08/07/14 02:16:04 Ks7lfZNp
すると、ニルスの尾てい骨からズルリ・・・と黒く長い尻尾が生えてきた。
そして頭部にはむくむくと尖った耳が生える。指の先には鋭利な黒曜石にも似た爪が伸びた。
若草の瞳に紅く暗く灯りがともる。テラテラ濡れる赤い唇からは銀の牙が・・。
その姿はニルスに飛び掛ったあの闇の獣そのままの姿だった。
魔物は満足そうにニルスであった獣の尻を撫でる。
『お起き。』
獣は尻尾をぬらりと振るとゆっくり立ち上がり、陰惨に妖艶に微笑んだ。
その笑いにかつてのニルスの快活な笑みはかけらもなかった。
『良く似合うよ。闇猫ニルス。』
闇猫は嬉しそうに魔物に体をすりつける。
胸を鷲掴みにしてやると甘えた声を出して喘いだ。
「んふぁ・・はぁはぁ・・お兄さまぁ・・・もっといじってぇ・・」
魔物は苦笑し闇猫を四つん這いにさせると、愛液で濡れそぼる割れ目へ己の巨大で醜悪なペニスをあてが
った。
「ぁあ・・熱いわぁ、お願い・・早くくださいっ!!」
『これは契約だ。お前はこれから私のしもべとなるのだ。』
「ぁう・・・はいぃ、お兄さまぁ。闇猫ニルスはお兄さまだけの飼い猫となりますぅ。」
『永遠に』
「永遠に!」
それより一年後、国教騎士団は一匹の魔物とそれに付き従う闇の獣によって滅んだ。
その獣は、聖女の光輝の力に似た呪詛の力で人間を淫夢に誘い、全ての者を片っ端から淫魔に変えてしまったという。
そして、かろうじて生き延びた者は言う。獣は聖女ニルスに似ていた・・と。
おわり