08/07/09 12:47:54 isht7plw
「いけないこと 後編 」
高校はいつも通りにぎやかであった。
昨日のテレビドラマのことや、明日提出のレポートのこと。
どうやって昼休みまで居眠りせずにいるか、部活の変な先輩のことなど。
ハルカ「・・・・・・・・・」
そんな話題が飛び交う教室で、一人取り残されたかのように机に寝そべっているハルカ。
ハルカ「はぁ・・・だるい・・・」
ハルカは朝からずっとこんな状態であった。
朝ごはんを食べている時は妹達が心配そうに見ていた。
登校した時は担任に風邪でも引いたかと尋ねられた。
アツコ「ハルカ、大丈夫?」
そして、友人にも心配を掛けさせてしまった。
ハルカ「うん・・・少しね」
アツコ「元気がないよ。マキもなんだか上の空だったし」
ハルカ「そうなんだ・・・」
アツコ「もしかして昨日から具合悪い?」
ハルカ「・・・・・・・・・」
昨日・・・
確か昨日は速水先輩が家に来て・・・
おかしな本を見せられて・・・
でもそこから先が覚えてなくて・・・
そして気がついたら自分の部屋で眠っていた。
そのあとなんで服着てないんだとカナに突っ込まれたっけ。
アツコ「保健室に行く?付き添うよ」
ハルカ「ううん、いいよ。・・・大丈夫だから」
アツコ「そう?じゃあまた後でね」
まもなく授業が始まるため、アツコは自分の席へと戻った。
ハルカ「・・・はあ、どうしちゃったんだろ・・・」
ため息をつきながら、授業の準備をするハルカ。
ハルカのため息と憂鬱は、放課後まで続くのであった。
放課後・・・
ホームルームも終わり、生徒達は部活あるいは帰り支度をし始める。
ハルカ「早く帰ろう・・・」
ハルカは早々に教室から退散した。
結局放課後になっても体調は回復しなかった。
こんな日は早めに寝てしまったほうかよい。
ハルカ「夕飯はどうしよう・・・」
妹達にどう説明しようかと考えながら、階段を下りている時だった。
ナツキ「あ、ハルカ先輩」
階段を上がってきていたナツキと鉢合わせとなった。