奴隷・ペット・家畜にされる女の子at EROPARO
奴隷・ペット・家畜にされる女の子 - 暇つぶし2ch450:柔道少女はおとしごろ13
09/05/25 23:34:42 KTgSf0jf
「そりゃあまだ左手は使えないけどさ。大丈夫よ、素人の相手ぐらい。―それとも、
このオリンピック金メダリストのお姉さまが直々に柔道を教えてあげようって言うの
に、不服があるわけ?」
「なんだよ、けっきょく、自分が暴れたいだけだろ」
「あはは、バレた?」
そう言って姉は、弟の気も知らずにのんきに笑った。
だが、これは―
考えるまでもなく絶好のチャンスだった。
乱取りから寝技へ、そしてそのままの勢いで夜の寝技へ……。秀一の脳裏には早くも
栄光の未来が浮かんでいた。
まさかこうも早くに姉を押し倒す機会に恵まれるとは。
秀一はしおらしくエロゲの神さまに感謝を捧げた。
いくらオリンピック選手とはいえ、相手はけが人で、しかも女なのだ。体重も50キ
ロちょっとしかない。
普段から運動などまるでしていないとはいえ、100キロの巨体の持ち主である秀一
が押し倒せないわけがない。
秀一も完全な柔道初心者というわけではないのだ。
中学校に入るまでは姉と一緒の道場に通っていた。受身と体落としの基礎ぐらいは身
につけている。
あの頃の秀一は体格差でも姉に負けていたので太刀打ちできなかったが、あの頃と今
ではふたりの体重差がまるで違う。
姉の気が変らないうちに、彼は意気込んで言った。
「いいよ、やってやろうじゃないか」
「ほんと?」
彼の内心を知らない姉がのんきに顔を輝かせる。
「よかった。道場に顔だしても、まだ誰も相手してくれなくて。ストレスたまってたん
だ」
「ま、せいぜいストレス発散のお役に立てるように、頑張らせてもらうよ」
―もっとも、姉ちゃんの想像とはぜんぜん別の方法でね。
エロゲ鑑賞で鍛えたテクで死ぬほどイカせまくってやるぜ……!
にやけながらそんなことを考えていると、姉が急に真顔になって顔を寄せてきた。
「秀一……」
「な、なに?」
―ま、まさか見透かされた?
秀一が焦って身を仰け反らせると―


彼の胸元で姉はくんくんと鼻を鳴らし、
「……アンタ、またお風呂入ってないでしょ。臭う! まずはお風呂で身体洗ってきな
さい!」
容赦のない号令が下されたのだった。
生まれた頃からの習い性で、命令口調の姉には逆らえない。
彼は仕方なく、言われるままにお風呂場に向かった。
おかげで、お風呂場の記念すべき初盗撮映像は姉のものではなく、彼のものになって
しまった。
シャワーでさっさと頭を洗い流しながら、秀一は再度決意を固める。
「……覚えてろよ。今夜は朝までよがり泣かせてやる。泣いて懇願しても絶対許してや
らないからな」
たった5分で入浴を済ませると、秀一は意気揚々とパジャマ―当たり前だが柔道着
やトレーニングウェアなどは持っていない―に着替えて、姉の待つトレーニングル
ームに向かっていった。

451:柔道少女はおとしごろ14
09/05/25 23:36:52 KTgSf0jf
―そして30分後―

「も、もう無理、ごめん、もう許して……」
懇願するハメになっていたのは、なぜか彼の方だった。
柔道着姿の姉が息を弾ませて上機嫌で笑う。
「だらしないわねえ、もうバテたの?」
「……こ、降参です……」
姉を見上げてギブアップしながら、秀一は信じがたい気分でいっぱいになっていた。
(……この強さは、いくらなんでもバグじゃないのか?)
姉の強さは、彼の想像を遥かに越えていたのだ。
まず、動きからして速すぎてついていけない。
反応すらできないうちに軽々と懐に飛び込まれて、宙を舞わされてしまう。
どこをどうすればそんなことができるのか、姉は右手一本と両脚だけで、彼の巨体を
軽々と宙に浮かして、畳に引き倒してしまうのだ。
まさに桁違いの実力だった。
それでも、押し倒してしまいさえすれば、めくるめくエロスの世界が待っているのだ。
秀一も不屈の闘志で立ち向かい、つい先ほどはとうとう姉を捕まえた―かに見えた
が、次の瞬間には、掴んだ袖を右手一本で力任せに引き離されてしまった。
(力でも勝てないなんて……聞いてないぞ)
畳の上に這いつくばりながら、秀一は思わず尋ねていた。
「……姉ちゃん、握力いくつあるの?」
「48キロ。リンゴも握りつぶせるわよ?」
「ば、化け物……」
「……失礼ね。おりゃ!」
「ぐぇッ」
だらしなくひっくり返った彼の巨体に、姉が勢いよくのしかかってくる。
あっという間に首をロックされて、袈裟固めにされてしまった。
50キロ少々の姉に、120キロの男の彼が完全に押さえ込まれてしまっているのだ。
姉は寝技が苦手なはずなのに。
―これがオリンピックレベルの選手の実力、か。
悔しいが、秀一は自分の認識が甘かったことを自覚せざるを得なかった。
しかし―
(こ、この状況も、それはそれで悪くない……)
姉に押さえ込まれながら、秀一は無上の喜びを噛み締めていた。

452:柔道少女はおとしごろ15
09/05/25 23:37:27 KTgSf0jf
なんといっても、道着越しとはいえ、夢にまで見た姉の乳房が彼の頬に触れているの
だ。
姉の脇で頭をロックされていると、ベッドに入り込んだ時とは比べ物にならないほど
強く姉の体臭を身近に感じる。
シャンプーとボディソープ、それに微かな汗の匂い。
姉もまた久々の乱取りで上気し、汗をかいているのだ。
(ああ……し、幸せだ……)
甘やかな体香に包まれて、秀一が姉の柔らかな乳房の感触ににやついていると、突然
頭を万力のような力で締め付けられてしまった。
「こら、この美人なお姉様の、どこが化け物よ」
「い、痛てててて! じ、自分で言ってれば世話ねえよ」
「あら、みんなも言ってくれるわよ? 『天才美少女柔道家』だって。恥ずかしいわよ
ねー」
「ほら、そうやってすぐ浮かれる。そんなだから、ポカやってつまらない怪我するんだ
よ。勝ってもいないうちからガッツポーズなんかしちゃってさ」
「……こいつ、言ってはならんことを……ッ」
痛いところを突かれて怒ったのか、姉がさらに締め付けを強めてくる。
柔らかな乳房がむぎゅりと彼の頬に押し付けられると、頭に一気に血が上った。
たまらず畳を二回タップする。
「ギブギブ! マジ苦しいって!」
「ダーメ、許しません。生意気言う弟にはお仕置きが必要よ」
止めに入る審判がいないことをいいことに、姉は非情にも袈裟固めという名のアーム
ロックを続行してくる。
(なんで押し倒すはずのオレが逆に責められてるんだ……!)
理不尽な思いが胸をかすめる。
「こ、この……ッ」
気がつくと、秀一はとっさに反撃に出ていた。
自由な左手で姉の脇腹をくすぐったのだ。
「きゃあ!?」
驚いた姉の身体から、すっと力が抜ける。
―今だ!
秀一はその一瞬を見逃さず、一気に身体をひっくり返して姉を畳の上に組み敷いて
いった。

453:柔道少女はおとしごろ16
09/05/25 23:38:00 KTgSf0jf
(き、きた……!)
秀一は思わず心の中で会心の叫び声をあげていた。
思わぬ成り行きから絶好の機会がめぐってきた。
姉の身体は今や彼の巨体の真下に組み敷かれて、完全に身動きの取れない状態なの
である。
いくら一線級の柔道選手でも、この完全なマウントポジションから彼の巨体をひっ
くり返すことはできまい。
それを証明するかのように、姉ははやくも抵抗を諦めて言ってきた。
「……お、重い! どいてぇッ」
その声に秀一が勝利を確信する。
「ダメだね。先にギブを認めなかったのはそっちだぜ」
「ご、ごめんごめん、お姉ちゃんが悪かったから、ね? く、くるしい……」
姉が命令口調を改め、愛らしく言ってくる。が、もちろん彼は取り合わなかった。
「ダーメ。生意気な姉ちゃんにはお仕置きが必要だ」
「……き、きゃあ!? ちょっと、何するのよ!?」
「お仕置き」
秀一が両手で脇腹をくすぐると、姉は大きく身体を竦ませて悲鳴をあげた。
「ひ、ひゃああ!? あ、アンタ、こんなことしてただで済むと思ってるの!?
後で酷いわよ!?」
「怖いな。じゃあ、報復する気も起きないぐらい徹底的にやっておかないと……」
「ちょ、ちょっと、ダメだって。お姉ちゃんくすぐられるの弱いの、知ってるでしょ
……ひゃああッ!」
姉の言葉をわき腹への指使いで遮って、秀一はさらに指先でくすぐりを加えてゆく。
「あッ、きゃァ!? だ、だめッ、きゃあああッ」
(そう、まずは徹底的に弱らせないとな……)
偶然組み敷けたとはいえ、この実力差では、いきなり犯してしまうことなど不可能
に等しい。
姉の力を持ってすれば、秀一が姉を貫くために腰を浮かせた瞬間に、楽々と拘束か
ら逃げてしまうだろう。
まずは抵抗する気も起きないぐらいに徹底的に体力を消耗させてやらなければ。
(時間はたっぷりあるんだ。焦らずにじっくりとやってやるさ……)
「ふっふっふ、こしょこしょこしょ」
「ひゃあああああ!?」
秀一は組み敷いた姉を柔道着の上から、執拗にくすぐりを続けていった。
贅肉まみれの彼とは違って、体脂肪率の少ない姉の肌は、すぐ近くに神経があるら
しく、とてつもなく敏感で、彼の指にビクンビクンと大きく身体を反応させながら、
あえぎに近い悲鳴を返してくる。
「あ……ッ、あ……ッ! やだ! やだってば! もう……やめてぇッ!」
(良い感度だ。姉ちゃん、いい肉奴隷になれるぞ……)
秀一は上唇をぺろりと舐めると、懇願する姉の脇腹を、五本の指で力強く、あるい
は一本の指で撫で上げるように、くすぐり続けていくのだった。

454:柔道少女はおとしごろ17
09/05/25 23:38:36 KTgSf0jf
「お、お願い、お願いだから……もう……やめてぇ……ッ」
30分も続けるころには、姉は目尻に涙すら浮かべて許しを請うようになっていた。
「だらしないな、もうへばったのか?」
さっきまでとは完全に立場が入れ替わった状態に、秀一が勝ち誇って言う。
「こんなだから、寝技が苦手とか言われるんだよ」
「こ、こんなの、関係ない……ッ、……ひゃぁあ!?」
反論しようとするのを許さず、秀一はすかさず横腹をくすぐってみせた。
ふざけているようでも、もう奴隷調教は始まっているのだ。
従順に育てなければならない。
「あ……ぁ。……いやぁ……」
長時間のくすぐり責めで、姉の脇腹はさらに過敏になっている。
今では軽く指先で触れただけでも、ビクンビクンと最低二回は大きく身体を仰け反
らせて悲鳴に近い声をあげてくる有様だ。
上気した頬や額には大粒の汗が浮かんで、まさに息も絶え絶えといった様子だった。
(そろそろ、次の段階だな……)
秀一は焦るなよ、と自分に言い聞かせつつ、舌なめずりをした。
組み敷いた姉に気取られないように角度には気をつけているが、すでに彼の股間の
ジョニーはギンギンに滾ってはち切れそうになっているのだ。
ともすれば暴走しそうになるその衝動を必死になって宥めながら、秀一はじっくり
と次のステップに取り掛かっていった。
「今日は弱点が克服できるまで、たっぷりと特訓してやるよ」
「ば、ばかなこと言ってないで。いい加減にしないとほんとに怒るからね!?」
姉は強気な表情でそう言った直後、ひっと短い悲鳴をあげて身を竦(すく)ませた。
秀一がわざとらしく、目の前で両手をわきわきと動かしたからだ。
「や……やだ。もうやめてよぉ……」
姉は怯え切った表情で、自由になる手で必死になって脇腹を隠そうとする。
それが、彼の策略だとも知らずに。
(―残念だが、俺の次の狙いは……こっちだ!)
秀一の指先は今度は脇腹ではなく、姉の無防備な乳房へと伸びていった。
盛大に暴れたので、今や姉の柔道着は左右に大きくはだけてしまっている。
はだけた道着の下は当然のように薄手の白いTシャツ一枚で、その下はなにもつ
けていない。ノーブラなのだ。
Tシャツの薄い布地からは、姉の小さな桜色の突起の先端がうっすらと透けてみ
えてしまっている。
秀一の指先はその無防備な突起を、布地の上からするりと撫で上げていったのだ。
反応は素晴らしかった。
「きゃぁあああああああッ!!?」
姉はこれ以上ないほど焦った表情で、両手で胸を覆い隠した。
慌てた顔が、茹でられたように真っ赤になっている。
「ど、ど、ど、どこ触ってるのよお!!?」
「姉ちゃんの乳首」
「バッ、バカッ!」
「弟に向かってバカとはなんだ」
秀一の手が今度は、無防備になった姉の脇腹をわっしりと掴みあげる。
「うぎゃぁッ!」
「……姉ちゃん、もう少し女らしい声だせよ」
「う、うるさいうるさい! このバカ! アホ! ヘンタイぃ!!」
「語彙が乏しいぞ」
そう言って笑った秀一の手が、再度、姉の乳房へと向かう。
今度は先端を撫でるだけでは済まさず、両手でしっかりと双丘を揉みこねてみた。
「っひ!?」
むにゅりと蕩けるような感触とともに、秀一の指先が柔らかな姉の乳肉に沈み込
む。
そのショックで姉は凍りついたように動きをとめた。

455:柔道少女はおとしごろ18
09/05/25 23:39:31 KTgSf0jf
―や、柔らけえ!
生まれて初めて触る十代の少女の生の乳肉は、感動を覚えるほどに柔らかかった。
その感触に思わず、そのままむしゃぶりつきたい衝動を覚え、秀一は必死になっ
て冷静さを取り繕いながら言った。
「……姉ちゃん、むね無いなあ。これじゃあ男にモテないぜ?」
言いながら、片手にすっぽりと収まってしまうサイズの姉の乳房をさらにぷにぷ
にと揉み嬲る。
言葉にした通り、姉の双丘は、成長期であることを鑑みても、ずいぶんと起伏に
乏しかった。
一般に求められるサイズには遠く及ばない。
それでも、仰向けになってもまったく崩れない形そのものは、まさに彼の理想形
といえた。
(まあ、ちょっとサイズは物足りないけど、そこはこれから揉みまくって、大きく
してやるさ)
そんなことを考えていると、自失していた姉が息を吹き返した。
涙目でにらみつけられる。
―や、やばい!
思った時には、遅かった。
「いいかげんに、しろッ!」
ゴンッ!
強烈な衝撃が彼の顎を襲って、脳が揺さぶられる。
姉の鉄拳制裁がふるわれたのだ。
「痛ってえ!?」
容赦ない一撃に、秀一の視界が涙で滲んだ。
マウントポジションにされた不自由な姿勢からでも、姉の鉄拳の威力は十分だっ
たのだ。
今までは手控えてもらっていたらしい。
リミッターを外した姉に、秀一は思わずたじたじになる。
だが、しかし―
「負けん!」
不屈の意志を表明すると、すかさず、
ゴンッ!
「痛ってえ!?」
と、二発目の鉄拳が飛んできた。
「……とっととどきなさい! どかないなら、もう一発いくわよ!?」
「痛いってば! ま、待って。暴力反対。ていうか女がゲンコツなんか使うなよ!?」
姉の剣幕にたじたじになりながらも、秀一はなんとかマウントポジションだけは
維持する。
彼の脚の下で、姉が猛獣のようにジタバタと暴れた。
「アンタがヘンなことするからでしょ!? こら、離せ―ッ!」
「怒るなよ。姉ちゃんの胸があんまりないから、心配してやっただけじゃないか!」
「な、なんでアンタにそんなこと心配されなきゃいけないのよ―ッ!?」
「身内がペチャパイなら、心配になるのが当然だろ!?」
口からでまかせで反論する。
あくまでも、姉には軽いイタズラの一環だと思わせておかなければならないのだ。
万が一にも本気を悟られてしまって、本気で警戒されてしまったらお手上げなの
である。
姉の調教には、まさに麻酔ひとつで獅子に挑むような、そんな慎重さと度胸が必
要だった。
ライオンの檻に非武装で踏み込んで、「これは栄養剤だよ」と言いながら、まどろ
む獅子に、ゆっくりと麻酔を撃ちこんでいく。
そうしてじわじわと抵抗を奪っていく。
それ意外に方法はない。
途方もなく気の遠くなるような作業だが、オレは必ず犯り遂げてみせる……。

456:柔道少女はおとしごろ19
09/05/25 23:40:43 KTgSf0jf
決意を固める秀一だったが、さすがに、ここまで凶暴になられたらもうお手上げ
だった。
ここは無理せず一旦退いて、おとなしく次のチャンスを待ったほうがよさそうだ。
彼の理性は、とっくにそう結論を下しているのだ。
(だけど……)
溢れる煩悩が、彼に撤退を許さなかった。
なんといっても、わずかTシャツ一枚隔てた目と鼻の先に、姉の純白の乳房が待っ
ているのだ。
このチャンスをむざむざ逃してしまうのはあまりに惜しかった。
今を逃せば姉を組み敷けるチャンスなど、もう永遠にやってこないかもしれない
というのに。
つい、そう考えてしまう。
抑えきれないほど膨れた股間のイチモツもまた、自らの欲望の解放を求めて止ま
なかった。
秀一は覚悟を決めると、鉄拳にもめげずに、再度両手を乳房にのばしていった。
「ほら、よく、揉んだら大きくなるって言うだろ? 手伝ってやるよ」
「ッひゃああァ!?」
小さなふたつの丘を両手で包みこむように揉みあげると、姉は細身の身体をビク
ビクッと震わせて盛大な悲鳴をあげた。
姉は乳房の感度もバツグンらしい。
「この、バカぁッ!」
とろけるような揉み心地に惚れ惚れとしていると、すかさず高速パンチが飛んで
きた。
「ガッ! ブッ! ウゴッ!?」
続けざまに3発ももらってしまう。
「い、痛い。痛いってば!!」
とどまるところのない姉のドメスティックバイオレンスに、秀一は堪らず顔をの
け反らせた。
鼻が痛み、目に涙が溢れる。
それでもまだ、諦めきれなかった。
「……まだまだッ!」
「し、しつこいわよ!?」
「ここからなら、どうだ……ッ」
「あ、こら……ッ!」
秀一は体格差からくるリーチの差を活かして、なんとか姉の鉄拳から逃れつつ、
安全に乳房を楽しめる体勢を探し出していった。
安全地帯をみつけると、そこから手を伸ばして、秀一は執拗に姉の乳房を揉みこ
ねていった。
「うはあ、柔らかいなあ」
「き、きき気安く揉むなあッ!」
姉の拳がぶんぶんと彼の目の前を通り過ぎる。
余裕の顔で秀一がその空振りを眺めていると、姉は悔しそうに彼の胴をぽかぽか
と叩いてきた。
だが、大量の贅肉に覆われた彼の腹は、顔よりもはるかに防御力が高い。
秀一はにやりといやらしく笑った。
「……ふっふっふ。効かないな。―さて、よくもやってくれたな、お返しだ!」
「ッひ!?」
両手を伸ばした秀一が布地の上から姉の乳首をきゅうっと摘みあげる。
と、姉の身体がビクン! と大きく弓なりのアーチを描いた。

457:柔道少女はおとしごろ20
09/05/25 23:41:40 KTgSf0jf
「ひぁ、や、やめ―」
乳首を摘む弟の指を引き離そうと、必死になって秀一の手を掴んでくる。
その手からするりと逃れて、今度は無防備になった脇腹を思いっきり指先で掴ん
だ。
「ひあああああ!!?」
盛大な悲鳴をあげて再び姉の手が乳房から離れる。
そうして乳房の防備が外れたところで、秀一はさらに存分に姉の乳房を揉み嬲っ
ていった。
「あ、だめ……だめ……ぇ、秀一、もうやめてぇ……ッ! ああッ!?」
何度でも、何度でも。姉が乳房を守ろうと手で覆い隠すたびに、わき腹をくすぐっ
てガードを脇に誘導し、また柔らかな乳肉を貪るように味わっていく。
(……すごい柔らかい。ここにアレを擦り付けたら、腰が抜けるぐらい気持ちいい
んだろうな)
そんなことを考えると、もうたまらなくなってしまった。
Tシャツごしの感触だけでは、とても満足できない。
秀一は鼻息を荒げて、姉のシャツを一気にたくし上げていった。
シミひとつない純白の姉の肌が秀一の目の前に露になる。
「い、いやああア!!」
息がかかるほどの距離で無防備な乳房が露わになると、姉の反応は激しかった。
シャツを掴んだ秀一の両手を剥がそうと、爪が立つのも構わずに力いっぱいに握
り締めてくる。
捲くれ上がったシャツを戻そうと必死になってくる。
対する秀一も、もう完全に興奮し切っていて、全力でたくしあげたTシャツを掴
んで離さなかった。
暴れる姉を押さえつけて、露になった素肌に顔を近づけていく。
贅肉のないまっ白なお腹。瑞々しくわずかにふくらんだ胸の果実。
その頂点の艶やかなピンク色の突起。
それらすべてが、今や秀一の前に無防備にはだけられているのだ。
姉の桃色の乳首は、ピンと充血して、まるで秀一を誘うかのように愛らしく震え
ていた。

458:柔道少女はおとしごろ21
09/05/25 23:42:14 KTgSf0jf
この乳首にむしゃぶりつけるのなら、何発殴られたってかまうものか。
決意を決めた秀一が、タコ口になって顔を近づけていく。
すると、
「い、いやあああ!!」
ボゴッ、ガスッ、ガツッ!
「へぶッ!」
強烈な鉄拳が音を立てて続けざまに彼の顔面にめり込み、あやうく意識を失いか
けてしまった
―前言撤回。
この対空防護網にそのまま突っ込むのはあまりに無謀だったようだ。
「こ、この。大人しくしろッ!」
秀一は殴りかかる姉の両手を掴んで、渾身の力で上の方にねじ上げていった。
ここで力負けするぐらいなら、生きている価値などない!
「俺だって、本気になればこのぐらいはッ!!」
「い、いやあああッ!?」
必死になって全力を振り絞ると、体勢の良さも手伝って、秀一はついに力で勝る
はずの姉をバンザイの姿勢に拘束することに成功した。
姉を、本当の意味で組み敷いてしまったのである。
もう、彼と乳房の間に、何も遮るものは何もなかった。
―い、いただきます……!!
秀一が乳首を舐めしゃぶろうと、口を開けた。
その直後、
「―あうッ!」
姉が鋭い悲鳴をあげた。
「え? オレはまだ何も……」
言いかけた直後に、秀一は悲鳴の原因を悟った。
いつの間にか、彼は姉の痛めた左肘を思い切り掴んでしまっていたのだ。
興奮し過ぎて、姉の怪我のことなどすっかり忘れてしまっていた。
「ご、ごめん! 姉ちゃん、大丈夫か!?」
秀一は慌てて飛びのき、姉の様子を窺う。
身体が自由になると、姉は左手を押さえてうずくまってしまった。
秀一の顔からさあっと血の気が引いていく。
「き、救急車!!」
慌てて駆け出そうとしたところで、後ろから足を引っ掛けられて、顔面から無
様に畳の上に突っ込んでしまう。
「ぶ! 痛ってえ……!」
モロに撃った鼻の頭を抑えて涙目で振り返ると、丁度、姉がゆらりと起き上が
るところだった。
「よくも……やってくれたわね?」
その様子をみて悟る。あれは、演技だったのだ。
「き、汚ねえ! 騙したなッ」
ある程度は本当に痛かったのかもしれない。
だが、彼は、まんまと姉の罠に引っかかってしまったのだ。
彼の非難には一切答えずに、姉は凄みを込めて言った。
「……覚悟は、できているんでしょうねぇ……?」
「いや、待って。落ち着こう。話せばわか―」
「―るわけないでしょ、このヘンタイ!!」
秀一の頭に、姉の容赦ない怒りの鉄拳が振り下ろされたのだった。

459:名無しさん@ピンキー
09/05/25 23:44:08 KTgSf0jf
長くなりすぎたので、一旦ここまでに。。


460:名無しさん@ピンキー
09/05/26 00:29:08 P/x/rlux
感想がいえないのが辛いのだが
おつかれー

461:名無しさん@ピンキー
09/05/26 10:29:12 kLoT7ylk
腕折ってからひねられるシーンが強烈すぎて縮んだちんこをなんとかしてくだちい

462:名無しさん@ピンキー
09/05/26 11:04:33 H2GnVk5A
とりあえず改行の仕方を何とかして欲しい
こんなの読む気がしない。

>その手からするりと逃れて、今度は無防備になった脇腹を思いっきり指先で掴ん
>だ。
>「ひあああああ!!?」

463:名無しさん@ピンキー
09/05/26 13:55:59 uB5yk0Ea
GJ!
面白かった
弟の鬼畜に期待

464:名無しさん@ピンキー
09/05/26 19:19:30 EwQCyOgw
姉とデブの人?

465: ◆veyMdjA2J6
09/05/26 21:47:12 4PKkzdvv
柔道少女書いてる人です
次はもう少し推敲して、明々後日投下予定です

>>462
いちおう38文字改行の自分ルールでやってます(たぶん時々ミスってますが)
改行については様々な意見があるようで、難しいところなのですが、途中で
変えるのも変なので、このSSはこのままになると思います。すみませぬ。

>>464
です。再開にあたってタイトルと内容、構成を若干変更しました
途中で中断しちゃっててごめんなさい

466:名無しさん@ピンキー
09/05/27 13:10:33 sryk3quX
>>465
俺もあれ読んでたわ
楽しみにしてる

467:名無しさん@ピンキー
09/05/28 19:26:40 u4PEy4fr
姉とデブkwsk
読みたい

468:名無しさん@ピンキー
09/05/29 10:49:55 RvCXO0zS
>>465
私は改行気になりません。
むしろこのぐらいの横幅が読みやすくて好き。
つづきがとても楽しみです。

469:名無しさん@ピンキー
09/05/29 11:06:11 ZnB22SmF
その手からするりと逃れて、今度は無防備になった脇腹を思いっきり指先で掴んだ。

わざわざ改行しなSくても、これで38文字改行ルールとかに収まりますが?

470:名無しさん@ピンキー
09/05/29 12:24:05 LPLLuujB
人それぞれの環境にある程度対応して読みにくさを解消するためであって
一文を一行に収めるためのルールではないと思うのだけど

471:名無しさん@ピンキー
09/05/29 12:30:50 bOgE2U23
だからぁ、38行にこだわっていると言ってる割には変だってこと。
どちらが読みやすい?

その手からするりと逃れて、今度は無防備になった脇腹を思いっきり指先で掴んだ。


その手からするりと逃れて、今度は無防備になった脇腹を思いっきり指先で掴ん
だ。

472:名無しさん@ピンキー
09/05/29 13:12:38 LPLLuujB
自分としてはどうでもいい。 だな。
何をそんな事にこだわってるんだ。

473:名無しさん@ピンキー
09/05/29 13:14:47 bOgE2U23
推敲しろってことだ。

474:名無しさん@ピンキー
09/05/29 14:53:39 nELv1yNX
どっちでもいい
読ませてもらってるんだから書きやすい書き方で書けばいいと思う

475:名無しさん@ピンキー
09/05/29 16:08:07 OTEAbFEk
>>200
そんで、その後の流れを見れば後は分かるな?

476:柔道少女はおとしごろ22
09/05/29 23:39:27 w1S87ofW
結局。それから丸三日間、姉は口を聞いてくれなかった。
四日目の朝。ようやく会話のキャッチボールに応じてくれた姉とふたりきりの
食卓につきながら、秀一は脳内で反省会を開いていた。
(まったく、オレとしたことが……)
あの日はつい興奮して、見境をなくしてしまった。
危うく計画が根本から破綻しかねないところだったのである。
もっと、慎重にいかなければ。
(現実はハードモード。リセットボタンは押せないんだから……)
姉の作ったハムエッグをもそもそと食べながら、秀一はこっそりと姉の様子を
窺う。
ようやく口を聞いてくれるようになったとはいえ、今朝の姉はまだまだ不機嫌
そうで、秀一の方など見向きもせずに、自作の朝食をぱくぱくとハイペースで
おなかに収めていた。
たまに目が合っても、
「……なに見てるのよ?」
「い、いや、別に……」
「……フン」
と、取り付く島もない様子なのである。
それでも、まだ、まともなご飯を出してくれるようになっただけでも、昨日ま
でよりはマシといえるだろう。
昨夜までの秀一は、好物のポテチもコーラも全部取り上げられて、毎日みそ汁
用のにぼし3匹だけが皿に出されるという極貧の生活だったのだ。
それでも、彼がしでかしたことの大きさに比べれば、ずいぶんと甘い沙汰とい
わざるをえない。
なんといっても、彼は姉を押し倒してレイプしようとしたのだ。
普通なら、家を追い出されても文句は言えないところだ。
(ま、姉ちゃんが人に甘いのは、今に始まったことじゃないけどな)
彼の姉は、自分にはそこそこ厳しいくせに、他人には砂糖菓子よりも甘い人間
なのである。今までの経験からすると、今日の午後にはもう、いつも通りに接
してくれるようになるはずだった。
(……そして、その甘さが命取りになるんだ)
まったく反省の色をみせず、秀一は内心でニヤリと笑った。
彼は姉の奴隷化をこれっぽっちも諦めていなかったのだ。
水面下では、今も、計画がゆっくりと進行中なのである。

477:柔道少女はおとしごろ23
09/05/29 23:40:56 w1S87ofW
なにせ、あれから四日も経っている。
家中に設置された多数の隠しカメラは、まだ決定的な瞬間こそ収めていなかっ
たものの、着実に所定の成果をあげていた。
最も戦果を上げたのは、やはりというべきかお風呂場に設置した高性能ビデオ
カメラだった。
お風呂場の換気口に設置されたカメラは、朝晩の姉のシャワーシーンを細部ま
で完全に捉えていた。
(こ、これが姉ちゃんのフルヌード……!)
初めて生で姉の全裸を拝んだ時の、あの感動は今でも忘れられない。
直上から見下ろすアングルで、カメラはご機嫌にシャワーを浴び、鼻歌を歌う
姉の素顔の表情から、透けるように白い鎖骨、ツンと上向きの乳房、ほどよく
引き締まったおなかから、小ぶりなヒップに至るまで、余すところなくすべて
を映像に収めていたのだ。
鍛えているわりには、姉の身体はどこもかしこもマシュマロのように柔らかそ
うで、見ているだけでよだれが溢れた。
(だけど……ここはローアングルだろう、常識で考えて! エロゲーなら絶対、
下から舐めるように見上げて撮るシーンだぞ、ここは!?)
上からの見下ろしアングルでは、秀一にとって―いや、男にとって、もっと
も肝要な部分が遠くに隠れてしまうのだ。
しかし、まさかお風呂場の床や椅子に隠しカメラを設置するわけにもいない。
自由なアングルを取れない現実世界のもどかしさに、秀一は頭を抱えて悶えた
ものだ。
その意味では、トイレに設置した隠しカメラがもっとも残念な結果に終わった
といえる。
考えてみれば当り前の話だが、洋式のトイレを真上から盗撮しても、あまり面
白い映像にはならなかったのだ。
ヤラセでもない限り、そうそう絶好のアングルで盗撮などできるものではない
らしかった。
逆に、カメラがあると、自分で用を足すときに妙に意識してしまって落ち着か
ない気分になってしまう。
そんな訳で、トイレの隠しカメラは早々に撤去してしまった。
その間にわかったことと言えば、姉のお通じは非常に良好で、便秘などとは縁
がないことぐらいである。
あとは―

478:柔道少女はおとしごろ24
09/05/29 23:43:58 w1S87ofW
(姉ちゃんでも、やっぱり生えてるんだなぁ……)
ケのことである。
至近距離では得られないとしても、これだけカメラを設置していれば、生活の
随所で姉の裸身を拝めるチャンスはあった。
それまで、彼が接してきた二次元世界の美少女たちは、その部分がほとんど無
毛になっていたので、最初、姉のアンダーヘアを見たときは少しとまどってし
まった。
だが、一度見慣れてしまうと―その、あまり手入れされている風でもないの
にちんまりと量の少ない、黒いヤギヒゲのような姉の恥毛は、たまらなくエロ
ティックで秀一の情欲をそそった。
これだけ素材が揃ってしまえば、もう、彼がこれまで手間隙かけて用意してき
た姉の合成ヌードは用なしである。
今では、100%天然物の姉のヌードだけが、秀一の夜のオカズになっていた。
それはそれですばらしい戦果といえたが、彼の本当の目標ははるかな高みにあ
る。こんなものは、ただの過程にすぎないのだ。
むしろ、カメラごしに毎日姉の無防備なヌードを盗みみればみるほど、直接こ
の手で触れたあの日の姉の、柔らかな肌の感触がリアルに思い出されて、堪ら
ない気持ちが募っていった。
彼はもうとっくに、画像だけでは満足できない身体になっていたのだ。
(ああ! はやく決定的な弱みを握って、好き放題に姉ちゃんを犯したいなぁ!)
その為には、さらに精進あるのみだ。
することは、ただのストーキングなのだが。
秀一はねっとりとした視線を目の前の姉に注いでいった。
これまでの成果で、秀一はもう、この分厚い冬物の制服の上からでも、姉をヌ
ードで想像できるようになっていた。
脳内で姉を裸に剥きながら、秀一はさらに妄想を膨らませていった。
完全に言いなりにできた暁には、この裸体を思う存分、好き放題に嬲りまくっ
てやるのだ。
ムチ、バイヴ、アナルビーズ、ロウソク、etc...
「……ぐふ」
夢の調教生活を夢想して秀一が股間を膨らませていると、その様子に気づいた
姉が眉をひそめて彼を睨んだ。
「なにニヤニヤしてるのよ、気持ち悪いわね」
「……え、いや? ちょっと考え事してただけ」
「……そうは見えなかったけど」
なおも訝しそうに、姉はじいっと彼をみつめてくる。
「……はは、そ、そんなにみつめられたら、照れるな」
「ばか」
気持ち悪く切り返すと、なんとか追求を免れることができた。
ほっと息をついていると、姉は思い出したように続けた。
「あ、そうだ、秀一。あさってのお昼、病院行くから、予定空けといてね」
「……え、俺、どこも悪くないぞ?」
「バカね、私が行くのよ。術後の三ヶ月検診。保護者同伴で来てくださいだって」
「俺、姉ちゃんの保護者になった覚えはないんだけど……」
「……しょうがないじゃない、お父さんもお母さんも海の外なんだから。誰も連
れてかないよりマシでしょ」
「……まあ、学校休めるなら喜んで付き合うよ」
「ん、よろしく」
そんな会話のあとで、連れ立って学校にでかけた。
そしてその夜。
ついにお待ちかねのシーンがやってきたのだ。

479:柔道少女はおとしごろ25
09/05/29 23:49:11 w1S87ofW

「ただいまー」
その日は朝からどしゃぶりの大雨で、姉は学校から帰ってくるなり制服を脱い
で、いつものジャージに着替えた。
濡れた頭をタオルで乾かしながら、窓の外をみて憂鬱そうに呟く。
「ひどい雨ねえ、これじゃまた、ロードワークに行けないじゃない」
日課のロードワークが連続で中止になって、ひどくご不満な様子である。
姉の独り言に、先に帰宅してリビングで寝そべっていた秀一が、雑誌を読みな
がら適当に応えた。
「ルームランナー使いなよ」
「壊れてるのよ」
「じゃあ、部屋のなかを走り回るとか?」
「……そんなの、バカみたいじゃない。家のなかで走っても、楽しくないし」
「……ランニングって、そもそも楽しいもの?」
デブオタの彼には理解不能の世界である。
姉はさも当然のように続けた。
「楽しいわよぉ。身体動かすのって気持ちがいいし、天気のいい日のジョギン
グなんて、もう最高なんだから。あー、欲求不満だわ……ッ」
姉は無念そうに呟くと、もう一つのソファに豪快にダイブしていった。
―そんなものかねえ。
「うー、走りたい、走りたい! 走りたいよぅ!」
ソファにうつ伏せになって足をバタバタさせる。そんな姉を尻目に、秀一は理
解不能のため息をもらした。
彼なら、そんな元気があればオナホで股間でも慰めている。そのほうがはるか
に気持ちがいいし、楽しい。
そんな運動なら、毎日欠かさず続けている彼であった。
それはともかく。
姉が欲求不満を募らせているのなら、それはまさに彼の望むところだった。
それなら―
「またオレが乱取りの相手でもしてやろっか?」
言ってみると、姉はピタリと動きをとめて、プイと顔を逸らした。
「……いらない」
あの日のことを思い出したのか、少しうなじが赤くなってしまっている。
顔を背ける仕草も実に愛らしかった。
「遠慮しなくていいのに」
からかうように言うと、姉は低い声で返してきた。
「……なに? また殴られたいわけ?」
「いえ、とんでもないです……」
怖かったので、あっさりと引き下がる。
本題はその次だった。

480:柔道少女はおとしごろ26
09/05/30 00:06:43 +P/IDvjq
彼はそこで、読んでいた『月刊柔道マガジン』の記事内容を、姉に聞こえるよ
うに、わざとらしく声に出して読んでみせた。
「ふうん、今度の加納治五郎杯の注目選手は、軽中量級の杉内良二か」
「えっ」
姉の反応は素早かった。
一瞬で彼の背中にのしかかると、読んでいた雑誌をひったくってしまう。
さすがの動きだった。
「あ、ほんとだァ。杉内さんの特集やってる! きゃああ、かっこいい―ッ♪」
「あの……姉ちゃん? 重いんですけど。それに、それ、オレが読んる途中……」
姉に上に乗られてうれしい秀一だったが、ツッコミは入れておかねばなるまい。
すると姉は、
「いいじゃない、少しぐらい。―それに、なんであんたが柔道マガジンなんて
読んでるのよ?」
逆に質問を返してきた。
まさか姉の記事が目当てで買ったとも言えない。
「いや、ちょっと興味があってね」
曖昧にぼかして返事をした時には、姉はもう、きゃあきゃあと大騒ぎしながら
杉内良二の特集記事に夢中になっていた。
彼の返事はどうでもいいらしい。
部屋にポスターを張るぐらいだから、恐らくそうだとは思っていたが……、
やはり大ファンだったらしい。
ざっと記事に目を通すと、姉は抜群の笑顔で言ってきた。
「ね、秀一。これ、今夜貸してくんない?」
こんな顔をされたら、逆らえるわけがない。
―もとより逆らうつもりもないわけだが。
「……いいですよお」
「さーんきゅ」
姉は満面の笑顔で雑誌を二階へ持って上がってしまった。
さっきまでの不機嫌はどこへやら。
「……ふん」
その後姿を見送って、反対に秀一は面白くなさそうに鼻を鳴らした。
あわよくば姉のオナペットになればいいと、わざと奪われるように仕向けた彼
だが―。
「なにも、あそこまで喜ぶことはないだろ……」
それが実に面白くなかった。
姉は今夜、アレを使って自慰に耽ることになるのだろうか。
そうなって欲しいと思う半面、そうなって欲しくない気持ちが、意外なほど強
く心に残っていた。

481:柔道少女はおとしごろ27
09/05/30 00:16:14 +P/IDvjq
だが。
結論からすると、ことは彼の思惑通りに運んでしまった。
やはり、姉も普通に性欲をもった、生身の、年頃の女の子だったのだ。

夜。お風呂からあがった姉は、ドライヤで髪を乾かすと、水玉模様のパジャマ
に着替えて、歯磨きを済ませ、自室のベッドにごろりと横になって、例の記事
を読みはじめた。
もちろん、いきなり最初から、サルのように始めたわけではない。
最初のうち、姉は熱心に記事を読みふけっていた。
秀一はその一部始終を、隠しカメラの映像で、自室にて監視する。
ベッドサイドに仕掛けられた高感度集音マイクが、ご機嫌な姉の呟きを拾って
いく。
『……はあ。やっぱ、かっこいいなあ……杉内さん』
言いながら、姉はだらしなく笑み崩れていた。
部屋のなかだと思って安心しきっているのだ。
さらにあろうことか、しばらくすると姉は、「くーッ!」と奇声をあげながら、
記事を胸に抱いて、ころころと左右に転がりはじめた。
『はあぁッ、かぁっこいいよぅ……♪』
「……ばっかじゃねえの」
思わず悪態が口をついて出る。
とても人には見せられない、目もあてられない姉の惨状に、秀一はイライラと
膝を揺すった。
部屋の外ではゴロゴロと雷鳴が轟いている。
冷静に考えてみれば、こんな日に部屋に篭って、PCの画面で姉を監視してい
る彼のほうがはるかにキモいわけだが、そこは気にしてはいけない。
気にしたら負けである。
気をとりなおして画面をみると、
「ん……?」
いつの間にか、姉の表情が変っていた。
わずかに眉をさげた、甘く、切ないような表情。
みているだけでこみ上げてくるような。
熱っぽい、とろけるような顔つき。
なんだ、この顔……。
姉ちゃん、こんな顔もできるのか……。
生まれて初めてみる、姉の情欲に昂ぶった表情に、秀一の胸が高鳴る。
しかし、その顔は、彼に向けられたものではないのだ。
その事実に思い当たって、彼は胸がはり裂けるかと思う。
姉の手から力なく雑誌がすべり落ちていった。

482:柔道少女はおとしごろ28
09/05/30 00:21:43 +P/IDvjq
『……ん、』
落ちた雑誌を脇にどけると、姉は同じベッドにいた犬のぬいぐるみをぎゅっと
抱き寄せ、その毛玉におずおずと脚をからませていった。
『……あ……、……ん……』
大きなぬいぐるみをおなかのうえにのせて、両脚を胴に絡ませて、顔を埋める。
姉が何を想像しているのか、想いをめぐらせるまでもなかった。
『……ぁ、……杉内……さん……』
止めを刺されて、秀一の歯がギリリ、と軋んだ音をたてる。
今すぐ隣に突入して、この馬鹿げた行為をやめさせたかった。
だが、同時に、秀一は生まれて初めてみる姉の痴態に釘付けになってしまって
いた。
姉の腰がわずかに、ほんのわずかに、ぬいぐるみに擦り付けるように動く。
『あ……っ』
姉の唇から、おさえ切れなかった声が零れる。
「ぐ……お……お……ッ! ……これは、……これは、なんという寝取られゲー
……ッ!?」
PCの画面でカチカチとマウスをクリックし、忙しなく隠しカメラのアングル
を切り替えながら、秀一は怒りに震える。
姉の上にのしかかった犬のぬいぐるみが、どうしても杉内に見えてしまう。
エロゲでは寝取られモノも好んで嗜む秀一だったが、現実世界で味わう痛みは
格別だった。
「……くおおおお……ッ! 杉内めぇ……ッ!!」
理不尽な怒りの声があがる。
声をあげながらも、秀一は姉の痴態に夢中になってしまっていた。
『ん……、……くぅ……』
姉はパジャマ越しに、ボリューム不足の乳房を毛玉に押し付けるようにして。
両脚でしっかりと犬のぬいぐるみを挟みこんで。
ゆっくりと身体を左右に揺すっている。
遠慮がちに小さな声を漏らしながら。
敏感な箇所が擦られるように、ぬいぐるみを使っている。
それはまだぎこちなく、初々しく、不慣れなものだったが―もう見間違いよ
うはなかった。
姉はぬいぐるみオナニーに耽っているのだ。

483:柔道少女はおとしごろ29
09/05/30 00:27:55 +P/IDvjq
そのまま、彼が見守るなか、姉は20分ほども熱い息をこぼしつづけていただ
ろうか。
『は……、ぁ……』
ついに、
ぬいぐるみを脇に降ろすと、姉はもどかしそうにパジャマのズボンを脱ぎ降ろ
していった。
「おおお……ッ」
思わず、感嘆の声が漏れてしまう。
姉は、パジャマと一緒に純白のショーツまで、ふとももの半ば付近に下げてし
まっていた。
大きめのパジャマが裾の短いワンピースのようになって局部を隠しているので、
映像では白い太ももしか見えてこない。
だが、この絶妙のチラリズムが秀一の情欲をさらにかき立てるのだ。
彼は無意識のうちに、己の股間に手を伸ばしていた。
その動きとシンクロするかのように、姉もまた、おずおずと、己の股間に両手
を差し伸べていく。
『あ……ッ、ん……ッ!』
ひときわ高い声があがる。
姉の指先が自らの股間を撫でるたびに、細身の裸身がピクン、ピクン、と小刻
みに震えていった。
小さなお尻が切なそうにふるふると揺れる。
映像では、姉はぬいぐるみの方を向いて横向きになってしまっているため、指
の動きはよくわからない。
それでも、ここまでくればもう決定的だった。
この場面を写真にして脅せば、姉はもうグウの音も出ないに違いない。
「ふっふっふっ……」
姉のオナニーをオカズに忙しく自慰に耽りながら、秀一は間近に迫った栄光の
未来を夢見て、いつまでも不気味に笑い続けた。

484: ◆veyMdjA2J6
09/05/30 00:37:10 +P/IDvjq
>>467
このSSの中断前のタイトルが『姉とデブ』だったのです
投下してたスレごと落ちてしまいました。。

>>469
改めて数えなおしてみると36文字で改行してました(・ω・;)数え間違えてた
別に何文字で区切ってもいいのですが、文脈で切るより文字数で切る方が個人的に
好みなので、この方法を愛用してます。長所短所ありますけどね。

485:名無しさん@ピンキー
09/05/30 00:55:25 0PsitV2Y
GJ!
次はいつ頃になりそう?
早く続き読みたい

486:名無しさん@ピンキー
09/05/30 20:36:51 DLoTZ18Z
476 柔道少女はおとしごろ22 sage New! 2009/05/29(金) 23:39:27 ID:w1S87ofW
結局。それから丸三日間、姉は口を聞いてくれなかった。四日目の朝。ようやく会話
のキャッチボールに応じてくれた姉とふたりきりの食卓につきながら、秀一は脳内で
反省会を開いていた。(まったく、オレとしたことが……)あの日はつい興奮して、見境
をなくしてしまった。危うく計画が根本から破綻しかねないところだったのである。も
っと、慎重にいかなければ。(現実はハードモード。リセットボタンは押せないんだか
ら……)姉の作ったハムエッグをもそもそと食べながら、秀一はこっそりと姉の様子を
窺う。ようやく口を聞いてくれるようになったとはいえ、今朝の姉はまだまだ不機嫌そ
うで、秀一の方など見向きもせずに、自作の朝食をぱくぱくとハイペースでおなかに
収めていた。たまに目が合っても、「……なに見てるのよ?」「い、いや、別に……」「
……フン」と、取り付く島もない様子なのである。それでも、まだ、まともなご飯を出し
てくれるようになっただけでも、昨日までよりはマシといえるだろう。昨夜までの秀一
は、好物のポテチもコーラも全部取り上げられて、毎日みそ汁用のにぼし3匹だけ
が皿に出されるという極貧の生活だったのだ。それでも、彼がしでかしたことの大き
さに比べれば、ずいぶんと甘い沙汰といわざるをえない。なんといっても、彼は姉を
押し倒してレイプしようとしたのだ。普通なら、家を追い出されても文句は言えないと
ころだ。(ま、姉ちゃんが人に甘いのは、今に始まったことじゃないけどな)彼の姉は、
自分にはそこそこ厳しいくせに、他人には砂糖菓子よりも甘い人間なのである。今
までの経験からすると、今日の午後にはもう、いつも通りに接してくれるようになる
はずだった。(……そして、その甘さが命取りになるんだ)まったく反省の色をみせず
、秀一は内心でニヤリと笑った。彼は姉の奴隷化をこれっぽっちも諦めていなかっ
たのだ。水面下では、今も、計画がゆっくりと進行中なのである。

487: ◆veyMdjA2J6
09/05/30 21:46:53 +P/IDvjq
>>485
GJありがとうございます
また一週間ほどで投下できると思います

488:名無しさん@ピンキー
09/06/02 06:02:32 0lYOz7l8
前回とは微妙に変えているんですね
面白い作品なので、今度は完結してください
期待してます

489:名無しさん@ピンキー
09/06/07 10:36:22 qUQ5hxA2
現在、長期にわたって全規制の影響を受けている職人の皆様。
ただいま、こちらのスレ(したらば・エロパロ避難所)に置いて代理投下の以来が行えます。

書き込み代行スレ
URLリンク(jbbs.livedoor.jp)

投下して欲しいスレの名前とアドレスを張り、その後、作品を書き込めば有志のかたがそのスレに作者の代理として投下いたします。
(数日ほど、時間が空くことがあります。できれば、こちらに書き込める方、積極的に代理投下のチェックをお願いします)



490:名無しさん@ピンキー
09/06/08 14:06:19 6O+CYc1Z
定期あげ

491:名無しさん@ピンキー
09/06/08 14:49:18 DlYG/8Ci
というわけで首輪をつけられ、ペットのような扱いを受けた

   完

492:名無しさん@ピンキー
09/06/09 02:38:11 GEwsvMXb
>>491
まさかの一行SS

493:名無しさん@ピンキー
09/06/09 21:04:20 Vx2Ys52K
なんだかんだあったけど、今はご主人様に飼われて幸せです。

 2部 完

494:名無しさん@ピンキー
09/06/10 22:04:30 x66COuS3
勝った!

 第三部 完

495:名無しさん@ピンキー
09/06/11 07:54:56 0yk3wVMP
明日は、貴方自身にこのようなことが起こるかもしれませんよ……

第四部 完

496:名無しさん@ピンキー
09/06/13 10:08:36 kVzjt93T
ちくしょう・・・・・・

第五部 完

497:名無しさん@ピンキー
09/06/13 10:39:01 j7q8gn5q
でも感じちゃう・・・・!

第六部 感

498:名無しさん@ピンキー
09/06/14 01:17:57 3qWf54sk
世界が一巡した

499:名無しさん@ピンキー
09/06/15 20:33:38 tvI4aVVO
馬レースが開始された
と思ったら死体探しが始まった

500:名無しさん@ピンキー
09/06/15 22:45:09 HERkhfCd
こうして私はご主人様の元で飼われるようになったのです。

外伝

501:名無しさん@ピンキー
09/06/18 14:24:45 QA/UtrRb
と言う夢を見まs(ry

502:名無しさん@ピンキー
09/06/19 06:26:55 LELjapmK
で、このスレは放棄します


503:名無しさん@ピンキー
09/06/20 06:16:53 CzuvpX0W
1週間は早いな

504:犬の生活
09/06/20 23:24:49 PmVqXEi7
楽しそうなところに割り込むのも何ですが、ちょっと書いたので投下。

ファンタジーっぽい設定。スカ要素強め。
長めの話なので、何回かに分割します。
これらが嫌いな人はタイトルで回避ください。

なお、初回はエロ少な目。犬扱いは次回からです。



 新月間近の細い月が、頼りなく地上を照らしている。
 そのか細い光すら届かない森の中で、20人近い男たちが肩を並べ、時を待っていた。
 善良な人々であればそろそろ明かりを落とし、明日に備えて寝床に入るであろう時間であるが、
男たちは不揃いの得物を手にし、不敵な笑みを浮べている。どうやら、まだ一仕事するつもりでいるらしい。
 中央に焚かれる炎が照らす横顔には、一つとして眠気を浮べているものが無い。
「遅くないか?」
「・・・・・いや、こんなものだろう」
 男たちの中心に座る、まだ若い男が、それよりも更に若い、恐らくは20をすぎて間も無いであろう男に声を投げた。
 内心の不安を形にしたその声を受けながらも、男は表情をまるで崩さず、落ち着き払っている。
 その声に心強さを覚えたのだろう。問いかけた男も落ち着きを取り戻し、重々しく腕を組んで地面に座り込んだ。
「のんびりと座っている暇はなさそうだぞ、アズ」
「ん・・・、来たか」
 アズと呼ばれた男が座って程なく、一つの人影が闇の中を駆けて来た。
 夜目が効くのか、明かりに乏しい森の中だというのに、松明すら持たずに走っている。
 男は一団の中に走りこみ、並んで座る二人の前に膝を突くと、年上の男を見上げて薄く笑った。
「客は全員出て行きました。残っているのはあの家族と使用人だけです」
「よし。予定通りだな、クルツ」
「・・・行こうか」
 アズの声に、クルツと呼ばれた若者が頷いた。松明に火を移し、焚き火に土を被せて炎を収める。
 暗い森の中で唯一となる光源を手にした男は、周りに控えている男たちの先頭に立って歩き始めた。
「・・・・・」
 森を抜け、開けた草原へと出た男たちは、無言で一つの方向へ目を向けた。
 小高い丘の上に立つ、壮麗な館。
 普通に暮らしている者たちであれば、一生働いたとしても手に入れることなど出来ないであろうその館は、
一人の金持ちにとっては、いくつかある別荘の一つでしかない。
 何を思うのか、松明を踏み消したクルツは、星明かりに浮かぶその館を無言で睨みつけていた。
「行くぞ」
「おう」
 アズの声に、男たちが声を揃えた。アズとクルツとが先頭となって走り出し、それに一団の男たちが続く。
 程なくして館の前に取り付いた男たちは、重たく閉ざされている正門を乗り越え、館の玄関へと向かった。
 当然のごとく、玄関は鍵が掛けられていたが、それを理由に訪問を延期するほど躾の良い男たちではない。
 一人が慣れた手つきで鍵穴を探ったかと思うと、しっかりと鍵が掛けられていたはずの扉がゆっくりと開き、
男たちをホールへと招きいれた。
「役割は決めたとおりだ。派手にやれ!」
「うおおおおっ!!」
 クルツの言葉を切っ掛けに、男たちが一斉に雄叫びを上げて駆け出した。
 客を招いてのパーティーが終わり、ようやくに喧騒から開放されたばかりの館の中が、それまでとは全く異質の、
気品の欠片すらない粗野な声で満たされる。
 食堂で後片付けをしていたメイドが驚いたのだろう。
 食堂の中からは食器が割れ砕ける音が響き、同時に甲高い悲鳴も聞こえてくる。
 少し遅れて二階からも悲鳴が伝わり、暴れまわる男たちが扉を蹴破る乱暴な音が耳を叩いた。



505:犬の生活
09/06/20 23:26:51 PmVqXEi7
「な、なにをするんだ。金は・・・金なら全部やるから、乱暴は止めてくれ」
「ほう・・・。随分と気前のいいことだな」
 二人の男に挟まれて運ばれてきた中年男が、左右に向けた言葉を受け、クルツが皮肉を表情に浮べた。
 同じ顔のまま中年男の後ろ、遅れて連れて来られた二人の女性をも見やる。
 恐らくは男の妻と、その娘だろう。
 昔日の美貌を引きずる中年女性と、二十前の気の強そうな顔立ちをした女が、乱暴に床に突き倒されて震えている。
 若い女性はその整った顔に怒りを浮かべ、長い茶髪を揺らして抗議の声を上げた。
 どうも、恐れを知らない性格をしているらしい。
「な、なによ、あなた。何をするつもりなのよ?!」
「ほう、あいも変わらず気が強いな。あれからもずっと、我がまま放題で生きてきたんだろうな」
「・・・何を言ってるの? あなたみたいな人に知り合いはいないわよ」
「リアンお嬢さんが覚えているとは思ってないさ。だが、グーディ。あんたは覚えていないか?」
「な、何をだ?」
「8年前に雇っていた、庭師の事だ」
「8年前・・・・。ま、まさ・・・か・・」
「ほう、さすがに覚えていたようだな」
 満足げに笑い、クルツは腰に下げていた剣を引き抜いた。片手でぶら下げ、鋭い視線で中年男の脅えた顔を射抜く。
「庭の花を荒らす我侭娘に注意をしたばっかりに、親父は泥棒の汚名を着せられて牢で首を吊った。
 それから、俺たちがどんな目にあったと思う?」
「し、しかし、あの時は判らなかったんだ。本当に盗んだとばかり思っていたんだ」
「少し調べれば判った筈だ。お前が娘の言葉を鵜呑みにしたせいで、俺たちは街を追い出された。行く当てもないままな」
「う・・・、だ、だが・・・」
「僅かな蓄えなど、すぐに尽きた。家も食いもんも無く、ミナは寒さに震えながら死んでいった。
お袋も、後を追うように死んだよ」
 かわいがっていた幼い妹の、最後の姿が思い浮かんだのだろう。
 クルツの瞳が僅かに潤み、それを打ち消すかのように激しく首を振る。
 再び冷たい笑みを貼り付けたクルツは、細かく震える手で体を支えている、中年男へと視線を戻した。
「そう脅えんでもいいさ。何しろ、過ぎたことだからな。金だけ貰えば、俺は忘れるよ」
「そ、そうか、そうしてくれるか」
 その言葉に、それまで震えていたグーディが喜色を浮べた。
 クルツは口の端に酷薄な笑みを浮かべ、卑屈な中年男を冷たく見下ろす。
「だが、親父は恐らくまだ怨んでいるだろうからな。悪いが、直接謝ってきてくれ」
「な・・、それは・・・どういう・・・ぐっ!!」
「ひっ! い、いやあああっ!!」
 問い返す声の主を、クルツは無造作に貫いた。剣で喉を刺しぬかれ、グーディーは目を見開いたまま固まる。
 商人としては強引で厚顔な男だったが、人間としては、喉を貫かれても生きているほどに厚かましくはなかったようだ。
 クルツが剣を揺すり、ゆっくり引き抜くと、力を失った体はそのまま後ろに倒れ、豪奢な絨毯の上に血溜りを広げた。
 目の前での惨劇に恐慌をきたしたのか、まだ命を保っている母娘が甲高い悲鳴を上げ、無様な姿で後ずさっていく。
 クルツは表情を変えずに血塗られた剣先を中年女性に向け、緩やかに一歩足を進めた。


506:犬の生活
09/06/20 23:29:03 PmVqXEi7
「あいつも一人では寂しいだろうよ。長い間連れ添ってたんだ。付き合ってやりな」
「い、いやっ! たすけ・・・ぎゃううっ!」
 命乞いの言葉に耳を貸さず、クルツは紅に染まった剣を振るった。
 夫の命を奪った剣は、その直後に妻の命を奪い、その身に纏う血を濃くしている。
 そんな剣を下げた男に見据えられ、落ち着いていられる女はそう多くないだろう。
 リアンはそんな例外ではないらしく、歯を鳴らしながら瞳を落ち着き無く揺らしている。
 どうやら失禁したらしい。へたり込んでいる女性の周囲の絨毯が、その尻を中心に色を変えている。
「さて・・・・・」
 剣を彩る血を振り払い、クルツは残虐な薄笑いを浮べてリアンを見やった。
 目の前で父と母とを殺され、今まさに自分の命も奪われようという状況に、わがままに育てられたお嬢様も、
いままで使ったことが無い媚びた笑みを浮べていた。
「お、お願い・・・・殺さないで。お願い・・・助けて」
「ほう、お嬢様は命が惜しいか」
「う、うん。お願い、何でもするから、お願い・・命は・・・命だけは助けて」
「・・・・・・いいだろう、助けてやるさ」
(命だけはな)
 心の中でそう付け加えながら、クルツは下げ持っていた剣を鞘に収めた。
 当面の危機から開放され、床の上で呆けている女を見下ろし、その背後で様子を伺っていた男達に目を向ける。
 言葉に出されずとも、その意図は明らかだったのだろう。
 男たちは床に転がる二つの死体を引きずって隣の部屋に放り込み、リアンを取り囲む位置に戻ってきた。
 危険を犯して金持ちの家を襲った以上、それなりの楽しみを期待するのは当然の事だろう。
 その楽しみの一つが、これからこの場所で得られる事を、彼らはよく知っていた。
「いいのがいましたぜ。どうですか、こいつらは」
 他の部屋を荒らしていた男たちが、二人のメイドを乱暴に引っ張りながらホールに現れた。
 二人とも二十歳前後だろう。一人はウェーブのかかった金髪を短めに纏め、もう一人は長い黒髪を背中で束ねている。
 どちらもおとなしい性格をしているのか、男たちに引かれて素直に歩き、リアンのように抵抗を見せていない。
 もっとも、そうでなければ、他の使用人達のように、言葉を口に出来ない存在に変えられていただろうが。
 若い女の姿に、財貨を手にした男たちが足早に階段を駆け下りた。
 男たちは一人の例外とて無く返り血を浴びており、部屋の中にはむせるような血の臭いが立ち込めている。
 その臭いは、この館にあって命を保ってる住人が、この場の三人の女性たちだけであると、雄弁に物語っていた。
「揃ったようだし、始めるか」
「そうだな」
 部下たちが揃ったのを確認し、アズがクルツに声を投げた。
 男たちが作る輪の中に入れられ、体を寄り添わせて脅えている二人のメイドと、その前で一人震えているリアンを見やり、
冷たい笑みを浮べる。
「お前たち、名は?」
「・・・ノ、ノーマ」
「ルティス・・・です」
 揃って脅え、口を開けるような状態にはいない。だが、鋭い視線で睨まれて、黙り続ける事はできなかったようだ。
 クルツの目線を先に向けられた金髪のメイドが、震える唇をためらいがちに開いた。
 それに遅れて黒髪の女性が己の名を告げる。
 二人の名を知ったクルツは小さく頷き、冷たい表情のまま顎でリアンを指し示した。


507:犬の生活
09/06/20 23:31:37 PmVqXEi7
「その女を裸に剥け」
「・・・お、お嬢様・・・を・・・?」
「そんな・・・こと・・」
 予想外の命令に、二人のメイドは躊躇い戸惑っている。
 忠誠心からではないと傍目にも判る二人の表情に、クルツが僅かに唇を曲げた。
 同時に、顔を見合わせている二人をリアンの不機嫌な視線が見やり、それに気づいたメイドたちが脅えて体を引く。
 館の中にあって強権を握っていた事は想像に難くないが、それにしてもあまりにも不自然なその態度に、
クルツが眉を寄せ、金髪のメイドに顔を向けた。
 押し入ってきた男に睨まれるよりも、今は無力な女の目のほうが恐ろしいのだろうか。
 ノーマと名乗ったメイドは、クルツの視線を頬に受けながらも、ただ困惑を浮べたままリアンを見つめている。
「何を脅える? こいつはただの無力な女だ。お前たちが何をしようと、逆らう事すらできはしない」
「ほ・・んとう・・・に・・・?」
 相手を上目で見るのが癖になっているらしい。
 人に仕えることを仕事としていたとはいえ、あまりに卑屈なその態度に、苛立ちと同時に憐憫が感じられる。
「カディナを助けてあげて・・・」
 僅かに表情を緩めたクルツが、再び口を開こうとしたとき、それまで発言を躊躇っていた黒髪のメイドが言葉を発した。
 聞き逃しそうなほどにか細い声で、初耳の名を口にされ、周囲の男たちが顔を見合わせる。
 同僚の声に切っ掛けを得たのだろう。ノーマが顔を上げ、クルツとアズの前に進み出た。
「お嬢様の部屋の奥に、もう一人います。どうか、助けてあげてください」
 押し入ってきた男たちに向けて、館のメイドが口にするような言葉ではない。
 繰り返されたその願いに、クルツは再度首をかしげたが、その答えがどこにあるかは判っている。
 勝手な事をしないように男たちに命じ、アズと共に二階へと足を向けた。
「ここか」
 リアンを連れ出した男の案内で、その部屋を訪れたクルツは、やたらと豪奢な部屋の中に足を踏み入れた。
 最大の目的であったリアンの確保を遂げた後、探索より先に連行したために、部屋はそれほど散らかっていない。
 抵抗を見せた痕跡が入り口付近の乱れに残っていたが、それ以外は整ったままになっている。
 クルツは先に立って部屋の奥へと向かい、突き当りの側面に、不自然に取り付けられた扉を見つけた。
「・・・・・」
 無言で扉を押し開いたクルツが、思わず顔を顰めて背後を振り返った。
 すぐ後ろに立っていたアズも同じ事を感じているのだろう。同じ表情で小さく頷き、部屋の中へと進む。
「リ・・・アン・・・様・・・・。お許し・・・くださ・・・・・お・・・ゆるし・・・を・・・・・」
 部屋の奥から、途切れ途切れにかすれた声が聞こえてきた。
 その声を追って向けられた視線が捉えたのは、扉に尻を向けて不自然な体勢を取らされている、小柄な女体だった。
 床に置かれた枷で腰を固定されており、四つん這いに近い姿で、尻を突き出した格好を強いられている。
 おそらくは、まだ少女と形容しても差し支えない年齢なのだろう。
 板に隠されて胸や顔は見えないが、小さなお尻や毛の薄い秘所のありように、それがうかがわれた。
 女性にとって最も大切な場所を隠す布すら与えられず、さらしものにされている少女の尻には、
赤いみみずばれが痛々しく刻まれていた。
 この場所に、この姿で固定されてからどれほどになるのだろうか。
 小さなお尻の下には汚物の塊が転がり、小さくない水溜りが膝を浸して広がっている。
 部屋の扉を開いた瞬間に感じた、異臭の原因を見下ろし、あまりの惨さにクルツが無言で首を振った。
「あの女たちが脅えるのもむりはないな」
「一度や二度ではないだろうしな」
 凄惨な仕置きの現場の有様は、修羅場に慣れた男たちを辟易させるに充分なものだった。
 暫くは互いに無言で視線を交わし、やがてクルツが深いため息とともに言葉を吐き出す。
 同じ気持ちを抱いているのだろう。
 アズも同じ表情で頷き、うわごとのように許しを求めている少女の体を見下ろした。


508:犬の生活
09/06/20 23:35:15 PmVqXEi7
「アズ、シーツを・・・」
「ああ、判った」
 幾度と無く商隊や館を襲い、女たちをモノの様に扱ってきた二人ですら、この少女を蹂躙する気にはなれなかった。
 汚物に塗れていることよりも、あまりに哀れな今の姿に、柄にも無い同情心を呼び起こされてしまったようだ。
 クルツが少女を押さえつけている枷を外している間に、隣室に戻ったアズがシーツをベッドから剥がして持ち込む。
 自分が助けられた事を理解できているだろうか。
 枷から開放された少女は、全裸の体を隠そうともせずに、虚無を見つめながらまだ小声で哀願を繰り返している。
 その痛々しい姿を見るに耐えなかったのだろう。
 アズが表情を歪めながらシーツを差し出し、クルツが少女の体を包んだ。
「・・・連れて行っていいものかな?」
「連れて行くより仕方ないだろう」
 この少女の心が壊れているのであれば、リアンの前に連れ出したところで、これ以上悪くなる事は無い。
 単に錯乱しているだけであるならば、自分をあの惨状から開放する権限を有している相手を前にすれば、
自分を取り戻す事だろう。
 そのどちらであるにしても、少女をリアンの前に連れ出して不都合はない。
 そして二人のメイドたちにこの少女を解放したと知らせるには、その場に連れて行くのが一番手っ取り早い。
「恐らく、ちょっと混乱しているだけだろう。メイドたちがなんとかするんじゃないか?」
「そうだな・・・」
 他になにか考えがあるわけでもない。アズはその言葉に頷き、歩き始めた。
 クルツは怪しい匂いを漂わせている少女を支え、その後を追っていく。
「カディナ!?」
 クルツの腕の中に収まった小柄な体を見出したルティスが、驚愕を浮べて立ち上がった。
 さっきまでの大人しさが信じられない機敏さでカディナに駆け寄り、光を失っている瞳を覗き込む。
「カディナ! カディナ! しっかりして! 判る?! お姉ちゃんだよ! カディナッ!」
「・・・お・・・姉・・ちゃん・・・?」
 聞き慣れた声に、深く潜っていた心が浮かび上がってきたのだろうか。
 ルティスが少女の頭を抱き、名を繰り返すうちに、カディナの瞳に生気が蘇ってきた。
 まだぼんやりとしているが、意思を持った声で問い返し、自分を抱きしめている姉を見やる。
「お姉ちゃん・・・、私・・・どうして・・・?」
 自分が置かれている状況が飲み込めないのだろう。
 周囲に群がっている見知らぬ男たちと、自分を支えているやはり知らない男。
 それらを不思議そうに眺め渡していたカディナの目が、男たちの輪の中で震えている女主人を見つけて止まる。
 体に刻まれた恐怖が無条件に反応しているのだろう。シーツを通じて、カディナの震えがクルツの手に伝わる。
「お姉ちゃん・・・」
「ごめんね、カディナ。これからどうなるか、お姉ちゃんにも判らないの」
 妹が向けてきた不安げな視線を受け止めた姉が返したのは、明確な解答ではなく、ほとんど同じ心情だった。
 暴虐な主を捕らえ、嬲ろうとした男の姿に、リアンに対する確実な怨恨を感じて縋ったのはいいが、
落ち着いて考えれば、この男たちには、自分たちを優遇するべき理由は何一つ無い。
 リアンからの開放が、そのまま男たちへの隷属へと変わるだけでないかもしれず、
しかもその可能性が一番高いとあっては、ルティスとしても、あまり楽天的な未来図を妹に語ることはできなかった。
 だが、そんな暗い状況にあっても、一つだけ、ルティスの心を晴らしてくれる要素があった。
 今まで自分たちを弄んできた女が、自分たちよりも更に酷い目にあわされるであろうという予測。
 鞭打たれ、這い蹲って許しを請いながら、心の中で繰り返し誓った復讐を、この男たちが成してくれるという予感。
 それが果たされるのであれば、男たちに何をされようとも悔いは無い。
 何人に輪姦されることになろうとも、男たちの欲望は、リアンの歪んだ欲求よりは遥かにまともであろうから。


509:犬の生活
09/06/20 23:37:07 PmVqXEi7
「あの・・・・。私たちを・・・どうするつもりですか?」
 覚悟を固めた女性の声に、カディナを預けて腕を組んだクルツが背後を振り向いた。
 無表情に頷くアズに、承諾の意思を読み取り、ゆっくりと顔を戻す。
「悪いが、俺たちは正義の味方じゃない。女に不自由している盗賊の群れだ。覚悟はして貰いたい」
「・・・・・それは、判っています。普通にするだけなら、私も、ノーマも、喜んでお相手します。
 どうせ・・・、守るような純潔は・・・・ないですし」
 さすがに、そんな台詞の中に、妹の名前は入れづらかったのだろう。
 だが、姉とともに見つめてくる少女の視線に、クルツは聞く必要の無い言葉を聞いていた。
「俺たちにとって、若い女は貴重品だ。何人もの相手をしてもらうが、酷い扱いはしない。・・・・・あいつ以外にはな」
 恨みに満ちた視線に射抜かれ、リアンが体を竦めた。
 反対に安堵を浮べたルティスへと視線を戻し、クルツは薄い笑いを浮べる。
「どうやら、お前たちもあの女には恨みがあるようだな。あいつを辱める手伝いをするのに、躊躇いはないだろう?」
「・・・はい」
「お手伝いします・・・・・喜んで」
 人望ではなく、恐怖で他人を従えていた者の末路など、こんなものだろう。
 つい先刻まで、その上に君臨していた女たちにあっさりと裏切られ、リアンが怒りを噛み締める。
 その姿に愉悦を浮べながら、クルツは一人だけ沈黙を保っていた少女から視線を外し、その姉を見やった。
「とりあえず、裸に剥いてやれ。全てはそれからだ」
「はい」
 他人の命令に対しては、そう答えるよう体に染み付いているのだろう。
 二人のメイドは声を揃えて頭を下げ、かつての主の前へと歩み寄った。
「な、なによ! 私に手を掛けたら、どうなるか判ってるの!?」
 怒りと不安と脅えとを混ぜ合わせた瞳で二人を見上げながらも、リアンは虚勢を張ってみせた。
 そうでもしなければ、自分の心が潰れてしまうと知っているのだろうが、漏らした尿で汚した床の上に座っている今、
その姿に威厳はなく、ただ滑稽なだけでしかない。
 かつては脅えながら顔色を伺っていた相手の哀れな姿に、勝ち誇った笑みが自然と浮かぶ。
 二人のメイドは華美な夜具へと手をかけ、高価な薄布を乱雑に引き裂き、リアンの体を隠している布を剥ぎ取っていく。
 少しずつ、憎い相手を追い詰めている今を楽しんでいるのだろう。
 金切り声で悲鳴と抵抗とを口にしているリアンを押さえつけながら、必要以上に手間をかけて服を破く。
「リアン様ともあろう方が、はしたないですね」
「本当、おしっこで張り付いてますよ」
 最後の一枚だけを体に残し、震えながら両手で胸を隠しているリアンの姿に、余裕が生まれてきたらしい。
 ノーマが汚れている下着を揶揄し、ルティスもそれに乗って皮肉を放った。
 誇張ではなく、奴隷のように扱っていたメイドたちに嘲りを投げられ、その自尊心をいたく傷つけられたのだろう。
 リアンは憤然と唇を噛んでいる。


510:犬の生活
09/06/20 23:40:14 PmVqXEi7
「こんなものを付けていてはお体に障りますよ」
「脱がせて差し上げます。足を開いてください」
 笑いを含んだそんな言葉に、諾々と従うことが出来るような女ではない。
 言った方もそれと承知しているらしく、睨みあげてくる視線に怯む心を励ましながら、二人掛かりで足を開かせ、
最後の布をずり落とす。
「くっ・・・ぅう」
 抵抗もむなしく、全裸に剥かれたリアンは、素早く足を体に寄せてその場所を隠した。
 何とか、隠したい場所だけは隠しおおせているが、その姿のままでは、逃げる事はおろか身動きすらままならない。
 相手の動きに対して抵抗を示す以外に道を失った女を見下ろし、久しく黙って成り行きを見ていたクルツが口を開いた。
「せっかく裸になったんだ。その綺麗な体を皆に見せてもらおうか。ノーマ、ルティス、手足を押さえるんだ」
「あ、はい」
 にやにやと、嫌らしい笑いを浮べて見つめる男たちの輪の中で、二人のメイドは、全裸に剥かれた女性の、
手と足とをそれぞれに掴んだ。
 必死に暴れるリアンに苦労をしながらも、それでも何とか、手足を掴んで床に押さえつける。
 やっとその全てが晒された肉体の、均整の取れた美しさに、クルツですら言葉を失った。
 その日の食事に困る事など無く、澄んだ水を好きなだけ浴びることが出来、労働に時間を費やす必要をまるで持たない、
 そんな生活の中で磨き続けた、完璧なまでの女体。
 だがそれが、汚され、貶められるために磨かれたのかと思えば、世の皮肉に苦笑が湧いても来る。
「それだけの体を持っているんだ。当然、そこの穴も立派なものなんだろう? なかなかお目にかかれないだろうからな、
 二人で抱えて、そいつらに見せて回ってくれ」
「はい」
 ひとしきりリアンの肉体を楽しんだクルツが、新たな命令をメイドたちに与えた。
 それまで腕を押さえていたルティスが足元に移動し、ノーマと手分けして左右の足を抱える。
 リアンの背中にそれぞれ手を回し、息を合わせてその体を抱えあげた二人は、手始めにアズとクルツの前へ、
美しい女体の無様な姿を運んだ。
「ははっ、さすがはお嬢さんだな。綺麗な色をしているぞ」
 胡坐をかいている顔の丁度目の前に、曝け出された秘所がある。
 いやがおうにも口を開くその場所の、桜色の肉襞に、アズがわざと大仰に感心して見せた。
 抱えあげられ、下手に動けば落とされてしまうとあって、リアンは大人しく二人の肩に手を回しているが、
アズの言葉に顔を背けながら、その手を細かく震わせている。
「くたびれた女ばっかりを相手にしているから、新鮮で良いな。ほら、お前たちも有難く見せてもらえ」
 アズの言葉に、傍らのクルツが苦笑を浮べている。
 アズが相手にしている女といえば、他の誰でもなく、クルツの妹であるエイリアがいるだけだ。
 まだ若くはあるが、生活のために体を売っていたエイリアは、確かにくたびれた女かもしれない。
 とはいえ、そんな感想は、実の兄を目の前にして、堂々と口にするようなものではないだろう。
 クルツのそんな思いとは関係なく、さらしものとなっているリアンの体は、男たちの前をゆっくりと移動していた。
 欲望にぎらつく目が柔らかな秘所を抉り、興奮に荒れる鼻息が恥毛を揺らす。
 喉の奥から聞こえる唾を飲み込む音、低く下品な笑い声、自分を貶める下品な単語の数々に、リアンは必死に耐えている。
 社交界でもてはやされ、優雅な紳士に優しく包まれるべき自分が、粗野で下品な男たちの前に全てを曝け出すなど、
思っても見なかったことだろう。
 悪い夢だと必死に言い聞かせている声が、二人のメイドたちの耳には聞こえていた。



 今回はここまでです。
 次で本格的に責め始めます。
 明日か明後日の夜までに。


511:名無しさん@ピンキー
09/06/21 00:11:24 c0msMrS9
ぐっじょおおおぶ

512:名無しさん@ピンキー
09/06/21 02:34:49 wdo7srsF
GJ!!!!!
続き楽しみにしてる

513:名無しさん@ピンキー
09/06/21 18:13:56 LAwDW2gC
GJ!
ファンタジー要素が強いということは卑猥なマジックアイテムとか呪術とか出てくるのかな?

514:犬の生活
09/06/21 19:42:21 e1/AR/bk
 続きです。


 屈辱的なお披露目も終わりに近づいた頃、リアンの体は男たちの中にあって一際若い、
まだ少年と呼ぶべき年代の盗賊の前にあった。
 転がっていた裸体を見て、昂ぶった自分を持て余していた少年は、痛いほどに勃起した股間を両手で押さえながら、
目の前に来た女性の股間を覗き込む。
 体を乗り出し、食い入るように凝視しているその姿に、少年がまだ女に慣れていない事が伺われ、
リアンを抱える二人のメイドが微かに頬を緩めた。
 「ア、アズさんっ! 俺、もう我慢できませんっ!!」
 他の男たちに比べて、ずいぶん長くその前に留まっていたが、いつまでもそこに居続ける訳にも行かない。
 二人のメイドは、未練の視線を引きずりながら横に移動し、次の男の前へとリアンを運んだ。
 旺盛な性欲を抑え続けることなど、未経験のやりたいざかりには到底不可能だろう。
 少年は股間を押さえながら立ち上がり、この場を仕切る権限を持つ男に、自分の限界を訴えた。
「仕方ない奴だな。みんな、悪いが最初を譲ってやってくれ」
 アズの言葉に、男たちが口々に了承の声を返した。
 この少年に対し、この場の全員が微笑ましい気持ちを持っているのだろう。
 笑い声の中に、少年を励ます言葉が混ざっている。
「ノーマ、ルティス。クートは初めてらしいんでな、手伝ってやってくれ」
「はい・・・。クートさん、こちらへ」
 もともと、館を訪れる客たちを相手に、こういった行為をさせられていたのだろう。
 リアンを床に下ろしたノーマが、僅かに恥じらいながらも、慣れた様子でクートの服を脱がせた。
 激しくいきり立っている少年のものを、柔らかな掌で優しく包む。
 それだけでも、十分すぎる刺激になっているらしく、クートは眉をしかめて必死に堪え、腰を引いて逃げようとしている。
「一度出しておいたほうがいいですよ。すぐに終わっては、お嬢様に悪いですから」
 少年の腰に手を回し、しなやかな指で竿を撫で回す。
 困惑しながらも全力で堪える、少年の初々しさを微笑で見上げ、ノーマが優しく手を動かした。
 同時に、少年の視線の先で、ルティスがリアンの秘所を押し広げ、淫靡に指を潜らせる。
「うっ・・あっ!」
 体に当たるほどそり立っていたものの先から、白濁した粘液が鋭く噴出した。
 若さに溢れた濃い精の塊は、ゆっくりと空中を移動し、毛足の長い絨毯に落ちる。
 一度放ちはしたものの、まるで勢いを失わない少年を見上げて笑い、ルティスがリアンの両膝を抱えた。
 クートを挑発している間に、既にリアンの体の準備はさせてある。
 顔いっぱいに嫌悪を浮かべ激しく首を振るリアンを、勝ち誇った表情で見つめながら、
二人のメイドは少年の肉棒をリアンの秘所へと近づけていった。
「いっ、いやあああっ!! いやあっ! やめてえええっ!!」
 それまで声も出せずにいたリアンの口から、不意に甲高い絶叫が迸った。
 細い指に導かれたクートの先端は、すでにリアンの秘所に触れ、そこを押し開こうとしている。
 妙齢の女性が放つ拒絶の悲鳴は、一部の紳士たちを押し留める力は持っているかもしれないが、
クートにとっては残酷な征服欲を昂ぶらせるだけのものでしかなかった。
 喉を鳴らして唾を飲み込み、そのまま一息に腰を突き出す。
 柔らかく、暖かな壁に全てを包まれ、恍惚の表情を浮かべている少年の下で、リアンは絶望に両目を見開いていた。


 

515:犬の生活
09/06/21 19:44:25 e1/AR/bk
「おいおい、止まってちゃしかたないだろう!」
「ちゃんと腰を振って、喜ばしてやりな」
「少しは我慢するんだぞ!」
 女性の体に自身を包まれ、目を細めているクートの背中に、周りを囲んでいる男たちの野次が飛んだ。
 馬鹿にしているようでいて、声の中には好意が滲んでいる。
 そんな声に背中を押されて、クートがようやくゆっくりと腰を動かし始めた。
 相手を気遣っているのではなく、自分の暴発を恐れている動きに、周りの男たちが声を揃えて笑い出す。
「ぅ・・・な・・んて・・・なんて・・・こと・・・・・」
 多数の男に体を晒しただけでも耐え難いというのに、粗野な少年に犯され、あまつさえ、その様を笑いものにされている。
 耐え難い屈辱にこぼれた涙が、顔を隠す両手の下から頬を伝った。
 そんな姿を目にしても、この場所にいる誰一人として同情する者は無く、未熟な少年の必死な姿に声援を送っている。
「んぅ!」
 本当ならば触れることすら出来ないような女性を貫いてから、何度腰を動かしただろうか。
 仲間たちの目を気にする余裕も無く、リアンを貪っていたクートが、早くも息を詰めて動きを止めた。
 下賎な子供に体の中を汚され、リアンが嫌悪の声を絞り出す。
 しかしその声に力はなく、この生意気な我侭女が、しだいに諦観に包まれつつある事をクルツに知らせていた。
「後は好きにしろ。ノーマ、ルティス、お前たちも服を脱げよ」
「はい、判っています」
「あまり、乱暴にはしないでください」
 初めから諦めていたのだろう。
 ノーマとルティスは大人しく服を脱ぎ、リアンほどではないにしろ、それなりに恵まれた肉体を男たちの前に捧げた。
 豊かな胸を支えるように腕を組んでいるノーマと、細身の体を恥じるかのように手で隠して立つルティスの姿に、
男たちの間から好色な歓声が上がる。
「カディナ、お前はいい」
 姉たちが裸になったその横に、同じように並びかけていた少女を、クルツの声が制した。
 男たちにしても、成熟した女体が三つも並んでいるのに、わざわざ幼い体を求める必要を感じてはいないらしい。
 あぶれている男たちもクルツの声を耳にすると同時に、使われている女体の空きを求めてそちらのほうへと足を向けた。
「アズ、少し外すぞ」
「ああ、好きにしな」
 部下たちが三つの肉体を蹂躙しているその場所で、アズは少し退屈そうに頬杖を突いていた。
 本拠にあっては、アズは貴重な女性であるエイリアを独占している。
 それ故に、こういった機会にあって部下たちの楽しみを奪うような真似はしない。
 もしかしたら、エイリアが怖いだけなのかもしれないが、やたらと女を独占しようとするよりは余程いい。
 クルツは苦笑を浮べて片手を上げ、まだ怪しい匂いを漂わせている少女を連れて部屋を出た。
「すまんな、先に洗ってやればよかったんだが」
 屋敷の裏手、小さな井戸の前で、クルツはカディナのシーツを剥がした。
 月明かりに幼い体を照らされながら、カディナは無言で立っている。
 その体にくみ上げた井戸水をかけてやりながら、シーツを裂いて作った手拭で細い体を丁寧に拭う。
 そんな盗賊の姿を、カディナは不思議そうに小首をかしげて見ていた。


516:犬の生活
09/06/21 19:46:53 e1/AR/bk
「よし、きれいになったな」
 体を洗い流し、シーツを使って拭き取ると、クルツは自分が付けていたマントを外し、カディナの体を覆った。
 冷徹な男が見せた信じられないほど穏やかな笑顔を、カディナはじっと見上げている。
 クルツは少女に背中を向けてしゃがみ、腰に下げていた革袋に井戸の水を汲みいれた。
 懐から取り出した小袋の中身をその中に移し、きつく口を締めて腰に戻す。
 作業を終えて振り向いた目に、カディナの真っ直ぐな瞳がぶつかった。
 その視線がくすぐったかったのだろう。わざとらしく咳払いをし、表情を消して屋敷の中に戻る。
「お前の部屋はどこだ?」
「あそこ・・・」
 細いが、しっかりとした声で、カディナが一つのドアを指差した。
 クルツは表情を消したまま少女の背中を押し、ドアに向かわせる。
「着替えてこい。あと、必要なものをまとめておけ」
 それだけを口にし、クルツは一人でアズが待つ場所へと向かった。
 カディナが逃げ出す可能性を考えもしたが、行くべき場所を持たない少女が、一人でここを去るとは思われなかった。
 もっとも、仮に逃げられたところで別段困る事は何も無い。
 それよりも、これからしようとする事を、あの少女に見られるほうに抵抗があった。
「さて、もう一度上か・・・」
 カディナと別れたクルツは、乱れている男たちを脇目に一人階段を上り、再度リアンの私室へと向かった。
 無駄に広い部屋を見渡し、壁に掛かる一枚の絵を目にして腕を組む。
 数年前に描かれたものなのだろう。今よりも幾分幼さを感じさせるリアンが、椅子に座って笑っている。
 その背後には、やはり笑顔の父と母がおり、フォーレット家の繁栄と幸福とを形にしたかのような感がある。
 その幸福の為に犠牲を強いられた男は、苦々しい表情でその絵を睨みつけた。
「ふん・・・・」
 恐らくは名のある画家の手によるであろうその肖像画を、クルツは無造作に外した。
 そのまま脇に抱えて部屋を出、階段を下りていく。
 戻ったクルツが目にしたのは、散々に汚されて転がるリアンと、そつなく男たちの相手を続ける二人のメイドの姿だった。
 全員が一通りは満足を得ているらしく、精に汚れて気を失っている女を求めるものは一人もいない。
 ほとんどは裸のままで適当に座って卑猥な言葉を交わし、ノーマやルティスを相手に楽しんでいる男たちも、
クルツが戻ってきたのを見て、最後の精を放って離れた。
「ノーマ、ルティス、その女を起こしてやれ」
 運んできた絵を傍らに置き、クルツが二人のメイドに命じた。
 幾人もの男たちの相手をしたであろうに、それを感じさせない穏やかさで立ち上がり、
全身に精を浴びて転がる女体の前で足を止める。
「リアン様、お目を覚まして下さいませ」
「お休みになられるお時間ではございませんよ」
 言葉だけは丁寧に、しかし乱暴な手つきで、二人のメイドはかつての主の体を引き起こした。
 精に塗れた体に躊躇うことなく手をかけ、細身の引き締まった体を荒く揺する。
 できることなら、ずっと気を失っていたかったことだろうが、強引に現実に引き戻されたリアンは、
か細く呻きながら薄く目を開き、裸のメイドたちを見つけて我に返った。


517:犬の生活
09/06/21 19:49:14 e1/AR/bk
「ひいっ! いやああっ!!」
 既に襲い掛かる男たちは尽きているが、リアンは脅えた悲鳴を上げて体を丸めた。
 つい先ほどの体験が、強い恐怖として植えつけられているのだろう。
 最初の強気はどこへいったのか、背中が小刻みに震えている。
「まだ、終わりじゃないんだよ」
 脅えきっているリアンの背中を、恨みに満ちたクルツの声が容赦なく襲った。
 両手で耳を押さえ、首を振り続けている令嬢を冷ややかに見やりながら、用意してきた肖像画を拾い上げる。
「ずっと、考えていた・・・。この恨みを、どうやって晴らそうか・・・。
 どうすれば、お前に俺たちの苦しみを教えることが出来るか・・・・」
 語りながら、クルツは入り口のドアを大きく開いた。
 初夏の穏やかな夜風が吹き込み、血と精との匂いが篭っていた広間を清めていく。
 緩やかな風に頬を撫でられながら、クルツは肖像画を抱えて石段を降り、豪奢な門へと続く石畳の真ん中にそれを置いた。
「松明を用意しろ。面白い見世物を用意してやる。ここからあの絵までの間を、昼間よりも明るくするんだ」
「あの・・・。倉庫に、ランプがありますけど・・・」
「・・・火を入れて並べておけ」
 ルティスからの予想外の申し出にも冷静に応じ、クルツは部下たちが用意を整えるのを待った。
 倉庫から運び出されたランプに火が点され、等間隔に並べられる。
 そしてその明かりを補うように、松明を持った男たちが間に立ち、昼間のように明るい通路を作り出した。
「女として・・・この上ない屈辱をくれてやる・・・。他人の顔を正視できないほど辱め、
 立ち直れないほどに尊厳を踏みにじってやる」
 怨念が篭った宣誓を突きつけ、クルツは震えている背中に足をかけた。
 そのまま足に力を込め、床の上にうずくまらせる。
 二人のメイドに命令し、リアンの左右に座らせると、動けないよう首を押さえ、反対の手で尻たぶを左右に割り開かせた。
 深窓の令嬢の、人目に触れることなど無かったであろう排泄器官が、クルツの目の前に姿をさらけ、
視線を避けようとするかのように窄まる。
「しっかり押さえておけよ」
 腰に下げていた水袋を外し、懐から小さな、人差し指ほどの太さと長さを持った棒を取り出す。
 棒の表面は磨かれ、中は繰り抜かれて管状になっている。
 その棒を必死に窄められている小さな穴に押し当てると、そのまま強引に、力に任せて押し込んでいく。
「いぎいっ!! いっ! いたいいっ!!」
「我慢しろ。これぐらいの事・・・」
 尻を望まぬ形で貫かれる痛みと屈辱は、他ならぬクルツ自身が知っている。
 だが、そんな事は、クルツが超えてきた苦しみの中では、他の記憶に埋もれてしまう程度のものだ。
 大仰に悲鳴をあげ、もがき苦しむようなものでは決して無い。
「苦しむのはこれからだ。さあ、全部飲み込めよ」
 尻から管を生やした惨めな姿を目にしながらも、クルツはまるで表情を動かさなかった。
 外しておいた革袋の口を細く開き、尻から伸びている管の先を填め込む。
 そして袋の口を強く押さえ、水をたっぷりと含んでいる革袋を、反対の手でゆっくりと握り潰した。


518:犬の生活
09/06/21 19:52:28 e1/AR/bk
「な、なにを・・・ひっ・・い、いや・・・いやああっ! なに!? なに、これえっ!?」
 何をされるのか判らず、不安を浮べていたリアンの顔に、驚愕と嫌悪とが割り込んだ。
 尻に挿された管を通って、冷たい液体が体の中に入り込んできている。
 それは今までに経験した事の無い、信じられないほどの不快感を押し付けてきた。
 体の中を逆流する水の感覚に鳥肌を立て、リアンが床を爪で掻く。
「いっ・・ひあ・・・あうっ・・・あ・・・ひ・・くぅ・・・・う」
 床の上で悶えているリアンの腹が、次第に膨らんでいく。
 時折びくびくと痙攣しながら、苦悶の喘ぎを短く零す女の姿を、二人のメイドは冷たい笑いで見下ろしていた。
 リアンのこれほど惨めな、これほど無力な姿を見ることが出来るなど、思ってもいなかっただろう。
 予想外の僥倖に、これまでに鬱積させてきたものを、一息に吐き出しているようだ。
「抜くぞ。漏らすなよ、お嬢様」
 わざとらしく尊称を用い、クルツがリアンに呼びかけた。
 この男の前で、そしてメイドたちの前で、これ以上無様な姿を晒したくは無いのだろう。
 全身に薄く汗を滲ませながら、リアンが必死の努力を見せる。
 クルツはその姿に冷笑を返しながら尻に刺さっている管をゆっくりと引いた。
 抜ける瞬間に少しだけ液が飛び出したが、育ちのいいご令嬢はその底力を見せ、内側からの圧力に耐えて見せた。
「立たせろ」
 短い命令に、二人のメイドは素直に従った。
 床に這い蹲って苦しみに耐えているリアンの腕を左右から取り、その体を強引に立ち上がらせる。
 端正な、この上ない調和を見せていた肉体の中にあって、僅かに膨らみを持った腹が滑稽に感じられる。
 それを隠した二本の腕を不機嫌に睨み、クルツが傍らのメイドへと目をやった。
 相手の意図を悟ったのだろう。ノーマが壁際のカーテンに駆け寄り、それを押さえている布紐を外した。
 男の力で背中に回した左右の腕を、その紐を使って縛りつけ、かつての主をより厳しい状況へと追い込んでいく。
 クルツは笑いを浮べてリアンの前に回り、自侭な令嬢の顔を見下した視線で眺め渡した。
 これ以上の責めを逃れたい一心で、リアンが引きつった笑みを浮べて媚を売る。
 だが、ことこの女に関しては、同情する必要も手加減する意思も持たないクルツは、そんな態度を鼻で笑い、
リアンの前にしゃがみ込んだ。
 幾人もの男を迎え入れ、精に塗れた飾り毛の下に、包皮の間から顔を覗かせている小さな突起を探り当て、
親指と人差し指で軽く挟み込む。
「はぅ・ぐ・・・・」
「く・・・く・・・」
 クルツの耳に、リアンの腹が響かせた鳴き声が届いた。
 随分と下ってきているらしく、額に脂汗を滲ませたリアンが溢す、かみ殺した声が心地よく響く。
 思わず込み上げてきた声を、押さえる理由はどこにもない。
 クルツは喉の奥で低く笑い、手首に巻いてあった細い糸を解いた。
 罠を作るときに使う、細いが丈夫なその糸を、リアンの小さな突起に巻きつけ、きつく縛る。
 その先端をルティスに預け、玄関に向かったクルツは、松明を持って立っている男たちに向け、高らかに宣言する。


519:犬の生活
09/06/21 19:56:29 e1/AR/bk
「フォーレット家のお嬢様が、お散歩をなさるそうだ。足元を明るく照らしてやってくれ」
 その言葉に、男たちの間から笑い混じりの返事が投げ返された。
 同時に、糸を預けられたルティスも、自身の役割を悟って妖しい笑みを浮べた。
 余っている分を掌にまきつけると、事態を悟って顔色を変えているリアンの目の前で、軽く掌を引いて見せる。
「ひっ!」
 最も敏感な場所を締め付けている糸を引かれ、リアンは腰から前に一歩踏み出した。
 信じられない程に惨めな、自分たちですら経験した事の無い哀れな姿に、ルティスの目が残虐な光を宿す。
 忍辱の日々を強いられてきた女性に、今、反撃の機会が与えられた。
 何を命ずる必要があるだろうか。
 クルツが腕を組んで沈黙するうちに、薄い笑いを浮べたルティスはゆっくりと、玄関に向かっていた。
 男たちが作る炎の列へと次第に近づき、首を振って拒んでいるリアンを振り向いて笑う。
「さあ、お嬢様。参りましょう」
「い、嫌っ! いやああっ!!」
 裸の惨めな姿を見られるのも、この姿のまま外に引き出されるのも、共に耐えられない恥辱だろう。
 リアンは声を涸らして叫んだが、それは今まで、彼女自身が踏みにじってきたのと同じ声だった。
 かつては声を上げていた側の女性は、以前の主と同じ表情で糸を動かし、足を止めているリアンを前に引き出した。
 自身も裸体を晒すことになるが、いまさらそんなことを気にするつもりは無いらしい。
 糸を引いているルティスだけでなく、ノーマも、裸のままで松明の明かりの中へと姿を見せた。
「はあっはっはっ! いい格好だな、お嬢さんよぉ!」
「くぅー、そそるねぇ! また勃っちまうぜ」
「姉ちゃん、あんまり引っ張るなよ。千切れちまうぞ!」
 腹の痛みから逃れようと引き気味になる腰を、時折無理やり前に引き出される。
 頼りない足取りのリアンが見せる腰の卑猥な動きに、松明を持っている男たちが口々に笑い、囃し立てた。
 普通であれば耐えられないような状況だが、腹に入れられた妖しい液体の為か、激しい腹痛に襲われ始めたリアンに、
それを気にしている余裕はなかった。
 こんな状況で漏らしてしまう事だけは避けようと、必死に尻を窄めては堪えている。
「ひ・・・うぐ・・・・。や・・・・いや・・・、で・・・るぅ・・・」
「あら、こんなところでお漏らしをなさるんですか? はしたないですから、お止めくださいね」
 もともと我慢ということに慣れていないリアンは、用意された通路の半ばで限界を訴え、足を止めた。
 がに股に開かれた足を中途半端に曲げて腰を突き出し、目と口とを大きく開いて虚空を見上げている。
 今にも汚水が噴出すかと見えたその時、リアンの背中に、もう一つの裸体がそっと寄り添った。
 耳元で穏やかに語りかけながら、さり気なく伸ばした指を肛門に当て、そのまま押し込んで栓をする。
「ぎいい! が・・・ぎぐぅ・・・・・」
 形容の難しい絶叫が、リアンの口から放たれた。
 崩れようとする体を、肛門に差し込まれた指と回された腕とに支えられ、かろうじて踏みとどまる。
 体が崩れるのは何とか堪えたが、止められないものもあった。
 立ったままのリアンの股間から細い水流が迸り始め、炎を受けて華やかに輝く。
 気づいたルティスが糸を引き、小便を漏らしている女性の腰を突き出させた。
 あたかもその姿を見せつけるかのような格好になったリアンは、しかし途中で止める事も出来ず、
美しい放物線を描かせながら、人前で溢すべきではないものを垂れ流し続ける。
「いやあああっ! うんち! うんちさせてえっ!! 指抜いてええっ!」
 気持ちを繋いでいた糸が切れたのだろうか。
 優雅な日々を送っていたお嬢様の口から、信じられないほどに下品な言葉が飛び出した。
 一度諦め、排泄の快感に酔う事を期待していたのだろう。
 それを留められ、耐え切れなくなったらしい。
 なんにせよ、いつも優美に振舞い、自分たちを見下していた女が見せる見苦しいほどの錯乱は、
責められ続けてきたメイドたちにとっては、この上ない喜びなのだろう。
 二人は声を揃えてリアンを笑い、後ろ手に縛っていた布紐を解くと、強引に背中を押して四つん這いにさせた。
 糸を引き、尻を押して前に進ませ、クルツが用意していた肖像画の上にその体を移動させる。


520:犬の生活
09/06/21 20:01:04 e1/AR/bk
「いい格好ですね、お嬢様。外で裸になって、四つん這いで、まるで犬ですね」
「外でおしっこをするぐらいだもの。お嬢様、本当は犬なんじゃないの? 今までは人間の振りをしていたけど」
 余程恨みが溜まっているのだろう。
 ルティスとノーマは、リアンを貶めるための言葉をそれぞれに吐き出し、苦悶している女を嘲った。
 二人の言葉を耳にするうちに、何かを思いついたのだろう。
 追いついてきたクルツがリアンの前にしゃがみ込み、髪を掴んで伏せられていた顔を無理やり上げさせた。
「そうか、お嬢様は犬だったか」
「ち・・ちが・・・」
 最後の尊厳にしがみついているのだろう。リアンはその言葉に弱々しく首を振った。
 クルツは邪悪な笑みでリアンを見据え、残酷な言葉を口にする。
「違うのか。なら、我慢しろよ。人間なら、こんなところで糞をもらしたりはしないからな」
「そうですね。犬なら、まあ、仕方ない事ですけど」
 クルツの言葉を受けて、ルティスが笑いを含んだ声を投げた。
 この状況にあれば、相手が何を考えているのか、どんなに想像力に乏しくとも、間違いなく理解される事だろう。
 頭に浮かんだその答えを前に、リアンが最後の自尊心を投げ捨てるまで、ほとんど待つ必要は無かった。
 幾多の視線の中で、半泣きのリアンの顔に媚が浮かび、躊躇っていた唇が言葉を紡ぎ始める。
「わ、私・・・、犬・・・です・・・・。犬なんです。犬なんですうっ!」
「くく・・そうか、犬なのか」
「はっ・・・いい。・・・だ、だから・・・お尻・・・うんち・・させてぇっ!」
「世の中には、珍しいことがあるもんだ。ノーマ、しゃべる犬を見たことがあるか?」
「いえ、ありませんねぇ」
「う・・・わ・・・ん・・・わん・・・わんっ!」
 とことんまで貶めようとするクルツの言葉に、リアンが顔を怒りに染めた。
 だが、それは一瞬で消え、すぐに開き直った鳴き声を上げ始める。
 ここまできて、今更意地を張る気になれなかったのか、意地を張る事ができなかったのか。
 どちらであろうと、そんなことはどうでもいい。
 クルツは満足げに低い笑い声を上げ、リアンが跨いでいる、自身が描かれた肖像画を指差した。
「これが、何の絵かは言うまでもないな?」
「わ、わんっ」
「そうだ、人間だった頃のお前だ。さあ、優雅に暮らしていた自分に決別するがいい。ノーマ、抜いてやれ」
「はい」
「はああっ! ああああはぁああっ!」
 出されるものが自分に掛からないよう、リアンの体を起こさせ、ノーマは差し込んでいた指を抜いた。
 限界を超える欲求を、無理やり押さえ込んでいた栓から逃れたリアンが、すぐさま堪えていたものを吐き出し始める。
 恥ずかしさよりも、悔しさよりも、開放感と快楽とに酔っているようだ。
 幸福だった頃の自分を排泄物で汚しながら、夜空に向けて上げられている叫びの中に、甘い喜びが潜んでいる。
「くすくす・・・、はしたないですねぇ」
「本当。人前で、そんな、ねぇ・・・・」
「お・・・ぅおおぁ・・・・ああ・・・・」
 メイドたちの侮蔑の言葉も、リアンを止める事は出来なかった。
 虚空を見上げ、口を大きく開き、その端から涎を伝わせながら、リアンは尻から汚物を吐き出し続けている。
 地面に置かれた肖像画の、紅いドレスを纏ったリアンの姿が、茶色い小山に隠されていく。
 幸福だった頃の自分を、自身の手で穢し貶めるリアンを、恨みを抱いた三人の男女は、残酷な目でじっと見つめていた。
「う・・・あ・・・ああ・・・。うわああああっ!!」
 突然、リアンが地面に突っ伏し、大声で泣き出した。
 肉体に余裕が出来、自分がしたことを理解してしまったらしい。
 それは、普通の感性を有した女性であれば、耐えられない恥辱であるだろう。
 ましてや、深窓の令嬢として、人並み以上の自尊心を育んできた女性にとっては、
自分の存在の全てを否定されてしまったような、たとえようの無い屈辱であったに違いない。
「これからだ・・・・。もっと、貶めてやる。泣く事も忘れるほどに、苦しめてやる・・・」
 汚れた尻を晒し、自身が吐き出した汚物の上で泣き伏している女の姿を、揺るがぬ恨みを抱いた視線で見やりながら、
クルツが低く呟いた。
 その声の響きが持つ不吉さに、ノーマとルティスが視線を見交わし、まだ若い盗賊の男を呆然と見詰めた。


 今回はここまでです。次は盗賊団の本拠地での責めを。
 水曜日ぐらいまでに何とか。


521:名無しさん@ピンキー
09/06/22 04:03:16 n6bTOrTM
がんばてくらさい

522:名無しさん@ピンキー
09/06/22 04:57:07 7oNTIFUC
これは期待せざるをえない
続き待ってる!

523:名無しさん@ピンキー
09/06/22 06:48:23 QQhte/SX
もしかして、ノールと同じ作者の方ですか?
だとしたら神すぎる

524:名無しさん@ピンキー
09/06/22 14:45:02 ZKWrRSM2
だとしなくても神だろう

525:犬の生活
09/06/23 21:35:28 QDqMsh4D
 ノールの作者さんとは別人です。
 私はただの通りすがりですから。
 それはともかく、続きです。


  リアンを始めとし、四人の女性を得たアズたちは、奪った金品と共に自分たちの本拠へと運び込んだ。
 連れ込まれた若い女の姿に、守備に残っていた盗賊たちは歓声を上げ、欲望に満ちた目で歩く女たちを見送った。
 特に男たちの目を引いたのは、一枚の布すら身に纏わず、首に巻かれたロープに引かれて四つん這いで歩く女の姿だった。
 顔も肉体も、四人の中で群を抜いている女のその哀れな姿に、股間を膨らませながら卑猥な言葉を投げつける。
 そんな言葉と視線の暴力の中、リアンは硬く目を瞑り、引かれるままに手足を動かしていた。
「お帰り。アズ、兄貴」
 本拠の奥に作られている、一回り大きな建物。
 といっても、リアンの館とは比べ物にならない、粗末な建物に入ったアズとクルツは、若い女に出迎えられた。
 少しがさつな印象を受けるが、整った顔立ちと引き締まった体つきをしており、日に焼けている事と相まって、
しごく健康的で活発な、田舎の娘といった印象を受ける。
 その呼びかけから、クルツに付いて小屋に入った女性たちにも、その正体は理解された。
 だとすると、随分と凄惨な目に合ってきているはずなのに、屈託の無い笑顔を浮べている姿からはそれが想像できない。
 だが、想像できなくとも、そんな過去が存在していたのは間違いない事実であるようだった。
 ノーマが引く縄に繋がれ、四つん這いで入ってきた女性に向けた、復讐を前にした残虐な微笑がそれを物語っている。
「お久しぶり、リアンお嬢様。・・・・って、言っても、覚えてないよねぇ」
 恨みを抱いたほうは、いつまでも覚えているが、怨まれている側は、それに気づいてすらいないものだ。
 クルツとエイリアにとっては、昨日の事のように思い出される過去も、リアンにとっては記憶に残りもしない、
平凡な日であってもおかしくは無い。
 そんな認識を持っているのだろう。相手が覚えていないことを責めるつもりは無いらしい。
 とはいえ、だからといって、水に流してやるほどおおらかな気持ちには、さすがになれないようだ。
 わざわざ背けている顔の先にしゃがみ込み、脅えた顔を覗きこむ。
「お嬢様にどうやって復讐しようかって、ずっと考えてたんだよ。捕まえる手はずは兄貴が、その後の事はあたしが、
 たっぷり時間をかけて・・・ね」
「う・・・ぁ・・・」
「時間がかかったからね、あたしも色々と考えちゃった。ふふっ、楽しみにしていてね」
 世の中に、これほどに不吉な笑顔があるのかと、傍で見ているノーマですら震えを感じた。
 ましてや、当事者としてそれを投げつけられているリアンの恐怖は、どれほどのものだろうか。
 気おされ、脅えてずり退がるリアンの瞳には、かつての威厳は欠片も無く、家畜のような弱々しさが宿っている。
「それじゃ、ついて来なさい。お嬢様の今日からの居場所を教えてあげる」
「ぐぅぇ!」
 エイリアがリアンを繋ぐ紐を受け取り、それを乱暴に引いた。
 喉を締め付けられて、聞き苦しい声を上げた女性を振り返りもせず、早足で部屋を出て行く。
 繋がれている身としては、それについて行くより他に道は無い。リアンは必死に手足を動かし、遅れまいと進んでいく。
「ここが、お嬢様のための場所だよ」
 引きずられるようにして行き着いた先は、隣に建てられている棟の、廊下の隅だった。
 予め用意しておいたのだろう。木製の手桶と大き目の深皿が置かれ、壁には頑丈そうな金具が打ち付けられている。
 最悪でも、牢に入れられるぐらいだと思っていたのだろう。
 自分の居場所として示された場所の意外さに、リアンは呆然とそこをみつめている。
「この場所に繋がれる意味は、そのうちに判るからね。暫くは、好きにすればいいよ」
 詳しく解説してやるつもりは無いのだろう。
 壁の金具にロープを結びつけたエイリアは、惨めな令嬢を見つめる女性たちに背中を見せ、数歩足を進めた。
 ふと思い出したように振り返り、自分を繋ぐロープを握っているリアンに、笑いを含んだ声を投げつける。
「そうそう、縛ったりはしないけど、あまり勝手はしないほうがいいよ。手も足も、一度切ると生えてこないからね」
「ひっ・・・ぃい・・」
 言葉の意味は、充分すぎるほどに伝わっていた。
 リアンは掴んでいたロープを放り出し、小刻みに首を振りながら手を床に突く。
 充分な効果に満足しているのだろう。
 エイリアは鼻を鳴らしてリアンを見下し、改めて背中を見せて歩き始めた。


526:犬の生活
09/06/23 21:38:06 QDqMsh4D
「普段の生活には、この部屋を使って。あと、お仕事の時には、向こうの部屋を使ってね。
 お風呂とお手洗いは廊下の突き当たり。近くの温泉を引いてるから、お風呂はいつでも使えるよ」
 リアンと別れたエイリアは、ノーマたちを四つのベッドが並べられた大部屋へと連れ込んだ。
 普段はこの部屋で、男たちの相手をする時にはその為の部屋を使うよう指示し、場所を教える。
「四つの部屋があるから、一番手前をノーマ、二番目をルティス、三番目をカディナが使ってね」
「エイリア」
 手際よく話を進めていく妹の声を、不意にクルツが遮った。
 用も無いのに付いてきていたことから、何か言いたい事があると予想していたのだろう。
 エイリアは軽く視線を動かし、表情を消して立っているクルツを見上げた。
「なに?」
「悪いが、カディナは俺が貰う。身の回りの世話をする女が欲しかったところだ」
「ふぅん・・・。まぁ、いいけどね」
 兄が何を考えているのか、長い付き合いからだいたい察しはついている。
 深く追求せず、クルツの言葉に不満ではなく、安堵を浮べている二人の女性に目を戻す。
「で、うちの荒くれどもの相手をしてもらうんだけど、一応の約束っていうのがあるから、それだけ先に説明しとくね」
「約束・・・・?」
「そう。したい奴にしたいだけさせてるとね、統制がとれなくなっちゃうから困るの。それに、あなたたちも大変だしね」
 盗賊団とはいえ、一つの組織として形を保つためには、一定の規則と秩序が欠かせない。
 女をめぐっての不要の争いを避ける必要も、貴重な若い女性を消耗させないための配慮も必要となる。
 そこを踏まえた上で、女性の管理を任されたエイリアが考え出した規則があり、性欲の処理を必要とする男たちは、
それに従うことになっている。
 エイリアはその内容を大まかに説明し、軽く息を吐いて二人を見やった。
「まあ、こんなところね。一日に相手をしてもらうのは、二人増えた訳だから・・・まあ、4人ってところかな。
 前からいる娘たちに、少し楽をさせてあげたいから」
「あの・・・。それなら・・・あたしも・・・・・」
 エイリアの言葉に頷いている二人の横から、控えめな声が投げられた。
 面白そうに見やった目を、カディナが真剣に見上げている。
「カディナには別のお仕事があるでしょ? こっちは、私とノーマに任せなさい」
 小柄な少女の肩に手を置き、ルティスが穏やかに諭した。
 一人だけ特別扱いを受けるのが嫌なのだろう。
 カディナは姉の言葉に首を振り、この場の決定権を有している女性に視線で訴えかける。
「あたしはどっちでもいいんだけどね。兄貴、どうするの?」
「駄目だ」
 短く、しかし決然と言い放ち、クルツがカディナの手を取った。
 見上げてくる少女の必死な、それでいてどこか脅えている青い瞳を覗き込み、無表情のまま口を開く。
「お前たちの処遇は俺が決める。勝手は許さん」
 妥協を許さない強い口調に、他人に隷属する生活を続けてきた少女が逆らえる筈も無い。
 カディナは小さく頷き、クルツに引かれて部屋を出て行った。


527:犬の生活
09/06/23 21:41:08 QDqMsh4D
 裸で廊下に繋がれて過ごすのは、裕福な生活を送ってきた令嬢にとっては、簡単に順応できる状況ではないようだった。
 誰が、いつ通るかも判らない場所で、一枚の布すら与えられずにうずくまっている心細さ。
 誰に、いつ、何をされるか判らないという恐怖。
 そして、これから自分がどうなっていくのかという不安。
 それらに襲われながら、ただ廊下で丸まっている事しか出来ない。
 快適な毎日を、自分が望む刺激に彩って生きてきたリアンにとって、それは耐えがたい苦痛だった。
 それでも、廊下に繋がれて暫くは、心を襲う苦しみとだけ戦っていればよかった。
 その状況に変化が訪れたのは、建物の入り口の方角から、よく通る女性の声が響き渡ってきた後のことだった。
「お待たせっ! 今日は初日だから、顔見せだけだよ。その代わり、廊下に繋いである犬は好きにしていいからねっ!」
 その言葉の中の『犬』という単語が、自分を指しているという事実に気づくのに、想像力は必要なかった。
 置かれた状況に恐れを抱き、逃れようの無い立場で、隠れる場所を探して左右をみやる。
 その間にも、待ちかねていた男たちの乱雑な足音はリアンに迫り、気づけば十数人の男たちに囲まれていた。
「うほぉっ! すっげぇっ!!」
「こんないい女、見たことがねぇよ」
「こ、こいつは、好きにしていいんだろ? 俺、俺は・・・」
「当たり前だろ! 俺だって、もう!」
 一人の男が下を脱ぎ始めたのを契機に、リアンを囲む男たちが一斉に自分を解き放っていた。
 十本を越える男根に取り囲まれ、リアンが悲鳴とともに後じさる。
 一人が逃げる腕を乱暴に掴んで体を引き寄せ、いきり立ったものを顔に無理やり押し付けた。
 口を硬く閉じ、顔を背けたが、昂ぶった男の欲求の前に、深窓の令嬢の抵抗はむなしかった。
 顎と額を押さえられ、臭いのきつい肉棒を強引に押し込まれてしまう。
 端正な顔を醜く歪め、逃げる事が出来ないように頭を強く押さえられ、男のものを噛み切る決心も付けられないまま、
せめてもの抵抗として口の中で舌を逃れさせている。
「う・・えええ・・・ぇ・・」
 頭の方に気を取られているうちに、男たちはリアンの体の背後にも回りこんでいた。
 一番に尻を掴んだ男が、当然の権利であるかのように腰を押し当て、準備が出来ていない柔肉を強引に割り開く。
 一方的に押し付けられた苦痛に呻き、逃げようと前に出たリアンの喉を、硬くいきり立っている男根が強く突いた。
 えずきながらも何とか堪え、整った顔を涙と鼻水に汚しながら短く唸っている。
「おいおい、早くしろよぉ。後が詰まってるんだからよぉ」
「舌を使うんだ、舌を。そんなんじゃ、いつまでたっても終わらねえぞ」
「なんなら、ケツも使ってやろうか? あんまり好きじゃねえんだけどよ」
 口々に勝手な事をいいながら、あぶれた男たちは、リアンの裸体をおかずに自分のものをしごいていた。
 その中の一人が溜まりきった精を吐き出し、白く滑らかな背中を汚す。
 それを合図にしたかのように、周りを囲む男たちが次々に精を放ち、令嬢の全身を穢していった。
 自分でしただけで満足できない男たちは、先に使っている男たちがどこかの穴を空けるのを心待ちにしている。
 たった一人で、それだけの男たちの性欲を受け止めるよう求められた側は、たまったものではない。
 押し付けられる苦痛と嫌悪に包まれながら、何をされているのかも考えられない状態で、されるがままになっている。
 リアンの体が男を満たす努力を見せないことを知った男たちは、それならばと自分勝手に腰を動かし、
強引に自分を昂ぶらせては、それぞれの使っている穴の中へ、白濁した欲望を吐き出していった。
「う・・・ぐ・・・ぅ・・・ぅえ・・・ええ・・・」
 どれほどの時間が過ぎたのだろうか。
 気が付けば、与えられた玩具を奪い合っていた男たちは一人残らず姿を消し、遮るもののない廊下の隅には、
精液に塗れて転がる一人の女性の姿だけが残されていた。
 口に出されたものを強引に飲まされ続けたせいなのだろう。
 込み上げてきた吐き気に堪えきれず戻したのは、男の欲望そのままの、臭い立つ粘液だった。
 散々に抉られていた秘所からも、力を失った肛門からも、同じものはとめどなく溢れ、辺りに独特の異臭を満たしていた。


528:犬の生活
09/06/23 21:43:20 QDqMsh4D
「あーあ、なによ、これぇ。こんなに汚して、どうするつもりよ」
 自分を取り戻す事すら出来ないまま、呆然と転がっていたリアンの耳に、突然若い女性の声が飛び込んできた。
 反射的に顔を上げ、声の主をみやると、そこには二人の女性を引き連れて立つ、エイリアの姿があった。
 かつてリアンに仕えていた二人は、予想以上の惨状に言葉を失っているが、エイリアは嘲りを含んだ薄笑いを浮かべ、
平然とその姿を見下ろしている。
「酷い姿になってるねぇ。まったく、これじゃ臭くてかなわないな」
「・・・・・」
 これほど惨めな自分の姿を、この間までの奴隷たちに見られるほどの屈辱はない。
 リアンは無言で顔を背け、エイリアの声を背中で受け止めた。
 鼻を鳴らしてその姿を見下したエイリアは、リアンの傍らに置かれた木製の桶へと目を移した。
 最初にここに置かれた時のまま、乾いた底板を見せ付けていることを確認し、再び視線をリアンに戻す。
「汚されたら、ちゃんと洗ってもらいなさいよね。言わなくてもやってくれるような、気の利いた奴はいないんだから」
「・・・・・・」
「なによ、何か言いたいの?」
 エイリアの言葉を耳したリアンが、背けていた顔を上げた。
 すがり付いてくる媚びた視線を跳ね返しながら、エイリアは冷たい声で問い返す。
 気おされて、一度は視線を下げたリアンだったが、言わずには居れなかったのだろう。
 再びおずおずと顔を上げ、震える声を唇の間から絞り出した。
「・・・体を・・・・洗わせて・・・・ください・・」
「ん? 体を洗って欲しいの?」
「は、はい・・・。お願い・・・します」
 他人に、このような形で懇願しなくてはならない自分が、悔しくて仕方ないのだろう。
 リアンの瞳から涙がこぼれ、頬を走って床へと落ちた。
 そんな姿を見ながら、エイリアは口元の笑みを大きくし、冷たい言葉を口にする。
「駄目ね」
「・・・な、なんで・・・?」
「おねだりするなら、それなりの芸を見せてもらわないとね。最初に・・・ああ、そういえば、言ってなかったっけ。
 誰かに何かをおねだりするなら、ちゃんと芸をしなさい。それが、ここでの決まりだから」
「げ・・・芸? そんな・・・何を・・・」
「何だっていいよ。何かをして、それで見ているほうが納得すれば、言う事を聞いてくれるから。
 でも、まあ、いきなり何かやれって言われても判んないよね。ノーマ、ルティス、何か見たい芸はある?」
 肩越しに振り返り、背後に並ぶ二人の女性に問いかける。
 いきなりのことに何も浮かばないらしく、二人は揃って首を振った。
 二人の希望を優先するつもりでいたが、それが無いのであれば仕方ない。
 エイリアは空のままの桶を足で動かし、廊下の真ん中に移動させた。
「芸っていうより、躾なんだけどね」
 笑いながらのその言葉に、何をやらされるのかは推測できた。
 廊下の真ん中に置かれた桶を前に、リアンは体を強張らせている。
 追い詰められた表情が愉しくて仕方ないのだろう。
 エイリアは邪な笑みを浮べながら、桶の前にしゃがみ込んだ。



次ページ
最新レス表示
レスジャンプ
類似スレ一覧
スレッドの検索
話題のニュース
おまかせリスト
オプション
しおりを挟む
スレッドに書込
スレッドの一覧
暇つぶし2ch