08/09/16 20:51:52 70EqHHdz
どうしてこんな状況になったのか、どうしても思い出せない。彼女に出会うたびに
口説いていたのが功を奏したのだろうか? それとも誰かからの贈り物か?
しかし、そんなことどうでもいい。
「しょ、職人が来るまでの一時凌ぎだ! 勘違いするな!」
かすがが目の前にいる。これだけで顔が緩むというのに、
彼女は俺の右手を自ら両手で握って、自分の柔らかな胸に押し付けているのだ。
こんな夢のような状態では、これに至るまでのことを思い返す余裕もなかった。
「……なんて言ってるけどさ、かすが。かすがの心臓、かなりドクドク脈打ってるよね」
「うっ、うるさい……!」
俺の言葉にかすがは顔を赤らめ、わざとかどうかは分からないが、
更に俺の手を胸にぎゅうぎゅうと押し付けてくる。たまらない弾力だ。
「私はただ、謙信様とこのスレのために―ッ!」
かすがの言葉が途切れたのは、俺が途中で彼女と唇を重ねたからだ。
一瞬驚いて抵抗しようとしていたが、すぐに俺の舌にあわせて唇を開いた。
進入をゆるされた俺の舌は、自由にかすがの口内を這いまわる。そしてかすがの舌を見つけ、
掬い上げるように絡ませた。
「ん、んん……っ、っは」
唇を離したあとかすがは、潤んだ瞳でこちらを見た。
俺の手を握っていた手からは力が抜けて、ただ添えているだけになっている。
「かすが。この続き……したい?」
耳元で囁くように問いかけると、かすがは物欲しそうな目で俺を見ながら首肯した。