☆魔法少女リリカルなのは総合エロ小説_第82話☆ at EROPARO
☆魔法少女リリカルなのは総合エロ小説_第82話☆ - 暇つぶし2ch121:尊ぶべき愚者 十七話 7/27 ◆Ev9yni6HFA
08/08/21 23:10:33 zbPUBJS6
「……もしかして今までずっと一緒だったんですか?」
「調査にはそうする事が最適だと考えたんだ」

 間違いだったかも、と小声で付け加えた。

「ずっとただ飯食らいかよ」
「仕方ないだろ。金ないんだから」

 悪びれる様子を微塵も見せず外交官はあっけらかんと答える。
 権力は人格者に付与される訳ではないのだな、と准尉は嫌な事を悟った。

「外交官なのに金がないんですか?」
「ないんだよ、国全体で金が。俺にしたって外交官という名の使いっ走りだし」

 がま口の財布を開いて逆さまにする。
 埃しか落ちてこなかった。

「……そっちも大変なんですね」
「基本的に自給自足で産業とかないからな。ミッドチルダから見れば文化レベルは低いんだろうなぁ」
「……まあ、今回は俺の奢りで」
「有り難う」





122:尊ぶべき愚者 十七話 8/27 ◆Ev9yni6HFA
08/08/21 23:11:37 zbPUBJS6
「おや。久し振りだね、あんちゃん」
「どうも」

 暖簾を潜って店内に入り、厨房で包丁を研いでいる親父に挨拶をする。

「最近二尉が来ないけど、どうしてる?」
「何時もどおりですよ」
「そうかい? 室長さんが、「もし来たらすぐに自分に連絡して何も出さないでくれ」とか言ってたから」
「・・・・・・そう、ですか」

 二尉の様子が負傷前と変わらないと思っていた准尉だったがそう言われると不安になってくる。
 彼が無茶をする人間だというのはよく知っているので尚更だ。
 室長に詳しい容態を聞くべきかもしれない。

「そういえば、最近新しいアルバイトの子が入ったと思うんですが……」
「おお、入ったよ。知り合いかい?」
「ええ、まあ、ちょっと。今日は休みですか?」
「いくつも掛け持ちしてるみたいだからねぇ」
「そうですか。あー、後ほど話があります」

 その話がこの店に来た一番の目的なのだが、どうも気が重い。
 第三者にはとてつもなく説明しづらいからだ。


 六人用のテーブルはないので四人用のテーブル二つに男女がそれぞれ座る。
 いきなり別れてしまったが食事が始まれば勝手に動くだろうと准尉は楽観視する。
 その間にも外交官は壁にある品書きを眺めて思案をしている。

「えーと、豚とろ焼きに刺身の盛り合わせにもつ鍋に・・・・・・あーもうめんどくさい。メニューにあるの一通り頼む」
「・・・・・・人の金だと思って好き勝手してますね」

 良心は相手を見極めるべきだというのが本日二度目の教訓だった。




123:尊ぶべき愚者 十七話 9/27 ◆Ev9yni6HFA
08/08/21 23:12:26 zbPUBJS6
「この店の雰囲気は嫌いじゃないな」

 簡単な料理や飲み物が運ばれてきた所で食事がスタートする。

「十年くらい前、あるロストロギアを回収する為に出向いた街にも似たような店があってさ」

 外交官は糸を引いた豆を二本の細長い棒で器用に掴んで口に運んでいく。
 腐ったような臭いを発するそれをよく食べられるな、と准尉は顔をしかめた。

「ロストロギアの回収は管理局の仕事なんですけどね」
「仕方ないだろ。そのロストロギアが暴走すると俺達の世界も侵食されるって言われたら手を打たない訳にはいかないだろうが。
 それに、被害者やその家族が大勢いてな。彼等の事を考えると行動しないといけないと思ったんだ」
「……外交官の世界が無事って事はちゃんと回収出来たんですか?」
「いや、まあ、回収したのは管理局なんだけどな」
「……無駄働きですね。最初から管理局に任せとけば良かったのに」
「今にすれば俺もそう思うかな。被害者には何も出来なかったし、途中で変な仮面した奴に襲われるしさ、何なの、あいつら」
「知りませんよ」

 何処かで聞いた気もした准尉だが、すぐには思い出せなかったので質問されないように否定しておく。

「管理局は管理局で、虹砲をぶちこもうとするし、逃げるの大変だったんだぞ。あれを使うとか正気か? 俺が泳げないと知っての仕打ち?」
「事情は分かんないですけど指揮官がそうしないといけないと判断したなら……」

 突然上がった甲高い音に准尉の発言は中断される。
 音源を探すと執務官が申し訳なさそうな表情で床に落ちたスプーンを拾い上げていた。

「すみません」

 鈍感な准尉にも今のが偶然ではなく、執務官が話の流れを変えようとしたのは分かった。
 流石に理由までは不明だが、そもそも食事時にする話ではない。


124:尊ぶべき愚者 十七話 10/27 ◆Ev9yni6HFA
08/08/21 23:13:16 zbPUBJS6
「・・・・・・そういえば外交官って何歳なんですか?」

 十年前に危険なロストロギアの回収を任せられていたという事はそれなりの筈なのだが。

「何歳に見える?」

 問い返されたので外交官の顔をじっと見つめる。
 一見すると病気かと思うほど青白い肌をしているが常人以上の健康体である事は身をもって理解している。
 黒い髪の毛は艶やかな光沢を放ち瞳は血のように赤い。
 これで女だったら言う事はないのだが。

「えーと、二十七くらい?」
「ぶっぶー」
「二十五?」
「全然だな」
「三十五?」
「ちげーよ」
「もしかして四十超えてます?」
「よーく考えれば分かるぞ」

 腕組みをして思案する。
 ミッドチルダでは若作りしている人間が多い。
 知り合いの知り合いには孫までいるのに二十代でも通用するのもいると聞いた気もする。
 そもそも外交官は違う世界の住人なので若く見える種族なのかもしれない。
 准尉が考え込んでいる間、外交官は愉しそうに酒を呷る。

「准尉。多分、お前が考えているより問題は単純だ。なあ、執務官」

 話を振られた執務官は食事の手を一旦止めて頷く。

「ですね。ただ、ミッドチルダの人間には難しいかもしれません」
「ぅんと、降参です」

 お手上げとばかりに両手を上げると外交官は落胆したように息を吐いて棒を鼻先に突きつけてくる。


125:尊ぶべき愚者 十七話 11/27 ◆Ev9yni6HFA
08/08/21 23:14:05 zbPUBJS6
「お前なぁ、俺の話を聞いてなかっだろ」
「は?」
「俺は懇切丁寧に説明したぞ。俺の世界には太陽がなくて人工物の月しかないって」
「……ああ!」

 そこで外交官の言わんとする事が理解出来た。

「だからお前達の使う暦の概念そのものがないんだよ。まあ、俺は仕事柄多少は使ってるが」
「大変じゃないですか、それ?」
「そりゃもう。暦の概念があっても世界によって一日が十時間だったり逆に三十時間だったり、一年が二百五十日くらいしかなかったり。
 最近はもっぱら遅刻の言い訳に使ってるが」

 外交官が話の最後に自身の株を下げるような発言をするのは悪癖なのだろうか?

「ランスター、今の話、なかなか重要だったが、聞いてたかい?」
「え? あ、はい!」

 食器を持ったままティアナが慌てて振り向く。
 恐らく話し半分だっただろう。

「管理外世界には自分達の常識は通用しないという事だ。自分の常識を絶対視してると足下を掬われてしまう。
 執務官は次元航行部隊でも重宝されるから頭の片隅に置いておいて損はない」




126:尊ぶべき愚者 十七話 12/27 ◆Ev9yni6HFA
08/08/21 23:15:33 zbPUBJS6
「あなた、家族は?」
「大家族でな。特に妹がたくさんいる」

 野郎三人と同様に女子三人も雑談を始めている。
 ギンガとティアナは顔見知りなので話題の中心になるのは少女に関する事だ。
 ただ、名前を聞いてもはぐらかすだけで一向に答えようとしないのだが。

「あなたによく似てる?」
「というより瓜二つだ。年の違う一卵性双生児だな。一度、ガラス越しで会った時に鏡だと勘違いしてしまったよ」
「じゃあ可愛いのね。会ってみたいわね」
「では、住所を教えるから会ってやってほしい。彼女達も喜ぶ」

 少女はギンガが仕事用に持っていたペンとメモ用紙を拝借して更々と住所を書く。
 そのメモ用紙を受け取ったギンガの表情が眉を寄せ怪訝なものになる。
 だが、それも一瞬。
 何事もなかったようにメモ用紙をティアナに渡す。
 渡され、内容を確認したティアナはその理由に気付いた。
 書かれた住所にあるのは一般家庭ではなく孤児院だからだ。
 ティアナ自身、兄が死んだ後に入る事も考えたので地理的には間違いない。
 興味を引かれたものの、流石に初対面の人間が踏み込んでいい話題ではない。
 ギンガもそう考えたからこそ無言だったのだろう。

「妹さんの事は分かったけど、お兄さんや弟さんは?」
「兄の一人は現在ミッドチルダにいると思うが、性格や言動に難があってな……会うと気分を害す可能性が・・・・・・」
「うげ……もしかしてあの十四歳の兄貴か? 明星だか、紋章だか名乗ってる」

 背中合わせで座っていた外交官が渋い声で割り込んでくる。

「ああ。妹の一人がそんな事を言っていた」
「あいつ、近くにいんのかよ。寒気がしてきた・・・・・・」





127:尊ぶべき愚者 十七話 13/27 ◆Ev9yni6HFA
08/08/21 23:16:13 zbPUBJS6
「彼女のお兄さんってどんな人なんですか?」

 外交官の突発的な行動を見ていた准尉は関心を駆り立てられた。
 純粋に彼女の兄弟というものを想像出来なかったのも理由の一つだが。
 問われた外交官は渋い表情のまま小皿に立てた箸をぐるぐると回す。

「個人的な感想を言うと哀れな奴ではあるんだが、一緒にいたくはないな」
「彼女の言う通り性格に問題が?」
「お前の方から歩み寄れば上手くいくと思うが、会わないに越した事はない」

 外交官も会わないに越した事がなかった人物にランキングされているのだがわざわざ言う必要もない。

「・・・・・・ちょっと気になったんですけど、兄弟の話はしてたけど親の話はしてないですよね」

 木の股から生まれたという事はないだろうから両親はいる筈だが、不自然なほど話題に出ていない。
 外交官の方を見ると難しい顔で右手に持ったソース入りの容器と左手に持った悪臭を放つ小皿を交互に見つめて唸っている。

「……彼女、両親いないんですかね?」

 本人には聞こえないよう、耳打ちするような小声で話しかける。

「両親に該当する存在は死んでるな」
「それで」

 泣いていたのはそれが原因だろうか?

「……そんな単純じゃないと思うけどな」
「どういう事です?」
「仮に生きていても彼女の方から引き取りを拒否する公算が高いんじゃないかとな」
「だからどういう意味ですか?」

 もし、という仮定が無意味だとは理解しているが、それでも両親が生きていれば喜んで一緒に暮らすだろう。


128:尊ぶべき愚者 十七話 14/27 ◆Ev9yni6HFA
08/08/21 23:16:49 zbPUBJS6
「お前には関係ない話だ」
「ここまで言っといてそれじゃ生殺しですよ」
「我慢する事を覚えろ。忠告しとくが、何にでも首を突っ込みたがるその癖は今の内に直しとけ。いつか命に関わる」
「彼女と出会ったのはあんたに引っ張り回されたのが原因だったような……」

 図星だったのか外交官は押し黙り、口を大きく開いて小皿の中身を一気にかっ込んでそのまま飲み込んでしまう。

「とにかく。今日は仕方ないにしてもあんまりあの子に関わるな。互いにとって望ましくない」
「何でそんなに……」

 教会で会った時には既に少女の事をよく知っている風だったが、ここまで強情になる理由が解せない。

「あの子はお前が思ってる以上に重要な人物だ。誰がミッドチルダに連れて来たのやら」
「重要人物、ですか?」

 ギンガやティアナと笑みを交えて楽しそうにしている少女を年相応で外交官の言う重要人物には見えない。
 むしろ外交官に誇大妄想癖があると言われた方がしっくりくる。

「お前が不審な事故死を遂げてもちょっと夢見が悪くなるだけで俺は構わないけどな」
「大袈裟な。まあ、前向きに検討しますよ」
「そりゃ俺達の間じゃ検討するつもりがない時の返答だ」

 慨然として咨嗟しながら目だけは別の方に向いている。 
 准尉もつられて同じ方向に視線をやるがそこには壁しかない。



129:尊ぶべき愚者 十七話 15/27 ◆Ev9yni6HFA
08/08/21 23:18:06 zbPUBJS6
「やはり情報が少ないです」

 他の四人が楽しそうにしている中で仕事の話をしなければならない事にギンガは多少の物悲しさを覚えた。
 仕事の結果が思わしくないなら尚の事だ。
 提出の期日が迫っているので仕方ないのだが。

「実行犯がいない以上、仕方ない面もある。
 本局としたら最低限の体裁が調えられた報告書が提出されれば問題なしと判断するだろうけど……」
「実際に被害を被った地上部隊には何としても全てを解明しなければならないという意地みたいなのがありますね」
「……シェオルの入手先は僕も知りたいと思ってるしね。他にはロストロギア、エイドスクリスタルに次元災害、ヒドゥンか。
 当事者であるブリュメールは行方不明だし、スクライア司書長が休暇中で無限書庫は仕事が遅いし」
「シェオルの事は執務官でも分かりませんか?」

 執務官が23管理外世界の出身者だと知ったのは偶然だった。
 最初こそ驚いたものの執務官の視点から考えてみれば当然かもしれない。
 自分の父親も母親の不審死について調査を続けているのだ。
 故郷から失われた筈のロストロギアがテロに利用されたと知ればいてもたってもいられないだろう。

「残念ながら。少なくとも世界創造、下手すればもっと前からあった筈だから。
 最古の記録では既に崇められていたから誰も詳しく調べてないんだ。
 しかし、アルカンシェルの直撃を受けても無事とはね」

 そこまで言って執務官は急に思い詰めた表情になる。
 口元を手で覆い、深く息を吐く。

「ナカジマ陸曹、ちょっと外に出よう」

 そう言って席から立つ執務官にギンガも続くが色気のある話は期待出来ないだろう。




130:尊ぶべき愚者 十七話 16/27 ◆Ev9yni6HFA
08/08/21 23:18:51 zbPUBJS6
 店の外に出れば室内での食事により火照っていた体が冷たい夜風で引き締まる。
 軽く伸びをして相変わらず深刻げな執務官を見据える。

「これは、極秘事項なんだけど、ちょっと拙い事態になりそうだから言っておく」

 執務官はそこで言葉を一旦切り、周囲を警戒するように見渡す。
 動きを止め、五十メートル程先のビルの屋上を忌々しげに睨み付けていたが視線を落として嘆息する。

「先の事件の際、ガジェットと一緒に戦闘機人が現れた事で本局の一部は君達姉妹が敵性組織のスパイじゃないかと疑っている」

 ギンガは一ヶ月前に会った隻眼の少女の事を思い出す。
 当時は気にする余裕がなかったが他者から見れば疑わしい点も存在する。

「そんな筈はないと再三進言したものの中々聞き入れてもらえなくてね。
 管理局における戦闘機人関係の技術はまだまだ未熟だからこちらの検査では発見出来ない通信機があるんじゃないかって言ってきて」

 管理局の技術が劣っているという理由の他に脳や心臓のような重要な器官は完全に調べきれない事情がある。
 そこに本人の意思とは無関係に得た情報を送信する装備があっても不思議ではない。

「レリック事件は僕の担当じゃないし、近い内にミッドチルダを離れると思う。だから、君の方でも警戒しておいてくれ」
「・・・・・・」

 監視対象に監視している事を伝えるのは論外であり共犯者として拘束されても文句は言えない。
 後に監視対象が白だと判断されても調査途中に伝えたなら弁明は出来ない。

「どうして、私にそんな事を言うんですか?」

「・・・・・・本人の意思ではどうする事も出来ない問題を責め立てるのが気に入らなかったのかな、多分」

 執務官は何となく自信なさげな顔つきで言葉を選ぶように絞り出す。

「執務官は子供みたいな所がありますね」
「・・・・・・そうかな?」
「そこに怒りを感じてリスクを度外視して行動するのは子供ですよ。人を簡単に信じる所も」
「簡単に信じてるつもりはないけどね」
「じゃあ私を白だと思った根拠は?」


131:尊ぶべき愚者 十七話 17/27 ◆Ev9yni6HFA
08/08/21 23:19:33 zbPUBJS6
 顎に手を当てて少しだけ沈黙。
 眼球だけ動かして夜空を見上げ、そしておもむろに、

「直感」

 そう、一言だけ呟く。

「直感、ですか。法の執行人としてはどうかと思いますけど・・・・・・」
「そうかなぁ。僕の直感は外れた事ないんだけどな。
 それに君が仮に黒だとして、会って一月も経ってない僕より先に責任を追及される人間は大勢いる」
「時間は関係ないですよ。調査を命じられたのは執務官なんですから」
「あんまりそういう常識は通用しないよ、管理局。表沙汰には出来ない類の調査だし」

 一時、二人の間に沈黙の時間が流れる。
 執務官の用件は終わったが話の切り方が拙かった。

「それと執務官?」
「何かな」
「スプーンに罪はないので大切に扱わないと駄目ですよ」
「そうだね。准尉を殴るよりはいいが短絡的すぎた」
「……やっぱり23管理外世界の事は」

 アルカンシェルで壊滅したという執務官の故郷。
 管理局の判断は止むを得ないと思うが、やはり宿怨のようなものを抱いているのだろうか。

 しかし、聞いてどうすると頭の中で別の声が囁く。
 執務官が恨みを抱いていると答えたとしたら、これからどうする?
 加害者側が被害者にどんな言葉をかけるつもりだ? まさか恨んでいるのが執務官一人だと思っている訳ではないだろうな?

 次々に浮かんでは消える言葉を振り払う。
 執務官が何と答えても自分は出来る事をやるだけだ。

 平静を装って返事を待つが、

「そろそろ戻ろう。ランスターにあのお二方の相手は荷が重いんじゃないかな」

 表情を見せないままギンガに背中を向けて店に入ってしまう。
 そこでギンガは自分が安堵している事に気付いた。
 結局の所、今の自分には他人の憎しみの矢面に立つ覚悟がなかったのだ。





132:尊ぶべき愚者 十七話 18/27 ◆Ev9yni6HFA
08/08/21 23:20:27 zbPUBJS6
 執務官とギンガさんは出て行ったきり戻ってこない。
 准尉はカウンター席に移動して店の主人と話しているので必然的に残った三人で会食を続ける事になる。

「希少金属が産出されるだか何だか知らないが、もう十年近く互いに領有権を主張しててな。冗談じゃねえよ。
 何で俺が関係調整しなくちゃいけないんだよ。なあ、君の方から手を引くように言ってくんね?」
「わ、私はその、下っ端ですから」
「あの世界は他の資源も豊富で三百年前から諍いが絶えないからな。どうせ無人だし、いっそ破壊してしまった方が平和かもしれんな」
「それやるなら第三勢力じゃないといけないよなぁ。連合の加盟国がやると空中分解だし」

 外交官は長嘆しながら猪口に酒を注いでいく。

「そういや、名前聞いてなかったね。姓の方は准尉達が話してるの聞いたけど」

 とろんとし始めた目でティアナを見定める。

「えっと、ティアナ・ランスターです」
「良い名前だ。今必要なんだよな~夜明け」

 一言喋るだけでも心臓を締め付けられるような緊張を強いられる。
 詳しいプロフィールは聞けなかったがかなり偉い立場の人間である事は間違いない。
 准尉はどうしてあんなに自然体で接する事が出来るのか、ティアナには疑問でならなかった。



「卒業して二年経ってランクも二つ上がってるんですが、あんまり強くなった気がしなくて」

 悩みを打ち明けてそこから話を発展させていくのが今回の趣旨らしく、ティアナも秘めていた苦悩を喋ってしまった。
 その場の勢いとは恐ろしい。

「魔力量とかは生まれである程度決まっちゃうからな。でも、それなりの地力があれば頭の使い方次第でどうとでもなるんじゃね?」
「ランクなどいちいち気にする必要もない、いい加減なものだと思うがな。
 戦闘能力と直結している訳でもなし。わざと手を抜いて保有制限を誤魔化す輩もいる事だし」
「まあ、精神的な拠り所にもなるしインパクトのある必殺技が一つでもほしいな。
 集束砲『シュテルネンリヒト ブレッヒャー』とかどうよ?」
「響きが悪いな。『エーヴィヒ クラフト シュネーシュトゥルム』というのはどうだろう?」

 結論として基本を鍛えるのが大切だとティアナは思った。
 ただ、魔力量が少ないなら集束砲という着眼は間違っていない。
 使用済みの魔力を再度集めるのは相当高度な技術だが二尉に相談してみるのも悪くない。





133:尊ぶべき愚者 十七話 19/27 ◆Ev9yni6HFA
08/08/21 23:21:09 zbPUBJS6
「なかなか苦労してるみたいだね」

 外交官による国家機密漏洩ギリギリの愚痴が再会した頃になって執務官とギンガが帰ってきた。
 ギンガが落ち込んでいるようにも見えるが何があったのだろうか?

「深く考えずに条件反射で会話してれば楽だけどな」

 妙な達成感を身に纏わせて准尉も戻ってきた。

「嬉しそうですけど、店の人と何を話してたんですか?」
「ちょっと時給アップの交渉をな」

 ティアナの頭上にクエスチョンマークが浮かぶ。
 時給とはこの店の時給だろうか?
 准尉はあくまで客であって副業等を行っている筈はないが。
 そんな疑問が顔に出ていたのか外交官が得意気に鼻を鳴らし、

「准尉は女を囲ってるんだが、嫌われてて直接金を受け取ってもらえないから回りくどい手段を……」
「また誤解を招くような発言を……!」
「間違ってなくね?」
「大間違いだろ! しかも何故かその認識が部隊に広がってんだよ!」
「不思議な事もあるな」
「あんた以外に誰が広められるよ!」
「俺以外にも三、四人はいるぞ」

 酔っているのか准尉は酷く情緒不安定なようだ。
 これは下手したら外交問題になるのではないだろうか。

「あの二人は仲が良いね」

 執務官がティアナの横に座る。
 ティアナ視点では准尉は本気で外交官の胸ぐらを掴んでいるが、喧嘩するほど仲が良いという奴だろうか。
 まあ、親しいからこそ相手に遠慮がないのかもしれない。
 あ、クロスカウンターが炸裂。
 しかし准尉だけが崩れ落ちた。



134:尊ぶべき愚者 十七話 20/27 ◆Ev9yni6HFA
08/08/21 23:21:52 zbPUBJS6
「そうそう。勉強の方は進んでる?」
「はい。頂いた資料も参考にして」
「すまないね。二尉みたいに付きっきりで教えられれば良かったんだけど」
「とんでもないです! 今のままでも十分」

 執務官に心底申し訳なさそうにされ、逆にティアナの方が慌てた。
 現状でも自分は相当に恵まれている方だ。
 貰った資料にしても事件の概要から関係者の詳細な情報、検事や弁護士の発言まで綿密に纏められたものだった。
 一つの事件資料作成にも多大な労力が必要だっただろう。

「無限書庫にあったのをコピーしただけなんだけどね」

 歯をちらつかせながら苦笑い。

「他人に教える経験が少ないからどうしても自分の時の受け売りになっちゃって」
「それで執務官になれるなら望む所です。私も見習って立派な執務官になりたいです」

 相手に対する賞賛を含んでいたが何故か執務官の表情を沈ませる結果になった。

「自他共に執務官向きではないと認めてるから、僕の事は見習わない方がいい」
「あの、じゃあどうして執務官を志したんですか?」
「ちょっと調べたい事があってね。執務官なら過去の裁判記録なんかを楽に閲覧出来るから。
 あと、引き取ってもらった以上は高い地位を目指さないといけないと思ったのもあるけど、人の為に働くのは好きだし」

 やはり目指す理由は十人十色、千差万別。
 自分のように兄の為に頑張っている人間もいれば、やりたい事をやる為に目指す人間もいる。
 ただ、執務官になろうとする意志は誰にも負けないつもりだ。

 刹那、執務官がティアナを危ぶむような眼差しを向けるが、ティアナが気付く事はなかった。



135:尊ぶべき愚者 十七話 21/27 ◆Ev9yni6HFA
08/08/21 23:22:29 zbPUBJS6
「仕事は大変ですか?」
「僕が戦っている敵は組織というより思想、理性というより感情だから。殲滅は不可能だろうな。そういう意味じゃ難儀だよ」
「感情、ですか」
「例えば、管理局というシステムさえなければ君の兄は死なずにすんだだろ」
「いや、でもそれは逆恨みです」

 他人から兄の話題を出された事で胸を締め付けるような圧迫感があるが、顔に出ないよう歯を食い縛ってやり過す。

「逆恨みだろうさ。でも人によっては十分な行動理由になる。そしてそういう相手は厄介だ。正論が通じない」
「じゃあ、もしそんな相手と遭遇したらどうすれば?」

 執務官は困ったような自虐的な笑み。
 その意味は、これから提示する答えは最良ではないという事。

「力ずくで叩き潰すしかないな。口で言っても分からない馬鹿は」

 二人の間に漂う空気が何処となく重くなり息苦しさすら覚える。

「そうそう。君に渡しておくものがあった」

 その雰囲気を吹き飛ばすような明るい声で執務官は自製のファイルから古びたノートを数冊取り出した。

「これは?」
「執務官試験の傾向と対策をまとめたものだ」

 受け取ったティアナはページをパラパラと捲ってみる。
 どのページにも黒い字でびっしりと書き込みがあるが、それ以外にも様々な色や字体での書き添えがあるので何人もの手が加わっているのだろう。


136:尊ぶべき愚者 十七話 22/27 ◆Ev9yni6HFA
08/08/21 23:23:38 zbPUBJS6
「コピーは禁止らしいから」
「執務官もこれで勉強したんですか?」
「そうだよ。僕の場合は読み書きをマスターするのに時間がかかったけど」

 注視すると一つだけ崩れた文字群がある。
 というか、記号にしか見えないのも交じっている。

「それは執務官試験に合格する為のノートだから。まあ、結構関係ない事も書いてあるけどね。それがまた面白かったり。
 君も執務官になったら気に入った人間にあげればいい。紙媒体の資料なんて邪魔だから捨ててもらってもいいけど」
「だが、情報を保存するという観点からは電子媒体より紙媒体の方が優れているな。
 一番は石板だが、手間やコストを考えると断然紙だな」

 猪口を持った外交官が横から割り込んで来る。
 もうその辺の酔っ払いと変わらず、准尉が普通に接せられる訳もおぼろげながら理解出来た。

「それはそうですね。電子媒体では半世紀もすれば情報を読み取る機械がなくなってるだろうし」
「こっちじゃ未だ羊皮紙が主流だな」
「こっちでもそうでしたね。製紙技術はまだまだ未熟で大量生産は出来ませんでしたから」
「うんうん。液晶や立体画面なんて夢のまた夢だよな」
「ですね」
「つーか発電所とかないんだよな!」

 気が合うのか、二人は何やら盛り上がっている。





137:名無しさん@ピンキー
08/08/21 23:23:43 gNti2Ih1
支援
ブラウザで見てたら唐突に太字になったんだが何事

138:尊ぶべき愚者 十七話 23/27 ◆Ev9yni6HFA
08/08/21 23:24:13 zbPUBJS6
「なんかあっちも楽しそうだな」
「そうですね」

 いきなりメンバーが増えた事で心配していた准尉だったが、ティアナも外交官と打ち解けているようで良い事だ。
 外交官も時々見せる人を陥れるような言動さえなければ普通に付き合えるというのに。
 しかし、何だかんだで世話になっていて嫌いになりきれないのが厄介な所だった。

「しかし、この組み合わせは初めてだな」

 前回はあまり話せなかったので准尉にとっては待ち望んでいた状況とも言える。

「わたしにとってもちょうどいい。お前達二人に聞いておきたい事があったのだ」

 幼い見た目に似つかわしくない重々しい面持ちにギンガと准尉は互いに顔を見合せる。

「一ヶ月前の事件で死にかけたのによく管理局に残る気になったな」

 一ヶ月前の事件という単語で准尉が思い出す事は多々ある。
 馬鹿でかい蛇に吹き飛ばされたり、虚数空間に落とされかけたり、思いっきり床に叩きつけられ骨を折ったり。
 自分の無力さを痛感する事になった一件は忘れた事がないので別格。
 確かに碌な目に遭っていない。
 これなら管理局を辞めても誰も文句は言わないだろう。

 それでも尚、残り続ける理由を少女は問うてきた。
 ここはネタに走るべきか? という思考が頭をよぎる准尉だったが、少女の真剣な眼差しを前にして幾らなんでも不粋だなと改める。
 舌の回りを良くする為に、グラスに注がれたビールを一気に飲み干す。

「俺は管理局の為に戦った事は一度もないぞ。ただ、管理局にいるのがミッドチルダや大切な人達を守るのに一番だと思ったからだ」
「私も、命の危険は覚悟の上だし、逆に自分達が危険に曝されて助かる人がいるなら本望だって思ってるけど」

 二人はそれぞれの考えを述べた後でねー、と頷き合う。

「ってか、前にも同じように答えて驚かれたんだが、俺が戦う理由ってそんなに変かな?」

 記憶の糸を辿ると一ヶ月前にも二尉に管理局にいる理由を問われて同じように答えた。
 そういえば、あれもこの居酒屋だった。



139:尊ぶべき愚者 十七話 24/27 ◆Ev9yni6HFA
08/08/21 23:24:59 zbPUBJS6
「変ではない。守りたいものがあって、その為に自分の命すら賭けられるのが人間だ。だが、同時に死への恐怖を抱くのも人間だ」

 准尉は決して上等とは言えない頭で少女の言葉を噛み砕いていく。
 少女には守りたいものがあるが命を賭す事に恐怖を感じている、という事で言いのだろうか?
 だから自分達の話を聞きたがった。

「力がないから何も出来なくて大切な人を失うのは辛いが、力があるのに何もしなくて失うのも辛い」

 執務官も参戦してくる。

「どちらも嫌だから自分は戦う道を選んだ」
「死ぬ事は怖くないのか?」
「遅かれ早かれ生きてる限り人は死ぬ。重要なのは理解してくれる人間や後を継いでくれる人間がいるかどうか」

 良い事を言ってるのだが准尉は嫌なものを感じた。
 ただでさえ明るい性格ではない執務官が不意に覗かせる陰鬱な気配。
 喋っている間にそれが見え隠れしていた。

「なるほど。色々と参考になった」

 それでも不安はいくらか氷解したらしく少女の曇っていた顔に日が差した。
 普段からそうしていれば可愛いのにと准尉は内心で吐露した。


「おやぁ、何だかテンションが低いな。今日は奢りなんだからもっとパーっといこうぜ」
 
 話題に入っていなかったと思えば外交官は一升瓶を持ち出していた。
 シリアスな雰囲気は彼には関係なかったらしい。




140:尊ぶべき愚者 十七話 25/27 ◆Ev9yni6HFA
08/08/21 23:25:44 zbPUBJS6
「もうこんな時間か」

 備え付けの時計は九時過ぎを指している。
 明日も平常勤務なのであまり遅くなるのは避けたい。

「そろそろお開きですかね」
「俺的にはまだまだ余裕だが、子供は寝る時間だからな」

 目に妖しげな光を宿らせ、薄ら笑いを浮かべながら伝票を准尉に差し出す。
 准尉は顔の筋肉をひくひく痙攣させ、代金を見ないように受け取る。


「あ、そうだ。ちょうどカメラがあるから記念に写真でも撮るか」

 外套の中に手を突っ込んでがさこそと探り一つのカメラを取り出す。
 准尉達から見れば古い型だが外交官にしてみれば新しい型なのかもしれない。
 外套からカメラを取り出すという行為はもはや気にしなくなっていた。

「写真なら僕が撮りますけど」
「いいって。俺には写真なんて必要ないし」
「では、わたしもいらないな」

 少女が席に着こうとするが、

「馬鹿言うな。お前が主役だ」
「だな。ナカジマ陸曹、ランスター」
「了解です。陸准尉殿」
「ふっふー。覚悟なさい」

 ギンガが悪戯を企む子供のような笑みで敬礼しティアナが腕まくりの真似をする。

「ちょっと待て。離せ!」

 見事な連携プレーで嫌がる少女を真ん中に、その左右にギンガとティアナ、後ろに准尉と外交官が並ぶ。
 レンズのファインダーを見つめて各々がピースをしたり笑みを向けたりする。
 それを確認した外交官は数回シャッターを切り連動してフラッシュが発生する。

「じゃあ近い内に焼き増しして渡すから」




141:尊ぶべき愚者 十七話 26/27 ◆Ev9yni6HFA
08/08/21 23:26:30 zbPUBJS6
 写真撮影はある種の合図であり撮影後は自然と解散になる段取りである。
 解散の言い出しっぺである准尉だが一番最初に帰るのは気が引けるな、と周りを窺っている所でそれに気付いた。

 少女が頻繁に肩にかかった後ろ髪は弄りながら忙しない様子だ。

「どうした?」

 そんなに写真撮影が嫌だったのかと思ったがどうも違うようだ。

「趣味で作ったものなんだが……」

 少女がおずおずと差し出したのは十字の形をした銀色のアクセサリーだった。
 数は四つ。
 外交官を除けば人数分ぴったりである。
 大きさ的にイヤリングは厳しいがネックレスには出来そうだ。
 手に取って顔を近付けると細かい装飾が施されているのが確認出来る。

「へえ。ちゃんと女の子っぽい所もあるんだな」
「……どういう意味だろうか?」

 少女は笑顔で、しかしどすの利いた声で准尉に詰め寄る。
 彼女の両目に睨まれると不思議な威圧感がある。
 外交官が言っていた話をあながち冗談と片付けられなくなった。

「いや、なんか老成してるからさ」
「わたしは生まれて九年しか経ってないがな」
「だからそんな九歳児がいるか。なあ?」
「親友の話に出てくる人共々九歳はちょっと無理が……」

 ティアナも同調し、ギンガも目を逸らしている所から推測するに同意見のようだ。
 執務官は何とも言えない顔だが。



142:尊ぶべき愚者 十七話 27/27 ◆Ev9yni6HFA
08/08/21 23:27:26 zbPUBJS6
「よってたかって・・・・・・」
「怖い顔すんなって。ほら、チョコレートやるから。好きだろ?」
「わたしが好きなのはキャラメルだ」
「だっけ? まあいいや。あって困る事はないだろ」
「・・・・・・もういい。帰る」

 機嫌を損なったのかぷんすかしながら店の引き戸を乱暴に開ける。
 しかし残った三つのアクセサリーもしっかりと准尉に押し付けていた。

「送ろうか?」

 前回と違って暗いので安全に配慮した親切心だったが、

「必要ない」

 あっという間に切り捨てられた。

「また一緒にご飯でも食べましょ」
「気が向いたらな」
「本当素直じゃないわね、あんた」

 つんけんとした態度にティアナも苦笑を浮かべる。




「……あ」

 店の外で少女の姿が見えなくなるまで見送っていた准尉は呆けた声をあげる。

「どうしました?」

 准尉は頭を掻きながら、

「今度も名前教えてもらってないや」

143:尊ぶべき愚者 ◆Ev9yni6HFA
08/08/21 23:32:02 zbPUBJS6
以上です
このスレでもSSXを手に入れたという報告をちらほら聞きますがこういう時は金も時間もない地方在住者はつらいですな
まあ、自分は3期までで明かされてない部分をオリジナル設定で補完しまくってるので戦々恐々としてますがw

それと司書の方、今更で気が引けるのですが、本作品の八話で
相手は三等海佐で自分は一等陸士。 となっている部分を

相手は三等海佐で自分は陸曹。 に修正をお願いします。


144:名無しさん@ピンキー
08/08/21 23:50:17 7l2tEjET
外交官の忠告も虚しく、准尉はこの1年半後くらいに見事に遭遇してフルボッコにされる訳ですが。
ってか妹とは普通に仲が良いのに兄貴とは仲悪いのなw


145:名無しさん@ピンキー
08/08/22 00:31:21 zBA+om0y
>>143
GJです。またも彼女が登場。妹が沢山らしいですが、その中に魔王二世が居るのでしょうか?
初登場の兄貴ですが・・・・誰だろう?

146:名無しさん@ピンキー
08/08/22 00:44:13 etZT9sma
そうだよな
異世界なのに一年が同じっぽいミッドチルダと地球の方が珍しいよな


>>144
あの兄貴はDQNだしな
それに妹の事を知ってるからこそ兄貴が嫌いなんだろうな
ってか外部の話題は避けようぜ

>>145
短編の「La Divina Commedia」に出てきたルーキフェルか>>144の言う別所のキャラかな、可能性としては


147:亜流
08/08/22 04:32:38 MoGx7ewI
前スレ>>202です。
「コテなりトリなり~」という意見を前スレ>>391氏から受けて、コテだけ付けました(トリいらないよね?)
保管の際にはこれでお願いします
>>202 ユーノ×アリサ、>>385 ?×アルト)

<以下チラシの裏>
とりあえずA案グリフィス、B案ユーノで色々妄想してみたものの決定打に欠ける
グリフィスにはフラグが足りない、ユーノには接点が足りない
困ったもんだ

148:名無しさん@ピンキー
08/08/22 09:01:29 h8/udYdX
ほのぼのしてた写真撮影が嫌なフラグにしか思えない……
ギンガとティアナは生存確定だし准尉はキャラ的に大丈夫そうだが、残りの二人が……

外交官は上手いことフラグ回避したな
納豆にソースかけちゃったけど

149:名無しさん@ピンキー
08/08/22 10:01:36 i6lNv0Vq
あれ、本人じゃないの?

150:名無しさん@ピンキー
08/08/22 11:13:31 SkIfUZic
>>147
少なくとも書くのが決定なら、
アナタ本人の名を語呂合わせしたら憎悪の空から魔を断つ剣を呼ぶ偉く尊大な幼女の名に読めてしまったので、
書に近いって事でB案キボンヌ
まぁ保管庫覗いても元ネタになかったカプは結構あるんですけどね

151:名無しさん@ピンキー
08/08/22 12:54:08 KWqxx7fr
>>147
フラグも接点も作ろうと思えばいくらでも作れるんだから自分が好きな方のキャラでいいと思うよ?
例えばグリフィスの方は失恋の悲しみをさり気なく慰めるとか
ユーノだったら護送任務とか、クラナガンで一人で飲んだくれてたら同様になのはに振られてやさぐれてたユーノと出会い意気投合とか

152:名無しさん@ピンキー
08/08/22 15:38:41 PBPpjNpm
>>149
何の話?

153:名無しさん@ピンキー
08/08/22 15:45:15 wHbKFAmU
>>77
シャマルさん、地味にお○さん扱いなのか。

154:名無しさん@ピンキー
08/08/22 16:06:55 i3YTBBC6
だっておb…あれ、何で腹がケチャップまみれになってるんだ?

155:名無しさん@ピンキー
08/08/22 16:13:58 mL6bVR1B
そういやシャマルゥだけフィギュア出ないよねwww

156:名無しさん@ピンキー
08/08/22 17:23:41 sPQ2NK4Z
アルフが妊娠する話を思い付いたんだが、アルフは分娩室で子供を出産できるのだろうか

157:名無しさん@ピンキー
08/08/22 18:13:09 /ePQNoMV
戦闘機人とかヴォルケンとかは分からんが
使い魔はできるんでね?なんとなくだけど…

158:名無しさん@ピンキー
08/08/22 18:18:26 qwZ2c3wD
それ以前に妊娠できるのか、という話だが。
いつだったか、使い魔は生殖能力がないとか都築が言ってたみたいなのを見た覚えが。

159:名無しさん@ピンキー
08/08/22 18:21:55 PGt7L0iL
>>156
設定上は無理だがそんなものはどうとでもなる。
エロパロだし。

160:156
08/08/22 19:05:53 sPQ2NK4Z
貴重な意見をありがとうございます
エロパロらしくやってみる

161:名無しさん@ピンキー
08/08/22 19:28:49 Rnx2nive
>使い魔は生殖能力がないとか

そこでロストロギアの出番ですよッッ!!1

>>156
超期待せざるを得ない!
アルフのお相手は誰だか非常に気になるがw

162:名無しさん@ピンキー
08/08/22 19:53:38 7O8P1zG3
>161
ユーノの体内に今、新たなる生命の脈動が!

163:名無しさん@ピンキー
08/08/22 19:55:37 qwZ2c3wD
使い魔の場合、生殖能力あっても種族的な意味や遺伝子的な意味で人間との間の子は厳しいか。
まあ、ロストロギアがあるさHAHAHA……
ってどういう理由や必要性があって作られたロストロギアだw

164:名無しさん@ピンキー
08/08/22 19:56:55 xbUWS6QQ
>>163
使い魔と恋に落ちたマッドなサイエンティストが
子供を生む為に作ったでおkじゃないか?

165:名無しさん@ピンキー
08/08/22 20:20:10 nPTcT/on
このスレエロパロで一番浮いてるよな
陵辱ネタ全然ないしそれどころかエロすら無いのばっかだし
オリキャラとかまで出して厨二臭いSSしか書いてないのが居て

166:名無しさん@ピンキー
08/08/22 20:21:51 odbI0Mq3
>>165
じゃあ君が書いてよ

167:名無しさん@ピンキー
08/08/22 20:25:38 zxaHxZeb
>>165
同感

168:名無しさん@ピンキー
08/08/22 20:27:01 /KLklGan
>>166
定期的に沸くバカだ
いちいち構わずスルーした方がいいぜ

169:名無しさん@ピンキー
08/08/22 20:30:12 GeuMcbCf
>>165
つ【ローカルルール】


非エロ連載が多いからそんなイメージ抱くかもしれんが

エロい流れの時も当然あるのよボーヤ

170:名無しさん@ピンキー
08/08/22 20:33:33 FwipE8wd
使い魔って確か人間だと出来ないんだよな
なのはさんが死んでフェイトさんがなのはさんを使い魔にとか読んでみたいけども
あ、でも使い魔ってなる前となった後じゃ中身はまるで別物なんだっけか
切ない話になりそうだな

171:名無しさん@ピンキー
08/08/22 20:41:30 jALIjS+C
そういやユーノが死んでなのはさんがユーノ似のフェレットの使い魔つくって
アルハザード目指すのがあったな

172:名無しさん@ピンキー
08/08/22 20:42:29 i3YTBBC6
とりあえず、お茶でも飲みながらマターリ投下を待とうか
つ旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦

ミルクと角砂糖をたっぷり入れるのがこのスレでの作法……

>>170
2行目。なのはさんが管理局の人体実験でキメラにされて~って筋で考えたことあるな
ちょっとメモ帳開いt(ry

173:名無しさん@ピンキー
08/08/22 20:48:52 /otJC2kz
>>171
kwsk

174:名無しさん@ピンキー
08/08/22 21:15:36 chTQmv8j
>>170
不可能とされている、というだけで確か理由は明言されてないんじゃなかった?
案外「使い魔にする事は出来るが中身は別物になる=死者の復活にはならない」って
だけで普通に術式自体は可能だったりして……凄い欝話が出来そうだ



175:名無しさん@ピンキー
08/08/22 21:28:13 qwZ2c3wD
人間を使い魔にする、か……生きていても死んだあとでも、どちらにしても人としての尊厳を凌辱する最大級の侮辱だな。
切ないとか通り越して鬱まっしぐらな展開しか思い付かない。

176:名無しさん@ピンキー
08/08/22 21:31:10 odbI0Mq3
つまり外見だけはそっくりな紛い物ができるのか。
鬱だな・・・

だがsれが(ry

177:名無しさん@ピンキー
08/08/22 21:45:09 GMFsfXD7
そして使い魔にした張本人はプレシア女史のように暴走するんですね?
わかります。

178:名無しさん@ピンキー
08/08/22 21:48:28 2j6E8kBt
フェイトそんなら案外幸せに暮らしてそうな気が

179:名無しさん@ピンキー
08/08/22 21:49:16 mWDdfI/E
>>170
母親と同じ道を辿りそうな気がするんだが…

180:名無しさん@ピンキー
08/08/22 22:01:54 aUSxx443
>>80
乙です。
色々言われていますが、どうか気を落とされずに。
自分はどのような物語でもかまいません。

181:名無しさん@ピンキー
08/08/22 22:09:21 /KLklGan
>>172
いつかそれが投下される事を願ってるぜ

182:名無しさん@ピンキー
08/08/22 22:24:12 cjCA25FL
>>173
◆6BmcNJgox2氏の短編『真の悪魔… 』非エロ の事だと思う。

183:名無しさん@ピンキー
08/08/22 23:40:08 wHbKFAmU
人間使い魔で一個思いついたネタ

敵の攻撃から死んだ恋人の使い魔を庇って主死亡、
使い魔「あなたが死んだら私まで消えてしまいますよ」
  主「そうだね・・・・・・わかっていたはずなのに、体が動いてしまったよ」

駄目だ、鬱にしかならない。

184:名無しさん@ピンキー
08/08/22 23:41:11 a6dvX+xk
あれだ
ザフィーラの守護騎士システムが変異しているのを応用して、
アルフも主フェイトに負担を掛けまいと自身のエネルギーは食事などで自分で補えるように……人間に近づけたら生殖機能も(ry
要は書き手次第。
ガンガレ

185:名無しさん@ピンキー
08/08/22 23:48:23 /ePQNoMV
生殖と聞いて

なのはやはやてが「異世界人と子供って作れるの!?」と言う質問を
シャマル先生にして、一波乱起こる。


ってのを思いついた。

186:名無しさん@ピンキー
08/08/22 23:50:49 xNmSm27A
前スレ>>571
いまさらですがGJ!!
さすがエロオ・モンデヤル
初めは好感度低かったものの、見事なテクニックで順調に上げてる
ティアエリになってしまうのも時間の問題か

187:名無しさん@ピンキー
08/08/23 01:29:03 Zn4D1MsK
レイジングハートの人格を飛翔中に落ちた奴からトレースする話あったのが印象深いな
多分人を使い魔にしようとした技術の産物がインテリジェントデバイスって話を使ったんだろうけどなかなか面白かった気がする
いや、いいアイデアで面白かったね、あれは!

188:名無しさん@ピンキー
08/08/23 01:51:31 Me4eW/Op
今、ようやくStS全話見終わったんだが、一言言わせてくれ。

…………ガリュー、あんまり強くねぇっ!!
いや、ここの某SSの影響で、めちゃくちゃ強いと思いこんでたw

189:名無しさん@ピンキー
08/08/23 02:19:34 +Iy/Mi6q
>>188
大きな芋虫を想像していたらそれは間違いだっ!

190:名無しさん@ピンキー
08/08/23 02:29:13 id4zSRJX
>>188
エリオの相手してるところで察しろw

191:名無しさん@ピンキー
08/08/23 02:55:02 1ym6GX1w
それでもエリオがAAランク相当になるまで成長しないと勝てなかった。
それでもAAランクなのかorz
主はSランクなのに。

192:B・A
08/08/23 02:58:02 1ym6GX1w
と、大事なこと書くの忘れた。

今からエロいの投下いきます。


注意事項
・エロです
・桃子×リンディの百合(百合の定義はよくわからないけれど、とりあえず女同士です)
・例によって尻ばかりいじめてます
・リンディさん受けや桃子さん攻めが苦手な人はスルーで
・士郎さんのキャラクターが崩壊したかも
・「アーッ」もちょっとだけあります
・一応、前に投下した「高町家の爛れた饗宴」と同じ世界観ですが、未読でも何の問題もありません
・タイトルは「奥様達の爛れた休日」

193:奥様達の爛れた休日①
08/08/23 02:59:00 1ym6GX1w
締め切った室内に淫靡な水音が響き、冷房が利いているにも関わらずムッとするような熱気が立ち込めている。
向かい合う人物と肌を重ねればそれだけで鼓動が高鳴り、乗り物酔いにも似た眩暈を覚えた。

「はぁ・・・ああ・・・うぅん・・くちゅ・・ちゅぅ・・・」

「うぅ・・うぅん・・・ああぁ・・・・桃子さん、はげしい・・・・・」

室内運動用のエアマットレスの上に押し倒されたリンディは、執拗にキスを迫る桃子の唇から顔を逸らし、いやいやと首を振る。
だが、そんな健気な抵抗は却って桃子の嗜虐心を燃え上がらせるだけであり、熱を帯びたように爛々と輝く両の瞳は舐めるようにリンディの裸体を視姦していく。

「いやぁ・・・・・見ないでぇ・・・・・・」

「どうして? リンディさん、見られるの好きでしょう?」

「ち、ちが・・・・」

「嘘おっしゃい。こんなにエッチな体している癖に。ほら、もうこんなに・・・・・・」

そっとリンディの秘唇を拭った桃子の指は、リンディの愛液で濡れて照明の光を反射している。そして、桃子は嫌がるリンディの唇を怪しく光る指で無理やりこじ開け、
滑らかな咥内を細くしなやかな指先で凌辱していく。

「んぬう・・・・・ううぅ・・・・んんんん・・!!!」

「ほら、ちゃんと舌を絡めて。自分のおつゆでしょう。そう・・・・上手ですよ、リンディさん」

ヌメヌメと怪しく動き回る舌を指先で弄びながら、桃子は悦に染まった頬を緩ませる。
同性すら羨むほどのリンディの巨乳は桃子の体重で潰されて見るも無残な形に変形しており、肌が擦れる度に粘着く汗が不快感を醸し出す。
だが、同性同士で体を重ねるというアブノーマルな状況に酔った桃子はそんな不快感など気にならず、まるで玩具の木馬で遊ぶ子どものように体を上下させて
厭らしく形を変えるリンディの乳房を堪能する。

「本当、羨ましい・・・・・・・私もこれくらい大きければあの人も喜ぶだろうなぁ・・・・」

「桃子さんだって、十分・・・・・」

「あら、それは皮肉ですか? そんなこと言う人にはお仕置きですよぉ」

無邪気に囁いた桃子はリンディの口を蹂躙していた指を引き抜き、愛液で濡れそぼった股間へと指を伸ばした。
女のツボを知り尽くした桃子の愛撫ですっかり発情してしまったリンディの媚肉はまるで別の生き物のようにヒクついており、
透明な粘液が壊れた水道管のように止めどなく漏れている。だが、桃子は自己主張を繰り返す秘唇に目もくれずにその先にある慎ましやかな菊門に指を添え、
皺の数を数えるようにゆっくりと淵をなぞっていく。

「ひやぁっ!」

「リンディさん、こっちの方が感じるんでしたよね?」

「うぅ・・ああ・・・や・・ちがうの・・・・ちがうんです・・・・・」

「亡くなったご主人に調教されて、おケツの方が感じちゃう変態さんなんですよね」

耳元で囁きながら、桃子はヒクつく菊門に指をねじ込んで焦らすように入り口付近を愛撫する。
それだけで軽い絶頂に達したのか、リンディの口から何とも言えない色っぽい悲鳴が漏れた。

194:奥様達の爛れた休日②
08/08/23 02:59:46 1ym6GX1w
「ほらぁ、言わなきゃいじめてあげませんよ」

「あぁん・・・あぁ・・・ああ・・・・」

「ほら、言った方が楽ですよ」

腸内を指で擦りながら、桃子はぷっくらと膨れてリンディの乳首に噛みついた。
真っ赤に充血した乳首はえも言えぬ快楽をリンディの脳へと伝え、反射的に収縮した括約筋が桃子の細い指を痛いくらい締めつけた。

「あああぁぁっ・・ああぁっ・・・・・」

「ほら、言って!」

「い、言いますぅ・・・・私ぃ・・・お尻の方が・・・好きなんですぅ・・・・・」

「違いますよ。おケツで感じる変態未亡人、でしょ?」

「そうですぅ。おケツで感じる変態なんですぅ。一日中発情しっ放しの色狂いなんです! 
だからぁ・・・もっと、もっと穿ってぇ・・・・リンディのケツ穴、閉じなくなるまで穿ってぇ!!」

何十人もの部下を従えている女提督とは思えぬ言葉を吐き、浅ましい雌の本性を露にしたリンディは、両手で臀部を割って必死に懇願する。
既に目の焦点は合っておらず、もつれた舌がだらしなく唇から顔を覗かせている。直腸を弄る桃子の指は秘唇から垂れた愛液でぐっしょりと濡れており、
収縮する腸壁はまるで誘いこむように指を咥えて放さなかった。

「ふふっ、よく言えましたね。それじゃ、ご褒美ですよ」

そう言って桃子が取りだしたのは、常軌を逸しているとしか思えない極太のディルドーであった。太さはボディビルダーの腕ほどあり、
男性器を模した両端にはビッシリとゴム製の突起がふじつぼのように生えていた。それを桃子は易々と自分の秘唇で咥えこむと、
もう片方の先端をパクパクと開閉を繰り返すリンディの菊門へと宛がった。

「力を抜いてくださいね、結構きますよ、これ」

にこりと微笑み、桃子はリンディの体を引き寄せる。瞬間、強烈な異物感がリンディの直腸を襲い、突起で擦られる感覚にリンディの脳がスパークする。

「ああぁぁ、ぐああああたたあぁぁぁぁぁぁっ!!!」

余りのショックに呼吸ができず、白眼をむいたリンディが助けを求めて腕を伸ばす。
その手を優しく掴んだリンディは、更に腰をくねらせてディルドーを直腸深くまで押し込み、ゆっくりと腰をグラインドさせていく。

「ああぁ・・ま、まって・・・・い、いき・・・・・息ができ・・・ああぁっ!!」

「あああぁん・・・ほらぁ、パックリいってますよぉ・・・・リンディさん・・・・・こんなに深く咥えこんで、やらしいぃ・・・・・」

「あまぁ・・・あああ・まっ・・・だめえ・・・おケツ・・・・ケツでかんじ・・・・あぁっ! あああん・・・ううああぁ・・・・あぁぁぁっ!!!」

限界まで伸びきった尻の粘膜が極太ディルドーを咥えこみ、全身が沸騰してしまったかのような錯覚を覚える。お互いの秘唇から零れる愛液はディルドーの根元まで伝い、
桃子は盛りのついた動物のようにじゅぶじゅぶと淫猥な音を漏らす腰を前後させ、アナルの快感に震えるリンディを犯していく。

「あぁぁん・・・うあん・・・ああん・・ああああぁぁっ!」

「いい? 気持ち良い、リンディさん?」

「いいぃ・・・も、もっとぉ・・・もっとしてぇ・・・・」

「それじゃ、体位を変えましょうか」

秘唇からディルドーを引き抜き、桃子はリンディに四つん這いの姿勢を取らせる。
そして、自身も同じ態勢を取ると、今度は肛門にディルドーを挿入し、互いのお尻を突き合わせる格好になるように体の位置を調節する。


195:奥様達の爛れた休日③
08/08/23 03:00:28 1ym6GX1w
「ふふっ、これでお揃いですね」

「み、見えないのが、ちょっと怖いわ・・・・・」

「前に美由希と試したんだけど、これはかなりきますよ。リンディさん、耐えられるかしら?」

その言葉の意味を嫌という程思い知ったのは、桃子が腰を動かし始めてからだった。

「ああぁぁ、いあやぁぁっ、深いぃぃっっ!!」

「ほら、気持ちよくなりたかったら腰を振って! もっと強く・・・ああ、そう、くるぅっ! ぶっといのがゴリゴリくるぅっ!!」

お互いにお尻をぶつけあうため、普通にピストン運動をするよりもより深くディルドーが侵入してくるのである。
しかも、ぶつけた反動でディルドーが大きく抜けてしまうので、快感を貪りたければそれに負けじと腰を振る必要があるため、
自然と動きは激しくなり、互いの臀部をぶつけ合う厭らしい音が響き渡ることになった。

「はあ・・あああぁっ、おケツ良いわぁ! こんなに、こんなに感じるなんて、知らなかったぁぁっ!」

「ね、ねぇ・・桃子さんもおケツ仲間よぉっ! 一緒にアナルアクメ決めましょ・・・・あぁっ、ひああ・・・ふか・・・ふかいぃっ!」

「もっと、もっと抉って・・・腰を上げてぇっ!」

「抜けるぅっ! 腰が抜けるぅっ! だめぇぇ、もっと気持ちよくなりた・・ああぁぁっ!!」

結合部が壊れてしまうのではないかというくらいねじ曲がったディルドーは腸液をまき散らしながら2人の直腸を抉り、みっともない嬌声を上げて2人はよがり狂う。
そして、一際深くディルドーの先端が腸壁を擦り上げ、2人の艶めかしいうなじが海老のように反り返ると、ほぼ同時に2人の視界は桃色の光で染め上げられた。

「あああぁぁぁぁぁぁっ!! イクゥッ、いくううううううううっ!!!」

「ももこさぁん、ああぁ、私も、私もいきますうぅぅぅぅっ!!!」

全身の毛穴が開いてどっと汗が吹き出し、股間から潮を吹かせながら2人は絶頂へと達した。
目も眩むほどのオルガズムに全身が痙攣し、激しかった腰の動きが見る影もなく衰えていく。
やがて、2人がエアマットレスの上にぐったりと倒れ込むと、極太ディルドーがゴロンと抜け落ち、みっともなく広がったままの肛門から白い湯気が立ち上った。








                                 おわり









196:奥様達の爛れた休日④
08/08/23 03:03:50 1ym6GX1w
おまけ







一方その頃、クロノ・ハラオウンは人生最大のピンチを迎えていた。

「ふっふっふっ・・・・・ようやく追いつめたよ、クロノ君」

桃子とリンディが女同士でよろしくやっている最中、クロノは何故か士郎に羽交い絞めにされていた。
もちろん必死で抵抗したが、数々の修羅場を潜り抜けてきたクロノといえどまだ15歳、潜った修羅場も鍛練に費やした時間も士郎も敵うべくもなかった。

「あの、冗談ですよね?」

「冗談なものか。前々から君のことは目をつけていたんだ。その引き締まった体、想像しただけでも果ててしまいそうだ。ほら、もうこんなになっているんだよ」

そう言ってさっきからしきりに尻の谷間に擦りつけてくる士郎の肉棒は固く勃起しており、大きさもクロノのそれより遙かに大きい。
だが、同性愛の気はこれっぽっちもないクロノからすればその感触は不快極まりなく、反動で体を拘束する腕を無理やり引き剥がして半ば転がるように士郎から距離を取り、
駆け出しながら助けを呼ぼうと懐から携帯電話を取りだして適当な番号を呼び出した。

『・・・・・・クロノ?』

「フェイトか? そこになのははいるか!? 大至急・・・・・」

『あぁぁん。だめぇ、なのはぁ・・・・今・・電話中・・・・クロノに聞かれちゃ・・・・・うぁ・・わきぃ・・・腋はだめぇ・・・・・・』

「無駄だよ、フェイトちゃんは既になのはの手中に堕ちている」

自信満々に告げる士郎が廊下の角からにゅっと姿を現す。
ならばと通話を切り、別の番号を急いで呼び出す。数コールかかった後、その人物は電話に出た。

『は、はい・・・・』

「ユーノか、今すぐ助けに・・・・・」

『美由希さぁん・・・・で、でんわぁ・・・電話してますから・・・ああぁん・・・かわぁ、皮がめくれ・・・・僕の包茎チンポめくれて・・・・あぁっん!!』

「淫獣、お前もか!」

怒りに任せて携帯電話を投げ捨て、クロノは玄関へと急ぐ。だが、いったい如何なる手品を使用したのか、次の瞬間には行く手を遮るように玄関の前で立ち塞がっており、
クロノはすぐ横の角を曲がることを余儀なくされる。だが、その先は突き当りとなっており、他に隠れられるような場所も見当たらなかった。

「ば、万事休す・・・・・・・」

「大丈夫だよ、痛くしないから」

音もなく背後に忍び寄ってきた士郎がクロノを拘束し、履いているズボンを無理やり脱がす。
いつの間に脱いだのか士郎の下半身は外気に晒されており、きつく反り返った肉棒がクロノの肛門を前にしてびくびくと上下運動を繰り返している。

「し、士郎さん・・・・・」

「安心しなさい、御神の剣士は二刀流なんだ」

「い、意味がわか・・ああ、あたって・・・・ちょっ・・だめぇ、だあぁ、アーッ!!」

                                                                   今度こそおわり

197:B・A
08/08/23 03:04:44 1ym6GX1w
以上です。
前々から書こうと思っていた熟女2人がアナル連結くんずほぐれつ。
夏も終盤だというのに未だ僕の脳みそ海綿体のようです。

198:名無しさん@ピンキー
08/08/23 03:13:03 zlxHyGqm
乙。高町家が全員Sな件wwwww
やはりそういう血なのか

199:名無しさん@ピンキー
08/08/23 10:05:10 Me4eW/Op
>>・・・・・うぁ・・わきぃ・・・腋はだめぇ・・・・・・

これでごはん三杯いけました。GJ

200:名無しさん@ピンキー
08/08/23 12:03:54 bZz9adi9
>>安心しなさい、御神の剣士は二刀流なんだ
またこのフレーズかよwww!
ぜひとも次にやる時にも入れて欲しい

201:名無しさん@ピンキー
08/08/23 12:16:01 +eiZVfiB
GJwwww!!
バカばっかだ(いい意味でww


202:名無しさん@ピンキー
08/08/23 13:36:55 TL0uvVhP
淫乱人妻GJ!!!

やっぱ未亡人は最高だぜ!!

203:名無しさん@ピンキー
08/08/23 14:07:13 2oBSVXM7
GJでしたw
高町一家にハラオウン一家が蹂躙されとるww

>脳ミソ海綿体
脳ミソくすぐっちゃうよ♪

204:名無しさん@ピンキー
08/08/23 14:20:57 0Y++tyF/
>『美由希さぁん・・・・で、でんわぁ・・・電話してますから・・・ああぁん・・・かわぁ、皮がめくれ・・・・僕の包茎チンポめくれて・・・・あぁっん!!』
これで4杯はいけます

205:名無しさん@ピンキー
08/08/23 16:10:26 O8Op69sE
GJ!これはいいアナル連結www
熟女やっぱエロくていいすよね

>>204
俺も5杯くらい行けます^^

206:名無しさん@ピンキー
08/08/23 20:13:54 spzj3Xo1
最近という訳じゃないが別にこのスレじゃなくてもいいだろうって作品が増えたな
非エロの長編とか

207:名無しさん@ピンキー
08/08/23 20:33:18 9a31wjJg
パロの字が見えてないようだな。

208:名無しさん@ピンキー
08/08/23 20:44:09 /lhkaEk+
またいつもの反非エロ君か?
毎度毎度一人でご苦労様
早く夏終わらないかなー

209:名無しさん@ピンキー
08/08/23 20:45:51 IiH3MJRs
残念ながら去年の秋冬あたりにも出没してたような

210:名無しさん@ピンキー
08/08/23 20:48:34 2NcFQekF
まあ、別の所に行った方がいいかもな
>>165>>206みたいなのの相手は疲れるだろうから

211:名無しさん@ピンキー
08/08/23 20:50:40 C47us5dg
このスレはずっと前から非エロの長編ばかりでやってきた
いちいち文句言う奴に構わないでスルーしとけ

212:名無しさん@ピンキー
08/08/23 21:04:08 IiH3MJRs
まあ、ちょうどB・A氏がすぐ上でエロいお話投下してらっしゃるが、
あれだな、同じ人がかいたSSでもエロありとなしではコメに違いを感じるというか。
連載中の非エロバトルSSのほうが長文コメ多いし、遅レスでもレスつけてるひと多いよなぁ
埋めネタで分類されてたが、非エロメインでここに来る層って実際かなり多そうな気がする

213:名無しさん@ピンキー
08/08/23 21:11:21 Xib0dlV3
長編でエロ入れるのは大変なんですよ、多分

214:名無しさん@ピンキー
08/08/23 21:12:23 1orjo3dq
単純に面白ければエロなんかあってもなくてもいいやって人が多いんじゃね?

215:名無しさん@ピンキー
08/08/23 21:18:58 6LYlm0O+
>>213
確かに短編はエロ、長編は非エロの割合が高い気がする。

216:名無しさん@ピンキー
08/08/23 21:29:00 kEaR1y8o
ここはエロを投下する場所じゃなくて、エロであろうと投下できる場所ですよ。
本来主役に思えるエロが、ローカルルールで特殊嗜好扱いからも分かること。

217:名無しさん@ピンキー
08/08/23 22:03:21 ZOF8UQDl
非エロからはじまるエロパロもある!
雑談からエロ展開もあることだし


してアルフ妊娠騒動はまだですか?

218:名無しさん@ピンキー
08/08/23 22:17:51 mxL0XGni
>>215
長編のエロもあったよ

219:名無しさん@ピンキー
08/08/23 22:22:45 9jVEMVGS
>>213
エロを書くのが大変、のほうが正しいと思う
特に一人称形式の場合、作者自身の経験も重要になってくる

220:名無しさん@ピンキー
08/08/23 22:23:28 IiH3MJRs
>>216
ローカルルールのそれはそういう意図ではなかったと思うんだが・・・


さて、ぬるぽ氏の新作を全裸待機しとくか

221:名無しさん@ピンキー
08/08/23 22:33:50 runRrmkS
>>219
いいじゃないか、魔法少女のSSを魔法使いが書いたって

222:名無しさん@ピンキー
08/08/23 22:38:04 hhZrRxN/
>>216
ローカルルールのそれは、
このスレが過疎スレだった頃の名残です

223:名無しさん@ピンキー
08/08/23 22:39:58 9jVEMVGS
>>221
っ「風俗」

224:名無しさん@ピンキー
08/08/23 22:49:02 /lhkaEk+
もうこの妙な流れいい加減にしてくれよ
投下こないかな

225:名無しさん@ピンキー
08/08/23 22:53:07 xrhou9iW
「闇の書」事件時に、はやてと一緒に家に帰るところを管理局員の一人に発見され、
それが元で脅されて、(性的な意味で)酷い目に合わされるヴィータ・・・・・


って電波を1ヶ月前くらいから受信してるんだが・・・・・・誰か受け取ってくれよ、この電波

226:名無しさん@ピンキー
08/08/23 23:00:54 hhZrRxN/
>>224
受信だけでなく送信せねば!

227:名無しさん@ピンキー
08/08/23 23:01:31 Zn4D1MsK
>>225
受信したのお前かよw
誰かが発信したのを受けたお前が書きなさいよww

228:名無しさん@ピンキー
08/08/23 23:01:48 hhZrRxN/
安価ミスだすまん

229:名無しさん@ピンキー
08/08/23 23:06:54 xrog8IX3
壊れたラジオかよw

230:名無しさん@ピンキー
08/08/23 23:33:48 Xib0dlV3
最近ヴィータがにゃんにゃんしたりされたりするの無いなぁ

231:名無しさん@ピンキー
08/08/23 23:57:01 XN3piwiI
ヴィータなら俺の隣でシャマルとにゃんにゃんしてるぜ
さっきから混ざろうと何度もトライしてるんだがそのたびに心臓をわしづかみにされるような痛みが胸にくるんだが

これは…恋…?

232:名無しさん@ピンキー
08/08/24 00:15:37 akNjWzUF
変だろ、常識的に考えて・・・・
ヴィータはリィンとアギトとにゃんにゃんだろ

233:名無しさん@ピンキー
08/08/24 00:54:03 DR4SFZUQ
そこでエロオ君ですよ。
エロオ君ならキャロと一緒にヴィータも相手して……。

おっと誰か来たみたいだ

234:名無しさん@ピンキー
08/08/24 01:16:37 0+DaBu1J
だれか徹底的に言葉責めをするヴィータのSSを書いてくれ
教導官資格を取ったと聞いてから某軍曹の如く罵倒してくるヴィータの電波が止まらないんだ

235:野狗 ◆gaqfQ/QUaU
08/08/24 01:35:40 Qwe791rn
 寝る前に投下行きます。
 エイミィ×フェイト
 ……のつもりだったんだよなぁ(遠い目) 

 一応エロですよ。

 あぼんは鳥かコテで。
 総レス数は8


236:野狗 ◆gaqfQ/QUaU
08/08/24 01:36:15 Qwe791rn
       1

 どうせもう、エイミィ・ハラオウンになることは決まっているのだ。外部には漏れていないけれど、リンディもクロノもその腹づもりになっている。
 それに、元「幼なじみの姉的存在」としてはどちらにしろ勝手知ったる家である。特に案内を請うまでもなく入り込んでも、誰も文句は言えない。
 というわけで、エイミィの前には軽くいびきをかきながら寝こけているクロノ。
 玄関のチャイムを押しても誰も出てこないと言うことは、クロノ以外誰もいないと言うことで。
 合い鍵で鍵を開けたエイミィを咎める者も誰もいない。
 リンディやフェイトはまだしも、アルフの気配もない。まあアルフのことだ、子犬モードになってフェイトの学校の周りをうろうろしているのだろう。

「クロノくーん、エイミィだよぉ」

 当然返事はない。昨日、というより今朝、艦長研修から帰ってきたばかりなのだ。ぐっすりと寝ているのだ。エイミィが耳元でささやくくらいで起きるわけもない。

「おーい。クロノくーん。早く起きないと、いたずらしちゃうよ?」

 掛けられている毛布を引っぺがすと、パジャマどころか全裸で寝ている。多分、シャワーでも浴びて疲れ切ったまま眠ったのだろう。

「風邪引いちゃうよ、ホンットにだらしないんだから」

 といいつつ、エイミィの視線は一点集中。疲れて眠っているはずなのに、妙に元気そうなクロノのとある部分へと。
 あらあら、なんて言いつつ、エイミィの手がとある部分へと伸びる。
 痛くない程度にしっかり握ったりつねったり。あるいはさすったり撫でてみたり。弄んで反応を確かめる。
 無意識の本能か、むくむくと大きくなるそれを、エイミィは苦笑とともに眺めている。その目がほんの少し、楽しげに揺れる。

「寝ててもこうなるんだねぇ。クロノくん、むっつりスケベだもんなぁ」

 クロノの謹厳実直はかなりの部分がポーズだということを、エイミィは知っている。事実、エイミィと婚約してから身体を重ね始めると、呆れるほどにクロノは性欲旺盛なのだ。
 禁欲的な性格だと思っていたのは、単に「婚前交渉はいけない」という、強迫観念にも似た道徳観念だったらしい。
婚約者なのだから構わない、というエイミィの説得に負けたその夜から、クロノは鬼畜ロノに変身している。
 もちろん、鬼畜とは言っても双方合意のハードプレイというだけで不法なものでは一切ない。その辺りは腐っても管理局のエースである。
 
「こんなに大きくなるんだもんなぁ…」

 しみじみと言いながら、クロノのペニスを扱いていると、なんとなく背後に人の気配を感じた。
 慌てて振り向くと、金髪の義妹さんが、クエスチョンマークを顔面中に貼り付けてこちらを見ている。

「エイミィ……お兄ちゃんに何してるの?」
「フェイト…ちゃん? いたの?」
「うん。いたよ」
「いつから?」
「ずっと、いたよ?」
「さっき玄関のチャイムを鳴らしたんだけど…」
「あ、多分、音楽を聴いていてヘッドフォンつけてたから」

 フェイトの視線を追ったエイミィは、自分がまだクロノのペニスを握っていることに気づいた。
 なんか癪なので、そのまま扱き続けることにする。


237:野狗 ◆gaqfQ/QUaU
08/08/24 01:36:48 Qwe791rn
          2

 フェイトの目は、純粋に疑問の目だ。あと、驚愕。
 不純なものは一切ない。

「もしかして、あの、あれかな」
「アレって?」
「ユーノに聞いたことがあるんだけど…」

 ユーノ!? エイミィは驚いた。ここでユーノの名前が出てくるのは予想外である。ユーノとフェイトはそういう関係だったのだろうか。
 ユーノの相手はなのはではなかったのだろうか?

「引きこもりって言う人が、トイレに行かずにペットボトルの中におしっこを貯めておくって」

 それは貯めているのではない。単なる極端な出不精、あるいは廃ゲーマーである。

「あ、でも、エイミィ、ペットボトルは持ってないよね」

 何かが哀しくてクロノが自宅で引きこもるのか、というかユーノはやってるのか。無限書庫でそういうことをしているのか。

「あのね、フェイトちゃん」

 エイミィは決めた。フェイトだってもう子供ではない。この管理外世界ではいざ知らず、ミッドチルダでは立派な大人なのだ。
 知識として性行為を知っていておかしくはない。
 それに、内々の話とはいえ自分とクロノの結婚のことだってフェイトは知っているのだ。夫婦になる二人が性行為をして何が悪いのか。

「これはね、私がクロノ君と、強引にしようとしてたわけで…」
「何を?」
「何をって…………フェイトちゃん、私が手に持ってるものなーんだ?」
「おちんちん」
「……あっさり答えるのね」
「おちんちんはおちんちんだから」
「うん。それは正しい。別に間違ってはないんだけど…ま、いいか。とにかく、私が持っているものを見れば私が何をしようとしていたかわからない?」
「…でも、エイミィはペットボトルを持ってないよ?」
「あのねえ、排尿から離れてくれるかな」
「違うの?」
「違うの」
「まさか……排便?」
「違うっ!」

238:野狗 ◆gaqfQ/QUaU
08/08/24 01:37:22 Qwe791rn
        3

「セックスだよ」

 言ってしまった。できればあからさまな言葉は避けたかったのだけれど、こうなっては仕方がない。遠回しではこの未来の義妹は理解してくれないのだから。

「エイミィ」
「なに?」
「嘘は駄目。正直に言って」
「いや、嘘じゃないよ? そんな凄い嘘つかないって」
「私だって、セックスくらい知っているんだよ」

 経験ではなく、知識としてなんだろうな、とエイミィは思う。もし経験として知っているのなら、相手の男は明日には凍らされて虚数空間に放り込まれることになるだろう。
 いや、相手によっては………………

「おかしいね。どうしちゃったのかな。恋愛は自由なはずだよね……クロノ君、ちょっと頭冷やそうか…」

 それは怖い。もしそうだったらノータッチが賢明だろう。
 しかし、フェイトの言葉はエイミィの想像を超えていて…

「セックスは男性の性器を女性の性器に挿入することなんだよ?」
「うん。知ってる」
「エイミィ、何の準備もしてないよ?」

 言われてみれば、なるほど今日の自分はパンツルック。もちろん脱ぐどころかボタンも外してない。このままでは結合は無理だ。
 って、ちょっと待て。
 フェイトの言うことは間違いではないけれど何かがおかしい。短絡的すぎる。というか、一部分だけしか知らない気配。
 挿入だけって、それではセックスと言うよりまるっきり交尾………。
 交尾?

「フェイトちゃん、それって誰に教えてもらったのかな」
「アルフだけど」

 うん。それは交尾だ。というかアルフ、少し考えなさい。そしてケモノ型でしかやってないのか、アルフ。
 相手が誰だか知らないけれど………………って、はやてのところの犬がいた。
 ああ、間違いなく交尾だね。うん、交尾だよ。 

239:野狗 ◆gaqfQ/QUaU
08/08/24 01:37:55 Qwe791rn
       4

「えっとね、フェイトちゃん、それはちょっと違う。いや、間違ってはないんだけど、それはセックスの一部分だけだよ」
「一……部分?」
「そうだよ。挿入する前にいろいろとやらなきゃならないことがたくさんあるんだよ?」
「そうなの?」
「そうそう。例えば……胸とか、身体のいろんな場所に触ったり」
「身体に?」

 自分の身体を見下ろして、不思議そうにフェイトは首をかしげている。
 どうもエイミィの言うことが今ひとつわかりにくいらしい。

「それを前戯って言うんだけど、前戯をしておくと、挿入がうまくいきやすいの。つまり、準備なんだよ」
「うまくいきやすく…?」
「フェイトちゃん、想像してみて、誰かに触られている自分を」
「え、なんだか気持ち悪いよ」
「じゃあ、なのはちゃんで」
「……あン…そこ……なのは…」
「早っ!」
「なのは、駄目だよ…そんなところ……アリサが見てるよ…」
「って、どこ!? その想像の場所はどこ!?」
「すずかも見てる……はやてだっているのに……あン」
「って学校でやってるの!? フェイトちゃん、ソニックフォーム見たときから思ってたんだけど、やっぱり露出癖ある?」

 そのままどこかへ行ってしまいそうなフェイトを止めて、エイミィは話の続きを始める。

「それで、今身体はどんな感じ?」
「なんだか、ぼうっとして」
「そっか。フェイトちゃんは、なのはちゃんに触られるとそうなっちゃうんだ? なのはちゃんのこと、そんなに好きなんだ」

 真っ赤になってうなずくフェイトに、エイミィの中で何かがプチンと切れる。

「それで、なのはちゃんじゃないと駄目なのかな?」
「え?」
「なのはちゃん以外にも、好きな子はいるよね?」
「なのは、以外?」
「例えば、はやてちゃんのこと、嫌い?」
「え。嫌いじゃないけど…」
「アリサちゃんや、すずかちゃんは?」
「嫌いじゃないけど、でも、なのはとは…」
「私だと、どうかな?」
「エイミィ?」
「挿入の前にやらなきゃならないこと、お姉さんが教えてあげるね」

240:野狗 ◆gaqfQ/QUaU
08/08/24 01:38:39 Qwe791rn
    5

 自分の部屋に連れて行かれ、フェイトはベッドの上に身体を横たえられた。
 何故か、逆らおうという気が起きない。それどころか、これから起こることを待っている自分にフェイトは気づいていた。
 時折狂おしいほどに訪れる想い。なのはの手を握ったとき、抱きついたとき、身体の中に流れる電流のような心地よさ。
そのままいつまでも、暖かくて柔らかいなのはを抱いていたいという想い。
いつまでも抱かれていたい、いい匂いのするなのはの腕の中にいつまでも抱かれていたいという想い。
 そしてそれとは別に、年上の女性として、義兄の婚約者として、実の姉のような存在として慕っていたエイミィに抱きしめられようとしている自分。

「フェイトちゃんが本当に嫌なら、無理強いはしないけれど」

 嫌だ、とは言えなかった。
 クロノにはっきりと物を言う姿を見るたびに、アースラで自分の部署を守る姿を見るたびに、憧れていた相手なのだ。
 自分にはないものを持った人。自分にはできない、己をはっきりと出すことのできる人。
 自分がこうなりたいという理想の一つを持った人。

「嫌…じゃないよ……」
「うん。それ聞いて安心した」
「エイミィに教えてもらえるなら、安心だよ」

 フェイトの微笑みに、エイミィは思わず顔を赤らめる。
 ちょっとしたきわどいジョークのつもりだった。それがいつの間にか抜き差しならないところまで踏み込んでいる。
 いや、今なら、回避はできるのだろう。
 回避、したいのなら。
 自分は回避したいのだろうか。エイミィは改めてフェイトの姿を見る。
 どこに出しても愛らしいと呼ばれるだろう子供。あと数年もすれば、どんな次元世界でも人目を引かずにはおかない美人になるだろう。その意味では、エイミィは軽い嫉妬を覚える。
 触れるだけで壊れてしまいそうな儚い雰囲気を漂わせてはいるが、本当は強い子。誰よりも強く、そして誰よりも脆い子。
 自分とは違う世界に住んでいるのではないだろうかと疑ってしまうような、妖精のような少女。
 この子の中に、自分の証を残したい。エイミィは唐突にそう感じていた。
 それなら、奪ってしまえばいい。証を残せないのなら、刻みつけてしまえばいい。初めての相手として。たとえ、どんな相手と巡り会おうとも、初めての相手は自分。
 今なら、この子は自分を受け入れてくるほどに未熟なのだ。未熟さ故の軽率で、この子は自分を受け入れようとしている。乗ずるのは、悪いことだろうか?
 否、とエイミィの中の何かが答える。

「うん。教えてあげるよフェイトちゃん」

 唇を優しく合わせる。舌を優しく、しかし断固とこじいれながらフェイトの唇を無理矢理に開き、まだ子供特有の甘さの残る口内をあまねく蹂躙する。
 強制ではあるがあくまでも優しさを失わない感触に、フェイトの抵抗は薄い。一瞬の本能的な嫌悪感さえ、エイミィへの信頼と言うことで自ら押さえ込んでいるようだった。

241:野狗 ◆gaqfQ/QUaU
08/08/24 01:39:13 Qwe791rn
       6

 クロノが好き。リンディが好き。そして、エイミィが好き。だから、こんな事をされても構わない。
 だって、好きな人だから。大切な人だから。
 フェイトは、エイミィの舌が自らの舌に絡むのを感じながら、自分に言い聞かせていた。
 意識が口内に向いている隙にブラウスのボタンが外され、冷たい外気が肌に直接当たる。最近付け始めたばかりのブラは優しく奪われ、震えるピンクの乳首がさらけ出されていた。

「本当、悔しいくらい可愛いよ、フェイトちゃん」

 エイミィの手がフェイトの両脇に触れた。
 くすぐったい、と反射的に身を固くするが、予想に反してその感覚はくすぐりではなかった。いや、くすぐりには近い。近いけれど、何か違う。
 エイミィの指の動きが何か別のものを伝えてきているのだ。
 じんわりと、まるでカイロを当てているような暖かさが広がっていく。それに伴う心地よさ。そして、力が抜けていくような感覚。

「そっか、ここがフェイトちゃんの感じる場所なんだ」

 ひゃう、とまるで冷たい氷を突然押しつけられたときのような声をフェイトはあげる。冷たいものではない、温かいものがいきなり脇の辺りに押しつけられたのだ。
 視界にはエイミィの頭。見えるのは、舌を伸ばして胸の横、脇の下を舐めている姿。

「エイミィ、だめ、そんなところ舐めちゃ……ひぅっ……」
「ふふーん、本当に嫌なら、エイミィさんの頭を押しのけてみなさい?」

 舌を止めると、唇でついばむようにして脇から胸元へと移動し、小さな乳首をくわえる。その動きに合わせるように、フェイトは切ない喘ぎを漏らす。
 喘ぎが終わらない間に、エイミィの指は反対側の脇から胸を弄ぶように滑っていた。
 右と左、舌と指。交互に、あるいは同時にフェイトの柔らかい身体をついばみ、滑り、くわえる。そのたびにフェイトの唇からは異なる喘ぎが。
 楽器だ。とフェイトは連想した。
 自分は今、エイミィに演奏されている楽器なんだ。身体中をいじくられては、エイミィの望む声をあげる楽器なんだ。そして楽器でいることはなんて心地いいのだろう。
 演奏される自分。そして演奏者は……。
 フェイトの脳裏には自然となのはの姿が浮かぶ。
 なのはの笑顔を思い浮かべた瞬間、唇を当てられたすべての箇所がまるで熱を加えられているかのように熱くなっていく。その熱は一点を深く穿ち、フェイトの中へと入ってくるのだ。
 より高く声があがる。
 楽器を演奏して欲しい。もっと滑らかに。もっと強く。もっと早く。もっと乱れるように。壊れるほどに演奏されたい。狂おしいほど艶めかしく。叫ぶほど絶頂の頂に。
 フェイトは、無意識にエイミィに抱きついていた。
 その唇をエイミィがふさぐ。
 
「……これ以上はやめよう」
「エイミィ?」
「フェイトちゃん、今、なのはちゃんのこと考えてたでしょう?」
「ご、ごめんなさい!」
「ううん、いいよ。フェイトちゃんの気持ち、わかるから」

242:野狗 ◆gaqfQ/QUaU
08/08/24 01:39:47 Qwe791rn
     7

「いつか本当に好きな人にしてもらえたら、もっと気持ちいいはずだよ」

 エイミィはベッドを降りると、フェイトに服を手渡す。そして自らも衣服を整え始めていた。

「こっちこそ、ごめんね」
「あの、エイミィ……」
「なにかな?」
「その……勉強に……なったよ」

 あ、と口をぽっかり開けて、ついでエイミィは笑い出す。

「うん、それなら良かった。本当に良かった」










 そのころ、クロノの部屋では。
 途中から目が覚めていたけれど、動くに動けなくてされるがままになっていたクロノが起き出していた。

「エイミィ……生殺しのまま放置か……勘弁してくれ……ここまでされたら収まるものも収まらないだろ…」

 仕方なく、自分で自分を慰め始めるクロノであった…… 

243:野狗 ◆gaqfQ/QUaU
08/08/24 01:40:25 Qwe791rn
     8

 X年後……
 某所……

「えっとね、キャロ、それはちょっと違う。いや、間違ってはないんだけど、それはセックスの一部分だけだよ」
「一……部分?」
「そうだよ。挿入する前にいろいろとやらなきゃならないことがたくさんあるんだよ?」
「そうなんですか?」
「そうそう。例えば……胸とか、身体のいろんな場所に触ったり」
「身体に?」

 自分の身体を見下ろして、不思議そうにキャロは首をかしげている。
 どうもフェイトの言うことが今ひとつわかりにくいらしい。

「それを前戯って言うんだけど、前戯をしておくと、挿入がうまくいきやすいの。つまり、準備なんだよ」
「うまくいきやすく…?」
「キャロ、想像してみて、誰かに触られている自分を」
「え、なんだか気持ち悪いよ」
「じゃあ、エリオ」
「……んーー……」
「もしかして、ルーテシア?」
「……あン…そこ……ルーちゃん…」
「早っ!」
「ルーちゃん、駄目だよ…そんなところ……アギトが見てるよ…」
「って、どこ!? その想像の場所はどこ!?」
「ガリューも見てる……フリードだっているのに……あン」

 そのころエリオの部屋では…(以下略)


244:野狗 ◆gaqfQ/QUaU
08/08/24 01:40:57 Qwe791rn
 以上です。お粗末様でした。

245:名無しさん@ピンキー
08/08/24 02:09:34 /zwifqQK
ちょwwwwwwwwwwwwwwww

エリオォォォ。・゚・(ノД`)・゚・。

246:名無しさん@ピンキー
08/08/24 02:30:25 0+DaBu1J
>>244GJ!
>>245
大丈夫だ。この場合エリオはクロノの立ち位置
つまり……わかるな?

247:名無しさん@ピンキー
08/08/24 02:58:09 fGtUu6tD
>>244 GJ!
>>246
( ゚д゚)ハッ! つまり、そういうことなんですね?!

248:名無しさん@ピンキー
08/08/24 07:22:57 fbfJ+O7D
そこはルーテシアといたしてるほうが修羅場っていい感じだろw

249:名無しさん@ピンキー
08/08/24 17:56:45 xttSr0Wi
>>244
GJ!キャロwwwww
実に良い性教育でした

250:名無しさん@ピンキー
08/08/24 20:21:19 3yAJH2gH
ここで一句。

エイミィさん また旦那とは やれずじまい

251:名無しさん@ピンキー
08/08/24 20:33:25 kx+pngHz
ふと電波を受信したんだが、スカって地底ミサイルつくれそうじゃないか?

252:名無しさん@ピンキー
08/08/24 20:39:40 VO3PNhtd
それよりもレリック沢山あるんだから、
エリック弾頭ミサイルでも作れよ。気化爆弾くらいの威力はある。

253:名無しさん@ピンキー
08/08/24 20:40:57 VO3PNhtd
ごめん、レリックね。

254:名無しさん@ピンキー
08/08/24 20:58:00 u7A9I4aB
エリックって誰だよw

255:名無しさん@ピンキー
08/08/24 21:01:41 CevFzm+l
>254
エリオとクアットロの子供かもね

256:名無しさん@ピンキー
08/08/24 21:04:25 CZ18BdME
エリック・・・レリックの真ん中にエリオの顔がついているレリック想像しちまったw

257:名無しさん@ピンキー
08/08/24 21:04:46 1JXZynRJ
>>254
フェイトのお見合い相手がそんな名前だったSSを思い出した

258:名無しさん@ピンキー
08/08/24 21:12:59 dhvW4LEa
このお、ちょんちょん!

259:名無しさん@ピンキー
08/08/24 21:33:14 X8y/deXk
>>258
広川太一郎乙

260:名無しさん@ピンキー
08/08/24 21:35:49 KYofuUyM
>>257
ああ、あいつは結構良かったな。

261:名無しさん@ピンキー
08/08/25 01:47:56 x5xMxub1
一日投下がなかったか……
ここでは珍しいな

262:名無しさん@ピンキー
08/08/25 03:53:33 Sg9usUqj
大量投下の予感・・・・・

263:名無しさん@ピンキー
08/08/25 11:40:13 6hsQwRu4
もう夏休みが終わるから、宿題でもしてんじゃね?

264:名無しさん@ピンキー
08/08/25 12:01:19 kCEMI7iE
このスレには高校生はいない筈だけどな

265:名無しさん@ピンキー
08/08/25 12:13:01 iP3Fi/2/
高校の頃夏休みに宿題あった?
ところでギン姉はザッフィを犬扱いしてんのか
最初は犬扱いしてたのにいつの間にか形勢逆転してる電波を受け取ったぜ

266:名無しさん@ピンキー
08/08/25 13:05:05 X/hWeFb5
大学生はボチボチ夏休みだろうから、これからに少し期待

267:名無しさん@ピンキー
08/08/25 13:20:30 YTvX7RZv
無限に生み出すことはできるけど制御ができないって設定があるから
イクスを発見したマリアージュたちが暴走してそのまま陵辱って展開ネタを希望する

268:名無しさん@ピンキー
08/08/25 13:26:37 kcugMJFS
しかし冥王って聖王に比べて味方にすると使いにくい能力だよな

269:名無しさん@ピンキー
08/08/25 14:04:56 w6i27ws0
>>267
それはひょっとしてSSXネタかい……
一般発売を待つ地方民の自分としては出来ればネタバレな話題は遠慮して
ほしかったりほしくなかったり……
いや、勿論俺に貴方の発言を制限する権利がないのはわかっているんだ
ただSSXネタのSSなら注意書きに書いてもらえればスルーできるが、
雑談の中に突然ネタバレが来ると回避しきれないんだ……
じゃあ一般発売するまでスレに来るな、と言われたら言い返す言葉はない


270:名無しさん@ピンキー
08/08/25 17:01:41 FLNxEakP
ネタバレして>>269たんを虐めたいよー

271:名無しさん@ピンキー
08/08/25 17:10:36 w6i27ws0
>>270
そんな事よりもっとエロい事を考えようぜ……ギンザフィ読みたい……


272:名無しさん@ピンキー
08/08/25 17:14:02 9Y28Xaya
>>271
ギンザフィよりもザフィヴィヴィだろ。

273:名無しさん@ピンキー
08/08/25 17:15:09 6hsQwRu4
ザンギエフ?

274:名無しさん@ピンキー
08/08/25 17:24:30 w6i27ws0
>>272
ザフィヴィヴィでも構わない、ザフィがメインのSSならば……
こういうリク的な事を書くと『自分で書け』っていう人もいそうだけど、
個人的に書く楽しさと読む楽しさはイコールじゃないのよね。
ぶっちゃけた話自分で書いたエロSSじゃ抜けなあwせdrftgyふじこ


275:名無しさん@ピンキー
08/08/25 17:30:44 NNacKeyb
ヴィヴィオの学校入学にともない、親馬鹿っぷりを発揮したザフィが同年代の男の子に変身して
一緒に入学するのですね、わかります。
ショタザフィが可愛く思えてきた

276:名無しさん@ピンキー
08/08/25 17:34:31 6TL1gm0T
1本書けたんで、17:40頃から投下します

277:276
08/08/25 17:46:06 6TL1gm0T
んでは投下します。
ただ、初めて投下するんで投下に手間取ったり改行が見苦しかったりするかもしれません。
何卒ご容赦ください。

▽注意事項▽
・ティアナ主人公の話
・今回はエリ×ティア
・前後編の前編で今回は微エロ
・ティアナに生えます。要はふたなry 苦手な人は回れ右で。
・NGワードは276でお願いします。

278:276
08/08/25 17:49:10 6TL1gm0T
「どうしよう……」

 ティアナ・ランスターは悩んでいた。今回の悩みは敬愛する教導官に撃墜されたことや
、凡人である自分の才能といった仕事がらみではない。また、青毛のパートナーのこと
が好きなのかもしれない自分の心について悶々とするような悩みでもない。肉体的な悩
みなのだ。

「どうしよう……」

 同じセリフを吐きながら姿見の前に立つ。医務室に備え付けられている大きな鏡に映っ
た、生まれたままの自分の姿。今は下ろしているオレンジ色の髪も、自分では気に入って
いる目も、誰かに揉まれ続けたせいで大きくなった胸も、いつもと変わらない。そこから下
に目をやる。わりと引き締まったお腹。鍛えているわりに細くてちょっと嬉しかったりする太腿。
そして……

「どうしよう……」

 三度目は溜息と共に。股の間にあるモノに目がいくと、どうしても溜息が出てしまう。普通
の女の子にはないソレが、今のティアナの大きな悩み。
大きさは手で握ってちょっと先が見える程度。最初見たときはもっと小さかったが今は大きく
なっているそれ。実際に見るのは、幼かった頃に兄と一緒に入ったお風呂以来だろうか。元々
自分の体についていないはずのそれからは違和感しか覚えられない。

「はぁ……」

 もう何度目になるか分からない溜息をつきながら、ティアナはこうなった原因について思いを
はせていた。




279:276
08/08/25 17:51:56 6TL1gm0T

 JS事件が解決してから3ヶ月ほど経ったある日のこと、機動六課フォワード陣はとある任務に
ついていた。内容はロストロギア密輸組織の摘発。地上本部がおとり捜査の結果組織を逮捕で
きる段階になったので、古代遺失管理部に所属する六課に協力を要請したのだ。ロストロギア
が暴走したときに封印処理が可能な高ランク魔導師がいるうえ、JS事件を解決した奇跡の部隊
が出てくることで他の犯罪組織への抑止力になる、ということも背景にはあったらしい。そんな
わけで、フォワードチームの4人は取引現場の廃棄区画に来ていた。

「予定時刻まで5分をきったわ。みんな、もう一度確認するわよ?」

 建物の影に隠れつつ、ティアナが周りのメンバーに告げる。今回のメンバーはフォワード4人
とヴィータ、シグナム両副隊長の計6人。隊長2人はそれぞれの任務のため来ていない。ただ、
ロストロギアの特性は分かっていないものの犯罪組織自体はたいしたことないらしく、事態が悪
化しない限りフォワードチームだけで対処することが決まっていた。

「敵組織とおとり役の人が接触。そのあと陸士部隊の人たちが突入するからそれと同時に建物に
突入。あたしとエリオが逮捕。キャロがロストロギアの確保でティアはそれのフォローだよね?」
「そうよ。最優先はロストロギアの確保だから、万が一キャロが危なくなったら頼むわね? スバ
ル、エリオ」
「はいっ!」
「任せといて!」
「キャロは封印に集中、周りはあたしが見るから」
「お願いします」
「さぁ、はりきっていくわよ!」

 突入後、次々捕まっていく組織の人間を尻目に、ティアナとキャロは放置されたロストロギアの
封印に取り掛かっていた。ロストロギアは、床から1メートルほどの高さをふわふわと浮いている。
見た目はまるで真珠で出来たサッカーボールのよう。キラキラ輝く様子に、思わず見惚れそうにな
ってしまうティアナだが慌てて首を振って思考を切り替える。
いまのところ暴走する気配は感じられないから、このままでもどうやら大丈夫なようだ。

「それじゃあキャロ、さっさとやっちゃうわよ」
「わかりました、ティアさん」

 念のための封印処理をキャロに任せて、周囲を見回す。今の状況はこちらが完全に優位だ。ス
バルとエリオのおかげもあって、犯罪者集団のほとんどはお縄についている。残った数人もあてずっ
ぽうに射撃魔法を撃っているだけで、こちらにはほとんど影響なし。思っていたよりも楽な仕事にな
りそうね。
 そんなことを考えていたティアナに突然声がかかる。

「ティアさん!」
「なっ!!?」

 背後からのキャロの声に慌てて振り返る。見ればロストロギアが暴走し始めていた。
さっきまで安定していたはずが、いまは眩しいくらい紅く輝いている。
少々気の抜けていたティアナは、想定外の事態に体がほんの一瞬止まってしまい、そして……

「きゃあっ!?」
「ティアーっ!!」

 ロストロギアから発射された光線が直撃する。薄れていく意識の中、誰かの叫び声を耳にしながらティ
アナはそのまま倒れてしまった。




280:276
08/08/25 17:54:25 6TL1gm0T

 そこから先はティアナにとっては後から聞いた話になる。
 ロストロギア暴走の原因は、敵魔導士の射撃魔法の命中。光線を受けて倒れたティアナはすぐさま
シグナムが地上本部の医務課へ運び、ロストロギアはヴィータが封印を施して事なきを得たそうだ。
ティアナについては検査終了後も目覚めていなかったが、魔力的な観点からは異常が見当たらず医
務官として優秀なシャマルもいる機動六課の医務室へと移送された。
 目が覚めてからシャマルに聞かされたのは大体そのような話だった。そして最後に、ロストロギア
がもたらした結果についても教えてもらった。

「なっ、なんなんですかっ、これは!!!?」

 ティアナが聞かされたこと。それは、自分は男のモノも女のモノもあるふたなりになった、というこ
とだった。確かに見てみると、普段の自分に無かったものがコンニチハをしている。

「さっき、異常はなかったって言っていたじゃないですか」
「そうよ。魔力的にはね。でも肉体には異常が出てしまったのよ。大丈夫、一過性らしいからそのう
ち消えてなくなるわ」
「一過性ってどれくらいなんですか?」
「それは……」

 言葉を濁すシャマルに、ティアナは絶望的な気分になる。普段から気丈なティアナだが流石に今回の
ことは相当堪えた。

「そうですか……」
「医務課のデータベースから過去に同じような症例がないかどうか調べたんだけど見つからなくって。
いまは無限書庫に依頼を出しているの。わたしが見たところ数年以内には元に戻ると思うんだけど……」

 返ってきた数年という答えに途方にくれそうになる。ティアナだって思春期真っ最中の女の子。その股間
にあんなものがずっとぶら下がっているなんて。自分の将来、お先真っ暗ではないか。

「とにかく明日もう一度詳しい検査を受けてもらうことになるから。それと今日はどうする? 自分の部屋に
戻っても良いけど?」
「今日はここに居させてください。あと、他のみんなにはこのことは……」

 まだ心の整理がついてない今、みんなやあの子に会って笑える自信がない。しかも、このことは万一
にも知られるわけにはいかない。隠し方も考えないと。ティアナは何とか冷静に考えようとするがどうにも
まとまらない。さっき起きたばかりなのにとても眠たいせいだからだろう。一度寝て、それから考え直すべき
だと決めた。

「分かったわ。隊長たちには知らせないといけないけど、他の子には黙っておくし、部屋にも入れないよう
にしておくから」
「ありがとうございます。」
「わたしはこの部屋にいるから何かあれば遠慮なく言ってね。お休み、ティアナ」

 眠そうなティアナを気遣いシャマルはカーテンを閉めてそっと立ち去った。





281:276
08/08/25 17:57:28 6TL1gm0T

 それがほんの2時間ほど前の話。今ティアナは鏡の前で自分の一物を見ながら溜息を吐いている。
ちなみにシャマルは部屋におらず、“無限書庫に行ってきます”との書置きが残してあった。彼女も
ティアナのために何とかしようとしてくれているのを感じて、ちょっと嬉しい。

「でも、コレどうしたらいいんだろう?」

 ティアナ・ランスター16歳、性に関してはかなり疎い。基本的に人付き合いが苦手なため、六課
に来るまで猥談をするような機会などほとんどなかった。来てからもたまにスバルやアルトたちとする
くらい。だから知っているのはそこでの会話や、たまにスバルが買ってくる雑誌を見て得た程度の知
識だった。
 鏡を使って自身の股間で反り返っているそれを見る。目が覚めてからずっとこの大きさだ。手触り
は普通だがとても熱く、腰の奥のほうにはなんとも言えない疼きが感じられた。ちょっとドキドキする。
その形は爬虫類の頭のような、キノコのような、不思議な形。

「……それにしてもヘンな形よねぇ」

 思わずボソッと呟いてしまった。とりあえず最初に見たサイズに戻したいのだが、どうすれば良い
か分からない。だからといって何もしないってままでは進まない。まずは第一歩。ティアナはそっと
自分のペニスをつかむ。上のほうは不思議な柔らかさ、肉とはどこか違う弾力性のある感触。一度
手を離し、続いて根元よりちょっと上の部分を握る。こちらは表面の皮の部分がふにふにとしていた。
しかもさっき触った部分と比べるとずっと硬くて熱い。

「んっ……」

 きゅっ、きゅっと握ると変な気分になってしまい思わず声が漏れる。ティアナは今までにもその感覚は
味わったことがあった。同室のスバルも寝いった深夜、どうしようもなく切なくなった体を慰めているとき
の感覚。あれとよく似ている。だが、握る力を強めたり弱めたりしても、得られる快感はいつもよりも
断然少ない。

「……はぁっ、誰かに聞いたほうが良いのかな?」

 自分が今までしていた行為については理解している。それがおおっぴらには聞けないことだということも。
それでもティアナは、自分の持つペニスから得られる快感をもっと知りたかった。六課の知り合い、男性陣
や年上の女性のなかで教えてくれそうな人を探す。シャマル先生はいない。ヴァイスさんやグリフィスさん、
男の人たちから聞くのも躊躇われるし、アルトさんだと根掘り葉掘り聞かれそうだ。ルキノさんやアイナさん
なら聞けなくもないが、万が一自分の体の秘密がばれてしまうのも嫌。

「やっぱり、なのはさんたちに聞こう」

 こうなると頼りになるのは隊長たちしかいない。あの人たちなら知識や経験もあるだろうし、何か良いアド
バイスももらえるかもしれない。
 そう思うとティアナは入院着を着ると、医務室から出て行った。部屋から出れば他の誰かと会うかもしれな
い。そんなことなどまったく考えてもいなかった。





282:276
08/08/25 18:00:06 6TL1gm0T

 うす暗い廊下を隊長たちのプライベートルームに向かって歩く。一度破壊されて再建された六課の
建物では、「私たちにはもう予算がありません、これからは省エネの時代や!」という部隊長の号令
の下、電灯の数が半分になったり、空調の温度が下がったりと経費削減が掲げられていた。魔法を
使った発電でも、その使用料は案外馬鹿にならないらしい。
 ところどころ電灯のない廊下を歩く道すがら、ティアナは体の異常を感じていた。体がさっきから熱
い。一歩歩みを進めるたびに、倍は熱くなっている気がする。歩みも段々と遅くなってきていて、今で
は壁に手をつきながら一歩一歩ゆっくり進むしかなくなっている。そして、頭の中を占めるのはそんな
体に影響されてか、この体を早く何とかして欲しい。静めてもらえるなら早く静めて欲しい。そんな期待
と欲望にあふれた気持ち、ただそれだけ。だから周りのことなど気にしない。なんとか歩いてもう少し
で隊長室というところで、

「ティアさん!」

 突然後ろから声をかけられた。ビクッと体が反応する。恐る恐る振り返ると、

「やっぱりティアさんだ。もう体は大丈夫なんですか?」

 フォワード随一の速さを誇る槍使い、エリオ・モンディアルがそこにはいた。

「エリオ…… あんた、どうしてここに……?」
「自主練をしてていまシャワーから上がったところです。ティアさんこそ体は大丈夫なんですか?シャマル
先生が2日間は面会禁止で絶対安静っておっしゃってましたけど」

 シャマル先生気を利かせすぎだ、とティアナは心の中で悪態をつくがいまさらどうしようもない。とにか
く嘘でも言って気をそらそうとするが頭の中はほかのことでいっぱい。それにティアナは嘘が苦手だ。スラ
スラ出てくるはずも無く口ごもる。
 だがふと心の中にひとつの考えが浮かんだ。

「ねぇ、エリオ。あんたは秘密守れる?」
「えっ? どうしたんですか急に……」
「いいから! 守れるの、守れないの、どっちなの!?」

 突然怒り出すティアナにエリオは驚くが、ティアナ自身も自分の言葉に面食らう。思っていた以上に心の
中では焦っているようだ。

「……わかりました。秘密は守ります。けど、秘密って何ですか?」
「ちょっとこっちに来なさい」

 そう言うや否やエリオの手をつかみ、来た道を戻る。どうでもいいことだが、握ったエリオの手は思ってい
たものよりも大きかった。




283:276
08/08/25 18:07:52 6TL1gm0T
とりあえずここまで。微百合注意って書くの忘れてました。スイマセン。
ぶっちゃけ頭の中は、ミスらないように落とすのでいっぱいいっぱい。だからタイトルもまだ考えてなかったりorz
後編はまた後日っつうことで。

最後になりましたが、今回の作品は26-111氏の"小さな騎士"、y=ー( ゚д゚)・∵. ターンA氏のエリオシリーズみ影響を受けました。
謹んでお礼申し上げます。

284:名無しさん@ピンキー
08/08/25 19:35:02 qi1INFXN
>>283
エリティアということはエリオがふたティアを攻めるのかな
普通はティアに押し倒されてアッーな展開予想してたけど…
後編に期待。GJ!

285:名無しさん@ピンキー
08/08/25 19:54:38 FLNxEakP
ふたなり化させるロストロギアなんて
ホント科学が発展した世界の文化は地獄だぜ!フゥハハハーハァー

286:名無しさん@ピンキー
08/08/25 20:10:29 b4zJ0jnB
♪心を忘れた科学には地獄の夢しか生まれない~♪

287:名無しさん@ピンキー
08/08/25 20:40:16 dtj5wXjz
>>283
GJ!
このノリなら今度ティアなのの百合エロとかも見たいな
しかし初投下かー、最近新しい職人さんきてなかったし歓迎だぜ
後編待ってます

288:名無しさん@ピンキー
08/08/25 21:54:53 X4/nsik2
>>283
GJ。続きも楽しみにしているぜ

ただ、どうしてもエリオ逃げてーー!ってフレーズしか浮かばねえw

289:名無しさん@ピンキー
08/08/25 23:27:31 VEroaV17
他スレの話題で恐縮だが、スパロボスレのリョウト×ふたなりヴィレッタを思い出したのは多分俺だけ…だと思う

何が言いたいかというとだ、エリオにヒィヒィ言わされるティアナの痴態を今から期待してますよ、っと。GJ!

290:名無しさん@ピンキー
08/08/25 23:41:48 P2FFp39O
初めにエリオが入れてそのあと ティア「 こいつをどう思う?」エリオ「すごく大きいです」 ですねわかります

291:名無しさん@ピンキー
08/08/25 23:43:33 NNacKeyb
幻術使って3Pって電波が来たぜ!
ただ、幻術は実体がないからな・・・

292:名無しさん@ピンキー
08/08/25 23:53:42 4puHSpUR
つ「出し入れ自由な誘導弾」


あ、さおじゃないって?

293:名無しさん@ピンキー
08/08/25 23:58:19 0sLUgSI+
GJ!
もはやエリオが襲われる展開が鮮明にでてしまう
でもその想像を超えてることをwktkしながら待っている

294:y=ー( ゚д゚)・∵. ターンA
08/08/26 00:07:59 lzfDSOIc
おひさしぶりです、誰も無ければ投下します

ゼスト×トーレ
短編
エロあり

295:名無しさん@ピンキー
08/08/26 00:08:42 9Y28Xaya
即時投下を!!

296:y=ー( ゚д゚)・∵. ターンA
08/08/26 00:10:46 lzfDSOIc
居心地の良い場所




JS事件からどれほどの月日が流れたのだろう

トーレはうっすらと目を開けた、視線だけ動かす
また床に座り込んだまま眠っていたらしい、体の各部をチェックする
問題は無い、人間のように簡単に硬直するような筋肉の作りではない、彼女の体は戦うためのみを目的に作られたのだ
が、それでも連中や妹達は体を大事にしろと連日煩い、まったくどいつもこいつもおせっかいだ…

独居房用のベッドを見つめる、粗雑に扱われていたわけでは無い、その洗ったばかりの清潔なシーツは
管理局の彼女らに対する扱いが公正である事を物語っている

「………」

戦闘用機人の中でも自分は特にこういう性分らしい
柔らかで居心地の良い場所よりも、冷たく硬い場所に安らぎを覚えてしまう
人間にしても好みがそうだ、同じく捕らえられたナンバーズであったが
個々の反応は明らかに差があった

未だに恭順の意思を示さないドクター、などには共感を感じる
管理局の奴らが言うようにただ洗脳されていたわけではない、自分の意思だ、とトーレは今でも思っている
かたくなな態度で彼ら差し伸べる手をを拒み続けるウーノの気持ちも良く解るし
ある意味、あのクアットロにでさえ共感する部分があったのだ、まったくあの意外な頑固さは新たな発見だった

トーレは当初、あの子なら作り愛想でもして一番に出て行くのだろうと思ったのだが、事実は未だに房の中だ
不器用なのは私と何ら変わらなかった、と言えば怒るだろうか
あの子クアは、それとも嘲笑うだろうか…微妙なところだな…そう思い苦笑した

…だが、だからと言って新しい世界に出て行った他の妹達の事がが嫌いなわけではなかった
ただあの子達は素直に人の親切に心を許せない自分にとってはいささかながら眩しかったのだ


そう今までは

『トーレさん面会の方がおいでになられました』


「……」

頭上から声が降ってきた、トーレは返事をしなかった

数分後

カツン、カツン、小さな足音が近づいてくる、そして彼女の独房の前で止まった

「…どういう風の吹き回しですか?」
「…ああ、悪いな、どうも他に身元の保障を頼めそうな人が他に居なかったのでな」

済まないと思っている、そう言うとトーレは紫の髪を揺らして立ち上がり鋼鉄の境目に近づいた
今でも身に纏うのはあの頃と同じ戦闘用ボディスーツだ
対する女性は小柄な体に白いコートを羽織っていた、今は戦闘用ではない



297:y=ー( ゚д゚)・∵. ターンA
08/08/26 00:12:32 lzfDSOIc
「今更とは…言いませんが、何故また…急に」

チンクは当惑したように片の目で姉の表情を見上げた、正直姉の心境の変化は嬉しくはあるが
一方で今まで何度翻意を促してもまるで意思を変えなかった姉である
それゆえに警戒感もある、トーレの性格からすると表面を取り付くろいとりあえず出所した後
刹那的な破壊行動、もしくは元6課のメンバーに対しての復讐
…と言うのは考えにくいのではあるが
連絡を受け、突然出たいと言いだした彼女の目的をつかみかねていた

「ああ…」

トーレは穏やかな目で体をさすった

「ちょっと忘れていた事を思し出した、いや思い『出さされた』…かな…」
「……? 『された』」

チンクは聞き直した、外部との接触だろうか…制限されているはずだが…
トーレは伸びをした

「ああ、相当おせっかいな男だったよ…死んだ後までな…」

普段は無口なくせにな…、きゅっきゅっと手をさする姉を
チンクは怪訝そうな目で見つめていた








「あっ……はっ……ぁあっ!…」
トーレは逞しいその背中に爪を立てた

一瞬彼女の中のものが膨張したのが解った、と同時に自分も絶頂に達した

「うっ…ぐっ…!!…」

ドクン、びゅるびゅると熱いものが膣内にほとばしりトーレは呻いた
快感であるのか苦痛であるのか彼女本人にも不分明だった

「うぅっ…うっ…はっ…はっ…」

苦しそうに身じろぎするトーレのあごが上げられた、逞しくごつい男のあごに比べれば
トーレのそれは華奢ですらある

「…んふ…んっ…………」

ぴちゃ、くちゅ

男の舌は熱く蠢き、トーレの舌と絡みトーレはぼうっとした頭で考えた
(らしく…ないな)
普段男まさりで前線で妹達を叱咤する自分からは考えられない痴態
背も高く、トーレは自分を『女』として意識する事などなかった
いや無意識に避けていたのかもしれない
ウーノのような知的で優雅なわけでもない、ドゥーエのような男が皆振り向くような魅惑も無い
そんなコンプレックスから




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