◆変わりゆく心 ジルオール闇小説 その7◆at EROPARO
◆変わりゆく心 ジルオール闇小説 その7◆ - 暇つぶし2ch365:⑥
09/05/07 00:13:38 HvcQY0av
「……いた…ない」
「え?…ごめん、もう一度…」
「…若い子と…歩いてたじゃない…!」
「はぁ?」
それを聞いて俺は耳を疑った。若い子?俺が?だいたいザギヴだって若いだろ?意味がわからなかった。
「それはどういう…」
「馬鹿!…私…私は…」
それから後は大変だった。泣きじゃくりながら叩かれ、責められ、宥めつつ、断片的なザギヴの言葉をまとめる。だいたいこんな感じだ。
一度抱いてくれたものの、それからずっと抱いてくれなくて不安だった。そんなとき、俺が若い女と仲良いという噂を聞いた。そんなはずはないと思ったが、廊下で若い女…俺の副官だ…と楽しげに話している姿を見て居ても立ってもいられず呼び出した。…で後はさっきの通りだ。
つまりあれか。最初はちょっと不安、次に副官を見てヤキモチ…いや、さらに不安か。最後に俺の…あー…。
「で、嫌われたとか思ったの?」
「…そうだけど…始めは浮気…されたと思って…」
「…だからあんなにぴりぴりしてたのか」
「…してないわ」
「強がらなくたっていいじゃないか。まぁ、それはそれでかわいいけど…」
「…っ!」
顔が真っ赤だ。わかりやすい。よくこんなんで皇帝なんてやってられるな。しかしこんなザギヴを知ってるのは俺だけだろう。そう思うと嬉しくなった。
「…何笑ってるの?まだ話は終わっていないのよ?」
ニヤついてしまったらしい。ザギヴがたちまち不機嫌になる。俺は謝りながらザギヴの誤解を解いてゆく。得に副官については念入りに。
しかしあの玉葱頭…余計な人事なんかしやがって…何が『君見たいな人種はこういった配慮が必要だろう?』だ!ボケ!一瞬でもイイヤツと思った俺が馬鹿だった!余計な真似しやがって!腹が煮え繰り返ったがザギヴには精一杯優しく話していった。


366:終
09/05/07 00:21:08 HvcQY0av
話を終えた頃には日付が変わっていた。ザギヴも俺の誠実な弁解をわかってくれたようだ。今はウキウキとした様子でワインの用意をしている。
「しかしザギヴがねぇ…」
「私がどうかしたの?」
「変わったなぁ…って」
「それってどういう…んっ!?」
俺はまたザギヴの口を塞いだ。ほんのりワインの味がする。酒はあまり好きじゃないがこうやって楽しむのはありだな。腕の中でザギヴがもがいているが気にしない…とさっきの二の舞になるかも知れない。柔らかい抱き心地が名残惜しいが解放する。
「…オール…あ、貴方…?」
「夜はまだまだ長いだろ?ザギヴがもう不安になったりしないようにしないとな?」
「…ぁ…」
自分で言っといてなんだが歯の浮くような台詞だ。ザギヴは俯いてしまった。きっとまた真っ赤になってるに違いない。くそ!かわいいなぁ!コイツは!
俺はザギヴを抱き上げてベッドに運ぶ。あぁ、そうだ。明かりを消さないとな…ここでまた失敗したら堪らない。
俺達の夜はまだまだこれから。期待に胸を膨らませ、俺はそっと蝋燭を吹き消した…。



367:名無しさん@ピンキー
09/05/07 00:22:30 HvcQY0av
いろいろおかしな所があるかも知れませんが、笑顔で許してください

368:名無しさん@ピンキー
09/05/07 01:09:05 qBgiFRso
仮にも防具を素手で引き裂くなよwww




それはともかくわっふる、わっふる

369:名無しさん@ピンキー
09/05/07 20:32:52 ipKgDmVK
>>67のeraとやらを落としたかったんだけど
ログインIDとパスを要求されてしまって進まないんだぜ…
誰か闇落ちする前に助けてくれ!!

370:名無しさん@ピンキー
09/05/07 20:58:55 7y9Kxtcz
>>369
IDとPASSは両方とも同じ
3文字だ

371:名無しさん@ピンキー
09/05/08 15:46:07 mV57kK/m
>>370
ありがたし

372:名無しさん@ピンキー
09/05/09 09:42:58 850FMGGM
しかしerazill本体(era1136.rar?)が消えている件について

373:名無しさん@ピンキー
09/05/09 09:50:28 pdRC9wBj
1362に本体あるから大丈夫っしょ

374:GJ
09/05/10 18:52:00 ZO/wtEQd
eraで女主を母乳+妊娠+ふたなり+尻穴狂い+淫乱に育ててしまった…。

だれか女主人公の口上作ってくれないかな…と思ったが
今一どんな口調で喋るのかハッキリしないから作りづらそうだな。

375:名無しさん@ピンキー
09/05/10 22:02:49 eBBBCeaS
…ワッフルワッフル!

376:気楽な毎日
09/05/11 18:31:09 rR2aWhyQ
「や、フレア」
モンスターを適当にかわして、神殿の中へ。フレアはいつもどおりの無表情。
「また、貴方ですか」
「うん。顔見せておかないと忘れられそうだし」
顔見せどころかもう4日連続で通ってるけどね。昨日は少し暗い表情だったけど、今日はそうでもない。
何故通いつめているのか、と言えば…危なっかしいからだ。
束縛の腕輪を渡さなかったから、最悪の事態は免れた。それでも危ない。
彼女は自分の命なんてどうでもいいと思っている。それを改善できるとは思わないけど、放り出す事はできない。
顔を見せている限り、彼女も馬鹿な事はしないだろう。根拠はないけど確信している。
「………」
「………」
ここに来たところで、何かするわけじゃない。適当に座って、ただ黙っているだけ。
向こうから話しかけてこない限り、こっちから話しかけるつもりはなかった。
他者に興味を持って、他者と交わるのが喜びになれば、生きる事に価値が出る。
「わからない人ですね、貴方は」
少し暗くなり始めた頃、フレアが口を開いた。
でも、その声がわからない人…かあ。
「なんでそう思うんだ?」
「私のようなものに何故そんなに興味を示すのですか?
作られた命、抜け殻、人形。私はその程度のもの」
立ち上がって、フレアの顔を見つめた。悲しくなるような発言だけど、フレアの表情に変化は無し。
言っている事は事実なんだろうが…それが彼女にどれだけ暗い影を落としているのか、わからない。
「それじゃあさ、聞かせてもらうけど、俺は何なんだ?」
「…?」
「君が人形なら、俺は何なんだ?って聞いているんだよ。
人形に会いに来るため、モンスターがいる道を通う馬鹿かい?
物言わぬ抜け殻を眺めるために、こうしているって言うのかい?
君は作られた命かもしれないけどさ、『人間』だよ。赤い血が流れて、心がある人間だよ。
俺はフレアっていう『人間』に会いに来ているんだ。人形に興味はない。卑下はやめなよ」
互いに見詰め合った。苦しい沈黙に耐え切れなくなったのはフレア。下を向いた。
「人間の価値なんてさ、他人が決めるものなんだよ。自分で全てを決め付けないこと」
「でも」
「でも、私は人ではないって?さっきも言ったけど、自分で全てを決め付けないでくれ。
俺は君を人間だと決めた。誰が何と言おうともね。俺は君を人間としてしか扱わない」
フレアはまだうつむいたまま。感情が激してくるのを感じて、暇を告げた。

「…や、フレア」
翌日。フレアはいつも通りの無表情。昨日の事は、無意味だったのかな。
「また、貴方ですか」
「うん」
さて、座るか。あ、いや。自堕落だけど寝るかな。どうせ暇だし。
「くぁ…!?」
夢の世界に旅立つ直前、景色が変わった。目の前に黒。
「………」
びっくりするくらい近くにフレアがいる。相変わらずの無表情で。
長い黒髪が顔に当たって、ちょっとくすぐったい。
「どうしたんだよ?」
「いえ、別に」
…あ、そう。それじゃ、おやすみ。
「貴方を、少しだけ知ってみたいと思いました。だから、私も貴方の真似をしてみます」
そう言って、フレアは俺の隣に寝転んだ。寄り添うみたいに。
(悪くないな、この感じ)
フレアをちょっと見て、微笑んで、睡魔に身を任せた。
空は見えないけど、心模様は快晴。今日もいい日だ。

377:名無しさん@ピンキー
09/05/13 03:40:24 YDTnWG4O
うー距離感が残念だ。
闇塔発の主人公とフレアなら特別な感情を交わせそう。

378:名無しさん@ピンキー
09/05/13 09:03:58 cYfuLa8g
投下増えたな
嬉しい

379:名無しさん@ピンキー
09/05/13 19:51:52 cE1zVgUe
投下乙

380:天の川
09/05/13 21:02:49 wnOoOK7a
コツコツと、石畳の上に音が響く。周りにいる海賊達に軽く挨拶をして、目的の部屋まで歩いた。
「やあ。ヒルダリアはいるかな?」
剣を携えた巨体。ヒルダリアの護衛だ。髭にはいくらか白いものが混じっていた。
かなりのベテランだが、それなりの役職には興味がなく、護衛の任に就き続けているらしい。
「これはアレフ殿。今はいますぜ。話を通して参りますので、しばしお待ちを」
大きな体を小さくまとめて、控えめに部屋の中へ。すぐに出てきた。
「どうぞ、お入り下さい」
手を上げて応えて、扉をくぐった。ヒルダリアは執務用の机に座ったままで、こっちには軽く目をくれただけだ。
「忙しそうだね」
「ええ。フゴー商会の警備がきつくなってきているの。大雑把な作戦の立案だけでも一苦労よ」
そこまで言って、椅子から立ち上がった。大きく伸びをして、こっちを見てくる。
眼には燃えるような強さが見えた。余裕の感じられるような強さではなく、剥き出しと言った強さ。
「それで、何の用なの?」
「あ、ああ。しぶきの群島に船を出したいから、人と船を貸して欲しくてさ。
粗方見たんだけどね、まだまだ行きたいところはあるんだ」
少し虚を突かれて、上ずった声が出た。でも、ヒルダリアには全く気にした様子がない。
細かいことを気にしないほど大らかなのか、細かいことに気を使う暇がないほど忙しいのか。
…おそらく後者だろうな。今の様子じゃ。もっと休んだほうがいいのに。
「そう。わかったわ。修理中の船じゃなければどれを使ってもいいから。
気をつけて行ってきなさい。さっきも言ったと思うけど、最近はフゴー商会が神経質になっているわ」
眼の中に宿る強さは、ますます強くなっていた。他者を圧倒するぐらいに。
そんな彼女を眼にしながら冒険の為に船を借りる…少し居たたまれない気分になった。
でも、今更後に引くわけにもいかない。部屋を後にして、ドックに向かった。

ドックに向かう時、考えていた。ヒルダリアについて。
ヒルダリアの人生にとって、男に生まれたかったと思うことは数え切れないぐらいあっただろう。
海賊なんて本来男のみでやるものだ。でも、頭領の娘として生まれたから、引き継ぐしかなかった。
男として生まれたほうが、絶対に楽だったはずだ。それこそあらゆる事で。
ただ、ヒルダリアがもし男に生まれていたらどうなるんだろう、と考えるとわからなくなった。
ヒルダリアは女に生まれたからこそ『完璧』を求めた。男に舐められないだけの技量を。
それだからこそ彼女は荒くれ全てを纏め上げ、主義のある海賊として恐れられている。
もし男に生まれていたなら、そこまでを求める事はなかったはずだ。
だから、今よりはだらけた…というか大らかな頭領になっていただろう。でも、それの方が下は楽だ。
男に生まれていても、違った形のカリスマになっていたはず…。
そう考えると、わからなかった。どっちがいいとは言い切れない。
「うーん…」
「こんなとこで何してんだ…?」
あ、いつの間にかドックについていたのか…。海賊の怪訝な顔に苦笑いを返して、船の用意を頼んだ。
今は考えていてもしょうがないな。冒険に行こう。

381:天の川
09/05/13 21:03:52 wnOoOK7a
しぶきの群島。憤怒の槌も手に入れたし、大雑把には見たのだけど、行っていない所がある。
片っ端から行ってみたかった。まだまだ興味は尽きない。
「おっし、この辺でいいや。イカリを降ろしてくれ」
この島は群島の中でもかなり小さい。半日あれば2周はできるだろう。
海賊達は何も無いって言っていたんだけど、この辺りには珍しく森に覆われた島で、行ってみたいと思っていた。
「よ…っ」
浅瀬が続いている島らしく、小船に乗り換えて島に下りた。
砂は思いのほか細かく、歩くたびに高い音がする。この島特有かな。珍しい…。
外からは森に覆われたように見えたけど、実際は島の外周を囲うように生えていただけだった。
「…洞窟?」
島の真ん中は森に囲まれた草原。そこには洞窟。入り口だけは地上に出ていたけど、奥は地下へ。
手近な枝を松明にして、誘われるように入っていく。奥は海に繋がっているのか、潮の匂いがした。
ゆっくりと、気をつけながら歩いた。足元は基本砂地で案外歩きやすかったけど、何があるのかはわからない。
「結構、深いな」
日の光はほとんど届かない。それなりに歩いたつもりだが、まだ奥はある。
しかし、海水は足首まで来ていた。急に深くなるかもしれないし、これ以上行くのは無謀だろう。
引き返そうかと思ったとき、石に躓いた。石が飛んでいき、水音が響く。
「ん?」
異変。もしかして、この洞窟って…?
確認のために、石を投げた。…やっぱり、間違いない。
「何もないってわけじゃないな。いいもの、見つけたよ」
呟いて、帰路へと就いた。また来よう。

「アレフ。どうしたの?」
砦で一泊して、昼過ぎくらいにヒルダリアを尋ねた。
相変わらず難しい顔で仕事。顔を上げないで、声だけかけてくる辺り、相当煮詰まっているのだろう。
「ちょっと用があってね」
机から目をあげて、俺の方を見てきた。強さだけでなく、少しだけ焦燥が見える目だ。
普段はそんな様子をおくびにも見せないけど、疲れていないはずはない。
「…私に用って何?」
あの景色を一緒に見たい。それに、何よりも言いたい事がある。
「群島を回っていたら面白い島を見つけてさ。一緒に行ってもらいたくて。
珍しい景色なんだ。きっとヒルダリアも見たことがないと思うよ」
「この群島で、見たことがない?この私が?」
ちょっと棘っぽい言い方だけど、臆せずに頷いた。ヒルダリアは少しむっとしたような様子。
すぐに机から立ち上がって、部下に船の用意を命じた。
「いいわ。付き合いましょう。私が見たことのない景色、見せてもらうわ」
挑戦的だね…。ま、いいや。あの景色は見たことがないだろう。
すぐに出発した。今から向かえば、夕方には着くはず。多分ね。
「一体、何があるっていうのよ?」
「秘密。何も知らないほうが楽しいよ」
含み笑いが気に入らないのか、ヒルダリアはますます機嫌が悪くなってる。
操舵手やら掌帆手やらに当り散らしていた。申し訳ないと思うけど、我慢してくれ…。
「この島だよ」
「さっさと行くわよ」
即答。異常に険悪なムード…。小船に二人で乗り込んでも、終始無言。きっと、機嫌が直る…といいな。

382:天の川
09/05/13 21:05:29 wnOoOK7a
「この島に面白いものはないはずよ」
「それがあるんだよ」
空が赤い。そして引き潮。条件は上手く揃った。天が味方してるのかも。
洞窟に入ったときも、ヒルダリアは全く驚かない。面白いものはない、と言った通り、島の地形は知っているみたい。
松明を手に、どんどん進んでいった。後ろのヒルダリアも躊躇わずについてくる。
「よし、ここだ」
洞窟の奥。この前と同じ場所。陽光はともかく、夕暮れの光は届かない。
「ここがなんだっていうのよ?」
「ま、ちょっと待っててよ」
松明の火は消えかけていた。完全に消えた時が楽しみだ。
転がっていた大きな石に座った。ヒルダリアは俺の隣に。
「一体、何なの…?」
少し不安そう。別に怪物がいるわけじゃないよ。
いつまでも不安にさせておくのも悪いし、そろそろ頃合かな。
「ご覧あれ」
松明を濡れた砂に押し付けた。灯りが消え、辺りが暗闇に包まれる。
「わっ…!」
目の前に広がるのは、無数の灯火。幻想的な薄緑の光。
無数の夜光虫が繰り広げる、地下に咲く天の川。
暗闇のせいで見えないけど、ヒルダリアが驚いているのはわかった。
…驚く顔が見えないのは残念だなぁ。
「綺麗だろ?」
「ええ…初めて見るわ」
それきり、二人とも黙り込んだ。目の前の光景に食い入っている。
立ち上がりもせず、身じろぎもせず、ひたすら眺めた。
話したいこと、今なら話せるかな。そんな気分になっている。
「…ヒルダリア、君はちょっと根を詰めすぎだよ。無理はないけどさ、もっと気楽にやってみようよ。
たまには甘えてもいいじゃないか。迷惑かけてもいいじゃないか。甘えるのだって信頼だよ」
静かに話した。小さくこだました声。
ヒルダリアは何も言わない。息遣いだけが聞こえる。
「俺だってさ、苦しいよ。無限のソウルなんてものを持っているから。
君と同じだよ。自分のせいではないもので、祀り上げられてる。重圧に潰されそうになる。
…俺が耐えられるのは仲間がいるから。苦しみを分かち合い、重荷を担いでくれて、楽しさを膨らませてくれる仲間が」
俺の仲間。お節介が揃っている。そんなお節介にどれだけ救われたことか。
屈託無く笑う顔に、真剣に悩む顔に、涙をこぼす顔に、どれだけ助けられたか。
「…私には、仲間なんていないわ。部下しかいない。部下には弱みを見せられない。
仲間っていうのは、対等だから仲間なのよ。上下があるんじゃ、仲間なんて言えないわ」
少し寂しそうだった。隣に座るヒルダリアの肩に手を乗せる。
「今こうして目の前にいるのに、仲間はいないって?それはちょっと寂しいな」
肩に乗せた手に、ヒルダリアの手が重なった。その肩が、その手が、少し震えている。
「甘えてもいいのかしら?」
何も言わずに、肩を抱き寄せた。震えが大きくなってくる。切ないほどに。
「誰も見ていないよ。ここには俺と君だけだ」
抱きついてきた体を、静かに抱きしめた。切迫した息遣いだけが響く、地下の星空。
腕の中にある体はか細くて、強く抱きしめれば折れてしまいそう。それでも、強く抱きしめた。
「アレフ」
見上げてきた顔に、キスをした。抵抗の声は上がらない。
暗闇。夜光虫のわずかな灯りでは、ほとんど何も見えなかった。体が闇に融けているような感覚がある。
でも、抱きしめているこの体は本当だ。見えなくても、感じる。

383:天の川
09/05/13 21:07:01 wnOoOK7a
「ちゅっ…くちゅっ」
甘い水音が響く。頭の裏側が少しずつ痺れてきた。
ヒルダリアの体はまだ震えている。服に手をかけると、びくっと大きく震えた。
まさか…?
「もしかして、初めて?」
「初めて…かもしれないわね」
かもしれない…?経験に『かもしれない』って無いんじゃないか?
頭の中には消えない疑問符。何なんだろう?
「私は処女じゃないわ。でも、こういう経験はないのよ。
処女を失った時だって、頭領が処女じゃ舐められると思ったからしただけ。気持ちがこもっていたわけじゃない。
それからも必要に迫らせてしただけであって、こういう風に…こういう気持ちでしたことってないのよ」
なるほどね…。かもしれないってそういうことか。
傍から見たら辛いことだけど、本人はあまり気にしていないのがせめてもの救いか。
「…………」
考え込んだ俺に気づいたのか、ヒルダリアから優しいキス。
そうだな。今はそんなこと、考えなくていいよな。ここで考えてるんじゃ、ヒルダリアに失礼だ。
キスに応えて、ゆっくりと舌を絡ませる。やがてキスは激しさを増していった。
「ちゅ、はぁ…ッ」
別の生き物のように動く舌を互いに求め続ける。こういうのには慣れていないのか、ヒルダリアは時々息継ぎをした。
そんな彼女を可愛いと思いながら、キスを続けた。でも、自制は少しずつ効かなくなってくる。
名残惜しさを押し殺して、唇を離す。目は闇に慣れてきて、唇と唇の間にかかる銀色の橋が見えた。
「腕、上げて」
「…わかったわ」
まだ理性は残っている。無理やり脱がそうとはしない。ヒルダリアも抵抗せずに、素直に従った。
闇の中に、白い肌が薄く光るように浮き上がっている。神々しさを感じて、触れるのをためらう。
(今更引けるか!)
心の中に浮かんだ怯えを振りほどくように、手荒に自分の服を脱いだ。
脱いだ服は地面に敷いて、その上へ優しく押し倒す。
「ん…」
海の荒事で引き締まった体を、まるで砂糖菓子を扱うようにそっと触れた。
ぴくっと小さな反応。それにわずかに驚く。まるで童貞みたいだ、と自嘲した。
もう一回気合を入れて、臆せず乳房に触れる。切なげな吐息。
「アレフ…こんな体、嫌?今は見えないでしょうけど、細かい傷跡がいっぱいあるのよ…」
「傷跡ぐらいなんでもないよ。…触れるのを躊躇うくらい、魅力に溢れてる」
口先じゃなくて、本心だ。ヒルダリアは恥ずかしいのか、それとも嬉しいのか、首に抱きついてきた。
触れるだけのキスをして、再開。
「ん…ふぅ、あッ。。。」
思い通りに形を変える乳房を揉み解せば、甘い声が響く。
自己主張を始めた頂点を舐めれば、高い声。
「きゃッ!ちょっと、アレフ…もう少し、ゆっく、り…」
少しずつ、少しずつ、酔っていく。考えが麻痺していく。
もっと、その声を聞きたい。もっと、酔いたい。

384:天の川
09/05/13 21:07:53 wnOoOK7a
少し薄めの茂みをかきわけて、指は秘所へと向かった。小さな抵抗の声。
「そこは…っ!ンンっ!」
まだ、周りをなぞるだけ。それでも、大きな反応。
「でもさ、気持ちいいんでしょ?」
「わ、わかっているんでしょ?そ、そこは、ちょっと…ゃん!」
指先が少しぬるつく液体で湿ってきたのを感じて、芯に触れた。今までで一番大きな反応。
「ヒルダリア、我慢しなくていいよ。ここには俺と君だけ。感じるままに声を出してみなよ」
「で、でも…やああ!」
秘裂に中指と人差し指の二本を差し入れて、芯の裏側を優しくこする。
拒否するって言うんなら、拒否できなくなるまでやるだけさ。
「はっ、あッ!そんなの…いい…けど。。。や、やぁ…んん!」
腰がくねる。逃げたいのか、それとも迎え入れたいのか。
理性はもう吹き飛びかけていた。左手は乳房をまさぐり、口は乳頭を吸う。
そして右手の親指で芯を撫でたり、軽く弾いたりしながら、中に入れた指を激しく動かした。
「やあああ!ちょっと、ちょっとッ!少し、すこし…とめて…!!」
切迫した叫びに、一瞬理性が戻ってきた。
「どうしたの?」
「はあ、はぁ…このまま、いっちゃうのは嫌……どうせなら、あなたを感じたまま、いきたい」
(ああもう、可愛いなあ)
余りの可愛さに完全に理性が吹っ飛んだのを感じながら、愛撫を続ける腕を離した。
ヒルダリアの手を自分の手と絡ませて、怒張しきった一物を宛がう。
「いくよ?」
こくり、と頷いたのを確認して、腰を進める。
「あああああ…っ!!」
「くぅ…」
中はもうトロトロに蕩けきっていて、抵抗なく飲み込んだ。まずい、気持ちいい…。
ヒダヒダが優しく絡み付いてきて、蠢く。気合を入れていないと、すぐに達してしまいそうなくらいだ。
ぐちゅ、ずぷ…ちゅぷ…。
ほんの少しだけ動かした。粘着した水音。
ヒルダリアの体に覆いかぶさるようにして、ゆっくりと動かした。
「いい、わ…アレフ…っ」
少しでも長く楽しむように、ゆっくりと。
「キスしよ、ヒルダリア」
こっちを向いた顔に唇を落とす。絡めた手を離して、ヒルダリアの顔を抑えた。
ヒルダリアも、俺の首をきつく抱きしめる。距離を詰めるように…二人を融かすように。
「もっと、はげしく…お願い。もう、我慢できない…」
「…それじゃ、いくよ」
快楽を貪るためだけに、激しく動かす。獣のように。
「あっ!ああ。。。いい、い…ッ!!」
背中の奥から、ぞくぞくとしたものが這い上がってくる。
「アレフ!ちょうだい…、中に…なか、に…。あなたの、子供、ほし…いッ!」
「わ、かった!」
俺も覚悟を決めた。最後に向けて、思いっきり激しく動かす。高い声があがり続ける。
「あ、ああ…いい!イ…くぅ!」
「ぐっ!」
最奥まで打ち付けて、欲望を吐き出した。同時に、中が激しく蠢く。
精だけではなく、命まで奪われてしまうのではないか、というくらいの射精。
「あ…はあ。おなかの中、いっぱい…気持ちいい…あ。。。」
そこまで言って、ヒルダリアの体から力が抜けた。
「はあ、ふぅ…」
ヒルダリアの体を拭いて、服を着せる。腰が抜けそうになっていたけど、やっとの思いで…。
俺もなんとか服を着て、ヒルダリアを抱えて外に出た。満潮になると危ない。
草原に寝転んで、本物の夜空を見上げてみる。中天に煌々と照る月。
風は涼しくて、草は柔らかくて、眠りを誘った。まだ暑い時期。寝ていても大丈夫だろう。
ヒルダリアの穏やかな寝顔を見ながら眠るのも悪くない。

385:天の川
09/05/13 21:08:31 wnOoOK7a
翌日、砦に帰ると、ヒルダリアはいつもの机に座って、また仕事を始めた。
それはいつものことなんだけど、変わった事が一つだけ。
「アレフ。この作戦について、どう思う?」
「そうだな。いい作戦だと思うけど、戦力がかなりギリギリだと思う。人員を増やしたほうがいい」
「わかったわ」
人に頼る。それってさ、良いことだと思うよ。
――人は一人じゃないんだから。

386:気楽な毎日
09/05/13 21:09:22 wnOoOK7a
ありがとうございました。コピペミスりました…。

387:名無しさん@ピンキー
09/05/15 01:01:23 68cPX+Gd
GOODJOB!

388:名無しさん@ピンキー
09/05/16 02:16:35 qY3BJpKs
おお、GJ、神がきてた!

389:名無しさん@ピンキー
09/05/17 12:48:02 1/Vz3tuV
唐突に気づいたが、淫フィニットの全員ED
玉葱「継承権なら皇族との婚姻でどうとでも…」
今までザギヴかネメアのことだと思い込んでいたけど、そういえば玉葱も皇族だったな。

玉座にうつぶせにして、後背位で女主を淫乱に革新する玉葱を想像してしまった…

390:名無しさん@ピンキー
09/05/18 03:52:31 GJ0Uq0Mk
髪の先っぽを突っ込むの?

391:名無しさん@ピンキー
09/05/18 19:07:46 MecR5XHT
あの髪は魔力で立てているらしいので
魔力で触手にすることも簡単さ。

392:名無しさん@ピンキー
09/05/18 23:32:27 aE1o7RjB
>>391
山田風太郎作品に出てきそうだな

393:GJ
09/05/18 23:57:07 pJlA12Vp
自分は
玉座に入って、座る部分だけチ○コを露出させつつ
ソコに女主を座らせる宰相という電波をキャッチした・・・。

ところでzilleraの「アナルビーズ」ってどうやって使うの?

394:名無しさん@ピンキー
09/05/19 02:43:26 iAsEpXzJ
なぜわざわざ魔法使いがいるかも知れないスレで聞く?

395:名無しさん@ピンキー
09/05/20 02:08:57 MRxTucb2
>>394は魔法使いなの?

396:名無しさん@ピンキー
09/05/20 04:11:51 mDrdph0p
普通に大人の玩具か、SS書きならSS書き控え室でも行って
エロい人に聞けばいいと思う。

397:名無しさん@ピンキー
09/05/20 11:25:18 ZeAm0CrZ
やってないから知らんけど、eraでどうやって使う状況に持ってくかの話じゃないの?


398:名無しさん@ピンキー
09/05/21 00:11:14 Pp0Ca84P
アナルビーズwww

399:GJ
09/05/21 00:45:44 xUSWomQe
>>397
うん、そう言いたかっただけなんだ…
購入したのに、メニューに出てこないんよ

400:名無しさん@ピンキー
09/05/21 01:14:12 PMfGijuy
>>392
鼻毛忍者www

401:名無しさん@ピンキー
09/05/26 22:00:00 g21m0qlB
圧縮を生き抜いたのか、ここ

402:名無しさん@ピンキー
09/05/27 15:18:23 Cj7vIlM0
PS3で新作おめ。

403:名無しさん@ピンキー
09/05/28 02:24:35 iT1fGP6C
……あ、本当だ。
おめでとう!
ここも賑わうといいね。

404:名無しさん@ピンキー
09/05/30 15:51:02 FF7I87IN
おめでとう!

405:ネモの好感度会話1/2
09/05/31 21:21:07 qaF0h3VM
ネモへの好感度質問時、他キャラがコメントしたら? と言うのを妄想してみた
今回は男主編です。ちなみに書くのは訊いたキャラの好感度“激愛”だった時。
つたない物ですが、読んで下されば幸いです。

・アイリーンの場合―

「!? いきなり何言ってんのよ! この馬鹿ネコ!!」

アイリーン、ネモを叩く。男主、アイリーンを見る。

「オールも変な事を訊くんじゃないわよ! 全くもう……!」

・イオンズの場合―

「はっはっはっ! こんなジジイと仲良くなるより、女と仲良くなった方が良いぞ!」

・ナッジの場合―

「えっ! ボク、オールとそんなに親密になってるんだ……」

男主、頭を掻く。

「あはは……何て言って良いか分からないけど、これからもよろしく。オール」

・エステルの場合―

「わぁぁぁ! いきなり何言い出すんだよ、ネモ!?」
「お、オールとそんな仲なら嬉しいけどさ……やっぱり気持ちは自分で……」(小声)

男主、首を傾げる。

「まあそれは置いておいて……オール!!」

エステル、男主に詰め寄る。男主、一歩後ずさる。

「女の子の気持ち、他人から訊くものじゃないよ! 分かった?」

406:名無しさん@ピンキー
09/05/31 21:24:19 YMmH7DNQ
萌え7!!!

407:ネモの好感度会話2/3
09/05/31 21:34:27 qaF0h3VM
続きです。分量修正します。

・フェティ様の場合―

「こ、高貴なエルフ様が人間相手にそんなわけないでしょ!!」

フェティ、男主に詰め寄る。

「オール! 貴方、こんなネコの戯言を信じるものじゃなくってよ! 良いわね!」
「貴方は私の下僕なのよ! それ以上でもそれ以下でもなくってよー!」

・ユーリスの場合―

「キャッ! 私とオールの仲、熱々だって!」

ユーリスはしゃぐ。男主、悩む仕草を見せる。

「ああ、でもどうしよう。私は魔道アカデミーの生徒、オールは自由な冒険者……」
「抗えない運命が私達の仲を引き裂くのね! どうしよう! キャッ、なかなか良いかも」

・セラの場合―

「フッ……何時の間にか貴様との間には、強い絆が出来たようだな」

オール、頷く。

「このネコの表現は後で訂正させておく。これからもよろしく頼む」

・ゼネテス兄貴の場合―

「おいおい、俺達の仲、とても親密みたいだぜ?」

ゼネテスとオール、互いに項垂れる。

「お互い野郎と親密になる前に、女と1人でも付き合えってこったな」
「まあそう言う意味でも、これからも頼むぜ? オール」

408:ネモの好感度会話3/3
09/05/31 21:51:29 qaF0h3VM
・レムオン(義兄)の場合―

「ふん……義理とは言え、俺達は兄弟だ。親密でも問題はあるまい」

レムオン、ドアの前に移動する。

「オール、訊く事が無いのなら出るぞ。これ以上時間を無駄にするな」

・カルラの場合―

「あららん。見事にあたしの気持ち、ネコちゃんに言い当てられちゃったよ」

カルラ、男主に詰め寄る。男主、驚く。

「何その反応? 傷付くなぁ。こんな良い女が好きだって言ってるのに―」
「逃げるつもり? 無限のソウル。ん~(チュッ)♪」

・ザギヴの場合―

「……オール、女性の秘めた気持ちを軽々しく訊くものじゃないわよ?」

ザギヴ、男主に詰め寄る。男主、一歩後ずさる。

「訊きたい時は、直接本人に訊きなさいな。今が良い機会よ?」
「本人が眼の前に居るんだから、ね……」

・オイフェの場合―

「…………」

オイフェ、ネモに向けて無言で弓を構える。

「オールは外に出てなさい。今からこのネコを仕留めるから」
「ちょ、何する気だよ! この魔人ネモ様を殺す気か!!」
「うるさい! オール、さっさとこの部屋から出て行きなさい!」

オール、やれやれと言った仕草を取る。

・フレアの場合―

「愛、ですか……? この気持ちが」

フレア、首を振る。

「正直よく分かりません。人形の私には理解出来ない物なのかもしれません」
「でも火の神殿に居た頃……貴方が訪れ、去って行く時、引き留めたいと思う時がありました」

男主、フレアに何かを言う。

「同じような物なのですか? 愛と……」
「もしそうなら、私は……」

以上です。続きはまた後日に。

409:名無しさん@ピンキー
09/05/31 21:58:54 t8Cmay8Q
GJ!
いいねぇ、萌えた!!
出来ればパーティに加える事の出来ないキャラも宜しく

410:名無しさん@ピンキー
09/06/01 00:08:59 86n6iVbC
確かにこれはいい
できればキャラ別にもうちょい空いてると見やすいかも

411:名無しさん@ピンキー
09/06/01 16:59:29 nit3uWKC
面白い企画だな。gj!

412:名無しさん@ピンキー
09/06/01 23:48:41 Psm5/4uL
ありがてぇ、ありがてぇ!

413:ネモの好感度会話1/2
09/06/01 23:51:56 95e8htKH
前回の妄想の続きです。
ご希望があったので、非パーティもやってみました。

・イーシャの場合―

「ちょ、ちょっと! いきなり変な事を言わないで!!」
―イーシャ、ネモに詰め寄る。
―男主が近づくが、イーシャに睨まれて後ずさる。
「オ、オールも真に受けないでちょうだい! 良いわね!」
(……私の中にはジリオンが、彼が居る筈だもの……)
(オールにこの感情は、抱いちゃいけないのよ……)



・ジリオンの場合―

「そうか。無限のソウル持つ者同士、惹かれ合う物があるのかもしれないな」
―男主とジリオン、共に頷く。
「だが俺達の間にある絆が変わる事は絶対にない」
「これからもよろしく頼む。オール」



・エルファス(救世主)の場合―

「い、いきなり何を言い出すんだこのネコは!?」
―エルファス、ネモに詰め寄る。
―男主、ゆっくりと後ずさる。
「ま、待ってくれオール! このネコの表現が悪いんだ!?」
「この馬鹿ネコ! オールが誤解しちゃったじゃないか!!」
「何だよ! このネモ様の相性判断を疑うのか! 真実だぞ!!」
「う、うるさいうるさい!!」



・ベルゼーヴァ(玉葱宰相)の場合―

「ふむ。彼と私は、これから人類の革新を成し遂げていくのだ。絆は強いに越した事は無い」
―ベルゼーヴァ、男主の方に向く。
「君の力には大いに期待している。これからもよろしく頼む」



・クリュセイスの場合―

「オ、オール! どうして私の気持ちをネコに尋ねるのですか!」
―クリュセイス、拗ねた様子でそっぽを向く。
「私の気持ちは……あの時に伝えたじゃありませんか」
―男主、クリュセイスに語り掛ける。
―クリュセイス、男主に向き直る。
「え……? もう1度だけ私の気持ちが聞きたかった……?」
「…………馬鹿。それなら直接、私に聞いてちょうだい」
―クリュセイス、ゆっくりと男主に近づく。
「貴方が好きです。愛しています。オール」

414:ネモの好感度会話2/3
09/06/02 00:14:25 8bszEv7w
・ヴァンの場合―

「へっへへ! どうやら俺達、良いコンビみたいじゃん」
―ヴァン、大袈裟にはしゃぐ。
「これからも一緒に頑張っていこうぜ、オール!」
「っとぉ、そう言えばこのネコ、寝っ転がってるよなぁ」
―ヴァン、肩を震わす。
「……ネコがネコろんでる! ププ、最高!」
―男主、やれやれと言った様子を見せる。



・デルガドの場合―

「どうやらワシ等は良き相棒のようじゃな」
―デルガド、大笑いする。
―男主、頭を掻く。
「どうじゃオール。ワシの奢りじゃ、飲みに行くぞ!」
「朝まで飲むぞぉ! ガッハッハッハ!!」



・アンギルダンの場合―

「むぅ……オールよ、ワシと仲良くなるのも良いが、女とも仲良くしておけ」
―アンギルダン、やれやれと言った様子を見せる。
「あくまで例えじゃが……イークレムンなんかどうじゃ?」
「水の巫女であるし、器量も良いぞ。無限のソウルに相応しいじゃろ?」
―男主、照れ臭そうに頭を掻く。
「そう遠慮するな! どれ、今度ワシと一緒にアキュリュースへ行くか!」



・レーグの場合―

「…………」
―レーグ、無言のまま男主と向き合う。
「……強い絆もまた、闘いから生まれるもの」
「仕合うぞ、オール……」
―男主が頷き、両人が部屋から出て行く。



・レルラ=レントンの場合―

「ふふ、僕達2人の絆が他の仲間達より強いって!」
―レルラ、クルリと一回転する。
「そうだ! 今の気持ちを歌にしよう! きっとキレイな物になる筈だ!」
「早速今から作ってみるよ! 出来たら一番に聞かせてあげるね、オール」
―男主が頷き、レルラが部屋から出て行く。



・ロイの場合―

「貴方との絆が強いとは……光栄だな」
―ロイ、男主と向き合う。
「私の剣の腕は十分とは言えないが、貴方が信頼する限り、この剣を振るおう」
「この場にセラも居れば、私の言葉に同意してくれたかもしれないな……」
―男主、ゆっくりと頷く。

415:ネモの好感度会話3/3
09/06/02 00:28:28 8bszEv7w
・ルルアンタの場合―

「やったぁ! ルルアンタとオール、一番仲が良いって♪」
―ルルアンタ、嬉しそうにはしゃぐ。
―男主、頷く。
「ルルアンタはいつもオールと一緒だからね?」
「これからも仲良く行こうね、オール」



・フェルムの場合―

「ふぇ!? あ、あ、あの……オールさん」
―フェルム、気まずそうに項垂れる。
―男主、照れ臭そうに頭を掻く。
「あの、その……オールさんがよろしければ……」
「これから一緒に……外を歩きませんか……?」
―男主、少し考えた後に頷く。
「嬉しい……じゃあ行きましょう! オールさん」
―男主とフェルム、手を取り合って部屋を出て行く。



・ヴァイライラの場合―

「あ……! あの、お兄様」
―ヴァイ、気まずそうに項垂れる。
―男主、心配そうに駆け寄る。
「私、嬉しいんです。お兄様と、その……良い仲で」
「これからも妹共々、傍に居させて下さい。お兄様」
―男主、ゆっくりと頷く。



・ヴィアリアリの場合―

「あはっ♪ 私とお兄ちゃん、熱々だって!」
―ヴィア、男主に抱き付く。
「本当はヴァイと私のお兄ちゃんなんだけど……」
「少しぐらい独り占めしたって良いよね♪」
―男主、やれやれと言った様子を見せる。


今回はこれで終了です。
次回のノエル、姫、巫女、海賊の姐御で最後かな?

416:名無しさん@ピンキー
09/06/02 01:33:31 dIQA/wHK
GJ!!

417:ネモの好感度会話 男主編 最終回1/2
09/06/03 16:08:53 obHha02+
男主編最終回です。最後まで突っ走っていきます!

・ノエルの場合―

「あっ! えっ! お、オールさん……!」
「その、あの、これは……違わないけど、違うんです……けど……」
―ノエル、ガックリと項垂れる。
―男主、ノエルにゆっくり近づく。
「い、今、ネコさんが言った事は忘れて下さい……」
「今度私の口からちゃんと、貴方に伝えます……」



・ティアナの場合―

「不思議なところへ連れてってくれたのかと思ったら……」
―ティアナ、拗ねたようにそっぽを向く。
―男主、気まずそうに頭を掻く。
「オール様は意地悪です……」
―男主、弁解するように話し掛ける。
「ふふ、もう良いですよ。けど次からは私に直接訊いて下さいね?」
「訊いてくれたのなら、ティアナは何度でも気持ちを教えます……」



・アトレイアの場合―

「お、オール様の事を愛しているだなんて、そんな……」
―アトレイア、恥ずかしそうに首を振る。
―男主、照れ臭そうに頭を掻く。
「……オール様も、私の事を、想って下さっているのですか……?」
―男主、即座に頷く。
「あ……私、上手く言い表せませんが……」
「とても嬉しくて……幸せです」

418:ネモの好感度会話 男主編 最終回2/2
09/06/03 16:14:16 obHha02+
・ヒルダリアの場合―

「不覚だわ……ネコちゃんに言い当てられるなんて」
(でもまあ、嫌な感じは全然しないけど)
―ヒルダリア、男主の方を向く。
「それにしてもオール、私に直接訊くんじゃなくて……」
「ネコちゃんに訊くだなんて、ちょっと情けないわよ」
―ヒルダリア、ゆっくりと身構える。
「これはそのお仕置きよ。受けておきなさい!」
―男主、殴られ、尻餅を着く。



・イークレムンの場合―

「ふふ。あまり驚かないのが不思議ですか?」
―イークレムン、男主の方を向く。
「私自身、気付いていました。この気持ちが胸の中で大きくなっていくのを……」
「貴方の事を想うと、自分が水の巫女だと言う事を忘れてしまいそうになります」
―男主、頷く。
「次は私が訊いて良いですか? 貴方の気持ちを……」



・エアの場合―

「今回の事も以前から見えてはいたが……」
「改めて聞くと、何やら恥ずかしいな。顔が熱い」
―男主、クスリと笑う。
「こらオール、何を笑っておる。わらわの気持ちを聞いたのじゃ」
「次はお主の気持ちを聞かせる番じゃぞ。ん?」
―男主、一歩ずつ後退する。
―エア、ゆっくりと詰め寄る。
「逃げられぬぞ。わらわに見えておるからな」

以上で終わりです。今まで見て下さった方々、ありがとうございました。

419:名無しさん@ピンキー
09/06/03 17:19:32 gaA1hxEM
たまらん…。最高gjすぐるよ!

420:名無しさん@ピンキー
09/06/03 19:20:22 xPzc4ovz
猫屋敷組も見たいです、先生!

421:名無しさん@ピンキー
09/06/03 23:59:23 OLvYFBoQ
アトレイアの場合男主即座に頷いててワロタww

422:ネモの好感度会話 番外編
09/06/04 22:33:43 o5SHK0Wv
希望があったので、猫屋敷組も追加。これで大丈夫ですかね?
ケリュネイアは猫屋敷を訪れた時に起こる小イベントっぽくしてみました。


・オルファウスの場合―

「おやおや、オールもまた大胆な事を訊くんですね。それとネモ……」
―オルファウス、ネモに詰め寄る。
「男同士の間で、そのような表現は頂けませんよ?」
―オルファウス、ネモの尻尾を軽く踏む。
「フギャアアアア!? 何すんだこの馬鹿賢者!?」
「自業自得ですよ。これからはちゃんと表現を改めなさい」
―男主、可笑しそうにクスッと笑う。



・ケリュネイアの場合―

「えっ? ね、ネモ! いきなり何を言うのよ!」
「だ~か~ら! お前、オールの事が好きなんだろ? このネモ様には一発で分かるぜ」
「ふ、ふざけた冗談は言わないで! 私はネメアが、兄さんの事が……」
―男主、唐突に部屋に入ってくる。
「お、オール! 来てたの……?」
「へへっ! こりゃ良い具合に本人登場だ。おいオール、ちょっと話を―」
―ケリュネイア、素早くネモを叩く。
―男主、驚いて一歩後ずさる。
「さっ、オール。お茶を用意するから向こうに行きましょ」
―男主、不思議そうに首を傾げた後、頷く。
―ケリュネイア、男主を連れて部屋を出て行く。
「痛……ッ! いきなり頭を叩きやがって……図星だからって大人気ねえぜ」


終わりです。暇があれば、SSなどを投下してみたいと思います。

423:名無しさん@ピンキー
09/06/05 18:29:02 Er7B/8/g
GJ。ネモが微妙に酷い目に合ってるなw

424:意地 投下予告
09/06/07 01:24:42 ewKpEplo
好感度会話を妄想した者です。
三分後にSSを投下します。よろしいでしょうか?

425:意地 前編
09/06/07 01:30:17 ewKpEplo
貴族が統治する大都市―ロストール。
ここにある一軒の宿屋のベランダで1人の少女が苛立った表情で空を眺めていた。
見上げる空には憎たらしくなるぐらいに輝く月と、いくつもの星々が輝いている。
しかしその美しさを持ってしても、少女の心を落ち着かせる事は出来なかった。

(ああ、もう! 気に入らない! 気に入らないわ~!!)

今にでもその場で地団駄を踏みそうな様子の少女、フェティ。
しかし内心に居る彼女は、もう何十回も地団駄を踏んでいた。
自分がこんなに苛立っている原因はとっくに分かっている。
自称“高貴なエルフ”は鈍感ではないのだ。

「フェティ……そこで苛々してても、アレンは帰ってこないよ?」

室内からずっとフェティの後ろ姿を見ていた少女、エステルは呆れ気味に言った。
同じ仲間であるコーンス族の少年、ナッジも読んでいた本を閉じ、苦笑している。
アレンとはこのパーティのリーダーであり、無限のソウルの持ち主である青年の名だ。

「べ、別にアレンの帰りを待っているわけではなくてよ! ただ空を眺めてただけよー!」
「ふ~ん……」

エステルがニヤニヤとした表情を浮かべた。

「な、何が可笑しいんですの!」
「単に気付いてないだけかもしれないけどさぁ……」

エステルが未だに苦笑しているナッジに視線を移した。
どうやら代わりに言え、と言う事らしい。

「空を見ながらアレンの名前、二十回以上呟いてたよ……?」
「――ッ!?!?」

ナッジにそう言われた瞬間、フェティの顔がグローギガースのように真っ赤になった。
顔から火が出るとは、まさに今の彼女の事なのだろう。見事に体現してしまっている。

426:意地 前編
09/06/07 01:33:55 ewKpEplo
「な、な、な……何を下らない事を数えているのよーッ! 下らない、下らないわーッ!」

癇癪を起こしている彼女を宥めつつ、やんわりとナッジが言った。

「もうすぐここに帰って来ると思うよ? アトレイアのところに行ってから、もう随分経つし……」
「でも今回、いつもより長いよねえ。アレンが沢山話してるのか、アトレイアが引き止めてるのか……」

アトレイア―ロストールに住む姫君であり、以前は盲目だった女性である。
しかしとある依頼をアレン達がこなした事によって、眼に光が戻ったのだ。
その縁からか、ここロストールに寄った時は、アレンは彼女の元を度々尋ねるようになったのである。
そして尋ねる度、自分が今まで仲間と共に体験した数々の冒険話をアトレイアに聞かせてあげていた。
今まで暗闇の世界に住んでいた分、外の世界の楽しさを知ってほしい―アレンの純粋な願いだった。

(それが気に入らないのよ……!)

フェティは昂った己の感情を抑えつつ、苛立ちの原因であるアレンの事を思い浮かべた。
彼と冒険してから、もう随分と時間が経つ。出会いこそ最悪だったものの、こうして上手くやってきていた。
彼は言った、世界は驚きに満ちていると。彼は笑顔で言った、旅の中で驚きに満ちた世界を見せてあげると。

確かに彼は言葉通り、驚きに満ちた世界を沢山見せてくれた。今まで自分がどれだけ世界を知らなかったか思い知らされた。
その過程で多くの仲間達と出会い、時には危機に陥りながらも、こうして旅を続けてきた。とても充実していて楽しかった。
彼と過ごす時間が、仲間達と旅をする時間が、とても楽しく―彼が愛おしかった。だが今彼は別の女性と時間を過ごしている。
アレンがとても優しく、お節介な性格である事は仲間内なら誰もが知っている。しかしフェティは納得する事が出来なかった。

(アタクシの気持ちも知らないで……!!)

卑しいまでの嫉妬心―高貴なエルフを自称する自分が心底愚かしいと思った。
以前の自分ならこんな感情など、鼻で笑い飛ばしていただろう。だが今は違う。
こんな些細な事でさえも、嫉妬と言う感情は敏感に反応し、自分を狂わせる。

「ただいま!」

室内に能天気な声が響いた。たった今噂をしていた人物、アレンである。
声を聞いたフェティの耳がピクリと動き、ゆっくりと彼の方へ向く。

「お帰りアレン。アトレイアは元気だった?」
「ああ、笑顔で出迎えてくれたよ。冒険話も興味津々で聞いてくれたしね」

427:意地 前編
09/06/07 01:38:32 ewKpEplo
ナッジに笑顔でそう報告したすぐ後、アレンはエステルに引っ張られた。
驚く暇も無く、アレンはエステルによって、ある方向に首を向けられる。
そしてみるみるアレンの顔色が青くなっていった。

「うわぁ……」
「ほらアレン、高貴なエルフ様がお怒りだよ?」
「…………いつ頃からでございましょうか?」
「アトレイアのところに出掛けてからずっと」
「…………マジ?」
「冗談だと思う……? ほら行って!」

エステルに背中を押され、アレンは恐る恐るフェティに近づいていく。
彼女は背を向けているものの、身体中から黒いオーラを放っていた。
あのままの状態ならば、ダークエルフ化してしまいそうなぐらいだ。

「あの~……フェティさん?」
「…………」
「フェティ様? 高貴なエルフ様ぁ~?」

無言である。だがそれ故に怖さが一層増す。
その恐怖を振り切り、アレンが彼女の肩に手を掛けようとした時―

「この―下等生物ッ!!」

腕を掴まれた。しかも罵倒されながら。

「えっ? ちょ、フェティ?」
「話があるわ! アタクシに付き合いなさい!!」
「いや、でも俺、今帰ってきたばかり……」
「貴方に拒否権は無くってよ! 付き合いなさい!」

そう押し切られ、アレンは引きずられるようにフェティに連れて行かれた。
唖然としながら2人を見送るナッジと、呆れながら溜め息を吐くエステル。
妙に対照的な居残り組だった。

「行っちゃったね? 2人とも」
「ホント。協力なライバルがもう1人……はあ、ザギヴだけで十分なのに」
「エステル? どうしたの?」
「……ううん、何でもない。それよりナッジ、ちょっと愚痴に付き合って」
「あ、うん。別に良いけど」
「2人が戻るまでお願いね。ふふ……」

428:意地 前編
09/06/07 01:41:14 ewKpEplo
今回は以上はです。続きは……気長にお待ち下さい。
ここもまた盛り上がれば良いのですが……

429:名無しさん@ピンキー
09/06/08 20:21:39 HuQ779ME
GJ

430:名無しさん@ピンキー
09/06/08 22:59:13 yF4p4Es0
投下乙。そしてGJ!

431:名無しさん@ピンキー
09/06/10 04:25:37 KzHG0Pyn
GJだね!! 続きを期待してます♪

432:名無しさん@ピンキー
09/06/11 03:40:57 kV33Aqco
GJ

433:名無しさん@ピンキー
09/06/11 15:20:38 3Myqvyxt
久し振りにきたら
とても良いフェティ様にお目に掛かれるとは
乙。全裸待機しとくわ

434:名無しさん@ピンキー
09/06/11 21:00:15 1Vr72huS
>>433
せめて靴下とマフラーだけでもしておけよ。
風邪をひいたら大変だからな。


さて、俺もそろそろ全裸になるか…>>428、期待、してるぜ!!

435:意地 後編
09/06/11 23:36:40 68uo1kGs
え~……ようやく続きが完成しました。
ちゃんとオチがついているか心配ですが、投下します。

436:意地 後編
09/06/11 23:40:09 68uo1kGs
されるがまま、アレンはフェティに引っ張られて行った。
宿から出たかと思うと、連れて来られたのはロストールの広場にある噴水であった。
そこに到着するや否や、フェティは乱暴に掴んでいたアレンの手を離した。

「っとと。フェティ……一体どうしたんだよ」

僅かに痛む左手を撫でつつ、アレンはそっぽを向いてしまっている彼女へ問い掛ける。
一息の間を置いた後、問い掛けられたフェティはゆっくりとアレンの方に向いた。

「……随分とお楽しみのようでしたのね」

フェティが一歩、アレンに詰め寄った。
彼女の表情は何故か怒気に満ちていた。

「…………えっ?」
「アトレイアと楽しい時間を過ごせて、良かったですわね!」
「いや、過ごしたと言うか、ただ話をしに行っただけで……」
「ここに着いた途端に! 嬉しそうに彼女の所に行って! ホントだらしない!」

そう一言強めに言う度に、フェティはアレンに詰め寄って行く。
何時の間にかアレンのすぐ傍までフェティの顔が近づいていた。
予想もせず彼女の接近に、アレンの頬が若干赤く染まる。

「ほ、ホントにどうしたんだよフェティ。何か変だよ?」

冷静さを保ちつつ、アレンは彼女にそう言った。
するとフェティは顔を俯かせ、ポツリと呟いた。

「……どうして通うんですの?」
「……えっ?」
「どうしてそこまで彼女に構いますの!!」

顔を上げたフェティを見て、アレンは内心驚愕した。
彼女が、あのいつも強気なフェティが―泣いていた。

「依頼は果たしたんでしょ……? アトレイアは眼が見えるようになったんでしょ……?
アタクシ達がそれ以上関わる事は無いのに……貴方はどうして彼女の所に通いますの……?」

眼から涙を零しながらフェティは震える声でアレンに言った。
アレンはそれをただ黙って聞いていた。

「アタクシがどれだけ不安なのかも知らないで……アタクシの気持ちも―」

437:意地 後編
09/06/11 23:43:18 68uo1kGs

次の言葉を言おうとした瞬間、フェティの眼が驚愕に見開いた。
言おうとしていた事も忘れてしまった。アレンに―抱き締められたのだ。

「あ、アレン……」
「ゴメン……。不安にさせちゃってたみたいだね」
「イヤ、ちょ……」

途端に顔が熱くなり、フェティは弱々しくアレンの胸の中でもがいた。
しかしもがけばもがく程にアレンは強く、きつく抱き締めてくる。
いつしかもがく事を忘れ、フェティはアレンの胸に身体を預けていた。
長い冒険の中で鍛えられた彼の身体は無骨ながらも、暖かった。

「心配しないで。俺が好きなのは、愛してるのは―君だから」

フェティの身体がビクリと震えた。

「えっ……あっ……だって、アトレイアの所にずっと……」
「彼女とは本当に話をしているだけだよ。冒険の事や仲間の事や色々と」

胸に抱く彼女の髪を撫でながら、アレンはフェティに聞かせた。

「でもホントにゴメン。俺が最初にこう言っていれば、不安にさせる事はなかったよね」
「……本当ですわ。そうしていれば、こんな無様なアタクシを見せずに済んだのに……」

ソッと眼を閉じ、フェティは呟くように言った。

「アタクシも貴方を愛していますわ。アレン……」

ゆっくりとアレンの背中に両手を回すフェティ。
まるで割れ物を扱うかのように、優しく彼を抱き締めた。

「うん……俺も愛してるよ。フェティ」
「…………嬉しいですわ」
「ふふ。でも嫉妬してくれたのは嬉しかったかな? 俺としては」
「なっ――!?」

再び顔が熱くなったかと思うと、フェティはアレンをドンと突き飛ばしていた。
抱擁から解放された彼女は肩で息をしながら、ヨロけているアレンを睨んだ。

「く、下らない事を言うものではなくてよ! あ、アタクシは別に嫉妬なんて……!」
「いやいや。さっきまでの君の言動を見てさ、嫉妬と言わずに何と言えば……?」
「う、うるさい!! うるさーーーーーい!! 全くもう……!!」

438:意地 後編
09/06/11 23:46:45 68uo1kGs

またそっぽを向いてしまった彼女にやれやれと言った表情を浮かべるアレン。
ご機嫌ナナメの彼女に近づいて優しく名を呼び、こちらに振り向かせた。
そしてゆっくりと―彼女の唇に自分の唇を重ねた。まさに不意打ちだった。

「ん……」
「ん……! ふあ……! あっ……!」

驚いたまま固まっている彼女の口内を舌で蹂躙した後、アレンはソッと唇を離した。銀色の糸が引いた。

「不安にさせちゃったお詫び。へへっ……」

フェティは突然の事に呆然としてしまっていた。眼の前には意地の悪い笑みを浮かべるアレンが居る。
先程キスをされ、蹂躙された口内はまだ熱が残っていた。思わず唇に手を当てると、ここも熱かった。

「こ、この―!」

アレンは不味い、と言った表情を浮かべた。フェティが手を振り上げている。
確実に頬を打たれるだろう。だがそれも仕方無いなと考え、アレンは眼を閉じる。
そして来たるべき痛みに備えた瞬間―アレンの両頬に彼女の手が優しく触れた。
そして唇に温かい物が重なる。その温もりは一瞬にして去り、アレンは慌てて眼を開けた。
眼の前にはしてやったり! と言った様子フェティの姿があった。

「やられっぱなしでいるアタクシじゃありませんのよ? ふふ……」

そう微笑むと、フェティは宿の方に向けて歩を進めて行った。
不意打ちの仕返しにアレンは暫く呆然とした後、苦笑した。

(やられたなぁ……はは)

そう思いつつ、アレンはフェティの後を追って歩き出した。
月が2人を祝福するように、美しく輝いていた。

~FIN~

439:意地 後編
09/06/11 23:48:10 68uo1kGs
これで終わりです。支援ありがとうございました。
機会があればまた投下させていただきます。

440:名無しさん@ピンキー
09/06/13 20:11:12 cahrwLKp
GJGJ

441:名無しさん@ピンキー
09/06/13 23:22:09 5WnczVxr
GJ

442:名無しさん@ピンキー
09/06/14 01:04:12 VZ2PLQC+
GJ!!
次回作も期待してます♪

443:名無しさん@ピンキー
09/06/14 19:20:43 VZ2PLQC+
まぁあれだ…今の俺にはフレア分が足らないってことだ。

444:黄昏 前編
09/06/17 02:20:16 sR0k7iu4
何だか唐突に出来てしまったので投下します。
男主で、スタート設定は“闇に閉ざされし塔”。
個人的にここの主人公は、フレアのような性格だと思っている今日この頃。

445:黄昏 前編
09/06/17 02:22:35 sR0k7iu4
暴虐の王から解放された町、テラネにある一軒の宿屋―
ここに無限のソウルを持つ者をリーダーとした冒険者の一行が泊まっていた。
男女別々に部屋を取り、各々が身体を休めていた時の事であった。

「悪ぃなイーシャ。急に呼び出しちまって」
「別に構わないけど……何か私に用事? ヴァン」

同じパーティのメンバーであるヴァンと、彼の親友であるナッジに呼ばれたイーシャ。
用事があるのなら早くそれを済ませ、引き続き旅で疲れた身体を癒したかった。

「僕から説明するよ。……実はカイルの事なんだ」
「カイルの事……?」

自分も気に掛けていた青年の名を出され、イーシャは顔を顰めた。
カイル―無限のソウルを持つ者であり、パーティのリーダー。
―そして人の手によって作られた人造人間の名前だった。

「うん。魔道の塔のシャロームから自分の事を聞いてからさ、元気が無い気がするんだ」
「まあ俺達の考え過ぎかもしれねえけどさ、ますます無口に磨きが掛かったっつーか……」

イーシャが顔を少し俯かせた。実際彼女も彼の変化は感じ取っていたのだ。
仲間達と淡々と話し、ギルドの依頼を達成した時も表情を変えず、ただ黙って報酬を受け取る。
モンスターや夜盗と対峙した時も無表情、無言のままそれ等を容赦無く斬り捨てていく。

(また前の頃に……戻ってしまったのよね)

今の状態はイーシャが初めて彼と出会い、最初に彼とパーティを組んだ時期と同じだった。
シャロームから真実を聞く前は、その状態は徐々に改善され、表情の変化も出ていたのに―


446:黄昏 前編
09/06/17 02:24:46 sR0k7iu4

「あいつ仮にもリーダーだし、俺達の大事な仲間だろ? だから少しは元気づけてやれる事はねえかなぁって……」
「そうね。……だけどこれはカイル1人が向き合い、乗り越える問題よ。私達が迂闊に手を出して良い物じゃないわ」
「冷たい事を言うなよ! せめて少しは笑える切っ掛けぐらい作ってやりてえじゃねえかよ……」

俯き、深く落ち込む様子を見せるヴァン。
そんな彼を見て、イーシャは少し言い過ぎたかと内心反省した。
だがそんな彼女の気持ちを読み取ったかのようにナッジが言う。

「実は昨日ヴァンがカイルを笑わせようとしてさ、思い付く限りのダジャレを沢山言ったんだ。けど……」
「効果は全くと言って良いほどに無かったわけね」

ナッジが苦笑しながら頷いた。

「カイルの冷たい視線と無言の圧力が物凄かったよ。流石のヴァンもその時は不貞寝しちゃって……」

なるほど、ヴァンが急にこんな事を言い出した理由も頷ける。
大方付き合いが比較的長い自分から、彼が笑いそうな事でも聞き出そうと言う魂胆なのだろう。
先程の反省を少しだけ撤回、イーシャが呆れたように溜め息を吐いた。

「とにかく今は見守っていくしかないと私は思うわ。下手な優しさは余計に彼を傷付けるだけよ」
「…………分かったよ。ナッジ、俺達はいつものようにカイルの傍に居てやろうぜ。仲間として」
「うん。勿論だよ」

そんな2人の様子を見た後、イーシャはゆっくりと部屋を出て行った。
そして自室に足を進めようとした時、カイルと通路でバタリと出会った。

「カイル……何処に行っていたの?」
「外だ。少し歩き回っていた」

相変わらずの受け答えだった。
表情を変えず、淡々としている。

「そう言うお前は何をしていたんだ?」
「ヴァンとナッジに呼ばれてね、他愛も無い事を話してたの」
「そうか」

447:黄昏 前編
09/06/17 02:26:41 sR0k7iu4

そう言い終わると、カイルはナッジとヴァンの居る部屋に向けて歩き始めた。
イーシャの横をサッと通り過ぎ、彼は何も言わぬままドアノブに手を掛ける。
そんな彼の何気ない行動にも、イーシャは得体の知れない不安に駆られた。

「―カイル!」

そして唐突に彼の名を呼んでいた。彼女自身自分の行動に驚いていた。
カイルのドアノブを回す動作がピタリと、機械のように止まる。

「……何だ?」
「あ、あの……その……今日少し話せる?」
「今か?」
「う、ううん。今じゃなくて、夜にでも……」
「……問題は無い」
「そ、そう。なら外で待ってるから、夜になったら来てちょうだい」

カイルが無言のまま頷いた後、部屋へと入って行く。
思わず約束を取り付けたイーシャは、ドッと壁にもたれ掛かった。
今の自分の迂闊過ぎる行動を内心で激しく攻めていたのだ。

(自分からヴァンに言っておきながら……何をやっているのかしら)

今日二度目となる溜め息を、イーシャが吐いた。

448:黄昏 前編
09/06/17 02:29:29 sR0k7iu4
前編はこれで終了です。後編は以前の作品と同じく、気長にお待ちを。
フェティ様ヒロインのSS、改めて応援をありがとうございました。

しかしカイルがターミネーターみたいになってしまった……。

449:名無しさん@ピンキー
09/06/20 00:28:47 V0sB6gIz
GJ

450:名無しさん@ピンキー
09/06/20 02:29:08 Ern4FM65
お疲れ様
GJ

451:名無しさん@ピンキー
09/06/20 14:30:26 LERPPsJ8
GJ!!

他キャラのも見てみたいな♪

452:フラグを立て過ぎた結果がコレだよ!
09/06/20 18:09:47 57lAeGaZ
『黄昏 後編』が出来るまでの繋ぎとして投下。
ラドラス内部でのアホな妄想です。

453:フラグを立て過ぎた結果がコレだよ!
09/06/20 18:16:29 57lAeGaZ
ラドラスの核の破壊に成功。4人の巫女を救出。
男主、ゆっくりと武器をしまう。
巫女達が目覚め、眼の前に立っている男主を見る。

「「「「オール(様)!!」」」」

男主を呼ぶと共に一斉に駆け寄る。
男主、気まずそうに後ずさる。
巫女達、男主の直前で止まり、互いを見つめる。

「ここは地の巫女であるボクが代表してお礼を言うべきでしょう?」
「わらわには結果が見えておる。ならば言わずとも分かるじゃろ?」
「あ、あの……ここは水の巫女である私に……」
「…………(ジッとオールを見つめている)」

※好感度“激愛”の女性キャラがPTに居る場合、台詞追加
「…………随分とモテるのね? 無限のソウルさん?」←ザギヴ姉さん
「あ、あ、あ、貴方!! 下等生物のくせに生意気よー!」←フェティ様
「むぅ~! オール八方美人すぎだよぉ!」←ルルアンタ

※アンギルダンがPTに居る場合、台詞追加
「あまり皆を悲しませんようにな?(男主を小突く)」

男主、ガックリと項垂れる。
その後脱出を4人に促し、ラドラス脱出へ。

454:名無しさん@ピンキー
09/06/21 00:49:04 g/6l9Uvl
こういう仕様が良かったよw
マジで

455:名無しさん@ピンキー
09/06/21 12:46:33 xRzQg2Oo
>>453
俺の脳内でもよく起こる現象です。

GJと言わざる終えない。

456:名無しさん@ピンキー
09/06/28 03:11:09 3iDlCXYE
投下します。
>>249あたりと前スレのアトレイアの人です。

457:名無しさん@ピンキー
09/06/28 03:11:49 3iDlCXYE
 ノエルが目を覚ますと、押し倒されていた。
「……ん……」
「ほう。起きたか」
 ノエルは冒険者の起床の習慣として、まずあたりを見回す。
「ここは……」
 ノエルがきょろきょろと首を左右に振る。そこはどこかの宿屋のようだった。
 窓から差す日差し。夕日はまだ強く窓から強烈な光が差している。
 木造の部屋の片隅に木造のベッド。そこに自分が寝ているようだ。
 視界のすみっこに、自分の見慣れた小さな体。愛用の鎧を着込んだままだ。
「あ、そういえば」
 鎧を着たまま。そのおかげでノエルは思い出す。
 さっきまで目の前の男と実戦試合をやっていたこと。
 そして魔法の使い過ぎで気絶してしまったことを。
 そこまで思い出したところで、ノエルは恥ずかしさのために顔を赤くした。
「すいません……と、あれ?」
 きちんと謝るため上体を起こそうとして、起き上がれないことに気づく。
 右を見る。右手首を抑えられている。
 左を見る。左手首を抑えられている。
 上を見る。軽装の男の、見慣れた綺麗な瞳がそこにある。
 なんとなくドキドキする。これはいやなドキドキではなく、いいドキドキだ。
 ノエル自身にも意味がわからないがとにかくそんな感じだ。

458:名無しさん@ピンキー
09/06/28 03:12:46 3iDlCXYE
「なんだ?」
「……えーと……訓練、ありがとうございました」
「うむ。苦しゅうない」
「……」
 男の言動に突っ込みを入れる段階は、とうに過ぎている。
 とりあえず、今問題になっていること、本当に言いたいことはお礼ではない。
 覚醒のステップとして今の状況は明らかにおかしい。
 樫の木のベッド、純白のシーツ。その上で馬乗りにされている自分。
「(うあ……)」
 ノエルは頬が熱くなってくるのを感じた。近い。訓練の時も剣を挟んで
向かい合っていたが、それとは次元が異なる。この家は宿屋でここはベッドなのだ。
そんな場所で押し倒されていれば、ノエルの反応も当然のことだった。
「……あの、介抱していただいたんですよね?」
「ああ、ベッドに運んだだけだが」
「それで、あの……動けないんですけど」
 ノエルはぐいぐいと両腕を動かそうとする。だがびくともしない。
「それは、俺が腕を抑えているから当然だな」
「あのー」
 意を決して、ノエルは聞いた。
「……わたし、なぜ押し倒されてるんでしょう」
「別に特別な理由ではない」
「そ、そうですよねー。わたしなんかを押し倒すなんてあり得ないですよねー」
 あはははー、とノエルは安心して笑う。
 背中に流れる冷や汗は気のせいだと思いながら。
「それで理由とはな」
「はい」
「今からノエルとセックスするためだ」
 一拍おいて、
「なんだ、せっくすをするためだったんですかー」
 これは安心。とノエルは思った。
「うむ」
 五秒経過。
 沈黙。
 十秒経過。
 まだ何も起きない。
 十五秒経過。
 びしり。
 氷にヒビが割れるかのように、ノエルの表情が崩れ落ちる。
「せ、せ、せ、せ、せ、せ、せせせせせせっくくくくすす!?」
 そしてノエルはようやく理解した。
 じたばたじたばた。ともがくが動けない。
 当然だった、ノエルは押し倒されているのだから。
 その当然が既にしてあり得ないのだ。
「わわああああわわああああ!?」
 あまりの衝撃に、ただでさえ拙い口がうまく回らない。

459:名無しさん@ピンキー
09/06/28 03:13:29 3iDlCXYE
「まずは落ち着け。セックスを知らないのか?
 言い換えると交尾でありファックでありユナイトスペルマである」
 落ち着けと言いつつ、落ち着けない単語が大量に並んでいる。
「ちょ、ちょ、ちょちょちょっと待ってくださいっ! えとえとえとっ!?」
 沸騰寸前の脳細胞を力ずくで押さえ込もうとして、そして敗北する。
 思考が暴走する。
 なんというかそれはあまりにあんまりな急展開すぎないだろうか普通
こういうものは食事に誘ってデートしてを百ぺんも繰り返したアトにな
んやらかんやらでムードが作られた最終結果で神聖なものなのではない
か少なくともノエルの知識範囲では!
 ひるがえって男の誘いは、唐突にもほどがあり過ぎた。
 それが内心密かに(とノエルは信じている)あこがれている人からの
誘いとあらば、なおさらである。ノエルは必死の表情で男に言った。
「まま待ってください! わたしなんかじゃとてもとても申し訳ないです!」
「ほう? なぜに」
「わ、わたし胸小さいですしっ」
「確かにちびっこいな。鎧で隠してるがパッド補強してるし」
「うわんっ!?」
 自爆だった。というか見抜かれていたのか。
 ぐさぐさぐさとノエルの乙女心臓が痛む。コンプレックスの源を隠そうと
する儚い努力を憧れの人にストレートに指摘されると、それはもうとても
とてもとても傷つくのだ。たとえ自分から言い出したことであっても。
「だが問題ない。ちっちゃいにはちっちゃいなりの楽しみがある」
 が、男の手はまったく止まらなかった。両肩当ががちゃりと外される。
 布の肌着があらわになる。ノエルの肌着は汗を吸ってじっとりと湿っていた。
「きゃ……!」
 慌てたノエルが手足をばたつかせてさらに主張する。
「あの! 剣ばかり振ってて、おしゃれとか全然ですし! ほらこんな力こぶまで!」
「偉大なる先人曰く、戦う美少女というのはそれだけでステータスだ。それと」
 いきなりぐに、と二の腕をつかまれる。ノエルの腕はほっそりとしている。
 しかし冗談のような大きさの剣を振るうためか、筋肉は標準的な女性よりも
かなり多い。
「あう……!」
「うむ、健康的ないい腕だ。これでしごかれると気持ちよさそうだな」
「しごく!?」

460:名無しさん@ピンキー
09/06/28 03:14:53 3iDlCXYE
「安心しろ、しごくのはあとでだ」
「あとでしごくんですかっ!?」
 何をするのかナニがなんだかさっぱりわからないが、えっちなことに違いない。
 ノエルはなんとか言葉での抵抗を続ける。
「わ、わたし、ただの田舎娘で! 美人でもないです!
 かえるみたいだって言われたし、色気もないです!」
「許す。顔は好みの範囲に入る」
「え……!」
 実際、男の好みの範囲は果てしなく広い。
 すべての処女は俺のものと公言してはばからない男である。
「色気については」
 ふっと、耳たぶに息が吹きかけられた。いきなりの性的な刺激で
びくびく、とノエルの身体全体が反り返る。それだけではなく、ノエルの
背骨を電撃にも似た何かが駆け巡っていった。
「はあンっ……!?」
 己の中から出てきたとは思えない声にノエルは驚く。
 そんなノエルの様子を見て男は満足げに言った。
「うむ。俺が引き出すので完璧に問題ない」
 ガシン、と膝当が外される。
 もう上半身も下半身も肌着だけになってしまった。
「よーし。準備OKだ」
「!?」
 すぽぽぽーん、と男は一瞬で服を脱ぎ捨てた。僅か三秒の早業である。
 鎧と服と下着がたちまち床に投げ捨てられた。ノエルのすぐそばで、
逞しい戦士の身体が惜しげもなく露出していた。男はノエルの戒めを解いて、
ベッドの上で膝立ちになった。
「わあああっ!?」
 当然、アレである。
 ノエルの性知識を壮大に超えた物体がそこで自己主張していた。思考が
沸騰を通り越して蒸発しそうになった。なにしろどどどどーんと、反り返って
いるのだ。捲れ上がったカリ。青い血管の浮き出た竿。左右一対の大きな玉。
肉棒。要するにナニが。
「わ、わわ、わわわわわあああっ!」
 ノエルは両手で頬を押さえる。ノエルの頬はさっきからずっと火照ったままだ。
 トマトのように赤くなっていることは想像に難くない。足と手は伸びたまま。
 間接が緊張でかちんこちんになっている。
 眼前のあまりに非日常的な風景に目を奪われたまま、ノエルは銅像のように固まる。
 ノエルは目の前で反り返る肉棒から視線を離せない。絶対に離せない。

461:名無しさん@ピンキー
09/06/28 03:15:24 3iDlCXYE
「うむ。美少女の視線だ!」
 ノエルの視線に反応したかのように、びくんと肉棒がはねた。
 てかてかと張り詰めた赤黒い亀頭の先端が、ノエルの鼻先にぐんと押し付けられる。
「ひゃあっ!」
 それに合わせてノエルの体もびくんと跳ね上がった。
 ノエルの乏しい性知識でも、これが何のための器官なのかぐらいは把握している。
つまりこのグロテスクにそそり立つ肉棒こそが、男女の愛の究極的な姿を体現する
あれでありなんやらかんやらでいんぐりもんぐりがいやんうふんあはーんな感じ
なのだ。
 窓から差す光が妙に黄色く見えた。ノエルは視界がぐるぐると回っていくのを
感じた。高揚感と羞恥が入り混じって倒れそうだ。鏡で自分の表情を見ると、
きっとふにゃふにゃにとろけていることだろう。
 いっそ失神してしまえば楽になれそうだったが、冒険者として養った精神力は
ノエルに圧倒的な非現実感を無理やり受け入れさせてしまった。
「大丈夫そうだな」
「な、何がですかっ!?」
 少なくとも心情的にはぜんぜんさっぱりこれっぽっちも大丈夫ではない。
 が、男にとっては問題ではなかった。
「愛があるから問題ない」
「……え……」
 ノエルは男の目を見つめる。許しが来るわけもない。むしろ判決を下す目だ。

462:名無しさん@ピンキー
09/06/28 03:16:06 3iDlCXYE
「そうだな?」
 確認を求めてくる。真剣だと、ノエルは直感した。
 ノエルは選択を迫られた。
 違う―などと即答できる関係ではない。
 恩人などという次元ではない。ソウルイーターの悲劇。ナーシェスの裏切り。
カフィンとレイブンとの別離。そして旅立ちの日。ノエル自身ではどうにもならず、
心が打ち砕かれそうだったときに、闇の淵から救い上げてくれた人。
 それだけではない。旅立ちの日からずっと、ノエルにとってのヒーローは
彼だった。輝かしい伝説をバイアシオンに残しつつも、片手間で未熟な冒険者
だったノエルの面倒を見てくれる。ノエルはその大きな背中を見て、この人のように
なりたいと常に思っていた。
 憧れという表現が一番正しいのだろう。
「……う……」
 それが愛なのかとか、あるいは愛に変わるのかというと、今の段階では
答えられない。というか恋愛という過程が完全に吹っ飛んでいるので感情が
追いついていかない。今すぐ決断しろというのは無理がありすぎた。
 だが男が愛だというのなら、そうですね愛ですねわかりましたと従いたかった。
 ノエルには男の言葉が間違っているという思考がない。
 思考が終着点にたどり着く。
 とりあえず任せてみては、どうだろうかと。

463:名無しさん@ピンキー
09/06/28 03:16:46 3iDlCXYE
 いつの間にかノエルの身体の震えは止まっていた。ノエルは口元を引き締めて
ベッドから男の顔を見上げる。頭一つ分、背の高いひと。いつだってそうだった。
「あ……」
 ノエルは憧れの対象に返事をしようとする。が、声にならない。言いたいことが
多すぎていくつもの言葉が浮かぶが、どれも適当でないように思える。先ほどとは
別の種類の震えが始まろうとしていた。
 ノエルは衝動をふりきって、懸命な様子で、ゆっくりと首を縦に揺らした。
 その仕草は傍から見れば、恋する乙女そのものだった。

 最初に、ノエルは正面から抱きすくめられた。ノエルのくびれたお腹のあたりに
太くて硬くて熱いものが当たっているが、全力を費やしてなんとか無視する。
「(平常心、平常心ですっ!)」
 でないと頭がどうにかなりそうなのだった。
 だいたいコレを抜きにしても、全てが刺激的に過ぎるのだ。
 暖かな腕に包まれて、憧れの人の首元に顔を突っ込んでいた。男性を強く
感じさせるにおいが、嗅覚を通じて全身をじんじんと刺激する。体温は内からも
外からも上がる要素しか無く上がりっぱなし。互いの血の脈動を感じる。
「ノエル」
 声につられて、上を向く。瞬間の出来事だった。
 ノエルの唇に柔らかいものが触れた。
「んっ!」

464:名無しさん@ピンキー
09/06/28 03:17:16 3iDlCXYE
 青い火花が脳内に散る。キス、されている。その事実を理解するために
五秒かかった。そして理解した直後に、次の段階に進んでいた。ぬるりと、
ノエルの口の中に舌が進入してきた。
「!?」
 戸惑うノエルを無視して、男の舌がノエルをぬるん、ぬるんと、舐めたくる。
 舌の先端がノエルの舌をくすぐる。まるで男と女が抱き合うかのように、
 舌と舌とが複雑に絡み合って唾液を交換する。
 男の唾液が、ノエルに流し込まれていく。
「(あ……つい……っ)」
 熱い。ノエルはぼんやりとそう感じ取った。体温は変わらないはずなのに、
男の唾液はとてつもなく熱い。ノエルは本能のまま流し込まれた唾液をごくんと
飲み込む。するとノエルの体が芯から火照ってきた。
「よし……可愛がってやるぞ」
「え……あっ!」
 ノエルの肌着が一気に捲り上げられた。入れていたパッドがころりと間抜けに
転がり落ちた。それを恥ずかしいとノエルが感じることはなかった。直後に
もっと恥ずかしいことが起こったからだ。
「っ!? ひゃあっ!」
 ノエルの小さな胸に、男が顔をうずめていた。
「ふあああっ!」
 乳首に、暖かな感触。見れば右の乳首が口中に含まれてしまっていた。
 くるん、くるんと、舌の先端が乳首を転がり回していた。
 くすぐったげな感触が、ノエルの快感をいやおうなく高めていく。
「あ、うあ、ああんっ!」
 胸に埋まった男の顔を抱え込んで、ノエルは激しく悶えた。
 小さな胸の小さな先端が、ころころと転がる。それだけなのに、
 凄まじい快感。ピンク色の突起が、悦びにツンと跳ねてしまっている。
「あ、あ、あっ!」
 ぺろりぺろりと、男の舌が撫で回すように乳首を一周する。
 するとノエルの意識はぼやーっと、もやがかかったように薄らいでいく。
 快楽の霧だ。
「ふあっ!?」
 快楽の霧がいきなり針になってノエルを襲った。
 かぷり、と歯と唇で乳首の先端が優しく閉じられた。快楽が一気に増幅させられた。
 乳首の先端が、舌で笛を吹くかのようにプニ、プニとつつき回された。歯と唇、
そして舌による変幻自在な刺激によって、ノエルの乳首は一気に高められていく。
 逆の胸への愛撫も続けられていた。右胸の僅かなふくらみへの優しく、
愛おしげな仕草のマッサージ。先端には触れてもらえない。脂肪がつままれ、
ゆるやかに圧迫され、そして弛緩する。その繰り返しだけで乳首の勃起が痛いほどに
促されてしまう。

465:名無しさん@ピンキー
09/06/28 03:17:54 3iDlCXYE
「あ、あああううう……」
 ノエルは全力で眼をつぶる。とてもこれが現実のことだと思えない。
 わずか数分前まで、この人とこんなことをするなど考えられなかった。
 思考が現実に追いついていかない。
 男はノエルに現実に追いつく隙を与えない。胸を指でいじりつつ、顔を徐々に
ずらしていく。そして下の肌着を取る。
「ひゃう!?」
 直後。男はノエルの股に顔を突っ込んだ。そして太ももの付け根のにおいを、
くんくんと嗅がれる。ノエルはその事態に気づいて瞬時に体温が上昇するのを
感じる。ノエルは慌てた口調で言った。
「や……あ、汗がっ! だ、でゃめですっ!」
「心配ない。良い匂いだ」
「そ、そんな……ふあ……うあうっ!」
 股の付け根、およそ考えうるもっとも恥ずかしい部分に、憧れの人が鼻を
押し付けてきている。くんかくんかと、匂いを嗅がれている。ノエルはその
事実だけで死んでしまいそうだった。しかもときおり、
「ふうっ」
「!? ふあああっ!」
 暖かな風が、逆流してくるのだ。緊張極まって神経過敏となった太股に、
生暖かな風が唐突に当たる。それだけでノエルは腕と腰が震えるのを感じた。
 と、ぴちょりという湿った音が、一室に響いた。
「!」
「ほう」
 ノエルは目を指で隠したまま、ゆっくりとその音の源を見やる。純白の下着。
 なんの色気もなかったはずの質素でかざりのないショーツが、淫猥に濡れていた。
 股の中央から後ろにかけての部分を中心に、濃い染みが広がっているのが見えた。
 他人に見られることなど想像もしていなかった恥ずかしい場所が、
こともあろうに濡れているという事実を、最も見られたくない人に見られている。
 ノエルは羞恥に身を震わせ、目を硬く瞑った。
「や……やっ……」
 せめて言葉だけでも、とノエルは儚く抵抗する。だが無駄だった。男の指は
躊躇鳴くそこに触れる。直後、ノエルは目を見開いてしまった。ぐにん。と、
ショーツが押さえつけられたからだ。
「ふああっ!?」
 押さえつけられたのは、それまでの愛撫で既にとんでもなく敏感になっている
ノエルのクリトリス。それが下着越しとはいえ、指の腹で押さえつけられたの
だからたまらない。
「や、そ、んんああああ!」
 そのまま円の動きが、ずる、ずるっ、と下着越しにクリトリスを刺激してくる。
 的確、かつ不規則な動きに、ノエルはたまらず腰を引かせた。
 だが指は引いた腰に合わせて追随してくる。人差し指での圧迫。
 その次は、親指と人差し指による、両側面からの圧迫。
 くりくり、くりくり、とクリトリスが擦りあわされる。
 下着の上からとはいえ、その快感は想像を絶するものだった。
「ノエル。気持ちいいか」
「ふあああん!?」
「どうだ、答えるべし」
 ノエルは必死で質問の意味を理解する。その程度の理性は残っていた。
 逆に言うとその程度しか残っていなかった。憧れの人から辱めを受け、
ノエルの思考力は激しく低下していた。
 ノエルは涙とよだれを目と口からとめどめなく流し、下の口からは愛液を
垂れ流しつつ、それでも真剣に答えた。

466:名無しさん@ピンキー
09/06/28 03:18:25 3iDlCXYE
「うあっ……は……い……! きおちいいでう、きもちいいでしゅうっ……!」
「よし。褒美に直接しごいてやろう」
 下着の中に手を突っ込まれる。そして同じ動き。ただし今度は緩衝材がない。
 ノエルの脳裏に電撃が走った。一瞬、全身の神経がおかしくなったかと思った。
 視界が真っ白になるほどの快楽がノエルを襲った。
「はああっ!?」
 クリトリスが圧迫され、直後に撥ねられた。ちゅるん!
 と、小気味良い音がした。たったのそれだけで、ノエルは絶頂に達した。
「ふあああああんンンっ!」
 ノエルは快感に打ち震える。愛しい人の体温を感じる。眼前で、愛しい人の
瞳が自分の痴態を観察している。視界の遥か下で、愛しい人の指が自分の恥ずかしい
場所を愛している。その事実だけでもおかしくなりそうなところに、
このとんでもない刺激だ。無理もなかった。
「あ、あああうう……」
 ノエルの絶頂の間も優しく、痛みにならない程度にクリトリスは擦られ続けている。
 ノエルは絶頂後の快感を享受して、ますます表情をとろけさせていった。
 あまりの快楽、絶頂の連続。常人ならとっくに意識を失っているところだ。
 ノエルでさえほとんど上の空でだった。
「入れるぞ」
 かけらほどの理性で、ノエルはその言葉に反応する。
「あ……う……」
 瞳の光で、ノエルは相手の眼を射抜く。確信を持った眼だったので、
ノエルは全てを受け入れることを、漠然と決心した。
 先端が当たる。そして、ぬるり、ぬるりと進入してくる。
 グロテスクな肉棒がノエルの未踏の部分即ち女性器を侵していく。
 少しずつ、少しずつノエルの秘部に男の巨大な男性器が侵入していく。

467:名無しさん@ピンキー
09/06/28 03:18:55 3iDlCXYE
「んんっ!」
 ぷつり。と、ノエルの目の前で火花が散っていた。処女幕が散らされていく。
 膣壁が、肉棒を待ち望んでわなないている。全身が男の進入を歓迎している。
 その証拠として、愛液がぷぴゅっと可愛らしい音を立てて、とめどめなく
分泌されている。
「ふあ……!」
 完全に這入った。こつん、と子宮の入り口に男の尿道口が接続された。
ノエルは一度大きく息を吸い込み、そして吐いた。泣いていた。痛みと快楽と
喜悦、セックスの全てを飲み込んでノエルは泣いていた。
「あ、あああ、ふあああああ……」
 ノエルは自分を犯した男の背中に手を回して、強く強く抱きしめた。
そうしたかったからだ。ぴんぴんに張り詰めた乳首を相手の乳首に押し付けて、
こすりつけた。触れられる全ての場所にキスの雨を降らせてマーキングをした。
本能だった。
「動くぞ」
 男の宣言と同時に、ぐちょん、という水分に満ちた音。
 注挿が開始された。
「ふああああっ!」
 ノエルの鳴き声がひときわ大きく部屋に響いた。
 ぐちゅ、ぐちゅ、という水音と嬌声がその場を支配していた。
 小陰唇と大陰唇のはざまで愛液があわ立っている。
 だがノエルに快楽を与えていたのは、外側ではなく内側、すなわち
膣壁と子宮口だった。肉棒が突き入れられると、膣壁が押し広げられた。
強烈な摩擦の快楽がノエルの全身を突き動かした。腰が浮く。腰がねじれる。
連動して、全身に快楽の信号が走る。
「や、や、あ、あ、あっ!」
 ぬちゅん、と引き抜かれる寸前まで肉棒が後退すると、ヒダヒダがカリで
 持ち上げられ、排泄にも似た感触がノエルを襲う。喪失感。不安感。
 決して離したくないという思いが心の中から生まれ出てくる。
「ふにゃあああああっ!」
 そして直後、ひときわ強く突き入れられる。子宮の中にまで届きそうな挿入に、
ノエルは泣いた。ぐにぐに、と尿道と子宮口がこんにちはをしている。
ぐりぐりぐりと円形に動く。抵抗のしようもない充実感、幸福感が子宮から
湧き上がってくる。
「あ、あ、あ、うあああっ!」
 それが何十度と繰り返される。ノエルの脳はスパークして火花が散っていた。
 背中に回した爪で引っかいても、快楽は収まるどころか幾何乗数的に増していく。
 「ふああっ! あ、うあああっ!」
 痛みと、痛みを遥かに超える幸福感が、ノエルを同時に満たしていた。
 失禁したかのごとくシーツを濡らしている愛液は、今もノエルの秘部から
絶え間なくぴちょぴちょと分泌されている。それをかき乱すのが、繋がったままの
ペニスだ。
 膣内の粘膜が擦られる。肉棒の傘がノエルの最も敏感な部分を愛液のぬるみを
借りて擦り上げ、表現しがたい電撃でノエルを痺れさせた。突かれるごとに粘膜が
ぬ゛るんと悲鳴を上げた。
 ペニスが引き抜かれるごとに子宮の口がちゅぽんと音を立てて続きを欲した。
「ああ、こ、こん、こんなっのっ!」 
 ずにゅ、ずにゅ、と挿入と後退のペースがどんどん速まっていく。
 快楽の波が押し寄せたまま引かず、後続の波によってどんどんと高められていく。
 ノエルはほとんど半狂乱の嬌声を上げていた。処女喪失の痛みなど、満足感と
快楽で消し去られてしまっていた。

468:名無しさん@ピンキー
09/06/28 03:19:27 3iDlCXYE
「いくぞっ!」
「あ、あ、あああああああっ!」
 ノエルの膣内で快感が爆発した。二人の絶頂。迸る熱気がノエルの奥底で
解き放たれた。びゅくん、びゅくんと肉棒が脈動して、膣壁を拡張しつつ、
子宮口に精液を送り込んできた。
 ぐちゅ、ぐちゅ、と膣全体を精液が満たしていった。
「ああうっ!」
 子宮に直接精液が当たる。
 腰全体で快感を受け止めて、ノエルは耐え切れず顔を上げた。
 快感で表情がゆがんでいた。
 口はだらしなく開けはなたれ、自分の唾液と相手の唾液でシーツが
ぐしょぐしょになっていた。背筋は体験したこともない快感で限界まで
反り上がってしまった。
 それでも両の腕で愛しい人の背中を抱きしめたまま、ノエルはすべてを
受け止めた。
「ふあああっ! あ、ううあああん!」
 びゅく、びゅく、とノエルの膣内で射精は続く。肉棒の動きが止まらない。
溜め込んだ全てを放出するまで、精液がノエルを犯し続ける。粘膜をぬるみで
圧迫する快楽をノエルに与え続ける。
「うあ……あうっ!」
 射精の間も細やかな動きは止まらない。出された精液を更に書き散らそうと、
第二射が発射される。同時にノエルもまた絶頂を迎えた。
「はあうっ! ……は……うう……」
 背中を逆に駆け上がっていく快感がノエルの神経を末端まで犯していった。
 ノエルの思考と視界は、真っ白に染まっていった。
 
 数分して、ようやく射精を終えた肉棒が引き抜かれる。白い泡で縁取られた
肉棒があらわになった。ノエルの膣口からは、同じように白濁した液体が
だらしなく漏れ出ている。
 精液と愛液の交じり合った淫猥な液体は、ノエルの膣口付近でぽこりと小さく
あわ立つと、ヒダヒダを伝って白い太ももをたどり、シーツにとろりと流れ落ちた。
その中には、一筋の赤い線も混じっていた。
「はあ、はあっ……」
 ノエルは胸を大きく上下させていた。意識はもうほとんどない。
 常人ならとっくに気を失ってしかるべき快楽を受け止めて、思考が発散していた。
 あるべき理性がバラバラに散ってしまっていた。
 ノエルはそこに残っていたただ一つの思い、すなわち本能に従って、
目の前の肌色に沈み込んだ。口元には微笑が浮かんでいた。
 それに反応したのか、男はゆっくりとノエルの髪をすいた。
「……ん……」
 するとノエルは全身を弛緩させて、安らかな寝息を立て始めた。

469:名無しさん@ピンキー
09/06/28 03:21:42 3iDlCXYE
 ノエルが目を覚ますと、今度は一人だった。
 外では雀がちゅんちゅんと鳴いている。朝だった。
 ノエルは代えの下着と代えの肌着を着て、身支度を整え武装をして、宿屋の外に出る。
 森の宿のそば、広がる林にぽっかりと空いた広場、朝日の中にその男はいた。
 ロングソードを二刀流で構えた戦士。バイアシオンの英雄にして無限のソウル。
 ノエルが声をかけると、男は振り向いて微笑んだ。
「起きたな」
「……おはようございます」
 男はソードをそれぞれの鞘に納めると、ノエルに言った。
「うむ。今日こそはマグダラの洞窟を制覇するぞ」
「え、はい。えと……あの……」
「なんだ」
 あれが夢だった……そんなことはあり得ない。可能性から排除せざるを得ない。
 なにせ部屋の隅のゴミ箱がとてつもないことになっていた。
 あとカレンダーでは今日が明日になっていたし。とどめにノエルは裸で寝ていた。
「その……え、えっとですね……」
 考えてみれば……自分はとんでもないことをしてしまった気がする。
 だが、男の態度はいつもと完全無欠に変わりない。
 どう切り出したものか、とノエルは迷う。
「ところでノエル」
 ノエルの考えを感じ取ったのか、男が言った。
「男の名前を考えろ。俺は女の方を考えておく」
 十数秒の後、ノエルは顔全体を真っ赤に染めつつも、ほがらかに返事をした。

(完)

470:名無しさん@ピンキー
09/06/28 03:22:51 3iDlCXYE
以上です。
ノエルもとても可愛いですよ?
ではまた。

471:名無しさん@ピンキー
09/06/28 19:06:01 YNow6jp1
GJ
相変わらず凄くそれっぽい
そしてワロスw
同時にエロス
三つのバランスが良いので毎回最高っす

472:名無しさん@ピンキー
09/06/28 19:13:06 EBDn2rnT
相変わらずこの主人公はどこぞの鬼畜王で脳内変換されてしまうw

473:名無しさん@ピンキー
09/06/29 01:20:35 PbDvbeKb
グッジョブ!

>>男女の愛の究極的な姿を体現するあれでありなんやらかんやらでいんぐりもんぐりがいやんうふんあはーんな感じなのだ。

なんか、ココで壮絶に負けましたw
ありがとぉうっ!

474:名無しさん@ピンキー
09/06/29 20:00:27 IhDCOxfl
この主人公ツボだわw

475:名無しさん@ピンキー
09/06/30 13:58:46 LbxrEofp
携帯小説もこんなノリなら楽しめたのに
なあ

476:名無しさん@ピンキー
09/07/01 05:45:31 bpmx+aUa
gj

477:名無しさん@ピンキー
09/07/07 17:00:10 12XBY+yW
/. __          / ……いいよな?
  "´   ` ヽ、     i′
         ヽ  ,__ノ ヘ-‐''、,.ニ= 、
          ヽ i_,' /(●)  (●) \  ……な、なんだお
            'v´ r ´,  ヽ     ヽ  なにがいいんだお?
            ヽ `l´` f‐'    ∪  i
        __    ヽ  ̄´       . l ./^^^^i
        `lヽ    ヽ  _       //    /
        / ,ヽ    ヽ   ` -‐- 、_ ノ_ゝ-、ノ
        //  \    ̄ ̄  ー- 、',´   `i
       /     \            __  /
       /       `ー─ ァ‐ 、  ̄   `l´


478:名無しさん@ピンキー
09/07/07 17:06:27 LwiwsHuz
ここをAAをテスト貼りする場所に使うんじゃねー

479:名無しさん@ピンキー
09/07/12 14:25:33 I5wWVF8U
よし!
誰かフレアに身も心も縛られたSSを書くんだぁー

480:名無しさん@ピンキー
09/07/12 16:57:41 oqsmiImR
倉庫にヤりまくりでデロデロなのがあったなー。

481:名無しさん@ピンキー
09/07/12 17:29:54 f7TTWaz9
他人の命を救おうとすればするほどに、
ドロドロの恋愛関係にはまっていくのがジルオールの主人公の定めなのかね?

482:名無しさん@ピンキー
09/07/12 21:25:28 oqsmiImR
ハーレムはあるが、全員に八方美人を許さないのがジルオール。
最高ハッピーエンドでも王女のうち一人(とエリス夫婦)は助からないから。

483:名無しさん@ピンキー
09/07/13 00:33:41 G826b/Ya
闇ティアナがいいんだよ

484:名無しさん@ピンキー
09/07/13 19:34:55 uHt14wlf
新しい魔人になった闇の王女が、ラブラブハッピーな主人公をベッドの下から狙うホラーが浮かんだ。

485:名無しさん@ピンキー
09/07/15 17:00:37 ZK9ETaZl
     (゚∀゚) シャキーン
.     / /こ8く シャキーン
(((( ノ ̄ゝ



486:名無しさん@ピンキー
09/07/15 20:57:31 4gue6H8N
チョッキンチョッキンシザープリンセス♪
今日も主人公追いかける♪
私のハサミはつーよいぞ♪
でも樽様に使うのはやめようね♪(フラグがたたないから

487:名無しさん@ピンキー
09/07/15 22:16:02 ZK9ETaZl
ガクガクブルブル((( ;゚Д゚)))

488:名無しさん@ピンキー
09/07/17 12:37:02 2ownzbqE
最近シャリの良さに気付いた
一周目はただウザいだけのキャラだったのに

489:名無しさん@ピンキー
09/07/19 01:58:40 g8j3KUp0
そうか

490:名無しさん@ピンキー
09/07/19 06:51:59 pgil1RkT
せんべい

491:名無しさん@ピンキー
09/07/19 09:02:10 OQT/fRKH
おいしい

492:名無しさん@ピンキー
09/07/19 23:12:10 cnySAm3T
もぐもぐ

493:名無しさん@ピンキー
09/07/20 19:15:17 4I2BZ146
夏だね。暑いね
こんな時はセラのそばにいるのがいいな
見た目涼しいし(ある一部分だけ)
間違ってもネメアはいけない
炎天下にいたら、全身で目玉焼きが焼けそうだし(ある一部分を除いて)

494:名無しさん@ピンキー
09/07/20 19:22:15 AyyLdoy9
セラの鎧は黒だから熱を吸収する。だから俺はケリュネイアタンの傍にいます

495:名無しさん@ピンキー
09/07/20 20:26:18 PT095tYn
どんなに暑くったって俺はフレアと一緒にウルカーンに残る!!

496:名無しさん@ピンキー
09/07/20 20:40:41 AyyLdoy9
フレアといればマグマなんか熱くないってか?

497:名無しさん@ピンキー
09/07/20 21:59:07 FctjDFnC
むしろ、暑いからって理由で素っ裸になる・する理由が出来るな

498:名無しさん@ピンキー
09/07/21 04:50:07 VKFv6otz
暑くないか?ですか?
それは外気に対して不快だと思うことですね。
私にはわかりません。

499:名無しさん@ピンキー
09/07/21 07:44:25 pmpV+C5R
見ていて暑いから、脱いでくれ
でおk

500:名無しさん@ピンキー
09/07/21 08:50:55 EYHwlwub
エリス様は性的に未開発
イった経験とか無さそう

501:名無しさん@ピンキー
09/07/21 16:36:10 Cs9pH7u8
それを慰める主人公♀

502:名無しさん@ピンキー
09/07/22 12:11:52 MCqXB+th
な、なんだtt(ry
(*´Д`)ハァハァ

503:名無しさん@ピンキー
09/07/22 14:34:32 v/cjMJXY
イーシャが処女ならインプラ買う

504:名無しさん@ピンキー
09/07/22 15:43:49 HdABNkVo
最初は処女だけどジリオンとの結婚ED見ちゃうと処女じゃなくなります

505:名無しさん@ピンキー
09/07/22 16:27:01 v/cjMJXY
NTRエンドに期待して買ってくる!

506:名無しさん@ピンキー
09/07/24 01:12:52 GOeHoBA0
お買い上げありがとうございます。

507:名無しさん@ピンキー
09/07/24 03:22:08 317Kilxq
>>506のIDをふと見たら、GO!EHOBA

508:名無しさん@ピンキー
09/07/25 00:26:19 8ZdX7bvS
すげぇw

509:名無しさん@ピンキー
09/07/25 22:20:21 8tfwYNV+
うほぉ

510:名無しさん@ピンキー
09/07/26 21:35:28 Py7CiGyr
生き残っていたのか

511:名無しさん@ピンキー
09/07/26 22:00:16 ENSi7WNk
???

512:名無しさん@ピンキー
09/07/30 03:41:44 5cIaLFim
もしかして、スレが、か。保守。

513:女殺し①
09/07/30 20:28:06 MWmPEMjN
「またやってんのか?剣狼」
 自分をよぶ声が後ろから聞こえ、ゼネテスは振り返った。
「…よう、オール。久しぶりだな。ま、いつも通りってやつだな」
「昼間っから酒ばっかり…他にすることないのか?」
 振り返った先には見知った顔がある。冒険者仲間であるオールだ。スラムの酒場にはたまに顔を出すのだ。
「お前さんが呼んでくれないもんでね。寂しく一人酒さ」
「野郎と旅しても楽しくないだろ?…エイジティー」
「それもそうだな」
 そう言って笑い合う。必要があれば呼ばれるだろう。それまでは好きなようにするだけだ。そうゼネテスは思っている
「噂は聞いてるぜ?竜殺しさん」
「そう言うゼネテスは女殺しか? 」
 軽口の応酬は続く。よく知った仲だ。挨拶代わりにもなりはしない。
「俺じゃあとてもじゃないがわがままエルフやユーリスとかいう爆弾娘は手なずけられない。女殺しの称号はお前さんに譲るよ」
 そう言ってグラスを傾ける。冗談のつもりだった…が、返って来た返答にゼネテスは口に含んだ酒を噴き出しそうになった。
「そうか?ベッドじゃかわいいもんだぜ?」
「…なんだって?」
 ゼネテスの目が見開かれる。
「フェティはなんだかんだ言いつつ素直だし、ユーリスも言動を除けばまぁ上物の部類だ。抱くには問題ない」
 ごく自然に話すオール。ゼネテスにはオールが一回り大きくなったように見えた。

514:女殺し②
09/07/30 20:35:08 MWmPEMjN
「お前さん…いつの間に…」
「フェティは仲間になったその日からだからもう三年になるか…ユーリスも多分そのくらいだな…」
「………」
 あの時既にモノにしていたというのか…ゼネテスは腐竜の洞窟での出会いを思い出す。いかにも新米といった四人の冒険者…ちょっと待て。もしかして他にも?
「他はどうなんだ?」
 平静を装い問いかける。
「他?そうだなぁ…ザギヴ、エステル、ヴァイにヴィア…あとはフレア、イークレムン…」
「………」
 次々に上がる名前にゼネテスは開いた口が塞がらない。話はさらに続く。
「ザギヴとか意外にうぶでさ、初めのうちは野外ですることなんてできないとか言ってたんだぜ?」
 初めのうちは。つまり今は冒険の合間に…なんてこともあるのだろう。あのディンガルの玄武将軍が…。
「ヴァイとヴァアとはいつも三人だな。外見はそっくりだけどヴァイの方だけ胸に黒子がある」
 困ったらそこを見れば一発だ。なんて言われてもゼネテスにはどうしようもない。見ようものならボコボコにされる。
「イークレムンやフレアは移動が面倒なんだよ…」
「…そ、そうか」
 どうにかならないかと考えるオールに、ゼネテスは力無く相槌を打つことしか出来なかった。
「さすがに王女様やエアみたいな子供には手はだしてないぜ?」
 くったくなく笑うオール。まさに女殺しの通り名こそ相応しい。
 なんかもう今日はとことん飲もう…ゼネテスは思った。

515:名無しさん@ピンキー
09/07/30 20:39:40 MWmPEMjN
投下予告忘れてすみません。
エロは各自補完ということでお願いします

516:名無しさん@ピンキー
09/07/30 21:19:11 tuOPNrYF
ハーレムだなw

517:名無しさん@ピンキー
09/07/30 22:11:04 0Z6bW653
GJ!
他キャラにも手を出してるんだろうなw

518:名無しさん@ピンキー
09/07/31 01:24:30 7AiN9zt6
>フェティは仲間になったその日から
なんという鬼畜w

519:名無しさん@ピンキー
09/07/31 04:11:11 5yy5TT83
ルルアンタとフェルムはどーした?

520:名無しさん@ピンキー
09/07/31 07:29:12 Y1g8kdxB
>>さすがに王女様やエアみたいな子供には手はだしてないぜ


この味は…嘘をついている味だぜ!

521:名無しさん@ピンキー
09/07/31 11:22:02 HjN/bL9C
そうだ嘘だ

522:名無しさん@ピンキー
09/07/31 16:22:27 lFsuyyu4
上は1600才から下は15才まで守備範囲広いな

523:こんばんは
09/08/01 03:21:13 sSkonVfF
投下します
男主人公×アイリーンです

524:男主人公×アイリーン
09/08/01 03:21:48 sSkonVfF
「そこまで!」
 オッシの声が道場に響く。
「…また負けた…」
 がっくりと肩を落とすアイリーンに追い撃ちがかけられる。
「もうほんと諦めた方がいいゴブ」
「そうゴブ。剣を振り回す時間を料理の練習に当てる方がいいゴブ。行き遅れるゴブよ」
「はらへったゴブ~」
「黙りなさい!だいたいなんであんたたちはいっつも…」
 慣れたやり取りを眺めながら先程の勝負を思い返す。アイリーンもなかなかやるようにはなったがまだまだだ。
「暴力反対ゴブー!」
 首根っこを捕まれたマルーンが抗議の声を上げる。いつも通りだ。毎回毎回よく飽きないな。
 さて、お腹も減ったしフェルムの所で軽くご飯でも食べることにしよう。フェルムはいつも大盛りにしてくれる。ありがたいことだ。っと、その前に…。
「アイリーン。僕の勝ちね。それじゃあ後でよろしく」
「…わかってるわよ…」
 不満そうな返事が返ってきた。そんなに嫌なら毎日挑むこと
「なんか変ゴブ」
「う、うるさいわね!なんでもないわよ!」
「アイリーン…どうした?」
「オッシ先生まで…ほ、ほんとになんでもないんです!」
 相変わらず騒がしい。その後のやり取りを想像して、僕は笑いながら酒場に向かった。

525:②
09/08/01 03:23:31 sSkonVfF
 スラムの一角。無人の部屋の扉を開ける。中には鎧を脱いだアイリーンがベッドに腰掛けて待っていた。
 鎧の下はやたらと丈の短い肌着とパンツのみと言った感じだ。ロストールの貴族様方がこれを見たら口を揃えて『不埒』と言うだろう。
「遅いじゃない…」
 少し恥ずかしそうなアイリーン。なら何か羽織って来ればいいのに。
 …いや、アイリーンが恥ずかしがっているのはこれから行われる行為なのだから関係ないか。
「ごめん、ご飯食べてたんだよ。これから体力がいるし」
「…っ…!」
 俯いてしまった。普段はあれだけ勝ち気なのにこういう時はシャイだ。どちらが素のアイリーンなのだろうか。考えようとして止めた。どっちも好きなのだ。そして目の前にアイリーンがいる。することは一つ。
「それじゃ、デザートをいただくとしますね」
 僕はアイリーンを押し倒した。小さな抗議の声が聞こえたが抵抗はない。まぁ、『約束』があるし…。
 『約束』…それは僕が勝ったらアイリーンを抱ける、アイリーンが勝ったら僕が裸で市街一周というものだ。
 別に勝負なんてしたくない僕に、勝負してほしいと頼んでいるのはアイリーンだ。なのになんで僕にまでペナルティがあるのだろうか。
 アイリーンいわく、不公平だから…らしい。負ける気はないので構わないけれど。
 あの勝負はアイリーンにとって身体を差し出す行為に等しい。僕だって伊達に竜殺しとまで呼ばれてはいないのだ。
「…ん?」
 そこでアイリーンの身体からふわりと花の香がするのに気がついた。香水の匂いだろうか。よく見れば髪も少し重たい感じがする。
「アイリーン、お風呂入って来てくれたの?」
「そ、それは…汗…かいたからよ…」
 そっぽを向くアイリーンの顔は赤い。
 香水は高い。それをわざわざ付けてきてくれたのだ。しかもお風呂にまで入って。
「…ありがと、アイリーン」
「……!」
 アイリーンの顔は泣きそうだ。嫌がってるわけではない。その証拠に後ろに回された腕は解かれず、むしろしっかりと僕を抱擁してくれている。
 きっと準備してきたことを知られたのが恥ずかしいのだろう。
「やるなら…さっさとやりなさいよ…」
 恥ずかしさに耐えられなかったのだろうか?アイリーンの方からお誘いがあった。しかし睨みながら言われては色気も何もない。少し残念だ。

526:③
09/08/01 03:25:04 sSkonVfF
「そうだね」
「…んっ…!」
 返事を返し、キスをする。唇の柔らかさを楽しみ、舌を奥へと侵入させる。たどたどしいがアイリーンも応えてくれた。
 これは大きな成長と言えるだろう。なにせ初めて口に舌を入れた時は噛まれたのだから。
「んっ…む…」
 抱擁が強くなる。脱がしづらくなるから全部服を脱いでからして欲しい…とは言えない。
 『別に全てを脱がせる必要はない。時には衣も高級なスパイス』とはロストールの剣狼の言葉だ。僕は裸同士の方が肌が触れ合って好きだけれど…。
 やむを得ず僕はアイリーンの肌着の下に左手を滑りこませた。
「あ…」
 ピクンと身体が反応する。やわかい膨らみを探り当て、優しくもみしだく。
「…ちょっと…急に…んっ…」
今度は胸の大きさを確かめるように優しく撫でる。鎧の上からは判断できないが、アイリーンのおっぱいはなかなか大きい。
「アイリーンってさ、結構胸あるよね?」
「…そんなの…知らないっ…」
 褒めたつもりだったが、アイリーンは枕で顔を隠してしまった。困ったな…これじゃアイリーンの顔が見れない。
 まぁ、そうやって隠すならいやがおうでも顔を見せてもらおう。僕はそう考え愛撫を再開する。
 肌着を捲り上げ、頭を突っ込む。
「ふっ!むっう…!」
 枕越しに言われても何を言っているのかわからないよ、アイリーン。
 頭を動かしておっぱいを探す。僕の吐息がくすぐったいのかアイリーンは身体をもぞもぞと動かした。両頬におっぱいがふにふに…右も左もふにふに…これは…。
「…?」
 いけない。いつまでもほうけているわけにはいかない。
 邪魔な服を今度こそ完全に捲り上げ、おっぱいを完全に露出させる。

527:④
09/08/01 03:27:56 sSkonVfF
「!」
 アイリーンの身体が硬直したのがわかった。たわわに実ったコレはこんなに柔らかいのに…。弄ぶとふるふる揺れる。
「でも…ここだけはコリコリ硬いんだけどね?」
 さくらんぼを摘む。収穫だ。採れはしないけど。…ならそのまま食べればいいか。僕はおいしそうなさくらんぼを口に含んだ。口の中でよく味わう。
「むぅう…!」
 さくらんぼを転がし、かじり、吸う。そのたびにうめき声が聞こえる。まだ枕を離さないのだ。苦しくないのだろうか…。
「ふぅ…」
 おっぱいから口を離す。アイリーンの呼吸は少し乱れ、上下する胸に合わせておっぱいがふるふる踊る。苦しいに違いないのに強情な。そんな見られたくないものなのだろうか?
 しかし、どうやらおっぱいでは無理のようだ。ならば…下しかない。
「アイリーン、少し腰を上げてくれないかな?」
「………」
 アイリーンはためらいつつも、ゆっくりと腰を上げた。ふふ…すかさずパンツを引き下ろす!さらにダブルアクション!アイリーンの足を広げた!
「きゃあ!?」
 あらわになるアイリーンの…
「ふぐっ!」
 悲鳴とともに足が閉じられた。今度は太ももに頬を挟まれる。鍛えられた太ももはムチムチして…痛い…かなりの力で挟まれている。
 しかし目を開けば目の前には…。
「何するのよ!」
「ぶはっ!?」
 見えたのは枕だった。直後に顔面にぶつかったけど。上半身を起こしたアイリーンが食ってかかる。
「変態…!」
「…それはないんじゃない?するときは股の間に入り込まないと…」
 鼻をさすりながら答える。
 後ろや横からしたほうがいいの?と続けると顔を真っ赤にして小さくなった。擬音で表すなら…ポムっ!しおしお…だろうか。アイリーン、周りを探しても顔を隠す枕はもうないよ?君が投げたじゃないか。

528:⑤
09/08/01 03:29:09 sSkonVfF
「…だ、だからって……その…」
 俯き加減でなにやらごにょごにょ言っているが聞こえない。
 にしてももう少し空気を読んでくれないかな…。情事の最中にあんなことされたら…はっ!
「…いきなり……しい……」
 下半身は丸だし、ぺたんとベッドに座っているから肝心の部分は見えないけど、ムチムチの太ももの付け根からふさっとした茂みが覗いている。
 おっぱいは起き上がったせいで隠れてしまっているが、逆に下半身だけという事実を強調していてとんでもなくいやらしい。…すごく情欲をそそる。
「…だから……あんな…」
「アイリーン!」
 僕は飛びついた。
「…きゃあ!?」
 おっぱいをもみしだき、秘所に手を伸ばす。ほんのり湿っていたそこをまさぐりオマメさんを探し出す。アイリーンはここが弱い。
「ちょ、ちょっとオール!そこは…あんっ…や、やめ…ひゃん…!」
 口調とは裏腹にされるがままだ。オマメさんをさらに虐める。
「ふっ…んんっ…!」
 皮を剥いて、摘んで、捻って、引っ張って、擦って…。強弱もつけて攻める。もちろんおっぱいも一緒に。
「あぁあっ!や…めっ…っくぅん…!」
 触るたびにビクンビクンと反応する。
「はぁ…はぁ…」
 あっという間に秘所は潤った。ぐったりとしたアイリーン。まだ気をやってはいない。直前で止めつづけた。
 いまやMAXまで上がったDEX…僕はかつて荒ぶる匠と呼ばれたこともある男だ。この程度なんのこともない。
「指でもする?」
 準備はバッチリ。はっきり言って生殺しだけど一応聞いてみる。アイリーンは指フェチだからひょっとしてしてほしいかもしれない。

529:⑥
09/08/01 03:31:22 sSkonVfF
「……て…」
「え?なんて言ったの?アイリーン?」
「…もういいから…早くして…」
 …わかったよ、アイリーン。僕ももう限界だ。匠の前に荒ぶるがついていることを忘れてはいけない。僕の中のWILDが疼く。猛った僕のアレはまさしくメテオフィスト。もはや誰にも止められない。
「行くよ、アイリーン」
 僕はゆっくりとアイリーンの中に侵入する。
「んっ…」
 よく濡れているのにアイリーンはなかなか僕を迎えいれてはくれない。アイリーンの秘密は鍛えているだけあって締め付けがすごいのだ。
「くぅう…あっ…!」
 奥に押し込む間もぐにぐにと僕のメテオフィストを容赦なく締め上げる。ぬとぬととした愛液と合間って強力な快楽だ。
 でも僕だって黙ってはいない。アイリーンの一撃一撃にソルカウンターで反撃し、さらに奥を目指す。
「あっ…はぁ……んむっ!?」
 完全に奥に達した僕はアイリーンに口づけし、ピストンを開始した。
「んっ…んんっ…んむぁ…はぁっ…!」
 空気を求めて喘ぐアイリーンの口に舌を挿入し、貪る。上も下もぐちゅぐちゅといやらしい音を立て、僕をさらに高揚させた。
「…あっ…あぁ…んっ…やぁ…!」
 おっぱいや耳、首筋…様々な所に愛撫を施しながら激しく腰を打ち据える。
 互いの汗が混じり合い、肌が触れる音は、ぱちゅんぱちゅんに変化した。…汗だけではないかもしれない。アイリーンの秘密から溢れるタルモルゲの汽水はこんこんと沸き上がり、シーツに大きな染みを作っている。
「はっ…あっ…」
 息も絶え絶えのアイリーン。さっきから何回達しているだろう。おそらくアイリーンも意識していない膣内の締め付けの強弱。
 女の子の本能が僕のメテオフィストに愛が欲しいと呼び掛けているのだ。

530:終
09/08/01 03:58:28 sSkonVfF
「くっ…アイリーン…!」
「…あっ…はぁ…はっ…あんっ…」
 その呼び掛けに応えるように僕も限界が近づいてきた。僕は己の分身に渾身の力を込め、バーニングレイヴを叩き込む。
「あっ…あっ…あっ…!」
 1回、2回、3回、4回…。
「あっ…んっく…ひっ…いっ!」
 さらに深い高みへと昇り詰めていくアイリーン。反応もすさまじい。膣内はよりいっそう僕を締め付け、空気を求めて喘ぐ口からはよだれ。目には涙すら浮かべている。
 逃げようとまでするが、僕にしっかり腰を押さえられてはただ身体を弓なりにするしかできない。
 しかしまだだ!メテオフィストのバーニングレイヴを只のバーニングレイヴと一緒にしてもらっては困る!2回攻撃の神髄を教えてやる!5回、6回、7回…僕は容赦なくアイリーンを蹂躙した。そして…。
「アイッ…リーンン…!!」
「ゃ…ぁあああああああああ!!!」
 一際大きな声を上げてアイリーンが果てた。同時に僕も力尽き、アイリーンの中に無限の可能性を解き放った…。
「ふぅ…」
「…ぁ……」
 一息ついた僕はアイリーンを観察する。大丈夫かな?
 アイリーンの顔は蕩けきって視線は何も捕らえていない。ぐったりとしてぴくりとも動かないが、時折思い出したようにピクンピクンと震える。
 盛大に飛んでいったようだ。うん。多分平気だろう。アイリーンも鍛えてるし。
「ごちそうさま、アイリーン…」
 お疲れ様なアイリーンの額にキスを落とす。ついでに頭もなでなでしてあげよう。
「ゆっくりやすんでね…ふぁ~あ…」
 僕はベッドに寝転がり、アイリーンを抱きしめながら眠りについた。
※※※※
「なんで毎回中に出すのよ…」
「いやだって…僕は…」
「だってじゃないでしょ!?もう…子供ができたりしたらどうするの!?」
「面倒みるよ?」
「…え?」
「それくらいの覚悟がなかったらこんなことしないよ。アイリーンだってそうじゃないの?」
「そ、それは……そう…だけど…まだそういうのは…」
「ん?あれは…ハンナかな?おーい!」
「あ!ちょっとオール!待ちなさいよ!まだ話は…オール!…もう!」
「ほんとに…馬鹿…なんだから…」


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