09/01/19 02:57:18 HjlCl2iJ
急なくしゃみを、噂話をされていると称したのは、一体誰が最初なのだろうか。
もちろん、科学的な根拠など無く、民間の伝承にすら起源が怪しい。
別にそれが何だと言うわけではないのだが―
「……っくしゅ!」
―パナビア・トーネイドは、起きて早々、急なくしゃみに襲われた。
ずず、と、小さく鼻をすすり、こんこんと咳をする。
嫌な予感はしていたのだが、どうも的中してしまったらしい。
「……風邪、かな」
体が少しだるい気がする。あんなごつごつしたところで寝転ぶからだ。
背筋が寒い気がする。暖かくなってきたとはいえ、外で寝るからだ。
頭が少し痛い気がする。ええと、ええと―
「ああもう、全部ナノカのせいよ……」
そうつぶやいて、ふとナノカも同じような条件だった事を思い出す。
あの子はどうだろうか。自分のようになってはいないだろうか。
「……アホらし。今は自分のこと……」
ふらふらと、ベッドから身を乗り出す。今の時刻は―十時を大きく回っていた。
体の端々に痛みを感じながら、こういった時のために用意してある薬と栄養剤を取り出して飲む。
食事など作る気にはなれない。だが、これを飲んでおけば、とりあえずは大丈夫だろう。
そのままベッドに戻ろうとした時だった。不意に玄関のドアがノックされる。
「……本当に、嫌な時に客って来るのよね」
ぶつくさと言いながらも、一応玄関に向かう。そう言えば、本日休業の看板も出しておかないと。
「どうせ借り工房なんだから、無視しちゃってもいいんだけど」
とは言ったものの、いちいち応対は出来ない。とりあえずこの客には断りを入れて、改めて看板を出そう。
「はいはい、すいませんけれど、今日は休業―」
言いながら扉を開けると、でっかいトンカチの後輩と目が合った。
「……今日は休業よ」
「……みたいですね」
パナビアの顔を見て、ナノカは小さく苦笑いを浮かべて答えた。
191:すれ違わず、けれど歩みは重ならない
09/01/19 02:58:02 HjlCl2iJ
「すいません、先輩。私のせいで」
濡れタオルをきゅ、と絞り、パナビアの額に丁寧に置く。
冷たいタオルの快感に目を細め、パナビアは小さく息を吐いた。
「何であんたは大丈夫なわけ……」
責めるよりも先に、そちらのほうが気になった。
条件はほぼ同じ。いや、むしろ本格的に寝に入った彼女のほうが悪いと言えるのに、何故ぴんぴんしているのだろう。
まあ、少々責めるような口調になったのは、この際置いておく。
「いやあ、何といいますか……頑丈な体に生んでくれた両親に感謝です」
つまり、別に何をしたわけでもないということらしい。
こんなところですらスペックの違いを見せ付けられ、パナビアは泣きたい気分になった。
それとも、最近の自分が調子を崩し気味なのだろうか。いや、多分そうだ。そうに違いない。
「はあ……もう分かったから、帰りなさい。移るわよ」
「え、でも……」
「いいから。これで移ったら笑い話よ。あんたのお供にも迷惑かかるでしょ」
そう言って目を閉じる。この後輩はお節介焼きなので、突き放してやらないと諦めない。
「何か用事なら、明日また聞いてあげるから。今日は帰って自分の仕事、してなさい」
自分の仕事、という単語を出せば、引き下がるだろう。
彼女も、自分にとっては目の上のたんこぶだが、逆を言えばその程度には工房士だ。自分の仕事には誇りを持っているだろう。
他の誰かならばともかく、同じ工房士である自分から出た言葉なら。そう考えての言葉に―
「……仕事は、今日はお休みです」
何か重いものを開くようなその口調に、パナビアは耳を疑って視線を向けた。
視線の先ではナノカが、少し困ったような笑顔を浮かべ―
「だから、今日は先輩の看病、しちゃいますね」
すぐに、いつもの笑顔に変わる。
ただ、その笑顔はどこか空虚に見えた。
らしくない。そう思うが、彼女を気遣ってやれる余裕が今の自分には無いことを、パナビアは少し悔しく感じた。
192:すれ違わず、けれど歩みは重ならない
09/01/19 02:58:44 HjlCl2iJ
「はーい、風邪の時にばっちり、プロスペロ流スタミナおかゆですよー」
小さい鍋を片手に、そんな事を言いながら部屋に戻ってくる。
朝食は栄養剤で誤魔化したと答えたら、何やら張り切って厨房へ向かっていった。
止めようにもそんな体力は無かったので、仕方なく待っていたら案の定、と言う奴だ。
「……変なもん入ってないでしょうね」
憎まれ口を叩きながら上半身を起こす。
折角作ってもらったものだ、いただくつもりではあるが、やっぱりこういうセリフを吐かないことには、自分らしくない。
「大丈夫ですよぉ、天然物しか使ってませんから。ケミカルゼロパーセントです」
「……そういう意味じゃないんだけど……まあいいわ」
どうも意味を取り違えているようだ。そもそも食塩などの一部調味料はケミカルではないのかなどとも思うが、あえて突っ込まないでおく。
とりあえず受け取ろうとして―ナノカが妙な動きをしていることに気付く。
スプーンでおかゆを一匙すくい、軽く息を吹きかけ―
「はい、先輩。あーん」
「…………」
眩いばかりの笑顔で、そんな事をしてくる。
さっきの暗い笑顔はなんだったんだとか、そんな恥ずかしい事が出来るかとか、色々な言葉が脳裏に浮かび上がり―
「……あーん……」
結局、やたらと眩しい後輩の笑顔に押し負けてしまう。
風邪で弱っていたのも多分にあるはずだ。いつもなら突っぱねている。多分。
「おいしいですか?」
口の中で、ふわりと漂う塩と卵の味に、そのまま溶けて消えていくような食感。
卵と塩だけではないようだが、何が入っているのだろう。生姜か何かだろうか。
ともかく、おかゆとしてはかなり出来のいいものだ。さすがのパナビアも、ナノカの問いには首を縦に振る事にした。
「よかった。まだまだありますから、どんどん食べちゃってくださいね」
そう言いながら、また一匙すくい、差し出してくる。ええい、ままよ。どうせ他には誰もいない。
恥ずかしいのを我慢して、食べさせてもらう事にする。程なくしておかゆは、全てパナビアの胃袋に収まった。
193:すれ違わず、けれど歩みは重ならない
09/01/19 02:59:17 HjlCl2iJ
「じゃじゃーん。更に玉子酒でーす」
「……いや、うん。別にいいんだけど」
そんな得意気に出されても、という言葉を飲み込む。
折角作ってくれたのだ、もらっておこう。
ナノカからコップを受け取り、一啜り。
「どうです?」
「……これもおじいさんから?」
そう聞き返し、口をつけることで質問に答える。
「はい。私が風邪で倒れた時、作ってもらったことがありまして」
「……あんたでもそういうこと、あるのね」
そんな言葉を返して、玉子酒を飲み干す。
一応この後輩でも、風邪を引いたりして倒れる事があるのだと知って、ちょっと得した気分になる。
「最近はなかなかお世話になることはありませんけど」
「まあ、それが一番なんだけどね」
ナノカにコップを返して、横になる。
玉子酒の効果だろうか、体がぽかぽかと暖かくなってきた。
「ん、ありがと。おかげで眠れそうだわ」
「えへへ。それじゃ、片付けてきますね」
「あ……」
くるりと踵を返すナノカに、パナビアは思わず声をかけてしまった。
「? 何ですか?」
ドアに手をかけたままで振り返り、聞いてくる。
だが、パナビアは小さく首を振って、なんでもないと返した。
言えない。言えるわけが無い。
眠るまでいて欲しいだなんて、恥ずかしくて言えっこない。自分がこんなに弱気になるなんて。
「それじゃ先輩、おやすみなさい」
「ええ……」
ドアの閉じる音を聞きながら、パナビアはゆっくりとまどろみの中に意識を落としていった。
194:すれ違わず、けれど歩みは重ならない
09/01/19 02:59:50 HjlCl2iJ
先輩、と呼ばれる事は、別に珍しい事ではない。
少なくとも、生徒会長を任せられる程度の年次ではあったし、後輩もいないわけではない。
だが、自分の得意分野―それなりの自負を持っていた分野に入り込み、自分の位置を奪い去った後輩は、彼女一人だ。
それから自分は、その後輩に対抗心を持ち始めた。
あの後輩が現れるまでは、自分がその分野の―少なくともアカデミー内では―トップだった。
それを全て、掻っ攫われた。初めて奪われたその日から、ずっと自分の上に居座られた。
その日から自分は、彼女に勝つためだけに己の腕を磨いてきた。
結果は―惨敗だった。
姑息な手まで使ったと言うのに。使えるものは全て使ったのに。
目指すはトップ。だが、その道の前には常に彼女がいる。
追いかけても追いかけても、常に一歩届かない。
いつからだろう。彼女に勝つという目的に、工房術が関係なくなったのは。
とにかく何でもいい。ナノカに勝ちたい。
何時の間にか自分の中で、ナノカという存在が大きな部分を占めることに気付いたのは、いつだろうか。
そもそも自分は、彼女に勝った後の道を、考えているのだろうか。
本当は自分は、彼女に振り向いて欲しかっただけなのでは―
(…………夢)
変な夢だ。ぼんやりと、自分が存在する夢。
ただ自問を繰り返すだけの、空虚な夢。ゆっくりと意識だけが浮かび上がる。
(何か、暗い?)
ぼんやりとした意識の中で、影が差すのを感じる。
ゆっくりと瞼を開く。目の前に、近づいてくる後輩の顔―
(……ばか)
胸中で罵って、後輩の唇を受け入れる。
本当にこいつは、人の場所に入り込む。人の心に入り込む。
不思議な後輩だ。大嫌いだけど―
「風邪、移るわよ?」
驚いたような後輩の顔。そう、その顔が見たかったのよ、と、パナビアは胸中でつぶやいた。
195:すれ違わず、けれど歩みは重ならない
09/01/19 03:01:02 HjlCl2iJ
「あ、えっと、これは、そのぅ……」
しどろもどろになりながら、言葉を探す。が、結局見つからなかったのか、ナノカはそのまま押し黙ってしまった。
思いのほか楽になった体を起こして、その様子に苦笑する。
そういうことかと、頭のどこか冷静な部分が勝手に納得するのを感じた。
「言い訳が思いつかないなら、しなきゃいいのに」
そう言ってやると、ナノカは顔を赤くして俯いてしまった。
分かっていたのだ。自問しようとして、結果が出ることが怖くて止めていた事。
自惚れでなければ、自分と彼女は同じ事を想っている。
そして、出来れば自惚れであって欲しい。
「……先輩」
「うん?」
意を決したかのように口を開くナノカに、聞き返してやる。
ナノカは俯いたまま、顔を上げずにそのまま後を続けはじめた。
「私、変なんです。多分、昨日から」
「うん」
「ホントは、追い出されてきたんです。今の私じゃ、仕事は出来ないからって」
「うん」
「昨日から、先輩の事考えると、何かおかしいんです。
胸がもやもやするって言うか……でも多分、この気持ちって昨日からじゃないんです」
私だってきっとそうだ―胸中でそう言い返す。
「昨日までだって、そんなつもりのセリフじゃなかったはずなんです。
でも、そういうつもりだったから、あんなセリフが出たのかもしれません」
私だって、多分そうでなきゃ、あんなセリフは吐いたりしないし、あんなことは思わない。
でも。
「私、ネネちゃんに謝らなくちゃいけません」
でも、それはダメだ。それは、許されない。
「私、先輩のこと―」
ナノカのセリフを遮るように、パナビアはその口を無理矢理塞いでやった。
196:すれ違わず、けれど歩みは重ならない
09/01/19 03:01:34 HjlCl2iJ
ゆっくりと唇を離して、後輩の目を見据える。
驚いたような、戸惑っているような顔をしている憎たらしい後輩の顔を、パナビアは両手でしっかりと掴んでやった。
「言ったわよね、あんたにそういう相手が出来るまでは、面倒見てやってもいいって」
その言葉に、ナノカの肩がぴくりと動く。どういう意味かは分かったようだ。
「でも、そこから先は、私は約束していない。分かるわね?」
「……はい」
目を逸らさないことだけは、褒めてやってもいいかと思う。
自分だって、このセリフを吐くのに、どれだけの思いをしているのか。
気付いてしまった。いや、多分とっくに気付いていて、目を逸らしていただけなのだろう。
けど、それだけは許されない。その想いを認めることだけは、許してはいけない。
何故なら、それを認めてしまえば、今までの自分が無くなってしまうから。
「だからその想いは、捨てなさい。
持った事を忘れろ、とまでは言わないわ。けれど、捨ててしまいなさい」
まだ自分は、彼女に追いついていない。追い越していない。
手を緩めるつもりは無い。でも、受け入れてしまったら、変わってしまう。
それでは、意味が無いのだ。
稀代の天才ナノカ・フランカを、その先輩、パナビア・トーネイドが破る。そうでなくては、いけないのだ。
受け入れたら、何もかもが変わってしまう。それでは、ダメなのだ。
「先輩は、私のこと―」
聞かないで欲しかった。
だからこいつは、大嫌いなんだ。
「お互いのために、ならないから。聞き分けなさい」
大嫌いだ。あっさりと人の立場を奪って、涼しい顔して先を歩いて、何食わぬ顔で人の心に入り込んで―
「私も、捨てるから」
―こんな想いまでさせてくる。
ナノカ・フランカなんて大嫌いだ。そうでなくちゃいけないのだ。
197:すれ違わず、けれど歩みは重ならない
09/01/19 03:02:06 HjlCl2iJ
「あ……」
ようやくそれに思い至ったかのように、ナノカが小さく声を上げる。
この状況でこの返事は、もう白状したようなものだ。
だから―
「ごめん、なさい」
泣きたいのはこっちのほうだと、泣き始めた後輩に胸中で毒づく。
けれど、パナビア・トーネイドは、こんなところでライバルと肩を寄せ合って泣くなんて、絶対しない。
代わりに、その泣き顔を胸に抱いてやる。
「私、自分のこと、ばっかり……」
「勘違いしないでよね。まだあんたに勝ってもないのに、これ以上馴れ合うなんてごめんなんだから。
それに、私の栄光のロードに、あんたって存在はど真ん中に立ってて邪魔なのよ。おわかり?」
「……はい」
「とりあえずまあ、あんたにそういう相手が出来るまでは、面倒見てやってもいいから。
だから早くそういう男捕まえて、私の荷物軽くしてよね。結構重いんだから」
「……善処します」
「その代わり、たまには逆に持ってもらうわよ。
言わばギブアンドテイクって奴。そういう関係で我慢なさい。いいわね?」
「……先輩、ずるいです」
「何とでも言いなさい。今まで散々我侭聞いてやったでしょ。
それで、早速だけど―」
全くもって恥ずかしい。顔が熱いのは、何も風邪のせいだけではないはずだ。
それでもパナビアは精一杯平静を装って、けれど顔ごと視線を逸らして後を続けた。
「誰かさんのせいで変な起きかたして、折角良くなってきた風邪がまた悪化しそうなのよね。
出来れば湯たんぽの代わりになる―そうね、抱き枕辺りが欲しいんだけど?」
そう言って、ぽんぽんと自分の隣を軽く叩く。
「先輩ってずるいけど……優しいですよね」
そのセリフは、聞いていない事にした。
198:すれ違わず、けれど歩みは重ならない
09/01/19 03:02:39 HjlCl2iJ
「何か……恥ずかしいですね」
「……私なんか、顔から火が出そうなんだけど」
ベッドの中で寄り添って、そんな事を言い合う。
制服のままだと寝汗でぐちゃぐちゃになるからと、ナノカにワイシャツを貸してやった。
まだ時間は昼下がり。ようやく二時に差しかかろうかといったところだ。昼寝には丁度いい時間と言える。
「今更改めて言うと何だか恥ずかしいですけれど……まだしばらくは、先輩にお世話になると思います」
「ああ、うん、でも今日は勘弁してよね。そんな体力無いから」
「私だって、さすがにそこまで節操無しじゃ……無いと思います、はい」
そこは自信無さ気に言わないで欲しかった。
「今日だって別に、そういうつもりじゃなくて……会って色々、確かめたかったんです。多分」
「多分て何よ、多分て」
「よく分からないですけど、会えば何か分かるかなって思ってました。
……会って先輩の寝顔とか見てたら、何か色々ぶわーって出てきちゃって、自分でもよく分からないんですけど」
それであの不意打ちか。いや、それより前にも色々とあったけれど。
「ただ、自分の中で一区切りついたような気がします。あと、やっぱり―」
えへへ、と、いつもの笑顔を向けてくる。その笑顔は反則だ。それに何度やられたことか。
「ちょっと悲しいですけれど、それよりも嬉しい気持ちで一杯なんです」
「……あんまりこっち見ないで。恥ずかしいから」
思い出せば思い出すだけ、顔が熱くなっていくのを感じる。
だからあまり会いたくなかったのだ。いつかこんな日が来るだろうと、心のどこかで分かっていたから。
分かってたから、考えないようにしてたのに。
「ねえ、先輩」
「……何よ?」
「帝都に帰ったら、何か一緒に企画立てて、イベントしましょう」
ナノカのその提案に、パナビアは自然と苦笑が漏れ出すのを感じた。
さっきまであんな状態だったのに、解消したらすぐこれか。でも、まあ―
「それも悪くないかもね。ただし、主導は私。いいわね?」
「はい。ご指導、お願いしますね」
そんなナノカの返事に、パナビアはこの笑顔が見れたからいいかと、少しだけ素直に思うことにした。
恥ずかしいから、やっぱり口には出せないけれど。
199:名無しさん@ピンキー
09/01/19 03:03:41 HjlCl2iJ
えー……はい、何と言っていいものやら……先輩シリーズです
放置期間もありますが、今回は作風がなんともはや。エロも無いし
なのでタイトルも何時もと違います
それではまた……あるかな?
200:名無しさん@ピンキー
09/01/19 06:27:04 F2x6NdPh
あって欲しいなぁ。あなたの作品大好きだわ
201:名無しさん@ピンキー
09/01/19 09:55:51 vZbP7XFV
おお、お久しぶり先輩シリーズだ!
先輩カワユス
202:名無しさん@ピンキー
09/01/19 10:47:56 vSsfBUXl
>>199
待ちくたびれましたよ…GJ!
個人的には、いつか先輩主導で女の子ナノカがイカされまくるえちを見てみたいもんです
あとテンプレの保管庫アドレスが古いようなので一応
URLリンク(sslibrary.gozaru.jp)
203:名無しさん@ピンキー
09/01/19 21:36:11 AjkrjgPA
>>199
なんだか切ない展開になってきましたなあ
さらなる降臨期待しとりますGJ!
204:名無しさん@ピンキー
09/01/20 02:32:00 TfJUcQwv
先輩シリーズの末永い展開を希望
205:名無しさん@ピンキー
09/01/22 03:51:35 VaUTfQlH
おお! 続き来てたのか!
>>199 Gj!
しかしほんとにこれ、ネネにバレたら恐ろしいことにw
206:名無しさん@ピンキー
09/01/23 10:58:03 1b23Zxjq
カル×トアラに挑戦してくれる豪の者な職人さんはおられないかしらん
207:名無しさん@ピンキー
09/01/25 22:19:59 mxHrl881
カルはテロリストに捕まってのえっち拷問とかがよく似合いそう
208:名無しさん@ピンキー
09/01/26 19:53:22 0wfPTyfH
トアラの見てる前で、テロリストに処女を散らされるカル…とか
209:名無しさん@ピンキー
09/01/26 22:14:30 aSxMjyRs
蒼いシリーズのキャラには和姦が似合う。
210:名無しさん@ピンキー
09/01/27 03:58:00 9yNR5TD0
いやいやナノカさんアマネカさん達のような才能ある可憐な乙女達が
愛の無いセックスでめろめろにされちゃうシチュエーションもなかなかどうして
211:名無しさん@ピンキー
09/01/27 10:54:57 K+YtVjQ4
アマネカさんは適度に意地っ張りだかだから、えっちなことで虐め甲斐ありそう
212:名無しさん@ピンキー
09/01/28 21:32:02 Trlp+5rV
何かのどさくさに紛れてアマネカの処女を奪ってしまうフツーとかを想像した
213:名無しさん@ピンキー
09/01/29 21:57:52 eGi71Pme
トリスティアがエロゲーだったら、暴徒と化したトリスティア住民にナノカさんが犯されるバッドイベントが絶対ありそう・・・
214:名無しさん@ピンキー
09/01/30 01:35:19 ILJcTSh5
様々な才能に秀でたパシ研女性陣が、いかにもアッタマ悪そうなテロリスト共にタダの肉壷扱いで犯される……
というシチュエーションもなかなか萌えるものがあるが、
そんなんされても、大して落ち込まなそうな人もいるのが問題と言えば問題。
215:名無しさん@ピンキー
09/01/30 22:14:38 oODXZ9IS
ひいんっ!…お、おまんこ舐めていいのは将来のダンナさんだけだー!
とか叫びながら遺跡でテロリストにえっちされてしまうエアナが頭に浮かんだ…
216:名無しさん@ピンキー
09/01/31 08:30:55 bCqMMI4A
>>215
あれだけビンカンかつけしからんおっぱいを持つエアナさんのことだ
沙悟荘の同人誌ばりにたいへんなことになるに違いないw
217:名無しさん@ピンキー
09/01/31 08:56:56 T+NJ6kZO
k
218:名無しさん@ピンキー
09/02/01 10:56:03 8fq5EKbk
地下遺跡探索中、パシアテ文明時代の触手型防衛兵器に拘束されてしまうエアナさん希望
219:名無しさん@ピンキー
09/02/03 15:18:14 3+jjPmPa
エアナのアナル略してエアナルを処女のまま開発しまくるとかどうよ?
220:名無しさん@ピンキー
09/02/03 20:30:53 wKSQunFx
なんだか挿入無しの擬似プレイっぽい響きがw>エアナル
221:名無しさん@ピンキー
09/02/04 00:05:57 /rs90y5l
アマネカやナノカを妊婦用診察台に固定した上でいたずらしまくれたらしんでもよい…
222:名無しさん@ピンキー
09/02/05 17:04:25 wkBcPhrT
そしたら、まずは剃毛作業から開始ですね
とくにアマネカさんなど、まだつるつるの可能性も大ですが
223:名無しさん@ピンキー
09/02/05 23:30:04 oTQRbD3o
先ずアマネカさんのぷにぷにの恥丘いたずらしまくりですな
224:名無しさん@ピンキー
09/02/06 12:27:46 rKCVxKhY
次にアマネカさんのきゅっと締まったアナルを真綿のようにほくほくになるまでほぐしてですね
225:名無しさん@ピンキー
09/02/06 15:46:51 GhxeMsTz
>>222
URLリンク(aaabbbccc.s6.x-beat.com)
ナノカさんだってつるつるだろ、常識的に考えて…
226:名無しさん@ピンキー
09/02/06 17:00:56 TfRUraEo
ナノカさん、ひんぬーのくせに吸い付きたくなるようなエロいお体をしてなさる…
アマネカさんを悪戯するまえに、ほどよい温度の蒸しタオルで全身を隈なく念入りに拭いてあげたい…
227:名無しさん@ピンキー
09/02/06 21:52:54 +B+BvzDV
オリキャラじゃなければ、本編キャラでそんないたずらをナノカにしてくれそうなのはネネとフェアリさんくらいか
228:名無しさん@ピンキー
09/02/07 01:52:57 Fntg/85r
>>224
そしてぴっちりとじたアマネカさんの肉筋を、しっとりとひくひくになるまで指で上下になぞりまくります。
229:名無しさん@ピンキー
09/02/07 07:48:32 8kgibZV+
もうその頃には触れずともすっかり固くなっているであろう敏感な三点の突起も吸ったりしごいたり
230:名無しさん@ピンキー
09/02/09 10:54:36 7OoobkXN
ナノカにはラファルー、アマネカにはグリーペンがそれぞれ担当して、
帝都暮しで健康を損なってないかどうか女体検診をやってほしい
231:名無しさん@ピンキー
09/02/11 00:36:06 tLRLAM1S
パナビア先輩とナノカの百合が一番だ
232:名無しさん@ピンキー
09/02/11 03:52:52 w1a2AqkI
なにかの手違いで先輩に20センチクラスのEテクペニスが生えてしまい、
その偉容に「あんなおっきいの…絶対入らないよ」みたいにおびえるナノカさんとか見てみたいっす
233:名無しさん@ピンキー
09/02/11 14:49:12 FBWE/mNV
先輩シリーズでの、先輩の一物はどれほどのサイズなのだろう
成人男子の平均よりやや大きめ?のようですが…
234:名無しさん@ピンキー
09/02/11 18:51:52 Zby+RZCj
きっと15、6センチくらいではないかと想像。
・・・・そんな凶悪なEウェポンがナノカさんの未熟な性器に突き立てられる様を想像するだけで・・・
235:名無しさん@ピンキー
09/02/12 01:49:22 tnVJ6p6n
>>232
いや、むしろ挿入者側、パナビア先輩の方がひるみそう。
236:名無しさん@ピンキー
09/02/14 17:23:16 c8JbMVYX
ちょっと、こんなの入るわけないでしょ!?…とか
237:名無しさん@ピンキー
09/02/17 00:10:17 ipI1W7MR
「ほら、脚広げなさい。舐めたげるから」
……と、ナノカさんのワレメに巨大なものを受け入れさせるために股間をよく濡らしにかかるしかない
238:名無しさん@ピンキー
09/02/17 17:31:34 /RcpR07C
工房士らしく、ここはひとつ発明品で問題解決してもらいたいものだが
239:名無しさん@ピンキー
09/02/17 23:32:54 4WpSUivI
Eローションか
240:名無しさん@ピンキー
09/02/18 10:54:11 o+qJVhal
「ひゃっ、先輩! そんな奥まで塗っちゃ…くぅんっ!?」
「動くな! …ったく、よく塗っとかないと、こんな牛乳ビンみたいな入るわきゃないでしょ!」
241:名無しさん@ピンキー
09/02/18 18:46:13 KxKJ+brq
ナノカさんのクリトリスを摘み上げるかして動きを拘束するしかあるまい!
242:名無しさん@ピンキー
09/02/19 19:14:41 zYbx5Nsy
ナノカさんは責めなイメージだが、
あんがい受けに回っても優秀かもしれぬ
243:名無しさん@ピンキー
09/02/22 00:30:08 NE6tVQ+m
ナノカが将来男とケコンする姿が想像できません
244:名無しさん@ピンキー
09/02/24 10:51:14 k3v0ECXb
ゲームをやった人間なら、そんな想像はだれも出来ない
245:名無しさん@ピンキー
09/02/25 08:22:15 xOXB6Tcu
俺はいっつもしてるけど
246:名無しさん@ピンキー
09/02/25 09:59:05 qvgBhvEi
ナノカとベッドのなかで一日中、イチャイチャウフフできたらしんでもよい
247:名無しさん@ピンキー
09/02/25 18:41:16 vAmXupgP
徹夜続きでスツーカに「風呂入って寝ろ!」と叱られたりするナノカさんを風呂場に引きずりこんで
全身くまなく奥の奥までぐったりするまで洗い尽くしてそのままベッドに運んで寝かしつけたい
248:名無しさん@ピンキー
09/02/25 21:57:25 mB/KFYuQ
おいらとしては風呂は前戯。寝かしつけたあとの第二ラウンドが本番だと思うんですよ
すくなくともネネちゃんなら石鹸の匂いを漂わせて無防備に眠るナノカさんに辛抱たまらなくなる…と思いたい
249:名無しさん@ピンキー
09/02/28 08:38:45 PymvGC/9
だれかSS職人さん、降臨してくれないかなあ
250:名無しさん@ピンキー
09/03/01 11:53:52 eddTh6cw
将来的にナノカの処女を頂くのは、やはりネネちゃんなんかなあ
251:先輩の逆襲って話
09/03/02 19:59:51 ajuWGYc1
ばしゃばしゃと、水音を立てて顔を洗う。
冷たい水で眠気の残る瞼に喝を入れ、手元に置いてあるタオルで水を吸い取る。
鏡の中の自分を見据え、ぱんぱんと頬を叩く。調子は良好。顔色もいい。
洗面台に背を向けて、よし、と気合を入れなおす。
意気は強く、胸を張り、パナビア・トーネイドは拳を掲げて天を仰いだ。
「完! 全! 復! 活ッ!」
何がと言うと、風邪からの、である。
それほどひどくなかったというのもあって、たった二日養生しただけで完治してしまった。
やはり最近のごたごたで調子を崩していたのだろう。しっかり休めばこんなものである。
「エンチャンテッド・ジーニアスッ!」
立てかけておいた愛用の工具を握り、その名を呼ぶ。
ひゅんひゅんと軽く振って、一打ち。かぁん、と小気味いい音が工房に響き、パナビアは満足気に頷いた。
「よし、こっちも完璧。ふふふ、この怒涛の回復力。我ながら惚れ惚れするわ」
ひとしきり自分のスペックの高さに打ち震えた後、いそいそと台所に向かう。
何は無くともとりあえずは朝食である。いくら回復したとは言っても、腹が減っては仕事は出来ない。
と、鍋が一つ視界に入る。風邪の間にナノカが作り置いていったおかゆだ。
軽く中を覗いてみると、朝食分になりそうな程度残っている。
しばらくその中身とにらめっこした後、パナビアはおもむろにコンロに火を点した。
「か、勘違いしないでよね。残ってるのがもったいないから食べちゃおうってだけなんだから。
それに、今から何か作るのも面倒だし、折角あるならそれを暖めたほうが手間も少ないし。
だからその、ほら、あれよ。別にナノカが折角作り置きしてくれたからもらっとこうとか、そういうのじゃ―」
誰にとも無くぐだぐだな言い訳をして、急に虚しくなって大きく息を吐く。
何で自分はこんな言い訳をしているんだろう。アホくさい。
「あー、うん、結構やられてるわ。一生の不覚……」
うんざりとした様子でそうつぶやく。認めたくないが、認めるしかない。
複雑な気分で視線を落とすと、おかゆは丁度いい具合に温まり始めていた。
252:先輩の逆襲って話
09/03/02 20:00:24 ajuWGYc1
おかゆを平らげて一息つき、コーヒーを一口。
商店街で購入したこのブレンドコーヒーがナノカブレンドだと知ったのは、つい最近だった。
スペシャルブレンドなどと書いてあるので、どんなものかと思って買っただけなのだが―
悔しい事に、美味しい。評価を下した後に知ったので、今更撤回も出来ない。悔しい。でも美味しい。
「このままでは……ダメよね」
神妙な面持ちでつぶやき、空になったコップに視線を注ぐ。
「このままナノカのペースに巻き込まれていては……ダメだわ」
別にコーヒーに限った話ではなく、最近のあれこれである。
妙な変革を迎えてしまった二人の関係に対して、一石を投じなくてはならない。
具体的に言うと、握られっぱなしの主導権を奪い返すのだ。
何のと言うと、何というか、その、アレだ。ナニだ。
「……何で私はこんな事にマジになってるのかしら……」
急に虚しさがこみ上げてきて、がっくりと肩を落とす。
確かにナノカに勝つということは自分の至上命題の一つだが、工房士とか全く関係ない。
だが―
「いやいやいや、ダメよパナビア・トーネイド。
ここで退いたら、一生負け犬根性が染み付くわ。それだけはダメ。
頂点を目指すには、こんなところで妥協してたらダメなのよ。どんな壁だろうと貴賎は無いわ。
貴賎があるのは人の心。現状に妥協すれば、卑しさが身に付くことは必定! 天の頂はそれを認めない!」
ぶるんぶるんと頭を振って、自らを奮い立たせる。
次の勝利のための敗北ならば、甘んじて受けよう。だが、ただ服従するだけの敗北を認めるわけにはいかない。
頂点を目指すと決めた以上、前に進まぬ意志に用は無い。
「とは言え、一体どうしたものやら……」
うーんと腕を組んで眉根を寄せる。自らを鼓舞することには成功したが、具体的な案が思い浮かばない。
そうやってうんうん唸りながら部屋を歩き回っていると、ひとつチラシが目に付いた。
「これは……」
これは使えるかもしれない。手に取ったチラシをまじまじと見ながら、パナビアはそうつぶやいた。
253:先輩の逆襲って話
09/03/02 20:01:38 ajuWGYc1
ナノカ・フランカは、珍しくそわそわしていた。
大きなトンカチを抱えながら、それに負けない大きなポニーテールをふるふると震わせている。
それもそのはず、いつもは半ば押しかける形になるパナビアの工房に、珍しく呼ばれたからだ。
何か呼び出されるような悪いコトしたかな、などと、珍しい事態に珍しく弱気になる。
だが、その反面、パナビアから呼んでくれたことに、期待のようなものも抱いていた。
ちなみにあのカプセル、やっぱりポケットに常備している。
「せんぱーい。おじゃましまーす」
とんとん、とノックをすると、扉が開く。
まるですぐそこで待っていたかのような反応に、ナノカは少し驚いた。
「どうしたの。ほら、早く入りなさい」
「え、あ、はい」
いつもとは微妙に違う様子に戸惑いながら扉を潜ると、かすかに化学薬品の香りが鼻腔を刺激する。
何か調合でもしていたのだろうか。
「先輩、何か作ってました?」
「……あんたの鼻って、たまに犬みたいよね」
そんな微妙な臭いを嗅ぎ分けるナノカに、パナビアは呆れたようにそう言った。
うう、ひどい、とつぶやくナノカをよそに、丁度作っていたコーヒーをカップに注ぐ。
「まあ、一応ね。仕事じゃなくてプライベートな研究のほうだけど」
そう言って、カップを差し出す。
ナノカがそれを受け取ったのを確認して、一口。ああ、うん、やっぱり悔しいけど美味しい。
「薬学研究ですか。完成したら見せてもらってもいいですか?」
「別にいいわよ。それより先に、今日の用件だけど」
思いのほか早く訪れた本題に、ナノカはコーヒーを一口含み、心を落ち着けた。
普段ならばどうと言う事も無いのだが、先日あんな事があった矢先だ。どうしても意識してしまう。
納得はしたし、割り切ったつもりでもある。しかしそれでも、想いはそうそう簡単に切り替えられるものでもない。
出来れば、楽観的な予測―と言うか希望のほうが当たって欲しい。そう思いながらパナビアの言葉に耳を傾ける。
「あんた、ちょっと実験台になりなさい」
「……はい?」
その言葉がナノカの予想の範疇外だったことは、言うまでも無かった。
254:先輩の逆襲って話
09/03/02 20:02:23 ajuWGYc1
「マッサージ用オイルですか」
「ええ、そうよ」
脱衣所で服を脱ぎながらの問いに、同じように服を脱いでそう答える。
その答えに、ナノカは拍子抜けしたような安堵したような、複雑な気持ちで笑みを漏らした。
「あはは……何かと思いましたよ」
「何だと思ったのよ」
その問いには何でもないですと返し、ナノカはそそくさと浴室へと入っていった。
半分呆れた様子で息を吐き、水着に着替えると、パナビアもそれに続いた。
どうせ変な期待でもしていたのだろう。本当に、この娘は。
「それで、えーっと……」
「どっちからでもいいらしいけど、まずはうつ伏せで」
パナビアの指示に、はい、と答えてバスマットの上に寝転がる。
長い髪をまとめて横にどかし、顔をぺたんと横にする。小さい肩に細い腰、ちっちゃなお尻に綺麗な脚―
さあ、行くぞ、パナビア・トーネイド。ナノカの心に刷り込むのだ。どっちが真に上に立つ者なのかを……!
「力抜いて楽にしなさい」
「はい。えへへー」
「……何よ」
にへら、といった感じで顔を緩め始めたナノカに、眉根を寄せる。
いつもいつも思うのだが、一体このやり取りの何処にそんな顔をするポイントがあるのだろうか。
「なんでもないですよー」
「……別にいいけど」
付き合っていると、いつまで経っても話が進まない。
今回は心を鬼にして、自分の目的を遂行―
(あ、あれ? それじゃ、いつもは甘々だったって自分で認めてるような……)
オイルを手に取り、擦り合わせ、はたとそこに思いつく。が、すぐに気を取り直し―
(と、とにかく今は使命遂行!
ふふふ、見てなさいナノカ。今日という今日は、あんたの体に立場ってものを刻み込んであげるわ!)
やっぱり何だかおかしい事に、パナビアは気付いていなかった。
255:先輩の逆襲って話
09/03/02 20:02:55 ajuWGYc1
勢い込んで手を伸ばすも、やる事は地味である。
ナノカの背にオイルをたらし、まずそれを足まで伸ばす。
脇腹のほうへぎゅーっと押し伸ばし、お尻をゆっくり回すようにして揉んでゆく。
「く、くすぐったいですよ、先輩」
「我慢なさい」
足の付け根を、パナビアの指先がくすぐるように擦っていく。
堪らずナノカは小さく身悶えるも、パナビアはそれだけ言って脚の方へと手を伸ばす。
(この脚がまた何て言うか、もう、ええい)
ぶんぶんと頭を振って、雑念を振り払う。
これから行う事に雑念も何も無いのだが、欲望に流されてはいけない。
確固たる意思を持って、ナノカに逆襲するのだ。
「ふわぁ……何だかぽかぽかしてきました」
「オイルの効果ね。さて、それじゃあ仰向けになって」
パナビアの指示にはい、と答えて、仰向けになる。
きゅ、と締まった腹部にオイルをたらし、回すようにして広げていく。
そしてそのまま、ナノカの控えめな胸にその手を伸ばす。
ゆっくりと揉みしだくように、丹念にオイルを伸ばし、丁寧に丁寧に―
「せ、先輩の、えっちぃ……」
「全身マッサージなんだから、仕方ないでしょ」
頬をほんのりと上気させて言うナノカにそう返しながら、パナビアは自分の成果が実を結んでいる事を確信した。
自分の手が小さな膨らみの上を滑る度に、固くなった先端が擦り付けられる。
ナノカの吐息に、通常とは違う熱がこもり始めたのを確認し、パナビアは腹部へと手を降ろした。
オイルを追加し、脇腹へと伸ばすように押し揉んで、少しずつ下腹部へと降ろしていく。
何かを我慢するように擦り合わされている脚に手を伸ばし、それすら許さないとばかりに押さえてオイルを擦り込む。
内股に手を伸ばすと、ナノカの膝がぴくりと小さく動いた。
横目でナノカの表情を確認する。何かを訴えるような視線。
脚の付け根を経由して、そのまま腹部へと手を動かすと、ナノカの顔が、泣くのを我慢している子供のように歪む。
そのまま脇腹へと再度手を伸ばすと、ナノカの肩が小さく跳ねた。
256:先輩の逆襲って話
09/03/02 20:03:44 ajuWGYc1
軽く触れた程度で反応するナノカの姿に、パナビアは勝利を確信した。
口の端を笑みの形に小さく歪め、ナノカの腹にオイルを垂らす。
「ところでナノカ。このオイル、成分が何か分かるかしら?」
「え? ええと、多分、香草か何かの植物系油に、精油を混ぜたタイプの……」
熱に浮かされたような様子で、それでも思考を巡らせる。
その返答に満足気に頷き、パナビアはナノカの腹部に垂らしたオイルを、掌で押すようにして脚の付け根へと誘導する。
押された油が、茂みの無い土手を滑り落ち、ぴったりと閉じられた割れ目に染み込んでいく。
「植物の中には、副交感神経を刺激する成分を含んだものもあることは知ってるわよね?
それを、皮膚浸透性の高いハーブ系のオイルに混ぜ合わせ、精油と他いくつかの化学薬品を少々……
苦労したのよ。目的の効果を得つつ、マッサージ用オイルとしても遜色ないものを作るのは」
つつつ、と、へその周りを指で円を描くようになぞる。たったそれだけの刺激も、今のナノカには強すぎた。
まるで神経がむき出しになったような感覚に、ナノカは声にならない声を上げて上半身をのけぞらせた。
「ま、まさか先輩……」
「ふふふ……そうよ、作ってたのはこのオイルよ!
皮膚浸透型の媚薬入りアロマオイル! あんたに使うために自作した特別品よ! 感謝なさい!」
駄目押しとばかりにオイルを垂らし、高らかに告白する。
彼女の顔には、勝利を確信した笑みが浮かんでいた。勝ったッ! 蒼い空のネオスフィア完! という奴だ。
「今のあんたは快楽神経を剥き出しにされた全身性感帯よ! 究極の快楽地獄の中で、悶絶するがいいわ!
あ、それ、ド・レ・ミ・ファ♪」
「あ、ひ、ひゃ、あんっ♪」
有頂天になりながらナノカの胸を指でつつく。
たったそれだけでも強い刺激が脊椎を走り、ナノカの口から嬌声が漏れる。
その声を聞きながら、パナビアは万感の思いに全身をうち震わせた。
「ふ、ふふふ……長かった。長かったわ。今日という日を、一日千秋の思いでどれほど待ち望んだ事か……
今日のこの日のために、今までの敗北は存在する! 勝利という栄光のために、今までの雌伏の日々がある!」
たぱたぱと、自分の掌にオイルを垂らす。全身から発せられる熱に喘ぐナノカに見せ付け、パナビアはこれ以上ないほど邪悪な笑みを浮かべた。
「さあ! 私の美技に酔うのよっ!」
その言葉と共に、その手をオイルごと、ナノカの股間に付き込んだ。
257:先輩の逆襲って話
09/03/02 20:05:08 ajuWGYc1
「ひゃひぃっ!? ひぇんぱ、強すぎ、やはぁっ!?」
「いつもいつもやってくれたお返しよ! あんたのヨコシマな期待は裏切らなかった分、感謝して欲しいくらいだわ!」
既に硬く張り詰めた肉芽を指で押し揉みながら、残った指でぴったり閉じられた割れ目を開く。
真っ赤に充血したそこを上下に擦ってやると、その奥からまるで洪水のように液体が染み出してきた。
「ここもこんなに硬くして……大サービスよ、直接しごいてあげる」
「ひっ、いいです、間に合ってまひゃうっ!?」
ナノカの敏感な部分を守る包皮をめくり、外気に晒されたそこを優しくしごく。
たっぷりと垂らされたオイルが潤滑を助け、強烈な快感がナノカの未熟な体を貫いた。
「やはっ、せんぱ、もうイッちゃあぁっ!?」
言うが早いか、弓なりに体を反らし、ナノカはその小さな体を目一杯緊張させた。
びくびくと腰を痙攣させ、だらしなく口をあけて空気を求める。
今までの中で最も短い時間で絶頂に達したナノカに、しかしパナビアはその攻め手を緩める事はしなかった。
「ひぇんぱ、まだびんかっ、ひぃっ!?」
「ん~? 聞こえんなぁ~? 私も言った事があるようなセリフな気がするけど聞こえな~い」
前後で矛盾が発生しようと、気にしない。苦悶の声で訴えるナノカを無視し、責めを続ける。
硬く尖った乳首を指でつまんで揉み解し、剥き出しの肉芽を手の腹で転がして弄ぶ。
挿し込んだ中指を抉るように掻き回すと、狭い肉壁が強く締め付け、再度の限界を訴えてきた。
「ご、ごめんなさ、ひぃっ! 許ひ、ひゃあぅっ!?」
さほどももたずに限界を迎え、その体をもう一度弓なりに反らす。
強い快楽に晒された内壁がひくひくと震え、悦楽の証がパナビアの手を濡らす。
ナノカの下腹部から下はもう既に力を失い、すらりと伸びた健康的な脚は、時折ひくひくと動くだけで、彼女の指示を実行できないでいた。
パナビアはその脚を肩に担ぎ、ナノカの小さな割れ目がよく見えるように、大きく開かせた。
「ふっふっふ……こんなのまだまだ序の口よ。これからあんたに、今までの分利子つけて返してあげるわ!」
片方の手で充血した肉芽をしごき、もう片方の手で肉壁を押し広げて中を抉る。
今までの中で最も激しいその責めに、堪らずナノカはその体をのけぞらせた。
「うあぁっ!? せんぱ、許し、そんなにしたら出ひゃ、ああうっ!?」
「何!? 何が出そうなの!? 言ってみなさい、聞いてあげるからっ!」
「おし、おしっこ、ガマンでき、にゃあああっ!?」
ナノカの腰が大きく浮くと同時、その中心から金色の液体が噴き出した。
258:先輩の逆襲って話
09/03/02 20:05:42 ajuWGYc1
「あ、あぁ、は、あ……っ」
びくびくと腰を震わせるたびに、幼い割れ目から小水がぴゅ、ぴゅ、と吐き出される。
真っ赤になった顔を涙と涎で汚し、大きく肩で息をするナノカを確認して、パナビアはぐ、と拳を握った。
勝った。捉えた。ナノカ・フランカを征服したのだ!
様々な種類の液体で濡れたナノカの股間に手を添えて、優しく撫でる。
それだけでも刺激が強いのか、ひくりと肩を震わせて、ナノカはまた嬌声を漏らし始めた。
真っ赤になった耳元に顔を近づけ、パナビアは囁くように口を開いた。
「十四にもなって、お漏らし?」
「そ、それはせんぱいがぁ……」
つい最近のうちに二回もお漏らしをさせられた自分を棚に上げ、今度は言葉で責め立てる。
浸透性の興奮剤と倒錯した達成感が脳髄を刺激して、背徳的な快楽をパナビアに与えていた。
「私が、何?」
「せ、せんぱいが、いじめる、から、ひゃぁっ!」
全部言い終わるのを待って、ナノカの肉芽を引っかく。
その刺激で腰が浮き、まだ残っていたのか、その割れ目から金色の液体がぴゅ、と噴き出る。
既にナノカに抵抗する力は無く、今はパナビアが彼女を支配していると言っても過言ではなかった。
「こういうこと、して欲しかったんじゃないの?」
ふふん、と鼻を鳴らし、意地悪な笑みを向ける。
それに対してナノカは、もう許して欲しいという懇願と、まだ足りないという欲求の混じった視線を返してきた。
その瞳に、ぞくぞくとしたものが背中を走るのを感じ、パナビアは我知らず舌なめずりをしていた。
「ねえ、ナノカ。どうなの? して欲しくないの?」
耳元に顔を近づけて囁く。その問いにナノカは、少しの間躊躇うように口を動かし―
「……て……さい」
「よく、聞こえないわよ?」
「し、して、下さい……もっと、もっとして下さい先輩! もっとぉっ!」
その懇願に、パナビアは会心の笑みを浮かべ―
「正直者には、ご褒美をあげなくちゃ、ね……」
自分の水着に、手をかけた。
259:先輩の逆襲って話
09/03/02 20:06:16 ajuWGYc1
自らを守る薄布を脱ぎ捨て、生まれたままの姿を晒す。
そのまま覆いかぶさるようにして重なり、両手でナノカの顔を押さえ、唇を重ねた。
「は、ぷぁ……」
舌を強引にねじ込み、口内を蹂躙する。
自分の舌先でナノカの舌をつついてやると、それに応えて舌を擦り合わせてきた。
そのまま互いの唾液を交換しながら、自身の膨らみでナノカのそれを押しつぶす。
ゆっくりと擦り合わせるたびに互いの先端が触れ合い、その都度ナノカの舌がぴくぴくと反応する。
「ん……はぁ……」
ようやく唇を離すと、涙と涎で顔をぐちゃぐちゃにしながら喘ぐ後輩の顔が視線に入る。
この顔は、自分だけのものだ。自分だけが見ることが出来る、自分だけに許された特権だ。
他の誰にも渡しはしない。少なくとも、今はまだ。
「ねえ、ナノカ」
「は、い……?」
パナビアの呼びかけに、焦点の定まってない瞳で返事をする。
熱に浮かされたような様子のナノカに、パナビアは妖艶な笑みを返して口を開いた。
「『あんなもの』無くたって、繋がることくらい出来るのよ?」
何の事を指しているのか、ナノカが疑問符を浮かべる間に、その脚を取って持ち上げる。
そのままパナビアは、ナノカの熱く濡れそぼった核心部分に、自身のそれを押し付けた。
「ん……っ」
「ふぁ……っ!?」
円を描くように腰を動かし、互いの秘裂を擦り合わせる。
硬く充血した肉芽が互いのそれを弾き合い、濡れた秘唇が擦り合う。
初めて体験する『女性同士』の繋がりに、ナノカは体を仰け反らせながらその快感に打ち震えた。
「ふぁあ!? これ、何か、変……っ。すご……ひぁあっ!?」
「ぅ……はぁ、ナノカのが、私に擦れ、てぇ……っ」
ディープキスでもするかのように、互いの秘部を深く押し付け合う。
水っぽい音が浴室に響き渡り、それが更に興奮を誘って快楽を生み出す。
体の奥から湧き上がってくる情欲に、二人は自制も忘れて互いの腰を擦り付けた。
260:先輩の逆襲って話
09/03/02 20:06:53 ajuWGYc1
「ぃっ……ひぃ、せ、せんぱっ、もうダメ、私もう、またぁ……っ!」
「ま、まだ、私がまだ、もうちょっと……っ!」
自らの限界を伝えるナノカに、パナビアは今しばらくの辛抱を求める。
だが、ただでさえ媚薬で性感を高められ、幾度もの責めを受けたナノカに、その注文は酷だった。
「無理、イっちゃ、ぁああっ!?」
強烈な快楽の波に、頭の中が弾けそうな錯覚と共に絶頂を迎える。
上半身をマットに押し付けるようにして仰け反らせ、まるで痙攣したかのように全身を震わせる。
「我慢して、って、言おうと、したのにぃ……っ」
そんなナノカに非難の視線を向けながら、パナビアは腰を動かすのを止めはしなかった。
既に彼女も媚薬が回り、情欲が理性を押しつぶし始めている。
ナノカに休息も与えぬまま、パナビアは貪るように快楽を求めていた。
「ひあぁっ!? せんぱ、休ま、休ませてくださぁあっ!?」
たまらないのは、絶頂を迎えても責め続けられるナノカのほうだ。
余韻を感じる間も無く責め続けられ、全身を走る快楽がピークのまま維持される。
連続して襲ってくる絶頂が、腰から脳髄を貫き、火花となってナノカの視界を白く染めていく。
「ゆるっ、許してくださはぁあっ! わた、わたし、さっきから、イキっぱにゃぁああっ!?」
「私が、イクまで、許したげ、ない……っ!」
「ひぇんぱっ、死んじゃうっ。キモチ良すぎて、死んじゃ……っぁあうぁああっ!?」
全身に擦り込まれた媚薬と、止む事の無い快楽責めに、幾度目かの限界を迎える。
幼い秘裂からは止め処なく蜜が溢れ、ぐちゃぐちゃといやらしい水音を浴室に響き渡らせていた。
「ナノカ、聞こえてる!? スゴイ音、立ってるわよ!?」
「ふあぁっ、イジワル! 先輩のイジワルっ! でも―」
パナビアの言葉に、だだをこねる子供のように泣き喚きながら、ナノカは言った。
「でも好き! 大好きっ! 愛してます、せんぱぁあいっ!」
ナノカの告白に、パナビアの心臓が大きく跳ねた。
まだ少し残っていた余裕が一気に消え去り、唐突に限界が訪れる。
「うるさいばか! ナノカの、ばかぁぁあっ!」
湧き上がってくる歓喜に反し、パナビアは罵声を上げながら絶頂を迎えた。
261:先輩の逆襲って話
09/03/02 20:07:30 ajuWGYc1
ちゃぽん、と、小さく水音が立つ。
その音が妙に遠く感じられながら、パナビアは天井を仰いだ。
「あー……」
浴槽に身を埋めながら、そんな呻き声を漏らす。
呻き声と言うほど意味のある声だったのかも怪しいが、それ以外に表現の仕様がなかった。
そのままゆっくりと、視界を下ろす。
「えへへー」
自分の上にちょこんと座り、自分の顔をさする後輩の後頭部が見える。
彼女の顔は、だらしなく崩れているのだろう。見なくてもなんとなく分かる。
「先輩にいーっぱい、してもらっちゃった♪」
逆襲は成功だった。むしろ成功しすぎた。
はっきり言ってやりすぎである。ちょっと懲らしめるだけのつもりだったのだ。
だと言うのに、当のナノカは大満足の様子である。ええい、プロスペロの孫は化け物か。
「えーっと……」
今更ではあるが、他にいい手段はなかったのだろうか。
人生をやり直せる魔法の呪文があればいいのに。あ、何か浮かんできた。ぴぴるぴるぴる―
「先輩」
「……何?」
ナノカの呼びかけに、現実逃避から意識を戻す。
とりあえずあれだ。立場が悪化しなかったから良しとしよう。
「先輩のえっち」
責めるような言葉を心底嬉しそうに言ってくるナノカから、パナビアは視線をそらした。
返事はしない。今回ばかりは否定のしようも無いからだ。
「でも、好きですよ?」
「……知ってる」
こんなやり取りも、所詮ごっこ遊びだ。いつかは終る。終らせなければならない。
それでも今はまだ、こんな関係に甘えるのもいいかと、パナビアはそう考える事にした。
262:名無しさん@ピンキー
09/03/02 20:08:41 ajuWGYc1
そろそろハンプデン家私兵部隊の本格的な追跡が始まりそうな今日この頃、皆さんいかがお過ごしでしょうか
今回は……ええ、まあ、その……ガチですね、色々と。たまにはタチとネコを代えてみようかと、はい
とりあえず今回は逆襲です。逆襲のパナビア。パナビアズカウンターアタック。略してPCA
ところで、ナノ×パナと書いて読んでみると、まるで菜の花のパチモンみたいだと気付きました
パンチの複数形はパンチラです。でもぱんつはいてないので意味無いです。意味分かりませんね。すいません
さて、今回はこの辺りで。次回はいつになるかなぁ……
263:名無しさん@ピンキー
09/03/02 20:57:38 6UlBK6K6
うおおおおお乙だ!!!!GJ!!!!!
俺はこのSSを見るためだけにエロパロ板を回ってるんだ!!!
264:名無しさん@ピンキー
09/03/02 21:38:41 xpYxMfZP
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初 め て で す .. ' ,:‘.
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∧_∧
( ;´∀`)
人 Y /
( ヽ し
(_)_)
265:名無しさん@ピンキー
09/03/02 23:23:35 SM6RYKz+
>>262
Gj!!
先輩のさらなる発明に期待っ
266:名無しさん@ピンキー
09/03/03 00:09:57 zARWo6hj
>>262
ナノカがいぢめられるシチュ、けっこう好きになりそうです
GJ!
267:名無しさん@ピンキー
09/03/03 01:09:41 LF26mom2
先輩、素晴らしすぎる・・・
268:名無しさん@ピンキー
09/03/03 10:50:12 /BqpcyhK
先輩にいじめられるナノカが可愛いすぐるだろう。
ぼちぼち、ふたりの気配をかぎつけたネネの介入がありそうで怖いがw
269:名無しさん@ピンキー
09/03/03 18:22:23 xn5AM39Z
>>262
GJ! 先輩×ナノカのさらにエスカレートする関係に期待です
二人の関係を知るラファルーの乱入とかは今後あるでしょーか?w
270:名無しさん@ピンキー
09/03/04 01:03:41 YSuhqUGX
ナノカが一方的にイカされまくった敵討ちをラファルーにとってもらいたいw
271:名無しさん@ピンキー
09/03/04 20:47:09 RovNsPzc
しかし先輩シリーズの作者さんは色々と小ネタを仕込みますなw
ジョジョネタとか中の人つながりのドクロちゃんとか…
272:名無しさん@ピンキー
09/03/06 00:36:58 5FBh7Izn
>>262
弄ばれるナノカがエロかわゆぎます。GJ!!
また新作期待してまっす。
273:名無しさん@ピンキー
09/03/10 19:36:28 e5fA2uu8
フェアリさんあたりに先輩にドえっちな罰を与えてほしいです
274:名無しさん@ピンキー
09/03/13 10:47:26 n/yhYPnF
ここの職人さんに、エフェクティブEでゲルエリンシエが語っていた鉛筆と絆創膏の謎を解いてほしいっす
275:名無しさん@ピンキー
09/03/17 23:46:05 ddSAi9oC
ミクロン単位の精度を誇るプロスペロ譲りの指技と合わさって、相当高度なプレイに興じていたにちがいあるまい…
276:名無しさん@ピンキー
09/03/19 00:58:44 1lG7RUfa
クリトリスの上に絆創膏を貼って、その上から鉛筆の先でぐりぐり・・とか?
蒼シリーズがエロゲだったら、オフィシャルでこの謎が解明されていたのだろうが
277:名無しさん@ピンキー
09/03/21 12:57:39 GhD7LMdN
エリンシエ陛下がいじめられるSSの続きが読みたいです
278:名無しさん@ピンキー
09/03/22 18:43:03 9MHVPFRu
ナノカさんには色んな体位やプレイで陛下をいぢめまくってほしいですのう
279:名無しさん@ピンキー
09/03/22 19:41:10 flNjeASg
でも伝承された経験値の差で逆襲されるんですね。
280:名無しさん@ピンキー
09/03/24 01:15:55 1Ex6aL7F
そうなったら、ナノカお手製のEテク淫具やら薬で対抗するしかあるまい
281:名無しさん@ピンキー
09/03/28 22:19:00 immfO1va
ナノカに組み敷かれるエリンシエ…萌えるぜ
282:名無しさん@ピンキー
09/03/31 02:11:25 Su0H+BXS
スツーカとテンザンに組み敷かれるナノカさんを希望します
283:名無しさん@ピンキー
09/03/31 13:32:12 +7fB7byk
スツーカはともかくテンザンだとエロじゃなくてグロだし
(グチャッと潰れてとか裂けてとか)
284:名無しさん@ピンキー
09/03/31 22:31:47 QKVdvdcj
となれば騎乗位しかないだろうなー
テンザンのフンドシ部の下にナニが隠れてるかが問題だがw
285:名無しさん@ピンキー
09/03/31 22:53:10 x3a0n1fL
そこにはなんと鉛筆と絆創膏が!!
286:名無しさん@ピンキー
09/04/02 02:55:13 MdOecuPz
テンザンなら小指を挿入するだけでも黒人並みのサイズがありそうです
287:名無しさん@ピンキー
09/04/07 22:34:54 SKOpiwdF
無垢な性器を蹂躙するデカチンというのは萌ゆる
それがナノカさんとくればなおさら
288:名無しさん@ピンキー
09/04/08 22:08:27 oZIHWq9v
ナノカは好奇心旺盛だから、いったんオナニー覚えたらあらゆるプレイを追及しそう
289:名無しさん@ピンキー
09/04/12 10:26:47 3QbpA08q
処女膜を保持しようとするかぎり、
いくらナノカさんでもプレイの幅には限界があろう…
290:名無しさん@ピンキー
09/04/12 23:30:35 4Uy9Cbc/
それでも
ナノカさんなら…
ナノカさんなら
なんとかしてくれる
291:名無しさん@ピンキー
09/04/13 11:03:44 169VaEDz
不感症に苦しむ婦人のためのEテク触手とか、ナノカさん発明してくれんかしらん
もちろん使用テストはご自分で
292:名無しさん@ピンキー
09/04/14 22:15:05 pyZIEKuU
不感症治療の体質改善薬を発明して実験するんだけど
元々ビンカンなナノカさんには効果が強すぎて風が吹いただけで絶頂しちゃうとかね
293:名無しさん@ピンキー
09/04/17 11:20:46 6bAIGdxX
ナノカの処女は道具ではなく、できれば彼女を慕う女の子の誰かに破ってもらいたい…
294:名無しさん@ピンキー
09/04/17 20:23:52 ROdcodgt
アマネカをエクスタシー化してくれないかなぁ。
トアラのちんちんがアマネカの起こしたEテク事故で巨根化、
それを鎮めるためにカルが……というようなシチュエーションを見たい。
295:名無しさん@ピンキー
09/04/18 22:03:58 vcS/jiuu
カルはLサイズボディだからよほどの巨根でないかぎりはへいきであろう
296:名無しさん@ピンキー
09/04/21 10:49:59 CHdfRwK4
いや、小指いっぽんでもカルさんのあそこはキツキツです。
297:名無しさん@ピンキー
09/04/25 00:11:46 /K870/Js
だれかナノカを拘束して、ねちねちとえっちな悪戯をする勇気をもった男はおらんもんかのう
298:名無しさん@ピンキー
09/04/26 02:45:33 BJZBlell
俺が脳内で毎日してるよ。
299:名無しさん@ピンキー
09/04/28 12:01:28 b0eFHlrL
ナノカさんやアマネカさんたちの喘ぎ声分が不足してきますた…
SS職人さん、降臨しないかしらん
300:名無しさん@ピンキー
09/05/04 13:02:25 GKjpLQq/
保守age
301:名無しさん@ピンキー
09/05/07 13:38:40 p1pGX479
ナノカの処女膜はネネにあげたいなあ
302:名無しさん@ピンキー
09/05/07 15:27:49 Ai5h90x6
いやいや俺が
303:名無しさん@ピンキー
09/05/08 00:25:31 YffXSch+
もしナノカさんの処女をあげるからネネちゃんの処女をくださいという取引を持ち掛けたら
ネネちゃんはどんな反応をするだろう
304:名無しさん@ピンキー
09/05/08 11:55:38 +mdPXfMo
「アナルもセットにしますわ!」と、その場でぱんつを脱ぎだすだろう
はいていれば…の話だが
305:名無しさん@ピンキー
09/05/08 20:55:16 qkxeS71P
処女はナノカさんに上げたいから、金銭+お尻の穴ではいかがでしょうか、と交渉では。
306:先輩と皆で大団……円……? って話
09/05/08 22:21:06 jLoq1imd
日も暮れたホテルハンプデンズ・ネオスフィア支店の大部屋。
完全貸し切りとなった宴会用の大部屋で、パナビアは呆然と―半ば諦めたような表情で佇んでいた。
いくつかあるテーブルの上には、料理やら飲み物やらが統率感無く乗っている。
ちゃんとした料理もあれば、そこらの店で買ってきたようなスナックの袋もある。
ワインボトルとビール瓶とジュースの瓶が混在し、奇妙な空気を作り出していた。
「なんでまたこんなことに……」
誰にも聞こえないようにそうつぶやく。
自分の右手にはジュースの入ったコップ。愛用の工具は壁に立てかけ、周りには知った顔ばかりが並んでいる。
皆の視線が集まる壇上には、このホテルのオーナーでもある後輩が立っている。
「今日は皆さん、ホテル・ハンプデンズにようこそいらっしゃいました」
見事なほどの営業スマイルで、挨拶を始める。
こんな宴会の延長でそこまでしなくてもとは思うが、ホームである以上手を抜かないということなのだろう。
こういうプロとしての姿勢は見習うべきものである。
「まあ、堅苦しい挨拶はさておいて、乾杯の音頭をナノカさぁ~ん」
「え? 私?」
褒めた瞬間これか。
頭を抱えたくなるのをどうにかこらえ、こっそりとため息をつく。
最初の挨拶だけで、最低限の義理は終えたということなのだろうか。
まあ確かに、どうせ身内連中だけのいわゆる宴会だ。堅苦しい挨拶など、逆に野暮と言うものだろう。
そう自分を納得させて、壇上に引っ張り上げられたもう一人の後輩を見やる。
「ネネちゃん、本当に私がしていいの?」
「ええ。むしろこのパーティはナノカさんが主役ですから」
趣旨からすれば、それは間違いないだろう。
何せ『ネオスフィア復興お疲れ様パーティ』などと、垂れ幕が下がっているくらいだ。
少々気が早い気もするが、彼女の任期が終了するまであと数日。
今を逃せば、ここにいるメンバーで集まるようなことなど、もう無いだろう。
もっとも、これだけの顔ぶれが一堂に会するのはこれが初めてだったりするのだが。
「では、僭越ながら……かんぱーい!」
心持ち控えめに、パーティの主役はコップを掲げた。
307:先輩と皆で大団……円……? って話
09/05/08 22:21:41 jLoq1imd
「いざ!」
という掛け声と共に、料理が平らげられていく。
両の手に箸を持ってラーメンを交互にすするのは、サウスタウンの若き区長、ノキ・ウェルキンだ。
何故こんな場にラーメンがあるのかという突っ込みを、パナビアはぐっと飲み込んだ。
「こ、これはまさか、伝説の二丁食い!」
「片方を食べる間にもう片方を冷ますこの秘技を見る日が来るとは!
さすがはネオスフィアのスーパーグレートフードファイター! 略してSGFF!」
妙に白熱した様子で、エリンシエとナノカが早食いを解説する。
何でもいいが、いつ彼女にそんな二つ名がついたのだろうか。
程なくしてラーメンは食べ終えたようだ。今度はチャーハンを手に取った。いつの間に?
「更に!」
「な、なんと! チャーハンを四つのブロックに分けて一口ずつ!」
「たった十秒の早業! 恐るべしスーパーグレートフードファイター! 略してSGFF!」
……まあ、楽しんでいるようなので別にいいか。
さて、視線を別の方向に向けてみる。
「んふ~。いいわねぇ、この若々しいハダ……お姉さん食べちゃいたいくらい~」
「何言ってるんですかあなた! わたくしはナノカさんに操を立ててますの! ちょっと離して!
うぐ、お酒くさ……フェアリさん、あなた早速酔ってますわね!? この酔っ払いモレスター!」
「酔ってない酔ってない。ちょっと高級なワインがあったから拝借しただけよ~。
ああ、いい気分だからフェアリ先生が保健体育の授業を実践したげる~。ん~おハダすべすべ~」
「間に合ってます! 豪快に間に合ってますから止めて許して助けてナノカさぁ~んっ!」
大人の階段を上ってしまいそうな後輩が見えたが、気にしないことにした。
下手にちょっかいを出して巻き込まれては困る。歴史に犠牲はつきものだ。
とりあえず合掌だけしておいて、パナビアはサラダにフォークを刺し込んだ。
瑞々しいレタスとシーチキンのハーモニー。久しく忘れた安心感が心の中に染み渡る。
「ああ……平和っていいものなのね」
「……サラダ食べながら何をしみじみと言ってんのよ……」
思わず漏れた心の声に、キャラット商会の会長が、呆れたようにそう言ってきた。
うるさいやい。私だってそういう時もあるのよ。
308:先輩と皆で大団……円……? って話
09/05/08 22:23:21 jLoq1imd
「はぁ。あんたも苦労してるのねー」
「そうよ。本当ならもう帝都で工房を再開してる頃なのに……」
ごめんねフッケバイン、などと言いながら、プチトマトを口に放り込む。
パナビアの愚痴混じりの苦労話を、フォーリィはうんうんと頷きながら聞いていた。
いつもいつもナノカにコンテストで一位を奪われていること。
よく分からないうちにナノカのコンパチ扱いを受けたこと。
ナノカのわがままに付き合わされて航空便に乗り遅れた―さすがに詳しい内容までは言わない―こと。
他にも色々とあるが、大体の原因はナノカにある、と、パナビアの愚痴大会は主張していた。
聞く人が聞けば、惚気に聞こえたかもしれないが―幸いながら、そんな関係を知る人物はここにはいない。
「まあまあ、それなら今日は嫌なこと忘れてぱーっと行きましょーよ。ぱーっと」
そう言いながら、フォーリィはパナビアのコップにワインを注いでやった。
あまり馴染みの無い、だが知識では知っている赤い液体に、パナビアの眉根が寄る。
「……嫌なことがあった中間管理職のオヤジじゃあるまいし……」
「……凄い例え方すんのね、アンタ……
じゃなくて、ほら、無礼講よ無礼講。ちょっとくらいなら誰も文句言わないって」
ワイン祭のあるトリスティアならばともかく、他の土地では馴染みが薄いだろう。
だがそれでも、折角の宴会なのだ。多少はめをはずしても、誰も文句は言わないはずだ。
というか、制止するべきはずの大人は早々に酔っ払ってセクハラを始めている。何も問題は無い。多分。
「んー。まあそうね。
酒飲んで忘れるって、なんだかダメな大人の典型みたいな感じだけど、今日はそれでもいいか」
そう適当に納得して、プチトマトをもうひとつ。
ぷち、と皮を破る感覚と、口の中に広がる程よい酸味が心を落ち着けさせてくれる。
うん、これはいいプチトマトだ。
「じゃあまあ、お言葉に甘えて一杯―」
「せぇ~んぱぁ~い」
なんだか酔っ払いのような声とともに、結構な質量が体当たりをかましてきた。
309:先輩と皆で大団……円……? って話
09/05/08 22:23:54 jLoq1imd
なんだか前にもこんなことあったなぁ。
などと、意味も無く感慨深いものを感じながら、床に倒れこむ。
赤い液体の入ったグラスが宙を舞い、慌ててフォーリィがそれをキャッチする。
ナイスキャッチ。あんたはいい野手になれるわね。ポジションはショートで決定。そんなどうでもいいことすら頭に浮かぶ。
まあ、それは本当にどうでもいい。それよりも―
「ナノカッ!」
急に抱きついてきた後輩の名を呼ぶ。
自分の胸に顔をうずめ、擦り寄ってくる後輩に視線を向けると、見事なまでに酔っ払っていた。
顔は真っ赤で表情はへろへろ。これが酔っ払いでなくて何なのか。
「え~へ~へ~」
「誰よ、こいつに酒飲ませたのはっ!?」
そう叫びながら周囲に視線を向ける。
だが、ざっと見渡してみても、こことフェアリ以外にワインボトルを開けた様子は無かった。
ビールはフェアリが独占しており、あとに並ぶのはジュースのビンばかり。
「お酒なんか飲んでませぇんよぉ」
「黙れ酔っ払い! じゃあ何か、あんたはジュースで酔える特異体質か!? ファンタジーの住人か!?」
「いやあの、なんかナノカちゃん、この炭酸入りオレンジジュース飲んでたらいきなり……」
ぎゃいぎゃいとわめくパナビアに、ノキがおずおずとビンを持ち出してきた。
確かに、傍目にはオレンジジュースのように見える。
妙に凝った装飾のラベルが貼ってあり、パナビアはそのラベルに見覚えが無かった。
ただ、ラベルにはこう書いてある。スクリュードライバー。
「ああ、それあたしが持ってきたやつだわー」
「やっぱりあんたかぁっ!」
セクハラを続けながらのフェアリの言に、思わず怒号を上げる。
彼女の腕の中で熱病に浮かされたような顔の後輩が見えたが、見てないことにした。
見えてないやい。
「えーと、その……がんばって」
「何をっ!?」
よく分からないフォーリィの励ましに、反射的に聞き返す。
視線を向けると、何故か彼女は苦笑しながら及び腰で後ずさりと、よく分からない行動に出ていた。
「せんぱぁ~い」
「何よ!?」
今の状況の元凶に呼ばれて振り向くと、何かが自分の口を問答無用でふさいできた。
310:先輩と皆で大団……円……? って話
09/05/08 22:24:27 jLoq1imd
眼前に迫るナノカの顔、それと共に自分の口をふさぐ柔らかい感触。
「あああああっ!? ナノカさぁぁぁぁん!?」
自分がナノカにキスをされていると気づいたのは、ネネが悲鳴を上げた後だった。
ああ、なるほど。フォーリィが逃げたのは経験済みだからか。
そんな微妙な真実にたどり着いてしまったことにちょっとした落胆を覚えるが、今はそれどころではない。
「んぅーっ!」
慌ててナノカを引き剥がそうとするが、意外に強い力で抵抗してくる。
それどころか、舌を入れて愛撫まで始めてきた。
妙に濃厚で、しかも慣れたその様子に、周りの皆―ネネまでもが息を呑んでそれを眺めていた。
最初は強かったパナビアの抵抗も、次第に弱まっていく。
そしてそのままナノカは、パナビアの口をたっぷり一分ほどかけて蹂躙していった。
「んふぅ……」
満足そうに熱い息を吐いて、ナノカが自身の唇を舐める。
その仕草は、既に十四歳の少女のものではなく、性を知った女の仕草だった。
「う、うわぁ、ナノカちゃん、だいた~ん……」
「いや、酔うとああなるのよアイツ……いやまあ、なんていうか、今回はやけに濃かったけど……」
顔を真っ赤にしながら、ノキとフォーリィがそんなことを話している。
なるほど、こいつは酔うとキス魔になるのか、などと、よく回らない頭で納得する。
次からは気をつけよう。今回は不可抗力―じゃない。あの医者が狙ったに違いない。
そう思って視線を向けてみると、何故かサムズアップされた。黙れセクハラ医師。
「せんぱぁい、もういっかぁい」
「や、やめなさい……」
「先輩と私の仲じゃないですかぁ。んー」
妙な猫なで声と共に唇を向けてくる。そんなナノカを見て、エリンシエが慄くように口を開いた。
「お、お主ら……そんな仲だったのか。既に抜け駆けとか言う次元ではなかったのだな……」
否定しきれないことに、パナビアは少し悲しくなった。
311:先輩と皆で大団……円……? って話
09/05/08 22:24:59 jLoq1imd
否定しきれないが、ここは否定しなくてはならない場面である。
と言うか、こんなアホなことで人生の社会的終焉を迎えるのは御免だ。断固拒否する。
「い、いや、そーいうわけじゃ……」
「せぇんぱ~い。ちゅー」
「あんたは黙ってなさいっ!」
空気を読めない状態のナノカに一喝して、頭を押さえ込む。
その一喝に、うむー、と、微妙な不満声を上げて、ナノカは動きを止めた。
とりあえず止まってくれたことに安堵して、どうこの場を治めようかと思案する。
「パナビア先輩……」
「な、何?」
思案を遮るように発せられた声に、恐る恐る視線を向ける。
案の定、そこにはネネがぼんやりとした表情で佇んでいた。見上げるような形になっているせいか、異様に怖い。
「どぉぉぉぉゆぅぅぅぅことっ! ですっ! のぉぉぉぉっ!?」
「いや、だからこれはね……」
「ズルいですわっ! わたくしだってまだなのに!
それなのにあんなに濃厚な! でぃーぷな! さっきのはあからさまに一歩進んだ恋人同士のキスでしたわぁぁぁぁっ!」
そうですね。その通りだと思います。許してくださいごめんなさい。
何でこんな状況になったのかと自問しながら、心の中でだけ謝罪する。
まあ、答えは結局ナノカにたどり着くのだが。
「んふふ~。やっぱり先輩のおっぱいはやーらかくてきもちーなぁ」
「やっぱり!? やっぱりってどういうことですの!? 揉ませた事があるんですのね!?」
「ち、違うの、そうじゃなくて……あ、こ、こらナノカ、そんな……ぁんっ」
激昂するネネに弁解しようとするも、思いのほか上手いナノカの愛撫にそれどころではなくなってしまう。
下手に経験があるせいか、体が勝手に反応してしまう。それに相手もナノカだし。
「ほほう、慣れた手つきね。コレは実は今までに何度か揉ませてるな?
いつの間に無垢な天才ちゃんを教育したのかしら。お姉さん、その手練手管を知りたいわぁ」
「もう、もう我慢できません! わたくしの堪忍袋のHPは0ですわ!
放してくださいフェアリさん! HA☆NA☆SE!」
まるで怪獣のような形相で暴れるネネに、パナビアは自分の大切な何かががらがらと崩れていくのを感じた。
お願いですフェアリさん。そんな面白そうなものを見る目で猛獣を開放しないで下さい。
312:先輩と皆で大団……円……? って話
09/05/08 22:26:19 jLoq1imd
「ノキ・ウェルキン! 何故余の目を塞ぐ!? コレでは見えんではないか!」
「だ、ダメです陛下。陛下にはまだ早すぎます! うわ、うわあ……」
「なら思わせぶりな声を上げるでない! 気になるではないか!
大体それならハンプデン殿はどうなる!? 余と彼女はひとつしか違わんぞ!?」
「い、いやまあ、それはその、ほら、ええと……その一年が絶対的な越えられない一線というか何と言いますか……」
などという間抜けなやり取りも聞こえてくるが、そんなものを聞いている余裕はパナビアには無かった。
それよりも、どうにかしてこの後輩を引き剥がさなければ、今後の自分の人生に関わる。
もう手遅れな気がしないでもないが、まだ大丈夫だと思う。多分。きっと。
「てゆーか、キスしたいなら希望者がいるし、乳揉みたいなら私よりでかいのいるでしょーが!」
「そ、そーですわナノカさん! わたくしならば、思う存分キスして頂いて構いません! とゆーかプリーズ! モアプリーズ!」
「せんぱいのおっぱいがいい~」
「ナノカさぁぁぁぁんっ!?」
パナビアの胸に顔を埋めながら答えるナノカに、ネネが何度目かの悲鳴を上げた。
悲鳴を上げたいのはパナビアも一緒だったが、そこは言わないでおくのが先輩としての最後の砦だ。
「いやー。あのさー」
と、泣きそうな気分になっているところに、割って入るようにフォーリィが口を開く。
そちらに視線を向けてみると、ワインボトルの中身が三分の一ほどになっているのに気づいた。
こいつ……酔ってやがる。いつの間に。
「そんなにしたいなら自分でしに行けばいいじゃん」
「はっ!?」
酔っ払いの正論に、ネネが声を上げて我に返る。
なんというナイスアシスト。もっと早ければ惚れていたと、パナビアは感謝の言葉を胸中で投げかけた。
「どーせ前みたいに何も覚えてないんだからさー。やっちゃえばー」
「そ、そうですわね。むしろ今こそがナノカさんと自然にキスできるチャンス……!
ありがとうございますフォーリィさん! わたくし、目から鱗が大フィーバーですわ!」
まるで彼女の中に神を見たと言わんばかりの清々しさで、ネネは祈るように手を組んだ。
何でもいいので、早く終わらせて満足して欲しいなぁと、パナビアはそんなことを考えていた。
313:先輩と皆で大団……円……? って話
09/05/08 22:26:52 jLoq1imd
「で、でわっ! いきましゅよナノカさん!」
微妙に噛みながら―まあ、つまりそれだけ緊張しているのだろう―ネネがナノカに向き直る。
相変わらずナノカはパナビアの胸に顔を埋めていた。
柔らかな感触に、とても幸せそうに包まれているナノカの姿に、ネネが小さく怯む。
だが意を決したように顔を近づけると、ナノカの頬に手を伸ばした。
(何というか、間抜けな構図よね……)
ネネを見上げながら、パナビアはそんなことを考えていた。
後輩に押し倒されながら、自分の上で繰り広げられる百合を見る。どんな間抜けな構図だ。
しかも自分を押し倒した後輩は、自分の胸を揉む手を止めようとしない。
酔っているはずなのに正確なので、先ほどから甘い快感が脳をゆっくりと侵食してきている。
とにかく早く何とかして欲しい。変なスイッチが入る前に。
「ナノカさ―」
「すかー」
…………
ナノカの意識は、既に忘我の彼方にすっ飛んでいた。
「また、またなんですかナノカさん!? これは新しい焦らしプレイですのおおおっ!?」
「いやあの、人の胸で泣かないで頂戴。あとプレイとかゆーな」
泣き崩れた後輩に、呆れたように言う。
元凶は何の収拾もしないまま、勝手に夢の世界へと旅立っていた。しかも胸を揉みながら。
なんという乳への執念。そんなに自分の貧乳が悔しいか。羨ましいだろう、こんちくしょう。
「そんなに、そんなにパナビア先輩のおっぱいが良いんですか!?
くぅぅ、悔しい……でも羨ましいっ! 先輩のサイズ詐称としか思えないおっぱいになりたい!」
「おっぱいおっぱいやかましいわ! 一緒になって揉むなっ! サイズ詐称なんかしとらんわ!」
ぜーはーと息を切らせながら突っ込むも、ナノカは全く起きる様子が無い。
それどころか、幸せそうにパナビアに抱きついて、離れようとしなかった。
314:先輩と皆で大団……円……? って話
09/05/08 22:27:45 jLoq1imd
「フェアリ先生!」
もうこうなったら誰でもいいと、手近にいたフェアリに声をかける。
視界の端ではエリンシエにワインを勧めるフォーリィと、それを止めようとするノキが見えた。
うん、ダメだ。あっちはもう手遅れだ。
「なぁに? 私にもして欲しいの?」
「じゃなくて! 助けてください!」
的外れな事を言う酔っ払いに即答し、後輩二人をはがそうと体を動かす。
そんなパナビアを酒の肴に、フェアリは意地悪な笑みを浮かべて口を開いた。
「うーん、でもねぇ。ほら、よく言うじゃない。人の恋路を邪魔する奴は馬に蹴られてなんとやら、って。
馬に蹴られるのって、かなり痛いのよ、これが。アバラもってかれたことあるし」
「物理的経験は関係ないから! あと恋路じゃないから! むしろ邪魔してくださいっ!」
「……いいのね?」
びきゅーん、などという効果音を鳴らしながら、眼鏡が怪しく輝く。
そのままこちらを見下ろしながら、舌なめずりをしつつ何故か上着を脱ぎ始めた。ヤバい。変なスイッチが入ってる。
「……あの、フェアリ先生。邪魔というのはつまり、引き剥がして欲しいという意味でして」
「大丈夫、大丈夫よ。先生に任せなさい。都合上貴女の体を必要以上に触診するかもしれないけれど、それは全て医療行為だから。
いいわね、医療行為って言葉は。どんなおさわりも正当化される魔法の言葉だわ……ふふふふ……」
そんなわけはないのだが、彼女の中ではそうらしい。
眼前に突如生まれた淫獣『セクハライシャ』に、慌ててパナビアは視線を自分の下に向ける。が―
「ちょっと、ネネ! ネネ・ハンプデン! せめてあんただけでもどいて―って、寝るなあああっ!?」
「ううう……ナノカさんと同じ枕……今日はこのくらいで勘弁して差し上げますわぁ……」
「うははは! もはや私を止めるものなどいない! さあ三人とも、私の魔手で大人への階段をロケット推進で一直線よ!」
「ナノカーッ! まだその者といちゃいちゃしておるのかーっ! 余の嫉妬心が有頂天じゃーっ! 余も混ぜてくれーっ!」
「ああああ、陛下が面白な事に……陛下、落ち着いて、落ち着いてくださいいいいっ!」
「あははは。もうわけ分からん事になってきたわねー。これどうやってオチつけんの?」
「ああもうっ! やっぱりナノカなんて、大っ嫌いよおおおおおっ!」
宴会終盤特有のぐだぐだな空気の中、パナビアの悲痛な叫びが夜の闇に溶けていった。
315:先輩と皆で大団……円……? って話
09/05/08 22:28:17 jLoq1imd
何かが開く小さな音が聞こえ、ひゅう、と風が吹く。
閉じていた目を開き、そちらに視線を向けると、そこには緑の髪の少女が佇んでいた。
「やあ、スツーカ。退屈そうじゃないか」
「……そう言うお前さんは暇そうじゃないか。こんなところに足を運んで」
スツーカのその受け答えに、緑の髪の少女―ラファルーは、小さく肩をすくめた。
「酷いじゃないか。折角退屈しているだろうから、差し入れを持ってきたのに」
そう言って、肩にかけた手提げ袋からボトルを取り出す。
そのボトルのラベルに、スツーカはほう、と小さく声を漏らした。
「ま、器は色気も何もないけどね」
「構わんさ。酒なんてものは、形でやるもんじゃあない」
小さなカップを取り出したラファルーに、そう返す。酒はムードとハートでするものだというのが、彼の持論だ。
だからと言って、それ以外を否定するわけではないが。
「ところで、お前さんは参加しないのか?」
ここはホテルハンプデンズのホールだ。スツーカはナノカのお付きとして参上し、ここで留守番という事である。
折角友人連中をかき集めての大宴会なのだ。自分がいるのも気が引ける。
だが、スツーカのその問いに、ラファルーは小さく肩をすくめた。
「騒がしいのはちょっとね。それに、ナノカにはまた会える」
「まあ、そりゃあお前さんの勝手だがね。
だが、ちょっとでも人間社会に溶け込むつもりなら、嫌な事でも付き合い程度は出来るようになったほうがいい。
それとも、社会の歯車の真似事はもうやめたのか?」
「……そりゃあ、皿洗いくらいは割らずに出来るようになったけどさ。好き嫌いまではいいだろう?」
そう言うスツーカに、ラファルーは少し拗ねたような様子で返した。
「ほう。ちゃんと練習してたのか。感心だな」
「イジワルだな。差し入れはやめにしようか」
「すまんすまん。それじゃあ一杯やらせてもらおうか」
悪びれもせずにそう言って、器用に多目的義肢でカップを受け取る。
そのスツーカに、仕方ないと言った様子で小さく息を吐くと、ラファルーは大人しくボトルの中身をそのカップに注いだ。
「こういうときは、何かに乾杯するものらしいけれど」
「そうだな、なら―」
そう言い合いながら、互いのカップを軽く重ねる。
キン、という乾いた音が、未だ騒がしい宴会会場に捧げられた。
316:名無しさん@ピンキー
09/05/08 22:30:53 jLoq1imd
ぐだぐだな終わりかたしてるだろ。最終回なんだぜ、これ……(某双子の兄風)
というわけで、先輩シリーズ『蒼い瞳のトーネイド』は、この作品をもちまして、最終回となります
最終回らしく、今回は総出演です。何人かいないけど。あと何機か
そのせいかエロがありません。大乱交とか書けません。無理。そんな力量無い
エロパロで最終回がエロ無しとかもうね……
あ、でも、投下そのものはもうちょっとだけ続くんじゃ(某亀仙人風)
317:名無しさん@ピンキー
09/05/08 22:36:46 ty2G82jm
乙乙!久々のリアルタイム遭遇だった!
今度は幼女成分をたんまりと濃いので頼む
318:名無しさん@ピンキー
09/05/08 23:41:10 28CRwXlk
先輩シリーズ最終回ですか・・・寂しい
でも新シリーズ期待してまっす
319:名無しさん@ピンキー
09/05/09 01:04:51 1heIc6RN
>>316
エロ無しはともかくw
最終回GJです!!
個人的には、可能なら次はアマネカのキャラが絡んだものも書いてほしいです
320:名無しさん@ピンキー
09/05/09 04:03:51 FiVjZiZs
>>316
食いしん坊ネタワロタ
PS2ネオのノキの大食いネタがこれのパロだったと
気がついたのは結構あとでした…
新作に期待
321:名無しさん@ピンキー
09/05/09 13:21:22 g9+HtuJN
>>316
最終回お疲れ様です、楽しげな感じの良い〆でした
しかし先輩最終回とはちと淋しい…ナノカとパナビアのエロエロ番外編とか気が向いたら是非
322:名無しさん@ピンキー
09/05/10 00:33:56 eCHdP9bm
>>316
>あ、でも、投下そのものはもうちょっとだけ続くんじゃ(某亀仙人風)
…確か某作品は、むしろそのあとが本番でしたよね? 気長に投下お待ちしとりますぜ!
323:名無しさん@ピンキー
09/05/11 11:33:21 +5mPG6gO
お久しぶりに先輩投下キタ!!
最終回は悲しいけど、ちゃんと終わりまで書ききられた継続力凄いです。
324:名無しさん@ピンキー
09/05/13 21:44:28 XJkRHkS0
ナノカさんは、いろんな娘に総受け状態でえっちにいじめられてホスィ
325:名無しさん@ピンキー
09/05/17 02:47:51 qg8KO3hT
ナノカの清らかな膣内に最初に欲望をぶちまけるのは同性か、それとも…
326:名無しさん@ピンキー
09/05/19 11:23:53 NTzeRYTT
ナノカはEテク器具に処女を捧げてしまう可能性が小さくない
327:名無しさん@ピンキー
09/05/20 18:37:51 38pbpeBl
特製バイブのテスト中に誤って処女膜を破ってしまうナノカ…
…その後の行動が気になる
328:名無しさん@ピンキー
09/05/20 23:55:00 jwxi0otq
ナノカ「新発明! 処女膜再生薬~」
329:名無しさん@ピンキー
09/05/21 18:03:57 TeEh/Iqh
まずは幹部をよく診察しないと。
自分じゃよくわからないだろうから、ネネちゃんあたりに協力を求めるといいと思うぞ。
330:名無しさん@ピンキー
09/05/21 22:40:56 lgUYx6xw
ジュラーブリクを矯めつ眇めつするのか
331:名無しさん@ピンキー
09/05/22 00:33:45 vq9Q4xvb
ジュラーブリクに拉致されて体の隅々まで調べつくされてしまうナノカさんのSSを希望したいです、職人さま
332:名無しさん@ピンキー
09/05/22 17:34:57 LjWaNJTY
ジュラーブリクとナノカの子供なら、超天才が生まれる可能性高いかも。
333:名無しさん@ピンキー
09/05/23 17:18:43 KcJLalVg
せんぱい……
334:名無しさん@ピンキー
09/05/23 20:57:12 25fJYtVa
ここはひとつEテクの力で先輩とナノカの間に子を作る努力をしてホスィ
335:名無しさん@ピンキー
09/05/24 00:12:02 qInpZ2AI
ジュラーブリクにはアマネカさんの身体測定もやってもらいたいだろう。
むろん精密に隅々まで。
336:名無しさん@ピンキー
09/05/25 02:16:28 eueHlghq
ジュラーブリク「ふむ……まだ発毛の兆しは無し、と。で、次は」
アマネカ 「うわ? ひ、拡げちゃだめぇ!」
337:名無しさん@ピンキー
09/05/25 02:18:53 dA1xBfOd
この流れなら言える
ジュラーブリク×パナビア
を静かに待つ俺がいる
というか公式設定でラファルー×BBみたいになるのかと期待していた俺が……
338:名無しさん@ピンキー
09/05/26 00:49:50 vsdVe6a+
ジュラーブリクとパナビアは素でお似合いカップルだろう。
流石にナノカとは子供つくれんからのー
339:名無しさん@ピンキー
09/05/30 12:13:20 Z++BSnin
ジュラーブリクはちんことかEテク仕込の機械になってそう・・
340:名無しさん@ピンキー
09/06/05 22:36:19 2R72A82F
エリンシエものの続き読みたいっす
341:名無しさん@ピンキー
09/06/09 02:11:36 BaHi+TDx
エリンシエの清らかな幼膣を蹂躙するグリャマンの巨チン…ネオスフィアがエロゲだったらこんなバッドエンド展開があったんだろうか
342:名無しさん@ピンキー
09/06/10 12:21:59 3bs88cOy
あのエリンシエ陛下がグリャマン議長の老獪なテクニックの前に何度も何度も絶頂させられ
悦楽にすすり泣きながら降参の言葉を吐かせられる様を妄想すると勃起が収まらんね
343:名無しさん@ピンキー
09/06/11 00:39:34 CGiXHQXm
本編でそれやられたら鬱になりそうだが、創作SSなら是非読んでみたいシチュっすな
気の向いた職人さん、だれか挑戦してくれないかなあ
344:名無しさん@ピンキー
09/06/11 11:54:27 TbPlK6kN
グリャマン相手だと端からエリンシエを妊娠させるのが目的だろうから、
胸が痛みつつもなおさらハァハァ展開になる
345:名無しさん@ピンキー
09/06/13 09:29:36 XZZmc5N0
>>344
グリャマンは真性のロリコンだからなぁ。
エリンシエに結婚させる相手が息子とかじゃなく自分自身な辺り特に。
346:名無しさん@ピンキー
09/06/16 18:51:47 zDuO5Dbx
陛下とケコンできるとなれば例えロリコンじゃなくても即ロリコン化するだろう…常識的に考えて
347:名無しさん@ピンキー
09/06/19 11:46:08 0fjyHu3+
エリンシエ、可愛いもんなあ
声も釘宮だし
348:名無しさん@ピンキー
09/06/21 01:29:32 xVjN6jSA
エリンシエには幸せな処女喪失を迎えてもらいたい
349:名無しさん@ピンキー
09/06/22 22:36:38 6kf4x8kx
それじゃ相手はナノカさん以外いないじゃないか
350:名無しさん@ピンキー
09/06/23 18:40:56 nEtTK1A2
マドラスおじと性教育の最中に…いうことだってありえる。
351:名無しさん@ピンキー
09/06/26 19:48:19 tKIrcwnQ
マドラスおじ相手に性のレッスンですか・・・ハァハァ
352:名無しさん@ピンキー
09/06/28 11:04:15 QIRGcaN0
エリンシエ関連は妄想すればいくらでもエロいシチュがありそう
353:名無しさん@ピンキー
09/07/01 19:42:37 dvALWN0O
神降臨、もうないのかのう
354:名無しさん@ピンキー
09/07/02 01:31:51 LEsUbnEt
気長に降臨を待つさー
355:名無しさん@ピンキー
09/07/06 01:32:56 qHqNfjMk
先輩シリーズが完結したのが痛い
てか新作の発表でもないかぎり、降臨は無いんでは
356:名無しさん@ピンキー
09/07/08 11:22:35 V7UyeIrD
先輩シリーズの外伝にヒソカに機体しておりまつ
357:名無しさん@ピンキー
09/07/08 17:36:30 Vmr7UilQ
ナノカさんを妊婦用の診察台に拘束して、恥ずかしがってるところを思う存分ネネに悪戯させたい
358:名無しさん@ピンキー
09/07/08 17:54:25 0lQEgys7
ネネ・ハンプデン
○月×日、鼻出血過多による出血多量で死去。
享年12歳。
359:名無しさん@ピンキー
09/07/09 01:03:05 VXu2riP5
失血で頭がくらくらになりながらも、悪戯をやめないネネ。
その健気な姿を見て徐々に体を開くナノカ。
360:名無しさん@ピンキー
09/07/13 10:51:01 ed2W2IcI
だれかアマネカ×メイルを書いてくださる猛者はおりませんか?
361:名無しさん@ピンキー
09/07/17 02:39:58 MKvpHwNK
王道のネネ×ナノカを読みたいです
362:名無しさん@ピンキー
09/07/17 11:56:41 zii+Upq9
ナノカに対する性的なことに関しては、本編ではネネちゃん冷遇気味だしなあ
ナノカにちゅーもしてないし
363:名無しさん@ピンキー
09/07/17 21:01:15 E5jTxq8X
そして放置プレイに目覚めるネネ
364:名無しさん@ピンキー
09/07/21 21:55:01 w0fNZHWp
ネネにはウブなナノカを開発する側に回ってもらいたいですよ
365:名無しさん@ピンキー
09/07/22 15:41:05 zeogBFU6
エリンシエ陛下の幼膣にそっと小指をつっこんで、処女膜をクニクニしたい・・・
366:名無しさん@ピンキー
09/07/26 12:28:46 nfJaSKY1
エリンシエ、あの幼い身でネオスフィアでの作中、エロ担当だったからなー
こつえー氏の描いたロリキャラでは魅力的に総合力最強なのではないかと個人的には思っている
367:名無しさん@ピンキー
09/07/30 10:25:13 Ikmtr5bv
エリンシエ陛下の病弱設定を使って、怪しげな医療装置とクスリを使って快楽漬けにされてしまう陛下のSSとか希望したいです。
368:名無しさん@ピンキー
09/08/01 15:54:36 sDbdhKAY
フェアリ先生はエリンシエのワレメを間近で拝んでるんだよね
ウラヤマシ
369:名無しさん@ピンキー
09/08/06 14:26:46 vWPRrfML
陛下がヒルに股間を吸い付かれたときかw
370:名無しさん@ピンキー
09/08/07 02:31:21 wit4bIkH
エロい
371:名無しさん@ピンキー
09/08/08 08:16:12 awYG23z2
>>369
あの時はシチュもエロかったが、CGも付いてエロさが倍増してたからな
シナリオの人とあの場面にCG指定した担当、CG描いたこつえーには本気で感謝してる
372:名無しさん@ピンキー
09/08/11 00:16:03 lhd+ik8L
一般ゲーで陛下のあれを描いたこつえーの勇気は神がかってる
373:名無しさん@ピンキー
09/08/14 20:44:02 C66U/OFd
ほす
374:名無しさん@ピンキー
09/08/16 18:44:57 0hHjJolh
泣き叫ぶナノカさんの両手両足をベッドに拘束して
制服を半脱がしにしてスカートをたくし上げ
隠すこともできず露わにされたナノカさんの
ちんこしゃぶりたい。
375:名無しさん@ピンキー
09/08/16 23:05:32 7h5rilgz
ナノカがふたなりだったら、ネネとエリンシエ歓喜
376:名無しさん@ピンキー
09/08/17 07:58:29 Js6NR/Tq
>>374
ハッタリ(ry
377:名無しさん@ピンキー
09/08/17 19:48:53 UcSd7Y0C
男にえっちされてしまうナノカさんとかあったら、かえって新鮮かもしれない。
378:名無しさん@ピンキー
09/08/18 01:22:30 C80qnS7T
男の巨根に突きまくられて、アヘ顔になるまで犯されるナノカさん……
なんてのも見てみたい気もする
379:名無しさん@ピンキー
09/08/18 11:05:50 5RLsfa9l
ナノカさんの技術ならクローンとかいくらでも手はありそうだが、
世間に後ろ指さされない跡継ぎ作るためには近い将来、
男性とのセクスは避けられんところ。……ハァハァする。
380:名無しさん@ピンキー
09/08/18 16:43:22 M7vCXkCm
おひとよしなナノカさんにはだまされエッチとか似合いそう
381:名無しさん@ピンキー
09/08/20 02:29:50 hinx5EN1
ナノカの処女を奪う相手は女の子か、でなければマシーンが相応しい
382:名無しさん@ピンキー
09/08/20 10:27:18 rFw1L+rk
そこでスツーカですよ(獣姦&触手プレイとか蝶!サイコー!)
383:名無しさん@ピンキー
09/08/21 23:19:44 aso0vZyK
姓に目覚め始めたナノカの体を鎮めるために、プロスペロの許可を得たスツーカがナノカの処女を奪う…とか
384:名無しさん@ピンキー
09/08/23 11:50:11 Y69RVaFg
トリスティアで鈍いナノカにネネがブチ切れカミングアウトしたとき、
エロゲだったらレイプされてただろうな・・・
385:名無しさん@ピンキー
09/08/23 22:20:42 RYsUHNCq
エロゲだったらネネちゃん初登場シーンで抱きついたときにそのまま押し倒してレイプだよ
386:名無しさん@ピンキー
09/08/25 06:54:05 oJeyf42F
>>384-385
相変わらずネネちゃんの信頼度は鉄壁だなw
387:名無しさん@ピンキー
09/08/27 09:24:28 S+WLHCg1
ことに及んだとき、ナノカを一番感じさせることが出来るのはネネちゃんだろう。
388:名無しさん@ピンキー
09/08/27 23:32:06 O/W+68NG
ネネ相手だとナノカがネコだけど、他キャラだとナノカがタチなイメージだな。
389:名無しさん@ピンキー
09/08/29 20:54:03 gKkefQSU
ナノカをお風呂に入れてあげながら、あわあわプレイしたい。
390:名無しさん@ピンキー
09/09/01 18:48:24 DLLEVGkv
カルとトアラのお互い処女と童貞同士、初めてのセックスシーンを考えると興奮してしまふ
もちろんトアラは小柄な体格に似合わない巨根で
391:名無しさん@ピンキー
09/09/01 23:54:59 mH81iRlO
しかしトアラの子供ちんこVSそれすらも大きすぎるカルのスジマンというのもなかなか
392:名無しさん@ピンキー
09/09/06 11:39:40 Rvdj81O5
神来ないねえ…新作発表もないから仕方が無いが
保守上げ
393:名無しさん@ピンキー
09/09/08 11:37:35 u0NEyg9D
まったり待つさー
新作は発表されればこのスレも動くだろう。
394:名無しさん@ピンキー
09/09/11 20:03:29 0ePpF5HY
ナノカさんになって、思う存分オナニーしたあと、
自分を慕ってくる女の子を片っ端から悪戯したいです
395:名無しさん@ピンキー
09/09/14 11:00:12 cOFsKFbd
「な、なんだ、その鳥のくちばちみたいな道具は?」
「ん? これはね、クスコっていうんだって」
「……ちょ、ちょっとどこあてがって」
「エリンシエの子宮の入り口、見せて欲しいな……今後の研究のために、ね」
「だ、だめっ、ナノカ……ひやぁん!」
みたいなのを希望
396:名無しさん@ピンキー
09/09/14 17:28:13 8Wu3MMMj
「うわ、全部入っちゃった。これは女体の神秘だよ!」
「だめぇ、抜いて……ナノカ」
「だーめ、これからが本番なのです! レッツ・オープン!」
とクスコのネジをじわじわと締め広げるナノカ。
「ああっ!?」
「おー、見えてきた見えてきた……」
397:名無しさん@ピンキー
09/09/16 03:20:42 zQb2hvHa
悪戯するならフォーリィのほうが女体の成熟度的に弄り甲斐があると思います
398:名無しさん@ピンキー
09/09/19 19:57:22 L5RBljGj
フォーリィは生来の弄られキャラだからなぁー
399:名無しさん@ピンキー
09/09/19 22:22:31 ooRjLntC
フォーリーのメリハリある体には荒縄とかボンテージとかすごい似合いそう
400:名無しさん@ピンキー
09/09/22 15:00:40 V4TCK9EK
海の荒くれ男たちに囲まれて、フォーリィがいまだ処女なのは奇跡
401:名無しさん@ピンキー
09/09/22 18:08:10 nshS6a58
なにしろ海の男ってくらいだからな…女体に興味がない可能性もある
402:名無しさん@ピンキー
09/09/23 07:02:46 md736DbF
先代取締役夫妻の養子とはいえ、赤子の頃から先代取締役の子供として育てられてきたせいで
社員にとっても自分等の子供のような感覚なのかもしれないぞ
403:名無しさん@ピンキー
09/09/23 12:24:49 Zz2hIcD/
>>402
だったらなおさら処女なのはおかしい
404:名無しさん@ピンキー
09/09/23 16:12:50 hG2G3sQt
エロ妄想を膨らませるなら、お色気接待を取引先から強要されることあるんだろうなぁ>フォーリィ
405:名無しさん@ピンキー
09/09/23 22:11:54 8EiASlN4
エロ妄想ならキャラット商会の積荷が税関で引っかかってエロエロなボディチェックをされてしまうフォーリィとかね
406:名無しさん@ピンキー
09/09/24 11:21:54 ytPtKs/T
>>403
いやそのりくつはおかしい(AAry
407:名無しさん@ピンキー
09/09/25 11:27:23 f/igM6kF
土下座してお願いすれば、一回くらいえっちさせてくれそうな情け深さがフォーリィさんにはある。
408:名無しさん@ピンキー
09/09/26 22:41:12 dU5sx3Y9
お情けで体を許したらとんでもなく変態的なプレイをされてしまうフォーリィさん
409:名無しさん@ピンキー
09/09/28 12:27:23 hyPbZLc6
>>407
キャラット商会を辞めて、十中八九生きて帰れないかもしれない冒険旅行に
旅立つ船乗りに、「た、退職金がわりよ!」とか言っちゃって、旅立ちの前
に縁起担ぎでエッチさせてあげるとかかね。
410:名無しさん@ピンキー
09/09/28 12:34:11 AN3Ztbr+
バックで尻を向けて(ry
411:名無しさん@ピンキー
09/09/28 23:08:23 HaRN3mba
いまいち度胸の足りない新人船乗りにセックスで自信をつけさせてあげるフォーリィさん
って、まるっきり昭和のエロマンガだこれ
412:名無しさん@ピンキー
09/09/29 11:31:47 BZ2Sr2U5
「航海前のお守りに、お嬢の……アソコの毛を下さい!!」
土下座して頼まれるものの、実は陰毛などぜんぜん生えてないパイパンで困ってしまうフォーリィさん。
413:名無しさん@ピンキー
09/09/29 12:11:45 Suz4P/JC
>>412
ナノカ!毛生え薬作って!今すぐ!
414:名無しさん@ピンキー
09/09/30 19:16:52 52U1Tw0Y
わーい、できたよー
[毛生え薬]
副作用:強い催淫作用
415:名無しさん@ピンキー
09/10/02 00:15:47 ydnQKnNS
それは下の毛にも効果アリマスカ?
誰か試してもらえませんカ?
1.→先輩
2.→フォーリィ
3.→ネネ
4.→陛下
416:名無しさん@ピンキー
09/10/03 00:34:52 fHumVM4R
先輩とかフォーリィ相手だと、無条件で実験失敗フラグだと思うんだ。
417:名無しさん@ピンキー
09/10/05 11:32:27 HYvHRGyx
フォーリィを診察台に固定し、面相筆で丁寧に発毛剤をぬりつけてゆくナノカ。
ワレメに与えられる微妙な刺激に悶える。
しかしひょんなことからトラブル。
発毛剤をたっぷり含んだ筆先をズブッと膣内に突き入れてしまうナノカ。
このままではフォーリィの膣内が剛毛の密生したジャングルになってしまう!
418:名無しさん@ピンキー
09/10/05 17:08:48 CZnIhNjf
そうなったらまずは愛液を大量に分泌させて薬液を膣内から洗い流すしかないだろう
で、仕上げは中和剤の入った、まるでディルドーのような形状の注入機を膣奥に挿入して、子宮口から膣口まで一気に洗浄、と
419:名無しさん@ピンキー
09/10/06 11:39:47 wvQze2SE
で、すべてが終わった後で
「ついつい慌ててやっちゃったけど、毛根があるわけじゃないから
別にこんな事する必要なかったっけ…」と乾いた笑い声をあげるナノカと
ムキー!と怒りつつ膣中の火照りを思い出して赤面するフォーリィ(ry
420:名無しさん@ピンキー
09/10/09 01:11:09 X8b9O57E
フォーリィとえっちしたいなあ…
421:名無しさん@ピンキー
09/10/09 21:39:33 S+5PL1CR
俺はノキきんとしたい
422:名無しさん@ピンキー
09/10/18 01:41:27 VWH2+/qi
ほしゅ
423:名無しさん@ピンキー
09/10/18 03:27:19 keDrvLfg
>>419
しかも中和剤の効果が強すぎたせいで、一生下の毛が生えてこない体にされてしまい…
424:名無しさん@ピンキー
09/10/21 14:17:14 DVWYwj9J
そして>>412にもどる
425:名無しさん@ピンキー
09/10/23 00:45:37 HhVH72Xb
フォーリィはパイパンよりすこし薄毛が生えてるくらいのほうがボディとつりあいが取れると思うんだ
426:名無しさん@ピンキー
09/10/26 02:47:01 /TrcGp5e
まあそのほうが剃毛プレイが楽しめるからな…
427:名無しさん@ピンキー
09/11/02 15:42:42 OLZki65f
海の荒くれ男のデカマラに貫かれるフォーリィさんを想像するだけでイケる。
428:名無しさん@ピンキー
09/11/05 12:16:21 ZmLeup8t
「お、お嬢っ!」
「だめっ、そんな大きいの裂けちゃうっ…!」
みたいな可愛い悲鳴をあげるフォーリィさんか…いいなぁ
429:名無しさん@ピンキー
09/11/10 10:56:11 Nulm25XU
ふたなりグリーペンに犯されるラファルーとか
430:名無しさん@ピンキー
09/11/14 12:30:25 YDpDMwPk
アマネカのPSPと箱への移植決定で、ここもちいとは活気つくといいなぁ
431:名無しさん@ピンキー
09/11/17 00:47:47 +4NDLxrc
ふたなりグリーペンを押し倒すラファルー……ごくり
まあ、それはともかくとして↓
432:隠し事は大体バレる法則
09/11/17 00:48:38 +4NDLxrc
工房の整頓、配達済みの機動兵の受け取り、工房の再開など、最初の数日はどたばたとしていた。
そのままアカデミーの臨時休学からの復学手続きを終わらせたところで―
「……一週間って、こんなに早かったのね……」
コーヒーを胃に流し込み、一息ついてから、パナビアはぼんやりとそうつぶやいた。
まあ、どうせ必要な単位は全て取ってある。慌てて休学を取り下げる必要も無かったのだが―
「忙しいうちに全部やっておこうなんて、考えるんじゃなかったかしら……」
必要な単位は既に全て習得済み。卒業のための必須事項はほぼ終了しており、あとは時期が来るのを待つだけだ。
もちろん顔はそれなりに出さなければならないが、それほど重要ではない。
むしろ重要なのは、予定を遥かに越えて放置してあった工房と、フッケバインである。
「フッケバインも、一度オーバーホールしてあげないといけないし……ゆっくりも出来ないわね」
ふう、と、小さく息を吐く。
「……何だか、この一週間、まともに人と話してない気がするわ」
勿論、顔を出した生徒会の人間や、復学手続きを取った担当の人間とは、会話をした。
が、それは事務的なものだったり、確認作業をしただけで、話と言うには程遠いものだった。
アカデミーに友人がいないわけではないが、残念ながら会って世間話に花を咲かせる機会は得られなかった。
「それに―」
ナノカとも、会ってない。
さすがに口に出すのは恥ずかしくて出来ないが、認めざるを得なかった。
この、もやもやした気持ちは、不満だ。ネオスフィアでは、あれだけ―
「……ああ、もう。思い出しちゃったじゃないの」
顔が熱くなるのを自覚する。自分が無意識にナノカを求めている事に気付き、パナビアはぶんぶんと首を振った。
割り切ったのだ。自分からそう言い聞かせて、分からせたのだ。その自分がこれでは―
『すみませーん』
「ひゃいっ!?」
呼び鈴と共に聞こえてきた後輩の声に、パナビアは思わず変な声を上げた。
433:隠し事は大体バレる法則
09/11/17 00:49:14 +4NDLxrc
「おお、コーヒーというのも悪くないのう」
「はあ……」
ネオスフィアから持ち帰ったナノカブレンドに舌鼓を打つエリンシエに、パナビアは生返事をした。
その横ではナノカが、肩身が狭そうに何とも微妙な笑顔を浮かべていた。
「で、何でこの子がここにいるわけ?」
「えーと、何と言いますか……新シリーズ開始にあたり、設定の変更やら何やらと大人の事情がありまして……
ぶっちゃけて言いますと、続編を作る上で無視できない設定上の問題が起きまして、ハイ」
「いや、そんなメタメタな発言をされても困るんだけど……
つーか、いくら原作でもメタ発言が端々にあるからって、今まで極力しないようにしてきた努力はどこ行ったのよ……」
捨てました。
「ま、まあ、それは置いておきまして、細かい事情は説明すると長くなりますし、なにぶんデリケートな問題なので……
一応、留学と言う形で、このたび帝都アカデミーに編入する事になりました」
「……留学って、ネオスフィアの王室はどうなるのよ」
「ああ、それは、実は王族親類だったノキが女王様になることで決着を」
ノキ・ウェルキンと言えば、ネオスフィアではサウスタウンの市長をしていたはずだ。
父親も含めて、全くもって貴族のようには見えなかったが、父方ではなく母方がそうだったのだろうか。
ネオスフィア王家は純血を守るために身内の血を重ね続けていたそうだが、その過程で劣勢血統にでもなったのだろうか。
逆を言えば、そのしがらみから抜け出したネオスフィアは、もう既に古代の王家とは言えない存在となったのか。
色々と思う事はあるが、取り敢えずは胸のうちに押しとどめておく。今聞くような事でもない。
「……あー、何かもう、その辺の事情を聞くのは止めとくわ。またややこしい話になりそうだし」
「賢明な判断よな。世の中には、知らぬでもどうにかなる事のほうが多い」
うむうむと、何故か満足そうに頷くエリンシエ。
それには生返事を返しておいて、パナビアはじろりとナノカに視線を移して口を開いた。
「……それはともかくとして、一体何の用で連れ立って来たわけ?
まさか、編入するからそれの挨拶―ってわけじゃないでしょ?」
「あ、はい。エリンシエの件はついでと言いますか、押し切られて連れて来てしまったと言いますか……
今日はちょっと、ある発明をしてみたので、それのモニタリングをしていただけたらなぁ、と」
そう言って、ナノカは手荷物の中から何かの機械を取り出した。
434:隠し事は大体バレる法則
09/11/17 00:49:51 +4NDLxrc
「簡単に言いますと、流体素材を電気信号によって操作する装置です」
手荷物の中身―何かの機械と、薬剤らしき物を手に持って、そう説明する。
どばどばと浴槽を埋めながら、パナビアは親指程度の大きさの、丸い機械の一つを手に取った。
「で、これが受信装置?」
「受信と発信を兼ねた、いわゆるビットチップです。
一つの発信機だけで全体の形状を維持するのはちょっと無理があるので、各延長部分にサブコアを配置して、それに周辺の形状変化を補佐してもらいます」
「その薬剤は?」
「専用のゲル化剤です。これで専用の流体素材を作って、形成物にします。
ゆくゆくはただの水でも出来るようにしたいんですけど、取り敢えずはまあ、第一段階ということで」
要するに、機械仕掛けのスライムを作ろう、ということだ。
流体制御の研究は、それ程悪い研究ではない。
遠隔操作や、伝達技術の向上に繋がるし、何より流体素材の兵器が出来れば、コスト面での節約にもなる。
何せ、制御装置だけ作ってしまえば、あとは素材を調達するだけでいいのだ。
整備も、その制御装置をメンテナンスするだけでよく、時間と労力の節約になる。完成すれば、だが。
とりあえずパナビアは、気になっている点を確認する事にした。
「圧力の問題は?」
「一応、ある程度の圧力変化は可能になってます。
専用のゲル化溶液と合わせて、半固体レベルは確保出来ているとは思うんですけど」
「微弱電流を流すんだと思うけど、それに対する人体への電磁波影響は?」
「スツーカが『少し耳障り』って言う程度ですから、大丈夫だとは思うんですけど……
こればっかりは、持って来た計測器の数字を見てみないことには、ちょっと分かりません」
「コントロールレベルは?」
「自律レベルです。さすがに情報量が多すぎて、半自律もちょっと難しいかと。
人体と似た構造の機動兵とかならともかく、今回は完全無欠に無形ですから」
そんな調子で質疑応答を続ける二人を、エリンシエは蚊帳の外でぼんやりと眺めていた。
そしてそのまま、少し困ったように口を開いた。
「さっぱり話に付いていけぬな……」
専門家同士の会話などそういうものだと分かっていながらも、彼女はそうつぶやいた。
435:隠し事は大体バレる法則
09/11/17 00:50:23 +4NDLxrc
「水着になるのは構わないんだけれど」
ネオスフィアでのイルカレースに使った水着に身を包み、小さく息を吐く。
今、帝都は春先。今日はそれ程寒くないとは言え、まだ水着でいるには肌寒い。
流体素材はぬるめのお湯を使ったが、大丈夫だろうか。
「内臓バッテリーはどれくらいもつ予定なの?」
「えっと、一応、二、三時間位はもつと思います。
あと、溶剤は人体に無害な素材で作ってますので、もし一部を飲み込んだりしても大丈夫ですよ。
ちょっと消化に悪いから、気持ち悪くはなるかもしれませんけど」
微妙な時間だ、と、正直そう思う。
メインコアよりも、サブコアのバッテリー問題なのかもしれないが、サイズを諦めてもう少しバッテリー容量を増やすべきではないだろうか。
いや、どうせ今回は制御技術の実験機なのだから、出来うる限りの小型化を目指したのかもしれないが。
(どうせなら、メインコアからの発信電流をバッテリー代わりに……うーん、でも、それくらいはナノカなら思いつきそうだし)
色々と考えるが、とりあえず後で聞く事にする。
今はこの後輩の発明を確認したほうがいいだろう。本当に動くなら、悔しいが参考にさせてもらう。
「それでは、流体コントロールシステム海野田君S-1起動!」
「うみのだ……?」
どういう基準でネーミングされたのか分からないが、考えるだけ無駄な気がするので口を噤む。
「ゆくゆくは、メインコアのみの海水を流体素材として利用したものに仕上げていきたいですね。出来ればS-97辺りで」
「どんな長期的プランなのよ……」
何故か嬉しそうなナノカに、うんざりとした様子でそう返す。
ふう、と一息吐いて、エリンシエに視線を移す。
白いワンピース型の水着に身を包み、おお、と何やら感心した様子で、動き出した海野田君とやらを眺めている。
ぬも、と、どう表現したらいいのかよく分からない様子で近づく海野田君に多少気圧されながらも、パナビアは触ってみようと手を伸ばした。
「……ゼリーと言うか何と言うか……変な触り心地ね」
「お、おお、これは中々面白い」
ぷるぷるとした肌触りを確かめるパナビアの横で、早速エリンシエが遊び始めていた。
まるでソファーにでも座るように腰を下ろし、その弾力を楽しんでいる。
その様子に苦笑して、ナノカに視線を向けると、何時もの笑みで返された。
「まあ、もうちょっと色々してみましょうか」
「はいっ」
ナノカの返事に応えるように、パナビアは海野田君に腰を下ろした。