【女体化】TS系小説総合スレ【男体化】6話目at EROPARO
【女体化】TS系小説総合スレ【男体化】6話目 - 暇つぶし2ch100:まるマ女体6
08/07/23 04:10:19 DkMnCVnc
「はっ! ダメだ!」
 そこでおれは、重大なことに気が付いてしまった。
「は、駄目? なにが駄目だと言うんだ?」
 ポカンとした表情のヴォルフを尻目に、おれは試しにベッド脇のサイドボードを探って
みる。抽斗の中には、用途のわからない怪しい小道具もちらほらあったが(恐らくこの部
屋の前の所有者である、ツェリ様の私物だろう)、アレはなかった。夢なんだから、ご都
合主義的に脈絡もなく、ここに入ってたりしてくれたっていいのに……。
 上体を起こし、不思議そうにこちらを見つめていたヴォルフラムの方へ、おれは振り向
いて項垂れるように頭を下げる。
「ごめん、ヴォルフ……残念だけどっ……本っっっ当残念だけどっ……これ以上のことは
できないよ……。いくらなんでも高一の身で、明るい家族計画もなしにエッチしちゃうな
んてことは、おれにはできない……」
「明るい家族計画?」
 耳慣れない言葉に眉を顰めるヴォルフラムだが、やがて納得したように頷いた。
「なるほど……それは確かに大事かもしれないな」
「うう……だよなぁ…………」
「ぼくは、少なくとも子どもは三人は欲しいな。ああ勿論、グレタも入れて三人、という
意味だぞ。うちのように女だけで三人でもいいが、一人くらいは男がいてもいいかもしれ
ないな。どちらにしても、ユーリに似た可愛らしい子が生まれてくれたら、ぼくはそれだ
けで幸せだがな」
「いや、どっちにしろ多分お前に似た方がずっと可愛いと……って、そうじゃなくて! 
フツー明るい家族計画って言ったら避妊のことだろ。なんで生む気満々!?」
「ヒニンってなんだ?」
「そこからかよ!? ……ほら、避妊っていうのはあれだよ、エッチはしたくても、子ど
もができちゃったら経済的にとかなんとかで色々困るなー、ってときに、道具とか薬とか
使って、エッチしても子どもができないようにすること……」
「なにぃ!? お前、ぼくとの間に子どもができたら困るっていうのか!? そう遠くな
い将来、夫婦になることが決まっているというのに!」
「いや、だって、おれたちまだ……いや、お前はもう82歳だけどさ、おれはまだ16歳、
高校生一年生の未成年だよ!? そんな年で子ども作っていいわけないじゃん!」
「じゃあ、グレタはどうなるんだ。お前が15歳のときにできた娘じゃないか」
「グレタはだって……血が繋がってないし……」
「なんだそれは!? 将来生まれる血の繋がった自分の子どもに対してと、グレタに対し
てとは、責任の重さが違うとでもいうつもりか? お前はグレタを本当の娘も同然に思っ
ているのだと、ぼくは信じていたのに……見損なったぞ、ユーリ」
「いや、そういう問題じゃ……」
 反論しかけたが、言われてみれば確かにそんな気もしてくる。そうだ、おれには既にグ
レタという娘がいるんだし、もしもこれで子どもができちゃったとしても、一児の父が今
度は二児の父に変わるだけで、実際、大した問題じゃないのかも…………そして、それを
否定することは、グレタに対して失礼なことなのかも…………段々そんな気がしてくる。
「……確かに、ヴォルフの言うとおりかもな」
「そうだろう。やっとわかったか、このへなちょこめ」
 言って、裸の胸をふんぞり返らせるヴォルフラム。


101:まるマ女体6
08/07/23 04:11:28 DkMnCVnc
「……へくちっ」
「ああ、寒かったよな。ごめんごめん」
 可愛らしいくしゃみをするヴォルフラムの肩に、今まではね除けていた毛布をかけてや
る。ふと冷静になってみると、今までかたや全裸、かたや下半身マッパの状態で口論して
いたのだから、端から見たら相当滑稽だっただろう。
「お前が変なこと言って中断するからだっ」
 不機嫌そうな声で言いながら、ヴォルフがおれの胸に額を押し付けてくる。少し冷えた
体が密着してきて、心臓が高鳴る。一連のやりとりの間に萎えかけてきていたアレが、再
び頭をもたげてきた。
「ごめん……続き、してもいい?」
 苦笑いしながら訊くと、ヴォルフラムは無言のままおれの背中に腕を回した。……多分、
OKってことなのだろう。
「……あっ」
 もう一度そこに手を滑り込ませて秘裂を探ると、ヴォルフラムの肩がびくりと震えた。
 ……ちょっと、乾いてきちゃってるかもな。もう一度濡らした方がいいのか……。
 このまま手で刺激して濡らすんでもいいんだが、ちょっと悪戯心が芽生えたおれは、ヴ
ォルフの両膝を抱えて、その場に彼女を押し倒した。
「ばかっ、なにするんだ!」
 脚を開かされた状態で寝かせられたヴォルフは、真っ赤になって抗議の声を上げるが、
おれはそれには答えず、股の間に顔を埋めた。
「ひあっ……や、ああぁっ……」
 抱えている脚が何度も引き攣れるのを感じた。舌先で割れ目をなぞるだけで、愛液が滾
々と溢れてくる。顔を押し付けて襞の内部まで舐め回すと、甘酸っぱい蜜で顎までベトベ
トになった。
「やあっ……ユーリ、もうっ、もう……」
 絞り出すような声で『おねだり』されて、股間のモノが再び限界近くまで膨れあがるの
を感じる。
「いいの、ヴォルフ?」
「……いいっ……早くっ、もう……」
 顔を上げて尋ねると、存外素直にヴォルフはそう答えた。本当にけっこう切羽詰まって
いるらしい。
 おれはヴォルフの脚を更に大きく開かせると、唾液と愛液で濡れそぼった秘所に勃ち上
がったモノを押し当て、ゆっくり身を沈めていった。


102:まるマ女体6
08/07/23 04:12:09 DkMnCVnc
「ああああっ…………」
 求めていたものを得られた悦びからか、ヴォルフは恍惚とした表情を浮かべ、体を弓な
りに反らせて喘いだ。
 柔らかい襞に自分の最も敏感な部分を締め付けられて、痺れるような快感が背筋を上っ
てくる。
 最初は要領が掴めないのも手伝って、ゆっくり抜き差しを繰り返していた。それでも充
分、気持ちよかった。しかし、緩慢な動きに焦れてきたらしいヴォルフが、もどかしげに
自ら腰を揺らし始めたのを皮切りに、自然とおれの腰の動きも速くなっていく。
「ああっ……ユーリっ……ユーリっ…………」
 お互いにリズムを合わせて体を揺すり合う中、ヴォルフラムがいつになく甘えたような
仕種でおれの首に腕を回してきて、しがみついてくる。桃色に染まった可愛い顔が息のか
かるほど間近に来て、おれは何も考えないまま、途切れ途切れに吐息と嬌声を洩らす形の
いい唇を、自分の唇で塞いでいた。
 まるで、ずっと以前から何度もそうしてきたかのように、ものすごく自然に口づけてい
たのだった。
 こちらが舌を差し入れると、すぐに応えるようにヴォルフの柔らかな舌が絡みついてく
る。腰の動きに合わせてくぐもった嬌声が洩れ、互いの舌を貪り合う音と共に室内に響い
た。
 ときどき息継ぎを繰り返しながら、二人で長いこと唇を重ね合っていた。段々、酸欠の
せいなのか快楽のせいなのか、頭が朦朧としてきて、腰の辺りに気怠さが溜まる。
 それを振り払うように、おれは一旦唇を離してしまってから、力いっぱい腰を打ち付け
る。激しい動きにヴォルフは一際高い嬌声を上げて、白い喉を仰け反らせた。
「ああっ、あっ……ああああっ」
 ヴォルフの体が何度も大きく痙攣し、おれのモノを包み込む襞が強く締まった。ほぼ同
時に、下半身の気怠さが最高潮に達し、おれは無意識のうちに腰をヴォルフラムに押し付
けていた。
 次の瞬間、頭が真っ白になりそうな快感とともに、溜まっていたものが残らず吐き出さ
れていく。おれが精を放つのに合わせて、ヴォルフラムの体もびくびくと震えた。
「熱い…………」
 うわごとのように呟かれたその言葉が、艶めかしくいつまでも耳に残った。

 ……っていうか、避妊もなにも、そもそも夢の中なんだから、生でしようが中出ししよ
うが、別になんの問題もなかったんじゃん。
 そのことにようやく気が付いたのは、快感の余韻が徐々に消えて、射精直後の冷静モー
ドに入ってしまってから、しばらく経ってのことだった。

103:まるマ女体
08/07/23 04:31:46 DkMnCVnc
ナンバリングむちゃくちゃになってたorz
2つめの「まるマ女体4」は「まるマ女体5」、
2つめと3つめの「まるマ女体6」はそれぞれ「~7」「~8」です。

ユヴォル編は以上です。
ユーリの言動がところどころおかしいのは、
まあ、夢だからカオス、ということでご了承下さい。

これの続きとして、コンラッド女体化でユーリ×コンラッド(えろ)、
というのを考えていますが、多分書き上がるのは大分先になりそうです……;
女体コンラッドが皆さんの許容範囲であれば、いつか書いて投下しようと
思います。……いつか。

104:名無しさん@ピンキー
08/07/23 04:54:15 mol+8XPC
>>103
GJ

105:名無しさん@ピンキー
08/07/23 15:47:26 gK4Z/5pv
萌えた

106:名無しさん@ピンキー
08/07/23 17:49:34 RecosknU
まるマ読んだ事なかったけど萌えた
82歳美少女とかファンタジー世界はフリーダムでいいな

107:名無しさん@ピンキー
08/07/24 01:43:44 9GOeT02m
まるマ懐かしいなw このジャンルはにょたにしがいのあるキャラが多いよな。
三男を筆頭に兄弟とか。とにかく久しぶりに萌えたよ。ありがとう!

108:名無しさん@ピンキー
08/07/25 23:01:25 aV2TkFNr
ちょっとまるマ買ってくる

109:名無しさん@ピンキー
08/07/28 22:27:25 pDcy8u7y
以前テイルズオブシンフォニアで話を書きたいと言っていた奴です。
あまりに時間が無くて、思ったように進まないストレスの中、ギャグ要素の強いものが1本出来上がりました。
エロくもなく下品な話です。
【注意】
クラトスが【先天性】女体。

110:テイルズオブシンフォニア
08/07/28 22:29:17 pDcy8u7y
<裏切りの代償>

これは一人の少年が二つに分かたれた世界を統一させるため、仲間と共に決死の旅を続けていた頃の話。
長い旅の間には沢山の逸話が残されたが、これもその中の一つ。
一度は袂を分かち、敵として幾度となく立ち塞がって来たクラトスという女性が、再び少年の仲間に戻って来て間もなく、王都テセアラで一つの商品が売られるようになった。

クラトス・アウリオン人形。
かつては古代大戦に活躍したと言われる、英雄の一人を模した縫いぐるみである。

フェルト素材で作られた二頭身サイズのもので、元は精悍で麗しい女性と言っていい姿形を上手くデフォルメさせたデザインは
当人と比べて随分と可愛らしく、子供が持ち歩くにちょうど手頃な大きさもあいまって、増してや古代大戦の英雄の一人とあっては売れない筈がない。
誇大な宣伝効果もあってか、発売後は直ぐに多くの店舗で品切れ状態となった。
勿論、そんなキャラクター企画など「馬鹿げている。」とクラトスはいつもの毅然たる態度を崩さず最初こそ突っぱねていたものの
売り上げは全て壊滅した町、パルマコスタを初めとする、被害の復興資金に当てられると聞かされ、彼女も渋々ながら商品化を了承した。
しかし、予想外にも購買層は当初ターゲットとされた子供ではなく、十代↑の男性が圧倒的な比率を占めていた。
どういうことなのか?その理由をクラトス本人が知った時、彼女は販売元であるレザレノ・カンパニー本社に怒鳴り込んだ。


「これは一体、どういうことだ。」
クラトスは何処ぞで手に入れて来た自分の人形を鷲掴みにし、社長室にいた男に突っかかった。
「どういうことも何も、貴公の縫いぐるみだが?」
椅子に座ったままでいるリーガルが答える。会長の貫禄に相応しく、元囚人とは思えない威風堂々たる気品を漂わせながら、書類の処理を行っていたところだった。
「当初の仕上がりからは大きく外れたが、素晴らしい出来だろう? それとも前の方が愛らしくて良かったか?」
「……リーガル殿、私が言っているのはそんなことではない。」
満足げに頷いて会話をする青年の前で、クラトスが怒気も露に、持っていた人形を机の上へと放った。
「そもそもこれは、縫いぐるみなのか?」
「いや、正確に言うと違うな。」
人形はクラトスが普段から身に着けている深青の衣服を纏っている。肌に密着したピチピチとした服で、袖がなく、ロンググローブ着用。
スボンもまた同じように密着したものにブーツ。彼女の愛刀、炎を宿したフランベルジュもセットで同梱されており、他のコスチュームも順次発売予定という話だった。
服の皺まで再現されているそれは、ぬいぐるみとはとても形容し難い。
そう。紛う方無きフィギュアである。あまりに精巧に出来ているため、目の前にいるクラトスと寸分違ぬ姿をしている。
外に若干はねた髪は肩につかない長さで、色はブラウンレッド。前髪に隠れ気味ながら同じ色をした意思の強そうな瞳。
小柄で華奢な体型。新雪を思わせる素色の肌に、すらりと均整の取れた肢体。線には僅かの無駄もなく
芸術的とさえ言える腰と胸の括れが出たボディ。ヒップは小さく引き締まっていて可愛らしい。
端正な顔立ちをしていて、本人同様表情までクールだが、それがまた何とも言えない妖艶な色香を漂わせている。

クラトスの生き写しのような人形だが、それが当人からして見れば気味が悪く、怒りの対象になっているのかもしれない。とリーガルは思った。
だが、自己解決するのも何なんで一応本人に確かめてみることにする。

111:テイルズオブシンフォニア
08/07/28 22:33:27 pDcy8u7y
「貴公ほどの人がそこまで憤慨する理由は何だ?」
「……」
クラトスは黙るしかなかった
「しっかりと口に出して言ってもらわないと、改善も出来ない。」
「そんな、私が……言うくらいなら、いっそ……」
何やら小さな声で、独り言を呟いていたクラトスは、意を決したのか、縫いぐるみの上着に手を掛け
一瞬ためらった後豪快に上へと捲くった。


「…………」
「…………」


気まずい沈黙。
お互い大人とは言え、さすがに赤面は避けられなかった。

「どうして、子供向けの人形に、こんな……」
「あ、いや、その……それはだな……」
「こんな、ひ……ひ、ひわ、ひわ、い……なものが……」
紳士な社長リーガルは、クラトス人形の服を手で直そうするが
当の本人が服に手をかけたまま硬直してしまっているから儘ならない。
人前に晒されてしまったそれは、贅沢にも最新の素材を使っていて、ぷにぷにと触り心地の良い感触をして
瑞々しく手に吸い付いてくる─性的アピール濃厚な胸。
服の下はしっかりと下着までつけていて、白いレースのブラジャーは、それを包むに相応しい洗練された美しい出来。
背中のホックをぷちりと外すとEカップほどある胸がふるっと出てきて
そしてなんとも愛らしい桃色をした乳首までもがお目見えする。

「ま、まぁ、発案者が言うには、細部までよく再現されているということだったし。問題なかろう。」
クラトスは、ずっとおかしいとは思っていたのだ。商品が発売されてからというもの、妙に人の視線が気になることが増えた。
しかも揃いも揃って皆同じ視線。
憧れや慕情といった純粋な感情とは到底言い難い、言ってみれば視姦にも近い眼差しを一様に受けていた。
馬鹿らしい思い過ごしだ。
クラトスが冷静にそう思っていた矢先、人形の重要問題点であるそれに気が付いてしまった。
全てを把握したその瞬間。立ち眩みに襲われ、がっくりと膝を折った。

「問題ない!? じょ、冗談じゃない! くすくすと笑われながら注目の的にされた私の姿、いかに惨めだったことか!
町を歩く小さな子供に至っては『ママー見て、あの人ー』と言い出す始末! 今直ぐ、商品を全て回収しろ!!」
普段は滅多なことでは感情を表に出さないクラトスが、これほどに声を荒げ、激昂を見せる様は珍しい。
今にも斬りかからん勢いで天然ボケを炸裂するリーガルに迫った。

するとそこへ
「そんなことさせるか! 」
実は最初からこの場にいたらしい、ロイドが初めて声を発した。
明るい茶色の髪を幾つかの房に分けて立て、白いボタンが鏤められた朱の服といい
一見すると派手めな配色をしているが、キリっとした心を映す表情には未だあどけなさが残る。
戦隊ものヒーローにいる赤い人にも見えるが
「正義なんて言葉ちゃらちゃら口にするな! 俺はその言葉が一番嫌いなんだよ!」
という名言を残していることから察するに、彼はそういう類の人間ではないらしい。
腕を組み、やけに自信満々な口調で彼女の前まで歩いて来る。

112:テイルズオブシンフォニア
08/07/28 22:35:57 pDcy8u7y

「クラトス。あんたは、4000年間の自分の罪を償うために、命を懸ける覚悟で俺達のところに戻って来たんだろ?」
「そうだが、それがどうしたと……」
「事実、そのフィギュアは大当たり、生産が追い付かなくなってるほどだ。既に売上金はレザレノ・カンパニーが設立した復興支援のための基金に回ってる。
それなのに、今になって回収なんてしたら、せっかくの活動に支障が出るだろ。」
「だからと言って、何も、こんな……こんな風にしなくてもいいじゃないか……」
「こんな風にしたから売れてんだよ!」
丈夫な作りをした社長デスクを思い切り叩き、思いのたけをそこにぶつける。
ふふ、と両端のつり上がった唇の隙間から玲瓏な笑みがこぼれる。不敵に。
「認めろ。あんたが突っぱねたところで、欲しい奴は五万といるってことだ。」
蓋しロイドの台詞が戯言などではないことは、現実においての売り上げが如実に示している。
つまり
「世界を復興させるためには金が必要。それを稼ぐためにあんたが協力するのも、償いの一つじゃないのかよ!」
「……はっ!」
クラトスは唐突に思い出した。
この縫いぐるみの企画を最初に発案したのは、ロイド。彼自身であったことを。

「ロイド、まさか最初から……」
「あんたは4000年間、ずっとミトスの側で世界の滅びを見逃していた。そんなあんたの罪は、決して軽いものじゃない。
増してやその間に地上で起こった悲劇の数々からすれば、これくらい、大したことじゃない。」
「……」
言葉もない。全ては、初めから計画されていた、云わば懲罰(?)だったのだ。
愕然とするクラトス。
「だけどな。たかが人形ごときにムキになって妄想を膨らましているあんたの頭の方がよっぽど卑猥だぜ?」
ロイドはそう言って、机の上で置き去りになっていたクラトス人形を掴み、頭を優しく撫でた。
「ほら見ろ。ただの人形だ。」
「…………あぁ。」
確かにそうなのかもしれない。自分が考えすぎていたのか。元々フィギュアというものを知らないから……
体の細部まで表現する、彫刻のようなもののことを指しているのか。
では、周りの人々から痛々しい眼で見られていたのも気のせいか、ロイドの言う通り、私の頭の方が、いたいたし……いや、いや!しかし……
嫌な汗を掻いてクラトスが自分と葛藤していた、その時だった。

「ち な み に。」
ロイドは爽やかに笑う。17歳の少年に相応しい笑顔。
だが、実際にはこの場にいたクラトスもリーガルも、感じていた筈だ。
恐怖という名の戦慄を。にこやかに笑みを作る彼の背後に波打つ、深遠の闇。
ゆらゆらと揺れながら、彼女ら二人を呑み込む勢いで広がり漆黒に染まる―絶対的な、見る者の慄きを誘うに有り余るほどの迫力を。

「胸なんて、そんな甘っちょろいことでぴーぴー言ってるあんたに、面白い物見せてやるよ。」
絶句している二人を他所に、笑みを湛えたままでいるロイドは、付属アイテムでもある剣、フランベルジュを手に取った。
次いでクラトス人形の穿いているズボンとショーツを一気にずり下ろし
可憐な両足を割って、そして、なんというか、女性器を模っている場所へと剣の柄を突っこみ一定のリズムで突き上げた。
体内の素材はシリコンとゼリーの層になっていて、柔らかく包み込む仕様。柄で突くたびに絡みつくような、ぷちゅんぷちゅんという卑猥な音が静かな部屋に響いて─

「……ちょっ……無理……」
掠れた声でそれだけ言ったクラトスは、社長室の床へぱたりと横になって倒れた。
1.何故そんなところまで再現してあるのか、己の理解を超えたフィギュアという存在。
2.ロイドの言っていた通り、不覚にも人形如きにあらぬ妄想を膨らませてしまった愚かな自分。
3.それに伴ってくる購入者の目的。
それ等が頭の中一杯になったクラトスは、ついに考えることを放棄し、現実から逃避するが如く気を失った。
「哀れな……」
「見ろよリーガル。こいつ、散々犯された後みたいな顔してるぜ? おもしれー。」
人には誰しも、決して勝てない相手が存在するものだ。
4000年を生き、英雄と呼ばれた四大天使のクラトスも、こうしてロイドにだけは逆らえなかった。

その後人形のオプションとして、様々な衣装と意味深長な小道具が追加発売された。
着物を初めに様々な私服、パーティースタイルなどの普通のものから、レースの付いたゴシックロリータなドレス、際どいラインのビキニの水着。
果てはコスプレ系の定番ナースやバニーガールといったなものまで売られ、その全てが三日も経たずに完売した。
そしてついには、等身大人形の開発案が出たその瞬間、クラトスは静かに剣を抜いたという。

113:テイルズオブシンフォニア
08/07/28 22:38:11 pDcy8u7y
以上ですお邪魔しました。
シリアスエロ書く作業に戻ります。

114:名無しさん@ピンキー
08/07/30 18:45:08 pxrMAB/W
乙でした

テイルズは自力プレイした事ないけど
ロイドさんはホントにこんな鬼畜でいいんでしょうか

115:名無しさん@ピンキー
08/07/31 01:32:56 80+UfsTC
なんとも気まずい雰囲気を作りあげた当人でございます。<(_ _)>

主人公であるロイドさんは、ゲーム中腹黒いセリフが多々あるということで、巷では黒イドさんと呼ばれてたりしました。
クラトスさんも虐めて気質が強いドMなので、丁度いいかなと思ったわけです。
書いていた本編なんですが、クラトスはある事が切っ掛けになり、正気と狂気をいったりきたりしてます。
ロイドはそれに気がついてて、わざとS気質で接しているという感じなのですが
今回のギャグもそれの流れで書いたので、実のところ両者合意の末です。

説明がいるようなものを書いてしまって申し訳ないです。
そして需要が無いっぽいので、本編は自粛しようかなぁと考えています。
というわけで、以下いつもの流れでお願いします。

116:名無しさん@ピンキー
08/07/31 14:26:44 ZQr4eDCj
>>109 遅くなりましたが、乙でした。
   テイルズはプレイしたことなかったのですが、面白く読ませて
   頂きました。

>>115
いや、文章上手ですし、需要がないってことはないと思いますよ。
本編も楽しみにしてます。

117:名無しさん@ピンキー
08/08/01 21:13:40 8Fpm9bDZ
>>109
亀だけど乙。鬼畜なロイドイイヨー
ここは結構過疎だしあまりレス付かないのもしょうがないと思う。
個人的には本編投下してほしいっす。

118:名無しさん@ピンキー
08/08/08 21:34:00 luKQTuZ/
GJ!
面白かったです!

119:名無しさん@ピンキー
08/08/12 01:04:50 bR/oJj6g
これって親子設定生きてるのか?


母親のフィギュアを発案する息子ってどんなんだよw
そして息子に逆らえない母に萌え

120:名無しさん@ピンキー
08/08/14 01:43:18 X7zt49zs
どうしよう、今凄くヴェスぺリアのユーリ女体化小説が書きたいんだぜ。
流れ豚切ってごめんなさい。

121:名無しさん@ピンキー
08/08/14 17:17:54 HaBwct02
どうしようも何も、書きたいんなら書けば?






べ、別に投下待ってるなんて言ってないんだからねっ!

122:名無しさん@ピンキー
08/08/14 18:32:59 VwYtp/7j
そろそろ本来のTSらしい戸惑いの心情や徐々に女へなってゆく家庭とかが見たいぜ。
期待してる。

123:まるマ女体
08/08/14 21:56:49 Cx/jMZnI
以前まるマの女体化(ユーリ×ヴォルフラム)を書いた者です。

前の続きという形でコンラッド女体化も書いてるんですが、
このまま行くと確実に、完成する前に忙しい時期に突入して
1ヶ月くらい書けない状態が続きそうなんで、
そうなる前に、途中の区切りのいいところまで投下しちゃってもいいですか?
続きが投下できるのは、1,2ヶ月以上後とかになってしまいそうなんですが。

124:名無しさん@ピンキー
08/08/15 02:02:06 bC0wzKik
投下していいですか? なんて言葉は聞きたくないな
「投下します」「続きは遅くなります」でいいよ

125:まるマ女体
08/08/15 09:52:55 PNhEVi9u
 >>102の続きで、コンラッド女体化でユーリ×コンラッドです。

※以下注意書き↓

・先天性女体
・浮気・寝取り要素あり
・「俺」→「私」に一人称改変あり(キャラの性格的に、俺女にしちゃうと逆になんか違
和感あるような気がしてしまったので……)

以上、苦手な人はスルーして下さい。

 ちなみに女体コンラッドの声は、少年時代のコンラッドを演じていた恒松あゆみさんの
声で想像して下さると、まあいいんじゃないかなぁとか思います。


126:まるマ女体 1/6
08/08/15 09:53:45 PNhEVi9u
「エンギワルー!」
「エンギワルー!」
 その朝、目覚めて最初に聞こえてきたのは、つがいで外を飛んでいるらしい、エンギワ
ル鳥たちの鳴き声だった。
「寝覚め悪ッ…………」
 眞魔国では天然記念物として大切にされている鳥らしいが、この鳴き声だけは勘弁して
ほしいと思う。外の天気がどれだけ爽やかでも、これを聞いた途端に、青い空も不吉に見
えてくる。
「昨夜はとんでもない夢見ちゃったしなー…………」
 思わず独り言を呟き、カーテン越しに差し込んでくる陽光に目を瞬かせながら、深い溜
め息を吐く。
 ピンクな夢を期待してはいたが、まさかヴォルフラムが女の子になって、あまつさえそ
のヴォルフと最後までヤッてしまうピンク・ドリームだとは、予想だにしなかった。
 ううっ……今日、城の中で本人と顔合わせるのが嫌すぎる…………。
 その気まずさを想像して顔をしかめた瞬間、唐突に腹の上に衝撃が来て、おれは盛大に
咳き込みながら、体を折るようにして半身を起こす。
「ごふっ! ごほっ、ごほっ…………って、ヴォルフラム!?」
 なんということだ。当のヴォルフラムは既におれの横で大の字のポーズで寝ていて、「ぐ
ぐぴぐぐぴ」とあの独特の鼾をかいていた。おまけに例の驚異的な寝相の悪さで、無意識
の内におれの腹にかかと落としを決めてくれたようだ。
 間近で鼾をかかれている時点ですぐに気づくべきだったのだろうが、既に聞き慣れすぎ
ていて、目立った情報として頭に入ってこなかったらしい。
 しかし、彼は昨夜、客室で寝たはずだったのに、なぜここにいるんだろう。頭の中に浮
かんだそんな疑問は、ネグリジェに包まれた胸元を見た瞬間、見事に打ち消された。
 現実のヴォルフラムにはありえない、Cカップほどもある柔らかな膨らみ。
 まだ夢の続きだったのか…………ほっとしたような、うんざりしたような。現実のおれ
は未だベッドの中で安らかな寝息(いやむしろ荒い息かもしれないが)を立てているだろ
うに、夢の中ではもう二度も寝起きを体験してしまった。どんだけ目覚めの瞬間が好きな
んだ、おれ。
 ピンク・ドリームというからには、一回ヤッちゃってスッキリしたら終わるもんだと思
っていたのに、これ以上なにがあるというのだろう。…………できればこれ以上傷を広げ
ない内に、終わって本物の朝になってほしいんだが。


127:まるマ女体 2/6
08/08/15 09:54:26 PNhEVi9u
 そんなことを考えている内に、コンコン、と部屋の扉をノックする音が聞こえてくる。
 現実のいつもの朝と同じく、コンラッドが起こしに来てくれたらしい。おれはそう思っ
たのだが、次の瞬間、その予想は微妙に裏切られた。
「おはようございます。起きてますか、ユーリ」
 やたら爽やかな笑顔を浮かべて部屋に入ってきたのは、見慣れた名付け親ではなく、見
覚えのない長身の女性だったのだ。
 余分な贅肉がなく引き締まったプロのスポーツ選手のような体型で、大きく形の良いバ
ストが、そこに健康的な色気を付加している。ダークブラウンの髪はかなり短く整えられ
ており、端正だが派手さのない顔立ちも相まって、ボーイッシュでさっぱりとした雰囲気
の美女、という印象を与えた。
 右眉に残る古い傷跡と、薄茶に銀の虹彩を散らした独特の瞳が、見知った誰かを彷彿と
させる。
 というより、全体的に明らかに『彼』の面影があった。
「コ、コンラッド……?」
「? はい、どうしました?」
 疑問系で名前を呼ぶおれに、コンラッドらしき女性は不思議そうな顔でそう答える。
「い、いや、別になんでもない」
 そう言って誤魔化すが、心の中は冷や汗でいっぱいだった。
 この反応は間違いない。今目の前にいる彼女は、正真正銘(?)コンラッドなのだ。
 よりによってコンラッドまでもが女になって、ピンク・ドリーム出演とは…………(名
付け)親不孝もここに極まれり、という話である。
 夢にはその人の願望が現れるというが、もしもこれがおれの願望なんだとか言われたら、
なんかもうおれ、この先生きていく自信ない。それくらいショックだ。例えて言うなら、
『お袋とヤっちゃう夢を見ちゃった』並みにショックだ(言っておくが、あくまで例えで
あって、実際に見たことはない)。
 …………いやいや、有り得ない有り得ない。相手がヴォルフラムならまだ、そういう願
望を持つことも理解できなくはないが、コンラッドはさすがにないだう。
 ヴォルフラムのことは、確かに普段から、その辺の女の子よりもよっぽど可愛いとか、
いっそ女の子だったら文句言わず付き合うのにとか、そのくらいのことはたまに考えては
いたが――コンラッドに対してそんな風に考えたことは、誓って言えるが、一度もな
い。っていうか、外見的にも性格的にも、特に女性的な要素があるわけでもない彼に対し
て、そんなことを思うはずもない。
 それならば何故、こんな夢を見てしまっているのか、と聞かれると、何も答えられない
が……色々な思考が頭の中をぐるぐると回り、おれは思わず頭を抱え込んでしまう。


128:まるマ女体 2/6
08/08/15 09:55:01 PNhEVi9u
「大丈夫ですか? どこか気分でも」
 そんな挙動不審なおれに対し、コンラッドが心配そうな顔で尋ねてくる。
「いや、なんでもないよ! 大丈夫! ぜんっぜん平気!」
 まさか、『いやぁ実は、本当は男のはずのあんたを女にして、えっちな夢(推定)に登
場させちゃってるのがショックでさ~』などと、言えるはずもないだろう。
「そうですか? ……けど念のため、熱がないかだけでも」
 おれのわざとらしい誤魔化しでは納得がいかない様子のコンラッドは、さっとこちらに
近付き、おれの額に手を当ててくる。
 相変わらず過保護な母親のような態度で、ちょっとくすぐったい。しかし、これが本当
に母親相手なら、間近に迫った豊かなバストにドギマギしたりはしないんだろうなぁと、
Eカップくらいはありそうなソレにチラチラ視線をやりながら思う。
「熱はないようですね」
 おれの内心の動揺など知らぬ様子のコンラッドが、額から手を離して安心したように微
笑む。それはまるで小さな子どもを気遣う母親みたいな表情で、照れ臭さと同時にそこは
かとない罪悪感を感じ、おれは思わず視線を逸らしてしまった。
「……だから、大丈夫だって言っただろ。子供じゃないんだし、心配しすぎなんだよ、あ
んたは」
 誤魔化すような笑みを浮かべながらそう言うと、おれはベッドから降りてクローゼット
に向かい、中から朝トレ用のジャージを取り出す。
 この後は城の外に出て、ジョギングから始まる早朝トレーニング、というのがいつもの
流れだから、夢の中でもそうだろう。……多分。
 パジャマのボタンを外しかけ、途中ではたと、女の人の視線があるのだということを思
い出す。いつもなら男同士なので、特に何も気にせず目の前で着替えてしまっているが、
コンラッドが女性になっている今は、そういうわけにもいかないだろう。
「……じゃあ、おれ着替えるから、外で待っててよ。後ですぐ行くからさ」
「はい。それでは、いつものように私の部屋でお待ちしています」
 コンラッドもそれが自然と感じているようで、素直に頷く。
 ……着替えにそこまで時間がかかるわけでもないのに、なんでわざわざコンラッドの部
屋に行って待つ必要があるんだろうか。パジャマからジャージになんて、部屋まで移動し
てる間に着替え終わるぞ、多分。
 微妙に疑問が湧くが、「いつものように」という言葉からして、とりあえずそれがこの
夢の中で『自然な流れ』らしいので、おれは特になにも言うことなく、部屋を出て行くコ
ンラッドを見送った。


129:まるマ女体
08/08/15 09:57:40 PNhEVi9u
↑すみません 3/6の間違い

130:まるマ女体 4/6
08/08/15 09:59:15 PNhEVi9u


  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *


 さっさと着替えを済ませたおれは、未だ「ぐぐぴぐぐぴ」と美少女の鼾が響き渡る魔王
部屋を後にし、コンラッドの部屋へと向かった。
 ヴォルフラムのことは、一旦は起こそうと試みたのだが、相当深く寝入ってしまってい
るらしく、いくら声をかけても肩を揺すっても、一向に起きる気配がなかった。
 もともと寝穢いところのあるヴォルフラムだ。昨夜、色々と汚れた状態のまま寝るのも
アレだからと風呂に入らせたときも、既に相当眠そうにしていたから、それでこんなに朝
早く起きるのは厳しいのだろう。無理に起こすのも可哀想なので、まだ寝かしておいてや
ることにした。
 ウェラー卿の寝室の前に着いたおれは、その扉を軽くノックする。
「コンラッド、着替えてきたぞー」
「早かったですね。どうぞお入り下さい」
 すぐに返ってきた返事は、穏やかな雰囲気に名付け親の面影はあるものの、やはり聞き
慣れない女性の声で、なんだか落ち着かない気分にさせた。
 ある意味、女性の寝室にお邪魔していることになるんだな、と思うと微妙に緊張してく
る。そんな複雑な気持ちを抱えつつ、そっと扉を開けると、部屋の中は何故かカーテンが
閉めきられていて妙に薄暗く、少しぎょっとした。
 地球のおれの部屋に比べれば遙かに広いが、無駄に巨大な魔王部屋よりは大分常識的な
サイズの部屋の中には、見覚えのある家具が置かれていて、少し心を落ち着かせる。しか
し、奥にあるベッドの端には、やはり知らない女性にしか見えないコンラッドが腰掛けて
いる。
「お待ちしていましたよ、ユーリ」
「ああ、うん」
 柔らかく微笑まれながらそう言われ、おれは妙に照れたように耳の横を掻いた。
「それじゃ……」
「どうぞ」
 朝トレ行こうか、とおれが言いかける寸前に、コンラッドが笑顔でそう言い、自分が座
っているすぐ横を、片手でぽふぽふと叩いてみせた。
 なんなんだ、その仕種は。そこに座れ、という意味なのだろうか。今から朝トレ行こう
というときに? 大体、なんでカーテンを開けないんだ。まさか、見られて困ることでも
始めようというのか。
 色んな疑問や危惧が胸に湧いたが、とりあえず言われた通り、コンラッドと並んでベッ
ドの端に腰掛ける。
 ……ほら、もしかしたら、なにか大事な話があってそうするのかもしれないし。別に何
かを期待してるわけじゃないぞ、決して。その証拠に、コンラッドとはひと二人分くらい
距離を開けて座った。
 とはいうものの、やはりどう考えても怪しすぎる雰囲気に、さながら初めて風俗にやっ
てきた新米のサラリーマンの如く、ガチガチに緊張してしまってもいた。


131:まるマ女体 5/6
08/08/15 10:00:12 PNhEVi9u
 おれのそんな様子を見て、横にいるコンラッドが、口許に片拳を当ててクスッと笑う。
「どうしてそんなところに座るんですか?」
 からかうような、それでいてどこか甘い響きを含んだ声で言いながら、コンラッドは自
分から距離を詰めて座り直してくる。
「ちょっ……ち、近すぎ……」
 柔らかな太股が触れてくるぐらい密着した位置に座られてしまい、動揺したおれは思わ
ず上擦った声を上げた。
「どうしたんです、ユーリ? 急にそんなに恥ずかしがって。最近はもう、すっかり慣れ
てきたと思っていたのに……」
 子どもをあやすような、しかし、それにしては艶っぽすぎる声音で言いながら、膝の上
に置かれたおれの手をそっと撫でるコンラッド。
 慣れるってなんだ、慣れるって。慣れるほど、というか一度たりとも、コンラッドとそ
ういうコトをした覚えはないのだが、夢の中では、既にそういう設定が出来上がってしま
っているらしい。
「いや、その……えーっと……」
「可愛い……ユーリ……」
 しどろもどろになるおれのこめかみ辺りを、指先で優しく撫でながら、コンラッドは蕩
けそうに甘い声で耳許に囁いてくる。豊満な身体がより密着してきて、押し付けられた胸
の柔らかな感触に、否が応にも体温が上がってきてしまう。
「そ、そんなにくっ付かれると……って、ていうか、朝トレは?」
 つい流されてしまいそうになりながらも、精一杯の理性を振り絞り、おれは、ここに来
た本来の理由だったはずのことを指摘した。
「朝トレ?」
 まるで考えもしなかったことを言われたかのように、コンラッドはきょとんとした顔を
する。
「あなたがそうしたいのでしたら、そちらを先にしても構いませんが……でも、ヴォルフ
ラムに見つかる心配なく色々するには、この時間帯が最適なんですけどね。あの子、この
時間帯にはまだ熟睡中のはずですから」
 サラッとすごいことを言われてしまった。色々ってなんだよ、色々って。それは要する
に、朝トレと称し、婚約者(この夢の中じゃもう体の関係があるわけだから、『自称』婚
約者でもないわけだし……)の目を盗んで朝っぱらからイカガワシイ行為をしようという
ことなのか。しかもその相手がコンラッドじゃ、兄弟……否、姉妹どんぶりってことにな
ってしまう。
 なんて不健全でインモラルな性生活を……けしからん……と、夢の中のおれ自身に説教
かましたくなるが、不覚にも、同時に色々とアレな想像が頭の中で渦巻いてしまい、下半
身に熱が集まってくるのを抑えられない。


132:まるマ女体 5/6
08/08/15 10:01:34 PNhEVi9u
「それに……」
 そんなおれの葛藤をよそに、コンラッドは婉然とした笑みを浮かべると、その白い手を
おれの下半身に伸ばしてくる。
「このままじゃ、辛くないですか?」
 既に勃ち上がりかけていた場所を優しい手つきで撫で上げられ、耳に吐息を吹きかける
ように囁かれて、おれの思考は完全に停止してしまった。今まで以上に急激に下半身の一
点に血が集まってきて、半勃ちだったアレはあっという間にガチガチになってしまってい
た。
「コ、コンラッ……」
 なけなしの理性で制止の言葉を口にしようと開いた口は、彼女の唇によって途中で塞が
れてしまう。
 最初は啄むようだったが、徐々に深いものになっていき、舌を絡ませる生々しい水音が
薄暗い部屋に響く。
「んむっ……ぅっ……」
「ん……ふ、……んっ…………」
 柔らかい舌が口内で艶めかしく蠢き、じわじわと与えられる快感に、正直なおれの分身
が、ズボンの前を押し上げてますます膨れあがる。
「……はっ……っ……はあ…………」
 やっと唇が離れた頃には、お互いにかなり息が上がっていた。大人の女性の上気した顔
に、ゾクッとしてしまう。
「大分、辛そうですね。今、楽にしてあげますから……」
 大分切羽詰まっているおれの下半身を見てそう言うと、コンラッドはベッドから降り、
おれの前に屈み込む。そして、座ったままのおれのジャージの下穿きを半ばずり下ろし、
紐パンも手早く外して、完全に勃ち上がったモノを外気に晒した。
 ああ、これはもしかして……と期待に胸膨らませるまでもなく、コンラッドは何の躊躇
もなしにおれのモノに舌を這わせ始める。
「うっ…………」
 ゆっくりと裏筋を舐め上げられ、今まで味わったことのない快感におれは身震いした。
先端まで届いたところで、舌先で鈴口をくすぐられ、電流のような快感が体の中心を駆け
抜けていく。
「ユーリ…………」
 息を乱したコンラッドが、どこか切なげな熱っぽい声でおれの名前を呟き、先走りを零
し始めたモノを口に含んでいく。
「んっ…………っ…………」
 喉の奥からくぐもった呻きを洩らしながら、コンラッドは薄桃色に上気した顔を上下に
動かして、唇でおれのモノを扱く。
 舌での愛撫を続けながら、コンラッドは自らの軍服の上着とシャツのボタンを、片手の
指で器用に外していき、豊かな胸を露出させる。下着は既に着けていなかった。普段から
ノーブラ派なのか、今だけ敢えて着けていなかったのかは不明だ。
「ユーリは、こっちでする方が好きでしたよね……」
 そう言うとコンラッドは、その豊満な膨らみで、生まれて初めての強烈な刺激にずくん
ずくん脈打っているおれ自身を挟み込み、ゆっくりと上下させ始めた。
「うっ……く……」
 唾液と先走りの滑りを借りて、柔らかな膨らみに扱かれる感触と、大きく形の良い乳房
が、自分の性器を挟みながら思いっきりこね回されている光景に、おれはすぐに限界を迎
えそうになるほどの快感と興奮を覚える。
 擦る動きを速められると、あっという間に高みに上ってしまった。
「あっ……もっ……もう、出るっ…………!」
「あ…………」
 コンラッドの胸の間で、おれはあっけなく精を吐き出した。びゅくびゅくと飛び散る白
濁液が、彼女の胸や顔を遠慮会釈なく汚しまくった。


(つづく)


133:まるマ女体
08/08/15 10:12:35 PNhEVi9u
ああ また間違えたorz >>132は6/6でした。

前のレスでも言いましたが、続きは1,2ヶ月以上後になるでしょう。
お目汚し失礼しました。

134:名無しさん@ピンキー
08/08/15 18:22:03 n7s4F11L
乙ー

135:名無しさん@ピンキー
08/08/23 19:49:28 Z7cuBqaQ
乙&GJ!
待ってるよ

136:ぺるそな4
08/08/24 21:55:07 vztVqrbW
ペルソナ4主人公女体化で花村×主人公投下します。
11月までのネタバレ有り、無個性主人公が喋っているので注意。
エロ分薄めなので苦手な方はスルーして下さい。

137:ぺるそな4
08/08/24 21:55:44 vztVqrbW
 夢を見た。この町に越してきた時初めて見た夢と同じ夢だ。
 音のない世界。どこまでも広がる虚空。
 果てなど見えなく、ただひらすら無が広がっているかのような、そんな世界。
 霧だらけで視界は全く冴えない。そんな中に自分はいた。
「ああ、また君か。
 二度もここにやってくるとは…どうやら君は想像以上の素養のようだ」
 不意に現れた影が笑う。人の形をしているがそれが誰なのかは分からない。
ぼんやりとしていて、時折不気味に揺らぐ。それはまるで霧。それはまるで漆黒。
ただ「そこにある」ということだけが分かる。これもあの時と同じだ。
お前は誰だ、そう問うても影は笑うばかりだった。
いや、正確には笑ったようだと言うべきか。
「君が『真実』に辿り着くことがあればいずれ分かるかもしれないよ。
尤も、『真実』など無意味なものでしかないかもしれないけど」
 どこか諦めたように笑うその影がゆらゆらと揺れる。まるで人のように。
「君は本当に予想以上に面白い素養だ。もっと君を試してみたくなった。
さて、君はこの試練を越えて『真実』に辿り着けるかな?」
 そう言った瞬間不意に影の形が揺らいだ。
そしてそこから伸びてきた腕が自分の手を捕らえる。
 その手に絡め取られた瞬間、不意に眩暈がした。視界が揺らぐ。
支えきれず膝が地に付く。
「君にもう一つの力を与えてみた。
君がそれを乗り越えるかはたまた自分自身に食われるか…楽しみにしているよ。
それを乗り越えた時…君とはもう一度会えるかもね」
 そう言い捨てると影は霧にかき消され、どこかに姿を消してしまった。
 それと同時についには支えきれず、その体が床に倒れる。
意識がどんどん遠くなっていくのを感じた。


「……またあの夢、か」
 目を開いた瞬間強烈な朝陽が目を焼き、意識が覚醒する。
 夢と分かっている夢。あの夢を見るのは二度目だ。
前はあの夢を見た直後にペルソナ能力が覚醒をし、TVに入れるようになったように思う。
 結局あの場所のこともあの影のことも、数ヶ月経った今でも分かっていない。
 考えていても仕方ない、そう考え下に降りようとした瞬間、不意に体のだるさを感じた。
 夢から覚めたのにまだ眩暈がするような、そんな感覚。
 だが、この時はまだ気づいてもいなかった。自分の体の変化になど。


「あれ、今日リーダーお休み?」
 始業時間になっても現れない隣の席の生徒に、千枝が驚いたように斜め後に座る花村に問うた。
 花村はそれに答えるように深い溜息を吐く。
「わっかんねー。休むとか別に連絡貰ってねーし。
でもアイツの場合サボるとか考えられねーから風邪か何かかもな」
「…彼、今大変そうだもんね。
家には独りだし…私たちのリーダーとしていつも頑張ってるから疲労が溜まってたのかも。
心配だね」

138:ぺるそな4
08/08/24 21:56:29 vztVqrbW
 花村の言葉を受けて千枝の前に座る雪子が心配そうにそう呟いた。
 いつも彼に頼りきりで考えたこともなかったがそう言えば彼は休む間すらなかったように思う。
 疲労の蓄積でいつ倒れてもおかしくない。
「んー、ま、このまま来なかったら休み時間にでも電話してみんわ。
アイツ今独りだから大変だろうし、なんなら様子見に行くし」
「ん、頼んだよ花村。
あたしら普段リーダーに頼りきりだからこういう時くらいは支えてあげないとね!」
 そんなことを話している間に担任の柏木が教室に入ってきた。
 そして滞りなく出欠確認が終わり、授業が始まるがそこに彼が現れることはなかった。


「あ、もしもし? オレだけど。お前どうしたんだよ、突然休んだりして。
風邪でも引いたか?」
 いつも前の席に座る少年が不在のまま時が過ぎ昼休み。
 花村は千枝に告げたように不在の少年に電話を掛けた。
状況が状況なだけに彼の身が心配だったがいつものように電話に出てくれて内心安堵した。
「あ、体調悪い? まあ、最近お前に無理させてたもんなー。で、平気なの?
 今家にお前一人だしなんなら帰りそっち行こうかと思ったんだけど。
え、菜々子ちゃんのお見舞い? うん、大丈夫オレらで行っておくから。
お前のことは部活なりバイトなり適当に言っておくから安心しろって」
 電話先の少年は、今日は体調が悪いこと、
そして見舞いには行けないが入院中の幼い妹を心配していることを親友に告げた。
 入院中の彼の妹の容態はここ最近安定してきているとはいえ彼は毎日の見舞いを欠かさなかった。
 妹想いの彼は毎日仲間と一緒に見舞いに行くことが日課になっていた為、
そんな彼女の見舞いに行けないことを申し訳なく思っているようだった。
「だーいじょうぶだって、菜々子ちゃんもお前に無理されるより早く元気になって
くれる方が喜ぶだろうしさ、たまにはオレらのことも頼ってくれよ、普段お前に頼ってる分。
そんじゃ、休み時間終わるからもう切るけど何かあったら何でも気軽に連絡寄越せよな。
オレらのうちの誰かは絶対暇だろうしさ、仲間なんだから遠慮すんなよ?」
 そう言って電話を切った。
 今にして思えばこの時気づいていれば良かったのだ、彼の声のちょっとした違和感に。


 次の日もまた彼は学校を欠席した。
今度はこちらが掛ける前に彼から昼休みに電話が掛かってきた。
 内容は今日も体調が悪くて学校を欠席すること、
そして妹の見舞いを頼むというものだった。
「お前ほんとに大丈夫なの? マジしんどかったら遠慮なく言えよ、相棒。
…うん、菜々子ちゃんにはうまく言っておくから。
早く治して学校来いよ、お前がいないとつまんねーし」
 そう言って電話を切った。
いつも冷静で頼りがいのある彼のことだ、大丈夫だろうとこの時は思っていたのだ。
 夜に入院中の彼の妹の様子を電話した時もまだどこかで信じていた。
いや、もしかしたら信じたかっただけなのかもしれない。
 しかし次の日になっても彼は学校に現れなかった。

139:ぺるそな4
08/08/24 21:57:31 vztVqrbW
 流石に心配になりその日は昼休みを待たずに電話をした。
「なあ…お前ほんとはやばいんじゃねーの?
 今まで学校休んだことなかったしさ…マジで心配なんだけど。
お前何でも独りで背負うこむとこあるしさ…今日お前ん家行ってもいいか?
 え、何一人で来て欲しい? 分かったけど…ほんと大丈夫なんだろうな?」
 その後自分以外の仲間を菜々子の見舞いに行かすと告げて電話を切った。
 後の授業のことなど覚えていない。ただ放課後までの時間が果てしなく長く思えた。
 花村にとって彼のいない学校は酷くつまらないものだった。
傍にいるのが当たり前すぎて忘れていたが彼が来る前の孤独を思い出した気がした。
 今では彼を通じて親しくなった相手は何人かいるし以前と比べて千枝や雪子とも「仲間」と
呼べるくらい親しくはなったが、彼が来る前まで花村はクラスでどこか孤立していた。
 人当たりのいい性格が幸いしてか千枝のように分け隔てなく接してくれる相手はいたのだが
商店街を潰した大型スーパージュネス支店長の息子という肩書きは彼から人を遠ざけた。
 この狭い田舎町では噂も早ければ人間関係も狭い。
商店街関係者など学校内外問わず多くいたし、
大人子供問わず敵意の篭った目で見られるのは当たり前になっていた。
 それもどこかで仕方ないと諦め、その環境に対する不満も自分の中で
押し込め都合の悪いものは笑って誤魔化して生きてきた。
 他人に嫌われるのは怖かったし、独りになるのも嫌だった。
それなら自分が我慢した方がマシだと思えた。
 どこかでつまらない毎日だと嘲笑いながらも自分を理解してくれる誰かをいつだって求めていた。
 そんな自分の前に現れたのが彼と想いを寄せていた小西先輩で、
二人に出会ってから自分は変わったとも思う。
 尤も、その内の一人は自分の気持ちを知る前に殺されてしまったのだけれど。
 彼はそんな抑圧された無意識の塊である自分の影を受け入れ、
いつまでも立てない自分の手を引いてくれた。
 おまけにペルソナ能力、なんて信じられないものまで覚醒して、
それからの日々は劇的に変化した。
 あれだけ壊したくてたまらなかったつまらない毎日などどこにもなく、
本当の自分とも向き合えた。
 花村は自然と彼に惹かれたし、すぐに親友になった。今ではかけがえのない相棒だ。
「学校、早く終わんねーかなー…」
 どこか心虚ろに外を見ながら花村はひたすら時が過ぎるのを待った。
 今はただ放課後の、その時間だけが待ち遠しい。


 放課後になったと同時に菜々子への見舞いを仲間に託し、
花村は足早に彼の家へと向かった。
 電話では普段と変わりない様子だったが流石に三日も休むとなると心配にもなる。
 今自分の自転車が壊れていることがもどかしく感じるくらいに彼の家までの距離は長く感じた。
「おーい、オレだ! 大丈夫かー?」
 チャイムを連打しながら花村は玄関の戸越に呼びかける。
 今この家は家主の堂島も妹の菜々子も入院していて彼しかいないはずだ。
 何度かチャイムを押すと程なくして戸が開かれた。
「あ、良かったちゃんと生きてた」

140:ぺるそな4
08/08/24 21:58:16 vztVqrbW
「勝手に殺すな」
 久々に見る彼の姿に安堵し、花村はほっと胸を撫で下ろす。
 見た所欠席前と変わりないようだ。
安堵したまま突っ立っていれば中へと招かれ、誘われるままに堂島家へと上がりこむ。
 この家に来るのは久々だったが菜々子も堂島もいないこの家は酷く静かだった。
 前はあんなにも賑やかだと思っていたのに。
「あ、構わなくていいから。お前の様子見たかっただけだし。元気そうで安心した」
 茶の用意をしようと台所に向かう少年を花村が呼び止める。
 それでも「一応は客人だ」と言って彼はそのまま台所へ向かってしまった。
 いつもと同じようなその光景。それでもどこかに違和感があった。
 いや、今日この家で会った時からその違和感はあったのかもしれない、
今まで気づかなかっただけで。
「その、さ…何かお前変じゃない?」
「―……」
 不意にそんなことを口に出せば返ってきたのは無言の返事だ。否定も肯定もない。
 それを肯定と受け取って花村は言葉を続けた。
「何つーか…うまく言えねーけど違和感あるっつーか…」
 このよく分からない違和感の正体は何だろう。そう考え彼の姿を凝視する。
 心なしか以前より縮んだように思う。いや、一回りほど小さくなったと言うべきか。
気のせいかもしれなかったが確かに違和感がある。
「…お前、縮んだ?」
 それを確かめるべく彼の隣に立てばそれは歴然だった。
 彼は確かに縮んでいる。数日前まで自分と同じくらいの身長だったからよく分かる。
今は前よりほんの少し小さい。
 若干とはいえほぼ同じ身長だったからこそ分かる。
そして、肩幅や腰周り、そんなものも細くなっている。
 彼は顔は整っているがどちらかといえばがたいは割としっかりしている方で、
自分よりも若干がっちりしている印象だったが今は自分よりも細いのが分かる。
 全体的に縮んで細くなったというべきか。
自分とほぼ同じ体格だったからこそそれが顕著に分かった。
「―……分かる、か…?」
「マジで? 何があったんだ?」
 まさかペルソナ能力の酷使のしすぎか? 一瞬そんなことも疑う。
 ペルソナはもう一人の自分とは言え自分の影を受け入れた自分達とは違って
彼は最初からその能力を扱えた。
 それが何故なのか彼自身も未だに分かっていなかったし、
それ故か自分達とは違い複数のペルソナを取り扱うことができるのも彼だけだ。
 彼だけが特異、言うならば何が起こってもおかしくない状態なのだ。
 最初からTVの中に入れる能力を持っていたのも彼だけだったし、
自分達と違い何かしら体に変化が表れても不思議ではない。
「…分からない。ここ二日ほど体がだるくて起きるのもままならなくて…
今日ようやく起き上がれたと思ったらこうなっていた」
「…まー、ペルソナ能力の使いすぎで一時的なものかもしんねーし少し休んだ方が
いいかもしんないな。だーいじょうぶ、もう犯人も捕まったし菜々子ちゃんも今は
落ち着いてるしリーダーが頑張んなくても何とかなるって。こういう時の親友、だろ?」
 そう言って花村は悪戯っぽく笑った。
 その笑みは自然と少年の心を落ち着かせた。
「…だといいけど。ありがとう、花村」
 そう言って笑った彼はいつもと違ってどこか可憐さがあるように感じた。


141:ぺるそな4
08/08/24 21:58:55 vztVqrbW
 おかしい、男に可憐さなど感じるなど。ましてや相手は親友なのに。
「まー、病み上がりだしあんま無理すんなよ? 明日から学校は来れるわけ?
 お前いないとつまんねーからさ、早く治して来いよ。
大丈夫、そんくらいの違和感なら誤魔化せるって。
縮んだのはまあ…苦しいけど他は体調崩して痩せたとでも言っておけばさ」
 ポンと肩を叩いて花村は笑った。
若干の問題はあったものの彼が元気であったことが嬉しかったのだろう。
 安心したように戻ると自分の鞄をごそごそと漁りだした。
「まー、そんなわけで景気付けにお前への見舞い品の鑑賞とでも行こうぜ。
じゃーん、どうよこれそそらね?」
 嬉々として鞄から取り出した物はAVビデオだった。
花村は俗に言うイケメンという容姿に似合わず意外とこう言った類の話やネタが好きだ。
 以前自分の部屋に来た時もエロ本やAVのチェックをされた。
花村曰く、ベッドの下に隠すと親に見つかるからやめておけオレなんて見つかって
母親に家族の前でタイトルを読まされたぞ、ということらしい。
 空気が読めるくせにこう言った年相応の若干の品の無さが彼が女の子に「ガッカリ王子」と
評される原因だろう、以前千枝が夜中に下ネタの電話を掛けられたと愚痴っていた。
「……お前…」
「あれっ、こういうの好みじゃなかった? 淫乱な同級生とか良くね?」
 女子高生物のAVを得意げに掲げながら花村は嬉々として少年の部屋へと続く階段を駆け上がる。
「先行ってるからなー、ティッシュの用意しとけよー」
 などと叫んでさっさと上へと上がってしまう。
「…まったく」
 そんな花村の陽気さに溜息を吐きつつも少年はお茶を持ちながらゆっくり上へと上がった。


「おお、すげー。これモザイク取る方法とかねーのかな。
ネットで探すと親に見つかるんだよなー」
 甘ったるい女の嬌声やぱんぱんぶつかる肉の音が響く部屋で花村はそれを食い入るように見ていた。
 菜々子ちゃんや堂島さんいたら遠慮してできねーけどたまにはいいだろ、
と言った彼は無遠慮に部屋でそれを再生し始めた。
 一々感想を言っては騒ぐ花村とは対照的に少年は酷く静かだ。
「うおっ、やべえオレ、トイレ! 悪ぃーけど借りるな!」
 AVが丁度絶頂を迎えた直後花村は大急ぎでトイレに駆け込む。
 その姿をどこか冷静に少年は見ていた。
「ふいー、すっきりすっきり。
やっぱ女子高生物はいいよなーってお前抜かなくて平気なの?」
「別に…」
 AVを前にして平然とした様子の少年を見て花村は訝しげに首を傾げた。
少年の反応はどこまでもクールだ。
「え、お前ってもしかしてこういうの興味ない人? もしかして完二と同じ趣味?
 オレって貞操の危機?」
「殺すぞ」
「すみませんでした」
 完二、というのは自分達の仲間の一人で一つ下の後輩だ。

142:ぺるそな4
08/08/24 21:59:37 vztVqrbW
札付きの悪と言われている割に本当は裁縫や可愛い物が好きで、
それを女子に気味悪がられて以来女子が苦手になっていた。
 それが極端な形で暴走し、一時期ホモではないかと思われていた。
尤も今では彼は直斗という同じ仲間の少女に惚れている健全な男子なのだが。
 その直斗が男装の麗人だというちょっと変わった所を抜かせば彼は極々普通の男子高校生
なのだがそんな過去のせいか今でも時折先輩である花村にそれをネタにされる。
その度本人はキレるのだが。
「まあ、そーんなクールな顔してるけどほんとはこっちはビンビンだったりするんじゃねーの?
 はーい、じゃあ身体検査いきまーす!」
「ちょ、花村…!」
 ぬふふと悪代官の様な笑みを浮かべ、花村は少年に飛び掛った。
 思わぬ不意打ちに少年の体が床に沈む。
「はっは、相棒恥ずかしがるなって! 俺たち親友だろ、クールでカッコイイ先輩がAV見ておっ勃ててるなんて誰にも言わねーって」
「花村、やめろ…!」
 ぐふぐふとまるで仲間のクマのように下品に笑って花村は少年の下半身に手を伸ばした。
 ちなみにクマは大の女好きだが修学旅行で完二の唇を奪った猛者である。
「さーて、検査タイム! …ってあれ…?」
「―……」
 無遠慮に股間に触れた花村は驚きのあまりその手を止めた。
 そこにはあるべきものがなかったのだから。
「あれっ…おかしいな、あるべきものがなくなってるぞ…?」
「……」
 もう一度確かめるようにそこを撫でる。股の辺りを手で弄ればその体がぴくりと反応した。
「っ…!」
 小さく殺したような声が漏れるとその顔が羞恥で紅く染まる。
「あのー…男の大事な物がなくなってるんですけど…もしかして、もいじゃった、とか?」
「そんなわけあるか」
「え、あのじゃあ直斗みたく最初から女だったとか…?」
「そんなオチは直斗だけで十分だ」
 はあと重い溜息が漏れ、花村は混乱したようにその動きを止めた。
 そんな花村の様子を見て少年は諦めたようにもう一度溜息を吐く。
「…今日朝起きたらこうなってた。原因は分からない」
「え、ちょっと待って…それってお前女の子になっちゃったってこと?」
「…そういうこと、だな」
 その言葉を聞いたと同時に花村の手ががしっと胸へと伸びてきた。
「ちょ、花村!」
「うおおお、この感触本物! すげえ柔らけえ! このむにむに感たまんねー!」
「ちょ…花村やめろって…! んっ…!」
 無遠慮に胸を鷲づかみにし、
揉みしだく花村はその感触に感動しこちらの話など全く聞いていない。
 夢中になってその感触を味わっているようだ。
「こ、これが生乳の感触…!
 しかもなかなかのサイズです、これは期待できそうです…ってふごっ!」
 まるでクマのように実況する花村に見事な右ストレートが炸裂する。

143:ぺるそな4
08/08/24 22:00:10 vztVqrbW
その勢いに花村は後ろに吹っ飛んだ。
「このケダモノが!」
「い、いてぇ…ちょ、ちょっとは加減しろよお、腫れるだろ!」
「勝手に人の乳を揉みまくってなにを言う、これが里中や天城だったらお前死んでるぞ」
「里中や天城にセクハラできるほど僕勇気ありません。ってか、本当、なんだな…」
 感触を確かめるようにもう一度手を見て花村は呟く。
そして確かめるようにその姿を見るがよく見ると確かに女性らしい膨らみがないわけではない。
男物の大き目の服で随分と隠されてはいるが。
 まさか女になっているとは夢にも思わず意識していなかったから気づかなかっただけだ。
「……一応男物の服で誤魔化せるかなって思ったけどちゃんと隠せてるか不安で
今日学校行けなかった。でもお前見る限り案外大丈夫そうだな」
「まあ直斗君っていう前例がありますからね…もう誰が女の子でも驚かねーよ。
あ、完二は無理だけどな」
 本来は女の子である直斗の男装にすっかり騙されていた過去を思い出し花村は溜息を吐いた。
 何故あの時すぐに女だと気づけなかったのか。
目の前の少年は最初から気づいていたというのだから情けない。
「しかもお前の場合文化祭で一回女装したじゃん?
 その印象強いせいかあんま違和感ねーっつーか…。
あの女装結構イケてたし、お前元々顔がキレーだから今もそんなに抵抗ないし」
 これが完二とかだったら悲惨だったけどな、
と付け足す花村はどうやら文化祭の女装完二が忘れられないようである。
 少年はがたいこそ割とガッチリしていて制服の着こなしや振る舞いが男っぽいせいか
男前という印象を抱きがちだが顔そのものは整った美形である。
 男らしい顔というより美人系の顔立ち、と言った方が正しいだろうか。
そのせいか今でもあまり違和感がない。
 元々肩幅などががっしりしていても細身だったせいか女になっても迫力のある美人と言った感じだ。
「そうか…なら良かった。けど…お前あんまり驚かないんだな」
「驚くも何もお前、出会ったばっかの頃にいきなりTVの中に手突っ込んだ挙句中に
入り込んだりペルソナなんていう得体の知れない化け物召喚したりするような奴ですよ?
しかもシャドウとか自分の影とか現れるしさ。驚きにも慣れたっつーか、
むしろあっちのがビビったつーか。
しかも直斗が女だったんだからもう何があってもおかしくねーよ」
 それにお前はオレたちと違ってちょっと特殊だし、と付け足して花村は笑った。
 こんな風にどんなことでもすぐに順応し受け入れるのが花村の美点だろう。
「気持ち悪い…とか思わないのか?」
「やー、吃驚はしたけど別に? 外見変わってもお前はお前じゃん?
 オレの親友には代わりないし、女だろうがオレたちの友情は変わらないだろ、相棒?
それにオレはむしろお前が冷静なことに吃驚だよ」
 そう言って花村は笑った。こんな風にどんな相手にでも気を使え、
友情に厚い男だからこそ少年いや、少女は花村を信用しているのだ。
 花村はこう見えても酷く優しく繊細な面がある。
他人の機微に敏感で自分を殺してでも相手を立てることを忘れない。
 多少感情的な面があるが基本はいい奴なのだ。
だから少年、いや彼女も彼をかけがえの無い相方だと思っている。
「はは、俺が取り乱したりとかそっちの方がらしくないだろ。

144:ぺるそな4
08/08/24 22:01:24 vztVqrbW
でも、花村…ありがとう。お前に気味悪がられたらどうしようかと思った」
「何言ってんだよ、そんなことで嫌う程オレたちの友情ヤワくねーだろ?
 何てったって殴り合いまでした仲だし? それでだ…殴り合いまでした仲だからこそ言う!
 お願いします、オレの一一世一代のお願い聞いて下さい!」
「―……一応聞いてやる」
 何だか物凄く嫌な予感はしたが真剣な様子で手を合わせられては無下にできない。
しぶしぶ承諾すれば花村の目が輝いた。
「マジでか!? よしじゃあお願いします、この場でストリップを…ってぶはっ!」
 ストリップという単語を吐いた瞬間凄まじい勢いで蹴りが顔面に炸裂し、
花村は再び吹っ飛んだ。
容赦のない一撃はどうやらクリティカルヒットだったらしい。
「死ね」
「だ、だってこんな機会滅多にねーんだしよお…お前いい体してるみたいだし
独占生ストリップなんてとんでもなく滾るだろお…」
「りせに頼め、りせに。
それに親友の…しかも元男の裸見て楽しいか、お前は女なら何でもいいのか」
「ちょ、おま、りせちーこえーんだぞ。オレあの冷たい目で見られたら泣いちゃう。
まあそこは…脳内変換っていうか、さ!」
 りせというのは一つ年下の後輩のことだ。
準トップアイドルだったが今は休業して田舎に帰ってきている。
 命を救われたことがきっかけで彼女はこの元少年だった少女に惚れているのだが
彼女の内面を表した場所がストリップ劇場だったことは印象深い。
 彼女の影は随分と大胆であり、
そのことは彼女自身若干トラウマになっているようであった。
「じゃ、じゃあせめて胸揉ませて下さい! ラブホすらない田舎で燻る青少年に愛の手を!」
「…俺の胸揉んでお前楽しいか? 里中とか天城に頼め」
「ぷりんなら楽しいです。そしてオレはまだ死にたくない」
「むしろ一回死んだ方がいい」
「た、頼むよ~。彼女いない身としてはこんな機会ないんだしさ~」
 女と認識していないからの気安さというのだろうか。
こんな風にあけすけに物を言えるのは相手が元男の親友だからだろう。
 花村は決してモテないわけではない。顔はいいし性格もいい、
ただジュネス支店長の息子という肩書きからそれをアピールできない子が多いのだろう。
 商店街の敵と仲良くすれば商店街関係者から白い目で見られるのは目に見えている。
 それに彼が殺された小西早紀に惚れていたのは結構有名な話らしく、
それゆえアプローチできない子も多かったのだろう。
 彼は片想いだったけれど真剣に小西早紀に恋をしていた。
この町に来て常に孤独だった彼を初めて理解してくれたのが彼女だったという。
 尤も、それは彼女の死と彼女の花村に対する本心を知ってしまうという最悪な形で
幕を閉じてしまったのだが。
 花村は少し前まで小西のことを引きずっていた。
決して表には出さなかったが彼は彼女の死に深く傷ついていた。
少し前自分の胸で泣き、全てを吐露することでようやく自分自身と向き合い今まで
溜め込んでいたものを吐き出しようやく決着を着けることができたのだ。
 花村の明るい笑顔に隠された誰にも言えない哀しい想いを知っている。
彼はその傷が癒えるまできっと他の誰かと付き合うようなことはしないだろう。
 そんな彼の一途さと不器用さを思えば邪険に扱うのは酷く躊躇われた。

145:ぺるそな4
08/08/24 22:04:43 vztVqrbW
「……服、脱ぐのはなしだからな」
「え!?」
「少しだけだぞ」
 諦めたように少女は溜息ながらにそう答えた。
 それに花村は目を輝かせる。
「よっしゃ、流石は親友、心の友よ!」
 そう言うと犬が尻尾を振り乱すようにがばりと覆い被さってきた。
その姿は耳まで見えるようでまるで犬だなと思った。
「花村、この体勢は…」
「まあ、雰囲気雰囲気」
「…脱がすのはなしだからな」
「約束はちゃんと守るって」
 そう言いながら花村は無遠慮に胸へと手を伸ばしてきた。
 しかし存外その手つきは先ほどと違って壊れ物を扱うみたいに繊細であった。
「ん…っ」
 服の上から花村の大きな手が胸を揉みしだく。
服の上からとはいえ愛撫など一度もされたことの無い体だ、その手の動きに敏感に反応する。
「すげ…ほんと柔らかいんだな…。しかもお前結構でかいし…」
「そういうこと、言うな…」
 相手が元男の親友ということより年相応の興味と好奇心が先にくるのか、
花村は夢中になって愛撫した。
 自分の手の動きに合わせて豊かな乳房が形を変えるのは女性経験のない花村を酷く興奮させた。
「は…ん…っ」
 時折漏れる声は確実に色を滲ませていて興奮を煽る。
 目の前の相手は元男の親友のはずなのに、そんなことを全て忘れてしまいそうになる。
 快感に耐え、頬を上気させるその顔はまさに女のものだ、
今ではもう男であったなど考えられない。
「お前って結構えろい体してる? 服の上からでも感じてるみたいだし」
「えろいのはお前だ、そのいやらしい触り方やめろ」
「健全な男の子だから仕方ないんですぅー。つーか、お前でもそんな顔するんだな」
 クールという言葉がよく似合う元少年は乱れる姿など想像もできなかった。
 勿論自分同様エロ本やAVで抜いているのだろうがそんな姿を想像できない、
そんなタイプだった。
 だからこそ下級生にクールでかっこいいと人気があるのだろうが。
今のこんな姿を見たらその子達がどんなに嘆くことか。
「悪い、か…」
「いや、むしろ安心した。お前もちゃんと人間なんだなーって」
 こんな状況で言うべき言葉ではないのかもしれないがそれが正直な気持ちであった。
「お前は俺をどんな人間だと思ってたんだって…ちょ!?」
 服の中にするりと手が差し込まれ彼女は焦った。
思わず手が出そうになるのを強引に押し留める。
「お前、服の上からだけって…!?」
「脱がしてない脱がしてない! お前脱がさなきゃおっけーって言ったじゃん!」
「それは…確かに……」
 屁理屈のような気もしたが確かに花村は約束を守っている。
理不尽さ感じつつ約束は約束だからと渋々耐えることにした。
「ふあ…」
 汗ばんだ手と何にも覆われていない乳房が直に触れ合う。

146:ぺるそな4
08/08/24 22:06:44 vztVqrbW
 指の腹で乳首を捏ねられ、その体がピンと反った。
「ん、んー!」
「やべえ…相手お前なのにすげえ興奮する」
 花村の息遣いが荒くなっているのが分かった。
繊細だった手の動きも今は荒々しいものに変わっている。
 少女もまた初めての感覚に翻弄されるばかりでそれに耐えるのが精一杯で
最早表情を取り繕う暇も無い。
 お互いに余裕が無い、そんな状態だった。
「は、なむら…やめ…」
「お前そういう声出すんだ、もうほんと女なんだな。こんな興奮するとは思わなかった」
 頬を上気させ、快感に薄く涙を浮かべる少女は男だった頃の面影を残しつつも
その表情はもう完全に女のものだ。
 先ほど見たAVなんかより余程興奮する。
「ふああ…っ!」
「…っ、トイレ、行ってくる…!」
 花村は突如愛撫をやめると前屈みになりおもむろにトイレに向かって走って行った。
 その場に放置され、少女は蕩ける様な快感の余韻に少し浸った後ふと我に帰る。
「…最低だ……」
 花村に愛撫され、下半身がぐっしょり濡れている事に気づき、自己嫌悪する。
 よりにもよって男の愛撫で感じてしまったのだ。
しかもあんな女みたいな反応をして。自分は男なのに。
 それも相手はあの花村だ。親友の愛撫で感じるなんて汚れている。
花村との友情を汚してしまったような気がして自分が情けなかった。
 男なのにあんな風に感じたことも情けない。
女の体なのだから不可抗力だと言われればその通りなのだが女みたいに感じたことが許せない。
 気持ち悪いと、思えなかった自分が許せない。拒めなかった自分が情けない。
 そんな感情でいっぱいになる。自分は男なのに。
どうにかなりそうで怖くてたまらなかった。
「……ごめん」
 自己嫌悪に襲われていればそう呟いて花村がバツが悪そうに部屋に入ってきた。
「花村…」
「ごめん」
 もう一度その言葉を繰り返す。そしてその場で土下座する。
「オレ、最低だ、お前にあんなことするなんて…。
お前のこと大事な親友って思ってたのに興奮して無理やりあんなことして…。
自分のことばっかでお前のこと全然考えてなかった。
はは、最低だな…親友とか言っておいて襲うなんて」
「花村…」
 謝るのは自分の方だ。
花村だってあそこまでする気はなかったのだろう、たぶん冗談半分で。
 それなのに自分があんな反応をしてしまったから。
男の癖にあんな風に感じてしまったから。
 こんな自分が気持ち悪い。今すぐ殺してしまいたい。花村に申し訳ない。
 けれどそう告げる前に花村が先に言葉を続けていた。
「嫌だったろ…俺にあんなことされんの。オレ、お前のことすげー傷つけた。
勢いでお前の信頼裏切って…もう親友なんて言う資格ないよな。
しかもお前で抜いたとかって変態にも程があるだろ…ほんと最低だよ、オレ…」
 その声は少し震えていた。表情は見えなかったが泣いているのかもしれなかった。
「トイレで冷静になって…自分のやっちまったことに気づいて死にたくなった。

147:ぺるそな4
08/08/24 22:08:06 vztVqrbW
しかもこんな最低なことやらかしておいてお前に嫌われたくないとか思ってて…
ほんとオレもうサイテー…」
 ははっと自虐的に笑っているがその声は相変わらず震えていた。
彼もまたあの時間に自分を責めていたのだろう。
「ごめん、ほんと。こんな言葉じゃ償えないって分かってるけど。
オレのこと何発殴ってもいいから…でも嫌わないでほしーとかほんと勝手だけど
ごめん、オレお前に嫌われんの嫌なんだ。オレ、お前が来るまで腹割って話せる
友達とか誰もいなかったからさ…お前失うのすげー辛い」
「花村…」
 花村の気持ちは酷く分かった。自分も花村に出会うまで親しい友人はいなかったから。
 いつもいつも遠巻きで見られていた。
何でもできるから羨ましい、お高くとまりすぎてて近寄りがたい、
クールですかしてて気に食わない、何考えてるか分からなくて怖い、
そんな陰口を叩かれるのはいつものことだった。
 元々感情表現が巧くなくて、友達はできにくいタイプだった。
 仲良くなりたくてもいつもどこか嫉妬と羨望混じりの目で見られた。
そんなものは望んでいなかったのに。
 好きでこんな顔に生まれたわけじゃない。
そんなにこの顔が気に食わないのならばいっそ焼いてしまえば皆満足なのか。
そんなことを思ったこともある。
 けれど花村は違った。純粋な好意で接してもらえるのは初めてで酷く嬉しかった。
 花村もまた拠り所を探していたから優しくしてくれただけかもしれない。
それでも自分は嬉しかった。
 自分のことを心から信頼してくれて頼りにしてくれる。
そんな花村はかけがいのない友達だと思った。
 親友、なんていう少しくすぐったい言葉も花村とだったら言える気がした。
 花村を失うのが怖いのは自分も同じだった。
「花村ごめん…謝るのは俺の方だ。
お前相手なのにあんな声出して…気持ち悪いと思っただろ、俺は男なのに」
「気持ち悪いとか…全然思わねーし…。
そりゃ完二とかオレみたいなのだったら絶対引くけどよ、お前顔キレーだしさ…。
ってか、お前は何があってもオレの親友なんだからぜってーそんなこと思わねーって!」
 大慌てで少女の言葉を否定し、顔を上げた花村はやはり泣いていた。
それは自責の涙なのだろう。
「お前…情けねー面」
「う、うるせー…オレほんとお前に嫌われたかもって本気で…」
「嫌いになるはずないだろ、俺たち親友なんだから」
 そう言って笑ってやったら花村は少し驚いた顔をした後へへっといつものように笑った。
「サンキュ…お前ほんと優しいよな。オレさ、お前のこと大事な親友だと思ってるから
もうしない。絶対こんな真似しない。だから今日のことも忘れる。…これでいいよな?」
「うん、これからもよろしくな、花村」
「おうよ、これからも頼むぜ、相棒!」
 そう言って笑い合った後花村は不意に立ち上がる。
「…じゃあオレもう帰んわ。何かこのままいてもまたヤベーことしちまいそうだし。
また明日学校、でな」
「うん」
 下に降りて出て行こうとする花村を玄関まで見送る。

148:ぺるそな4
08/08/24 22:09:57 vztVqrbW
今の花村は先ほどの荒々しさも弱々しさもなくもういつもの花村だ。
「じゃあまた明日学校で」
 そう言って花村は帰って行った。
 それを見送りながら少女もまた誰もいない部屋に戻った。
 体の奥で燻る熱さに気づかないフリをしながら。

(つづく…?)

149:名無しさん@ピンキー
08/08/25 02:40:51 apj4u9+m
AGE

150:名無しさん@ピンキー
08/08/25 14:46:09 BoSLtvkd
GJGJGJ!

151:名無しさん@ピンキー
08/09/03 01:09:52 9IxejDmG
 保守ついでに妄想。
 ゲームで最初に男女を選択する、というのあるだろ。
 初めは男を選んでゲームを進めて中盤に突然、女に変化。
 プレイしてるやつはただのバグって思うが、キャラクターが実際に味わったらビビるだろうな。

 例えばサモンナイト3の主人公レックスが、寝て朝起きたらアティになっていた。
 四コマだとそこでオチ。

 展開をもっと妄想すれば、生徒その他に疑われるが質疑問答でなんとか認めてもらう。
 次に理由。学者のアルディラとかに調べてもらったり、剣が怪しいとか。結論はわからない。
 理由が分かるまで当分の間は女として暮らすこととなり、仲間のソノラやマルルゥなんかに女としての生き方を教わる。
 女たちに玩具にされるレックス(アティ)を、意識した目で見る生徒のウィルや海賊カイル。
 対面と同時に頭痛を起こして、戦闘もせずに去っていく女軍人アズリア。それ以外にもその他いろいろ。

 で次の日にはバグが治って、レックスは男に戻る。
 つまらなさそうな周りの反応。とりあえず安心する主人公。
 
 代わりにウィルがアリーゼにバグっていました。という話を俺の中で自己完結した。

152:名無しさん@ピンキー
08/09/03 05:16:28 ByURUUcz
OK、もうちょっとkwsk

153:名無しさん@ピンキー
08/09/03 06:20:02 8Rk6m8As
>151
ちょっと違うけどレックスが起きたらアティの身体になってて
そこは「主人公=アティ」の世界だったって小説を前に読んだ記憶がある。

154:151
08/09/03 10:06:57 KLDOtS6c
>>153 kwsk

155:153
08/09/07 10:51:57 WE5xOTZQ
言われると思って探してたんだが見つからなかった……。
すまない

156:名無しさん@ピンキー
08/09/09 14:05:56 TMRJtlgZ
SSは見たそのときに保存しとかないと、
後でどれだけ探しても見つからなかったりするよね。
あれは夢だったのかと思うぐらいに。

157:名無しさん@ピンキー
08/09/09 21:46:04 3/HAefzu
絵と違って保存されにくいからなー

158:名無しさん@ピンキー
08/09/10 20:13:26 lPFdk6rR
え?

159:名無しさん@ピンキー
08/09/14 18:47:10 wUT90R1d
URLリンク(upp.sakura.ne.jp)

160:名無しさん@ピンキー
08/09/19 14:11:52 Sz1OL1JB
「女性ホルモンが異常に増える病気に金正日の次男がかかってる」ってニュースを聞いた

不覚にも燃えた

161:名無しさん@ピンキー
08/09/19 22:11:12 z14TWQt8
女にも美人と不美人とどちらでもないのがいるわけで

162:名無しさん@ピンキー
08/09/20 14:47:47 6rMeWo1g
確か次男は似ても似つかないすっきりした美少年だったはず

163:名無しさん@ピンキー
08/09/23 01:14:05 jOVOWS5l
それなら素材はバッチリ!
というかそこまで美少年なら
元々遺伝病か半陰陽か何かじゃないだろうかと

164:名無しさん@ピンキー
08/09/23 19:18:30 Sp1421yK
ごめん新しい映像はそこまでじゃなかったぜorz
むかし少年の隠し撮り見たときは
おお、遺伝してない!と感動したんだが…

165:名無しさん@ピンキー
08/09/24 03:44:26 7Rbwnkn8
まあ似ても似つかぬ感じではあるね
いまやあの家にしてはちょっと女性的なだけ(韓国の一般人といわれても気付かない程度)

166:名無しさん@ピンキー
08/09/29 21:37:24 6iD2I0jk
そういう半陰陽って、トンデモニュース系のサイトでもたまにある話題だよな
インドだかどっかの美少女(毛深い)がじつは半陰陽で、
判明した後に男として生まれ変わったとか

167: ◆/pDb2FqpBw
08/10/04 16:47:13 nuwGeeHY
おじゃまします。
オリジナル、女体化で、今回はエロ無しです。

168: ◆/pDb2FqpBw
08/10/04 16:49:08 nuwGeeHY
-*-*

「しまったな・・・」
鏡越しの自分の姿を見て自然と肩が落ちた。
思ったより落ち着いているのは性格が故かそれとも生まれが故か。

それとも鏡の向こうの姿がそんなに酷くはないか。と馬鹿なことを考えている自分がいるからか。

確かに鏡の向こうにいる自分は腰のくびれたスタイル、雑
誌にでも出てそうなくらい必要以上に大きくいやらしい感じの胸、肩まで伸びる艶やかな髪、
肌の白さ、たおやかな顔つき。
その全てが完璧だった。
女性としては。

169: ◆/pDb2FqpBw
08/10/04 16:50:34 nuwGeeHY
@@
初めは男性として産まれ、地球で言えば生後8210日、
つまり22歳と大体半年位後に突如肉体が女性へと変化する。
これはラミアス星の女性に特有の現象だ。
最も、その日数に関しては環境による影響も多いらしく、
1000年程前にラミアス星が現存していた頃はその半分、4000日程度であったそうだが。

何故ラミアス星人がこんな不思議な事になっているのかは
成長するまでは天敵からの攻撃を回避しやすい男としての姿を保った方が種にとって有益であったとかいう
なんとなく判りやすい科学的な意見から、
人間型種族としては珍しく他の人間型種族との交配で妊娠が可能である為、
(地球含めて他種族ではこのような例は殆ど無く、
無論地球の女がラミアス星人の男と交配した結果、妊娠する事は不可能。
この事から必然的にラミアス星人の女性のみが他の種族との交配が可能と言う珍しい種族である。)
種族全体の尊厳を守る為に自らの交配相手を選別可能となる年齢までは男として生きるべく
神様がそうしなさったのだとかいう宗教的な見解まで様々ある。

らしい。

らしいというのはラミアス星人の事なんて昔々に小学校の道徳の授業で聞いた位の知識しかなかったからだ。
学校の授業は真面目に聞いておくものだと今日のこの日、初めて思った。

酷い話だ。
確かに母親は俺を産んですぐ死んだらしいし、オヤジも俺が14歳の夏に事故で死んだ。
オヤジも母親も家族の縁に薄い人だったらしくそれ以来天涯孤独に生きてきたから
確かに事情を知っているような人は俺の周りにはいなかった。


170: ◆/pDb2FqpBw
08/10/04 16:52:35 nuwGeeHY

もしかしたら役所に行けば判ったのだろうが
残念ながらお上には世話にならねえという無駄な江戸っ子的意地と
それと引き換えにした公的機関とは出来るだけ距離を置きたいような荒れた10代後半の生活を送った所為で
役所に行くような機会はなかった。
今の仕事場も労働条件を無視する代わりに労働者の素性も前科も関係ねえっていう職場だから働けているようなものだ。

それにしてもお袋がラミアス星人ならそうと言っておいて貰わなくては困る。
オヤジもまさか事故で死ぬとは思わなかっただろうが、
こういう大事な事はさりげなくどこかに書いておくなりしておけば良いものを。
そういう所にものぐさにしておくと息子が22になってこんな目に会う羽目になる。

非常に邪魔なでかいおっぱいを押さえつつ箪笥をひっくり返し、
どれを着てもブカブカになりそうな馬鹿でかい服を引っかき混ぜながら
そんな事を考えているとドアがいきなり開いた。

そうだ。あまりの事に忘れていた。
怒号が響く。
「おう!信親!いつまでのんびりしてやがるんだこのやろう!
オヤっさんに怒鳴られねえうちに仕事行くぞおう!お・・・う?」

思わず胸元を両手で掻き合せつつびくっと震える。
身体も変われば反応まで変わるのか。
実に女らしい自分の仕草が恐ろしい。
普段なら「馬鹿やろう手前、ノックぐれえしねえかこのやろう。」
と叫び返して拳骨の一つも振るっていただろう。


171: ◆/pDb2FqpBw
08/10/04 16:55:32 nuwGeeHY

ドアの方に顔をやると年の割に老けた印象の髭面が固まっていた。
友人かつ仕事場の同僚って奴の与一だ。
15でものの見事に一緒に学校をドロップアウトしたあと同じように一緒に見事に世間の爪弾き物となり、
ここ、海上コンビナートのオヤッさんに猫みたいに拾われるのまで一緒って言う所謂兄弟よりも濃いなんとやらっていう間柄だ。
当然お互いの女関係どころか昨日の昼飯に何喰ったかまで知っている。
その兄弟分の部屋に踏み込んだ瞬間これだ。
自分は今朝しこたまびっくりした後だったから良いが、こいつはたまらないだろう。

それでもこの髭面は何かいわなければならいと思ったのだろう。
ごくりと喉を鳴らしてから俯いた。与一は哀れなほど髭面を真っ赤にしている。

「す、すまねえ。も、申し訳ねえお姉ちゃん。そ、その、仕事の時間だからよ。
その、い、一緒にいかねえかって迎えに来たんだけどその、信親はどこかな。」

しどろもどろに呟く髭面に冷めた声で返してやる。

「海上のコンビナートに姉ちゃんが生えるわけないだろう。馬鹿かお前、与一。」

髭面の与一がばっと顔を上げる。と、俺の裸の上半身が眼に入ったのだろう。慌てて後ろを向く。
忙しい奴だ。
「確かにそうだ。じゃ、じゃあな、な、な、なんだお姉ちゃん誰だあんた。
の、信親はどこだ?信親をど、どこにやりやがった!へ、返答次第じゃた、た、ただじゃおかねえぞ!お
、おう、怖いだろ、怖かったら本当の事言いやがれ!」

「与一、服着るからちょっと待っててくれないか。オヤジに事情を説明しに行かないといけねえ。」

口調は兎も角、自分の声は情けないほどたおやかで美しい響きを持っていた。


172: ◆/pDb2FqpBw
08/10/04 16:58:40 nuwGeeHY

@@

幸いオヤッさんの事務室までに人に会う事はなかった。
会ったら大変な事になっただろう。海上コンビナートにいる女なんざ年齢は50以上、
体重はその倍はあってお玉で人の頭をぶん殴る趣味がある食堂のおばちゃんくらいなものだ。

恐ろしい事に男所帯の海上コンビナートじゃそのおばちゃんですら口説く対象になったりする。
ぶかぶかの作業着を着てはいるものの明らかな女が歩いていたなんて噂になった日には
コンビナート中の奴らが仕事をおっぽり出して集まりかねない。

冷めた鉄筋の床を歩くといつもならガコガコ鳴るそれが今日の俺が歩くとカンカンと軽快な音を立てた。
体重が軽いからか。そんな所まで女だ。

与一と二人で周りを見渡し、事務室の扉を叩くといつも通りの野太い声が聞こえた。
「何だコラ。給料は上げねえ。休みもやらん。それ以外のことならドア開けろ。」
「オヤッさん、与一です。ちょっと問題があって。」
「・・・朝っぱらから手前の顔は見たくねえ。どうせ腹がいてえだのそんな事だろうが。信親起こしてさっさと仕事に行け。」
「いや、そうじゃないんで。ああ、もういいや。ちょっと開けますよ。」

これ以上事務室の前にいたら誰かに見られないとも限らない。ドアを開けてまず俺が部屋に入った。
続いて与一も入って扉を閉める。

許可無く扉を開けた無作法を咎める様に金壷眼を三白眼にしてにゅっと睨みつけてきたオヤっさんが俺の顔を見る。
と、その顔が初めて見るくらいにぎょっと強張った。
とち狂った工員がショットガン片手にオヤッさんを人質にした時にも見せなかったような顔でワナワナと震えると
190Cm を優に超す上に筋骨隆々の馬鹿でかい身体を椅子から浮かせてこちらに向かってくる。



173: ◆/pDb2FqpBw
08/10/04 17:03:28 nuwGeeHY
「オヤっさん、実は相談してぇ事が。」
「オヤッさん、実は困った事・・・」
「この、馬鹿野郎が!!」
俺と与一が同時に口を開いた瞬間、オヤっさんの鉄拳が与一に飛んだ。
推定5kgはあるんじゃないかという砲丸みたいな拳が与一の頬にめり込む、と、
こちらも体重は優に90Kgを超す与一がガツン、ガツンとキャビネットと書類棚を吹き飛ばしながら3メートルは吹っ飛んだ。
仰向けに倒れたままピクリとも動かない。

オヤっさんは返す刀でという感じに俺に振り向くと、バッタみてえな素早さでおもむろに床に正座し、両手を突いた。
そのままの勢いでガツンガツンと見事に禿げ上がった頭を鉄製の床に打ち付ける。

「申し訳ねえ!いや、も、申し訳御座いません。!こ、こ、この馬鹿野郎の不始末にはお詫びの言葉もありません!」
「いや、オヤっさ」
「いやさ、お姉さん。俺なんかがこんな頭を下げたって何にもならねえ事は判ってます。
しかしあなた様へのお詫びはこのクズ野郎に代わってこの俺が出来る限りの事はさせてもらいます。
言い訳するわけじゃあねえが、一時の気の迷いなんです。
この野郎、姉さんみたいな別嬪さんを眼にしていてもたってもいられなくなったに違いねえ。
俺が悪い。俺が悪いんです。
どんな馬鹿でも力仕事を覚えりゃ人様に悪さはしねえと工場に叩きこんだがこいつ、中々性根が直りやがらねえ。
一緒に連れて来た野郎はそれでもそこそこには働くもんだから一緒にいつかは立ち直るだろうって甘やかしちまった。
それでも根っこの所は悪い奴じゃあないんです。
馬鹿野郎だが、本当は弱い奴を殴るような、弱いものをいじめるような、そんな馬鹿じゃあねえんです。
根っこの所は優しい奴なんです。
これは一時の気の迷いに違いねえ。いや、姉さんにそんな事が関係ないって言うのは判っている。
この度の事は全部この野郎が悪い。
こんな熊みてえなクズ野郎に女の操を奪われたって事がどんなに辛い事か
俺には判るべくもねえがきっと死ぬほど辛かったに違いねえ。さぞ怖かったに違いねえ。
申し訳ねえ。本当に何て言っていいかもわからねえ。
姉さん、申し訳ねえ。本当に申し訳ねえ。
こんな所で働いてっと男しかいねえもんだからついつい姉さんみたいな別嬪さん見てこの馬鹿野郎、
頭おかしくしちまったに違いねえ。
でも今回の事は、本当に悪いのは俺なんだ。
こんな工場に放り込んでこいつに遊びの一つもさせてやらなかった俺が悪いんです。
姉さん、取りっ返しのつかねえことだろうが、どうか、どうかどうか勘弁してやっておくんなさい。
殺してやりてえとお思いでしょうが、でしたらこの俺を刺してくだせえ、撃ってくだせえ。」
おいおいと身を揉んで涙を流しながらオヤっさんは申し訳ねえ、申し訳ねえとガンガンと頭を床に打ち続けている。

なんだか気の毒になってきたんで膝を屈めてオヤっさんの肩に手を置く。
「オヤっさん。海上コンビナートの上で女、攫ってこれる訳ねえでしょう。
与一はこの前のミスでもう2ヶ月も陸に上がらせて貰ってねえんだから。」
そう言うと、身を揉んでいたオヤッさんの身体がピタリと止まった。


174: ◆/pDb2FqpBw
08/10/04 17:07:10 nuwGeeHY

@@

「それにしたって信じられねえ。」
「歯が痛え・・・思いっきりぶん殴りやがって・・・」
「信じられねえのは俺ですよ。」

しきりに頭を振りながらオヤッさんは頭を抱えた。
「それにしたってメスゴリラが出てくるんなら話は判る。なんでそんな別嬪になってんだお前。
石鹸じゃあるまいし、擦れば体積が減るってもんでもねえだろう。見たところ3分の1位になってるんじゃねえか?」

「3分の1は言いすぎでしょうが。精々半分弱、ってとこでしょう。
理由なんて俺にだって判りませんよ。起きたらこうなってたんだ。」
「お前には期待してたのによう・・・こうなっちまったらしょうがねえけどなあ。」
にゅっと真っ赤に腫らした顔を出した与一が叫ぶ。
「そういや聞いた事あるぜ。ラミアス星人ってのは全員が全員スゲエ良い女だって。スゲエな!な!信親。」
「てめえは黙ってろ。」
「なんだよ、良いじゃねえか。俺なんて鼻が高いぜ。信親がこんな美人になったって知ったらみんなびっくりし」
そこまで言った与一の胸倉を掴み上げる。
情けない。男の頃なら片腕で持ち上げられた与一の身体が両腕で掴もうと揺すぶろうとビクともしない。
悔し紛れに頬を張り飛ばす。
「痛え!」

「誰かに言ったら承知しないからね!」
「な、なんでだよ信親。いいじゃねえかよ。良い事じゃねえか。皆だってきっと」

もう一度ぶん殴ってやろうと手を上げた瞬間、オヤッさんがぽつりと呟いた。
「ていうか信親。お前女言葉になってるぞ。似合ってるけど。それに殴る手が平手だ。」
言われて気がつく。
手を下ろした。


175: ◆/pDb2FqpBw
08/10/04 17:09:09 nuwGeeHY

朝から気がついていたことだ。ラミアス星人だからなのか、
人とは身体に心が引きづられるものなのか。それは判らない。
馬鹿だから難しい事は判らないけれど。
今朝、女の姿になった時から今まで当然のようにやってきた事に違和感を感じるのだ。
まず言葉遣い。俺だとか手前だとかそういう言葉が如何にも言いづらい。
なんだか冗談でも言ってるかのようだ。

例えば昨日まで絶対に言わなかったであろう僕だとか私だとか
そういう言葉を自分が言っているかのように気恥ずかしく感じるのだ。
逆に私とかそういう女言葉にとても馴染んだ語感を感じる。
恐らく諸処の動作もそうなのだろう。
作業服を着ているのにも関わらず俺は今、無意識的に両膝をぴったりと閉じている。
昨日までならオヤッさんの前でも椅子の上で大あぐらをかく癖があったのが今では考えられない。

「わ、わたし、じゃない俺、どうなっちまうんですかね・・・・」
「いいじゃねえか。信親。こんな別嬪になっちまったらもてもてだぜきっと。」
「お前は黙ってろ。信親。お前どうするつもりだ?」
「わかんないです。鉄筋担ぎもこの身体じゃあ、迷惑かけちまいそうだし。
マシン関係なら出来るかもしれないですけど。」

俺がそう言うとオヤッさんが茶を噴いた。
「お。お前!、まさかこのままここにいるつもりじゃねえだろうな。」


176: ◆/pDb2FqpBw
08/10/04 17:10:44 nuwGeeHY

思わず腰を浮かす。
「えええええええ!ちょっと待ってくださいよ。
 ま、まさか俺の事追い出すつもりですかオヤッさん。」

「だ、だっておめえ、そのなりでここで仕事はなあ。」
「やれる仕事をやりますって。追い出されてどうするんですか俺。」
冗談じゃない。自慢じゃないが天涯孤独の身。
力仕事をやってる男の常で貯金何かは陸に上がる度に酒とギャンブルに使ってしまって殆どない。
放り出されたら早速喰うのにも困る。

「でもそんだけ別嬪なら信親、結構稼げるぜきっと。」
「与一、お、お、お前!友達に身体売れって言うのか。」
「いやいやいや、そ、そうじゃねえけど。」
「追い出されてどこにいけばいいんだよ!ひどい、じゃねえ冗談じゃねえぞ。
自慢じゃねえがわたし、いや俺は今まで鉄筋担ぎしかやった事ないのに!」

俺が猛烈に叫ぶとオヤっさんはがっくりと首を折った。
「ああ、そうか。おめえ、ここにいたいんか。」
慌てて首を縦に振る俺を前に、オヤっさんはふう、と溜息を吐き続けた。


177: ◆/pDb2FqpBw
08/10/04 17:11:53 nuwGeeHY
-*-*-*
続きは書け次第。

では。
ノシ

178:名無しさん@ピンキー
08/10/04 17:21:42 kiBWShcx
まだ途中だからとりあえず期待しながら乙と。

……なんかあちこちで遭遇するなぁw

179:名無しさん@ピンキー
08/10/04 21:10:33 x3JDAU2y
よさげなのキタ━━ヽ(゚∀゚ )ノ━━!!!!

180:名無しさん@ピンキー
08/10/05 08:43:29 RcCFYgDy
面白かったw続きかなり期待してるよ!

181:名無しさん@ピンキー
08/10/10 00:27:01 5QJwe4Lv
GJ!続き期待してます。
こうゆう男臭い現場でのTSはいいね。戦場とか

182:名無しさん@ピンキー
08/10/10 18:05:27 WPOEm7bw
期待wkTk

183:名無しさん@ピンキー
08/10/13 23:59:40 b+7oPLH0
TSした後レズっ気のある女の子に迫られて困惑、ってのもシチュエーションとしてありだよね

184:名無しさん@ピンキー
08/10/14 03:52:58 70qPZmfw
>>183
オオアリ。
クイ。
に主人が殺されて一年が過ぎました。

185:名無しさん@ピンキー
08/10/14 09:35:07 A9POD7W+
2、3行目の意図はなんなんだよw
懐かしいなオイ

186:名無しさん@ピンキー
08/10/14 09:37:01 LehQDarF
スパムを題材にした投下を期待しようじゃないか

187:名無しさん@ピンキー
08/10/15 06:46:56 vrM3moJp
塩漬けの豚肉の缶詰め?いやあ、擬人化しても萌えないなあ。

188:名無しさん@ピンキー
08/10/17 21:03:05 kpUX2zhJ
まさかの時にスペイン宗教裁判~ッ! ……違うか

189:名無しさん@ピンキー
08/10/18 01:04:03 KJOfV1p8
ルピナスを出せ!w

190:名無しさん@ピンキー
08/10/19 00:57:53 kw34ODMK
>>183
むしろ女の子を次々喰ってしまう展開キボン

191:名無しさん@ピンキー
08/10/21 07:49:36 sd5xV8MZ
>>183
あかほりさとるか?

192:名無しさん@ピンキー
08/10/21 08:58:38 67P/nZmL
>>183
女装して男にもレズにも迫られる漫画は結構見るような
たいてい好きな娘にソッチ趣味発覚のベタオチ

193:名無しさん@ピンキー
08/10/22 00:52:56 7SMpj2HD
AKUMAで少女ってラノベがそんな感じか

194:名無しさん@ピンキー
08/11/01 20:59:25 AqpPG9Su
TSラノベといえばメイズだな
古いが

195:名無しさん@ピンキー
08/11/02 04:53:37 M3fcxGry
二分割幽霊奇譚を思い出したがアレはTSっていうか……

196:名無しさん@ピンキー
08/11/04 20:20:03 q2bRPefr
TSはマイノリティなんだと思っていたが、
エロゲーのキャラ人気投票で、
TSキャラが1位だったり上位に食い込んでいたりしてる場合もあり、
正直なところ判断がつかない時がある

197:名無しさん@ピンキー
08/11/04 20:49:51 Qw+BMYvB
組織票が疑われる場合もあるが、スタッフ側のお気にだったりすることもあるらしい
いずれにせよTSファンは無視できない程度には勢力がいると思われる

198:名無しさん@ピンキー
08/11/04 20:57:16 Dhy3jp6H
こないだ、知人からヒロインがTSキャラだと勧められた「ライトジーンの遺産」を読んだ
面白かったがエロ妄想をする余地が微塵も無かった

199:名無しさん@ピンキー
08/11/04 21:52:18 iXrDaDuo
熱狂的なファンが居るのは間違いないが
濃い属性だけに強烈な拒絶をするユーザーもいるので
その強烈な拒絶をするユーザーを切る覚悟がないと使いにくいって事だろう

ツンデレやら巨乳やら微乳やらロリやらとは次元が違う位駄目な奴には駄目だから
属性的に駄目な奴が否定する度合いとしては、スカトロとか四肢切断とかそういう属性位
強く反発受けるんじゃないかな?

攻略対象ヒロインとして
ルート分岐で実は元男だったTSキャラだったり、
男と思いこんでるだけの電波系ボクっ娘だったりする
そういうキャラを出して世間を馴らして行くのはどうだろうか?

TS好きにとっては、元男が正史だし。TS嫌いには電波系ボクっ娘が正史だろうから。

200:名無しさん@ピンキー
08/11/05 00:32:55 NGTLwPIT
鋼炎のソレイユなんかは、TS主人公が人気投票で2位だったな……
ヒロイン投票では1位w

201:名無しさん@ピンキー
08/11/06 14:39:18 xcJUu4jN
age

202:名無しさん@ピンキー
08/11/07 23:03:39 QYmVUOrb
TS主人公エロゲといえばマイナーかもしれんがガナビーだなー
ルート次第で男女か百合かを両方選べるエロシーンは新しかった
そしてお約束のように女体主人公が一番可愛い

203:名無しさん@ピンキー
08/11/12 23:23:23 nz7/Chep
TSエロゲーといえばそぷらのだろう
男の時でも女の時でもヒロインと愛し合えるという
TSのコンセプトを存分に活かしている

204:名無しさん@ピンキー
08/11/13 00:11:37 zROH7qoj
TSのコンセプトといえば
男とやるもよし、女とやるもよし、なXCAもな。

205:名無しさん@ピンキー
08/11/13 00:43:24 2RCYVReG
>>204
うむ。2も推奨。
転換方法は変わっても、XCAの冬也から2の巌へは正常進化だと思う。サユリもいいしな。

206:名無しさん@ピンキー
08/11/13 01:59:19 kIiMIK2E
TSエロゲならゆえしあがいいよな。

207:名無しさん@ピンキー
08/11/13 23:55:06 F4Qgu4Im
このスレはまロい

208:名無しさん@ピンキー
08/11/14 03:32:04 ZtMx3vkG
>>204
おすめすもいい。
けど、マスタールートはちょっと食い足りない。
博路ルートが欲しかった。

209:名無しさん@ピンキー
08/11/14 10:10:53 843kIkx9
博路にお姫様抱っこされてるシーンは萌えた

210:名無しさん@ピンキー
08/11/14 20:30:25 bItiXutm
弟が姉に憑依して自分の体とやっちゃう小説だれか知りませんか?以前どこかの憑依サイトで読んだがサイト名忘れてた

211:名無しさん@ピンキー
08/11/17 12:07:30 kb3cSve/
>>207
やはりカワカミン中毒者が生息していたかw
新庄君はラノベのTSヒロインの中で一番好きだ

212:名無しさん@ピンキー
08/11/18 00:34:20 UV3FSed8
>211
キミキミ、明日全巻かってくるから、ちょっと詳しく教えなさい。

213:名無しさん@ピンキー
08/11/18 01:42:00 HzFKN7S6
>>212
本屋で終わりのクロニクルを探して品揃えの悪さに絶望するがいい

214:名無しさん@ピンキー
08/11/18 12:16:31 1ECJ31m+
終わりのクロニクルは全編に渡ってTSネタに溢れてるよな
ちとネタバレになるが、ある意味で世界規模の性別反転要素があるし
3中では男女カップルの精神入れ替わりも
つうか、初潮ならともかくメインヒロインの精通描写のあるラノベなんて後にも先にも終わクロだけだろw
まあ、極めつけは鈍器と化した最終巻のセッション描写だが

215:名無しさん@ピンキー
08/11/18 12:21:55 boT+klVq
書店で働く身としては、「本屋は取り寄せてなんぼ」ってことを知っていただきたい

216:名無しさん@ピンキー
08/11/18 12:24:47 boT+klVq
誤発orz
とりあえず、TSラノベなんてけんぷファーくらいだと思ってた。

あと美少年で知られる浦島太郎の本名は「浦島子」だったってのを今朝テレビで見た

217:名無しさん@ピンキー
08/11/18 17:56:03 YeS1MoDB
けんぷファーってTSなのか。こんど買ってみる

218:名無しさん@ピンキー
08/11/18 22:06:18 boT+klVq
>>217

三行で表すと、

男が魔法少女ケンプファーに選ばれて女体化して両性からモテモテ
↑こういう話

219:名無しさん@ピンキー
08/11/18 22:14:11 2xr77D9/
「あいつは・・・ミーシャが破壊しました。 僕たちも、早いとこ脱出しましょう」

220:名無しさん@ピンキー
08/11/20 23:13:49 3t3kBjV/
冷静に考えたらAKUMAで少女くらいしか読んでなかったな俺
これを期に集めてみるか

221:名無しさん@ピンキー
08/11/21 13:17:45 +7Gf4hja
>>215
今の世の中、普通の書店で取り寄せするよりはネット書店で通販した方が早く帰るしなあ

本屋に置いてあるのを選んで買えたらそれに越したことはないが…

222:名無しさん@ピンキー
08/11/22 08:37:03 0CbZZ+Uo
本屋の利点は挿絵や口絵と裏面のあらすじや本文をざっと見て自分に合うかどうかを判断してから買えるとこ

それが確認できないようならネットで注文した方が速かったり、物によったらそっちの方が安いからな

223:名無しさん@ピンキー
08/11/23 13:57:21 1c24jVkF
>222
アマゾンで終わりのクロニクル検索して、
注文が超メンドクサソウなのに気付いて、
本屋で「終わクロ全部!」とか注文しようと考えてた俺が居る。

224:名無しさん@ピンキー
08/11/30 09:54:09 J6CzT04y
保守ついで
朝から妙なこと聞くけど
ここの住人って「年齢そのままTS」は何歳までOKなの?
700歳の長老をロリショタにするのは誰だってそーする。俺もそーする。
ただ、50歳くらいまでなら余裕で許容できる俺は少数派なのかどうか・・・
草の根分ければ綺麗なばあちゃんは本当に綺麗だから
俺はその幻想があるかも分からんけど。

225:名無しさん@ピンキー
08/11/30 10:36:00 TwhIwlAk
>>224
どっかで「1500歳の大賢者(男)が自分の魔法で50~60歳ぐらいの魔女(見た目はグラマーな美女)にTSする」という内容のSSを見たんだが、如何せんタイトルが思い出せないorz
まぁ年上スキーな俺にとっては十分許容範囲内だが。

226:名無しさん@ピンキー
08/12/02 16:47:51 xK75sWLQ
>>224
そういう好みもあるのか
そうねぇ・・・リアルな名前出すのはアレかもしれないが
吉永早百合のような歳を重ねても魅力的な姿ならなってもいいかなと思う

227:名無しさん@ピンキー
08/12/02 22:06:29 Igv/VdqX
吉永さゆりいいな
だってほら、女が若くてむちむちってのはそれだけで可愛いじゃん
それが歳とっても美人って事になると神々しさすら感じるわ
ラストサムライや仁義なき戦い全員TS妄想うめえ
>>225
なんぞそれwストライクすぎて俺涙目ww


228:名無しさん@ピンキー
08/12/05 12:47:47 c8RdbUtS
スウェーデンの研究者、「人体入れ替わり」の錯覚実験に成功
URLリンク(www.itmedia.co.jp)

これはネタになりそうだなw

229:名無しさん@ピンキー
08/12/05 18:10:46 YMVCxWVV
自己主張が強くてツンデレな女の子と自己主張が弱く優しい男の子、アニメでよく有るパターンだけど
これの性別を反転させたのがえらく新鮮に感じて凄く好きだ。原作のストーリー通りだと
おかしくなるシーンが面白くてたまらないです

230:名無しさん@ピンキー
08/12/06 09:17:32 5UjbR63L
URLリンク(sanctuary.nandemo.gr.jp)

一瞬だけ欲しいと思った\(^o^)/

231:名無しさん@ピンキー
08/12/06 13:53:13 4e4F2h4m
>230
よくあるな。腐向けアニメやゲームでも、TSした自分が主人公で…とか思うと濡れる。

232:名無しさん@ピンキー
08/12/06 16:15:14 RdhAfRj1
>>228
MCスレならそれでいいが
ここでは地雷だろ。

233:名無しさん@ピンキー
08/12/07 05:59:45 SqiShMTW
>>232
MCが何なのかぐぐってもよくわからんのだがご教授願えないか

234:名無しさん@ピンキー
08/12/07 06:07:33 gUWPmzh3
マインド
コントロール

235:名無しさん@ピンキー
08/12/07 07:08:26 SqiShMTW
>>234
即レスで驚いた
なるほど!
ありがとう

236:名無しさん@ピンキー
08/12/08 17:01:54 Te2hzK7b

頑張って32歳ニートをTSするよ…
しかも
酒びたりチェーンスモーカー珈琲中毒と萌えがたい要素てんこもりだ

なにより困るのは「エロ」パロするがな…

なんかホモ臭しそうで


237:名無しさん@ピンキー
08/12/08 20:35:59 tFkbV6eM
保存庫にあるボクたちの関係って続きは見れない?
ググル先生に聞いたら違う場所にあってそこはもう閉鎖したとか…
続き見てぇ…


238:名無しさん@ピンキー
08/12/09 12:17:01 fzk7THB7
この流れなら投下できる! ネタに走ってるけど、割と自信作だぜ!
漏れから言えることはただひとつ!

……怒らないでね(;´∀`)

『シスター服を脱ぐ日』

元ネタ:僧衣を脱ぐ日  種別:女体化、百合、シスター

―――――――――――――


わたくしの名はエイジュ――新米の修道女です。
今は祭日のミサをお手伝いして、修道院に帰るところですわ。

こうした神への奉仕の毎日は、わたくしにとって何よりの生きがいでしたの。
夫をとらず修道に身をささげることを使命とも思っていますわ。禁欲の日々もわたくしには苦痛ではありません……。

「お…お姉様……」

と、その時。
木かげの中から女性のあえぎ声が……。

「お姉様……っ」

わたくしは好奇心から、のぞいて見たい欲求にかられてしまいましたの。

あっ……!

それは、信徒の発するエッチのあえぎ声でしたわ……。

「お姉様~!!」

禁欲を実践する僧侶のわたくしにとって、それは禁断の果実ともいうべき光景でしたわ……。
それも、わたくしが幾度となく夢想しては必死にふりはらってきた、女同士の……。


239:シスター服を脱ぐ日
08/12/09 12:17:48 fzk7THB7

パキッ ← 木の枝を踏んだ音

「どなたかしらっ!!」

わたくしはあわてて逃げました――
彼女らは行為を中止して追いかけてきましたわ。
わたくしは必死で走りました……。しかし、不覚にも股間が疼いて思うように進めず、差はつまる一方でした。
この時……。わたくしの心の中に、彼女らにつかまりたい思いがまったくなかったでしょうか……?

ガッ ← 肩を掴まれた音

「逃げなくてもいいじゃない。ねえ? シスターさん。
 私たちのやってるのを見たいんなら遠慮せずに。仲間に入れてあげますことよ」

バッ ← 服(胸元)を剥がれた音

わたくしは彼女らの手で、裸にむかれてしまいました……。
誰にも見せたことのない素肌をさらし、下着の前に大きく染みを作ったあられもない姿を……。

グイ! ← 犬のように四つん這いになってお尻を上げられた

「シスターさんにしちゃあ、いい肉付きをしているじゃない」
「きゃ~~、おいしそう~~」


240:シスター服を脱ぐ日
08/12/09 12:18:42 fzk7THB7

バッ ← 服(最後の一枚)を脱がされた音

「あっ……!」

ズブッ ← お尻の穴に指を入れられた音

「ああっ……」
「ふふふ、いいしまり具合だこと。まず私からいただこうかしら」

ペロッ ← お尻の穴に入れていた指を舐めた音
ズプッ ← さらに舌をお尻の穴に

女性のうちのひとりが、わたくしの中に舌先をほぐして入ってきましたの。

「くく……!」

禁欲に身をささげたわたくしではありましたが、
日々夢想していた女性とのエッチが今、現実のものになっていました……。
初めて知る女の快感――
しかし、そんな中でも脳裏ではやはり禁欲という文字がちらつき、心は乱れに乱れていました。


241:シスター服を脱ぐ日
08/12/09 12:19:57 fzk7THB7

しかし彼女たちの小鳥のさえずりのような行為に、次第に頭はからっぽになっていきましたの……。
それどころか、初めての肌と肌の擦れ合いに、いつしかわたくしは自ら不浄の穴をひきしぼり、
己れの乳房を激しく舐っていたのですわ。

全てが終わった時――
わたくしは今まで築いてきた信念のようなものが崩れさった思いがしていました……。

このわたくしが……禁欲を礼賛しそれが神の道と信じてきたわたくしが……。
あのようなあられもない行為を……。

「でか尻のシスターさん。気がむいたらまたいらっしゃい」
「いつでもかわいがって差し上げますことよ」

クスクスクス…… ← 微笑みながら去っていく二人

「お待ちください!!」

…………? ← 少し驚いた様子で振り向く二人

「わ…わたくしを……」

わたくしは何をしようとしているのでしょうか……?
わたくしは……。


242:シスター服を脱ぐ日
08/12/09 12:22:29 fzk7THB7

バッ ← シスター服の前をたくし上げた

…………♪ ← 笑みを浮かべて近付いてくる二人

そうして、わたくしは神に捧げる貞操を捨てようとしていますの。
本能のおもむくまま、己れの欲望を充たしてくれる肉欲の世界に、わたくしは堕ちてしまうのでしょうか……。



―――――――――――――

……ふぅ。最後、シスター服をたくし上げたときに、
「こ、こちらがまだですの……」って台詞を入れようかと思ったんだけど、一応原作準拠にしといたぜ。
とりあえず石を投げるのだけは勘弁してくれ。


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