奴隷・ペット・家畜にされる女の子at EROPARO
奴隷・ペット・家畜にされる女の子 - 暇つぶし2ch421:海賊たちの性奴65
09/05/07 19:12:09 hgvV20d4
「……こら、なに病人がエロい気分だしてやがる」
「……だ、だって……」
ノールは頬を染め、シーツに顔を半分隠しながら言った。
「キスするの、はじめてだったんだもの」
「……あン?」
意外に思ったが、もしかするとそうなのかもしれない。
奴隷の唇は基本的に男のペニスを慰めるためにあるものだ。
キスをするためのものではない。
オレガノは面白くなさそうに鼻を鳴らして言った。
「さっきのはただの看護だ。キスとは言わねえよ」
「……そっか」
ノールが眉を下げると、オレガノはノールに体重をかけないように気をつけながら、
ノールのうえに覆いかぶさっていった。
「今から本物を教えてやる」
「……え?」
問い返すノールの薄桃色の唇に唇を被せる。
下唇をかるく食んでから、舌を差しこみ、絡める。
……ちゅ、……くちゅ
「あ……、……、……ふ……ぁあ」
弱った少女の呼吸を乱さない程度の軽いキス。
それだけでノールは、オレガノのベッドのうえで、くらげのようにふにゃふにゃに
なってしまった。
「こらこら、オレ様のベッドを股汁で汚すんじゃねえ」
シーツの下でしっとりと潤んだノールの股間に触れて、オレガノが言うと、
「ううう……」 と、柄にもなくノールは両手で顔を覆い隠して恥じらいをみせた。
「せんちょのいじわる……」
「け、キスされただけで大洪水になるド淫乱がなに恥ずかしがってやがる」
ノールの隣で同じベッドに潜りこみ、オレガノは眠そうに言った。
実を言うと、この手間のかかる性奴は一時、予断を許さないほど高熱を出したので、
看病の間オレガノはほとんど寝ていないのだ。
同じベッドに潜り込んで寝る準備をすすめるオレガノに、ノールが甘えた声で囁く。
「わたしをこんな風に育てたのは船長じゃないですか……」
その声は少々奴隷と飼い主の間柄を逸脱しているように思えた。だが、今は眠気が
勝ってどうでもいいことに思える。
オレガノは身を寄せてくるノールを抱き枕がわりに抱き寄せると、聞く耳持たないと
いうように目をつぶった。
「今日はもう寝るぞ」
「……あい」
オレガノの胸板に、ノールのため息がかかる。
上唇に、花びらが触れるような軽いキス。
「……ありがと、船長」
「……明日の晩には船倉に戻すからな。今のうちにしっかり寝とけ」
「……ん」

そうしてベッドのうえで、海賊と性奴は抱き合いながら眠りに落ちるのだ。
また明日からは、少女にとって過酷な性奴としての日々がはじまる。
だが、性奴となった少女のみる夢は、なぜだか幸せに満ち満ちていた。



                        海賊たちの性奴・第一幕完

422:名無しさん@ピンキー
09/05/07 19:13:30 hgvV20d4
以上です。お目汚し失礼しました。
リクエストに応えて孕ませるところまでやりたかったけど上手く入れられなかった(・ω・;)

そんなわけで、またこの板のどこかでお会いしましょう! では ノシ

423:名無しさん@ピンキー
09/05/07 19:47:30 ShKQuNCv
おおぉぉぉ~!!!!
久しぶりに見たら、投下されてる・・・。
続きすっごいキニナル・・・。
なんにしろGJです。

424:名無しさん@ピンキー
09/05/07 19:51:39 k5TenGLe
ら、らぶらぶじゃねえか。GJ。
お疲れ様でした。

425:名無しさん@ピンキー
09/05/07 20:13:09 G7bCzCsC
わー、もう続きは読めないかと思ってたのに読めた! 完結おつかれさまGJ!


アナルの方は注がれ過ぎて腹ボテ状態になるまで
出させずに腸内射精&放尿させて欲しかった(;´Д`)ハァハァ

426:名無しさん@ピンキー
09/05/07 21:25:59 ZJVCC71+
おおう、完結してれぅー!!
ありがとうございます&お疲れ様でした。GJ!!

427:名無しさん@ピンキー
09/05/10 14:11:19 kiFtA5Eg
エロかわいくておなかいっぱいwww
ありがとう、とりあえず5回くらい抜いた。

完結オメ!

428:名無しさん@ピンキー
09/05/10 21:48:19 R3S3bmc9
最後に濃ゆいの見れて大満足。やっぱ奴隷はこうでなきゃ。GJ!!

429:名無しさん@ピンキー
09/05/11 00:27:55 Vh1gZqVj
相も変わらず、長文ながらスラスラと何の抵抗もなく、時におっきする場合もあればほのぼの、そして涙腺が解放されかける素晴らしい文章と話でした

期待しているとは言いません
できれば、これからも貴方の小説を読ませていただける、そんな栄光を浴びさせて続けて欲しいです

ただそれだけなんです


ところでオレガノのプロフィール、知りたいですw

430:名無しさん@ピンキー
09/05/12 07:55:21 UGDzuqE2
では、いちおう船長のプロフィールを・・

オレガノ・リグレイン 36歳
身長:180cm
体重:96kg
≪プロフィール≫
タララスカ連邦政府海軍士官学校主席卒業
下士官として戦功を立てた後、軍艦の副官に就任
10年前、当時上官だったガスパールとの軋轢が元でガスパールに嵌められ、
軍籍を剥奪される。
絞首刑になるところを親友のマクベインと当時の部下に救われて、乗っていた
軍艦を奪って逃亡
自分についてきてしまった部下たちと共に海賊をはじめる
バツ1子持ち(海賊になった時に離婚、陸に置いてきた)

ちなみに
娘は現在15歳
容姿は母親に似てわりと美人。しっかり者。
中身はオレガノに似ている、らしい(別れてから会ったことはない)
実は実娘も海賊船に乗せちゃう(もちろんH要員として)予定だったのですが、
あまりにも長くなりすぎるので割愛
------------------------------------------------------------
書き始めた時に考えてた設定はこれぐらいですかね

それでは
たくさんの感想、身に余るお褒めの言葉の数々、ありがとうございました!
ではでは

431:名無しさん@ピンキー
09/05/17 23:24:38 2u8I0ZJ8
これは素晴らしい小説です。
しばらくぶりにのぞいたら完結していて後フォローまでありました。

作者様は天才だと思います。(この方面の小説でですが)

第一幕が終わったところで第二幕も期待するのは無理なお願いでしょうか。
別シリーズでもいいのですが・・・・・・・


432:名無しさん@ピンキー
09/05/18 08:03:01 CM0hqe4A
濃ゆいエロと最後のラブラブがよかったです。
ノールたん船長の嫁になっちゃえよ!

433:名無しさん@ピンキー
09/05/21 14:55:46 BPruYRN/
ラストきたあああああああああ!!!!!!
話もおもしろくって、エロも濃厚で最高だった!!!!!!

434:名無しさん@ピンキー
09/05/22 15:41:04 r9mAqxxU
第二幕に期待せざるを得ない
親娘とも奴隷展開とか

435:名無しさん@ピンキー
09/05/22 20:27:59 Kr+m/o2r
期待

436:名無しさん@ピンキー
09/05/24 03:10:14 gp5f/gx8
第二幕期待!!
新しい性奴ちゃんが来て、ノールは船長専用…
だけど時々楽しそうで乱交に混じっちゃって
船長にお仕置きされる…とか
妄想がふくらんでしまう…

437:名無しさん@ピンキー
09/05/25 23:24:43 KTgSf0jf
新規投下失礼します
柔道少女近親調教もの
新規といいつつ別スレで一度投下、中断していたものです
再開しようとしたらスレが落ちちゃっていたので、シチュで該当する(はずの)
このスレに再投下させていただきたく

注意
・主人公はキモオタ
・エロがはじまるまでが長い

苦手な人はタイトルで弾いていただけると幸いです

438:柔道少女はおとしごろ
09/05/25 23:25:17 KTgSf0jf
毎週欠かさずにチェックしているお気に入りのテレビアニメを観終えると秀一はい
つものようにノートパソコンを開いた。
ポテトチップを一枚頬張り、脂がついた指で構わずにPCの起動ボタンを押すとブ
ーン、という静かな駆動音とともにウィンドウズの画面がゆっくりと起ち上がる。
黒い起動画面に映る自分のずんぐりとした丸いシルエットを見るとはなしに眺めな
がら、秀一はテレビゲームのやり過ぎで細くなった目を擦り、寝癖だらけの髪を掻
いた。
久しく洗髪していない頭皮からぼろぼろとフケが落ちるが気にも留めない。
不健康に太っているために老けてみえるが、秀一は今年で十六歳。春に高校に入学
したばかりの高校一年生だった。近くの公立高校には毎日通っているので引きこも
りではないが、親しい友達はいない。
学校が終わるとまっすぐ家に帰ってきて撮り貯めたお気に入りのテレビアニメを鑑
賞し、それも終わると自分用のノートパソコンを開いてネットを巡回する。
夕食時には家族の前に顔を出すが、食べ終わるとまたすぐに部屋に篭って夜は夜で
PCのアダルトゲームをやるか、ネットのアダルトサイトを巡回している。
秀一の生活はそんなサイクルでまわっていた。
その不健全な生活について母や姉からはしつこく小言を言われるが、彼は自分の生
活を変えるつもりはなかった。
彼はあまり3Dの世界(立体、つまり現実の世界のことだ)には興味がないのだ。
彼の興味は主に、二次元の世界の中にあった。
秀一は平面の世界に描かれた少女たちを愛していた。例え自らは三次元世界の住人
で、二次元の彼女たちには触れることさえできないのだとしても、愛らしい彼女た
ちの波乱万丈の物語を傍でただ眺めているだけで、彼は十分に幸せだったのだ。
つまらない現実の世界に目を向けようなどとは考えたこともなかった。

そう、あの日までは。
そんな彼の日常に変化が起こったのは、今年の夏休みのことだった。
夏休みに初めて訪れた海外で、彼は生まれて初めて現実世界の少女に恋をした。
お気に入りの娘が出来たときの秀一の行動は、相手が漫画やアニメのキャラクター
であっても、現実世界の少女であってもさほど変わりがない。
集める情報が二次元から三次元に替わるだけのことだ。
彼は手を尽くして彼の恋した少女に関する情報を収集していった。幸いなことに秀
一が恋に落ちた相手は超がつくほどの有名人だったので、ネット上でいくつかのサ
イトを漁るだけで動画を含む大量の画像データが簡単に手に入った。
PCが完全に起ち上がると、マウスを操作してデスクトップからお目当てのフォル
ダを開く。
アルファベットで「Kanako」と書かれたそのフォルダには、秀一が生まれて
始めて恋をした少女に関するファイルデータが大量に、ところせましと並んでいた。
秀一はその中からすぐにお目当ての動画ファイルを探し出す。
ファイルの名前は『加奈子・オリンピック決勝』。それは、彼がこれまでに集めた
彼女に関するファイルのなかでも一番のお気に入りの動画だった。
机の左右に新しいポテトチップスの袋とコカ・コーラのペットボトルを配置すると、
完全な鑑賞モードになった秀一はファイルの再生ボタンを押した。

439:柔道少女はおとしごろ2
09/05/25 23:25:56 KTgSf0jf
オリンピック女子柔道・五十二キロ級の決勝は、大会三連覇を狙うフランスの王者、
マリア・ブーフハイム(29)と日本の橘加奈子(17)の対戦だった。
橘は当時高校二年生。全日本体重別と福岡国際を連覇して女子五十二キロ級の代表
に選ばれた日本期待の新鋭で、スピーディな動きと、長い脚を活かした切れ味鋭い
内股を得意としていた。
この大会も決勝まですべての試合を一本勝ちで制し、日本の客席を沸かせていた。
十七歳の女性オリンピック・ファイナリスト。
それだけでもスポーツ・アイドルの資格は十分だ。
それに加えて橘は、ほとんど無名だった当時から芸能界入りが囁かれるほど、整っ
た容貌の持ち主だった。
艶のあるショートの黒髪と黒い大きな瞳。自己主張のないすっきりと通った鼻筋。
血色の良い桜色の唇。
シャープな頬のラインと躍動感溢れる細身の肢体が理想的な健康美を体現していた。
全体として中性的な印象を受ける少女だが、決して少年に間違われることはない。
派手なセックス・アピールこそないが、清冽な雰囲気を身に纏った正統派の美少女
だった。
大会がはじまると、メディアは当然のように橘に注目した。
いくつものテレビ局が彼女の特番を組み、日本時間の深夜に行われたにもかかわら
ず、決勝戦の視聴率は二十パーセントを超えた。
試合の対戦相手も、注目を集める要因だった。
橘が決勝を争ったブーフハイムは当時この階級における絶対的な王者で、公式戦六
十二連勝中という驚異的な記録を更新中だった。
当然のように、橘と同じく決勝まですべての試合を一本勝ちで勝ち進んできていた。
不敗の王者と日本期待の新星との真っ向勝負は、下馬評ではブーフハイムが有利と
されていた。橘は直前の世界柔道でブーフハイムに敗れている。
それだけに、日本側の応援にはより一層の熱が入っていた。
録画映像が当時の会場の大歓声を忠実に再現し始める。

440:柔道少女はおとしごろ3
09/05/25 23:26:44 KTgSf0jf
「―さあ、いよいよ女子五十二キロ級、決勝戦が始まります。ニッポンの橘加奈子、
世界柔道での雪辱を果たせるか!」
「彼女なら、きっとやってくれるでしょう!」
アナウンサーと解説の元柔道選手が大歓声に負けない大声で会話を交わしていた。
液晶の画面越しに、彼らの高いテンションが伝わってくる。
映像では白の柔道着に身を包んだ橘が最後のウォーミングアップをしているところ
だった。
トントンと小刻みなジャンプを繰り返して肩の緊張をほぐし、大きく深呼吸をする。
それからほんのわずかな間、彼女は天を仰ぎみて祈るように瞳を閉じた。
再び目を開いた時。彼女が周囲の歓声など耳に入らないぐらい集中しきっているの
が、観ている秀一にもはっきりと感じられた。
その圧倒的な集中力に引きずられて、秀一の身体までぶるりと震える。
これが三ヶ月も前の録画映像なのだと、頭ではわかっている。
観るのももちろん、初めてではない。
それなのに。
何度繰り返して観ても、飽きるということがなかった。
この試合を観るたびに、秀一は何度でもえもいわれぬ恍惚感を味わうのだ。
試合はそれほど、凄まじい熱戦になった。

すべての試合を短時間の一本勝ちで決めてきた二人は、決勝に十分な余力を残して
いた。
試合開始直後から、二人は最高のパフォーマンスでせめぎ合う。
赤線の枠に囲まれた狭い畳の上で、静動虚実織り交ぜて、めまぐるしく攻守が入れ
替わる。
開始直後、襟を掴んだブーフハイムの拳が下唇に当たって、橘は唇を切った。
真っ白な柔道着が鮮血に染まる。
対するブーフハイムにも準決勝までのような余裕はなかった。めったに見られない
王者の鬼気迫る表情が、橘の実力を見事に証明していた。
お互いに一歩も引かない攻防で、最初の三分があっという間に過ぎた。
瞬きするのも惜しい緊張感のなかで、その間に、橘とブーフハイムは互いに有効を
二つずつ取り合っていた。
次に試合が動いたのは試合開始三分十秒。
崩しきれないままやや強引にもっていった橘の内股がブーフハイムにすかされ、左
ひじをついた半身の姿勢で橘が畳に倒される。
残り時間を見てポイントで先行しようとした橘のわずかな焦りが裏目に出たのだ。
技ありにも見えたが、判定は有効。残り二分弱を残してブーフハイムが有効一つ優
位に立った。
寝技にも定評のある王者は、暴れる橘を巧みに組み敷いて、そのまま押さえ込みに
入った。橘が完全に組み敷かれてしまうと、絶体絶命の危機に日本の応援席から悲
鳴の大合唱が沸き起こる。
「押さえ込み……入った! 入ってしまった! 危ない! ニッポンの橘、危ない!」
「大丈夫、場外が近いですよ! まだ諦めてはいけない!」
解説とアナウンサーの切羽詰った声。
画面のなかで、ブーフハイムに押さえ込まれた橘が死に物狂いで暴れまわる。
テレビの中継など欠片も意識にない、試合だけに集中したその必死の表情に、観て
いる秀一の胸が痛んだ。
彼は引きずり込まれるような熱戦にどんどんとのめり込んでいく。

441:柔道少女はおとしごろ4
09/05/25 23:27:37 KTgSf0jf
「……さあ、あとは左足が線を離れれば場外だ。あと少し……、離れた、離れました!」
「十七秒。有効です。大丈夫、差はまだ有効二つ。技あり以上で逆転です。まだ諦め
ることはないですよ!」
「さあ、ポイントの差は有効二つ。残り時間はあと一分三十秒を切った。頑張れ橘!」
ポイントで大きな差をつけられて試合が再開される。
そこから、橘の猛攻が始まった。
二十九歳の王者ブーフハイムに若干の疲れも見え初めていた。
―しかし、そこからが王者の真骨頂だった。
試合は橘が一方的に仕掛ける展開になったが、完全に守りに入ったブーフハイムは
付け入る隙のない防御で橘の猛攻を的確に捌いていった。
見惚れるようなブーフハイムの体捌きに、橘に残された時間がどんどん少なくなっ
ていく。
日本側の声援が徐々に悲鳴へと変わっていくなか、残り時間がついに三十秒を切る。
残り二十七秒。ブーフハイムが掛け逃げ気味に背負いをかけ、試合が中断された。
主審が手をまわして開始位置に戻ったブーフハイムに注意を与える。
ふたりのポイント差が効果一つ分わずかに縮まるが、逆転にはほど遠い。
そして次の瞬間、決定的な場面がやってきた。
リスタートして組み合った直後だった。
「やあァァッッ!」
残り十八秒。会場に響き渡る裂ぱくの気合の声と共に、橘の内股がついにブーフハ
イムを捕らえたのだ。
橘の右脚がノーモーションで大きく跳ね上がり、不敗の王者の体が高々と宙に翻る。
ブーフハイムは半身の姿勢で勢い良く畳に叩きつけられ、勝利を確信した橘が左手
で小さくガッツポーズを作った。秀一の目にも、それは間違いなく一本に見えた。
だが―判定は技あり。
この時点でスコア上では橘がブーフハイムを逆転していた。
が、試合はまだ中断していなかった。
橘に一瞬の油断があった。その隙をブーフハイムは見逃さなかった。

「えーっ!? いまのは一本でしょう、エンドウさん!」
「ええ……、ええ、私の目にもそう見えました。ですが、これで逆転です。このまま
いけば―あっ!」
解説者が慌てて腰を浮かせた時には、すでに橘はブーフハイムに捕えられていた。
握りこぶしを作った左手がわずかに逃げ遅れたのだ。
残り十三秒。位置は場外のわずかに手前。
橘の左手を捕まえたブーフハイムは迷わず関節技を選択し、橘の左手を両脚で挟み
こみ、脚の下に橘の首と胴とを押さえ込む。
胸の前で橘の腕を抱きかかえるようにして、そのまま仰向けに倒れこめば腕拉ぎ十
字固めの完成だ。肘の関節が極まり、試合が終わる。
「これは……、危ないですよ!?」
解説の元柔道選手が今更のように身を乗り出して叫んでいた。
間接はまだ完全に極まったわけではない。橘は捕まった左手の袖を右手で掴んで、
腕拉ぎの完成を防いでいた。
だが、それも時間の問題だ。
囚われた橘の左手をめぐって、分の悪い攻防が始まる。
残り時間はわずか十秒。しかし、それは橘にとって長すぎる時間だった。
ブーフハイムが普段の冷静さをかなぐり捨て、決死の形相で激しく上体を揺さぶる。
もう、会場の大歓声はPCの安いスピーカーで表現できる限界をとうに超え、ただ
の耳障りに割れた音となっていた。
両国の応援席は沸騰の極みに達していて、解説とアナウンサーが何を叫んでいるの
か、それすらも聞き取ることができない。
そして残り時間七秒。
ついに橘の右手が離れた。

442:柔道少女はおとしごろ5
09/05/25 23:28:14 KTgSf0jf
ブーフハイムの上体が橘の左手を抱えたまま畳の上で大きく反りかえり、両国の応
援席から悲鳴と歓声の大絶叫が湧き起こる。
橘の左肘の関節が、本来の稼動域とはまったく逆の方向に大きく反りかえる。
橘の右手がたまらず、畳を二度叩く。「まいった」のコール。
―誰もがそうなる、と確信していた。
だが、実際には。
畳を叩くかわりに、橘は右手で柔道着の袖を強く握りこんだ。
関節を極められたまま、残り時間を耐えるつもりなのだ。
残り五秒。主審の制止がかからないのを見て、ブーフハイムも、まだ試合が終わっ
ていないことを悟る。
彼女もまた、最後まで試合を諦めなかった。
上体を起こして一旦反動をつけ、気合の声とともにさらに勢いよく身を反らせる。
「――ッ!!」
肘の関節が通常の稼動域を大きく超えて反対方向に折れ曲がるのが、はっきりとみ
てとれた。
絶叫する橘の悲鳴は大歓声にかき消されて秀一の耳には届かない。
だが、ブーフハイムの脚の下でビクビクと大きく痙攣する彼女の細身の全身が。
目尻に浮かぶ大粒の涙が。
絶叫の形で少しも閉じない唇が。
肘関節脱臼がもたらす激痛を如実に表していた。
それでも、橘は畳を叩かなかった。
追い詰められたブーフハイムが、明らかに脱臼している橘の左手を大きく左右に捻
りあげる。
橘が狂ったように暴れ、会場中にさらなる悲鳴が満ちる。
それでも、橘は最後まで畳みを叩かなかった。
関節が完全に極まっても選手が「まいった」のコールをするか、失神してしまわな
い限り敗北にはならない。
橘は最後まで、そのどちらも拒絶し続けた。
永遠のような最後の数秒が過ぎ、主審が試合の終了を告げる。
勝利を告げられた時、橘はブーフハイムの下で顔をぐしゃぐしゃにして泣いていた。
もちろん、喜びの涙ではない。
試合が終了し、解かれた左手を抱き抱えた橘が、ブーフハイムに支えられてよろめ
きながら立ち上がる。
開始線までもどり、橘は気丈にも試合後の礼をやり遂げたが、次の瞬間には開始線
の上でうずくまるように失神して崩れ落ちた。
日本チームのコーチが慌てて彼女に駆け寄る。
その後、橘は当然のように病院に直行し、試合後のメダルの授与とインタビューの
場に立つことはなかった。
一番高い表彰台が空席のままのメダル授与式。
それでも、会場の興奮は中継が終了するまで冷めることはなかった。

443:柔道少女はおとしごろ6
09/05/25 23:29:51 KTgSf0jf
「ふう……」
手に汗握って録画を鑑賞していた秀一は、映像が終わると同時に恍惚としたため息
をついた。
背もたれに重い体重を預けて、しばし鑑賞後の余韻に浸る。―と、
「こらっ」
「いてッ」
いきなり不意打ちで頭をはたかれてしまった。
思わぬ攻撃に秀一が慌てて振り返ると、いつのまに彼の部屋に入ってきたのか、姉
の加奈子が両手を腰にあてて、怒ったように彼を見下ろしていた。
―橘 加奈子。
冗談のような話だが……さっきの映像の少女である。
そう。
彼はこの夏、オリンピックに出場する姉の応援に渋々ながら海外まで出かけて―
そこで実の姉に恋をしてしまったのだ。
初恋の人に危険な場面に踏み込まれて、秀一は慌ててPCの画面を手で隠した。
「ね、姉ちゃん! 勝手に部屋に入ってくるなよな!?」
「それなら、何度も呼んでるんだから、返事ぐらいしなさいよ」
言い合いながら、秀一は高速でマウスを操作して「Kanako」のフォルダを閉
じる。
明らかに怪しい挙動だったが、姉は特に気にした風もなく、
「ご飯できたわよ。いつまでもパソコンいじってないでさっさと降りてきなさい」
とだけ告げてきた。
まさか彼女も、実の弟が、彼女の試合をみて、苦しみ悶える実姉の姿に大興奮して
いたとは思いもよるまい。
「わかった、すぐおりるから先にいってて」
「ん。……っとに、こっちは片腕なんだから、アンタも少しは家事手伝いなさいよね」
両親共に多忙でほとんど家には帰ってこないため、橘家の家事は姉が一切を取り仕
切っているのだ。
そして、あの夏のオリンピックから三ヶ月。
今でも、姉の左肘の状態は思わしくない。
肘関節の脱臼と周囲の骨の複雑骨折。それに加えていくつかの腱の断裂。
大方の予想通りとはいえ、あの試合のために姉が支払った代償は大きく、姉はまだ
復帰どころか、練習再開の見込みすら立っていない状態だった。
そんな姉に家事全般頼りっきっていることが急に情けなく思われ、秀一は素直に反
省した。

444:柔道少女はおとしごろ7
09/05/25 23:30:22 KTgSf0jf
「……ごめん」
「もう、バカね」
深刻な顔になった秀一に、姉は冗談であることを知らせるような明るい声で言った。
「言ってみただけよ。アンタに家事なんか任せられるわけないでしょ?」
「でも、買い物ぐらいは俺が行くよ、今度から」
「……秀一」
真面目な顔で彼が言うと、姉は驚いたように目を見開いた。
「……熱でもあるの?」
「ね、姉ちゃん!?」
急に顔を寄せられて、今度は秀一の方が驚く番だった。
化粧気などまるでない、瑞々しい姉の顔が間近に迫る。
ぴたりとおでこをくっつけられると、彼はこれ以上ないほどに茹で上がってしまっ
た。
「やだ、ほんとに熱があるじゃない!」
「だ、大丈夫だよ。子どもじゃないんだから!」
「なに言ってるの、まだ子どもでしょ。高校生なんだから」
「自分だって高校生だろ!」
「それでも、アンタよりは大人よ」
余裕たっぷりに笑う姉に、秀一はまたひとつ不安を覚えた。
そんな態度を取られると、最近頻繁に目にする「橘加奈子熱愛発覚!?」などといっ
た嘘だらけの週刊誌の見出しも、本当の事ではと思えてしまうのだ。
もちろん、姉に関する下品なゴシップ記事のすべては、彼も入念な裏づけ調査を行
なっており、どれも内容の空疎な捏造記事だとわかっているのだが……。
それでも、気の休まる暇もない。
PCゲームの清楚なヒロインたちと違って、彼の姉はわりと身持ちが軽そうなのだ。
最近でこそ少しは落ち着いてきたものの、姉は今でもお茶の間に大人気で、頻繁に
テレビなどに呼ばれては出演して、スポーツアイドルとして好評を博している。
そして出演するたびに、
「有名な野球選手のだれそれさんにメアド教えてもらっちゃった♪」
などと自らのモテぶりを披露してくるのだから、たまったものではない。
「そうやっていい気になってると、今に痛い目みるぞ」
などとふて腐れてみても、姉は余裕の表情で、
「ふうん? 心配してくれてるんだ?」
などと、取り合ってもくれない。
これでは、どうやって恋愛フラグを立てたらいいものか、見当もつかなかった。
当たり前の話だが、今の秀一は彼女の恋愛対象の視界にすら入っていないのだ。
(しょせんオレはただのデブオタ、相手は女子柔道のスター選手。当然といえば当然
なんだが……)
それ以前にお前らは血の繋がった実の姉弟だろう! というツッコミは秀一の脳内
には入らない。
近親相姦など、彼の常駐する二次元の世界では非常によくあることなので、彼の脳
内ではタブーのうちにも入っていないのだ。
それどころか、
ああ、姉ちゃんを調教するゲームがやりたいな……どっかのメーカーが出してくれ
ないかなあ。
そんなことまで夢想している始末である。
そこまで考えて、彼はふと気づいた。
(……そうか、姉ちゃんは3Dの人間なんだから、わざわざ平面絵に落とす必要はな
いんだ。それに、調教系のフラグなら、リアルでも簡単に立てられそうだし……)
なんといってもふたりきりで、一つ屋根の下で暮らす姉弟なのだ。
盗撮して弱みを握るのも、寝込みを襲ってレイプするのも思いのままのはずだった。
家の中で油断している姉を押し倒して、嫌がる姉をさんざんに犯し抜き、精液でど
ろどろに穢し尽くしていく。
男を知らない姉の身体に徹底的な調教を加えて、彼なしでは生きていけない、彼だ
けの性奴隷に仕立て上げていく……。
想像しただけで下半身の一部が脹れた。
(純愛ルートは諦めて、鬼畜調教ルートで行くか……)
のんきに笑う姉をみあげて、秀一はひそかにそんな決意を固めた。
現実世界にリセットボタンはない。
慎重に、だが確実にフラグを消化していこう……。

445:柔道少女はおとしごろ8
09/05/25 23:31:02 KTgSf0jf
翌朝。
いったん決意を固めると、彼の行動は素早かった。
せっかく得た風邪を引いたという口実を利用して、朝から学校を休むと、心配顔の
姉が学校に出かけるのを待ってから、こっそりと街に買い物に出かけた。
主な目的は盗撮用小型カメラの購入である。
今やそのへんのアイドル以上にパパラッチに追われ、日々盗撮等の被害にも合って
いる姉だが、まさか家のなかで家族から盗撮される日がくるとは思いもすまい。
秀一がこっそりと家のなかに小型カメラを仕掛けてまわれば、姉は必ずや隙だらけ
の姿を彼の前に晒してくれるはずだった。
姉を盗撮。
それは考えただけで興奮が止まらなくなってしまう行為だったが、秀一の最終的な
目標はさらなる高みにあった。
そうして撮りためた「Kanako」のフォルダの中身を、ゆくゆくは姉の前に全
部ぶち撒けるのだ。
そして、
「くっくっく、いいか姉ちゃん。この恥ずかしい写真の数々をネット中にバラ撒かれ
たくなければ……これからはオレの言うことをなんでも聞くんだな!」 
「そ、そんな……!」
と、まずは涙目(これは観測された未来における確定事項だ)の姉に自分で自分の服
を脱がせて、生まれたままの姿にしてしまう。
そして、恥らう姉の裸体を隅々まで隈なく鑑賞していき、映像を網膜にしっかりと
焼き付けて、最後には無理やり押し倒して姉の大切な処女までもいただいてしまう。
……ここまでくれば、あとはもうこっちのものである。
じっくりたっぷり、時間をかけてねっとりと、ねぶり上げるように調教してゆき、
最後には姉を、彼なしでは生きていけない、彼専用のエロ奴隷に仕立て上げるのだ。
今まで何人ものエロゲの主人公たちが成功してきた栄光の道である。
まだ童貞だが、高一にしてすでにクリアエロゲ数が300本に迫ろうかという秀一
にも、けして不可能ではないはずだった。
幸いにも、それだけの数のエロゲが気軽に購入できるほどには、彼の生まれた家は
裕福で、ン万円もする高価な盗撮機材の購入も、さしたる障害にはならなかった。
まあ、しばらくは金欠でエロゲ等が買えなくなってしまうが、そんなものは姉を手
に入れることに比べればゴミのようなものだ。
秀一はたっぷりと時間をかけて吟味しながら、大量の盗撮用機材を買い漁っていっ
た。
リュック一杯にカメラを買い占めてしまうと、せっかく街に出たついでなのでアダ
ルトショップにも立ち寄り、様々な大人の器具も買い漁る。
革製の拘束服や手錠、ローター、各種サイズのバイヴ、ムチ、蝋燭、アナルプラグ
に到るまで。ありとあらゆる器具を手当たり次第に買い漁っていく。
そうしてそれらの器具を実際に使う時のことを夢想するのだ。
上手く弱みを握って、姉に言うことを聞かせられるようになったら、姉の身体を使っ
てありとあらゆるプレイを楽しもう。
全裸に剥いた姉の肢体を革ベルトでガチガチに拘束して、乳首とクリトリスにピンク
ローターを押し当て、目隠しをして、筆や電マ、バイヴ等で思うさま責め立てる。
身悶える姉の痴態を心ゆくまで堪能してから、最後はとどめとばかりに己の極太で深
々と貫くのだ。
処女を奪われ、泣き叫びよがり狂う姉の様子をビデオでしっかりと録画して、それを
ネタにさらに脅迫を続ける。
そうして毎日のように様々な器具を使ってありとあらゆる調教を姉の身体に施してい
き、最終的には彼専用の肉便器を完成させる。
―そんな至福の空想ににやけた笑みを浮かべながら、秀一は期待と欲望で紙袋と股
間をぱんぱんに脹らませて、上機嫌で帰途についた。

446:柔道少女はおとしごろ9
09/05/25 23:31:51 KTgSf0jf
家に着くなり、秀一はひいひいと汗だくになりながら階段を上り、自分の部屋のベッ
ド下に置かれた秘密の道具入れに買って来た器具類を仕舞い込んでいった。
それが済むとさっそく隠しカメラの設置に取り掛かる。
まずは風呂場の天井にある換気口に防水加工された一番高いものを仕掛け、それが済
むと二階と一階のトイレにも、やはり換気口にカメラを仕込んでいく。
そしてついに、彼は禁断の姉の部屋にも侵入を果たしていった。
当然のことながら、姉の部屋は内部からの侵入者には完全に無防備で、鍵などもまっ
たくかかっていなかった。
このように開け放たれ、彼の部屋のすぐ隣にあるにもかかわらず、彼がその部屋に入
るのは実に数年ぶりのことだった。
久しぶりに入る姉の部屋は、子供のころと変らず、淡いピンクを基調としたいかにも
女の子らしいトーンに整えられており、匂いを嗅ぐとミルクのような甘い匂いがした。
しっかり者の姉らしく、きれいに片付いている。
机の上の本棚にはいくつかの辞書と参考書。それに倍するスポーツ医学とトレーニン
グに関する本がずらりと背を向けて並んでいた。その脇にはわずかにだが、女性誌や
ファッション誌の類もみられる。
対面のステンレス製の折りたたみベッドは、運動馬鹿の姉のものらしく、折り曲げる
と効率的に腹筋が鍛えられる作りになっていて、ベッドのうえにはきれいにたたまれ
た淡いピンクのかけ布団。
そして、本来なら枕があるはずの位置には、枕の替わりに特大の犬のぬいぐるみがで
んと置かれていて、奇妙な存在感を放っていた。
この白い犬のぬいぐるみには見覚えがあった。
去年の姉の誕生日に、彼が無理やり姉に買いに行かされたものだ。
「自分で買うのは恥ずかしいから」
という理由で、同じく金に困っていないはずの姉から、強引にプレゼントするように
命じられたのだ。
一年以上経った今でもまだベッドに置いてあるところをみると、よっぽどお気に入り
らしい。
もしかしたら姉は毎晩これを抱いて寝ているのかもしれない。
そう考えると昂ぶる興奮を抑えきれず、秀一は遠慮がちに姉のベッドに倒れこんでいっ
た。

447:柔道少女はおとしごろ10
09/05/25 23:32:28 KTgSf0jf
体重の軽い姉しか乗せたことのないステンレスのパイプベッドが、100キロ近い巨
体の彼を載せて大きく軋んだ音をたてる。
ベッドに寝そべると、全身が姉の残り香に包まれる。
白い犬のぬいぐるみに鼻を寄せると、かすかにだが汗の匂いまで感じた。
間違いない、姉は毎晩このぬいぐるみを抱いて寝ているのだ。
「ああ……」
無意識のうちに声が漏れ、全身を例えようもない恍惚感が支配する。
考えると堪らなくなって、彼は思わず両手両足で犬のぬいぐるみを抱き抱え、硬くなっ
た股間を白い毛に押し当てていった。
その背徳的な行為と鼻をくすぐる姉の匂いに至福の表情で横向けになっていると、ふ
と飾られた一枚のポスターが彼の目を引いた。
ベッドサイドの壁に、男子の有名な柔道選手が汗を飛ばしながらガッツポーズを決め
る、いかにも男臭いポスターが張られていたのだ。
そこだけが可愛らしいトーンでまとまったこの部屋から、いかにも浮いた印象を受け
る。
それに、この位置は―
秀一は無意識のうちに眉をひそめた。
ぬいぐるみを抱いた姉がこうして仰向けで眺めるのにベストなポジションではないか。
「……姉ちゃん、こんなヤツが好みなのか……」
抑えようにも、どうしても嫉妬の炎が燃え上がってしまう。
ポスターに写っていたのは、サル顔だが精悍な面構えをした20代半ばの男子の柔道
選手で、おそらく勝利の瞬間なのだろう、鍛え抜かれた鋼の肉体を惜しげもなく晒し
て、男でも惚れそうなほどの最高の笑顔で白い歯をみせていた。
その姿は、まだ16歳にして糖尿病予備軍の彼とは比べるべくもない、男の魅力に満
ち満ちている。
―やっぱり、正攻法じゃあ勝負にならないよな……。
だが、純愛系のゲームでは絶望的でも、鬼畜調教系のゲームではデブオタがヒロイン
をモノにするものも、けして珍しくはないのだ。
「鬼畜ルートだ、鬼畜ルート」
彼は自らに言い聞かせながら、再びベッドから起き出し、忙しく動き回って姉の部屋
に隠しカメラを仕込んでいった。
姉の弱みを握るために。
姉を彼だけのものにするために

そうして、設置してまわること30分あまり。
あらかたカメラを設置し終わっても、なんとなく立ち去りがたく、秀一が姉の机の本
棚に挿された女性誌を何気なくめくっていた時のことだった。
一箇所だけ折り目がつけられたページを見つけて、秀一はなんとはなしにそのページ
を開いた。
―と、そこには『気持ちのイイ特集♪』と銘うたれて、女性向けのオナニーの方法
が、明るい文体で詳しく紹介されていた。
こ、これは―
秀一がごくりと唾を飲み込む。
なぜか今まで想像したこともなかったが、姉も年頃の女の子なのだ。
もしかしたら、オナニーだって、するのかもしれない。
(……もしそれを盗撮できれば、間違いなく言いなりにできるな)
秀一はごくりと唾を飲み込む。
あの夏のオリンピックから3ヶ月。ケガのため思うようなトレーニングも出来ず、最
近の姉はさぞかし悶々としているはずだ。
もしかしたら最近になって自慰に興味を持ち始めたのかもしれなかった。
その姿を盗撮できれば……。
「その時は覚悟しろよ、姉ちゃん」
秀一は姉の部屋で、ひとり怪しくグフフ、と肩を揺らした。

448:柔道少女はおとしごろ11
09/05/25 23:33:13 KTgSf0jf
俄然やる気が出てきたので、姉の部屋と自室を何度も行き来して、自室のPCに映る
姉の部屋の映像を、入念にカメラチェックしていると、階下でいきなり玄関のドアが
開く音がした。
姉が学校から帰ってきたのだ。
「ただいまー」
のんきな声が聞こえてきたところで、秀一は自分が風邪を引いて寝込んでいることに
なっていたことを思い出した。
すっかり忘れていたのだ。
慌ててPCをシャットダウンしてベッドにもぐりこむ。
ほどなく、トントントン、と軽快な足音が聞こえてきて、カチャリと部屋のドアが開
いた。
そこから、まだ制服姿の姉がひょっこりと顔を出す。
その姿がまた、見惚れてしまうほどに可愛いかった。姉は柔道着姿もいいが、制服姿
もよく似合う。
「ただいま。どう調子は? 熱下がった?」
「うん……、もうだいぶいいよ」
「ヨーグルトと桃缶買ってきたけど、食べる?」
「うん」
「ん。じゃお皿取って来るから、待ってて」
姉はくるりと身を翻して階段を駆け下りていった。
この家の階段は途中に踊り場があって合計で16段も段差がある。秀一など、一度降
りたらもう上がるのが億劫になるほどだというのに、姉はそこを往復することをなん
とも思っていないのだ。
彼とは鍛え方がまるで違う。
それに、やはり最近の姉は、思うように練習ができずに、力を持て余しているのだろ
う。むしろ積極的に身体を動かせることを探しまわっている様子だった。
甲斐甲斐しく秀一の世話をしてくれるのも、おそらくその一環なのだろう。
怪我をするまでの姉は、毎日夜遅くまで練習に打ち込んでばかりで、彼のことなど眼
中にもなかったのだ。
特にオリンピックの直前などは、毎日どっぷりと遅くまで練習に打ちこんで、家事は
必要最低限、料理も手抜きのものばかりだった。
それが最近では、やたらと凝った料理をつくりはじめて、家事も万端滞りなく行い、
さらには、秀一のすることにまであれやこれやと口を出してくる始末である。
秀一としては暇を持て余した姉が構ってくれるようになったのは、わずらわしくも嬉
しいことだったが、今まで柔道にしか目がいっていなかった姉が、この頃では急にファ
ッションや芸能関係にまで興味を持ち始め、色恋にまで目覚めてしまった風なのが気
掛かりだった。

449:柔道少女はおとしごろ12
09/05/25 23:34:02 KTgSf0jf
「まあ、一時のことだろうけど……」
秀一は自分に言い聞かせるように呟く。
怪我が治れば、姉はまた柔道一筋の生活に戻るはずだった。
彼の姉は本来一本気な性格で、何かに熱中すると他のことは目に入らないタイプの人
間なのだ。
特に柔道にかける姉の愛と情熱は相当なもので、人気が出てちやほやされたからといっ
て、本筋をおろそかにしてしまうようなことは絶対にないはずだった。
怪我さえ治ってしまえば、似合わないお洒落などしてテレビに出演し、浮かれる姉の
姿をみることもなくなるはず。
彼としては、焦らずにじっくりと姉の奴隷化計画を進めていけばいい。
そんなことを考えていると、すぐに姉が戻ってきた。
「ほれ」
「……ん」
秀一がベッドから身を起こして差し出された皿とフォークを受け取ると、姉は桃缶を
開けて中の黄桃をふたつ皿に載せてくれた。
どうやら自分も一緒に食べるつもりのようで、姉は彼に背を向けて部屋の絨毯の上に
腰を下ろすと、自分用の皿にもぽろんと桃をあけた。
ぱくぱくと食べはじめる姉の後ろ姿を秀一はこっそりと見つめる。
近くでみると姉の肌はびっくりするほど白かった。
秀一のような不健康な白さではなく、血色の良い、輝くような白さだ。
普段、家では白のトレーニングウェアを愛用しているので気がつきにくいが、こう
して紺色の制服姿に身を包んでいると、その肌のなめらかな美しさがより一層際立っ
てみえる。
ショートの黒髪からちらりと覗く成長期のうなじの艶かしさに、秀一がついつい我を
忘れてじっとりと熱い視線を送っていると、姉はその視線に特に気づいた風もなく、
部屋の棚にずらりと並んだエロゲのコレクションを物珍しそうに眺めて言った。
「アンタ、いいかげんこの趣味なんとかしたら? こんなんじゃ女の子にモテないで
しょ?」
「……ほっといてくれ」
惚れた相手にズバリと指摘されて、ざっくりと傷つく。
姉に恋をしてからというもの、この手のゲームの利用頻度は激減していたものの、
隠すのも今更すぎるのでほったらかしにしてあったのだ。
今更取り繕ってもしかたないが、面と向かって言われるとやはり落ち込む。
「部屋にひきこもってゲームばっかりしてないで、たまには身体も動かしなさいよ?」
「……煩いなあ、俺はいま病人だぜ?」
やや自棄っぱちに秀一がそう言うと、姉はさらに明るく言い募ってきた。
「その顔色ならもう平気でしょ。―なんなら今から、お姉ちゃんが軽く稽古つけて
あげよっか?」
「……え?」
「けいこ。久しぶりに乱取りの相手してよ」
「何言ってんだよ! 姉ちゃんはまだ怪我人じゃないか」
秀一が慌てて首を振る。

450:柔道少女はおとしごろ13
09/05/25 23:34:42 KTgSf0jf
「そりゃあまだ左手は使えないけどさ。大丈夫よ、素人の相手ぐらい。―それとも、
このオリンピック金メダリストのお姉さまが直々に柔道を教えてあげようって言うの
に、不服があるわけ?」
「なんだよ、けっきょく、自分が暴れたいだけだろ」
「あはは、バレた?」
そう言って姉は、弟の気も知らずにのんきに笑った。
だが、これは―
考えるまでもなく絶好のチャンスだった。
乱取りから寝技へ、そしてそのままの勢いで夜の寝技へ……。秀一の脳裏には早くも
栄光の未来が浮かんでいた。
まさかこうも早くに姉を押し倒す機会に恵まれるとは。
秀一はしおらしくエロゲの神さまに感謝を捧げた。
いくらオリンピック選手とはいえ、相手はけが人で、しかも女なのだ。体重も50キ
ロちょっとしかない。
普段から運動などまるでしていないとはいえ、100キロの巨体の持ち主である秀一
が押し倒せないわけがない。
秀一も完全な柔道初心者というわけではないのだ。
中学校に入るまでは姉と一緒の道場に通っていた。受身と体落としの基礎ぐらいは身
につけている。
あの頃の秀一は体格差でも姉に負けていたので太刀打ちできなかったが、あの頃と今
ではふたりの体重差がまるで違う。
姉の気が変らないうちに、彼は意気込んで言った。
「いいよ、やってやろうじゃないか」
「ほんと?」
彼の内心を知らない姉がのんきに顔を輝かせる。
「よかった。道場に顔だしても、まだ誰も相手してくれなくて。ストレスたまってたん
だ」
「ま、せいぜいストレス発散のお役に立てるように、頑張らせてもらうよ」
―もっとも、姉ちゃんの想像とはぜんぜん別の方法でね。
エロゲ鑑賞で鍛えたテクで死ぬほどイカせまくってやるぜ……!
にやけながらそんなことを考えていると、姉が急に真顔になって顔を寄せてきた。
「秀一……」
「な、なに?」
―ま、まさか見透かされた?
秀一が焦って身を仰け反らせると―


彼の胸元で姉はくんくんと鼻を鳴らし、
「……アンタ、またお風呂入ってないでしょ。臭う! まずはお風呂で身体洗ってきな
さい!」
容赦のない号令が下されたのだった。
生まれた頃からの習い性で、命令口調の姉には逆らえない。
彼は仕方なく、言われるままにお風呂場に向かった。
おかげで、お風呂場の記念すべき初盗撮映像は姉のものではなく、彼のものになって
しまった。
シャワーでさっさと頭を洗い流しながら、秀一は再度決意を固める。
「……覚えてろよ。今夜は朝までよがり泣かせてやる。泣いて懇願しても絶対許してや
らないからな」
たった5分で入浴を済ませると、秀一は意気揚々とパジャマ―当たり前だが柔道着
やトレーニングウェアなどは持っていない―に着替えて、姉の待つトレーニングル
ームに向かっていった。

451:柔道少女はおとしごろ14
09/05/25 23:36:52 KTgSf0jf
―そして30分後―

「も、もう無理、ごめん、もう許して……」
懇願するハメになっていたのは、なぜか彼の方だった。
柔道着姿の姉が息を弾ませて上機嫌で笑う。
「だらしないわねえ、もうバテたの?」
「……こ、降参です……」
姉を見上げてギブアップしながら、秀一は信じがたい気分でいっぱいになっていた。
(……この強さは、いくらなんでもバグじゃないのか?)
姉の強さは、彼の想像を遥かに越えていたのだ。
まず、動きからして速すぎてついていけない。
反応すらできないうちに軽々と懐に飛び込まれて、宙を舞わされてしまう。
どこをどうすればそんなことができるのか、姉は右手一本と両脚だけで、彼の巨体を
軽々と宙に浮かして、畳に引き倒してしまうのだ。
まさに桁違いの実力だった。
それでも、押し倒してしまいさえすれば、めくるめくエロスの世界が待っているのだ。
秀一も不屈の闘志で立ち向かい、つい先ほどはとうとう姉を捕まえた―かに見えた
が、次の瞬間には、掴んだ袖を右手一本で力任せに引き離されてしまった。
(力でも勝てないなんて……聞いてないぞ)
畳の上に這いつくばりながら、秀一は思わず尋ねていた。
「……姉ちゃん、握力いくつあるの?」
「48キロ。リンゴも握りつぶせるわよ?」
「ば、化け物……」
「……失礼ね。おりゃ!」
「ぐぇッ」
だらしなくひっくり返った彼の巨体に、姉が勢いよくのしかかってくる。
あっという間に首をロックされて、袈裟固めにされてしまった。
50キロ少々の姉に、120キロの男の彼が完全に押さえ込まれてしまっているのだ。
姉は寝技が苦手なはずなのに。
―これがオリンピックレベルの選手の実力、か。
悔しいが、秀一は自分の認識が甘かったことを自覚せざるを得なかった。
しかし―
(こ、この状況も、それはそれで悪くない……)
姉に押さえ込まれながら、秀一は無上の喜びを噛み締めていた。

452:柔道少女はおとしごろ15
09/05/25 23:37:27 KTgSf0jf
なんといっても、道着越しとはいえ、夢にまで見た姉の乳房が彼の頬に触れているの
だ。
姉の脇で頭をロックされていると、ベッドに入り込んだ時とは比べ物にならないほど
強く姉の体臭を身近に感じる。
シャンプーとボディソープ、それに微かな汗の匂い。
姉もまた久々の乱取りで上気し、汗をかいているのだ。
(ああ……し、幸せだ……)
甘やかな体香に包まれて、秀一が姉の柔らかな乳房の感触ににやついていると、突然
頭を万力のような力で締め付けられてしまった。
「こら、この美人なお姉様の、どこが化け物よ」
「い、痛てててて! じ、自分で言ってれば世話ねえよ」
「あら、みんなも言ってくれるわよ? 『天才美少女柔道家』だって。恥ずかしいわよ
ねー」
「ほら、そうやってすぐ浮かれる。そんなだから、ポカやってつまらない怪我するんだ
よ。勝ってもいないうちからガッツポーズなんかしちゃってさ」
「……こいつ、言ってはならんことを……ッ」
痛いところを突かれて怒ったのか、姉がさらに締め付けを強めてくる。
柔らかな乳房がむぎゅりと彼の頬に押し付けられると、頭に一気に血が上った。
たまらず畳を二回タップする。
「ギブギブ! マジ苦しいって!」
「ダーメ、許しません。生意気言う弟にはお仕置きが必要よ」
止めに入る審判がいないことをいいことに、姉は非情にも袈裟固めという名のアーム
ロックを続行してくる。
(なんで押し倒すはずのオレが逆に責められてるんだ……!)
理不尽な思いが胸をかすめる。
「こ、この……ッ」
気がつくと、秀一はとっさに反撃に出ていた。
自由な左手で姉の脇腹をくすぐったのだ。
「きゃあ!?」
驚いた姉の身体から、すっと力が抜ける。
―今だ!
秀一はその一瞬を見逃さず、一気に身体をひっくり返して姉を畳の上に組み敷いて
いった。

453:柔道少女はおとしごろ16
09/05/25 23:38:00 KTgSf0jf
(き、きた……!)
秀一は思わず心の中で会心の叫び声をあげていた。
思わぬ成り行きから絶好の機会がめぐってきた。
姉の身体は今や彼の巨体の真下に組み敷かれて、完全に身動きの取れない状態なの
である。
いくら一線級の柔道選手でも、この完全なマウントポジションから彼の巨体をひっ
くり返すことはできまい。
それを証明するかのように、姉ははやくも抵抗を諦めて言ってきた。
「……お、重い! どいてぇッ」
その声に秀一が勝利を確信する。
「ダメだね。先にギブを認めなかったのはそっちだぜ」
「ご、ごめんごめん、お姉ちゃんが悪かったから、ね? く、くるしい……」
姉が命令口調を改め、愛らしく言ってくる。が、もちろん彼は取り合わなかった。
「ダーメ。生意気な姉ちゃんにはお仕置きが必要だ」
「……き、きゃあ!? ちょっと、何するのよ!?」
「お仕置き」
秀一が両手で脇腹をくすぐると、姉は大きく身体を竦ませて悲鳴をあげた。
「ひ、ひゃああ!? あ、アンタ、こんなことしてただで済むと思ってるの!?
後で酷いわよ!?」
「怖いな。じゃあ、報復する気も起きないぐらい徹底的にやっておかないと……」
「ちょ、ちょっと、ダメだって。お姉ちゃんくすぐられるの弱いの、知ってるでしょ
……ひゃああッ!」
姉の言葉をわき腹への指使いで遮って、秀一はさらに指先でくすぐりを加えてゆく。
「あッ、きゃァ!? だ、だめッ、きゃあああッ」
(そう、まずは徹底的に弱らせないとな……)
偶然組み敷けたとはいえ、この実力差では、いきなり犯してしまうことなど不可能
に等しい。
姉の力を持ってすれば、秀一が姉を貫くために腰を浮かせた瞬間に、楽々と拘束か
ら逃げてしまうだろう。
まずは抵抗する気も起きないぐらいに徹底的に体力を消耗させてやらなければ。
(時間はたっぷりあるんだ。焦らずにじっくりとやってやるさ……)
「ふっふっふ、こしょこしょこしょ」
「ひゃあああああ!?」
秀一は組み敷いた姉を柔道着の上から、執拗にくすぐりを続けていった。
贅肉まみれの彼とは違って、体脂肪率の少ない姉の肌は、すぐ近くに神経があるら
しく、とてつもなく敏感で、彼の指にビクンビクンと大きく身体を反応させながら、
あえぎに近い悲鳴を返してくる。
「あ……ッ、あ……ッ! やだ! やだってば! もう……やめてぇッ!」
(良い感度だ。姉ちゃん、いい肉奴隷になれるぞ……)
秀一は上唇をぺろりと舐めると、懇願する姉の脇腹を、五本の指で力強く、あるい
は一本の指で撫で上げるように、くすぐり続けていくのだった。

454:柔道少女はおとしごろ17
09/05/25 23:38:36 KTgSf0jf
「お、お願い、お願いだから……もう……やめてぇ……ッ」
30分も続けるころには、姉は目尻に涙すら浮かべて許しを請うようになっていた。
「だらしないな、もうへばったのか?」
さっきまでとは完全に立場が入れ替わった状態に、秀一が勝ち誇って言う。
「こんなだから、寝技が苦手とか言われるんだよ」
「こ、こんなの、関係ない……ッ、……ひゃぁあ!?」
反論しようとするのを許さず、秀一はすかさず横腹をくすぐってみせた。
ふざけているようでも、もう奴隷調教は始まっているのだ。
従順に育てなければならない。
「あ……ぁ。……いやぁ……」
長時間のくすぐり責めで、姉の脇腹はさらに過敏になっている。
今では軽く指先で触れただけでも、ビクンビクンと最低二回は大きく身体を仰け反
らせて悲鳴に近い声をあげてくる有様だ。
上気した頬や額には大粒の汗が浮かんで、まさに息も絶え絶えといった様子だった。
(そろそろ、次の段階だな……)
秀一は焦るなよ、と自分に言い聞かせつつ、舌なめずりをした。
組み敷いた姉に気取られないように角度には気をつけているが、すでに彼の股間の
ジョニーはギンギンに滾ってはち切れそうになっているのだ。
ともすれば暴走しそうになるその衝動を必死になって宥めながら、秀一はじっくり
と次のステップに取り掛かっていった。
「今日は弱点が克服できるまで、たっぷりと特訓してやるよ」
「ば、ばかなこと言ってないで。いい加減にしないとほんとに怒るからね!?」
姉は強気な表情でそう言った直後、ひっと短い悲鳴をあげて身を竦(すく)ませた。
秀一がわざとらしく、目の前で両手をわきわきと動かしたからだ。
「や……やだ。もうやめてよぉ……」
姉は怯え切った表情で、自由になる手で必死になって脇腹を隠そうとする。
それが、彼の策略だとも知らずに。
(―残念だが、俺の次の狙いは……こっちだ!)
秀一の指先は今度は脇腹ではなく、姉の無防備な乳房へと伸びていった。
盛大に暴れたので、今や姉の柔道着は左右に大きくはだけてしまっている。
はだけた道着の下は当然のように薄手の白いTシャツ一枚で、その下はなにもつ
けていない。ノーブラなのだ。
Tシャツの薄い布地からは、姉の小さな桜色の突起の先端がうっすらと透けてみ
えてしまっている。
秀一の指先はその無防備な突起を、布地の上からするりと撫で上げていったのだ。
反応は素晴らしかった。
「きゃぁあああああああッ!!?」
姉はこれ以上ないほど焦った表情で、両手で胸を覆い隠した。
慌てた顔が、茹でられたように真っ赤になっている。
「ど、ど、ど、どこ触ってるのよお!!?」
「姉ちゃんの乳首」
「バッ、バカッ!」
「弟に向かってバカとはなんだ」
秀一の手が今度は、無防備になった姉の脇腹をわっしりと掴みあげる。
「うぎゃぁッ!」
「……姉ちゃん、もう少し女らしい声だせよ」
「う、うるさいうるさい! このバカ! アホ! ヘンタイぃ!!」
「語彙が乏しいぞ」
そう言って笑った秀一の手が、再度、姉の乳房へと向かう。
今度は先端を撫でるだけでは済まさず、両手でしっかりと双丘を揉みこねてみた。
「っひ!?」
むにゅりと蕩けるような感触とともに、秀一の指先が柔らかな姉の乳肉に沈み込
む。
そのショックで姉は凍りついたように動きをとめた。

455:柔道少女はおとしごろ18
09/05/25 23:39:31 KTgSf0jf
―や、柔らけえ!
生まれて初めて触る十代の少女の生の乳肉は、感動を覚えるほどに柔らかかった。
その感触に思わず、そのままむしゃぶりつきたい衝動を覚え、秀一は必死になっ
て冷静さを取り繕いながら言った。
「……姉ちゃん、むね無いなあ。これじゃあ男にモテないぜ?」
言いながら、片手にすっぽりと収まってしまうサイズの姉の乳房をさらにぷにぷ
にと揉み嬲る。
言葉にした通り、姉の双丘は、成長期であることを鑑みても、ずいぶんと起伏に
乏しかった。
一般に求められるサイズには遠く及ばない。
それでも、仰向けになってもまったく崩れない形そのものは、まさに彼の理想形
といえた。
(まあ、ちょっとサイズは物足りないけど、そこはこれから揉みまくって、大きく
してやるさ)
そんなことを考えていると、自失していた姉が息を吹き返した。
涙目でにらみつけられる。
―や、やばい!
思った時には、遅かった。
「いいかげんに、しろッ!」
ゴンッ!
強烈な衝撃が彼の顎を襲って、脳が揺さぶられる。
姉の鉄拳制裁がふるわれたのだ。
「痛ってえ!?」
容赦ない一撃に、秀一の視界が涙で滲んだ。
マウントポジションにされた不自由な姿勢からでも、姉の鉄拳の威力は十分だっ
たのだ。
今までは手控えてもらっていたらしい。
リミッターを外した姉に、秀一は思わずたじたじになる。
だが、しかし―
「負けん!」
不屈の意志を表明すると、すかさず、
ゴンッ!
「痛ってえ!?」
と、二発目の鉄拳が飛んできた。
「……とっととどきなさい! どかないなら、もう一発いくわよ!?」
「痛いってば! ま、待って。暴力反対。ていうか女がゲンコツなんか使うなよ!?」
姉の剣幕にたじたじになりながらも、秀一はなんとかマウントポジションだけは
維持する。
彼の脚の下で、姉が猛獣のようにジタバタと暴れた。
「アンタがヘンなことするからでしょ!? こら、離せ―ッ!」
「怒るなよ。姉ちゃんの胸があんまりないから、心配してやっただけじゃないか!」
「な、なんでアンタにそんなこと心配されなきゃいけないのよ―ッ!?」
「身内がペチャパイなら、心配になるのが当然だろ!?」
口からでまかせで反論する。
あくまでも、姉には軽いイタズラの一環だと思わせておかなければならないのだ。
万が一にも本気を悟られてしまって、本気で警戒されてしまったらお手上げなの
である。
姉の調教には、まさに麻酔ひとつで獅子に挑むような、そんな慎重さと度胸が必
要だった。
ライオンの檻に非武装で踏み込んで、「これは栄養剤だよ」と言いながら、まどろ
む獅子に、ゆっくりと麻酔を撃ちこんでいく。
そうしてじわじわと抵抗を奪っていく。
それ意外に方法はない。
途方もなく気の遠くなるような作業だが、オレは必ず犯り遂げてみせる……。

456:柔道少女はおとしごろ19
09/05/25 23:40:43 KTgSf0jf
決意を固める秀一だったが、さすがに、ここまで凶暴になられたらもうお手上げ
だった。
ここは無理せず一旦退いて、おとなしく次のチャンスを待ったほうがよさそうだ。
彼の理性は、とっくにそう結論を下しているのだ。
(だけど……)
溢れる煩悩が、彼に撤退を許さなかった。
なんといっても、わずかTシャツ一枚隔てた目と鼻の先に、姉の純白の乳房が待っ
ているのだ。
このチャンスをむざむざ逃してしまうのはあまりに惜しかった。
今を逃せば姉を組み敷けるチャンスなど、もう永遠にやってこないかもしれない
というのに。
つい、そう考えてしまう。
抑えきれないほど膨れた股間のイチモツもまた、自らの欲望の解放を求めて止ま
なかった。
秀一は覚悟を決めると、鉄拳にもめげずに、再度両手を乳房にのばしていった。
「ほら、よく、揉んだら大きくなるって言うだろ? 手伝ってやるよ」
「ッひゃああァ!?」
小さなふたつの丘を両手で包みこむように揉みあげると、姉は細身の身体をビク
ビクッと震わせて盛大な悲鳴をあげた。
姉は乳房の感度もバツグンらしい。
「この、バカぁッ!」
とろけるような揉み心地に惚れ惚れとしていると、すかさず高速パンチが飛んで
きた。
「ガッ! ブッ! ウゴッ!?」
続けざまに3発ももらってしまう。
「い、痛い。痛いってば!!」
とどまるところのない姉のドメスティックバイオレンスに、秀一は堪らず顔をの
け反らせた。
鼻が痛み、目に涙が溢れる。
それでもまだ、諦めきれなかった。
「……まだまだッ!」
「し、しつこいわよ!?」
「ここからなら、どうだ……ッ」
「あ、こら……ッ!」
秀一は体格差からくるリーチの差を活かして、なんとか姉の鉄拳から逃れつつ、
安全に乳房を楽しめる体勢を探し出していった。
安全地帯をみつけると、そこから手を伸ばして、秀一は執拗に姉の乳房を揉みこ
ねていった。
「うはあ、柔らかいなあ」
「き、きき気安く揉むなあッ!」
姉の拳がぶんぶんと彼の目の前を通り過ぎる。
余裕の顔で秀一がその空振りを眺めていると、姉は悔しそうに彼の胴をぽかぽか
と叩いてきた。
だが、大量の贅肉に覆われた彼の腹は、顔よりもはるかに防御力が高い。
秀一はにやりといやらしく笑った。
「……ふっふっふ。効かないな。―さて、よくもやってくれたな、お返しだ!」
「ッひ!?」
両手を伸ばした秀一が布地の上から姉の乳首をきゅうっと摘みあげる。
と、姉の身体がビクン! と大きく弓なりのアーチを描いた。

457:柔道少女はおとしごろ20
09/05/25 23:41:40 KTgSf0jf
「ひぁ、や、やめ―」
乳首を摘む弟の指を引き離そうと、必死になって秀一の手を掴んでくる。
その手からするりと逃れて、今度は無防備になった脇腹を思いっきり指先で掴ん
だ。
「ひあああああ!!?」
盛大な悲鳴をあげて再び姉の手が乳房から離れる。
そうして乳房の防備が外れたところで、秀一はさらに存分に姉の乳房を揉み嬲っ
ていった。
「あ、だめ……だめ……ぇ、秀一、もうやめてぇ……ッ! ああッ!?」
何度でも、何度でも。姉が乳房を守ろうと手で覆い隠すたびに、わき腹をくすぐっ
てガードを脇に誘導し、また柔らかな乳肉を貪るように味わっていく。
(……すごい柔らかい。ここにアレを擦り付けたら、腰が抜けるぐらい気持ちいい
んだろうな)
そんなことを考えると、もうたまらなくなってしまった。
Tシャツごしの感触だけでは、とても満足できない。
秀一は鼻息を荒げて、姉のシャツを一気にたくし上げていった。
シミひとつない純白の姉の肌が秀一の目の前に露になる。
「い、いやああア!!」
息がかかるほどの距離で無防備な乳房が露わになると、姉の反応は激しかった。
シャツを掴んだ秀一の両手を剥がそうと、爪が立つのも構わずに力いっぱいに握
り締めてくる。
捲くれ上がったシャツを戻そうと必死になってくる。
対する秀一も、もう完全に興奮し切っていて、全力でたくしあげたTシャツを掴
んで離さなかった。
暴れる姉を押さえつけて、露になった素肌に顔を近づけていく。
贅肉のないまっ白なお腹。瑞々しくわずかにふくらんだ胸の果実。
その頂点の艶やかなピンク色の突起。
それらすべてが、今や秀一の前に無防備にはだけられているのだ。
姉の桃色の乳首は、ピンと充血して、まるで秀一を誘うかのように愛らしく震え
ていた。

458:柔道少女はおとしごろ21
09/05/25 23:42:14 KTgSf0jf
この乳首にむしゃぶりつけるのなら、何発殴られたってかまうものか。
決意を決めた秀一が、タコ口になって顔を近づけていく。
すると、
「い、いやあああ!!」
ボゴッ、ガスッ、ガツッ!
「へぶッ!」
強烈な鉄拳が音を立てて続けざまに彼の顔面にめり込み、あやうく意識を失いか
けてしまった
―前言撤回。
この対空防護網にそのまま突っ込むのはあまりに無謀だったようだ。
「こ、この。大人しくしろッ!」
秀一は殴りかかる姉の両手を掴んで、渾身の力で上の方にねじ上げていった。
ここで力負けするぐらいなら、生きている価値などない!
「俺だって、本気になればこのぐらいはッ!!」
「い、いやあああッ!?」
必死になって全力を振り絞ると、体勢の良さも手伝って、秀一はついに力で勝る
はずの姉をバンザイの姿勢に拘束することに成功した。
姉を、本当の意味で組み敷いてしまったのである。
もう、彼と乳房の間に、何も遮るものは何もなかった。
―い、いただきます……!!
秀一が乳首を舐めしゃぶろうと、口を開けた。
その直後、
「―あうッ!」
姉が鋭い悲鳴をあげた。
「え? オレはまだ何も……」
言いかけた直後に、秀一は悲鳴の原因を悟った。
いつの間にか、彼は姉の痛めた左肘を思い切り掴んでしまっていたのだ。
興奮し過ぎて、姉の怪我のことなどすっかり忘れてしまっていた。
「ご、ごめん! 姉ちゃん、大丈夫か!?」
秀一は慌てて飛びのき、姉の様子を窺う。
身体が自由になると、姉は左手を押さえてうずくまってしまった。
秀一の顔からさあっと血の気が引いていく。
「き、救急車!!」
慌てて駆け出そうとしたところで、後ろから足を引っ掛けられて、顔面から無
様に畳の上に突っ込んでしまう。
「ぶ! 痛ってえ……!」
モロに撃った鼻の頭を抑えて涙目で振り返ると、丁度、姉がゆらりと起き上が
るところだった。
「よくも……やってくれたわね?」
その様子をみて悟る。あれは、演技だったのだ。
「き、汚ねえ! 騙したなッ」
ある程度は本当に痛かったのかもしれない。
だが、彼は、まんまと姉の罠に引っかかってしまったのだ。
彼の非難には一切答えずに、姉は凄みを込めて言った。
「……覚悟は、できているんでしょうねぇ……?」
「いや、待って。落ち着こう。話せばわか―」
「―るわけないでしょ、このヘンタイ!!」
秀一の頭に、姉の容赦ない怒りの鉄拳が振り下ろされたのだった。

459:名無しさん@ピンキー
09/05/25 23:44:08 KTgSf0jf
長くなりすぎたので、一旦ここまでに。。


460:名無しさん@ピンキー
09/05/26 00:29:08 P/x/rlux
感想がいえないのが辛いのだが
おつかれー

461:名無しさん@ピンキー
09/05/26 10:29:12 kLoT7ylk
腕折ってからひねられるシーンが強烈すぎて縮んだちんこをなんとかしてくだちい

462:名無しさん@ピンキー
09/05/26 11:04:33 H2GnVk5A
とりあえず改行の仕方を何とかして欲しい
こんなの読む気がしない。

>その手からするりと逃れて、今度は無防備になった脇腹を思いっきり指先で掴ん
>だ。
>「ひあああああ!!?」

463:名無しさん@ピンキー
09/05/26 13:55:59 uB5yk0Ea
GJ!
面白かった
弟の鬼畜に期待

464:名無しさん@ピンキー
09/05/26 19:19:30 EwQCyOgw
姉とデブの人?

465: ◆veyMdjA2J6
09/05/26 21:47:12 4PKkzdvv
柔道少女書いてる人です
次はもう少し推敲して、明々後日投下予定です

>>462
いちおう38文字改行の自分ルールでやってます(たぶん時々ミスってますが)
改行については様々な意見があるようで、難しいところなのですが、途中で
変えるのも変なので、このSSはこのままになると思います。すみませぬ。

>>464
です。再開にあたってタイトルと内容、構成を若干変更しました
途中で中断しちゃっててごめんなさい

466:名無しさん@ピンキー
09/05/27 13:10:33 sryk3quX
>>465
俺もあれ読んでたわ
楽しみにしてる

467:名無しさん@ピンキー
09/05/28 19:26:40 u4PEy4fr
姉とデブkwsk
読みたい

468:名無しさん@ピンキー
09/05/29 10:49:55 RvCXO0zS
>>465
私は改行気になりません。
むしろこのぐらいの横幅が読みやすくて好き。
つづきがとても楽しみです。

469:名無しさん@ピンキー
09/05/29 11:06:11 ZnB22SmF
その手からするりと逃れて、今度は無防備になった脇腹を思いっきり指先で掴んだ。

わざわざ改行しなSくても、これで38文字改行ルールとかに収まりますが?

470:名無しさん@ピンキー
09/05/29 12:24:05 LPLLuujB
人それぞれの環境にある程度対応して読みにくさを解消するためであって
一文を一行に収めるためのルールではないと思うのだけど

471:名無しさん@ピンキー
09/05/29 12:30:50 bOgE2U23
だからぁ、38行にこだわっていると言ってる割には変だってこと。
どちらが読みやすい?

その手からするりと逃れて、今度は無防備になった脇腹を思いっきり指先で掴んだ。


その手からするりと逃れて、今度は無防備になった脇腹を思いっきり指先で掴ん
だ。

472:名無しさん@ピンキー
09/05/29 13:12:38 LPLLuujB
自分としてはどうでもいい。 だな。
何をそんな事にこだわってるんだ。

473:名無しさん@ピンキー
09/05/29 13:14:47 bOgE2U23
推敲しろってことだ。

474:名無しさん@ピンキー
09/05/29 14:53:39 nELv1yNX
どっちでもいい
読ませてもらってるんだから書きやすい書き方で書けばいいと思う

475:名無しさん@ピンキー
09/05/29 16:08:07 OTEAbFEk
>>200
そんで、その後の流れを見れば後は分かるな?

476:柔道少女はおとしごろ22
09/05/29 23:39:27 w1S87ofW
結局。それから丸三日間、姉は口を聞いてくれなかった。
四日目の朝。ようやく会話のキャッチボールに応じてくれた姉とふたりきりの
食卓につきながら、秀一は脳内で反省会を開いていた。
(まったく、オレとしたことが……)
あの日はつい興奮して、見境をなくしてしまった。
危うく計画が根本から破綻しかねないところだったのである。
もっと、慎重にいかなければ。
(現実はハードモード。リセットボタンは押せないんだから……)
姉の作ったハムエッグをもそもそと食べながら、秀一はこっそりと姉の様子を
窺う。
ようやく口を聞いてくれるようになったとはいえ、今朝の姉はまだまだ不機嫌
そうで、秀一の方など見向きもせずに、自作の朝食をぱくぱくとハイペースで
おなかに収めていた。
たまに目が合っても、
「……なに見てるのよ?」
「い、いや、別に……」
「……フン」
と、取り付く島もない様子なのである。
それでも、まだ、まともなご飯を出してくれるようになっただけでも、昨日ま
でよりはマシといえるだろう。
昨夜までの秀一は、好物のポテチもコーラも全部取り上げられて、毎日みそ汁
用のにぼし3匹だけが皿に出されるという極貧の生活だったのだ。
それでも、彼がしでかしたことの大きさに比べれば、ずいぶんと甘い沙汰とい
わざるをえない。
なんといっても、彼は姉を押し倒してレイプしようとしたのだ。
普通なら、家を追い出されても文句は言えないところだ。
(ま、姉ちゃんが人に甘いのは、今に始まったことじゃないけどな)
彼の姉は、自分にはそこそこ厳しいくせに、他人には砂糖菓子よりも甘い人間
なのである。今までの経験からすると、今日の午後にはもう、いつも通りに接
してくれるようになるはずだった。
(……そして、その甘さが命取りになるんだ)
まったく反省の色をみせず、秀一は内心でニヤリと笑った。
彼は姉の奴隷化をこれっぽっちも諦めていなかったのだ。
水面下では、今も、計画がゆっくりと進行中なのである。

477:柔道少女はおとしごろ23
09/05/29 23:40:56 w1S87ofW
なにせ、あれから四日も経っている。
家中に設置された多数の隠しカメラは、まだ決定的な瞬間こそ収めていなかっ
たものの、着実に所定の成果をあげていた。
最も戦果を上げたのは、やはりというべきかお風呂場に設置した高性能ビデオ
カメラだった。
お風呂場の換気口に設置されたカメラは、朝晩の姉のシャワーシーンを細部ま
で完全に捉えていた。
(こ、これが姉ちゃんのフルヌード……!)
初めて生で姉の全裸を拝んだ時の、あの感動は今でも忘れられない。
直上から見下ろすアングルで、カメラはご機嫌にシャワーを浴び、鼻歌を歌う
姉の素顔の表情から、透けるように白い鎖骨、ツンと上向きの乳房、ほどよく
引き締まったおなかから、小ぶりなヒップに至るまで、余すところなくすべて
を映像に収めていたのだ。
鍛えているわりには、姉の身体はどこもかしこもマシュマロのように柔らかそ
うで、見ているだけでよだれが溢れた。
(だけど……ここはローアングルだろう、常識で考えて! エロゲーなら絶対、
下から舐めるように見上げて撮るシーンだぞ、ここは!?)
上からの見下ろしアングルでは、秀一にとって―いや、男にとって、もっと
も肝要な部分が遠くに隠れてしまうのだ。
しかし、まさかお風呂場の床や椅子に隠しカメラを設置するわけにもいない。
自由なアングルを取れない現実世界のもどかしさに、秀一は頭を抱えて悶えた
ものだ。
その意味では、トイレに設置した隠しカメラがもっとも残念な結果に終わった
といえる。
考えてみれば当り前の話だが、洋式のトイレを真上から盗撮しても、あまり面
白い映像にはならなかったのだ。
ヤラセでもない限り、そうそう絶好のアングルで盗撮などできるものではない
らしかった。
逆に、カメラがあると、自分で用を足すときに妙に意識してしまって落ち着か
ない気分になってしまう。
そんな訳で、トイレの隠しカメラは早々に撤去してしまった。
その間にわかったことと言えば、姉のお通じは非常に良好で、便秘などとは縁
がないことぐらいである。
あとは―

478:柔道少女はおとしごろ24
09/05/29 23:43:58 w1S87ofW
(姉ちゃんでも、やっぱり生えてるんだなぁ……)
ケのことである。
至近距離では得られないとしても、これだけカメラを設置していれば、生活の
随所で姉の裸身を拝めるチャンスはあった。
それまで、彼が接してきた二次元世界の美少女たちは、その部分がほとんど無
毛になっていたので、最初、姉のアンダーヘアを見たときは少しとまどってし
まった。
だが、一度見慣れてしまうと―その、あまり手入れされている風でもないの
にちんまりと量の少ない、黒いヤギヒゲのような姉の恥毛は、たまらなくエロ
ティックで秀一の情欲をそそった。
これだけ素材が揃ってしまえば、もう、彼がこれまで手間隙かけて用意してき
た姉の合成ヌードは用なしである。
今では、100%天然物の姉のヌードだけが、秀一の夜のオカズになっていた。
それはそれですばらしい戦果といえたが、彼の本当の目標ははるかな高みにあ
る。こんなものは、ただの過程にすぎないのだ。
むしろ、カメラごしに毎日姉の無防備なヌードを盗みみればみるほど、直接こ
の手で触れたあの日の姉の、柔らかな肌の感触がリアルに思い出されて、堪ら
ない気持ちが募っていった。
彼はもうとっくに、画像だけでは満足できない身体になっていたのだ。
(ああ! はやく決定的な弱みを握って、好き放題に姉ちゃんを犯したいなぁ!)
その為には、さらに精進あるのみだ。
することは、ただのストーキングなのだが。
秀一はねっとりとした視線を目の前の姉に注いでいった。
これまでの成果で、秀一はもう、この分厚い冬物の制服の上からでも、姉をヌ
ードで想像できるようになっていた。
脳内で姉を裸に剥きながら、秀一はさらに妄想を膨らませていった。
完全に言いなりにできた暁には、この裸体を思う存分、好き放題に嬲りまくっ
てやるのだ。
ムチ、バイヴ、アナルビーズ、ロウソク、etc...
「……ぐふ」
夢の調教生活を夢想して秀一が股間を膨らませていると、その様子に気づいた
姉が眉をひそめて彼を睨んだ。
「なにニヤニヤしてるのよ、気持ち悪いわね」
「……え、いや? ちょっと考え事してただけ」
「……そうは見えなかったけど」
なおも訝しそうに、姉はじいっと彼をみつめてくる。
「……はは、そ、そんなにみつめられたら、照れるな」
「ばか」
気持ち悪く切り返すと、なんとか追求を免れることができた。
ほっと息をついていると、姉は思い出したように続けた。
「あ、そうだ、秀一。あさってのお昼、病院行くから、予定空けといてね」
「……え、俺、どこも悪くないぞ?」
「バカね、私が行くのよ。術後の三ヶ月検診。保護者同伴で来てくださいだって」
「俺、姉ちゃんの保護者になった覚えはないんだけど……」
「……しょうがないじゃない、お父さんもお母さんも海の外なんだから。誰も連
れてかないよりマシでしょ」
「……まあ、学校休めるなら喜んで付き合うよ」
「ん、よろしく」
そんな会話のあとで、連れ立って学校にでかけた。
そしてその夜。
ついにお待ちかねのシーンがやってきたのだ。

479:柔道少女はおとしごろ25
09/05/29 23:49:11 w1S87ofW

「ただいまー」
その日は朝からどしゃぶりの大雨で、姉は学校から帰ってくるなり制服を脱い
で、いつものジャージに着替えた。
濡れた頭をタオルで乾かしながら、窓の外をみて憂鬱そうに呟く。
「ひどい雨ねえ、これじゃまた、ロードワークに行けないじゃない」
日課のロードワークが連続で中止になって、ひどくご不満な様子である。
姉の独り言に、先に帰宅してリビングで寝そべっていた秀一が、雑誌を読みな
がら適当に応えた。
「ルームランナー使いなよ」
「壊れてるのよ」
「じゃあ、部屋のなかを走り回るとか?」
「……そんなの、バカみたいじゃない。家のなかで走っても、楽しくないし」
「……ランニングって、そもそも楽しいもの?」
デブオタの彼には理解不能の世界である。
姉はさも当然のように続けた。
「楽しいわよぉ。身体動かすのって気持ちがいいし、天気のいい日のジョギン
グなんて、もう最高なんだから。あー、欲求不満だわ……ッ」
姉は無念そうに呟くと、もう一つのソファに豪快にダイブしていった。
―そんなものかねえ。
「うー、走りたい、走りたい! 走りたいよぅ!」
ソファにうつ伏せになって足をバタバタさせる。そんな姉を尻目に、秀一は理
解不能のため息をもらした。
彼なら、そんな元気があればオナホで股間でも慰めている。そのほうがはるか
に気持ちがいいし、楽しい。
そんな運動なら、毎日欠かさず続けている彼であった。
それはともかく。
姉が欲求不満を募らせているのなら、それはまさに彼の望むところだった。
それなら―
「またオレが乱取りの相手でもしてやろっか?」
言ってみると、姉はピタリと動きをとめて、プイと顔を逸らした。
「……いらない」
あの日のことを思い出したのか、少しうなじが赤くなってしまっている。
顔を背ける仕草も実に愛らしかった。
「遠慮しなくていいのに」
からかうように言うと、姉は低い声で返してきた。
「……なに? また殴られたいわけ?」
「いえ、とんでもないです……」
怖かったので、あっさりと引き下がる。
本題はその次だった。

480:柔道少女はおとしごろ26
09/05/30 00:06:43 +P/IDvjq
彼はそこで、読んでいた『月刊柔道マガジン』の記事内容を、姉に聞こえるよ
うに、わざとらしく声に出して読んでみせた。
「ふうん、今度の加納治五郎杯の注目選手は、軽中量級の杉内良二か」
「えっ」
姉の反応は素早かった。
一瞬で彼の背中にのしかかると、読んでいた雑誌をひったくってしまう。
さすがの動きだった。
「あ、ほんとだァ。杉内さんの特集やってる! きゃああ、かっこいい―ッ♪」
「あの……姉ちゃん? 重いんですけど。それに、それ、オレが読んる途中……」
姉に上に乗られてうれしい秀一だったが、ツッコミは入れておかねばなるまい。
すると姉は、
「いいじゃない、少しぐらい。―それに、なんであんたが柔道マガジンなんて
読んでるのよ?」
逆に質問を返してきた。
まさか姉の記事が目当てで買ったとも言えない。
「いや、ちょっと興味があってね」
曖昧にぼかして返事をした時には、姉はもう、きゃあきゃあと大騒ぎしながら
杉内良二の特集記事に夢中になっていた。
彼の返事はどうでもいいらしい。
部屋にポスターを張るぐらいだから、恐らくそうだとは思っていたが……、
やはり大ファンだったらしい。
ざっと記事に目を通すと、姉は抜群の笑顔で言ってきた。
「ね、秀一。これ、今夜貸してくんない?」
こんな顔をされたら、逆らえるわけがない。
―もとより逆らうつもりもないわけだが。
「……いいですよお」
「さーんきゅ」
姉は満面の笑顔で雑誌を二階へ持って上がってしまった。
さっきまでの不機嫌はどこへやら。
「……ふん」
その後姿を見送って、反対に秀一は面白くなさそうに鼻を鳴らした。
あわよくば姉のオナペットになればいいと、わざと奪われるように仕向けた彼
だが―。
「なにも、あそこまで喜ぶことはないだろ……」
それが実に面白くなかった。
姉は今夜、アレを使って自慰に耽ることになるのだろうか。
そうなって欲しいと思う半面、そうなって欲しくない気持ちが、意外なほど強
く心に残っていた。

481:柔道少女はおとしごろ27
09/05/30 00:16:14 +P/IDvjq
だが。
結論からすると、ことは彼の思惑通りに運んでしまった。
やはり、姉も普通に性欲をもった、生身の、年頃の女の子だったのだ。

夜。お風呂からあがった姉は、ドライヤで髪を乾かすと、水玉模様のパジャマ
に着替えて、歯磨きを済ませ、自室のベッドにごろりと横になって、例の記事
を読みはじめた。
もちろん、いきなり最初から、サルのように始めたわけではない。
最初のうち、姉は熱心に記事を読みふけっていた。
秀一はその一部始終を、隠しカメラの映像で、自室にて監視する。
ベッドサイドに仕掛けられた高感度集音マイクが、ご機嫌な姉の呟きを拾って
いく。
『……はあ。やっぱ、かっこいいなあ……杉内さん』
言いながら、姉はだらしなく笑み崩れていた。
部屋のなかだと思って安心しきっているのだ。
さらにあろうことか、しばらくすると姉は、「くーッ!」と奇声をあげながら、
記事を胸に抱いて、ころころと左右に転がりはじめた。
『はあぁッ、かぁっこいいよぅ……♪』
「……ばっかじゃねえの」
思わず悪態が口をついて出る。
とても人には見せられない、目もあてられない姉の惨状に、秀一はイライラと
膝を揺すった。
部屋の外ではゴロゴロと雷鳴が轟いている。
冷静に考えてみれば、こんな日に部屋に篭って、PCの画面で姉を監視してい
る彼のほうがはるかにキモいわけだが、そこは気にしてはいけない。
気にしたら負けである。
気をとりなおして画面をみると、
「ん……?」
いつの間にか、姉の表情が変っていた。
わずかに眉をさげた、甘く、切ないような表情。
みているだけでこみ上げてくるような。
熱っぽい、とろけるような顔つき。
なんだ、この顔……。
姉ちゃん、こんな顔もできるのか……。
生まれて初めてみる、姉の情欲に昂ぶった表情に、秀一の胸が高鳴る。
しかし、その顔は、彼に向けられたものではないのだ。
その事実に思い当たって、彼は胸がはり裂けるかと思う。
姉の手から力なく雑誌がすべり落ちていった。

482:柔道少女はおとしごろ28
09/05/30 00:21:43 +P/IDvjq
『……ん、』
落ちた雑誌を脇にどけると、姉は同じベッドにいた犬のぬいぐるみをぎゅっと
抱き寄せ、その毛玉におずおずと脚をからませていった。
『……あ……、……ん……』
大きなぬいぐるみをおなかのうえにのせて、両脚を胴に絡ませて、顔を埋める。
姉が何を想像しているのか、想いをめぐらせるまでもなかった。
『……ぁ、……杉内……さん……』
止めを刺されて、秀一の歯がギリリ、と軋んだ音をたてる。
今すぐ隣に突入して、この馬鹿げた行為をやめさせたかった。
だが、同時に、秀一は生まれて初めてみる姉の痴態に釘付けになってしまって
いた。
姉の腰がわずかに、ほんのわずかに、ぬいぐるみに擦り付けるように動く。
『あ……っ』
姉の唇から、おさえ切れなかった声が零れる。
「ぐ……お……お……ッ! ……これは、……これは、なんという寝取られゲー
……ッ!?」
PCの画面でカチカチとマウスをクリックし、忙しなく隠しカメラのアングル
を切り替えながら、秀一は怒りに震える。
姉の上にのしかかった犬のぬいぐるみが、どうしても杉内に見えてしまう。
エロゲでは寝取られモノも好んで嗜む秀一だったが、現実世界で味わう痛みは
格別だった。
「……くおおおお……ッ! 杉内めぇ……ッ!!」
理不尽な怒りの声があがる。
声をあげながらも、秀一は姉の痴態に夢中になってしまっていた。
『ん……、……くぅ……』
姉はパジャマ越しに、ボリューム不足の乳房を毛玉に押し付けるようにして。
両脚でしっかりと犬のぬいぐるみを挟みこんで。
ゆっくりと身体を左右に揺すっている。
遠慮がちに小さな声を漏らしながら。
敏感な箇所が擦られるように、ぬいぐるみを使っている。
それはまだぎこちなく、初々しく、不慣れなものだったが―もう見間違いよ
うはなかった。
姉はぬいぐるみオナニーに耽っているのだ。

483:柔道少女はおとしごろ29
09/05/30 00:27:55 +P/IDvjq
そのまま、彼が見守るなか、姉は20分ほども熱い息をこぼしつづけていただ
ろうか。
『は……、ぁ……』
ついに、
ぬいぐるみを脇に降ろすと、姉はもどかしそうにパジャマのズボンを脱ぎ降ろ
していった。
「おおお……ッ」
思わず、感嘆の声が漏れてしまう。
姉は、パジャマと一緒に純白のショーツまで、ふとももの半ば付近に下げてし
まっていた。
大きめのパジャマが裾の短いワンピースのようになって局部を隠しているので、
映像では白い太ももしか見えてこない。
だが、この絶妙のチラリズムが秀一の情欲をさらにかき立てるのだ。
彼は無意識のうちに、己の股間に手を伸ばしていた。
その動きとシンクロするかのように、姉もまた、おずおずと、己の股間に両手
を差し伸べていく。
『あ……ッ、ん……ッ!』
ひときわ高い声があがる。
姉の指先が自らの股間を撫でるたびに、細身の裸身がピクン、ピクン、と小刻
みに震えていった。
小さなお尻が切なそうにふるふると揺れる。
映像では、姉はぬいぐるみの方を向いて横向きになってしまっているため、指
の動きはよくわからない。
それでも、ここまでくればもう決定的だった。
この場面を写真にして脅せば、姉はもうグウの音も出ないに違いない。
「ふっふっふっ……」
姉のオナニーをオカズに忙しく自慰に耽りながら、秀一は間近に迫った栄光の
未来を夢見て、いつまでも不気味に笑い続けた。

484: ◆veyMdjA2J6
09/05/30 00:37:10 +P/IDvjq
>>467
このSSの中断前のタイトルが『姉とデブ』だったのです
投下してたスレごと落ちてしまいました。。

>>469
改めて数えなおしてみると36文字で改行してました(・ω・;)数え間違えてた
別に何文字で区切ってもいいのですが、文脈で切るより文字数で切る方が個人的に
好みなので、この方法を愛用してます。長所短所ありますけどね。

485:名無しさん@ピンキー
09/05/30 00:55:25 0PsitV2Y
GJ!
次はいつ頃になりそう?
早く続き読みたい

486:名無しさん@ピンキー
09/05/30 20:36:51 DLoTZ18Z
476 柔道少女はおとしごろ22 sage New! 2009/05/29(金) 23:39:27 ID:w1S87ofW
結局。それから丸三日間、姉は口を聞いてくれなかった。四日目の朝。ようやく会話
のキャッチボールに応じてくれた姉とふたりきりの食卓につきながら、秀一は脳内で
反省会を開いていた。(まったく、オレとしたことが……)あの日はつい興奮して、見境
をなくしてしまった。危うく計画が根本から破綻しかねないところだったのである。も
っと、慎重にいかなければ。(現実はハードモード。リセットボタンは押せないんだか
ら……)姉の作ったハムエッグをもそもそと食べながら、秀一はこっそりと姉の様子を
窺う。ようやく口を聞いてくれるようになったとはいえ、今朝の姉はまだまだ不機嫌そ
うで、秀一の方など見向きもせずに、自作の朝食をぱくぱくとハイペースでおなかに
収めていた。たまに目が合っても、「……なに見てるのよ?」「い、いや、別に……」「
……フン」と、取り付く島もない様子なのである。それでも、まだ、まともなご飯を出し
てくれるようになっただけでも、昨日までよりはマシといえるだろう。昨夜までの秀一
は、好物のポテチもコーラも全部取り上げられて、毎日みそ汁用のにぼし3匹だけ
が皿に出されるという極貧の生活だったのだ。それでも、彼がしでかしたことの大き
さに比べれば、ずいぶんと甘い沙汰といわざるをえない。なんといっても、彼は姉を
押し倒してレイプしようとしたのだ。普通なら、家を追い出されても文句は言えないと
ころだ。(ま、姉ちゃんが人に甘いのは、今に始まったことじゃないけどな)彼の姉は、
自分にはそこそこ厳しいくせに、他人には砂糖菓子よりも甘い人間なのである。今
までの経験からすると、今日の午後にはもう、いつも通りに接してくれるようになる
はずだった。(……そして、その甘さが命取りになるんだ)まったく反省の色をみせず
、秀一は内心でニヤリと笑った。彼は姉の奴隷化をこれっぽっちも諦めていなかっ
たのだ。水面下では、今も、計画がゆっくりと進行中なのである。

487: ◆veyMdjA2J6
09/05/30 21:46:53 +P/IDvjq
>>485
GJありがとうございます
また一週間ほどで投下できると思います

488:名無しさん@ピンキー
09/06/02 06:02:32 0lYOz7l8
前回とは微妙に変えているんですね
面白い作品なので、今度は完結してください
期待してます

489:名無しさん@ピンキー
09/06/07 10:36:22 qUQ5hxA2
現在、長期にわたって全規制の影響を受けている職人の皆様。
ただいま、こちらのスレ(したらば・エロパロ避難所)に置いて代理投下の以来が行えます。

書き込み代行スレ
URLリンク(jbbs.livedoor.jp)

投下して欲しいスレの名前とアドレスを張り、その後、作品を書き込めば有志のかたがそのスレに作者の代理として投下いたします。
(数日ほど、時間が空くことがあります。できれば、こちらに書き込める方、積極的に代理投下のチェックをお願いします)



490:名無しさん@ピンキー
09/06/08 14:06:19 6O+CYc1Z
定期あげ

491:名無しさん@ピンキー
09/06/08 14:49:18 DlYG/8Ci
というわけで首輪をつけられ、ペットのような扱いを受けた

   完

492:名無しさん@ピンキー
09/06/09 02:38:11 GEwsvMXb
>>491
まさかの一行SS

493:名無しさん@ピンキー
09/06/09 21:04:20 Vx2Ys52K
なんだかんだあったけど、今はご主人様に飼われて幸せです。

 2部 完

494:名無しさん@ピンキー
09/06/10 22:04:30 x66COuS3
勝った!

 第三部 完

495:名無しさん@ピンキー
09/06/11 07:54:56 0yk3wVMP
明日は、貴方自身にこのようなことが起こるかもしれませんよ……

第四部 完

496:名無しさん@ピンキー
09/06/13 10:08:36 kVzjt93T
ちくしょう・・・・・・

第五部 完

497:名無しさん@ピンキー
09/06/13 10:39:01 j7q8gn5q
でも感じちゃう・・・・!

第六部 感

498:名無しさん@ピンキー
09/06/14 01:17:57 3qWf54sk
世界が一巡した

499:名無しさん@ピンキー
09/06/15 20:33:38 tvI4aVVO
馬レースが開始された
と思ったら死体探しが始まった

500:名無しさん@ピンキー
09/06/15 22:45:09 HERkhfCd
こうして私はご主人様の元で飼われるようになったのです。

外伝

501:名無しさん@ピンキー
09/06/18 14:24:45 QA/UtrRb
と言う夢を見まs(ry

502:名無しさん@ピンキー
09/06/19 06:26:55 LELjapmK
で、このスレは放棄します


503:名無しさん@ピンキー
09/06/20 06:16:53 CzuvpX0W
1週間は早いな

504:犬の生活
09/06/20 23:24:49 PmVqXEi7
楽しそうなところに割り込むのも何ですが、ちょっと書いたので投下。

ファンタジーっぽい設定。スカ要素強め。
長めの話なので、何回かに分割します。
これらが嫌いな人はタイトルで回避ください。

なお、初回はエロ少な目。犬扱いは次回からです。



 新月間近の細い月が、頼りなく地上を照らしている。
 そのか細い光すら届かない森の中で、20人近い男たちが肩を並べ、時を待っていた。
 善良な人々であればそろそろ明かりを落とし、明日に備えて寝床に入るであろう時間であるが、
男たちは不揃いの得物を手にし、不敵な笑みを浮べている。どうやら、まだ一仕事するつもりでいるらしい。
 中央に焚かれる炎が照らす横顔には、一つとして眠気を浮べているものが無い。
「遅くないか?」
「・・・・・いや、こんなものだろう」
 男たちの中心に座る、まだ若い男が、それよりも更に若い、恐らくは20をすぎて間も無いであろう男に声を投げた。
 内心の不安を形にしたその声を受けながらも、男は表情をまるで崩さず、落ち着き払っている。
 その声に心強さを覚えたのだろう。問いかけた男も落ち着きを取り戻し、重々しく腕を組んで地面に座り込んだ。
「のんびりと座っている暇はなさそうだぞ、アズ」
「ん・・・、来たか」
 アズと呼ばれた男が座って程なく、一つの人影が闇の中を駆けて来た。
 夜目が効くのか、明かりに乏しい森の中だというのに、松明すら持たずに走っている。
 男は一団の中に走りこみ、並んで座る二人の前に膝を突くと、年上の男を見上げて薄く笑った。
「客は全員出て行きました。残っているのはあの家族と使用人だけです」
「よし。予定通りだな、クルツ」
「・・・行こうか」
 アズの声に、クルツと呼ばれた若者が頷いた。松明に火を移し、焚き火に土を被せて炎を収める。
 暗い森の中で唯一となる光源を手にした男は、周りに控えている男たちの先頭に立って歩き始めた。
「・・・・・」
 森を抜け、開けた草原へと出た男たちは、無言で一つの方向へ目を向けた。
 小高い丘の上に立つ、壮麗な館。
 普通に暮らしている者たちであれば、一生働いたとしても手に入れることなど出来ないであろうその館は、
一人の金持ちにとっては、いくつかある別荘の一つでしかない。
 何を思うのか、松明を踏み消したクルツは、星明かりに浮かぶその館を無言で睨みつけていた。
「行くぞ」
「おう」
 アズの声に、男たちが声を揃えた。アズとクルツとが先頭となって走り出し、それに一団の男たちが続く。
 程なくして館の前に取り付いた男たちは、重たく閉ざされている正門を乗り越え、館の玄関へと向かった。
 当然のごとく、玄関は鍵が掛けられていたが、それを理由に訪問を延期するほど躾の良い男たちではない。
 一人が慣れた手つきで鍵穴を探ったかと思うと、しっかりと鍵が掛けられていたはずの扉がゆっくりと開き、
男たちをホールへと招きいれた。
「役割は決めたとおりだ。派手にやれ!」
「うおおおおっ!!」
 クルツの言葉を切っ掛けに、男たちが一斉に雄叫びを上げて駆け出した。
 客を招いてのパーティーが終わり、ようやくに喧騒から開放されたばかりの館の中が、それまでとは全く異質の、
気品の欠片すらない粗野な声で満たされる。
 食堂で後片付けをしていたメイドが驚いたのだろう。
 食堂の中からは食器が割れ砕ける音が響き、同時に甲高い悲鳴も聞こえてくる。
 少し遅れて二階からも悲鳴が伝わり、暴れまわる男たちが扉を蹴破る乱暴な音が耳を叩いた。



505:犬の生活
09/06/20 23:26:51 PmVqXEi7
「な、なにをするんだ。金は・・・金なら全部やるから、乱暴は止めてくれ」
「ほう・・・。随分と気前のいいことだな」
 二人の男に挟まれて運ばれてきた中年男が、左右に向けた言葉を受け、クルツが皮肉を表情に浮べた。
 同じ顔のまま中年男の後ろ、遅れて連れて来られた二人の女性をも見やる。
 恐らくは男の妻と、その娘だろう。
 昔日の美貌を引きずる中年女性と、二十前の気の強そうな顔立ちをした女が、乱暴に床に突き倒されて震えている。
 若い女性はその整った顔に怒りを浮かべ、長い茶髪を揺らして抗議の声を上げた。
 どうも、恐れを知らない性格をしているらしい。
「な、なによ、あなた。何をするつもりなのよ?!」
「ほう、あいも変わらず気が強いな。あれからもずっと、我がまま放題で生きてきたんだろうな」
「・・・何を言ってるの? あなたみたいな人に知り合いはいないわよ」
「リアンお嬢さんが覚えているとは思ってないさ。だが、グーディ。あんたは覚えていないか?」
「な、何をだ?」
「8年前に雇っていた、庭師の事だ」
「8年前・・・・。ま、まさ・・・か・・」
「ほう、さすがに覚えていたようだな」
 満足げに笑い、クルツは腰に下げていた剣を引き抜いた。片手でぶら下げ、鋭い視線で中年男の脅えた顔を射抜く。
「庭の花を荒らす我侭娘に注意をしたばっかりに、親父は泥棒の汚名を着せられて牢で首を吊った。
 それから、俺たちがどんな目にあったと思う?」
「し、しかし、あの時は判らなかったんだ。本当に盗んだとばかり思っていたんだ」
「少し調べれば判った筈だ。お前が娘の言葉を鵜呑みにしたせいで、俺たちは街を追い出された。行く当てもないままな」
「う・・・、だ、だが・・・」
「僅かな蓄えなど、すぐに尽きた。家も食いもんも無く、ミナは寒さに震えながら死んでいった。
お袋も、後を追うように死んだよ」
 かわいがっていた幼い妹の、最後の姿が思い浮かんだのだろう。
 クルツの瞳が僅かに潤み、それを打ち消すかのように激しく首を振る。
 再び冷たい笑みを貼り付けたクルツは、細かく震える手で体を支えている、中年男へと視線を戻した。
「そう脅えんでもいいさ。何しろ、過ぎたことだからな。金だけ貰えば、俺は忘れるよ」
「そ、そうか、そうしてくれるか」
 その言葉に、それまで震えていたグーディが喜色を浮べた。
 クルツは口の端に酷薄な笑みを浮かべ、卑屈な中年男を冷たく見下ろす。
「だが、親父は恐らくまだ怨んでいるだろうからな。悪いが、直接謝ってきてくれ」
「な・・、それは・・・どういう・・・ぐっ!!」
「ひっ! い、いやあああっ!!」
 問い返す声の主を、クルツは無造作に貫いた。剣で喉を刺しぬかれ、グーディーは目を見開いたまま固まる。
 商人としては強引で厚顔な男だったが、人間としては、喉を貫かれても生きているほどに厚かましくはなかったようだ。
 クルツが剣を揺すり、ゆっくり引き抜くと、力を失った体はそのまま後ろに倒れ、豪奢な絨毯の上に血溜りを広げた。
 目の前での惨劇に恐慌をきたしたのか、まだ命を保っている母娘が甲高い悲鳴を上げ、無様な姿で後ずさっていく。
 クルツは表情を変えずに血塗られた剣先を中年女性に向け、緩やかに一歩足を進めた。


506:犬の生活
09/06/20 23:29:03 PmVqXEi7
「あいつも一人では寂しいだろうよ。長い間連れ添ってたんだ。付き合ってやりな」
「い、いやっ! たすけ・・・ぎゃううっ!」
 命乞いの言葉に耳を貸さず、クルツは紅に染まった剣を振るった。
 夫の命を奪った剣は、その直後に妻の命を奪い、その身に纏う血を濃くしている。
 そんな剣を下げた男に見据えられ、落ち着いていられる女はそう多くないだろう。
 リアンはそんな例外ではないらしく、歯を鳴らしながら瞳を落ち着き無く揺らしている。
 どうやら失禁したらしい。へたり込んでいる女性の周囲の絨毯が、その尻を中心に色を変えている。
「さて・・・・・」
 剣を彩る血を振り払い、クルツは残虐な薄笑いを浮べてリアンを見やった。
 目の前で父と母とを殺され、今まさに自分の命も奪われようという状況に、わがままに育てられたお嬢様も、
いままで使ったことが無い媚びた笑みを浮べていた。
「お、お願い・・・・殺さないで。お願い・・・助けて」
「ほう、お嬢様は命が惜しいか」
「う、うん。お願い、何でもするから、お願い・・命は・・・命だけは助けて」
「・・・・・・いいだろう、助けてやるさ」
(命だけはな)
 心の中でそう付け加えながら、クルツは下げ持っていた剣を鞘に収めた。
 当面の危機から開放され、床の上で呆けている女を見下ろし、その背後で様子を伺っていた男達に目を向ける。
 言葉に出されずとも、その意図は明らかだったのだろう。
 男たちは床に転がる二つの死体を引きずって隣の部屋に放り込み、リアンを取り囲む位置に戻ってきた。
 危険を犯して金持ちの家を襲った以上、それなりの楽しみを期待するのは当然の事だろう。
 その楽しみの一つが、これからこの場所で得られる事を、彼らはよく知っていた。
「いいのがいましたぜ。どうですか、こいつらは」
 他の部屋を荒らしていた男たちが、二人のメイドを乱暴に引っ張りながらホールに現れた。
 二人とも二十歳前後だろう。一人はウェーブのかかった金髪を短めに纏め、もう一人は長い黒髪を背中で束ねている。
 どちらもおとなしい性格をしているのか、男たちに引かれて素直に歩き、リアンのように抵抗を見せていない。
 もっとも、そうでなければ、他の使用人達のように、言葉を口に出来ない存在に変えられていただろうが。
 若い女の姿に、財貨を手にした男たちが足早に階段を駆け下りた。
 男たちは一人の例外とて無く返り血を浴びており、部屋の中にはむせるような血の臭いが立ち込めている。
 その臭いは、この館にあって命を保ってる住人が、この場の三人の女性たちだけであると、雄弁に物語っていた。
「揃ったようだし、始めるか」
「そうだな」
 部下たちが揃ったのを確認し、アズがクルツに声を投げた。
 男たちが作る輪の中に入れられ、体を寄り添わせて脅えている二人のメイドと、その前で一人震えているリアンを見やり、
冷たい笑みを浮べる。
「お前たち、名は?」
「・・・ノ、ノーマ」
「ルティス・・・です」
 揃って脅え、口を開けるような状態にはいない。だが、鋭い視線で睨まれて、黙り続ける事はできなかったようだ。
 クルツの目線を先に向けられた金髪のメイドが、震える唇をためらいがちに開いた。
 それに遅れて黒髪の女性が己の名を告げる。
 二人の名を知ったクルツは小さく頷き、冷たい表情のまま顎でリアンを指し示した。


507:犬の生活
09/06/20 23:31:37 PmVqXEi7
「その女を裸に剥け」
「・・・お、お嬢様・・・を・・・?」
「そんな・・・こと・・」
 予想外の命令に、二人のメイドは躊躇い戸惑っている。
 忠誠心からではないと傍目にも判る二人の表情に、クルツが僅かに唇を曲げた。
 同時に、顔を見合わせている二人をリアンの不機嫌な視線が見やり、それに気づいたメイドたちが脅えて体を引く。
 館の中にあって強権を握っていた事は想像に難くないが、それにしてもあまりにも不自然なその態度に、
クルツが眉を寄せ、金髪のメイドに顔を向けた。
 押し入ってきた男に睨まれるよりも、今は無力な女の目のほうが恐ろしいのだろうか。
 ノーマと名乗ったメイドは、クルツの視線を頬に受けながらも、ただ困惑を浮べたままリアンを見つめている。
「何を脅える? こいつはただの無力な女だ。お前たちが何をしようと、逆らう事すらできはしない」
「ほ・・んとう・・・に・・・?」
 相手を上目で見るのが癖になっているらしい。
 人に仕えることを仕事としていたとはいえ、あまりに卑屈なその態度に、苛立ちと同時に憐憫が感じられる。
「カディナを助けてあげて・・・」
 僅かに表情を緩めたクルツが、再び口を開こうとしたとき、それまで発言を躊躇っていた黒髪のメイドが言葉を発した。
 聞き逃しそうなほどにか細い声で、初耳の名を口にされ、周囲の男たちが顔を見合わせる。
 同僚の声に切っ掛けを得たのだろう。ノーマが顔を上げ、クルツとアズの前に進み出た。
「お嬢様の部屋の奥に、もう一人います。どうか、助けてあげてください」
 押し入ってきた男たちに向けて、館のメイドが口にするような言葉ではない。
 繰り返されたその願いに、クルツは再度首をかしげたが、その答えがどこにあるかは判っている。
 勝手な事をしないように男たちに命じ、アズと共に二階へと足を向けた。
「ここか」
 リアンを連れ出した男の案内で、その部屋を訪れたクルツは、やたらと豪奢な部屋の中に足を踏み入れた。
 最大の目的であったリアンの確保を遂げた後、探索より先に連行したために、部屋はそれほど散らかっていない。
 抵抗を見せた痕跡が入り口付近の乱れに残っていたが、それ以外は整ったままになっている。
 クルツは先に立って部屋の奥へと向かい、突き当りの側面に、不自然に取り付けられた扉を見つけた。
「・・・・・」
 無言で扉を押し開いたクルツが、思わず顔を顰めて背後を振り返った。
 すぐ後ろに立っていたアズも同じ事を感じているのだろう。同じ表情で小さく頷き、部屋の中へと進む。
「リ・・・アン・・・様・・・・。お許し・・・くださ・・・・・お・・・ゆるし・・・を・・・・・」
 部屋の奥から、途切れ途切れにかすれた声が聞こえてきた。
 その声を追って向けられた視線が捉えたのは、扉に尻を向けて不自然な体勢を取らされている、小柄な女体だった。
 床に置かれた枷で腰を固定されており、四つん這いに近い姿で、尻を突き出した格好を強いられている。
 おそらくは、まだ少女と形容しても差し支えない年齢なのだろう。
 板に隠されて胸や顔は見えないが、小さなお尻や毛の薄い秘所のありように、それがうかがわれた。
 女性にとって最も大切な場所を隠す布すら与えられず、さらしものにされている少女の尻には、
赤いみみずばれが痛々しく刻まれていた。
 この場所に、この姿で固定されてからどれほどになるのだろうか。
 小さなお尻の下には汚物の塊が転がり、小さくない水溜りが膝を浸して広がっている。
 部屋の扉を開いた瞬間に感じた、異臭の原因を見下ろし、あまりの惨さにクルツが無言で首を振った。
「あの女たちが脅えるのもむりはないな」
「一度や二度ではないだろうしな」
 凄惨な仕置きの現場の有様は、修羅場に慣れた男たちを辟易させるに充分なものだった。
 暫くは互いに無言で視線を交わし、やがてクルツが深いため息とともに言葉を吐き出す。
 同じ気持ちを抱いているのだろう。
 アズも同じ表情で頷き、うわごとのように許しを求めている少女の体を見下ろした。


508:犬の生活
09/06/20 23:35:15 PmVqXEi7
「アズ、シーツを・・・」
「ああ、判った」
 幾度と無く商隊や館を襲い、女たちをモノの様に扱ってきた二人ですら、この少女を蹂躙する気にはなれなかった。
 汚物に塗れていることよりも、あまりに哀れな今の姿に、柄にも無い同情心を呼び起こされてしまったようだ。
 クルツが少女を押さえつけている枷を外している間に、隣室に戻ったアズがシーツをベッドから剥がして持ち込む。
 自分が助けられた事を理解できているだろうか。
 枷から開放された少女は、全裸の体を隠そうともせずに、虚無を見つめながらまだ小声で哀願を繰り返している。
 その痛々しい姿を見るに耐えなかったのだろう。
 アズが表情を歪めながらシーツを差し出し、クルツが少女の体を包んだ。
「・・・連れて行っていいものかな?」
「連れて行くより仕方ないだろう」
 この少女の心が壊れているのであれば、リアンの前に連れ出したところで、これ以上悪くなる事は無い。
 単に錯乱しているだけであるならば、自分をあの惨状から開放する権限を有している相手を前にすれば、
自分を取り戻す事だろう。
 そのどちらであるにしても、少女をリアンの前に連れ出して不都合はない。
 そして二人のメイドたちにこの少女を解放したと知らせるには、その場に連れて行くのが一番手っ取り早い。
「恐らく、ちょっと混乱しているだけだろう。メイドたちがなんとかするんじゃないか?」
「そうだな・・・」
 他になにか考えがあるわけでもない。アズはその言葉に頷き、歩き始めた。
 クルツは怪しい匂いを漂わせている少女を支え、その後を追っていく。
「カディナ!?」
 クルツの腕の中に収まった小柄な体を見出したルティスが、驚愕を浮べて立ち上がった。
 さっきまでの大人しさが信じられない機敏さでカディナに駆け寄り、光を失っている瞳を覗き込む。
「カディナ! カディナ! しっかりして! 判る?! お姉ちゃんだよ! カディナッ!」
「・・・お・・・姉・・ちゃん・・・?」
 聞き慣れた声に、深く潜っていた心が浮かび上がってきたのだろうか。
 ルティスが少女の頭を抱き、名を繰り返すうちに、カディナの瞳に生気が蘇ってきた。
 まだぼんやりとしているが、意思を持った声で問い返し、自分を抱きしめている姉を見やる。
「お姉ちゃん・・・、私・・・どうして・・・?」
 自分が置かれている状況が飲み込めないのだろう。
 周囲に群がっている見知らぬ男たちと、自分を支えているやはり知らない男。
 それらを不思議そうに眺め渡していたカディナの目が、男たちの輪の中で震えている女主人を見つけて止まる。
 体に刻まれた恐怖が無条件に反応しているのだろう。シーツを通じて、カディナの震えがクルツの手に伝わる。
「お姉ちゃん・・・」
「ごめんね、カディナ。これからどうなるか、お姉ちゃんにも判らないの」
 妹が向けてきた不安げな視線を受け止めた姉が返したのは、明確な解答ではなく、ほとんど同じ心情だった。
 暴虐な主を捕らえ、嬲ろうとした男の姿に、リアンに対する確実な怨恨を感じて縋ったのはいいが、
落ち着いて考えれば、この男たちには、自分たちを優遇するべき理由は何一つ無い。
 リアンからの開放が、そのまま男たちへの隷属へと変わるだけでないかもしれず、
しかもその可能性が一番高いとあっては、ルティスとしても、あまり楽天的な未来図を妹に語ることはできなかった。
 だが、そんな暗い状況にあっても、一つだけ、ルティスの心を晴らしてくれる要素があった。
 今まで自分たちを弄んできた女が、自分たちよりも更に酷い目にあわされるであろうという予測。
 鞭打たれ、這い蹲って許しを請いながら、心の中で繰り返し誓った復讐を、この男たちが成してくれるという予感。
 それが果たされるのであれば、男たちに何をされようとも悔いは無い。
 何人に輪姦されることになろうとも、男たちの欲望は、リアンの歪んだ欲求よりは遥かにまともであろうから。


509:犬の生活
09/06/20 23:37:07 PmVqXEi7
「あの・・・・。私たちを・・・どうするつもりですか?」
 覚悟を固めた女性の声に、カディナを預けて腕を組んだクルツが背後を振り向いた。
 無表情に頷くアズに、承諾の意思を読み取り、ゆっくりと顔を戻す。
「悪いが、俺たちは正義の味方じゃない。女に不自由している盗賊の群れだ。覚悟はして貰いたい」
「・・・・・それは、判っています。普通にするだけなら、私も、ノーマも、喜んでお相手します。
 どうせ・・・、守るような純潔は・・・・ないですし」
 さすがに、そんな台詞の中に、妹の名前は入れづらかったのだろう。
 だが、姉とともに見つめてくる少女の視線に、クルツは聞く必要の無い言葉を聞いていた。
「俺たちにとって、若い女は貴重品だ。何人もの相手をしてもらうが、酷い扱いはしない。・・・・・あいつ以外にはな」
 恨みに満ちた視線に射抜かれ、リアンが体を竦めた。
 反対に安堵を浮べたルティスへと視線を戻し、クルツは薄い笑いを浮べる。
「どうやら、お前たちもあの女には恨みがあるようだな。あいつを辱める手伝いをするのに、躊躇いはないだろう?」
「・・・はい」
「お手伝いします・・・・・喜んで」
 人望ではなく、恐怖で他人を従えていた者の末路など、こんなものだろう。
 つい先刻まで、その上に君臨していた女たちにあっさりと裏切られ、リアンが怒りを噛み締める。
 その姿に愉悦を浮べながら、クルツは一人だけ沈黙を保っていた少女から視線を外し、その姉を見やった。
「とりあえず、裸に剥いてやれ。全てはそれからだ」
「はい」
 他人の命令に対しては、そう答えるよう体に染み付いているのだろう。
 二人のメイドは声を揃えて頭を下げ、かつての主の前へと歩み寄った。
「な、なによ! 私に手を掛けたら、どうなるか判ってるの!?」
 怒りと不安と脅えとを混ぜ合わせた瞳で二人を見上げながらも、リアンは虚勢を張ってみせた。
 そうでもしなければ、自分の心が潰れてしまうと知っているのだろうが、漏らした尿で汚した床の上に座っている今、
その姿に威厳はなく、ただ滑稽なだけでしかない。
 かつては脅えながら顔色を伺っていた相手の哀れな姿に、勝ち誇った笑みが自然と浮かぶ。
 二人のメイドは華美な夜具へと手をかけ、高価な薄布を乱雑に引き裂き、リアンの体を隠している布を剥ぎ取っていく。
 少しずつ、憎い相手を追い詰めている今を楽しんでいるのだろう。
 金切り声で悲鳴と抵抗とを口にしているリアンを押さえつけながら、必要以上に手間をかけて服を破く。
「リアン様ともあろう方が、はしたないですね」
「本当、おしっこで張り付いてますよ」
 最後の一枚だけを体に残し、震えながら両手で胸を隠しているリアンの姿に、余裕が生まれてきたらしい。
 ノーマが汚れている下着を揶揄し、ルティスもそれに乗って皮肉を放った。
 誇張ではなく、奴隷のように扱っていたメイドたちに嘲りを投げられ、その自尊心をいたく傷つけられたのだろう。
 リアンは憤然と唇を噛んでいる。


510:犬の生活
09/06/20 23:40:14 PmVqXEi7
「こんなものを付けていてはお体に障りますよ」
「脱がせて差し上げます。足を開いてください」
 笑いを含んだそんな言葉に、諾々と従うことが出来るような女ではない。
 言った方もそれと承知しているらしく、睨みあげてくる視線に怯む心を励ましながら、二人掛かりで足を開かせ、
最後の布をずり落とす。
「くっ・・・ぅう」
 抵抗もむなしく、全裸に剥かれたリアンは、素早く足を体に寄せてその場所を隠した。
 何とか、隠したい場所だけは隠しおおせているが、その姿のままでは、逃げる事はおろか身動きすらままならない。
 相手の動きに対して抵抗を示す以外に道を失った女を見下ろし、久しく黙って成り行きを見ていたクルツが口を開いた。
「せっかく裸になったんだ。その綺麗な体を皆に見せてもらおうか。ノーマ、ルティス、手足を押さえるんだ」
「あ、はい」
 にやにやと、嫌らしい笑いを浮べて見つめる男たちの輪の中で、二人のメイドは、全裸に剥かれた女性の、
手と足とをそれぞれに掴んだ。
 必死に暴れるリアンに苦労をしながらも、それでも何とか、手足を掴んで床に押さえつける。
 やっとその全てが晒された肉体の、均整の取れた美しさに、クルツですら言葉を失った。
 その日の食事に困る事など無く、澄んだ水を好きなだけ浴びることが出来、労働に時間を費やす必要をまるで持たない、
 そんな生活の中で磨き続けた、完璧なまでの女体。
 だがそれが、汚され、貶められるために磨かれたのかと思えば、世の皮肉に苦笑が湧いても来る。
「それだけの体を持っているんだ。当然、そこの穴も立派なものなんだろう? なかなかお目にかかれないだろうからな、
 二人で抱えて、そいつらに見せて回ってくれ」
「はい」
 ひとしきりリアンの肉体を楽しんだクルツが、新たな命令をメイドたちに与えた。
 それまで腕を押さえていたルティスが足元に移動し、ノーマと手分けして左右の足を抱える。
 リアンの背中にそれぞれ手を回し、息を合わせてその体を抱えあげた二人は、手始めにアズとクルツの前へ、
美しい女体の無様な姿を運んだ。
「ははっ、さすがはお嬢さんだな。綺麗な色をしているぞ」
 胡坐をかいている顔の丁度目の前に、曝け出された秘所がある。
 いやがおうにも口を開くその場所の、桜色の肉襞に、アズがわざと大仰に感心して見せた。
 抱えあげられ、下手に動けば落とされてしまうとあって、リアンは大人しく二人の肩に手を回しているが、
アズの言葉に顔を背けながら、その手を細かく震わせている。
「くたびれた女ばっかりを相手にしているから、新鮮で良いな。ほら、お前たちも有難く見せてもらえ」
 アズの言葉に、傍らのクルツが苦笑を浮べている。
 アズが相手にしている女といえば、他の誰でもなく、クルツの妹であるエイリアがいるだけだ。
 まだ若くはあるが、生活のために体を売っていたエイリアは、確かにくたびれた女かもしれない。
 とはいえ、そんな感想は、実の兄を目の前にして、堂々と口にするようなものではないだろう。
 クルツのそんな思いとは関係なく、さらしものとなっているリアンの体は、男たちの前をゆっくりと移動していた。
 欲望にぎらつく目が柔らかな秘所を抉り、興奮に荒れる鼻息が恥毛を揺らす。
 喉の奥から聞こえる唾を飲み込む音、低く下品な笑い声、自分を貶める下品な単語の数々に、リアンは必死に耐えている。
 社交界でもてはやされ、優雅な紳士に優しく包まれるべき自分が、粗野で下品な男たちの前に全てを曝け出すなど、
思っても見なかったことだろう。
 悪い夢だと必死に言い聞かせている声が、二人のメイドたちの耳には聞こえていた。



 今回はここまでです。
 次で本格的に責め始めます。
 明日か明後日の夜までに。



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