【涼宮ハルヒ】谷川流 the 62章【学校を出よう!】at EROPARO
【涼宮ハルヒ】谷川流 the 62章【学校を出よう!】 - 暇つぶし2ch2:名無しさん@ピンキー
08/06/29 14:32:13 N88n9yiO
Q批評とか感想とか書きたいんだけど?
A自由に書いてもらってもかまわんが、叩きは幼馴染が照れ隠しで怒るように頼む。

Q煽られたりしたんだけど…
Aそこは閉鎖空間です。 普通の人ならまず気にしません。 あなたも干渉はしないで下さい。

Q見たいキャラのSSが無いんだけど…
A無ければ自分で作ればいいのよ!

Q俺、文才無いんだけど…
A文才なんて関係ない。 必要なのは妄想の力だけ… あなたの思うままに書いて…

Q読んでたら苦手なジャンルだったんだけど…
Aふみぃ… 読み飛ばしてくださぁーい。 作者さんも怪しいジャンルの場合は前もって宣言お願いしまぁす。

Q保管庫のどれがオススメ?
Aそれは自分できめるっさ! 良いも悪いも読まないと分からないにょろ。

Q~ていうシチュ、自分で作れないから手っ取り早く書いてくれ。
Aうん、それ無理。 だっていきなり言われていいのができると思う?

Q投下したSSは基本的に保管庫に転載されるの?
A拒否しない場合は基本的に収納されるのね。  嫌なときは言って欲しいのね。

Q次スレのタイミングは?
A460KBを越えたあたりで一度聞いてくれ。 それは僕にとっても規定事項だ。

Q新刊ネタはいつから書いていい?
A最低でも…………一般の――発売日の…………24時まで――待つ。
A一般の発売日の24時まで待ってもらえますか? 先輩、ゴメンナサイです。

Q1レスあたりに投稿できる容量の最大と目安は?
A容量は4096Bytes・一行字数は全角で最大120字くらい・最大60行です。
Aんふっ。書き手の好みで改行をするのも揃えるもバッチリOKです。

3:名無しさん@ピンキー
08/06/29 14:34:32 JoB7D0Hd
ハルヒぬるぽ

4:名無しさん@ピンキー
08/06/29 16:51:23 mouGeVSQ
これはもう如何ともしがたいね……

5:名無しさん@ピンキー
08/06/29 17:34:56 h3SLea9C



  原 作 者 の 新 作 読 む と や っ ぱ 圧 倒 的 な 力 の 差 を 感 じ て し ま う 。


  こ れ は も う 如 何 と も し が た い ね ……

6:名無しさん@ピンキー
08/06/29 17:47:34 /I+kRWyd
>>1
乙です

7:名無しさん@ピンキー
08/06/29 18:51:23 zweU15VL
>>1


8:名無しさん@ピンキー
08/06/29 22:28:33 vjkvrS6H
>>1

  原 作 者 は 如 何 と も し が た い ね ……

  や っ ぱ 新 作 を 読 み た い と 圧 倒 的 に 感 じ て し ま う 。

9:名無しさん@ピンキー
08/06/29 22:28:59 O4axJkVA
>>1
OOO乙だぜ~

10:名無しさん@ピンキー
08/06/30 00:08:14 YH9jRxBM
>>1
原作者の新作読むとやっぱ圧倒的な力の差を感じてしまう。
これはもう如何ともしがたいね……

11:名無しさん@ピンキー
08/06/30 00:47:33 q2QmRPpk
突然で申し訳ありませんが、ここに投下された作品の中にハーレムものがあるって聞いたのですが、
どこにあるかわからないでしょうか?
できれば過去ログ系は避けたいのですが・・・



>>1
乙です。

12:名無しさん@ピンキー
08/06/30 01:20:14 GANsRu+s
作品の量に対してあまりにも条件が広いからなんと言っていいやら・・・

変体佐々木シリーズって一応ハーレムだよ・・・な・・・?
そこ以外の面があまりにもグレイト過ぎるが

13:名無しさん@ピンキー
08/06/30 01:36:19 kbeKcmTf
変体佐々木シリーズまた更新しないかな?

14:名無しさん@ピンキー
08/06/30 02:08:21 RmjYyDii
53-187様: 『モテ男の小型化』
ではないだろうか?

15:名無しさん@ピンキー
08/06/30 14:17:31 uRDXqB+6
>>11
41ー100の『古泉一樹のある種の罠』かなぁ

16:名無しさん@ピンキー
08/06/30 20:52:09 Ce+c2bgl
このスレに足りないもの?そんなの決まってる

 愛 だ 

愛があれば、書き手も読み手もない
みんな等しく尊い
しかし愛を忘れた時点で、書き手も読み手も等しく価値がない

ながるん作品を愛してるか?

17:名無しさん@ピンキー
08/06/30 20:54:17 FLh1fywP
そんな物よりスルースキルだろ

18:名無しさん@ピンキー
08/06/30 21:24:22 JLWHkzXz


    愛    だ



  ながるん(笑)を愛してるか?




19:名無しさん@ピンキー
08/06/30 21:58:21 eJo30w+K
愛してるぜベイベェ

20:名無しさん@ピンキー
08/06/30 22:27:11 RmjYyDii
俺だって愛してるぜ!

21:名無しさん@ピンキー
08/07/01 00:14:55 m8VSkcpS
投下します。
鬱っぽい展開もあるから、嫌いな人はスルーしてください。

22:SS 言い出せない思い
08/07/01 00:15:51 m8VSkcpS
待たされること数分。
ひょっとしたら来ないかなとも思ったが、あいつはやっぱりやって来た。
「よう、来たか涼宮」
涼宮はややうつむき加減な顔で、中に入ってきた。
北高別館にある奥の男子トイレ。辺鄙な場所にあるためほとんど利用者がいないのだが、今回の様な利用目的の場合、それが返って好都合なわけだ。
「さあ、いつもの奴を始めようぜ」
俺がそう宣言してやると、
「もう、わかったわよ、エロ谷口」
プイっと顔を背けながら涼宮が答える。ヘッ、エロイのはお前もだろうが。


言い出せない思い


俺は涼宮を個室の中へ連れ込み、早速唇を重ね合わせながら、揉みなれた胸を制服の上から愛撫してやる。
「お前、高校に入ってから更に大きくなったよな。やっぱ俺が何度も揉んでやったからかな」
「関係ないわよそんなの、馬鹿」
相変わらずそっけない態度だなお前は。だが、身体の方は徐々に反応してきてるのがわかるぜ。
「ほら、もっと足開けよ」
「…。」
無言のまま動こうとしない涼宮。
どうも最近、態度がますます悪くなってきた気がする。中学の頃はもうちょっとはマシだったんだがな。
俺はスカートを捲り上げると、ショーツ越しに涼宮の秘所を指でなぞってやる。
「ん…あ…」
始めて苦悶の声を上げる涼宮。へへ、俺はもうお前の身体の隅々まで知ってるんだぜ?

暑苦しくて狭い高校の便所の個室。お互いのムッとする汗の匂いの中、涼宮の甘い喘ぎ声が断続的に上がっていた。
俺は洋式便座の蓋を閉じたところに涼宮を座らせて制服の上着とブラをまとめてたくし上げ、
露出した涼宮の美乳の右側を手でこねくり回し、左側を口と舌とで弄りあげてやる。
左手を涼宮のショーツの中に入り込ませ、直に秘所の入り口をほじくり返してやることも忘れない。
右の乳首を指先でつまんでグリグリとしてやりながら、左の乳首を舌で何度も嬲り上げてやると、涼宮は白い喉をさらけ出しながら大きく仰け反った。
「お前は本当に乳首が弱くなったよな」
「馬鹿、あんたが、いっつもそこばっかり、責めるから…ひあっ!」
俺は左右の乳首への責めを再開しながら、左手で秘所の上にある肉芽を丹念に愛撫してやる。
これをやってやれば、涼宮は毎回いちころだ。
あっという間に耐え切れなくなって、涼宮は押し殺した喘ぎ声を上げながら深くて長いアクメを向かえた。
俺は涼宮が達した後もしばらく3点責めを続けてやり、涼宮をしばし甘く虐めてやってからようやく解放してやる。

肩で荒い呼吸をしている涼宮の前に、俺は自分のチンポを露出させる。
「ほら、こんどはお前が俺を気持ちよくしろよ」
ぎゅっと眼を閉じて拒否の姿勢をとる涼宮。
「時間無いんだから、早くしろって」
俺は腰を振ってチンポで涼宮の柔らかく引き締まった頬を、ビンタしてやる。
やがて観念した涼宮は、自ら俺のチンポを掴んで、美しくも滑らかなその唇へ含み始めた。


23:SS 言い出せない思い
08/07/01 00:16:29 m8VSkcpS
涼宮に告白したのは中1の時だ。
噂に聞いていた通り、コイツはあっさりとホイホイOKを出した。
翌日デートに誘ったら、帰り際でもう飽きたとぬかしやがった。そして俺とももう終わりだと。
腹が立った俺はヤケクソぎみにじゃあ1発やらせやがれと捨て台詞を吐いたのだが、なんとこいつはそれもOKだと言った。
「あたし、まだ1回もやったこと無いのよ。どんなのか試してみたくて」
馬鹿かと思ったが、据え膳食わぬはなんとかって奴だろ。
涼宮は処女で俺は童貞だった。案の定上手く行かなかったのだが、
「あー…なんか腹立つわこんなのって。谷口、これから上手くいくまで何回でもやるからね」
俺は涼宮の恋人としては1日で終わったが、セックスの相手としてはその後も続く事になった。
ピーク時ではほぼ毎日の様に俺は涼宮とやりまくって、そのうち上手くいくようになってきたのだが、
お互いにこの行為の甘さに身体が慣れてしまい、抜けるに抜け出せず、ずるずると今まで続いてるって感じだな。
セフレってのに分類されるのかね、こういうのも。

何年も俺のチンポをしゃぶり慣れているだけあって、涼宮のフェラテクはかなりのもんだ。
思わず涼宮の口に出してやって、そのまま精液を飲ませてやろうかという衝動に駆られたが、俺は我慢した。
「涼宮、そろそろいいぜ。尻をこっちに出せよ」

最近、コイツはSOS団とかいう活動を開始しやがって、なかなか俺とやる時間が取れなくなってきたからな。
たっぷり溜まった俺の分身は、お前の胎内に全部注ぎ込んでやるぜ。
涼宮は便座に手を付いて、自分でスカートを捲り上げると、四つん這いの格好で俺に尻を掲げてきた。
涼宮の秘所はびちょびちょに濡れそぼり、物欲しそうにぴくぴくと動めいている。
「いくぜ涼宮」
俺はギンギンになってるチンポに手を添えながら、涼宮の秘所へ挿入を開始する。
涼宮の喘ぎ声が便所の中に響き渡った。
お互い、肉が馴染むぐらいやりまくってるからな。いつも通りのスムーズな挿入だった。

俺は涼宮の美乳を乱暴に揉みしだきながら、腰の前後運動を続けている。
突き込まれる度に涼宮は甘い苦悶の声を上げて、泣いた。
俺が長年かけて開発してきただけあって、涼宮の中は最高だ。
「気持ち良いか?涼宮」
「いっ…いひっ!…ああ…あっ!」
エロイ表情だぜ涼宮、今の顔をキョンの奴に見せたら、あいつなんて思うんだろうな。


24:SS 言い出せない思い
08/07/01 00:16:59 m8VSkcpS
俺がそう言った途端、涼宮の身体がビクンっと打ち震えたのが解った。

なんだ、キョンの事がやっぱり気になってたのか、お前。
「か、関係ないわよ…あんなの…ただの、団員…なんだか…ら」
のわりには、キョンの名前を出したら、ずいぶん感度が良くなったじゃないか。
「そんな…こと…」
なあ、今度キョンの奴に教えてやろうか。俺たちは中学の頃からセックスしまくってるってなあ。
「だあ、あ、めっ!…誰かに、言ったりしたら…死刑、なんだからあああっ!」

なんだか無性に腹が立ってきたぜ。
涼宮は俺のもんだぜキョンよ。お前なんかに絶対に渡したりなどするもんか。

俺はいつもより激しく、涼宮の身体の事など無視して無茶苦茶にチンポを突っ込んでやった。
たちまち支えきれなくなった涼宮は、便座の蓋につっぷして、絶え間なく喘ぎ声を上げ始めた。
「中へ、出すぜ、涼宮…」
「…!だめよ!今日は!」
お前の中に俺の匂いと精液を染み込ませてやる!絶対に拭い去れないぐらい深く、な!
「だめ、だめえええええええっ!」
「孕め!涼宮!」
最後のひと突きを奥深く涼宮にくれてやり、限界を向かえた俺は涼宮の胎内最深部で勢い良く射精を開始した。
どくん、どくんと俺のチンポが波打って、尿道を精液が通過する快感に、俺は震えながら身を任せた。

事が終わり、俺は涼宮の胎内から萎えたチンポを引き抜いた。
涼宮は大量の白濁液を秘所から垂れ流しながら、便座につっぷして荒い呼吸をしている。
焦点のおぼつかない虚ろな瞳を瞬きながら、酷く悲しそうな声で、涼宮がポツリと漏らす。

「ああ…キョン…」

最後に出るのがアイツの名前なのかよ…。
「クソッ!」
いたたまれなくなった俺は便所のドアを思いっきり拳で殴りつけた。
痛かった。拳よりも、心の方が。



25:SS 言い出せない思い
08/07/01 00:17:28 m8VSkcpS
エピローグ


「遅れてゴメーン!」

散々待たせておきながら、どえらい笑顔で入ってきやがった。
やれやれ、コイツには謝罪の精神とかが無いのかね。
「あれ、みんなは?」
時間を見ろよ、とっくに下校時間だぜ。
「あ、そっか…。あんたはなんでまだ残ってるのよ、キョン」
お前が絶対残ってろって言ったんじゃないか。忘れたのか?
「…忘れて無いわよ。気も利かさず律儀に守ってるあんたが不思議だっただけ」
ぷいっと顔をすらすハルヒ。
うそつけ、本当は忘れてたんだろ。

さて、用事が無いならもう帰ろうぜ、ハルヒ。
俺が自分のカバンを持ち上げようとした、その時だった。

「ねえ、キョン…」

滅多に見せない、酷く寂しげな表情。
なんだ?何かあったのか?

ハルヒはしばらくもじもじとしていたが…、

「なんでもないわよ!バカキョン!」

そう言うとアカンベーをして自分のカバンをぐいっと持ち上げた。
まったく、わけの解らん奴だ。

俺はハルヒと肩を並べて下校した。
どうも最近のハルヒは不自然なまでに明るく振舞っている時がある気がする。
もう少し、俺は注意してこの団長様を見ていてやる必要があるのかも知れない。
このときの俺は悠長にもそんなことを考えていた。


つづくかも


26:SS 言い出せない思い
08/07/01 00:17:53 m8VSkcpS

と、言うのを書いてみたんだがどうだ?ハルヒ。

「この…ばかきょおおおおおおおおおおおんんんんん!!!!」

ハルヒの罵声がSOS団部室に響き渡る。騒音公害なみだぜ。
「これの何所が恋愛小説なのよ!大体、こんなの載せたら一発でアウトよアウト!」
お前にしちゃずいぶんとまともな事を言うんだな。
「当たり前でしょ!…それにあたしがアホの谷口となんて、考えただけでゾッとする。地球が制止したってありえないわね」
そりゃそうだ。俺だってお前を他の奴になんて、現実には考えられん。
それにお前と初めてやったとき、お前は…。
「ああああ、もう、馬鹿。恥ずかしいから言うな!」
慌てて俺の口を両手でふさぐハルヒ。
俺はそんなハルヒの肩を、両手でそっと抱きしめた。
「あ…」
な、今日、いいか?
「あ、あたしは別にいいけどね…でも、先に言っとくとトイレでは却下だから。するならあんたの部屋か…」
ここだよな。
俺はハルヒを団長椅子に押し倒す。
「ちょっと、キョン!」
抗議を上げそうな口を、俺の口でふさいでやると、直ぐにハルヒは大人しくなった。


ほんとうにおわり


27:名無しさん@ピンキー
08/07/01 00:18:17 m8VSkcpS
以上です。では。

28:名無しさん@ピンキー
08/07/01 00:25:45 KyrUAA0h
おおおおお、なるほどなるほど。いやこういうのなら俺はイケル。我ながら現金なもんだが

29:名無しさん@ピンキー
08/07/01 00:32:26 YFEhnqhl
>>27
読み始めた瞬間、あり得そうな展開をいくらか想定してみたら、>>26でずっこけた。○オチで、結局ラブラブっすか。
王道主義な自分にはオールオッケーだな、これは。GJです。

30:名無しさん@ピンキー
08/07/01 00:44:14 kzsK+v0Z
いいね(^^)b

31:名無しさん@ピンキー
08/07/01 02:31:54 0DcTQ30m
良い意味で読者を裏切ってくれましたw
GJ!

32:名無しさん@ピンキー
08/07/01 03:35:56 rQI3Uny0
夢オチ級のがっくり感が…
まあ、面白いんだけどさぁ

33:名無しさん@ピンキー
08/07/01 03:58:42 7dKqvuWi
けっこう前のSSにも似たようなシチュあったね
そっちは序盤の部分で固有名詞をうまく避けてたから、読み返してウマイなと思ったの覚えてる

34:名無しさん@ピンキー
08/07/01 08:12:55 VbhZos2J
便秘だったのかハルヒ…

35:名無しさん@ピンキー
08/07/01 15:06:57 QeiAwa6B
>>26
バッドエンドも読んでみたいね。

36:名無しさん@ピンキー
08/07/01 19:28:16 7aA11qA2
>>29が俺過ぎるw
夢落ちとか結構好きだったりする。

37:名無しさん@ピンキー
08/07/01 21:04:18 ljVrV0aa
>>25までだったら反感しか持たなかったが>>26で帳消しされたwww
>>33
それ何?

38:名無しさん@ピンキー
08/07/01 21:07:46 EI9947/U
読み飛ばして>>26見て読み直した。
たまにはこういうネタも良いなw

39:名無しさん@ピンキー
08/07/02 00:42:06 K49urnY/
>>37
43-711様: 小ネタ、エロパロ板 の 02。
つか、これ読み直したらハルヒ(っぽい少女)の書いたエロ文と
その後のエロシーンが微妙に連携してるのに今気付いた

40:名無しさん@ピンキー
08/07/02 00:50:37 oEj+JJhZ
>>27
後味が良くてイイ!!乙です。

41:名無しさん@ピンキー
08/07/02 01:12:22 JF7D2vhN
>39
ああ、そういう意味か。

俺はまた、ハルキョンのエロエロだと思わせておきながら、最後の最後で実は相手が谷口だったと読者がわかるようになってる、地雷SSかと思ったよw

42:名無しさん@ピンキー
08/07/02 01:21:39 9j89dIFt
>>39
なんかそれの01を読んだら、我が事かと思う人多そう。

43:名無しさん@ピンキー
08/07/02 01:31:07 h7fnDOFr
>>42
この小ネタであの人に朝比奈さんという愛称が付いたんだったなww

44:名無しさん@ピンキー
08/07/02 12:34:05 0ZUBX3T2
>>26

>>26の後にさらに谷口の語りオチでどんでん返しがあっても俺は構わない

45:名無しさん@ピンキー
08/07/02 13:57:37 rrv4Q14B
>>43
俺は例の人が批評して、それを朝比奈さんがフォローするって流れが好きだったんだ。

ところで“朝比奈さん”の発祥って、「脳内で批評を朝比奈さんボイスに変換すれば嫌みなく聞ける」とか言ってた人からだと思ってたけど、どうだったかな。

46:名無しさん@ピンキー
08/07/02 18:29:46 sJh/Jgsa
とんでもない地雷SS思いついたけど
完成したら投下はここで良いのかな

47:名無しさん@ピンキー
08/07/02 18:45:43 rrv4Q14B
やだ。
と言いたいが、「それじゃ意味ないだろ」と思うだろうけど投下前に一文頼むわ。

48:名無しさん@ピンキー
08/07/02 20:28:57 FbSuslI3
とんでもないかどうかは読み手が決める。作者じゃない。鬱展開なら投下前に注意書きすればいいだけ。
それがわかっていないのは痛い。
これで「輪姦→グロ殺人」程度のお話だったらお笑いだが。

49:名無しさん@ピンキー
08/07/02 21:37:24 eWzGG2IG
このスレに足りないもの?そんなの決まってる

 愛 だ 

愛があれば、書き手も読み手もない
みんな等しく尊い
しかし愛を忘れた時点で、書き手も読み手も等しく価値がない

ながるん作品を愛してるか?

50:名無しさん@ピンキー
08/07/02 21:39:29 27i8YrQs
愛してるぜベイベェ

51:名無しさん@ピンキー
08/07/02 23:16:48 WrAOzT1J
絶望なんたらだけは愛せないな 他読んでないけど

52:名無しさん@ピンキー
08/07/02 23:46:02 rQ4ZfgxA
ネタにマジレス
ここはSSスレの中でも屈指のSS職人が集い投稿する場所
このスレの読み手は文法や心理描写などの書き方を書き手が各自習得済みであるということを前提として作品を読む
なのできちんとした書き方を習得できてない奴が叩かれるのは当然のことなのだ
また「~~って酷評してるけどじゃあどんな文章ならいいの?」なんて質問はそもそもNG
なぜならそんなこと質問しなきゃ面白い話が書けないような奴はそもそも投稿資格がないのだから
ここは「SS職人を育てる」場所じゃない「SS職人が挑戦する」場所なのだから

ここで酷評を受けた奴はまだ挑戦するには早すぎたということ
自分のレベルを上げてからまた挑戦すればいい

53:名無しさん@ピンキー
08/07/03 00:28:14 LgODE6WG
コピペの嵐だな

54:名無しさん@ピンキー
08/07/04 00:26:08 sfPMa9VH
丸一日レスが無いとは最近では珍しいな

55:名無しさん@ピンキー
08/07/04 01:01:25 xfeHAO7X
>>54
七夕まで後72時間切ったからな。
あくまで日付じゃなく時間換算で……間に合わねぇorz

56:名無しさん@ピンキー
08/07/04 20:22:37 old/jtPy
>>54
七夕まで後52時間切ったからな。
あくまで日付じゃなく時間換算で……間に合わねぇorz

57:名無しさん@ピンキー
08/07/04 22:08:46 QoMCsgk8
あくまで日付じゃなく時間換算で……間に合わねぇorz

58:コピペ
08/07/05 04:40:08 evNOjyOs
「ねぇ、キョン。できちゃったみたいなんだけど…」
「え、ハルヒ、何が出来たって…………え、マジ?」
「そうよ。キョンは身に覚えあるでしょ?」
「……やっぱりあの時?」
「キョンのせいだからね」
「俺のせいって…あれはお前が何度もおかわりするから、ゴムがなくなって仕方なく……」
「それはキョンだけ先に気持ちよくなっちゃうからじゃない」
「いや……その…」
「それに外に出さないで中に出したのはキョンじゃない」
「えっ、あの時は外に出そうとしたらお前が離してくれなくて……」
「あとちょっとだったのに我慢できないキョンが悪いんでしょ」
「そういわれてもな……」
「言い訳しないの、『やっぱり中に出すと気持ちがいい』とかいっておかわりもしたじゃない。とにかく責任とってくれるのよね」
「あ、あぁ……勿論…だ」
「これからあたしんちにいってアイサツしてもらうけどいいわよね?」
「アイサツ!……あぁ…」
「どうしたの? はっきりしないわね、もしかして嫌なの?」
「いや、その……急な話なんで…心の準備が…ちょっと」
「もう男っていざとなるとヘタレっていうけどホントね」
「…そうだ。ハルヒはもう妊娠してるんだよな」
「さっきからそういってるでしょ」
「じゃぁとりあえず、ナマでやっとくか。これ以上妊娠しっこないしな」
「はぁ?」
「気分をすっきりさせて気持ちを落ち着かせないとな。なぁナマで中に出していいだろハルヒ?」
「……(今からでも考え直した方がいいのかしら……)」

59:名無しさん@ピンキー
08/07/05 11:52:17 QaAupW9u
1スレ目  2004/07/07 投下なし
3スレ目  2005/07/07 投下なし
18スレ目 2006/07/07 『涼宮ハルヒの独占欲』『長門有希の崩壊』『風邪とお見舞い』『ロビイ』『三原則』『七夕の日リバース』
49スレ目 2007/07/07 『セイクリッド・カプリチオ』

60:名無しさん@ピンキー
08/07/05 14:42:01 3A/U3NM7
マジレスすると
ここはSSスレの中でも屈指のあくまで日付じゃなく時間換算で……間に合わねぇorz場所

61:名無しさん@ピンキー
08/07/05 14:54:27 XDsv3UAD
七夕のSS祭りが楽しみ過ぎてあくまで日付じゃなく時間換算で……間に合わねぇorz気持ち

62:名無しさん@ピンキー
08/07/05 15:22:57 UTcc/7tb
>>52
wwwwwwww→ >>2

63:名無しさん@ピンキー
08/07/05 17:03:16 S5cUORHr
投下します。
鬱っぽい展開もあるから、嫌いな人はスルーしてください。
>22の続きになります。

64:SS 残された物
08/07/05 17:04:05 S5cUORHr
何?今なんて言った?
「もう終わりにするって言ったの。もうあんたと会うのは終わりにしたいのよ、あたしは」
いいのかよ本当にそれで。俺、お前と散々やってること、言いふらしてもいいんだぜ?
「勝手にすれば?それならこっちは長い事セクハラを強要されてたって、言いふらしてやるから」
くそ。中学の頃はこの手であいつを言い込められたのにな。
どうもSOS団とやらが出来てから、涼宮の奴は変わってしまった。


残された物


「じゃ、電話切るわよ」
待て、最後にもう1回だけ会わないか?
「ずいぶん未練がましいのね。あたしはもうあんたに身体を開く気はないわ」
本当に最後の1回だ。それが終われば、俺はもうお前を拘束したりしないし、誰かに言いふらしたりもしない。
「…本当に?それ」
ああ、約束してやるぜ?
「なら1回だけは会ってあげる。でも会うだけだから。…エロ谷口!」
最後に怒鳴られて電話が一方的に切られた。
クソ、キョンの野郎だな。あいつが現れてから、全てが変わってしまった。
俺は絶対に涼宮を手放す気はないぜ。

だが、どうしても俺の物にならないのなら…いっその事…。

SIDE-K
「ああ、キョン。今日あたし用事があって、部室に行けないから。みんなにそう言っといて」
金曜の昼休み終了後、突然そんな事を団長様が言い出した。
どうしたんだよ、何かあったのか?
「たいした事じゃ無いわ、野暮用よ。あ、土曜の不思議探索はきっちりやるからね?あんたも遅れないで集合するように」
俺は遅れた事は無いのだが…でも、なぜか一番最下位にはなるんだよな。
「それとね、…キョン」
急に大人しくなって、うつむき加減で話すハルヒ。
んん?どうしたんだ。
「…やっぱいい。土曜日に話す」
なんだそりゃ。
「なんでもないわよ、それより授業がもう始まるから、とっとと前を向きなさい!」

なんだよ相変わらずだな、ハルヒの奴は。
相変わらず…なのだが、やはり俺は違和感を感じずにはいられなかった。
最近のお前が時々見せる、あの不自然な明るさ。それが今の会話の節々に感じられたのだ。
虫の知らせ、というわけではないが、俺は今日の団活をサボる事に決めた。

と、言うわけで学校終了後、俺はハルヒの奴を尾行することにした。
なんだかストーカー野郎みたいで我ながら嫌な気分だが、これも団長様への団員からの気遣いだと、考えて頂きたい。
俺は妙に勘の鋭い所のあるハルヒに見つからないように、かなりの遠距離を保ちながら、苦心してストーキングもとい尾行を続け、
ハルヒの行き先を確かめる事にした。
結論から言うと、その行き先は意外な場所だった。
ハルヒが周りを気にしながらコソコソと入っていった場所は、谷口の家だった。


65:SS 残された物
08/07/05 17:04:36 S5cUORHr
SIDE-T
ドアのインターホンが鳴り、俺は玄関まで出て行った。
覗き窓を見てみると、そこに立っていたのは涼宮1人だった。
俺は鍵を外してドアを開けてやる。
よう、本当に来たな。
「ええ、今日で最後だから」
ま、立ち話もなんだし、上がれよ。

俺は涼宮を自分の部屋まで通し、用意しておいた紅茶を出してやる。
涼宮はテーブルの前に静かに座り、俺はベットの上に腰掛けた。

涼宮は紅茶を3秒ぐらいで一気飲みすると、
「で、話っていうのは?」
どうして止めるなんて言い出したんだ。今までずーっとやってきたじゃねえか。
「なんで理由をあんたに言わなきゃいけないのよ」
ぷいっと涼宮は顔を背けて、
「大体、あんたは中学の時にもうふったはずよ。こんな事を続けていたのは、単なる惰性よ。
今のあたしは、とても後悔してる。あんたとこんな事を続けた事に」
1日でお前は俺を振りやがったからな。だが、後悔してるとは酷い言い草だな。
俺は今でもお前の事が好きだし、その後のセックスだってお前と…。
「やめて!もう聞きたくない!」
涼宮は急に激昂し、
「あんたとこんなこと…、やるんじゃなかった。あたしは、もっと、大切な人と…」
要するに俺は大切な人じゃないってわけだ。
「…あんたはあたしを何年も抱いてきたじゃない。もういいでしょ、お互い、潮時よ」
その大切な人ってのは、キョンの事か?
「キョンは関係ない。これはあたし個人の問題よ」
うそつけ。明らかに動揺してるぜ。キョンがこの事を知ったら、あいつどう思うだろうな。
「…時が来たら全部話すつもりよ。あいつがそれでもあたしを受け入れてくれるかどうか、あたしには解らない、
でもね。たとえどのような結果になろうとも、あんたとはもう終わりよ。ずいぶんいままで、あたしを食い物にしてくれたわよね」
ふん、お前だって気持ちよさそうによがってたじゃねえか。
「そうよ、一時の気の迷い、…快楽に流され続けた、あたしが馬鹿だった。精神病みたいなもんよ、こんなの…」
そう言いながら涼宮は酷く辛くて悔しそうな顔をした。心のそこからの後悔という奴が、その顔からはうかがえる気がした。

そうか、じゃあ馬鹿ついでに最後にもう1回だけ、その馬鹿をやらねえか?
「嫌よ。あたしは、もう…」
と、言いかけた涼宮の身体が、ぐらりと傾いた。
どうした。へへっ、やっぱり最後にもう1回やりたくなってきたんじゃねえか?
「…酷い奴…薬を混ぜたんでしょ…」
ふふ、ちなみに家族なら月曜まで旅行に行ってるからもどらねえぜ。
今からたっぷり、最後の1回を楽しもうじゃねえか。
「この、エロ谷口…」

SIDE-K
しかし、ハルヒの奴なんでまた谷口の家なんかに…
実は2人は密かに付き合っていた。
いまごろ部屋の中で仲むつまじくイチャイチャしてたりとかするのか?
まさか、ありえねえ。


66:SS 残された物
08/07/05 17:05:32 S5cUORHr
SIDE-T
涼宮の両腕に手錠をかけて、ベットのフロントの部分の柱に通して拘束してやる。
薬の効果はまだしばらく続くからな、抵抗らしい抵抗も出来ない涼宮は、実に可愛らしいもんだ。
さてと、じゃあ涼宮。いつもの様にお互いに楽しもうじゃないか。
俺は涼宮の制服の上着の中に手を突っ込み、ブラをずらしてやると、形の良い乳房を直に手で揉んでやる。
「くっ…」
そう嫌がるなよ。このベットで、お前と俺は何度もセックスしてきたじゃねえか。
「うるさい、馬鹿…」
いいね、その生意気な態度。逆にそそるぜ。

SIDE-K
俺は谷口の家の周りをぐるりと一周してみたのだが、全ての窓にカーテンがかけてあり、中の様子はうかがい知れない。
ま、あまりおおっぴらにジロジロみていると空き巣かなんかと間違えられそうだからな。
やれやれ、ハルヒの奴。中で谷口と何をしているのやら。

SIDE-T
「あ…あはあっ!…くうっ…いっ!あっ…」
涼宮の弱点は全部解ってる。
俺は涼宮の乳首を舌先で転がしながら、もう片方の乳首を指でつまんで軽くひねってやる。もちろん秘所の肉芽も同様にだ。
お前って、本当に3点責めに弱いよな。
「くうっ…、勝手にすればいい。終わったら警察に駆け込んでやるんだから!」
ほう、そうかい?

そろそろ下半身の方も本格的に弄ってやろうかというところで、無粋にもインターホンが鳴りやがった。
誰だよまったく。いい所だってのに、興ざめさせてくれる。

SIDE-T
いくら待っても出てこないハルヒに業を煮やした俺は、谷口宅の呼び鈴を押してみることにした。
押しても何の反応も無かったが、中には誰かが、少なくともハルヒが居る事は解っている。
連続で押してやると、やがて階段を下りてくるドタドタいう音が中から聞こええ来た。
ドアチェーンと鍵を外す音が聞こえ、
「おう、キョンじゃねえか。どうしたんだ?」
出てきたのは谷口1人だった。
ようというわけでもないのだが…なあ、ハルヒの奴ここにきてないか?
「涼宮が?来てないぜ?」
そんなはずが無い事は解っている。俺はあいつがここに入るところを、確かに見たからだ。
しかし、何故に嘘を付く必要がある。
─恋愛なんてね、一時の気の迷いよ。精神病みたいなもんなのよ─
いつか聞いたハルヒの言葉が頭をよぎる。
そんな事を言いながら、お前は谷口と付き合っていたのか?
もしかしたら今の俺、ものすごい無粋な邪魔者になってるのか?

だが何かが引っかかる、おかしい。
もし谷口と付き合っていたとしても、あいつはそんな事を隠したりするような奴じゃないのだ。


67:SS 残された物
08/07/05 17:05:59 S5cUORHr
谷口、ちょっと上がらしてもらって良いか?
「ま、待てよ。どうしたんだ急に」
お前がハルヒを隠す理由が知りたいからだよ。
谷口が現れる前に階段を使った音がした。つまり、それまで谷口は2階に居たのだろう。
俺は谷口を振り切って階段を駆け上がる。これでハルヒが普通に谷口と付き合ってるだけだったら、笑ってやる。

どの部屋かわからんから適当にドアを開けまくり、2つ目の部屋を開けた時だった。
ハルヒ…。
笑わなくて済んだ。しかも笑えない状況でもある。
ハルヒはベッドの上に手錠で拘束されていた。口にはガムテープが張られている。
俺の姿を確認したらしいハルヒが、大きく眼を見開きながら、なにかモゴモゴと唸っている。…助けてくれと、その瞳が訴えていた。
お前…。
ハルヒに近づこうとしたその瞬間、背中から全身にこれまで経験したことが無いぐらいバチッとした鋭い衝撃が走った。
足を縺れさせながら倒れる俺の眼に、スタンガンを持っている谷口の姿が映り…そこで意識が遠のいた。

SIDE-T
「あ…あ…っく…あっ…」
俺の部屋の中で涼宮の短い喘ぎ声が、断続的にあがっている。

キョンの奴をスタンガンで眠らせた後、手錠を使って奴を拘束し、いまは柱に縛り付けてある。
涼宮に投与した薬は、まだしばらくは持つはずで、今のコイツは満足に立って歩く事もできないぐらいフラフラになっているはずだ。
俺は涼宮をベッドから拘束を解いてやった後、ロープを使って上半身を後ろ手で縛り上げ、下半身も足をM字開脚の体制で縛り上げていた。
こういう拘束プレイも散々涼宮で練習してきたからな。おかげで何の問題も無く出来る。

俺は今、ベッドの上に腰掛けて、膝の上に涼宮を乗せている。
このまま背面座位で繋がってやってもいいのだが、なあに時間はたっぷりとある。もう少しネチネチとやってやろう。

涼宮の背中から手を廻して、右手で柔らかな胸を揉み、左手で涼宮の秘所の入り口辺りを弄ってやる。
俺の動きに合せて、涼宮が押し殺した喘ぎ声をあげている。
もっと大きな声で鳴けよ。それじゃキョンが眼をさまさないぞ?
「…くっ」
悔しそうな声を出す涼宮。いまキョンが起きれば、あいつの眼の前に涼宮の秘所がばっちり現れる事になるだろう。
びっくりするだろうな、キョンの奴。
「キョンには…手を…出さないで…関係ない…でしょ…」
それはお前の心がけ1つだぜ?涼宮。
それに関係はあるんじゃねえか?お前の団の団員なんだろ。
「ただの…団員よ…それだけ。…ただの………大切な…団員…」
朦朧とする意識の中、ろれつの回らない舌で話す涼宮の声。
大切な…か。
無性に腹が立った俺は、涼宮の可憐な乳首を親指と人差し指でギリギリと挟みながら、一気に力強く捻りあげた。
「…!っぐ、ひああああっ!」
敏感な部分に与えられた強烈な痛みに涼宮が悲鳴をあげ、その音でようやくキョンの奴は眼が覚めたようだ。

「…うっ…ハルヒ…ハルヒ!」
「キョン!」
涼宮の現在置かれている状況が解るや否や、キョンは即座に立ち上がろうとして、拘束されたロープにそれを阻まれる。
なおも必死になって振りほどこうとするが、1人でそれを振りほどくのは無理だぜ、キョンよ。
「谷口、お前、自分が何をやっているのか解ってるのか?」
程よく理解しているぜ、キョンよ。涼宮とこれからセックスを楽しむんだ。


68:SS 残された物
08/07/05 17:06:39 S5cUORHr
俺がそう言ってやったときのキョンの顔は、なかなかの見ものだった。
信じられんという顔と怒りが複雑に絡み合った、奇妙な表情。
俺って、お前からは結構な親友だと思われていたのかね。お笑いだな。その裏でお前の団長さんとヨロシクやってたんだから。
それにゾクゾクしてくる。親友だと思っているお前を裏切ってやる、この後ろ暗い快感。射精しそうなほどの陶酔感だ。

「ハルヒは…嫌がっているようにみえるが…」
そんなわけあるか。俺と涼宮は中学の頃から何度もセックスしてるんだぜ?回数だけ勘定すりゃ、100回は超えてるよ。
そう言いながら涼宮の胸をゆっくりと揉んでやる。涼宮は首をくねらせて、喘いだ。
「ハルヒ…本当…なのか…?」
搾り出すような声で話すキョンの問いに、涼宮は心底悲しそうな顔で、コクリとうなづいた。
「ハルヒ…」
絶望的な顔のキョン。なかなかレアな表情だな。
「でも、今は違う!あたしは、もうこいつに、抱かれたくない!」
「ハルヒ!」
何言ってやがる、お前から上手くやれるようになるまでやろうって言ってきたくせに。
「もういい!もう十分でしょ!…あんたとは、もう嫌だ…嫌なの!」
髪を振り乱して、涙を流しながら喚く涼宮。拘束されていて薬も利いているわりには元気そうだな。
「聞いての通りだ谷口。お前のやっていることは、強姦罪だ」
さて、それはどうかね。まだ和姦になる可能性もあるかもしれないぜ。
「お前、ふざけ…」
見ろよ、キョン。
俺は涼宮の秘所に手をやり、くぱぁっと入り口を広げてみせてやる。
「くうっ…」
お前、見るのは初めてだろ?これが涼宮の秘所の中だよ。俺はもう見飽きるぐらい見たが。
最高に気持ち良いんだぜ?なんせ、俺が散々チンポを突っ込んで、開発してやったからな。
「言わ…ないで…」
「てめえ…」
よーく見てろって、キョン。
俺は人差し指と中指を、涼宮の中に差し込んでいく。
「…んっく!」
涼宮が身体をくねらせる。
俺は差し込んだ指で涼宮の中をぐちゅぐちゅとかき混ぜてやる。
ほら、美味しそうに俺の指を咥えてるだろ。俺のチンポが欲しくて欲しくてたまらないんだぜ、涼宮は。
「嫌っ!…もう、いやあっ!」
胸を揉む動作も再開し、特に念入りに乳首を人差し指でなぞって刺激してやる。
キョン、知ってるか?涼宮は乳首を弄られるのが大好きなんだぜ?ここを弄ってやれば、簡単に涼宮は落ちちまう。
「谷口、もうやめろ!止めてくれ!」
キョンのその声を受けて、俺は涼宮への責めを更に強化してやる。
秘所に差し込んだ指で何度も涼宮の中をえぐってやり、乳首を指で挟んで腹の部分でその先端を撫でてやる。
「あっ!…っ!…ん…くっ…!」
必死で声を上げまいとする涼宮だが、身体の方は正直だ。
乳首は硬くなってきているし、秘所からあふれ出す愛液が、俺の手首を伝わって床にポタポタと水滴を垂らしはじめている。
ほら、いつものように大きな声を上げて喘げよ。キョンの奴に、お前のいやらしい顔を見せてやれ。
「い…嫌っ!…キョン、…見ないで…」
いつもより感度が良いじゃないか。キョンに見られて、感じてるんだろ。
涼宮は嫌々をするように顔を振って、必死になって俺の指から与えられる快楽に抵抗している。
いいね。実にそそるよ。


69:SS 残された物
08/07/05 17:07:21 S5cUORHr
涼宮がもう限界近くまで達している事は、手に取るように俺には解る。
キョン、涼宮がいやらしい顔で逝くとこ、しっかりと見とけよ。
「谷口、てめえ!」
ほらよ。逝け!涼宮!
トドメの一撃を涼宮の秘所と乳首に与えてやると、涼宮は白い喉を見せて大きく喘ぎ、ついに抑えきれなくなった喘ぎ声をあげて、盛大に逝った。
「いやっ!、いやああああああっ!」
「ハルヒ!…ハルヒッ!」
「見ないで、キョン!…見ないでっ!…ああっ…」
涼宮が逝った後も俺は激しく指を秘所に突っ込んでやり、アクメを持続させてやる。
やがて涼宮はガクガクと肩を震わせて、俺の身体の上へぐったりと倒れこんだ。
俺は涼宮のアゴを掴んで乱暴に顔を起こさせると、愛液でびちょびちょになった指を口の中に突っ込んで、舌を挟んで外に引っ張り出してやる。
「ん、んぐっ…ん…」
そのまま舌先をこすって刺激を与えた後、キョンの見ている前で涼宮と濃厚なキスをしてやる。
「…!」
俺は悔しそうなキョンの顔を横目で見ながら、舌を涼宮の口の中に潜り込ませ、唾液を飲ませてやる。
「はあっ…あっ…はあっ…あうっ…」
涼宮は荒い呼吸の中、俺のなされるがままに唾液を飲み込んだ。

SIDE-K
谷口が俺を鼻で笑うような表情でハルヒから口を離すと、2人の間に唾液が糸を引いて伸びていった。
惚けたような顔をしたハルヒが、力なく谷口の身体にもたれかかっている。
ハルヒの秘所からは、谷口の指が引き抜かれた後も愛液がダラダラと垂れ流され、床に染みを作るほどだった。
「はあっ…はあっ…はあっ…」
ハルヒの荒い呼吸音が聞こえる。俺は今、女が逝かされる所をエロビデオ以外の場所で、初めて見たのだ。
ハルヒ…くそっ…。
「見ただろ、キョン。涼宮は俺とセックスするのが、こんなに好きなんだよ。わかったか?」
谷口…!
「もう…いいでしょ…あたしたちを…解放…しなさいよ…」
肩で息をしながら、喘ぐようにハルヒが言う。
「何言ってんだ、こんなのはまだ前座だろう?お前だって、全然満足して無いくせに」
「うるさい、馬鹿…」
谷口から顔を背ける、ハルヒ。そう…なのか…ハルヒ…。

「安心しろ、今日はコイツを使ってお前をたっぷり可愛がってやるからな」
谷口が、ベッドのしたからチューブに入った塗り薬のような物を取り出す。
「そ、それは…」
明らかな動揺をみせるハルヒ。
「そ、俺の親父がインドで買ってきた例の塗り媚薬。コイツがどれぐらい凄いか、お前はもう身体で知ってるよな」
媚薬だと?
「や、やめてええっ!」
必死になって抵抗するハルヒだが、身体をロープで拘束されていて、満足に動かせないようだった。
俺もさっきから必死に脱出を試みているのだが、手錠の角で手首に傷が付いて血が流れた以外にまるで変化は無い。
くそっ!俺は見ていることしか出来ないのかよ!
「へへ、今日は特盛りで塗ってやるぜ、涼宮」
谷口がチューブからたっぷりと塗り薬を手のひらに押し出した。
「いや、いやああああ!」


70:SS 残された物
08/07/05 17:08:03 S5cUORHr
谷口が透明な塗り薬を、ハルヒの秘所に満遍なく塗りたくり始めると、ハルヒの様子は眼に見えて変化し始めた。
「あ…あ…あ…はあっ…あ…」
谷口の手がうごめく度に、ハルヒは身体をピクピクと痙攣させながら、短い喘ぎ声を上げる。
「ここへもちゃんと塗ってやるからな」
谷口の手が、秘所の上にある肉芽に触れ、転がすようにして塗りたくる。
「…っ!かはっ・・・!ああっ!」
電撃を浴びたようにハルヒの身体が悶え、鋭い声が上がる。
「塗っただけで逝ったか。相変わらず敏感だな、涼宮…」
ハルヒはガクリとうなだれて快楽の余韻に震えている。
秘所に媚薬を塗り終わった谷口は、両手をハルヒの両胸に這わせて、乳房全体を刺激するように揉みあげる。
ハルヒは涙をぼろぼろと流しながら、谷口の手によってもてあそばれた。
「涼宮っていいおっぱいしてるよなあ、キョン。俺が育ててやったんだぜ?俺が毎日のように揉んで、遊んでやったんだ」
ハルヒ…。
「俺と涼宮は毎日のようにセックスしてたんだぜ?もう涼宮は俺のチンポなしに生きられないんだよ。それをお前に見せてやる」
谷口がズボンのファスナーを降ろし、勃起したチンポを外へ露出させる。
亀頭の先端がハルヒの秘所に触れただけで、ハルヒは熱い息を吐いて、身体を悶えさせた。
「キョン…ごめんね…キョン…あたし…」
なんで俺に謝るんだ、ハルヒ…。
「あたし、キョンにもっと早く伝えたかった!」
何をなんだ、ハルヒ…。何を俺に伝えたいんだ。
「ほうら、涼宮のここに、俺のチンポが入っていくぞ、キョン」
谷口が自分のチンポに手を沿え、下から突き上げるようにして、ハルヒの秘所にチンポを挿入していく。
俺は必死になって暴れたが、手首の傷がより深くなっただけだった。
スムーズに谷口のチンポを咥えていくハルヒの秘所。
「あ、ああー、あ、ああーっ!」
ハルヒは眼を大きく見開いて、身体を弓なりにそらせながら、喘ぎ声を上げた。
やがて谷口のチンポは根元までハルヒの秘所へ呑み込まれた。
「いくぜ、涼宮」
谷口の腰が上下運動を始めると、ハルヒはもはや声を押し殺す事が出来なくなり、咽び泣きながら激しく喘いだ。
ハルヒ…。
呆然と見守る俺の前で、ハルヒは自分から谷口に合せて腰を振っていた。


71:SS 残された物
08/07/05 17:11:02 S5cUORHr
SIDE-T
涼宮の中をチンポでえぐってやりながら、胸の膨らみを乱暴に揉みしだいてやると、涼宮はもう我慢できなくなったのか、
いつものように激しく身体を悶えさせながら、高い喘ぎ声を上げた。
キョンの眼を気にして、いままで押し殺していた快楽が、一気に体中に回り始めたかのようだぜ。
「ハルヒ…」
キョンの奴は呆然とした顔で、エロイ顔をしながら乱れまくる涼宮を凝視している。
俺はいったん腰の動きを止めてやった。
「と、止めないで…お願い…もっと…」
自分から腰を上下させて、俺のチンポから快感を得ようとする涼宮。
いいのかよ、キョンが見てるぜ?お前のエロイ姿。
「ああ、キョンが…キョンが…見てる…ああっ!キョンがああっつ!」
涙をボロボロと流しながら、涼宮は自分から腰を振り続けた。
接合部分から溢れ出る白い愛液が、どろどろと流れ落ちて、床の染みを広げていく。
キョンに見られて、余計に感じてるんだろ、涼宮。
「キョン…あたし…もう、あたし…」
俺は腰の動きを再開して、涼宮の胎内を突き上げてやる。
涼宮はうっとりとした表情で、俺に身体を密着させるように身体をそらせ、押し寄せる快楽に身を任せていた。
そんなに気持ち良いか、涼宮。
「い…いひっ!…もう、だめっ…ああっ!…」

気の抜けたような顔をしているキョンの前で、見せ付けるように接合部分を晒してやる。
俺のチンポが涼宮の秘所に突き込まれる度に、愛液がぶしゅっと飛び、キョンの顔にまで飛び散っていた。
ほら、キョン。見えるか?俺のチンポを美味しそうに咥えて離さない、涼宮の秘所。
「…。」
ガラス玉のような眼で、キョンは俺たちを見つめていた。

射精感の込み上げがそろそろ限界だった。
ちゃんと中で出してやるぜ、涼宮。
俺がラストスパートをかけて激しく腰を突き込んでやると、直ぐに涼宮は動きについて来れなくなり、いっそう高い声を上げて咽び泣いた。
崩れ落ちそうになる涼宮を抱きしめながら、俺は最後のひと突きをぶち込んで、涼宮の最深部で勢い良く射精してやる。
「な、中でっ!…出てっ!」
子宮口に精液を浴びせかけられて、涼宮は断末魔のような声を上げながら、絶頂の快楽に身を震わせていた。


72:SS 残された物
08/07/05 17:11:35 S5cUORHr
SIDE-K
そこに居たハルヒは、もう俺の知っているハルヒでは無かった。
谷口だけが知っている、裏のハルヒの顔とでも言うべき物だった。
谷口はハルヒの中に射精し終わると、まるでゴミでも捨てるかのようにハルヒを膝から突き飛ばした。
縛られたままのハルヒは、だらしなく口をあけながら、トロンとした眼で俺を見て、たっぷりと注ぎ込まれた秘所から白濁液を垂れ流していた。
「あ、あー…、あ…あ…あー」
低い声で唸りながら、アクメの後の余韻に酔いしれている。

「どうだ?気持ちよさそうだったろ、涼宮の奴」
…。
「100年の恋も1発で覚めるだろ。こいつは俺のチンポなしでは生きられない、淫乱女なんだぜ、キョンよ」
ああ、こんな女だとは、知らなかったよ。
「キョン…」
ハルヒが、悲しそうな眼で俺を見ている、そんな眼で俺を見るなよ。
「幻滅したか?団長さんに」
全くだ、こんな女なら、もっと前から俺も犯しとけばよかったぜ。
俺がそう言うと、谷口はよっぽど可笑しかったのか、声を上げてゲラゲラと笑い。
「だとよ、涼宮。キョンはお前に幻滅したってさ、わははははわわわわわ」
「キョン…ああ、…キョン…」
ハルヒは床に転がされたまま、さめざめと泣いていた。

谷口、2人がかりでハルヒを嬲ってやるっていうのはどうだ?
俺もこいつのワガママにはうんざりしてたんだ。我慢して付き合ってやってたのに、こんな淫乱だったとはな。
仕返ししてやりたい事が、山ほどある。
「おお、そいつは名案だぜキョンよ!」
谷口は涎を垂らさんばかりの勢いで飛び上がり、
「いま、解いてやる」
俺のロープを解き、手錠も外し始める。
ありがとよ、谷口。
「ん、良いってことよ」
わざわざ脱出させてくれて、すまんな、これはそのお礼だ。

俺は机の上に置いてあった花瓶を掴むと、谷口の後頭部に全力で叩き付けた。

そこから後のゴタゴタは色々と大変だった。
崩れ落ちた谷口をぼこぼこに殴りまくった後、ベッドに手錠で拘束し、スタンガンとかは取り上げておいた。
床に転がっていたハルヒを助けてやり、突然全裸のハルヒに抱きつかれたりした後、警察へ直行で電話した。
ハルヒは腹いせに谷口に色々と仕返しをしていた様だが、俺は見ていない事にしておいた。
警察や学校や谷口の両親やハルヒの両親、それに俺の両親まで巻き込んで事情聴取やら事後処理やらが行われ、
結局事を公にして学校のイメージダウンを避けたい教師連中と、息子や娘のこれまたイメージダウンを避けたい親たちの間で利害が一致し、
事件は新聞をにぎわす事も無く、谷口は警察に逮捕され密やかに締めくくられた。
表向きには谷口は急な転校という事で処理が行われ、朝倉に続き2人目の急な転校にクラスがどよめいた。
もっともハルヒは朝倉の時ほどは喜んでいなかったわけではあるが。


73:SS 残された物
08/07/05 17:11:59 S5cUORHr
事件から1週間が過ぎ、谷口が居ない教室にも生徒たちがなれ始めたころ。
表面上は何も変わらないようにSOS団を率いていた我らが団長様ではあったのだが、俺は薄々ではあるが変化に気づき始めていた。
それはたまたま2人で下校時間のギリギリまで部室で作業している時の事。
あるいは、たまたまでは無かったのかもしれない。
ハルヒが、こうなるように作業をセッティングした可能性を、俺は否定できないからだ。

夕日の差し込む部室の中、それまでパソコンでなにやら打ち込んでいたハルヒが、
「ねえ、キョン。ちょっと頼みたい事が、あるんだけど」
頼みたい事?団長命令じゃなくてか?
なんていつもの軽口を叩いていたのだが、俺はハルヒの様子がおかしい事にはたと気が付いた。
「…あんたが嫌なのなら、この話は無しにしていい。ううん、忘れてちょうだい」
やや顔を翳らせながら、ぽつりというハルヒ。
俺は椅子から立ち上がり、団長席に近づいた。
「…あいつはもう、あたしの前から消えたから、…しなくていい筈なのに…おかしいのよ、キョン」
ハルヒ…。
「あいつの放った毒が、あたしの中に、まだ残ってるのよ…そうとしか思えない!」
潤んだ眼で俺の事を見上げているハルヒ。
「あたしの中の、毒を…消して頂戴、キョン。あたしの…」
俺はハルヒの背中に手を廻し、そのままぎゅっと抱きしめた。
いつものように命令してくれればいい。俺はちゃんと従うぜ?ハルヒ。
「うん…。じゃあ、団長命令よ。今日、あたしの家に来なさい、キョン」


74:SS 残された物
08/07/05 17:12:23 S5cUORHr
エピローグ


俺が初めて触れる女性の肌触り、つまりハルヒの肌触りは、とても滑らかでそれでいてすいつく様に柔らかかった。
ベットに乱れた着衣で押し倒されているハルヒが、愛撫に反応してときおり愛らしい声を上げている。
その声を上げさせているのが俺だと思うと、思わずゾクゾクとしてくるものがある。
俺は何度もハルヒとキスを繰り返しながら、ハルヒの身体の柔らかさを、口と手を使って楽しんだ。

「ねえ、キョン」
んん?
「右のあたしの乳首を、指で挟んでみて」
こうか?
「んっ…そう。で、左の乳首を舌で…」
俺はハルヒに促されるまま、乳首を舌で1回舐めあげてやる。
「ああっ…うん。これで、両方同時にやってみて。あたしが止めてと言うまで続けなさい……あ、あと」
ハルヒは少し恥ずかしそうにしながら、
「あたしが止めてってお願いしても、そのまましばらくは続けるのよ…いいわね…」
ああ、やってみるぜハルヒ。
俺はハルヒの左乳首を口に含むと、吸い上げながら舌で嬲りあげてやり、同時に右乳首を親指と人差し指とでつまんで、グリグリとしてやる。
「ひあっ!…あっ…」
電撃で撃たれたかの様にハルヒは身体を仰け反らせながら身悶えた。
その反応のよさがたまらなくて、俺は夢中になってその愛撫を繰り返してやる。

「だ…だめっ!キョン!…もう、だめえっ!」
ハルヒが哀願してきたが、俺は前もって言われたとおり、そのままハルヒを責め続けた。
ハルヒが弓なりに身体を大きく仰け反らせ、ぴくぴくと震え始めたところで責めを止めてやる。
こんな感じでいいのか?ハルヒ。
ハルヒは肩で息をして大きく喘ぎながら、
「バカ!…止めてって言ってるんだから、ちゃんと止めてよ!」
お前がそう言っても、そのまましばらく続けろって言ったんじゃないか。
「そ、そうだけど……それでも長すぎよ!」
わかったよ、なら次からはもっと短くする。
俺がそう言うとハルヒはピクリと身体を震わせた後、俺から眼を逸らせながら、
「…やっぱり、あれぐらいの長さの方がいい」
どっちなんだよ。

「キョン、今度はここを…」
ハルヒはそう言いながら、俺の左手を自分の秘所の上にある肉芽に導く。
俺は人差し指でゆっくりそれをなぞってやる。
「あっ!…。さっきのと合せて、3箇所同時にやってみて」
今回も、止めてってお前が言っても、そのまま続けて良いんだな?
ハルヒは頬を染めながら、コクリとうなづいた。

なんか、そのままっていうのも芸が無いな。
俺は右乳首と左乳首を、それぞれ指でつまむと、肉芽の方には舌を這わせてやることにする。
「あはっあっ!」
今までよりも1オクターブほどハルヒの喘ぎ声が跳ね上がる。
それじゃあ、いくぜ。
「キョン…」
これから自分の身体に与えられる快楽への期待に打ち震えながら、ハルヒは潤んだ瞳で俺の顔を見つめている。
エロイ眼をしているぜ、ハルヒ。


75:SS 残された物
08/07/05 17:12:45 S5cUORHr
あっという間に耐え切れなくなたハルヒが、咽び泣きながら止めるよう哀願してきたが、
少し意地悪がしてやりたくなった俺は、哀願を聞き入れてやらず、さっきよりも少し長く責め続けてやる事にする。
「もう…許して…お願い…」
息も絶え絶えなハルヒのその声を受けて、俺はようやくハルヒの肉芽から口を離してやる。
気持ちよかったか?ハルヒ。
「はあ、はあ、…ばか…、はっ、あっ、長すぎ…よ、はあ、はあ」
でもその方が良いんだろ?
「…。」
ハルヒはぷいっと顔を背けながら、コクリとうなずいた。
こういうときに、不意に見せるハルヒの表情は、たまらなく可愛らしく、そして色っぽいと思った。

少し休んで息が整ってくると、ハルヒは、
「キョン、そろそろ、あんたのを…」
ああ、さっきから俺も興奮しっぱなしでズボンが苦しくてしょうがなかったんだ。
俺はズボンとトランクスをまとめて脱ぎ捨てて、俺のジョンスミスを外へ露出させてやる。
「…!」
ハルヒが、息を呑む音が聞こえた。
ん、俺のコレ、なにか変か?
「そ、そんな事無いけど…」
そう言いながらもハルヒは、顔を逸らせながらちらちらと横目で俺のジョンスミスを盗み見している。なんなんだ、一体。

俺とハルヒは正常位の体制で身体を近づけさせた。
「ここへ…」
俺のジョンスミスへ片手を添えたハルヒが、秘所の入り口へ誘導してくれている。
グロテスクな俺のコレに添えられたハルヒの可憐な指は、酷くアンバランスで、無性に艶かしく思えた。
何度も絶頂を迎えていたハルヒの秘所は、もうぐちょぐちょに濡れていた。
それじゃあ、ハルヒ。
「ん?」
俺の操をお前に捧げるぜ。
「…ばか」
そう言いながらも、ハルヒの瞳は少し涙で濡れていた。

俺はハルヒのか細い腰に手を掛けながら、ハルヒの胎内に俺のチンポを挿入させていく。
「かはっ!…あっ…かはあっ!」
眼を大きく見開きながら、身体を弓なりに逸らせて、ハルヒは大きく喘ぎ、悶えた。
っく…。きついんだな、女の中って。
「ばか、あんたのが…お、大きすぎんの…よ…」
そうなのか?まあ勃起した時に他人と見比べる機会なんか、普通はないからな。まあ、谷口のよりは大きいらしい。
「もうちょっと、小さめに起たせてよ」
出来るかそんな事。
やがて最深部まで達した俺のチンポが、なにか壁のような物にドシンとぶつかった。
ハルヒの子宮口とおれの亀頭とが、キスをする音だった。
「あ…あ…あ…」
口をぱくぱくさせながらハルヒは身体を悶えさせる。
キュンキュン俺を絞めつけてくるぜ、ハルヒ…。
俺はゆっくりと腰の前後運動を開始する事にする。
ハルヒは直ぐに甘い苦悶の声を上げ始めた。


76:SS 残された物
08/07/05 17:13:13 S5cUORHr
数回も往復すると、ハルヒの顔は快楽に緩み、高い声を上げて咽び泣き始めた。
俺の方もオナニーの時なんかとは比べ物にならないくらいの快感が背骨を痺れさせていて、
もう動きを止める事なんか出来そうも無い。
そんなに気持ち良いか?ハルヒ。
「いっ…いひっ!…ああ…あっ!」
エロイ表情だぜ、ハルヒ。

チンポから脊髄を経て身体全体に広がる快感と、ハルヒの上げる甘い喘ぎ声、整った顔立ちが快楽に悶える様、柔らかで滑らかな素肌の感覚。
お互いの身体の匂いと、愛液の匂い。
とろけるような感覚の中、ふと、あの時の事が頭をよぎる。

谷口に、チンポを突っ込まれて、よがり狂っているハルヒ。

気が付くと俺はハルヒの身体をかなり強く抱きしめて、がむしゃらに腰を叩きつけるように前後させていた。
「キョン!…キョンっ!」
ハルヒの方も俺の身体にぎゅっとしがみ付いてくる。

「忘れさせて、お願い。あたしにあいつを、忘れさせてっ!」

ああ、ハルヒ!俺も、俺も、お前をっ!
ハルヒの子宮口と俺の亀頭を密着させながら、俺はいままで我慢を重ねてきた快楽の塊を、勢い良く射精した。
尾?骨まで溶けそうなほどの快感と、ついにハルヒの胎内で射精したのだという達成感が、俺の全身を甘美に振るわせる。
「ああっ!キョンのが…中で…出て、るううううううっ!!」
ハルヒも身体を弓なりにそらせながら、まつげを震わせて、中出しされる快感に酔いしれ、アクメを向かえていた。

長い射精が終わって、おれはぐったりとハルヒにもたれかかった。
ハルヒが荒い呼吸をしながら甘い笑顔で俺の事を見つめている。
谷口に射精された時とは違う、自分への哀れみや、諦めに満ちた表情ではなく。俺が言うのもなんだが、心から幸せそうな表情だった。

「キョン…」
ハルヒ、これから1つ1つ積み重ねていけば良いんだ。
谷口との事なんかを押しつぶせるぐらいの、出来事を、な。
「ええ、キョン…」
俺とハルヒはどちらからとも無く、優しく唇を触れ合わせた。


おわり


77:SS 残された物
08/07/05 17:13:41 S5cUORHr
と、言うわけでリテイクしてみたんだがどうだ?ハルヒ。

「この…えろきょおおおおおおおおおんんんんん!!!!!」

ハルヒの罵声がSOS団部室に響き渡る。富士総合火力演習なみだぜ。
「これのどこが恋愛小説なのよ!大体、リテイクだって言ってるのに前の続きを書くなんて、あんた頭に虫でもわいてんじゃないの?」
お前にしちゃずいぶんとまともな事を言うんだな。
「当たり前でしょ!あいかわらずアホの谷口なんかにボロボロにされてるし、冗談じゃないわ。ジュピターがサヨナラしたってありえないわね」
お前が嫌がったから、オチを変更しているんだぜ?そのあたりはどうなんだ。
「全然ダメ。当然却下よこんなの。ラスト付近はまだ…ましだけど…それでも、あたしがあんた以外の男となんて、想像の中でも絶対に嫌」
エロゲ板の処女独占スレの住人みたいだな、お前。
「大体、いくらアホの谷口でもこの扱いは酷くない?あいつが見たら怒るわよ、きっと」
そうだな。あいつの眼には触れさせない方がよさそうだ。
「こんなくだらない文章をSOS団の文芸誌に載せようと考えたなんて、万死に値するわねキョン。なにか罰ゲームが必要だわ」
罰ゲーム?
ハルヒはにやりとした笑みを見せたかと思うと、いきなり俺の又に足を突っ込んで鮮やかな内掛けを決めやがった。
うぉうっ!…と言ってる間に視界が反転して、簡単に地面に押し倒されてしまう。
なす術もなく押し倒された俺からマウントポジションを保持したハルヒは、得意げな顔で、
「あんたはあたし専用の雑用係になってもらうわ。一生ね」
なんだそりゃ、今とあんまり変わらんのじゃないか、それ。
「とりあえず…あの3点責めっていうの?あれ…、やってみてよ…」
顔を赤らめながら、もじもじと言うハルヒ。
ああ、いいぜ。
俺は下からハルヒを引っ張って顔を近づけさせると、まずは唇を重ね合わせた。

「あっ…はあっ…」
気持ち良いか?3箇所同時に責められるのは。
「ふん、キョンにしては…まあまあ、ね…あっ!」
まあまあ所じゃない喘ぎ方してたくせに。
ま、あの文章を読ませれば、絶対に興味を持つと思ったぜ、まずは計画通りだな。
「でも、なんであたしを手錠で拘束するのよ」
あの文章の通りにやってるんだよ、お前だって興味があるだろ?
「それは…そうだけど…」
で、その次に来るのがこれさ。
「そ、その薬って…」
ああ、古泉に無理を言って取り寄せさせた媚薬だ。さっ、塗ってみようぜ。
「ちょっと、キョン!…あ、ああっ…」
凄く感じるだろ。古泉の話じゃ、一度味わったら薬なしでやりたくなくなるぐらい、キツイやつらしいぜ?
「こ、こんなの…だめ…だよ…キョン…」
こんなにグチョグチョにしといて、説得力が無いな。
「かはっ!…あ、あはあっ!」
さて、その次は文章だとどうなってたっけ?ハルヒ。
「え…。あんた、まさか…」
おーい、入ってきていいぞ。
「ちょっと!何考えてんのよ!キョン!」
今日は谷口と俺とでお前を責めつくしてやるよ。お前も普通のセックスにはもう飽き飽きしてるんだろ?
「い、嫌よ!あんたになら、何をされてもいい。でも、あんた以外の人となんて…。お願い、それだけは止めて!」
遅いな谷口、早く入って来いよ。
「いやああああああ!!それだけは、絶対に、いやあああっ!!!!!!」


78:SS 残された物
08/07/05 17:14:05 S5cUORHr
だがドアからは誰も入ってこなかった。
「え…あ…」
うーむ。ここまで本気にされるとは…。正直スマン…。
「キョン?」
冗談だハルヒ。さっき塗った薬も媚薬なんかじゃなくて、ただのローションだよ。
俺がネタ晴らしをしてやると、ハルヒは一瞬キョトンとした顔になり、やがてワナワナと顔を震わせながら…

「こ…の…ばかきょおおおおおおおおおおおんんんんん!!!!言って良い冗談と悪い冗談があるでしょーが!!!」

ごめん。お詫びに、今日はたっぷりと可愛がってやるからな。
「えっ…。ちょっと、待ってよ…せめて手錠を…外して……あ」

ほんとうにおわり


79:名無しさん@ピンキー
08/07/05 17:17:59 S5cUORHr
以上です。では。

80:名無しさん@ピンキー
08/07/05 17:21:15 /iK7wJsf
終わりかな?
なげーな、まあ乙

81:名無しさん@ピンキー
08/07/05 17:29:38 6xVfiHF8
なんというエロパロ……GJだが、途中のあまりの鬱にしぼんじまったぜ。
文字を打つ手も震えたし、俺もまだ若いようだ。
うむ乙!だ。

82:名無しさん@ピンキー
08/07/05 17:31:31 TdRAivHl
>>81のコピペが下に続きます。

83:名無しさん@ピンキー
08/07/05 17:33:45 7z1bT52g
ひねてるオレは、ほんとうのおわりが逝ってしまったハルヒがみている夢じゃねぇかと思ってしまう

84:名無しさん@ピンキー
08/07/05 17:55:00 e2HsF6zp
なんというエロパロ……GJだが、途中のあまりの鬱にしぼんじまったぜ。
文字を打つ手も震えたし、俺もまだ若いようだ。
うむ乙!だ。

85:名無しさん@ピンキー
08/07/05 18:00:37 6xVfiHF8
>>84
そのレスはコピペにするには嘲り捻りが足りないと思うぜ。
このレスがコピペされるなら納得するけど。

86:名無しさん@ピンキー
08/07/05 19:09:41 5xhhPmGC
終わりかな?
なげーな、まあ乙

87:名無しさん@ピンキー
08/07/05 20:00:46 7hLgIinG
以上です。では。

88:名無しさん@ピンキー
08/07/05 20:10:02 NhloHr6J
>>87
今までの全部作品だったのかwww

89:名無しさん@ピンキー
08/07/05 20:15:57 dIdCEDps
七夕まで後28時間切ったからな。
あくまで日付じゃなく時間換算で……間に合わねぇorz

>>88のコピペが下に続きます。

90:名無しさん@ピンキー
08/07/05 22:23:50 FtJf+9Kb
しかし、どんだけ暇を持て余してれば、
こんな頻繁にスレ覗いて、コピペだけのレスをしようと思うんだろうか。

91:名無しさん@ピンキー
08/07/05 22:40:07 6xVfiHF8
執念だねぇ。
俺なんて規制で10月まで書き込めねーのに。羨ましいぜ。

92:名無しさん@ピンキー
08/07/06 00:41:47 qdlkOm8J
バカなんだろ真性の。
それ以外に理由は無い。

93:名無しさん@ピンキー
08/07/06 01:29:56 mIJUBTru
>>69
谷口の親父何買ってきてんだwwwwww

94:名無しさん@ピンキー
08/07/06 03:22:33 bb/0Onex
エロパロ保管庫の作品が見れなくなったのは俺だけ?

95:名無しさん@ピンキー
08/07/06 03:57:47 gidnwR+Y
あれ?
俺も見れないわ。
けど今だけだろ

96:名無しさん@ピンキー
08/07/06 04:45:34 lTqmPA6o
>>79
超GJ。途中の鬱とハッピーオチの差がたまらん。

97:名無しさん@ピンキー
08/07/06 13:47:04 d2NFwTnD
ID:S5cUORHr
乙。

個人的には谷口とハルヒのラブラブもの(できればエロなし)ってのも見てみたいが。
二次創作なんだしそれくらい。

98:名無しさん@ピンキー
08/07/06 16:19:20 TZ+3AULp
俺は佐々木と国木田がいいな。
どうやら国木田は佐々木の無理をしたスタイル(生き方)にも気づいてるようだし。

99:名無しさん@ピンキー
08/07/06 19:53:37 +AM/NUd0
ならキョンは朝比奈さんか長門、もしくは小いず(ry



100:名無しさん@ピンキー
08/07/06 20:10:02 +AM/NUd0
古泉だったorz
吊ってくる。

101:名無しさん@ピンキー
08/07/06 21:20:07 kJOT/UqF
七夕まで後3時間切ったからな。
あくまで日付じゃなく時間換算で……間に合わねぇorz

102:名無しさん@ピンキー
08/07/06 23:08:41 uLi5wdQ7
>>79
帰省していたのでちょい遅れたが、乙です。
キョンくんはキチクなケダモノですなあ、ほんとに。かませ犬はかませ犬でしかなく、妄想の中でまで自分の優位を誇示する。
前回といい今回といい、今後の関係を予告するシステムとは、一番の謎なのは、伊達じゃないようで。

103:名無しさん@ピンキー
08/07/07 03:07:36 YwRXuhTL
七夕まであと何時間?

104:名無しさん@ピンキー
08/07/07 04:48:20 tg/wIvMs
既になってるよ。
強いていうなら、午後9時まであと16時間12分ってとこか?

105:名無しさん@ピンキー
08/07/07 04:52:20 8kJm0I77
そうだね。
でも、ジョンスミスを、古泉だと言う風に、錯覚させて、じゃまなハルヒを古泉にくっつけさせて、自分はのうのうと長門といっしょになるよりは、鬼畜じゃないと思うよ。
ざまあみろ。

106:名無しさん@ピンキー
08/07/07 05:53:22 AMn2DlU2
来年の七夕まで後8754時間切ったからな。
あくまで日付じゃなく時間換算で……間に合わねぇorz

107:名無しさん@ピンキー
08/07/07 05:59:46 O6YwUX1s
こんな日にあれだが俺は「学校を出よう!」の新刊のほうが読みた(ry





9時とか帰ってこれないよ\(^o^)/

108:名無しさん@ピンキー
08/07/07 07:33:52 iC47kqDy
>>106
計算乙w
あくまで日付じゃなく時間換算で……余裕orz

109:名無しさん@ピンキー
08/07/07 08:23:37 QzN7rYDc
>>105
頼む、その話題を引っ張り出さないでくれ

110:名無しさん@ピンキー
08/07/07 09:40:28 Z1Qf5U3W
谷口と国木田のエロなしラブラブで手を打とうじゃないか
俺の谷口が国木田に取られるというのは腸を断たれる思いではある。がスレのためだ、ひとつ涙を呑もう。

111:名無しさん@ピンキー
08/07/07 11:32:06 gmiuce9Z
へ、お前みたいな奴、嫌いじゃないぜ

112:名無しさん@ピンキー
08/07/07 15:32:06 BGJmsAAD
だが好きでもない

113:名無しさん@ピンキー
08/07/07 16:15:24 ANxm9+KJ
>>112
頼む、その話題を引っ張り出さないでくれ

114:名無しさん@ピンキー
08/07/07 17:38:40 Pucw3N0k
このスレに足りないもの?そんなの決まってる

 愛 だ 

愛があれば、書き手も読み手もない
みんな等しく尊い
しかし愛を忘れた時点で、書き手も読み手も等しく価値がない

ながるん作品を愛してるか?

115:名無しさん@ピンキー
08/07/07 18:01:33 Qld4TLXG
それは、人の中にあるもので、
ハルヒにも長門有希にも朝比奈さんにも、
古泉にも谷口にも国木田にも、
コンピ研部長にも喜緑さんにも会長にも
妹ちゃんにも、キョンの駆け落ちした従姉妹にも甥にも姪にも、
森さん多丸(圭)さんにも、ミヨキチにも、謎の新入生にも、
佐々木にも橘にも藤原にすらもあるのだが、
鶴屋さん、新川さんには今のところなく、多丸(裕)さん、九曜にもなくて、
朝倉涼子、そして肝心のキョンには、あるのかないのか、扱う人によりけりなモノ

116:名無しさん@ピンキー
08/07/07 18:39:58 iC47kqDy
>>115
スーペニか

117:名無しさん@ピンキー
08/07/07 18:45:43 h5AoB/Nc
ワロタwwwwwwwwwwwww

118:名無しさん@ピンキー
08/07/07 19:03:11 B6FyRYp3
>>115
答えは何?

119:名無しさん@ピンキー
08/07/07 19:08:20 NpGWu9u4
i

120:名無しさん@ピンキー
08/07/07 19:09:30 X5b6dtXW
ローマ字のIだろ

121:名無しさん@ピンキー
08/07/07 19:29:36 715qZjlY
七夕まで後どんくらい?

122:名無しさん@ピンキー
08/07/07 20:25:07 iUNPF8PA
しつこくグダグダ言ってるのは多分長門厨だな
あいつらキョン長以外認めないキチガイだから

123:名無しさん@ピンキー
08/07/07 21:55:41 +YBdJZ4o
可能性高そうな予想だな。30%くらいか
まあ、今年それを言い出さなくても来年あたりにそれを言い出すのは確実だけどな

124:名無しさん@ピンキー
08/07/07 21:57:32 WEB7qEzo
72時間頑張って覗いてみたら誰も落としてなかった……orz
全部コピペだったのかとがっかりしつつ団長校庭落書記念日を称えて投下ー。
エロなし、分裂読了推奨。35~45レスぐらい予定だけど読み違えたらゴメン。

125:消失狂想曲
08/07/07 21:59:41 WEB7qEzo
 そう、そこにキミの出番は無い。
 キミは彼女や彼を知る事も無く、彼女の気持ちに気づくことも無く、彼女と話す切っ掛けも無く。
 ただ淡々とした日々が繰り返される中、わたしだけがキミと共に歩む事になるだろう。
 倦怠感漂うサイクルに対しキミは人生なんてこんなものかと思うかもしれない。
 それこそがわたしが望んだ最高にして最善なサイクルなのだと、キミはわたしの気持ち同様に気づくことも無く。

 キミの出番は無い。
 わたしが、キミの全てを取り上げてしまうから。



126:消失狂想曲
08/07/07 22:02:18 WEB7qEzo
- * -
「またな、佐々木」
 三重苦と自評した現状への決着を切望しつつキョンに別れを告げる。橘さんも引き上げてしまった以上彼との
会合はこれで終了だ。
 キョンは最後に笑い終え一息ついている藤原へ一瞥を投げると小さく手をふり喫茶店から出て行った。視線と
微笑だけで彼を見送るとわたしは先ほど彼の手勢のウェイトレスが置いていったコーヒーに口をつける。それほど
時間がたったわけでもないコーヒーは、だが焙煎を味わうには飲みやすい程度には熱を冷ましていた。

「僕がまだいるのに帰るとはな」
 僕以外に残った最後の一人は不快を態度で表現しつつ腕組みをしながらこぼす。
「これで解っただろ? アイツはまだ何もわかっちゃいない」
「くっくっ、そうだろうね。前に会った時に鎌をかけてみたけど、キョンは九曜さんや橘さんにばかり注意を払っていた。
 つまりはそういう事なんだろう。地球外知性の人型イントルーダー、周防九曜。リミテッドな超能力使い、橘京子。
 直接的な脅威となるこの二人がいなければとりあえず問題はおこらない。まあ普通ならそう判断するだろうね」
 カップを再び口へと運び喉に苦味を送り込む。左手に持つソーサーへ形式的にカップを戻すとそのまま藤原を指差した。
「だが僕が真に恐れている存在は彼女たちではない。そう、キミだ」
 藤原はさも当然だと言わんばかりの横柄な含み笑いを浮かべるとコーヒーを口にする。
「朝比奈みくるは優秀だ。アイツを含め涼宮ハルヒ勢の連中から未来人という存在への恐怖を完全に取り除いた
だけでなく、アイツらから庇護される対象とまでなっているんだから。その点については掛け値無しで賞賛する」
「それを確認したんだね」
 橘さんがキョンに謝っていた朝比奈さんの誘拐劇。あれは一部の人間が先走った結果だと彼女は言っていた。
 未来から強力に干渉されていた為に成功の出目は無いだろうと踏んでいた、とも。藤原とその背景はその一件から
様々な情報を得たのだろう。朝比奈みくるの一派がどのように干渉してくるか。涼宮さんに組する組織と橘さんたち
超能力集団がどれほどの力を有するのか。そして何より、朝比奈さんがどこまで彼らSOS団に深く潜入しているのかを。

「ああ、そうさ」
 主語の無いぼかした問いかけに藤原は間をおかず答える。カップを置き片肘を立てて頬杖をつくと、その方頬に
笑みを浮かべながら世界全てを侮蔑するかのようなため息と共に言葉を漏らした。
「本当、朝比奈みくるは優秀だ。未来人の能力をここまで曲解させる事に成功しているんだからな。未来人という
存在は過去と未来を知り時間移動が出来るだけで、自分には影響が少ない力なき存在だと連中は考えているだろう。
いざとなればどうとでもなると。
 全く愚かしいにも程がある。現地民やトイドールが何をしようと朝比奈みくるはどうにもできないのさ。未来の
朝比奈みくるが五体満足ああして無事な姿で現れている以上朝比奈みくるの無事は時間という絶対的な流れが決めた
既定事項であり、その既定事項を覆す事などは唯一つの例外を除いてありえない。
 いや、本来ならその唯一つの例外すらありえてはならない。過去における未来の不確定は未来にとって自身の
存在が不安定となる事であり、危惧すべき最大級の危険となる。
 だからこそ僕はここにこうしている。その唯一つの例外、涼宮の持つ時空改変能力の為だけに」

 スプーンに角砂糖を載せコーヒーに少しだけ浸す。角砂糖が下から徐々にコーヒーカラーに染まっていく。
「随分と雄弁じゃないか。みんながいた時にそれだけ喋ってやれば橘さんも喜んだんじゃないかい?」
「付き合う義務は無い。それに橘は『その程度』じゃ喜ばない」
「……なるほど。それが橘さんの既定事項、か」
 崩れだした角砂糖をコーヒーに落としかき混ぜると、窓の外で未だにそぼ降る雨を見るとも無く見た。


127:消失狂想曲
08/07/07 22:03:21 WEB7qEzo
 キョンは未来を知るという意味を額面通りにしか捉えていない。だからキョンは未来人を恐れていない。
 未来人はこの現代の事象全てに於いて先手を打つ事ができる。それもそのはず、彼ら未来人はこの時間を
既定事項として把握しているのだから。わたしやキョンの生涯もまた彼らにとっては過去の出来事でしかない。
 彼らはわたしという人間の始まりから終わりまで全てを知っている。今のわたしが全く気づいていない、
将来ようやく知るであろう自分が求める深層心理に潜在する嗜好も、わたしがこのような事象を体験すれば
トラウマを持つのではないかといった未来的予測も、彼らにしてみれば本を読むよりも簡単に知りうる事が
できるのだ。

 そういう意味では宇宙人が万能たる力を持とうとも、超能力者がわたしの精神を掌握しようとも、全てを識る
存在である未来人の力には到底及ばない。
 彼らは過去のわたしたちがどのような人間なのか全て把握している。だからこそキョンや彼らには彼らの嗜好を
捉えつつ、だが全てを捉えない朝比奈みくるという存在が送り込まれたし、藤原もまたわたしのクリティカルポイ
ントともいえる急所を迷う事無く突く事ができたのだ。

「まったく本当に─残酷とは、前触れもなく訪れる」
《狂神》を零しつつわたしは静かに目を瞑ると、わたしは心に深く刻み込まれた電気羊の夢を思い返していた。



128:消失狂想曲
08/07/07 22:04:50 WEB7qEzo
- * -
 県内有数の進学率を誇る名門学院を自分の母校としてからはや九ヶ月。
 視線届かぬ天頂を時々見上げる癖がいまだ絶えないわたしは、今日もそれを自覚しつつ目の前で共に昼食を営む
友人から窓の外へと視線を流して一息ついた。

「また、北を見てるんですか?」
 共学に通う一般女子高生の標準とも思える手の平サイズの弁当箱にフタをしつつ友人が聞いてくる。明るい栗色の
長髪を頭の左右でまとめ上げた友人は、そのツインテールと呼称されるしっぽをぴょこっと跳ねさせつつ、わたしが
見ている方角へと同じように目を向けた。
「自分の人生を賭けてまで選ぶ選択肢ではなかった……それはちゃんと理解しているつもりなんだけれどね。
 それでも時々考えてしまうの。もしわたしがもう一つの道を選んでいたらどうなっていたか。将来に不安はよぎる
けれど、それを補うだけのものがあそこにはあったのではないか。……彼と会うと今でも考えてしまう事だわ」
 わたしが見つめる先にある高校へと進学した彼とは通学路が同じ事もあり、今でも時々会ったり遊んだりと
交流し続けている。彼は中学時代と変わらず倦怠ライフを満喫しているようで、良くも悪くも変わらぬ彼に会う
たび不思議な安心感で心が充足される。

「うーん……未だに佐々木さんがそこまで惹かれるほどの人に見えないんだけどなぁ、彼。確かに一緒にいて
楽しい人なのは認めますけど」
「それが解っているだけでも十分よ。まあ何も知らない人からしたら単にぱっとしない男子って印象で終わっちゃい
そうだけどね、確かに」
 でも彼には、キョンにはわたしには無い何かがある。たとえばこの世界をひっくり返してしまいそうな、そんな
切っ掛けとなりそうな何かが。わたしはそう彼の事を評価していた。それ故にこうして彼と別の高校へと進学した
今でも、彼の事を考えて北高を見上げてしまう、そんなクセがついてしまったのだった。
 決して両親や教師の言葉に右顧左眄して流されるようにこの学院を進学先に決めた訳ではない。
 ないのだが、もし彼らが薦めたこの光陽園学院ではなく北高へ進学する事を決意していたらどうなっていたか。
 わたしの日常に付きまとうこの燻って纏わりつく虚脱感は完全燃焼されていただろうか。今までもキョンと
会う度に考えていた事だが特に最近はひどい。誰であろうと知る事の叶わぬifの世界、そんな無意味な事に思いを
馳せるようになったその理由は、今まさに教室へと戻りこのクラスにおけるわたしの席の後ろ、教室最後列の
窓際という特等席に座るなり
「……ふう」
と憂鬱を伴う溜息を吐く日課を持った風変わりなクラスメートにしてわたしの友人である彼女が原因に他ならない。
 彼女が憂鬱な理由を理解しているだけに、彼女に感化されてわたしも自分のいる場所が正しいのかと考え直す
事が多くなってきたのだ。
 七夕の時には現状維持が望みだなどと考えていた筈なのに、気づけば今以上の交流を、刺激を、そして何よりも
充足感を求めている。
 あの狂った存在の事もあるだろうが、どうやらわたしはこと彼との関係に関しては意外と貪欲な存在だったようだ。


129:消失狂想曲
08/07/07 22:06:01 WEB7qEzo
 首を少しだけ動かし、視界ぎりぎりに彼女の姿を捉えると言葉をかける。
「今日も収穫無しかい?」
「見ての通り。毎日時間の無駄使い……本当、嫌になる」
「そいつはご苦労さま」
 机に突っ伏し不貞寝モードに入るのを確認し、わたしは彼女を放置する。
 それ以上彼女には決して立ち入らない。理由は簡単、彼女がそれを良しとしないから。
「ねぇ、いつも思うんだけど……佐々木さん、よく彼女と会話できるのね」
「そうかしら?」
 色々と感情を忍ばせ表情を緩める。確かに橘さんの言うとおり、後ろで不貞寝する彼女とコミュニケーションが
取れる人間なんてのはクラスはおろか学院内でもごく僅かしかいない。
 成績優秀、スポーツ万能、容姿端麗、そして橘さんをはじめとした女子生徒の大半がうらやむような好青年の
恋人を持つ彼女。
 誰がどう見たって勝ち組と呼ばれる人生を走っているのに、常に充たされぬ表情を浮かべる『問題児』。

 涼宮ハルヒ。
 わたしたちがいる光陽園学院の入学初日から日常を否定し、存在不明の超常を渇望する少女。
 彼女は、今なお日常が生い茂る幽鬱の中にいた。



130:名無しさん@ピンキー
08/07/07 22:06:19 amH7ttth
支援

131:消失狂想曲
08/07/07 22:07:04 WEB7qEzo
- * -
 人が知り合う縁なんてモノは何処にだって転がっているもので、入学したクラスで男女別に名前順で並ぶ座席も
また一つの出会いの切っ掛けとなった。
 その突飛なる自己紹介で入学初日にしてクラスメート全員に変な奴と認定された涼宮さんはもちろん自己紹介だけで
落ち着くような人間でもなく、その後の学院生活に於いても様々な行動言動を見せ付けていった。
 日常的な会話は全て一刀両断、全ての部活に仮入部しては部のレコードを塗り替えて即退部、休み時間になると
学校中を駆け巡り収穫無しの漁師に負けないぐらい不機嫌なオーラを全開にしては教室へ戻る。
 中学時代にはキョンたちに変な女と云われたわたしだが、彼女ははっきり言ってわたし以上に変な存在だった。

「毎日増える髪型と筆記具のカラーチョイスは何かへのメッセージなの?」
 黄金週間と呼ばれる中途半端な連休明け、そんな彼女の奇妙な日常にわたしは前々から気になっていた疑問を
投げかけてみた。
「……いつ気づいたの?」
「三週目に入ったときに一週間単位だって確信したわ」
「ふうん」
 月曜日は括りなしのストレートヘア、火曜日はポニーテール、水曜はツインテール……と、涼宮さんの頭には
毎日一つずつ括られる髪の束数が増えていく。土曜には五つ束という不思議な髪型になるが、日曜まででリセット
されて月曜にはまたストレートから再出発するというサイクルをみせていた。筆記具に関しても同じで、曜日に
よって外見が色違いのシャーペンを彼女は使用していた。
「……わたしさ、曜日には曜日の色ってものがあるように思えるのよ」
「曜日の概念が古人の都合で決められたものであったとしても?」
「ええ。古人がそこに何かを感じたからこそ曜日という概念を生み出したのかもしれないじゃない」
「七日間というサイクルに意味があるからこそ敢えて区分した……なるほど、興味深いお話ね」
 わたしは別に話をあわせた訳ではなく、本当に興味深い事だと思っていた。固定概念に囚われてしまえばそこで
思考は停滞する。それが中学時代に貴重にして尊重すべき友人から教わった教訓だ。まぁその彼自身は常日頃から
自分を包む倦怠感によってそういった突飛にして自由な思考をわざと秘匿・隠蔽している節があったが。
 だからこそわたしは、彼に似ながらもそれを隠蔽しないで突きつけ続けるという違った面をみせる涼宮さんという
存在に興味を持った。

「この中に宇宙人、未来人、異世界人、超能力者がいたらあたしの所に来なさい、以上っ!」
 誰もが持つ常識という世界に対してなかなか言えない啖呵をあっさりきった、涼宮さんという存在に。

「あんた、佐々木さんだっけ。そういえばどうして男女で話し方が変わるの?」
「癖、みたいなモノかな。昔ちょっとね。それと女の子相手にあの話し方だと、大体惹くよりも引かれてしまう
事が多いから」
「ふうん」
 涼宮さんはそれだけを返し机に伏す。それにしても彼女、クラスにもクラスメートにも興味が無さそうに思えて
いたが、それでも見るべき所、抑えるべき所はしっかりと見ているようだ。正直びっくりしたが、それ以上に
わたしはその事実に対して心を躍らせた。
 気分上々にしつつもう話は終わりかなと身体を前に向けようとした時、うつ伏せたまま涼宮さんが最後に一つ
だけわたしに告げてきた。
「あっちのモードの方があたしは好感が持てるわ。少なくとも他人にへつらってるようには見えないし」
 彼女という存在がいる限りこの学院も満更ではない、いやかなりのもんだ。表現しがたいとよく評される
くつくつと言った笑みが零れ落ちるがわたしはそれを抑えもせず即座に切り替えて返した。
「いいだろう、了解した。ならば今後、キミにはこちらの姿で話させてもらうとしよう」



132:消失狂想曲
08/07/07 22:08:35 WEB7qEzo
- * -
 それから三週間後。
 涼宮さんは突然に彼氏と呼べる存在を作り出した。

「全く以って驚天動地だよ。理由が解ってしまうだけに尚更ね。いつもながらキミの決断力と行動力には恐れ入る」
 一時間目後の休憩時間、涼宮さんはいつもと違った慌しさで教室を飛び出していった。その後普段より幾分
苛立ちを減少させて戻った涼宮さんに大急ぎの理由を聞いてみればただ一言「彼氏を作ってきた」との事。
 おそらく彼女はマグロ以上に歩みを止めると死んでしまう存在なのだろう。わたしは彼女の熱意に心底感嘆した。
「解るんだ、理由」
「転入生の噂は僕にも聞き届いているからね。このあまりに中途半端な時期の転入、その転校には何か理由が
あるとキミはふんだ。だからキミはその転入生を彼氏というポストに迎え入れたんだ。キミの事だ、もし転入生が
女性であったとしてもその者と交友関係を求めに馳せ参じた事だろう。違うかい?」
「正解。まぁ普通に考えたら誰だって解るでしょうけど。だからこそ誰よりも先に抑える必要があったのよ」

 残念ながらその思考は普通に考えたとしたならば誰にも解らない事だろう。しかも転校生という属性だけで
彼氏にしてしまうなんてあまりにも突飛過ぎる。その転入生もよく肯んじたものだと逆に感心しかけたが、
涼宮さんの事だ。おそらく有無を言わさずその転入生を彼氏にしてしまったのだろう。その時の光景がいとも
簡単に思い浮かぶ。
「あぁ早く昼休みにならないかしら。彼の裏事情を徹底的に聞き出してやるんだから」
 名前もまだ知らぬその転入生に対し、わたしは心の中で合掌を送ってやった。



133:消失狂想曲
08/07/07 22:09:35 WEB7qEzo
- * -
「そいつは確かに変わった奴だな」
 久しぶりに招かれた彼の家。わたしたちは世間話をしながら色彩豊かな折り紙を切り、折り、貼り合わせて
様々な飾りを作っていた。
「ああ。おかげさまで僕は退屈しない日々を過ごさせてもらってるよ。涼宮さんには悪いけどね」
「違いない。っとテープをとってくれ」
 手近にあったテープを渡し、ついでに自分が切り分けていた飾りの足を彼のぼんぼりと繋ぎ合わせる。たった
今完成したぼんぼりを始め、わたしたちの周りには紙のチェーンや星型の飾りなどがいくつか転がっていた。

「キョンくん次まだ~? まだまだいっぱい飾れるよ~。あっ、いっぱいできてる」
 彼の妹がやってきてわたしたちの作った飾りを拾い集めると足取り軽く縁側へ向かう。何の事は無い、そこに
立てられたやや小さめの笹に飾り付けを行うためだ。
「ほれ、短冊だ。願い事を書いて一緒に飾っとけ」
「うん、走るの速くなりますよ~にっ、って書くんだ。みよちゃんもらってきたよ~」
 短冊の束を受け取って妹さんが友達のもとへ走っていく。その様子を見つめつつ彼は肩を落とすと、
「やれやれ、今以上すばしっこくなったらいざって時に捕まえるの苦労すんじゃねえか。他の願い事にしてくれよ」
そう苦笑交じりにわたしにこぼしてきた。

 七夕を間近に控えたある放課後。たまたま帰路を共にしていたわたしとキョンは、これまたたまたま妹さんと
その友人が帰宅しているのに鉢合わせ、ついでに今日七夕の飾り付けをする予定だったと聞き、一緒にどうかと
妹さんたちに誘われ現在に至る。
 彼は適当に折り紙を束で取ると細長く切り、両端を繋いだ輪を次々と繋いでチェーンを作り出していく。
 わたしも紙に切れ込みを多数入れて引き伸ばし天の川を模した飾りを作ったり舟を織り上げたりして七夕装飾を
生産していく。そんな作業を行いながらわたしは件の姫君について最近気になった事を話し始めた。

「でもね、最近その涼宮さんの様子が微妙におかしいんだ。何ていうかいつもと違った、そうアンニュイ感が
漂うといった感じでね」
 学院生活に対し早々に見切りをつけたのか、あるいは七夕という時期が関係しているのか。それはわたしには
解らない。しかし常日頃学院中を駆け巡っていた暴走特急列車がここ数日停止線で止まるという姿を見てしまったら
誰だって疑問に思う事だろう。
 キョンは新たな折り紙を取り出すと三つ折りにしてから切り分け、それぞれに糸を通して短冊を作りあげる。
短冊の中には青や紫といった色も見受けられるので、五色がどうのと言うよりは単に余った折り紙の有効な
使い方を考えた結果なのだろう。
 短冊に糸を通しながらキョンはふと手を止めると首を回してほぐし、そのまま一息つくとずっと考えていたの
だろう事を話し出した。
「……ま、そんだけ面白い事が無いかと探し回って見つからなきゃ誰だって倦怠感が出てくるだろうよ。面白い
事なんてそう簡単には起こらない訳だし、それを生み出せるのは本当に一部の天才と呼ばれる存在だけなのさ。
 きっとその涼宮って奴も気づいたんだろうよ。結局のところ凡人は現状に満足するしかないって事にな」
「なるほど、それが常日頃キミがキミ自身へと言い聞かせている言葉という事か」
 わたしは理解を示す笑みを浮かべて返す。
「何だそりゃ。どういう意味だ」
「いや失礼、今のキミの発言中の態度が先の彼女、涼宮さんと何だか近い感じがしたのでね。理性と呼ばれる
表層意識では否定しているがキミもまたその深層意識では面白い事を渇望しているのではないかい?
 宇宙人、未来人、異世界人、超能力者、エトセトラエトセトラ……彼女の示した超常的な存在の、そのどれか
一つでも現れれば世界が変わるぐらい面白くなる事請け合いだからね」


134:消失狂想曲
08/07/07 22:11:31 WEB7qEzo
 そう、キミもまた世界の変革を求めているのさ。それがありえないと解っていながらも。それを追い求めるのは
現代社会を生きる者にとって悪しき恥部であると考えていながらも。
 でもねキョン。先にあげたような不思議な存在や事象、ジュブナイル的なモノを追い求めるという行為は、
悪でも恥でもない事なんだ。むしろそういったジュブナイルな存在を追い求め続けられた者だけが後世に天才と
謳われる存在になれるのさ。
 今の涼宮さんは歯車がかみ合わず空転しているのだと思う。世界という名の歯車と、自分という存在の歯車が。
 だが、今彼女に必要なのは自分の歯車を世界に合わせて交換する事ではない。彼女にとって真に必要なのは
世界と自分との間にもう一つ、小さくてもいいからその二つの歯車を繋ぐ為の小歯車、ピニオンを置くことだ。
あの頃の僕がキミという存在を間に緩衝させた事で、世界という巨大にして冷徹な歯車相手に上手く回れるように
なったみたいにね。

「くっくっ……キョン。僕はある可能性を考えている。もしかしたらキミなら、キミならば涼宮さんと世界を
繋ぐピニオンにもなれるかもしれないとね。これはお世辞でも何でもない、僕の素直な感想さ」
「バカ言うな、いくら何でも買いかぶりすぎだ」
 短冊を指に挟んで回しつつキョンは照れてるとも気まずそうにとも取れる何ともいえない表情を浮かべていた。
「俺はそんな立派な奴じゃない。その涼宮って奴の緩衝材だなんて俺には無理だ。そうだな……俺にできる事と
いえば、せいぜい図書館の受付で困っている奴を捕まえてカードを作ってやるぐらいさ」
 何とも具体的な事例を出しつつ、照れ隠しかそのまま白い短冊を一枚差し出してくる。わたしは短冊を受け取ると、
だが願い事を書く事はせずそのまま財布の中へとしまい込んだ。
「何だ、書かないのか?」
「僕は現状に充足しているからね。これ以上何かを望んだらきっとバチがあたる。願い事を書かない事こそが
僕の願いなんだ」
 何だか解らないと言った表情をみせてキョンは頭をかく。その様子をわたしは表情を緩めて受け止めた。

 キョン……キミはさっきカードを作る程度しかできないと自分を評したけど、実際はそれで十分なんだよ。
 キミは単に余計な事に首を突っ込んで当然と思われる親切をしただけだと言うかもしれない。
 でもね、キョン。カードを作ってもらった人から見れば、その行為こそがまさに世界と自分を繋いでくれた
ピニオンだと言えるんだ。
 きっとその人はキミという存在を心に深く刻み込んだことだろう。わたしには解る。わたしもキミと言う存在に
出会った人間だから。
 だからこそわたしは何も望まない。
 わたしは今こうしてキミといられる事に満足している。だが新たな望みが叶うという事は、この世界が変わって
しまうという事だ。

 わたしの望みは現状維持。キミと共に歩んでいるこの世界の永続─それだけだから。



135:消失狂想曲
08/07/07 22:13:29 WEB7qEzo
- * -
「意外と長く続いてるね、涼宮さんと」
 日本の学生の大半が待ち望み、また社会人の何割かが羨ましがるであろう学生にとって最長期休暇に突入した
のは今からほんの数時間前の事である。簡潔に述べるなら今日は夏休みの初日という事だ。
 数泊分の宿泊準備をカバンに詰め朝早くから乗り込んだフェリーは、現在全方位が二種類の青で構成される
世界をただひたすら走っていた。予定ではあと数時間はフェリーに乗っている事となっている。
 初夏の陽射しが容赦なく降り注ぎ、また海洋から反射して眩しさを過剰に振りまくフェリーの甲板で手すりに
寄りかかりながら、わたしは隣でやや疲労気味に微笑む青年へ話を振った。
 青年は潮風で乱れた前髪を軽くかきあげ顔からにじみ出ていた疲労感を体内へ押し込むと、学院で見慣れた
人当たりの良い好青年の姿へと戻る。
「意外と、とはどういう意味でしょう」
「そのままの意味さ。歯に衣着せずに語るなら、キミ程度の器では一学期終業を待たずに破局すると踏んでいた」
「手厳しい評価ですね。……そうならなかったのは、ひとえに努力の賜物ですよ。この旅行もその一つです。
僕は僕なりに涼宮さんに見限られないよう日々努力しているつもりですから」
 その好青年─古泉一樹は船内を駆け巡っているであろう自分の彼女、涼宮さんを思うような視線を見せて
爽やかに微笑んだ。

 彼の親戚の別荘へと招待されたのは一学期も終盤、期末テストも終わり午前授業へとカリキュラムが移行した
頃だった。
 彼にしてみれば涼宮さんのみを誘いたかったのだろうが、流石に孤島の別荘に涼宮さん一人ご招待というのは
モラル的に問題ありと判断したのだろう。涼宮さんに誰か他にも誘いましょうかと尋ねてみたのだそうだ。
 そうしたら件の姫君曰く、
「いてもいなくてもかまわない人間なんて何人誘っても同じよ。この学園にはそんな奴しかいないんだから。
でもそうね、敢えて誰か名を上げるとするなら佐々木さんかしら」
とのお言葉らしく、ここに涼宮さんの栄えある友人代表として白羽の矢が立ったわたしもまた彼の別荘へと招待
される運びとなった。

「涼宮さんの退屈を解消させたいなら孤島で殺人事件でも自演すればいい。まず間違いなくキミという存在に
花丸採点をつけてくれるさ」
 結局のところ、涼宮さんは普通の事では満足できない為に、常に退屈な日々を過ごしているだけなのだ。だと
したら涼宮さんのご機嫌を取る方法はいたって単純明快、非日常的なイベントを実施するだけでいいのだ。
 ただ非日常的なイベントという荒唐無稽なカテゴリをどう充たすかがまさに無理難題な部分であり、それ故に
彼は躍起になって彼女の為のプログラムを考え、涼宮さんは充足されぬ日常を過ごしているのだが。

「殺人事件ですか。ええ、実はそれも真剣に考えました。ですが流石に僕一人ではどうにもならなかったので
没にしたんです」
 だろうね。別荘にいる全員が親戚の友人一人のために殺人事件を模したサプライズパーティを行うなど、よほど
ノリが良い人たちでなければ無理な話だろう。その親戚だって休息する為に別荘に来ているのだ。わたしたちに
別荘を提供するだけでも感謝してもらいたいぐらいの気分でいるはずだ。
 それにしても本気で殺人事件劇まで考えるとは。
「いやはや、そこまでしてキミは彼女の事を繋ぎとめておきたいのかい?」
「もちろんです。僕も最初はびっくりしましたよ。転校初日の一時間目終了後にほぼ一方的な交際宣言なんて
聞いた事ありませんからね。
 この人は何を言っているのか、いったい何者なのかと思いましたよ。……今にして思えばそれが罠でした。
 あの時から今この瞬間まで僕はずっと嵌り続けているのでしょう。エデンに実る禁断の果実並に魅力的な、
彼女と言う存在の罠に」
「それはそれは、ご愁傷さまと言っておこう」
「お互い様ですよ」
 違いない。わたし自身がこの関係に固執していないのに対し、彼は万策投じて関係を維持しているという大きな
相違点はあるのだが、何だかんだ言ってわたし自身が涼宮さんと交友関係を維持している限り、傍から見れば
わたしも彼と同じ穴の狢なのだろう。
 我が心の友の口癖を借りるのならまさに「やれやれ」といった所か。
 この旅行に対して涼宮さんがいつまで興味を示していられるか─その結果が解るのもそう遠い未来ではない。
 わたしは潮風に当たりながら未だにフェリー内を探索する少々不機嫌な友人の姿を想像しながら追いかけていた。



136:消失狂想曲
08/07/07 22:14:12 WEB7qEzo
- * -
 孤島から帰ってきて数日後。ふとした切っ掛けからクラスメートの橘さんと近所で開かれる夏祭りに一緒に
行こうという話になった……のだが。
「浴衣を着るという行為自体は否定しないけれど、それを誰かに見せる当ても無いのは少々寂しくないかな」
 いつの間にか夏祭りには二人で浴衣を着て歩くという事にまで話は進展していた。よって今日の予定はまず
浴衣を調達し、それからいざお祭りに出陣するというなんともハードなスケジュールとなっている。浴衣を試着
しつつ漏らした言葉に、胸を躍らせながら浴衣を選んでいた橘さんは虚をつかれた表情で瞬きをみせてきた。
「何を言ってるんです。見せる相手なら、ちゃんといるじゃないですか」
「見せる相手? いったい何処に?」
 今日誰かと会う予定でもあったのだろうかと考えるわたしに橘さんはポンと自分の胸を手のひらで叩くと、
「ほら、こうして佐々木さんの目の前に」

 薄紅色に朝顔の柄をあしらった浴衣を纏い、下駄を鳴らして街を歩く。普段見慣れた界隈もそこを歩く人々の
熱気や聞こえてくる祭囃子、時間帯、そして自分の格好まで違うとなるとここに来るまでの過程はどうであれ、
否応も無く気分も高揚してくるというものだ。
「あ。ほら佐々木さん、屋台とかも見えてきましたよ。ふふ、楽しそう」
 瑠璃色に金魚柄という浴衣で隣を歩く橘さんも似たような感じなのか、その明朗快活な性格がいつも以上に
増幅されている。いつものツインテールには桜桃のようなぼんぼり飾りが追加されており、まるでアメリカン
クラッカーのような楽しげなゆれ具合はそのまま彼女の心情を表しているかのようだった。

「あれ、もしかして佐々木か?」
 不意に背後から馴染み深い声で名前を呼ばれる。立ち止まり軽く振り向けば、そこには思っていた通りの人物が
事もあろうにその両脇にそれぞれ標準以上の評価を貰い受けておかしくない浴衣姿の女性を伴い立っていた。
「やあキョン、奇遇だね。もちろんこの祭りという行事や場所に対してではなく、人波がごった返すこの喧騒たる
賑わいの中でこうして僕たちが偶然にも出会えた事に対してだがね。さて僕のほうからも外交辞令以上の意味を
込めて挨拶させてもらうとするなら、キョン、両手に花とはまさに今のキミの状況の事を指し示す言葉なんだろう。
キミを羨む男子生徒の声が今にも其処彼処から聞こえてきそうだ」
「小学生二人の、しかも一人は妹の保護者役がそこまで羨ましがられる状況だとは知らなかった。何ならお前に
譲ろうか?」
「遠慮させてもらうよ。なに、キミにとって掌中の珠と思われる純粋無垢で可憐な少女たちに対し、ほんのちょっと
嫉妬心を加味した他愛ない冗談を述べただけだ。という訳で改めてこんばんは、お二人さん」
「こんばんは~ささにゃんっ」
「こ、こんばんはです」
 わたしの言い回しが全く解っていない妹さんと、何やら色々な感情を含んで返してくるみよきちこと吉村さん。
 二人とも浴衣を着ておりその外見的評価は先ほどわたしが褒め称えた内容そのままである。おせじなんてものは
わたしが加味した嫉妬心の量すら混入していない。

 挨拶を交し終えたところを見計らい、キョンは相変わらず緊張感を何処かに置き忘れてきたかのような倦怠感を
みせつつ口を開いた。
「大体俺が両手に花の状態だというのならお前だってそんな可愛らしい人を連れて歩く羨ましい奴、って事に
なるじゃないのか?」
「ああもちろんだとも。今日の僕は彼女の引き立て役だと自覚しているからね」
 これも言葉に深い意味のない正直そのままな今の感想を述べたつもりでいたのだが、橘さんは自分が褒められる
事よりもわたしに対するわたし自身の評価が許せなかったようだ。
「何言っているんですか! そんな事無いですっ! 佐々木さんは十分綺麗で可愛いですよ!」
 あなたもそう思いますよね、とその勢いでキョンにわたしの感想を投げかける。そんな事を聞かれたらキョンも
困るだろうにと、即座に助け舟を出してその場をごまかそうとしたのだが……その時わたしの口からは何一つと
して思考が言語化される事が無かった。

 なぜだろう。
 歌を忘れたカナリアの如くわたしはただ肺にたまった呼気を音もなく吐き出すしかできない。
 わたしは、助け舟の意味をこめてその場をごまかそうとしていた思考以外のわたしは、いったいこの場に何を
望んでいるのだろうか。

 わたしは、全く動けなくなっていた。


137:消失狂想曲
08/07/07 22:15:10 WEB7qEzo
「まあな。佐々木も容姿に限って言えばそこらの連中に遅れをとらないと思うぞ。まさに黙っていれば、って奴だ」
 それは突然に。永遠の刹那を抜けわたしの時が動き出す。
「黙っていればって……もうっ、一言多い人ですね。何でこう、もっと素直に褒められないんです?」
 橘さんの批判の声を伴奏にわたしは自分自身を確認する。どうやらわたしの心を絡み捕っていた謎の呪縛は、
先の彼の一言であっさりと解呪されたようだ。結局のところ何だったのか……それは解らずじまいのまま、それでも
わたしは彼からの感想を返すべくいつもと変わらぬ口調で、いつもと同じような言葉を何とか用意した。
「まあ落ち着いて橘さん。キョンは、彼は実に素直に答えてくれているわ。もうこれ以上ないってぐらい素直にね。
彼の事を知らない人は一言多いと思うかもしれない。でもね橘さん、彼の辞書にはどの版で調べてもおべっかという
文字は存在していないのよ」
 朗笑しつつ橘さんに彼と言う存在について語る。そして最後に彼を見ると、こちらからも一言だけ忠言してやった。
「まあ、だからこそキミはプレイボーイという言葉からは縁遠い存在でい続けるのだろうがね」
「なるほど……納得なのです」
「うるせえ、余計なお世話だ。っていうかお前らのほうが一言も二言も多すぎだ」
「キョンくんプレイボールしっかく~」
 妹さんの言葉を機にその場にいた者たちが一人を除いて笑いあう。その除かれた一人、件の中心人物はどう表現
すればいいのか解らないといった表情で頭をかきつつ、結局いつもの口癖と共に嘆息を吐く事で思考を纏め上げたようだ。

「いやすまない。これでも口下手な僕なりに褒めているつもりなのさ、キョン。
 それにしても……くっくっ、キミのせいで笑いが止まらないよ。まさかキミの口から僕の容姿に対してお褒めの
言葉をいただけるとは思わなかったからね。 ここ最近では一番の驚愕だ。
 普段のキミならそうだな、あの童顔に反した膨よかな胸部を持つ癒し系少女や、隣の着物をスタイリッシュに
決めた長髪女性なんかがお眼鏡にかなう存在だと思っていたのだけれどね。それともキミはもしかしてこの会場に
雨や雪でも呼び込んで、傘を用意していない僕たちを濡れ鼠にするつもりなのかい?」
 彼からの賞賛に対しわたしなりの礼を返したら、彼は嘆息を零しつつ眉間にしわを寄せて呟いた。
「あー、そこの佐々木のお連れさん。これでもこいつに黙っていればの冠詞は必要ないと?」
「男は黙って何とやらでしょ、プレイボーイさん」
 キョンはわたしにではなく橘さんへと水を向けるも、どうやら桶でかけ返されたようだった。

「えー、ささにゃん雨が降るの? 雨はやだよー。あ、そうだキョンくん! わたしリンゴあめ食べたいな~。
みんなもりんごあめ食べたいよね?」
「えっと、わたしは……」
「キョンが奢ってくれると言うのならご相伴にあずからせて貰うとしよう」
 吉村さんの躊躇に声を被せる。彼女の意には反するかもしれないが、ここは彼への攻め時だ。心中笑いつつ
わたしは隣に立つ橘さんに対して「あなたも一緒にどう?」と振る。
 橘さんは自分の浴衣の襟を軽くつまむと、
「リンゴ飴? あれって溶けて浴衣とかについたら大変なことになるんですよね。それに舌も赤くなるし」
 軽く舌を出しつつ訴えるが、すぐに引っ込めると誰もが好感を持てるだろう爽快な笑みを浮かべつつ、
「という訳で、もちろんゴチになります」
とわたしの意図した通りに答えてくれた。

「だ、そうだ。よかったねキョン、どうやら今日はプレイボーイになれそうだよ」
 彼の財布へ死刑宣告を伝えると共に朗笑が場を支配する中、キョンは観念したのかもう一度幸せを逃すため息を
こぼして肩を落とした。
 なに、大丈夫だよキョン。キミが逃したその幸せはちゃんとわたしが拾い上げているから。
 通行人に気を使いながらリンゴ飴を手にしつつ、彼らと肩を並べて屋台が並ぶ道を時間をかけて歩きながら、
わたしは言葉にはせずに彼へ告げた。



138:消失狂想曲
08/07/07 22:16:23 WEB7qEzo
- * -
 いわゆる一般的に言う所の文化祭、光陽園学院音展祭は毎年秋分の日前後に行われる。
 この学院の音展祭は一風変わっており、学級単位での展示発表や模擬店などは行われない。そういった音展祭の
『展示』を行うのは部活や有志の面々たちである。では学級単位では何を行うのかというと、
「ほら、男子! もっとちゃんと声を出してっ!」
とここ毎日飛びまくる橘さんの檄からも解るとおり音展祭の音の部分、すなわち『音楽』を担当する事となる。
 全学年学級対抗の合唱コンクール。一般開放される本番で行われるこの大会、最上級生には最上級生としての
維持が、下級生には下級生なりの思惑がひしめき合い、何だかんだで毎年弥が上にも盛り上がりを見せてくれる
音展祭のメインイベントだった。

「でも残念ながらキミのお眼鏡にはかなわないんだよね、姫君」
「この程度で盛り上がれるなら最初から不思議な事なんて渇望してないわよ」
 不承不承ながら参加していると言うオーラを隠すことも無く、眉間に皺を寄せ全く興味がないと半目でそっぽを
向き腕を組みながら、それでいて誰よりも綺麗にメロディラインを奏でる。コンクールに必要な分は提供してるわと
言わんばかりに涼宮さんはある意味完璧に歌い上げてみせていた。
「当日はコンクール以外に希望者による個人演奏とかもあるけど?」
「興味ない。人の演奏にも、今の流行曲にも。もっと言うなら展示部門にも。どうせ予測の範囲内よ」
「そう」
 否定はしない。彼女の予想を超える事態が起こるなんて可能性は万が二つ程度しかなく、地球規模の天変地異
以上の偶然か、あるいは涼宮さん本人が行動を起こした時のみ起こりうるだろうからだ。
 そして涼宮さんが行動を起こさない限りその可能性は望むべくもない。わたしでは彼女に行動を起こさせるまで
には至れないらしく、彼女の空転思想は数ヶ月たった今でも続いているようだった。

 結局音展祭当日、涼宮さんはわたしたちの学級の発表一分前に集合し、ステージで忿懣遣る方無い態度を全身で
表しつつも見事に歌い、自分たちの発表終了と共に姿を消すとその日一日は彼女の姿を見る事はなかった。
 実に彼女らしい参加の仕方である。
 特に賞を取ることもなくコンクールは終了し、はれて自由行動となったわたしは今日来ると約束してくれた
キョンの元へと向かう為に校舎内を歩いていた。
「また彼ですか? はあ、佐々木さんともあろう人が、何であんな人なんかに……」
 何故かわたしと共に歩く橘さんにぼやかれる。わたしは別段深い理由がある訳でなく、ただわざわざ来てもらった
お礼が言いたいだけだと伝えようとして、だが伝える前に「その存在」がわたしの視界を縫いとめてしまった為、
わたしは結局反論する事はなかった。

 一般客やら生徒やらが往来する廊下、その柱の一つにその男は腕を組んで寄りかかっていた。見た目的には
古泉一樹と並ぶほどの好青年、だがその実男から感じられる雰囲気はどこか影を感じるといった次元ではなく、
全てに於いて負の方向に傾いたと言って過言ではない気配をかもし出していた。
 男は特に誰を見るでもなくただ寄りかかったままでいる。だが男はその雰囲気でわたしの事を捉えていた。
男から感じる空気を読む限り、男はわたしを捉えるためだけにわざわざこんな場所にまで足を運んできてやった
んだと言いたいようだ。
 涼宮さんがこの男の事を知れば本当に残念がる事だろう。何せ彼女が望む非日常、万が二つの確率がこうして
当たってしまったのだから。


139:消失狂想曲
08/07/07 22:18:36 WEB7qEzo
「……佐々木さん。あれ、あの人って、一体」
 わたしが足を止めたからか、隣を歩いていた橘さんも立ち止まり同じ男を見つめている。第一印象、外見だけで
言うのならただの好青年だ。橘さんの興味が惹かれるのも解らなくはない。
「さぁ……わたしの記憶には引っかからない人ね。今日は一般にも開放しているし、誰か学院生の知り合いなん
じゃないかしら」
 彼に興味を持ったのかしら? と続けて聞こうとしたのだが、橘さんがわたしの袖の裾を小さく掴み身体を
近づけてきたので言葉が止まる。目を転じてみれば橘さんは彼に対し興味と言うよりは恐怖、怯えといった様子を
見せている。彼女もこの気配を感じ取ったというのか。
「どうしたの?」
「何でだろう……彼、変な感じがするんです。怖いというか、何と言うか。……近づかない方がいい気がする」

 わたしも心から賛成する。君子危うきに近寄らずとは良く言ったものだ。だが、例え天使が歩くのを恐れる
場所であろうと、どうやらわたしは進まなければならないらしい。それがバカバカしい行為と思えようとも。
「橘さんは迂回したほうがいい。どうやらあの男が用があるのはわたしだけみたいだしね」
「そうはいきません。一人より二人のほうが、いざと言うときに何とかなります。応援を呼んで来いと言うのも
無しですよ。そう言ってあたしがいない間に、佐々木さんは彼と接触するつもりでしょうから」

 ほぞを固めたのか、わたしの左腕にしっかりとしがみ付きながら橘さんは強い眼差しを返してきた。わたしは
意を決し、まるで熱い恋人たちのように腕にしっかりと身体を寄せてしがみ付く橘さんを同伴しつつ、その男の
そばへと歩いていった。
 わたしたちが近づいてもその男は姿勢を変えず、目線すら動かそうとしない。焦燥感で早足にならないよう、
またそれを悟られないよう慎重に足を繰り出し、互いに視線を合わせぬまま男の目前を通過しようとした所で、

「介入できているようだな。僕の事を認識した」
喧騒の中でも聞き取れる静かながらもハッキリとした声で呟いてきた。
「既定通り問題はない、成功だ」
 彼の言葉は聞き取れるが、その意味は全く以って理解できない。彼は何を言っているのだろうか。足を止め
橘さんに目線で尋ねるが彼女も心当たりが無いらしく首を大きく振って否定する。
 このまま無視する事も考えたが、わたしは敢えて接触する方を選ぶ。
「僕たちに何か用でも?」
「今はまだ無い。いずれ解る、それがあんたの既定事項だ」
 それだけ告げると男は柱に預けていた身体を戻し、わたしたちとは逆の方向へと歩き去ってしまった。



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