【ここで】フォーチュンクエスト13【ない場所】at EROPARO
【ここで】フォーチュンクエスト13【ない場所】 - 暇つぶし2ch478:名無しさん@ピンキー
09/03/10 13:56:42 qBPGmpDz
保守~

479:名無しさん@ピンキー
09/03/10 17:21:37 4OjL6ZXw
>>475>>478書き込むなら乙とかGJの一言くらい言えばいいのに。

職人様GJです。
いつもお疲れ様。

480:名無しさん@ピンキー
09/03/10 20:02:35 0xo5HfTb
>>479
そういうあなたはその文句を言いたいがためにGJコメント書いたの?

違うというのなら、投下から10日も経って今更……はまあ毎日スレ覗いてる暇人ばかりじゃないと言われたらそれまでなのでともかくとしても
感想より先に他人のコメントに対する皮肉書いてる理由を教えてくれ。

他人の感想にケチつける奴最低って誰か言ってたけど
嫌味皮肉書くついでに感想書く奴も最低だと自分は思う


ところでこのスレは投下作品へレス入れなければ雑談や保守に参加してはいけないってローカルルールでもあるの?

481:名無しさん@ピンキー
09/03/10 20:18:52 4OjL6ZXw
人の感想を皮肉ついでって…。
失礼な人ですね…。
別に義務じゃなくても、乙やGJなんて一秒で打てるんだから、
投下してくれた職人様への感謝くらいあってもと思っただけ。
特に職人様の投下後に雑談しようとしてる人とか。
職人様あってこそのスレじゃないのかなぁ。
職人様へ感謝しようよってのはそんなに悪いこと?
いいじゃん、たった一言の感謝の言葉くらい。

482:名無しさん@ピンキー
09/03/10 21:15:12 0xo5HfTb
>>479=481?
書き方悪かったね。言い方というか質問変える。
あなたが
475は474と別人
478と474、476、477は別人
そう思った根拠は何?
日付も空いてるし、474=476=477=全てあなた、くらいしか答えが思いつかないんだけど。

それとも、一度感想を書き込んだ作品に対しても
後続がなければ書き込みのたびに乙GJ書いて感謝の意思を示せってこと?
確かにたった一言は一秒で打てるだろうけど
同じ人から義務で何回も何回も乙GJだけもらって書き手さんは嬉しいのかな。

483:名無しさん@ピンキー
09/03/10 21:25:16 CuvrCz3N
賞賛って強要されて書くもんじゃないだろ

484:ファーファ
09/03/10 23:48:30 bSLjmMqG
レス下さった方、ありがとうございます。


書き手として、私個人の意見を書きたいと思います。

投下後すぐに感想なしで雑談に入ることを不快に思ったりはしません。
スレ自体が盛り上がっているのはいいことだと思いますし。

私自身も自分が読み手の立場になった時、なかなかレス出来ませんし、また、自分の肌に合わなかった作品についてはどうしてもスルーしてしまうかもしれません。
なので、書き手として読み手の方から感想等絶対を要求することは出来ません。

それでも、投下作品にレスがあると大変嬉しいですし、励みになります。


最後に、書き手が投下しやすいように配慮して下さって本当にありがとうございます。
力不足ですが、ここの住人さんに満足して頂けるよう頑張ります。

長文失礼しました。

485:名無しさん@ピンキー
09/03/11 09:31:20 VTMPJnKk
478だけど

見当違いの指摘は本当に勘弁

どのレスかまでいちいち書かないが、
自分は書き手さん投下後は読んでるしレスも入れてる
>>479みたいなこと言ってたら、読み手までコテハンかトリつけなきゃならなくなるよ
私は○○です・一度感想書きました・だから今回は保守だけね・という説明までいるのかい

ある意味過剰自治のせいで
このレス人口も投下も減ってるのではないかと思うよ

486:479
09/03/11 12:04:23 qEjOlE5/
何だか自分が書いたレスがあらぬ方向に解釈されてる。。
賞賛の強制はしてないし、読み手コテハン強制もする気ないよ。
ただ、乙やGJなんて一言で済むんだから言えばいいのにと思っただけ。
過剰自治の気もないし。
日常生活でも、ありがとうって言われたら、ちょっとしたことでも嬉しいじゃない?
だから職人様へ一言感謝してもいいのになと感じた。
それは賞賛しろってことじゃないよ。
乙でもいいじゃない。
そういうことだから過剰反応しないで。

487:名無しさん@ピンキー
09/03/11 14:53:12 0SAroyeu
パステルちゃんのおっぱい!

488:名無しさん@ピンキー
09/03/11 17:30:18 mo5ogqtK
おっぱい! おっぱい!

489:名無しさん@ピンキー
09/03/12 08:22:10 kK/ZxEBX
そういうことだから過剰反応しないで(笑)

なにこいつ

490:名無しさん@ピンキー
09/03/12 10:21:52 iCDWiXv2
あれだけ書いといて強要する気はないとか
その図太さには恐れ入る。

とりあえず言い訳書き連ねる前に478にまず謝れよ

491:名無しさん@ピンキー
09/03/12 10:36:11 kK/ZxEBX
手前の発言の責任くらい取れるよな
今更逃げんなよ

492:名無しさん@ピンキー
09/03/12 18:55:15 Uw2oIfUJ
春厨フルボッコされすぎワロタ

493:名無しさん@ピンキー
09/03/13 11:03:51 vd+4WOtY
>>486
みっともなく言い逃れをするな。
あれだけの暴言を人様に吐いたのだから先にすべき事があるはず。

>書き込むなら乙とかGJの一言くらい言えばいいのに。
こんな礼を欠いた筋違いの指摘をしたら、周囲にどんな心証を与えるのか、
スレにどんな事態を引き起こすのか、分別ある大人なら予想出来るよな?
それが理解出来ない子供なら、もう二度と来るな。
ここは成人向けの板だ。

494:名無しさん@ピンキー
09/03/15 01:18:14 h0/6f3+r
ここまでがルーミィの自演

495:名無しさん@ピンキー
09/03/15 13:35:38 pxIkQT5a
ルーミィwww

496:名無しさん@ピンキー
09/03/20 22:15:47 gZfBA6BD
興奮した

497:名無しさん@ピンキー
09/03/23 01:15:41 i+3vXbFL
ルーミィのおっぱい!

498:名無しさん@ピンキー
09/03/23 03:44:07 37YwvSuw
ちっさいなー

499:名無しさん@ピンキー
09/03/24 00:11:12 DmW8ATee
ちゅぱちゅぱ

500:名無しさん@ピンキー
09/03/24 05:11:44 M4ez0OsM
れろれろ

501:名無しさん@ピンキー
09/03/24 10:17:27 B9mBH4XB
なんとも微妙なこの流れワロスw

しかしなー
ルーミィ使っちゃうと成長させない限りもろロリだからなー
クレイとかギアとかエロオサーンまっしぐらになっちまう
見てみたいけど見たくない…

502:名無しさん@ピンキー
09/03/26 21:45:30 I7zvTAbr
微妙な流れの中失礼します。初めてですがクレイ×パステル×トラップを書いてみました。
そんなに暗くないです。


 「お前なぁ!ガキ臭いことしてパステルを泣かせるな!いいかげんにしろよ!」
 「おめえこそなあ、甘いことばっか言って本気でこいつのことを考えてるってのかよ!」
 「ちょっとl・・・。二人ともこんな時まで、いいかげんにしてよ!」
 薄暗いダンジョンの中、わたしの泣き声だけが虚しく響いた。
 してよ・・・してよ・・・。
 わたしの最後の叫び声はこだまとなって何度もリフレインする。ようやくわたしの前で醜く争っていたクレイとトラップも気まずそうに黙った。
 「今は・・・そんなこと言ってる時じゃないでしょう・・・?」
 「ああ・・・」
 「そうだな・・・」
 クレイは後悔しているのか目を伏せ、トラップは不貞腐れたようにしゃがみ込んだ。
 わたしは・・・涙を浮かべて天井を見上げた。
 「この天井・・・さっきと同じね」
 そう、わたしたちは迷っていた。ううん、正確に言うと閉じ込められていたのだ。このダンジョンに。



 あなたたちって本当に仲のいいパーティーね。
 羨ましいよ。
 まるで家族みたいですね。

 今まで知り合った何人もがそう言ってわたしたちを褒めてくれた。
 わたしもそう思っていた。確かにいつまでもレベルが上がらない貧乏パーティーだけど、わたしたちの絆だけはどんなパーティーにも負けない確かなものだと思っていた。家族のような愛情をみんながみんなに抱いていると思っていた。
 その絆は本物。どんなパーティーにも負けない。
 それなのに、それはある日唐突に、あっけなく壊れてしまうほど脆いものだったのだとわたしは思い知らされた。
 クレイからの突然の告白でもって。

503:クレイ×パステル×トラップ 2
09/03/26 21:47:27 I7zvTAbr
 「パステル・・・俺、君のことが好きなんだ・・・」
 それは、ありきたりの台詞だった。飾り気のない、だけど何よりも真心のこもった告白。
 正直嬉しかった。クレイみたいな格好いい人にそう思われるのは光栄だと思えた。そして次にとても困った。
 だってわたしは・・・クレイをそんな風な目で見たことは今までになかったから。
 返事は急がない。そう言ってくれたのは彼の優しさ。いつだって彼は、自分の気持ちよりもわたしを優先してくれる。
 もし、わたしがここで彼を拒絶しても、きっと彼は少し寂しそうではあっても笑顔を見せ、「そうか、仕方ないな。でも、これからもいい仲間でいてくれよ」と言ってくれるだろう。そしてわたしに罪悪感を抱かせないよう、いつもと変わらず接してくれるだろう。
 でも、確実に彼は傷つく。
 わたしは確かに鈍感だ。だけど、今まで恋愛に疎かった彼が、サラという綺麗な婚約者がいて、マリーナ、親衛隊の女の子達に好意を寄せられても喜びより戸惑いを覚えていた彼が好きだと言ってくれた。その想いの深さに気付かないほど、わたしは鈍感じゃない。
 わたしが一人悩んでいる時、傍にきたのはトラップだった。
 「おめえさ、何悩んでるんだよ」
 クレイと顔を合わせられなかったわたしが部屋に篭って原稿を書いている時、突然彼はやってきた。
 「え?何もないよ?」
 「おめえさ、嘘つくの下手すぎ。ひょっとして・・・クレイと何かあったのか?」
 わたしの顔は強張ったのだろう。確かに彼の言う通りわたしは嘘をつくのが苦手だ。相手が仲間で、人一番勘の鋭い彼相手ならなおさらのこと。
 「そ、それは・・・」
 わたしの顔から察しのいい彼は気付いたのだろう。じっとわたしの顔を見て彼は呟いた。
 「そっか。あいつ・・・とうとう言ったんだな。なのに、おめえはあいつを避けるんだな。あいつが好きじゃないのか?」
 「好きだよ、もちろん。でも・・・クレイは仲間なんだよ。家族みたいなものだから・・・そういう対象として見たことなんか一度も・・・」
 そこまで言った時、強い力で腕を掴まれた。
 「え?」
 「それは、俺もか?」
 驚いて顔を上げると、そこには明るい茶色の瞳が、いつになく真剣な光をたたえていた。
 「トラップ・・・?」
 「俺は、おめえがクレイを好きなんだと思ってた。クレイがおめえに告白したんなら、もう諦めるしかないと思ってた。だけど違うんだな。おめえは、あいつを家族のようにしか見られないんだな。・・・なら、俺のことは?俺のことも家族としてしか見られねぇ?」
 何を言われているのかわからなかった。だけど、彼の瞳は真剣だった、とても。なぜか心臓の鼓動が激しくなる。
 「トラップ・・・?」
 「おめえが好きだ、パステル」
 顔が赤くなるのがわかった。
 そんな・・・。いつもわたしを子ども扱いしてからかうトラップが、わたしを好き・・・?
 「おめえはどうだ?やっぱり、クレイみたいに俺を男としては見られねぇ?」
 「それは・・・」
 クレイと違って彼は強引だった。答えをすぐに求めている。だけど、それはそれだけわたしを求めているわけでもあるんだと思う。
 トラップは、なんだかんだいって慎重なところは慎重に行く人だ。その彼が、切なげにわたしを見ながら「俺のことを男として見られないか」と問いかける。

504:クレイ×パステル×トラップ 3
09/03/26 21:48:13 I7zvTAbr
 わたしは・・・。
 その時、後ろでガタンと音がし、わたしとトラップが振り返った。振り返った先には・・・クレイがいた。
 息を呑むわたしの横で、トラップがクレイを真っ直ぐに見た。
 「聞いての通りだ、クレイ。俺もこうなったからにはパステルを諦める気はねぇ」
 「パステルの意思はどうなるんだ?パステルは俺達の関係が壊れるのを一番恐がっているんだ」
 クレイの言う事は当たっていた。結局彼は、わたしの本心を見抜いていたんだ。
 「だからなんだ!俺達がいつまでも同じパーティーでやっていくとは限らねぇだろ!?キットンだってノルだって当初の目的は果たしてんだ。俺だってお前だっていつかはドーマに帰る!いつまでも仲良しパーティーのままでいるわけじゃねぇんだよ!」
 トラップの言葉にわたしの体はビクリと揺れた。
 そう、彼の言うこともまた真実だ。
 キットンとノルはそれぞれの目的を果たしてる。クレイとトラップはもともと家業を継ぐための修行だったし、ルーミィだって、もし彼女の両親が見つかったりしたら、その場でわたしたちと離れることになってしまうんだ。
 わたしが大好きだった強い絆を持つ、家族のような暖かいパーティー・・・。
 それは、こんな脆いものの上で成り立っていたんだ。
 でも、わたしがもしどちらかの手をとれば、少なくともその人とは離れることはない。
 わたしはどうしたらいいのかわからず両手で顔を覆った。
 「いいかげんにしろ!パステルの気持ちも考えて・・・」
 「おめえだって、結局は居心地のいい関係でいてぇだけだろ!?その癖それは本心じゃねぇ!汚ぇんだよ!」
 「なんだと!?」
 「やめてよ!」
 これ以上二人に争って欲しくなくて、わたしは叫んだ。
 そして泣き出した。
 今までの関係が何て薄っぺらかったんだろうと思って泣いた。どうしてこんなことになってしまったんだろうと思って泣いた。どうしたらいいのかわからなくて泣いた。

505:クレイ×パステル×トラップ 4
09/03/26 21:49:18 I7zvTAbr
 わたしたち三人の問題は、キットンとノルには、もちろんルームィとシロちゃんには何も話さなかった。
 でもキットンとノルには何となくわかったのだろう。ルーミィとシロちゃんも、何も理解できなくとも不穏な空気を感じ取ったのか、どこか不安な目でわたしたちを見つめている。



 でも、いくらばらばらになりかけてたって、わたしたちは冒険者だ。しかも情けないことにとびきり貧乏な。
 だからキットンが持ってきた「儲け話」にわたしたちは乗った。
 キットンの話はこうだった。
 ある薬草を欲しがっている人がいる。ただしその薬草は貴重でどこにでも生えているわけではなく・・・あるダンジョンの奥深くにしか生えていないそうなのだ。
 「モンスター自体はそれほど手強いわけじゃないんですよ」
 珍しく神妙な顔付きでキットンはそう言った。
 「ただ・・・なぜだかその中で頻繁に神隠しが起こると言われています。勿論ならない人もいるんですが。神隠しにあった冒険者で、帰ってきたのはわずか数人しかいなかったとか」
 「へえ、一体どうしてその人達は帰って来れたんだろうね」
 わたしがそう言うとキットンも首を傾げた。
 「ええ。まったくの謎です。生き残った冒険者・・・その方々はちょうど二人の冒険者でしたが、レベルが特別高かったわけでもなかったんです。なぜ生きて帰れたのかはお二人とも揃って『わからない』と言っていたそうですが・・・」
 「まあ、ここでああだこうだ言ってもしゃーねえじゃん?行ってみるしかねぇんじゃねえの」
 トラップがそう言うと、キットンとノルもうんうんと頷いた。
 「そうだな・・・クエスト自体は難しくないようだしな」
 クレイも同意したところで、わたしたちの次の目標は決まった。

506:クレイ×パステル×トラップ 5
09/03/26 21:49:52 I7zvTAbr
 そしてわたし、クレイ、トラップがその神隠しにあってしまったのだ。
 それは不思議な出来事だった。先頭を歩いていたクレイ、真ん中を歩いていたわたし、そしてしんがりを務めていたトラップがなぜだか気付けば三人だけで見知らぬ場所にいたのだから。
 なぜ神隠しにあったのがわたしたちかと言えば・・・出られないのだ、この回廊から。
 「見て、この壁。さっきわたしがつけた目印だわ」
 わたしは思わず自分のマッピングした地図を見た。そりゃわたしはマッパーの癖に方向音痴だし、また間違えた可能性も(かなり)高いけど!
 「間違えたにしては妙だよな・・・。さっきから15分と歩いたわけじゃない」
 「分かれ道があったってわけでもねぇしな」
 クレイとトラップも厳しい顔で頷く。
 「ってことは・・・何かの魔法か?幻覚とか・・・」
 「帰ってこれた人達は・・・一体どうしたんだろうな」
 わたしはそう言いながらきょろきょろと辺りを見回した。誰かに見られている・・・そんな感じはしない。
 「また・・・同じ目印」
 もう一周したらしい。わたしはへなへなと座り込んだ。
 「どうしよう・・・どうやって帰ったらいいの?」
 キットンとノルは無事なの?ルーミィは・・・ルーミィはどうしてるのかな?わたしがいなくて泣いてたりしない?どうやったらみんなとまた会えるの?
 恐怖と不安でわたしの頬を涙が伝った。
 「おい!こんなとこで泣いてても仕方ねぇだろ!?」
 「だって・・・」
 「だー!『だって』じゃねぇ!泣いて解決するなら俺だってそうしてんだよ!帰って来る方法はあるんだ、どうにか・・・」
 それはいつものトラップの憎まれ口だった。泣いて立ち止まるわたしへの、彼らしい手厳しい叱咤と激励。だけど、その時もうひとつの声がした。
 「やめろよ。パステルだってこんな状況じゃ弱気にもなるさ。みんながお前みたいに強いわけじゃない」
 「あんだとぉ!?おめえがそうやって甘やかすからこいつが成長できねぇんじゃねぇか!」
 「お前はパステルに厳しすぎるんだよ。そりゃ時には厳しいことも必要なことはわかるさ。でも俺達は仲間なんだ。対等な相手なんじゃないのか。お前、自分がパステルを育ててるとでも勘違いしてないか?」
 その言葉にトラップの目が鋭くなった。あの目は、本気で怒っている目だった。
 この言い合いがさっきの喧嘩の発端なんだけど・・・。

507:クレイ×パステル×トラップ 6
09/03/26 21:50:31 I7zvTAbr
 「わたしたち、ばらばらだね・・・」
 疲れきったわたしたちはその場で座った。少し休憩と、頭を冷やす必要があると思ったから。
 本当、どうしてこんなことになっちゃったんだろう。
 わかってる。わたしがはっきりと言わなかったのがいけないんだ。
 でも、いつまでもあの家族みたいなパーティーでやっていきたいと思う事は間違いだったの・・・?
 静かで薄暗いダンジョンの中、モンスターたちは一匹たりともやってこない、ある意味落ち着いた環境の中、わたしはふと思った。
 ずっと混乱してて、関係が壊れることを恐れてわたしは肝心な、二人にどう向き合うべきかと考えることが出来なかった。
 答えは宙ぶらりんのまま。だからこの二人だっていつまでもいがみ合うしかできないんだ。
 二人は優しいから。
 優しいから、わたしの答えを急がせない。だけど苛立っているから、つい互いを責めてしまうんだ。
 そっか・・・。わたしが一番悪かったんだ。
 わたしが変化を受け入れず、ただ変化が恐くて泣いているだけだから、パーティーはばらばらになりかけているんだ。
 右隣で壁にもたれて目を閉じているクレイを窺った。
 左隣で膝を抱えて考え事をしているトラップを窺った。
 クレイもトラップも、わたしにとっては何よりも大事な人。大切な仲間。それは確かだ。
 もちろんルーミィやキットンやノルだって同じ。
 でも、この二人に抱いている感情は、キットンやノルに対しての感情とは少し違うかもしれない。
 だって、クレイに告白された時、嬉しかった。トラップに告白された時、ドキドキした。
 二人に想いを告げられ、わたしは確かに困ったけど、それだけじゃない、胸が温かくなった気持ちも、確かにあったんだ。
 告白してきたのがキットン(そりゃ彼は妻帯者だしそんなことはないだろうけど)やノルだったら、わたしはあんな気持ちになっただろうか。

508:502 クレイ×パステル×トラップ
09/03/26 22:10:16 I7zvTAbr
規制が入ったので続きはしばらくしてからにします。

509:名無しさん@ピンキー
09/03/27 01:20:49 qe8krLzH
規制め!
前にあったクレパストラとは違いシリアス調ですね。多分一番難しいような・・・
続きそのうち期待してます。

510:502 クレイ×パステル×トラップ 7
09/03/27 22:08:33 ogzGEgXj
昨日の続きです


 ・・・たぶんならなかった。
 二人は、とてもとても大事。
 パーティーをばらばらにしたのがわたしなら、それを繋げるのもわたしでなくてはならない。
 カタをつける。それがこの三人の中の、わたしの役目なはず。
 わたしはそっと口を開いた。
 「クレイ、トラップ聞いて」
 わたしが静かな、落ち着いた声を出したので、二人は少し驚いたようだったけど、わたしの真剣な顔に、そのまま何も言わなかった。
 静かにわたしの言う言葉に耳を傾けようとしてくれていた。
 ありがとう、二人とも。いつだって二人はわたしのことを大事にしてくれたよね。
 嬉しくなってわたしは二人に微笑みかけ、続けた。
 「考えてみたの・・・二人のこと。こんな時に、なんだけど」
 「・・・ああ」
 「いいぜ、続けてくれ」
 こんな状況だったけど、二人はそのままわたしを促してくれた。
 「あのね。わたし、正直に言って今まで二人のことは家族としてしか見てなかったの」
 「・・・そうか、やっぱりな」
 「わかってたさ、そんなこと」
 そう言って二人は揃って苦笑した。二人は、わたしがどんな結論を下しても、きっとこんな風に受け入れてくれたんだろう。
 「だけど・・・二人を誰かに渡したくない。だって二人は・・・」
 クレイとトラップが驚いてわたしを見ている。だけどわたしは少し泣けてきて声を詰まらせながら続けた。
 「クレイとトラップは・・・本当に大事な人だから。キットンやノルに抱いている感情とは違う。二人から告白されて、本当に嬉しかった。ドキドキした。
 二人とも大好き。クレイはわたしを包み込んで、わたしの意見を尊重してくれる人。トラップは、わたしを理解して、わたしを導いてくれる人。だからあの時すごく困った」
 涙が一粒零れでたのでわたしは慌てて拭った。喉からこみ上げてくる熱いものに、わたしはしゃべるのが困難になる。でも、続けなきゃ。わたしを愛してくれる、愛する人達のために、わたしができることだもの。
 「こんなどっちつかずみたいなこと言ってごめん。でも、これがわたしの正直な心なの。どっちも同じくらい大事で、どちらかを選ぶことなんて・・・わたしにはどうしても無理だった。
 ごめんね、軽蔑してくれてもいいよ。でも、二人とも大好きなの」
 それが、わたしの正直な気持ちだった。
 家族と思っていたとか、今の関係を壊したくないとか、もっともなことばかり言って。
 本当の絆があれば、例え一時期恋愛問題でごたごたしたとしても、乗り越えることはできるはずなのに。そんなこともできないくらい、わたしたちの絆は安くなかったはずなのに。
 わたしが躊躇したのは、ただ単に選べなかったんだ。
 その時、もうどうしようもなく溢れた涙を、二人は両側からそっと拭ってくれた。
 「パステル、もういいよ」
 「おめえの気持ちはわかった」
 目を開けると、そこにはとびきり優しいとび色の瞳と薄茶色の瞳。
 「ごめんね、二人とも・・・。わたし、こんな中途半端な・・・」
 「いや、それは違うよパステル」
 「中途半端なんかじゃねぇよ。おめえの気持ちはよくわかった」
 二人はそう言って、互いに笑いあった。
 「実は俺、ずっとパステルはトラップが好きなんだと思ってたんだ。トラップと一緒にいるパステルはすごく楽しそうに笑ってたし。
 トラップの気持ちは知ってたし、いずれは二人はくっつくと思ってた。告白したのは・・・パステルが俺の気持ちを何も知らないままトラップと一緒になるのが悲しかっただけなんだ」
 「おめえ馬鹿か?」
 トラップが呆れ声を出した。その後、彼は少し気まずそうにぽりぽりと頬を掻いた。
 「でもよ、俺もなんだ・・・。クレイは顔もいいし、何よりおめえに優しい言葉をかけてやれるだろう?そのたびにパステルは嬉しそうに笑うんだ。
 俺にはできねぇ。いつだって泣かせることばっかり言っちまうんだ。だから、クレイがパステルに告白したと知った時は覚悟した」
 「つまりさ・・・」
 クレイが優しくわたしの髪を撫でてくれた。
 「俺は、楽しそうに笑っているパステルを見るのが好きだ」
 「俺は、嬉しそうに笑っているパステルが好きだ」
 それってつまり・・・。
 わたしは戸惑って二人の顔を交互に見るしか出来なかった。
 「おめえ、変な顔してんじゃねぇよ」
 トラップが声を上げて笑いながら、わたしの額を軽くデコピンした。
 「変な感じだけど、なんか、これが一番しっくりいかねぇ・・・?」

511:クレイ×パステル×トラップ 8
09/03/27 22:09:24 ogzGEgXj
 その後、わたしたちはごく自然に体を重ねた。
 急な展開に、わたしならもっと戸惑うと思ってた。二人もそう思っていたみたいで驚いていた。
 だけど、わたしは今まで悲しかった分、不安だった分を取り戻したくて性急に二人を求めた。
 一度はばらばらになったわたしたち。それを繋ぎ合わせるにはこうするのが一番いい気がして。
 こんな場所でと、普段のわたしなら思うかもしれない。
 だけど、わたし達の「初めて」は、冷たく薄暗いこの場所が、どんな場所よりもふさわしいような気がした。
 「あっ・・・」
 クレイの大きなごつごつした手がわたしの胸をなぞった。わたしの体を電流が走る。
 「んっ・・・」
 トラップの細い繊細な手がわたしのふとももを撫でる。わたしの体が震えた。
 「パステル、かわいいよ」
 「おめえはいい女だよ」
 二人から耳元で囁かれる。わたしの体が熱くなる。
 二人の舌がわたしの体を優しく這い回る。きっと、わたしの体で二人に支配されなかった場所なんかないだろう。
 敏感な箇所、ううん、体中の隅々まで攻められ、わたしは息も絶え絶えだった。だけどなんて幸せなんだろう。
 「ああんっ」
 一際大きなうねりがわたしの体を襲い、わたしはたまらず声を上げた。
 「その声、いいな・・・」
 「もっと聞かせてくれよ」
 そのたびに、二人が切なげに囁く。
 「大好きっ」
 わたしは思わず叫ぶように言った。
 「クレイ、トラップ、二人とも大好きっ」
 「俺もだ」
 「俺も」
 二人の指が、舌が、わたしを翻弄し、わたしの奥深い場所を攻め立てた。

 きっとわたしたちの愛は他人からは理解されない。でも、それでいいと思った。
 未熟で不完全なわたしたち。だからこそきっとこの関係も成り立つんだろう。
 不安定で、同時に揺ぎないわたしたちの愛は、とても奇妙でとても不思議で・・・そして何よりも純粋だった。
 「同時に愛して欲しい」
 わたしがそう言うと、二人は驚いていたようだった。
 「お前、その意味わかってるのか?相当痛いぞ?」
 「そんなことしなくてもいいんだよ、パステル」
 わかってる。でも、初めての時は同時がいいとわたしは思った。
 痛い?だからなに。どれほど痛くても、この二人とばらばらでいた時ほど痛いわけがないもの。
 二人は時間をかけて、ゆっくりと丹念にほぐしてくれた。わたしの願いを聞き届けてくれるつもりなんだろう。
 「そろそろいいか・・・?」
 「痛かったら無理するなよ・・・?」
 二人が心配そうに声をかけてくれる。こんな時でも、二人はわたしを優先してくれるんだ。嬉しくてもう一度涙が出た。
 「うん、いいよ・・・。きて・・・?」
 その瞬間、激しい痛みと衝撃、快楽とそして強い喜びがわたしを包んだ。

512:クレイ×パステル×トラップ 9
09/03/27 22:10:10 ogzGEgXj
 気がつくと、クレイとトラップが心配そうにわたしを見つめていた。
 「クレイ・・・?トラップ・・・?」
 「大丈夫だったか?」
 「すまねぇな。痛くしちまった・・・」
 少しだけ申し訳なさそうに言う二人がおかしくて、わたしはくすりと笑った。平気と伝えたくてわたしは身を起こした。
 いつの間にか服を着込んでいた。どうやら眠っている間に二人が着せてくれたみたい。
 「ここは・・・」
 「どうやら、俺達あそこから抜けられたらしいな。あの後、すぐに抜け道を見つけたんだ」
 クレイがそう言ってわたしの頭をそっと撫でた。
 「え?」
 「ほら、見てみろよ」
 そう言ってトラップが見せてくれたのは・・・キットンがさっき見せてくれた薬草辞典のイラストと同じ薬草・・・。
 「たぶん、パステルのおかげなんだと思う。なぜだかわからないけどそう思う。パステルがばらばらだった俺達を一つにした。だから戻ってこれた。そんな気がするんだ」
 「うん」
 クレイの言葉にわたしも頷いた。
 「わたしもそう思うよ」
 そう言って、わたしは二人に深いキスをした。
 その時、遠くでキットンたちのわたしたちを探す声が聞こえて来た。
 クエストは成功したのだ。

513:クレイ×パステル×トラップ ラスト
09/03/27 22:11:56 ogzGEgXj
 「いやあ、一時期はどうなるかと思いましたが、パステルたちも無事だったし、薬草は見つかるしよかったですねぇ!」
 薬草を届け報酬を貰って猪鹿亭に戻った後、キットンはそう言ってぎゃっはっはといつものように笑った。
 「ところで、どうやって戻ってきたんですか?」
 わたしの体が思わず強張る。隣にいたクレイも食べていたミケドリアを喉に詰まらせ目を白黒させた。
 「ああ?パステルが偶然隠しドアを見つけたんだよ。で、俺が罠を解除して、後から出てきたモンスターをクレイが倒したんだ。ま、連携のなせる業だな」
 しゃあしゃあと言い切ったのはトラップ。彼はそう言った後、何も言えないわたしたちにニヤリと意味ありげな笑みをなげかけた。
 うう~・・・。やっぱり嘘の上手いトラップがいてくれてよかった・・・。何も言わないけど、きっとクレイもそう思ってるんだろうな・・・。
 「そうだったんですか・・・。じゃあ次の時も、わたし一人じゃ無理ですね・・・」
 「ああ、またあの薬草が要るんだったら、俺達が行ってやるよ」
 キットンは一人納得している、彼はさっきから顔が明るい。
 珍しい薬草を手に入れたこともあるだろうけど、たぶん・・・わたしたちが元に戻ったことに気付いたんだ。
 ノルも、ルーミィもシロちゃんもわたしたちを見てニコニコ笑っている。きっと、彼らはわたしたちが思っている以上にわたしたちを心配してくれてたんだね。ごめんね、もう大丈夫だからね。
 わたしは嬉しくなって一緒にうふふと笑った。
 「おや?パステル機嫌がいいみたいですね。・・・それにしてもパステル、何かちょっと雰囲気変わってません?」
 キットンの何気ない言葉にわたしの心臓が跳ねた。
 雰囲気が変わった・・・?も、もしかして、クレイとトラップとの・・・アレのせい!?
 「そそそそう?ど、どんな風に・・・」
 「う~ん・・・上手くはいえませんが・・・綺麗になったというか、色っぽくなったというか・・・」
 「綺麗」のところまではニコニコ聞いていたクレイとトラップが・・・「色っぽくなった」の部分で急に顔色を変えた。
 な、なんというか・・・すごく、怖くなった。
 一気に変貌した二人に、ノルが一歩引いている。ルーミィとシロちゃんは目を丸くした。キットンは一人気付かずなおも続けている。
 「そうそう!色っぽくなった!そんな感じですね。パステル、あなたお化粧でもしてるんですか・・・?今日は妙に肌が・・・」
 ビシ!
 トラップがキットンに思い切りデコピンした。
 「うぎゃ!何するんですかトラップ!?一体わたしが何を・・・」
 ドン!
 キットンが抗議の声を上げた瞬間、クレイがもっていたショートソードをキットンの前のテーブルに突き刺した!
 「ひ!」
 「キットン・・・こいつをそんな目で見てんじゃねぇ・・・」
 「次にそんなふざけたことを言ったら、俺も容赦はしない・・・」
 「は?はひ?」
 二人の目は真剣だった。二人が本気で怒っている事は理解できても、それがなぜなのかがわからないキットンはすっごい戸惑っている・・・。
 そうだよね、ご、ごめんね、キットン。でもわたし・・・今、すごく・・・う、嬉しかったりする・・・。
 この二人って、こんな風に妬いてくれるんだ・・・。
 純粋に感動したわたしはキットンに助け舟を出すのを忘れてしまった。
 はっと気がついたらキットンが二人に小突かれて叫んでいた。
 「ちょ、ちょっと!何やってるのよー!?」
 二人の大事な恋人を止めるため、わたしは大声を張り上げた。


 
 
おそまつでした。
ちょっとエロが中途半端な感じになってしまいました。
次書く機会があったらもうちょっとエロに力を入れたいと思います。

514:名無しさん@ピンキー
09/03/29 22:18:06 /hVspqCH
規制大変だったな、乙
台詞運びと心理描写が丁寧で良かった!
GJ

515:名無しさん@ピンキー
09/03/30 00:16:56 KE94S5iJ
お疲れ様です。クレイとトラップの対応の違いが何か好きだ。
中途半端などではなく話が綺麗に纏まってるだけに逆にエロ部分が浮いちゃった感じですね。
真面目に3Pみたいなアブノーマルやる難しさを凄い巧く処理してるな、と。
何だか感想というより下手な評論みたいになってしまった。悪い癖だ。

516:名無しさん@ピンキー
09/04/03 00:52:48 t+n/8eNK
投下乙。
規制は本当に大変だったね。
丁寧な作品だった。
いいお話が読めて幸せだ。

517:名無しさん@ピンキー
09/04/06 09:17:25 R6DQbR/t
保守

518:名無しさん@ピンキー
09/04/06 23:39:22 6F+tyXde
圧縮は大丈夫かな

519:名無しさん@ピンキー
09/04/07 09:22:50 2dQ2VlkE
現在782スレか・・・
後数日で圧縮来そうだね
ひとまず保守

520:名無しさん@ピンキー
09/04/08 03:53:14 8MVMAWDC
圧縮が近いか

521:名無しさん@ピンキー
09/04/10 09:36:40 2JNmfEOV
モーニング保守

522:名無しさん@ピンキー
09/04/10 11:30:54 1iKf4LbD
おはよう

523:名無しさん@ピンキー
09/04/11 21:54:52 tg9/HE6O
圧縮に備え保守

524:名無しさん@ピンキー
09/04/14 09:38:48 HzV5FYfm
もう来るか
保守

525:名無しさん@ピンキー
09/04/14 10:37:13 QYNBp9Eg
やはりパステルはコットンの下着を愛用しているのだろうか。
冒険時はスポーツブラ?何色?
クレイはトランクス派?トラップはボクサーブリーフかな。

526:名無しさん@ピンキー
09/04/15 10:25:57 Fb1HJ0LO
念のため保守。

527:名無しさん@ピンキー
09/04/15 11:23:35 OkLypx7p
保守ついでにssのヒントになりそうな妄想をみんなで考えようぜ。誰かssにしてくれたらいいな。

草むらもろくにないところでおしっこするシーンあったよね。忘れられた村へ行くときだったっけ?
ルーミィはジャンプスーツだから大変らしい。先にルーミィの世話をしつつパステルも漏れそうだったり。
「絶対見ないでよ」みたいなことトラップに言ってたような。
んで蛇や虫なんかに驚いてパステルが悲鳴上げて、クレイあたりが見ちゃったりして…。

528:名無しさん@ピンキー
09/04/15 20:33:12 ScTro3xE
>>527
保管庫にある一番最初の作品がまさにそのシチュ。
相手はトラップだったけど

529:ファーファ
09/04/16 00:02:46 RunLt4UW
お久しぶりです。
今の需要に応えられるネタではないかもしれませんが…投下しに参りました。

トラ→パスタイツネタ。


ちなみに、元ネタであるパステルのイラストはダイスをころがせ公認ファンブックのキャラクター紹介ページから。
迎先生のイラストですが、本編では見なかったと思います…。
わかりにくい元ネタで申し訳ないです。

530:タイツ小ネタ①
09/04/16 00:05:56 RunLt4UW
「あれ、パステル。どうしたんだ、それ」
クレイがわたしの足元を見ながら言う。
「あ、コレ?マリーナからもらったの。かわいいでしょ?」
そう言って脚を向けた。
マリーナがくれたのは、ロイヤルブルーのカラータイツ。
今、カラシ色や赤紫色とか様々な色のカラータイツがエベリンで流行っているらしい。たしかに、ポイントとなってなかなかかわいい。あったかいし。
普段オシャレ出来ないわたしにとって、ささやかな乙女心なのだ。ぐっすん。
「…おれはいつもの方がいいんだけどな…」
「え?何か言った?」
「いやいやいや!な、なんでもない!かわいいよ、うん。すげーかわいい!」
慌ててクレイが首を横に降ったり縦に降ったりする。
珍しくクレイがわたしの変化に気づくなんてねー。
普段髪型変えても気づかないくせに。
まったく、男ってのは!

「そういえば、パステルって昔緑のタイツ履いてませんでしたっけ?」
キットンが横から口を挟む。
「何言ってんだよ、緑のタイツって言ったらこいつだろ」
クレイが指さしたのはもちろんお馴染みのトラップ。珍しくそれまで静かだったトラップだが、急に話を振られたからなのか動揺してたように見えた。
「あ、あったりめーだろ!?由緒正しきブーツ家に伝わる緑のタイツ様だぞ?な、なんで、こ、こいつがもってんだよ!なぁ、クレイ!」
そう言って顔を見合わせた。
それにしても、キットンって実は細かいところまで見てるのね-。
それにひきかえ、トラップとクレイったら!
実はそんなに長くはないんだけど、結構前に履いてたんだ、緑のタイツ。
赤のスカートには合わないから最近お蔵入りしてたんだけど。
………あれ?それにしても、あのタイツどこへ行っちゃったんだろう?






…あっぶねー。
キットンのやつ、変に記憶力がいいからな。
にしても、あいつが緑のタイツを履いてた期間なんてそんなに長いことじゃねえんだぞ!なんで覚えてやがんだ。
クレイもクレイで『緑のタイツ』ときたら、俺様なんてお約束のように話ふるんじゃねー!
ったく、この場はなんとかごまかすことが出来たし、パステルもすぐに家計簿とかなんやらですぐに忘れるに決まってるしな。
まー、とりあえずは一安心ってとこだな。

531:タイツ小ネタ②
09/04/16 00:06:25 RunLt4UW

どういうことかって?

へへ、俺様は盗賊のトラップ様だぞ。盗めねぇもんなんてねぇんだ。
しかもいつもぼーっとしてる財務担当さんのとこからなんざ、1Gやそこらスッたって全然気付きゃしねーんだ。ったく、財務担当が聞いて呆れるよな!

え?パステルの緑のタイツを盗ったかって?

バッキャロ-、おめぇ今の話の流れからわかんじゃねぇか。
ああ、そーだよ。盗りました。盗りましたとも。あんだよ、文句あっか。
なんで盗ったか?そりゃ、おめぇ愚問だよなぁ。
ま、おめぇも男ならわかんだろ?おれだって健康な男の子なんだかんな。
普通だったら年頃の男と女が一緒に生活してたら何が起こるかわかったもんじゃねぇ。な、だろ?
…それなのに、あいつときたら全然意識してねぇんだから、どうしていいかわかんねぇよなぁ。これだから厄介なんだよな。
だから、たまーに元気になっちまう息子のためにちょっくら拝借したっつーわけ。
んだよ、そんな目で見んじゃねぇ!

は?タイツをどう使うかだと?
しらねー!んなことまで言えるか!
んまぁ、その辺は好みっつーか…それぞれ趣向があるっつーことはおれのじっちゃんもよく言ってたもんだ。
でもまぁ、もしおれが持ってたのが万が一見つかったとしても…何かあったときのスペアとしときゃーいいしな!

まぁ、正直言うとパステルは生足が一番だよな!
…か、勘違いすんじゃねーぞ!誰のだっていいわけじゃねぇんだから!




「んー…どこにしまったんだろ」
わたしは荷物の中からあのタイツを探しているが、一向に見つかりそうもない。そういえば、あのタイツ…よく考えたらトラップとお揃いみたい…。
そんなことを想像して、思わず首をぶんぶん振った。
いっけない!あんな派手好きの盗賊とお揃いなんて…なんだかわたしまで趣味が悪いみたいに思われそうじゃない!?
あーあ、やめたやめた。きっと破けて捨てちゃったんだよ。うんうん!
トラップとお揃いなんて、ぜーったい、やだ!

あ、そういえばノルにこの格好まだ見せてなかったんだ!
…ふふ、ノルったら褒めてくれるかな?

わたしは立ち上がると、馬小屋へと走った。

532:ファーファ
09/04/16 00:07:15 RunLt4UW
以上です。

失礼しました。

533:名無しさん@ピンキー
09/04/16 01:02:01 bT6cUvJ0
ファーファさん投下乙でした!
そういやパステルも昔履いてましたね、目の付け所が素晴らしい。
トラップならやりかねませんねぇw
ノルの反応も見たかったなーと思いつつ、そちらは妄想で補完します。

…自分、元書き手だったんですが、半年くらいぶりにログ遡り皆様の神作品たちに刺激受けました。
何か思いついたら投下しに参ります。

534:名無しさん@ピンキー
09/04/16 08:39:47 +43iF61j
>>ファーファさん
トラパス派ですが、クレイの『いつもの方が~』のあたりの男心に萌えてしまいましたw

535:名無しさん@ピンキー
09/04/16 12:33:33 K1Mqhbfo
>>528
ありがとう。たくさんあって嬉しい~w
このスレに貼ってあるリンクから飛べなかったから諦めてたんだけど検索かけたら読めた。

2chエロパロ板SS保管庫
URLリンク(red.ribbon.to)

ミラー
URLリンク(database.f-adult.com)
URLリンク(library.f-adult.com)
URLリンク(sslibrary.arings2.com)

536:名無しさん@ピンキー
09/04/17 09:25:06 0MrzZ5mu
朝保守

537:名無しさん@ピンキー
09/04/17 10:29:38 7SFz1WMa
>>534
同じく萌えたw
クレイの慌てっぷりが良い。

538:名無しさん@ピンキー
09/04/17 22:34:05 YAw0Jv5N
GJ!クレイの慌てぶりが目に浮かぶね~w

しかしダイスを転がせとは懐かしい…不幸のカードだかを集めてヒールニントの温泉みると女性陣の裸が…(*´ω`*)

539:名無しさん@ピンキー
09/04/18 01:42:35 XSb+4L8t
>>538
kwsk

540:名無しさん@ピンキー
09/04/18 09:20:11 nes2cNsU
ケンカはこちらw
【隔離】場外乱闘専用スレ【施設】
スレリンク(eroparo板)

541:名無しさん@ピンキー
09/04/18 20:52:27 t58ScGge
>>539
 SFCソフトのフォーチュンで、ドクロカードを集めてMAP上のヒールニントの温泉を覗くと、
 誰もいない、コボルトだかスライム、そしてユリアさん等の女性陣の入浴シーンが見られるんだ。
 もちろんSFCの倫理規定にしたがって胸とかは隠されてるけど。

542:ファーファ
09/04/19 02:03:53 Lkq5jf3R
こんにちは。
>>530->>531ではエロ無しの前注なくてすみませんでした。

コメ下さった方々、ありがとうございます。
個人的にクレイ好きなので(トラもギアも好物ですが)、クレイのシーンに力が入ってしまったのかもしれませんw

またまた投下しに参りました。
クレパス、微エロ。
>>525さんのレスで思い付いた下着ネタです。

543:クレパス① 下着ネタ
09/04/19 02:05:00 Lkq5jf3R
「パステルって…まだそんな下着なの?」
不意に背後からかけられた声に振り返る。
「ちょっ!マリーナ!?」反射的に身体を隠す。
マリーナはカーテンの隙間から顔を覗かせてわたしの方をじっと見ていた。
「ま、まだ着替えてる途中なんだってば!」
「ふふっ、いいじゃない。女同士なんだし」
いたずらっぽく笑うと、マリーナはそのまま試着室に入ってきた。
「ちょ、ちょっと…お店の方はどうするの?」
「いーの、いーの!今日はもう店じまい!」
わたしの制止も空しく、マリーナは試着室に入ってきた。
そう、ここはエベリンのマリーナの古着屋さん。
マリーナに『パステルに似合いそうだから』とちょっと強引に試着室に連れていかれて着替えてたところなんだけど…。
試着室、といってもそんなに広くはない。大人二人が入れるくらいの広さ。
だから下着姿のわたしのすぐ目の前にはマリーナがいて…恥ずかしいんだけど、すごい近くで身体を見られてる感じ。
「もー、隠すことないでしょ?」
そう言いながら強引に身体を隠していた服を剥ぎ取った。
「きゃっ!」
思わず両手で身体を隠す。
「ふーん。結構着痩せするのねー、パステルったら」
わたしの身体を上から下まで見るとマリーナはくすっと笑った。
えっ、それって…太ってるってこと?そ、そりゃトラップには『引っ込むべきところは出てる』なんて言われちゃうし…。
うー…なんか恥ずかしいなぁ。というより、スタイル抜群のマリーナに言われると…ショックかも。
「あ、違うよ?パステルはスリムだもん。ウェストもキュッとしてるし……どのくらい?」
むぎゅっ。
「きゃあっ!な、なにすんの!?」
ま、マリーナったらわたしのむ、胸を揉んだ…っていうより、掴んだんだもん!
「ふふ、ごめんね!でも、やっぱりパステルって…結構ムネ、あるよね」
それよりも、目の前にいるマリーナのグラマーなバストは、厚手のセーターを着ているというのに存在感がある。
「うーん、Bか…Cくらいかな?」
「そ、そう?そんなに?」
「アンダー細いから、そのくらいかな。…でも、ちょっとその下着は…」
ちょっとだけ遠慮がちに言ってくれたけど。
ううっ…。
わかってはいたんだけど、そのことはあんまし触れてほしくなかったなぁ…。
思わず自分の下着姿を鏡で見た。
冒険で少しでも動きやすいようにスポーツタイプのブラをつけてるんだけど。
で、パンティは…というか、パンツはムレるのが嫌で綿100%白のパンツ。
色気とは無縁、機能性重視の下着。
「そりゃ、冒険のときはそういう下着がいいのかもしれないけど…ちょっと、年季入ってない?」
ぎくっ!
「う、うん…実は…」
実は、冒険に出てから新しいのって買ってない。かわいいのって高いし。まだまだ着れるし、大丈夫かなって…。
そう言うとマリーナはすごくびっくりしてた。

544:クレパス② 下着ネタ
09/04/19 02:06:47 Lkq5jf3R
「貧乏パーティだもん、経費削減しなきゃ」
そう言って笑ってみせた。
うう、情けないけどほんとのことだもん。
「パステルはみんなのお財布管理してるもんね。確かに節約かもしれないけど…でも…ちょっとヨレヨレじゃない?」
マリーナはわたしのブラを見ると言った。
「そりゃ、川で洗濯もしたりしてるし、仕方ないよ」
悲しいけど、冒険に出てたらそんなことは日常茶飯事だから。かわいいレースの下着なんてきっとすぐにダメになっちゃうんだろうなぁー。とほほ。
「ええー!でも…」
「いいの!誰かに見せる訳でもないんだし」
まだ何か言おうとするマリーナを遮った。
言いたいことはすごーく、よくわかる。でも、わたしには勿体ないし。今でも十分着れるから…。
レースとかサテンのかわいい下着が嫌いなわけじゃないよ。そ、そりゃ着てみたいけどさぁー…。
「パステル、言いにくいんだけどね」
「マリーナ…ありがとう。でも、やっぱりわたし…」なおも続けるマリーナを再び止めたけど。
「ブラのサイズが合ってない気がするんだ」
「……え?」
思わず自分の胸を見る。
「そのスポーツブラじゃ、パステルのムネが入りきってないよ」
そう言われて鏡を見ると、確かに脇からはみ出ちゃってる。
「それにちゃんとワイヤーが入ってるブラしないと、垂れてきちゃうよ?」
「そ、それはいや!」
思わず首を横に振ると、マリーナはくすっと笑った。
「…せっかくだから、新しいのにしようよ!うちの店、下着もおいてあるんだ」「でも、マリーナ…」
「あ、下着は古着じゃないから安心して!パステルに似合いそうなやつ、幾つか持ってくるから」
そう言ってマリーナは試着室から出ていった。



うー…なんか、落ち着かない。やっぱりやめとけばよかったかなぁ…。
わたしはマリーナのお店で買った下着(だいぶまけてもらったけど)を早速つけていた。
なんか、心なしか胸が大きくなった気がする。
それに、薄い水色のつるつるした生地に、同じ色のレースがあしらわれた上下。
これが、すーっごくかわいいんだ!他のもお花の刺繍がしてあったり、お尻にリボンのついたのとか…。
あーあ、何か今まで損して気がする。こんなかわいいの着てなかったんだもん。
お茶を飲みながら、わたしは一人でニマニマしてしまった。
「なぁーに、一人でニヤけてんだよ!気持ちわりぃ奴!」
トラップがそんなわたしの様子を見て悪態をついた。
「ふんだ!トラップには関係ないでしょー」
そうそう。これはわたしだけのひそかな喜びなんだから。
そう言って再びお茶を口にしたときだった。
「ねぇーねぇーぱぁーるぅ、こえ、ルーミィもー!」
「ブッ!!」
目の前の光景に、思いっきりお茶を吹き出してしまった。
「ル、ルーミィ!!」
なんと、ルーミィはわたしの新しいブラを持ってトテトテ歩いている。
その場にいた男性陣は目が点。
「もぉー、ルーミィ!こんなとこに持ってこないでよぉ」
「やだやだぁー!ルーミィもほしいおう!」
ルーミィに駆け寄ってブラを奪おうとするが、ルーミィも離そうとしない。
それを無言でニヤニヤしながら見つめるトラップ。
ノルは真っ赤な顔で下を向いている。
「ごめんねー、ルーミィ。ルーミィにはまだ早いと思うんだ。だから、返してくれない?」
そう言ってみたものの、ジタバタ暴れてやんちゃを言い出した。

545:クレパス③ 下着ネタ
09/04/19 02:09:14 Lkq5jf3R
「やだやだぁー!ルーミィ、ぴんくじゃなきゃやらぁー!」
そう言って離そうとしない。
うう、困ったなぁ…。
「そうだ、ルーミィ。これさっき袋についてたんだ。あげるよ」
それまで黙っていたクレイがピンク色のリボンを差し出した。
その瞬間、ルーミィの顔に満面の笑みが広がる。
「あー、くりぇー!そえ、ほしいおー!」
「ああ、いいよ。じゃあ、それはパステルのだから返そうな?」
そう言って、ルーミィの頭にリボンを結んであげた。
さっすが、クレイ!
「わーい!わーい!わぁーったお!ぱぁーるぅ、ごめんなしゃーい」
そう言ってわたしにピンクのブラを差し出した。
「もー、いたずらしちゃだめでしょ?」
そして、もうルーミィの目に着かないように後ろに隠した。また『ルーミィもー!』なんて言い出したら大変だもんね。
てか、人に見せるもんじゃないなんて思ってたけど…すっっっごい、見られてるよね…。はあああ。



「まぁ、ルーミィちゃんにはちょーっとばかし、早かったよなぁ」
トラップはルーミィの胸をつんつん突きながら言った。
「もぉー、とりゃっぷ、えっちらお!」
ルーミィはぷーっとバラ色のほっぺを膨らませてトラップを睨んだ。
「まぁ、わたしの作った胸部成長促進剤を使えば…」
「キッ・ト・ン!!変な冗談やめてよね!」
「あんだパステル、おめぇも促進剤欲しいってか?」
「まぁ、それが脂肪となってくれればいいですがねぇ。大胸筋が発達してしまったら大変ですよねぇ。うひゃひゃひゃひゃ!」
「ムッキムキになっちまったりしてなー!ひゃははは!」
「………!」




その夜。

「あ、クレイ。まだ起きてたの?」
下に行くと、クレイが椅子に座っていた。
「ん、何か寝付けなくて。パステルは、風呂?」
「う、うん」
すると、なぜかクレイはちょっと恥ずかしそうな顔をした。
「昼間…大変だったな」
「あ、ああ…うん」
あのあと、キットンとトラップをボコボコにしちゃったけどね。
「あいつらも、悪気があるわけじゃないから…許してくれよ」
「あはは、もう慣れっこだし!ありがと、クレイ」
そう言うと、ふっとクレイが真顔になってわたしを見つめた。
「な、何?」
急に真面目な顔になるんだもん。
するとクレイは立ち上がるとわたしを抱き寄せた。
「えっ…」
な、なに?
そのままクレイの大きな腕は背中に回されて、優しくわたしを抱きしめた。
まるでクレイの一部になっちゃってるみたいに。
「ど、どうしたの?」
そう言うのが精一杯なぐらい、胸がドキドキしてる。でもそれはクレイも同じで。すっごい速さで打っている胸の音が伝わってくる。

546:クレパス④ 下着ネタ
09/04/19 02:10:09 Lkq5jf3R
「きゃっ!」
急に、生暖かいものがスカートの下に入ってきた。え、これってクレイの手!?
「や、やめて!」
抵抗しようと思っても、身動きが取れない。片方の手でがっちり捕まえられていた。
く、くすぐったい!太股なんかさわさわ撫でないでよぉ!
「やっ…クレイ!」
どうしちゃったんだろ…なんか、いつものクレイじゃないみたい。あ、そこ…お尻なんだけど!
「ちょっ…」
クレイは下着の布の上からお尻の割れ目の辺りを優しく撫でている。
ぬ、布越しにクレイの指が…っ。
「…ひゃっ!」
「やっぱり…」
く、くすぐったい!生暖かい息を吐かないでよぉ。
思わず身体をよじると、クレイはわたしの肩を掴んで身体を離した。
「…何するの!?」
クレイを睨みつけると、ギラギラした目でわたしを見ていた。
「……!」
身体に戦慄が走る。
ど、どうしよう…。なんか、いつものクレイじゃないみたい。
「そんなに…トラップ達の気を惹きたい?」
「え……?」
言ってる意味が全くわかんないんだけど。え?気を惹くって…?
「パステルは自覚なさすぎるんだよ」
そう言って厳しい顔をしてわたしを見つめるクレイ。

「ご、ごめん。わたし気付かないうちに何かしちゃってた…?」
おそるおそる聞いてみる。ぜんっぜん心当たりがないからなぁ…わたしってにぶいみたいだし。
「…そんな下着つけてて、おれ達がいつまでも冷静でいられると思ってんの?」
「え?」
思わず耳を疑った。
え、下着って…?まさか今日の昼間のこと?
「ただでさえ、パステルは短いスカートはいてるし、その…たまに…」
「たまに?」
何を想像しているのか、クレイの顔は真っ赤になっていった。
「……下着が見えてたんだよ!」
「ええええ――!?」
う、嘘でしょお!?だって、結構気を遣ってたし、誰も教えてくれなかったじゃないのよぉ。
そう言うと、クレイは頭を抱えた。
「パステル…おれ達が言えるわけないだろ?」
うっ、そりゃそうだよね。
「こんな事…パステルには言いたくないんだけど、おれ達は男だから、その…なんていうか…そういう欲求がすごいんだよ。パステルが考えてる以上にさ」
「…う、うん」
そういう欲求てのは、つまりその性欲ってことは…さすがにわたしでもわかるけど。
「ちょっとした刺激でもムラムラするし、それはパステルのことをそういう対象として見ていなくても、どうしても身体は反応しちゃうから…」
わたしは黙ってクレイの言葉を聞いていた。
「あんな…その、色っぽい…下着をつけてるなんて考えたら…理性が飛んじゃいそうになるんだ」
そ、そりゃ普段の綿100%パンツに比べたら…確かに、色っぽいよね。
「じゃあ……クレイは、わたしとそういうことがしたいって…ことだよね?」
思わずそう聞くと、クレイは一瞬真っ赤な顔で固まった。
「えっ…誤解するなよ!あいつらが、パステルに対して変な気起こしたらどうしようって…おれ、心配で…」
変な気起こして人のパンティ触ってたのは誰だったかなぁ?
「心配だったら、なんでさっきあんなことしたの?」
「えっと、それは…」
ふふっ。
なんだか焦ってるクレイがかわいい。
するとクレイはわたしの腕を引っ張った。
「きゃっ」
再び、クレイの身体の中にすぽっと入り込んでしまう。

547:クレパス⑤ 下着ネタ
09/04/19 02:11:00 Lkq5jf3R
「…し、したいに決まってるだろ!…好きなんだから」
ぐっと手に力が入った。
いつも優しいクレイが見せる、珍しく子供っぽいところ。
お気に入りのモノを見つけて手放したがらない子供のようで、なんだか…わたし、うれしい、かも。
両手をクレイの首の後ろに回してしがみついた。

あ……。

目の前のクレイは、優しい瞳でわたしを見つめている。
そして、クレイの顔がだんだん近づいて来て…。




お風呂から出た後、わたしはクレイとベッドの中にいた。
たまたま宿屋に空き部屋があって、こっそりそこに忍び込んじゃったんだよね。
「これも…いいなぁ」
そう言いながらクレイはわたしの下着を触っている。
「もー…昼間見たやつだよ?」
そう、今つけてるのは、ルーミィのお気に入りの下着。
「パステルによく似合ってるよ」
そう言ってキスをした。
ふふっ。
「他のやつに見せないようにするんだぞ?」
「わかってる!見えないように気をつけるね」
何か過保護なお父さんみたいだけど、クレイがヤキモチを妬いてるのはなんだか嫌な気がしない。
「心配だなぁ…」
まだ不満そうな顔のクレイ。
「もー…だったらスカートの下にスパッツ履こうかなぁ?」
「えっ!いや、それは…」
なーんてクレイは言うんだよね。どうしろって感じなんだけど、それが男心らしい。
「パステル…好きだ…」
そう言うとわたしのパンティに手をかけた。
「…もう1回?汚れちゃうよ」
「また風呂入ればいいだろ?一緒にさ」
「うん……そうだね」
目をつぶると、キスの雨が降ってくる。

リボンやレースの施されたピンクの下着を脱がされて一糸纏わぬ姿になる。
…そこにはほんのり赤く染まった花びらがたくさん散っていた。




END

548:ファーファ
09/04/19 02:12:29 Lkq5jf3R
以上です。

失礼しました。

549:529
09/04/19 11:22:11 P5BfeIZK
執筆乙でした。ヒントにしていただいて嬉しいです。

パステル&クレイの初々しさに甘酸っぱい気持ちになっちゃいました。
マリーナの大人っぽさとの対比で際立っていますね。
読み進むうちにドキドキして最後のほうはバクバクでしたw

550:525
09/04/19 11:22:57 P5BfeIZK
自分のレス番間違いました。ごめんなさい。

551:名無しさん@ピンキー
09/04/21 15:25:57 UsblhdJW
乙です!
エロもさることながら
胸部成長促進剤のくだりで大笑いしましたw
思い切りエロも大好きですが
エロシーン以外も丁寧に書いて下さるのはやはり嬉しい!

余談ですが
何巻かのオマケにパステルとルーミィの着せ替えついてましたよね
確かにスポーツブラでした

552:ファーファ
09/04/25 00:21:00 5xkZ9Gek
コメント下さった方、ありがとうございます。
いつも励みになってます。
そしてアンカー間違っててすみませんorz

えと、久しぶりにトラ×パス(>>530-531はトラ→パスだったので)を書いたのですが、最近私の作品が連続しているので、躊躇してます…。
>>533さんや、他の書き手さんが現れるまで待とうと思ったのですが…。

>>551さん
確か電撃版の外伝か、バイト編だったような…?
角川版しか手元になくて、確認出来ませんでした。

553:名無しさん@ピンキー
09/04/30 10:03:24 EQwy9ZDI
圧縮来てたのか
スレ数減ってたから油断してたよ
あっぶねぇぇぇ・・・

554:名無しさん@ピンキー
09/04/30 22:26:49 2CpJksV1
>>553
圧縮でスレがなくなる基準ってわかる?
定期的に書き込めばいいのかな

ファーファさん、連投気になるかもしれませんが
作品読んで創作意欲が沸くタイプの職人さんもいらっしゃると思いますし
ぜひ投下して下さいまし

555:名無しさん@ピンキー
09/05/01 00:35:15 HOw13kVT
>>554
基本、書き込みが古い順にdat落ちする
スレの位置は関係ないので、ageてもsageても問題なし
今回の圧縮で落ちたのは、だいたい一週間くらいらしい
(一週間書き込みがなかったスレは大抵落ちたようだ)

スレ数は800になったら一気に100落ちるから怖いわ
危険を感じたら保守しに来てるが、あまりにも芸がなくてスマソ

次回は頑張って保守代わりになんか落としに来るよw

556:名無しさん@ピンキー
09/05/01 16:00:15 5CHKrTgE
>>555
そうだったのか ㌧
自分も今じゃ完全読み手側だから
感想や雑談でしか保守しかできないのが歯がゆいw
このスレ来てからというものクレパスにすっかり嵌ったわけだが
もうすぐタイツの誕生日ってことでトラパスも読みたいな

557:名無しさん@ピンキー
09/05/03 15:07:37 ffa8BcIg
トラップの誕生日

558:ファーファ
09/05/03 23:45:50 CcrH2VBu
>>554さん

ありがとうございます。
過去スレで何度か連投が議論になってたので…。

お言葉に甘えて、再び投下しに参りました。
トラBDなのでトラパスです。恋人設定。

559:トラパス①
09/05/03 23:49:18 CcrH2VBu
「きゃっ!」
背後からいきなりばふっ、と抱きしめられた。振り返らなくても相手が誰かってすぐにわかるんだけどね。
「もー、やめてよ、クレイってば」
「……あ゛?」
あえて冗談で言ったつもりだったけど…はは、この状況じゃ冗談にならないよね。後ろから何やらいやーな空気が流れてくるのがわかった。
「もー、トラップ!冗談だってば」
わたしはすぐ後ろで腕を回している相手に振り返らずに言った。
「…おめぇ、それ冗談になんねぇから」
あ、まずい。ちょっと声が怒ってるかも。
押し殺したように小さな声だったけど、彼の場合すごーくわかりやすいんだよね。
「へへっ…びっくりした?」
振り返ると、トラップは鋭い目つきでわたしを睨んでいた。
「ったく……冗談じゃねぇぜ」
そう言い残すと、くるっと振り返ってすたすた歩き出す。
ま、まずい!本当に怒っちゃったのかな。
「わわわ…ちょ、待って!」
慌ててトラップの腕を掴むと、一瞬彼の目が光った気がした。
えっ?
そう思ったのもつかの間。
「きゃあ!」
両肩を掴まれて壁に押し付けられる。そしてそのままトラップの顔が近づいてきて…。
「ん…っ」
強引に唇を奪われた。
そのままたっぷり30秒間、わたしは身体と同時に唇の自由までも奪われてしまった。
「…ぷはっ!」
やっと唇が離され、我慢していた酸素を吐き出す。
「はぁ…っ…は、っ…強引だよ…」
息を整えながらトラップに抗議した。
「けっ!おめぇが余計な冗談言った罰だ。つーか、おめぇ、嫌なんて思ってねえだろ」
「え、えーと…」
まあ、実を言うとこういうのも悪くないよね、なーんて思ってたんだ。あはは!
「ん、じゃあもっとしてもいいってことだよなぁ?」ずい、と思いっきり顔を近づけたトラップ。
え?ええーっと…。もっとっていうと…。まぁ、そういうことなんだろうけど。この場合、『うん』って言っていいもの!?
「え、えと…」
返事に困ってると、トラップはわたしの頭を掴んで無理矢理縦に振った。
「きゃっ!なにすんの」
「へへ、これがおめぇの答えっつー事で間違いねえよな?」
そう言うと再び私の頭を掴んで縦に振った。
「やっ」
思わずトラップの手を払いのけると、ちょっと怒ったようなすねたような顔をした。
「……んだよ、嫌かぁ?」
そう言った顔が叱られた子供みたいにかわいくって。今度はわたしの方から唇を突き出し、そのまま無防備な唇を奪う。
それから、ちゅぅっという音を立てて唇を軽く吸うと、それに応えるようにわたしの唇をこじ開けるようにして舌をねじ込ませた。
「んんぅ……っ」
舌同士がとろけそう、ううん、なんだか……身体までとろけちゃいそう。全身が甘く痺れるようなキスの最中に、トラップとふっと目が合った。
それを合図に唇が離れる。
「っ……はぁ、おめぇ、こんだけキスしといて嫌とは言わせねぇかんな…」
壁に身体を押し付けられて、そのままトラップが覆いかぶさる。
「……んっ」
あ、また…。
唇の先にトラップが触れた瞬間、からめとられるように舌がまとわりつく。それと同時に、膝にトラップのあったかい手の感触。
「んぅ……」
なんか身体がぞわぁってする…!でも…いやじゃないかも。き、きもちいい…?のかな…?
「……あ?」
トラップの手が太股に差し掛かったとき、ふとその手が止まった。

560:トラパス②
09/05/03 23:50:09 CcrH2VBu
「え、どうしたの?」
そんな問いにも答えず、トラップはただ神妙な顔で太股を触っている。
「ちょっ、くすぐったいってばぁ!」
両手で太股を撫でまわしたあと、今度はわたしのウエストに手をかけて抱き寄せた。
「な、なに?」
すると今度は腰周りを両手で撫で回した。
「ひゃっ!ちょ、ちょっとくすぐったい!ひゃ、ははっ、やめ、やめてってばぁ…ぎゃははは…」
わたしが一人ヒーヒー笑ってるというのに、トラップは一人冷静で。
何かを確かめるようにひとしきり触った後、ぽつりと言った。

「なぁ、パステル…おめぇ太ったんじゃねえか?」
「な……っ!」
突然何を言い出すかと思えば!
「違うってかぁ?」
今度はお腹の肉をつまむ。
「きゃっ!」
「へへっ、やっぱそうだよな!おめぇ、このところよく食ってたもんな」
「う…」
勝ち誇ったような顔のトラップに、返す言葉がない。
確かに最近、なんだかご飯がおいしくって。
我がパーティの食欲魔神、ルーミィがびっくりするくらい食べちゃってたんだもん。
『あ、クレイ、もういらないの?』とか言って人のお皿から勝手に食べてたくらいだし……。
「うう…そうかも」
突然トラップは落ち込むわたしの両頬を軽くつねった。
「…ひょ、ひょっほぉー…はに、ふんほぉ!?」
「そーいや、顔に肉ついたみてぇだな」
「はなひへひょー!」
「わぁーったわぁーった」
やーっとわたしのほっぺから手を離してくれた。んもー、おもちゃじゃないんだからぁー。
そう思ってむくれてると、ニヤニヤ笑いながらトラップの手が伸びてきた。
「顔じゃなくて…この辺につけばよかったのになぁ」ってそこ!
わたしの胸じゃないのよぉー!
「もぉー、トラップのえっち!」
「いて、いてて!もー、パステルちゃん、怒っちゃやーよ!」
わたしがぽかぽか叩くのを、へらへらしながら避けるトラップ。
「うるさい!もぉー、一言余分なんだからぁ…」
「でもまぁ、今の方が触り心地はいいぜぇ?なんつーか、こう…やらけぇモチ抱いてるみてーでさ」
も、モチってあんた!
…にしても。
くぅぅぅぅ…。くやしぃぃぃ――…。
でも、今の体型じゃなーんにも言い返せない。
所詮モチなんだもんね、はぁぁ。でも、このままってのも何か悔しい。
「……決めた」
わたしがつぶやくと、トラップはぽかんとなった。
「あ?」
「わたし、ダイエットする」
「はぁ?」
「痩せればいいんでしょ?痩せられるもん」
わたしの強気な発言に、トラップはため息混じりに言った。
「やめとけ、やめとけ。どーせ『明日から痩せるもーん』とか言って今日の晩飯たっぷり食うんだろ」
「いらないもん。ご飯、食べなかったら…痩せるでしょ?」
「あまい、あまい、あまーい!おめぇそんな簡単に痩せられたらなぁ、世の中の太ってる奴ぁ苦労しねぇんだよ」
「無理かどうかなんて、やってみなきゃわかんないじゃないのよう。とにかく、今日からご飯、いらないから」
そんな決意を固めたわたしを見て、一瞬だけ驚いたみたい。
ふふ、わたしだってやるときはやるんだから。

561:トラパス③
09/05/03 23:51:00 CcrH2VBu
「…つーか、おれは別に今のまんまでもいいんだぜぇ?」
「ふんだ。おモチなんか抱きたくないでしょ」
「いや、そこが癒されるっつーか…だから、な?」
そう言いながら再びわたしの脚に手をかけてきたんだけど、
「だーめ!痩せてから!」とキッパリ断った。
すると、トラップは明らかに不機嫌そうな顔をした。
「けっ!じゃ、やってみろってんだ。ま、おめぇじゃ無理だろーけど」
なーんて憎まれ口まで叩く始末。
ふんだ。
悔しいから絶対痩せてみせるもん!


と決意したわたしだったのだが。
なんと、その夜挫折してしまったのだった。
だって……こんなに残酷なことって他にある?
猪鹿亭に行っても、みんなが美味しそうに食べてる横で水だけ。
「パステル、どこか気分でも悪いの?」
そう言って心配してくれるリタ。
「う、うん。ちょっとね…」
全っっ然!悪いところなんてない。でも、ダイエットしてるから食べたくない…なんて…言えないよね。
ううう、ごめんね、リタ。
「ぱーるぅ、こえ、たべないんかぁ?」
わたしの横でルーミィがミケドリアの串焼きを口いっぱいに頬張っている。
うう……おいしそう。
たっぷり脂ののったミケドリアをこんがり炭火で焼いて、猪鹿亭秘伝の甘辛いタレをつけて…。
あああ、なんかめまいがする。
「パステル、何も食べないなんて逆に身体に悪いぞ。ちょっとだけでも食えよ」
そう言ってクレイはわたしに一本串焼きを差し出した。
ごっくん!
思わず生唾を飲み込む。
そ、そうだよね。一本くらい食べたところで太ったりしないよね?
「そ、そうだね。じゃあ…」
そう言って手を延ばそうとした。
うっ…。
わたしの視界にトラップの「だから、おれの言った通りだったろ?」って勝ち誇った笑顔が入ってきた。
くぅぅぅぅ。
「やっぱり…いい…」
泣く泣く手を引っ込めた。
そんなわたしの反応に、みんなはちょっと変な顔をした。
「パステル、もしかしてダイエットですか?」
ずばり言われたキットンの言葉。
「えと…」
「だーえっと、ってなんらぁ?」
ルーミィの無邪気な声に、再びリタも近寄ってきた。
「パステル、そういうことだったの?そんな必要ないじゃないの」
そんなことないんだってばぁ。
わたしが必死に首を横に降ると、リタはトラップに詰め寄った。
「トラップ!あんたパステルに何か言ったんじゃないの?」
「はぁ?こいつが勝手に一人でやってんだよ」
ったく、あんたでしょ、あんた!にしても、なーにむくれてんのかね。
「残念ですが…パステル、断食は痩せませんよ」
「ええー!?どういうこと?キットン」
「食事を抜くことで逆に身体が飢餓状態になって、余計に太りやすい身体になってしまうんですから」
「パステル、食べないと、身体こわす」
ノルもキットンに同意する。
えぇ―…そんなこと言われたら…。

562:トラパス④
09/05/03 23:51:54 CcrH2VBu
すると、お皿の上のミケドリアが視界に入る。
ごくっ。
ちょっとだけ……いやいや、だめだってば!
頭の中で食べる、食べないの争いが起こっている。
「ぱぁーるぅ、ルーミィ、もうおなかいっぱいらおぅ…」
わたしが食べない分、余計に食べちゃったんだろうね。ルーミィのお皿の上には1本だけ串焼きが残っている。

思わずそれを掴むと、思いっきりかぶりついた。
んんー…。
肉汁が口の中いっぱいに広がって…。



結局。
追加で2人前は食べてしまったのだ。
はぁぁぁ。自己嫌悪。
肩を落とすわたしにキットンが声をかけてくれた。
「パステル、そんなに痩せたいんでしたら、いいもの持ってますよ」
「本当?キットン」
いつもはあやしいと思うわたしだけど、もう溺れるものはナントカだわ。
キットンの話しに食いつくと、彼は嬉しそうに話し出した。
「ぐふ、エベリンに行ったときに手に入れたんですがね、脂肪分を吸収してくれるキノコが…」
「あまい、あまい、あまーい!」
それまで黙っていたトラップが急に怒鳴った。
「おめぇなぁ、そんな胡散くせぇキノコなんかやめとけ。そんなんで痩せれたら苦労しねぇんだ」
「な、なんですか!トラップは人聞きの悪い!」
「るせぇ!大体なぁ、そんなに痩せたきゃ運動しろっつーの」
それまで静かにわたし達の様子を見ていたクレイ。
トラップがそう言うと、急に何かひらめいたように膝を叩いた。
「そうだ、パステル。こいつ昔ダイエットしたことがあったんだ」
…トラップが?えーと…ああー!確かにそんなこと言ってたよね。小さい時太ってたーって話。
「け!だぁら、なんだってんだ」
「え?いやぁ、お前一応ダイエット経験者だろ?パステルにいいダイエット方法教えてやれるかなって思ってさ」
てっきり『やなこった』と返ってくるかと思ったら、意外や、意外。あっさり引き受けてくれた。
これには提案したクレイも…だけじゃなくてその場にいた全員がびっくりしたんだけど。
「へへっ、でも今からはちーっとばかし早すぎっから…夜中だな」
「え?そんな遅く?」
思わず聞き返すと、トラップはニヤッと笑った。
「つー訳で…後でおれの部屋こいよ」
??
なんだかよくわかんないけど、痩せろって言い出したのはトラップだもんね!



という訳で。
みんなが寝静まったあと、わたしはトラップの部屋をノックした。
「おう、入れ」
そう言われてドアを開けると、上半身裸で、下は下着だけのトラップが立っていた。
「なっ、なんでそんな格好してんのよ!」
その問いには答えず、わたしを強引に中に引っ張るとドアを閉めた。
カチリ。
鍵の閉まる金属音が部屋に響く。
「な、なによぉ。ダイエットに協力してくれるんでしょ?」
「そーだよ、なんか文句あっか」
「ひ、昼間の続きがしたかっただけじゃないのぉ?」

563:トラパス⑤
09/05/03 23:52:41 CcrH2VBu
「ん?何かしたっけ?」
「…!」
すっとぼける赤毛頭をぽかっと殴る。
「けけ、冗談に決まってんだろ。つーか、なに?おめぇ、そんなにエッチしたかったのか?ん?」
なんて意地悪そうに言ってきた。
「………!!」
え、エッチって…
トラップがそんな格好してるから、そう思っただけじゃないのよぉ!
だから、別にしたい、とかそんなんじゃなくて!
「パステル、おめぇの気持ちはよーくわかった!」
あーあ、だめだ。
この赤毛頭にはわたしの言い分なんて通りっこない。
「もー、それは置いといて…結局何するの?」
そう言うと、トラップはわたしをベッドに座らせ、ちょっともったいぶって話し出した。
「まーそう焦らせんなって…」
「教えなさいよぉ」
「へへっ、今巷で話題になってんだろ?朝バナナダイエットっちゅー…」
「ああ!」
すぐにピンときた。
確か冒険時代のコラムに載ってた気がするもん。確か、朝ご飯をバナナに代えてやるダイエット方法だった気がするけど。
「え?じゃあ何で今なの?」
そう聞くとトラップはわざと胸を張って答えた。
「まぁ、せかすなって。おれ様のダイエット方は、その……いわゆる、夜バナナっちゅーやつだ」
「へ?朝じゃないの?」
そう言うとトラップはちょっとため息をついた。
「おめぇ、今までの会話でわかんねぇわけ?」
なんて言われても。
「うーん…とりあえず、バナナ食べればいいんだよね?あれ?そういえば、どこにあるの?」
そういえば、ほの暗い部屋の中にはバナナなんて見当たらなかった。
すると突然、トラップは自分の履いていた下着を降ろした。
「きゃっ…」
「ぶぁーか。バナナって言ったらすぐにピンとくるもんだろ」
そう言われて、初めてトラップの言っていた意味がわかった。
目の前で重力に逆らうように反り返った彼自身は…そりゃあもう、バナナといえばバナナなわけで。
いやー、実に的確な表現だよね!
なーんて、ムードもなく、そんなことを考えてしまった。
「なんだ、結局トラップも…なんていうか、その、そういうこと、したかった…んでしょ?」
付き合ってからたった一度だけ、トラップとしたことはあるんだけど、まだハッキリと言うのに抵抗はあった。
それに、まだ裸にも慣れていない。
この前は…夢中だった…って言うと変かもしれないけど、とにかく、いっぱいいっぱいだったんだよね。
「いちいちうるせぇな。とにかく、ほれ」
そう言うと、わたしにずい、と自分のモノを突き付けてきた。
「な、なに?」
おそるおそる見上げると、トラップの目はギラギラした獣のように見えた。
「夜バナナっつたら…これを口でしごくんだよ」
ええっ!?
く、口でって…。
「顔の肉も、これでちったぁ引き締まるかもしんねぇぜ」
なーんて言われてもなぁ…。
わたし、トラップの…その、アソコって…こんなにじっくり見たことないんだもん。
赤黒いバナナ(っていうのも何か変な話だけど)の先っぽからは、チラチラとヨダレがにじみ出している。
「ほら、垂れてきちまう」
ちょ、ちょっと待ってよぉ。まだ心の準備ってもんが…。
わたしが一人アタフタしていると、トラップは
「ま、おめぇにはダイエットなんて出来ねぇつぅこったな」
なーんて憎まれ口を叩いてきた。

564:トラパス⑥
09/05/03 23:55:28 CcrH2VBu
「下の口では食えたのに、上の口では食えないですか、そーですか」
ううっ。
付き合っているとはいえ、トラップの毒舌は相変わらずなんだから。
でも、やっぱりここまで言われたら悔しい。えーい、なんとでもなれってんだ!
わたしは意を決して目の前に突き出された棒をパクッとくわえてみた。
「ん……ぅ」
むっとむせかえるような体臭。
な、なんか思ってたよりおっきい…。それに、すっごい熱いし。
思い切って吸ってみると、びくん、とトラップが軽く痙攣した。
「うっ……く、パステル、もっと、舐め…ろ」
トラップが苦しそうにわたしに言った。
え、えと……こんな、感じ?
先っぽをちゅぅっと吸うと、トラップの雫が口の中に広がっていく。甘いような味が、わたしの頭まで突き抜けていって、痺れちゃう。
も、もっと……もっとトラップが…欲しい、欲しいよ…。
刺激するたびにトラップから露がとろりとにじむ。それがなんだか嬉しくって、思いっきり吸い込んだ。
「…ってぇ…。パステル、もちっと、軽く…」
「ほ、ほひぇん…」
「強く吸えばいいってもんじゃねぇ…こう、もうちっと……緩急を…つけて」
ええー?よくわかんないんだけど…。
「も、もっと…奥まで…」
そう言うとトラップはわたしの頭を持ってぐっと棒を押し込んだ。
「んっく!」
ちょ、苦しい!苦しいってば!
手をバタバタさせて抵抗すると、やっと離してくれた。
「げほっ……今、喉まで入ったんだからぁ…」
「へへ……わりぃ」
そう言うと再びわたしの頭を持った。
もぉー、強引だなぁ。
でも、何だか不思議なんだけど。この行為が嫌じゃなくなってきたんだよね…。
最初はトラップが頭を動かしてくれたんだけど、次第に慣れてきたのか、自分から動かせるようになってきた。
舌を竿の裏に軽くあてて顔を前に突き出せば、自然に喉の奥の方まで入ってくる。そうやって出し入れするたびに、トラップは小刻みにびくん!びくん!と反応した。
んー…でもちょっと顎が疲れてきたかも。結構おっきくて口いっぱいに入ってるからきついんだよね。
「……疲れたか?」
わたしの髪を撫でながら優しくトラップは聞いた。
彼のモノをくわえた状態で見上げると、なんだか恥ずかしくなってきちゃった。
口から出すと、びよん、とトラップ自身がしなる。
あれ、こんなにおっきかったっけ…?
思わず見入ってると、「あんまり見んじゃねえ」とぺしっと頭を叩かれてしまった。
「ん…ちょっと…」
そう言うと、トラップは満足そうに笑った。
「な、効きそうだろ?夜バナナ」
「…うん」
そう言うのは恥ずかしかったけど、ほんとに顎がだるくて仕方ないんだもん。
「でも…もちろんこれだけじゃ終わんねぇからな」
そう言うとトラップはベッドの上に座った。
え……てことは…?
トラップを見つめていると、彼はわたしを両手で抱き寄せた。
「座れよ」
え?座るって…。ここかな?
トラップに跨がると、トラップは自分自身を片手で支えながらわたしをその上に座らせた。
「んひゃぁ…んっ」
固くなったトラップ自身が腰を沈めるとぐぐぐっと入ってくる。
「ぁあ…んっ、ぁ、ぁん、ぁぁ」
おっきい、トラップが、トラップが…入ってる!

565:トラパス⑦
09/05/03 23:56:17 CcrH2VBu
「…今日はおめぇに動いてもらうかんな…くっ」
動いたら、おかしくなっちゃうかも……っ。
そう思いながらも、本能のままに腰が浮く。
すっと抜けるような感覚が刺激と同時に余計に欲しくなって、再び腰が沈んだ。
「ん…くっ、パステル…」
トラップは苦しそうにわたしの腰を掴んで、呼応するように腰を振った。
下から突き上げるように刺されて、腰を浮かせると抜かれるような苦しさに溺れそうで。
息もできないほどなのに、どこまでも求めるように身体は意識とは関係なく動いた。
「パステル……お、おれ、もう……」
そう言うが早いか、トラップが中で精を吐き出した。
「んぁあああぁぁっ……!」
それと同時に、お風呂に入ったようにじゅわっと身体が熱くなった。



「パステル、ちょっと痩せたんじゃない?」
何日か経って、猪鹿亭で食事をしていたわたしにリタが聞いてきた。
「そ、そうかな?」
「顔もちょっとシャープになったみたいじゃない?ねぇ、クレイ」
「え、えーと…そうかもな」
もぉー…クレイったら、絶対、気付いてないな。
えへへ、でもリタの言うとおり、確かに最近痩せたかもしんない。
「でも、パステルはどうやって痩せたんです?最近食事は前よりは減ったみたいですけど」
キットンがパンを頬張りながら聞いてきた。
「えと……それは…」
チラッとトラップの方を向くと、ギロッとわたしを睨んでいた。
もぉ、言えるわけないでしょー?
夜バナナダイエット―…なんて言ったら、男の人はすぐにピンときちゃうよね!
「トラップが運動付き合ってくれてるんだよな?」
ドキッ!
クレイの何気ない一言に、思わず身体が硬直する。
「へぇー、トラップが?珍しー」
リタも話に食いつく。
「ま、これ以上見苦しくなったら困んだろ?」
なーんて、言うんだけど。
でもね、トラップったら、ちょっと体重が減ったときに「…頑張ったな」って言ってくれたんだよね。
それがすごいうれしかったんだー!ふふっ。
「ねぇ、パステル。どうやって痩せたのよ?やり方教えてよ」
「え…っ、そ、それは」
「じゃあ、トラップ。パステルと一緒にあたしも教えてよ」
「ブッ!!」
リタの言葉に、トラップが飲んでいた水を吹き出した。
「うわっ、きったねぇな!トラップ!」
「とりゃっぷ、きっちゃなーい」
「トラップあんちゃん、大丈夫デシか?」


まぁ、リタを含めて…は、やっぱり出来ないけどね。
でも、痩せてからもしばらくこのダイエットは続きそう。
え?リバウンド防止?
まぁ、それもあるんだけど、実は…なんか、病み付きになっちゃったみたいで……へへ。


こうして、わたしとトラップは夜な夜な秘密の『夜バナナダイエット』に励むのだった。




END

566:ファーファ
09/05/03 23:58:42 CcrH2VBu
以上です。
本当はトラップBDネタで書きたかったんですが、間に合いませんでした…。

失礼しました。

567:名無しさん@ピンキー
09/05/04 17:45:48 o270vvGj
554です
ファーファさん投下乙でした~
夜バナナ笑いつつ萌えました
で・最後のオチはトラパスリタの3Pフラグですね、わかりますw
フォーチュンはどんな組み合わせでもしっくり来るから不思議ww

568:名無しさん@ピンキー
09/05/09 22:56:44 fcYxmg1d
保守age
みなさんGW明けで忙しいかな?

569:名無しさん@ピンキー
09/05/10 00:37:21 SCNbBt6C
>>568
いるよノシ

確かに忙しいけどなんか書きたいなぁ・・・

570:名無しさん@ピンキー
09/05/15 01:50:00 YiY81GqZ
保守

571:名無しさん@ピンキー
09/05/16 05:25:57 mZn/+JUM
ルーミィ、おなかボッテボテだおう!

フォーチュン読んでるとRPGやりたくなる。
DQ3みたいな職業選んでパーティ組むやつ。

572:名無しさん@ピンキー
09/05/21 00:45:43 bnBlopwh
ほしゅ

573:名無しさん@ピンキー
09/05/21 08:01:06 cSwHdYKY
自分もRPGやりたくなる

574:名無しさん@ピンキー
09/05/21 08:16:40 SJIYY7Ws
自分まさにdq3やり始めた

575:名無しさん@ピンキー
09/05/27 00:08:11 g22zb+3C
誰もいないのかなぁ

576:名無しさん@ピンキー
09/05/27 09:36:25 /y3M43hJ
おーーーーーーいと叫んでみるテスト

577:名無しさん@ピンキー
09/05/27 09:47:25 g22zb+3C
ノシ

578:名無しさん@ピンキー
09/05/27 17:52:39 Yla8nqPW
ぉーーーーーーぃ>

579:名無しさん@ピンキー
09/05/28 02:41:18 iT1fGP6C
ん?

580:名無しさん@ピンキー
09/05/28 22:28:55 V+6mfrCm
何?

581:名無しさん@ピンキー
09/06/02 11:51:30 dVYx/l1G
どこのスレも過疎気味だ
このとこ規制まみれだったのねん

582:名無しさん@ピンキー
09/06/03 17:11:01 pyxMHN40
寂しいね

583:名無しさん@ピンキー
09/06/04 16:47:59 uBtv0wJ8
元々過疎スレだけど、一時期賑わってたのになぁ…。
容量も中途半端だし、次スレになったら投下くるかな?


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