08/07/01 14:28:06 p1knmSwO
ツンツン頭の小さな少年・・・佐藤リョータ。
「ふっふっふ・・・キミタチ、チョークは実は美味しいという事実を知らんのかね・・・?」
「「はぁ??」」
面白いように揃って首をかしげる二人の目の前に、先ほどなくしたはずの赤いチョークが差し出された。
「なんだよリョータ、いきなり見えすいたウソを言いやがって・・・」
「分かってないねぇ。最近のチョークは安全性を踏まえて、小さい子供が間違って食べてもダイジョーブなように・・・」
怪訝な目を向ける二人に向かって、さも美味な食べ物だと言わんばかりにずいずいっとチョークを突き出すリョータ。
「甘くて美味しくて、しかも女性に優しいカロリーオフなのだよ!!」
「ほ、本当かっ!!?」
目をきらきらと輝かせ、いち早くその手からチョークを奪い取ったのはマコトだった。
未知の『食べ物』を前にして、ごくっと唾を飲み込む。
一呼吸おいて、いざかぶりつこうとめいっぱい口を開けた。
「コラーっ!リョーターっ!!」
「あてっ!」
歯とチョークが触れる数ミリ手前の時に横から聞こえたのは、スパーンという小気味いい音。
遠くから投げられた上履きが見事にクリーンヒットし、頭から倒れこむリョータ。