零総合 十at EROPARO
零総合 十 - 暇つぶし2ch274:海咲×円香 バレンタイン編
10/02/20 02:15:27 nFy8zg7k
ふと気が付くと家に着いていた。どうやって帰ってきたかほとんど思い出せない
何も考えていなかった。頭が考えるのを拒否していた
ガチャリと扉の鍵を回し、少し大きめの扉を開ける
当然だが誰もいない
シンと静まり帰った家の中に入りフラフラと自室に向かう海咲
ふと、テーブルに置いてある今朝円香から貰ったクッキーの袋が目に入った
手に取る気にはならず部屋に向かう海咲
そして自室の扉を閉めようとしたのだが…

パタン、と部屋の扉を閉める
持ってきてしまった…
どうしても無視できなかった
コートとマフラーをハンガーに掛け洋服タンスにしまうと力なくベッドに座る海咲
「…」
ソッと袋を開ける海咲。まさかこんな気持で食べることになるなんて…
クッキーの袋を開けるとフワリと甘い匂いが漂ってきた
その甘い香りで気分が落ち着いていくのが分かる
一つをを摘まみ半分をかじる海咲
「…美味しい」
思わず口からそんな感想が漏れる。本当に美味しかった。一日置かれたクッキーはとても甘くて、それでいて甘過ぎずサクサクと柔らかくて…昨日つまみ食いしたクッキーとは明らかに違った
料理に詳しくない自分には上手く言葉にできないが本当に美味しかった
円香はこれを完成さすまでどれだけ費やしたんだろう…大量の失敗作を出してまで…私と…お父さん達の為に…
手に持っていた半分を食べ、もう一つを手に取ろうとするとクッキーの袋の横にもう一つ袋が有ることに気が付く
何かと思い袋を開けてみるとなんと円香の手編みらしい手袋が入っていた
「これ…」
円香はわかっていたのだこんな私のこと…
そこまで考えて不意に視界が涙で歪んだ

分かっていた。今朝からのこの感情は…嫉妬だって事
円香にとって自分が誰よりも特別な存在じゃないと気がすまないのだ
それが例え両親であろうとプレゼント等が同じなのは気に入らない
自分が一番になりたかった
円香の一番大切な人に
私が…円香を一番大切な人と思っているのと同じように、円香に思って欲しかったのだ

私は…円香の事が…好き…

ポタリ…と制服のスカートに大粒の涙が一つ落ちる

今まで考えないようにしていた。それを自覚してしまうと何かが壊れてしまうような気がして
円香が友達に囲まれたり男の子と話したりしている時でもそれを嫉妬と自覚しないようにしてただただ、イライラとしたり嫌な気分になっていた
円香が自分以外の誰かを見るのが嫌なのだ。どうしようもなく
理不尽な八つ当たりもした。円香は悪くないのに悪いのは全部私なのに…
それなのに円香はいつも私の傍にいてくれた。ただ、寄り添うように傍にいてくれた
今回だって私だけの為に手袋まで用意してくれてた
それなのに私は…


275:海咲×円香 バレンタイン編
10/02/20 02:15:56 nFy8zg7k
手袋を胸に抱きかかえるようにし唇を噛み締める
涙が次から次へと溢れでてくる
円香……円香に会いたい…円香に会って謝りたい…円香…早く帰って来て…会いたいよ…

とその時ガチャリと玄関の扉が開く音がする

ハッとして慌てて涙を拭い自室を飛び出し玄関まで降りていき
「円香!?」
と出ていったが
「んー海咲ちゃん?ただいま~」母親だった
「…お帰りなさい」
「どうしたの?円香ちゃんまだ帰ってないの?」
「別に…なんでもない」
「そう?なんだか元気がないみたいよ?」
「何でもないっていってるでしょっ」
そのまま部屋に戻る海咲

辺りはもう暗くなりはじめている。いくらなんでももう帰って来てもいい頃なのにまだ帰ってこない
今更ながら帰り道での行動が海咲に重くのしかかった
どうして私はいつもこうなんだろう…ずっと傍にいてほしいにのに遠ざけてしまう

とにかく謝まらなきゃ…そう思い制服のポケットから携帯を取り出し(今何処にいるの)と短い文章を作成し送信した
取りあえず今何処にいるかだけでも知りたい…

ところが五分たっても十分たっても円香から返信が来ない
いつも円香は海咲のメールの返信を怠ったことはなかった。直ぐに返事をしてくれていたのに
返事をしたくないほど落ち込んでしまったの…
嫌…円香にだけは嫌われたくない…
自分からあんな仕打ちをしておきながらこの様だ。…私は本当に弱い人間だ…ほんの少し円香が遠のいていく事を感じると途端にもうこんなに弱ってしまっている
(お母さんも心配してるの。何処にいるかだけでも教えて)
また送信。もはや返信をまっていられなくなった。母親の事を言えば円香もきっと返信するはず
しかし、やはり返信は来ない
電話をしてみるがしばしの呼び出し音の後に留守電に繋がるだけだった
(ごめんなさい私が悪かったから何か返信して)
(どうしたの?無事なの?何かあったかと思うじゃない。お願い返信して)
そんなメールを時間を空けつつしばらく送りつけ、合間に何度も電話をする海咲だがどうしても返信は来ない。最初のメールが送信されてからなんと既に一時間もたっていた
いよいよ海咲は本当に不安になってきた。まさか円香の身に何かあったの…?強姦に襲われたり…ってまさかあの男に捕まってるんじゃ…
探しに行かなきゃ!
いてもたってられなくなる海咲
制服のポケットに円香から貰った手袋をいれ、洋服タンスからコートをひっつかみマフラーを巻くと部屋を飛び出していった


276:海咲×円香 バレンタイン編
10/02/20 02:17:02 nFy8zg7k

「あら?海咲ちゃんどこいくの?」
それは私が一番聞きたい
「ちょっと出てくる」
「ちゃんと仲直りして帰ってくるのよ~」
お見通しと言うわけか…
「行ってきます」
気にせずにそのまま玄関を飛び出した

もう辺りは暗くなっており、寒さは今朝よりも増しているようだった
こんな寒い中何処にいるのよ…
そして最後にもう一度…と電話をかける海咲
携帯からは虚しく響く呼び出し音がなるだけだ…とその時
ヴヴ…
コートのポケットからわずかな振動を感じる海咲
まさか…と恐る恐るコートのポケットを探ると……あった…円香の携帯
そういえばあの男から円香の携帯を取り返してから円香に返してなかった…
最悪だわ…ということはあの子携帯も持たずににこんな時間まで…
もぅ…何処にいるのよ…こんな時円香が行きそうな所っていったら…
あそこ…かしら…

家から少し遠い場所にある子供の頃二人でよく遊んだ公園がある
取りあえず一番近くのそこへ行く事にした。

少しして公園に着いてはみたが暗くなった公園には誰もいないようだった
いや…一人いた…電灯の照らすブランコにポツリと一人キコキコいわせながら座っている女らしい人影ががみえる
円香だ。まさか一発で見付けれるとは
直ぐにでも駆け寄りたい衝動に駆られる海咲

しかし何て声をかければいいのだろうブランコに座ってうつ向く円香はこちらに気付いている様子はない
まさかこの寒空の下ずっとここにいたの…風邪ひいたらどうすんのよ…
とにかく謝らなきゃ…


277:海咲×円香 バレンタイン編
10/02/20 02:17:24 nFy8zg7k
ゆっくりと円香に近づく海咲
と、足音に気付いてか不意に顔を上げる円香
「「あ…」」声をハモらす二人
そしてビクリと足を止める海咲
「海咲…」
謝らなきゃ
「…高校生にもなってブランコ?」
「…」
そうじゃないでしょ!謝りなさい海咲!
「…探したわよ…心配かけて…」
海咲の気持ちとは裏腹に言葉は上手く出てこない。
円香はと言えば先程顔を上げたかと思えばまたうつ向いてしまったきり黙ったままである
「…」
「…何か喋れば?」
そう言って円香の前まできてその場に膝を抱えるようにしてしゃがみこみ、円香と目線を合わせる海咲
「…ごめん……」
「っ…謝らないでよ…」
悪いのはこっちだし謝りたいのもこっちなのに
「ごめんなさい…私…いつも海咲に迷惑ばかりかけて」
ポタリ…とうつ向いたままの円香の顔か涙が地面に落ちて行き、そのまま地面に吸い込まれていった「円香……」
「み、海咲に心配かけて…余計な事したり…嫌な気分に…させたりして…」
涙ながらに語る円香の言葉は途切れ途切れだ
「…止めて」
「私なんか…海咲の傍にいないほうが…よかったんじゃない…かなって!?」
唐突に言葉が切れる円香。
気が付けば海咲は円香をそっと抱き寄せていた
「止めて…お願い…そんな事言わないで…」
「み、みさき…」
「…私が悪いの…全部…」
「…そんな」
「迷惑なんて思ってない…私は…――円香とずっと一緒にいたいの…」
思っていたよりもずっと簡単に言葉は出てきた
「……みさき…私…も…」
「…うん」
涙を流す円香に対し抱き寄せた腕を少しずらしよしよしと頭を撫でる海咲。切り揃えられた髪は撫でるのに合わせてサラサラと滑り海咲をどこか懐かしい気持ちにさせた
「……私も…海咲の傍に…いたいよ…」
エグエグと涙声でそう告げる円香。ソロソロと円香の腕が背中に回って来るのを感じる
「うん…ありがとう…」
「みさき…寂しかったよ…!」
「私も…円香に会いたかった…」
それからしばらく無言で抱き合う二人。時折スンスンと鼻をすする音につられて自分も泣き出しそうになるが我慢する。それに先程まであんなに不安になり弱気になっていたのに円香が傍にいるだけで途端に落ち着いている自分に気が付いた
やはり私には円香がいないと駄目みたいね…
離れていたのはほんの数時間。しかし二人にとってはとても長い時間離れていたように感じ、その隙間を埋めるかのようにお互いを抱き寄せる二人


278:海咲×円香 バレンタイン編
10/02/20 02:18:14 nFy8zg7k
「…海咲ありがとう…もぅ大丈夫」
「うん…」
そっと体を離す二人
円香が泣き止むまでお互いを抱いていたせいか顔を合わせるのが久々な気がした
「「…」」
なにか気まずい…
と突然円香がフフっと笑う
「な、なにがおかしいのよ…」
「うん…ちょっと昔を思い出したの…海咲…子供の頃からちっともかわってない」
「…?」
「うん…子供の頃ね…私が寂しくて泣いてた時とか…いつもこうやって私が泣き止むまで頭撫でてくれたよね…」
「…あなた泣き虫だったものね…」
えへへ…と恥ずかしそうに笑う円香
「ありがとう…海咲」
そう言って微笑む円香の笑顔をみて頬が少し熱くなるのを感じる海咲
「…別にたいしたことじゃないわよ…寒いしもう帰るわよ」
それを誤魔化すようにしながら言う海咲
「うん」
スッと立ち上がる二人

そこに少し冷たい風が吹き付けてくる
少し身震いをして円香の方を見るとやはり寒そうにしていた
そういえば円香は今朝マフラーを忘れて出てきていた。この寒い中コートだけだ
「円香」
と声をかけると此方を向く円香
「寒いから…」
「え…」
と困惑してる円香を他所に自分が巻いていたマフラーを外し円香に巻き付け始める海咲
「でも…海咲が寒くなっちゃうよ」
「大丈夫よ…私にはこれがあるから」
と、いったん手を止め、制服のポケットから円香の手袋をはめる海咲
「あ…それ…」
「あ、ありがとう…あったかいわ…」
「…良かった」
そう言って再び円香にマフラーをクルクルと巻き付けてから気付いたがお互い正面を向いていたので凄く顔が近い
気付かなければ良かった…と思ったがもう遅い
らしくもなく少しうつ向き気味にマフラーを巻く海咲
円香の方も顔を赤くしてうつ向いている


279:海咲×円香 バレンタイン編
10/02/20 02:18:38 nFy8zg7k
「お、終わったわよ」
「…ありがとう海咲…」
スッと顔を上げる円香
至近距離で視線が絡む二人
いつもは恥ずかしさから直ぐに視線をそらすのだが今日は何故かお互い視線をそらせなかった
薄暗い電灯の灯りでも充分に分かるほど顔が赤い円香。少し熱が入ったようにうっとりとした瞳に目が離せない
円香があの男に告白された時のただ恥ずかしさからくる赤い顔とは明らかに違う自分を見る熱の入った瞳
綺麗過ぎてどうかなってしまいそうだった
あぁ私は…こんなにも円香の事…愛してる…
改めてそんな事を思う海咲
見つめ会った時間は数秒なのかもしれないが二人にとってとても長い甘美な時間が流れる
気付けば海咲はマフラーの端を持っていた手をソッと引き寄せるようにして円香の顔を寄せて自分の唇と円香のを合わせていた
二つの影が一つになったのは一瞬で直ぐにまた二つに別れた
「…海咲!?」
「……!」
当たり前だが驚いたような円香の顔
海咲自身もなぜあんな事をしたのか分からない。自然と引き寄せられるように唇を合わせてしまっていた
火が出るんじゃないかと思う程顔が赤くなっている円香
対する自分も熱い程顔が熱を帯びてる事がわかる
「海咲…」
唇を指先で軽く触れるようにしてワタワタしている円香
「…バ、バレンタインだから」
「え…」
「バレンタインだからプレゼントよ…これでアイコだからホワイトデーはお返ししてあげないから…」
軽くソッポを向きながらそう言う海咲
円香はというと目をパチパチとしてポカンとしてたかと思うと
「…ズルい」
と言ってクスリと笑った
「でもありがとう…海咲…」
「…べ、別に」
2月の寒空の下だったが二人は身体も心も暖かだった
「さぁ帰りましょう。お母さんが心配してるわ」
「あ、うん」
そう言って歩き始める二人
と…円香がオズオズと手を握ってきた
大丈夫…もう離してあげないから
そんな気持ちをこめて何も言わずただギュッとその少し冷えた手を握り返した

毎年憂鬱でしかなかったバレンタインだがたまには悪くないわねとしみじみ思う海咲なのだった



280:海咲×円香 バレンタイン編
10/02/20 02:22:57 nFy8zg7k

以上です
なんかもう色々すみませんでした
落ちがないのは一応仕様です
ほんと長くてすみません
もしよろしければまたなにかコメント入れてくれれば凄く嬉しいです
駄文の分際でコメントを欲しがるなんて厚かましいですがコメントをいただけると本当に嬉しいのでw
またSS職人さんが再び現れてみさまどを書いてくれるその日まで私のみさまど普及活動は続きます(ぇ
実は一応この話の円香視点も書いてはいるんですが…まぁこれもまた同じくらい長いので貼り付けるかちょっと反応見てから考えます…


281:名無しさん@ピンキー
10/02/20 12:03:18 DAEVrSmc
GJ!!
はじめから両想いなのにすれ違ってしまう
この微妙な距離感が個人的にたまらないんだよなみさまどはw

実はここ数日続きが投下されるのを
wktkしながらこっそり待ってたりしたんだが
レスした方がよかったな、スマソ
俺みたいな人は複数いると思うので気にすることはないと思うが…
これからもどんどんみさまど投下してくれると嬉しい
円香視点もぜひみたいw

282:名無しさん@ピンキー
10/02/20 14:06:52 h8nCo8YU
GJ
ニヤニヤしながら見てますたww
ぜひ円香視点も!

283:名無しさん@ピンキー
10/02/20 14:17:26 DstpjTiF
GJ!GJ!!

ぜひこの流れで流歌も!!

284:名無しさん@ピンキー
10/02/21 14:02:28 a56uEzhv
わざわざレスをありがとうございます!救われましたw
貼り付けてもいいみたいなんで円香視点を書き上げようと思います
まだ全部書き終わってないので…近いうちに貼り付けるんでそのときもまた生暖かい目で読んでやってくださいw

285:名無しさん@ピンキー
10/02/22 01:10:11 im5B4Cb8
GJ。円香見てるとほんと切なくなるよ。本当に可愛いなこの二人は!

ところで重箱の隅つつくみたいで申し訳ないんだけど、零の時代は
携帯ない時代って設定だからメールはないかもしれないよw

286:海咲×円香 バレンタイン編 円香視点
10/02/28 16:35:45 4JfJtdMx
どうもみさまどバレンタインの海咲視点を書いた者なんですがやっと円香視点が書き終わりました…
…長すぎです…ダラダラと長いです。予想はしていましたが月森さんは麻生さんよりウジウジと考え事しすぎて物凄いことになりました
さらに今回SSを書くに当たってSSの書き方や、やってはいけないタブーなるものを色々調べてみたんですが3つぐらいタブー犯してました
謙虚とかではなく本当にただの妄想駄文なので期待しないで見てやってください
今回も長いのでいっきに投稿しきれないので日にちを分けて投稿させていただきます。連続投稿規制回避のため時間も空けるのでいきなり終わるかもです。規制されませんように…

海咲×円香 もちろん百合注意
・みさまどだとぉぉぉぉ!!なんでもかm(ry という人
・上でもいった用に駄文なんでどんなSSでも普通に読むよーという心の広い人どうぞ読んでやってください


287:海咲×円香 バレンタイン編 円香視点
10/02/28 16:37:31 4JfJtdMx

2月13日
月森円香はその日の夕食の片付けを手伝い終えると義理の母親に台所を貸してもらい明日のバレンタインに備えクッキーを作る準備を始めた

去年はベタにチョコレートを作ったので今年はクッキーを作る事にしたのだが中々上手くいかない
最初のクッキーが焼き上がったのだが出来がいまいちだった
まぁ最初から成功する筈が無いことは承知の上だ
早速先程の失敗を生かして二度目に挑戦にとりかかろうとすると背後から
「円香」
と声をかけられる
振り向くと風呂から上がったばかりと思われるこの家の娘で円香の大切な友達であり、同時に家族でもある麻生海咲の姿があった
「あ…海咲」
もうバレてしまった。当たり前だが一緒に住んでいるので毎年バレンタインのプレゼントを最後まで隠し通せた試しはない
「何作ってるの?」
そう言って近寄ってくる海咲はまだ髪が完全に乾いていない様でフワリとシャンプーの良い匂いがした
そんな海咲にクッキーを作っている事や上手くいかない事を話すのだが返ってきたのは
「ふぅん…」と言ういかにもどうでもよさげな気の抜けた返事だった
海咲がバレンタインが余り好きじゃないのは知っている
バレンタインというイベント自体が好きじゃない事もあるようだがもっと大きな要因として
美人で誰でも目を引くその容姿は男の子はもちろん女の子にも人気なようで毎年いくつかチョコを貰ったり交際を申し込まれたりしてる
でも海咲はそんな事嬉しくも何ともないみたいで毎年バレンタインが近づいてくると慢性的に不機嫌になりがちなのだ
特に貰ったチョコの処理が悩みの種らしかった
たしか去年はお義父さんに無理矢理食べさせてたような…
そんな事を思い出していると海咲が先程量産してしまったクッキーを見ている事に気付く
「あ、それ失敗作…焼きすぎちゃったみたいで、ちょっと固くなっちゃった」
一緒の家に住んでいるとこんな風に失敗作さえも見られてしまう
「そう…一つ貰うわよ」
と言ってクッキーを手に取る海咲
「いいけど…ちょっと苦いよ?」と、言い終わるか終わらないかの内にヒョイと口に放り込む海咲
失敗作とは言え、美味しくないっていわれちゃったらどうしよう…

288:海咲×円香 バレンタイン編 円香視点
10/02/28 16:39:46 4JfJtdMx
そんな事を思い不安になる円香だったが
「これが失敗作?…普通に食べられるし美味しいわよ」
「ホント?ありがとう」
海咲に褒めて貰えた…。思わず笑顔になる円香だったが
「でも駄目なの…甘さも足りないしもっとサクサクしてるはずなんだけど…」
「分からないわね…充分食べられるならいいじゃない」
「海咲には…ちゃんとしたの贈りたいから…」
円香がそう言った後海咲が少し目が泳ぐように視線をずらしたのを見て
「もちろんお義父さんやお義母さんにもね」
と慌てて付け足す円香
動揺させちゃったかな…
もちろん、義理の両親にちゃんとした物を贈りたいのは本当だ
十年前に引き取ってくれてなければ身寄りの無い自分は今頃どうなっているかもわからないし、義父母ともにとても良くしてくれている。
麻生家の両親には感謝してもしきれない
しかしそれ以上に、毎年結構な数のプレゼントを渡され、そのほとんど全て受け取るらず断っている海咲だったが円香からのプレゼントだけは素直に受け取ってくれている
そのことを意識してか海咲がバレンタインにそれほど乗り気じゃない事が分かっていてもどうしても力が入ってしまうのだ
「…まぁ頑張りなさい」
少し呆れる様にして言い残して海咲は自室に帰っていった
さて続きだ。先程の失敗を生かして次こそ納得のいくものをつくらなければまた失敗作が増えてしまう…

さて数時間後…そんな決意虚しくやっと納得できるクッキーができあがったのは最初のクッキーから数えて三度目の試みでの事であった
これなら海咲に…もとい両親と海咲に喜んでもらえるかも
とふとテーブルを見ると失敗作が山とつまれていた。そういえばこの失敗作どうしよう…と今更ながらに気付く円香
自分で食べるには多すぎるし海咲や両親に食べてもらうんじゃ意味がない
一つをつまんで食べながら少し考えとりあえず明日学校に持っていってみようかなと考えた。
たしかに海咲の言う通り味も悪いわけではないみたいだし…
さらに去年のバレンタインに義理チョコの余りを配っている人を思い出したのだ
引っ込み思案な円香が自分から配るなんて事はできなさそうだがとりあえず持っていく事に決めた
両親と海咲の分を袋に詰めて失敗作…もとい誰かに配る分を少し大きめの袋に詰めて自室に戻る円香
そしてこの日の為に作っておいた手編みの手袋を手に取った
気に入ってくれると良いけど…
海咲はあぁ見えて実は結構寒がりで毎年の冬になると早く春にならないかしらと口癖の様にぼやいていた
シンプルなのが好みの海咲にあわせて黒を基準にした手袋
学校にも付けて行っても支障のないデザインに仕上げたつもりだ
学校まで着けていく程気に入ってくれるかわからないが登下校につけられなければ殆ど意味がない
綺麗にラッピングをして海咲の分の袋に入れて腕に抱き明日の事を思った
海咲…喜んでくれるかな…受け取ってもらえなかったらどうしよう…手袋だって変に思われないかな…
そんな事をふつふつと考え先程から海咲の事ばかり考えている自分に気が付いた
そんな自分に対して苦笑しもう寝ることにした。少しクッキー作りに時間をかけすぎたようだ。もう深夜0時を回っていた
ベッドに入ると連日の手袋作りで夜遅かったせいかすぐに眠りについた

289:海咲×円香 バレンタイン編 円香視点
10/02/28 16:40:18 4JfJtdMx
2月14日バレンタイン当日
円香はいつものように朝食とお弁当作りの手伝いをした後海咲の隣で朝食を食べていた
ダラダラと流れる朝のニュース番組の中、気温情報だけ耳に入ってくる
(今日は暖かい方…良かった海咲が寒くなくて…)
そんな事を思い手早く朝食を食べ終わると「ご馳走様」といって食器を流しに持っていきそれから一旦部屋に戻った
もう制服にも着替えているし学校に行く準備も済ましてあるのだがプレゼントのクッキーは部屋に置いてある
配るクッキーの入った大きめの袋をカバンに入れ三つの綺麗にラッピングされた袋を持ってそのまま食堂に降りて行った
食堂に戻ると早速海咲にプレゼントを渡そうと思ったが何やら憂鬱そうに考え事をしている様なので朝食を食べている両親にプレゼントを渡すことにした
「お義父さんお義母さんバレンタインのクッキーなんだけど…良かったら貰って」
「おぉありがとう円香」「私にも?ありがとう円香ちゃん」
そう言って喜んで受け取ってもらえ円香は救われるようだった
さて次は海咲…と海咲の方を見ると何やらムスッとしてトーストをかじっている…少し気弱になりながらもオズオズと
「あの…海咲?」
と声をかける
「なによ」
スッと此方を向く少し切れ目の綺麗な瞳
「…海咲にも…良かったら」
「…そりゃ貰うけど」
受け取って貰えた…!
思わず笑顔になり
「ありがとう」
とお礼を言って手渡す円香
毎年いろんな人からのバレンタインのプレゼントをことごとく拒否している海咲を知っているだけに受け取って貰えないんじゃないかという不安は拭いきれなかった
しかし海咲は今年もちゃんと受け取ってくれた。それだけで円香は自然と笑顔になった
その横では両親がクッキーを気に入ってもらえた様で早速食べてくれている
味も良いと言ってくれてホッと胸を撫で下ろす円香
と隣で「ご馳走様」と言って立ち上がりさっさと学校に行く準備をしはじめる海咲
プレゼントはテーブルに置いてしまっている
「海咲…これ…」
オズオズとクッキーを指差す円香
「帰って来てから食べるわよ。もぅ学校行くわよ?」
一応クッキーだけじゃなくて手袋も入っているんだけど…
そんな円香を尻目にさっさと学校に行く準備をする海咲
「え、あ…ちょ、ちょっと待って」
と慌てて自分も準備をする円香
そんな円香を待たずに
「いってきます」と両親に告げて先に食堂を出ていってしまった
海咲に置いて行かれた…
途端に不安になる円香
「ちょっと海咲ちゃん!全くもう…円香ちゃん気にしなくていいのよ」
「あ、はい…私も行ってきます」
「はい、いってらっしゃい」
ペコリと頭を下げて直ぐに海咲の後を追う円香
玄関を出て中と外の気温の違いに身震いしながらも、天気予報通りそれほど寒いとは感じなかった


290:海咲×円香 バレンタイン編 円香視点
10/02/28 16:40:57 4JfJtdMx

小走りで歩くと少しして海咲に追い付いた
チラリと円香を一瞥するだけでそのまま歩き続ける海咲
少し早歩きなのは不機嫌な証拠…
そんな海咲を気遣ってそのまま何も話さずに隣を歩く円香
考えてみれば不機嫌になるのも当然かも知れない
バレンタインが好きじゃ無い海咲に対してプレゼントを渡したりして、捉えようによっては嫌味としても取れるわけだし…
何より自分だけ両親にプレゼントを渡したりして海咲としても面白くないに決まってる…
何年か前に海咲も一緒に両親にバレンタインにお菓子を作ろうよと誘った事があるのだが「なにそれ冗談でしょ」ときっぱりと断られてしまった
結局私は自分の自己満足の為に毎年海咲に嫌な思いさせてしまってる…
そんなネガティブな思考に陥っていた円香に
「…あなたマフラーはどうしたのよ?」
と声をかけられハッと我に返る円香
そう言えば今朝はマフラーをせずに家を出てきてしまった
「忘れたの?」
「そうみたい…」
海咲に置いて行かれると思うとつい焦ってしまった。
「全くもう…取りに帰ったら?」
「あ、いいよもうだいぶん駅も近いし、今日はあったかい方みたいだし」
こう見えて円香は寒さに強い
まだなにか言いたげな海咲だったが「そう…」とだけ言い、それからは特に何か喋る訳でなく学校に向かった
今の海咲のちょっとした気遣いが嬉しかったのは内緒だ

学校にはついたが早く家を出たせいかまだあまり生徒は登校していないようだった
海咲と二人しかいない下駄箱で靴を履き替え、ふと隣を見ると迷惑そうな顔をした海咲がチョコをカバンにしまっていた
なんと下駄箱にチョコが入っていたらしい。今時凄い方法だと思ったがこうでもしないと受け取って貰えないと言う事だろうか…

それからも海咲と行動していると度々女の子からチョコを渡される現場に居合わせたが全て断っていた。改めて海咲の人気を思い知る円香なのだった

291:海咲×円香 バレンタイン編 円香視点
10/02/28 16:41:22 4JfJtdMx
そして昼休みになった
いつもの様にお弁当を持って海咲の席に行くと
「やっと半分過ぎたわ…早く学校終わらないかしら…」
と不機嫌そうに呟いていた
当たり前だが誰かからチョコを受け取る側ではない自分には良くわからないが海咲の立場になって考えるとああやって断っていくのも大変かもしれない。円香の知るだけで今日は二人も断っていた
「海咲今年はいくつ貰ったの?」
と聞いてみたが帰ってきたのは
「そんなのいちいち数えて無いわよ」
という不機嫌な返答だった
ごめん…と謝り、また海咲に嫌な思いさせちゃった…どうして私はいつもこうなのだろう…と落ち込む円香
そこからは特に会話もなくただ弁当を食べる二人
と、先に食べ終わった海咲が席を立った
「どこいくの?」
「手を洗いに行くだけよ」
「うん…」
そう言って教室を出ていく海咲
一人になりハァ…と溜め息をつく
とそこへ
「月森さん」
「え…あ、はい」
不意に声をかけられ、気の抜けた返事を返す円香
見ればクラスメイトの女の子二人だった。手には小さな銀紙で包まれたチョコが数個入った透明な袋をもっている
「これ、バレンタインの義理チョコで配ってるんだけど月森さんも良かったら食べて」
「あたしも、ハイ。この前日直手伝ってくれたお礼だよ」
「あ、ありがとう…」
少し動揺しながらも受け取る円香
と、そういえば自分も配る用のクッキーがあった事を思い出した
「ちょっと待ってて」
と言って自分の席に行きクッキーの入った袋を持って戻り
「あの…良かったらこれ…食べて貰える?お返しと言うか私もバレンタインの余りなんだけど…作り過ぎちゃって」
「え、良いの!食べる食べる!」「手作りクッキー?すごーい私なんてせいぜいチョコ溶かして固めるだけだよ」
そう言いガサガサとクッキーを一つ取り食べると
「へー美味しい!」「どれどれ…ホントだ売ってるやつみたい!」
「そんなことないよ」
「うぅん普通に美味しいよ!手作りクッキーで普通に美味しいの初めて食べた」「ちょっとそれぶっちゃけ過ぎよw」
「あ、ありがとう…」
今更それは実は失敗作だとは口が裂けても言えない
「へぇ月森さんクッキー作ったんだ?」
「うん、凄く美味しいよ」
周りにいた女の子も反応があったので
「あ、良かったら食べて一杯あるから…自分じゃ食べきれなくて」
元々失敗作という負い目もあってか自分から配る事ができなかったのでこの流れは正直助かった
「ホント!じゃあちょっともらうね」「あたしも貰っていい?」
「うん、減ってくれた方が助かるから…」
「じゃあ遠慮なく……ホントだ!美味しい」「凄いね手作りとは思えないや」
と、気が付けば周りに結構な人が集まり始めていた
普段から余り大勢の人と喋ったりするほうではないので戸惑う円香だったがクッキーが減ってくれるのはありがたかった


292:海咲×円香 バレンタイン編 円香視点
10/02/28 16:41:44 4JfJtdMx

「やっぱり月森さんって料理上手なんだね」「いつも麻生さんと食べてるお弁当も月森さんの手作りって本当?」
「一度食べてみたかったんだぁ」「いつも手伝いしてるの?」
「あ、俺も貰っていい?」「俺も俺も」
次々に浴びせられる質問や、普段喋らない男子まで入ってきてにあたふたとしていると教室の扉付近にクルリと踵を返して出ていく海咲がチラリと見えた
手には少し派手な包みらしきものを持っている
どこ行くんだろうと考えて、ここは海咲の席だった事を思い出す
また嫌な思いさせちゃったかな…
そうやって密かに落ち込む円香を他所にクッキーは順調に減っていった
「で、月森さんは誰にあげてるの?」
「え?」
「これって余りなんでしょ?本命とかいるの?」
「あ、それあたしも聞きたいw」
「い、いないよ…」
クッキーも減ってきていつの間にか興味の対象は円香に移ったようである
「ふぅん…じゃあ誰に上げたの?」
「えと…お義父さんとお義母さんと…海咲に」
「麻生さん?」
「あぁ友チョコね二人いつも一緒にいるもんね」「あれ?麻生さんって甘い物が嫌いじゃなんじゃないの?」「バレンタインチョコとか結構貰うけど全然受け取らないって噂だよね」
「うん一応食べてくれるよ」
「へぇ~でも麻生さんが羨ましいかも」「そうだねこんな美味しいクッキー貰えるなんて」
「…そんな事ないよ」
クッキーなんて私の自己満足なだけで海咲は迷惑してるし…今だって自分の席の周りに人混みを作って嫌な気分にさせてるし…
「でもこんな美味しくクッキー作れるなんて男子に上げたら絶対落ちるね」「そうそう。こんなクッキー貰ったりしたら一発で落ちるよ」
「それはないよ…」
「いや、こんなクッキー貰えるなら俺は付き合うなw」「俺もこんなクッキーとか作れる人と付き合いてぇよw」
「あんた達ただクッキー食べたいだけでしょ」
アハハ…と力なく笑う円香
ただ美味しいお菓子が作れるというだけで可愛くて綺麗で美人な海咲と違って地味で内向的な自分が男の子にそんな対象として見られるなんて気は全くしなかった



293:海咲×円香 バレンタイン編 円香視点
10/02/28 16:42:17 4JfJtdMx
「ところで月森さん。麻生さんって誰かと付き合ったりしてないの?」
「あ、そうそう気になってた!麻生さん凄く綺麗だもんね~」
「え…海咲?」
クッキーも無事無くなり男子もいなくなり女子の数も減ると少し声を潜め、バレンタインらしくそんな話題を振られる円香
「うん。月森さんいつも一緒にいるから…何か知ってたりする?」
「んと…別に誰とも付き合ってはいないよ」
「へぇ~凄いモテてるのにね」「あんな綺麗なのに…ひょっとしてあれじゃない?好きな人とかいるんじゃない?」「あ~そうかも!麻生さんって案外自分が好きになった人には凄い奥手と言うか不器用そうw」「なにそれw可愛いwでも分かるかも~w」
キャハハと笑い合う二人を他所に円香は別の事を考えていた
海咲に好きな人…もし海咲に好きな人が出来たら…私はどうすればいいんだろう…
…どうする?私がどうこう言える立場なんかじゃないし、そんな資格も無い…私は…海咲にとって今はただの…誰かの代わりなんだから…海咲に好きな人が出来たら私は…
「じゃあ月森さんって気になる人とかいるの?」
「え…私…?」
不意に浴びせられた質問によりどんよりと考えこんでいた円香は驚いて顔を上げた
「うんうん誰かいるの?」「あぁ~聞きたいかも」
二人とも凄い興味津々だ…何か答えないと…気になる人…気になる人…
何故か期待に答えなければと思い考え出す円香。しかし…
…どうして海咲の事ばかり思い浮かぶの…
考えても考えても思い浮かぶのは大切な友達である筈の海咲の顔だけだった
ウソ…違う…海咲のはそんなんじゃ…私はただ…
「あの…つ、月森さん?月森さん!」
「ふぇ!?あ、なに?」
「なんか凄い顔真っ赤だけど…大丈夫?」
「え、嘘…」
慌てて顔に手をやる円香。海咲の事考えて頬が熱くなるなんて…
「ひょっとして気になる人の事考えて照れたの?可愛いかもw」「その顔…絶対誰か気になる人いるでしょw」
「そ、そんなこと無いよ…!」
「ウソだ~その顔は絶対いる顔だよ」「え~誰々?うちのクラスの男子?」
「い、いないってば…」
どうして女の子というのはこの手の話になるとこうも食い付くのか…
円香がどうしたものかと悩んでいると…
キーンコーンカーンコーン
という字にしてしまえばどうしようもなく情けなくなる昼休み終了のベルが鳴った
「あ、もぉ…良いとこなのに…」
「じゃあ月森さん、クッキーありがとね」
「うん…」
「月森さん…頑張ってねw」
(何を…)アハハ…と力なく笑いつつ二人を見送った後自分も席に戻る円香


294:海咲×円香 バレンタイン編 円香視点
10/02/28 16:42:59 4JfJtdMx
そういえば海咲はまだ帰ってこない…何処いっちゃったんだろう…と思った矢先に教室の後ろのドアから少し急ぎ気味に海咲が入ってきた所だった
そのまま席に付き少し乱暴に持っていたプレゼントをカバンにしまい込む海咲
何かあったのかな…と見ているとふと、海咲が此方を向いて視線があった
どこ行ってたの?と心配しながら海咲を見るのだが
プイと視線を外す海咲は関係無いじゃない、と言っているようだった
それからもチラチラと海咲の様子をうかがうが担任の教師が入って来たので前を向いた

授業が始まるがあまり内容が頭に入って来ない
さっきから先程の事ばかり考えてしまう
海咲に好きな人…私の……気になる人…
いけない…授業に集中しなきゃ…このノートは後で海咲も見るんだから!しっかりしなきゃ
と誤魔化し、それ以上考えるのは止める事にした

さて授業が終わって帰りのHRになった
続けてHRをやりだす教師
結局先程の授業は余り集中できず、HR中もほとんど聞き流していた。そんなHRも終りやっと帰る時間になる
上手く喋れるか自信は無かったがとりあえずトロトロと帰る準備をすまし、海咲の元に向かおうとすると…海咲は男に話しかけられていた
いけないと思いつつ会話を聞いてみるとどうやら告白の類いらしい。何故そんな事が分かるかと言えばその男の言動がわかりやすいと言うのは勿論だが、円香は海咲と行動を共にする時間が多い分、海咲が告白される現場に立ち会う事が割と多かった
そんな現場に立ち会ってしまった円香はと言えば、あわあわとその場から消えようかとかどうしようかと考えるのだが、次の瞬間には男は振られており、円香が気をきかせていなくなる時間等は無いのであった
そんな経験が結構あり、なんとなくわかってしまうのだ
さて男はどうやら場所を変えたいと言う申し出らしいが…
海咲は今まで場所を変えて欲しいと言われて、それに合わせて変えた事が無かった。どうせ断るんだからそんなのに付き合ってられない、と言う事らしい。
当然今回も「そう、なら私は用はないから」とサラッと言って一緒に帰ってくれるはずと円香は心のどこかで安心しきっている部分があった。しかしなんと…
「…わかったわよ。さっさとしてくれるかしら」
え……!?
カバンを持つ手にグッと力が入る
海咲が場所を変えるのを受け入れたなんて…
会話を聞いても、どう見ても海咲は嫌々という感じがまるわかりなのだが、円香は単純に驚きが勝ってそんな事に頭は回ることは無かった
海咲が…嘘…どうして…そんな…

295:海咲×円香 バレンタイン編 円香視点
10/02/28 23:17:13 4JfJtdMx
「円香」
不意に名前を呼ばれハッと顔を上げる円香
「先に帰ってて」
どうして…直ぐに振らないの…?待ってるよ…
「え、でも…」
「待たないでいいから」
「…うん」
海咲は…あの男の告白を受ける気なのだろうか…
私は……もう…いらないの……?
呆然と立ち尽くす円香
そんな円香を残し男と教室を出ていく海咲

…置いて…行かないで……

そんな二人を円香はただ見送る事しかできなかった

そのままその場から動けない
回りの音が雑音にしか聞こえない。まるでノイズの様だった
…帰らなきゃ…そうだ…帰ろう…海咲に…そう言われた…から
ボーっとした頭でそれだけを思い帰ろうとすると…
「あの…月森さん!」
と不意に肩を軽くたたかれる円香
「…!!…え、あ…何でしょうか…」
ビクリと振り向くとクラスメイトの男がたっていた
「あ、ごめん。い、いや…さっきから呼んでるのに聞こえてないみたいだったからさ…ハハ」
「あ…それは…ご、ごめんなさい」
ペコリと頭を下げる円香
「い、いや、いいんだよ。そんなことよりさ、今ちょっと時間あったりする?」
「…?えと…」
「あ、いや、少しの時間なんだけど…」
「…何か用…なんですか…?」
ただでさえ今頭が混乱してる上に普段男子と喋らないのでぎこちない言葉使いなる円香
「うん、まぁそゆ事。ちょっとここじゃ駄目だから校舎裏の…今は枯れてるけど桜の木があるとこ知ってる?そこではなしたいんだけど…」
「……?わかりました」
普段の円香ならこの時点で告白の類いだと気付いただろう。しかし今は軽い思考停止状態にあったし、何より自分が
男性から告白されるなんて可能性を最初から全く考えてもいなかったので特に考えもせずに頷いてしまった

296:海咲×円香 バレンタイン編 円香視点
10/02/28 23:18:01 4JfJtdMx
「ホントに!ありがとう!じゃあ行こうか」
「あ…ハイ…(何でお礼?)」
そのままその男の後ろをついていく円香
そして男の言う校舎裏に着いた
人通りも少ないし静かな場所だ。普段あまりうろつく方でない円香にとって珍しい場所だった
キョロキョロと珍しそうに辺りを見回す円香
「月森さん」
「あ、はい」
「その…もうだいたいわかってると思うけど…」
「……?」
「よ、良かったら俺と付き合ってくれませんか!」
「………え…」
えぇぇぇぇぇぇッ!?
「い、いきなりで驚いたかもしなれないけど…俺…前から月森さんの事気になってて…」
「    」
パクパクと言葉にならない声を発する円香
完全に予想外だ(円香にとって)まさか自分が告白されるとは…こんな時どうすればいいの…
パニックになりつつある頭を一生懸命に使い、海咲がどうやって告白を断っていたか必死に思い出す円香


――――――――――――

「ごめんなさい。興味ないの」
「ありえないわ。ごめんなさいね」
「そう…私は別に好きじゃないわ」
「気になるの?そう…私の方は全然気にならないわ」
「あらそう…私以外を狙ってちょうだい」
「残念だけど私は全く興味ないわ」
「無理ね、諦めてちょうだい」

―――――――――――――

…強烈過ぎて全然参考にならない!
と、とりあえず謝ろう!断るんだから、謝ろう…!海咲もたしかごめんなさいって言ってた

「ご、ごめんなさい!わ…私その…あの…」
深々と頭を下げ、なりやらゴニョゴニョと呟く円香
「え…あ、いや…そんな謝らなくていいって!」
「でも…その…ごめんなさい!」
「わ、分かってるよ、好きじゃいってのは分かってる!だからその…」
「……?」
「友達からでいいんだ、携帯のアドレスとか教えてもらっちゃ駄目かな…」
「え……」
こ、これは…
海咲の告白シーンに立ち会った時にほとんどの全てあった「友達から…」パターンだ…
円香は以前一度だけ海咲に聞いてみたことがある

297:海咲×円香 バレンタイン編 円香視点
10/02/28 23:20:02 4JfJtdMx
――――――――――――――――――――――――

「ねぇ…海咲…別にアドレス位いいんじゃない?付き合わなくても案外普通に良い友達になれるかも知れないし…」
円香としては海咲が告白を受けたりアドレスを交換するなど本心から決してしてほしくは無かったが単純に疑問だったからだ
「はぁ?…あなたバカじゃないの?一度こっちを好きだと言った相手と良い友達になんてなれるわけないでしょ!それにそんなことしたら相手に貴方にはまだ可能性がありますよ、って言ってあげてるようなもんじゃない」
「う、うん…」
「可能性が無いなら下手に希望持たすよりキッパリ断って上げた方が相手の為よ」
つまり可能性は無いんだ…
「円香もバカみたいに興味が無い人にアドレス教えちゃ駄目よ」
「わ、私は告白なんかされないから大丈夫だよ…」
「…どうかしら」

――――――――――――――――――――――――


ダメ…可能性がないならアドレスは教えちゃダメ…
「…月森さん?」
「ご、ごめんなさい…その…アドレスもちょっと…」
またもペコペコと頭を下げる円香
「え…そ、そうか…」
「ごめんなさい!」
「そっか…ひょっとして付き合ってる人とかいるの?」
「い、いません」
「じゃあ好きな人とかいるんだ…」
好きな人……
またも忘れようとしていた事が浮かんでくる
海咲…そういえば海咲は今頃何してるんだろう…告白は断ったのかな…それとも……
……だとしたらどうなの?友達として喜んで上げるべきじゃないの?結果として私だけバレンタインのプレゼントを受け取ってくれてたような私だけに向けられていた優しさや笑顔が…別の誰かに向けられる事になっても…私が…置いて行かれる事になっても…私は………
「好きな人は…いません」
海咲が……幸せなら……
「じゃあ…どうして…ひょっとして携帯もってないとか?」
「…も、持ってます」
スッと携帯を出してしまう円香
「どうしても駄目かな…アドレスだけでも」
「……」
あなたには可能性がある…
可能性が…
「あの…月森さん?」
ちがう…ダメ……私は…海咲じゃないと嫌っ…私は海咲が……一番好きなの…海咲じゃないとダメなのっ…
「…ア、アドレスを忘れてしまいました」
決心はしたものの携帯を出しておいて今更引っ込みがつかない円香。とりあえず誤魔化そうとするが
「…?あぁそれなら真ん中のボタンを押してから0を打てば表示されるんだよ」
少し得意気に話す男。残念ながらこの男全く空気を読んではくれなかった
「え、えと……だ、ダメみたいです!わ、私の古い携帯だから…」
「あれ?大抵の携帯はそれでいける筈だけどなぁ…ちょっと貸してみて」
「へ…え…!?あのっ…」
混乱する円香を他所に円香の携帯をヒョイと手に取ると操作をしはじめる


298:海咲×円香 バレンタイン編 円香視点
10/02/28 23:22:48 4JfJtdMx

ダメ…嫌っ……海咲…助けてっ…!!
うつ向き唇を噛んで泣きそうになりながら円香がそう思ったその時
ザッザッザッと少し乱暴に歩く足音が背後から近づいてきた
と思うとサッと二人の間わって入り、円香の携帯をパシッと奪い取った
驚いて顔を上げると…
「えっ!?海咲っ!?」
「あ、あれ…麻生さん?」
そして海咲は驚く円香の手を掴み「帰るわよ!」
とそのまま円香の手を引いてその場を立ち去ろうとするが
「え、あ、ちょっと待てよ!」
と呼び止められる
ビクリと立ち止まる円香
どうしようもう一度謝ろうか…と思っていると
「…何かしら」
と海咲が男に向かってゆっくりと振り向いた。隣からじゃ顔はよく見えないが雰囲気で分かる。滅茶苦茶怒っている…
「な、何でも無いです…」
「あらそう…それじゃさようなら…」
そう言って再び手を引かれその場を後にした

校庭をグイグイと手を引きながら先を歩く海咲
「み、海咲?」
声をかけるがそれに答えずそのまま歩き続ける海咲
海咲…本当に来てくれた……
とりあえず今はそれしか考えられなかった。もう色々とありすぎてとても混乱していた
と気が付けば人通りの少ない場所に来ていた、と突然繋いだ手をふりほどくようにして離し、こちらを振り向く海咲
「……」
「海咲…?」
「何してたの?」
「え…」
「何してたのかって聞いてるの!」
ビクリと肩をすくめる円香
「えと…その…」
何も言えずうつ向く円香
「あなたがボーっとしてるから変な男につけこまれるんでしょう!」
「……ごめん」
「全くもう!携帯まで出して信じられない…あなたがそんなだから…!」
「……」
「そんなだから…」
そこから急に黙りこむ海咲
円香はというとうつ向いたまま何も言えなかった
全部私が悪い…はっきりしなかったのも…海咲に迷惑かけたのも…海咲が怒っているのも…全部…全部私のせい…
何も言えずただうつ向いて自分を責める円香
と、海咲が再び歩き出したようだ
海咲…謝らなきゃ…海咲…
円香が歩を進めようとすると
「ついてこないでっ!」
こちらを向きもせずにそう言い放った
その言葉を聞いた途端足が動かなくなった。まるで地面と一体化したみたいにそして円香自身も動けなくなった
そうしえるあいだにも海咲は先に行ってしまっている

置いて…行かないで…

どんどんと離れていく海咲の姿を円香はどうすることもできなくただ呆然と見つめていた


299:海咲×円香 バレンタイン編 円香視点
10/03/01 01:12:10 6/CItt5j
海咲が完全に見えなくなってやっとフラフラと歩き始める円香
置いていかれた…拒絶された…海咲に…海咲にだけは…嫌われたくなかったのに…
全部私のせいだ…全部…私が悪い…
ふと頬が濡れている事に気付き、自分が泣いている事に気付く
…こんな所で泣いちゃ…だめなのに…
グイと乱暴に涙を拭い、とりあえず場所を代えなきゃ…と歩きだした
どうしよう…何処に行こう…
家には海咲がいる…ついてくるなと言われた…だから帰れない…

私には居場所が無い…海咲のそば以外…海咲に置いて行かれたら私には何処にも居場所が無い…
思えば引き取られた麻生家にも海咲がいてくれたから自分は家族として自分を麻生家に置くことが出来た
うまく家族になれていなくても海咲が手を引いてくれていた
海咲がいなければ…私は…

とぼとぼと歩き続ける円香
何処に行けばいいかわからなくなっていた。しかし気が付けば海咲のいる家の方向へと歩いていた
ダメ…海咲に言われた…家には帰れない…
と立ち止まる円香。ふと横を見ると子どもの頃海咲とよく遊んでだ少し広い公園があった。子供の頃と言っても海咲と円香には7才以下の記憶が無いので7才からの事だけれど
フラッと引き寄せられる様に公園に入っていった
公園に入った時にはだいぶ日も暮れており、公園はオレンジ色の光に包まれていたが、まだ楽しげに遊ぶ子どもが何人か見えた
トスっと近くにあったベンチに力なく座る円香
走り回る子ども達に昔の自分を重ねてみる円香
あの時から私…いつも海咲を追いかけてたな…海咲が外に遊びに行くって言ったら自分も外にいったし、帰ると言われれば一緒に帰ってた…海咲の傍にいられればなんでも良かった
海咲、海咲、海咲…私は昔からいつも気が付けば海咲の事ばかりだ…こんなの…迷惑だよね…嫌だよね…ごめんね海咲…ごめんなさい……
また涙で視界が歪んでくる…
そっと涙を拭い、そこからはただ何も考えずに無邪気に遊んでいる子どもを眺めていた
そんな子ども達を見ていると不安定だった心も落ち着いてくるようだった。だんだんと冷静になっていた所で先ほどの光景が思い浮かんでくる
海咲を怒らせちゃったな…こんなに怒らせちゃったの初めてかも…今朝から海咲に嫌な思いさせてばっかりだったもんね…
でも…それなのに海咲は助けに来てくれた…いつもそう…私がどうしようもなく困った時とか寂しかった時海咲はいつも助けてくてくれた
それなのに…私は海咲に何もしてあげれてない…そんな私に海咲を好きになる資権利なんて…無いよね…
皮肉な事に男の告白にって自分の気持ちを自覚させられてしまった円香。気付かなければよかったと思ったがもう遅かった


300:海咲×円香 バレンタイン編 円香視点
10/03/01 01:16:57 6/CItt5j

ずっと前から円香は海咲への想いがただの友達に対して向けられる物とは明らかに違うものというのは薄々気付いていた
ただその気持ちが何なのかは自分でもよく分からなかった。
いや、ひょっとしたら無意識に自覚しないように目を背けていただけなのかもしれない
楽しく遊びまわる女の子の二人組みを見てあの頃に戻れたらと思う円香。こんな想いを自覚してしまってこれからどうすればいいのか…

そんなことを延々と考えている間に辺りは段々と薄暗くなってきた。遊んでいた子供も一人また一人と減っていった
そんな光景をなんとなく眺めていると段々と心細くなってくる。自分達で帰る子ども、親に迎えにこられて帰る子ども
そして辺りもすっかり暗くなり公園には誰もいなくなっていた。なんだかあの時と同じ…私にはお迎えが来なかった…海咲を始め次々と親と一緒に帰っていく四人の友達…一人ぽつんと残された病室
子ども心にも薄々と分かった。自分には親が迎えにこない事…一人ぼっちだって事
ベンチからスッと立ち上がりトボトボと公園内を歩き出す円香。あの時…不安で寂しくて仕方が無かった。事件以前の記憶が消えた円香には親の記憶もほとんど無かったため親を求めて泣くこともできなかった
そんな中唯一円香が求めていたのは海咲だった。事件以前の事なので記憶はほとんど無く曖昧ではあるが誰かに酷く虐められた時海咲がたびたび助けに来てくれてたような気がするし、いつも一緒にいてくれていた。円香には海咲しかいなかった
みさきちゃんに会いたい…みさきちゃん寂しいよ…助けて…みさきちゃん…
一人の病室で延々と呟いていたような気がする。今と一緒だ…私…あの時から変わってない…
もういい加減家に帰らなければ海咲の両親も心配するし帰らなければならないというのは分かっているのだがどうしても帰ることができなかった
ふと歩みを止め、隣を見るとブランコがあった。そういえば海咲小さい頃よくブランコ乗ってたっけ…私は怖くて乗れなかったな…

「まどかちゃんも乗ろうよ!たのしいよ!私も一緒に乗るから」と言われて散々いやだいやだとわめいたけど、そんな私に機嫌を損ねて「もぅまどかちゃんと遊んであげないからっ」と言われて恐々と一緒にブランコに乗ったっけ…
凄く怖くて必死に鎖にしがみ付いてただけだったけど海咲と一緒だったから楽しかっ……いや、やっぱり怖かった…いきなり二人乗りは酷いよ海咲…
少し苦笑しつつソッとブランコに座る円香。キィ…っと軽く音が鳴りユラユラと揺れるブランコ。暗くなった公園は小さな電灯の明かりだけが照らしてるだけだった
辺りには誰もおらず、なんだか世界に自分しかいないんじゃないかと錯覚を起こすようだった。…あながち間違っていないかもしれない…私は…一人ぼっちなんだから…

…いや…一人ぼっちは嫌…海咲…会いたい…置いて行かないで…私を一人にしないで…海咲…

ハッとして軽く頭を振るようにして先ほどの気持ちを振り払う円香。こんな自分では駄目だとわかっているのにどうしても海咲を求める気持ちが消えることは無かった。大嫌いだ…こんな時まで海咲に助けを求める自分が…
こんな私なんて…海咲の傍にいる資格なんてあるわけがない…
その時自分に足音が近づいて来ていることに気付く円香こんな時間に誰だろう…?フッと顔を上げると…
「「あ…」」
海咲だった。海咲の姿を見た途端に安心感に包まれる円香
また来てくれた…今日のクラスの男の子に告白された時も…そしてあの時も…


301:海咲×円香 バレンタイン編 円香視点
10/03/01 01:17:31 6/CItt5j

――――――――――――――――――――――――

一人きりになった病室でひたすら心の中で海咲の名前を呼び続けていた円香。無駄だと分かっていたが円香には海咲を求めずにはいられなかった
それでも病室には一人きりのままで…この病室と同じでこのまま自分はずっと一人ぼっちなんだ、そう自覚して寂しさと不安でどうしようもなくなったその時病室の扉が勢いよく開き海咲が飛び込んできた
「ふぇ!?みさきちゃん!?」突然のことに驚く円香を他所にその小さな手をぎゅっと握り「まどかちゃん!一緒のお家に住むのっ!また一緒に遊べるよっ!」
そう言って自分の手を握ったままはしゃぐ海咲。その時何が起こったのかわからなかったがそのキラキラとした笑顔をみているだけで不安で一杯だった心が落ち着いていくのをぼんやりと感じていた
その後は海咲の両親が入ってきて色々と話をしたり、退院の準備をしたりした気がするがあまり覚えていない。ただその間ずっと海咲が手をつないでくれていたことは覚えている

――――――――――――――――――――――――

…海咲はこんな私をいつも助けてくれて…それなのに…私は…
「…高校生にもなってブランコ?」
「…」
なにも答えられない円香
「…探したわよ…心配かけて…」
…また海咲に迷惑をかけてしまっている…どうして私はこうなんだろう…私はこんなにも海咲に助けてもらっているのに…いろんなもの貰ってるのに…
私は何もしてあげれてない…心配かけたり迷惑かけたり嫌な気分にさせたり…そればっかりだ…
「…何か喋れば?」
そう言って自分の前まで来て膝を抱えてしゃがみこんだ様子の海咲
「…ごめん……」
「っ…謝らないでよ…」
謝る事しかできなかった
「ごめんなさい…私…いつも海咲に迷惑ばかりかけて」
本日何度目の涙だろうか。気が付けばポタリ…と自分の涙が地面に落ちて行き、そのまま地面に吸い込まれていった
「円香……」
「み、海咲に心配かけて…余計な事したり…嫌な気分に…させたりして…」
泣いては駄目だと分かっているのに止められない。一杯一杯になる円香
「私なんて…海咲に傍にいないほうが…よかったんじゃない…かなって…!?」
トン…と自分の額が海咲の胸の辺りに当たり自分が抱き寄せられたことに気が付く
「止めて…お願い…そんな事言わないで…」
「み、みさき…」
何が起こっているかわからない。ただこうしていると弱りきっていた心が満たされていくのがわかった


302:海咲×円香 バレンタイン編 円香視点
10/03/01 02:14:48 6/CItt5j

「…私が悪いの…全部…」
「…そんな」
そこにはいつものわがままで強気な海咲ではなく、自分を責める弱気な海咲がそこにいた
「迷惑なんて思ってない…私は…――円香とずっと一緒にいたいの…」
今の海咲に対して私ができる精一杯のことは…
「……みさき…私…も…」
「うん…」
勇気を持つこと…勇気をもって今の自分の正直な気持ちをちゃんと伝えることだけ…
背中にあった腕がソッと移動し、頭が撫でられるのが感じる。それは円香を懐かしい気持ちにさせ、今まであった不安が消えていくようだった
「……私も…海咲の傍に…いたいよ…」
「うん、ありがとう…」
これから先また海咲に私は迷惑かけたり、なにかお返しできるか分からないけど…やっぱり私は…自分勝手かもしれないけど…海咲がいないと駄目だから…
「みさき…寂しかったよ…!」
「私も円香に会いたかった…」
それからしばらく無言で抱き合う二人。涙は出てくるが今までの涙とは違い円香の心は穏やかだった。
離れていたのはほんの数時間。しかし二人にとってはとても長い時間離れていたように感じ、その隙間を埋めるかのようにお互いを抱き寄せる二人

「…海咲ありがとう…もぅ大丈夫」
「うん…」
もう少しこのままでいたいという気持ちを抑え、そっと体を離す二人
泣き止むまで海咲にお互いを抱いていたせいか顔を合わせるのが久々な気がした
「「…」」
なんだか恥ずかしい…
少し赤い顔をした海咲を見て、そういえば海咲も変わってないなと嬉しくなっってフフっっと笑う円香
「な、なにがおかしいのよ…」
「うん…ちょっと昔を思い出したの…海咲…子供の頃からちっともかわってない」
「…?」
「うん…子供の頃ね…私が寂しくて泣いてた時とか…いつもこうやって私が泣き止むまで頭撫でてくれたよね…」
虐められた時、寂しかった時、一人でこっそり泣いていても海咲はいつも私を見つけてくれて…
「…あなた泣き虫だったものね…」
少し呆れたように言う海咲。その顔を見て幼い頃の海咲の姿が浮かんだ「もぉ…まどかちゃんまた一人で泣いてる…」
そんな呆れた顔してても泣き止むまでずっと傍にいてくれたよね…
「ありがとう…海咲…」
「…別にたいしたことじゃないわよ…寒いしもう帰るわよ」
「うん」
スッと立ち上がる二人

303:海咲×円香 バレンタイン編 円香視点
10/03/01 02:15:17 6/CItt5j
そこに冷たい風が吹いてきた。先ほどまでそれどころじゃなかったので気が付かなかったが流石にだいぶ冷え込んできていた。そこへ
「円香」
と声をかけられそちらを振り向くと
「寒いから…」
「え…」
困惑してる円香を他所に自分が巻いていたマフラーを外し円香に巻き付け始める海咲
フワリと巻きつけられるマフラーは温かくて海咲の匂いがした
「でも…海咲が寒くなっちゃうよ」
人より海咲は寒がりなのに…
「大丈夫よ…私にはこれがあるから」
と、いったん手を止め、制服のポケットから円香の手袋をはめる海咲
「あ…それ…」
「あ、ありがとう…あったかいわ…」
「…良かった」
ちゃんと着けてくれるんだ…ありがとう…海咲
再び円香にマフラーをクルクルと巻き付けられてから気付いたがお互い正面を向いていたので凄く顔が近い
気付かなければ良かった…と思ったがもう遅い
少しうつ向き気味にマフラーを巻かれる円香
そうしてる間にも大好きな人の匂いにも包まれて頭もポーっとしてくる円香
「お、終わったわよ」
「…ありがとう海咲…」
スッと顔を上げる円香
至近距離で視線が絡む二人
いつもは恥ずかしさから直ぐに視線をそらすのだが今日は何故かお互い視線をそらせなかった
薄暗い電灯の灯りの下にでも分かる透き通るような白い肌に対して紅い頬は余計に際立つようだった。いつもの切れ目な強い意志のこもった瞳
ではなく、どこか少し弱ったようにうっとりとした熱の入った瞳に目が離せない。綺麗過ぎてどうかなってしまいそうだった
私…こんなにも海咲の事…大好きなんだ…
改めてそんな事を思う円香
見つめ会った時間は数秒なのかもしれないが二人にとってとても長い甘美な時間が流れる


304:海咲×円香 バレンタイン編 円香視点
10/03/01 02:16:11 6/CItt5j

その時スッと引き寄せられる感覚がしたと思うと唇に軽く触れるようにして海咲が一瞬だけ円香と唇を合わせた
二つの影が一つになったのは一瞬で直ぐにまた二つに別れた
「…海咲!?」
「……!」
え…何が起こったの?事故…?事故なの…?あれ…私ひょっとしてキスした?へ?あれ?
完全にパニックになる円香
海咲の方はというと自分でも驚いているようで真っ赤な顔のまま硬直している
火が出るんじゃないかと思う程顔が赤くなっている円香
「海咲…」
ど、どうしよう…え、まさかと思うけどひょっとしてキスしたのって私からだった…?自分で気付かない内に…?ひ、否定できない…
「…バ、バレンタインだから」
「え…」
「バレンタインだからプレゼントよ…これでアイコだからホワイトデーはお返ししてあげないから…」
軽くソッポを向きながらそう言う海咲
へ…?しばらく思考停止する円香だったが「…ズルい」といってクスリと笑った
バレンタインにキスでお礼なんて海咲だから許される行為なんだからね
「でもありがとう…海咲…」
「…べ、別に」
2月の寒空の下だったが二人は身体も心も暖かだった
「さぁ帰りましょう。お母さんが心配してるわ」
「あ、うん」
そう言って歩き始める二人
歩き始める海咲の手をそっと握る円香。するとぎゅっと握り返されるその手からはもう離さないから…という意思が伝わってくるようだった
自分が編んだきめの細かい手袋と海咲の温もりの残ったマフラーに包まれ、一人きりじゃないということを実感する円香であった



305:海咲×円香 バレンタイン編 円香視点
10/03/01 02:17:30 6/CItt5j

「あ、そうそう円香これ返すわ」
「あ…私の携帯…あれ?海咲が持ってたの?」
「あなたまさか携帯持って無いの気付いてなかったの?」
「うん…忘れてた」
「…全くもう」
「エヘヘ…」
カチャ
「…え?着信23件、メール12件…?」
「え? あっ…!!」
カチカチ…
| 新着メール |
|  海咲   |
|  海咲   |
|  海咲   |
|  海咲   |
|  海咲   |
|  海咲   |
|  ・    |
|  ・    |
|  ・    |

「これ…///」
「ちょ、ちょっとそれ貸しなさい!///」
「だ、駄目っ」
「あ、あなたは私の言う通りにしてればいいのっ」
「い、いやっ」
「あ、ちょっと!待ちなさいっ!」
 




 おしまい

306:海咲×円香 バレンタイン編 円香視点
10/03/01 02:22:10 6/CItt5j
以上です
はいというわけでこれが海咲円香共通のオチでしたす。長々と書いておいて え、何これ…ってかんじですが勘弁してくださいw
月森さんが麻生さんの愛のこもったメールが読めたかどうかは想像に任せますw
日を分けてといいましたが時間をあけて投稿したら普通に全部貼り付けられましたね。また規制されてしまう前に全部貼り付けておきました

>285
うわぁぁぁぁぁばれてしまいましたか!!wご指摘の通り零の時代には携帯無いというのは大体の話を作り終わった時に気付きましたが、読んだら分かるように携帯って結構なキーアイテムだったのであえてそれで強行させていただきました。でも御指摘ありがとうございました!

次になにか駄文投稿する時はもっと短く完結にまとめれるようにします
書いてて楽しかったですがもの凄い時間かかりましたしね…w
ちなみに今回のバレンタイン編でのみさまどは以前投稿したテスト勉強の後にイチャイチャしはじめるテスト勉強編のみさまどとは別のみさまどです(バレンタイン編→テスト勉強編?)
ついでに今更ですが円香の両親の呼び方も伯父さん、伯母さんからお義父さん、お義母さんに変更しました。遠戚とはいえずっと家族として一緒に暮らしてておじさん、おばさんは変かな…と思ったので…
後、流歌が完全に空気な件についてはすみません。流歌はちょっと話に絡めるには難しいですし、いまいちキャラが把握できないんで…(海咲円香もキャラ把握しきれてませんよね、すみません)
機会があれば出してはみたいですが…当分海咲と円香には二人でイチャイチャしててもらいます(ぇ
それでは長々と読んでいただいてありがとうございました!感想とか何かレスいただけるとPCの前で歓喜いたします

307:名無しさん@ピンキー
10/03/03 14:33:56 H8+RPwBD
みさまどの続き来てましたか
やっぱりこの二人はいいなぁ
文章が上達していってるのも感じられてGJですよ
携帯の件、持ってても違和感ないしいいんじゃないでしょうかw
生意気な言い方かも知れませんが、楽しみにしているのでこれからも無理しない程度に頑張ってください

308:名無しさん@ピンキー
10/03/06 20:29:05 JhO68fWL
千歳をレイプしたい

309:名無しさん@ピンキー
10/03/06 20:36:28 v6yAu7F/
懐かしい、俺は千歳と遊びたい

310:名無しさん@ピンキー
10/03/06 21:11:03 R7Li2L7c
霊になってまでアレなさってる亞夜子の様子を詳しく!超詳しく!

311:名無しさん@ピンキー
10/03/07 02:50:05 ndHdLRBI
もし19世紀に戻れるなら、千歳の家に忍び込んで、屋敷中の押入れを引っ掻き回して千歳を探し、見つけたら大償が起こる前にセックスを教えたい。

312:名無しさん@ピンキー
10/03/07 19:24:42 VeTFCiHr
お前ら変態だな!
俺はノーマルだから、深紅一筋。

313:名無しさん@ピンキー
10/03/07 23:34:59 vR2LjLc9
>>312
あれ?俺カキコしたっけ?

314:名無しさん@ピンキー
10/03/08 00:47:31 o0eN9nAF
俺は先回りして澪と千歳をどうにか仲良くさせて百合ん百合んさせたいw

315:名無しさん@ピンキー
10/03/08 22:12:06 Jk0Sdc0M
シリーズ最優秀ロリキャラの座を賭けて、千歳が桐生姉妹や葛原梢たちと鎬を削る!
…っていう電波をさっき風呂入ってたら受信した

316:名無しさん@ピンキー
10/03/09 11:55:48 vvuTVjD2
誰か過去スレのdatアップしてくれー
どうやら保管庫は機能していないようで…

317:名無しさん@ピンキー
10/03/13 09:26:56 yD7aoRnw
過去スレも神SS多かったよな…(遠い目)

318:名無しさん@ピンキー
10/03/13 16:02:52 ROBOd0yK
前スレとか結構良かったね…
dat落ちミラー変換機に突っ込めば見られるけどいちいち面倒だしdatファイル欲しいね

319:名無しさん@ピンキー
10/03/14 10:02:59 K+73Aq0t
あんま関係ないけど、当時天倉姉妹にハアハアしすぎて川澄さんにまでハアハアした俺が通りますよ

320:名無しさん@ピンキー
10/03/15 13:19:20 AV9MAZ5+
そこは川澄だけじゃなく神田とセットでハアハアするとこだろうが

321:名無しさん@ピンキー
10/03/15 21:12:56 LS6tnWDk
久しぶりにこのスレ来ました。
SSは書けないから絵描きましたよ。
千歳ちゃんとちゅっちゅしたい

URLリンク(218.219.242.231)

322:名無しさん@ピンキー
10/03/16 07:57:54 Nxhn4toF
>>321
おお!
まだ、このスレは死んでないと再認識した。


323:名無しさん@ピンキー
10/03/18 16:13:02 jtUSYlPl
>>319
むしろ紗重&黒繭が怖すぎて一時期川澄さんの声が聴けなくなった俺が通りますよ

324:名無しさん@ピンキー
10/03/18 20:37:52 aECpCmG8
>>321
GJ!!
昔に比べると過疎ったかもしれんがこんな高クォリティな絵も見られるから零スレはやめられんw
これからもひっそりと保守されるべき

325:名無しさん@ピンキー
10/03/21 14:51:28 8wbHaAfV
お絵かきソフトの練習がてらもういっちょ描きました。
虚エンド後の家での一コマ的な感じです。

URLリンク(218.219.242.231)

326:名無しさん@ピンキー
10/03/22 21:33:13 ib3PS6Tp
問答無用で保存した。

327:名無しさん@ピンキー
10/03/22 23:41:49 Ik/kWjq5
>>325見ると虚エンドもハッピーエンドなんじゃないかと思えてくる不思議
まぁ個人的には虚ろエンドはハッピーエンドなんだがな!!
足の悪い姉と目の見えない妹の二人で支えあって生きていくとか最高だろ…

328:名無しさん@ピンキー
10/03/28 15:51:14 QZlgZUOl
そうだよなあ・・・。
黒繭の笑みが邪だとしたって、>>325みたいな邪さだとしたら、
ある意味掬われるしな。

時に>>325見てて何となくハダカエプロンが澪のような気がしてたんだが、
冷静に考えたら逆だよな。
なんか明るく元気そうな感じが澪っぽくて、かつエプロンドレスに戸惑い気味な感じが繭っぽくて、
勘違いしてしまった。

さて、まだだいぶ沈んでるから、たまには息継ぎにあげとくか。

329:名無しさん@ピンキー
10/03/28 15:51:47 QZlgZUOl
あがってねえwwww

あがれーあがれー。

330:名無しさん@ピンキー
10/03/28 16:17:05 6GVnyBJr
螢澪まだー

331:名無しさん@ピンキー
10/04/02 00:04:54 nlolm2Mg
んなもんいらねケイスレ腐女子はひっこんでろ

332:名無しさん@ピンキー
10/04/02 03:21:28 oQXilXfx
久々に来てみたら素敵な絵師さんが来てた!>>325GJ!
この姉妹とちーちゃんはほんと可愛いな

333:名無しさん@ピンキー
10/04/03 23:58:01 3Phr1NNW
蛍怜~

334:名無しさん@ピンキー
10/04/04 04:44:29 BA9YFOU0
蛍怜ならよし
螢怜なら許さぬ

335:名無しさん@ピンキー
10/04/04 11:08:54 /OdunvR5
赤の他人と三親等を比べるなよ変態

336:名無しさん@ピンキー
10/04/04 14:56:29 tVBNEca5
螢怜~

337:名無しさん@ピンキー
10/04/05 23:56:55 Va1vqnNY
螢怜はっ

338:名無しさん@ピンキー
10/04/06 00:02:13 sFIdIkl2
いっそのこと澪怜というのはどうじゃ

339:名無しさん@ピンキー
10/04/06 00:58:33 I7d7QQMH
普通に深紅か優雨を希望
深紅と繭を黒化する輩は俺が許さん
繭はパンツ撮った時に紗重を祓えないかと思った

340:名無しさん@ピンキー
10/04/07 07:44:35 1SEdvmht
螢澪はねぇのかおら!!

341:名無しさん@ピンキー
10/04/09 23:31:44 nf7Ym2m0
螢澪







っていうと怒る人いるから螢怜かいて

342:名無しさん@ピンキー
10/04/10 12:35:18 jLztRQ91
澪「おはやう~お姉ちゃん~」
繭「おはよ、澪。…ん? 何かしら…手紙?」

あまりにこのスレでの扱いが酷いのでエシディシ並に泣いてきます。HEEY~あんまりだぁ~。
ついでに千歳を樹月のところに連れて行ってくる。
追伸 アリーデヴェルチじゃなくてアリーヴェデルチだぞ
by天倉螢

澪「…まぁ、確かに本編であれだけ格好良く動き回ってるのに弱いからってネタ扱いされたらぐれるよね」
繭「そこに痺れぬ憧れぬぅ!」
澪「こいつ、新手のスタンド使いか!?」
繭「澪、や ら な い か」
澪「ウホッ」
繭「だが断る」
澪「おい、言い出しっぺ」
茜「やらないで」
薊「やって」
浅葱「しゅじゅじゅ」
澪「おい、なんか変なの一人。見分けつかないからやめろ」
薊「ごめんなさい、私人形で」
澪「いやいや、あんたは正しいから良いじゃない! そうじゃない浅葱だよ、浅葱! ってか何で居る!!」
海咲「私のキングクリムゾンの力で…」
澪「あんたかよ! ってかイベントで病院の屋上にいつの間にか移動してるのキングクリムゾンって認めるみたいな発言すんな! ってかあんたディアボロかよ!!」
繭「………」ドドドドドドドドドドドド
澪「なんか変な立ち方してるし!」
浅葱「………」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
澪「何で対するのがあんたなの!? ねぇ、おかしくない!?」
霧絵「恐怖の片鱗を味わったぜ」
澪「最強呼ばわりされてるラスボスがそこで恐怖を味わってどうすんだぁぁあああっ!!」

それから数時間後。帰ってきた螢おじ…もといお兄さんは、ウガツンジャーとカナデンジャーを連れて帰ってきました。
私はそんな螢さんが大好きです。好き。好き。大好き。超愛してる。

螢「スレの螢澪はやめろみたいな空気を平気で踏み越えやがっただと!?」
澪「子作りしましょ」
螢「み、澪、やめ、んぐっ!?」

千歳「保守」


343:名無しさん@ピンキー
10/04/10 15:25:30 Qgd/bvq5
スレストさせて独占するのを全く気にしないのが
こいつの特徴だというのがわかった

344:名無しさん@ピンキー
10/04/11 01:09:03 lhRRe+W9
>>342
螢澪ありがとー!!

345:名無しさん@ピンキー
10/04/11 03:16:40 fAKsLSl0
深紅澪

346:穏やかな目(1)
10/04/11 03:54:57 fAKsLSl0
深紅澪(?)投下します弱冠ホラー気味


「澪ちゃん…私じゃ…だめかなあ?」

「え?」

私は深紅さんへ視線を向けた。怜さんはいない、二人だけでやることもなくただソファに座ってコーヒーを飲んでいる。
日の光に照らされた深紅さんの髪は普段よりも明るくて、私はなぜか「亜麻色の髪の乙女」を思い出した。

「…ごめん、忘れて今の」
「…はあ」

寂しそうに微笑む深紅さんを見て、私はなんと間の抜けた答えをしたのだろう。
少しの後悔と自責の念で、私は居間に置かれた鏡へと視線を走らせる。
そこには白いワイシャツを着た女性……私が映っていた。5年、そうあれから…あの村での事件から5年経っていた。
少しずれたメガネを右手で修正する。

「メガネ…似合うようになったね」
「そうですね…」

ふわりと微笑む深紅さんに見惚れていることを悟られないようにしながら私も微笑む。
目はもともとそんなにいい方じゃなかった、でもメガネをかけたのは自分の気持ちを悟られないようにするため。
そして相手の視線に耐えるため。特に深紅さんの。

「深紅さん…はなんでついていかなかったんですか?」

私は聞いた。怜さんは今仕事で海外に行っている。螢叔父さんも一緒だ。

「怜さんと?…それはお邪魔かなと思ってのことよ…」

ああ、それは私も思った。怜さんは深紅さんに気にしないでいいのよと言っていたが、
やはり二人の仲を考えると気にしてしまう。


347:穏やかな目(2)
10/04/11 03:58:30 fAKsLSl0
「それに…」
「それに?」

まだ続きがあったのか、と思いながら私は深紅さんを見つめた。深く穏やかな茶色の瞳、
それは私に『あのひと』を思い出させる。大切な…大切な…あのひと。

「澪ちゃんと二人きりになりたかったから」

心臓が跳ね上がった。なぜこのひとはそんな目で私の気持ちを揺さぶるようなことを言うのだろうか。
そんな目で言わないで…私は「あのひと」と深紅さんをまた重ねてしまう。

「…嫌なの?」
「そんなことないです…それに」
「それに?」

いたずらっこのように目を輝かせて深紅さんが私に聞き返す。しまった…つい余計なことを言いそうに…

「澪ちゃん教えて…」

…もうあきらめよう、私にはもうこの想いを隠すことはできない。

「……私も深紅さんと二人になりたかったんです」
「……」

深紅さんは何も言わず、私の傍に座る。そして私の肩に頭を預ける。
どこかで見た風景…デジャブを私が襲う。私の肩にもたれた深紅さんがやけに幼く見えた。


「私もよ………澪」

そして悟った。ああ、そうか…深紅さんは確か霊媒能力が誰よりも…高かった。

「…久しぶりだね、お姉ちゃん…」

私は深紅さんに宿った姉に微笑んだ…


END


348:名無しさん@ピンキー
10/04/12 00:59:20 H3Wq1gib
>>343
そんで>>344みたいに自分で自画自賛すんだよな。
マジもー勘弁してほしいわこいつ

349:名無しさん@ピンキー
10/04/12 01:44:28 dD7wd7wF
深紅澪もいいな
新しいながらも懐かしい
お姉ちゃんいるし


350:名無しさん@ピンキー
10/04/13 00:35:47 YzBLkoSW
亞夜子とか朔夜さんの重厚な話が読みたい

>348
ネタの後に必ず一々言い訳付けるのも特徴だわな
んで自演数レス
そもそも形式自体SSじゃないし
他人様のレス遠ざかるの解ってて体裁だけ繕ってる感じ。

351:名無しさん@ピンキー
10/04/13 04:01:05 ml+qyQ0I
螢澪、もしくは澪螢って何で嫌われてるんだ?

352:名無しさん@ピンキー
10/04/14 00:07:23 N2VKWv1W
螢怜かけオラ
あれはどうみても事後

あ、螢澪はいらんからね(;^_^A

353:名無しさん@ピンキー
10/04/14 00:29:30 p4LVUBcL
>>351
う~ん、断言できんが、紅い蝶からハマった俺としては
澪と繭双子姉妹の独特な関係が好きなんだよな。
当時は二人の百合妄想でハアハアしてたし。螢も別に嫌いではないのだが
なんちゅうか、ここでの螢澪は男女カプぽくて俺は嫌。他はどうか知らんが
勝手でスマソ


354:名無しさん@ピンキー
10/04/14 01:19:16 CnVc/Q30
俺は元々そういう関係じゃない人間同士を絡ませるのが苦手ってのが
あるけど普通ならスルーする。

ただ螢と澪は腐女子のBLとかドリーム妄想と同じにしか見えなくて苦手だった。
そこに螢スレに螢と澪の話ばっかする真性のキチガイが現れて
単語見るのすら嫌になった。という感じ。螢単体は好きなんだよ。

あと別に百合萌えではない。とはいえ天倉姉妹は公式でそんな感じだから
嫌とか自己厨な事はいわないけど。零は公式男女カップリングかなりいる
のにSS少ないのが寂しい

355:名無しさん@ピンキー
10/04/14 04:13:01 THmOFsMJ
自分は怜さんの相手は優雨しか考えられないんでむしろ螢怜はちょっと…って感じだなぁー
まぁ螢さん単体はすごく好きだし、螢怜でも一度は見ると思うけど

356:名無しさん@ピンキー
10/04/14 16:36:16 nZziWC2c
自分も紅と青で姉妹に感動したたちだから
他のと恋愛なんてさせられてるの見ると
「この人本当にゲームプレイしたんだろうか」
って思う事あるな。最近自分でプレイせずに人のプレイしてる
動画だけ見るっていうのが流行ってるみたいだし…
サイト巡りしててそういう人なんじゃないかって思う事よくある。

螢と澪なんかの話は例えれば
ジャンプで主人公にはヒロインがいるのに
主人公を無理やりホモにされた時のような嫌な感じというか。
ホモ好きの腐と違って男女で無理にくっつける腐の人は自分を正義って
思ってる人が多くてかなり厄介だと経験上思う。

357:名無しさん@ピンキー
10/04/15 09:47:28 tAHwc1OQ
俺も零大好きだが、そんな小難しいことは考えずに、面白いものは面白いで楽しんだ方が得だと思う。

358:名無しさん@ピンキー
10/04/15 15:12:10 0GNhlut6
そうだよねー
結局どんなカプが好きで何を書くかなんて個人の自由なわけだし
気に入らなかったらスルーするなりして進めてかないとスレに投下される作品のジャンルが狭まってしまう

359:名無しさん@ピンキー
10/04/16 02:01:16 axDjTVMF
その個人の自由ってもせめて作品に沿って無いとその作品の二次である
必要もないからな。そういう意味で嫌いな人が多いみたいだから無理に
投下する必要もないだろ。
とにかく他のどんどん投下して欲しいから職人街

360:名無しさん@ピンキー
10/04/16 02:08:31 gUr2WHTT
>>359
そもそも公式カプ?を否定してるわけじゃないんだしそんな狭まらないしな。
よく過疎スレが行き着くみたいな作品ないがしろにした無法地帯になるほうが嫌だな。

361:名無しさん@ピンキー
10/04/16 11:29:35 blv7CHYE
つまり俺以外の誰も望んでいないであろう、鳴海天涯×久世夜舟のssを投下することはできないわけか…orz

362:名無しさん@ピンキー
10/04/17 20:31:05 uU+bt0Kr
螢澪投下します

363:名無しさん@ピンキー
10/04/18 00:24:02 2kM085kl
近親相姦ですね。わかります。

364:名無しさん@ピンキー
10/04/18 13:44:29 CU8lM4h0
近親たまんね

365:名無しさん@ピンキー
10/04/20 02:16:14 a5C8Ag4v
川澄さんってまだがんばってるの?

366:名無しさん@ピンキー
10/04/20 09:11:19 tdRrnvmp
>>365
最近お母さん役やってんの見かけた

367:名無しさん@ピンキー
10/04/20 21:30:45 LXnU+K1x
深紅が不憫過ぎて可愛過ぎて生きていくのが辛い

368:名無しさん@ピンキー
10/04/23 00:48:43 G0DxIfue
>>366
サンクス!時の流れは早いものだな…

369:名無しさん@ピンキー
10/04/23 21:09:10 6fEiPqV9
ヤヴァイ、俺ってば深紅に惚れてる
ここの所ずーっと続いてたモヤモヤが片思い中のそれと同じだと気付いてしまった
まさかCGキャラに恋をするとは思わなかった。マジきめぇ

ということで真冬兄さんと深紅りんキボンヌ
深紅はいざ兄さんと結ばれちゃえばベッドでの乱れ具合は零キャラ中最高だと思うんだ

370:名無しさん@ピンキー
10/04/23 23:20:58 PGhCQ9EB
わりと気色悪いが気持ちはわからんでもない

俺、川澄さんの声を聞き分けられないんだよなぁ
アニメとかで川澄さんが出ていても言われなきゃわからん
おねえちゃんの鬱々しい声とか好きだったんだが俺の耳がクソなんだろうな

371:名無しさん@ピンキー
10/04/24 01:45:40 x+R/PqWV
>>370
大丈夫、自分もだ。
お姉ちゃんのヤンデレ具合に惚れてそのときの川澄さんの声にも惚れたが
やっぱあれはキャラと台詞あってなんだろうな、声だけじゃわからんわ

>>369
一時期、ものすごく繭に惚れてた
好きすぎて苦しくなる時もあるが、SSで必死に解消してたこれも愛だと割り切るしかない

372:371
10/04/24 01:53:25 x+R/PqWV
>>369
追加、俺も人のこと言えないくらいキメえが
えらくなくても正しく生きてりゃいいと思う


深紅ちゃんはそりゃあもう…

373:名無しさん@ピンキー
10/04/24 18:36:50 bk4n/Ik0
>>369
大丈夫、ここにいる人は大体みんな同じ穴のムジナだよw
俺は零シリーズ中で一番性的に興奮したのは怜さんかな
怜さんと優雨はどんなセックスしてたんだろうかとか考えるだけで幸せだったわ
>>370
俺も最初は川澄さんの声聞き分けられなかったな
結構声に幅がある人だし、幼女から母親まで幅広く演じてる
つーわけでもし紅い蝶の続編あったら天倉母役とかでまた川澄さんに出てほしいな

374:名無しさん@ピンキー
10/04/24 23:29:44 B1BVPmeI
優しい人で溢れててワロタ
ベッドでの深紅が乱れに乱れるのは想像に難くないが怜と優雨のピクルスは想像しにくいです><
どんなエッチスだったんだろう(;´Д`)ハァハァ

375:名無しさん@ピンキー
10/04/26 18:49:13 cH5KGBrv
なぜか荒縄で真冬兄さんを縛り上げてる深紅が見えてしまった・・・

逆がイイ!

376:名無しさん@ピンキー
10/04/28 10:27:56 /2YOrsQH
ところでエロパロ板でする話じゃないけど、優雨の死の真相って結局なんだったのかな
やっぱ深紅が一枚かんでたんだろうか
だとしたらもし発覚したら怜さん深紅のこと許さないだろうなぁ…

377:名無しさん@ピンキー
10/04/28 12:52:19 zO/KhIn0
いや、交通事故だろ?
何言ってんの?

378:名無しさん@ピンキー
10/04/28 13:12:36 8Sd76SNj
>>376
あんたバカァ??

優雨怜かいて~~~~

379:名無しさん@ピンキー
10/04/28 16:05:11 /2YOrsQH
あれ?深紅が夢に囚われる前にそんなこと言ってなかったっけ?
「優雨さんが死んだのは怜さんのせいじゃないんですよ…」みたいな
攻略本とかでも、何回か深紅に話し掛けてると事故の真相について意味深な言葉が聞ける、ってなことが書いてあった気がしたんだが…

380:名無しさん@ピンキー
10/04/28 20:27:57 zO/KhIn0
けろっと言いなさる。
こうやって情報をねじ曲げようとするんだー?

381:名無しさん@ピンキー
10/04/28 21:26:46 /2YOrsQH
>>380
要するに攻略本の解釈が間違いってことなの?
でも何回か話し掛けないと聞けないし、しかも一回聞いたらもう聞けなくなるからなんか意味ありげな感じがしたんだがな…
まぁ俺も優雨の死に深紅が関わってるとか考えたくないんで勘違いならそれで全然構わないんだが

382:名無しさん@ピンキー
10/04/29 00:00:44 bepS4bqg
たしかに深紅ってば意味深なこと言ってたよね
あの発言があるまで隠してた訳だし、優雨の死に深紅が何らかの形で関わってるのは確かっぽいけど
でも深紅のことだから自分が優雨の死の要因だとしたら怜の前から姿を消すだろうから、深紅が悪い意味で関わってるとは思えない
単純に再び「見える人」になってしまった深紅が持ち前の強い霊感で優雨の死の真相が霊的な現象であったことを知っただけかもしれん

何が言いたいかってーと、俺は深紅を愛してる

383:名無しさん@ピンキー
10/04/29 03:27:08 EjxKsDsd
>>382
俺もお前のこと愛してる

384:名無しさん@ピンキー
10/04/29 19:06:49 bepS4bqg
>>383
ほんと?嬉しい…(´・ω・`)

385:名無しさん@ピンキー
10/05/02 21:42:49 bRlTiVmW
きめぇ流れだ

螢澪かけや

386:名無しさん@ピンキー
10/05/04 14:04:40 kCrxqOl4
test

387:名無しさん@ピンキー
10/05/05 01:08:05 e+JzS8ME
保管庫見れないんだけど

388:名無しさん@ピンキー
10/05/12 07:07:47 r6WMtzNg
千歳のアナル嗅ぎたい

389:名無しさん@ピンキー
10/05/12 07:11:51 r6WMtzNg
千歳のおしっこ飲みたい

390:名無しさん@ピンキー
10/05/12 14:28:49 U5sba5JC
螢澪よろ

391:名無しさん@ピンキー
10/05/16 20:49:57 GRmsyFao
ついにこのスレにも螢スレの気違いが居着いたか。
元から過疎ではあるけど完全に終わったな。
零になんか恨みでもあんのか?
もう螢澪とかいってるクソヤロウは皆しねよwwww

392:名無しさん@ピンキー
10/05/23 02:33:57 XQZEXSQO
螢澪はいいものだ

393:名無しさん@ピンキー
10/05/29 17:43:27 Aq20uCbW
けいみおん?

394:名無しさん@ピンキー
10/05/31 16:02:04 BSNwS0S2
>>391
螢澪かいてよ
年の差萌え

395:名無しさん@ピンキー
10/05/31 22:41:48 ONq7/cjq
ある日、螢叔父さんと私達は居間のソファに座りながら談笑していました
澪「あー今日も暑いねー!」そういって澪は螢さんの目の前でわざとスカートをたくしあげたりひらひらさせた さらにふとももをわずかに交差させるような動きが艶っぽい

螢叔父さんは困った顔をして目を逸らす お顔が少し赤いゾ
澪はそんな螢叔父さんの様子を見て楽しんでいた

澪「ホラ見てー螢さん、暑いから私の胸元、すっかり汗びっしょりだよ?」

そういって澪は胸元のボタンを外して螢にずいっと近づく

澪「ホラホラ」

螢「こ、こら(^-^;あ!そういえば怜に電話しなきゃならんかった」叔父さんはたまらなくなったのか何かを思い出したような振りをして席を立った

澪「プッwクスクス#お姉ちゃん見たー?螢さんたら顔真っ赤にしちゃって、からかうと螢さん面白いよねーアハハ!」

…澪はああ言ってるけど私にはわかっていた
澪は叔父さん以外の人にあんなことはしたことがない、いや普段は決してあんなことをする娘じゃない
澪は気付かないうちに螢叔父さんを求めているのだ…それは無邪気な少女の無自覚の求愛の姿だったのだ

繭「ああくやしいのうくやしいのう」

紗重「誰か続きをかいて」

396:名無しさん@ピンキー
10/06/01 20:59:28 EWDuO4id
>>395
続きプリーズ

397:名無しさん@ピンキー
10/06/02 20:58:45 +kdncGWb
澪「これなんかどう?お姉ちゃん綺麗に写ってるよ?」
繭「うーん」

螢「やあ、二人とも何やってんだ?」

澪「あ、螢さん!今皆神村で撮ったアルバムを見てたんだけど」
繭「それで誰が一番可愛く撮れてるか決めてたのよ、ね!これなんか千歳ちゃんがすごく可愛いよね」
澪「うんうん♪こっちにはイツキ君が優しい顔で写ってるよー」
繭「紗重もいい笑顔じゃない?」
澪「鬼ごっこの子供たちも可愛いとこあったんだよね~」

澪「うーん…迷うなあ…螢さん、螢さんは誰が一番だと思う?」

澪「やっぱりお姉ちゃんが一番!?♪」繭「やだー澪ったらー!」

398:名無しさん@ピンキー
10/06/02 21:29:31 +kdncGWb
螢はアルバムに目を通したあとに澪に言いました

螢「澪…この事件の時のお前はホントによく頑張ったな、たくさん怖い思いもしただろうに…」

澪「…え?………う、うん、まあね…でも今は」

螢は優しい視線を澪に向けて言いました

螢「そんなお前が一番だ」


螢「お前が一番可愛いよ澪」

そういって澪の頭を撫でて螢は笑顔で部屋をさりました

澪「……………」

繭「うん、螢叔父さんのいうとーりかな」

澪「………私が……可愛い…?…」

繭「み、澪?どうしたの」
澪「…螢さんが…私のこと…可愛い…って」

澪(ポッ///////////////)…バタんきゅ~
繭「きゃああ?み、澪ー!!」

同時刻 黒澤家

怜「おー!決まった!左ジャブで相手を崩してから強烈な右ストレート!お見事!これは相手はKO間違いなしね」
深紅「ボクシング見てるんですか怜さん」

399:名無しさん@ピンキー
10/06/03 01:21:08 gmTfRQtb
需要あるならなんか書こうと思うんだが。
文章力が無いことと時間がかかることと携帯投下に寛容になれるようなら以下から好きなの選んで教えて。

1、真冬×霧絵
2、澪×繭
3、螢×鏡華
4、秋人×鏡華
5、海咲×円香


400:名無しさん@ピンキー
10/06/03 05:34:40 Fm2KMabg
2、澪×繭とか超オヌヌメ

401:名無しさん@ピンキー
10/06/03 06:44:48 VoGEyivD
海咲×円香もマジオヌヌメ

402:名無しさん@ピンキー
10/06/03 08:27:44 v74B+BpN
鏡華さん関係ってあんま見たことないから読んでみたいなー

403:名無しさん@ピンキー
10/06/03 20:56:03 gmTfRQtb
割れたなw


404:名無しさん@ピンキー
10/06/03 22:34:59 9V8+Yaxo
時間かかってもいいから上から順番に全部書くのテラオノノノ

405:名無しさん@ピンキー
10/06/05 21:46:03 m3a/lrZA
おk
オノノノが面白かったから全部かくわ

406:名無しさん@ピンキー
10/06/06 18:33:26 maxFh+Ra
テラオノノノがわかんねーwww

407:名無しさん@ピンキー
10/06/07 22:05:19 qVSWR1v2
俺×千歳で書いて

408:名無しさん@ピンキー
10/06/08 22:04:06 hNaoKRb2
螢澪螢澪

409:名無しさん@ピンキー
10/06/09 11:57:25 6nisP0Bn
「君は、料理が得意では…ないんだな」
「…悪い?」
「いや、意外だった」
「深紅に任せっきりだったの」
「ああ…」

優雨はそれをニコニコ笑って見ていたんだろうなあ、と思った。

まあいいか、深紅くん料理上手だし。


「どうして拗ねた顔するんだ」
「…拗ねてない」
「俺は別に料理が上手じゃなくてもいいんだ」
「じゃ、何」
「…君がいるだけで…充分…」
恥ずかしさで口ごもる。

「………」
「………」
「…螢さんて」
「ああ」
「恥ずかしいこと平気で言うのね」


怜は珍しく頬を赤くしてそう言った。



410:名無しさん@ピンキー
10/06/09 18:08:40 ZumYNHx1
うっかり霧絵さんも兄さんもテンションが高くなってしまった…リア充爆発しろ

411:真冬×霧絵1
10/06/09 18:10:49 ZumYNHx1


ぎしりと縄の軋む音がして、真冬は意識を取り戻した。もの思いにふけるうちに飛んでいたらしい。ハッと振り返れば、縄に吊された娘が苦笑しながらこちらを見ている。

「ご無理はなさらずに」

自分を気遣うような霧絵の言葉に、無表情だ能面だといわれる真冬の表情が歪んだ。実に不甲斐ない。

「大丈夫」

あくびをかみ殺して言えば、更に深くなった苦笑が帰ってくる。眠っていただいて構いませんよ、という言葉を真冬は黙殺した。
霧絵の背負う門は、今日はどうやら大人しいようだ。
ゆらゆらと霧絵に近寄り、対面する。そういえば霧絵は真冬の実妹と同い年と聞いたが、とてもそうは見えない。霧絵が大人びているのか、妹が幼いのか、恐らくどちらもだろうと真冬は思っているのだが。さて、閑話休題。

「なんの話をしていたんだったかな」

「私の昔話ですよ」

「ああ…」

会話の最中に思考が脱線するのは真冬の悪い癖だった。
霧絵から当時の様子を聞いているうちに、彼女の想い人の考察を始めてそのままうたた寝をしていたのだ。不甲斐ない、実に不甲斐ない。

「窓から彼が見えて、手を振ってくれて、…どうしたんだっけ?」



412:真冬×霧絵
10/06/09 18:40:56 ZumYNHx1

「目が合って、て、手を…振ってくれて、は…恥ずかしく…なって…」

氷室邸の何処かで見た霧絵の日記を頭の中でめくる。この日は確か部屋の中に引っ込んでいた。
だんだん小さく、口ごもっていく霧絵の様子を真冬は笑いながら(あくまで本人は笑顔のつもりである)見ていた。

「次の日は?」

「次の日は…お屋敷の外に出てもいい日で……っ」

ハッとしたように言葉を止めた霧絵は、微かに揺れる真冬の肩を見留めて、頬を更に紅潮させた。

「か…っからかわないでくださいませ!」

耐えきれなくなり声を上げて笑う真冬を咎めて、霧絵は身を捩った。恥ずかしい思いをさせて、なんと小憎たらしい。
しかしあまり見ることのない真冬の笑顔を見ていると、だんだん怒りも治まるから不思議なものだ。
ずるいひと、と霧絵は呟いた。

「羞恥に耐えて懸命に話す姿が、あまりに健気だったものだから」

「もう…!」

憤る霧絵の頭を撫でてやり、許せ、と真冬が言うと、霧絵は渋々頷いたのだった。
そのときふと、目の前の着物の合わせが真冬の目に留まった。
霧絵の着る着物は、右前の合わせだ。



413:真冬×霧絵3
10/06/09 18:42:45 ZumYNHx1

「真冬さん…?」

「……そういえば…」

乱雑な記憶の棚を漁り、過去を思い返す。霧絵はいつも右前の合わせだった。
死ぬために生かされていた証なのかもしれない。

「あの、真冬さん…」

霧絵は確かにもう死者であるが、なんだか気分が悪い。真冬の中に仄かに宿った怒りは、霧絵を縛り付けた氷室家へのものだ。
真冬は帯に手をかけ、しゅるりと音を立てながらそれを解いた。

「きゃあっ!」

「!?」

すると突然霧絵が叫び声を上げたので、真冬は慌てて何事かと顔を上げて霧絵を見る。蹴りが飛んできた。

「な、な、な、何をするのですか!」

何を、と首を傾げた真冬はそこでようやく我に返り、霧絵にまったく了承を得ず勝手に合わせを左前にしようとしたことに思い至った。

「いや…」

落ち着かせようと肩に触れると霧絵はじたばたと自由な足を暴れさせ、そのうちの何発かが真冬に当たる。墓穴を掘っていることに気づき、真冬はまず霧絵から離れた。

「着物の合わせが右前だから、直そうと思って…」

「直すもなにも、正しい着方をしています!」

「合わせは本来左が前だ」

「宮司様はこれが正しいのだとおっしゃってました!」


414:真冬×霧絵4(ラスト)
10/06/09 18:44:03 ZumYNHx1

宮司に殺意を覚えた真冬である。

「右前は死者の着る着物だけだ!」

「そっ…、いえ死者なので構いません!」

「僕が気になるんだ!」

「お気になさらず!」

言っても聞かないと判断した真冬は問答無用とばかりに胸紐を解く。霧絵がまた叫んだ。顔を見れば真っ赤だ。真冬は素知らぬ顔で腰紐も解いた。

「あまり見ないようにするから」

最早暴れたら暴れただけ脱げてしまう段階に入り、霧絵は大人しく宙を漂った。
今程両手の縄が煩わしいと思ったことはない。
羞恥で肩が震える。
それを視界の端に捉えた真冬はこっそりと上目で霧絵を盗み見た。
目をきつく瞑って顔を赤くしている。
大人びていると思ったが、こういう表情をしていると確かに妹と同い年に見えるかもしれない。
ふと見えてしまった白い肌にゆっくり唇を近づけた。

「っ!?」

霧絵が驚いたように身を引く。
鎖骨の下についた鬱血の痕は、霧絵からは見えない。

「?」

「どうした?」

「何か…刺されたような痛みが…」

「気のせいじゃないか?」

なんとも白々しい嘘である。
それでも霧絵は「そうでしょうか…」と納得してしまうのだから、箱入りとは恐ろしい。


415:ごめんこれがラストだった
10/06/09 18:45:11 ZumYNHx1

帯をきちんと締め直して、背中に回す。
結びが蝶々なのはご愛嬌だ。

「出来たぞ」

「あ、ありがとう…」

合わせが逆なのが落ち着かないのか、きょろきょろと体を見回す霧絵を眺めて真冬は満足げだ。
合わせが逆になっただけで氷室家の当主や宮司に勝った気分である。
むきになる霧絵も見れたことだし、実に清々しい。

大きく頷いた真冬を見て首を傾げる霧絵だった。


416:名無しさん@ピンキー
10/06/09 19:41:56 6p9Q5UJN
霧絵は深紅と同年齢じゃないぞ。
同じ17歳でも深紅は満年齢、霧絵は数え年。
霧絵は本当は16歳だ。

417:名無しさん@ピンキー
10/06/09 21:02:03 ZumYNHx1
なん…だと…
霧絵の17歳って数え年だったのか…!
知識不足すまん(´・ω・`)

418:名無しさん@ピンキー
10/06/09 22:54:44 4kC5V18M
1837年12月13日は水曜日だったのか。
URLリンク(www.na.rim.or.jp)

419:名無しさん@ピンキー
10/06/10 17:27:38 6FwnPVLA
空気を読まずに螢×怜エロ投入
グダグダ注意






「私たち、もう死ぬのかな」

張りがない囁きだった。

肩に寄り掛かる体は、細くて少しやつれていた。
一見気が強そうな女性だったが、無理もない。


婚約者という存在を亡くして疲弊しているのは元より、奇妙な夢を見続けて衰弱している。
それに加え親しい友人が原因不明で倒れてしまった。
「刺青に全身蝕まれた」状態で。



俺自身も様々な出来事に困惑している。
幽霊や呪いの類は信じていなかったが、こうして現実に存在しているではないか、と。


「怜さん、大丈夫ですか」


420:名無しさん@ピンキー
10/06/10 17:30:22 6FwnPVLA
俺は場所を変えることを提案し、肩を支えて彼女をすっと立たせた。

「…う…」
「え?」

微かに声が漏れたので、聞き返した。


「優雨…助けて…」


そう聞き取れた瞬間、胸の肌をすっと撫でられた。
しっとりとした感触にびくり、と少し震えた。


「なっ…にを」
「そばに、いて?」
「え?」
「お願い」



嬌とした雌の目付き。
頭の中がぐらつき、喉が乾く。


急な変わり様にわけが分からなくなった。
彼女は親友の婚約者、で。
そんないけないことは許されない。


「やめてくれ」
「どうして?」
「君はどうかしている」
「わたしはあなたと一緒に居たいだけ…要さま」


今…なんて?


彼女の目を見たその刹那、あの刺青の巫女の目が重なった。

まずい

と気付いたときにはもう遅く、体が徐々に言うことを訊かなくなっていく。

目を逸らせない。


「…お前は…」
「ずっとお会いしたかった」
「久世、零香か」
「はい…要さま」



421:名無しさん@ピンキー
10/06/10 17:45:08 6FwnPVLA
そう怜さんの口で呟き、俺のジーンズのポケットの辺りに触れる。

「!そうか…」

その中には夢の屋敷で拾った耳飾りが入っている。
その持ち主と勘違いしているらしい。



「こんなにもいとおしい」
「…っ」


唇を重ねられた。
舌でなぞった後、ぬちゅ、ぬちゅとぬめる音がして絡められる。
その動きから逃げようとしても無駄だった。


「…んっ…ん…」

彼女は口からしたたる唾液を妖艶に舐めとり、俺の髪をいやらしくまさぐる。
背筋を上から下に華奢な指が這う。


互いの息が熱くなってきたのに背徳感を感じると共に興奮してしまった。




ジーンズのジッパーを下ろされる、その少しの刺激ですら屹立したモノにはキツい。


「素敵…」
「…っく」


彼女はそう囁き、2本の指を自分の唾液に浸した。

恍惚の表情で見つめ、緩慢な動作で撫でられる。



「うぅ…っ」
「いやらしいお顔」

ふふ、と笑う。


何度も焦らされたあと、白い頬の上に出してしまった。
軽い脱力感に体が支配される。



422:名無しさん@ピンキー
10/06/10 22:02:26 DK9YzDgb
>>417
ちょっとした間違いなんて気にしない気にしない
十分良かったジャマイカ

423:名無しさん@ピンキー
10/06/11 01:27:05 yl3PrKpf
テクモって細かい設定を粗くするよね。
刺青のファイルで旧仮名遣いが中途半端だし、色々矛盾してる。
零には科学も数学も論理も無いと思った方がいいな。

424:名無しさん@ピンキー
10/06/11 21:18:29 WFJaGeVN
ありがとう、その言葉だけで、もう…

とまぁ霧絵さんごっこは置いといて、澪繭製作入るぜ

425:名無しさん@ピンキー
10/06/28 06:08:51 hoAreKLh
朝もはよから澪繭に期待
のんびり待っとくぜぇい

426:名無しさん@ピンキー
10/07/06 21:27:17 rU3Uqqky
澪が蛍のおもちゃにされるやつかいてください

427:名無しさん@ピンキー
10/07/08 20:03:26 GXJlEvcw
次回予告 双子姉妹 Kおじさんでイク!!

428:名無しさん@ピンキー
10/07/09 04:13:57 EVKxFO6W
風呂場の中、僕は体を洗って居た。
そこに戸がトントンと叩く音がした。

「真冬兄さん、入っていい?」

声がする。

「いいよ、深紅」


タオルを体に巻いた妹が笑みを浮かべて僕の側に寄ってくる。


「ちょうど良かった。背中洗ってあげる」
「うん、頼む」

僕の背後に座った深紅はボディソープを手に取って、泡立て始めた。

「僕も洗うよ」
「ひゃっ」

後ろ手を回して太ももをわざと撫でてやる。
いつもと変わらない、白くて柔らかい妹の肌。


「にいさぁ…ん」
「気持ちいい?」
「だめぇ、私が洗うんだから」

そういうと、胸を押し付けるように僕にしなだれかかってくる。






あとは需要あれば書く


429:名無しさん@ピンキー
10/07/10 02:26:13 BZxYW3mT
螢澪?駄文をホイホイ投稿するんだぜ







下着越しに俺と澪の秘部を擦り合わせる。

嬌声が腰の動きに合わせて漏れる。
互いの液で澪の下着がぐちょぐちょに濡れていた。


「だめぇ、きもちいっ、またいっちゃう」
そう言って体を離そうとする腰を力強く掴む。
「逃げちゃダメだろ」
「あん、だってっ、くるし…まって」


彼女はよだれを垂らして、目付きがぼんやりしている。さっきからイキっぱなしなのは気付いているが、わざと動きを止めない。


「澪、一日好きにしていいって言ったんだからな」

このまま朝まで、ずっと続けよう。





真冬深紅誰か書いてくんないかな
あと螢怜…


430:名無しさん@そうだ選挙に行こう
10/07/10 07:20:37 KBviPvxT
需要大有りに決まっているじゃないか(;´Д`)ハァハァ

431:名無しさん@そうだ選挙に行こう
10/07/10 18:51:44 cimxLk+4
進行中のプロジェクトがある中僭越だが、俺は
澪繭、怜深紅を希望するが、女同士ばかりでもなんなんで、
怨霊に襲われる澪繭あたりを所望する。


432:名無しさん@そうだ選挙に行こう
10/07/10 19:27:43 gKwdib6t
次回予告 双子姉妹 『おじさん!私達の股ぐらに隠れて』

433:名無しさん@そうだ選挙に行こう
10/07/11 03:33:01 WoT2IyGn
KおじさんのMAX「撃」 に天倉姉妹が至福悶絶
「こんなに貯まってるなんてスゴイわ・アーッ」

434:名無しさん@そうだ選挙に行こう
10/07/11 04:06:40 vU0cd7Sk
そう言うと体に巻いていたタオルを取り、それに湯とボディソープを含ませた。

「んしょっと…」

耳元でそう呟き、背中を一生懸命に洗い始める。
時々、小さい指が少しだけ触れてこそばゆい。


「深紅…前も洗ってくれる?」

僕がそう言うと、ちょっとだけ笑って彼女は抱き付いてきた。
背中に直に胸が当たる。

「兄さん大好き…」

首に顔を埋めて可愛いらしいことを言ってくれる。

「ダメだよ、そんなことしちゃ」
「どうして?」
「だって」

僕の下半身は既に十分に反応していた。
深紅はそれを見て少し照れながら笑う。

「じゃあ、こっちも洗うね」

抱き付いた格好のまま、ぬめぬめしたタオルを胸や腹の辺りに往復させた。
時々、気持ちいい?と尋ねてきたり、息が耳にかかったりする。
そのうち遠慮がちに腹の下に手が伸びて来て、タオルで包んで上下に擦り出す。
その度に背中に触れる胸も動く。

気持ちよすぎて頭がぼんやりしてきた。


「う…出そう」
「いいよ兄さん、出して」

更に動きを早くさせる。
僕の体は一瞬びくついた。

「出…るっ」

びゅく、びゅくっっ
と激しく音がしそうな程に精液を深紅の手に出した。


「まだ…出るのね」






すまんが一旦ここまで


435:名無しさん@ピンキー
10/07/12 05:13:15 /AziQKbL
鬼畜な蛍が澪をいじめるやつ書いてください

436:名無しさん@ピンキー
10/07/13 19:11:13 JSW3jomY
次回予告 Х縛りされた澪が悲痛な悲鳴をあげる 「いやあぁ!!裂けるぅぅ!ヤメ‥てぇ」
そこへマゾ鎮女が現れ、身動きできない澪の衣服を少しずつ脱がしていき…
「だ・ダメぇ!見えちゃうよぉ‥アアーッー」抵抗むなしく澪は全裸にされて‥

437:名無しさん@ピンキー
10/07/14 11:10:59 Ayp5jr+b
何、この流れ?

438:名無しさん@ピンキー
10/07/15 00:04:22 krJa7gNh
螢澪マダー?

439:名無しさん@ピンキー
10/07/17 20:15:39 MFmZS2m/
澪「おじさん、私、螢おじさんのことがスゲー好き!!」

蛍「み、みお?」

澪「だから…お願い…大人のキスを…私にして」

蛍「いや、さすがにマズイだろそれは」

澪「そっちからこないなら私が脱がしたるぐ!」

ぐわばあ
蛍「アーレー」

440:名無しさん@ピンキー
10/07/18 00:43:35 V82fslb1
螢から女の人に迫るイメージがどうしても湧かない

だからエロを考えると大体彼は受けになってしまう

って上の書込み見てそういえば…って思った


441:名無しさん@ピンキー
10/07/18 10:28:44 4WHZ7kIO
草食イメージなのかね。
確かに蛍が攻めているところというと、誘惑されまくった挙句のご乱心モードくらいしか思い浮かばない。

442:名無しさん@ピンキー
10/07/18 11:13:18 ONLFlEbA
零の男は全員、女性に優しい紳士タイプばかりだよ、で、それが原因でみんな女で悲惨な運命を辿ってる
真冬も長さんも立派な女難の相を持っていたのだ。

443:名無しさん@ピンキー
10/07/19 08:34:47 13NzQMMx
澪「おじさん!!私、蛍おじさんのことスンゲー大好き!」

蛍「こ…今度は何だ?」

澪「だから…お願い…大人のマッサージを私にして」

蛍「繭とでもやってなさい」

澪「つべこべいわずにとっとと脱ぐぐ」

がばぁ

蛍「おゆるしを~~」

444:名無しさん@ピンキー
10/07/20 18:44:05 2Ee1Z7Fb
澪はエロい話や行為は苦手なイメージがする。
繭は夜の営みはリードしそうなイメージだ。

445:名無しさん@ピンキー
10/07/24 17:44:58 Diac7qGE
螢が澪を教育するんですね

446:名無しさん@ピンキー
10/07/25 00:57:36 4wnVg3Ld
よし それでいこう

447:名無しさん@ピンキー
10/07/28 19:21:45 DXl/T9DY
書かないのか?

448:名無しさん@ピンキー
10/07/29 21:49:09 nD5H5DRD
澪「おじさん!わたしに大人の愛撫テクをイロイロ教えて!」


蛍「知らん」

澪「まず服を脱ぎます」

がばぁ!

蛍「俺、教育されるぁぁぁ!!」

449:名無しさん@ピンキー
10/08/22 10:54:41 2y7pPQx8
保守

450:名無しさん@ピンキー
10/09/01 19:12:24 AgZDLU8G
澪が男霊に輪姦されるやつお願いします

451:名無しさん@ピンキー
10/09/02 20:49:57 7vZ4ZRO5
澪「アアアアア。。れいさん。私。。。イク!!」

452:名無しさん@ピンキー
10/09/04 01:58:07 5i7Gn9LV
怜×澪かよww
いや、俺的にはかなりストライクだが深紅×澪の方が…

453:名無しさん@ピンキー
10/09/07 01:53:18 8MI3ivvK
檻に閉じ込められた人がどうやってうんちしてたかの話を書いてください。

454:名無しさん@ピンキー
10/09/07 20:30:32 vuYnhDq/
繭「ウー~~ん」
プリッ

おしまい

455:名無しさん@ピンキー
10/09/07 21:39:40 8MI3ivvK
鎮女は巫女の下の世話もしたんだろうか

456:名無しさん@ピンキー
10/09/15 02:02:30 0PQOJqdP
海咲を円香の前でぐちょぐちょにしてみたい

457:名無しさん@ピンキー
10/09/20 00:01:13 2uXw2uej
保守。

458:名無しさん@ピンキー
10/10/02 21:19:20 RSEr0jCV
零も新作が完全に澪と繭な件について


459:名無しさん@ピンキー
10/10/03 03:43:43 4fCpON3z
グラフィックの可愛さがアップしたようでよかった!

460:名無しさん@ピンキー
10/10/03 10:03:42 q5RnAHvM
サイト見たけどリメイクだねあれは
新EDとかあるんだろうか?今から楽しみだw

461:名無しさん@ピンキー
10/10/03 19:12:05 4OGPHVCy
普通に赤井町出してくると考えて良いの?

462:名無しさん@ピンキー
10/10/24 09:07:29 gqshodxz
新作のグラフィックやべぇな……

463:名無しさん@ピンキー
10/10/24 10:49:12 5XwKt2hS
3の青袴の女の人いたじゃん
釣り牢に入ってたやつ

あいつが一番可愛い

464:名無しさん@ピンキー
10/11/03 20:16:08 B3shoR29
>>461
新作、といって紅い蝶をだしてきたら、詐欺だと思う。

紅い蝶2だったら、嬉しいんだが。

チリーン
「おねえちゃん・・・?」
「澪・・・。また会えたね。」
ごぼおっ!

きゃあああああ・・・・・

2011 Summer comming soon

「これからは、また、二人一緒だね・・・?」

465:名無しさん@ピンキー
10/11/05 08:59:55 5P9ea7hv
>>464
紅い蝶→刺青の流れを見る限りそれはないだろうと思うが、お姉ちゃんならやりかねないからこえぇw
もし続編出るなら個人的には真壁先生とかも出してほしい


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