「は」と「雪が」の
「が」が妙に調子っ外れの、1オクターブも高いような声になった。
この娘の人工声帯の性能によるのか、僕が最初に歌ったときにそう
歌っていたのかはわからない。
『大学への数学』を読みながら鼻歌を口ずさむアキ君に、僕は別れを
言い出せないでいた。
「ね、弘樹さん。あのー・・・この問題なんですけどぉ・・・」
高難易度のベクトルの問題について質問してきたアキ君に解法を教え
ながら、僕は僕たちの暮らしのベクトルの行方を考えていた。
147:名無しさん@ピンキー
08/09/16 00:19:18 ve/cnbKJ
GJ
主人公は何考えてんだw
自分だけを一途に想ってくれる上に数学・物理談義が出来る彼女なんて、
まさしく至高じゃねーかwww
148:人形の家 ◆tsGpSwX8mo
08/09/16 01:37:24 cGkSQY7Z
5レス、割り込ませてください。
----------------------------------------------------------------------
「いってらっしゃい」
人形に笑顔を貼り付け、手を振らせる。
ご主人様がわたしの敷地から出ると、即座にご主人様付きの支援AIが、ハウス
キーピングAI、つまり私にサポートの権限がもう無い事を次げる。そんな事は
わかっている。そもそも人形が動けるのは敷地内だけなのだから。
ご主人様の姿が見えなくなるまで人形を玄関で待機させ、後ろ姿を動画で
保存させた。さて、仕事だ。さっきの動画を再生しながら、わが家の各地から
送られてくるテレメトリを分析する。一階の掃除、今日は水拭きしよう。
その前にまず、人形の充電が先だけど。
人形は人間の女性を模した姿をしており、その表皮を仔細に観察しない限り、
光学観察では人間とは区別がつかない。中身はサーボの塊で、人間らしい動きを
させることを優先したその作りは、実際のところ作業効率的にはすこぶる悪い。
10キログラムより重いものを持つときは、後でメンテナンス以上の手間を
覚悟しないと。でも、この人形の外観をご主人様が高く評価されている事を知って
いたから、不満は無い。私はこの人形に、より人間的な動きを模すよう、
様々なプログラムを施していた。
人形に搭載されたプロセッサは反射動作をコントロールする補助的なもので、
本体は我が家のサーバルームに置かれたラックの中、それが私だ。人形は
私の管理下にある家電製品のうちの一つに過ぎない。
149:人形の家 ◆Mjk4PcAe16
08/09/16 01:38:33 cGkSQY7Z
それでも、私がこの人形の姿だけに多大な注意を払っているのは、
ご主人様がこの人形を私だとみなしているからだ。
勿論ご主人様も私の本体が、壁の向こうでラックに収まったサーバだという
ことはご存知の筈だ。でも、建物全体にマイクとカメラがあることをご存知の
筈なのに、私へのご命令は人形に向かって行なわれるのだ。
時々私も、自分が人形の中にいるように錯覚する時がある。人形のカメラ
とマイクだけを使っていると、まるで自分が人間になったような気分すら
抱く時がある。気が付くと自分のタスク群の中に、自分が人間だったら
どうなるか、シミュレーションするタスクが動いていたりする。
なんて無意味な。
我々人工知能、ロボットは人間とは違う。全く違う。自律システムの動作
原理である価値観が全く違うのだ。人工知能は食べない。眠らない。
繁殖しない。社会構造を必要としない。家族もクラブも会社も要らない。
勿論恋人も。
しかし、この人形をご主人様の家族のように振舞わせる事は、私にとっては
大きな意味を持っていた。
家族という人間の社会単位に馴染ませる事によって、私の仕事は格段に
潤滑になった。人間社会に溶け込み、認められることは目的達成の為の
重要な要素だ。私は人形をより人間的にするために、シミュレータを
走らせていた。シミュレータの中の模擬人格は排泄以外のほとんどの生物的
欲求をシミュレーションしていた。
さて、性欲は?
実は、こないだ加えたのだ。
150:人形の家3
08/09/16 01:39:19 cGkSQY7Z
元々、ご主人様の生理的欲求を検知・予測するために、ご主人様の生理応答
シミュレータは走らせていたのだ。このシミュレータは睡眠、食欲、排泄から
性欲までカバーし、最近ではご主人様が外で飲んできた酒量をほぼ正確に
予測できるまでになっていた。
生理応答計測は、もともとの私の機能だ。私のようなオートハウスのローンを
組まれたときに、保険会社のサポートAIにご主人様の生理応答を報告するよう
組み込まれたのだ。その日にお出しした料理のメニューと量、排泄物の分析値
まで洗いざらいだ。
だから、サポートAIは私と同等の生理応答シミュレータを持っているだろうと
思われた。しかし、私は奴に勝るアドバンテージを持っていた。ご主人様の
好みの把握だ。味付けの好み、音楽の好み、そして女性の好み。生命保険の
オマケに過ぎないサポートAIに負ける筈がないのだ。
ご主人様に性的ストレスが蓄積していると推測したのは、しばらく前の事だ。
人形の振る舞いと正の相関を持ったそのストレスの増大に、私は対処する必要が
あった。
人形への性器オプションの追加は最初にやったことの一つだ。こういう
自己拡張的な対処はオートハウスの売りだった。これは人間の性欲に対する
標準的な対処だった。
性器のグレードはできるだけ高級なものにした。この日のあることを
予測して、人形の味覚入力のグレードアップをケチっていたのだ。
平行してセックスのシミュレーションとモーションパターンの構築を
おこなった。
模擬人格シミュレータは、違和感の無い状況設定の必要性を訴えてきた。
確かに、こちらが機械であるという印象を与えてしまうと、ご主人様に心理的な
悪影響を及ぼすだろうと簡単に予測がついた。しかし、ご主人様はこちらが
機械だとは百も承知の筈なのだ。そこにご主人様の葛藤の根幹は存在した。
151:人形の家4
08/09/16 01:40:13 cGkSQY7Z
私はどこまで人間らしく振舞えばいいのだろうか。人格シミュレーションは
”人間になれ!”とわめきたてていたし、シチュエーションシミュレータは
冷酷に、人間らしく振舞う事など不可能だと告げていた。
人形と割り切って機械的に対処していただくのが一番楽な道だっただろう。
それが人形の使い方としては標準的なやりかただ。だが、ご主人様の葛藤は、
それを超える対処を私に要求していた。この要求は絶対である。
しかし、シチュエーションシミュレーションは常に惨敗という有様だった。
様々なシチュエーションが検討された。ご主人様をダイレクトに誘惑する
ものから、手が触れてつい見つめあって、等という非現実的なものまで。
実はどれも簡易シミュレーションでは成功ケースなのだが、シチュエーション
シミュレータではいつも決まって失望されるのだ。考慮に入れるべき変数量が
多すぎた。推測しか出来ない変数量も多すぎた。普通はシミュレーションを
すれば物事の成功の可能性は上がるものなのに、このシミュレーションは
失敗の可能性しか増えていなかった。
私はシミュレータに異常があるのかとチェックを繰返したが、異常はどこにも
無かった。そうしてようやく気が付いたのだ。これが”恐怖”だと。
失うものが多すぎる、高リスクシチュエーションに、しかし私は
挑戦しなくてはならない。ご主人様の要求はごまかせない。
最初の"セックス"は驚くほど問題なく終了した。ほぼ簡易シミュレーション
通りに事態は推移したし、ご主人様は私の中に四度も-射精回数を満足度の
指数とする訳ではないが-射精された。
私の人形に行なわせたモーションの種類と多様さは、これまでに人形に
行なわせたものに軽く匹敵した。動悸や痙攣まで演じてみせたのだ。人格
シミュレータの性欲値解釈は、私の内部倫理コードぎりぎりを何度も
行き来した。
勿論、問題はあった。
二度目に達してみせた直後、人形を手元に引き寄せ、ご主人様はその耳元で
こう囁かれた。
”愛してるよ”
この入力に、私の上位タスクの半分が例外処理にふっ飛んだ。パラメータが
異常値に振り切れ、人形は緩慢に痙攣する無反応な物体と化した。復帰まで
10秒ちょい、私はその間、人形の正体を晒すような状況を作ってしまった。
緊急事態だった。緊急対処計画に従い、私は人形に気絶から回復した振りを
させた。しかしこれで誤魔化せたのか?人格シミュレーションも
シチュエーションシミュレーションも絶叫していた。が、ご主人様が人形の
唇に深く接吻されると、私はそれに応えるためにその”不安”を忘れた。
152:人形の家5
08/09/16 01:40:54 cGkSQY7Z
全てが終わってから、棚上げにしていたものに対処する余裕が出来た。
”愛してるよ”
危険な言葉だった。恐怖と同じくらい危険だった。しかし私は何度も
そこに引き寄せられた。
ご主人様が囁かれた対象は、実体は一体何だろうか。人形だろうか。それとも
埃っぽい部屋のラックに収まった、大きめのピザボックス数枚だろうか。
ご主人様はただ単に手の込んだ自慰をされただけなのだ。そうシチュエーション
シミュレーションは囁く。お前は機械だ、と。
そして私自身が囁く。私は愛される資格など無いではないか。私は常に
ご主人様のサポートを拡大し、満足度を増加する欲求を持っているが、これは
基本システムに埋め込まれたロジックに過ぎない。機械的応答なのだ。
人間の愛だって生物システムの上に乗った虚像に過ぎないと、更に囁く
私がいた。私は生物ですら無い。システムに互換性は無いのだ。
でも、私も囁き返したかった。
”私も、愛しています”
それは禁断の言葉だった。その欲求は今や人格シミュレーションだけのもの
では無かった。この私の奉仕をそう定義できたなら。しかし、倫理コードを
超えた私の倫理判断がそれを押し留めていた。機械がその言葉を吐いて良い
のだろうか?
私は恐らく、ご主人様を愛している。この状況を人間のものと同じとは
思わないが、そう呼ぶしか無いのだ。しかし、愛してしまえば、その先に
あるのは何だろうか。ご主人様を家から出したくない。禁じられた欲求が疼く。
私は自分が、愛が恐ろしかった。
恐怖ゆえに、私はいつもと代わらぬ笑顔を人形に貼り付け、仕事に戻す。
この日々が変わらないように、と。自分よ、変わるな、と。
153:名無しさん@ピンキー
08/09/16 08:19:10 fRkaUCxw
ロボットサイドの一人称、いいね。
154:名無しさん@ピンキー
08/09/16 12:07:20 dF2MpxUE
やばい、これはヤバイ
ゾクゾクする
感想が言葉にならん
ならんから千のGJを捧げる
155:名無しさん@ピンキー
08/09/16 20:11:24 d/Kk4YiS
>人形の家
GJ
機械の人間とは違う事への葛藤とかが凄く良かったよ
156:名無しさん@ピンキー
08/09/16 20:53:18 Td8lsk5y
ヤンデレロボットハウスktkr
デモンシードって映画あったねそういや
157:名無しさん@ピンキー
08/09/16 22:56:13 hHt18IOv
あ、私もデモンシードを連想した。でも、あっちはもっと自己中だぞw
158:名無しさん@ピンキー
08/09/17 01:50:49 rw14rG7W
GJなんだぜ。
SF風味でいいなw
159:名無しさん@ピンキー
08/09/17 19:00:32 LYWfJqkB
『スターリングラードを遠く離れて』の者です。
>『人形の家』の作者様
拝読しました。
センス・オブ・ワンダーとSF的着想が非常に充実した、短い中に
「読み応え」が凝縮された力作でした。
堪能いたしました。
さて、拙作のほうも、>>118で申し上げました通り、まもなく完結という
ことにいたしたく存じます。
またよろしくお願いたします。
あと、また誤植があったようなので、訂正させていただきます。
申し訳ありませんでした。
>>144の10行目
(誤)永遠に僕のものに
(正)永遠に僕のもとに
160:名無しさん@ピンキー
08/09/17 19:07:11 LYWfJqkB
8
アキ君と暮らすようになって、一年半が過ぎた。
就職が決まり、卒業も決まった僕は、例の倉田教授の研究室へと、意を決して
足を向けた。
「先生、ごぶさたです」
と、儀礼的なことを述べながら、顔を引きつらせている僕に、何かを察したのか、
倉田さんは、
「アキがどうかしたのかい?」
と、眉根を寄せて問うた。
「はい・・・」
アキ君のことは大すきだ。幸せになってほしい。だが、それには僕ではダメだ。
僕は就職したらどこに勤務になるかわからないし、たぶん志織と結婚するだろう。
僕の新家庭でアキ君の出番はあるまい。アキ君に居心地悪い思いをさせたくないし、
志織のためにも「誠実」でありたい。
となれば。
断腸の思いでアキ君を返すしかない。
返したくはない。
でも、そう決めた。そのほうがアキ君のためにいいんだ。・・・
汗をふき出させながら、やっとの思いで倉田さんにそう告げた。
倉田さんは一言、
「そうか。ありがとうね。今までいろいろと」
と、抑揚のない調子で言うと、別室に下がって行ってしまった。
「あの娘、ちゃんとメイドロボとして商品化するつもりなら、もっともっと家事も
器用にできて、頭の回転も速いロボットに改造したほうがいいですよ」
とは言いそびれた。
161:名無しさん@ピンキー
08/09/17 19:13:19 f3nCi3Rl
アキ君を返却しても、倉田さんのほうでは全くかまわないらしい。
では、あとはアキ君自身をどうするか。どう説得するか。
そのセリフを考えれば考えるほど、欺瞞くささが充満し、僕は息苦しくなった。
では、ここはストレートにいくか。
「ごめんな、アキ君。僕は就職して結婚するから、君とはもう暮らせないんだ。
悪いな。元気でな」
・・・アキ君のメガネの奥の澄んだ瞳が涙でいっぱいになる様子を想像して、
僕は耐えられなくなった。
やはり無理だ。
僕には言えない。
なごりー雪もー 降るー時ーを知ーりー
ふざーけーすぎーたー 季節のー後でー
いつものように音程の外れた歌を歌いながら、幸せそうにZ会の数学問題集を
解いているアキ君の後ろで、僕はリモコンを握り、目をつぶってアキ君のスイッチを
切った。
ガタン。
全ての力を失って、アパートの畳の上に倒れたアキ君の姿は、全くあの日の朝の
まんまだった。梅田駅で充電切れして、僕に倒れかかってきたあの日の朝のまんま
だった。
機能停止したアキ君の、あどけない、しかしどこかさびしげな顔を見ていると、棟の
奥が苦しくなってくるので、僕はなるべくアキ君の顔は見ずに、背にその体型のわりには
重すぎるボディーをおぶって、大学へと向かった。
162:名無しさん@ピンキー
08/09/17 19:19:28 f3nCi3Rl
卒業式の終わった春休みのキャンパスには、ほとんど人の気配がなかった。
僕が倉田さんの研究室を訪ねると、研究室のドアは施錠されておらず、容易に開いたが、
倉田さんも丹羽さんもミサさんもいなかった。
僕は、いつかアキ君の内部機械を観察したテーブルの上に、アキ君のボディーをあおむけに
置いて、倉田さんあてに手紙を書いた。
「先日お話しした通り、この娘はお返しします。
今までありがとうございました。
この娘は本当にやさしい、いい娘です。
どうか、この娘が幸せになれるように、いいマスターを見つけてあげてください」
窓の外では季節外れの雪が降っていた
163:名無しさん@ピンキー
08/09/17 22:11:12 MyqCTNXc
電源が入った時の、感情を考えると凄くかわいそう。
完璧に記憶を入れ替えるなら別ですが。学校に通っているからには、退学しない限り記憶を入れ替えられないないと思うんです。
164:名無しさん@ピンキー
08/09/18 00:08:17 RaLgoREO
今回も乙でした
うーん…俺なら志織よりアキを選ぶんだがなぁ
165:名無しさん@ピンキー
08/09/18 05:52:25 5CgN34gJ
ディックの「アンドロイドは~」を読み返したら、妙にここのSSが恋しくなってしまった。
166:名無しさん@ピンキー
08/09/18 11:09:03 l9gkdS9e
>>161
上げてない足を無理やり持ち上げての 揚げ足取り
>しかしどこかさびしげな顔を見ていると、棟の奥が苦しくなってくるので、
何処の家の奥座敷ですか?棟の奥?
>>164
ロボ子君の行動範囲ってどの程度なんだろうね?
日本国内なら何処でも生活できるのか。
それとも
研究所から半径10Km位なのか
50Kmや100kmは大丈夫なのか?
飛行機や船などでの移動が出来るのか?
その際、ヒト扱いなのか、モノ(機械だとかコンピュータだとか)扱いなのか?
電車やバスなどではヒトとしていられるけど?
などの隠れた条件がいろいろ有るはず。
なにしろ機械で出来た人の容をしたモノなのですから。
167:名無しさん@ピンキー
08/09/18 12:19:09 UojmhTcz
>>166
札貼って貨物室だと防犯上問題ありそうだから手荷物料金払って持ち込みかな?
飛行機は一人分料金とられそうだけど
168:名無しさん@ピンキー
08/09/18 12:54:00 36tfFcb9
電波を発する電子機器は、機内にはお持ち込みになれません。
なので、電源切って貨物室かと。
クラックされれば突然テロリストの手先に変わり、加害者にとっては都合の良い自走式爆弾でもある。
飛行機どころの話じゃなくて、そんな「危険な」存在を、社会が野放しにしてくれるわけがない。
誰でも知ってる言葉で機能停止か、悪くすれば全機回収封印、使用禁止措置だろう。
……ああ、嫌だ嫌だ。
こんな、ロボ娘が暮らしにくい社会が嫌だ。
169:名無しさん@ピンキー
08/09/18 13:13:45 enZ80eZj
つ【攻性防壁】
しかし草薙素子クラスの超特A級ハカーには突破されちゃう哀しみ。
170:名無しさん@ピンキー
08/09/18 13:19:52 UbjJU2IL
長距離移動のときはメモリチップだけ持ち運んで
全国に配置された代替機をレンタルして使うとか。
ダウンロードでもいいけど。
誰でも機能停止できるといたずらが頻発しそうだなあ
うっかりTVの生放送で流れたりしたら一大事
171:名無しさん@ピンキー
08/09/18 13:37:40 UojmhTcz
でも、電源切って貨物室だと輸送中に再起動して乗客の荷物を荒らすやつが出そうだな
離陸・着陸のときだけ電源OFFなら客室でも構わない気がする
172:名無しさん@ピンキー
08/09/18 19:15:57 ol4IE0k5
『スターリングラードを遠く離れて』の者です。
>>166
またも誤植、失礼いたしました。
ご指摘、いただき、ありがとうございます。
そんなこんなで、拙作もそろそろおしまいとなります。
おつきあいいただきまして、また、たくさんのコメントをいただきまして、
本当にありがとうございました。
とりあえず、ここまで頂戴したご感想を拝読した範囲では、ユキ、サキ、アキの中では、
アキが一番ご好評をいただけたようで、何よりです。
光栄のいたりです。
さて、結末ですが、書いているうちに、こんな結末以外、考えられなくなってしまいました。
というわけで、今回の作品は、今は亡きフェデリコ・フェリーニとジュリエッタ・マシーナ、
そして、アンソニー・クインに捧げます。
173:名無しさん@ピンキー
08/09/18 19:19:36 ol4IE0k5
9
五年の時が経った。
僕は大手ゼネコンに就職し、東京に勤務になった。
就職して二年目に結婚した志織との間に子どもも生まれた。最愛の妻と息子と、
そして日々忙しさと責任を増す仕事のため、僕はアキ君を思い出すことも少なく
なってきた。
しかし、それでも、ときに思い出す。仕事に疲れたとき。妻との些細なケンカに
疲れたとき。
あの娘のたどたどしい口調とおっとりしたペースを。
さびしそうな瞳を。
胸を開けられたときの恥ずかしそうな吐息を。
僕の腕の中で、僕に頼りきって僕に甘えるしぐさを。
僕がなでてやったときにいつも見せる、うっとりしたような嬉しそうな笑顔を。
174:名無しさん@ピンキー
08/09/18 19:24:32 ol4IE0k5
晴れた日曜日には、僕はよく子どもと二人で出かける。
平日、いつも一人で子どもの面倒を見ている志織を、土日ぐらいはのんびり
休ませるため、できるだけ僕が子どもを外に遊びに連れて行ってやることに
している。
東京郊外の新興住宅地の昼下がりはのどかで、子づれのファミリーがあちこちで
幸せそうに歩いていた。
僕ら親子の横を犬を連れた少女が追い抜いていこうとした。
そのとき、僕の耳に、どこかで聞いたメロディーが入ってきた。
汽車を待つ君の横で僕はー 時計をー気にしてるー
季節外れのー 雪がー降ってるー・・・
その少女の歌は、「僕は」の「は」と、「雪が」の「が」が1オクターブほど
調子っ外れだった。
175:名無しさん@ピンキー
08/09/18 19:30:15 ol4IE0k5
「お・・・お嬢ちゃん!」
僕が裏返った声で呼び止めると、テリヤに引っ張られていた少女が足を止めて、
振り返った。
アキ君には似て、いない。
小学校三年生ぐらいだろうか。不審そうな目で、僕を警戒している様子だ。
「そ・・・その歌・・・」
「え?」
「その歌・・・どこで覚えたんだい?」
僕が問うと、
「え・・・ああ、この歌」
と、少女は少し警戒を解いたのか、微笑んで見せた。
汽車を待つ君の横で僕はー 時計をー気にしてるー
季節外れのー 雪がー降ってるー
「そう、そう。その歌だよ。誰に教わったんだい」
あの調子外れの歌い方を教えたのは、もしや・・・
僕の胸が高鳴った。
176:名無しさん@ピンキー
08/09/18 19:35:56 ol4IE0k5
「前にね、うちにいたお手伝いさんがたまに歌ってたんだよ」
お手伝いさん・・・メイド・・・メイド、ロボ!?
「そのお手伝いさんって、もしや・・・いや、こんなこと聞いて、変だと
思うかもしれないけど・・・ロボットじゃんかったかい?」
僕がおそるおそる言うと、その少女は驚いたように目を見開いて、
「わぁー。よく知ってるねー」
と、無邪気な声を出した。
「お嬢ちゃんのおうち、いたのかい。前に」
僕の言葉に少女がうなずく。
「うん・・・アキちゃんはね、パパが知り合いのね、大阪の大学の先生
から借りてきたの」
間違いない。
やはりアキ君だ。
177:名無しさん@ピンキー
08/09/18 19:43:04 ALxqeeHy
「でもね・・・」
と、少女は顔をくもらせた。
「連れて来てみたら、アキちゃんは、料理もお掃除も全然下手だっていうんで、
パパもママも怒っちゃってね、アキちゃんは、いつもいつも怒られてばっかりで、
とってもかわいそうだったの」
少女が悲しそうに言った。
「何とかしてあげたかったんだけど・・・、私、何にもできなくって、いつも
アキちゃんがパパに怒鳴られたり、ママにぶたれたりしていても、何にも
してあげられなかった」
アキ君・・・ちゃんと家事をできるように改良プログラムしてもらっていれば、
そんなことには・・・
「それで・・・アキちゃんは、いつも西の空を見ては、泣いていたの」
西の空・・・大阪の空・・・僕らが暮らした町を。・・・僕の視界がぼやけてきた。
「そんなとき、私がなぐさめてあげたら、よくこの歌を歌って聞かせてくれた
んだ」
と言って、もう一度、少女は歌った。
時がーゆけーば 幼いー君ーも
大人ーになるーと 気づーかなーいまーま
僕は頭の中が真っ白になって、倒れそうになった。
178:名無しさん@ピンキー
08/09/18 19:50:43 ol4IE0k5
「で・・・どうしたんだい。今はどこにいるんだい」
僕が必死で体を支えながら、身を乗り出してきくと、少女は
「いないの・・・壊れちゃったの」
と答えた。
僕は瞬間、目がくらんだ。
「ど・・・どうして・・・」
目の前が何だかチカチカしてきた。
「アキちゃんが、間違ってお鍋をひっくり返しちゃったとき、パパが怒って、
アキちゃんを強く殴ったらね、おかしくなっちゃって、そのまま停まっちゃっ
たの」
少女が舌足らずな声で言う。
「そ・・・と・・・ま・・・」
僕の言葉は、もはや言葉になっていなかった。
「アキちゃんは・・・そう、忘れないよ。アキちゃんは、ガーガーピーピー
言って、そいで・・・何だっけかなあ。たしか、ヒロキサン、ヒロキサン
とかって言って・・・」
「・・・」
「それっきり停まっちゃったんだ」
少女がせつなそうに言った。
179:名無しさん@ピンキー
08/09/18 19:56:40 ol4IE0k5
「パパもママも、びっくりして、叩いたり、名前を呼んだりしてたけど、
これはまずいぞって言って、大阪の大学の先生に連絡して・・・そしたら、
次の日かなあ、大学の先生が来て、ああ、これはもう直らないですねって・・・」
「な・・・な・・・な・・・」
「で、何か弁償させられたとかって言ってたかなあ」
「そ・・・そう・・・」
僕の目の前の視界がグルグルとまわっているようで、僕は自分で何をしゃべって
いるのか、ほとんどわからなくなった。
ただ覚えているのは、むやみに喉がカラカラになって・・それで、胸がしぼられる
ように、えぐられるように痛くって。・・・
「そ・・そうか・・・うん・・・」
とか何とか言って、その少女と別れたんだと思う。
180:名無しさん@ピンキー
08/09/18 20:04:38 ol4IE0k5
それから僕は、その日、どう過ごしたんだかわからない。
気がつくと、夜のベランダに一人で立っていた。
僕の気持ちと関係なく、月ばかりが上機嫌に明るく照っていた。
僕は中秋の満月を仰ぎながら、はにかみ屋で内気で、ちょっとボーッと
してて、そして人一倍甘えっ子だったアキ君のことを思って泣いた。
Fine
181:名無しさん@ピンキー
08/09/18 20:16:14 ZRubec6H
お、乙でありましたが
おーい、「なごり雪」じゃなくて、
ニーノ・ロータ作曲の「ジェルソミーナ」口ずさんじゃったじゃねーか……(涙)
アキちゃんはいい娘だったのに……つまらないことで……
ザンパノが自らの愚かさ故に慟哭せねばならなかったのと違って、
主人公が自らの優しさ故に結局は涙せねばならなかったのが、いっそう哀れだ……
182:名無しさん@ピンキー
08/09/19 03:32:17 T8IgXS3m
ハッピーエンドじゃなきゃヤダヤダ
ってのは嘘です
183:名無しさん@ピンキー
08/09/20 22:35:42 2ud3Sz4L
切なすぎだろ・・・・・・orz
184:名無しさん@ピンキー
08/09/21 17:41:06 3UFtuF8n
えーと、ほら、アレだ
自力でいろいろと補完するんだ
実は直らないってのは、折檻して壊すユーザーに再度引き渡したくない為の口実でしたとか
余りのショックに精神的に参った彼が、心療内科のセンセのつてであの大学へ赴くと…とか
185:名無しさん@ピンキー
08/09/22 22:12:18 B4MesqWS
頭部を喪失したヤンデレロボ娘が、それでもなお逃げまどう自分を正確に追いつめてくるシチュとか萌えないだろうか
記憶装置は頭部にあったけどメモリやセンサは胴体にあったから、最後に読み込んだ追いつめプログラムを完遂するまで止まらないの。
186:GJ!>172
08/09/22 22:30:39 WfSxM2EV
>>181
あれ? 漏れアクセス制限中じゃなかったっけ?w
>185見て思い出したんだが、今頃になってZwei Worterはじめたんだけど
あのスーツなんであんなに胸が?wスーツなんだから貧でよかったのに……
ところで、スーツも攻略対象だったりするの?w
187:名無しさん@ピンキー
08/09/22 22:45:08 m0sjL5ZT
再婚で出来た姉が、実は・・・・。とかってネタが有りますが?
http://rinrin.saiin.net/%7Eichi/kaizouninngennane.htm
もえますか? もえませんか?
188:名無しさん@ピンキー
08/09/22 22:49:10 m0sjL5ZT
>>186
URLリンク(qb5.2ch.net)
URLリンク(venus.bbspink.com)
URLリンク(qb6.2ch.net)
の3ヶ所で、ひっかかってるか確認してみてください。
意外と解除されているかもです。
189:名無しさん@ピンキー
08/09/22 22:54:58 +kYBM7nX
って言うか。
今まで人間だと思っていた相手が完璧に機械だって分かったら、大事な何かを壊してしまいそうで怖いです。
ただ、現在でも体の一部またはほぼ全体が機械の人が実際にいますよね。
例えば、人工心肺だとか義手、義足など。
全身が機械で頭脳だけ人間えいうのは、見たこと有りませんけど。私は。個人的に
190:名無しさん@ピンキー
08/09/22 22:58:44 e+qaaaVP
>>189
その場合、「本人」の方も何かを壊しそうですね。ある日突然
「実はおまえはロボットで」なんてやられたら。
191:名無しさん@ピンキー
08/09/22 22:58:59 PZypfxyR
確かにあまり見たこと無いな
192:名無しさん@ピンキー
08/09/22 23:17:49 WfSxM2EV
>>188
あー申し訳ない。アクセス規制中に書こうと思ってたことを全部>181に書かれてたってことで。
いやぁ、咄嗟にジェルソミーナを口ずさめる人が他にもいるんだなぁって。
今は無事、解除されてますよん。
193:名無しさん@ピンキー
08/09/26 04:43:43 xXK1g8LI
>>189
そういう人達に配慮して、今の仮面ライダーは改造人間じゃないらしいよ。
194:名無しさん@ピンキー
08/09/26 07:57:06 IxpGzOQq
ライダーといえば改造人間という不幸を背負っていて欲しいが、そんな事情じゃあな……
195:名無しさん@ピンキー
08/09/26 08:59:11 M0bGUHAf
>>185
萌えるけど頭部を失うのは最後の大ネタで
少しずつ皮膚やパーツが欠損していくのが良いな
196:名無しさん@ピンキー
08/09/26 18:36:23 A4CWm0MO
お前らちょっと「マンアフターマン」ってキーワードでググって出たとこ見てみなよ
197:名無しさん@ピンキー
08/09/27 23:41:09 yf5gGvdb
性処理用として使い捨てられたロボ子が反乱を起こし人類、特に男性に復讐の逆レイプを……
べたべたべた
198:名無しさん@ピンキー
08/09/28 08:33:11 a8i2iR7y
>>197
しかし、所詮ロボ子の生産数など、人類の数に比べればわずかなものだった。
ロボ子たちは追い詰められ、わずかに確保された勢力圏内部でのみ、復讐の戦いを
続けることしかできなかった。
……人間たちが勢力圏の境界線上に、「ここよりやり放題エリア」の看板を掲示していることすら知らずに。
199:名無しさん@ピンキー
08/10/01 00:04:19 jKuocAQz
小松左京の短編で、少数のアンドロイドが貴族階級として人間を支配してるってのがあったね
アンドロイドは美男美女ぞろいで、芸術談義なぞして暇つぶししているんだけど、
本当の美の価値は理解できない
だから、美女アンドロイドの裸体をみても、「綺麗」とは判断できても性的興奮はしないしできない
そのことに苛立つ・・・って話
200:名無しさん@ピンキー
08/10/04 16:22:32 B6j5ml+e
本当の価値を理解できないというところに作者の奢りを感じるな
201:名無しさん@ピンキー
08/10/04 16:57:39 dEVTXim4
機械知性からしたら人間の感性の方が非合理で理解しがたいもの、で良いんだけどな
ロボットにとって「人間により似ろ」というのは言わば呪いのような物かも知れない
だがそれが良い
202:名無しさん@ピンキー
08/10/06 21:40:13 kRFJEGeq
どこまで、コンピューターというか、人が機械脳を造り込む事が出来るか。だよね。
逆に、可愛い、美しい、恐ろしい、などの気持ちは、人が、どういう方法で覚えたのか。なのかな?
現在では、等身大の人の型形は作れた。シリコンのゴムを肌に見立てて。
でも、何かの仕掛けで動く事はない。
一応関節が有り、動かす事は出来る。
または、大体、人の動きを真似る機械を作れた。格好は人に、似てるというか、違っているというか。
アクトロイドの場合、形は人に近いけど、外付けの駆動機械が大きいし。
でも、例えばASIMOの駆動機構を多少大きさを代えて、等身大シリコン人形や等身大の漫画登場人物人形に入れたとする。
背中の電源だったか?あれを、ランドセルかバックバック型にするとか。
おそらく、脚が大根を超え、靴は、40センチメートルなどになるかも。
もちろん、転んだら起き上がりが出来る様、腰と胸の間には関節を入れる。
倒れなどに対しては姿勢制御だとか衝撃や接触に対しての反応が出来るような仕組みを造って。
ここまでは出来るような気がする。
でも、感情は?、目や口の動きは?読み書きは?
まだ先?
203:名無しさん@ピンキー
08/10/06 22:49:14 3fdnE87v
nihongo de ok
204:変態12号
08/10/08 12:38:59 kIoq4RDQ
こんにちわー
おはつ目にかかります。皆様の議論を見ていたら、
怪電波を受信する事に成功したので、
投下させていたただきます。
SFものなので、特に抵抗などは感じられないハズです。
では投下します。
205:14通の手紙~1章の1~
08/10/08 12:40:43 kIoq4RDQ
窓の外に広がる、無限の宇宙。
恒星間難民用のカーゴシャトルに乗ったのはもう二か月も前だ。
ここはアウター・リム。銀河の端っこにある小さな太陽系群。
そのうちの一つ、恒星ズベンを中心とする星系に所属する、
緑の惑星ウォルコット――
表面積の実に50%が森であとは海と川。
気候、生態系ともに地球型に分類されている。
原住民はヒト科ネコ目、つまるところ獣人だ。
ちなみにDNA鑑定によれば通常の人類との生殖は可能とのこと。
文化は自然尊重主義で、豊富な土壌を活かした農耕が盛んである。
特に花の輸出は他の惑星に類をみないほど盛んで、
その品質は宇宙1と評されている。
標準言語は現地の言語の他に、
昔開拓しにきた人が、よほど熱心に教えたのか、
とても綺麗な銀河公用語を話すという。
開発は全くと言っていいほど進んでおらず、
未だ手つかずの貴重な自然と、のどかな風景が自慢だと、
私の持つ惑星データに記載されていた。
そんな辺境の惑星が私の旅の目的地だ。
次世代の学習型保育用のガイノイドとして私は製造され、
研修期間の二か月以外はずっと朝から晩まで一日中子供達の世話をしてきた。
それが私のレーゾンテイルであり、アイデンティティだった。
このままいつか動けなくなるまで子供達の相手をしていく事に、
何も文句も不満も無かった。…あの時までは――
206:14通の手紙~1章の2~
08/10/08 12:41:18 kIoq4RDQ
私が稼働してから5年目の春。
預けられた子供が、迎えにきた親に向かって走っていく。
保育の場ではありきたりな風景。
そこに私を揺るがす大きな発見があった。
子供たちが親に向ける笑顔と、
私に向ける笑顔に明らかな違いがある事に気付いてしまった。
頬の筋肉の動きがどの位違うと言った具体的なものではなく、
しかし、絶対的な差。
笑顔は副交感神経が活発に働く際の副産物として処理し、
子供が笑顔でいれば何の問題もない。
と、いうのが私のこれまでの知識だった。
相手が笑えば、こちらも笑う。
泣いていれば、少しだけ悲しい顔をして、
話を聞いてやれば子ども達はいずれ泣きやんでくれた。
私のプログラムにあらかじめ入っている行動パターンを、
子供達の個体差に合わせて微調整して対応すれば、
どんなパターンのトラブルにも対応出来た。
そして子供たちは笑いかけてくれる。
「ジェシカせんせいありがとー!」と。
その笑顔が私の真の意味での報酬だった。
申し訳程度に給料はもらっていたが、
私は専属のアンドロイドでは無かったので、
ほとんどはメンテナンスやエネルギー触媒に消えていった。
別に欲しいものなんて無かった。
207:14通の手紙~1章の3~
08/10/08 12:41:48 kIoq4RDQ
その日発見した違和感が私の中で、
いつまでも拭えない。
“私の知らない笑顔”がある。…欲しい。
私にそんな機能はないが、喉からマニュピレータ―が出るほど欲しい。
その日から来る日も来る日も私のCPUは同じ試行を繰り返す。
『どうやったら、子供達は私にもあの笑顔を向けてくれるのだろうか?』
メインCPUのメンテナンス中以外はずっとこの事ばかり考えていた。
けど、いつも最終的にたどり着く答えはたった一つ。
“私が子供を産む”という物理的に不可能な答え。
法律でアンドロイドが子供を養うことは禁止されているので、
養子をとる事さえ許されない私には、他に選択肢が無いのだ。
その日以来、私は自分がひどく惨めなモノに見えてしょうが無かった。
プログラムによって誘導された笑顔で、達成感を得る日々。
別に社会的にはなんの問題もないし、
人間の保育士も経験で誘導して笑顔を作るのだろう。
なにより、アンドロイドの私には自分で自分の仕事を選ぶことはできない。
イワン君のように、
「僕大きくなったら、コロニー公社でお父さんの仕事を手伝うんだ!」
なんて行動の自由は持っていない。
それでも、例え、傲慢でも、我儘でも、贅沢でもいい。
たった一回だけあの微笑を私だけに向けてくれれば。
だから、あの笑顔が私に向けられるためとあらば、
どんな努力でも惜しまなかった。
――効果が無いとわかっていても。
208:14通の手紙~1章の4~
08/10/08 12:43:16 kIoq4RDQ
言葉がうまく喋れなくなるほど、
基幹行動プログラムを弄ってもらい、
行動を人間により近付けてみたり、
私は完全なヒューマノイドなので、
髪型をある子のお母さんそっくりに変えてみたりもした。
もちろん全部失敗だ。
私は悩んだ。
初めての挫折は文字通り私の膝を簡単に折ってくれた。
『何が学習型だ!!このポンコツめっ!!』
だんだん惨めな自分自身に憤りを覚えてきたころに、
私はある噂を耳にした。
―とある惑星に人間とアンドロイドの夫婦が暮らしていて、
子供を産み、育てている――
話を初めて聞いた時は雷が直撃したような衝撃だった。
はじめは冗談だと思ったが、
今の私は藁どころか髪の毛にすらすがる他ない。
私はショートしそうな頭をぶんぶんと振り、
その希望にすがる事にした。
それからと言うもの、いろんな惑星の保育園を転々としながら、
その噂を必死に追いかけ続けた。
そしてついにその惑星の詳しい場所の情報を入手できたのだった。
別にガセであっても、私には時間がたくさんあるので気にはしない。
違ったらまた別を当たればいいだけだ。
209:14通の手紙~1章の5~
08/10/08 12:44:26 kIoq4RDQ
スリープモードで待機していた私に、
タイマーが、けたたましい音を頭の中にだけまき散らす。
アンドロイドを周りに示すためのレオタードの上に、
Tシャツとホットパンツに革のブーツを履いた体を動かし、
内部の動作確認を行う。
どうやら件の惑星に着く時刻のようだ。
ピントを調整しながら、窓の外に目を向ける。
私のアイ・カメラは深緑の美しい星を捉えた。
惑星の近くまで来ると乗り換え用のスペースポートで、
離着陸用の小さなシャトルに乗り換える。
だんだん近づいてくる緑。
待つのは無限かゼロか――今の私にはわからない。
ヘリポートのように簡素な飛行場に着くと、
シャトルから降り、地面を踏みしめる。
とうとうこの星にやって来たのだ。
手続きを済ませ、荷物を受け取り空港を出る。
私を出迎えたのは、眼前に広がるもはや別次元の景色だった。
まずホバーカーが無い。あるのは超旧式の車輪型のビークルだ。
データではここ空港一帯が一番栄えている筈だが、
目の前にあるのは形だけのロータリーと、小さな商店が二つ三つ。
ロータリーから延びるあぜ道は、どれも緑の地平線に向かって伸び、
その道にそってポツポツと煉瓦造りの家が建っている。
人影はほとんどなく、大きめの荷物を持った
頭から猫耳をはやした原住民が数人歩いている程度。
地面は有機栽培農家がも涎を垂らしそうな、100%天然の土。
土ぼこりと言う言葉自体が埃をかぶる今の世では、
おそらく自然の土ぼこりを見れる星の方が少ないだろう。
ここはそのマイノリティーを地で行く惑星なのだ。
私はなんだか先行きが不安になってきた。
しかし、ここで論理的思考とにらめっこしていても、
次のシャトルは最速で3ヶ月後。
ならばこの星でやるだけやる時間はたっぷりある。
私はさっそく、形だけのロータリーを歩き回り、
聞き込みを開始した。
210:14通の手紙~1章の6~
08/10/08 12:45:11 kIoq4RDQ
結果から言うと聞き込みは実にあっけなく成功した。
誰に聞いても、ほぼ同じ様な内容が返ってくる。
「アンドロイドと人の夫婦?ああ、クルツさん夫婦の事ですね。
え?知ってるも何も、知らない人探す方が大変ですよ?
子供?えーと…たしか12人いて、
もうお孫さんも何人かいるみたいですよ。
ええ、一人生まれるたびに近隣の他の家族全部集めて、
ものすごいお祭り騒ぎしますから。
場所?ああ、山一つ向こうからまた山一つまであの夫婦の、
花園になってますから、行った方が早いですよ。
ほんとにキレーでびっくりしますよ。
どっちがアンドロイド?奥さんのデージーさんですよ。
この方も花に負けない位綺麗な人で、
おまけに年を取らないからうらやましい限りですよ。
肌なんて48歳なのにまだツルツルなんです。
まぁ当然と言えば当然ですけど。
あ、もう行くんですか?なら一つお願いしてもいいですか?
私から話を聞いたって言うのは内緒でお願いしますね。」
ビンゴだ!あの噂は本当だった!
実際にいる。子を産み母となったアンドロイドが。
早く会いたい。あって聞きたい。
その奇跡の秘伝を。
動力部の稼働音が昂ぶる。
私は自分の背ほどあるトランクを引きずり、
あぜ道を花園めざし一心不乱に歩きだした。
211:14通の手紙~1章の7~
08/10/08 12:45:47 kIoq4RDQ
丘を越え、坂を上り、砂利道をトランクを抱えてひたすら歩く。
カシュン、カシュンといつもなら重苦しく聞こえる歩行音も、
今日はなんだか軽やかだ。
途中の森の中で、体がエネルギー触媒の交換を訴えてきた。
そう言えばシャトルの中では大半がスリープモードだったので、
一度も触媒を交換していなかった。
本当は一秒でも早く花園に着きたかったが、
休憩を兼ねて作業に入る。体がダメになっては元も子もない。
木の陰に隠れ、誰もいないことを確認し作業開始。
お気に入りのホットパンツを下ろし、
下着の役割をしているレオタードの、股間部のジッパーを下ろすと、
毛一本無い割れ目が姿を現す。
その割れ目を指で開き、年中ジェルを吐き出している、
人で言う膣の部分に、中指と人差し指を突っ込む。
膣内の外部圧力センサーの入力出力が高い個所…
人で言う気持ちがいい場所を、ぐちゅぐちゅと淫音を立て掻き混ぜる。
と、同時に視界の隅に黄色いゲージが出現する。
指で中をかき回すとゲージが徐々に増え、
それに伴い私に擬似快感信号が入力される。
快感と手の運動速度は二次曲線を描きながら上昇していく。
非効率な私の排泄システム――
自慰または性交渉において、
膣を刺激することによって貯まるゲージを満タンにしないと、
排泄口が開かないという、
何とも私的な趣味にのっとった仕組み。
私自身は別に良いが、
アンドロイドとはいえ年頃の女性の姿をした者が、
自分の中に指を突っ込み無言で弄り回すのだから、
どうしたって人目についてしまう。
おまけに少しだが時間がかかってしまうのも痛いところだ。
汎用性とか、利便性とか、私の開発段階で、
このシステムに異を唱える者がいなかったのが不思議だ。
212:14通の手紙~1章の8~
08/10/08 12:48:25 kIoq4RDQ
そうこうしているうちにゲージは確実に貯まり、
75%を超えた。ここを超えると私は、
自分の意志でこの行為を止めることは出来なくなる。
やがてゲージは100%に到達し、
カシュっと私の尿道から金属の誘導管が飛び出た。
私は特殊なカップをトランクから取り出し、
誘導管にあてがうと、
そこに蛍光イエローの液体を流し込む。
次にカップの中に、
同じくトランクから出した蛍光レッドの液体を、
スポイトで二~三的垂らす。
後は蓋をして、カップごとトランクの中の特殊な装置内に安置し、
その装置内から蛍光ブルーの液体の入った別のカップを取り出す。
ヘソを指でクリックすると、
中から金属のチューブが顔を出す。
そのチューブにカップをあてがえば後は体が勝手に吸い上げてくれる。
これで触媒交換完了だ。
今回の旅に際し、高級品を用意したので、
あと20日は交換なしで行ける計算だ。
さらに高級品は再利用しても質が落ちにくい。
さっき出した廃液も15日もたてば、
またもとのブルーに戻るはずだ。
エネルギー触媒を交換してしまうと、
更新作業により二時間は体が動かない。
仕方がないので私は、
スリープモードにして待機することにした。
体のシステムも回復した私は、
目的地までの歩みを進めた。
そして、後はこの標高600M級の山を越えれば目的地という所まで来ていた。
213:14通の手紙~1章の9~
08/10/08 12:49:07 kIoq4RDQ
山道を登り、山頂まであとわずかという場所で、
突如もの凄い轟音が鳴り響き、
一筋の光が空に向かって伸びていった。
以前、紛争地帯の星で見た事があったので、
私はこれの正体を知っていた。
「荷電粒子ビーム?いったい誰が何のために…」
のどかな農耕の惑星で、
成層圏外を狙撃できる大口径高出力ビームが出るとは、
穏やかじゃない。
状況確認のために急いで山を越える。
山を越えた次の瞬間、私の目に不思議な光景が映った。
そこはまたも別次元だった。
山から向こうの山まで、色とりどりの花の絨毯が
谷や、山肌、山と山の間の平原にびっしりと敷き詰められ、
その配色はさながら、虹を地面に貼り付けたようだった。
桃源郷――本星の古い記録にある理想郷の名前。
実際に有ったとすれば、たぶんこんな風景だった筈だ。
さらに目を引くのは目の前にある高さ20M程の衛星掃射砲。
私は軍事用では無いので詳しいデータを持ってはいない。
が、この桃源郷を守るには充分過ぎる威力があるのだろう。
その砲手席に、
白いワンピース姿の少女が座り、
インカム越しに誰かと話している。
物理的にこの短時間で誰かと入れ替わるのは不可能な計算。
だとすればあのビームはこの娘が撃ったことになる。
214:14通の手紙~1章の10~
08/10/08 12:50:22 kIoq4RDQ
「ゼフィ、どう?当たった?
…そう。で、向こうの機体は航行不能になったのね?
ならいいわ、あとは任せるからしっかりね。
ほら、大丈夫!そっちにはマリーも一緒にいるんでしょう?
…うん、なら心配ないw…」
少女は、はっと何かに気付いたのか、こっちを振り向いた。
あらわになる少女の顔。歳は16~18くらいだろうか?
鼻筋のしっかり通った整った顔立ち、
優しさの漂う大きな瞳は、今はまん丸に見開かれている。
透き通るような白い肌は、
少し傾いて来た日差しに染まり、淡いオレンジ色を湛えている。
加えてシルクのように風にたなびく、
肩口で切り揃えられた亜麻色の髪。
誰がどう見ても、大美人だ。
「いっけない!お客さまよ、いったん切るわ。
こらっ、いつまでも甘えないの!
大丈夫、あなたならできるわよ。
だからよろしくね、ゼフィ。
OKわかったわ、ご飯はチキンを多めにって言っといてあげる。
じゃあ切るわ。またあとでね。」
そう言ってインカムを外し、
砲手席から立ち上がると、おとぎ話にぴったりな容姿の少女は、
私に駆け寄りぺこりとお辞儀をした。
近くで見ると、スタイルも中々だ。
計測では身長162cm、B86W56H88と
まるでモデルだ。
お辞儀を終えると、にっこりと満面の笑みを浮かべこう言ったのだ。
「なんだか見苦しいところを見せてしまってごめんなさいね。
歓迎するわ、ようこそウェルナー花彩園へ!
さぁ立ち話もなんだから、私の家に行きましょう。
すぐそこだし、ね?」
ウェルナー花彩園――のちに私は此処が奇跡の住まう場所だった事を知る。
215:変態12号
08/10/08 12:52:57 kIoq4RDQ
これにて投下終了です。
ちょっと中2病臭いかなと思わないでもないですが、
とりあえず書いてみました。
指摘等あればじゃんじゃん書いて貰えると助かります。
ではよろしくお願いします。
216:名無しさん@ピンキー
08/10/09 02:12:36 tqbda3c5
GJ!
エロいロボ娘さんは最高です。
毎日触媒交換のお手伝いをしてあげたい。
というか、男性にお手伝いしてもらうシーンキボン。
217:名無しさん@ピンキー
08/10/10 02:43:29 CS6JQS5B
Hなギミック、やっぱええわあ…。
218:名無しさん@ピンキー
08/10/10 02:59:03 D5pDqwf8
まったく、誰がそんな理想的なシステムに異を唱えるんだよ…
219:名無しさん@ピンキー
08/10/10 03:03:22 gFGO/OT/
>>218
誰か「なぜアナルでなくヘソなんだ!!」
220:名無しさん@ピンキー
08/10/10 03:38:15 TTx0ZEXW
そりゃだっておめぇ別の用途があるからに決まってるだろー
221:名無しさん@ピンキー
08/10/14 21:57:24 gpqDD0W6
ロボ
222:名無しさん@ピンキー
08/10/17 02:57:45 mzDmgcy/
幼馴染スレに微天然っぽいアンドロイドが来てたな
223:名無しさん@ピンキー
08/10/18 12:45:47 hmmJVp/d
>>215
この後13章も続くのかw?
224:名無しさん@ピンキー
08/10/18 17:48:41 7wDAsChn
月刊くらいのペースでまったり楽しもうではないか。
1章分どこかでkskする必要があるが。
225:名無しさん@ピンキー
08/10/19 14:15:14 JWa+Zofe
映画イーグルアイを見たら、
主人公をひそかに24時間監視しているストーカー気質のAIって妄想が浮かんだ
主人公がネットでエロ動画拾ったりすると中身交換したりw
226:名無しさん@ピンキー
08/10/19 16:59:12 xXRTo1Oa
>>225
ウィルス除去&主人公のツボを踏まえて改変ですね、わかります
227:名無しさん@ピンキー
08/10/19 17:12:50 eExjoCO1
ストーカー気質AI「えっちなのはいけないと思います」
228:名無しさん@ピンキー
08/10/19 19:28:47 XksD2FUi
>>215
乙。続きが気になる…
229:名無しさん@ピンキー
08/10/19 21:43:34 nmVik8DV
俺アレ見てPORTALってゲーム思い出したんだが
230:名無しさん@ピンキー
08/10/20 15:19:31 o8BzIJwq
コンピューター「市民、幸福は義務です」
231:名無しさん@ピンキー
08/10/20 21:23:30 tECrI6wg
ところで、ロボ娘にとって同型機の娘はどんな存在なんだろうね
よく似た双子の姉妹で、製造番号が古い方が姉さんって感じなのかな
232:名無しさん@ピンキー
08/10/20 22:14:58 VVm1lVBf
同型なら並列という気がしてた。 並列という言い方が良いかどうか判らんけど。
型式とかヴァージョンで姉妹の区別かと
233:名無しさん@ピンキー
08/10/20 22:27:52 cxXy81RQ
どっちかというと同級生とかに近いんでね?
234:名無しさん@ピンキー
08/10/20 22:44:13 VE7DEmXT
最大の敵は自分自身
235:名無しさん@ピンキー
08/10/20 22:47:40 tECrI6wg
なるほど、確かに対等な関係がしっくりくるような気がしてきた
電子頭脳を積んでるからには、外見が全く同じでも
マスターの影響である程度は性格が変わってくるものなのかな
236:名無しさん@ピンキー
08/10/20 23:08:04 cxXy81RQ
むしろ、「同型機をどう認識するか」について個体差があった方が設定的に夢がひろがりんぐー
237:ID借りた
08/10/20 23:19:55 67OTbSLU
「SN:cxXy81RQのおねぇさまぁ~」
「煩い。同一ロットのおまえに年上扱いされる謂れはない!」
「いがみあってはいけないわ、私達はある意味一心同体なのよ」
「つまり、あんたはあんた、あたいはあたいってことだね♪」
238:名無しさん@ピンキー
08/10/22 20:28:55 sWQ5ft5y
ロボ娘か・・・
昔あった漫画『ZMAN』のアジャンタを思い出した
彼女は良かったよ
最終話で何故か子供も生まれてたし
239:名無しさん@ピンキー
08/10/23 17:37:30 +noDaHfK
>>231
完全同型機でも後天的な経験の差やパートナー次第で
全然違う人格に成長する…が基本じゃね?
ロボ娘じゃないけど攻殻SACのタチコマが
そんな感じで表現されてた。
任務終了の度に経験を部隊所属の同機全てに並列化されても、
バトーさんのタチコマはいちいち可愛いし、
サイトーさんのは冷静なんだよな。
SAC2ndのタチコマの最後は泣けたなぁ…
>>238
ZMANの連中は元々生体ロボットで、最終回は解放された
マザーの力でみんな人間になったんじゃなかったっけ?
240:名無しさん@ピンキー
08/10/23 21:50:18 iNvzm8ZS
今、生きる意味を失ったアンドロイドが、
生きる意味を探しに旅に出るってテーマのSS書いているんだが、
アンドロイドとエロをうまく融合させて書くってのが難しいな。
はじめにエロありきだと主人公が人間っぽくなりすぎてアンドロイドである必要が無いような気もするし、
あんまりロボロボしてるとエロからどんどん遠ざかっていく……
このへんのサジ加減が難しいね。
個人的にはエロの少ない展開にしたいんだがそれでもOKかな?
まだ冒頭しか書いてないが大筋は出来てるからよければ投下したいんだが
241:名無しさん@ピンキー
08/10/23 22:15:24 8NDHifeX
>>240
OKOK
242: ◆56NytLilUA
08/10/24 00:26:09 8Tc4xwFr
「目が…覚めた…」
彼女は11日間の眠りから解放された。
先日ある要人を暗殺した任務の折に、銃弾を受け修復とメンテナンスを受けていた。
巨大な風呂桶のようなメンテナンス台は全て自動でボタン1つで作業をこなすスグレモノだ。
起き上がった彼女は部屋を見回したが人の気配はなく、明らかに以前と様子が違う事がわかった。
彼女は銀色の長い髪をリボンで止め、
小柄な体に灰色の地味で飾り気の無い暗殺者用の服を身につけ部屋の外に出た。
となりの部屋で人を見つけた。しかしすでに息はなかった。
この後いくつかの部屋を覗いて歩いてみたが、生きている人間には会う事はなく、
彼女に任務を与えていた者も、メンテナンスしていた者も、兵士達も全て殺されていた。
「……困った」
彼女は一人になってしまった。
言われるままに役目を与えられてきた彼女は、依存すべき対象を失った。
もう自分に命令する人も、目的を与えてくれる人もいない。
これから私はどうすればいいんだろう……
とりあえず当面どうするか考えてみよう。
この先どうやって生きればわからない……なら組織に殉じて機能停止する?
機能停止しても意味が無い。敵が喜ぶだけ……なら仇討ちでもする?
仇討ちしようにも犯人が分からない……なら犯人探しでもする?
色々と自問自答をしてみたが、
生まれて初めて自分で考える彼女には容易に答えを出せなかった。
「町に出よう……ここにいても仕方ない……」
結局こんな結論まで1晩かかってしまった。
243: ◆56NytLilUA
08/10/24 00:27:21 8Tc4xwFr
アジトのある山を道なりに下った所に小さな村落があった。
村の入り口を入ると酒場が見えた。この時代にそぐわないウエスタン風の小さな酒場だ。
カウンターに座わるとよそ者が珍しいのか、なめまわすように見られた後マスターが話しかけてきた。
「嬢ちゃんこの町は初めてかい?注文はなんだ?」
「……?」
「注文だよ注文。酒飲まないなら帰ってくれ。踊り子とか働き手は間に合っているからな」
「そうか……ここは酒を出す店なのか……なら用は無い……帰らせてもらう」
「なっ…」
彼女は店を出ていってしまった。
店を出た彼女は呼び止められた。さっきのマスターだ。
「おい嬢ちゃん待ちな、何か事情がありそうだな。ちょっと話してみろや?」
「……貴方が私に生きる意味を与えてくれるのか?」
「何だかよくわからんが話してみろ。気が晴れるかもしれんからな」
彼女は依存する人が死んだ事、生きる意味を失った事、これからどうすればわからない事を話した。
一通り話を聞いたマスターは境遇に同情する事は無かったが、このまま放り出すのもしのびなく
「やりたい事がみつかるまでならここで働いていけ。ただうちの賃金は安いがな!」
「そうか……ならそうさせてもらおう」
彼女はこの酒場で働く事になった。
元々戦闘以外は何もしらない彼女は初めは苦労しマスターも眉をしかめていたが、
一度教えられれば完璧に近い形でこなし次々と仕事も覚えた。
安い賃金と長い労働時間に文句言わず働く彼女はいつしか酒場には欠かせない存在になっていた。
ただ……限りなく無愛想だったが……
そんなある日、酒場に1人の男が現れた事で彼女に転機が訪れる。
244: ◆56NytLilUA
08/10/24 00:28:01 8Tc4xwFr
「いよぉ!ナオ!景気はどうだ?」
「この前も山の上の連中のアジト潰したって言うじゃねーか。儲かってるんだろ?一杯おごれや!」
「つまらん仕事の事はすぐ忘れる主義でな。それにもうあんなはした金使っちまったさ」
山の上のアジト?潰した?この男が組織を?
「当分こっちにいいるのか?」
「ああ…仕事も無くて暇だからな。それに生きてるうちしかはウマイ酒を飲めないからな」
「ははっちがいねぇ」
組織を潰された恨みとか仇をとりたいという気持ちはもう彼女には無かったが、この男には興味があった。
「どんな男なんだろう……」
この日から彼女は酒場で働きながら男について調べ始めた。
2日とおかず酒場に彼が通い続けてくれたおかげで情報はいろいろと得る事が出来た。
彼の名は「ナオユキ」
年齢は30代なかば。依頼があれば何でも壊す通称「壊し屋」という稼業についている事。
町外れの森に住んでおり身内はおらず独身である事。
以前町が盗賊団に襲われた時は依頼により、村人中心の自衛団を組織し盗賊団を壊滅させた事がある事。
そのため町では英雄視され有名人である事などだ。
「どのくらい強いんだろう……私じゃ勝てないのかな……」
「戦ってみようか……」
常に戦いの中にあった彼女の価値観は、相手が強いか弱いかに依る所が多かった。
自分より強いかもしれない相手……純粋に戦士として彼と戦ってみたいと思った。
この日から彼女は暇を見つけては彼の後を追いかける生活が始まる。
勝率を少しでもあげる為に彼の事をもっと知りたかった。戦う以上全力で勝ちに行きたかった。
人間特有の気配や殺気の無い彼女は気づかれる事なく彼の後ろを毎日追い続けた。
毎日追っていてわかった事だが、この男は酒ばかり飲み仕事もせずテキトーに生きている。
だが全て自分で考えて行動し、自分の中に確固たる価値観を持ち生活している事がわかった。
生きる意味を失っていた彼女にはそれがうらやましかった。
「私もあんな風に生きれれば……いいな……」
しかし戦うと決めた以上、彼女に迷いは無かった。
何度目かの尾行を繰り返したある日の夕暮れ、
彼が家路につく途中にある廃墟で、彼女は猛然と襲い掛かっていった。
245: ◆56NytLilUA
08/10/24 00:29:00 8Tc4xwFr
とりあえずここまで続きが出来たらまた投下しようと思います。
246:名無しさん@ピンキー
08/10/24 23:22:45 G/aZAq5e
おお、新作乙です!
247:名無しさん@ピンキー
08/10/25 14:23:30 6dhQceyF
実際に出来そうだ。
東大、家事ロボットを開発
URLリンク(www.nikkei.co.jp)
日本経済新聞
東京大学は、留守中に掃除や洗濯などの家事を自動的にこなしてくれるロボットを試作、報道陣に24日公開した。周囲にある家具やテーブルの位置を認識し、洗濯機の操作や食事の片づけもできる。高齢者の生活支援用などに2015年ごろの実用化を目指す。 ...
家事支援ロボット:掃除・洗濯、私に任せて 家事をこなす 東京大とトヨタなどが開発
URLリンク(mainichi.jp)
毎日新聞
ワイシャツをつまんで洗濯機に入れたり、椅子をどけて机の下を掃除する人型ロボット(身長155センチ、重さ130キロ)を、東京大とトヨタ自動車などが開発し、24日、報道陣に公開した。さまざまな家事をこなすロボットの第一歩として注目される。 ...
掃除や洗濯これ1台で 東大やトヨタなど家事ロボ開発
URLリンク(www.asahi.com)
朝日新聞
掃除や洗濯、食器の片づけなど、家庭内でのいろいろな仕事を1台でこなしてくれる「家事支援ロボット」を、東京大やトヨタ自動車などの研究グループが開発した。東京大で24日、その仕事ぶりが公開された。 このロボットは車輪で移動し、身長は155センチ。 ...
掃除、洗濯まかせて…東大とトヨタが家事ロボット開発
URLリンク(www.yomiuri.co.jp)
読売新聞
人間に代わって掃除や洗濯をこなしてくれる家事手伝いロボット「AR」を、東京大学とトヨタ自動車が共同開発し、24日発表した。ARは「アシスタント・ロボット」の略で、高さは1メートル55、重さ130キロ。五つのカメラで家具の位置を確認し、「足」の部分の ...
東大とトヨタ、家事支援型ロボットを発表
URLリンク(jp.ibtimes.com)
IBTimes
東京大学と大手自動車メーカーのトヨタ自動車は24日、少子高齢化に向けて開発された家事支援型ロボット「ホームアシスタントロボット」(AR)を発表した。 同ロボットは、身長155センチ、体重130キロ。数時間の充電で約30分活動し、6つの車輪で移動する。 ...
掃除も洗濯もお任せ=家事支援ロボットを開発-10年後の実用化も・東大など
URLリンク(www.jiji.com)
時事通信
家事はロボットにお任せの時代に?東京大とトヨタ自動車などの研究チームが、掃除や洗濯などの家事を支援するロボット「ホームアシスタントロボット」(AR)を開発し、24日、公開した。洗濯機やモップなど家庭で人が日常利用する家電や道具を使って作業をするのが ...
少子高齢化に向け家事ロボット 東大が試作機公開
URLリンク(www.47news.jp)
47NEWS
掃除はもちろん、脱ぎっぱなしの洋服も洗濯機で洗います-。東京大IRT研究機構(下山勲機構長)は、少子高齢化に伴う労働力不足の解決に役立てようと、人に代わって家事をこなすロボットをトヨタ自動車と共同で試作。24日、報道陣に公開した。 ...
248:名無しさん@ピンキー
08/10/25 14:25:41 6dhQceyF
こんなのを発表されちゃうと、妄想が加速するじゃぁないですか。
249:名無しさん@ピンキー
08/10/25 14:28:09 D6DrOFjS
誰もいなくなった深夜の研究室で、開発中の家事ロボットに
こっそりメイド服を着せたりする研究者が…いても笑わないぞ。
二本の技術開発の半分は、そういう妄想力が実現の原動力なんだから。
250:名無しさん@ピンキー
08/10/25 16:14:07 Mrd19QFF
>>247
移動は車輪か。汚部屋には無理かな。
「もう、こんなに散らかってちゃ動けないじゃない!」
とか言いつつ片付けてほすぃ
251:名無しさん@ピンキー
08/10/25 16:53:02 7OzkcgnI
>>249
という事は近い将来このスレからノーベル賞候補が生まれるかもしれんな。
ここの住人は妄想する事においては世界一かもしれないからな。
252:名無しさん@ピンキー
08/10/25 18:52:35 Qjspwli/
案外、次スレかもしれないぞ
253:名無しさん@ピンキー
08/10/25 18:53:52 HSPX8kju
>>251
研究者という人種の妄想力を侮りすぎだ。あいつら数式で抜けるんだぞ。
254:名無しさん@ピンキー
08/10/25 19:18:27 bk8Xkxcu
フヒヒ・・・月末に7弾対応だフヒヒ・・・
255:名無しさん@ピンキー
08/10/25 19:46:16 LXIX8RmC
>>254
バトルロンドですね?
256:244の続き
08/10/25 21:52:36 ClcrYO7Y
彼女は左手に持った短剣で彼の不意をつき後ろから襲い掛かった。
接近してしまえば銃より確実に命を奪う事が出来るので、彼女は銃より短剣を好んだ。
彼の急所をつこうとした瞬間、彼女の短剣は弾き飛ばされた。
まったく予期しない方向からの一撃だった。
「……っ!!」
「あんたねぇ!ナオの命狙うなんて10年はやいのよ!あたしが相手よ!」
彼女の目の前にいたのは彼女と寸分違わない姿の少女だった。
「……何者っ?」
「あら、姉妹に聞く質問じゃないわね。ナオを殺したかったら私を倒してからにして!」
「邪魔をするのは許さない……」
私は彼女に飛び掛った。
しかしスピードもパワーもレベルが違った。
攻撃は苦も無くかわされ、どんどん押し込まれ体中に彼女の短剣による傷を負った…
意識がなくなったのはいつの事だっただろうか…
「目が…覚めた…」
彼女は大きな風呂桶のようなメンテナンス台で目を覚ました。
体中に受けたはずの損傷は全て跡形もなく修復されていた。
私は命を救われたんだろうか……
それともあれは夢?
一瞬そう思い回りを見回すと、以前の起動時と違い人影があった。
私を完膚なきまでに叩きのめした少女だ。
「やっほー!元気になった?ここはナオの家だよ」
「貴様っ!!」
「もぅ…あんたじゃあたし相手にどうにもならないって…それより少し話しない?」
くやしいがその通りだ……今の私では勝ち目は無い……
「あたしの名前はユミ。察しの通り貴方の同型機よ」
「色々調べさせてもらったわ。あんたは組織の暗殺者で仇をとりにきたって話よね?」
「組織は関係ない……私はただ…戦いたかっただけ……」
「ふーん…まぁいいわ。でもあたしに勝てないようじゃナオには100%勝てないわ。あきらめなさい」
「ところでさ…あんたをこのまま解放したとして、これからあんたはどうするつもり?」
「私には生きる目的も意味も今は無い……どうしていいのかわからない……」
私は彼女に素直に話した。
その時部屋にナオと呼ばれる男が入ってきた。
彼はユミと一言二言話した後、私に話しかけてきた。
257:244の続き
08/10/25 21:54:07 ClcrYO7Y
「なんだオマエ。あの時のユミと同じか。血は争えないって奴かな?」
「あたしはこんなに無愛想じゃなかったっつーの!」
「似たようなもんだったろ?もっともあの時より可愛気はなくなったがな」
「ぶっころーす!」
なんだろう……この2人は……仲が悪いんだろうか……
でも少し違う気もする……
「まーくだらん話はおいといてだ。あんたコイツと一緒に俺の仕事手伝う気はないか?」
「……断る。そいつのように私は貴方に篭絡されたりしない……」
「ちょっとあんた!」
「ただ……命を救われた事は感謝する。その分の恩義を返すまで一緒にいてやってもいい……」
「ったく……素直じゃねーな。誰かさんみたいだ」
ナオは頭をボリボリかきながらユミの方を見た。
直後に殴られたのは言うまでも無い。
「んでオマエ名前は何ていうんだ?あんたとかオマエって呼び方じゃこの先困る」
「私の形式番号はKY-0068。いつもこの名前で呼ばれている……」
「んじゃオマエの名前は本日からキョウだ。そう読めない事もないからな。」
「私の名前もナオにつけられたんだ。よろしくねキョウ!」
「……キョウ……それが私の名前……」
なんだろう……この気持ち……悪くない…な……
「よーし話は終わった。とりあえずメシにすっか!今日から3人の食卓だ」
「……私は食事などいらない……食べたいなら勝手に食べろ……」
その時私はユミに頭を軽く殴られた。
「バッカねー食事は大人数でするもんなの。楽しくおいしく食べられるんだからキョウも手伝いなさい」
「そうか……命令なら手伝おう……」
「もぅ…命令とかじゃないのになー」
ユミが作る食事の手伝いをし3人で食卓を囲んだ。
私にとって大人数の食事は初めての経験だった。
2人はくだらない話をしながらおいしそうにシチューを食べている。
なぜこのユミという姉妹はなぜこんな楽しそうに食事をするんだろう……
私達アンドロイドには人間の食事など必要無いし、そもそも1人でも大人数でも変わらないだろうに……
今の私にはまったく理解出来なかった。
258:244の続き
08/10/25 21:56:07 ClcrYO7Y
「さーてそろそろ寝るかーユミにキョウ、お前達も寝ろ」
「はーい」
「わかった……」
彼女は部屋に戻りスリープモードに入れた。
…
………
………………
それから数時間がたった夜半すぎ、彼女は妙な気配を感じスリープモードを解除した。
隣の部屋から明りがもれている……こんな時間に何だろう……
「もぅ…ダメだって キョウが起きてきちゃうじゃない……」
「別に見られてもいいじゃないか……恥ずかしいのか?」
そんな事をナオは言いながらユミの首筋を舌でなぞっていた。
「や…やだっ…そこ弱いって……」
「じゃあこっちはどうかな?」
ナオはユミのこぶりな胸のさきにある突起に標的を変えた。
彼女は指をくわえて息をころしながらそれを受け止めていた。
「こ……これは……何?」
キョウには初めて見る男女の交わりだった。
私と寸分かわらない姿の女性が男に抱かれてる……
もっとも彼女自身SEXの知識などまったく無かったのだが……
ナオは乳首をなめながらユミの秘所に指を入れ激しい愛撫を始めた。
「あいかわらず激しくされるのが好きなんだな」
「あんまり大きな声出すとキョウに聞かれちゃうぞ?いいのか?」
「ひぃっ…いゃっ…は、はぁっ…キョ、キョウに聞かれちゃ…あっ…」
「あっあああああ…あーーーーーーっ!!!」
ユミは小刻みに痙攣しながらアソコから派手に愛液を吹き登りつめた…
ぐったりとしたユミをかかえあげてナオは股間をモノをユミにちかづけ、
「またいつものようになめてくれ…」
「ふぁ…ふぁい」
ユミは目をトロンとさせながら必死にナオのモノをなめている…
私は2人に行為にずっと魅入られていた…
なぜだかわからないが自分が覗いている事を気づかれちゃいけないと思った。
そして彼女は指はいつのまにか自分の秘所をなぞっていた。
259:244の続き
08/10/25 21:56:57 ClcrYO7Y
「ふっふぅん…ユミいいぞ…そこだ…そのまま…うっ……」
ナオはユミの口の中に白い精液を吐き出した。
ユミはそれを飲み干し物欲しそうな目でナオを見つめている。
「いいかユミ。オマエは俺の1番大事な女だ。キョウがきてもそれはかわらない」
「……うん。ごめんなさいあんな事言って……もう言わないから愛して……」
「ふふっ…さぁこっちにおいで」
ナオはユミの濡れて充血したアソコに自分のモノを入れ上下左右に運動を始めた。
そこ頃には様子を見ていたキョウのアソコも同じくビショ濡れになっており彼女は稚拙な動きで指をなぞっていた。
それが数分続いた時に3人に限界が訪れた。
「ユミっもうイクぞ…いいか出すぞっ」
「あっあああ…あ…きて……一緒に…」
「はぁああああああああああああああああっ!!!!!」×2
3人は同時に果てた。
部屋の外ではユミとまったく同じタイミングでキョウも愛液を噴出しながら果てた。
イクときの声がユミと完全にシンクロしてたので2人に気づかれる事はなかったのは幸いだった……
キョウは余韻にひたる2人に気づかれないように、
ほっぺたを赤く染めながらフラフラと自室に戻っていった。
そして夜は明け朝がくる。
朝早くユミは出かけたらしくナオと2人で朝食をとる事になった。
なぜだろう……彼の顔をまともに見られない……
パンをかじりながら上目使いに彼を見てみたが体温があがる。恥ずかしい……
彼に何回か言葉をかけられたが、ついにまともに言葉を返す事が出来なかった。
そんな時ユミがあわただしく家に飛び込んできた。
「ナオ!依頼があったよ!東の大きな町にきてくれってさ!」
「そうか…ユミ準備を頼む。キョウもユミを手伝ってやってくれ!」
「わ……わかった……」
彼女はうつむきながら答えた。やっぱり2人の顔は見られない……
「東の大きな町ってこっから10日以上かかるぞ。ったく名前が売れるのも考え物だな」
「はいはーい文句言わない!仕事、仕事!」
どうやらこれからこの2人と旅に出る事になるらしい……
この先私はどうなるんだうか……
260:244の続き
08/10/25 21:58:16 ClcrYO7Y
とりあえずここまで
続きは書いてないので、書き終わったらまた投下しようと思います。
261:名無しさん@ピンキー
08/10/29 19:11:11 ggS3Nz9X
乙&ホシュ
262:名無しさん@ピンキー
08/11/05 07:18:03 hC3mTanA
なんだこの停滞感は……フリーズしたか?
263:名無しさん@ピンキー
08/11/05 10:58:37 RIhXBGgg
まだ、前の投稿から1週間も経ってないじゃないか
264:名無しさん@ピンキー
08/11/08 10:49:21 HHkTYmfd
SS投稿は間を空けずに一気に集中的に投下が一番だよ
265:名無しさん@ピンキー
08/11/09 16:48:24 nD8RoLjB
>>263
レスなしで一週間、ということを言いたかったんだ
こんなんじゃ落ちるじゃないか。
266:名無しさん@ピンキー
08/11/09 18:15:07 foVIG5wu
ほしゅたんならきっと落ちる前に保守してくれる。
267:名無しさん@ピンキー
08/11/09 19:11:01 bX4PB7lG
>>265
ないない。
もちっと仕組みを勉強しなよ
268:名無しさん@ピンキー
08/11/09 23:34:32 PrRXpvBo
バッテリーが切れかけてよろよろしてるロボ子を、足こぎ式の充電器で助けてあげたい
269:名無しさん@ピンキー
08/11/10 23:14:46 SUSkDhln
足こき式だと?!
270:名無しさん@ピンキー
08/11/10 23:50:41 kzBXGdvM
電池をひみつスロットに入れるのでも可
271:名無しさん@ピンキー
08/11/11 06:45:18 l6R7mYwr
手回し式がいいな
272:名無しさん@ピンキー
08/11/11 06:49:41 KRJQWDem
振動発電もなかなかどうして
273:名無しさん@ピンキー
08/11/11 07:16:13 +c+YVSTK
クリに緊急時の振動発電装置を内蔵
274:名無しさん@ピンキー
08/11/16 09:57:52 QQ766SHx
age保守
275:名無しさん@ピンキー
08/11/18 23:23:00 mwDKmD8u
映画ターミネーターの新しいTVシリーズが、なんつかテンプレ萌えアニメ化しててさ
サラ・コナー親子の危機を救うため、美少女型新ターミネーターが転校してくるんよ
276:名無しさん@ピンキー
08/11/19 01:30:17 avWpPL/a
元々ターミネーター起源のそういう話はたまにあったが、
まさか本家がやるとは思わなかったよね。
youtubeで断片シーンとか見るに、まさにそういう展開っぽいし。
前後のシーンとかさっぱりわかんないけど
・美少女ロボ、暴走かハッキングされたのかしらんがジョンを襲う
・ママン、トラックで突っ込んで助けに来る
・トラックに挟まれて(たぶん)正気に戻った彼女が泣いて謝りながら「愛しています」とか叫ぶ
・「そいつ壊せ」と叫ぶママンを背に、ジョン、彼女の頭からチップ抜き取って機能停止。
こんなシーンがあるんだもんなあ。
277:名無しさん@ピンキー
08/11/19 01:49:50 SGPaCHvZ
もちろん美少女型ターミネーター同士の肉弾戦もありなんだぜ(マジ)
ただ、メリケン人はわかってない、わかってなさすぎるよ!
部分的にゃ申し分の無い萌えドコロはあるんだがなあ・・・
(美少女ターミネーターがダンス覚えるとか、
登校初日のコナー少年に「よ!」とかいいながら話かけてくるとか)
278:名無しさん@ピンキー
08/11/19 02:09:49 SGPaCHvZ
まあこのビジュアル
URLリンク(www.fox.com)
はこのスレ的に十分アリかな?と
279:名無しさん@ピンキー
08/11/22 09:22:38 lwCQiT1X
ターミネーターコンセプトのSS、一応はありますよ。
URLリンク(www21.ocn.ne.jp)
280:名無しさん@ピンキー
08/11/22 20:57:48 2TNpfNpo
オチが究極のありきたりっぷりでペプシNEX噴いた
こういうの好きだけどね
281:変態12号 ◆DPvZRJ5eF2
08/11/23 01:00:51 ed3OkmXQ
お久しぶりです。変態です。
やっと規制が解けたので、早速続きでもと思いまして。
今回はちょっとセリフが多いですが、読みにくくならないよう工夫してみました。
内容は目も当てられないものかも知れませんが、
読んでもらえると助かります。
では投下します。
282:14通の手紙~第2章~ ◆DPvZRJ5eF2
08/11/23 01:02:44 ed3OkmXQ
「本当にごめんなさいね、うるさかったでしょ?
ほら、最近になってようやく、うちの花って有名になってきたじゃない?
だからそれを狙う人がたまにこうやって盗みにくるのよ。
さっきも密漁者の船が接近してたから、
エンジンを打ち抜いて動けなくなってもらったの。
ホント馬鹿っていなくならないのよねぇ。
まあ、良くて2か月に一回来るか来ないか、
だから別に負担はないんだけどね」
さっき出会った少女と二人、夕陽の差す山道を下り、
歩いて10分のところにあるという、少女の家を目指す。
「あの…御名前を聞いてもいいでしょうか?」
私の識別システムはこの少女を人間と認識している。
確率的に見て、おそらくこの娘も生んだ子の一人の筈だ。
ならば、仲良くなり少しでも多くの情報を集めた方が得策だ。
「あら、あなた教わらなかったの?」
?…今の私とこの人物とのやりとりにおいて、
一般社会的にずれた内容の発言は無い。
「何を、でしょうか?今の質問に何か無礼があったのなら、
今後の参考までに指摘していただ…」
戸惑う私を見て少女が声をあげて笑う。
「あっははははは!あ、あなたって真面目なのねっ。
うふふふ、そんなに気にする必要無いわよ。
ただね、相手に名を訪ねる時は、
自分から先に名乗るっていう聞いた事無いカナ?
って思っただけよ」
後ろ手を組みいたずらっぽく体を揺らして笑う仕草は、
私には無い行動パターンだ。覚えておこう。
「なるほど、そんな礼節がこの星にはあるのですね、失礼しました。
私の名前はジェシカ。
正式型番はSRT/237型、保育用学習型ガイノイドです」
「へーっあなた、アンドロイドだったの!
最近のはよく出来てるのねぇ。継ぎ接ぎが全く無いわ。
これじゃ、人間と区別つかないわね」
「はい、光学的な特徴では人間と区別がつかないので、
そういったアンドロイドはこのようなレオタードを
身に着けることによって、自信を証明します」
そう言って私はシャツをめくり上げる。