08/06/30 08:25:59 +IMjdqI3
>>718
まさか同志を発見できるとは思わなかった。みなみけも好きだけど。
680:名無しさん@ピンキー
08/06/30 12:13:20 y0KoEpGK
これは、みなみけ×今日の5の2でクロスSS書いても良い流れなのか!!?
681:名無しさん@ピンキー
08/06/30 18:40:58 N6eGJPID
>>721
神がそれを聞くか?
神のお望みのままにお書きくだされ
682:名無しさん@ピンキー
08/06/30 23:57:53 hCs1gJug
マキ×藤岡って今まであったっけ?
なかったら見てみたい…あの二人面識なさそうだが
683:名無しさん@ピンキー
08/07/01 00:31:54 p1knmSwO
シュウイチの一人称って「オレ」「僕」のどっちだかわかるヤツいる??
>>717っぽいものを書いてるんだが、援護射撃とかしてくれるとうれしいかもしんない
684:名無しさん@ピンキー
08/07/01 01:07:07 F1HQhGHd
>>724
シュウイチが一人称を話してるシーンはないみたいだから、
好きにしちゃっていいんじゃないかな
685:名無しさん@ピンキー
08/07/01 01:14:56 p1knmSwO
>>725
サンクス。じゃあ適当に「オレ」ってことにしときます
686:名無しさん@ピンキー
08/07/01 03:09:37 9pCmhY2G
真っ先に相原×マコが思い浮かんだのは自分だけなのか?!
687:名無しさん@ピンキー
08/07/01 14:26:52 p1knmSwO
>>717っぽいものが出来たので投下します。
*このSSは「みなみけ」と「今日の5の2」のクロスオーバーです。片方しか知らない方、ゴメンナサイorz
*エロもなければチラもなし、オチすらありません。過度な期待はしないでください。
*チカちゃんを嫁にしたいです。
688:みなみけ×今日の5の2
08/07/01 14:27:39 p1knmSwO
「必殺っ!チョーク手裏剣!!!」
「こらっ、やめろよマコト──」
些細なことから始まった追いかけっこ。
距離が開いていたための最終手段としてマコトが取った行動だった。もはや『掃除の時間』などという単語は既に彼の頭の中からは消え去っているだろう。
だが、そこへ一人の少女が通りかかる。
箒を片手にせっせと教室のごみをかき集めているその頭には、そう・・・あえて形容するならば、泡立てたホイップクリームのようなトンガリが一つ。
標的となったシュウイチとチョークを投げたマコトの直線状を、ちょうどさえぎるようにして少女は立っていた。
「あっ!チアキ危なっ・・・・あれ?」
「‥‥ん?何だ、マコト」
「い、いやぁなんでも・・・」
チアキの質問に苦笑いで答えつつも、視線はキョロキョロと床をさ迷っている。
ハテナ顔で去っていくチアキを冷や汗ながらに見送って、本当ならば今頃チョーク手裏剣の直撃を喰っていたであろうシュウイチと合流した。
「おい、投げたチョークはどこに行ったんだ??」
「お、俺もいま目つぶってたから・・・」
二人して辺りを見渡す。
あれほどピカピカで、使った形跡すら皆無だった赤いチョークは欠片すらも見当たらない。
「まさかシュウイチ、お前・・・給食のコッペパンじゃ食い足らず、チョークにまで手を出したんじゃねーだろうなっ!!」
「誰があんなもん食うかっ!!そもそもチョークなんて食べられるわけ──」
自分が知る限りの世間一般的常識をマコトに叩き込もうとした、その時。
饒舌にまくし立てるシュウイチの口が誰かの手で覆われた。
689:みなみけ×今日の5の2
08/07/01 14:28:06 p1knmSwO
ツンツン頭の小さな少年・・・佐藤リョータ。
「ふっふっふ・・・キミタチ、チョークは実は美味しいという事実を知らんのかね・・・?」
「「はぁ??」」
面白いように揃って首をかしげる二人の目の前に、先ほどなくしたはずの赤いチョークが差し出された。
「なんだよリョータ、いきなり見えすいたウソを言いやがって・・・」
「分かってないねぇ。最近のチョークは安全性を踏まえて、小さい子供が間違って食べてもダイジョーブなように・・・」
怪訝な目を向ける二人に向かって、さも美味な食べ物だと言わんばかりにずいずいっとチョークを突き出すリョータ。
「甘くて美味しくて、しかも女性に優しいカロリーオフなのだよ!!」
「ほ、本当かっ!!?」
目をきらきらと輝かせ、いち早くその手からチョークを奪い取ったのはマコトだった。
未知の『食べ物』を前にして、ごくっと唾を飲み込む。
一呼吸おいて、いざかぶりつこうとめいっぱい口を開けた。
「コラーっ!リョーターっ!!」
「あてっ!」
歯とチョークが触れる数ミリ手前の時に横から聞こえたのは、スパーンという小気味いい音。
遠くから投げられた上履きが見事にクリーンヒットし、頭から倒れこむリョータ。
690:みなみけ×今日の5の2
08/07/01 14:28:52 p1knmSwO
踵に書いてある上履きの主の名前。そこには“小泉チカ”と記されていた。
「何ヘンなこと教え込んでるのよ!チョークなんて食べられるわけないじゃない!!」
「何だよ!だいたい最初にチョーク食べられるなんてウソついたのお前だろ!?」
自分が投げた上履きをしっかり履きなおしてから、寝そべったままの幼なじみに仁王立ち。
お互い知った仲だからなのか、遠慮の欠片もないすごい剣幕で言い争いを始めた。
「アレは引っかかるリョータが悪いのよっ!大体あんなの少し考えたら分かることでしょ?!」
「じゃあ今のだって騙されたマコトが悪いってことになるだろっ!!」
「自分が騙されたからってそれを人にやっちゃいけないの!」
「じゃあお前はオレがどうなってもいいっていうのかよっ??!」
「いいもーん!!リョータなんか、こうしてやるっ!」
「ちょっと待っ、ぐあっ!」
うつ伏せのまま反論し続けていた幼なじみにヒップドロップをかましてそのまま馬乗りになる。
他人が入り込む余地など、ここにはありはしなかった。
周りが口々に「また痴話ゲンカがはじまったよ・・・」と呟く。
しかし、その流れを断ち切らんかのごとく、大きく踏み出した一歩の地響きが教室に響いた。
「・・・おい、そこのバカ野郎ども」
ゆらり。
まさにそんな言葉がふさわしい。何やら不気味なオーラに包まれながら、今までおとなしく掃除をしていたはずのチアキが渦中に飛び込んできた。
「誰がバカ野郎だ!誰がっ!」
「たとえば・・・お前だよ。そこの女の尻に敷かれたハリネズミ」
「オレかよ!!」
普段は一見おとなしく、何を考えているか分からないミステリアスな雰囲気を纏ったチアキは、リョータにとってカズミと並んで苦手な存在だった。
それ故にあまり話したこともなく自分が話を振られることはない・・・と、たかをくくっていたのだが。
「お前、さっきのチョーク‥‥いったいどこから取ってきた?」
「え・・・それは、その」
691:みなみけ×今日の5の2
08/07/01 14:29:36 p1knmSwO
リョータは急に気まずそうな顔をする。
それもそのはず。もしかしたら本人の所有物かも知れないものを、その場のノリで勝手に奪い取ったのだから・・・。
「ゴメンナサイっ!南の頭に刺さってたヤツを抜き取りましたっ!!」
「・・・そうか」
呟きながら、チアキは自分の頭にあるホイップの部分に手をやる。
そこには確かに、指が一本入りそうな‥‥チョークがさっきまで刺さっていたような形跡があった。
「なぁ、南・・・ひとつ聞いていいか」
「何だ」
「その・・・頭にチョークを刺して髪飾り代わりにするのも、お前のファッションのひとつだったのか‥‥??」
「そんなファッションがどこの世界にあるんだこのバカ野郎ッ!!」
リョータのまるで珍獣を相手にするような、たどたどしい問いかけに呆れつつも答える。
チアキは大きなため息を一つついて、くるりと回れ右。
そこには、チョークを野に放って今回の騒動となる元凶を作り出した張本人がいた。
チアキの眼力がもう既に言葉を発していた。
『またお前か』・・・と。
「‥‥イヤっ、何でそこでいきなりオレになるんだよチアキっ!!」
「ここまでバカなことをするヤツを、私は二人しか知らない」
グーになったままの右手を出すと、その人差し指と中指でたった二つのカウントを開始する。
「一人は私の愚姉であるカナ・・・だがカナは中学生だ。当然、小学校(ここ)にいるはずもない。となると・・・」
チョキの指を、そのまま目の前の人間‥‥マコトに突き出した。
「お前以外に誰がいるんだよ、このバカ野郎!」
「だから勘違いだって言ってんだろ!!オレはシュウイチにチョークをぶつけようとしただけで・・・・あ」
隣にいたシュウイチが小さく「バカ‥‥」と呟いて顔を伏せた。
692:みなみけ×今日の5の2
08/07/01 14:30:19 p1knmSwO
「・・・ポリバケツを持ってこい。今すぐだ」
「イヤソレ無理むりっ!いくら何でも腕が──」
「うるさいよっ!バカでどうしようもないバカ野郎はバカみたいに大きなポリバケツでも持ってればいいんだよこのバカ野郎ーっ!!」
「う・・・うあああぁあああぁああぁぁぁあぁんっ!!!ハルカさぁあーんっ!!」
泣き叫びながら、廊下へと走り去っていくマコト。
「‥‥アイツ、今ハルカ姉さまの名前を口にしたな・・・せっかく空のポリバケツで我慢しといてやろうと思ったんだが、やっぱりいつも通り水も追加しておくか」
「あ、あははは・・・」
遠ざかっていく叫び声を苦笑いで見送る一同。
ふと、聞こえてくるチャイム。
‥‥それは授業開始、5分前を告げる予鈴のチャイムだった。
「‥‥ありゃ?」
「このバカ野郎ども・・・今が、いったい何の時間だったか言ってみろっ・・・!」
チアキの獲物は箒。だが他の面々の手には・・・何もない。
戦いで言うならば、戦意喪失。ぶっちゃけ掃除する気なんかありませんよー、という何よりも明確な意思表示でもあった。
「よ、よーし!みんなっ、頑張って掃除をするぞーっ!!」
「「「おーっ!!」」」
いち早くチアキの怒りを察したチカが号令をかけると、まるで蜘蛛の子でも散らすようにそれぞれの持ち場へと離れていった。
チアキの「まったく・・・」という呟きは、みんなの耳に入ったのか入っていないのか。
「チアキちゃん、ごめんね・・・うちのリョータが」
「‥‥いえ、こちらこそうちのマコトが迷惑をかけまして」
693:みなみけ×今日の5の2
08/07/01 14:30:44 p1knmSwO
向かい合ってお辞儀する二人。
一致団結した時の力は小学生といえどもすごいもので、予鈴がなるまでほとんど手付かずだった掃除を瞬く間に終わらせてしまう。
やるべきことをやり終えて一息ついてるチアキの横には、同じく先ほどまで掃き掃除をしてたチカがいた。
「アイツ、昔っからあぁなのよね・・・普段はただのバカなのに、遊びや食べ物のことになると途端に悪知恵を働かせるよーなヤツで」
「マコトなんて何があっても常にバカだぞ」
「あはは・・・でもいいじゃん、分かりやすくて」
「どうだろうな。私の明晰な頭脳にはあのバカは合わないらしい」
「ふふ、どうだろうね‥‥」
意味ありげな笑みを浮かべながら、またいつもの二人とバカ笑いをしているリョータを一瞥する。
「でもあんなバカなやつだけど、たまに私じゃ思いもつかないようなことをやってたり‥‥なんかアイツといると、飽きないのよね」
「そうか・・・チカは大人だな」
「そうかな?慣れてるだけだと思うよ」
5の2の教室に本鈴のチャイムが鳴り響いた。
それに伴い、各々教科書やノートなどの勉強道具を準備し始める。
「私も行かなきゃ。じゃ、また後でね!」
軽く右手を上げて自分の席へと走り去っていくチカ。通りすがりにリョータの頭をこつんと小突く姿が見えた。
チアキも席へと歩を進める。マコトはというと、いまだに教室の端で律儀にポリバケツを抱えている。
自分とは全く思考回路が異なる人間。
でもそれゆえに、自分じゃ考えもつかないことを思いついてしまう人間。
「まぁ、そういう考え方もあるか・・・」
授業が始まる。
5年2組は今日も平和だ。
694:名無しさん@ピンキー
08/07/01 14:32:26 p1knmSwO
以上です。チアキが鬼畜キャラになってしまって少し後悔。
プレーンヨーグルト?何それ美味しいよね!!
最後のチカとの絡みでさり気なくチアキ→マコトな描写をしようかとも思いましたが、これ以上チアキのクセが強くなってもアレなのでやめときました。
695:名無しさん@ピンキー
08/07/01 18:16:03 Lpfc9rfo
3年後もみなみけ17話から見れないんだけどこれって
696:名無しさん@ピンキー
08/07/01 19:23:06 hoWj6Kfy
マキ×藤岡マダー?
697:名無しさん@ピンキー
08/07/01 23:38:44 9pCmhY2G
>>735
乙J
ちょっと5の2を見返してみたら、チカちゃん可愛いよチカちゃん
698:名無しさん@ピンキー
08/07/01 23:44:51 Wb+zKk1B
>>735
神ktkrwww
みなみけと5の2の設定が両方生きてるな。上手いわ
699:名無しさん@ピンキー
08/07/02 01:28:08 /vMXv6ZP
>>735
激しくGJ!!!!
ところで、ここに出てくる小学校は私立? 公立?
チアキの学校の制服来たチカちゃん達を見てみたい。
どうでもいいけど、沼津市実際に行ってきた。
みなみけ沼津化計画は可能と判断した。
700:名無しさん@ピンキー
08/07/02 03:34:10 yQ13lnsn
5の2はメグミが好きです。
ところで黒ケイコ続きマダ?
701:名無しさん@ピンキー
08/07/02 06:34:13 Fknn3IYR
まだ待って
702:名無しさん@ピンキー
08/07/02 11:40:08 T1Be7oQl
ハル×マコまだ?
703:名無しさん@ピンキー
08/07/02 12:54:06 soOZA9I3
ここはクレクレ厨ばっかりですか
704:この野郎 ◆9iVe4Scw5Q
08/07/02 15:31:06 S0USGzo/
みなみけ×5の2のクロスSSな流れと言う事で、
相原(5の2)×マコト(みなみけ)を4レス程。
微エロ
705:この野郎 ◆9iVe4Scw5Q
08/07/02 15:31:40 S0USGzo/
――バキンッ……バキッ…………ガリッ……
給食を終え昼休憩の時間、
チアキは一人、椅子に座ったまま教室で考え事をしていた。
(なんだ、このラップ音の様なものは……?)
確かに、教室に響く奇妙な音。チアキはその正体が気になってずっと考えていたのだ。
と、その時、大慌てで内田が千秋に駆け寄ってくる。
「チ、チアキ!! 大変だよ、大変!!」
「うるさい。私は今考え事をしてるんだ。後にしてくれ」
「うぅ……っ」
いつも通りの少し冷たい目でチアキにそう言われ、思わず後ずさりする内田。
しかし今日は内田にも引けない事情があった。
思い切って一歩前に踏み出し、チアキの耳元で囁く。
「あのね……相原さんの方、見て……」
「なんだ? 相原? 相原がどうかしたの……――あっ……」
――バキッ! ガジガジッ、ボキッ!!
チアキの目に映ったのは、チアキより不機嫌な様子でシャーペンや鉛筆、果ては消しゴムまでかじる相原の姿。
それを見たチアキと内田の二人は、顔を見合せてプルプルと震えだす。
「おい、相原が変な物をかじってる時って……」
「うん。多分、乳歯が抜けそうなんだと思う……」
チアキの頭に、鮮明に残る苦い思い出ならぬ痛い思いで。
約3ヵ月程前、同じ様な光景を目にした千秋は、
「おい、相原。いくらお腹が空いてるからって、そんな物食べたらお腹こわしちゃうぞ?」
と、鉛筆を取り上げ助言したことがあった。
……しかしその時、相原は何も言わず千秋の手を掴み、そのまま指を――ガブッ!
チアキが驚いて小さな悲鳴を上げると、相原は
「ごめん、間違えちゃった……」
そう謝って、その後も鉛筆をかじり続けた。
後にチアキは、その行動は乳歯の生え変わりの時に行われるものだと知ったのだ。
その事を思い出したチアキは、思わず眉をひそめてかじられた人差し指を隠し、
内田も同様に耳たぶを隠した。
706:この野郎 ◆9iVe4Scw5Q
08/07/02 15:32:04 S0USGzo/
「リョータは……リョータのバカ野郎はどうした!」
「それが……今日は風邪ひいて学校お休みなんだって……」
「何?! バカが風邪ひいてどうする! あいつがいないと誰が生贄になるんだ!」
二人の会話に出てくるリョータと言う少年。
どうやら相原の口には彼の指が一番落ち着くらしく、
歯が抜けそうになる度に、リョータの指を咥えたりかじったりしていた。
そうして今まで『5の2』の平和は保たれていた……
しかし、今日はその生贄リョータが不在。相原はいつ誰に襲いかかってもおかしくないと言う危険な状態。
「……あっ、筆箱の中身……全部無くなっちゃった……」
「な゙っ!!」
「ひぃっ!!」
相原の一言に己の身の危険を感じた二人は、慌てて代わりの生贄を探す。
一番どうでも良くて……上手い事話しに乗せる事が出来そうなバカな子供を……
「マコトだ!!」
「マコト君!!」
二人は声を合わせてそう叫び、窓の外を眺めながらハルカの事を考えていたマコトを呼び寄せた。
「なんだなんだ? 南から俺に声をかけるなんて珍しいじゃないか!」
「いいか、良く聞けマコト。お前を男と見込んで頼みたい事がある」
「俺を……男と見込んで?!」
チアキからの予期せぬ一言にマコトのテンションは一気にMAX。
「よ、よし! この男気あふれる俺に任せとけ!!」
と、頼みごとの内容を聞く前にOKをしてしまった。
「そうかぁー、俺は男と見込まれてしまったのか……あははっ、いやぁー、まいったなぁ」
顔をニヤつかせて浮かれるマコトをよそに、
チアキと内田は、それはそれは不気味な笑みを浮かべた。
そしてチアキからマコトに出された命は一つ。
『――相原の前に指をさし出してこい。バカ野郎』
「相原に? ……って、南! 今バカ野郎って言わなかったか?」
「いいから行ってこい。お前、男だろ?」
最後の『バカ野郎』の一言と、命令の意味がよく分からない事に首をかしげながらも、
男と見込まれたと思っているマコトは、言われた通り相原の方へと向かったのだった。
707:この野郎 ◆9iVe4Scw5Q
08/07/02 15:32:49 S0USGzo/
「おーい、相原。ほらっ!」
「何? これ……?」
マコトは相原の一つ前の席に座り、言われた通りに人差し指を差し出した。
「んー、俺も良く分からないんだけどさ、南がこうしろって」
「チアキが……?」
相原がチアキの方を見ると、チアキは何も言わず歯をガジガジさせ、コクリと頷く。
それを見た相原は、何かに気づいたように頷き返し、マコトの手を握った。
「そう言う事だったの……それじゃあ遠慮なく……」
「え? あっ、あぁ! なんてったって、俺は男と見込まれてるからな! 遠慮なく……って、えぇ?!」
「あむっ……ちゅぱっ、んっ……」
突然指を咥えられ慌てるマコト。
そして、何かを確かめるかのようにその指を咥え、丹念に舐めまわす相原。
マコトの指を相原の柔らかい唇の感触と、ヌルヌルした舌の感触が襲う。
「あ……相原、どどど、どうしたってんだよ、急に!?」
「んっ、んんー……ちゅぷっ…………んー、やっぱり佐藤くんの方が太くて大きいかな……」
もちろん指的な意味で言ったのだが、この一言がマコトの心に引っかかる。
「なっ! お、おい、相原! 何だか良く分からないけど、今の言葉は俺の男気的にNOだぞ!!」
思わず興奮して立ち上がったマコト。すると、相原の視線は大きく膨らんだマコトの股間へ注がれた。
「マコト君……それ……」
「え? あっ、うわぁ! ちっ、ちがうぞ相原! これは、その、唇が……えっと……」
「指より太くて大きそう……それならしっくりくるかも……」
そう言って相原が股間へ手を伸ばすと、マコトは慌てて飛んで逃げる。
「お、落ち着け相原! こんな人前でそんな事……」
「そっか……人前じゃ恥ずかしいもんね。トイレ……いこっか……」
逃げようとするマコトを、ネコの様な持前の瞬発力で背後に回り込み首根っこを掴むと、
相原はそのまま教室を後にしたのだった。
「あ、相原。俺、男だから一緒にトイレは無理だぞ? だから、な?」
「大丈夫。マコト君女の子みたいな顔してるから……平気……」
「いや、でも俺にはあふれ出るワイルドさが……あっ、ちょ、ちょっと? ねぇってば! 俺の話しをきいてー……!」
――バタンッ
相原、マコトをトイレに連行完了。
708:この野郎 ◆9iVe4Scw5Q
08/07/02 15:33:22 S0USGzo/
「相原、やっぱまずいって……こんな事……」
「大丈夫……ちょっと試してみるだけだから……」
抵抗空しくマコトは結局ズボンをおろされ、ついに最後の砦トランクスまでもおろされてしまった。
「すごい……思ってたよりずっとおっきくて太い……」
喜んでいるのか、相原は少し頬を赤らめてそう言うと、
マコトの前でしゃがみ込み、ゆっくりとソコへ向けて口を近づけてゆく。
「これ……汗のにおい……?」
近くまで寄ると、その独特のにおいに一瞬ピタッと動きを止めた相原。
しかし、すぐに動きを再開すると、今度は怯むことなくマコトのソレを口の中へ頬張った。
「んっ、んー……ちゅぱっ、んっ、……ちゅっ……」
「ふぁっ、あっ、……相原、そんな……だめ……だって」
相原はさっき教室でしたように、唇と舌を使い同じ事を繰り返す。
しかし、マコトは違う。さっきは指先だけに感じた快感が、
今度はソレを通じて体全体を強烈な快感が襲っていた。
「ちゅぷっ……んっ、ぷはぁっ、……すごい、コレだった。しっくりくる……太さも、硬さも……」
「はぁっ、ハァッ……そう、ハァッ…………ふあぁっ!」
息を荒くして顔を真っ赤にしているのは、相原と言うよりもマコトの方だった。
まるで余韻に浸る様に、行為が終わった後も体をブルッと震わせて喘ぎ声を上げている。
「ねぇ、マコト君。次は本番……してみて良いよね?」
「本番って……な、なに?」
「んー……さっきは舐めただけだから、今度はもっと激しく……本番」
いまいち理解できないマコトだったが、この『本番』と言う言葉に何故かものすごい魅力を感じてしまい、
本能のおもむくままに、思わず首を縦に振ってしまう。
「それじゃあ……本番。いくね…………あむっ……んっ……ちゅぷっ……」
「うっ……ぁ、そんな奥まで……き、気持ちいぃ……」
「……………………ガブッ……」
「……え? ガ、ガブッ? あの……ま、まさか噛ん……」
「ガブガブ……ガジガジ……」
『――い、いやあぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!』
この時のマコトの悲鳴は、約30m離れたチアキの耳にまで届いたという……。
そして後にマコトは語る。
「あの時、本当に女の子になりそうになった……」
……と。
おしまい
709:この野郎 ◆9iVe4Scw5Q
08/07/02 15:38:47 S0USGzo/
もうハルカ×マコと、藤岡×チアキが長すぎて完成する気がしない
誰かスタイリッシュにSSを短く納める方法を教えてくれ!
710:名無しさん@ピンキー
08/07/02 17:46:11 sS+bQViE
まだ続いてるSSはいくつあるの?
711:名無しさん@ピンキー
08/07/02 19:46:41 oIe4/dEn
>>750
GJ!
ならば触りだけ書いたアツコ×藤岡や速水×藤岡を先に完結させるか、新天地としてマキ×藤岡を書く作業に取り掛かるんだ!
712:プレーンヨーグル
08/07/02 21:34:56 wCu2uuQK
みなさんお久しぶりです。ちょいと忙しかったのでカナ×藤岡の裏側で繰り広げられている小学生組恋愛を急ピッチで書いてます
当初はチアキ×シュウイチにしようかと思ってたら、他の小学生組も絡ませて誰と誰を結ばせるか思考しながら書いてる所存です
713:久留里
08/07/02 22:04:02 /vMXv6ZP
容量は………まだまだ余裕ですね。
>>753 先に投下しますよ?
『ライラック 3.』
・アニメ無印版基準(but シリアス展開)
・吉野×藤岡、吉野視点
・エロなし
・多分 5 レスほど使用。
・現実の沼津市とは一切関係ありません。
・このSSはみなみけの(ry 間違っても過度な期待はしないで下さい。
・あと、本物の『イーラde』は噂の通り本当にショボかったです。
714:ライラック 3. -1/5-
08/07/02 22:05:20 /vMXv6ZP
3.
ゴールデンウィーク最初の土曜日──。
「夕方には帰るから。お父さんにも伝えておいて」
「へぇ、分かりやした」
「気をつけて行ってらして下せぇ、お嬢」
家のお手伝いさんにそう伝えて、私は家を出る。
今日は待ちに待った藤岡くんとのデー……お出掛けの日。
私と藤岡くんは同じ地区に住んでいるけど、待ち合わせ場所は敢えて沼津駅にした。
近くのバス停に着くと、ちょうどバスがやって来た。
最寄りのバス停は、1日5本しか走っていないので乗り遅れたら大変。間に合って良かった。
オンボロのバスに揺られながら、見慣れた景色を眺める。
天気は生憎の曇り空で、初夏とはいえ山風が吹くので少し冷える。
でも、私の胸の中はわくわくしていた。いや、前日からずっとわくわくしていた。
何故だか分からないけれど、藤岡くんと出掛けること自体がずっと楽しみだったのだ。
一人っ子でお姉さんやお兄さんに憧れているからかも知れない。
カナちゃんが理想のお姉さんだとしたら、藤岡くんは理想のお兄さんだ。
ちょっと頼り無いところがあるけれど、優しくて、格好良くて、サッカーも上手……らしくて、
とにかく凄いなぁ、って思う。
はぅ~、何だか緊張してきたよ。
「何か、凄く楽しそうだね」
突然後から声がした。
「ひゃっ?!」
びっくりして後を向くと、そこにはいつの間にか藤岡くんが居た!!
このバスは前から乗って前から降りるタイプ。
私は前よりの座席だったので、彼が途中のバス停から乗ればすぐに気付くハズ。
一体、いつ乗ったのだろう。
「おはよう。ごめんね、驚かせちゃった?」
「う、うん。すごく驚いたよ!」
わざと頬っぺたを膨らませて彼を少しだけ睨む。
藤岡くんは申し訳なさそうに笑いながら、頭を下げる。
「ごめんごめん。ずっと気が付かなかった?」
「うん………」
藤岡くんの家(場所はまだ分からない)は、私の最寄りのバス停よりも更に手前にあるらしく、
私がバスに乗った時には、彼は既に車中に居たという。
「おれは気付いたんだけど、全然気付いていないみたいで……」
「私こそごめんね。ちょっと慌ててたから」
本当はただ緊張してただけなんだけど。いや、今も何だかドキドキする。
「どうしたの? 顔、赤いよ?」
「なっ………ちょ、ちょっと驚いただけだよ。ホ、ホントだよ?」
「ははは、ごめんね」
「そんなに謝らないでよ」
「あ……ごめん」
あ、また謝った。もう、藤岡くんったら。
715:ライラック 3. -2/5-
08/07/02 22:05:59 /vMXv6ZP
バスは自由ケ丘から私が通っている私立校の前を通り、学園通りに出る。
2車線の道路だけど、両側にはさらに家の前の県道が2本余裕で入りそうな歩道まである。
沼津の大通りは本当に道幅が広い。でも、内田の家の近くを通るリコー通りはもっと広い。
ハルカちゃんが通ってる、真新しい校舎の市立高校の前を通り過ぎると、いよいよ市街地へ。
車内もだんだん混雑してきた。くるま社会の沼津とはいえ、バスの利用者は意外と多い。
「さ、着いたよ」
運賃箱に整理券とお金を入れて、私は藤岡くんと一緒にバスを降りる。
北口は後から開発されたせいか、とてもさっぱりしている。
バスターミナルは数年前に整備されたばかりで立派なんだけど、肝心な駅舎はある意味シンプルだ。
北口は基本的に電車に乗る人のためにあるようなものなので、
私達の様に南口へ行くには一旦駅を外れて地下道を通らねばならない。
橋のひとつでも造ってくれるとすごく便利なんだけどなぁ。
「あまねガード」で東海道線の下をくぐると、真新しい通路が左手に別れる。
時々突っ込んでくる自転車に注意しながらゆるい坂を登ると、南口のターミナルに着いた。
ここからはバスを使う予定だったんだけど、残念、ちょうど出て行ってしまった。
途中まで行って歩くのも良いけど、散歩がてら私達は歩いて行くことにした。
私も藤岡くんも、毎日2キロの遠距離通学をしているので、歩くことには慣れている。
それに、歩くと時間が掛かる分、私はそれだけ藤岡くんと一緒に居られる。
「結構距離あるけど、大丈夫?」
「うん、大丈夫だよ」
私を気遣ってくれる藤岡くんは、まさに憧れのお兄さんだった。
内田は王子様に憧れているけれど、私も人のこと言えないや。
『ねぇねぇ、あれ、見て』
『なになに?』
『ほら、あの子。いいなぁ、お兄さんとお出掛けかぁ』
交差点で信号を待っている途中、女の子達の声が耳に入った。
ちらりと横目で見ると、同学年っぽい子が2人いた。
手には青いレジ袋を提げていることから、アニメイトにでも行っていたのだろう。
どうやら私と藤岡くんは兄妹だと思われているらしい。
尤も、藤岡くんは彼女達にはまったく気付いていないらしく、ただ信号機の「のこり何分」のグラフを眺めている。
私達がまさに『お出掛け中』なのが分かったのは、多分、私達の服装を見てのことだろう。
私も藤岡くんも、余所行きの服を着ている。私においてはこの日のためにわざわざ買ってもらったものだ。
そう言えば制服以外で会うのは、今日が初めてだなぁ。
『いいなぁ、お兄さんとお出掛けかぁ』
『何言ってるの、チカちゃん。チカちゃんには佐藤君が居るでしょ?』
『な、何言ってるの?! あ、あいつはた、た、ただの幼馴染みで……その……あの…………』
信号が青になって、『富士山』のメロディが流れる。一緒に交差点を渡って永代橋通りに入る。
ずっと歩いている間、私と藤岡くんは色んな事を話した。
学校のこと、家のこと、友達のこと、などなど。
藤岡くんはサッカー部に入っていて普段は土日も練習をしているという。
今日はたまたまお休みだったから、今こうして私の一緒に居るんだけど。
2年生になったばかりだけど、既に準レギュラーなんだという。凄いや。
あれこれ話しているうちに住宅が途切れて松林が現れる。これが今日の目的地・千本浜公園だ。
716:ライラック 3. -3/5-
08/07/02 22:06:20 /vMXv6ZP
千本浜公園は東西1km近くある大きな公園だ。
公園と言うだけあって遊具もあるけれど、敷地の殆どは松林。
その名の通り、松の木が本当に1000本近く生えている。いや、それ以上あるのかも知れない。
市街地を歩いていた時は潮風が結構吹いていたけれども、公園の中は市街地ほど風を感じない。
たくさんの松の木が防砂林の役目をしているのだろう。ただ、今日はちょっと肌寒い。
市街地の喧噪はまるで嘘のよう。園内はとても静かで、聞こえるのは潮風になびく松の木と、鳥の声、
それに、遠くから微かにだけど、波の音が聞こえる。
地面は土で、潮風で運ばれた砂も少しだけ積もっている。
しっかりと踏み固められているけれど、アスファルトほど固くはないので、足に負担が掛からなくて良い。
スニーカーがちょっと汚れちゃったけど。
「だいぶ歩いたね。ちょっと一休みしようか」
「うん。たくさん歩いたから疲れちゃった」
ベンチに腰掛けて、備え付けのテーブルの上にバッグを置く。
少し大きなバッグの中にはお弁当も入っている。これは後で一緒に食べるんだ。
藤岡くんもトートバッグをテーブルの上に置いて、何かを取り出そうとしている。
出てきたのは小さな水筒。ふたを開けると、中からコップがもう一つ出てきた。
藤岡くんは中から出てきた方のコップに麦茶を注いで、私に差し出す。
「はい、どうぞ」
藤岡くんの何気ない気遣いに、何故か躊躇ってしまう私。
「いいの?」
「喉、乾いてるでしょ? あ、ジュースの方が良かったかな?」
「ううん。お茶、好きだよ。有り難う」
藤岡くんもふたをコップ代わりにして麦茶を注ぐ。
受け取った麦茶を口へと運ぶ。
ごく……、ごく……、ごく……、
ちょっと濃いけど、適度に冷えている麦茶が喉を潤す。とっても美味しい。
「?」
ふと、藤岡くんの視線に気付く。藤岡くんが私の様子を眺めていた様だ。
ちょっと、恥ずかしいよ……。
「ごめん、すごく美味しそうに飲んでたから、つい……」
「もう……////」
なんか、顔が火照ってきちゃったよ。麦茶は冷たいけど、顔が熱い。
「あ、大丈夫? 何だか顔赤いよ?」
「もう、ふ、藤岡くんのせいだよ!!」
藤岡くんはさっきみたいな気遣いは出来るのに、どうしてこういう気遣いは出来ないんだろう。
藤岡くんは思ったよりも不器用みたい。
あ、だから、そういう目で見られると恥ずかしいんだってば!!
「あ、謝るよ。ごめん」
「藤岡くんなんて、し、し、知らないっ!!」
「ま、待ってよ。ごめんよ」
別に私は彼に怒ってる訳じゃない。自分でもどうしたらいいか分からなくなってしまったからだ。
ぱたぱたと走ってブランコの方へ。
「待ってよ。ホントにごめん」
「知ーらない♪」
困った顔で私を追いかける藤岡くんが面白くて、私はわざと意地悪して松林の中を走り回った。
こんな風に走り回るのは久し振りかな? 普段はこんなにはしゃいだりしないからね。
717:ライラック 3. -4/5-
08/07/02 22:07:45 /vMXv6ZP
「はぁ、はぁ、はぁ」
松林を抜けて護岸の階段を一気に駆け上る。その先は千本浜と駿河湾。
ちょうど空も晴れてきた。遠くには伊豆半島が見える。
護岸自体はサイクリングロードになっていて、今日も速そうな自転車に乗っている人から犬と散歩を楽しむおじいさんまで、色んな人が居た。
遅れて藤岡くんもやって来た。あ、私のバッグ。そう言えばテーブルに置きっぱなしだったんだ。
「はぁ……はぁ……はぁ……はぁ……、い、意外と速いね、足……はぁ……」
松林の中を散々走ったのだろう。体力には自信があるという藤岡くんは、汗だくになってその場に崩れ落ちてしまった。
ちょっと意地悪しすぎたかな。
放り出した私のバッグを拾い、彼のトートバッグから勝手に水筒を取り出す。
コップにお茶を注いで電池切れ状態の藤岡くんの口元へ。
「はい、どうぞ。それとも海で身体を冷やす?」
「………………」
へんじがない。ただのしかばねのようだ。
(ってシーンがこの前チアキがやってたゲームの場面にあったなぁ)
「ほ、ホントに大丈夫?」
「……………」
本当に彼が心配になってきた。
「ねぇ、藤岡くん、大丈夫? ねぇ、ねぇ、大丈夫?」
荒れた息をしているものの、藤岡くんはピクリとも動かない。
「ご、ごめんね。ちょ、ちょちょちょちょっと意地悪しただけゃーさ」
かなり焦っているせいか、舌が回らない。
すると、顔が少しだけ上がった。心配になって顔を覗き込む───。
「わぁっ!!!!」
「きゃっ!?」
心臓が止まりそうになった。いや、コンマ数秒だけ止まったような気がした。
藤岡くんがお腹を抱えて笑っている。ひ、酷いなぁ。
「あはは、今のはお返し」
「ほ、ホントに驚いたんだから!!」
「でも、おれも走りすぎて疲れちゃったよ」
「なっ───。うん……」
私は何かを言おうとしたんだけど、言いかけて何を言おうとしたのか忘れてしまった。
「汗かいたずら? はい」
「ってこれ、おれのだよ」
藤岡くんはちょっと意地悪く言って、私からコップを受け取って麦茶を飲み干す。
それから、水筒の内ぶたを開けて、直接ゴクゴクと一気に飲んでしまう。
小さな水筒はこれで空っぽになってしまった。
718:ライラック 3. -5/5-
08/07/02 22:08:07 /vMXv6ZP
それから、また一緒にサイクリングロードを歩いて港の方へと向かう。
私達地元の人は釣り以外ではあまり行かない所だけど、今日は特別。
会話が無いのは喧嘩をした訳じゃない。ただ、2人で海を眺めながら歩いていたからだ。
千本浜が埋め立て地の壁でプッツリと途切れると、海側は殺風景な景色が広がる。
大きな倉庫にレジャーボート。スクラップの山の前を走るのは大型ダンプカー。
そんな中をクーラーボックスと釣り竿を持った親子が、自転車で通り抜ける。
海の反対側は延々と防砂林が続いている。ゴミが落ちていたりして見栄えが悪い。
ホームレスのおじさんが住んでいそうなテントの側を通って下水処理場が見えると、
サイクリングロードはちょっとキツいスロープでお仕舞い。
トラックがたまに出入りする道路を渡ると、また公園が現れる。
港口公園という、名前の通り沼津港の入口にある公園だ。
「あ、ネコだ!」
そこには内田が追っかけ回しそうなネコが2匹居て、こちらの様子を見ていた。
私達が近付いても逃げる様子は無く、むしろ近付いてきた。
「ちょっと痩せてるけど、可愛いネコだね」
藤岡くんが葉桜の木の下で立ち止まってしゃがんで手を延ばす。
2匹のネコが寄り添うと、藤岡くんは2匹の頭と喉を軽く撫でる。
ネコは警戒する様子も無く、ゴロゴロと喉を鳴らす。気持ちよさそう。
「ほら、撫でてごらん。可愛いよ」
「うん」
藤岡くんが立ち上がると、ネコはちょっと驚いたのか少し後ずさる。
代わりに私がしゃがんで手を延ばす。ところが、ネコは鳥居の方へと逃げ出してしまった。
軽くショックを受ける私に藤岡くんもどうフォローしようか迷っている様子。
「ちょ、ちょっと驚かせちゃったみたいだね。あはは、ほら、む、向こうにも居るから行ってみようよ」
「う………うん」
私、ネコに嫌われる体質なのかなぁ。
ランダムに生えている松の木を縫うように、遊歩道はぐねぐねと続いている。
松の木の下にはライトの様なものがあった。夜はライトアップされるのだろうか。
公衆トイレが見えると遊歩道はそこで途切れ、ブロックが敷き詰められた広場に出る。
広場に出たけど辺りは薄暗い。実は、この真ん前に大きな建物があるせいだ。
もしかして、もしかすると………??
「あれ、登ってみようか」
藤岡くんが指さしたのは、その建物だった。
719:ライラック 3.5 -1/1-
08/07/02 22:08:35 /vMXv6ZP
「こちらカナ。応答してください、どうぞ」
ザッ
「はい、こちらユカです。何でしょうか、どうぞ」
ザッ
「ユカって誰ですか、どうぞ」
ザッ
「ひっどーい!! ユカって、私の事です。私は内田ユカですっ!! どうぞ!!」
ザッ
「了解。そういうことにしておく。そちらの状況はどうですか、どうぞ」
ザッ
「はい、今、2人は『びゅうお』の中へ入っていきました………って!」
ザッ
「どうした内田? 応答してください、どうぞ」
「いつまでやってるのよ!!」
内田は手に持っていた無線機を投げ出して、『となり』に居たカナに文句を言った。
この赤い無線機はカナが家から持ってきたものである。
珍しく部屋の片づけをしていた所、自分の部屋のクロゼットから見付け出したものだ。
もちろん、おもちゃなので免許は要らない。でも、数メートルならちゃんと交信が出来るスグレモノだ。
カナは内田が投げた無線機を拾い上げ、彼女に顔を近づけて言った。
「内田、見たか」
「うん、見た」
「あれは本当に吉野か?」
「実は本当だよ」
「本当に本当か? 人違いじゃないよな?」
「隣に居たのが明らかに藤岡くんだから間違いないよ」
相手が藤岡だからといって、隣に居るショートヘアの少女が吉野であるとは限らない。
「本当に本当に本当に本当だな?」
「うん、本当に本当に本当に本当だよ」
「そうか。本当に本当………うーん」
カナは危うく無限ループになりそうなやりとりを中段して、今日のこれまでの彼女の様子を振り返る。
そう、カナと内田は吉野と藤岡の後をコッソリと尾行していたのだった。
「うーん、一体どっちが本当の吉野か分からんな」
「私もあんな風にはしゃいでるの、初めて見たよ」
「まるで吉野が子供みたいにはしゃいでるじゃないか。あれは絶対おかしいぞ」
「子供みたいって…、私達だって子供じゃん」
「これはアレだ。藤岡が吉野に妙なマネをしたに違いない。一体どんな魔法を掛けたんだ?」
「そ、それは…………あ。も、もしかして……」
「もしかして?」
「もしかすると………」
「お、お、お………おかしなこと!?」「違うよ!!」
即座にツッコまれるカナ。
「そ、そうか。いや、しかし、これはつまりアレだ。今日の2人、凄く面白いぞ。
ヨーシ内田、寿司ご馳走してやるから私に付いてこい」
「あれ? そんなにお金持ってたっけ?」
因みにみなみけには小遣い制度は無い。
「まぁまかせろ。今日は激レア吉野祭りだ。存分に楽しもうではないか」
「あ、あまり2人の仲を邪魔しない方が……」
「邪魔なんてしないよ! 私は吉野の味方だ。むしろ後からコッソリ応援してやるんだ!
ほら、寿司が呼んでるから行くぞ」
「う、うん」
カナと内田は、吉野と藤岡が『びゅうお』のエレベータに乗ったことを確認してから港をぐるりと廻って反対側へと急ぐ。
「ま、待ってよぉ、カナちゃん、何でそんなに足速いのぉ?!」
720:ライラック 3 by 久留里
08/07/02 22:10:19 /vMXv6ZP
異常……いや、以上………ええい、どっちでもええわ。
異常でございます。
吉野が白すぎてモハや別人になっておりますが、
まぁ、恋の病に掛かってもうたというコトで堪忍したって下さい。
721:名無しさん@ピンキー
08/07/03 22:17:54 /MRsXcZ0
>>751
多分他スレ全部で7つ程+このスレで書いてるいくつか……かな。
とりあえず今は地道に一つづつ追わらせてます。
>>752
マキの誘い受けですね、わかります
722:名無しさん@ピンキー
08/07/03 22:28:42 Hn6ry3sK
くるりが丸一日スレストしてたかw
723:名無しさん@ピンキー
08/07/03 23:05:59 Zm9rkGFu
>>761
GJ!
しかし藤岡って万能キャラだよな…年上相手でも年下相手でも活躍できるし
724:名無しさん@ピンキー
08/07/03 23:40:50 LgODE6WG
みなみけは知ってるけど、今日の5の2は知らないって人は結構いるのだろうか?
725:名無しさん@ピンキー
08/07/04 01:20:56 UOeFoI51
>>761
いいよいいよー。
わかりやすく黒くしないで、そこまで動かせるのはすごいよ。
726:名無しさん@ピンキー
08/07/04 01:29:01 Gv12ZUTC
>>761
GJ!!
本物の市立高の前を通るバスに乗る者としていいたかった
727:名無しさん@ピンキー
08/07/04 21:44:30 zyFulF6C
SSを投下しようかと思っているのだが、Yahoo! BBが規制喰らって連投出来ないorz
保管庫の管理人さん、セルフ投下の許可を!
728:名無しさん@ピンキー
08/07/04 22:13:27 DDBgTZDH
セルフ投下なるものが何かはしらないけど、
保管庫の管理人はいないよ。絶賛行方不明中…
そろそろ諦めて新しい保管庫作ったほうがいいのかな…?
作り方しらんけど…
729:768=久留里
08/07/04 22:24:09 zyFulF6C
お、アニキャラ個別スレ以外は書き込み出来るようだ。ヨカタヨw
>>769
「二次保管庫」という形で私が作りましょうか。
今の保管庫は「atWiki」というWikiを使ってるけど、実はアカウントを持っていて、
サイトを構築することなら出来ます。
てか、みんながおkなら私がwiki作りますよ。
ただ、私は生憎6スレ目から来た人だから、保管は6スレ目以降になります。
過去ログの提供があれば1~5スレも保管出来るんですけどねぇ……orz
730:名無しさん@ピンキー
08/07/04 22:47:32 DDBgTZDH
>>770
3月以上更新が止まって音信不通なので、管理人さんにはわるいですが個人的にはそうしてくれると激しくありがたいです。
ただ、一人で決める訳にもいかないので…
他の方はどうでしょうか?
731:名無しさん@ピンキー
08/07/04 23:43:25 UOeFoI51
やって頂けるのは大賛成ですよ。
保管庫が動いてれば、作品も把握しやすいし。
自分も過去ログはあまり持ってないんだけど
URLリンク(www.geocities.jp)
この辺で読めますね。
732:名無しさん@ピンキー
08/07/05 00:41:57 lGrNMqW0
作ってくれるなら大歓迎です!
多分自分が散らかした未完なSSが山ほどあると思うので、
無知な自分でも手伝えることがあれば喜んで馬車馬の如く手伝わせてください
そして何気に出来たと言うSSの投下を待ってたりする自分……
733:久留里
08/07/05 01:07:57 tkF1oyx4
>>771-773
了解です。早速準備に取り掛かります。
下地が出来たらアナウンスしますよ。
ところで、喧嘩するほど仲が良いって言いますよねぇ。
ハルカとチアキも時には喧嘩することもあるでしょう。
という訳で勢いで書いてしまったものをそのまま投下します。
『けんか』
・アニメ無印版基準
・エロなし
・多分 4 レスほど使用。
・このSSはみなみけの(ry 間違っても過度な期待はしないで下さい。
・あと、加藤学園暁秀初等学校(沼津の私立小)の校章は可愛過ぎです。
734:けんか -1/4-
08/07/05 01:08:53 tkF1oyx4
「チアキぃ、どうしたの?」
「吉野。悪いが今はひとりにさせてくれ」
本当に済まない。今、真面目な考え事をしているんだ。
『どうしたんだろう、チアキ。酷く落ち込んでるよ?』
『うーん、私も心当たりは無いなぁ。マコトくん、何か知ってる?』
『さぁ、オレもよく分からない』
親友の、私を心配する声が向こうから聞こえる。
『喧嘩でもしたのかなぁ』
『でも、カナちゃんと喧嘩っていつものことじゃない』
『あ、もしかしてハルカさんとかも知れない』
『ハルカちゃんと?』
『まさかぁ。チアキがハルカちゃんと喧嘩なんて、有り得ないよ』
マコトの分際でハルカ姉さまの名前を出すな。このバカ野郎。
それに、私に聞こえないように向こうで話しているのだろうが、お前らの話は全部丸聞こえだよ。
そして、吉野と内田が察する通り、私の機嫌が悪いのは今朝の喧嘩が原因にある。
「はぁ。私は一体、どうすればいいんだ」
元はといえば私が悪い。でも、ハルカ姉さまもあそこまで怒ることはない。
『よし、オレが確かめてくる』
『それはやめなよ』
『チアキが可哀相だよ』
『ここは私達に任せて』
『何でだよ。こういう時こそオレが"男"としてだなぁ…』
『マコトくん、男だったの?』
『何の話? 内田』
『こら、内田!』
『な、な、何でもないよぉ、ほ、ホント、な、何でも無い!!』
一体何の話をしているんだ?
てか、マコト、今私に余計なことしたら、問答無用で廊下に立たせるからな!
735:けんか -2/4-
08/07/05 01:09:46 tkF1oyx4
「おーい、チアキ~、どうかしたのか~」
ああ、もう五月蠅いなぁ。
私の隣の席には、無駄に元気な大バカ野郎ことマコトが居る。
こいつは私に構ってもらいたいのか、毎日のように余計なことをしてくる。
悪いが私はお前にその気なんて無い。
特にハルカ姉さまの件はまだ許していないんだから───、
「───ハルカ姉さま、かぁ」
私にとって、ハルカ姉さまはお母さんの様な存在であり、世界で一番尊敬する人だ。
優しくて、頭が良くて、スタイルも良くて、何でも出来る、そんな素晴らしい姉さまだ。
一応、私にはもう1人姉が居るが、あいつは救いようのないバカだから困る。
まぁ、アレはアレで私は別の意味で尊敬はしているのだが……。
(初対面の人でも直ぐに仲良くなれる性格は、正直羨ましい)
ハルカ姉さまと喧嘩をしたのは本当に久し振りだ。
そりゃ私だってハルカ姉さまと喧嘩するさ。姉妹だもの。
でも、あの時、私はとても酷い事を言ってしまった。
『もう、ハルカ姉さまなんて、大嫌い!!』
そう言って、今朝、私は家を飛び出したのだ。
いくらなんでもあれは言い過ぎた。本当のバカ野郎は私ではないか。
「チアキ~、ハルカさんがどうかしたのか」
「さっきから1人にしてくれと言ってるのが分かんねぇのか? このバカ野郎」
ハルカ姉さまへの怒りはとっくに消えていた。
代わりに、隣のバカに対して怒りがこみ上げる。でも、今はコイツを怒鳴る気など、全くない。
「ほ、本当にすみませんでした! チアキ様!!」
「…………もういいよ」
「え? あれ? チアキ? お、怒ってないのか?」
「お前があまりにもバカ過ぎて、怒る気すら失せたんだよ」
「え………えっと…………それは…………」
私は必死に謝るマコトを素直に許してあげれば良いものの、結果的に当たってしまった。
「掃除の時間までには戻ってくる。じゃあな」
それだけ言い残して私はひとり、図書室へと向かった。
***
「どうしたんだ? マコト」
「オレ、チアキに怒られないで済んだはずなのに、何でだろう。複雑な気持ちだ」
736:けんか -3/4-
08/07/05 01:10:08 tkF1oyx4
放課後、私は2人(無論、内田と吉野のことだ)の誘いを断って、1人で学校を出た。
トウマが追いかけてきて『家に行ってもいいか?』と訊いてきたけど、今日は無理だと言った。
自由ケ丘のバス停を過ぎて、大きな工場沿いの道を歩く。
途中から小道に入る。右手は工場、左手は中学校に挟まれた道で、国道に通じているのでクルマも多い。
因みにこの大岡中学校はカナが通ってる中学だ。
私は私立受験を希望しているけれど、結局私は、この中学に通うことになるのだろう。
その時はカナの(元はと言えばハルカ姉さまの)制服を着ることになるのか。
小道はどん突きで左に直角に折れる。少し歩けば四ツ辻が現れる。
四ツ辻を右に曲がれば国道へ、左に曲がれば中学の正門だ。
「よう、チアキ」
四ツ辻を曲がりかけた所で声を掛けられた。
それは10年間耳にしている、本当のしょうもない程のバカで、何だかんだ言って尊敬している私の下の姉だった。
「ちょうど帰りか。たまには寄り道しようぜ」
「寄り道って、何処へ行くつもりだ」
この界隈にはガソリンスタンドと駐車場が無駄に広いコンビニがあるが、レストランもファストフードも小洒落た喫茶店も無い。
「ちょっと遠回りしようって事だよ。私にツッコむ余裕を与えるとは珍しいな。
どうした? いつものチアキじゃないぞ?」
「どうもこうも無いだろ。お前、朝のこと、忘れたのか?」
「忘れるわけねーだろ? だからこの賢いカナお姉ちゃんが話を聞いてやろうってんだ」
お前が賢くなるのは悪戯をする時だけだろ? チーズレモンカスタード……何だっけ、あれだって……まぁいいや。
私はカナに今の気持ちを全て話した。
カナはこういう時だけは姉ヅラをする調子の良い奴だが、
どんな時でも話相手になってくれるというのはとても心強い。今もしっかりと話を聴いてくれている。
カナは本当に本当に本当に本当に本当にしょうもないバカだけど、嫌いにはなれない。
おっと、ちょうど蹴りやすそうな石を見付けた。何となく『山田』に似ている。
「どうしたー? チアキ。その石がどうかしたかー?」
「よーし、お前は今日から『畠山』だ」
名前の由来は、この石が『畠山工業』という建物の前にあったからだ。
「はたけやま?」
「そうだ。この石は今日から畠山だ」
「変な奴」
「お前より変な奴を、私は見たことがないぞ」
「ほぅ? 朝、ちゃんと鏡見たか?」
このしょうもないバカは、私がこんな時でも『日課』を遂行したい様だ。
737:けんか -4/4-
08/07/05 01:10:33 tkF1oyx4
カツーン。
414号線の横断歩道を、畠山を蹴りながらカナと一緒に渡る。
次の難関は御殿場線の踏切だ。線路の周りは砂利が敷いてあるから、畠山が行方不明になりかねない。
「カナ。夕飯のおかずは無いと思え。野菜以外は」
「何だよ、どうせ取るなら野菜も取れよ」
「いいよ。むしろやるよ、野菜」
「ハルカが悲しむぞー」
「そ、それは…………」
カツーン。
「ひっひっひ。お前は本当にしょうがない奴だな。いいか、チアキ。
ハルカはお前の事を嫌いになんかなってないぞ。私が保証しよう」
「お前の保証なんか、信用出来るか。バカ野郎」
「だからお前なぁ、もう少し素直になれって。
チアキが100%悪いって訳でも無いんだぞ? そうだな。半分はハルカも悪い」
「そ、そうなのか?」
「だからさっきから言ってるだろう? だから元気出せよ。それから、家帰ったらちゃんと謝ろうぜ?」
「で、でも………でも、だ。私は家を出る時、あんな事言ってしまったんだぞ?」
「分かんねー奴だな。だから、ハルカは大丈夫だって。いい加減私を信じろよ!」
何か、今日は私とカナの立場が逆転しているようだ。ここまでコイツに押されるのも今日くらいだろう。
カツーン。
私達は御殿場線の踏切に差し掛かった。
畠山は山田と違って跳び方にクセがあり、コントロールするのが難しい。
カツーン。
「………そうか」
勢いよく足を片足を振る。畠山は辛うじて踏切をクリアした。
カン、カン、カン、カン………。
「何ぼさっとしてんだよ。電車来るぞ?」
「お、おう、そうか」
踏切の真ん中で立ち止まってしまった私の腕を、カナが強く引っ張る。
「カナ」
「何だ?」
「信じるよ。お前のこと」
何だかんだ言って、お前も世界で二番目に尊敬している姉だからな。バカだけど。
「そっか」
カナの返事は素っ気ない。しかしこれは、カナ流の照れ隠しだ。
「でも、カナ」
「何だ?」
「私は一人で謝る。お前にこれ以上心配掛けられるのも癪だしな」
本当は、これ以上カナに迷惑を掛けたくないだけだ。
「ちぇー、何だよ。折角私が話を聴いてやったってのに」
「五月蠅い奴だな。ほら、赤信号だぞ。お前こそ挽肉になりたいのか?」
「おわっと、危ない危ない」
「ったく、世話の焼ける奴だ」
「お前だって世話の焼ける奴じゃないか」
「何だとー?!! お前と比べたらマシだ!!」
「いーや、お前の方が焼ける!!」
「ふーん、いい度胸だな。お前、さっきの事をもう忘れたのか? この恩知らずめ」
「うるさい! それとこれとは話が別だっ!!」
「やるかー!!」
「上等だ、バカ野郎!!」
「何してるの、2人とも」
私とカナの闘いのゴングが今鳴ったところで、後から声が掛かる。
振り返ると、そこには───。
738:けんか -5/4-
08/07/05 01:11:03 tkF1oyx4
「あ………」「ハルカ姉さま……」
ハルカ姉さまが居た。とても心配そうな顔をしている。
「もう、カナもチアキも、こんな所で喧嘩しちゃダメよ? それとチアキ、」
「は、はい……」
思わず息を呑む。
「今朝は……ごめんね。私も大人気なかったわ」
「わ、私こそ…、本当にごめんなさい」
「もう怒ってなんかいないわよ。ちょっとショックだったけど、でも、カナのお陰よ?」
「えっ……」
「確かにチアキにあんなこと言われたのはショックだったけど、チアキが出て行った直後にカナに怒られちゃったのよ」
「カナが…ですか?」
「そう。『さっきのはお前も悪い』ってね」
思わずカナの方に目をやる。カナはわざとらしく夕暮れの空を眺めている。
「チアキ、また喧嘩しちゃうかも知れないけど、私はチアキのこと嫌いにならないから、
これからも宜しくね」
「は………はい、ハルカ姉さま」
「ほら、泣かないの。はい、ハンカチ」
何て心温かいお言葉。私は嬉しくて涙が止まらなくなってしまった。
その様子を見て、カナはぱんぱんと手を叩く。
「さーて。仲直りした所で家に帰ろうぜ? ハルカ、今日はカレーが食べたい!」
「ぐすっ…、ハンバーグだ、バカ野郎」
「そうね。それじゃあ今夜はハンバーグカレーにしよっか」
「賛成っ」「賛成です!」
こうして、私は無事にハルカ姉さまと和解する事が出来た。
その裏で私とハルカ姉さまを仲直りさせようとしてくれたカナにも、今日だけは頭を下げてやろう。
え? 今朝は何が原因で喧嘩したのかって? それは……恥ずかしくて言えないよ。バカ野郎。
「ところでチアキ、畠山は何処へやったんだ?」
「はたけやま?」
「あっ……………」
739:けんか by 久留里
08/07/05 01:13:04 tkF1oyx4
以上でございます。
勢いで書いたけど全く反省はしていない。
*** おまけ ***
数日後───。
「カナの分からず屋!!」
「ハルカのバカ!!」
「「もう知らないっ!!」」
「ハルカ姉さま、落ち着いて下さい。か、カナ、お前もだ」
「お前は黙ってろ!!」
「チアキ、悪いけどこれは私とカナとの問題なの」
「何言ってんだ、私は全然悪くないっ」
「言ってくれるわね。カナがそれやったんでしょ?」
「だからやってねーって言ってんだろ?」
「いや、だから、その………」
「もういいわよ。好きにしたら?!!」
「おう、好きにしてやるさ。このバカハルカ!」
「バカで結構」
「お、おい、何処へ行くんだ? カナ。は、ハルカ姉さまも………」
バタン!!
玄関の扉が勢いよく閉まる。
私は2人の喧嘩を止めようと懸命に勤めたが、その努力も虚しく2人は家を出て行ってしまった。
『喧嘩するほど仲がよい』とは良く聞くけど、ハルカ姉さまとカナとの喧嘩は一度勃発すると中々収まらない。
仲が良すぎるからだろうか。はぁ、空気が重くなる前に窓を開けて換気しておくか……。
740:久留里
08/07/05 18:24:00 tkF1oyx4
漏れが投下した瞬間、スレが止まることに気まずさを覚える今日この頃……orz
新しい保管庫の件ですが、取り敢えず試運転開始してみましたよ。
7スレ目だけ保管してあります。
URLリンク(www37.atwiki.jp)
予想通り大変だった。
余所の保管庫の様に、作者が自分で保管するシステムを考えても良いかと思う。
(今は管理者と登録メンバー以外は編集出来なくしています)
741:名無しさん@ピンキー
08/07/05 22:32:23 pq3QJlK5
GJ!!
久留里さん大好きだお
規制しねお
チアキは俺の嫁だお
742:名無しさん@ピンキー
08/07/05 22:51:28 lGrNMqW0
SS乙J! 倉庫G乙!!
>>782
一行目、二行目は認めよう。
だが四行目は却下だ。バカ野郎
743:名無しさん@ピンキー
08/07/06 02:18:05 Z43MrrFZ
カナ?あぁ、今俺の隣で寝てるぜ
今日も可愛い寝顔だな畜生w
744:名無しさん@ピンキー
08/07/06 14:03:15 ed7WahRm
>>784
それタケルだよ
745:名無しさん@ピンキー
08/07/06 22:10:39 MZJjeQ/p
アクセス規制やらなんやらでけっこう間が空いたけど
前のSSの続きを投下できるようになったよ
「いけないこと 中編 」
・エロ有り
・速水×マキ
・速水がヒドイ人になってしまった・・・
・レス4~5回分ほどの長さ
しばらくしたら投下始めます
746:名無しさん@ピンキー
08/07/06 22:11:32 1flW3gcq
はやみん!はやみん!
747:名無しさん@ピンキー
08/07/06 22:56:27 mvxJDXla
「いけないこと 中編 」
マキ 「じゃ、帰ろっか」
速水 「はーい待ったーっ」
マキ 「うわっ、頭を掴まないでください!」
帰ろうとするマキたちを、速水が呼び止めた。
速水 「せっかく来たんだし、騒ごうじゃないのっ」
アツコ「でも・・・」
騒ごうといっても、ハルカは寝てしまっている。
それにカナやチアキもまだ帰ってきていない。
アツコ「私たちだけで、ハルカの家で騒ぐのは・・・」
速水 「いいじゃないいいじゃない。どこで騒ごうと同じだし~」
アツコ「はあ・・・」
速水 「じゃああんた達の分もジュース注いでくるわ~」
そう言って、気分よさげに鼻歌を口ずさみながら台所へと消えていった。
マキ 「先輩・・・なんか変ね」
いつも以上に陽気な速水に、少し警戒心を抱く。
程なくして、速水はマキ達のジュースを持って戻ってきた。
速水 「はい。じゃあグイッといこうかグイッと!」
マキ 「はあ、まあ・・・」
二人はコップを口に近づける。
すると、ジュースとは違う刺激のある匂いが鼻をついた。
マキ 「うっ!速水先輩これ・・・」
速水 「あらま、バレたか」
マキ 「やっぱりっ、これお酒ですね!」
ずばりっ、と高級ジュースをお酒と見抜いたマキ。
てへっ、っとわざとらしくバレたかの仕草をする速水。
マキ 「まさかハルカにも盛ったんじゃ・・・」
速水 「今日は冴えてるわねー」
マキ 「おじゃましましたっ」
速水 「はい待ったっ」
アツコを置いて帰ろうとするマキの頭を、速水は両手で掴んだ。
速水 「ほらほらー、たまには先輩の楽しみに付き合いなさーいっ」
マキ 「イヤです!うわ、もうなんかお酒臭いっ」
速水 「えー、飲まないのー?」
マキ 「飲みません!」
速水 「そっかー。じゃあ保坂呼ぼーっと」
マキ 「なっ!」
そんな手を使うとはと、マキは思った。
速水先輩に付き合わされたくない。
でも保坂先輩がここに来たらハルカの身が危ない。
速水 「保坂をこの家に呼んで酒に付き合ってもらおーっと」
マキ 「・・・お付き合いいたします」
結局、マキは速水の脅しに屈してしまった。
速水 「えらい!では一気にいっちゃおうっ」
マキ 「わかりました・・・ほら、アツコも」
アツコ「私も?」
マキ 「これもハルカを守るためだから!」
アツコ(なんでお酒を飲むことがハルカを守ることに繋がるんだろう・・・)
いまいち意図が掴み取れていないアツコであったが、付き合わされるはめとなった。
748:名無しさん@ピンキー
08/07/06 22:57:30 mvxJDXla
速水 「カンパーイ!」
マキ 「かんぱーい・・・」
三人同時に、高級ジュースを煽る。
マキ 「・・・んあっ、なんか熱いわ」
速水 「その調子その調子♪はい次~」
マキとアツコが飲み終わると、空のコップに新たな高級ジュースが注ぎ足されていく。
マキ 「・・・ぷはっ」
アツコ「んん・・・」
速水 「はいもういっちょ~」
何度も、何度も、何度も・・・
マキの記憶が途切れるまで、飲まされ続けられていった。
マキ 「・・・・・・ん・・・んん・・・?」
いつの間にか眠っていたらしい。
妙な気分だ。全身が熱っぽい。
それに少しクラクラする。
マキ 「あれ・・・速水・・・先輩?」
マキは目をこすって体を起こした。
マキ 「・・・・・・え?」
そしてマキは見てしまった。
酔いつぶれて寝ているアツコのスカートを、今にも捲りあげようとしている速水の姿を・・・。
マキ 「なに・・・やってるんですか・・・」
速水 「あっ、もう起きたか。やっとアツコを落としたのになー」
マキ 「落とすって・・・え?」
頭がクラクラするせいか、速水言ってることがよく分らないマキ。
速水 「じゃ、まずはマキからでいっか」
マキ 「からで・・・え、え?」
マキは両脇を抱えられ、ズルズルと引きずられていった。
引きずられていった先は、ハルカの部屋であった。
速水 「ほれっ」
マキ 「うわぁっ」
ハルカの寝ているベッドに、マキは放り投げられた。
マキ 「もうっ、いきなり何するんですか!ハルカがこっちに寝てるのに・・・」
すぐ隣のハルカに目をやる。
するとマキは、おかしなところに気づいた。
マキ 「あれ・・・なんでハルカ下着姿?」
速水 「まったく、アンタたちが来るのがもっと遅かったら、まずはハルカちゃんを頂けたのに」
マキ 「頂くって・・・まさか!?」
やっと速水の考えていることに気づいたマキ。
しかし、もう遅かった。
さんざん酒を飲まされたためか、体に力がはいらない。
速水 「さあ脱ぐのよマキ!」
マキ 「イヤです!」
速水 「なら脱がせてあげる!」
ニヤリと笑い、速水はマキの上に馬乗りになった。
749:名無しさん@ピンキー
08/07/06 22:58:26 mvxJDXla
マキ 「おおっ、重い・・・っ」
速水 「食ってる量が違うからね!」
速水はマキの制服のネクタイを解き、シャツのボタンを外し始める。
マキ 「やぁーっ、やだっ、止めてー!!」
速水 「あーもう、やり辛いわねー」
抵抗するマキ。そのせいでうまくボタンを外せない。
速水は強引に外そうと力を入れた。
プツッ ブチブチブチッ
だが力を入れすぎ、制服のボタンをすべて引きちぎってしまった。
速水 「あらま」
マキ 「きゃああっ」
マキは怯んだ速水を押しのけ逃げ出す。
だが、出口とは反対方向の部屋の隅に行ってしまい、完全に逃げ場を失ってしまった。
速水 「ごめんごめん。後でハルカちゃんに直してもらいましょ」
マキ 「なんでこんなことするんですかっ!?いけないことだって分ってますよねっ!!」
速水 「だって楽しいんだもーん」
ブラが丸見えになった胸元を必死に隠し、涙を滲ませながら小さくなって震えるマキ。
そんなマキを尻目に、一歩一歩ゆっくりと距離を縮めていく速水。
速水 「しっかし、マキってホントちっちゃいわねー」
マキ 「文句があるんだったらこれ以上近づかないでくださいっ」
速水 「でもそこが可愛いし、今その格好がエロいから文句なしね」
マキ 「いやっ、いや!来ないで!!」
速水 「さあ、いきます・・・ぜ!!」
速水は左手でマキの左足を掴み、右足の膝でマキの右足を床に押さえつける。
マキ 「きゃあっ、何を・・・!?」
速水 「まずは恒例、下着チェック!」
マキの左足が持ち上げられる。
過去にマキ自身が短いと評していた制服のスカートは簡単にずり下がり、パンツがあらわとなった。
速水 「水色か。可愛いわね~」
マキ 「やぁっ、足開かないでっ!見ないでっ!」
顔を真っ赤にして、なんとかしようと体を揺り動かすマキ。
だがその行動も空しく、ただ呼吸を荒くなり、全身が汗ばむだけであった。
速水 「ところでマキ」
マキの汗ばむパンツと必死の抵抗を、じっくり観賞していた速水が口を開く。
速水 「この前カナちゃん達に昼の部と夜の部のことを教えようとしてたそうねー」
マキ 「なっ、なんで?!」
速水 「酔ったアツコからいろいろ聞き出したのよ」
マキ 「アツコォー!」
速水 「彼氏いない暦が年齢と同じで未経験でチビなくせに、なに大人ぶってんだかねー」
マキ 「うううっ・・・」
速水 「そんなに夜の部のこと教えて回りたかったら、私がレクチャーしてあげるわっ」
速水はフリーの右手を背中に回し、棒のような物を取り出した。
マキ 「えっ・・・何?!」
速水 「すりこぎよすりこぎ。台所から拝借してきたわ」
ほどよい太さのすりこぎを見せつけると、先のほうをマキの陰部に当てた。
マキ 「ひぁっ?!」
速水 「男のモノはだいたいこのくらいの大きさね」
グリグリとすりこぎを押し付け、陰部を刺激していく。
マキ 「あっ、あっ・・・」
刺激がマキに喘ぎを促す。
程なくして、パンツから汗とは別の体液がにじみ出てきた。
体液はすりこぎの先を濡らしながら、足を伝って床へと流れ落ちていく。
750:名無しさん@ピンキー
08/07/06 22:59:16 mvxJDXla
速水 「いい感度いい感度♪」
マキ 「んぁっ・・・ハァ・・・ハァ・・・」
速水 「これで体の準備はオッケーね」
速水はパンツのクロッチに指をかけ、横へとずらした。
程よく濡れた割れ目と菊門の二つの穴が、速水の眼前に露出させられる。
マキ 「いやぁー!!こんなっ・・・なんで!?」
速水 「男を知って『女』になる・・・その特訓よっ。それじゃあ―」
グググ・・・
すりこぎが穴へと押し付けられる。
徐々に穴は広がっていき、すりこぎを受け入れ始めた。
マキ 「ああっ・・・やっ・・・あっ・・・」
速水 「マキのヴァージン、ゲットだぜ!!」
ズブッ ズブズブッ
マキ 「あああぁぁぁっ!!?」
マキの穴が、完全にすりこぎを受け入れた。
速水 「・・・といっても、こんな棒で大事な処女奪っちゃうのはなんだしね」
先輩としての優しさか、はたまた単なる気まぐれか。
速水が奪ったのは、アナルヴァージンのほうであった。
ズブズブッ
マキ 「痛いっ!痛いぃっ!!」
泣き叫び、悶え苦しむマキ。
だが速水は構いもせずに、ピストン運動を繰り返していく。
マキ 「いいぃっ!抜いっ・・・てぇっ!ぬいてええぇっ!!」
速水 「こんなんで根を上げないっ。本番ではこれ以上の痛みと快感を与えられるうえ、白いものまで吐き出されるのよ!」
速水は手を緩めず、すりこぎをグルグルと回して直腸をかき回した。
マキ 「いやああああああああぁっっっ!!」
苦痛と快楽の交じり合った悲鳴が、部屋全体に響き渡っていった。
・・・声が聞こえる・・・
・・・聞きなれた声色の悲鳴が・・・
ハルカはうっすらと目を開いた。
自分の近くで、誰かが騒いでいるのを感じて。
ハルカ(・・・誰・・・・・・?)
今にも閉じてしまいそうな瞳で、声のする方へと目を向ける。
ハルカ(先輩・・・・・・マキ・・・?)
速水先輩が楽しそうに笑っている。
マキは大きな声を出しながら泣いている。
でも、その声は、苦痛とは違う別の感覚によって出ているような気がする。
ハルカ(・・・気持ち・・・いいのかな・・・・・・)
だんだんと意識が遠のき始める。
ハルカ(私も・・・・・・あんな・・・・・・・・・・・・・・・)
そしてハルカは、再び深い眠りへと誘われていった。
つづく
751:名無しさん@ピンキー
08/07/06 23:06:50 1flW3gcq
>>791
・・・ふぅ。
俺の速水先輩を悪い人に描くんじゃない!
この外道!
752:名無しさん@ピンキー
08/07/07 00:02:40 /1T+OY3X
>>791
まったくもって>>792の言う通りだ!
速水先輩をこんなに酷いキャラにGするなんてJゆるせん!
……ふぅ
753:名無しさん@ピンキー
08/07/07 00:20:09 6ECO/D5U
妄想垂れ流しでリョータとチカのSSを書いてみました。
我ながら流れがおかしいけど、許してください。
放課後みんなでサッカーをした。
俺だけが先生に捕まり片付けをなぜか一人でやらされることになってしまったが、
まあこんな日もあるだろう。
ここは最後まで見張っていた先生に免じて、大きな心で皆を許してやろう。
片付けを終え、教室に戻ると誰もいない。まあ当たり前だろう。
だがよく見るとチカのカバンが残っている。
チカは何処に行ったのだろう?
見てみると口が開いている。見えるのはブルマだ。
ブルマと言えば、こないだメグミのブルマが無くなったといって、
なぜか男子のカバンを調べて回ることになってしまい、せっかくの給食のプリンが皆に見つかり、
ツバサたちにもとられてしまった。
まったく意味が分からない、男がブルマをとってどうするのだろう?
不思議に思い、チカのブルマを手に取ってみる。
やはりただのブルマだ、男は履かないが要するに半ズボンだ。
裏などもよく見てみる、やはりなぜ男が盗るなどという話になるのか分からない。
顔を近づけてみるとチカの汗のにおいがする、6時間目が体育だったしまだ乾いていないようだ。
ガラッ
ドアが開く音がする。
「アーーーー!?何してんの?」
チカが帰ってきたようだ。
「何って、ブルマ見てた」
正直に答える。
「見るな!!」
チカはブルマを奪うと叫んだ。
なんか怒っている、俺には分かる、これはマジ切れ中のマジ切れだ。
カバンから勝手に出しただけでここまで怒るとは意外だ。
「馬鹿、エッチ、変態」
ひどい言われようである、
「エッチとか変態ってのはなんだよ」
「人のブルマじろじろ見ておいてエッチじゃなきゃなんなのよ」
「なんででだよ」
「うるさい馬鹿」
殴りかかってくるが間合いが近すぎてバランスを崩したチカがよろける。
危ないので支えようとするが、こっちまでバランスを崩してしまう。
754:名無しさん@ピンキー
08/07/07 00:21:08 6ECO/D5U
ドタ。
支えようとしたが、結局失敗。逆にチカをクッションにしてしまった。
「大丈夫か?チカ」
「あいたたた馬鹿リョータのせいよ」
顔が近い、さっきと同じにおいがする。
気付くとチカをさわっている。腕から始まって肩から胸を触るとチカが暴れ出す。
「コラ、いい加減にしなさい」
昔と違う昔は俺と同じような状態だったが、男とは違いちょっと柔らかい。
「チカ頼みがあるんだが」
「何よ?」
「チカのおっぱいが飲みたい」
「ばっ馬鹿じゃないの、出るわけ無いでしょ」
「分かっているけど、チカのおっぱいが飲みたい」
「馬鹿、変態エッチ赤んぼ」
「悪かったな、赤んぼで」
「まず手を離してそこ退く、こんな所で服脱げないでしょ」
確かに学校でおっぱい飲んでいるなんて、人に見られると恥ずかしい。
と言うことで家に帰る。チカも一緒だ。
チカは部屋にはいると早速服を脱ぎだした。
上半身裸になるとベットに座り込んだ。
「おいで赤ちゃん」
床に膝建ちになり、胸に顔を近づける。
乳首を口に含んでちょっと吸う、当然なにもでないが、なんだか止められない気分になる。
しばらく続けているとチカが
「リョータ、キスして」チカがねだってきた。
チカの口にキスをする。
キスするのはバレンタイン以来だ、
口を離す時チカが聞いてきた
「リョータ、こういう事がしたいと思ってブルマ見ていたの?」
「いや?なんで?ブルマは下に履くだろ?」
「だからおっぱいがどうじゃなくてもっと広い意味でエッチな事よ」
「言ってる意味が分からんブルマがなんでエッチなんだ?」
「まったくもう、あのね」そういうといきなり人のち○ち○に手を伸ばす。
755:名無しさん@ピンキー
08/07/07 00:22:01 6ECO/D5U
「ホラ、やっぱりリョータだってここかたくなっちゃってるじゃない」
「だからなんだよ」
「あのね男の子のこれが堅くなるのは一番大切なエッチなことをするためなの」
チカはそういうと服を全部脱ぎ、ベットに寝転がる。そして足を広げ俺に服を脱ぎ足の間にすわるように言う。
「リョータのそれをあたしのここに入れるの、で、入れたり出したりするの」チカはそういうと足の付け根にある割れ目を広げた。
チカの言うとおりにやってみる。なんだかすごく熱い、そして何か出てしまいそうな気がする。
「チ、チカなんか出そう」そういって抜こうとしたら、
「中に一番深いところで出すのよ」となんか痛そうな感じのチカが言う、
大丈夫なのかという気もしたが、体がチカの言うことをきき一番奥まで差し込んで、思いっきり「何か」を出す。
「これがセックスよリョータだって名前くらいは知ってるでしょ、噂には聞いていたけど、本当に痛いんだ」
チカはそういうとキスをしてきた。
「えーとチカも初めてなのか?」聞いた瞬間にグーが飛んできた。
「当たり前でしょうが」
「だってあんな偉そうに解説しておきながら」
「これは本当に大切な人としかしちゃいけないの、とにかくリョータはあたしの大切な人にふさわしいいい男になるの、約束の先渡しした
んだからね、絶対なるのよ」
「分かったよ、所でセックスってあれだろ赤ちゃん作るやつだろ」
「そうよ、一度で出来る訳じゃないけど、時々しかさせてあげないからね」
「そうだな、赤ちゃん出来るのは困るな」
「リョータにしてはきちんと理解しているのね」
「チカのおっぱいは俺の物だ、他のやつには渡さない」
「・・・馬鹿」
終業式はもう来週だ、後一月もしたら6年生になる。
チカが「子供を作ったらおっぱい出るよ」と言いかけて、やばそうだから止めたというのを聞いたのはこの後10数年後プロポーズした晩
だった。
756:名無しさん@ピンキー
08/07/07 00:24:43 6ECO/D5U
以上です、最初はリョータが本能のまま教室で襲う予定だったんだけど、なぜかチカ主導でしかもリョータがおっぱい星人になってしまった。
5の2は要らん?
そんなことはウイグル獄長に言ってください。
757:名無しさん@ピンキー
08/07/07 01:35:33 T0f0wR06
>>791
>>797
お主ら、何て事をしてくれるんだGJ!!
もっとやりなさいよGJ!!
>5の2は要らん?
むしろ必要ですよ。
ウチの地元に「かなちゃん号」というバスが走っている件。
夏奈可愛いよ夏奈。夏奈なだけに夏奈川…いや、神奈川ネタでも書いてみようかしらん。
758:名無しさん@ピンキー
08/07/07 10:10:52 DFzZ/kpm
>>797
チカちゃんのおっぱおちゅぱちゅぱしてええええ
むしろ5の2は必要事項であります!
759:名無しさん@ピンキー
08/07/07 16:44:22 /1T+OY3X
そろそろ次スレの季節かな?
2月弱でスレを使いきれるなんて、大量大量。…ホッコリ
760:名無しさん@ピンキー
08/07/08 08:22:42 r6gNCzXH
短い上にエロもありませんが、投下します。
761:名無しさん@ピンキー
08/07/08 08:23:40 r6gNCzXH
この夏の目標・お姫様抱っこ
プールで溺れかけたチアキが藤岡にお姫様抱っこをしてもらったのを見て、
羨ましく思った内田は自分もしてもらおうと思い、この目標を掲げだした。
友達の吉野のアドバイスから溺れたフリをしてお姫様抱っこをしてもらうという作戦を思いついたのだが、
本当に溺れないように溺れたフリをするにはどうしたらいいかを真剣に悩んでいた。
「チアキに感想を聞いた方が手っ取り早いんじゃない?」
「でも、やっぱりしてもらいたいよぉ」
そんな内田に呆れて、どうにか妥協させようとする吉野だが、内田は諦めが悪く、どうも上手くいかない。
この友人を良き方向に導くことを中々達成できそうになく、思っていたよりも難しそうだ。
「う~ん、こうやるのはちょっとわざとらしいかも。でも、ちゃんとやれば、もしかしたら…。
けど、やりすぎると本当に溺れちゃいそうでやだなぁ…」
そのやる気を他のことに回せばいいのにとため息をついている吉野に見守られ、
内田は実際に身体を動かし、どういうふうに溺れたフリをするかを色々試している。
しかし、単に手を大げさに動かしているようにしか見えなく、とても溺れているようには見えない。
「だけど、やっぱ手だけじゃダメかな? 足もバタつかせて…」
そう言って足を水中で動かしてみるが、急に足を動かしたのがいけなかった。
「いたっ!」
足が吊ってしまい、バランスを崩し、そのまま水中へと引きずり込まれてしまった。
ロクに動かせない足の代わりに手だけでどうにかしようとしても無駄なことであり、
むしろ深く沈んでいってしまい、状況は悪化するだけだった。
呼吸ができず、口から泡を吐き出し、頭の中がパニックになっている。
「ちょ、ちょっと!? 大丈夫!?」
どう見ても演技とは見えない溺れ方に吉野は珍しく慌ててしまい、内田に駆け寄る。
しかし、それよりも早く内田に駆け寄り、水の中に潜った男がいた。
「大丈夫?」
自分に気をかける声を聞いて、内田は自分が水中から助けられたのを理解できた。
酸素を存分に取り入れつつ、自分を助けてくれた人物の顔に視線を送る。
「ふ、藤岡君…」
背中と膝の裏に腕が回され、自分の身体をサッカーで鍛えられた肉体に引き寄せ、受け止めてくれている。
自分を助けてくれたのはありがたいが、お互いの顔が近い状態なため、嬉しさよりも照れくささが出てくる。
自分を助けたのは誰かを確認すると、内田は顔を赤くして俯いてしまった。
「遊んでいた所をたまたま見ていたから良かったけど、急に溺れるからビックリしたよ。どうしたの?」
「……………」
何か言わなければならないが、あまりの恥ずかしさで唇をまごまご動かす程度しかできなかった。
おまけに顔を合わすこともしないので、当然のことながら相手には全く何も伝わらない。
「う~ん、ひょっとして気を失っちゃったのかな?」
「えっと…、どうだろ?」
俯いたまま何も答えないからか、内田が気絶したと勘違いした藤岡に対し、吉野は曖昧な返事しかしなかった。
「とりあえず、休める所に行った方がいいんじゃない?」
「うん、そうだね。そうしようか」
勝手に気絶したことにされたようだが、内田は話の流れに逆らえず、目を瞑り気絶したフリに徹することにした。
しかし、これは内田にとっては都合が良かった。藤岡と直接視線が合うことはないので、
さっきよりも随分恥ずかしくなくなり、その上、自分が待ち焦がれていたお姫様抱っこを堪能できるというものだ。
最初は恥ずかしく思ったお姫様抱っこだが、慣れてくるとそれも薄れてきた。
むしろ、しっかり自分を抱きかかえてくれていることに安心感を覚える。また、肌と肌が密着しているため、
藤岡の体温が伝わってくるが、それも温かくて心地よく、つい藤岡の胸に頭を預けてしまう。
その時マズイと思ったが、バレないですんだので、しばらくこの体験を味わっておこうと思った。
762:名無しさん@ピンキー
08/07/08 08:24:53 r6gNCzXH
「この辺りでいいかな?」
「そうだね、日当たりもいいし」
プールサイドの日に当たった部分に身体を優しく置かれ、心地よい一時が終わりを告げた。
確かにこれはこれで温かくて冷えた身体には気持ちいいのだが、藤岡の体温の方がずっと心地よかった。
「う~ん、まだ目を覚まさないみたいだね。誰か呼んで来た方がいいのかも」
「あ、じゃあ私が人を呼んでくるよ」
未だに気絶したと勘違いをされているため、大事になりかねない流れになっている。
実際は最初から意識なんて失っていなかったのに、大騒ぎになってしまうのではと心の中で焦り始めた。
「でも、それで手遅れになっちゃったら、元も子もないよね。
…そうだ! 私が呼びに行ってる間、藤岡君は人工呼吸を…」
「人工呼吸!?」
「うわ!?」
人工呼吸という言葉に反応して、内田は驚きの声を上げて、思わずガバッと起き上がってしまった。
「あ、目が覚めたんだ? よかった」
突然起き上がった内田にビックリしている藤岡とは違い、吉野は驚くこともなく、笑顔でそんなことを言う。
もしかしたら気絶したフリに気づいていたのではないかと思うぐらい落ち着いている。
2人の様子を見て、自分が墓穴を掘ってしまったことに気づき、内田は気まずくなってしまう。
「あぅ…」
悪意はないとはいえ、2人を騙す結果になり、申し訳ない気持ちになり、黙り込んでしまった。
謝ろうと思っても、2人が怒っていたらどうしようと不安な気持ちで中々口を開くことができない。
「良かった、それだけ元気なら大丈夫だよね?」
罪悪感で無言の内田に対し、藤岡は笑顔でそう答えてくれた。その笑顔に皮肉はなく、
本当に内田の無事を喜んでいるのがわかる。吉野も藤岡と同じらしく、笑顔を絶やさない。
「うん、ごめんなさい…」
2人が怒っていないとわかると、内田も少しは気が軽くなったのか、謝ることができた。
それから、2人に自分が溺れたのは足を吊ってしまったからだと教えておいた。
思い返してみると、チアキにプールに突き落とされてから、準備運動をするのを忘れていた。
ちなみに何故気絶のフリをしたかについては話していない。また、2人も何も聞いてこなかった。
「ふぅ…」
今は藤岡は側にはおらず、心なしかうんざりしているように見える吉野についていてもらっている。
さすがに藤岡にそこまでしてもらうのは気が引けてしまうからというのもあるが、他にも理由があった。
「はぁ…」
藤岡と別れてから、内田はずっとこのような調子でため息をついている。
しかし、その表情は憂鬱というわけではなく、恍惚といった表情だ。
これはお姫様抱っこをしてもらっている時の安心感や心地よさ、
そして自分を許してくれた時の笑みを何度も思い出してはニヤけるという繰り返しの結果である。
藤岡にしてもらったことは内田の脳内ではどれも、特に許してくれた時の笑顔が輝いて再生されていた。
あの時はそんな精神的な余裕はなかったが、考えてみれば、藤岡は見た目も様になっている。
そんな男に優しさに満ちた微笑みを向けられたのを思い出しただけで、顔が緩んでしまう。
ただでさえこんな調子なのに藤岡が側にいたら、頭が壊れてしまうかもしれない。
「王子様っているもんなんだねぇ…」
終いには頬を染め、うっとりとしながら、そんなことを言い出す始末である。
吉野はこの友人を良い方向に導くことの難しさを改めて痛感し、
内田とは違った意味でため息をつくことしかできなかった。
763:名無しさん@ピンキー
08/07/08 08:27:57 r6gNCzXH
終わりです。それにしても、書くのって難しいですね。
764:名無しさん@ピンキー
08/07/08 23:24:54 FLWvOSJU
>>804
お、お前さんはワシを萌え殺す気か……。
危うく藤岡のことでニヤけてる内田で萌え死ぬところだったぜ。
つまり、GJ!!
***
ところで、みなみけ三姉妹が青春18きっぷを持って北海道じゅうを普通列車で旅行する…………という電波を受信した。
SS化したい所だが、明日朝イチでみどりの窓口行かなあかんからもう寝ます。
765:名無しさん@ピンキー
08/07/08 23:27:58 SjBUWBr8
保管庫の更新乙であります!
766:名無しさん@ピンキー
08/07/09 02:16:21 2aNLxMIF
>>804
いいよー報われる内田かわいいよ内田
この後、チアキがお姫様抱っこを振り解いたのを後悔する展開も見たいw
767:名無しさん@ピンキー
08/07/09 06:46:45 TdLkg388
GJ!
不思議な事に読んでいると千秋×藤岡も読みたくなってきたぜw
768:ぬしかさ
08/07/09 11:53:20 isht7plw
できた とうとう最後まで書き終えたぜ
「いけないこと 後編 」
・完全にエロもの
・ハルカ×藤岡
・レス5~6回分ほどの量
じゃあもう投下しちゃいます
769:ぬしかさ
08/07/09 12:47:54 isht7plw
「いけないこと 後編 」
高校はいつも通りにぎやかであった。
昨日のテレビドラマのことや、明日提出のレポートのこと。
どうやって昼休みまで居眠りせずにいるか、部活の変な先輩のことなど。
ハルカ「・・・・・・・・・」
そんな話題が飛び交う教室で、一人取り残されたかのように机に寝そべっているハルカ。
ハルカ「はぁ・・・だるい・・・」
ハルカは朝からずっとこんな状態であった。
朝ごはんを食べている時は妹達が心配そうに見ていた。
登校した時は担任に風邪でも引いたかと尋ねられた。
アツコ「ハルカ、大丈夫?」
そして、友人にも心配を掛けさせてしまった。
ハルカ「うん・・・少しね」
アツコ「元気がないよ。マキもなんだか上の空だったし」
ハルカ「そうなんだ・・・」
アツコ「もしかして昨日から具合悪い?」
ハルカ「・・・・・・・・・」
昨日・・・
確か昨日は速水先輩が家に来て・・・
おかしな本を見せられて・・・
でもそこから先が覚えてなくて・・・
そして気がついたら自分の部屋で眠っていた。
そのあとなんで服着てないんだとカナに突っ込まれたっけ。
アツコ「保健室に行く?付き添うよ」
ハルカ「ううん、いいよ。・・・大丈夫だから」
アツコ「そう?じゃあまた後でね」
まもなく授業が始まるため、アツコは自分の席へと戻った。
ハルカ「・・・はあ、どうしちゃったんだろ・・・」
ため息をつきながら、授業の準備をするハルカ。
ハルカのため息と憂鬱は、放課後まで続くのであった。
放課後・・・
ホームルームも終わり、生徒達は部活あるいは帰り支度をし始める。
ハルカ「早く帰ろう・・・」
ハルカは早々に教室から退散した。
結局放課後になっても体調は回復しなかった。
こんな日は早めに寝てしまったほうかよい。
ハルカ「夕飯はどうしよう・・・」
妹達にどう説明しようかと考えながら、階段を下りている時だった。
ナツキ「あ、ハルカ先輩」
階段を上がってきていたナツキと鉢合わせとなった。
770:ぬしかさ
08/07/09 12:48:39 isht7plw
ハルカ「ああ、ナツキ君・・・。どうかしたの?」
ナツキ「今から部長に部活を休むって言いにいくんスけど」
ハルカ「そう・・・」
ナツキ「先輩?」
ハルカ「・・・・・・」
ハルカはぼうっとナツキを見つめる。
ナツキ君も健全な男の子・・・
もちろんああいうことにも興味はあるよね・・・
ハルカ「ねえ・・・あなた・・・」
ナツキ「はい?」
ハルカ「・・・あっ!?」
無意識のうちにとんでもないことを言おうとして、おもわず口を塞いだ。
ナツキ「なんスか?」
ハルカ「っ!!何でもないっ、何でもないから!!」
ナツキから顔を背けて走り出す。
なんであんなことを考えたりしたんだろう・・・
なんであんなことを言おうとしたんだろう・・・
ハルカ「私・・・どうなっちゃった� 墲チていく。
藤岡 「もうっ・・・」
我慢が限界を迎えようとしている。
藤岡 「ハルカ・・・さんっ、もうっ、もうっ!」
ハルカ「うんっ、んんっ、んんっ!」
藤岡 「だっ、あ―」
我慢が限界を迎えた。
蓄積しきった精が、ハルカの中へと突き進んでいく。
ハルカ「ああっ、あっ・・・ああああっ!!」
熱いものが流れ込んでくる。
ハルカの中に満ちていく。
ハルカ「ああああああああぁっ!!・・・あぁ」
一際大きく体をそり返した。
そして藤岡の放った精をその身に受け入れる。
藤岡 「あっ、あっ、ああ・・・」
すべてを出し切った。ハルカのその身に・・・。
ハルカ「ああっ・・・あぁ」
力を使い果たしたかのように、藤岡の胸の中へ倒れこむハルカ。
ハルカの乱れ髪が藤岡の顔に掛かる。
藤岡 「ハァ・・・ハァ・・・」
ハルカ「ハァッ・・・ハァッ・・・」
ハルカの顔が目の前にある。
互いの息の熱が、直に感じられる。
藤岡 「ハルカ・・・さん・・・」
赤みを帯びて、潤んだ目をしたハルカの表情がかすみ始める。
藤岡 「ハァ・・・・・・ハァ・・・・・・・・・」
疲労感と虚無感が押し寄せてくる。
そして、意識が途切れ、眠りにつく。
771:ぬしかさ
08/07/09 12:53:10 isht7plw
藤岡 「ん・・・・・・」
目が覚める。
少しの間、眠っていたようだ。
藤岡 「んん・・・ん・・・?」
目を横に向けると、綺麗な長い髪が見えた。
顔も横に向け、よく確認する。
その正体は、ハルカの後ろ姿であった。
ハルカ「ん・・・ん・・・」
一心不乱に何かをしている。
彼女の周りには、丸まったティッシュペーパーがいくつも転がっていた。
藤岡 「・・・ハルカさん?」
名前を呼ばれると、彼女はビクッと体を震わす。
そして恐る恐る、彼女はこちらに振り返った。
ハルカ「藤岡君・・・」
藤岡「んん・・・」
藤岡は体を起こし、ハルカの方を見る。
ハルカは、上はボタンを掛けて隠してあるが、下はまだ裸であった。
その手にはティッシュが握られている。
藤岡の精子を拭い取っている最中だったらしい。
ハルカ「ごめん・・・」
ハルカの瞳から涙が溢れ出す。
ハルカ「ごめん・・・ごめんなさい・・・」
雫が頬を伝い、いくつも落ちていく。
ハルカ「ごめんなさい・・・藤岡君・・・。私が・・・私はいけないことを・・・」
泣きじゃくりながらも、懸命に誤り続けるハルカ。
とあることで生まれ、どうしようもなくなってしまった性欲を、藤岡にぶつけてしまったことを後悔していた。
ハルカ「ごめん・・・ごめんね・・・。あなたはカナのことが好きなのに・・・私は・・・」
藤岡 「・・・いいんですよ」
震えるハルカの手に、藤岡は優しく手を添える。
藤岡 「俺の方こそ、ハルカさんの中に・・・あっ」
ハルカの陰部から目をそらし、藤岡も謝った。
ハルカ「あっ・・・」
ハルカも気づき、両手で陰部を覆い隠した。
ハルカ「だ、大丈夫だから。今日は確か・・・安全日・・・だったし」
お互い顔が真っ赤に染まっていた。
ハルカ「でも・・・」
再びハルカは涙ぐむ。
ハルカ「藤岡君はカナのことを思ってるって知ってたのに、無理やり・・・」
藤岡 「そんなっ、気にしないでください!それこそ俺だって・・・形はどうであれ、ハルカさんの処女を奪っちゃって・・・」
お互い謝り合い、しばらく沈黙する。
藤岡 「・・・でも、やっぱりカナには正直に言わないと」
ハルカ「え・・・?」
藤岡 「いけないことをしてしまったってことを」
ハルカ「待ってっ、そんなことしたら・・・」
藤岡 「いいんです。隠し事をするのは好きじゃありませんし」
ハルカ「そう・・・、わかったわ。私も一緒に話すから」
藤岡 「ありがとうございます、ハルカさん」
カナならわかってくれるよね・・・
でも、やっぱり嫌われちゃうかな・・・
そんな思いを孕ませながらも、ありのまま起こったこと、それでもカナへの思いは変わらないことを打ち明けようと決意する二人だった。
772:ぬしかさ
08/07/09 12:53:41 isht7plw
後始末を終わらせたころに、カナが帰ってきた。
ハルカと藤岡はカナをリビングに呼び、全てを嘘偽りなく説明した。
カナ 「・・・・・・・・・」
いきなりさっきまでここであったことを聞かされたためか、カナは驚きの表情のまま黙り込んでしまった。
藤岡 (やっぱり・・・嫌われちゃったのかな)
ハルカ(カナ・・・)
カナの沈黙に、二人は不安と最悪の事態を思い浮かべてしまう。
カナ 「・・・あ、えーっと、その」
カナが沈黙を破った。
どう答えるのか・・・と、藤岡とハルカは緊張する。
カナ 「それってつまり・・・藤岡が私の義理の兄か弟になるってこと・・・だよ・・・ね?」
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
藤岡 「・・・あれ、最後に話した、君を好きな気持ちは変わらないって所、聞いて・・・ない?」
カナ 「ん、何?あー、いやさ、藤岡の誕生日いつなんだろうなって気になって」
藤岡 「聞いてないんだ・・・うう・・・」
藤岡はテーブルに突っ伏し、心の中で泣いた。
ハルカ「ちょっとカナ!それだけっ?本当にそれだけ!?」
カナ 「ああ、藤岡が婿入りするのか、それとも藤岡春香になるのかっていうのも・・・」
ハルカ「はあ・・・、カナ・・・」
ハルカもテーブルに突っ伏し、心の中で呆れ果てた。
カナ 「あれ、あれ?」
なぜ二人が突っ伏しているか分からず、あたふたとするカナ。
チアキ「藤岡が兄になる・・・でもハルカ姉さまの婿になる・・・」
そしてそっとリビングの様子を覗き見ていて、嬉しいのか悔しいのか、かなり複雑な気分になるチアキであった。
おしまい