調教や洗脳などで悪の奴隷になるヒロインpart24at EROPARO
調教や洗脳などで悪の奴隷になるヒロインpart24 - 暇つぶし2ch1:名無しさん@ピンキー
08/06/14 22:01:41 6FjY5k7L
調教や洗脳などで悪の奴隷に堕ちるヒロイン達・・・
【ヒロイン悪堕ち】シチュ全般に激しく萌える心優しき同志が、
数少ない情報を共有して楽しんだり、まったりと過ごすスレッドです。
OVAやゲーム、漫画などの情報、SSの投稿も歓迎します。

◆前スレ
調教や洗脳などで悪の奴隷になるヒロインpart23
スレリンク(eroparo板)

 ◆注意事項
◎ウザイ広告阻止のため、sage進行にご協力を。
◎dat落ちは最終書き込み時間で決まるので、age保守しなくても大丈夫。
・「教えて」と聞く前にまずググル(URLリンク(www.google.co.jp))。
・荒らし、煽り、広告は無視の方向で。
・うpろだの使いすぎには注意
・レス数が970を超えたら次スレを立てましょう。

 ◆関連スレ、関連サイトへのリンク
MC関連ページ リンク集 (実写非対応)
URLリンク(marie.saiin.net)
MC関連スレ保管庫(画像掲示板へのリンクあり)
URLリンク(marie.saiin.net)



2:名無しさん@ピンキー
08/06/14 22:03:00 6FjY5k7L
◆過去スレ
調教や洗脳などで悪の奴隷になるヒロインpart23
スレリンク(eroparo板)
調教や洗脳などで悪の奴隷になるヒロインpart22
スレリンク(eroparo板)
調教や洗脳などで悪の奴隷になるヒロインpart21
スレリンク(eroparo板)
調教や洗脳などで悪の奴隷になるヒロインpart20
スレリンク(eroparo板)
調教や洗脳などで悪の奴隷になるヒロインpart18
スレリンク(eroparo板)
調教や洗脳などで悪の奴隷になるヒロインpart17
スレリンク(eroparo板)
調教や洗脳などで悪の奴隷になるヒロインpart16
スレリンク(eroparo板)
調教や洗脳などで悪の奴隷になるヒロインpart15
スレリンク(eroparo板)
洗脳や調教などで悪の奴隷になるヒロインpart14
スレリンク(eroparo板)
洗脳や調教などで悪の奴隷になるヒロインpart13
スレリンク(eroparo板)
洗脳や調教などで悪の奴隷になるヒロインpart12
スレリンク(eroparo板)
洗脳や調教などで悪の奴隷になるヒロインpart11
スレリンク(eroparo板)
調教や洗脳などで悪の奴隷になるヒロインpart10
スレリンク(eroparo板)


3:名無しさん@ピンキー
08/06/14 22:03:36 6FjY5k7L
調教や洗脳などで悪の奴隷になるヒロインPart9
スレリンク(eroparo板)
調教や洗脳などで悪の奴隷になるヒロインPart8
スレリンク(eroparo板)
調教や洗脳などで悪の奴隷になるヒロインPart7
スレリンク(eroparo板)
調教や洗脳などで悪の奴隷になるヒロインPart6
スレリンク(eroparo板)
調教や洗脳で悪の奴隷になるヒロインPart5
スレリンク(eroparo板)
調教や洗脳で悪の奴隷になるヒロインPart4
スレリンク(eroparo板)
調教や洗脳で悪の奴隷になるヒロインPart3
URLリンク(idol.bbspink.com)
調教や洗脳で悪の奴隷になるヒロインの同人誌 part2
URLリンク(www2.bbspink.com)
調教や洗脳で悪の奴隷になるヒロインの同人誌
URLリンク(www2.bbspink.com)


4:名無しさん@ピンキー
08/06/14 22:04:42 6FjY5k7L
以上でテンプレ終了です

5:名無しさん@ピンキー
08/06/14 22:13:08 +dHq0Lmj
おち…つ

6:名無しさん@ピンキー
08/06/15 00:04:14 9LnrGi4C
>>1堕つ

7:名無しさん@ピンキー
08/06/15 00:19:14 WBD5JliO
wikiへのリンクもあった方が良いのかな
URLリンク(wiki.livedoor.jp)

8:名無しさん@ピンキー
08/06/15 00:42:16 Df7zr5Sg
>>1様・・・乙です・・・

9:名無しさん@ピンキー
08/06/15 01:01:30 vz0EohXx
作り欠けだがどうぞ
URLリンク(nakaama.web.infoseek.co.jp)

10:名無しさん@ピンキー
08/06/15 03:32:36 SbGTxdmp
>>1

11:名無しさん@ピンキー
08/06/15 20:45:12 gVdUruTm
URLリンク(jun.2chan.net)

12:名無しさん@ピンキー
08/06/15 22:31:59 lwB4ZY0F
URLリンク(jun.2chan.net)
これが非常に気になる。たっちーっぽい気はするんだが。

13:名無しさん@ピンキー
08/06/16 02:46:35 0K7+AlzZ
アンジェリークの予告みたらドキってした!
洗脳ってより検査マシーンだと思うけど、なんか頭に付けられてビリビリしてる。

14:名無しさん@ピンキー
08/06/16 03:27:45 yX+H1RLH
>>12
たしか真夜中のどれか

15:名無しさん@ピンキー
08/06/16 17:19:25 fgTxy12X
今週のリボーン…不意打ち食らってドキッとしたんだが
…ユニ様は果たして操られてるのだろうか…


16:名無しさん@ピンキー
08/06/16 17:21:46 QXpIIaP+
>>13
一話冒頭でもあれに似たシーンがあったよ
しかし逆ハーレム状態な女の子が敵の手に堕ちてしまうってのも…結構いいね

17:名無しさん@ピンキー
08/06/16 17:53:45 0K7+AlzZ
リボンはまっ黒だと思う。
寄生型のBoxとか使われてるだろあれ。
ドアをくぐった後、私に触っていいのは……とか、自分の為に攻撃したのに
あれは来ますね。

18:名無しさん@ピンキー
08/06/16 20:11:22 8ErO3r+W
>>11
やっぱ双葉落ちるのはえー
zipで持ってる人いないかな?

19:献血の紅
08/06/17 18:05:35 TLEEBMmi
どうもこんばんは献血です。 スレが立って間もない頃ですが投下させていただきます。
今回はまたアクエリアンエイジオルタナティブでダークロアのお話です。
よって、過去のアクリオルタSS二作品とは何のつながりの無い新しいSSとなります
といっても堕ちるのは某人気漫画のあのヒロイン
では、投下開始します。

20:泉こなたの災難
08/06/17 18:06:04 TLEEBMmi
「ここ…どこ?」
いつの間にか不思議な森に迷い込んだ制服を着た青いロングヘアー高校生
泉こなたの第一声はこれだった。

学校帰り、彼女はいつものように歩いていたら、知らない間にこの森に迷い込んでいたのである。
いくらなんでも説明不足と思うだろう、しかしこれは事実。 どうしてこうなったかは彼女もわからない。

この世界が彼女がいた世界とは全く違うということを彼女自身は気づかなかった。

こなたはしばらく自分の周りをきょろきょろと見回しているとこの森がなんだか幻想的な雰囲気でできていると気づく。
「なんてゆーか、明るいねぇ…」
そう、この森は真夜中なのに明るい、
彼女は蛍の光が森を照らしていると思っていたがそれは違っていた。

この森を照らす光は妖精が放っているものであることを彼女は気づかなかった。

しばらくボーッとしていたこなただったが、しばらくして…
「ちょっと回ってみるか…」
と、彼女はスックと立ち上がった。
このままいても何も変わらない なんとなくそう感じたからである。
(とりあえず…前に行ってみるしかないか…)
西も東もわからない状態のこなたはまず歩くことから始める。
彼女は風を突き抜けるように急ぎ足で歩いていく。
森の中はわりと明るいため、転ぶことも無いだろう。
(明るくてもやっぱこわいなぁ…) こなたはちょっとだけそう思った。  それでも彼女はそれを振り切った。

何かをしないと何もおきない  これはよくある言葉である。




21:泉こなたの災難
08/06/17 18:06:26 TLEEBMmi
ドォン!!

「えっ!?」
出口を探していたこなたはその大きな音に驚いた。
(もしかして人がいる?) ここに迷い込んだ自分と同じような人がいるかもしれない
こなたはそんな淡い期待を少しだけ胸に秘め、その音のした方向に走った。 すごい勢いと速さで。

大きな音のした所で彼女が見たのは
うつ伏せになって倒れている青いジャケットを着た金髪の青年と、
頭に三つの角がある裸当然の女性がその青年を見下ろしている光景だった。



その女性の名は魔神皇アシュタルテー。
彼女はダークロアに所属していたが、同じくダークロアに所属していたあるMB(マインドブレイカー)の裏切りによってマインドブレイクされ、その裏切り者の僕(しもべ)と化していた。
そして現在、彼女は己の主を追う男と戦い、これを撃破した所であった。

「ふん、我が主の計画の邪魔するからこうなるのだ」
アシュタルテーははき捨てる。 この男は彼女とは知り合いだったがそれは過去の事である。
今の彼女にとって彼は『主の計画の邪魔をする敵』としか認識していないのであった。

そんな中、彼女は『ひ弱な』人間の気配を感じる。
「そこにいるのだろう? 人間」
彼女は嘲笑うかのように気配のする方向を向く。
そこには、どこかの学校の制服を着ている青い長髪の少女がいた。
その少女とは言うまでもない、こなたの事である。



22:泉こなたの災難
08/06/17 18:06:58 TLEEBMmi
「ひぃっ!」
こなたの背中に何かが走る。
親に0点のテストを見つけられた時のような『戦慄』である。
(ひえ~ばれちゃった… どうしよ…)
こなたはどうすればいいのか短い時間に色々と思考するが、何も思いつかない。

「そこの人間、もしや見ていたか?」
アシュタルテーは問いかける。 彼女からは殺気に近いオーラが走っている。
「い、いえいえ! 滅相もございません! 何も見てない」
こなたは慌てて弁解する。 彼女の両手は自分の目を隠すように覆いかぶさっていた。
彼女自身突然森に迷い込んで、とりあえず森を出ようとまっすぐ歩いたらこんな光景に出くわすとは思っても見なかっただろう。
「まあいい、主からの命は下僕を増やせとのことだったから…」
アシュタルテーの体に巻きついていた大きくて白い蛇がピクリと動き始める 
「…え?」 こなたは戸惑う。
「貴様には私の下僕となってもらおう!」
その宣告と共に、白蛇がこなた目掛け飛びついてきた。

ダッ
「ひいいいいいいぃぃぃぃぃぃ!! 何もみえない」
こなたは訳のわからない言葉を叫びながら一目散に逃げ出す。
彼女の足は速かった。 ただ、
「シャーッ!!」
白蛇の方が彼女よりも早かった。
そして、こなたは白蛇に巻きつかれてしまい身動きが取れなくなってしまった。

「ひぃ… ホントに私は何も…」
こなたはホロリ涙を流しながら言い訳しようとする。 ただ、その涙は「なんでこーなるのー?」と言わんばかりのものであるが…
「私は何もお前を殺そうとは思っていない」
アシュタルテーは半ば呆れ顔で言った。
その言葉を聞いたこなたはホッと胸をなでおろす。 (なぁんだ…てっきり殺すものかと思った)
といっても手は胸をなでる余裕など無い、何しろ体を蛇で締められてるのだから。
しかし、アシュタルテーの言葉が心の安息を突き破った。
「ただ、さっきも言ってたように、貴様には私の下僕として働いて貰おう」

「うえええぇぇぇぇ!?」




23:泉こなたの災難
08/06/17 18:07:25 TLEEBMmi
「ちょっ! 下僕って…」
こなたは戸惑いながら問いかける。 今更…
「まあ、貴様が思っているほど悪いものじゃない 寧ろいいものだ」
アシュタルテーは答えた。 しかしそんなことを言われても、こなたにはその言葉の意味が全くわからない。

「まあいい、やれ」
アシュタルテーの一声でこなたの体に巻きついていた白蛇は体と両腕から右腕にスルリと移動する。
そして、「あうっ!!」
こなたは突如、肉を貫く感覚に襲われた。
蛇はこなたの首筋にガブリと噛み付いていたのである。



24:泉こなたの災難
08/06/17 18:07:55 TLEEBMmi
「ひっ! ひああ… うぐぁ…ひぃ…」
白蛇に咬まれ悶絶するこなた。こなたはその蛇を引き剥がそうとするが、いくら引っ張ってもびくともしない
それどころか蛇がこなたの首筋に噛み付く力はどんどん増していき、それに反比例するかのようにこなたの体は麻痺していく。
「どうだ? 私の白蛇の牙にはある毒が備わってある このまま私の蛇が貴様を咬みつき続ければ貴様は私と同じ悪魔となるのだ」
アシュタルテーはこなたに噛み付く蛇に関する事をべらべらと説明する。
「ううあぁ…ぐぐっ、ああっ!」 しかし、その『毒』が全身に回っているこなたにはアシュタルテーの説明が届かない。
「まあ、ただの人間ではもう聞こえないか…」
アシュタルテーは、蛇に咬まれながら苦悶の表情を浮かべるこなたを見てフッと鼻で笑った。


「んぐぅ…あうぁ…ぐああっ!…あ、あはぁ…」
さっきまでは蛇に咬まれ苦しんでいたこなただったが、口からは苦痛と快感が入り混じった声が漏れ始める。
「んあぁ…ふあぁっ!」
こなたの口から次第に苦痛が消え始め、それとは逆に喘ぎ声が強くなっていき、
激しい快楽にこなたは口から舌をだらしなく出す。 そしてその口から涎をだらだらと垂れ流す姿はまさに獣。
これは白蛇の牙から発する人外の快楽という『毒』にこなたは翻弄されているのである。
無意識のうちにこなたの両手は蛇の頭を撫でる様に押さえつけている。 牙から注ぎ込まれる快感をもっと味わうためである。
(咬まれてるところからキモチイイの…来ちゃうよぉっ!!)
そう想うたびに彼女の心は体と共に蕩けていく
蛇の牙から流し込まれる快感に恍惚の表情を帯びるこなたは終幕を感じる。

「んああああっ!!」
ついにこなたは絶頂を迎えた。
その絶頂は彼女の中の快楽の第一幕を降ろし、次に変化という第二の幕を開けた。


こなたの青くて長い髪は紅色に変色し、長さは尻のあたりまで伸びる、
それが終わると今度は、小麦色の肌が血の通わぬ人外の蒼へと変色していく、
さらに、それが終わると吐き出すかのように出している舌の色、もとい口の色は肌よりも濃い青色に変色する、
さらにさらに、それが終わると両方のこめかみから直線的な角が生えていき、それと同時に耳はナイフのように尖っていった。
「そろそろいいだろう」


25:泉こなたの災難
08/06/17 18:08:15 TLEEBMmi
ピクリ 白蛇はアシュタルテーの言葉を聞いたのか、こなたの首筋から離れ、アシュタルテーの方に戻って彼女の体に巻きついた。
「立て」
アシュタルテーはヒトならざる者に変貌したまま倒れているこなたに命令する。
すると、こなたは目を瞑っているまま、「はい」と答え、ムクリと立ち上がった。
「そして、目覚めよ!」
その命令を聞いたこなたは目を開ける。
その眼は白目の部分が黒になっており、瞳は金色になっていた。その眼はまるで満月の夜のような眼だ。
そして彼女の背中のあたりに、堕天使を連想させる翼が生えていた。

その姿、まさに魔神。

「気分はどうだ?」
「はぁい、とってもキモチいいですぅ!
 夜は綺麗だし、満月も美しいし、風もキモチイイし、皇様がくださったこの体は心地いいし
 皇様の言ってた『いいこと』ってこの事だったんですね」
「そうか、それは良かった」
こなたは今の姿に心酔し、舌なめずりをする。 その表情は挑発的で官能的だった。
「では、我がしもべ魔神アシュタルテーよ、貴様に最初の命令を与える!」
「アイアイサー!!」
「まだ何も言ってないだろうが…」
主である魔神皇アシュタルテーに向かい敬礼する魔神アシュタルテー『こなた』に、皇は呆れた。
(コイツは馬鹿か…)と…。



26:泉こなたの災難
08/06/17 18:09:27 TLEEBMmi
それからそのすぐ直後、
「ん、んん…」
青年は目を覚ました。
「俺は一体…そうだ、俺はアイツを追って…」
そしてアイツにやられて倒れていたんだ… その事を思い出した彼は辺りを見回す。
「いない…やはりか…」
青年は自分が追っていたヤツはもうここにはいないだろうととあきらめる そんな時、
「ねえねえ、お兄さんお兄さん」
青年は背後から高校生らしいその声を聞く。
その声の方向を振り向くとそこには高校生位の紅いロングヘアーの少女がいた。
しかし、その少女は人間とは違って耳は尖っており、さらにこめかみには角が生えている。
いや、それ以前に青い肌、夜を連想させる目などがある。 その姿悪魔そのもの。
「なんでぇ? 今俺はある人を捜してるんだ 話は後にしてくれよ小悪魔ちゃん」
しかし、人間である青年は自分とは全く違う少女に動揺せずにジョークを交えてそう言った。
どうやら彼は『人外』に抵抗はないようだ。 これは彼自身ダークロアに専属MBとして所属していたからだろう。
そんな青年に向かい少女は問いかける。
「ある人? それってアシュタルテー様の事?」
アシュタルテー様 その言葉に青年はハッとする。
「何!? アシュタルテーだって!」
驚く青年の事を気にせずに少女は続ける。 しかし、その言葉は問いかけではなくなっていた。
「もうわかってるんだよ、あなたが皇様をしつこく追い回してること! ダークロアのMB、バァンさん!」
「クソっ! アシュタルテーめ、既に下僕を送り込んでたっつぅのか…」 青年ことバァンは舌打ちする。
「私の名前はは魔神アシュタルテー! 偉大な皇様によって魔神の悦びを得たしもべ!」
「要は変えられたってヤツかよ!? クソっ!なんて時代だ!!」
バァンはまたも舌打ちしながらも少女とは逆方向に逃げる。 魔神皇アシュタルテーを追う際にカードを全て忘れていたからだ。
「と、まあお約束は置いといてぇ…」
魔神の少女は余裕の表情で一つの光弾を掌から放つ、その光の弾は逃げるバァンに命中した。



27:泉こなたの災難
08/06/17 18:14:11 TLEEBMmi
(とりあえずアイツの事はあきらめてここから…)
バァンがそう思いながら少女から離れようとするが、少女から遠ざかるどころか逆に近くなっていく。
これは少女の放った光弾の影響である。 この光弾に当たってしまい体の自由を失っていたのだ。
それからバァンは体の自由を奪われたまま地面に座らされていた。
「オイ! 俺をどーするつもりだ? 小悪魔もとい悪魔」
「ひどい言い方だなぁ、殺しはしないよ だってこれは皇様の使命のためだもん」
「使命ってなんだよ…」
「使命ってのはさ 人間と交尾して子孫を生む事」 「それってまさか…」 「セックス」
「ブッ!!!」バァンは噴出した。
見かけが高校生くらい(そもそも制服を着ているのだからわかるものだが)の少女にそんな事言われたら驚くのが普通ではある
「細かい説明は後にして さっそくやらせていただきます」
「ぬぉい! まてコラ! やめろーっ!!」

………


28:泉こなたの災難
08/06/17 18:14:35 TLEEBMmi
そしてそれから数時間後、
「ふぅ、だいぶイッたかなあ? でも気持ちよかったぁ」
だいぶ激しく交わったのか、少女とバァンの周りにはお互いの服が脱ぎ散らされていた。
その激しさを象徴するかのように少女の陰部の周りには相当な量の精液が付いていた。
少女は散らばっている自分の服をかき集めて着なおす。 その後、少女は倒れたままのバァンに向かって笑顔で感謝の意を示した。
「お兄さん精子いっぱいくれてありがとね って聞いてないか…」
バァンも最初の時は抵抗したものの、少女の淫技によって何回もイッてしまった。 そのせいか彼はだいぶ上の空になっていた。
「じゃ、『子孫』を作る準備も終わったしそろそろ行くか」
制服を着終えた少女は背中の翼を羽ばたかせ、夜空に飛翔した。

その姿は天使のような悪魔だった。




29:泉こなたの災難
08/06/17 18:14:59 TLEEBMmi
「たく…ここはどこなのよ…」
いつの間にか『ここ』に迷い込んだ制服を着たツインテールの高校生
柊かがみの第一声はこれだった。

学校帰り、彼女はいつものように歩いていたら、知らない間にこの森に迷い込んでいたのである。
いくらなんでも説明不足と思うだろう、しかしこれは事実。 どうしてこうなったかはやはり彼女もわからない。

そんな時、一人の少女の声がした。
「あ、かがみぃ~!」 ちょっとおとぼけた声
かがみはその声の正体を知っている。
「こなた!?」
かがみはその声のした方向を振り向いた。 そこにいたのは予想通りかがみの友人のこなただった。
「よかったぁ こんなトコにいたんだぁ」
親友と再開したこなたは少しだけ涙目になってかがみに抱きつく。
そんなこなたをみたかがみは内心でちょっとだけかわいいと感じる。
「って、泣かないでよ! 恥ずかしい…」
そういいながらもこなたの頭を撫でる。
「だって…すっごい怖かったんだからさ…」
こなたはかがみの優しさに甘え、熱くなっている眼を閉じながら、まぶたをかがみの首筋に近づけた。



30:泉こなたの災難
08/06/17 18:15:31 TLEEBMmi
「でもね…」
突然こなたは泣くのをやめた。
「怖いのは最初の内…」 「え?」
こなたのまぶたはかがみの首筋から離れ、
「それが終わったら…」
かわりにこなたの唇が、かがみの首筋に近づきそこにキスをした。
「ちょっと…」 親友の唐突な行動にかがみは慌てる。
しかしこなたはそんな事などお構い無しに今度はかがみの首筋を舐める。
「ひゃうっ! もう…やめ…」
「かがみは私のように『闇の快楽』を得られる」
突然の意味のわからない行動と言葉にかがみは焦る。 今のこなたはまるで別人としか思えない
「ちょっ…あんた何か…」 変よ 一体どうしたのよ!  そう言うつもりだった。
しかし、その後の言葉は続かなかった。 何故ならこなたの牙のように伸びた犬歯がかがみの首筋に突き刺さったからだ。
かがみは突き刺される痛みを覚えながら甘美な眠りに目蓋を閉じた。



31:泉こなたの災難
08/06/17 18:16:00 TLEEBMmi
こなたはかがみの首筋に噛み付いた時には魔神の姿に『戻って』いた。
かがみが『ここ』に迷っている時にこなたは彼女の気配に気づき、人間の姿に『擬態』してかがみに近づいたのだ。
今のこなたには親友を騙した自分を恥じたがそれは一瞬だけで、彼女の心は次第に『親友が自分と同じになる』事への悦びに染まっていった。
(騙してゴメンねかがみ…でも牙から魔力を送り込んだらかがみも私と同じになるからね)
そう想いながらこなたは牙から己の魔力をかがみに注ぎ込んだ。
その光景は吸血鬼に血を吸われる美女のようだった。 ただ、その吸血鬼は魔神という名の悪魔であったが…

それからしばらくして、
「気分はどう? かがみ」
かがみをお姫様抱っこしながらこなたは彼女に優しく問いかける
「うん、とてもいい気分… ちょっと苦しかったけど何で苦しかったのかなんて今はわかんない…」
そう答えるかがみの姿はこなたと同じようにツインテールの髪はこなたと同じ紅色になっている。
さらに両方のこめかみには角が生えていて、耳は攻撃的に尖っており、体の色は血の通っていないような青色になっていた。
眼は白目の部分が真っ黒で、金色に変わった瞳には猫のように細くなった瞳孔が宿っていた。
そして背中には悪魔というより『堕天使』を連想させる翼が生えていた。



32:泉こなたの災難
08/06/17 18:16:58 TLEEBMmi
「かがみ 私がかがみを騙した事、怒ってる?」 
「何よ突然」
「いや、嘘はついてないけど…」 
こなた自身、彼女を魔神にしたしたことに罪悪感があったわけではない、
彼女はかがみを騙した事にだけ、少し罪悪感に近いものが残っていたのである。
「怒ってないわよ… でも、そんなこと気にしてるんだったら…」
かがみは何の意味も無くこなたの肩をなでる。
「してるんだったら?」
「このまま抱っこしてて… そしたら許してあげる」
かがみは顔を赤めらせて言った。 こんなこといったらきっと嫌われる かがみはそんな不安を感じる。
しかし、こなたはからかいもしないで「いいよ」と答えて微笑んだ。
「このまま皇様の所までひとっ飛びするけど、いい?」
「勿論!」
かがみはとびきりの笑顔で答えた。
「じゃあ出発!」
こなたはかがみを抱えながら翼を広げてここを飛び去る。
(この調子で魔神を増やしてわいわい騒ぐのも悪くないかな)
こなたは満月を見ながら心の中でほくそ笑んだ。
かつてのいつかを思い出しながら
そしていつか生まれ出るであろうお腹の中の子(幼魔)を想いながら

そして夜は過ぎていく…




33:泉こなたの災難
08/06/17 18:17:19 TLEEBMmi

 魔神アシュタルテー
 ダークロアの魔神皇アシュタルテーが人間を何らかの方法で肉体変化させた存在 通称『魔神』
 他の人間に噛み付いて魔力を送り込みその人間を自分と同じ魔神に変える。
 また、人間等の男性と交尾して『幼魔アシュタルテー』を生み出す。
 魔神の使命は推定であるが子孫繁栄と人間の魔神化と思われる。
 戦闘での特徴としては、相手のコントロールを奪い、操作する光弾を放つ。
 魔神皇のしもべではあるが、その能力は異界から来たダークロア所属のMBを戦闘不能に追い込むほど
 そのため魔神と出くわしたときには細心の注意が必要である。



END

34:泉こなたの災難
08/06/17 18:18:32 TLEEBMmi
以上で投下終了します。
今回のSSは美水かがみ先生版魔神アシュタルテーがこなたに似てたので思いついたネタです。
短編として書くつもりが気がついたら長くなってましたorz
らきすたはあまり見てないのでキャラが違うかもしれませんがそこは見逃してやってください。
以前のアクエリSSとの差別化を図るため作風を少しだけ変えました。
後、かがみが出ている所はおまけ程度の話にしました。 それとバァンは過去の献血作品に出たオリキャラになってます(覚えてる人いるかな…)

電撃ACGの付録の魔神アシュタルテー(かがみ版)はオルタの中でも俺が一番好きなカードです
今でも大事に持ってます。 というかゲームは今はやってませんが持ってる全カードは大事に補完しています。

35:献血の紅
08/06/17 18:22:21 TLEEBMmi
余談ですが二番目に好きなカードはセイバーファングです。
ケモ耳娘と悪魔っ娘が好きなんです俺…

36:名無しさん@ピンキー
08/06/17 18:34:35 SqcwhrTO
>らきすたはあまり見てないのでキャラが違うかもしれませんがそこは見逃してやってください。
こなたにする必要なくね?

37:名無しさん@ピンキー
08/06/17 18:49:55 KDPwvyC2
元になったアクエリのカードの絵がこなたに似てるからこなたにしたって理由書いとるやんけ

38:名無しさん@ピンキー
08/06/17 20:00:12 ux0gV/Wu
らけすたGJです。自分もらけすたを題材に
双子はテレパシーがあるらしい……で、話を考えた事があるのですが
(彼女達が、魔法少女になったら?系で、こなたがノリノリという……)
自分がエロに感じ無くて放置したりとなったりで、完成に拍手であります。

39:名無しさん@ピンキー
08/06/17 20:11:13 KGbrtvTt
ルミナスアークⅡのヒロインのアルティがファティマルートで悪堕ちします。
第28章です。
因みにアルティの声は柊かがみの人です。
過去ログ見てないので既出ならゴメンね。


40:名無しさん@ピンキー
08/06/17 20:33:05 v56fevlz
>>39
未出だね。
買おうか悩んでたけどこれでほぼ買い決定かなw
ちなみに悪コスとかあったりする?

41:名無しさん@ピンキー
08/06/17 20:34:10 XBpaUKAt
>>39
あれは何というか……

笑えたなwww

42:名無しさん@ピンキー
08/06/17 20:36:26 LtSzJXTa
>>39
キャプとかあったら見せて欲しい。
携帯画像でかまわないから!

43:名無しさん@ピンキー
08/06/17 20:39:42 KGbrtvTt
>>40
目が蒼から紅色に、衣装は白から黒系統になります。あとファティマルートに行くには特定の選択肢が必要です。


44:名無しさん@ピンキー
08/06/17 20:57:23 LtSzJXTa
URLリンク(media-box.ne.jp)
下のに期待

45:名無しさん@ピンキー
08/06/17 21:04:22 Wl0pH+t+
>>44
なんだ?
誤爆か?釣りか?

46:名無しさん@ピンキー
08/06/17 21:29:16 +TIRCBqo
誤爆ではないだろう

47:名無しさん@ピンキー
08/06/17 22:16:45 LtSzJXTa
すまん、貼ったと思ったら貼れてなかった。
上の新作紹介のページに、変身ヒロイン企画っぽいものがあるのよ。

48:名無しさん@ピンキー
08/06/18 00:49:23 9Gpnou7R
過去スレにあったDQ5のビアンカの悪落ちっぽい画像
持ってる人いない?

49:名無しさん@ピンキー
08/06/18 02:52:26 ZCrD7pK4
新作情報じゃなくて新企画公開ページだな
学園妖精テトラスター

50:名無しさん@ピンキー
08/06/18 02:59:20 VEciNt9z
>>48
URLリンク(hiromiso.hp.infoseek.co.jp)
これ?

51:名無しさん@ピンキー
08/06/18 12:02:45 /HjgmCT5
安永航一郎さんの漫画のヒロインっぽい顔だなw

52:名無しさん@ピンキー
08/06/18 13:06:00 g9Sta0zY
ちょっとすみません
前スレの終わりあたりに転載した画像を貼った者です。
貼った後で>>1に「アップローダの使いすぎに注意」と書いてある事に気づいて慌てて削除しました。
僕はこちらにたどり着いてあまり間がないのですが、こちらのスレは画像の転載はNGなんですか?
>>50さんのようにURLを貼った方が良いんですか?
前スレのログは既に落ちてしまい確認できませんでした…
こちらのスレ独特のルールがあるんでしたら注意しないといけないので、どなたか教えてください。
教えてちゃんですみません。

53:名無しさん@ピンキー
08/06/18 15:08:28 aMlhlkpQ
別にそんなに気にしないし。
まぁ線路かどうかわかんないけど、FBあるし。せっかくだから使ってみたら?

54:名無しさん@ピンキー
08/06/18 15:11:00 9ZRgC74g
>>39
ルミナスアークⅡ買ったのに放置してた
まさか悪墜ちるとは 情報サンクス

55:名無しさん@ピンキー
08/06/18 16:56:56 q0MdJPlN
>>52
個人のサイトにアクセスが集中するよりはロダの方がいいだろう

56:名無しさん@ピンキー
08/06/18 17:01:00 byt7xY3q
ギアスでカレン拉致→若本のギアスで洗脳ってパターンに期待してるけどやってくれねえかな
まあ以前黒の騎士団公開処刑しようとしてたからなさそうな気がするがw

57:名無しさん@ピンキー
08/06/18 17:13:59 g9Sta0zY
>>55

>>52
> 個人のサイトにアクセスが集中するよりはロダの方がいいだろう

ありがとうございました。

58:名無しさん@ピンキー
08/06/18 18:05:44 ZCrD7pK4
だけど
ロダに貼られて転載されると、
自分の絵がどこに転載されてどんな感想を書かれてるかわからないんだよなぁ・・・

59:名無しさん@ピンキー
08/06/18 20:05:27 UK+2WUjd
>>39
画像をうpすれば、ちょっとした祭りになるとおも

60:名無しさん@ピンキー
08/06/18 22:47:11 8WDoGyDS
ドラクエやったことないんだけど
やんかビアンカとジャミって多いね

61:名無しさん@ピンキー
08/06/18 22:50:11 Xv670bNR
URLリンク(jun.2chan.net)

62:名無しさん@ピンキー
08/06/19 00:31:46 y//FzRPR
そういえばフローラとジャミは見たことない

63:名無しさん@ピンキー
08/06/19 01:18:23 edqddc4C
ふたばにスレが立ってもネタが無くなってきたな。

64:名無しさん@ピンキー
08/06/19 01:45:50 KSceDSBF
「不気味なモノに寄生されて虜になる娘」スレにいい悪堕ちSSが投下されてる。
こっちに投下してくれたら良かったのに、もったいない

65:名無しさん@ピンキー
08/06/19 01:53:26 9zYFjPr4
あっちも覗いてる奴多いし、いいんじゃない。

66:名無しさん@ピンキー
08/06/19 01:55:30 O/4GFlWw
>>63
一枚の絵で悪堕ちを表現するのは難しいからなぁ
過程とギャップが重要な部分だし

まぁだからこそ保管庫の職人さん達はすごいんだけどね


67:名無しさん@ピンキー
08/06/19 02:30:24 9zYFjPr4
毎回同じ画像貼られるしな、あそこ。
それでもチェックしてるが

68:名無しさん@ピンキー
08/06/19 02:34:14 edqddc4C
そうそうw
一枚くらい初見のがあるんじゃないかと期待してしまう。

69:名無しさん@ピンキー
08/06/19 02:49:15 edqddc4C
しかし保管庫の悪堕ちポアラは何度読んでもいいなぁ。
誰か絵にしてくれる人は出てこないだろか。

70:名無しさん@ピンキー
08/06/19 11:25:55 y/UY6Ofn
もしも、ヒロインが陵辱してる最中にショックとか様々な理由で記憶喪失とか幼児退行化になったら
どうなるんだろ?

71:名無しさん@ピンキー
08/06/19 11:40:14 Vwpg9Uhw
>>70
教育しなおして洗脳タイム

72:名無しさん@ピンキー
08/06/19 11:51:29 h1DoA0QX
>>70
悪側からしたら願ってもないチャンス到来じゃん。
記憶無くなったんなら丸っきり新しく悪の女幹部としての情報やら記憶を深層心理にまで植え付けることが可能だろうし、幼児退行したのならより純粋な破壊衝動やら何やらを覚え込ませたら良いと思うよ。

73:名無しさん@ピンキー
08/06/19 11:57:25 L4pN2+CK
それが目的だろ
洗脳するんだから

74:名無しさん@ピンキー
08/06/19 13:13:55 kGiITnQT
>幼児退行
育児失敗でグレると正義の味方になってしまうわけですね悪の組織的には
そして意外と親馬鹿である事が発覚した親玉への疑心感で組織崩壊のピンチ

75:名無しさん@ピンキー
08/06/19 15:12:19 UAb33gqr
URLリンク(www.getchu.com)
>前作のヒロインが洗脳悪オチっぽい

76:名無しさん@ピンキー
08/06/19 16:08:46 HsT/Wkus
>育児失敗でグレると正義の味方になってしまうわけですね悪の組織的には

むしろ育児によって悪の組織の教育係もしくは首領に芽生える愛と正義の心フラグ(記憶喪失のヒロインは順調に悪落ち)
そう、これは悪落ちフラグじゃない、悪の戦士もしくは首領が正義に目覚めて悪の組織を裏切り正義の味方をやる大本の
古き良き王道パターンな正義落ちフラグだ!!

俺、絶対こいつが生まれてきたこの地球の平和守って見せるよ……愛と正義の名にかけて!!
そして戦場で出会う、正義に目覚めた元悪の総本山なヒーローと、そのヒーローにかつて教育されて今悪の幹部になったヒロイン
ひ、一粒で二度おいしぃぃぃぃいい!!

77:名無しさん@ピンキー
08/06/19 16:16:39 4Vop4JZ9
>>76
少し落ち着こうな

78:名無しさん@ピンキー
08/06/19 17:16:45 VqpD+9os
>>35
遅レスすまそ。GJでした。
らきすたしか知らないですけど楽しめました。
やはりかがみが出ないと画竜点睛を欠くのかこなたものは。だがそこがいい。
ゆるゆるまったり魔族ライフを想像してしまうぜ。GJ!

79:名無しさん@ピンキー
08/06/19 17:35:18 y1smlT5z
>>76
育児失敗すると反抗して
親の運営する悪の組織に敵対する別の悪の組織を立ち上げてしまうとか

80:名無しさん@ピンキー
08/06/19 18:21:10 UtePED/w
なんという独立開業

81:名無しさん@ピンキー
08/06/19 20:54:40 r/mAffNw
ふたば落ちるの早すぎwww
見れない日に限って登場しやがって…

82:名無しさん@ピンキー
08/06/19 22:59:39 oYoR+hkZ
幼児退行化設定いいな
文にするのちょっと大変そうだけど

83:名無しさん@ピンキー
08/06/19 23:08:02 DmDjSl+F
幼児退行化とは違うと思うけどブラックレディとか聖王とかの逆で
体型が大人から子供になるのはどうかな

と思ってたらバーロー思い出したorz

84:名無しさん@ピンキー
08/06/20 01:09:07 BVOAuPtK
上で話題になってたルミナスアーク2の画像あったよ
URLリンク(choinoshika.blog35.fc2.com)
けっこうよさげな感じ

85:名無しさん@ピンキー
08/06/20 09:14:43 2oYMqwWK
買いにいってくる

86:名無しさん@ピンキー
08/06/20 16:46:00 F3Yi2fmh
>>84
ちょ…本編で今そのシーン見たばっかりなのにw
個人的には服の色がもう少し暗い系であれば更に萌えたんだが

87:名無しさん@ピンキー
08/06/20 19:06:48 cZgD78uS
BLACK Lilithの新作が該当作だったので報告
ルート次第でヒロインがダークエルフ化
悪堕ちというよりは快楽堕ち寄りだが

88:名無しさん@ピンキー
08/06/20 21:00:35 3gmppTAO
最近、悪堕ちと快楽堕ちの差がいまいち分からなくなってきた

89:名無しさん@ピンキー
08/06/20 21:06:45 IMymiAV2
>>88
俺は悪堕ちに至る過程のひとつに快楽堕ちがあると理解してる

90:名無しさん@ピンキー
08/06/20 21:43:48 zfYoPrRV
ただの快楽堕ちが好きな俺には朗報
買ってみる

91:名無しさん@ピンキー
08/06/20 21:44:19 zfYoPrRV
「も」だった

92:名無しさん@ピンキー
08/06/20 22:27:45 1qq7WYgx
特にエロありの場合、快楽堕ちは悪堕ちにさせる有効な手段であり、
両者の相性は言うまでもなくかなり良い。
一般向けアニメ・コミックでは見れない分だけ、快楽での悪堕ちは貴重な存在である。

93:名無しさん@ピンキー
08/06/21 00:03:57 KlC7bq7P
>>92
別に俺は快楽堕ちを否定しているわけじゃないが、快楽堕ちって本当に貴重かなぁ?
一般向け作品では確かに難しい面があるが、逆に18禁作品ではそればっかりなような気がするんだが・・・


94:名無しさん@ピンキー
08/06/21 01:29:38 KZubsOVe
ヒロインが最後バカになる作品は多いが理性残したまま快楽堕ちする作品は希少だよ

95:名無しさん@ピンキー
08/06/21 01:40:01 qm5vw9Rd
快楽での悪堕ち、だったらストライク。
性奴隷化とか人形化だったらボール球だな。
自分から率先して悪いコトするのがいい。

96:名無しさん@ピンキー
08/06/21 01:44:54 6qYgzTtN
>>93
そりゃエロゲならエロ使わない手はないだろ

97:178 猟血の狩人 第八回
08/06/21 01:46:43 t7+5PExG
夜分吸いません。ティオ人狼シリーズの最終回です。最終局面らしくバトル全開ですがご容赦を

『猟血の狩人』 第八回

(ああ、アルマナウス様……)
アルマナウスをギュッと包み込むように抱きしめているティオの心は、不思議な安息感に満たされていた。
もちろん使役される身として、主の傍らにいられるという悦びがあるのは間違いない。
が、それよりもアルマナウスが自分のことを守ってくれると言ってくれたことが何よりも嬉しかった。
普通に考えれば、自分のような駒は主のために身を粉にして働き使い潰される存在だ。見捨てられようとも盾に使われようとも
それが主の望んだ結果であるならば茫洋として受け入れるのがごくごく当たり前なのだ。
それなのに、アルマナウスは自分のことを『この身の限り守る』とまで言ってくれた。下僕として、これ以上の栄誉はない。
「ティオの体は暖かですのね。私の体からは、もうとうの昔に体温なんて失せてしまっていますけれど。
こうして温もりを感じていますと、あの暖かな体をもっていた時の事が記憶の闇から浮かび上がってきそうな感じがしますわ」
アルマナウスは、昔を思い出すかのようにジッと目を閉じてティオの体へ自身を重ね合わせ、その温もりを味わっている。
その顔には数百年の時を生き、他者の命を弄ぶ非道な吸血鬼という普段の姿からは想像できない、12歳ぐらいの歳相応の
安らかな微笑みが浮かび上がっていた。
「………」
その心癒される笑顔に心の奥の母性本能を刺激されたのか、思わずティオは右手をアルマナウスの頭頂へと伸ばし、慈しむように
なでりなでりとアルマナウスの頭を撫で回した。
「んっ…」
その行為に軽い鼻がかった声をアルマナウスが漏らし、ハッと意識を覚醒したティオはぱっと右手をアルマナウスから離した。
「……っ!も、申し訳ありません…!」
普通に考えても、主の頭を撫で回すなどという行為は逆ならともかく不敬以外の何物でもない。顔を真っ青にしたティオは
ただただアルマナウスに横になったままぺこぺこと頭を下げたが、アルマナウスは別段気にもしていないといったような
顔をティオへと向けていた。
「ティオ…」
「は、はい!」
どんな叱責を受けるのか……、ティオは緊張に身を強張らせてアルマナウスの言葉を待ったが、アルマナウスの口から出た
言葉はティオの想像とは真逆のものだった。
「そんなに身を強張らせて…。何か勘違いしているのではなくて?
もっと続けてくれて構いませんわ。ティオの手で撫でられている時、とっても安らいだ気分でいられましたもの。
こんな気分、ここ数百年間絶えて久しいものでしたから…」
アルマナウスはティオを慰めるように言葉を投げかけながらティオの右手首を捕らえると、そのまま自らの頬へと導いた。
ひんやりとした肌の感触が掌を通してティオの体全体へと広がっていく。
「!!そんな…、勿体無いお言葉を…」
ティオは自らの振る舞いに叱るどころか褒めてくれたアルマナウスに胸がかぁっと熱くなり、自分が表現することの出来る
精一杯の礼をアルマナウスに送ろうとした。
が、一言も発さずうっとりとした顔でティオの掌の感触を楽しんでいるアルマナウスを見て、今の自分の行いがアルマナウスに
贈る最大の賛辞と悟った。
そのままティオは再び左腕をアルマナウスの背中へと回し、先程のようにアルマナウスへと体を密着させる。
こうすることで、自分が本当に必要とされていることを全身で感じ取ることが出来る。

((このまま…、時間が止まってくれたらいいのに))

奇しくも、アルマナウスもティオも心の中で同じことを考えていた。それほど、この二人だけの空間は何人も入る余地が無いほど
完璧に調和がとれたものになっていた。


98:猟血の狩人
08/06/21 01:47:42 t7+5PExG
が、均衡はいつしか崩れるものである。
今、二人の前にはティオのもう一人の主である南天のアレクサウス。そしてアレクサウスの花嫁に選ばれ、たった今新たに永遠の夜を
生きる存在になったリムが佇んでいた。
どれほど前に感じたか思い出せもしない、本当に久々の心休まる一時を邪魔され、アルマナウスの顔はみるみるうちに
不機嫌な色に染まっていった。
もし前に佇むのが兄でなかったら、間違いなくその命を奪っていたであろう。
逆にティオは、無防備な姿をアレクサウスに晒してしまい、恥ずかしさで耳まで真っ赤に染めベッドのシーツを両手で
掴んでその体を頭半分残して覆い隠していた。
「さあ、二人に目通しの挨拶をするんだ、リム」
「はい、主様。どうも始めまして、アルマナウス様」
アレクサウスに促され二人の前にすいっと出てきたリムは、親吸血鬼であるアレクサウスの血の影響を受けているのか
少し小馬鹿にしたような面差しでアルマナウスへ軽く会釈をした。
(なによ、その態度は…)
ただでさえ機嫌が悪いアルマナウスは、リムのその態度にさらに体内のイライラを募らせた。
確かに吸血鬼としての力はアルマナウスより兄のアレクサウスのほうが上だ。その血を分けたリムが立場的にはアルマナウス
より高いという解釈は分からなくも無い。
が、たったいま吸血鬼になったばかりの新参に大きい顔をされてはアルマナウスにとって面白かろう筈が無い。
「そして、ティオ」
アルマナウスに形ばかりの挨拶を終えたリムは、続いてティオへ見下すような嘲笑を浮かべた。
「ティオ、貴方は人間だった時に私に頼まれたわけでもないのに私と主様の逢引きの邪魔をしてくれたわよね。
本当に余計なことをしてくれて…クドクド…」
リムにとってアレクサウスに血を吸われる事を妨害したティオとニースは心底邪魔な存在だったのだろう。訳もわからず
シーツを羽織ったままきょとんとしているティオへ、リムはぶちぶちと不満をぶちあけ続けていた。
それを横目で見るアルマナウスの紅い瞳は、さっきにも増して怒りの輝きを強めている。リムがティオへ放っている侮辱が
許せないのであろう。
アレクサウスも、リムの横柄な態度には正直言って引かざるをえなかった。
正直、これほど自己勝手な性格だとは思わなかった。吸血鬼化でアレクサウスの血の影響に加え、心根の内に隠されていた
闇の部分が表に出ているのだろうが、いままでどれほど鬱屈した生活をしていたのか想像も出来ない。
このまま放っておくと、いつ堪忍袋の緒が切れたアルマナウスがリムを惨殺するかわかったものではない。
見かねたアレクサウスは、リムの命を永らえらせるため助け舟を出した。
「リム、ティオに人間だった時の記憶は無いんだ。そんなにティオを責めないでくれるかな」
「あら、そうだったんですか」
アレクサウスの言葉を聞いたリムは、ピタッと罵詈雑言を止めティオへ向けてぺこりと頭を下げた。
「ごめんさないねティオ。私、事情も知らずにあなたを延々と責めてしまって…」
とはいえ、何で怒られているのか分からなかったティオにはリムが何で謝っているのかも理解は出来ない。
「くぅん?」
と軽く小首をかしげリムの方をじっと見ているだけだった。
「あら、許してくれるんですか?ティオは優しいんですね。
というか、犬のあなたでは元々私に逆らうことなんか出来はしないんでしょうけれどね。アハハハ…」
カラカラと嘲笑うリムを、アルマナウスが射殺しかねないほどの殺気がこもった瞳で見つめ続けている。よく見たら
髪の毛もざわざわと逆立っているではないか。
こりゃだめだ。アレクサウスは思わず頭を抱えてしまった。
リムがアルマナウスに細切れにされる日は、そんなに遠い日の事ではないだろう。



「もう少し、新妻との睦み事を愉しんでいてもよろしかったのではなくて?兄様」
アレクサウスを見るアルマナウスの目には、今すぐこの下品な小娘を自分の視界の外に連れて行ってくれといった意思が篭められている。
「僕としてはそれでもよかったんだけれど…、あまり長い間待たせるのもティオに申し訳ないと思ってね」
だが、アレクサウスはそのことを承知しながらもあえて無視し、本来のここに来た目的を果たさんとし、話を別方向へと逸らした。


99:猟血の狩人
08/06/21 01:48:42 t7+5PExG
「え…」
そして、アレクサウスの自分へと向けた言葉を聞き届けたティオは、その意味を噛み締めると同時に手に掴んでいた
シーツをパサリ、とその場に落してしまった。

つまり、主様は私のために新しい奥方様との一度しかない二人だけの初夜を早く切り上げてまで来てくれた。

そこに思い至った時、ティオはアレクサウスの不相応ともいえる自分への振る舞いに思わず目頭が熱くなってきた。
うりゅっと顔の形が崩れ、じわじわと瞳が潤んできているのが分かる。
「そ、そんな…、私なんかのためにそこまでしてくれるなんて……」
ぽろぽろと涙がこぼれはじめたティオの顔を、アレクサウスは優しげな笑みを浮かべながらその頬へ手を這わせた。
「だって、ティオは今日はたくさん頑張ってくれたからね。いくら感謝してもし足りないくらいくらいだよ。
だからこそ、その感謝を態度で示してあげないとね」
「うぇ…、ありがどうございます。主様ぁ……!」
アレクサウスの自分へと向けられるねぎらいの態度に、えぐえぐと泣きじゃくるティオは反射的にアレクサウスに
抱きつき、ぎゅ~~っと力強くアレクサウスの胴回りを抱え込んだ。
その締め付けにアレクサウスは少しだけ顔を苦しげに歪めたが、すぐに笑顔を作ってそれを覆い隠しティオの頭を
あやすかのようにぽんぽんと軽く掌で叩いていた。

「………」
その姿が、アルマナウスにはまた面白くない。
確かにティオは自分とアレクサウスの両方の所有物である。アルマナウスがティオをどう扱おうとアレクサウスに
どうこう言われるいわれは無いが、逆にアレクサウスがティオに何をしようがアルマナウスが文句をいうことも出来ない。
だから、今アレクサウスがティオへ向けている態度もアルマナウスは何も言うことは出来ない。

アルマナウスは確信していた。

あの兄様が素直に感謝の言葉を述べるはずが無い。
あれは愉しんでいるのだ。ティオが自分へと向けるコロコロと変わる表情を見るために、わざと甘い言葉を
羅列してティオの心を弄んでいるに違いない。
そんな光景は、兄様と一緒にいるこの数百年幾度と無く見てきた。とにかく兄様は他人の心を嬲るのが大好きなのだ。
リムの血をわざと吸い尽くさずに残したのも、それによって他の人間がどう慌てふためくのか見たかったのだし
ティオを人間の姿のまま元の主の人質交換に寄越したのも、それによってティオの元の主が人狼に変貌したティオを
見てどんな顔をするのか見たかったからに他ならない。
別に、自分だって程度の大小はあれそんなことはしている。不死というのは重ねれば重ねるほど心が磨耗していく。
常に心に適度な刺激がないと、退屈のあまり気がおかしくなってしまう。
だから、兄様の嗜好を責める気はまったくない。
でも…、兄様に弄ばれているティオを見ていると……、

なぜか ひどく 心がいらつく



「主様、主様」
ぎゅっとティオに抱きしめられているアレクサウスの白いシャツの裾を、リムがくいくいと引っ張っている。
「飼い犬と戯れるのもいいんですけど…、私、この体になってから酷く喉が渇いてきまして……
この犬の血でよろしいんですので、飲ませていただけませんでしょうか……?」
甘えるようにしなを作ってリムはアレクサウスにティオの血を求めてきた。リムとしてみれば、アレクサウスやアルマナウスの
血を求めるなどはさすがに畏れ多い行為なので、ごくごく当たり前の要求をしたつもりであろう。
けど、さすがにこれはアレクサウスも渋い顔をしてしまった。なにしろ、ティオの血を吸おうとしているのは誰であろう
アレクサウス本人なのだから。


100:猟血の狩人
08/06/21 01:49:42 t7+5PExG
が、アレクサウスが嗜める前に目にもとまらぬ速さでアルマナウスがリムに向って跳び、その首根っこをがっしりと掴み上げた。
脚が床から宙に浮き、ばたばたともがくリムにアルマナウスは冷たい視線を投げつけていた。
「が、がはっ…!アルマナウス様、なにをぉ……」
「あなた、ちょっと調子に乗りすぎではありませんこと?」
がぎぎぎぃ…、とアルマナウスはリムを掴む手に力をこめていく。指が肉に深く食い込み、鋭い爪が皮膚を破ってどす黒い血が
だらだらとリムの花嫁衣裳を汚し上げていく。
「兄様はティオの血を飲むためにここにいらしたのですのよ。兄様の下僕であるあなたが兄様よりも先に飲もうとするなんて
何たる無礼。何たる不敬。少しは身の程を知りなさいな」
息が詰まり青い顔がさらに青くなっているリムを見て、少し気が晴れたのかアルマナウスはぱっと手から力を抜いた。体が自由に
なったリムはそのまま床に崩れ落ち、咽返った喉からゲホゲホと乾いた咳を吐いていた。
「アルマナウス様……、ひどすぎますよ……」
「すまないな、リム。妹はいま少し気が立っているんだ。
もう少し辛抱していてくれたまえ。ティオにご褒美をあげたあと、三人でリムがいた町に繰り出そうじゃないか」
(リムとしては)理不尽な仕打ちを受け恨めしげにアルマナウスを見るリムへ、アレクサウスが声をかけてきた。
「そして、町の人間を襲いまくり殺戮と吸血の悦楽をたっぷりと享受しようじゃないか。
リムもティオも、新しい体が疼いて仕方が無いんじゃないか?きっと楽しめると思うよ…」
「私の…町の人間を?!」
リムはアレクサウスの提案に、一瞬だけ表情がカチリと固まった。リムの頭に、生まれ育まれてきた町の光景がパッと
フラッシュバックされてくる。
アレクサウスは、その町の人間を殺し尽くし吸い尽くそうと言ってきているのだ。
それは、リムにとって、非常に………

「それって…なんて面白そうなの!」

リムの顔が悦びに明るく輝いた。この牙を、爪を振るい人間共を狩り尽す。なんて魅力的な提案なのだろうか。
確かにあの町には両親も知り合いも友人も恩師もいる。だけどそれがどうしたというのか。
吸血鬼として生まれ変わった時点で、それらはすべてリムにとっては獲物であり食料であり玩具である。餌に情けをかける
生物なんてありはしない。人間だって生きるために他の生物を食らうのだ。

そして、ティオもアレクサウスの提案に目を輝かせていた。
正直、さっき吸血鬼三体を手にかけたぐらいでは攻撃衝動が収まるはずも無く、中途半端に終わらせられたことで
むしろ欲求不満が溜まっていたぐらいである。
アレクサウス本人から受ける『ご褒美』ももちろん嬉しいのだが、こっちの方が今のティオにとっては何よりも勝る無上のご褒美だった。
「す、すごいです……。町中の人間を引き裂き殺せるなんて考えただけで…、も、もうたまりません……」
その光景を妄想しているのか、ティオの顔がさっと赤く染まり吐く息も荒く不規則になってきている。アルマナウスとの
戯れで発情していた股下も、再び熱い液体を滴らせ始めていた。
「ハアッ、ハアッ…。あ、主様……。私、もう我慢できません…」
力の加減が出来なくなっているのか、アレクサウスを掴むティオの腕にぎりぎりと力が増していっている。
「わかったわかった。わかったからまずは落ち着くんだティオ」
このままでは体を引き裂かれかねないので、アレクサウスはティオの両肩を掴むとそのままベッドの上にとすんとティオの体を沈めた。
「まずはその体の火照りを、僕の牙で静めてあげるよ…」
羨ましそうに見るリム。恨めしそうに見るアルマナウス。嬉しそうに見るティオの前で、アレクサウスはティオの首筋に
顔を近づかせていく。
「さあティオ、力を抜いて…」
耳元で囁くアレクサウスに、ティオは火照った顔をこくりと頷かせ、全てをアレクサウスに委ねるかのように首を仰け反らせ
その白い喉元をアレクサウスの前に晒した。
「いい子だ……」
フッと笑ったアレクサウスは口をカッと開き、どこまでも白く長い牙をティオの頚動脈の上へ突きつけた。
後はちょいと力をこめ皮膚を食い破るだけだ。
(なにか…、前にもこんなことがあった気がする…)


101:猟血の狩人
08/06/21 01:50:42 t7+5PExG
アレクサウスに血を吸われるのは初めてのはずなのに、なぜかティオは今のような光景が前にもあったような既視感を味わっていた。
いや、実際ティオは人狼にされる前にアレクサウスに血を吸われそうになっているのだが、人狼以前の記憶が消されている
ティオにそのことを思い出す術はもっていないし、そもそもそんな些細なことにいちいち構ってもいられない。
(ようやっと主様に、自分の血を捧げられる)
この一点のみにティオは気を集中させており、アレクサウスの牙が自分に打ち込まれる瞬間を今か今かと待ち構えていたのだ。

そして、それに集中しているあまり周りへの警戒を疎かにしてしまった。

バァン!!

そこにいた全員が全くの虚を突かれた。突然部屋のドアがけたたましく破られたのだ。

「「「「!!!」」」」

牙を立てようとしていたアレクサウスも、吸われる期待に胸を弾ませていたティオも、もちろんアルマナウスもリムも一斉に
ドアの方向へと振り向いた。が、そこには誰もいない。
と、次の瞬間

バッシャァーン!!

今度はドアと反対側の窓ガラスが澄んだ音を立てて派手にぶち割れ、一陣の黒い影がそこから部屋に殴りこんできた。
「でぇぇぇいぃっ!!」
外から部屋に突っ込んできた影…アンナは手に一杯の小刀を構えると、何が起こったのかわからず一瞬だが思考停止を起こした
アレクサウスへ向けて一斉にぶん投げた。教会の祝福が施され、一本でも当たれば吸血鬼の肉を焦がし骨を焼く小刀が
何十本という単位でアレクサウスへと飛んで来ている。
「あ、主様!!」
主人の危機!その事態を悟り一瞬で正気を取り戻したティオは、無礼を承知でアレクサウスを腕で抱えると一足飛びにベッドから
降り小刀の襲撃をかわそうとした。
もちろんそんな程度では逃げられるはずも無いほどの小刀がティオを襲い、実際幾本かはティオの体に命中している。
だが、今宵は満月。ティオが自らの意思で望まない限り、どのような武器であろうとティオを傷つけることは適わない。
小刀は空しくティオの体に弾かれ、その他の小刀はベッドとその周りにドカカッ!と突き刺さった。
「すまないな、ティオ……。で、随分と無粋な入り方をする君は誰だい?」
アレクサウスはティオに軽く頭を下げると、ティオから離れて無礼な闖入者のほうへと向き直った。
「チッ!」
奇襲を外されたアンナは軽く舌打ちをし、新たにマントから小刀を取り出してアレクサウスに構えなおした。
その顔を見たアレクサウスは、一瞬考えこんだ後ポンと拳を叩いた。
「君は……、確かさっきティオに喉を食い破られた……。生きていたの

「アンナだけじゃないわよ」

今度はドアから聞いたことのある声が聞こえてきた。
アレクサウスがアンナへの警戒は怠らずに振り向くと、少し大きめの法衣を纏った吸血鬼がドアの影からぬっと出てきた。
そちらの顔にはさんざん覚えがある。この数日間よくも見飽きた顔だからだ。
だが、アレクサウスは一瞬逡巡した。
「……ニース、だったっけ……?」
アレクサウスが疑問形を用いたのも無理は無い。これまでアレクサウスが知っているニースは力だけは強いものの感情の起伏が激しく
はっきり言ってあしらいやすい子どもだった。
だが、今目の前に対峙しているニースはまるで氷のような冷たい視線と雰囲気を放ち、それまで持っていたニースの印象と
まるで当てはまらないのだ。
「そうよ。自分が殺せといった女の顔を、もう見忘れたなんて言わせない」
その声からは抑揚や感情といったものは感じられない。それだけの覚悟が今のニースを包み込んでいる。


102:猟血の狩人
08/06/21 01:51:42 t7+5PExG
「…失態だな、ティオ」
アレクサウスはティオをじろりと睨みつけた。
確かに自分もニースの死を確認しなかったミスはある。が、胸板のど真ん中を突き破ったら普通は心臓を貫いたと解釈するだろう。
まさか、人狼であるティオが狙いを外すとは思いもしなかった。
「も、申し訳ありません!」
初めて向けられた主の己を責める瞳に、ティオは尻尾を竦め身を震わせて謝罪した。
「……!」
その様を見てニースはグッと胸を詰まらせたが、なんとか顔には出さずに堪え無表情を通した。
(ふぅん…)
それを見て、アレクサウスは少しだけだがニースのことを見直した。今のティオへ向けた叱責も、その姿を見せつけてニースの
感情を揺り動かす狙いがあったからだ。今までの記憶にあるニースならば、絶対にこの挑発に引っかかり
青い顔を真っ青に染めてこちらに突っかかってきただろう。
だが、見た目だけだがニースはそれに対し何のリアクションも起こさなかった。思っていたより自制心が強く、考えていたより肝が太い。
(思っていたより…、深い娘だな…)
アレクサウスは、ニースという存在に俄然興味がわいてきた。いじっていると面白い、というおもちゃのような認識から
ニースという一体の吸血鬼に対してひどく関心がそそられるようになっていた。
「いや、でもまさか生きているとは思わなかったよ。この目ではっきりと胸板を貫かれるのを見たからね」
アレクサウスはニースが見ている前でいきなり顔に笑みを浮かべ、ニースへ向けて語りかけてきた。
「…最後まで死を見届けなかった、お前のミスよ。吸血鬼なんだからいくらだって再生の方法はある」
その変化に何か思惑があるのでは…。と最初は考えたが、とりあえず他意はなさそうなのでニースは無愛想に言葉を返した。
「そして、私に致命傷を与えられなかったことで確信したわ…。今のティオちゃんは、普通の人狼じゃない」
その言葉に、アレクサウスの眉が僅かに動き、アルマナウスは遠めに見てもわかるくらい体を強張らせた。
「……その意味は?」
「普通の人狼だったら、狙いを外すなんてことはありえない。それに、人狼は一日で変化するものじゃないわ。何日もかけて
人狼に体が造り変わっていくんだもの。
最初に気づくべきだったのよ。目の前にいるティオちゃんが、まっとうな人狼でないってことに」
ニースの瞳が自分への敵意で凝り固まっているティオを映しこんでいる。
「だから、まだお前達のティオちゃんを私のティオちゃんへ戻すことが出来る。出来るはず。
そのために、私はここへ来た。手遅れになる前に」
「いやぁ…。見事だよ!」
アレクサウスは心底感心したかのように手をパチパチと叩いた。そこには皮肉も侮蔑も無い。アレクサウスの普段の行動
からすれば奇跡とも言える、本当に心からの賛辞だった。
「確かにティオは普通の人狼じゃない。魔力で人狼の体を構成している魔生物と言える存在だよ」
「に、兄様?!」
あっさりティオの秘密をばらしたアレクサウスに、アルマナウスは驚きの悲鳴を上げた。が、それに全く構わずアレクサウスは
ニースへと話し続けた。
「そして、日を置かずに訪れたのも懸命だ。あと二日もすればティオの体は魔力に馴染み、完全な人狼になる。
そうすれば、もう元に戻ることは適わない。完全な僕たちの下僕になるんだ」
アレクサウスの言葉に、ニースは自分の直感が正しかったことを理解した。あの時、ここに来るのを躊躇っていたら
手遅れになっているのは疑いなかったからだ。
「そして、その結論に達した聡明な君を僕は正直惜しくなってきたんだ……」
そこまでいい、突然アレクサウスはニースに対し手を差し伸べた。
「どうだい?今までのことは水に流して、僕たちと一緒に永遠の時を歩まないかい?
元々僕たちは同じ吸血鬼。敵対する云われはないし、僕たちと一緒にいれば君の可愛いニースとも一緒にいられるんだ。
どうだい?悪い誘いじゃないだろう」


103:猟血の狩人
08/06/21 01:52:42 t7+5PExG

「     」

最初、ニースはアレクサウスが何を言っているのか理解できなかった。散々こっちに突っかかってきて、大事なティオを人狼にし、
遂には殺そうとした相手に手を差し伸べてくるとは思わなかった。
正直、冷静に考えればこの提案はそれほど悪いものではない。アレクサウスが言っているとおり、元々ニースたちとアレクサウス
たちには過去に遺恨めいたものは無い。リムの一家というイレギュラーな存在が、この二つを争わせていたわけだからだ。
が、部屋の隅のほうに見えるリムはニースの目から見ても明らかに吸血鬼化している。この時点で、リムの家から請け負った依頼は
遂行できなくなっている。
おまけにアレクサウス、アルマナウスの吸血鬼としての力はニースを上回っているのは間違いない。空を飛べる能力は
少なくとも吸血鬼となって400年以上の時を重ねた大物しか持ち得ない力だ。これほどの吸血鬼とはニースは過去に対峙したことは無い。
さらにティオまでが人外の存在となって敵に回っている。頭数から言っても力から言ってもニースに勝ち目は薄い。
アレクサウスの提案は確かにニースにとっては悪いものではなかった。アレクサウスと一緒についていけば、少なくとも今
死ぬことはないし、ティオとも一緒にいられることが出来る。
だが……
「せっかくの申し出だけれど、断るわ」
「ほう?何故だい」
ニースの答えをアレクサウスは予想していたのか、さほど驚きもしない様子でニースに問い掛けた。
「お前達はティオちゃんを汚した。これは私にとって何よりも勝る罪悪よ。そんなお前達と一緒にいるなんて耐えられない。
あんな姿になったティオちゃんとずっと一緒にいることなんて我慢できない」
「断ったら死ぬしかない。それでもかい?」
「愚問よ。私は絶対にお前達を殺し、ティオちゃんを取り戻す。
私は吸血鬼ニースとしてでなく、教会の狩人ニース・ムーレイとしてお前達を…、狩る!」
そこに気持ちの揺らぎは無い。ただティオを取り戻す一点の澄み切った気持ちが今のニースの全身を満たしていた。
「いいぞ…。君は実にいい!」
その姿は、アレクサウスにとって決して気分の悪いものではなかった。正直、自分の提案にあっさりと乗ってくるようだったら
手を組むふりをしてティオに八つ裂きにさせていたところだ。
今のニースは打算、駆け引きとか言った小手先のものを打ち捨て、真正面から自分に対して向ってきている。これまで
それらのものを用いて相手を陥れることしかしていなかったアレクサウスにとって、今のニースはとても眩しい。
つくづくあの時殺さないでよかったと今は考えている。これほど気分が高揚したのはどれくらいぶりだろうか。
「だが、僕の提案を切った以上、君には死んでもらわないといけないな!
ティオ、今度はしくじるな。あの吸血鬼の心臓を、その爪で抉りぬいてやるんだ!!」
「ハイッ!」
それまでニースに飛び掛るのを抑えに抑えていたティオが、主の命令に嬉々として返事し殺気がこもりまくった視線をニースへと向けた。
(まずは、ティオちゃんをどうにかしてあしらわないと……)
空には満月が煌々と照り輝いている。満月の時の人狼は自らの意思で願わない限り決して傷をつけることは出来ない。この壁を
どうにかして突破し、アレクサウス、アルマナウスへと近づかなければならない。
「覚悟なさい……。今度こそ確実に殺してあげるわ」
「そう簡単に殺されはしないわよ…、ティオちゃん」
ティオが体を前かがみにし、ニースの元へ飛び掛る姿勢をとった。ニースもそれを受けて立つかのように身をかがめ、
マントで隠した右手に『あるもの』を手に取った。

そして、ティオが今まさに飛び掛らんとした時、それは起こった。

「……死ねぇ!……、がっ!」
脚の羽根を限界まで搾り、最短距離でニースに喰らいつかんとしたティオの脚が伸びきった時、突如ティオの体が前につんのめり
床の上に無様に転がり落ちた。
「ティ、ティオちゃん?」
「ティオ!!」
ニースとアルマナウスが同時にティオの予想もしない事態に声を上げてしまった。見ると、ティオは右の腿を抑え苦しげに顔を歪めている。


104:猟血の狩人
08/06/21 01:53:42 t7+5PExG
「どうなさいましたの、ティオ!」
「あ、脚が…、突っ張ったような感じがして…」
アルマナウスが泡を食ってティオに近づき抑えている右手を捲ってみた。
すると、そこには蚯蚓腫れのような真っ赤な線が太腿一杯に走っていた。
「ど、どういうことですの……」
アルマナウスの呟きにニースも同感だった。満月の人狼は傷つけることが出来ない。しかし、今のティオの足の傷は尋常ではない。
しかも、誰もティオには触れていないというのに。
「何が、一体……」
ニースもアルマナウスも、この部屋に一体何が起こったのかあちこちに視線を移してみる。
暗い照明、小奇麗な床、破れた窓、開きっぱなしのドア、小刀が刺さったベッド、布団、枕、人形………

人形!!

そう、アルマナウスが持ってきてベッドの上においてあった狼の人形。その右足にアンナの投げた小刀が突き刺さっていたのだ。
「あれは…、まさか!」
「しまった!」
ニースは自分の予想の答えを見つけたと確信し、アルマナウスは己の失態に唇を噛んだ。ティオの体が変わりきるまでは
自分が持っているのが一番安全だろうと考え、肌身離さず持っていた人形=ヴォルフの本体を敵の真ん前に晒してしまったのだ。
まだヴォルフはティオと融合しきっておらず、人形とティオの二つの体を持っているような存在になっている。変わりきってしまえば
ただの狼の人形になるのだが、現状は『人狼の力を封じた狼の人形』という非常に厄介な代物になっている。
人形だけに簡単に傷がつき、壊れてしまえば封じた人狼の力も壊されてしまう。そうすれば、ティオは………

「「!!」」

ニースとアルマナウスは同時に同様の結論に達した。
(アレを壊さないと!)
(アレを守らないと!)
二人ともベッドに転がる人形を手に入れんと疾風の速さで跳んだ。ニースの手の届く先に、狼の人形が入ってくる。
「もらっ……」
「させませんわ!」
後半歩で人形に手が届くと思った矢先、機先を制したアルマナウスが体ごとベッドに飛び込み、
両手で人形を抱え素早く後方へと逃げ去っていった。
「くそっ……!だけど、その慌てよう…、どうやらそれがティオちゃんを人狼に変えた原因みたいね…」
「ぐっ…!」
確信を得て笑みを浮かべたニースに対し、アルマナウスは悔しさで顔を歪ませるが何も言い返せない。
今のままではどんな嘘を吐いても簡単に看破されてしまうであろう。
「そうだ。あの人形が持つ力がティオを人狼に変えているんだ」
黙りこくるアルマナウスの横から、アレクサウスが口を挟んできた。
「に、兄様?!」
「仕方が無いよアルマナウス、彼女はもう確信している。今さら何を言いつくろっても無駄さ。
今のティオの状態なら、あれを破壊することが出来れば人間に戻すことは可能だ。あと二日もすれば不可能になるがね」
こっちが聞きもしないことをぺらぺらと喋るアレクサウスに、ニースは少し不信感を持った。一体、この男は何を考えているのか。
「…そんなこと、私にわざわざ教えてくれていいの?」
「できれば、の話さ。少しは君にこの先のことに希望をもたせてあげてもいいだろう。
君が見事ヴォルフを壊すことが出来たら君の勝ち。ティオも返してあげよう」
その言葉にアルマナウスはギョッとした。自分に断りもせず、そんな勝手なことをされてはたまらない。
「兄様!私に断りもなく……」
「勝利に対する正当な対価というやつだよ。嫌ならアルマナウス、彼女を全力で排除すればいい。
あ、僕は後方で見させてもらうから。そちらが二人、こちらも二人、存分に闘いあうがいいさ」
そう勝手なことを言ってアレクサウスは、リムがいる後方にさっさと引っ込んでしまった。


105:猟血の狩人
08/06/21 01:54:42 t7+5PExG
「兄様ったら……、相変わらず自分が愉しむことばっかり考えて……」
苦々しくアルマナウスが兄の方を眺めている。その恨めしい顔をアレクサウスはどこ吹く風といなしていた。
「ゲームでもしているつもりなの……?。ふざけやがって」
ニースもアレクサウスの傍若無人な振る舞いに少し頭に血を上らせていたが、これはまたとない好機とも捉えていた。
どんな事情があるにせよ、強大な吸血鬼であるアレクサウスは戦線に参加してくる意思を見せていない。
ティオは相変わらず強敵だが、足を負傷している以上これまでのような素早い動きは出来ないだろう。
そして、こっちには奥の手がある。
「随分と身勝手な兄さんを持ったものね。同情するわ」
「余計なお世話、と言いたいですけれど、あの性格のせいでどれほど苦労を重ねたことか…」
アルマナウスは一瞬だけだが疲れきった表情を浮かべた。どうやら言っていることは本当のようだ。
だが、次にニースに見せた表情はニースと同じく決意に満ち満ちた悲壮なものだった。
「私の境遇に心を裂いてくれたことには感謝しますが、それとこれとは話が別!
必ずあなた達を滅ぼして、私はティオを守りきってみせますわ!」
「アルマナウス様!」
ティオはアルマナウスの言葉に胸が詰まる想いだった。さっき、自分に向けてくれた言葉が嘘偽りの無い真実だったことを確信したからだ。
「安心なさいティオ。あの程度の吸血鬼、私一人で充分!『人形遣い』の真の力、見せて上げます!」
アルマナウスの尋常でない鬼気がニースたちにビリビリと向けられてきている。が、ニースとしてもここで引くわけにはいかない。
「私だって…、ここでお前に滅ぼされる気はない!その小脇の汚い人形とともにお前を塵に帰してやる!」
アンナは手に小刀を構え、ニースも左手の爪をぬっと伸ばした。
「………」
「………」
お互い、今にも飛び掛らんと体勢を整えてはいるのだが、手の内が分からないためにきっかけがつかめないでいる。本来なら
真っ先にティオが飛び出す局面なのだろうが、足の負傷が響いているのか唸り声を上げたままその場を動こうとしない。
「…どうしたのかしら?ジッとしていても事態は好転しませんわよ」
痺れを切らしたのか、アルマナウスがちょっとだけニースを挑発してきた。そのまま流してもよかったのだが、ニースとしては
これは膠着した局面を動かす機会と踏んだ。
「そうね……、ではお言葉に甘えて……」
ニースはマントに隠した右手を動かし、爪先で親指にちょっとした傷を作った。そこから滴る血を右手に隠したものにお歳…
「もらおうかしら!」
アルマナウスへ向けて、ぽいと放り投げた。
アルマナウスの視界に入ったものは、自分へ向けて飛んでくるガラスの小瓶。
「…?」
一体何の真似だろうと訝しむアルマナウスの目の前で、煙を噴く小瓶はいきなりパン!と割れ、膨らむ煙の中から突然
大剣を構えた吸血鬼が飛び出してきた。
「うおおおぉっ!!」
「っ?!」
大上段から振り下ろされる大剣をアルマナウスは後ろに引いて何とか避けたが、完全にはかわしきれず切っ先がヴォルフの肩を
さっと軽く撫でるように切り裂いた。
「ガアッ!!」
それと同時にティオが激しい悲鳴を上げ、手で抑えた左肩に縦に赤い蚯蚓腫れが走った。
「ティオッ!」
「だ、大丈夫、です!」
アルマナウスの叫び声に、ティオはなんともないとばかりに左腕を振って安心させようとしていた。
もちろんそれが虚勢なのはアルマナウスには理解できている。
「クソッ!外したか!」
あらかじめ灰にしておいたリオンを使って奇襲に用いた奥の手が失敗したニースは、舌打ちをした後猛然と
アルマナウスへ向けて飛び掛っていった。
「リオン!アンナ!今はアルマナウスだけを狙いなさい!!」
今のティオは右足と左腕を封じられているので、暫くの間は戦力外になると読んだのだ。
実際、ティオはこちらに向ってこようとはしているものの、体を襲う激痛からかその動きは酷く緩慢だ。


106:猟血の狩人
08/06/21 01:55:55 t7+5PExG
リオンの大剣が唸り、アンナの小刀が襲い掛かり、ニースの爪撃が空気を薙ぐ。それらの攻撃をアルマナウスはなんとか
かわしてはいるものの、自分だけでなく懐のヴォルフも守らなくてはならないのでその苦労は倍加している。
「卑怯な…、二対二の戦いではなかったのですか?!」
「そんなのそっちで勝手に決めたルールでしょ。私たちには関係ないわ」
押されっぱなしのアルマナウスは思わずニースに悪態をついたが、たしかにこれはアレクサウスが勝手に言った事なので
ニースたちがそれを守らなければならないという約束事は無い。
「『狩人』ではどんな手段を用いようとも、吸血鬼を討滅せよと教えられてきた。吸血鬼退治に卑怯という言葉は無いのよ!」
ニースの横薙ぎがアルマナウスの鼻っ面を通り過ぎる。それは避けることが出来たが、それにより酷く体勢が崩れた。
「殺ったあぁっ!!」
その隙に、リオンが上から大剣ごとアルマナウス目掛けて降ってきた。どう考えてもかわせない。が、
「こぉの無礼者がぁぁっ!!」
ようやく体が動くようになったのか、ティオが体ごとリオンに突っ込んできた。どぉん!と激しい音とともにリオンは横に吹っ飛ばされた。
「ご無事ですか、アルマナウス様!」
「ええ…。感謝しますわ、ティオ」
ティオが復帰してくれたことにアルマナウスは安堵のため息をつき、ニースは千載一遇の機会に攻め切れなかったことに唇を噛んだ。
「さて…、仕切り直しですわね。私を怒らせたこと、存分に後悔させてあげますわよ」
アルマナウスが瞳を紅く輝かせ手の指をぐきぐきと鳴らせているその時、自分の後ろから近づくものがあった。
不審に思ったアルマナウスが振り向いた時、そこにはさっきまでアレクサウスの横に侍っていたリムが立っていた。
「あ、あなた!何をしに来たのですか!」
「だって…、向こうが三人いるのならこっちも三人いないとおかしくありませんか?それに、もう喉が渇いて渇いて……
この際吸血鬼の血でもいいですから、早くこの喉を鮮血で潤したいんですよ…」
リムの顔は興奮と吸血への渇望からか青く染まり、口元から白い牙がぎりぎりと音を立てて伸びてきている。今にもニースたちに
飛び掛っていきそうな勢いだ。
だからといって、普通に考えたらこんな行為は無謀以外の何物でもない。アルマナウスはどういうことかとアレクサウスに視線を
送ったが、アレクサウスは軽く首をすくめ腕をお手上げと言いたそうに上に上げた。
完全にリムは与えられた吸血鬼の強大な力に酔い、自分を見失っていた。
「ニース様……、なんか変なのが出てきましたよ」
リオンもアンナも、『ただの吸血鬼』であるリムの参戦にいささか面食らっていた。が、ニースはいささかも身じろぎもしない。
「構いはしないわ。歯向かってくる以上討滅なさい。私はティオちゃんを抑える。その間にあなた達はアルマナウスの懐の人形を
壊すのよ。アルマナウスを仕留めるのは難しくても、それくらいはできるでしょ」
ニースの命令に、二人はこくりと頷いた。第二ラウンドの開始である。

ニースの掛け声とともに、ニースはティオへ、リオンとアンナはアルマナウスへと飛び掛っていった。
「主様たちに歯向かう者は、この爪と牙で切り裂いてやる!!」
ティオは自由にならない体を懸命に動かしながら、ニースへ攻撃を打ち込んでくる。不完全な体勢とはいえ、それら一撃一撃は
ニースの肉を抉り骨を切るには十分な威力を持っている。
が、ニースとしてはそれらの防御に神経を集中すればいいので気は楽だ。どうせ攻撃しても効きはしないし、自分の目的は
二人がアルマナウスの人形を壊すまでティオを釘付けにすることなのだから。
(もう少し、もう少し待ってねティオちゃん。そうすれば、いつものティオちゃんに戻ることが出来るからね)
ティオの猛攻を捌きつつも、ニースの顔には淡い笑みが浮かんでいた。

一方、リオンとアンナは人間の時から得意にしているコンビネーションでアルマナウスを追い込もうとしていた。
リオンが大剣を振り回し、アンナが小刀でフォローする例の戦法である。
さすがにニースがいた先程のように攻め手を与えずに畳み掛けることは出来ず、アルマナウスの顔には僅かだが余裕の笑みが浮かんでいる。
さらに
「きゃははははっ!!」
時折来るリムの稚拙な攻撃がこの上なく鬱陶しい。ならばさっさとリムを片付ければいいのだが、そうしようとすると今度は
アルマナウスが攻撃に転じてくるのでなかなか致命的な打撃を与えられない。


107:猟血の狩人
08/06/21 01:56:56 t7+5PExG
「リオン、こうなったらあいつは無視して人形に攻撃を搾るのよ。とにかく私たちはあいつの持つ人形を壊せばいい。
そうすれば、後はニース様がなんとかしてくれる!!」
「わかりました。アンナ様!」
個別撃破を諦め人形一点に攻撃を集中することを決めたアンナは、手に持った小刀を全てアルマナウスめがけ放り投げた。
もちろんアルマナウスはそんなものに当たる訳なくひらりとかわし、入れ違いにリムがアンナ目掛け突っ込んできた。
「血をよこせえぇっ!!」
牙を煌かせてリムはアンナに襲い掛かってきたが、それはアンナも計算済み。カウンターで飛び出した蹴りにリムは見事に腹を射抜かれ
リムは狙い済ましたかのようにアルマナウス目掛けて飛んでいった。
「ア、アルマナウスさ…」
「邪魔!」
『邪魔』の一言で、リムはアルマナウスに裏拳で吹き飛ばされ石の床に叩きつけられた。が、それだけでは終わらなかった。
「これでぇぇっ!」
「!」
なんと、リムの死角にリオンが隠れ大剣をアルマナウスに突き出してきたのだ。体勢が崩れたアルマナウスにこれをかわす術は無い。
「よし、勝った!」
完璧なコンビネーションにアンナは思わずガッツポーズを作った。しかし、
「甘くてよ!」
にやりと笑ったアルマナウスは懐に手を突っ込むと、中から真っ白な布を取り出し自分の目の前にブワッと広げた。
「うわっ……、むぶっ!」
それにもろに巻き込まれたリオンはたちまち全身を包まれ、そのまま床に落下した。そのまましばらくもがもがともがいていたが
次第に動きは緩慢になリ、やがて布はぴくとも動かなくなった。
「リ、リオン?!」
何が起こったのかわからず呆然とするアンナの前で、薄ら笑いを浮かべたアルマナウスが布の端をきゅっと掴んだ。
「ふふふ、彼がどうなったから知りたいかしら?じゃあ、とくと見せてあげるわ!」
ぱっとアルマナウスが布をめくった時、そこにはリオンの姿はなかった。
そこには、フェルトで出来た2.5等身くらいの人形が一体転がっているだけだった。
ただ、その人形は樹脂でできたおもちゃの剣を手に持ち、リオンと同じ茶色の髪をしていたが。
「ま、まさか……」
その形に、アンナは一瞬可愛いと思ったが、それと同時にひどく嫌な予感もした。まさか、あの人形は……
「むー、むーっ!」
リオンの形を模した人形は、手足をちょこまかと暴れさせ声にならない声を上げていた。つまり、あれは…
「リ、リオンなの?!」
「そうよ。私が人形遣いを名乗っていることを忘れていたかしら?この『傀儡封じ』を用いれば、いかなるものも無力な人形になるわ」
アルマナウスは見せ付けるかのように白い布をひらひらと揺らした。
「ふふふ、これで三対二。言っておきますけど、もう情けなんかかけませんわよ。
このままあなた達も無力な人形にして、城の棚に永久に飾ってあげますわ!」
そう言うなりアルマナウスはアンナに突進し、『傀儡封じ』をバッと広げてきた。
「くっ!」
包まれたら人形にされてしまう!慌ててアンナはその場を飛びのくが、その隙を突いてリムが横から襲い掛かってきた。
『バシッ!』と嫌な音が響き、アンナの腕に4本の切り筋が彫りこまれ鮮血が噴き出てくる。
「うふふ、これが血の味なのね。おいし~~い」
リムは自分の爪についたアンナの血をぴちぴちと舌を這わして舐め取った。初めて味わう血の味にリムの顔が官能に蕩けていく。
「くそっ…、下衆野郎がぁ…」
熱く痛む傷を手で抑えながら、アンナはニタニタ笑うリムに毒づいた。はっきり言って現状の一対二は完全に不利だ。このままでは
それほど時間を置かずに自分もリオンと同じ人形にされてしまう。
そして、アンナの窮地はニースの目にも入っていた。
(これは…、ちょっとまずいわ…)
ニースの考えでは、自分がティオを抑えているうちに二人が人形を壊す手筈になっていた。しかし、リオンが戦闘不能になった
現在、アンナ一人ではどう考えても勝ち目は無い。
(しかたが……ないわね!)
ニースは懐から小瓶を三本取り出すと、立て続けに血を落とし手前に叩きつけた。割れた瓶からはたちまち煙が昇り、目の前に
過去に討滅した三体の吸血鬼が再生された。


108:猟血の狩人
08/06/21 01:57:52 t7+5PExG
「お前達、少しの時間でいいからティオちゃんの相手をしていなさい!いい、絶対に自分から攻撃を仕掛けてはダメ。
徹底的に時間を稼ぐのよ!」
そう下僕に命令し、ニースは踵を返してアンナの援護に走った。いくら三体いるといってもティオちゃんの相手をしてはいくらももたない。
その間に、アルマナウスの人形を破壊しないと!
「くそっ!待てぇ!!」
ニースを追っかけようとするティオの前に三体の吸血鬼が妨害するかのように立ちはだかった。
「どけぇっ!ガルゥゥーッ!!」
ティオの突き出した掌が一体の吸血鬼の胸板を貫き、再生なったその吸血鬼は一時の間もなく再び塵へと帰った。
これでは、残った二体の吸血鬼も滅ぼされるのはそう長くはないだろう。

「きゃははっ!!ほらほら、もっと私に血をよこすのよ!!」
リムの爪檄が四方八方からアンナへと降り注いできている。さすがにアレクサウスの血を受けただけあって肉体のポテンシャルは高い。
それに加え、血の味を知ったリムが目の前の血袋からさらに血を求めんとめちゃめちゃに腕を振るってきている。
リムだけに集中できないアンナはさっきから防戦一方になっていた。
「アンナ!」
そこに、横から救援とばかりにニースが飛び込んできた。ニースの掌がリムとアンナの間に割って入り、二者の間合いを微妙に開かせた。
「ニース様!」
思わぬ助けにアンナはボロボロの顔一杯に喜色の笑みを浮かべた。逆に、食事の邪魔をされたリムはニースを憎々しげに睨みつけた。
「なによ、いいところで邪魔して…。あ、そう言えばあなたも犬っころと一緒に私が主様に捧げられるのを邪魔したわよね…
丁度いいわ。あなたもそいつと一緒に飲み尽くしてあげるわ。たっぷりと苦しめながらね……」
リムは爪をぬらりと舐めながらニースへ向けていやらしく微笑んだ。今のリムにはニースもアンナもただの水筒にしか見えてない。
その中に入っている血で喉を潤す。その一点の衝動にのみ突き動かされていた。
が、リムはミスを犯した。
ニースの前で、ティオを『犬っころ』と言ってしまったのだ。たちまちのうちにニースの顔色が変わってくる。
「犬っころ……、犬っころですって……。ティオちゃんを、お前如きが犬っころと言うか……」
ニースの目に怒りの炎がメラメラと燃え広がってきている。どんな状態にあれ冷静を保とう。そう考えてここに乗り込んできた。
しかし、ティオをバカにされては話は別だった。
その姿にアンナも思わず身じろぎしてしまい、アルマナウスは何か面白くなったとちょっと引いて傍観する体勢をとった。
「さあ、私に血をちょうだい~~~っ!!」
リムは口をバカッと開け、両腕を振り上げてニースに真正面から飛び掛ってきた。それを受けて立つニースは、さっきまで
全く見せていなかった吸血鬼が持つ他者を見下した残忍な笑みを浮かべている。
「お前には……、こいつをくれてやるわよ!!」
ニースは懐から小瓶を取り出しリムに向けてぶん投げた。それはリムの前でたちまち吸血鬼の形を為し、リムに向けて突っ込んでくる。
「えっ……」
その吸血鬼を見たとき、リムの顔一杯に浮かんだ笑みが消えた。
「ガアアアアァッ!!」
ドンッ!とリムにぶつかった吸血鬼はそのままリムを押し込みながら肩を掴み、牙を突きたてようと喉元めがけ頭を振り下ろす。
が、そうなってもリムは何の抵抗らしい抵抗を取ることすら失念していた。
「お、とうさ…キャアアアァァッ!!」
リムが吸血鬼に『お父さん』という間もなく、吸血鬼はリムに思いっきりよく喉元に噛み付いた。
ジュルリ、ジュルリと音を立てて、リムの体から血が吸い取られていく。
「アハハハッ!どう?実の父親から血を吸われる気分は。そいつの血のおかげで私は息を吹き返したし、こうして
ティオちゃんを侮辱したバカに憂さを晴らすことも出来る。あんたの父親って、本当にいい人ね!アハハハハッ!!」
あの時リオンが招かれずに入れる家は、再生を果たしたリムの自宅しかなかった。そうなると、血を求めるためにリムの両親が
選ばれるのは当然といえば当然のことである。
「い、いやぁぁ…、お父さん、やめてぇ……」
リムは涙を浮かべ、懸命に父親へ向けて訴えかけている。もっともそれは、父親に血を吸われる事への嫌悪感からではなく、
自身の血が吸い取られていく喪失感から来る危機感からだ。
実際、首が動かせればリムも目の前の吸血鬼から血を奪い返そうとするだろう。が、がっしりと組み付かれた体は腕一本動かすこと
もできず、ただいたずらに血を吸われ続けるしかなかった。


109:猟血の狩人
08/06/21 01:58:52 t7+5PExG
「あぅ…。あぁ……」
リムの全身が倦怠感に包まれ、意識もじわりじわりと削り取られるように遠くなっていっている。アレクサウスから受けた吸血は
蕩けそうな快感をもたらしてくれたが、父親からの吸血は苦痛しか感じられない。
「全く…、大口を叩いた割には無様なものですこと」
その様に堪りかねたのか、アルマナウスがリムの後方から近づいてきた。が、それにも拘らずリムの父親は娘の血を吸うのに
夢中なのかその場を離れようとはしない。
「あ…、アルマナウス様ぁ……助け……」
「ええ、すぐに楽にしてあげますわ」

ドキュ

「え……」
リムの胸を貫いた熱い衝撃。恐る恐る眼下を眺めたリムの目に飛び込んだものは…
自分の胸から出て父親の胸に串刺しになっているアルマナウスの腕だった。
「あ~あ、やっちゃった……」
その光景を見て、アレクサウスは困った妹だと言わんばかりに首を横に振った。いつかはやるだろうと思っていたが、この場面でとは。
ただ、花嫁が妹に殺されたというのにアレクサウスはそれほど残念と言った表情はしていない。正直、リムのあまりにわがままな
振る舞いにいい加減嫌気もさしていたのだ。恐らく、妹も同じ意見だろう。
「な、なんでぇ……」
逆に、何故殺されたのかだか分からないリムの口からは疑問を投げかける言葉と共にごぼりと黒い血が溢れ出してきた。
リムからは見えないが、アルマナウスはニースと同じような侮蔑の目をリムに対して向けている。
「こんな雑魚に遅れをとるようでは、私たちの血族に加わる資格はない、ということですわ。あなたの下品な態度にも
いい加減いらついていましたし。そして、なにより……」
アルマナウスは、ちら、とニースの方へ視線を向けた。
「私もあの方と同様、ティオを侮辱したあなたを許せませんでしたの」
アルマナウスが手を横に薙ぎ、リムと父親の胴を引きちぎる。
たちまちリムと父親の体は青い炎に包まれ、灰となってその場に崩れ落ちた。
「邪魔をしないでくれて感謝いたしますわ。でも、次はあなたたちの番です!」
血塗れの手を拭おうともせず、アルマナウスはニースたちに向って飛び掛ってきた。後ろの方ではまた一体吸血鬼が切り裂かれた
音が聞こえる。このままではアルマナウスとティオに挟み撃ちに遭うのは明白だった。
ティオが戦線に復帰する前に人形を始末しなければならない。そうすれば敵はアルマナウスただ一人になる。
「こうなったら…アンナ………」
「……!は、はい!」
ニースはアンナに何事かを短く呟くと、アルマナウスのほうへと駆け出した。もうこのチャンスに賭けるしかない。
「さあ、どうしますの?!」
真正面から来るならニースはアルマナウスの敵ではない。例えれば闘牛士と牛の関係のようなものだ。適当にあしらえば
そのうちティオがこっちに来てくれる。
となると、何事か謀(はかりごと)をかけてくるに違いない。それは、はたしてなんなのか……
「でやあぁっ!」
すると、案の定ニースはアルマナウスの前に来ると見せかけて左横へと跳ねた。そして、ニースの体で死角になっていたアンナが
小刀をアルマナウスの方へ広範囲に飛ばしてきた。
横へとかわしたらどれかに当たる。アルマナウスは反射的に上へと跳んだ。小刀はアルマナウスの下を空しく通り過ぎ壁へと刺さる。
「ガアァァッ!!」
が、間髪いれずアルマナウスに向かってくるものがあった。くるっと顔を向けたアルマナウスの目に飛び込んできたもの。それは
ニース、ではなく女吸血鬼…リムの母親だった。


110:猟血の狩人
08/06/21 01:59:52 t7+5PExG
「そんなもので!」
アルマナウスは右手の爪を鋭く伸ばし、突っ込んできた吸血鬼を胴体から真っ二つにした。心臓ごと両断された吸血鬼は
それぞれ青い炎をあげて燃え出す。
「うおおぉっ!」
そして、その影から本命ともいえるニースが後ろで構えて突っ込んでくるのが見える。右手を振りぬいたアルマナウスは
現在、酷く不安定な体制で空中に滞空しており咄嗟に体を動かすことが出来ない。が、
(これじゃあ、さっきの坊やとのコンビーネーションと同じですわよ!)
ニヤッと笑ったアルマナウスは咄嗟に右手を懐に入れ、あの『傀儡封じ』を取り出した。
「随分お粗末ですこと!さあ、あなたも人形になりなさいな!」
アルマナウスは『傀儡封じ』をニース目掛けて放り投げた。ニースはアルマナウスと違い空中飛行はできない。
飛び込んでくる『傀儡封じ』をかわす術は無い。はずだった。

その『傀儡封じ』目掛けて飛び込んでくるものがあった。
「うわあぁぁぁっ!!」
なんと横から跳んできたアンナが『傀儡封じ』に自らを体当たりさせ、ニースが『傀儡封じ』に取り込まれるのを寸前で阻止したのだ。
もちろんアンナの体は『傀儡封じ』に取り込まれ、そのまま床へと転がり落ちる。が、言うまでもなくニースは全く無事だ。
アンナに取ってニースの命令は絶対である。例えば『人形にする布に飛び込んでいけ』と命令されたら拒否する権利は無いのだ。
「な?!」
あまりにも突飛な行動に、アルマナウスは一瞬思考が真っ白になった。そして、気を取り戻した時自分が抜き差しならぬ状況に
追い込まれていることを悟った。
左手はヴォルフを抱えているために使い物にならず、右手は『傀儡封じ』を投げた拍子で前方に大きく開ききっていた。
今、アルマナウスは完全に無防備にニースの前に体を晒していた。
突っ込んでくるニースは勝ちを確信した笑みを浮かべていた。
「しまった!」
殺られる!アルマナウスは己の死を覚悟した。だが、その時アルマナウスの視界に飛び込んできたのは
「やらせるかーっ!」
最後の吸血鬼を滅ぼしたティオが懸命に跳んで、ニースの脚をがっしりと捕まえていた。当然ニースの体はがくん!とつんのめり
アルマナウスへの突進はストップしてしまう。
「ティオ!助かりましたわ!!」
命拾いした状況に、アルマナウスは心からティオへ感謝の念を述べた。
が、アルマナウスを見るニースの顔は、あいも変わらず微笑んでいる。まるで、ここまでが予想通りだと言わんばかりに。
「アルマナウス!もらったわよ!!」
今まで後ろ手に回っていたニースの右手が動き、マントの中から顔を出す。その手に握られていたのは、
ティオが武器にしている、銀の短剣だった。
今ニースが着ている法衣は普段のものより心持ち大きい。ニースは短剣が縫われたティオの法衣を身につけていたのだ。
そして、この短剣こそが本当の奥の手だった。
ニースは腕を大きく振り、今まさに短剣をアルマナウス目掛けて放り投げようとしていた。
が、ティオがそれを黙って見逃すはずが無い。
(アルマナウス様を殺させるものか!!)
この不安定な体勢からでも左手を使ってこの吸血鬼を脇から貫くことは出来る!剣を投げる前に、串刺しにしてやる!!
「死ね……!」
左手を振り絞ったティオの目に飛び込んできたもの。それは勝ちを確信しているティオの鮮やかな微笑みだった。
「ぐっ!!」
それを見たとき、以前のようにティオの頭に激しい頭痛が走った。その痛みに耐え切れず、思わずティオは左手で頭を抑えてしまった。
「でぇやあぁっ!!」
そしてその瞬間、ニースの手から短剣が放たれた。

ビュン!!

短剣は唸りを上げてアルマナウス目掛けて真っ直ぐ飛び、吸い込まれるようにアルマナウスの胸へと飛び込んでいった。
バシッといった衝撃と共に、アルマナウスの体に剣が貫いた感触が走る。

111:猟血の狩人
08/06/21 02:00:52 t7+5PExG
「ぐはっ!!」
そのまま剣の運動エネルギーに引きずられる感じでアルマナウスは吹っ飛ばされ、床に強く叩きつけられた。
それと同時に、ニースとティオも絡まるようにもんどりうって床に落ちた。

「う、うぐぐぅ……」
胸を貫かれたアルマナウスはすぐさま青い炎を…発しなかった。ニースが急所をわざと外したわけではない。実際、
ニースはアルマナウスの心臓目掛けて剣を放り投げたのだから。
だが、剣はアルマナウスが抱えていたヴォルフに当たった時に微妙に切っ先を逸らし、アルマナウスの心臓ギリギリのところを通過して
背中へと至っていた。言ってみれば、ヴォルフがアルマナウスの命を救ったことになる。
が、もちろんその代償は大きかった。
「ヴォ、ヴォルフ…!」
アルマナウスの前で、ヴォルフはガシャリと崩れバラバラに床に落っこちた。最早修復不能といっていい。
そして、本体であるヴォルフが破壊されたティオは…
「ア、アァ………!ウガァァァァァッ!!!」
突然ティオは頭を抑えてその場でひどく苦しみだした。大きく見開いた金色の瞳が次第に光を失い、元のティオの深緑色へと戻っていく。
「うぁ、あぁぅ………」
そして、最後は首をガクンと逸らせニースの背後でどさりと倒れ伏した。
「あ、あぁ……ティオ……」
その光景をアルマナウスは絶望の眼差しで眺めていた。『自分のもの』だったティオがその手から離れてしまったことを理解したからだ。
「ど、どうよ……。ティオちゃんは、取り戻したわよ……」
「い、いやぁぁ!ティオ、ティオ!起きなさいティオ!!これは命令よ。起きなさぁい!私のティオ!!」
アルマナウスは半ばムキになってティオの名前を連呼した。が、もちろんティオはその場からぴくりとも動きはしない。
「無駄無駄…。ティオちゃんは私のものなんだから。さあ、そこで大人しくしてるのよ。今度こそ完全に討滅してやる…」
ニースはニタリと笑うとアルマナウスに完全なとどめをさそうと起き上がろうとした。一時とはいえティオを奪っていった
この吸血鬼を、ニースは絶対に許す気はなかった。が、
「……?」
体が起き上がらない。まるで下半身に枷がしてあるみたいに動かないのだ。
なんだろうと思い後ろを向くと、なんとティオがニースの両足の上に覆い被さって脚をがっしりと掴んでいた。
「ち、ちょっと!ティオちゃん?!離して。足を離してよ!!」
驚いたニースはティオに叫びかけるが、やはり完全に気を失っているティオは全く反応しようとしない。
「離して、離して!離してってば!!」
焦るニースは体をぶんぶんと揺するが全く無意味だった。
「ティオ……」
その光景に、アルマナウスはズキンと胸を打たれた。もうヴォルフの枷も消え失せ自分のものではなくなったはずのティオが
意識を失っていながらも自分を守ってくれている。
それが血の交換を行ったからなのか、それともただの偶然か。確かめる術は今は無い。
だがアルマナウスは信じたかった。自分とティオの絆は、まだ完全に途絶えてはいないということを。

「さあ、そこまでだ。二人とも良く頑張ったね」
その時、後ろで傍観していたアレクサウスが二人の間に割って入ってきた。
「兄様!早く、早くその吸血鬼を倒してください!そして、ティオを取り戻して……」
「おいおいアルマナウス、僕を嘘つきにする気かい?彼女はお前と戦い、僕が言った勝ちの条件を満たした。
だったら、ティオは彼女に返さないといけないだろう?」
そこまで言って、アレクサウスはニースの方へと向き直った。
「そっちも、これで今日のところは御終いという事にしようじゃないか。こっちもリムが滅ぼされ、妹もすぐに
手当てをしないと命に関わる大怪我を負っている。ティオも返すんだからこれ以上ない条件だと思うんだがね」
「………」
確かに、ティオを取り返すことは出来た。ここで済ませば僥倖というものであろう。
「時間がたてば、ティオの体も元に戻るだろう。どれくらいかかるかは、分からないけどね」
アレクサウスは足元に転がっている『傀儡封じ』とアルマナウスを抱え、ドアの方へと歩を進めた。


112:猟血の狩人
08/06/21 02:01:52 t7+5PExG
「…まあ、そのうちまた会う機会もあるだろう。特に妹はティオにご執心のようだからね…」
「ティオ……、絶対に取り戻してみせますわよ。そのときまで、ティオは預けておきますわ!」
そういい残し、吸血鬼兄妹は通路の闇へと溶けていった。

静まり返った部屋に、一体の吸血鬼と一人の人間、そして二体の人形が床に転がっている。
「……誰が渡すか、バカ。次に会った時は、お前達が討滅される時よ……」
ティオを取り戻すことは出来たものの、ニースの心には弄ばれたという気持ちから来る敗北感が満ち溢れていた。




その後、意識を取り戻したティオは人狼になっていたときのことを全く覚えていなかった。まあ、これはニースにとっては
非常に都合のいいものだった。
ティオが兄妹の手によって人狼に変えられていたこと。吸血鬼化していたリムをやむを得ず討滅してしまったこと
(もちろん、リムの両親を吸血鬼にしたのはアレクサウス達ということにしている)。それを自分ひとりで解決したこと。等々
虚実入り混じった説明をくどくどと並べ立て、何とかティオに事情を納得させることが出来た。
そして、ティオの手から自分が人狼になっていたことを除いて町の人間や教会に説明させた。街の人間も被害が一家族だけで
抑えられたことで、それほどニースたちに非難の声を上げることは無かった。
(フン、命拾いしたことに感謝するのね)
ニースは相変わらず自分可愛さが前面に出すぎる町の人間に嫌悪感を隠せないでいたが、ティオを無事取り戻したことで
とりあえず町の人間皆殺しは休止することにした。あくまでも、『休止』だが。

あの後、ティオの髪の毛は金髪短髪に戻り、全身の毛も獣耳も消えてなくなった。が、
「やっぱこれ…、鬱陶しいわ」
旅館の部屋に入り、長ったらしい法衣を脱いだティオの腰には…、ふさふさの銀色の尻尾が生えたままだった。他の部位は
なくなっても、この尻尾だけはいつまでたっても消えてなくならなかった。
もちろん繋がっているので感覚はあり、自分の意思で動かすことも出来る。気分が沈んだときは下に下がり、嬉しい時は無意識に
ぶんぶん振ったりしてしまうこともある。
別に何の害も無いのだが、やはり尻尾が生えているなんて他人に見せたら奇異の目で見られることは間違いないし、第一
人目に晒すことなど出来よう筈も無い。
一回、意を決してニースに根元から切ってもらったこともある。だが、物凄く痛い思いをしたにも拘らず、一晩経ったら
尻尾は何事も無かったかのように再生されていた。
おかげで、ティオは暑い中でも長袖長靴の冬服仕様である。はっきり言って、かなりきつい。
こうして、誰の目にも見られないところで暑苦しい法衣を脱ぐ時が、今のティオには何よりの安らぎだった。
「うぅ…、何とかこの尻尾を取る方法を見つけないと……」
鏡の前でばつが悪そうに自身を見ているティオを、ニースはベッドの上からじっと見ていた。
(アレクサウスめ…、何が時間が経てばだ、よ。一体いつまで待てば元のティオちゃんに戻るっているのよ…)
尻尾が残っているティオはやはり僅かだが人狼の血が混じっているらしく、いつも飲んでいたティオの血の味とは
微妙に異なる味わいになっていた。
別に、目くじらを立てるほどの差ではないのだがやはりニースとしては元の完璧なティオの血を味わいたい。
おかげで、最近はティオの血を求める回数も抑え目になっていた。
「まあ、それさえ抜きにすれば、あのモフモフ感とか嫌いじゃないんだけれどね…」
(とかいって、ニース様も結構お気に入りじゃないですか)
(この前なんか、寝ているときに尻尾握り締めてましたよね)
どこからかとても小さい声が聞こえる。この部屋にはティオとニースの二人だけしかいないはずなのだが。
が、ニースは声がどこから発せられているの変わっているらしく、ベッドの上に放り投げた専用の遮光服『降闇』をめくり
中にぶら下げてある人形にぎろりと眼をつけた。
「うるさい…。余計な口叩くと糸を抜いてバラバラにするわよ」
ニースが睨んでいる先にある人形…、アンナとリオンはその脅しに小さい体をビクリと振るわせた。


113:猟血の狩人
08/06/21 02:04:53 t7+5PExG
結局アンナとリオンはアルマナウスに逃げられたためにいまだに人形のままであり、ニースの降闇の裏に紐で縫い付けられていた。
人形になったからか日光を浴びても灰になることはなくなったが、人形なので全く戦力にはならない。
とりあえずティオの尻尾、そしてこの二人を元に戻すためにもまたあの吸血鬼兄妹とは対峙しなければならない。
(どこに行ったかは知らないが、必ず探し出してやる…。そして、今度こそ討滅してやるんだ)
グッとその決意を再確認したニースは、とりあえず今出来ることを為そうとベッドから身を起こした。
ニースはティオに気づかれないようにそろり、そろりと背後から近づくと、ぱっとその尻尾に抱きついた。
「キャッ!こ、こらニース!!」
「だってぇ~~、ティオちゃんったら尻尾をゆらゆら揺らして私を誘うんだもん。辛抱できないよぉ」
「あんたは猫か!」
「ティオちゃんは狼じゃない」
「狼って言うな!」
きゃあきゃあとじゃれあう二人を、二つの人形は呆れながら眺めていた。

第八回終

以上です。一気に終わらせるため長文失礼しました。
ティオの体には尻尾と耳、どっちを残すか最後まで悩みました。結局目立ちにくい尻尾にしましたが。
まあ、アルマナウスの血が残した枷ということでひとつ。
それではまた…

114:名無しさん@ピンキー
08/06/21 04:15:49 4OCpnGGY
>>113
GJ!今回もよかったです
>>87
URLリンク(www.lilith-soft.com)
こののピンク髪か?

115:名無しさん@ピンキー
08/06/21 04:18:56 SKcxwG1i
>>114
イエス
エロゲの容姿変化はビフォアアフターが多いが、これは差分で表現してた
妖しげな紋様が浮き出て肌の色が段々変化してくって形で

116:名無しさん@ピンキー
08/06/21 07:34:38 KsMExZo/
いつもながらGJ!

117:名無しさん@ピンキー
08/06/21 13:42:07 3dtOCAl4
SSなのに長いな……

118:名無しさん@ピンキー
08/06/21 14:19:34 ngoOA578
GJ
ティオに対するアンナの優しさが良かった
兄妹は死なずに撤収か…
次が楽しみです

ティオはそのままでいいけど
リオンとアンナは元に戻ってほしいなw
人形は好きじゃないし

119:名無しさん@ピンキー
08/06/21 15:50:15 qm5vw9Rd
>>113
乙乙。
エロパロ板なのに普通に読み物として読んでしまっとる。
ティオに郷愁を感じるアルナマウスさんに胸キュンした。
でもアレクサウスは嫌いだから殺してください。
そしてティオとニースとアルナマウスがパーティ組めば…無理だな。

120:名無しさん@ピンキー
08/06/21 16:41:13 BR7s3jOl
URLリンク(phantasystar.sega.jp)の下二つ

PSUのSEEDの設定っていいよなとか思ってたらこれだよ
マルチエンディングみたいだから期待してみるかな

121:名無しさん@ピンキー
08/06/21 17:26:44 v4xBvG70
PSUは設定生かしきれてない紙芝居ゲーというかクソゲーだかんなあ・・・。
悪いことはいわん、やめておけ・・・

122:名無しさん@ピンキー
08/06/21 17:38:27 1mBBKy+K
>>113
乙でした
ニースの「ティオの血を求める回数を抑えてる」というのは二人の関係に何か変化が出てきそうですね
>>121
いい設定だな、と思ったんだけどそんなに酷いゲームなの?

123:名無しさん@ピンキー
08/06/21 18:54:09 6qYgzTtN
どこが紙芝居かはわからんが最初に出たPS2版に比べればかなりマシにはなってるはず
それでもPSOより劣化してる気はするけど

124:名無しさん@ピンキー
08/06/21 19:40:10 cHWXZk8n
URLリンク(www.jeux-france.com)

dsドラクエ5の新キャラのデボラらしいけど
後ろの魔法使いの手つきが怪しい。
魔法使いが操って高慢な人格にしてるように見える。

125:名無しさん@ピンキー
08/06/21 20:05:15 M/3eLV1i
URLリンク(jun.2chan.net)

126:名無しさん@ピンキー
08/06/21 22:05:55 B7ybZtny
そういえばサーカディアの人はどうしただろう・・・
最近見ないけど・・・

127:名無しさん@ピンキー
08/06/21 22:46:02 /fLdlw3/
PSU信者の俺が来ましたよ。
SEED化っていっても基本的にSEEDになってるときの記憶は無いんだよな。
だからいまいち悪堕ち感はない。ちょっとアホっぽくはなるけど。
ただSEED化したのが男と言う罠。そこんとこはポータブルでは安心だな。

ちなみにゲームとしてはあんまりオススメ出来ない。やることが少なすぎる。
ただポータブルは実績あるところが作ってるから化ける可能性もある!!と夢を見る俺信者。

128:名無しさん@ピンキー
08/06/21 22:53:54 v4xBvG70
PSUスレ行け、って感じになっちまうが、
キャストのSEEDワクチンも、127が例に挙げた男のSEED化も残念ながら
イルミナスの時点で対策講じられてるし、二次元EDになりそうな予感だぜぇ。
ええ、俺だってPSU信者でしたよ・・・。

129:名無しさん@ピンキー
08/06/21 23:03:36 4BNS6vl8
SEED化は悪堕ちって言うよりは化物になるからスレチかも。
でもPSPでは悪堕ちに期待できるかな?


130:名無しさん@ピンキー
08/06/22 00:03:52 cMePQBh+
そういや黒ニア様は悪堕ちになるのだろうか

131:名無しさん@ピンキー
08/06/22 01:49:51 BIzmQWzM
ゲームもいいけどアニメのお薦め悪堕ちはないかな
まぁ普通のアニメならビックリマンとか色々あるけど

132:名無しさん@ピンキー
08/06/22 02:49:12 +eywuJx6
URLリンク(jun.2chan.net)

133:名無しさん@ピンキー
08/06/22 05:53:34 w32/OIB1
?

134:名無しさん@ピンキー
08/06/22 11:13:22 Hp5xO5Rv
リリスの新作悪落ちあるらしいけど
ここ的にどう?

135:名無しさん@ピンキー
08/06/22 11:35:35 0mosGi67
処女で自慰とは何かも知らない性的な方面は全く無知の汚れなき乙女なキャラほど

陵辱して屈した瞬間の堕ちは興奮だよね。汚れてない純潔な身体を開発して仕込んで快楽漬けにするのは下手な拷問よりキツいし

136:名無しさん@ピンキー
08/06/22 11:37:54 jATsv1lI
>>134
>>87

137:名無しさん@ピンキー
08/06/22 12:59:10 BIzmQWzM
今思ったんだが、
保管庫にある、悪堕ちポアラみたいな、人間ですらなくなるのと
悪堕ちして着せ替えられたはするけど人間のまま、
というのだとみんなはどっちがシチュ萌え?

俺は明らかに前者なんだが

138:名無しさん@ピンキー
08/06/22 14:09:10 /skmaT6Q
翼が生える等の一部変化、人魚や蜘蛛など下半身が異型化みたいなのが大好きなんだが、ほとんど無いんだよね・・・

連載終了した夜叉の初期ではハァハァしてた


次ページ
最新レス表示
レスジャンプ
類似スレ一覧
スレッドの検索
話題のニュース
おまかせリスト
オプション
しおりを挟む
スレッドに書込
スレッドの一覧
暇つぶし2ch