戦国BASARAでエロパロ 信者5人目at EROPARO
戦国BASARAでエロパロ 信者5人目 - 暇つぶし2ch550:晴れ(利家×まつ ←(?)慶次)3
09/02/01 09:45:40 2hn6itJN

「あ、…ぁ…!犬、千代様…まだ駄目…!」
「まつの事は、某が一番知っている。まつ、よりも……っ」
「あっ、ぁあ!そんな、……」

二人が夫婦となって、営みが無いとは思わなかった。しかし、それについて考える
事も、慶次は今までしなかった。意識的にしなかったのかもしれない。

肉欲と絡めば、愛は途端に生々しさを増す。

「そこは、駄目、犬千代様……ッ」
「もっと奥が良いのだろ」
「ッ犬千代様!」
「はは、すまぬ」

甘ったるい遣り取りは変わりはない。だが声が汗ばんで、双方しっとりと濡れている。
着物か肌が畳と擦れるかさついた音に、隠れて届く小さな水音。
熱を帯びた利家の声に応えるまつの吐息に交る甘ったるい切なさに耳を傾ける内、
じんわりと下半身に血が集まり始めているのに気がついて慶次は慌てた。

いけない。こんなのはいけない。

そう思うのに、耳に纏わりつく音の連なりに着流しの裾の内に指が伸びる。

「あ、アッ……ひぅ、んん……!」
「まつ、可愛い、」
「犬千代、様ぁ…あっ、あっ…!」

段々と利家の声に余裕が無くなって、まつの嬌声に呼吸の荒さ所以の間が入る。
肌を擦り寄せ、肉を打つ音がする。
いつも気丈なまつが、頬を上気させて利家に四肢を絡ませているのだろう。
薄桃に染まった柔らかな乳房を揺らして傷だらけの日に焼けた肌に白い指を掛けて。
目を潤ませだらしなく口を開いて、あるいは快感に涙すら零しているかもしれない。
女をしとどに濡らし、利家の雄に吸い付いているのだ。


551:晴れ(利家×まつ ←(?)慶次)4
09/02/01 09:46:29 2hn6itJN

良く見知った二人が快楽に溺れる声は、想い人を描く妄想などよりずっと慶次の
欲を駆り立てた。夢ではない。現実の、本物の。
大好きな二人が、二人である前に男と女である事を思い知らされる。

指先で己の性器が既に涎を垂らしているのを知って、慶次は背徳的な興奮に呑まれ
きっている自分を酷く恥じた。

「犬千代様、犬…ちよ、さま…ぁあッ…!」
「まつ……好きだ、まつ」
「ッは、ひぁっ、あ、あぁ…―!」

まつが絶頂に達する悲鳴染みた喘ぎと共に思わず全身に力籠った一瞬後、掌に
感じる温かさに慶次は真っ赤になって、その場を離れた。
断続的に続いていた軋んだ音が途切れて静かになった室内に気付かれないよう
出来る限り足を忍ばせて、それでも出来る限り早く。
二人には聞こえないであろう距離まで抜け切ると後は裏の井戸まで掛けていって
羞恥と後悔ごと洗い流すように汚れた手を流した。それから、屋敷をぐるりと
大周りして自室に戻る。
部屋の内ではもう目を覚ました子猿が暇そうにしていたが、その彼をも道連れに
布団の中に逃げ込む様に身体を収めた。

もう半刻もしたらまつ姉ちゃんが来るだろう。
慶次、まだ寝ているんですか!なんてきっと怒るから、笑ってごまかして、
いつもみたいに屋敷を抜けだそう。

先まで身体を覆っていた興奮が冷えた布団に吸い取られてしまうと後に残るのは
居心地の悪さと申し訳なさばかりで、慶次は布団を頭まで被ってぎゅっと目を
閉じた。

何にも無かった振りをしよう。何にも知らない振りをしよう。

胸に抱いた小さな相棒が己の頬を不安げに撫でるのに布団の暗がりの中で眉を
顰めた下手糞な笑いを作ってから、慶次は赤ん坊のように身を丸めた。


外は、柔らかな日差しに満ちている。



552:547
09/02/01 09:51:40 2hn6itJN
投下前に読み直したつもりだったんだが誤字がちらほらあってスマソ。
地味に公式で無かったことにされそうだが、慶次→ねねも推して参りたい
そんな通りすがりでした。

553:名無しさん@ピンキー
09/02/01 21:44:50 R0PgAkYi
前田家GJ!!!!
思春期慶次かわいいと思ってしまた

554:名無しさん@ピンキー
09/02/04 11:50:29 /FaPvoL+
一日遅れてしまったが、節分ネタが思い浮かんだので投下。
小ネタで短いです。そして夫婦だけ。それでも大丈夫な方はどうぞ。


「長政様…今日は節分だね…」
「あぁ、こういう行事もしっかり行わなくては悪となってしまうな。」
「それじゃあ…市…お豆買ってく……な、長政様?!」
「では…市の豆を歳の数だけ食さないとな」「え……や、やん…ぁ……だめぇ………!」


「まつー!恵方巻き出来たか~!」
「はい。犬千代様の分と家臣の方々の分は…」
「? まつの分は?」
「まつは…犬千代様の恵方巻きが食べとう御座います」
「まつ…!よし、好きなだけ食べてくれ!!」
「はい、それでは………は、ふぅ…ん」
(あ…大きくて太くて、美味しい……)


「はぁ…あ、ん……ん」
「どうした、濃。余の恵方巻きが食えぬのか。」
「ち、違います!上総介様の恵方巻きが大きくて…全部口に入れる事が出来なくて……」
「は!ならば下の口で食してもらうか」
「え…あ、お、お待ち下さい!」
「ほぅ…下の口はもうよだれをたらしておるは。望み通り、存分にくれてやろう」
「あ!あぁ…あ、ぁん……上総介様……もっと、もっと濃めに下さいませ!」
「ふん。根元まで咥えてもまだ足りぬか…。ならば、もっと奥まで余の恵方巻きを味わせてやろう!」
「ああぁぁぁ!すごい……はぁ…ん、あぁ………上総、介…様ぁ!」
「心地よい感触よ…フハハハハ!!」

555:名無しさん@ピンキー
09/02/05 00:23:36 suRRTWOg
ちょ、まさかの信長様!
>>554GJ!


556:名無しさん@ピンキー
09/02/05 23:06:50 AHVuUeUk
>>554
魔王夫婦GJ!!!

557:名無しさん@ピンキー
09/02/06 16:14:13 pVCjM+uR
>>554
GJGJ!
本気ひさびさな市だた…!
市最愛だか出現率低くてさびしい

558:名無しさん@ピンキー
09/02/06 17:09:11 QE4AofkH
>>557
自分で書けばいいんだよ

559:名無しさん@ピンキー
09/02/06 18:17:04 HEKNVKs2
>>557
「……市の出番が少ないのは長政様が淡白なせい…。」
「なっ!ち、違うぞ、市っ!!!」
「じゃあ魅力がない市のせい?」
「いや…その、そういう訳じゃ。む、無駄口は削除ぉっ!!」



すまん、こんなくだらないのしか浮かばないんだ。エロくないしな。

560:名無しさん@ピンキー
09/02/06 23:14:57 YnUth+bA
無駄口削除!
てことで市にやらしいちゅーをする訳ですね、わかります。
でも長政様は下手そうだな、ガツンガツン歯当たりそうwww

561:名無しさん@ピンキー
09/02/06 23:29:49 pVCjM+uR
市が足りない自分のために、みんなありがとう…!
このスレの住民はみんなあったかいな

>>558のいうとおり書き手に参加してみようとおも

562:名無しさん@ピンキー
09/02/07 08:02:08 3ku7NVV9
その意気だ!
貴様の正義が試されているぞ!

563:名無しさん@ピンキー
09/02/07 15:47:33 teD0xody
夫が「悪と無駄口削除なり」って言ってるから
床では必死に唇噛んで、喘ぎ声出さないようにしてる市って可愛い
「そ、それは無駄口じゃない!」って慌てて言う長政とかも

564:名無しさん@ピンキー
09/02/07 19:40:52 p48FqcIl
>>563
やばい かわいい
浅井夫婦は可愛いよなー…!
「なぜ?」って市に言われて答えに窮してればいいね。

浅井夫婦は回数少なそうだけど、
一回一回がマニアックだとよい。

そいでふたりともそれがごく普通だと思ってて欲しい。

565:名無しさん@ピンキー
09/02/07 22:08:52 qXbLvNCS
>>564
普通に入れる穴間違ってそうなイメージだ。市が辛そうだから回数控え目で。

566:名無しさん@ピンキー
09/02/08 03:28:55 EPBy8+HF
毎回違う穴・・・
回数を重ねてもちっとも子供を授からないから
濃姫に「床を共にしてないの?それとも不能なの?」とか心配されて
「違うわ、義姉さま。一月か二月に一回くらいだけど、してる・・・」って言ってたらいいな
だけど毎回違う穴。

567:名無しさん@ピンキー
09/02/08 07:28:33 pDfqMI+s
浅井夫婦って言うと
お市が怖がって両足閉じちゃってこう、膝抱えて転がるみたいなポーズでの
挿入になっちゃって

「い、市、その恰好は…止めろ…!」
「ひっ……ご、ごめんなさ…(ぎゅうっ)」
「ッ―だ、から……!」
「ごめんなさい、ご、めんなさ…!(ぎゅううっ)」
「ッ――!」

ってな感じで切羽詰まった長政様をお怒りと勘違いして
緊張して思いっきり締め付けられて結果的に早漏。

というのが初妄想だったなぁ

568:名無しさん@ピンキー
09/02/09 18:58:38 bJD/7UsA
自分は

中々手を出さない長政様に市が泣きながら
「長政様、市のことが嫌いなの?」
「ば、馬鹿な!そんなはず無いだろう!」
「だって長政様全然市に触ってくれない。」

見たいな流れでめでたく合体

が初妄想だったな

569:名無しさん@ピンキー
09/02/09 23:54:10 msBfDuhh
みんな、その妄想を文章に起こすんだ。

570:名無しさん@ピンキー
09/02/11 02:32:14 HUNDU3S7
前書いたやつを発掘したのでここに投下
流れに乗ってなくて申し訳ない

・濃姫×元親
・ほんのり?エロ
・織田軍に捕まった元親を濃姫が攻めてます

□□□


「…っ、うぁ…はぁ…っ!」
「んふ…ふぁ、ん…おっきい…」
元親の大きく膨らんだ肉棒を濃姫は口いっぱいに頬張り愛撫する
ちゅぷちゅぷといやらしい水音が室内に響き、元親はその音と口淫の快感に身体を悶えさせた
散々暴れたのか、元親の腕は縛られている鎖によって傷が付き、快感に身体を震えされる度にズキズキと痛む
しかしその痛みより肉棒の快感が勝っているのは確かだった
「もっと声出していいのよ?」
「はっ、誰が出すか…よ、うっ」
「素直じゃないのね、西海の鬼は…」
耳元で囁かれる言葉に元親は頭を振る
何時もなら自分が主導権を握り、犯している女にイイ様にされている状況が嫌で、せめて声は出す
まいと元親は必死に唇を噛んだ
元親の快感を我慢する苦しそうな顔に心の臓がぞくりと動いた濃姫は、もっとその声が聞きたいと添えているだけだった手を上下に動かし始めた
「うぁ…そんな、激しくすんじゃねェ…!」
「…んん、男の味がするわぁ……」
亀頭の上にある尿道を舌先でつついたり、亀頭を吸い上げると元親の肉棒は面白いほどびくびくと動き出す
溢れ出る白濁と唾液は元親の太ももに垂れていった
「気持ちいいんでしょ?ねぇ気持ちいいって言ってくれれば、
もっと気持ちよくしてあげるわよ?」
「うるせぇ、早くこれを解きやがれ…!」
「……生意気ね」
「いっ……っ!」
素直じゃない元親に機嫌が悪くなった濃姫は、鎖で傷ついた場所に伸びている爪をぐっと立てた。その痛みに元親は薄く目に涙を浮かべてる。滴り落ちてきた血を濃姫は舌で舐めたと思うと、またすぐに爪をその場所に突き刺した
「痛みと快感って紙一重って言うわよね、気持ちいいのでしょ?」
「や、やめてくれっうぁあ…あっあぁっ」
「ふふ。まだまだお仕置きしてあげるわ…」
開いてしまった口を閉じる事は出来ず、元親は声を上げ始めた


□□□
ありがとうございました



571:名無しさん@ピンキー
09/02/11 05:11:30 W1G19Xdz
>>570
艶っぽい!GJGJ!!
どうでもいいけど、アニキって早漏っぽい

572:名無しさん@ピンキー
09/02/13 22:30:16 uZmYhBXh
まつ×モブ

前田軍に捕まると、数日経ってから無傷で帰ってくるという噂があった。
そして帰って来た者に前田軍の情報を吐かせようとするのだが、
帰って来た者は何も吐かないらしい。
一様に廃人の如く惚けた顔をして、
「良かった…」
だの、
「何も言えねぇ…」
だのと、涎を垂らしながら言うとか何とか。
中には自軍を抜け出して、もう一度前田軍に自ら捕まりに行く兵もいると聞いた。
そんな噂が全国を駆け巡っているものの、詳しい事は未だ闇の中だ。
そもそも、生きて帰ってきたというのに情報を何も吐かない、しかも自ら捕まりに行くなど、
この戦国乱世を生きる兵として矜持が無いのだろうか、と俺は思っていた。
しかしそんな俺が前田軍に捕まるなどと、誰が予想出来ただろうか。

「畜生…」
両手足が縄で縛られている。息がしにくいのは、ここが地下牢であるというだけだ。
前田利家の妻に裸を見られて興奮しているからという訳では、決して無い。
「思っていたより逞しい体をお持ちで。
 きっと貴方様の軍の大将殿も、貴方様に期待されていた事でしょうに」
前田利家の妻―まつと言うらしい―は、手早く俺の着物を全部脱がせたかと思うと、
今度はじろじろと眺め始めた。いっその事、今すぐ殺してほしい。
敵軍の女子にこんな辱めを受けて、もう生きていられない。
「ですが、貴方様はこうしてまつめに捕らえられてしまいました。
 これからどうなるか…お分かりになられますか?」
ずいっと顔を近付けられた。くそ、女子ってのはどうしてこんなに良い匂いがするんだ。
「知るか!だが前田軍に捕まると、廃人になって帰ってくるという噂だ!
 どうせ薬漬けにして我が軍の情報を……っっ!?」
「まあ、そのような噂が?」
澄ました顔で言うまつの手には、俺の一物が握られていた。
動揺する俺を余所に、まつはぐっと握って上下に扱く。
「やめろ…っ!」
男と言うものは、悲しい生き物である。
体を捩って抵抗するも、白く細い指に優しく扱かれて、むくむくと硬度を増していってしまう。
亀頭が遂に天を仰いでしまった時には、舌を噛み切ってしまいたかった。
「ふふ…戦続きで随分と溜まっていらっしゃった御様子。お可哀相に」
まつはそう言うと、小さな音を立てて一物に唇を寄せた。
柔らかな刺激に、思わず透明な汁が先端から噴き出す。
まつの攻撃、いや口撃は続いた。舌を使ってぺろぺろ無邪気に舐めたり、
頬を凹ませてわざと音を立てて吸い込む。かと思えば舌を尖らせて鈴口を突く。
これらにさっきの指業が合わされば、もう戦国最強だ。
「ぁうっ…」
もう出る、と言う瞬間、すっとまつが離れていった。
まつはくすくすと笑って頭の手拭いを取り、腰の防具を取った。
次に慣れた手付きで萌黄色の着物を脱いでいく。
次第に露となっていく白い肌に、俺は一物を震わせて釘付けになっていた。
「このまま手でお出しになるか、この中でお出しになるか、お決めなさい」
まつは自分の秘所を指で左右に開き、俺の目の前で見せた。甘酸っぱい匂い、戦慄く肉襞。
俺が「中で出したい」と涎を垂らしながら言うのは、三つ数えるより早かった。
「正直なお方」
まつが笑った。その笑い方は俺を嘲笑うような笑い方だったが、
その時の俺にはもうそれすら喜ばしい事だった。
形の良い胸を揺らして、まつは俺に跨る。
早く早くと無意識に口に出すと、まつは一物をぎゅっと握り、耳元で囁いた。
「続きをしてほしければ、わっふるわっふるとお言いなさい」

573:名無しさん@ピンキー
09/02/13 23:09:52 76BB+F0l
わっふるわっふるぅぅぅあぁぁ……!!!

574:名無しさん@ピンキー
09/02/14 05:38:09 UXeIyd7u
わっふるわっふる!
なんだろうこの胸のときめき…

575:名無しさん@ピンキー
09/02/14 09:08:33 HeB4qxjN
わっふる。わっふる!
はっ!我を失って……?

576:「a due」【注意書き】(佐かす/現パロ)4スレ目588
09/02/14 22:36:28 J1unYuWo
流れを切って大変申し訳ありません。
書き終ったものがありますので投下させて下さい。

・【!】現代パロディ【!】
・佐助×かすが
・最中描写無し/事後描写有り
・「ボコ題2」(URLリンク(araya.ojiji.net))使用

a due … 一緒に、二人で

苦手、不快な方はスルーして下さい。
宜しくお願いします。

577:「a due」 【1/11】(佐かす/現パロ)
09/02/14 22:41:11 J1unYuWo
金の髪の歌姫がバーで歌う夜、最近決って橙色の髪の男が一番後ろの
カウンター席に座る。
その男は観客の中で群を抜いて不真面目な癖に楽屋にしょっちゅう顔を出し、
終演後駅へ行く歌姫と夜道を一緒に歩いた。
我知らず眉根を寄せてしまったらしい。
最前列のテーブル席の客が怪訝そうな顔をする。
そのうちの二、三人にだけ極上の笑みを浮べて操なし、
今宵も歌姫はスポットライトの中透き通る歌声を披露した。
一曲歌い終る度にバーテンダーと談笑するカウンターの橙色を無意識のうちに
目の端で捉えてしまう。
(またか)
チリッと胸がささくれ立った。
ファンだと言う橙色が真面目に歌を聴く様子は今夜も無い。
舞台から見えるのはいつも後ろ姿だけだ。
照明が落ちた薄暗い客席からほぼ全ての顔がこちらを見ているが、
橙色だけはなかなか振り返らない。
普段より心情を込めてこの曲を歌ってしまうのは、手の届かない恋を
テーマにした歌だからだと自分を誤魔化す。
最後の曲を歌い上げると拍手喝采に紛れて橙色の笑う声がステージまで聞こえて来た。
(いつもいつも、お前は歌を聴きに来たのかバーテンと話しに来たのか
 一体どっちなんだ)
苛立ちは頂点に達し、歌姫は今度こそ橙色を真正面から睨み付ける。
しかしやっと目が合った相手は歌姫の熱い視線を独占出来たと勘違いしたらしい。
だらしなく鼻の下を伸ばし、おまけに小さく手まで振っているではないか。
歌姫の中で何かが鈍い音を立てて切れた。
(ああもう、お前のそう言う所が気に喰わないのがどうして分らないんだ!)

578:「a due」 【2/11】(佐かす/現パロ)
09/02/14 22:46:22 J1unYuWo
反省はしていた。手を振ったのがマズかったらしい。
深緑色したアメリカンスリーブのドレスを纏った歌姫は、
「二度と来るな」と楽屋で柳眉を吊り上げた。
お見限りかと店の外へ出た矢先、後頭部に何かが勢い良く当る。
「いてっ!」
三日月くらい幅の細いストラップ付きのミュールが一足転がり、
その後ろにはショールを羽織った歌姫が腕組みして立っていた。
不貞腐れているのが一目瞭然だ。
寒空の下、スリットから伸びる彼女の足は何故か片方だけ爪先を覗かせている。
「あのさぁ…。呼び止めるなり他にやり方ってもんがあるだろ?」
痛む頭を擦りながら溜め息を吐いてミュールを拾う。
「勝手にすっぽ抜けたんだ」
ヒラヒラと素足を振って見せながら涼しい顔で歌姫は返した。
「嘘吐け」
どうやったらストラップが勝手に外れるのだろう。
跪いて白いふくらはぎを捕まえ、ミュールのストラップを止めてやる。
その間歌姫は自分の肩に手を置いていた。
「これで良し、と」
肩に触れていた繊手が離れるのが何となく寂しい。
歌姫がプイと外方を向く。
立ち上がった時見た頬が微かに赤かったのは見間違いだろうか。
「さっきは本当にゴメン。ね、また来ても良い?」
「お前が店に来ると調子が狂う」
「じゃあさ」
満面の笑みで手を差し延べる。
「俺様の部屋に来ない?お手をどうぞ、お姫様―なんてな」
横目で一瞥した歌姫は恭しく差し延べられた手に左手を添える。
「フン…」
が、次の瞬間右の拳は橙色の鳩尾にめり込んでいた。
「ぐっ…まさか…本気で殴るとは思わなかった、ぜ…」
蹲る橙色を冷たく見下し吐き捨てる。
「調子に乗るな」

579:「a due」 【3/11】(佐かす/現パロ)
09/02/14 22:51:26 J1unYuWo
黒いコートの橙色は歌姫が着替えて出て来るのを待っていた。
意識すればまだ鳩尾に鈍痛が残っている。なかなか良いパンチだった。
だが腕っ節は強くとも真夜中近い時間に歌姫独りでは少々危ない。
ステージが跳ねた後は駅まで送るのが二人の不文律になっていた。
傘を忘れた歌姫と無理矢理相合傘をしたのが最初だったと思う。
初めのうちは嫌がられたが、今では不機嫌そうにしながらも歌姫は橙色と並んで歩く。
ミュールを投げ付けられたのは「先に帰るな」と言う彼女からの非難だった。
「待たせた」
ベージュのコートを着た歌姫は余程寒いのかラベンダー色のマフラーを
グルグル巻きにしているが、鼻先だけがちょこんと見えている。
「そのマフラー可愛いね。良く似合ってるよ」
本当は「鼻先が可愛い」と言いたい所だが、再び鳩尾に拳を喰らいかねないので
自重した。
当然の様に荷物を押し付け、歌姫はブーツのヒールを高く鳴らしながら
サッサと歩き出す。
「行くぞ。終電に遅れる」
「はいはい」
二人はコートのポケットに両手を突っ込んで夜の街を並んで歩いた。
「今日は寒いねぇ」
白い息を吐きながら橙色が言う。
「そうだな」
マフラーに顔を埋めながら歌姫が答えた。
「ちょっと失礼」
素早く歌姫の右手を握り、そのまま左のポケットへ手を突っ込む。
「あ…」
中はほんのり温かい。いつ買ったのか缶コーヒーが忍ばせてあった。
「へへ、あったかいっしょ」
心底嬉しそうな橙色を見て顔を背け舌打ちする。
(イヤな奴)
ポケットの中で橙色と手を絡めながら、頬が熱いのは缶コーヒーの所為だと
歌姫は思った。

580:「a due」 【4/11】(佐かす/現パロ)
09/02/14 22:56:30 J1unYuWo
飲み終ったった缶コーヒーをローテーブルの上に置く。
あと一歩の所で終電を逃した彼女は今、橙色の部屋で床に座っていた。
金曜の夜とあってカラオケを初め始発まで時間を潰せそうなものは軒並み満員で、
不承不承近くの橙色の部屋へ初めて上がった。
決して広くないワンルームだが、白と茶を基調に纏められた室内は
落ち着いた雰囲気を漂わせている。
こざっぱり片付いていて居心地も悪くなかった。
「はい、これ着替え」
袖が迷彩柄になった長袖のTシャツと黒いスウェットの上下、
それにバスタオルが手渡された。
「シャワー使いたかったら玄関脇の所ね。トイレもそこ」
「…ああ」
ハァ、とまた溜め息が出た。早く家に帰りたい。
だが空気を読まない奴が約一名、とても嬉しそうにしていて腹が立つ。
「DVDでも観る?えーっと『死霊のはらわた』だろ、『感染』、『SAW』、
 『チャイルドプレイ』に…あっ!旧版の『エクソシスト』それから…」
斜向いに座った橙色が次々にホラーのDVDを取り出し歌姫は軽く目眩がした。
ステージを熟した後の倦怠感が倍増する。
もうちょっと異性と観るのに相応しいタイトルを持って居ないのかと
心の中で突っ込んだ。
「…遠慮しとく」
「だったらさ」
舐める程耳に近付いた橙色が甘ったるい声で囁く。
「ベッド行かない?床の上でしちゃ流石に冷えるし」
歌姫が朱に染まるのを至近距離でニコニコしながら眺めた直後、
乾いた音がして頬に鮮やかな紅葉が咲いた。
慌ただしい足音がバスルームの中に入り乱暴に扉が閉まる。
勢い良くシャワーの音が聞こえて来た。
「おー痛ぇ……」
痛む頬に掌を当て橙色が呟く。
(照れちゃって可愛いね、全く)

581:「a due」 【5/11】(佐かす/現パロ)
09/02/14 23:01:32 J1unYuWo
「―あでっ!」
強かに踏み付けられた痛みで橙色は飛び起きた。
バスルームの扉が閉まる音がする。
彼はミニキッチンの前で横になっていた。
動線上トイレに行く時は必ず通る場所だったが、
添い寝を拳一発で断られた橙色はそこへ追いやられていた。
踏まれた足を擦っていると水を流す音がして扉が開いた。
足を踏んだ犯人に文句を言おうと口を開けたが、そのまま固まる。
「へ…?」
スウェットの上着からすぐ魅惑的な足が伸びているではないか。
多少丈は長めだが太股の1/3も隠れていない。
余りにしどけない姿に目が釘付けになる。
「………」
寝惚けているのか歌姫がその場で横になろうとしたので橙色は慌てた。
「ちょっと!風邪引くよ!」
「………」
全く起きる気配が無い。仕方が無いので歌姫をベッドまで担いで行った。
歌姫を降ろそうとした時、
「痛っ!」
踏み付けられた足が痛んでバランスを崩し一緒にベッドに倒れ込んでしまった。
「!?」
自然、恰も歌姫に跨って組み敷いた様な格好になる。
弾みでスウェットがめくり上がり、歌姫の括れた腰が橙色の前に現れた。
ミュールを履かせた爪先も、捕まえたふくらはぎも、ドレスのスリットから
覗いていた太股も、皆曝け出されている。
勿論下着もしっかり見えていた。
喉が鳴る。
この小さな布切れ一枚外してしまえば―
「ぐはっ!」
今まさに下着に手を掛けた刹那、激痛が襲って視界に星が舞った。
眠れる歌姫の片膝が股間に綺麗に決っている。
痛みを堪えつつ布団を掛けてやった橙色は、つくづく不運な自分を呪った。

582:「a due」 【6/11】(佐かす/現パロ)
09/02/14 23:06:38 J1unYuWo
何度目になるか分からない溜め息を吐いて頭を抱えた。
今夜ほど自分の性分を呪った事は無い。
憎からず思う相手が目の前に居ながら、何故男女のこと抜きで
清く過ごしてしまうのか。
橙色の葛藤を知る由もない歌姫の安らかな寝息が聞こえて来る。
さっき覆い被さる事が出来たのは一生分の幸運が一度に重なったからかもしれない。
脳裏に焼き付いた歌姫の白い足や下着がチラついた。
あの布の向う側が切実に見てみたい。
流された後に待ち受けるのは全身打撲だろうか。
思考だけが纏まり無く頭の中で堂々巡りして目が冴えて眠れない。
寝返りを打った歌姫がこちらに向いた。
普段は眉根に皺を寄せていて想像つかないが、案外あどけない寝顔をしている。
金の髪に触れてみたい。
マフラーから覗かせていた鼻先や柔らかそうな頬を突っ突いてみたい。
桜色の唇を啄んだら起きてしまうだろうか。
肚を決め、なけなしの勇気を振り絞ってベッドの傍らまで行き、
震える掌を布団に乗せた。
後はベッドの中に入ってしまえば良い。簡単な事だ。
彼女の腕っ節が強かろうがそれがどうした。
白い乳房に顔を埋めて殴られれば本望ではないか。
こんなチャンスはもう二度と巡って来ない。
落ち着け、落ち着け、落ち着け―跳ねる心臓を鎮める為に深呼吸する。
布団を掴む手に力が入った。
そのまま慎重に布団をずらす。
「ん……?」
歌姫の目が薄く開いた。
(げっ、冗談!?)
臆病風に吹かれた橙色は慌てて布団を掛け直し、元の場所に戻る。
そして再び何度目になるか分からない溜め息を吐いて頭を抱えた。
(もー何やってんだよ俺…)

583:「a due」 【7/11】(佐かす/現パロ)
09/02/14 23:11:41 J1unYuWo
何が可笑しくて笑うんだろう―それが第一印象だった。
本当にしょっちゅうヘラヘラ笑っている奴だ。
―良い声だね。ファンになっちゃったよ
ユルく鼻の下を伸ばした軽薄な笑顔で言われたが、ステージで歌う時には後ろ姿が
みえるだけで滅多に笑わない。
―え?歌ならちゃーんと聴いてるって。曲名が分かんないけど
体の良い言い訳に聞こえて鼻白んだ。
それにしても毎回毎回飽きもせずバーテンと何を話しているのだろう。
―何って色々…別に良いじゃん。焼きもち焼いてんの?
プイと外方を向けば途端に慌てて取り繕う。
―ああゴメンゴメン。そんなに怒んないでよ。ね?
そしてまたこいつは笑う。
―じゃあね、お姫様
信号が青に変わった。
横断歩道に一歩踏み出す。
―さいなら
振り向くと既にあいつは消え、夏の夜の雑踏の中に独り取り残されていた。
いくら探してもあの笑顔は何処にも無くて見知らぬ人ばかりだった。
今まで「じゃあね」か「またね」しか言われた事が無い。
ハッキリ別れの言葉を口にされたのは初めてだった。
どうせまた店に来るだろうと軽く考えていたが、あいつはそれきり来なかった。
別にタダの客だ、足が遠のく事なんて幾らでもあるし寧ろせいせいしている。
あんな気に喰わないお調子者のヘラヘラした顔は二度と見たくもない。
大体持っていたDVDは皆ホラーだったんだぞ?全く信じられない。
「…そう言う割には」
長電話に付き合ってくれている古い友人は受話器の向うから
笑いを堪えた口調で言う。
「如何にも未練たっぷりな強がりにしか聞こえないのは、僕の気のせいかい?」
笑うな。
週末の仕事帰り、微妙に空いた右側に落ち着かなくて何故だか無性に泣きたくて、
ああもう私は一体どうしたんだろう。

584:「a due」 【8/11】(佐かす/現パロ)
09/02/14 23:16:40 J1unYuWo
また冬がやって来た。
真夜中近く、白い息を吐きながらかじかむ指で自販機のボタンを押す。
温かい紅茶の缶をコートの右ポケットに入れ駅までの道を歩き出した。
終電に滑り込んで二駅離れた自宅に着く頃には丁度飲み頃になっているはずだ。
寒い夜に缶コーヒーが入ったポケットの中であいつと手を絡めたまま歩いた。
あの時頬が熱くなったのはどうしてだったんだろう。
―全く呆れるね
古い友人が電話越しに溜め息を吐く。
―君、彼の事が好きだったんだよ。鈍感なのは相変わらずかい?
見当違いも甚しい。
今も昔も自分が好きになるのは教授のようなタイプだ。
あんな奴寧ろ対極ではないか、と抗議すると古い友人は「やれやれ」と呆れていた。
(……?)
見間違いだろうか、あいつに良く似た人物が近付いて来る。
「よ、久し振り。元気だった?」
飄々と声を掛けて来たのは、間違い無くあのユルくて軽薄な笑顔だった。
「秋から地方に転勤になっちゃってさ。参ったよ。
何しろ急だったからちゃんと挨拶にも来れなかったろ?
 やっと暇が出来たから久し振りに店に行こうと思ったけど遅かったか」
こんな不意打ちは狡い。
突然消えて急に現れるなんて身勝手過ぎる。
肩の力が抜け、ポロポロ涙が零れて来た。
「……って、ちょっと!どうしたの?」
何故か涙は止まらない。俯くとよしよし、と頭を撫でられた。
「止めろ、触るな!」
それってさ、とおどけた声が言う。
「抱き付いて言う台詞じゃないんじゃない?」
「五月蠅い。黙れこのホラーマニア」
「やれやれ。相変わらずだねぇ」
久々に聞く少し呆れた柔らかい声も変ってなくて歌姫は安心した。

585:「a due」 【9/11】(佐かす/現パロ)
09/02/14 23:21:44 J1unYuWo
自分の部屋じゃないみたいだと思った。
眠れない歌姫とは対照的に隣りの橙色は軽い鼾をかいている。
(……人の気も知らないで)
間近で見る幸せそうな寝顔が小憎らしくて頬を抓ってやろうか半ば本気で考えた。
ベッド脇に置かれた紅茶の空き缶の横に視線をずらせば、
ギザギザで縁取られた正方形の小さな袋が二つ、口を開けて反っくり返っている。
さっきゴミ箱へ捨てられたアレは可燃ゴミなのか生ゴミなのか疑問が湧いた。
(気持ち悪い…)
シャワーを浴びながら下腹の辺りを擦る。
痛みは無いが腹の中を抉られ引っ掻き回された様な感覚がまだ消えなかった。
ザワつく嫌悪感が全部排水溝へ流れてしまえば良い。
浴室から出てもまだ橙色は眠っていた。
(いつまで裸のままなんだ)
冷蔵庫から出したミネラルウォーターを飲みながら横目で突っ込む。
この部屋に人が来た事は無かった。
大学進学の折に母の母国へ移住した両親などたまに手紙を寄越すだけで
まだ一度も訪れていない。
毎年クリスマスカードが届くのが唯一の交流だろうか。
古い友人を呼ぼうと思った事はあったが、都会の空気が彼に障るかもしれないと
考えて止めた。
初めてだったのに全く出血せず拍子抜けしたし、最中の橙色は別人の様に無口で
唯一言われたのは「入れるよ」だけだった。
全部がギクシャクしていて出来の悪い芝居を観ている気分だ。
(ああ、それで気持ち悪いんだ)
納得して冷蔵庫の扉を閉め、ベッドの上で熟睡している橙色に
蹴りを一発お見舞いする。
「ぐはっ!!」
「退くか寄るかしないか。寝れないだろう」
「ちょっとは優しく起こしてよ…」
腕の中で寝ないかと誘った橙色は「下着ぐらい着けろ」ともう一発蹴りを喰らって
泣く泣くベッドの片隅で丸くなった。

586:「a due」 【10/11】(佐かす/現パロ)
09/02/14 23:26:47 J1unYuWo
携帯がヴィヴァルディの「冬」を奏でた。
着信名を見て溜め息を吐くと読み掛けの文庫本に栞を挟む。
最近遠距離恋愛を始めた古い友人からだった。
「またいつもの泣き言かい?」
週末恋人と連絡を取り合った後、決って彼女は電話を寄越す。
「…済まない。でも、あいつには言えないんだ」
蚊の鳴く様な声を聞いて眉間を指で摘む。
「毎回言ってるけど彼と何でも話せる関係じゃなきゃ長続きしないよ」
「ああ…」
「いい加減僕に甘えるのは止めるんだね。僕は彼じゃない。代りは無理だよ」
「………」
「聞いてるかい?」
「……でもっ、あいつに心配…掛けたく、ない…」
何度も鼻を啜る音がした。
強気で通している彼女だが実はとんでもなく泣き虫だ。
寂しがり屋の癖に強がって、在学中ゼミでまともに話せた異性は
自分と彼女の憧れの的だった教授しか居なかった。
あれから随分経つが未だに頼られるのは、恐らく性格が災いして
なかなか新しい友人が出来ないからだろう。
「天の邪鬼は早めに治す事だね。でないと君自身の首を締める結果になるよ」
一頻り愚痴を聞いてやった後に釘を刺す。
「うん……。また電話しても」
「電話なら彼にするんだ。君の恋人なんだろう?」
ピシャリと窘めた。
あれだけ引き摺った教授の事だって彼女自身で思い切れたのだから、
頼られても困る。
「……そうだな」
「僕らが友人だって言うのは変らない。何か進展があったら手紙を呉れないか。
 それで充分だよ」
「分かった。色々済まない」
「どう致しまして。お休み」
電話を切ると文庫本のページを操って栞の部分を探し出し、紅茶を一口飲む。
「引越しました」と書いた葉書が彼女から届いたのは、五月の良く晴れた日だった。

587:「a due」 【11/11】(佐かす/現パロ)
09/02/14 23:31:54 J1unYuWo
もう限界なんだ、と電話の向うから切羽詰まった声がした。
「…そうか」
精一杯普通の声を出そうとしたが上手くいかずに掠れてしまう。
また連絡すると言って通話を切り、畳の上にゴロンと仰向けになって天井を睨んだ。
飾り気の無い照明がやけに眩しく光って見える。
カレンダーは三月になっていた。冬に逢ってから随分経っている。
簡単に逢えないとお互い納得して始まったはずだった。
ここから彼女の所までは新幹線でもたっぷり半日は掛かる。
メールや電話で誤魔化して来たが、距離を置いて関係を保つのはやはり生易しい事では無い。
(潮時ってヤツかな)
部屋のカーテンが夜風に揺れた。


「どうも有り難うございました」
表札に二つの名字が書かれた玄関から引越し業者が帰るのを見送った。
隣りには彼女が居る。
「今更だけどさ、後悔とかしてないの?」
「何がだ」
「だっていきなり知らない土地まで来ちゃったんだよ?不安にならないの?」
「別に」
素っ気なく返した彼女は荷物が運び込まれた部屋の中に入ってしまった。
今日から暮らす1LDKは二人分の段ボールで埋まっている。
「さっさと終らせるぞ」
腕捲りをして手近な段ボールを開けた。
「はいはい」
彼も倣ってテキパキ片付ける。
「あのさ」
手は休めずに呼び掛けた。
「こんなとこまで来てくれて嬉しいよ、ホント」
「偶然仕事の区切りが」
そこで彼女は一度沈黙し俯くと小声で呟く。
「離れ離れは嫌だったんだ」
気配を感じて顔を上げると唇を啄まれた。
「なっ…!?」
真っ赤になった彼女を見て鼻の下を伸ばす。
「へへっ。いつもこんなに素直なら可愛い―痛ぇっ!!」
つい本音を漏らした途端、脛を蹴られた。
「ヤメた。やっぱり帰る」
「嘘だろぉ!?」
情け無い声が響いた。
肩を聳やかして外方を向くとベランダの向うで二羽の雀がのどかに鳴いていた。

588:名無しさん@ピンキー
09/02/14 23:37:03 J1unYuWo
読んで下さった方、お付き合い頂きましてありがとうございました。
お目汚し失礼致しました。

589:名無しさん@ピンキー
09/02/15 04:26:30 zFDtGGeP
GJ!
かすがカワユス
佐助思春期みたいだ

590:名無しさん@ピンキー
09/02/16 12:21:18 tSN+rXpD
あがれぇぇぇ!!!

591:参加宜しいでしょうか?
09/02/17 02:58:52 gPUT8McF
長政様とお市ネタなのですが、長政様はお市にベタ惚れ甘々状態でツン様では無い状態。

希望お湯トークみたいに武将達が湯治という設定で、エロっちさはありますがほのぼのなネタです。

宜しかったら是非も無し!とお願いします。

592:名無しさん@ピンキー
09/02/17 03:21:16 uuAPSbqU
sage方を覚えようね

593:名無しさん@ピンキー
09/02/17 06:40:19 StuBlVdz
>>591
sageもそうだが>>1からあるテンプレをじっくり読んで理解出来たら書き込もうな
板にもよるがどのスレでもそれが基本

594:名無しさん@ピンキー
09/02/17 10:03:21 gPUT8McF
すみません、ageてあったんで必要なのかと勘違いしました。

以後気をつけます。

>>1よく読みました、ありがとうございます。

595:名無しさん@ピンキー
09/02/17 22:12:39 2IRP1vM9
>>594
次から気をつければ良いと思うよ。
新規の職人さんは随時募集中だから投下してくれると嬉しい。
ただ、個人的な意見だけど誘い受けは控えた方が良いかもしれない。
多かれ少なかれここの住人ならBASARAの妄想見たいんだから迷わず投下した方が粋かもよ。

596:名無しさん@ピンキー
09/02/18 00:08:01 ECrAX5GO
「…あ…長政様に…そんな…」
「遠慮するでない…」
「ん…市…初めて…なの…」「だが心地良かろう?」
「…市ばっかり…気持ちいいなんて…長政様…にもしてあげる…」
「たまには市もこうされたいであろう?」
「…はぁあ…すごく…気持ちいい…の…」
「市…力をもう少し抜け…」
襖の向こうで興奮する幸村…

(まっままままさかこんな真昼からとは長政公も大胆過ぎでござる…!
やはりお市殿の魔性にっ)

「…今度は…市が、してあげる…ね?」
「気遣うでない…おおっいつもながらこの痛みがたまらぬ!」
「…長政様…こんなに硬くなってる…」
「このところ溜まっておったから…な…市…いいぞ…」
(お市殿がなっ長政殿に?!大胆過ぎでござるっしかも痛いのが良いなどと長政殿は責められるのがまさか趣味で在られるのかっ!そっ某もう我慢の限界!)

「長政殿!某も仲間にっ」


「幸村殿もこの足ツボ捺しに参加されたいのか?」

そこには長政の足の裏を揉んでいるお市がきょとんとして見ている。
「…長政様はね、市の肩凝りをほぐしてくれたの…」
「市にもたまにはお返ししてやらねば悪いからな」
「…長政様…幸村殿が…勘違いしてるよ?」

股間モッコリで鼻血を出している幸村。
「幸村殿…何を想像しておられたのだ!破廉恥なっ」
「おおおおお館様には内密にぃいっ!」
「…幸村殿も…早くお嫁様…もらえばいいのに、ね?長政様?」
「全くだな…夫婦というものは善きものぞ?」
「…は…はぁ…某失礼致す…」

パタン


「幸村殿…何の用だったのかしら?」
「皆目見当も付かぬが…まあ落ち着きの無さはいつもの事だ、気にするな市」

「幸村殿が誤解してたの…こんな事?」

急に長政に口づける市。

「市は甘えん坊だな…おいで、今は抱きしめるだけぞ?…まあ勘違いしていたのは…そういう事であろうな…」
「…むっつりすけべ?」
「何処でそんな言葉を?!」「…この前みんなで…お風呂に浸かってた時にね、義姉様やおまつ様が言ってたの…」
「…市…お風呂はこの部屋の温泉にしなさい…」
「…藁人形と一緒に入ってもいい?」
「一緒に入ってあげるから藁人形はやめるんだ、市」
「嬉しい…長政様とお風呂…」


市の天然っぷりに困りながらも微笑む姿にまあいいかと思う長政であった…

597:名無しさん@ピンキー
09/02/18 00:12:30 ECrAX5GO
>>595さん、ありがとうございます。
以後気をつけていきます。拙いですが読んで戴いた方々にもありがとうございます。

598:名無しさん@ピンキー
09/02/18 13:46:41 x3CjfJWQ
>>597
テンプレは>>1だけじゃないよ
読んだかもしれないけど>>2に心得があるので
後、他の職人さんの投下の仕方を次から参考にすると良い



始めに>>1を読んでなかったみたいだから一言
どのスレでもスレのルールがあるし、住人の傾向もある

初めてのスレでは
>>1『から』始まるテンプレと
最新レス50~100位を読んで
スレの傾向を掴めたら書き込むべきかと


新しい職人さんは大歓迎なので、その辺一つよろしく
偉そうですまん

599:37
09/02/19 00:38:53 gCfBiWgS
おらはどうかわからねえが空気を読まずに投下
時期はずれで申し訳無い
以下注意書きだべ

>>42-47の小十郎×いつきの続き
※いつきが成長してます
※エロなし
※村人達の扱い酷すぎ

以上でよければどうぞ

600:37/小十郎×いつき1
09/02/19 00:40:10 gCfBiWgS
今年は気候が良かった。
程良い雨、程良い日差し。
たわわに実のった稲が少しずつ頭を垂れ始めていた。
「あと少しか…。」
小十郎は収穫の近い畑を見渡して、満足げに呟いた。

伊達は天下を取れなかった。
天下を治めたのは徳川で今の所悪くない政治をしている。
小十郎の主はと言えば、まだ天下への夢を諦めてはいないようではあるが、今この落ち着いた状況ではそれも難しいように思われた。
「さて…と。」
そろそろ時季も終りの野菜をいくつか収穫する。
味は落ちてきたが、やはり自分の畑で作った野菜は美味いものだ。
小十郎が晩飯の品書きを考えながら城へ向かうと、一頭の見慣れた馬がつけてあった。

「政宗様。」
そう言って自室に入ると部屋の主のような顔で政宗は横になっていた。
「Hey!元気にしてたか小十郎。」
「何かあったのですか?」
「いや?何もねえな。つまんねーくらいにな。ま、強いてゆえば野次馬ってやつだ。」
「は?」
「おめえにbeautifulなお客さんだ。」
そう言って政宗はにやにやと何か企むような笑みを浮かべた。

「おい!来たぜ。Come On!」
政宗が外に呼び掛ける。
小十郎が試しに新しい野菜を育てている菜園の方から何時か聞いたことのある声がした。

「来ただか?」
ひょこ、と顔を出した少女は小柄だったが、女性と呼んでも申し分無い豊かな稜線を湛えていた。
さらりと青みがかった銀色の髪が揺れる。
「誰だか分かるか?」
恐る恐る自分を見上げるその瞳。
いつか自分だけに不安な心を見せた少女を忘れる訳が無かった。

「まさか、いつき…でございますか?」
「Yes!大当たりだ。見違えただろ?」
目の前の少女は名前を直ぐに当てられたのが嬉しかったのだろう。
小十郎さん、と呼んで満面の笑みを浮かべた。

「……はい。」
引き寄せられるように庭に降り、いつきの前に立つ。
「元気にしてたか?」
「ああ、小十郎さんも相変わらず怖い顔だべ。」
いつきは全然怖くなさそうにそう言った。
それを聞いた政宗が背後で笑っている。
小十郎は心の中で舌打ちをした。

「小十郎さん、見てけろ。おら、おっきくなっただよ。」
笑顔をつくり両手を広げたいつきの声は何処か震えていた。
「ああ。」
以前と同じ色の髪を撫でてやる。
さらりとしていて相変わらず触り心地が良かった。

601:37/小十郎×いつき2
09/02/19 00:41:06 gCfBiWgS
「良かったじゃねえか。―本当に。」
そう言ってやると、いつきは戸惑うように瞳を泳がせてから小十郎を見上げた。
「ふふ……やっぱり小十郎さんは見た目と違って優しいだな。」
くしゃりと泣き笑いのように顔をゆがませる。
いつきの瞳から涙がぽとりと一粒落ちた。

「すまねえ……おら……おら……。」
「泣きたいなら泣けばいい。嬉し泣きなら、俺は文句は言わねえよ。」
そう言ってやると、あの時の様にいつきは小十郎の胸に顔を埋めると、わあわあと泣き出した。

怖かったと言った。
もうずっとこのままなのかと不安だったと。
小十郎があの日泣かせてくれたから、
自分の気持を分かってくれる人が居たから、
それでも頑張れたんだと。

やはり、泣く場所が無かったのかと思う。
無事成長が始まったからと言って、村人の前で手放しに喜ぶことは出来なかったのだろう。
あそこではいつきは生きた守り神だった。
幼い神の巫で在る内は村は安泰だと思っていたに違いない。
少し抱く力を強めてやると、いつきは『小十郎さん』とうわ言の様に名前を呼んだ。

政宗は先程『お邪魔みたいだから俺は帰るぜ』と去っていった。
何やら誤解しているようで『上手くやんな』と去り際に言われ、少し頭が痛かった。
下世話な勘繰りだといさめようとはしたが、腕の中でいつきが泣いているので出来なかった。

それに話をきちんと聞いてやるなら、何も知らない政宗が居るのは不都合でもあった。
後で説教だ。
そう思っているといつきが言った。
「また、汚しちゃっただな。」
済まなそうにいつきは小十郎の着物を撫でた。
「構わねえさ。」

いつきは泣きやんでも小十郎にしがみついたままだった。
女らしく育ったと言っても小柄は小柄なままで、あの時と同様にいつきの体は小十郎の腕の中にすっぽりと収まる位だ。
「もう、平気か?」
そう聞くと察したのか、
「あ、ああ、済まなかっただな。おら、何だか嬉しくなっちまって……。」
と名残惜しそうにいつきは小十郎から身を離した。

「少し腫れたな。」
涙で赤くなった目尻をそっと撫でてやると、いつきはびくりと体を震わせ、頬を朱に染めた。
はずかしそうにうつ向いて目を反らす。
その仕草に、何か悪いことをしたような気がして小十郎は手を放した。

どうしてだろう。
どこか居心地が悪い。

「顔を冷やした方がいい、今水を汲んできてやる。」
そう言って小十郎はいつきに背を向けた。
「こ、小十郎さん!」
背後からいつきが呼んでいる。
だが小十郎は「少し待ってろ」と言って、そそくさとその場を去った。

602:37/小十郎×いつき3
09/02/19 00:42:19 gCfBiWgS
桶から水を汲み、手拭いを絞る。
水鏡に写った自分を見て、小十郎は溜め息をついた。
「ったく、なんだってんだ。」

いつきに対して特別な感情を抱いた事はない。
そもそも実年齢がどうであれ、以前の見た目で食指が動くような趣味は無かった。
抱き締めた時に触れた弾力も肌触りも以前とそれ程変わりは無い。
それなのに。
「ほらよ。」
手拭いを渡してやる。
いつきはそれを顔に当て、ほっと息をついて気持ちいいと言った。

「すまねえだ。」
部屋に上げ、茶を出してやるといつきは唐突に言った。
「急に来て迷惑だったんだべ?」
「いや……どうした?」
「だって小十郎さん、さっきからずっと難しい顔したまんまだべ。」
「これは生まれつきだ。おまえも分かってんだろうが。」

―言い訳だ。
小十郎は言いながらそう思う。
先ほどからの違和感がずっと続いているのだ。

「ふふ、おらだってそこまで馬鹿じゃあねぇだよ。」
「――ああ。悪いな。少し考え事をしててな。」
小十郎は取り繕う用に手を伸ばし、いつきの頭をぽんぽんと撫でてやる。
「お前が悪い訳じゃねえよ。」
そう言われてほっとしたように微笑むいつきを見て漸く小十郎は理由に思い当たった。

―女になったって事か。
以前と変わらぬ表情や仕草、その端々に女特有の艶さが混じり始めている。
少なくとも実年齢がどうであろうとも以前は見た目に見合った子供っぽさを持ち合わせていた。
今はそれを殆ど感じない。
体の成長と共に心も女と言う自覚が沸いてきたのかもしれないと小十郎は一人納得した。

小十郎の気配が和らいだのを感じたのだろう。
安心したのか、いつきはぽつりぽつりと村での事を語り始めた。
戦が終り状況が落ち着き始めたある日、置いたままになっていた天からの授かりものは光の粒になって消えたのだそうだ。
もう必要ないという事なのだろう。
それから次第に体が緩やかに成長を始めたのだと言う。
戦が無くなり、始めは気付かなかった村人達も徐々にいつきの変化に気付き始めた。

守り神のように扱われていたいつきは予想通り、―と言うべきでは無いかもしれないが、それに従い居場所を無くしていった。
特に何をされた訳でも、日々の生活が変わった訳でもない。
ただ村人にとって守り神で無くなったいつきは、正常に成長を始めたと言っても、最早村人にとって得体の知れない何かでしか無かった。

「近頃じゃあ前みたいに野良仕事するって言っても『今まで頑張ったんだからのんびりしろ』とか訳わかんねえ事言って手伝わせても貰えないだ。」
いつきの透き通った瞳にじわりと涙が溜まった。
「……馬鹿な奴らだ。」
「だからどうしたら良いかわからなくなって、戦の時世話になった人に挨拶にいくだって逃げ出して来ただよ。」
そこまで言って、いつきはちらりと此方を見た。

「……また、泣いたら怒るだか?」
「……怒らねえよ。」
細い手首を掴んで引き寄せる。
「へへ……やっぱり、顔はおっかなくても優しいべ。」
そう震える声で呟いて、いつきはまた小十郎の胸に顔を埋めた。

603:37/小十郎×いつき4
09/02/19 00:43:37 gCfBiWgS
夕日が空を紅く染めあげている。
深く陰影のついたいつきの顔を小十郎は見下ろした。
随分前に泣きやんでは居たが、いつきはまだ小十郎の胸にもたれかかったままだった。

「辛いか?」
小十郎がそう言うといつきは少し驚いたように此方を見上げた。
「……『連れて行って』くれるだか?」
「お前が望むなら……な。」

覚えていたのかと思う。
だが覚えているだろう事も分かっていた。
戸惑うようにいつきの瞳が揺らぐ。
「でも…迷惑じゃないだか?」
「おめえ一人くらいなら変わらねえよ。」
「でも、き……」
「き?」
「おらのこと、気味悪くないだか?」
「……そう見えんのか?」
思わず眉間の皺を深くする。
いつきがそう言った事に腹が立った訳じゃない。
いつきこんなことを口にしてしまうような、そんな状況に追い込んだ村人に腹が立った。

「あはは…。」
力無い声でいつきは笑って小十郎の眉間に手を伸ばした。
咎めるようにその手を払うと「おらのために怒ってくれるんだな。」といつきは言った。

複雑そうな笑みが夕日に染まっている。
何度目かと思いながら頭を撫でてやると。

こじゅうろうさん

と小さな唇が形を作った。
囁くようなその声に、気が付けば小十郎は自分の唇を重ねていた。
ただ触れ合うだけ口付けではあったが、離れて顔を見るといつきはこの紅い風景の中でも分かるほど真っ赤になってうつ向いた。

「連れてってけろ…。」
いつきはまるで悪い事をしているかのようにそう答えた。
「いいんだな?」
頬を撫でこちらを向かせる。
「ああ…。」
「そうか。」
恥ずかしそうに目をそらすいつきの瞼に口付ける。
困惑した表情でいつきは小十郎を見上げた。

「小十郎さん……おら……。」
「ああ……分かってる。」
その細い腰を抱き寄せ、もう一度、今度は強く唇を重ね合わせる。
始めは所在無くしていた両腕が恐る恐る首に回される頃には、閉じていた唇はほどけ深く重なりあっていた。

先程、次第に紅くなっていく風景を見ながら、腕の中で泣くいつきを見ながら、小十郎はぼんやりと考えていた。
今日再会してから、いつきが自分をどう見ているのかは直ぐに分かった。
見た目は育ってもいつきは以前と変わらないのだ自分に言い聞かせていた。
だが、話を聞くうちに気持ちが揺らぐ。
この腕の中でしか泣けないのなら、頼る者がもう自分しか居ないと言うのなら、答えてやりたいと。

604:37/小十郎×いつき5
09/02/19 00:44:27 gCfBiWgS
「ん……。」
ちゅと態と音が出るように唇を離す。
混じりあった唾液が少し糸を引いて離れた。
いつきは荒く息を付きぐったりとしている。
その表情が以前よりかわいらしく思えるのは自分の気持ちが変わったからなのか。

「どうする?」
耳元で囁き首筋に口付けてやるといつきの体はびくりと跳ねた。
「え、あ、どどうって。……ひぁ!」
背中から脇腹を撫でてやる。漸く意味に気付いたのか、いつきは焦ったように小十郎の腕の中で身を捻った。
その焦り方に小十郎は思わず咽をくくっと音をならした。
「俺も鬼じゃねえから、心の準備が出来るまで待っててやるよ。」
「わ、笑うなんて酷いだよ!おら…おら……こんなの初めてで…。」
「ああ。悪い。」

ぷりぷりと顔を紅くして怒るいつきの頬を両手で包む。
膨れた頬を押してやると間抜けな音を立てていつきの口から息が漏れた。
「もう!何するだよ!」

「泣きやんだみてえだな。」
手をそのまま頬に当てたまま親指で目尻を少し撫でてやると、拍子抜けしたような顔でいつきは此方を見た。

「だ、大体!順番がおかしいだよ!小十郎さん、おらに何も言ってないべ!」
「それはお前もだろうが。」
ぐ、と言葉に詰まったようにいつきは唇を尖らせて小十郎を睨んだ。

「す……」
「す?」
「あーもう!さっき分かってるって言ったべ!?」
「ああ言ったな。」
にやにやと底意地の悪い顔で笑っている小十郎を見ていつきは口を尖らせたままうつ向いた。
「うう……す……好き…だべ。」
後半は消え入りそうな声でいつきは呟くと「小十郎さんは?」と問掛けるように上目使いで見上げてきた。

「まあ、貰い手もいなさそうだから俺が貰ってやるよ。」
問には答えずにそれで良いんだろう?と続ける。
怒るかとも思ったがその言葉の意味にいつきは気付いたようだった。

「小十郎さん……それ、おらが。」
「ま、元には戻れたみてえだが、関係ねえだろ。」
「……そんな事まで覚えてただか?」
「あん時の事は一つも忘れちゃあいねえよ。」

何だかんだと言いながら、あの日の事は詳細に記憶に刻まれていた。
それを思えば自分もあの時から惹かれてはいたのかもしれない。

「ふん!仕方ないだな。今回はこん位で大目に見てやるだよ!」
いつきは嬉しそうにそう言って、小十郎の胸に頭を押し当てた。
それに答えるようにいつきの背に腕を回す。

取り合えずこんな前掛けじゃなくちゃんと着物を着せねえとな。
前ならいざ知らず、この育った体でこの格好は不味いだろう。
まあ、脱がせるのは楽そうだがな。

相変わらず気難しい顔をしたまま、小十郎はそんな事を考えていた。

605:37
09/02/19 00:45:23 gCfBiWgS
以上です。
お目汚し失礼いたしました。

606:名無しさん@ピンキー
09/02/20 01:59:03 aEZtuOtP
うぉぉGJ!!
いつきと小十郎のカプ、可愛くて萌えるけどなんかエロス
そして小十郎、このムッツリ野郎ww
脱がせる行程が大変見たいですハァハァ

607:名無しさん@ピンキー
09/02/20 03:38:35 6yhb87ZY
GJ!
小十郎むっつりめw
ぜひともその後が見たいです(*´Д`)ハァハァハァ

608:名無しさん@ピンキー
09/02/20 17:53:38 1OVbKwyG
>>37
GJ!!
こじゅいついいなー。小十郎がほのぼのしてていやらし…いや優しいのが妙にエロく感じた。

609:名無しさん@ピンキー
09/02/20 21:37:52 77ZvXt2h
やさしいとやらしいって、似てるよな!
わっふるわっふる!!

610:名無しさん@ピンキー
09/02/23 12:39:09 D4sJ7pi9
過疎ってる?
あげ

611:名無しさん@ピンキー
09/02/24 00:08:38 do7TE+8M
何かネタを投下したいと頭を捻ったが
↑を今読んだせいか

「小十郎さん。おらに料理を教えてけろ。」
「ああ、いいぞ。そうだな、まずこの人参を…」
「ああん!料理するのはおらじゃねえべよ!」

みたいな野菜プレイしか浮かばねえ…
あれなんか上から雪だr

612:名無しさん@ピンキー
09/02/27 00:34:00 GokTouiH
>>611
こじゅいつは本当に優しさと言うやらしさだなww
なんか自分の中で小十郎がムッツリになっていくww

613:名無しさん@ピンキー
09/02/27 01:34:14 335SD9Tn
俺の中では筆頭もなかなかのムッツリだwww

614:名無しさん@ピンキー
09/02/27 08:04:19 VxeowHY5
幸村ムッツリ推して参る

615:名無しさん@ピンキー
09/02/27 11:56:19 z1Je0ZFH
俺の中での筆頭はオープンスケベだ
パンチラ!パンチラ!

616:名無しさん@ピンキー
09/02/27 22:33:03 vyu6wtDM
アニキもオープンスケベなイマゲww

信長公は案外ムッツリな気がする

617:名無しさん@ピンキー
09/02/28 19:32:50 WpgbFVDl
何故だろう、オープンスケベな筆頭というとω丸出しで「まーなむすてっ!!」とか言いながら女の子を追いかけ回してるイメージが……。
信長と長政はムッツリ義兄弟だな。

618:名無しさん@ピンキー
09/02/28 20:30:20 deweNnRg
ムッツリ義兄弟ww良い義兄弟だw

なんか謙信様や利家は爽やかさで、オープンスケベしても
「もう…っ(はぁと)」
で済まされそうだが、佐助や慶次は確実に怒られそうw

619:名無しさん@ピンキー
09/03/01 13:31:12 PxwaNBOV
>>618
すっごい怒るわりに
ストレートに求められて内心嬉しいかすが
怒りながらも抵抗しきれず結局朝までしっぽり
そんな佐助×かすがが脳裏を駆け抜けてにやにやしました

オープンスケベとちと違うがな

620:名無しさん@ピンキー
09/03/01 18:45:04 N6EbQ+F1
>>619
その妄想、書き起こして下さらぬか。

621:名無しさん@ピンキー
09/03/01 22:17:19 adb1N5DA
>>620
幸村乙

622:名無しさん@ピンキー
09/03/02 01:55:28 koftahiN
いつきの格好にムラムラしたムッツリ筆頭が我慢出来ずに襲っちゃって最終的に言葉責めプレイという電波を受信した。
ちょっと頭冷やしてくる。

623:名無しさん@ピンキー
09/03/02 02:06:11 cAxRymzU
>>622
ふふ…おいでなさい

624:名無しさん@ピンキー
09/03/02 06:17:05 Jvbj0Nxn
>>619-621
ワロタw

625:名無しさん@ピンキー
09/03/02 10:28:00 PG2BiF4H
>>622
冷やすな冷やすな。
その電波を書き記すのがおぬしの務めだ
わっふるわっふる

626:うふ~ん
うふ~ん DELETED
うふ~ん

627:名無しさん@ピンキー
09/03/03 00:55:01 qG8ANAcb
長政は市と「こ、子作りは正義!」とか言ってやることやってそう
史実では年1ペースで作ってたと知ってから妄想がとまらない

628:名無しさん@ピンキー
09/03/03 21:25:13 CVaKfE3T
>>622
金冷法が終わったらその妄想を書き起こしてください。お願いします。

629:名無しさん@ピンキー
09/03/06 16:54:40 1ZteNTvq
>>620
「ふざけるな!」
怒鳴り声が聞え某は戸を開けるのを辞めた。
「えーふざけてないって。」
「お前はいつもそうだ!へらへらへらへらして!少しは普通に話したらどうなんだ!」
かすがどのが来ていたのか。やはり、上杉殿とお館様がその……となったせいか、かすが殿もちょくちょくと来ておられるようだ。
「真面目真面目!俺様大真面目よー?」
「どこがだ!乳揉ませろとか触らせろがお前の真面目なのか!?」
この時叫ばなかった某は随分成長したでござる。
深呼吸して姿勢を正す。
そうか……揉むような仲なのか。
「なら、私ではなくその辺の女をだまくらかしてそうすればいい!」
まだ話は続いているらしい。随分物騒な話でござる。
「なーに言っちゃってんの?」
「!何を!」
カタンと音がする。何が起こっているのか確認したいが、戸に手をかければ間違いなくばれるでごさろう。
妄想を余儀なくされた某は佐助がかすが殿の白き乳房を揉みしだくのを想像する他なかったのでござる。

630:名無しさん@ピンキー
09/03/06 16:56:19 1ZteNTvq
>>629の続き
「惚れた女の体に触りたいのは当然だろ?」
「ちょ!馬鹿!どこを触っているんだ!」
そうだ!佐助ぇ!どこを!かすが殿の何処に触っておるのだああああ!!
「んん。ぁ……ぁっあっそこは。」
「はは……すっげ綺麗。かすが……。」
絹ずれの音と荒くなっていくかすが殿の息使い。
く…見えずともここまで破廉恥だとは流石は忍!一寸の隙も無いでござる。
「ば、馬鹿!そんな風にするな!」
「え?嫌なの?こんなになってんのに?」
こんなとはどのような状況なのだ!佐助え!
気付けば先程の音の他になにやら濡れたような………。
「っ!この!馬鹿!すけべ!」
そうだ!この破廉恥!
「うんでもゴメン。ほら。」
「あ……。」
「はは、今の顔可愛い。な?俺様だって、そーんな余裕ある訳じゃ……。かすが?」

631:名無しさん@ピンキー
09/03/06 16:58:36 1ZteNTvq
>>630のつづき
「少し黙ってろ。」
「くっ……かすが。いいって!そんなしなくたって!」
「何故だ?……嫌か?」
「いや、そうじゃないって!」
「なら……何だ。」
「ヤバいって……歯止めが聞かなくなる。」
「ふ……さっきの余裕はどうした?んん……。」
「かすが、く……。」
「ぅん。あ……はぁ。ど……だ?」
「ん。最高。かすが……。動くよ。」
「ああ……。」
部屋の仲から、あからさまにままままぐわっているおとが聞こえてくる。
某はもう途中からしゃがみこみ身動きが取れぬ有り様。
修行がまだまだ足りませぬ。おやかたさぶぁあぁ!!

632:名無しさん@ピンキー
09/03/06 17:00:49 1ZteNTvq
>>631のつづき
それにしても、始めは散々怒っていた筈のかすがどのは、途中からはかなり積極的で……は、破廉恥でござった!
もっともっとと佐助を求め。
今はもう悲鳴の様な声しか聞こえてこぬではないか。
は、何だこれは!
一瞬我に返り足元を見ると某の鼻からこぼれ落ちた血で真っ赤になっているではござらぬか!
某は仲に気付かれぬよう血を拭うと、床を這うように部屋へ帰ることになった。
「ん……どうかしたのか?」
「いや?なんにも?」
「ひぁ!ああ!や……そこは、そんな……したら。」
「良いよ。いって。ほらっ。」
「あん、は、あああああ!」

某は何だか眠れず、布団の上に座り。開け放った戸の隙間から見える月を見上げた。
「『こんなに』とはどのような事態でござろうか……。」
一人の夜は更けていった。

終れ

633:名無しさん@ピンキー
09/03/06 17:01:34 1ZteNTvq
携帯から失礼しました

634:名無しさん@ピンキー
09/03/06 22:13:23 vxJkIQ2+
>>629

GJ!!!!
>>620だけど書き起こしてくれてどうもありがとう!!!!
もっと気の利いたことが書きたいのに文才が無いのが憎いorz

635:名無しさん@ピンキー
09/03/06 22:19:28 WsfvRaHh
は、破廉恥いいいいいいいいい!


GJ!!

636:名無しさん@ピンキー
09/03/09 20:46:47 6Hm5W1WB
最近濃姫様の腰に釘付けなんだ
あの腰に抱きつきたいと思って
「濃姫様~!」
って追い掛けてみた

好きに触っても許される子どもの特権をフルにいかさなくちゃね!
「あら蘭丸君」
「えへへ、濃姫さまあ!」
「どうかしたの?」
抱きついても気にせず頭を撫でてくれる濃姫様。
蘭丸は手をそっと

「おっと手が」


「続きが読みたいですか?読みたいですよね?ならばわっふるわっふると言うのです」

637:名無しさん@ピンキー
09/03/09 21:37:16 jiCSA1o4
光秀wwww

わっふるわっふる!!!!

638:名無しさん@ピンキー
09/03/09 23:03:36 h+iLf3ft
ちょっwwwwwwww

わっふるわっふる!わっふるわっふる!!

639:名無しさん@ピンキー
09/03/10 11:09:54 YHOQL0LV
わっふるわっふる!

640:名無しさん@ピンキー
09/03/10 13:48:01 klu2Y6a0
まつ職人様も濃姫職人様もわっふるわっふるぅぁああ!

641:名無しさん@ピンキー
09/03/11 00:24:02 PgOB1SN3
ついでに光秀も乱入させてくださいわっふるわっふる

642:名無しさん@ピンキー
09/03/12 12:58:22 E/HuzUAC
伊達いつは需要あるのか?

643:名無しさん@ピンキー
09/03/12 13:04:01 RIIDeabl
需要なんて投下した瞬間発生するもんだぜ
需要のないものなんて無いんだぜ

644:名無しさん@ピンキー
09/03/12 13:33:36 pab3LeU8
そうだぜ!全裸で待ってる!

645:名無しさん@ピンキー
09/03/12 17:03:44 N1ZpJNPF
全裸で正座してるぜ!

646:ホワイトデーネタ(長政×市)
09/03/13 23:00:58 R9Shks89
空気読まずに長政×市(エロ無し/現パロ)のホワイトデーネタを投下。

----------------------------------------------------------------------------------

「この前の返礼だ。その…気に入らなければ食べなくても良いぞ」
帰宅した夫が外方を向きながら差し出した小さな包みと一輪の花を見て市はたおやかに微笑む。
「有り難う長政様。市…嬉しい」
妻の言葉を聞いて長政は真っ赤になった。
仕事帰り、バレンタインの返礼を選ぶ為に何軒も彷徨ったデパートの地下街。
さっき閉店間際の花屋に飛び込んで買った大振りな百合の花。
全ては市を喜ばせたい一心だったが、いざとなるとひどく的外れな気がして自分に腹が立った。
「フ…フン!御託を並べる暇があったらサッサと花を活けないか!」
ついぶっきらぼうな口調になったが市は気にせず包みと花を受け取る。
「はい、長政様」
リビングのソファで包みを開けた市が目を輝かせた。
数粒の銀のアザランが天辺にあしらわれたピンクのトリュフは、市の好みにぴったりだ。
「凄く可愛い…。ねぇ、長政様も一緒に食べよう?」
隣りに座る長政に勧めたが首を横に振る。
「要らん。それは市の分だ」
「市…長政様にも食べて欲しいの。ねえ長政様、あーんって、して?」
市がピンクのトリュフを細い指で摘んで長政の口許に運んだ。
照れ臭いが、食べねば妻の黒目がちな瞳から涙が零れてしまうだろう。
こんな瑣末な事でメソメソ泣かせては後々面倒だと自分に言い聞かせ唇を開く。
市がチョコを口の中に落とそうしたが、狭くてなかなか入らない。
「あれ…?ご、ごめんなさい長政さ―あっ」
元々短気な上に照れ臭さも手伝って長政は市の手首を掴むと指ごとチョコを口に含んで奪い取る。
チョコを持っていた所為か、舌先に触れた市の指はほんのりと甘かった。
気恥ずかしくて外方を向き八つ当たりにガリガリと音を立ててアザランを噛み潰す。
「………」
市もピンクのトリュフを口に入れ、長政が舐めた指を自分も舐めてみる。
くすぐったい感触がして夫に微笑み掛けた。
「美味しいね、長政様。来年のお返しもこのチョコにしてくれる…?」
「……ずっとだ」
「え?」
「ずっと返礼はこのチョコとあの花だ。それで良いな」
腕組みしたまま視線も合わさず口を尖らせ長政が言う。
これから毎年判を押した様に夫はピンクのトリュフと百合を一輪買って来るだろう―自分の為に。
その気持ちが嬉しくて市は満たされ、花が綻ぶ様な笑顔になった。
そして再びチョコを摘み、長政の口許に運ぶ。
「はい、長政様。あーんして?」
自分で食べられると言いながらも、再び唇を開く長政だった。

----------------------------------------------------------------------------------

お粗末様でございました。

647:名無しさん@ピンキー
09/03/13 23:35:23 vGZzozPi
読みながらすごくニヤニヤしましたww
GJでございます!

648:名無しさん@ピンキー
09/03/14 02:00:04 suk58JDv
なんて甘甘なんだ~GJ!
だがアザランを「アザラシ」と読み違えたので
長政に削除されてくる

649:名無しさん@ピンキー
09/03/14 02:07:36 6IQP8/fw
あれ、アラザン?アザラン?
どっちが正しいのかよくわからなくなってきた。

650:名無しさん@ピンキー
09/03/14 03:44:56 TKs+BQgI
GJ!!
どっちもかわいすぎる

651:名無しさん@ピンキー
09/03/14 10:52:45 tZL2lVCI
ほのぼの長市いいなー。長政様も市もすごく幸せそうだ。

>>648
俺なんかピンクのトリュフの上のアザランをピンクのアザラシに読み間違えた。あれ。地面から手が……。

652:名無しさん@ピンキー
09/03/14 11:52:29 q3Jy+tA5
アザラシ?アザラシ型のチョコか…珍しいな

皆の感想を見るまでそう信じていました

653:名無しさん@ピンキー
09/03/15 04:46:29 vxF5suje
GJでござる!

ほのぼの長政様とお市がいい!
あと正確にはアラザンでござるよ。

654:646
09/03/15 09:49:23 5rKTvumP
うわホントだ「アラザン」だよ何やってんだ自分orz
ちょっと姉川で成敗されて来る。
GJくれた人ありがとうございました。
クリスマスイヴの時のGJもありがとうございます!

655:名無しさん@ピンキー
09/03/16 01:55:51 UcqdOtz2
やはりクリスマスの時の人と同じでしたか
両方ともニヤニヤしました!


656:名無しさん@ピンキー
09/03/20 21:15:29 nL1tPecT
あげ

657:風魔×かすが1
09/03/21 01:24:24 SqRFvwDO
風魔×かすが
鬼畜エロ
小田原潜入戦な感じ
風魔ちょっと喋ってるので注意

――――

「……」
「はっ…はぁ…」
謙信の命により、かすがは単身北条の地である小田原城に潜入していた。目的は北条が上杉を裏切るつもりなのかどうかを調べ、裏切るようであれば現当主を抹殺する事だった
夜更けに潜入したかすがは、あまりにも静かな城に疑問を持ったが、早く謙信の下に戻りたい一心で任務を開始した
しかし、それが間違いだった
かすがが北条最大の難所である栄光門に差し掛かった時、この男が現れたのだ
伝説と呼ばれる風魔小太郎である
慌てて武器であるクナイを小太郎に向けるも、素早い風魔の動きにかすがはついていく事が出来ず、両手の自由を奪いとったのだ
「離せッ!!」
日本ではほとんど見かけない金色の髪を振り乱しながら、かすがは己の両腕を強く掴む、これもまた珍しい髪色をした男に罵声を浴びせる
「離せと言っているんだッ」
「……」
しかし、そんなかすがに男は何も言葉を発せず、さらに手に力をこめてかすがの頭を地に押しつける。顔から倒れてしまったかすがの顔には、小さな傷がつき、そこから少量だが血が溢れ出た
「…ッきさま…」
「……」
「ッ教える訳ないだろう、さっさと殺せばいい」
任務失敗は死を意味する。今のかすがはいつ殺されてもおかしくない。口から出る強気な言葉とは裏腹に、かすがは怯えていた。目の前にいる男は声こそ発しないが、唇の動きで「目的をいえ」と言っている
「殺せ」
どんな状況であろうと、自分の愛してやまない謙信の事を話すつもりはかすがにはなかった
「……」
目を閉じ、かすがは死を待った。しかし風魔が切り裂いたのはかすがの身体ではなく、身に纏った服だった
「なッ…何をするッ!」
慌てて身体をじたばたと動かすも、元々際どい格好だったのが、もっとひどくなるばかりで。背中から破られた服は、かすがの身体からぱさりと音を立てて地面に舞った
慌てて落ちた服で身体を隠そうとするが、破られた服はもう布と呼ぶしかないモノになっているし、両腕は風魔につかまれており、動くに動けない
「ッ…ぅ…こんな……」
顔に熱が集まっていく。恥ずかしくて、悔しくて、こんな男に辱めを受けているなど、かすがは理解したくなかった
「…………ろ」
「何……?」
かすかに聞こえた声は、確かに風魔から聞こえるものだ。地面に向けていた顔をゆっくりと風魔に向けると、風魔は口を開いた
「……やらせろよ」
「な……ああああッ!!」


658:風魔×かすが2
09/03/21 01:26:54 SqRFvwDO
その問いに答える間も無く、かすがは悲鳴をあげた
風魔はかすがの露出した秘部に己の立ち上がった肉棒を無理矢理挿入したのだ。濡れてもいない秘部への挿入はまるで処女を失った時の痛みのようで、かすがの瞳からは涙が零れ落ちた
「いや…やめ、て……いたい…ッ」
「……ッ」

「うぁぁぁぁあッ!!」
無理矢理の挿入のせいで、膣が傷つき秘部からは血が滴り落ちる。しかしそのお陰ですべりがよくなり、風魔はかすがの腰をしっかり掴み、何度も肉棒を往復させた
地獄だ、とかすがは土に爪を立てた
「…あッあッあぁぁん……ッ」
痛みしかなかった秘部が段々と熱くなっていく。さっきまで聞こえなかった水音と自分から発せられる歓喜を帯びた声にかすがは頭がくらくらした。露出した背中を赤い舌で舐め取られると、気持ち悪くて仕方ないはずなのに、その快感にかすがの身体は震える
「…ふ、あッいい…そこ…ッ!!」
「………ハァ…ッ」

「あぁぁ、も…ダメ……ッ」
「…ッ……く…ッ」
「ひゃぁぁぁぁあんッ!!」
子宮に届きそうなほど奥に肉棒を差し込まれた瞬間、かすがは声を張り上げながらイッた。あまりの快感に動かなくなったかすがにかまわず、風魔はガツガツと腰を振り痙攣する膣内を味わう
「……ッ……は……」
「…あ……あぁ…」
動きが止まったかと思うと、風魔はかすがの腰をしっかりと掴み膣内に射精をし始める。びゅるびゅると吐き出される精液が気持ちよくて、かすがはまた震えた
数回腰を振り精液を全て出し切り、肉棒を秘部から抜く。風魔の放った精液がかすがの太ももを伝い地面に落ちていった
「……はぁ、はぁ…」
「…………」
冷たい風が一つ吹いたと思うと、月夜の下には荒い息を吐くかすがしかいなかった

――――
お粗末様でした


659:名無しさん@ピンキー
09/03/21 16:59:37 qjd2l1xO
GJ!!!
非情なのにエロス
規制中でうなだれてたけど、小太郎のおかげで漲ってまいりました

660:名無しさん@ピンキー
09/03/26 16:10:51 pq8fpbhp
それでは聞いてください、
いつき親衛隊with片倉で、「お野菜音頭リミックス」

661:名無しさん@ピンキー
09/03/26 16:12:27 pq8fpbhp
すみません誤爆しました

662:名無しさん@ピンキー
09/03/26 17:51:26 vaTwVVts
>>660
ちょwww何処への誤爆だよw

663:名無しさん@ピンキー
09/03/26 17:55:22 NNYB8UOg
>>660
ちょwww良い誤爆www

664:名無しさん@ピンキー
09/03/27 00:44:22 Ifw5bWTQ
続いての曲は
サンデーMouriさんで
「Sun Shine Again.」

665:名無しさん@ピンキー
09/03/30 20:31:14 I87htrto
「ねえねえ、まつ姉ちゃん保守がてらおっぱい揉ませてよ」
「なにを言っているのです。慶次。私がそのような事をさせると思っているのですか!きゃっ」
「まあまあ、そう言わないでさ。ほら、俺巧いでしょ。」
「ああっ駄目、駄目です。慶次……。あ、あん。」
「ね…ここが落ちたらさ……利とちちくりあうのも出来なくなるんだよ。」
「はぁ、あ、あぁ。そんな……慶次、や、め。」
「ん、やっぱ想像通り、まつ姉ちゃんの胸すげえ……。ふ、濡れてんじゃないの。」
「ひぁ、そ、そこは、あぁ!やめ…さい、けい、じ。」
「挿れないよ。ただ、こうやって……ん、どう?」
「ひあ、や、そ、そんなとこ……ろに。」
「ふふ、素股も良いでしょ?だいたいさ……」
「あん、あ…は、な、なに……ん。」
「嫌なら、く、そんな必死に挟み込んで腰振らないで…よ。」
「っ!……ん、っ……あぁん。」
「まつ姉ちゃんのここ凄い溢れてる…よ。いれて欲しい?」
「や、だ……だ、め。」
「凄いひくひくしてる。欲しいんでしょ?大丈夫、利には黙っててあげるから…そう、じゃ挿れr

ここから先は五郎丸にクラッシュされました

666:名無しさん@ピンキー
09/03/31 15:40:51 JWE0VYzO
わっふるわっふる

667:名無しさん@ピンキー
09/04/01 02:04:44 tfjvNrxd
ワッフルワッフル!

668:名無しさん@ピンキー
09/04/02 01:15:09 3M9Omo80
わっふるわっふる!!!

ところでけんしんさまは肌が白いから、顔が赤くなるとすぐに分かるんだろうな
お館様の前で顔が赤いのを隠しようがなくて顔を伏せるけんしんさま萌え

669:名無しさん@ピンキー
09/04/02 01:28:36 DxQs9D/y
>>668
なんだその萌えるけんしんさまはw

PSPの新作のかすがのストーリーは消えたけんしんさまを探すらしいけど、
このスレ的にはお館様のところに遊びに行ってればいいと思います。

670:名無しさん@ピンキー
09/04/04 00:12:17 ZbWIreE5
アニメも始まったことだし
ここも盛り上がってくれますようにあげ

以下ちょっとネタバレ







一話の川中島で
きつつき戦法の真のねらいを幸村とかすがだけ知らされないとか
自分たちの闘いそっちのけで山頂の爆発を一緒に眺めたりとか
別れ際に見つめ合ったりとか
萌え要素満載だったのに
アニメ謙信様は男前すぎて龍虎萌えできなかったぜ

かすがの色仕掛けに期待するかな…

671:名無しさん@ピンキー
09/04/04 03:44:59 k9BicSOr
龍虎は各々の立場もだけど体格差が良い
お館様の影に、けんしんさますっぽり隠れてしまうんじゃないか?

あと、多分今規制中の人多いんだと思う
ヤフーBBなんて全規制で解除見込み無しらしいし、ocnやdionも相変わらずだとか。
かく言う私も巻き添え規制を食らってね、パソコンから書き込めずにいるのだよ
ははは、瑣末瑣末w

672:名無しさん@ピンキー
09/04/04 19:20:57 dfoyuZjy
>>671
dionは半端無いよ
連休直前に規制とか深夜に規制発動とか
高確率で土日とかな……

673:名無しさん@ピンキー
09/04/05 18:22:17 qza8fOzM
>>670
アニメ版はかすがの谷間と濃姫の太腿に期待。

674:名無しさん@ピンキー
09/04/05 19:11:10 jLFpEU7B
ニュータイプに全キャラの全身像が載ってたけど
市の尻とふとももがいい食い込みだった


あれなんか十字の光g

675:名無しさん@ピンキー
09/04/06 14:41:57 acBq4vmj
>>671
ヤフーは解除されたみたいだね

アニメ見れる地域の人裏山
自分はDVD出るまで待ちます
伊達いつ小十郎があればいいな

676:名無しさん@ピンキー
09/04/06 20:47:29 1l/l1MN1
いつきは出てきても回想なのかなぁ
けんしんさまが北端平定の手際云々とか言ってたから
もう筆頭と顔合わせた後みたいだし


677:名無しさん@ピンキー
09/04/07 11:12:17 ds38FWzx
いつきは中の人が病気療養中だからどうだろう
このスレ的にはすでに筆頭にお持ち帰りされてるってことで
いいんじゃあないか

678:名無しさん@ピンキー
09/04/08 12:25:37 5guO7854
昨日(今日)見たんだが、顕如様一発退場ワロタww
英雄外伝クオリティじゃなくて安心したけど、女の子達の髪がいまいちに見えた。あと兄貴もなw
でも皆身体がいやらしい。
次回予告の濃姫の太腿つか脚はすげぇ色っぽかったよな!
あの脚に蹴られたいはぁはぁ

679:名無しさん@ピンキー
09/04/09 01:01:08 IJWre2/W
佐助×かすが×幸村 投下します

・佐助とかすがが最初から両思いです
・一応、佐助とかすがと幸村の3Pですが、どちらかというと幸村×かすがっぽいです
・ギャグっぽいです
・パロディネタが所々にあります

苦手な方はスルーしてください


680:佐助×かすが×幸村
09/04/09 01:02:25 IJWre2/W
布をかませられて腕を縄で縛られてはいたが、足は自由だった。もしかしたら、
ちょっと力をこめれば縄はちぎれたかもしれない。それなのに幸村がその場から離れず、
目が離せなかったのは、きっと好奇心のせいだけではない。
「はぁっ、ん……」
かすがが艶っぽく呻いた。はれんちだと耳を塞ぎたい思いと、女子はこのような声も
出すのか、と感心する思いが交錯している。
「ほら、かすが。真田の旦那が見てるんだから、もうちょっと淑やかに、ね」
そう言って佐助はかすがの乳首を指でつまんだ。淑やかに、と口では言っているが、
手はそれとは正反対の動きでかすがを翻弄している。そして不思議なことに、彼女は耳まで
紅潮させているものの、声や表情は上機嫌であるようにしか見えないのだ。
あのような場所を、あのように攻め立てられてよろこぶとは、と幸村は疑問に思いながらも
佐助とかすがから視線を逸らさなかった。


幸村が佐助の部屋へおとずれたのは、今から半刻ほど前。眠ろうとしたが天井にあるシミが
人の顔に見えてきて眠れなくなった彼は、なにか気を紛らわせないかと佐助の部屋におもむいた。
「佐助ぇ!」
小気味好い音を立てて、いきおいよく戸を開けた幸村は次の瞬間仰天した。部屋には
佐助だけではなく、かすがまでいたのである。しかもあろうことか、かすがは佐助の腕の中で
裸同然の格好だった。
はれんちぃぃ! と、幸村は反射的に叫ぼうとした。だが、『は』のかたちを
つくったところで幸村の口はなにかで塞がれてしまい、声を出すことはできなかった。
口を覆うものが佐助の手のひらだと認識したときには、体を部屋のなかに入れられ、
かすがが戸を閉めていた。叫ぼうとして叫ぶことができなかった言葉を口内で持て余しながら、
なんと素早いことか、と幸村は感じ入る。
「ちょっと旦那ァ、寝てなかったの?」
佐助が問いかけるが、彼の手のひらがまだ口を塞いでいるため幸村は応えることができない。
「佐助、どういうことだ」
かすがが言った。仰天したのは幸村だけではなかったらしい。思わぬ闖入者に、
ふたりとも困った風な表情だ。
「いつもこれくらいには寝てるんだよ、旦那は」
「寝ていないじゃないか」
けれど口調は普段のままだ。かすがはどこからか取り出した縄で幸村の両手首を縛り、
佐助は布を幸村の口にかませて両端を後頭部でくくった。彼らは最初から幸村に返答を
もらうつもりがなかったのかもしれない。
目の前で惜しみなく揺れるかすがの乳房が視界にはいり、反射的に視線を逸らした。
しかし、一度見てしまったものはなかなか頭から離れてはくれず、結局幸村は薄目を開けて
かすがの胸部を見つめた。すると、見られていることに気付いていないかすがが
不意に胸のしたで腕組みをしたので、乳房が寄せられてより卑猥な光景になってしまった。
「ふふんふふふふ!」
「え? なんだって?」
細めていた目を思いきり見開いて「はれんちである!」と叫んだつもりだった。
が、布のおかげでちゃんとした声にはならなかった。それが幸か不幸かは、わからない。


681:佐助×かすが×幸村
09/04/09 01:04:12 IJWre2/W
とりあえず座って、と促されるまま、並んでいる二人の忍びの前に座ると、
佐助が説明をはじめた。彼の話を要約すると、彼らは実は恋仲であるものの、
立場上やすやすと外で会うこともできず、時折こうして夜半にどちらかの部屋まで来ては
肌を温めあうのだということだった。いまだ混乱がおさまらない頭で、幸村は必死になって
理解しようと唸る。
しかし、と幸村は思う。いくら恋仲といっても、彼らは忍である。武田の情報が
上杉に流れているということはないのだろうか。
そんな考えが顔に出ていたのか、ふと幸村の顔を見た佐助が、へらっと笑ってこたえた。
「大丈夫だよ、真田の旦那。俺たち、ちゃーんと自分の立場わかってるからさ。
たとえば、こんなことしても―」
佐助が、おもむろにかすがの乳を揉みしだき始めた。男の手のひらによって、柔らかそうな
乳が形をかえて幸村を誘惑する。
「こんなことしても」
人さし指と親指で、胸の頂点をつまむ。そこだけは、乳房で唯一硬くなっているようだ。
指先をこするように動かされ、かすがの白い肌がたちまち薄桃色に染まっていく。
彼女が視線を上に向けて佐助と目をあわせると、どちらからともなく、くちびるを重ねた。
最初はそこに相手がいるのか確認するように。そして次第に角度をかえていき、ついには
舌を絡めはじめた。幸村が頭のなかで精一杯絶叫しているあいだも、ふたりは息を荒くして
口元から漏れる粘っこい音を虎の若子に聞かせていた。
「―俺たちはお互いの軍の情報を漏らしたりしない。ちゃんとわきまえてるって。
な、かすが」
ようやっとくちびるを離した佐助がかすがに目を向けると、上杉の忍びは首肯した。
たしかに、二人の言うとおりかもしれない。最近武田の動きが上杉に筒抜けだという話はない。
逆もまた然り。幸村は自分なりに頭の整理をして、佐助を見遣ってうなずいた。
合点がいった、と。
「わかってくれた? それじゃ俺たちはさっきの続きやるから、旦那はそこで見てな」
事も無げに言い放たれた佐助の言葉に、幸村は固まった。その間に佐助はかすがに
覆い被さってしまい、しかも彼女も嫌がる素振りを見せず、どこか悦んでいる。
「んんん! んんんんんんんッ!」
はっとした幸村が声にならない声で抗議する。ふたりの関係はわかった、理解した。
だから解放してくれるんじゃあないのか、と。だが忍たちは幸村など最初から
いなかったとでもいうように、お互いの体を擦りあわせている。もしかしたら幸村の口元と
腕の自由を奪ったのは、彼が大声を出したりしないようになどではなく、
見せつけるためだったのではと思えるほどだ。
佐助がかすがの胸部に舌を這わせる。かすがは体をふるわせて、短く息を吐き出した。
「ふんんんんんーッ!」
なおも幸村の抗議はつづく。
男の舌は胸乳のうえを移動して、頂点に行き着いた。そして舌を尖らせてつついたかと思えば、
佐助は乳首を口に含んでしまった。それから耳を澄ませばちうちうと音が
聞こえてきそうなほどの勢いで吸い始めたのである。
そんな稚児のごとき事を―幸村は佐助の行動に目を疑ったが、かすがが何も抵抗せず
これまた悦んでいるのを見て、さらに目を疑った。深い関係にある男女の行いとは、
己の理解を軽々と超えている。
しかし、そのような行為から視線を逸らせない自分がいるというのが現状だ。抗議の声は
いつのまにか消えていた。


682:佐助×かすが×幸村
09/04/09 01:06:44 IJWre2/W
そして話は冒頭にもどる。
佐助とかすがは相変わらず幸村の前で肌を寄せあっていて、お互いの名を切ない声で呼ぶ声や
女の嬌声が聞こえてきている。
佐助は今、かすがの秘部に指を突き立てて、激しく抜き差しをくり返していた。先ほど二人が
くちびるを重ねて舌を絡ませていたときの比ではないほどの淫らな音が立てられている。
骨張った指が粘液で濡れていて、それが音を奏でているのだと幸村は思った。
その指で彼女が悦んでいるのだ、とも。
「やっ、ぁあっ、ぅ、ん……っ」
軍神以外に対してこんなに甘い声と顔を見せるかすがを初めて見た。
「や、じゃないだろ。かすがはここも好きなんだよな?」
佐助は言って、指を挿しこんでいるところより上にある突起を親指で押した。その瞬間、
かすがは悲鳴にちかい嬌声をあげた。あまりにも突然のことだったので、幸村は
飛び上がりそうになるほど吃驚する。しかし佐助はそのかすがの嬌声に気を良くしたらしく、
指の抜き差しをつづけながら親指を突起に押しつけている。なんと器用な、と幸村は
妙なところで感心した。
「あっあっ、あっ、だめ、そんなとこ、ん……っ! い、イッちゃ、う……!」
「ん? かすが、もうイキそう?」
たずねられて、かすがは喘ぎながら肯定した。
「で、でもっ……イくなら、ん、ふ、佐助ので、イっ、イキたい……っ! や、ぁんッ!」
男女が乳繰り合うときは、ふだん言わないような言葉を発するものらしい。
耳にしただけで、言ったわけでも言われたわけでもない幸村が、その場で一番恥ずかしい
気持ちになった。どうしていいものか分からず視線をさまよわせるも、結局ふたりに
視線を向けてしまう。
「そんじゃ、かすがのお望みどおりに」
秘部から指を抜いて、佐助は自分の陰茎を取り出した。赤黒いそれは一見すると
不気味で毒々しい形をしているが、それがかすがの胎内におさまっていくにつれ、
彼女の顔は恍惚さを増していった。根元まで入りきったときには、長い脚を佐助の腰にまわして、
もう離さない、とでも言っているようだった。散らばった光沢のある髪の毛が
そこにあるだけで卑猥に見える。
「は、ぁあ」
息を吐く口の動きさえ淫猥だった。だが決して下品さなどは感じられず、不思議な艶っぽさで
幸村の目を引いていた。


683:佐助×かすが×幸村
09/04/09 01:09:31 IJWre2/W
佐助が身を屈めて、かすがと顔を近づけた。またくちびるを重ねるのかと幸村は思ったが、
そうではなかったらしい。かすがの耳元に口を寄せて、なにやら耳打ちした。
そう離れていないところに座っているのに男の声がまったく聞こえなかったのは、
彼がなんでもありの忍びだからである。
耳打ちされたかすがは、一瞬だけ佐助と目をあわせてフッと笑ったように見えた。
そして顔だけ幸村のほうを見遣り、静かに手招きした。解放してもらえるのだろうか、と、
どことなく名残惜しげに思いながら彼女に近づくと、伸ばされたかすがの手によって
口元の布と、腕を縛っていた縄が取り払われた。
「絶対に大声を出すなよ」
布を取ったその人さし指でくちびるをなぞられる。解放されるわけではないようだが、
幸村はさほど遺憾に思わずに「しょ、承知したっ!」と、わけも分からないまま返事をした。
そのとき佐助がのどの奥で笑ったことには気付かなかった。
かすがの手はするすると下に向かい、寝間着の合わせ目に辿りついた。手が寝間着のなかに
潜り込み、細い指の先がかたい肌に触れる。その感触がくすぐったくて気恥ずかしくて、
思わず大声をあげてしまいそうになったのだが、先ほどのかすがの言葉を思い出し、
くちびるを噛んで我慢する。と、寝間着の合わせ目を広げていたかすがの手がとまった。
なんだこれは、と、しかめられた彼女の顔が言っている。幸村も黙って視線を下へやると、
そこには彼が身につけている真っ赤な褌があった。武田の者がいくさの際に
着用している具足と同じ、真っ赤な褌。それに武田と真田、両家の家紋、
そして『真田源次郎幸村』と持ち主の名が刺繍されている。佐助もそれを視界にいれたのか、
ちいさく声を出して笑った。
「それがしの、しょ、勝負褌でござる」
沈黙に耐えきれずに口を開いてみたが、かすがは何の感慨もなく「ああ、そう」と
言っただけで、褌をゆるめる作業に戻った。佐助は笑いを押し殺そうとして変な声が出ていた。
幸村の顔が褌と同様に真っ赤に染まっていく。
「この褌はお館様が御上洛を果たされるまで、いや、果たされた後もお館様のため
勇んで参るという、それがしの決意の表れ! 常に武田菱と六文銭を身につけておくことで、
志気を高め、気を緩めずにいられるようにということだ! だ、だから笑うな、さす―」
部下の名を最後まで言えずに幸村は固まった。
「大声を出すなと言ったはずだ」
いつの間に取り出されたのか、幸村の陰茎がかすがに握られていた。白い手が揉むような動作で
刺激をあたえているが、そんなことをしなくても幸村の下腹部はもうずっと前から
熱を帯びていて、かすがが触れる前から先走り汁が垂れていたのだった。
「もうこんなにして……。ふふ、熱い……」
竿を握り、親指で先端を撫ぜる。頬擦りでもされるのはないかというほど顔の至近距離まで
近付けられ、じっくりと眺められる。味わったことのない快感に、腰が浮き上がりかけた。
しかし、幸村には幸村なりの葛藤があった。かすがの指の動きは、えも言われぬ快感を
生み出して腰部に疼くほどの熱が集まる。だが、よく知らない女子に己の急所を弄ばれるなど、
もののふとして面目ないのでは。様々な思いが入り乱れて収拾がつかないままの頭で、
幸村は口をひらいた。
「かっ、かすが殿! いい加減にしてくださらぬか! それがしは二人のことを口外などせぬ。
それに、こっ、こんな事をされても、それがしは快いわけではござらん!」
吠えるように一息に言うと、かすがは動かしていた指をとめた。ほっとした幸村の顔を
一瞥して、親指の腹についた体液を舐める。そしてそのまま幸村の男根と、
その先端から垂れる『汗』をベロンッと舐めて、凄みのある顔と声で言った。
「この味は! ……ウソをついている『味』だ……真田幸村!」


684:佐助×かすが×幸村
09/04/09 01:12:30 IJWre2/W
「うをッ―!?」
幸村は出しかけた大声を、空気といっしょに呑み込んだ。
ほんの少し触れただけだというのに、舌の柔らかさが伝わってくる。揉まれていたとき以上の
快感に瞠目する幸村を気にも留めず、かすがはレロレロレロレロとしつこく亀頭をねぶる。
まるで桜桃を舌の上でころがすような動きだった。
その動きがはじまると、佐助も動きはじめた。かすがの腰をつかみ、自身と彼女の腰を
ぶつける勢いで突き上げる。突然のことに驚いたかすがは、小刻みに動かしていた舌をとめて
佐助になにかを言おうとするが、その間もずっと律動はつづいていた。先ほど目にした
赤黒い肉塊がぬらぬらとした粘液をまとって女の胎内に出入りしている光景は、
幸村の脳裏に焼きついた。
「ふぅ、ぅううッ、んんぅ……ん」
かすがは眉間にしわを寄せて、今まで舐めていた男根を今度は口内に含んだ。
いきなり奥深くまで含んだうえに下半身を突き上げられて、喘ぎとも呻きとも取れる
くぐもった声を出す。
口を窄め、吸い込まれる。そして舌先でちろちろと先端を舐められたり、裏筋をつつかれる。
細やかに動く手で陰嚢をやさしく揉まれ、「おっ、ぅおお……」と情けない声が漏れてしまう。
液体が弾む音が二か所から聞こえて、幸村の頭のなかで木霊した。そんな濃厚な濡れた音が
自身の下腹部から発せられているとは、にわかには信じられなかった。
溜まるばかりで発散されない熱がもどかしくて、幸村は無意識のうちに腰を浮かせた。
「んぐっ!」
のどの奥に幸村のものが突き当たり、かすがが苦しそうな声をあげた。含んでいた陰茎を
口の中から出し、くちびるやその周りに付いた体液を手の甲で拭う。
「も、申し訳ない」
慌てて謝るが、かすがは何事もないとでもいうような微笑みを浮かべる。
「気にするな……ん、あ、ああァ! さ、佐助、激し……ッ」
微笑みが幾分か崩れて、すこし淫靡さが増した表情になった。腰を振る佐助に
かすがが視線をやると、
「今日のかすが、なんかいつもよりきつく締め付けてくるんだけど。旦那がいるからかなァ」
と、まったく悪びれる様子を見せずに言い放つ。口元には下卑た笑みがあるように見える。
いささか驚いた幸村がかすがを見遣るが、かすがはわざとなのか目を合わせようとせずに
再び男根に手をのばしただけだった。
今度は竿の部分をにぎり上下に動かして摩擦される。先までのものに比べれば、
いい子いい子と頭を撫ぜられているような感覚だった。先端にはくちびるが宛てがわれ、
柔らかな肉を押し付けられたかと思えば隙間から出した舌で、あふれ出た先走り汁を
舐め取られる。ときおり、ちゅっ、と短い音を立てて吸い取られもする。
かすがが『激しい』と言った佐助の動きに合わせて、彼女の嬌声があがることもあった。
「旦那ァ、かすがの口ん中、気持ちいい?」
佐助の問いかけに、幸村は無言で何度もうなずいた。気持ちいい、なんてものではない。


685:佐助×かすが×幸村
09/04/09 01:15:41 IJWre2/W
己の下腹部で揺れる、こがね色のまるい頭をなんとはなしに撫ぜてみる。するとその頭が
動いて、かすがと目が合った。艶やかな色をした瞳から目が逸らせずにいれば、
かすがは目を細めて、自身の頭に置かれた幸村の手を手に取る。
槍を手にいくさ場を駆け回る己のかたい手とくらべて、かすがの手は細くてやわらかい。
得物がちがうというだけではない、手にあらわれた男女のちがいに、幸村は改めて顔を赤くした。
「こっちも、さわって……?」
蕩けそうな声と動きで手を誘導された先にあったのは、彼女の豊満な乳房であった。
手のひらを押し付けられ、否も応もなく乳房のやわらかさを感じてしまう。
「うおおぉおおぉぉお!?」
「静かにしろ……」
かすがは目を伏せて、また男根にくちびるを寄せた。彼女の手は幸村の手に重ねられており、
そしてその幸村の手ごと自身の乳房に押し付けたり揉んでいるものだから、
幸村も柔肉を味わっているかたちとなっている。
しばらくそうしている内に、かすがの手が離れていった。残された自分の手を、かすがが
そうしていたのを真似して同じように揉んでみたが反応は薄い。ならば、と、佐助が
やっていたのを思い出して乳首をつまんでみると、亀頭にくっ付けられているくちびるが
一瞬揺れた。佐助が「旦那、そこいじってあげて」とニヤニヤしながら言う。
「う、うむ」
勝手はわからないが、親指と人さし指をつかって乳首をきゅっとつまむ。
かたく尖った乳首を更にかたくしたかすがの指が、少しぎこちなくなったように感じた。
「かすがはねぇ、乳首いじられるのが大好きなんだよね」
佐助はそう言って、幸村がさわっていないほうの乳首を指で弾いた。
かすがは苦悶などからではなく、止め処なく湧き出る快感にどうしようもなくなって
眉間にしわを寄せた。
幸村もおそるおそる乳首を弾き、それから親指と人さし指両方の腹を擦りつけるように
動かした。「ちょっと痛いかなー、って思えるくらいつまんで。ひねるように」と佐助の声が
聞こえたのでそうしてみれば、とうとうかすがは陰茎から口を離して喘ぎはじめたのだった。
「や、あん、それは……はっ、反則ぅ……くァ、あ! そこは、あ、だめ、ぇ、
はあぁ……っ、佐助ッ、よけいなことを……ッ!」
「こういうときの女の『ダメ』『イヤ』は『もっとして』ってことだから」
かすがの睨みを無視する佐助の言葉に、幸村は「勉強になる」とまじめな顔をしてうなずいた。
もっとも、その時のかすがの顔は悦楽に負けてしまっていたので、睨まれても
まったく怖くなかったのだが。
「あっ、あっ、ん、ふああァっ……」
佐助の言うように、かすがの『ダメ』を『もっとして』と受け取って乳首をいじる。
かすがは懸命にまた男根にくちびるを寄せるが、ふたりの男に攻め立てられて喘ぐばかりだ。
先端にくちびるをつけたかと思えば、すぐに離れていって近くで喘ぐため、
熱い息が亀頭にあたって背筋がぞくぞくする。竿に添えられた手は力の強弱が
うまくつけられず、たまにひどく強くにぎられたりもするが、それはそれで気持ちがよかった。
「くう、あぁっ、やぁんっ! イっ、イくっ! イッちゃうぅぅ、も、だめぇ……っ!」
そう言った瞬間、幸村の男根をにぎる手に力がこもった。同様の動きが下半身でもあったのか、
腰をうごかしていた佐助がほとんど聞き取れない声で呻く。手と膣内はそれぞれの男根を
締め付けて、ふたりの男はほぼ同時に射精した。幸村の精は顔を、佐助の精は胎内を
白く汚した。かすがは顔に飛び散った精液を指ですくいとって、舐めた。
うつろな瞳の奥は、まだ満足していないようだ。


686:佐助×かすが×幸村
09/04/09 01:18:19 IJWre2/W
かすがが離れていった。ぐったりしたかすがの身を起こしてやっている佐助の姿が
視界の隅に入った。
幸村の脳は、なんだかぬるま湯に浸かっているような心地だった。ついさっきまで体中から
湯気が出そうなほど熱かったのに、出すものを出してしまうと大部分の熱が引いていった。
虚脱感と倦怠感によって体が支配されている。だのに、ふと己の下腹部に視線をやると
まだいくらか硬さをもった男根があった。急激に羞恥が込み上げて、見つからないうちに
褌を締めなおそうと慌てたが、佐助に「旦那」と声をかけられた。
「まだ旦那は挿れてないだろ」
見遣った幸村の目に飛び込んできたのは、佐助の胸に凭れかかるかすがであった。
ただ凭れかかっているだけならば問題はない。だが、彼女は片脚を佐助に
持ち上げられていたため、秘所が丸見えだったのだ。かすがも抗うことなく、
熱っぽい視線を幸村に向けている。汗で首筋にはりついた髪の毛が幸村を魅惑的だった。
「かすがも物足りないみたいだし」
ひらいた花が物欲しそうにひくついている。先ほど佐助に出された精液が垂れてきて、
真っ赤に色づいた花弁と似つかわしかった。幸村の陰茎は、その様子を見て
なぜかまた元気を取り戻しつつある。
「し、しかし……俺はこういったことは初めてだ……俺はこういったことは初めてだ……」
大事なことなので二回言った。
「知ってるよ、そんなこと。見てたら分かるって。真田の旦那もいつまでも
未経験のままじゃ困るっしょ。だったらさぁ、今のうちに経験しててもいいと思うぜ? 
あきらめたらそこで合戦終了、ってなァ」
「真田幸村……私だと不満か?」
そう言って、かすがは秘所に自身の指を挿し込んだ。白濁にまじって肉に呑まれていく指。
事後の余韻のためか潤んだ瞳。いまだ立っている乳首。それにしてもこの二人、ノリノリである。
「不満など、ありはしないが……」
彼女の体を見て不満がある男などいないだろう。幸村はかすがの汗ばんだ肌を
見ているうちに、脳が浸かっていたぬるま湯がふつふつと滾りはじめた心地がした。
これ以上はいけない。そう思っている自分もいるのに、もっと薪をくべて、
さらに熱くさせようとしている自分もいる。幸村は膝の上でもじもじと手を
動かしながら逡巡した。
「で、では、かすが殿っ」
頭のなかでは『これ以上はいけない』という思いが勝っているというのに、
口をひらいた幸村はかすがの腕を引っぱっていた。急に近づいて、自分のものとは違う、
どこか甘さを含んだ汗のにおいが漂う。胸が高鳴ったのをごまかすように、かすがを抱きしめた。
「最初は、ほ、抱擁からであろう!」
力任せに抱きしめる、相手の息苦しさなど気にも留めない、稚拙な抱擁だった。
だが、それでも幸村の熱情は十二分に伝わってくるので、かすがは何も言わなかった。
というより、言えなかった。幸村のかたい胸板に顔を押し付けられていたので。


687:佐助×かすが×幸村
09/04/09 01:21:16 IJWre2/W
「次は、く、くくくくっ、口吸いでござるっ」
パッと腕の力をゆるめてかすがを解放したかと思えば、やっとまともに息が
出来るようになった状態のかすがのくちびるに、自分のそれを勢いよく重ねる。
性急すぎる―かすがが思っていると、「旦那、それはちょっと慌てすぎ」と、
似たようなことを考えていたらしい佐助の声が聞こえた。けれども自分自身のことだけで
手一杯な幸村は、部下の声が耳に入っていない。真一文字に結んだ口を、
ひたすら肉厚なくちびるに押し付けていた。
「つ、次はッ!!」
顔をはなした幸村は、鼻息荒くかすがの腰を両手でつかんだ。彼がなにをしようと
しているのか、瞬く間に見当がついた佐助が「ちょ、旦那!」と声を荒げたが、
やはり耳に入っていない幸村は、そのままかすがを持ち上げる。それから自身の
立ち上がった男根に狙いを定めて、かすがの腰を落とした。
「あああああッ!」
かすがが目を白黒させた。自身の愛液と佐助の精液、両方のおかげで
滑りはよくなっていたものの、突如として胎内に入り込んできたものに驚きを隠せない。
一方、結合部を見遣った幸村は頬を染めつつ満ち足りた表情をしていた。
「だ、旦那ァ、いきなり挿れちゃダメだって」
「む……そ、そうなのか?」
挿入したことでほんの少し落ち着いた幸村は、ようやく佐助の声が頭の中に入ってきた。
そういえば、佐助も挿れる前に体の至るところに触れていたような気がする。
虎の若子は熱で満ちた頭で思い返した。
挿入の衝撃に体をふるわせるかすがに、大丈夫かと佐助が声をかける。
「大丈夫だ……動いていいぞ」
腕を幸村の首にまわして応える。言葉とともに顔にかすかにかかった息が熱くて甘かった。
「う、動く、とは……?」
「挿れただけで満足するつもりか? お前は。よく分からないなら私が動くから、
このまま仰向けになれ」
「そ、それは駄目でござる!」
首にまわしていた腕をほどき、幸村の胸をおして上半身を倒そうとしたかすがに、
幸村は焦って首を横にふった。胸に置かれた細腕を、首にもどす。
「それがし、初めてのときは対面座位と決めておる!」
彼には彼のこだわりがあった。


688:佐助×かすが×幸村
09/04/09 01:24:10 IJWre2/W
「抱きしめあうことも、顔をあわせることも、そしてそのまま口を合わせることが出来る! 
お互いの熱を身近に感じられる、非常に素晴らし―」
幸村の口は、こだわりを語っている途中でかすがのくちびるに塞がれてしまった。
くちびるはすぐに離れていったが、男を黙らせることはできた。かすがは親指で
幸村の乾いたくちびるを撫ぜる。
「どっちにしろお前はよく分からないんだろう? このまま私が動くから、それでいいだろう」
目を細めて言ったかすがに返事をするより速く、彼女は自身の腰をうごかしはじめた。
男根が、狭い胎内で肉路とこすれる。その柔らかさと快感は、口内や手のひらと
比べものにならないほどだ。聞こえる音は今夜耳にしたものの中でいちばん近くて、
そして『はれんち』だ。
「おおっ、う、おぅう……」
かすがの中におさまっている一物から腰が、蕩けてしまいそうだった。今までずっと
目を背けてきた『はれんち』な行為をしているという事実を意識すると、
抑えようもない熱波が幸村に襲いかかる。同時に、佐助は今までこんなに気持ちいいことを
俺に黙っていたのか、と、どこかずれた悔しさも湧き上がってくる。
熱い手のひらでかすがの腰部をつかんだ。それから、拙いけれど力強い動きで
かすがを突き上げる。
「ひぃ、あッ! あっ、あ、あああ!」
唐突に動きだされ、かすがは天を仰ぐほどの勢いで喘ぐ。力に任せた手加減なしの動きは、
男の鬱勃たる人格をあらわしている。ただひたすら最奥を目指して男根を突き立てるだけで、
技巧もなにも考えられていないはずなのに、なぜかかすがの中で快楽を生み出すのだった。
揺すりたてられて、半開きになった口元からよだれがこぼれて鎖骨に垂れた。
幸村は動きをとめずに鎖骨に口を寄せて、ちゅっ、と音を立てて吸った。かすがが
彼の陰茎に口を寄せていたときに立てた音と、よく似ている。
「あぅ……ん、やっ、だめ、だめぇぇ……っ」
口を寄せた鎖骨から下へ向かい、乳首に舌を這わす。『ダメ』は『もっとして』と
佐助から教えられている幸村は、乳首を口に含んで吸いはじめた。するとかすがの中が、
さらに幸村を圧迫した。柔肉を蠢動させて、悦んでいる。汗ですべる手で改めて腰を
しっかりつかみ、幸村はかすがの顔を見た。白い首を反らせて、短い息と声を吐きだす彼女は、
とても官能的で、美しい。なだらかな首にくちびるを落とした幸村は、一層深くまで
突き上げた。まるで、隙間をこじ開けるように。
「あっ、あっああ! はあぁああ―ッ!」
かすががかたく目を瞑るのと、彼女の胎内で幸村が握り締められるのは同時のことだった。
不規則に蠢く秘肉に包み込まれた男根は、我慢できずに白濁を放出する。放出する瞬間、
目の前で火花が散った幸村は無意識に「ぅうおおおおお館さむぁぁあああああ!!」と
雄叫びをあげたつもりだったのだが、それを見越していた佐助の手のひらによって
口を塞がれてうまいこと声が出せていなかった。そして糸がぷつりと切れたように
気を失ってしまった本人は、そのことを知らない。白い体液が、幸村とかすがの間からこぼれた。


689:佐助×かすが×幸村
09/04/09 01:26:50 IJWre2/W
「―旦那、起きてよ、旦那。寝るなら自分の部屋で寝てくれない? 旦那ってば」
無遠慮に体を揺すられ、何度も声をかけられて幸村は目が覚めた。数回またたいて
身を起こすと、佐助が「やっと起きた」と安堵の表情をしたのが目に入る。
不明瞭な頭のまま、あたりを見回したがまだ暗く、夜が明けていないことが分かる。
ふと視線を窓のほうへやると、かすがが自身の腕に白い鳥をのせていた。暗がりの中、
白い羽毛が浮かび上がっている。
「かすがも、もう帰るって」
佐助の言葉に、かすがが幸村の顔を見てうすく笑った。白い皮膚のすぐ下に妖艶さを
かくしたような笑みに、幸村はぼんやりしていた頭が急に覚醒し、気を失う前のことを瞬時に
すべて思い出した。ふたりの忍びがなにをしていたのかも、自分がなにをして、されたのかも。
「先のことは他言無用……わかっているな?」
「もっ、もももっ、も、勿論でござる! それがしにお任せを!」
幸村は顔が熱くなった。かすがも佐助もそれぞれ着物を正しており、
どちらかがやってくれたのだろう、幸村も身なりが整えられていた。表面的には、
あの秘め事など最初からなかったかのようである。気づけば燃え殻だけが残されていた。
「ふふっ……では、これは記念に貰っていくからな」
かすががどこからともなく取り出して見せた赤いものに、幸村は目を見開いた。
なんの記念だ、と思うどころではない。彼女の手にあったもの、それは、
幸村が身に着けているはずの褌だった。そういえば、股のあたりに隙間風が
吹き込んでくるような気が―折りたたまれた赤い布がかすがの着物の中にしまわれるのを、
幸村は口をぱくぱくさせて見ているしかなかった。
佐助と一瞬だけ目をあわせて、かすがは窓から身を乗り出した。それから白い鳥に
つかまって飛び去っていく。暗闇でも目立つだろうと思われた彼女の髪の毛や猛禽の羽は、
存外すんなりと闇に消えていった。彼女もまた忍びなのだと、幸村は改めて思う。
わけもなく佐助の顔を見てみると、彼は無表情で遠くを見つめていた。きっと、この男も
それなりに辛いのだろう。いついくさ場で好いた女と刺し違えるかわからないのだ。
他人事であるにもかかわらず、幸村の胸は苦しくなった。
「このような立場でなければ普通の夫婦になれたものを。佐助……敵対しているというのは
不便なものよな」
寝間着の襟をととのえながら幸村は言う。世知辛い世の中だ。しかしながら、
そのような世の中でしか生きていけない自分もいる。
佐助は、にや、と笑って「だがそれがいい!!」とだけ、こたえた。その笑顔はどこかの
傾奇者のように爽やかで、幸村はもうなにも言えなかった。

おしまい

690:名無しさん@ピンキー
09/04/09 13:46:39 drPpiqcS
世界まwるwみwえwwwwwww
GJ!

691:名無しさん@ピンキー
09/04/10 07:38:10 MZiP1MiF
こだわりうぜえwwww
GJGJ!

692:名無しさん@ピンキー
09/04/11 00:33:45 fjUEzDG5
十分エロイ上に面白いとかGJですぞぅお館さばぁあああああwwwwww

で、幸村の勝負褌貰ってどうするんだよかすがw
最後劇画タッチの佐助を想像して吹いたwww

693:名無しさん@ピンキー
09/04/11 02:31:10 f4sRxFVP
BHネタバレ



けんしんさまがお館様に恋に落ちた瞬間を見た。
二人はもっと古い仲なのかと思ってたけど、意外に最近出会ったんだな。
かすがとけんしんさまの出会いの方が古いのか。


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