08/09/16 03:24:39 DZLNjW87
初夜 】
† 1 †
どろり・・・
女騎士は限りなく暗闇に近い、未だ未知の空間で、まどろみから醒めた
今の状況に陥る前に、女騎士が覚えているのは、洞穴を探索中、突然目前の暗がりの中空に、不定形の何かが現れ、首から目頭まで隈なく闇に覆ったこと
現在は身体の自由はない。鉄鎧の装備はそのままに、堅い拘束具に押さえつけられている
腕は垂れるまま下へおろされ、背もたれらしきものに手首を貼り付けられている。座った状態で、足はガニ股に広げられ、足首にも拘束具がつけられており、奇妙に暖かい柔らかい壁へと身体を押し付けていた
目が覚めてから闇の感触は、拘束された鉄鎧の腰からつま先までをユルユルと震えている。自慢の紅の長髪は、ピチャピチャと闇の面にふれて不快な感覚を伝える。前髪はまだべた付いている。実に不快だ
だが、もっと不快のものがある
「はぁ・・・・・・はぁ・・・・・・あくぅ・・・・・・・・・・・は・・・はあ・・・」
目が覚めて以来、股間が気になってしょうがないのだ。暗闇の中に響く女騎士の息使いは、規則正しさを欠いている
彼女は股間に重くのしかかる違和感に顔をしかめた。その違和感が股間を叩く度に、身体が震える息が漏れるのだ
彼女は体験したことのない感覚に、苛立ちを感じていた。まるで、股間に生暖かく、柔らかい鉄の棒―矛盾して思えるが、そうとしか言いようが無いのだ―か何かが押し当てられているようだ。それは股当を食い破り…
もしかすると…身体の、中に…入っている?
自分の下半身は目視できない。光源は掛けられた簡易魔石灯のみで、一寸先を見渡せるだけだ
どろ・・・