戦国BASARAでエロパロ 信者5人目at EROPARO
戦国BASARAでエロパロ 信者5人目 - 暇つぶし2ch400:名無しさん@ピンキー
08/12/15 21:40:44 cw0RMvFw
>>398
それを聞くことに何の意味が
少なくともここに居る人達は男女の絡みが好きな筈。

>>399
まさか夢吉にトキメク日が来るなんて…
避難所で正座してお待ちしております

401:名無しさん@ピンキー
08/12/16 22:14:04 w5DzKJVF
なんかふとバサラの野郎共のアレてどーなんだと頭によぎった
みんな体格いいからでかいのかなやっぱ…
しかし自分の中で明智はそんな太くないが長いイメージがある

402:名無しさん@ピンキー
08/12/16 22:42:26 ds4MkxHH
>>401
前スレからの転載だが

<ここから>

414 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/01/15(火) 18:23:04 ID:JiHHqxeR
もやしとか大根とかで真面目に考えてしまったんだが
犬千代=チョイ太め長さ普通、体力と優しさ勝負
小十郎=太さ普通長め、技巧派
とかマジに考えてしまった。雄の話で申し訳ない。

416 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/01/15(火) 20:01:28 ID:GEfZZyPg
>>414
忠勝=根元極太だが先細、回転派

こうですか?

417 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/01/15(火) 20:38:43 ID:mTL0YzQW
>>414
伊達=6本生えてる

419 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/01/15(火) 21:55:23 ID:3CM1lvtF
蘭丸はチョコバナナが生えております

420 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/01/15(火) 22:14:55 ID:QMbP3BYU
幸村=二本生えてる
お館様=でかくて重い
けんしんさま=はやい
ザビー=弾数無限大

こうですか?

423 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/01/15(火) 22:57:14 ID:fUVx6xNU
光秀=くねくね動く
信長=黒いオーラ纏ってる

こうですね

424 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/01/15(火) 22:59:07 ID:mTL0YzQW
幸村=常に大噴火
歩いた跡がすごいことになりそうだが…

425 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/01/15(火) 23:20:14 ID:QMbP3BYU
すると

長政=三分間だけ光る。その間はサイズも強度も攻撃力もウルトラマックス
市=絡みついて引きずり込んで吸い尽くす

で、よろしいか。

426 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/01/15(火) 23:53:17 ID:xXbhYnvF
慶次→無駄にデカい、下手の横好き
竹中→何故か伸びる、持続する体力無し
小太郎→一瞬消える、動きが素早い


市以外の女性陣はどんなだろう。

<ここまで>
個人的に佐助が一番フツーだと思ってる。でもテク凄そう。

403:名無しさん@ピンキー
08/12/16 22:51:47 sUWkz1YH
けんしんさまw

404:名無しさん@ピンキー
08/12/16 23:36:13 w5DzKJVF
>>402
おお、ありがとう!
もうこれでいくと筆頭触手みたいだwww
あ、でもそんな長くないか。
佐助同意w

つか雄の話だったね、ごめんよー

405:名無しさん@ピンキー
08/12/17 04:00:04 wmMZhz26
いや、雄の話でもいいんじゃない?801臭くなければ。
明智のは見た人の9割が「ヒィイッ!うねうねしてて気持ち悪いッ」と思うが
いざ味わうと、病み付きになるような一物だと思ってた
牡蠣とかナマコみたいな…

406:名無しさん@ピンキー
08/12/17 10:05:56 FMZN5/W6
>>405
幼い頃からそれを味わってきた濃姫は
いけないと思いつつ光秀の誘いに乗ってしまうんですね
分かります

407:名無しさん@ピンキー
08/12/17 11:16:12 MQ5I4q4o
光秀のは逆に女性の卵子を吸い取りそうだ

408:名無しさん@ピンキー
08/12/18 02:53:48 ua698XzO
>光秀
昔読んだ『里見八犬伝』(角川)のノベライズに出て来た、蛇性のエロシーン思い出した。
蛇の一物は伸びるうえに刺が生えてて終わるまで抜けないんだってさ…
関係ないけど猫も刺あるらしいね

ちなみにノベライズ書いてたのは、金妻の人だったので無駄にエロシーンだらけだった。後から映画見てびっくりしたわ…

409:名無しさん@ピンキー
08/12/18 03:51:34 jKAAXMD+
里美八犬伝見たことないが、それはエロい
そして光秀っぽいw

話はちょっと逸れるが、今までお館様としか交わったことのないけんしんさまが
敵軍(武田以外)の大将に犯されながら
(ああ…せっかくしんげんのかたちになっていたのに、ひろがってしまう……)
とか悲しみながら涙を零すのはどうよ、と妄想したが、
お館様よりデカそうなのって、そうそういないよなぁ
島津か忠勝、もしくは6本生えてると噂の伊達くらいか

410:名無しさん@ピンキー
08/12/18 09:16:23 BedUv9Ia
虎のアレも刺生えてるよな。
強壮剤の漢方薬になってるし。

>>409
このスレの>>240辺りから読み直してみるんだ。

411:名無しさん@ピンキー
08/12/18 10:00:40 Fm4X3O0E
>>409
…筆頭には悪いが、六本あろうと
お館様には勝てない気がする

本人がデカいかはともかく、松永はデカい張型なんかで色々しそう。
言葉責めのおまけつきで。

412:名無しさん@ピンキー
08/12/18 15:34:24 CDkdcLxe
利家「それがしのが日本一に決まっておろう!!!」
まつ「逆の意味にござりますれば」

413:名無しさん@ピンキー
08/12/18 18:01:39 tLwSz7yw
>>412
利家、哀れだなw


414:名無しさん@ピンキー
08/12/18 23:05:22 Ic4ZoJ4q
保管庫のお絵かき掲示板って、女体化専用?

415:名無しさん@ピンキー
08/12/18 23:39:01 GVM4KzA9
>>414
たんに利用者が女体化の人なだけだと
エロパロ保管庫にあるやつだから
気にしなくても良いんでないか?

416:光秀×濃姫ネタ
08/12/19 11:05:20 yHixdBRr
「ああ、お待ちしていましたよ。帰蝶」
「人の部屋に忍び込んできて、待ってましたも何もないでしょう。」
「おや、つれない。貴女だって待っていたのでは?信長公を。」
「光秀、いい加減にして。とっとと出ていきなさい。」
「だが、信長公は来ない。もう長い事触れて貰って無いのでしょう。」
「!光秀!何を。」
「あ、やめなさい。ぁ…。」
「昼間、大分あおってあげましたからね。うずいて仕方ないでしょう。」
「ぁ……あ、やめ……。」
「ふふ、いやらしい音ですねえ。聞こえますか?どんどん溢れてくる。」
「や……みつ、ひで…あぁ……。」
「いいのですか出ていって。本当に?大丈夫、内緒にしていてあげますよ。…帰蝶。」
「……ぅん、あっ。……ず…るいわ。こんな……」
「ああ、そんな風ににらまないで下さい。ぞくぞくします。!おや、良いので?」
「…いいも悪いも……。早く、それをわt(秋津の渡りで蜂の巣にされて読めません)

417:名無しさん@ピンキー
08/12/19 11:27:02 3BgBop3W
光濃キタ―(゚∀゚)―!!!!
わっふるわっふるでござるぁあぁ!!!!

418:名無しさん@ピンキー
08/12/19 12:49:08 CJV57DZE
わっふるわっふる!!(*´∀`)
嬉しさのあまり、久し振りにカキコしてしまったww

続きを…期待してもよろしいでしょうか?

419:名無しさん@ピンキー
08/12/19 13:03:19 HW9bnPic
Waffle Waffle!!
これはWaffleせざるを得ないな!

420:名無しさん@ピンキー
08/12/19 22:46:31 CJOWRPiK
>>416
わっふるわっふる

光秀×濃姫続いて申し訳ない
小ネタ投下します。

・光秀→濃姫→信長 という感じ。
・エロ無し
・当方歴史に疎いので、実際の初陣云々はわかりませぬ
(多分光秀はもっと早くに済ませていたと思います)

こんな感じです

+++

初めて戦というものを経験したとき、私はまだ織田軍にいました。
信長公の下で、彼に忠義を尽くしていたのです。
戦の内容はよく覚えていません。どのように戦ったのかも、どこをどう走ったのかも。
ただ、人を切ったときの感触と血のにおいだけは、今でも簡単に思い出すことができます。
初陣の興奮もさめやらぬまま安土城へ戻ったときも、
凱歌をあげる周りの兵の声も聞こえないほど、感触とにおいを思い出しては浸っていました。
「上総介様」
戦から戻ってきた夫の姿を見つけた帰蝶が、信長公に声をかけました。
安堵した表情と、闇と炎のような色の着物がまるで正反対のように思えました。
「よくぞ御無事で……。濃は心配しておりました」
帰蝶は信長公に深々と頭を下げましたが、信長公はフンと鼻を鳴らして
「余が蠅の一匹も潰せんと思うてか」
と、帰蝶を睨みました。
帰蝶はまた頭を下げて謝りましたが、声が震えていました。
それが信長公に対しての恐怖からなのか、
それとも甲冑についた返り血に対しての恐怖なのかは分かりませんでした。
けれど私は彼女に、その恐怖に慣れてほしくないと思ったのです。
「光秀」
信長公が私の名前を呼びます。
「苦労であった。休んで良いぞ」
私が返事をする前に、信長公は真紅の外套を翻して自室へと向かっていきました。
帰蝶はそれを小走りで追います。なんとも不均衡な夫婦に見えました。


421:名無しさん@ピンキー
08/12/19 22:47:33 CJOWRPiK
宛がわれた部屋で一人、私は戦装束を脱いで眠る準備をしていました。
重い甲冑を脱いでくすんだ藍青色の着物を着ると、解放感とともに、
すぐにでも布団に倒れこんで眠ってしまいたい衝動に駆られましたが、
私は甲冑に付いていた血を指で触って我慢しました。
なぜなら、こちらに近付いて来る足音が小さく聞こえたからです。
「………光秀、今いいかしら」
部屋の前で足音は止まり、ややあって声がしました。
姿を見なくても分かります。この艶やかな声は、
「帰蝶。ええ、大丈夫ですよ」
返事をすると、襖が開きました。
最初に目に飛び込んで来たのは、襖を開けた人物が着用している着物の美しい赤と黒でした。
蝋燭の灯りに照らされて浮かび上がった帰蝶の顔を見て、
その時やっと戦から帰ってきたという実感が溢れ出してきて気が休まった心地になりました。
「お疲れ様。どうだったかしら、初陣は」
「信長様がいれば勝ち戦と決まっていますよ、最初からね」
「そうでしょうね」
くすくすと笑う帰蝶の顔には、どこか満足げな色がありました。
「信長様は?」
「もうお休みになられているわ。そうじゃないと、私も光秀の所まで来られないわよ」
彼女はもう、魔王の妻。
その事実を突き付けられたようで、私は小さな焦燥と絶望を与えられた気分でした。
幼い頃から一緒にいるからといって、相手の事を全て分かっている訳はありません。
現に帰蝶は私の内に秘めた思いを知りませんし、これから先知る機会も無いと思います。
「けど、もう戻るわね。もし上総介様が目覚めたらいけないもの。
光秀の平気そうな顔を見たら、安心したわ」
私は声を出して返事をせずに、ただ笑ってみせました。
実は帰蝶の言葉が嬉しくて声が上手く出そうに無かっただけなのですが、幸い気付かれていませんでした。
一端の兵である私にわざわざ会いに来てくれたという事だけでも十分に嬉しいのですが、
お互いの立場を考えるとそんな感情を表に出す事も出来ません。
「光秀…」
部屋から出て襖を閉める直前、帰蝶はやはりあの艶やかな声で私の名を呼びました。
「お願い、これからも上総介様のために頑張ってね」
私は声も出せず、表情も作れませんでした。
普段のように声を出す自信も、当たり障りの無い表情を作る自信も無かったのです。
「それじゃ……お休みなさい」
音も無く閉まる襖を見ながら、私は無表情のままでいる事しか出来ませんでした。
こういう時、どのような表情が一番相応しかったのでしょうか。今でも私には分かりません。

おしまい

422:名無しさん@ピンキー
08/12/19 23:25:58 qgQJZGTv
光濃祭りキタ━━(゚∀゚)━━!
どちらもワッフル!

423:名無しさん@ピンキー
08/12/20 00:21:38 lJjbz0J4
敬語がこんなに美しく感じられるとは……。
続きお待ちしてます!

424:名無しさん@ピンキー
08/12/20 20:53:12 HAZ3g6wf
まつが長曾我部軍の料理人に月1くらいで料理を教えていたら
アニキも興味が湧いて見学することに。
そしてそのままアニキもまつのお料理教室に参加することになり、
意外と料理も得意だったアニキは料理の楽しさを知り
自ら進んで積極的に料理を教えてもらううちに二人の距離は縮まっていき、
まつ「本日は“まつの女体盛り”を教えまする」
元親「女体盛り?」
まつ「そうでございまする。女体盛りはこれこれこうしてこれこれこう……。
   さ、出来ました!たんとまつめをお食べくださいませ!」
・・・っていうのを考えた。

あとは、お料理教室を通して仲良くなっていく二人だったが
その間に戦で利家が討死。
呆然としてしまったまつを長曾我部軍が保護して、
優しいアニキにまつは惹かれていき、アニキもそれを多少嬉しく思ってるんだけど
まつはアニキに対してどこか亡き夫を重ねている部分があるから
手放しでは喜べない…
みたいなのも考えたが、これは欝展開だな・・・

425:名無しさん@ピンキー
08/12/21 06:13:39 x5wOHl0x
料理と聞いて独眼竜がアップを始めました

426:名無しさん@ピンキー
08/12/21 10:16:48 G2Y3iAwO
凄いスピードで料理を作っていくまつと筆頭を受信した。
そして最後には目覚める友情

427:名無しさん@ピンキー
08/12/21 10:26:15 rU0tOGTS
HPの投票の料理がうまそうな人でも伊達は上位だったけど、
それは伊達政宗が料理好きだった史実からで
BASARAではそんな設定ないんだっけ。
どこかにあったのを見落としたのか?

428:名無しさん@ピンキー
08/12/21 11:22:49 58o3KW+m
>>427
記憶しているなかでは、英雄外伝のギャラリーにあった、
史実での武将紹介に「伊達政宗は料理好き」ってあったような。
でも「史実とBASARAキャラは無関係です」みたいな注意書きが最後にあったはず

429:名無しさん@ピンキー
08/12/21 22:53:59 6p+L0hC3
BASARA筆頭も料理好きだといいのに。まつと対決して欲しい。

それで対決後に友情が芽生え、その友情が何故かカタチを変えて一夜限りの過ちになっても……あれカジキマグロがry

430:名無しさん@ピンキー
08/12/21 23:23:51 Zdgtt/jK
話のネタとして活かせれば、料理もタバコも脳内補完。
花嫁修行中のいつきに包丁の使い方から教えてやる筆頭とか
魚一匹さばくのにわざわざ六爪流使う筆頭とか
料理好きでも腕は酷い筆頭とか

エロパロスレ的には手取り足取り料理を教えつつ、いつきの腰を……おや雪が降ってk


431:名無しさん@ピンキー
08/12/22 00:40:17 fqEMAzjN
>>430
こんな感じか?

「ちょっと何するだ。」
「花嫁修行なら料理と同じ位こっちも大事なんだぜ。」
「…こ、こっちって?おらじゃなくておめえが悪さしてるだけでねえか!」
「Ha!だがな、夫婦にはsexの相性も大事なんだぜ?」
「何の相性だって?おらおめえの話す言葉が全然わからねえだ。」
「分からなくたってheartが通じあってればノープロブレムだぜ。」
「何がしたいんだかわからねえが、擽ったいだけだべ。放すだ……ひぁ!」
「(口笛)良い声だ。」
「何処触ってるだよ!変態!助平!やっぱりおらに酷いことする気なんだな!」
「大丈夫。ちゃんと良くさせてやっからよ。俺はテクニシャンだぜ?」
「だから何言ってるかわからないだよ!やめ……!」
「Ha!良い顔だ。熱くなって来たぜ!…ちゃんと勉強しろよ。」


こんな感じですか?分かりません
そして英語の綴りが分からない悲劇orz

432:名無しさん@ピンキー
08/12/22 04:53:57 TLPChCQf
>>431
わっふるわっふる

英単語スペルはgooやYahoo!の辞書を使用してみたらどうかな
携帯からも使えたはず

433:431
08/12/22 09:12:04 fqEMAzjN
>>432
そうか!ありがとう!
DION軍だからPINKには携帯からしか書き込み出来なくて
携帯でしか来てないんだ、今度使ってみるよ

434:名無しさん@ピンキー
08/12/22 11:28:27 2kSN/eU3
>>431
Waffle Waffle!!

435:名無しさん@ピンキー
08/12/23 03:06:17 /+1t93Mk
夜中のテンションで思いついて書き込んだ>>126に思いがけずわっふる頂けたので
だいぶ遅くなりましたが佐助×かすが書きました。

・佐助×かすが 純愛もの?で青姦
・かすがの武器が2から変わったことを、書き手の都合の良い解釈と妄想で文章にしたものです
・BASARA2の佐助ストーリーをベースにしていますので、所々ネタバレがあります
・でも合間とエンディング前に妄想を挟んだだけです
・エロいシーンはありますが、あまりエロくない上に前フリ長いです
・苦手な方はスルーしてください


436:佐助×かすが
08/12/23 03:08:57 /+1t93Mk
うつくしきつるぎ。かすがが主からそう呼ばれるたび、彼女は心を躍らせた。その呼び名だけで、
自分が主に必要とされているということが分かるからだ。かすがは主のために、そしてその主に
必要とされ続けるために戦い続けた。主のことを考えているときが、彼女のいちばん幸せな瞬間であった。
「うつくしきつるぎ」
かすがの主―上杉謙信は、大きな杯を手に持ったまま彼女に声をかけた。
「はい、謙信様」
声をかけられたかすがは、謙信に惚れ惚れとしながら返事をする。あの眼差しを向けてもらえる
自分は、どれだけ果報者なのだろうかと思いながら。
しかしそのような幸福な一時も、謙信の言葉によって崩れていった。
「おまえはたけだのしのびと、よくにたぶきやわざをしようするのですね。
それにたたかいかたも、よくにている」
「えぇっ!?」
間が抜けた声を出してしまった。何をいきなり―かすがは狼狽したが、謙信は表情を変えないまま
杯に注がれた酒にうつる自身の顔を見ているだけだった。
「そ、それはただ、同じ里で学んだためかと……。けして意識しているわけではございません。
謙信様が不快だと仰られるのでしたら、いますぐ違うものを使用いたします」
意識しているわけではない、という部分を強調して説明した。主君がどういう気持ちで
このようなことを言い出したのか、かすがには見当もつかなかったが、とにかくあの忍びと
自分は同郷というだけだということを分かってほしくて、やや早口になっていた。
謙信はやさしく微笑んで、かすがを見る。目が合った瞬間、かすがの胸は高鳴った。
「ふふ……かまいませんよ。たけだのしのびとおまえが、おなじようなぶきやわざをつかうほど
なかがよくても、わたくしはふかいなどとはおもいません」
「わっ、私とあの男は仲がよくなど……!」
反射的に否定しようとしたが、謙信の美しい目でじっと見つめられてしまい、かすがは途中で
黙ってしまった。いつもこうだ。謙信のその眼差しは、相手を黙らせてしまう。恐怖感などを
あたえているわけでもないのに、見つめられると何も言えなくなる。
「かくさなくてもよいのですよ、わたくしのうつくしきつるぎ。なんにょのなかがよいと
いうことは、じつにうるわしきこと……。いつかこのらんせがおわって、へいおんなよのなかに
なったら、おまえたちもむつまじきめをととなるひが、くるかもしれませんね。
そう、まえだのめをとのように……」
「夫婦!?」
またも狼狽するかすがに笑いかけ、謙信は酒をあおった。顔色はまったく変わっておらず、
呂律が回っていないということもないので、酔っているというわけではなさそうだ。
酔いどれならば、お戯れを、とかすがも笑いながら返すことができただろうが、ほとんど素面の
主君にそのようなことを言う勇気はない。
脂汗が額に浮かぶのを、かすがは感じていた。主の口からまさか『夫婦』という言葉が
出てくるとは思ってもいなかった。そのうえ、自分とあの忍びが夫婦になる日がくるかもしれない
などと言われるとは……。
いつか戦場で見た、前田夫婦を思い出してみる。あの二人は見ているほうが恥ずかしくなるほど
相手の名を呼び、たわむれ、愛情を注ぎあっていた。かすがはその夫婦を自分と
あの『武田の忍び』に置き換えて想像してみて恐ろしくなりながら、謙信に困ったような
笑みを向けるだけで精一杯であった。

437:佐助×かすが
08/12/23 03:11:06 /+1t93Mk
「さっきから思ってたんだけどさぁ、それ、もしかして変えた?」
かすがの手の中で鋭く光る苦無を指差しながら、『武田の忍び』こと猿飛佐助は問いかけた。
佐助の言う『それ』とは、使用する武器を変えたのか、ということだろう。彼の手には
大型の手裏剣が握られており、かすがはそれに一瞥を投げて視線を逸らした。
「うるさい。お前には関係ない」
冷ややかな態度で答えてはみたものの、彼女の心内は穏やかではない。
謙信によって、いま目の前にいる男と得物や技が似ていると指摘された日の夜、かすがはなぜか
なかなか寝付くことができなかった。妙に目が冴えてしまい、寝具のなかで何度も寝返りを
うっているうちに朝を迎えてしまっていた。そして眠れなかった理由というのが、謙信の
言葉が頭からはなれなかったから、というものではなく、佐助の顔が頭からはなれなかったから、
というものであった。
夕刻の空のように赤い髪の毛と、なにを考えているのか分からない瞳が、眠ろうとするかすがの
脳裏に浮かび続けていた。振り切るように目をつむって眠ろうとすると、さらには声まで
聞こえてきてしまった。自分の名前を呼ぶ、あのゆるい声。それが延々と頭の中でくり返され、
結局かすがはほとんど眠れなかったのである。
猿飛佐助の顔と声が頭から離れないという現象はそれから数晩続いたため、かすがは頭を
抱え込んでしまった。愛する主のことを考えようとしても、次の瞬間にはもう、赤毛の男のことを
考えてしまっている始末。かすがは泣きたくなった。
すべて自分ひとりで勝手に考え込んでいるだけなのではあるが、これ以上精神の安穏を
乱されてたまるか、と、佐助が頭から離れなくなって五日目に、かすがは自身が
使用していた輪宝を棚の奥にしまい込んだ。安眠妨害なんだ、しかたない、と言い訳のように
つぶやきながらしまい込んだが、どこか腑に落ちない気もしていた。
次の日から彼女の手には苦無がにぎられていた。それに伴い、戦い方を変えた。彼女の主は
その様子を見て、
「わたくしはふかいではないといったでしょう」
と言ったが、かすがは、
「いいえ、謙信様。これは個人的な事情です」
そう答えた。
すなおではありませんね。ため息まじりの主の言葉に、かすがは聞こえなかったふりをした。
それからは脳裏にあの男が浮かぶ回数がぐっと減り、平生のように眠ることができるようになった。
けれど、物足りないと思う自分もいた。
私は一体どうしてしまったのだろうか。なぜあの男のことばかり、こんなにも考えてしまうのか。
謙信様のことだけを、謙信様の役に立つことだけを考えていたいのに……。
かすがはぼんやりとそのような事を考えていたが、結局はあの男のことを考えてしまっている
ということに気づいてしまい、また頭を抱え込んだ。快いわけではないが、不愉快だとも
言い切れない感情が勝手に膨らんでいく。その感情の扱い方を、かすがは知らない。
小田原城で彼の戦いを見ていたとき、ザビー城で共闘したとき、京都で祭に乱入したとき、
かすがはいつになく心を乱されていた。佐助の戦い方はしばらく前の自分とほとんど違いが無く、
何回も謙信の言葉を思い出してしまったし、それに珍妙な宗教団体の開祖や前田の風来坊と
彼の会話、かすがに対する態度が、いつまでもかすがの胸に引っ掛かっているのだ。
ふだん飄々とした態度の男の言葉の端々からうかがえた、かすがに対する恋慕のようなもの。
それがかすがの胸に引っ掛かっていた。はっきりと恋慕の情が見てとれるような言葉では
なかったため、余計に彼女の胸に引っ掛かって、取れそうにもない。
しかし佐助本人にその言葉の意味を問いただすということは出来なかった。気恥ずかしい、という
思いもあったが、どうせ問いただしたところで素直に教えてくれるような人物ではないと
分かっている。

438:佐助×かすが
08/12/23 03:13:29 /+1t93Mk
目の前で「お揃いだったのになぁ」と、わざとらしいくらい残念がる佐助を睨みつけた。
佐助は笑って肩をすくめる。目的が同じであるため、彼らは前田軍が陣を敷く賤ヶ岳へ
いっしょに向かっていた。
「つれないねえ。忍び同士、仲良くしない?」
仲良く、という佐助の言葉に、かすがは色々なことを反射的に思い出してしまった。
謙信の『めをと』という言葉。
脳裏に佐助が浮かんでいた日々。
しまい込んだ輪宝。
そしてなにより、連日彼のことを考え込んでしまってひとりで悶々としていたことを強く
思い出してしまい、かすがは思わず叫んでいた。
「誰がお前なんかと! めっ、夫婦になどならないからな!」
言ったあとに後悔した。こんなところでいきなり『夫婦』という単語が出てきて、
おかしくないわけがない。案の定、佐助も呆気にとられて「夫婦?」と小首を傾げ、
かすがを見ている。
かすがは自分が発した言葉が急に恥ずかしくなり、顔を真っ赤にした。
なにを言っているんだ、私は、と頭のなかで何度叱咤しても、言ってしまった言葉が
無かったことになるはずもない。
「と、とにかくっ! 賤ヶ岳に急ぐぞ!」
慌てて佐助から視線を逸らした。これ以上佐助を見ていると、自分がおかしくなって
しまいそうで恐かった。
愛だの恋だのと言っている教祖と傾奇者の目に、自分はどう映っていたのだろうか。考えるだけでも
おぞましいが、しかし『忍同士の恋』と言われて悪い気はしなかった己がおかしく思える。
―ばかばかしい。
かすがは心のなかで舌打ちした。




もうだいぶ離れたと思ったのに、燃えさかる本能寺は暗い原始林のなかからでも見えていた。
夜空の下、紅蓮の炎が目立っている。耳を澄ませば燃える音まで聞こえてきそうだ。
かすがは自分がやったことが未だに信じられなかった。奇襲の阻止とはいえ、今し方この手で
あの魔王を―思い返すだけで手が震える。
「さて、と。これで任務完了、ってな」
暗闇のなか、のん気な佐助の声が響いた。かすがと違い、彼は指先も震えていない。
「ん? どうしたかすが、震えてんの?」
震える手を握っておさえるかすがの顔を、佐助が覗き込んだ。突然至近距離にあらわれた顔に
驚き、かすがは飛び退いて首を横に振る。
「そんな訳ないだろう!」
まだ小さく震える左右の手を背後にまわして隠し、佐助を睨みつけた。
「ふーん……」
かすがを見る佐助の細められた目は、彼女のなにもかもを見透かしているようだった。手が震えて
いることも、魔王を討ったことを信じられないことも、ここ最近のかすがが佐助のことを
気にしているということも。

439:佐助×かすが
08/12/23 03:15:44 /+1t93Mk
ときおり、彼は猛禽類を髣髴とさせる目になる。たとえ笑顔をつくっていても瞳だけは爛々と
光っていて、次の瞬間には荒々しく喰いちぎられてしまいそうな、獰猛な表情。おもにそれは
戦場で向けられることが多いのだが、かすがはその表情が気に入らなかった。今も佐助は
そういう目をしており、『見られている』という居心地の悪さがあった。
「前から思ってたけど、かすが、お前忍びに向いてないんじゃないの?」
「なっ……!」
佐助の辛辣な言い方に、かすがは言葉に詰まった。
「腕は一流だけどすぐ感情的になるし、今回だって勢いでここまで来たようなもんだろ? 
何かあったら自分から死にそうになるし。そんなんでよく今まで忍びができたもんだね。
なぁ、もう忍び辞めたら?」
そこまで言って、佐助はあきれたように首をすくめながらかすがに背を向けた。
今まで忍びとして生きてきたのに、それを否定されるようなことを言われ、かすがが黙って
いられるはずがない。眉間にしわを寄せて、反論しようと口を開きかけたそのとき、
ちょうど佐助が背を向けたまま声を出した。
「それに、俺様も好きな女が傷つくのはもう見たくないんでね」
それは独り言のようにも聞こえた。
背を向けているため、佐助の表情は見えない。けれど、かすがにとってはその方が都合が良く、
ひそかに感謝した。
きっと今の私は情けない顔をしている。見て確認しなくてもわかる、赤くなった頬と
泣きそうな目をしているだろう。
かすがはそう思った。泣きそうなのは佐助の鋭い言葉のせいではない。
しかし、佐助になんと返せばいいのか分からなかった。いくつか言葉は浮かんでも、
どれも違う気がしてすぐに消えていく。薄明るい月光でぼんやりと照らされた佐助の背中を
見つめながらかすがは逡巡していたが、あることを発見して「あっ」と声をあげた。
「え? なに?」
かすがの声に反応した佐助が振り向こうとするのを、肩をつかんで制止した。
「ちょっと待て、動くな」
肩甲骨よりすこし下が、赤黒く染まっている。この暗闇のせいで気づかなかったが、佐助の背には
矢傷があった。まだ血は乾いていない。先刻の本能寺で射られたのだろう。
「お前、ここ……」
「ああ、さっきやられちゃってたみたい」
笑って言う佐助に、どうしてもっと早くに言わなかったんだ、とかすがが怒る。このまま甲斐まで
戻るつもりだったのだろうか。
手当てしてやる、とかすがが言い、これくらいどうって事ない、と佐助は遠慮する。だが、
任務を手伝ってもらった礼だ、とかすがも譲らないため、結局佐助は装束を脱ぎ始めた。
そもそもお互いの任務や目的は同じだったため、佐助は手伝ったわけではないし、本人にも
そのつもりは無いのだが。

440:佐助×かすが
08/12/23 03:18:07 /+1t93Mk
迷彩が施された装束を脱ぎ、その下に着込んでいた鎖帷子や手甲も取り去る。
「出血は多いが、思ったほどではないな」
上半身裸になった佐助の背中を見て、かすがは言った。着込みをつけていたおかげか、大きな
染みのわりに傷は小さい。よかった、と思わずこぼれそうになった言葉を、かすがは飲み込んだ。
地面に座り込んだ佐助の背後にかすがが腰をおろした。まだにじみ出ている血を拭い、懐から
取り出した塗り薬を指にとって傷口に塗布する。薄明るい月光に照らされた背は、
傷痕だらけであった。今回ついた傷のほか、皮膚にのこっている傷痕がいくつもある。
戦い続けているのだ、この男も。かすがは指先の薬と血がまじりあう様をぼんやりと
見ながら、そう思った。
かすがが佐助の猛禽のような瞳や表情を気に入らないのは、きっと彼が自分と同じような
立場だからだ。思想や考え方は違えど、戦場に出て主人のため戦う境涯はおなじである。
そのように酷似した人間に猛禽のような双眸で、己の本心や本質を見透かされるように
見られるから、気に入らないのだ。今にも捕まって喰いちぎられそうな錯覚を起こしてしまって―
「……そのまま、聞いてくれるか」
佐助の背中から指をはなし、かすがは話しかけた。いいけど、という短い佐助の返事を聞き、
口を開く。
「じつは最近、……お前のことばかり……考えていた」
ひとつひとつ、言葉がおかしくないか考えながら言った。それなのに、だんだんと顔が
熱くなってくる。
「謙信様が仰せられたんだ、お前と戦い方が似ている、と。自分でもそれは分かっていたが、
改めて言われてから妙に意識してしまって……。変な話なんだが、それからずっと、お前のことが
頭から離れなくて……えっと……」
佐助はなにも言わず、黙って聞いていた。かすがからは彼の顔が見えないため、どういう表情をして
聞いているのかまったく見当も付かなかったが、それでも話し続けた。
「考えないようにしても駄目だった。どうしてもお前のことを考えてしまう。だからせめて、と
思って、戦い方を変えてみたけど……」
聞いてくれるだけでいい、自己満足でいい。そう思いながら話していたが、しだいに自分の
言っていることが恥ずかしくなってきて、うつむいた。視線があっているわけではないのだが、
視界に佐助がはいっているだけで体温が上昇していくようだからだ。
「それに……さっき本能寺で別行動をとったとき、お前が無事かどうか、その、すごく……
……すごく心配で……」
言った直後にかすがは目をきつく閉じた。顔が炙られているのではないかと思ってしまうほど
熱くて熱くてどうしようもなく、泣きたいわけではないのに涙がこぼれ落ちそうだ。
体が震えるのは、寒いからでも恐怖心があったからでもない。ただわけもなく震えた。
佐助は今、どういう顔をしているだろうか。もういっその事、次に目を開けたらそこから
消えていてくれたらいいのに―
「それって俺様のこと、好きってこと?」
―なのに、聞こえてきたのはいつもの軽々しい佐助の声だった。

441:佐助×かすが
08/12/23 03:20:29 /+1t93Mk
「な、なにを……!」
反応したかすがは顔を上げ、そして叫びそうになってしまった。佐助がいつの間にか、
かすがの方に体を向けていたのである。
「そのまま聞けと言っただろう!」
真っ赤になっているはずの顔を見られたくなくて、かすがは顔を背けようとするが、佐助が
両手で彼女の顔を固定したため、強制的に視線をあわせるかたちになる。手に込められた力は
さほど強くないが、かすがは佐助の手を離せずにいた。
「ね、かすが。どうなの? さっきの話だと、かすがは俺のこと好きだっていうように
思えたけど、あってる?」
かすがは、視線を逸らすことも、応えることもできなかった。佐助の声と瞳は真剣だ。彼女が
苦手としている、猛禽が捕食するときのような目ではあるが、そのなかに不安と優しさの色が
まじっているようにも見える。かすがは初めて、その瞳に胸をときめかせた。
「―俺はかすがが好きだ」
不意に佐助が口を開いた。声は低く、ふざけている様子はない。かすがは? と、あの目で
聞き返されている。
たった一言で、かすがは胸が熱く、苦しくなった。今まで曖昧にしか聞かされていなかった
彼の気持ちを、はっきりと聞くことが出来たからだ。
「わ、私は……っ」
声を震わせながら、かすがも口を開く。いまだ熱い頬にある佐助の手に、自身の手を重ねた。
骨張った佐助の手を、指先と手のひらで感じる。
「私は…………、私も……おなじ気持ちだ、お前と。わ、私は、お前が……」
消え入りそうな声でそこまで言って、かすがは自分の手で佐助の目を覆った。それから、
かすがの手に驚いてひらいた佐助の口にすばやく己の唇を合わせ、すぐに離した。
「こ、これで分かっただろう!」
佐助の顔から手をはなして、目を伏せた。
すこし強引すぎただろうかと不安なところがあった。だが、今かすがの頬に手を添えている
この忍びは、自分が不器用な女であるということを理解してくれているはずだとも思ってもいた。
なので、かすがはそれ以上なにも言わなかった。この行動ですべて汲みとってくれるだろうと、
思っていた。
なのに、佐助は無言のままだ。
予想していたより沈黙の時間がながい。また、目を伏せたままのかすがは佐助が今どのような
表情をしているのか分からない。しだいに不安がつのってきたかすがは、ちらりと佐助の顔を
盗み見て、また視線を逸らした。
「なんて顔をしているんだ……!」
佐助はかすがの顔を見ていた。そして、内からあふれてくる歓喜を抑えられないような表情を
していた。誰が見ても、彼がいま上機嫌であるということが見てとれるだろう。かすがも、佐助の
嬉々とした感情を、彼の顔を見た一瞬でわかった。猛禽とはほど遠いその表情をよく見たかったが、
やはり面はゆくて顔を上げられない。かすがはそれだけが口惜しかった。
「へへっ……すっげえ嬉しい」
佐助の声がずいぶん近くで聞こえると思ったときにはもう、睫毛が触れあうほどの距離に彼がいた。
かすがは男の名を呼ぼうとしたが、それは出来なかった。佐助の唇が、かすがのそれに
押し付けられていたからだ。

442:佐助×かすが
08/12/23 03:22:40 /+1t93Mk
すこし乾燥しているものの、男の唇は存外やわらかく、温かかった。かすがは目を閉じたが、
佐助の唇はその直後に離れていってしまった。それに釣られるように開いたかすがの目には、
すぐ近くで笑う佐助がうつる。
照れたように笑う男の表情は、かすがにとって新鮮であった。今までに見たことがない、
屈託のない笑い方。
また唇を合わせると、今度はすぐに佐助の熱い舌がかすがの唇をなぞってきた。されるままに
かすがが唇を開けば、唇をなぞっていた舌が口内に入り込む。舌は口の中をゆっくりと
撫ぜまわしていった。頬の内側、上顎、下顎、歯列、歯茎。それからかすがの柔らかな舌を
掬いあげる。お互いの舌と唾液がまじりあい、身体の芯が震えた。人と触れあうことが、
こんなにも温かだったなんて―
頬から佐助の手のひらの感触が消えた。必死に舌を絡ませながらそれを名残惜しく感じていた
かすがだったが、まもなく自身の胸部に、さきほどまで頬にあった感触が
這いはじめたのがわかった。
佐助の手のひらが、装束の上から左の乳房をさわっている。そう意識すると、ただでさえ
速まっていた鼓動がさらに速まるようで、それを佐助に悟られるのではないかと不安になった。
「……!」
息を呑んだ。這っていた佐助の手のひらが、装束の切り込みから滑り込んできて、直接肌に
触れはじめたのだ。慌てて体を離そうとするが、胸部に置かれていないほうの佐助の手が
かすがの後頭部にまわされているため、なかなか離れることが出来ない。そうこうしているうちに、
かすがの左乳房は佐助の手によって外気にさらされてしまった。
「ちょ……ッ、ちょっと待てっ!」
興奮してやや火照った肌を風が撫ぜる感触を気恥ずかしく思いながら、かすがは佐助の胸板を
両手で押しやって体をはなした。なかば無理やり離されたせいで急に相手の熱を感じなくなり、
佐助はわずかに不満そうな表情になった。相手と触れあっていたいのはかすがも同じではあったが、
今はそれどころではない。
「いくらなんでも、い、いきなりすぎる!」
剥き出しになった胸を手で隠した。
「いきなりィ? なに言ってんだか、俺様にとっては全然『いきなり』じゃあないって」
言うと、佐助はかすがの手をとり、自分の胸にあてる。
「かすがが俺のこと、すこしも意識してくれてなかっただろう間も、俺はずっとかすがのこと
考えてた。ずっと前からこうして、かすがと触れ合いたかった。だから、全然『いきなり』じゃあない」
佐助の胸にあてられた手から、彼の鼓動がつたわってくる。その鼓動は、かすがが自分の胸に
ふれているのかと一瞬勘違いするほど速かった。
同じなのだ。興奮しているのも、どこか緊張しているのも、お互いに触れあっていたいのも。
それが、男の鼓動から教えられたようだった。
黙ったまま、かすがは抱きすくめるように腕を男の背面にまわした。佐助の胸に耳を当て、
彼の心音を直に聞き入れた。ふだんより速いと思われる心音はあたたかで、佐助のなかで
抑えられているはずの情念が微かに感じとれる。かすがは安心感に似た感情を覚えた。
目をつむり、この場所に自分たち以外の気配がないかどうか確かめた。そして、
いきなりじゃない、と、その一言を心のなかで反芻させる。
「いきなりじゃない、か……」
口に出してみると、自身の心に重く響いた。それは苦しい重みなどではなく、
心地好い重みであった。

443:佐助×かすが
08/12/23 03:26:23 /+1t93Mk
かすがは、佐助の言葉に応えあぐねていた。男の胸裏は十二分にわかった。今度は自分が
つたえる番だと思ったし、つたえる言葉は思い浮かんではいた。だが、やはり照れくさくて
なかなか口を開けない。
なので、なにも言わないまま顔を上げた。すぐ目の前にいる男はなにかを言おうとして口を
開きかけたが、制止するようにかすががもう一度唇でそれを塞ぐ。無理に言葉にする必要はない。
そう考えての行動であり、佐助もすぐに把握した。
さっきの続き、とでもいうように、どちらからともなく口内を蹂躙しあう。熱い息もぬめる唾液も、
どちらのものか分からないほどであった。自然と漏れてしまう声や、ふたたび胸部を這う佐助の手に、
案の定羞恥がこみあげてきたが、さきほどの心音を思い出せばすぐにそれは幸福感へと変化した。
「ん……」
佐助の舌が、かすがの唇を離れて首筋へとうつっていく。うすい皮膚に唇や舌を密着させる佐助の
手によって、かすがは少しずつ装束を脱がされていった。素肌に夜の空気はつめたく、その肌の
うえを動く佐助の舌はくすぐったくて優しい。
「謙信様が……乱世が終わったら、夫婦になるかもしれないと、仰られていた」
緩慢な手のうごきで上半身を露出させられたころ、熱い息を吐きながらかすがは口を開いた。
佐助はかすがの鎖骨から唇を離し、目をあわせて問いかける。
「夫婦? 誰と誰が」
さきほど薬を塗ってもらうため脱いでいた自分の装束を地面にひろげ、その上にかすがを
仰向けに寝かせる。
「私と、……お前が」
「かすがと俺が?」
横になったかすがの頭の両側に手をついた佐助はちいさく驚いたような声を出したが、すぐに
納得したように「ああ……」とちいさく呟く。
「賤ヶ岳に行くまえに言ってたのは、そのことだったのか」
月の逆光で佐助の表情が読みにくい。肯定しながら、かすがは心のなかで悔やんだ。どうして今、
こんなことを言ってしまったのだろう、と。しかし、なぜ今このことが口から出てしまったのか、
かすがにはよく分かっていなかった。
「夫婦、ねぇ……」
佐助は身を屈め、かすがの白肌と自身の顔を近づける。独り言のような彼の言い方に、
興をそいでしまっただろうかとかすがは心苦しくなったが、その直後には思わず嬌声をあげていた。
胸に熱いものを感じたのだ。
「ああっ……!」
乳首に触れているのは多分、佐助の舌だ。ぬめる舌が乳首をつつき、硬度をもたせようとしている。
歯がときおり当たり、甘く焦れったい快感を生み出す。
「あ、ぁあっ」
佐助の指が、吸いついていないほうの乳首を撫ぜるようにさわり、まだ下半身を覆うかすがの
装束へと向かう。身体の輪郭にぴったりと沿った装束をぐいぐい押し下げつつ、手が柔肌を
たのしんでいる。
外で男に裸体をさらしていることより、佐助に肌をさわられているということのほうが、かすがを
より興奮させた。乳房に舌を添える男の顔は見えずとも、汗の浮き出た太腿を撫ぜる手のひらは、
たおやかにかすがを愛でている。普段は戦のためにつかわれている武骨な手がこのように
優しく動くとは、と、かすがは熱っぽい頭で考えながら息をついた。

444:名無しさん@ピンキー
08/12/23 03:30:19 /+1t93Mk
中途半端なところで申し訳ないのですが、ここで一旦区切らせてください
続きはまた後日投下させていただきます

445:名無しさん@ピンキー
08/12/23 07:44:25 qm0yrH9S
照れ隠しに目を塞いでキスとは……!!
続き正座でお待ち申し上げまする。

446:名無しさん@ピンキー
08/12/23 10:08:59 XP89J9wF
>>444
寒いけど裸で正座して待ってる!

447:名無しさん@ピンキー
08/12/23 16:21:37 MeASamFT
佐助×かすが来てた━(゜∀゜)━!!
>>126好きだったので嬉しい。続きワッフルです。

448:儚く消える背中 1
08/12/23 20:47:13 5dzrM24A
>>444
GJ!GJ!
佐助とかすがが可愛すぎるw
続きを乾布摩擦しながら正座して待ってる。


流れ㌧切って投稿失礼。
今晩和、>>289です。
この流れに乗じて佐助×かすがっぽいものを書いてみた。


*注意書き*
幼少期佐助×かすが
捏造:幼馴染設定
かすがが凄い泣き虫
エロなしやまなしオチもなし
途中で力尽きたので変なところで一旦終わります
OKな方はプリーズスクロール






いつも一緒にいた幼馴染がいた

いつも一緒に遊ぶ幼馴染がいた


いつも優しい笑顔で笑う幼馴染が、私は大好きだった




透き通るほどの青空と深い緑色の山。
その中に囲まれた一つの集落があった。
忍の里、甲賀の里。
少しずつ近付いてくる夏の足音や小鳥の囀る声に交じり、子供達のはしゃぎ回る声が里に響く。
その中でも特に鮮やかな光を放つ、橙と金がいた。
「佐助!佐助!」
目の前を走る橙を追いかけながら、少女がその名を呼ぶ。
自分より一つ上の幼馴染は足が速い。
置いていかれないようにと息を切らしながら必死で追う。
いつも遊んでいる遊び場に続く道は石が多く走りにくい。
「佐助…っ…待って!」
途切れ途切れに言葉を紡ぐも、声は幼馴染に届く前に空気に溶けて消えた。
次第に体力が底をつき、足がもつれ始めた。
「あ…!」
その場に転がっていた石に躓き、盛大に転んでしまった。
しかし、目の前を走っていた幼馴染は少女が転んだことに気付かないのか、さっさと先に行ってしまう。
「待って…、待ってってばぁ…!」
どんなに声を上げても声は届かず、彼の背中は徐々に遠くなっていく。
置いていかれることが悲しくて、寂しくて、少女の瞳から大粒の涙が溢れ出す。
「ひっぐ…っ…待って…っく…待ってよぉ…」
―待って、置いていかないで、一人にしないで
転んだ際にすりむいたのか、手や膝が痛み始めた。
血の滲み始めた傷が砂に触れ、更なる痛みを催す。
不安の涙に痛みの涙が入り混じり、少女の頬を伝っていく。

449:儚く消える背中 1
08/12/23 20:48:30 5dzrM24A
「佐助ぇ…」
地面に伏したまま幼馴染の名を呼ぶ。
涙で橙が霞む。その時だった。
「かすが!?」
漸く少女がいないことに気がついたのか、幼馴染―佐助が振り返った。
慌てて駆け寄ってくる佐助の顔は血の気が引いて真っ青になっている。
「おいおい、大丈夫か!?」
そう言いながらかすがの身体を起こしてやり、着物についた砂埃を手で払い落としてやる。
涙で濡れた頬は、砂がついて汚くなっている。
「ひぐっ…ふぇ…」
「あー、もう泣くなってかすが…」
その場にぺたんと座り込み鼻をすんすんと鳴らして泣くかすがを、
佐助が困ったように頭を掻きながら慰める。
この一つ年下の幼馴染は泣き虫だ。
転んでは泣き、怖がっては泣き、何かあるたびに泣いている気がする。
だがそんな泣き虫の幼馴染を、佐助は決して嫌っていなかった。
確かに泣かれればどうやって扱えばいいか分からず、
困ることも多いが、一度もそれを煩わしいと思ったことはない。
寧ろ「こいつは自分が守らなければ」と泣かれるたびに強く思う。
なにより、泣いた後に見せてくれる笑顔がどんな花よりも綺麗で。
佐助は、その笑顔が大好きだった。
「何処かすりむいちゃったのか?なぁ、かすが」
だから笑ってほしかった。
泣いてるところなんて、見たくなかった。
―ねぇ、笑って?笑ってみせて?
一向に泣き止む様子を見せないかすがに、佐助が困り果てたように頭を掻いていると、
「あ…」
「ん?」
かすがが何かに気付いたらしく小さく声を漏らす。
真っ赤に腫れ上がった目の見つめる先。
かすがの着ている薄桃色の、まだ新しい着物。
「着物…」
「着物が、どうした?」
小首を傾げる佐助に対し、かすがの瞳は再び涙で潤み始める。
「汚れちゃった…新しく買ってもらったものなのに…」
濡れた頬を新しい涙が伝い落ちる。
見れば、膝の辺りが血が滲んだらしく赤く汚れている。
佐助はそれを見て苦虫を数匹噛み潰したような顔になった。
そういえば「両親に新しい着物を買ってもらったのだ」と嬉しそうに話していた気がする。
余程大切な着物だったのだろう。

450:儚く消える背中 3
08/12/23 20:49:30 5dzrM24A
ミスった…
↑は「儚く消える背中 2」ですorz


「ふえーん…」
止まったはずの涙が再び頬を伝い始める。
頬を伝う涙は顎に流れ、汚れた着物をポタポタと小さく濡らした。
「まずいなぁ…」と佐助は一人心の中で呟くと、何かかすがの気をそらすものはないかと辺りを見回す。
「あ、かすが!見てみろよ、あれ!」
そう指差す先にあるのは、寄り集まるように咲く幾つもの黄色く小さな花。
かすがの好きそうな可愛らしい花だ。
しかしかすがは花には見向きもせず泣き続ける。
「な、なら…ほら、あそこに鳥がいるぜ!」
続いて指差す先には木の枝に止まり、小さく囀る小鳥。
だがかすがはそれすら見ようとしない。
いよいよ打つ手がなくなった。
どうすればかすがに笑ってもらえるかと悩み抜いた末、佐助は小さく「よし」と決心する。
「かーっすが!」
「…?」
明るく声をかければ、漸くかすがが顔を上げた。
何事か、と涙で潤んだ瞳が語っている。見れば、佐助が顔を両手で覆っている。
と、
「いないいない…ばぁー!」
泣く赤ん坊をあやす際によく使われるその言葉と共に顔を覆っていた手がどけられ、
変な表情に歪められた佐助の顔が現れる。
いきなりのことにかすがは思わず面食らってしまった。
ぽかんとした表情で見つめてくるかすがに、佐助は気まずそうに顔を元に戻した。
気まずい空気が流れかけたその時、
「…変な顔。ふふっ」
噴き出しながらかすがが小さく笑った。
漸く見せてくれた笑顔に、佐助の顔もパッと明るくなる。
―そう、そんな笑顔が見たかったんだ。
まるで花が綻ぶような綺麗な笑顔に、思わず「へへっ…」とつられて笑う。
なんだか少し照れくさい気もするが、かすがが笑ってくれたので良しとしよう。
佐助は立ち上がると座り込んだままのかすがに手を差し伸べる。

451:儚く消える背中 4
08/12/23 20:50:04 5dzrM24A
「立てる…って無理か」
言うが否や佐助はかすがに背を向けるように膝を突いた。
「ほら、おぶってやるから乗りなよ」
かすがは戸惑うように佐助の背中を見つめていたが、そっとその肩に手を伸ばし首に手を回すように抱きつく。
佐助はかすがの膝の間に手を入れると「よっと」と軽い声と共に立ち上がった。
「んじゃ、川に行くとしますか」
「うん…」
キラキラと木漏れ日が二人を照らす。佐助はかすがを背負うと歩き出した。
目の前で微かに揺れる少し長めの橙色の髪。かすがはその髪に鼻先を埋める。
柔らかな髪からは、暖かい陽だまりの匂いがした。
「…ねぇ、佐助」
「んー?」
髪に鼻先を埋めたまま小さく尋ねれば、どこか間の抜けた声が返ってくる。
「佐助は…将来忍になるの?」
唐突な問いだったが、実はずっと聞きたかった問い。
佐助は暫く考え込むように沈黙したあと、静かな声で逆に問い返した。
「…かすがは、忍になりたくないのか?」
その言葉に、今度はかすがが黙り込んだ。
暫くの沈黙後、ポツリと小さな唇から言葉が零れた。
「本当は、忍にはなりたくない…。忍になったら、たくさん人を殺さないといけなくなる…。
この着物だって、父さんと母さんがたくさん人を殺したお金で買ってくれた」
かすがは、血が嫌いだった。
つい数秒前まで生きていたものを、残酷に彩る紅。
冷たい身体を染める紅は死の色。
血は全てを死に染める。
だから、人を殺し多くの血を流す忍が嫌いだった。
忍だけじゃない。
武士も、この戦国という世も、流血に流血を重ねるだけの世界が大嫌いだった。
「忍になったらたくさんの人を殺さないといけなくなる。私は、人を殺したくない…」
人殺しをするくらいなら、忍なんかにはなりたくない。
ずっと胸に秘め続けていた、かすがの本音だった。
「かすがは優しいから、忍には向かないな」
ハッと幼馴染の顔を見ると、肩越しに垣間見えた幼馴染は優しげな笑顔を浮かべていた。
まるでかすがの答えが嬉しいとでも言うかのように。
ガサリと茂みを掻き分けると、目の前には小川が流れていた。
いつも遊び場にしている小川だ。
佐助は川から突き出ている岩にかすがを下ろすと、服の裾を破り水に浸した。

452:儚く消える背中 5
08/12/23 20:51:50 5dzrM24A
「私は、佐助にも人殺しなんかしてほしくない…」
丁寧に破いた裾で傷口を洗う佐助を見下ろしながら、痛みを堪えるように言う。
しかしこれは、佐助にとっては侮辱と一緒だ。
彼が忍になるということはかすがも知っている。
だが、だからこそ言っておきたかった。
大切で、大好きな幼馴染だからこそ、血という死の色には染まって欲しくなかった。
「…分かってる」
静かに呟かれた言葉に、思わず身体が震える。
傷口を見つめる佐助は、何処か寂しげに笑っていた。
「かすがの言いたいことも分かってる。でも、俺は忍になるよ。
忍になって、主のために命懸けて仕えたい」
「主がいい人だなんて限らない…!酷い人かも知れない!
佐助…酷いこといっぱい命令されるかもしれない…」
佐助の言葉に、かすがは目の淵に涙を浮かべて反論した。
「それはそうだけどさ」
対する佐助は苦笑を零しながら言う。
「でも、どんな人でも俺にとっては大事な主になるだろうから。
この人のためになら死んでもいいって思えるくらいに。
だから、死ぬときは主の役に立って死にたい」
静かに告げられた決意に、かすがは何も言うことが出来ない。
いや、言うべきではないのだ。
彼の歩むべき道を、自分なんかが口出ししていいものではない。
そう思うと、溜まっていた涙が溢れ出し頬を伝い落ちていく。
ポタポタ、と落ちるそれは頬を伝い着物に零れ、川へと流れていく。
―嗚呼、まただ。
かすがは思う。
昔から自分は泣き虫だった。
何かあればすぐに泣き、幼馴染を困らせていた。
ほら、視線を少し動かせば困ったような表情をする佐助が見える。
強くなろう。泣き虫は卒業しよう。
何度そう誓っても、自分は泣き虫のまま佐助を困らせている。
情けなくて、申し訳なくて、涙が余計に溢れ出た。


おそまつorz
時間があれば完成させたい…

453:クリスマスネタ(長政×市)
08/12/24 21:55:55 XhIh9cCG
>>444>>448連投になって申し訳ない。
長政×市(エロ無し)のクリスマスネタを投下させて下され。

---------------------------------------------------------------------------------

「ほら見て、長政様。綺麗でしょ…?」
妻が差し出した奇妙な食べ物と思しきモノを見て長政は眉を顰めた。
五寸ばかりの白くて丸いモノがこの季節に珍しい色とりどりの果物で飾られている。
「何だそれは?」
「けえきって言う南蛮菓子なんだって。お義姉様から頂いたの。
 前田様の奥方が、異国の人から習って焼いたんだよ。とっても甘いの。
 ねぇ、長政様も、一口食べてみて?」
余程嬉しいのか市はにこやかに笑いながら楊枝を持って勧める。
何でも今日は異教の前夜祭だと言う事で、菓子は翌日の昼に食すのが本当らしい。
いつもよりはしゃいでそんな説明をする妻の姿が長政の癇に触った。
「そのような物、要らん」
長政はキッパリ拒絶した。
「え?でも…」
まさかそこまで強く否定されるなど思っておらず、市は狼狽えどうして良いか分らずまごつく。
モタモタした様子に苛立ち長政はつい大きな声を出した。
「同じ事を何度も言わせるな、市!」
一喝され、市の身体がひくんと震える。
「……ご、ごめんなさい」
市は深い陰りを見せ、一礼してごずごず部屋から下がろうとして襖に手を掛けた。
「市、白湯を持て」
「白湯?」
怪訝そうに呟き振り返った市の目に、一口だけ食べられた菓子と胡座をかいている
夫の後ろ姿が映った。
「あ…」
「口の中が甘ったるくて適わん!さっさとしないか!」
市はゆっくり顔を綻ばせて頷く。
「はい、長政様。すぐ持って来るから待っててね」
市の言った通り菓子は甘かった。長政には甘すぎるくらいで、まるで市のようだ。
白い南蛮菓子が美しく飾られた様は嫁入りの時の市を思い出した。
長政は菓子から目を逸らす。
「フン、南蛮菓子なんぞ…」
勧められれば共に食べてやらないでもないな、と長政は心の中で嘯いた。

----------------------------------------------------------------------------------

お粗末様でございました。

454:名無しさん@ピンキー
08/12/24 22:19:02 gZJXxZdK
なにこの神ラッシュ
クリスマスプレゼントってやつか?

455:名無しさん@ピンキー
08/12/25 04:34:22 gVfPn1Ow
ほんと、なにこの神ラッシュ
クリスマスって素敵だね

佐かすも長市も好きだからめちゃくちゃ嬉しい
「長政さま、くりいむ付いてる…」(ペロッ)

……ああ…佐助か長政になりたいな…

456:名無しさん@ピンキー
08/12/25 07:55:05 Nja1EqW0
これが恋人達の熱い夜だったのか!皆God Job!

「小十郎さん!すごいだ!見てけろ!」
「ああ?朝から騒々しいな。」
「ほら、ほら!分かるべ!?ちょびっとだけど背が伸びてるだよ!」
「ん?ああ、ほんとだな。だが人んちの柱に勝手に傷をつ―……。いつき?」
「それにほら!わかるだか?胸も少しおっきくなったべよ!」
「?(そうか?)あ、あーそうかもしれねえな。まあ、その何だ。男の体に胸押し付けるのはあんまり感心しねえな。」
「他のヤツにはやらないから安心するだ!」
「いやだから」
「これで安心してあんたのお嫁さんになれるだよ。」
「は?」
「生理も来たし!ちょっとくらい大きくてもおら痛いのには馴れてるべ!」
「いや、待て、待てってーか。お前朝から男押し倒してんじゃねえ!」
「大丈夫政宗には了承済みだ!既成事実つくっちまえばこっちのもんだっていってただよ!」
「はあ?」
「やさしくしてけろ…おらはじめてなんだ。」
「人かをねじ伏せて勝手に雰囲気つくってんじゃねえ。この馬鹿力。」

457:456
08/12/25 07:57:08 Nja1EqW0
うわ、注意書き入ってねえ……
すまん↑小十郎×いつきネタです

458:名無しさん@ピンキー
08/12/25 22:45:40 mL1crUHS
このトリプルコンボはクリトリスの魔力なんだな
みんな纏めてGJ!

459:名無しさん@ピンキー
08/12/26 05:10:10 SVxLOJLb
>>456
小十郎殿!その小生意気な娘っこに
極太ゴボウ突っ込んでやってくだせぇ!!わっふる!!

460:名無しさん@ピンキー
08/12/27 13:55:26 zIdIM7sW
>>458
そのような魔力破廉恥であるぞぅ><

なんかそろそろお正月とか考えてたら、煩悩の数だけ突き上げる893が頭を駆け抜けた。
こ、壊れてまうだぁぁあああ!

461:名無しさん@ピンキー
08/12/27 14:40:07 iyhU5BxF
>>460
半分を過ぎた頃に「レッツパーリィ!!」って筆頭が乱入してきて、

1)3Pルート
前に893、後ろに筆頭をくわえ込んで
「ぼ、煩悩が増えちまうだぁあ……っ、あっ、やぁあ…!」

2)筆頭可哀相ルート
893と交代して腰を振る筆頭
「はっ…激しいだ……あ、ぁあん…
でも…さっきより細くて楽だべ…」

いつきは無邪気

ってのを妄想した

462:佐助×かすが
08/12/28 01:36:37 nq2eWfQ1
>>436-443の続き、佐助×かすが投下します
注意書きは>>435




「やっぱ、いい女だな」
すべてを脱がし終え、肌から舌を離した佐助がまぶしそうに目を細めた。白皙の裸体が
暗い森のなかで月の光に照らされている。
「そんなことない。こんな、傷だらけで……」
かすがは顔を逸らして否定した。
白い肌には、数多の傷痕があった。それらはどれも軍神の懐刀としてはたらいてきた証拠である。
かすがは傷痕を恥じたり劣等を感じたりすることはなく、むしろ誇らしい気持ちすらあるのだが、
このように色恋の絡んだ男に裸を見せるときは別のように思えた。自分のような
傷だらけの肌をもつ女より、もっと美しい肌をもった深窓の女を抱いたほうがいいだろう、と。
「なに言ってんだか」
かすがの思いを看破するように言い、佐助は左の太ももにある傷跡のひとつを舐めた。
「ひ、ぁあ」
悩ましげな声が、かすがの口から出た。引き締まった太腿のうえで舌が動き、
傷痕を執拗になぞる。その動きはまるで愛撫のようで、さきほど弄られていた乳首が
痺れるように反応してしまう。
けれど、反応してしまうのはその部分だけではない。身の内から熱いものが、あふれ出てきている。
それをかすがが意識した瞬間、その熱いものは更にあふれ出てくるようであった。
「んっ、うぁ……っ」
悦喜をはらんだ呻き声に気分をよくした舌が、ゆるゆると脚の内側へと移動していく。
その動きにあわせて佐助の手がかすがの脚を持ち上げて膝を立たせ、横にひらいた。
内ももへ向かいながらきめ細かな肌を舐る舌の様は、地を這う蛇を思わせる。
「ううっ、あっ!」
かすがの爪先に、突如力が入った。内ももを這っていた舌が恥裂に行きついていたのだ。
佐助の舌が触れる前からあった濡れた感触は、さらにひどくなっていく。奥から底から、
しとどに湧き出てくる。
「あ、ん、ああっ」
下腹部から聞こえてくる水音と舌の動きに耐えきれない。かすがは両脚を閉じようとしたが、
脚のあいだに佐助がいるため、ただ彼を太ももではさみこむだけとなった。そしてその体勢は、
佐助を離すまいとしているようである。
「もうこんなにしちゃってなぁ、かすがってば」
舌を引っこめた佐助の親指が、張り詰めた肉豆を押しつぶすように触った。
「ああああっ!」
堪らないとでもいうように、高い声で啼いたかすがは仰け反り、佐助をはさむ両脚に力をこめた。
「や、あ、……さ、佐助ぇ……」
震える声で名を呼び、自身の下腹部にあるその男の頭に手をのばす。赤い髪の毛のなかに
指を潜ませようと触れた瞬間、舌が肉豆をつついた。温かな感触が敏感なそれを
包みこんだかと思うと、舌は丹念にその周辺を舐めはじめた。
かすがの指は、悦楽に震えながら佐助の頭をおさえていた。そのような部分を
丁寧に舐めないでほしいと思う気持ちがあることはあったが、指先と両脚はその気持ちとは裏腹に、
男の頭をおさえて離さない。どちらが本心なのか、かすがは考えたくもなかった。
襞をひとつひとつ確認していくような舌の動き方は、かすがの理性をすこしずつ
削りとっていくようだ。漏れる喘ぎや切なげな息が、汗で肌にはりつく髪の毛の一本一本が、
自分たちをほのかに照らす月の明かりが、なにもかもが助長しているように思えてしまう。

463:佐助×かすが
08/12/28 01:38:36 nq2eWfQ1
「ふぁ、あっ、佐助、さす、け……ッ! 佐助ぇ……!」
男の名を何度も呼んでは、指に彼の髪の毛を絡ませる。と、さんざん舐っていた舌が
離れていった。急に温もりを感じなくなり一抹の不安を覚えたが、すぐに佐助の
ごつごつした指が荒々しく入り込んできて、かすがをかき回し始めた。
「はあぁッ!」
肉壁はかすがの嬌声があがると同時に、悦んで指を締めつけた。指は窮屈な中で
存外自由に動いて、舐っていたときの比にならないほどの水音を立てた。
「もう挿れてもいい?」
挿れても、というのが、いま胎内に入りこんでいる指のことではなく何のことなのかは
説明されなくともわかる。暗がりでも解せるほどにやりと笑った佐助の顔を見て、
いちいちそんな事を聞くなと思うより早く、かすがは涙目で何度もうなずく。佐助の目元は、
戦場とは違う光りかたをしてはいるが、たしかに猛禽のようになっていた。
下に装束を敷いてはいるが背が痛いだろうと、佐助はかすがを立たせ、大木の幹に
手のひらを付く体勢にさせた。それから彼女の腰を寄せて、臀部を突き出す姿勢をとらせる。
「……さっきの事だけど」
低い声で佐助が言う。さっきの? と、かすがが自分の肩ごしに聞き返す。
「夫婦のはなし」
「ぁんッ!」
言いながら、かすがの膣孔に指を挿し入れた。柔肉を心地好く思いつつ、佐助は指と口を動かす。
「俺とかすがが、夫婦になるとか何とか。言ってただろ?」
「ん……い、言った、けど……ん、あっ」
佐助の声に集中したいのに、その佐助の指が体内で動きまわっているため集中できない。
それに、男の冷静な声より自身の淫声のほうが響いて聞こえてしまう。
寄せては返す悦感の波に揺られながら、かすがは胸が痛いくらいに轟いているのを感じていた。
男が、どのようなことを言い出すのか不安だったのだ。いくらお互いの気持ちを
ぶつけ合ったといっても、それはついさっきの出来事だ。それなのに夫婦云々とは、
あまりに性急すぎるというか先を見越しすぎているというか―かすがは背後にいる佐助に
見えないように顔を伏せながら、眉間にしわをつくって悔いた。胸をさわられて、
いきなりすぎると喚いた自分がばかみたいだ。
「俺はいいと思う。かすがと俺が、夫婦になっても」
「―え」
かすがの頭のなかがいきなり真っ白になったのは、言葉が発せられたと同時に佐助の指が
引き抜かれたからではない。

464:佐助×かすが
08/12/28 01:40:38 nq2eWfQ1
いま、何と言った? 顔をあげて佐助と肩ごしに視線をあわせると、男はずいぶんと
落ち着いた表情をしていた。
「今みたいな戦ばっかの世の中が終わったら、俺たち忍びは用無しだろうし。
その時はさ、ふたりで一緒に暮らすのも悪くないと思わない?」
一度真っ白になった頭で思案をめぐらすことは難しく、かすがは瞠目したままで
男を見ることしかできなかった。もとはと言えば、かすが自身の言葉が始まりなのだが、
男の提案のような返答にただただ驚愕させられている。
「……佐助」
「でも、俺は今すぐでもいい。……いや、今すぐのほうがいい、かな」
続けられた佐助の声は、かすがの時を止めた。
いよいよ何を言われているのか分からなくなってしまった。幻聴だったのかも、とも思ったが、
たしかに男の唇が動いて言葉を紡いだのをこの目で見ている。
「言ったろ、好きな女が傷つくのはもう見たくない、って」
芯の通った声で佐助が言う。浮き出た背骨を優しくなぞられているが、その感触も
どこか遠くのことのように思える。かすがは視線を泳がせた。
「今すぐかすがが『つるぎ』をやめて俺のところに来てくれたら、すごく嬉しい」
つるぎをやめるという事は戦うことをやめるという事で、佐助のところへ行くという事は
謙信のもとを去るという事だ。
平生ならばこのような事を言われても、絵空事だと言い切ってしまうだろうに、
今のかすがでは色々な思いが浮かんでしまい、なにも言えなかった。
「……ま、俺はそんなことを考えてるんだけど。かすがは、どう?」
かすがは困惑するばかりで、うすく開かれた口からはなにも出てきそうにない。
その様子を見て佐助はちいさい声で謝り、いつのまにか取り出していた自身の肉棒を
かすがに宛がった。それに気付き、話はまだ終わっていない、と、かすがは言おうとしたが、
佐助が動くほうがはやかった。
「はっ、ああぁーッ!」
肩を震わせ、貫かれた衝撃と快感を味わう。張り詰めていた肉塊は肉を押しわけて
奥へ進みながら壁をこする。
善がりながら、これではろくに考えることも出来ないなと、かすがは頭の妙に冷静な部分で
思っていたが、もしかしたら佐助はそれが目的なのかもしれないとも思い至った。
男の提案の返事をわざと愉悦で邪魔しているのかもしれない、と。彼もまた、かすがの返事が
こわいのかもしれない、と。
確信はもてないが、そう思えば少しは納得できる。ならば無理に考えず、ただ佐助から
あたえられる快感を素直にたのしんだ方がいいのではないか。―しかし。
「あっ……」
まだ達してもいないのに、佐助の男根がずるりと抜けていった。今まで包み込んでいたものを失い、
肉襞がひくひくと物欲しそうに蠢く。怪訝そうな顔をしたかすがが背後を見ようとすると、
男は幹に手をつけていた彼女の体を反転し、対面させた。
「うーん、やっぱり顔見ながらのほうがいいな」
ひとり言にも確認にも聞こえる口調で言い、佐助は太ももを手にし、かすがの左脚を持ち上げる。
濡れた膣口に何度か雁首をすりつけた後、重々しく腰を進めた。待ち焦がれていた膣肉が
柔々と満足そうに佐助を受け入れていく。
「ふ、ぅあッ、あ、あっ」
腕を佐助の背にまわし、抱きつく。そうでもしないと、立っていられなくなるようだった。
佐助はかすがの太ももを己に寄せるのにあわせて腰を動かし、さらに深く押し込んでいった。
腰が進むごとに聞こえてくる甘く甲高い声は、それだけで男の加虐心をくすぐる。
もっと啼かせたいと、無意識に思ってしまう。佐助は荒っぽく動かし、かすがを揺すりたてた。
「あァっ! あ、あ、やあぁッ」
腰の律動が激しくて、背にまわした腕に力が入る。微弱な電撃がはしったように体が痺れて、
佐助の手で持ち上げられ浮いている左脚の爪先が震えた。男と密着している部分が
とても熱いのに、不思議なことにこの上なく気持ちよく思えて鳥肌が立つ。

465:佐助×かすが
08/12/28 01:42:39 nq2eWfQ1
「すっげー熱いな。へへっ、蕩けそ……」
「んんぅ……ふ、ア、佐助ぇ……っ! はぁあ、あー、あァッ!」
繋がっている部分から聞こえる音を恥ずかしく思い、かすがが目をつむると、
汗の流れる額に佐助が唇をくっつけてきた。粗暴な腰の動きとは大違いの、まるで仔犬が
鼻をすりつけ合うような唇はひどく優しい。かすがはどうしてだか、
救われたような心地になって涙があふれそうだった。
膣肉は、まるで巾着の口をしめるように男根をきつく締めつける。内壁を抉るように
腰を打ちつけていた佐助は、自身が、そしてかすがも限界に近いことに感づいていた。
現に佐助が持ち上げていないほうの、地面についているかすがの右脚は大きく震えていて、
背にまわされた腕にはますます力がこめられつつある。また、かすがの中で蠢動している
佐助の肉棹もいますぐ爆ぜてしまいそうなくらい、切羽詰っていた。
「……かすが、もうそろそろなんじゃない?」
自分はまだ余裕だというような佐助の、熱い息とともにささやかれた言葉に
かすがは小刻みにうなずいて肯定した。余裕そうにみえて実際は男もだいぶ焦っていることに
かすがが気付けなかったのは、彼女も渇望し、焦慮していたからだ。だからかすがは自然と
涙があふれでる瞳で、佐助に懇願した。
「ぁあッ、はぁっ! 佐助、お、お願い……わ、たし……んんッ、もう、……だ、だめぇえ……っ!」
途切れ途切れの切願だったが、みなまで言わずとも佐助はかすがが伝えたいことが
十二分にわかった。それに、かすがの願いは佐助の願いでもあったのだ。
「了解」
ひときわ強く、腰を打ちふるった。突き上げるように何度も肌をぶつけあい、
それに負けないくらい何度もかすがの名を呼んだ。嬌声にまじらせ、かすがも男の名を呼ぶ。
こんなに近くにいるのに、それでも満足できないと縋るような声で。
「ふぁッ、あ、はぁあ、あァっ! 佐助ぇッ、んっ、佐助、さ、佐助ぇッ!」
ぎゅうう、と搾り取るように痙攣するのと、背にかすがの爪が食いこんだのはほぼ同時だった。
そしてその一拍あとに、なかに入れたままの佐助が吐精した。男根は数回跳ねて、
かすがの胎内と頭のなかを白で塗りつぶしていった。


背中に傷が増えちまったなぁ、と、妙にうれしそうに佐助が言った。彼は脱いでいた装束を
着ている途中であった。
着込みで隠れて見えないが、爪が食い込んだあたりに視線をやったかすがは先ほどの
情事を思い出して赤面した。ついでに、先に佐助によって装束を着させてもらっていたときの、
男のやさしい眼差しも思い出して、胸が苦しくなった。
「ふ、ふざけるなッ」
あわてて視線を逸らし、地面を蹴った。慣れた動作で大樹の枝に着地すると、
身なりを整えた佐助が遅れてやってくる。
胸のしたで腕を組んでいるかすがは、佐助に背を向けている。暁霧のなかで淡いこがね色の髪が
煙って見えていたが、剣のような存在感をもったまま輝いていた。
「……悪いけど」
振り向かないまま、かすがの口が開く。

466:佐助×かすが
08/12/28 01:45:06 nq2eWfQ1
「今すぐお前と夫婦になることは、できない……」
驚きも憤りもせず、佐助はただ「うん……」と相槌をうつように返事をした。
実のところ予想通りだったのだ、彼女が断ることは。
「私は―私は、あのお方の『つるぎ』だ……」
声音は、とまどいを含んでいた。言いながらも思い悩んでいる風だ。言葉は少ないが、
それだけでも彼女が言わんとするところは分かる。かすがは次第にうつむいて、
背をちいさく震わせた。なかなか佐助のほうを見ようとはしない。
自分の言ったことが、かすがにとって重荷となってしまうかもしれないという自覚が、
佐助にはあった。お互い、身軽な立場にいるわけではないのだ。
正直なところ、佐助はかすがをどうしたいのか自分でもよく分からずにいた。自分のもとへ
来てくれれば嬉しいのだが、果たしてそれはかすがにとって一番の幸せなのかどうか。
人を殺めることが苦でも、軍神のもとに居たほうが彼女にとって幸福なのではないだろうか。
そのようなことを考えると、佐助はかすがに対してあと一歩のところまでしか
歩み寄ることができなかった。だが今回、そのあと一歩のところまで進んでしまった。
佐助は口を開いた。一言謝って、それから、言ったことは忘れてくれ、と。
そう告げようとしたのだが、眼前にいるくのいちに先に沈黙をやぶられてしまった。
「でも」
やっと振り返ったかすがの睫毛は、水分をふくんでいるように見える。
「乱世が終わったら。安定した世になったら」
顔が触れそうになるくらいのところまで近づき、かすがは佐助の顔を見上げて、つづきを言った。
「―――」
童の内緒話のように告げられた言葉に、佐助は目を見開いた。
すぐ近くにある形のいい唇がつむいだ言葉をすぐには理解できず、素っ頓狂な声をだして
驚いてしまった。その様を見たかすがが、おかしそうに微笑んで男の手をにぎる。
「お互いがちゃんと生きていたらの話だ。死んでしまったら意味がない。
お前も言っていただろう? だから……死んだら、私がゆるさない」
佐助の手を握るかすがの指に、力がはいった。
「ああ。……かすがも、生きろよ」
この時世、相手に「死ぬな」などと言ったところでほとんど意味がないということを
二人は承知している。忍であるかぎり、死と隣り合わせが常であるといっても過言ではない。
そもそも敵対している佐助とかすがが、戦場で対峙しないとは言い切れない。
不安定すぎる約束だった。
しかしそれでも約束しあったのは、そうすること自体に意味があるように思えたからだ。
童の口約束のようだとも、約束することで死から逃れられるわけではないというのも、
重々承知している。

467:佐助×かすが
08/12/28 01:47:23 nq2eWfQ1
はにかんで笑い、かすがは手を離す。そして佐助の頬を両手ではさみ、かすめるように
口づけをした。唇が触れあっていたのはほんの一瞬で、柔らかさを感じるひまもなかったほど。
ぱっと身体を離したかすがが、一歩下がって背を向けた。髪の毛のせいで見え隠れする耳たぶが
ほのかに赤くなっている。
「だが、今の私たちは敵同士だ。忘れるな」
「ああ、わかってるって」
「いつまでも夢心地でいるわけにはいかないんだ」
「うん」
「……でも、さっきのは夢じゃない。現だ」
「うん」
一呼吸おき、かすがは僅かに頭をうごかして後ろを盗み見ようとして、背後の幹に
背を預けている佐助と見事に目があった。どこか満ち足りた様子で笑っている男の顔を
見ているのも恥ずかしく、すぐに視線を逸らして枝の先へ駆けていった。そして髪の毛を
揺らしながら、斜め向かいの樹の枝へ跳躍する。
相変わらず暁霧ではっきりとは見えないが、かすがの髪の毛はよく目立つ。性格以前に
外見からして忍びに向いていないのでは、と佐助は思ったが、それは口に出さないでおいた。
「とにかく、……お前が無事に生きていてよかった」
かすがが言った。幹に手をついて立ち、遠くを見ている姿は美しい。彼女のことを、
うつくしきつるぎと軍神が呼ぶのは、優秀な忍びだからというだけではないだろう。
かすがも無事でよかったよ、と佐助は返事をしながら、女を見つめた。
「お前にはずいぶん助けられちまったな。どう? かすが。このまま一緒に帰らな―」
言いきる前に、佐助に向かって苦無が飛んできて言葉を途切れさせた。ひょいと首をひねれば、
苦無はそのまま顔のすぐ横の幹に突き刺さる。それを見てから投げつけた本人に
視線をやると、かすがはほとんど無表情だが睨みつけるような目で佐助を見ていた。
諦めたように佐助は笑う。
「それじゃ……またな」
ゆっくり空を仰いだかすがはそれだけ言い残し、足もとを蹴る。簡単に身体は浮き上がり、
直後には空に消えた。
「ああ。またな」
かすがが見えなくなった辺りを見つめ、佐助は呟いた。
またな、と先に言ったのは彼女だ。また。次があるということ。
佐助は嬉しそうに頭を掻き、幹に突き刺さっている苦無を引き抜いた。よく磨かれている苦無は
彼女の性格をあらわしているようで、男の口から自然と笑みがこぼれた。

おわり

468:名無しさん@ピンキー
08/12/28 12:04:15 XFamEy3c
GJGJ!年末にいいもん読ませてもらった…
甘いけど切なさの残る話でよかった

469:名無しさん@ピンキー
08/12/28 12:58:19 slW6cIp2
GJ!
佐助とかすがはいいなあ。
最期に2のEDに繋がるところも素晴らしい!

470:名無しさん@ピンキー
08/12/28 15:14:53 V6QSeC0o
GJ!!
完結お疲れ様でした。
佐かす好きで良かった…。

471:名無しさん@ピンキー
08/12/30 05:09:07 yGpHAMEF
冬コミから帰って来たら佐かすが!
素晴らしかったです。ぐっじょぶ!!
これで無事年越し出来そう

472:名無しさん@ピンキー
08/12/30 23:32:40 o9affgcw
本当に佐助もかすがも素晴らしかった!!
GJですた

473:名無しさん@ピンキー
09/01/01 20:42:52 yeLEellc
今年は春に新作もアニメもあるし
ここももっと盛り上がるといいね

474:名無しさん@ピンキー
09/01/02 23:59:44 7xb0G8M8
全編英雄外伝クオリティのアニメだったらマズいな

475:名無しさん@ピンキー
09/01/03 01:30:29 Aznzffwl
寝る前にふと思いついたものを投下していきますね
出てくるのはアニキといつきと筆頭

アニキの眼帯が女物のぱんつに見えないこともない

普通にぱんつ買うのは海賊っぽくないので、月1くらいでいつきの所に
「ぱんつ出さねぇと泣かすぜオラオラァ!」と、ぱんつ強奪に来る(海賊っぽく)

いつき「今回もまたぱんつ奪われただ…くすん」

翌月、またぱんつ強奪に来るアニキ。
アニキ「ぱんつ出せオラオラオラァ!」
いつき「また鬼がぱんつ奪いに来ただ!」
アニキ「おう、今日はクマ柄かぁ!オラ、さっさと寄越せ!」
いつき「お、おらのぱんつを脱がすのはやめるだ!」
アニキ「早いとこ脱がねぇと、かまくら溶かしちまうぜ?
     …お?お前、毛ぇ生えてきたのか?」
いつき「きゃあ!み、見るな!」
アニキ「いや、見るぜ!」
筆頭「HELL DRAGON!」
アニキ「ぎゃあああああああ!」
いつき「青いお侍!なしてここにいるだ!?」
筆頭「いつきのぱんつの危機と聞いて、すっ飛んできたぜ!
    Ha!それにしても長曽我部、こんないたいけな農民からぱんつ奪うたぁ、
    鬼の名が廃るってもんだな。
    いつき、安心しな。これからは、お前のぱんつはこの俺が守ってやる」
筆頭「青いお侍…」
筆頭「べ、べつにお前のぱんつが大事なわけじゃねぇぞ。
    農民が困ってんのを放っておけねぇだけだ」
筆頭「ふふ…青いお侍、ほっぺが赤いだよ」
筆頭「Shu、Shut up!寒いからだ!」
筆頭「嘘はよくないだよ」
筆頭「Oh!いきなり飛び掛かってくるなよ!
   …乳が当たってんぞ」
筆頭「おら…青いお侍になら……いいだよ…」
筆頭「いつき…」


もう寝る

476:名無しさん@ピンキー
09/01/03 03:03:51 HNruc+rA
いつきが可愛いくてニヤニヤしてたら・・最後は筆頭の一人芝居なのか

でもGJ!

477:名無しさん@ピンキー
09/01/03 11:40:51 gMiFxBzg
ぐっじょぶでござるぅぅぅぅぅあ!!!

クマさんぱんつを顔に貼り付けたアニキと
一人芝居続ける筆頭を想像して吹いたw

478:名無しさん@ピンキー
09/01/04 18:27:55 VwPQWFVn
一人芝居を続ける筆頭を見て
顔に縦線入った状態で立ち尽くすいつき
そんないつきの肩にそっと手を置く小十郎
困りきった表情で小十郎を見上げると
小十郎は苦渋の表情で頭を左右にふった
やっと落ち着いて筆頭が顔を上げると
既に二人の姿は無く
ヘルドラゴンで雷様になった兄貴が横たわっているだけだった……


と勝手に続きを妄想しました

479:名無しさん@ピンキー
09/01/04 22:19:58 Sw52RdpH
筆頭って、なんだか妙に報われないなぁ…(´;ω;`)ブワッ
と思ったので、ちょっと頑張って妄想してみた

十分後、別室にて。

い「青いおさむらいは、何考えてるだかわかんねぇだなぁ。
  おらがお侍に抱きつくなんて、はしたねぇ真似するわけねぇべ」
小「そう言うな。ちっとばかし暴走することもあるが、
  ああ見えて政宗様はお前のことを憎からず思ってるんだ」
い「そ、そうだべか?」
小「そうだとも。お前、政宗様のことは嫌いか?ん?」
い「い、言えるわけねぇべ、そんなこと!お、おら、はずかしいだ…」
小「語るに落ちるとはこの事だな。
  というわけで政宗様、あとは若いお二人にお任せしますので、頑張ってください」
政「!!」

480:名無しさん@ピンキー
09/01/05 02:46:59 /BS0CNR9
ふと、急に女の子のおなぬが読みたくなった

・おなぬしているところを蘭丸に見られるが、それに気付きながらも
 わざと見せつけるように続ける濃姫
・謙信様のことを考えていると体が熱くなったが恐れ多くて想像できず
 代わりに佐助のことを考えながらおなぬしたら意外に気持ちよくてイってしまい
 後日本人に会って変に意識しちゃうかすが
・料理中に野菜(大根人参きゅうりなど)を見てどれが一番犬千代様のものに近いか実験するまつ

でも書けないことに気付いたんだ

481:名無しさん@ピンキー
09/01/05 03:33:24 mEa3uo/H
>>480
その後もちょくちょく、わざと蘭丸に見られやすい時を狙って濃姫がおなぬしたり、
次回からのかすがのオナネタは佐助になったり、
「やっぱり犬千代さまが一番でござりまする!」ってその日の夜はニートも逃げ出すほど
熱く激しく盛り上がる最強夫婦だったりするわけですね、わかりますわかります
よーーーーっく分かります!!!ハァハァ

どうでもいいが
>後日本人
を【あと にほんじん】って読んじゃって、最初意味が分からなかった

482:名無しさん@ピンキー
09/01/07 04:03:34 v1fcF+tw
このスレで百合ものの投下はおk?
夫に構ってもらえない妻達(濃姫とお市)が、お互いを慰めるのを書いてみたけど・・・・

483:名無しさん@ピンキー
09/01/07 09:04:32 xH9+TDg9
百合は大丈夫じゃないかな?
wktkしてお待ちしております

484:名無しさん@ピンキー
09/01/07 11:06:42 bDiye73+
かすが×けんしんさま(♀)がここに投下されてたから注意書きあれば大丈夫だと思う。
百合百合義姉妹ばっちこいです。

485:名無しさん@ピンキー
09/01/07 22:25:51 v1fcF+tw
>>483-484
ありがとう
書き終わってはいるけど、今更追加したいシーンが出来たので
書き足してから投下します

486:名無しさん@ピンキー
09/01/10 02:52:27 yJC0mBvN
>>485
いつでも待ってるぜ~

487:名無しさん@ピンキー
09/01/12 00:30:18 FM1cJqL1
大河でも俺は無敵!!
という訳で、一番隊の俺は早速夜這いを行いたいと思う。

まずは主・謙信様の部屋にやってきた。
謙信様は雪の如く白い肌をお持ちだ。
いつもほとんど肌を出していないが、この手でひん剥いてやれると思うと興奮するぜ!!
…ん?何やら部屋の中から声が……

「はぁ…あ、しんげん…そのようにはげしく……」
「お主の肌は白くて柔いのう。ほれほれ、ここはどうじゃ?」
「ああっ!そ、そこは……はぁぁぁ…っ」
「ここも良いか?ん?」
「あぁ…しんげん、あっあああっ!」

「………」

…どうやら御取り込み中みたいだ。
しかも無敵な俺も入り込めなさそうな雰囲気。


……気を取り直して、次はうつくしきつるぎの部屋に来た。
かすがはいつポロリするかワクワクするあの衣装が良い。
しかも尻が主従揃ってプリプリしてる。けしからん。
…おや?部屋から何やら声が…

「ほらほら、ナニをどうしてほしいのか言わないと分からないぜ、かすが」
「ば、馬鹿!そんな事言えるかっ!」
「へえ…でも此処はこーんなに物欲しげだけどなぁ?真っ赤になってヒクヒクして涎垂らして…」
「やあぁっ!見ないでっ!」
「じゃあ言ってみろよ。お前が今ナニをどうしてほしいかを、な」

「………」

…御取り込み中その2。
くそっ、こうなったら俺も……

「直江殿」

部屋の扉に手をかけようとした時、背後から呼ばれた。
振り向いて見るとそこには虎の若子が、手に酒を持って立っていた。

「一献いかがか」

どこか寂しげな雰囲気に押され、俺は虎の若子と藤を見ながら晩酌する事になった。
盃に注がれた米酒をぐいと飲み干して虎の若子が呟く。

「某もオッパイ揉みとうござる…」
「ああ…」

酒はちょっぴりしょっぱかった。

488:名無しさん@ピンキー
09/01/12 00:31:50 xDXZhLyz
無敵キタ━━(゚∀゚)━━!!
幸村w
二人ともがんがれw

489:名無しさん@ピンキー
09/01/12 01:01:00 6mI2QxnC
兼続クソワロタww
GJでござった!

490:名無しさん@ピンキー
09/01/12 14:35:00 Hk9+FBHR
カネツグ可愛いなw幸村もw
幸村がおっぱい星人かいw

カネツグにとっても幸村にとっても、かすがが憧れのおねいさんだったらいいな
で、かすがもまた可愛い年下boyたちに色々教えてあげたり…
で、そんなかすがに俺様が嫉妬して……

491:名無しさん@ピンキー
09/01/12 14:39:48 ha/brHtS
URLリンク(jp.youtube.com)

492:名無しさん@ピンキー
09/01/12 23:26:19 KjXpjMvM
ふと思いついたもの
愛姫が出てきます

「いつき!かわいらしい着物手に入れたぜ!」
「流石、政宗様!さっそく着替えさせましょう!」
政宗は着物を置いてすぐに部屋を出て、愛はいつきが着ているものを手早く脱がし始めた。
愛が広げた着物は水色の下地に白い雪が描かれたもの。一目で値の張るものだということがわかる。
それを慣れた手つきで愛は着させて、帯を付け終わると同時に外に居た政宗に声をかけた。
「Good!流石いつき、cuteだな!」
「うん、すっごくかわいいわ!」
奥州を納める夫婦は目がハートマークになっている。
「えーっと、ありがとうだ。だどもこんな高いものおらじゃなくて愛様が着るべきなんじゃないだか?」
「Of couseこれはいつきのために手に入れたものだぜ」
「そうそう、私はいつきのかわいい姿が見たいだけだから」
そうだか、と言って呟いたいつきは少し奥州の行く先が不安になった。
いつも自分に構っていて、うれしいのだが仕事をしていない気がする。
と、そこで廊下から荒っぽい足音が聞こえてきた。
どうやら小十郎のようだ。足音からかなり怒っている事がわかる。
ガラッと力強く扉を開けると同時に小十郎は叫んだ。
「政宗さまっ!!」
良かった、この人が居れば奥州も何とかなる。そういつきは一瞬思ったのだが……。
「いつきに新しい着物を着させるときは呼んでくださいと言ったでしょう。
わたしだけいつきのかわいい姿が見られないなんて不公平です!!」
そして言い争いをはじめる伊達主従。

果たして奥州は大丈夫なのだろうか。


493:名無しさん@ピンキー
09/01/12 23:26:53 KjXpjMvM
おまけ

「でも少し嫉妬しますわね」
夜の寝室。
政宗の腕の中で呟いた愛はため息を一つ付いた。
「Ah-n?どうした、愛」
「政宗様は最近いつきにばっか着物を買ってきますもの、私だって嫉妬はします」
まぁいつきはかわいいからしかたないんですけどね。そう呟いた愛を政宗はうれしそうに眺めていた。
「知ってたか?あの着物って店の中では二番目に高いものだったんだぜ」
「え?」
「一番高い着物は青の布地に龍が描かれたやつだ。それを見たとき俺は思ったんだよ、これを着て良いのは一人しか居ないってな」
「政宗様……」
「本当は明日渡すつもりだったんだけどな。明日はお前のBirthday、だろ?」
そう言って笑う政宗を見て、愛の胸の中にあったもやもやは晴れていった。
「俺の好きな人はいつきだ。でも愛しているのはお前だけだよ、My hunny」

終わり
たしか愛姫の誕生日は不明だったはず

494:名無しさん@ピンキー
09/01/12 23:59:34 YXTafdE3
>>487を見てたら、何故か
「残念だけどおらは乳小さいだよ……。」
としょんぼりし過ぎておさげもだらーんとしちゃうくらいのいつきが頭をよぎった。

495:名無しさん@ピンキー
09/01/13 00:35:15 wEThh78H
>>492
GJ!GJでござる!!筆頭も小十郎も愛姫様もみんなかわいいなww
いつきも幸せそうで何よりだ。

オマケもすごく心が和んだぜ。寝る前にいいもん読めてよかったよ。

496:名無しさん@ピンキー
09/01/13 01:59:38 LcuPjWMG
>My hunny
honeyじゃないのか?

497:名無しさん@ピンキー
09/01/13 21:09:54 8utoPVWl
ふにー

498:名無しさん@ピンキー
09/01/14 02:46:56 dUxtSEHb
たぶん中井発音

499:名無しさん@ピンキー
09/01/14 20:49:15 IYXCGDXu
>>498
なんかすごく納得した

筆頭ってエロい南蛮語(例:SEX)をいつきに教え込んでそう
けど単語を教えるだけで、意味は教えない
その上で復唱させる
それを小十郎に見つかって怒られる
でも懲りずにまたいつきに教えて、あまつさえ
「意味を口で教えるより体験した方が早いし分かりやすいだろ」
って個人的指導開始

500:名無しさん@ピンキー
09/01/14 20:57:00 /skqBJWy
「oh…yes!!yes!!!」と南蛮仕込みの喘ぎ声をあげるいつきちゃんを想像してしまった

501:名無しさん@ピンキー
09/01/15 02:08:28 5jdyh4ag
伊達は、女性の喘ぎ声は「Yes,yes...oh!yesyesyes!!」みたいな
もろ南蛮な感じのものが好みなのか、
それとも日本っぽく慎ましやか?なものが好みなのか

502:名無しさん@ピンキー
09/01/15 07:15:48 xLIzVtAT
無印のころは南蛮系というか遊び慣れたというか、ビッチなのが好きそう
んで、いつきと出会ってからただれた自分が妙に恥ずかしくなって(基準がいつきに変わって)
感じてるけど恥ずかしくて声を殺してる、くらいの慎ましさが好みに。
ついでにそんな感じで乱れるいつきを妄想して自家発電→賢者タイム
というところまで想像した。

>>500
朝からたどたどしい英語で「お、おぅいえす」ないつきを想像しちまったじゃねぇか。
アイムカミンッとか言わせるんだな。

503:ルリハコベ(謙信(♂)×かすが)【注意書き】/4スレ目588
09/01/16 23:55:21 kLuv6QCC
>>126様の「かすがの武器ネタ」を使用させて頂きました。
ご気分を害されたら申し訳ありません。

・謙信(♂)×かすが
・佐助→かすが(少しだけ混じってます)
・無印と2の中間の話です。
・「かすが」は謙信が命名した名前にしてあります。
・史実でないとされている謙信の恋物語をモチーフにしています。
・最初のみ望月千代女(オリキャラ/かすがの師匠設定)が出ています。

ルリハコベ…変わり身、約束

苦手、不快な方はスルーして下さい。宜しくお願いします。

504:ルリハコベ(謙信(♂)×かすが)【1/8】/4スレ目588
09/01/16 23:59:59 kLuv6QCC
目の前で震えながら頭を垂れている女児を見て千代女は鼻に皺を寄せた。
信玄から頭領に命じられて以来何千何百という娘を見て来たが、
こんな髪の子どもは初めて見る。
「……何とも気味の悪い色をした髪よの」
板間に袴の片膝を付き、手にした扇で女児の顎を掬い上げた。
年齢の割に女児は肝が据わっているらしく涙一つ浮べて居ない。
それがある種の傲慢さの様に千代女は感じた。
千代女はただの慈悲深い望月家の後家では無い。
望月家は嘗て信玄に逆らい、遠縁に当たる幸村の祖父の執り成しで武田の傘下に加わった。
失地回復のために甲賀の本家から千代女が嫁ぎ、集めた身寄りの無い娘達を生き餌に仕立てて
日ノ本一の情報網を作り上げ、今では信玄から深い信頼を寄せられている。
改めて女児を良く検分してみると髪は金で瞳は琥珀、そして肌が雪の様に白い。
「フン、南蛮混じりか。だが面構えは良し……」
扇から女児の顎を退かして暫し思案していたが、ピシャリと掌に扇を叩き付けた。
「お前は今日から『妙』じゃ。白妙の肌と奇妙な髪、両方掛ければ物好きの一匹や二匹釣れよう」
固く唇を引き結び、瞬きもせず大きな目で女児は千代女を見ている。
(―生意気な)
甲賀五十三家筆頭の出身であり、その上義理とは言え信玄の姪に当る身分の自分を
見据える者は居なかった。
しかしその強靱さが無ければ、この先女児は生き残れないのも確かだ。
「死にたくなければそれなりの働きをしやれ。精々その面を大事にする事よ。
 良いな、妙」
女児が再び頭を下げるより早く、千代女は高価な打掛のつまを勢い良く翻した。

505:ルリハコベ(謙信(♂)×かすが)【2/8】/4スレ目588
09/01/17 00:05:09 f6ymBTXI
音も無く霧雨が降り頻る中、かすがは少し離れた場所で気配を殺し控えて居た。
一体ここにどれくらいこうしているだろうか。
金の髪はすっかり濡れて張り付き、細い顎から雫が伝って身体は秋雨の冷たさに
じわじわ侵蝕されている。
琥珀を思わせるかすがの瞳が瞬くと長い睫毛が水滴を弾いた。
主が山寺の庵を尋ねて写経するのは決して珍しい事では無いが、
今日は神経質なまでに人払いされている。
主はこの頃何かにつけて物思いに耽る事が多い。
木の葉が色付く頃は決ってこうだと山城守が言っていたのを思い出した。
(一体、何を考えて居られるのか)
かすがは柳眉を顰める。
すぐ側に居ながら主を思い煩わせるものの正体が掴めず臍を噛んだ。
主を苛ませるものを皆消し去って自分だけを見て欲しい―あまりに子ども染みた
狂おしい想いで胸が張り裂けそうになる。
ほんの一瞬で構わないからあの麗しい眼差しを独占出来たらどれ程仕合わせだろう。
だが、かすがの思惑と裏腹に主の視線はズレてしまう。
周囲から見れば気付かないくらいの微妙な角度で主はいつも目を逸していた。
「お前は私のものだ」と言いながらかすがの真ん中を見て居ない。
甲斐の虎ではない別の面影―それも女だと自分の勘は告げている―が
主の内側に巣くっている様にかすがは胸を焦がした。
(謙信様…)
もう一度琥珀が瞬きそっと伏せられる。
(どうか、どうかかすがだけを)
柔らかい雨粒が冷えて俯くかすがを静かに包んだ。

506:ルリハコベ(謙信(♂)×かすが)【3/8】/4スレ目588
09/01/17 00:09:56 f6ymBTXI
「どうしたのです?つるぎ」
ハッとして顔を上げると、写経を終えた主が怪訝そうに庵の縁側から
こちらを見て居た。
「いえ、謙信様。何でもございません」
慌ててかすがは取り繕う。
「そんなに濡れては風邪を引きますよ。こちらへ来なさい」
そう言うと謙信は戸を開けたまま中に引き返した。
雨に濡れた身体を軒先まで怖々運ぶと、丸火鉢に置かれた銅壺から白い湯気が
しゅんしゅんと音を立てて勢い良く上がっている。
「ふふ……本当は般若湯があれば良かったのですが」
にこやかに言う主につられてかすがもはにかむ。今日の主は明るく、かすがは安堵した。
白湯を淹れた質素な湯呑が縁側に置かれる。
「お飲みなさい。女人が身体を冷すのは良く無い」
静かだが有無を言わせない主らしい口調で謙信は言った。
かすがは一瞬断ろうか迷ったが、主手ずから淹れた白湯を固辞するのも反って悪い気がする。
「はい」
恐縮しながら手に取ると、冷えた掌に湯呑の温かさが心地良い。
息を小さく吹き掛けてから湯に口を付けたが、予想以上の熱さに思わず顔を顰めた。
その様子を見ていた謙信がクスっと笑って懐かし気に言った。
「似て居る」
一体誰に―?
かすがの胸の裡に巣くう不安が鎌首を擡げる。
(やはりそうだ。謙信様の中に私の知らない女がいる……!)
疑いは確信に変わった。
その瞬間、温かい湯呑の感触や熱かった白湯が一気に冷えた様にかすがは感じた。

507:ルリハコベ(謙信(♂)×かすが)【4/8】/4スレ目588
09/01/17 00:14:58 f6ymBTXI
謙信は独りおかしそうに笑う。
「誰かに似て居ると思っていたが、そうか…」
ひょっとして、否、その女こそ主を思い煩わせている元兇だという確信に足る感触をかすがは掴んだ。
今直ぐにでも件の女を引き裂いてやりたい激しい感情を包み隠して主の言葉を待つ。
「昔私には添おうと心に決めた人がいた」
(嫌、聞きたくない)
湯呑を持つ手が寒さ以外で細かく震えた。
かすがにとって主は今の主のままで充分だ。
下手に過去を蒸し返して幻滅したくなかった。
「とても健気で芯の強い人でした。いつも一生懸命で、深く私を慕ってくれた」
謙信は優しく笑い掛ける。それが辛くてかすがは目を伏せた。
「少々そそっかしい所もありました。今のお前の様に急いで白湯を飲もうとして熱がったり」
今も慕ってらっしゃるのですか、と言う言葉をかすがは白湯ごと無理矢理飲み込む。
「私達は若かった―若過ぎた。
 一目で激しい恋に落ち、譬え敵同士でも必ず一緒になろうと固く誓い合いました」
「敵、ですか?」
謙信は頷く。
「永く敵対していた北の領主の姫君でした。出合った時、私達は互いが敵とは気付かなかった」
どんな顔をして良いか分らず湯呑を覗くと、白湯の中に琥珀が溶けている。
(敵……)
ある面影が白湯に映った。
(だめだ、何を考えている!)
美しい主と語らう時は、あのヘラヘラしたユルい笑顔と馴々しい態度が癇に障る男の事など
記憶という記憶から消してしまいたい。
かすがは自分を叱咤してその影を振り払った。

508:ルリハコベ(謙信(♂)×かすが)【5/8】/4スレ目588
09/01/17 00:19:55 f6ymBTXI
上手く誤魔化したつもりだったが、主は悪戯っぽい笑みを口元に乗せてかすがを見ている。
「おや?誰の事を考えているのです」
飽くまで惚けた口調で尋ねると、かすがは顔を真っ赤にした。
「な、何でもありません!」

その頃謙信は上杉の家督を継いだばかりで、他家から養子に入った経緯から
家臣はいっかな纏まらず、自身の基盤は非常に危ういものだった。
謙信が北の姫君を正室に迎えようとした時、家臣団は猛烈に反対した。
敵国の姫と添うなど以ての外と強硬な態度を崩さず、遂に謙信は姫と別れる事を
余儀無くされた。
「今でも思う。あの時もっと私が強ければ、違う道が拓けたのではないかと」
美しい眉を顰め主が目を閉じる。
「謙信様…」
如何にも苦しげな表情だが、それすらかすがは美しいと思った。
主にこんな顔をさせる女を許せない。
「その方は今どちらに?」
「随分前に亡くなられた。別れてすぐ、出家した先の寺で」
「患われたのですか」
主従の間に短い沈黙が流れる。入り日色に染まった楓が一葉、縁側に舞い込んだ。
それを見詰める主の瞳は物悲しい色を湛えている。
「……或いは、想いが強過ぎたのやもしれぬ。私と共に生きられぬ浮世に絶望された」
山の木の葉が色付き始めた頃、北の姫君は懐剣で自ら命を絶った。
以来、謙信は戦や政務にどんなに忙殺されてもこの時期は写経して姫の魂を慰める事を忘れない。
「私はあの方に何もして差し上げられなかった。
 こうして独り身を貫き御仏に祈るのがせめてもの罪滅ぼしなのです」

509:ルリハコベ(謙信(♂)×かすが)【6/8】/4スレ目588
09/01/17 00:25:06 f6ymBTXI
かすがは後悔した。
分を弁えず主の聖域を荒し、辛い事を思い出させてしまった自分が恥ずかしい。
決り悪そうに俯くかすがを見て謙信は優しく言った。
「つるぎ、昔の事です。既にあった事。もう終った事ですよ」
「……謙信様」
見る見るうちにかすがの琥珀色の瞳に涙が溜まる。
今にも零れ落ちそうな雫を謙信がそっと拭った。
「その様な顔をするものではない、かすが」
この娘が腕の中に飛び込んで来た日の事を謙信は良く覚えている。
―あの方だ。
一目見て直感した。
譬え姿形は変っても魂は変らない。北の姫君が生れ変り、毘沙門天に仕える
羅刹女となって再び自分の元に舞い戻ってくれた―信仰心篤い謙信はそう信じて疑わない。
日に透ける金色の髪も琥珀色の瞳も北の姫君とは随分違うが、
懸命に自分を慕う姿や少々そそっかしい様子は姫そのもので思わず目を細めてしまう。
「名はなんと言う?」
謙信がまず娘に尋ねた事だった。
―ございません。如何様にもお呼び下さい。
大人びた硬い口調で返され、暫し謙信は瞑黙する。
この娘を何と呼ぼう。あの方の名にしようか、それとも―
「ならば、お前の名はかすがだ」
―えっ?
娘が驚いて顔を上げる。あの日勇気を振り絞って思いの丈を打ち明けた時も姫はこんな顔をした。
「そなたの髪の輝きは真に春光の如く。即ち、我が城と同じ春日だ。不服か?かすが」
琥珀色の瞳が歓喜に染まる。
―いいえ謙信様。私は、かすがは必ず謙信様のお役に立ちます。

510:ルリハコベ(謙信(♂)×かすが)【7/8】/4スレ目588
09/01/17 00:30:07 f6ymBTXI
以来美しいつるぎは謙信の傍に仕え、今に至っている。
「時に、つるぎ」
「はい」
「先程武田の忍の事を考えていたでしょう」
涙を拭ってやった顔を覗き込むとかすががまた赤くなった。
「違います!何で私があんな奴の事」
頭を振って必死に否定すればするほど謙信には滑稽に見える。
「照れずとも良い。武器も技も揃いのお前達は、さぞ仲睦まじい夫婦になれよう」
「なっ…!?」
琥珀色の瞳を大きく見開いたままかすがは固まってしまった。
「槍の又左と奥方の様になるやもしれませんね。実に麗しきこと」
主のその言葉を聞いてかすがの脳裏に何とも形容し難い光景がめくるめいた。
男と常に手を繋ぎ、名前を呼ばれればにっこり笑って返事をする自分。
椀にがっついて食べる男の頬に付いた食べこぼしを甲斐甲斐しく取ってやる自分。
一瞬で色々な事が駆け巡りかすがは耳や首筋まで赤くなる。
「ふふ…やや子は父と母のどちらに似るであろうな」
「失礼致します!!」
赤く染まったつるぎは湯呑を残して謙信の前から姿を消してしまった。
「あなや…少々からかい過ぎましたか」
かすがが存外初心だったので謙信は少し後悔した。
かすがは気付いて居ないが本当に気に掛けて居ない相手であればこの程度一笑に付して終いであり、
無視出来ない相手だからこそ居た堪れ無くなったのだ。
美しい軍神の懐刀はいつ自分の本心に気付くだろうか。
「願わくば、いつかその日が来る事を…」
謙信は立ち上がる。
雨は止み、色付いた木々に靄が掛かって秋の風情が漂っていた。

511:ルリハコベ(謙信(♂)×かすが)【8/8】/4スレ目588
09/01/17 00:35:26 f6ymBTXI
「お前得物変えたのか?」
出くわしたかすがの腰から自分と揃いの得物が消えていて佐助は目を丸くした。
「うるさい。お前には関係無いだろう」
面倒臭そうな顔でかすがは返す。
「やれやれ、相変わらずつれないねぇ」
「………」
普段なら外方を向くはずのかすがが珍しくじっと見詰めて来る。
「…何だよ」
琥珀の瞳に射ぬかれ佐助はたじろいた。
「いくら俺様が良い男だからってそんなに見詰められちゃ照れるな」
軽口を叩きながらも居心地悪そうに頬を掻いて鳶色の瞳を逸らしたが、
「俺に惚れたか?」
片目をパチリと閉じてやる。途端にかすがは真っ赤になった。
「ふざけるな!」
「待てよ、忍同士仲良くしない?なぁってば」
足早に立ち去ろうとする後ろ姿に佐助は追い縋る。
その馴々しい態度が癇に障ってかすがは振り返ってしまった。
「黙れ!誰がお前……お前と」
ユルくて軽薄そうな笑顔を見て主の言葉が甦る。
―仲睦まじい夫婦になれよう
「お前となんか夫婦にならないんだからな!!」
そう怒鳴ると脇目も振らず一気に駆け出した。
「へ?めおと?」
意外な一言に不意打ちを食らい、取り残された佐助は呆然とかすがの背を見送る。
「……いいかも」
呟き、鼻の下を伸ばすと既に遠くなりつつあるかすがを追い掛けた。
「なぁかすが、今度一緒に里帰りしない?俺の実家に招待するからさ」
「寄るな佐助!あっちへ行け!」
「またまた…照れちゃって可愛いねぇ」
「しつこいぞ!いい加減にしないか!」
そんな遣り取りを木の枝に並んで止まって居る白と黒の二羽の鳥が見守る。
その姿はまるで番のようだった。

512:名無しさん@ピンキー
09/01/17 00:39:52 f6ymBTXI
読んで下さった方、お付き合い頂きましてありがとうございます。
お目汚し失礼致しました。

513:名無しさん@ピンキー
09/01/17 21:12:25 osGVsvNh
>>512
GJでございます!!!!
ほほえましい3人がイイ!

514:名無しさん@ピンキー
09/01/18 00:26:36 fvmzdyxx
こ…これはGJです!GJでございます!!!!
穏やかな雰囲気の中の可愛らしい3人萌え!
またの投下をお待ちしております!

515:名無しさん@ピンキー
09/01/18 18:37:44 dRCAZaSm
盛り上げ

516:名無しさん@ピンキー
09/01/18 20:31:11 acOxgWTe
>>515
何故か後ろから楽しげにかすがの乳を揉み上げる佐助が浮かんだ

いや浮かんだのは揉みしだかれる乳の方なんだが

盛り上げありがとう
色々盛り上がった

517:名無しさん@ピンキー
09/01/18 20:39:30 FGyzyX/P
>>516
お前天才だろ エロ的な意味で

518:名無しさん@ピンキー
09/01/19 01:17:34 H/WMsccv
>>512
GOD JOB!!!!!

>>516
その素晴らしい妄想力は、いつ称号を獲得してもおかしくない
「破廉恥侍」とか「Super Harenchi」っていう称号を。

519:名無しさん@ピンキー
09/01/19 12:45:58 apE0s282
>>516のコメ見てカッとなってやった。後悔も反省もしている。

※佐助×かすが※
※エロくない※
※合意の上じゃない※
ダメな人はスルーの方向で。
------------------------------------------------------------------------------
たわわに実った乳房を背後から揉みながら佐助は悦に浸った。
「へへ、役得役得ってね」
ここは茂み一つ隔てて白刃の太刀が煌めき軍馬の嘶く戦場だ。
血腥い風に砂埃が舞う中、断末魔の叫びがまた響き渡った。
後ろ手に拘束した同郷のくのいちをからかいながら独りごちる。
「極楽と地獄の狭間、か。生きてりゃこうやって良い目見ることもあるのに
 何が悲しくってわざわざこんな辺鄙な場所で殺しあうかねぇ」
「貴様いい加減にしないか!」
組み敷かれて尚、かすがは強気を失わない。
「つれないなぁ。もうちょっと付き合ってよかすがちゃん」
「ふざけるな!」
「ふざけてないさ。お前は俺の足留め、俺様はお前の足留め。これも立派なお仕事じゃないの」
言いながら剥き出しの白い背に指を滑らせ何度も上下に往復させる。
触れるか触れないかの執拗な愛撫がかすがを焦がした。
「…っこれの……何処が、だ…っ!」
「そんな乱れた吐息で言われても説得力無いよ。それとも誘ってんの?」
指を引っ掛け余計な布を退けて柔らかい尻を直に触る。徐々にその手を深く潜り込ませた。
「やっ、だめ…」
かすがが身を捩る。一番女らしい部分に指が触れるまであと僅か。その時―
「佐ぁ助ぇぇ!!何処に居るか!!!!」
主の声が辺りに響き渡る。佐助は溜め息を吐いて肩を竦めた。
「あーらら。せっかく良いトコだったってのに、野暮だねぇ全く」
やれやれ、と戒めを解くとかすがは瞬時に姿を消した。
佐助は苦笑し誰も居ない空間に向かって大声で言う。
「じゃあなかすが!また良い事しようぜ」
帰って来たのは沈黙だけだったが、佐助は満足げに笑みを浮べると立ち去った。
佐助が居なくなって充分時間が過ぎた後、そう離れて居ない場所で気配を殺していたかすがは
樹の幹に拳を打ち付け歯ぎしりをする。
まだ身体は佐助が齎した熱を帯びていた。それが悔しくて涙が零れる。
「……っ!あいつ…今度会ったら殺す!!」
------------------------------------------------------------------------------

さて、春日山でかすがに囲まれながら討死してくるかな。

520:名無しさん@ピンキー
09/01/19 12:58:53 ggePQLUt
>>519
GJ!

しかもこれから春日山でかすがに囲まれてくるとな?
破廉恥でござるぞ!

521:名無しさん@ピンキー
09/01/19 17:59:32 ewW96dgV
>>519GJである!

貴様、かすがの分身とこれこれこうして果てるつもりだな!
けしからんな。俺も参加させてくれ

>>519読んでたら程良いもやもや感で無駄にたぎって来た
嫌がるかすがをねじ伏せてぱいずりしたいぜ


522:名無しさん@ピンキー
09/01/19 20:20:19 NRyrXuBJ
>>519
…ふぅ。
このスレには天才が多いな

523:光秀×濃姫
09/01/22 22:55:27 X8hpehHH
>>503
>>126ですが、気分を害すどころか、自分の妄想で
こんなに素晴らしい話を読めるとは思いませんでした
ありがとうございます。



光秀×濃姫投下します
不倫ものですので、苦手な方はスルーお願いします

――――

 差し込む薄明るい月光さえまぶしく思え、濃姫は目を閉じた。それでも誰かに
見張られているようで、なんだか落ち着かない。ここには光秀と自分しかいないはずなのに。
「帰蝶」
 かたく目をつむった濃姫から唇をはなし、光秀は彼女を呼んだ。その名をその声で
呼ばれるたび、濃姫は郷愁にも喜悦にも似た思いを抱いてしまう。彼がそのことを
分かっているのかどうかは知らないが。
「目を見せてください。私はあなたの目が好きなのです」
 濃姫は素直に目をひらいた。危懼した月明かりは光秀の頭がうまい具合に
隠してくれていた。しかし、そのため光秀の髪の毛が満月の光をうけて輝いていて、
やはりまぶしく思った濃姫は視線を下げる。
 光秀は濃姫の瞼にやさしく唇を落としながら、手を彼女の胸部に這わせた。着物越しでも
濃姫の鼓動が感じられ、光秀が「ああ……」と恍惚とした声を出した。
 彼が初めて自分のもとへやって来たのも、このように満月が綺麗に見える夜だった、と濃姫は
頭の隅で思い返した。月の光に照らされて突然やってきた光秀は、まるで猫と戯れるように
濃姫と関係をもった。猫を抱き上げるように濃姫とくちびるを重ね、猫に頬ずりするように
濃姫の肌に触れ、猫の喉をくすぐるように愛の言葉をささやいた。
 それから満月の夜になると、こうして彼は濃姫の寝所に来るようになってしまった。
 濃姫は毎回、男を断ることができなかった。夫と寝所を共にしなくなって
だいぶ経つということもあったが、それとは少し違う感情が、断ることを邪魔していた。
「ああ帰蝶……、美しい……」
 濃姫の着物を脱がせた光秀が、寝具のうえで白く浮かび上がる彼女の裸体を見て
つぶやいた。美しい、なんて夫の口から聞いたことさえ無いのに―
 まじまじと裸を見られてさすがに恥ずかしくなり反射的に手で体を隠そうとしたが、
その腕を光秀に掴まれてしまう。隠さないでください、と彼の目が言っている。戦場では
身震いしてしまうほどの冷眼である彼だが、この時はいつも瞳に熱がこもっていた。
「好きですよ、帰蝶……」
 低く、耳元でささやかれ、濃姫は体が熱くなった。
 夫が言ってはくれない言葉を、この男はすべて自分に投げかけてくれる。それも軽々しくない、
ひどく真摯な声音で。
「光秀」
 体内の熱を逃がすように、相手の名を呼んだ。それに返事をするかわりに、
名を呼ばれた光秀は濃姫の乳首を舌でころがす。
「ん……っ」
 吐きだしかけた息を吸い込むような声。できるだけ声を出さないようにしているのだろう、
濃姫は咄嗟に下唇をかんでいた。静寂な空間に女の声はよく響く。聞こえるのは、衣擦れの
音だけで十分だ。
 だが光秀はそれだけでは物足りないと暗に言っているように、熱情的に濃姫の
乳首をぬめる舌で弄ぶ。
「ふ、ぁ……み、光秀、やめ……っ、やめて……」
「どうしてですか? 声が出てしまうからですか?」
 肌から口を離して問いかけるあいだも、光秀は人差し指と親指で乳首をつまんで、
女に刺激をあたえる行為をとめなかった。青白い指につままれる乳首を視界の隅に
入れながら濃姫が肯定すると、光秀は噴飯ものだという様子で笑った。
「おかしなことを言いますねぇ、帰蝶は」
 そう言ったときの彼の瞳の奥で燃えさかる炎の色を、濃姫は忘れることができない。


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