09/11/24 00:29:18 GZMwMWRu
『ある日、目が覚めたら常識が変わっていた』
ホラーやコメディなんかでよくある設定だけど、まさか自分が経験するなんて夢にも思っていなかった。
いや、今でもこれが夢なんじゃないかとさえ思っている。
でも夢じゃない。
ほっぺたをつねってみても寝なおしてみても、
目の前の現実は何度でも自分にこれでもかと「この世界の常識」を突きつけてくる。
母親と目覚まし時計は一緒になって、早く起きろとせかしている。
もう一度、壁にかかった制服をじっくり見つめた。
一見、いつもどおりの、かわいい制服。
この制服を着るために一生懸命勉強した受験シーズンが懐かしい。
でも、いまは、憧れとは程遠い存在となってしまった。
そろそろ布団の中にいるのも限界。
大きくため息をひとつ。
ブラウス、スカート、リボンタイ、そしてブレザー。
意を決して、制服に袖を通していく。
いや、袖を通していくというのは不適当かもしれない。
制服は前面だけはちゃんとした服なのに、
背中側は細い紐で結ぶだけの丸見えスタイル。
パンツもブラジャーも、なにもかも、全部丸見え。
違う。パンツもブラジャーも丸見えじゃない。
だって、これらも体の前面しか覆っていないのだから、丸見えもなにもあったもんじゃない。
本当にこんな格好で外を歩かないといけないのか。
人生が罰ゲームになったような、そんな感覚。
なんでこんなことになったんだろう。
神様をちょっぴり呪いつつ、勇気を振り絞って自分の部屋から足を踏み出した。
続きはあとで書く