【みなみけ】桜場コハル Part7【今日の5の2】at EROPARO
【みなみけ】桜場コハル Part7【今日の5の2】 - 暇つぶし2ch761:名無しさん@ピンキー
08/07/08 08:23:40 r6gNCzXH
この夏の目標・お姫様抱っこ

プールで溺れかけたチアキが藤岡にお姫様抱っこをしてもらったのを見て、
羨ましく思った内田は自分もしてもらおうと思い、この目標を掲げだした。
友達の吉野のアドバイスから溺れたフリをしてお姫様抱っこをしてもらうという作戦を思いついたのだが、
本当に溺れないように溺れたフリをするにはどうしたらいいかを真剣に悩んでいた。
「チアキに感想を聞いた方が手っ取り早いんじゃない?」
「でも、やっぱりしてもらいたいよぉ」
そんな内田に呆れて、どうにか妥協させようとする吉野だが、内田は諦めが悪く、どうも上手くいかない。
この友人を良き方向に導くことを中々達成できそうになく、思っていたよりも難しそうだ。
「う~ん、こうやるのはちょっとわざとらしいかも。でも、ちゃんとやれば、もしかしたら…。
けど、やりすぎると本当に溺れちゃいそうでやだなぁ…」
そのやる気を他のことに回せばいいのにとため息をついている吉野に見守られ、
内田は実際に身体を動かし、どういうふうに溺れたフリをするかを色々試している。
しかし、単に手を大げさに動かしているようにしか見えなく、とても溺れているようには見えない。
「だけど、やっぱ手だけじゃダメかな? 足もバタつかせて…」
そう言って足を水中で動かしてみるが、急に足を動かしたのがいけなかった。
「いたっ!」
足が吊ってしまい、バランスを崩し、そのまま水中へと引きずり込まれてしまった。
ロクに動かせない足の代わりに手だけでどうにかしようとしても無駄なことであり、
むしろ深く沈んでいってしまい、状況は悪化するだけだった。
呼吸ができず、口から泡を吐き出し、頭の中がパニックになっている。
「ちょ、ちょっと!? 大丈夫!?」
どう見ても演技とは見えない溺れ方に吉野は珍しく慌ててしまい、内田に駆け寄る。
しかし、それよりも早く内田に駆け寄り、水の中に潜った男がいた。

「大丈夫?」
自分に気をかける声を聞いて、内田は自分が水中から助けられたのを理解できた。
酸素を存分に取り入れつつ、自分を助けてくれた人物の顔に視線を送る。
「ふ、藤岡君…」
背中と膝の裏に腕が回され、自分の身体をサッカーで鍛えられた肉体に引き寄せ、受け止めてくれている。
自分を助けてくれたのはありがたいが、お互いの顔が近い状態なため、嬉しさよりも照れくささが出てくる。
自分を助けたのは誰かを確認すると、内田は顔を赤くして俯いてしまった。
「遊んでいた所をたまたま見ていたから良かったけど、急に溺れるからビックリしたよ。どうしたの?」
「……………」
何か言わなければならないが、あまりの恥ずかしさで唇をまごまご動かす程度しかできなかった。
おまけに顔を合わすこともしないので、当然のことながら相手には全く何も伝わらない。
「う~ん、ひょっとして気を失っちゃったのかな?」
「えっと…、どうだろ?」
俯いたまま何も答えないからか、内田が気絶したと勘違いした藤岡に対し、吉野は曖昧な返事しかしなかった。
「とりあえず、休める所に行った方がいいんじゃない?」
「うん、そうだね。そうしようか」
勝手に気絶したことにされたようだが、内田は話の流れに逆らえず、目を瞑り気絶したフリに徹することにした。
しかし、これは内田にとっては都合が良かった。藤岡と直接視線が合うことはないので、
さっきよりも随分恥ずかしくなくなり、その上、自分が待ち焦がれていたお姫様抱っこを堪能できるというものだ。
最初は恥ずかしく思ったお姫様抱っこだが、慣れてくるとそれも薄れてきた。
むしろ、しっかり自分を抱きかかえてくれていることに安心感を覚える。また、肌と肌が密着しているため、
藤岡の体温が伝わってくるが、それも温かくて心地よく、つい藤岡の胸に頭を預けてしまう。
その時マズイと思ったが、バレないですんだので、しばらくこの体験を味わっておこうと思った。


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